乙でござる
,. -−、
| |田||
|__,|_||
L..、_,i
>>1 . 。ぐ/|.゚ -゚ノゝ スレ立て乙です。
`K~キチス
∪i÷-|j
Li_,_/」
し'`J
>>4 クリかわええwwww
スレ立て乙です!
はつゆめの人、続きはまだか!?
アリーナ「そうね。そんな人がいたら・・・喜んで格闘のライバルになってもらう・・・かな。それで、二人で世界中いろんなところに行って、強い魔物をやっつけに行くの!
そういえば昨日、そんな夢を見た気がするわ!」
ズコーッ!!
マーニャ「なんつーか・・・アンタらしいわ」
ブライ「こんなことを話すんじゃなかったわい。城に戻ったら戻ったでライバルを探しに行く・・・
それもとんでもない男とでも付き合ったりなさっては陛下に合わす顔がないわい」
ソロ「ブライさんも大変なんだなぁ。アリーナ、みんなお前のこと心配してんだからさ、少しは親身になってやりなよ」
アリーナ「じいもクリフトもお節介がすぎるのよ!あたしはもう子供じゃないんだしやらなきゃならないことぐらい自分で分かるわ!」
マーニャ「アリーナちゃんはかわいーもんねー。こりゃ将来のお婿さんも大変だわ。ま、そのお婿さんがアリーナちゃんベタ惚れだったら問題ないんだけどねー・・・」
クリフト「ぶっ!・・・げほげほ・・・!」
ソロ「・・・で?クリフトは一体どんな夢を見たんだよ?」
ソロが追い打ちをかけるかのように悪戯っぽく尋ねます。
クリフト「え?わ、私ですかっ!?それはもう・・・勿論この一年姫さ・・・いえ!皆さんに神の御加護がありますようにと願っていたばかりで・・・」
マーニャ「つまんない見栄張っちゃってー。正直言っちゃいなさいよ」
ライアン「・・・うむ。よい心がけですな」
ソロ「へ?」
終始無言でいたライアンがここで初めて口を開いたのです。
ライアン「去年、私はソロ殿とお会いし、世界を救うという夢を初夢というかたちで見たのです。全くその通りとはなりませんでしたが、事実、私はこうしてソロ殿と巡り合えた・・・。
それどころか、こうして楽しく明るい仲間たちと共に旅をすることになろうとは・・・」
ソロ「ライアン・・・お前」
トルネコ「そうでしたね・・・ライアンさんは、ホイミンさんと別れた後ソロさんや私たちと会うまではたったお一人で旅をしてきたのでしたよね」
マーニャ「アンタ、そーゆーイカスこと言えるんだからさー、もうちょっとおしゃべりすれば女にモテルんじゃないの?」
ミネア「失礼よ姉さん!・・・姉さんの方こそ少しは口を慎んでちょうだい」
それから、ライアンはクリフトに言いました。
-------
わー!新スレだー!!
乙です!
も少し続きますよ
ライアン「願う心あらば救われる・・・。クリフト殿の夢も、現実となるとよいですな」
ミネア「私も、思います。クリフトさんの気持ちは、決して届かぬものではないと・・・」
クリフト「ライアンさん・・・ミネアさん・・・」
・・・クリフトが見た夢・・・。
喜び感動の涙を流し見守るサントハイムの民、そして陛下の前で、愛するアリーナ姫と生涯の愛を誓い合う日はいつの日か現実となるのでしょうか。
・・・それはまた別のおはなし。
蛇足。
マーニャ「ねえミネア、アンタのラリホーマ使っておじいちゃんの夢の続き、なんとか見れないかしらねえ。
いつまでも自分の想いが成就しないなんて・・・神官くんがかわいそうよ。この間なんて隣の部屋から「姫様姫様〜」ってすすり泣く声が聞こえたのよ?
きっとどっかの王子様に愛しの姫様が連れてかれちゃう夢でも見たのね・・・」
ミネア「・・・その件については反対するわ。変にブライさんを眠らせてライフサイクルを崩したりしたら御身体を壊されてしまうでしょう?」
・・・そんな姉妹のひそひそ話しを聞いていたアリーナ。
アリーナ「・・・・クリフトったら小さい時から雷が怖いとかで眠れないとか言って・・・
ほんとに怖がりなんだから・・・!そんなに怖いんだったら添い寝くらいしてくれって言ってくれればしてあげるのに・・・!」
gj!
すれ違いが切ないけど第三者から見ると楽しいですねー
時事ネタとはすごい!
GJ!
前スレおまけのアリーナの夢がこっちにもちょっと出てるのかww
あの夢は筋肉フィルターとったらクリフトだという事に、双方ともいつ気付くのだろう。
添い寝いいよ添い寝
ソロ「ま、お前がそこまで必死なんだってことはよく分かったし・・・いいだろう。
下手に稽古で大怪我負われた日には・・・困るしな」
クリフト「ほ、本当に!?」
ソロ「道具袋は確か・・・馬車の中に置きっぱだったな。取りに行こうぜ」
クリフトはソロに導かれるまま馬車へと戻った。
余りに冷え込んでいたのでパトリシアの為を思いソロは村の村民に納屋を貸し出して貰っていたのだ。
それからソロは馬車の荷台をそそくさと探し始めた。
しかし・・・
クリフト「・・・ソロさん、まだ見当たりませんか?」
ソロ「おかしいな。確かに荷台に積んだような気がしたんだが・・・
見当たらないな」
クリフト「えぇっ!盗難ですか!?一体誰がそんなことを・・・」
ソロ「盗難なんて言い方すんなよ。多分誰かが忘れ物でもして、持ってったんだろう」
クリフト「それにしても・・・困りましたね。
もし、力の種を誰かが先に使ってしまったら・・・あぁ、私はもう」
ソロ「大丈夫。力の種を欲しがるのはライアンとアリーナとトルネコぐらいだし、みんな勝手に持ち出して使ったりしないよ」
クリフト「そうでしょうか・・・。
だといいんですけど」
ソロ「それにしても勝手に持ち出すなんてあんまりだよなぁ。
一声くらい掛けてくれればいいのに」
パトリシア「ヒヒーン」
パトリシアはボディランゲージで必死に真実を訴えかけようとするが、二人に理解出来るはずもない・・・
-----------
part2までは前スレに書き込んだのだけど・・・・
dat落ちしてしまったようです・・・
申し訳ない・・・
( ',_ゝ`)プッ
仮の話だけど、クリフトが強大な力でアリーナを圧倒もしくは肉薄した場合、
アリーナはクリフトを好きになるというより、プライドの崩壊が先に来るのでは?
クリフトのコンプレックスは、力よりもむしろ身分の方だと思うから、
強くなりたいと願うよりは、役に立って認めてもらいたいというのが目的で、
力を強くするのはそのための手段のひとつに過ぎないハズ。
勇者の視点から見ると、力押しタイプのモンスターが相手の場合、クリフトの
スクルトは相性が良く、アリーナが戦いたがる相手でもある。
逆に妖しい系・魔法系が相手の場合、ミネアのフバーハや、戦闘中にも口うるさそうな
ブライのマホカンタの相性が良く、アリーナも戦いたがらなそうとか、
そういう事も含めた戦術の考慮はしてそうだね。
アリーナも、とりあえずクリフトが出る時はあたしも出ればいいと指示されてたりして。
アリーナ単独スレきぼん
そうだね。クリフトはアリーナを打ち破る力を身につけたい・・・
というよかはアリーナに「クリフトって結構強いのね」と言われるくらいになりたいのだろう。
本人は病弱、尚且つ優しそうなので無理そうだが・・・
でも、怒ったらとんでもなく怖そう。相手が死ぬまでザキ唱えそうな予感さえするw
ザキ効かない敵にも死ぬまでザキしてくれるがな
クリフトが病弱なんて設定あったっけ?
作中で病気になっているので
そこからの二次的派生イメージかと
リメイクのブライのセリフで「クリフトは昔から身体が弱い」とか言ってた
>>15 ザキ効かない敵にも(パーティが)死ぬまでザキしてくれる
二の句もつげん
クリフト「誰ですか?神聖な神官の帽子に落書きしたのは!!」
マーニャ「あーあ、気付いちゃったかー、面白かったのに」
クリフト「マーニャさんですか、こんな破廉恥な!」
マーニャ「あ、あたしじゃないわよう!」
アリーナ「もしかして怒っちゃった?あははっ!あたしだよ?」
クリフト「こ、これは厳重に清められ、神に仕える者に欠かせない、神聖な帽子
なのです!いくら姫さまでも悪戯が過ぎますよ!!」
アリーナ「ご、ごめんね?そんなに怒ると思わなかったから‥」
クリフト「もうしないで下さい!失礼します!」
アリーナ(怖かった〜、でもどきどきする‥ いがいと芯がしっかりしてるのね‥)
だからほしふぶきはいらないよ
>>20 いったいどんな破廉恥な落書きをしたのかが気になる。
,. -−、
| 石頭|
|__在中|
L..、_,i
. 。ぐ/|.゚ -゚ノゝ
`K~キチス
∪i÷-|j
Li_,_/」
し'`J
>>23,24
吹いたwww
皮肉が効いてるし、なによりAAがかわいいww
>>14 慣れぬ肉弾戦で疲れきって眠りについたクリフト。朝になっても夢うつつでなかなか
起きれずにいた。夢の中には麗しの姫君が現れ、優しく包み込まれている所‥
トルネコ「クリフトさぁん、ほらほら起きて下さいよぉ」(ガバッ!っとフトン剥ぎ)
クリフト「ザキ」
>>26 吹いたw
夢の恨みってすごいなwwwww
>>24 かわいすぎるw
>>26 トルネコかいがいしい若妻のようなのにクリフトひでぇw
モンバトレジェンドでレジェンドカード使うとそのキャラを使って対戦できるみただけど、サントハイム3人のカードとか出ないかな?
PV見てると2の主人公3人まとめてのカードとかあるみたいだし。
>>29 !・・・私と同じこと考えてた人がいるなんてっ・・!嬉しい・・・!
バトルロード、詳しくは知らないんだけどライアンとかX主とかが魔物と組んで出てたよね。
ダーマの神殿?のバトルで・・・。
そのうち通常でも人間キャラ×3とかでも使えるようになるのかと考えるこの頃・・・
Yのバーバラのカードもあるし。
だとしたら間違いなくアリ・クリ・じいちゃんだし。
クリはワザがきっとザラキになるんだろう・・・。スクエニのおふざけ。
そうなったらバトルロードやりたいけど・・・年齢が年齢だし、
店頭じゃできない・・・。
せめてWii辺りでも・・・って期待はできそうにないよね・・・
今はまだカード代とゲーム代金で儲けてるから無理だろうけど、そのうち家庭用機で出すんじゃないかなぁ?
私も未だにゲーセンでは手を出せない…
サントハイマー3人でもクリアリ2人でも、とにかくあのグラフィックで一緒に対戦してるところを見たい!
>>30 技ザラキわらたw勿論絶対死なないオチ付きだよなwww
だよね、コンセプトは子供向けだろうに、本編よりやたらグラフィックに凝ってるってのが
どうにも・・・
レジェンドって完全にストーリー性再現出来てるし、大人のファンにも期待されてるはずなのに、
ゲーセンで小さな子供たちがずらりと並んでいる中での、あのやりにくい空気ときたらもう・・・
いつかはゲーセンから衰退してしまうだろうし、是非とも据え置きで出して永久保存版になってほしいものだ。
頼むスクエニ!!
あとは・・・そうだな。クリアリカードが出たらあらゆる手を使って入手してみせるよ!
単体キャラならザラキもお遊びでアリだけど、3人パーティならやっぱり回復役じゃないのww
ここで夢の姫ホイミならぬ、姫ベホマズンをかましていただきたい。
>>33 クリフト専用のベホマズン‥ 子供はねてろ
>>33 (サントハイムズで組んでいるとご仮定下さい)
アリーナ「クリフト、すごいわ!とうとうソロにしか使えないと思ってたベホマズンが使えるようになったのね!」
クリフト「ああ・・・姫様に褒められて・・・//
おまけに姫様のたゆましきお姿をこれほどまでお近くでお目にできる・・・とは・・・。感激です・・・」
アリーナ「なぁに?」
クリフト「なんでもございません!やましい想いなど決して・・・!!」
アリーナ「?」
ブライ「なんでじゃ・・・なんで・・・
クリフトのアホタレのベホマズンは姫様にしか効果がないのじゃ・・・!!」
モリー「勝負ありっ!!」
>>35 そりゃベホマズンじゃなくてただのベホマww
ドラクエ9の僧侶はベホマズン使えるし、バトルロードのクリフトはザラキーマ使えるし、あってもおかしくないけどなー
FC版はたまに凄い回復するベホマラー(たぶんバグ)があったのになぁ
クリフト「ザラキザラキザラキザラキザラキザラキザラキザラキ
ザラキザラキザラキザラ(ry)」
『クリフトはザラキをとなえた!しかし、きかなかった。』
アリーナ「毎回毎回クリフトって必死ね」
マーニャ「(必死なのは呪文に対してだけじゃないような気がするんだけど・・・)そう?バカの1つ覚えならぬザキの1つ覚えってヤツなんじゃないの?」
アリーナ「あんなに呪文ばっかり唱えてたら流石のクリフトでも頭が痛くなっちゃうわよ。
呪文に頼らないでもっとあたしみたいにがつーんと敵に突っ込んでいったらいいのに・・・」
マーニャ「そうよねー。アイツ、もっと積極性ってのが必要よね!!(もっと積極的に「姫様愛してます!」って言えるようになったらお互いラクだろうに・・・
あの生真面目神官ちゃんたら誰かがちょっかい出さなきゃ動こうとしないんだもん・・・
見てるこっちが焦っちゃうわよ・・・)」
クリフト「・・・・・ザラキーマっ!!!」
ソロ「うわー今更本気キターー(汗)
アイツって、怒るとすんげぇ怖ぇよなー。例えば俺がちょいとアリーナと二人っきりで作戦会議でもしようとすると・・・
すーぐザキっぽいオーラ発するんだから。やんなっちゃうよもー・・・・」
マーニャ「・・・だから想い人に『石頭在中』なんつーラクガキされるんじゃないの。あの、カタブツは。
あたしたちに対して「そんなことするな」とか叱ることしか考えてないんだもん。」
クリフト「お二人とも、聞こえてますよ・・・」
この気持ち悪い台詞の羅列はほしふぶきか?
私もこれはキモチワルイと思う
アリーナ「ねぇズンして!」
クリフト「みんな見てますよ‥」
やっぱキモいか
>>40 何を言われてもめげないのは凄いなww
38がまさか「石頭在中」の話に繋がると思わなかったw
アリーナがあれを書いたのは、ミントスのあの思わせぶりなセリフからなのかな?
あれをばれないようにビクビクこっそり書いてる姫様が可愛いよw
クリフトも本気では叱れないんだろうな
>>38は私じゃないから
>>42 アリーナの心の声:あらあら、クリフトったらあの程度の戦いで疲れて寝ちゃった
のね。普段あんまり顔なんてまじまじとは見ないけど、はしばし男らしくなったかな。
うっすらヒゲもはえてるし。うん、いい男よね、いがいと。でも最近は昔みたいに
遊んでるわけじゃないし、ちょっと距離を取られてるかんじかな。わたしが
姫だからって、謙遜しすぎなのよ、この石頭は。きっと、みんなもそう思ってるに
違いないわ。だって、傷ついているのに、べホイミしていいですか?なんて、
いちいち聞くようなまどろっこしさですもの。わたしはもっと、ズバっと来て
欲しいの。これは、イタズラして思い知らせる必要が、ありそうね。どれどれ‥
ここのアリーナって妙にババくさいよね
でも言い回しは堀井っぽいから妙にリアル。
実際の話、アリーナって大人に囲まれて育っていそうだから
喋りが少々ババ臭くなるのも否めないな。
旅に出るまでは、クリフトが唯一の身近な同年代っていう説もあるし・・・
(侍女とかがいるけど、身近とはいえないし)
3章へ進みたくないでござる
進めwww
>>46 お城から殆ど出なかったとか、小さい頃にお母様が亡くなって女の子の友達は
モンバーバラ姉妹が初めてというセリフもあったね。
>>46 貴族の娘が精巧なお人形もってきて「遊びましょう」とか来ても、壊しちゃったり、外で一緒に泥まみれになって怒られたりはしてそうww
そんな噂が広まって、みんな遊びに来なくなったところにクリフトが遊び相手兼側仕えとしてあてがわれてるとか。
貴族の娘「アリーナ姫様、我が国随一の職人に作らせたお人形のマウリアよ」
アリーナ「まあ!にんげんそっくりね!」ゴクリ!
貴族の娘「大きさもわたしとおんなじで、手や足も動くのよ」
アリーナ「まあ!関節技がかけれるわね!」ジュルリ!
貴族の娘「お人形だから、おこったり痛いと言ったりしないのよ」
アリーナ「まあ!かけ放題ね!」ハアハア‥
馬鹿?
それではアリーナが単なる乱暴者になりまする
クリフトの心の声:ああっ!神さま!この抑えきれない気持ちの高まりはどうすれば
いいんでしょう!ただ闇雲に姫さまへの想いを打ち明けた所で、わたしの同等の
気持ちの高まりが姫さまに無ければ、良い結果が訪れるはずもありません!
ただ、今の傍仕えの立ち位置さえも崩れかねない行動をするわけにはいかない
のです!かと言って、姫さまの立ち振る舞いのすべてが、わたしの心をうち震わさ
ずにはいないのであります!これは幸せなのでしょうか?不幸なのでしょうか?
姫さまがわたしにお言葉をかけて下さるたびに、心がかきむしられます‥
リメイク6にアリーナとクリフト登場
会話の内容はいつも通りでした(ノ∀`)
まあ2人がセットでいただけでも良しとしますか…
56 :
1/3:2010/02/03(水) 20:47:15 ID:yz6iAI+Q0
ほのぼの???ss書いてみました。
イメージと違う人はごめんなさい
************
「「「「「乾杯〜〜〜!!!」」」」
「カタブツも今日はお休み〜
はーい、クリちゃん飲んで飲んで〜」
「私はあまりお酒は強くなく…って尽かさずそそがないでくださいよ…」
「トルネコさんどうぞ!」
「おお、アリーナさんありがとう。いやぁかわいい人のお酌、うれしいですね」
「今日は負けませんぞ、ブライ殿」
「いやいや、それはどうかなライアン殿」
「あら?ソロ、カクテルじゃないのね」
「うん、最近甘くない方が美味しいと思い始めたんだ」
ここは旅の途中の一宿、導かれし者たちは日ごろの労をねぎらうため、
宿の食堂を借り切って久しぶりの酒席を楽しんでいる。
57 :
2/3:2010/02/03(水) 20:48:06 ID:yz6iAI+Q0
さて飲みはじめて数時間。
そろそろ皆、気持ちよく酔いがまわってきたころだ。
ソロはふとアリーナのグラスをみてつぶやいた。
「それにしてもアリーナは全然変わらないよな、あまり酒飲んでるとこ見ないから弱いのかと思ってた」
「意外だった?酒場はブライやクリフトに止められるからいかないけど、お酒は結構飲めるの!」
「うむ、姫様のお父上の現サントハイム王は酒に強いしな。ワシもよく晩酌に付き合ってるわ。
今日は仲間内での席だし、楽しく飲む分にはよろしかろう。でもくれぐれも飲みすぎない程度にですぞ、姫様」
「わかってるわ!」
そういってまた並々酒が注がれたグラスに口をつけるアリーナ。
「本当に強いのだな…私も御前の晩餐会に呼ばれたことがあるが、確かに泥酔する王侯貴族は見ないな。
アリーナ姫も慣れているのだな」
「うん、飲まなきゃいけないときって結構あるのよ。
でも色々マナーで堅苦しいお城より、皆で飲むほうがずーっと美味しい!」
「あら、すっごいお酒がでそうなお城よりも?!
アリーナ、あんた可愛いこといってくれるじゃない!
じゃあ、旅終わっても一緒に飲みましょうよ〜
何なら私のもう一人の妹になっちゃう?一緒に暮らしちゃう??
毎日美味しいお酒のめるわよ」
「姉さんってば、いつお酒やめてくれるのかしら…もう。
でもアリーナが妹になってくれるのは大歓迎ね」
「へへっ、マーニャとミネアがお姉様なんてうれしい!」
「アリーナ運動神経いいからいい踊り踊れそう。モンバーバラの新名物、美人姉妹ダンサーなんていいわね」
「姉さんずるい!サントハイムの血筋だもの、いい占い師になれるわ。
コーミズで一緒にうらないの館やりましょうよ」
和気藹々と架空の姉妹話が進む中、それをさえぎるような大きな声が響いた。
58 :
3/3:2010/02/03(水) 20:48:53 ID:yz6iAI+Q0
「だめですっ、絶対にダメです!!」
そこには真っ赤な顔をした青年が一人。
「「「…えーと、クリフト????」」」
めったに大声を出さない声の主は、皆の驚きをよそにアリーナにツカツカと歩み寄ると隣に座った。
「…あの、クリフトさん…目が据わっているけど…大丈夫???」
「私は正気ですよ、マーニャさん!」
声をかけたミネアに向かって言うと、アリーナを肩に抱き架空の姉二人に向かって宣言した。
「アリーナ様はサントハイムの方です。
そして幼少のころからずっと一緒に居たのはこの私です。
この先もずーーーーーーーーーーーーーーーーっとサントハイムで私と一緒に居るんですっ!!」
あまりの唐突な出来事に、ほろ酔い気分も覚め唖然とした一同を他所に、クリフトはにっこりアリーナに微笑んだ。
「ね、姫様!」
「……あ…………………………はい……」
クリフト以上に真っ赤な顔をしたアリーナが思わずうなずくのを
クリフトは幸せそうに見た後、バッタリその場に倒れこんだ。
…翌日、アリーナの甲斐甲斐しい看病で二日酔いを悪化させたクリフトだが、皆に放って置かれたのはいうまでもない…
(了)
GJ!!!!
言いそう言いそうクリフトこういうことw
シラフの時は悶々と心の中で叫んでるんだろうけど、言っちゃったよw
姫様がかわいいいいいぃい
GJGJ!!
ふたりともかわいい!!
マーニャミネアとアリーナの仲も微笑ましくていいな。
>>55 マジで!!プレイ中だから楽しみにしておく。
国王から直々に命を受け、世界の異変を憂慮する戦士。
唯一の身内と同時に帰る場所を失いかけている一国の姫君とその家臣。
自らの生業と家族を後回しに、世界の異変に対して尽力を誓う商人。
肉親の死を乗り越え、仇討ちを願ううちに大きな流れに導かれた姉妹。
否応なしに人々の期待を背負い、巨大な力に立ち向かわざるを得ない青年。
おいしい酒が飲めるかな?
楽しみ見つけなきゃみんな参ってしまうだろうよ
クリフトは壁役兼回復役だな
はぐれメタルセットで固めれば無茶苦茶硬くなるのが売り
>>63 アクション映画なんかで銃弾の嵐や手榴弾の盾に人を使ってるのみたく、
光の速さでクリフトを引っ張り回すアリーナカワユス‥
自発的に防御する生きた盾w
まさにアリーナに相応しい
>>65 アリーナ「(そういう意味で)もっともーっと強くなってネ?」
クリフト「はいぃ!!」
ブライ (ドアホウが‥)
67 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2010/02/08(月) 22:02:53 ID:vm+h0oANO
アリーナ
ドラクエ4が20周年ということは、クリアリも20周年なんだな。
オメデトー
今年もモンバトレジェンドでレジェンドカードくるだろうし、色々ありそうだね!
8のような、アリーナがどこぞの国に嫁に行くのを
勇者たちがたきつけてクリフトが止めるとかいうのより
ガーデンブルグの女王が目をつけクリフト婿にもらおうとする
アリーナは最初は「いいお話じゃない?」というが
最終的に阻止、ってほうが似合うなあ。
>>69 クリフト「無礼を承知でお伺い致します なぜ私なのですか?」
ガー王女「私は むさくるしい男は嫌いなのです あなたは 大魔王を倒した者の
ひとりとして たいそう強いのに 控えめな所が気に入りました」
クリフト「でも私はサントハイム国に仕える者なので‥」
ガー王女「ああっ! そのウジウジした所がたまらないわ!お城の兵士達のお相手は
女戦士に負けない様な押しの強いごろつきばかりなので 新鮮ですわ!」
アリーナ(わからないでもないわ‥)
またご都合主義的当て馬かよ
馬車の中、モンバーバラの美人姉妹は話していました。
マーニャ「はーぁぁ・・・」
ミネア「姉さん!溜息なんてついてるヒマがあったらブライさんとトルネコさんの分のお洗濯物畳むの、手伝ってくれてもいいじゃない!」
マーニャ「やーねーミネアちゃん。そうやって小言ばっかり言ってると老けるわよぉ?」
ミネア「姉さんと生活していれば誰でも自然とそうなります!姉さんたらお金に関しても男の人に関してもだらしないんだもの」
マーニャ「もう2月。2月と言えばバレンタインよねー」
ミネア「・・・・検討がついたわ。姉さんがため息ついてるその訳が」
マーニャ「だってさーフツー誰もがそう思うでしょー?」
呆れるミネアをヨソに、マーニャは淡々と語り出します。
マーニャ「ライアンは『恋愛に興味なさげー』なニオイをプンプンさせてるし・・・トルネコは妻子持ちときてるし・・・
ソロはこのアタシのオトナの魅力ってのがイマイチ分かってないまだまだおこちゃまだし・・・。カタブツ神官はお姫様ゾッコンだし・・・おじいちゃんは言うまでもなし。
イイ年した色っぽい艶やかなオンナが恋愛一つできないだなんてアタシの神経がどうにかしちゃいそうよ!!」
ミネア「・・・もう、姉さんたら少しは日頃みなさんへの感謝の気持ちも交えてバレンタインに贈り物でもしてはどうなの?
いつも御世話になってるんだもの」
マーニャ「まーね。そーゆーのはアタシも考えたわ。けどさ、おじいちゃんに渡してみ?『こんなカロリーの高いモンを年寄りに食わせるとは』って言われるオチよ!?
カタブツ神官に渡してご覧?『姫様以外の女性からのプレゼントは承っておりません』てな冷たい視線で返されるだけよ!!?
アンタそんなの耐え切れる!?」
ミネア「別にチョコレートに限ったことでもないじゃない。マフラーなんかでも贈れば悪い気はしないでしょう」
マーニャ「・・・そんなにみんなが欲しがるものなんかポンポンと思いつくモンかしら。・・・トルネコには減量レシピ考えたのを紙にまとめてあげるとかは?
おじいちゃんには松葉杖。神官には・・・かわいいネックレスでもあげて、『御宅ンとこのお姫様にどう?』ってすすめるのなかなかおもしろそうじゃない?
鼻血吹き出してぶっ倒れるわよ♪アイツ♪」
ミネア「・・・あのねぇ姉さん」
その時、突然馬車の閉じ布が開き元気な声が響き渡りました。
サントハイムの姫、アリーナです。
アリーナ「やっほ♪二人ともここにいたんだ?探したよ」
ミネア「あら、アリーナさん。こっちにいらっしゃい。良かったら私たちとおはなししましょう。人数は多い方が楽しいものね」
アリーナ「うん!二人でなにおしゃべりしてたの?」
マーニャ「ねーねーお姫様。今日は神官くんはご一緒じゃないの?」
アリーナ「クリフトならさっきまでついてきてたけどソロに呼ばれて行っちゃった。マーニャ、クリフトに用があったの?」
マーニャ「(・・・そっか。『一緒だった。』じゃなくてあくまで『勝手についてきた。』なんだ。・・・あいつも可哀想に)
そーゆーんじゃないんだけどね。えっと・・・ほら、もうすぐバレンタインじゃない?」
ミネア「私たち、バレンタインデーについての話をしていたんですよ。姉さんも私も、今年のバレンタインの日に皆さんに感謝の気持ちを贈れないかと考えていたところなの」
アリーナ「そういえばもうすぐバレンタインだね」
マーニャ「ぶっちゃけお姫様はスキな人とかいるわけー?」
ミネア「姉さん!!」
その頃、男性陣は。というと。
クリフト「ちょっとソロさん!なんのつもりなのですか!?私には姫様の護衛という、他には譲れぬ役目というものが・・・!!」
ソロ「まーまー。お前に話があるんだよ」
クリフトはソロに引っ張られ、ライアンたちがいる酒場に連れて行かれました。
トルネコ「アリーナさんのお目付け役、いつも御苦労ですねクリフトさん」
クリフト「トルネコさんにライアンさんにブライ様?皆さん、どうかしたんですか?」
ソロ「なんか、最近やたらミネアとマーニャが俺たちを避け気味だと思ってたら、気づいたんだ」
クリフト「気付いた?・・・何をです?」
トルネコ「もうじき、バレンタインなんですよね。女性が、気になる男性にチョコレートをプレゼントするという、あれです」
クリフト「ぶっ!ぶふーっ!!」
ソロ「どうしたクリフト。さては・・・あてがあるな?」
ソロが嫌味たっぷりな笑顔でクリフトを見ます。
クリフト「ま、まさか・・・!で、では皆さんは気がついていたのですね!?」
トルネコ「私はもう妻子持ちの身・・・。あまり関心のある物ことではありませんが、私が若い頃は何度か胸をときめかせたものだな・・・と
思いだしまして。ははは・・・」
ライアン「私もその手のものにはあまり詳しくはない者でして。つい昨日トルネコ殿が仰ったので思いついたまで」
ブライ「わしゃぁ昔の栄光に浸るとして、あまり期待はせんのぉ」
ソロ「何言ってんだよブライさん。普段孫娘同然大事にしてるアリーナがいるじゃないか!」
ブライ「まさか。姫様ときたら幼い頃から格闘ごっこ以外にはこれっぽちも興味をお持ちにならなかった御方。そんな姫様がチョコレートを作られるなどと・・・。
砂糖と塩をお間違えにならないかと、真っ黒焦げにせんものかとこのじじは気が気でならんですわい・・・やれやれ」
ソロ「ははは、そんなに過保護になんなくても大丈夫だと思うけど」
バレンタイン・・・
姫様が意中の方に・・・チョコレートを・・・。
ソロとブライのやりとりをヨソに、クリフトは不安と焦りの気持でいっぱいでした。
アリーナ「うん・・・好きな人、ソロとか」
マーニャ「ええええーーーーーーっ!!?」
なんの迷いもなく即答したアリーナに、マーニャはその場にひっくりかえらんばかりの勢いで叫びました。
マーニャ「ね、ねぇ。それって別にヤキモチ焼かせてやろうとかそういうのじゃなく・・・マジで!?」
アリーナ「なぁに?あたし、おかしいこと言ったかな?」
ミネア「・・・アリーナさんは・・・ソロさんのことが?」
アリーナ「うん♪だってよく考えてよ。三日三晩高い熱にうなされて、食べることもできなかったクリフトのこと、助けてくれたんだもん・・・
あたし、ソロのこと大好きだよっ!・・・・あ、でも・・・ライアンさんにはこの間命の木の実を譲ってもらったし・・・トルネコには・・・」
マーニャ「・・・あのねえ・・・アリーナちゃん・・・」
アリーナ「なに?」
マーニャ「(妻子持ちのトルネコはいいとして、ソロやライアンに愛しのお姫様が本命チョコ渡したりしたらあいつ死ぬ気でやんじゃうって・・・)
・・・ソロやライアンにはいいわよアタシたちがあげるから!!ね、ね!!?」
アリーナ「え!?・・・でも」
ミネア「アリーナさんにはいつも傍にいてくれる方がいらっしゃるじゃない。」
アリーナ「いつも傍にいる?・・・あ!じいのことね!!」
マーニャ「・・・・おじいちゃんはもちろんだけど。ってあのねぇ、大事なヒトを忘れてんじゃないのよお・・・」
アリーナ「じゃあクリフトのこと?・・・クリフトにはマーニャとミネアはあげないの?」
マーニャ「ほんっとーはあげたいのはやまやまなんだけどね!そーんなことしちゃ恋路を邪魔しかねないっつーか、
あいつはとあるヒトからのチョコしか受け取らないんじゃないかっつーか・・・」
アリーナ「?」
ミネア「クリフトさんはいつもアリーナさんを心配なさっていらっしゃるんですもの。アリーナさんがチョコレートを贈ったら
とても喜んで下さると思いますよ。」
アリーナ「そうかな・・・?」
マーニャ「そうそ!たまにはあいつにもビッグサプライズあげなくっちゃ!!」
アリーナ「・・・・ごめん。ごめんね二人とも。あたし・・・クリフトにはあげれない、の・・・」
その事実を聞いた姉妹はびっくり仰天!
マーニャ「えぇぇ!!?なんで!?どうしてーー!!?」
----------------
DQ4二十周年だったのかw
今更ですがオメ!!
クリアリのためにモンバトをやる日が・・・くるといいな・・・!!
もう少し続きます・・・
良作二作品もくるなんてなんという幸せな休日
支援wktk
76 :
sage:2010/02/14(日) 00:08:39 ID:rHYOawGF0
続きが激しく気になるーーーーー!!
バレンタインに盛り上がってるねー!
期待!!
クリフトはずっと前から誰かに似てるなーと思ってたらDBの未来トランクスだったw
生真面目さというか、常に丁寧語というか、ギャグ通用しなそうなところとかさw
大口ふいてセルに負けるという、案外アホなところも(クリフトの場合、ラスボスにザキ、ザキ、ザキ…)
あとはサマルトリア王子かな
ザラキ使うところや、なんとなく緑ヘタレキャラ同士のイメージが
2章だけで20時間こえたでこざる
ござるの人まだ2章プレイしたのかww
早く5章のパデキアイベント見ようぜ!!
DSなら2章のセーブデータを別にとっておけばいいじゃん。他の機種はよく知らんが。
マーニャ「なんでよぅアリーナちゃん!アンタにはあのカタブツと恋愛関係になれるっちゅー唯一の特権が・・・っ!!」
ミネア「姉さん、落ち着いて!・・・だけどアリーナさん。それは本当なの?」
アリーナ「だって・・・出来ないもん・・・あたし・・・」
ミネア「!」
ミネアはその時、アリーナの目にうっすらと涙が浮かんだことに気が付きました。
アリーナ「あたしっ・・・用事を思い出したからごめんね!またあとでね!!」
マーニャ「ちょ、ちょっとーー!!イイ男に気ばっか持たせといて他人のフリなんてこのマーニャちゃんが許さないわよっ!!」
ミネア「・・・アリーナさん・・・」
その日の夕食。一同が座席に着くと否や、クリフトはアリーナの様子がどうもおかしいことに気がつきました。
クリフト「・・・姫様?」
呼び掛けてみても、反応がありません。何度か呼び掛けられ、ようやくアリーナは隣の席に座るクリフトに名前を呼ばれていることに気付きます。
アリーナ「あ・・・な、何・・・?」
クリフト「どうかされたのですか?御身体でも優れないのですか・・・?」
アリーナ「べ、別になんでもないんだから・・・!」
クリフト「なんでもないはずないですよ・・・。目も、充血なさって・・・なにか、おつらいことが・・・?」
その時、アリーナの顔を覗き込んでいたクリフトに、アリーナの目から涙があふれ出るのが、はっきりと見えた。
アリーナ「クリフトの・・・!」
クリフト「?」
アリーナ「クリフトのばかぁぁぁぁーーーっ!!」
アリーナは逃げ去り、楽しいはずの夕食の席は、沈黙に包まれました。
が、すぐにマーニャが席を立ちあがり、呆然としているクリフトのもとに駆け寄るや否や・・・
マーニャ「・・・あらあら、思いっきりフラレちゃって御可哀想に・・・。」
トルネコ「一体何がどうしたんですか!?」
ブライ「いくら付き合い長いといっても食事の最中に顔をまじまじ見られるのは流石の姫様でもお怒りになられて当然じゃわい・・・
このアホーが・・・!」
仲間たちがああだこうだと会話する中、ミネアはマーニャに、小さく耳打ちしました。
ミネア「・・・ねえ、姉さん。アリーナさんの様子がおかしいのは、馬車での会話で気づいていたんだけど・・・」
マーニャ「・・・なんですって!?あのねえ!アンタなんでそうゆう重要なこと一人で黙ってんのよ・・・!!」
ライアン「どうされたのだ?何か御二人は心当たりでもおありなのか?」
マーニャ「・・・男性陣は首を突っ込まないでちょうだい!!」
決め台詞っぽくマーニャは叫ぶと、ミネアを連れて食堂をあとにしました。
ソロ「・・・・女ってのはよくわかんねーよな・・・」
クリフト「・・・姫様・・・」
姉妹が察した通り、アリーナは自室にいたようでした。
マーニャ「おーい、アリーナちゃーん!
どうしたのよー!?神官に手出しでもされたのーー!!?」
ミネア「姉さん、なんてことを聞くのよ・・・。
アリーナさん、聞こえる?」
二人が催促を続け、ようやくアリーナが自室の扉を開けました。
ずっと泣いていたのでしょうか?・・・その目はすっかり腫れてしまっています。
アリーナ「ミネア・・・マーニャ・・・。
ねえ、クリフトはいない、よね・・・」
マーニャ「もっちろんよ!・・・にしても最悪よねえ!
