DQ3の妄想パーティを晒すスレ3

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67名前が無い@ただの名無しのようだ
英雄の息子と幼き王女

王様  「エリザベス、オルテガの息子が気になるのか?」
リズ  「彼、偉いわ。 自分も悲しいはずなのに、葬儀の最中にずっと泣かずにお母様を気づかっているのですもの」
王様  「やはり英雄の子だ。芯が強いのだな」
リズ  「葬儀が終わったら、彼と話がしたいの。いいでしょ?」
王様  「かまわぬが……彼が父親を亡くしたばかりという事を忘れないようにな」

リズ  「こんにちわ。あなたがオルテガの息子ね? お名前は?」
アル  「アルバート・ディアルティス・オルテガ……親しい人からはアルと呼ばれてます。あなたは誰ですか」
リズ  「エリザベスよ。リズって呼んでね。葬儀の最中、ずっと貴方を見ていたの。あなた、父親が死んだのに泣かないのね。なぜ?」
アル  「父は死んでいないからです」
リズ  「兵士の報告が信じられないというの?」
アル  「ボク…いや、私には父が生きてると確信しています。なぜそう思えるのかは、うまく説明できないのですが」
リズ  「ふーん……変わってるのね。 お城にはこれからも来るの?」
アル  「はい、剣と魔法を習いに訪れると思います」
リズ  「じゃあ、また会う機会もあるわね。 さよならアル。またね」
68名前が無い@ただの名無しのようだ:2008/09/10(水) 07:42:57 ID:ufo5+gT00
6年後

マリー 「姫様、自室に戻ってくださいませ」
リズ  「うるさいわねえ……あ、こんにちはアル!」
アル  「エリザベス様、ご機嫌うるわしゅうございます。こんにちは、マリエッタ」
マリー 「こんにちは、アルバートさん。あまり姫様に近づかないでくださいませ」
リズ  「もう! アルったら、またそんな言葉遣いして!」
アル  「ボクが普通に話しかけたら、衛士に睨まれちゃいますよ……そして貴女の後ろのマリエッタにも」
マリー 「姫様! 腰入れ前なのに、みだりに殿方と会話をしてはいけません!」
リズ  「マリー、侍女として勤めはわかりますが……」
マリー 「ダメなものはダメ! ただでさえ、魔王バラモスの配下がアリアハンを伺っているのですよ! 拉致されたら如何なさいますか!」
リズ  「アル、マリーったら万事この調子なの。城を抜け出したいわ」
アル  「はははっ。大変ですね。私も毎日エリザベス様のご機嫌伺いに参上したいところなのですが、当分無理になりそうです」
リズ  「あら、何か有るの?」
アル  「はい、仲間を募って旅に出ることにしました。数日中には旅の仲間が集まるでしょう」
マリー 「よかった。如何に英雄の子息とはいえ、有らぬうわさを立てられる心配が無くなりますわ。ご旅中ご無事でいてくださいねアルバートさん」
アル  「正直だね、マリエッタ。 と言うことで、しばらくお暇いたします。エリザベス様」
リズ  「……わたしもいきたい!」
アル  「え!?」
マリー 「ダメです! 藪から棒に何を言い出すのですか!?」
リズ  「アル、わたしも戦えるわ。僧侶の呪文には自信が有るし、最低限の護身もできるわよ」
アル  「へえ……でも、マリエッタはダメと言うだろうな」
マリー 「あ、あたりまえです!!!」
リズ  「そういうと思ったわ。 ……ラリホー!」
マリー 「あっ、いきなり何を……すうすう」
アル  「マリエッタを眠らせちゃった……本気なんだね?」
リズ  「あの部屋にマリーを引っ張りこむのを手伝って! マリーと服を取り替えて城から出るの!」
69名前が無い@ただの名無しのようだ:2008/09/10(水) 07:47:14 ID:ufo5+gT00
衛士と謎の新人メイド

ガス  「おや、アルじゃないか。城のメイドを連れてどこに行くんだ?」
アル  「やあガス。彼女はお使いに行くんだってさ。途中まで一緒にと思ってね」
ガス  「ふーん……衛士として城の見回りやってるけど、はじめてみるメイドだなあ……」
アル  「昨日、入ってきたばかりの新人なんだ。名前は、えーと……そう、セーラだ。
     セーラ、こちら衛士のガセットだ。挨拶しなさい」
リズ  「はいっ、はじめましてガセットさまっ♪」
ガス  「むう、かわええ♪ でも……どこかで見たような……」
アル  「ガス、俺たち急ぐんだ。セーラ、チーフメイドのミンチンに叱られる前に急ごう」
リズ  「はい、アルバートさま。 ごきげんよう、ガセットさま♪」
ガス  「はいはい、ごきげんよう、セーラちゃん♪ ……うーん、思い出せない」

リズ  「アルバートさまっ♪ うふふっ♪」
アル  「どうやらメイドの演技が癖になったようだね……」
リズ  「ああっ、何をなさるの。お戯れはおやめになってアルバートさまっ♪ 結構楽しいわね」
アル  「……。ボクの家に急ごうか。母さんも若い頃は僧侶だったから、女僧侶用の旅装があるはずだよ」
リズ  「着替えるの? あーあ、この格好が気に入ってきたのにな」
アル  「どう見ても旅向きの格好ではないからね。それに、いつまでもその格好でいられたら、お話の趣向が違ってきちゃうよ」
70名前が無い@ただの名無しのようだ:2008/09/10(水) 07:48:39 ID:ufo5+gT00
謎の貴婦人と呑気な衛士

