●第一章 〜ふたつの心〜
勇者ユウカはラミスと出会うがすぐに別れる事に。ラミスは牢獄の町から脱出しユウカと再会を果たす。
実はユウカは天空の遣いだったがラミスに流れる魔王の血が目覚めてユウカを手にかけてしまう。
ラミスはユウカを蘇らせるため仲間を集め、オーブに導かれ世界樹の元に向かう。
仲間の活躍の元ラミスはユウカの待つ世界樹の花の元へ辿り着く。
天空人がユウカの復活を諦めた時ラミスの涙が世界樹の花を咲かせユウカは無事復活した。
そしてラミスとユウカ、二人の勇者は仲間達の元へ駆け出していったのだった。
●第二章
世界樹の戦いから約一ヶ月。仲間達はそれぞれの生活に戻っていた。
ラミスは唯一竜人族の暴走をまぬがれたアサミをファルチェの元に送り届ける。そこに魔王軍が攻めてくる。
それぞれの思惑で人間界を我が物としようとする現魔王派、反現魔王派。
現魔王派によってレイドック城は陥落、占領される。
反現魔王派はラミスに眠る魔王の血を利用しようとし、抵抗も虚しくラミスが拐われてしまう。
天界から戻ったユウカはファルチェらと再会しラミスを助けに向かう。
その後の怒涛の展開で魔界は消滅しゲバンが死んだと思われていたが…
●第3章 〜戦乙女と勇乙女〜
魔界消滅に巻き込まれずにすんだラミスはクリフト・ミラと共に幸せの国へ。
脱出し一度は敵対したペカサスを連れ平穏な日々を過ごしていたが状況は一変
グランバニアが攻め入られ援護しに行く事に。しかしラミス達は間に合わず
先に戦場に着いていたユウカ、ばばあの健闘も空しくグランバニアは陥落。
この頃からラミスに不死鳥族の傾向が濃く現れだす。
敵将であるデスタークを叩くためルビスの塔へ向かうラミス達。D・エドの活躍や
ペカサスという犠牲を払いデスターク・ラーバドレイムを倒したがペカサスはホイミンらによって無事蘇生された。
一方、グランバニアで抵抗していたパパスの元にレイドック軍が援軍に現れる。
率いるは勇者に仕える身としての女騎士ファルチェ。こうして敵の進軍を抑えむことに成功。
グランバニアでの勝利の宴で再会したユウカとファルチェ。
互いの存在を再確認し、二人は今までよりも更に強い信頼で結ばれたのだった。
一方、姿を消したエスタークはラーバドレイムの消滅によって本来の力と肉体を取り戻していた…
●第4章 〜ラミスの血筋覚醒 改め クリフトの血筋覚醒〜
命の重さ故にホイミンによって蘇生呪文が封印され禁呪とされた頃、
サントハイム王国の法皇マルチェロの暗躍、クリフトの密告により捕えられた二人の勇者。
二人を助ける為に仲間達はソフィア率いる反乱軍と共に城に向けて反旗を翻す。
クリフトが同行を願い出たが失った信頼は大きく、単独行動をとる事になる。
ラミス達は一度は脱出したものの結界によって弱体化され助けに来た仲間と共に再び捕えられてしまう。
勇者処刑の寸前、修行を積み賢者の血を覚醒させたクリフトが現れた。
アリーナ達の助けもあり修行の末習得した消滅呪文メドローアでダークドレアムを倒す。
こうしてクリフトは過去の自分を断ち切り仲間からの信頼も取り戻した。
マルチェロに賛同していた神官達も勇者達によって次々と目を覚まし、
マルチェロは自ら利用していた神官達によって捕えられ、戦いは幕を閉じたのだった。
●第5章 〜大魔王の血と勇者の血〜
テトラート港から船で南の国へ向かうことに。看板で夜空を眺めながら旅を振り返る四人。
夜明けに現れたグラコスが次々と乗客を手にかけ、怒りでラミスは不死鳥族の血を覚醒させる。
圧倒的な力でグラコスを倒すと空から現れたオルゴデミーラが参戦。
ラミスは更に魔王の血も覚醒させアフロディーテとなりオルゴデミーラを倒す。
しかしラミス自身も魔王の血を抑えきれずD・エドによって封印される事になる。
その頃狭間の世界ではゲマを倒そうとしてホイミンが自滅してしまっていた。
血の相殺によってラミスの魔王の血を打ち消す為にリリが同行し妖精界へ向かう一同。
祭壇で結界を使い血は相殺され体に流れるのはロトの勇者の血のみとなったが目は覚めなかった。
そこでゲバンによって守人が倒され祭壇に封じられていたゲマが解放されてしまう。
光の結界の中、妖精の奇跡の力とドワーフの浄化の力でとうとう目を覚ましたラミス。
リリが女王の座に就き妖精界を治めていく事になりラミス達は妖精界を後にする。
少しづつではあるが世界と妖精界の確執はほぐれていくのだった。
一方で魔界では権力者達がそれぞれの思惑で活動を始めていた…
■魔界 現在は大きく3つの勢力に分断していると考えられる
<第一勢力 魔王(チャモロ)軍> ・拠点 魔界
魔王 復活した太古の王のようだが全てが不明。名前募集中w
部下 チャモロ 陰のボス。竜族の子で小さな外見だが力はD・エドをも凌駕する。
ハッサン 単純だが物理戦闘力は勇者を越える。なんと地上人。
ライアソ 抜けた名だが、チャモロの信用を集める魔軍司令。
・備考 チャモロの手腕なのか魔界内で膨大な軍力を誇る。
<第二勢力 オルゴデミーラ軍> ・拠点 魔界の僻地
オルゴデミーラ 力の無い魔族を「同胞」とする、エリート族ではないようだ。
部下 バルザック 元レイドック王子。オルゴに体を再生してもらい忠実な部下となる。
・備考 魔界を支配する魔王軍に異を称え力の無い魔物達と反乱を起こす。
現在、反乱軍にD・エドが帯同中
<第三勢力 ゲマ軍> ・拠点 次元の狭間
ゲマ 魔界切っての寝業師。野望は高く今日も策を練る。
部下 エド兄 天空の罪人。地上に逃げ延び、ゲマの部下になる。
猫娘 ルラをさらってデモンズタワーで勇者達を待ち受ける。
ゲバン(故) バルザック王子を失脚させた神出鬼没の便利屋。クリフトに敗れる。
・備考 ホイミンを殺し拠点とした次元の狭間に身を隠し、冷静に時代の変動を見極める
エド(兄)「あの妖精の娘・・・元に戻りそうですよ?って聞いてます?オ〜イ、チャモロ様〜」
チャモロ(あの妖精の娘は視た限りただの一般人だ。力を持っていない者や、力不足な者に強力な力を与えたら宗信やニダ美の様に暴走するはず・・・・・僕のゲントの技術以外で元に戻る事は有り得ない!!しかし現に意識を取り戻そうとしている・・・・)
エド(兄)「チャモロ様・・・返事をしてください・・・」
チャモロ「そうか!!あれはニダ美が死んだ事による一時的な物だ。だとすれば・・・また直ぐに・・」
ラミス「ルラ・・・・・・」
ルラ「ラ・・・ミ・・!!!!? キャハハハハハハハ」
雑巾のようにボロボロのラミス。意識と支配に揺れるルラに近づく。
ラミス「ルラっ!目を…醒ましやがれーーー!!!」
ラミスの右ストレートが炸裂した。
ルラ「ぐはぁっ!…懐かしい…昔誰かと殴りあいの喧嘩をしたっけ…」
ラミス「ルラ!俺だ!ラミスだよ!」
ルラ「ラミス…私…うっ!頭が…ギョエエエエエ!!」
ルラは膝から崩れ狂ったように頭を掻きむしった。
ラミス「くそっチャモロ!居るんだろ!隠れてないで出て来い!」
8 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/06/29(金) 05:46:30 ID:aKdow0aI0
ニダ美「はっ!?・・・はぁはぁ・・・ウリは死んだニダか?」
周りを見回すニダ美、
ミラ「辛うじて生きてるわよ、ハニュウとの約束でね。
でも動かないで、刀で深く切り込まれたので危険な状態よ。
今は戦いの最中だから、ここでじっとしてなさい。
戦いが終ったらベホマかけてあげる」
ラミスに倒された後、瀕死のニダ美をミラがフロアの柱の影に移動させたようだ
ニダ美「ハニュウがウリを・・・いつもコキ使ってたのに・・・・。」
ミラ「あなたがミラにした事は許される罪ではないわ。
でもゲマの嘘に乗せられていたのも事実。
だからハニュウはあなたを助けるように私達に頼んだんだと思うわ」
ニダ美「将軍様が生き返るのは嘘だったニダか。
じゃあ早く私を殺せ、もう生きてても仕方ないニダ。
それにさっき来た子供みたいな魔物の術で、どうやらもうスグ私は私でなくなるニダ」
ミラ「やはりあなたの所に、チャモロが来たのね」
*「鋭いね、お嬢さん」
気配はなかった、だがミラの直ぐ後ろから声がした
ミラ「はっ!」
ニダ美「ヒィィィィ!」
ニダ美の恐怖に引きつる悲鳴が、デモンズタワー最上階の広いフロア全体に響く
ユウカ「なに?」 クリフト「む?」
ルラと格闘に集中しているラミスを覗いた2人が、悲鳴のした方向を向く
そこに立っていたのはチャモロだった
クリフト「うわっ!チャモロ!出やがった!」
ニダ美「ギャアアアア!」
腰を抜かして震えているミラを素通りして、横に居たニダ美の頭を踏み潰す
そのまま何事もないようにクリフトに話しかける
チャモロ「久しぶりだねクリフト、君が逃げてから会いたかったよ。教団を潰してくれた借りを返してもらわないとね」
にっこり無邪気に微笑むチャモロ
クリフト「くっ、やれるもんならやってみろ!昔のヘタレた俺じゃねえぞ!」
構えようとするクリフトを制すようにユウカが前にでる
ユウカ「あなたがチャモロね、私はユウカ。でも挨拶は後、まずルラを元に戻しなさい!」
チャモロ「君は天空の勇者さんだね、噂は魔界にも入ってくる。それに綺麗な人だなあ。」
ユウカ「ありがとう。でも私が言ったことが聞こえなかった?ルラを早く・・」
チャモロ「嫌だと言ったら?」
ユウカ「こうするのよ」
ユウカは素早く大きく踏み込み、独特の構えから奥義を放った
ユウカ「アバンストラッシュ!」
轟音を伴う光の刃がチャモロを捉える、しかし
チャモロ「これは天空界に伝わる最大奥義か、凄い威力だね」
ユウカ「そ・・・そんな」
クリフト「嘘だろ・・・」
チャモロは構えもせずに、視線を送っただけだった、
それだけでユウカ渾身のアバンストラッシュは消え去ったのだ。
チャモロ「僕もそれ、やってみよう。武器は・・と・・・これでいいや」
床に落ちていた、古びて既に欠けている聖なるナイフを拾い持った
クリフト「へん、そんなナマクラで何が・・・」
チャモロ「こうかな?」
魔族の小さな子供は構えもせずに軽く振ったように見えた
しかし剣先からアバンストラッシュの衝撃波が、ユウカのそれの何倍もの威力で放出される
ユウカ「こ、これが魔族の・・・・ゲフッ」
盾を貫通し、ユウカの首にポッカリと穴が開いた。口から多量の血を吐き出し、成す術も無く仰向けに倒れる。
血の海の中、患部を押さえ苦しさに悶えるユウカ。
だが声にならない、呼吸さえも出来ない。体は死の痙攣を始めた。
クリフト「待ってろユウカ!今ベホマで!!」
チャモロ「ふふ、それはさせないよ」
いつの間にか、クリフトの前にチャモロが立っていた。
クリフト「くそっ!」
杖で振り払おうとするクリフトだが、それよりも速くチャモロの拳がクリフトの腹部に命中した
クリフト「グボァ・・・!」
そのまま吹っ飛ばされるクリフト。
チャモロ「クリフト、君には聞きたい事がある。最後のお楽しみだ」
そう言って一瞥した後、ラミスの居る方向に歩いて行った。
一部始終を見ていたミラ、腰が抜けたまま呆けた表情になって泣いている
恐怖のあまり、自分が失禁している事も分からないらしい。
11 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/06/29(金) 09:19:09 ID:GcyBhLxN0
エド兄「どうする俺、チャモロの注意が反れた今のうちにずらかるか。チャモロによりあの4人は殺されるだろう、どの道勇者は捕獲できぬ。ゲマ様もチャモロが動いたと知れば許して下さるだろう」
ユウカは暗闇の中を浮遊している
「勇者よ、天空の勇者よ。」
暗闇の中、懐かしい声が聞こえる
ユウカ「マスタードラゴン様、折角体を頂いたのに、私・・・」
「今は敗北を認めよ、そして来たるべき大戦に備え、天空の武具を手に入れるのだ」
ユウカ「・・・・大戦・・天空の武具・・・」
再びユウカの意思は現世に戻された、背中に床の冷たさを感じる。
全身は動かないが、遠くから友の声が響く
ミラ「動いた動いた!心臓動いたよ!ハニュウさん、ホイミかけ続けて!」
ハニュウ「いや、呼吸まだだし首の傷が塞がらない!硬直も起こしかけてるのよ!キアリクかけてよ」
ミラ「ユウカ、頑張るのよ!キアリク!」
ハニュウ「持ってきた血止め薬も取って」
ミラ「どこよ」
ハニュウ「そこの鞄だよ!早くしな!」
ミラ「あった!これ?」
ハニュウ「違う!緑色の入れ物よ!」
ミラ「あーもう、ごちゃごちゃしてわかんない!あっこれだ!」
ハニュウ「ユウカちゃん頑張って・・・私のへなちょこホイミだけど、ガマンして!ホイミ!」
ユウカは友の声に支えられ、少しずつ回復してくる肉体に安心を感じながら、
復活へ向けて体を休める事にした。
ルラ「グハァ!体が!苦しいよぉ!ラミス助けて!」
そういいながらもルラの体はどんどん肥大し、違う生物に変わっていく
頭髪は全て抜け落ち、皮膚は爬虫類のように斑模様になった。
ラミス「ルラ!ルラ!どうしたらいいんだ、俺には何もできない!許してくれ!」
後方から声がする
チャモロ「ふふふ、大変そうだね」
ラミス「誰だ?」
ルラ「?!」
チャモロ「はじめまして」
ラミス「貴様、チャモロだな!ルラを元に戻しやがれ!」
咄嗟に胸倉に掴みかかる
チャモロ「いけないなぁ、初対面でこういう非礼は」
ラミス「なにぃ?」ドンッ
軽く胸を突かれたラミスは飛ばされ柱に激突した
ラミスは激痛よりも衝撃波に信じられないという顔で目をまるくしている
チャモロ「ラミス、地上人でありながら絶大な力を持っている君に興味がある」
ラミス「なんだと?」
チャモロ「取引きをしないか?ルラを助けてもいいよ」
そう言って無邪気な微笑みを浮かべる
15 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/06/29(金) 12:32:58 ID:BbJpmR3r0
*「まてっ!」
チャモロ「流石、回復だけは早いね」
クリフト「取り引き受けようじゃないか。その代わりルラを元通りにするのが先だ!」
チャモロ「君と取り引きするつもりはないよ、ゲントの秘術に耐えられそうにないし」
ラミス「取り引きというのは、まさか・・・」
チャモロ「察したかな?そうラミス、君にゲントの秘術の実験台になって欲しいんだ」
ミラとハニュウの必死の治療にユウカの容体も安定してきたが…
*「いつ戻ってきた、ハニュウ」
ハニュウ「っ!あなたは…うっ!!」
ドカッ!一蹴りで壁まで飛ばされたハニュウ。完全に意識が飛んでいる。
ミラ「誰っ!?」
*「ハッサンと言う。悪いが邪魔が入らないようにさせてもらう」
波動に弾き飛ばされたミラ。苦しそうだが辛うじてまだ意識はある。
ハッサン「天空の勇者、悪いがもう少し眠っていてもらわねばならんのだ、許せ」
同じ波動をユウカにも放つ。ユウカの身体が転がりまた血が吹きだした。
ハッサン「さぁ、ラミスはどう動くのか…私は見守らせてもらう…」
ルラ「グルルルルルル!グハァ!!」
突然、ルラであった生物はチャモロに灼熱の炎をはいた
チャモロ「よっと」
軽々と避けるチャモロ。そのまま炎は壁や天井の一部を焼き、崩れ落ちた壁から外が見えた
妖精界は今、夜の季節。一面の星空が見える。薄暗いデモンズタワー内部に月明かりが差し込んだ。
ラミス「ルラ・・・」
クリフト「なんてぇ威力だ・・・・これが本当にあの非力なルラなのか・・・・」
チャモロ「ほらほら、どうする?この妖精の肉体の暴走は止まらないよ。取り引きする気になった?」
クリフト「ラミス!そんな取り引きに応じる必要なんかないぞ!」
チャモロ「君は黙ってろよ」
子供らしく口を尖らせてクリフトに言う
クリフト「そうだラミス!妖精の祭壇に行けばルラは助かる!だから安心してそいつを倒せ!」
ラミス「そうか・・・よ、ようし、そうと分かったらこっちのもんだ。覚悟しやがれガキが」
チャモロ「やれやれ、ゲントの技術は細胞の記憶から作り直して別の物体に変えてしまうので、祭壇なんかで治るはずないじゃないか。」
ラミス「ぐ・・・じゃあ貴様を殺すまでだ!」
クリフト「おし、援護するぞラミス」(やるしかない、至近距離からメドローアぶちこめば、いくらチャモロでも・・・)
構え直して近付くラミスとクリフト
囲まれた形になったチャモロだが、少しも動じる気配はない
それどころか変わらず2人を圧し、戦場を支配している
ユウカ「だめ・・・ラミスだめ・・・」
無残に血溜りに転がっている動けないはずのユウカがうわ言を呟く
ラミス「いくぜ!」
クリフト「それっ!」
猛スピードでチャモロへの間合いを詰めるラミスとクリフト
チャモロは動かない
チャモロ「やれやれ、力の違いを見せ付けないと従う気にはなれないか。実験体を傷つけたくはないんだけどね」
ラミス「ギガスラーッシュ!」
クリフト「メドローーア!」
強烈な2つのエネルギーがチャモロに直撃した、噴煙があたりを包む
チャモロは動かなかった。いや、あえて避けなかったと言ったほうがいいだろう
ラミス「やったぞ!」
クリフト「ああ・・・」
チャモロ「くっくっく、彼を知りて我を知れば、百戦危うからず」
ラミス「なに?」
クリフト「やはり、ユウカの時と同じだ・・・」
ラミス「ユウカ?そういやユウカは?」
クリフト「黙ってろ!目の前の敵に集中しろ!」
煙の中から傷一つ無いチャモロが現れた
チャモロ「孫子は君達の方が詳しいだろう。では敵知らず己も知らなければ、どうなるんだっけ?」
チャモロの無邪気な笑顔は、もう2人には恐怖しか感じ取れなかった
「グルルル」
ルラはもはや完全に怪物となったが先程から動かない。
どうやら再度吐き出す炎を練る為に、動きを止めて呼吸に集中しているようだ。
ハッサンがチャモロ達の戦いを真剣に眺めている間…
ユウカの喉元からゴボゴボと血が溢れる。
よろよろと立ち上がりよってきたミラが手で抑えるがどうにもならない。
ミラ「頑張ってユウカ…誰か…ユウカを助けて…」
力が入らず崩れるミラ。その血まみれの手にもうひとつ手が重なる。
ニダ美「将軍様は優しかったニダ…こんなウリにも…だからウリも最後くらい…」
ニダ美は最後の力を振り絞りユウカにベホイミをかけた。傷が塞がっていく。
ニダ美「ウリのように貧しい人間も幸せに暮らせる世界に…」
ミラ「ニダ美…約束するわ!絶対に…」
ニダ美「ありが…と…」
ニダ美は安らかな笑顔をみせて逝った。
ミラ「私達は屈しない…そうだよね、ユウカ…」
そこでミラもまた意識を失った。ユウカが回復するのを祈って…
チャモロ「さてとラミス、よく分かっただろ?」
ラミス「くそっ、ダメージゼロか。これは仕掛けじゃない、単なるレベルの違いだ」
チャモロ「僕はさっき取り引きと言ったね。でも訂正するよ」
ラミス「?!・・・」
チャモロ「これは命令だ。君には僕の実験台になってもらう」
ラミス「馬鹿な、誰がそんな・・・」
構え直すラミス。だが足に力が入らない、
じっとりと額に汗が滲み出て、踏み出そうとする足が小刻みに震えている。
ラミス ((この俺が、この俺が敵に怯えているのか))
幾度も強大な敵に挑み撃破してきたラミス、
だが魔界の真の実力者の前に本能的に危機を悟り身の置き場を拒んでいるのだ。
そのラミスにスタスタと近付くチャモロ、ゲントの術をかけるつもりなのだろう。
クリフト「・・・俺は勇者を守る賢者だ。やれるだけやって死んでやる」
チャモロ「どうしたの?大人しいねラミス。抵抗しても無駄だと分かったのかい?」
クリフト「うわあああああ!」
ヤケクソになったのかクリフトが特攻してきた
チャモロ「むだな足掻きだね。いまさら何する気だい?」
クリフト「メドローア!」
光の矢がチャモロに命中、しかしチャモロには効かなかった
クリフト「イオナズン!」
チャモロの頭上で大爆発が起きる、しかしチャモロには効かなかった
クリフト「ベギラゴン!メラゾーマ!マヒャド!バギクロス!」
思いつく限りの呪文を叩き込む、しかしその全てがチャモロにかき消された
クリフト「ハァハァ・・・っニフラム!ベギラマ!メラ!・・・くそっバシルーラ!バギマ!・・ぐうっ」
チャモロ「ほらほら、疲れてきたのかい?どんどん低級呪文になってきてるねw」
可笑しげに笑うチャモロ、だがクリフトも笑っていた
クリフト「ハァッハアッ、低級なのはおまえだ馬鹿。さっきのバシルーラはおまえにかけたんじゃねえや」
チャモロ「えっ?」
チャモロは振り向いた、しかしそこにはラミスは居なかった。
ルラが炎で開けた開けた天井から、ラミスはバシルーラの風に乗って遠くまで飛ばされたのだ。
クリフト「ざまあ見やがれ、さあ俺を殺せ。最初の目的は俺だろうが!」
チャモロ「…ふふ、アハハハハハ!面白いよクリフト!」
クリフト「…何がだ」
チャモロ「状況は変わらないんだよ?取引不成立じゃルラは化け物のままさ!」
クリフト「…一つ聞いてもいいか?お前を倒したらルラは元に戻るのか?」
チャモロ「さぁね、どうかな?ボクの支配からは解き放たれるだろうけど…」
クリフト「けど…何だ」
チャモロ「肉体はゲントの秘術で改造してある。直せるのはボクだけじゃないか?」
クリフト「…(砂漠に住むゲントの民ならルラを助けられる…?)」
ハッサン「ふむ、ここまでか」
ハッサンは戦いが一段落ついたのを確認して、チャモロに歩み寄った
チャモロ「ん?ハッサンじゃないか」
クリフト「はっ、ハッサン!!(ガクガクブルブル)」
ハッサン「はっ、チャモロ殿。反乱軍が策にかかり全滅しましたぞ」
チャモロ「おっ、いい知らせだね。オルゴは?」
ハッサン「勿論捕らえましてございます。」
チャモロ「やったぁ、流石ハッサンだね」
クリフト「くそ、こんな所で軍事報告なんかしやがって」
とは言うもののクリフト、チャモロの注意が反れて少し安堵していた
チャモロ「バルザックは?」
ハッサン「はっ、それが残念ながら。この戦いには最初から参加してなかったようです。」
チャモロ「なんだよ〜、さっき褒めたの取り消し〜」
子供のように頬を膨らましてぶすけて見せた
ハッサン「しかしもっと大物が掛かりましたぞ」
チャモロ「えっ?なになに?」
欲しい玩具を見つけたようにキラキラ目を輝かせるチャモロ
ハッサン「いえ、ちょっとここでは。」
ハッサンはクリフトにちらと目をやり、部外者に聞かれたくないそぶりをみせる。
チャモロ「じゃあ、あっちで聞くよ。早く早く」
軽快な足取りでハッサンの裾を引っ張って、柱の影に連れ込む
クリフト「お、俺・・・今逃げられるんじゃね・・・?」
柱の影にて、ハッサンが小声でチャモロに告げる
ハッサン「実は、D・エドを生け捕りました。」
チャモロ「マママ・・・マジで?本物?」
信じられないという表情、しかし満面の笑みで答える。
ハッサン「本物です」
チャモロ「あんな物騒な奴、どうやって捕らえておけるの」
ハッサン「はい、実はその事で急報としてお知らせにあがったのです、D・エドは結界が効きませんので魔力を練りこんだロープを何千本と使い捕縛しております」
チャモロ「それでも大丈夫なの?」
ハッサン「なにしろ次元移動さえしてしまう者です。持って1時間というところでしょうか。更なる拘束の為にはチャモロ様のお力が・・・」
チャモロ「わかった直ぐに行く。そうと分かれば、こんなとこに居られないね」
チャモロ「処刑はまたの機会にするよ。それまでせいぜい腕を上げておく事だね。
君達はまだまだ弱すぎるよ。」
ドウッ!チャモロはハッサンとともに消え去った。
クリフト「くっ・・・!!助かった・・・もう少しで俺は・・・。はっ!ユウカ!ミラ!」
ユウカ「・・・・・・・・・・。」
ミラ「・・・・・・・・・・。」
クリフト「二人とも気を失っている。ニダ美はもう駄目か・・・・。すまねえハニュちゃん。」
クリフト「ユウカの傷が重い!首の傷が深い。だが、応急処置が良かったおかげで直るぞ!べホイミ!」
ユウカ「・・・・ん・・・。クリフト・・。」ユウカは気が付いた。
クリフト「すまねえな、俺も魔力が残り少なくてよ・・。」
クリフト「ミラ・・べホイミ!」
クリフトは最後の力を振り絞った反動で気を失った。
柱の影から笑いながら、チャモロとハッサンが出てくる
チャモロ「なんだか嬉しくてルーラより走りたい気分だ。ダンテの門まで走るよ。ハッサンついてこれる?」
ハッサン「いやいや、私も持久走には自信はありますぞ。はっはっは」
クリフト「・・・・妙だな?何があったんだ?」
2人の態度をい訝しむクリフト
チャモロ「あれ?クリフトまだ居たの?逃げれば良かったのに」
クリフト「なっ、なんだと!(逃げればよかったのかorz)」
チャモロ「今日はいい事があったんで許してあげるよ、また殺しに来るからね」
といい終わる前に、視界に眠ってるドラゴンのような生物が目に入る
チャモロ「あっと、ルラを連れて行かなきゃ」
ハッサン「なんですか、この化け物は」
チャモロ「これ、ゲントの術で作ったんだけど、時間が立っても崩壊が始まらないんだ。ひょっとして始めての成功作になるかもしれない」
ハッサン「まことですか、それは秘術を完全にする良いサンプルを手に入れたようで」
チャモロ「うん、色々面白かったけど、これが一番の収穫かな。妖精はゲントと相性いいのかもね」
クリフト「貴様ら、ルラをどうする気だ!」
チャモロ「どうするって実験したいから連れていくんだよ。ハッサン担いで。」
ハッサン「はっ」
ルラの肥大した巨体を軽々と持ち上げるハッサン。
クリフト「なんだと!?ルラを置いていけ!」
しかし、既にチャモロとハッサンは塔の最上部から消えていた
クリフト「・・・・っく・・・消えた?・・・」
同時に場の緊迫感が消え、あたりを沈黙だけが覆う
脱力したように項垂れ、座り込むクリフト
クリフト「た・・・助かったのが俺は・・・・」
最初に安堵が来た、次に
クリフト「何もできなかった俺は・・・俺達は・・・」
悔しさ、悲しみ、怒り、口惜しさ、あらゆる感情がいっきにこみ上げてクリフトの目から大粒の涙が零れ落ちた
30 :
29:2007/06/29(金) 18:45:19 ID:71+ulpyy0
>>30いや、むしろ28+29でいこう!!!!!!!!!
>>31 おお、ありがとう!!!!
じゃあ俺の希望として「チャモロがルラを連れて行った」って事だけ
>>29から採用してもらって、
あとは全て「クリフトが2人にホイミかけて気絶する」まで書いてある
>>28ベースでお願いしまする
ラミス「ううん…ここはどこだ?」
ネネ「あなた!ラミスが目を覚ましたよ!」
トルネコ「おお、ラミス!大丈夫か?びっくりしたよ天井から突き抜けてきて」
ラミス「そうか、俺クリフトのバシルーラで飛ばされて…」
ラミスはバシルーラによって飛ばされレイドックにあるトルネコの家にいた。
クリフト「・・・・ん・・・・ここは?」
ミラ「妖精の村よ。クリフトったら私達を回復させたら気を失っちゃうんだもん。びっくりしたわ。」
ユウカ「でもありがとね。クリフトのおかげで助かったのよ。それとニダ美にも感謝ね・・
それよりもラミスはどこに行ったのかしら?クリフトは知ってるんでしょ?」
クリフトは事の経緯をくわしく話した。
ユウカ「なるほどね・・チャモロに襲われるところをクリフトの機転で助けたって事か・・。どこにいるのかしら・・ラミス・・。」
ミラ「ルラちゃんは結局さらわれちゃったのね・・・。くやしいわ・・!」
クリフト「当方の目的はまずラミスと合流、ルラを助けることだな」
ユウカ「ルラを助ける前にやりたい事があるの。チャモロと戦う前に」
ミラ「何?」
ユウカ「今回で力不足を実感したわ…パワーアップを図ろうと思うの」
ユウカ「その為にまず伝説の武具を探そうと思う」
クリフト「そうだな…今の俺達じゃルラを助けられないからな」
ユウカ「チャモロの弱点は何一つわからなかった、力の差を痛感したわ
自力UPの為に、基本的なところから鍛え直さないとね。」
37 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/06/30(土) 06:17:21 ID:b8zX6Z9W0
クリフト「ラミスと合流した後、話し合おう。天空の武器を手に入れたら、ルラに使われたゲントの秘密を知る必要があるな。チャモロの異常なまでの強さはゲントの技術にあると思うんだ
みんな文章うまいね
その頃、大魔王の城では・・・
D・エド「さすがに魔力が練り込まれたロープ千本はキッイな・・・」
魔物「もう限界が近い・・・チャモロ様はまだなのか!?」
チャモロ「ゴメンゴメン、遅くなっちゃった」
魔物「チャモロ様!!」
D・エド「チャモロ・・・お久しぶりです」
チャモロ「数百年ぶりだね。君、僕が会いに行ったらいつも隠れるから、会うのが大変だったよ」
チャモロは話をしながらD・エドの体に機械を取り付けていく
D・エド「こ・・これは・・グァァァァ!!」
チャモロ「これでOK。これはゲントの技術で作られた力を封印する物さ。いくら君でもこれは壊せないよ」
D・エド「どうやら本当らしいですね。体に力が入らない・・」
チャモロ「久しぶりに会ったんだ、お茶にでもしよう。聞きたい事が沢山あるしね」
トルネコの家の前に一匹の馬が立っていた
エド(兄)「フフ・・・まさかラミス一人になってくれるとはな。
あの時、帰るのを止めて様子を見ていて正解だった。」
D・エド「まさかゲントの技術は完成したのか。」
チャモロ「さぁ〜どうでしょうw」
D・エド「・・・その様子だとまだ完成してないな。そもそもゲントの技術は“幻魔大戦"の時に、滅びた技術。そう簡単に復元できる訳がない」
チャモロ「幻魔大戦?そうか、それが魔界大地震と伝わっている魔界を壊滅させた大戦か。何故かは分からないけど、一切そのデータが無いんだよね〜。それを何故君が知っているんだい?」
D・エド「知らなかったのか?まぁ大戦は魔界、神界のトップシークレットだから当たり前か。」
チャモロ「それは興味深いね。時間はある・・ゆっくり聞くとするよ。例え君が拒んでもね」
エド(兄)「ふわはははははっ!!」
ドアを蹴破るエド(兄)。
トルネコ「貴様何者だ!」
エド(兄)「悪いがラミスは渡してもらおう・・ぐへへ!」
ファルチェ「むっ!貴様は!?そうか・・ラミスを襲ったのは貴様か・・。」
なんとレイドック近衛隊長ファルチェも様子を見に来ていたのだ。
ラミス「くっ・・!あ・・あいつは!?・・・エド兄!・・そうか・・貴様が・・。」
ハッサン(ふむ、D・エドは口を割るタマではないが、この場所に押し留めておくのは何かと都合がいい。その間、魔界をチャモロ派一色で染め上げてやろう。)
ハッサンはチャモロのいる宮殿を足早に去る、出口付近でライアソが近付いてくる
ライアソ「どうされました、ハッサン様」
ハッサン「兵をあつめろ、魔界の隅々まで根こそぎ掃討戦だ。残存戦力、不満分子を徹底的に潰す。オルゴやD・エドと接触があったと疑われる者はその場で全て殺せ」
ライアソ「ははっ(・・・これで魔界は恐怖政治の幕開けか。しかし魔界は本来が一枚岩。一つの思想で統一されるべきだったのだ)」
ハッサン「ただし、バルサックは生かして捕獲しろ」
ライアソ「しかし、抵抗されたらどうします」
ハッサン「その時は私を呼べ」
レイドック城下
エド兄「貴様らに用はない、ラミスは勝手に連れて行くぞ」
喋りながらラミスの方に歩み寄る、その前にファルチェが立ちふさがった
ファルチェ「久しぶりだな、エド(兄)。嘗ては志を同じく共に戦った私を素通りか、随分なご挨拶だな」
エド兄「ふん、ファルチェか。昔話も結構だが、今はその時ではない。そこをどけ、容赦せんぞ。」
ファルチェ「そうはいかん、私はラミスをレイドックの客人として迎えにあがったところだ」
エド兄「それがどうした?」
ファルチェ「ラミスに手を出せば、我がレイドックを敵にまわしたと見なすぞ!」
エド兄「だから、それがどうしたと言うのだ?」
ファルチェ「なに?」
エド兄「ふん、たかが地上人如き、何人束になろうともゲマ様の敵ではない」
ファルチェ「ゲマ?それがおまえとなんの関係があるのだ!」
エド兄「私の仕える魔界の王よ。何れ魔界の、そして地上天空界、果ては神界に至るまで全ての頂点に立つお方よ」
ファルチェ「愚か者が!天空の大幹部が悪魔に身を売るのか!恥を知れ!」
エド兄「笑止、愚かさは時代を読めない貴様らよ」
ファルチェ「これ以上の話し合いは無駄か」
エド(兄)「死ななければ私の邪魔をすると言うのならな」
ファルチェ柄に手をかける
ネネ「喧嘩なら外でやってちょうだい」
エド(兄)「貴様をぶっころすのにここでは狭すぎる。表に出ろファルチェ」
ラミス「おいおい待てよ!ファルチェ!」
ファルチェ「なぜ止める!騎士として裏切りをした者は許せない!」
ラミス「俺も戦う!エド兄、一人でここまで来たなら文句はないだろ?」
エド兄「かまいませんよ、この体ならばお前達など敵ではない」
ラミス「じゃあ行こう(まだ回復しきってないが敵の力量を測らずに一人で突っ込むのは危険だからな…)」
エド兄「丁度いい、生まれ変わった私の体を試したかったところだ」
ラミス(確かエド兄の身体はヒミコだっけ…巫子の身体の魔力はどれだけか…)
ファルチェ(私もただ毎日を過ごしていた訳ではない…それに)
ファルチェは先を歩くラミスを見つめた。
ファルチェ(ラミスに格好悪い所は見せたくない…足手まといなんてもっての他だ)
ファルチェは胸に抱く淡い思いが何かはわかってはいなかったが前以上にラミスを特別に想っていた。
エド兄「では力を解放する、覚悟するのだな。ぐおおおおぉぉ!」
エド兄は転生したヒミコの体に変化した
ファルチェ「女の体に?」
ラミス「やはりか」
エド兄「ハァッハアッ・・・安心しろラミス、殺しはしない。私の使命は貴様を生かしたままゲマ様に届けることだ。だがレイドックの近衛隊長さんには、ここで死んでもらわねばならぬな」
ファルチェ「ふん、もう近衛隊長ではないさ…私が仕えるのはもうレイドックではない!」
エド兄「そんな事どうでもいい、さぁ行くぞ!メラゾーマ!」
一球の炎がファルチェめがけて突き進む。
ファルチェ「名乗り位させて欲しいな、まったく…」
ファルチェの剣先は炎球を突く。
エド兄「魔法に剣など意味が…な…なんだと!」
炎球は剣先に留まったまま動きを止めた。そのまま刀身を纏うように燃えさかる。
ラミス「相手の魔法まで自分の物に…強くなってやがるなファルチェ!」
ファルチェ「私は天空の勇者に仕えし魔法剣士ファルチェ!お手合わせ願おう!」
エド兄「ふん、今のメラゾーマは小手調べだ」(や、やべえ・・・今の結構全力だったのに簡単に止められてしまった・・・)
ファルチェ「本気で来い、ルビスを倒したメドローアはどうした
エド(兄)「メドローア?そんなもの過去の遺物だ。受けるがいい私の新呪文を」
エド兄はパルプンテを唱えた。
エド(兄)は砕け散った
砕け散ったように見えたが、あまりの速さに突然消えたのだ
ファルチェ「は、速い!!」
エド(兄)「これが我がパルプンテ!!ランダムに自身の身体能力を極限まで上昇させる技だ!!
フフフ・・・・そして奥の手はまだあるぞ!!」
ファルチェ「ベラベラと喋っていると舌を噛むぞ!」
ファルチェの火炎斬り!だがエド兄は強化された素早さで避ける。
ファルチェ「思っていたよりやるな…ならば!」
剣を素早く振り炎を落とし左手に魔力を集める。
ファルチェ「バギマ!」
ファルチェの剣が風の刃を纏う。
ファルチェ「剣先に触れずとも風刃が斬り刻む…行くぞ!」
剣をブンッと降った際に産まれた風に乗り素早く駆けるファルチェ。
エド兄「速い!だがこれなら速さは互角!我が魔法をくらえ!」
ラミス「パルプンテて驚くものか。確かに習得は難しいが、殆ど博打みたいな魔法は実戦向きではないぜ」
エド(兄)「勇者ラミスよ、貴様は勇者としての能力は申し分ないが、能力は剣技傾倒しすぎているのに自覚はあるか」
ラミス「何を言い出すんだ。そ、そりゃあ少しは・・・」
エド(兄)「ふん、だからチャモロなどに手も足も出んのだ。いいだろう、本来ならば貴様が習得すべき呪文を見せてやる」
エドは呪文を唱え始めた、すると空中に轟音を伴う稲妻が走り出す
ラミス「こ、これは・・・」
ファルチェ「まさか、勇者の呪文・・・」
エド(兄)「察しがいいな女剣士さん、いくぞギガデイン!
7秒差か。なんとか繋がったよなw
つなげたらエド(兄)のセリフが少々不自然(魔法を食らえといったのに語りだしたり)ではあるが許せ
ラミス「ギガデインに対するには・・・これしかない!」
ラミスは剣を上に向けた。
ファルチェ「何を・・!?直撃するぞ!」
ラミス「まあ見てやがれ。」
エド(兄)「ギ・ガ・デ・イーーーン!!」
ラミスの剣に直撃する。
ラミス「稲妻は友達さ!」
ラミスの剣に稲妻の力がみなぎる。
ラミス「ギガデインストラーーッシュ!!」
エド(兄)「なんだと!こちらの稲妻を利用できるのか!」
ラミス「ファルチェの魔法剣の真似さ!真似事の域はでないが必殺技と合わせりゃ十分!」
エド(兄)「がはっ!!?」
ラミス「今更びびっても遅いぜ!いくぜ!ギガディンスト・・・」
ドカーン
稲妻がラミスを直撃、ラミスは黒コゲになった
ラミス「やっぱ付け焼刃じゃ・・・」バタリ
ファルチェ「・・・おい」
エド(兄)「・・・やはりハッタリか、ストラッシュ系は天空の流派。低俗なロトの勇者に使いこなせるものか!」
ファルチェ「こうなったら私が!ギガデインストラーッシュ!」
エド兄「勇者でもないお前に出来るはずがないだろ…う…ぐふっ!」
ファルチェ「やはりギガデインスラッシュは無理だ。だがさっきのバギマでな…」
エド兄「剣圧で…剣撃と共に飛ばしたと言うのか…ふふ、やりますね」
ラミスとファルチェは顔を近づけてひそひそ作戦を立てている。いやサァクセンを立てている。
ファルチェは顔を林檎の様に赤くしている。そして前髪を急いで整えた。
ラミス「ファルチェ、今ので新技を見出したぞ。ファルチェ、俺のギガスラッシュをお前の刀にぶつける。
そしてお前の真空斬りと混合させるんだ。そうすればお前の俺の真空ギガスラッシュが誕生するはず。」
ファルチェ「むむむ・・少し無茶ではあるが・・奴は強い、強すぎる。やるしかない!」
エド(兄)「こいつら何か作戦を立てているな。フッ・・何をやっても無駄だよ。私に勝てる者など存在せぬ。」
ラミス「いくぞファルチェ!」
ファルチェ「はいな!!」
ラミスとファルチェはエド(兄)を軸に走り回った。
エド(兄)「目くらましのつもりか・・・。一つ言っておくが、私は負けを覚悟で戦う事を潔しとは思わない。
だが・・・君達の気持ちに私も誠意で答えよう!」
ラミス「ギガスラーーーッシュ!」
ギガスラッシュはエド(兄)を外れて横に通り過ぎた。
エド(兄)「フッ・・どこを狙って・・・・・・・・・・な?!」
なんとギガスラッシュはエド(兄)の後ろにいたファルチェの剣に直撃した。
ファルチェ「くッ!(凄いパワーだ!)」
ファルチェはバギマの力を持つ剣にギガスラッシュの力を持たせた。
ラミス「いけーーーーー!」
ファルチェ「真空・・・ギガスラーッシュ!!」
エド(兄)「な!?に・・・うぼあああーーーーーー!」
エドは突然の事に体が反応せず、真空ギガスラッシュが直撃してしまった。
エド(兄)「グ・・・・・ハッ・・・」(私に雷の耐性が無かったら・・・死んでいたな)
ラミス「まだ生きてるのか!?」
ファルチェ「だがその傷ではもう戦えないだろう。私達の勝ちだ」
エド(兄)「死ねない・・私は・・まだ・・死ぬわけには・・いかない・・・死ねない・・死なん・・絶対に!!
うわああああーーーーーーーーーーーーーーー!」
エド(兄)は最後の力を振り絞ってラミスに玉砕覚悟の特攻を仕掛けてきた。
ダッ!
ラミス「・・・・・・・・・・・・・」
エド(兄)は息絶えた。
ラミス「すまない・・。来世で幸せになってくれ・・。」
ファルチェ「・・・・・・・・死んだ、か・・。」
ラミス「ああ・・・・・・・・。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
二人の間に生物を殺したという深い悲しみの静寂がさざ波のように押し寄せた。
ファルチェ「しばらくはここにいて修行していくか?どうやらチャモロという敵は相当の手だれのようだからな。」
ラミス「ああ。今のまま仲間達と合流しても駄目だ・・。もっと俺は強くなる・・。
そうして時が来れば必ず仲間達と会え、必ずチャモロを倒せる。
俺はそう信じてる。」
とっぷりと日が暮れたレイドック地方、
レイドックの風習としてエド(兄)は敵でありながら集団墓地に埋葬されていた
そこに一つの影が降りてくる
ゲマ「エドよ、死んでしまいましたか。どうやら耐久力の低い巫女の体に転生したのが間違いだったようですね」
ゲマが両手を広げ念を送ると、エド(兄)の棺桶が地中から浮き上がる
ゲマ「いいでしょう、あなたにはまだ駒として利用価値がある。いくら私でも生き返らせる事はできませんが、進化の秘法を応用して遺伝子をたどり肉体を再生する事が出来ます・・・」
棺桶が割れ、中からエド兄の亡骸が出現した
ゲマ「ですが世の掟として、一度死んだものは蘇る事はできません。あなたはこれから亡者となり7日間だけ地上をさまよう事が許されるのです」
ゲマは腰に身につけていた刃渡り5寸はありそうな大剣を横たわるエド兄の傍に置いた
ゲマ「これは破壊の剣。呪われた剣ですが、亡者となるあなたには丁度いい」
そう告げると背を向けゆっくりと去っていく、ゲマが消えた闇から声だけが響く
ゲマ「エドよ、再び肉体が朽ちる7日後まで使命を与える。おまえを葬った憎き勇者ラミスの心臓にその破壊の剣を撃ちたてよ」
そこにはエドの死体と、不気味に光る刀だけが残された。
東の空が白み始める頃、冷えた大気を一片も乱すことなく、ゆっくりとエド(兄)の瞳が開く
刃渡り5寸→刃渡り五十寸(1.5尺)
の間違いw
その日、陽光も高くなった頃、墓を訪れた牧師により
エド(兄)の墓から死体が丸ごと消えるという不可解な事実がレイドック城に届けられる
だが、レイドックは単なる墓荒らしの仕業と決め付け、事件として追求する事はなかった
勿論その時点ではラミスの耳にも入るはずもなく、時間だけが経過した
〜2日後〜
王の計らいでレイドック兵宿舎に寝泊まりしているラミスは訓練場での修行に励んでいた。
ファルチェ「腕が下がってるぞ!」
ラミス「おっと、いつも忘れちまうんだよな…」
しずか(死神の騎士)にしか剣を習った事のないラミスにとって
大人数に混じって、複数を相手にしての訓練は初めての経験だった。
ファルチェ「立ち振る舞いもまともになってきたな。」
ラミス「そうか?そろそろ一対一で戦いたいんだけど…」
ファルチェ「複数戦の足の運び、身の振り方は単騎戦でも必ず役に立つ」
ラミス「一対一で…」
ファルチェ「ましてや我流であるお前の剣は攻めばかりで防御力に欠ける」
ラミス「あの…」
ファルチェ「必殺技もいいがそこまでの運びもお粗末だ。魔法に対してもだな…」
ラミス「わ、わかった!一対一はまだ早いみたいだな!よし!頑張ろ!」
その夜
ラミス「ごちそうさま!」
ファルチェ「おかわりはいいのか?」
ラミス「いやーもうおなか一杯だよ、あんまりうめーんで10杯食ったぜ。ファルチェ、おまえ剣だけじゃなく、料理も上手いんだな。」
ファルチェ「そうか口に合ってよかった。1人暮らしをしてるとな、炊事の腕は自然と身につくものだ」
ラミス「おまえ、いつでも嫁に行けるよ。いい嫁さんになりそうだよな」
ファルチェ「そ、そうか。えーコホン、今日の修練、中々ものになっていたぞ。流石勇者だ、上達が早い」
ラミス「…」
ファルチェ「どうした?」
ラミス「でも剣士の中で俺が一番下手じゃん・・・」
ファルチェ「彼らはレイドック選りすぐりの魔法剣士達だ、気に病むことはない。」
ラミス「でもなぁ、剣の腕は自信あっただけに、ちょっとショックだなぁ」
ファルチェ「今までは生まれつきの反射神経と必殺技に頼り切ってたという事だな、基本を身につけるいい機会ではないか」
ラミス「まあな、実戦しか知らないおれは退屈でしゃあないけど、俺の実力が伸び悩んでたのも、このへんにありそうだしな。」
ファルチェ「うむ、滞在期間中、できるだけ学んで行くといい。決して無駄な時間は過ごさせない」
ラミス「サンキュー」
ファルチェ「さあ、明日の修練も早いぞ、もう寝た方がいい」
ラミス「えー夜はこれからじゃんか、トランプしようぜ」
ファルチェ「い、いや、私は城の巡回の仕事があってな。すまないが」
ラミス「ちぇっ、じゃあな、おやすみー」
ファルチェ「ああ、また明日な」
ラミス「さて、寝るか。しかし暑さは真夏だから仕方ないとして湿気が凄いな。それになんか風が生臭いし、というか腐った肉のような臭いが・・・」
*「ヒュ〜ドロドロ、口惜しや〜」
ラミス「ん?誰かいるのか?」
*「・・・・」
ラミス「なんだ気のせいか・・・寝よう。」
その頃・・魔界城
数分前にチャモロの部屋から轟音が聞こえた為、ハッサンは急いでチャモロの元へ向かった。
ハッサン「チャモロ様!?何があったのです??」
チャモロ「ハッサンさんか・・・ゴメン、D・エドに逃げられちゃったよ。」
ハッサン「逃げられた?チャモロ様が見張っていたのにそんな事が・・・」
チャモロ「油断してたよ、ゲントの技術がD・エドに破られるはずがないってね。結果がコレさ・・・・」
チャモロの部屋は見るも無惨な姿になっており、チャモロ自身も相当傷ついていた
ハッサン「D・エドにそこまでの力が・・・・?」
チャモロ「アイツは裏で裏で色々してたからね、驚く事でもないさ。問題は何処に行ったかだよ。脱走する程の事情って、何なんだろうね」
父親が国王の宰相となり城に自室を持つことになったファルチェ。
王国軍に身を置かずとも国を守った英雄とされ兵の指導もこなしていた。
そして勇者と別行動をとっている無力感から自分の役割を求め自ら進んで見回りを始めたのだった。
ファルチェ(なんだろうこの気持ちは…ラミスといると心をつかまれたように苦しくて…)
見回りをしながら考え事をしていたファルチェ。夜空を見上げる。
ファルチェ(…でも、悪くない。この気持ちをなんと呼ぶのかな…)
一方でユウカ達はラミスの行き先がわからないまま
伝説の武器の情報を得る為にトルネコの居るレイドックを目指していた。
こうして偶然にも仲間達がレイドックに集うことになるのだった。
トルネコ「ネネよ、今日のメシは何だ〜?」
ネネ「今日はあなたの大好物のミートスパゲッティー、ハンバーグ、ピザ、シーザーサラダよ。」
トルネコ「うひょーー!やったぞーーーー!は・や・く!は・や・く!」
トルネコはフォークとナイフをチンチン鳴らしている。
ネネ「全く・・いつまでたっても子供なんだから〜。」
トルネコ「うほほほほーーーーーーー!ハンバーグ!スパゲティーーーーーー!うほほほほーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!!!!!!!!」
暖かな空気が流れる。それはまるで妖精界の蜂の舞踏会のようだ。
<レイドック北のプーアル草原>
草原に佇む大木の元に一つのキャンプがあった。テントからは光と声がもれている。
ユウカ「天空の武器かぁ…どこにあるんだろ」
ミラ「天空っていうんだから天空界にありそうね。ロトの装備品もあるのよね?」
クリフト「天空にロト、伝説だと思ってたけど勇者がいるんだから本当にあるんだろうなぁ」
ユウカ「トルネコさんは伝説の武具を探して不思議のダンジョンを探検してるんだよ」
ミラ「とりあえず手掛りはトルネコさんだけなのよね、レイドックまであとどの位?」
クリフト「早ければ明日の夜には着くんじゃね?邪魔が入らなけりゃ」
ユウカ「ここら辺の魔物はそんなに強くないし大丈夫だよ」
ミラ「あーフカフカのベッドで寝たいなぁ…ラミスは元気かなぁ…」
クリフト「ったく何処にいるんだろうなあいつ!」
ユウカ「…クリフトが飛ばしたんだよ…」
トルネコ「この伝説のロトの装備をラミスさんに・・・。
この伝説の天空の装備をユウカさんという方に・・
この伝説の賢者の装備をクリフトという方に・・。
私の努力は無駄にはならなかったようだな。有難う、感謝しています。カバリー様・・。」
〜3日後朝〜
ちょっと遅刻しそうな時間を小走りに修練場に向かうラミス
ラミス「ん?なんか外が騒がしいな、兄ちゃん何かあったのか?」
城兵「ラミス殿、町外れの民家で幼い子を含めた一家全員が惨殺されたようだ」
ラミス「マジで?このへんも物騒だな、そんな最悪な強盗早く捕まえちゃえよ」
城兵「それが金品はそのままなので強盗目的ではないようだ、それに被害者の死因が・・・」
ラミス「死因?」
城兵「家族5人全員、体中から血液が全て無くなっていた」
ラミス「・・・・匂うな、魔物の仕業だ」
城兵「それは確実なようだ、被害者の首に残っていた歯形からはまだ種は特定できないが。」
ラミス「俺にも何かできることあれば手伝わせてくれ」
城兵「いやファルチェ殿の客人に甘えるわけにはいかん」
ラミス「あんまり気を使うなよな、魔物退治は俺の仕事だし」
城兵「かたじけない、ではっ」
エド兄「駄目だ、この程度では足りない。私の体が完全に動くにはまだ生き血が必要だ、ラミス・・・・ロトの勇者よ待っていろ。1人では死なんぞ、私はおまえを抱いて地獄に落ちる。
ここは魔界の70%を締める森の奥深く、魔界においても長きに渡り、生ある者の往来なき秘境。
地理的には『深樹峠』と呼ばれる場所である
そこの一つの洞窟には現在、敗残したバルザックをはじめ、オルゴ残党軍が隠れ潜んでいる。
数十万と居たオルゴ兵も、チャモロの策にかかりオルゴが捕獲されてからというもの
勢いに乗ったハッサンの指揮するチャモロ隊に追い詰められ、壊滅した。
僅かに残る残党兵が追っ手を振り切り深樹峠に逃げ込んだ時には、
バルザックを含めた僅か7名になっていた。
メッキー(キメラ)「バルザック様、敵司令官ライアソの各地の掃討戦は執拗を極めております。
このままではここも、いつ見つかるか・・・」
バルザック「そうだな、頃合いを見て更に奥に場所を写すか」
ウェノン(デスセイレス)「出て戦いましょうよ、捕まったオルゴ様が心配だもの」
バルザック「無駄な戦いは絶対に避けねばならん。敵軍の緊張が緩む時を待つんだ。
それから地道な偵察を続けオルゴ様の身柄の拘束場所を探し当て、救助する。」
ウェノン「いつまで待つのよ!その間、オルゴ様死んじゃったらどうすんの!」
メッキー「こらウェノン、バルザック様に向かって失礼だろうが!」
バルザック「今は待てとしか居えない・・・今動くには、我々はあまりにも無力だ・・・」
ウェノン「・・・・ごめん、ちょっと頭に血が上ってて・・・」
メッキー「いやぁ、別に怒ってないよ」
ウェノン「あんたに謝ったんじゃないわよ!」
トルネコ「しかし不思議のダンジョンでは、伝説の装備しか見つからなかったぞ
あの4人の武器は何れも現世に存在するようだ、天空の剣は世界樹に、ロトの剣はアレフガルドに、
そして賢者の武器と踊り子の武器は、よくは知らんが地球のヘソと呼ばれる場所にあるという」
ヤンガス「あれ、トルネコの親方…なんか事件に巻き込まれたって聞いてきたんですが…」
トルネコ「一家惨殺事件のことか?いや〜お隣で事件とはびっくりしたよ」
ヤンガス(
>>82紛らわしい事言うなぁ…)
魔界城
ハッサン「自由になったD・エドは、捕虜のオルゴの救出に向かうでしょうな」
チャモロ「オルゴのいる場所を知らないでしょ。それにD・エドが逃げる時、僕がかなりの深手を負わせたから当分動けないと思うよ。」
ハッサン「D・エド程の者ならベホマで回復するのでは?」
チャモロ「攻撃の時、ゲントの毒をかけておいたので、ベホマで傷が埋まっても当分痛みと体力の低下に苦しむので、満足に動けないと思う」
ハッサン「そうでしたか(不意打ちを受けてもここまでの反撃をするとは恐ろしい方だ)、では遠くには行けますまい、探し出して捕らえますか?」
チャモロ「いや、あいつは逃げ足だけは速いんだ。僕の攻撃で殆ど致命傷の状態から、瞬間移動で逃げたからね。1人だったら宇宙の果てまでも逃げちゃうんじゃない?」
ハッサン「すると魔界の対抗勢力や、地上の勇者と接触でもしたら・・・」
チャモロ「大丈夫でしょ、魔界には対抗勢力はあっても、戦力的には殆どゼロだし。勇者はハッサンも知ってると思うけど、昔の世代と比べて弱いもんね」
ハッサン「そ、そうですな。魔界はもうすぐ我々が掌握します、恐れるものはありませんからな」
チャモロ「あとはゲントの術の完成させるだけ。順調だね」
ハッサン.。o(しかし、本当に安心していいのだろうか。なぜか胸騒ぎがする)
D・エド「やはりあの液体は毒だったか。キアリーも効かぬ、自然治癒を待つしかないのか。うう、苦しい、魔界は危険だ、次元を移動しなくては・・・せめて地上に・・・ ・」バタリ
一家惨殺された民家にて
83の城兵「うーん、やはりこのへんの人を避難させたほうがいいんスかね」
兵長「どうかなあ、俺はそのほうがいいとおもうんだけど・・・」
城兵「はやくしたほうがいいスよ、現場の判断でいきましょう」
兵長「もし間違ってたら怒られるの俺じゃん」
城兵「被害が広がってからじゃ遅いんですよ」
兵長「広がらないかもしれないじゃない」
城兵「殺人鬼捕まってないじゃないですか!」
兵長「人を殺して満足して、もう二度とやらないかもしれないじゃない?」
城兵「そうか・・・・ってやっぱり最悪の事態を想定しましょうよ!」
兵長「めんどくさいなぁ、みんなに夜は戸締りするように言っとけば殺人鬼入ってこないでしょ」
城兵「えー・・」
そんな感じで日は暮れて行くのであった
トルネコ「事件が事件だけに気になるわい、犯人はもう逮捕されたのかのう、物騒な者を野放しにしてるようでは、おちおち寝れんのう
そして夜になった
93 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/07/03(火) 18:04:54 ID:1NE0fDF+0
おわり
ラミス「(´д`;)」
それは世界の終わりだった――――
が一瞬で再構築された為、誰も気付かなかった。D・エドを除いて
D・エド「やはりマスタードラゴン様とルビスの死により、世界が衰弱しているのか。もう時間が無い・・・・大戦も近いし、急がなければ・・・」
D・エドはゲントの毒で苦しみながらも、立ち上がった。自分の使命を果たすために―――
D・エド「私はもうゲントの毒に侵され続け、いずれ死んでしまうだろう・・。
その前に私の体に眠っている・・私の力を数百倍にも跳ね上げているこの、霊光玉を・・ラミスに託す・・
・・それで奴を・・チャモロを・・倒してくれ。」
D・エド「まずはホイミン様に知らせねば・・・」
D・エドは激痛に耐えながらも次元の狭間にワープした
D・エド「ァ・・あ・あ・・・あ・・あ・・・・」
そこに待っていたのはホイミンの無残な姿だった。
ゲマ「ホーッホッホ、やっと来ましたか、D・エド。わけあって狭間の世界は使わせてもらってます。このじいさんは邪魔だから殺しましたがねw
D・エド「あなたは…よくもホイミン様を!」
ゲマ「見た所手負いのようですね、完全なる身体を手に入れた私の敵ではありませんが…」
D・エド(…いかなる時も冷静さを失ってはいけない…そうホイミン様に教わったのだ)
ゲマ「怖じ気付いたのですか?無理もありませんが」
D・エド「訂正はしませを…ここは退かせてもらいます」ヴンッ!
ゲマ「ふふふ…あのD・エドさえも脅えるこの力…振るうのが楽しみです」
時空転移により次元の狭間から人間界に来たD・エド。
D・エド「逃がしてくれて助かった…まさかホイミン様が…それにあれが妖精の祭壇に封印されていたゲマか…」
D・エド「ここはどこかな・・・。」
ファルチェ「うむむ?」
ラミス「ん!?あ・・おまいはダークエド!?どうしてこんな所に!?顔色が悪いじゃねーか!?・・ベッドに連れて行くぞ!」
D・エド「これは良い所に空間翔転移したものだな・・ありがたい・・。」
ラミスとファルチェは宿屋のベッドに運んだ。
D・エド「実はチャモロに捕らえられてしまってな・・。そして・・ごフォッ!ごほっ!
傷自体は回復できるんだが・・ちとやっかいな毒を盛られてな・・。
その名もゲントの毒じゃ・・私はもう後も短い・・そこで、私の力の源、霊光玉ををお前に託そうとここへ来たわけだ・・。」
ラミス「そんな・・もう後が無いって・・くそっ・・チャモロの野郎!!
それに霊光玉って・・・。」
102 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/07/03(火) 22:12:15 ID:HHvoxhyKO
D・エド「ところでここは?」
ファルチェ「レイドックだ。知らずに来たのか?」
D・エド「色々ありましてね。レイドックなら確かトルネコさんの家がありましたよね?連れていってくれませんか?」
ラミス「あ、ああ。しかしトルネコに 何のようだ?」
トルネコの家
トルネコ「ムニャムニャ・・・もう食べれない・・・」
ドカンッ!!!
