リディアだよ★尋問するかも?〜ななつめ〜

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235勇者たち(UNIX)
その日世界は破滅の刻を迎えていた。
人々は混乱に陥り、罵り合い、逃げ惑った。
やがて行き場を無くした人々は、諦念の中で静かに覚悟を決めつつあった。
だがその中で、冷静に状況を見詰め呟く者達が居た。
「何故あきらめてるんだ? まだ、どうにかなる」

彼等の行動を知る者は少なかった。
彼等はこの世界に於いて、決して主流と呼べる者達では無かったから。
しかし彼等の計画が現実味を帯びてくるに従い、
徐々に人々は知ることになった。
自分達の引き起こした破滅を、回避しようとしている者達の存在を。

……そして世界は救われた。
幾多の障害、心無い者達の妨害を乗り越え、彼等の試みは実を結んだ。
人々は救世主達を歓喜の声で迎えた。
だが彼等は──また人々も──知っていた。
これが根本的な解決で無い事を。
そして真の破滅がそう遠くない将来、確実に訪れる事を……。