----基本ルール----
全員で殺し合いをしてもらい、最後まで生き残った一人が勝者となる。
勝者のみ元の世界に帰ることができ、加えて願いを一つ何でも叶えてもらえる。
ゲームに参加するプレイヤー間でのやりとりに反則はない。
プレイヤー全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者なし)となる。
----放送について----
スタートは朝の6時から。放送は朝6時と夜18時の1日2回、12時間ごとに行われる。
放送は各エリアに設置された拡声器により島中に伝達される。
放送内容は「禁止エリアの場所と指定される時間」「過去12時間に死んだキャラ名」
「残りの人数」「主催者の気まぐれなお話」等となっています。
----「首輪」と禁止エリアについて----
ゲーム開始前からプレイヤーは全員、「首輪」を填められている。
首輪が爆発すると、そのプレイヤーは死ぬ。(例外はない)
主催者側はいつでも自由に首輪を爆発させることができる。
この首輪はプレイヤーの生死を常に判断し、開催者側へプレイヤーの生死と現在位置のデータを送っている。
24時間死者が出ない場合は全員の首輪が発動し、全員が死ぬ。
「首輪」を外すことは専門的な知識がないと難しい。
下手に無理やり取り去ろうとすると首輪が自動的に爆発し死ぬことになる。
プレイヤーには説明はされないが、実は盗聴機能があり音声は開催者側に筒抜けである。
開催者側が一定時間毎に指定する禁止エリア内にいると首輪が自動的に爆発する。
なお、どんな魔法や爆発に巻き込まれようと、誘爆は絶対にしない。
たとえ首輪を外しても会場からは脱出できないし、禁止能力が使えるようにもならない。
開催者側が一定時間毎に指定する禁止エリア内にいると首輪が自動的に爆発する。
禁止エリアは3時間ごとに1エリアづつ増えていく。
----スタート時の持ち物----
プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収。
ただし、義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない。
また、衣服とポケットに入るくらいの雑貨(武器は除く)は持ち込みを許される。
ゲーム開始直前にプレイヤーは開催側から以下の物を配給され、「ザック」にまとめられている。
「地図」「コンパス」「着火器具、携帯ランタン」「筆記用具」「水と食料」「名簿」「時計」「支給品」
「ザック」→他の荷物を運ぶための小さいザック。四次元構造になっており、
参加者以外ならどんな大きさ、量でも入れることができる。
「地図」 → 舞台となるフィールドの地図。禁止エリアは自分で書き込む必要がある。
「コンパス」 → 普通のコンパス。東西南北がわかる。
「着火器具、携帯ランタン」 →灯り。油は切れない。
「筆記用具」 → 普通の鉛筆と紙。
「食料・飲料水」 → 複数個のパン(丸二日分程度)と1リットルのペットボトル×2(真水)
「写真付き名簿」→全ての参加キャラの写真と名前がのっている。
「時計」 → 普通の時計。時刻がわかる。開催者側が指定する時刻はこの時計で確認する。
「支給品」 → 何かのアイテム※ が1〜3つ入っている。内容はランダム。
※「支給品」は作者が「作品中のアイテム」と
「現実の日常品もしくは武器、火器」の中から自由に選んでください。
銃弾や矢玉の残弾は明記するようにしてください。
必ずしもザックに入るサイズである必要はありません。
また、イベントのバランスを著しく崩してしまうようなトンデモアイテムはやめましょう。
ハズレアイテムも多く出しすぎると顰蹙を買います。空気を読んで出しましょう。
----制限について----
身体能力、攻撃能力については基本的にありません。
治癒魔法については通常の1/10以下の効果になっています。蘇生魔法は発動すらしません。
キャラが再生能力を持っている場合でもその能力は1/10程度に制限されます。
しかしステータス異常回復は普通に行えます。
その他、時空間移動能力なども使用不可となっています。
MPを消費するということは精神的に消耗するということです。
全体魔法の攻撃範囲は、術者の視野内ということでお願いします。
【本文を書く時は】
名前欄:タイトル(?/?)
本文:内容
本文の最後に・・・
【名前 死亡】※死亡したキャラが出た場合のみいれる。
【残り○○人】※死亡したキャラが出た場合のみいれる。
【本文の後に】
【座標/場所/時間】
【キャラクター名】
[状態]:キャラクターの肉体的、精神的状態を記入。
[装備]:キャラクターが装備している武器など、すぐに使える(使っている)ものを記入。
[道具]:キャラクターがザックなどにしまっている武器・アイテムなどを記入。
[思考]:キャラクターの目的と、現在具体的に行っていることを記入。
以下、人数分。
【作中での時間表記】
深夜:0〜2
黎明:2〜4
早朝:4〜6
朝:6〜8
午前:8〜10
昼:10〜12
真昼:12〜14
午後:14〜16
夕方:16〜18
夜:18〜20
夜中:20〜22
真夜中:22〜24
━━━━━お願い━━━━━
※一旦死亡確認表示のなされた死者の復活はどんな形でも認めません。
※新参加キャラクターの追加は一切認めません。
※書き込みされる方はスレ内を検索し話の前後で混乱がないように配慮してください。
※参加者の死亡があればレス末に必ず【○○死亡】【残り○○人】の表示を行ってください。
※又、武器等の所持アイテム、編成変更、現在位置の表示も極力行ってください。
※具体的な時間表記は書く必要はありません。
※人物死亡等の場合アイテムは、基本的にその場に放置となります。
※本スレはレス数500KBを超えると書き込みできなります故。注意してください。
※その他詳細はスレでの判定で決定されていきます。
※放送を行う際はスレで宣言してから行うよう、お願いします。
※最低限のマナーは守るようお願いします。マナーはスレでの内容により決定されていきます。
※主催者側がゲームに直接手を出すような話は極力避けるようにしましょう。
主催者:大神官ハーゴン
管理役:悪魔神官
【参加/死亡者リスト】
4/5【DQ1】○アレフ/○ローラ姫/○竜王/●死神の騎士/○ドラゴン
2/5【DQ2】●アレン/●ランド/○マリア/○リア/●バーサーカー
2/5【DQ3】○アリス/○サマンサ/●フィオ/●カンダタ/●ヒミコ(オロチ)
3/5【DQ4】●アリーナ/○クリフト/○トルネコ/○ピサロ/●ルーシア
1/5【DQ5】●リュカ/●ビアンカ/○フローラ/●レックス/●ゲマ
0/5【DQ6】●ハッサン/●バーバラ/●ミレーユ/●テリー/●ドランゴ
2/5【DQ7】●アルス/○キーファ/●マリベル/●メルビン/○フォズ
4/5【DQ8】○エイト/●ゼシカ/●ククール/○トロデ/○マルチェロ
1/3【 J .】○アトラス/●バズズ/●ベリアル
計18/43名
はい、とりあえず終了かな
前スレ1000で恥かいたから立てた
だけど、スレ建ってないのに埋めるってのはやめて欲しいな
>>950か
>>980あたりが立てるべきだと思う
>>1乙 やっぱりあんまりギリギリで投下するのは考え物だったね
FFロワさんはなんか分裂しちゃってるし次は外した方が無難かな
DQBRのククールが、偶然自分のDQ8データと同じ『弓、杖、カリスマ型』だったから
結構愛着沸いてた。良く頑張ってくれた!
クックルGJ!!
○と相討ちか?と期待したが違った、それがこれからのゲームにどう影響していくのかとても楽しみ!
とにかく乙です!
い、い、
>>1乙ってべリアルが言えって言ってたんだな。
このスレにいる間だけなら
>>1に乙って言ってやってもいいぜ?
>>1さんに乙と言いたいです。
あ、でも口が開きませんです。
困りました。
いえ、ここで諦めちゃ駄目です。
頑張りましょう。
頑張って、頑張って口を開きましょう。
えい。
「……
>>1…さん……乙、です……」
>>1を乙しなくて…いいのかよ?
もう…新スレは立ってるぜっ!!!
>>1乙!!
「
>>1乙」
「ワシは管理人氏ではない。書き手でも、絵描きですらない。だが……」
「
>>1のスレ立ては確かに見届けた」
「ワシの名は
>>19。ただの……読み専よ」
そこ!!さっきから乙乙乙乙うるさいのよっっ!!!
全く、私がいないとあんた達ってば好き勝手に書き込んで…!
>>1、乙。よくやったわね。ふんっ。
マリベル様直々に誉めてあげるんだから、ありがたく思いなさいよっっ
――へへ、姐さん。何泣いてるんですかい……
――どうです? みてくれましたか今の
――あんなでかい
>>1のスレに乙したんですぜ……
――格好よかったでしょ? あっしぁ、姐さんのためなら……
>>1、フィオ、アトラス、それ友、ククール、ルーシア、トルネコ、バズズ、アレン(竜王)、マリベル、カンダタ乙
乙コールはこの辺にして死人は死者スレに帰りなされw
んで遅くなったが新作乙
これでようやく解呪フラグが繋がる…か?
23 :
上戸彩のファン:2006/07/18(火) 22:11:40 ID:TiGawy/VO
とるねこ予約します。
トロデ組の話投下された今、予約キャラ無し?
25 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/18(火) 23:33:19 ID:zMVfway4O
>>1乙
おそくなったな…
前スレそっくりそのままチップに変えてこのスレに…
即死防止
保守
保守がてらDQロワ風さくせん
多分ズレてるが俺にはこれが精一杯だ…
┏━━━━━━━━━┓
┃ さくせんをねる ┃
┃―――――――――┃
┃ ガンガンやろうぜ ┃
┃ かきてがんばれ ┃
┃ フラグだいじに ┃
┃⇒スレをおとすな. ┃
┃ おれにかかせろ ┃
┃ そうだんさせろ ┃
┗━━━━━━━━━┛
つ⇒ガンガンやろうぜ
クリフト「ザラキザラキ-!!」
⇒かきてがんばれ
⇒そうだんさせろ
⇒スレをおとすな
⇒えかきでしえん
>>34 ⇒アイコンつくれ
まとめさんが追いつきそうに無いから募集中だぞ。
⇒おれにかかせろ
という訳でアレン(竜王)、トルネコ、リア、アリス予約。
一時投下スレで破棄されてたよね?
うん、おけ。
38 :
◆5ID.5m84Jc :2006/07/20(木) 20:28:28 ID:Ftcmjep+0
エイト サマンサ ローラ ゴン 予約します
39 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/20(木) 21:03:06 ID:jfMYPdMl0
⇒かきてがんばれ
あげてしまった
予約ラッシュだー。
簡単な繋ぎの予定ですが、アトラス予約します。
すいません、
>>41に追加でアレフとキーファ予約しても構わんでしょうか。
書き手さん達に三種の神器贈呈!
つ【ふしぎなタンバリン】
つ【戦いのドラム】
つ【やすらぎのローブ】
あと夜食に【はりきりチーズ】もドウゾー
タンバリんでテンション上がって、ドラムで攻撃力が上がったところに
ローブで気が抜けて、落ち着いたところにチーズを食べて大ハリキリ
上がったり下がったり全部やると逆効果っぽくね?
まとめさんのトップの新しいバナー?がナイスですね。
投下いきまーす。
『猪突猛進』という言葉を体で表しながら走っていたアトラスは、眼前の大きな森林地帯を前にその足を止めた。
本来なら、その巨体にとって森林を突き抜けることなど造作もない。
彼がその足を止めたのは、自分の巨体にとってはなんでもないものでも、人間にとってはそうではないことを、
つまり人間は小さいなりに知略を練ってくるということを、「生前」思い知っていたからだ。
ハーゴン様の城において、ロトの子孫たちと決戦したあの日。
持ち前の強すぎた怪力では、彼らへの攻撃は同時に周囲の壁や像を破壊するに至った。
一見、その残骸によって攻撃や妨害が行えたために戦闘を優位に進めていたと思っていたのだが、
やがて残骸の陰に隠れたことで、戦況は一転し、彼らを見失う結果になった。
やがて死角から呪文攻撃を仕掛けてきた女の行動をきっかけとして、自分は命を落とした。
ゆえにこの暗い夜の中、暗中模索に森林地帯を抜けていくことを懸念していた。
もしあの森の中に他の参加者が居て、自分がそれに気づけなかったとしたら。
あの時のように、相手からは自分が見え、自分からは相手を確認できず、一方的に攻撃を受けるのは好ましくない。
『正々堂々』…だなんて信念を持っているわけではないが、できる限り敵とは正面からぶつかりあいたかった。
そう、アリーナとの戦いの時のように。
こうしてアトラスは森林地帯を避け、進路を東へと取った。
風のアミュレットのおかげで、一度止まった足をトップスピードに再び乗せるにも、大した時間はかからない。
ベリアルには、ただただ感謝するばかり。だからこそ、必ずや自らの使命を。
少し進んだところで、今度は上空から何かが飛んできているのを認めた。
はじめそれは天から落ちる流星のようにも見えたが、さしものハーゴン様でもそんなことはできないだろう。
よくよく見てみれば、高さからしてそれは天からではなく、孤島にあるあの塔から出たであり、
落ちる方角と速度から、恐らくはアリアハンの城へと向かっているものであると予想できた。
しかし流星でないとすれば、あれは一体何だろうか。
あの塔の頂上から何者かが放った呪文攻撃か?いや、自分はあのような呪文を知らない。
ハーゴン様がもたらした支給品か?それにしては、やけに空を優雅に動いてはいないか。あれは生物だ。
ならば鳥か?だがこんな真夜中に鳥が飛び回っているとも思えず、そもそも鳥ならあんなに大きくはないだろう。
鳥ではない生物だとしたら、この地にいるのは何だろう。その答えは一つしかない。
(――敵だ!獲物だ!)
「ウオオオオオオオッ!!」
新たな目標を捕らえた赤鬼は、闇を駆け抜ける。
「で、妖精の笛で眠りについたゴーレムを、一刀両断…とまではできなかったが、行動不能にしてだな」
「くあー、かっけぇ〜。番人を置く町も凄いけど、それを組み伏せるアレフさんもすっげぇ〜」
こちらもレーベを抜け、南へ向かっている二人組、勇者と王子である。
駆け足とまではいかないものの、元々アレフは足腰には自信があったし、
キーファも星振る腕輪をつけていることもあり、その歩みは極めて順調だった。
簡単な雑談も交えたことで――アレフの武勇伝の数々は、キーファの興味をそそるに十分であった――
二人は急速に打ち解けており、いまや完全に友人のそれといえる関係となっていた。
「ところでキーファ、今装備してる2つ以外に何か道具はないのか?」
「ああ、そうだ、ランドのザックの中に…」
「ちょっと待て、この暗闇じゃ見づらいだろ……『レミーラ』!」
アレフが呪文を唱えると、二人の周囲を光が照らしだす。
「うわっ…凄いな。こんな呪文も使えるんだ」
突然自身の周りが明るくなったことに、キーファは驚きを隠せない。
「少し光が強すぎたかな、まあすぐ慣れる筈さ。…さっきも言ったが、俺はずっと一人旅だったからな。
本来夜や洞窟の中みたいな暗いところじゃ松明といった道具を使って灯りをつけるんだけど、
やっぱり片手がふさがっちゃうと色々不便だろ?そこで、この呪文ってわけさ」
「なるほど〜!」
「ただ、やっぱりデメリットもあるんだ。暗い中に一条の光だろ?目立つんだ。
当然、他人に見つかりやすくなったりするから…くれぐれも周囲には気をつけてくれよ?」
そしてキーファがごそごそとザックを漁り、取り出したのは小さな指輪。
名を「はやてのリング」と言うらしく、装備者の素早さを高める効果があるとのこと。
「ランドはこっち(星降る腕輪)をつけてたから、必要なかったみたいで。
ホントはエイトかアリーナに渡したかったんだけど、あの時はみんな回復でそれどころじゃなかったからさ。
後はもう一つ、これは俺のザックに元々入ってた支給品なんだけど…」
キーファが差し出したのは、大きなドラゴンが中央に描かれた不気味な書物。
何かの学術書のようにも見えるが、書かれた文字はアレフの知識ではとても解読できそうになかった。
「何か、分かるかな?」
「すまないが、完全に初見だ。ちょっと俺にはよく分からないな」
「アレフさんでもダメか…。エイトたちも、こればかりは全くわからなかったみたいなんだ」
「今の俺たちには扱えない道具のようだな…。
だが使い方を理解している人が生存者の中にいるかもしれない。大事に取っておこう」
それは『転職』という概念を持たない世界から呼ばれたアレフやエイトには分からなくても仕方ないもの。
キーファもまた、自身の世界に存在する概念でこそあるものの、それを経験したことがなかった。
これはある世界では最強の戦闘職と呼ばれた『ドラゴン』への転職を可能とする『ドラゴンの悟り』。
正しい使い方をすれば強力な武器になるであることは、今の2人には知る由もなかった。
「俺の方はこれで全部だ。アレフさんの持ち物の方は、それが全て?」
「ああ。この盾に、鋼鉄の剣と鉄の杖…っていうか、こっちはもう鈍器みたいなもんだな。
それに消え去り草っていう…正直、少し疑わしいんだが、飲むと俺の姿が消えるらしい道具だ。
後はルーシアのザックから2つ拝借した。一つがこの祈りの指輪だ。使い道がちょっと分からないんだが…」
「祈りの指輪って言えば、マリベルのやつがやたら気に入ってた指輪だ。魔力を回復する効果があるって」
「なるほど。じゃあ困った時にでも使わせてもらおうかな。
後もう一つは女性用の防具だな。随分と薄手のデザインだが、防御力は確からしい」
「さすがにこれは俺たちじゃ着ようがないな…そうだ!ローラ姫様にでも、プレゼントしてあげたらどう?」
「ばっ…彼女にこんな刺激的な服を着せるわけにはっ。いや、でも…案外アリ…か…?」
軽口を受けてタジタジになるアレフを見、キーファは少しだけアルスのことを思い出すのだった。
(――ま、あいつはどっちかっつーとませたエロガキだけどな)
一通り自分たちの持ちうる手を把握したところで、今度は武器の分配に話が進んだ。
キーファは既に星振る腕輪をつけているからということで、アレフにはやてのリングを分配。
自分に魔力の心得はないからと、祈りの指輪はそのままアレフが携帯。
続いて自分が持っていても宝の持ち腐れではないかと、メタルキングの剣をアレフに提供する提案をしたが
「鋼鉄の剣にはちょっとした愛着があってさ。実は元の世界で一番長く使い込んだ、使い慣れた剣なんだ。
竜王の城にあったロトの剣を除けば、ホントは炎の剣っていう優れた剣もあったんだけど…値が張っててなァ。
店主にいくら値引いてくれって言っても聞いてくれなくてさ。
…っと、そんな話はどうでもいいとして、ともかくこの剣は昔馴染みでよく手に馴染むモノなんだ。
そっちの剣も確かに強度はありそうだけど、日ごろ使い慣れてる物の方が気楽でいいからな。
俺はこのままで構わないよ。それはキーファが持つといい」
と、やんわりと断られてしまった。
きっとパワーのバランスを考え、どちらかに偏らないようにしてくれたんだろう。
いくら使い慣れた剣だからといっても、メタルキングの剣と鋼鉄の剣ではさすがに性能差は歴然の筈。
それによくよく考えれば、星振る腕輪だってそうだ。本当はアレフが星振る腕輪を持った方がいいのに。
常に性能が良いものを、自分にまわしてくれるアレフ。
細かいところで相手を思いやる、そんな彼のスタンスにキーファは改めて尊敬の念を示すのであった。
「ストップ、キーファ。…前を」
「ん?何……おわっ」
互いに素早さを高める装飾品を身につけたことで、その歩みは更に軽快なものになった。
二人が地図で言うD−2の平原へとさしかかろうかというところで見つけたのは「大きな窪み」。
よく見ればこの「窪み」、前方の平原にも東の方角に向けて、まばらに点在していた。
「これは――足跡だね」
「でもこんな大きいの、人間じゃとても無理じゃないか?」
「――人間じゃないとしたら、どうだ?」
言われてキーファははたと気づく。
「そうか、あの赤鬼なら…!」
「そう。この足跡はきっと君らが遭遇した、アトラスという赤鬼のもの。つまり、この足跡を追っていけば」
「いずれ赤鬼に追いつけるってことか…!」
「でも勿論、追いついた先に待っているのは戦闘になる。俺たちの命も危険に晒されることになるだろうな。
それにもしかしたら、このまま森を南下した先に、俺たちの探す二人が無事に隠れてるのかもしれない。
アトラスを追うとなると、こういうチャンスも逃すことになるが……どうする?」
少し逡巡するそぶりを見せたキーファではあったが、
「……どうするも何も、アレフさんはもうどうするか決めてるんだろ?」
ニカッ、と微笑みながら答えた。
アレフは少し面食らった顔をしながらも、こくりと頷いて。
「――追うぞっ!」
【D-3/平原/夜〜夜中】
【アトラス@DQ2】
[状態]:健康
[装備]:メガトンハンマー 風のアミュレット
[道具]:支給品一式
[思考]:空を飛んでいる何かを追う 使命を全うする(出会った者と戦い、殺す)
【D-2/平原/夜中】
【アレフ@DQ1勇者】
[状態]:HP4/5 MP1/2 背中に火傷(軽) 疲労
[装備]:鋼鉄の剣 マジックシールド はやてのリング
[道具]:鉄の杖 消え去り草 祈りの指輪 ルーシアのザック(神秘のビキニ)
[思考]:アトラスを止める ローラ姫を探し、守る このゲームを止める
【キーファ@DQ7】
[状態]:ほぼ健康
[装備]:メタルキングの剣 星降る腕輪
[道具]:ドラゴンの悟り
[思考]:ランドの妹(リア)を探し、守る アトラスを止める 危機を参加者に伝える
※C−2〜D−3の平原にかけて、アトラスの足跡が点在しています。
※アレフとキーファの二人は現在レミーラの光に照らされています。
数時間で切れますが、その間は周囲の生存者からよく目立ちます。
以上です。
悟り@DQ6をフォズ@DQ7が理解できるかは他の書き手さんにお任せします。
もちろん悟り自体が不味いだろって場合は訂正も辞さないつもりです。
あっ、誤字発見
2/6の
>よくよく見てみれば、高さからしてそれは天からではなく、孤島にあるあの塔から出たであり
の後半部分に「もの」が抜けてますね…申し訳ない。
乙、ですがどうしても気になったことが一つ。
アトラスが目撃したことについて。
月が出てるとはいえ、夜中にそんな遠視が利くものでしょうか。
同エリアならまだ納得のしたかも知れないですけど……。
昼間とは視界が全く違うと思うんです。
問題はアトラスが夜行性かどうか、だな。
人間とは目のつくりが違うだろうけど。
>>56 E−3の塔と、D−3の平原って、マップ画像で見る限りかなり近いように見えました。
また「月よ、月よ…!」にて月が出ているという描写がありましたので、
上空ならば月の光で移動しているものが見えてもおかしくないかなと思ったんですが、ちょっと苦しいかな…。
通常移動に2,3時間かかるというなら1エリア間は10km前後の距離があるはず。
昼間でも塔を見るにはかなりの視力がいりそうだ。
橋の近くまで来てたんならまだ見えそうだけど、夜半ばから夜中までの
1時間ちょいでってことになるとアミュレットを考慮してもレーベから移動しすぎと思ってしまう。
乙、私もアトラスちょっと目良すぎじゃないかなと思いました
あと、そもそもアトラスの移動速度が速すぎる気がします
「明星の残光」でB-2のレーべを出、「月よ、月よ…!」の時点でC-2、時間区分はまだ夜
一時間足らずでD-3まで来るのは少し苦しいかと思うのですが
移動範囲について
フローラが女の足で森の中を動いていたのに、B−5〜B−3まで2時間程ちょっとで移動できていたようなので
アトラスの巨躯で何もない空間を全力疾走したなら、その半分くらいの時間で移動できるのではないかと考えてました。
ただどちらにせよ夜〜夜中というのはカッツカツなので、完全に夜中として訂正することにします。
また空を飛ぶ竜王組が見えるのは目がよすぎだという意見が多いようなので、
>>49を無効にして、そこだけ全面改訂します。
お騒がせして申し訳ないです。
62 :
修正2/6:2006/07/22(土) 01:53:07 ID:HAAoRG8s0
こうしてアトラスは森林地帯を避け、進路を東へと取った。
風のアミュレットのおかげで、一度止まった足をトップスピードに再び乗せるにも、大した時間はかからない。
ベリアルには、ただただ感謝するばかり。だからこそ、必ずや自らの使命を。
勇んで踏みしめる足には確かな力が加わり、足跡として大地に痕跡を残していた。
駆け抜けた末に、アトラスは少し先に橋があることに気づいた。
そういえばベリアルから、「橋を越えた先にアリアハンという城があるのだ」と聞いていた。
さらに思い出してみれば、そこはバズズが担当を指示されていた地区だったはずである。
(元々はベリアルの戦場であったのだが、バズズがあの女戦士に激昂し単独行動を取ったために
ベリアルとバズズの担当地区が入れ替わっていた。ベリアルはそのままレーベでその命を落としたが、
バズズの消息はインカムごしにベリアルの死に臆した彼の声を聞いて以降、未だに掴めていなかった)
「アリアハン、バズズ、いるかも…!」
もしかしたらあの通信の後、彼も心変わりし、ベリアルの仇討ちにアリアハンで暴れているかもしれない。
逆に、怪我がたたって苦戦を強いられているかもしれない。
彼にもう超万能くすりは残っていないのだ。もし苦戦しているなら、自分が向かって援護しなければならない。
インカムを捨ててきてしまったことが悔やまれた。もしあれがあれば、今すぐにでも声を聞けたのに!
なんだかんだといって、アトラスにとってバズズはベリアルと同じように大事な兄弟分である。
もしバズズが死んでしまっていたとしたらとても悲しいし、殺した相手は倒さなければ腹の虫が収まらない。
それにバズズがいるにしろいないにしろ、アリアハンに向かえば新たな獲物を見つけられると思っていた。
というのも、今まで自分が走ってきた中で一切の参加者とめぐり合わなかったからだ。
これだけの距離を走って誰とも出会わないということは、どこかの集落にでも集まっているに違いない。
その集落として該当するのは、自分が出てきたレーベを除けば、アリアハンくらいしかない。
「ウオオオオオオオッ!!」
新たな目標を得た赤鬼は、闇を駆け抜ける。
63 :
修正6/6:2006/07/22(土) 01:55:07 ID:HAAoRG8s0
【D-3/平原/夜中】
【アトラス@DQ2】
[状態]:健康
[装備]:メガトンハンマー 風のアミュレット
[道具]:支給品一式
[思考]:アリアハンに向かう バズズを探す 使命を全うする(出会った者と戦い、殺す)
あとタイトルも「赤鬼の足跡」に変更します。
コンパス無しでアトラスが正確にアリアハン目指してるのは偶然でいいとしても
やはり橋までは早くないかな
せめて夜中〜真夜中か、すっかり真夜中までは欲しいところ
後ずっと走ってるならいくらタフネスっていっても少しは疲労して欲しい
>>64 次の方にお任せしてもよさそうですが、了解
【D-3/平原/夜中〜真夜中】
【アトラス@DQ2】
[状態]:軽度の疲労
[装備]:メガトンハンマー 風のアミュレット
[道具]:支給品一式
[思考]:アリアハンに向かう バズズを探す 使命を全うする(出会った者と戦い、殺す)
方角は橋があるのを把握しただけなので、当然ですがその後アリアハンにまっすぐ行けるかは後続にお任せます。
迷うアトラスってのもらしくてよさそうですね。
それにしてもミスが多いな…もっと熟考しますね。失礼しました。
66 :
◆5ID.5m84Jc :2006/07/22(土) 20:23:16 ID:ZvsIB+Uc0
総合掲示板の方でアドバイスを受け、
話にいろいろ問題があったので、投下不能です。
誠に勝手ながら
エイト サマンサ ローラ ゴン 予約キャンセルします。
迷惑をかけてすいませんでした。
新作乙!
ってちょwwwww俺の小ネタがwwwwwwあの雑談まだ続いてたのか!
キーファ「アレフさん、いつものやったげて!」
アレフ「聞きたいか?俺の武勇伝!」
キーファ「その凄い武勇伝を言ったげて!」
アレフ「俺の伝説ベストテン!」
キーファ「レッツゴー!」
ってなネタを思いついた。保守。
⇒いちじとうかさせろ
と言う訳で一旦、一時投下スレに落としてきました。
遅くなって申し訳ない。
それでは投下しようと思います。
「どうやら無事に着いたようだな」
アレンがリアに脱いだ風のマントを渡しながら言い、それにトルネコがええ、リアがはい、と答える。
アリアハン北の草原。風に進路を狂わされることもなく、彼らは当初の予定の場所に降り立った。
「…どうやら、ここには誰もいないようですな」
トルネコが言ったその時、微かに何かが聞こえた。
「アレンさん、今…」
「…分かっておる」
「お馬さんの声……?」
それは酷く弱々しい、馬の鳴き声。
――ヒヒーン、ヒヒーン…
もう一度、聞こえた。
「あちらの方からだな」
アレンが言い、三人は鳴き声のする方へと歩みを進めた。
暗くて寒い。私は一人で佇んでいた。
此処は何処?感覚がぼんやりと、靄がかかったようにはっきりしない。
一体、私はどうしてしまったのだろう。
「……アリス?」
ふと、懐かしい声が聞こえた。もう会える筈のない、仲間の声が。
「ん、やっぱりアリスだったさね」
後ろを振り返ると一人の女性がいる。長く青い髪を持ち、特徴的な喋り方をする彼女。
……間違いない。
「フィオ……」
死んだ筈のフィオがいる。この世に存在しない死者がいる。
ならばここはこの世ではなくあの世、死後の世界というものだろうか。
……私も死んでしまったのだろうか。
「ん、心配しなくてもいいさね。あんたはまだ死んでない」
そんな私の心を見透かすかのようにフィオが言い、更にこう続けた。
「…だから早く帰んなさい」
そこには数人の屍が無造作に転がっていた。
「ひっ……」
リアが小さな悲鳴を上げる。
「……む、あの馬…」
アレンが呟く。
俯せになっている一人の少女の傍らに、恐らく先程から鳴いていたであろう馬がいた。
アレンはその血塗れの少女に近付く。
「……一、二、三、四…四人……酷い有様ですな…」
トルネコがやり切れない、といったように口を開き、
「……待て、トルネコよ。四人ではない」
アレンが少女の顔を覗き込みながら言った。
「三人だ」
「言われなくたって帰りますよ。私にはやらなきゃいけないことがあるんですから!」
「ん、それでこそアリスさね」
一旦間を置いて、
「…生きとし生ける者は必ず死ぬ。要するに皆、最後は必ずここに来るさね」
フィオがそう言って、
「姐さん」
「お姉さん」
声のする方を見やると、カンダタとレックスくんが立っていた。
……私が守れなかった人達だ。
泣きそうになるのを抑え、私は自分に言い聞かせる。
(アリス、貴方はロトの勇者ですよ?うろたえない……ロトの勇者はうろたえない……)
そんな私を見てびっくりしたように二人が言った。
「あ、姐さん……どうしました?」
「お姉さん……?」
「……嬉しいんですよ」
「へ?」「え?」
「貴方達にまた会えて嬉しいんですよ!」
流れる涙が頬を伝う。カンダタとレックスくんはきょとんとこちらを見ている。
そしてレックスくんが口を開いた。
「お姉さん、僕達もすごく嬉しいよ。…でもね……お別れしないと、いけないんだ」
「へ?」
間抜けな声を出すトルネコを余所にアレンが続ける。
「この娘はまだ死んではおらぬ。…相当危険ではあるがな」
「だったら、早く助けないと…。……もう、誰かが死ぬのは嫌…」
今にも泣きそうな声を出しながら、ザックの中の世界樹の雫を探すリアにアレンが問い掛ける。
「…リアよ、もしこの娘がゲームに乗っていたらどうする気なのだ?」
そう言われると、確かに数人の屍の中でただ一人生き残っている彼女は怪しい。
彼女がゲームに乗っていないという証拠はない。
暫しの沈黙。そしてリアが口を開く。
「それでも……それでも私は助けたいです。……助けない方がきっとずっと後悔するから」
アレンを真っ直ぐに見つめるその目に、秘められているのは決意。
「そうか」
少し間を置いてアレンが言う。
「……ならば好きにするがいい。もともとそれはぬしのものだ。ワシがどうこう言うものでもあるまい」
アレンが了承した理由はもう二つあった。
一つは、例え彼女がゲームに乗っていたとしても、そのときは倒すだけだと考えたから。
もう一つは、彼女が自分を滅ぼした者と自分が殺してしまった者にとてもよく似ていたから。
トルネコも頷く。確かに世界樹の滴が無くなってしまうのは残念なことだ。
だが、それが人の命を助けるためならばちっとも惜しくはない。
「アレンさん…」
リアは有り難うございます、とだけ言って、満身創痍の少女と彼らに世界樹の滴を振り撒いた。
優しい、暖かい光が彼らを包んだ。
「……そういうことさね」
フィオが私の向こう側を指差しながら、
「ほら、あっちに光が見えるだろ?あそこに行けば帰れる。…けど」
今度は私の目を見つめて言う。
「…行くとき、絶対に振り返らないように。……二度と帰れなくなるさね」
フィオの言葉に私は頷き、
「…フィオ、カンダタ、レックスくん。……さようなら」
それだけ言って後ろを向いて歩き出した。
「姐さん」
不意に、カンダタが私の名前を呼んだので思わず振り返りそうになる。
カンダタもそれに気付いて、
「あ、すいません…」
こう続けた。
「……またいつか会いましょうや」
私は何も言えないまま、光の方へと歩んで行った。
「素晴らしい効力だな、これは」
アレンたちの傷はすっかり回復していた。
「その人もきっと直ぐに目を覚ましますよ」
トルネコが言い、
「あ…?」
言ったとおり、少女が目を覚ました。
少女は辺りをきょろきょろと見回し、自分が助けてもらったことを理解した。
「貴方方が…私を……?」
少女の問いにアレンはふん、と鼻を鳴らして、
「ワシは何もしておらぬ。礼ならそこの小さき娘に言うが良い」
そう言われて、少女は自分を見つめている幼い少女を見て、
「有り難うございます」
心の底からお礼を言った。
リアは恥ずかしそうに顔を俯かせて、とても小さな声で「どういたしまして」と言った。
そして、四人の簡単な自己紹介が終わり、アレンがこう問うた。
「さて、アリスよ。説明してもらおうか。此処で何があったのかを」
アリスの説明を、アレンは頷きながら、トルネコとリアは悲痛な面持ちで聞いていた。
トルネコが盗聴のこととアリスがハーゴンの部下に目をつけられていることを、
アレンが首輪のことをアリスに伝える。勿論、地面に書いて、だ。
『成る程。よく分かりました』
アリスが続ける。
『私の考えなのですが、恐らくこの世界は作り物です。
私はアリアハンに住んでいましたが、此処は本物のアリアハンとは少し違います。
ハーゴンが作った世界なのでしょう。作られた世界ならば脱出する方法もきっとあるはずです』
アレンとトルネコが首肯した。
「あ、そうです」
いきなりアリスが声を出したので三人は少したじろぐ。
「お願いがあるのですが」
闇によって漆黒に染められた草原。そこには墓が五つ。
「ここなら安心して眠れるでしょう」
アリスは呟いた。ハッサンの、テリーの、レックスの、何も残っていないけどカンダタの、そしてヒミコの墓。
「…解せんな」
アレンの声。
「何故その女の墓まで作った?」
「……彼女もまた、このゲームの犠牲者です。
今は物言わぬただの屍。死してなお責め続ける必要はありません」
アレンもトルネコもリアも、黙って彼女の言葉を聞いていた。
(皆さん、…道具、お借りします)
散らばっている、元々は死者たちのものであった道具を拾いながら、
「…あ、そうでした」
思い出したように言って、アリスはアレン達に向き直ると、頭をぺこりと下げた。
「私の命を助けてもらったばかりでなく、我が儘まで聞いて下さったこと、本当に感謝しています。
…有り難うございました」
回収した道具をそれぞれを仕分けする四人。
「リアちゃんはこれをどうぞ」
ロトのしるしを差し出す。
「いいんですか?」
「いいに決まっています」
アリスが笑って答える。
「このマントはぬしが装備するがいい」
そう言うアレンが差し出したのは王者のマント。
「え?でも…」
「い い か ら 装 備 し ろ」
「はい…」
本来、竜王であるアレンにこそふさわしい装備。だがアレンは竜であり、普通の人間よりは丈夫だ。
生身の人間であるアリスに装備させるべきだと判断したのだ。
結果、隼の剣と王者のマントはアリスに、ロトのしるしはリアに、
それ以外のものはアレンとトルネコが分担して持つことになった。
しえん
「アリスお姉さん、もう大丈夫?」
リアが心配そうに聞く。
「大丈夫ですよ、リアちゃん。ほら、こんなに元気です」
左腕を曲げて力瘤を作ってみせたその時、
……ずき。
走った痛み。
アリスはあまりに酷い怪我を負っていた。
さしもの世界樹の滴も、大怪我は消せてもその後遺症までは消せなかった。
アリスは痛みにほんの少し顔を歪めたが、すぐに元通りの表情に戻った。
アレンは少し不審そうにアリスを見ていたが、他の二人は全く気付かなかった。
「わー!アリスお姉さんすごーい!」
思わず拍手するリア。
「ではそろそろ行くか。時間が惜しい」
「ええ。そうしましょうか」
アレンが言い、アリスが答える。
「ぬしらはその馬に乗っていくがいい」
「女子供を歩かせる訳にはいきませんからね」
アレンとトルネコが言った。気を使ってくれているのだろう。
アリスはアレンが指差した方を見た。
そこには数時間前まで自分達を乗せてくれていた馬がいた。
アリスは驚いて馬に問う。
「貴方が此処にいる……すると、クリフトさんは何処に行ってしまったのですか?」
アリスの問いに馬は顎をくいっとアリアハンがある方向へ動かす。
「…そうですか。分かりました。…アリアハンへ行く理由が一つ増えましたね」
「…それではリアちゃん、しっかり掴まっていて下さいね」
「は、はい…」
馬に乗り、そう言うアリスにリアが少し怯えながら答える。
……カンダタが引いてくれた手綱を、今度はアリスが引く。
(私は頑張りますよ)
アリスは真っ暗な空を見つめる。
(今度こそ守って見せます。だから見ていて下さい)
星が一つ流れた。
【D-4/アリアハン北の平原/真夜中】
【トルネコ@DQ4】
[状態]:健康
[装備]:氷の刃 無線インカム
[道具]:まほうのカガミ 引き寄せの杖(4) 飛びつきの杖(4)
支給品一式×3 ワイヤー(焦げて強度は弱くなっている) まだらくも糸 魔物のエサ イーグルダガー
[思考]:アリアハンへ向かう 他の参加者に危機を伝える
【アレン(竜王)@DQ1】
[状態]:健康 MP0
[装備]:竜神王の剣 まふうじの杖
[道具]:プラチナソード ロトの盾 ラーの鏡 首輪×2
折れた皆殺しの剣 聖なるナイフ さざなみの剣 破壊の鉄球
[思考]:アリアハンへ向かう この儀式を阻止する アレンの遺志を継ぐ
【リア@DQ2サマルトリア王女】
[状態]:健康 馬上
[装備]:ロトのしるし(聖なる守り)
[道具]:支給品一式 風のマント
[思考]:アリアハンへ向かう マリアに会って風のマントを返す
【アリス@DQ3女勇者】
[状態]:健康 左腕に痛み(後遺症) MP0 馬上 手綱を引いている
[装備]:隼の剣 王者のマント
[道具]:支給品一式
[思考]:アリアハンへ向かう クリフトを探し、守る このゲームを止める 悪を倒す
※アリスの後遺症は世界樹の滴でも超万能薬でも治すことは出来ないと思われます
投下完了いたしました。
一時投下スレでの指摘、有り難うございました。
何か問題点がありましたらどうぞ。
乙です
指摘されてた内容がごく自然に組み込まれてて素晴らしいですね。GJです。
それにしても名誉実績物資共に最強パーティだなあ。何、勇者とラスボスて。
アリアハン組と出会ったときが楽しみだな〜、色々ドラマが生まれそう。
修正投下乙です
でもやっぱりロトのしるしは洗わないまま渡すんだアリス…w
これでアリアハン着いて合流出来たら、何気にロトっ娘全員集合ですね
エイト、サマンサ、ゴン、ローラ予約します。
乙です。
しかしクリフトと別れた時はファルシオンはアリスが乗っていて
その後マリアに譲ったファルシオンがクリフトと合流していたことは知らないはずですけど。
アリスはクリフトは北の森に隠れているとしか思っていないんじゃないでしょうか。
新作乙です。
>うろたえない……ロトの勇者はうろたえない…
いいシーンだけど…ワロタw
新作ktkr!!
フィオ、レックス、カンダタ…おまいらの友情に感動した!
特にレックス!アリスのおかげでレックスの魂が本当に救われたんだなぁ、と実感。
ちょwwwww『うろたえない!ロトの勇者はうろたえない!』採用されてるwwwwww
>>85 ガンガレ!超ガンガレ!!
ゴン、ローラ、サマンサ、エイトは何度も書こうと思っては失敗してるから大期待。
「貴方が此処にいる……すると、クリフトさんは何処に行ってしまったのですか?」
クリフトの所をマリアに変更。
クリフトは北の森に隠れているから、すぐに合流or緊急と思われるアリアハン優先。
でいいんじゃないかと。
後は作者さん次第。
「アリスお姉さん、もう大丈夫?」
リアが心配そうに聞く。
「大丈夫ですよ、リアちゃん。ほら、こんなに元気です」
左腕を曲げて力瘤を作ってみせたその時、
……ずき。
走った痛み。
アリスはあまりに酷い怪我を負っていた。
さしもの世界樹の滴も、大怪我は消せてもその後遺症までは消せなかった。
アリスは痛みにほんの少し顔を歪めたが、すぐに元通りの表情に戻った。
アレンは少し不審そうにアリスを見ていたが、他の二人は全く気付かなかった。
「わー!アリスお姉さんすごーい!」
思わず拍手するリア。
「ではそろそろ行くか。時間が惜しい」
「ええ。そうしましょうか」
アレンが言い、アリスが答える。
「ぬしらはその馬に乗っていくがいい」
「女子供を歩かせる訳にはいきませんからね」
アレンとトルネコが言った。気を使ってくれているのだろう。
「…あー!」
アリスがまたも大声を上げる。
「そうでした!クリフトさんを探さなくては…」
そう言うアリスの服の袖を馬が口で引っ張る。
「どうしたのですか?」
アリスが馬の目をじっと見つめて問う。
「そう言えば貴方、マリアさん達は何処に行ったのです?」
アリスの問いに馬は顎をくいっとアリアハンがある方向へ動かす。
「……そうですか。…クリフトさんもそこに?」
馬がこくりと頷く。
「分かりました。…アリアハンへ行く理由が一つ増えましたね」
修正いたしました。これで大丈夫かな。
>洗ってない(ry
…きっと色々あって忘れてたんだ!そういうことに(ry
アリスはマリアがアリアハンに向かったことを知っている
クリフトの名に対しトルネコが無反応
なんでアリスがクリフトの行方をファルシオンに尋ねるのか訳がわからない
ファルシオン賢すぎ
>>93 ぐはっ!…上手いの思いつかなかった…。
>>72 3〜4行目修正
アリアハンの北の森。特に風の影響も受けず、アレン達は目的の場所に辿り着いた。
本当は草原の方が良かったのだが。
「…ここには誰もいないようですな」
>>79 後半修正
「マリアさん達はどうしたのです?」
アリスの問いに馬は顎をくいっとアリアハンがある方向へ動かす。
「無事についたのですね…。…あー!そうでした、クリフトさん…」
「クリフトさんを知っているのですか?」
驚いてトルネコが尋ねる。
「ええ、お知り合いですか?北の森にいるはずですけれど…」
トルネコとアレンは顔を見合わせ、
「私達は北の森から来たましたが…人はいませんでしたよ?」
「ああ、人の気配など無かったな」
「そうですか…」
アリスが言う。
「もしかしたら、アリアハンに向かったのかも…」
アリス達の当初の目的はアリアハンだった。
北の森にいないのならば、アリアハンに向かったと考えるのが打倒であろう。
もしかしたら、マリア達と合流したのかもしれない。
「…アリアハンに行く理由が一つ増えましたね」
三度目の、いや四度目の正直。今度こそこれでいいかな?