かわいい女の子泣かせるなんてさ!あいつ、アンタに何したの!?」
アリーナ「違うよ・・・。」
ミネア「どうかしたの?・・・あんなにクリフトさんにきつくあたってしまうなんて・・・」
アリーナ「ねえ・・・マーニャもミネアも、お料理は上手・・・でしょ・・・?」
マーニャ「そりゃまあね!女二人っきりの姉妹だったもん!」
アリーナ「やっぱり、そうだよね・・・。
女の子はチョコが作れて当たり前なんだよね。・・・そうじゃなきゃ、嬉しくないよね」
ミネア「アリーナさん?」
アリーナ「あのね・・・まだマーニャやミネアと出会う前、あたしはクリフトとじいと旅をしてたんだ・・・」
マーニャ「ソロから聞いたわよー。あの神官も、ライバルらしい影もなくさぞ幸せだっただろうね!」
アリーナ「その時はね、たまに野宿する時クリフトがおいしいご飯作ってくれたりしたの・・・。クリフトって、男の人だけどすっごくお料理が上手なんだ」
マーニャ「へー。あいつ、スミに置けない存在ね・・・!」
アリーナ「あたしは・・・ほんとはクリフトのこと、大好きだよ。
でもね、あたし・・・上手に作る自信ないよ・・・。
やっぱり・・・チョコレートおいしくなきゃ・・・クリフトだって、迷惑だよね・・・。
うまくできないの・・・分かってて、ついついクリフトにあたっちゃった・・・」
マーニャ「馬鹿ね・・・アンタって子は・・・。
料理は美味けりゃいいってもんじゃないのよ?」
アリーナ「え・・・?」
ミネア「ものごとはどんなことでも、まごころ込めて、一生懸命作ったり、やったことの方が
大事なことなんですよ」
マーニャ「それにね!アタシたちがついてるじゃない!!
いっくらでも手伝ったげるわよっ!!」
アリーナ「え・・・!いいの?」
ミネア「こんな時に遠慮するなんて、アリーナさんらしくないわ。」
マーニャ「そうそ!アタシたちにとっても、アリーナちゃんはかっわいい妹みたいなもんだもんね!!」
アリーナ「マーニャ、ミネア・・・ありがと・・・!
あたし、二人とお友達でよかったよ・・・」
それから数日後・・・
バレンタインの前日となっても、クリフトは悩んでばかりでした。
ソロ「おーいクリフト。そろそろ電気消すぞーー」
クリフト「・・・」
ソロ「なあ、ここ一週間アリーナがお前に顔見せないからってそんな顔すんなよ。」
クリフト「私は私自身のことより・・・姫様のことが心配なのです・・・。
どれほど、自分が姫様に対して無礼なことをしてしまったかと・・・」
ソロ「ブライさんも気まぐれなアリーナのことだからいつまでも気にすんなって言ってたぜ?
深く考えすぎなんだよ、お前はいつも。じゃあ俺は先に寝るな。おやすみ!」
クリフト「・・・・」
マーニャ「・・・・でっきたーー!!」
アリーナが、クリフトのためにマーニャ、ミネア両名と協力して作っていたチョコレートが出来たのは、もうすっかり夜も更けていた頃のことでした。
マーニャ「ねーほらほら見てー♪
トッピングはあたしがしたのよー、我ながら上出来だと思わないーー??」
ミネア「・・・姉さんがここまで熱心になったの、すごく久しぶりだったような気がするわ・・・。
なんだか、近々よくないことが起こりそう・・・」
マーニャ「アンタねえ!せっかくヒトが頑張ったのにいちいちケチつけるんじゃないわよっ!!
・・・ほら、アリーナちゃん見てごらん?1人では出来ないことだって、3人で力を合わせればこんなに素敵なチョコレートが作れたりすんのよー。」
アリーナ「そうかなぁ・・・。形作ってくれたのほとんどあたし何もできてなかったよ?」
マーニャ「いーのいーの♪アリーナちゃんはこのチョコレートにありったけの想いを注ぎ込んでくれたってワケで♪
めでたくカップル成立!・・・これ以上あたしが望むものはないわ!!」
アリーナ「なに?それって・・・どうゆうこと?」
ミネア「御気になさらないで、アリーナさん。姉さんたら一度調子に乗り出すときかないんだから。
・・・それより、もうこんな時間だわ。今日は早く寝て、明日に備えましょう。
明日は・・・大事な日だもの、ね」
マーニャ「そうそ!ツヤッツヤの御肌で望まなくっちゃアリーナちゃん。
今日はゆっくり休みなさいよ!
それからね、あたしたちがアンタに手伝った。なんて絶対言わない事。
あの神官世界樹のてっぺんに飛び上がるほどの勢いで驚くだろうからね!!」
アリーナ「うん!・・・二人とも、ありがと!!」
マーニャ「気にしないでよ!じゃ、また明日!!」
ミネア「おやすみなさい」
扉を閉めると、今までの楽しいひとときは嘘だったかのように
辺りは一瞬にして静寂に包まれました。
布団に入ったアリーナは、先ほどマーニャとミネアと、三人で作ったチョコレートを枕もとに、
考えているのでした。
ーーーーー(いよいよ明日はバレンタインか。・・・なんでだろ・・・
なんで今になってどきどきするんだろ・・・・。
分かんないな。マーニャもミネアも、クリフトは喜んでくれるから大丈夫って・・・
言ってくれたのに、なんでこんなにもどきどきするのかな・・・・。
やっぱり、この前・・・クリフトを傷つけちゃったから・・・?)
あれこれと悩むうち、やがてアリーナは眠りにつきました。
うおおおおおおお5章でやっと合流できたでござる
つか会話機能ってやばいなこれ。
ぱふぱふの部屋でアリーナの言葉にくそ萌えた
>>84 早いな、ござるの人
夜のレイクナバの会話は見逃すなよ
195 :名前が無い@ただの名無しのようだ :sage :2010/02/16(火) 23:00:57 (p)ID:JBp5IsX60(3)
ソロ(男勇者)
シンシアとの 話に 夢中で 気づかないようだ……。
シンシア
「こうして 大好きな ソロと いっしょに この村でくらせて わたし とっても うれしい!
「だから いつまでも いっしょよ。 ソロ。
ライアン
「私は バトランドの戦士 ライアン。
「修行の 旅の途中 剣が 折れてしまったので この店に よったのだが……
「武器屋の クセに 剣を 売っていないというのだ。
「まったく ネコのすることは わけが わからんで ござるよ。
ソフィア(女勇者)
「うーん……。
「あの… 私の 住まいは やまおく です……。
「私 よく くろうにん って いわれてしまって。 でも いちおう せいぎのみかた なんです。
「そんな 私の将来の夢を 聞いてくれませんか? それはね……
「……夢か。
「失礼しました。 変な夢を 見ていたみたいで……。
「え? どんな 夢だったか ですか?
「滅びた お城の 近くの 館で 夢告白というものを している夢です。
「なんだか ちょっと前まで 本当に その場所に いたような気分です。
「え? 夢告白を したことが あるですって?
「じゃあ あれは 本当に あったことなんですね。
「でしたら これを 差し上げますね!
「わたしが この前 つかった 夢の舞台 『カエルのいど』です。
「それを つかって ステキな 夢告白を してみてください。
「あれから どうにかして すれちがいの館に 行こうと しているんですけど……
「どうやっても 行くことが できないんです。
「せっかく ステキな 夢告白を 考えたのになあ……。
>>83 バレンタインこちらもどきどきです!
>>84 86のせいでござるの人がライアンに変換されていくww
翌日。バレンタインの日、当日。
マーニャ「ほーらみんなーチョコレートよチョコレートーー!!」
マーニャが包みを持って、皆にチョコレートを配っています。
ソロ「!待ってましたっ!!」
ブライ「朝っぱらからチョコレートとな・・・、胃がもたれそうじゃわい・・・」
ライアン「まあまあそう仰らずに、老師。
贈り物は喜んで受け取るのもまた礼儀というもの・・・・」
ソロ「げ・・・!!げえええっ!!」
ソロがなにやら、チョコレートの包みの中にあった紙に書かれていた内容に気がつき、
青い顔をしました。
マーニャ「あーらビンゴーー!!どーやら『カジノで1000G』のハズレクジをひいたのはソロだったよーね」
ソロ「ちょ!なんだよそのロシアンルーレット設定!聞いてないぞ!!」
マーニャ「そうやってチョコの甘い誘惑にかられて女に騙されないようにこれからは注意することね。」
トルネコ「・・・おや、私のいただいたチョコの中には『3回回ってワン』と書いてありましたよ。まったくうかつでした」
マーニャ「ぶっふふ!トルネコがーー!!?そりゃ見物だわ、さっそくやってよ!!」
ミネア「・・・調子に乗るのも大概にしてよ、姉さん。」
マーニャ「ちょ・・・ミネアちゃん!!」
ミネア「ごめんなさいね・・・姉さんたら皆さんをからかうようなことばっかりして。ほら、姉さんも少しは反省してよ!」
マーニャ「あたしは別に悪いことやってる気はしないけどぉ?」
ミネア「姉さん!!」
マーニャ「つべこべ言ってないで、次はカタブツんとこに行くわよ。」
ソロ「・・・クリフトは一人にしてやったほうがいいんじゃないか?」
それまで陽気な雰囲気でいたソロが重苦しい表情をしてこっそり言いました。
マーニャ「ばっかね、あいつったら!まだお姫様に言われたの気にしてるワケ?
あたしが一丁目ぇ覚ましてやるわ!!」
ソロ「・・・っておいっ!!マーニャ!!」
ミネア「大丈夫ですよ、ソロさん。ここは姉さんと私に任せてください」
クリフトは馬車の中で一人、佇んでいました。
その表情に、苦しげな色が浮かんだまま・・・
マーニャ「あーらクリフトくん。調子はどーお?
せっかくのバレンタインだってのにアンタみたいなカオつきのいいオトコがこんなトコで暗ーいカオしてたら
貰えるものも貰えなくなっちゃうわよぉ?」
クリフト「・・・マーニャさん。何をしにいらしたのですか・・・・?
私のことをからかいに来たのでしたら、すみませんが・・・」
ミネア「そういうつもりできたのではないんですよ、クリフトさん」
クリフト「ミネアさんまで・・・一体どうしたのですか?」
マーニャ「あーもー・・・どうしてそうアタシのことをけむたがんのよ・・・!
ほら、チョコレート。みんなに配ってたのにアンタだけいないんだもん。心配させないでよね・・・まったく」
クリフト「チョコレート、ですか・・・。申し上げにくいんですが、あの。
私はそうそう受け取る訳には・・・・」
マーニャ「・・・分かってる!どーせクソ真面目なアンタには女性からの愛を受け入れ自分もそれにこたえなきゃならない、とか
考えてんでしょ?・・・そんなことはどうでもいいの!ほら、包み紙開いて見てごらん?
・・・なんて書いてある?」
クリフト「・・・・では失礼して・・・」
クリフトはマーニャからチョコレートの入った包み紙を受け取ると、ゆっくりと中のチョコレートをとりだした。
包み紙の裏に書かれていたのは・・・・
クリフト「・・・『伝えたいことがある』って・・・
これはマーニャさん、やっぱりイタズラかなにかですか?
本当に話があるのでしたら私が今ここで聞きますけど・・・」
マーニャ「違うっ!このドンカン!!」
クリフト「はい?」
ミネア「クリフトさん。私たちはある方から伝言を聞いて来ています。
その方が今日の夜、クリフトさんと話をしたいそうです。
・・・とても恥ずかしがり屋な方なので、昼間はどうしても・・・」
クリフト「・・・そうなのですか・・・分かりました」
クリフトは一体誰のことだろうと疑問に思いつつも、折角物だのみまでしているのに断るのは失礼かと思い、承諾しました。
マーニャ「じゃあ、アタシたちはこれでね!くれぐれもソロとかに言うんじゃないわよっ!!」
ミネア「姉さんたら、そんなに大きな声を出したら口頭で言わなくても聞こえちゃうわよ」
その夜。クリフトは身支度を整えると、宿を後にしようと階段を下りました。
その途中の廊下で、ソロとすれ違います。
ソロ「お!クリフト、なんだ?街で道具の補充でもしにいくのか?」
クリフト「いいえ、ちょっと・・・外の空気を吸いに。」
クリフトは当然、これから顔も知らぬ人と会うなどとは告げませんでした。
ソロ「そうか。夜はいろいろと危険がつきものだ。気を付けてな」
クリフト「ありがとうございます」
ソロ「・・・・・・・・嬉しすぎて今晩眠れなくなったり、すんなよ・・・?」
クリフト「え・・・?」
振り向くその先に、ソロの姿はもうありませんでした。
夜空には星が輝いていました。
「(思えば、姫様と初めて旅に出て夜に眺めた星は・・・これくらい綺麗だったろうか・・・)」
あれからもう数カ月・・・。
いろんな出来事があって、自分も姫も毎日強くなっていって・・・
吸いこまれそうな夜空を眺めているうち、クリフトは時の流れを忘れていました。
しかし、彼を呼ぶ声によってふと我に返されます。
「・・・・クリフト・・・」
「でも本当は、クリフトのこと・・・大好きだよ!!
だからほら、プレゼント!!」
アリーナはクリフトに飛びつきました。
胸元にあるその手に、甘い甘いチョコを抱いて。
クリフト「・・・ひ、姫様・・・っ!!」
突然の出来事に目を見開くクリフトを上目遣いで見るアリーナはその様子をからかいます。
アリーナ「やだクリフト。顔、真っ赤だよ?」
ーーーーがさがさがさ。
その時、確かに草陰から何かがうごめく音がしました。魔物でしょうか。
クリフト「ひ、姫様・・・!お下がりください!何か・・・来ます・・・!!」
クリフトが恐る恐る何かが潜む草陰に、近寄ると・・・
ソロ「・・・うわっ・・・!!」
出てきたのは隠れたつもりであろう、ソロでした。
クリフト「ソロさん・・・こんなところで一体何を・・・」
ソロ「・・・さ、流石だなクリフト!カンの鋭い・・・」
クリフト「そうではなくて、何故ここに・・・」
マーニャ「もちろんアンタが元気ないからに決まってんでしょ!」
別の草藪から、マーニャとミネアが顔を出す。
クリフト「マーニャさんにミネアさんまで!?」
ミネア「・・・アリーナさんにまた気を使ってしまうのではないかと思っていたのですけど、
どうやら心配はいらなかったみたいですね、クリフトさん」
ソロ「アリーナが渡す気になってくれて本当によかったよ。
お前さ、人に優しいのはいいけどさ。もっと、自分を許してやってもいいと思うよ?」
クリフト「そうだったんですか・・・。すみません、皆さん。
それから、姫様・・・」
クリフトはじっと、アリーナを見た。
クリフト「・・・このクリフト、姫様のお気持ちを大事に致します。
このチョコレートを、我が宝物のように思い、一生・・・」
マーニャ「違うっ!!」
すかさずマーニャが突っ込みをかました。
マーニャ「アンタさぁ、「はい、ありがとう」で済ませるつもり!?
馬鹿!!貰ったもんは返すってのが世の中のルールでしょっ!!」
クリフト「・・・!!」
この話にはまだまだ続きがありそうです・・・
---------------
おまけ。
へたっぴながらもかいてみた。
他サイト様のように神がかったものではないが・・・
うp。
http://blog-imgs-42.fc2.com/z/a/r/zarakima/varentine.jpeg http://blog-imgs-42.fc2.com/z/a/r/zarakima/ku-rineta.jpeg >>86 これは6ですね!弟が持ってるんだけど
詰んで苦労してるのかなかなかやらせてくれない・・・
気持ち悪
・未完成を細切れに投下するから旬を逃している
というか完成版の保証がない未完成投下は、書き逃げにつながるマナー違反
・名前欄かどこかに「4/9」のように、投下予定レス数を明記した方がいい
読む側が今読むか後でまとめて読むかの選択の指標になるし、何よりも投下中の割り込み防止になる
・台詞前の名前表記は、文章を読みにくくするだけ 長文になればなるほどその弊害は大きい
それで読んでもらえるのは、せいぜい1レス分の書き捨てネタぐらいだと思った方がいい
そもそも名前表記形式というだけで嫌がる人間には読み飛ばされる
書き手としても楽できる以外のメリットはないと思っていい
それと絵はいいよキモいから
いらない^^;
>>91 気にせず好きなタイミングでうpしていけばいいよ
ただ身バレが心配…
アッテムト鉱山入口の左にある手紙持ちの屍ってあの姉ちゃんか?
なんであんなとこに足を踏み入れたでござるか・・・
原作のセリフまわしの妙に改めて感心する
真のエンディングを終えたでござる
アリーナ・ミネア・マーニャともお別れですな
やっとこのスレを楽しめるでござる
いままでスレチで申し訳なかったでござるよ
ネコの日小ネタ
ええ、私は猫は好きですね。
幼い頃から身近であったものですから。
よく仔猫が私のもとに遊びに来てくれたのですよ。
元気で人懐こい、赤い毛並みのとても愛らしい子です。
ですが、なにしろ気ままな性格で、すぐにふらりといなくなるんです。
留めることなど出来ませんから、大抵そのまま寂しく見送るばかりでしたね。
え?いいえ。確かに猫は好きですが、飼おうとは思いませんでしたよ。
どうにも私は構いたがりな性分でして、傍からきっと離したくなくなります。
猫はやはり自由を好みますし、そのほうが幸せでしょうからね。
「でもそんなに好きでいてくれるなら、猫も幸せになれるんじゃないかな?
あれ、どうしたのクリフト。顔、真っ赤!」
…………あ、いえ姫さま。どうぞ気になさらずに。
>>99 あら、なんて可愛い小ネタw
なにげに惚気てますねぇクリフトさんや
>>98 楽しんでプレイしてる人のが分かって面白かったよ
>>99 アリーナ猫っぽいよなー
クリフトの「閉じ込めたくない」って気持ちが優しいね
GJでした!
>>99 とてもよい口直しになりました
小生も学びたく存じます
>>99 激しく萌えたので犬バージョンを書いてみた
反省しているが後悔はしていない。
うん、私は犬は好きよ。
小さい頃から身近にいてくれたから。
よく子犬が私と遊んでくれたわ。
聡明でやさしい、蒼い目のとてもきれいな子よ。
だけど、なにしろ真面目な性格で、ずっと私の側にいてくれるの。
心配しないでといってもついてきてくれるから、甘えてしまっているわ。
え?ううん。確かにずっと一緒だけど、離れようとは思わないわよ。
私は意外と寂しがりやだから、これからも傍にいてほしいの。
犬は忠実っていうし、お仕事でいてくれるのかもしれないけど
。
「でもそんなに好きでいてくれるなら、犬はきっと幸せなんでしょうね。
おや、どうかなさいました姫様。顔が赤いですよ!」
…………ううん、クリフト。気にしないで。
忠犬萌えた!
犬×猫はいいな〜
猫に続いて犬もGJ!
アリーナかわいい!
クリアリは凸凹カプなのにしっくりいくんだよなー
マーニャ「バター使う?」
スープカレーブームで路駐が増えたとき、自主的に取り締まってる店舗よく見た。
近隣からの苦情と警察に注意でも受けたんだと思う。
超誤爆スマソ
二人が仲良くカレーを作る光景を想像して和んだ
てかあの世界にカレーというものがあるんだろうか
サントハイム城内でお転婆にはしゃぐ姫をクリフトが自主的に取り締まり
やれるものならやってみろという感じだが
>>109 ご飯にかけて食べるかどうかはともかく
スパイスの効いたシチューあたりだったら
あの世界にも普通にありそうだね。
カレー粉も「トルネコが仕入れてきた珍しい南国のスパイスミックス」に設定すれば
どうにかなるんじゃないか?
モンバーバラとか暑そうだし、スパイス系の食べ物とか多そうだなーと思う。
www
ねこアリーナ「ほっひふへほくひにはいらはいにゃん!」
116 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2010/03/06(土) 12:09:00 ID:QbOdTVyu0
栗とリス
アリーナは「にゃん」とか言うタイプの猫より、ツンツンツンデレくらいのがいいな
>>117 ミネア 「ねこちゃんおいでおいで?」
ねこアリーナ「フーッ!」
マーニャ 「あらかわいい、ナデナデしてあげ‥」
ねこアリーナ「シャーッ!バリバリバリ!」
ライアン 「どれ干し肉をやるぞ、おいで!」
ねこアリーナ「プイ!」
クリフト 「ほらほらヌンチャクですよw」
ねこアリーナ「ごろニャ〜ん♪」
さすがクリフトとしか
マーニャ「ちょっとアリーナ、防御の高いモンスターは私に任せてよ」
アリーナ「イヤよ、あいつ、強そうだもの」
勇者 「交代って言ったら、聞き分けてくれよアリーナ」
アリーナ「イヤよ、馬車の中なんて、トルネコとおしゃべりしてるなんてまっぴら」
ライアン「アリーナ殿は打たれ弱いゆえ、時には引く事も肝要だぞ?」
アリーナ「みくびらないで、華麗にかわしてみせるわ」
クリフト「姫さまの会心の一撃が決まれば、たいてい何とかなりますけどね」
アリーナ「分かってるじゃない、さすが私の家臣だわ!」
ただの脳筋はいらねぇ
hoshu
123 :
変わらぬもの:2010/03/18(木) 11:16:35 ID:BKMY4f9x0
(クリアリ+二人の娘話です。設定崩壊だったらすみません)
「父様ーっ!父様ーっ!」
サントハイムのお城を駆け回るのは、くるんと巻いた美しい宝石を思わせるオレンジの髪を持つ幼い姫君。
彼女は、自らが「父様」と呼ぶ胸に銀のロザリオに祈りを捧げる細身の男に、抱きついた。
「こらこら。今はお勉強の時間だろう?きちんとお勉強をする時間を守らなくてはバチがあたりますよ」
「だってーじぃじとお勉強なんてつまんないんだもん!」
「・・・ふぅ。参っちゃうな」
男は娘の姿をかつて自分が幼い頃の面影に、重ねていた。
あの頃も自分が仕える姫君は、勉強が嫌だと言っては抜け出していたっけ。
自らが仕えてきた、その姫君は―――――。
「わがまま言っちゃダメよ。父様の言うことは聞きなさい」
かつて自分の仕えた人。長き旅の果てに、互いを想う気持ちに気付いた二人は、神官と一国の王女という身分の壁を越えて結ばれた。
「はぁい、母様」
娘は、しぶしぶと頷いた。
「いい?じぃじも父様も母様も、みんな貴女のことを大事に想って言っているんだからね」
「・・・・姫様も、すっかり変わられましたね」
二人きりの時、男は昔をなつかしみついついその呼び方で口にしてしまう。
「・・・もう、辞めてよね。結婚して、辞めてくれるって約束したのに、結局赤ちゃん産まれてくるまでずっと「姫様姫様」・・・」
「すみません・・・。けれど、なんというか。神官という立場であった私が、姫様と夫婦であるという立場となったことが・・・今でも信じられなくて」
「実感沸かなくても仕方ないよ。お腹痛くして赤ちゃん産んだのもあたしなんだし、クリフトったらずるいよ」
「私の、知らないところで姫様も大人になられていたのですね・・・。だとしたら、私は寂しいです」
「何言ってるのよ!ついこの間までしょっちゅう「大人の女性らしくもっとおしとやかになさいませ」とか散々叱ってたクセに!」
「・・・・思い出すんですよ。あの子を見てると。幼い頃の貴女のことを。」
貴女を生き写しにしたように神が私に授けて下さったあの子を見て思う。
――――またお城を脱け出そうなんて言ったら、今度こそ私は身がもたないかもしれない。
「やだなぁクリフト!老け込むにはまだ早いんじゃないの?それにね、あの子なら大丈夫。」
――――わたしに、本当の強さと優しさを教えてくれたあなたの子なんだもん。絶対無理なことをさせたりしないよ。昔のわたしみたいにお城から飛び出したりなんてね。
面影はアリーナそのままに、かつて彼女を優しい眼差しで見つめ続けたどこまでも深い蒼瞳をした二人の子。
彼女が自分たちの間に産まれてきてくれた時、クリフトは実感した。
確かに、自らの子であると。
「・・・ねぇ、クリフト。今までも、これからも、ずっとずっとよろしくね」
「――――姫様駄目ですぞ!!」
ふと、窓の外から響く懐かしいその声に二人は顔を合わせて微笑みあった。初めは否定的だった頑固な老師も、いつしか心から二人を祝福してくれた。
あれから、二人共人の親となり、少しずつ大人になり、全てが変わってしまったかのように感じていた。 それでも、変わらないこと。
あの日から何も変わらないのは、サントハイムに今日も平穏で幸せな時が流れていること―――――。
>>123 GJ!!!
ほのぼのクリアリ親子ごちそうさまです!
ブライもまだまだ元気で安心した!
GJ!
いいなこういう静かな幸せに満ちてるクリアリも。
父になったクリフトが意外にハマっていて父クリフトをもっと読みたくなった
ブライが生きててよかったっていうかブライが死んじゃったら泣く自信がある
ブライ 「下で寝泊りしとる身にもなって欲しいわい‥ 二人目もそろそろかの‥」
プリンセスアリーナって漫画読んだことある方いますか?
買おうかどうか迷っているんですが…
スレ違いならすみません
>>127 持ってますよ
プリンスアリーナといいつつ、ショタクリフトの成長物語です。クリアリはほのぼのといった感じ。
私的には漫画としてはよくできた同人誌レベルだという印象です。
確か絶版なので古本屋で見つけたら確保しといて損はないです。 イケメンもしくはエリートクリフト好きにはオススメしませんが…
>>128 クリフトがショタなんですか!?
それはアウトかも…年上設定が好きなので…
教えてくださって有難うございました
登場人物の中で見た目もキャラも一番可愛いのはクリフトというマンガ
ショタ…と言われればそうかもしれないが、アリーナと対照的な気弱な女の子っぽい感じ
そんな彼も物語が進むにつれて成長して、後半のおいしいとこをほとんど持っていく活躍っぷりなので、
クリフトが好きなら読む価値はあるかもしれない
クリフトと他女キャラとのキスシーンがあるので
ヤキモチ焼きの人は注意
アリーナは自分のイメージにかなり近かった!
ちょっと天然だけど、心身共に強くてでも可愛い感じ。
カッコイイクリフトはゲームブックですな。
プリンセスアリーナはなんだか顔がいまいちだった記憶がある。
クリフトは良かったな
姐様方ありがとうございます
ショタと聞いて萎えたんですが
>>130さんのおっしゃるように
ゴリゴリ活躍していると言うことなら読みたい気もしてきました
アリーナ以外の人とのキスや女の子っぽい描写…
なんかカオスそうですね……
私ははじめ「!?」だったけど、読後は「これはこれで…」と思いましたわ。
とりあえずクリフトがモテモテです。
137 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2010/03/24(水) 18:17:53 ID:RGZkCu2p0
(父クリフトがなかなか需要ありそうなので調子に乗ってもう1作書いてみる。
苦手な方は自己責任でスルーお願いします)
「とうさま!とうさまぁ!」
まだ日も明けきらぬ早朝。蒼い瞳を喜びに染めて駆け回るのはまだあどけないサントハイムの姫君。
彼女は父親の眠るベッドに駆け寄り、その中へと飛び込む。
そして、自分の瞳と同じ深海を思わせるコバルトブルーの髪をくしゃくしゃと撫でる。
「と・う・さ・ま!」
「・・・ん。アリーナ・・・・?」
耳元から聞こえたその声に、父は目覚める。父クリフトその人がふと呟いた最愛の人の名。
しかしその目の前にいる彼女は、当然吹き出したように笑い出す。
「やだぁとうさま!かあさまとわたしをまちがえるなんて!!それよりきょうはおしろのそとにつれてってくれるってやくそくだったじゃない。わすれたの?」
「ん?・・・そういえば、そうだったね」
娘は、父とある約束をしている。父クリフトはもともとここサントハイムに仕えていた信仰深き真面目な神官だった。
母のアリーナはサントハイムの王女。
王位継承の権利を持っているのは彼女だけだったため丁度婿入りという形でクリフトは宮廷入りの暮らしになった訳であるが、
彼はこれまでの聖職を捨てることなく今に至る。
神官としての働きをこなす父親を誇りに思いながらも、多忙な日々を送っているためになかなか自分に関わって貰えないことにまだ幼い姫君は寂しさも感じていた。
「もう!とうさまったらおしごととわたしやかあさま、どっちがだいじなの?」
「それは勿論きみや母様だよ。でもね、教会のお仕事は辞めれない。母様と結婚する前から、ずっとこのサントハイムで神様に毎日祈りを捧げようと決めていたから。
お前が母様のお腹にいるんだって知った時、私は毎日祈っていたよ。元気な女の子が生まれて来てくれますようにってね。
それを今更辞めるなんていったらバチ当たりですよ」
「やだぁとうさまったら!
それだったらとうさまはやさしいからじぃじのこともいのっているのよね。じぃじったらわたしとおいかけっこをするとすぐにつかれちゃうの。ぐあいがわるいのかしら」
「こら。ブライ様はお歳を召されているのだから無理なことをさせてはいけませんよ」
叱りつけるクリフトの顔はどこかやれやれと言っているかのようにも伺える。
妻のアリーナ、それから自分の娘にも、教育を施す係としてと名乗りをあげたのはやはりあの人。
しかし、やはり母と娘。ブライの手を焼かせていることには、変わりがないようだ。
「えへへ。わたしもこんどとうさまとおいのりしようかな」
「お祈りするって何をだい?」
「やぁだぁ!はずかしいよぅとうさまのばか!」
嬉しそうに自分にじゃれる娘をクリフトは愛しく思った。
「母様に挨拶しておいで、出掛けてきますって」
「はぁい!」
娘は一階の衣装部屋へと向かった。
今でこそ娘に美しく着飾る普通の女性と思わせる母アリーナであるが、かつてはおてんばでは済まされない王女であったことはこの城に住まう誰もが黙認している。
「かあさま、とうさまとおでかけしてくるわ!」
娘の声がして振り返る母は、その身なりを見るなりくすくすと笑いながら彼女を呼び止めた。
「こっちにおいで。髪をすいてあげる。女の子なんだから身なりは整えなくちゃね」
「ほんとう?うれしい!わたし、かみをなでてもらうのだいすき。かあさまってむかしからきれいなドレスをきたり、しずかなおんがくをきいたりがすきだったの?
わたしはやっぱりとうさまのちいさいころににてるのかなぁ?」
「うふふ。父様は昔から今のあなたと父様みたいな関係だったのよ。
ちょっとおせっかいで、泣き虫で・・・でも優しくってね」
幼い姫君が久しぶりに見たサランの城下町は、清々しい春風に包まれた絶好の陽気。
「ねーねーとうさま。おそとにはおしろでミーちゃんといっしょにあそんでるあおいぷるぷるしたこがたくさんいるのよね。
わたしもそのことおともだちになりたいの、いいでしょう?」
「・・・駄目ですよ」
クリフトはすぐ検討がついた。お城のテラスで猫のミーちゃんと仲良く過ごす魔物のスライムのことだ。
サントハイムだけに限らず世界には人間と仲良く暮らす魔物たちがたくさんいた。
しかし、全てが全てという訳ではないのだ。こうして巨悪の根源を絶ちきった後も人のいない地にはどんな恐ろしい魔物が巣食っているのか分からない。
現に自分やアリーナがそうだった。魔物の襲来に遭い愛する国の人々を失う絶望。
あんな想いを、自分の娘にはして欲しくはない。
「とうさまのけちんぼ!」
「けちんぼ・・・で結構ですよ。怖い魔物に逢って泣いてからじゃ遅いですからね」
「へいきよ!まものなんてこわくないもん!」
その時、教会の鐘が綺麗な音色を奏でた。幼い頃からこのサランの街にいたクリフトは知っている。
これは時刻を告げる鐘の音だ。
「サランの教会の鐘の音ですよ。」
「しってるの?とうさま」
「父様はお前くらいの頃神様に仕える勉強をするためにサランの街にやってきたんだ。
その頃からこの音はずっと変わらないからね。よく知ってる」
「おべんきょうのためだけに?つまんなかったでしょそんなの」
「それがそうでもなかったよ。生まれて初めて見るサントハイムのお城はすごく綺麗だったし、
そのおかげでブライ様や母様にも逢えたし・・・」
「とうさまはじぃじのことずっとしってたの?」
「勿論ですよ。私や母様をいつも優しく見守って下さった・・・」
――――時に厳しく冷たかった老師。けれどもそれは本当に二人を大事に思っていたからこそのこと。
「そうなの?じぃじったらわたしにはすごくうるさいの。
おひめさまらしくしなきゃだめともいうの。
ほめられたことなんてないくらいよ?じぃじはやっぱりわたしがきらいなのかなぁ?」
懐かしいあの頃がリピートされるように娘が告げる言葉に笑いを堪え切れない父。
「ふふ。そんなことないよ。いつかはお前にも、きっと分かる日がくるさ・・・」
――――きみの母様がそうだったように・・・。
>>127 プリアリなつかしい・・・
持ってはいないんだけど昔ラオックスの古本で5巻だけ置いてあったことを鮮明に覚えてる。
みなさんのレス見るに今じゃ結構なレアものなんですね・・・。ほんとに惜しかった・・・・。
>>137 うp乙です。
やっぱりDSの姫様はかわいいなー・・・・
>>139 クリフトが妻をなにげに呼び捨てしたのがいいw
我が子の前ではしっかり者で凛とした父だけど妻の前では以前と変わらず
なかなか頭が上がらないんだろうなとか想像して萌える。Gjです
>>138 GJJ!!!
父クリフトもいいけど、アリーナもしっかりとした女性になってるのがいいな。
娘姫が年頃になったら、クリフトうるさそうだなww
>>142 大丈夫大丈夫とクリフトの背中をバシバシ叩くアリーナが見えた
ブライってアリーナに子供ができたら生まれる前から一人で名づけ考えてそう。
ブライ「ふむむむ・・・もし姫の御子が男子だったら礼儀正しい紳士になるような御名前を考えねば・・・。
もし女子だったらそれは花を愛するしとやかな女性になるような名前を考えねば・・・ふむむむむ・・・」
クリフト「ブライ様、いつになく真剣な様子ですね。」
アリーナ「もう。まだ生まれてもないのにじいったら気が早いわ。わたしの子なんだからおしとやかで大人しいってのは
ちょっと難しいかもね。年頃になったらきっとお城を蹴破って旅に出たり、なんてね!」
クリフト「・・・・はぁ。私としてはお姿は姫様似で内面は、私に似たような女の子だと、いいんですけど・・・」
アリーナ「ふーん。わたしは真面目なのはクリフト一人でいいと思ってるけどなー」
クリフト「姫様!」
いいなw
この3人のバランスは本当に微笑ましい
本当にゲーム的にも武闘家、魔法使い、僧侶でバランスいいし
若い男女に諌めるじいさんって構図もいいし
主人に2人の従者もいいし
この3人だけのゲーム欲しいよねー(レディストーカーを除く)
147 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2010/03/29(月) 17:06:01 ID:RU5PD8pY0
>>146 レディストーカーなつかしいな。
アリーナもどき1人でいるときは攻略がやたらきつかったしクリフトもどきがカマちゃんキャラだったのと
終盤やたら厳しすぎたのはやるせなかったけど、
個人的には良作かと思う私は異端ですか?
ホントにいまさらながらサントハイムズのゲーム作って欲しいと切に願うよ・・・。
スクエニとかゲーム会社じゃなくても、ツクールとかで作ってくれる人はいないものか・・・。
148 :
1/4:2010/03/31(水) 23:04:54 ID:v4DuJ16U0
サントハイムズに萌えたので冒険中のほのぼのss書いてみました。
イメージと違う人はごめんなさい
************
導かれし者たちの間で、年に一度"お願い"が叶う日がある。
それは誕生日。
本来ならプレゼントを贈って、ご馳走を食べて、とお祝いしたいところ。
だが先の見えぬ長旅はそうそうお金をかけてもいられない。また足を止めてはならないときもある。
しかし大切な仲間の特別な日に少しでも何かしてあげたい、というのは皆の共通の想いだ。
そこで"誕生日の人の"お願い"をかなえる"ということになったのだった。
提案者のトルネコの「次に宿を取るときは、家族のいるエンドールにしてほしい」という"お願い"は勿論かなえられたし
その他各々も誕生日の"お願い"をかなえてもらい満足していた。
149 :
2/4:2010/03/31(水) 23:06:14 ID:v4DuJ16U0
さて本日はアリーナの誕生日である。
朝食をすますと、アリーナの"お願い"が発表された。
「私のお願いは"私を姫扱いしないこと"よ!」
「了解!アリーナ。いや〜俺、全員と組み手とか言い出すんじゃないかと実はヒヤヒヤしてたよ」
「ソロさん、私もです…でも可愛い"お願い"ですねぇ。発案した甲斐があるってものです」
ニコニコと話すソロとトルネコにモンバーバラの姉妹も加わる。
「………といっても、私普段からあんまりアリーナさんをお姫様扱いしてない気がするのですが…」
「そうねぇ…随分楽な特別扱いだわ。
普段もっと姫あつかいしたほうがいい???ご機嫌うるわしゅう、アリーナ様とかいっちゃったりして」
「やめてよ、そんなよ!