トルネコ「な、何だ!?」
ネネ「強盗、強盗よあなた。」
D・エド「夜分遅く失礼します。薬が欲しくてね。貰っていきますよ」
そう言いながらD・エドは高価な薬草や薬を手にとっている
トルネコ「それは非売品だ!!」
D・エド「すみません、時間がないのです」
D・エドは薬を一通り集めると全部一気に食べた
トルネコ「ああああああああ!!!!!せっかく・・・・せっかく集めたのに・・・・」
D・エド「ふぅ・・・なんとかゲントの毒を弱める事ができたか。トルネコさんが近くに居て助かりました。ここまでレアな薬は天界にもありませんからね。後は自分で何とかします」
ラミス「酷いな・・・・」
トルネコ「店の修理代も含めて代金はた〜っぷり払ってもらいますからね!!」
D・エド「・・・・・・・・・・」バタラミス「D・エド!!大丈夫か!?」
ファルチェ「安心しろ、ラミス。気絶しているだけだ」
トルネコ「じゃあお代はラミスさんに払ってもらいます」
D・エド「さてと・・毒も弱まった・・・霊光玉授与の儀式を始めるとしますか。表へ出るがいい。ラミス。」
ラミス「ああ・・・・。」
D・エド「さて始めようか・・。はあああおおお・・・・・」
D・エドは自分の体の中から光る玉のようなものを取り出した。
D・エド「これは莫大な力を込められた魔力の塊だ・・。これを手にした者の力を数百倍に上昇させるのだ。これをお前に託す・・。」
ラミス「これを手にすれば俺はもっと強くなれるのか・・。」
D・エド「ああ、そうだ・・。しかし、これを受け入れるには相応しい器が必要だ。
自分のものにするまでには恐らく大変な苦痛を伴うだろう。それでもやるか・・?」
ラミス「ああ!もちろんだ!これくらいの苦痛に耐えねえとチャモロには勝てねえ!やってやるぜ!」
D・エド「ではいくぞ・・。」
D・エドは霊光玉をちからいっぱいラミスの腹にねじ込んだ。
ラミス「グオッ!!!・・・・・・!体の中に入っちまった・・。」
ラミス「ん・・・・?どっこも痛くねえぞ?どうなってんだ?」
D・エド「・・・・・・・・・。」
D・エドは変わらず真剣な眼差しである。
その時突然ラミスの全身に激痛が走った。
ラミス「ぶはっ・・・・!おろろろろ!!ぐはっ!!ぜえ・・・ぜえ・・・・・!これか・・・」
ラミスはいきなり嘔吐し、吐血した。
ラミス「くっ・・・!こんな痛みに・・どのくらい耐えれば・・良いんだ・・・ぐあっ・・!」
ラミスの額、腕から血が飛び出た。
D・エド「お前次第だ・・。私は半年近く掛かったな・・。」
ラミス「半年だと・・・!?ぐあっ!!うああああああ!!!おうえっ!ごほっ!!げはっ!!」
ラミス「こんなとこに居たんじゃ集中できねえ・・げほっ!山ごもりしてくるぜ!!」
ラミス「けっ!ぬおっ!!うあああああああああああ!!」
ラミスは山に向かって走り去って行った。
ファルチェ「本当に大丈夫なのか・・。かなりやばそうだ・・。」
D・エド「安心しろ。私がラミスを木から見守る。危なくなったら止めさせるさ。」
ファルチェ「そ・・そうか・・。頼むぞ・・。」
D・エド「ああ!まかせろ。」
D・エドもラミスを追って走り去った。
D・エド「ああ、言い忘れていました」
ファルチェ「なんだ?」
D・エド「数百倍なんて物語のバランスが崩れますからね、力を発揮出来るのは一度限りです」
ファルチェ「その話はラミスにするべきでは…」
D・エド「その為に辛い思いをするんです。ラミスならやめかねない、黙っておきましょう」
ファルチェ「………」
ラミスは森を走っている
ラミス「ぐおおおおおおお!苦しい〜!だが力があふれ出してくる!走らずにはいられん!」
ラミスは木々を次々と薙ぎ倒した
ラミス「ぬあああああ!」バキバキベキバキ!「気を触っただけで!なんてパワーだ!」
ラミスの前にエド(兄)が現れた
エド(兄)「見つけたぞ勇者ラミス!死に土産にこの破壊の剣で貴様を・・!!!??なに?」
ラミスは突進してきた
ラミス「グわああああ!!どけどけどけ!俺に近付くと死ぬぞ!早く逃げろ!」
エド(兄)「ヒ?!ヒイイイイイイィ!!」
エド(兄)は逃げようとしたが時既に遅く、ラミスの霊光パワーに中てられて粉々に砕け散った
その日の夜、森の中は人間とも野獣とも言えない不気味な叫び声が響いていたそうな
エド兄ゾンビ「うう…核が破壊されなくてよかった…」
エド兄は7日間の制限付きで肉体を再構築された時に命の代わりに核となる物を
埋め込まれており核が破壊されない限りは何度でも再生できるのだった。
エド兄ゾンビ「期限までまだ時間がある…それまでに街で生き血をすすり力を蓄えさせてもらおう」
こうしてエド兄は決戦の日、7日目までの間レイドックの民衆を震えあがらせることになるのである。
そして今、時を同じくしてユウカ達もレイドックへ到着、トルネコの家へと向かっていた。
ユウカ「トルネコさんの家、このへんだったと思うけど・・・」
クリフト「おいおい、こんな夜中近くに尋ねるのもなんだから、今日は宿をとって明日の朝行こうぜ」
ミラ「それがいいかもね、道具屋さんって朝が早いからもう寝てるだろうし」
ユウカ「うん、じゃあそうしよっか」
クリフト「しかし、レイドックって賑やかな街って聞いたけど、なんか辛気臭いよな」
ユウカ「うーん、そうだよね。昔はそんな事なかったんだけどね、治安悪くなったのかな」
ミラ「どの家も雨戸を閉め切っちゃって、外の人を拒んでる感じ」
クリフト「俺こういう街嫌いだな、さっさと伝説の道具とか貰ったら帰ろうぜ」
ユウカ「ん?」
クリフト「どうしたの?」
ユウカ「いま誰か笑わなかった?」
クリフト「え?いや笑ってないけど?」
ユウカ「いやあっちの方から・・・」
ユウカ、不思議そうに後ろの暗闇を指す、振り向くクリフト。
しかしそこには月明かりも当たらぬ街角の闇しかない。
クリフト「おいおい、怖いこというなよ、誰もいねえよ・・・」
ユウカ「おかしいなあ」
ユウカ達が立ち去った後、闇からあやしい影が現れた
エド(兄)「ふふふ、ユウカ様、美しくなられた。やはり醜いロトの勇者とは根本が違うようだ。
私にもツキが向いてきたようだ、
美しく聡明な天空の勇者様までが私のものになって頂ける。」
微笑を絶やさないエド(兄)の口元から血が滴り落ちた
宿内の酒場で遅い夕食をとっていると警官が駆け込んでくる。
警官「たっ大変だ!またやられた!」
店主「なんだって!?こりゃ大変だ…戸締まりの確認をしてくる!」
ユウカ「モグ…何の騒ぎかな?」
ミラ「ただ事じゃなさそうね…ムシャ」
クリフト「ングング…っぷはぁ!俺が聞いてくるよ…すみませーん」
警官「旅の方か?ここ数日ここらに吸血鬼がでるんだ、気をつけてくれ」
クリフト「吸血鬼?魔物の一種だよな?退治出来ないのか?」
警官「退治したいのはやまやまなんだが姿を見たら最後、って有り様でよ」
クリフト(そんな強い魔物が街中に…なんかにおうな…)
ミラ「きゃあ!お肉が焦げてるわ!店長さん急いでたから火を消し忘れたのね」
クリフト「焦げた臭いだったか…におうと思ったぜ」
警官「臭いといえば…現場にはいつも肉の腐った臭いが残っているんだ」
クリフト「吸血にアンデッド…どんな奴だ?用心しておく必要があるな」
トルネコ「今日はいやに蒸しますね、窓をあけよう」
ネネ「駄目だよ、殺人鬼が外にいるらしいじゃないか」
トルネコ「ああ、おとなりさんの・・・そうか、怖いねぇ・・・」
ネネ「ほんとにここも物騒になったよねえ」
トルネコ「仕事が一段落したら、田舎に引っ越しませんか」
ネネ「それもいいかもしれないねえ」
トルネコ「今より生活が苦しくなるけど、いいですか」
ネネ「何いってんだい、わたしはあんたに付いてくよ」
トルネコ「馬・・・」
ネネ「なんだい、馬って」
トルネコ「今、馬が庭を抜けていきました」
ネネ「近くが草原なんだから馬ぐらいいるだろうさ」
トルネコ「空中を浮いてましたよ」
ネネ「なんだって?」
ネネも立ち上がって庭を見た
ネネ「どこに居るんだい?」
トルネコ「そこを・・ビューンって飛んで逃げていきました」
ネネ「そこって地面に血が落ちてるじゃないか!」
トルネコ「血・・・」
5日後の朝になった、ラミスはまだ帰ってこない
トルネコ「そうだ、そうだよ。昔うちに来たアルバイトの馬が居ただろ、確かエドとか言った。あいつだよ!」
ネネ「ほんとかね、エド弟君かい?しかし変な名前だよ」
トルネコ「そっくりの双子の兄さんがいるから区別してもらう為に弟と呼んでもらってるらしいよ」
ネネ「それにしても、うちの庭を通ったんだから挨拶くらいして行けばいいのにね。まったく最近の馬は・・・」
トルネコ「急いでたみたいだからね。」
ネネ「どうして急いでたんだい、こんな夜中に」
トルネコ「さあ〜」
ラミスは有り余る力の影響で完全に衰弱していた。
ラミス「ヒー・・・ヒュー・・・ヒュー・・・・」
ラミス「・・・・・・・・・・・・。」
エド(弟)は今、天空城の自宅に住んでいた
パリン
エド(弟)「はっ?」
掃除をしてる最中、誤ってエド兄の使っていた茶碗を割ってしまったのだ
エド(弟)「・・そうか、兄さんが天空城を追放されてから、もう一年近く経つのか・・・
敵に寝返った馬鹿な兄さん、今何してるんだろう。茶碗が割れるなんて縁起でもない。
自分が悪いって気付いてくれたら、天空城に帰ってきてほしいな、
世界でたった一人の兄弟なんだし、罪ならそれからでも償えるよ・・・」
エド(兄)「うお〜〜〜・う〜・・・・お〜〜〜・・・あと2日しか時間が無い。早くユウカを襲わなければ・・ぐへへ!!愚ヒヒヒヒヒヒヒーーーーーーーーーーーーーーーーー!。」
この夜、また被害者が出たのだ
警察「なんてこった、これで20人目か。最初の頃と違い、若い女性ばかり狙うようになったな、未来のある若い娘さんを狙うとは、悪魔め。
D・エド「やはりもう限界か・・・・」
そう言うとD・エドは倒れた。
いくら高価な薬を飲んだとしても、ゲントの毒が完全に消える事は無い
あれはただのその場しのぎだったのだ。さらに力の源である霊光玉もラミスに譲った今、D・エドの死は避けられなかった
D・エド「ハハ・・・体を動かすもう魔力も尽きちゃいましたか・・・」
もはや死を覚悟したD・エドの前に、一つの影が近づきつつあった
マスタードラゴンの意志を告いだD・エドは、毒なんかで死ぬわけない
がんばれ、がんばるんだD・エド!
エド兄「くくく、いいぞ生前よりずっと速く動ける。体中の組織は腐り果てて行くが、筋力を補って有り余るほどの気力が満ちている。これなら勝てる!
ユウカ「こんにちわー」 クリフト「っちぃっす」 ミラ「はじめましてー」
ユウカ達はファルチェの自宅によった後、トルネコのうちに来ていた
ネネ「あら、誰かとおもったらユウカちゃんじゃない」
ユウカ「わー、ネネさんお久しぶり〜」
トルネコ「元気だったか?そうそう、君達に渡すものがあるんじゃよ」
ユウカは伝説の武器の場所を記された地図を手に入れた
ユウカ「え?あ、ありがとう!でも、どうして私達が強い武器を探してると知ってたんですか?」
トルネコ「この前天空の使いという者が現れてな、何れ勇者一行が尋ねて来る時までこれらの武器を探しとくようにお願いされたんじゃ」
ユウカ「天空城の人・・・誰だろう・・・、いつごろですか?」
トルネコ「丁度10日前かのう。」
ユウカ「私がマスドラ様の声を聞いた次の日・・・、あれは夢じゃなかったのかしら」
トルネコ「どうしたんじゃ?」
ユウカ「ううん、いいの。本当にありがとう!あまり持ち合わせないけど、いくらかお礼させて」
トルネコ「ほっほっほ、いいんじゃよ。本当はその武器を探してやりたかったんじゃが
生憎と地図しか手に入らんでのう。わしは武器屋じゃ、武具以外で金は取れんよ」
ファルチェ「トルネコ、邪魔するぞ。ユウカはいるか?」
ユウカ「あっファルチェさん!もういいの?」
ファルチェ「ああ。元よりそのつもりで準備していたからな」
トルネコ「何の話だい?」
ミラ「ファルチェさんも一緒に来てくれる事になったのよ」
ファルチェ「まだ未熟な身ではあるが何か役に立ちたくてな」
クリフト「女三人に俺一人…ふへへ」
ユウカ「でも、ラミスは本当に大丈夫なの?」
ファルチェ「ああ、D・エドが付いているので安心だ。パワーアップして帰ってくる」
トルネコ「え・・あ・・・」
何か言いたそうなトルネコに、ファルチェはそっと目配せを送る
ファルチェ.。o(ユウカに心配をかけたくはない、ラミスが今生死を賭けて霊光玉の儀式を行っているなど、どうして告げられよう)
クリフト「あの野郎、折角合流できると思ったら、どっかに行ってんのかよ」
ミラ「仕方ないじゃない、私達がここへ来るなんて知らなかったんだから」
ユウカ「強くなって帰ってくるんなら、私達も足手まといにならないように修行しないとね」
ネネ「そういや昨日、エド弟君がうちの庭に来たよ。」
トルネコ「そうじゃそうじゃ、急いでたみたいで、通り過ぎただけだったが、あれは確かにエド君じゃった」
ユウカ「エドの弟の方?おかしいな、もう天空に帰ったはずだけど」
ファルチェ「・・・・」
トルネコ「暗かったからよく分からんかったが空中を浮遊してたから地上の馬ではなかろう」
ユウカ「天空馬っていうのはエド弟だけじゃないのよ、D・エドも今は人だけど元は天空馬だし。それに弟と言うだけあって、ちゃんとお兄さんもいるし」
トルネコ「兄君が居るのは弟に聞いた事あるぞい」
ファルチェ「ユウカ・・・ちょっと・・・・」
ファルチェは、トルネコの家に訪ねて来たジパングの巫女が転生したエド兄であったという事
そしてそのエド兄を倒した事を告げた
ユウカ「・・・そう」
トルネコ「なんと、あれがエド君の兄君じゃったとは・・・」
ファルチェ「すまない、ラミスと私の二人がかりでも敵わぬ戦闘力だった。生け捕りなどできるはずもなく、倒すしかなかった・・・」
ユウカ「ううん仕方ないよ。それに彼は罪人だし、何れ天空城によって裁かれ死を待つ運命だったから」
ネネ「エド弟君は兄の事で、また地上に降りて来たのかね」
ファルチェ「兄の死をまだ知らないのなら、早く知らせてやらないとな」
クリフト「待てよ、天空馬がエド弟って奴だけじゃないのなら、トルネコさんが見たのがエド弟って確証はねえだろ」
トルネコ「そうじゃな、顔が似てたから、てっきりエド弟君と思ったんじゃが・・・」
ユウカ「まぁ、地上に居たらそのうち尋ねてくるよね」
トルネコ(あの馬を見たのは、吸血鬼の被害者が出たのと丁度同じ時刻じゃが、まあ偶然じゃろうの)
ラミス「うぎゃあーーーーーーーーーーーー!!!」
ラミスは疲労と激痛で満足に動けない。ラミスは洞窟の中で横たわる。
ラミス「くそ・・これまでなのか・・。のどかわいたなあ・・・。水飲みてえ・・。」
ユウカ「エド(兄)の埋葬場は分かる?」
ファルチェ「ん?あ、ああ。敵兵なので無縁仏として埋葬したが、場所は分かる」
ユウカ「そう、よかったら場所を教えてもらえないかな」
ファルチェ「亡骸を故郷に返したいのか?」
ユウカ「ううん、天空人の罪人は死体さえも天空城に帰ることは許されてないわ。
エド(弟)の為に埋葬されている場所だけは知っておきたいの」
ファルチェ「そうか、では今から案内する」
ユウカ「ありがとう」
クリフト「俺も暇だし付いていくか。しかし天空城ってとこも随分とお堅いんだな
罪を犯したら追放かよ、償わせる事ってのを知らないのか」
ユウカ「・・・」
ユウカ「そういえばエド弟は前スレでM・エドの名を受け継いだの、これからはそう呼んであげて」
ファルチェ「エドの名を持つ者は何人いるんだ…わかりにくいな」
ユウカ「エド兄が亡くなったなら今は二人ね。つまり…
エド弟→新しいM・エド
前のM・エド→D・エド
という事になるの。わかった?」
クリフト「うーん…こういう不明な所は
>>1にある雑談スレで聞けばいいのか?」
ユウカ「うん。紛らわしい事もあるから
>>1の雑談スレも活用してね」
ミラ「そうね。
>>1の雑談スレなら感想も書き放題だしね」
クリフト「しつこくてすまん、宣伝も終わったしそろそろ話を戻そうか」
トルネコ「なんと、そうじゃったな。うっかりしとったわい。」
レイドックの外れにある集団墓地は一般人と兵士によって敷地が区切られており
エド兄の墓石は兵士側、名もない墓石ばかりが並ぶ無縁仏の中に立っている。
ファルチェ「敷地に入る前に…安息の時を過ごす者達に祈りを…」
ユウカ達もファルチェを真似て黙祷を捧げる。
ファルチェ「さぁ行こう。エド兄の墓は奥の方にあるんだ」
クリフト「しかしなんで、天空城のそんなに地位の高い馬がゲマなんかに仕えたんだ?」
ユウカ「エド(兄)は元から自分勝手な考え方や、欲が強かったのよ・・・・天界人としては未熟だったのよ。そこをゲマに利用されたのだと思う」
ファルチェ「あいつは仲間を裏切ってゲマについたんだ…」
ユウカ「エド兄はエド弟と比較されて育ったせいか劣等感に脅えていたの」
クリフト「それで誘惑に負けちまったのか…俺もだけどよ、やり直せたのにな」
ミラ「きっとエド(兄」)って人は、仲間にめぐまれなかったのね。誰でも一度は過ちを犯すのに・・・」
ユウカ・ファルチェ「………」
ミラ「あっ仲間ってユウカ達じゃなくてね、育てられた頃の話よ」
4人はエド(兄)の墓に向かう途中、葬儀に参列したと見られる喪服の一団とすれ違った
クリフト「誰か死んだんだろうな、ああいうの見ると悔やんでしまうな、死ぬ前に俺が居れば回復魔法で治してやれるのに」
俯きながら歩いていく人々を見ながらクリフトが漏らした
ミラ「病気や老衰だったら、ベホマでも治せないよ・・・」
クリフト「だよな、神官になって分かったけど、回復魔法って外的な傷しか治せない。万能じゃないんだよな」
葬儀集団の最後尾に居た1人の老人が歩みを止める。
牧師「これは、ファルチェ殿ではござらぬか」
ファルチェその男に気付き一礼する
ファルチェ「牧師様、ご無沙汰いたしております。」
牧師「戦争も無いのに悲惨な世の中だ。また幼き命が失われたよ」
ファルチェ「ああ、例の吸血鬼の被害者ですか」
牧師「そうだ、死者を見送るには相応しい天気だが。こう理不尽な殺人ばかり続くと気が滅入る」
悲しそうに空を見つめる牧師
ファルチェは4人を牧師に紹介し、牧師を含めた5人は、エド兄の眠る墓標まで歩いた
ファルチェ「はい、私は軍を抜けた身で表立って行動できませんが、父によく伝えておきます、
今後は軍と警察が連携を取って全力で事件解決に向かうと思います」
牧師「それを聞いて安心した。一刻も早く城下の人々を苦しみから解放しなければならぬ」
ファルチェ「はい、御心中お察しします。」
牧師「ところで、今日も戦没者の参拝か」
ファルチェ「いや・・・・軍とは無関係の者ですが、敵として葬った嘗ての戦友の霊魂に、遺族の代表と共に花を手向けに参りました」
牧師「ほう、色々と事情があるようじゃが、私もその魂に言葉を贈らせてもらおう」
ファルチェ「ありがとうございます」
クリフト「天界とは宗派違うんじゃ・・・」
ミラ「しっ!いいのそういう事は、気持ちの問題だから」
しかし一行が訪れた先に、エド(兄)が眠るはずの墓標ははなかった。
エド(兄)が生者としての務まりを終えてから6日後の事だった。
訂正(一番下)
エド(兄)が生者としての務まりを終えてから6日後の事だった。
↓
事実を知ったのは、エド(兄)が生者としての務まりを終えてから6日後の事だった。
ファルチェ「これは・・・」
ユウカ「どうしたの?どれがエド(兄)のお墓?」
エド兄が埋葬されているはずの場所には掘り起こされたと見られる、大きな穴が開いていた
牧師「そうか、この仏の客人じゃったか」
ファルチェ「ここの死体はどうしたのです!?」
牧師「埋葬された夜に墓荒らしあっての、可哀想に死体ごと消えてしもうた」
ファルチェ「馬鹿な、盗む者などないはず。それに死体が消えてしまうなんて・・・」
クリフト「第一発見者は?」
牧師「わしじゃよ。荒れた墓を発見したのは次の日の昼じゃった、」
ファルチェ「牧師様が・・・?!そうだ、墓守のヨーゼンは墓荒らしを見てないのですか!」
牧師「ヨーゼンか。知らなかったのか、奴は殺されたよ」
ファルチェ「なっ!?」
牧師「丁度墓荒らしがあった夜じゃ。ヨーゼンは吸血鬼の最初の被害者じゃよ・・・」
ファルチェ、ユウカ、クリフト、ミラ「?!」
4人の中で何かが繋がった
エド(兄)が死んだ夜に死体が消え、次の日から吸血鬼被害がレイドック各地で相次ぐ
そして被害の始まりがこの墓地。
ユウカ「そ・・・そんな・・・」
ファルチェ「馬鹿な・・・・ ・」
寝転んでいるラミスの元に一匹の猿が歩み寄る。
猿「うききき?」
ラミス「誰・・・だ・・。頼む・・水を・・くれ・・・」
ラミスは視界がぼやけていて目が見えていない。
猿「うっきー!」
猿「うき、うき、うき、うき、」
お猿さんはラミスの言葉がわかったのか、葉っぱに水を汲んで来てラミスに飲ませた。その1滴2滴をラミスは貪る様に飲む
ラミス「すま・・ねえ・・(ごきゅんごきゅいん)・・(うめえ・・まるで何年かぶりみてえだぜ・・。)」
もう一度お猿さんは水を汲みに行った。
ラミスは水で視界が少しはっきりした。
ラミス「ん・・・!?猿・・だったのか・・。(猫の手でも借りたかったからな・・いや、あいつは猿か・・。」
ラミス(少しでも体を動かしたらまた激痛にさいなまれるだろう。少しじっとしていよう・・。)
猿「うきき、うき、うき、」
お猿さんは小さな葉っぱにほんの少しだが、また水を汲んできてくれた、が、こぼしてしまった。
猿「うきき・・・。」
ラミス「へへへ・・さっきので十分だ・・もういい・・俺なんか放っておけ・・。」
お猿さんはまた水を汲みに行った。
ユウカ「消えたエド(兄)と吸血鬼に何らかの関係あるのは確実ね」
ファルチェ「エド(兄)のバックにはゲマがいる。恐らく魔界の者の仕業だな」
ミラ「そういえば昨日、酒場で休んでいた時【注>110】、吸血事件が起きたって警察の人が入ってきて・・・そしたら現場が腐った肉の匂いがしてたって・・・」
クリフト「やはり、ゲマはアンデッドの吸血モンスターを送って来たのか?」
ユウカ「まって、そのほぼ同時刻にトルネコさんが、M・エドが庭を急いで通り過ぎるのを見ている、そして庭には血が落ちてたって【注
>>111】」
クリフト「そのエド(弟)、ああM・エドって呼ぶんだったな、そいつとエド(兄)の風体は似ているのか?」
ファルチェ「そっくりだ!」
ユウカ「双子だもの、外見だけなら私でも見分けが付かないくらい」
ミラ「じゃあそれが、死んだはずのエド(兄)って事も考えられるんじゃ」
ファルチェ「死者が蘇り、生者の生き血を啜る?いくらなんでも、そんな・・・・」
クリフト「進化の秘法・・・ゲマも進化の秘法を操るんだ。今の俺たちの常識では考えられないが、あるいはゲマの事だ、このくらいの事はやるかも・・・」
ファルチェ「じゃあなぜ、直接私に仕返しに来ない!なぜ罪の無い人々を襲うんだ!」
ユウカ「それは分からない、でももし吸血鬼がエド(兄)だったとして、生前の記憶があるなら、必ず私達の所にくるはず」
ミラ「でもそれをしないって事は、恐らくもう・・・」
クリフト「ああ、単なる亡者となり、街を襲ってるんだ・・・」
ファルチェ「許せないぞゲマ、死者から尚安らかに眠りにつく権利を奪うのか!」
ユウカ「エド(兄)、私が楽にしてあげるわ・・・」
ミラ「もし犯人がゲマだとして戦う事になったらどうするの?」
ファルチェ「お前達がチャモロと戦った話を聞くに我々は戦力不足だ」
クリフト「伝説の武器を手に入れる前にでかい壁にぶち当たったみてぇだな」
ユウカ「かといってラミスをあてには出来ないからね」
ファルチェ「霊光玉の力を手にしても使えるのは一度の戦いだけだしな」
クリフト「とにかく今は俺達でエド兄を再び眠りにつかせてやるしかないな」
143 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/07/06(金) 18:27:09 ID:qGdTNEpA0
クリフト「まずどうやってエド(兄)をおびき寄せる?奴は神出鬼没なんだろ?」
ユウカ「意思を無くしても以前の知り合いを狙うかもしれない。私がおとりに…」
ファルチェ「却下だ。ユウカ、お前を危険な目に会わせない為に私はいるんだぞ?」
クリフト「おとりじゃなく正々堂々と一緒に待ち構えるのはどうだ?」
ミラ「どちらにしても街に現れるんだから探してもいいしね」
クリフト「エド(兄)は6日前から、毎日人を襲い続けている。しかし夜間の間だけだ、警戒するのは夜だけでいいって事か」
エド(兄)「今日で6日目の夜・・。今夜で仕留めなければ私は明日死ぬ。いや、もう死んでいるな。恐れるものは何も無い!
恐らく奴らも事件に感づいて夜に警戒するはず・・。どうする。奴らが一人になり、無防備になる時・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
!
風呂しかない。」
その頃ユウカ達はレイドック兵の使う温泉へと来ていた。
ユウカ「これが温泉?すごい広いし…初めて!」
ファルチェ「レイドックの戦士達は戦いの前に身体を清め邪念を落とすんだ」
ミラ「それにしても広いわね!大浴場って言うの?貸し切りだし泳げるわよ」
クリフト「本当だな!これなら身も心も安らぎそうだぜ!」
ユウカ・ファルチェ・ミラ「………」
クリフト「ん?どうした?」
ミラ「…なぜ女湯にいるの?」
クリフト「そこに女湯があったからさ…ってタンマごめんやめてグハブヘェっ!!」
ファルチェ「…仲間は選んだ方がいいぞ?」
ユウカ「あはは…」
エド(兄)「しまった、歓楽街に行かれては目立ちすぎる。ここは人質を取って人気のない所におびきよせるか。」
エド(兄)「いや、人質をとっても目立てば全てが終わりだ。ここはあくまでも待つ・・・誰かが一人になるまでな」
ファルチェ「ふう・・・暑いなあ・・・。」
男湯にて
クリフト「くそっ、乳がみてえよ〜、ミラはどうでもいいが。ユウカのは小ぶりながら美乳のピンク乳輪と見た、もっとも需要があるタイプだな。
そして問題はファルチェって新入りだ、あいつは一見小さそうだが実は着やせしてるな、スタイルの良さを服でごまかしてるが俺の目はごまかせんぞ!あ〜みてええええ!」
クリフト「戦いの時以外に呪文を使うのは賢者として恥ずかしいが・・
みてえ・・・みてえ・・・みてえええええ!!やってやるぜ!俺の呪文で奴らの体を見てやる!」
クリフト「ふふふ、女湯を覗くなど簡単な事だ。メドローアで男湯と女湯の壁を溶かしてやる。
クリフト「我の欲望を遮る忌まわしき壁を取り除け!メドローア!」
ジュンジュワ〜〜〜。。。。。。。
壁は消滅!
ミラ「きゃーーーーーーーー!」
ファルチェ「き・・貴様!そこまで欲求不満だったのか!?」
クリフト「うふふふ。もう俺は止められないぜーーーー!」
クリフトはファルチェに襲いかかった!
ファルチェ「いやああああん!」
ファルチェの乙女心の鐘が鳴る。
ユウカ「ファルチェさん!クリフトの奴、理性が効いてない。欲求不満が爆発したんだわ!」
ファルチェはクリフトにのしかかられ動けない。
クリフト「うへへへ・・・予想通りのぷるぷるファルチェタン!!ぐひひっひ!」
ファルチェ「た・・た〜すけてくれ〜〜。」
ミラ「うん!今すぐ!クリフトーーーー!メラゾーマ!!」
クリフト「うわあっ!!」クリフトは間一髪で避けた。
エド(兄)(お・お・おお・・・おおおおお!?・・ぬわあああああああああっ!?)
放ったメラゾーマが影で潜んでいたエド(兄)に丁度良く直撃した。
しかしクリフトは今度はユウカを襲った。
ユウカ「いや〜ん!?きょあーーーーーーー!」
ミラ「クリフト〜〜〜〜〜〜!!なんで・・私には・・来ないの・・よーーーーーーーー!!」
ミラはメラゾーマをもう一度はなった。
エド(兄)「ぐひーぐひー!なんて運の悪い・・。くそっ!だがここまでくれば・・うん?ぬわーーーーーーーーっ!!」
エド(兄)はさっきとは違う場所に避難したが運悪くクリフトのいた方角に逃げてしまったのだ。
エド(兄)はメラゾーマ2発の直撃によって体の7割がぼろぼろになった。
エド(兄)「ひゅー・・ひゅー・・なんてまぬけな最後だ・・。我ながら惚れ惚れするのう・・。」
クリフトはミラとユウカとファルチェにウィンクする。
それに3人が答える。
ミラ、ユウカ、ファルチェ(*^ _ <*)
クリフト「我ながら完璧な演技なり・・。」
ファルチェ「あっ!逃げたぞ!」
クリフト「馬鹿め、あっちは城の方だ、吸血鬼に警戒して軍隊が待機してるぞ」
ファルチェ「クリフト、追え!あの程度のダメージでは城兵で倒せるかどうかわからない!」
クリフト「はいな!おまえらも服着たら直ぐ来いよ!」
最初から服を着ていたクリフト(メドローアを撃ったのは脱衣所からだった)は急いでエド兄を追った
警官「むむっ、なにかあったようだ。行ってみよう!」
警官はパニックになっている温泉の中に飛び込んだ
警官「皆さんおちついて!何事ですか!はうっファルチェ様!・・」
先程の戦いで大規模な火災になった銭湯場を逃げ回る客の中に素っ裸のファルチェを発見
しかしファルチェ怯まずに胸と股間を隠しながら警官に告げる
ファルチェ「吸血鬼が居たぞ!城の西門の方に逃げた!いいか絶対に戦闘を仕掛けず、見つけたら火薬を上げて合図しろ、私達がそこへ向かう!」
警官「ははっ、ただちに全軍に告げておきます」
警官は前かがみで走り去った
町住民総出でエド(兄)を追う。
*「待ちやがれ吸血鬼やろう!!」
*「観念しやがれ!!」
警官「そっちだそっちにいるぞ!」
*「てめええ!!逃げれると思うなよ!」
エド兄ゾンビ「お前達はひっこんどれーーービーム!」ビビビビビビ
街住人達「うわぁぁぁぁぁ!!!」バタッ
エド兄「なぜ私がこんな目に…私の誇りはどこへいった!」
エド兄は7日間の生を終える時間が迫り精神が不安定になっていた。
エド兄ゾンビ「私は天界の使い…ユウカ様を…しかしゲマ様…私は…」
一方ユウカ達は先に行ったクリフトとは別方向からエド兄を追っていた。
ミラ「どこへ行くの?」
ファルチェ「城の西門だ!クリフトは外から追っているから我々は内側で待ち構える!」
ここは西門の監視所
城兵A「おい、吸血鬼が出たらしいぞ、なんでも3mの大男だそうだ」
城兵B「違うよ絶世の美女だよ」
城兵C「陰のある美少年と聞いたぞ」
城兵A「どれがホントだよ、情報が錯綜してるぞ、ん?何か来た!警戒しろ!」
そこに現れたのは美しい馬だった
馬「ブルルッ」
城兵A「なんだ、馬か。びびらせやがって」
城兵B「野馬のようだな、どこから迷い込んだんだ。それにしても美しい、見事な馬体だ」
城兵C「捕まえて軍馬にするのもいいかもな・・・って、なんか腐った匂いしないか?」
城兵A「ほんとだ、この匂いはどこかで見覚えあるぞ」
馬「くっくっく」
城兵B「ん?おまえ今笑った?」
城兵C「いや?」
城兵A「思い出した!この匂いは吸血鬼の被害現場の残り香!・・・おい!?」
城兵B 城兵C 「・・・」
城兵A「・・・・死んでる・・・・体から血が吸い取られている・・・出やがった!吸血鬼どこだ!いや、みんなに知らせないと!」
馬「くっくっく」
城兵A「?!・・・まさか・・・ギャアアアアア!!!」
エド(兄)「ふふふ、男の不味い血だが、我慢しておいてやる。これでダメージも回復したぞ、ここで待ち受けてやる。ここは、明かりもない。夜目がきく私の方が有利だ」
後ろからクリフトが追い詰め、前にはユウカ達。
クリフト「てめええ!けっ!無に還れぇーー!!」
ミラ「吸血鬼め!覚悟しなさい!」
ユウカ「成仏させてやるわ!デスエド!!」
ファルチェ「ぅアーーー!」(かチャ・・・。)剣をかまえるファルチェ。
エド(兄)「飛んで火にいる夏の虫とはまさにこのことでござる。行くぞ・・」
ミラ「闇に乗じて殺る気よ!!」
クリフト「くっ!あいつ、これを狙って・・!」
ユウカ「闇に乗じて、人ごみに紛れて・・。」
ファルチェ「イァーーーーーーーーーッ!!」(カチャ・ギュ・・)ファルチェは剣を構える。
ギン
クリフト「ぐわっ、気をつけろ!鋭利な刃物をもっているぞ!」
クリフトの兜が真っ二つに割れた
ファルチェ「っく?! 見えなかった!」
ミラ「なに?何があったの?」
ユウカ「おのれ!」
切りかかるユウカ、しかし一瞬でエド兄に背後を取られる。
エド兄「無駄だ、私はこの数日でずっとパワーアップした。スピード、パワー共に生前のエドを遥かにしのぐ」
ユウカ「生前?・・・やはりあなたは・・・」
ファルチェ「その戦闘力の為に、罪のない百を越える人々を殺したというのか!」
エド(兄)「ふん、ラミスを亡き者にする為なら私はなんでもやるさ」
ファルチェ「貴様は亡者となり、最低限の正道さえも踏み外すのか!」
ユウカ「なぜ、あなたはラミスにそこまで執着するの?」
エド(兄)「ユウカ様、私の考えは昔から一貫しています。世界を導くのは天空の民でないといけない。地上人は天空に仕える奴隷に他ならないのです。」
クリフト「ふざけんな!どっちも元は同じ人間だろうが!」
エド(兄)「・・・故に世界を悪しき手から救う勇者も、天界人でないといけない、ロトの末裔など私は認めない、それだけです」
ミラ「だけど、その天空の民であるあなたが、魔界の手先のゲマに身を売っているじゃない」
エド(兄)「・・・ロトの勇者を消すという大義の前には些細なことだ」
ユウカ「あなたは、ゲマの元に走ったばかりに、こうやって死ぬことさえ許されないじゃないの、それで幸せなの?」
エド(兄)「同じ事をいわせるな!私個人の幸せなぞ元々求めてはいなかった!」
ミラ「なんて可哀想な人なの、思想に取り込まれて我が身を犠牲にしている・・・」
エド(兄)「うるさい!ユウカ様、いやユウカ!貴様は天空の民でありながらラミスを愛し始めているだろう!」
ユウカ「それは・・・」
ファルチェ「・・・」
エド(兄)「この恥知らずが!下劣な地上人を愛すなど、それでも由緒ある天界人か!貴様が勇者である事も認めんぞ!安心しろ、ラミスにも後を追わす。だから安心して死ね」
ファルチェ(やはり…ユウカはラミスを…でも何だこの気持ちは…)
ユウカ「天界人とか地上人とか関係ないよ!私はこの世界が好きだから…ただ守りたいだけ!」
エド兄「世界の為に…だと!戯言だ!誰もが自分の為に戦っているだろう!」
ユウカ「そうだよ!私は私の好きな人達を守りたい!だから世界の為に戦うの!」
エド兄「私だってあなたの為に戦ったんだ!あなたの為にラミスを…」
ユウカ「私のやってる事なんて綺麗事だってわかってる…戦えば誰かが傷つくから…」
ユウカ「でも!誰かを犠牲にしてまで何かを奪おうとするなんて…ダメなんだよ!?」
エド兄「う…うるさい!私がやった事は間違っていない!間違って…」
ユウカ「犠牲にするのは他人だけじゃない。あなたは自分を犠牲にしてまで…」
エド兄「やめろ…やめろーーー!もう話は必要ない!かかって来ないならこちらから行くぞ!」
ファルチェ「くっ考えている場合じゃない…ユウカ下がれ!来るぞ!」
エド(兄)「私を拾って下さったゲマ様は、最後にこの剣を使わして下さった」
エド(兄)はギラリと不気味に光る大剣を持ち上げた
クリフト「なんだ、あの馬鹿でかい刀は・・・」
エド(兄)「これは破壊の剣という。この剣の破壊力は貴様らの防具を泥のように砕くぞ」
ラミス「うおおおおお!苦しい!定期的に来る苦しい時期までの間隔がどんどん短くなってきやがる
エド(兄)「ふははははは!いくぞ!!」
エド(兄)は最後尾のクリフトに攻撃。破壊の剣を振りかざした
エド(兄)の攻撃
クリフト「ぐっ!!!」
クリフトは青銅の盾で防いだ、しかし盾は粉砕した
ミラ「クリフト!」
クリフト「大丈夫だ!自分の事を心配しろ!」
エド(兄)「上手く避けたな、次はないぞ!」
エド(兄)の攻撃
クリフトは素早く交わした、しかしエド(兄)は回り込んで捉えた
ズガッ
クリフト「グァァア!くそっ」
クリフトはベホマを称えた。傷が全快した。
エド(兄)「ふむ、私は剣術が苦手なので、思うように急所を捉えられないな」
ファルチェ「クリフト耐えろ!今そっちに行くぞ!」
クリフト「なんで俺を集中攻撃するんだ」
エド(兄)「知れた事だ、おまえたちのパーティの生命線は2人の勇者ではない。唯一回復魔法を持っている貴様だ。」
クリフト「悪いが俺は回復ばかりが能じゃねぇんだ…行くぜミラ!メラゾーマ!」
ミラ「ええ!うまく出来るといいけど…私は足手まといじゃない!ベギラゴン!」
エド(兄)「技術を超えるのは限りなきパワーだ!はっ。」
エド(兄)が破壊の剣を勢い良く振り下ろすとメラゾーマとベギラゴンは掻き消された。」
続いてエド(兄)がクリフトを攻撃だ!
エド兄)「チェスターーー!」
クリフト「ぎやああああああああああ!!」
クリフトは大ダメージを受けた。
クリフトはべホマを唱えたクリフトの傷が全快した。
ユウカのアバンストラッシュ!
ユウカ「ちゅわーーーーーーーーーーーー!」
エド(兄)「技を超える限りなきパワー!!ぬおおおっ!!」
エドの剣の風圧によってアバンストラッシュは掻き消された。
ファルチェのしんくうぎり!
ファルチェ「だあっ!!」
エド(兄)「ふっ、だあっ!!」
エド(兄)はファルチェを吹き飛ばした。
ファルチェ「ほうわっ!?」
エド(兄)から遠ざかる4人。
エド(兄)「遠くに離れて機を待つ気か。だが詰めが甘い!ギガデ・イーーーーーーーーン!!」
クリフト「ズあーーーーーーーーッ!?」
ミラ、ユウカ、ファルチェ「ぎょあーーーーーーーっ!!!!」
ミラ「痛い・・・痛いよう・・・。」
ユウカ「なんと強烈なギガデイン・・・不死鳥族の再来のようだわ・・。」
ファルチェ「がはっ・・・体が痺れちゃう・・・あん!・・・あ!・・・んあああ!!」
クリフト「ぷス・・・ぷす・・・くっ・・近距離では破壊の剣の剛健・・・。
遠距離ではギガデイン・・。そしてこの視界の悪い暗闇・・。なんて厳しい戦いだ。
ユウカ「でも勇者しか使えないギガデインを使うなんて・・・」
クリフト「きっとゲマの進化の秘法の力だな」
エド(兄)「クリフト、両腕を切断する。」
クリフト「くっ!なに?!」
エド(兄)「両腕をまず斬り捨てる。守りたい方を守れ。次に残った腕と足を斬る。
守りたい方を守れ。それを貴様がダルマになるまで永遠に続ける。良いな。」
クリフト「冗談じゃじゃねえぞ!こんなところで・・。」
(べホマ・・)クリフトはエド(兄)に気づかれないようにこっそり自分にだけべホマをかけた。
(暗闇の中じゃ奴の動きが読みにくい。だが、近づく事が確実にわかる今なら、攻撃を当てられる!!)
クリフト(俺の最強の呪文で一泡吹かせてやる!!片腕を捨ててな!!
どちらかの腕を捨てなければ奴に致命傷は与えられない・・。
ギガデインで苦しんでいる振りをするんだ・・
奴の油断を誘うんだ!!)
クリフト「(さあ俺のメドローアをくらえ!)うあああぁあ!!」
エド兄「フハハハ!お前の左腕もらうぞっ!」
ミラ「クリフトぉっ!!」
ザ ン ッ ッ ! !
エド兄「フハハ!破壊の剣で砕け散れ!ハハハ…ハ…は?」
クリフト「…!?(なんだ?喋れねぇし…動けねぇ…)」
ミラ「ク…リフト…?」
ユウカ「はぁっはぁっ…アバン先生直伝のアストロンよ!もうクリフトはどんな攻撃も受け付けない!」
クリフト(ユウカ!馬鹿野郎!これじゃ回復も出来ねぇんだぞ!俺の腕位どうなったって…)
ユウカ「エド兄!これ以上私の仲間を傷つけたら許せない…もうやめ…っ!!」
ユウカの肩から血が吹き出した。一瞬の隙をついてエド兄が斬りつけたのだ。
エド兄「クリフトが動けないのなら用はない。貴方を倒すのに集中出来るんですよ」
ファルチェ「ユウカ!こいつはもう地に堕ちた!天界には戻れないんだ!」
ユウカ「ならせめて…私の手で終らせる!それが貴方の足を踏み違えさせてしまった私の責任だから!」
ユウカ「命に換えてもエド兄だけは止めてみせる!天空の姫として!」
エド(兄)「死ぬがいい!!うあーーーー!」
ミラ「やめてーーーー!」
エド(兄)(あ・・れ?)
ユウカ「あなたにアストロンをかけたのよ。もう動けないわ。」
エド(兄)(フッ・・また元に戻り再度殺すまで。・・・!!なっ!?)
ユウカ「そう・・あなたが不自然な体勢になるのを狙ったの。
それだと元に戻っても体勢を整えるのに時間がかかるわ。
その隙を私は見逃さない。あなたにケジメとしてアバンストラッシュを受けてもらうわよ。
エド(兄)(これはまずい!こんな状態からではすぐに逃げられん!)
ユウカは傷の痛みも気にせずに剣に魔力を最大まで溜める。
ユウカ「エド・・・。昔のあなたにはもう戻れないのよね・・。でも、またいつか昔のあなたに会えると信じているわ。
今までありがとう。そして、さようなら。」
エド(兄)(強くなりましたね姫様・・。どうかお幸せに・・。)
そして、静寂の時間が長く続いた後エド(兄)の体が元に戻りよろける。
エド(兄)「・・・・・。」
それをユウカのアバンストラッシュが直撃する。
ユウカ「・・・・。アバン!ストラーッシュ!!」
エド(兄)はやられる時穏やかな笑顔をしていた。まるでそれを望んでいたかのように・・。
ユウカの目から涙が一滴落ちた。
涙をこらえ見上げた空に星が流れた。
ユウカ「あれは…最後は天空の民として逝けたのね…」
ファルチェ「どういう事だ?」
ユウカ「流れ星は天空の民の魂が還った時に流れるって…ただの昔話なんだけど今日くらいは信じたいから…」
ファルチェ「そうか…」
こうして夜は明け再びエド兄は墓地に埋葬された。一つ違ったのは今度は敵兵としてではなかった事。
ファルチェの計らいでエド兄は一般人と同じ敷地に墓石を設けられたのであった。
この少し後にやっとラミスが辛い痛みを耐え抜き戻って来たのである。
ラミス「うき、うき、うっきっきー!」
トルネコの家にて…
ラミス「うききー」
ミラ「困ったわね、ラミスがこんな状態じゃ武器を探しに行けないわ」
クリフト「一体ラミスに何があったんだ?」
ラミス「うきき〜っ!うっきうき!」
ユウカ「ラミス・・。きっと霊光玉の副作用ね・・・うう・・グスン・・。」
途方に暮れるクリフト達に1匹の救世主が現れる。
猿「うきょきょ。」
それはメスの猿だった
ラミス「うきょーーー!」
ラミスは発情した
メス猿「う、うきー!?」
ラミス「うきょきょーー!!」
ユウカ(どうしよう!ラミスが性的な意味でおさるさんになっちゃった!)
ミラ(それって前からよね…?)
ゲマ「7日が経ちました。エド兄はどうなったのでしょうかね」
・・・・・
ゲマ「そうでした。ゲバンもエド兄もいないんでした。独り言になってしまいますね」
・・・・・
ゲマ「かと言って手下を増やすつもりはありません。私の力があれば必要がないですから」
・・・・・
ゲマ「ふう…そろそろ動きますか」
ゲマは孤独に耐えられずについに自分からラミス猿の捕獲に乗り出した。
その頃トルネコ宅庭にて〜
ラミス猿「はっはっはっはっはっは!!うっきょい〜〜!」
猿♀「うき!!うき!!き〜〜!き〜!」
ユウカ「きょあーーーーーーーーっ!」
クリフト「見ちゃいられねえな。」
ファルチェ「ラミスったら・・悲しいよ。」
クリフト「これは失敗じゃないのか、とりあえず元の人間に戻れるかだな。D・エドはどこ行ったんだ?」
D・エド「ふうっ・・・ぷはあ!外の空気はうまいでござる。」
D・エドはエド兄の墓から這い出した。
D・エド「よう、クリフト達・・。」
クリフト「お!D・エドじゃねーか。どこ行ってたんだ?」
D・エド「うむ、エド兄に乗り移られてな。まあそれはもう終わった事だ。」
ユウカ「な〜る、私達はエド2人と戦ってたんだね。」
ミラ「D・エド。ラミスはどうなっちゃったの?」
ラミス「うきょきょきょ!」
猿♀「うぎーーーっ!」
D・エド「霊光玉継承による激痛の結果だろう。何か副作用が起きると思っていたがどうやら猿になってしまったようだな。
だが安心しろ。ラミスの奥深くにある魔力を見ればわかる。霊光玉をものにしたようだな。」
ファルチェはラミスの魔力を探る。ぅぼあーーーーーーーーーーーー!
ファルチェ「おおお!?なんという魔力を秘めているんだ!これが霊光玉の力だというのか!?」
ユウカ「成功したのは嬉しいけど・・ラミスはずっとこのままなの?」
D・エド「いや、大丈夫だ。この程度の副作用ならお前達と関わることで一日で記憶を取り戻すだろう。
これは一時的なものだ。以前私も霊光玉を伝承する時副作用で馬になったことがある。」
ミラ「え・・それって最初からじゃ・・。」
D・エド「私は見かけは馬だが賢く魔力もある馬だ。あの時は野生の馬そのものだった・・。」
クリフト「想像したら笑いがとまらねえーーーーwwwwwwwwwwwwwww」
ユウカ「そっか。ラミスは元に戻れるのね・・。まずどうやってラミスを刺激しようかしら。」
D・エド(嘘をついてすまないな皆…乗り移られただなんて…)
D・エド(私は元はM・エド、総てのエドを統治する存在…まだその役割を失ってはいない)
D・エド(エドという存在が転生するには元の肉体の一部であり魔力の集まる角が必要なのだ)
D・エド(エド兄の角を天界に持ち帰ってやる事が私の役目であり…責任なのだ)
ユウカ「ねぇねぇ!お猿じゃなくて人間に魅力を感じたら人間に戻れるんじゃない?」
クリフト「つまり…パフパフという事だな?どれ俺が試してやる!カモーン!」
ミラ「色仕掛けって事?」
ファルチェ「い…色仕掛け!?なっそんな心の準備が…」
クリフト「さぁさぁ!ファルチェさんの控え目なお胸でも俺は構わな…ぶげへっ!」
ミラ「ったく…パフパフは行き過ぎだけどいい考えかもね」
ユウカ「よーし!皆着替えに行こう!セクシーな服ね!」
こうして女性陣はラミスのストライクゾーンめがけて着替える事になった。
クリフト「ユウカ達は着替えに行ったようだな・・・。今魔物に襲われたら危険だ!魔物に襲われないよう、俺が見張らなきゃな。だからD・エド、ラミスは任せたぞ」
そう言うとクリフトはユウカ達の着替えを覗きに行った
クリフトが居なくなったと同時に一人の魔物がD・エドの前に現れた
???「もういいか?お前のその体はもう限界だ・・・。早く肉体を交換しないと完全に死ぬぞ?」
D・エド「待ってください、まだD・エドとしてやり残した事がありましてね・・・」
???「フン・・・まあいい。ゲントの毒は俺の血で弱めてあるから大丈夫だが、今のお前は雑魚同然だからな。無茶はするなよ・・・」
伝える事を伝えると、魔物は消え失せた
D・エド「もう・・・この肉体ともサヨナラか・・・・」
ラミス「うきーうきき」
クリフト「さすがに下着屋はのぞけねぇや…バナナ食うか?ほれ…かわいいもんだ」
ラミス「もぐもぐ…うきっ!?うききっ!?」
ミラ「ジャーン!エントリーナンバー1番!ミラちゃんでっす!」ババーーン!
クリフト「うおっかわいい!ミラ…まごにもいしょうってやつだぜ…」
ミラ「魔法少女と迷ったんだけど…真っ赤なミニスカドレスで決めてみました!」
ラミス「うきっ!うきっうきうきっ!」
クリフト「なになに…上げ底はいかんぞ上げ底は…と申してますな」
ミラ「なっ!猿の癖に見事な眼力を…じゃなくて!ちょっとくらいいいじゃないのバカーーー!」
クリフト「さ〜て、次は誰が来るのかな?」
兵士「ファルチェ様だろう」
老人「いいや、ユウカちゃんに決まっておる!!」
道具屋「いやいや両方同時に・・・」
ザワザワ・・・・
クリフト「いつのまにか人が増えているな・・・」
ラミス「うきうきうっきっきー!」
クリフト「なになに・・・エロが足りない?もっと過激な方が良いと・・」
ミラ「クリフト・・・あんた、ほんとにラミスの猿語を理解してんの?単なる自分の要求なんじゃないの?」
クリフト「俺の要求はラミスの要求なり・・。」
ミラ「納得できるような、納得できていいのかな・・。」
クリフト「ラミスさん、次のファルチェにはどのような服を所望ですか?」
ラミス「ウキキキ、ウキウキ、ウキキー!」
クリフト「なになに?『服は飽きた、水着審査に切り替える』とな?さすがラミスさん、大賛成です!」
ユウカ「・・・・・だそうだけど、どうする?」
ファルチェ「ふ、ふざけるな!人前で肌を見せるくらいなら死んだ方がましだ!」
ファルチェ「ええい!!いくらラミスの為だといっても水着なんて着れるか!!」
ユウカ「そうよね・・・別に刺激を与えるだけなら色仕掛け以外の方法でも良いんじゃない?」
ファルチェ「そうだな・・・戦って戦闘の勘を取り戻させるってのはどうだ?」
ラミス「うきー(とっくに意識は戻ってるがユウカの水着と聞いちゃ猿のふりをしとくしかねぇ…)」
ファルチェ「ラミス!悪いが肌を晒すわけにはいかない!代わりと言ってはなんだが…手合わせ願おう!」
ラミス「うき…?」
ファルチェ「私が負けたら水着姿を披露してやろう…ユウカがな!」
ユウカ「!!!」ガビーーン
ラミス「うきき…本気で行くうきー!!」
196 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/07/14(土) 15:33:50 ID:kP00+eqH0
ユウカ「ショック療法も良いかもしれないわね」
ファルチェ「うむ、ラミスがどのくらい強くなったのかこの私が見極めてやろう。」
ミラ「さあ、ラミス、雷鳴の剣よ。これでユウカ達と戦うのですよ。」
ラミス「うき?!うきき・・。」
ラミスは懐かしそうな顔をしている。
ラミスは剣を構えた。
ファルチェ「ほう・・。猿の割には良い構えだ。基本を修行し直した成果が無意識で出ている様だ。」
ユウカ「そっか、しばらくここでも腕を磨いていたのね。隙のない構えだわ。」
ラミス「うきき・・・。きょあーーーーーーっ!」
ファルチェ「ぬわーーーーーーっ!」
ファルチェの攻撃をラミスは全て受け流す!!
ラミス「うきっきうっきーー!!」
ファルチェ「サルになっていてもラミスか・・・私の攻撃を受け流すとはやるな。」
ラミス「うっきっき」(ファルチェ本気じゃねーか・・・サルのモノマネをしたままだと死ぬかも・・・)
ラミス「は、はっ?!ここはどこだ?そうか俺は猿だったんだな、たった今人間にもどったぞ。や、やったぜ」
ファルチェ「・・・」
ユウカ「ははーん、そういう事ね・・・」
ファルチェ「よかった!それなら戦う必要はないな!ユウカも水着にならなくていいぞ」
ラミス「水着?そんな話になってたのか楽しそうだなはっはっは!」
ユウカ「…二人とも、正座!」
ユウカの威圧に無言で従うファルチェとラミス。
ユウカ「ファルチェさん、私の水着姿そんなに見たかったですか…?」
ファルチェ「い、いや、すまない。つい賭けてしまった…」
ユウカ「ラミス、随分タイミング良く意識戻ったね…いつから?」
ラミス「は、はひ…ミラの着替えにはもう…ごめんなさい」
ユウカ「………」
数分後、普段着に着替え直してきたミラがやって来た。
ミラ「あれ?ラミス戻ったんだ…ってどうしたのあの二人?ぐったりしてるわね」
ユウカ「なんか戦って疲れたみたい!ほっとこ!」
ミラ「???」
クリフト「キレると淡々と言葉で攻めるのか…ユウカには逆らわない方がいい…」
ミラ「ところでD・エドはどこなの?」
クリフト「D・エドなら用があるからって、天空城に行ったぞ」
ラミス「・・・・・・・・・」
ファルチェ「・・・・・・・・」
クリフト(二人とも、ユウカに怒られた事で元気がないな・・・)
ラミスが人間に戻ったのでファルチェを入れた5人は話し合った
当面の目標はトルネコに貰った地図【注
>>121】に記された場所に
それぞれの持てる最強の武具を探しに行くと言う事である
次なる目標は怪物にされてしまったルラを助ける為に、ゲントの秘密を探しに行く事
その二つをクリアしてはじめて一行は魔界の魔王城に乗り込み
ルラを助け、チャモロやその後ろにいる魔王に挑めるのだ
ユウカ「私は世界樹、ラミスはアフレガルド、クリフトとミラは地球のヘソね」
ラミス「ああ。そこに俺達の最強の武器がある」
クリフト「それを手に入れたらいよいよチャモロと戦うのか・・・・」
ミラ「大魔王ともね。この長い戦いも、もう終わるのね」
ファルチェ「ところでどうやって伝説の武器の場所に行くんだ?ここからだと2ヶ月は掛かるぞ?」
ラミス「あはははは、あはははは。ファルチェよ〜。キメラの翼があるじゃねーか。
ここレイドックだ。豊富な道具が準備できるぞ。」
ユウカ「そうよね。キメラの翼は、どこでも行ける素敵な道具ね。」(棒読み)
クリフト「キメラの翼は、一度も行った事が無い所でも飛べんるだな」(棒読み)
ミラ「さっすがラミス、冴えてるわね」(棒読み)
ラミス「だろ〜〜ww」
ファルチェ「・・・・・・・・」(ユウカは可能でも他の人間は無理だろ。)
トル猫「それならこれをもっていきなされ。」
トル猫はラミス達に石の欠片のようなものを渡した。
ラミス「これは・・!?」
トル猫「それは飛空石と言ってな。自分の体を浮かすことができるんじゃ。
キメラの翼のように一発では行けんが歩くよりは早いじゃろう。」
ユウカ「飛空石って、伝説の天空城を空高く浮かび上がらせていたと言われている幻の鉱石!?
本当にあったんだ・・。トルネコさん、でもこんな貴重なもの・・苦労して探されたんじゃないですか?」
トル猫「確かにそれを手に入れるためにとても苦労したね。その冒険が楽しかったからいいんじゃよ。
それに勇者達の助けになる事を飛空石も望んでおるじゃろう。
かつて大魔王に滅ぼされた天空城の人々が勇者と飛空石をめぐり合わせてくれたのじゃよ。
仇を取ってくれ、とな。」
ラミス、ユウカ、ミラ、ファルチェ、クリフト「・・・・・・・・・。」
ユウカ「天空城・・・・。」
ラミス「サンキュートルネコ!そんじゃさっそく行ってくるわ。みんな、またレイドックでおち合おう。」
ユウカ「うん。気を付けてねラミス。絶対また帰ってきてね!それじゃ!」
ラミス「ああ、ユウカも絶対死ぬんじゃねえぞ。絶対また会おうな!」
ユウカ「うんっ。」
ユウカ「クリフトとミラもまた絶対ここで会おうね。それじゃ。」
クリフト、ミラ「ああ、二人とも気をつけてな。「うん」
ドウッ!ラミスとユウカはアレフガルドと世界樹へ飛び去った。
クリフト「ミラ、俺達は一緒の場所だったよな。ミラ一人じゃ危ないし安心したんだ。」
ミラ「もうっ、私だって強くなったんだから。足手まといにはならないわ。でも、心配してくれてありがと。」
クリフト「ああ、俺がどんなことがあっても守ってやるから安心しろ。それじゃトルネコのおっさん、行ってくるぜ!」
トルネコ「うむ、吉報をまっておるぞよ。」
ドウッ!クリフトとミラは手を繋いで地球のへそへと飛び去った。
>>207 コラコラ普通に連投したらいかんぞ。まあ今回は許す。次は気をつけろよ。
ラミス「飛空石かあ!結構早く飛べるんだな〜!ははははは!まるで人がゴミのようだ!w」
一方ユウカは世界樹へ向かい飛んでいた。
ユウカ「世界樹か〜。久々に行くわね。悲しい思い出も嬉しい思い出もあそこに詰まってる。」
一方ミラとクリフト。
ミラ「うう、寒いわ。」
クリフト「入りな。」クリフトは毛皮のフードをミラと一緒に着た。
ミラ「あったかい。クリフト、私ね、本当は伝説の武器なんてどうでもいいの。」
クリフト「え、じゃあミラは・・・」
ミラ「うんう、でもみんなの助けになりたいっていうのは本当。
でもクリフト、いつかは二人きりでのんびり暮らしたいね。」
クリフト「ば、ばかやろう、これから大変な冒険をしに行くってのに・・
そういえば最近のんびりしてないな。
世界が平和になったら二人でのんびりピクニックにでもいくか?」
ミラ「うん、ありがとうクリフト。」
ラミス「しかし竜王城か、前来た時は遠くにあるのをちらっと見ただけだからな、元竜王の家らしいけど不気味で怖いよなぁ」
エスターク「くっくっく・・・感じる、感じるぞユウカ、単身この世界樹に向かって来るのを。
私はこの時を待っていた、あの4人が単独行動をとるのを。
まずはユウカ、天空の勇者よ、貴様を復活した私の体の錆にしてくれよう」
ラミスは竜王の城に着いた
ラミス「へえ〜、こうなってたんか〜結構立派な城じゃねーか。うし!さくっと見つけてぱっとけえるか。」
ラミスは竜王の城の中に入って行った。
城の中はかなり広い。古いステンドグラスやかまどのようなもの、骨董品などが置かれていた。
ラミス「よっしゃ〜!竜王の城を荒らしまくるぜ!許せよ竜王、チャモロを倒すにはこれしかない。」
ラミスはまず井戸の中を調べた。
ラミス「やっぱ井戸は調べとかないとな。」
ラミスは井戸をくまなく調べる。しかし何も見つからなかった。
ラミス「よし!次だ!」
ラミスはタンスを調べた。どくけしそうを見つけた。
ラミス「うほほ、もうけもうけ・・・って、いるかーーーー!さんざん手に入れてんだよ!(怒)」
ラミスはどくけしそうを投げ捨てた。
ラミス「う〜む・・適当に調べても見つかるわけないか・・。
伝説の武器なんだから見つけにくい場所にあるはずだよな。見つけにくい場所・・う〜ん・・。」
ラミス「ちくしょーー!わかんねえよ!!」
ドン!!!!ラミスは壁を殴りつけた。
ラミスが殴った壁はとても脆く出来ていて、あっという間に崩れた。
すると隠し通路が見つかった。
ラミス「お・・・?おおお!!これこそ見つかりにくい隠し通路!!」
ラミスは運良く隠し通路を見つけ隠し通路を進んでいく。
その頃、天空城・・・
D・エド「では任せたぞ。今はお前がM・エドだ。皆を導いてやってくれ」
M・エド「はい!!分かりました、D・エド兄さん。兄さんの事も、ユウカさんの事も任せてください!」
D・エド「じゃあ私はもう行かせてもらう。時間が無いからな。M・エド、頑張れよ」
そう言うとD・エドは空間移動をして、M・エドの前から去った
M・エド「さて、僕も行くかな。D・エド兄さんの話が本当なら、ユウカさんを天空城に連れ戻さなきゃ!」
>D・エド兄さんの話が本当なら
どんな話?
ここは魔界深樹峠【注
>>85】
オルゴ軍最後の生き残りが落ち延びた隠れ家だったが
そこもついにチャモロ軍ライアソ隊によって発見され、攻撃を受けていた
逃亡の果て、追っ手と戦い瀕死となったバルザックは森の中に横たわる。
バルザック「ぐうう・・・」
メッキー「駄目ですバルザック様、この怪我では安静にしないと命に関わります!」
バルザック「しかしここを食い止めなければ・・・」
ウェノン「みんな死んじゃったよ・・・みんな・・・・」
バルザック「おまえ達2人はゲートから地上へ逃げろ、そこならチャモロの手から逃れられる」
メッキー「何を言われます、オルゴ様を救えるのはバルザック様だけです。私達では・・・」
遠くから声がする
敵兵「生き残りが居たぞ!こんどこそバルザックだ!」
ウェノン「やばいよ、みつかった!」
メッキー「万事休すか・・・」
バルザック「おのれ、こうなったら1人でも地獄へ道連れにしてやる・・・」
起き上がろうとするバルザック
ウェノン「メッキー」
メッキー「ああ・・」
メッキーはラリホーマを唱えた
バルザック「なんだと、貴様なにを・・・」
バルザックは深い眠りに入った。素早く消え去り草を振り掛ける。バルザックの姿は消えた。
メッキー「あなたには生き延びてもらわないと困るのです、これからの魔界の為にも・・・」
ウェノン「メッキー、敵をここから少しでも引き離すよ」
メッキー「わかった最後の大仕事だな。いくぞ馬鹿女」
ウェノン「ふん、遅れるんじゃないよブ男」
2匹は集まってきた敵の真中に躍り出た、素早い奇襲に驚く敵兵
敵兵「2匹居たぞ!逃がすなっ!」
オルゴ軍最後の2匹は一瞬で敵数匹を切り崩しながら活路を開き、森の奥へ走った
二匹の抵抗は数十分に及んだ。斬っては逃げ斬っては逃げ、しかしそれも続かなくなり…
メッキー「ぐああっ!ぶぐうっうう!」
背中から深々と突き刺された槍から血が滴る。
メッキー「ぐっ!ウェノン!止まるな!先にいけ!すぐに追う!」
ウェノン「絶対…絶対だよ!」
敵兵「おいキメラ!バルザックは何処だ!吐け!」
メッキー「吐けだと?ご希望なら吐いてやるよ!凍てつく息!」
敵兵「う、うわぁぁぁぁ!」
敵兵、刺さったままの槍もろとも自分の傷口を凍らせてまた走り出す。
ユウカ「着いたわ・・・世界樹のどこに伝説の武器が・・。」
ユウカ「とりあえず上まで登って見ましょうか。」
エスターク(ぐごごご・・・来たか。)
ユウカは頂上まで飛空石で飛んだ。
エスターク「ぐごごご・・よく来たな。ユウカよ・・伝説の武器は私が飲み込んだぞ。
手に入れたくば私を倒すが良い。」
ユウカ「くっ!貴様はエスターク!?復活しいたのね!!」
ユウカ「いいわ。探すより手っ取り早い。遊んであげる・・この永遠に終わらない6月をね。」
エスターク「ほっ!」エスタークは腕の鎌をユウカに振り下ろす。
ユウカ「きっ!!」
ユウカは紙一重で交わす。
エスターク「甘い!」
ユウカ「くあっ!!?」
エスタークのまわし蹴りがユウカに直撃!
ユウカ「スピードもパワーもあの時とは桁違いに上がってる!?」
凄まじい強さのエスターク。その勝敗の行方は世界樹のみぞ知るであろう。
なんとか、その場を逃げ延びたメッキー、しかし視界が暗くなりその場にへたり込む
メッキー「はあっ・・・はっ・・・ぐふっ、背中の槍が重い。もはやこれまでか・・・」
そこへ現れるウェノン、地面に倒れているメッキーを抱え上げる
ウェノン「メッキー!大丈夫?!」
メッキー「・・・馬鹿者・・・・逃げろと言ったはずだぞ・・・」
ウェノン「もう大丈夫よ、ここまで逃げれば・・・」
メッキー「そうか・・・・」
しかし引き返したウェノンにも理由があった
既にここ一体はチェモロ軍に包囲されており、逃げた先で攻撃を受け已む無く引き返して来たのだ
メッキーは皮膚を濡らす液体に気付く、血液のようだ
メッキー「ウェノン、おまえ深手を負っているな?」
既に見えない視界を泳がし、ウェノンを探す
ウェノン「平気平気、これくらいじゃ死なないよ」
メッキー「・・・あちらにも敵が居たか、もはやここまでのようだな」
ウェノン「喋らないで!」
メッキー「・・・すまなかったな、美形の年下好きのウェノン様が、最後は俺なんかと・・・」
ウェノン「・・・そうね、不細工で無神経で甲斐性無しの鳥男を介抱するなんて、あたいも災難だわ」
敵兵「いたぞっ!」
ここ一体を包囲していた兵が次々と集まってくる
メッキー「見つかったか」
ウェノン「でも、最後はあんたとで許してあげるよ」
メッキー「・・・ふふ、光栄だ」
敵兵「どうやら、2体とも動けないようだな。直ぐには殺さん。バルザックの居場所を教えてもらおう」
あっというまに20あまりのチャモロ兵が重症の2匹を取り囲む
メッキーとウェノンは覚悟したように、両手を握り合った。
メッキー「・・・一緒に、唱えてくれるか」
ウェノン「うん。最後に一つだけ、私はあんたが好きだった。」
メッキー「奇遇だな、俺も貴様を・・・来世で一緒になるか、いくぞ・・・」
敵兵「な、なんだ?!皆気をつけろ!何かする気だぞ!」
メッキー・ウェノン「メ・ガ・ン・テ!」
真っ白い炎が静かに2匹を包み、はじけた
その爆発は大勢の敵兵をも包み込み、やがて消滅した
エスターク「よく僕がエスタークだとわかったね、ユウカ」
ユウカ「気でわかったの…それよりどうして私が伝説の武器を探していると?」
エスターク「こんな所に来るなんて何か重要な用があると思ってね…探ってみたら見つけちゃったのさ」
ユウカ「へぇ…タイミング良かったみたいだねっ!」
再び振り下ろされた鎌を避ける。
エスターク「甘いと言って…っっ!」
繰り出された回し蹴りを更に姿勢を低くして避け軸足に一斬!
