【中村俊輔】ていうかレッジーナなんだよね158

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9/27(土)対ユベントス(オレステ・グラニッロ)

負傷して試合に出れないはずのデルピエロが、何故かイタリア最南端のレッジョ・カラブリアに来ていた。
多くの記者が群がり、彼にここに来た理由を尋ねると、さばさばとした表情でこう答えた。
「私は中村を見に来た。」
前節、バッジョとの新旧ファンタジスタ対決を制し、イタリア各紙からバッジョの後継者と認められた中村に、
イタリアの影のファンタジスタと言われるデルピエロは、ピッチのアップをしている中村に熱い視線を送った。
まるで、次の相手は俺だと言わんばかりに。
一方、試合は終止ユーべぺースで進んで行く。
次第にプロビンチアであるレッジーナの選手の中では、世界最強リーグセリエAで2連覇を成し遂げているユーべには歯が立たないと思い始めていた。
しかし中村だけは、終止圧倒的な存在感とキレのあるプレーでチームを引っ張り続けた。
その中村のプレーに、次第にチームメイトも中村に続けと言わんばかりに勢いづく。
形勢は逆転した。
0−0の後半ロスタイムに中村のクロスをベスト・パートナー、ボナッツォーリが頭でゴールネットに叩き込む。
オレステ・グラニッロは熱狂に包まれ、コロンバが勢いよくピッチの飛び込んでくる。
ホームとは言え、世界最強リーグセリエAで2連覇を成し遂げたユーべに中村率いるレッジーナは競り勝ったのだ。
当然のようにMOMのトロフィーを貰った中村は、今後に目標についてこう答えた。
「一戦一戦勝っていって、スクデットを目指すだけです。」
その時、誰もがその言葉を信じて疑わなかった。
ユーべに競り勝った今のレッジーナには、それだけの力あったのだ。