今日の"お願い"は普段姫扱いしている人だけでいいわよ〜。
というわけでよろしくね、ブライ、クリフト」
元より自分の配下に向けての"お願い"だったのだったのだろう。
アリーナはブライとクリフトに向き合うと宣言した。
困ったように顔を見合わせた二人だったが、先に口を開いたのはブライだった。
「…まぁ一日くらいはいいじゃろ…
アリーナ、誕生日の"お願い"わかったぞ。
…これで良いですかな?」
「うん!さすがはブライね!!」
満足げに頷くアリーナに、ライアンが重ねる。
「うむ。例え"お願い"でもすぐに主君を呼び捨てにするとはできまい。
いや、悪い意味で言っているのではなく。習慣を崩すのはなかなか難しいものだ」
「まぁ孫娘がいたらこんな感じじゃろうて…と考えるとそう難しくはないわい」
「そっか、私にはおじい様はもういないけど、生きてらっしゃったらこんな感じなのかしらね?!
ねぇブライ、せっかくだからおじいちゃんって今日は呼んでいいかしら?」
「……………好きにしてくだされ」
そういいつつ髭を撫ぜたブライの顔は少し嬉しそうだ。
150 :
3/4:2010/03/31(水) 23:09:08 ID:v4DuJ16U0
「さってと、ブライはOKね。
次はクリフトよ。さぁ、とりあえずはアリーナって呼んでみて」
クリフトは皆の視線が集まるのを感じつつ、首を横に振った。
「むっ無理です!」
無理だ、絶対無理だ。これだったらまだ一日中組み手の相手をしていた方がいい。
密かに隠し持っているアリーナのプロマイドに向かって名前で呼んだことはあったけれど
その時ですら、照れのあまりベッドを転げまわったというのに…人前でなんてとてもとても…
そんなクリフトの想いなど露しらずだろう、アリーナは続ける。
「だめよ、誕生日の"お願い"は聞くってみんなで決めたじゃない!」
「しかし、長年の癖と言うものが…」
「ブライはクリフトよりも長く、私のこと姫様って呼んでいるわ。」
「そうだぞ〜将来ための練習と思ってやれ!リーダー命令だ」
「………ソロさんは黙っててください……………………」
面白くなってきた、とチャチャ入れるソロを軽くにらむと
クリフトは意を決したように口をひらいた。
「では……では…………ア……アリーナさん……」
「え〜〜〜〜なんで”さん”をつけるのよ」
クリフトの決死の覚悟にもアリーナにはまだ不満らしい。
「私は皆さんに"さん"付けですし…」
「真面目一辺倒にも程があるわ。あなたは幼馴染にも"さん"をつけるの?!」
いいのぅ
152 :
4/4:2010/03/31(水) 23:15:20 ID:v4DuJ16U0
こうなったら、アリーナは絶対に絶対にゆずらない。
クリフトは長年の経験で充分に承知している。
心なしか機嫌も悪くなってきているようだ
折角の誕生日なのに………
クリフトはグッと息を呑むと泣きそうになりながら呟いた。
「…………………………アリーナ…」
聞こえるか、聞こえないかのその呼びかけにアリーナは満面の笑みを返した。
「はいっ!!何、な〜に〜、クリフト!!
もう一回、もう一回言って」
「………アリーナ……………もう勘弁してください……」
「うん、うんっ!!だめよ、もう一回!!」
「…アリーナ…………」
「はい!はいはいは〜い!!!もういちど〜」
「……………………あんなのが、一日中続くのか………………」
導かれし者たちは悟った。
今日の"お願い"はアリーナを特別扱いするのではなく、
どこからみてもバカップルな会話に一日黙って耐えなければならないということを…
(おわり)
やっばいすごい萌えたwww
姫様を呼び捨てにするクリフト最高だなwしかも無理やり言わされるっていうw
おじいちゃん呼びも微笑ましいね。サントハイムズの良さがすごく伝わりました。GJ!!
GJGJ!!
バカップル乙www
周りの皆もノリノリで楽しそうなパーティーだなー
果たしてアリーナはクリフトの苦悩を喜んでいるのか
それとも呼び捨てに萌えているのか
「姫さまは何ゆえこのような仕打ちを‥」
「クリフトって、何でこんなにいじり甲斐があるのかしら!」
どうして平気で台無しに出来るのか
坊やだからさ
春休みだからさ
>>155 エイプリルフールだから照れ隠しですね、そうですね。
クリフトもアリーナも良かったけれどブライが1番ぐっときた
おじいちゃんいいな
161 :
sage:2010/04/02(金) 00:20:56 ID:89nHrUtP0
グッッッジョブ!!
萌えました〜。
アリーナかわゆす。
男は視覚で恋をする
女は男の弱さと強さに恋をする
の典型かナ
ほしゅ
164 :
デイジー:2010/04/08(木) 22:07:22 ID:l+7s1aBPO
クリアリというか、クリ→アリですがほんの小話を投下したいと思います。
小休止をするために馬車を小高い野原に留めたソロは、ふいと目線を泳がせた先に雛菊が固まって咲く野原を見つけた。
デイジーよ、綺麗!
そんな声がしたかと思えば、アリーナが一目散に雛菊の群へと走り出して花の中へ飛び込んでいった。
雛菊の中で屈託無く笑うアリーナを見て、パーティー随一のアタッカーもやっぱり何だかんだ言って年頃の女の子なんだな…と少々こんな考えが浮かんだソロは、複雑な表情のまま自分の横にぼんやり立つクリフトをちょっとだけからかった。
「お前、愛しの姫君をデイジーに取られて悔しくないのか?」
「え、いやっ、あの……」
多分クリフトの奴また煮え切らない返事しかしないんだろう、あいつはいつもそんなもんだから。
ソロはそんな不器用な友人の返答を、ニヤ付いた顔を隠すこともなくのんびり待っていた。
しかししばらくして返ってきたクリフトの返事はソロのそんな予想とは裏腹に非常にはっきりしたものだったので、彼は少々面食らってしまった。
「いいえ、私もデイジーは好きですし何より姫様にとてもお似合いだと思うのです、ですから嫉妬などはこれっぽっちも……」
「ふうん、そっか」
確かにアリーナにはデイジーが似合ってるなあ、などとソロは呑気にそんなことを思ったのだが、では何故に何かを押し留めた表情のままなんだろう……クリフトの言動の奥に少しだけ引っかかる何かを感じた。
詮索するべきではないとはわかっているもののやっぱり気にはなるなあ……聡いクリフトは友人の悶々とした疑問の表情に気が付いたようで、ああ成程といった笑顔の後にとても穏やかな、ただちょっとだけ影の落ちたような笑いを浮かべて話を続けた。
165 :
デイジー 2:2010/04/08(木) 22:15:19 ID:l+7s1aBPO
続きます。
「デイジーの花言葉をご存知ですか」
「花言葉?いや知らない」
「純潔、だそうですよ。まるで姫様そのものですよね」
「クリフト、お前」
クリフトはアリーナとあのデイジーを重ねているのだろう、紛れも無く恋焦がれた瞳を花畑に向けていた。
ソロ自身にも、いつも花畑で微笑みながら自分を見守ってくれた愛しい存在が居た事を思い出していた。
今はもう昔の話であったが全て失ってしまった。
花に決して触れられない想い人を投影する友人を見たソロは、胸の奥にチクリと痛む何かを感じた。
誰にも汚されない、という白い花はまるで彼女みたいだ。
そう、自分みたいな人間なんかには不釣り合いなんだ。
命を簡単に操る呪われた術を持っている自分、そして彼女に身の程知らずの恋慕と汚れた熱情を抱いてしまった身には決して手折る事の出来ない白い花。
クリフトは大方そんな事を考えているのだろう、決して想いを打ち明ける事など出来ない辛さ、にいつかこの真面目な男は押しつぶされてしまうのか。
何とも言えない屈折した考えを随分とぐるぐる繰り返していたのだろう、アリーナが一輪の雛菊を携えクリフトの側に駆け寄って来る軽やかな音がしてようやく、ソロは現実に帰って来たのであった。
当のアリーナは明るい澄んだ声でクリフトにじゃれつくように話し掛けていた。
「ねぇほら素敵でしょう!私ばっかり独り占めじゃいけないからクリフトにもおすそ分けしに来たの!」
「……え?」
「本当はクリフトも一緒にって思ったんだけど、ソロとお話してるみたいだから邪魔したら悪いかなって」
「そうですか……ありがとうございます」
「うん。私まだあと少しあそこにいるから、もしよければクリフトも来て!」
純粋無垢な笑い声が花畑へと遠ざかっていった、あちらからはアリーナを呼ぶ姉妹の声も聴こえる。
賑やかなもんだなぁと苦笑いしたソロは、クリフトに視線を黙って移す。
当の彼はぼんやりと指先で雛菊を持ったまま立ちすくんでいる。
「ほら、アリーナも誘ってくれたんだし俺達も行こう」
166 :
デイジー 3:2010/04/08(木) 22:22:17 ID:l+7s1aBPO
ラストです。
先程の切なさを振り切るようにして明るい声を上げたソロの声の大きさに、クリフトは少し驚いたのだろうか。
一呼吸置いて「えぇ」と少しだけおぼつかない返答が返ってきた。
ソロは「そう来なくっちゃな!」とニヤリと笑った後すぐ花畑に振り向き、「おーい」と大声で大きく手を振りながら丘を駆けだした。
だからソロは見ていなかった。
だからクリフトは見られていなかった。
指先の花にひとつ、慈しむようなキスを落として白い花びらをそっと指先でなぞった仕草を。
*
以上です。
ずっとロムっておりましたが、様々な職人様の作品を読み返していて自分も拙いながらもSSを書いてみようかなあ、と思ってチャレンジしてみました。
ここまで読んで頂いた方、ありがとうございました。
これは・・・・いいじゃないか!
男達の複雑な心情を姫の無邪気さがキレイに救っていて、いい話だ
クリフトがザキ持ちの自分を蔑んでるのもいいな
ありがとうございました!GJ。もっと書いてください
好きな文体だー!
クリアリのキャラもソロもすげーいいな
悲しさが漂っているのが4らしくていいなー
熱情は罪とも言えるけど、大きな力の原動力にもなるよね‥
やっと規制解けた!
>>164 GJです!
真っすぐで純真なアリーナも、馬鹿真面目クリフトも勇者もすげーイメージ通りです!
しかし「純潔」の花を自ら手折ってクリフトに差し出すアリーナ……
深読みしてもいいんですか?www
172 :
164:2010/04/16(金) 01:27:06 ID:QS1FkhD6O
パソコンも規制されていましたorz
>>171 深読みですか…
がっつりどうぞどうぞwwww
ちなみにデイジーのもうひとつの花言葉は「あなたと同じ気持ちです」なんだそうです。
「あなたと同じ気持ちです」…
深読みのし甲斐がありますw
とうとうバトルロードがwiiで出ることになったね。
あとはクリとアリが共に参戦してくれることを願うばかりだが・・・・
なんかスレチでスマソ
>参戦
きっと出すでしょ
あんな気合入ったムービー作っといて出さないわけがない
>>172 美味しい裏設定?もありがとう!
これアリーナが花言葉知ってるか知らないかで、何通りも楽しめます!
>>174 ライアンにはホイミンとさまようよろい
トルネコには踊る宝石と夜の帝王
5主にはキラパンとスライムナイト
がセットで出るらしいんだけど、サントハイム3人でセットだったら鼻血出るwww
エロはありませんが、下ネタです。
ぞうさん
小さな町に到着した勇者の一行。
天気のいい今日は、子供たちが泉で水浴びをするはしゃぎ声が響いていた。
ミネアが「あら、かわいいわねえ」と微笑む。
マーニャ「本当、ぞうさんがいっぱい♪」
ミネア「姉さん…^_^;」
するとアリーナから爆弾発言が
「うん、クリフトみたいね!」
(一同)…………
「クリフト、おまえ…」
「クリフト、おぬし…」
勇者ソロとブライが同時に叫ぶ。
「まだ『ぞうさん』だったのかよ!」
「姫に手を出しおったのか?この生臭坊主!!」
ブライがマヒャドの詠唱に入る。
「うわああ、ブライ殿誤解です!姫さま、それは子供の頃の話でしょう、
私はもう『ぞうさん』ではなく『かめさん』です!!」
「あの頃は、暑いと素っ裸で水浴びしたわね。ぞうさんに絵の具でお目々を描いてあげたのよ。
かわいいからチュッてしてあげたら、ピクンってはねるのが楽しくって!」
…………
「クリフトのやつ…くっそー、おれだってシンシアとそこまでデキなかったのに…」
「幼少のみぎりとはいえ、一国の姫のあられもないお姿を見て、しかもry)な若い男がいるとは…
生かしておいてよいものか…」
苦い顔をする少年と老人にキョトンとしていたアリーナは、思いつきにパッと顔を輝かせる。
「そうだ、クリフトにまた落書きしたいな。今はぞうさんじゃなくてかめさんなの?
それはそれでかわいいわね。さあ、出して!」
「とんでもありません、これをお見せするのは晴れて夫婦となった時…ってあわわわ、
わー氷の刃が〜〜〜」
3人が去った後。
ソロ「なあ水晶玉さん、ホントに奴は『ぞうさん』を卒業してるのか、ちょっと教えてくんない?」
ミネア「やめて!私の水晶玉にそんなフケツなモノを映させるなんて許しません!」
手から竜巻を出しながらソロを追い払う。
水晶玉には、今より少し大人になったアリーナが映っていた。
「『ぞうさん』じゃなくて『かめさん』ってこういうことだったのね//////」
赤面してうつむくアリーナがおずおずと顔を上げると、アングルが視線の先にパンしたが、
モザイクがかかっていたのであった。
>>178 ちょwwwしかしGJ!
きちんと「かめさん」発言を覚えてるアリーナかわいい
180 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2010/04/26(月) 07:41:45 ID:wNPBNMvOO
age
「かめさんもカワイイ」(チュッ!)
下品だなぁ…
水晶玉自重
性に対する潔癖さのかけらもない10代のお姫さまか
まぁ体育会系だしそういうのもありかも試練
目から鱗
実際城でどういう教育や生活をしてたのか不明だからな
妄想の余地ではある
(男勇者ソロ、アリーナ、クリフトの三角(?)関係話です。
あらかじめご了承下さい。ストーリー上設定のため、ライアンが出てきません)
「‥‥ん‥‥」
ベッドで横たわっていた男は、たった今目覚めたような眠気まなこで、辺りを見回した。
「(ここは‥‥宿屋?私は一体‥‥)」
「‥‥クリフト!気が付いたのね!よかったぁ‥‥」
「姫、さま‥‥?」
そんな彼をベッドのすぐ脇で座っていた彼の敬愛する主君アリーナは、ほっと胸を撫で下ろしたかのように嬉しそうな溜め息をついた。
「全く、いきなり倒れて高い熱出したりして‥‥ホントに心配だったんだからね‥‥」
「そのようなことが‥‥。姫を御守りするべく立場にある私が、なんという愚かなことを‥‥」
「何言ってるの?どうせクリフトのことだもん、本当はつらいのに無理してたんでしょ?わたしに迷惑かけないようにって‥‥」
「姫様‥‥」
「‥‥よかったなぁアリーナ。つい先日まで死にかけるくらいの重病を患っていただなんて、信じられないくらい彼、元気になって」
「‥‥!」
一瞬クリフトの意識が飛ぶ。
自らが仕える姫君の名を、まるで親しい間柄であるかのように呼ぶその声。
声の主を探すのに、時間は掛からなかった。その主もまた、アリーナと同じようにクリフトのベッドの脇で控えていたから。
驚きの眼差しを隠せないクリフトに変わって、翠玉のように鮮やかな髪をしたその若者は告げた。
「そういえば自己紹介がまだだったな。俺はソロ。そんなガラでもないけど、周りからは勇者って呼ばれてるよ」
「ソロたちはね。パデキアの種を探して持ってきてくれたのよ。わたしたちの‥‥命の恩人よ」
嬉しそうに告げる姫君を見て、クリフトは心にぽっかりと穴が空いてしまったような、そんな感覚に襲われた。
それから数日した後、クリフトの病の完治を見計らったところで新しい頼もしい仲間、アリーナ、クリフト、ブライの三名を迎えた勇者ソロ一行の旅は再開された。
「いやはや‥‥馬車の旅、というのもなかなか快適でよいものですな。わしは若いモンと違って歩いて魔物どもと戦ってなど苦痛以外の何ものでもなかったから久しぶりに楽ができるわい」
「もうじいったら!そんなことなんだかんだ言ってついてきたのは何処の誰なのよ、全く!」
相変わらず小言の絶えない教育係ブライに、アリーナは呆れ顔で呟いた。
その様子を見て、ソロとトルネコが笑う。
「ブライさんとアリーナさんは本当に仲がよろしいんですね。例えが悪いかもしれないですけど、まるで親しい祖父と孫娘みたいに見えますよ」
「だよな。ケンカするほど仲がいいとも言うし、なぁミネア」
ソロはその隣を歩く占い師のミネアに話を振った。
彼女は姉のマーニャと共に生きてきた立場であるが、なんせ性格もまるきり違う姉妹。意見の衝突も多かったという。
「冗談言わないで下さいソロさん。姉さんたらお金にも男の人にもだらしなくって苦労させられるばかりだわ」
「実の本人がいる前でその言い方は酷くなくって?ミネアちゃん」
妹の告げる言葉に流石にむっときたのか、彼女の姉マーニャは、挑発的な態度でミネアに食ってかかってきた。
「しっかしさぁ、びっくりよねぇ。女の子なのにこんなに強いだなんてさ。初めて見たわよ。頑丈な扉をとび蹴り一発で突き破るお姫様だなんて・・・」
「姫様のそのご趣向のためにわしはどれだけ苦労させられたか数えても数えきれませんぞ‥‥全く、一国の姫君だというのに嘆かわしい‥‥」
ブライはやれやれと溜め息をつく。
「まーまーいーじゃないのおじいちゃん。アリーナちゃんてカワイイし、あたし正直妹が増えたみたいで嬉しいわ、ねえミネア」
「姉さんたら。仮にも王家からいらした高貴な方々なのよ、あんまり軽い口をきくのは‥」
「ううん、気にしないで。わたし、今まで女の子のお友達っていなかったから二人に会えてすごく嬉しいんだ!マーニャとミネアは姉妹なのよね?いいなぁ、わたし独りっ子だったから二人が羨ましいな」
嬉しそうに告げるアリーナに、マーニャは彼女の肩にポンと手をかけて言った。
「羨ましいなんてとんでもないわよ!一緒におしゃべりしたりエンドールにカジノしに行ったりして、お互い仲良しになろーね!」
「うん!」
「ちょっと姉さん!」
すかさず、「カジノ」の単語に反応したミネアが横槍を入れた。
「ふふふ。まるで妹のような存在が増えてマーニャさんたちも嬉しそうですね」
「実を言うとな。わしも正直嬉しい気持ちじゃよ。姫様は幼い頃にお母上を亡くされてからは女性の身寄りが無くての‥‥。
いつも御側にいたのはあのクリフトだけだったものでな」
マーニャとミネアと親しくなることで、少しでも女性らしくなってくれるに違いないと、長年彼女のもとで生きてきた彼はそう考えていたようだ。
それを聞いたソロは、今日1日体調が優れないらしく馬車内にいるクリフトのことを思い出した。
「クリフトさんがねぇ‥‥。そういえば、何故か知らないけど今日は馬車の中に居させて貰うと言ったっきりだなぁ。本当に大丈夫なんだろうか」
「ソロ殿、どうか気になさらずに。あいつは昔から身体の弱い輩でな。気にせんでも直ぐに元気になって出てきましょうぞ」
その頃、女性陣は会話を楽しんでいた。
若い女性が三人も集まれば、話題は当然恋愛話に向く訳で‥‥
「‥‥そういえばさぁアリーナちゃん。アンタのお供のあの神官、名前クリフトって言ったっけ?二人ってさぁ、ひょっとしてデキてるの?」
「え?」
「姉さん!なんて話題を引っ張ってくるのよ!」
真面目なミネアが、当然素通りする訳がない。
「だーってホントでしょ。若い男女二人が同行してんのよ?おじいちゃんに内緒で想い合ってたり、とかアンタは考えない訳?」
「ねえっ、二人とも!」
「わたしとクリフトができてるって、一体何が??」
その言葉に、二人は唖然とした。
しばらくの沈黙の後、マーニャは苦笑しながら必死に話題を逸らした。
「あっはは!そっかー!じゃああたしとクリフトが仮に好き合ってもアリーナは怒ったりしないよね、あーよかったー」
「姉さんたら、納得するとこが違うでしょ!全く」
「?」
その日の晩。戦闘の疲れもあり、一行は早めに宿をとった。
「今日もアリーナの蹴りは絶好調だったなぁ!俺なんか遠く及ばないよ」
「そんなことないよ!ソロって剣も呪文も使えるし、すごいなぁ」
「‥‥」
その様子を離れたテーブルから静かに見つめる影が1つ。神官のクリフトである。
命を助けて下さった方なのだ、礼を言わなければならない。分かっている‥‥。
だが、彼の足は動かない。
それどころか、気が付けば訳の分からない感情にかられて命の恩人を睨み付けるような瞳で見つめてしまうのだ。一体、私はどうしてしまったのだろうか‥‥
「クリフトぉ!」
「のわっ!」
突然抱きすくめられクリフトの思考は現実に戻された。
「あなたは‥‥確かマーニャさん?」
「そーよ!よろしくね!うふふ。アリーナはへなちょこって言ってたけどなかなか整った顔立ちしてんじゃん、思ったよりハンサムかも」
若い男を見るとじっとしていられないのも彼女ならではのこと。
アリーナとクリフトが深い仲でないと知ると、すぐさまクリフトに感心が向いたようだった。
「あ、あのっ‥‥!そんなに顔を近付けてジロジロと見ないで下さい!」
「あーら、案外シャイなのね。でもあたし、そんなタイプも嫌いじゃないわよ?」
「姉さんっ!!」
声を聞くなり、マーニャは罰の悪そうな顔を浮かべて振り返った。
そこにいるのは、勿論妹のミネア。
「姉さん、クリフトさんは神に仕える身の方なのよ。そんなふしだらなことをしてると天罰が下りますよ?」
「失礼ね!ただおしゃべりしてるだけでしょ!どこら辺がふしだらって言うのよ!」
ミネアはすかさず姉の手を思い切り引っ張りクリフトから引き離すと、申し訳なさそうに頭を垂れた。
「本当にごめんなさい。うちの姉ときたら男の人を見るとどうも黙っていられないらしくって‥‥」
「いえ、私は気にしませんよ。トルネコさんから伺ったんですが、マーニャさんとミネアさんはご姉妹だそうですね」
「そーよ!ソロに会う前までこんの真面目でつまんない妹のミネアとずっと一緒だったから退屈してたのよねー」
「姉さんはお酒とカジノがあれば退屈どころじゃなかったじゃないの!」
「あたしらとはうってかわってアンタはアリーナちゃんと一緒だったんでしょ?いーよなー若い男女二人ってさ」
マーニャの言葉に、クリフトの顔はみるみる赤くなっていく。
怪訝そうに見つめる二人の視線から逃れようと、小さくなりながら言葉をついた。
「わ、わ私と姫様は、決してそのようなっ‥‥!臣下として当然のことを‥‥」
さっきの落ち着いた大人の表情とはうってかわってしどろもどろに小さくなる神官を見て、マーニャはふふと笑った。
ますます追い討ちをかけるかのように質問をかける。
「あーら、お顔が真っ赤。あたしなんかマズイことでも言ったかなー?もしかして、クリフト。気になってるヒトがいたりして。うーん‥‥そーだな。クリフトに近いヒトといえばぁ‥‥」
「そっそっそのような方はいませんっ!断じてっ‥‥決して‥‥!わ、わた私は神に仕えているのですからっ‥‥!」
明らかによそよそしいその態度。
鋭いマーニャは悪戯を思い付いたかのような笑顔で、確信したのだった。
「(こいつ、明らかにお姫様にメロメロね‥‥)」
「(今日こそ勇者殿に礼を言わねば‥‥。常に恩義の心を忘れぬようにと天にいらっしゃる神も仰せなのだから‥‥)」
翌日。クリフトは決心していた。
今日こそソロに感謝の心を伝えようと。姫や老師と旅をしていた頃から早起きが日課だった彼は、旅立ちの支度の後、ソロに声をかけた。
「あの、ソロさん‥‥」
「クリフトじゃないか。一体どうしたんだこんな朝早くに」
「あなたにお話がありまして。ご迷惑でしたか」
「?別に迷惑ってことはないけど。なんだ?俺に話って」
「この間は‥‥」
と、その時である!二人の間に紅いふわっとした巻き毛の少女が割って入った。
「おはよっソロ!」
突然現れた女神のようなその笑顔にクリフトは心を奪われた。
「あれぇ、クリフトもいたの?」
「ひ、姫様。御早うございます‥‥」
「アリーナ。今俺はクリフトと話があるんだ。悪いけど少し待ってて貰えないか?」
「それならいいよ。わたし、ここで待ってるから。クリフト、一体ソロに何の用があるのよ」
「いえ、あの‥‥」
クリフトは戸惑った。ソロへの礼を述べると、姫はきっと彼を褒め称えるだろう。
本人はあくまで、感じるままに思って言うのだろうがクリフトには心から慕う姫君が他の男性を褒めることなど耐えられそうにない。
「いえ、大したことではありません。失礼致しました‥‥」
「何よクリフトったら。わたしがいたら話しにくいことなの?」
「そうだ。なぁクリフト、俺達これから色んな武器屋を見て回ろうと思ってんだけどさ、一緒に来ねぇ?俺のルーラなら、例え何人だろうと行きたいトコにひとっとびだぜ?」
「武器屋?」
状況の分からない表情をしているクリフトに、ソロはことの敬意を説明しだす。
「アリーナがさ、いい加減武器を変えたいって言うんだよね。これからはもっと強い魔物も出るだろうからって」
「別に反論はないでしょクリフト。だってこの鉄の爪、武術大会の時からずっと使い込んでいるのよ?もう、あちこち錆び付いてきてるわ」
「こんなに錆び付いてちゃアリーナも上手く戦えないだろうし、いっそお金に変えて貰えればなぁと思ってさぁ」
「‥‥」
クリフトは寂しそうな顔をした。無駄金を出すなとかそういう感情が絡んでいたのではない。
ただ、悲しかった。 あの鉄の爪はまだ、三人で旅を続けていた頃、クリフトが必死になって金を貯め、姫に授けた物である。
武術大会出場が楽しみで仕方なく、早く試合をとせがむ姫に何度も言い聞かせ、クリフトが二人に内緒で必死にお金を集め姫に授けた鉄の爪。
だからこそ、悲しかった。
あのボロボロに錆び付いてこれから売り払われる運命にある、鉄の爪が自分の姿を写し出しているような気さえして。
「姫様、それほど錆び付いていては、高値では取り引き出来ないのでしょうが‥‥」
「クリフト?」
「姫がそう願われるならば、私は幸せですよ‥‥」
気が付けば、クリフトは走り出していた。二人の呼ぶ声も、もう耳に入らない。
姫君に尽くすことが、神が自分に課せた使命なのだと思っていた。その中で、姫をいつしか思慕の目で見つめながらも‥‥。
その想いも絶ちきられる。もう、姫の御側にいられないと思った。いたくないとも思っていた。
「まさかあんなに落ち込むなんて思わなくてさ‥‥。言いたいことがあるなんて言っといて黙りこくったりするし、一体俺が何をしたというんだか」
ソロはあれほど思い詰めた顔をして駆け出していったクリフトのことを気にかけるあまり、アリーナとの武器屋巡りを断念することにした。
当然、アリーナは苦い顔をしていたが、また後日ということで了承してくれた。
「お人好し過ぎかな、俺。へへっ」
話し相手のマーニャがやけに冷たい視線を送ってくることに照れ隠しをしたのか、ソロは翠玉色の髪をかきあげながら笑う。
「へへっ‥‥じゃないでしょ。あのアリーナもそうだけどさ、アンタもそーとードンカンだわ」
「なっ‥‥!なんでそうなるんだよ!」
「よく考えて御覧よ?あの子はあたしらと会う前はずっとお姫様と一緒だったんでしょ?まぁおじいちゃんが御付きだったけどさ。
ひょっとして、アンタが売ろうなんて考えた鉄の爪は、あの神官からのプレゼントなんかだったりしたら‥‥」
「それがなんだっていうんだよ!」
「あの神官はお姫様に恋してるのよ!それもあの娘のことしか見えないくらい、一途にね」
ソロは思わず吹き出した。あの、冷静で真面目なクリフトが?
「何、それ‥‥?マジで?どういうこと?」
「だから、アンタが余りにお姫様と仲良くしてるの、あの神官にはちっともおもしろくないわけ!
要するに嫉妬って奴!」
「はぁぁ!?」
ソロは考えた。
なんでそんなことになっているんだよ!?俺はただアリーナと話をしたいだけだのに‥‥けど、仲間同士やれ嫉妬だのでむしゃくしゃされるのも気分がいいものじゃないしな・・・。
そこでクリフトの誤解を解くために呼んだのが、
「なぁに?クリフトに伝えて欲しいことがあるの?」
張本人のアリーナ。彼の誤解を解いて貰えるのは、恐らくクリフトが密かに想いを寄せる彼女しかいまい。
「そうなんだよ。彼には‥‥えぇと、俺は別にアリーナのこと狙っているだとかそういうつもりは一切なくて。
それからいくら俺とアリーナが仲良さげにしてたって、お前のことどう想っているかだなんて当の本人にしか分からない訳で‥‥」
「待って。なんか話がよく分かんなくなってきた。もっと分かりやすく最初から言ってくれない?」
「ま、まぁとりあえず、「クリフト、大好き。わたしにはクリフトしかいないの」とでも言ってやってくれ。あいつの誤解を解いて貰うにはお前の口からそう言ってやったほうが早いから。はははっ」
「?‥‥分かったわ」
アリーナは、馬車の外、ただ1人ぽつんとかがえこんで座っているクリフトを見つけた。
「クリフト探したわよ、何でこんなとこにいるのよ」
「姫様、私は‥‥私は、もう貴方の御側におれません・・・・」
「なんで?」
「このまま、ソロさんと仲良くされている姫様を見るのは・・・私にはもう・・・」
「ねえ、クリフト・・・大好き!」
「えっ!?」
姫君が満面の笑顔で告げる真実に、クリフトは驚愕のあまり目を丸くした。
「わたしには、クリフトしかいないよ!」
――――ま、まさかまさか姫様も私のことを!?これは夢であろうか、夢ならば覚めないで欲しいとクリフトは心から願う。
「姫様‥‥私もずっと、姫様のことが‥‥!姫様っ!!」
感激のあまり、嬉し泣きをするクリフトだが‥‥
それもつかの間の幸せ‥‥
「ってね、ソロが言ってたよ!」
「!!」
クリフトはそれからショックのあまり気を失ってしまった。
「あ、ソロ!聞いてよ、クリフトったらあの後倒れちゃったの」
「そりゃお前に大好きって言われるんだもの。嬉しいに決まってるだろうよ」
「え‥‥どういうこと?」
「だから、アリーナがクリフトのこと大好きって言ってやったんだ。今頃嬉しくてはしゃぎまわってるに違いないよ!」
「え、そうなの?わたしてっきり、ソロがクリフトのこと、大好きなのかと‥‥」
「え‥‥‥!」
その時、ソロは後ろから感じる凄まじいまでの殺気を感じた。
「ソロさん‥‥」
「うわぁぁっクリフト!誤解だっ!俺にはそんなヘンな趣向はないからなっ!」
「私がうかつでした‥‥。世界を救う勇者様と聞いたものですから姫様にとってどんな存在になることかと思っていたら、まさか‥‥私をからかうつもりだったとは・・・」
「違う違う!俺はただアリーナがお前のことについて‥‥!」
「この期に及んでまだ言い訳をなさるつもりですか?」
「だから!・・・うわあ!即死呪文やめて!!」
普段は真面目で、滅多に人と言い争いなどしないクリフトの様子を見て、アリーナはそんな彼がおかしく思えたのか、クスクス笑っていた。
その後、一行はアリーナがたまに馬車に待機している時、不器用ながらも必死で鉄の爪を磨き上げ、また、道具袋に大事に大事にしまってとっているのを見かけることが多くなったとか。
―おしまい―
-------
お目汚しすみませんでした。
やっぱり文才ないなぁ・・・
いやいや面白かったwwwGJです!
マーニャと姫のキャラクターの掴み具合が特にうまいと思いました
ソロが言ってたよ!で姫がかわいすぎて身悶えたわ
GJでした!
前フリで身構えてしまったじゃないかwww
天然鈍感アリーナかわいいなぁ…
アリーナかわいい
マーニャもミネアもいい感じ!!
女性陣がステキなSS、よいですなぁ
GJです。
トルネコ「鉄の爪ですか?水鏡の盾を買う時にお金が足りなかったので売りましたけど?」
アリーナ「鉄なんかとは違って、このキラーピアスの切れ味は変わらない‥(ジュルリ!)」
クリフト「‥‥」
マーニャ「買い戻せばいいじゃない(ポム!)」
ミネア 「姉さん‥」
>>197 「私がみなさんに合流したのは、クリフトさんが病に伏した一件の後の事でしたので、
薄々そのようないきさつのある品とは分かっておりましたが、マーニャさんから
聞く所によると、何でもクリフトさんが煮え切らない事が全ての原因だとか‥
私事で恐縮ですが、部落農民の出だった私が、村で評判の花屋の娘だった妻を
振り向かせるのには苦労したものです。
クリフトさんを見ていると、どうにももどかしい思いがしてしまうのも、
ソロさんならお分かり頂けるかと思ったのですが」
「売っりまって正解だな」
ドラクエ9でゲストにブライが来たので気分はほしふぶきw
200見て慌ててWi-Fi繋いだ
ブライ装備品少ないんだな…
主人公の職業全部試しちゃったじゃないかw
>>200 お得情報ありがとう!
早速来てもらった!!
リッカの宿屋はサランの宿屋並みって・・・
やっぱりサントハイムは財力あるんだなーと感慨めいた今日この頃・・・
息抜きにきてるらしいけど、姫も神官もすでにきてるぞじいちゃんw
装備揃えたいんだけど、中古でしかも流行が遅れて買ってしまったためになかなか
すれ違いが集まんないなー・・・。現在12人・・・
やっぱりもう1本9買った方が早いかなー・・・
>>202 宿屋拡張にはすれ違いしたキャラが30人以上いなきゃだから
もう一本買ってもすれ違い人数増えるだけで宿は大きくならないんだよな…
9繋がりの話で申し訳ないんだが…何故クリフト装備に手袋がないんだろう…他の黒手袋装備してもぴっちり感がないから俺的に納得いかない
あとクリフトコス装備のときは剣を背負った絵にしてほしかった…
なんて今更文句を言ってみる
アリーナコスには文句ないんだけどな
敢えていうならオレンジの髪色と髪型があったらよかったか
…関係なかったな
長々すまん
>>203 クリフトにはゴームのてぶくろ付けさせてる
確かにちょっと長いんだよなぁ…
>>204 確かにゴームが1番近いんだよなー…
ただ指の節々感が…
保守
207 :
737:2010/05/14(金) 00:50:15 ID:zw4f3H4K0
バトルロードビクトリーが楽しみすぎて、
SS一本書きました。
長いので2回に分けて投下します。
微妙に三角関係ネタです。
勇者は男勇者です。
それは、世界が朱に染まる夕刻の時だった。
最寄の小さな村に到着し、馬車から一同が解散になり、
各々が自由行動を満喫している時だった。
忘れ物に気づいたアリーナは一人馬車に戻り、
荷台内の大きな道具袋を漁っていた。
ふと、手に何か柔らかく滑らかな肌触りの物が触れたので
それを取り出してみると、それは女性用装備のはねぼうしだった。
「!」
(・・・この帽子、お母様の形見に似てるわ)
アリーナがサントハイムから旅立つ時に
自室より持ち出したお気に入りのはねぼうしは
母親の形見でもあった。
それに酷似したその帽子を両手でゆっくりと回しながら、注意深く眺めていると
帽子に付着する、赤茶色の染みに気づく。
(これって――――――血、・・・よね?)
指で染みをなぞってみる。
(マーニャかミネアのかな?)
