会いたい会いたい会いたい【第二章】

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663話しさせてください
俺はもう彼女に会いたくても会えなくなってしまいました。去年の春、
2年付き合った彼女(独)から「家族からあなたを奪えないよ」言われ
泣く泣く別れました。それが1年経って今年の春突然、会いたいと連絡が
きて会いました。「今、毎日が充実して幸せだ」と言ってました。「元気
でね。幸せになってね。」その言葉と俺が大好きだった笑顔で彼女は手を
振ってました。それが彼女の姿を見た最後でした。今月の3日、ガンで彼女
は亡くなりました。彼女の友達から昨日聞かされました。病気のことも自分
が死んだことも俺には教えないでほしいと、生前口止めされていたそうです。
でも知らせないわけにはいかないと連絡くれました。俺に会いにきたときには
すでに余命半年との診断で、死ぬ前にどうしても俺に会いたかったそうです。
俺に会ったあと、一切俺の話しはしなかったものの、贈った指輪をずっとはめ
てて、痩せ細ってからは首から下げて身につけてたそうです。そして手帳には
俺との写真もあったそうです。友達が棺の彼女の指に指輪をはめ、写真を入
れてくれたそうです。ショックでした。今、離婚準備の別居中のおかげで家に帰
って一人で一晩中声をあげて泣くことができました。本当に心底惚れた女性でした。
俺が優柔不断だったから離婚話も長引いて、彼女を疲れさせてしまった。悲しくて
悲しくてしょうがありません。今日は会社を休んで彼女の実家に行き、焼香してき
ました。遺影の彼女も俺の好きな優しい笑顔でした。
離婚が成立したら、ダメもとで会いにいこうと思ってました。でももう会えません。
後悔だらけです。彼女は一人で病院に行って検査をして、一人で宣告を受け、仕事を
きれいに片付けて退職してからご両親に話しをしたそうです。どんなに心細かったか、
ついててやれなかったのが悔やんでも悔やみきれません。ここにいるみなさん、後悔の
ない悔いのないように生きてください。相手が大事なら前へ進む勇気が必要になります。
本当に後悔しないようにしてください。失ってからじゃ遅いんです。
今日もまた眠れず、酒を飲みながら泣いて過ごすことになりそうです。
すいません、長くなって。