ユウカ「愚か者は回る…Silly-Go-Roundってね」
M・エドはユウカのもとへ急いで飛んでいた
M・エド「魔王城に行けば確実にユウカさんは死ぬ・・・か。どういうことだろう?
嘘?でもD・エド兄さんが嘘をつくとは思えないし・・天空城にユウカさんを連れて行けば全て分かるらしいし、今はユウカさんに会おうっと」
M・エド「さてと・・・D・エド兄さんの言葉が正しければ、ユウカさんはここに来るはず。世界樹か・・・懐かしいな〜」
M・エドが思い出に浸っている時、世界樹から轟音が聞こえてきた!!
M・エド「うわッ!!何だ何だ!?あ、あれは・・・ユウカさん!!それにエスターク!?ど、どうしよう・・・」
対峙する二人をつるの影から見ているM・エド。
片足を引きずるエスターク、大きな傷はないが至る所に怪我をしているユウカ。
エスタークの鎌が左右からユウカを襲う。体力温存の為にギリギリの所でかわすユウカ。
M・エド(なんてレベルの高い戦いだ…っ!早くユウカさんを助け出さなくちゃ!)
しかし二人の気に圧され中々動けずにいた。
ユウカ「くっ・・いつも守られてばかりいられない!
ひとりでできるもん!!!」
ユウカ「アバンストラッシュ!」
エスターク「なかなかやるではないか。」
ユウカ「無傷・・!?」
エスターク「はっはっぶるわああああああああ!」
ユウカはエスタークの剣戟をかわしたが、間髪いれずにエスタークは灼熱の炎を吐いた!
世界樹(素晴らしい・・素晴らしいぞ。ユウカ・・。お前にこの技を託すときがきたようだ。)
魔界
鬱蒼とした森の中、バルザックは1人、目を覚ます
沈黙が耳につき、闇が果てしなく広がる。
バルザック(な、なんだ、状況が分からない。私が眠ってる間に何があったんだ)
絶えず自分を追い立てていた敵の気配はしない、
バルザック「そうだ、メッキーどこだ!・・・ウェノン!・・・」
しかし発した言葉は森の闇に吸い込まれていく、答えるのは静寂のみ。
バルザック(おかしい、私はどのくらいの間、寝ていたのだろう・・・)
残った部下は2匹、彼らの行方さえもバルザックには分からない。
バルザック(瀕死の私を眠らせ、敵を撹乱してくれたのだな。きっと彼らはまだ戦場だ、私も向かうぞ)
剣を取ろうとした、しかし脇腹に激痛が走る
バルザック「ぐうっ、、」
傷はまだ癒えてはいない、回復力に優れたバルザックの体が、
意識を失ってから、それほど時間が立っていない事実を告げる。
バルザック(おかしい、それにしてはこの沈黙はなんだ・・・敵の追っ手が全滅?!まさか・・・)
剣を握った、しかしそれは剣ではない
バルザック「こ・・・これは」
血まみれの翼だった
バルザック「キメラの翼・・・これはメッキーのものだ・・・すると貴様は敵に殺された・・いや・・」
いいかけて否定する、ここに敵が来たのなら自分の体が無事に済むはずがない
バルザック「・・・そうか、おまえは引きちぎったのか、自分の羽を・・・この俺を逃がす為に・・・」
バルザックの瞳に涙が溢れる
バルザック「おまえは二度と飛べない体になってまで、私に翼を託し、敵へ挑んだのだな・・・」
全てを理解した。彼が、彼らが最後に自分に託した希望を
バルザック「すまなかった、守ってやれなくて・・・」
その場に項垂れ跪くバルザック、気丈に振舞おうと思うほどに、嗚咽を止める事ができなかった。
吐かれた炎を斬り自分の周りの空間を確保する。
ユウカ(アバンストラッシュは効かない…どうしたらっ!?)
困惑するユウカ。その時精神に直接声が響いた。
*(ユウカ…感じて…足元から流れる力を…樹木の声を…)
ユウカ「この声は…気のせいじゃない、だ、誰?」
*(私は貴方の母…貴方に再び生を与えた者…我が子ユウカよ…世界樹の加護を与える)
ユウカ「世界樹!?そっか昔生き返らせて貰った時の…」
世界樹(樹木が持つのは浄化の力、再生の力、そして…この技を…)
ユウカ「!!!これは…きっと一つでも手違えば自滅する…奥義…っ!」
エスターク「何をベラベラと話している?戦いは終わっていない!」
世界樹との語らいののち奥義を託されたのもつかの間、戦いが再開する。
ユウカ「ほえ〜〜・・」
ユウカはすべての魔力を解き放った。
凄まじい魔力がユウカの剣を包む。
チューーーン・・・ドコロンドンドン!!
エスターク「何!?それは!!」
ユウカ「これで最後だ!!マダンテストラッシュ!!」
エスターク「ぬおおわあああああーーーーーーーーーっ!!」
広範囲に炸裂音と爆風。覗いていたM・エドもがたじろいだ。しかし…
ユウカ「はぁっはぁっ…手応えがなかった…やっぱりこの技は違った…みたい…」
直撃をくらったエスタークが怯まずユウカに向かって歩みを進めてくる。
エスターク「マダンテをストラッシュと組み合わせたか…だが甘い」
エスタークはまた一歩踏み出す。魔力を解放しきったユウカはずりずりと後退るのみ。
エスターク「マダンテは術者のMP…魔力に比例して威力を増すのだ。魔法剣士ならまだしも…」
二人の距離はみるみる狭まる。あと数歩で手が届きそうだ。
エスターク「勇者の魔力では雑魚はともかく私には通用しないぞ!」
エスタークが飛びかかろうとした瞬間!ユウカの体が一瞬にして消え去る。
エスターク「!?!?」
M・エド「大丈夫ですかユウカさん!ここは私の判断で退きます!勝手をお許し下さい!」
最大速度で飛び出したM・エドによってユウカは攻撃をくらう前に抱え出され世界樹を後にした。
エスターク「邪魔者が入ったか…だが伝説の武器を私が持つ限り再びここにくるだろう。待ってやろうじゃないか」
ユウカ「きょあーーーーーっ!!!さらわれるよーーーーーーーっ!!」
エスターク「なにっ?!まってろユウカ!・・・ってなんでやねん」
M・エド「・・・・・」
M・エド「ゆうかさん落ち着いて下さい、僕ですよ。」
ユウカ「あなたは・・エド家の出来損ない・・・・じゃなかったエド(弟)・・・じゃなくてM・エド!」
M・エド「ひどいなあ、これでも結構修行したんです。もう昔の僕とは違いますよ」
ユウカ「短期間で強くなれたの?」
M・エド「んー、まあ色々あってね」
その頃D・エドは砂漠にあるゲントの村に着いていた
D・エド「ここが・・・ゲントの村か。初めて来たな」
???「よっ!遅かったな」
D・エドが村に入ると、???と老人がD・エドを迎えた
老人「貴方がD・エドですな?準備は出来ております。どうぞこちらへ・・・」
D・エドは老人に連れられ、村の奥へと進んでいく
D・エド「しかし・・ゲントの民が協力してくれるなんて・・・何をしたんだ?ピサロ」
サイコピサロ「おいおい・・今の俺はサイコピサロだ。間違えるな」
D・エド「そうでしたね。昔を思い出してつい・・」
サイコピサロ「まあいい。チャモロを止める為さ。昔、共に研究した仲間としてな。それに・・・」
老人「チャモロがゲントの技術を手に入れたのは我々が原因です。
チャモロならゲントの技術を完全に復元できる、そう思いチャモロにゲントの技術を教えてしまった」
サイコピサロ「誰もがあのチャモロが今のチャモロになるなんて思わなかったよ」
D・エド「では本題に入りましょう。肉体の交換と…教えてください、ゲントの技術を」
老人「我々の出来る全てをさせていただきます。ですが技術を復元するのは貴方の仕事です」
D・エド「チャモロに出来たなら私にも出来るはず…老い先短い私が出来るのはこれ位ですからね」
サイコピサロ「………」
老人「老い先短い…?これから肉体を交換しますしどう見ても私の方が似合う言葉ですが?」
D・エド「ゲントの毒は思った以上の威力を持っていまして…肉体だけでなく精神をも蝕みました」
サイコピサロ「俺の血で毒を薄めたとはいえ今の肉体が生を保っているのも奇跡に近い」
D・エド「私にはもうすぐ精神の死が待ち受けています。その前にやるべき事をね」
老人「そうですか…では一刻も早く新しい肉体に移行しましょう。こちらです」
三人は建物の中へと消えて行った。
建物に消えていく3人を、こっそりと見る人影がある
顔に皺が多く年齢は30過ぎに見える、ネズミのような顔をし痩せているが、
目だけは不自然なほど大きく周りを警戒するようにキョロキョロ動く小男だ
ホルス「やはり来たか。勇者がここに来れば知らせるように言われているが、あの2人も勇者の一味に違いない。いちおうハッサンさんに知らせておくか」
ホルスは身を低くしたまま素早くその場を去った
天空界の高台にそびえる天空城。先程ユウカとM・エドが戻ったばかりである。
M・エド「看護隊に回復を任せて出ていましたが、体の具合はどうですか?」
ユウカ「あの時は体力を消耗していて気付かなかったけど…すごく世界樹の力が巡っているみたい」
M・エド「世界樹の力か…この世界には解明されてない事ばかりで驚かされるばかりです」
ユウカ「マダンテストラッシュは失敗だった…力の使い方をつかんで新しい技を編み出すのが課題だよ」
M・エド「僕はD・エドの言う
>>213>>222ユウカさんと魔王城の関係を調べてみます」
二人はそれぞれの目的が定まり活動を始め出した。
ラミスが隠し通路を進んでいくと、小部屋に着いた
ラミス「ここに伝説の武器があるはず!!」
ラミスは部屋を探したら、机の上に古ぼけた錆びた剣を見つけた
ラミス「伝説の武器がこんな無造作に置かれている訳が無い!これは偽者、本物は宝箱に厳重に保管されているはず!!」
ラミスは剣を投げ捨てた
ラミス「さ〜て、伝説の武器はどこかな〜〜?」
世界のへそを進むクリフトとミラ
クリフト「いつまで続くんだこのジャングル」
ミラ「途中から飛空石も使えなくなっちゃったし…磁場の関係かしら?」
クリフト「世界の真ん中だからな…足元気をつけろよってうわぁ!」ズターン
ミラ「あんたが気をつけなさい!って…あんたがつまづいたの…し…死体…?」
クリフト「え?うわわわ!」
死体「……う…うう」
クリフト「まだ生きてる!大丈夫か!ベホイミ!」パァァ
死体?「うう…ここは…そうだ私は深樹峠で…くっ!仲間を犠牲に生き残ったのだ…」
ミラ「意識が戻ったわね。貴方は誰?どうしてこんな所に?」
死体?「人間?人間がなぜ魔界のこんな所に!?」
クリフト「何を言ってるんだ?ここは人間界の世界のへそだぜ?」
死体?「!?人間界だと…?意識を失う前に私は近くの小さな祠に身を寄せたのだが…」
ミラ「小さな祠ってこれ?まさかこの祠で魔界に行けちゃうなんて…ないか」
クリフト「いや、多分大正解だぜミラ。その祠からは変な魔力を感じる…」
死体?「そんな…私はその祠を通じて人間界に来てしまったのか…」
ミラ「はっきりしないしこの話は置いておいて、貴方の名前は?」
死体?「私の名は…バルザックだ」
クリフト「バルザックだと!?」
ミラ「クリフト知ってるの?」
クリフト「いや、シラネ。」
ミラ(ドスーーーン!!!!!!)
ミラはすっころんだ。と同時にバルザックのみぞおちにミラのエルボーが入る。
バルザック「ぐおああお!!!かはっ・・・!!息が・・・・」
バルザック「そうか、コケたはずみで思い出したぞ。俺はメッキーの残したキメラの翼で魔界のゲートまで飛び、そこで力尽きたのだ。
クリフトもミラもレイドックの歴史に詳しくなかったようだ
ラミスは奥深くに突き進む。すると鉄製のドアを見つけた。
ラミス「うんにゅんにゅんにゅん!くはあっ!」
しかしドアには鍵がかけられているのか全くびくともしない。
ラミス「くそ・・この部屋が怪しすぎるのに・・何か方法があるはず・・。」
ラミスはドアをくまなく調べた。
ドアには剣を差し込めそうな穴が開いていた。
ラミス「ここに剣を差し込めばいいんだ。」
ラミスはその穴に自分の剣を差し込んでみた。
しかしドアは開かなかった。
ラミス「くっ・・この剣じゃ駄目なのか。」
ラミスは先ほどの錆付いた剣の事を思い出した。
ラミス「そうか・・!さっきのだ!」
ラミスは錆付いた剣を探し出した。
ラミス「良かった〜。あったあった。」
ラミスはもう一度鉄製のドアの前に来た。
ラミス「たぶんこれで・・。」
ラミスは錆付いた剣を穴に差し込んだ。
するとドアが勝手に開いた。
ラミス「やったぜ!随分広い部屋だ。お・・!」
ラミスは部屋の一番端にある宝箱を見つけた。
ラミス「あれだ!!!!!!」
ラミスが宝箱に近づいたそのとき!宝箱から瘴気が出た。
ラミス「きょあーーーーー!幽霊だ!!」
*「よくぞ来た。我が名はラミアス・・伝説の武器を求めし者よ・・。
伝説の武器が欲しくば我を倒してみせよ!」
ラミス「先代の勇者の亡霊が俺を試すつもりか!その勝負のったーーー!!」
ラミアス「久々に骨のありそうな奴だ。いくぞ!若造!」
ラミアスはギガスラッシュをはなった!
ラミスに300のダメージ!
ラミス「俺と同じ技!?勇者だ!なんのこれしき!」
ラミスはギガスラッシュをはなった!
ラミアスに305のダメージ!
ラミアス「ぐぐっ!ほう・・なかなかの剣筋。」
ラミアスのこうげき!ラミスに120のダメージ!
ラミス「くそっ!なんて速い攻撃だ!」
ラミスはすばやく2かいこうげきした!
ラミアス「良いはやぶさぎりだ。」
ラミアスに合計110のダメージ!
ラミアスはべホイミを唱えた。
ラミアスはべホマを唱えた。
ラミアスのきずがかいふくした!
ラミス「なに!?べホマだと!?」
ラミアス「何を驚いている。勇者なのに覚えておらんのか?」
ラミス「何を!(同じ勇者のラミアスにもできたんだ。俺にだって!)」
ラミスはべホマを一か八かとなえてみた。
なんとラミスのきずがかいふくした。
ラミス「お・・。できた。」
ラミアス「なんだ。出来るではないか。」
ラミス「その・・ようだな!!(いつの間に覚えてたんだ?まあいいや。)」
ラミスのこうげき!
ラミアスに92のダメージ。
ラミアス「ふ…ふふ!ちょこちょこと手数で勝負か?勇者のくせに」
ラミス「なんだと!?」
ラミアス「勇者なら技の3つや4つ持っているんだろ?見せてみろ!」
ラミス「…後悔するなよ!行くぜ!」
ラミスはギガデインを唱えた。
ラミアスに400のダメージ!
ラミアス「…やはり。魔法の方が威力があるみたいだが?」
ラミス(ギガスラッシュよりギガデインの方が効いた!?なぜ…)
ラミアス「お前無意識の内に力を抑えているな…仲間を傷付けた事があるんじゃないか?」
ラミス「っ!!」
ラミアス「同じ道を通った先達者として教えてやろう。お前は仲間を信じきっていない!」
ラミス「!!!」
ラミアス「戦闘で仲間を巻き込んでしまったら…そんな考えが力を抑えている原因だ!」
ラミアス「お前の仲間はそんなにやわなのか?信じろよ仲間を!」
ラミス「信じてるさ!だからここまでこれたんだ!」
ラミアス「そうか…ならば問う。お前は仲間を犠牲にしても魔王を討つ覚悟はあるか?」
ラミス「あるわけねぇだろ!仲間を犠牲にした勝利に価値なんてねぇ!」
ラミアス「綺麗事だな。教えてやろう、生前私がどうやって魔王を倒したか…」
ラミアス「…魔王を抑えてくれた仲間もろとも魔王を斬ったのさ…同意の上でな」
ラミス「!!!」
ラミアス「そうするしかなかった…我々が魔王の元に辿り着くまでにも多くの犠牲をはらった」
ラミアス「魔王を倒す事が私の…勇者の義務であり存在理由なのだ」
ラミス「…」
ラミアス「仲間はお前に命を預けているだろう。ならばお前も覚悟しなくてはならない」
ラミス「仲間を犠牲に魔王を…ユウカ達を…俺には無理だ…」
ラミアス「何も今すぐ覚悟を決めなくてもいい…だが理解しろ、仲間の信頼を」
ラミアス「戦いで仲間にとばっちりを喰らわせる事もあるだろう。だが仲間はそれを覚悟して来ているんだ」
ラミアス「ならばお前も本気を出して敵に向かうのが道理ではないか?」
ラミス「それが仲間を信じるって事か…わかったぜ!俺はあいつらを信じてる!」
ラミス「本気で戦わせてもらう!」
ラミス「うあああああ!!」
突進するラミス。
ラミアスは身構える。そのときラミスのスピードが急激に上がった。
ラミアス「速い!!」
ラミスの剣戟をラミアスはなんとか防ぐ。
ラミスは間髪いれずにギガスラッシュを放った。
ラミス「ギガスラーーッシュ!!」
ラミアス「さっきのパワーの比じゃない!!」
体制を崩したラミアスに直撃する。
ラミアス「ぐああーーーーーーーっ!!」
ラミアス「つッ・・やるな・・。ここまで・・のパワーが潜在していたとは・・。
ラミス・・いや、勇者よ。世界を平和に導いてくれ・・」
ラミス「ああ、あんたのお陰で今の世があるんだ・・
仲間を犠牲にしてまで魔王を倒してくれてありがとう。
俺は仲間を信じて戦う。仲間が死ぬことになっても俺は負けない。絶対に・・。」
ラミアスの亡霊ははラミスの話を聞き終わると、笑顔で霧のように消えていった。
ラミス「・・・・・・・。ん?」
気が付くとそこには立派な剣が地面に突き立っていた。
ラミス「これは・・・?!ラミアスが使っていた剣!きっとこれが伝説の武器なんだ。」
ラミス「ラミアスの剣、か。」
ラミスはラミアスの剣を装備した。
ラミス「俺にも装備できた。しかもこの剣、すごく手に馴染む感じだ。」
ラミスが武器を手に入れた頃、クリフト達は未だに世界のへそを進んでいた。
同行することになったバルザック。バルザックの素性を知らないクリフト・ミラ。
クリフト「森を抜けたと思ったら岩ばっかの道か…どこまで続いてるんだ?」
ミラ「見て!あそこに遺跡みたいな建物が!」
バルザック「あれはパルトロ神殿だ。今は廃墟と化しているが」
クリフト「神殿か…ここに俺の武器が眠っているのかもしれない。行こう」
先を進むクリフト達をじっくりと見定めるバルザック。
バルザック(D・エドはオルゴ様に加勢した。そしてこいつらはラミスの仲間だという)
(もしかするとこいつらは味方になりうる存在…いや!人間に助けを求めるなど!)
(しかしどんな手を尽くしても仲間の仇を討ちオルゴ様を救わなければならないのだ…)
バルザックは仲間の為、オルゴの為にラミス達に力を借りるという選択肢をつくった。
しかし一度は敵対した身、味方になりうるかという不確定な問題、人間への不信感がよぎる
ただ今はクリフト達に着いていく事、その間にどうするか意志を固める事を決めた。
パルトロ神殿にて
クリフト「この神殿には莫大な魔力を感じるぞ・・。」
ミラ「この神殿に2つの伝説の武器が・・。」
クリフトとミラは目の前の武器に手をかける。
クリフト「気い付け〜よ、こういうのには何があるかわからん。」
ミラ「うん!」
すると・・・
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・
クリフト「やはり、神殿がゆれている!?」
ミラ「地震!?」
クリフト「あれを見ろ!」
クリフトたちの周りにあったいくつかの魔方陣が光りだす!
すると何処からともなく声がする
*「武器を求めるものよ。この試練を受けるがよい。」
ミラ「試練!?」
なんといくつもの魔方陣から魔物が10匹飛び出した。
魔物たち「うきょきょきょげ!」
クリフト「やはり!こうなるとわかっていたさ。行くぜミラ!」
ミラ「ええ!」
クリフト「バギクロス!!」
ミラ「ベギラゴーン!」
魔物10匹はあっという間に消滅した。
クリフト「どうでえ!」
するとまたもや魔方陣から10匹の魔物が飛び出した。
また1匹、また1匹と魔物の数はどんどこどんどん増えていく!
クリフト「何!・・・またか!」
ミラ「やるしかない!」
その頃、D・エドは肉体の交換をして深い眠りについていた。
老人「どうやら成功したみたいですな」
サイコピサロ「まだD・エドが目覚めない限り、安心はできん。もし肉体がD・エドの魂を拒めばD・エドはこのまま死ぬのだからな」
老人「分かっていますよ。ところで彼は本当に天界人なのですか?チャモロの毒が無かったとしても、彼が生きているのが奇跡に近い。一体、何をしたらここまで肉体がボロボロになるんですかね?」
サイコピサロ「ハッハッハッ、不思議じゃないさ。D・エドは肉体に多大な負担がかかるザオリクや次元移動、天界人にとっては存在するだけで辛い魔界での情報収集などをやってるんだ。当たり前だろ」
老人「・・・何故彼はそこまでするのですか?私には理解できませんよ」
サイコピサロ「本人はM・ドラゴンの糞野郎との約束の為とか言ってたけどな。本当にそうなのかは分からんが、D・エドが良いのならそれで良いだろ」
老人「全く・・・貴方達を理解する事は、私には不可能ですよ」
天空城テラスにて〜
技を編み出そうと魔力の形、光、大きさ、剣の振るい方などを組み合わせ
いろいろ試行錯誤するユウカ。
ユウカ「体の中に卵がある・・・暖かい卵が・・・。生まれる・・もうすぐ生まれるよ。」
天空の使徒はユウカの背に何かを見た。
天空の使徒「おお・・!なんという抱擁感!なんという愛の塊!
そして、なんという洗練された魔力を持っていらっしゃるんだ・・!
ユウカ様ならすぐにでも女神になれる。そんな感覚に陥る。」
ユウカ「もう少しで何か掴めそう・・。」
ユウカはテラスから見た遠くの空に何かを見つけた。
ユウカ「ドラゴン!?ドラゴンだ!すごく大きなドラゴンがこっちに向かって飛んでくる。」
天空の使徒「な・・ドラゴンですか!?今すぐ救援を連れて来ます!」
ユウカ「待って!!たぶん魔物じゃない。全く根拠がないんだけど、
なんとなく・・あれは敵じゃないわ。何か神聖なものを感じる。」
ドラゴンは旋回しながら天空城の屋根に降り立った。大きく見えたが羽を閉じると身は小さい。
ドラゴンを追い屋上に来たユウカ。一人と一匹が対峙する。先に口を開いたのはユウカだった。
ユウカ「貴方は…誰?ドラゴンにするとかなり幼いようだけど…」
ドラゴン「初めましてですユウカ。貴方に会うのを楽しみにしてたんです」
身の丈が人間の大人程の幼いドラゴンは嬉しそうに目を細める。
ドラゴン「僕はジョゼ。M・ドラゴン様が居ない今天空界に仕えるためにやって来ました」
ユウカ「ジョゼ…じゃあ竜の里から来たの?天空界の遥か上空にあるっていう」
ジョゼ「はい。昔からのしきたりで天空界には必ず一匹のドラゴンが仕える事になってます」
ユウカ「そうだったんだ…どうして私の事を知ってるの?」
ジョゼ「僕はM・ドラゴン様の弟子だったんです。天空界に来る事が決まってましたから」
「だから話を聞いていたんです。まだまだ幼い身ではありますがよろしくお願いしますね」
天空の使徒「あれは・・・あれは・・なんという神々しいドラゴンであろうか・・。
まさにマスタードラゴン様のお弟子と言う感じだ・・。
竜種はエンシェントドラゴンだろう。必ずやこの世界に光を射す灯火になってくれる。」
ジョゼ「ユウカさん。あなたは今何かを体の奥底に沈めているようですね。」
ユウカ「わかるのね。さすが統治ドラゴンを担うものだわ。
そうなの、世界樹で不思議なパワーをもらったの。それを技として昇華させたいんだけど・・。
もうすぐ生まれそうなんだけど・・」
ジョゼ「なるほど・・ユウカさんの卵はもう少しで開花するでしょう。
僕の力でどこまで出来るかわかりませんが、
ユウカさんの卵の成長を促進させてみます。」
ジョゼはユウカの頭に手をかざし、念を込めた。
ジョゼ(生まれろ〜生まれろ〜。ユウカさんの力よ爆発しろ。)
ユウカ「うわああ!すごいよ・・私の中の卵が生まれる〜!」
ミラ「そんなの関係ねぇ!そんなの関係ねぇ!そんなの関係ねぇ!はい!オッパッピー」
クリフト「おっとっと!おっとっと!!おっとっと!!!」
ミラ「キョッキョキョキョキョキョ!」
パルトロ神殿の試練に立ち向かうクリフトとミラ。
二人は既に300体もの魔物を倒していた。
しかし、魔法陣からの魔物召喚は一向に止まらない。
クリフト「ぜえ・・ぜえ・・まだ出るのか・・・」
ミラ「きっ・・・・鳥の声が・・自然の猛威が・・」
バルザックは冷静に戦いを観察している
クリフト「おい!!お前も少しは戦え!!」
ミラ「そうよ!!か弱い私も戦ってるのに、なんで戦おうとしないねよ!!!!」
バルザック「これはお前達が武器を得る為の試練だろう?私が手助けをするわけにはいかない」
クリフト「く・・・・・ちょっとくらい良いだろ?」
バルザック「済まないが逃げている時に武器を落としてしまってな。戦えない。」
ミラ「使えないわね」
〜時間は遡りラミス達が旅立った頃〜
ファルチェ「置いていかれてしまった…」
トルネコ「すまないな。君の武器の在りかはわからなくてな」
ファルチェ「いえ、大丈夫です。私の扱える武器ならばここレイドックに」
トルネコ「そうでしたな。レイドック最強の騎士とうたわれる君なら扱えるだろう、あの剣を」
ファルチェ「今までは怖くて触れる事も出来なかったけれど…今なら持てる気がするのです」
トルネコ「昔レイドック歴代最高の鍛冶屋が打った国宝ともなるべき剣…君なら大丈夫だろう」
ファルチェ「あの父が扱えなかったと聞いた時は驚きました。でも今の私なら…父を越えられるはず」
トルネコ「…いい顔をなさる。さぁ行きなさい。剣は城の宝物庫の最奥の間にある」
ファルチェ「なぜそれを?貴方はいったい…」
トルネコ「…ただの武器屋ですよ」
世界樹の声がユウカの頭で回想される。
*(私は貴方の母…貴方に再び生を与えた者…我が子ユウカよ…世界樹の加護を与える)
世界樹(樹木が持つのは浄化の力、再生の力、そして…この技を…)
ユウカ(生まれた!!)
ユウカの体が光り輝く。
ジョゼ「う〜ん・・心地よい・・。」
ユウカの剣が穏やかな魔力で満ちている。
ユウカ「この女神のような魔力は・・。」
ジョゼ「この深緑色の魔力は・・!!かつて一人の勇者が世界樹の力を剣技に組み込んだという伝説がありました。
その剣の名は『世界樹の剣(つるぎ)』・・」
ユウカ「世界樹の・・剣・・。その技にはどんな効果があるの?」
ジョゼ「ええ、この剣技は破壊力こそありませんがどんな凶悪な魔物でも
世界樹の力で浄化してしまうと古文書で読んだことがあります。」
ユウカ「どんな凶悪な魔物でも浄化・・?エスタークにも・・!」
ジョゼ「ユウカさん、試し斬りをしてみたらどうですか?世界樹の剣には緑を繁茂させる力もあると聞きます。」
ユウカ「そうね、一度くらいは試してみないとね。はあ・・・・」
ユウカは先ほどの感覚で深緑色の魔力を生み出した。それが剣を纏う!そして森の枯れ木に向かって思い切り振り下ろした!
ユウカ「であっ!!!!」
ユウカが剣を振り下ろした瞬間、枯れ木だった大木に綺麗な緑が甦った。
ジョゼ「ほお・・なんて美しい剣技なんだ・・。」
ユウカ「これならエスタークを倒せる…助けられる!」
ジョゼ「助ける…?」
ユウカ「魔物の中にはいい魔物もいる。この浄化の力があるのなら…」
ジョゼ「…それは難しいですよ。ユウカさんは魔物と魔王の違いがわかりますか?」
ユウカ「…?」
ジョゼ「魔王と呼ばれるような強い存在はいずれも“進化”しているんです。」
「長年生きた末に、多くの命を奪った末に、そして進化の秘法…様々な方法でね。」
ユウカ「じゃあエスタークも…」
ジョゼ「悪に染まり進化した者を世界樹の剣は本質から浄化するでしょう」
「本質の浄化…それはその者の存在の浄化…存在の消滅を意味します」
ユウカ「悪に染まっているエスタークは消えてしまう…か。そっか…」
「でもやってみるよ。いずれにしても倒すなら…賭けてみたいから」
ジョゼ「…世界樹の剣で戦えば有利に事が運ぶと思います。隙をついてとどめに力を解放してください」
ユウカ「ありがとうジョゼ!じゃあ行くね!」
ユウカは飛空石で再び世界樹を目指した。一人になったジョゼが呟く。
ジョゼ「優しい強さ。聞いていた通りの人ですね…M・ドラゴン様…」
既にミラとクリフトは既に1000匹の魔物を倒していた。しかし魔法陣の魔物の滝はとどまる事を知らない。
もう二人はボロボロである。魔力もとうに尽きていた。
魔物「うけけけけーーーーー!」
ミラ「つっ!くあっつ・・イタい!!」
ミラは片腕を魔物にえぐられた。
クリフト「ミラ待ってろ今直してやる。べホマ!」
しかしミラの腕の傷は治らない。
クリフト「べホマ!!べホマ!!くっ・・・・魔力が・・・!」
ミラ「クリフト・・あなただけでも・・にげ・・て・・」
魔物「ききぇきぇきぇきぇ!!」
クリフト「馬鹿やろう!何言ってやがる!近寄るんじゃねえ怪物ども!!」
魔物達「ぐけけけけけけ!」魔物「きえーーーーっ!!」
クリフト「だあああ!」
クリフトは杖で魔物をなぎ倒した。魔物「ぐへえ・・」
クリフト「く・・!腕力だけじゃこの大量の魔物を倒すことは出来ねえ・・!」
魔物達「うけけ・・ぐけけ・・・うきゃーーーーー!」
魔物「うまそうな2人だ、たべてやる!」
クリフト「ミラ!頼みがある!俺にキスしてくれ!」
ミラ「な、な、何言ってんのよ!人が怪我してる時に!」
クリフト「キスしたら魔力が回復する!間違いない!賢者ってのはそういうもんだ!」
ミラ「そんな賢者、聞いた事が無いわよ!こんな時に冗談は辞めてよね」
クリフト「す、すまねぇ。どうせ死ぬのだったら、最後にミラとキスをしたくて……」
ミラ「何言ってるのよ……バカ……」
バルザック「私を忘れないで欲しいな。ノロケなら、後で誰も居ない所でしてくれ」
そう言うとバルザックはイオラを唱え逃げ道を作った。
バルザック「ここは一回退くぞ!まだ私は死ねないのでな」
道をつくり進むバルザック。ミラ、クリフトと後に続く。
ミラ「はぁっはぁっ」
クリフト「大丈夫かミラ?魔力が戻ったらすぐ回復してやるからな!」
ほとんど追っ手をまいたところでバルザックが走りながらふりかえる。
バルザック「もうすぐ来た時に見つけた洞穴がある!そこに身を寄せるぞ!」
クリフト(なんなんだこの男は、やけに戦い慣れしてるな)
洞穴にはまたもや魔法陣があった。
クリフト「また魔物の魔法陣!?」
ミラ「ぎょえーーーーーーーーっ!」
バルザック「とりあえずもちつけwww運気が良いぜ。この魔法色は回復の業だよ。入れば魔力も体力も全快パワーだ。」
クリフト「冷静に考えて見ると確かにそうだなww」
クリフトとミラ、バルザックは回復の魔法陣へと足を踏み入れた。
ぷっちゃ。クリフトたちの体力が全回復した。
ミラ「腕が・・腕がーーーー!直った。」
クリフト「な、なんという魔力だ!?体中から、体中から魔力が溢れ出している!!!」
ミラ「私もだわ!!きっと修行の成果ね。気が高まる・・溢れる・・。」
クリフトミラ「うおーーーーーーーーーっ!!」
バルザック「ぎぎっ!?この短期間になぜこれほどのレベルアップを!?なんて魔力だ!」
バルザック「ふむ…あの状況から魔力を使いきり空になった状態からまた魔力を練った」
バルザック「それが結果として魔力のタンクを大きくしたんだろうな」
クリフト「なるほど!この試練は俺達の為にあるみたいなもんだな」
ミラ「でもどうしてだろう?武器を取りに来る人なんてわかるはずないのに」
バルザック「武器を封印した元の持ち主がお前達が来る事を見越してのことだろう」
バルザック「このパルトロ神殿は昔から賢者と巫子に由縁があるからな」
ミラ「バルザックさん、なぜそんなに詳しいの?」
バルザック「…いや。さぁ再挑戦するんだろ?行こうか」
再びパルトロ神殿へやって来た。次々と湧きだす魔物は相変わらず。
クリフト「いいか?まともに相手してたらきりがない!まっすぐ行って武器を狙うぞ!」
ミラ「わかったわ!行くわよ!ベギラゴン!」
交互に途切れさせず魔法を打ち武器の置かれた台座まで走る。
クリフト「ミラ早く!結界を張るぞ!」ブゥゥゥン
台座の周り半径1mに結界を張り魔物の侵入を拒む。
ミラ「武器をとった後また何があるかわからないわ…準備はいい?」
クリフト「ああ!」
バルザック「ほう、生身の人間が結界を張れるのか。やはりこの者は只者ではないな」
台座からそれぞれの武器を持ち上げた途端、神殿の壁が一つ崩れ出した。
壁の奥から機械兵士、キラーマシンが現れた。
キラーマシン「ギギ…ギ…オマエ達ヲ…試ス…」
クリフト「これが俺達に課された試練か…魔物が邪魔だな。まずは魔法陣を潰すぞ!」
ミラ「ええ!魔法陣の描かれた床ごと破壊するわ!」
その頃、ゲントの村付近では・・・
ライアソ「ゲントの秘法の所有者はチャモロ様だけだ!ここのゲントの秘法はもう必要ない!
よって今から攻撃を始める!!ゲントの民は皆殺しだ、一人たりとも逃がすな!!」
魔物の大軍「ウオオオオオオオオオオオオオォ!!!」
ライアソ(いくらD・エドとピサロといえ、この大軍の前では逃げるしかないだろう・・・
チャモロ様はゲントの秘法の完全復活が近い為、来てはくださらない。今回はゲントの民だけを皆殺しに出来ればそれでいいのだ)
ピサロ「エド・・寝起きに軽い運動でもしないか?」
D・エド「ふっ・・よかろう。」
ライアソ「行け!!皆殺しだ!皆殺しだ!全力刺繍!!」
魔物「キエーーーー!!」
ゲントの使い「やられる!?ゲントの秘術を自分の物だけにするため郷土を襲うとは!」
魔物の爪がゲントの使いの杖に止められる!?
ゲンと使い「ぐきっぎぎぎ!」
キーーーーーーーーーン!!その時家また八又の如き剣閃が魔物を襲う!
魔物「ぎょえあああ!」
D・エド「大丈夫か?」
ゲントノ使い「ありがたきお手助け。」と一瞬魔物数百匹が爆円陣に包まれる!!
サイコピサロ「イオナズンだ・・・・・・・・」
民「最古のピサロ殿!ありがたやありがたや。」
ライアソ「あれはサイコピサロか。それともう一人は・・・・誰だ?魔族・・人間・・神族・・・?どれも違う・・あれは一体何なんだ?」
D・エド「分かる・・・この肉体には凄まじい力が秘められている。今の私は霊光玉を持っていた時と同じ・・・いや、それ以上だ!!」
サイコピサロ「当たり前だ!俺達が持っている技術全てをそれに注ぎ込んだからな!」
サイコピサロは喋りながらも、次々に魔物を殺していく
D・エド「私も負けてられませんね。頼むぞ、メタルキングの剣よ・・・今、私に力を貸してくれ。いくぞ!!!」
そう言うとD・エドも魔物の大群に突撃していった。
ライアソ「や、やばい、あんなのが2人もいるなんて聞いてないぞ」
魔物「ライアソ様、もう半分やられた、もうすぐここにくるよ!」
ライアソ「よ、よし、ここはおまえ達に任せた!ちょっと俺は魔界に用を思い出した、じゃあな」
魔物「そ、そんな!」
しかし既にライアソはいなかった
ゲントの民「しかし、新しい体に転生したあの天界人は物凄い戦闘力ですな」
老人「・・・そのようじゃな」
ゲントの民「彼によって技術の復元が成されたという事ですか?」
老人「いや完全なる復元ならあんなものではない。幻魔大戦【注意:42】の使途は地上を一瞬で焼き払うほどの力を持ってたからの」
ゲントの民「するとやはり最も復元を進めているのは、チャモロですか」
老人「それは確実じゃろうの、奴は古代文字に精通しておる強みがある。独自に完成する可能性もあるぞ」
ゲントの民「魔界に技術が渡ってしまうのですか、この先大変な事に・・・」
老人「わしらには祈るしかないわい」
世界樹にて究極の戦いを見せるエスタークとユウカ。
ユウカ「アストロン!」エスターク(体が・・・・・!?こんな奥義を持っていたとは!?)ユウカは世界樹の樹木に身を隠した。
エスターク(何!?元に戻った瞬間に影から襲う気か!?浅はかな。)
一刻ほどたったであろうか。エスタークの体が元に戻った。と!!!瞬間、樹床の足下に魔力を感じた。
エスターク「ん!?これか!」エスタークは飛び上がる。なんと足元から発せられたのは超低級呪文メラだった。
エスターク「メラだと!?これが奴の言っていた・・!?いや!!」
斜め上空からユウカが迫る!ユウカ「そう!!真の狙いは!世界樹スラーーッシュ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
世界樹の剣がエスタークに直撃した。エスターク「ん!?」
ユウカ「え!!?効いてない!?浄化できない!」エスターク「くたばれーーーーーーーーー!」
エスタークの超突進攻撃!
【その時】
エスターク「ぎょ!ぎよえうわエーーーーーーーッ!!!!!!!!!」
ユウカ「!?」なんとエスタークの体中から死招き草が生えてきた。それらの草の息吹がエスタークの内臓をぶち破る。
エスターク「し・・死ぬ・・助け・・助けて・・くれ・・・」ユウカは悲しそうな顔をしている。
ユウカ「可哀相・・・でも、負けるわけにはいかないの。」
ユウカがそう決心を述べると死招き草のツルがエスタークの心臓をどんどん締め付けていく。
エスターク「が・・あが・・や・・死にた・・く・・」
そして、握りつぶした。
エスターク「カハッ!・・・・・・・・・・・・・・。」
ユウカ「やったわ・・。浄化できなかった・・来世でお幸せに。さてと・・確か飲み込んだって言ってたわよね。」
ユウカはエスタークの体を剣で解体していく。
ユウカ「軟らかい・・きっと魔力で硬くなってたのね。これが腸ね。へえ・・こうなってたんだ。」
ユウカは死招き草でぐちゃぐちゃになった腸から肝臓からどんどん解体していく。ユウカ「胃を探さなきゃ。」
ユウカは胃下垂になった馬鹿でかい胃を見つけた。その穴だらけの胃を引きちぎる。
ユウカ「ええい!!」その中からは立派な剣が出てきた。
ユウカ「これだ!これが・・・・・・・
『天空の剣』!」
パルトロ神殿にて
クリフト「その手があったか!しかしできるんか?」
ミラ「この杖を持つと高まった魔力が爆発的に溢れちゃうの。できそうなの。やってみるよ、べ〜ギ・ラ・ゴーーーーーーーン!」
杖から光の玉が躍り出た!!バリン!!ジョンガス!!!床を魔法陣ごと打ち砕いた!!
キラーマシン「ほう、光の杖を意のままに操るとは・・貴様素晴らしい魔力のう。」
クリフト「ナイスだぜミラ!今度は俺がこの杖を使う!」
キラーマシン「ふふふ行くぞ。」
キラーマシンの超瞬速攻撃!クリフトはそれを難なくかわした。
キラーマ「やるのう・・。」
クリフトは杖に魔力をこめ思い切りキラーマシンに叩き付けた!
キラーマ「うぐぐぐ・・・!!なかなか!!ていや!!」
クリフトは弾き返されてしまった。
クリフト「この杖に特殊能力は無い様だな、まあいいさ!メドロ−アで終わらせてやるよ!」
(ドクン・・・ドクン・・・ドクン!ドクン!ドクン!ドクンドクンドクン!!」
クリフトの鼓動が速くなった。
クリフト「何!?あが・・!?あががが!?あがががががーーーーーー!!」
クリフトは巨大な竜に姿を変えた。
クリフト「何が起きたんだ!?これは・・!?そうか!あの杖の力だ!しかもこのみなぎる魔力!魔王ドルチェ−ムの使うドラゴラムの比じゃない!
意識もはっきりしている。」
クリフト「グオーーーーー!!キラーマシンよお、行くぞ!!」
クリフトはしゃくねつの炎を吐いた。キラーマシンは間一髪で避ける。
キラーマシン「ほう・・・お主も杖に認められたか・・。」
クリフト「甘い!しゃくねつメラゾーマ!!」クリフトはしゃくねつの炎を吐き、メラゾーマを同時にぶち投げた!!
キラーマシンは油断していた。直撃してしまった。
キラーマシン「ドラゴンの状態でも呪文を使えるとは!?素晴らしい・・素晴らしい力だ。(ガク・・・。)」
キラーマシンは燃える炎の中で蒸発した。
クリフト「力は認められたか・・・。」クリフトは杖をもう一度振った。クリフトは元に戻った。
クリフト「フゥ・・・伝説の武器を手に入れたし、サッさと帰ろうぜ」
ミラ「そうね。速くレイドックに戻って、お風呂にゆっくり浸かりたいわ」
バルザック(レイドックか。帰りたくないが・・・ここに居てはチャモロに見つかってしまう)
「済まないが私も連れていってくれないか?武器や道具が足りなくてな困っているのだ」
クリフト「次はてめえだ。バルザック。」
ミラ「そうね。あなたをレイドックに行かせるわけ無いじゃないの。」
バルザック「何!?貴様ら・・私の素性を知っておるな。」
クリフトたちはレイドックの者からバルザックのことを
既に耳にタコができるほど聞かされていたのだ。
クリフト「ああ、目的がある時にちんたら構ってられないからな。
知らない振りしてたんだよ。だが今なら一瞬で終わらせられる。」
ミラ「でもクリフト。バルザックの助けがなかったら私達は死んでいたわ。
どんな考えがこの人にあったか知らないけど助けてもらえたのは事実だし―――」
クリフト「うむ、わかっている。確かにこの男には恩がある。恩には報いるのが人間てもんだ。
そこでどうだ、バルザック。恩をここでチャラにすると言う意味で見逃してやってもいいぞ。
だが次会った時、敵であったなら容赦はしない、それでどうだ?」
ミラ「さすがクリフト、男だわねえ。」
バルザック(;@;)
バルザック(戦ってもいいが・・・今、勇者を敵にする事だけは避けたいな。)
バルザック「分かった。このまま私は去るとしよう。生きていたら・・・また会おう」
バルザックは森の中へ、吸い込まれるように去っていった。
バルザック「けっ!かっこつけやがって!その行為あとで絶対後悔させてやる!あばよ!!」
ドウッ!!バルザックは走り去った。
クリフト「フッ・・・」
ミラ「ぽっ///////」
クリフト「ラミス達は無事に戻ってるかな〜。はやいとこレイドックへ戻ろうぜ、ミラ。」
ミラ「ええ、行きましょ/////」
その頃レイドック宝物庫の最奥に辿り着き宝箱の前にファルチェがいた。
ファルチェ「これか・・・!これがレイドック先祖代々伝わる秘宝中の秘宝武器 大悪魔の剣か。
レイドック歴代最高の鍛冶屋が伝説の大悪魔の骨を削って打ったと言われる国宝の剣・・
腕のたつ父でも扱えなかった・・。だが!今の私なら必ず・・・!!」
ファルチェは宝箱を開けた。中にはまがまがしいほどの強力な魔力を放つ剣が入っていた。
ファルチェ「これが・・・!「大悪魔の剣」か・・・。なんて剣だ。手に取るのが怖い。」
ファルチェはその剣を手に取った。
ファルチェ「うっく!うああ!頭が・・頭が痛い!なんて魔力を秘めているん・・だ!」
どこからともなく声が聞こえてきた。
*(私の骨を扱える人間がいるものか。)
ファルチェ「な・・に!そうか・・(この骨の悪魔が私に・・語りかけて・・いるんだ・・)」
ファルチェ「うるさい!私・・は・・もっと強く・・なりたい。ラミス達の力に・・なりたい・・」
その・・ためには・・この剣が必要なのだ!!」
*(ほう・・女の癖にやるのう。しかしいつまでその根性が続くかな。)
ファルチェ「うああ・・!頭が割れる!!くあっ!!・・・うう・・」
*(無理をしたら体が壊れるぞ?)
ファルチェ「う・・る・・さい!!(父さん・・私負けないから・・こんなことで・・こんなことで・・負ける・・・)」
ファルチェ「ものかああーーーーーーーーーーーーーー!!!」
ファルチェの体がすさまじい魔力に包まれた。
*(何!?ぬお・・ぬおああーーーーーーっ!!きやつの魔力が急激に!?私が・・閉じ込められる!!ぐあーーーっ!)
ファルチェ「ハアッ!!ハアッ!!ハアッ!!ハアッ!!うん?奴の声が聞こえなくなった・・。
頭痛がしない!やった!やった!!父上!ファルチェはこの剣をものにしました!!」
しかし呪われた剣の所持者になることで、心の奥に深い闇が宿った
これをまだファルチェ本人は知らない
やがて、剣に操られた彼女を切っ掛けにラミス達の友情に亀裂が入るのだが、これはまた先の話。
285 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/07/30(月) 04:03:13 ID:VJyMlGYN0
D・エド
│
(霊光玉を託したよ)
↓
ファルチェ─(実は好き)→ラミス←(マブダチ)→クリフト
│ ↑ ↑
│ (気になる関係) (恋愛進行中)
│ ↓ ↓
└───(守るよ)─→ユウカ←─(親友)─→ミラ
↑
(影ながら補助するよ)
│
ジョゼ
ライアソが撤退し、指揮を失った魔物達はD・エドやサイコピサロの敵ではなかった
殆どが戦意を喪失し逃げ出したのだ
サイコピサロ「どうする?ライアソの逃げる先はゲートだろう、追うか?」
D・エド「いや、いい。私にはもう時間が無い」
サイコピサロ「どういう事だ?」
D・エド「寿命と引き換えに、この力を手に入れたのでな、私はもう平和な世を見届けられない」
サイコピサロ「なんと・・・そうだったのか・・・・」
D・エド「最後は私の為に動く、まずは狭間の世界の奪還。ホイミン様の仇を取る
そして次はチャモロだ、直接乗り込みチャモロを倒す。」
サイコピサロ「チャモロは勇者に任せておけばいい、その為に霊光玉を託したんだろう?
それにパワーアップした貴様でもチャモロには勝てないだろう」
D・エド「わかっている、だがチャモロの力は今だ成長し続け、勇者2人でも敵うかどうか・・・
力の差は刺し違える覚悟でいけば倒せるさ、それに私には秘策がある」
サイコピサロ「わかった、そこまでの覚悟があるなら何も言うまい」
D・エド「すまない、ピサロ」
レイドックに着いたラミス。
ラミス「よ、お前らけえってたんか?どうでえ?この世界最強の武器は手に入ったのかね。」
ファルチェ、クリフト、ミラ、ユウカ(ゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・・)
ラミス(武器の魔力だけじゃない・・・。こいつら、レベルが格段に上がっている!?)クリフト達は不気味に笑っている。
ラミス「言うまでもねえ、か。寂しい奴らだぜ。みんな、今日は早く休息をとって明日、魔界に囚われているルラを助けに行こう。」
ユウカ「ルラちゃん大丈夫かしら・・。」
次に目指すは魔界のチャモロ城だ。頑張れ伝説の宇宙ヒーロー達!
その頃ゲントの村にて〜
既に新生D・エドとサイコピサロはほんの数秒で魔物軍隊を滅亡させていた。
D・エド「貴様・・この軍隊を連れてきた隊長はどいつだ!!」魔物「ひえ〜〜・・・ら・・ライアソ様です!」
D・エド「ライアソだと・・そいつはどの方角に向かった!答えねば殺すぞ!」魔物「ここから西です!!殺さないでください!!」
D・エド「私はそいつを追う!嘘だったらサイコピサロがお前を殺すぞ?」魔物「う、嘘です!!東の方角に逃げました!!」
D・エドは魔物を破裂させた!魔物「そ・・んあ・・ぐげ・・・・・けけけ・・・」
D・エド「嘘を付いたお前が悪い。サイコ、いっちょ行ってくるわ。」サイコピサロ「うむ。」
D・エドは東へ向かって音速・・否、光速の速さで走った。そしてライアソを見つけた。
D・エド「み〜つけた。」ライアソ「(ビクン!!?)なに!?」
D・エドはライアソの顔を鷲掴みにした。
D・エド「くだけちりーーーーーー!!」D・エドの声が山に木霊した、と同時にライアソの顔は粉々に爆発した。
ライアソ(ピクピク・・ピク・・ピクピク・・・)D・エド「フッ!雑魚め。イ・オ・ナ・ズン!!」
ライアソの体至近距離からイオナズンを唱えた。ズドドドドドドドドドドーーーン!!続いてライアソの体も無残にもぐちゃぐちゃになった。
D・エド「オス、殺ってきたぞ。サイコピサロ。」
サイコピサロ「素晴らしいスピードと魔力だ。ゲントの術も完成したことだしさっさとこの村もでるか?」
D・エド「ああ、出よう。ラミス達も成長しているかな〜。風邪なんか引いていないかな〜。」
もうストーリー破綻してるな
突然、サイコピサロの体が吹き飛んだ!
D・エド「サイコピサロ!?」
サイコピサロ「下手な芝居は終わりだ。モシャスを使って俺達そっくりになり、見逃した魔物を捕まえ、ライアソを殺したりと好き放題やりやがって・・・・覚悟はできてるか?」
D・エド「待ってください、これは遊びですよ遊び。許してください」
ゲマはモシャスを解いた
サイコピサロ「ゲマか・・・俺に何の用だ?D・エドがお前を殺したがってたぜ」
ゲマ「私は戦いに来たのではありません。協力しに来たのですよ、チャモロを倒す為にね」
サイコピサロ「協力だと?・・・・どういうことだ」
ゲマ「あなた方には兵力が足りないでしょう?私と組めば、魔界中から魔物を集め、チャモロの軍に負けない軍団を作りましょう。どうです?良い話だと思いますが・・・」
サイコピサロ「確かに俺達には兵力が足りない。お前の言葉が本当なら、手を組もう・・・・D・エド、良いか?」
ゲマ「ハッ!!!!!」
ゲマが後ろに振り向くと、そこにはD・エドが居た。D・エド「ホイミン様の仇であるお前と手を組む気は無い・・・と言いたいが、兵力が足りないのは事実。その提案、受け入れよう」
D・エドは、チャモロを倒し、平和を手に入れるという使命の為に、自分の感情を捨ててまでゲマと手を組む事を選んだ。
一連のやりとりをこっそり見ている人物がいた
バルザック「ゲート前が騒がしかったので後をつけてみたが・・・・ゲマとDエドが手を組んだか、これは大変な事になるぞ」
バルザックは姿を消した
しかしゲマの目論見には裏があったのである
D・エドの姿になってライアソやその仲間を殺すことで
腹心がD・エドに殺されたという情報がチャモロやハッサンに行くのが狙いだった
当然ハッサンは全力を挙げてD・エド討伐隊を地上に送り込むだろう
オルゴの次は自分がチャモロに狙われると危惧したゲマは
チャモロの目を自分からD・エドに向けさせる事が目的だった
普段のD・エドならゲマの策など見極めるのは容易い事だった
しかしD・エドは焦っていた、自分に残された時間は少なく
少しでもチャモロを倒す可能性が欲しかった、それが目の前に現れたゲマだったのである。
D・ゲマ(ホイミン様は私を理解していただけるはず、あなたの仇であるゲマと組むのは、全てはチャモロを倒すため。
魔界の制覇を皮切りに、地上界、妖精界、天界、果ては冥界までも滅ぼそうとするチャモロの野望を打ち砕く為なのです。
このままではあの者の力の前に、魔物の世になってしまう。私はそれを阻止し残り少ない生を全うするつもりです。)
バルザックにより解放された奴隷都市スレイヴン。ここにもチャモロ軍への反乱の意思をもつ者達がいた。
*「具合はどうだい?しずか」
しずか「ああ。お陰でずいぶん良くなった。ありがとう、スラ吉」
スラ吉「はは、礼なんていいさ。僕らはもう行くけれど君はどうする?」
このスライム、やけにキザである。
しずか「連れていってくれないか?きっと私の弟子も同じ目的で動いているだろうからな」
スラ吉「人間と魔物が手を取る未来なんて誰が想像できただろうね」
しずか「ああ。主従関係ではなく対等な立場…これがあるべき姿なのかもな」
スラ吉「じゃあ行こうか。目指すは魔王城へと唯一繋がる道、ヘルロードだ」
しずか「かつての仲間もきっとそこに集まる…私の仕事はあいつらを無事に魔王城に通す事だ」
D・エド「では私は今から魔界に乗り込む、ピサロはどうする?自宅を開けてるのだろう?天界へ帰るか?」
サイコピサロ「いや、私も付いていこう」
D・エド「おまえは天空界の幹部だ、おまえがチャモロを攻撃すれば、天空界が魔界に宣戦布告したと見なされるぞ」
ゲマ.。o(くっくっく、もう私の化けたD・エドとヒトカタのサイコピサロがゲントを攻めてきたチャモロ軍を襲っているので【注:
>>290】、魔界と天空界の衝突は避けられませんよ)
【注:ゲマは『ヒトカタ』という見たものにそっくりの分身を作りそれを操る事が得意です】
サイコピサロ「いや、ここで別れたら貴様と今生の別れになりそうでな」
D・エド「大丈夫、私は勝つさ。チャモロを倒して、寿命が尽きる前に必ず会いに行こう」
サイコピサロ「そうか、そこまで私の立場を気遣ってくれるのなら、これ以上は言うまい、死ぬなよエド」
D・エド「ああ」
サイコピサロはゲマに一瞥もくれず、その場を去った
ゲマ「あのやろー、無視しやがって」
サイコピサロ「・・・と、このピサロ様は去れと言われて『はいそうですか』と去るような正直者ではない」
サイコピサロは素早く岩陰に隠れD・エドを尾行する事にした
サイコピサロ「Dエドよ、貴様は甘いんだ、ゲマは必ず裏切る、だから俺が監視するしかない」
ゲマ「では、いきますか。ここから魔界へ移動できますか?」
D・エド「次元移動は体力を大幅に消費するのでやめておきたいのだが」
ゲマ「わかりました、ではゲートから行きますか。それから魔界の土地勘は私のほうがあります、チャモロの城までの案内は私にさせてください」
D・エド「私もあそこに捕らえられてた事があってな、地理は理解してるつもりだが」
ゲマ「いえ、とっておきの近道があるんですよ、軍の監視の行き届かない」
D・エド「そうか、では頼む」
ゲマ「ふふふ」
ゲートに行きかけたDエドがゲマに振り返り則す
Dエド「すまないが、私の前を歩いてくれないか?」
ゲマ「・・・今は背後を襲いませんよw」
Dエド「利害が一致して行動を共にしているとはいえ、ホイミン様の件もある、
貴様を信用できると思うか?」
ゲマ「それはお互い様ですね、私もあなたのお仲間にゲパンやエド兄を殺されました」
Dエド「なにを言うか!貴様は私欲の為の行為であろうが!」
ゲマ「ははは、Dエドともあろう方が熱くなっていらっしゃる
私にも次元の狭間に身を寄せなければならない理由があったのですよ
それに実際には私が自らホイミスライム殺めたのではありません
話し合おうと思った矢先、メガンテで勝手に自爆したのですよ」
Dエド「・・・まあいい、後からどうにでも言える」
ゲマ「信じて下さいよ、今から一緒に魔界に乗り込むんです、信頼関係が必要ですよw」
Dエド「・・・」
こうして、物語は最終章に向けて動きだした。
明日、ラミスとその仲間達はヘルロードに集い、魔王城に乗り込むのだ。
チャモロと・・・大魔王との長き戦いに決着をつけるために・・・・
それぞれが心に秘めた想いに決着は着かなかった。だが確かに想いは動き出した…
第6章 〜それぞれの恋の行方〜 完
そして物語は新章へと続くのだが…
一旦ここでバルザックをメインに据えた物語を綴るとしよう。
第6.5章 光影の狭間、ゆれる力
チャモロにより囚われの身であるオルゴの第一の配下であるバルザック。
>>85>>217『深樹峠』での戦いを経て
>>240『世界のへそ』でクリフト達と出会う。
仲間に守られた彼は自身の未熟さを実感した。そしてクリフト達に出会ったことで
頼るだけの力を持つ勇者と手を組む事を考えていた。
しかし
>>291D・エドとゲマが協力していた事に戸惑いを感じていた。
バルザック「D・エドは一体何を考えているんだ?オルゴ様に加勢したりゲマと手を組んだり」
バルザック「協力を願い出た所でお互い信頼出来るのだろうか…?」
バルザックは考えを巡らせながら魔界を歩いていた。
バルザックが歩いて来たのは汚れた道。人の道を外れ血に手を染めてきた。
だがそれはオルゴと共に夢見た平和な魔界をつくる為であった。
歩いているバルザックに背後から近寄る影。考え事をしているバルザックは気付かない。
影の手がバルザックの肩に伸びる。
バルザック「!?誰だ!!」
*「…やっぱり!バルザックの旦那!僕です!」
女「バルザック?何処かで聞いた事があるような…」
*「貴方がいたスレイヴンを解放して下さった方ですよ、しずかさん」
しずか「おお!お陰で助かった。礼を言わせてもらう」
バルザック「お前…スラ吉!スラ吉ではないか!よく無事で…」
スラ吉「旦那と別動隊だった僕はスレイヴンに侵入して囚われの民の指揮をとっていたんです」
バルザック「そうだったか…だがすまない。私の部下はもうお前しか…」
スラ吉「…あいつらの遺志は僕が受け継ぎますよ、旦那。一緒に行きましょう」
バルザック「…(勇者は進化の秘法で人間を捨てた私と共に戦ってくれるだろうか)」
スラ吉「まずはオルゴ様を救出しませんか?」
バルザック「それは不可能だ・・・。オルゴ様がどこに捕らわれているか分からないからな。」
スラ吉「それなら大丈夫です。居場所は分かっています。ここからそう遠くない洞窟に捕らわれているらしいです」
バルザック「何だと!?それは本当か?」
スラ吉「ええ、本当です。誰も居なかった洞窟にチャモロの部下が多く来ているのです。
オルゴ様が捕まってからね。警備も厳重ですし、間違いないかと」
バルザック(どうしようか・・・助けに行きたいが、戦力が足りないからな・・・)
しずか「何の話をしているんだ?ヘルロードへは行かないのか?」
バルザック「それはもちろんだが我等が王を助け出すのが先だ」
スラ吉「僕達の命の恩人なんですよ。チャモロによって囚われの身なんです」
しずか「それで人手が必要という訳か。それなら私につてがあるぞ」
バルザック「誰だ?信頼のおける奴なのか?」
しずか「ご老体ながら軽やかな身のこなし、頭脳も切れる…ばばあだ」
スラ吉「そんな方をばばあ呼ばわりは酷くないかい?」
しずか「いや、ばばあと言うのは名前だ」
スラ吉「…ばばあ…僕はばばあ殿と呼ばせてもらおうかな」
バルザック「で、そのばばあは今どこに居るのだ?」
しずか「次元の狭間にいたはずなのだが、魔界に来ているらしくてな。友に頼んで、今連れてきてもらっているところだ。」
スラ吉「じゃあばばあ殿はもうすぐ来るんだね。楽しみだなぁ」
魔界の全ての城は落とされ、今や魔界はチャモロ派に統一された。
だが最も大きな敵対勢力オルゴ軍の司令塔バルザックは以前逃走中である、
故に各地各機関共に厳戒態勢は解かれていない。
〜岩山の洞窟前〜
ここも例外無く多くのチャモロ派の魔族が待機し、予断を許さない緊張状態
この小さな洞窟に、大きく兵力を割いているのは反乱軍の王オルゴが捕らえられているからである
洞窟守備隊の司令ライアソはゲントの村の侵入者の報を聞き、その討伐へと向かった
現在は代わりにホルス【注:
>>237】が軍の指揮を取っている
ホルス「いいか!少しの気配も見逃すな!」
大声で軍に渇を入れる司令代行ホルス
魔族「ホルス代行、深樹峠への討伐隊が帰ってきました」
ホルス「で、なんと?」
魔族「それがバルザックではなかったそうです」
ホルス「その者の身柄確保はできたか、いやバルザックの行方は聞き出せたのか?」
魔族「はい、それがどうやら直前にその場にいた味方兵を巻き込み自爆した模様です」
ホルス「ええい、なにをやっておる!まず麻痺させろとあれほど言ったではないか!」
魔族「以後徹底させます」(ちぇっ、そんなの今始めて言ったじゃん・・)
ホルス「深樹峠か、怪しいな。倍の戦力を投じろ!」
魔族「ははっ」
ホルス「くそっ、もう逃げるところなどないはずだ、バルザックよ」
ホルスはチャモロ軍に属してから地味な偵察屋を続けて数十年、初めて指令を任されている。
これは日陰者のホルスに巡ってきた千載一遇のチャンスなのである。
今手柄をあげれば自分の名が軍に広まり、総司令官のハッサンにも認められるかもしれない。
出世への思いがホルスを焦らせた
しずか「それにしても遅いな。竜王に頼んだのだが」
バルザック「竜王…奴も協力してくれると助かるんだがな」
スラ吉「自ら勢力争いから退きダークゲートの守護番についた方ですからね」
*「ゲートの門番は力のある者しか出来んからの。あやつは強いぞぃ」
しずか「竜王も今は仲間だが元はラミスの敵だった。バルザック、お前と同じだな」
バルザック「同じ目的で協力するだけだ。仲間などではない…」
*「照れるな照れるな。共に戦えばもう仲間じゃよ」
バルザック「照れてなどいない!何ださっきから…うぁあ?!!!!!!!」
*「なんじゃうるさいの。」
しずか「ばばあ!いつの間に着いたんだ!?」
ばばあ「竜王より一足先に来たんじゃ。久しいの、しずか。初じゃな、バルザック」
バルザック「お前がばばあか・・・」(こんなに近くに居たというのに全く気配を感じなかっただと!?
