いいからクジラ喰わせろ!!!!!!

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563もぐもぐ名無しさん
◆新聞などの論説委員への戦略
 新聞などの論説委員は、当初、なかなか捕鯨推進に傾きませんでした。報告書は、その理由を「一般の日本人が日常口にすることのなくなった鯨肉を、国をあげてまで守る必要があるのか、という疑問が浮かぶのだろう」と分析しています。
 この論説委員を崩したのは、「捕鯨問題がクローズアップされた背後には、ベトナム戦争での枯葉剤使用など、アメリカの非人道的おこないから目をそらさせようという米国の陰謀があった」という仮説。
この仮説は捕鯨推進側が「本当は、捕鯨はクジラ資源にとって危険なものではない。それは他の問題から目を反らさせるための陰謀だ」と主張する際に、しばしば使われるものです。
平和運動団体でもあるグリーンピースは、捕鯨問題と軍備問題はそれぞれ独立させて考えるべき問題であると受け止めていますが、残念なことにそうはお考えにならなかった方も多かったようです。
第一、会議工作は国会でも国家間でも事実として常識であり、日本は稚拙な議会工作を恥じるべきであり、先方の謀略だとするのは筋ちがいでしょう。
 報告書は次のように述べています。「それ以降、各紙の社説が日本の立場を強く支持する内容に変わってきた」。捕鯨推進側の、マスコミへの食い込みは、成功したと言っていいでしょう。

◆文化人団体「捕鯨問題懇談会」の発足
 同時に、オピニオンリーダー(文化人)の組織化も行われました。報告書は次のように主旨を説明しています。「『捕鯨懇』の設立趣意書には一応次のような目的をうたった。
『国際的論争となっている捕鯨問題について、客観的立場から検討し、解決に資する意見を出す』――。しかし、これはあくまで建前であり、本音は、捕鯨のシンパサイザーを発掘し、養成することであった」。初会合は77年3月10日。
 また、捕鯨懇の運営については、「『捕鯨懇』の運営で、われわれがもっとも留意した点は、捕鯨協会の応援グループではなく、自主的な、独立した機関という性格を持たせることであった
(中略)捕鯨協会と国際PRは事務局として、あくまで裏方の役目に回ったのである」と述べています。