DQ3の妄想パーティを晒すスレ3

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84 ◆uOve0/ks1k
ノアニールの幻夢

リズ   「マリーの部屋に入れないわ」
アル   「ガスの部屋もだよ」
リズ   「二人とも、中にいるのは物音でわかるわ。外に出て、窓から室内を窺いましょう」

ガス   「わはははっ、○○ちゃん! それに○○ちゃんも!」
メイドA  「うふふ、ガセットさま♪」
メイドB  「あーん、メイドAだけずるいわ」

アル   「……ガスが、この世の天国状態になってますね。大勢のかわいいメイドたちに囲まれて」
リズ   「不思議な光景ね……」
アル   「あれ、一人、リズそっくりなのもいるよ」
リズ   「……というより、私そのものね。ほら、あの娘はマリーの背丈を多少伸ばしたような感じでしょ」
アル   「本当だ……どうなっているんだ」

マリー  「ちゃんと言う事を聞かないからよ!」
メイドC  「マリー様、お許しを……うっ!」
マリー  「だめ、まだ許さない! もう抜け出そうなんて考えちゃだめよ!」
メイドD  「………」

アル   「マリーが半裸のメイドをムチ打ってるよ……楽しそうな顔をしてる」
リズ   「打たれているのは、おそらくわたしね」
アル   「そのようすを見ているもう一人のメイドは、ミンチンを若くしたような……」
リズ   「自分がムチ打たれているのをみるのは不愉快だわ……いきましょアル」

リズ   「……ねえ、アル、いまあなた、どんな服装をしているの?」
アル   「え? 見てのとおりだけど」
リズ   「口で説明して。旅装? それともアリアハンにいた頃の服装?」
アル   「旅装だよ」
リズ   「私には、アリアハンにいた頃の服装に見えているのよ。 私の服装はどう見えてるの?」
アル   「……えーとえーと」
リズ   「……まさか、猥雑な格好をしているということはないわよね」
アル   「いや、考えてみれば確かに場違いな服装だと思ったんだ。旅装ではなくドレスだよ」
リズ   「私は、メイドの格好しているの。 認識のズレが互いに生じているわね」
アル   「ありえないシーンの連続と合わせて考えると、この世界は……幻影?」
リズ   「というより、夢ね。アルも私もガスもマリーも、夢をみているのよ」
アル   「夢を認識できる夢……ただの夢では無さそうですね」
リズ   「夢と認識できるているのは、今のところ私たちだけのようね。
      どうやればこの世界から出られるのか、村を回りながらゆっくり考えましょう」
85名前が無い@ただの名無しのようだ:2008/09/15(月) 08:35:54 ID:L+ZEPp2S0
アル   「結婚式をやってるようですね。花婿が花嫁を抱いて、新居の門をくぐっています」
リズ   「花婿は誠実そうだけど中肉中背で並の顔立ち、花嫁は、やや幼さが残る小柄な美人。良い組み合わせね」
アル   「………あれ、新郎新婦が驚いた顔をしてこっちに向かってきますよ」
男    「キミたちは……何者ですか」
アル   「旅のパーティです」
女    「なぜ、自分たちの望みに溺れないの……」
リズ   「旅を続けるのが私たちの望みなのよ。夢や幻で代替する事はできないわ。貴方たちこそ、何者なの?」
男    「私の名前はヨハンセン、木こりをやってます。妻の名はアンです。」
アル   「ボクたちを、この世界に引きとめるのが目的ですか?」
男    「いえ、ちがいます、そうではないんです」
女    「巻き込むつもりは無かったんです。ただ、最後に夢を叶えたくて……」
アル   「幸せそうな結婚式……という事は、結婚に反対されたのですか?」
リズ    「なら、アルと私のように、二人で駆け落ちしなさいよ」
アル   「……ボクたち、いつ駆け落ちしたんだい?」
男    「それも考えましたが、そのために私の故郷が酷い報復を受けました」
女    「他人を犠牲にしてまで私達が幸せを求めるのは、許されない事です」
リズ    「一緒にいたい、迷惑をかけたくないでは、心中しか無くなるわよ……って、そのつもりなの?」
アル   「なるほど、それで最後に結婚の夢を見てから、と」
リズ   「なんてハタ迷惑な心中なのかしら……でも、気持ちはわかるわ」
女    「ごめんなさい。すぐに戻します」
アル   「とりあえず話を聞きたいから、目が覚めた後、どこかで会いたいんだけど」
男    「わかりました。 では、西の洞窟で……」

