ようするに文化全体に境界線をひいて、おれはここの住人だ、と考えることはあまりない、ということ。
うおい。自分が思ってることをほとんど代弁してくれてる!文化教養レベルや好きなジャンル等もろもろ違うのに、ほんと同意見。
というわけで、やっぱり、僕と同じ1978年生まれということが重要な気がしてくるのです。世代論。
ようするに あるジャンルを過剰に持ち上げることと、はなから見下すことは、表裏一体の関係にあるといえるんじゃないか。ぼくはそのいずれにもあまり共感を抱けません。
むしろ、そういう姿勢に格好悪さを感じてしまう自分がいる。これは、いわゆる渋谷系ムーブメントの直後に音楽好きになったからかも。
ジャンルや年代を横断しテイストで作品をくくる橋本徹が輝いていたことや、タワレコで配布されてるフリーペーパー「bounce」で「ロック好き、ヒップホップ好きより、
音楽好きになろう」とさかんに連呼してたのを思い出します。ほとんど無理やり、自分の好みとは違うジャンルの音楽を聴いたりしてました。って今でもか。
ヒップホップでよく言う「掘る」、のではなくて、作品を水平に並べていく感じで、色々味わいたいと思うんです。そういう姿勢の俺ってクールじゃね?っていう。
ただ、そうやってほかの文化との出逢いを逃がすことを、「もったいない」と感じることは、既に古い世代の価値観に過ぎないのかもしれません。
そして、自分のような鑑賞の仕方、美意識が、さらに下の世代からは一周回った形で違和感を持たれている気もしている、というのも同じだわ。
ここまでシンクロすると、いわゆる第2世代と第3世代の間の1978年生まれオタクに何か特別な名前を付けたくなるぞ。何だろ、やっぱり菊地成孔の言う「90年代ノットデッド派」かなあ。