戦闘中に汚れてしまい、そのままずっとしまっていたのだろうか。
その割にはずいぶんと年季が感じられるが。
「アリーナ」
名を呼ばれてハッと振り向くとそこには勇者がいた。
夕日の逆光と薄暗い馬車の中で、表情はほとんど見えない。
「それは・・・・オレのなんだ。返してくれ」
「あ、うん」
普段より、妙に静かな口ぶりにアリーナは少し動揺した。
たどたどしい所作で帽子を手渡すと、
勇者は力なく受け取った。
「・・・ここから、まっすぐ行ったつきあたりの宿を
ライアンが取ってくれたから、メシの時間までには戻れよ」
「あ、うん」
勇者が踵を返す際、夕日が一瞬だけ彼の顔を照らした。
なんだか寂しそうな顔だった。
(やっぱり、似てる。絶対同じ職人さんが作ったんだわ)
宿の自室で寝そべりながら、
自分のはねぼうしをアリーナはまじまじと眺めていた。
(たしか、この帽子は一点物で、オーダーメイドだってじいが言ってたのに。
勇者はどこで手に入れたのかしら?)
アリーナは母親のことをほとんど知らない。
幼くして母を亡くしてしまったアリーナにとっての母親像は、
城内に飾ってある「優しく微笑んでいる肖像画」像だけでしかないのだ。
少しでも母親のことを知りたかった。
何か、母親に関係しているかもしれない。
勇者に帽子のことを聞いてみたい。
夕食の時間になった。
食事の時に勇者に聞いてみよう。
そう思ってアリーナは食堂へ移動したが、
そこにはまだ勇者の姿はなかった。
「ねえ!勇者は??」
前のめりでアリーナは皆に尋ねる。
仲間がそれぞれ目を見合わせた。
「さぁ・・・」
「まだ来てないわ。部屋にいるんじゃないかしら?」
マーニャとミネアがそう答えるや否や、
アリーナは勇者の部屋へと駆け出した。
――――――クリフトの射すような視線に気づくこともなく。
勇者の部屋の扉は少しだけ開いていた。
そのわずかな隙間から部屋を覗き込んでみると、
明かりのついていない暗がりの中で、勇者が一人佇んでいた。
勇者は何をするというわけでもなく、
ただ静かに、壁に掛かった鏡に映る自分自身を見つめていた。
己の姿を見ているはずなのに、その瞳はまったく別人へと
向けられているように見えるのは何故だろう。
その姿はなぜか、不思議なまでに神秘的で
アリーナは言葉を失ってしまった。
部屋を青白く照らす、淡い月明かりのせいだろうか。
アリーナは窓とレースのカーテンを見る。
「・・・・・もう、メシの時間だっけ?」
いつの間にか勇者はこちらを見ていた。
いつもの勇者の顔だった。
「行こうぜ。お腹減ったな」
勇者は歩き出す。
「あ、うん」
またもや勇者に聞きそびれてしまった。
食事中、アリーナはずっと斜め向かいの勇者を観察していた。
隣の席のライアンと楽しそうに会話をしている。
無理に会話に割って入って、帽子のことを聞いても良かったのだが、
なぜかそんな気にならなかった。
食事を終えて、それぞれが部屋へ戻る最中、
アリーナはクリフトの姿を見かけた。
クリフトなら、勇者とよく宿の部屋も一緒だし、
はねぼうしのことを何か知っているかもしれない。
「クリフト!」
アリーナが呼びかけるとクリフトは振り向いたが、
なぜか沈んだ面持ちだった。
「ねえ、ちょっと勇者のことで聞きたい事があるんだけど」
「!」
クリフトは顔を強張らせた。
そして、少しうろたえた様子でうつむく。
「・・・姫様は、お食事の間、ずっと勇者さんのことを見ていらっしゃいましたね」
「え、うん」
クリフトはゆっくりとアリーナに向き直る。
「そんなに・・・勇者さんのことが気になりますか?」
瞳が少し潤んだように見えた。
「え・・・・・・」
何なんだろうか。この詰問されている感じは。
いつものクリフトと様子が違う。
居心地が悪くて、アリーナはすぐにこの場を離れたくなった。
「あの、やっぱりいいわ、私、自分で聞くから!」
そう言い放って立ち去ろうとした、その時だった。
“バンッ”
クリフトの腕がアリーナの行く手を遮る。
右掌を力強く壁に叩きつけたのだ。
「な!なによ?」
アリーナはうろたえる。
「・・・行かないでください」
かみ殺したようにクリフトが低く呟く。
「えっ・・・な、なに・・?」
「・・・行かないでください」
クリフトはもう一度、同じように呟いた。
「クリフト、あなたさっきから変よ!」
アリーナはクリフトの腕を避けるように、慌てて逃げだした。
『そんなに・・・勇者さんのことが気になりますか?』
そう言った時の、クリフトの悲しそうな瞳が、
妙に脳裏に焼きついた。
そんな彼らの様子を見つめる視線が複数――――
「いいわね〜、あの余裕のない感じ!いかにも恋してるって感じで!」
「でも、少し心配だわ」
マーニャとミネアは二人のやりとりを陰から盗み見していたのだった。
「う〜〜ん、これは俄然、面白くなってきたわー!!」
「全然面白くねーよ!」
「あら」
姉妹が後ろに振り返ると、
勇者が険しい表情で立っていた。
「何だよあれ・・・。いつまにかオレ、渦中の人間になってるじゃないか」
「とか何とか言ってぇ、あんた、何かやらかしたんじゃないの?」
「え・・・何にもしてないよ」一瞬だけ瞳に動揺の色が走る。
「ふ〜ん、ほんとにぃ〜?」
マーニャの追求に勇者は何も答えず、
真顔のままアリーナ達がいた方向を見据えるだけだった。
(これは今晩あたり、一悶着あるかもしれないわね)
マーニャはミネアに目配せをした。
【つづく】
ワッフルワッフル
つまんね
うおおクリフトの嫉妬大好物です
姫が姫っぽくてかわいい
続き待ってます
215 :
はねぼうし5:2010/05/15(土) 00:10:09 ID:2rW98zs70
クリフトは頭を冷やすため、
夜道を当てもなく、一人歩いていた。
ひんやりとした夜風が、クリフトの火照った体温を奪っていく。
アリーナのことに関してはどうしても冷静でいられなくなる。
勇者絡みなら尚更だ。
そのくらいあの二人は日頃仲がいいのだ。
クリフトが危惧しているのは、こうしてアリーナが無自覚の内に
勇者に恋してしまわないかということだ。
アリーナに一生仕えて、ずっと側にいられるだけでいい。
そう思っていた。
―――――はずなのに、
それだけではどうしても満たされない部分がある。
アリーナの心も体も手に入れたい。
そう思ってしまう自分がいる。
クリフトは途方に暮れて夜空を見上げた。
月と星空が悲しいくらい美しかった。
自然とアリーナの笑顔が次々と浮かんでくる。
残酷な、笑顔だ。
クリフトは気の遠くなりそうなほど広大な、満天の星空に絶望した。
クリフトが道のど真ん中で空を仰ぎながらこうして惚けていると、
両腕で大量の食材が詰まった紙袋を抱えて走る女性がぶつかってきた。
「あぁっと、ごめんなさいね」
何かが袋からこぼれ落ちるが、女性はそれに気づかずそのまま走り出す。
「あの・・・!何か、落としましたよ」
「あぁ、あげるわ、それ!悪いわね。急いでるの」
女性は走っていってしまった。
クリフトは呆然としながらも、その落としていったものを拾い上げる。
人参だった。
(・・・生の人参を1本だけ貰っても)
どうしろと言うのだろうか。
クリフトは一瞬だけ途方に暮れた。
(そうだ、パトリシアにあげよう)
クリフトは馬車に向かって歩き出した。
216 :
はねぼうし6:2010/05/15(土) 00:11:22 ID:2rW98zs70
クリフトは村の入り口に安置された馬車にたどり着いた。
「パトリシア、おやつだよ」
そう言って、パトリシアに人参をあげようとすると、
荷台の奥の方から人の話声が聞こえた。
声の主を探ってみると、
そこには切り株に腰掛ける勇者と
その近くに立つアリーナの姿があった。
「――――やっぱりここにいたのね。
私、知ってるのよ。勇者が毎晩一人で剣の練習してるってこと」
クリフトは目の前が真っ暗になった。
アリーナが勇者と夜な夜な逢引をしているなんて。
あまりのショックに地面がぐらりと揺れた。
「まぁ、剣だけじゃないけどな」
剣の柄をいじりながら、勇者はそう答えた。
放心で立ち尽くすクリフトに対し、
ずっとにんじんをおあずけ状態にされているパトリシアが
待ちきれず、激しく「ぶるるっ」と鳴いて無理やり貪った。
その物音にわずかに勇者がこちらを向く。
クリフトは慌てて馬の陰に身を潜めた。
「アリーナはさ、何かオレに聞きたいことがあって来たんだろ?
・・・・何?」
「うん・・・さっき持ってた、勇者のはねぼうしのこと」
「やっぱりな」
「あの帽子、私のお母様の形見の帽子にそっくりなの」
アリーナは語り始めた。
帽子のこと。
母のこと――――
217 :
はねぼうし7:2010/05/15(土) 00:14:12 ID:2rW98zs70
クリフトは拍子抜けした。
全て自分の杞憂だったのか。
一人で思い込んで、思い詰めて、なんと恥ずかしいことか!
アリーナが母への想いを紡ぐと同時に
クリフトの不安も解けていくようだった。
勇者は目を細めた。
「――――だとさ。良かったな、クリフト」
「え!」
アリーナは慌てて辺りを見回す。
パトリシアの陰に情けない姿勢でクリフトは隠れていた。
「いや、その・・・やっぱり、気づいてました?」
「そんなにデカくて目立つ帽子をかぶっておいて、
バレてないとでも思ってたのか」
「・・・・・・・・・」
アリーナは何も言わなかった。
ぎこちない様子でクリフトを見ている。
クリフトは先ほどの痴態を思い出し、顔から火が出る思いになった。
勇者はそんな微妙な空気を読んでか読まないでか、
それを割る様に口を開いた。
「あの帽子はオレの幼馴染のだよ。
昔からずっとあったから、どこで手に入れたとか、
そういうのは悪いけど全然わからない」
「・・・そう」
アリーナは肩を落とした。
が、クリフトは食い下がって来た。
「それなら!探せばいいんですっ!」
「えっ・・・?」
「私達は世界を旅しているんですよ!
世界中の帽子屋さんを回りましょう!
どこかに、何かしらの手かがりはきっとあるはずです!!」
アリーナは幾ばくか瞬きをした後、ゆっくりと微笑んだ。
「そうね・・・ありがとう、クリフト」
二人のどこかズレた、“ケツのかゆくなる”やりとりに
勇者は鼻でため息をついた。切り株から立ち上がる。
「他に、何か聞きたいことは?
あぁ、アリーナ以外でもいいよ。なぁマーニャ、ミネア?」
「!」アリーナとクリフトは勇者の目線の先を追った。
「――――あと、そっちのライアン、トルネコ、ブライも」
バツが悪そうにしげみからぞろぞろと仲間が出てきた。
「なんだ、全員ここにいたのね」
アリーナは目を丸くしながらそう言うと、
勇者が苦笑いをした。
「みんな、盗み聞きだなんて人が悪いぜ」
「いや、食事の時の勇者殿がなんとなく元気がないような気がして、
心配になりましてな・・・」
「いやー、ライアンさんがそう言うんならって私も一緒に、ってね」
「姫様がこんな時間にお一人で出歩く姿を見かけたんじゃ。仕方なかろう」
マーニャが挙手をする。
「はーい、質問!勇者の幼馴染の名前って、何ていうの?」
「姉さんっ!」ミネアが慌てて姉を制す。
「何よ、勇者が質問あるかって言ったんだからいいじゃない。
あんただって勇者のはねぼうしのこと、前から気にしてたじゃないの」
「! 二人とも、気づいてたのか」
「もちろんよ。エンドールで出会ったばかりの頃からずっと持ってたわよね。
ま、あたし達はそんな野暮なことは聞かないんだけど」
「今、聞いちゃってるじゃないの!」ミネアがすかさずツッコむ。
「ほら・・・あの頃の勇者はどんより暗かったしさ、でも」
マーニャとミネアが順に勇者を見つめる。
「今ならもう、聞いてもいいでしょ?」
勇者は目を丸くする。
そうだ。あの頃の絶望に打ちひしがれた自分を支えてくれたのは間違いなくこの二人なのだ。寄りすぎず、離れすぎず、自分の成長を見守ってくれた。
姉妹の“聞かないでいてくれた優しさ”が何だか嬉しくて勇者は微笑んだ。
「―――シンシアっていうんだよ」
・
・
・
「さて、せっかく全員揃ったんだし、今夜はみんなで飲みに行くか!」
勇者が皆を仕切る。
「でも、こんな中途半端な時間に8人分の席、空いてますかね?」
トルネコが心配そうに言った。
「それなら、ルーラでエンドールに行けば、
どこかしら空いてるだろ。その後カジノに行ってもいいし」
「カ・ジ・ノぉ〜〜〜???」
マーニャが目をキラキラと輝かせる。
「さぁさぁ、そうと決まれば善は急げよ!あたしがルーラ唱えるから
さっ、みんな早く固まって、固まって!(勇者の気が変わらない内に!!)」
(おわり)
以上です。長くてすみませんでした。
はねぼうしの形見云々の辺りは捏造です。
片思いのみっともない部分を書いてみたかったのですが、
難しいですね。
アリーナスレここしかねーんかよ
>>219 GJでした!!
パーティメンバー全員隠れてたのに吹いたww
>>220 前は単独スレあったけど、落ちたみたい
需要はありそうだから、立ててみたら?
GJ!4メンバーの良さを再認識しました
勇シン設定の場合、勇者とクリフトは恋バナで仲良くなれそうだ
嫉妬クリフトいいね
保守
225 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2010/05/29(土) 07:05:21 ID:4kTbglvK0
鳥山絵のアリーナ
元祖FC版のジャンプ編集部発行の攻略本に載ってたのが、色が白くて目が大きくて
可愛くて一番好きなんだけどどこ探しても見つからないや。
ほしゅ
227 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2010/06/07(月) 00:11:13 ID:X+bMVFtqO
戦士・武闘家タイプで
アリーナたん以上のキャラはいないね
v(^_^)v
アリーナは王族だから少女とはいえ大人としての顔も持ってる
神官で年も若いクリフトが考えてるほど純粋じゃないだろう
その辺をブライはわかってんだろうなあ
ってことでブライがおいしい役だな
>>228 同感。
旅中なら勇者かマーニャあたりもオイシイ気がするが
旅前もクリフトが姫様を女性として見始めたり、
旅後も姫様も恋に落ちたりするのを見てるんだろうな
ブライおいしすぎる
確かに導かれし誰かになれるならブライかホイミンとらぶらぶできるライアンがいい
そんで姫と神官をお茶飲みながら見守る
マーニャの格好はフツーにヤバい、えろすぎる。
対して姫はDS版のセリフから見て、幼さと女性としての視点が同居してる感じが、
非常にかわいい。
ミネアはフバーハかわいい。
>>228 を参考に
信頼関係はやはりブライが勝るんだろうか?的なものを投下
暗闇に沈む宵に向けて逢魔が時は迫りつつある。
黄昏の色合いを纏い、光と陰が交錯する暮れなずむ景色に人々が帰路の流れを生じさせる。
そこには子どもの姿も多く、友人同士や兄弟で駆け足で連れ立って進む子らもいれば、父親や母親に手を引かれている子もいた。
人々の暖かな営みを感じさせるそれらの光景を道の端に寄り、一人眺める主君の後姿。
クリフトは呼びかけるために歩んでいた足を止める。
彼のいる場所からは後姿しか窺えず、アリーナの表情は見えない。
深みを増した金の光が、朱を帯びる蜂蜜色の彼女の髪をいっそう鮮やかに照らす。
だがその輝かしくも幻想的な姿に反して彼女の背から受ける印象は、小柄な姿態も相まってどこか哀憐を誘う。
宿屋へ戻るよう声をかけんとしたクリフトだったが躊躇われ、言葉ごと声を飲み込んで。
しかし、どうしていいかも分からずただ立ち尽くしていた。
その間も刻々と周りには落陽の色が広がる。
準じて街並みは妖しき竜のあぎとに飲まれいくかのごとく濃厚な影に沈まんとしている。
さながら帰路を急ぐ人々の動静は、禍々しくも感じられるこの状況からの逃避にも見えた。
「……何をやっておるんだ」
「え、あ。ブライ翁」
後方から聞き覚えあるしわがれた声に呼びかけられ、クリフトは現実感を取り戻す。
「まったく。おぬしは主人をお連れすることも出来んのか。そんなことでは側近は務まらんぞ」
やれやれと魔杖で肩を叩きながらブライは彼の横を通り過ぎ、
老境など感じさせぬ颯爽とした足取りでアリーナのもとへとまっすぐに進む。
迷いも躊躇いもない老臣の歩みに、クリフトもまた臣下として主君への忠誠心を奮い起こして続いた。
胸中に渦巻いていた、可憐なこの少女を抱きしめたいなどという愚かな願望はねじ伏せて。
ブライがアリーナに声をかけると、彼女はゆっくりと老師のほうへと振り向いた。
寂しげにブライを見る俯きがちな表情から日頃の溌剌さはなりを潜めている。
しかしクリフトの存在に気付くと一瞬だけ面持ちを強張らせたが、
それこそ瞬く間にその容相はいつもの『おてんば姫』のそれになる。
その姿の痛ましさに彼は胸を突かれる。
「なによ、二人そろってお迎えなんて。一人でだってあたしはちゃーんと宿屋に戻れるんですからね!」
「迷い子のように立ち尽くしておられたのに、どの口がおっしゃるか」
「ま、迷子になってたわけじゃないもの!
その、ちょっとこの夕暮れの情緒ってやつを堪能していたのよ。子ども扱いしないでちょうだい」
長きをかけて培われただろう信頼の深さが垣間見える姫君と老師の軽口の応酬は、夕暮れ独特の物悲しい空気を和ませる。
「へんにブライがからかうから、せっかくの風情が台無しだわ。クリフトもそう思うでしょ?」
「ですが夕闇には魔が潜むと言います。まだ陽があるうちに我々も戻りましょう」
「あら。魔物なら大歓迎よ!」
「魔とは魔物であるとは限りません。禍いのたぐいのことも含まれているのですよ。
不意に降りかかる禍いはいかにアリーナ様とて退けようがありませんからね」
アリーナの繕う弱さには気付かぬふりで、しかつめ顔で彼は神官たる振る舞いを普段以上に心掛ける。
否。彼女が弱さをさらけ出せるほどの度量がまだ己には備わっていないことにこそ、気付かぬふりを装いたかったのかもしれない。
「っもう……はーい、わかったわよ。老師殿と神官さまの仰せのとおり、早々に宿屋へと参りますわ!」
聞こえよがしに言いまわしこそ丁寧なもので締めたものの、
語尾を荒げて足早に黄昏の街路を進むむくれた姿にさきの痛ましさはなく。
クリフトの胸には安堵と、少しばかりの未練気が過ぎる。
「ほれ、何をしておる。我らもさっさと参るぞ」
ブライの声音は、そんな僅かな未練気さえも厳かに窘めるかのように彼には響いた。
(うっひゃー!夕陽ごしの姫さまかーいー!)
(チャッチャと帰らんかい!)
(お姫様扱いうざいなー)
>228
実際、「導きの書」ではアリーナは気品があるって書かれてたような。
>>232 嬢様口調姫様かーいいw
総合してGJです!クリアリだけは勿論のこと、ブライとのトリオネタもいいですなw
なんというか・・・凄く微笑ましい。
3人で旅してた時、ゴハンとかどうしてたんだろう?
料理の知識がありそうなのはブライだけど、世話好きなのはクリフトだし。
女としてアリーナはどういうスタンスで取り組みそうでしょうか?
「今日はブイヤベースを作ったんだ!」
「クリフト、お主は果報者じゃのう、全部いただかれよ」
「そうはいきませんよ!」
とか‥
まともな調味料も調理器具もない中で
クリフトが作った野草と獣肉を煮ただけの簡素なスープを
大喜びでほおばる姫様と、しかめっ面しながらおかわりするじじい・・・
みたいなのがいい
>>239 クリフトが姫の作ったものをいただくんだから敬語として合ってる。
アリーナの料理はまずいという事を共通認識としている掛け合いだね。
意味分かってないのかな?
クリフトは神官やってるから、教会の慈善事業で炊き出しとか
修行時代は炊事当番とかもありそうだから(8の修道院みたいな)
ある程度(店を出すほどではないが、素朴な家庭料理ならお手の物)はこなしそうだな。
>>240 「いただかれる」じゃクリフトへの敬語になっちゃうじゃん
「いただけ」あるいは「頂戴せよ」ならわかるけど
アリーナは料理の知識も経験もなさそうだから下手にしても、味音痴という事はないのかも。
あれもこれもまずいと言うんではなく、
「あっ!これは何かの木の実を入れたんだね?香ばしくておいし〜!」
てなふうにクリフトのやる気を喚起させるクチだと思う。
「さすがは姫さま、本来は黒こしょうを使いたいのですが、たゆまぬ草木観察のぶつぶつ‥」
「んっ!(いいからおかわりをよこせい)」
みたいな。
>>243 言葉板にでも行っていいだけはしまいか?
(メラミを唱えられるくらいのMPがあるなら(ryと言われそうですが、あくまでFC版の設定で。ということでご理解お願いします。もっと文章力磨いてから来ます)
「随分日も暮れてきたな。今日はここいらで野宿とするか」
拠点としていた街を出てから数十キロ。
丁度魔力も切らし掛けている。状況を察してか、一行のリーダー・ソロは今夜はここで夜を明かそうと提案した。
「賛成じゃ。わしは皆の呪文だの掛け声だのが耳に響いて参っとったわい」
その言葉を聞いて、先程まで馬車の中で休んでいたであろう一行でも最年長の老魔導士のブライは馬車から身を乗り出しふぅと溜め息をついた。
「じいは今日ずっと馬車の中にいたじゃないの!」
その様子を見て、ブライの主君アリーナは呆れた顔で告げる。
ソロの提案に仲間たちから特に反論はなかったが、唯一渋い顔をして了承しようとしないのが、若干一名‥‥。
「なんで野宿なのよー!こんな草っぱらじゃ虫は集るわ楽しみはないわで我慢ならないわよ!
ちょっとソロ!キメラの翼の1つや2つ、ないの!?」
「仕方ないだろう。この間ソレッタみたいな田舎で大人しく寝泊まりなんて嫌だとか言って道具袋のキメラの翼をカジノの資金に変換したの、マーニャだったじゃないか」
「そりゃ‥‥そうだけどさー!」
ソロに指摘され、マーニャは罰の悪そうな顔をしかめた。こればかりは自業自得としか言い様がない。
「そういうことよ姉さん。今日は大人しくソロさんに従って頂戴」
「!‥‥アンタも嫌味な妹ね!」
妹のミネアにまで言われ、とうとう承諾せざるを得ないのだった。
「さて、万が一魔物の奇襲にあった時のための見張り番だが‥‥」
ソロは紙切れを八枚用意すると、その内の二枚にペンで小さく×と書き込んだ。
そして中身が見えぬよう念入りに折り畳むと十分シャッフルし地面に置いた。
「この中の内、二枚に×のマークが付いてる。その二枚を引いた人が今日の見張り番だ」
仲間たちが恐る恐る紙を手にしていく。
「はぁ。姉さんと一緒だったら嫌だわ‥‥」
「あっからさまにそんな嫌な顔しないでよ!」
「あっ!×マークだ!」
突然アリーナが叫び、皆が振り向いた。
「当たらない自信はあったのになー。なんかすごく悔しい」
アリーナは余程悔しいのか足元の石ころを思い切り蹴った。
「おいおいアリーナ。別に勝負で負けたとか、そういうんじゃないんだし俺達に当たったりしないでくれよ」
アリーナが見張り番をする事になると聞いて、ブライは急いで馬車を降りソロのもとへ駆けてきた。
「姫様が見張りとな!‥‥ううむ、いくら仲間同士で決めたこととはいえ一国の姫君が夜に見張り番とはいただけませんな。
ここは1つ、このブライが代わりを‥‥」
「‥‥いいわよじい。だって、せっかくみんなで決めたことじゃない」
ブライが言うのに、アリーナは首を振った。かつて城を脱け出した時、腰が痛い、足が痛いと言いつつもいつも、ついてきてくれたブライ。
だからこそ、必要以上に自分を心配してくれることに不安を覚えているのだ。
「しかしですなぁ、姫様‥‥」
「まぁまぁ。姫にはもうお一人お供がついていらっしゃるのです、ご心配には及ばないでしょうぞ老師」
「そうですよ。ブライさんも心配でしょうけどアリーナさんは立派な方ですし」
「‥‥まぁ、それもそうじゃな‥‥」
ライアンとトルネコに宥められブライも渋々頷いた。
「‥‥えぇっと。1人目はアリーナ。もう1人、当たりくじを持ってるのは一体誰だ?」
言い出しづらそうな空気を変えようと声を掛けるソロであったが、皆誰1人申請しようとしない。
少し不服に思いながら仲間の様子を伺っていると、クリフトがやたら顔を赤くしてぶつぶつと何かを呟いていることに気がついた。
「もしかして‥‥」
「クリフト‥‥?」
ソロがクリフトに視線を送ると、彼はもじもじとすっかり熟れた木の実のように真っ赤になった顔を隠しながら叫んだ。
「こっ!これは不可抗力です、偶然神が授けて下さったいわば奇跡のようなものですっ!」
仲間たち、特にソロとマーニャの視線が刺さる。
「へぇ〜。時たまの偶然とはいうけどまさかこんなトコでも一緒だとはな。企画者の俺にも少しは感謝してくれよなクリフト」
「いえ、ですからソロさんっ!」
「あら。そんなに嫌?なんだったらアタシが代わりを務めるけど?」
「そんなことは断じてさせ‥‥!あ、いえ!」
ブライは冷ややかな目付きでそんな若者三人のやり取りを聞いた後咳払いをし、
「くれぐれも姫にヘンな気を起こさぬようにな!」
と念を押すのだった。
「それじゃみんな、おやすみー」
夕食も大方すんだ後、一行は寝支度を始めた。
クリフトとアリーナは、夜明かりのための焚き火の側で、皆が馬車の中に入っていくのを見送っていた。
その時、クリフトは後ろから勢いよくどつかれた。
びっくりした顔をして振り返るその先にいたのは、マーニャだった。彼女は如何にもにやけた顔で彼に告げた。
「‥‥いざというときは男らしく行動にでなさいよね。いつまでももじもじしてたって女のコは振り向いてくれないんだから」
「‥‥ぶふっ!」
「姉さん!ほら、クリフトさんが困っていらっしゃるでしょう!」
やがて、姉を呼ぶミネアの声がすると、マーニャはすっかり火の弱まった焚き火にメラミの呪文を唱え踊るような軽やかなステップを舞いつつ、馬車に身を引いた。
数秒‥‥数分‥‥数十分‥‥
幾度か二人の耳に聞こえてきた仲間たちの雑談声も、やがて聞こえなくなった。
聞こえてくるのは、時折パチパチと音を立てる焚き火の音のみ。
クリフトは姫が退屈しないよう、何か話をしようと考えていた。
とはいえ、どんな話をしようか悩む。
何より姫とふたりきりというこのシチュエーションが彼の緊張を解してはくれそうにない。
―――「ねぇ、クリフト」
緊張の余り茫然としていたクリフトに対して、アリーナはいつもと変わらぬ無邪気な笑顔で語り掛けてきた。
クリフトは「はい」といつもと変わらず返事をするが、不思議に声が思わず上ずってしまう。
アリーナは、芝生の上に寝転んだ。葉の一枚一枚がひんやりとしていて、ふかふかしていて、とても気持ちが良い。夜空には星が瞬いていた。それらを指差して、アリーナは言うのだった。
「クリフトも見てご覧。お星さま。凄くキレイ‥‥」
「本当ですね。思えば、こうして星を眺めることなど私は今までなかったような気が致します」
「それ、本当?でも、仕方ないよね。クリフトはお勉強大変そうだったもの。‥‥わたしは小さい頃父様と夜に窓から見ていたっけな。見え方1つで鳥とか動物とか、色々なものに見えてくるんだよね。すっごく不思議‥‥」
「星座ですね。例えば‥‥ほら。あの星々はこぎつねのように見えませんか」
「本当だー。じゃああれは‥‥ほら!ももんじゃみたい。まん丸でふかふかのしっぽ。
それから‥‥ふふっ。あれなんてじいの顔みたい。ふさふさした髪の毛とかお髭とか‥‥そっくり」
「姫様‥‥そのような事を仰ってはブライ様に怒られてしまいますよ」
それから、二人とも、原っぱに寝そべって空に輝く星を見て笑い合った。
世界の命運を賭けた戦いをすることを定められた自分たちがこんな風に笑い合える、幸せなひととき。
「‥‥クリフトって詳しいね。やっぱり、教会のお勉強にこういうのあったの?」
「とある神学書にはこうあります。命ある者には、何れその終わりの時が必ずきます。
この世界に別れを告げる時が必ず。ですが、命終わる時、人はまだこの世に残る大切な人々のことを思うのでしょう。
神は天の国より強いその想いに答え星となり、世界を見守るという形で、救いをもたらして下さるのだと‥‥」
「そうなんだ。このお星さまの1つ1つが、この世界で今生きてる誰かのことを見守ってくれてるのかも知れないのね‥‥。
‥‥母様も、何処かでわたしたちのこと、見てて下さるのかな?」
不意に、アリーナの表情が暗くなる。
「姫様‥‥」
クリフトもそんな主君を見て悲しそうな顔をする。クリフトは知っている。
アリーナは幼い頃に母を亡くしていること、そのために何度も涙を流していたことも。
「‥‥サントハイムのみんなもいるのかなぁ‥‥‥。もしかしたら、父様も‥‥」
「申し訳ありません。姫様のお心も弁えず、姫を悲しい御気持ちにさせるつもりはなかったのですが‥‥」
「ううん」
思わず謝罪の言葉を口にするクリフトに、アリーナは力強く首を振った。
「クリフト、わたしね。クリフトやじいがついてきてくれたこと、今すっごく嬉しく思ってる。
そうじゃなきゃ、わたし今頃きっとひとりぼっちだったから‥‥」
「何を仰って‥‥。
もし、あの時陛下が姫のお供をすることを許されなかったとしても、私は罰を受けると知った上で姫様について行ったことでしょう。
そしてそれは恐らく、ブライ様も同じだったことと思います」
――――自分がアリーナに抱く、淡く儚い恋‥‥。
自分のような低い身分の者が一国の姫君と恋に落ちることなど誰も認めてなんてくれない。
けれど、自分は姫についてきた。 無駄だと知っていても。想いに答えて貰うことなど出来ないと知っていても‥‥
クリフトは懐かしい記憶を辿るように、優しく微笑むと、そっと呟くように言った。
「‥‥私にとっても、ブライ様にとっても‥‥姫様が、アリーナ姫様という方がこの世のあらゆるものよりも、御守りしたい、大切な方であると考えているからなのです。
ですから姫様がそのように悲しそうなお顔をしていると、このクリフトまでも‥‥」
真剣な顔をして告げるクリフトに、アリーナは照れ隠しをするようにふふっと笑う。
「やだクリフト。‥‥それじゃあまるでプロポーズしてるみたいだよ!」
「なっ!」
「でも、ありがとう。わたし、クリフトのそういう優しいとこ、大好きだよ!」
本心でそんなことを言っているなど、到底信じ難かったがクリフトは真っ赤になっている。
その様子を悟られまいとに深々と長い神官帽を被ると声をあららげて言った。
「ひ、姫様っ!そろそろ灯りを消すことにしましょう!もう夜も更けて参りましょう!」
まだ夜は長い。けれどクリフトは照れ隠しをするようにすっかり火の気も弱まった焚き火にふっと息を吹き掛けると、
わざとアリーナに背を向けるように薄い毛布を羽織りその場に横たわった。
アリーナはそんな彼を見て少し微笑むと、今一度夜空に輝く星を見つめた。
星座は1つ1つの星が輪郭線となることで、美しい幾何学的な模様となる。
形も違う、色も違う、そんな星々が1つとなって。
それはきっと自分たち導かれし者たちも同じ。最初はなんの繋がりもない自分たちが、今こうして仲間として同じ宿命を背負う者たちとして共にある。
アリーナはクリフトの羽織った毛布の中へそっと忍びこんだ。
旅で疲れ切っていたのか、既に眠っているのだろう。彼のかすかな寝息が聞こえる。
アリーナはそんなクリフトの背を軽く抱き寄せた。
「‥‥クリフト。これからもずっと一緒にいてね‥‥」
アリーナは気付かなかったが、誰にも届かないくらい小さな声で呟いた時、確かに夜空には流れ星が瞬いていた。
------おしまい。
------つづき
アリーナは隣人へのいとおしい想いと、クリフトの温もりを帯びた毛布の心地良さに
しばらく浸ったのち、ふと耐え難い緊張に襲われた。
場の雰囲気とはいえ、異性と同じ床に付くなど、なんという大胆な事をしたのだろう。
増して、このまま眠りについて朝が訪れ、誰かにこの状態を見られたら、一体どうなってしまうのか。
さらに、意外な程にたくましいクリフトの背中に触れ、いつの間にか高鳴っている鼓動が、
クリフトに知れてしまったらどうしよう、などと思いを巡らせ、先程までの安堵は消え失せ、
堪らぬ不安と衝動からか、目の前に横たわる温もりをその手で引き寄せていた。
クリフトは眠ってなどいなかった。これ以上自分の世界の中心にある人物と対峙する事は、
彼の精神の許容を大きく超える事になると判断し、逃げる様に背を向けたはずだった。
だがどうだろう、その行動とは裏腹に最愛の人はかつてない程に自分の近くに寄り添い、
夢に見た様な言葉すら発している。
彼は祈った。それは神への感謝であり、日常の逸脱に心をかき乱されている未熟さへの嘆きであり、
沸き上がる衝動をかき消すためのものであり、紛れもなくその背にある人への声にできない言葉だった。
翌朝、かつて心の迷いと自虐に満ちた青年の姿はそこに無くなっていた。
乙
「昨日はあの2人、何か進展あったのかしら?」
「まったくミネアはニブチンね!見て分からないの?」
「ねぇクリフト、それ取って?」
「あ、あぁ、はい、どうぞ」(しばし見つめ合う)
(むむっ!この忘れかけていたむずがゆい感覚はっ!!
ヤッたのか?ヤッてしもうたのか?くぅぅ‥ワシがあと30いや40歳若ければ!)
勝手に続き書くのはどうかと思う
本当、どうかとは思うケド明らかに別人と分かるから感想文の類かな。
あれこれ想像をふくらますのは自由なんだし。
でも不快に思ってる人がいるのは確かな様だから、書き方を変えるなりするべきと思う。
2chは荒らし以外は何書こうと自由だしな
後付けが嫌なら自サイトに上げればいい
>>256 それがほしふぶきってやつさ!
アンチもいるみたいだぞ!
続きを書くのは今までこのスレだってよくあったし、2chのssスレじゃよくあること
雰囲気壊していないのなら、全然かまわないけど
どちらにせよ
>>245も
>>251もGJでした!!
