FF10官能小説EX

このエントリーをはてなブックマークに追加
388名無しさん@LV2001
「ワーッカ!」
「こら、やめろって」
後ろからおぶさるようにして、ワッカの首に両腕を巻きつけてみる。ワッカはこちらを
向いてもくれず、愛用のボールを磨く手を止めもしない。リュックは不満げに鼻を鳴ら
すと、大きな肩に顎を乗せて日焼けした逞しい首筋に顔を埋めた。ワッカの匂いを
いっぱいに吸い込む。日向の、乾いた暖かい匂い。
「ねえ。あたしにもさ、ブリッツ教えてよ」

抱きついたまま、ワッカの短い髪を指で弄りながらねだる。
流石に驚いて、ワッカは肩の上のリュックの顔をまじまじと振り返った。
「ああ?そりゃまた、急にどうした」
だってさ、そしたらワッカ、少なくともその間はあたしだけに集中してくれんじゃん。
と言いたかったけれど、癪なのでやめた。このリュック様がこんな筋肉オトコにマジ
惚れしちゃうなんて、そんな道理があっていい筈はない。本当は自分が誰を好き
なのかにも気付かない、こんなドンカン大馬鹿男に。
「・・・別に。若いうちに、いろんなことやっとくのも悪くないかなーってさ」
振り返った姿勢のまま、ワッカがぷっと吹き出す。
「なによぅ、失礼じゃん」
「いや、そーゆー言い方だと、チビッコの癖に年寄りくさく聞こえんなあ」
「だーれがチビッコ、だよっ!!」
密かに気にしてるのに。
シャツの下の慎ましやかな膨らみを恨めしく思いながら、リュックは思い切りワッカの
耳を引っ張った。
「いでででで、いや、悪りい悪りい」
耳を掴まれながら、ワッカはまだ笑っている。ぶー、とむくれていると大きな掌が伸び
てきて、わしわしとリュックの金髪を掻き回した。