171 :
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栗田「こんばんわ」
山岡「いらっしゃいました」
冬美「いらっしゃいませ」
栗田「あら、ワインだわ。」
冬美「お客様がお持ち込みになったんです。主人の料理をどうしてもワインでと・・・」
山岡「へええ、岡星さんがよく承知したね。」
栗田「岡星さんも困ってるようね・・・・」
客A「さあ、次はトルシエのワインの中でも最高の逸品。「茸・ナカムラ・俺を使え」いっちゃうぞー!」
客B「でたあ!しかも2002年物といえばトルシエのワインのできのよい年だよ!」
客C「このハマグリのしんじょとよく合うでしょうね!」
客A「もちろんだよ。あの「ナカムラ」だよ。どんな料理にも合うだろうね。」
山岡「まったく、食通ぶってる舶来主義者ほど滑稽なものはないねえ。」
栗田「山岡さん!」
客A「なんだと!私のどこが食通ぶってるのだ!」
山岡「ナカムラがどんな料理とも合うといっているところだよ。」
客A「この「ナカムラ」は私が大金はたいて手に入れた最高のワインだ。このワインに合わない
など料理考えられん。そういうなら証拠を見せてもらおうか。」
山岡「まあ見ててください。岡星さん、あれを」
岡星「わかりました。これを試してください。」
客B「これは世界三大珍味 中田、小野、稲本じゃないか。」
山岡「これらとナカムラをいっしょに試してください。」
客A「はは。何かと思えば全く馬鹿馬鹿しい。。。。これは!ま、まずい・・」
客B「まったく料理の味が死んでしまってる・・・」
山岡「次にこれを試してください。日本酒、大吟醸「戸田」です。」
客C「日本酒ってあまりかっこよくないじゃない。」
客B「いかにも酒に地味でおじん好みって感じだよね。」
山岡「ご高説は十分です。まずは試してもらいましょう。」
客A「むう。中田や小野が食べた時よりもっと豊かな味になってよみがえった!」
客C「こっちも口の中に稲本のすばらしい味が広がって稲本の味が二度たのしめるわ!」
172 :
:02/10/21 22:49 ID:7PGrcuAz
山岡「確かに「ナカムラ」は最高級のワインだ。しかしそれは底の浅い素人に
わかりやすい味であって、日本酒の「戸田」のような奥深さはない。
おまけに高級な料理ほど相性が悪い。」
客C「どうして「ナカムラ」は中田、小野、稲本とこんなに合わないのかしら。」
山岡「それは「ナカムラ」の主要成分である「自己中」が料理の持っている
うまみとケンカをしてしまうからなんだ。そしてそれは決して
溶け合うことはない。」
栗田(山岡さんの言う通りだわ。確かにこのワインは料理と溶け合わない・・)
山岡「一方、日本酒「戸田」は「自己中」を持ってない上、「カバーリング」
「バランス」という独特の成分が料理のよさをいっそうふくらませる。
だから、「戸田」は中田や小野、稲本はもとよりどんな料理にも合うんだ。」
客A「ナカムラがこんなに料理と相性が悪いとは・・・。どうやら私の負けのようだな・・
私はジーコというものだが色々、教えてくれてありがとう。」
雄山「うわあっはっはっはっは!!「戸田」がどんな料理とも合うだと?
士郎、お前はどこまで情けない奴なんだ!」
山岡、栗田「海原雄山!!」