DQ3の妄想パーティを晒すスレ3

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89 ◆uOve0/ks1k
女勇者SS(戦勇商僧)
カンダタ ・シャンパーニ

子分A  「おかしら!塔内をうろついている変なチビを見つけました!」
カンダタ 「……どう見ても子供だな。要らんぞ。お前ら三人でカザーブにでも送ってこい。丁重にな」
子分B   「お嬢ちゃん。迷子になったのか?カザーブの村まで送ってやるから、おじちゃんたちについてきな」
女商人   「子供じゃないわよ!!!」
子分C   「泣きそうな顔をして怒ってるぞ、きっと、お前の顔が怖いんだよ」
子分B   「ごめんごめん、アメ玉あげるから、機嫌なおしてよ。ね?」

女勇者   「意外と紳士的な対応だね……」
男戦士   「というか、完全に子供あつかいだな」
男僧侶   「誰ですか、盗賊たちは女日照りだから、女を囮にすればスキを見せるとか言ったのは」
男戦士   「やっぱ、発育不良では無理だったか……でも、とりあえず手下を引き離す事には成功したようだぜ」

カンダタ  「ナニモンだお前ら?」
男戦士   「アリアハンの勇者、オルテガの息子と、その頼れる仲間たちだ」
カンダタ  「ほう、オルテガに勝るとも劣らぬ見事な体格だな」
男戦士   「ん? 俺じゃねえよ。オルテガの息子はこっち」
女勇者   「どうも、はじめましてカンダタさん」
カンダタ  「コイツが? 女みたいに細い奴だな……それで、3人で俺をどうしようというんだ」
女勇者   「ボクは金の王冠を返してもらいたくてきたんです」
カンダタ  「ははあ、さっきの子供もお前たちの仲間か。1人になった俺を3人で袋叩きにしようと」
男戦士   「一騎討ちが所望か?」
カンダタ  「それで負けたら、俺も引き下がろう。相手はお前か?」
男戦士   「かまわねえぞ。やるか? ……って、勇者?」
女勇者   「ボクが相手するよ、カンダタ」
男僧侶   「体格差が有りすぎますよ。やめておいたほうが……」
カンダタ  「舐められたもんだな。お前など相手にならん」
女勇者   「……怖気づいたんですね?」
カンダタ  「……なに? では、望みどおり、相手してやろう。後悔するなよ!」

男戦士   「へえ、なかなかやるもんだな……半身でかわして、飛び込んできたカンダタに何度も浅手を負わせてる」
男僧侶   「威力に特化したオノは、軌道を途中で変化させにくいんですよ。勇者のすばやさが勝ってますね」

カンダタ   「ふん……チョロチョロうごきまわるもんだな」
女勇者   「カンダタ、キミのオノはボクには当たらない。そして、ボクは簡単に傷を負わせられる。降参した方がいい」
カンダタ   「こんなのは、傷のうちに入らんよ」

男戦士   「カンダタの動きが止まったな。安易に仕掛けなくなった」
男僧侶   「戦い慣れているだけあって、不利を悟るのも早いです」
男戦士   「なんかヤな予感するんだよな」

90 ◆uOve0/ks1k :2008/09/17(水) 05:56:34 ID:vo2YNrk40
女勇者   「手が止まったね。今度は、ボクの番だ。 それっ!」
カンダタ  「……。ふんっ!!!!」
女勇者   「えっ!? きゃあっ!」

男戦士   「……やっぱりだ。攻撃が当たらないから、迎撃に切り替えたんだ」
男僧侶   「勇者は剣と自分の軽量をカバーするために、攻撃時に体重をかけますからね……カウンター食らうと痛いですよ」
男戦士   「とっさに盾で防いだものの、見事に弾き飛ばされたな。 ……立てるかな」

カンダタ  「お前は動きも良いし剣の使い方も巧い。しかし力が足りない。遮二無二襲い掛かってくる低級モンスターや
       バカな人間相手なら勝てるだろうが、知恵を使ってくる敵には勝てん。 状況を打開するのは、力なのだ」
女勇者   「……くそっ!」
カンダタ  「自分の特性を知らずに一騎討ちに応じてしまうのは、若い証拠だ。自分の欠点をカバーすべく男の戦士を仲間に
       選んだのかと思っていたのだが」
女勇者   「……ボクはまだやれる。勝ち誇るのは早いよ」
カンダタ  「俺は盗賊だ。戦士ではない。お前の出来を見るために、すばやさを封じて戦ったのだ。本気で行くぞ!」

男僧侶   「急にすばやさがあがったような……」
男戦士   「セーブして戦ってやがった。 勇者もかわすどころか、防ぐのがやっとだな。手当ての用意だ」

91 ◆uOve0/ks1k :2008/09/17(水) 06:00:47 ID:vo2YNrk40
女勇者   「わあっ! ひゃっ!」
カンダタ  「……ふん、まだまだだな」

男僧侶   「勇者の後ろに回って、首筋にオノを突きつけましたよ」
男戦士   「剣を持つ方の手首もガッチリつかまれてる……勝負あったな」

カンダタ   「体格に劣り、力が無いのをすばやさで補うやりかたか。しかし、どちらも中途半端だ」
女勇者   「ち、畜生……はなせ!」
カンダタ   「しかし、この細い身体は……もしかして、お前は女か?」
女勇者   「……!」
カンダタ   「図星のようだな……。降参しろ。さもなくば、仲間の前で丸裸にひんむくぞ」
女勇者   「は、はい……」

男戦士   「剣を落とした。 降参だな」
男僧侶   「戦士、あなたならカンダタに勝てますか?」
男戦士   「力だけならなんとかなるが、すばやさで格段に劣る。まあ、無理だろうな」

カンダタ   「もう来るなよ」
女勇者   「また挑戦する! 首を洗ってまっていろ!」
カンダタ   「今度来たら、お前を人買いに売ってやろう。その前に、色々と楽しませてもらってからな」
女勇者   「……! そ、そんな脅しには乗らないぞ!」
男僧侶   「声が震えてますよ。止めを刺されなかったのは幸運です。とりあえず引き上げましょう」
男戦士   「剣の修行のやり直しだぜ……」


男戦士   「なんだこりゃ? 室内がぬいぐるみやお菓子だらけだ」
女商人   「カンダタの子分たちが、色々買ってくれたの」
女勇者   「なんでまた……?」
女商人   「故郷が戦乱で滅んで、家族を無くしてるんだって。カザーブまでの長い道中で色々とお話をしているうちに、
        みんな、まるで死んだ妹や娘のようだって言い出して、最後には泣いて別れを惜しんだのよ」
男僧侶   「これも人徳って言うんですかねぇ……」