スレが閑散としてるのと、にぎやかしでも書き込みがあるのと
どっちがいいですか?対応を考えますので‥
いつまでもこの二人が好きなので賑わっていると嬉しいよ
考えてみたらアリーナって二の腕しか出してないのに、えらくセクシーに感じる。
マーニャは色が黒いし、筋肉質っぽくてイヤ。
たぶん好みなんだろうと思うけど、勝ち気でテンション高めのコが何かの拍子に崩れて、
スキスキ光線出しまくりになったり甘えっ子になったりするのが好きです。
アリーナはそんなキャラだと勝手に想像。
また他キャラ叩き来たよ
ホント死ねばいいのに
マーニャを落とす必要は無いよね
まーた人叩きかよ
本当、死ねばいいのに
2chは荒らし以外は何書こうと自由だしな
キャラ叩きが嫌なら見なければいい
何を書こうと自由というのは勘違いも甚だしい
2ちゃんねるのお約束というルールがあるのに何を言うか
そもそもキャラアンチのスレではないのに268の言う事がいかに見当違いか…
マーニャ嫌いスレを板ルールに則って立てるのは自由だろうけど
和気あいあいとクリアリ話してるスレで無意味にマーニャ嫌いを公言するなんてのは
自由とか禁止とか以前に空気読めないバカはどっかいけって思うね
そんな鼻の穴膨らませて怒るなよ
だから嫌なら見なければいいじゃない
何を書こうが自由と言うなら、お前の書き込みに対して他の人が何て書こうがそれも自由
文句を言われたくないなら書かなければいいじゃない
久々に伸びてると思ったらまたこんな言い争いか…
中傷ではなく、意見を押し付けるわけでもなく
誰でもわかる事実にもとづいて、自分の好みを述べる程度であれば
「叩き」とまでは言わないのではないかと思う。
むしろ265の攻撃性というか粘着性にドン引きする。
言葉がわかりにくい方のために一応。
「中傷」とは、「あることないこと」触れまわることです。
いちいち他キャラ下げする必要ないじゃん
しつこいわ
アリーナ可愛い
と
○○は可愛くないけどアリーナは可愛い
アリーナも後者のような褒められ方をしても
嬉しくないだろうな
このスレだけやたらデリケートだね
かつてあったアリーナスレとかひどかったがな
マーニャやミネアどころか、全然関係のないバーバラとかゼシカまで
ボロクソにこき下ろしてアリーナ褒め称えてたが
誰か一人が指摘すれば、もういいじゃん。
次々と湧いてきて、集団イジメじゃあるまいし。
ドラクエ9で、仲間のひとりめの名前がアリーナです。
金髪、ゆるパーマで顔1です。
まもりのたねを食べまくっているので、アリーナのコスプレをさせています。
先頭の主人公をクリフトコスプレさせて萌えています。
最初のパーティーではマーニャもいたのですが、ポニーテールみたいな髪型で、
おでこの辺が狭く見えてヅラみたいなのでリストラしました。
クリフトがアリーナにHPパサーとか良い
やばいそれすごい萌える
そしてなぜかエロいと思ってしまったw
「あのっ!こっ、これはMPがなくなってしまってですね‥」
「うん!ありがとうクリフト!なんかよかったよ!」
(まーた始まりよったわい)
「おかえしにやくそう塗ってあげるね!」
「そっ、そんな!滅相もな‥やっぱりお願いします‥」
(今さらまた咎めるのも面倒じゃが、むずがゆくてイライラするわい)
などと暴想
>>283 スーパールーレットでクリフト→アリーナの流れとか、かけ寄ってのベホマとか、
ポジション取りでピョコピョコアリーナに寄っていくクリフトとかもよいです。
神官クリフトは、今日も仕事で疲れきって、遅くなって城に帰ってきた。
すると、彼の主人でありひそかに慕っていたアリーナ姫がドアのところで待っていた。彼は驚いて言った。
「まだ起きていらっしゃったのですか。もう遅いですし早くお休みになられてください」
「クリフト、寝る前に聞きたいことがあるんだけど」
「なんです?」
「クリフトは、一日いくらお金をかせぐの?」
「そのようなこと姫様には関係がないと思いますが…」
クリフトは不思議そうな顔をして言った。
「どうなさったんです?そんなこと聞くなんて」
「どうしても知りたいだけよ。一日にいくらなの?」
アリーナは嘆願した。
「私は神に仕えるものゆえあまり多くは貰いません・・・100Gくらいですね。」
「ふーん」
アリーナは言った。
「ねえ。クリフト。私に50G貸してくれない?」
「なんですって!」
アリーナのお目付け役でもあるクリフトは激昂した。
「まさかまたお城を跳びだすおつもりですか!
魔王が滅びたとはいえあなたにとって大変なのはこれからなのですよ。だめです!早くお部屋にお戻りください!」
アリーナは,黙って自分の部屋に行った。
しばらくして,クリフトは後悔し始めた。あぁ神よ、私は少し厳しく叱りすぎたかもしれません...
たぶん、姫様はどうしても自分で買いたい物があったのでしょう
それに、姫様は旅を終えてからというもの毎日壁一つ壊さず勉学に励んでおられたというのに・・・
次の日早めに仕事を切り上げたクリフトは、アリーナの部屋に行くと、そっとドアを叩いた。
「姫様、私です、いらっしゃいますか?」
彼は小さな声で言った。
「どうしたの?クリフト」
クリフトの声がした。少し落ち込んでるようだ。
「昨日はとんだ無礼をお許し下さい、姫様のお気持ちも考えず言い過ぎてしまいました・・・余計なお節介かもしれませんが陛下から明日の姫様の外出許可をもらってきました。この50Gで息抜きでもなさって下さい」
アリーナは,部屋から飛び出して、顔を輝かせた。
「ありがとう。クリフト!」
そして,部屋に戻りしばらくすると、数枚の硬貨を手に戻って来た。
クリフトは少しびっくりして言った。
「なんです、もういくらか持っていらっしゃるではありませんか」
「だって足りなかったんだもん。でももう足りたわ!」
アリーナは答えた。
そして,顔を少し赤らめ恥ずかしそうに硬貨をクリフトに差しだした...
「クリフト。私100G持ってるわ。これでクリフトの一日、買える?」
>>287 本来のアリーナならお金を工面する術を知らずに、結局頼む相手もクリフトに
なってしまったという所だけれど、貸し借りの精算と同時におねだりがカウンターパンチの様に
クリフトのハートにメガヒットする辺りは、武闘家ならではの策略?
アリーナの方も、クリフトが好きという前提なのに彼ならではのクソ真面目な拒絶を
食らった後での急好転なので事さら嬉しそう。クソ真面目が織り込み済みであれば、
断られた際も実はキュンキュン来てたりするんでしょうかね。
「あーあ、これじゃクリフトとデートできないや。でもクリフトらしいなぁ‥うふふ!」
的な
ファミコンのしかやったことないけど
「姫になにかあったらこの私が…じゃなくて王様が悲しみます(うろおぼえ)」
的なシーンしか覚えてないんだけど他になんかあったっけアリーナ×クリフと要素
リメイク版に追加とか
FC版で一粒の種をまいて、
4コマ漫画劇場で大量の肥料をまき、
PS版で多くの花を咲かせました。
292 :
決戦前夜1:2010/07/03(土) 23:26:43 ID:7jsR8gauO
勇者達は、途方もなく広い洞窟を抜け、とてつもなく高位の魔物と対峙し、
世界を揺るがせにする中心、デスピサロまであと一歩という所まで来ていた。
敵の強さはどこまで凶悪さを増すのだろう。一行の誰しもが緊張を隠せずにいる。
消耗を癒す小休止の一時、クリフトは自らの死の危険を意識し、考えを巡らせていた。
自分の死よりも、アリーナの死の方がやはり辛い。彼女が先に死ぬ事があれば、
生きている意味すら見出だせない程に辛い。最初は身分の違いもあり、憧れに近い存在だった。
でも今は違う。身分という枠組みは国の崩壊と共にあって無きが如きものではないのか。
長く危険な旅を経て、ひとりの人間としてのアリーナにも想いを寄せるようになったのと同様、
彼女とて自分をただのお供ではなく、共に成し、共に思う、隣人として見てくれていまいか。
神に心身を捧げ、主君のために戦って死ぬのは確かに誇りだ。そう思い行動してきた。
でもそうではない自分の存在に気付いてしまった。
293 :
決戦前夜2:2010/07/04(日) 00:17:47 ID:Ss85sQpzO
------つづき
アリーナが恋しい。死んでしまっては彼女を守る事も、その手に触れる事も叶わない。
死にたくない。生きて彼女と共にする時間がいとおしい。
次の闘いで死ぬかも知れない。では生きている今、自分が最も納得できる行動は何か。
ライアンは一人うなだれている。ブライは魔力の回復のため瞑想している。
トルネコは馬車の中。姉妹も疲れ果て休んでいる。勇者は辺りを警戒しつつ壁にもたれている。
澱んだ空気がさっと動き、懐かしいような、くすぐったいような香りと共に、
その人はクリフトの二の腕に柔らかに触れて並び、いつもの透き通った声で話かけてきた。
「なにしてるの?クリフト」
クリフトは確信した。きれい事ではないのだ。理屈ではないのだ。
この人が好きだ。他の何よりも大切だ。全てに優先するいとおしさなのだ。
不思議と普段の焦りに似たむずがゆさは無く、素直な気持ちで言葉を発した。
「姫さま、いよいよ最後の闘いになるかも知れません」
「そうだねー、頑張らなくちゃねー」
「もしかしたら、強大な魔王の力の前に、死んでしまうかも知れません」
「うん、死ぬのはイヤだよね、元気出さなきゃね」
「姫さま、あなたが好きです、私は、あなたといる未来のために闘います!」
294 :
決戦前夜3:2010/07/04(日) 01:05:13 ID:Ss85sQpzO
------おまけ
地上からどれ位離れた所に居るのだろう。しばしの休息に歩みを止めたアリーナは、
痛撃の危険と隣り合わせ戦闘に昂っていた心と、連戦に次ぐ連戦で汗にまみれた体が急に冷え、
心と体を耐え難い脱力が襲った。辺りを見ると、何時にも増して仲間達にも疲労の色が伺える。
かつて王国という揺りかごの中で自分の強さと可愛さを謳歌していた時とは違い、
今の自分には何も無い。ただひたすらに目の前の敵を討ち倒し、強さを求め続けた挙げ句、
魔王を倒したとて、自分を包んでくれていた父や王城の皆が元に戻る保証は無い。
増して、未知の力の前に自分の拳が及ばず、命を落としてしまうかも知れない。
今まで通り、ただ拳を振るうだけしかできないのか。一体自分には何が残せると言うのか。
自らの立つ足元とその手に握る力に不安を覚えた少女は、涙の浮かぶ視線の先に、
不思議と心安らぐ緑色の背中を見付けた。
二言三言、言葉を交わすと、思いがけず全身が打ち震える程の言葉が返った。
言い返す言葉が見つからない。彼女は見上げる様に首をもたげ、彼の唇に引き寄せられていた。
>「そうだねー、頑張らなくちゃねー」
>「うん、死ぬのはイヤだよね、元気出さなきゃね」
なにこのカワイイ子!!
GJです。
(クリアリ。なつもりなのに何か姉妹中心です。しかももう8日・・・)
すっかり夏の暑さも漂い始めた今日この頃。
マーニャとミネアが何かを馬車に設置している‥‥。
その様子を、ライアンはじっ‥と見つめていた。
「マーニャ殿にミネア殿。失礼だが、何をなさっているのですかな?」
「やぁだぁライアン!もうすぐ七夕が来るって知らないの?」
「はて?七夕ですかな?」
「七夕ぁ!!??」
本日の戦闘を終えて戻ってきた皆が声を揃えて言った。
「それって‥‥‥何?その竹を食えとか、そういうこと?」
ソロが如何にも苦い顔をして言った。
「違うっ!どうしてそう夢のカケラもないようなこというかなぁ?」
「じゃあなんだよ」
相も変わらず渋い顔でそう告げるソロに、マーニャはチッチと指を降った。
季節は夏。遠い異国のとある国で、その日は七夕という名で呼ばれている。
その夜は、遥か星の世界で、想い合う男女彦星と織姫が再開を果たすという奇跡の夜‥‥
「‥‥でねでね、こうやって竹に短冊っつー紙切れ吊るしとくと願いが叶うってジンクスがあるみたいなのよ!
‥‥1年越しの男女の恋といい‥‥なかなか泣かしてくれんじゃないの!」
「なるほど。彦星さんと織姫さんの物語ですか。家に帰ったらポポロやネネにも教えてやろうかなぁ」
仲間たちで唯一、家庭を持つトルネコは期待に目を輝かせた。
「‥‥へー。そうなんだ。おもしろそうね。わたしも短冊にお願い事を書きたいな」
「お。さてはアリーナちゃんも乗り気ね!いいわよ!短冊は人数分あるからみんなで盛り上がりましょ!ところで、アリーナちゃんはどんなお願いすんの?ちょっとでいいからお姉さんに教えて頂戴よ」
悪乗りのするマーニャ。不安そうにアリーナを見つめているクリフトを、ソロがからかうようにふざけてつつく。
「えっ‥‥とね。そうだなぁ。お父様やサントハイムのみんなが無事に戻って来てくれますように‥‥かな」
迷いなく告げるアリーナに、教育係のブライは感心したかのように微笑む。
「流石は姫様!立派なご意見!このブライ、これまで姫様の教育係として見守らせて頂いた甲斐があったというものです。
マーニャ殿、わしにも短冊とやら頂けますかな?陛下や城の者と再開する時には必ずや姫の婿殿がご一緒であるように願わせて頂きますわい!ほれ、クリフト!御主も貰わんかい!」
「わ、私もですか!?」
ブライは先程から何十枚と重なった短冊を持っていたマーニャから半ばひったくるように受け取ると、その半分をクリフトに押し付けた。
「当たり前じゃ!御主も姫の為を思うならばそれくらいはせんかい」
「でっですがっ・・・!」
「もう!じいったら勝手なことばっかり言って!今はわたしの結婚のことなんて呑気に考えてる場合じゃないでしょ!?みんなを助けるためにも、わたしもっともっと強くならなきゃいけないのよ?」
「姫様、なんということを仰います!そもそも姫くらいのお年頃となればお相手候補のお一人やお二人ぐらいいらっしゃっても早くはないでしょうに・・・」
エンドールのモニカ姫は既に婿君を迎え入れられたというのに、我らが姫様に限って・・・ぶつぶつぶつ。
ブライの小言は尽きない。
「あーもう!じいったらうるさいわね。分かったわよ、考えとくわ、その内ね」
じれったそうにブライに背を向けるアリーナの言葉を聞きソロはクリフトの耳元で「とうとう視野に入れて貰えるんじゃね?」とボソリと呟き、直ぐ様勢いよく押し返された。
「・・・カジノ。お酒。若い男・・・」
マーニャが願い事を綴るペンはなかなか止まりそうにない。
その様子を見ている妹のミネアは、呆れ顔で、何も言い出せなかった。
「あら?やーねミネアちゃん。そんな暗い顔しちゃって。お姉ちゃん似の美貌が台無しよぉ?」
「・・・懲りないわね、姉さん」
「あったり前でしょ!人生って楽しんだモン勝ちなのよ。・・・かくいうアンタは何をお願いすんのよ?」
「秘密です。姉さんみたいに周りに言いふらしたりは私好みじゃないですから」
「あっそ。つまんない妹だこと・・・」
姉妹は願い事を綴った短冊を手に、馬車に飾られている笹を見に行った。
そこには既に、何枚かの短冊が掲げられていた。
「ふぅん。結構みんな乗り気だったのね。ライアンなんかはちっとも興味示さないかと思ってたのに」
「みんな、複雑な想いを抱いて共に旅をしているじゃない姉さん。ソロさんは故郷の方々を亡くされているし、
ライアンさんはホイミンさんという方を探しているそうですし、アリーナやクリフトさんやブライさんは、お城の方々を・・・」
「そう、よね。つらい思いしてるのはアタシらだけじゃないのよね。・・・バルザックやデスピサロを許せない気持ちは、みんな一緒」
「・・・」
と、その時、笹の葉を揺すったような物音がした。
ソロが隠れていたのだ。別に盗聴していた、とかそういう理由でいたのではないが、姉妹があまりに真剣な話をしている中で姿を出すことに躊躇したらしい。照れくさそうに頭をかき、「よう」と告げた。
その主を確認して、マーニャは珍しく慌てた素振りを見せた。
「あ、アンタねぇ!なんつートコに隠れてんのよ!!」
「し、知らねぇよ!俺だって隠れるつもりなんて毛頭なかったさ!
近寄ってきたと思ったらいきなりマジな話し出すんだもん!俺はすっかりケツがかゆくなっちまって出るに出られなかったんだよ!」
「こんの馬鹿!泣き顔はブスだから見ないでって前言ったでしょ!」
「もう、そんなことでいちいち声を張り上げなくてもいいじゃないですか。姉さんにソロさん」
すっかり喧嘩腰口調で言い合う姉とソロに対して、ミネアは冷静だった。
「・・・ま、そりゃそうね。で?何考えてアンタはここに居たのよ?」
「なんでって、決まってるだろ!」
「へー。あぁそう。最初竹を食うとかロマンスのカケラもないこと言ってた人がよく言うこと」
「ホントに知らなかったんだ!仕方ねぇだろっ!」
ソロは機嫌悪そうに馬車の付近から遠ざかって行った。
「ねぇ。姉さん。いくらなんでも馬鹿だなんて言い過ぎにも程があったんじゃないかしら。ソロさん、怒ってたわよきっと」
ミネアは、流石にソロに対して無礼な言葉を投げ掛けていた。
「いーのよ、アンタは余計な心配しなくて。アイツって、まだお子ちゃまだしさ」
「だけど・・・」
言い掛けようとしたミネアの前に、マーニャは笹に掛けられた一枚の短冊を差し出した。
これはソロの字。そこには、「仲間たちを思いやれるリーダーになりたい」と彼の願いが綴ってあった。
「アイツって、ぶっきらぼうで不器用だけど根は優しい奴なのよね。ただまだ上手く表現出来ないだけよ」
短冊には続きが書いてあった。「彼女と、また何処かで逢いたい」ミネアにも、マーニャにも、ソロの言う、「彼女」が誰なのか分からない。
けれど、分かるのはその「彼女」は恐らく・・・もう・・・
「やーね、彼女って誰よ。旅仲間のアタシらに彼女呼ばわり?ジョーダンじゃないわ」
マーニャは、なんとなく話題を反らした。勿論、いつものソロをからかっての言動ではない。
それから、仲間たち1人1人の武運を祈った内容の短冊を見つけた。
その中で、ただ1人だけ名前が出ていない。丁寧過ぎる字面といい、この短冊を書いたのは1人しか思い当たらなかった。
「・・・あのアホ神官たら」
いつも他人のことばかり大事に思う神官。それが神官という職に就いている者の成すべき行為なのかも知れないが、何故自分にもっと素直になれないのだろう。
―――姫が好きだと書けば、楽になれるのに。
ブライ様がいつまでも達者であってほしい、姫様がいつまでも笑顔でいらっしゃいますようにと自分の願いや欲を一切書かない神官。
「・・・全く、誰がカジノグセが治りますように、よ・・・」
マーニャは真っ白な短冊にでかでかと「恋する神官の想いが成就しますように」と書き込んだ。
織姫と彦星は今宵、一年越しに天の川を渡り再開を果たす。
クリフトがアリーナに抱く恋心も、高く険しい身分という名の天の川を越えて、届く日はいつか来るのか。
後日談。
「ねぇ、これ書いたのクリフト?」
「え?えぇっ!?一体誰がこんなことを・・・!」
「クリフト。わたし、応援するからね・・・?ずっと、待ってるから・・・」
「え?」
「ううん!なんでもないっ!」
「ねぇ、あれ見て」
そんな二人のやりとりを、指を指しながら見つめている姉妹とソロ。
「姉さん、二人きりにさせてあげましょう。そうやってじろじろ見るものじゃないわ」
「ソロ、アンタちょいとちょっかいかけに行きなさいよ!」
「やめてくれよ!ケツがかゆくならぁ!」
GJです
織姫と彦星は何となくアリーナとクリフトを連想させますが
織姫と彦星の関係は恋人じゃなくて夫婦だそうで…と最近知りました
ソロがきこりの爺になっとるw
アリーナをちゃん付けしてたっけ?
なんとなくマーニャっぽくないと感じて感情移入しそびれました。
年齢は、アリーナ16、クリフト18、マーニャ19、ミネア18、勇者16でOK?
>>301 きこりの爺の血筋引いてるしいいんじゃない?
自分はマーニャはアリーナって呼び捨てしたり場合によっては「ちゃん」づけしてからかうイメージあるな
自分の脳内設定だと
アリーナ16〜17 クリフト18〜20 マーニャ22〜24 ミネア19 勇者は18
アリクリの歳の差は2歳がいい
私も二歳差が一番しっくり来るかな
FCだといろいろ想像の余地があるけど、勇者とのコンビも好きなんで
バランス考えてそんくらいがいいな
呼び方は職人さんの切り口が見えて面白いので臨機応変に楽しんでるよ!
クリアリは素敵な小説がたくさん読めて幸せだな!
クリフトの求愛の台詞
「愛しています」
「お慕いしております」
どっち派?
お慕い派だなー
日常生活で絶対言わない台詞だしw憧れる
>>たなばた
自分はイメージ通りでした。楽しそうなパーティですな。アリーナもかわいい…
GJです。
>>305 アリーナが真っ赤になりながら「好き」がベストだか、クリフトからの求愛なら泣きそうになりながら「…好きなんです」派。
どんな風に伝えるかだけで1日語れる気がする
「お慕いしております」で姫がもっとわかりやすく言ってくれないとわからないと駄々こね
悶絶した挙句「愛しています」でもアリだな
>>305 それ萌える!
でもどんなパターンもおいしくいただけそう。
310 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/11(日) 14:36:25 ID:JF7RHZUPO
普段は姫の可愛さにドキマギしてしまうけど
いざ愛をささやくときは「ああ、とても好きだなあ」みたいな気持ちで妙に心が穏やかになり
至って平静に「姫様、お慕いしております」
晩御飯うめえ
そしていつも「シャキっとしなさいクリフト!」って言ってる姫が
告白された途端にあわわわはわわわぷしゅうううってなるんですね
いいね、萌える
DS出てからけっこう経つし、クリアリ見る量も減ってるけどバトルロード効果で
盛り返すといいなあ。
しかしモンバトのクリフトは…w
でも嫌いじゃない
姫様は文句なく可愛いし
神官「姫様のことで相談が…」
勇者「ん?ここはやっぱりストレートに告白だろ!さっさとコクってすっきりしろよな!」
◆◆◆
神官「姫様にお話があります」
姫「なに?あらたまって」
神官「姫様、私はずっとお死体していました…」
姫「なにそれこわい」
姫「いつからなの?」
神官「気がついたらすでに…きっと貴女にであったときに故意に落ちたのでしょう」
姫「自殺したってこと?」
神官「えっ」
姫「えっ」
神官「…ええ、たしかにこれでは神に仕える神官として失格ですね」
姫「たしかにそうね…」
神官「えっ」
神官「やはり迷惑でしたよね…」
姫「そんなことないわよ!」
神官「えっ」
姫「えっ」
神官「しかし姫様にこのような…神官として臣下としてもう姫様のおそばにはいられません」
神官「ソロさんには悪いですが私は逝きます」
姫「やだ、死なないで!」
神官「姫様!?」
姫「クリフトは私の臣下なの!だから死ぬなんて言わないで」
神官「姫様…」
◆◆◆
コソッ
勇者「あれ?話が脱線してねぇか…(後でアリーナの誤解をとかなきゃな…)」
アリーナの場合
姫「クリフトは私のことどう思ってるのかな?」
占い師「そうね…お見合いの話とかで相手の気持ちを探ってみてはどうでしょう?」
◆◆◆
姫「ねえ、私の血痕って・・・どう思う?」
神官「えっ」
姫「クリフトは私の血痕どう思うの?」
神官「姫様の気持ち次第ですが私は嫌ですね、姫様が傷物になるのは耐えられません」
姫「えっ」
姫「本気で言ってるの?」
神官「当たり前じゃないですか!姫様の幸せが私の幸せですから」
姫「うれしい…」
姫「あの…突然だけど私と突き合ってくれる?」
神官「そのようなことは私は嫌ですよ」
姫「えっ」
神官「えっ」
姫「私じゃ…やっぱり駄目かな」
神官「姫様より私のほうが駄目ですよ」
姫「そんな、身分なんて関係ないわ!」
神官「そんなの当たり前ですよ」
姫「えっ」
神官「えっ」
神官「ふぅ…しかたありませんね、いいですよ」
姫「本当に!クリフト大好き!」
神官「でも一回だけですよ」
姫「えっ」
姫「ずっと傍にいてくれるんじゃないの?」
神官「えっ」
神官「ああ、別に私はこの国を離れる予定はないです。私は今までもこれからも姫様だけの臣下ですから」
姫「…ありがと」
◆◆◆
姫「…でね!ずっと側仕えでいてくれるんだって!」
占い師「そ、それはよかったですね(何か目的と違う気が…)」
>>308に便乗?
「姫様‥‥アリーナ姫様。家臣としてではなく、1人の女性として、クリフトは貴女をお慕い申し上げております‥‥」
長年許されぬ想いと封じ込めていた感情を口にした神官。
返事を聞くのが恐ろしい。こんな私欲の感情も持って見つめていた家臣を、許して下さるだろうか。
恐る恐る姫君の目を見上げる神官。しかし、愛しきその姫君は、一体何を言っているのだろう。と言わんばかりにきょとんとした顔をしている。
「願わくば姫様‥‥この、クリフトと共に、人生を添い遂げて頂きたく‥‥‥!」
「うん。いつもわたしとクリフトは一緒にいることが多いよね。勉強教えてくれたり、じいのお小言の愚痴を聞いてくれたり」
「そ、そういうことではなくっ‥‥!」
「じゃあなぁに?」
明るく元気だけど、こういったことには無知といっても過言ではない自分が敬愛する姫君。
だからと言って、こんな所で何事もなかったように振る舞うのは出来そうにない、不器用な神官。
顔を真っ赤にしながらも、その台詞をついに口にする。
「アリーナ姫‥‥。クリフトは女性としての姫様を愛しております。勝手なこととは存じますが‥‥どうか、貴女様にも私のことを愛して頂きたい‥‥」
「‥‥やだぁクリフト」
「え‥‥」
神官は一瞬、絶望に満ちたような表情をした。姫君に拒否を示された。最も怖れていた現実が‥‥
しかし、意識が飛びそうになった瞬間、暖かな感触がその胸に飛び込んできた。
その主は、紛れもなく愛する姫。
「ひ、姫様‥‥」
「わたしも多分、クリフトのことすき。あいしてる。でも、あいしてるって、クリフトと同じくらいなのか聞かれたら分かんない。だけどね」
アリーナはクリフトの背に回す力を強めた。なんといっても、アリーナの力。アリーナは少し強めたつもりなのだろうが、クリフトには耐え切れず、思わずごほごほと咳き込む。
「クリフトとずっと一緒にいたいって思うの。だから多分、この気持ちはクリフトと一緒」
「姫様‥‥もう、十分です‥‥。それだけで‥‥」
「ストーップ!二人共、待つのじゃ!」
「へ、陛下にブライ様っ!」
二人の振り返った先には、嬉しそうな顔の父王、そしてぶつぶつと何か言いたそうに口をつくブライがいた。
「ほれ見ろブライ!心配せずともアリーナは婿を得るとワシは言っただろう?お主も異存はあるまいな?」
「しかしながら陛下、姫様はサントハイムを継承されるお方。御相手にこの青二才を起用しようなどとは些か反論が」
「いいや、ワシは考えが変わった。身分は違えど、クリフトはあの天の神に導かれ世界を救ったという実績があるのだからな」
ブライはクリフトの背を押した。素直におめでとうと言葉を掛けられないのも、彼の個性かも知れない。
「ふん、そういうことじゃ。聞いたかこわっぱめ。お主が姫様を幸せにするよう導いていくのじゃぞ」
「ブライ様‥‥」
「そうと決まればこのブライ、産まれくる御子様の名前を考えて差し上げましょうぞ。産湯に浸けるのもわしの仕事です、待女などに譲らせんわい」
「言うな、ブライ。アリーナの子だ。このワシがやる。いくらお前が言おうとこれだけは譲らせん」
「陛下。クリフトのアホタレめが天に導かれし者ならばこのわしも変わりませんぞ?」
「あーもう!父様もブライもやってきて直ぐそれ?クリフトが困ってるじゃないの」
「とにかく宴じゃ!アリーナの婚約記念の宴の準備じゃあっ!!」
>>315、316天然神官、天然姫、どちらとも可愛らしい‥‥GJです。
もひとつ思いついた
踊り子「恋愛のアドバイス?この百戦錬磨のマーニャ様にまかせなさい♪」
姫「クリフトともっと仲良くなりたいの」
踊り子「そんな弱気じゃダメダメ、もっとアタックしなきゃ!」
姫「えっ」
姫「アタックするの?」
踊り子「そうよ!『故意に積極的に攻める』これは恋愛の鉄則よ」
姫「メダパニのふりしちゃ駄目なの?」
踊り子「えっ」
姫「えっ」
踊り子「呪文に頼るなんて駄目よ!」
姫「自分で積極的にしなきゃ駄目?」
踊り子「当たり前じゃない!」
姫「怪我しないかな…」
踊り子「えっ」
踊り子「アリーナ…傷つくことを恐れちゃだめよ 女は傷ついてくたび成長していくんだから」
姫「いや私じゃなくてクリフトのほうが」
踊り子「えっ」
姫「えっ」
踊り子「…まぁあいつなら心配ないでしょ、むしろ泣いて喜ぶわよ」
姫「なにそれこわい」
踊り子「えっ」
姫「えっ」
踊り子「まぁすぐにわかるわ あいつの気持ちもね」
姫「なにそれもこわい」
踊り子「えっ」
姫「えっ」
バトルロードでクリアリの再来が見たい・・・
クリフトのとどめの一撃がザラキネタだったんだから
次はきっと姫様ホイミを使ったやつにするはず……
他のメンバーが明らかに大ダメージ受けてんのにかすり傷の姫にベホマかけて
後ろから導かれし者達に総ツッコミされるのか
いじられもいいけど、クリフトがスカラ、ブライがバイキルトかけた
姫さまがとどめの一撃的なカッコイイ感じのサントハイマ―ズが見たい…
マーニャ「ねー勇者ー!アンタすっごい回復の呪文覚えてたでしょそれ使ってよ」
勇者「ぐ‥‥ごほごほっ!
‥‥もう、魔力は残ってないしみんな相当キズを負ってるな
‥‥くそっ‥‥僕達はこんな所でやられてしまうのか」
クリフト「皆さんっ!」
(クリフトが馬車から飛び出したっ!)
勇者「クリフト!」
クリフト「今お助けします、ベホマ!」
(アリーナのきずがかいふくした!)
一行「をおいっ!!」
保守
バトルロードのモリセレのアリーナのカードは2枚共、クリフトとブライも描かれてるんだよね。
2人共アリーナ大切なんだなーww
なのでアリーナのカードなのに、2人共出てきちゃう
>>324みたいなとどめの一撃希望!
327 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2010/08/03(火) 17:24:44 ID:VxuATs4l0
ほしゅ
保守
勇者「ク…クリフト…ベホマ…を…」
クリフト「姫様ぁ!ベホマ!」
勇者「おれ…にも…ベホマ…を…」
クリフト「ザラキ!ザラキ!」
勇者「クリ…フト…ベ、ベホ…」
ピサロ「ベホマ」
勇者「あ、ど、どうも」
ピサロwwww
っていうかクリフト落ち着けw
331 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2010/08/19(木) 10:46:49 ID:Hn5PCaXk0
332 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2010/08/19(木) 10:47:49 ID:Hn5PCaXk0
アリーナ「でやー!」
クリフト「ザラキ!」
勇者「ギガデイーン!」
ピサロ「ベホマラー」
アリーナ「とりゃー!」
クリフト「ザラキ!」
勇者「ギガデイーン!」
ピサロ「ベホマラー」
アリーナ「アタタタタタタ」
クリフト「ザラキ!」
勇者「ギガデイーン!」
ピサロ「ベホマラー」
>>333 勇者「クリフトとピサロ担当代われ。」
ピサロ「・・・ふん、よかろう」
アリーナ「たぁーっ!!」
クリフト「ザラキ!ザキ!ザラキィィ!!」
勇者「・・・クリフト!」
335 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2010/08/30(月) 20:56:54 ID:DgfeTEVj0
アリーナ「ねえクリフト。最近暑い日が続いてるけどそんな帽子被ってて大丈夫?
頭ふらふらしない?」
クリフト「そう仰ってる姫様だって私のこと言えないじゃないですか。ほら」
アリーナ「そういえばそうね!御互い様よね、うふふ!!・・・ねえじゃあ・・・たまには帽子とりかえっこしてみない?」
クリフト「そんな恐れ多いこと・・・できませんよ」
ブライ「・・・ガタっ」
アリーナ「大変!じいが!!」
クリフト「この暑さに長時間さらされたせいでしょう!とにかく街まで運びましょう」
アリーナ「そういえばじいだけ帽子被ってないもの。これじゃあ身体にも悪いわ。貯まったゴールドで今度じいに似合う帽子でも買ってあげよっかな?」
クリフト「私も御手伝い致しますよ」
ブライ「(おのれ・・・見ておれよクリフトめ・・・)」
ただの陵辱かと思ったらクリアリだったってのがあって困る
337 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2010/09/11(土) 17:22:10 ID:HiwkT0pr0
age
338 :
1/2:2010/09/14(火) 23:50:23 ID:/dj5K+wu0
スレ読み返しててネコの日SSに萌えたので書いてみました
*********
……こまったな、どうしよう……
ふかふかの体毛と、蒼い目をしたネコが鏡をみたまま茫然としている。
時はちょっとだけ遡る。
「ええと、杖はこっちと。大分数が増えましたね…」
旅の途中の宿の一室。
クリフトは持ち込んだ一行の荷物の整理をしていた。
そろそろ終わりかと、一息ついたところで先ほど立てかけた杖が不意に倒れてきた。
あわててつかもうとしたところ、魔法が発動したのだ。
戦闘に用いるものなら、それなりのパワーを込めないと術は発動しない。
しかしこの杖は戦闘に使うものではなかった。
先日みつけたサントハイムの至宝”変化の杖”だったのだ。
何だか急に部屋の家具が何倍もの大きさに感じ、おかしいと思い鏡の前に立ったとき
ようやくクリフトは自分に何が起きたか理解した。そうして冒頭に移る。
思いもかけず変身したクリフトだったが、徐々に冷静になり始めた。
宿の中だし、大きな危険はないだろう。
仲間に会えば、勘の良いミネアさんかトルネコさんあたりが気がついてくれるかもしれないが、
変化の杖の効果はせいぜい1〜2刻ほどだ。このまま部屋の中にいてもよいかもしれない。
339 :
2/3:2010/09/14(火) 23:52:30 ID:/dj5K+wu0
すみません
>>338の名前欄の分母間違えました
***********
そんな思考をしていると、自分を呼ぶ声が聞こえる。
「クリフトいる〜?」
バタンとドアが開き、飛び込んできたのはアリーナ姫さまだ。
「いないのか……あれ、ネコだ……ここの宿の仔かしら?」
突然の来客にワタワタしていると、身体が宙にういた。
その瞬間に暖かい感覚に包まれる。
「ふふ、やわか〜い。ミーちゃんみたい」
(………わ!わわっ、姫さまに触られるなんてっ)
思いもよらず想い人に抱えられて、ジタバタしているクリフトの耳の側から声が聞こえる。
「これ、うごかない!」
予想以上に近くからの声色に、おもわず固まったクリフトを赤い目が見つめている。
「うん、イイコイイコ。……あれ、おまえキレイな蒼い目をしているね………クリフトみたい」
一瞬、今の自分の姿がネコということを忘れ、
(姫さま!!)と呼びかけたつもりで口を開くと「にゃ〜」という声が飛び出した。
「あ、返事をした。賢いのね!本当にクリフトみたい。」
340 :
3/3:2010/09/14(火) 23:53:25 ID:/dj5K+wu0
クリフトの身体を優しい感覚がすべる。
彼女は自分が本物のクリフトなんて考えてもみないのだろう。
クスクス笑いながら、言葉を続ける。
「うふふ、クリフトはね、私の家臣で幼馴染なの。
今一緒に旅をしているのだけどね、男のくせに私より弱くって、体力がなくて、高いところが苦手で、水もダメなの!」
姫様の口から自分のことが聞けるのはうれしいけど。
撫でられている毛も、とても気持ちがよいけど。
……しかし…………
何だかいたたまれなくなってきたクリフトに、思いもよらない言葉がふってきた。
「でもね、とっても優しくて、真面目で、一生懸命で、誠実で…………………………………大好きなの。」
クリフトを撫でている手が止まる。
「…………本人の前じゃ、絶対にいえないのにね。
いつか言えるかなぁ、そうしたら姫じゃなくて女の子として見てもらえるかなぁ………………」
呆然としている頭に優しい感覚が落ちた。
床におろされたクリフトが我にかえったときは、すでに足音は遠ざかっていった。
一匹残されたクリフトは小さい声でニャーとないた。
(了)
>>338 GJ!GJ!めちゃめちゃ萌えた
変化の杖は神アイテムだな
>>338 規制解けたらかわいいの来てたーーー!!
GJです!!
いいなぁ
なんかすごく素直に萌えられた。ありがとうGJ!
わー萌えた!ありがとう!
かわいい
久々にいいもの見た、GJ
もしドラクエ4で学園物やったら
クリアリってどんな関係なんかね?生徒会長と書記?
理事長の娘と、特待生のイメージ。
>>347 自分もそんなイメージだ
性別も性格も全然違うけど、ホスト部の環とハルヒみたいな
生徒会長はむしろ4主でww
右腕というか尻拭い役が書記のクリフト
従業員で回復役なクリフトは「保険医」があってそう
生徒会長…ピサロ
書記…ピサロ
体育委員長…アリーナ
という設定を某所で見たことがある
なにそのピサロだらけの学園w
クリフトはどこw
生徒会長の方がデスピサロじゃね?
