【ズブの素人から】操縦技術相談室【本職まで】 2

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696鬼教官
ちょっと話題に遅れてしまったが。

「定常的な風の中では、飛行機は風を感知出来ない」

これが大前提。
風速変化の無い一様な風速の系の中で飛行する限りは、向かい風・追い風・横風、その全ては飛行機&操縦者からは判別出来ない。
例えば、50KTの北風の中を、IAS200KTでHDG360から180まで旋回したとしても、IASが50KT現象する事は無い。
どんな風の中をどの向きに旋回しようとも、IASは常に200KTのままである。
唯一、GSだけが風の系から見かけの運動エネルギーを収受して、50KT分の増減があるだけである。
地面系に対して計測した際に初めて風の存在を知る事が出来るが、空中の人間だけでは、つまりIASだけを見ていれば風を知る事は無い。

例えば北風の中、RWY36から離陸してすぐに反転するリバーサルタイプのデパーチャー。
良く言われる誤解が、「南向きに旋回したら、背風になって揚力が落ちるからピッチダウンしろ」
これは誤りである。
なぜ多くの人が誤解してしまい、どう誤りなのか、宿題。