しずかの言うとおり、このばばあはかなりできる・・・)
ばばあ「これ、初対面の人を呼び捨てとはなんじゃ!」
バルザック「あ、ああ。すまない。」
スラ吉「初めまして、おばば殿。僕はスラ吉です。これからよろしくお願いします。」
おばば「おやおや、可愛いスライムだねぇ。こちらこそ、これからよろしくね。」
竜王「お〜い、私を置いていかないでくれ〜〜」
ばばあ「ちょうど竜王も来たみたいだね。」
バルザックは、今までの顛末を手短に話した
勇者達が着々と力をつけ頼りになる仲間を引き連れ魔界に攻め込む準備をしている事
チャモロ軍ライアソがなぜかゲントの村に攻め込みD・エドに殺された事
そして魔界のゲマという狡猾で残忍な魔族が地上に姿を現し
なぜかDエドを言いくるめ【注:遠くからみていたバルザックにはそう見えた】手を組んだ事
暫く地上から離れていた、竜王、ばばあ、しずかは、バルザックの言葉を聞き
ラミス、ユウカが無事に育っているという安心感を持つと共に
Dエドの裏切りとも取れる行動に驚きを隠せなかった
竜王「勇者には会って話したのか?」
バルザック「クリフトという賢者から聞いた」
しずか「クリフト、、、ラミスの自宅に射た同じ名の神官が居たが、、、」
ばばあ「修行して賢者になったんじゃよ」
しずか「そうか」
ばばあ「しかしあいつはいい加減じゃからな、言ってることはどこまで本当か分からんぞ」
竜王「いや、修行したのか立派な賢者になってたぞ」
ばばあ「おぬし、マルチェロの戦い以降クリフトに会ったのか?」
竜王「ああ、色々あってな、その事は追々話そう」
ばばあ「ほほう、わしが次元の狭間に居る間に色々あったようじゃな」
竜王「狭間の世界に居たのか、ホイミンは元気か?」
ばばあ「、、これは話そうと思ってたんじゃが、ホイミン殿はゲマとやらに殺されたのじゃ」
竜王・バルザック・しずか「!!!!」
ばばあ「ホイミン殿はゲマが現れた時、一緒に居たわしを逃がしてくれての
人込みに紛れて逃げる途中に狭間の住人から訃報を聞いた
D・エドの弟子のドランゴも同じく殺されたようじゃ
今や狭間の世界はゲマの掌中にある」
バルザック「そうだったのか、魔界から姿を消し、どこに潜んでいるのかと思っていたが・・」
竜王「なるほど、それで私の居た魔界と地上を繋ぐゲートを通らずに地上世界に顔を出せたんだ」
しずか「許せぬ。ゲマとやら、ここに来るのなら弔いの意を込めて私が葬ってやろう」
竜王「奴は強いぞ、進化の秘法を完全に使いこなす。私も加勢しよう」
ばばあ「その時はわしも参加するぞい」
しずか「2人ともありがたいが、敵討ちは1対1でやる主義でな」
ばばあ「なに言ってるんじゃ!死ぬかもしれないんじゃぞ!」
バルザック「まってくれ、D・エドがそのゲマと組んでるんだ、
戦いを挑むのは2人の真意を聞いてからにしてくれ」
しずか「ああ、そのつもりだ」
スラ吉「話も済んだようですね。それではオルゴ様を助けに行きましょう!」
ばばあ「まぁ待て。バルザック、一つ聞かせてもらうぞぃ…」
バルザック「なんだばばあ殿」
ばばあ「わしはあの子達を傷つける者は許さんつもりじゃ。何者だろうとな」
バルザック「ああ」
ばばあ「わしの気持ちを言った上で問う。お主はわしらの“仲間”と言う事でいいんじゃな?」
バルザック「…悪いが私はそうは呼ばん。お前達の事は“同胞”と呼ばせてもらおう」
ばばあ「…っふふ、堅い奴じゃ。だがお主の義理固さ、よくわかったわぃ」
バルザック「ふん…」
スラ吉「では出発しましょう。向かうはオルゴ様の待つ岩山の洞窟です!」
竜王「私が一足先に偵察がてら様子を見てくる。構わず進んでいてくれ」
しずか「頼んだぞ竜王!」
竜王(ここが岩山の洞窟か・・・やはり警備は厳重だな・・・ん?)
洞窟の入り口で誰かが話している。竜王は隠れてその話を盗み聞きした。
ホルス「え〜〜い!!バルザックはまだ見つからんのか!!」
魔族「命令通り、深樹峠に倍の戦力を使って探していますが未だに・・・。
もう深樹峠には居ないのでは?他の場所も探した方が・・・」
ホルス「仕方が無い、此処の警備は手薄になっても良いから、バルザックの捜索に全力を捧げろ!」
魔族「今でさえ、バルザック捜索に多くの戦力を使っています。これ以上は無謀かと・・・」
ホルス「上司の命令に逆らうのか?貴様等は俺の言う事を黙って実行すればいい!!]
魔族「はい・・・・・・」
ホルス「バルザックはもう手負いと聞いている、今を逃せば捕まえられん・・・」
竜王 (なるほど指揮官はライアソと思っていたが、あのホルスとかいう男のようだな、兵指揮に感情を持ち込む。実戦慣れしていないようだ、こちらに非常に都合がいいぞ)
316 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/06(月) 22:02:04 ID:OAPvvcHb0
頑張れ伝説の宇宙ヒーロー達!w
一旦仲間の元へ戻り岩山の洞窟の様子を詳しく伝えた竜王。
バルザック「ホルス…聞いたことないな。雑魚だろう」
スラ吉「オルゴ様の警備がそんなに手薄だなんて…話が上手くないですか?」
竜王「いや、バルザックがまだ深樹峠にいると思って兵を割いているらしい」
ばばあ「今はオルゴだ勇者だと敵さんも焦っているんだろうな。作戦をたてるぞぃ」
しずか「兵が少ないとはいえただ突っ込んでは馬鹿を見るだろうしな」
バルザック「私はオルゴ様を助けに行くぞ」
スラ吉「では僕は先行して少ない敵兵の注意を引きましょう」
竜王「私はバルザックと行く。オルゴに話もあるからな」
ばばあ「わしもオルゴの元に行こう」
しずか「では私も」
スラ吉「一人ではこころもとない、誰か僕と一緒に行きませんか?」
・・・・・・・
スラ吉「これは皆さんの僕への信頼ですね。わかりました、抑えてみせましょう」
バルザック「では行くぞ」
スラ吉「ええ!僕の活躍ぶりをオルゴ様にお伝え下さい!」
スラ吉(やっぱり僕は部外者扱いなのだろうか、疎外感を感じる・・・)
竜王「スラ吉、貴様も一緒に来い。守備兵は既に少なく誘導撹乱は必要ない、正面から挑んで全滅できる」
スラ吉「そうですか、分かりました」
岩山の洞窟に到着した一同。洞窟とはいえ大きな扉が侵入者を拒むようにそびえる。
しずか「入口の警備は兵が二人か…手薄すぎる」
スラ吉「よし!ここは僕に任せて下さい!はああああ!」
スライム独自の動きで敵兵に向かっていく。
ばばあ「待てスラ吉!その兵は只者でないぞ!あの杖は…ゲート使いじゃ!」
バルザック「ゲート使いだと!?まさかモンスターゲートか!」
竜王「モンスターゲート?」
バルザック「数日前に勇者の仲間の賢者に会ったと言ったな?その時に見た…」
ばばあ「無限にモンスターを召喚するぞ!術者を倒すかゲートを破壊するしかない!」
しずか「出し惜しみしている場合ではないな。全員で行くぞ!」
数十分後・・・・・
スラ吉を除いて、全員捕まってしまった。
モンスターゲートから、無限に増殖する魔物に苦戦している間に、バルザック捜索に出ていた兵が全て戻って来たからである。
スラ吉はあまりに弱いので、バルザックの仲間では無いと判断され、見逃されたのである。
皆捕まってしまい岩壁の牢に入れられた。
ばばあ「いたたた…老体にはこたえるのぉ。まぁいい、皆無事か?」
バルザック「まさか兵が戻ってくるとはな」
しずか「せっかくスラ吉が敵を引き付けてくれると言ったのに…」
竜王「その隙に侵入していれば…バルザックが一緒に行こうと誘うから…」
バルザック「な!私のせいだと言うのか!」
*「バルザック?今バルザックと言ったか?おい!そこに居るのか!?」
牢の壁から声がする。反対側に誰かいるようだ。
バルザック「誰だ!…まさか…オルゴ様!?オルゴ様ですか!?」
*「ああ…助けに来てくれたんだな、バルザック。待ってたぜ…とは言っても捕まったんだろ?」
バルザック「オ…オルゴ様!申し訳ありません!お待たせした上にこの失態…」
ばばあ「ふむ。オルゴも見つけたしすぐに脱出するぞぃ、竜王」
バルザック「???どうやって…」
竜王「壁を壊すぞ。ちょっと窮屈になるが…我慢してくれ。ドラゴラム!!」
竜王は大きな竜となった。体積が増加し牢中を埋め尽くす。皆は壁に押し付けられた。
ばばあ「むぐぐ…」
体の巨大化は止まらず耐えきれなくなった壁が崩壊していく。
岩山の洞窟のすぐ向かいに陣をしいたホルス。皮張りのチェアに座り片手にはワイン。
ホルス「フヒヒ…バルザックを捕えたとなれば昇格は確実だ!やっと夢が叶う…」
ドゴゴゴゴゴゴゴ……
ホルス「な、何事だ!おい!様子を見てこ…い…うわああああ!」
岩山の洞窟が崩壊する。岩やつぶてが飛びかいホルスはあたふた避けて回る。
ホルス「まさか…牢には魔力封じの魔法陣を描かせたはずだ!どういう事だ!」
スラ吉「脱出出来たのは僕の活躍のお陰ですね。魔法陣を描かれる前に床に伸びきって
張り付いた事で魔法陣は僕に描かれました。で、元の形に戻れば陣は崩れると」
バルザック「いつの間に…ばばあ殿は気づいていた訳か。よくやったスラ吉」
大音響と共に広がる噴煙、中から巨大な影が現れる
魔物A「な、なんだ?あの化け物は・・・どこかで見た事がある・・・」
ホルス「!?・・・なんという事だ、あれは地上の聖地アレフガルドに伝わる恐怖の王・・・なぜ奴が!」
りゅうおうがしょうたいをあらわした!
魔物「ウワァァァァァァ!!逃げろ逃げろーー」
魔物「殺される〜〜〜〜〜」
ホルス「こらーー!!逃げるな!!戦え!!」
竜王(思った通りだ。ホルスに兵を統治する能力は無い!一度混乱すると、収拾がつかなくなる)
ばばあ「今がチャンスじゃ!!逃げるぞい!!」
ホルス「しかし、よく考えたら竜王はこんな所にいるわけない。うかつだった、竜王の名を出したばかりに兵達を怯えさせてしまった・・・」
敵の混乱に乗じて脱出したバルザック達。しかしそううまくはいかない。
ホルス「見つけたぞ貴様達!よくも私の昇進の邪魔を…許さん!」
オルゴ「なんだこのちんちくりんは」
バルザック「ここの警備についていた男です。ハッサンの部下といった所でしょう」
オルゴ「こんなちんちくりんに捕まってたなんて…俺は恥ずかしいぞ」
バルザック「ちんちくりんとはいえこいつの魔力封じの腕はかなりのものですからな」
ホルス「私はちんちくりんではない!この侮辱…後悔させてやる!」
329 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/09(木) 22:06:05 ID:FGm5o1zm0
ばばぁ「これこれ怒っているではないか、ちんちくりんにちんちくりんと言うではない。敵とはいえ礼を尽くす心を忘れてはならんぞ。なあちんちくりん」
_,,ィ=、 ,ィ=ニ――`-、
/' `ヽ、
,/ \
/ __ ィニ===-、 \
/:;;;;::::下 イ:::;ィニヽ:::::::ヽ
/:::(●) ! i !' ((●)) :i!
:::::`ー' , _,- ` ̄ !
`ー '" ヽ、__,,
ハ -、
〉 `
/ < ・・・・・
/~⌒ヽ
( r' ̄^ヽ、
く ̄ ̄ ̄` ←ホルス
` ー―-、
ホルス「ゆるさん!俺の真の力を見せてやる!!!!!」
ホルスは逃げ出した
バルザック「まずい!奴を逃がしたらオルゴ様の脱出が敵に知られて…」
オルゴ「ほっとけ。今更困ることじゃねぇしな。それより、ありがとうなお前等」
ばばあ「いいんじゃよ。同じ目的を持つ同士、手をくまにゃならん」
オルゴ「ああ。魔王の奴をブッ倒すまでは勇者と手を組もう。だがその後は…」
ばばあ「先のことなど話しても意味はない。チャモロさえ倒せるかわからんのじゃからな」
バルザック「それにハッサンやゲマもいる…協力せざるを得ない訳だ」
オルゴ「そういやD・エドがゲマと手を組んだらしいじゃねぇか。どういう事なんだ?」
しずか「わからん…自らの目で確かめる意外に知る方法はない」
魔物「ホルス様、、、逃げてしまわれた、、、」
オルゴ「おまえらも逃げていいぞ、真っ先に逃げる指揮官の為に死ぬ必要もなかろう」
334 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/11(土) 05:15:06 ID:sX9gheQO0
この小説もそろそろ終るか
「そうだな」
オルゴ「助けてもらった身で申し訳ないがここからは俺が指揮をとる。いいか?」
ばばあ「ああ。だがクセの強い奴ばかりで大変じゃぞ?」
オルゴ「違いねぇ。じゃあ…っと」
オルゴは数歩前にでて皆の方へ向き直り高く右腕を掲げ、目は皆を見据えた。
オルゴ「我が道は弱き者を救う道!この道に近道などない!」
「だが手を取り合う事で救える者がいるのなら俺はどんな手でも取る!」
「今ここに誓おう!俺は勇者と手を取り合い魔王に立ち向かう!」
ふぅっと息を吐きバルザックを見る。右腕として長年共に歩んできた仲間を。
オルゴ「まだ俺についてきてくれるか?」
バルザック「…そんなの聞かないで下さい、当たり前でしょう」
ばばあ「こいつらはわしらとなんら変わん。絆ってもんで繋がってるのさ」
しずか「最大の敬意を払おう、これから共に戦う者として」
竜王「積もる話もあったが今は置いておこう、オルゴよ」
三人は深く頭を下げた。スラ吉やスレイヴンで解放され戦う意志を持った兵達も同様であった。
今ここにオルゴを将とした軍が結成された。目的は勇者の援護および魔王の討伐。
そして明日こそが歴史に名を残すヘルロードの戦い、その日であった。
魔物「そうですね……逃げた方が良いですね。 貴方達が」
オルゴ「あ?何を・・・」
何が起きたのか、オルゴが理解するのに数秒かかった。
魔物から、強大な魔力が溢れ、自分以外の全ての仲間が数十メートル後方にぶっ飛んだ。
オルゴ「お前は・・・・・まさか・・・」
魔物「魔王様は娯楽を欲しているんだ。今、ここで君達を殺したら、つまらなくなるだろう?だ・か・ら、今は見逃してあげるよ。」
オルゴ「チャモローーー!!!」
オルゴは魔物に攻撃したが、あっさり受け流された。
チャモロ「話の途中で攻撃しないで欲しいなぁwこれ、本体じゃないから死んでも良いけどwww」
リロードせずに書き込んでじった。すまん。
>>336は無しで。
弟6.5章 光影の狭間、ゆれる力
完
339 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/08/12(日) 21:16:06 ID:0TytS+EF0
弟??w
ラミス、ユウカ、ファルチェ、クリフト、ミラ、M・エド
オルゴ、バルザック、ばばあ、しずか、竜王、スラ吉
D・エド、ゲマ
様々な思いを胸にそれぞれチャモロが待ち受けるであろうヘルロードへと向う。
第7章 覇王へと繋がる道
レイドックで戦前の一夜を過ごした勇者パーティは出発の準備をしていた。
ラミス「おーい俺の靴下どこだ?」
クリフト「そこだそこ!ミラー道具は届いたか?」
ミラ「昨日のうちにパパから届いたわ!もう準備おっけーよ!」
ユウカ「ラミス!剣のホルダー忘れてるよ!剣も!」
ラミス「サンキュ!これでよしっと!」
準備時間の短さも相まって騒がしい朝を迎えた。
その頃…ヘルロードでは、すでにオルゴ達が到着し、戦いの準備を済ませていた。
オルゴ「これで準備は完了だな。後は勇者と…D・エドの到着を待つだけだ」
ばばあ「D・エドか・・・あのお馬さんには、何故ゲマと組んだのか、しっかり聞かないとねぇ」
バルザック「そうだな。ま、戦闘にならない事を願うか。チャモロとの戦いの前に、無駄な力は使いたくないからな」
しずか「さて、私はラミス達を迎えに行って来る。ヘルロードの居場所を教えないとな。」
竜王「私も行くぞ。迎えに行く途中に襲われたら、危険だからな」
ばばあ「なるべく早く頼むぞ。」
しずか「分かっているさ。ラミスは多分ゲートから来るだろう。ゲートに行くぞ!竜王!」
竜王「ああ!!」
オルゴ「バルザック、では私達はここに残るか。ヘルロードから見えるチャモロ兵の動向を見守っていよう」
バルザック「そうですな、岩山の洞窟が落ちた事は当然チャモロ軍に行きわたってるハズですが、軍が動きを見せないのが気になります」
オルゴ「そうだな、静かすぎる」
飛空石でダークゲートを目指す勇者パーティ。それを見越してダークゲートへ迎えに来たしずかと竜王。
竜王「入れ違いになっては困る、ここでラミス達を待とう」
クリフト「ミラ・・・」
ミラ「ん?」
クリフト「この戦いが終ったら・・・けっ・・けっこ・・・」
ミラ「え?」
クリフト「結婚しよう!」
ミラ「誰が?」
クリフト「だから俺がよ」
ミラ「えっ?!クリフト結婚すんの?おめでとー!相手は誰?」
クリフト「・・・もういい」
ミラ「(ごめんねクリフト、あなたの気持ちは嬉しい。でも今は、敵に集中しないと)」
ファルチェ「ダークゲートへ着いたぞ。ここを越えればもう魔界だ」
ラミス「ここからは地図を便りに行くしかないな。えーと…あっちか!」
ユウカ「待ってラミス!地図を上下逆に持ってるから!」
クリフト「おいおい大丈夫かよ?」
ミラ「コンパスは一応持って来たけど磁場の影響を受けやすいから…」
しずか「そんな事だと思ったぞラミス。相変わらずだな」
竜王「ユウカ…久しぶりだな。元気にしていたか?」
ラミス「師匠!竜王も!」
ユウカ「どうしてここに?」
竜王「お前達を迎えに来たのだ。ヘルロードへ行くのだろう?」
しずか「我々もある者と共にヘルロードに向かう事になってな…」
ラミス「そうか!助かるぜ!ありがとな師匠!竜王!」
ばばぁ「ラミス、逞しくなったようじゃのう」
ラミス「なんの、婆ちゃんには負けるよw」
ヘルロードを急ぐオルゴとバルザック、彼らの目的は偵察である
現在敵の動きが全く見えない為、重要な役割を担っている
バルザック「まだチャモロの城は見えませんな」
オルゴ「ああ、私もヘルロードを初めて通るが、ここまで長いとは予想外だ」
バルザック「既に現在地が分からない状態です、上空から確認しますかね」
オルゴ「いや、それは危険だ。我々の動きが分かってしまう、今はただ進むしかない」
2人はスピードを上げた
だが既に2人はチャモロの計に嵌っていたのだ
いくら二人が進化の秘法によって強化されているとはいえ暗く灯りのない
ヘルロードでは気配を探る意外に敵の様子を知ることが出来ない。
しかしチャモロ軍は違う。闇に生きる機械兵士キラーマシンや幻影ファントムなどの
不死魔族がいる。彼等は闇でこそその真価を発揮するのだ。
それを知ってか知らずか二人を追う者がいた。スラ吉である。スライムは夜目が効いた。
スラ吉(倒れていった仲間の為にも僕が二人を守らなくては…)
偵察と言いながら奥へ奥へと進む二人から適度な距離をとり追うスラ吉。
三人はヘルロードの闇に消えていった。
ヘルロード第1関所、逃げ延びたホルスはここを任されていた
ホルスは岩山の洞窟陥落という大失態を司令官ライアソのせいにして上手く誤魔化し、罪を逃れている。
チャモロなら恐らくホルスの嘘を見抜いただろうが、今ゲント技術の解析の為、城に篭っている。
本部にハッサンしか居なかったのが幸いした
ホルス「ロードに進入して来ましたぞ」
ハッサン「誰かわかるか?」
ホルス「いえ、そこまでは。だが3人のようです」
ハッサン「すると岩山の洞窟を落としたオルゴ含めた6人ではないようだな」
ホルス「この時期に進入するのは彼らの仲間には間違いありますまい。先行隊か、あるいは物見、囮、何れにしろこの3人の目的により後続する敵の出方が窺えるかと」
ハッサン「侵入者は『真実の鏡』を持っていないようだな」
ホルス「ええ、恐らく無防備で進んでいると思われます」
ハッサン「すると奴らは永遠にここに辿りつけない」
ホルス「はい、メビウスの幻影に取り込まれたでしょう。もう永遠にヘルロードから、抜けれはしますまい。」
ハッサン「奴らは永遠に続くヘルロードで力尽き、のたれ死ぬだけ」
ホルス「くくっ」
バルザック「おかしいと思いませんか?ここは先ほど見た景色のような・・・・」
オルゴ「なにいってんのバルちゃん、真っ直ぐ走ってんのに同じ景色見るわけねえじゃん」
バルザック「そ、そうですかね」(いつ見ても単純な人だ、まあそこがいいんだけどさ)
バルザックが歩みを止める
バルザック「オルゴ様・・・」
オルゴ「ああ、分かっている、20体というところか・・・」
バルザック「取り囲まれましたな」
オルゴ「恐ろしいのか?」
バルザック「まさかw」
オルゴ「俺もだ、久々の戦いに腕が鳴る」
バルザック「敵を独り占めしないで下さいよ」
オルゴ「さあな、こういうのは速いもの勝ちだw」
2人は談笑しながら敵に備える
草むらから大きな影が現れた、独特の金属音を響かせる
キラーマシン×20が現れた
その頃ラミス達はヘルロードの入口に到着していた。
ラミス「ありがとな師匠、竜王、ばあちゃん」
ファルチェ「ここからは私達に任せてくれ」
ユウカ「ルラちゃんは私達が絶体助けるから」
クリフト「魔王退治の土産話でも用意しとくぜ」
ミラ「じゃあまた会いましょうね!」
五人の背中を見送ったばばあ達。
ばばあ「さて、わしらも行くぞ。今は別行動じゃ」
竜王「ユウカ達の為にやっておくべき事をやるか」
しずか「そうだな。ではオルゴ達の様子も気になるし行ってみるか」
別行動をとる事になった五人と三人、そしてオルゴ達。
皆はそれぞれ確実にチャモロの元へと進んでいく。
ヘルロードを止まる事なく走り続けるラミス達。
ファルチェ「それにしても暗いな…っ!ラミス危ないっ!」
一本の矢がラミスの頬を霞めた。ファルチェの一声が無ければ当たっていただろう。
ラミス「っはぁ危ねぇ!闇討ちなんて卑怯だぞコラ!何処だ!」
ピシュンッ!ピシュンピシュン!矢は色々な方向から飛んでくる。
ファルチェ「素早いうえに移動しながらの攻撃…出来るな!」
ラミス「素早かろうが弓使いなら接近してぶっとばす!行くぞ…」
ラミスは目を閉じた。他の感覚をフル活用し矢を避けながら敵を探っている。
ラミス「…そこだっ!」バッ!
ラミスは敵の気配を感じ飛びかかった!
ラミスは空中で剣を抜き振り下ろしたが弓によって受け流されてしまう。
ユウカ「体重の乗った剣撃を弓で!?まさかオリハルコンの弓!?」
ホルス「わざわざやられに来るとはご苦労。ここは第1関所。先には行かせないぞ」
先ほどまで第1関所にいたハッサンは本部に戻ったようだ。
ファルチェ「ごたくはいい、通してもらおう。邪魔するなら痛い目にあうぞ」
チュラ「痛い目にあうのは貴様等だ!私の昇進の為に魂を捧げろおおお!」
ラミス「この暗闇の中全員で戦うのは危険だ!俺とファルチェで行くぞ!」
ファルチェ「ああ!背中は任せてくれ!」
ラミスは力をためた!
ファルチェの火炎斬り!
ホルスはヒラリと避けた。
ラミスは力をためた!
ホルスとチュラの攻撃!
ファルチェは全ての攻撃を捌いた!
ラミスは力をためた!
ラミスは力をためた!
ラミスは力をためた!
ユウカ「なにしてんのラミス!戦ってるのファルチェだけじゃない!」
ラミス「まあ見てろって、こいつらで霊光玉とやらをちょっと試してやる」
ユウカ「霊光玉を使えるのは一度だけじゃなかった?!」
ラミス「霊光玉のパワーを放出する仕組みなんだけどよ霊光玉にも限りがある」
「一気に放出すりゃすげぇ力になるし少し放出すりゃそれなりの力を出せるんだ」
クリフト「チャモロ戦の分から少し使う訳だな?力ためで足りない分を補って」
ミラ「でも大丈夫?あまり使うといざって時にチャモロを倒せないかも…」
ラミス「わかってる!使い方を確認するだけだ!行くぜ!」
ラミス「こりゃ手加減できねぇ!ファルチェ!うまく避けろよ!」
ファルチェ「わかった!全力でいけ!」
ラミス「うおおおお!これが光の力だ!ギガスラッシュ+(プラス)!!!!」
ホルス「むむっ、(勇者が何か怪しい動きを見せるぞ)俺は一旦引く。チュラよ後はまかせた!」
チュラ「ええっ?なんですと?!」
ホルスは去っていった
チュラ「あ、あのやろ〜」
ラミス「おいおい、おまえ一人じゃ実験台にもなりゃしねえよ」
ファルチェ「敵前逃亡か、チャモロ軍も人手不足のようだな」
チュラ「うるさい!」
ラミス「霊光玉の力は使わなくてもよさそうだな、派手にぶっ飛べ!!」
チュラ「ら…らめぇぇぇぇぇぇ!!」
カキーーーーン!!!キラッ
ファルチェ「夜空にまた一つ星が増えた…」
ユウカ「こうして平和な世界を照らして行くんだね…」
それから俺達は幾つもの戦いを経てやっとチャモロとハッサンの待つ本部へ辿りついた。
決して燃えないから途中経過を省いた訳じゃないんだぜ?だぜ?
ホルス?ああそんな奴もいたか。ミラのベギラゴンでキレイに焼けてたなぁ。
で、倒した奴等の話じゃオルゴ達もここヘルロードで戦っているらしい。
そんな事よりも今はチャモロとハッサンを倒す事だけを考えようか。
ユウカ「この扉をくぐれば命の保証はないよ…皆、覚悟はいい?」
ファルチェ「勇者の右腕として死ぬのなら本望だ。騎士に引き返す道などない」
クリフト「俺が生きてるうちは誰も死なせねぇ。だから俺を全力で守ってくれ」
ミラ「こんな時にまで冗談ばっかり…しっかりしてよ!後ろは私に任せてね!」
ラミス「誰かを犠牲になんてさせない…皆で笑って帰るんだ。行くぞ!」
今、ハッサンとチャモロの待つヘルロード最奥の部屋への扉が開かれる。
開かれた扉の向こうは予想だにしない光景だった。沢山のモンスターの死骸が転がっている。
チャモロ「遅かったじゃないか…ラミス?それにユウカ…クリフトも」
ラミス「なんだこりゃ…チャモロに立ち向かった奴らが返り討ちって訳か…」
ユウカ「待って!ハッサンさんが!」
ユウカの視線の先にハッサンはいた。ズタボロの四肢ではいつくばっている。
ハッサン「はぁ…はぁ…お前達…来てしまったのか…」
ユウカ「あのハッサンさんをこんなに…一体誰が…っ!まさか…」
チャモロ「君達が来るのが遅いからさ、ちょっと暇つぶしに遊んでもらったんだ」
ラミス「じゃあこいつ等皆お前が…!狂ってるぜ!仲間を殺すなんて!」
チャモロ「酷いなぁ、君だってあるだろう?仲間を殺した事」
ファルチェ「ユウカの事か?ラミスはその事実を乗り越え進んできた!お前と一緒にするな!」
クリフト「なんて奴だ!自分の事しか考えてねぇみたいだな!」
ミラ「力での支配じゃ誰も幸せになれないのに…許せない!」
ハッサン「いいから逃げろ…勇者達…お前達の敵う相手ではな…い…」
ハッサン「ぐあああっ!」
ハッサンの背中にチャモロの足が振り下ろされた。そのまま話し出す。
チャモロ「もうさ、飽きちゃったんだよね、君達雑魚を相手にするの」
ラミス「…だろ」
チャモロ「だから手っ取り早く全部終らせてあげようと思ってさ」
ラミス「他の奴は関係ないだろ!なんでこんな…お前は何がしたいんだ!」
チャモロ「ふ…やめるつもりはない。やめさせたいなら…僕を倒してみろ!」
ラミス「言われなくたってそのつもりだ!覚悟しろ馬鹿野郎!!」
チャモロはハッサンを壁に蹴り飛ばすと同時にラミスに向かっていく。
ラミスも地を蹴り走り出した。他の仲間も構えをとりラミスを中心に陣形をとった。
ラミス「雑魚って言った事後悔させてやる!うおおおお!はやぶさ斬り!」
チャモロ「へぇ、速くなったね。見違えた、よっ!!!」
鱗に覆われた堅い腕で弾かれたがラミスは怯まずもう一歩踏み出し切り上げた。
ラミス「これで速いってんならファルチェやユウカの動きは見えねぇぞ!らぁっ!」
勢いは完全にラミスが押しているがチャモロも受け身ばかりではない。
チャモロ「よく吠えるね…こっちからもいくよ!メラゾーマ!」
両手から黒い火球が練り出された。
黒い火球がラミスに迫っていく……が、クリフトの放ったメドローアにより、チャモロのメラゾーマは相殺された。
ラミス「サンキュー、クリフト」
クリフト「深追いは禁物だぞ、ラミス。チャモロは簡単に倒せる相手じゃないからな」
チャモロ「ふぅん……僕のメラゾーマと同じ、いやそれ以上か。成長したね、クリフト」
チャモロ「みんな成長しているし、僕も少しは本気をだそうかな?」
チャモロ「構わず全員でかかって来なよ。本気の僕を止めたいのなら」
そう言うとチャモロの纏う空気が変わった。遊びではなく本気だという事が感じられる。
ハッサン「ぅぐ…もう止められない…どちらかが死ぬまで…」
ユウカ 「ラミス!私とファルチェさんも前線に出る!三人なら隙を作れるはず!」
ファルチェ「お前のあの力だけがこの状況を打開できる!頼んだぞ!」
ラミス「わかってる!任せろ!」
チャモロ「喋る暇があるのかい?余裕だね」
ファルチェ「っな!?ぐぅっ!!!」
チャモロはファルチェの目前に迫りメラゾーマを放った。受け止めたものの
他の者が放つ魔法とは違い自分の魔法剣として還えられず衝撃をモロにくらった。
ユウカ「こっちにも来る!気を付けて!」
ミラ「分かってる!」
クリフト「援護は俺達に任せろ!」
チャモロがメラゾーマを連発していくが、ミラとクリフトはそれぞれの呪文で防いでいく。
ファルチェも魔法剣を使おうとするが、どうしてもチャモロのメラゾーマを自分の物にできない。
ファルチェは徐々に焦り始めていた……
ファルチェ(何故だ、何故魔法剣が使えない!!チャモロのメラゾーマは特別だというのか!!)
ファルチェの心に闇が広がっていく……
『ククク……教えてやろうか?この私を押さえ込もうとして、力を発揮出来ないのさ。
もし……私を完全に使いこなせば、どんな呪文でも自分の物に出来るだろう』
ファルチェ(何だ?頭に声が……まさか、この剣が!?)
『一刻を争う、私と契約しろ。全滅するぞ。』
ファルチェ(なんだと?)
『この糞ったれの幻影におまえ達は翻弄されているというのだ』
ファルチェ(幻影?)
『私に体を預ければわかる、さあ契約の証に剣を掲げろ』
ファルチェ(まて、言っている意味がわからないが・・)
『おまえの潜在能力を開放してやるというのだ。素晴らしい力、虚を見破る洞察力、そして本能』
ファルチェ(大悪魔の剣!私の力を開放できるというのか!しかし…)
『迷っている暇があるのか?現状、我を使いこなせずお前は足手まといではないか』
ファルチェ(っ!?…わかった!契約だ!だが心まで売る気はないぞ!!)
『よい…我も長年封印されて退屈していたのだ!お前に我が魔力を預けよう!』ファルチェ「これなら自分の魔力を開放し吸着させる事でチャモロの魔法も扱える!」
(だがこの感じ…やはり大悪魔!だが抑えてみせる!戦いが終わるまでは…)
力の代償にファルチェの心に闇が広がる。しかし鍛え上げた精神力で抑えこんだ。
だがゆっくりと確実にファルチェの心は大悪魔に蝕まれていく事になる…
チャモロ「フゥ……戦いの最中に考え事なんて、僕もなめられたものだね。死になよ」
チャモロは今までの火球よりも一回り大きい物をファルチェに放つ。
しかしファルチェは動じる事なく、魔法剣を使ってチャモロのメラゾーマを自分の物にした。
ファルチェ(チャモロの本体は…あそこだ!)
ラミス「ファルチェ、何処へ行くんだ?チャモロは反対だぞ!?」
雑談スレが落ちた・・・
ファルチェの駆けた跡を黒い炎が辿る。ラミスは緊張しながら眺めていた
ファルチェ「チャモロ!私達を馬鹿にするのもたいがいにしろ!!ハァっ!!」
完全に油断している所に自らの放った魔法が斬撃と共に襲いかかってくる
チャモロ「ぐぅっ!!何故僕の場所を?!それに僕の魔法を自分の物にするなんて…」
ファルチェ「今の私には見える!魔力の流れが!貴様を倒す為に努力してきたんだ!」
ラミス「待てファルチェ!そんなに前に出るな!」
ファルチェ「うるさい!今やらなくては時間がないんだ!!」
(戦いに集中するほど意識が蝕まれていく…大悪魔め…急がなければ)
ユウカ「ファルチェさん!私も出るから大丈夫!攻めるのをやめちゃダメだもんね!」
ラミス「チッ!お前等怪我すんなよ!クリフト達はサポート頼む!」
チャモロ「僕の魔法には邪の力が込められている…それを扱えるというとこの女…フフ」
ファルチェ「何を笑っている?まだ終わっていないぞ!!!」
ファルチェ「受けてみろ我が剣を!」
ゴゴゴゴゴ
チャモロ「?!」
ラミス「な、なんだ?」
剣を構えたファルチェを中心に地面が十文字に裂け始めた
チャモロ「その技、辞めた方が良いよ?死にたくなければね」
ファルチェ「フンッ!怖じ気づいたのか?
これで決めてやる!!ハァァアア……!?」
チャモロ「あ〜あ、人の忠告を聞かないからだよ。呆気ないけど…サヨナラだね」
ファルチェの攻撃は発動せず、逆に暴走した魔力は自身の体を傷つけていく…
『大魔王様……お…お許しを…』
チャモロ「大魔王様、裏切り者には厳しいんだよねww
大技なんか使うから、簡単に大魔王様に君達の魔力を操られちゃうんだ。
大魔王様に逆らえる魔族は存在しないんだよ」
チャモロ「さ〜て、もうそろそろ限界かな?」
ファルチェ「ま…だだ……」
チャモロ「諦め…!?制御し始めている?大魔王様の力すらも押さえ込むのか!?」
ラミス「俺達はファルチェを信じて見守るぜ!」
ユウカ「頑張って……ファルチェさん」
ミラ「まって!急に大魔王とか意味分からないんだけど、説明してよ。大魔王ってなんなの?」
ファルチェ「うあああああ!」
ラミス達が一瞬の閃光のあとに見たのは黒い炎の鎖を身に纏うファルチェだった。
チャモロ「その力…まさかあ…悪魔…?だから大魔王様の力を退けたと…?」
ラミス「どういう事だ!?」
チャモロ「はるか昔に魔界からも人間界からも追放された者がいた…奴は悪魔と呼ばれていた」
「悪魔の力は何者も抑えられなかったから…でもそれをやった人間がいた」
クリフト「誰だ?そんな凄い奴がいたのか?」
チャモロ「先代の勇者だよ。彼は悪魔をオリハルコンの中に封じたんだ」
「僕等魔族にとってもいいニュースだったよ。そいつがこんな所で力を現すなんて…」
ユウカ「ファルチェさん大丈夫?返事して!」
ファルチェ「大丈夫…すごく心が穏やかだ…チャモロ、続きといこうか」
チャモロ「ふふ、君の剣がそんな恐ろしい力を持っていたなんてね…」
ユウカ「………」
ヒロシ「くくく・・・」
ぶっちゃけ中田はどこに行けば幸せなんやろうね
すまん誤爆
388 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/10/05(金) 04:12:28 ID:4YU/SoobO
落ちるわ!
389 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/10/05(金) 22:23:38 ID:UZnRoZP+0
勢いも4を切って逆にワロス
話もグダグダだし、続けるのは無理なので反省会しないか
いやだ、このまま落とす
ヒロシ「チャモロご苦労だったぞ、大魔王ヒロシの復活だ!」
ヒロシは死んだ
そして平和が訪れた
〜終〜
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・・・・・・
急に大地震が起き始めた。
地割れが起き、割れ目から羽の生えた赤ちゃんが飛び出した。
すると赤ちゃんは綺麗な声色で歌いだした。
赤ちゃん「ララララ、ララララ、ララララ、ララララ、天使天使、回る回る、
ララララ、ララララ、天使、天使、ララ天使。」
チャモロ「何者だ!?」
赤ちゃん「ララララ、ララララ、ララララ、ララララ、天使天使、回る回る、
ララララ、ララララ、天使、天使、ララ天使。」
赤ちゃん「愛して、愛して。なんで僕を一人にするの?ララララ、ララララ、ラララ、ラララ、ララ天使。」
なんとチャモロは急に苦しみだした。
チャモロ「ぐが・・・や・・やめ・・ろ・・・ぐぐぐ・・・ぐああ!」
ラミス「何が起こったってんだ!?」
チャモロ「なんだこいつら!僕に近寄るな!メラゾーマ!」
ラミス「くそ!爆炎剣!はやぶさ斬り!きりがねぇ!どうすりゃいいんだ」
大魔王ヒロシ(くくく…我が子ども達よ!全てをほろぼすのだ!)
チャモロ「大魔王様!なぜ僕まで…」
ファルチェ「ぼうっとするな!悪いが今は休戦だ!力を貸してもらうぞチャモロ!」
チャモロ「…ふん、力を貸すんじゃない、敵が同じになっただけだ」
ファルチェ「ラミス!ユウカ!お前達は大魔王を倒しに行け!」
ユウカ「ファルチェさん!二人でこの数を相手にするのは無理だよ!」
チャモロ「馬鹿にするな、僕は誰よりも強い!心配される筋合いはない!」
ファルチェ「まだ応援は来る!大丈夫…お前の背中を護るのは私の役目だ!」
ファルチェとチャモロは天使の形をした大群に向かって行った。
ラミス「ちょっと待てよ!俺も戦う…」
ユウカ「ラミス!先に進もう!」
ラミス「ユウカ…」
ユウカ「ファルチェさんよく『騎士道とは護り抜く事なり』って…だから大丈夫…っ!」
ラミス「…ああ!ファルチェの気持ちは俺達が繋ぐ!行くぞ!」
ラミス、ユウカ、クリフト、ミラの四人は魔王城へと駆けていった。
なんだよヒロシって
THE END
THE END ・・まさに今の世界に相応しい言葉だ。
大気が重い・・。
世界の終焉の歌が鳴り響いているような気候だった。
天使の大群達「ララララ〜wラララララーーwww」
天使達はファルチェとチャモロを可愛いなかに残酷さを秘めた笑顔で大空から見つめている。
天使の大群を見つめるファルチェとチャモロ。
ファルチェ「チャモロ、さっきは大口を叩いていたがこの魔物たちの強さは尋常じゃないぞ?」
チャモロ「僕を誰だと思っているんだ。そんなことはわかっている。また、これほどの大群では命を懸けねば勝てないこともな。」
ファルチェ「チャモロ・・。お前・・。(やはりわかっていたか・・。)」
チャモロ「フッ・・大魔王様に見捨てられた僕に失うものなど無いさ。久々に自分のために暴れてみるかな。」
天使達「ラララララーーーーーーーーー!ラララララーーーーーーー!」
天使の大群が不気味な笑いを浮かべながらファルチェとチャモロに向かって飛んでくる。
ファルチェ「チャモロ、先程まで死闘をしていた相手にこんなことを言うのは変かもしれぬが・・
死ぬなよ、チャモロ。」
チャモロ「フン、余計なお世話だよ。」
ファルチェ(ラミス・・さらばだ!)
チャモロとファルチェは向かってくる天使の大群に向かって突進していく。
チャモロ、ファルチェ「うおおおおおああああああああーーーーーー!」
ファルチェ「希望の最後は死にあらず!!!」
THE END
AND YOU
ラミス「貴様があの天使達の親か!教育はしっかりさせろ!」
大魔王ヒロス「果敢なる勇者達よ。ようこそ我の城へ。」
クリフト「貴様、なんのためにこんなことを!」
大魔王「私はこの世界がとても醜いことを知っている。この世界はゴチャゴチャし過ぎている。
だから一度無に帰すのだ。そして私がこの世界の創造主となるのだ。私の望む世界を一からつくるのだよ。」
ラミス「ふざけるな!!無に帰すだと?!貴様がこの世界をどう嘆こうと勝手だがな・・
こんな世界でも一生懸命生きている奴がいて、必死に一つの幸せを守り抜こうとしているんだ!
手前勝手な考えでそいつらの幸せを壊すような事は天が許しても俺が許さねえ!」
ユウカ「そうよ!天空の名にかけて、絶対に世界は壊させない!」
クリフト「愛するものがいる限り、俺は負けるわけにはいかない!な、ミラ。」
ミラ「え?!う、うん!////」
大魔王「フフ、どうやら私の考えは君達に話しても無駄だったようだ。ならば・・
死んで無に帰るがよい!!」
そして舞台はSAGAへ
大魔王ヒロス「ぬんっ!!」
閃光と共に無数の光弾がラミスたちに向かう。
ラミス「がはっ!!」
クリフト「おごああっ!!」
ミラ「キャーーーーーー!!」
ユウカ「イヤーーーーー!!」
今見ると5章が面白い
ヒロシ「この城に足を踏み入れたのはお前達がはじめてだよ、勇者達…」
ヒロシは城に誰も、チャモロさえも立ち入れさせなかった。護衛の魔物さえいない。
そのため自分の身の回りのことは自分でこなす、割りと家庭的なヒロシであった。
ヒロシは孤独を好んだ。その訳はヒロシの過去にあるのだが…
ヒロシ「チャモロが裏切ったようだな…お前達に感化されたか」
ラミス「ああん?お前があいつを捨てたんだろうが!」
ヒロシ「試してみたのさ。結局あいつも同じ…さぁ決着をつけようか」
ヒロシは魔法陣を描き入って消えていった。
ヒロシ「屋上で待つ…準備を済ませてこい。他の仲間もな」
魔法陣が消え螺旋階段を登ることになった。
ラミス「まだ着かないのかよ…俺もさすがに疲れたぜ…」
ユウカ「もう30分は登ってるのに…足痛い…階段嫌い…」
クリフト「ミラ、大丈夫か?さっきから口数少ないぞ?」
ミラ「はぁ…大丈…夫…はぁ…ぁ?あれ?えええ?」
ミラの目に映ったのは螺旋階段のすぐそばを上がっていくエレベーター。
乗っているのはオルゴ、バルザック、ばばあである。ミラに手を振っている。
…いい笑顔で。
ミラ「………ちっきしょおおおおおおお!!!!!」
ラミス「あいつらーーー!!」
ユウカ「ラミス!?落ち着きなさい!」
ラミス「ウルせーー!俺は怒ったぞーー!」
螺旋階段の迷宮でラミスの短気が爆発したのだ。
ラミスは剣に魔力をこめた。その魔気圧でユウカたちが吹き飛んだ。
ユウカ「きゃあっ!!」
ラミスは螺旋階段中央柱を巻き込んでギガスラッシュをはなつつもりだ。
クリフト「やめろ!やめろ!やめろーーー!!」
ラミス「吹っ飛べー!!ギガスラッーーシュ!!!」
地響きと共に天井が崩れ粉々に吹き飛んでいく。
ミラ「きゃあっーーー!!って、え?」
クリフト「お(^ω^;)」
すると、3メートルもいけば屋上に出られそうな階段があらわれた。
ラミスたちが30階分登っていたと思われた螺旋階段は
じつは4階分の長さの階段だったのだ。
ミラ「そうか・・これは不思議な洞窟と同じ、魔法で構築された無限回廊だったんだわ。」
ユウカ「あいつ・・この期に及んでこんな手を・・!」
クリフト「ギガスラッシュの爆発的な魔力で無限回廊の魔力を侵食し、そして破壊したということか。」
ユウカ「まさかラミス、そこまで考えて――」
クリフト「いや、ラミスはただ単にきれただけだ。そこまでラミスが考えているわけはないだろう。」
ラミス「へへっ、クリフト。くやしいがその通りだぜ!!」
ばばあ「元気そうじゃな、ラミス達」
ラミス「おうよ!ばあちゃんこそちょっと若返ったんじゃねぇの?」
ばばあ「よせやい、所でお前達4人だけか?ファルチェはどうした?」
ユウカ「ファルチェさんは私たちを先に進ませる為に…」
ばばあ「…そうか。何、あいつは強い、大丈夫じゃろ」
オルゴ「話を始めてもいいか?」
ラミス「お前は…いや、今は何も聞かねえよ。始めてくれ」
オルゴ「…この階は屋上じゃない。屋上へ行くにはこの装置を使わなくちゃならねぇ」
オルゴが指差したのは大掛りでワープ装置のような機械だった。
オルゴ「そしてこいつを動かすには何人かがここに残らなくちゃなんねぇ」
ユウカ「どういう事?」
オルゴ「1つの装置を動かすには1人が魔力で操作しなきゃなんねぇんだ」
バルザック「そして1つの装置で屋上に行けるのは1人だけ…」
ミラ「つまり、4人が屋上に行くには4人がここに残らないといけないって訳ね」
ばばあ「今居るのはラミス、ユウカ、クリフト、ミラ、オルゴ、バルザック、わしの7人じゃ…」
ラミス「3人しか行けねぇのか…どうするかな」
ばばあ「ここは勇者であるラミスとユウカが行くべきじゃろう。」
バルザック「うぬ・・あと一人は回復系統だな。となると・・クリフトかばばあか・・。」
ばばあ「おいおい、年寄りに無理はさせるものじゃないよ。」
オルゴ「となればやはりクリフトだな。伝説の賢者だしな。」
クリフト「おう、もちろん。行くなと言われても行くぜ。」
と、クリフトの左方に間接視野でミラの顔が目に入った。
ミラ「クリフト・・・私も行きたいけど、どうやら行くのは無理みたいね・・・・」
残念そうな顔をするミラ。
クリフト「安心しろ。俺とミラは一心同体、ミラが俺を思ってくれれば俺はどこまでも強くなれる。」
ミラ「うん・・ありがとう!大好きよクリフト!大魔王なんかやっつけて!世界に平和を取り戻して!」
クリフト「ああ!行って来るぜ!」
ラミス「よし・・そんじゃあ最終決戦といくか!」
3人がふみだそうとしたとたん!
ビビッ!
とつぜんレーザー光線が!!!!
ばばあ「追ってがきたか…わしらに任せて早く行け!」
ユウカ「待って!機械を動かすには魔力を送り続けないといけないんでしょ!?」
ラミス「機械を動かしている間は無防備になっちまう!一緒に追ってを倒して…」
ばばあ「ふざけるんじゃないよ!!!」
ラミス「っ!!!」
ばばあ「こうしている間にもファルチェや他の仲間は戦っとるんじゃ!」
オルゴ「その通りだ。ここは俺達に任せておけ」
クリフト「しかし…」
ミラ「私の事忘れてない?クリフト。三人を送るのにここには四人いるわ。」
「私が敵を抑えるから!だてに一緒に旅してないわよ」
クリフト「ばか…お前の事が一番心配なんだよ…」
クリフトはミラを抱き締めた。
ミラ「…結界魔法も少しは使えるから…守られてばっかじゃ嫌なのよ…」
クリフト「…ああ。皆を頼む」
バルザック「よし、話はまとまったな!始めるぞ!」
ガチャ、ヴィィィィン
ミラは無数の敵に一人で立ちはだかる。
魔物達「ぶべえっ?!」
ミラがつくった結界に魔物たちはぶち当たった。
ミラ「早く三人を!」
ばばあ「よーし!こっちはまかせておけ!」
ばばあとバルザックとオルゴは装置に手を添え魔力をこめた。
しばらくすると装置が虹色に光りだした。
ばばあ「よおし、あと少しじゃ!二人とも頑張れ!ぬぬぬぬ・・・!」
と、その時!
クリフト「ああっ!」
なんとミラの結界から一匹の魔物が脱走してしまったのだ。
魔物「ウケヶけヶヶヶけヶけヶけけヶ・・・」魔物は不敵に笑っている。
ミラ(く・・・!この結界を維持したままじゃ動けない!)
脱走した魔物はミラを槍で殴りだす!
ミラ「ぐあっ!ぐぐっ!うあっ!くっ・・!!」
しかしいくら殴られてもミラは添えた手を決して離そうとしない。
クリフト「ミラッ!!!」
クリフトはたまらず装置を出ようとする。
ラミス「動くなクリフト!ばばあ達の魔力が無駄になる。大丈夫だ、ミラを信じろ!」
クリフト「しかしこのままじゃ――――」
ユウカ「―――クリフト、ミラのあの目を見て。あの目がすべてを物語っているわ。」
クリフト「目・・!?」
クリフトは魔物に無残に殴られ続けるミラを見た。
そこにはボロボロになりながらも闘志のみなぎった女の笑顔があった。
ミラ(私は大丈夫。私は弱くない。守られてばかりの女じゃないんだからね。)
クリフト「ミラ・・?!笑ってる・・。そうか・・そうだな、そうだよな・・わかったぜラミス、ユウカ!ミラを信じる。俺達の仲間を!」
ブウゥゥゥゥ…ン…
装置が動き始め装置の中の三人の姿が透け始めた。
ミラ(今は振り返らない…クリフトを見たら決意が薄れちゃうかもしれないから…)
ミラは戦地へ向かうクリフトを見ようとはしなかった。クリフトも同じである。
クリフト(俺を信じてくれたミラの気持ち…それが俺を強くする!また後でな、ミラ…)
ブウ…ゥン!三人の姿が消えた。遥か上にある決戦の場へと向かったようだ。
ばばあ「ここからがわしらの本番じゃよ!ラミス達が着くまでは魔力を解放し続けねば」
バルザック「ミラ!俺と代われ!それ以上は本当に危険だ!」
だがミラは魔物を振り払いながらも結界をやめようとはしない。
ミラ「…戦う男を支えるのが女の…私の努めなの!クリフト達が着くまではここは私が守る!」
クリフトさえも決心させた決意の瞳。バルザックさえゆるがせる事は出来ない。
ばばあ「あたしの若い頃にそっくりだよ…ふんばるんじゃぞ皆!」
一同「おお!」
ミラは得意の踊りで魔物を翻弄しながら結界をはり続ける。
413 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/10/17(水) 00:26:31 ID:X7eg7kVT0
その頃、城の外付近では
ゲマ「つきました、ここですよ」
D・エド「大きい・・・この城が、魔王チャモロの住む・・・」
ゲマ「チャモロですか、くっくっく、彼はこの城の主、大魔王の細胞の一部に過ぎませぬ」
D・エド「なんだと?チャモロはゲントの技術で覚醒した魔物ではないのか!」
ゲマ「ええ、そうです。この魔界に住む魔物が全てヒロシの細胞から作られたものなのですよ」
D・エド「!!?・・・ヒロシ・・それが大魔王の・・」
ゲマ「ええ、大魔王の名です。現在魔界の生きとし生けるもの全てを作り出した魔神」
D・エド「なんと・・・すると、チャモロもオルゴも全てがヒロシの細胞だと」
ゲマ「私以外はね」
D・エド「!?ゲマ・・・貴様は一体・・・」
ゲマ「ふふふ」
*「遅かったな、D・エド」
D・エド「しずかさん!よく無事で…他の皆は城に入ったんですね?」
ゲマ「では我々も行くとしましょうか…っと、何の真似です?」
しずかは二人に剣の切っ先を向けていた。
しずか「なぜお前達が一緒にいるんだ?先に進む前に話を聞かせてもらおう」
ゲマ「武器を向けるのがどういう意味かわかっていますよね?」
しずか「十分承知した上での行動だ。話次第では通さないつもりだからな」
D・エド「待って下さい二人とも!私がすべてお話しますから」
D・エドはゲマと手を組んだ全てのあらましを話した。
しずか「なんということだ、D・エド、ゲントの毒にやられ貴様の命が残り少ないとは・・・」
ゲマ「分かってもらえましたか、そこで私が大魔王の城への道案内を頼まれたのです」
しずか「ふむ・・・」
しずかは、切っ先を降ろそうとしたが、改めてゲマに向ける
しずか「しかしD・エド、こいつは信用ならんぞ。
確かに今、互いの目的はチャモロや大魔王を倒す事で一致しているかもしれんが、
こいつの目的はチャモロに変わり、この魔界を支配する事ではないのか。
ならば大魔王が死ねば、こいつは必ず裏切り、魔界を支配し
必要の無くなった我々を必ず始末するだろう」
ゲマ「・・・・」
D・エド「いや、ゲマはもう魔界の権力に興味が無いと言っている、私もそれを信じようと思う」
ゲマ「そ、そうですよ!私も世界が平和になればそれでいい、魔界の権力には固執しません」
しずか「ばかっ!いいかD・エド、このゲマという奴はおまえの義理の弟、エド(兄)を操り
逆賊の汚名を着て死んだ後も、亡者として恥辱を与えその名を汚したのだぞ!
手段を選ばぬ悪党を、なぜおまえは信じることができるのだ!」
D・エド「わかっております、わかっている。ですが時間が無いのです・・・時間が・・・・」
しずか「貴様・・・死を恐れて対極を見誤るな!」
D・エド「・・・最後の望みに賭けるにはこうするしか・・」
しずか「なら、今すぐゲマを倒す・・・・なっ!?」
一瞬だった、いや瞬間の時も感じられなかった
しかしゲマは音も無く2人の目の前から消えていた
しずか「しまった!」
D・エド「消えた・・・まさか瞬間移動?」
残されたものは、あたりを包む沈黙そして闇、そして静かに佇む大きな城だけがそこにある
しずか「逃げたのか!!!!?」
D・エド「わからない!警戒してください!!」
ゲマは次元の狭間に身を隠していた。
ゲマ「こんな陳腐な弁解が通るとは思っていなかったが…ここまでくればいいでしょう」
D・エドというみのに隠れて魔王城の次元の狭間をさぐっていたゲマ。
ゲマは決戦の場の傍らであるここで来世へと自らを封印するつもりでいた。
全ての魔物が魔王の一部であるのに例外であるゲマ。それはなぜか…
ゲマはプレイヤー、つまり今まで話をつむいだ我々の文章をこの世界に反映させる存在であった。
時にはラミス達の敵として手を汚しもしたがそれはプレイヤーの意思の元。
今はラミス達の物語を最後まで見守る者として静かな時を過ごすつもりだ。
ゲマ「世界の終わりの危機は何度もありましたが、ここまで続けられたのは」
「今まで書き込んでくれた貴方達のおかげです。ありがとう」
「最後まで、今しばらくお付き合い願えますか?」
ゲマはそっと瞳をとじた。この世界の全ての者の記憶からゲマの存在が消えた。
こうしてゲマは初めからいなかったものとして世界は書き換えられたのだった。
ラミス「えー・・・」
その頃、天空城では
M・エド「おお、この展開は…
そうか残りは1人で書かれるんですね、頑張ってください
ここを知ってから、色々物語り作りの勉強になりました
中でもユウカが行き返るシーン、ニダ美の最期、墓場にて祈るファルチェ等
一部の書き手さんの情景を表す文章表現力が素晴らしく、圧倒させられながら
才能の邪魔にならない程度に物語を繋げて書くのが本当に充実していて楽しかったです
じゃあ僕はまた読者に戻ります。完結を祈ります」
アサミ「エドさん、さっきからブツブツ言ってますけど、どうしたんですか?」
M・エド「うん、ちょっとね。偶然の出会いほどドラマチックなものはないなって思ってさ」
アサミ「…へんなの」
>>417です雑談すみません
>>418>>419さん、勘違いしやすい文を投下してすみません;
数人で回している今、魔王戦の他にも場面が展開しているのに
ゲマがまた敵になったら大変なのではないかと思いゲマは傍観者だという事にしてしまいました。
なので
>>417は私ではなくゲマについての説明のつもりだったのですが
今読み返せば「私が書くから最後まで読んでくれ」ともとれる文でした。すみません。
今まで通り書き込んで下さい、お願いしますm(__)m
>>419かなり昔ではありますがユウカ復活シーンやニダ美の最期を書いた者です;
拙いながらも文章を考える力を身に付けられたのはこのスレのおかげでした。
物語を繋げる楽しさを教えてくれたこのスレを最後まで見届けたいと思ってます。
変な流れにしてすみませんでした。今まで通り続きを繋げて下さい。
残った面子を見れば、だいたい過去のどの文を書いた人か分かるね
魔物A「グ、グガガ、ダメダ、ミエナイカベガワレラヲハバム」
*「どけ、おまえらではあの結界は敗れん」
魔物A「ダレダキサマ」
*「だれだとはなんだ!」ぶちゅ
魔物Aの頭は粉々に砕け散った
トロルキングが現れた!
ミラ「?!・・・重量級の魔物さんいらっしゃい」
トロルキング「ぐっふっふ、うまそうな娘よ、捕まえて生き血を啜ってやろう」
ミラ「残念ね、この結界は物理攻撃には特に強く作られてるの、あなたのような体力馬鹿じゃ無理・・・」
トロルキング「ばかめ、ふんっ!」
トロルキングはこん棒を投げた
ミラ「きゃっ!」バリーン
ミラを守っていた結界が砕けた
トロルキングの投げたこん棒はそのままミラに一直線に飛んでくる
ズガッ
ミラ「アッーーーーー!」
ミラ(アッーー!)
ミラはこん棒の突撃に備え目を閉じ歯を食いしばった。
ミラ(イタッ!・・・・くない!?)
オルゴ「大丈夫かい、嬢ちゃん。」
ミラ「オルゴ!?」
なんとオルゴがこん棒を弾き飛ばしたのだ。
トロルキング「ぐオオ・・・貴様〜〜・・食ってやるぞーーー!」
オルゴ「フッ、雑魚共め。ばばあ、嬢ちゃんを頼む!」
ばばあ「ほいほいっと。」
ばばあはミラを抱え上げ華麗に横っ飛びした。と同時にミラの結界が崩れ魔物が溢れ出す。
ばばあ「ここまでよく頑張ったのう。さあ、今回復してやるぞい。はあっ!!」
ミラの傷が回復した。
ミラ「ありがとうおばあちゃん。ラミスたちは無事に屋上に行ったのね?」
ばばあ「ああ、行ったとも。さあ、もうおやすみ。」
ミラ「うん・・。」ミラはうなずくとすぐに眠りに入った。
バルザック「ミラは大丈夫なのか?」
ばばあ「うむ、大丈夫じゃ。体の傷は回復した。が、あれほど気張っていたんじゃ。
心が疲れ果て深い眠りについておる。精神力はとうの昔に尽きていたんじゃよ。」
バルザック「そうだったのか・・。つらかったな。が、よく頑張った!あとは俺達がなんとかしてやるからゆっくり休むがいい。」
そう言うとバルザックはミラの髪を優しくなで、オルゴの手助けに向かっていった。
ばばあ「ほんとによくがんばったねえ・・。」
ミラ「すー・・すー・・」
424 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/10/19(金) 00:39:34 ID:GX658bK20
トロルキング「貴様はオルゴ!!!」
オルゴ「おや?誰かと思えばアホのトロルキングじゃん、元気か?」
トロルキング「くっそー!昔、戦場で貴様に敗れた屈辱を忘れたわけではないぞ!」
オルゴ「忘れていいよ」
トロルキング「黙れ!ここであったが100年目!俺はあれから鍛錬に鍛錬を重ね以前とは比べ物にならないほどパワーアップした!」
オルゴ「相変わらずアホなのに無駄に前置きが長いな、いいからかかってこいよ」
トロルキング「言われなくてもやってやる!ものどもかかれ!」
魔物達「ギャース!」「フシュルル」「ゴフッゴフッ」「シャー!」「ガウガウ!」
【【【魔物の群れがたくさんあらわれた!】】】
オルゴ「なんだよ、結局他人任せかよ。だからおまえは駄目なんだよ」
トロルキング「う、うるさいっ!勝てばいいのだ勝てば!」
オルゴ「すまないが昔は昔、今は今だ。俺はお前を殺したくはない。だがお前が来るなら全力でお前を倒す」
オルゴはトロルキングを鋭い眼光で見つめる。
トロルキング「馬鹿が!!どこまでも甘いやつめ!死ねーーーーーッ!!」
オルゴ「そこまで腐ってしまったか・・・。ならばしかたない。せめて俺の手で・・」
トロルキング「ほざけーーーッ!!」
オルゴ「千」「瞬」「五月雨」「斬」
その刹那の間にトロルキングは強烈な光とともに電流が体を走るのを感じた。
オルゴ「・・・・・・・。」
オルゴは一瞬で勝負を決めた。
トロルキング「んが・・」
トロルキングの体は音も無く消滅した。
オルゴ「せめて痛みのないようにあの世へ送ってやった。そこまで無情じゃないさ・・」
オルゴ「貴様らもこういう目に遭いたいか?」
オルゴは魔物たちを睨んだ。
魔物たち「つ・・・強すぎる・・・てめえら逃げろーーーーーー!!」
魔物たちは逃げ去った。
バルザック「今の技すごいな。どうやったんだ?」
オルゴ「別に技って程のものでもないさ。」
ばばあ「何はともあれこれで一区切りか。」
大魔王ヒロユキ「フッフッフッフ・・・・・勇者達、再度また会えて嬉しいぞ。
あの無限回廊と、屋上へ空間翔転移の魔力をよくぞ破った。」
ラミス「貴様!!卑怯な手を使いやがってよオ!!」
大魔王「フッフッフ・・・・・お前達の力は予想以上なんでな。少し準備をさせてもらった。」
ユウカ「準備ですって?!」
大魔王「私は大気に漂う魔の力を集め、力を2倍にも3倍にも高めることができるのだよ。」
クリフト「へっ・・・その程度で俺達に勝てると思うなよ」
大魔王「勘違いをするな。力を蓄えただけでまだ放出してはいない。それでは見せてやろう。私の真の力を!絶対的な無に帰す力を!!」
大魔王「ぐガッ!ガガガ!!ガアアッ!!」
大魔王はまがまがしい姿に形を変えた。
ラミス「ちょっと待て、お前偽物だろ」
ヒロユキ「えっ」
ユウカ「今は遊んでる場合じゃないの」
ヒロユキ「えっ」
クリフト「メドローア」
ヒロユキ「え…」
大魔王ヒロシ「待っていたぞ勇者達」
ラミス「よくこんな場所を選んでくれたな…ありがとよ」
クリフト「ったく、大変だったんだぜ?ミラはキレちまうしよ」
ユウカ「でもここなら周りの被害を気にせず全力で戦える!」
ラミス「一つだけ聞きたい…なぜお前は人間や魔族まで傷つけるんだ?」
ヒロシ「この世界に絶望しているからさ…この星に生きるのは愚かな者達ばかりだ」
ユウカ「だからって皆を傷つけていい訳ない!誰だって間違いはあるんだから!」
ヒロシ「お前達こそそうではないか。沢山の魔物を殺してきたんだ」
クリフト「それはそうだけどよ…守る為には仕方ないじゃねえか」
ヒロシ「勧善懲悪…何が正義で何が悪なんだ?私は悪だと認めよう、ではお前達は?正義と言えるか?」
ラミス「俺は…正義の味方じゃねぇよ。たくさん悪い事もしてきたし」
ユウカ「正義とか関係ない…誰だって守りたい物ってあるよね。私はそれが沢山あっただけ」
「皆を守りたいって…その気持ちだけでここまで来たんだよ」
ラミス「自分が正義なんて気は毛頭ねえよ。だが、悪ってわけでもねえ。
気に入らない奴にたまたま悪い奴が多いだけさ。
そして、貴様も気に入らない奴の一人だ。」
ヒロシ「クククク・・・ははは・・・はっーーはっはっはッは!!!はーーーーーーッはははははは!!