アリーナ「おなかすいたぁ」
クリフト「そろそろ引き上げましょうか」
勇者「リレミ…やべぇ、MP尽てきた」
アリーナ「ええー」
クリフト「仕方ないですね…私がしっかり援護いたしますので、出口まで頑張りましょう」
アリーナ「わかった、お願いねクリフト」
クリフト「お、お任せください!」
勇者「わりぃな、じゃあ行くか」
ピサロ「リレミト」
ピサロ様KY(笑)
ピサロとアリーナが話が合う←クリフト嫉妬
ロザリーとクリフトが話が合う←ピサロとアリーナが嫉妬
とかしてたら萌える。
ロザリーもだけど天然ルーシアとも気が合いそうだなと思ってたよクリフト
なんだかモヤモヤする姫様と全く気付いてないクリフト…王道だな
クリフト人当たりよさそうだもんなぁ…
女勇者にして周りが若い女性ばっかりで、頼られて照れるクリフトに姫様が嫉妬という妄想しながら何度クリアしたことか…
創作系の人は女勇者がいなくて寂しい
たまには嫉妬とかドロドロとか読みたい
確かに創作だと女勇者ちゃん少ないね
好きなキャラクターなので見つけると嬉しい
個人的にはドロドロより姫様と凄く仲良しになって欲しい。プラスモンバーバラの姐さん達も加えて4人でキャッキャッしててほしいわ…
勇者は女も男も旅が終わるまでは恋愛できなそうなイメージ
クリアリ眺めて、ちょっと羨ましくもちょっかい出してからかってそう
まとめサイトが見られないんだが俺だけか?
アリーナ「クリフト?んー…臣下、そう、ただの臣下よ。特別な感情なんて無いわ。」
勇者♀「私はクリフト好きだけどな。優しいし、頼りになるし。」
アリーナ「え…?」
ミネア「私もクリフトさん好きですわ。誠実で真面目ですし。」
マーニャ「私もクリフト好きよ。なんてったって男前だもんねー。」
アリーナ「えっ、ちょっと…そんな、私だって!……はっ!」
勇者♀・ミネア・マーニャ「ニヤニヤ」
めんどくさい女だなw
難しいお年頃ですな
空手部のアリーナ姫に
美術部のクリフト
そんな学園生活
367 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2010/10/11(月) 21:51:36 ID:WoiZK02t0
いいね
クリフトは絵を描くより吹奏楽部な気もする…
それでもやっぱり文化系だなw
自分的には何故かクリフトはバドミントン部のイメージが…
クリフト・サッカー部(マネージャー)
>>370 それだ!
少人数精鋭の運動部のマネージャー、人出が足りないとき選手が合う
…これは学園モノでSS書いてもいいという事か?
スレ違い?
そういえば、いままで学園パロのssなかったね
たまにはいいんじゃない?過疎ってるし
376 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2010/10/20(水) 13:06:13 ID:jsschUlb0
どんどんやれ
みたいし
保守
クリフト「ザr
ピサロ「ザラキーマ」
保守がてら投下させていただきます。
PS版のセリフをなぞっただけのSSでアリーナ視点です。
ではよろしくお願いします。
クリフトったら最近変なの。
変といえばいつも変なんだけど、あっでもクリフトは神官だもの、普通と違うところはあっていいはずだわ。
でもそうじゃなくて、本当に変なの。
私と話してても目をそらすことがあるし赤くなったり青くなったりするし独り言が多いのはいつものことだけど
何の話か教えてくれなくなったし。いつもなら聞けばすぐ教えてくれたのに。
だいたいが神学のこととか気候のこととか立場のこととか頭が痛くなるような難しいことだったけど。
そういえば、私が旅に出てからだったのかなあ。
「お城の外って広くて気持ちいーい!さあ、魔物たち!どこからでもかかってらっしゃい。みんなやっつけちゃうわよ」
「やれやれ、姫さまにはまったく困ったものですな。行動的なのは長所なのでしょうが、ここまで来ると……」
やだ、ブライのお説教が始まっちゃう!
「いいじゃない!長所なんでしょ?じいが何と言おうともうぜったいお城には戻らないわ。ぜったい!」
「……やれやれ」
よし、お説教回避!
「……姫さま、生き生きしていらっしゃいますね」
「え?」
やだ、今度はクリフト!お説教第2弾にならないようにしなくっちゃ!
「もちろんよ。だってやっと外に出られたんだもの。わくわくするわ!クリフトもそうでしょ?」
「え?あ、いえ、その…………そうですね」
笑いながらそう言うとクリフトは前を向いちゃった。
変なクリフト。そうですねって言ってもあんまりわくわくしてるように見えないんだけど。
でもお説教第2弾回避!
って、クリフトがなんか喋ってる。独り言かな、この距離なら私に言ってるのかな。
「……非常事態とはいえ、姫といっしょに旅をすることになるとは……なんだか私、ドキドキしてきました。
「でしょ!私もドキドキするわ!」……ではなく!え?」
「え?ごめん今なんて言ったの?」
クリフトのドキドキ発言に思いっきり賛成しちゃった私はクリフトの次の言葉を遮っちゃったみたい。
「え、あ、いえ……なんでもありません」
「何よ、今何か言いかけたでしょ、なんて言ったの?」
「…………」
クリフトがうつむいちゃった。
なによー。
「どしたの?クリフト」
「……姫さま、姫さまは先ほど、なんとおっしゃったのですか……?」
「え?私?私はー……ってちょっと、私がクリフトに聞いてるのよ」
「あ、申し訳ありません」
「やだ謝らないでよ。ちょっと待って、ええっと、えっとね……」
なんて言ったんだっけ。
確かお城の外は気持ちよくってブライのお説教は回避して、クリフトは生き生きしててわくわくのドキドキ……
そう、ドキドキよ!
「だから、私も旅に出られてドキドキするわって言ったの」
「…………」
「え、だって未知の世界が私を待ってるのよ?!」
「…………」
「……えっと……」
なにこの空気。
なんかクリフトがすっごい難しそうな顔してるんだけど。
「……そうですね、そうですよね。ええ、私も城から出るのは初めてなので、未知の世界にドキドキしておりますよ」
笑いながらそう言うとクリフトはまた前を向いちゃった。
むうう、じゃあさっきの難しい顔はなんだったのよ。本当はクリフトもブライみたいにお説教したいんじゃないの?
気になっちゃうじゃない。
「さて姫さま、クリフト、サランが見えてきましたぞ」
「はい、ブライさま」
「え」
ブライの言葉にクリフトが反応しちゃったからそのままになっちゃったんだけど、思えばあれが始まりだったのかも。
やっぱりちゃんと聞いておけばよかったなー。今度はちゃんと聞いてやるんだから。
これで投下終わりかな?
383 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2010/11/09(火) 22:15:51 ID:lYaHy9yi0
アリーナの鈍感は異常
384 :
379:2010/11/09(火) 22:22:46 ID:cYlB+bE60
>>382 あ、すみません終わりではないです。
ただ、こういう形式のSSを投下し続けてよいのか迷ってた感があり今になってしまいました。
反応いただき感謝です。
個人的にPS版でのクリフトの独り言はどこまで独り言(心の声)でどこまで周りに聞こえているのかという点と
アリーナがその思いにまったく気づかないのはなぜなのかという点が気になって書き始めたものです。
なのでネタはクリフトの独り言の数だけありますが、終わりと呼べる終わりがあるのか疑問のSSになります;
前述どおり、保守ネタレベルになりそうかと……。
一応ストーリーに沿って書いていく予定です。今回も1点投下しますのでもしよろしければご覧下さい。
前回に引き続きPS版のセリフをなぞったSSでアリーナ視点です。
最近クリフトが独り言を教えてくれなくなっちゃって、ちゃんと聞こうと決めたのはついこないだのこと。
やっと聞けたと思ったらやっぱり難しいことだったの。だったら今までどおりすぐ教えてくれればいいのに。
テンペで怪物をやっつけたときそう思ったわ。
「カゴに入れって言われたときは正直ちょっとだけこわかったわ」
「な、そうだったのですか!」
「ちょ、ちょっとだけよ!私にこわいものなんてないんだからっ」
「申し訳ありません、姫さまのお気持ちにも気づかず、私は……」
「だ、だからちょっとだけっ」
もう、クリフトったらすぐ謝るんだから。何だか恥ずかしくなっちゃったじゃない。
「ほほう、姫さまにもこわいものがあったのですなあ」
「もう、じいまで!こわくなんかないわよっ」
私は二人の前を早足で歩いた。
「怪物なんてほーんと大したことなかったわね。やっぱり私が強すぎるんだわっ」
ちょっと大げさに言ってみせる。
「……やれやれ。しかしわしゃ怪物よりも神父どののだじゃれを思い出すと寒気がしてきますな」
「ブライさまっあれはだじゃれで言ったのではありませんよったまたまそうなってしまっただけであの方はっ……」
あ、なんか別の話題になってる。よかったー。
でもクリフトは少し歩くとうつむいちゃった。何か喋ってる。
いつもの独り言だ。
「……あの時は戦いの前で気がつきませんでしたが、せまいカゴの中に姫さまと……」
ところどころ聞こえてきたのはやっぱりカゴの話。
ああもう、まだ私のこわかった発言を気にしてるのかなあ。
「…………。…………っ」
「……えっと……」
なんかクリフトがすっごい険しい顔してるような気がするんだけど。
って、胸押さえてる!なんか、震えてない?
「クリフト、どうしたの?」
「えっあ、いえ、なんでもありませんっ」
「なんでもなくないでしょ、大丈夫?」
「いえ、その、あの……っ」
「クリフト、どうかしたのか?」
「…………」
クリフト黙っちゃった。目も合わせてくれない。
なんか、本当に教えてくれなくなっちゃったなー……。
でも今日は引き下がらないわ。もう一言!
「クリフトもこわかったの?」
「え?」
なんとなく気になったから聞いてみた。
別に同意してほしいわけじゃないけど、クリフトもこわかったのなら一緒だなーって。
そしたらクリフトはまた黙っちゃって、でも今度はちゃんと私を見た。
「……姫さま、非常事態とはいえあのようなせまいカゴにお連れするなど、本当に申し訳ありませんでした」
「だからそれはもういいんだって」
「もっと私に力があれば、姫さまのお手もお心もわずらわせることはなかったでしょう、心苦しい限りです…っ」
クリフトはもう一度ぎゅっと胸を押さえた。ああ、やっぱりさっき私が言ったこと気にしてたのね。
もう、ばかクリフト。難しく考えすぎ。自分を責めすぎ。
「ですが怪物めの気配もすっかり消えております。これでひと安心ですな」
そこにブライの助け舟。じいもたまにはいいこと言うじゃない。
「そうよそうよ。ここで怪物に私が必殺のキックをおみまいしたのよね」
じいにつられて私も大げさにキックを入れる振りをした。
クリフトはまた黙っちゃったけど、でも祭壇のほうを向いて言ったの。
「……そうですね」
――祭壇の前に散った娘さんたちの魂もようやく安らかに眠れましょう――
やっとクリフトが笑った。
やっぱりクリフトは難しいこと考えてるより笑ってるほうがいいわ。
387 :
379:2010/11/09(火) 22:26:47 ID:cYlB+bE60
すみません
>>386のタイトルの分子間違えました。
○ 従者の心主知らず2(2/2)
× 従者の心主知らず2(1/2)
です。失礼しました。
GJ!!
こういうのどんどんやっつくれ
GGGJJJ!!
フレノ―ル編も勝手に期待!
390 :
379:2010/11/11(木) 05:41:16 ID:+mX12tXf0
こんな時間に失礼します379です。反応いただいた方ありがとうございます。
大変励みになります。
今回も前回に引き続きPS版のセリフをなぞったSS、アリーナ視点で投下させていただきます。
ではよろしくお願いします。
最近クリフトが独り言を教えてくれなくなって、ちゃんと聞こうと決めたのは城を出てからのこと。
テンペで聞いたときは結局今までどおり難しいことだったの。
だったら別に気にしなくてもいいかなって思うんだけど、なんか気になるのよね、クリフトの独り言。
でも私は今別のことで頭がいっぱい。今日はテンペを出てフレノールに向かってるところよ。
「いつかはエンドールの国の武術大会にも出てみたいわ。そこで私はもっと輝くのよ……」
「いやはや、お忍びで旅するなど年ごろの姫君のする事とは思えませんな。
亡くなられたお妃様に似ていらっしゃるのはお顔だけとは情けなや」
ブライの独り言はほとんどお説教だから聞こえないことにしてるの。
「お城の中だけだった世界がどんどん広がってゆくの。すっごくステキな気分よ。
ああ、旅に出て本当によかった……」
「ふつうの姫ならそろそろホームシックにかかってもよろしいというのに。
これは芯が強いと喜ぶことなのやら意地っ張りと嘆くことなのやら……」
「ちょっとさっきから何よ。私の旅はこれからなのよ?ホームシックになんかなるわけないじゃない。
私はこれからもっともっと強くなるの!ねえクリフト、クリフトは応援してくれるわよね?」
「…………」
「クリフト?」
しまった。
考えごとしてるときのクリフトってたいていお説教かお詫びが始まるの。
ブライに気をとられてクリフトのほうを見てなかったわっ
「……姫はもう、じゅうぶん……」
「え?」
「アリーナ姫の強さにはほれぼれいたします」
「え、あ…………ありがと…………」
ちょ、ちょっとなによそれ、思わずお礼を言っちゃったじゃない。
なんか、変。クリフトのくせに。やだ、顔があついわ。
「え?あ、あの……つ、強さにだけですよ!私など身分違いですしっ」
「……え?」
「は…………」
最後は押し殺したようにつぶやいてたけど、独り言っぽい言い方だったけど、それでも聞こえたわ。
身分違い?……だから……なに?
「ねえクリフト、それってどういうこと?身分違いだと、強さにしかほれちゃいけないってこと?
身分と強さとどういう関係があるのよ」
「いえっその……」
「じゃあ、じゃあさ、身分違いじゃなかったらどうなの?」
「……………………」
後ろでブライがため息をついたような気がしたけど私は振り返らなかった。
じい、邪魔しないで。だってどうしてこんなに必死に聞いてるのか私だってわからないんだもの。
「ひ、姫…………」
「う、うん……」
「まず、そもそも身分というのは出自とともに決定される絶対的称号でありまして、
仮定の条件を持ち出すこと自体現実性に欠ける話題でありますもので」
「ちょ、クリフト」
この流れるようなしゃべり方……お説教モードだわっ
やっぱり考えごとしてるときのクリフトってっっ
「先ほど私が申し上げた身分とは、その絶対的称号ゆえ夢、希望、憧れなど以ってして
今すぐ如何なる対象ではないため考慮の端に置いたわけでありまして、逆に身体的能力による
強さという対象は身に於ける環境すなわち外的要因によってもたらされる恩恵ゆえに」
「クリフトもういいわ、聞いた私が悪かったわ」
あ、あたまがいたいわ。絶対敵将校?外敵要員?クリフトはまだしゃべってる。
結論。クリフトはやっぱり難しいことを考えてたってことで。
「つまり私もっ姫さまに後れをとらぬよう日々鍛錬に勤しみたいという意志の表れなのですっ」
ぴた。
お説教、終わったみたい。
「え……と……」
「お心を惑わせるような発言を、申し訳ありませんでした……」
「あ、ううん、いいのよ」
笑顔が引きつっちゃった。
「えっと、つまり……………………どういうこと?」
「…………」
「ちゃ、ちゃんと聞いてたわよ。でも、難しくてよくわからなかったのっ」
「…………」
「……えっと……」
ううう、なによー。
心の中でごめんなさい。
「……つまり、身分は変えられませんが強くなるのは自分次第なのでがんばりたいということです」
え。あー…………あ。
「なあんだそういうこと!それならわかるわ!つまり今の私と同じことよね!
姫って身分は変えられないけど、こうして旅に出れば力試しができるっていう正にこのことでしょ?」
「ええ、まあ、そんな感じです」
クリフトが私を見た。やった!ご名答、私!クリフトの難しい話を解き明かしたわ!
「そっかークリフトも同じ気持ちだったのね。んもう、最初からそう言ってくれればいいのよ!
つまりクリフトも強くなりたいってことよね。そういうことよね。じゃあ一緒に強くなろうね!」
「はい、姫さま」
「これクリフト、あまり姫さまを焚きつけるでない、ますます帰れなくなるではないか」
ずっと黙ってたブライが口をはさんできた。
うん、もう解決したからいいわ。それになんだか嬉しいの。
「2対1でじいの負けよ。それにじいもだんだん勘が戻ってきてるじゃない、カッコいいわよ」
「ふぉ?まったく姫さまは、そういうことだけは口が達者ですなあ」
「ふふ。あ、クリフトなにため息ついてるのよ、クリフトもカッコいいわよ」
「いえ、なんでもあ……ええっ?あ、いえそんな、あ、あの………………もったいないお言葉です……」
「ふふふ」
「……ですが姫さま、あまりご無理はなさらないでください。何かあってからでは遅いのですから」
「んもう、その一言がよけいなのよ。せっかくいい気分だったのにー」
「……申し訳ありません……」
「だから謝らないでっ」
そういえば、クリフトの独り言は気になるけどブライの独り言は全然気にならないわ。なんでかしら。
やっぱりブライはわざと私に聞こえるようにお説教を言うからよね!うん!
さて、目指すはフレノール!
394 :
379:2010/11/11(木) 05:46:32 ID:+mX12tXf0
>>388 まさかGJをいただけるとは思いませんでした。いつも言う側でしたがなんといいますか、嬉しいです。
本当にありがとうございます。
いつも思いつきでやっておりますので浮かばないときはまったく浮かばないのですが、
できる限り続けていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
>>389 いやいやいやGJ言いすぎです;ありがとうございます。
自分は褒められると調子に乗るタイプなのでもし何かありましたらご指摘いただけると助かります。
フレノール編……少なくとも「噴水のあたりをふたりきりで」のくだりは書く予定です。
というかそこと夜くらいしかないですかね?アリーナに気づかれそうなセリフは。
そういった怪しげな部分だけを書いていきますので本来のメインと呼べるイベントはすっ飛ばし状態です。
そんな書き方ですがこれからもご覧いただけると嬉しいです。
あ、ちなみにセリフ中の「うっとり」とか「ぶつぶつ」とかは勝手にそれらしいセリフ?に変換しております。
微妙にセリフを付け足したりもしていますが、流れの関係上許容いただけるとありがたいです。
>>383 すみません反応させて下さい!
実は私の友人(男勝りな女)の話ですと、幼なじみに恋なんてムリムリという感じらしいです。
逆に恋されたらと聞いたらそれはありえないと言ってました。
たぶんこの「男勝りな」の部分が強いと思うのですが、小さい頃からずっと遊び友達として接してくると
どんなに成長しても男という認識ができない(したくない?)のかもです。
アリーナがその友人と同じとは限らないですが、もしかしたら似通った面はあるかもです。
最後に、結果として投下直前のageありがとうございました。実は本当に言いたいのはこれでした。
では長々と失礼しました。
それぞれのキャラクターが生きていて良いですねぇ
自分のイメージ通りです
丁寧すぎて叩かれないか心配しつつ、フレノール編もその後も楽しみにしてます
396 :
379:2010/11/16(火) 06:34:57 ID:kcgnFnNt0
自分のこと自分つったり私つったりどっちなんだよorz
PS版のセリフをなぞったSSアリーナ視点、フレノール編いきます。
一部PSだけでは把握できない場面あり、ゲームブックを参考にしてます。
昼夜他いろいろ取り入れたら長編になってしまいました。
実際にセリフをなぞっている場面は1/11、2/11、8/11(クリフト未遂)、9/11以降です。
ご期待に添えられるかわかりませんがどうぞっ
最近クリフトが独り言を教えてくれなくなって、ちゃんと聞こうと決めたのはお城を出てからのこと。
でも気づいたの。
私が知りたいのは独り言の内容もあるけど、どうしてクリフトが独り言を教えてくれなくなったかってことなのよ。
ちっちゃなころは私の後ばっかりついてきて何でもお話してくれたのに。
お説教も多かったけど。
でも私は今別のことで頭がいっぱい。フレノールでメイを助けた後ご褒美と言わんばかりのビッグニュース!
「バザー?砂漠?面白そう!行きましょ!」
「世界各地をめぐるバザーのことは聞いたことがありますが実物は。ちょっと興味がありますね。南の砂漠か。ふむ……」
「でしょでしょ?」
「クソガキめまたもやよけいな事を……。話しかける村人はよーく選ばないといけませんな。老人アホ詩人クソガキ以外の……」
「南の砂漠のバザー!すてきなひびきよね。さっ早く行きましょう!」
「…………。…………」
「どしたのクリフト?なにこっち見てんのよ」
「い、いえその、砂漠は気温も高く体調を崩しがちですので、姫さまはだいじょうぶだろうかと……」
あれ、今回はすんなり教えてくれた。変なの。
「なにいってんのよ!だいじょーぶだいじょーぶ!」
「まーったくクソいまいましい村人め!どうしてこう次から次へといらんことをふきこむか!砂漠がどうした!バザーが何だ!
城へ戻るのがまたおくれるではないか!?」
ブライの何かに火がついたみたい。
「姫っ!!」
「はいっ」
ま、まけないわ。私負けない。
「い、いいじゃない!おくれるだけで帰らないわけじゃないのよ!?だったらいいじゃない!!私ぜったい行くもんっ!!!」
「いーや今日という今日は言わせてもらいますぞ!!だいたい姫さまは危機感というものが足りなさすぎるのですじゃっ!!!」
両者にらみ合い!!
「あ、の……おふたりとも……」
隣でクリフトがおろおろしてるのがわかる。
クリフト邪魔しないで。ここに私の一生がかかってるの。
「……はあ。まったくもって、嘆かわしい……」
先に目をそらしたのはブライのほう。つまり私、勝ったのね?勝ったのね??じいに勝ったわっ!!
クリフトがため息をついたのがわかった。ため息っていうか、ほっとしたのね。たぶん。
「……ブライさま、非常に備えて買い出しと情報収集をしてまいります。事件が落ち着いて再開した店もありますし」
「……ああよい、わしも行こう。黄金の腕輪に関しても少し話を聞きたいしの」
「えー早くバザーに行きましょうよー!」
じいがまた私をにらんだ。ふ、ふーんだ、勝負は私の勝ちだもんねっ
「姫さま、砂漠は今までとは比べものにならない過酷な環境のようです。準備をしっかり整えてから参りませんと……」
クリフトが口をはさんできた。今度はクリフトのお説教が始まりそう。
「あーもう、わかったわよー」
フレノールは相変わらずおおさわぎ。にせの姫メイを私たちが助けたって話題でもちきりなんだって。
あれ、そういえば私もお供をふたり連れてるけど、誰も私が姫って気づかないのね。
「それはまあ……しもじもの者にはアリーナ姫の気品など感じとれないのでしょう」
「そうですとも!にせ者がいなくなってまったくせいせいしましたぞ!あー空気がうまいっ」
ふーん、そういうものなのかな。
ふふ、本物のお姫さまもここにいるって知ったらもっとおおさわぎになるんだろうな。
正体バラしちゃう?って言ったらクリフトとじいふたりに止められた。ちぇっ。
お買い物をすませたあと、ふと気がつくとクリフトが足を止めてぼーっとしてた。
「クリフト、どうしたの?」
「いえ、少し景色を……落ちついて見るとなかなか美しい町ではありませんか」
「んーそういえばそうねー」
クリフトは噴水のほうを向くとやっぱりぼーっとしてる。手を胸に当ててぎゅっとした。あれ、くせなのかな。
「なにクリフト、噴水に何かあるの?」
「い、いえ、何でもありません!」
出た、クリフトの何でもありません。なーにが何でもありませんよ、あるくせに。今日っこそは聞きだしてやるわ。
「ねえクリフト、前からずっと気になってたんだけど、なんでそうやって思ったことはっきり言わないの?」
「そ、それは……口に出すまでもないささいなことだからです……」
「でも今まではなんでも聞けば教えてくれたじゃない」
「それは……」
なんでクリフトが困ってるのよ。今までみたいに教えてもらえなくって困ってるのはこっちなのに。
「姫さま、クリフトの考えることなぞ姫さまには難しいかおもしろくないかのどちらかでしかありませんぞ」
ブライが口をはさんできた。
むう、そうかもしれないけど、気になるじゃない。こういうの、なんかもやもやしていやなのよ。
そしたらクリフトが私を見て言ったの。やけにまじめな顔で。
「姫さま、申し訳ありません。その……以前のように二重のご説明にならぬよう適切な言葉を選ぼうと思うのですが、
未熟な私ではなかなかすぐに対処できないものでして……」
「…………」
「先ほどは確かに噴水を眺めていたのです。このような美しい町並みに整えるにはどのような過程を踏んでいるかなど」
「だったらそう言えばいいじゃない。わからなかったらもう一度聞くからいいわよ」
「……申し訳ありません……」
「っもう、だから謝らないでって言ってるじゃない。別にクリフトのこと責めてるわけじゃないのよ?」
「…………申し訳ありません……」
「だーかーらー」
「フン。このアホタレめ」
結論。クリフトはほんっとにまじめでかたくって、難しいことばっか考えてるってことで。
でも、きらいじゃないのはなんでだろう。かたい人ってキライなはずなのにな。
そうこうしてるうちにお昼を回っちゃって、少し日が傾いてきちゃったの。今から行くと今日中に砂漠に着かないんだって。
私はそれでも行きたかったんだけど、野宿って聞いたらまたじいが騒ぎ出して。テンペのときでたくさんって。
クリフトはなんにも言わなかったけど、結局付近を散策しただけでまたフレノールに泊まることになっちゃった。
夜。
あーあ。つまんなーい。眠れなーい。早く明日にならないかなー。
早く明日にするには寝ればいいってわかってるんだけど、全然眠くないの。
そうだ。今からこっそり出かけちゃえばいいのよ。目が覚めてるうちに。
あ、でも。
私はなんとなく扉に向かって声をかけてみた。
「クリフトー、いるー?」
「…………なんでしょうか」
やっぱり返事が返ってきた。返事がないのを期待してたのに。私は思わず飛び起きて扉のほうまでずんずん歩いた。
「ちょっと、なんでいるのよっ」
「なんでって、呼んでおいてそれはあんまりです」
「だから普段みたいにお部屋で休んでって言ってるじゃない!」
「ですから12時までとお約束したではありませんか」
「そんな約束してないもんっ」
「姫さま、少し声のトーンを……ブライさまに聞こえてしまいます」
「……約束なんかしてないもん」
そう、クリフトは旅に出てからずっと夜は私の部屋の前で見張ってるの。
サランでもテンペでもこのフレノールでもっ
私はもともと一人で旅に出るつもりだったのに、いやんなっちゃう。
「……第一、この宿は造りがよすぎるんです」
…………は?
「宿の造りがいいのとクリフトが見張ってるのと何の関係があるのよ!」
「床も扉もきしみません。足音も扉の音も聞こえにくいんです」
「………………」
「それに今回の一件は非常口を逆手に取られたわけですし、もしまた同じことが起こってはこのクリフト……」
「…………」
「いえ、ともかく、せめて周囲が寝静まる時間までは警備を」
「そんなこと言って、どうせまた私が一人で抜け出さないよう見張ってるんでしょ?」
「……………………」
クリフトは返事をしない。なんで返事しないのよ……。
「やっぱりそうなんじゃないっ!」
「違います!姫さまがお一人で宿を出られるなど想定の範囲外でした!私はただ…………おそばに……」
私は黙って着替えを始めた。なんだか無性に外に出たいの。
今外に出てもバザーには行けないのわかってるけど、ここにはどうしてもいたくないの。
「姫さま……?」
「…………」
「姫さま、何をなさって……まさか、今から外出されるおつもりですか?!」
当然じゃない。これ以上クリフトに見張られるのはいや。勘が鋭いのもいや。もういやなのよ……。
そう、私はサランで宿に泊まったとき、どうしても一人で冒険したくてこっそり抜け出したことがあった。
今度こそうまくいくと思ったのに、やっぱりクリフトに見つかっちゃったの。
ブライも起きてきて、あのときはさんざんしかられた。
お城の外に出ても私は自由じゃなかった。
ブライにお説教されて、クリフトに見張られて、結局お城にいるのとおんなじ。
私に自由なんてなかった。
クリフトは頭がいいから、私はいっつも難しい話でよくわからないうちに説得させられちゃうの。
こないだ話したときはわかり合えたと思ったのに。
クリフトだけは、私のことわかってくれてるって思ったのに……っ
――自由って、なに?――
「姫さま、外出されるのなら私も行きます!」
いやよ、こないで。
「お願いです、どうかおそばにいさせてください!」
なんでよ。私のことなんかほっといてよ。
「お願いです……っ」
「………………」
「姫さまっっ」
なんで……。
私は扉を開けた。そしたらすぐ目の前でクリフトが両手をぎゅっとしてた。背が低いのは膝立ちしてるせい。
暗くてもわかった。泣きそうな顔してる。でも私を見たらぱっと明るくなって。
「姫さまっ」
「…………」
「ああ、お召し替えをなさって……やはり外出されるおつもりだったのですね。
今夜は雲一つない空なんです。きっと月や星がきれいですよ。さあ、早く行きましょう」
「………………」
なんで……。
クリフトは軽い足取りで非常口の扉を開けた。
結局私はクリフトと一緒に外に出た。クリフトは黙って私のあとをついてくる。
きっと私が少しでも町の外に出ようものなら引き止めるために。難しい話で説得させるために。
バザーに行けないのなら他に行くとこなんかなくて、なんとなく明るいほうに向かってたら噴水に出た。
クリフトといっしょに歩くのがいやで、台に座ったら少しひんやりした。クリフトは私の前で片膝をつく。
「姫さま、眠れなかったのですか…?」
「………………」
「少し風がありますね、寒くはありませんか?」
「…………」
「姫さま……」
クリフトが私を見てるのがわかったけど私は見なかった。見たくもなかった。
でも、あれこれ考えたり悩んだりするのもいや。だから思い切って聞いた。
「……クリフトは、いやじゃないの?」
「?なにがでしょうか」
「クリフトは、仕事が好きなの?」
「??姫さま??」
「だって、家来じゃなかったらこんなとこまで来なくていいし、眠いの我慢して私を見張ることもないし」
「………………」
「好きな本だっていっぱい読めるし、それに今だって、私のわがままに付き合ってここまで来なくても…っ」
なんでだろ、最後のほう泣きそうになっちゃった。言葉が続かない。
「私はいやよ。決められた人生なんて、死んでるのとおんなじ。姫なんてちっともうらやましくなんかないっ」
「姫さま……」
私はクリフトを見た。クリフトはきっとお説教を言うんだ。きっとまた難しい顔してるんだ。
そう思ってたのに、なんで……?クリフトはまた泣きそうな顔してた。泣きたいのはこっちなのに。
なんで……。
「…………もし、私が……」
クリフトが話し始めた。やけに低い声。
「もし私が、仕事が好きで、家来という立場に忠実だったなら、今ここに、私と姫さまはいません」
「………………」
「サランにもテンペにも行くことはなかったでしょうし、そもそも姫さまが城を出ることなどなかったでしょう。
力ずくででも城にお連れするか、それが叶わなければ王様に申し上げて兵を出させたかもしれません」
「…………」
「ですからこれは、私の意志なのです。私がそうしたくてしていることなのです。
ですから、今こうして姫さまとご一緒しているのも、私が望んでしたことなのです」
やけにゆっくりしゃべるクリフト。いつもみたいにお説教モードじゃない。
言ってることはきっと難しいことなのに、今日はやけに耳に入ってくる。
でも……。
「そんなのうそよ」
「うそではありません」
「私が外に出るってわかったから仕方なくついてきてくれたんでしょ?」
「違います、私も外に出たかったんです」
「でも、私が外に出なければクリフトも外には出なかったでしょ?」
「当たり前です」
…………。
「やっぱり外に出たいんじゃないんじゃない」
「いえ、私は……私は姫さまと外に出たかったんですっ」
「…………え?」
「っ…………」
「なんで……なんで私と外に出たいのよっ」
「それは…………その…………」
「ほらやっぱり。なんでそうやって、最後まではっきり言わないのよっ」
「……………………」
口ごもるクリフト。また泣きそうな顔してる。やっぱり今日はいつもみたいにお説教モードにならない。
なんで……。それもわかんない。もうクリフトのこと、わかんない。
私はクリフトをにらんだ。でもクリフトは……さっきとは全然違う顔をしてたの。
泣きそうな顔じゃなくて、難しい顔でもなくて、なんだかもどかしくなるような、寂しそうな顔……。
何かを訴えるような、助けを求めるような…………私は…………クリフトから目が離せなくなった。
「姫さま……お願いです……」
「……………………」
「私を、置いていかないで下さい……っ」
言いながらクリフトは下を向いた。手で胸をぎゅっとしてる。
苦しそう。声が震えて……クリフト、泣いてるの……?
「クリフト……」
いっつも難しいことばっか考えてて、私が何かする度に飛んできてお説教と手当てして。
いつの間にか大人になって、背もぐんと伸びて、お仕事の話をするようになって、遠い人になって。
でも、たまにちっちゃなころみたいによわっちいことを言うから。
やっぱり私の知ってるクリフトだって、私が守ってあげなきゃなって、そう思わせてくれるから。
ああ、だからだ。だから私、クリフトのこときらいにならなかったんだ。
「あ、あの……ブライさまも、です……」
…………ぷ。
なんだか必死になってるクリフトに笑っちゃった。
クリフトは上目遣いで私を見上げてくる。やっぱり泣いてた。
ちっちゃなころと重なる。弱虫クリフト……。
「もう、いいわよ。わかったわよ。しょうがないから連れてってあげる」
「ひ、姫さま……」
「もちろんじいもね」
「あ、ああ、ひめさまぁ……」
「ちょっとクリフト、なんて情けない顔してるのよ」
「はっ申し訳ありませんっ」
「ふふふ」
肩の力が一気に抜けた。さっきまで悩んでたことも、どうでもよくなっちゃった。
夜のフレノール。
「このまま帰るのもなんだし、散歩でもしよっか」
「え?あ……はいっ!」
大げさに返事するクリフト。もう、子どもなんだから。ほんとにあのころに戻ったみたい。
「静かね……。これがふつうなのかな?」
「でしょうね。王家の、それも姫君がこのような遠方の地を訪れることなどまずございませんから、
昨日まではそれほどのさわぎだったのですよ」
「ふーん、そんなもんなのかな」
「そんなもんですよ」
ふと気がつくとクリフトはやっぱり噴水を見てた。よっぽど噴水が好きなのね。
「クリフトー、そんなに噴水が好きならずっと見てていいのよ。私はもうちょっと散歩してくるからー」
「ひ、姫さまお待ちください!私も行きます、行きますからっ!」
「ふふふ、まーったくクリフトはー。いいわよ、噴水でもう一回休みましょ」
「えっあっ」
私は噴水の台に座った。クリフトはまた片膝をつこうとしたから隣に座りなさいって言って座らせた。
何か言うたびにあわてるクリフトを見てなぜかほっとする。いつもだったらいらいらするのにね。
風がふいてる。少しだけ水しぶきがかかった。なんだかきもちいーい。
明日は南の砂漠のバザー。それからエンドールの武術大会。それから……。
いつまででも旅していたい。お城なんかなくなっちゃえばいい。
だって、一度でもお城に戻っちゃったらもう二度と外には出られないような気がするから。
そう思って、ふとクリフトを見た。クリフトは……両手を膝に乗っけてかたまってた。
「ちょっとクリフト、そんなにかたくならないでいいのよ」
「は、はいっ」
「っもう、もっと普通に座ってよ。なんだか私がお説教してるみたいじゃない」
「も、申し訳ありません……」
「んもうー」
「ねえクリフトー」
「……なんでしょうか」
「クリフトはだいじょうぶなの?」
「…………なにがでしょうか」
「お城を抜け出しちゃってさ。お仕事はだいじょうぶ?神父さん心配してない?」
クリフトは私を見た。驚いた顔してる。
「だって、私はともかくクリフトは今までずっとお仕事してたわけだし、まじめだし、みんなに期待されてるし。
あんまり長い間外に出てたらお咎めを受けたりしない?」
「姫さま……」
クリフトは目をそらした。あ、難しい顔してる。大人のクリフトに戻っちゃった。
「姫さま……」
「なあに?」
「これはずっと黙っていたことなのですが……」
「え、なに?」
「姫さまが外に出られたこと、王様は黙認していらっしゃいます。姫さまにも私にもお咎めはございません」
「え?」
「王様もやはり本心では姫さまに外にでてほしくないようです。ですが、あのまま自由を奪うよりはと。
他の大陸には渡らないという条件付きだそうですが、大陸中は好きに回ってよいそうですよ」
「…………」
「黙認というより、なかば公認のようなものですね。私もつい先日ブライさまからうかがったばかりですが」
「ブライが?」
「ええ。その話をされていたのは姫さまがお城を出られるときだそうですよ。
王様も甘いとこぼされていましたが、ブライさまも今回のことは認めていらっしゃるのですよ」
「うそ……」
「ですから姫さまに城に戻るよう厳しくおっしゃるのは、心から姫さまのことを心配されてのことなのです」
「うそよ……」
「うそではありません。その証拠に、今日ここまで来られて明日は南の砂漠に行くではありませんか。
今朝口論となった際、あまり長引かせずにブライさまのほうから切り上げた、それが何よりの証拠ですよ」
「…………」
「認めていらっしゃいますよ、王様もブライさまも」
「………………」
お父さまもじいも、私が外に出たこと認めてるの?許してくれてるの…?