ガス   「うーん、凄くいい夢だったな」
アル   「……かわいい多数のメイドさんに囲まれてかしづかれてる夢ですか?」
ガス   「そう、どの娘も抱き心地が抜群で……って、なんで知ってるんだ!?」
マリー  「うあああ、我ながら恐ろしい夢を……」
リズ   「なぁに? 私そっくりのメイドを半裸にして柱に縛りつけ、ムチで打つ夢でもみたのかしら?」
マリー  「ひゃああああああああ!!!!! 何故それを!?」
リズ   「わかりやすいわねマリー……」


86名前が無い@ただの名無しのようだ:2008/09/15(月) 08:37:07 ID:L+ZEPp2S0
アル   「おや、アナタは夢の中と同じ姿ですが、彼女の方は……」
男    「そうです、アンはエルフです」
女    「私は、木こり仕事にせいを出す彼を、ずっと木陰から見守っていたのです……」
リズ   「見ているうちに好きになったと。わかるわかる」
マリー  「……むう、アルバート許すマジ」
ガス   「毒針なんか構えてないで、二人の話を聞いてやれよ」

男    「……というわけで、死をもって故郷にかけられた呪いを解いてもらうつもりでした」
女    「この世の最後の思い出に、里から勝手に持ち出したゆめみるルビーを使って彼の花嫁になる夢を見たかったのです」
マリー  「えーんえーん……なんて悲恋なの」
ガス   「……そんな事があったのか」
アル   「リズも涙ぐんでるね」
リズ   「女なら、誰だってそうなるわよ」
男    「では、遺書とゆめみるルビーを預けます」
女    「必ず、届けてくださいね」
リズ   「そしてわたしたちが去った後に……」
男    「ええ、当初の予定どおり……」
マリー  「アン! アタシ、あなたの事ぜったいに忘れないわ」
女    「マリーさん、ありがとう……」
ガス   「マリーはスッカリ感情移入してエルフ娘と抱き合ってる。俺も同情しまくりだけどな」
リズ   「私もそうしたいくらいだもの……って、アル、何を考え込んでるの?」
アル   「いや……盛り上がっているところすまないんだが、そもそも死ぬ必要が有るんだろうか?」
ガス   「ん……?」
マリー  「アルバート!!!!! アンタ、話を聞いてなかったの!?」
リズ   「まって、マリー、アルは何か思いついたみたいよ」
アル   「ボクたちが遺書を渡してルビーを返し、キミらが離れた街に逃げれば本当に死んだと思い込むのでは?」
一同   「……あ!」

マリー  「よかったねアン! えーんえーん」
女    「マリーさん……」
男    「故郷の呪いが解けたのを確認しました……少々、後ろめたいですが」
リズ   「まだ言ってる。地底湖で心中するよりはマシでしょ」
ガス   「どうだ? 変装用に貰ったマリーの服はきつくないか?」
女    「はい、ピッタリです」
ガス   「どこから見ても、かわいいメイドさんだ。見慣れた彼女でも違う服を着ていると新しい感慨があるだろ」
男    「た、確かに」
リズ   「練習しなきゃね。いつもより弾んだ声を出し、上目遣いでもじもじしながら、名前の後ろには 〜さまっ♪ やってみて!」
女    「は、はい。  ……ヨハンセンさまっ♪ こうですか?」
男    「うあああ!ドキドキします!」
ガス   「お、俺もだ! その声で俺の名前も呼んでくれ!」
マリー  「今のエリザベス様って……変」
アル   「マリエッタ、リズはボクの前では常にあんな感じだよ」
マリー  「へえ……って、姫様を馴れ馴れしく愛称で呼ぶなアルバート!」