+++ ★ inter78 +++

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363モラッティ その4
彼はサッキの事を話すのが好きだ。サッキと話すことも。
「彼はとても親切だよ。気さくで、礼儀もしっかりしてる。彼みたいな人と仲良くなる
のは素晴らしいことだね。彼が私に何て言ったか知ってるかい?
あなたはサントスのロビーニョを取らなくちゃいけない。こいつは本物の芸術品だ。」

インテルにはもう芸術家がいますよ、会長。名前はレコバ…
モラッティはまるで恋したような笑顔を見せた。

「彼は昔からああなんだよ。何にも変わってないよ。君達にこの話をしてあげよう。
彼がまだ14歳でダヌビオのユースでプレーしてた時のこと。
親善試合の為に監督が彼をトップチームに呼んだんだ。
彼は答えたよ、出来ません、忙しいからって。
忙しいって?何が?そうこうしてチームの重役が彼の家に出掛けていった。
どうなったと思う?
レコバは『お父さんと釣りに行かなくちゃいけない。』
何言ってるんだ、さあ、さあ、釣りなんか後だ。今はトップチームで試合しなくちゃいけないんだぞ。
どうもあまり嬉しくなかったらしく、彼はこう返事をしたんだ。
『判りました。一つ約束してくれるなら試合に行きます。3点入れたらすぐに自由にしてくれる事。』
OK。 レコバは試合に行き、プレーして、3点取った。
3点目のゴールが決まるや否や、レコバはベンチに向かって走って行き、交代を要求した。
それからレコバの交代が認められたかどうかは良く知らないんだが、確かに変わり者である事
には間違いない。 どうしろって言うんだい、彼は最初っからこういう人間なんだよ。
ペラルタも素晴らしいけど、同じようなことをやるって聞いたね。」