梅毒患者急増…20〜24歳やりまん女性は4年で3倍超 [02/17]
梅毒患者の報告数がここ数年、急増していることが国立感染症研究所のまとめで
分かった。感染を知らず出産し、子供が先天梅毒になるケースもある。同研究所は
予防と検査を呼びかけている。
感染研によると、梅毒患者数は抗生物質など薬剤開発により戦後減少傾向だったが、
03年以降、再び増え始めた。03年に509例だった報告数は06年に600例を超え、
07年737例、08年は823例と毎年100例近く増え続けている。男性では35〜39歳、
女性では20〜24歳の割合が高い。20〜24歳の女性は03年15例だったのが、07年
には49例と3倍以上に増えた。
母子感染による先天梅毒は06年に10例、08年は7月末現在で7例報告。妊娠中に
夫から感染したとみられる症例もあった。先天梅毒の子供の4割は妊娠中か生後1週間
までに死亡するといい、感染症情報センターの多田有希室長は「妊婦検診を必ず受け、
感染が判明したらきちんと治すことが大事だ。妊娠後期に2回目の検査もしてほしい」と
警告する。
梅毒は細菌「梅毒トレポネーマ」が引き起こす性感染症で、国内では99年以降、感染を
確認したらすべて保健所に届けるよう義務付けている。性感染症に詳しい斎田幸次・斎田
マタニティークリニック(大阪府河内長野市)院長は「不特定多数と性行為をする風潮が
原因ではないか。(感染を防ぐ)コンドームの出荷数も減少しており、感染増加との関連が
示されている」と話す。
http://mainichi.jp/select/science/news/20090217k0000m040124000c.html