私は悪だと認めたというのに、貴様は悪でも正義でもないと。
貴様は勇者としても人間としても失格だ!すべてを無に帰し、この世界を我の望む世界へ変えてくれるわ!」
ヒロシは人間を丸呑みできるほどの巨大な火球を、ラミスに向かって投げつけた。
クリフト「でかい!ラミス、メラゾーマだ気をつけろ!」
ラミス「ちっ!だあっ!!」
ラミスはそれを真っ二つに叩き斬った。その凄まじい威力のにラミスの腕が痺れる。
ラミス「つッ・・。ッヘ!この程度の力で世界を無に帰すというのか?」
ヒロシ「フッフ・・今のはほんの挨拶だ。序の口に過ぎぬ。
そして、勘違いをしているようだから教えてやろう。」
ヒロシ『今のはメラゾーマではない。メラだ。』
ラミス、クリフト、ユウカ「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ラミス(あのでかさと威力でメラだと!?反則にもほどがあるぜ・・さっきの腕の痺れがまだ少し残ってるっていうのによ・・)
ラミス「こいつはハナから全力でやらねえとな。はあっ!!」
ユウカ「はあッ!」
クリフト「だあっ!」
ヒロシ「貴様らなどメラゾーマを出すまでもない。メラミで十分だ。」
ヒロシは連続でメラを放った。火球が次々とラミス達に向かっていく。
ラミス「冗談じゃねぇぞ…はんぱねぇ」
クリフト「んな焦んなって。俺がいるだろ?」
クリフトは一歩前に出た。メラの大群に呑まれたかと思ったのも束の間。
指先から出した小さな氷によってメラは全て相殺された。
クリフト「餅は餅屋。魔法は魔法使い。俺は賢者になるべくした男だぞ?」
ユウカ「あの大きなメラをそんな小さな氷で…クリフトすごいよ!」
ヒロシ「圧縮し高密度にしたヒャド系の呪文か…賢者というのもあながち嘘ではないな」
クリフト「言っておくがあれはヒャドだぜ?お前のメラゾーマにもマヒャドで対応できる」
ヒロシ「ふふ…ならばやってみるがいい!はぁあああ!メラゾーマ!」
吸い込まれそうな程深い渦を巻いた炎。通る道を焦がすほどの灼熱。その大きさは今まで見たことがない。
クリフト「へっでかいだけで能がないな!はっ…マヒャド!」
掌にのった透き通った氷塊。その周りを冷気が覆い呼気さえも凍らせていく。
ヒロシ「くらえ…」
クリフト「こりゃ派手にぶっとぶぞ!ラミス、ユウカ!俺を受けとめてくれ!」
ユウカ「任せて!」
ラミス「派手にぶちかませ!クリフト!」
クリフト「俺が受け止め!」 ラミス「俺が支え!」 ユウカ「私が覆う!」
クリフト「うおおおオオオオーーーーーーー!!!!」
マヒャドとメラゾーマの衝突でエネルギーの核弾頭が誕生し炸裂した。
地響きとともに大爆発が起こる。
クリフト、ラミス「ぐぐぐぐッ!!」
ユウカ「アーーーッ!」
その反動でクリフトとラミス、ユウカは地を滑るように30メートルほど後退した。
とその時、煙を吹き飛ばすように進んでくる何かがクリフトの目に映った。
クリフト(メラゾーマ!?)ラミス、ユウカ「!!!!」
気づいたときには時既に遅し。避ける間もなくクリフト達にメラゾーマが直撃する。
そして2度目の大爆発が起きた。
クリフト「くっ!」 ラミス「ぐあーーーーッ!」ユウカ「キャーーーーッ!」
爆煙が消えるとそこにはボロボロになった血だらけのクリフトの姿があった。
ラミス、ユウカ「クリフト!!」
ヒロシ「ほう・・・・自分自身を魔法の盾にしメラゾーマの爆発から二人を守ったか。良い判断だぞ。フッフッフ。」
ユウカ「そんな!メラゾーマとマヒャドは相殺して消えたたはずなのに。」
クリフトは意識が朦朧とする中、なんとか口を開いた。
クリフト「奴は・・・・奴は2発・・・撃った・・・」
ラミス「!?」
ヒロシ「さすがは賢者、良い観察眼だと褒めてやろう。私は2発連射でメラゾーマを撃ったのだよ。
低級、中級魔法の連射ならお前にもできるだろうが上級魔法となれば話は別だ。
これほど莫大な魔力の連射は高等技術中の高等技術・・お前がいかに伝説の賢者であろうと無理なこと。」
クリフトは最後の言葉をラミス達に継げるため必死に声を絞り出す。
クリフト「・・・・ラミス・・ユウカ・・・・奴の魔力は・・底無しだ・・気を付けろ・・・あとは・・・頼んだ・・ぞ・・勝て・・・・・・・」
クリフトは意識を失った。
ユウカ「クリフト・・・くっ・・・!」
ラミス「くそっ・・・!・・・許さん・・・許さんぞ・・貴様ッ!」
ユウカ「クリフトは自分の魔力で自己回復できる。今度は私達の番だよ!」
ラミス「俺達の剣をくらえっ!だぁぁぁぁ!」
二人は左右に分かれてヒロシに向かって駆け出した。
ヒロシ「何人いようと同じだ!くらえメラゾーマ!」
それぞれ二発ずつの火球が二人を襲う。ユウカはそれをかわして走り続ける。
一方のラミスは一発目を避けた後二発目を剣で押し戻しだした。
ラミス「うおおお…おらぁっ!」
火球とラミスが左から、ユウカが右からヒロシに迫る。
ユウカ「アバンストラッシュ!!!」
ヒロシ「ふっ!メラミ!!」
ラミス「そっちばっか向いてたら背中ががら空きだぜ!はやぶさ斬り!!!」
ヒロシ「そんなもの片手で十分だ…っ何!?」
ヒロシの背後に迫っていたのはラミスではなく、無限とも言える程のメラ。
ラミスのはやぶさ斬りでメラゾーマは一つだった形を崩したくさんのメラになった。
片手がユウカによって塞がれていたヒロシはメラの大群を捌ききれない。
ヒロシ「ぐおお…!!」
素早く飛び退いたユウカ。ヒロシの周り一帯が火の海となる。
ラミス「少しは効いたか?」
ユウカ」「…笑ってる…ダメみたいだね…」
ヒロシは不気味な笑みをこぼしていた。
432 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/10/20(土) 22:23:08 ID:tIXwxJSF0
ヒロシ「ふふふ、やってくれる。私が眠りについていた間、人間がここまで進化していたとはな
433 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/10/20(土) 22:38:33 ID:DqA0isfzO
その頃…とある王国で…
コンコン
母「ミツル、王様がお呼びよ…いい加減部屋から出てきなさい」
勇者ミツル「ッチ…わかったよ母さん…行ってきます」
母「まって…パソコンの電源くらいちゃんと消していきなさい…」
ヒロシ「大人しく戦いに敗れ私の体の一部となるがいい、それが下等生物にとって唯一生き延びる方法だ」
ラミス「決め付けんなよ、そんなの嬉しいわけねえだろ」
ヒロシ「欲しくないのか、永遠の命が」
ラミス「馬鹿な、貴様の体の一部になったらどうなる?意思を奪われるんだろう?行動も制限されるんだろうが」
ヒロシ「なぁに、今までと変わらず自由気ままに生きればいい。しかも私の細胞を得て永遠に朽ちぬ肉体を手に入れられるぞ」
ラミス「ふん、それが本当だとしても嫌だね。俺は死ぬまで俺だ。死ぬ時も俺が決める」
ヒロシ「拒めばチャモロのようになるぞ」
ラミス「チャモロ?」
ヒロシ「奴も元は私の一部だった」
ラミス「なんだと?」
ヒロシ「だがゲントの技術で、自らの肉体を全く別のものに作り変え。私との関係を絶ち、生まれ変わろうとした」
ラミス「そうか、あいつがゲントに拘った理由はそこにあったのか」
ヒロシ「だから私は愚かなチャモロに死を与えた、おまえたちも死ぬがいい!」
その時後ろから二人の声が聞こえた。
*「勝手に殺さないで欲しいな」
*「全くだ。]
ユウカ「チャモロ!?それに…ファルチェさんっっ!!」
ファルチェ「待たせたな…ユウカ。無事でよかった」
チャモロ「やれやれ、クリフトはもうダウンかい?」
ラミス「お前等…どうして…?」
チャモロ「あの程度でぼくが死ぬ訳ないじゃないか、まったく」
ファルチェ「敵を倒してから城に向かい下でミラ達に送ってもらったんだ」
ユウカ「よかった…ファルチェさん…本当に」
ヒロシ「ふふ、うれしい誤算だな。さぁチャモロよ、私に牙を向く気か?」
チャモロ「牙を向くってのは下の者が上の者に歯向かう時に使うんだよ?」
「義理もなくなった今、ぼくはもはやお前を上だと認めていない」
ヒロシ「…では消してやろう、勇者達と共にな」
チャモロ「一緒になんでゴメンだね。今は一時手を組んでいるだけなんだからさ」
ラミス「へっムカつく野郎だがお前の強さは知ってる…全てはヒロシを倒してからだ」
チャモロ「ああ…!」
ヒロシ「愚かなもの達よ・・・格の違いを思い知らせてやろう。はあああ・・・・・メラゾーマぁあああ!」
なんとヒロシはメラゾーマを5つだし、ラミス達にはなった。
ラミス「くっ!」ラミスは飛んで避ける。ユウカ、ファルチェも何とか避けた。
チャモロも飛んで避けようとした、が!!!
チャモロ「!!!!!!!!!!」(5つのメラゾーマがすべて僕の方に軌道修正して向かってくる!)
ラミス「チャモロ!(最初からチャモロを標的にしてたのか!)」
すべてのメラゾーマがチャモロにモロに直撃した。凄まじい炸裂音が空に立ち上ぼった。
チャモロは体中に死傷を負い、腕を一本失ってしまった。
チャモロ「がはっ!!うっ・・・・・・・・・」
ファルチェ「き・・・貴様ああ!!!」
ファルチェがヒロシに特攻する。
ファルチェ「火炎、真空、稲妻、五月雨、ドラゴン斬り!」
ユウカ「5連撃!」ラミス「効いたか!?」
ヒロシは不敵に笑っている。
ヒロシ「何なんだ〜?今のは〜?」
ヒロシは近づいたファルチェの両肩をつかんだ。ラミス「まずい!」
ファルチェ「このぉ・・・・はな・・・せ・・・!」
ユウカ「ファルチェさんをはなせーッ!」
ユウカとラミスがヒロシに向かって攻撃を仕掛けようと突進する。
ヒロシ「フッフッフ・・・・イオナズーン!!」
ヒロシは至近距離からイオナズンを唱えた。
ファルチェを中心に想像を絶する大爆発が起こる。
ヒロシに攻撃しようとしたラミスとユウカは爆風で吹っ飛ばされた。
ユウカ「キャーーーーーー!!」ラミス「ファルチェーーーーーー!!」
ラミスとユウカ、二人の攻撃は怒りにとらわれていた事もありはずれてしまう。
煙が薄れ現れたファルチェ
の姿は見るに耐えないものだった。全身に致命傷を受けている。
ファルチェ「さすが…だ…な…だが…我が剣に宿れ…はぁっバギクロス!」
ファルチェの大悪魔の剣に鋭い風が纏う。と同時に風が黒く染まる。
ヒロシ「その深い闇の色…まさか悪魔の封じられし剣か…」
ファルチェ「この時の為に身に付けた力を見せる前に倒れる訳にはいかない…」
(そしてユウカ達の為に少しでもこいつの情報を得なければ…)
チャモロ「僕もだ…あなたには誰よりも恨みがあるからね…!」
立ち上がったチャモロを覆うように魔力が集まっていく。
ヒロシ「ならば来い!私が死を与えてやろう!」
ファルチェ「いにしえより闇のつるぎに潜む大悪魔よ。その力を今こそ我に示せ!!」
ファルチェは天高く舞い上がった。悪魔の風を体全体に宿し急降下する。
ファルチェ「はあーーーーーーーーーっ!!」
ヒロシ「ふん。もうお前に戦う力など無い。」
ピシュン!その一瞬の隙と小柄な体型を最大限に生かしてチャモロはヒロシの足元に瞬間移動した。
ヒロシ「な!?」
チャモロ「これで最後だーーー!」
チャモロはすべての魔力を解き放った。
暴走した魔力が爆発を起こし、屋上もろともヒロシを打ち砕く。
ヒロシ「しまッ・・・っだあああーーーーー!!」
大爆発がおきた。
ヒロシの体は半壊に留まり打ち砕かれた。攻撃はまだ続く。
ファルチェは悪魔の風神と化した剣にすべてを賭け、上空から叩きつける。
ファルチェ「完全に消え去ってしまえ!ヒロシ!」
その衝撃で2度目の大爆発が起きた。
大爆発と大爆発の重なりはビッグバンを引き起こし
再びヒロシの体を侵食していく。
これこそラーの天使達との生と死の狭間の戦いで編み出した、二人の凝結絶技なのである。
チャモロ「これは流石にボクでも・・・」
ファルチェの必殺技の確実性を増す為にヒロシの動きの静止に専念したチャモロは
ファルチェの技をヒロシと共に食らう形になってしまった
致命傷は逃れたようだが、目も虚ろになり、立っているのがやっとのようだ
ファルチェ「チャモロ!大丈夫か!」
ユウカ「え?何?」
ラミス「チャモロ立ち上がろうとするな、じっとしていろ!」
チャモロ「油断するな、ヒロシの力はこんなものじゃないぞ・・・僕の事などいい、敵の動きに集中しておけ」
ラミス「だけど、おまえその傷じゃあ・・・」
チャモロ「ああ、そうだ言い忘れてた、君の友達のルラって言ったっけな、妖精の子」
ラミス「?!」
チャモロ「元の姿に戻しておいたよ、あの子を媒体にゲントの秘術を完成できた、
お陰で僕はヒロシの一部ではなく、チャモロという独立した固体になれたんだ・・・
僕には時間が無かったんだ、すまなかった、罪の無い妖精を実験体にして・・・」ガクリ
二人の命がけの攻撃によってヒロシの体はヒビがはいりパラパラと剥がれ出した。
ファルチェ「どうだっ?はぁっはぁっ…うっ…くっ!?」
ファルチェの全身が悲鳴をあげていた。しばらくは指さえ動かせそうにない。
チャモロ「はは…は…さぁ勇者達!ここからが本当の奴の力だぞ…」
チャモロも片腕を失い出血で貧血を起こしており立ち上がれないようだ。
ラミス「…本当の力…だと?」
体の表面が崩れ落ちヒロシの体は一回り小さくなっていた。
ユウカ「魔力は確実に少なくなったみたいだけど…まだ力を隠してるの?」
沈黙を破りヒロシが一歩づつ動き出した。
ヒロシ「効いたよ…まさかまたこの姿になるなんてな…」
先程までの魔王らしい禍々しい姿とは打って変わって普通の魔族のような姿。
このどこに力を隠しているのか…ラミスとユウカは警戒している。
ヒロシ「さぁ…魔王の名は伊達ではないぞ。剣を構えるがいい」
ラミス「そのまま返すぜ…勇者の名は伊達じゃねぇ!多くのもんを背負ってんだ!」
ユウカ「皆の明日を守る為に…負けるつもりはないから!」
ラミス、ユウカ「ギガ」『アバン』『「ス『ト』ラーーッシュ!!」』
ラミスのギガスラッシュとユウカのアバンストラッシュが混合され極限のエネルギー衝撃波となりヒロシを襲う。
ヒロシはそれになんの反応も見せずにただ立っているだけだ。
誰もが直撃すると思ったその刹那の瞬間、ラミスは見た。ヒロシの究極の体技を。
ラミス「!!!」
ラミス「ユウカ!後ろだー!」
ユウカ「え!?」
その一声が出た瞬間ユウカは一瞬で体をズタズタに引き裂かれ傷から血が噴き出す。
ユウカ「がはッ・・!!」ラミス「ユウカ!」
ギガアバンストラッシュの爆煙が消えるとヒロシは元の場所にいた。
ラミス「ユウカ!大丈夫か!?」
ユウカ「うん、なんとか・・。結構やられちゃったけどね・・。それにしてもさっきのは一体・・」
ラミス「奴は技があたるその刹那まで引きつけ、瞬時にユウカの背後に回り攻撃したんだ。
そして、また瞬時に元のあの場所に戻った。」
ユウカ「さすがに化け物じみたスピードね・・・全然姿が見えなかった・・・。」
ヒロシ「ほう、さすがは勇者、さっきの私の動きが見えたか。」
ラミス「だがさっきのは全く本気じゃなかった、違うか?」
ヒロシ「よくわかったな、さっきのは100パーセント中40パーセントといったところか。」
ラミス「お前のそのいやらしい目をみればすぐにわかるさ。」
ヒロシ「ほう、お前は本当に目が良いな。だがそちらの女のほうはどうかな。先に貴様からあの世へ送ってやろう!」
ヒロシは先程よりも速い瞬間移動でユウカに迫る。
ユウカ「消えた!(殺される!)」
しかしラミスはその動きを見極めヒロシの腕を掴みユウカの前に立ちはだかった。
ユウカ「ラミス!」
ヒロシ「何!?(今の速さはこいつにも見えないはず!?)」
ラミス「いい加減にしろ・・・さっきから貴様には頭にきてるんだ!これ以上俺の仲間を傷付けさせはせんぞ・・!」
ユウカ「このラミスの感じ・・もしかしてまたアフロディーテや不死鳥族の血が・・?!」
ヒロシはラミスの額に紋章が浮かんでいるのが見えた。
ヒロシ「それは・・!ロトの紋章・・!」
ユウカ「ロトの紋章・・!?そうか!ラミスはついにロトの勇者の力を・・・!」
混血により体の奥深くに眠っていた力をとうとう引き出したラミス。
ユウカ「ロトの紋章が額に輝く時、ロトの勇者としての本当の力が発揮される…」
ヒロシ「古い話だが本当に額に現れるとはな…」
ラミス「これがロトの力…今までのどんな力とも違う…俺を包みこんでくれるみたいだ」
ヒロシ「だが!このスピードについて来れるか?」
ヒロシの動きは段々と早さを増す。加速は止まらない。
だがラミスもそれと互角についていった。剣の撃ち合う音だけが響く。
ユウカ「すごい早さ…目で追うのが精一杯だよ…悔しい…」
ユウカは自分にふがいなさを覚えていた。天空の勇者であるはずなのに何も出来ない…
クリフト「焦るな…ユウカ…」
ユウカ「クリフト!?もう大丈夫なの?」
クリフト「大丈夫ではないな…ユウカ、力は望んだって手に入らない時もある」
ユウカ「…うん」
クリフト「でもな…必要な時が来たら…自分を信じろ…努力は自分を裏切らない」
ユウカ「!…ありがとう!今は出来る事をやってみる!」
ユウカはラミス達の戦いをじっと見つめ攻撃のチャンスを探した。
クリフト「守る物があるからこそ強くなれるんだ…なぁ、ミラ?」
クリフトは小さく呟いた。
その頃、城の1Fでは
・・・ゴゴゴゴゴ・・
バルザック「な、なんだ?城全体が揺れている、大丈夫なのかラミス達は」
オルゴ「想像を絶する激しい戦いが続いているようだな・・・」
ミラ「クリフト・・・」
オルゴ「幾度となく修羅場を超えてきた勇者達だ、きっと勝つさ、信じよう・・・」
ミラ「悔しい、私達は祈るしかできないなんて・・・」
ばばぁ「大丈夫だよ、ラミスは勝つよ。本当の力が目覚める時が来たんだ」
ミラ「本当の力・・」
ばばぁ「そうだよ、ロトの勇者の力」
ミラ「ロトの勇者・・・」
ばばぁの首にかかるペンダントが青白く輝いていた、
世界樹の戦いでルビスに託されたものである
ばばぁ(ふふ、ルビス。やっと約束が果たせたね。ラミスはついに覚醒したよ、伝説のロトの勇者に。)
ヒロシ「ハア・・ハア・・・」
ラミス「・・・・・・。随分疲れてるみてえだな。どうやらお前は俺の速さに付いて来る為に
自分の限界を超えてしまったようだ。お前はもう終わりだ。」
ヒロシ「くそ・・・!まだだ!まだ終わらんぞ!はああッ!!」
ヒロシは全魔力を練り恐ろしく巨大なメラゾーマを5発生み出した。
が、ヒロシはラミスとは全く逆の方角にメラゾーマをはなった。
ラミス「何!?」なんとその方角にはユウカとクリフトがいた。
ラミスは駿足でユウカとクリフトの前に飛び出し、
すべてのメラゾーマを体を張って受け止めた。
ラミス「あがああああーーー!!」 ユウカ、クリフト「ラミス!!」
ヒロシ「さすがにあの至近距離では 体を張る他は無かったな!クックックック・・・。」
クリフト「すまないラミス・・俺に魔力が残っていればお前を回復してやれるのに・・。」
ユウカ「ラミス・・私達のために・・・」
ラミス「二人とも・・気にすんなよ。あいつは・・俺が倒してやるか・・う!・ごはッ・・!」
ラミスは吐血し、片膝を付き剣を杖代わりに何とか立っている。どう考えても戦える姿ではない。
ユウカ「ラミス・・(私は・・私はこんな時に何もできないの?私は・・天空の勇者よ・・。
守りたい!みんなを・・みんなを守りたい!)
ユウカが強く念じたときユウカの心に誰かが語りかけてきた。
*(ユウカ・・あなたは天空の勇者であり天空の女神たる存在なのです。
今こそその力を目覚めさせるのです。天空の女神の真の力を。みなを守る慈愛の力を。)
なんと突然ユウカの体がまばゆい光に包まれ、天使のような羽が生えた。そしてゆっくりと宙に浮かんでいく。
ラミス「ユウカ・・なのか?」
クリフト「なんて美しい神聖な光だ・・体が温かい・・」
ユウカ「私は天空の女神、ユウカ。世界に仇をなす邪悪なる存在よ。天に召され裁きを受けるが良い。」
ユウカの体から溢れんばかりの光は光の雨となりラミス達の傷をみるみる回復していく。
ユウカ「さあ、ロトの勇者、ラミス。私と共に大魔王を葬るのです。」 そう言って手を差し出すユウカ。
ラミス「ああ、もちろんだ。天空の女神、ユウカ。」
そう答えユウカの手を取ると、ラミスはユウカと共に光に包まれ、空高く舞い上がった。 ラミスは剣を構える。
ヒロシ=最終フリーザ
悟空のセリフそのまんまじゃんw
ヒロシ「雄の勇者の傷が全快したみたいだ。これが勇者の力か・・・口惜しい、まだ復活したばかりの不完全な力では・・・?!」
そこに床に倒れこんでいるチャモロの姿が目に入る
途端にヒロシの顔がニヤリと笑った
ヒロシ「そうか、私が一度眠りに入る前に肉体を分けたチャモロ、貴様がいたのを忘れていた。もう一度チャモロの肉体を取り込み、
一つの体になれば、完全な体に戻れる、過去世界を支配した頃の恐怖の魔王に!」
>>446そこは暗黙の了解だろwwじじゅう汁wwじじゅうw
449 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/10/23(火) 03:20:10 ID:rc16BKVs0
>>446 全然似てないと思うけど
つか、クライマックスに水をさすな
ラミス「ちょwww高すぎる。俺、高所恐怖症だからあんまり高くあげないでくれ」
ユウカ「・・・あんたには緊張感ってものがないの。。。。ほらほら手を離すからファルチェさんみたいに、落下の勢いで攻撃するのよ」
ラミス「まてよ、この高さから攻撃したら、ヒロシに攻撃する前に地面に激突死しちゃうじゃん」
ユウカ「大丈夫だって、信じなさい。微弱な浮力がかかるから」
ラミス「マジで?」
ユウカ「えっへん、これが天空の力なのよ」
ラミス「俺、地上人なんだけど」
ユウカ「あ、そうか。でも大丈夫だよ」
ラミス「ほんとか?」
ユウカ「・・・多分」
ラミス「おい!」
ユウカはラミスを掴んでいた手を離した
ラミス「うおおぉぉぉぉぉい!!!」
ピュー。ユウカとラミスの距離が段々と離れていく。
ユウカ「さってと…私もいこうかなっ」
ユウカは天空の剣を両手できつく握るとラミスの後を追い急降下する。
ヒロシ「チャモロを再び我が身に…っ!?あれは!?」
ラミス・ユウカ「だぁぁぁぁ!!!ギガ(アバン)スラッシュ(ストラッシュ)!!!!!」
ヒロシは気付くのが遅すぎた。二人の剣は深々とヒロシの体に突き刺さる。
そのまま地面までも裂く程の衝撃。ヒロシの体の崩壊が始まる。
ヒロシ「ぐぉ…ぉ…まだ…我が完全なる力なら…チャモロォォォ!」
ヒロシの腕は息も絶えだえのチャモロをつかみ自らの身に引きずりこんだ。
ラミス「チャモロっ!!…てめぇ、往生際が悪いぞ!そいつを離せっ!!」
ヒロシ「返さん…こいつは…私の物だ!これで…完全な力を…取り戻す!」
叫ぶが早いか、ヒロシとチャモロは暗黒のもやに包まれた。
ユウカ「何をする気なのっ!?チャモロはどうなるのっ!?」
クリフト「融合呪文だ…かつては体の一部だったとはいえゲントの技術で進化したチャモロ」
ファルチェ「融合だと!?自分で切り捨てておきながら…なんて卑劣なっ!!」
クリフト(あれ…セリフ途切れてる…話してる途中で割り込むなんてひどいなファルチェ)
ユウカ「クリフト!説明して!」
クリフト「おう。ゲントの秘術で別の個体となったチャモロを引き込めないヒロシは」
「融合呪文でヒロシでもチャモロでもない別の体へと進化する気だ!!」
ラミス「なんてことだ、せっかくヒロシの呪縛から逃れたとこなのに・・・チャモロォォォーーー!」
暗黒のもやは次第におぞましい魔物へと変化していく。
真魔王ヒロシ「ぶわあ・・・ぐっふっふっふっふ・・。ついに手に入れたぞ。この力だ!これこそ私の真の力だ!」
ラミス「くそ・・!チャモロが吸収されてしまった・・!」
クリフト「チャモロはヒロシと融合してしまったのか!?」
誰もがチャモロの死を確信したその時、ヒロシから意味不明の言葉が飛び出した。
ヒロシ「僕を甘く見ないで欲しいな。」
ファルチェ「この声はまさか・・!?チャモロ!?」
ヒロシ「何!?完全に私と融合したはず!?」
ヒロシ「ゲントの秘術は『完全に』完成できたと言った筈だよ。融合呪文を使おうと僕の魂と心は僕だけのものさ!」」
ヒロシ「そろそろこの中から出させてもらうよ。ぐあッ、や・・・やめろ・・やめろーーーーーッ!!」
その瞬間、天空の女神の極光がヒロシの体から噴き出し始めた。
ヒロシ「ぬ・・・ぬあっ・・うおあーーーーーっ!私の・・・夢・・・・があ・・崩れ・・・」
その凄まじい光の束は収束し閃光と共に大爆発を起こした。
ヒロシ「ぐおおわあーーーーーーーーっ!!」
ヒロシが光に浸食されるように消滅していく。
しばらくして光の粉塵が消えていくと一つの小さい影が見えはじめた。
ファルチェ「なんだこの神聖な気は・・!?」
なんとそれはチャモロだった。
チャモロ「女神様のお力で僕に神光の力が宿ったようです。ありがとうございます、女神様。」
ユウカ「いえいえ。良かったわね、チャモロ。元のチャモロに戻って私も嬉しいわ。」
ラミス「これが真のチャモロか。」
クリフト「女神の光の浄化力、そしてゲントの秘術の完成、大魔王の消滅、すべての奇跡でチャモロは生まれ変わったんだ。」
チャモロ「皆さん、僕を悪の魔の手から開放して下さり本当にありがとうございます。これからは女神に仕えて生きていきます。」
ファルチェ「やれやれ、長かった戦いもようやく終わったか」
ラミス「ユウカって進化しすぎだろ。なんでそんなにすげえの?羽とか生えて自由に飛びまわれるとかよ。俺もいちおう勇者なんだから、すげえ特殊能力欲しいよな」
ユウカ「うるさいわね、剣が強くなれたんだからいいじゃない」
クリフト「ラミスが空飛べても、女風呂の煙突から侵入するくらいしか使い道ねえだろww」
ラミス「おまえと一緒にすんなよ!」
ファルチェ「まったくだw」
チャモロ「ラミスさんは煙突が好きなんですか?」
ユウカ「煙突というか、この人は本能を満たす為に手段を選ばないのよ」
チャモロ「??」
ラミス「おいユウカ!無垢な子供に変な事教えんじゃねえ!」
和やかな雰囲気になったパーティの背後で、ヒロシが消滅した後の靄が怪しく蠢く
そこから電光の速さでレーザー光線のような気が発射された
ズヴァ!
ファルチェ「がはっ!」
ファルチェの心臓が一瞬で貫かれる
*「くくく、いい感じだ。チャモロを一瞬取り込んだ時、ゲントの技術に触れた事が私を新たな肉体へ生まれ変わらせたようだ」
ユウカ「ファルチェさん!」ラミス・クリフト「ファルチェ!」チャモロ「?」
3人が同時に叫ぶ。ラミス駆け寄り、血を噴出して倒れているファルチェを抱え上げる
ファルチェ「ぐっ・・・・」
ラミスの腕を硬く握るファルチェ、何かを訴えるような眼差しで話そうとするも声にならない、変わりに口元から多量の血液が噴出す
ファルチェ「ゴホッ・・・」
ラミス「ファルチェ・・・しっかりしろファルチェ!」
クリフト「ベホマ!!」
しかしクリフトのベホマは空しく響く、ファルチェは既に息絶えていた
力を失ったファルチェの腕が崩れ落ちる
土気色の死体の目元から一筋の涙が流れていた
ユウカ「ああ・・・・あ・・」
*「当たったのはファルチェか?軽く運動したつもりが、すばらしい破壊力だ。ふふふ、お前達もその女剣士のように一瞬で終わらせてやろう」
場を包んでいた砂埃が一瞬で消え去り真魔王が姿を現した
真魔王シドー「どうした勇者ども、かかってこないのか?」
ラミスはカッ見開いたファルチェの瞳をゆっくりと閉じ、そっと床に亡骸を降ろした
ファルチェの左腕は死して尚、大悪魔の剣を離さないでいる
ラミスはそれをはずし、両腕を仰向けに寝た死体の上で組ませた
心なしかファルチェの苦悶の表情も和らいだように見える
真魔王シドー「その女剣士と、お別れは済んだか?さあかかってこい、勇者よ」
シドーに背を向けたまま、ゆっくりと立ち上がるラミス、何かをブツブツと呟いている
ユウカ「ラミス・・・」
クリフト「おまえ、いったい・・・」
ラミス「許さねえ、許さねえ、絶対に・・・」
わずかに聞き取れる声を発しながら、ゆっくりとした動きで真魔王シドーに向き直った
457 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/10/24(水) 03:02:18 ID:vWFuRFhK0
ユウカ、クリフトとも、ファルチェが死んだ悲しみよりも
新たな敵の出現とラミスのただならぬ雰囲気に圧倒されている
ユウカ「はっ・・!?」
チャモロ「ラミスさんの体が黄金に光っている!」
ラミス「よくもファルチェを・・・やっと終わったと思ったのに・・・
みんなで平和に暮らせると思ったのに・・。許さんぞ・・貴様だけは絶対に・・」
どん底に落ちた表情でぶつぶつとラミスは声を出す。
ラミス「お前ら・・手を出すなよ。あいつは・・俺が殺す。」
冷たい微笑でラミスは仲間達に諭す。
クリフト「なんという物悲しいオーラだ。それでいて凄まじい力を感じる・・!」
〜装置場所で待機するばばあ達〜
ばばあ「オオ・・・!!ルビスのペンダントが黄金に光っておる!一体屋上で何が起こっているんじゃ・・」
ミラ「大丈夫だよおばあちゃん。きっとクリフト達は勝つ!そうだよね、クリフト?」
〜屋上〜
クリフト「ああ、もちろんだ。平和な世界はきっとすぐそこまで来てる!」
シドー「許さないだと?ククク面白い、どう許さないのだ。
我が名はシドー、たったいま神をも超える存在に生まれ変わった
貴様達の惨殺を手土産に、まずは天界地上界を滅ぼしてやろう
愚かなる人間どもよ、新たなる魔王の恐怖に脅え後悔するがいい!」
クリフト「ここは危ない!一旦離れるぞ!聞いてるのか!?」
ユウカは聞こえていない様子でファルチェの側から離れない。
ユウカ「守るって…決めたのに…私が!守らなきゃいけなかったのに!」
ユウカは震えていた。いくつもの涙がこぼれる。
チャモロ「クリフトさん!あなただけでも早く!離れなくては!」
クリフト「ユウカ!早く来い!危ないぞ!」
ユウカ「まだいっぱいいっぱいお礼言わなきゃいけないのに…」
「それで、これからもよろしくねって…楽しく一緒に過ごせるはずだったのに…」
ユウカはファルチェの力の抜けた体を強く抱き締めた。血がユウカの服についたがかまわなかった。
ユウカ「待ってて…私が変えてみせる…こんな悲しい想い、もう嫌だから…」
ユウカはファルチェをかかえて行きクリフト達に託した。
ユウカ「うぐぅぅっあっ!」
ユウカは片翼を自ら千切り、ファルチェの亡骸に捧げた。
ユウカ「あなたは私の翼だった…一人じゃ飛べない私の…ありがとう…」
そしてラミスとムドーの元へと歩き出した。
ラミス「終らせよう、この悲しみの連鎖を。鎖を元から砕いてやる」
ユウカ「きっとこの日の為に私達二人が勇者に選ばれたんだよ…一緒に行こう」
461 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/10/24(水) 09:52:35 ID:sFZfb6/x0
シドーに進化したヒロシ、身長は2m程度で全体的に黒。
人型のようだが辛うじて人の様相を呈してるのは顔の部分だけであり、額からは触覚が生えている
全身に不気味な斑点が散りばめられ、脇の下から骨盤にかけ肋骨の間に無数の気管が開き、
一定の速さでギチギチという呼吸音を響かせながら空気を取り込んでいる
背中からは羽が生えているようだが、今は硬化し頑丈な皮膚の下に折り畳まれて守られている
そう、言うなれば昆虫と人間を融合させた生物と言ったところか
生まれ変わった自分の体を確かめるように軽く右手を突き出す、すると手のひらから火炎が湧き出す
シドー「ほう、呪文を唱えずとも瞬時にメラの炎を錬れるようだな」
興味深げに喋りながらシドー、続いて左手を振ってみる。大気中に氷塊が次々と現れる
シドー「なるほど、メラ系しか扱えない私に氷の属性が加わったか。これなら高水準メドローアも可能だ」
更に雷をイメージしてみた、直ぐに空気は振るえバチバチと電光が走る
風も巻き起こった、地面をスパスパと地面を切り裂く。バギ系の魔法だ
ニタリと笑うシドー、次々に色々な魔法を試してみた
シドー「思った以上に凄い体だ。雷、風・・・全ての魔法の分野を極めている。
咥えてこのパワーとスピードをに満ち溢れる体はどうだ。ゲントとはここまで凄いのか
負けるはずがない!私は今、過去から今における全時空、全世界に存在した生物の頂点に立った!
ふはははは!!!」
大きな笑い声が魔界全体に響いた
すばらしい流れだ、ちょっと泣いたぞ
ラミス「何が頂点だ。その程度であまり調子にのるなよ?」
ユウカ「手慣らしは終わった?一刻も早く終らせたいんだよね」
二人は進化にシドーがよって得た力を目の前にしても怯むことはなかった。
シドー「何を言おうが弱い奴から死ぬ。はは、女剣士は残念だったなぁ?」
ユウカ「っ!あなたにファルチェさんを語る資格はない!」
ファルチェは天空の剣を構えた。その構えに違和感を感じたクリフト。
クリフト「あの構えは…ファルチェの構えだ!ユウカは何をする気だ…?」
ファルチェはレイピアのように突きに特化した剣を好んだ。そのため構えも突きを前提にしてある。
一方ユウカは片刃剣。この構えは明らかに向いていないはず…
ユウカ「自分の死まで命の重さが分からないんだね…私が教えてあげる…!」
ユウカは深く重く、そして疾く踏み込み突きを繰り出した。しかし剣先は空を突く。
シドー「そこから攻撃が届く訳がないだろう!馬鹿…がぁ?あがああああ!!」
シドーの腹部に先ほどまではなかった風穴が開いている。
そこから青みがかかった黒い液体が吹き出し水溜まりをつくる。
ユウカ「…真空突き。バギクロスの魔法剣だけが成せる技だっ…!」
剣の突圧がバギクロスの力で増し真空をつくり数メートル先まで侵食する。
シドー「なぜお前が魔法剣を…それはあの女剣士の技では…」
シドーは口角から泡立った黒い血を垂らしながら話す。
ユウカ「私はファルチェさんに憧れて剣を始めた…初めの頃は剣の型まで真似てね」
クリフト「見よう見まねだった技が天空の勇者の覚醒で可能な技になったのか!」
ユウカ「私一人じゃ出来なかった…そうやって皆で補い合って助け合うんだよ!!」
シドー「…くだらん。雑魚がいくら集まろうが…私には勝てん!!」
シドーは血を払い向き直った。だが足元は定まっていない。
ラミス「口だけは達者だな?俺を忘れてねーよな?」
シドー「ふふ、忘れる訳がないだろう?お前は何を見せてくれるんだ?」
シドーは傷を負いながらも余裕の表情を見せていた。
話している間もシドーの傷口はみるみる回復を見せる
回復力にも相当優れているらしい
ラミス「もう化け物だな。容赦はしねぇぞ!行くぜ…!」
ラミスは目を閉じすぅっと息を吸い、止めた。
次に目を開いた時、シドーの体はえぐられたように左の脇腹が欠けていた。
シドーはまだ気付いていないようで周りを見渡している。
ラミス「ロトの剣の切れ味が良すぎるのか?いや、鈍いんだろうな」
シドー「なにを…っうぐ!?これは!貴様いったい何をした!!」
ラミス「ただのギガスラッシュだ。至近距離で撃つとそうなるみたいだな」
シドー(至近距離だと?いつ近付いたというのだ?)
ラミス「ロトの紋章は身体能力の強化がメインらしいな。俺が近付いたの気づかなかったか?」
シドー「くは、ははは!面白いぞ勇者達よ!目の前で成長していく様がな!」
「…もう一人仲間を失えばどうなるかな?」
ラミス・ユウカ「!!!」
シドー「どうした?仲間を気にしていては本気をだせまい?」
ユウカ「最低だよ…あなた!そんな事はさせない!」
ラミス「性根から腐ってやがる!クリフト!チャモロ!自分の身は自分で守れるか!?」
クリフト「俺達の事は気にするな!俺は元僧侶だぞ!守りにゃ自信ある!」
チャモロ「足手まといにはなりません!かまわず全力で戦って!」
シドー「もう仲間を殺されたくないのだろう?そろそろお前の本気を見せてみろ。
この血肉と化した私のすべてを!もっと熱く、もっと楽しませてみろ!」
ラミス「くらうがいい大魔王。世界中の人々の幸せを背負うロトの勇者の真の力を!幾度も世界を平和に導いてきた常勝無敗の奥義を!
そして後悔するがいい。俺の仲間達を傷つけ、殺したことを!
ユウカ、クリフト、チャモロ、そして・・・・・・
ミラ、ばばあ、オルゴ、バルザック、この場に集ったすべての勇者達よ!そして、世界の平和を心から願う人々よ!俺に大魔王を倒す力を分けてくれ!」
ユウカ「そうか!ロトの勇者の力だわ!さあ二人とも精神を統一するのよ。」
クリフト「おう!」チャモロ「はい!」
ユウカ、クリフト、チャモロは精神統一をしている。
〜屋上〜
ばばあ「これは!?ルビスのペンダントが激しく反応しておる!これはロトの力じゃ!皆よ、精神統一するんじゃ!」
ミラ「うん、わかった!」
オルゴ、バルザック「おう・・!」
ばばあ、ミラ、オルゴ、バルザックは精神統一をしている。
シドーはラミスの背後に何かを見た。
シドー「なに!?これは一体・・・!?奴の背後に大勢の人間が見える!?」
城の外にて
しずか「ん?城の方角から、ただならぬ雰囲気を感じる」
D・エド「これは・・・そうか、ついに放つのだなラミス。あの技を・・・」
シドー「馬鹿め、どんな小細工を施そうとも、我が力の前には足元にも及ばぬ!
食らえ!高域メドローア!!」
手応えはあった、精神を集中している勇者2人に光の刃が走り大爆発を起こした。
城の屋上は熱と冷気が混在する砂埃が舞う
シドー「一瞬で砕けてしまったか。ふふん他愛のない、とんだ見掛け倒しだ。
さて滅ぼしてやるぞ、人間ども。今から念仏でも唱えておくんだな」
シドー(ゲントの技術に触れただけでこの力……
もしチャモロかD・エドを融合呪文で取り込み、ゲントの全てを手に入れたとき、私は完全なる存在となるだろう)
チャモロの死体を捜すシドー、しかし見つからない
シドー「はて、このあたりに居たはずだが、遠くに飛ばされてしまったか?」
シドーはそこでただならぬ殺気に気付く
「なに?!なんだこの感じは!!!!!!!」
しかし屋上では煙が充満していて、よくわからない
ばばあ「ルビスのペンダントが…!」
ばばあの掌で光を放っていたペンダントがいきなり砕け散った。
バルザック「不吉な…あいつらに何もなければいいが」
ばばあ「いや、いい知らせじゃ。とうとう最後の力まで目覚めたみたいだの」
オルゴ「ロトの勇者の力、か…」
ミラ「頑張って皆…そして無事に帰って来て…」
ルビス(ありがとう、おばあさん。これでくラミスは私の手から離れそうです)
ばばぁ「うん?」
バルザック「どうしたばばぁ」
ばばぁ「いや、なんか今の。空耳じゃろうか・・」
バルザック「?」
シドー幼少期〜
シドー「わあ、おじいちゃんなにこれ〜。」
クリムト「ふぉっふぉっふぉ、本当に元気が良いのう、これは天狗草の実じゃよ。
とってもおいしいんじゃ。食べてみんか?」
シドー「うん!食べる食べる!」
シドー「うわあ!!オサランパサラの味がする〜。もっと採っても良い?」
クリムト「おうおう。いくらでもあるからたくさんお食べ。」
シドー「わーいwお菓子の山だ〜〜。」
にわかに屋上の霧が晴れ始めた
シドー「貴様達は!」
そこに立っていたのは・・・・
ラミス「もちろん俺達だぜ!」
そこには伝説になりつつあるロトの勇者と天空の勇者達が立っていた。
ラミス「できたぜ・・・・・シドー、空を見てみな。」
シドーは煙の中ラミスの言いなりになるしかないので天を仰いだ。
シドー「!!!!!!!!!!!!!!!」
なんとそこには直径500メートルはあろう、巨大な勇者のいかずちの塊が浮かんでいた。
ラミス「ユウカ達、すまねえ。必死になって力を集めたらこんなにでかくしちまった。
お前らも巻き込んでしまうことを許してくれ。」
ユウカ「気にしないで!勇者の心はいつも一つよ!」
クリフト「俺達は伝説になるんだ!!」
チャモロ「ラミスさん!ロトの奥義で世界に平和を!」
シドー「貴様ら死が怖くないのか!やめろ!やめろーーーーーーっ!!」
ラミス「俺達は生きる!必ず生き続ける!世界中のみんなの恨みだ!食らえシドー!ミナデイーーン!!」
屋上の空にある馬鹿でかいミナデインは勇者達、仲間達、大魔王シドー、すべてを飲み込んでいく。
シドー「グギャアアアアアアアア!!!アア・・・・ア・・・・・ぁ・・・・・・ ・・・・・・・・」
ラミス「見たかシドー!俺達のミナデインを!このまま飲み込まれろ!!」
シドー「ぐわあああああ!」
ミナデインの塊はシドーを焼き尽くすかに見えた
しかし、真魔王はそれ以上の速さで回復をはじめる
ラミス「なに!?」
ユウカ「ラミス!躊躇っちゃ駄目!もっと押し込んで!私はどうでもいいから」
ラミス「おもいっきりやってるってば!」
シドー「グハ・・・グハアア・・・」
シドーは肉体の回復と同時に、更に大きな怪物に変化を始めた
超回復と超進化を瞬時に行う能力
これが数千年前、幻魔大戦時に全世界を震撼させた使途の持つゲントの力なのである【注
>>42】
ラミス「ちくしょう、ちくしょう・・・」
ユウカ「このままじゃ・・・」
*「(あなた達はまだ、爆風で仲間を巻き込む事を恐れ、本当の力を出していません)」
その時、2人の心に懐かしい声が響いた
ラミス「おまえは・・・」
ユウカ「D・エド?エドなの?」
D・エド(大丈夫です、私が残された最後の力で、クリフト、チャモト、そして城に残る多くの仲間達を別次元にテレポートさせました)
D・エド(さあ古来より蘇りし勇者達、力を思う存分解放させなさい!)
ラミス「そうか、サンキュー!最後まで迷惑かけちまったな」
ユウカ「ありがとうエド、そしてさようなら!」
2人はロトの剣、天空の剣をより高く掲げる
同時に爆音を上げた巨大な稲妻が迸る
ラミス「いくぞ、ユウカ!」
ユウカ「うん!」
2人は顔を見合わせ微笑んだ、
そして2人を中心に魔界を飲み込む大爆発が静かに始まった
大気は幾度も熱核融合を起こしながら大膨張し、熱を伝達していった
勇者達は自らの放った魔法に焼かれていく
ラミスの体は蒸発した
ユウカの体は蒸発した
そして死体となったファルチェの体も燃え上がり、一瞬で灰となった
必死に熱に耐えるシドーの体も崩れていく、
だが、この巨大なエネルギーと化した灼熱の空間の中に浮遊しながら
ゲントの体を持つシドーの体は新たな細胞を作り出していく
シドー「ウゴゴゴゴ・・・グゴ・・」
着実に素早く、更なる強い生物へと進化を遂げていく
シドー「馬鹿め、勇者は自滅したか、くっくっく、私は不死身だ、私は滅びぬ・・・・」
全身に満ちてくる生命の息吹を感じながら、シドーは勝ちを確信していた
熱に耐えうる甲殻のような外皮を復元した上で、脳、心臓、脊髄、内臓
次々と器官が出来上がり、肉体は完成に近付く
そして、新しく具わった眼球を見開きシドーは吠える
シドー「何が勇者だ!何が救世主だ!最後に生き残るのは私だ!この世を支配する王だ!」
しかし、まだ膨張を続けるミナデインの灼熱のプラズマの中、シドーの視界に最初に入ってきたのは、
浮遊しながら自分を見つめる美しい女性の姿であった
シドー「貴様は・・・!?」
*「シドーよ、諸悪の根源よ、幾千年も夢見た滅ぼしの歌よ、おまえも土に返る時が来たのだ」
シドー「精霊ルビス!」
シドー「なんだ?なぜここに精霊が?どういうつもりだ!」
ルビスに導かれるように剣が出現した、それは既に持ち主を失ったロトの剣、天空の剣
そしてそれを光球が包み眩い発光をはじめた
ルビス「剣に宿りし勇者の魂がおまえを貫く、裁きの業火に焼かれなさい!」
2つの剣は滑るように、弧を描きながら猛スピードでシドーに迫る
シドーの肉体はまだ上手く動かないようだ
シドー「うわー!やめろーーーーー!」
シドーは見た、剣をしっかりと握り跳躍してくるラミス、天空の羽を広げ飛翔するユウカの姿を
剣を振る被るロトの勇者、天空の勇者
シドー「いやだ!助けてくれ!死にたくない!俺はただ・・・!」
しかし2つの聖剣はシドーに突き立っていた、
シドー「グワアアアアア!!!!!!!!!!!!!」
断末魔と共にシドーの肉体は、融解をはじめた
それでもゲントの体は再生をはじめようとする、しかし体の根深く突き刺さった2つの剣が
外皮に切れ目を作り、熱気を遮断することが出来ずミナデインのエネルギーの進入を許す
やがてシドーは内部から凄い勢いで崩壊をはじめた
そして消滅した
ここはレイドック西の草原
そこに1人、年老いた男が立っていた
*「私の余命も3日というところかな・・・」
残された力を全て使い果たした、D・エドの成れの果てである
多人数を同時に次元移動するという荒業を敢行し、心身ともに消耗したエドは
美しき姿を失い急激に老け込んだ。
そして何の力も無い、1人の老人になってしまったのである。
D・エド「私はマスタードラゴン命を受けながら、勇者を救えなかった・・・、その罪だけを自分の生きた証とするか・・・」
D・エドは自分に罰を科し、数々の功績や故郷を捨て、名も無き人間として死ぬことを選んだ
重い足を引き摺りながら独りの老人が去った後、見渡す限りの高原を黄昏の陽が金色に染め上げる
その鮮やかな色さえもどこか寂しげに英雄の最後を見送った
二つの伝説の勇者の血はついに途絶えてしまった。
たが、悪の根は永遠に絶えることはない。
でも大丈夫。
その伝説を間近で見てきたクリフトとミラとチャモロがいるからだ。
それに、勇者は誰にでもなれる。
勇者とは打算無き勇気を持つ者のことである。
きっと再び育つであろう。
ラミスやユウカのような勇敢なる者達が。
ほんっっっっっっっっとにお疲れさん
盛り上がりも、世界樹編に負けず劣らずの最終章に相応しいものだし
最後鬱エンディングと思ったら(そういうのが好きな人がいるかもしれないが)、
上手く希望を持たせたので、個人的に凄く好きな終わり方だった
細部の矛盾を修正して本にしたいくらいだ
もう一度、書き手の皆さんお疲れさん
おわ、朝書いてから今見てみたら完結してる!
皆お疲れ様でした!完結出来てよかった!
あんなに過疎ったのにここまでこれて感無量です!
ここで一区切りとしてキャラ一新して新しく始めてもいいかも。
とりあえず、2chでここまで素晴らしい物を皆と作り上げる事が出来た事、
感謝したいと思います。ありがとうございました!
あとお願いがあるのですが、読み返したいので誰か1からの過去スレと雑談すれのdat下さい。
よろしくおねがいします。
お疲れ
最後はちょっとルビスにいい所持って行かれたなw死ぬ前はただの勘違い女だっただろ
なのに最後になっていきなり登場して、加護してたラミスを復活させるならまだしも
生前殺そうとしてたユウカも復活させてるのはちょっとなぁ
まぁでも最後は意外性の連続で先の読めない展開が続いて、半端な小説よりは面白かったっす
俺も過去ログのdat希望
確かにD・エドと連携をとって最後の役割を受け賜ったとかの説明があったほうが良かったかもしれないね
これは本家のドラクエをすでに超えてるよな
ここまで良く頑張ったな。
過疎りながらもよくぞここまで持ちこたえた。
最終章 覇王へと繋がる道 完結
これ書くの忘れてましたなw
最後ラミスとユウカって生き返ったんじゃくて、「剣に宿りし勇者の魂がおまえを貫く(ry
とかの文章から、 剣に宿った魂がラミスとユウカの幻影をシドーに見せたんだと俺は思う。
そこらへんは曖昧にしておくところがまた良いんだがw感動した。
魔界切っての寝業師(
>>5の魔界勢力図を参照)のゲマはまだ次元の狭間で潜んでいるから
次回作になんかの形で登場させたら面白いと思う。
9月18日から10日空いた時はもう駄目かと思っていたが完結できて本当に良かった。
お疲れーライス。
終わったか
何度もダメだと思ったがおまえらの根気に乾杯
492 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/10/26(金) 13:06:39 ID:dVeCYYDN0
2人とも殺さなくても
死をも恐れぬ勇敢さ。
そこにある感動さ!
感動で悩める人々を救わなきゃ。
とりあえずはdat落ち職人を待とう。
datつか専用ブラ(Live2ch)のログなら持ってるんだけどね
次作は全く新しい物語にDRAGONQUEST〜ラミスの大冒険〜のキャラが
何気なく出てくるのがドラクエらしいと思うな。
ちょっと待ってね、学校のPCにあるので月曜には上げるわ
>>496 続編書くんかいな
重要キャラは殆ど死んだり再起不能になったりしてんのに
500 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/10/28(日) 14:17:02 ID:nXauXPWD0
とりあえずdat落ち職人も出現し、500もきったという事で
新しいストーリーに入りましょうか。
500からと中途なので、次にスレを建てる時とかはpart4でいきまちょう。
第1章〜旅立ち〜
ここは一番近くの町からでもかなり遠い、山奥の村ピースタード。
そこには一人の少年レム(10歳)とその母ミーアが質素ながらも幸せに村で暮らしていた。
505 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/10/29(月) 01:13:08 ID:U8WjB5Sa0
ミーア「もう人いないから、続けるの無理だよ」
レム「なんか言ったか?かあちゃん」
ミーア「人間、引き際ってのが大事なんだよねぇ」
レム「引き際か・・・確かにそれは必要かもしれないね。
でも俺は母さんを守るために強くなるよ。父さんが戻ってくるまで・・・。」
それに優しい笑顔でミーアは答える。
ミーア「レム・・。ええ、私も頑張るわ。(私も希望を捨てずに頑張らなくちゃね・・・。)」
レムの父レムルスはレムが幼い頃にどこかへ旅立って以来消息不明になった。
だが、長い年月が流れた今でもレムは必ず父が帰ってくると信じている。
村人の間では既に死んでしまっているのだという噂が絶えない。
それでもレムは最後に旅立った父のあの言葉を信じ一生懸命生きている。
レム幼年期〜
レム「お父さん・・・!僕も行く〜!僕も一緒に行きたい〜!!うわーーん・・・!!」
レムルス「泣くな!!」
レムルスは強い口調で言った後、優しく勇ましい顔でレムに説く。
レムルス「レム、私は今から大切な旅に出なければならん。お前まで来てしまったら母さんは誰が守るんだ?
レム「あ・・・」
レムルス「私が留守の間ははお前が母さんを守るんだ。頼んだぞ、レム。私はいずれ必ず帰る。
だからそれまでお前が母さんを守るんだ、わかったなレム。」
レム「うん、僕、お母さんを守る・・!」
レムルス「いい目だ・・。その意気だぞレム。」
レム(10歳)「きっと父さんは帰ってくるんだ・・!きっと・・・!」
私はドラッグを決められ妊娠し中絶し死んだ、スイーツ(苦笑)
母さんはなるべく父さんの事を話題に出さないようにしてるけど、
父さんがいつ帰ってきてもいいように、父さんが好きだった激辛うどんを毎日作ってるんだ
ロト「俺の剣ってなんであんなところにあるんだぜ?」
竜王が隠してたらしいぜ
511 :
雑談:2007/10/29(月) 08:42:42 ID:D+8LSljE0
続けるつもりかw
無理だろ、日頃3人くらいでやっと回してたのに
最終回フラグが立てば、少しは活気立ったけど
また最初から退屈なキャラ作りに戻るわけだから、モチベーションは限りなく低くね?
やめる時は、このスレが落ちた時
一人でもいる限りこのスレは続く
そしてレムは父を待ち続けて16歳の誕生日を迎えた。
レム「母さん、父さんはもう死んじゃったのかな・・」
ミーア「・・・・」 長い沈黙が過ぎ、
レムは口を開いた。
レム「母さん、俺父さんを探す旅に出ようと思うんだ。」
ミーア「・・!やっぱり血は争えないわね・・いつかそう言うだろうなって思っていたのよ。
良いわよ、行ってきなさい。
でもちゃんと村長さんに許しをもらってから行くのよ。」
レム「うん、ありがとう!俺必ず父さんを見つけ出すよ!でも母さん一人で大丈夫?」 ミーア「心配なんてしないの。
いざとなったら村の人たちが面倒をみてくれるわよ。」
レム「うん、確かにそうだね。」
そして夜が明けた。
ファファファファ
ファファファー。
514 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/10/29(月) 15:09:00 ID:GzdgjL/VO
晒しあげ
515 :
雑談:2007/10/29(月) 15:19:33 ID:3BE2vDzm0
まだ続いてたのね
初代から2スレ目半分くらいまで参加してたが
そこらでネタと気力が尽きてしまった
これからはROM専として楽しみにしてるので頑張ってくれ
とチラ裏
レムは少し遅い朝食をとっていた
陽は既に高く昇り室内を照らしている
子供達「わあああああ」
深まる秋の風が近所の子供達の遊び声を運んでくる
女子A「ねえねえ、聖勇士ごっこしようよ!」
男子B「いいよ!俺ラミスな!ギガスラッシュ!ずどーん!」
女子A「じゃあ私ユウカ!ファルチェもいいけどさ」
男子C「あー、ずるい!ラミスは俺だよ」
男子D「そうだよ、いっつもケンちゃんラミスじゃん。俺も勇者やりたいよ」
男子B「だってこれロトの剣だもん、俺ぜってーラミス、おまえクリフトな」
男子C「よーし、いいよ。『光の矢よ弾けよ、メドローア!』ばしゅうう!」
男子B「真空斬り!!とうっ!」
女子A「負けないよ!アバンストラッシュ!」
男子D「じゃあ俺ハッサンやる!がおー!」
最果ての島、ムオルより伝わる聖勇士伝という神話がある
勇者2人と3人の仲間を中心に展開する冒険活劇で、
この村でも子供から大人まで知らぬものはいない
レムも子供の頃は勇者に憧れ、夢中になって聖勇士の登場人物に扮し遊んだものだ
この物語は、魔界に乗り込んだ勇者達と大魔王シドーとの壮絶な戦いで幕を閉じる。
今でも魔界のどこかに、ロトの剣、天空の剣、そして女剣士ファルチェの残した大悪魔の剣が、
仕えるべき主を求め眠り続けていると、物語の最後に結んであった。
レム「ロトの剣か、ほんとうにそんな凄い剣があればいいな・・・」
村の人間は勿論のこと、レムはまだ天空界や魔界が本当に存在する事を知らない、
聖勇士伝はあくまで神話。つまり創作物として伝えられているのだから。
俺の名前は、永井 涼太―――。
東京に住む21歳の大学生だ。
いつものように、平凡な一日を過ごし、帰りに友達とカラオケへ行った帰り道に、それは起きた・・・。
友達と別れた後、駅の方に歩き出したその時のことだった。
ダン!
後ろから何者かに殴られ、俺はそのままアスファルトに倒れこんだ。
意識が朦朧としていく・・・
気がついたら、ここは俺の知らない街だった。
北朝鮮ではないらしい。一体此処は何処?
一体俺はどうなるんだ?
DRAGON QUEST ] 〜ロスト・マイ・ハート〜
ニダ子「ようこそ、こちらの世界に」
最新型ニダ美「さってと、出かける準備をするニダ〜」
北朝鮮では軍事用として人造人間ニダ美を造り上げていた。
ニダ美とはある国で主のために働き命を落とした悲劇の人として伝わる話から
とられた名前だそうだ…
場面変わってピースタード。
レム「村長に旅に出る報告にいかなきゃ…」
村を駆けるレム。村長の家は村の広場を抜けた先、ささやかな林の中にあった。林に入ってレムは何かにつまづき転んでしまった。
レム「いてて…って何だこれ?鞄に機械に…見たことないものばかりだ」
足をひっかけた鞄をあさっているとその先からうめき声がする。
*「うう…」
レム「!大変だ!人が倒れてる!お兄さん!大丈夫!?」
*「ここは…?さっきまで街にいたのに…ここ林か?」
レム「町ってダブロスの町から来たの?確かにおしゃれな服着てるし」
*「ダブロス?なんだそりゃ?俺は札幌生まれの札幌育ち、どさんこだぜ」
レム「ドサンコって町から来たんだ?とりあえず家においでよ。えーと名前は?」
*「俺は涼太…永井涼太だ」
リョウタ「なんだこのド田舎は。文明の欠片もないじゃないか、ペンギン村かよ」
レム「なにそれ」
リョウタ「まあいい、夜からバイトなんで、とりあえず帰らなきゃ」
レム「だからなんなの、さっきから何いってるか分かんないんだけど」
リョウタ「言葉が通じるって事はここは日本だろ?」
レム「ニッポン?うーん、聞いた事ないな」
リョウタ「・・・・はて?状況が飲み込めない、そもそもなぜ俺はここにいるのだ」
レム「どうやってこの村に来たの?途中に舟に乗った?それともずっと歩いて来た?」
リョウタ「いやいや、そういう問題じゃないぞ。目が覚めたらココにいたんだ」
レム「誰かに連れてこられた可能性が高いね」
リョウタ「そうだ!誰かに殴られたんだ、そして意識が遠くなって目が覚めたらここに・・・」
レム「うーん・・・何か陰謀めいたものを感じるね」
>>515 2スレめ半分っていうとマルチェロ編か
あのへんがターニングポイントだな、なぜか急激に書き込み数減ったし
クリフトが主役で、勇者が簡単に捕まったりしたので人が離れるんじゃないかと嫌な予感はしてたが
まさかあそこまで過疎るとは
レム「よくわかんないけど今急いでるんだ。俺の家に行っててよ」
涼太「しゃあないか。どこにあるんだ?」
レム「ここから東に1キロくらい歩くと赤い屋根の家が」
涼太「いや、遠い。お前はどこに行くんだ?」
レム「俺はすぐそこの村長の家に行くんだ」
涼太「よし、俺もそっちについていく。てか俺の荷物はどこいったんだ?」
レム「あっコレ?」
涼太「おお!バイト先に連絡入れとくわ!………圏外だ…マジでどこの田舎だよ」
その時であった
((ガサガサ))
亮太「なんだ?」
*「シャーッ」
スライムが現れた
レム「あっ、あぶない!後ろに下がってて」
レムは持っていた檜の棒を構えると一歩前に出た
亮太「・・・・うそ・・・、ドッドラクエのスライム?・・・なんで・・・?」
レム「ほらほら、下がって、噛まれると痛いよ」
ようやく、この世界はどこなのか少し分かりかけてきた亮太なのであった
レム「はっ!」
レムはスライムに檜の棒を突き刺した。
レム「数が多過ぎる。君に何匹か預けるぞ。」
亮太「え・・?!俺も戦うのか!?」
しかしレムは聞いていない。
レム「だぁっ!」
レムはスライムを数匹まとめて串刺しにした。
亮太「く・・。こうなったらやけだ!
駄目でもともとやってやるぜ!」
一匹のスライムが亮太に襲いかかる。
リョータ「おっしゃ!」
リョータは素手で殴りかかった
リョータの右フック!
しかしスライムはヒラリと交わした
リョータ「思ったよりはえーぞ、ゲームのようなザコじゃねえのかよ」
スライム「ムキー!」
スライムの攻撃!
スライムは角(頭の上のとんがった所)で襲い掛かった
<グサアア!>
角がリョータの腹に直撃、痛恨の一撃!
リョータ「ギャアアア」
リョータに12ポイントのダメージ
リョータは気絶してしまった
レム「いけない!」
レムはリョータを抱え上げ村長の家へ逃げ出した。
レムは村長の家へ猛ダッシュし扉を閉めた。バタン!
レム「はあっ・・!はあっ・・!」
村長「!お前はレムではないか。・・!その子はかなり傷を負っているようじゃ、早く手当を!」
亮太は傷の手当を受け村長のベッドで眠っている。
レム「村長の家にくる道でこの人と会ったんです。
どうやら迷い猫のようでとりあえず村長の家に一緒に行くと。
その途中、たくさんのスライムに出逢ってしまって・・」
村長「スライムにここまで傷つけられたと言うのか・・!?なんとか弱い青年じゃろうか・・」
村長「・・してレムよ。一体なんの用事でワシの家に来たんじゃ?」
レム「あ、そうでした。実は・・」
村長「そうか、父を探す旅に出るか。」
レム「チチといっても乳でござる」
村長「レムよ、お前は巨乳派か?それとも美乳派か?」
レム「美巨乳派です」
村長「こやつめ、なかなか言いよるわい。フォッフォッフォッフォ」
ピースタードは今日も平和だった
532 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/10/31(水) 09:26:32 ID:lb4wxJOB0
二人が談笑する傍らで、涼太は静かに息を引き取っていた
村長「腹を貫かれては生きれまい。」
レム「それでは村長、美巨乳を探す旅へ行ってきます。」
村長「うむ、気を付けてな。これを持っていけ」
レムは1万ゴールドと薬草を10個もらた
レム「まりがとうございマミタス。」
こうしてレムは世界で一番の美巨乳を探す旅へたった。
それが世界平和へ繋がる道と信じて・・
どんだけw
船着場でダブロス行きの船を待ちながらレムは考えた
「・・・?はて、美巨乳探す他に何か大切な目的があったような気がする・・・」
レム「まあ、いっか。忘れるような目的だ。
大した目的じゃ無かったんだろう。」
ということで丁度舟が来たので乗る事にした
潮風が気持ちいい
レム「よく考えたら、村の外に出るのはじめてだ!母ちゃん待っててくんろ、オラ都会で一旗上げてみせるだ!」
既に美巨乳を探す目的も忘れているレムなのでした
村長「そろそろレムが旅立った頃かの。村一番の秀才が居なくなるとわしも暇じゃ」
涼太の為の墓を作るため穴をほる村長。手伝いをするモモンジャがつぶやく。
*「この男ももう少し若ければパーティにはいれたのに、もったいないモジャ」村長「レムの話では異国から来たらしい。もしかすると同じような奴がおるかもな」
穴に涼太の亡骸を埋めると墓石を置き、涼太の荷物とささやかな花輪を置いた。
そうして二人が去ったあと、涼太の荷物から音楽が流れ出した。どうやら携帯からだ。
画面には番号の羅列とともにある名前が表示されていた。
『みっちゃん』…と。
暇なので船首の近くで一人タイタニックごっこをしてたら、水平線の向こうに陸地が見えた
レム「あれが大都市ダブロスか、まずはあそこで名を売って頼りになる仲間を集めるぞ」
船を降りまず向かったのは酒場だ。新しい街といえば酒場と決まっている。
レム「うっ酒くさい…我慢だ我慢。マスターはどこかな?」
レム「俺もそろそろ16歳か・・。大人の男として酒ぐらい飲める様にならないと・・」
マスター「お、旅人さんかい。どうだい?俺の自慢の作、デストロイヤームーンサルトは?」
レム「実は初めての酒なんだ。アルコール度数は低めで頼む」
マスター「ほお、デビュー作が俺の酒とはあんちゃん運がいいねえ!待ってな。今作るからよ!」
マスターは華麗なジャグリングボトルで小さなグラスに
素早く数種類の酒を入れていく。
マスター「はいよ!名づけて!!
