http://www.kaigisho.ne.jp/literacy/midic/data/k4/k4196.htm 量子論の創始者の一人であり、1926年に波動方程式で量子力学を打ち立てたオース
トリアの理論物理学者シュレディンガー(1887〜1961/Erwin Schroedinger)が、
1944年に物理学、生命学に大きな影響を与える分子生物学を開拓した「生命とは何
か(What is life)」によれば、生命はエントロピーの法則に逆らう未知のエネルギ
ーによって動いているという考えにより、ガソリンや電気が持っているエネルギー
は、人が利用すると環境の中に拡散して行くだけであって、エネルギーが消えたの
ではないという「エネルギー不滅の法則」があり、エネルギーは消費したりしないで、
ネゲントロピーが消費しているのであり、これを「ネガティブ・エントロピー」という。
それが1977年にノーベル物理学賞を受賞したロシア生まれでベルギーの化学者で
物理学者のイリヤ・プリゴジン(Ilya Prigogine/1917〜)によって確立された「散逸
構造論(theory of dis-sipative structure)」によれば、生命は解放系であるとされ、
新しいエネルギーを取り込み、不要になったエントロピーを外部に排出し、構造を維持
しているととらえられている。つまり、ネゲントロピーが消費された分だけ、エントロ
ピーは増大したことになる。