90 :
PSP版FFT:
Chapter2ラスト。
宿敵ガフガリオンを倒し、ついにライオネル城内に潜入したアグリアス一行。
しかし玉座の間で待ち受けていたのはドラクロワ枢機卿ではなく、オヴェリアだった。
オヴェリア「アグリアス!」
アグリアス「…え!?」
オヴェリア「驚いた? ふふ…驚くに決まってるわね。
本当ならここに立っているのはあの御老人だったのだから」
アグリアス「どうして…」
オヴェリア「私、やっぱりFFTのヒロインだったの。スクウェア・エニックスも認めてくれた…
見て! PSP版ではFFTはマルチエンディング、オヴェリアルートもあるのよ!」
アグリアス「そんな…そんなこと」
オヴェリア「今度こそ胸を張って言えるわ。私はオヴェリア・アトカーシャ、
イヴァリースの正統なる王位継承者。よろしくねアグリアス♪」
アグリアス「嘘です、オヴェリア様がヒロインだなんて…そんなこと」
オヴェリア「どうして?」
アグリアス「だってオヴェリア様はただの魔道士です… 自分にマバリアをかけて逃げ回るだけの少女…
伝統的にFFのヒロインは剣で戦う“戦乙女”のはず、オヴェリア様は…私たちとは違う」
オヴェリア「…やっぱりそうなの。私のこと、ずっとそう思っていたんでしょう。無力で哀れな少女だと」
アグリアス「それは…」
オヴェリア「優しい言葉をかけてくれたのも、“護る”と言ってくれたのも、
私を哀れんでいただけ。上から見下ろして満足していたんでしょう」
アグリアス「違います…」
オヴェリア「自分の方が上だと…自分には聖剣技があると、そう思って私を笑っていただけなんでしょう」
アグリアス「それは違います… 違う… 私は…」
91 :
PSP版FFT:2007/01/16(火) 16:31:55 ID:H8rE18Gv0
オヴェリア「うるさいッ! ……嫌な女。
少しばかり恵まれた“力”を持って生まれただけなのに、
たまたま強くなる素養があっただけなのに…
私の存在なんて、あなたにとっては自分の人気を高めるためのものに過ぎなかった 」
アグリアス「違います! 私はせめて、ディリータのもとで幸せに暮らせるようにと思って…」
オヴェリア「それが私を馬鹿にしているといっているのよ!
私をヒロインと認めてくれてなかった!」
アグリアス「…だってオヴェリア様は!」
オヴェリア「あなたみたいな女、PSP版では人気が出るわけがない!
今度こそヒロインになるのは…私、誰よりも可憐なこの私…
ヒロインになって萌えスレを立ててもらうの… オヴェリア本を出してもらうの…」
(オヴェリア、アグリアスを突き飛ばしてエクスカリバーを奪う)
アグリアス「? …あっ!」
オヴェリア「あなただけがみんなに好かれてた?」
アグリアス「返してください!」
オヴェリア「萌えられ、二次創作され、FFTファンに愛されてる?
そんな幻想…打ち砕いてあげる! ファンが愛してるのは…」
(オヴェリア、エクスカリバーに短剣を当てる)
アグリアス「やめてください!!」
オヴェリア「本当に愛してるのは… 私よッ!!」
92 :
PSP版FFT:2007/01/16(火) 16:32:34 ID:H8rE18Gv0
(ウェポンブレイク! エクスカリバーが木っ端微塵に砕け散る)
アグリアス「ああぁ! ああぁぁぁぁぁ!!
オルランドゥ殿から頂いたものなのに…
永久ヘイストがかかっていたのに… ああぁぁ…」
オヴェリア「ウフフフフフ! アハハハハハハハ!」
アグリアス「どうして…どうして………
……偽物のくせに」
オヴェリア「……なんですって?」
アグリアス「赤ん坊の頃にすり替えられただけの… 偽物の王女のくせに」
オヴェリア「!」
アグリアス「にせものッ!!」
オヴェリア「……ッ!! うおおおお!!! アグリアスッ!!!!」
(鐘の音)
ドラクロワ「何事にも潮時はあるというもの…」
アグリアス「ドラクロワ!」
ドラクロワ「ゴルターナ公がルザリアへの上洛を果たし、ラーグ公も摂政の座に就任、
いよいよ獅子戦争が始まりました。お楽しみはChapter3で……」
オヴェリア「何を言っているの? うっ!」
(二人が引き離される)
オヴェリア「アグリアス!!」
アグリアス「くっ…」