>>54 考えすぎではないが、どっちかというと考え不足
主人公が王様になった経緯は物凄く血統主義的だし
伝説の勇者に関しても、完全に血筋で決定された事が妖精の城で明言されている
「お前はもっと国の事を考えろ、王の器ではない」と突っ込んだのは敵であるジャミであり、そのまま仇敵として成敗され否定される
この発言は本当に単発であり、前後の展開にも響いてない
8年間不在であろうがすぐにまた出奔しようが、主人公の王座を無条件支持するグランバニアの姿勢は血統主義の全肯定と言っても過言ではない
また、このジャミ戦でキーとなったのは、この時だけ発動した嫁の謎の天空パワー
「伝説は所詮伝説」「別に勇者なんていらない」みたいな思想は、ここでは完全に打ち破られている
しかしその肝心の伝説の勇者は、パーティに入れる事すらなくクリアが可能
「伝説の勇者を捜し求める物語」としても「伝説の勇者など不要だった物語」としても、どちらでも破綻するシナリオとなっている
更にもう一歩話を進めて、嫁はたまたま天空パワーを発揮しただけ、息子はたまたま勇者パワーを発揮する機会がなかっただけ
という「一貫性など不要、あるがままの話だ」という第三の解釈をとる道もある
しかしこの場合でも、勇者が生まれるのは運命的必然であったかのように言及されていたりするし
あるがままの話とするにはご都合的すぎる部分が多く、やはり無理が出てくる
まともに解釈しようとすると、こんな風にどこから見ても破綻する事になる
「堀井がその時に思いついた展開を入れてるだけで、整合性なんてとろうとしてない
勇者が不要なのも「勇者が留守番でクリアできてもいいよな」とかそんな程度の思いつきで、大した意味などない」
とか、そんな程度のものだと思うのが一番真っ当だろう
つまり結局、発売当初からある批評通り「インパクトあるシーンを繋げただけのお涙頂戴シナリオ」
と考えるのが一番だという事になる