新・中田英寿を考える

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【ローマ18日=坂本万里雄】セリエA、ASローマの日本代表MF中田英寿(24)=写真=の獲得に、7つ目の強豪クラブが名乗り。インターミラノのマッシモ・モラッティ会長が「中田には大いに興味がある」とチーム関係者にもらし、1対2の仰天トレードを画策していることが18日、明らかになった。6月17日の今季最終戦後にも正式にトレードを申し込む見込みだ。



 日本が誇る指令塔獲得へ7つ目のクラブが動きだす。セリエAの名門・インターミラノだ。

 「モラッティ会長が、非常に興味がある、ともらしている」

 チーム関係者が証言。水面下で大型トレードが画策されているという。

 中田獲得の最大のネックは、高額な移籍金。ASローマ・センシ会長が900億リラ(約51億円)という“史上4位”の額を設定した、と16日付地元紙で報道されたばかり。これに対し、インテル側は「将来のフランス代表GK」といわれるフレイとのトレードを、問題の抜け道として見いだしたのだ。

 ローマはカペッロ監督の希望で、来季戦力補強の一番手にGKを挙げ、ブッフォン(パルマ)、トルド(フィオレンティーナ)らを候補としてきた。人材難のGKだけに交渉は難航。これにインテル側が目を付けた。中田と、代表常連ではないフレイでは、つりあわないため、モラッティ会長はオランダ代表指令塔、MFセードルフを加えた1対2のトレードに打って出るという。

 指令塔とGKを同時補強できれば、ローマ側は来季チャンピオンズリーグを含めた強行日程への不安も解消できる−というのが、インテル側の読みだ。

 セードルフも「攻撃的なポジションでやりたい」と、本来の位置ではないボランチ(守備的MF)での出場が続き、移籍を希望している。

 ローマ側はもちろん、簡単に手放すつもりはない。しかし、1対2のトレード案は、冷静にみても、なかなか現実的。現在6位に低迷し、建て直しに必死なインテルの“中田獲得攻勢”を、どう受け止めるか、注目だ。