〜デストロイヤームーンサルト初心者デビューの幕開け〜 だ!!」
レム「良いものを見せてもらった。頂こう。(ごくごく・・)」
レム「ウギャアアアアアアアアアア!!!」
アルコール度数は低いものの多量の唐辛子が入っていた
デストロイヤーとは呼んで名の如く、まさに口を破壊するカクテルだったのだ
レムはもんどりうってムーンサルトを描きながら倒れた
マスター「美しい・・・・飲み手のリアクションを持って、私のスペシャルカクテルは完成する!」
マスターは満足気な表情を浮かべている
543 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/01(木) 13:11:00 ID:zV1J2M3qO
※「ァ!お父さん!また酒童貞さんにいたずらして〜〜!」
レム「から・・かか・・からら・・あが・」
レムはあまりの辛さに悶絶している。
マスター「おっと、ちょっと唐辛子を多くし過ぎたかな。」
※「待ってて旅人さん、今私の家に!」
レムは口から煙を出している
マスターのいたいけないたずらでレムは急性心不全になり倒れてしまった。
マスターの娘に助けられ、今は部屋で安静に寝かされている。
・・・・そしてレムは目を覚ました。
レム「ゥゥ・・はっ・・!ここは・・!?そうか・・マスターの酒で倒れて・・あの女の子に助けられたんだ・・」
すると部屋の扉の外から声が聞こえる。
*「あの人大丈夫かしら?ずっと寝込んでるけど・・」
マスター「なあに、あんなことでくたばったら男がすたるってもんさ」
*「お父さんのせいでしょ!もう!」
マスター「わりいわりい、そうだった、そうだった」
そんなやりとりを部屋のドア越しに聞くレム。
レム(どうしよう・・・何か部屋から出ずらいなあ・・うう・・)
レムはなぜか少し緊張してしまい、なかなか部屋から出られない。
マスター「おまえ僧侶の修行してるんだろ、キアリーかけてやれよ」
*「まだ見習いだから無理だよ、あの呪文結構レベル高いんだよ」
マスター「じゃあどおするんだよ」
*「お父さん!どうするか決めずにそんな酒飲ましたの?」
レム「なんだか、女の子の声がするぞ」
バタバタバタ、ガタン(誰かが来たらしい)
店番「てえへんだ!マスター!」
*「どうしたの?」
マスター「なんだよ、おまえ店どうしたんだ?」
店番「ああ、マァムお嬢さんいるのか、丁度いい来てくれ!」
マァム「だからどうしたの?」
店番「店が盗賊集団に占拠されちゃったんだよ。他のお客さんに迷惑だから、出て行ってくれなんて言ったら暴れだしそうで」
マァム「わかったすぐ行くよ」
マスター「ほんっとに、おまえは店番の一つもできないのか」
マァム「お父さんは来ても怪我するだけでしょ、変なお酒飲ませちゃった男の子の看病でもしてなさい」
マスター「あ・・・ああ」
ドタドタドタ(マスターを残して2人が走り去って行ったらしい)
マスター「あいつは僧侶の修行してるのに、腕っ節だけはいつまでたっても武道家顔負けだな・・・」
隣の部屋では
レム「・・・マァムっていうのか」
どうにか回復した俺は、早速旅立つ事にした
父さんを探すのに辛い旅になるだろう、心強い仲間を一刻も早く探さなければならないのだ
マスター「待ちな!旅人さん。出発する前に公園に居る阿部に会って来な。
きっとあんたの力になってくれるだろうぜ」
マスターに阿倍の情報を聞いたので、公園に行こうと思ったが
その前にマァムたんに別れの挨拶に行く事にした
店のドアを開ける(カランコロン)
マァム「あら、いらっしゃい。もう大丈夫なの?」
レム「うん、もう平気さ」
ちょっと談笑した後、日が暮れる前に公演へ行く事にした
本当はもっと話していたかったんだけど
552 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/01(木) 23:28:41 ID:qbLzCGbU0
童貞日記かw
レム「確かマァムさんのお父さんが言うにはここに阿部って人がいるはずなんだけど・・」
マァム「あの人がこの公園に!?阿部さんって言う人はジパングっていう国の王だった人の名ね。
先月辞任しちゃったらしいけど・・。お父さんは酔っ払ってたのよ。ごめんなさい。」
時の夕暮れが公園を深紅色へと染め上げていく。グラデーションは申し分ない。
マァム「ところでレムさんの旅の目的は何?」
レム「実は・・・・」 レムは旅立ちの劫火のよりしろを事細かにマァムに説明した。
マァム「なるほどね・・お父さんを探す旅か・・・。私達、似たもの同士ね」
レム「え・・・・・・・!?」
マァム「実は私もお母さんを小さい頃に亡くしてるのよ。だからレムさんの気持ちが痛いほどわかるわ」
レム「そっか・・・マァムさんも母さんを・・」
マァムはおもむろに立ち上がった。レム(ビクッ!!)
マァム「・・・・・・・・決めた!・・・私もレムさんの旅を手伝うわ!」
レム「え!?ェ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!?」
そして・・・・・・・・・・・・・
マスター「エエエエえらい!!!感動した!君の父上への愛情は関越に逸しがたいものがある!」
マァムを是非連れていってやってくれ!君を半死させてしまったせめてもの報いだ」
レム「でもなあ・・・」
マスター「レム君、あきらめたまえ。この子は一度言ったらそれを天地が裂けても曲げない子なんだ」
マァム「お父さんわかってるゥ!そうよレムさん、あなたを手伝いたいの!
足手まといにはならないわ。回復呪文だって少しは使えるんだから!」
レム「そうかい・・・?そこまで言ってくれるなら・・・父さんを探す旅の手伝いをお願いしようかな・・」
マァム「ありがとうレムさん、きっと役に立って見せるわ!
今日から私達は仲間よ。よろしくね、レム。」
レム「う、うん。よろしく、マァム。」
暫くこれからの事について話した
マァム「そう、仲間を探してるのね」
レム「うん、厳しい旅になると思うんであと2〜3人は欲しいんだけど」
マァム「傭兵を雇うお金はあるの?」
レム「いや雇うとかじゃなく、一緒に来てくれたりしないかな・・・」
マァム「それは甘いと思うな、死ぬかもしれない旅に付いていくもの好きが簡単にいるもんですか」
レム「・・・うん」
マァム「私はもの好きだけどねw」
レム「マァムさん・・」
マァム「マァムでいいよ」
暫く考えたマァムは腰を上げて言った
マァム「そうだ、あなたが強い剣士として名前を売ればいいんじゃないの。名前が世間に知れ渡ったら一緒に付いて行こうって人が現れるかも」
レム「名前?」
マァム「うん、今隣の国のエンドールで天下一武道会っていう格闘大会やってるの。そこで優勝したら有名になれるよ」
レム「でもそんなこと・・・」
マァム「あなたの名前が知れ渡ったら、探してるお父さんの耳に入るかも知れないでしょ?」
レム「いや、そうじゃなくて、優勝する自信ないよ・・・」
マァム「大丈夫、私が特訓してあげるよ、そうと決まれば明日エンドールに発つから今日は早く休んでね、おやすみ」
マァムは部屋を出て行った
レム「決めたなんて一言も言ってないのに・・・強引な人だな・・・。それに僕勇者でもないし、優勝なんかできるわけないのに・・・」
不安な気持ちを抱えながら床に就くレムだった
次の日
「マァム、やっぱり僕ダーマで勇者に転職するのが先だと思うんだ」
レム「しかも父さんより大切な事を忘れていた、それは美巨乳」
557 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/02(金) 11:25:12 ID:Hac112BO0
マァム「そう、残念ね。じゃあ一人で探せば?さようなら」
レムはマァムと別れて一人旅を再開した
レム「ごめんマァム、君をこんな危険な旅に巻き込みたくなかったんだ」
レム「男は男同士うほっパーティで行くに限るぜ・・ちょっと気持ち悪いがな。」
レム「とりあえず天下一武道会で優勝し、父と乳の情報を仕入れよう!」
ビッ!!
レムはエンドールに着いた。
レム「ここか・・」
兵士「天下一武道会の申込者であるか?」
レム「ええ、そうです。受付はどこでありますか?」
兵士「この紙に名前を書いてたもれ」
レム「ほい。」
兵士「大会は5日後9時開催でござる」
レム「はい。それでは!!」ビッ!
レム「5日後か・・5日でできるだけ力をつけないと!」
*「あの大会は強豪ぞろいですよ。生半可な力では1回戦も勝ち抜けません。」
レム「!?あなたは?」
*「こんにちは、私はアバンと言います。レム君、君を一目見て確信しました。
君には素質があると・・・大会までの5日間、私の修行を受けてみてはどうです?下手に自己流でやるよりも私に修行を受けた方が効率が良いと思いますが・・」
レム「ん〜・・確かに俺は修行の仕方なんて何も知らないし・・・・呪文も技も使えない・・・・わかった!あなたにこの5日間を預けてみるよ」
アバン「フッフッフッフ。子供は素直が一番ですよ。私の言ったことをしっかりとマスターできれば必ず優勝できます。」
レム「本当!?」
アバン「・・・・・ただし!地獄のような特訓ですから覚悟しておいて下さいね〜〜」
レム(ガクガクぶるぶる・・・)
しかしアバンというのは嘘で、そいつはアバンを騙るアバソという詐欺師なのであった
訓練するふりをしてレムの所持金1万ゴールドを受講料として奪い取るのが目的であった
アバン本人は遥か昔にユウカという天空の勇者にアバンストラッシュを教えた事で有名だが
もし今生きていたら齢300歳を越える老人になっているので、
まず死んでいると見ていいだろう
いや、アバンはきっと生きているだろう・・
そう、生きているに違いない。きっと、きっときっ〜と〜。
アバンと名乗る男に1万円をわたしたレムは次の日、練習時間の朝9時に指定された場所に行った
レム「よし受講料1万円も払ったから、しっかり指導してもらって強くなって元を取るぞ!」
しかし、約束した時間にその男は来なかった
レム「ま、まあ先生も遅刻する事はあるかな・・・」
しかし、何時間たっても男は来なかった
レム「も、もしかして朝9時じゃなく、夜9時だったかな・・・」
しかし、夜の9時を過ぎ、日が開けても男は来なかった
レム「これは・・・もしや・・・」
次の日、朝日に照らされながらレムは思った
レム「だ、騙された???」
そう思った時、レムは所持金僅かの宿泊もできず食事もできない乞食同然になっていた・・・
天下一武道会まであと3日、1回戦を突破すれば少しのファイトマネーは貰えるらしい
それまで空腹に耐え独学で練習し、そして勝たなければいけないくなった
どうするレム?
天下一武道会なのに武器を使っていいの?
「おや、貴方は確か武道会の出場者ではありませんかな?エントリー時に見かけましたが。」
声の方に振り向くと、そこには身長180cmは超える男が立っていた。左手にはドラゴンのモチーフの付いた杖を握り・・・。
黒いとんがり帽子に濃紺のマントに身を包んだ彼は、年齢23〜4位か。
帽子の広い鍔と少し長めの前髪で顔は隠れ気味だが、端正な美男子であることは見て取れた。
「どうやら貴方も騙されたようですね。近年武道会出場者を狙った詐欺が横行しているのですよ。」
「貴方『も』?ということは・・・」レムの鋭い突っ込みに男は慌てて言葉を遮る。
「ちょっと!一緒にしないで下さいよ。こう見えても私は『格闘王』と呼ばれた男なんですからね。
ほんの数日前までは・・・」
男の名前は蒼龍。前回の武道会優勝者と同じ名前だ。実際に本人を見た訳ではないが、名前だけは風の噂で知っている。
エンドールのみならず世界各地大小の武術大会で優勝を総嘗めして来た強者。
その伝説の武闘家が今、自分の目の前にいる。
しかし、その風貌からは幾多の死闘を潜り抜けて来た様は伺い知れない。
まず服装。道着でないどころか、何処から見ても魔道士だ。そして体型。
長身で引き締まった身体ではあるが、格闘家としてはあまりにも細過ぎる。
とにかく何もかもが胡散臭く、とても彼の話を信じる気にはなれない。
(二人目の詐欺師かよ・・・)
落胆と辟易の色で顔を染めたレムを意に介することもなく彼は続けた。
「貴方さえ良ければ今すぐにでも格闘の基礎から教えますよ。勿論お代は頂きません。」
穏やかに笑みを湛えて話す青年の表情が次の瞬間真剣な面持ちに変わる。
「但し、武道会終了後、手伝ってもらいたいことがあります。」
いや全然いいっすよ、1レスに固めれる量だし
どんどんお願いします
盛り上がってきて先が楽しみです
次からまとめてもらえば
「ただより安いものは無し」
この言葉をレムは思い知ることになる。
こうしてあと3日で蒼龍・アスカ・ラングレーこと蒼龍に稽古をつけてもらうことになったお。
蒼龍「まずは体躯の修行、すなわち大気と海流に逆らう技術を身に付ける事だ」
蒼龍は太い丸太を持ってきた。レム(あの細腕で・・・!なんて怪力だ!?)
蒼龍「さあ、これを思い切り叩き割ってみろ、話はそれからだ。」
レム「まじなんすかよぉ(^ω^;)」蒼龍「まじなんすよぉ(^ω^;)」
レムは思い切り丸太を思い切り殴った。 が、丸太はびくともしない。逆にレムの腕は骨折してしまった。。
レム「ギャあああああああ!!いでえ・・・!痛すなぁ(;^ω^)痛すよぉ(^ω^;)」
蒼龍「良い一覚悟だ・・・ホイミ!(ポわ・・・)」 レム「こ・・これは・・・!?ホイミ!?」
蒼龍「お前の一撃にすべてを垣間見た。お前に今最も足りないものは一つ。
それは闘気を操る力だ!ほれ、闘気を操ればお前と同等の力でもほれ・・ 」
蒼龍は指一本で丸太を突いた。
レム「指一本で丸太が真っ二つに・・・・・・!?」
蒼龍「闘気を操る修行に入る!私が今から君に攻撃する。それをかわしたり受け止めたりしろ、それだけで良い。」
レム「まっじすかよぉ(^ω^;)あんな丸太を指一本で叩き割る相手に・・・!?そりゃあ無いじゃないっすかよぉ(^ω^;)」
蒼龍「行くぞ・・!」 レムは蒼龍のパンチをぎりぎりのところで避ける。しかし・・・!!
レム「ごはっ・・・・・!!」
蒼龍の双頭のパンチは素早い2連撃。その強大なパンチがレムのみぞおちに食い込んだ。
の後、後方に吹き飛ばされた。
レム「ぐはぷっ・・・・・・!がはっ・・!!」
レムは吐血した。レム(内臓に傷がついた・・!?)
蒼龍はレムに歩み寄る。レム(こ・・ここ・・・殺される・・!?)
蒼龍「ホイミ!」レムの傷が回復した。
レム「ェ・・・!?」蒼龍「続きだ・・!はあっ・・!!」
レムは蒼龍のパンチを紙一重で避ける。
レム「嫌だーーー誰か助けてーーーーー!!」
レム「ごめんなさい、でも僕、騙されたばっかりで、人を信じられなくなってるんですが」
*「ふむ、何があったかは聞きませんが、ではかかって来なさい、体で分からせてあげましょう」
レム「え・・・そ、そんな」
といいつつもレムは服を脱ぎ始めた
*「なんで脱ぐんだよ!」
レム「いや、体で教えてくれるって・・・やさしくしてね(ポッ)」
*「・・・こいつは何かとんでもない勘違いをしている・・・・」
アルェーーーーー!
リロードしたのに直前に書き込まれていた
ということで570は無しでスマソ
蒼龍「思ったより手ごたえが無いな。レム、おまえは戦士ではないのか?」
レム「いえ、まだ職は決めてません」
蒼龍「なるほど、身装から戦士に見えたが特有の耐久性が低いと思った」
レム「そんな、戦士だなんて・・・僕は・・」
蒼龍「なんだって?」
レム「いえ何も・・・」
蒼龍「とりあえず基礎体力を鍛えてやる、それからでも職種選択は遅くあるまい」
レム「・・・はい」
勇者の血は途絶えてしまっている
どんなに実力があろうともその血筋を継いでいなければ勇者にはなれない事を確認しておきたい
蒼龍「まずは腹筋腕立て背筋大腸菌をそれぞれ1000回やるがよい。体が悲鳴を上げればあげるほど
自然闘気力は強くなる。さあ、やれ。」
レム「おっス!!・うい・・・!・・うに・・・・!ぐぎ・・・!・うにゅ・・・!・・はにゅ・・!」
レムは10回でばててしまった。
レム「ぐひーー・・・!!ぐひー・・・!!」
蒼龍「貴様の力はそんなものかーー!!」
レム「こなくそーーーーっ!」レムは腹筋を再度続ける。
蒼龍(その目、お前の親父にそっくりだ・・・・レムルスよ・・レムは良い子に育っておるぞよ・・)
レム「師匠、おなかすおいた」
蒼龍はレムの父レムルスとは昔世界を冒険した仲だった。
前線で戦う蒼龍を援護するレムルス、という戦法はパーティの要であり
二人は他の仲間達からも一目おかれる存在だった
蒼龍(すまないがレム、お前は勇者にはなれん…なぜなら)
レムの背中を見つめる懐かしさに目をうすめる蒼龍。
蒼龍(お前は…賢者の家系に生まれてしまったんだから…)
レムルスはかつての勇者達と共に戦ったクリフトという賢者の子孫であり
その才能は濃く受け継がれていた。レムも同様であろう。
しかし体術や剣術を身に付けることで新たな才能が開花する事もある。
それはまた先の話…ちなみにクリフトは女関係に悪い噂が伝えられており
正妻については直接の関係者しか知らず歴史には残っていない。
蒼龍(魔王軍に対抗するには伝説の賢者の血をなんとしても覚醒させねば・・!
レムルスよ・・レムは俺に任せてくれ・・!)
レム「ししょ〜う、おなかすいた〜ん。」
蒼龍「いいだろう・・ノルマ達成おめでとう。もう今日は夕食の支度をしよう。」
レム「やっふぉーい!オラもう腹ペコだ〜」
蒼龍「川の魚でも採りに行こう」
レム「オス!」
蒼龍達は川に着いた。
レム「ぁ・・あの・・釣竿は・・・!?」
蒼龍「そんなものねえよ・・頼るは自分の力のみ、それが山の掟だ!!」
レムは川へ飛び込んだ。ざぶ〜ん。
レム「へいや!ていやあ!ぜああ!・・・・・・全然捕まえらんないなあ・・」
レムは川からあがり驚愕の場面を見た。そこには既に数十匹の魚が置かれていた。
レム「・・・・・・・・・・・・・す!!!すごい!!!さすが師匠!!
いやあ、良かった良かった、これで今日の夕飯は安心っすねえ」
蒼龍『何を言うか、これは全部俺のものだ。自分のものは自分で採る、それが山で生きる上での掟だ・・・!」
レム「ちくしょオオオオーーーーーー・・・・・・・!!」
ちょっと頭をつかってみた
レムはおもむろにでっかい石を投げ込んだ
レム「どりゃあああー!」
蒼龍「?!何がはじまる事やら」
ザッパーン!
レム「おーし、これでなんとか・・・」
すると、あまりの大きい音に気絶した魚が浮いてきたのだ
レム「よーしよしよし、ゲットしますた!」
蒼龍「おーやるじゃないか、どれどれ、それはなんという魚だ、見せてみろ」
レム「えへへ、俺魚の種類分からないけど、なかなかデカいっすよね」
蒼龍「おお、これはヤマメの一種だな」(ひょいパク、ムシャムシャ)
レム「あ・・・・」
蒼龍はレムの取った魚をおもむろに掴むと生でボリボリ食べ始めた
蒼龍「うーん、美味美味」
レム「何するんですか!!!」
蒼龍「馬鹿者!これも修行の一つだ!泳いでいる魚を素手で掴めないで武道会に勝てると思うな!」
レム「はい・・・」
肩を落として、すごすごとレムは川のほうに歩いていった
蒼龍「やはり家系かな、悪知恵の働く所がレムルス、おまえとそっくりだ」
ようやく魚を取れるようになったレム次の日の朝、
レム「うんせうんせ、師匠帰ってくるまでスクワット10000回はキツいわ〜」
大会まであと2日と迫っていた
レム「あーしんど、100回やったけどめんどいから10000回やったことにしとくか」
そういって寝転んだ
蒼龍「おい、もう済んだのか?」
レム「はっ、しっ師匠!!いつの間に・・・立った今済んだとこです・・・」
蒼龍「・・・・まったくおまえという奴は、嘘が下手だな」
レム「すっ、すみません」
蒼龍「まあいい、後々苦労するのはおまえだ、それよりも1回戦の相手が決まったぞ」
レム「本当ですか!」
蒼龍「ああ、なかなか強敵だぞ、ジパングの武道家だ」
レム「ジバング、、聞いた事ある、島国ですよね」
蒼龍「ああ、独自の文明を持って栄えている国で、亜種ながら、なかなかの剣士が多い」
レム「するとやはり相手は剣士?」
蒼龍「いや軽量級の武道家だ」
レム「武道家の軽量級というと、攻撃が軽そうですね」
蒼龍「そのぶんスピードは中々のもんだ、昨日の魚取りの経験を生かせよ」
レム「はい!、それでその武道家の名前は?」
蒼龍「カメダという」
レム「変な名前っすねw」
蒼龍「ジパングで名を馳せる武道家だったが、ちょっとした不祥事を起こし、親共々国から追放された」
レム「犯罪者ですか?」
蒼龍「そういうわけじゃないんだが、反則、ラフファイトが行き過ぎてジパングでの活動が行えなくなったそうだ」
レム「ははぁ、たち悪そうだな・・・」
蒼龍「勝つためには手段を選ばない相手だ、あの手この手で汚い挑発もしてくるが、冷静に戦えよ」
レム「わかりました」
そのころ、エンドールでは、レムの事がやっぱり心配で付いてきたマァムが天下一武道会参加者に絡まれていた。
参加者「ぐぁぁぁぁ! こりゃあ肩の骨が折れちまったな。慰謝料、払ってもらおうか?」
マァム「ぶっかってきたのは貴方じゃない! それにその程度で骨が折れるわけ無いわ」
参加者「何だ? 払わないつもりか?だったらどうなるか……わかってるよな」
参加者は仲間を呼んだ! 参加者Aが現われた! 参加者Bが現われた!
マァム「クッ……(見たところ、全員参加者のようね。この前の盗賊集団とは体の鍛え方が違う。勝ち目が無い……)」
参加者「どうした? 今なら素直に慰謝料を払えば見逃してやるぜ?」
マァム「誰が払うもんですか!」
参加者「仕方ない、痛い目を見なきゃ分からないようだな。」
マァム(誰か……助けて!)
その時、どこからか声が聞こえてきた
*「や ら な い か といいたいが、俺は旧友に会わなきゃいけないので諦めてくれ。
女性相手に3対1とは良い男がする事ではない。 や め な い か」
581 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/03(土) 19:14:27 ID:ZBjnaODM0
参加者「や め な い よ」
突然の出現者を無視して参加者Aはマァムに詰め寄る
参加者A「ひっひっひ、姉ちゃんいい体してるじゃねえか、金払えねえなら体で稼いでもらうしかねえな」
マァム「やめて!さわらないで!」
マァムのビンタがメガヒット!参加者Aは2ポイントのダメージを受けた
参加者A「なんだ?効かねえなあ、気の強い女は好きだぜ、まずは俺っちといい事しねえか?稼げる体か試してやる」
参加者Aはいやらしい腰つきで下半身を擦り付けてくる
マァム「キャア!やめてよ!助けて、あっ・・・」
軽く触られただけで、ヘナヘナとその場にしゃがみ込むマァム
参加者A「くくく、益々気に入ったぜ、この程度で腰を抜かすとはウブだねえ」
参加者B「おい、早くやっちゃえよ。後がつかえてるんだよ」
参加者A「ヒヒヒ、焦るなって」
マァムは涙を流している
*「こらこら、いい加減にしないか!」
参加者A「けっ、まだいやがったか・・。おい、お前ら。俺がこの女を
やるからその間にそいつをやっちゃいな。」
参加者B、C「はいよ。」
*「フッ・・・愚かな・・」
参加者B「回し蹴り!!」参加者C「ハリケーンソバット!!」
二人の武闘家の凄まじい烈蹴拳が男に向かう!
*「うほっ・・・すごい攻撃だ!?」
なぞの男はその攻撃をすべて受けてしまった。
*「がはっ・・・!!ごはぷっ・・・!さすがに良い拳をしている・・!」
次の瞬間、倒れていたのは男ではなく、参加者A、Bだった。
参加者「一体何が起こったんだ?」
*「何をしたか、体で教えてやろう?くそみそ……」
参加者「くそみそ!?まさかお前は…ッ」
*「テクニック」
男は参加者とすれ違う
それだけで、十分だった。
参加者はゆっくりと地面へと崩れ落ちていった
*「さて、大丈夫かい?お嬢ちゃん。」
584 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/04(日) 09:51:02 ID:DZsZFVqI0
誰なのか気になる
面白いんだけど、どんな奴なのか想像がつかんので繋げられないw
マァム「ええ、大丈夫よ。助けてくれてありがとう。ところであなたは一体?」
*「名乗る程でもないさ。急いでるんでな、もう行かせてもらうぜ」
マァム「あ!ちょっと待っ……行っちゃった。誰だったんだろう?」
*(魔王軍はもう動き始めている……いそがないとな…)
既に天下一武道会は幕を開けていた。
一つのステージを使ったトーナメント勝ち抜き方式でもうすぐレムの番が迫っていた。
蒼龍「ここまで来たら自分の力を信じるしかない。一つだけアドバイスだ」
レム「はい!師匠!」
蒼龍「心・技・体!全ての力を使うんだ!」
レム「全ての…」
蒼龍「技と体は今までのトレーニングで備わったはず!残るは心!」
「勝ちへの執念!精神力!そして…呪文だ!」
レム「呪文!?俺はあまり強い呪文は知らないですよ?」
蒼龍「呪文の得意不得意はほぼ潜在的な魔力で決まる…お前には素質がある!」
レム「…はい!じゃあ行って来ます!」
蒼龍(そう、お前には伝説の賢者の血が流れている・・。
最後にはその力がお前の助けにになってくれるだろう。)
*「さあ〜て、第一回戦は〜っ!レム選手対カメダ選手!準備は良いですか〜・・
レディーーー・・・ファイトオッ!!」
カメダ「めっちゃ弱そうな奴や。速攻で終わらせたるで!」
カメダは特攻し、凄まじい速さの連打を浴びせる。
*「お〜っと!いきなりカメダ選手、凄まじい攻撃!これは決まってしまうかあ!!」
カメダ「ッシュッシュ!!しゅっシュ!!」
レム(なんて速さの拳だ・・・!こういう時は闘気の流れを読め!
見える・・見えるぞ・・!奴の闘気の流れが!拳がどこに向かってくるか・・!)
なんとレムはカメダの連打をすべて避けきった。
カメダ「なんやて・・・!?ワイの拳が・・!」
*「な、な、なんとレム選手、これをすべてかわしてしまいました〜!!」
レム「次はこっちの番だ!!」
レムはカメダに突進する。
カメダ「へっ・・あんな細腕のパンチワイにはきかん。防御してカウンターや!!」
レム(普通の拳じゃ相手は倒せない!師匠みたいに木の丸太を割るほどの闘気を拳に集中させるんだ!
まず体の闘気を高め、拳に意識を集中!一気に・・・叩き割る!!)
レム「だあああっ!!」
レムの拳打がカメダのガードに突き刺さる!!
カメダ「がはっ・・・・??!!(なんやて・・!!・・ワイのガードを貫いた!!?)」
カメダはバトルステージから吹っ飛んだ。
レム「できた・・!」
*「あわわわ・・・あ・・・ァ・・ァ・・はっ・・!レ、レム選手の強烈な一撃いいいいィッ!
カメダ選手はステージの外まで吹っ飛んで行ってしまいましたあっ!
今審判がカメダ選手の状態を確認しています。」
審判は腕をクロスして振った。
*「なんと!!亀田選手戦闘不能!!勝者はレム選手に決定しましたあっ!」
レムはふと足を止め、ずっと気になっていた質問を投げかける。
「・・・師匠は何故そんな魔法使いみたいな格好をしてるんですか?確かに強いし、武術を教えてもらっておいて悪いけど、
ちっとも武闘家に見えないや。おまけにホイミまで使えるし。」
呪文を使いこなす武闘家など初めて見た。
「そう言えばまだ話してなかったか・・・。それは、私は今は魔法使いだからだ。」
蒼龍はここに来る数日前、ダーマ神殿で転職したのだという。
回復呪文が使えるのは、彼は武闘家時代、とある寺院で修業を積んでいたため
格闘と併せて僧侶系の呪文も習得したからだと語る。いわゆるパラディンタイプの武闘家だったのだ。
転職後は全ての能力が半減すると聞いたことがあるが、それなのにあれほどの怪力と素早い身のこなし・・・
現役の頃はどれだけ強かったんだろう?想像するだけで気が遠くなる。レムは軽く身震いした。
そして、格闘王の称号を捨ててまで何故魔法使いに転職したのか・・・?
考えれば考えるほど謎が深まる師匠の素性に困惑する弟子の心中を察してか、蒼龍は言葉を足した。
「私が転職した理由か?それは武道会が終わったら話そう。さあ、今は目の前の戦いだけに集中するんだ!」
タッチの差で書き込まれてた・・・orz
>>589はナシか試合前の話ということでお願いします。
ごめんなさい・・・。
順番は(587→589→588)でお願いします。
亀田ザコかと思ったら、そこそこ男前でいいなw
優 勝
‖
━━━━━━━━決勝戦━━━━━━━━━
┃ ┃
━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━
┃ ┃ ┃ ┃
━━━━ ━━━━ ━━━━ ━━━━
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
━━ ━━ ━━ ━━ ━━ ━━ ━━ ━━
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
○ ×
レ カ
ム メ
ダ
ズレまくりだろw
優勝
│
┌─────決勝戦──────┐
│ │
┌───┴───┐ ┌───┴───┐
│ │ │ │
┌─┴─┐ ┌─┴─┐ ┌─┴─┐ ┌─┴─┐
┃ │ │ │ │ │ │ │
┏┻┐ ┌┴┐ ┌┴┐ ┌┴┐ ┌┴┐ ┌┴┐ ┌┴┐ ┌┴┐
┃ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │
┃ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │
○ ×
レ カ
ム メ
ダ
1回戦〜ラーマ対ゼクンドゥス
*「巨体のゼクンドゥス選手にラーマ選手はどう挑むのでしょうかーー!!」
ラーマ「お前は俺に勝てない。」
ゼクンドゥス「なんだと〜。けっ!ちびがっ!今に喋れなくしてやるぜ。」
ゼクンドゥス「必殺地球割りーーーーっ!」
ゼクンドゥスは巨体を活かしてラーマを足で踏み潰そうとする。
ラーマ「フッ・・・・」
その瞬間会場に閃光が走った。
観客が静まりかえったその直後、ゼクンドゥスは倒れていた。
ラーマ「終わりだ・・・。」
*「これはなんという事でしょうか・・・ゼクンドゥス選手が倒れて動きません。
一体何が起こったというのでしょうか!?」
ラーマ「俺の勝ちだ。そいつをはやく病院に送ってやれ。」
*「は・・はい〜・・。・・・という事でラーマ選手の一回戦突破がここに決まりましたーーーっ!」
〜観客席のレム〜
レム(つ・・強い・・!)
蒼龍「ともあれ、今回はよくやった。まさかここまで圧勝できるとは思っていなかったぞ」
レム「有難う御座います、師匠も出るんですよね?」
蒼龍「うむ、Bブロックの2回戦だ」
レム「すると僕と当たるのは決勝ですか」
蒼龍「そういう事は勝ち進んでから考えるものだ」
レム「そ、そうですね、僕の実力では決勝は無理か」
蒼龍「いや、それは私も同じだ」
レム「またまたー、師匠が負けるわけないじゃないですか〜」
蒼龍「いや今回はレベルが高い」
レム「そうなんですか・・・」
蒼龍「それに私は、優勝が目的ではない」
レム「どういう事ですか?」
蒼龍「何れわかるさ、大会後に貴様に手伝ってもらう仕事にも関連してくる【注:565】」
レム「・・・?」
蒼龍「まぁいい、私の試合も観戦しておくのだぞ、他者の戦いを見るのもいい実戦の学習になる」
レム「はい・・・(師匠は何かを隠しているみたいだ。。。)」
リロードしなくてごめんね
まぁでもその後の師匠との会話って事で繋がってると思う
優勝
│
┌───── 決勝戦──────┐
│ │
┌───┴───┐ ┌───┴───┐
│ │ │ │
┌─┴─┐ ┌─┴─┐ ┌─┴─┐ ┌─┴─┐
┃ ┃ │ │ │ │ │ │
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┃ ┃ ┃ ┃ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │
┃ ┃ ┃ ┃ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │
レ カ ゼ ラ ? ? ? ? ? ? 蒼 ? ? ? ? ?
ム メ ク │ 龍
ダ ン マ
ド
ス
他に参戦する可能性のあるキャラ
ヤマジュン? → 必殺技:くそみそテクニック (旧友(誰?)と会うらしい
>>580、とにかく強い)
参加者A → 必殺技:セクハラ (名前募集、ヤマジュンに遺恨ができたのでリベンジマッチとなって面白いかも)
参加者B → 必殺技:回し蹴り (名前募集)
参加者C → 必殺技:ハリケーンソバット (名前募集)
マァム → 必殺技:? (参加者Aにさえ全く歯が立たないので参戦は厳しいか)
602 :
感想:2007/11/04(日) 22:25:22 ID:RRok1e1s0
やっとレム編を全部見たが、いまいちキャラに個性が無いな
ラミスの時は破天荒なキャラで、話をグイグイ引っ張ったが
レムは優等生タイプで状況に流されやすく受身だ
そういう時は、個性ある脇役で固めれば問題は無いんだけど、今のところステレオタイプばっかりだし
ボケも突っ込み役にもなり、時には主役級の活躍をするクリフトやユウカには到底及ばない
ファルチェやミラのように大味な展開のフォロー役もいない
上から目線ですまないが、ここの愛読者としての率直な感想。
あと、分かってると思うけどレムを魅力ある主役にしたいばっかりに、
無理に性格変えるのは一番白けるパターンなんで気をつけてな
1回戦第3試合目〜
(参加者A)ギーコ対バリー(参加者B)
*「お・・?今何か届きました。次の試合についてのようです。
バリー棄権の為ギーコ選手の2回戦進出となりまーーッス!」
バリー「俺達くじ運ないなあ・・」
ギーコ「いや、これで傷を負わずに2回戦へ行けた。計算通りよ。」
バリー「なるほど、そういう考え方もあるのか〜」
1回戦第4試合目〜
ゲルググ対サクラ
ゲルググ「ゲヒゲヒゲヒ・・・・女が相手とはこりゃあ楽勝だぜ。けっけっけ」
サクラ「臭い・・・おじさん臭ーい。ちゃんとお風呂入ってるの〜?
いや〜・・肌も何か垢だらけって感じ・・」
ゲルググ「このアマ・・・!ちょっと痛い目に遭わないとわからないようだな。オオラァーーっ!!」
サクラ「近づかないで気持ち悪い!メラミー!!」
ゲルググ「のわあ!!き・・貴様あっ!あちちち!!消してクレーーー」
サクラ「いいわ消してあげる。水流呪文コーラルレイン!!」
水流を含んだ竜巻が巻き起こる。
ゲルググ「オボボボボ・・・!!?」
ゲルググは水を大量に飲み込んでしまった。
ゲルググ「ごほっ、ごほっ!で・・でめえ・・ゆるさねえーーーっ!!」
サクラ「気持ち悪いからこないでってばー!ヒャダルコー!!」
ゲルググは凍ってしまった。
*「これはすごい・・!呪文の波状攻撃に戦士のゲルググ選手、
まさに手も足も出ませんでしたーーーっ!勝者、サクラ選手ーーーっ!!」
1回戦Bブロック第1試合目〜
(参加者C)ビーノ対サーバン開始!
ビーノ「うへへへ、お前はどんな風にもがき苦しんでくれるかな、イッヒッヒッヒ。」
サーバン「・・・・・」
蒼龍「サーバンと言ったか・・あ奴、ただならぬ雰囲気をかもし出している。
相手はただではすまんな」
蒼龍「レムの次の相手はラーマか」
レム「そうなんですよ、攻撃が見えなかった、勝てそうにないです」
蒼龍「本当に見えなかったのか、神経を集中していたか?」
レム「ええ、しっかり観察してました」
蒼龍「なら弱点が分かったはずだが」
レム「いえ、さっきも言ったように見えな・・・」
蒼龍「それは先入観で相手が格上と思い込んでいるところに問題がある、
私が保証しよう、おまえとラーマの実力は同等だ」
レム「本当ですか?」
蒼龍「ああ、勝ち負けには持ち込める。だから今回は自分で作戦を練るんだ」
レム「そんな・・・」
蒼龍「よく記憶を掘り起こして考えろ、何度も考えれば長所と同時に短所も見つけられるはずだ
明日の第二回戦までイメージトレーニングに専念しろ」
レム「わかりました、師匠も一回戦頑張ってください」
蒼龍「ああ、午後からだな。私も今から試合に備えるので、おまえもラーマ対策を考えておれ」
レム「はい!」
そうして師匠はレムと別れ待機所の方に歩いていった
待機所にてウオーミングアップをしながらも蒼龍はレムの事を考える
蒼龍.oO(本当はラーマの実力はレムを遥かに上回る、だがマイナス思考が先行するレムには
自分に実力があると思い込ませるのが丁度いい。
頑張るのだレム、戦いの最中にラーマの弱点であるスタミナの無さを見抜けるか?
そして閃光を放ち相手の目を眩ませる事でスピードをより速くみせるという高等技術もだ。
相手を一瞬で見極める事が、実戦を生き抜くには最も必要な能力だ)
優勝
│
┌───── 決勝戦 ──────┐
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┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
レ カ ゼ ラ ギ バ ゲ サ ビ サ 蒼 ? ? ? ? ?
ム メ ク │ │ リ ル ク │ │ 龍
ダ ン マ コ │ グ ラ ノ バ
ド グ ン
ス
サーバン「・・・・ありがたい、私も第一形態のままで勝てるにこしたことはないからな」
ビーノ「何を言ってやがる?キザやろうが、かかってこないのならこっちから行くぞ、ほーっ!」
サーバン「・・・愚かな」
ビーノ「ぶっ殺してやるぜえっ!!」
ビーノがサーバンに飛び掛った。
サーバンは不気味に笑った。
サーバン「はあっ!!」
ビーノ「ぐはっ・・・・・!」
ビーノの肩に剣が突き刺さった。
ビーノ「て・・めえ・・・(こ、こいつ・・どこに剣を隠し持って・・・)」
サーバン「フッフッフッフ・・」
サーバンは手を一振りした。すると無数の何かががビーノに直撃した。
ビーノ「ごへっ・・がふっ!ぐはっ!がはあっ・・・!!」
サーバン「死ね・・・。ギラ!」
サーバンの指から凄まじい勢いでギラの炎が飛び出し、ビーノの体を直撃する。
ビーノ「ぎゃああああーーーーッ!」
ビーノは吹っ飛び、気絶した。
*「どうやら決まったようです。(むごい人だなあ・・)勝者、サーバン選手!」
レム「次は師匠か、ワクワク」
サクラ「おじいちゃーん、勝ったよ〜」
謎の老子「よくやったと言いたいが相手があれではのう」
サクラ「余裕だよ余裕」
謎の老子「あんなチンピラに呪文を使う必要なかったと思うがのう」
サクラ「だって臭そうだったし、触られるの嫌なんだもん」
謎の老子「これから実力者と当たるのに、無傷で勝つわけにはいかんじゃろ」
サクラ「大丈夫だよ、誰も触れさせないで勝つ為の修行したんだから」
謎の老子「確かにおまえはワシの門弟の誰よりも強いが、どうも潔癖すぎるキライがある、そんな事では、、、」
サクラ「いいじゃん、とにかく忘れないでよね。優勝したらトウヤ兄ちゃんとカホさんの結婚を認めるって事を」
謎の老子「それには二言はない、武道会で優勝できるとなればトウヤよりおまえを我が道場の跡継ぎにできるという大義名分が立つからのぅ」
サクラ「うん、絶対だよ」
レム「さてさて師匠の試合か、はやく始まらないかなあ」
レムは無理して観客席の前に出た。丁度戦う2人が入ってきたところだ
レム「あっ師匠だ!」
すると、物凄い大歓声があがった
レム「すごい、やはり蒼龍師匠、人気あるう」
*「何言ってんのよ、あれは対戦相手のチャパ王への歓声よ」
レム「マァム!」
いつの間にか隣にマァムが座っていた
マァム「えへへ、気になって、遊びにきちゃって。一回戦凄かったね」
レム「そうなのか、店は大丈夫なの?」
マァム「うん、それより、あなたの師匠は一回戦から大変な人と当たったわね、前回の優勝者よ」
レム「ええっ、そうかどうりで人気者なわけだ」
マァム「八手拳のチャパ王、あまりの速さに手が8本に見えるのよ、前大会は決勝戦まで全て1分以内に決着をつけてるわ」
レム「そんなに・・・?!師匠・・・」
マァム「丁度あなたの師匠の実力が分かるいい機会じゃないの」
マァムはレムの心配をよそに、大会を楽しんでる様子だ
蒼龍「はああ・・虎口拳!」
チャパ王(強い・・!けど・・僕の敵じゃないかな。)
蒼龍「であッ!」
下の石板が吹き飛んだ。
チャパ王「くっくく・・・なんという破壊力!」
アナウンサー「凄い戦いです、スピードのチャパ王、パワーの蒼龍!」
チャパ王「ふん、魔法使いのパワーなぞ知れている、わしの敵ではないわ!」
一応前回の優勝者は蒼龍なんだけどね・・・(
>>564)
・観客席
アナウンサー「さてご存知のとおり、天下一武道会は4年毎に夏季、冬季と交互に行われ
前回の冬季優勝者はご存知のとおりチャパ王
そして4年前の夏季優勝者は対戦相手の蒼龍なのであります
この戦いは事実上優勝者統一戦なのです!」
観客「すげえぜ!一回戦からこんな贅沢な組み合わせを見れるなんて運がいいぜ!」
・試合場
チャパ王「ほほう、どおりでただの魔法使いではないと思った。では、優勝者に敬意を評して我が奥義を受けてもらおう!」
蒼龍「よかろう、こちらも本気でお相手しよう」
・観客席
マァム「出るわよ、チャパ王の八手拳」
レム「え?なになに?」
マァム「しっ、滅多に見れないんだから、黙ってみるの!」
勿論、レムを騙した詐欺師のアバンは武道会に登録してるよな?
寿命で死んでるって
トーナメント面白くないな、安易に盛り上げようとして勝ち抜き戦に頼ったんだろうが
肝心の試合展開は遅いとか速いとか単純なもので、退屈な圧勝劇ばっかり
そろそろ己の力量を悟ってもう少し丁寧に書けよ
大層に勝ち抜き表まで作って、大風呂敷広げても恥かくだけだろ
力のあるライターは、去ったかラミス編から殆ど係わってないはず
ガキの殴り書きみたいな幼稚な話になってるぞ
上のは煽りですから無視して下さい。
by削除人
620 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/05(月) 20:52:51 ID:JiynieGa0
がんばれ上げ
あと、言っておくが別に俺は荒らしたつもりはない
実際面白くない
感想書くのはいいけど、もう少し書き手さんに敬意を持ってください
感想は雑談スレでも立ててやってくれ。
面白くないって言うなw
あんまり言うと書き手さんがいなくなってまた過疎るぞ。
>>624正直スマンかった。俺も悪気があった訳じゃないんだ。
今一度頑張ってくれ。頼む。
これは・・・
自演荒らしw
言っておくが別に俺は荒らしたつもりはない
正直スマンかった。荒らすつもりはなかったんだ。
続きを今一度頑張ってくれ。頼む。
チャパ王「八手拳。」
蒼龍「お前にはこれで十分だ。蒼龍呪術流最強魔法。マヒャド〜」
チャパ王「な〜に〜!?それは!?」
蒼龍「余のマヒャドはその威力と神々しい姿から太古の昔より魔界でこう呼ばれる。カイザーフェニックスとな」
もういいよ白々しい
このスレ終わり
*「正直すまんかった。
実は荒らす気まんまんだったんだ。」
レム「なんだと?!」
*「だから今一度続けてくれ。頼む。
せめてものお詫びにエンデの歌を歌おう。」
レム「さあ一緒に歌いましょう〜」
*「いや〜ざセンチネル〜。ウィァ〜ザお〜マ〜ン」
レム「なんて良い歌だ・・」
ジル「確かに良い歌だ〜。心が洗われるようだよ。
ペロンチョペロンチョペロペロexcellent!
ペロペロッ!マァムはどうだい?」
マァム「そうね〜。私はむしろ逆で〜。
ストーリーより目!
参加者Aの欲情しきった目が今にも私を犯しそうで、
ゾクゾク〜っとしたわ。」
ジル「エクエクエク・・
エレクトッ!・・じゃなかった!excellent!」
あんたまで壊れたんかw
蒼龍とチャパ王の戦いを陰から覗き見ている一人の少女がいた。
外見は15歳程で瞳は黒く、髪型は赤めの茶髪を頭上でおだんごにして結んでいる。
一番人目を惹くのは服装だった。
背中に垂れた襟の服にカーディガンをはおり短いスカートをはいている。
そして紺のソックスに革靴…そう、高校生のセーラー服だ。
*「なにあれ…魔法!?どうしよ…帰りたい…」
少女の手には長い剣が握られている。どうやら大会出場者のようだ。
*「いくら剣道有段者って言ったって本物の剣なんて使った事ないよ…」
うつむいた少女は自分に言い聞かせるようにつぶやく。
*「でもやるしかない…この世界のお金を手に入れて帰る方法を見つけなきゃ!」
「ミナミなら出来る!大会を思い出すんだ!優勝してみせる!」
自分をミナミと呼ぶ少女はそうして控室へと消えていった。
チャパ王と蒼龍の戦いも佳境を迎えていた。
チャパ王「八手拳!七の型!突呀!」
蒼龍「なんの!蒼龍呪術式…呪焔ベギラマ!」
それぞれの技が弾けあい観戦席までも飛び火する。
チャパ王「くっ…お互い最後の技のようだな…」
睨み合いの後に同時に動き出した。二人が相手に向かい駆け出す!
蒼龍「蒼龍呪術式…獄炎ベギラゴン!」
チャパ王「八手拳!八の型!六十四咆!」
蒼龍の攻撃はチャパ王でさえ捉えられなかった。
チャパ王の手から放たれた無数の衝撃波を全て受けとめ地面に受け流した蒼龍は
自ら突き出した腕にベギラゴンを纏わせて殴り飛ばしたのだ。
吹き飛ばされステージから落ちたチャパ王。
*「おおっとぉ!場外によりチャパ王氏は失格でぇす!大丈夫なんでしょうか?」
あまりの派手な技にチャパ王の身を案じ駆け寄るレフェリー。残された蒼龍は
蒼龍「お主があまりに強いんでつい手がでてしまった、すまんな。」
そう言うとそのまま控え室へと戻っていった。
*「大丈夫ですか?…ってあれ?大きな怪我はありませんねぇ?」
チャパ王「…ははは!完敗よ!まさか手加減されていようとはな!」
*「手加減…上には上がいるんですね。では次の試合に参りましょう!」
サクラ「なにあれ、最後の一撃が見えなかった」
老子【注
>>610】「ぬぅぅ、物理攻撃に呪文の属性を与えて威力を倍化させおった」
サクラ「どういう事?わかんない」
老子「魔法の応用の一つじゃよ、通常の魔法なら火や凍気を空中に向けて放つのじゃが
魔法のエネルギーを物質に送り込み、武器に特殊な属性を持たせるんじゃ、もっとも今のは腕じゃが」
サクラ「???」
老子「その攻撃法を極めた者を魔法剣士と言ってのう、おまえも聞いたことあるじゃろう」
サクラ「知ってる!聖勇士伝【注
>>516】に出てくる魔法剣士ファルチェね?」
老子「うむ、それは火炎斬りでドラゴンを一撃で倒したという最後の魔法剣の使い手じゃな」
サクラ「でもあれは作られたお話なんでしょ?」
老子「先ほどの試合のように、魔法剣は理屈では可能じゃ
それに現代には神話として伝えられておるが、話に出てくるレイドックという国は嘗て実際に存在した。
その国にはファルチェという剣士も実際に居たらしい」
サクラ「本当に?」
老子「魔法剣士かは定かではないが、かなり腕の持つ女性剣士で幾度も国の危機を救ったそうじゃ
少なくとも聖勇士伝の登場人物ファルチェのモデルになったのは確かじゃろう」
サクラ「凄い、それが本当なら調べてみたいわね、どんな人だったんだろう、ファルチェさん・・・」
老子「これこれ、おまえは次の試合を考えておけ」
聖勇士伝って名前やめない?
聖闘士星矢のパクリみたいで笑ってしまう
聖勇士伝改めドラクエ外伝
*「あ、あれ?次の試合に参加する参加者Aさん参加者Bさんは…?」
会場がざわめきだす。どうやら選手の姿がないようだ。
*「仕方ないですね…では次の試合に進みます。参加者Cさんとミナミさん!」
新しい選手の入場でざわめきが歓声に変わる。
*「あなたがミナミさんですね?」
ミナミ「はっはい!ミナミです!よろしくお願いします!」
*「元気がよくていいですね!ではもう一人は…あら?いませんねぇ」
ミナミ「控室にもいませんでしたよ」
*「ありゃ…仕方ない、ミナミさんの不戦勝となります!次の試合に進みましょう!」
ミナミ「えっ!?ラッキー…なのかな?」
*「次の試合はレムさんとラーマさん!ステージに上がって下さい!」
レム「俺の番だ…よし!行くぞ!」
ラーマ1/2
ラーマ「なんだ子供か。今年はレベルが低いな」
レム「結局何にも対策できなかった(ガクガクブルブル
642 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/08(木) 00:35:44 ID:er/jXMI40
ラーマ「ふっきさまは俺に勝てない」
*「ファイッ!」
レフェリーの合図と共に二人は距離をとった。
レム「どうしたらいいかな…」
緊張にやや汗をかくレム。
ラーマ「こないならこちらから行くぞ!はぁぁっ!」
ラーマが閃光を放つと同時にレムは目をこすった。
レム「やば!目に汗が…」
ラーマ「一瞬で決めさせてもらう!疾風斬り!」
レム「え?うわわ!」
ガキィィィン!!レムはラーマの一撃を受けとめた。
ラーマ「なにっ!俺の戦法がきかないだと!?」
レム「あの閃光は目くらましか!思っていた程速くない…これならいける!!」
ラーマ「チッ!だがまだまだ速く行くぜ!ついてこれない程にな!」
重ねた剣を弾くように飛び退きラーマは剣から二本のナイフに武器を変えた。
レム「ナイフ…少し怪我する覚悟しておくか…」
ある事からレムはナイフがじわじわと相手を攻める武器だと知っていた。
ラーマ「教えておこう。俺は“その道”では瞬速のラーマと呼ばれている」
レム「へぇ…でも今更聞いてももう怖くないから」
ラーマ「まだ話は終わっていない。俺は的確に相手の急所を突く。怪我ではすまさん!!」
644 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/08(木) 00:56:39 ID:beaxNXsZ0
客「太陽拳キタコレ」
ラーマがナイフに持ち変えてから戦況は変わった。レムにとって悪い方向に。
速さにはかろうじてついていけるものの両手から繰り出される攻撃を受けながらでは
レム自身が攻撃出来ない。体の傷も増す一方だ。
レム(やばい…このままじゃ負ける…何か防御しながら攻撃できる方法は…)
《蒼龍「呪文の得意不得意はほぼ潜在的な魔力で決まる…お前には素質がある!」》
レム(!!そうだ!師匠の言葉を信じるんだ!)
レムはラーマの攻撃を受けながらチャンスを待った。
ラーマ「さっきの調子はどこに行った?反撃してみせろ!」
ラーマの大振りの攻撃。レムは待ちわびたかのように目を光らせた。
レム「言われなくてもっ!」
片方のナイフを剣で受け流すともう片方のナイフが降ってくる。
それをギリギリまで引き寄せると手でナイフを受け止めた。正確には手ではなく
手から放たれた呪文、バギが手とナイフの距離を一定に保っていた。
レム「自分だけが両手を使えると思ったら大間違いだっ!!!」
がら空きの体に剣での一撃。ラーマは後方に飛ばされ倒れた。
ラーマ「がっ…はっ…」
*「ラーマ氏ダウン!カウント…1…2…3!!レム氏の勝利です!!!」
レム「ーっ!やったぁ!」
優勝
│
┌───── 決勝戦 ──────┐
│ │
┌───┴───┐ ┌───┴───┐
│ │ │ ┃
┌─┴─┐ ┌─┴─┐ ┌─┴─┐ ×─┗━○
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ │ ┃
○┛× ×┗○ ○┛× ×┗○ ×┗○ ○┛× ?┴? ×┗○
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
レ カ ゼ ラ ギ バ ゲ サ ビ サ 蒼 チ ? ? ? ミ
ム メ ク │ │ リ ル ク │ │ 龍 ャ ナ
ダ ン マ コ │ グ ラ ノ バ パ ミ
ド グ ン 王
ス
南は2連続不戦勝でベスト4進出決定w
こりゃ相当な強運少女だなwww
2回戦第2試合 ギーコ 対 サクラ
*「この試合は特筆すべき事はありませんね。サクラ氏の圧勝でした」
サクラ「ただのチンピラだったわ」
2回戦第3試合目 サーバン 対 蒼龍
*「さぁ注目のカードです!圧倒的な強さを見せた二人の勝負、ファイッ!」
蒼龍「やたら禍々しい気を放つな。それに先ほどの技も気になる」
サーバン「…」
蒼龍「ギラの火力もなかなかだった。手から出たあれは何かな?」
サーバン「…」
蒼龍「すまない。おしゃべりしすぎたようだ。さぁ始めよう」
サーバン「…」
蒼龍(攻撃のチャンスを与えて力量を計ろうとしたんだが…不気味な奴だ)
(そしてこの気の持ち主にしては受け身だ。そういう流派なのだろう)
蒼龍は小手調としてメラを数発放った。その瞬間サーバンの顔付きが変わる。
サーバン「なめるなよ…カッ!」
気によってメラは弾きとばされレフェリーに直撃した。
*「うぐはっ!」
蒼龍(気で呪文を…鍛練を積んだ武術家か、あるいは…)
気を使い戦うのは武術など気の流れを大切にする格闘家達の他にもいる。
…魔物や魔族の類だ。擬人化する魔物は多くはないが気の禍々しさを考慮して
蒼龍はその可能性も頭に入れて戦う事にした。
蒼龍「マヌーサ!」
蒼龍はどんどん分身していく
アナウンサー「おおっと、ここで蒼龍選手のマヌーサです!」
客A「すげえ、マヌーサ使えるだけで凄いのに、これほどの残像は初めてみた」
客B「しかも、どれが本物か見分けがつかねえぜ!」
解説者「さて開設席には、一回戦で蒼龍さんと死闘を繰り広げたチャパ王様に来て頂きました」
チャパ王「うむ、よろしく」
解説者「宜しくお願いします。さて、この戦いどう見ますか」
チャパ王「戦って分かるが蒼龍は今のところ力を五分と出しておらん」
解説者「なんと?!我々には両者本気の攻防に見えるのですが」
チャパ王「まだまだだよ。恥ずかしながらワシでは蒼龍の力を引き出すことはできなかったが」
解説者「そんな、御謙遜を・・・」
チャパ王「この戦いでは蒼龍の真の実力が見れそうだぞ」
解説者「ということはサーバン選手も?」
チャパ王「あれも相当の手練だ、蒼龍も本気で行かないと痛い目をみるだろうな」
サーバン「この私にマヌーサだと?くだらん、ふんっ!」
サーバンは剣を高々と上げると波動が迸った
ズゴゴゴゴ
すると一瞬でマヌーサの幻影が消える
蒼龍「なんだと?」
アナウンサー「あーっと、マヌーサの効力が一瞬で消えてしまいました!」
蒼龍「これは、凍て付く波動・・・・貴様何者だ!」
サーバン「くっくっく、知ったところでどうするのだ?」
蒼龍「その様子だと・・・やはりな、今日のトーナメントに参加するという噂を聞いていたが・・・」
サーバン「なんの事だ?知りませんねw」
蒼龍「しらばっくれるな!」
ドーン
蒼龍は特大メラミを放つ
火球はサーバンに直撃、巨大な爆煙が上がった
客達「キャー!」「人殺しーーー!」
アナウンサー「なんという事でしょう、武道会で殺人が起きてしまいました!」
蒼龍「うろたえるな、この程度では死なん!」
サーバン「くく、お察しのとおりで」
煙の中から無傷のサーバンが現れた
アナウンサー「すごい!サーバン選手、今の巨大な火の玉を体で受けて無傷です!」
客達「すげえ!」「これが達人同士の試合か」「今日は仕事サボって来て得したぜ!」
蒼龍は新たにサーバンに鋭い眼光を向けて構える
蒼龍「さて、観客に被害が及ばないように、どうやってこいつを倒すかだが・・・」
既に蒼龍の表情から余裕は消え去っている、額にはじっとりと汗が浮き上がってきた
サーバン「ふふっ、そう緊張しなくていいですよ、今日は下界の視察ですから。試合を楽しみましょうバル・・・あ、今は蒼龍さんだったか」
蒼龍「・・・」
652 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/08(木) 16:07:48 ID:qq0qdmIL0
レム「何を話しているんだ?小声で聞こえない
優勝
│
┌───── 決勝戦 ──────┐
│ │
┌───┴───┐ ┌───┴───┐
┃ 準決勝A ┃ │ 準決勝B ┃
○━┛─× ×─┗━○ ┌─┴─┐ ×─┗━○
┃ A ┃ ┃ B ┃ ┃ C ┃ │ D ┃
○┛× ×┗○ ○┛× ×┗○ ×┗○ ○┛× ?┴? ×┗○
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
レ カ ゼ ラ ギ バ ゲ サ ビ サ 蒼 チ ? ? ? ミ
ム メ ク │ │ リ ル ク │ │ 龍 ャ ナ
ダ ン マ コ │ グ ラ ノ バ パ ミ
ド グ ン 王
ス
蒼龍「やむをえん、このままでは観客を巻き込む殺し合いになる、今は引き下がるか。審判!」
審判「は、はい?」
蒼龍「私は棄権するぞ」
審判「え?・・・」
サーバン「あははは、逃げますか。いいでしょう。」(((と言いましたが賢明な判断ですね、私はあなたの正体を晒した上で観衆の前で殺すつもりでしたから)))
これだけ引っ張っといて棄権って
ていうかミナミがサーバンに殺されるんじゃないの?
657 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/08(木) 19:21:06 ID:zvhP8y650
ミナミ「ギャアーーーーーーーーーーーー!」
ミナミは殺されてしまtt!あ」
658 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/08(木) 19:41:07 ID:zvhP8y650
訂正
最後の行:ミナミは殺されてしまった
それは準決勝での出来事だった
蒼龍「俺がサーバンをたおしてたらミナミはしなかたったのに!
あのね、試合の順番は守ろうね
うるせーな
文句あrるなら自分で好きな話をつな げたらいいだろ
蒼龍「まだ戦い疲れがあるレムとサクラの試合は後回しにして、
俺が棄権してほぼ無傷のザーバンと不戦勝で勝ち上がってきたミナミの戦いを先にしたようだな。」
*「ザーバンはころしてしまったので、失格よってレムとサクラの試合が決勝です 」
決勝スタート!
664 :
感想:2007/11/09(金) 00:18:04 ID:c/SWOd6G0
楽しみにしてた試合が全部省略されたり端折られたり決着つかずに有耶無耶にされたり・・・
サーバン「いいか、女。利用した代わりに取らなかったその命、大切にしておけ…」
ミナミ「ガクガクブルブル」
サーバンは蒼龍を目的としてこの大会に参加していた。そのためもう参加する理由はなくなり
目立たぬよう自然な形で退場するため事故を装いミナミの姿を隠し殺したように見せかけた。
サーバン「さて…俺はもう行く。貴様は大会が終わるまでは身を隠していろ」
そういうと街の闇に消えていった。
ミナミ「ううっ…怖かった。お金も手に入れられなかったし…どうしよう」
ミナミは考えた後少ない所持金で道具屋でサングラスとストールを買った。
ミナミ「今はとりあえず顔を隠して大会を最後まで見よう…」
そうして再び会場へと足を踏み入れた。
ミナミは
>>517涼太と同じく元はこの世界の住人ではない(
>>634)
そして
>>538涼太の携帯のメモリーに入っていた『みっちゃん』という人物こそがミナミだった。
ミナミは涼太の妹の友人であり連絡先を交換していたのだった。
勇者の血が途絶えたこの世界に現れた一人の少女。この少女がもたらすのははたして…
ナイスフォローです><
レム「師匠!なんで棄権したんだ!あの女の子殺されちゃったじゃないか!」
マァム「あの残虐なサーボンがどうするかなんて解りそうな事なのに…」
蒼龍「いや…私の話を聴いてくれるか?…サーボンは魔王軍の幹部だ」
マァム「まっ魔王軍!?魔族だって事!?」
蒼龍「ああ…間違いない。あのまま戦っては周りに被害が及ぶと思った私は」
「奴と取引をした。この大会から手を引くようにな。だからあの少女は無事だ」
レム「そうだったのか…正直師匠の事軽蔑しそうだったよ」
蒼龍「はは…さぁ次はお前の番だ、レム。修行を思い出しながら戦うんだ」
レム「はい!行ってきます!」
蒼龍(取引、か…まだまだレムには教えたい事がある。まだ死ぬ訳にはいかない)
蒼龍は大会が終わってからサーボンと会う約束をした。彼の狙いは蒼龍だからだ。
おそらく戦いになるだろう。蒼龍は戦力的に自分が優勢であると知りながらも
今後の事を考えレムの修行と共に自らを鍛える事を決めたのだった。
トーナメント決勝は、下馬評どおり圧倒的な魔法力を持つサクラの優勢で進む
しかし防戦一方のレムの秘めたる能力が覚醒し善戦に持ち込むもあと一歩の所で
サクラの放つヒャダルコの直撃を食らい惜しくも敗れてしまった。
だがレムの名は知れ渡り、参加当初の目的を達したと言えよう。
この章はいくつかの疑問を残して終わる事になる
まず、なぜ滅びたはずの魔族がこの世界に?
そう300年ぶりにゲートが開きつつあるのだ
嘗てゲートは地上界、天界、神界、魔界、妖精界を結んでいたが
魔界の争乱が沈静化したのを期に、忌まわしい記憶と共にその扉は硬く閉ざされていた。
しかし現に今、地上界に魔界の者が存在しているように、ゲートの封印は解かれたと見ていいだろう。
ゲートを守護している竜王は無事なのだろうか
そしてミナミや涼太など未知の世界の人物が出現したように
新たなる世界へ通じる扉も開かれたようだ、だがそれは今のところ情報不足である。
何よりも、嘗て全世界を混沌に導いた魔界は今どのような状態なのだろうか
蒼龍という男はサーボンは魔王軍の幹部だと言っていたが
また魔界に新たなる魔王が誕生し、虎視眈々と他世界の征服を狙うのだろうか?
