【ズブの素人から】操縦技術相談室【本職まで】

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832鬼教官
現実的には大型機のジェットエンジンなら、アイドルからマックスまで3秒程度だろうか。
タービンエンジンは低回転域のレスポンスが非常に悪い。
アイドル〜60%くらいまでが2秒かかるような感じ。
60%〜100%のような領域では、かなりレバーへの追従も良い。

反対に回転落ちの方は、もっと時間がかかる。
やはり低回転域での落ち方が緩慢で、高回転域では比較的追従良く回転が落ちる。

このようなタービンエンジンの特性がある為に、離陸時には一度70%くらいまで上げて様子を見る。
パラメーターがスタビライズした事を確認してから、さらにレバーを進めて100%近い離陸推力に一気に持っていく。
この70%くらいまでの領域での鈍い回転上昇がクセモノで、左右エンジンのスプールアップの度合がバラバラになる。
スリッパリーコンディションでは、この回転数差によって大きなヨーモーメントを出して、最悪の場合滑走路を逸脱する。
その為に、ブレーキで機体を抑えておいて、まずは70%くらいまで慎重に回転を上げる。
そこで安定したのを確認してから、ブレーキリリースと共にTOボタンを押すなりして、一気にセットする。

MSFSで非常に奇妙なのが、この特性が正反対になっているという事。
どういう訳か、低回転域では抜群にレスポンスが良くて、高回転域で死ぬほど鈍い。
このゲームには妙な点も多々あるのだが、このタービン特性が一番ヘンテコリン。
これほど世界中に愛好家がいて、誰もツッコミを入れないというのも不思議な話しだ。