GJです。
これで大丈夫でしょう、ファルシオンは賢い子ですからね
何度も修正乙です、話が進むとキャラ同士に色々繋がりが出来てきて大変ですよね
ですが一つ誤字を発見したので報告を
>北の森にいないのならば、アリアハンに向かったと考えるのが打倒であろう。
打倒→妥当だと思うのですが
うん、これならいいと思う
>>96 あ…そうですね…。打倒→妥当でお願いします。
ミス多いなあ。もっとがんがろう。
いい話・・いい話なんだけど今までのロトのしるしの
あった場所を思うとなぜか笑いがこみ上げてくる・・・
>>99 今となってはカンダタが残してくれた良い思い出だ…!
今から一時投下スレへテポドン投下します
サマンサがすっ、と一歩踏み出した。
舌でで唇を湿らせて、詠唱を破棄する。
その瞳は、どこか優しく、悲しげで。
これから、目の前のドラゴンを自らの計略のため、弄ぼうと言うのだから。
だが、罪悪感に囚われてはいけない。
それが彼女の、使命だから。
(子鬼よ、囁け、掻き乱せ)
サマンサほどの呪文の使い手ならば、言霊に出さずとも意識するだけで呪文を放つことは可能。
この状況下における一匹のドラゴンには、荷の重い相手であった。
そして、呪文は発動する。
「『メダパニ』……」
「ぐ、が……っ!?」
ゴンの視界が朱に染まったり、蒼く染まったりして脳裏には歪んだ風景が浮かぶ。
何が起きたのか、理解する前に正常な意識は失われた。
「ガオオオオオオォォォォ!!!」
ゴンは、ドラゴンの本能を全開にして、咆哮を挙げた。
サマンサは踵を返してボソリと呟く。
「レムオル」
夜に溶けていくように、彼女の姿は消え去る。
これで、時間は稼げた。
やってはいけないミスをorz
すいません
お待たせいたしました、数々のミス修正すいませんです。 本投下いたします。
荒れた村に、奇妙な来訪者が二人と一匹。
姫と、竜と、魔法使いと。
だが、それぞれの思惑は重なることはなく。
一人は皆の為、一匹は姫の為、一人は勇者の為。
それぞれが、それぞれの思いを秘めて村へとたどり着いた。
その村は、きな臭いような、血のような、異臭が漂っていて。
草木は焦げ、大地は焼けていた。
木々はなぎ倒され、大地は砕けていた。
「そんな…ひどい…」
「なんて有様だ…ひどく臭ェな…」
(…アリスは…良かった。ここには居ない様ですね)
サマンサが恐れているのは、勇者ロトの血がここで潰えること。
彼女を生かすためならば、自分は鬼にでもなろう。
その意思が、目の前の一人と一匹を始末する方法を練り上げる。
焦ってはいけないとはいえ、もう結構な数の死人が出ている。
アリスが死なない保障など、どこにも無い。
守らなければならない。これは、使命なのだ。
そのためにも、行動を起こすならば、迅速に行わなければ。
決断に、彼女は迫られていた。
…とはいえ。
(この体をある程度休めたほうが、いいですね)
ヒミコとの戦いの傷はある程度癒えたとは言っても、酷使した体は疲労し、魔力も減少している。
魔力搾取呪文『マホトラ』で奪い取る策も考慮していたのだが、出会った彼らには魔法の心得が無いときている。
彼女にはやはり、休息が必要であった。
(策は、考えてあります。後は、準備が必要…隙を、狙わなければ)
「…ンサさん、サマンサさん」
「…あ…はい、何でしょう」
その殺害対象に思考を濁されて振り向く。
ゴンから降りて、どうやら休む場所を探したようだ。
「あそこに、崩れてない建物があります。そこで休みましょう?」
(あれは…)
指差す先には、いつかの冒険の最初に尋ねた、老人の家。
魔法の玉を開発していた偏屈な学者の家がそこにあった。
二階建ての家はなるほど、周りが荒れている中しっかりと建っている。
村を散策して宿を目指しても良いのだが、争いのあった村で迂闊に歩き回るのはまだ危険だと、ゴンは言った。
そういうわけで、ローラ一行はその家に隠れて様子を見つつ休息することにする。
しかし、残念なことに。
「あら、ゴンさん…お入りにならないの?」
「…小くて入れねぇんだよ、馬鹿」
「…あなたが大きいのでしょう」
もともと二階建てとは言っても小さな家屋、ドラゴンの巨躯はドアを潜れない。
その上、そのままでは一階の天井を突き破らんばかりだ。
仕方なく、彼は外での見張りを余儀なくされた。
(…まぁ、馬鹿女のあの服は、呪文を弾く。もしもあの魔法使いに襲われても、一撃で始末されたりする事ァないだろうが…気をつけるか)
疑わしい人間と二人きりにさせるのも気が引けたが、サマンサはナイフ等の武器の類は一切持っていなかった。
そのことから、人質に取られたりすることも無いだろうと考える。
だが、やはり何をされるか分かった物ではない。
「…おい、ちょっと来い」
「あら?なんですの、ゴンさん」
ローラを呼び止める。
サマンサが意味ありげな視線でこっちを見ている。
向こうが何を考えているか分からないが、どちらとも取れた。
ヤツは、黒か…白か?
今はサッパリ分からない。
ともかく、自分は主に会うまでこのお姫様を無事に届けなければならないのだ。
溜息をつきつつ、ローラに囁いた。
「…おい、ちょっと来い」
「あら?なんですの、ゴンさん」
ローラを呼び止める。
サマンサが意味ありげな視線でこっちを見ている。
向こうが何を考えているか分からないが、どちらとも取れた。
ヤツは、黒か…白か?
今はサッパリ分からない。
ともかく、自分は主に会うまでこのお姫様を無事に届けなければならないのだ。
溜息をつきつつ、ローラに囁いた。
(耳貸せ)
「え?」
近づくと、戦場には似つかわしくない、花のようないい香りが彼女の髪から漂う。
鼻腔をくすぐるその匂いにゴンは戸惑いながらも、あの魔法使いに対する『疑念』をはっきりとは出さないようメッセージを伝えた。
(…はっきりとは、言わないほうがいいよな)
あいつを疑っている、とでも言おうものなら、きっと「人を疑うなんて、そんなのよくありませんわ!サマンサさんがそんなことするはずありませんよね?」
と、本人であるあの魔法使いに問い詰めて、朝までループするか、魔法使いがいい加減ウンザリして戦いをおっ始めるかの選択肢しかなくなる…と踏んでいた。
ゴンは、やれやれだ、と面倒くさく思った。
(部屋の中で、何かあったら…すぐに俺の所まで来るんだ)
(はぁ…)
(わかったな?)
「ええ。わかりました、ゴンさん」
ぺこり、と一礼して彼女は階段を上っていった。
確かに、今の自分は疑心暗鬼になっているかもしれない。
ローラ姫のように、気楽に構えて(と言っていいのだろうか)行くのも必要ではないか、と思う。
だが、あの魔法使いの眼を見て言い知れぬ脅威を感じたのは事実だ。
(ただの女がするような眼じゃねぇ。あれは…腹括ってる眼だ。
人よりむしろ、俺ら魔物がするような眼…)
ゴンは見張りをすると言ったが、見張るのは彼女たちの動向であった。
彼は家の裏、木陰に座り込みながら、じっと二階を見据えていた。
小さな家の二階にはそれなりの寝具が備わっており、休息するには丁度良い空間が広がっていた。
二人はそこで軽く食事を取った後に睡眠を取ることにした。
窓の外を見ると、木々の谷間から鋭い視線。
鱗の輝きからあのドラゴンとわかり、やはりかと思った。
(あのドラゴンは、うすうす感づいているのでしょうね。警戒されています)
はぁ、と溜息をひとつついて、寝台に潜り込んだ。
とにかく、傷ついた体と魔力の回復に努めよう。
魔力が足りなくなった時点で、私はもはや戦えない。
あの子を、守るためにも今は…休みましょう。
使命感と、慈愛とでも言うべきだろうか。
そんな気持ちが混ざり合いつつ、彼女は眠りに誘われていった。
どれくらいの時間が、経ったであろうか。
夜は更けに更け、真夜中となった戦場。
月は見えている、青白く光っている。
ゴンの鱗が薄く輝いて見える夜だ。
その鱗の持ち主は、眠ることなく警戒していた。
(…血の匂い、火の匂いはしないし、争う音も声もしない…何もなさそうだな)
ゴンは慣れない素振りで静かに立ち上がり、二階の窓から様子を伺う。
そこには寝台にすやすやと寝息を立てているローラ姫。
それと、空っぽの寝台が一つ。
(なッ!?)
一瞬驚きによろめいた足元で、ガチャリと戸の開く音。
魔法使いは、そこにいた。
微笑を口元に添えて、夜の中に。
「…女性の寝ている寝室を覗くなんて、あまり感心できない行為ですよ?」
(…何、企んでやがる?)
その手にはザックが握られていた。
月光に照らされたその白い肌が妖しさを醸し出す。
「こんな真夜中に…どうした」
「いえ……一つ、お伝えしたいことがありまして」
「…奇遇だな。俺も、だ」
(この際、ハッキリさせておくか)
ゴンは本来の姿勢である四速歩行体勢を取って、サマンサの方へ向き直った。
あちらは、相変わらずの冷めた目線でこちらを射抜くように見つめている。
「ハッキリ言うぞ?テメェ何を企んでやがる」
「…心外ですね。私が何をしたというのですか?」
相手のペースに、はまるわけにはいかない。
ゴンは語調を強め、さらに思惑を突き付ける。
「お前の眼は、覚悟を決めた奴の眼だ。例えば、俺達魔物が命がけで戦う瞬間のような」
「…」
サマンサは、僅かに眉根を顰めただけで聞き流す。
そしてゴンは、核心を突く一言を、一呼吸を置き尋ねた。
「─あの、馬鹿女も殺す気か?」
命を助けてもらっい、とても親切にしてもらった、相手をも。
何かの考えがあってのことだろうか?
いずれによ、ゴンは覚悟を決めた。
「…ふふ。安心してください、私は彼女を手にかける気なんて、ありません」
サマンサは、微笑で返答を返した。
だが、ゴンはその月明かりに照らされた微笑から、我が身に迫る過去最大級の危険を感じた。
直接的な危険ではない、何かの罠を。
「彼女を手にかけるのは…あなたですよ」
「なっ!?」
サマンサの言葉の意図が飲み込めない。
自分が彼女を殺すと、突拍子も無い発言に多少なりとも狼狽えたようだ。
好機。
逃すまい、とサマンサがすっ、と一歩踏み出した。
舌でで唇を湿らせて、詠唱を破棄する。
「!?」
ゴンは驚愕した。
サマンサの姿が闇に霞むように消えてしまったのだから。
いや、消えたのではない…
『見えなく』なっただけだった。
足元の草が、小さな音を立て踏み倒されている。
足跡となり、近づいてくる。
「姿を消す魔法か…子供騙しがっ!」
腕でいるはずの場所を薙ぎ払う。
「…ボミオス」
容赦無しに放たれたその手が、鈍る。
「くっ!?」
避けられた。
どうしたのか、体の動きが鈍い。
体が鉛でできているかのようで、重たい。
(…『ボミオス』が効いたようですね。これで…次は避けられませんよ)
ゴンは攻撃呪文を警戒して辺りを見回すが、攻撃は来ない。
経験したことの無い相手に翻弄されていることによる焦りと、先ほどの発言での言い知れぬ不安が彼の心を隙間無く埋め尽くしていた。
(…耳と鼻だけで見えない相手を追うのは、さしもの竜族でも苦しいでしょう)
サマンサは、弾む息を堪えつつじわりじわりとゴンに接近する。
これから、目の前のドラゴンを自らの計略のため、弄ぼうと言うのだから罪の意識の一つや二つは感じる。
彼女はそれほど冷血な人間では、ない。
だが、罪悪感に囚われてはいけないのだ。
それが彼女の、使命だから。
(…子鬼よ、囁け、掻き乱せ)
サマンサほどの呪文の使い手ならば、言霊に出さずとも意識するだけで呪文を放つことは可能。
この状況下における一匹のドラゴンには、荷の重い相手であった。
(…!いる!!)
(…ええ。いますよ?)
声は発していない。
だが、互いの思念は掴めた。
決定的な『しまった』と絶対的な『決まった』とでも言おうか。
近い。ゴンは、密着しそうなほどに接近されていた。
それこそ、接吻でもされそうなくらいの零距離で、サマンサは一つ呟いた。
「『メダパニ』……」
「ぐ、が……っ!?」
ゴンの視界が朱に染まったり、蒼く染まったりして脳裏には歪んだ風景が浮かぶ。
何が起きたのか、理解する前に正常な意識は失われた。
「ガオオオオオオォォォォ!!!」
ゴンは、ドラゴンの本能を全開にして、咆哮を挙げた。
(後は…この叫びを聞いてやって来た彼女を、あのドラゴンが始末したのを見計らい…)
ドラゴンに、止めを刺す。
呪文を不用意にローラに放つのは危険と考えた彼女の計略であった。
その、標的がやってきた。
驚きの表情を抱えて、駆けてくる。
「ゴンさんっ!?」
先程の咆哮が、いい目覚ましになったのだろうか。
周囲の物を薙ぎ倒しながら暴れまわるドラゴンに、彼女は駆け寄る。
だが、彼女の知る『ゴン』はそこにはいなく。
ただ一匹のドラゴンがいるだけであった。
その尾が唸り、華奢な体は弾かれる。
「きゃあぁっ!」
石畳に叩き付けられて彼女は呻く。
サマンサは物陰に息を潜めて、じっと観察していた。
光のドレスが泥に塗れ、おぼつかない足取りで、彼女は涙を堪えつつ逃げている。
ずき、と心が痛んだような気がした。
しえん
姉艶
しえん
獅炎
ちょwwwおまwwww落ち着け。
俺も支援!
サマンサは、誰にも見えない体で首を一人横に振りその痛みを振り払う。
(一時の感傷には、惑わされない…私には、やらなければならない事がある)
意思は、固く、強かった。
「あっ!」
ローラが、小石に足を取られて地面に突っ伏した。
足音を響かせながら近づくドラゴン。
鋭い爪を閃かせ、右手が掲げられる。
「ゴンさん、やめてッ!!」
悲痛な叫びは届かず、その手は振り下ろされた。
「ギラ!!」
響いた声と共に飛来する火炎。
顔面に命中して、狂わされた狙い。
爪は、空を薙ぐだけに留まった。
「大丈夫ですかっ!?」
「あ、あなたは…?」
突然の、乱入者。
槍を構えた青年が、姫を守るように立ちふさがったのだ。
サマンサは思わず身を乗り出し、眉を顰めた。
彼女には無いと思われていた、手痛いミス。
それは、この村に誰かが潜んでいて助けに入るという、少し考えれば分かる可能性。
もちろん、ゴンの戦闘能力の高さから誰かの邪魔が入る前に短時間で済むという考えがあるにはあった。
だが、甘かった。
計画に思わぬ邪魔が入り、サマンサは焦りの色を見せた。
青年は、勇敢かつ、手練のようである。
「今は、それどころではありません!!ドラゴンを、どうにかします!」
「ま、待ってください!!」
輝きを放つ槍を構え、ドラゴンと対峙するその青年。
しかし、守られるべき姫は、必死にその青年を止めようとした。
「どうしたのです!?このままでは…」
「ゴンさんの様子が、おかしいんです!突然、こんな…きゃあっ!」
「危ないっ!」
会話は、吐き出された炎に遮られる。
青年は姫を抱きかかえるように転がり、その炎から逃れる。
ドラゴンは焦点の定まらない瞳で、二人を睨み付けた。
サマンサは、炎燃え盛る村の広場に一瞥をくれた後、見つからないようにそっと家まで駆ける。
振り返って確認すると、ローラの肩には自分のザックが掛けられている。
流石に、彼女の分まで奪うのは虫が良すぎる話だったか。
落ちていたゴンのザックをそっと拾い上げて、再び隠れる。
中身を、素早く確認。
入っていたのは、首飾りだろうか?装飾がちらりと見える。
暗器などが入っているのが理想だったのだが、まあ仕方が無いとザックを置いて息を潜める。
(…予定とは、多少の差異がありましたが…始末できるかもしれませんね)
竜と、姫と、立ちふさがる兵士。
そんな光景を、魔法使いは淡々と眺めていた。
優しい心を、闇で包み隠して。
【B-2/レーベの村/真夜中】
【サマンサ@DQ3女魔法使い】
[状態]:HP3/4 MP3/5 全身に裂傷
[装備]:バシルーラの杖(5) 奇跡の石
[道具]:支給品一式 鉄兜 ゴンの支給品一式 ルビスの守り
[思考]:タイミングを見計らい、とどめを刺すために待機
勇者の血を守る
【ローラ@DQ1】
[状態]:健康
[装備]:光のドレス
[道具]:ロトの剣 支給品一式
[思考]:ゴンを止める アレフを探す ゲームを脱出する
【ゴン@DQ1ドラゴン】
[状態]:左肩に銃創(浅い) メダパニ(混乱中)
[装備]:メガンテの腕輪
[道具]:なし
[思考]:混乱
【エイト@DQ8主人公】
[状態]:HP2/3 左肩にダメージ 腹部と背中に打撃 MP3/4
[装備]:メタルキングの槍
[道具]:支給品一式 首輪 メルビンの支給品一式(不明二つ)
[思考]:目の前のドラゴンから、女性(ローラ)を助ける
アトラスを止める 仲間(トロデ優先)を捜し、護る
危機を参加者に伝える ローラに会ったらアレフの伝言を伝える
途中トラブルがあって途切れてしまいました、遅れてすいません!投下完了しました!
修正などありましたらどうぞ!
新作乙です!一瞬規制でも喰らったのかと思っ…トラブったんですか!?
俺もずっとこの4人の話を考えていたんだけど、メダパニの発想は無かった…。
これでこそ知能犯サマンサ!て感じが良いですね。
そんな…ひどい…
なんつーか、サマンサ応援したくなってる俺がいる
しびれた!GJです!
以前絵板にサマンサ投下する程彼女の不思議な魅力にとりつかれた者だが、サマンサの何が好きかって
呪文詠唱破棄
だ。この設定で書き始めた職人さん本当に巧すぎ。
GJ!!
サマンサの冷淡な感じが良く出ていてとても良かったです!
まさか魔法攻めとは…
レーベが真夜中に進んでいるのに
夜中に既にB−3にいたフローラが音沙汰ないのは何故だぜ
というわけで挑戦してみる。フローラ予約。
>朝までループするか
ワロタww
(耳貸せ)
「え?」
近づくと、戦場には似つかわしくない、花のようないい香りが彼女の髪から漂う。
鼻腔をくすぐるその匂いにゴンは戸惑いながらも、あの魔法使いに対する『疑念』をはっきりとは出さないようメッセージを伝えた。
(…はっきりとは、言わないほうがいいよな)
あいつを疑っている、とでも言おうものなら、きっと「人を疑うなんて、そんなのよくありませんわ!サマンサさんがそんなことするはずありませんよね?」
と、本人であるあの魔法使いに問い詰めて、朝までループするか、魔法使いがいい加減ウンザリして戦いをおっ始めるかの選択肢しかなくなる…と踏んでいた。
ゴンは、やれやれだ、と面倒くさく思った。
(部屋の中で、何かあったら…すぐに俺の所まで来るんだ)
(はぁ…)
(わかったな?)
「ええ。わかりました、ゴンさん」
ぺこり、と一礼して彼女は階段を上っていった。
確かに、今の自分は疑心暗鬼になっているかもしれない。
ローラ姫のように、気楽に構えて(と言っていいのだろうか)行くのも必要ではないか、と思う。
だが、あの魔法使いの眼を見て言い知れぬ脅威を感じたのは事実だ。
(ただの女がするような眼じゃねぇ。あれは…腹括ってる眼だ。
人よりむしろ、俺ら魔物がするような眼…)
ゴンは見張りをすると言ったが、見張るのは彼女たちの動向であった。
彼は家の裏、木陰に座り込みながら、じっと二階を見据えていた。
上の9行が2/9とダブっていたので、削除しました。
>>朝までループ
流石はゴン、半年もあの洞窟でローラと同居生活していただけに
無限ループの恐ろしさもアレフ以上に身に染みているのか…。
一時投下に落としました
投下します。
紳士淑女の皆様ごきげんよう。わたくしフローラでございます。
このバトルロワイアルの舞台に不本意ながら放り込まれ、はや一日にならんとしているわけですけれど。
大好きな恋人様、大事なお友達様にはお会いすることは出来ましたでしょうか?
それとも、無念にも死別なさってしまいましたでしょうか?
もしかしたら私が殺してしまったあの小娘たちにも仲間がいたのかもしれませんわね。
彼女たちの死が誰かを悲しませていたら申し訳ないのですけど…まあ、関係ないですね。
――どうせみんな、私に殺される運命にあるのですし。うふふ。
さて太陽が沈もうが月が輝こうがちっとも関わらず、私はずっと森の中を潜行しておりましたのですが。
さすがに暗くて視界が利かないということで、『千里眼の巻物』を使ってみましたの。
これは赤毛のザックに入っていたのですけど、お名前からして視力の強化が期待できるようでしたから。
数時間で切れる〜だとか、少々胡散臭いですけど、まあ物は試しといったところですわね。
……すらすらすらっと読んでみて、改めてあたりを見回してみたところ、その効力は確かのようでした。
暗くて見えなかったはずの森の木々が、まるでお昼の時のように見えるようになったんですの。
あの赤毛も少しは役に立つじゃない。少しだけ、感謝してあげますわ。
そうそう、その千里眼のお陰で、まわりに道具が落ちているかも簡単ながらわかるようになりましたの。
おかげで闇と木だけで代わり映えのない景色から一転、退屈しませんでしたわ。
せっかくですし、歩きがてらそのときのお話でもさせていただきましょうか。
あれはちょうど、私が休憩の為を終えて、少ししたところだったかしら。
足元のほうに、何か機械のようなものが落ちていたのですわ。
はじめは新しい武器かしら?とわくわくしたものですけど、見ていくうちにすぐにそれは違うと分かりました。
私の知るところによりますと、それはどうやら「通信機」と呼ばれる遠距離間で会話を行えるものですわ。
こう見えても私、修道院でしっかりと知識は身につけておりましてよ。
このような機械につきましても、あちらで読んだ文献の中にあったことはしっかりと記憶しておりましたの。
ただどうにも、サイズが大きすぎまして。
こんな大きさではか弱きお嬢様の私はもとより、人間そのものがとても装着できそうもありませんでしたの。
それにこんな場所にポツンと通信機が落ちているというのは、あまりにも不審すぎましてよ。
もしかしたら通信を試みようとした瞬間に私の首輪がドカン、ということもあるかもしれません。
そう考えたら私恐くなってしまいまして。ついつい、ぽいっと投げ捨ててしまいましたわ。
まあどなたもあんなものに興味を持つことはないでしょうから、別に問題なかったですわよね?
――ただあれが本当に「通信機」であるとしたら。一体どのようなお相手と通信が可能だったのでしょう?
あのしっかりした作りからしても、主催者さまとの連絡手段として使えたものなのかもしれませんわ。
それなら今すぐ命乞いをするとか、首輪を解除してくださいとかお願いしたほうがよろしかったかしら?
……ちっとも面白くございませんわ。
そんな他力本願なことをせずとも、全ての参加者を一人残らず殺してしまえばだけですもの。
どちらにしろ、あんなものは私には必要ないものですわ。
もうひとつは、ちょうど森を抜けんとしたところでのことですわ。
ようやく景色が変わった開放感に浸ったのも束の間、今度はツンとした嫌な臭いが鼻をつきましたの。
あまり気持ちの良い臭いではございませんで、すぐに血の臭いと分かったのですけれども。
でもそばに道具も落ちているようでしたので、しぶしぶその場所に向かってみたのですわ。
そこには上半身のはじけとんだドラゴンの死体と、そのそばに打ち捨てられたザックがございましたの。
ドラゴンといっても私に火傷を負わせたコンビのそれとは別人――この場合は竜かしら?のようでしたが…。
元々私は良家のお嬢様。血ですとか、死体ですとか、そんなものは無縁の世界を生きていた女ですわ。
いくらこの地でいくつかの死体を作らせていただいたとはいえ、あまりそういうものに慣れてはございませんの。
やはりというか、すぐに胃袋からこみ上げる不快感が確かにありましたので、すぐにその地を離れましたわ。
もちろんザックは頂かせていただきましたわ。泥棒?失礼ですわね、死人に口はございませんわ。
それに隣にあった斧はちゃんとそのままにしておきましたよ。
もっとも重そうでしたし、弾けとんだドラゴンの肉片が付着していたので気持ち悪かったからですけど。
それにしてもあれほど巨体なドラゴンを、あそこまで痛めつけるだなんて。
一体どんな方なんでしょう?手ごわい方なのは間違いなさそうですわ。
出来ればとっととくたばって欲しいところですけど……あら、はしたない。失礼いたしました。
血の臭いを振り切ったときには、再び森の中でしたわ。どうやら元来た道を戻っていたみたいですの。
無駄足というのもいやですから、ぜひともこのザックからはいい道具を期待したいですわね。
……どうしてこれを、あのドラゴンを殺した相手が置いていったかということは気になりましたけど。
ザックをあけてみたところ、中から出てきたのは一丁の黒い箱でした。
どうやら既に自分が持っているものと同じような武器のようで、まさに大当たり。
形状は私のこれとは似ても似つかぬ大型で「ライフル」と呼ばれるものらしいですわ。
しかも通常の銃口の下にもわざわざ大きな弾丸「グレネード」と、それ用の銃口までつけてくださってますの。
とってもうれしかったですわ。こんな良い武器を私とめぐり合わせてくださるなんて!、って。
――ただ困ったことに肝心のライフルの弾が一つも出てきませんでしたの。
わざわざ弾だけ抜き取るだなんてことは誰もなさないでしょうから……この状態で支給されたのでしょうね。
ザックをひっくり返しても、マガジンのようなものも勿論出て来ずじまい。
どうやらこれはこの大きな弾一発だけしか打てず、あとはただの鈍器としてしか役に立たない代物でしたの。
これに気付いた時、ひどくがっかりしましたわ。
殿方からすれば鈍器としてでも使えれば十分でしょうが、何度も言いますが私は良家のお嬢様。
非力でか弱き乙女がこれを振り回したところで、その威力はたかが知れていますでしょう?
あ、でも先端に毒針をくくりつけて銃剣のようにしてみれば使えるかもしれませんわね。
役に立たない、というのは一応撤回しておこうかしら。
ところでこのライフルがあれば、私が修道院に居た頃に読んでいた本のワンシーンを再現できそうでしたわ。
『その綺麗な顔をふっとばしてやる!』でしたっけ。うふふ、懐かしいですわ。
と言っても、この大きな弾では原型を留められるかも疑わしいですけれど。
そうこうお話している間に無事にレーベの村に辿りつけたようですわ。
お休みしたり、遠回りしたり、引き返したりでずいぶんと時間を使ってしまいましたけど。
村の中から見えてきたのは、暴れるドラゴンとそれから逃げ回る女。そして殿方が一人と計三名。
ドラゴンの炎が燃え広がる広場からしても……まさしく戦闘の真っ最中といえるようでしたわ。
これはナイスタイミング、ラッキーですね。
あの男こそいらっしゃいませんが、代わりに見覚えある二人組がいらっしゃるので、これもよしとしましょう。
あのドラゴンに女――名はローラ、でしたっけ。
私にこの火傷を負わせた憎き二人組ですわ……うふふ。私、ちゃ〜んと覚えてますわよ。
先ほどからさらに増してきた火傷の痛み。これもきっとあの方々との再会を予感していたからに違いありませんわ!
でも、どうしてあのドラゴン自身がローラを襲っているのでしょう?
はじめからそのつもりだったのかしら?
それにしては、私を撃退した時のあの態度は演技には見えませんでしたのに……。
ではあの女の性格に嫌気が差して、見放したのかしら。
――ああ、なるほど。
少し離れたところにもう一人、この戦闘を傍観している者がいらっしゃいますわね。
恐らくその方が、この戦いを演出している張本人なのでしょう。
となればあのドラゴンは呪いをかけられたか、それとも混乱させられているか、といったところかしら?
他者の力を利用して、自らの力は温存する……なかなかよろしい趣味をお持ちのお方ですこと。
しかし気に入りましたわ。お話できる機会とか、ございませんかしら。
さて、いかがいたしましょう。
今がローラたちにこの火傷の借りを返せる絶好の機会なのは間違いないですわ。
ここからイオナズンでもグレネードでも、ずど〜んと一発差し上げれば勝負は簡単に決まるはずですものね。
でもドラゴンと勝手に殺しあってくれるというなら――わざわざ私がでしゃばらなくてもかまわないのかしら?
あの方のように隠れて隙を伺い、漁夫の利を得るというのも悪くありませんわね。
まあ、どちらを選ぼうが、彼らがお亡くなりになる時間が速いか遅いかの違いでしかないのですけど。うふふ。
それでは、私のお話はここまでとさせていただきますわね。
申し訳ありませんが、ご覧の通り私もうそれどころではございませんの。ごめんあそばせ。
【B-2/レーベの村入り口/真夜中】
【フローラ@DQ5】
[状態]:千里眼 ゼシカに変化 顔から右半身にかけて火傷の跡 徐々に火傷から痛み(最後に治療を受けたのは12時頃)
[装備]:山彦の帽子 毒針 ベレッタM92(残弾15)
[道具]:変化の杖(観察済で変身可能*フィオ・ローラ・ゴン・アレフ・ルーシア・ゼシカ・エイト)
マガジン(装弾数15)×1 神鳥の杖 エッチな下着 M16ライフル(残弾0) M203グレネードランチャー(残弾1)
[思考]:レーベの戦闘にどう関わるか思案中 ゲームに乗る(ただしレックスのみ痛めつけて殺す)
永遠の若さとリュカの蘇生を願う
※千里眼は適用中、周囲の参加者と落ちている道具が見通せます。日付が変わる頃には切れます。
※B−2の草原にドランゴの遺体と鋼鉄の斧が、B−3の森に無線インカムが放置されています。
投下完了
投下乙。フローラは相変わらずイカレてていい感じだなぁ。
フローラはまだゼシカの格好してるからエイトが見たら何か起きそうだし、
女マーダー二人は出会いそうだし、まだまだ波乱は続きそうだな。GJ!
乙。
某漫画を修道院で読んでたフローラワロタwww
GJです!
なんか今までの職人さんに一貫して言えることだが、皆悪役のこと好きすぎだろというか、とにかく悪役なのに見守りたいというか見届けたい気持ちになる。
そんな引き付ける文を書く職人さんが多い。
ずっと支援していきたい良スレだなぁ…
新作乙!マーダーの華、レーベに集う!?
相変わらずのフローラの狂気と気品さが漂う雰囲気が良かったです。
そういやエイトは一応二人の情報も、ゼシカの死亡も知ってるんだよな。
これから彼らの間で、どのような攻防が繰り広げられるのか楽しみです。
>>『その綺麗な顔をふっとばしてやる!』
ちょwwwwwwwwおまwwwwwwww修道院にそんなギャグマンガがwwwwwwww
フローラ様で小ネタが思い浮かんだので投下します。
「彼女の悪夢」ワンシーン
「た…助けて…リュカ様!」
精一杯の力を込めて愛しいリュカに助けを求める。
しかし、彼の目は冷たく、悲しみに暮れている。
( ゚д゚ )
(リュカ様…そんな哀れむような目で私を見ないでくださいませ…!)
気が付けば、リュカの腕の中で同じ瞳でビアンカも見つめている。
( ゚д゚ )
「…そんな目で…こっちを見るなあああぁぁああぁぁ!!!!」
フローラは絶叫した。
>>143 フローラ「ちょっwwwこっち見んなwwwwwww」
その顔文字、破壊力高杉w
( ゚д゚ )( ゚д゚ )
千里眼の巻物はアイテム見えるだけじゃなかったっけ
…まあどうでもいいか
あー、構想の段階で一度地獄耳と替えてみたりしてたせいでごっちゃになってました…。
さすがにどうでもいいでスルーできない問題な気がします。指摘ありがとうございます。
しかし根幹に関わるので、修正で何とかできるかどうか…破棄するしかないかもしれないですね。
千里眼の巻物なんだから別にいいと思う。
皆殺しの剣みたいに、ロワでアイテムの効果がちょっと変わるのはよくあることだ。
アイテムだけ見えて周りが見えないとイマイチ役立たないし、見えても良いと思う
150 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/30(日) 11:13:07 ID:kkrW4hUZO
動いてるアイテムがあれば参加者の可能性があるかも
まあべつに問題ないよね
たしかトルネコでも千里眼は祝福されてたら敵も見えたし
いやちょっと待て
それまずくない?
原作でアイテム見るだけのものなら実際はその名の通り千里眼の能力を持つってことで納得できたけど
祝福されなければ敵を見ることができないってーんならその制約を無視することはできないでしょ
ロワ中に祝福の壷が出て来ちゃってるんだから尚更
クリフトの支給品が意味無くなってしまう
>>148に同意、FFDQロワでも天空の勇者以外が天空装備使ってたりするし。
どうしても納得いかないなら、レミーラの巻物に変更するとか…。
レミーラの巻物の微妙か。光って周囲に発見されやすいか、下手するとアリアハン全土を
照らし出してしまうか…。
巻物は祝福されるとなくならないだけだったと思うが。
>>151 目薬草を祝福してよく効き状態で飲むとレミーラの巻物の効果も得られる、それのことじゃないのか?
>>151の内容が勘違いかなんかだったらそれでいい
でも事実なら看過は出来ないでしょ
真偽はどうなの?
祝福された巻物は使ってもなくならない。それだけ。
みなさま寛容なご意見をどうもありがとうございました。
しかしながら
>>152氏をはじめ現状ではまずいと考える人も確かにいらっしゃいますし、
またアイテムしか見えない千里眼で敵も見れてると効果を拡大しているのは事実ですので
千里眼の効果は原典どおり「周囲のアイテムが見えやすくなる視力強化」のみとしたいと思います。
ただ視力自体は良くなってると思うので、多少夜目など見通しが効くようになった(=表の3人の発見)
ことについては許容いただけたらと思います。
一応ゴンの吐いた炎によって、レーベ内は元々明るく見やすくなっていると思いますし。
なのでサマンサ関連の記述について修正することで解決をと考えています。
具体的な修正部分は
>>136後半部「――ああ、なるほど」以降6行のサマンサに関連する記述の削除。
及び
>>137の「あの方のように〜」の一行の削除の二点になります。
民家内の(サマンサの持つ)支給品に気付いているかについては、必要であれば描写します。
これで問題がなければ、まだ掲載前ですがまとめの修正依頼スレに依頼をしておこうと思います。
ちなみに
>>153氏が挙げられた「レミーラの巻物」への修正は指摘されてすぐに考えたのですが、
手元のトルネコ1の攻略本において「真っ暗なダンジョンを明るく照らす」との記述があり、
それではレーベ全体が昼間になって気付かれてしまうかなということで断念しました。
いや、
>>151の内容が間違いならこのまま通しでいいと思いますが
>>160 うへ、もしかして軽く早とちりだったりしますか…?
長文書いたのに恥ずかしいorz
こちらとしてはそのまま通せるならそれに越したことはないですので、
そう言っていただけるなら、ご厚意に感謝してそのままでお願いしたいです。現金極まりないですが
ググったけど、どこも今いる階のアイテムの位置がわかるってだけだね。
シレンのあかりの巻物みたいに全部見えるようになるアイテムってトルネコにはねーの?
なんか実際の効果見てると視力とは別の能力にしか見えないんだけど。
まぁ、要するにここまでのフローラの移動速度がちょっと速すぎだったから、
その辻褄あわせなんだよね?千里眼の視力向上って。
すばやさの種(トルネコ仕様)でも食わしておけば良くね?
もう時間も時間だし、もっと火傷が疼いててもいい頃だろ。
ベホイミじゃ症状の悪化を食い止めることが出来ず、移動を焦ったっていうことにして。
それは強引過ぎるだろ
但し書きには回復治療としか書いてないんだから
痛み抑えるだけならベホイミで充分なはず
でもベホイミはHP全回復じゃないわけだから、ベホマほど痛みを抑える効果はないと思う。
その設定であればベホマの意義がなくなる。
こんばんは、なかなか顔を出せずにすいません。
自分も少し調べてみましたが、巻物を祝福した場合は「それを消費しなくなる」という効果が発生するのみで
それによって効果が変更・拡張されるといった作用はないようでした。
(
>>155さんが仰ってますが、目薬草のときはそういう作用があるみたいですね)
実際に検証まで試みてくださっている
>>162さんをはじめ、
自分の作品の為にお手数をかけていただいて、本当にありがとうございました。
結論として、千里眼については住人の皆様の解釈に甘んじさせていただき、
>>158は撤回、当作品ははじめのまま修正なしで通していただけたらと思います。
本当にご迷惑をおかけいたしました。
なお現在話題になっている火傷の進行具合や痛みをベホイミで緩和可能かどうかについては、
今後フローラを手がける方に判断をお任せしたいと思っています。
>>167 了解ー!作品破棄にならなくて安心したYO!
これからも頑張って下さい。
>>166 なんで?
ベホマならより痛みを抑えられるでいいんじゃない?
原作でもホイミやベホイミだって連唱すればHP満タンにできるんだから。
でもどっちにしろ、この世界では回復呪文効果十分の一だからね。
フローラの場合山彦あるし、いいんじゃね?
さくせん
⇒スレを落とすな
ついでに小ネタ『LUNATIC MOON 』より
用心深く周囲を見渡す。そしてマリアは見た。
月下、黒い霧を身に纏いて一直線にこちらを目指して疾走る般若の姿を。
「おじさま!!」
「むう?」
マリアの悲鳴に振り向いたトロデもまたその姿を見る。
「その格好、もしやテリーか!?」
「なんですって?」
トロデはその背格好から一目で般若がテリーだと見抜く。
マリアもその言葉に改めてその姿を見る。
なるほど、黒いオーラに覆われて判断しにくいが
どうみてもテリーです。本当にありがとうございました
テリーは激怒した。
必ず、かの邪智暴虐のレックスを除かなければならぬと決意した。
テリーには戦(いくさ)がわからぬ。テリーは、馬車の番人である。
>>172メロスかよwww
さくせん
⇒みんながんばれ
保守。
→ガンガンかこうぜ
>>174 最後の抱擁シーンを想像してウホッな気持ちになったジャマイカ
>>176 「ハッサン」
テリーは眼に涙を浮べて言った。
「私を殴れ。ちから一ぱいに頬を殴れ。私は、途中で一度、悪い夢を見た。
君が若し私を殴ってくれなかったら、私は君と抱擁する資格さえ無いのだ。殴れ。」
ハッサンは、すべてを察した様子で首肯き、刑場一ぱいに鳴り響くほど音高くテリーの右頬を殴った。
殴ってから優しく微笑み、
「テリー、私を殴れ。同じくらい音高く私の頬を殴れ。私はこの三日の間、たった一度だけ、ちらと君を疑った。
生れて、はじめて君を疑った。君が私を殴ってくれなければ、私は君と抱擁できない」
テリーは腕に唸りをつけてハッサンの頬を殴った。
「ありがとう、友よ」
二人同時に言い、ひしと抱き合い、それから嬉し泣きにおいおい声を放って泣いた。
…正直スマンかった。
いい話や・・・。
>>176 「ハッサン」
テリーは眼に涙を浮べて言った。
「私を殴れ。ちから一ぱいに頬を殴れ。私は、途中で一度、悪い夢を見た。
君が若し私を殴ってくれなかったら、私は君と抱擁する資格さえ無いのだ。殴れ。」
ハッサンは、すべてを察した様子で首肯き、刑場一ぱいに鳴り響くほど音高くテリーの右頬を腰を深く落としてまっすぐに突いた。
テリー は しんでしまった!
テラメロスwww
群衆の中からは、憤怒の声が聞えた。
暴君デュランは、群衆の背後から二人の様を、まじまじと見つめていたが、やがて静かに二人に近づき、顔をあからめて、こう言った。
「おお テリー しんでしまうとは なさけない
そなたにもういちど チャンスをあたえよう」
どっと群衆の間に、歓声が起った。
「万歳、王様万歳。」
ひとりの少女が、緋(ひ)のマントをメロスに捧げた。メロスは、まごついた。佳き友は、気をきかせて教えてやった。
「メロス、君は、まっぱだかじゃないか。早くそのマントを着るがいい。この可愛い娘さんは、メロスに後で『やらないか』と言っているのだよ。」
勇者は、ひどく赤面した。
>>179 バロスwwww
テリー打たれヨワスwww
メロス乙。
本編もガンガレ、超ガンガレ
暴君レックス「はいはい、お兄さん達キモイよ!ギガデイン!!」
テリー&ハッサン&メロス「ぬわーーーーーーーーー!!」
ってな事になりそうだwwwwwwwwww
とりあえず メ ロ ス 乙 ! !
走れメロン だと消防の頃リアルに思ってた
あるあ…ねーよww
走れアトラス
ごめん…ただ思いついただけ。
孤独〜という名の逃げ〜道をー♪
走ったー走ったー 生まれーて初めての〜♪
空しさがーモヤモヤがー まだ信じられくて〜
どれだけ逃げたって〜 モヤモヤは付いてきたー♪
オゥ イェ〜 保守ー♪
K乙 ついでに保守
何だこの流れwwおまいら大好きだwww
でもって保守
「どれだけ逃げたって〜 変わり者は付いてきたー♪」
「そんなひどい・・・・・・」
>>192 ちょwwwwゴンさんwwwww
そ ん な ひ ど い
「見ろよ魔族の王だ」
弓矢を射る青年
なんとでも呼ぶがよいさ
ワシには消えない名前があるから
アレン
亡き強者の名を借りた
その想いも存在もすべて詰め込んで 名を借りた
忌み嫌われたワシにも意味があるとするならば
この日のために生まれてきたんだろう
どこまでも走ろうぞ
アルス「たやすく〜♪ ひと一人をズガンしーやがってええぇぇぇえええ!!」
マリベル「途中から歌じゃなくて絶叫になってるわよ」
「死ーにーぎーわーのーきーしー
そのー手ーにランスオブカイーン」
>>196 ちょwwwwそれ違うロワwwwwwwww
198 :
196:2006/08/06(日) 01:43:21 ID:G3DNiNuwO
>>197 うはwwwどっちも見てるからごっちゃになったwwwww
199 :
196:2006/08/06(日) 11:09:02 ID:G3DNiNuwO
>>197 うはwwwwテラハズカシスwwwwww
DQロワなら
「死ーにーぎーわーのー兵士ー
そのー手ーにーメータルキーング♪」
「死ーにーがーみーのーきーし
そのー手ーにーメータルキンーグ
ねーらーあーったーもーのーはー
かーなーらーずーにーくーにーくー♪」
バンプ大好きな、そんなおまいら大好き
→みんながんばれ!
ルパンのEDかと思った(´・ω・`)
足ー元に〜 絡み〜つくー
赤いー髪を〜 蹴〜ってー
女〜が 叫ぶ〜
狂った愛の 怒りにも似た〜〜 あ〜〜〜
ベレッタM92〜
この手の〜中に〜い〜 抱かれた者は〜
全て死にゆく〜 さだめ〜なのさ〜
フローラ〜 フローラ〜〜
フー・・ロー〜〜・・ラ〜〜〜 フィーーーーッ!!!
台詞:『リュカ様ーーーーーーーー!!!』
やはり今ネックなのはピサロかなー
動かしにくいけど動かさないと話が進まないよな
放送後から全く動いてないし
誰とも絡まないし、移動してるだけで話に進展がないからなぁ。
いいかげんレーベ組に追いついて場をかき回してもらいたい。
絡めたとしても、ゼシカ(故)かフィオ(故)くらいだなぁorz
雑談スレで挙がってた意見なんだけど、やっぱピーちゃんを絡ませるには
ドラゴラムでブーンしか無いのかな?
ちょっと強引だけど、これしか手段が無いなら仕方が無い。
ちょっと考えてみたんだが、なにもドラゴラムしなくとも
過去にバーサーカーの移動の速さが「魔物だから体力ありそう」で通った例もあるし、
魔族のぴーちゃんが人間より体力がある=移動速度速くても問題ないんじゃないか?
少し疲労した描写を入れればそれで。少し強引だが
ピサロが、魔力を感知している人間が移動なり死亡なりすれば、方向変えるんじゃね?
無理に進ませてグダグダになるよりも、自然な流れを優先させた方が良いと思う。
それまで遭遇しないのが自然なら、遭遇させないほうが良い。
絡むのが自然な状態を作れるなら、絡んでもいいとはおもうけども・・・無理があるようなw
ピサロが情緒不安定の状態で、ゼシカの遺体を見て、狂人化するとか?