ガス  「セーラちゃんかあ……なんか、明日から宮仕えも楽しくなりそうだな……おや? また見た事が無い人が」
マリー 「ガセット!」
ガス  「はい、高貴な方。御用件は何でございますか」
マリー 「ガセット、寝ぼけないで。私よ私!」
ガス  「ん……? なんだマリーか。どうしたんだエリザベス様みたいな格好をして」
マリー 「謀られたの! 男にたぶらかされた姫様が魔法で私を眠らせて、服を取り替えて城の外に出たの!」
ガス  「なんだって……誰がそんなことを?」
マリー 「アルバートよ!!!」
ガス  「アルバート? さっきセーラというかわいいメイドを連れて城の外に出てったぜ。姫様は見なかったな」
マリー 「そのメイドが姫様なの!」
ガス  「ああ、道理で見た事が有ると思った。侍女長のミンチンにバレる前に探し出さないといけないな。がんばれよマリー」
マリー 「何を他人事みたいにしているのよ! 貴方も同罪でしょ!」
ガス  「バカな? なんで俺が同罪なんだ?」
マリー 「姫様誘拐犯が目の前を通ったのにもかかわらず衛士としての勤めをわすれ、あろう事か逃亡に加担したと私が証言するからよ」
ガス  「おいおい、脅迫かよ」
マリー 「そう言われたくないなら、貴方も私を手伝いなさい!」
ガス  「わかったよマリー……まったく強引なんだから」
71名前が無い@ただの名無しのようだ:2008/09/10(水) 07:59:35 ID:ufo5+gT00
3日後

アル   「ねえリズ、そろそろ、ホームシックになってこない?」
リズ   「ううん!ぜんぜん! お城の外の世界がこんなに広いなんて思っても見なかった!」
アル   「あ、そうなの。 ついに明日はレーベにつくよ。久しぶりに宿屋に泊まれる。ベッドが恋しいでしょ?」
リズ   「私は寝袋でも不自由しないよ……沐浴と洗濯ができる限りね!」
アル   「うーん、適応能力抜群なお姫様だなあ……」

マリー  「わーん、どうしよう。姫様みつからないよう!!!!」
ガス   「当ても無く城の周りをうろうろしてても仕方が無いだろ」
マリー  「じゃあ、どこに行けばいいのよ!」
ガス   「とりあえず、レーベにでも向かった方がよくないか? ナジミの塔を目指すにしてもレーベを拠点にするだろうし」
マリー  「そうなの!? それを早く言ってよ!」
ガス   「やる気に水をさしたら悪いと思って、黙ってたんだ」
マリー  「ヘンなところにだけ気を使わないでよ……」
72名前が無い@ただの名無しのようだ:2008/09/10(水) 08:24:27 ID:ufo5+gT00
レーベ

アル  「あ、こんにちはマリー」
マリー 「あああああああっ! 貴様はアルバート!!!!!!」
ガス  「こんなところで大声をだすなよ」
マリー 「姫様っ! 姫様はどこっ!隠したら、私のヒャドで氷付けにしちゃうわよ!」
ガス  「姫様付きの侍女は、徹底的に魔法使いの呪文を仕込まれるってのは、本当のようだぜアル……」
アル  「怖いなあ。 宿に寝てるよ」
マリー 「それだけ聞けば十分よ!」
ガス  「凄い勢いで走り去った」
アル  「マリーって忙しい人だよね」

マリー 「姫様!!!!!!!!!!」
リズ  「あら、マリー。元気そうね♪」
マリー 「はい、おかげさまで♪ ……って、違うでしょ姫様! アリアハンに帰りますよ!」
リズ  「ふーん・・・でもいいのかしらね。 ちょっとこのビラ読んでみて」
マリー 「なんですかコレ……エリザベス姫誘拐三人組!?」
リズ  「勇者アルバート、衛士ガセット、侍女マリエッタ。 貴方たちが私を誘拐した事になってるのよ」
マリー 「……な、なんでこんな事に!?」
リズ  「私を探しに出る時、あなたミンチンに事情を話した? 怒られるのがイヤで話をしなかったんじゃないの?」
マリー 「そ、そうですけど、でも!」
リズ  「それに、私が貴女の服を着て城の外に連れ出されるのを目撃した人って、結構多いと思うのよね」
マリー 「え?」
リズ  「その一方、貴女が眠らされた事を知ってる人なんかいない。あなたも犯人一味だと考える方が自然よね」
マリー 「そ、それは姫様を連れ帰ってから説明すれば……」
リズ  「無駄よ」
マリー 「な、何故!?」
リズ  「無理矢理城に連れ戻されて悲憤慷慨する私が、マリーに誘拐されたと証言するから」
マリー 「……ひ、卑怯な!」
リズ  「それに、頑固で有名なミンチン相手に、私の証言を覆せるだけの説得ができるかしら?」
マリー 「うあっ……自信無いです……」
リズ  「アリアハンの法では、王族を誘拐したら死刑なの知ってる?」
マリー 「……ぶるぶる、知ってます」
リズ  「私のラリホーで眠らされた時から貴女の勝ち目は無かったのよマリー。今後は、私の旅に協力してね♪」
マリー 「……はい……クスン」