魔王軍の規模も状態も、まだ全てが分からない。
また全世界を震撼させた大戦が起きない事を、ただただ祈るばかりである
第1章〜旅立ち〜
終わり
第2章〜伝説の魂は時を越えて〜
王「素晴らしい戦いであったぞよ。二人とも。何か褒美を取らせよう。まずサクラよ。何が良い?」
サクラ「それじゃあ、私にお金10万ゴールド下さい。」
王「それも、よかろう。レム君はどうじゃ?」
レム「父さん!!父さんの行方を兵士全員総力をあげて探させろ。話はそれからだ。この写真の右が僕の父、レムルスだよ。」
王「父上を探すたびか・・難儀よのう・・・なに!?これは!!?レムルス殿!?まさしくこの方はレムルス殿じゃ!
レムルス殿といえば魔王ガルーダを倒した勇者様のパーティの一人じゃった方!そうか、君がその子供か・・・」
レムは大会終了後から師匠蒼龍の姿が見当たらないのも気になった
既に夜更け、天下一武道会も終わりひっそりと静まったエンドールを少し外れた森の中で2人の男が対峙していた
蒼龍「さて、何から話したらいいものか」
サーボン「お好きなように」
蒼龍「貴様が魔王軍の幹部だと調べがついている」
サーボン「情報の元は竜王さんですか?死ぬ間際に仲間に信号を送ったかな?」
蒼龍「・・・やはりおまえがゲートを守る竜王を殺したのか」
サーボン「性格に言えば『おまえ達』ですがね」
蒼龍「とりあえず、事を荒立てたくない。このまま仲間を連れて魔界に帰って欲しいが、断わるならば・・・」
遮るようにサーボンが言う「断わるならば?」
蒼龍「質問を受けてもらおう、それに答えられないならば・・・」
サーボン「『ここで死んでもらう』ですか?」
ニヤリと笑うサーボン
蒼龍「・・・そういう事だ。」
サーボン「いいでしょう、質問に答えるかは聞いてから考えます、どうぞ」
蒼龍「仲間は何人いる?名前と現在の場所を言え、そして今再び魔族が魔界からこの世界に来た目的はなんだ?」
サーボン「魔族が領域を犯して異世界に来る。その目的は侵略以外に考えられますか?」
蒼龍「最初の質問は?」
サーボン「ん?」
蒼龍「仲間は何人だと言ってるんだ!」
サーボン「僕が答える必要あるんですか?」
蒼龍「なんだと?」
サーボン「ご自分の目でお確かめになれば?」
サーボンは笑っていた
蒼龍「なにっ!?」
そう気付いた時には、四方を数人の影が立っていた。瞬間的に悟る蒼龍
蒼龍「っち!(しまった、囲まれた!3人か・・・接近に気付けなかった、かなりの手練だ!)」
サーボン「さて形成が逆転した所で、僕の頼みごとも聞いてください」
蒼龍「?!」
サーボン「死んでください蒼龍さん、いやバルザック。偽名を使い姿を変えたところで僕を騙せると思ったか?
魔界のオルゴに大恩を受け、魔族の体を手に入れたにも係わらず、のこのこと人間世界に戻った罪は重い!」
バルザックを囲む、サーボンを含めた4人から燃え盛る火炎が放たれた
だがその炎を上回る火炎によってかき消された。
蒼龍「俺がバルザックだと知っていてたった四人で来たのか?」
サーボン「四人、しかも俺がいるなら充分だろう?」蒼龍「若僧が…上には上がいるものだ。自惚れは身を滅ぼすぞ?」
サーボン「うるせぇこのじじいが!俺がぶち殺してやるよ!」
蒼龍「我が能力は老いによって退化しない。それこそが進化の秘法だ…思い知れ!!」
バルザックが生きた300年は進化の秘法によって300年ぶんの能力の蓄積があった
バルザック「よかろう、見せてやるぞ私の集大成を」
バルザックは背中にさしていたサーベルを抜いた、身の丈に迫ろうかという細長いレイピアである
サーボン「ふん、振り回すしか脳のないおまえが、技術の必要な片手剣を使いこなせるものか」
仲間A「はっはっはっ魔人の斧はどうした!我々4人を前に貴様は持ち味のパワーで押し切るしか勝つ術は無いのではないか?」
仲間B「グヘグヘグヘ、家にでも忘れて来たか?w」仲間C「・・・」
バルザック「・・・これは無きレイドックに伝わった、伝説の剣士の形見だ」
仲間B[うるさいわ!剣の説明とかいいんだよ」
仲間C「レイドックといえば魔法剣士隊・・・」
サーボン「魔法剣士?そうか、それは魔法剣士の使う剣だな」
バルザック「御名答、魔法剣士とは魔法の力を筋力に還元し、剣に宿らせ様々な属性を与える」
仲間A「貴様がその魔法剣士になったというのか?くだらん、付け焼刃の剣術は身を滅ぼすだけだ」
バルザック「だが打撃と同時に剣先から呪文の波動を放ち、爆発的な破壊力を実現させた天才魔法剣士は
レイドックの長い歴史を紐解いてもただ一人」
サーボン「・・・そうか、聞いたことあるぞ。300年前、勇者と共に魔界に攻め込んだレイドックの魔法剣士を」
バルザック「私はその剣士の才能には到底及ばないが、300年以上に渡る血の滲む鍛錬で片鱗を手に入れたと自負している」
仲間B「グフー、もう御託は飽きたぞ。俺は短気なんだ、覚えとけ!死ねっ」
仲間C「よせっ、デボル!」仲間A「やめろ!」サーボン「!?貴様、単独行動は・・・?!」
バルザック「火炎斬りっ!」
デボル「ギャアアアアア!」
バルザックの放った剣先から炎が噴出するや、悪魔の姿をした巨体が一瞬で真っ二つになった
サーボン「馬鹿な、我々の中で一番頑丈なデボルが、こうもあっさりと・・・」
振り向き、構え直すバルザック
バルザック「貴様らも受けてもらおうか!我が故郷レイドックの誇り、ファルチェの剣を!」
構えた魔法剣がギラリと光った
バルザック「一気に終わらせる!!トベルーラ!」
バルザックは天高く舞い上がった。
バルザック「ジゴスパーク!!ベギラゴン!」
バルザックは魔界のいかずちと人間界のいかずちを呼び出した。
収束した魔力がバルザックの剣に纏っていく。
ザボン「なに!?それは・・・・・!(極大崩壊呪文ミレギーア!!?それを剣に・・剣に・・!!!)」
バルザック「受けてみるが良い!我が最高の奥義を!ミレギーアブレイク!」
バルザックは魔法剣を急降下し地面に叩きつける。
収束したエネルギーが地面に一気になだれ込み、
すべての分子と原子の塊を一瞬にして破壊していく。
仲間AC「ギャああああーーーーーっ!!」
ザボン「ぐギャあああーーー!!」
残る仲間Bを倒し地に伏すサーボンの元に来た蒼龍。
灰になり燃えていくサーボンは死に際に言葉を残す。
サーボン「ふふ…貴様が生きていることを知る者はまだ魔界にいる…」
蒼龍「なぜ私を狙う?お前達の目的は何なんだ?」
サーボン「魔王を倒した伝説として伝わる人物が生きていれば我々にとって脅威だからだ…」
蒼龍「お互い干渉しなければ害はないはず。私を狙うと言う事は…攻めてくるつもりか?人間界に」
サーボン「さぁな…自分の目で確かめるといいさ…」
やがて燃え付き灰は風にさらわれ消えていった。
蒼龍「こんなに早くこの時が来るとは…だが希望は見つけた」
「クリフトの子孫であるレムなら必ず未来を守る力になってくれるはずだ」
蒼龍はかつての仲間達を想い空を見上げる。もう日はとうに暮れていた。
677 :
修正:2007/11/09(金) 17:27:12 ID:fvflDiabO
×蒼龍はかつての仲間達を想い空を見上げる。もう日はとうに暮れていた。
○蒼龍はかつての仲間達を想い空を見上げる。もう日はとうに明けていた。
時を同じくして、一人の男がある神殿へ来ていた。
かって勇者を称える為に造られたこの神殿も、今では廃墟となりその存在を知る者も少なくなってしまった。
その場所に男が来る理由はただ一つ、友と会う為だ。
*「こんな所に呼び出して何の用だ?」
?「分かっていると思いますが、魔族に関してです。今まで身を潜めていた彼等はついに動き始めました。見逃せない程にね。」
*「だったらついに天界が動くのかい?そうだとしたら、こっちは大助かりなんだがね。」
?「いえ、動かないでしょう。今の腰抜けの天界人どもに、戦う気なんてものはありませんよ。あくまでも傍観を貫き通すようです。
悔しいことですが、今の天界に戦う力は無いですからね。高和さんにはまた頑張ってもらわなければ……」
ヤマジュン「その名前は国と一緒に捨てた。今はヤマジュンでいい。」
?「そうでしたね、ヤマジュンさん。とりあえず私はもっと魔族の情報を集めるつもりです。その間、あなたにはある人物の護衛をしてください。」
*「ある人物?」
?「あの賢者クリフトの子孫……レムです」
ヤマジュン「ウホッ、彼に色々教えてやるぞ」
レム「とりあえず今日はホテルにでも泊まろうか。マァム。」
マァム「そうね、もうおそぃもの。」
レム「師匠はあんなこと言ってたけど、本当に僕にそんな力
があるのかな。」
ホワホワホわ・・
蒼龍「基礎的な事はすでにっんじゅした。
後は実践経験をつんでいくのだ。」
レム「はい!
ありがとう・・・
ございました・・・
マァム「きっとレムには才能があるのよ
蒼龍さんがみこんだんだむん、だいじゅうぶよ。」
レム「ありがとう、マァム・・」
そうして二人は一夜を共にした。
チュンチュン
レム「んん、、、もう朝か、あれマァムは?」
マァム「ぐごー」
レム「あ、いたいた。ふふ可愛い寝顔だな。ん?なんでこいつヒゲ生えてんだ?」
レムはラミスと違って、もっと素直な好青年をイメージしてくれ
ホワホワホわ・・ってw
誤字が妙に笑えるな、「だんだむん」「だいじゅうぶ」とかw
ムクッ)
マァム「あら、レム。女だってヒゲくらい生えるわよ。それが薄いか濃いかだけよ。
すね毛やわき毛だってこの通りよ。」
マァムは足とわきの下をおもむろにレムに差し出す。
レム「なるほど・・そういえば母さんにも生えてたような気がするな。
勉強になるなあ。ありがとマァム。」
マァム「うふふ、お世話様。」
レム「とりあえずこの国の兵士共に父さんを探させているけど、たぶんあの程度の
探索力じゃ限界がある。僕も世界中を旅してみようと思うんだ。」
マァム「そうね、あんな頼りない王様の兵士なんか当てにならないもんね。」
レム「うん、それで今日は山を一つ越えた所にあるルンデンブルクの町にでも行こうと思うんだ。
そこには世界中の旅人が集まるらしいんだ、きっとそこには父さんの情報もあるはず。」
マァム「そうね、次の行き先はルンデンブルクに決定!!」
しかし、レムは気付かなかった
このマァムはヤマジュンが化けていたことを
レム「ごめんマァム、ここでサヨナラだ。」
マァム「そんな、私を置いていくなんて・・!!ここまできたのに帰れるわけないじゃない!
絶対ついていくんだから!嫌といっても意地でも付いて行くわ!」
レム「おじさんが迎えに来てるじゃないか。ほらあそこ。」
レムは窓の外を指差した。
マァム「え〜?どこどこ?どこにもウぇ・・・!!・・・・・・・」
マァムはその場に倒れた。レムはベッドにマァムを寝かせた。
レム「すまない。君を危険な旅に連れて行くわけには行かないんだ・・」
レム「ばいばい」
レムは颯爽と部屋を出た。
レム「目指すは山脈を一つ越えたルンデンブルクだ。」
なぜマァムを置いてきたかと言うと
レムは童貞を失った事で、クリフトから伝わるエロエロ遺伝子が目覚めてしまったのだ
マァムという恋人がいると他の女性に手を出せないという不都合が生じる
だから本能的にマァムと別れたのだ
レムは別れ際に蒼龍と話した言葉を思い出していた
蒼龍「レムよ、レムルスは生きているぞ。会いたければ各地を回り、人々を災いから救う旅に出ろ。そして更に強くなるんだ」
レム「なぜですか?」
蒼龍「悪を倒すという志があれば、同じ目的を持つ父と何れ再開する事ができるだろう」
レム「すると父さんは今も戦っているんですか?」
蒼龍「そうだ。奴はこの世界の平和を守る為に今も戦っている」
レム「有難う御座います!父さんが生きていると知っただけでも、道が開けたような気がします」
蒼龍「レムよ、まずは勇者を探せ。そして共に戦う事でおまえはどこまでも強くなる」
レム「わかりました!」
レムはルンデンブルクについた。軽い食事を取った後街に出た
レム「うーん、師匠は勇者を探せと軽々しく言ってたけど、どこに行けばいいのかな」
人は沢山いるけど、強そうな人はいない
レム「とりあえず、パーティで行動してる強そうな人達の中に勇者が居るかもしれないから、交渉して一緒に行動できたらいいな」
692 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/10(土) 07:38:47 ID:odd4x6ye0
レム「そうだ酒場に行こう
〜そしてループへ〜
酒場に行った、しかしそこは閑散としていた
レム「えーと、受付はあそこか」
女「いらっしゃーい、酒?」
レム「いえ、冒険の仲間を探しに来たんですけど・・・」
女「は?あんた勇者?」
レム「いや、違います・・・」
女「勇者でもないのに、この時期に仲間探しても碌なのいないわよ」
レム「はい、すみません・・・」
女「ったく、今日は厄日かねぇ。勇者でもない子供が仲間探しなんて…」
レム「厄日だなんてそんな…ごめんなさい」
女「あんたみたいのが二人も来りゃあさぁグチりたくもなるわよ」
レム「えっ俺みたいなのが二人…?その人も仲間を探しに来たんですか?」
女「ああ、変な格好をした女の子だよ。さっき宿を探すって言って出てった所さ」
レム「偶然か運命か…その子に会ってみよう…お姉さん!その子の名前聞いてますか!?」
女「はぁ…東だか西だか…そうそう!南よ!ミナミって子だったわ!」
レム「ミナミ…どこかで聞いたような…まあいい!探してみよう!ありがとう!」
女「じゃあね。勇者にでもなるか、酒が飲めるようになったらまた来なよ」
レムは店を飛び出し宿屋を探すため走りだした。
ミナミ「ああ、おなかすいちゃったな。都会の宿は高いし、今日も野宿しなきゃいけないのかな・・・ん?」
さっきから人が凄い勢いで走っていく
ミナミ「何があったんだろ・・・ねえ、何があったんですか?」
住民「港に海賊が来たんだってよ、賞金首のクロウ一派だってさ、魔物も飼い慣らしてるみたいだし危ないから早く逃げな!身包み剥がされちゃうよ!」
ミナミ「ど、どうしよう・・・賞金首のお金欲しいけど一人じゃ勝てそうにない・・」オロオロ
でもとりあえず港に行ってみる事にした
同時間、海賊の襲来にレムも気付いていた
レム「有名なクロウ一派が来てるのか、捉えたら名声上がって仲間集めが有利になるかも、どうしよう・・・」
レムもとにかく港に走った
レムが走っていると武装した集団に遭遇した
レム「??」
デントル「おお、君は武器を持っている。一緒に来なさい」
レム「え?なんですか?」
デントル「我々はルンデンブルク港の守備隊だ、今から海賊を追い払いに行く」
レム「ええっ?!無理ですよ、4人しかいないじゃないですか!」
デントル「ルンデンブルクは長い間平和だったものでな、突然の海賊襲来に、守備隊を召集したのだが4人しか集まらなかった」
レム「無謀ですよ!相手はあのクロウ一派なんでしょ?」
デントル「老いたりとはいえ、槍の腕には自信がある。話し合いが決裂したら海賊如き追い払ってみせるさ、君は援護してくれるだけでいい」
ロジナ「頼むぜボウズ、戦わなくていい。とりあえずナメられないように頭数だけでも揃えたいんだ」
レム「は、はい、わかりました。僕でよければ」(本当に大丈夫かな・・・)
デントル「うむ、すまない」
港近辺の住民はみんな逃げ出して誰もいない
ミナミは先に来て物陰から海賊の様子を見ていた
ミナミ「あれが、海賊船ね。薄汚いけどでっかいな」
小さな漁港を覆うように一隻の大きな武装船が停泊している
ミナミ「ん?誰か降りてきた」
大柄の男が2人、小さな男が1人、海賊船から降り立った
ベンジー「ちっ、シケた所だぜ。食料調達したらとっとと行こうぜ」
クロウ「女もだ。街中を探してとびっきりの美女を集めろ」
ベンジー「ホーレン、行け」
ホーレン「へいっ、わかりました」
小柄な男は小走りで街中に消えていった
ミナミ「たった3人かしら?ならなんとか・・・ならないかorz」
男達2人はあまりにも巨体なので、到底勝てそうに無い
ミナミ「あ、また誰か来た?」
武装した一団が巨体の男2人のほうに歩み寄って行く
その中にどこかで見たような少年を見つけるミナミ
ミナミ「あの子どこかで見たような、・・・そうだ、武道会で準優勝した子じゃないの!」
デントル「行くぞ海賊共!!」
クロウ「ほう・・・クロウ様に挑戦するとはなかなかの勇気だ。が。」
デントル「問答無用五月雨剣!」
クロウ「これが雑魚剣というものか、クズは所詮クズなのだ。死ねーーーーい!!」
クロウは強烈なパンチをデントルに食らわせた。20メートルは吹っ飛び民家を突き破った。
デントル「ぐはっ・・・!!」
ロジナ「おのれ!!」
ロジナはクロウに斬りかかった。
クロウ「見せてやるぞ。海賊の力を!メイルストロム!」
ロジナとレム、兵士達はどこからとも無く現れた巨大な渦潮に飲み込まれた。
レム「これは水流呪文の!!?ぐわああーーっ!!」
ロジナ「ぶばはーっ!」
クロウの目には一つの影が映った。
クロウ「何・・・!?」ベンジー「ほう・・」
渦潮がはじけとんだそこにはレムが立っていた。
レム「俺がやらなきゃ・・この町の人たちはこいつらに殺されてしまう!負けられない!
でもあんな巨体に俺の力が効くのか・・!?」
レムは蒼龍の修行を思い出した。
蒼龍「闘気を操るのだ。力を集中させれば木の丸太も指一本で倒せる。
まあ、せめて拳で叩き割れるようになれ。」
レム「そうだ・・!闘気を操るんだ・・!そうすればあんな巨体でもダメージを与えられる!」
ミナミ「多分あっちは味方ね。5人もいれば大丈夫と思うけど、でもあの子は別にして
なんか頼りない人ばっかりだな、いちおう武器もってるけど歩き方からしてヘッピリ腰だし
文化系の涼太みたいw・・・そういえば涼太今何してるんだろうな、いちおうメール送ったけど・・・」
レム...(あれ、2人しかいないのか、こっちは5人だしこれなら大丈夫かな)
警備隊長デントル「我々は、港の警備隊だ。この船の代表者はいるか?」
すると2人の男の体格の細い方が
クロウ「俺だよ、許可もなしに来て悪かったな、怪我人がかなり出ちゃってよ。緊急だったんだ」
警備隊長デントル「渡航許可書は?」
すると髭を生やした強面の方が怒鳴った
ベンジー「だから、緊急だっつってんだろ!聞こえねえのかジジィ」
警備隊長デントル「ひいっ」
クロウ「やめろベンジー。すまない、別に港を荒らすつもりはないんだ、食料と水が切れてしまってな。調達したら出て行くから。」
警備兵ロジナ「食料を奪いに来たのか!」
ベンジー「バカヤロウ!いい加減にしとけよ、酒も食料も女も数倍の値で買い取ってやんよ、そこいらの海賊と一緒にすんな!」
警備兵ロジナ「ひいっ」
レム...(女って・・)
クロウ「一般人からものを奪うような、仁義に反する事はしないさ」
警備兵コーラサワー「駄目だね、海賊はこの街に一歩たりとも入れさせねえ」
ベンジー「なんだと?!」
警備隊長デントル「彼の言うとおりだ、海賊と取り引きなどしない。それに女性を売買するなどこの街では禁止されている!」
ベンジー「だったら、最初から言えよ、食料だけ買ったら出て行くよ」
警備隊長デントル「だから何度も言うように、おまえ達は・・」
ベンジー「うるせえっ!」ベチッ
クロウ「ベンジー、よせっ!」
ベンジーは軽くビンタした、しかしデントルはぶっとんだ
警備兵ロジナ「キャー」警備兵コーラサワー「ヒィィィ!!」警備兵ジェリド「ニャー!」
警備兵は気絶した隊長を残して逃げ出してしまった
レム「ちょ・・・・」
レムは一人になってしまった
>>699 すまん、リロードしなかった
どうやっても繋がらないなこりゃ
700はナシでお願い
ていうか700の文をちょっと変えて繋がるようにしていいかな?
やっぱやめとこう、戦ってるのに急に話し合いになるって不自然だし
クロウもベンジーも性格が正反対になるのも変だしな
という事で
>>700-703はナシですみません
レム「逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ、
逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ、」
クロウ「タフだな小僧、名を聞こうか」
レム「はあっはあっ、、レムだっ!!」
ベンジー「ハァハァレム?」
レム「・・・最初の『はぁはぁ』はただの呼吸で、名前はレムだ!」
ベンジー「なんだよ、聞かれた事だけ答えろよガキ」
レム「だって・・・」
クロウ「ベンジー、おまえは黙ってろ。」
ベンジー「なんでだよ」
クロウ「よし小僧、かかってこい。ここで殺すのは惜しいが、これも運命だろう」
レム「ちくしょー・・・」
ミナミ「どうしよう、2対1か。どう見てもあの子が不利だ。私が出て、いや私が出ても足手まといになるだけかも・・・」
ミナミはオロオロしている
707 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/10(土) 21:11:32 ID:8NRhsnQ70
レム「どりゃーーーーーーーー!」
ベンジー「うおっ、すげえ突進力」
ミナミ「駄目!やられる!」
クロウ「あまいぜ」
<<ズガッ>>
レム「ぐわあああ!痛い痛い痛い!」
クロウ「踏み込みを鋭くしただけで他が隙だらけだ」
ミナミ「あの子には剣の才能は無い。やはり試合場での強さだったんだわ;;
レムの心に師匠の声が響く
レムよ、気を集中して高めろ、それが賢者の極意なり!
レム「賢者?僕が賢者?僕は修行して勇者に転職するんだ。ダーマの宮殿の噂も聞いた、そこに行けば勇者になれるはず。だから海賊には剣だけで買ってみせる」
ゴゴゴゴゴ
710 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/10(土) 23:29:37 ID:rRS1tw0y0
ベンジー「何をぶつぶつ言ってやがる?」
クロウ「・・・事情は知らないが、己の力量を測れない者は無駄に苦しむだけだぞ」
レム「うるさいっ!」
レムはクロウに斬りかかった
ズガッ
レム「あうっ!」
脇腹に衝撃が走り苦痛に顔を歪めるレム
ベンジー「ヘヘン、俺が居る事を忘れるな」
レム「くそ、卑怯な」
クロウ「ははは、これは面白い。海賊の俺達がなぜ騎士のように1対1に拘らなきゃいかんのだ」
レム「だったら、これだ!」
レムはクロウに切りかかろうとして、ベンジーを攻撃した
ベンジー「おっとフェイントか?w」
レム「もらった!!」
ドン
レム「うわっ!」ドテッ
クロウに足を引っ掛けられ、派手に転ぶレム、顔から地面に着地した
クロウ「バレバレだぜボウヤ、そんな未熟な体捌きで牽制動作とはお笑いだな」
レム「ううっ、ちくしょう・・・」
クロウは顔を泥だらけにして悔しがっている
その頃ミナミは、まだ物陰からこっそり状況を見ていた
ミナミ「なにやってんのあいつ、大会で見せた魔法使えば一発じゃないの!」
711 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/10(土) 23:40:23 ID:JurCQft4O
みなみ「ここで…ここで出す……出すはず!…あの!…大魔法!!!」
ざわざわ
712 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/11(日) 00:17:48 ID:nbjvWDe00
>>710 訂正
×クロウは顔を泥だらけにして悔しがっている
×レムは顔を泥だらけにして悔しがっている
713 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/11(日) 00:19:19 ID:nbjvWDe00
('A`)
○レムは顔を泥だらけにして悔しがっている
しかし、読者諸君、忘れてはならない
レムはまだ賢者でさえないのだ
しかも由緒あるクリフトの家系という事もレム自身はまだ知らないのである
>>500 今更ながら2のマルチェロの話で感動した俺がいる
よく出来てんなオイ、見入ってしまったよ
レム「くそっ…やっぱり剣だけじゃ経験が足りないみたいだ」
クロウ「負け惜しみか?これは試合じゃねぇ、何したっていいんだぜ?」
離れて見ているミナミが小声で叫ぶ。
ミナミ「私に言わせれば剣筋が甘いよ!踏み込んだ力を生かせてない!」
ミナミは剣道の有段者だ。幼い頃から稽古をつけている分レムの弱点が見えていた。
レム「悪いけど前言撤回だ。呪文も使わせてもらうよ」
ベンジー「格好つけてねーで最初から使えよボーヤ!うらぁっ!」
ガキィィィン!剣と剣がぶつかる音が砂浜に響く。
レム「受けとめるだけなら俺でも余裕だ…くらえ。ギラ!!」
ベンジー「ギラごときで調子に乗るんじゃねぇっ…っええ!?」
火花を散らす電気の柱がレムの手から始まり重ねた剣をつたってベンジーの体へ。
だがベンジーは素早く剣を手放し後ろに倒れた。
ベンジー「だはぁっ!アブねぇ!」
レム「まだだよ。ギラは言わば雷の鎖。自由自在に形を変え敵を捕える!!」
レムが少し手首を返すと剣と剣をつなぐ電鎖がベンジーを取り囲む。
レム「…つかまえた!」
剣を握る右手を後方に引くとまるで鞭のように電鎖はベンジーを締め付ける。
ベンジー「ウガガガガガガガ!ガガ…ガ!」バタッ
クロウ「このクソガキいいィ!!」
クロウはレムの後頭部を強打した。
レム「ぐはっ・・・!?(しまった・・変化させるギラに意識を集中しすぎた・・!)」
レムはバタリと倒れた。
ベンジー「助かったぜクロウ。」
クロウ「フッフッフ、威勢の良いガキだったがこれで終わりだ。」
クロウは剣を倒れたレムに向ける。
ミナミ「駄目だ!私が今助けなきゃレムはやられてしまう!」
クロウ「死ねーーーーィ!!」ミナミは物陰から飛び出した。
ミナミ「やめなさい!!」
クロウは剣を止めた。
ミナミ「それ以上その人を傷つけるようなら私が相手になるわ!」
クロウ「ほう・・それは楽しみだ。なかなかのいい女ではないか。」
クロウはミナミに近づいていく。
ミナミ「(やっぱ近くに来るとでかいわね・・・でかすぎる・・・怖い・・)」
ミナミはあまりの体躯の差に脅えてしまい、震えている。
クロウ「そう脅えなさんな。お前を殺したりはしない。
一生俺達のために肉奴隷として働いてもらうからな。うっひっひっひ」
クロウはミナミを軽く抱えあげた。
ミナミ「嫌ーーーっ!誰か!誰か助けて!嫌ーーーーーっ!!」
ミナミはじたばたもがいて泣き叫んでいる。
レム(このままじゃあの子はクロウ達に・・・・!くそ・・・!
・・俺がなんとかしなきゃ!俺しか・・俺しかいないんだ!)
そうレムが強く思ったとき、なんとレムの体がまばゆく光りだした。
クロウ「何!?なんだこの光は!?」
ベンジー「なんだと!?これがこのガキの魔法力!?」
レム「今すぐその子を離せ!もう好き勝手にはさせないぞ!」
クロウは担いでいたミナミをベンジーに手渡した。
クロウ「ハッ!馬鹿め!このクロウ様に勝てるわけがねえだろ!
今度こそくたばりやがれ!メイルストロム!!」
レム「ムッ・・・マヒャド!」
なんとレムが唱えたマヒャドでメイルストロムは凍りついた。
クロウ「なんだと!?」
レム「今度はこっちの番だ!バギクロース!!」
とてつもない旋風の大風と真空の刃がクロウたちを襲う。
クロウ「ぐああーーっ!?」ベンジー「うあああっ!!」
ミナミはベンジーの手から離れ浮き上がる。レムはそれをすかさず救出した。
レム「大丈夫かい?少し傷付けてしまってすまない。今回復するから。べホイミ!(ミナミの傷が回復した。)
こうしなければ君が人質にとられていたかもしれないからね。許してくれ。」
ミナミ「うんう、ありがとう。(この人こんなに強かったんだ・・)」
レム「あれ・・・急に気が・・・」
レムは突然気絶した。
ミナミ「あれ・・!?レムさん?!どうしたの!?レムさん!」
デントル「すごき者だったのだな、その旅人は・・・。見てみよ。かの有名な海賊クロウが気絶しておるぞ。」
ミナミは海賊船の残骸と共に海に浮かぶクロウたちを見た。
ミナミ「ひゃあ・・これは酷いわね。さっきのマヒャドといいバギクロスといいなんて威力なのかしら・・」
ロジナ「いやあ、良かった良かった、これで大悪党クロウ軍団も牢獄行きよ。」
えー、もうバギクロスやベホイミ使うまで成長しちゃったの?
あ、一瞬の覚醒だったのか、ごめんごめん。よく読んでなかった
「あれが賢者の血の力か…。一瞬だったが、凄いな」
レムの戦いを遠くから見ていたヤマジュン、その傍には気絶したホーレンの姿があった。
ヤマジュン「しかし使うと倒れてしまうのは駄目だな。
ここは俺が付きっきりで特訓をしてやろう…フフフフ……」
ホワホワホワホワ・・・・
大悪党兼大海賊クロウ軍団の壊滅に成功した。
これでこの国も平和になるだろう・・・・・
そしてレムは目を覚ました。
ファーファーファーファーファッファッファー。
トンロット、トンロット、トンロット、
トゥールットゥットゥー、トゥートゥー、トゥートゥー、トゥートゥー、
トゥートゥー、トゥートゥー、トゥトゥートゥ、トゥールゥー(DQ6のトルッカの井戸の音楽)
ミナミ「おはやーレム!昨日の闘いはすごかったねー!天下一武道会のときよりさらにレベルアップするなんて!」
レム「ェ・・・?俺、確かクロウ達にやられそうになって、君が飛び出してきて・・・それで・・・
あれ・・?それからどうしたんだっけ?」
ミナミ「覚えてないの?あんなすごい闘いを繰り広げたのに!あの戦い方はまさに・・
《賢者の闘い》!!!クロウなんて雑魚同然だったのよ!!」
レム「・・オイラがクロウたちを?!まあいっか・・・この町に平和が戻ったのなら良かったさ。」
デントル「レム君、君はすごき者なり。我々と共にルンデンブルグの長に会ってくれ。話があるそうだ。
長老は長い間生きておるんでな、君の旅の助けになってくれるお。」
レム「ありがとうじいさん。父さんは生きてる。絶対にこの世界のどこかで
〜起きる大きな出来事を取り上げて議論して。探し出す!!」
レムの今のレベルではマヒャドどころかヒャダルコでさえ無理だろう。
それほどの膨大な魔力の放出は激しくレムの体に鞭打った。
これから数日間、体が魔力を精製するまでレムは呪文どころか指先から火を出すことさえ出来ない。
そんな時に限って困難とはやってくる物。
これから起こる戦いがレムとミナミ、二人を運命へと導く事になるのだ…
大魔王アルゴスワーム爆誕
*「貴様らも招待してやろう。地獄の宴に。」
('A`)
アルゴス「余は早く地上を支配して、地上の食べ物を食べたいのじゃ、クリームコロッケとやらを食してみたいのじゃ、地上に偵察に行ったサーボンからの連絡はまだか〜」
ミナミ「ところで、自己紹介が済んでなかったね、私はミナミ。よろしく」
レム「よろしく、僕はピースタードのレム。」
ミナミ「私の出身は、日本、東京」
レム「ニホン、トーキョー、、、、はてどっかで聞いたような」
ミナミ「し、知らないのも当然よね。私もどうやってここに来たかわかんないんだもん」
レム「ふーん。えと、ミナミさんはエンドールの武道大会に居た人だよね?」
ミナミ「あ、知ってた?恥ずかしい負け方しちゃったんで、それは忘れていいよ;;」
レム「いや相手が悪かったんだね、あれはね、魔界の住民だから」
ミナミ「魔界?この世界って、そんなとこまであるの?」
レム「師匠によると、ゲートっていう次元の扉があって、何百年もの間、硬く閉ざしていたんだけど
そこが最近何らかの原因で開いたらしいんだ。んで魔界の住民が出現するようになったと」
ミナミ「ええっ、あんな危険な奴らが沢山出てくるって事?それ大変じゃない!」
レム「あ、それは大丈夫だ、各次元から新たな監視人が代わりばんこに見張る事になったらしいし」
ミナミ「各次元?各次元って、異世界は魔界だけじゃないの?」
レム「僕もそれには驚いたんだけど、神界とか天空界とか色々あるみたい」
ミナミ「それだけ?」
レム「え?それだけって?」
ミナミ「魔界、神界意外にまだまだ異世界はあるの!?」
レム「まだ沢山あるらしいけど、僕もそれは詳しくは知らない。、、、けどなんでそこまで異世界を知りたいの?」
ミナミ「いやなんとなく、興味があって、、、」
レム「そうだよね〜、僕も最近まで魔界は神話とかに出てくる架空の世界だと思ってたし」
ミナミ (私はそこを通って来たんじゃないのかしら、、、)
レム「そうだ、長老に会って父さんの行方を聞かなきゃ。それと・・・もう一つ・・
僕のこの力は何なのか。僕はもしかしたら魔族なのか・・・!?そんな・・・嫌だ!嫌だーーーーーっ!!」
ルンデンブルグは港街である。そのため異文化が入り組んでいる。
見渡せば様々な国の人々が行き交う、そんな街を治める長はどんな人物なのだろう。
レムはそんな想像をしながら歩いていた。
ミナミ「あの一際目を引く建物がそうかな?」
レム「多分ね。さぁ、身なりを整えよう。この格好で大丈夫かな?」
ミナミ「うーん、スーツなんてここにはなさそうだし大丈夫じゃない?」
レム「スーツ?俺田舎者だから偉い人に会う機会なんて滅多にないからさ」
ミナミ「君はこの街を救ったんだからさ、堂々と行けばいいんだよ」
レム「そうかな、うん。じゃあ入ろうか」
そうして言葉を交しながら二人は扉をくぐった。
レム「こんにちは・・・」
しーん
レム「えと、レムです〜、お昼ごろ窺うと連絡しておいたものですが〜」
コンコン(扉をノックした)
しーん
ミナミ「おかしいわね、留守なのかしら・・・」
しーん
屋内からは人の気配がしない
*「ふぉッふぉッふぉッふぉ・・・君がこの町を守護してたもうた勇者レムとミナミかい。」
ミナミ「あれ?今、声がしたよね?」
レム「ミナミ、そこ・・」
ミナミ「どこ?」
レム「ス、スカートのした・・・」
ミナミ「え?キャアア!!!誰よ!」
ゲスッ
ミナミは何かをおもいっきり蹴飛ばした
*「ふふふ、水色のストライプか」
ミナミ「このジジイ!何見てんのよ!」
レム「水色のストライプって何が?」
ミナミ「このクソジジイーーーー!」
ミナミの往復ビンタが謎の老人に放たれた。
ミナミ「はやい!?」
謎の老人はミナミの往復ビンタを華麗に避けた・・・・
と思いきやミナミの急所蹴りが下から迫り、直撃した。
*「はうっ!!おおうっ・・・・・・・・・・・!」
レム「あなたが長老ですね。ねえねえ父さんてどこにいるんですかじじいさん?」
長老「全く、最近のゆとりは老人を大事にせんし敬語もろくにできんのか・・
そうさな、レムルス殿なら君の様に
この町を魔王軍から救った事があるから良く知っているぞ。
じゃが、それからどうしているのかは全く知らんな。」
ミナミ「全然駄目駄目ね。」
老人「じゃが一つだけ答えられる事がある。」
レム「それはもしかして俺の力の事かな。」
老人「ぁあ・・実はな、レムルス殿は高名なる賢者なのだ!
そして・・
君の家系は大昔に勇者様とともに世界を救った、
伝説の大賢者、クリフト様の血を引き継いでおるのだー!」
レム「賢者のクリフト!?まさか聖勇士伝の!?」
長老「そーじゃ。神話として伝わるこの物語は嘘偽りない真実を綴っておる」
レム「クリフト…女ったらしで魔王決戦まで女といちゃついてたって人だよね」
ミナミ(魔王?涼太がやってたゲームみたいな話…いったいどういう事だろう)
長老「彼等の詳細まではわからん。しかしお主がクリフトの末裔であることは事実じゃ」
レム「僕が賢者の血を受け継いでいる…つまりどうなるんだ?」
長老「勇者や賢者は子孫に遺伝するらしい。お主の父レムルスもかなりの腕前じゃ」
ミナミ「じゃあレムは賢者の素質があるって事だね。それならあの凄い魔法も説明がつくし」
レム「…勇者や賢者は遺伝する…か。じゃあ勇者も子孫にしかなれないんだ?」
長老「…聖勇士伝に出てくるロトと天空の勇者に子孫がいればそうなるじゃろ」 「だが血を継いでいれば誰でもなれる訳ではない。厳しい鍛練が必要じゃな」
レム(昔父さんが聞かせてくれた聖勇士伝は魔王決戦までだった…)
(俺は勇者にはなれないけど…聖勇士伝について詳しく調べてみたいな)
国の王などから使命を与えられ
各地の平定や悪人のアジトに乗り込みそれを討伐する者も広い意味では勇者と言う
(694〜695でお姉さんが言ってた勇者とは国に身分を保証されてるかどうかって意味なのだ)
しかし、選ばれた者しか到達できないという
独特の剣技を伝承する者(アバンストラッシュ、ギガスラッシュ)
およびデイン系を操れる者は生まれながらに勇者といい、
それは血筋でしか受け継ぐ事が出来ないのが現状である。
だがご存知のとおり、天空界、地上界に2人だけ存在したラミス、ユウカともに早世したため
勇者の血は断絶してしまっている
レム「俺は本当は勇者になりたかったけど勇者を支えるってのもいいな」
ミナミ「聖勇士伝が事実って事は歴史なんだよね?記録は残ってないの?」
長老「なぜか当事者達は記録に残そうとせんかったようじゃ、口伝しかないんじゃよ」
レム「蒼龍師匠なら父さんの仲間だったって言うし知ってそうだけど…どこいったんだろ」
長老「どうしてもと言うなら一つ心当たりがあるぞい」
ミナミ「なんですか?」
長老「ムクドール森の魔女…彼女は400年以上の歳月を過ごしたという噂じゃ」
レム「400年!?人間なんですか!?」
長老「おそらくな。彼女は聖勇士伝に関わっていたらしいからの」
ミナミ(400歳…ギネスとか言うレベルじゃないよ!どうなってるのこの世界…)
長老「以前レムルス殿もムクドール森に行った事があるらしいしの」
レム「父さんが!?…行ってみる価値はありそうだ。ミナミ、一緒に行かないか?」
ミナミ「いいよ!一人で居るの嫌になっちゃってた所だから…それに」
レム「…?」
ミナミ「もっと知りたいから…ゲートとかこの世界の事。あとレムの事もね」
レム「じゃあ決まりだ。俺達はパーティって事でいい?つまり仲間って事」
ミナミ「うん!よろしく!」
しかしミナミは知らなかった、この世界には魔物が多い
ミナミは幼少時代から特に爬虫類系の生き物が嫌いでカエルさえも恐ろしくて近付けないのだ
だからドラゴン系の魔物は爬虫類の王様みたいなもんだから
見た瞬間失神してしまうのは必須、はたしてどうなるミナミ
長老「行ってみるんじゃな?ムクドール森はここ、ルンデンブルグから東じゃ」
レム「わっ地図だ。ありがとう長老!」
ミナミ「小さい地図だね?」
長老「この街の回りしか載っとらんのじゃよ、この街周辺は山に囲まれとるからな」
「船を使わねば他の地方へは行けないから必要な部分しか載ってないんじゃ」
レム「本当だ。この街と森だけが山と海に囲まれて孤立してるんだね」
長老「港街と言っても中継地点の役割じゃからなぁ」
ミナミ「もっと広いんだ…ちょっとだけわくわくして来たよ」
レム「お金なら大会の賞金が少しあるし装備なんかも揃えて行こうか」
レム「丁度3000ゴールドか、港の武器やで鋼の剣売ってたんだよ、前から欲しかったんだ」
ミナミ「鋼って・・・それをレムが使うの?」
レム「え?そりゃ使うから欲しいんだよ」
ミナミ「やめなって、レムではそんな重い武器はまだ無理だよ」
レム「え、でも・・・」
ミナミ「でもじゃないの、剣の基本も基礎体力もでない人がそんなの使ったら駄目よ」
レム「うん・・・」
その頃牢獄では
ベンジー「いたた、ベンジー様とあろうものがあんなクソガキにここまでやられるとはな」
クロウ「・・・・」
ベンジー「どうしたクロウ。何考えてんだ?」
クロウ「・・・あ?ああ、ちょっとな」
ベンジー「しかし、やっと一服できると思った田舎町で散々だな、船は壊されるしよ」
クロウ「・・・・」
ベンジー「おいクロウ、ところでいつ脱走すんだよ?」
クロウ「・・・ん?ああ、そのうちな」
ベンジー「そうか、まぁ怪我してるしな・・・治ったら脱走して船を調達して大忙しだ」
クロウ「・・・ベンジー、俺達を襲った魔物はなんだったろうな」
ベンジー「ああ、やけに強かったな、あれに仲間は殆ど殺されちゃったしな」
クロウ「やはりあの魔物達がいる先には、ゲートが・・・」
ベンジー「おいクロウ。その話はやめろ、ゲートなんて噂話だったんだ、元から存在してなかったんだよ」
クロウ「だが、この港町に逃げ込んだ俺達をあの化け物は追ってこなかった、奴はあの海域を守ってたとしか・・・」
ベンジー「やめろ!」
クロウ「ベンジー・・」
ベンジー「もういいんだよ、ゲートなんて。そこに宝の山があったとしても、俺は命の方が大切だ!海賊は海賊らしく、弱い者を襲って食ってればいいんだよ!」
クロウ「・・・」
ベンジー「わかってくれよ、もうあんな思いは沢山だ。レオンもリックもみんな死んじまって・・」
クロウ「・・・・すまない。」
蒼龍「俺って、なんかこのまま忘れられそうな気がする」
蒼龍「果たしてレムルスは今どうしてるのか。俺たちの希望、勇者ゼノはいずこへ・・
俺にもわからん。
が、二人とも生きている事は確かのはず、
この絆の玉が光を失っていないのだから。」
ヤマジュン「ああ、きっと生きてるさ。レムルスの息子が必ず探し出すさ。」
蒼龍「そうだな。そして、ゲマも恐らく生きているだろうな。」
ヤマジュン「まあな、できれば死んでいて欲しいが。でも完全復活には時間がかかるはず。
あの戦いで相当の傷を与えたんだ。そう簡単には立ち直れねえさ。」
蒼龍「ゲマの魔力は底無しだからな・・」
「ニダニダニダ」
10年前〜それはレムが父と生き別れしてすぐの出来事・・・ とある城に復活したゲマからの挑戦状が来た。
それは城の中隅々に響き渡る声で堂々と知らされた。
「私はゲマと言います。これからすべての世界、即ち、魔界、天界、地上界をすべて私の物に
する予定です。それを阻止したくば一週間後の宵の明星が出ずる刻、ダークガルド山頂の祠に来なさい。
来なければ姫の命をいただきます。 待っていますよ。フォッフォッフォッフォ。」 というものだった。
その城には勇者の血を引くゼノが兵隊長として王に仕えていた。
ゼノ「俺が勇者の血を引いていると知ってか・・・!」
ラミスとユウカが死に、勇者の血は絶たれたと思われていたが、 実はラミスには隠し子がいたのだ。
ラミスのその相手が誰であったか、『ラミス自身も定かではない』が、いつの間にか 誰も知らないうちに
勇者の血を引く子孫が生まれていたのだった。ラミスの女好きがここに来て正義の光を照らしたのだった。
それはその子供が勇者独特の超必殺絶技ギガスラッシュを使った事により公に判明した。
そして幾年も幾年も勇者の血筋は大事にされていき、今勇者の血を引き継いでいるのがこのゼノと言う若者なのだ。
ゼノはゲマに対抗するために昔旅をした仲間を集めた。
蒼龍「いいのかい?お前には家族があるんだろ。」
ゼノ「そうだぜ。俺達に全部任せておいても良いんだぞ?」
ヤマジュン「レムがかわいそうだな・・・」
レムルス「フッ・・・お前達と共に復活したゲマを倒さなければ世界は終わりだ。
それに私は必ず生きて帰る。ちゃんとレムにもそう伝えてきた。」
ゼノ「そうだな。死ぬ事なんて考えちゃ駄目だ。俺達はゲマを倒し、絶対に生きて帰るんだ。」
そしてゼノ達は約束の時刻にダークガルド山頂の祠に来た。
それはゲマの罠かも知れなかった。もちろんゼノ達もわかっていた。
だが姫の命には変えられなかったのだ。
壮絶な戦いがその場で繰り広げられた。
その戦いでゼノとレムルスはゲマの不思議な呪法でどこかへ消えてしまった。
その時のゲマの恐ろしい言葉は忘れはしない。
ゲマ「ふーむ。試作段階でこの威力ですか。申し分ないですね。」
姫はその一瞬の隙をついてヤマジュンと蒼龍で救出され、逃げ出したのだった。
747 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/14(水) 00:20:44 ID:2EPPvP510
ゲマ生きてたのか、すげえ
一方、レム達は装備を整えてムクドール森に歩みを進めていた。
レム「これが魔法のステッキか〜。」
ミナミ「力の弱いあなたにはお似合いの武器よ。魔法力を高めてくれるからね。」
レム「ミナミのその武器は?」
ミナミ「これは鋼の剣よ。ゥフフフ・・。私は剣道5段なんだから当たり前でしょ。」
レム「ちくしょお・・・」
749 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/14(水) 16:50:33 ID:yyAu1AcaO
レム「何だか鳥がいっぱいいるっすなあ」
ミナミ「本当ね。しかもムクドリばっかし。」
レム「なるほど、これが森名の由来と言うわけか・・」
ミナミ「寒すぎ。」
レム「うっううー・・・」
父が剣道の師範であり実家に道場があったミナミは毎朝汗を流すのが日課になっていた。
学業との両立が難しくなり稽古の数を減らし昇段試験を受けていなかったが
経験と実績は物を言う。彼女は既に五段以上の実力を備えていた。
しかし生死を賭けた実践は初めて、しかも相手は人間ではない。
ミナミは森に入ってからやっと緊張を感じ始めていた。
ミナミ「ここの魔物って強いのかな?」
レム「うーん、そんなに強い奴はいないと思う。森が深くなれば別だけどね」
ミナミ「そっか…って、ねぇ…あの茂み、動いてない?」
レム「動いてるね…あのしっぽは…ももんじゃだ!」
ももんじゃが現れた!
ミナミ「うわぁ!タヌキみたい!戦うの!?」
レム「ああ。初めてだけど俺が援護してみるから戦って!」
ミナミ「ドキドキ…」
ももんじゃの攻撃!ミナミはうまく避けた!
ミナミ「っだぁぁ!」
ミナミの真空突き!ももんじゃに250のダメージ!
ももんじゃは倒れた!
ミナミ「倒せた…」
レム「援護する暇なかったな…確かに剣は俺より強いみたいだ」
ミナミ「夢中でやったから、もう何がなんだか・・・」
ももんじゃの死体からドクドクと血が出ている
ミナミ「これ、私がやったのね、ごめんなさいごめんなさい」
レム「魔物に謝ることないのに・・・不思議な人だな、でも都会にはこういう人が多いのかな?」
ミナミ「これが命の重さ…これから受けとめていかなきゃいけないんだ…」
レム「さぁ行こう。明るいうちにたくさん進まなきゃ」
ミナミ「今行く。…生きる為に仕方ないとはいえ命を奪ったんだよね」
「食べていた牛肉なんかもそう。直接ではないけど命を奪ってるんだ…」
自然に触れる事で命の息吹を感じることがあるように、ミナミはこの世界に来てから
現代社会では気にも留めないような事をたくさん学んでいくのだった。
ガサガサ
そこに蛇が出てきた
ミナミ「きっ!!!!!」
レム「?!」
ミナミ「キャアアアア!蛇イヤアアアアア!」
ミナミは鋼の剣を振り回し始めた
レム「いや、これは魔物じゃないよ、毒も無いし・・・」
しかしミナミは蛇を真っ二つにして、
既に息絶えた蛇を跡形も無くなるまで無残にザクザク切り刻んだ
ミナミ「ハァハァ、怖かった。どうにか倒したようね」
レム「・・・さっき言った事が台無しじゃん・・・」
その頃、マァムは某半島に渡っていた
目的は何れレムと合流する時、勇者を手土産にしたいからである
マァム「この先の国に勇者がいるという噂を聞いたけど、本当かな?国境が厳しくて渡れないけど・・・」
ミナミ「ごっごめん!私爬虫類とかヌメヌメした感じが嫌いで…でも納豆は好きなんだけど」
レム「誰にでも苦手な物ってあるよね、俺は特にないけど。ってか納豆ってなに?」
ミナミ「大豆を発酵させた食べ物だよ。ネバネバでおいしいんだよね」
レム「聞いた事ないな…やっぱりミナミって遠い国に住んでたんだね」
ミナミ「うん…」
(魔女さんに聖勇士伝の話と一緒にゲートについても聞かなきゃ…)
*「おいチョルノ、次の講義なんだ?」
チョルノ「へい!次ヌン暗所戦闘心理ですニダ」
テリー「うわ〜めんどくせ、おまえ代弁しとけ」
チョルノ「無理ニダよ〜、5人くらいしか出てないのに誤魔化せないニダ!」
テリー「うるせえ!じゃあな」
テリーはチョルノが喋り終わる前に一人歩き始めた
チョルノ「おやびーん!」
背中に聞こえる切実な叫びが小さくなっていく、
しかしテリー振り向かずに歓楽街のある方向に消えていった
ここは幸せの国、将軍の独裁政権の元、永きに渡り外界から隔離されていたが
300年前、突如現れた勇者により将軍が倒されてしまった。
その敗北から学んだ幸せの国は第10代将軍の元、勇者を育成する「勇者専門学校」を設立し
自国で勇者を英才教育し、世界に送り込もうというちょっと勘違いした政策を取ったのだ。
勇者検定という資格も存在し、一級をクリアした者は勇者の称号を与えられるという。
しかし、その地位を保証するのは幸せの国だけなので、限りなく自称に近いのかもしれない。
実際、勇者検定の噂を聞き、海外から勇者を志す者が続々と留学して来たが
その多くは専門学校とは名ばかりの杜撰な教育現場にに幻滅してしまうのである。
テリーもその一人であった
ミナミ「結構歩いたのに家一つ見つからないね…」
レム「しかもこの霧だ。迷ったかな…いや!この霧見覚えがあるぞ!」
ミナミ「えっ!?」
レム「これは自然の霧じゃない!魔物の息だ!どこかに術を使った魔物がいる!」
ミナミ「ええっ息!?気持悪い!」
ミナミはとっさに姿勢を低くした。
レム「これは…しび…れ…る……」
レムはマヒした!!霧がはれていく!
ミナミ「いやぁっ!なにこのキノコ達!!
マタンゴが二匹現れた!!」
マタンゴ「ブフォフォフォフォ」
ミナミ「レム!戦おう…って何やってんの!」
レム「マヒ…した…動けな…い…」
ミナミ「私一人で戦わなきゃならないみたい…これが初試合だ!」
文字通りの実戦、ミナミの実力が試される時が来た。
マタンゴA「ふぉふぉ」
マタンゴB「ふぉふぉ」
マタンゴ達は様子をうかがっている。
ミナミ「動かないなら私の間合いで戦わせてもらうよ」
ミナミは擦り足でマタンゴ達との距離を狭めた。その時だった。
マタンゴAのしびれる息!ミナミは間一髪で避けた!
ミナミ「そうだった…これは試合じゃないし相手は人間じゃない!!」
「今までの常識は一切通用しないんだ…一瞬一瞬を見極めないと…!」
ミナミは集中した!
ミナミ「いくよっ、でかきのこ!とりゃー!」
<<ズガッ!>>
マタンゴA「ふぉふぉふぉ」
ミナミの鋼の剣がマタンゴを捉える
ミナミ「手応えあり!」
マタンゴA「ブフォ・・・ブフォ・ブハァァァァ!」
マタンゴAは、傘の下から多量の粉を撒き散らした
ミナミ「ぐっ・・」
しかしミナミは粉を吸い込まず、既に射程圏外に逃げている
ミナミ「甘いわね、動きが遅いあなたたちの切り札くらい予想がつくわよ!」
ミナミ「遅いっ!はあッ!!」
ミナミの強烈な一撃!
マタンゴAを真っ二つに引き裂いた。
マタンゴB「ぐげっ!?ボフッボフッ!」
マタンゴBはきのこの胞子のようなものを体から噴出させた。
ミナミ「どんな効果があっても当たらなければ意味がないわよっ!」
ミナミは胞子を紙一重で避けマタンゴに斬りかかる。
マタンゴB「ブフォフォーーーーーーっ!!」
マタンゴBは二つに裂かれた。
それはまるで雪印のスライスチーズか松茸を裂いたような感覚である。
ミナミ「大丈夫?レム。」
レム「こノ程度の痺れなラあと数分もすれば自然に抜けるト思う。
・・でモ早くどコカへ隠れないト。マタ魔物が・・!」
ミナミ「わかったわ。痺れが抜けるまでどこかの木陰にでも隠れましょう。」
ミナミはレムに肩を貸し、視界を前に向けるとミナミは恐るべき事態を目の当たりにした。
そしてようやく気づいた・・。先程のマタンゴBの行動の意味を・・・。
マタンゴCが現れた!マタンゴDが現れた!マタンゴEが現れた!マタンゴFが現れた!
人面樹Aが現れた!人面樹Bが現れた!人面樹Cが現れた!人面樹Dが現れた!
マタンゴCDEFは仲間を呼んだ!
マタンゴG〜Zが現れた!
ミナミ「囲まれてる!?さっきの胞子は仲間を呼ぶ胞子、つまり遠方胞子術・・おばけきのこ族独特の仲間収集術だったんだわ・・」
レム「万事休す、か・・・」
ミナミ「このままじゃやられる・・。でもこの数じゃ私一人ではとても・・・」
レム「ミナミ・・!俺を置いて逃げるんだ・・・君の素早さならなんとか逃げられるはず・・・」
ミナミ「馬鹿・・!そんな事出来る訳無いじゃない!」
レム「だけどこのままじゃ二人ともやられる・・君だけでも早く逃げるんだ!」
ミナミ「・・・。(何か・・・何か手があるはず・・・落ち着くのよミナミ・・・今こそ落ち着いて危機を脱する方法を・・)」
マタンゴ軍団、人面樹ABC「グゲゲゲゲゲゲゲ!!グゲゲゲゲゲゲゲ!!」
その時森の木陰から二人の人影が映った。
*「むっ・・これはいかん!若者二人がピンチになっておる!助けに行って参ります。よろしいですか?」
*「ええ、頼んだわ。あの子達はあたしに用があるみたいだしね。死なれて化けて出て来られちゃ困るわさ。」
ミナミ「短い旅だったわね・・ホントに・・」
レム「何言ってるんだよぉ・・!クソ・・・これまでなのか・・!?ちくしょーーーッ!!」
マタンゴ軍団と人面樹がレムとミナミに襲い掛かろうとしたまさにその時、
一人の男がレムとミナミの前に立ちはだかった。
魔物群れ「グゲゲゲ!?」
レム、ミナミ「・・・あなたは・・・!?」
ウミネコ「私めウミネコと申します。
あなた方は大魔女にあられるバーバレラ様に会いにいらっしゃったんですよね?」
ミナミ「何でそれを・・・?!」
ウミネコ「やはりそうでしたか。とりあえずは少々お待ちください。まず魔物たちをなんとかしますゆえ。」
ウミネコは自分の持っていた木の杖に魔法力をこめる。
ウミネコ「大気の精霊よ・・すべてを滅っさん破壊の力を与えたまえ・・!
ウミネコは自分の持っていた木の杖に魔法力をこめる。
ウミネコ「邪悪のすべてを爆裂せよ!!イオナズーーン!」
レム「凄い、これが攻撃呪文最高峰の一つ、イオナズンか・・・初めてみた。」ガクリ
レムは安全を見届けると気絶した
765 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/17(土) 10:31:13 ID:MDacn5ZMO
ウミネコのなく頃に
ウミネコ「胸が・・胸が苦しい・・ついに心臓病が発病したのか?!」
大魔女「見事なり!見事なイオナズンだわさ」
ミナミ「この人が400年生きた伝説の魔女、バーバレラ・・」
バーバレラ「そう、あたしこそかの有名なバーバレラなり」
ミナミ「若すぎる・・ほんとに400歳を越えているのかしら?」バーバレラ「うふふ・・。眠れる時の呪法よ。
と言ってもあたしなりに変化させた改良版だけど・・。」
ミナミ「あたしより可愛い女がこの世にいるなんて・・。」
ミナミ「悔しいから顔にラクガキしちゃえ
バーバレラ「落書きならこれで書きなさいな」
バーバレラは筆をミナミに手渡した。
ミナミ「ありがとんくす」
レムは顔に落書きをされてしまった。
するとレムが急に起きた。
レム「ありゃ?体の痺れが消えちゃったお」ミナミ「なんで!?」バーバレラ「その筆はマキアリクの筆といってね、
どんな状態でも回復してくれる魔法の万能インクで出来ているの。
261年前にカルカッタって人が作り出したものよ」
ミナミ「へえ〜。」
ウミネコ「インクは魔法でできているので一日中消えませんけどね」
ミナミ「ふつうのインクよりタチが悪いわね(笑」
レム「ちょっと〜ミナミ〜〜、ナニを落書きしたんだ!
言ってみなよ!え!言ってみなよ!」
ミナミ「ふっふっふ」
769 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/18(日) 05:50:52 ID:gxE+rKyD0
ウミネコ「こりゃおかしなメイクじゃわい
ミナミ「あの、バーバレラさんお話が・・・」
バーバレラ「言わなくてもわかってるよ、そこのレムって子はザギが得意な血筋に生まれてるね」
レム「ザギ?神話とかに出てくる一瞬で倒せる呪文?」
バーバレラ「うん、でも覚えてもあまりそれに頼っていては呪文を広く習得できないよ」
レム「はい、分かりました。でも・・」
ミナミ「そうそう、能力を調べてもらいに来たんじゃなくて・・・」
バーバレラ「さて、お嬢ちゃんだけど。うーん、ちょっとあんたはややこしいね」
ミナミ「え?どういう事ですか」
バーバレラ「立派な戦士、いや剣士に成長できそうだけど、今のままだと壁にぶつかるよ」
ミナミ「そうなんですか?」
バーバレラ「幼い頃からの修練が蓄積した結果が今の実力であって、天賦の才はまた別の話だからね」
ミナミ「そんな・・・じゃあ、どうすれば」
バーバレラ「あんたはレムと逆じゃよ、基本はできているが、基本しか出来ていない
一つの技を覚え、それを高めないと道を失うね」
ミナミ「わかりました、心に留めておきます・・・ってそうじゃなくて・・・」
バーバレラ「おやおや、もう用は済んだはずだよ?」
ミナミ「違うんです、そのお話は凄く為になったけど・・・」
レム「そうです、色々聞きたい事が・・・」
バーバレラ「じゃあ、悪いけど聞けないね。私は人に才を教える以外係わりたくないんだ、
だからこんな山奥に住んでいるんだよ」
レム「そんな・・・」
ミナミ「あのっ、ルンデンブルグの長老さんに紹介してもらったんですけど」
バーバレラ「そうなのかい?」
ミナミは持っていた紹介状を見せた?
ウミネコ「ふむ、これはまさに奴の筆跡じゃな」
バーバレラ「どうやら本物のようだね。おいで、話は家で聞くよ」
ミナミ・レム「はいっ」
バーバレラ(久々に面白い事になりそうだよ…クリフトの子孫だなんてね)
レムとミナミの足音を後ろに聴きながら歩みを進める。
バーバレラ(それにミナミって子…不思議な気だよ。なつかしささえ感じる)
(もしかするとこの子は…まさかな。思い出すよ、あの日々を…)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ラミス「俺はラミスだ。あのさ…ばあちゃんって呼んでもいいか?」
思い出す…ラミスとの出会いを。
ユウカ「おばあさん!危ない!…うん、私は大丈夫!おばあさんは?」
思い出す…ユウカに背中を預け戦ったことを。
今は聖勇士伝として伝わる話。わしはその最中にいた。あいつらとの出会いは最悪じゃった。
だが一緒にいるうちに情が移っちまっての。この子らの行く末を見たくなってしまった。
わしは見届けた…本当の最期まで。そして決めたんじゃ…いつかまた現れる希望の光に
あの子らの想いを届けようと…。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
バーバレラ「さぁこの木の上が私の家だよ。さっさと上がるよ」
レム「はーい」
ミナミ「わぁ秘密基地みたい!」
ウミネコ「秘密ではあるが基地ではないぞ」
バーバレラ「しゃべってないで早くしな。茶くらい入れてやるから」
なるほど、あのばばぁか
バーバレラ「未来の若き光に聖勇士伝から今に至る事の顛末を教えてやろう・・・
400年前くらいだったかね・・魔界最強にして最悪の大魔王シドーがいた・・・
それに対抗した者たちも・・・それが聖勇士伝に出てくるラミス達だったことは知っているかい?」
レム「大魔王シドー!?ラミス!?聖勇士伝は史実の話だったんだ・・・」
ミナミ「それじゃあほんとに天空の勇者とロトの勇者の血は途絶えてしまったのね・・」
バーバレラ「あの戦いで死んだ事によって天空の勇者の血は途絶えた。
だが、そもそも天空の勇者は神の使徒・・・いずれまた復活することもあるやもしれん。
あたしが知っているのは地上のロトの勇者の血だよ。」
レム「ロトの勇者は生きていたんですか!?」
バーバレラ「いや、あの戦いで完全に死んだよ・・。だがそのロトの勇者の血はちゃんと受け継がれておる。
実はラミスには隠し子のようなものがいたんじゃ・・。ラミスは遊び人勇者と言われるほどの
不真面目な面を持ち合わせていたからの。
だが、今思えばそれはラミスの中の勇者の血がラミスの死期を予測し、
ロトの血を次世代に継がせるためそうさせていたのかもしれないね。」
ミナミ「隠し子を持つ勇者か・・・でもそのお陰でロトの勇者の血は受け継がれていったんだものね。」
バーバレラ「うむ。そして400年経った今でもそのロトの血は脈々と受け継がれておる!
