そして、それから
女勇者 「ボクは今、ラダトームの武器屋で住み込みで働いてます。先代の店主が高齢で引退するので、商人が店を譲り受けました」
男戦士 「俺は午前は勇者と共に城で剣術と簡単な魔法の訓練を、午後は店で売り子の毎日をしている。旅してた頃よりは劣るが、それなりに充実しているぜ」
女商人 「世界は完全に怪物が死に絶えたわけではなく、遭遇頻度が極端に減っただけのようです。
しかし、国内各都市や他国との通商が回復したため、旅人や行商人が自衛のため使う武器の需要は増えています。
おかげで、毎日毎日、仕入れ先の鍛冶屋を回ったり、輸入武器の整理に追われて大変です……しくしく」
男戦士 「まあ、頑張れ。また夜に慰めてやるから」
女商人 「片腕だけで私を頭上に持ち上げられる戦士の体力のせいで、私は毎晩メロメロのヘロヘロでグッタリです……しくしく」
男戦士 「俺は23歳の男盛りだからな。いくらでも可能なのだ。ガハハハハ」
女勇者 「……(赤面)」
男僧侶 「私は勇者ロトの真実を記しながら、ラダトーム城下町の教会で神にお仕えしています。
勇者ロトの失踪は、アレフガルド中で話題になりましたが、神が遣わした勇者は神の元に
帰ったのだという話になりつつあります。
これはまだ秘密の話なのですが、勇者は城の兵士の一人が、気になりつつあるようです。
年齢は同じなのですが、新兵の彼は剣も魔法も勇者には全く及びません。
しかし、強くなりたいというひたむきさに心引かれたようです。
剣も魔法も誰よりもうまく使いこなせる優しくて幼さすら残る若い女先生に、この新兵君も
敬愛の念を抱いているようです。 勇者の春も、近いようですね。
皆様、お付き合いくださいまして、ありがとうございました。最後に覚えたての新呪文を一つ、披露します。
?ナカ ルアカイツ ピエ キトタイムガキ ウドフンュジハシナハ -ダニダニムハサムカ イェシータ スクンサ トヒダンヨ
モトコクカ ドナ フエフエヤ ィテーパ ウガチル テイカ ウョキッ ソモニ レスタニミ ナーチ リイニキオ ウコッケチタ ラャ キノコ
イナラワ タツトイナ ウ-フク イメツセデ ケダフリセドケ タカ シノタン ケッジルミテッヤ SSデケ ダ ゙フリセ
では、さようなら!」
男僧侶 「よくよく読み返したら酷い誤字が……くっ、私とした事が」
女商人 「けっこう、ヌケてるよね……」
男戦士 「しまらん話だな……」
女勇者 「まあまあ……って、ボクのセリフの部分もじゃないか!」