鳥を書いて良いなら「グダグダ作品」を書こうかと一瞬思った。
しかし、読み手が、流石に鳥は、お腹一杯だろなー。
ピサロを含めいくつか構想こそあるのですが、なかなかまとめきれません
今話を書いてる人っていらっしゃるのかなあ
>>206 というかバーサーカーの場合は魔物うんぬん以前に速いというイメージが染み付いてると思うぞ。
トルネコでも8でもおかしいくらい元気だからな。
進行方向にいたのがゼシカ、サマンサ、フローラとして、
どいつも距離離れすぎだし、そいつらに絡むのが目的のはずが、すっかり絡み損ねたからな。
歩くしかないわな。
ちょっとこれまでの移動が悠長すぎたな。
これから急がすにしても、きっかけがないからなぁ…。
日が落ちたとか、放送があったとか動機付けになりそうなイベントはもう過ぎちゃったし。
そこらへんの反応を含めても悠長だったな。
>>209 ノシ
ただ、まとまった時間がとれないので、予約しても期限ぶっちぎっちゃいそうで予約出来ない
そろそろ話し合いとかあるかなと思って待ってたのもあるが
ピサロ達はいっそこのまま明け方まで放っておいて、突然何処かに乱入させるのもアリだと思う
下手に描写入れるとまたそれが原因で追いつけなくなりそうだし
カキテってもういないの?
パソコンの前にいるじゃないか
ピーちゃん動かしたくて仕方が無いんだけど
どう動かして良いか変わらないorz
夜になって眠くなったフォズに、
寝る前に汗を流せる気持ちのいい浴場と、
ふかふかのバスタオルと、さらさらの寝巻、
そして、柔らかくて大きな布団を用意したげる。
そして、枕元でピサロの知っている魔界の物語を聞かせつつ、
まぶたが落ちたのを確認したら、そっと口付けをし、そっと布団を去る。
物陰で自慰に耽りすっきりした後は、
眠るフォズが襲われないよう守護のまじないをし、夜空に飛んで消える。
これから行おうとすることにフォズは邪魔だから。
ピサロは参加者を殺すことに決めていた。
レーベ組+ピサロフォズ予約
予約キター。がんがれ!
あとちゃんと全員の名前書いた方いいぞ!
予約だーー!wktk
期待!
221 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/10(木) 15:06:05 ID:wiOY6Zx10
ピーちゃんキター!
ピーちゃん&書き手さんガンバレ保守
⇒ガンガンいこうぜ
投下します。
黒衣の魔王と、法衣の少女は夜を徹して歩いていた。
少女は、自らの足で歩くこと叶わず、魔王に抱かれ夜の中を行く。
夜通し歩いて幾分疲れが出たか、魔王の呼吸は少し荒かった。
少女はその度大きな瞳を心配そうに見上げ、魔王の身を案じる。
彼は視線に気づいて、自らの腕の中に一瞥をくれた。
「…見えてきたな」
「…ど、どこにですか?」
フォズが目を凝らせど、その村は見えず。
どうやら、魔王たるもの五感は人間のそれよりも優れているらしい。
魔王の胸の高さに抱き上げられていても、見ること叶わず。
しかし、魔王は僅かに顔を顰めた。
「…火が上がっている」
「ええっ!?」
まさか、と思ってもう一度目を凝らす。
確かにフォズの眼にも、ぼんやりと煙が上がっているように見えた。
誰かが火を放ったのか。
魔王を見つめる。
そのとき少女は、おそらく随分と不安そうな顔をしていたのだろう。
見上げたその顔は溜息をついていた。
「そう、泣きそうな顔をするな」
「えっ…」
今、自分の顔は幾分赤みを帯びていることが手に取るように分かる。
なんとも恥ずかしい顔を見せてしまったようだ。
魔王は衣を被る。
闇色のそれは、夜と彼らとを同化させた。
「姿を隠しつつ、接近する。村まで、あと数刻あれば辿り着くはずだ」
「あの…」
走り始めた足を止めないまま、ピサロは胸元の少女を一瞥する。
先ほどとは、また違う表情でもじもじと手を動かしていた。
「だ、抱っこして貰っておいて、…あの、こんなことを言うのは…申し訳ないんですが…」
「…何だ」
少女が衣をひっしと付かんで魔王の端整な顔立ちを見つめる。
その瞳はどこか宝石染みていた。
闇夜にも銀青の輝きを抱いている。
「なるべく急いで、貰えないでしょうか」
「…」
「いえ、あの…もし、傷ついた人がいたり、尽きようとしている命があったら……」
「……」
「それは、助けなければならないと思うから…」
─どこまでも綺麗な、考えだな。
以前のピサロなら完全に嘲ったであろうその望み。
だが、勇者の心に触れた彼は今、どうしていいのかひどく迷っていた。
あいつなら、こういう時に如何しただろう。
ピサロは、黙ってその足を速める事しかしなかった。
「ゴンさぁぁぁんッ!!」
「危ない、下がって!!」
姫の悲痛な叫びは、竜には届かずに咆哮で掻き消された。
唸る尾が姫を打ち据えようとするたびに、兵士は身を挺して庇い続ける。
竜は、破壊の限りを尽くそうとその力を大いに振るうままだ。
─うふふ、いい眺めですね。
皆様ごきげんよう、フローラでございまーす。
この世界でこんなに面白い見世物に出くわすとは思いませんでしたわ。うふふ。
なんとも滑稽な光景ですね、これは。
あんなに楽しそうにしていたのに、今は食うか食われるか。
仲睦まじかったお二人…というか、片方は魔物ですわね。悲しき食物連鎖の犠牲になる瞬間が待ち遠しいですわ〜。
あらやだ、はしたなかったですわね、コホン。
とにかく、ゾクゾクするショーですこと。
そこですわ、そこ。うふふ。
支援
「ゴァァァァァァァァッ!!!」
「くっ…でぇぃっ!!!」
「!!!」
回転するように繰り出した石突きが、強かにゴンの額を打ち据えた。
金属音の響きを残しつつ、エイトは後ずさる。
(…あの表情は、混乱の魔法に掛かったものだ。意識を取り戻してもらえば…)
竜が頭をぶんぶん振っているその隙に、ちら、と後ろを見る。
自分の陰に隠れるように座り込む、顔を涙で濡らしたそのひとは、自分とほぼ変わらない年頃であろう女性。
あの竜は…彼女にとって、大切な存在らしい。
襲われている立場なのに、あの竜が傷つく度に悲しげな顔をする。
そんな関係に、亀裂を入れた誰かがいる。
─なんて、非道い事をする人だ。
エイトの槍を握る手に、力が込められた。
ドラゴンは、あっと言う間に肉薄してくる。
支援
支援
@@@@
書き手です。
連投規制を食らってしまい投稿できません。
しかしながら、用事であと3日投稿できません。
書き上げているので、いましばらくお待ちいただければ、と思っています。
申し訳ない。
支援しなくちゃときてみたら遅かったようだ、すまないorz
待ってるからね
避難所に投下してしまえばいいんじゃないか?
代理投下しようか?
15分程待ってから落としたら大丈夫じゃなかった?
家にパソコンを置いてきたんだ、すまないorz
やはり出掛けギリギリまで書くんじゃなかった
じゃあ三日待つか。楽しみにしてるよ。
もう出掛けたのか。
えらい半端な所で区切っちまった物だな。
まぁ、乙。
マターリ待つよ。
久しぶりに一時置き場経由なし一発で本番を見れるって楽しみだし。
半端ですまない。
他の皆も気にしないで予約や投下してくれ。
期待する。
やっぱ、一時置き場で試作品見ちゃうと、本番見る時の楽しみが激減しちゃうからな。
◆kltjFCOGEIはよくプレッシャーに負けず投下に踏み切った、GJ!
前話にあたるフローラの語り口調が引き継がれているのが面白かった!
これからどうなるのか、続きも期待して待っている!
あまりこういうことは言いたくないのだけれど……
どうして避難所に投下しないんですか? テキストファイルでupするという手もある。
できあがってるなら、そういうこともできたはず。しかも三日も用事で開けるとか信じられない。
そういう予定があるなら事前に対処できたはず。
自分にはこの話が完成していなくて、その時間を稼ぐ為のパフォーマンスにしか見えない。
たとえ真実でも三日も間があるのなら一時破棄宣言をするのが筋ではないでしょうか。
事情はよくわからんが、キャラ予約がほとんどない現状では
三日開いたところで新しい作品が出来上がるとも思えない。
タイトルを見る限り20レス分くらいに相当するものらしいし、
その努力に敬意を表して、とりあえず待ってみてもいいんじゃないかな。
ま、軽率だったと言われればそうかもなとは思うけどね
別に自分もこの書き手が憎くて言っているわけではないし、三日の間に次の書き手が現れると本気で信じているわけじゃない。
でもこのパートを書きたいと思っている書き手が他にもいる可能性は0じゃないし、
過疎だからその人たちの可能性を潰してもいいよね、とは思えない。
この企画はリレー小説であって、早い者勝ちなんだと、でも期限はあるんだよ、と書き手さんたちにはその筋を守って欲しい。
自分ひとりの企画ではなく大勢の人が寄り集まって支える企画だからこそ他の書き手を慮って行動して欲しい。
なんと弁解すればいいか、申し訳無い
信じろとは言いませんが全て書きあがっております。
避難所使わなかった意味がわからないんですけど?
試験投下とは明らかに意味合いが違うでしょ?
書き上がってるというのは眉唾にしか思えん
緊急でもなければこんな中途では止めません
もちろんその間に作品が来たら、私は引き下がります
煽りはスルーするとしても確かに軽率かなとおもう
しばらく止まってたから人情としてはこのまま取り置きさせてあげたいと思うけど
ここは一度筋を通して手放してもらうべきじゃないだろうか
だったら三日後あらためて投下するってことで
今回は破棄宣言して真っさらな状態に戻してくれ
一書き手の一人として、俺も時間稼ぎの疑いがあがるのは当然だと思う。
けど、実際自分も書いてみて、投下中にミスったりした経験があるんで、
後になって軽率であったと後悔するような行動をすること自体にも説得力を感じる。
ほら、いたじゃん、トリップ間違えたり、番号間違えたり、誤字しまくったり…ry
いざ、投下してそういうミスをすることを経験してるんで、有り得なくもないなぁと真剣に思う。
避難所どうこうは、もう家出ちゃってるらしいし、もう後の祀りでしょ。
難癖にしかならない。
ま、
>>249の発言が一時破棄と同じ意味だからそれでいいかな
まあまあ
せっかく書いてくれたんだ、3日くらいマターリ待とうじゃないか
この状況で20レスの半分にも満たない繋ぎを割り込ませるのはさすがに空気読めてないっすね。
いつか気が向くことがあったら没に落とします。
256 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/13(日) 00:58:22 ID:jgWkF6HkO
ここんとこ何日かいきずまった感があったからあと3日ぐらい大丈夫でしょ。
いや、まあ一応ルールだからな。
保守
そんなことより分子と分母が逆な件についてのほうが重要
あ、ほんとだw
ご迷惑をかけました。
本日これから投下します。
黒衣の魔王と、法衣の少女は夜を徹して歩いていた。
少女は、自らの足で歩くこと叶わず、魔王に抱かれ夜の中を行く。
夜通し歩いて幾分疲れが出たか、魔王の呼吸は少し荒かった。
少女はその度大きな瞳を心配そうに見上げ、魔王の身を案じる。
彼は視線に気づいて、自らの腕の中に一瞥をくれた。
「…見えてきたな」
「…ど、どこにですか?」
フォズが目を凝らせど、その村は見えず。
どうやら、魔王たるもの五感は人間のそれよりも優れているらしい。
魔王の胸の高さに抱き上げられていても、見ること叶わず。
しかし、魔王は僅かに顔を顰めた。
「…火が上がっている」
「ええっ!?」
まさか、と思ってもう一度目を凝らす。
確かにフォズの眼にも、ぼんやりと煙が上がっているように見えた。
誰かが火を放ったのか。
魔王を見つめる。
そのとき少女は、おそらく随分と不安そうな顔をしていたのだろう。
見上げたその顔は溜息をついていた。
「そう、泣きそうな顔をするな」
「えっ…」
しえん
今、自分の顔は幾分赤みを帯びていることが手に取るように分かる。
なんとも恥ずかしい顔を見せてしまったようだ。
魔王は衣を被る。
闇色のそれは、夜と彼らとを同化させた。
「姿を隠しつつ、接近する。村まで、あと数刻あれば辿り着くはずだ」
「あの…」
走り始めた足を止めないまま、ピサロは胸元の少女を一瞥する。
先ほどとは、また違う表情でもじもじと手を動かしていた。
「だ、抱っこして貰っておいて、…あの、こんなことを言うのは…申し訳ないんですが…」
「…何だ」
少女が衣をひっしと付かんで魔王の端整な顔立ちを見つめる。
その瞳はどこか宝石染みていた。
闇夜にも銀青の輝きを抱いている。
「なるべく急いで、貰えないでしょうか」
「…」
「いえ、あの…もし、傷ついた人がいたり、尽きようとしている命があったら……」
「……」
「それは、助けなければならないと思うから…」
─どこまでも綺麗な、考えだな。
以前のピサロなら完全に嘲ったであろうその望み。
だが、勇者の心に触れた彼は今、どうしていいのかひどく迷っていた。
あいつなら、こういう時に如何しただろう。
ピサロは、黙ってその足を速める事しかしなかった。
「ゴンさぁぁぁんッ!!」
「危ない、下がって!!」
姫の悲痛な叫びは、竜には届かずに咆哮で掻き消された。
唸る尾が姫を打ち据えようとするたびに、兵士は身を挺して庇い続ける。
竜は、破壊の限りを尽くそうとその力を大いに振るうままだ。
─うふふ、いい眺めですね。
皆様ごきげんよう、フローラでございまーす。
この世界でこんなに面白い見世物に出くわすとは思いませんでしたわ。うふふ。
なんとも滑稽な光景ですね、これは。
あんなに楽しそうにしていたのに、今は食うか食われるか。
仲睦まじかったお二人…というか、片方は魔物ですわね。悲しき食物連鎖の犠牲になる瞬間が待ち遠しいですわ〜。
あらやだ、はしたなかったですわね、コホン。
とにかく、ゾクゾクするショーですこと。
そこですわ、そこ。うふふ。
しえん
(……今の一撃で混乱が解けるかと思いましたが…どうやら大丈夫だったようですね)
息を殺しつつ見守るサマンサは、まるで凍てついたように表情を崩さなかった。
脳を揺さぶる混乱呪文は、頭部に衝撃を加えると解消されるケースが多い。
逃げ支度を始めていた手を休めて、再び竜と対峙する青年との戦いを観察する。
もちろん、いざとなれば自分から攻撃を加える手筈は整えていた。
ローラに当てることは叶わないが、単体呪文であるメラゾーマを叩き込む準備はいつでも出来ている。
そうすれば、多少苦労はするがどうにでもなる、と考えていた。
胸は痛む。
確かな痛みを、抱いている。
だが、その痛みに彼女を止めることはできないのだった。
そして、彼女が気にしているのはもう一つ。
新たな乱入者の気配。
ただ、それは自分からやや離れた茂みでじっと動かない。
─私の存在にも、間違いなく気づいている…
それなのに混乱に乗じて襲い掛からないのは、おそらく直接戦闘能力が出来なく、怯えて隠れているか…
私と、同じタイプの人間か。
どちらかの可能性が、考えられた。
(……今の一撃で混乱が解けるかと思いましたが…どうやら大丈夫だったようですね)
息を殺しつつ見守るサマンサは、まるで凍てついたように表情を崩さなかった。
脳を揺さぶる混乱呪文は、頭部に衝撃を加えると解消されるケースが多い。
逃げ支度を始めていた手を休めて、再び竜と対峙する青年との戦いを観察する。
もちろん、いざとなれば自分から攻撃を加える手筈は整えていた。
ローラに当てることは叶わないが、単体呪文であるメラゾーマを叩き込む準備はいつでも出来ている。
そうすれば、多少苦労はするがどうにでもなる、と考えていた。
胸は痛む。
確かな痛みを、抱いている。
だが、その痛みに彼女を止めることはできないのだった。
そして、彼女が気にしているのはもう一つ。
新たな乱入者の気配。
そのまましばらく、戦いは繰り広げられていた。
もうどれほどだろうか、彼らは戦い続けている。
だが、彼女には何か、奇妙な違和感が感じられた。
先程までと、何かが明らかに違う。
何が?
彼女は目を凝らして必死にその謎の答えを探した。
そして、気づいたのだ。
(…攻撃が外れている?)
別におかしいことでは無いと思うかもしれない。
だが、あまりにも綺麗に外されてばかりいるのだ。
まるで、舞台で終わりまで覚えた戯曲を踊っているような─
(しまった!!!!)
気づいたサマンサがそう思うや刹那、即座に転がり出る。
直後、隠れていた木陰を丸ごと包み込むような特大の竜の息吹が視界を朱に染めた。
「ぎゃああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
ごろごろと、火の塊がもう一つ転がり出てきた。
ああ、私と同じく隠れていたあの方ですね。
災難、言うべきか、ご愁傷様、と言うべきか。
ともかく、一つ確かに言える事があった。
自分は、裏の裏をかかれた事。
目の前の竜はにやりと笑みを浮かべている。
「してやられた………というわけですね」
「ケッ。隠れて見守ってるなんざ、趣味が悪いぜ」
「…くっ」
以前、自分も似たような台詞を彼に言った気がする。
こんな魔物に自分が出し抜かれるとは、彼女にとって屈辱の極みであった。
「ゼシカ………!?」
「…おい、兄ちゃんよく見ろ…化けの皮が剥がれるからよ」
あの青年が、信じられない、という表情であの火だるまを見ていた。
ああ、顔見知りだったのかという考えは竜の呟きで掻き消される。
正確には…『顔見知りに化けた何者』でしょうね。
見る見るうちに変化が解けて、青年も合点がいったようです。
転げ周りながら火を消そうともがいています。
しかし、今はどうでも良かった。
「…いつから…正気に?」
「殴られた直後だ…あのあと、組み付きながら咄嗟に作戦を喋った。言ってみるもんだ」
時間は少し、遡る。
石突きで殴られたゴンは、その時点で正気を取り戻しエイトにこう持ちかけた。
「よく聞け、俺を混乱させた奴がそばに隠れてる。隙を待つから、このまま戦い続けろ」
急に小声で囁かれてエイトはやや狼狽したが、自分は近衛兵。
咄嗟の作戦変更等は、慣れている。
『臨機応変』─ 彼は、
即座に作戦を切り替え、ゴンとの戦闘を長引かせた。
互いに傷つけないように、ギリギリを狙う。
その繰り返しで時間を潰し、隙が出たところにゴンが合図。
エイトが避けたその空間の先、獲物の隠れた茂みに激しい炎をぶちまけた、というわけだった。
サマンサは唇を噛み締める。
正直、とてつもなく劣勢である。
目の前には実力者、そして今しがたドラゴンの炎で塞がれた退路。
勝てる要素も逃げられる要素も、無い。
最後の武器は、握り締めた杖。
(……バシルーラで…どちらか一方を消し…呪文で……)
光弾を当てられるかは、賭けだ。
それもかなり確立の低い。
だが、もう他の方法は─
「おのれェェェェェェェェ、穢らわしい魔物がァァァァァァッッッ!!!!」
叫びで思考を中断され、ビク、と一瞬硬直する。
目をやると、全身を火傷で覆われた女性が鬼のような形相で竜を睨んでいた。
竜とは、顔見知りなのだろうか?
竜はまたも憎たらしい笑みを浮かべた。
「よう、また会ったな……」
「一度ならず、二度までも、わ、私の顔にィィーーーーーーッ……!!!」
変化の解けた顔は、女性の美しいそれとは程遠く。
爛れて焦げた、その表情はどこから見ても人には見えなかった。
それほどまでの傷である。
竜は憤慨した女性を気にした様子も見せずにこちらに向き直る。
「お前も、あの女もここまでだ。大人しくしろ」
「……!」
好機。
問答無用で始末されないのであれば、今しかない。
ザックの中で握った杖を、引っ張りだして構えた。
この杖の効果は知らないだろうが、槍の青年とドラゴンは身構える。
防御は効くまい、杖を振り下ろす─と、その瞬間に。
「アアアァァァァァアアーーーーーーーーー!!!イ オ ナ ズ ンッッッ」
『!!!!!』
その場にいた全員が、蒼髪の女性の掌の中で迸る魔力に目を向けた。
馬鹿な。
呪文は、駄目だ。
「やめ─」
響く、山彦。
二つのイオナズンが、時間差と共に放たれる。
咄嗟に竜の前に躍り出た、ローラのドレスが輝く─
跳ね返された爆発と、山彦で放たれたもう一つの爆発が、ぶつかった。
瞬間、炸裂。
村は轟音と破壊に染められた。
なんとも壮絶な破壊だった。
村の東側は、すでにただの荒地と化している。
体中が、痛む。
舞い上がった土砂にまみれ、瓦礫の破片で傷ついた体はボロボロだ。
やっとの事で顔を上げ、咄嗟に掴んだ為に遠くまで飛ばされずにすんだ帽子を被る。
見るとあの蒼髪の婦人は尻餅をついた姿勢で無事のままだった。
どうやら、二発目のイオナズンが盾の役割となり、正面にいた彼女は大した被害を被らなかった。
軽症ですんでいるようで、すぐに立ち上がる。
では、彼らは─
そこにいたのは竜と人の亡骸─ではなく。
地にしっかりと足をつけた青年と。
大きな体で姫を覆い隠したドラゴンと。
泣きじゃくるその姫が一人。
「なっ………」
あの婦人は絶句していた。
まともに食らったと、思っていたからだろうか。
生きているはずが無い、と思ったからだろうか。
しかし、現に彼らは己が瞳に生を携えていたのだから。
─逃げなければ…
あの婦人はこれだけでは済まさないだろう。
ここで戦うつもりだ。
逃げなければ、巻き込まれる。
ここは退く、退かねば。
だが、足が痛む。
左腕は、完全に折れているようで持ち上がりもしない。
走れる状態ではなかった。
そして辛くも生き延びた彼らも、満身創痍には変わりないようだった。
竜のほうは、炎竜の類かと見紛うほどにまで血で染め上げられている。
肉が燻る匂いもしていて、戦える状態ではないはずだ。
謎なのは、あの青年。
なぜ、あの爆発の中で?
それは彼女も知らない彼の特技の一つ。
『大防御』
背中の仲間たちを守るため、彼が習得した自らの体を鋼の盾とする技法。
生き延びることが出来たのは、そのおかげだった。
なんとか歩ける素振りを見せ、姫を庇うように立つ。
その姫も、煤けた冠にくすんでしまったドレス。
まるで童話のシンデレラのように泣いていた。
しかしサマンサは。
彼らは、彼女を守ってあの女を倒すことは出来ないと確信していた。
そんなサマンサの思考を、断ち切る声が突如響く。
氏ねん
「おいっっ!!!!」
その場の全員が、声を荒げた竜に目を向ける。
竜は、青年と姫の前にずいと進み出た。
「…悪ぃが…」
「……………ゴン、さん……」
「兄ちゃん。そいつ連れて、逃げろ」
「!?」
「ゴ……ゴンさんっ!!!」
「あんな奴ら…俺一人で、充分だからよ。手前らは、邪魔だ」
精一杯のぶっきらぼうな口調で、突っぱねた。
二人にはわかる。
彼は自分たちを逃がすために。
たった一人で戦う気だと。
「ゴンさん、駄目、駄目ぇぇっ!!!」
「しかし!!!」
「うるせえぇっ!!!とっととあの『勇者様』の所にでも行きやがれぇ!!!」
「何を、ゴチャゴチャとぉぉぉぉぉ!!!!」
彼らの話など意にも介せずに、突っ込んで来た。
手を翳して、極大火球呪文を放とうとした婦人の頬を、唸りを上げた竜の尾は捉える。
「げぶッ」
はしたない呻きと共に、淑女であった女は激しく吹き飛ばされた。
「……ッ…失礼します!!」
「あぁっ、ゴンさん!!ゴンさん!!!ゴンさーーーーーーんッ!!!!」
青年は、歯を食いしばって姫を抱き上げて全速力で離脱した。
サマンサは出来れば追いかけたかったが、体が動かない。
そして、竜は追いかけるというその行為を許しはしないだろう。
遠ざかる姫の悲痛な叫びを聞きながら竜はまた唇を持ち上げた。
「ゲフッ…ゲフッ……」
瓦礫から、ガラガラと身を上げた婦人の顔は、とても直視できる代物では無かった。
爛れて、腫れて、皮の剥けたそのグロテスクな肉の塊が、顔となって歩いているように見えた。
「口の中、ヤっちまったか?得意の呪文ができねぇな」
「……」
ここからでは腫れた左側面の顔しか見えないが、彼女の右眼はおそらく殺意の瞳を向けているのだろう。
確かに竜の言うとおり、詠唱破棄をしても最後のキーを口にしないことには、呪文は発動しない。
頭の切れる魔物だ、と思った。
本当に魔物であるか疑わしいほどだ。
徐に婦人は、黒い箱のような物を取り出した。
途端に、竜はぎょっとした表情を浮かべる。
そして、その箱を竜のすぐ脇を狙って向けているようだ。
その先には、横抱きに姫を抱えて逃げる青年の背中。
ああ、あれは飛び道具なのだろうかと思う間もなく、乾いた音が響き渡った。
銃声が轟いた夜の村。
弾丸は、竜の守りたい人を貫くことは無かった。
代わりに、竜の掌に孔が穿たれている。
残酷な婦人は、にぃっと笑った。
─ヨケラレナイデショウ?
もごもごと動く口から、そんな声が漏れたのが聞こえた気がした。
喋ることすら叶わぬほど、ひどくそこを痛めたか。
紡げない呪文の代わりとばかりに、何度も何度もフローラは引き金を引いた。
ゴンの体に一つ、二つ、と穴が増えていく。
弾が無くなれば、新たに装填して。
また、一つ、二つ、新たな穴をフローラは開けていった。
全身を血で染め、手足、腹を満遍なく打ち抜かれた竜は生きていた。
なおも立ちふさがり、姫の元へは行かせまい、と。
それは。
竜の王たる人に、命じられたその行為。
かつて、ロトの血を引く勇者も見た光景。
姫の前に、立ち塞がる竜。
フローラは、懐から毒針を取り出した。
竜の頬を、ゆっくりと撫でる様に触れている。
かつて聖母のような笑みも浮かべて─眼球に、針を突き刺した。
ゴンは上げる悲鳴すら、持ち合わせてない。
ただ、体を震わせながらも決して倒れまいと耐えるのみだった。
ぐりぐりと突き入れた針を掻き回して、吹き出す血をも厭わずに針を抜く。
そして、あの黒い箱の…引き金を、竜の額に押し当てた。
引き金に、指をかける。
高らかに、銃声が響いた。
支援
命を奪う覚悟を持った、サマンサでさえわなわなと震えを見せるほど、残酷な光景だった。
反吐が出そうな表情を見せて蹲っている。
フローラは、笑った。
それは、悪魔と表現するも生ぬるいような、邪悪な笑みだった。
そんな姿を見てゴンも、笑った。
たった一言、言い残して。
唇の端を持ち上げた。
「ざまぁ…見やがれ」
笑みから覗く牙の先には、命の炎の如く紅い光を放ち始めた環があった。
勇敢なる竜は、最後の牙を掲げて散った。
フローラが、固まる。
そして、驚愕の声を上げて後ずさった。
「め メガンテ………ッ!!!」
その声ははっきりと、サマンサの耳にも届いた。
メガンテ?その威力は知っている。
この距離、この状態でくらったら?
死ぬ。
必死に這い蹲って、惨めな姿と分かっていてもずるずると逃げ出す。
死ぬ。死ぬ。死んでしまう、あの子を、守らなければ。
死ねない。死ねない。
使命感が、彼女に生への欲求を齎した。
動く足で、フローラは逃げた。
走れば間に合うかは分からない。
だが、死ねない。
あきらめてたまるか、死ねない。死んでたまるか。
愛のため、自分のため。
形振り構わず逃げるフローラを、サマンサの叫びが止めた。
「その杖を、こっちへッッ!!!!そうすれば助かるッッ!!!!!」
一瞬の判断で、振り向き、足元に杖がある事を確認した。
魔法使いが手をこちらに差し出し懇願している。
今、あいつは何と言った?
助かる?
死なずに済む?
考えている暇は無かった。
杖を拾い上げ、サマンサに向かって投げる。
─ありがとうございます。
これで、助かりますよ。
私だけが、ね。
音も立てずに、サマンサは消え去った。
フローラに何が起きたかを理解する時間は、与えられていなかった。
命の炎が、輝いていたのだから。
鼻先を焦がすほどの間近に、太陽のような白い光。
「リュカさ」
動いた唇は、愛する人の名も告げられず。
村は、その瞬間にただの大地に空けられた穴となった。
「…あの、光は」
「……」
その光を見た途端、体は石のように動かなくなった。
真珠と見紛う程の大粒の涙が、また、溢れた。
命を賭してくれた、竜の為。
「……ゴンさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあんっ!!!!!!」
支援
魔王は鋼の斧の刃を丁寧に拭って、それで大地に穴を掘る。
充分な大穴になった頃、骸を見下ろす。
下半身だけの、竜。
吹き飛ばされた半身は集めることは叶わなかったが、もう半分を埋葬する。
薄くではあるが土を被せた。
─急げと言ったり、横道に反れたり…何がしたいんだこいつは。
少女の、涙ながらの懇願にしぶしぶ引き受けてやっている。
道中で、血の匂いがするとポツリと漏らさなければ良かったと後悔する。
言ったがとたん、その方向に行けとすぐさま頼んできた。
もちろん、急ぐとは言ったが、どうしてもとしつこいのでその血の匂いの方向へ向かってみた。
そして、この光景だ。
酷い有様に気絶しかけたその少女は、先程から魔物の死に祈りを捧げたままであった。
「……時間が惜しい。行くぞ」
「はい…あの、すいません」
ぺこりと、少女は頭を下げた。
しかし魔王は顔を、上げさせることなく、疑念を吐露する。
「魔物の一匹や二匹死んだだけで、何故ここまでする」
冷たい一瞥をくれると、しゅんとしたのか大人しくなった。
沈黙が長引くのは好かないので、また歩みを進めようとしたところ、少女が口を開く。
「いのちは、平等ですから」
「……」
「魔物も、人間も、命を失えば必ず悲しみを生むんです。だから…祈ってあげたかった」
「…………行くぞ」
魔王は、一つ分かったことがある。
この少女が、ひどく優しいこと。
そして、その事実が、自分を迷わせている要因だということが分かったのだ。
こいつがいる限り、自分は精神的にも勝手な振る舞いが出来ない、と悟った。
ピサロが村の方向を向くと、なにやら魔力が収束していくのが感じられる。
魔王は知っている。
この膨大な魔力が何を引き起こすかを。
反射的に、フォズを伏せさせていた。
轟音と共に、村が消え去った。
支援!
死塩
しえん
うお、めっちゃ長いな。がんばれ!
うはww24に増えてるww
改行数エラー喰らったなwwwww
1回の投稿では32行以上書けないよ。
とらぶった?
もし書けなくなったら、素直に15分ほど待機
>>作者さん
もしよければ、避難所のSS一時投下スレで代行投下たのんだらどうでしょうか?
三日かけて完成していた筈のモノに4レス分も加筆しましたか
フォズは、何が起きたのかが分からない様子であった。
もう少しで辿り着けただろう村が丸ごと消え去ったのだから。
子トカゲも、少女の肩で固まっている。
ハッと気づいたかと思うと、また少女の服の中に潜り込んだ。
「……む…村が……」
「……自己犠牲呪文、か」
ピサロも珍しく焦りを見せる。
もし、もう少し急いでいて、村に辿り着いていたら…
魔王の肉体も、砕け散っていたかもしれない。
二人は、立っていることしかできなかった。
だが、唖然としている暇も無く、新たなる来訪者。
フォズが「ひっ」と小さく呻く。
ピサロが見下ろすと、そこには確かに誰かの気配。
傷だらけの魔法使いが、そこに蹲っていた。
傷つき、荒い呼吸を上げている。
表情は帽子の陰に隠れ、伺えない。
ピサロはその帽子に、目をつける。
「…魔法使い…か…」
おかえり!支援
【B-2/レーベ南の平原/深夜】
【ローラ@DQ1】
[状態]:HP 2/3 火傷
[装備]:光のドレス
[道具]:ロトの剣 支給品一式
[思考]:アレフを探す ゲームを脱出する
【エイト@DQ8主人公】
[状態]:HP1/4 左肩にダメージ 腹部と背中に打撃 火傷 MP3/4
[装備]:メタルキングの槍
[道具]:支給品一式 首輪 メルビンの支給品一式(不明二つ)
[思考]:アトラスを止める 仲間(トロデ優先)を捜し、護る
危機を参加者に伝える ローラに会ったらアレフの伝言を伝える
【B-2/レーベ南東の平原/深夜】
【ピサロ@DQ4】
[状態]:疲労(休めば回復) MP6/7程度
[装備]:鎖鎌 闇の衣 アサシンダガー
[道具]:エルフの飲み薬(満タン) 支給品一式 首輪二個 鋼の斧
[思考]:ロザリーの仇討ち ハーゴンの抹殺 襲撃者には、それなりの対応をする
【シャナク】【アバカム】の使い手を捜す 更なる首輪解除方法調査
北西の方角に居る魔力の持ち主を探し、接触する
首輪解除の目処が立たずに生存者が10名を切ったら、ゲームに乗ることも視野に――?
【フォズ@DQ7】
[状態]:健康
[装備]:天罰の杖
[道具]:炎の盾 アルスのトカゲ(レオン) 支給品一式
[思考]:ゲームには乗らない ピサロを導く
【サマンサ@DQ3女魔法使い】
[状態]:HP1/6 MP3/5 全身に裂傷・火傷 左足に負傷(軽) 左腕骨折(重)
[装備]:奇跡の石
[道具]:支給品一式 鉄兜 ゴンの支給品一式 ルビスの守り
[思考]:勇者の血を守る
(レーベ・半壊)
【ゴン@DQ1 死亡】
【フローラ@DQ5 死亡】
【残り16名】
>295
まぁ、いいじゃねぇの。生暖かく見過ごしておけば。
荒立てることもあるまいよ。
投下完了。
ご迷惑マジでおかけしました。
あと分数間違ってて恥ずかしいです、すいません。
加筆じゃなくって…最初のレス数の目測誤っただけなんです…すいません。
乙!これからゆっくり読むけど
とりあえずわかったのはゴンとフローラが死んだか・・・
6に続き、5勢も全滅したんだな
新作乙です!
ゴンさんが逝った…フローラも逝った!これでDQ5陣は全滅か。
それにしても、フローラの残酷さが際立つ殺しっぷりでしたね!良い意味で寒気がしました。
ゴンさんも最後までローラを守り、敵を道連れにする漢らしい死に様でした。
サマンサも頭の切り替えhaeeeeee!!!
エイト&ローラがアレフたちと再会できることを祈ります。
残り16人か 完遂にむかっていくなぁ
あああぁぁぁぁフローラが…!(つД`)
(……今の一撃で混乱が解けるかと思いましたが…どうやら大丈夫だったようですね)
息を殺しつつ見守るサマンサは、まるで凍てついたように表情を崩さなかった。
脳を揺さぶる混乱呪文は、頭部に衝撃を加えると解消されるケースが多い。
逃げ支度を始めていた手を休めて、再び竜と対峙する青年との戦いを観察する。
もちろん、いざとなれば自分から攻撃を加える手筈は整えていた。
ローラに当てることは叶わないが、単体呪文であるメラゾーマを叩き込む準備はいつでも出来ている。
そうすれば、多少苦労はするがどうにでもなる、と考えていた。
胸は痛む。
確かな痛みを、抱いている。
だが、その痛みに彼女を止めることはできないのだった。
そのまましばらく、戦いは繰り広げられていた。
もうどれほどだろうか、彼らは戦い続けている。
だが、彼女には何か、奇妙な違和感が感じられた。
先程までと、何かが明らかに違う。
何が?
彼女は目を凝らして必死にその謎の答えを探した。
そして、気づいたのだ。
(…攻撃が外れている?)
度々すいません…
プログラム完遂かぁ…ピーちゃんも大分情緒不安定に磨きがかかってきたからなぁ。
ピーちゃんがどっちに動くかだよなぁ〜。
個人的にはハーゴンもシドーも倒してハッピーエンド希望するんだけどねw
>>306ドンマイです。
改めて生き残りメンツを見てみると
非戦闘員かそれに近い、いわゆる主力級でないメンツの割合が結構高いな
あれか、ケンカに強い奴ほど早死にするってやつか
乙です。
えと、フローラの火傷はゴンの炎によるものではなく
ローラのドレスから跳ね返ってきた自分のメラミによるものだったので、
ローラに向けて呪文を唱えれば跳ね返ってくることは知ってたはずです。
いくら全身火傷でキレてたとはいえ、前話にて「ローラに借りがある」とはっきり覚えてたので
同じミスを2度繰り返すのはフローラがあまりに迂闊すぎる気が。
逆にDQ3の光のドレスはマホカンタ効果なかったはず(耐性効果だけ)なので、
サマンサがローラの光のドレスにマホカンタ効果があることを知ってるのはおかしいんじゃ。
あとフローラの荷物はレーベ半壊ってことで全部吹っ飛んだと見てOKですか?
>>309 前の話からサマンサが、ローラに反射効果があると知っていたようなので…
おそらく、道中ドレスについての話をしたのではないでしょうか。
あと、フローラのミスについてですがゴンの陰からローラが飛び出して盾になった、というつもりですが…
やっぱりダメでしょうかね。そのへんが気になるようでしたら修正しましょうか…
あと、荷物については後の人にまわします。
メガンテで吹っ飛んだケースは、バズズ戦があるから、私は吹っ飛んだと思いますが。
フローラのミスについては、ゴンさんの炎喰らったフローラがトサカに来て、
考え無しにイオナズンぶちかましちゃった、で充分だとおもいますよ。
戦略を練る事も忘れるほどの怒りに駆られる描写は充分あったとおもいますし。
「Magician's trap」でゴンは(まあローラの服は呪文を弾く)とモノローグで言ってるものの、
サマンサにそれが伝わってる描写は見られないんですが、どこにその描写ありましたか?
俺のチェック不足だったら申し訳ないですが
イオナズンって一応ゲームで全体攻撃なので、盾になる如何に関わらずローラにも及ぶことは分かるんじゃないかな。
まあでも最初から跳ね返されるのを山彦で相殺する予定でイオナズンぶっ放しました、って解釈すれば問題ないのかな?
(その点一言あると、より分かりやすくなるかも)
荷物については一応状態欄に但し書きをお願いしたいという意味で言いました
(ホットストーンのときみたいなこともあるので)。
まあ「村が消失した」と描かれてる以上、吹っ飛んでないとおかしいですけどw
『!!!!!』
その場にいた全員が、蒼髪の女性の掌の中で迸る魔力に目を向けた。
馬鹿な。
呪文は、駄目だ。
「やめ─」
(構うものですか)
フローラとて、ローラの衣服の反射の力は判っている。
だが、ゴンとローラに対する憎しみは止まりはしない。
(傷つこうが、吹っ飛ばされようが…許しませんわッ!!!!)
響く、山彦。
二つのイオナズンが、時間差と共に放たれる。
咄嗟に竜の前に躍り出た、ローラのドレスが輝く─
跳ね返された爆発と、山彦で放たれたもう一つの爆発が、ぶつかった。
瞬間、炸裂。
村は轟音と破壊に染められた。
【B-2/レーベ南東の平原/深夜】
【ピサロ@DQ4】
[状態]:疲労(休めば回復) MP6/7程度
[装備]:鎖鎌 闇の衣 アサシンダガー
[道具]:エルフの飲み薬(満タン) 支給品一式 首輪二個 鋼の斧
[思考]:ロザリーの仇討ち ハーゴンの抹殺 襲撃者には、それなりの対応をする
【シャナク】【アバカム】の使い手を捜す 更なる首輪解除方法調査
北西の方角に居る魔力の持ち主を探し、接触する
首輪解除の目処が立たずに生存者が10名を切ったら、ゲームに乗ることも視野に――?
【フォズ@DQ7】
[状態]:健康
[装備]:天罰の杖
[道具]:炎の盾 アルスのトカゲ(レオン) 支給品一式
[思考]:ゲームには乗らない ピサロを導く
【サマンサ@DQ3女魔法使い】
[状態]:HP1/6 MP3/5 全身に裂傷・火傷 左足に負傷(軽) 左腕骨折(重)
[装備]:奇跡の石
[道具]:支給品一式 鉄兜 ゴンの支給品一式 ルビスの守り
[思考]:勇者の血を守る
(レーベ・半壊)
※フローラの荷物は、すべて吹き飛びました
【ゴン@DQ1 死亡】
【フローラ@DQ5 死亡】
【残り16名】
>呪文を弾く〜について
>>312 いえ、レーベまでの道中を共にしたわけですし、ローラがぽろりと話したと予想
それに、知っていたら知っていたでわざわざ呪文を放つ危険を冒すマネをサマンサはしないだろうと思いまして。
修正乙です
自分のワガママに付き合ってもらったようなもんですね、申し訳ない
いえいえご忠告ありがたく受け取ります。
これを機に、他の皆さまも加速していただければと思います。
目指せ完遂ー
>>315 それもそうですね、野暮なこと突っ込んでこれまた申し訳ない
さて指摘だけで感想を言い忘れたので最後に
サマンサがピサロの下へってことでいよいよ首輪関連の話が進みそうなのかな?
フローラが散っていよいよマーダー不足が深刻化しそうだけど、まあ脱出に持っていくならそろそろいいのかなぁ。
うんまあ、あとはアトラス、がんばれって感じでw
嫌な感じに指摘すると、光のドレスも毎回呪文を反射するわけじゃなく、たまに反射するものだしなー。
毎回毎回、都合よく反射されるのも萎えるが、瑣末な事ですな。
DQ8やってる時はゼシカが瀕死でベホマかけてる時や、ザオリクかける時に限って
跳ね返された思い出があるw
やたら味方の呪文(主にベホマ)ばっかり弾くイメージが強すぎるんだよな、光のドレス
確かに設定上は時々なんだねぇ。
まあゲームじゃないんだし、ランダム要素を話を盛り上げるために使うのは仕方ないんじゃないかな
そこ気にしたらヒミコもサマンサもバシルーラで都合いいとこ飛びすぎとか言いたくなるし、キリがないw
ゴンタン…(´・ω・`)
ゴンタン…(;´・ω・`)
(´;ω;`)ブワッ
レス数の割りにあまりボリュームを感じなかったのは何故なんだろう…。
多分、描写が淡白だからなんだろうな。
>>323 じゃあ、お前が模範的なボリュームたっぷりな作品を書けばいい
頼んだぞ
326 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/16(水) 11:02:57 ID:ApzN/xzXO
ボリュームあったと思うよ
ボリュームも感じたし涙も誘われたし戦慄もした。
ピーちゃん首輪解除の糸口への伏線もはられたことだし、ものすごいGJでした、と俺は思うぞ。
よかった、GJ。
ボリューム云々は置いといて、過疎を断ち切ってもらえてうれしい。
書き手がこれに続いてくれるといいんだが、一読み手として期待してる。
淡泊っつーのも一概にけなし文句ではないしな
個人的には、あんまり書き込み多いのより淡々としたののが好みだし
とにかく投下乙。大分人数減ったなぁ
まるでネタが浮かばないので、突如感想サイトを立ち上げたり、
突然チャットルームを設置したりしたくなってきたw
いや、知識ないから出来ないんだが
>>325 あ、スマン
そんなつもりは無かったんだが・・・
って思ったけど、見直してみると確かにケンカ腰に見えるな
>>323もスマンかった
首輪解除&ローラ、アレフ再会フラグktkr
あとピサロ&サマンサ、なんだか懐カシス
この二人が最後の犠牲者として消えていったロワもあったなぁ、などと
ほしゅ
保守の意味わかってないだろ
それとも某ロワスレの保守荒らしか?
アリスといいサマンサといいなんでこうも萌える無名キャラがッ
書き手キターイ
全然現れんな…
どうしたことやら
まぁお盆で実家に帰ってる人もいるだろうし、そう焦ることはないんじゃないか?
