中村俊輔『ていうか、マジで焦るんだよね』

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201読んどけ!
蒼天にまたひとつ
by:山神神宮 @神主

俊輔が出なかった、なんで柳沢を交代させるのか?私が愛してやまないあの指揮官の采配については、
おそらく批判が噴出する事だと思う。特に中村俊輔については。しかし私は、かの指揮官の性格上、
きっと出すことは無いと、試合の途中で思っていた。こう書くと中村ファンの皆さんには大変失礼で
恐縮ではあるが、ここはひとつ我慢して、私の拙い意見を聞いて頂ければ幸いである。

かの指揮官と私は別に親しい間柄でもないが、おそらく思う事は共通する部分があるような気がする。
ひとりのフットボールファンの妄想、それが私の語り口であり、信条でもある。

ちなみに個人としては、中村俊輔というプレーヤーを、私は買っていない。コメントを聞く限り、
また、トップレベルでの試合のプレーを見るたびに、なんとなくアマチュア的な雰囲気を私は
感じてしまう。言ってみれば、甘いのだ。メディアや実際の放送では、彼についてまことしやかに
囁かれていたが、私個人としては、これに警鐘を鳴らしたいと思うのだ。今回はパッサ―が不在の為、
彼は控えとして呼ばれたのだ。こう言うと俊輔ファンのお怒りを買うかもしれないが、才能ある選手を
つぶしたくないのだ。ご理解いただければ非常にありがたい。

ひとつ言っておけば、代表は、リーグ戦で活躍もできない選手の復活の場ではない。ひどい言い方かもしれないが、
これが現実である事に疑いはない。オールスターで復活したじゃないか、という声もあるだろうが、オールスター
というのは、個人のプレーの素晴らしさを観客に披露するもので、リーグ戦に見られがちな、組織的な守備は皆無である。
だからこそそこではあれくらいのプレーは、いかに不調といえどできる選手である。それをつかまえて、完全復活だの言う
のは早計であるような気がしてならない。

これが中田英寿であったら、話はわかる。彼は数多の日本人選手の中で、ひとりだけ格が違いすぎるのだから。トップ下は
中田英寿以外はおそらく務まらないと思う。彼が出れないなら、タイプは違えど代わりは森島であろう。勝手な想像で、
たびたび恐縮ではあるが、代表のトップ下は、現時点の小野や中村には務まらない。ましてそれだけの実力、力量は彼らには無い。
アジアレベルならまだしも、”本番”において通用するとは、今の彼らの実力では到底おぼつかないだろう。それでも我が国の
メディアは、情けないことに、ひとり自分達でスターをつくってしまうと、それを持ち上げてやまない。こういうことが、
かの指揮官に”見捨て”られ、”見下され”てコメントされてしまう原因であろう。

中村俊輔はいまだアジアレベルでしか現時点では通用しない。それを中田英寿並みに扱っていいものだろうか?最下位に近い、
降格が見えているようなチームもろくに操る事ができないこの選手を、まるで彼がいないと代表ではない、そう扱ってしまって、
はたしてそれはいいことなのだろうか?勿論、彼は素晴らしいタレントである。それは私も否定はしない。しかしかつて、我々は
同じような選手を”つくり”だし、今は見向きもしていないのが現実ではないのだろうか。こんな歴史は繰り返してはならない。

そしてまた騒ぎすぎて、期待をかけすぎて、それら選手達の成長の妨げになっては困る。人それぞれ見方はあれど、かの指揮官の
心中とはまさにこれではないのだろうか。

このフランス人の”エスプリ”は誤解される事がしばしばである。しかし彼は日本のフットボール界の為に、これまでもエスプリの
効いた、”低俗”メディアでは理解できないコメントを我々に向けて発している。いつか彼に感謝する時は、必ずやってくる。
だから彼の言動に秘められた”エスプリ”を我々はメディアなどの表現通りに、ストレートに受け取ってはならない。きっと
彼のことだから、我々フットボールファンに、きっと”何か”をもたらしてくれるはずだ。そして彼は日本代表の歴代監督で、
いい意味でも悪い意味でも、一番多く語られる・・・そんな男であろう。

我らがブルースはまたひとつ戴冠することになった。獲った冠は確かに”格”が低いものが多い。しかし格云々よりも、
戴冠する事は大事であり、いつか”本物”を戴冠する下地でもある。今日、”蒼天”にまたひとつ”星”生まれた。
来年、きたる”戦争”の最中、きっと我々は彼の仕事に、そしてそのコンセプトに、きっと感謝する事になるだろう。

親愛なるフィリップへ・・・・・・