〓 パルマの中田さん その16 〓

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 パルマは29日、北イタリア・モルジェでの合宿を打ち上げ、同日午後7時半(日本時間30日早朝)、トリノ、レッジーナ、サンプドリアと共に「モンブラン杯」に参加した。フランスの国境に近い、アオスタ州でキャンプを張っていたチームが参加したもの。22分半の前半後半という変則マッチで、1回戦はトリノ対レッジーナ、パルマ対サンプドリアの対戦カードだった。中田英寿は、サンプドリア戦とその次のトリノ戦にフル出場した。しかし、決定的なプレーは見られなかった。

 まず、ミロセビッチ、ディヴァイオのトップ下から始まったテストマッチ。相手はセリエBのサンプドリア。中田は前半6分、相手から奪い取ったボールで右サイドからシュートを放ったが、GKに弾かれた。また、ミロセビッチとのコンビネーションが続くが、得点に結びつけることはできなかった。試合はミロセビッチが先制したが、サンプドリアがルイーゾのゴールで追いつき引き分けた。その後、PK合戦で何と12人ずつが蹴り合い、何とかパルマが勝った。

 そして、初戦を勝ち抜いたトリノが、パルマと対戦。中田はサンプ戦同様、FKとCKをすべて蹴ったが、決定的なシーンは得られなかった。試合はエムボマとトリノのダ・シルバのPKで1対1と、またもやPK戦に入ったが、今度はパルマは5対6で敗退した。最優秀選手にはGKフレイが選ばれた。

 試合後、ウリヴィエリ監督は「中田とミクを一緒にプレーさせたのは、中盤の選手が足りなかったから。ラムシもまだ調整不足だ。特にまだ選手たちは疲れている。中田に期待することはゲームメイクとゴールだ」と話した。また、ミロセビッチは「疲れが残っていて、選手たちは足が動かなかった。中田はみんなが期待するようなところまで、まだ到達していない。これからもっとよくなるはずさ。もっと偉大な選手になるはず」とコメントした。

 チームは試合後、パルマへと出発した。30日は完全オフ。31日午後5時から、パルマ郊外の練習場、コッレッキオでトレーニングを再開する。