「クリフトぉ……」
「はい」
「私、外に出ても、いいの…?」
「はい」
「っ…………」
やだ、泣きそう。
「アリーナ姫さま、姫さまの人生は決められてなどいません。道は誰の前にも開かれています。
神は、乗り越えられない試練をお与えにはなりません。ですからどうか、姫さまの思うままに……」
「ばか」
「姫さま?」
「ばか……」
クリフトのばか。ばかクリフト。クリフトのくせに。そういうこといわないで。ほんとに泣いちゃうから。
「…………よかった…………よかったぁ……っ」
「はい…………私は幸せ者です…………」
「クリフトも?あそっか、クリフトも強くなりたいって言ってたものね」
「え?あ、ああ、そんなふうに言っていたこともありましたね」
「ちょっと、忘れてるってどういうことよ。いっしょに強くなるんだからね?」
「はい、姫さま」
「うん!」
クリフトは少しだけ緊張がとけたみたい。やっと普通に座ってくれた。手で水をすくってる。
クリフトの手から水がこぼれ落ちた。きらきら光ってる。きれいだなー。クリフトは大きくため息をついた。
「クリフト?」
「い、いえ、その…………今夜はとても、その……………………いい夜ですね」
「?うん、そうだね」
「クリフトクリフトー!」
「どうしました?」
「おじいさんがね!おじいさんがね!」
「はい」
「あんなおじいさんも見たことがあるなんて!エンドールの武術大会!出たーい!見たーい!エンドールに行きたーい!」
「エンドールですか。これはまた険しい道ですね」
「えへへ」
クリフトが笑いながら言うから私もつられて笑っちゃった。
お城の外に出てもいい。お父さまからお許しが出た。
もしかしたら、もしかしたら、エンドールの武術大会にだって行けるんじゃないかって気になってきた。
クリフトったらもっと早く言ってくれればよかったのに。
でもいいわ、しょうがないから今回だけは許してあげる。
――心の中で、ありがと――
「やはり一国の姫君がおしのびで旅するなど危険すぎる……。なんとかしてお城に戻っていただかなくては!」
「やだブライ、まだ言ってるの?」
「ええもちろんですとも。アリーナ姫さま。そろそろお城へ戻る決心をなさいませ。フレノールでの一件もありましたし
これ以上旅を続けるのは危険です」
「何言ってるのよ。私またぐーんと強くなったのよ!ブライもクリフトもちゃんと守ってあげるわ。心配しないで」
「ま、まもっ?……ふう、やれやれ。どうあっても聞かないとおっしゃるのですな?」
「もちろんよ!」
ブライはまた大きなため息をついた。
「まったくもって、姫と旅をしていると命がいくつあってもたりませんわい」
「ふふふ」
ブライも認めてくれてる。やっぱりクリフトの言ったことはほんとうかも。
ねえクリフト。私はクリフトのほうを見た。
「日やけ止め……熱さましとえーと水筒も持ったし……。さあアリーナ姫!準備は万全です。何でも言ってくださいね!」
「うん!」
さあ、今日は砂漠のバザー!
>>395 イメージ通りですか!ありがとうございます。
丁寧……というか冗長でしたね。やはりうかれて少し調子に乗っていたようです;
楽しみにしていただき感謝です。
これからもイメージ通りに書けるかわかりませんが、ことクリフトに関してはここで愛を叫んでおきます。
クリフトの魅力は、二重(三重)人格にあると思うんだ!!!
乙!
自分もイメージ通りの二人で良かった
トルネコみたいにアリーナ主役2章メンバーの外伝ゲームが欲しくなる…
GJです
これからも愛を存分に叫んでください。
いいね!
かわいい2人ですね。ブライもかわいいw
姫の率直さとクリフトの不器用さがこれから上手くかみあっていくんだろうなぁという
予感を感じさせてくれます。素晴らしい本編補完。GJ
413 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2010/11/18(木) 11:47:43 ID:rpOAvF3B0
うん
実はアリーナはライアンに惚れていた
415 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2010/11/18(木) 15:26:32 ID:rpOAvF3B0
キャラランキング3位おめでとう アリーナ
416 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2010/11/19(金) 00:46:07 ID:6k4+AkiJO
レッドアリーナ
このカプ魂め
http://video.fc2.com/en/a/content/%E5%AE%8C %E5%85%A8%E7%89%88%E3%80%80%E5%A7%AB%E
3%81%95%E3%81%BE%E3%81%A8%E3%81%84%E3%8
1%A3%E3%81%97%E3%82%87%E3%80%80%E6%A1%8
3%E8%89%B2%E5%8B%95%E7%94%BB%E9%A4%A8%
E3%80%80%E5%AE%B6%E5%BA%AD%E8%8F%9C%E5%
9C%92%E3%80%80%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%BC%E
3%83%8A%E3%80%80%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%8
3%8B%E3%83%A3%E3%80%80%E3%83%89%E3%83%A9
%E3%82%AF%E3%82%A8/20101118PfKyCV1e/
ほれ
/ヽ
/ \
/ ヽ
_ -─''"  ̄ ̄ ̄ ゙̄"''─- 、
, ‐'" ` ヽ、
/ ヽ
く \
ヽ , ‐-/⌒ヽrr--、_ ト、_ /
ヽ / / / / | f‐rく ヽ\ /
ヽ / / / /|| トハ ヽ\ ヽヽ /
ヽ ノ / // | |!|'⌒ヽ ヽ ヽ ! l /
 ̄/ | | | / /! || ||| | ハ | | レ′
ノ! | | i| | || /| |ハ!ヽ || | | | | |
ー‐'" |∧ |ハ!-‐┼十リ ヽ ー¬!ト、||! | | 人、
|/ ヽミil ,rァf。テ! ィテ。Tヽ||川|/| ヾ、
/ ∧ヾ!^ヽゝ'′..:::::.... `ー'-'´レ' ヽト、 ___
/ /_/ /!ヽ''"´ 、 ゙゙"'' /!「__ヽ| |ヽ '⌒ヾ!
/ ____ ハ,-、__/ / / ∧|| 冫、 ー _ イ | ト、 |`ヾ\ヽ__ノ '
|| /r-、r‐く ヽ|/ / / / rL/ ヽ` -- '" /!′ H_,⊥/⌒ヽ、 '⌒ヽ
|∨ /{/ノ}川 |/ / |/ 仁]!`' ハ / ヽ | ||ニ]! ヽファ‐¬'
ヽ、, -| ヽヽ∨ノ|!レ'´ /! ! r'入ソ | ! 、 /´ _ノ /.人ノ人_ レ'´ ̄ ̄ヽ
/\/\`ー=‐' _/ | / /// | , -一' ラ′ || ||!ヽ| |\ /,r‐ヾ!
/ /二==-‐''/ / | /レ‐'| ヽ_/  ̄ | |! | ト、 \/r=ノハ!
|ハ ̄>‐''" / / ハ | ○ | ヽ | ∧ \ \_!|/ノノ__
__ .. -‐ ′ _/ / /!│ (\ヽ ヽ/ / ヽ .ハヽ\ヽ二-‐─ヾ、  ̄ヽ、
/ / f! | ヽ_」 ヽヽ ! , ′ ! .ハヾ、_二イ! _ノ'
, '" / | ` | \ │ / ! ' |\乂__ リ
,, '" / \ \ヽニ'r=、-─‐ '" / .ハ | |ヽニ=‐'ヾ、
, " / '′ , ゙\/ / // ̄ ーァ′ヽ二 _ / / | | | ヽ,
/ / `ー-r! /  ̄ `ヽ 、_ ___二‐′/ | | | ′
/ ! ヽ\_! | / |│
r'二二! / /ハ /`ー'‐- .._ / |│
/ //--、 ./ / ! 〈 ` ‐- .,,_ _ノ!、 | |
| | レ' ヽ /`ヽ ヽ ′ ノ  ̄ /ヽ ! !
ヽ!L-┤_ / / ヽ \ / / ! | |
/ |=‐''T‐- / / \ \ / / ! / |_
/ ! || \ / \ ` ´ / ∨ |
/ /-‐ ||ヽ_ | / \ / ヽ !
,, ''" }」_」⊥!>く! | / ヽ / ! |
|YT「 ̄f' / .ソ レ'" ̄ ̄厂ヾ、 ヽ / ! |
|| | |ヽ__ノー'´ L -─-L___ノ \ iー--く! ! |
|| | | /´ ヾ、_」\ | ヽ ! |
|| | | ! \ ヽ! | | /
421 :
379:2010/11/21(日) 23:56:23 ID:3GeiDYf70
PS版のセリフをなぞったSSアリーナ視点、砂漠のバザー編いきます。
前回に引き続き今後もゲームブックの「クリフトは夜は廊下で見張り番」設定を入れていきます。
また、一応根拠はありますがオリジナル設定も少々入ります。
今回も長編です。どうにもセリフにつなげるための伏線で長くなってしまう現状でして……。
実際にセリフをなぞっている場面は1/11、2/11、7/11、10/11以降です。何とぞご容赦を。
また、今回バザーの行商人も何名か登場します。あーあそこのあいつかーと思っていただければ幸い。
最後に「セリフをなぞったSS」と言いながら前回確実になぞってない場面がありすみませんでした;
今回はそのあたりを気をつけてみましたのでどうぞっ
最近クリフトが独り言を教えてくれなくなって、ちゃんと聞こうと決めたのはお城を出てからのこと。
今まででわかったことは、
独り言の内容は、立場や身分、町の構造について?みたいなやっぱり難しいことだったってことと、
教えてくれない理由は、なんて言えば私に一度で伝わるかすぐに浮かばないからなんだって。
確かにクリフトってたんたんとしゃべるときは難しい言葉を使いがちだけど。
でも私なんか思ったことはぽんぽん言っちゃうのにクリフトは気をつかいすぎなのよ。ほんとそう思うわ。
でも私は今別のことで頭がいっぱい。やっと来たわよ砂漠のバザー!
「来たわ来たわ!ここが砂漠のバザーね。うっわー面白そう!」
「にぎやかですね!どこからこれだけの人が砂漠のまん中に集まったのか」
クリフトもまわりをきょろきょろしてる。それもそのはず、砂漠にテントやお店、人や物であふれてたんだもの。
ブライはちょっと疲れてるみたい。なんにも言わないわ。
「すっかりおそくなっちゃったわ。今からぜんぶのお店を見物するわよ!いいでしょ?ねっねっ」
「やれやれ、遅くなったのは姫さまがほこらへ寄り道するからでしょうに……」
やっとブライがしゃべったと思ったらお説教だった。でもほんとに疲れた声だったから無視できなかった。
「だってだって、もしエンドールにこっそり通してくれるようならバザーのあと行こうと思ったんだもんっ」
「ほー。しかし優秀な衛兵のおかげでそうはいきませんでしたなあ」
「うー。じいのいじわるっ」
そう、私たちはここに来る前にエンドールに続くらしい旅の扉があるほこらに寄ってきたの。
というより、私が道を間違えちゃって偶然たどりついただけなんだけど。
いつだったか誰かが言ってた旅の扉がここなんだと知って、思わず喜んだのをじいはよく思ってなかったのね。
ほこらにはお城の兵士がいて結局通してもらえなかった。
肝心のクリフトは、あれが旅の扉、なんと神秘的な!みたいなこと言っててぜんぜんこっち見てくれないし。
こういうときこそその難しい話で兵士を説得させてくれればいいのよ。
でもお父さまの命令なら仕方ないわ。
お城の外には出てもいいってお許しをくれたんだもの、今度エンドールにも行きたいってお願いしてみよう。
兵士をみね打ちしてこっそり通るのはそれからでも遅くないわ。
どうせ旅するならこっそりじゃなくて堂々と行きたいものね。
そんなことがあって、ほんとうなら午後のティータイムには着くはずの砂漠に夕方近くにたどり着いたわけなの。
「姫さま、もし店を回るのでしたら急ぎませんと。片付けているところもありますよ」
「えっうそっ」
クリフトの視線の先を追ってみると、お店の人が売り物にシートをかけたり片付け始めたりしてた。
「ほんとだ!何よー、夜はお店は開いてないの?つまらないわねー」
「おー残念ですな。寄り道した報いですかな?砂漠のバザーはもう終わり!ささ、帰りましょう」
「やだ、帰らないもんっ」
そこでひらめいたの。すぐ先に見えた宿屋の看板!
「決めたわ、今日はあそこで泊まりましょ?それで明日めいっぱいバザーを楽しむの!ねっねっ」
私はふたりに振り返る!
「……まあ、夜に外を歩くよりは無難でしょうね」
「わたしは静かな所でないとよく寝つけないと以前申し上げたはずですのにのう……」
「ちょっと、なんでふたりとも元気ないのよ」
「い、いえ、元気がないわけでは……ともかく、宿をのぞいてみましょうか」
「うん!」
クリフトの言葉で私たちは宿屋のテントをくぐった。
「うわーすごーい」
中に入ったら砂の上にシートがひいてあって、もう何人かの人が荷物をまとめたり寝転んだりしてた。
「こんばんは。旅人の宿屋へようこそ。3名様でいらっしゃいますか?」
「……ええ」
宿をとるのはクリフトにお願いして私はシートの一つをさわってみた。編みこんである。うすーい。
あそっか、砂がやわらかいから厚いおふとんにする必要がないのね。でも編みこんであるのは?
「ブライブライー。どうしてこんなに編みこんであるおふとん使うのー?」
「これ姫さま、声が大きい」
「あ、ごめんなさいっ」
私は思わずまわりを見た。そういえば他の人もいるんだったわね。
「旅の方、砂漠は初めてかね?」
となりで荷物をまとめてた人がにこにこしながら話しかけてきた。白い変てこなぼうしをかぶってる。
「ええ、そうなの。うるさくしてごめんなさい」
「いいっていいって。まだ寝る時間じゃないしねえ」
「すまんのう」
話しかけてきた人は優しい人だった。怒ってなくてよかったー。
その人は行商人で、バザーのこととか砂漠のこととかエンドールの武術大会のことまで話してくれた。
そうそう、編みこんであるおふとんを使うのは強度を重視したためなんだって。
うすいのは持ち運びを楽にするためでもあるんだって。
それからこの宿ではみんなで並んで寝るんだって。外で星を眺めながら寝る人もいるみたい。
私たちのことも聞かれたけど、じいがかわいい孫ふたりと気ままな旅をしてるんじゃってごまかした。
あれ、私クリフトの妹ってことになっちゃったのね。でも確かにそんな感じかも。
もうすぐ夕食だからといってその人が宿を出ていくとき、私はお礼を言うのを忘れなかった。
お部屋も仕切りもない。たった今出会ったばかりの旅人たちが、みんなで並んで寝転んで夜を明かす。
そこでさっきみたいに情報を交わし合ったり仲よくなったりするんだわ。ああ、これこそ旅って感じじゃない?
やっぱり旅って、冒険って、最っ高!!!あーあ、やっぱりメイとももう少し話がしてみたかったな。
クリフトがお支払いをすませたみたいでこっちに来た。気づいたらまわりに人はいなくて三人だけだった。
わくわくする私とは正反対にクリフトはかたまってた。
「予測はしていました。していたのですが、いざ目の当たりにしますと……」
「クリフトどうしたの?何を予測してたの?」
「……この宿の構造です」
クリフトは青ざめた顔してる。青ざめたというか、表情はそんな雰囲気なんだけど、顔自体は赤いの。
クリフトってほんと赤くなったり青くなったり器用よね。
宿の構造かー。あ。そういえば。そういえばそうじゃない!そうよそうよ!私はにこにこしてクリフトに言った。
「クリフトー、今日は見張りをしなくていいわよね。部屋も分かれてないし仕切りもないし」
「……………………」
「じいも、今日はいっしょに寝るわけよね」
「……まあ、そうなりますな」
「じゃあじゃあ、今日は姫とか教育係とか家来とか、そういうのぜんぶ抜きにして三人並んで旅人しましょっ」
「とんでもないことですっ」
ひっくり返った声を出したのはクリフトだった。
「な、なによ、なんでよー」
「た、ただでさえ仕切りがないというのにまして、ひ、ひ、姫さまと隣り合わせで眠るだなんてそんなっ」
「?」
クリフトは壁のほうを向いてぶつぶつ言い始めた。あ、いつもの独り言だ。
「神よ、これは日頃の善行に対する恩恵なのでしょうか、それとも日頃の悪行に対する試練なのでしょうか。
不肖クリフト、今日ほどあなたの存在を遠くに感じたことは……」
「ちょっとクリフト、どうしちゃったのよ。いきなり神学のお勉強始めないで」
クリフトの独り言は止まらない。やけに神よ神よって言ってる。
なんだろう。ただでさえ仕切りはないのに、いっしょに寝るなんてそんな……なに?神さまが遠いってなに?
クリフトは、私といっしょに寝るのいやなのかな。あ、寝相が悪いからかな。
でもちっちゃなころはいっしょに寝たことだってあったはずなのにな。いっしょに。そう、いっしょに……。
しばらくぶつぶつ言ってたクリフトがやっとこっちを向いた。さっきよりはもとに戻った顔色で言う。
「やはり私は警備をさせていただきます」
「だめよ、今日は三人で旅人するの。クリフトが見張りをするんだったら私も見張りする!」
「なにをおっしゃいますか、姫さまはどうかお休みください」
「いやよ、私が寝るんだったらクリフトも寝るの!」
「姫さま……っ」
「今日はみんないっしょなのっ!」
なんで私こんなに必死になってるんだろ。なんでちょっとだけ泣きそうになってるんだろ。わかんない……。
「……クリフト、姫さまに寝ずの番をさせるつもりはあるまい?今回は引き下がれい」
そこにじいが。じいが……。
「そうよそうよ!引き下がれーいっ」
「そ、そんな……」
じいのまねして私も口をとがらせた。じいが言ってくれれば絶対よ!だって2対1でクリフトの負けだもの!
クリフトは諦めたようにがっくりと下を向いた。私はちょっとだけ胸がちくっとした。クリフトがゆっくりと顔を上げる。
「あの、ブライさま……ではせめて、中央にいてくださいますか……」
「むぅ?」
「あっダメっ。中央は私が寝るの。だってふたりを守るには真ん中にいたほうがいいでしょ?」
「姫さま……いえ、視界にはふたりが同時に入ったほうが一瞬の隙を突かれた際には」
「おぬしら、さっきから何を口論しておるんじゃ。わしゃ疲れた。腰も痛いしのう。この場所はもらうぞ」
「あ、うん。ごめんなさい」
「は、申し訳ありません……」
じいは一番はじっこにおふとんを用意してねっころがった。
「クリフト」
「はい!」
「隣人にはおぬしらは兄妹ということになっておる。おぬしに限ってそんなことはないとは思うが、くれぐれも
わしの目を覚まさせるまねはするでないぞ」
「……はい……」
クリフトは返事をしながら口に手を当てた。難しい顔してる。でも私はじいの言葉が気になって。
「じい、それどういうこと?」
「んん?そうさの、姫さまの素性を知られぬよう兄妹らしい振る舞いを心がけよと言ったんじゃよ」
「ふーん、そういうこと……」
気づいたらクリフトはあっちを向いてた。視線の先を追ってみると他の人たちの荷物とかおふとんとか。
なに見てるの?って聞こうと思ったらクリフトのほうが先にしゃべった。
「姫さま、今夜はやはり、中央でお休みになっていただけますか……」
「え?う、うん……」
クリフトはまた口に手を当てて考えごとしてる。きっと難しいこと考えてるんだろうな。
ふたりを守るには真ん中にいたほうがいいと思ったんだけど、それもちがったのかなあ……。
でも宿の人が戻ってきたせいもあって結局聞けなかった。
夜。
もう一つの大きなテントで夕食をすませてオアシスの水で体を流して歯みがきして。
見たことのない料理、何もかも初めてのことで楽しいはずなのに、なんでか気分はすぐれなかった。
早く三人で休みたい。早く三人でいっしょにごろんてなりたい。私はそのことばっかり考えてた。
宿に戻るともう寝てる人もいた。あの行商人さんももう横になってた。羊を数えてるみたい。声が聞こえた。
「さて、わしらも休みますかの」
「うん」
私はおふとんにごろんてなってブランケットにくるまった。けっこうあったかい。
砂漠の夜は冷えるって聞いたけどこれならぐっすり眠れそう。
「これこれ姫さま、お祈りを忘れてはなりませんぞ」
「……はーい」
私は起き上がって両手をぎゅっとした。私たちの国では朝晩のお祈りはおつとめとして日課になってるの。
お祈りを簡単にすませて私はまたブランケットにくるまった。
となりを見るとブライが上着をたたんでた。反対側を見たらクリフトもぼうしをとって上着を脱ぎ始めてた。
よく考えたら、旅に出てからふたりが着替えてるの初めて見るかも。
だって今までは私が寝るまでふたりは起きてたし私が起きたときにはふたりはもう着替えてたから。
なんか、新鮮だなー。そう思ったら自分が今パジャマになってるのがちょっと恥ずかしくなった。
「では姫さま、おやすみなさいませ」
「うん、おやすみ、じい」
じいもお祈りを終えたみたいでブランケットにくるまった。私はちょっとだけほっとした。
でもクリフトはまだ起きてた。手を胸に当ててぎゅっとしてる。それから両手をぎゅっとして目を閉じた。
たいまつの火でほのかに見える顔は、何か考えごとをしてるみたいにも見えた。長い……。
「……クリフト?」
「……………………」
思わず声をかけちゃったけど返事はなかった。私はずっとクリフトを見てた。
ずいぶん長いこと待ったと思う。やっとクリフトが目を開けた。ゆっくり私のほうを見る。
「姫さま、申し訳ありません。なんでしょうか」
「ううん、ごめんなさい。お祈りのじゃましちゃったのね」
「いえ、そんなことは……少々長すぎましたね」
それだけ言うとクリフトは前を向いた。
「普段はそうでもないのですが、心に迷いや戸惑いがあるとどうしても長くなってしまうのですよ」
苦笑いするクリフト。でも私はぜんぜん笑えなくて。
「……心に迷いや戸惑いがあるの?」
聞いちゃった。クリフトはしばらく黙ってたけど、前を向いたまま言ったの。
「……そうですね。旅に出てからいろいろなことがありすぎまして、未熟な自分を思い知らされる毎日ですよ」
「……そう」
「寝ましょうか」
そう言ってクリフトも横になった。ブランケットを胸もとまであげて、両手を胸に置く。
まるで寝ててもお祈りしてるみたい。
宿の人が来てたいまつの火を消してった。一瞬真っ暗になって、そのうちあたりがぼんやりしてきた。
「お休みなさいませ、姫さま」
「うん、おやすみ」
まわりで寝てるのは知らない人たち。砂漠ではみんなでいっしょに夜を過ごす。
普通の家に生まれてたらきっと何でもないことだったんだろうな。
でも、今は私もいっしょよね。姫とか関係なく普通の旅人として、じいとクリフトといっしょに寝てるのよね。
私今、自由なんだよね。ねえクリフト……。
ふと目が覚めてとなりを見るとクリフトがいなかった。あわてて反対側を見たらじいはいた。寝てる。
なぜかほっとした。クリフト、お手洗いにでも行ってるのかな。どうしよう、私も外に出ようかな。
うん、そうしよう。私が外に出るときクリフトはついてきたんだから、今度は私がクリフトについていこう。
外に出たら少しだけ風がふいてた。月や星がきらきらしてて思ったより明るかった。
だからオアシスのそばでクリフトが座ってるのもすぐわかった。今夜はぼうしのかぶってないクリフト。
「クリフト」
「ひ、姫さま!どうかなさったのですか?」
「どうかなさったじゃないわよ。クリフトがいなかったからさがしに来たんじゃない」
「そ、そのようなこと……」
「っもう、心配させないでよね。ほんとにびっくりしたんだから」
「……申し訳ありません……」
私はクリフトのとなりに座った。クリフトは少しだけ後ずさりしたけど、私は気にしないふりをした。
「夜になると砂漠もずいぶんすずしいわ。風がきもちいい……」
「……そうですね。熱を吸収しやすく放出しやすい、この地表や気候のなせる業だそうですよ」
「ふーん、そうなの」
普通に話はしてるけど、何だかよそよそしい気がする。もう気にしないふりは無理。私は思い切って聞いた。
「ねえクリフトー」
「……なんでしょうか」
「私といっしょに寝るの、いやだった?」
「え?」
「クリフトが今起きてるのって、私のせい?」
「そ、そのようなことは……」
「でも、ここについたときからクリフトずっと変。いっしょに寝ようって言ったときもすっごく反対してたし」
「……………………」
私はまっすぐクリフトを見た。でもクリフトは私から目をそらした。前を見たまま難しい顔してる。
やっぱり、いつもと違う……今までと違う……。ねえ、昨日の笑ってたクリフトはどこ……?
「立場を、考えますから」
「………………」
「お忍びの旅とはいえ、姫さまは姫さまであり、私は一従者に過ぎません」
「…………」
「教育係のブライさまならまだしも、私のような身分の者が姫さまの寝所までお供をするなど」
「だから、今日はそういうの抜きにしてって言ったじゃない」
「……………………」
「私は今日はクリフトの妹なの。じいは私たちのおじいちゃんなの。家族がいっしょに寝ることってあるでしょ?
ちっちゃなころはいっしょに寝たことだってあるのに、なんでそんなに立場立場って」
「それが、以前申し上げた絶対的称号だからです」
クリフトの言葉がやけに冷たく響いた。なんで……。なんで私、泣きそうになってるんだろう。
「…………っ」
「ひ、姫さま……?」
クリフトが私を見たのがわかった。
「だから、だからそういうの抜きにしてって言ってるじゃない!!難しい話なんか聞きたくない!!!
そんなこと言って、ほんとは私のこときらいなんでしょ!?」
「ち、ちがいます!断じてそのようなことはっ!!」
「じゃあなんで、なんで今日はいっしょに寝てくれないのよ!他の人たちはみんないっしょに寝てるのにっ!!
なんで私だけ、みんなと違うのよっ!!!」
「姫さま……」
「なんでっ……」
私に自由を教えてくれたのはクリフト。でも、その自由を奪うのもクリフト……?
私きっと、ショックだったのね。クリフトはいっつも私の意見に賛成してくれる、そう思ってたから。
力強く反対されたことが、まるで私のこと否定されたみたいで、ショックだったのね……。
「姫さま……」
私は返事ができなかった。早く、宿に戻ろう。早くじいといっしょに寝ちゃおう。そう思って立ち上がろうとした。
「姫さま……もしも……もしもの話です」
クリフトが話し始めた。やけに低い声。そう、昨日のフレノールのときみたいに。
私は立ち上がるのをやめて少しだけ顔を上げた。クリフトは、今度はちゃんと私を見てた。
「仮定の条件を持ち出すことは現実性に欠ける話題であり、身にそぐわぬものとすら思っていましたが……
もし、姫と従者、いえ、神官という立場すらなくして申し上げてよいのなら、そのように考慮していただけるのなら、
私の答えには、その……もう一つ、あります……」
「う、うん……」
「このような場に相応しからぬ発言を、お許しいただけますか……?」
「いいわよ、なんでも話して」
そうは言ったものの、少しこわかった。クリフトからまた否定されるようなことを言われたら……。
でも私は次の言葉を待った。きっと、それでもクリフトは私に賛成してくれるって、心のどこかで期待してるのね。
クリフトはやけにまわりをきょろきょろしてた。かと思ったらオアシスのほうをじっと見たりして。なんでだろう?
しばらくたってやっと、遠慮がちに小さくぼそっとつぶやいた。
「……私も、男なんです」
「え?」
私はクリフトの言っていることがよくわからなかった。
「男なんですよ……。ですからその、あまりに目の前に無防備な女性が横たわっていますと、その……」
「………………」
「だ、だきしめたくなったりするんです……」
「…………」
えっと……。私はいっしょうけんめい頭の中を整理した。これは難しい話?かんたんな話?
「い、いえ、だからといって別に好きだからとか姫さまだからとかそういうわけではなく、その……っ
あ、あるんですよっ!男にはそういう……衝動が……っ」
「えっと、じゃあじゃあ、じゃあさ、クリフトの向こうに寝てた女の人も、おんなじように抱きしめたくなっちゃうの?」
「いえ、それは……いや、あの……ああもう、なんと申し上げればよいかっ」
手で顔を隠すクリフト。余裕のない感じが昨日のフレノールと重なる。子どもみたいなクリフト。
「…………あるいは、そういうこともありえるという話です…………」
顔を隠したままクリフトは小さく答えた。そっか。あるんだ。……そっか。そうなんだ……。そうなんだ!
そうよね、私はともかく知らない女の人を抱きしめちゃったら失礼だものね。ううん、変態だわ。痴漢だわ。
だからそうならないようにクリフトは外に出てたのね。
そうか、だから人は宿をとるとき男の人と女の人で別れるのね。確かにお城でも寝るときはみんな別々だったわ。
なーんだ、そういうことだったのかー。そう思ってふと一つの結論にたどりついた。
「クリフトのエッチ!」
クリフトは手で顔を隠したまま小さくため息をついた。
「……ええ、ええ、私は未熟者です……」
やけにがっくりしてるクリフト。さっきまでの冷たい雰囲気はどこへやら。私はもう少しからかいたくなった。
「うふふ、クリフトのえっちー」
「ひ、姫さま……?」
「えっちー」
「……………………」
「クリフトって、ああいう大人の女の人がいいのね。クリフトのへんたーい」
「そ、そんな……もう、勘弁してください……」
「ふふふ。へんたーい」
「でも安心した。私ね、クリフトは私のことほんとにきらいなんだって思ってたの」
「そんなわけありませんよ」
「うん、よかったー」
「私はむしろ、姫さまのほうが……」
「え?」
「その…………寛大さに救われました……」
「え、なんのこと?」
「いえ……私も姫さまへの誤解がとけて安心しましたということです」
やっとクリフトが笑った。もうよそよそしくない。冷たい雰囲気もない。昨日の笑ってたクリフトだ。よかった……。
今夜も月がきれい。星がよく見える。
クリフトが外に出たのはもう一つ理由があって、このきれいな景色を眺めるためなんだって。
さっきまで数えて理由が三つじゃない?やっぱりクリフトって難しいこと考えすぎだわ。
でもオアシスを眺めながらため息をついてまったりしてるクリフトを見ると、ほんとにそうなんだなって思う。
「……私が、姫さまを嫌いになどなるはずがないのです」
「え?」
「毎晩、こうして景色を眺める度に思わずにはいられません」
「…………」
「特にこんな、星のきれいな夜には……」
言いながらクリフトは遠い夜空を眺めた。私もなんとなくいっしょに眺めてみる。
「夜には……なあに?」
「いえ、その、ふるさとや……ふるさとが……い、いえっきれいな星ですね!」
「?う、うん、そうだね」
「私にはあの星はこれから会うはずの強いライバルたちの顔に見えるわ」
「ライバルですか。数え切れないではありませんか」
「その数え切れないライバルたちをどんどん打ち負かしていくのよ!」
「なるほど。そして姫さまがあの夜空の一番星になるのですね」
「そう!私がいちばん輝くの!」
クリフトが笑ってる。よかった。あのとき宿に戻っちゃわないでほんとうによかった。よかったー。
「姫さま、宿に戻りましょうか」
「え?クリフトは大丈夫?」
「ええ、あれはただの衝動ですから。今はもう大丈夫です」
「そっか。わかったー」
「ご迷惑をおかけいたしました……」
「ううん、いいのよ。もしクリフトがあの女の人を抱きしめそうになったら私がみね打ちしてあげるから安心して」
「そ、それはたのもしいですね…」
肩の力が一気に抜けた。クリフトといっしょに宿に戻ってまたごろんとなる。今度はぐっすり眠れそう。
きっとクリフトは、いちばん言いにくいことを言ってくれたのね。男の子の秘密。
私だって、女の子の秘密を話すのはちょっと恥ずかしいもの。
でも、そうやってちっちゃなころみたいに何でも話してくれればいいのよ。あんまり難しく考えないで。
幼なじみなんだから。ねえクリフト……。
「私もあのくらいたくさん買い物したいわ!いいでしょ?いいでしょ?」
「強欲なる者はやがて地獄におちると言いますな。姫さまもゆめゆめ買いすぎることのないように」
「わかってるって。私はささやかな物でいいの。強い武器があればそれで。防具はいいの。武器があれば。
だってやられる前にやっつけちゃえばいいんだから」
「やれやれ。強欲なのやら強情なのやら」
「さすがは姫さまですね」
「さあさ、めずらしいツボはいかが?見るだけでも見てってちょうだい」
ふと女の人に声をかけられた。
「めずらしいツボ?ふつうのツボに見えるけど。どこが違うのかしら?」
「だまされてはなりません。めずらしかろうとツボはツボ。必要のないものは買わないことです」
「ブ、ブライさま、聞こえていますよっ」
「ふふふ。まあまあそう言わずにダンディーなおじいさん、見るだけ見てってちょうだいな」
「な、なぬっ」
「ねえねえクリフト、今の人、昨日クリフトの向こうで寝てた女の人よ。抱きしめちゃう?」
「だ、抱きしめませんっ」
「ふふふ」
南の砂漠のバザー。世界中を旅してるからこの砂漠でバザーを開くのはひさしぶりなんだって。
そんな偶然に出会えるなんて、私はきっと運がいいのね。やっぱり旅って最高だわ。
「フー、しかし暑い暑い。こう暑いと頭がぼーっとしてきますな」
「少しどこかで休みましょうか」
「ねえねえ。私ね、お昼のメニューはもう決まってるの。昨日のご飯のときメニューを見て決めておいたのよ。
休むならあそこにしましょ?ねっねっ」
「そういえばもうすぐ昼時ですね」
「日陰ならどこでもええわい。とりあえず一杯の水が飲みたいのう」
「じゃあ決まり!ほら、あそこのおっきなテント!行きましょ!行きましょ!」
「あ!姫さま探しましたぞ!すぐにお城にお戻りください!王様が、王様が大変なのです!」
「え……?」
突然私たちを呼び止めたのはお城の兵士。楽しく過ごすはずの時間が、音を立てて崩れ始めた。
たくさんの声をありがとうございます。
今回はいかがだったかかなりビクビクしてますが、何かあればご指摘いただけると嬉しいです。
イメージ通りにっていうのは難しいもんですね;
これまで書いてきてわかったこと。
クリフトのアリーナに対する独り言は、すべて周りに聞こえるように言ってたら確実に本人にバレます。
(思いが届くかどうかは別として)
なのでやはりある程度は聞こえない独り言(心の声)にしていただかないとストーリーが進みません。
少なくとも今の自分の力量ではこれが精一杯なんだぜ。
最後に、お一人お一人に返答しますとまた調子に乗りそうなのでまとめてで恐縮ですがお気持ちだけ。
ありがとうございました。
もし姫の率直さとクリフトの不器用さが上手くかみあっていくとしたら次回からかもしれません。
苦悩のクリフトと能天気なアリーナ
この二人は本当にイイ
GJでしたー!
クリフトさん拷問だなw姫がまだまだ無邪気すぎて愛しいぜ
GJ
GJ
ブライも良い味出していますな
次回も楽しみにしています
そしていずれはミントスやらレイクナバ夜の会話も期待です!
437 :
379:2010/11/23(火) 03:44:18 ID:NkHOmguy0
投下してから訂正箇所に気づくという悲劇!今回なんか足りないとは思ってたんです。
でもそれが一番メインのセリフをなぞっている場面だったとは!
なのですみません今さらなのですが、砂漠のバザー編 10/11を差し替えお願いします;
アリーナの「?う、うん、そうだね」より14行分追加になります。何とぞご容赦を。
個人的にあんまり行数が長くなるのは好きでないので10-1/11、10-2/11に分けました。
それじゃ全体が11じゃないですがなんかもう本当にすいません。今後気をつけます;
反応下さった方本当にありがとうございます!