>>333 鳥表示の設定とか、思ったほど難しくないのな
あとは今借りて需要があるかどうかだが
てか保管庫にある『果てた命は煌いて』って一部不自然に被ってないか?
5/20が改定前、改定後、改定後修正版とたくさんあったから混ざっちゃったんだろう
まとめさんへの修正要望はしたらばのスレに書いた方がいいよ
で、今それを確認すべく読み返していて気付いたんだが、
改定前の5/20にならサマンサがフローラの存在に気付いてる描写があるからいいんだが、
改定後の5/20にはその描写がごっそり削られてるから
7/20での私と同じく隠れていた〜の台詞に矛盾が生じる
行間でフローラの存在を確認してるのかもしれないが
>>337 DQ3(SFC版)をアリス、デイジー、フィオ、サマンサでプレイしたら
すっかりアリス嬢にフォーリンラブしてしまった俺ガイル。
数日中にインターミッションとして主催側のSSを一時投下スレに落としてみようと思います。
賛否はあるだろうけど本編も佳境に入ってきてこういうアプローチも必要かと思ったので。
ある意味実験として受け入れて欲しい。
(もちろんNGは前提として書くので本編として受け入れろという意味ではないです)
じゃあこっちも頑張ってみよう
アレン(竜王)、リア、トルネコ、アリス予約します
wktk
348 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/20(日) 18:25:39 ID:gpQeY8/TO
ほしゅ
作戦→みんなガンバレ保守
書き手さんも読み手さんも、絵師さんも、ネタ職人さんも
おとなもこどももおねーさんも
ルーシアが死んでもフローラが死んでも
エンディングまで泣くんじゃない
ぽえーん
かきてがんばるです
ぐんまけん!
フローラとサマンサって実際のとこどっちが強かったんだろ
書き手次第かな。
勝たせようと思えばどっちでも勝たせられるし。
俺が書いてたら多分フロが勝ってた。書きやすいし。
策を弄してフロを追い詰めるけど最後は執念に力負けする感じになったと思う。
フローラとサマンサを組ませようとしてました
>>354 同じこと考えてる人っているもんだな
二人がマーダーとして登場した時から、なんとかして組ませようとしてた
期間限定共闘→いつ裏切るか腹の探り合いな感じで
それよりも、レックスVSフローラの最凶マーダー一騎打ちが見てみたかった。
すみません、予約時間までに書き終えられそうにないので一旦予約破棄します
もしこのパートを書きたいとおっしゃる方が他にもいるのであれば、遠慮せず予約なさって下さい
一応、最悪でも明日の夜までには書き上げるつもりでいます
ドリームマッチは、死者スレしかないな
まてよ
2ndを待たれよ
>>355 お〜、まさしくそんなイメージだったよ。
武器のないサマンサと、武器の有り余るフローラでバランスもよかったし。
それに脱出チームは多くいるけど、マーダーチームはいなかったしね(ジョーカーもすぐ分散したし)。
パワーバランスの面でも、ひとつくらい複数人で戦えるマーダーがいても面白いかなと思ってた。
残るマーダーは正直タッグとかチームとは無縁そうな孤軍奮闘系ばっかりだし、今回は流石に諦めかな。少し残念。
>>357 了解しました。
書き手の皆さん、あまり焦らず、無理せず、自分のペースでがんばって下さいね!
>>356 やっぱり?レックスが狂ったままフローラに会ったら面白かったな
でもやっぱりサマンサは策を練る系統だからまだまだやれる。
こういう系統は話を考えるのも厄介だが、その分結構殺したりする。
性格上相手をマーダーにする事はないだろうけど、戦闘になっても結構殺せそうだし。
てかクリフトどうすんだよwwwwww
一番動かしにくいな。>クリフト
殺る気全開のサラマンダーっぷりを見せ付けながらそのまま生き残り
結局優勝、とかしたら……ある意味いい笑いもんだなwww
案外あっさり改心しちゃったりして。
もしくはあまりの失敗続きで発狂してブレイクするとか。
クリフトには頑張って欲しいが、でもザラキで大量ズガンだけは嫌だなぁ…。
つまりザラキだけが取り得の彼がサラマンダーから抜け出す可能性は限りなくゼr(ry
本当に遅くなって申し訳ございません
今から投下します
「――ね、ね?それで?」
「ええ、それから――」
長い長い、かつて歩んだ旅の思い出。
その中からなるべく楽しい出来事だけを抜き出して、アリスはリアに語り聞かせた。
ほとんどは他愛も無い話だったが、馬上の少女はきらきらと目を輝かせて続きを強請った。
歳の近い友人と遊ぶより、兄や、その友人たちの冒険譚を聞くことを好んだリアは、
兄と同年代のアリスともすぐに馴染んだ。
アリスの話に、興奮に頬を紅潮させ、驚きに目を見開き、かと思えば笑みを零す。
めまぐるしく表情を変えるリアに、知らずアリスも笑みを浮かべていた。
万能を誇る世界樹の雫にも、心の疲弊は癒せない。
身体の傷は塞がれど、助けられなかった人たちの、仲間の死がもたらした痛みはそう簡単に消え去るものではないが、
無邪気な少女の笑顔は確実にアリスに元気をくれた。
(本当、笑いは心の特効薬、とはよく言ったものですね)
ふと、リアを挟んで反対側を歩くアレンが足を止めた。
「見えたな」
彼方を見遣って、ぽつりと呟く。
それに倣って、慌ててアリスもそちらを見遣るが、闇に慣れた魔の者と、盗賊のような修行も積んでいないアリスではそもそも視力が違いすぎる。
それでも半ば意地になって目を凝らすと、地平の彼方に月明かりに照らされて薄ぼんやりと黒い影が浮かんでいるのが見て取れた。
だが。
「……城が見えません」
何度目を凝らしても、王城の威容は見えない。
困惑してアレンを見れば、彼もまた思案顔で小さく唸った。
「大規模な戦闘でも起きて、崩れでもしたのだろうな」
「では、城を破壊するほどの力を持つ、ゲームに乗った方がいた、ということでしょうか?」
おお怖い、と首を竦めたトルネコに、“いた”のか“いる”のかは知らぬがな、とアレンが応え、
トルネコは大きな身体をますます小さく縮み上がらせた。
「……マリアお姉ちゃん」
そして、リアもまた彼方を見つめていた。
目指す地にいるであろう、今やただ一人の知己である兄の仲間の名を呟いて、
込み上げる不安を堪えるように、小さな手がぎりりとマントを握り締める。
色の失せるほど強く握り締めたその手に、そっともう一つの手が重ねられた。
「アリスお姉さん」
「大丈夫ですよ」
こちらを見上げる少女を勇気付けるように笑いかけて、顔を上げる。
アリアハン。長い旅の始まりの地にしてアリスの故郷。
たとえ紛いものであると分かっていても、
いるべき人の誰もいない、破壊された故郷の街並みを見ることは耐え難かった。
嫌でもここにはいない親しい人たちの安否が気遣われたし、
それは故郷で育った幼い日々の、仲間と歩んだ旅路の記憶を汚されるも同然だったから。
「大丈夫です。もう誰も死なせはしません。
私の故郷で、私の育ったこの世界で、これ以上好き勝手はさせません。絶対に」
勇者ロトの名にかけて、と口の中だけで誓いを繋げた。
「ほう、アリスさんはアリアハンのご出身だったんですか?」
「ええ、言ってませんでしだっけ?ですから城下町の案内なら任せてください。
小さい頃、散々鬼ごっこで駆け回りましたから――リアちゃん?」
いつもなら一番の聞き手であるところの少女が話に乗ってこない。
見れば馬上の少女は何やらぼんやりと空を見つめていて、時折唇が小さく何かの言葉を紡いでいる。
二度、続けて名を呼べばリアはようやく顔を上げ、心配そうに己を見るアリスとトルネコの視線に驚いたように目を瞬かせた。
「やはり小さな人に強行軍は辛かったですかね?
なんなら支えてあげますから、アリアハンに着くまで眠っていても」
「だ、大丈夫!別に疲れてるわけじゃないの」
手を伸ばしたトルネコに心配ないとばかりにぶんぶんと首を振り、
「ただね、ちょっと――」
言いかけて、はっと何か思い出したかのように口を紡ぐ。
その上、決して漏らさぬとばかりに両手で口を塞ぐ。
「リアちゃん?何か」
「だが、急いて無理をしてもどうにもなるまい。
一旦休息を取るのがいいかもしれぬな」
アリスの言葉を遮ってアレンが言う。
が、声音ばかりは常と変わらぬものの、その表情は険しく、とてもではないがリアの体調を案じているようには見えない。
どういうことかと問いかけて、さり気なく喉下を示すアレンの仕草にようやく合点がいった。
首輪。――盗聴の可能性。
では、リアは何かを伝えようとしているのか。
アレンの差し出した手を支えにファルシオンから飛び降りて、
ぺたりと地面に座り込み、リアは夢中で地面に文字を綴った。
『似てると思ったの。ロンダルキアのハーゴンの神殿に』
どういうことかと視線で促すアレンに頷いて、リアは説明を続ける。
かつての兄たちの旅の終着点。
辿り着いた敵の本拠地で彼らを迎えたのは、最後に見たのと何ら変わらぬ故郷の城の姿だった。
青々と茂る木々も、咲き誇る花も、そこにいる人の姿まで寸分違わぬ、
だが人々の語る言葉だけが歪められた不自然な世界。
無論、それはハーゴンの操る幻術に他ならなかったのだが。
『つまり』
説明を読み終えて、トルネコの太い指が言葉を綴る。
『この世界も、それと同じハーゴンの作り出した幻影だと?』
言葉を歪められた人々と、姿を消した人々。城一つと大陸一つ。
違いはあれど、術を行った者が同じハーゴンであるという点で、この二つはよく似通っている。
それほどの術者が相手なのだということは少なからぬ脅威ではあったが、
その情報は彼らにとって救いでもあった。
何故なら、リアの兄らのハーゴン打倒の旅は成功に終わったのだから。
それはつまり、この幻術を打ち破る手段があるということ。
まさかそこまでは聞いていまいが、一応リアにどうやって幻術を解いたか知っているかと尋ねると、
意外にもリアは勢い込んで頷いて、言葉を綴った。
『ルビス様に賜ったお守りが幻影を打ち砕いたんだって』
“ルビス”の文字にアリスはぱっと顔を上げた。
(そ、れ、を)
唇の動きだけで言い、リアの胸に掛かった聖なる守りを指し示す。
気付いてリアは慌ててそれを外す。
鎖の擦れる音がちゃりりと響き、自然、皆の目がそれに集まる。
『それは私が旅の途中でルビス様に賜ったものなんです』
これならどうかと視線でリアに尋ねるが、リアは自分には分からないと首を振って見せた。
彼女とてそうじっくり実物を見せてもらったわけでもないのだ。
『どちらにしろ、まだ試さぬが懸命だろうな』
以前の幻影が城一つだったのに対して、今度は大陸一つ。
規模の違いからして、今度の幻影の方が手が込んでいることは疑いようがない。
この聖印一つで幻影を打ち破れるかは疑問であったし、
もし幻影を打ち破れたとしても、まだ首輪は残っている。
首輪の呪いがこの作られた空間でしか作用しないものならいい。
だが、そうではなかったら?
ハーゴンは何の躊躇いもなく彼らの首輪を爆破させるだろう。
そして、何も知らない他の参加者たちも、また。
アレンの説明に、三人は青い顔で頷く。
自分たちの失敗で、他人までをも道連れにするなど絶対に御免だった。
「……そろそろ、行きましょうか」
リアの手に聖なる守りを返し、アリスは立ち上がった。
今のところ、これ以上の情報は出てこないだろう。
アリスの言葉を合図に、それぞれが立ち上がる。
ファルシオンに跨ろうとリアが鐙に足をかけるが、
並々ならぬ体躯を誇るファルシオンに、成長しきらぬ小柄な少女が一人で乗るのはなかなかの重労働だ。
苦笑しながら手を貸そうとそちらへ踏み出したアリスをアレンが制した。
何故邪魔をするのかとアレンの方を睨みつけて、彼の目が真っ直ぐ己の左腕を見据えているのに気付いて理解した。
一度は完全に折られた左腕。今でも少し力を込めると小さな痛みが走る。
上手く隠したつもりだったが。
(私は大丈夫です)
その目を真っ直ぐ見つめ返して、一つ頷く。
精神力はいっかな回復した気がしない。
その上、思うように剣も振るえない自分に何が出来るかは分からない。
それでも、今は手遅れになることが怖い。
「――アレンさん、アリスお姉さん!どうしたのー?」
トルネコの手を借りて無事鞍上に収まったリアが手を振る。
なんでもないですと大声で応え、アリスはそちらへ向かって駆け出して、
地面の文字をざっと足で潰して消して、アレンもまたその後に続く。
そうして四人は再び歩き出した。
アリアハンまでは、あと少し。
【E-4/アリアハン北の平原/深夜】
【トルネコ@DQ4】
[状態]:健康
[装備]:氷の刃 無線インカム
[道具]:まほうのカガミ 引き寄せの杖(4) 飛びつきの杖(4)
支給品一式×3 ワイヤー(焦げて強度は弱くなっている) まだらくも糸 魔物のエサ イーグルダガー ホットストーン
[思考]:アリアハンへ向かう 他の参加者に危機を伝える
【アレン(竜王)@DQ1】
[状態]:健康 MP0
[装備]:竜神王の剣 まふうじの杖
[道具]:プラチナソード ロトの盾 ラーの鏡 首輪×2
折れた皆殺しの剣 聖なるナイフ さざなみの剣 破壊の鉄球
[思考]:アリアハンへ向かう この儀式を阻止する アレンの遺志を継ぐ
【リア@DQ2サマルトリア王女】
[状態]:健康 馬上
[装備]:ロトのしるし(聖なる守り)
[道具]:支給品一式 風のマント
[思考]:アリアハンへ向かう マリアに会って風のマントを返す
【アリス@DQ3女勇者】
[状態]:健康 左腕に痛み(後遺症) MP0 馬上 手綱を引いている
[装備]:隼の剣 王者のマント
[道具]:支給品一式
[思考]:アリアハンへ向かう クリフトを探し、守る このゲームを止める 悪を倒す
投下完了です
不備等ございましたら指摘の程よろしくお願いします
重ね重ね期限ブッちぎってしまって申し訳ございませんでした
376 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/24(木) 01:16:36 ID:ambMGziwO
GJ!
乙です
リアはパーティーメンバーでも何でもないからロンダルキアには行ったことないし、
もちろんハーゴン神殿は見たことないはずよね。
なのにアリアハンの雰囲気を一発でそれと似てると言い出せたのはどうして?
そこんとこがちとよく分からないんだけど、要はランドたちが超超詳細に冒険譚を聞かせてたって感じ?
ところでルビスの守りってゴン経由でなんとサマンサが持ってるんだね。
なかなかニクイ演出だなー。これぞリレーというやつか。
乙〜。
上記の通り、なんだかリアが知りすぎな気がします。
それ以外は、キャラがそれぞれができることをしていて、らしいなと思いました。
乙ー。
リアが知りすぎという件には確かに納得。
まぁ、兄様が呪われたと聞いたときから頑張って魔法とか呪術を一生懸命勉強した〜とかだったらちと萌えるかも
はい、リアの知識はランドたちから聞いたままの受け売りです
このロワのサマル王女はお兄ちゃん子みたいなので、色々聞いていてもおかしくはないかな、と
ついでに。「ハーゴンは幻術の使い手」というのは、どこだかの町の人が話してたので
DQ2の時空では世界的に知れ渡ってる情報なのかなと
具体的に、ランドたちからどのように聞いたのか、回想か何かで補完した方がいいでしょうか?
引き続き、皆様意見をお願い致します
きっとランドの事だから、話している途中で熱が入って
いつものマイペースモード→敵と戦っているときのハイテンションモードへ。
(もちろん自分の活躍3割増)それを聞いて目を爛々と輝かせるリア。
それをなだめるアレンとマリア。
こんな光景がありありと目に浮かびました。
「…そんな…あの誇り高く、厳格な父が…こんなにあっさりとハーゴンに屈してしまうなんて!」
女に溺れ、ハーゴンを褒め称えるローレシア王の姿を見てアレンはがっくりと肩を落としちまった。
だが、勘の良い俺はこのローレシア国そのものが幻だと逸早く気がついてこう言った!
「バッキャロウ!しっかりしやがれアレン!こんなのがお前の親父さんの訳ないだろう!!
目ン玉引ん剥いてよく見やがれ!これはハーゴンの野郎の幻だ!!
どこぞの町の人が言ってただろう?」
「で…でも、どうやってこの幻を打ち破ればいいの!?」
「マリア…おまえの持っているそれは単なるお飾りか?」
俺の言葉にマリアはハッとして道具袋を漁ると…それは出てきた。そう―ルビスの守り!―
「さぁマリア!そいつを掲げるんだ!大丈夫さ…俺たちには偉大なる精霊ルビス様の加護と
勇 者 ロ ト か ら 受 け 継 い だ 勇 気 と 力 が あ る ! ! 」
リア「わーい!お兄ちゃんすごーい!!」
ランド「そうだろー!リア!兄ちゃんだって伊達にロトの血を引いちゃあいないさ〜!」
アレン「ないない。そ ん な 事 実 無 い よ 。大体僕はそんな弱音なんか吐いてないし
アレが幻だって気がついたのはマリアだし―」
マリア「―それに…あなたあの時 棺 桶 の 中 に 居 た じ ゃ な い」
リア「え!?え!?嘘だよね、お兄ちゃん!」
ランド「OTZ」
リア「おにいちゃーーーーーん!!」
>>380 回想を置くよりむしろ、土地勘のあるアリスが今のアリアハンに違和感を覚えるとか、そういう何らかのきっかけから
兄から聞いたハーゴンの幻術の話を思い出すリア、それに興味を持つアレン…みたいに持ってった方が自然かも?
383 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/25(金) 09:34:00 ID:BbvxTKqmO
リアが詳しいのは違和感覚えなかった。自分も冒険に行きたがったりする性格だから、兄にいっぱい話を聞いたろう。
世界を救った勇者様の話だから詳細を記した伝記やなんかにもなったんじゃない?
そうでなくても真っ先に話を聞きに行っただろうし。
そう考えると俺も違和感はないけどね
FF3祭りだし、保守らないと危ないかも
まぁ、FFスレがある内は大丈夫なんじゃない?
ククール「クリフトいつものやったげて!」
クリフト「おう聞きたいか私の武勇伝」
ククール「そのすごい武勇伝を言ったげて!」
クリフト「私の伝説ベスト3!」
ククール「レッツゴー!」
クリフト「奇襲が全て失敗する!」
ククール「すごいDQ界のサラマンダー!」
二人「「武勇伝武勇伝、武勇デンデンデデンデン」」
ククール「レッツゴー!」
クリフト「ステルスマーダーになってみる!」
ククール「すごいステルス期間は短期間!」
二人「「武勇伝武勇伝、武勇デンデンデデンデン」」
ククール「レッツゴー!」
クリフト「MP根こそぎ奪われる!」
ククール「すごいその上麻痺にされ縛られる!」
二人「「武勇伝武勇伝、武勇デンデンデデンデン」」
二人「「意味はないけれどむしゃくしゃしたからとにかくザラキ唱えてやった」」
クリフト「カッキーン!」
ククール「クリフトカッコイー!」
クリフト「ザラキ!」
保守ついでにこんなネタが思い付いたので書いた。反省はしていない。
取りあえずクリフト頑張れ。
>>387 緑茶をディスプレイにぶちまけてしまったwwwwwGJ!
ショッキングな出来事が続いたためか、アリスがしおらしくなってますね。
またいつか、ジョジョやポケモン乗りなあの熱血っぷりを発揮してもらいたい!
>>387夜中だってのに大声で笑ってしまったジャマイカ!ww
とにかくGJだ
別に学生というわけではないが9月になれば復帰できる
みんなもがんばれ
アレフとキーファが漫才をしている夢を見たけど
どんな漫才だったか忘れた記念保守!
394 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/29(火) 05:36:13 ID:qlOizl4sO
保守
乙。
お休み前の保守
作戦→いろいろがんばれ!
そういえば修正の話ってどうなったんだろう
致命的な欠陥というわけではなさそうなので、とりあえずこのまま通したいと思います
勿論、今後何らかの問題が発覚したらすぐに修正するつもりですので
いつでもおっしゃって下さい
まとめサイトにも収録されたし、おkだと思いますよ。
一読み手による【これからのワクテカポイント】
ピサロ組とサマンサが、これからどう動くのか!?
アリアハンに着いた時の竜王とマリアの駆け引きはいかに!?
アレフ組は果たしてアトラスに追いつき、その凶行を止める事が出来るのか!?
エイトはローラを守り切り、アレフと再会させる事が出来るのか!?
>>399 正直俺はピサロとサマンサがあまりにも期待されてるので
逆にあまり『組む』ということはない方が面白いと思う
定石や期待通りなんてあんまり面白くない品
誰もが予想だにしなかった展開がいいね
ぶっちゃけ、ハーゴンやシドーを倒すエンディングが良いけど
プログラム完遂でシドー完全復活っていうエンディングも
面白い気がしてきた俺ガイル。
その完結を目指すためにも書き手さん、来たれ!
404 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/03(日) 00:55:52 ID:en3m0y660
保守
乙。
何気に原作BRよりもハイペースな展開だよな。死亡者が。
何か『DQBR番外編』見たいなのが読んでみたい今日この頃。
各世界の悪の根源を倒した後〜ハーゴンに召喚される直前までの
束の間の平穏とか、そんな感じの。
たしかクリフトは教会で祈っている最中に呼び出されたんだね。
このスレは落とさせない…!
書き手さん来ない…
どうしたのだ
話を繋ぎにくいんだと思われ。
そういう俺も話が思いつかない。
まぁ保守したり、支援しながら、マターリ待とうぜ
ちまちま書き進めてるんですが、納得いく出来に仕上がらない…
構想をそのまま文章に書き起こせるスキルが絶対的に足りないんだな
アイデアだけが浮かぶが文章にならない…
物語も架橋に入りつつあるから難しいところだよなぁ…
み ん な ガ ン バ レ !
l^丶
あ そーれ | '゙''"'''゙ y-―,
ミ ´ ∀ ` ,:'
(丶 (丶 ミ
(( ミ ;': ハ,_,ハ
;: ミ ';´∀`';, ハッスルハッスルー
`:; ,:' c c.ミ
U"゙'''~"^'丶) u''゙"J
その頃ヤンガスは。
「ぐがー……」
世界は平和になり、やることもなく毎日暇を持て余していたため、
エイト達の失踪にも気付くことなく、昼だというのにまだ寝ていた……
【ヤンガス@DQ8】
[状態]:熟睡中
[装備]:ステテコパンツ
[道具]:なし
[思考]:寝る
[備考]:特別出演
>>407さんこうですかわかりまs(ry
>>415 ちょwwwwwwwwwwwヤンガスwwwwwwwwwwww
いや…でもまだ世界の要人たちが行方不明になってから半日だからなぁ…w
仮面ライダーV3の替え歌
♪赤い赤い 赤い拳のアリス
破壊の鉄球 聖なる守り
力と技の稲妻光る
父よ 母よ サマンサよ
オロチの唸りに血が叫び
力の限りデインする
敵は地獄の破壊神
戦う 正義のロトの勇者アリス
〜ナレーション〜
「オルテガの娘アリスはロトの勇者である。
謎のヤマタノオロチ、ヒミコによって重症を負わされたが
トルネコ、竜王、リアによって世界樹のしずくを受け
精神的に成長して蘇った!」
ドラゴンロワイアル・バトルクエスト
419 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/08(金) 20:41:05 ID:UV7kjg5pO
新作期待上げ
420 :
CMうろ覚え:2006/09/09(土) 20:14:32 ID:8Kzzmxfc0
アレフとローラが再会できるといいなぁ保守
ローラ「アレフさまーーー!!」
アレフ「ローラ!!」
ローラ「ロトの勇者はー!」
アレン「歯が命ーーー!!(キュピーン)」
キーファ&エイト「( ゚д゚ )」
止まない発砲に血は流れてく
もし生まれ変わるなら
お前の様な性格になれれば愛して貰えるかなぁ
もう元気な声は出ないけど
不思議と寂しくない
ぬれた頬の冷たさなど恐らくお前が奪ったんだ
涙の理由を知ってるか
俺には分からないが
この心の温かさがそのまま答えで良さそうだ
新作期待保守。
ぶっちゃけ「寂しがりドラゴン」とか
「お前を泣かすものか」とかも入れたかった。
寂しがりドラゴン 姫を守りぬく
ラダトームじゃ皆に嫌われた
背中に乗せて守ったヤツは
太陽によく似た姿だった
お前は俺が怖くないのか?
逃げないでいてくれるのか?
吹き抜ける風と共に一度だけ頷いた
涙の理由を知ってるか 俺には分からないが
濡れた頬の温かさは 恐らくお前がくれたんだ
雨の日もドラゴン 姫の前に立つ
メガンテの腕輪を銜えて
今日の雨は いつもと違う おまえを狙い貫く雨
響く銃声 墜ちない身体 痛みに目を凝らせば
お前は遠く 小さくなった お前を泣かすものか
なんで替え歌オナニーが垂れ流しになってるんだ・・・?
投下がないからな
ネタはあるんだけど自己リレーになってしまうから指をくわえて見守るしかない
もう自己リレーとか全然気にしなくていいからガンガン進めていいと思うけどな
まあどうしても気になるならトリ変えるとかで騙し騙ししてもいいしw
どういう形であれ話が進めば活気づくだろうし、それで書き手が戻ってくる可能性もあがるっしょ
猟奇的なネタしかない、今日この日このごろ。
書き手さんの数が少ないなら自己リレーも止む終えないと思う。
DQBR専用掲示板に投下用SS一時置き場スレもあるから、
(規制にあって代理投下を依頼したい場合や
問題ありそうな作品を試験的に投下する場所 )
ご新規さんも試しに書いてみると良いと思う。
とにかく…書き手さんガンバレ超ガンバレ!!
どんなに仕事が辛くても、疲れてボロボロな日でも
レスがあろうがなかろうが、DQBRスレを開くと元気になれる
そんな俺はどう考えてもDQBR中毒です。本当にありがとうございました。
そんな事より姫様、ちょいと聞いてくださいよ。ユーリルとあんま関係ないんですけどね。
今朝、いつものようにサントハイムの教会行ったんです。祈りに。
そしたらなんか人がめちゃくちゃいっぱいで祈れないんです。
で、よく見たらなんか薄暗い大広間で、「これから貴様達には殺し合いをしてもらう」とか言っているです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前らな、殺し合い如きで普段呼ばない冒険者(?)集めてんじゃねーよ、ボケが。
殺し合いだよ、殺し合い。
なんか見覚えのある魔族とかもいるし。恋人同士で殺し合いか。おめでてーな。
よーしパパ、ジゴスパ使っちゃうぞー、とか言ってるの。もう見てらんない。
お前らな、ザラキしてやるから姫の命だけは助けろ、と。
殺し合いってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
即死の効かないボスキャラと向かい合おうと、いつザラキが始まってもおかしくない、
ザラキするかザラキされるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。天然少女や役立たずのデブは、すっこんでろ。
で、やっと一段落ついたかと思ったら、近くのほうで、ピーピー機械音とか鳴ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、首輪爆発なんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、「ではその証明のために実践してやろう」だ。
お前は本当に首輪の威力を見せしめたいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前、ピピピピピって電子音が聞きたいだけちゃうんかと。
ザラキ通の俺から言わせてもらえば今、ザラキ通の間での最新流行はやっぱり、
騙し討ち、これだね。
ステルス騙まし討ち即死魔法。これが通の戦い方。
ステルスってのは、さり気なく対主催者側も入ってる。そん代わり偽情報で錯乱させる。これ。
で、それに騙し討ち(怪我人や善人を装い、隙を見て攻撃)。これ最強。
しかしこれを失敗すると次からヘタレとしてマークされるという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあ愚か者たちは、アリーナ姫以外の相手でも殺ってなさいってことです。
428不覚にもワロタ
このスレめっちゃ面白いですね。
読んでたら自分も投下したくなっちゃいました。
なので、ローラ、エイト、ピサロ、フォズ、サマンサ予約で。
新参者なので見当違いな内容書いちゃうかもしれないので掲示板の方にあらかじめ投下しますね。
一応、原案を投下してきましたので、ご意見お待ちしております。
木曜日にまとまった時間取れるので、木曜まで意見見て練り直し&投下になるかと。
アレン、アリス、トルネコ、リア、マリア、トロデ、クリフト、マルチェロ予約させてください。
久々に時間取れたので頑張って書いてます。
いかんせん人が多いので、整合性取れてるか不安ですが…。
頑張れ〜二人とも、期待してます。
私も没ネタ書き上げようかな♪
434 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/13(水) 01:50:44 ID:n9WWiQWd0
ここに来て急に書き手さんが復活し始めたな
嬉しい限りだ
新作にwktk
俺も外伝的なもののアイデア浮かんできたYO!
もし書き上げたら投下スレか没スレあたりに投下するわ。
一時投下の誘惑に負けそう…でも勇気を出して本投下する!
アリアハン組投下します、ちょい長いので支援等あると助かります。
「アリアハン、私の目からも見えてきましたよー」
「あ、ほんとだー!」
「大丈夫ですか、慌ててはしゃいで落ちないで下さいよ?」
ファルシオンの手綱を引いているため、徒歩よりもやや高い視点を持つアリスが一同に呼びかける。
馬上のここちよい揺れに睡魔を誘われていたか、アリスの後ろからリアは少しだけ眠そうな声で喜ぶ。
あわわ、とそんなリアをトルネコが心配そうに見上げる。
竜王アレンは、そんな平和な三者を温かく見守りながら。
――四人は、無事にアリアハン城下町へたどり着いていた。
「さて馬よ、彼らの知己がどこに居るかはわかっているのか?」
『ヒッヒーン!』
「そうか」
「あのうアレンさん、あなた馬とお話が?」
アレンとファルシオンが会話しているかのように見えたトルネコが、怪訝に思う。
「いや、詳しくは分からんぞ。だが、好意的な返事のようには聞こえんか?」
「それは確かに」
ワシは元々リカントやキメラのような動物系魔物も従えてきたからの、と一人ごちる。
もっともこの馬は魔物どころか、ただの動物とも一線を画す何か威厳のようなものがある気はしたが。
「じゃあファルシオン、みんなのところまで案内してくださいね?」
『ヒヒン』
「クリフトさんもそちらにいらっしゃるとよいですなあ」
「マリア……お姉ちゃん」
それぞれがそれぞれの探し人の安否について心配する声を上げる。
「不安がるな。心配であれば、早く向かうがよかろう」
「おや、アレンさんは?」
ここにきてまるで他人事のように振舞うアレンにトルネコが尋ねる。
「うむ、ワシは別行動を取り、周囲を哨戒する。あたりに何者が潜伏しているとも限らん。
それにこんな見てくれのものが現れれば、そなたらにもいらぬ警戒を抱かせることになりかねんだろう?」
自嘲気味に言うアレン。
だが、それにトルネコは反論する。
「そんなことはありませんよ。貴方は立派な、私たちの仲間です」
トルネコは思う。確かにアレンは見てくれは魔物そのもの。第一印象はあまり良いとは言えないだろう。
だがビアンカの死に悲嘆し、リアや私を守り、アリスの命を救ったのは他でもないこの人だ。
人と共に生きようと尽力するこの男を、誰に咎める資格があるものか。
「どうか謙遜なさらないでください。貴方ならば、どんな人にも受け入れられますよ」
「フン、世辞を……」
「ですが確かに、我々の不意をついて攻撃をしてくる者が居ないとは限りませんな」
となると、見張り役をしてもらい、周囲を巡回しておくという申し出はありがたい。
何かあってもアレンほどの実力者であれば、そうそう遅れは取らないだろう。
「すいませんアレンさん。お願いできますか?」
「承った。さあアリスらは既に先行しておるぞ。はぐれる前に向かうが良かろう」
しまった、ではまたあとでと告げながら、トルネコはアリスを追う。
腹がたぷたぷと揺れる割に意外と足が速いのか、すぐに合流できたようだ。
「……礼を言うぞ、トルネコよ。そなたのような者と巡り会え、ワシは光栄だ」
アレンはトルネコらが向かった方向を確認した後、別の方角へと走りだした。
〜〜〜〜〜
「さて、こんなもんでよいじゃろう」
こちらは宿屋の中。クリフトを拘束し終えたトロデが仕上がった、と声を上げる。
そを受け、マリアはパタンと読みかけの呪文書を閉じた。
「お疲れ様です。クリフトさんには悪いですけど、しばらくはこのままにさせて頂きますね」
「……」
「それにしてもククールさん、遅いですね…」
拘束を済ませたことでひとまずクリフトへの警戒心を取り払ったマリア。
次に気になるのは、出て行ったククールの安否だ。
「どうやらお馬さんも一緒に何処かへ向かったようですし、さすがにそろそろ」
『ヒヒーン』
自分も外に彼を探しに行くべきか、とトロデに打診しようとしたところで、鳴き声が聞こえた。
「あら、噂をすれば何とやら、お馬さんが帰ってきたみたい――ただ少し、足音が多い……?」
「なんと、それはまことか?」
「もしかしたら、あの時私たちを助けてくれたアリスさんかもしれません。ですが――」
「警戒しておくことに越したことはない、じゃろ?」
「はい、クリフトさんと共に奥に隠れてくださいますか?私が前で様子を見ます」
「マリア王女、あまり危ない橋は渡るんでないぞ」
「分かってます、では」
マリアは入り口のドアへ、トロデは軽快にクリフトを担ぎ、部屋の奥へとそれぞれ散開する。
灯りは元々つけていないが、馬と同行しているとなると、私達はここに居ることはバレているだろう。
だが逆に馬と同行していることで、バーサーカーのような無差別に人を襲うものではなさそうなのは幸いか。
(ただでさえククールさんの行方が分からないというのに――)
できることなら、話の分かる仲間であって欲しい。
そのマリアの願いが通じたか、彼女の警戒は杞憂に終わった。
「えーと、ここでいいの、ファルシオン?」
「ヒン」
「じゃあちょっと待っててね。えーと…アリスです。マリアさんはいらっしゃいますか?」
「……アリスさん?」
「その声、おねえちゃん!?」
「――! リアちゃんも居るの?」
宿屋へと向かっていたのは死闘から自分たちを救ってくれた、勇者アリス。
そして温厚そうな中年の男性に加えて、今は亡き大事な仲間ランドの妹リアの三名だった。
宿屋のドアをあけたところで、勢いよくリアがマリアに飛びついた。
「おねえちゃ〜〜〜ん!!」
「リアちゃん、よく無事で!」
「よかったね、リアちゃん」
「ほほ、私も少し、もらい泣きですよ」
わんわんとマリアの胸で泣き続けるリアと、それを確かに抱きとめるマリア。
殺伐とした殺し合いゲームの舞台の中、確かな希望が一つ、そこにあった。
すぐに泣き疲れて眠ってしまったリアをベッドに寝かせ、改めてマリアが二人に向き直る。
奥のほうに隠れていたトロデも挨拶にと出てきた。クリフトは念のため、奥に隠したままだが。
「では改めまして、私がマリアです。あちらがトロデおじさま。よろしくお願いします。
お二人とも、リアちゃんをここまで守ってくださり、どうもありがとうございました」
「そちらも無事でよかったですよ。あと私は全然リアちゃんを守ってなんかいません。
むしろ私は、リアちゃん達に助けていただいた側なんですよ」
あの死闘の果て、瀕死で倒れていたところを、リアのはからいで命を救われたのだとか。
「それで、ご一緒だったカンダタさんは――」
しまった、とばかりに口を押さえる。
瀕死だったアリス、なのにカンダタが助けられなかった理由。検討はついていた。
案の定アリスは少し暗い表情で、予想通りの結果を告げた。
「ええ、カンダタは、ヒミコに――はい」
「すいません、無神経で……」
「お気になさらず。私は大丈夫です。彼の分も、このゲームを破壊してやりますから!」
右の拳を高く上げての力強い決意表明に、思わずマリアはふふ、と笑みをこぼした。
「ではあなたが、ずっとリアちゃんのことを?」
「トルネコです。私たちも大したことはしておりません。共にこちらまで歩いてきたことくらいです。
真に彼女を守ったのは、ビアンカという女性ですよ」
「……そのお名前、放送で呼ばれていましたね」
「ええ、最後までリアちゃんのことを庇って――お亡くなりに」
それは立派な「母」のようであったと告げると、マリアは天に向け黙祷を捧げる。
恐らくは天に昇った彼女に向け、感謝でも告げているのだろうか。
「ビアンカ……のう」
トロデがどこかで聞いたかのように頭をかしげる。
(あの子がびくりと反応したのは、ちょうどそんな名前じゃったか…?)
アリスもマリアも知る由もないが、ビアンカは彼女ら保護し、説得したレックスの実の母親である。
もし彼女が無事生存していたなら、彼もまた違った未来を見ることができていたのだろうか。
「ところでマリアさん、クリフトさんは一緒ではないのですか?」
アリスから告げられた名に、びくっとマリアが反応する。
「おお、そういえば先ほどから姿が見えませんな」
「ええと、彼なら奥にいらっしゃいます…けど」
「そ〜うですか!実はクリフトさんと私は元の世界からずっと仲間としてやってきた仲です。
是非ともお会いしたいのですが、もしかして、寝てらっしゃいますか?」
「いえ、そういうわけではないのですが……」
「なら早速奥のほうに失礼しましょう、アリスさんもどうです?」
「ちょ、ちょっと待ってください!」
「はて?それはまたどうして」
急に歯切れの悪くなったマリアの返答に、トルネコが不思議がる。アリスも同様のようだ。
しかしマリアはクリフトについて、どう対応すればよいのか困惑していた。
温厚な中年、トルネコ。彼は確実に信頼できる方といえるだろう。
あの戦闘から私達を庇い、援護してくれたアリスもまた、信頼できる。
一方で、そのトルネコもアリスも「仲間」と言うクリフト。彼は違う。
だが彼は我々に平然とザラキを唱えようとしてきた「ゲームに乗った疑いのある者」だ。信用できない。
そして殺人者を仲間とし信頼する者となると、クリフトが牙をむくには絶好の相手だ。
もっとも今の彼の状況からして、トルネコたちが無駄な被害を受けることはないだろう、だが。
(――全て話しておくべきでしょうか)
知り合いがこのゲームに乗っていると聞けば、当然ショックを受けてしまうだろう。
だが結局、彼を拘束している今の状況、いつかは事情を説明しなければいけない。
「信じられないかもしれませんが、クリフトさん――彼は、私達を殺そうとしてきました。
なので今少し、手荒な真似をさせていただいています。……おじさま、連れてきてくださいますか?」
頃なく、クリフトが広間まで連れてこられた。
「……クリフト、さん」
トルネコが、変わり果てたクリフトを見て思わず声を漏らす。
全身を切ったシーツでがんじがらめにされ、身動きの一つも取らない、いや取れないというべきか。
聞けばザラキを唱え、彼女達全員を抹殺しようと企てたらしい。
やむなく麻痺させ、魔力を全て失わせたそうだ。これでは神官の彼は戦闘能力は皆無に等しい。
「混乱していたとは、考えられないでしょうか。元々彼パニックに陥るとザラキを連射する癖がありまして…」
これは本当のことだ。かつての道中この悪癖には皆でたびたび苦笑いをしていたのを覚えている。
「残念ですが、意図的にザラキの詠唱をしていたのは事実です…。私にもそれなりに心得がありますので」
「まったく、王女とククールがいち早く気付かねば危なかったのじゃぞ!」
「リアちゃんのよく知るお姉さんである貴方が、こんなことで嘘をつくとも思えませんしなあ…」
ふーむ、とあごに手を当てて考え込むトルネコ。
暫しして顔を上げた彼は、何か決意を固めたような顔で二人にこう告げる。
「少し、彼と二人で話をさせていただいてよろしいでしょうか?」
「えっ?」
「彼に真意を問います。これは長く仲間をやってきた私にしか出来ないでしょうから」
元々私達は馬車の常連で、その中で仲良く話をしていてましたからね、と付け加える。
見れば、クリフトもまたトルネコをただじっと見ている。
彼なら自分を助けてくれると思っているのか、それとも別の狙いがあるのか。
何を考えているかを読み取ることは難しい。
ただ「仲間」という単語を出されては、マリアも強く反対できない。
アレンやランドと連れ添って――それを失って、「仲間」の与える影響力はイヤというほどに感じてきたから。
「分かりました。麻痺ならもう少しすれば解けるでしょうから、そうすれば彼からも話ができるかと」
「そうですか。本当は満月草でもあればよいのですが、まあ欲張ってもいられませんな」
トルネコはそのままひょいとクリフトの体を摘み上げ、背負う。
麻痺のせいか、クリフトが元々が細身というせいか、幾分簡単に持ち上げられた。
「では、朝までには何とかいたしますので…二階をお借りしますぞ」
どんどんと階段を登るトルネコの背を、三人はただ黙って見送った。
「――よかったのかの?トルネコを一人にしてしもうて」
「……きっと何とかしてくださることでしょう。私は、二人の絆を信じます」
「トルネコさんなら大丈夫ですよ」
きっとクリフトさんと仲良く戻ってきます!と言い切るアリス。
「元の世界には美人の奥さんと可愛い息子さんもいらっしゃるみたいですし、頼れるお父さんですもの!」
「なーんとっ!わしと大して変わらぬ見てくれをしておるくせにっ!」
「おじさまだって、とってもかわいい孫娘さまがいらっしゃるんでしょ?妬かないの」
「そうじゃ、ミーティア〜!わしもエイトもククールもゼシカもいなくて困っておるに違いない!