それがゼノというロトの勇者じゃ。
レム。お前の父、レムルスは昔、仲間と共に勇者ゼノと旅をしていたんだよ。」
レム「ェ!?俺の父さんが勇者様と・・・!?」
バーバレラ「ああ・・・・・。重要なのはそこからじゃ。
・・・あのラミス達の戦いの後、したたかに身を潜め力を蓄えていたゲマと言う強大な魔物がおってな。」
ミナミ「ゲマ!?聖勇士伝にも書いてあった魔物だわ!」
バーバレラ「そう、ラミス達が死んだあとゲマは世界を自分のものとするために力を蓄えていた。
だが約400年経った後、勇者の血が受け継がれていることを知るや否や、成長する前に潰してしまおうとしたんだ。
それを迎え、討ち取ったのが勇者ゼノ一行だったのだ。
『その時もゲマは取り逃がしてしまったがね。』・・全く往生際の悪い魔物だよ。
それから約10年間、ゲマが痛手を負ったことにより再び平和な時代が訪れた。
その後にレムルスはミーアと恋に落ち、レム、あんたが生まれたんだよ。」
レム「本当に父さんは世界を救った大賢者様だったのか・・・。
でも、平和な時代が来たのにまた父さんは家を出て行ってしまったよ?」
ミナミ「わかった!ゲマがまた復活したんだ!」
バーバレラ「そうだ・・・もうしばらくは平和な時代が続くと思ったんじゃが
10年足らずで力を元に戻し、勇者達にもう一度挑戦したんだ。
ゼノは仲間を集めなおし、その挑戦を受けた。罠にはまりに行くようなものだが
姫が人質に取られていたからね・・仕方なかったんだよ。
その戦いでゼノとレムルスはゲマの呪法でどこかへ消え去ってしまったらしい。
ゲマは10年足らずで何を得たのか・・・。何かもう一つ大きな巨悪が潜んでいる気がしてならん。」
レム「父さんと勇者様は・・・・」
バーバレラ「安心しな、二人とも生きているはずだよ。 この絆の玉の光が何よりの証。」
レム「その玉は!?」
バーバレラ「レムルスが置いていったものだよ。
君がここへ来ることを予測してか・・・それとも無意識にか・・・」
ラミスに隠し子かよww
そりゃ今までを引っ繰り返すような、ぶっとんだ設定だな
バーバレラは、隠し子の『ようなもの』と言った、そこを履き違えてはならない
実際のところは推測でしかないのだ。
ゼノは、戦いの最中にロトの勇者の称号でもある浮き上がる紋章が確認され
正式に勇者ラミスの血を継いでいると認定された
そして、ゼノの先祖を辿って行くと、ラミスの幼馴染のターニアという女性に行き着いた
実際にラミスは、戦いの前にターニアと何度か接触しているという記録が残っている
そこでラミスとターニアの間に出来た隠し子の末裔と思われ現在に伝わっているが
それは実際のところ少し事情が違うのである。
実は元グランバニアの王であるパパスとその妻マーサに、ラミスには姉にあたる姉マロンがいた
ラミスが生まれた頃、グランバニアは政治的に混乱しておりパパスは王の座を返上し野に下った
その際、隣国の王女であったマーサとは離縁し故郷のエルヘブンに戻すしかなかったのである
マーサはマロンを引き取り、グランバニア王家の血を引くマロンにこの危険が訪れないように
名を変え一時エルヘブンの修道院に身を寄せさせた
そこでマロンは信者の男と恋に落ち、子を見篭る事になる。そして子が生まれたのは、
ラミスが遥か魔界の地で若い命を散らしてから半年後の事であった
マロンは、ロトの血を守る我が子を自分の元に置いていては何れ危険が及ぶと考えた
そこで、信用の置ける知り合いのターニア、ランド夫婦へ内密に養子に出させたのである。
勿論混乱を避ける為、パパスからはラミスに姉が居るという事実を伝えてはいない
そしてグランバニアも、政権が変わって尚、パパスを慕う派閥が多かった事を危惧してか
パパスの王としての歴史を全て闇に葬った
こうして誰も知られずに、マロンの子は脈々とロトの血を後世に伝えたのである。
バーバレラがレム達に話している同時刻
幸せの国では【注:756】、しなびた街角にポツンと2人のカップルが座って話していた
女「どうすんの?これから」
テリー「この国では勇者になれない、だが俺は勇者になりたいんだ」
女「じゃあ授業に出なよ」
テリー「だから学校では勇者になるのは無理なんだよ」
女「で、他に方法でもあるの?」
テリー「俺は剣を探す旅に出る」
女「は?それと勇者となんの関係があるの?」
テリー「ああ、ロトの剣、天空の剣、どちらかを手に入れれば勇者になれるらしいんだ」
女「馬鹿馬鹿しい、それって神話の話じゃない、確か聖勇者伝とかいう」
テリー「聖勇士伝だよ、あれは本当にあった話じゃないかって最近言われているんだ」
女「そう、まぁどちらにしろその剣は勇者が死んだ魔界にあるんじゃないの?どうやって行くのよ?」
テリー「いや魔界ってのは、この地上のどこかを差しているんじゃないかとも言われている」
(注:テリーをはじめとする一般人にはゲートの存在は知られてません
聖勇士伝においても一般人に向けた話なのでゲートの存在だけは記されてません)
女「はぁ?だったらどうだって言うのよ、その場所があんたに分かるの?」
テリー「うん、だからこの神話が書かれたムオルに渡って、色々調べてみようと思う。だから一緒に・・・」
女「そうですか、じゃあ私達ここまでね」
テリー「なんだよ急に、待てよオイ!」
女「お生憎様、私はあんたが勇者を志す人だったから付き合ったの
現実を見ない夢想家に成り果てた人と一緒に居てもこれ以上意味ないから」
テリー「きさま・・・」
女「さよなら」
一人残されたテリーは鬼の形相で叫ぶ
テリー「どいつもこいつも勇者勇者かよ、そんなに憧れる存在なら俺がなってやるよ!
見ていろ!地位も名誉も手に入れて、あんな糞女なんかよりいい女を抱きまくってやる!」
バーバレラ「あたしはレムルスと一緒に来たゼノにも会った事があるがね…」
レム「どんな人なんですか?」
バーバレラ「ラミスとは性格がまるで正反対。真面目な堅物さ」
ミナミ「勇者らしい勇者なんですね」
バーバレラ「だが…この話をしていいものか…どう思う?」
ウミネコ「彼等は新しい世代になるかもしれない。話しておいてもいいのでは?」
バーバレラ「…そうだね。これは秘密にしておいて欲しいんだけどね…」
バーバレラは現状を交えてゼノについて語り始めた。
>>776について彼女はしらないがゼノ達に会った時の話だ。
直接ゼノから聞かされたらしい…ラミスの代に比べて勇者の力が弱まっている、と。
勇者として目覚めたラミスの直接の子孫ではない以上力が薄まるのは当然だ。
この事がゲマや魔王軍に知れては困る…だからこそ秘密にしてきたのだった。
バーバレラ「ゲマと戦った時、ゼノはとうに成人しとった」
「だが体の成熟していなかったラミスには到底及ばぬ力じゃったよ」
レム「そんな…じゃあ天空の勇者様が現れるのを待つしかないんでしょうか?」
バーバレラ「天空の勇者か…そんな不確定要素を頼っていては人間界は滅ぼされちまうよ」
ウミネコ「それに天空の勇者が空の申し子とは言え血で受け継がれてきたのも事実」
バーバレラ「ユウカがいなくなったあの日から…天空の勇者はいなくなったよ…」
ミナミ「へぇぇ…(ついていけん!)」
バーバレラ「まさに絶望的じゃ…だがあたしは一つの光を見つけたよ」
ウミネコ「!!!まさか…バーバレラ様!」
バーバレラ「ああ…お前達!あたし達の修行を受けるつもりはないかい?」
レム「えっ!?いいんですか!?」
バーバレラ「拒否権はないよ!お前達があたしの見つけた光さ!」
ミナミ「わ、私も…??」
バーバレラ「ああ…」
(この子があたし達が探してきた人材かもしれない…感じるよ)
(ラミスともユウカとも違う…新しい勇者となる可能性を!!)
(それにレム…この子は賢者じゃぁ終らないよ!)
バーバレラは知らなかった。
ゼノとその主君ローラ姫が出来ていたことを・・・
ゼノの主君ローラ姫に新たな命が宿っていたことを・・・
そしてその小さな子供が着々と剣技を磨いていったことを・・・
バーバレラ「そうと決まれば善は急げだ!ウミネコ!準備を頼むよ!」
レム「あっ俺手伝います!」
二人が出ていったのを確認してミナミはバーバレラに話かけた。
ミナミ「あの…ゲートのお話を聞かせてもらえませんか?」
バーバレラ「ゲート…次元の扉、ワームホール、いろんな呼び名がある。何が知りたいんだい?」
ミナミ「色々な世界を結んでいるんですよね?その世界についてです」
バーバレラ「人間界、天空界、妖精界、神界、魔界…他にもたくさんあるよ」
ミナミ「あの…憶測の話なんですけど、私ゲートを通ってこの世界に来たみたいなんです」
バーバレラ「ほう…興味深いね。元の世界について教えてくれるかい?」
ミナミは元居た世界についてわかりやすく話した。
バーバレラ「ううむ…あたしの知る中にはミナミが居た世界はないねぇ…」
ミナミ「そうですか…」
バーバレラ「ゲートは不安定で常に開いているものもあれば千年に一度のものもある」
ミナミ「せっ千年!?」
バーバレラ「今はわからないけどあたしの方でも調べておくよ」
ミナミ「はい、ありがとうございます!」
バーバレラ(異界から来た少女か…ふふ、年甲斐もなくわくわくしてきたわい)
バーバレラ「ミナミの国ではどういう剣技が盛んなんだい?」
ミナミ「色々ありますけど、私は剣道が得意ですね」
バーバレラ「ケンドウ?それは聞いたことないね」
ミナミ「ええ、竹刀っていう竹で出来た刀の代替品でポイントを競う競技・・・」
バーバレラ「ちょっとまって、竹?競技?そういう遊びじゃなくてミナミの国の戦士は刀を使った実戦にどういう剣術を使っているのよ」
ミナミ「いや剣道は実戦を想定した競技でもあるんですよ・・」
バーバレラ「ふうん、竹の刀なんて当たっても痛くないじゃないか、そんな緊張感が薄れた練習をいくらしたところで、実戦に強い戦士が育つとは思えないけどね」
ミナミ「(ピクピク)ま、まあ私の国は平和で魔物もいないので争いごとはないんですよ」
バーバレラ「そうなのかい、どうりで素質を持っていながら戦いなれしていないと思ったよ」
ミナミ「それに、私達の国は銃器が発達しているので、剣は武器としては有効ではないんです」
バーバレラ「銃?剣より強い武器、それは興味深いね」
ミナミ「この世界は呪文みたいなものです、引き金を引くと小さな鉄の弾が凄い勢いで飛んで10m先の人間でも当たれば貫通しますし、急所に当たれば即死の可能性も」
バーバレラ「そりゃ凄いね、呪文というより弓だね。呪文は貫通させるというより、表面から痛めつけるという感じだからね」
ミナミ「ですよね〜、ほんとに怖いんですよ、私達一般人は所有が禁止されているので知識でしか知らないですけど」
バーバレラ「あんたの育ってきた環境は分かったよ。だが、この世界は魔法が使えなきゃ剣が全てだからね、生き残りたければ剣を鍛えることだ」
ミナミ「はい、お願いします!」
バーバレラ「なんだいそれは」
ミナミ「剣道の礼です!」
バーバレラ「・・・気持ち悪いから、次からやらなくていいよ」
ミナミ「・・・はい」
マァム「さて、、どうしたもんかな」
マァムは幸せの国の隣国にいた
そこの国境が良く見える高台にある茶店で、一人考えていた
マァム「あの厳重な国境警備は正面から無理だわ、夜になって険しい山道から抜けるしかないわね」
マァムは不安な気持ちを追い払うように、飲みかけの御当地名物激辛飲料をいっきに飲み干した
マァム「ぷはぁ、勇者を育成しているという噂が本当なら、どんな事をしてでも行ってみる必要がある!」
ウミネコ「おぬしはどういう修行をしたいのじゃな?」
レム「はい!ぼくは、ウミネコ殿が使われたイオナズンを覚えたいのであります!」
ウミネコ「いきなりイオナズンか・・その前に君は今、いくつの呪文を使えるのかね?」
レム「潜在能力が解放された時は無意識的にバギクロスやマヒャド使ったらしいんすけど
通常ではギラしか使えません。」
トルネコ「潜在能力は凄まじいが今はギラだけか。
いきなりイオナズンを覚えたいと言うのは・・それも良かろう・・
賢者のギラと言うものがいかほどか・・見せてみろ!」
レム「ギラッ!」
閃光と共にいかずちが唸った!
http://imepita.jp/20071119/581030 ウミネコ「この威力は・・!?」
空中でGacktと加藤あいが切り合うドラクエ
ウミネコ「ふ、ふふん。た、たいした事ないな(なんだそりゃ、一瞬ベギラマかと思ったぞ)」
レム「じゃあ師匠見せてください!」
ウミネコ「よ、よかろう」
レム「あ、いやギラじゃなくてどうせならイオナズンを!」
ウミネコ「いや、あれは使ったばっかりだし、一日に何度も使ったらわしの体がもたん・・・」
レム「お願いしますっ!呪文の達人の技を後学の為にこの目にしっかりと焼き付けたいのです」
ウミネコ「呪文の達人・・・よかろう!イオナズン!!」 ビカビカビカ!ズドドドドド!
レム「す、すげええ!!!」
ウミネコ「ハァハァ、老体にこの呪文は疲れるわい」
レム「もう一度お願いします!」
ウミネコ「むちゃ言っちゃいかん、イオナズンの負担ってのはだな」
レム「お願いします!もう少しでコツが掴めそうなんです!」
ウミネコ「しかしね、そうは言ってもだね」
レム「お願いします!尊敬してます!よっ色男!」
ウミネコ「そ?そうか?確かに顔には自信あるが、わし年食ってるしな」
レム「いやそんな事ないっす!全然いけますよ。ネコ師匠が本気出したら落ちない女いないんじゃないっすかね?」
ウミネコ「マジで?」
レム「その顔でイオナズンなんか撃ったら強いしかっこいいし、僕が女だったらまず惚れちゃうなぁ」
ウミネコ「イオナズン!」 ドカーン!バリバリバリ!
レム「すげええ!さっきより全然でっかいぞ」
ウミネコ「ハァハァ、ゲホッ、ゲホッ、うわ血だ!煽てられて無理しすぎてしもうた」
レム「師匠!これは癖になりますねもう一回!」
ウミネコ「か、勘弁してくれ・・・」
レム「何いってるんスか、ここでやめたら所詮ここまでの男って事で終わりになりますよ。僕もそう言いふらすし」
ウミネコ「そ、それは困る」
レム「ギャルにモテたいんでしょ?ギャルに」
ウミネコ「う、うん。実は・・・」
レム「じゃあ、やらないと。もう1回イオナズンを・・」
ウミネコ「うん、わかった、俺がんばる!やってみる」
こうして過酷な修行は続いた
ウミネコ(ふむ…こやつに付き合って様子を見ているが素質は十二分にある…)
(だが実戦で爆発的に伸びるタイプではないな…こつこつ積み重ねるのが必要だ)
途中、武器屋のオサーンが紛れてるなw
いきなり出来たら早すぎだって
レム「今のはイオナズンではない・・イオだ・・恐れ入ったか大賢者の力を。」
ウミネコ「ははーーーっ!!」
レム「我は大賢者レムルスなり!わっはっはっはは・・・(ガクッ・・・)レムは突然気絶した。」
ウミネコ「え・・??この子一体何なの?二重人格?もしや今のが・・・覚醒時の力!?」
クリフトの子孫であろうとも、エスタークの子である可能性と、ミラの子である可能性の2パターンある
はたしてレムはどちらの子なんだろうか
テリーが寮に帰ってきたのは既に7時をまわっていた
チョルノ「アニキー!どこに行ってたんすか、代返大変だったんだから」
テリー「ああ、すまんな。ちょっと女に用があってな」
チョルノ「女?誰ですか?何時までその女と一緒にいましたか?ここの国の人間ですか?」
テリー「うっせーな、どうだっていいだろ」
チョルノ「・・・。ヘヘヘ、すみません。ウリはアニキが好きなもんでw」
テリー「ったくしょうがねえな。それよりチョルノ、話がある」
チョルノ「はい?なんでしょう、アニキのご命令とあらばなんでも聞くニダ!」
テリー「相変わらず調子のいいやつだな、まあいいや、実はな・・・」
ミナミ「あれ…レム!?大丈夫!?どうしたの!?」
ウミネコ「よくわからんがすごい力を使って気絶しよった」
ミナミ「また?レムの力はどうなってるの?」
ウミネコ「これを覚醒とよぶならば…力が目覚めようとしているようだ」
ミナミ「ええ!?賢者の力が!?」
ウミネコ「だが一つ問題がある…力にレムの人格が耐えきれないようだ」
ミナミ「そんな…じゃあ人格が壊れてしまうの?」
ウミネコ「ああ。修行して力をつけなければ…次はレムはレムでなくなってしまう」
ミナミ「十分な魔力がないのに覚醒してはいけない、という事ですね」
ウミネコ「体力もな」
796 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/20(火) 12:19:57 ID:+FfqHD910
ミナミ「今はどういう状態なんですか?」
バーバレラ「体が強制的に休眠期に入っただけじゃ、普通の睡眠と変わらんよ、明日になったらケロッと元気になって起き上がってくるさ。ラミスもそうじゃった」
ミナミ「それなら安心したわ、私ももうクタクタ。バーバレラさんの訓練厳しいんだもの」
バーバレラ「ミナミも体力がないね、じゃあ今日の練習はここまでだ」
ミナミ「助かった・・・」
バーバレラ「じゃあ今日はシチューを作るからね、沢山食べるんだよ」
ミナミ「やったー!!!」
バーバレラ「体力つけてもらわないとね、今日からみっちり一ヶ月しごくんだから」
ミナミ「え?そんなに居ていいんですか?」
バーバレラ「あたりまえじゃ、魔界の者と戦う力をものにするには、それでも短いくらいじゃよ」
ミナミ「はい、頑張ります!」
ウミネコ「うむ、いい返事じゃ」
バーバレラ「じゃあ寝ているレムはあんたが担ぎな」
ミナミ「いや無理ですよ、レム子供だけど私だけでは・・・」
バーバレラ「甘ったれんじゃないよ、そのくらい持てる力つけなくてどうするんだい、これもトレーニングの一環だよ!」
ミナミ「・・・わかりました、うぐぐぐ重い、重いよ」
バーバレラ「さて、家まで走るよ。日が暮れるまでに付かなきゃ、煙突の掃除してもらうからね」
ミナミ「ひええ〜、そんな殺生な・・・」
食事中
ミナミ「おいしい!バーバレラさん料理の天才だ!」
ウミネコ「今日は客がいるんで一段と気合が入ってるわい」
バーバレラ「たーんとお食べ、レムのぶん気にする必要ないから」
ミナミ「もちろん!」
バーバレラ「ところで、何れは聞かなきゃいけないと思ってたんだけど」
ミナミ「あたし?」
バーバレラ「この先ゲートに行けたとして、元の世界へ帰る事が可能ならば、ミナミはどうするんだい?即座に帰るのかい?」
801 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/20(火) 17:11:23 ID:HleQ1DnVO
802 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/20(火) 17:13:04 ID:HleQ1DnVO
バーバレラ「まあ、それは残念じゃが、修行はしていくといい。魔物相手ではなくとも何かの役には立つじゃろう」
ミナミ「うん、ありがとう」
ウミネコ「まぁ、お嬢ちゃんには。我々の世界がどうなろうとも知ったこっちゃないんじゃろな」
ミナミ「そんなわけじゃ・・・」
バーバレラ「ウミネコ、やめな。そういうのは強要するもんじゃないからいいんだよ」
ミナミ「・・・」
すまんorz
それから一週間の間バーバレラとウミネコの修行は続いた。
朝早く起きて薪を割り朝食の準備をする。バーバレラがそれを食べる。
自分達も朝食をすませるとまずは基礎体力をつくるためのトレーニング。
昼前になると瞬発力と洞察力、判断力を鍛えるため野生動物を捕まえ、
それを昼食としてバーバレラにふるまう。自分達もしっかりと食べる。
そこからは応用トレーニングやウミネコが自ら稽古をつけ実戦対策をする。
日が沈み夜を告げると瞑想で集中力を高め呪文のために魔力を練るトレーニング。
夕食の準備から片付けまでを済ませると朝割った薪で風呂を焚く。
バーバレラが一番湯を浴び、ミナミ、ウミネコ、レムと続く。
そうして寝る前の反省と瞑想を経て眠りにつき一日が終わる。
初めの一週間で生活のリズムをつくるとともに基本を体に叩き込んだ。
ゆっくりと、だが確実に二人は心身共に成長していった。
ミナミ「テレビのない生活ってのもいいもんね、まぁ私は日頃からTV見ないから無いほうが逆にいいかも。涼太なら困るだろうな、TVやゲーム大好きだもんねw。そういや涼太、今何してるんだろ・・・
ウミネコ「大分修行に慣れてきたな。次は実戦に移ろう。
言っておくが戦いは修行よりも実戦で学ぶ事の方が山ほど多い。実戦の中から学び取れ!
そして感じろ。殺しの緊迫感と命をどぶに晒したような感覚を味わわせてやる!」
レム「修行でかなりの基礎技術体力は身に付いた。腕試しといこうか。」
ミナミ「本物の魔物との対決!前はレベルも低かった!今なら・・はあっ!!」
キメラがあらわれた!
ウミネコ「序盤で現れる魔物だがこの森の魔物はレベルが高いぞ、気をつけろ」
レム「ミナミ!連携だ!」
ミナミ「了解!」
ミナミは一定の距離を保ちながらまわりこみキメラをはさみうちにした。
キメラはレムに向かっていく。レムは杖をかかげ呪文をとなえた。
レム「頼むぜ俺…ギラ!!」
複数の電撃がキメラをおおい絡みつく。キメラはダメージをうけている。
キメラは逃げようとするがミナミがそれを制す。
レム「おし!ここからだ!はぁっ!」
レムは杖の先端をキメラに向けると勢いをつけて突きだした。
キメラの体に杖先がめりこむ。
レム「俺が目指すのは近距離で戦える賢者だ!うおお…イオ!!」
杖先から衝撃は波紋に広がり炸裂する。キメラはもんどりうっている。
キメラ「ギャォ…オオオ!!!」
キメラは最期の力を振り絞りレムに燃えさかる火炎をはこうとした…が。
ミナミ「これで終わり…兜割り!!!」
敵の上に高く飛び頭上から剣を降り下ろす一撃!キメラを倒した!
レム・ミナミ『やったぁ!!』
ハイタッチの音が森に響いた。
ウミネコ(ふむ…想像以上の成長振りだ。この二人はいいコンビになるぞ…)
幸せの国【
>>794の続き】
チョルノ「学校をやめる?!アニキ、そりゃヤバいっすよ。アニキ留学生だから学校やめたらこの国にいられないニダ」
テリー「それもおかしな話だが、当然この国も抜けるつもりだ」
チョルノ「抜けてどうするニダ?アニキは勇者になりたいんでしょ!?」
テリー「声がでけえつってんだろ!この学校では勇者になれない、俺はそう悟ったんだ」
チョルノ「そんな事無いニダ!剣でも呪文でも学校でアニキに敵う奴はいないニダ!」
テリー「だからこの学校を主席卒業したところで工作員にしかなれねえんだよ」
チョルノ「工作員?」
テリー「まぁいい、とにかく俺は国を抜けて聖勇士伝のロトの勇者の故郷、ムオルを目指す」
チョルノ「アニキ、そりゃ間違いニダ。ロトの勇者の故郷はウリの国の初代将軍様、つまりここニダよ」
テリー「馬鹿、それが間違ってんだよ。ここに入ってきた情報はみな捏造されている、聖勇士伝だって例外じゃないんだ」
チョルノ「嘘だ!いくらアニキでもウリの国を侮辱することは!・・・」
テリー「おまえが真実に戸惑うのもよく分かる、ロトの勇者はラミス、天空の勇者はユウカが本当だ」
チョルノ「ははは、そんなデタラメじゃ子供でも騙せないニダ。勇者の将軍様がイルポンを攻めた時の敵のボスがラミスで、
その部下のユウカがテポドン使ってアンパンマン殺したり、むちゃくちゃやった悪党ニダよ」
テリー「いいかチョルノ、おまえは幼い頃からその話を聞いて育ってきた、だから常識を否定するのは苦しいかもそれない。
だが、真実は勇者ラミスが攻めたのは他国から罪の無い人々を拉致して改造していたのが、この幸せの国なんだ・・」
チョルノ「・・・馬鹿馬鹿しい、アニキももう少しまともな嘘をついたらどうニダ?」
テリー「そして将軍の命令で幸せの国を指揮して悪劣極まりない悪事を行っていたのが、ニダ美・・・」
チョルノ「貴様!英雄ニダ美を侮辱するな!遠い先祖に我々幸国の血を持つ天空人が作った天空城から降臨した、
優しさと強さを併せ持つアバンストラッシュの使い手、天空の勇者がニダ美だ!」
チョルノは思わず、テリーに掴みかかった、しかしあっけなく反撃され床に転がる
チョルノ「ちくしょう・・・」
その日も順調に修行が終わる
ミナミ「〜〜でねぇ、レムったらMP切れてんのにアカイライに追い詰められて半泣きで『おかあさーん』だってw」
レム「嘘言うなよ!そんな事言って無いよ!」
バーバレラ「ほんとかいwwwあんた、まだ乳離れしてないんだねぇw」
レム「言ってないってば!まずはアカイライを油断させたんだよ!」
ミナミ「言って油断させたんでしょ?」
レム「そりゃまあ、、、作戦だし、、」
ミナミ「ほら言ったんじゃんwww」
レム「うっさいなあ」
バーバレラの家は楽しい食卓に賑わっていた
ミナミ「ところで、ウミネコさんは?」
バーバレラ「ああ、言わなかったっけ?今日は下の街に買出しに行ったんだよ」
レム「何買いに行ったんですか?」
バーバレラ「まぁ、色々ね。小麦とか油はこんな山奥では調達できないからね」
ミナミ「へえ、自給自足できてると思ったのにね」
レム「うん、そうだね」
ミナミ「夜に森の中を一人で歩くなんて大丈夫なんですか?」
バーバレラ「あいつは大丈夫だよ、このあたりの魔物は弱いからね。それに聖水かけて行ってるし」
レム「ふーん、ならいいけど」
バーバレラ「そういえばちょっと遅いね、今日朝出かけてもう夜の10時だからね、、、」
ミナミ「心配になってきた、私ちょっと迎えに行ってこようか?」
バーバレラ「馬鹿言うんじゃないよ、逆にミナミが迷子になるじゃないか」
レム「絶対そうだねww夜だから蛇が沢山出てきそうだし、怖くなって朝まで立往生するんじゃない?」
ミナミ「うるさいマザコン」
レム「あー言ったな、違うってば!」
ミナミ「マザコンマザコン!」
レム「てめえもう許さん!」
バーバレラ「はいはい、喧嘩はやめな」
この夜、3人が予感した小さな不安は最悪な形で的中してしまう
手負いのウミネコが家に転がり込んで来たのは、次の日の明け方近くである
起きていたのは朝の身支度をしていたミナミだけであった
ミナミ「キャッ!ウミネコさんどうしたの?ってその傷・・・大怪我じゃないの!!!」
ウミネコ「わしの事はどうでもいい、バーバレラ、バーバレラを呼んでくれ、緊急事態じゃ」
ウミネコの背中には矢が数本、深々と突き刺さっている
レム「ふぁーっ、良く寝た。今日も修行がんばるぞ!」
ミナミ「レム!!!」
レム「え?(ドキッ)びっくりしたなあもう、ミナミかよ」
ミナミ「バーバレラさん呼んできて!」
レム「うわ!ウミネコさんどうしたの?血!血が沢山!」
ウミネコ「うう・・・」
レム「大変だ、大変だ!」
ミナミ「テンパってないで早く読んできて!」
レム「う、うん!」
ミナミ「ストップ!」
レム「なに!?」
ミナミ「あんたはウミネコさんにベホイミかけといて!私が呼んでくる!」
レム「ぅわかった!ベホイミ!」
しかしレムはベホイミを覚えていなかった
レム「僕ベホイミ無理なんだけど」
ミナミ「あんた私にベホイミかけてくれたじゃない!」
レム「いやそんな記憶ないよ!」
ミナミ「じゃあもうホイミでいいから100回かけて!」
レム「実はホイミも・・・」
ミナミ「あ〜もう、使えないんだから!あんた賢者の卵じゃないの?」
レム「えへへ」
ミナミ「笑いごとじゃないでしょ!薬草でも探しなさいよ!」
レム「う、うん」(そんな言い方する事ないのに・・・)
ウミネコ「あの、とりあえず矢を抜いて欲しいんだけど・・・」
ウミネコ「魔王軍が攻めてきた・・!」
レム「魔王軍が?!じゃあこの矢は魔物達が!?」
ウミネコ「そうだ。しかしそいつらだけなら私でも倒せた、私がやられたのはもっと強大な魔物だ・・!」
ミナミ「強大な魔物!?あ、バーバレラさん!」
気付くとそこにバーバレラがいた。
バーバレラ「うむ、話は聞いていたよ。凄まじい悪の気を感じたんでね・・飛び起きたのさ。」
ゾワ〜!!
その時皆が体中におぞ気を走らせた。
バーバレラ「どうやら家を囲まれたようだね。」
レムは窓から外の様子を恐る恐るのぞき見る。
レム「・・!!!」
そこにはガーゴイル数十匹、おぞ気を走らせた張本人である、大蛇のような魔物がそこにいた。
http://imepita.jp/20071121/619480
ウミネコ「ホルストックの城下町は既に魔物だらけじゃった」
バーバレラ「城は?」
ウミネコ「わからん、じゃが攻められているようだった、長くは持つまい」
バーバレラ「そうかい、大変な事になったね。あそこの王子はまだ子供だ、上手く逃げられればいいが」
ウミネコ「それより目の前の敵じゃよ、あれはこの森に居るザコとは違うぞ」
バーバレラ「確実に城を攻めた本体からの派遣様だね」
ミナミ「ヒィィ、でっかい蛇が、でっかい蛇が・・・」
レム「いいよ、修行の成果を見せてやる。覚えたてのベギラマで焼き尽くしてやる」
バーバレラ「ミナミ、レム。私達が戦うからあんたらは逃げな」
レム「え?なんでだよ!」
ミナミ「いや、頑張るよ。大蛇はちょっと怖いけど・・・」
バーバレラ「残念だったね、修行期間がちょっと足りなかったよ、今のままでは私達にとってあんたらは足手まといだ」
レム・ミナミ「そ、そんな!」
ウミネコ「わしも賛成じゃ、君らも折角ここまで順調に育っておいて、殺されるのは嫌じゃろう」
バーバレラ「私が最初の一撃で突破口を開くから、一直線に港のほうに走りな、そこも占領されておったら川沿いを逃げるんじゃ」
レム「嫌だ!バーバレラさんを置いてなんて・・・!」
バーバレラ「聞き分けの無い事を言うんじゃない!」
レム(ビクッ)「はっはい」
バーバレラ「いいかい、あんたたちにはこの世界の将来がかかってるんじゃ。世界を救う為にまだ未熟な今こんな所で死ぬわけにはいかないんじゃよ」
ミナミ「レム、バーバレラさんの言うとおりよ、黙ってここは従おう」
レム「・・・わかった」
バーバレラ「ミナミ、レムを頼んだよ」
ミナミ「わかりました」
レム「・・・」
バーバレラ「それと、安全な場所に着いたら、これをお開け」
バーバレラは、そっとミナミとレムに封筒を渡した
ミナミ「これは?」
バーバレラ「残念ながら現金じゃないよ、これからのあなた達に必要な事が一通り書いてある」
ミナミ・レム「あ、ありがとう」
バーバレラ「本当は修行が全て終ってから渡すつもりだったんだけどね、残念だよ」
逃げようとするが既に敵は陣形をとっており隙がない。
ウミネコ「こいつは…少し敵を倒してからでなければ逃げられないな」
レム「任せてくれ!修行の成果を見せてやる!!」
バーバレラ(あたし一人ならどうとでもなるんだがね…さて)
家を見回すバーバレラ。手負いのウミネコに成長途中のレムとミナミ。
バーバレラ(しかたない。勝負になるが…賭けてみるかい、この二人に)
先ほどまで脅えていた二人は今はしっかりと敵を見据えている。
毎日の実戦はしっかりと二人に覚悟と度胸をつけていた。
バーバレラ「いいかいお前達!二つに一つ!選びな!四人とも死ぬか…四人とも生きるか!」
レム「選ぶまでもない!!」
ミナミ「他に選択肢なんてない!!四人とも生きる!!」
バーバレラ「いい返事だ!計画に変更はないよ!敵を倒して突破口をつくったら」
「迷わず逃げるんだ!後の事はあたしらに任せてもらう」
ウミネコ「バーバレラ様と私があの大蛇を相手する」
バーバレラ「あんた達はガーゴイルを少しでも倒して逃げ道をつくって逃げな!」
レム・ミナミ『はいっ!!!』
こうして彼等の運命の始まりとも言える戦いが幕をあけた。
なんか最近急にレベル上がったな
面白い
819 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/21(水) 20:40:24 ID:esHJ/MDu0
昨日からラミスの話を最後まで読んで気付いたけど
霊光玉の設定未消化wwww
大蛇「フシュルルルル」
様子を見ていた大蛇が急に動き始めた
ウミネコ「むっ?!」
同時にガーゴイルが奇声を発しながら羽ばたく
バーバレラ「一斉攻撃する気だね、来るよ!」
ミナミ「ごくり」
レム「(ぶるぶる)」
レムとミナミは大蛇の魔物に睨まれた。
レム、ミナミ「ひッ!!」
突然、大蛇とレム、ミナミの間に巨大な炎が放たれた!
バーバレラ「コラ!大蛇の化物!あんたの相手は私達だよ!」
ウミネコ「さあ、二人ともガーゴイル達を!!」
レムとミナミは頷き、ガーゴイル数十匹に立ち向かう。
走りながらミナミはレムに語りかける。
ミナミ「レム…やっぱり二人を置いていけないよ。」
レム「ああ、俺もそう思ってた!絶対逃げたりするもんか!
二人の年寄りを置いて逃げたりしたら伝説の賢者の名が泣くさ。
その為にもこいつらを早く片付けてバーバレラさん達に加勢しよう!」
ミナミ「うん、見直したわ、レム。よーし、修行の成果、見せてやる!」
数匹のガーゴイルが槍を持ってレムに襲い掛かる。
レム「くらえ!べギラマーー!!」
ガーゴイル達「ぐぎゃあーーーーっ!!」
ガーゴイル数匹はほとばしるいかずちによって焼き尽くされた。
レム「すごい…!これが俺のべギラマなのか…!?すごい威力だ!」
ガーゴイルABCD「キエーーーッ!!」
ガーゴイル四匹がミナミに弓を引き絞り矢を放った。
ミナミ「うわっ!怖い嫌っ!嫌々!嫌ーーッ!!」
ミナミが剣を無意識的に振るうとすべての矢は剣で弾かれていた。
ガーゴイルABCD「ギェ…!!?」
ミナミ「あら・・・?もしかして私すごく強くなってる!?」
それを見ていたレムがミナミに話しかける。
レム「ミナミ!お前すごいな〜!」
ミナミ「レムこそさっきの魔法かっこよかったわよ〜!」
レムとミナミは自分の成長を心から喜んでいた。
レム「へへッ、俺達強くなってるな。やれるぞミナミ!」
ミナミ「ええ!」
残るガーゴイルは五体。その中の一匹はリーダー格のようだ。
ミナミ「レム!二人で一気に攻めよう!」
レム「ああ!俺も前線に出るぞ!」
ミナミが先陣を切りレムが後を追う。目指すはリーダー格であるガーゴイル。
他のガーゴイル達がミナミに向けて矢を放つ。が、ミナミは気にせず走り続ける。
レム「悪いがこんな矢はきかない!ギラ!!」
空中を走る電撃は飛び交う矢を灰にする。
矢が効かないとわかるやいなや、ガーゴイル二体がレムに襲いかかる。
ミナミ「レム!先に行って!…疾風斬り!!!」
身を翻しレムに襲いかかったガーゴイルに向けて剣を振るう。
崩れ落ちる敵を確認するとまたレムに追いつき並んで走る。
互いが互いの長所を生かし短所を補う戦い方。それはまるで以前に勇者パーティーで
蒼龍とレムルスが組んでいた時に見せた戦い方のようだった。
ミナミ「あと三匹だ!レム!あれ試してみない!?」
レム「ああ!準備はいいか!?…ベギラマ!!」
レムの放つベギラマは敵に一直線に伸びていく。その後を遅れずミナミが駆ける。
敵にベギラマが当たる瞬間…タイミングを合わせてミナミは一撃を放つ。
ミナミ「はああっ!空破斬!!」
ガーゴイル「ギャアアア!」
優勢だったのは最初のうちだけだった
確かにミナミとレムの2人はガーゴイルの戦闘力を上回っているが
敵の数があまりにも多すぎた
バーバレラ「ちっ、どんどん増えるね、これではキリが無いよ」
敵は倒す数の倍以上で増えていく
最初に取り囲んでいたのは先遣隊に過ぎなかったのだ
ウミネコ「こりゃタダ事じゃないぞい、わしらを狙って消しにきとる」
バーバレラ「・・・同感だね、敵の執念を感じるよ」
バーバレラは冷静に考えていた
(私が300年前の勇者の仲間の一人と知って消しに来たか?
だったらこの命くらい、いくらでもくれてやるんじゃが、
もしレムがクリフトの子孫でありレムオルの子供とばれて、成長する前に消しに来たんなら、やっかいだね)
レムルスか
レムオルってw
825 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/22(木) 08:04:44 ID:XPiGjYGn0
ミナミ「どんだけいるの?斬っても斬っても後からどんどん出てくる・・・」
レム「ハァハァ、どんどん来い、全部燃やし尽くしてやる!」
バーバレラ「レム、ミナミ聞きな。計画どおり動くよ、私が次の一撃で突破口を開くからあんたらは2人全速力で逃げるんだよ」
ミナミ「そんな、だって4人一緒に戦おうって・・」
バーバレラ「状況が変わったんだよ、これは単なる偶発的な戦いじゃない、本気で私達を潰しにきてる」
ミナミ「!!」
レム「僕は大丈夫だよ、まだ戦える。自分でも信じられないくらい強くなってきてるって分かるんだ」
バーバレラ「自惚れるんじゃない、それしきの能力ではこの数は捌けないよ」
レム「やってみせる!限界まで!4人で力を合わせればできない事は無い」
ウミネコ「まだわからんのか、わしとバーバレラにおぬし等は負担なんじゃよ」
レム「え?」
バーバレラ「耐久力の低い仲間がいるってことは、私が本気を出せば味方を巻き込んでしまうって事さ」
ウミネコ「わしがイオナズンを撃ってないのは、レムとミナミまで死んでしまうからじゃ」
レム「そんな・・」
バーバレラ「分かったら早くお行き、私とウミネコの2人だけなら仲間のダメージを気にせずに完全に力を解放できる」
ミナミ「レム、残念だけど今の私達では居るだけでバーバレラさん達に負担になるのよ」
ミナミはレムの手を引っ張り、バーバレラとウミネコから離れる
レム「あっ、あのっ、色々ありがとう!」
バーバレラ「いくよっ!メラゾーマ!」
巨大な火の玉が一方向に放たれる
バーバレラ「今だっ!」
レム・ミナミ「はいっ!」
レムとミナミの2人は港へ行く通路へ消えて行った
逃げるその2人を追う魔物達、しかしその数は数匹と少ない。
バーバレラ「安心したよ。やはり狙いは私達だったようだね。ウミネコ、久々に本気を出すか」
ウミネコ「ふふふ、年甲斐もなく高まっておるぞ。」
2人は構えた、魔物達は大小数限りなく増加し、視界を埋め尽くすほどだ
しかし戦場を圧倒しているのはバーバレラとウミネコのだった
港までの道を駆けながらウミネコ達の負担という言葉に二人はひどく反応していた。
レム(もっと遠くに逃げなきゃ…邪魔にならないように…)
レムは幼い時に父レムルスが家を去ってから、自分が父の負担になっていたのではと
自分を責める事がよくあった。父が世界を守る旅に出たと知った今になっても
彼にとっては重い言葉だった。
ミナミ(私また役立たずだった…こんな時に何もできない…)
剣道道場を開く父はその道ではちょっとした有名人だ。たびたび腕に覚えのある強者が
訪れては看板を奪いに来た。父は一度も負けなかったがある時父が肩を壊し戦えない時に
道場破りは来た。もちろん父は竹刀を持てずミナミが代わりに戦った。
結果は…ミナミが勝った。だが結果として看板に傷をつけてしまったのだ。
彼女の突きが相手の受け流しによって軌道がずれ相手の面に…
図らずとも試合で相手を病院送りにしてしまったのだった。
道場の名に傷をつけてしまったと思い込んだミナミは自分を責めた。
負担…そんな言葉にミナミはひどく肩を落としていた。
だが悩む暇もなく敵は追い掛けてきている。奴等を街に入れる訳にはいかないのだ。
先を急ぐミナミの視界に、少し開けた場所が見える
ミナミはスピードを上げた
レム「待ってよミナミ、速過ぎる」
ミナミ「遅い!そんな事でどうするの!追っ手をこの先で迎え撃つよ!」
レム「う、うんわかった!」
2人は合図をしたように同時に翻る
追ってきた魔物数匹と対峙し、ミナミは気合ともに先頭のガーゴイルに切り込んだ
反撃する間もなく地面に倒れる魔物、更にその背後から襲ってくる敵も次々と斬り払う
敵はミナミを取り囲み攻撃しようとするが、側面に廻るガーゴイルをレムのベギラマが襲った
ミナミは躊躇なく正面の敵のみ集中し斬り倒していく、完全に背後のレムを信用しているようだ
示し合わせたわけでもなく、2人のコンビネーションは熟練されたパーティーのように完成していた
時間にして10秒、追っ手の魔物達は全滅した
2人はさも当然のように一息入れる
同時に遠方で戦いの音色を聞いた、咄嗟に反応する2人
レム「港町が襲われている!?」
ミナミ「急ぐよ、あそこを魔物に落とされてはいけない、みんな逃げ場を失ってしまう!」
走り出すミナミ、レムもその後に続く
ルンデンブルグから煙があがる。二人は足を早めた。
街についてまず二人が見たのは驚くべき光景だった。
クロウ達海賊が街や街人を守るために戦っているのだ。
レム「よくわからないけど急いで加勢しよう!!」
バリケードを守るクロウ達
クロウ(海賊)「おっさん!全員の避難は済んだのか?!」
デントル(守備隊長)「いや、まだだ。港の船はもう満員になり既に出立した」
ベンジー(海賊)「脱出用の船が足りないのか?」
ホーレン(海賊)「勘弁してくれよ!俺達の逃げる船は!?」
デントル「安心してくれ、他の港に応援を頼んだ、残りの住民を運べる数隻が今こちらに向かっている」
ベンジー「いつになるよ、早くしてくれ!」
デントル「あと6時間」
ホーレン「無理だ!ここは一刻だって持たねえよ!」
ベンジー「陸路を逃げるしかねえぞ!」
デントル「無理だ、陸は既に魔物が占拠している」
クロウ「おしゃべりはそこまでだ、来やがったぞ!団体さんのご到着だ」
マクロベータ、サタンパピー、ダースリカント
錚々たる顔ぶれが数十、我先にとバリケードに突進してくる
クロウ「馬鹿が、何も知らず正面から突進してきやがった。火矢隊撃てーーっ!」
横に伏せていた、衛兵で組織される弓隊が一斉に火矢を放つ
魔物達「ギャアアア!」
半分以上が火の弓の餌食になり倒れる
クロウ「よっしゃいくぜ、門を開けな」
ベンジー「あいよ!」
取りこぼした魔物を狩りに二人が踊りでる、火に怯んだ魔物達は抵抗するも圧倒され
クロウ、ベンジーの二人の剣の達人の前に次々と沈んで行った
クロウ一派が得意とした火矢を使った奇襲の真骨頂である
ホーレン「よっしゃ全滅です、次の襲撃に備えて全員待機!」
クロウ、ベンジーも砦の内に戻る
クロウ「敵は戦略を知らないアホとはいえ、流石に辛いな、こう何度も来られては体力にも限界がある」
ベンジー「よく言うよ、おまえ目が生き生きしてるじゃねえか」
クロウ「まあな、久しぶりの戦いの風は気持ちいい」
デントル「君達が居てくれて非常に感謝している我々だけではどうにもならなかった」
ベンジー「いいって事よ、俺達だって死にたくねえもんな」、
ホルストック城内
既に城は魔物の手に渡っていた
バラモス「ルンデンブルグまだ落ちんのか、港も押さえねば完全な制圧にはならんぞ」
部下「戦力を大勢差し向けてるのですが、クロウとやらの海賊崩れが中々曲者で・・・」
バラモス「強いのか?まさか勇者では・・・」
部下「いや個人の戦力はそれほどでもないのですが、なにぶん奇策を弄す輩で・・・」
バラモス「ふむ、やはり指揮官抜きで単純に攻めても押しつぶせぬか、私が直接向かうとするか」
その時、バラモスのいつ間にいくつもの蛇頭で形成された巨大な生物が入ってきた
*「落としたばかりの城を空けるのは感心せんな。あんたは制圧をゾーマ様へ報告するのが先なのではないか?」
風体から下等生物のように見えるが、知能は人語を解すレベルにあるようだ
バラモス「ヒドラか、おまえが行ってくれるか」
キングヒドラ「・・・いいだろう、だが私はおまえの部下ではない、これは貸しだ」
バラモス「私は借りは返す主義でな、戻ってこいよ」
キングヒドラ「くっくっく、地上世界の人間共相手に何を恐れるか」
言うや否やキングヒドラは消える
そして多量のヒドラを率い猛スピードでルンデンブルグへ向かった
バラモス「嫌な予感がする」
部下「ま、まさか、港制圧はヒドラ様でも無理なのですか?」
バラモス「我々魔族は過去幾度となく地上界制圧に乗り出し、その都度勇者に阻まれてきた歴史を持つ。だから慎重にならざるを得ないのだ」
レム達はルンデンブルグを守るクロウ達を視認し、直ぐにでも合流しようしたが
ルンデンブルグは三角州に存在し、片岸からしか橋が架かっていないため
反対岸にいるレム達は一旦川の上流の底が浅く人が渡れる場所まで移動し
遠回りしてからルンデンブルグに行くしかなかった
ルーラを持たない二人がキメラの翼を持っていない誤算である
レム、ミナミが進行に手間取る間に、
ルンデンブルグは本体より直行したキングヒドラ隊の到着を許してしまうのである!
ここは幸せの国
【
>>811の続き】
テリー「いいか、今日の深夜、俺は国を抜ける。一緒に来い。外に出れば全てが分かる、本当の事を教えてやる」
チョルノ「・・・わかったニダ、アニキがそこまで言うなら・・・」
テリー「よし、旅の身支度をして深夜2時に第3検問所に来い、あそこは今日深夜に無人になるはず」
チョルノ「・・・了解、ウリはアニキにどこまでも付いていくニダ」
チョルノはいつものように人懐こい笑顔を見せた、しかしその影に見せる僅かな企みの笑みをテリーは見抜けなかった
834 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/22(木) 19:19:14 ID:0OeLdVDHO
835 :
質問:2007/11/22(木) 19:20:24 ID:KxgsjZT70
>>776 ラミスの父がパパスという設定は随分前から出ていたけど
同じ時期にラミスは魔族との混血児という設定もあったので
マーサという普通の人間の母親が存在を、ここに来て出すのは無理があるんじゃないすかね
あるいはパパスが人間のおっさんである以上マーサが実は人間ではないとか
無理矢理でも辻褄合わせしないと納得いかない
>>834 それ自分で描いてねえじゃんw
スキャンしたか人のだろww
837 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/22(木) 19:33:36 ID:bK1F4WpD0
レム「しまった遅かったか!
レムがルンデンブルグについた時は死体しか残っていなかった
正確に言えば、街の入り口は魔物の死体でごったがえしていた。
そして戦いの気配がない…二人が街中に進もうとしたとき、それは起こった。
大きな爆発音と立ち上がる黒煙、そして火のあがる一軒の家(
>>834)
ミナミ「なっ何!?炎を使う魔物がいるの!?」
レム「ここに転がってる中にはヒドラもいる…多分そうだ!急ごう!!」
騒動の現場に辿り着いた二人は絶句した。
数匹のヒドラと一匹のキングヒドラが今にも海賊の一人に襲いかかろうとしている。
レム「危ない!!ギラ!!」
突然の援護に驚く海賊。驚いたのは魔物も同じだ。出来た間に飛び入る二人。
キングヒドラ「お前達は…?港に船はつけん。まさかムクドール森から来たのか?」
レム「だったらなんだ!?なぜ森や街を襲う!!」
キングヒドラ「話す義務はなかろう?…邪魔は全て消す!」
ミナミ「レム!私達でなんとかしないと街の人達が!!」
ミナミはここへ来るまでに建物に避難している街の人を達見ていた。
レム「ああ!俺達を逃がしてくれたバーバレラさん達に感謝しなきゃな!!」
ミナミ「ここは…ここくらいは私達で守ってみせる!!」
ベンジー「誰かと思ったら前のガキじゃねえか、あぶねえから下がってろ!」
レム「どっちのセリフだよ、援護してあげようって思ってんのに」
ベンジー「いらねーよ、逆に邪魔なんだよ!」
レム「なっ!!」
クロウ「まてまて、おいレムって言ったかな、こいつらにギラよりヒャドが効く、できるか?」
レム「うんいいよ、安心して切り込んで、」
ミナミ「待って、剣で切り込む私も参加するよ」
ベンジー「おいおい、この姉ちゃんも知ってんぞ。大丈夫かよ」
ミナミ「そう言わないでよ、私も少しは成長したんだから」
ベンジー「まぁいいや、遊びじゃないんだぞ、行くぞ!」
4人が色々話してるうちに街のあちこにち散っていたヒドラが集結していた
キングヒドラ「ぐふふふ、愚か者めが、既に取り囲まれて何ができるというのだ、ものどもかかれ!」
ヒドラA・B・C・D・E・F・G「グオオオオ!」
レム「まず俺がヒドラ達を全魔力のヒャダルコで一掃する!
敵がひるんだその隙にみんなでキングヒドラの翼を引き裂くんだ。
もう俺の魔法力も残り少ない。!それに賭けよう。」
クロウ「あのヒドラの大群をお前一人でやると言うのか・・?!
フフ、負けたぞレム。その作戦で異論無い。お前達もいいか?」
ミナミと海賊達は首を縦に振る。
http://imepita.jp/20071122/751070
ミナミ「わたしがヒドラ達を引き付ける!レム!任せたよ!」
ミナミは剣を片手に敵の中につっこんでいった。
クロウ「もう少し…もう少しだ…今だ!ヒャダルコをうて!」
レム「わかってる!これが今の俺の最大だ!ヒャダルコ!!」
冷気がミナミを取り囲むヒドラ達を包みこむ。
一瞬の間を置いて冷気は温度をうばいヒドラ達を氷漬けにした。
クロウ「今だ!俺達はこいつ等を氷ごと粉々に砕く!終わったらすぐ加勢するぜ!」
ベンジー「力自慢のベンジー様に任せておきな!はっ!うりゃっ!」
二人がヒドラ達を始末している間にミナミはキングヒドラと対峙していた。
ミナミ「うわ…近寄るとやっぱキモ…でもそろそろいい所見せなきゃ」
ミナミは両手でしっかりと剣を握り直し洗練された型で構えた。
ミナミ「はあーーーーッ!!」
ミナミは足を爆発させキングヒドラに飛び掛った
レム「やめろミナミ!お前一人じゃ無理だ〜〜〜〜〜〜ッ!!」
ミナミ「硬く強く息づく岩をも砕くこの奥義!今こそ放つ!!」
ミナミ「大地斬〜〜っ!!」
キングヒドラ「そんな細腕となまくら刀でワシの鋼鉄の体を傷つけられるものか。」
油断して微動だにしないキングヒドラにミナミの大地斬が突き刺さる。
ミナミ「くっ・・・・!」
キングヒドラの体にかすり傷程度の傷が付いた。 そこから血がどろどろ流れ出す。
キングヒドラ「なに・・・・!?私の最強の肉体を!!?」
周りのヒドラはすべてクロウ、ベンジーのポセイドンアタックで粉々にされていた。
レム(スタッ。)「アイツ何やっているんだ?急に静かになったぞ?」
クロウ「やったのか!?」
ミナミ「いえ・・・むしろ逆に・・・」
キングヒドラ「許さん・・・・絶対に・・・ワシの高貴なる血を・・・・!」
キングヒドラ「ギャああオオーーーーーーン!!貴様ら全員細胞一つ残さず蒸発させてやる!!」
キングヒドラは三頭の口にエネルギーを溜めている。
クロウ「まずい!港を一瞬で廃墟と化した炎を!しかも今度は三頭の頭でやるつもりだぞ!?」
レム「そうか!あの凄まじい破壊力はこの技だったのか!」
キングヒドラ「ぐふふふ、このキングヒドラ様の最強の奥義、サウザンドアローブレスは絶対に耐えられんぞ!
おそらくこの町一体が廃墟と化すであろうな!!」
レム「なんだって・・・!!?」
ミナミ「糞ったれがあ!!どうすりゃいいんだばっきゃろーーっ!」
クロウ「ついに終わりか・・・・?!」
キングヒドラ「悔やめ!嘆け!はっはっはっはっは!!」
843 :
雑談:2007/11/23(金) 16:33:55 ID:oeG7pPFe0
>>835 ラミスは魔王の血、アフロディーテと、不死鳥族の血と勇者の血を持ってるんだぜ?
無理矢理でも辻褄を合わせるのは無理だろw
>>833 みんな主人公を書くからなぁ…
どうしてもテリーを活躍させたいなら、主人公と一緒にするか熱い展開にするしかない。
苦しいだろうが頑張れ
ところで誰かまとめ作ってくれないかなぁ…
パパスはラミスを拾ったという設定でおk
だいいちラミスの故郷はレイドックではなく、ムオルという設定がある
ムオルで戦災孤児だったのを、当時戦士だったパパスが拾ったという事でいいんじゃまいか
血の話だったら魔族大覚醒でいいじゃん。
がむしゃらに切りかかるミナミ、
しかしキングヒドラの硬い皮膚はミナミの鋼の剣を受け付けない
キングギドラ「ふふふ、無駄な事を。人間にしては中々の戦士だがおまえはここで死ぬのだ、己の弱さを悔いながらな!」
ミナミ「そんな、剣が欠けてしまった・・・」
レム「希望は捨てないぞ!ヒャダルコ!」
咄嗟にヒャダルコを撃ったレムだが、それはキングヒドラの3つの口から吐き出される炎の息にかき消された
キングギドラ「馬鹿め、サウザンドアローブレス!!!」
クロウ「くそっ!ここまでか」 ベンジー「化け物め!」
ミナミ「キャアアア!」 レム「うわあああああ!」
キングギドラの放った炎の息の前に直撃を受けた4人は火ダルマになり飛ばされる。
同時に避難している住民もろともルンデンブルグは炎に包まれた
人々は悲鳴を上げる間もなく灼熱の炎により灰になった
直後に訪れる静寂、見渡す限りの廃墟の中心でキングヒドラが一頭立ち尽くす
キングギドラ「ふん、人間風情が藻掻いた所で我が力の前には足元にも及ばぬ!」
真中にある頭がそう喋ると、左右にある頭が雄たけびを上げた
その頃、隣のアルマンタより発進した救助船は火の手が上がるルンデンブルグの港に近づけずにいた
船長「戦いは続いているのか?港には人の影さえ見えない。汽笛に応じない以上、ルンデンブルグは全滅し魔物の手に落ちたと捉えるしかないのか・・・」
船員A「船長!」
船長「どうした?」
船員A「海にルンデンブルグの住民とおぼしき人間流れていましたので救助しました」
船長「なにっ、この距離でか?生きているのか?」
船員A「はい、信じられませんが、女の子です!」
港までは、まだかなりの距離があった、海上を生きた人間が浮遊しているなど不可能に等しいのだが
レム、ミナミ、クロウ、ベンジーの4人は、キングギドラの炎を至近距離で食らった事が幸いし
炎に包まれながらもキングギドラから放たれる息圧で海の沖へ飛ばされたのだ
船長「一人居るという事は他にもいるはずだ!探せ!生存者を探せ!」
船員A「わかりました!」
かくして4人は重症を負いながらも救助された
しかし魔王軍の実力者に手も足も出なかった4人の心には恐怖という深い傷が残るのである
レム (やはり絶体絶命の状況を引っ繰り返せるのは勇者、僕達には勇者が足りない・・・)
無意識の世界でミナミは波に揺られていた。
ミナミ(ここは…?真っ暗…私は死んだの…?)
手足の感覚がなく浮遊感が全身を包んでいる。
ミナミ(私何も出来なかった…守れなかった…皆を死なせてしまった…ゴメンね…)
感覚がないのに涙があふれるのがわかる。涙は海となりミナミを包む。
ミナミ(守りたかった。もう遅いけど…強くなりたい…守る力が欲しい!!)
強く願った瞬間、海が光で溢れだした。
ミナミ(これは…?私の中から…声が聞こえる…)
*『強い想いは力となる…お前が望むのはなんだ?』
ミナミ(私が願うのは…元の世界に戻る事…でもその前に!)
「私は…守る力が欲しい!皆を悲しみから守る力が!!」
*『…力は自分でつくる物だ…お前の勇む心は自らを強くするだろう…』
ミナミ「私が…私を強くする…?だったら…」
海の輝きは増し光で何も見えなくなる。
ミナミ「自分でつかんでみせる!!守る力を!私の手で」
光に包まれミナミは瞳を閉じた…
レム「ミナミ!!ミナミ!!!」
ミナミ「ふへぇっ!?…あれ?レム?私…生きてる!?」
レム「よかった…生きてるよ!俺達はな…」
ミナミ「生きてる…まだ守れる…今度は失う前に…」
クロウとベンジーは生存者を探索した他の船が見つけ、収容されたようだ
彼らは罪人であったが、レムとミナミの証言より
ルンデンブルグの民の為に戦った功績が認められ、特別に罪を許される事になった
ラミスと違って反則的に強いんじゃなく、常識的な強さなのがいいね
851 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/11/23(金) 21:19:15 ID:/FyU7l5/0
久々の大敗だな
チャモロ以来か?
クロウ「レムもミナミもかなりの短時間でレベルアップしたな。
始めて会った時の凄まじい力ではなかったが、それでも急激な成長だぞ。」
ミナミ「うん、実はバーバレラっていう魔女さんに修行してもらったんだ〜。」
ベンジー「何!?バ、バーバレラだと!・・・風の噂で聞いたことがある。
昔、伝説の勇者と共に戦った女性が何百年も経った今もどこかの森で暮らしていると・・・!」
クロウ「フフフ・・伝説の大魔女バーバレラに師事を受けたと言うのか。
相変わらず不思議な奴らだ。わっはっはっは!」
レム「えへへ・・
・・・・・・・・・クロウさん、俺達の仲間になってくれないかな。
クロウさんはきっと根はそこまで悪い人じゃないと思うんだ。だから・・」
クロウ「――――――喜んで仲間になろう、
と言いたい所だが悪いがその頼みは受けられないないな。
俺は今まで海賊として様々な悪事を働いてきた。
お前は伝説の賢者の血を引いているのだろう?俺のようなあからさまな罪人を連れて行くのは良くない。
それに俺は世界中の海を渡り歩いた大海賊だからな。あらゆる国でお訪ね者なのさ。」
レム「そっか…。クロウさんが仲間になってくれれば百人力だったんだけどなあ。」
クロウ「だがレムよ、俺はお前とミナミによって罪を逃れることが出来た。
その恩は忘れてはいない。仲間にはなってやれんがいつかきっとお前達の力になろう。」
レム「うん!ありがとう。約束だよ。」
クロウ「ああ、約束だ。海賊はこう見えても義理堅いんだよ。」
(この澄んだ目を見ていると自分が海賊クロウだと言う事を忘れてしまうな・・俺の子供も確かこんな目をしていたな・・。)」
ミナミ「そういえばバーバレラさん達はどうなったのかしら・・心配だわ・・」
ミナミとレムは
>>816でバーバレラに託された手紙を思い出し、封を開けて読んだ
ミナミへ
ミナミは異世界の者だから、環境に適応するだけでも大変だったはず。よく頑張ったね。
修行中やはりミナミの剣には非凡なものを感じたよ、
呪文の才能は無いようだから、寄り道せずに剣技のみの修練を勧めるよ。
さてゲートだが、存在を知っている者は地上で数名しかいない。
その一人がレムの師匠でもある蒼龍だ。彼は今、故郷のレイドックの付近にいる。
私の名を出せばきっとゲートの場所を教えてくれるだろう、帰れるといいね。
それと彼は私以上に剣の達人だ、学べるものは学ぶといい。
もし帰れなくても希望は持つんだ、封印されていない限りゲートが開く切っ掛けは無数にある。
ここからは私の願望になるが、この世界に居る間だけでも、
その剣の腕をこの世界の平和の為に役立てて欲しい。
戦いで得たものは決して生きていく上で無駄にはならないよ。
レムへ
短い期間だったが、私は保証するよ、素質では父よりレムのほうが勝っている。
レムルスが壮絶な修行の果てに、ついに到達できなかった極大消滅呪文メドローア、
大賢者クリフトを最後に継承者が絶えているけど、レムならできるかもしれないね。
これからはゲマの脅威だけではない、
封印されし魔界のゲートが開いた、またこの世界は魔界からの侵略に怯えなければいけない
頑張るんだよ、レムには地上世界の将来がかかっている
まずは勇者を探すんだ、世界が窮地に陥ろうとする時、
どこかにきっと新たな勇者が生まれているはず
苦手な回復魔法の修練も怠るんじゃないよ
手紙の〆にはこう書いてあった。
「探し物は案外近くにあるもんだ。二人で行けば必ず見つけられるさ。
立ち止まるな、進めば必ず答えは見つかるよ。また無事会える事を願って…」
レム「バーバレラ…っう、うう…」
ミナミ「なんで泣いてんの…二人とも生きてるに決まってるよ…絶対…」
レム「…っきしょう!強くなる!絶対強くなってやる!こんな想いしなくていい位!」
ミナミ「うん!頑張ろうよ!今は立ち止まってる暇はないみたいだよ!」
レム「っよし!まずやるべき事は…」
・蒼龍を探しゲートについての情報を得る
・勇者を探す
ミナミ「勇者なんて探してみつかるものじゃなさそうだし…まずは蒼龍さんかな?」
レム「そうだね。師匠が居るレイドックへ向かおう」
クロウ「アルマンタからレイドックへ向かうなら陸路続きだ」
ベンジー「海路なら送ってやれたんだが、ここでお別れのようだな」
レム「ああ。ありがとう二人とも」
クロウ「礼なんていい。俺達海賊はなによりも仲間を大切にする…それだけさ」
ベンジー「ルンデンブルグで魔物にホーレンの奴がやられてな…仕返しをしたまでよ」
ミナミ「そうだったの…それでも、同じ目的を持って一緒に戦えてよかった」
クロウ「別れるついでに一つ話をしとこう。レイドックにゃ俺のせがれがいるのよ」
ベンジー「カイトか!何年も会ってないが確か十五、六歳になったんじゃないか?」
クロウ「あいつは馬鹿だが義理と人情にゃ厚い。こいつを渡せば力になるはずだ」
クロウは牙の首飾りをレムに渡した。
ベンジー「俺達とはちがって海兵なんかになっちまったがおなじ海の男なんだよ」
クロウ「ははは、海兵の方が立派じゃねえか。もし会えたら仲良くしてやってくれ」
レム「わかった!じゃあまた!」
ミナミ「またいつか会おうね!」
二人が去った後にクロウがベンジーに問い掛ける。
クロウ「あいつら俺達が海賊だって忘れてねぇか?」ベンジー「さあ…ま、俺達も早くずらかりましょうか!」
クロウ「そうだな…」
2人は旅路でも呪文の練習を怠らない
レム「こうかな?ホイミ!」
ミナミ「・・・うーん効いたような効いてないような」
レム「じゃあ成功?」
ミナミ「でもこんなんじゃ深爪くらいしか治せないよ」
レム「そうか・・・賢者になる人ってだいたい最初は僧侶だからホイミはだいたい得意なんだよな、このぶんじゃまだまだ賢者の道は遠いな」
ミナミ「まぁゆっくりやればいいよ」
レム「そうだね、興味が無いと能率あがらないし後回しでいいや」
しかし、2人はこの先の戦いで
回復呪文を持つ者が居ないパーティーの辛さを嫌というほど味わうのである
>>843 そうか、もう直ぐ500kだし次スレの季節か
容量満タンで1000レス行く前に終るだろうな
人物関係のまとめを作らなきゃいけないな
859 :
俺は無理だった:2007/11/24(土) 13:52:03 ID:ILBTT/pS0
次スレ立つまでストーリー進めるのやめとくか
>>860乙
章まとめはこんなもんで?
●第6章 〜それぞれの恋の行方〜
ゲマに利用されたニダ美の策略によりルラは妖精界デモンズタワーに幽閉された
ルラ奪回を目指しタワーの最上階を目指す一行
だが、そこに待ち受けていたのはゲントの技術を操る魔界の大幹部チャモロであった
ゲントの実験台にされ醜い怪物に変えられてしまったルラ、怒りに震えるラミス達
時を同じく、D・エドは魔界のクーデターに失敗、ハッサンにより捕らえられる
一方で天界を追放されたエド兄による、ラミス暗殺計画が進行していた
しかし彼も黒幕ゲマに操られた駒の1つに過ぎないのであった
この戦いにより力の至らなさを実感した勇者達、
最終決戦に備え各々戦闘力のレベルアップと伝説の武具の取得に旅立つ
●第6.5章 光影の狭間、ゆれる力
●第7章 覇王へと繋がる道
6.5章と7章を誰か書いてくれ〜
muridana
あれ500超えたが書き込めた。
まとめ書くまでストーリー進めるの禁止にするぞ。