http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/j-2006/07/0607j0713-00005.htm サッカー・ワールドカップ(W杯)ドイツ大会は9日(日本時間10日)、
イタリアの優勝で幕を閉じた。決勝戦はヒトラーのナチス・ドイツが
1936年にオリンピックを開催したスタジアムで行われた。
FIFAは準々決勝の2日間を「反人種差別の日」と指定した。試合の開始前
に、両チームのキャプテンが、「人種差別は卑劣だ」「人種差別という悪と
の戦いを続けよう」などと声明文を読み上げた。開始前の写真撮影の際は
両チームが「SAY NO TO RACISM」(人種差別にノーと言おう)と書かれ
た横断幕に沿って整列した。
ユダヤ人大虐殺を行ったナチズムの根絶を国是とするドイツと、ドイツも
加盟する欧州連合(EU)圏内で開かれたW杯だからこそ実現した反差別
キャンペーンだと思う。
日韓で開催した前回のW杯でも、ファシズムや排外主義に反対するキャン
ペーンを展開すべきだった。
(浅野健一、同志社大学社会学部教授)