ヤンガスだけではとても信頼できん!彼奴ならミーティアを売り飛ばしかねんぞい!おろおろろ」
「う、売り飛ばす…?」
人身売買か何かが発達しているのだろうか、とついつい深く考え込むアリスだった。
「そういえば、ここに来るまでにククールさんを見かけませんでしたか?銀色の髪に、赤い服を着た――」
「とんでもない女たらしじゃ!アリスほどの美少女なら会ったら即座にナンパされとるぞい!」
「あ、はは、どうでしょうね。残念だけど、私達は見なかったですね」
「そうですか……。少し前に辺りの警戒をと外に出られたまま、そのままで。何かあったのではないかと」
「このあたりに留まっているのでしたら、今哨戒に回ってるアレンさんが見かけてるかもしれないですね。
まあ、それまで私達は休憩でも――」
しませんか、と言おうとしたところでアリスがはたと気付く。
――何故かマリアが固まっている。
トロデも何やらそわそわと、マリアの方をちらちら見ている。
「えと…私、何か変なこと言いました?」
「――アレンが、生きてるんですか?」
「あれ、もしかしてマリアさん、アレンさんとお知り合いですか?」
「……アレンは、私の元の世界の仲間です」
言いながら、ザックから名簿を取り出したマリア。
ぺらぺらとページをめくり、一つの赤い線の引かれたページを開くと、アリスに見せ付ける。
「『夕方の放送で、名前が呼ばれた』アレンが、ですけれど」
「そんな!一緒にここまで来たアレンさんは、その方とは全然…」
「でも他にアレンという名の参加者は名簿にはありません。誰かが彼の名を騙っていることになります。
――アリスさん、そのアレンと名乗る、貴方の仲間は一体どの方ですか?」
名簿を渡されたアリス。
指示に従いぺらぺらをページをめくり――手が止まる。
そこはマリアにとって、よく見覚えのあるページで。
「この方です。リアちゃんもトルネコさんも、アレンさんとしか言わなかったので、てっきり――」
「――嘘、でしょう」
ククールから聞いていた。アレンを殺した魔物が居ると。
てっきりゲームに乗り、無差別に人を襲っているのかと思っていた。
だが、現実は違った。
その魔物は殺した男の名を名乗り、リアたちを懐柔し、人の信頼を隠れ蓑に生きているらしい。
(殺すだけでは留まらず、彼の名を騙ってまで、彼を貶めるというの?――許せない)
「竜……王」
マリアはまるで何かの呪詛のようにただ一言、その魔物の名を呟いた。
〜〜〜〜〜
(やはり、戦闘が行われた形跡が見られるな)
一方アレンは周囲の哨戒を続けていた。
常人では見えぬような暗闇も、夜目の効くアレンにとってはあまり苦ではない。
外から見ていたとおり、アリアハン城壁は大変な有様になっていた。城内も酷いことになっているだろう。
城門前にもところどころに何かが爆発したかのような焦げた後と、それによる破砕痕が残されている。
(血痕もある……が、これらはあまり新しくはない。恐らくは半日以上経過しているか)
他方、城下町の方には、それほど戦火は広がっていないようだ。
行われていた戦闘がこれだけなら、今はもう周囲にゲームに乗った者はいないのかもしれない。
そろそろトルネコたちと合流するか――と思った矢先、僅かに別の血の臭いを感じた。
向かってみればそこはちょうどトルネコたちのいる(馬が繋がれていた)宿屋からは死角になる位置。
考えようによっては、意図的に宿屋から離れた場所のようにも思えた。
そこに倒れ伏す一つの「赤」を見て、アレンは大きくため息をついた。
「貴様か……」
そこには、彼がアレンと名を名乗るに至るきっかけを起こした男の死体。
片腕が消えているものの、それは間違いなくロトの子孫と自分との決闘に横槍を刺した忌まわしき男。
あの時トドメは刺さなかったはずだが、どういういきさつか、結局はここで物言わぬ骸と成り果てていた。
「こういう形で貴様と再会することになるとはな」
アレンは呟く。心のどこかで、まだ生きていることを願っていたのだろうか。
見れば充足したようにも見える死に顔。男は何かを成し遂げた上で死んだようにも見える。
もっとも辺りに死体はこれ以外無いことから、相対した敵は仕留めそこなったのだろうけれど。
「貴様がワシ達の決闘を邪魔したことを許すつもりはない。だが」
事実として只あるのは、既にこの男が死んでいるということだけ。
――ならばもう、今更過去のことについて何も言うまい。
「貴様の最期は、ワシがしっかりと見届けてやろうぞ――人間流、でな」
竜神王の剣で地面に穴を掘る。出来た空洞に男の死体を横たえ、埋めなおす。
簡単な作業だが、これは俗に「埋葬」というものだそうだ。
アリスと出会った地で、彼女が他の死者に対し行っていた事だ。
魔物たちの世界では「死体」とは殆どが他の魔物たちの「食料」であり「埋葬」といった習慣はあまりない。
人間の死体であれば、肉を暗い尽くせばそれは「骸骨」として魔物となり、再生されたからだ。
だから昨日までの――「竜王」であれば、この死体はただ打ち捨てるだけであっただろう。
だが今の「アレン」は違う。人とのかかわりを持ち、人の文化を僅かであるが知った。
(こういうときは『冥福を祈る』と言うんだったか…フン、あの世でまことのアレンに詫びるのを忘れるなよ)
男を横たえる時に気付いたことだが、その死体から流れ出る血液は、まだ新しいものだった。
それは男を死に至らしめた戦闘から時間は大して経っていないことを示している。
状況からして、もしかしたら男は宿屋内のリアたちの知己の仲間だったのかもしれない。
そう考えると、宿屋から離れた場所で死んでいることにも合点がいく。
だが一方でそれは、近くに襲撃者がまだ潜んでいる可能性を示唆していた。
(やはり一度トルネコたちと合流し、伝えておいた方がよいかもしれんな……)
アレンは宿屋へと向かう。
――その先に、自身を仇とする者が居ることも知らずに。
〜〜〜〜〜
痛む左目を回復呪文で治療しながら、アリアハン城内から様子を伺うのは聖堂騎士マルチェロ。
傷こそ大分ふさがったものの、視力が戻る気配は見られない。
(やはりもうこの左目が光を灯すことはない、か。――まったく、ヤツも厄介な置き土産を残してくれた)
残る右目だけでは、外の様子を明確に把握することは難しい。
だが逆に、視覚に頼れなくことで、周囲の気配が読みやすくなったようにも思える。
(先ほど来た新手が、ヤツの仲間たちと合流したようだな――)
連中の総合的な戦力は分からない。
もしかしたら烏合の衆で、ちょっと突付けば軽く打破できる集団かもしれない。
しかし片目を失い、その治療に魔力を大幅に消費した今、少しの抵抗でも状況を逆転されかねない。
先ほどから城下町を嗅ぎ回っている強い気配も気になる。
(こうなると無理に攻めるのは得策ではない、か)
手元のカール・グスタフによる遠距離攻撃を行えば、ひとまず混乱を誘うことはできるだろう。
だがその後集団対自分となったとき、この片目のディスアドバンテージは致命的になる。
魔力の確保はそれを補う意味でも重要な課題だ。
グランドクロスといった、大技を使える余力も残したい。
(異母弟よ、貴様の振る舞いは無駄ではなかったな)
状況から判断したマルチェロの決断は、さらなる休息。
まずは魔力を補給しなおし、その後隙を見て襲撃をすればよい。
焦る必要は何一つない。時間などまだまだあるのだ。
(――既に未来なき異母弟とは違い、私にはまだ未来があるのだからな)
〜〜〜〜〜
「さてクリフトさん。貴方が彼女達に手を出したのは――やはり、アリーナさんのことが原因ですかな?」
宿屋二階の一室にて、クリフトと共に腰を下ろしたトルネコは問う。
当のクリフトは未だ麻痺が解けておらず、返答は帰ってこない。
「ああ、ただ聞いてくださるだけで結構ですよ。時間はありますので。これは私の独り言です。
私も彼女の死は放送で耳にし、ひどくショックでした。
貴方に至ってはサントハイムからずっと共にいたのですし、さぞかしショックだったことでしょう」
(――それこそ、精神を病んでしまうほどに)
元々クリフトがアリーナに対し、「仕える者」として以上の感情を抱いていることは知っていた。
想い人が死んだと知れば、錯乱してしまうことも、凶行に走ってしまうのも無理はないと思う。
かつて自分達の世界を混沌に陥れた「デスピサロ」の発端とて、同じようなものだったのだから。
「ですが元の世界には、ユーリルさんもライアンさんも、ブライ老だって、モンバーバラの姉妹だって居ます」
そういえば、残された者達は今あちらの世界で何をしているだろう。
我々が姿を消したことに気付いているだろうか。迷惑をかけていないといいのだが。
「この地にも、ルーシアさんこそ残念でしたが、私だって、ピサロさんだって、まだまだ健在におられます。
だからどうか、自分を見失わないで下さい。貴方には我々がいます。――『導かれし仲間』たちが」
怒りや憎しみ。これらは人を狂わせる。誰かが止めてあげなければ、それは無限に増幅する。
かつて誰にも止めてもらえなかったデスピサロは、自らの体を変質させるほどに暴走してしまった。
だが今のクリフトは違う。彼の前には私が居る。
ならば私が、彼に救いの手を伸ばそう。それが仲間として、友として、やるべきことであるはずだ。
クリフトの表情は変わらない。
それは麻痺ゆえか、それとも――。
それぞれの再会と共に、それぞれの思いが絡み合う。
アリアハンの長い夜はまだ深く、夜明けは未だ、遠いようだ。
【E-4/アリアハン城下町宿屋/深夜〜黎明】
【リア@DQ2サマルトリア王女】
[状態]:睡眠 健康
[装備]:ロトのしるし(聖なる守り)
[道具]:支給品一式 風のマント
[思考]:マリアと再会した喜び マリアに風のマントを返す
【アリス@DQ3女勇者】
[状態]:健康 左腕に痛み(後遺症) MP0
[装備]:隼の剣 王者のマント
[道具]:支給品一式
[思考]:マリアの態度に困惑 クリフトはトルネコに任せる このゲームを止める 悪を倒す
【トロデ@DQ8】
[状態]:HP3/5 腹部に深い裂傷(止血) 服はボロボロ 全身に軽度の切り傷(ほぼ回復)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(不明の品が1?) 大錬金釜 ミレーユの通常支給品
[思考]:マリアの態度に悲しみ クリフトはトルネコに任せる 打倒ハーゴン
【マリア@DQ2ムーンブルク王女】
[状態]:HP4/5 MP0 服はボロボロ 全身に軽度の切り傷(ほぼ回復)
[装備]:いかずちの杖
[道具]:支給品一式×2(不明の品が1〜2?) ※小さなメダル 毒薬瓶 ビッグボウガン(矢 0)
天馬の手綱 インテリめがね アリアハン城の呪文書×6(何か書いてある)
[思考]:竜王(アレン)を倒す クリフトはトルネコに任せる 呪文書を読み解く 打倒ハーゴン
【E-4/アリアハン城下町宿屋二階/深夜〜黎明】
【トルネコ@DQ4】
[状態]:健康
[装備]:氷の刃 無線インカム
[道具]:まほうのカガミ 引き寄せの杖(4) 飛びつきの杖(4)
支給品一式×3 ワイヤー(焦げて強度は弱くなっている)
まだらくも糸 魔物のエサ イーグルダガー ホットストーン
[思考]:クリフトを説得する 他の参加者に危機を伝える
【クリフト@DQ4】
[状態]:左足に火傷(ある程度治癒) 背中に火傷(ある程度治癒) 麻痺している MP0
[装備]:なし
[道具]:祝福サギの杖[7]
[思考]:トルネコと話し合う? マリアたちと同行し、油断させて殺す
自分が優勝し、アリーナを復活させてもらって元の世界へ帰る
※ファルシオンは宿屋の外で待機しています
453 :
16/16:2006/09/14(木) 19:57:39 ID:9FmUWxKd0
【E-4/アリアハン城下町→宿屋/深夜〜黎明】
【アレン(竜王)@DQ1】
[状態]:健康 MP0
[装備]:竜神王の剣 まふうじの杖
[道具]:プラチナソード ロトの盾 ラーの鏡 首輪×2
折れた皆殺しの剣 聖なるナイフ さざなみの剣 破壊の鉄球
[思考]:アリスたちと合流 アリアハン周辺の敵を警戒 この儀式を阻止する アレンの遺志を継ぐ
※ククールの死体は埋葬しました
【E-4/アリアハン王城内/深夜〜黎明】
【マルチェロ@DQ8】
[状態]:左目欠損(傷は治療) HPほぼ全快 MP1/3
[装備]:折れた皆殺しの剣(呪い克服)
[道具]:84mm無反動砲カール・グスタフ
グスタフの弾(対戦車榴弾×1 発煙弾×2 照明弾×1)
[思考]:城内で休息 隙を見て宿屋を襲撃 ゲームに乗る(ただし積極的に殺しに行かない)
投下完了です。
人の多いチーム同士が合流すると、フラグ整理が大変ですね…。
問題点等あれば指摘よろしくお願いします。
新作乙です。
早速ですが誤変換発見。
『肉を喰らい尽くせば』→『肉を暗い尽くせば』になっていました。
^^^^^ ^^^^
竜王結構申し込みたくなるほど格好良いよ竜王
乙です。
トルネコの強かさが不気味ですね。
ザラキ連射の癖は今更だからともかく、トルネコと一緒に馬車の常連・・・
嗚呼、クリフト・・・
この人数とフラグの処理は難しいでしょうに。お早い新作乙です。
早速ですが一つ指摘を。
>「おじさまだって、とってもかわいい孫娘さまがいらっしゃるんでしょ?妬かないの」
ミーティア姫はトロデの実娘ですよ。30過ぎてやっと授かった一人娘です。
リメイク4はミネア強化されてるし、ピサロいるしで確かにクリフトは馬車組かも。
ピサロが仲間になった瞬間、クリフトと替えたことを思い出しました…クリフト…
興奮しすぎて纏まらなかった感想を改めて投下します。
改めて読み直したら様々な「IF」がてんこ盛りだなぁ、と思いました。
もしもビアンカが生きていてくれたらレックスの話題が盛り上がっただろうなぁ
もしもククールが生きていたらマリアを説得出来ただろうなぁ
もしもマルチェロが全快だったら竜王VSマルチェロのM字対決に突入していただろうなぁ
そういえばトロデとトルネコって最初に遭遇していたっけなぁ…等
今までの彼らの軌跡を思い出しながら読ませて頂きました。
話し全体の『ほのぼの』&『殺伐』のくり返しがたまらなかったです。
感動の再会の後の、かつての仲間の裏切りや
一難去って仲間自慢身内自慢が始まったかと思えば、また新たに湧き上がる
新たなる疑惑…まだまだ殺し合いは終わっていないというスリルを感じました。
あと、マリア王女。ミーティア姫はおじさまの孫娘じゃなくて娘ですよ。
たしかにトロデのおっさんの年齢と外見からすれば『孫娘』でも違和感なさそうだけど
あwせdrftgyふじこlp;@:「
投下乙!
12/16の
視覚に頼れなくことで〜→ 視覚に頼れなくなったことで
の部分に脱字発見。
かなりまとまっておりカッコイイです。
感想&指摘ありがとうございます。チェックが甘く、誤字が多くて恥ずかしい限りです。
あとミーティアトロデの血縁詐称マジで申し訳ない、なんでこんな初歩的なミスを…
改めて
>>445 8/16
>「おじさまだって、とってもかわいい孫娘さまがいらっしゃるんでしょ?妬かないの」
↓
>「おじさまだって、とってもかわいい娘さまがいらっしゃるんでしょ?妬かないの」
>>448 11/16
>人間の死体であれば、肉を暗い尽くせばそれは「骸骨」として魔物となり、再生されたからだ。
↓
>人間の死体であれば、肉を食らい尽くせばそれは「骸骨」として魔物となり、再生されたからだ。
>>449 12/16
>だが逆に、視覚に頼れなくことで、周囲の気配が読みやすくなったようにも思える。
↓
>だが逆に、視覚に頼れなくなったことで、周囲の気配が読みやすくなったようにも思える。
以上3点修正します、まとめさんよろしくお願いします。またまだ他に問題点あればどうぞお願いします。
そういえば、トルネコとトロデ一度会ってましたね。
互いにパニック状況だったとはいえまるっきり初対面っぽいのもアレなので
>>442 5/16
すぐに泣き疲れて眠ってしまったリアをベッドに寝かせ、改めてマリアが二人に向き直る。
奥のほうに隠れていたトロデも挨拶にと出てきた。クリフトは念のため、奥に隠したままだが。
の下に↓
ちなみにトルネコとトロデはお互いに「一度お会いしましたかな?」と首をかしげていた。
と追加しておきます。>459さん、ありがとうございます。
新作乙です。
大人数をうまく動かしてて読みやすかった。
リアルタイムにDQ4してるけどクリフトルネコはやっぱり馬車組…
>>445 >「そうじゃ、ミーティア〜!わしもエイトもククールもゼシカもいなくて困っておるに違いない!
ヤンガスだけではとても信頼できん!彼奴ならミーティアを売り飛ばしかねんぞい!おろおろろ」
このセリフは8世界ではまだミーティアが馬状態ってことですよね。
でも前にエイトが「暗黒神を倒した」と言ってるし、
トロデに関しても「一度は解いたはずの呪いが再びこの身に降りかかっていることに気付いた。」
という記述が前にあったので、ミーティアの呪いはもう解けてるんじゃ?
>>464 冒険の旅の苦い思い出を例えにしているだけだと思われ。
つーか、ヤンガス人身売買疑惑=パルミド馬姫誘拐事件であることに
今気がついた!!なるほど!!
アトラス、アレフ、キーファ予約。
深夜〜黎明になってもアリアハンにたどり着いてないということからネタを発案。
ちなみに自分はクリフトはFC時代からずっと現役でしたよ
PSの6章に至っては勇者を控えに回してまで使ってましたもん(実話)
>>464 >>465さんがまとめて下さってますが、トロデと同様あっちでも呪いが起きてる可能性とか
唯一元の世界に残ってるヤンガスは以前やらかしたことあるから頼りないな、とか
そういうのまでいろいろ考えちゃってとにかくミーティアが心配という感じです。ただの親バカですね。
>>466 頑張ってくださいねー。
ところで
>>430さんはその後首尾はどうですか?
一応もう予約期限は切れてるようなので、来週まで投下無ければ中から何人かお借りしたいのですが。
>>467氏は別パートとはいえ書いたばかりだから少し間を置いたら?
まあ連続して書いた書き手も前例があった気がするし
その辺は書く側に任せよう
ああ、予約切れていたのか。
差し支えなければローラ、エイト、ピサロ、フォズ、サマンサを予約したい。
予約切れてるとはいえ、一応最初の書き手さんの連絡待った方がいいんじゃないかな
どちらが書くかは正式な破棄が決まってから決めればいいかと
まぁ、予約合戦に出遅れた俺は没スレにでも投下しますわ
>>468 すいません、調子乗ってました…
他にも書ける方いらっしゃるようなので、一先ず自分はしばらく自粛します。失礼しました
>>472いや別パートだしいいだろ 自粛なんかせずどんどん新作を書いてくれ
>472
3日ほど空白期間を置いて予約してからなら、別パートを連続して書いても良いと思う。
余程書き分けの上手い書き手さんじゃないと、前作に引っ張られる(似たような雰囲気の作品の)可能性があるような。
>>473-474 わざわざお気遣いスイマセン。
元々来週になったら予約したいかもっていう意思表示みたいなもんでしたので深く気にしないで下さい。
結局旧レーベは既に
>>470さんの予約が入りましたので当然そちらが優先されますし、そもそも
>>430さんが戻るかもですし
それを含め現在の予約パートを除くと自己リレーしか出来ませんしで、どの道暫くお休みです。
予約済>ローラ、エイト、ピサロ、フォズ、サマンサ、アトラス、アレフ、キーファ
予約無>トロデ、マリア、アリス、リア、トルネコ、クリフト、アレン(竜王)、 マルチェロ
ギャグorホノボノ書きだが、アリアハン組の誰かをとっても悲劇の構想しか思いつかねぇ・・・
しかし、もうこれだけしかいないんだな。早いものだ。
どす、どす、どす。
赤鬼の足音は静かな世界に良く響く。
呼吸は激しく、汗も滴り落ちるその体は、目に見えて疲労していた。
(バズズ、まってて…!)
逸る思いが彼をひたすら突き動かしていた。
だが、風の精霊の加護を受けているといっても限界がある。
溜まった疲労が痛みを生んで、走りを止める足枷となる。
一歩一歩が、命を削っていく錯覚すら覚える。
そしてついにアトラスは、石(他人にとっては『岩』だが)に蹴躓き地に伏してしまった。
地震のように、大地を揺るがす。
その地響きは、遠く離れた彼らにも届いていた。
「…アレフさん、今の…」
「ああ。『ヤツ』だな」
王子と勇者の二人は、闇を風のように駆けていた。
疾風の力と流星の速さを手に入れた二人の足取りは軽い。
相手の相当な素早さにも関わらず、未だ引き離されること無く食らい付いていた。
しかしその差は縮まらずに今に至っている。
「キーファ、『音がした』ってことは…ヤツに『何かあった』ってことだ」
「ええ。そして、それは俺たちにとって『好機』ってことですね…でも、ヤツが『何かした』のかもしれない。『何かあった』んじゃあないかもしれない」
そう、それは『他の参加者の危機』ということ。
彼ら正義の者にとっては許しがたい事態。
「どちらにせよ、変わりない…『俺たちが急ぐ』という事実にはなッ!!!」
「…ええッ!全力で追いかけますよッ!!」
二人はまた、疾走した。
鬼を追い詰めるため、打ち倒すため。
(はしらなきゃ、バズズ、まってる アリアハン いかなきゃ)
頭がぐるぐるする、気を抜けば腹の中身を何もかもぶちまけそうだ。
橋は目と鼻の先だというのに、足が完全に止まってしまった。
今まで休み無く走り、戦い、暴れまわったツケが回ってきた。
(……みず…の…み…たい)
支給品の水は彼にとっては夜露の雫みたいなもので、すぐに使い切ってしまった。
橋から横道にそれ、岸辺へ這い蹲って移動する。
夜の清水に顔を突っ込んでがぶがぶと飲む。
顔を出すと、風に頬を撫ぜられて寒気がした。
巨大なクシャミを一つかまして、彼方の鳥の安眠を妨害する。
不意に、意識が白く濁る。
頭に薄く靄が掛かったようで、瞼が重い。
(ダメ…アリア…ハン…いく… バズズ…まって…る…)
襲い掛かってくる『睡魔』という強敵に、成す術は無かった。
じわじわと、意識は混濁していく。
危険は承知している。だが、耐えられない。
(ここ…みつかる…)
最後の力を振り絞り、アトラスは這い蹲って森へと進む。
ものの数分の出来事でも、彼にとっては一年にも二年にも感じられるほど長く感じる道のりだった。
巨体を完全に森の木々の間に隠すようにした後、赤鬼は赤子のように眠りの世界に落ちていった。
「…『いた』…」
「ヤツは…『眠って』いる。アレフさん、どうする?」
キーファ、アレフ両名は穏やかな寝息を立てている敵とは対照的に弾む息を抑えきれないでいる。
あれからしばらく、彼らはアリアハン方面を目指していた。
橋に差し掛かるか、というところで大きな鼾が聞こえてきたというわけだ。
「…気づかれないうちに…」
奴に寝た振りをして騙し討ちをしようという作戦を立てたとは思えない。
二人は、剣を抜いた。
そのためにここまでやってきたのだから。
(…アリアハン…… バズズ…まってる)
まどろみの最中、彼はバズズのことを思い出していた。
なぜ、あんな弱気な発言をしたのだろう。
なぜ、べりアルの死に激昂しなかったのだろう。
アトラスは難しいことを考えるのが苦手だった。
そう、だから、彼はバズズに会う事だけを考えていた。
そんなとき、バズズの声が聞こえた気がした。
いや、彼の姿は見える。だが、アトラスからはだんだんと遠ざかって………
「バズズッ!!!」
突然起き上がった標的に、キーファとアレフは思わず身構えた。
しかし、その目は二人を捉えてなどいない。
夢を追いかけたその鬼の足は、アリアハンの方へと向いていた。
ドスドスと走る足が、橋に甚大な被害をもたらす。
二つの大穴が開いてしまった。
「……」
一瞬の出来事に、しばし固まる二人。
互いに、顔を見合わせて事態の重大さに気づく。
『待てっ!!!』
こうして、とても危険な鬼ごっこが始まった。
【D-3/平原/深夜〜黎明】
【アトラス@DQ2】
[状態]:寝ぼけ
[装備]:メガトンハンマー 風のアミュレット
[道具]:支給品一式
[思考]:アリアハンに向かう バズズを探す
【アレフ@DQ1勇者】
[状態]:HP4/5 MP1/2 背中に火傷(軽) 疲労
[装備]:鋼鉄の剣 マジックシールド はやてのリング
[道具]:鉄の杖 消え去り草 祈りの指輪 ルーシアのザック(神秘のビキニ)
[思考]:アトラスを止める ローラ姫を探し、守る このゲームを止める
【キーファ@DQ7】
[状態]:疲労
[装備]:メタルキングの剣 星降る腕輪
[道具]:ドラゴンの悟り
[思考]:ランドの妹(リア)を探し、守る アトラスを止める 危機を参加者に伝える
※アトラスの足跡が点在しています。
※D-3の橋が破損しました。もう一度強い衝撃を食らったら崩れます。
初投下でした。
問題点があればどうぞください。
乙〜
アレフとキーファから漂うジョジョ風味がなんか面白いw
487 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/18(月) 09:50:18 ID:4Ar1TEY0O
投下したものですが、少々補足を。
※橋は、普通の人間がわたる分には問題ありません。
渡れなくなったわけではないので、失礼しました。
新作乙です。
VSアリーナ直後に寝て、超万能薬で眠気吹っ飛んでるはずなのに
また寝るのかよアトラス、と思ったけど
一晩中突っ走ってたら流石のアトラスでもバテるか。
アトラス可愛いよアトラス
投下乙
ごく自然に荒木絵のアレフとキーファを想像して爆笑したw
一つだけ言わせてもらうなら、キーファの敬語がらしくないと思ったが、どうだろうか
>>489 キーファって、原作ではあれで案外
他人に話す時には「ですます」調への切り替えができる奴だったよ
この二人は学生時代の仲良い先輩後輩みたいなイメージがある。
フランクな中にも時折敬語が混ざるみたいな。「〜っすよ」みたいなのが似合いそうな感じ。
さすがにエイトくらいがっちがちに敬語してたら違和感の一つも言いたくなるけど
今回はジョジョ風の言い回しから敬語してるところもありそうなので、そのままでいいんじゃないかな〜
乙です。
ジョジョ風アレフカッコヨスw
ところで
>>430は何処に行ったんだ?
流石にこれだけ待たされるとな…。
明日で一週間だし予約取消でいいだろ
消息不明な以上どうしようもない
本来なら予約期間3日だしな
投下乙。なんかアレフ→ブチャラティみたいだなwww で、キーファ→丈助みたいな。
アレン、アリス、トルネコ、リア、マリア、トロデ、クリフト、マルチェロ、アレフ、キーファ、アトラスを予約します。
これだけ多いとまとめるの大変だけど、思いついちゃったんだもん。
うお、凄いのが来たぞ。期待する。
前話で何パートかに分離したし、無理せず一パートずつ消化してってもよさそうだけど…まあ頑張れ
つーかみんなアリアハンに集まりすぎだよな、落ち着いて考えるとw
ところでレーベ組マダー?と言ってみる
もう
>>430を待ってても仕方ないし、
>>470は遠慮なく投下しちゃっていいと思うけど…
状況が状況なのでタイムオーバーで破棄という真似は絶対に避けたかったのですが……
本当に申し訳ない。いまだ、書きあがっておりません。
いかな非難も受ける所存ですが、とりあえず期限超過ということで予約を破棄します。
もう一度、本当に申し訳ない。
気にしないで、ダメならダメで没スレでもいいしとにかく完成させてくれ
作品を殺すも生かすも書き手の皆次第なんだから!
>>498 それこそ状況が状況だったんだし多少の遅延は仕方ないと思う…
仕上がったらまた予約してくださいな
密かに期待している兵士と姫様コンビが遠ざかってるw
>>498さんの対策にwktk
投下します。
静寂に支配された夜が、東の空に明ける兆を見せている。
平和な朝の証である、鳥の囀りは王都には届かなかった。
「…りゅう…おう…?」
「─私が元いた世界を、かつて闇に包んだ存在…それが、竜王です」
憎しみか、あるいは悲しみをを込めた声が細々と届く。
マリアの杖を握り締める手が少し震えた。
アリスは状況を掴むことが未だ出来ない。
命の恩人である彼の疑惑。
彼女にとっては俄かに信じ難いことだった。
「マリア王女…ククールが言ってたじゃろう?そやつ、真に悪なのか、と…」
「…どうあれ。彼を殺したのは…竜王です。ククールさんは、言っていました」
「アレンさんが、殺した…?」
「やめて!」
途端、いかずちの杖が床ダン、と打ち鳴らす。
自分と同じく、瞳に宿る勇者の光にアリスは息を呑んだ。
決意の瞳、である。
「…彼の…アレンの名を、穢さないで」
「お、落ち着くんじゃマリア王女、ほれ…」
「…くわしく、お願いします。その…竜王、とアレンさんのことを…」
「…わしから話そう。さあ、マリア王女…杖を下ろしてくれんか」
「…」
トロデはククールから聞いた事を事細かに伝えた。
アレンと竜王の戦いの結末。
ククールの誤射。
アレンへの弔いの跡。
アリスもまた、アレンこと竜王のことを話す。
救われた自分の命。
リアを守った、その心。
周りに気を使ってくれてばかりで、申し訳ないくらいであったことを。
「ううむ…どうも、わからんのう?アリスの話じゃ、とことん善人ではないか」
「きっと…何か、わけがあるに違いありませんよ。─アレンと名乗る理由が」
「関係ありません」
マリアがぴしゃりと言い放つ。
トロデとアリスは、不安そうにその顔を見つめた。
「…確実に言えるのは、理由はどうあれアレンを殺したこと、そしてアレンの名を騙っていることです」
「言ったじゃろう、…憎しみからは何も生まれんと…」
「安心してください、トロデおじさま」
やっと、マリアが笑みを見せる。
だが、体は微かに震えて、張り付いた笑みだった。
「…場合によっては…許せないかもしれません。戦うことになるかもしれませんけど…」
「…」
「アレンだって、自分の死が憎しみを生んだりしたらきっと…心残りでしょうから…話を、聞いてみます」
「…えらい・・・えらいぞ、マリア王女……」
「…ありがとうございます、マリアさん。信じてもらえて」
アリスは頭を下げる。
だが、マリアはそんな彼女を軽く制した。
「いえ…まだ、全てを信じられたわけではありませんわ」
「…そう、ですよね」
「ともかく、そやつが帰ってくるのを待とう。…そういえば…ククールのやつも」
「…何か、あったのでしょうか?…っ?」
─地震だろうか?…今、大地が震えたような…
しかし、何事もなかったかのように大地は沈黙していた。
アリスはこのとき、まさか赤鬼が橋を踏み抜いていたとは思ってもいなかった。
─きっと、気のせいでしょうね。
(アリアハン、みえた!!!あれ、アリアハンだ!!バズズ!)
アトラスの疾走は起きたばかりだというのに留まることを知らない。
時折足が縺れそうになるものの、スピードをぐんぐん上げて一歩一歩王都に近寄って行った。
「アレフさん、やばいぜ!街が見えてきた」
「くっ、追いつけない!…ヤツもきっと何かの力を使って、足を速めているみたいだな」
「…そうだ、呪文で足止めできませんか?」
「いや…ダメだ。ラリホーは射程が短くて届かない、ギラは届くかもしれないがおそらく蚊ほども通じないだろう」
ならばベギラマ、とも思ったがすぐに思い直す。
自分は術者としては並程度、中級呪文でも走りながらの詠唱は困難だ。
そもそも、当てられるかが怪しい。やはり、このまま追いかけるしかない。
「くそっ、デカすぎるんだよなぁあいつ…はぁ、はぁ…」
「だが…キーファ。街で戦うのは考えれば有利だ。視界を遮る障害物が多いし、協力者を探せる可能性もある」
「でも、街に隠れてる人だってきっといると思うんです…その人たちが危ない!」
─立派な、『勇者』の考えだ。
自分もなにより力無き人々の安全を考えるべきだったな、と叱咤する。
彼には驚かされる、その行動力にも、そして心にも。
鬼を追う。
王都に、危機と勇者が同時に迫っていた。
「…クリフトさん。わかって、いただけましたか?」
「…」
クリフトはぴくりともしない。
聞いているのかどうかも危うい。
目は虚ろのまま、闇をじっと見つめている。
「…アリーナさんのことを悲しむのはわかりますよ。私だって悲しい」
「…」
「ですが、残された仲間を悲しませるような行為を…あなたがしてはならないんじゃないでしょうか?」
クリフトの口がもぞもぞと動き、そろそろ麻痺の効力が切れようとしていることを伺わせた。
トルネコは真剣に、クリフトがいつもやっていたように彼を説いている。
「ハーゴンなどの口車に乗って、人を殺めようとするなど…それこそ、あなたの信じる神の御心に背いていますよ」
「……ト…ル、ネコ…さん…」
「おや…麻痺が解けましたか、クリフトさん…。どうです、わかっていただけましたか?」
動こうとしたクリフトが床にどさりと突っ伏す。
大きな帽子の影に隠れてその表情は伺えなかった。
「…………はい……す…い…ま…せん…私…は…」
「クリフトさん…いいんです、いいんですよ…。わかっていただけましたか」
「…今まで…間違って…くっ」
クリフトがもぞもぞと顔を歪めてもがく。
苦しそうな表情を見て、トルネコは慌てて彼の拘束を解いてあげた。
「苦しかったでしょう、さあこれで…」
「…ありがとうございます」
クリフトは痺れた体を慣らすように、掌を開いたり閉じたりしている。
だが、その表情は未だ虚ろのままだった。
トルネコは気づかずに笑顔を見せている。
クリフトはそこで、初めてトルネコに笑みを見せた。
とても、邪な笑みを。
(…動きは見られんな)
すでに半壊した城。
瓦礫と埃に埋もれかけたその城に、暗躍する僧侶が一人。
マルチェロの傍には物騒な飛び道具があり、いつでも撃てる準備がしてある。
時折城門近くから、真正面の宿を覗く。
(争いが起これば、それに乗じて一人ずつ始末ができるだろう。だが…)
静けさは保たれたままだ。
やはり、体を休めておく他あるまい。
マルチェロは物陰で息を潜めたまま、じっと待っていた。
そのとき、人影が見えた。
闇に紛れて姿形は分からないが、どうも人ならざる者らしい。
宿の扉に手をかけている。
(…魔物?…奴らが襲われれば…そのときこそ、好機だ)
血塗られた刃が、どくん、と脈動したような気がする。
呪いに飲み込まれはしない。
呪いの望む結末と、彼の望む結末は、既に一致しているのだから。
─皆殺し─
利害の一致は、彼を限りなく強めていた。
宿の扉が開かれる。
そこには、ただ一匹の竜がいた。
3人が待ち望んだ、そのひとだ。
「おかえりなさい…アレン、さん」
「うむ…アリス、話がある」
「?」
アリスは首を傾げた。
アレンの顔が、嫌に神妙な顔つきだったからだ。
「銀髪の男の、死体があった」
「!?」
「まっ…まさか!!!」
アレンが驚愕の声を上げた方を見ると、そこには緑色の肌をした小柄な魔物が膝を付いていた。
そうか、こやつの知己の者だったかと考えた。
床を叩き、ぶるぶると震えている。
さぞ、悲しみが深いだろう事は彼にも分かった。
「あの…馬鹿もん…帰って来いと、言っただろうに…!」
「トロデおじさま…」
「…そいつは、人間式に手厚く葬っておいた」
もう一人の女が、その魔物の肩を抱く。
その顔立ちは、どこかで見たような顔だ。
巻き毛といいまるであの、ローラのような─
─ああ、そうか。
「…ロトの血族…か」
「…!」
マリアが勢いよく立ち上がり、杖を己に向けている。
その瞳は決意の光が宿っていて。
アレフにも、アリスにも、そしてアレンにもよく似た瞳だった。
「アレンと似ているでしょう?昔から言われました…瞳だけはそっくりだ、兄妹じゃないか、って」
「……アレンの仲間か」
「─何故、彼の名をあなたが?」
マリアは、溜まる疑念を全て吐き出すようにぶつけた。
トロデが制するが、抑えようの無い感情が溢れ出ている。
アレンは溜息を一つつく。
─彼らならリアを託すことも出来る。
アレンの知己を、守ることが出来れば自分が傍にいなくとも大丈夫だろう。
リアも良く知るであろうマリアとやらに任せれば自分の力は必要ない。
だが。
彼の瞳には宿っていたのだ。
勇者の血族と、同じ光。
守りたい、という。その気持ちが。
「ククールさんから…聞きましたよ。あなたはいったい何を考えているんですか?何で、アレンを?」
「……」
「まさかククールさんも、あなたが!?」
「マリアさん、そこまで…」
「答えて!!!」
マリアの感情が爆発した。
そして、荒い息を抑えて杖を突きつけている。
アレンは、ぽつりぽつりと話し始めた。
「…ワシは、アレンを殺した。理由はどうあれ、事実だ」
「…ッ!」
「…だが…!」
「!」
アレン─竜の王たる者の見せた眼力に、マリアは杖を取り落とし膝を付いた。
乾いた音が響き、いかずちの杖が転がる。
「ワシは死ぬわけにはいかん。アレンの…友の名と、使命を継いだワシが死んだら…」
「…?」
「アレンは、真に死んでしまうからな…ワシは、アレンの遺志を継ぐ。どうあってもだ」
「…アレンの…遺志…?それは、いったい」
「それは…」
「の、のわっち!!!」
皆が階段の方を一斉に向く。
マリアの言葉を遮ったのは、二階から響くトルネコの悲鳴。
途端に、アリスとアレンが武器を取る。
階段を転がるように駆け下りてきたのは、冷たい刃を手にしたクリフトだった。
「クリフトさん、では下に参りましょう…」
少し遡って、クリフトの縄を解いた後。
トルネコは彼に背を向けて階段へ向かおうとした。
その判断がいけなかった。
一瞬の隙をつかれ、クリフトの渾身の体当たりが炸裂した。
「うわっ!く、クリフトさん、何を……」
振り向けば、腰に挿してあった氷の刃は彼の手に握られていた。
次に、足元に落ちていたトルネコのザックを拾い上げる。
トルネコは、慌てて彼を押さえつけようと飛び掛った。
だが、クリフトは迫る巨体を避けると、ザックの中にあった掌大の石ころを彼に投げつけた。
「あたっ!やめ…」
「わかりましたよ、トルネコさん。私は間違っていました……信じられるのは、神でも…仲間でもありません」
クリフトの表情は、もはや彼のような男がするような物ではなかった。
その手の氷の刃のように冷たい笑み。
「信じられるのは、姫様だけです」
走り寄ってくるトルネコに、クリフトは言い終えるが否や更にザックの中の毛糸玉をトルネコに投げつけた。
弾けた糸は、トルネコの体に縦横無尽に絡みつく。
「の、のわっち!!!」
「さようなら、トルネコさん」
転んでしまったトルネコを尻目に、クリフトは階段を駆け下りた。
降りた先には、一同が揃っている。
丁度入り口に立ち塞がるようにアレン、マリアが。
驚いてひっくり返った様子のトロデ、そして一番近くに剣を抜いたアリスがいた。
即座に判断して、このまま強行突破は不可能。
クリフトは踵を返して、寝台の並ぶ部屋へ突っ込んだ。
「待ちなさいっ!」
「と…トルネコさんはっ!?」
「のわあああああああああああっ」
ごろごろと、糸まみれになったトルネコが階段を転げ落ちてきた。
丁度階段を駆け上ろうとしたトロデが跳ね飛ばされてもみくちゃになる。
「無事だったか…」
「無事じゃないわいっ!!!こりゃ、はようどかんかトルネコ!!」
「す、すいません!う、動けない…クリフトさんはどこへ…」
「寝室へ…!リアちゃん!」
少女の危機に気がついたアリスは、トルネコを飛び越えると寝室に飛び込んだ。
クリフトはリアを羽交い絞めにして、刃をリアの喉元へと突きつけていた。
「リアちゃんを離してっ!」
「動かないでくださいよ、この子がどうなっても?」
「…卑劣なっ!!」
いきり立つマリアとアリスを、後ろから進み出たアレンが制す。
その瞳は未だ冷静沈着。
クリフトを静かに見据えたままだ。
「…落ちた僧に、そんな真似が出来るのか?手が震えておる」
「……黙れっ!!さ、刺しますよ?さあ、武器を下ろしなさい」
危なっかしい手つきで刃が震え、突然の出来事にリアは混乱している様子だった。
うっかり傷つけられでもしたらかなわない、とアレン、アリス、マリアは武器を下げた。
「…そう、それで…よいのですっ!!!」
「ああっ!」
「グッ!」
言い終わると同時に、クリフトが立て続けに振るった杖から光弾が迸る。
アリスとアレンが咄嗟に防御するも、二人は後ろに吹き飛ばされた。
マリアが二人に気を取られた隙に、クリフトは窓を開く。
「ハッハッハッハッハ!!!」
「ま、待ちなさいっ!!」
クリフトは笑い声を上げながら、怯えるリアを引っ掴んで窓から外に飛び出した。
乏しい腕力で無理やり少女を肩に担ぎ、街の東口へと走る。
「ぐっ…なんだ?」
「体が…」
今の光はなんだったのか、どうにも力が抜けてしまったようだ。
それでも急いで立ち上がり、アリスは窓から追うように飛び出す。
だが、そこには二人はいない。
「えっ!?」
辺りを見回すが、どこにも姿が見えない。
たったこれだけの時間、街の外に出ることは不可能だ。
ならば、どこかの建物へ?
アリスは隼の剣を抜くと駆け出す。
だが、彼女は気づかなかった。
破壊の地鳴りが、どんどん迫っていることに。
「リアちゃん!」
「待て」
トルネコに絡んだ糸を解くや否や、アリスの後を追おうとしたマリアをアレンが制す。
マリアはその手を振り払おうとしたが、その射抜かれるような瞳に押し黙った。
「お前が単独行動をするのは危険だ。魔力も尽きておるようだしな」
「離して!」
「ワシも行く」
「!」
アレンの行動が、マリアの知るアレンのそれと重なった。
彼なら、同じく言うだろう。
彼の遺志…アレン、あなたは、竜王を認めたの…?
だが、マリアは…迷う暇が無いことは知っていた。
「行きましょう!」
「ま、待ってください!!!」
トルネコが足に絡んだ糸を取り払うと駆け寄ってくる。
ひどく心配そうな顔つきだ。
「私も、行かせてください。リアちゃんの身が危ないし、クリフトさんだって…」
「…お前は、来ないほうがいい…待っていろ。奴に、非情になれるか?」
アレンはトルネコの申し出をぴしゃりと断った。
トルネコはなおも食い下がるが、アレンの考えにはやはり従わざるを得なかった。
人のいい彼は、クリフトと本気で戦えるか疑わしかったから。
自分のザックから、武器を渡したのは丸腰のトルネコへの配慮だろうか。
窓から飛び出すと、マリアを追うように走りそして併走する。
「…竜王。あなたをアレンとはまだ呼べません…聞きたいことが、まだまだ山ほどあります」
「…そうか」
「…場合によっては…あなたを、討ちます」
「…好きにしろ」
「…じっとしていなさい…いいですか?変な事はしないほうが身の為ですからね?」
「むー、むー!」
ワイヤーで体を拘束され、布で猿轡をされたリアは、井戸の底に転がされていた。
瓦礫で埋もれた井戸。
クリフトが一度隠れようと考えたそこが、咄嗟に思い当たり飛び込んだのだ。
入り口は爆破され、瓦礫で埋もれた為に見つけにくくなっている。
この街の構造が頭に入っている者でもなければ、井戸を見つけることは難しいだろう。
怯えきった目をした少女は涙を目に溜めている。
だが、今のクリフトからは既にそういった罪悪感は消え去っていた。
食料もたくさん入っている。
これならば、隠れ続けることも可能だろう。
そうすれば始末することも、できる。
「今は魔力を回復して…ふふふ。私の真のザラキ裁きを見せて差し上げましょう」
そうほくそ笑みつつ、祈りを捧げた。
神ではなく、愛する姫に。
(…宿から出て行ったようだな。好機は今か…?)
中に居るのは、太った中年にあの小さな魔物。
スコープ越しに確認するがやはり間違いない。
人数が減った今が好機か?
いや。
先程入って行ったあの魔物にも、中の様子は変わらなかった。
つまり、あの魔物も仲間。
(…あれは、かなりの手練。いつ舞い戻るか分からぬというのに、安易に攻め込むのは危険)
マルチェロは肩からグスタフ砲を下ろし、身を隠す。
─こちらに誘い、一人一人始末するのが得策だろう。
奴らを分散させる作戦を考えた。
と、そのとき、大地が揺らいだ。
「!?」
城の窓から覗いたマルチェロの眼に映ったのは、巨大なそれ。
何だ?