「でも安心した。私ね、クリフトは私のことほんとにきらいなんだって思ってたの」
「そんなわけありませんよ」
「うん、よかったー」
「私はむしろ、姫さまのほうが……」
「え?」
「その…………寛大さに救われました……」
「え、なんのこと?」
「いえ……私も姫さまへの誤解がとけて安心しましたということです」
やっとクリフトが笑った。もうよそよそしくない。冷たい雰囲気もない。昨日の笑ってたクリフトだ。よかった……。
今夜も月がきれい。星がよく見える。
クリフトが外に出たのはもう一つ理由があって、このきれいな景色を眺めるためなんだって。
さっきまで数えて理由が三つじゃない?やっぱりクリフトって難しいこと考えすぎだわ。
でもオアシスを眺めながらため息をついてまったりしてるクリフトを見ると、ほんとにそうなんだなって思う。
「……私が、姫さまを嫌いになどなるはずがないのです」
「え?」
「毎晩、こうして景色を眺める度に思わずにはいられません」
「…………」
「特にこんな、星のきれいな夜には……」
言いながらクリフトは遠い夜空を眺めた。私もなんとなくいっしょに眺めてみる。
「夜には……なあに?」
「いえ、その、ふるさとや……ふるさとが……い、いえっきれいな星ですね!」
「?う、うん、そうだね」
…………ぷ。
「もうー、クリフトったらー」
「な、なんでしょうか」
「こういうの、昨日もなかったー?いい夜とか、きれいな星とか。でも別に私にわかるようにっていっしょうけんめい
かんたんな言葉に変えてくれなくっていいよー」
「は…………」
「夜にはふるさとのことを思うんでしょ?そうよね、お城を出てからもうずいぶんたつものね」
「は、はい……そうですね」
「お父さまも大臣も、神父さんもあのネコも、みんな元気にしてるかなぁ」
「……便りがないのは元気な証拠。皆さま元気にしていらっしゃると思いますよ」
「うん、そうよね」
「私にはあの星はこれから会うはずの強いライバルたちの顔に見えるわ」
「ライバルですか。数え切れないではありませんか」
「その数え切れないライバルたちをどんどん打ち負かしていくのよ!」
「なるほど。そして姫さまがあの夜空の一番星になるのですね」
「そう!私がいちばん輝くの!」
クリフトが笑ってる。よかった。あのとき宿に戻っちゃわないでほんとうによかった。よかったー。
「姫さま、宿に戻りましょうか」
「え?クリフトは大丈夫?」
「ええ、あれはただの衝動ですから。今はもう大丈夫です」
「そっか。わかったー」
「ご迷惑をおかけいたしました……」
「ううん、いいのよ。もしクリフトがあの女の人を抱きしめそうになったら私がみね打ちしてあげるから安心して」
「そ、それはたのもしいですね…」
支援
支援
密かに楽しみにしてます
つか今回の話はコレで終わりかと
乙です
姫様らしい無邪気さでかわいいですな
クリフトも真面目でとっても素敵です。
続編あるなら支援させていただきます
PS版のセリフをなぞったSSアリーナ視点、さえずりの塔 前編いきます。
今回はやっと全体的にセリフが入ってきます。
ただ、今までにも増して長くなってしまったので前編後編に分けました。
ここで一応再確認ですが、そもそもこの「セリフをなぞったSS」を書き始めたきっかけは
PS版でのクリフトの独り言はどこまで独り言(心の声)でどこまで周りに聞こえているのかという点と
アリーナがその思いにまったく気づかないのはなぜなのかという点を強引に解釈するためでした。
なのでスポットはクリフトのアリーナに対するあやしげなセリフに当てていきます。
あーだからアリーナはクリフトの思いに気づかないのかーというもどかしさを楽しんでいただけたら幸い。
PSだけで把握しきれない設定や場面はゲームブック、小説、オリジナル設定を入れていきます。
なるべく全体の雰囲気を損ねないよう気をつけますので何とぞご容赦を。
また、前回は投下後の差し替えも含め演出や見直しの足りなさを痛感いたしました。すみません;
今回はそのあたりも気をつけてみたつもりなのでどうぞっ
「お父さまが大変ってどういうこと!?」
砂漠のバザーで楽しい時間を過ごしている中、突然私たちを呼び止めたお城の兵士。
次に出てきた言葉はお父さまが大変だという一言。
「も、申し訳ありません。急使を承り、すぐに城を出たもので、私も詳しくは、存じないのです……。
とにかく、すぐにお城に戻るようにと、承っております……」
息を切らして答える兵士。よっぽど走り回って私たちをさがしてたんだということがいやでもわかった。
「もしや、王さまの身に何かあったのではっ!?ここはいったんお城に戻るべきではないでしょうか?」
「おお!わが王が!?これはいかん。いかんですぞ。のんきに旅をしている場合ではございません。すぐに城へ戻りましょう!」
じいとクリフトも口々にまくし立てる。荷物をまとめる音。落ち着かない空気。私は……
「お父さま……」
「王さまは国のかなめ。王に一大事あらば国もまた……ひ、姫さま!?」
クリフトが言い終わらないうちに私はもう走り出してた。お城へ、早くお城へ。
「姫さま!お待ちください!!」
「姫!!待たれよ!!」
「姫さま!!」
私は走りながら考える。お城からここに来るまでどれくらいかかった?今から走って帰れば何日でお城につける?
早く、少しでも早く。
「姫さまーーっ!!!」
クリフトの声は聞こえないふりをした。
遠い。まだフレノールに着かないの?私はずっと走り続けた。疲れて少し歩いてはまた走って。
まだ見えない。私、知らない間にこんなに遠くに来てたのね……。
途中で足がもつれて何回も転んだ。転んでる場合じゃない。急がなきゃ。急がなきゃ……。
「姫さま!!お待ちください!!!」
起き上がって砂を払ってたら声が聞こえた。もう顔を見なくてもわかる。クリフトの声。なんでだろう、泣きたくなってきた。
「なによクリフト、待てるわけないでしょ!お父さまが大変だっていうのに」
私は振り返らないで言った。
「ひ、姫さ……ちょ……ま……っ」
クリフトはなかなか次の言葉を言わない。私はイライラして振り返った。
「こうしてる間にもお父さまはっ!……クリフト?」
クリフトはかがみこんでた。やけに息切れしてせきこんで。とっても苦しそう。片手を上げてるのは待っての合図?
そっか……。クリフトも休まずに走ってきたんだ。私より足が遅いのに、体力もないのに、私を追いかけてきたんだ。
ばかクリフト……。私はクリフトの息が整うまで待った。少ししてクリフトは顔を上げる。
「姫さま、申し訳ありません……。お城へですが、走って戻るより早い方法がございます」
「え?」
「こちらを」
渡されたのは1枚の翼。
キメラっていう魔物の翼の力を封じ込めたもので、一度行ったところならどこへでもひとっとびで行けるっていう。
ああ……。テンペの村の道具屋さんで初めてこれを見たとき、そんなのうそよねって笑って、
でもこれがあれば今度はかんたんにお城を抜け出せるわねってふざけて言って、じいもクリフトも困ってて。
それが今目の前に……。
「こんなのうそよ!」
「このような大変なときにうそなどつきませんよ」
「うそ、だってこんな……本当にこんなのですぐお城に帰れるの……?」
「はい。ですからこうして追いかけてきたのではありませんか」
「っ…………」
もうなんでもよかった。早くお城に帰れるのなら。一日でも早く帰りたい。帰りたい……。
私はクリフトから翼の使い方を教わった。
鳥が空を飛ぶみたいに山を超えて一直線に行けるんですって。
でも使い方を間違えると違う場所にもいっしゅんで行ってしまうんですって。
私はいっしょうけんめい説明を聞いた。なんでかこれは自分で使いたかったから。
私は翼をぎゅっとする。
「よかった……本当にこれですぐ帰れるんだ……よかった……。私、もしお父さまの身に何かあったらって……」
お父さまの身に何かあったら。自分で言っておいてはっとした。もしお父さまの身に何かあったら……?
ううん、ダメよ。大丈夫。それにこういうときこそ私がしっかりしなくっちゃ。大丈夫。
そう、たとえ何があってもびっくりしない私でいるのよ。うん。よし。大丈夫。
気づいたらクリフトの説明が終わってた。クリフトは……なんでかうつむいてた。小さくため息をついた気がする。
ため息っていうか、なんだろう。よくわかんない。クリフトもお父さまのこと、心配してくれてるのかな。
「クリフト?」
「……姫さま……」
クリフトが私を見た。なんで……なんでそんなに寂しそうな顔してるんだろう。少しだけ胸がずきっとした。
クリフトが私に手を伸ばしてきた。でも、つかむようでつかまない、宙ぶらりんの手。なんだろう。
「クリフト、どうしたの?」
「…………」
クリフトの伸ばした手をつかもうとしたら先に手をとられた。何かささやいてる。最後に聞こえたのはホイミ。あ。
「あせりは禁物です。この上われわれまでケガをしてはなりません」
「うん……ありがと……」
さっき何回も転んで手のひらにできたすり傷がいっしゅんで治った。クリフトはひざにもホイミしてくれた。
からだがほわっとあったかくなる。クリフトがホイミしてくれるときはいっつもそう。魔法ってほんとに不思議だなー。
きっとクリフトは、私やお父さまのことを心配してくれてたのね。
ちっちゃなころから自分のことより人のことばっかり優先するクリフト。私のことばっかり優先してくれるクリフト。
優しいクリフト……。
なんだかさっきまでの緊張がうそみたいにとけてからだが軽くなった。少しだけ元気も出てきた。
「っもう、せっかくこれから旅が面白くなるっていうところだったのに!でもしかたないわ。お父さまのほうが大事だもの。
旅はいつでもできるんだから、今はがまんよね!」
ちょっと大げさに言ってみせる。
「旅はいつでも…………そうですね」
「そうよ!」
あ、やっとクリフトが笑った。少しだけだけど。でもそう、その笑顔よ。私最近クリフトが笑ってくれないと気になるんだから。
じいはもう先にお城に戻ってるんですって。気を取り直して私たちもお城に向かった。そう、キメラの翼で!
久しぶりに戻ったお城。いつもの風景。変わらない兵士たち。よくぞ戻られましたって言われた。
私にお説教しないし閉じ込めようともしない。お父さまはほんとうに私が外に出るのを許してくれたんだってわかった。
お父さま……。
まっすぐお父さまのもとへ向かう。勇気を出して階段を上がったら、玉座にお父さまの姿を見つけた。
お父さまがゆっくりこちらを向く。いつものお父さま……?
なんだ……なんだ!お元気そうじゃない!私は心からほっとした。
大臣や兵士がよくぞご無事でって私たちを迎える。でも、かんじんのお父さまが私たちに話しかけてくれることはなかった。
お声が……お父さまのお声が出ない。出なくなった。突然。前触れもなく。
どんなにお父さまに話しかけても、お父さまは何かを言いたそうにこっちを見るだけ。なんて苦しそうなお顔なの?
大臣が筆談で少しお話したみたいなのだけど、風邪ではないんですって。原因はわからないんですって。
もう、3日もたつんですって……。
そしたらじいが。じいが、何者かのしわざかもしれないって。お父さまのまわりにまがまがしき気配が見えるって言って。
私は思わずお父さまの手をぎゅっとした。お父さまも私の手をぎゅってしてくれた。ごつごつしてておっきなお父さまの手。
でも、お父さまは何も言ってくれない。何も……。
いっつもお説教とお小言と難しい話。でもたまにお優しい言葉もかけてくれる。あんなにうるさかったお父さまなのに……。
なんだかたまらなく寂しくなってきた。私は思わず大声で叫ぶ。
「お父さまはどうして何もおっしゃってくれないの?何があったの?ねえ!」
「……………………がはっ!げほっ!!」
「王様!!」
お父さまが何かを言おうとしてせきこんだ。手で口を押さえて。お顔を押さえて。とっても苦しそう。苦しい。お父さま……!
「王様、ただ今原因を調べているところです。今しばらくご辛抱を……」
大臣がかけ寄ってきてお飲み物を渡す。私……
私、どうすれば。どうすればいいの?どうすれば……。教えて。教えてお父さま……。
私はまた叫んでた。
「悪いやつらも私だけをねらえばいいのよ!私は強いもの。私なら……。お父さま……っ」
気づいたら私は泣いてた。後ろでじいか誰かが何かお話してたみたいだけどもう耳に入らなかった。
私はずっとお父さまを見てた……。
お父さまは私を見たあと、ぼんやりと遠くをながめた。寂しそうな、つらそうなお顔……。
お父さまは今、何をご覧になっているの?何をお考えになっているの?何を伝えたいの?何を……
「……姫さまは私が命にかえてもお守りいたします!」
ふいに聞こえたのはクリフトの声。私ははっとした。振り返るとクリフトが片ひざをついてお父さまを見てた。
やけに真剣な顔。お父さまもクリフトを見てた。まるでその声にご返事しているかのような、真剣なお顔……。
私はなんでか顔が熱くなった。
「ち、ちがうわ!私がクリフトを守るのよ!」
「姫さま……」
すっかり現実に戻った。そうよ、悲しんでる場合じゃないわ。私はもう一度お父さまの手をぎゅっとして言った。
「お父さま。もう少しだけ待っててね。次に帰ってきた時はきっと。きっとアリーナがお父さまのご病気を治してさしあげます!」
お父さまももう一度私を見て、手をぎゅってしてくれた。少しだけ目がうるんでるように見えた。
悔しい。なんでだろう、悔しい。なんだかもやもやする。落ち着かない。
私は今じいといっしょに裏庭に向かってる。大臣が裏庭のゴンじいなら何かわかるかもしれないって言ってくれて。
じいがゴンじいのこと知ってるみたいだったからいっしょについてくことにしたの。
でもクリフトは他に手がかりがないか探してきますって言って。何か進展があったらお互いに報告しようってことで別れた。
私が今もやもやしてるのはきっとクリフトのせい。
クリフトが大きな声を出さなければ私はきっとずっとお父さまを見てた。何があってもびっくりしないって決めてたのに……。
クリフトにお守りいたしますなんて言われたのもいやだった。私がクリフトを守るんだから。そう、私が守るんだから……。
「フム。ごくつぶしの詩人もたまには役に立つと。マローニに会いにゆきますか」
気づいたら私はゴンじいのとこにいて話が勝手に進んでた。
「マローニってあのサランの町にいるマローニ?歌ばっかり歌ってるあの人が何か知ってるとでもいうの?」
「ひとつの可能性ですがのう。しかし、姫さまもなかなかおっしゃいますな」
あ、ちょっと失礼な言い方になっちゃってたかな。でも今はあんまり気分がすぐれないの。
ゴンじいにもう一度くわしく聞いたら、マローニも昔のどを痛めたことがあって、でも今はこの国いちばんの美しい声だから、
もしかしたら何か知ってるかもしれないんだって。うーん。微妙。
「……でも他に手がかりはないわね。行ってみましょう!」
ゴンじいにお礼を言って私たちはサランへ向かった。クリフトは呼ばなかった。
「フム。この者の声はエルフの薬のせいだったと。まあ多くは語るまいて。今は砂漠のバザーにてさえずりの蜜を手に入れるが先」
マローニに話を聞いたら、さえずりの蜜というエルフの薬を飲んだために美しい声になったんですって。
その蜜は昔砂漠のバザーの道具屋で見つけたんですって。
砂漠のバザーって……あそこじゃない!だって世界中を旅してるからあそこでバザーを開くのはひさしぶりだって……。
「そうですね。もう5年以上は前のことですよ」
「5年以上も前……?」
「ええ。またあそこでバザーが開かれているのですか。なつかしいですね」
そんなに前のことだなんて……私はやっぱり運がいいのね。
マローニにもお礼を言って私たちは教会をあとにした。
「他にお父さまを治す手がかりはないわ。さえずりの蜜にかけてみましょう。じい、キメラの翼をちょうだい」
さっきゴンじいの部屋に行ったとき、何かのお役に立つかもしれないからってキメラの翼をもらったの。
さっそく役に立つわ。もうその効力は実証ずみだもの。悔しいけど、うそでもいんちきでもなかった、魔法のアイテム。
「キメラの翼?ほっほっ。そのような道具に頼らずともこのじいめの魔法でひとっとびですぞ」
「うそ!じいったらそんな魔法使えるの!?」
「姫さまが城へ戻る決意をしてくださればすぐにでも披露できたんですがのう……」
「っもう、お説教はいいわよ。じゃあ早く行きましょう」
「はて、姫さま。金の管理はクリフトのアホめに任せております。あやつを連れてこなければ買えませんぞ」
「え?」
クリフトの名前を出されてドキッとした。って、なんでドキッとするのよ。
「えっと……そっか。ただで手に入るわけじゃないものね」
「詩人など何の役にも立たぬと思っておりましたがたまには良いこともしますな。ささ、早くクリフトのアホタレを呼びに行きますぞ」
じいのほうがもっと失礼ね。じいも気分がすぐれないのかな。
お城に戻ったときには日がもう傾きかけてた。早く行かないと道具屋さんがしまっちゃうかも。
クリフトは教会かしら。私は勢いよく扉を開けた。
「おや姫さま。クリフトでしたら奥の部屋にいますよ」
「あ、ありがとう神父さま」
「いえいえ、お元気そうで何よりです」
いつもと変わらないやりとり。でもすっごく久しぶりな気がする。そう、神父さまは私が行くと真っ先にクリフトの居場所を教えてくれるの。
神父さまもお元気そう。うん、何も気にすることはないわ。私は奥の扉も勢いよく開けた。本が散らばってる先にクリフトがいた。
「ひ、姫さま!扉の開閉は静かにと常々申し上げているでは……ああ、また入り口もそのような勢いでお開けになったのですね?」
「しょうがないじゃない、こうなっちゃうんだもん」
いつもと変わらないやりとり。でもすっごく久しぶりな……あ、いつものお説教クリフトだ。
少しだけほっとした。だってさっきのクリフトはまるで別人みたいに見えたから。うん、ほんとに何も気にすることないわ。
「クリフト、バザーに戻るわよ」
「え?……何か手がかりが見つかったのですね!?」
「そう、早くバザーに戻るわよ」
「ああ、お待ちくださいすぐに片づけますので」
クリフトはバタバタと本を片づけ始めた。ちらっとタイトルを見ると「聖歌の歩み」とか「解呪の手引き」とか「信仰と祈り」とか。
ああ、難しそうなのばっかだわ。どうせならこう「格闘技の歩み」とか「護身術の手引き」とか「パンチとキック」とか。
そういうのなら私だって読んでみようかなって気になるのに。
片づけを手伝おうとして一番手前の「信仰と祈り」って本を取ろうとしたらクリフトに先にとられた。すぐ終わるから大丈夫だって。
だからって私が取ろうとしたのを取らなくてもいいじゃない。ちょっと気分悪いわ。
「クリフト、私も少し調べ物をしたいので書物はそのままにしておきなさい」
神父さまがひょいっと顔を出して言った。
「神父様、ですが」
「それよりも、何やら急ぎのようではありませんか。さあ、早く出かける準備をなさい」
「は、はいっ」
急いで荷物をまとめるクリフト。あ、そうだ。そうだった。私は神父さまに頭を下げる。
「神父さまごめんなさい。もう少しだけクリフトをお借りしていきます」
「姫さま、人を物みたいに言わないでください」
「ええ、ええ、構いませんよ。クリフトのひとりやふたり、どんどん持ってゆきなさい」
「神父様……」
「ですが、また東に行かれるのですね」
あ。そういえばお城を出る前神父さまは東の空からあやしげな気配がどうのこうのって言ってたんだっけ。
神父さま、近ごろは胸さわぎがして眠れないんですって。もしかして、神父さまは何か知ってるのかな。
大臣がお父さまのことは他のみんなには知られないようにしたって言ってたから神父さまも知らないはずだけど。
お父さまのことはみんな知らない……心配をかけないように気をつかうだなんて。お父さま……。
お父さまはきっと私が治してみせるわ。ぜったいに治してみせるわ。
教会を出るとき神父さまは気をつけて行ってらっしゃいって言ってくれただけで他にはなんにも言わなかった。
私たちに事情も聞かなかった。
だから私たちもお父さまのことは話さなかった。
「ほほう、ニブい神父でも何かを感じとっているというわけですな。これ以上国のものを不安にさせぬためにも王さまを!」
「ブライ様、神父様はニブくありませんよ。むしろとても鋭い方です。
ですが、エルフの薬ですか。なるほどそれなら王の病気も!さあ行きましょう。砂漠のバザーへ」
準備は万端。時間はギリギリ。でももし道具屋さんが開いてなくても実力行使でさえずりの蜜を売ってもらうわ。
「お父さま、すぐにアリーナが病気を治してさしあげます。だからそれまでお元気でいてください……」
「さあさ、急ぎましょう!」
じいが何かささやいた後、大きく叫んだ。ルーラ。私たちは再び砂漠のバザーへ。
さあ、目指すはさえずりの蜜!
ただひとつ気になったのは、さっきまで喜んでたクリフトがまた寂しそうな顔でうつむいたことだった。
あああ、
>>448-449間の一行入れ間違えたー!!内容的には変わらないのでよしにしてくれ。
たくさんの声をありがとうございます。前回は投下後の差し替えすみませんでした。
>>438-439は
>>431の差し替え版です。よろしくお願いします。
今回はいかがだったでしょうか。後編もなるべく早く書き上げるつもりですので今しばらくお待ち下さいませ。
苦悩のクリフトと能天気なアリーナは恐らく今後のメインテーマになっていくかと思われますぜ。
ミントスはセリフをなぞる以前に一大イベントがあるので実は少しずつ考案中です。
レイクナバ夜……「私もいつかは愛する人と」のくだりでしょうか。
あそこは確実に周りに聞こえている独り言っぽいですね。確かに何かが起こりそうで自分も期待です!
これまでの声でさり気なくブライおじいちゃんを見て下さっている方もいてちょっと感激です。
おじいちゃんはもちろんですが、王さまを始め大臣や神父さんなどマイナーな方々も実はけっこう好きなんです。
やはり子どもたちが活躍する陰にはこういった大人たちの働きがあるんだろうなと。
アリーナ視点では書けるはずもないですが、ここ2、3日でおじいちゃんちょっと寝不足気味です。
これからも恐らく夜更かしするだろう二人の保護者的立場にあるおじいちゃんをどうか応援してあげて下さい。
最後に、支援ありがとうございます。どこまで行けるかわかりませんがこれからもよろしくお願いします。
GJ
すまん、前回うそこいたorzしかもまた調子に乗っちまったorzorz
PS版のセリフをなぞったSSアリーナ視点、さえずりの塔 中編いきます。
書いてたら前編後編じゃ足りなかったんで許して下さい;
次回でさえずりの塔制覇します。今度こそ。
反応下さった方感謝です。もし何かありましたらどうかご指摘下さい。
お父さま。声が出せないだなんてすごくつらいはずよ。助けられるのは私たちだけよ。絶対にご病気を治してみせるわ!
「さえずりの蜜ならもしかしたらお父さまの病気も治せるかもしれない。さあ 急ぎましょう!」
「では行きますぞ!」
私たちはじいの魔法ルーラで再び砂漠のバザーに舞い戻った。夕方だったせいかやっぱり片づけ始めてるお店もあった。
「さえずりの蜜はどこ?早く手に入れてお城にもどらなくちゃ!」
私たちは急いでお店の人たちに聞いて回った。
「さえずりの蜜?うーん、そんなのあったかなあ」
「さえずりの蜜?ああ、昔あったかねえ。向こうの道具屋で聞いてみておくれ」
「道具屋?ほら、あそこでシートをかけてるとこだよ」
私たちはやっと道具屋さんへ!
「さえずりの蜜?ああ、この店にも昔1つだけあったっけ」
「1つだけ?今は置いてないの?」
「今はないのよ。あれはたまたま手に入ったものだったからねえ」
…………。
「あー、でもエルフが来るという西の塔に行けば今も手に入るかもね」
「西の塔?そこに行けばあるの!?」
「前もあそこで手に入れたものって聞いてたからねえ。でも昔と違ってあの塔には魔物が住み始めたしやめたほうがいいと思うよ」
「魔物が何よ!そんなの私が恐がるとでも思ってるの!?行きましょう西の塔へ。そしてさえずりの蜜を手に入れるのよ!」
「フム。ここより西にある塔。そこにさえずりの蜜があると。ならば決まっております。魔物が出ようが塔にのぼりさえずりの蜜をこの手に!」
じいも賛成してくれた。やった!じいが賛成してくれるって初めてじゃないかしら。私はクリフトに振り返る!
「ええ、行きましょう」
クリフトも力強くうなずいた。初めてみんなの意見がいっしょになった!どうしよう、ワクワクしてきたわ。
「目的地もはっきりしたところで少し腹ごしらえをしますか。腹が減ってはなんとやらですからな」
「あ」
じいに言われたらなんだか一気におなかがすいてきた。そういえば今日のお昼まともに食べてなかったんだわ。
「そうね!ひとまずごはんにしましょう!」
「あ!姫さま!王様はいかがでしたか?もう心配で心配で……」
振り返ると兵士が。私たちにお父さまのことを伝えに来てくれた兵士だわ。私は思わず口ごもる。
「フム、この度はご苦労だったの。王はずっと過労が続いていたようじゃ。今は安静にしておるゆえじきによくなるじゃろう」
「そ、そうですか……」
「姫さまの長期不在もたたっておったようでの、一度顔を見たらまあ落ち着きよったわ。そう心配しなくてもよいぞい」
「はい……」
すかさずじいがごまかした。じいってごまかすの本当に上手だわ。
兵士は持ち場に戻ってった。テンペの件があってから見回りをたくさんするようになったみたいでしばらくここにいるみたい。
もっと早くこうなってればテンペもあんなになるまで苦しまずにすんだのにね。でも……
「私、うそをつくのはあんまり好きじゃないの。でも、この人に本当の事を知らせたほうがいいのか、それとも……?」
私は兵士を見ながら考える。だめ。言えないわ。お父さまがあんなに苦しそうなお顔をしてたなんて、私とても言えない……。
「王のご病気についてはなるべくご内密に」
「クリフト……」
まるでクリフトが私の心を読んだみたいに言ってきた。勘の鋭いクリフトっていや。でも言えないのは事実であって……。
「そうですよ!だって私たちがすぐに治してしまうんですから」
…………。
「うん。そうよね。すぐに治るんだもんね!」
「むむ……。そうですな。ここは黙っておきましょう」
ちょっと悔しい。またクリフトに先を越された気がする。でもすぐ治るって言われて少し気が楽になったのも事実であって……。
クリフトって不思議。
私たちはやっと落ち着いてごはんを食べた。スパイスのきいたシチューとそのままでも味のあるおっきなパン。
「西の塔かー。どんな魔物が出るのかしら」
「エルフが来る塔。さぞかし高い塔なのでしょうね。……っ」
クリフトが少し身震いした気がする。
「高さがなによ、何階でものぼってやるわ!さえずりの塔!」
「な、なんですかその名前は」
「え?さえずりの蜜があるからさえずりの塔!」
「いやはや、安価なネーミングじゃのう」
「い、いいじゃない!さえずりの塔なの!今日から西の塔はさえずりの塔!」
ごはんも終わってひと休み。じいはお手洗いに行ってる。なんとなくクリフトを見たらうつむいてた。
あれ、確かさっきまで地図を見てたはずだけど。よく見たら地図を持ったままうつむいてた。あ、また寂しそうな顔してる……?
「クリフト、どうしたの?」
「え?あ、どうかしましたか?」
「私がクリフトに聞いてるのよ」
「そ、そうでしたか」
「そうよ。どうかしたの?」
「…………」
黙っちゃった。でももう慣れたわ。なんでもありませんって言ったらもっと聞いてやるの。私はクリフトの返事を待った。
「姫さま……」
「なあに?」
「一つ、お伺いしてもよろしいでしょうか……」
「え、なによそんなに改まって。いいわよ、なんでも聞いて」
地図をテーブルに置いて私のほうに向き直る。今回はなんでもありませんって言わなかったわね。
クリフトは少しだけうつむいたまま小声でぼそっとしゃべった。
「……もう少しだけ、とは、どういう意味だったのでしょうか……」
「え?」
「その、神父様とお話されていたとき、もう少しだけクリフトをお借りしていきますと……」
「えーと。私そんなこと言ったっけ?」
「え?」
神父さまとお話してたとき?
確か神父さまは、クリフトは奥にいますよ、早く準備をなさい、眠れません、お気をつけて行ってらっしゃい神のご加護のあらんことを。
んーいつ言ったんだっけ。もしかしてどっか抜けてる?今日はいろんなことがありすぎてぜんぶ覚えてないわ。
「いえ、あの……覚えていらっしゃらないのならいいのです。おかしなことを聞いて申し訳ありませんでした」
「んー……」
なんか気になるわ。こういうのがもやもやしていやなのよ。
「ねえクリフトー」
「は、はい」
「私はクリフトみたいに難しいこと考えてしゃべってるわけじゃないの、だからそんな言葉のひとつひとつなんて覚えてないのよ」
「い、いえその……はい……」
「だから、どうしてそんなことを聞こうと思ったのかを教えてちょうだい。そのほうが早いわ」
「…………」
また黙っちゃった。うつむいてる。きっとクリフトの頭の中は今難しいことでいっぱいなんだろうな。私はもう少し待ってみた。
「では、では……っ……もう一つだけ、お伺いしてもよろしいでしょうか……」
「っもう、クリフトったら。前も言ったじゃない。いいのよ、なんでも聞いて、なんでも話して」
クリフトは下くちびるをかんだ。またそわそわしてる。まるで昨日のクリフトみたい。また男の子の秘密でも打ち明けるのかしら。
「……その……王のご病気が完治されたら、また旅を続けられますか?」
「え?」
思わぬ質問にちょっとびっくりした。
「もちろんよ!だってバザーも全部回りきってないし、まだ他にも行ってないところがありそうだし、それに!」
夢のような国!エンドールの武術大会!
「武術大会の出場者も、きっともっと強い人と戦いたいと思うのよね……。じつはお姫さまでしかもものすごーく強い!たとえばそんな子とか。
お父さまが治ったら許しては……」
許しては……
「くれないわよね。はあー……」
「…………」
「でもでも、まだこの大陸は回るつもりよ!それでうんと強くなって、お父さまを拝み倒すの!」
「そう、ですか」
「そうよ!」
あれ、クリフト、少しだけ笑った?
そういえば、前笑ったときも旅の話をしてたときだった気がする。そう、旅はいつでもできるからって言ったとき。
なんでだろう。なんでそこだけははっきり覚えてるんだろう。
――私は姫さまと外に出たかったんです!――
ふとフレノールでのクリフトの言葉が浮かんできた。なんで今になって思い出すんだろう。
クリフトが旅に出たいのは私といっしょで強くなりたいからであって、クリフトだったらたぶんいつでも旅に出られるわけで。
私がいっしょに強くなろうねって言ったからって別に本当にいっしょに強くならなくてもいいわけで。
――姫さまは私が命にかえてもお守りいたします!――
〜……。
なんであのときのクリフトが浮かんでくるのよ。お父さまと向かい合って真剣な顔してたクリフト。お父さままで真剣な顔しちゃって。
別にあのセリフは兵士たちだって普通に言うし、私が姫っていう立場だから言っただけで、特別でもなんでもないわけで。
あーもう頭の中がグチャグチャだわ。結論は、私は真剣な顔してるクリフトが苦手ってことね。
いつでも弱虫で泣き虫で私のあとばっかついてくるあのころのクリフトだったら私もこんなに気にしなくてすむのにっ
「姫さま?」
クリフトが顔をのぞきこんできた。クリフトの目に私が映る。変な顔した私。あーもう!
「クリフト!」
「はい!」
「クリフトは、私が守るんだからね!」
「は、はい?」
「私が守るの!じいも私が守るの!だから、クリフトは私のあとをついてきなさい!」
「は、あ……」
クリフトは驚いた顔で私を見てる。
「私のあとをついてくるの!いいわね?」
「は、はい!」
大げさに返事するクリフト。でも、少しだけ笑ってもう一度言ったの。
「はい、姫さま……。どこまでもついていきます……」
「うん!」
「なんだかみなぎってきたわ!クリフト、今からさえずりの塔に行くわよ!」
「い、今からですか?」
「そう、今からよ!」
外はたぶんもう真っ暗ね。でもなんだか無性に動き回りたい気分なの。
「朝までなんて待ってられないわ。お父さまのご病気を治すためなんだから、急いだほうがいいに決まってるじゃない。
誰が何と言おうと私はぜったい行くからね!」
「そうですか……。では行きましょう、今から」
「え?」
今度は私が聞き返しちゃった。だって。
「旅の支度もできておりますし、ブライ様が戻られたらすぐにでも参りましょう」
「え、だって、いいの?だって、夜歩くのは危険だから宿をとりましょうっていつも言うじゃない」
「それは確かにそうですが、事情も事情ですし、姫さまがそこまでおっしゃるなら私にお止めする理由はありませんよ」
「…………」
「私はただ、おそばに……この身に代えても姫さまをお守りするだけです」
あ。またあの顔。私の苦手な真剣な顔。だ、だから私がクリフトを守るって言ってるのになんでそういうこと……
やっぱり顔が熱くなっちゃう。
「じいは?じいはきっと反対するわ」
私は目をそらして言った。
「いえ、いえ……王の安否を気遣われるそのお気持ちは、きっとブライ様にも伝わると思いますよ」
「………………」
「姫さま……」
クリフトが私を見てる。きっとものっすごく見てる。でも、あの真剣な顔してると思うと私は見られない。どうしよう。
「わしがなんじゃって?」
「じい!」
振り返るとじいが戻ってきてた。じいも出かける準備ばっちりだった。うそ!なんで!
思わずクリフトを見たらクリフトは下を向いてた。それもなんで!
「聞けば、塔に行き着くまで最低でも二日はかかるとのことじゃ。途中大森林を抜けるようでの。
砂漠に大森林、前回のように早朝に出ればすいすいと行き着けるわけでもなさそうじゃ。
山での野宿もごめんじゃが森での野宿もごめんじゃからの、今のうちに行けるところまで行っておいたほうがいいじゃろう」
「では、ブライ様……」
クリフトが顔を上げた。私はクリフトを見たりじいを見たりで忙しい。でも今度はしっかりとじいを見た。
「眠いしコシも痛いし夜出歩くのは感心しませんが、いたしかたありませんな」
「ブライ様……」
「う、そ……」
話の展開が早すぎて頭がついていけない。つまり、どういうこと?私はいっしょうけんめい頭の中を整理した。
夜に出かけてもいい。じいもクリフトも賛成してくれたんだ。つまり、そういうことなんだ。なんで……。そんなの初めて。
前にテンペへ行くとき一度だけ野宿をしたことがあったけど、あのときはさんざんお説教してたのに。
フレノールでもさんざんしかられて、黄金の腕輪を取りに行くときも砂漠のバザーへ行くときもずっと朝からだったのに。
――自由――
私は今、自由なのかな。ねえクリフト……。
私はクリフトを見た。そしたらクリフトも私を見て、笑顔で言ったの。
「行きましょう、姫さま」
「…………うん…………」
私たちはバザーを出てさえずりの塔へ向かった。はんぶん泣きそうになってたのは気合いでこらえた。
砂漠を抜けて森の近くまで来て仮眠をとる。あたりには何の明かりもない真っ暗闇。
じいが言うには、森の中は魔物たちの住み家みたいなものだから少数で野宿するには向かないんですって。
魔法も発動させにくいんですって。なんでって聞いたらクリフトに木々を傷つけてしまいますからねって言われた。
じいもそういうことじゃって。ふーん。そういうものなのかな。魔法のことはよくわからないや。
寝袋にくるまったけど眠れなくて夜空を眺めた。今日は少しくもってる。月や星が見えたり見えなかったり忙しそう。
じいも寝袋にくるまった。クリフトだけはやっぱり起きてる。今夜はじいと交代でたき火の番をするんですって。
私も見張りするって言ったんだけどクリフトに姫さまは塔に着いてからが出番ですよって言われた。
私はぼんやりとクリフトを眺める。あごに手をついて考えごとしてるクリフト。目を閉じた。あ、うつむいちゃった。
…………。
「クリフトー」
「…………」
「クリフトー?」
「え、あ、なんでしょうかっ」
「何考えてたの?」
「い、いえ、特に何も……」
「でもうつむいてたじゃない」
「…………」
クリフトは黙って私を見てる。たき火の明かりだけじゃよくわからない。今どんな顔してるの?
「クリフト……?」
「…………」
クリフトはしばらく私を見てたけどゆっくりたき火のほうを向いた。
「エルフは不思議な種族。魔法やさまざまなチカラを持っているといいます」
「エルフ?」
「ええ、私たち人間に比べて長身で痩せ型であり、耳がとがっているのが特徴だそうですよ」
「ふーん」
「古くから人間との接触を避けてきた種族だそうで、さえずりの蜜を手に入れられるかどうか少し不安ではあります」
「そんなの行ってみなくちゃわからないじゃない」
「……そうですね」
クリフトが少し笑ったのがわかった。っもう、また難しいこと考えて悩んでたのね。クリフトのばか。心配性。
クリフトはそのあともエルフのこと、魔法のこと、いろんなことをお話してくれた。クリフトの低い声がだんだん遠のいてく。
私は話を聞いてたつもりだったんだけど気づいたら空が明るくなってた。じいもクリフトも出かける準備をしてた。
「おはようございます、姫さま」
「おはようございますじゃ、姫さま」
「んーおはよー……」
昨日のことを思い出そうとしてもはっきり浮かぶのはクリフトの「お休みなさいませ、姫さま」っていう優しい声だけ。
バザーで買っておいたパンや干し肉で朝ごはんをかんたんにすませて私たちはまたさえずりの塔へ向かう。
大きな森を抜けて塔にたどり着いたときにはまた真っ暗だった。
GJ
なんで二連発ワロタ
GJ
支援
464 :
379:2010/12/21(火) 00:32:05 ID:o95zAqha0
従者の心〜を書いている者です。書くのが遅くて申し訳ない。
当初は保守ネタのつもりがなんてこった。
もう少し時間がかかりそうなので申し訳ない分自分が保守しときます。
ほっしゅ
あけおめ
クリアリ
ほしゅ