店に帰ると、ビクターエンタテインメントから『Driving Jazz』なるアヤシゲなサンプル盤が届いている。
フツーこういうコンピものは店でかけないのだが、いちおうトレーに入れスイッチオンしてみると、なんとパーカーが出てくるではないか。
アレッ、中身間違っちゃったかなと思いつつ聴いていると、2曲目はナント大好きなドルフィー《アウト・ゼアー》が咆哮する、
エッと思うまもなくトラック3は、これまた愛聴のドルフィー・フューチャリング、ジョージ・ラッセルの《エズ-セティック》じゃありませんか。
これはただ事ではないとライナーを覗けば、ナルホド、あの菊地成孔が選曲者だ。いい趣味してるよ。
そして〆の曲はぐっとリラックスしてバーデン・パウエル。この緩急の付け方はまさにジャズ喫茶レコード係りのセンスだ。
以前瀧口さんが、菊地の音楽がわかれば『メアリー・ジェーン』の選曲テクニックもわかるとナゾの言葉を残していったが、そういうことですか。
しかし、2管、ワンホーン、セクステットと来て、最後にギターで落ち着かせるというのは、「いーぐる」で日々やってることとほとんど同じで、
それを基に『ジャズ選曲指南』(彩流社)なんて本まで書いてるぐらいだ、ほとんど売れなかったけど(八田さんが掲載アルバムの入手難易度という、
実にマニアックな記事をブログに書いてくれている。ナミダが出るほどウレシイ)。