何かが近づいてくる。
小さな影だった、何かがどんどん近づいてくる。
『バズズーーーーーーーーーッ!!!』
支援
アリアハンは灰に染まる。
集結した3人の勇者。
果てた2人の勇者の託された遺志。
その光は、白く輝く。
愛故の黒き野望。
呪縛と同調した者の策略。
そして、破壊そのものを呼ぶ赤い鬼。
その闇は、黒く澱む。
アリアハンは、灰に染まる。
【E-4/アリアハン城下町宿屋/黎明】
【トルネコ@DQ4】
[状態]:健康
[装備]:無線インカム
[道具]:ホットストーン
聖なるナイフ さざなみの剣 破壊の鉄球
[思考]:クリフトをもう一度説得する 他の参加者に危機を伝える
【トロデ@DQ8】
[状態]:HP3/5 腹部に深い裂傷(止血) 服はボロボロ 全身に軽度の切り傷(ほぼ回復)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式×2(不明の品が1?) 大錬金釜
[思考]:宿屋で隠れて待つ 打倒ハーゴン
※ファルシオンは宿屋の外で待機しています
【E-4/アリアハン城下町宿屋周辺/黎明】
【アリス@DQ3女勇者】
[状態]:HP4/5 左腕に痛み(後遺症) MP僅か
[装備]:隼の剣 王者のマント
[道具]:支給品一式
[思考]:リアを助ける このゲームを止める 悪を倒す
【マリア@DQ2ムーンブルク王女】
[状態]:HP4/5 MP僅か 服はボロボロ 全身に軽度の切り傷(ほぼ回復)
[装備]:いかずちの杖
[道具]:支給品一式×2(不明の品が1〜2?) ※小さなメダル 毒薬瓶 ビッグボウガン(矢 0)
天馬の手綱 インテリめがね アリアハン城の呪文書×6(何か書いてある) ラーの鏡
[思考]:リアを助ける 竜王(アレン)
【アレン(竜王)@DQ1】
[状態]:健康 MP0僅か
[装備]:竜神王の剣 まふうじの杖
[道具]:プラチナソード ロトの盾 折れた皆殺しの剣 ラーの鏡 首輪×2
[思考]:アリスたちと合流 アリアハン周辺の敵を警戒 この儀式を阻止する アレンの遺志を継ぐ
【E-4/アリアハン城下町宿屋/黎明】
【トルネコ@DQ4】
[状態]:健康
[装備]:無線インカム
[道具]:ホットストーン
聖なるナイフ さざなみの剣 破壊の鉄球
[思考]:クリフトをもう一度説得する 他の参加者に危機を伝える
【トロデ@DQ8】
[状態]:HP3/5 腹部に深い裂傷(止血) 服はボロボロ 全身に軽度の切り傷(ほぼ回復)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式×2(不明の品が1?) 大錬金釜
[思考]:宿屋で隠れて待つ 打倒ハーゴン
※ファルシオンは宿屋の外で待機しています
【E-4/アリアハン城下町宿屋周辺/黎明】
【アリス@DQ3女勇者】
[状態]:HP4/5 左腕に痛み(後遺症) MP僅か
[装備]:隼の剣 王者のマント
[道具]:支給品一式
[思考]:リアを助ける このゲームを止める 悪を倒す
【マリア@DQ2ムーンブルク王女】
[状態]:HP4/5 MP僅か 服はボロボロ 全身に軽度の切り傷(ほぼ回復)
[装備]:いかずちの杖
[道具]:支給品一式×2(不明の品が1〜2?) ※小さなメダル 毒薬瓶 ビッグボウガン(矢 0)
天馬の手綱 インテリめがね アリアハン城の呪文書×6(何か書いてある) ラーの鏡
[思考]:リアを助ける 竜王(アレン)はまだ警戒
【アレン(竜王)@DQ1】
[状態]:健康 MP0僅か
[装備]:竜神王の剣 まふうじの杖
[道具]:プラチナソード ロトの盾 折れた皆殺しの剣 ラーの鏡 首輪×2
[思考]:アリスたちと合流 アリアハン周辺の敵を警戒 この儀式を阻止する アレンの遺志を継ぐ
【E-4/アリアハン城下町井戸/黎明】
【リア@DQ2サマルトリア王女】
[状態]:恐怖 健康 拘束中
[装備]:ロトのしるし(聖なる守り)
[道具]:支給品一式 風のマント
[思考]:目の前のクリフトに恐怖 マリアに風のマントを返す
【クリフト@DQ4】
[状態]:左足に火傷(ある程度治癒) 背中に火傷(ある程度治癒) 麻痺している MP0
[装備]:氷の刃
[道具]:祝福サギの杖[5] まほうのカガミ 引き寄せの杖(4) 飛びつきの杖(4)
支給品一式×3 ワイヤー(焦げて強度は弱くなっている)
魔物のエサ イーグルダガー
[思考]:人質を活用して、全員殺害する
魔力の回復に努め、ザラキを使えるようにする
自分が優勝し、アリーナを復活させてもらって元の世界へ帰る
【E-4/アリアハン王城内/黎明】
【マルチェロ@DQ8】
[状態]:左目欠損(傷は治療) HPほぼ全快 MP1/3
[装備]:折れた皆殺しの剣(呪い克服)
[道具]:84mm無反動砲カール・グスタフ
グスタフの弾(対戦車榴弾×1 発煙弾×2 照明弾×1)
[思考]:何だあれは?
城内で休息 隙を見て宿屋を襲撃 ゲームに乗る(ただし積極的に殺しに行かない)
【D-4/アリアハン城北/黎明】
【アトラス@DQ2】
[状態]:必死
[装備]:メガトンハンマー 風のアミュレット
[道具]:支給品一式
[思考]:アリアハンに向かう バズズを探す
【アレフ@DQ1勇者】
[状態]:HP4/5 MP1/2 背中に火傷(軽) 疲労
[装備]:鋼鉄の剣 マジックシールド はやてのリング
[道具]:鉄の杖 消え去り草 祈りの指輪 ルーシアのザック(神秘のビキニ)
[思考]:アトラスを止める ローラ姫を探し、守る このゲームを止める
【キーファ@DQ7】
[状態]:疲労
[装備]:メタルキングの剣 星降る腕輪
[道具]:ドラゴンの悟り
[思考]:ランドの妹(リア)を探し、守る アトラスを止める 危機を参加者に伝える
投下完了しました。
大人数を動かしたので出来が荒いかもしれません…
不手際あれば報告どうぞおねがいします。
投下乙
先が楽しみな展開だな
特に緑の人w
投下乙。
クリフト…まさに外道。
緑の人完璧にネタキャラじゃんwwww
新作乙です。
かくして役者は全員演壇へと登り、暁の惨劇が幕を開けそうですね。
緑の人がようやくマーダーとして活躍してくれそうですね。
投下乙&GJです
緊迫感高まる中、ついに演者集結。何が起こるのか楽しみ。
そういえば、サギ杖でアリスはHP減ってるのにアレンだけ減ってない気が。
そして自分もネタが浮かんできた。
ローラとエイトを予約させてください。
投下乙です
クリフトは暴走するだろうとは思ってたが、またも幼女誘拐か…w
そして三度目の予約競り負けおめでとう自分worz
>>532 そんな貴方に没スレを。是非読んでみたいです。
没スレも結構名作揃い。
新作乙です。
アレフと竜王の対面も非常に気になるところです
シリアスな話だけど随所に散りばめられた小ネタにワロタwww
初代勇者の装備の貧弱っぷりがw。あとトルネコが破壊の鉄球持ってるけど、何故だかアトラスに奪われる気がしてならない…
ラーの鏡が二つあったような気がするが……気のせいか?
一つ気になったんだがクリフトのマヒは治ったんじゃないのか
ザラキ裁きワロスww
【E-4/アリアハン城下町宿屋/黎明】
【トルネコ@DQ4】
[状態]:健康
[装備]:無線インカム
[道具]:ホットストーン 聖なるナイフ さざなみの剣 破壊の鉄球 ボウガン 鉄の矢×29
[思考]:クリフトをもう一度説得する 他の参加者に危機を伝える
【トロデ@DQ8】
[状態]:HP3/5 腹部に深い裂傷(止血) 服はボロボロ 全身に軽度の切り傷(ほぼ回復)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式×2(不明の品が1?) 大錬金釜
[思考]:宿屋で隠れて待つ 打倒ハーゴン
※ファルシオンは宿屋の外で待機しています
【E-4/アリアハン城下町宿屋周辺/黎明】
【アリス@DQ3女勇者】
[状態]:HP4/5 左腕に痛み(後遺症) MP僅か
[装備]:隼の剣 王者のマント
[道具]:支給品一式
[思考]:リアを助ける このゲームを止める 悪を倒す
【マリア@DQ2ムーンブルク王女】
[状態]:HP4/5 MP僅か 服はボロボロ 全身に軽度の切り傷(ほぼ回復)
[装備]:いかずちの杖
[道具]:支給品一式×2(不明の品が1〜2?) ※小さなメダル 毒薬瓶 ビッグボウガン(矢 0)
天馬の手綱 インテリめがね アリアハン城の呪文書×6(何か書いてある)
[思考]:リアを助ける 竜王(アレン)はまだ警戒
【アレン(竜王)@DQ1】
[状態]:4/5 健康 MP僅か
[装備]:竜神王の剣 まふうじの杖
[道具]:プラチナソード ロトの盾 折れた皆殺しの剣 ラーの鏡 首輪×2
[思考]:アリスたちと合流 アリアハン周辺の敵を警戒 この儀式を阻止する アレンの遺志を継ぐ
【E-4/アリアハン城下町井戸/黎明】
【リア@DQ2サマルトリア王女】
[状態]:恐怖 健康 ワイヤーで拘束中
[装備]:ロトのしるし(聖なる守り) 焦げたワイヤー(ぐるぐる巻き)
[道具]:支給品一式 風のマント
[思考]:目の前のクリフトに恐怖 マリアに風のマントを返す
【クリフト@DQ4】
[状態]:左足に火傷(ある程度治癒) 背中に火傷(ある程度治癒) MP0
[装備]:氷の刃
[道具]:祝福サギの杖[5] まほうのカガミ 引き寄せの杖(4) 飛びつきの杖(4)
支給品一式×3 魔物のエサ イーグルダガー
[思考]:人質を活用して、全員殺害する
魔力の回復に努め、ザラキを使えるようにする
自分が優勝し、アリーナを復活させてもらって元の世界へ帰る
【E-4/アリアハン王城内/黎明】
【マルチェロ@DQ8】
[状態]:左目欠損(傷は治療) HPほぼ全快 MP1/3
[装備]:折れた皆殺しの剣(呪い克服)
[道具]:84mm無反動砲カール・グスタフ
グスタフの弾(対戦車榴弾×1 発煙弾×2 照明弾×1)
[思考]:何だあれは?
城内で休息 隙を見て宿屋を襲撃 ゲームに乗る(ただし積極的に殺しに行かない)
指摘された箇所を訂正しました。
>>530さんにキターイ
貴方とはじめて会ったのは、暗い暗い洞窟の中でした。
竜王さんに攫われて、訳も分からず一室に押し込められて、ずっと泣いていた私。
貴方は「面倒くせえな」と言いながらも、さりげなく私を慰めようとしてくれましたね。
何度となく言った私のワガママも、ちゃんとかなえてくれた貴方。
文句を言っていながらでも、必ず私の話し相手になってくれていた貴方。
貴方の優しさに触れていたお陰で、暗い洞窟での日々を辛く感じることはありませんでした。
「竜王様は、オレの全てだ」と誇らしげに話す貴方、とっても格好よかった。
その頃からでしょうか。私を攫った竜王さんのことを、憎く思わなくなったのは。
だってそうでしょう?貴方が尊敬する「主」を私が憎んでいては、貴方に辛い思いをさせるだけですから。
貴方のように立派な忠臣のいる方が悪い人なわけありませんから、私は竜王さんを許すことにしたんです。
そして、あの日。
私を助けに来てくれたアレフ様を退けようと戦いに向かった日。
断末魔に声が響いて間も無く、アレフ様が私のことを抱き上げてくれた日。
暗い洞窟から出られて、嬉しかったはずなのに。
心の底から喜ぶことが出来なかったのは。
貴方が最後に、ほんの少しだけ、悲しい目をして出ていったからでした。
この世界に呼び出されてすぐ、貴方が私を助けてくれたとき。
これでまた、貴方とお話ができるって。
今度こそ貴方のことを、アレフ様に紹介できるって。
すっごく、嬉しかったんですよ。
だけどまた、それは叶わなくなっちゃいました。
そうそう、聞いてください。
アレフ様の手がかり、見つかったんですよ。
レーベの村で私達を助けてくれた方(エイトさん、って言うんですけど)が、お会いしたんですって。
あの人もずっと私のことを探していてくれていて、今は南へ向かっているそうなんです。
ちょうど私達とは入れ違いになったみたいで、エイトさんもびっくりしてました。
貴方を失った直後に、こうしてアレフ様の手がかりが掴めるだなんて。
運命の悪戯って、こういうことを言うんでしょうか。
できることなら、この報せは貴方と聞きたかった。
貴方なら、きっと一緒に喜んでくれただろうから。
ダメですね、私。
やっと訪れたチャンスなのに、いつまでもくよくよして。
これじゃまた、貴方に「バカ女」って怒られちゃう。
あれ……うふふ。
貴方に怒られちゃうって思ったら、なんだか元気が出てきました。
なんだか本当に貴方に励まされたみたい。
うん、もう大丈夫。
貴方が命を賭けて守ってくれたこの命で、あの人を探しに行きます。
それともう一つ、決めました。
私、竜王さんのことも探します。
もしかしたら、ただのおせっかいかもしれません。
だけど貴方が果たせなかった事、私が果たしてあげたい。
それに、竜王さんに伝えたいんです。
勇敢で、主想いで、とっても優しい、大好きなドラゴンさんがいたって。
「行きましょう、エイトさん」
「もう、いいんですか?」
「はい。大丈夫です」
貴方とお話することは、もうできないけれど。
貴方の背に乗せてもらうことも、もうできないけれど。
「では僕が、責任を持ってアレフさんのところまでお連れ致します。…『彼』の分も、必ず」
「でもあまり無理はしないでくださいね?エイトさんもお疲れのようですから」
「そうですね。休み休み、ゆっくり参りましょう」
私は行きます。
振り返らずに、前に進みます。
「…それにしても」
「どうかなさいました?」
「やっぱり僕は、王族の方とご縁があるなあ、と」
「あら、そうなんですか?」
「ええ。元々僕はトロデーンというお城で――」
危なっかしくて、見ていられないかもしれないですけど。
どうか見守っていてくださいね、ゴンさん。
【B-2/レーベ南の平原/深夜】
【ローラ@DQ1】
[状態]:HP1/2 火傷
[装備]:光のドレス
[道具]:ロトの剣 支給品一式
[思考]:アレフを探す 竜王にゴンの事を伝える ゲームを脱出する
【エイト@DQ8主人公】
[状態]:HP1/4 MP3/4 左肩にダメージ 腹部と背中に打撃 火傷
[装備]:メタルキングの槍
[道具]:支給品一式 首輪 メルビンの支給品一式(不明二つ)
[思考]:ローラをアレフの元に連れて行く 仲間(トロデ優先)を捜し、護る 危機を参加者に伝える
以上です
なんていうか、動きがなくてスイマセン
新作乙!!
思えばドラゴンがこんなにもいいキャラになるなんて…
GJ!
乙です。
こういう、何でもないようでしっかり心情が描写されてる作品が好きだなぁ。
最初はアレフのことを回想しているのかと思いきや…ゴンさん!!
竜王といい、ゴンさんといい、アトラスといい、DQBRでは
モンスター大出世しているなぁ、と思いました。
傍観者の鳥さんからシドーまで、皆あいしてるよ。
乙です!!
やべぇ泣ける…アレフもそうだが、竜王にも会えるといいな…。
ゴンさん…
魔族ばかりでDQ1勢大丈夫かと思ったけど、みんないいキャラしてるな…
書き手は本当にGJ
サマンサ、ピサロ、フォズ予約します
期待!
今から投下します
――私は、影。
いつの間にこのような所に来たのだろうか。
周りは何も見えない。
ただ、漆黒の闇がどこまでも広がっているだけである。
重く、深い闇しかない世界。
――私は、影。
彼女はとまどいはしない。
その闇は自分にふさわしいものだと知っているから。
影の道を歩いてきた自分にとって、光はもはや遠い存在となったことを知っているから。
――私は、影。
彼女の頬に涙が流れる。
影の道を進んだことへの後悔の涙か、それとも光への惜別の涙か、それはわからない。
ただ、哀しかった。
理由はわからない、理由なんて無いのかもしれない、ただ、哀しかった。
――私は、影。
闇の中、彼女は天を仰ぐ。
にじんだ瞳に、光がうつった気がした。
光は、彼女に向かって微笑む。
彼女もまた泣きながら微笑みかえした。
彼女は思う。
自分はただ、この笑顔が見たかっただけなのだと。
ひょっとしたら、勇者の血を守るなんて、ただの建前だったのかもしれない。
………アリスの笑顔を、失いたくなかっただけなのかもしれない。
――私は、影。
今更、光の道へは戻るのは許されない。
それでも、アリスと共に歩んでいきたいから。
彼女は、差し出された手を握りしめた。
「んっ………」
夢を見ていたらしい。
目のあたりが涙でぬれている。
身体が妙に重たかった。
「………ここは?」
サマンサは体を起こしあたりを見回す。
どうやらレーベの民家のようである。
「………目を覚ましたようだな」
ピサロがサマンサに声をかけた。
「…あなたが助けて下さったんですか?」
「……礼ならあれに言え」
そういってピサロは壁にもたれて寝息をたてているフォズを指さした。
「突然現れ、気を失った貴様を助けようと言ったのはあいつだ」
もっとも、フォズに言われなくとも呪文の使い手を捜している以上助けるつもりだったが。
サマンサは少女を見つめ、フフッと少し笑うと、ピサロの方へ向き直した。
「ともあれ、有難う御座います。私の名はサマンサです」
「…ピサロ、だ。」
サマンサはピサロの顔をにこやかに見つめる。
(………警戒されていますね)
無理も無いだろう。
どの道、これだけの怪我をしているのだから実力が未知数の相手に下手な行動は起こせない。
ここは待つ事だと、サマンサは思った。
(あなた達には悪いですが、必ず死んでいただきます。それが私の使命ですから)
サマンサは、まだ知らない。
影の道を歩んで来た自分がもう一本の道の鍵を持っていることを、サマンサは、まだ知らない。
【B-2/レーベ民家/黎明】
【ピサロ@DQ4】
[状態]:疲労(休めば回復) MP4/7程度
[装備]:鎖鎌 闇の衣 アサシンダガー
[道具]:エルフの飲み薬(満タン) 支給品一式 首輪二個 鋼の斧
[思考]:ロザリーの仇討ち ハーゴンの抹殺 襲撃者には、それなりの対応をする
サマンサに対して警戒する
サマンサが【シャナク】【アバカム】を使えるか確認する
【シャナク】【アバカム】の使い手を捜す 更なる首輪解除方法調査
首輪解除の目処が立たずに生存者が10名を切ったら、ゲームに乗ることも視野に――?
【フォズ@DQ7】
[状態]:仮眠中
[装備]:天罰の杖
[道具]:炎の盾 アルスのトカゲ(レオン) 支給品一式
[思考]:ゲームには乗らない ピサロを導く
【サマンサ@DQ3女魔法使い】
[状態]:HP1/3 MP3/5 全身に裂傷・火傷 左足に負傷(軽) 左腕骨折(重)
[装備]:奇跡の石
[道具]:支給品一式 鉄兜 ゴンの支給品一式 ルビスの守り
[思考]:勇者の血を守る
以上です
問題等ございましたらお願いします
新作乙です。
サマンサすげぇ切ない…。・゚・(ノД`)・゚・。
新作乙ー。
ピサロの魔力は時間経過回復してないけど仕様だろうか
新作乙です。
このまま気付かず影の道を突き進んでいってしまったら。
物語としてはそれも綺麗だけど、痛いなぁ。
新作乙
状態欄のサマンサの負傷が痛々しいな〜
ピサロのMPが回復してないのはサマンサの回復に当てたからかも
HP回復してるし
ピサロのMPについては説明されて無いですけどサマンサの回復にあてたつもりです
その関係でMPは前の話よりちょっと減ってます
乙!
ああーもう何か知らんけどサマンサ可愛い
質問なんだけどアリアハン組の首輪解除フラグって太陽のカガミだけ?
まあ今アリアハンはそれどころじゃないけど
ラーの鏡もかな。
サンクス
アリアハンが物凄く不安だ
>>558-562に影響を受け、没ネタ投下スレにサマンサの番外編を書いてみました。
暇つぶしがてら読んでみてください。
全ての書き手さん、読み手さん、絵師さん、まとめさんに敬礼!(・∀・)>
◆w9.p2zZjpA さん、おつかれ〜gj
アリアハン、混戦の予感が・・・。
ピサロとサマンサかぁ
アリアハンに期待しつつ保守!
最近DQロワのゲーム化を妄想してる
というか自分で作りたい
技術的にも時間的にも無理だけど
>577期待してるよ
>>577 妄想なら俺もしてる。
それ以上の進展はなにもないが('A`)
何処かの絵師さま、1Pでいいので漫画化してください
…いや、無理なら別にいいですけどw
最近やたらとこのスレのアニメ風の夢を見るもので。
>>577 ぜひサウンドノベルを。
背景はお絵かき掲示板から引用できるかな?
選択次第で没話の採用、さらにそこから発展
といった流れも汲めそう。
583 :
577:2006/09/26(火) 18:14:03 ID:ms9WSeO6O
なんで俺がゲーム作るって流れになってんだよw
いつか神が降臨するのよう祈っとく
>>573さんと同じく、したらばの没スレにDQロワ外伝投下しました。
本編でなくて恐縮ですが、皆様の暇つぶしにでもなれば幸いです。
>>584 外伝乙!詳しい感想は没スレに投下しておきました。
DQBRサウンドノベル…没ネタ採用なら、読んでみたい展開は
ランドのメガンテ話かな。
それにしても選択肢が多そうだw
よいこの童謡 「さっちゃん」
1:さっちゃんはね クリフトっていうんだ ホントはね
だけど神官だから勇者にさっちゃんて呼ばれてるんだよ
おかしいね さっちゃん
2:さっちゃんはね騙すの大好き ホントはね
だけど(精神力が)ちっちゃいからザラキを唱えるしかないんだよ
可哀想ね さっちゃん
3:さっちゃんがね 幼女をさらったってってホントかな?
だけど(人としての器が)ちっちゃいから本来の目的わすれているんだろう
むなしいな さっちゃん
余談ですが、「童謡さっちゃん」でググると都市伝説ばかりヒットしましたw
587 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/29(金) 00:50:07 ID:ehZEb2yrO
保守
予約マダー
小ネタ保守
ファルシオンの馬上にて
アリス「炎のブーメランはぁ私のものだってぇぇいったでしょぉぉぉぉ」
カンダタ「いいやッアッシのものだっていってんでしょぉぉぉ」
レックス「僕、勇者になって両親さがしてくる
あと殺人鬼にもなる。」
元ネタ ヘルシング8巻カバー裏
保守
保守
(クリフト・マルチェロ・アトラス)
今 私の願いごとが かなうならば 力がほしい
(アトラス以外)
この私に 神のように 強い力 つけてください
(クリフト・マルチェロ・アトラス)
この大陸に 力を掲げ 生きて いきたいよ
悲しみのみの この世界にて 救いはなくても 生きたい
(全員)
悲しみのとき 誓ったことは 今も同じ 胸に残っている
(サマンサ・ピサロ・クリフト・マルチェロ)
この大陸に 策をめぐらし 生きて いきましょう
悲しくもない 心が麻痺し それでも私は 生きたい
(アレフ・アリス・リア・トロデ・マリア・エイト・キーファ・アレン(竜王)・トルネコ・フォズ・ローラ)
この大陸に 正義をただし 愛で 救いたいよ
悲しみの無い 自由な空へ 希望をなくさず 帰ろう
アリス、マリア、アレン、リア、クリフトを予約します
予約キター(゜∀ ゜)ー
予約ktkr!!
それにしても緑の人…ロトの勇者とハーゴン討伐者とかつて世界を陥れた魔王相手とはw
どうせクリフトは誰も殺せない。
それどころかヘタレ極まる展開に決まってる。
それでものうのうと生き残って恥晒しにされるようなら本気で見限るな。
んー。
クリフトは、混乱して暴れたはずみで1人殺害。
その後、キレて無差別に走った所を倒されるってのが、私の理想なんだが。
書き手さん次第だからなーこればっかりは。
一時投下スレに投下しました。小心者ですいません。
良ければ確認の方をよろしくお願いします。
おお、同士はけーん(謎
>>596乙
特に問題なさそうだから正式投下してもいいんじゃない?
ネタバレになるから感想は書かないでおくよ
準備が整ったので本投下はじめます。
ここは少し普通の井戸とは違って、地面が広いどころか、何故かお家がありました。
周りは、真っ暗なのに。月の光も、ほとんど届かないのに。体によくなさそう。
そもそも、井戸って普通はお水を汲むところだよね?
私をここまで連れてきた恐い神官さんは、喜びながら家の中に入りました。もちろん、私も。
神官さんは、その後はずっと「姫様、姫様」と呟き続ながら、トルネコさんの支給品を物色しています。
お姫様。この人は、お城で働いている神官さんなのかな?
私も一応、サマルトリアでは王女様。だからこの人のような神官さんがお城に居るのは知っている。
お姫様。きっと、この人にとって大事な人だったのかな。
その人と会いたいから、こうしてみんなを殺そうとしているのかな?
それとも、このゲームに呼ばれていた人で――もう、死んじゃった人なのかな。
私には、ランドお兄ちゃんが居なくなっちゃっても、アレンお兄ちゃんが居なくなっちゃっても。
まだ、マリアお姉ちゃんがいるって「希望」があったから、みんながいたから、ここまで頑張ってこれた。
この神官さんには、そういう「希望」がなかったのかな。だから、こうなっちゃったのかな。
……少し、かわいそう。恐い人だけど、かわいそう。
「フ、フフフ……外が騒がしいですね。出来ればこのまま、みんな共倒れしてくれればうれしいですねぇ」
神官さんの言うとおり、何かが起きているようです。
なんどもなんども、ふとい叫び声が聞こえてきます。
ここまで届いてくるなんて、一体何が起きているのでしょう。
それに雰囲気が、あの時と似ています。――アレンさんたちと、はじめて会ったときと。
もしかしたら、みんなが危ない目にあっているかもしれません。
ここからでは何も分からないけれど、心配です。
(どうして、姿が見えないの……?)
アリスは焦っていた。
リアを連れ去ったクリフトが、忽然と姿を消していたから。
そもそも元を辿れば、今回のクリフトの凶行は自分の責任だ。
夕方に彼をカンダタと共に拾い上げた時、彼の本性を見抜けていたら。
定時放送の時、彼の内に隠された狂気を見抜けていたら。
今こうしてリアに身の危険が迫る事など無かったのだから。
地の利は自分にある。
アリアハン城下町など、幼少の頃から駆け回った庭のようなものだった筈だ。
この城下町の中に、自分が分からないところなどない。
ルイーダの酒場の裏にタルがあって、そこに時折ルイーダのヘソクリが隠されている事も知っているし、
アリアハン城は正門だけでなく裏門があり、そこに綺麗なお姉さんがいる事も知っているし、
井戸の中に小さなメダルを集める偏狭なおじさんがいる事も知っている。
――なのにどうして見つからないのか。
高まる焦りは注意力の散漫を誘い、さらにクリフトの気配が遠ざかっていく。
そして。
それに追い討ちをかけるように。
アリアハン城が大きく崩落する音と、爆音のような叫び声がアリアハン城下全体に轟いた。
『バズズ―――――――――ッ!!!』
「あれは、アトラス!」
闇に突如轟いた爆音、これはアリスの後方を追走していた竜王アレンとマリアの元にも届いていた。
「知っているのか?」
「アトラスはハーゴン直属の三匹の僕の一匹です。
残る二匹は放送で死亡したのは聞いていたけれど、残る一匹がまさかこんなタイミングで……」
「主催の犬、か」
アレンは覚えていた。トルネコ、リア、そして今は亡きビアンカを襲撃していた魔物の事を。
名は『バズズ』。今あの魔物が叫んだ名と同様だ。
そしてバズズはトルネコ曰く、ハーゴンと内通していた魔物。
となればあの魔物も同様に主催と内通し、参加者の殺害を命じられている可能性が高い。
少なくとも、話し合いが通じるような相手ではないだろう。
「アレンの剣技とランドと私の呪文を持って、やっとの思いで倒したのに……」
今は二人とも居らず、自分の魔力もあとわずか。
こんな状況であの魔物を倒せるのかと憔悴するマリアをアレンが諭す。
「落ち着け。今はまずアリスと合流するのが優先だ」
「……はい、わかっています」
「ワシへのわだかまりは未だあるだろう、だが今はそれどころではないことも分かっているな?」
力を貸せ。全ての敵の打破。ここは全員で結束せねば、乗り切れんぞ」
マリアはこくりと頷く。
敵対している場合ではない。竜王の力はこの状況を打開する上で必要なものだから。
「アレンさん、マリアさん!大丈夫ですか!」
「戻ったか」
さすがに今の轟音で様子がおかしいと感じたか、アリスは一人突っ走らず、アレンたちとの合流を選んだ。
すぐにマリアがアトラスたちハーゴンの僕の情報を流すと、アリスはそれを知っていると述べる。
「あの魔物たちとは朝方に一度戦闘しました。カンダタのお陰でなんとか難を逃れましたが、強敵です」
「やはり主催の犬は確実か……よし、あの魔物の討伐にはワシが出向こう。そなたらは捜索を続行しろ」
「私も行きます、アレンさん一人に任せるわけには行きません」
「この町を知り尽くしているそなた抜きに、誰がリアを探し当てられるというのだ。
それにワシの目は節穴ではないぞ。気付いておる――そなたの左腕」
支援!
はっとした顔でアリスが沈黙する。
ヒミコに食いちぎられた左腕。世界樹の雫を持ってしても癒しきれず、時折痛むその左腕。
リアを馬上にあげようとしたときアレンに不審な顔をされていたが、やはり見抜かれていたのか。
「ただでさえ魔力も無いのだ。それであの魔物とやりあえるとでもいうのか?ここはワシに任せておけ」
「……わかりました」
アレンの主張はグウの音も出ぬほどに正論だった。しぶしぶ、アリスは承諾する。
「ですが必ず応援に行きます!だから、それまで……」
「死んではなりませんよ、竜王。あなたとは、まだ話がまだ終わってませんから」
少しひねくれた言葉ではあるが、マリアも激励する。
「――案ずるな。アレンの遺志、こんなところで断たせてなるものか」
アレンが走り去ったのを、静かに見送った二人。リアの捜索を再開する。
「アリスさん、アテはないのですか?」
「それが、足取りを掴む事すら難しくて……そんなに遠くには行っていないはずなんですが」
「よければこれ、使ってください。頭の回転が速くなるみたいです」
「それは……インテリ眼鏡!」
インテリ眼鏡はつけた者の賢さを高め、場合によっては性格までも変えてしまう魔法の眼鏡。
アリスたちもかつての冒険中これを入手し、主にサマンサが重宝して使用していた。
なんでもこれをつけるのとつけないとでは、呪文のキレがまるで違うのだとかなんとか。
レンズの吊り上ったそのデザインは人を選ぶが、シャープな目をしたサマンサには良く似合っていて――
(と、思い出に浸っている場合ではありませんね)
マリアから眼鏡を快く受け取り、かける。少しだけ、サマンサに近づいた気分だ。
もっともアリスの燃え上がるような熱血漢の性格までは、修正できなかったようだが。
インテリ眼鏡によって回転の速くなった頭が、クリフトの居場所を的確に分析していく。
(考えるのよアリス。ここは私の故郷、いわば庭!どこかに、何処かに隠れる場所があるはずです!)
頭の中で、アルバムをめくるように次々と城下町の光景が広がる。
城門、教会、武器屋、道具屋、昼夜の変化を楽しむお兄さんの家、井戸のメダルおじさん――井戸?
「マリアさん!もしかしたら、二人は井戸の中に隠れたのかもしれません!」
支援ん
「……井戸?そんなところに隠れたら、溺れてしまうのでは?」
「実はアリアハンの井戸には、ちょっと変わったおじさんが住んでいまして」
井戸に住む?何を言っているんだろう、と怪訝な顔をするマリアにアリスが付け加える。
「本当に『家が立ってる』んですよ、井戸なのに。
そこで小さなメダルって言うアイテムを集めて、品物を交換してくれるんですが」
「メダルって、これですか?」
マリアのザックから取り出されたメダル、アリスはそれだと肯定する。
「ここにあのおじさんが居るとは考えられませんけど……施設が残っている可能性は十分あります。
そしてもし彼らがそこに逃げ込んだのだとすれば、突然二人が消えた事にも説明がつくんです。
ただ降りるのに時間がかかりますから、居なかった場合のタイムロスは大きいです」
失敗したら、遠くに逃げられてしまうかもしれない。いわば一か八かの大勝負だ。
「賭けてみる価値はありそうですね、行きましょう」
しかしマリアはそれを即決する。土地勘のあるアリスがそう言うのなら、間違いないと思ったから。
「ありがとう。井戸はこっちです、ついてきてください!」
宿屋の裏側に位置していた井戸は、多くの瓦礫に包まれ、入口が無いと勘違いさせるほどだった。
アリスがいなければ、そもそもそこに井戸があるということにすら気付けなかっただろう。
なるほど、上手い隠れ場所だとマリアは感嘆する。
「では、降りますよ」
アリスが地下へと繋がるロープを掴み、からからと地下へと降りる。マリアもそれに従う。
結構な深さがあるようで、すぐには底が見えてこない。二人は慎重にロープを下っていく。
「ところで」
そんな中、ふと思い立ったようにアリスはマリアに尋ねる。
「似合ってます?コレ」
「ええ、とっても」
〜〜〜〜〜
轟いた爆音。恐らくは魔物の襲来。現在の地上の混乱具合を想像し、有頂天になっていたクリフト。
その優越感に冷水を浴びせかけるかのように、井戸への進入を知らせるからからという音に狼狽する。
(バカな!こんな早々にこの場所が見つかるなんて!?)
見つかる筈はないとタカをくくっていたが、町の構造を理解する者がいたというのか。
向かってくるのは、あのアレンとかいう魔物だろうか?
それとも、アリスとかいう熱血女戦士だろうか?
トルネコは動きを封じ、マリアには魔力がないと聞いていたが、残る二名はどちらも強敵だ。
少なくとも、腕力にも、体力にも雲泥の差がある。
だが、クリフトはすぐに冷静さを取り戻した。
(今の私にはトルネコさんから奪ったさまざまな支給品がある。
この装備ならば、ザラキ抜きでも奴らを退ける事もできるはず)
唯一気になるとすれば、実際に人を殺めた経験がないこと。
魔力を奪われた大失態を筆頭に、クリフトはこのゲームで幾度となく戦いを挑んでは、仕損じていた。
しかしそれは、装備が整っていなかったからに違いないと自分を納得させる。
(ならば今度は、きちんとした備えを以って戦いに望むまで)
クリフトはトルネコから奪ったザックの中身をぶちまけ、改めて内容を確認する。
ずっと持っていたこの杖に加え、二本の新たな杖が加わった。
飛びつきの杖。解説によればそれを振った先に自らの体を飛ばすというもの。
引き寄せの杖。同じく逆に振り当てたものを自らの体に引き寄せるもの。
そして改めてずっと共に歩んできた杖を見る。
これは青い神官との戦いの時の効力からして、恐らく本当は相手を疲れさせる効果があるのだろう。
もっとも一撃で仕留めるほどの効果はなく、ただの時間稼ぎにしかならないようではあったが。
(そして、これからはこれもあります)
氷の刃を眺める。これもトルネコから奪取してきた、振りかざせば冷気まで起こせる優秀な刃物だ。
相手をこれらの杖で翻弄させた後、この氷の刃で仕留める。我ながら実に理にかなった戦術といえる。
(そして万一危なくなっても、井戸の出口に向けて飛びつきの杖を振るえばいい。
呆気に取られている間に、私はのうのうと脱出できます。まさに万全)
戦闘手段、逃走手段……全てを見直し、クリフトは心を落ち着かせる。
リアを人質に取った時の震えは、もうなかった。
数多の武器を手にした自信はクリフトの恐怖心を鈍らせ、戦意を高揚させていく。
「では……リアさんといいましたか。
あなたの大事な仲間達が死んでいく様を今からとくとお見せ致しましょう」
使える武器を懐に収めた後、ぐい、とリアを引きずり出す。
猿轡ごしにんー、んーと抵抗をされるが、構わず隠れた家から連れ出した。
家を出てみれば、井戸をちょうど降りたところの二人の女性の姿が認められた。
あちらもすぐにこちらの存在に気付いたようで、途端に表情を険しくしている。
(あの凶悪そうな魔物は姿が無い――となれば、あの声の方に向かいましたかな。
ならばやりやすい。片割れのマリアには既に魔力はないし、熱血女さえ何とかすれば……)
「ようこそいらっしゃいました、お二人とも。
アリスさん。そのお召し物はイメージチェンジですか?よく似合っておられますよ」
言ってから気付いたが、あれはなんだろう。宿屋に見たときまではつけていなかったはずだが。
まさかあの眼鏡の効力が私の居場所を嗅ぎつけた?だとすれば奪っておいても損はないかもしれない。
「……こんな状況でよくそんな軽口が叩けますね、クリフトさん!
ともかくリアちゃんを放しなさい!そして大人しくお縄につきなさいっ!」
「それは無理な相談です。貴方達には、ここで死んでもらうのですから!」
先に動いたのはクリフト。さっそく氷の刃を掲げ、高らかに吼える。
「凍えなさい!氷の刃っ!」
刃から勢いよく冷気の風が噴出し、彼女たちに襲い掛かる。
しかしその冷気はアリスの王者のマントにより勢いを削がれ、その冷気は二人の周囲を凍らせるに留まった。
(なんと、あんな防具があるのですか!これでは冷気の効き目は薄い――ならば)
609 :
8/17:2006/10/02(月) 22:51:57 ID:CxdgxN1v0
一方のアリスは王者のマントの性能に感心していた。
咄嗟にマリアを庇おうと前に出たが、マントのおかげでダメージは殆どない。
なるほど、アレンから受け取っておいて正解だったようだ。
「あれはトルネコさんの武器!さっそく使いこなしていますね」
「しかしどうしましょう?このまま冷気で間合いを取られるとまずいのでは」
マリアの手元にはいかずちの杖がある。だが、こんな閉鎖空間で炎を起こしたらどうなるか。
炎上した密室では余計な煙を吸い込みやすい。
ましてここは地下。たちまち酸素は減り、呼吸は難しくなるだろう。
また、炎が燃え広がれば逃げ道もなくなる。
特に井戸と地上を繋ぐロープが燃えてしまえば、まさに一貫の終わりなのだ。
「ええ、そうですね。でも――」
攻めるしかないでしょう!と言うが早いか、アリスは隼の剣を構えてクリフトに飛び掛る。
しかしクリフトはそれを待っていたかのように不敵な笑みを浮かべ、懐から一本の杖を取り出した。
アリスはそれを見て、先ほどリアを誘拐された際に使われた体力を奪う杖のことを思い出す。
また力を抜かれたら敵わない。思わず足を止め、その杖の光を避わそうとし――それが仇となる。
「――えっ?」
魔力の光が放たれたのは、アリスではなく、後方に居たマリア。
そして振ったのは体力を奪う『サギの杖』ではなく、『飛びつきの杖』。
マリアにいかずちの杖を構える間も与えず、クリフトは彼女の身体に氷の刃を突き立てる。
散った血液は冷気に当てられ赤い氷となって、マリアは氷と共に倒れる。
悲鳴を挙げる間もない、一瞬の出来事。
「マリアさんっ!」
「んんーんーっ!」
振り返ったアリスが、瞳に涙を浮かべたリアが叫ぶ。
支援!
611 :
9/17:2006/10/02(月) 22:53:35 ID:CxdgxN1v0
「ふむ、いけませんな……慣れない移動に、踏み込みが足りませんでしたか」
一人ごちながらアリスと距離を取るクリフトを他所に、アリスはマリアに駆け寄る。
しかし彼女の傷はさして深くなく、わずかに脇腹を掠るに留まっていた。
突然倒されたために頭を打ち、気絶こそしてはいるものの、命に別状はなさそうだ。
無事を確認し、アリスはほっと胸をなでおろす。
切りつける体勢が不安定だったことと、彼が元々非力だったことが重なった幸運と言えるだろう。
しかし回復が必要なのは間違いないし、何より
「……なんてことをっ!」
傷が軽いからと言って、クリフトの行為が許されるわけではない。
隼の剣を握りなおし、もう一度アリスが駆ける。
「おや、良いのですかな?そんなことをして」
クリフトが再び杖を取り出す。しかし今度はアリスはその脅しに屈しない。
体力を奪われる光を打たれようと、飛びつかれ間合いを詰められようと、この一撃で相手を無力化する!
しかしそんな決意を嘲笑うかのように、クリフトから振るわれたのは今度は『引き寄せの杖』。
その魔力の光はワイヤーで拘束され、身動きの取れぬリアの方向へ飛び、直撃する。
「――まさか彼女ごと、私を斬り捨てるとは仰りませんよね?アリスさん」
リアを盾とするクリフトの前に、アリスは振り上げた隼の剣をピタリと止める。
「くっ、またしても卑怯なッ……!」
「なんとでも仰りなさい、さあ離れなさい!」
そして今度こそ振るわれたのは『サギの杖』。
魔力の光はアリスの体を押し飛ばし、再び死なない程度に体力を奪う。
「こんのぉ……っ、正々堂々と戦いなさい!」
「私はただ、生き残るために万策を駆使するだけですよ」
アリスはすぐに立ち上がるが、その間にクリフトはさらにアリスとの距離をとっていた。
そして氷の刃をリアに向けながら牽制する。
「さて。これ以上近づいたらどうなるかはお分かりですな?」
612 :
10/17:2006/10/02(月) 22:55:08 ID:CxdgxN1v0
(お姉ちゃんが、あぶない)
自分が人質に取られているから、アリスお姉ちゃんが動けない。
(なんとか、しなくちゃ)
チャンスは今。神官さんが私から目を離し、アリスお姉ちゃんを狙っている今。
リアは考える。自分の体を拘束しているワイヤー。これがなければ、私は自分の足でこの場を逃げられる。
そうすれば、アリスお姉ちゃんはは不自由なく神官さんを追い払ってくれるだろう。
ならばともぞもぞとワイヤーを引っ張るも、とても小柄な私の力じゃ千切れそうなものではない。
(……あ、これなら)
しかし動いたおかげか、ある道具の存在に気付く。
神官さんもいそいで縛ったせいか、手首の周りの自由はそれなりにあった。
慎重にポケットからロトの印を取り出し、ワイヤーを少しずつ押し削る。
(お願い、切れて――!)
恐かった。だけどどうしてだろう、握り締めた印が、全身に勇気を分けてくれた気がした。
「ハッハッハ!気分はどうです?」
リアがワイヤーと奮闘している間、クリフトはアリスを痛めつけていた。
避ける事しか出来ないアリスに向けての、『サギの杖』の連射。
「いいわけ、ないでしょうッ……!」
減らず口を叩いてはいるが、アリスの体は既にぼろぼろだ。
もう何回魔力の光を浴びただろう。
だんだんと重くなる体が追撃の回避を困難にし、雪だるま式に魔力の光を浴びていく。
「しぶといですな。心なしか、杖の効き目も悪くなってきたような……」
しかし『絶対に死ぬことはない』ために、その魔力はいたずらに倒れない程度の体力を奪い続ける。
それを知らないクリフトは、ただひたすらにサギの杖だけを振り続けていたのだ。
「――いいでしょう、ならば直接私の手で止めを刺してあげましょう」
やがて痺れを切らしたクリフトは、いよいよとどめをと懐から別の杖を取り出した。
(マリアさんのときと、同じ?それとも別の?)
頭で色々考えをめぐらすも、どの道体力を失った今のアリスに、その魔力の光をかわす余裕はなく。
アリスが諦めかけたその時、突然クリフトが杖を取り落とし、前のめりにバランスを崩した。
「ぬうっ!」
そしてアリスの耳に、聞きなれた少女の声が飛び込んでくる。
「アリスお姉ちゃんっ!」
「な、何故!私の拘束を……」
すぐに体勢を立て直し、クリフトは背後からの衝撃――拘束を解いたリアが突き飛ばしたのだ――を睨む。
(まさかあんな子供に、あの強靭そうなワイヤーが解かれるとは!)
リアを拘束していたワイヤーは、トルネコとゲマの戦いにおいて炎に炙られ焦げ目がつき、強度が落ちていたものだ。
ゆえに少女の力でも、ロトのしるしの様な装飾でも、幸運にも切り解くことができたのだ。
しかしそんな背景を知らぬクリフトは、文字通り足元を掬われた格好になったことに苛立つ。
「――ええい、こざかしいッ!」
その感情に任せ、氷の刃を横凪ぎに振るう。
それは今まさに逃げようと背を向けたリアを深々と切り裂いた。
「リアちゃん!」
赤い氷を撒き散らし倒れたリアは、そのままぴくりとも動かない。
それを見たとき、いよいよ溜まりに溜まったアリスの怒りが爆発した。
「あなたは――ッ!!」
アリスは疲れなどまるでなかったかのように、全速力で駆ける。
おかげでクリフトが気づいた時には、既にアリスは眼前へと迫っていた。
「ひっ!」
アリスの怒りに満ち溢れた剣幕に思わず脅えるクリフト。
もはやこれまでと残された『飛びつきの杖』を出口へ構える。
支援
支援!
「逃がしませんッ!」
アリスはすかさず自分のザックをクリフトに投げる。
かつてバーサーカーにひのきの棒をぶち当てたように、彼女はコントロールは抜群だった。
果たして投げられたザックはクリフトの顔面にしたたかに直撃。それは、杖の照準を狂わせるには十分だった。
「はっ……?」
不安定なまま放たれた魔力の光は井戸の出口から大きく反れ、壁へ着弾。
結果そのままクリフトは壁に激突し、さらに井戸水の上へ落っこちた。
めげずに再度逃走を図ろうと出口を探そうと振り返れば、そこにはアリスがどんと立ちふさがっていた。
「許しません!」
「うああああああっ」
このままでは殺される――クリフトは我武者羅に氷の刃を振り回す。
しかし震えの混じったその刃はアリスに簡単に弾き飛ばされ、更に隼の風が右腕を切り裂いた。
氷の刃はそのままクリフトの手を大きく離れ、はるか後方の水の中に音を立てて沈んでしまった。
「痛っ!」
右腕を抑え、苦悶するクリフトをアリスはようやく捕まえた。
「小さな女の子を連れ去るだけに留まらず、あまつさえ刃を向けるなんて!あなたという人は!」
「フ、フフ……何とでも言いなさい!私は姫様を生き返らせるために、優勝しなければならないのですよ!」
腕の痛みのせいか、追い詰められた狼狽か、クリフトの目の焦点は合っていなかった。
「ハーゴンに従っても、何もいいことなんかないはずです!
それにトルネコさんが――貴方の事をどれだけ心配していたか、分からないんですか!?」
「知りませんよッ!私の全ては姫様の為、そのためにならなんにでも魂を売りましょう!
仲間など要らない!他の人間の命など要らない!
姫様のいない世界など、私にとって何の価値もないんですから!」
全てを吐露し絶叫するクリフトに、アリスは絶句した。そして同時に理解する。
両親の死を、呪いへ依存することで逃げようとしたレックスのように。
仲間の死を、殺した相手を憎むことで忘れようとしたマリアのように。
彼はただ、大切な人を失った悲しみのやり場に困っているだけなのだと。
だとすれば彼は、純粋な「悪」ではなかったのかも知れない。……だけど。
「――大切な人を失ったからって、それが他の人を傷つけていい理由にはなりませんっ!!」
マリアを、リアを、そして友を思うトルネコを傷つけたクリフトを、もはやアリスは許せなかった。
「……ええい、五月蝿いッ!離しなさい!」
アリスの言葉を耳に入れたくないとばかり、逆にアリスを突き飛ばしたクリフトは
「姫様見ていてください!私が今、彼女に天誅を下します!」
裂かれた右腕の痛みに顔をしかめながらも、クリフトは瞬く間に早口で言葉を紡ぐ。
「死の腕に抱かれ眠れ――悪よ滅びよ!『ザラキ』ィィッ!」
そしてついにクリフトの口から、扱い慣れたその呪文が唱えられる。
――――しかし、MPが足りない。
「……あなたの魔力もまだ、回復していないでしょう?」
アリスは静かに、そして憐れむように告げる。彼の魔力がないことは、マリアから聞いていた事だ。
「あ、あ、あ……ああああああああああっ!!」
クリフトは今度はザックからイーグルダガーを取り出し、いよいよ半狂乱にアリスへと突撃する。
しかしアリスは真っ直ぐ単調に突き出されたそれをを右にステップし回避。
そのまま隼の剣を横に流し、剣道の胴打ちの要領でクリフトを一閃した。
「ぐ、あ、あっ……」
左の横腹を切り裂かれ、傷口から大量に出血したまま倒れ転がるクリフト。
悶絶していたのも束の間、ほっとしたようにどこかへと呟き始める。
「おや姫様、また壁を蹴破られたのですか?ブライさまに怒られたばかりではありませんか」
彼の目に、この辛い現実はもう写っていなかった。
写っているのは、かつての日常。サントハイムで愛する姫と過ごす、何気ない、でも幸せな日常。
「まったくしようがありませんなあ、今私も、貴女の所へ――」
直後口から大量の血を吐いたクリフトは、それを最期に動かなくなった。
「……ごめんなさい」
アリスはクリフトにただ一言だけ、そう呟いた。
支援!!
「リアちゃん、遅くなってごめんなさい!今すぐ回復します!」
戦いが終わり、静まりかえった井戸の中。倒れたリアへとアリスが駆け寄る。
背中に開いた大きな一文字の傷。
その傷はマリアよりもはるかに深く、流れ出た血液は既に彼女の下に水たまりを作っていた。
「私、もうだめ、みたいだから……おねえちゃんに、おねがい」
搾り出すように言葉を出すリアは回復を断る。
「バカなこと言わないで下さい!必ず助けます!」
しかしそれが、気休めであることは分かっていた。アリスにもまた、回復できるだけの魔力がないのだ。
どう足掻いてもこれだけ深い傷の治療ができるわけがない。
リアもそれを分かっているから、回復は全て傷の浅いマリアに使ってと進言しているのだ。
(それでも……助けるんですッ!)
ルビスから加護を受けた時、私はある状況で判断を試された。
砂漠にて遭難した兄弟。倒れて動けぬ兄。残された僅かな水は、兄を背負っては持たないかもしれず。
ならば倒れた兄を捨て、俺は一人で行くべきなのかと問われた時、私は即答した。
――見捨てるな、二人で町へ向かえと。
諦めない。
アリスの手から、『ベホイミ』の光が放たれる。リアは驚くも、すぐにありがとうと微笑んだ。
例えそれが無駄なことだとしても、アリスはそうしなければ気が済まなかったから。
結局、唱えられたのはその一度きり。やはりそれはリアの最期をほんの少し遅らせたに過ぎなかった。
回復の光が出なくなったアリスの手は、代わりにリアの手をしっかりと握りしめて。
「これでまた……おにいちゃんたちに、あえるかな……」
これが、リアの遺言となった。
全身から力が抜けていくのを、アリスはじっと感じていた。
(きっと、会えますよ……私が、保障します)
リアの両目を優しく閉じさせ、もう見られていないことを確認してから。
ついにアリスの瞳から、もう堪える必要の無くなった、大粒の涙が零れ落ちた。
〜〜〜〜〜
戦いの末に散乱した道具を拾い集めた後、アリスは意識のないマリアを抱えて井戸の中の家に入った。
死別による精神的疲労、サギの杖の連打による肉体的疲労。アリスは既に満身創痍。
左腕の傷もあり、さすがにマリアを背負って井戸を脱出するまでには、彼女の体力は残されていなかった。
(これじゃしばらくは、上には戻れませんね……アレンさん、ごめんなさい)
アトラスの討伐に向かったであろう、アレンに援護にいけないことを詫び、そして無事を願う。
アレンだけでなく、宿に残したトルネコたちの安否も心配になる。
しかしまずは、自分達の問題を解決するのが先。一刻も早く体力を取り戻し、地上へ戻ろう。
マリアの呼吸は安定していて、まるで眠っているようだった。
彼女に王者のマントを被せ、即席の毛布にする。
アリスもそのすぐ側で、少しの休息を取ろうと座り込み、一息。
――頭を巡るのは、先ほど殺めてしまったクリフトのこと。
"ゲームに乗った悪は討つ"と決め、そして彼は"ゲームに乗った悪"だった。
仲間を何人も傷つけた悪。自分はその悪を討っただけだ。
……なのに、このやりきれない気持ちは。
最期に垣間見た、彼の大切な人への想い。それがアリスの心に深く突き刺さる。
支援
SIEN
彼だって大切な人を失わなければ、こんなゲームに呼ばれさえしなければ。
こんなことにはならなかったはずなのに。平穏な日々を送れていたはずだったのに。
いや、これは彼だけじゃない。
この地に呼ばれた誰一人として殺しあう事を、人を傷つける事を、望んでなんかいなかったはずだ。
誰もこんなところで死ぬ事を、望んでなんかいなかったはずだ。
たくさんの幸せな未来を、いたずらに奪っていったこのゲーム。
大切な人を想う強い気持ちを、いびつに歪ませたこのゲーム。
「……こんな理不尽は、絶対に終わらせなければいけません」
そしてアリスは一つの誓いを立てた。
こんなゲームを仕組んだ元凶を――『真の悪』を、必ず倒すと。
【E-4/アリアハン城下町井戸/黎明】
【アリス@DQ3女勇者】
[状態]:HP1/8 MP0 左腕に痛み(後遺症) 疲労大
[装備]:隼の剣 インテリめがね
[道具]:支給品一式×4 風のマント ロトのしるし(聖なる守り)
まほうのカガミ 魔物のエサ 氷の刃、イーグルダガー
祝福サギの杖[7] 引き寄せの杖(3) 飛びつきの杖(2)
[思考]:自身とマリアの回復 『真の悪』(主催者)を倒す
【マリア@DQ2ムーンブルク王女】
[状態]:HP1/5 MP僅か 服はとてもボロボロ 脇腹に切り傷(要治療) 気絶
[装備]:いかずちの杖 王者のマント
[道具]:支給品一式×2(不明の品が1〜2?) ※小さなメダル 毒薬瓶 ビッグボウガン(矢 0)
天馬の手綱 アリアハン城の呪文書×6(何か書いてある)
[思考]:竜王(アレン)はまだ警戒
624 :
17/17:2006/10/02(月) 23:06:31 ID:CxdgxN1v0
【E-4/アリアハン城下町周辺→北へ/黎明】
【アレン(竜王)@DQ1】
[状態]:HP4/5 MP僅か
[装備]:竜神王の剣 魔封じの杖
[道具]:プラチナソード ロトの盾 折れた皆殺しの剣 ラーの鏡 首輪×2
[思考]:アトラスを倒す この儀式を阻止する アレンの遺志を継ぐ
※切れたワイヤー(焦げて強度は弱くなっている)はそのまま井戸に放置されています。
【クリフト@DQ4 死亡】
【リア@DQ2サマルトリア王女 死亡】
【残り14人】
投下完了です
たくさんの支援、どうもありがとうございました!
書き手乙!!そして・・・・・クリフト、乙。
新作GJ!!
緑の人、最後に光り輝く!マーダーとしてもネタキャラとしてもw
マーダーとしての役目を果たし、かつ『緑の人』らしさを失わなかった!
サラマンダー脱出おめでとう 僕らに数々の笑いとネタをありがとう
死に際の幸せな日常の回想に涙腺が緩みました。
リアがまさかこんな形で退場してしまうとは…ちょっと寂しいけど
ロトの血族として誇りを持ちながら逝けたのでしょうね。しかも偉大なご先祖様に看取られながら。
生き残っているアリス、アレフ、マリア頑張れ、超頑張れ!
最後に一言。インテリめがねなアリスに不覚にも萌えました。お姉さんに憧れる妹分可愛いよ。
乙。
し か し MP が 足 り な い
さすがクリフト、最後までやってくれるwww
まだサギの杖の祝福は切れないのかw
まあ、場合によっては10回振っても消えないからいいか。
しかしとびつきの杖で壁に激突するのは痛そうだw
書き手さん乙。
それぞれの魅力が感じられて、とってもよかったよ。
リアが最後にロトの印を使ったのも、きれいにまとまっててイイ!
それで、一つだけ誤字の指摘を。
3/17の、すぐにマリアがアトラスたちハーゴンの僕の情報を流すと
の部分、僕じゃなくて下僕だよね?
僕でしもべって読めるけど誤字なの?
誤字ではない。
程度の違いだと思う。
新作乙。
DQ3の冒頭の性格決定の場面が出るとは思わなかった。
クリフトとリアに冥福を。
634 :
630:2006/10/03(火) 00:23:57 ID:UW76S0zz0
すっげー恥ずかしいwww
ごめん、漢字の勉強してくるよ…。
ピサロ、サマンサ、フォズ、トルネコ、トロデ予約します。
一応言って置きますが出会いません。
予約キタ━(゚∀゚)━(∀゚ )━(゚ )━( )━( )━( ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━ !!
新作ラッシュにうれしいかぎりです!!
書き手さん乙!
ついでといっては何ですが、どなたか残り14人を全員教えてくれませんか。
DQ1
アレフ、ローラ、竜王アレン
DQ2
マリア
DQ3
アリス、サマンサ
DQ4
トルネコ、ピサロ
DQ5、6
全滅
DQ7
キーファ、フォズ
DQ8
エイト、トロデ、マルチェロ
ジョーカー
アトラス
2はマリアだけか…
人間キャラがレックス一人に皆殺しにされた6よりは遥かにマシw
むしろ1のキャラがここまで健闘するとはな
クリフトに送る
「サラマンダーより……はやーい!」
パロロワ雑談スレでサラマンダー以下の評価を下された緑の人って一体……
>>642 ある意味最高の褒め言葉。
それがクリフトクオリティー
エイトとローラ、予約します
エイトキター!!がんばってください!!
エイト様!
書き手さん、投下乙です。アリスのメガネに萌えたから絵描き支援するぞ〜!
予約も続々とだし、嬉しいなー。そして結末に近づきつつあるのは少し寂しい。
投下します。
宵闇も曙の光に照らされようかという時刻が近い。
静かな村に会いたいするは、二人の魔。
片や魔の力を操る者、片や魔の存在を統べる者。
ただ、その瞳は両者に共通して、『冷たい』光を湛えていた。
サマンサは奇跡の石を握り締め、少しずつ少しずつ傷を癒しながら話を聞いていた。
「まずは、その傷の理由を聞こう。どこか近く…恐らくここで争った、か?」
「…話がお早いですね、その通りです」
嘘はつけない。
サマンサは目の前の男の本質を瞬時に推測する。
強い。
強大な魔力、そして肉体。
自分とていつも後衛から魔王軍との戦いを分析、観察していた身。
戦略眼についてはアリスを凌ぐと自負している。
末は賢者か学者か、とフィオに茶化されたことも今となっては懐かしい。
その経験が危機を知らせているのだ。
この男は、人よりも魔に近しい存在だ。
全身の毛が逆立つような寒気を感じ、身震いしそうになる。
サマンサは思った。
(…生かしておくわけには…いかない…)
彼女…アリスにとっての危機となるかもしれない。
サマンサの決意は固まった。
嘘はつかない。
だが、真実を伝えることはしないと。
彼女の書き上げた筋書きはこうだった。
レーベに到着したところ、自分は竜に襲われた。
その竜には女と男が一人ずつ協力していて、自分は居合わせた女性一人と応戦。
男女は村から逃げ、竜は苦戦の末メガンテで自爆。
居合わせた女性にアイテムを使用してもらい、逃がされた。
「私は…重症を負い、動けませんでしたが…居合わせた女性は、最期まで戦って…おそらく、ここで」
「……」
ピサロは眉間に皺を刻んでこれらの話を聞いていた。
が、深く追求されることは無いだろう。
なにしろ、彼女の言葉に嘘は欠片も含まれていない。
ただ、覆い隠された真実を口にしていないだけに過ぎない。
「……そうか。もういい」
(え?)
おかしい。
彼の眼差しは明らかにこちらを不審に思っている。
追求しようと思えばいくらでもできるはずだ。
(…何を言おうが、信じられたものではない…ということですか?)
どういうことかと考えを廻らせるサマンサに、突如男の手によって何か書き記された帳面が突き出される。
「…?」
「"話"は…終わりだ」
651 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/05(木) 00:15:12 ID:P9/VvoFD0
支援
と、いうことは喋るなということか。
人に聞かれては困る話、というわけではあるまい。
ここには自分たちしか見受けられないのだ。
では、誰に隠す必要が─
ここまで考えて、サマンサはその文字を読み、眼を見開いた。
"問いただすことがある。内容次第では脱出への可能性が見える。正直に答えろ"
─脱出?
その二文字を見た瞬間サマンサの視界が揺らいだような気がした。
馬鹿な、ここから逃げ出す?
なら、ならば─今まで私の背負った罪はいったい?
くらくらする頭を整理させながら、目の前の紙に書き込まれた質問を見る。
そこには、2つの魔法。
開錠呪文『アバカム』と解呪呪文『シャナク』
この2つの使用の可、不可を問いかけている。
「(答えろ)」
「……」
サマンサは…頷いた。
目的があったということは、魔法使いであることを打算した上でこの男は私を助けたのだ。
つまり、彼ほどの術者であっても使えぬこの2つの呪文を使える私を『必要とする』ということだ。
それは、手負いの私にとって重要な存在。
必要とされていれば、私に死なれることは望んでいまい。
『盾』となってもらえる可能性があった。
そしてもう一つ。
(…盾は…背後からの攻撃に対応、できない……)
脱出方法を聞き、なんとか私一人でも成功させられるようならば。
私は彼らを始末し、アリスをこの世界から逃がす。
その後はどうなろうが知ったことではない。
そう、自分の身さえも。
私にとって無益な話ではないはず、ならば今は手を組んで…
「そうだ、一つ…言い忘れていたな」
「え……ッ、!!?」
サマンサの体が
いきなり、革手袋の手がサマンサの顔面、手首を掴み、寝台に組み伏せた。
必然的に、上に圧し掛かられることになる。
折れた腕で反撃などできるわけも無く、為すがまま拘束された。
「今のような…『悪巧み』……もう一度考えて見ろ。貴様など、どうにでもなるからな」
「っむ…ぐ…!」
鋭い眼光が射るように突き刺さって来る。
紅き眼は、槍か剣かと見紛う程だ。
─甘かった……!!!
これは、『協力』では無い。
『隷属』だ。
こちらの考え…見破られている。
逆らえば…殺されるか?
いや、もしくは身動きを封じ、呪文を唱えること以外が出来ない程度に衰弱させ…
と、危機を感じる最中の部屋の隅。
「…んん…」
可愛い呻きが少女の目覚めを告げていた。
「…あ、ピサロさんおはようございま……」
眠い眼を擦って見た光景は、男が女の上に覆い被さらんとしている図。
それは驚いたことだろう。
押さえ付けられた女は抵抗している様子。
塞がれた口。
交じり合う朱と銀の髪。
どうみても情事です。
「…ぴぴぴ、ピサロさんっ!!な、なな何をなさっているんですか、ふ、不潔ですー!!」
「……どいてくださいませんか、あらぬ誤解を受けますよ」
「……」
子蜥蜴が、舌をちょろりと出してこちらを笑った気がした。
結局頬を染めたフォズの、終始どもりっぱなしの詰問によってサマンサは事無きを得た。
ピサロは結局何も言い返すことは無かった。
そのためフォズは知らない、今の会話を、我々の裏を。
サマンサにとってそれはありがたい。
彼女にまで疑われてはやりづらい。
何より、彼女の…あの子に似た純真すぎるまっすぐな瞳で悲しみの眼差しを向けられたら。
思わず手が緩みそうな気がしたから。
支援…ageてごめんorz
フォズのお説教が終わった(対象は完全に聞き流していたが)頃、
ピサロが煤を払っている冠のような物体にサマンサの眼に留まった。
見たところひどく汚れているが壊れてはいないようで、なにやら複雑な形状をしている。
「…ピサロさん、それは?」
「……村が損壊するほどのメガンテにも耐え切ったようだな、これは」
「かぶと…ですか?」
「…見ていろ」
ピサロが頭にそれを乗せると、それはひとりでに変形してピサロの頭にぴったりになった。
フォズから驚きの声が漏れる。
自分もこんな兜を見受けたことはない。
「…マネマネ銀製、か。しかも、対魔法防御までされているようだな…マホステか、それに通じる何かか」
「…メガンテに耐え切ったのはその為ですか」
「それにしても、変な形ですね…」
「…このスイッチを押すと…耳の当たりの装置に反応があるな。再生装置…?か」
確かに、彼がスイッチを押す度に、ザ、ザザッと雑音が入る。
そのときこの兜─無線インカムは、偶然にも雑音の中に悲鳴にも似た叫びを拾い上げた。
『バズズーーーーーーーーーーーーッ!!』
「ひゃあぁっ!?」
フォズが驚きの声を上げると、同じく吃驚した子蜥蜴が胸元へしゅるりと身を隠す。
サマンサ、ピサロ両名はその名に心当たりがある。
「……バズズ?その名は…」
至近距離で聞いたピサロがスイッチからたまらず手を離した。
この村には、もちろん近くでそんな声を発した者はいない。
声は、『これ』から聞こえた。
さて支援を
「…名簿に載っていた名だ…と、いう事はこの声は参加者の声…」
「……この島のどこかと、繋がっているようですね…」
ピサロがもう一度スイッチを押すと、今度は別の声が聞こえた。
『ひぇええ、な、なんでしょう今の声は…』
『外の皆に何かあったんじゃあるまい!?』
二人の男性だろうか、背後に何かが崩れる崩落音が微かに聞こえる。
その声が流れた途端にピサロは微かに表情に驚きを見せた。
「その声…トルネコか?」
『!?い、今ピサロさんの声が…』
『何を一人でブツブツ言っとるんじゃ、さっさと…』
ピサロはトルネコにはある種の信頼を置いていた。
彼からは人の心の温かさを、自然と教わっていたような気がする。
彼の冗談には、自分が初めて笑みを零す結果となった。
もっとも、周りが全員驚愕していたが。
彼の言葉なら、ある程度は信頼できるだろう。
ピサロはコンタクトを試みた。
「トルネコ。気のせいではない、私だ」
『や、やっぱり!ピサロさんどこに?この、インカムとやらを?』
「私はレーベだ。落ち着け、今どうしている」
ピサロがトルネコとの通信を取れたのは彼にとって好都合であった。
状況が知れる。
もしもだが、殺し合いの激化により絶望的な状況になっていれば彼の行動指針は決まる。
既に全滅必死ならば、自分は目の前の二人を屠ることさえもしようと。
彼の瞳は狂気と平静の境を彷徨い、まるで灯火の如く揺らめいていた。
『は、はい。私たちはアリアハンに…今、一人が…あの……クリフトさんにさらわれ…』
─フン。奴はまだあのあたりでふらついていたか。
やはり、堕ちたか…愚僧にはふさわしい結末と言えよう。
ピサロの心はまたも強く揺らぐ。
『さらに、巨人が向かって来たんです!お願いします、助けが要るんです!アリスさんもアレンさんも、マリアさんもこのままじゃ危ない!』
「…とは言っても、トルネコ。我々はレーベだ、間に合わ…」
「今、何と言いましたっ!!??」
突然、傍らのサマンサが声を張り上げた。
耳元で叫ばれてはピサロも狼狽を禁じえない、目を見開く。
普段の様子からは想像もつかない、感情的な態度。
息を早め、声を荒げて食って掛かるその様子は明らかに今までとは違っていた。
「アリスが、アリスが危ないんですか!!?」
『ど、どなたですかな?』
「アリスを、アリスを助けてあげて!お願い!!!」
「落ち着け、魔法使い」
手首を掴んで引き剥がすと、その顔は焦りと怯えで埋め尽くされている。
叱られた子供のような顔だ。
アリス、という人物に何かあるらしい。
「ア、リス…ア…リス、お願い…生きて…アリス…」
「…ピサロさん……」
「……」
またか。
フォズの瞳はこう言っている。
"助けてあげて"と。
大きな溜息を一つ吐く。
しえん
支援を
「やれやれ、だ」
「お願いします、アリアハンへ、アリアハンへ…!!!」
「…間に合う見込みはないぞ?」
『ピ、ピサロさん。ともかく私は今から皆さんを助けに向かいます。できることなら、あなたもアリアハンへ向かってください!』
『こりゃ、トルネコ!ワシはどうすればいいんじゃ!』
『ファルシオンを頼みます!』
トルネコとの通信はそこで絶たれ、静寂が支配する。
少女と女性は、彼を見つめたままであった。
「ピサロさん……」
「・・・…」
「…私からも、お願いします…」
「…………フン。とんだ物を拾ってしまったな」
ピサロはそんな視線から顔を背けるように踵を返した。
「さっさと立て。ここを出発する」
「ピサロさん…!」
「誰もいないここに今、留まる理由は無い…場所を移すぞ」
─だから、そんな嬉しそうな眼で見るんじゃない。と、言った途端にさらに喜んだ表情を見せた。
全く、人間というのはまだまだ分からない。
フォズから譲り受けた盾を背負い、サマンサにインカムからは離れた位置に落ちていた少々煤けた杖を放り投げた。
支援します
支援!マネマネ銀ワロス&ナイスネーミング!!
アリスとサマンサがリンクキタ━(゚∀゚)━(∀゚ )━(゚ )━( )━( )━( ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━ !!
再び
「使え。急ぐのだろう、さっさと立つんだな」
「……南西…」
「え…?サマンサさん、今何と」
「南西の森に…近道があります…そこへ」
危なっかしい足取りのサマンサをフォズが支えて立ち上がる。
目指すは、森の地下道。
「…魔法使い」
「?」
─少々落ち着くまでは…首輪の話は無理か。
まあ急を要することでは、ないな。
首にはまったそれをコンコンと叩く。
「…行きながら、"これ"についてを……」
魔王は、魔法使いは。
これから『死』を齎すのだろうか。
そして、この忌々しい儀式から逃れる鍵は。
外れる時が来るのであろうか。
【B-2/レーベ民家/黎明】
【ピサロ@DQ4】
[状態]:疲労(少し回復) MP4/7程度
[装備]:鎖鎌 闇の衣 アサシンダガー 炎の盾
[道具]:エルフの飲み薬(満タン) 支給品一式 首輪二個 鋼の斧
[思考]:ロザリーの仇討ち ハーゴンの抹殺 襲撃者には、それなりの対応をする
サマンサに対して警戒する アリアハンへ向かうサマンサへついていく
【シャナク】【アバカム】を利用した首輪解除方法を話し合う
首輪解除の目処は立ったが、状況の度合いによっては参加者を減らし優勝
【フォズ@DQ7】
[状態]:健康
[装備]:天罰の杖
[道具]:アルスのトカゲ(レオン) 支給品一式
[思考]:ゲームには乗らない ピサロを導く
【サマンサ@DQ3女魔法使い】
[状態]:HP3/2 MP3/5 全身に裂傷・火傷 左足に負傷(軽) 左腕骨折(重)
[装備]:奇跡の石 神鳥の杖(煤塗れ)
[道具]:支給品一式 鉄兜 ゴンの支給品一式 ルビスの守り
[思考]:勇者の血を守る アリアハンに行き、とにかくアリスを守る
ピサロの脱出方法を聞き、単独利用できればアリスを逃がす
微妙な支援
【E-4/アリアハン城下町宿屋/黎明】
【トルネコ@DQ4】
[状態]:健康
[装備]:無線インカム
[道具]:ホットストーン
聖なるナイフ さざなみの剣 破壊の鉄球
[思考]:皆の援護に行く クリフトをもう一度説得
他の参加者に危機を伝える ピサロといずれ合流
【トロデ@DQ8】
[状態]:HP3/5 腹部に深い裂傷(止血) 服はボロボロ 全身に軽度の切り傷(ほぼ回復)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式×2(不明の品が1?) 大錬金釜
[思考]:ファルシオンをどうにかする 打倒ハーゴン
※ファルシオンは宿屋の外で待機しています
新作乙です!
サマンサの計略の中でフローラとの夢の共闘が!
目覚めるタイミングがよすぎるフォズwおこちゃまには刺激的だったかw
インカムによるDQ4生存組リンクも嬉しいけど、ようやく本編でアリスとサマンサが
リンクしたのは予想外でした!
これがサマンサ改心グラフにならないかなぁ!
脱出の希望と、勇者の存在が彼女の心を癒す一筋の光とならんことを!
投下乙です
どう見ても情事ですに吹いた
離れた地の同時進行が綺麗で良かったです。
そして土地勘あるサマンサのおかげで、ようやく地下通路にも日の目が当たるんですねw
フォズ、もう知ってるんだね。
マネマネ銀は随分なつかしいな。
投下しました。問題感想どうぞ。
乙です。
展開がリンクしていくにつれハラハラしましたね。
後ピサロの装備欄にインカムを付け忘れてると思います。
【B-2/レーベ民家/黎明】
【ピサロ@DQ4】
[状態]:疲労(少し回復) MP4/7程度
[装備]:鎖鎌 闇の衣 アサシンダガー 炎の盾 無線インカム
[道具]:エルフの飲み薬(満タン) 支給品一式 首輪二個 鋼の斧
[思考]:ロザリーの仇討ち ハーゴンの抹殺 襲撃者には、それなりの対応をする
サマンサに対して警戒する アリアハンへ向かうサマンサへついていく
【シャナク】【アバカム】を利用した首輪解除方法を話し合う
首輪解除の目処は立ったが、状況の度合いによっては参加者を減らし優勝
【フォズ@DQ7】
[状態]:健康
[装備]:天罰の杖
[道具]:アルスのトカゲ(レオン) 支給品一式
[思考]:ゲームには乗らない ピサロを導く
【サマンサ@DQ3女魔法使い】
[状態]:HP2/3 MP3/5 全身に裂傷・火傷 左足に負傷(軽) 左腕骨折(重)
[装備]:奇跡の石 神鳥の杖(煤塗れ)
[道具]:支給品一式 鉄兜 ゴンの支給品一式 ルビスの守り
[思考]:勇者の血を守る アリアハンに行き、とにかくアリスを守る
ピサロの脱出方法を聞き、単独利用できればアリスを逃がす
乙です。
段々つまってきましたね。どんな展開が待ち受けているのかハラハラです。
地下通路はレーべ南西じゃなくて南東じゃないだろうか。
そういえばそうですね。
新作乙。
決着の地はアリアハンになりそうかな。
脱出のカギをサマンサがどう扱うか。
ピサロはサマンサに勝るだろうけど、やっぱり見ものだな。
どうでもいいが、1stではピサロ卿って呼び方がツボだったけどね、サマンサ。
「そうだ、一つ…言い忘れていたな」
「え……ッ、!!?」
サマンサの体が瞬間、浮遊する。
いきなり、革手袋の手がサマンサの顔面、手首を掴み、寝台に組み伏せた。
必然的に、上に圧し掛かられることになる。
折れた腕で反撃などできるわけも無く、為すがまま拘束された。
「今のような…『悪巧み』……もう一度考えて見ろ。貴様など、どうにでもなるからな」
「っむ…ぐ…!」
鋭い眼光が射るように突き刺さって来る。
紅き眼は、槍か剣かと見紛う程だ。
─甘かった……!!!
これは、『協力』では無い。
『隷属』だ。
こちらの考え…見破られている。
逆らえば…殺されるか?
いや、もしくは身動きを封じ、呪文を唱えること以外が出来ない程度に衰弱させ…
と、危機を感じる最中の部屋の隅。
「…んん…」
可愛い呻きが少女の目覚めを告げていた。
「使え。急ぐのだろう、さっさと立つんだな」
「……南東…」
「え…?サマンサさん、今何と」
「南東の森に…近道があります…そこへ」
危なっかしい足取りのサマンサをフォズが支えて立ち上がる。
目指すは、森の地下道。
「…魔法使い」
「?」
─少々落ち着くまでは…首輪の話は無理か。
まあ急を要することでは、ないな。
首にはまったそれをコンコンと叩く。
「…行きながら、"これ"についてを……」
魔王は、魔法使いは。
これから『死』を齎すのだろうか。
そして、この忌々しい儀式から逃れる鍵は。
外れる時が来るのであろうか。
え?ちょwwwwマネマネ銀ってDQ7出典アイテム!?
修正箇所多いですね、すいません。
見直したつもりだったのですが。
最後に首輪はコンコンと叩いたのは誰ですか?
流れからするとサマンサと読めますが、読みようによってはピサロともとれます。
杖を放り投げたら、拾えないんじゃないかと。
投下乙です。
インカム通しての会話、遠方同士のリアルタイムでの情報交換は緊迫感ありますね。
クリフトの顛末を聞いたピサロが、脱出の道とアリスの危機を知ったサマンサが、
これからどう動くか、実に楽しみです。
杖は、イメージとしてサマンサのベッドに投げたと思ってください。
首輪はピサロですね、以下二文訂正。
煤けた杖を〜放り投げた→煤けた杖を〜寝台に放り投げた
首にはまったそれをコンコンと叩く。 →ピサロは首に填められたそれをコンコンと叩く。
>>686 ピサロじゃないですか?
今すぐ話す必要はないか>とりあえず行きながら話させろって感じに読みました。
というか、サマンサから首輪については切り出すきっかけがなさそうです
今すぐ話す必要はないか、とピサロが思ったとき
サマンサのほうから首輪のことを行きながら話してくれ、と頼んだように読めたので。
目的からサマンサのほうがピサロの情報を欲しているはずなので。
1/12の頭、会いたいする〜は相対する の誤字。
大変申し訳ない。
サマンサがゲームに乗ったのを知ってるのって今何人?
アレフ、エイト、ローラ、キーファ、そして微妙だがピサロかな
695 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/05(木) 15:31:31 ID:ZZRiRLCA0
よく考えれば現在のマーダーはマルチェロとアトラス、そして微妙だがサマンサだな
そろそろ脱出の線が見えてきたか?
スマンageちまったorz
サマンサといいアリスといい、3勢の萌え度が異常すぎw
通はヒミコ。
いや、カンダタ
>>680 「考えて見ろ」
この場合、「考えてみろ」だと思う。
やべぇ、サマンサ可愛すぎ
こいつかアリスが死んだらしばらく立ち直れん可能性が出てきた
サマンサのほうは、どっちにしても最終的には死にそうだけどなー
絵板の緑の人に惚れそうになった
支援
では、エイトとローラ投下します。
とつとつと、大地に穿たれた巨大な足跡は、真っ直ぐに東へと続いている。
このゲームに参加している魔物は数いれど、これほどの巨躯を誇る者はおそらく二人といないだろう。
彼の目的はハーゴンのため、彼らが祀る破壊神を復活させるため、参加者を殺すことなのだから、
人が集まるだろう集落を目指すのはごく当然のことと言えた。
アトラスは東へ――アリアハンへと向かっている。
そして、その後を追う二人もまた。
巨大な足跡に寄り添うように、ぬかるみに残された足跡が二つ。
一つはもう片方に比べてやや大きく、重い。
それだけ見れば何かの家族のようにも見える微笑ましい痕跡だったが、そうではないことをエイトは知っている。
彼らの正確な足のサイズを覚えているわけではないが、
状況からしてこれがアレフとキーファのものであることは間違いなさそうだった。
少なくとも、此処までは彼らは無事でいる。
小さく安堵の息をついて膝をつき足跡の片方に手を伸ばし、それが固まりつつあることに気付いて眉を顰めた。
彼らが此処を通ってから、もう大分経っている。
こちらは旅慣れぬ女性連れのこと、距離を詰めるのは不可能だろうが
せめてこれ以上差を広げられたくはないものだ。
他に血痕や何かの情報源がないか確かめてから、エイトは初めて同行者を振り返った。
少し離れた草の上でその様子を見守っていたローラが、こちらに気付いて愛らしく首を傾げる。
あいー!
「何か分かりましたか?」
「はい。アトラスが此処から東――アリアハンに向かっていることと、
アレフさんたちがそれを追って、少なくとも此処まで無事に来たことは間違いなさそうです」
「まあ」
良かった、とローラは娘らしい華やいだ笑みを浮かべる。
汚れと疲労に曇ってはいてもそれは十分に魅力的で、
彼女を真摯に案じていたアレフの顔を思い出し、早く再会させてやりたいものだとエイトは東の空を振り仰いだ。
アリアハンは彼方に遠い。
どれほど急いでも、ローラの足に合わせてでは夜が明けるまでには辿り着けないだろう。
アレフたちは、もうアリアハンに着いただろうか。
夜明けの放送で彼らの名前が呼ばれないことを願わずにはいられない。
「……そろそろ、行きましょうか。ローラさん、歩けますか?」
「ええ、勿論ですわ」
その言葉が強がりでないことを示すように、ローラは勢い込んで立ち上がる。
ゴンと合流してからは彼の厚意に甘えて背中に乗せてもらっていたし、レーべでは僅かながら睡眠もとった。
レーべから此処まで歩いてくる間にも怪我の治療がてら休憩を入れたこともあり、
肉体的な意味でのローラの疲労は、ほぼ丸一日をこの世界で過ごしたにしては比較的軽いものだった。
それに、じきにアレフと再会出来ると思えば自然足取りは軽くなる。
ローラのことを気遣ってか、ともすれば歩調を緩めがちなエイトを大丈夫だからと急かしたのは他ならぬローラ自身だった。
「ならいいんですが……疲れたら無理をなさらず、すぐに言って下さい」
抱えるなり背負うなりしますから、と言ったエイトは男性にしては小柄な方で、
背丈などはローラと大して変わらない。
その彼がつい先ほどまで軽々とローラを抱き上げていたのだから、人は見た目で判断出来ないものである。
ちらりとエイトの顔を盗み見て、ローラはくすと笑みを漏らした。
「エイトさん、何かいいことでもありました?」
「え?」
「お口が笑ってますもの」
ちょんと自分の唇に指を当てて示せば、エイトはかぁと頬を赤らめた。
もともと童顔のエイトがそうすると、子供じみて見えてなんだか妙に可愛らしい。
彼に悪いと思いながらもローラはなおも忍び笑いを漏らして、
エイトはますます顔を赤くして誤魔化すように頬を掻いた。
「いえ、その……前にもこんなことがあったと思ったら、懐かしくなってしまって」
「前にも、ですか?」
きょとんと首を傾げると、エイトは照れたように――だが嬉しそうに笑った。
「以前、僕のお仕えしていた姫様と、二人で城を抜け出したことがあったんです」
それはエイトが拾われて間もない頃のこと。
ミーティアがトラペッタで開かれる祭りをどうしても見に行きたいのだと駄々をこねて
(後で聞いたところによると、それは記憶を封じられた影響か、
どうも喜怒哀楽に乏しいところがあったエイトに楽しい思いをさせてやりたいという、
まったくの善意故の我が侭だったのだけれど)
お弁当まで用意して、二人でこっそり城を出た。
子供の足では日暮れまでにトラペッタに着くことなど出来なくて、
暗い森の小道を歩くうち、案の定来た道さえも見失った。
ミーティアはそれでも泣き言一つ漏らさなかったが、歩きなれない小さな姫君の足には荒れた野道は過酷過ぎた。
まめを潰し、それを庇って歩くうちに足を挫いて、動けなくなってしまったミーティアを背負い、
トーポの先導に従ってエイトは黙々と歩き続けた。
遠くに城の影と、姫君と幼い王女誘拐犯を探す兵士たちが持つ松明の灯が見えた時は、
安堵のあまり思わず泣き出しそうになったものだった。
もっとも城に戻った後、エイトは姫君と並んで国王陛下自らのお説教と拳骨を頂戴するという有難い栄誉を得て、
ミーティアと二人本当に泣き出したのだけれど。
支援
泣き疲れたミーティアが眠った後。
『ひめさまを危険な目に遭わせてごめんなさい』
改めて謝罪に訪れたエイトは、下げた頭にその日二度目の拳骨を頂戴する羽目になった。
『この阿呆め』
痛いやら、訳が分からないやらで目を瞬かせるエイトの頭を、先刻殴ったばかりの手で今度は髪をかき混ぜるように撫で、トロデは溜息混じりに呟いた。
『何もわしが心配しとったのは、、ミーティアのことばかりじゃないんじゃぞ――』
「――いい方なんですね」
「はい。……姫様は、少しローラさんに似たところがおありでした」
「私に?」
首を傾げるローラとミーティアは、髪も目も、外見的には何一つ似通ったところはない。
それでも、物柔らかな物腰の中に時折見せる意思の強さは、
父を庇って凛と立った、いつかのミーティアの姿を彷彿とさせた。
「だから心配になるんですね、きっと。
あなたもあの時の姫様みたいに、動けなくなるまで無理をなさるんじゃないかと」
足を痛めでもしたらその分移動も遅れますから、と付け加える。
いつもならまめが潰れたくらいの傷、ホイミ一つで簡単に治せるのだが、
回復呪文が制限されたこの状況下ではどうだか分からない。
この先のことも考えれば、要らぬ消費は極力抑えたいのが本音だった。
もともとローラが急くのも早くアレフに会いたいがため。
無理をすれば逆に歩みが遅れるのだと言われれば、素直に頷くほかなかった。
「トロデさんたち、ご無事でいらっしゃるといいですね」
「ええ、アレフさんたちも」
再び東に目をやる。
このゲームが始まってから、エイトはレーべ付近を動いてないし、レーべの東から来たというローラもトロデやククールらしい姿は見なかったという。
二人が辺境に隠れることより、集落に向かい仲間を探すことを選んだとすれば、
レーべにいない以上、ククールも――これは別に会いたくはないが、彼の異母兄も、
そしてトロデもアリアハンにいるのではないだろうか。
支援
――アトラスと、それを追うアレフたちが向かった、激しい戦場となるだろうアリアハンに。
『まったく、いつになったらあやつはわしを父と呼んでくれるのかの』
ヤンガスやククールがふらりと城に立ち寄るたび、トロデが口癖のようにそう漏らしていることをエイトは知っている。
さっさと呼んでやりゃあいいのに、とククールは呆れたように肩を竦めた。
『トロデ王だってもういいトシだしな。孝行したい時に親はなしってよく言うだろ?』
幼い頃に両親と死に別れ、唯一血の繋がった家族である異母兄とはああという、
どうにも家族運に恵まれない彼の言葉は妙な重みがあったが、それでもその一言がどうしても言えなかった。
何を今更と思えば照れ臭くもあったし、時間はいつまでもあると思っていたから。
――まさか、こんなことに巻き込まれるなんて夢にも思わなかった。
同じ年頃の少女同士、よくミーティアと楽しげに語らっていたゼシカの姿は欠けてしまったけれど。
トロデーンに帰って、ヤンガスが旅の土産を披露して、ククールが何か気の利いた冗談を言い、
ミーティアがころころと笑い声を上げ、トロデが血相を変えて怒り出す。
そんな他愛のない平穏を取り戻せたなら。
(そうしたら、僕はあの方を今度こそ“父さん”と――)
「ああ、そういえば」
ぽん、と手を叩く音に、エイトははっと顔を上げた。
「私たち、まだお互いの支給品を知りませんね。
折角ですから今のうちに見せ合っておきません?」
アリアハンに着けば悠長に荷物を確認している時間はないだろう。
ローラの申し出はもっともなことに思われた。
エイトが同意し腰を下ろす間に、ローラが自分のザックから取り出したのは一目で業物と分かる剣だった。
かなりの年代物のように見えたが、不思議な光沢を放つ刃には曇り一つなく、
柄には紅玉と、今にも飛び立たんとばかりに翼を広げた鳥を模した精緻な紋章が彫り込まれている。
「……見事なものですね」
「ええ、これはロトの剣。アレフ様――ロトの血を継ぐ勇者にしか振るうことの出来ない剣なんです」
「この紋章は?」
「勇者ロトの紋章ですわ。一説には、不死鳥ラーミアを模したものだとか」
ラーミア、と口の中で繰り返して、エイトはそれがいつかレティスが語った異世界での彼女の呼び名であることを思い出した。
次元を越えるという彼女の翼を借りれば、この大陸から出ることが出来るだろうか。
だが、不幸なことにエイトには彼女に声を届ける術がない。
その紋章に頂くほどにレティスと縁が深いという、ロトの血を引くアレフならば何か術を知っているだろうか。
「エイトさんの支給品は?」
「これです。僕は見たことがない物なんですが、ローラさんはご存知ですか?」
言ってエイトがザックの奥底から引っ張り出したのは繊細な彫刻の掘り込まれた一本の杖。
昼にアリーナたちと持ち物の確認をした時は、それぞれ得手の武器を持っていたため
そのままザックに放り込まれておいたものだ。
一国の王女だというローラに道具の知識など期待していなかったが、一目見るなりローラはまぁ、と声を上げた。
「そ、それは雨雲の杖!」
「知ってらっしゃるんですか?ローラさん」
エイトの手からそれを受け取り、ローラはやはりと頷いた。
支援
「はい。アレフ様に見せていただいたことがありますもの。
太陽の石と雨雲の杖、そしてロトのしるし。
太陽と雨とが雫を生み出し、空に虹の橋を架けるのだ、と」
「虹の橋……ですか」
まるで御伽噺のようにも聞こえるが、アレフに聞いたと言うのであればそれは事実なのだろう。
ならば、大陸の端にその橋を架ければ、あるいは――
考えて、しかしエイトは首を振った。
その太陽の石と、ロトのしるしとやらがない以上、この杖だけでは今はどうしようもない。
それに、虹の橋を作るにしても、レティスに力を借りるにしても、
この忌々しい枷を解かない限り、この大陸の外に出るのは危険だろう。
首に手をやる。金属特有のひやりと冷たい感触。
この重さにももうすっかり馴染んでしまった。その事実がまた腹立たしくもあった。
「ともかく、アレフさんゆかりの品であるというのなら、それはローラさんが持っていて下さい。
護身用としても、何もないよりはましでしょう」
最悪、歩行の助けにはなりますから、と言えばローラは頷き、ロトの剣をザックにしまうと受け取った雨雲の杖を愛しげに抱き締めた。
そして、目聡くそれに気付いて手を伸ばす。
「あら、何かもう一つザックに残っているようですけど」
「あ、いえ、それは」
役に立つような物ではないから、と止める間もない早業で、
エイトの制止を振り切って、次の瞬間にはそれはローラの手に収まっていた。
支援
見たところ、それは女性用の装備品のようだった。
色は黒を基調としていて、ふんだんにあしらわれた白いレースはともすれば甘い印象を与えがちなものだが、
これで服としての機能を果たせているのか疑問になるほど少ない布地、
付属のガーターベルトと網タイツ(ちなみに同名の装備品とは違い、防具としての効力は何もない)、
加えて留め具は前を紐で結ぶだけ、というきわどさが小悪魔的とも言える魅力を醸し出していた。
そう、それはどう見ても、
「――下着です」
きっぱりと言い切ったローラに、エイトはがくりと項垂れた。
それは勿論その通りなのだけれども、そんな身も蓋もない。
「い、一応僕の世界では“あぶないビスチェ”と呼ばれている防具なんですが……」
妙な誤解をされでもしたらたまらない。気力を振り絞ってそれだけ言うが、
聞いているのかいないのか、ローラは「あら」とか「まあ」とか言いながら、
広げたあぶないビスチェをまじまじと見つめたり、サイズ合わせをするように胸に押し当てたりしている。
まさか着るなどとは言い出さないだろうが、エイトはいたたまれない気持ちになった。ち ょうど半日ほど前、他ならぬエイトの仲間のゼシカによって、
ローラの伴侶であるアレフが同じ気持ちを味わっていたことなど、エイトは当然知る由もない。
「じゃあ、この服もこう見えて何かの魔力が込められていたりするんでしょうか?」
「いえ。これ自体は見た目通り、大した守備力もない役に立たない装備品なんです。
ただ、ある強力な装備を錬金するのに必要で――あ」
何を思い出したものか、ぴたりとそのままエイトは凍りついた。
ローラは辛抱強く続きを待ったが、エイトは顔を白くしたり青くしたりするばかりで、放っておいては当分正気に戻りそうもない。
「エイトさん?」
目の前でひらひらと手を振ると、ようやくエイトはぎくしゃくと顔を上げた。
sien
「……なんでもありません。行きましょう!」
「でも、今錬金がどうだとか、何か言いかけて」
「大したことではありませんから!気になさらないで下さい」
そんなことを言われても。
ひったくるようにしてあぶないビスチェをザックにしまい、
右手と右足を同時に前に出しそうな勢いで歩き出すエイトの姿は、様子がおかしいを通り越してはっきりと不審だ。
これで気にするなと言われても無茶と言うもの。
だが、人には触れられたくないこともある。
「……そうですわね。もう十分休憩したことですし、そろそろ出発しましょう」
早くアレフに会いたいローラにしても、その申し出に異論はなかった。
そのうち話すつもりになってくれるかもしれない。
今のところは見逃してあげることにしで、ローラはにっこりと微笑んだのだった。
エイトは錬金が好きだった。
錬金そのものが、というよりは新たな物を錬金するとトロデが大喜びするものだから、
それが嬉しくてつい熱中してしまった、というのが正しいが、この際最初の動機はどうでもいい。
そうするうちにすっかり錬金に詳しくなってしまったエイトは、どれとどれを組み合わせるとあれが出来る、とか
あれを作るためにはこれとそれが必要だ、とかのレシピがほとんど全て頭に入っている。
当然、あぶないビスチェの活用法も。
支援
あぶないビスチェ。
それだけでは世の男性方の目を楽しませる役にしか立たない、ある意味布の服以下のこの防具は、
実は女性専用装備品最高の性能を誇る神秘のビスチェを錬金するのに必要なのだ。
高い呪文耐性と、守備力を持つ神秘のビスチェ。
その錬金に必要な装備品は二つ。
一つはこのあぶないビスチェで、もう一つは光のドレス。
そう、まさに今目の前のローラが着ているそれ。
(いや、でもどうせ錬金釜がなければ何の意味もないんだし)
錬金釜がなければ、あぶないビスチェはデザインがきわどいだけの色気過剰な下着でしかなく、
大して光のドレスは高い守備力と呪文反射能力を持つ、優れた装備品だ。
(――忘れよう、うん)
ぶつぶつと呟きながら一人頷くエイトを、
心優しいローラはやはり見なかったふりをしてあげた。
これも運命の悪戯か、目指すアリアハンには彼ら二人の探し人と錬金釜。
「すいません、ちょっとそのドレス脱いで僕に下さい」
と、エイトがいささか誤解を招く発言をすることになるのは、そう先のことではないのかもしれない。
【D-2/平原/黎明】
【ローラ@DQ1】
[状態]:HP3/4 火傷
[装備]:光のドレス 雨雲の杖
[道具]:ロトの剣 支給品一式
[思考]:アレフを探す 竜王にゴンの事を伝える ゲームを脱出する
【エイト@DQ8主人公】
[状態]:HP2/3 MP1/2 左肩にダメージ 腹部と背中に打撃 火傷
[装備]:メタルキングの槍
[道具]:支給品一式 首輪 あぶないビスチェ
[思考]:ローラをアレフの元に連れて行く 仲間(トロデ優先)を捜し、護る 危機を参加者に伝える
投下完了しました。
不備等ありましたら、指摘よろしくお願い致します。
支援
新作乙です!
ロワ内でようやくミーティア姫との思い出が語られて嬉しい限りです。
トロデのオッサン優しいなおっさん。
俺のはずれ支給品の予想は外れてしまいましたけど笑えました。
「そのドレス脱いで僕に下さい」…かw命の恩人の恋人にそれはwwwww
錬金マニアなエイト隊長にテラモエスw
あぶないビスチェ。
それだけでは世の男性方の目を楽しませる役にしか立たない、ある意味布の服以下のこの防具は、
実は女性専用装備品最高の性能を誇る神秘のビスチェを錬金するのに必要なのだ。
高い呪文耐性と、守備力を持つ神秘のビスチェ。
その錬金に必要な装備品は二つ。
一つはこのあぶないビスチェで、もう一つは光のドレス。
そう、まさに今目の前のローラが着ているそれ。
(いや、でもどうせ錬金釜がなければ何の意味もないんだし)
錬金釜がなければ、あぶないビスチェはデザインがきわどいだけの色気過剰な下着でしかなく、
対して光のドレスは高い守備力と呪文反射能力を持つ、優れた装備品だ。
(――忘れよう、うん)
ぶつぶつと呟きながら一人頷くエイトを、
心優しいローラはやはり見なかったふりをしてあげた。
これも運命の悪戯か、目指すアリアハンには彼ら二人の探し人と錬金釜。
「すいません、ちょっとそのドレス脱いで僕に下さい」
と、エイトがいささか誤解を招く発言をすることになるのは、そう先のことではないのかもしれない。
早速自分で誤字発見してしまったので修正します。
申し訳ございませんでした。
乙です。
従者エイト、アリーナキーファに続きローラ相手にもいい味でてますね。
ほのぼのしてて和みます。
投下乙
ミーティア、トロデ、ククール、ゼシカ…ちょっと一人忘れてる気がするけど
8キャラほぼ総動員のエイトの回想がとても良かったです。
あと不明支給品を錬金パーツにしたのもGJ。
実際に練成が実現するかどうか楽しみですね。
新作乙!
ああ、エイトは苦労人かもしれないw
そして思い出話にほんわかしたぜ、GJ!
見たところ、それは女性用の装備品のようだった。
色は黒を基調としていて、ふんだんにあしらわれた白いレースはともすれば甘い印象を与えがちなものだが、
これで服としての機能を果たせているのか疑問になるほど少ない布地、
付属のガーターベルトと網タイツ(ちなみに同名の装備品とは違い、防具としての効力は何もない)、
加えて留め具は前を紐で結ぶだけ、というきわどさが小悪魔的とも言える魅力を醸し出していた。
そう、それはどう見ても、
「――下着です」
きっぱりと言い切ったローラに、エイトはがくりと項垂れた。
それは勿論その通りなのだけれども、そんな身も蓋もない。
「い、一応僕の世界では“あぶないビスチェ”と呼ばれている防具なんですが……」
妙な誤解をされでもしたらたまらない。気力を振り絞ってそれだけ言うが、
聞いているのかいないのか、ローラは「あら」とか「まあ」とか言いながら、
広げたあぶないビスチェをまじまじと見つめたり、サイズ合わせをするように胸に押し当てたりしている。
まさか着るなどとは言い出さないだろうが、エイトはいたたまれない気持ちになった。
ちょうど半日ほど前、他ならぬエイトの仲間のゼシカによって、
ローラの伴侶であるアレフが同じ気持ちを味わっていたことなど、エイトは当然知る由もない。
「じゃあ、この服もこう見えて何かの魔力が込められていたりするんでしょうか?」
「いえ。これ自体は見た目通り、大した守備力もない役に立たない装備品なんです。
ただ、ある強力な装備を錬金するのに必要で――あ」
何を思い出したものか、ぴたりとそのままエイトは凍りついた。
ローラは辛抱強く続きを待ったが、エイトは顔を白くしたり青くしたりするばかりで、放っておいては当分正気に戻りそうもない。
「エイトさん?」
目の前でひらひらと手を振ると、ようやくエイトはぎくしゃくと顔を上げた。
怪しすぎる改行失敗があったので修正しました。
重ね重ね申し訳ありません。
乙!
うまい具合にVIII女性最強装備の材料がそろったのなw
最強防具って事は、やっぱり戦闘要員が着た方が良いよな
…ビスチェアリスフラグktkr!!!
ゼシカのサイズのビスチェができてしまうのでアリスには着られません
胸の辺りがやたら緩めなんだな
予約はしていませんでしたが、【避難所】に一時投下しました。
他に書かれている書き手さんがいらっしゃいましたら、教えてください。
取り下げます。
登場人物>トルネコ、トロデ、ピサロ
隠れ巨乳もそれはそれで…
素で間違えました。申し訳ありません。
登場人物>トルネコ、トロデ、マルチェロ
誰か一切手を加えていないナチュラルな
アリアハンの地図を持っていませんか?
イメージ検索しても見つからね('A`)
すいません。
トルネコ、トロデ、マルチェロの投下、撤回します。
保守しておくか
晴れ晴れDQBR
ナゾナゾみたいに アリアハンを解き明かしたら
みんなでハーゴンまでいけるね 首輪を外して
Boooon!! ビスチェでループなこの思いは 何もかもを巻き込んだ闘争で
あ そ ぼ う !
アル晴タヒ日ノ事 ザラキ以上にユカイが 限りなく降り注ぐ
サラマンダーじゃないわ
明日また会うとき 笑いながらハミング 生き残り 抜け出そう
簡単じゃないよ そ・れ・で・も
追いかけてね つかまえてね 大きな夢&夢 帰ろう
巡りめぐって、ビスチェをサマンサに着せる、って手も……
なぜか羞恥プレイを想像……ハァハァ
マルチェロを予約します
がんばれw
予約キテタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
マルちゃん頑張れマルちゃん
鳥どこかで間違えたっぽいorz
↑の鳥で
投下します
「な……なんだ、あれは…」
マルチェロは思わず呟いた。
「それ」の姿は次第に大きくなる。
おそらくは、程無くアリアハンにやってくるであろう。
「ク……どうする、どうすれば…」
彼は、必死で考えをまとめようとする。
しかし焦りは更なる焦りを呼び、思考は全く定まらない。
彼に出来ることは、ただ「まずい、まずい」と呟くことだけだった。
――ズブリ。
マルチェロは右手に心地良い手応えを感じた。
右手に目を向ける。
その手には刃が握られている。
数瞬遅れて鈍い痛みが左腕に走った。
腕には刃が突き刺されている。
血が流れ出てゆくのが自分でもわかる。
マルチェロは少し舌打ちをすると刺された刃を抜き、残された右目で刃を見やった。
(……無意識に自分を刺していたのか………)
――あるいはこの刃の意思か。
あり得ない話では無いだろう。
刃は変わらず無機的に鈍く輝いている。
尤も、マルチェロにとってはどちらでも良かった。
痛みが焦燥から自分を救ってくれた、それだけで充分である。
幾分冷静になった彼は今の状況を見直す。
なるほど魔物はまもなくアリアハンに来るであろう。
それが自分にとって、いかほどの影響があるか。
なんのことは無い、殺すべき対象が増えるだけの話である。
むしろ、混乱をさそえるだけチャンスと言えるのではないか。
そう、まずいことなど何も無いのだ――彼は先程の自分の狼狽ぶりを思いだし少し苦笑した。
マルチェロは尚も考える。
ここはどう動くべきか。
待つ、と言うのも悪くは無い選択肢である。
あの魔物がゲームに乗っている可能性は低くは無いだろう。
自ら危険を冒さずとも勝手に殺し合ってくれるのであればそれにこした事は無い。
よしんば双方死なずとも無傷では済まない。
手負い相手ならば容易に数を減らす事が出来るであろう。
逆に動くのであれば早く行動に移るべきである。
魔物が襲来した事により、連中は数少ない戦力を更に分ける事になる。
ここで酒場あたりを砲撃してやれば、まず宿屋に注意を向ける余裕は無くなるだろう。
そこを叩く。
リスクこそ高いがこちらも策としては悪くない。
マルチェロは思案を続ける。
いずれにせよ、連中がどのように動くか次第である。
自分にとって分が良くない賭けであることに変わりは無い。
仮に待つとすれば、少なくとも自分の身の安全は保証される。
だが、魔物がゲームに乗っていない可能性や、それどころか連中と結束する可能性もある。
大局的に見ればリスクは大きい。
ここはやはり多少危険でも減らせる時に減らしておくべきであろう。
それに――
マルチェロはゆっくり立ち上がり刃へと声をかける。
「――それに貴様も、早く血を吸いたいだろう」
呪われし刃は、尚変わらず無機的な鈍い輝きを放っていた。
【E-4/アリアハン王城内/黎明】
【マルチエロ@DQ8】
[状態]:左目欠損(傷は治療) 左腕軽傷 HPほぼ全快 MP1/3
[装備]:折れた皆殺しの剣(呪い克服)
[道具]:84mm無反動砲カール・グスタフ
グスタフの弾(対戦車榴弾×1 発煙弾×2 照明弾×1)
[思考]:宿屋を襲撃する ゲームに乗る(ただし積極的に殺しに行かない)
以上です
問題等あればお願いします
投下乙
自傷してでも冷静さを取り戻すマルちゃんに静かな狂気を見た。
なんか呪いと意思疎通してていいペアになってきたね。
人間の友達が居ないのか…アラシヤマを思い出すw
乙なんだがマルチェロの名前がマルチエロになってて吹いたw
マルチなエロなんですね
失礼しました
状態欄の名前の部分を
マルチエロ→マルチエロ
に修正します
orz
orz
マルチエロ→マルチェロで
今後このスレで彼はマルチエロのあだ名で呼ばれ続けていくんだろうなぁ
そのうちパロロワWikiのあだ名欄にも載ってさ
アレフ、キーファ、アトラス、アレン(竜王)、トルネコ予約します。
多分これで全員…のはず。
予約キタ━(゚∀゚)━(∀゚ )━(゚ )━( )━( )━( ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━ !!
予約キタ━(゚∀゚)━(∀゚ )━(゚ )━( )━( )━( ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━ !!
予約キタ━(゚∀゚)━(∀゚ )━(゚ )━( )━( )━( ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━ !!
予約キタ━(゚∀゚)━(∀゚ )━(゚ )━( )━( )━( ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━ !!
おまいらもちつけw
よ
や
く
キテタ━(゚∀゚)━(∀゚ )━(゚ )━( )━( )━( ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━ !!
やたらと回転するのは、ひょっとして保守代わりなのか・・・?
おまいら!あんまり回転しすぎるとバターになりますよ!
バターキタ━(゚∀゚)━(∀゚ )━(゚ )━( )━( )━( ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━ !!
フラフラなふりしてあなたの胸に飛び込みた(ry
では皆様がバターにならないうちに。投下します
作戦『支援任せろ!』
紫煙
俗に、朝は希望の象徴であるという。
明けない夜などないように、どれほど長い闇の時代にも必ずや終わりは訪れる。
――闇は滅され、小さな光はいつか太陽となって大地を照らすだろう――
だが、現実はそう簡単にはいかないらしい。
白みはじめた東の空を見遣って、アレフは拳を握り締めた。
「バズズーーーーーーーーーッ!!!」
薄明の王都に大音声が響き渡る。
当人はただそのバズズとやら――確か夕刻の放送で呼ばれたはずの名だ、
それを知らないということは、あの魔物もキーファやエイトと同じく
放送を聞き逃したくちなのだろう――を探しているだけなのだろうが、
人間の街は彼のような巨体が自由に歩き回ることを想定して作られてはいない。
もともと半壊状態だった城の一角は、先程アトラスが肩をぶつけた衝撃でものの見事に崩れ去ってしまったし、
均一に敷き詰められた石畳は、一歩足を踏み出すごとに無残にもひび割れ、
無造作に手を振るうたび、通り沿いの家屋が紙のように引き千切られていく。
裂かれた壁の隙間から覗く洗い立てのシーツや、住民の手製らしい素朴な柄の壁掛けからは、
ついさっきまでそこで暮らしていた人のぬくもりさえ感じられるようで、
この大陸には自分たちハーゴンに招かれた者しかいないらしいと分かってはいても、
誰か逃げ遅れた人が巻き込まれてはいないかと思うと、それだけでアレフは背中が粟立つのを感じた。
「全っ然、追いつけ、や、しねえ」
「ああ。実際そうなんだろうが……化け物か、奴は」
毒付くキーファの言葉には荒い呼気が混じってひどく不明瞭で、
答えるアレフにもそう余裕はない。
アトラスの足跡を見つけてからこの方、ずっと走り続けた疲労は二人の身体に重くのし掛かっている。
無論、それはアトラス自身も同じことのはずだが、二階建ての民家よりもなお背の高いアトラスと、
いくら鍛えたとはいえ結局のところ人間でしかないアレフたちには、如何ともし難い体格差がある。
はやてのリングと星降る腕輪の加護で速度こそ上がってはいるが、
アトラスが一歩で進む距離を十歩もかけて走らなければいけないことに変わりはない。
そうして蓄積した疲労は足を鈍らせ、結果、未だにアトラスに追いつけずにいる。
(二手に分かれるべきか)
このままずっと追いかけているだけでは、いつまで経っても進展は望めまい。
幸い、此処ではアトラスも平原でのように最短距離を突き進む事は出来ない。
また、家並みの中にあっても頭一つ大きい彼の巨体は十分目立つ。
適当なところで二手に別れ、片方はそのまま追跡を続け、
もう片方がアトラスの行く先を予測して前方に回る――単純な挟み撃ちだ。
勿論、リスクは多々ある。
もしこの街に彼ら以外の人間がいたなら、この騒ぎに気付いていないはずがない。
その中にマーダーがいたとしたら、単独行動を取ることは死に繋がるかもしれない。
だが、アレフとキーファの捜し人たちもこの王都にいる可能性がある以上、
いつまでも安全策ばかりを取っているわけにもいかない。
今、此処で奴を止める。
アレフが心を決めた矢先、急に先行するアトラスが足を止めた。
「アレフさん!」
「よし、今のうちに――」
距離を詰めよう。言いかけて、アレフはあってはならないものを見た。
アトラスの足下に中年の男が一人、尻餅をついて座り込んでいる。
丁度出くわしてしまったのだろう。彼は慌てて立ち上がり、逃げ出そうとするが、
ふくよかを通り越してはっきりと丸い体型は、お世辞にも敏捷そうとは言えない。
見た目通り動きの遅い男の背を目掛けて、容赦なくアトラスの足が踏み下ろされる――
「のわっち!」
――が、響いたのは断末魔ではなく間の抜けた悲鳴だった。
男がつんのめって転んだことにより、狙いの外れたアトラスの足は深々と石畳を貫くだけに終わった。
まさか避けられるとは思っていなかったのだろう、アトラスは一つしかない目を大きく見開いて、己が足と転がった男を見比べては不思議そうに首を傾げている。
半ば男の死を確信していたアレフとキーファもまた呆気に取られて立ち尽くし、
そんな場合ではないと気付いて慌てて走り出す。
気を取り直したアトラスが再び足を上げたとき、アレフはその呪文を唱え終えていた。
「べギラマ!」
掌から躍り出た炎の帯が、真っ直ぐにアトラスの顔目掛けて襲い掛かる。
アレフの魔力では大した威力は望めないが、目的は相手を傷付けることではない。
顔を焼かれることを嫌ったアトラスが、空の腕を振るって炎を払いのける間に、
アレフは両者の間に身を滑り込ませていた。
――間に合った。
「キーファ、その人を」
「分かった!」
「あ、あなた方は!?いえ、ともかく助けていただいて――」
「いいから、今は逃げてくれ!」
遠目に見てもそうだったが、こうして間近に見るアトラスはまた一段と巨大だった。
一人で戦うのには慣れているが、流石にこのでかぶつ相手に他人を庇って戦い続ける余裕はない。
支援
紫煙
「早く、今のうちに!」
アトラスの振り上げたハンマーがアレフに迫る。
こんなものを真っ向から受け止めるつもりはさらさらないが、
後ろに二人を庇っている以上、道を開けてやるわけにもいかない。
ぎりぎりまで引き付けてから剣で受け、刀身を傾け威力を逸らす。
それでも殺しきれない衝撃が刃を通して腕に伝わり、苦痛に奥歯を噛み締める。
だが、凌いだ。我知らず小さく安堵の息をつき、
「……な、」
腕にかかる重みが不意に消滅し、たたらを踏む。
そして次の瞬間、アレフは己が目を疑った。
あれだけの重い一撃を繰り出した直後とは思えぬ身軽さで、アトラスが動いている。
(馬鹿な、速過ぎる)
焦るアレフの頬をふわりと風が掠めて、それでようやくそのからくりに気付いた。
アトラスを取り巻くようにして風が流れている。
アレフとキーファがそうであるように、おそらくアトラスも風の加護を。
気付いたのは、だが遅過ぎた。
アレフの脇をすり抜けて、先程為し得なかったことを果たさんとばかりにアトラスがハンマーを振り上げる。
キーファはようやく男を助け起こしたばかりで、到底対応出来そうもない。
今からでは呪文は間に合わない。
追ったところで先程のように間に割り込むことも出来そうにない。
(いや、まだだ)
追い縋って、アトラスの腕を斬り飛ばす。
二人を救うにはそれ以外に術がない。
今、アレフの手にあるのは己が半身とも言えるロトの剣ではなく、鋼鉄の剣。
悪くはないが、かの剣とは比べようもないくらい切れ味に劣るこの剣で出来るものかは分からないが。
(――諦めるものか!)
しっかりと柄を握り締め、ようやく硬直の解けた足で地を蹴り――
「――いい。そこを動くな」
指示に従おうと意識したわけではないが、
静かな、だがやけによく通る声にアレフは思わず足を止めた。
その眼前で轟音と共に光が閃く。
「がぁぁぁぁぁぁぁぁあっ!!!」
白い世界にアトラスの苦悶の声だけが響き渡り、
やがて光が収まって目を開けたアレフの目に映ったのは五体満足な二人と、
がくりと片膝をついた巨人の姿だった。
その皮膚の表面でばちりと火花が爆ぜるのが目に入った。
――雷。
「無事だったか、トルネコ」
中年の男――トルネコは顔に喜色を滲ませて、キーファは目を丸くして声の方を振り返る。
ともすれば険しくなる表情を必死に抑えて、アレフはゆっくりとそちらを見遣る。
殊更荒げたわけでもないのに無視することを許さない、その力ある声には嫌というほど覚えがあった。
果たして、視線の先に立っていたのは以前相対したときと寸分違わぬ姿の、剣をかざした黒衣の男。
大柄な老人の姿に擬態してはいるが、その本質は間違うことなき闇。
アレフガルドを恐怖に陥れた魔王にして、堕ちたる竜の末裔。
紫煙
支援…アレン様キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
「――何故、貴様が此処にいる。竜王」
「王ではない」
射殺すような視線を受けて答えた声は、何故か苦渋と自嘲に満ちていた。
その目にはかつての覇気は窺えず、アレフは違和感に眉を顰めた。
「もはや王とは名乗るまいよ。今のワシは、ただの――」
「アレンさん!」
その空気に気付いているのかいないのか、トルネコが声を上げ、
アレンと呼ばった竜王の方へ文字通り転がるように駆け寄っていく。
その親しげな様子に、アレフはますます困惑を深くする。
竜王は必ず殺す側に回るだろう、それを倒すことこそ己が使命と思ってきたが、
このトルネコという男は竜王がゲームを戦い抜くためのパートナーに選んだにしては、あまりに頼りなく思えた。
アレフと竜王の助けがなければ、既に今だけでも二回、トルネコは殺されている。
これが演技だとしたら大したものだが。
アレフの思考をよそに、二人は会話を続ける。
「だが、何故宿を出てきたのだ?トロデはどうした」
「トロデさんはまだ宿屋に隠れてますよ。
あの後、ピサロさん……いえ、私の元の世界の仲間から連絡がありまして、
アリスさんのお知り合いらしい女性が『あの子を助けてやって』と――
アレンさんこそ、アリスさんとマリアさんは?ご一緒だったのでは」
「先程別れた。あれの足止めが必要だろうでな。
クリフトとリアは居場所はまだ掴んでいないが――」
「“リア”だって!?」
捜し求めていた命の恩人の妹の名に、キーファがはっと顔を上げた。
間に立ち塞がるトルネコを押しのけて、肩を掴みがくがくと揺する。
紫煙
「それは、ランドの妹のリアのことか!?
その子は何処にいる?無事なのか?なあ、なぁ――」
「お、落ち着いて下さいよ!ええと、キーファさんでしたね?
リアちゃんのお兄さんを知っているんですか?」
「知ってるも何も」
くしゃりとキーファの顔が歪む。
「俺はランドに生かされて……約束したんだ」
何を、とは聞かずとも明らかなことだった。
肩を落とし、だが強い決意を宿したその目にアレンは目を細めた。
リアの兄。マリアや、アレンが名を継いだ青年の仲間である彼もまた想いを託し、人を庇って死んだという。
その関係に、知らず己とアレンの姿を重ね、瞠目する。
『人と、力を――』
彼の最期の言葉は、今も耳に焼き付いている。
彼の命を賭した訴えに己が心動かされたように、
キーファもまたランドとの約束を必ずや果たそうと心に決めているのだろう。
不意にこの人間の青年に親しみが湧いた。
「リアは、今はクリフトという男に囚われている。
アリスとマリアという娘たちが助けに向かったが、二人とも魔力が尽きかけている故
苦戦を強いられているかもしれぬな」
肩を掴むキーファの手が強張る。
その手を引き剥がしてアレンは言葉を続けた。
「その先を行ったところで別れたが、追いかけるなら早い方がよかろう。――行け」
「え、でもあなたは?」
「あれの相手が残っている」
アレンの示す先、伏したアトラスの手がぴくと動いて、傍らに転がったハンマーの柄へと伸びる。
先程のギガデインで仕留めたものと思っていたが、気を失っていただけらしい。
おそらく直前で身を捻って被害を最小限で留めたのだろう。
きちんと確かめて止めを刺しておくべきだったかと思うが、今更遅い。
アトラスは寝起きの子供のように大きな一つ目をぱちぱちと瞬かせて、悲しげに目を伏せた。
「……バズズ、アリアハン行く言ってたのに、いない。
おまえたちが、バズズころした……?」
「なるほど、やはりおぬしはワシの相手らしい。
バズズは自爆したが、そこまで奴を追い詰めたのはこのワシよ」
挑発するように言い、アレンが前に進み出る。
その影がざわめき、質量を増していき――次の瞬間、そこに立っていたのは
アトラスよりは小柄だが、それでも人間よりは遥かに巨大な竜の姿だった。
「ソレヲ知ッテドウスル?アトラストヤラ」
「バズズのかたき……!」
一つ目に怒りが灯る。
「バズズのかたき!ハーゴンさまのため、シドーさまのため、おまえたちころす!」
「――だそうだ」
そのやり取りを聞き終えて、アレフが小さく肩を竦めた。
そしてなんら気負うことのない足取りで竜の隣に歩み出て、剣を正眼に構える。
「俺は残る。今のうちに行くんだ」
「アレフさん、でも、俺――」
言いよどみ、アトラスとアレンが指した方との間で視線を彷徨わせる。
迷うのも無理はない。
“妹を守る”のがランドという死者との約束なら、
“アトラスを止める”のもまたアリーナという死者と交わした約束なのだ。
ランドとアリーナ。自分を庇って死んだ二人のどちらを優先すべきか、判断しかねている様子だった。
支援!
だから、アレフはその背を押してやる。
「心配しなくとも、君とエイトと、そのアリーナさんという女性の分も、俺が戦うよ」
アリーナの名にトルネコがぴくりと分厚い肩を震わせたが、
それは視界の外でのことで、アレフは気付かなかった。
「――君の手で、リアちゃんを助け出してやれ」
剣は、人の心を映す。
怒りや憎しみにかられた剣は、時にその限界を越えた力を生み出すこともあるが、
攻めに偏った剣は必ず守りに歪みを生む。
まだキーファが剣を振るうところを見たわけではないが、
彼の良くも悪くも真っ直ぐな性格は、そのまま剣にも映るのではないかと思われた。
そうしてろくな防具もない今、アリーナの仇だというアトラス相手に怒りにかられた剣を振るえば、
それは彼の命を危険に晒すことになる。
そして、命を賭してキーファの命を救った、二人の想いを軽んずることにも。
駄目押しの一言に、やがてキーファはゆっくりと頷いた。
頷き返し、アレフはザックから取り出したそれを彼の方へと放り投げた。
「受け取れ、キーファ!」
見事な放物線を描いて宙を舞ったそれは、狙い違わずキーファの掌に収まった。
それが何かを認めて、キーファは目を見開いた。
中央に青い石が嵌め込まれた、シンプルな細工の指輪――祈りの指輪。
「貰えないよ、こんな貴重なもの」
「俺が持っているより、その魔力が尽きかけているという娘さんたちに渡した方が役立つだろう?」
その少女たちがどれくらいの使い手かは分からないが、
此処まで生き残ってきた人物なのだし、一般に男性より女性の方が高位の術者が多い。
アレフの魔力にはまだ余裕がある。これが最善策のはずだった。
しえん
と、そこでトルネコが思い出した、とばかりに顔を上げた。
「リアちゃんを助け出した後で構いませんが、一度宿屋の方を見てきていただけませんか?
トロデさんという、本当は人間なのですが魔物の姿をした方がいるはずです」
「分かった、魔物のトロデさんだな?」
祈りの指輪をザックへとしまい込み、復唱してキーファが頷く。
もう少し落ち着いて考えれば、それがエイトの身の上話で登場した人物の名であることに気付いたはずだが、
ようやく見つけた捜し人と、迫り来るアトラスのことで一杯の頭は、そこまで考えが回らなかった。
「君に女神ルビスの加護があらんことを」
「アレフさんたちも、無事で!」
踵を返して駆け出したキーファの姿は、見る間に遠くなっていく。
そして、対照的に近付いてくる地響き。
「……まさかお前と肩を並べて戦うことになるとはな」
「ソレハワシモ同ジコト。戦イ二ナルモノトバカリ思ッテイタガ」
憮然として呟くアレフに、竜の口からも苦笑めいたものが零れる。
なんともぎこちないやり取りに、トルネコは首を傾げた。
「はて、もしやアレフさんは元の世界でのアレンさんのお知り合いですかな?
さっきも何か話しておられたようですが」
「知り合いと言えば知り合いには違いないな。
奴は俺の故国の姫を攫った魔王で、俺が殺した」
なんでもないことのように告げられた、とんでもない事実に思わずトルネコが凍りつく。
もっとも今は違うようだが、と付け加えると、竜は驚いたように目を見張る。
しえん
「――ワシヲ、信ジルトイウノカ?」
「勘違いするな、別にお前を、というわけじゃない。
まさかキーファの捜していたリアという女の子や、彼女を助けに向かった娘さんたち。
宿屋のトロデさんに、そこのトルネコさんも、か。
その全員がお前と組んでゲームに乗っているなんて考えたくもないからな」
おどけるように小さく肩を竦める。
連れであるトルネコのついでだったのかもしれないが、あの雷にキーファが命を救われたことに変わりはない。
それに、“ランドとの約束”のことを告げたキーファを見る彼の目は、明らかに以前のものとは違っていた。
だから、信じてみる気になったのだが――そこまで説明してやる義理はない。
「事情は、後でじっくり聞かせてもらうさ。
トルネコさん、あなたも今のうちに何処かに隠れて」
「いえ、私も戦えます――戦いますよ」
いつまでも逃げてばかりはいられませんから、と胸を張る――というよりは腹を突き出したトルネコが
ザックから取り出したのは鎖付きの鉄球。
見るからに凶悪そうな形をした巨大なそれは、持ち上げるだけでも相当な力を要するだろうものだった。
「何せ私はこの体型ですから、走り回ったりはてんで駄目ですが、
力と体力には結構自信があるんですよ」
確かに、あれを持ち上げられるトルネコの力は大したものだ。
全く戦えないというわけではなさそうだし、どのみちもう隠れる時間はありそうもない。
「――来ルゾ」
「うおぉぉぉぉぉぉぉんっ!!!」
雄叫びを上げ、突進を仕掛けるアトラスを、竜は真正面から受け止めた。
アトラスの腕と竜の腕とががしりとかみ合う。
竜も相当の巨体だが、アトラスはそれよりさらに一回りは大きい。
倒されこそしないものの、アトラスの重さを支えきれずに後足が石畳に沈む。
その竜の膝を、肩を踏み台にして跳び上がり、組み合った腕を伝ってアレフが走る。
狙いは一つ目巨人族共通の弱点――目。
「はあぁぁぁっ!」
肩まで駆け上がったアレフが振るう剣の先を、だがアトラスも予測していた。
薙いだ刃は直前でアトラスが首を捻ったことで額を切り裂くだけに終わり、
硬い頭蓋に阻まれて、きぃんと不吉な調べを奏でて真っ二つに折れた。
思わずアレフは舌打ちを漏らす。
「このおおおぉぉぉぉぉ!」
遅れて地上をトルネコが駆ける。
破壊の鉄球を振りかざし、雄叫びを上げるその姿はなかなかに勇猛だったが、
惜しむらくはでっぷりした腹の肉に阻まれて、足下が見えなかったことだろうか。
「おぉぉ――おおぅ!」
巨体同士の取っ組み合いによって不自然に盛り上がった石畳の割れ目に蹴躓き、
またもトルネコがすっ転ぶ。
拍子に掌から柄がすっぽ抜け、トルネコの腕力と速度に転んだ時の勢いまで加えて宙を飛んだ鉄球は
なんと見事アトラスの膝を打った。
たまらず倒れこむアトラスに、巻き添えを喰らわぬように腕を振り解いた竜は後ろに跳び、
突然揺らいだ足場によろめきながらもアレフも肩から飛び降りて、危うく下敷きにされるところを逃れた。
支援!アレフ&アレンの漢っぷりに惚れそうだ
紫煙
「いやはや、お恥ずかしいところを見せまして」
「いや、見事な改心の一撃だった」
「そうですか?いやね、実は私、
『トルネコさんには、きっと幸運の銀の女神様の加護があるに違いないね』と元の世界でももっぱらの評判でして」
語るトルネコに適当に相槌を打ちながら、アレフは折れた鋼鉄の剣を見つめて眉を顰めた。
おそらく最初にアトラスの一撃を受けた時点でひびが入っていたのだろう。
一撃とはいえ、あの拳を受け止められたというだけでも、無銘の剣には十分な働きだったが、
あれと盾だけで渡り合え、というのは流石に辛い。と、
「使ウガイイ」
声と同時にアレフの目の前に銀光と、次いでどさりと白い物が落ちて、
アレフは上を――それを落とした竜を仰ぎ見た。
「いいのか?」
「構ワヌ。コノ姿ニハ剣ハ不要」
くつくつと喉を鳴らす竜には、なるほど自前の見事な牙と爪がある。
かつての仇敵に剣を譲り受けるというのはどうにも妙な気分だったが、
そんなことを気にしていられる状況でもないだろう。
紫煙
「分かった。借り受ける」
それでも決して“貰う”とは言わないアレフの頑迷さに、またも竜は愉しげに笑う。
構わずアレフは石畳に突き立つ剣の柄に手をかけた。
それは先程トルネコとキーファの命を救った雷を放ったもので、
その見事な造りはロトの剣にも劣らない。
これもまた使い手を選ぶ武器なのだろう、アレフが触れるとまるで不平でも言うように
ちりりと指先に痛みが走ったが、
(お前が元の主の下に帰るまで、すまないが力を貸してくれ)
宥めるようにそっと柄に手を這わせると、すぅと抵抗が消えアレフの手に収まった。
素直な、いい剣だ。
続いて、何か使えるものはないかとザックを開き、
「――なんでお前がこんなものを持っているんだ」
「サテ、ナ」
出て来たのは翼広げたラーミアを模した紋章を刻んだ盾。
アレフの知らないものではあるが、しっくりと手に馴染むこの感触からして
この盾もまた勇者ロトゆかりのものに違いない。
納得し難いところはあるが、ひとまず有難く使わせてもらうことにして盾を持ち替えた。
マジックシールドと、ついでに竜の取り落とした杖とをしまってザックの口を閉め、
自分のものとまとめて肩に引っ掛け、立ち上がる。
静かに立つ竜と、今度こそは取り落とすまいと回収した鉄球の柄をしっかと握り締めたトルネコの見つめる先で、
しきりに目を擦りながら、アトラスもまた立ち上がる。
どうも、先程アレフが付けた額の傷から溢れた血が目に入り、視界が利かない様子だった。
今が、好機。
片手に竜神王の剣を、片手にロトの盾とを携えたアレフを横目で見遣り、
竜はゆるゆると頭を振った。
彼を光の下へ引き摺り戻した青年に、おそらく勇者ロトその人だろう娘。
そしてローラの面影と、ロトの血筋の強い目を持った娘たち。
そして、一度目の生での因縁浅からぬこの男。
「――ドウニモ、ワシハロトト、ロトノ血族ニ縁ガ深イモノトミエル」
「?どういうことだ?」
「“事情は後で聞かせてもらう”ノダロウ?」
「……ああ、そうだったな。
今の言葉の意味も後で聞かせてもらおう。それまでは死ぬなよ、竜王――いや、アレン」
「オヌシニ案ジラレルホド、落チブレテハオラヌヨ。アレフ」
かつて勇者と呼ばれた男の言葉に、王であった竜はにぃと笑ったように見えた。
はらはらと二人のやり取りを見守っていたトルネコが、それでようやく緊張を解いて一つ頷く。
「……イイノカ、トルネコ?」
「アレンさんや、皆さんばかりに面倒事を押し付けるわけにはいきませんからね」
笑うトルネコの顔は、だが少しばかり強張っていた。
今も、クリフトのことは気にかかる。出来れば助けてやりたいとも思う。
だが、今言った言葉も、ひとまず和解はした様子だが
どうも因縁あるらしい彼らを二人きりでは放っておけない、というのも偽りのない気持ちだった。
――それに。
「アリーナさんの仇だそうですから」
彼女が生きてさえいれば、説得はもっと容易だったに違いない。
ある意味クリフトの命をも奪ったと言えるこの巨人を、許せないのはトルネコも同じだ。
鉄球の柄を握る手にも、自然と力がこもる。
言葉を交わす二人の間に立ち、いつでも飛び出せるよう身構えて、
アレフは決して戦いのためだけではない高揚感を感じていた。
以前の旅では一人で戦うばかりだったが、隣に誰かがいるというのも。
(――仲間というのも、悪くない)
微かに笑みを漏らして、柄を握る手に力を込める。
盾が、剣が、応えるようにぴたりとその掌に寄り添う。
アトラスの咆哮を合図に、再び三人は地を蹴った。
漆黒から薄藍へと、移ろい行く明けの空の下。
炎に、血に、アリアハンは朱に染まる。
支援
【E-4/アリアハン城下町大通り/黎明】
【アレフ@DQ1勇者】
[状態]:HP4/5 MP1/2弱 背中に火傷(軽) 疲労
[装備]:竜神王の剣 ロトの盾 はやてのリング
[道具]:鉄の杖 消え去り草 ルーシアのザック(神秘のビキニ)
プラチナソード 折れた皆殺しの剣 ラーの鏡 マジックシールド 魔封じの杖 首輪×2
[思考]:アトラスを倒す ローラ姫を探し、守る このゲームを止める
【トルネコ@DQ4】
[状態]:健康
[装備]:無線インカム 破壊の鉄球
[道具]:ホットストーン 聖なるナイフ さざなみの剣
[思考]:アトラスを倒す
他の参加者に危機を伝える ピサロといずれ合流
【アレン(竜王)@DQ1】
[状態]:HP3/4 MP僅か 竜形態
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考]:アトラスを倒す この儀式を阻止する アレンの遺志を継ぐ
【アトラス@DQ2】
[状態]:HP2/3 細かな火傷 片膝負傷 必死
[装備]:メガトンハンマー 風のアミュレット
[道具]:支給品一式
[思考]:バズズの敵討ち
【E-4/アリアハン城下町井戸方面/黎明】
【キーファ@DQ7】
[状態]:全力疾走中 疲労
[装備]:メタルキングの剣 星降る腕輪
[道具]:ドラゴンの悟り 祈りの指輪
[思考]:ランドの妹(リア)を助け出す アトラスを止める 危機を参加者に伝える
投下完了致しました。支援有難うございます。
不備などありましたら、指摘をよろしくお願いします。
おつかれ。
続きがすぐに読みたくなるようなSSです!GJ!
新作乙です。あまりの熱血展開に一気にSHTになりました!
あぁ…なんかロトシリーズ&今までのロワのロトの勇者達の
軌跡の集大成って感じがしましたね。
死を賭した戦いを通じて芽生えていたのか、竜王とアレフの意気投合が熱かった!
ランドとアリーナの遺志を告ぐキーファの真っ直ぐな思いも熱かった!
それだけに、その先に待つリアの死が切なすぎる(つд`)
トルネコの「のわっち」&転んで改心の一撃もさりげなくワロス!
そして最後の『アリーナさんの仇だそうですから』に漢を感じました!
アレンから竜王へ、竜王からアレフへと伝わった勇者の意志。
勇者から勇者へと伝わっていく最強装備。
そして新たに王子へと受け継がれる遺志と意志。
もうなんと語りつくしていいやら。
投下乙
アトラス戦のあわただしさの中で、地味にフラグが整理されたところがお見事でした。
そしていよいよ誰もが望んだ?最古参主人公&ラスボスの共闘コースに激しく燃えました。
最強ペアーを相手にアトラスがどこまで踏ん張れるか見ものです。
「いやはや、お恥ずかしいところを見せまして」
「いや、見事な会心の一撃だった」
「そうですか?いやね、実は私、
『トルネコさんには、きっと幸運の銀の女神様の加護があるに違いないね』と元の世界でももっぱらの評判でして」
語るトルネコに適当に相槌を打ちながら、アレフは折れた鋼鉄の剣を見つめて眉を顰めた。
おそらく最初にアトラスの一撃を受けた時点でひびが入っていたのだろう。
一撃とはいえ、あの拳を受け止められたというだけでも、無銘の剣には十分な働きだったが、
あれと盾だけで渡り合え、というのは流石に辛い。と、
「使ウガイイ」
声と同時にアレフの目の前に銀光と、次いでどさりと白い物が落ちて、
アレフは上を――それを落とした竜を仰ぎ見た。
「いいのか?」
「構ワヌ。コノ姿ニハ剣ハ不要」
くつくつと喉を鳴らす竜には、なるほど自前の見事な牙と爪がある。
かつての仇敵に剣を譲り受けるというのはどうにも妙な気分だったが、
そんなことを気にしていられる状況でもないだろう。
誤字発見したので修正します。 改心の一撃→会心の一撃 です。
申し訳ございませんでした。
竜王と勇者のタッグ、これからどんな展開を魅せるのか楽しみです♪
「アリーナさんの仇だそうですから」
これは名セリフだ。なんかすごくグッときた。
やべぇ燃えた。書き手さん超GJ!!
この展開で燃えない奴はいない!!!
よっしゃー!戦士でもないトルネコが頑張ってくれて嬉しい!
あああぁぁぁああぁトルネコたんgjjjjjjJ
名作キタコレ
トルネコの人気に嫉妬
ほしゅ
トルネコの名セリフに全アレフガルトが泣いた
3のパッケージ色もあってか、アリアハンには赤が似合うと思う。そんなところも良かったです(タイトルとかラストの文とか)。
そして竜王にマジで惚れる…!!
アリアハンは灰色になったり朱に染まったり大変ですね
おいおいおおグルドのやつやられちまいやがったぜ!
保守