ユリアン
ユリアン
ユリアン
(´_ゝ`)
女戦士と妄想二人旅が俺のジャスティス
女戦士に前を歩いてもらい、勇者は後方で丸出しで揺れ動くケツと太腿鑑賞
当方、女僧侶とずっと2人旅をしてきたんだが、
ザキを覚えてからの彼女が少し怖い
1のパーティーの女僧侶でございます。
このたびは1がこのような糞スレを立ててしまい本当に申し訳ございませんでした。
本当は1には天性の素質があったはずなのです。
私のような凡人と異なり一定のレベルに達すると
「悟りの書」なしに賢者になることができるというすばらしい素質が。
「そのレベル」に達するまで1をフォローしていくこと。それが私の務めと考え
1の機嫌を損ねないように献身の限りを尽くしてまいりました。
1に身体を触られてもトイレを覗かれても睡眠薬入りのお酒を飲まされても笑顔で耐えてきました。
ところがご覧の通り賢者になれるレベルに達しても1はいまだに遊び人を続けているのです。
耐え切れなくなった私がどうして早く転職しないのか詰問したところこのような答えが返ってきました。
「働いたら負けかなと思ってる。」私は開いた口がふさがりませんでした。
私どもは1を見誤っておりました。彼は遊び人を騙った真性NEETだったのです。
今や彼は宿屋から一歩も出ずに2ちゃんねるでレベル上げをする毎日。
そしてついにこのような糞スレを立ててしまったという次第です。お詫びのしようがありません。
それでも私は一緒に冒険した仲間として1の可能性をいまだに信じています。
いざという時にはメガンテで1と共にすべての責任を取るつもりでいます。本気です。
どうかこの私に免じて哀れな1をお許し下さい。
>>7 脱いだら許してやるぜ、げへへへへ・・・
全身タイツは脱がずに前掛けだけ外すんだぜ?
もっと萌えたまえ
女勇者一人旅とか、エロ妄想が膨らむよな
カンダタに敗北、やまたのおろちに敗北、ボストロールに(ry
ボストロールにレイープ?
>>12 ご想像にお任せしますよ(*´Д`)
きゃつのでっかい棍棒が、女勇者の小柄ボディに埋まるかな( ´д`;)
男勇者と女僧侶のパーティ、ついにボストロールをやっつけた。
レベルをあげたら意外と普通に倒せた。
後やばそうなのはバラモスか……。
乙。でもフバーハとマホトーンあるし、
一人旅に比べりゃ大丈夫そうな気もするんだが。
そうだな。やまたのおろち戦ではフバーハが実に役に立った。
バラモス戦では、マホトーンかけてフバーハかけて、
あとはルカニを使えば何とかなりそうな気もする。
おお、ようやくスレが盛り上がりそうなレスが!
>>16 ついでにマヌーサも効くよ
どれも一人旅で喉から手が出るほどほしかった呪文だ…
女僧との2人旅、バラモスゾンビが一番キツいって話だ
僧侶スレでも何度か話題にのぼる冒険だが、
スレで達成した住人はまだいなかったような…
>>19 打撃攻撃しかしてこないから
スクルトのない勇者と僧侶だけだったら辛いな
身かわしの服が要る?
勇者に刃の鎧とかいいんじゃね?
SFCならだが。
みんな自分がやってる縛りプレイを報告してる
妄想してるのは
>>1一人だけ
女僧侶との2人旅、ついにラーミアをゲットした。
現在勇者がレベル36、パートナーがレベル35
とりあえず、一度バラモスをやっつけにいってみる。
うごくせきぞう×3に勝てない。。。
しばらく粘ったが僧侶が殺されたのでルーラで敗走
これきついわ
うごくせきぞうがこんなに強かったなんて
うごくせきぞうにザキが効くことを発見。
いける、これならいける。
何匹かはぐれメタルやっつけたらレベルも上がってきたしいい感じだ。
勇者のレベルが41になったけどギガデイン覚えなかったから、
はらいせにバラモスにケンカ売ってきた。
マホトーン、マヌーサ、フバーハ、ルカニ、ピオリムまでかけて、
ラリホーが効いた瞬間から攻撃開始。
時間はかかったけど危なげなく無事撃破できた。
みんなありがとう。これで世界に平和が(ry
動く石像、自動回復50だか25だかを持ってるぞ。
間空けずに攻撃しなきゃきついはず。
おめ
30 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/12(月) 08:49:38 ID:0f0x2FZrO
あつあつあつ
メダパニで混乱させられた勇者が味方にギガデインを唱えやがった。
ドラクエ4コマ漫画劇場とかでありそうな話だw
>>27 おめ!
自分はボストロールで詰まったヘタレですが(そのままデータ消失で断念)、
人が達成したって報告だけでなんかもう、嬉しいです!
ゾーマまではやらないのですか?
>>31 メダパニで混乱させられた僧侶が味方にザラ(ry
女僧侶と2人でゾーマをやっつけてきた。
バラモスゾンビもあっけなく倒せた。
もっとあっけなかったのはゾーマだけど。
2人でベホマ連発して全く危なげなく撃破。
今度は魔法使いと2人旅か、武道家と2人旅だな。
どっちがより難しいだろうか。
一人旅は寂しいからな
単身魔物に立ち向かう勇者様には、一人くらいきれーな女の子をつけてあげたいじゃないですか
勇者と女遊び人
そこで男臭い武闘家ですよ。
名前は「もりそば」で
うおのめという名の賢者はどうしますか。
賢者入れると途端に難易度が…
>>31 酒場にいた僧侶に名前聞いても教えてくれず
いいから教えろよ!と迫ったら
「ザラキ(名前)です」って言われて勇者一行が全滅してたの思い出した
DQ3またはじめた
僧侶と勇者で
【画像】
http://hp.jpdo.com/cgi35/251/img/11.png クエ「あ、あの、今日ニノがお城に行く日でしたよね?え、起きてない?
ねぇ、ニノ!今日はお城に行く日でしょ!起きて!」
ニノ「ん、もう少し・・・・・っ!!!!!!
って!!まずい!そうだった!!!」
アクエ「まったく、昔からいっつもそうだったよね、私も行くからさ、外で待ってるね」
こんなことを妄想してます
回復してないだけなんじゃね
44 :
40:2006/06/14(水) 23:35:06 ID:FvyuUg9f0
会話続き
ニノ「ふー危なかった、また王様に怒鳴られるとこだったよ」
アクエ「最初からこんなんじゃ先が思いやられるよ・・・」
ニノ「さて、まずはレーベの村か・・・行くぞ!」
アクエ「ちょっとちょっと何も用意なしで行く気?薬草くらい買っていかないと
ってもういない・・・」
45 :
40:2006/06/14(水) 23:44:26 ID:FvyuUg9f0
ニノ「二人で冒険か、なんか昔のこと思い出すなぁ、子供のころもよく二人で
町抜け出して遊んだよな」
アクエ「そうだね〜、懐かしいな」
ニノ「昔約束したよな、大きくなったら一緒に魔王を倒すって」
アクエ「うん?」
ニノ「いやさ、本当にそうなっちゃったんだなって思って、俺が一人いくっていったら
アクエ泣いちゃうもんな〜」
アクエ「なななな、泣かないもん!、それにニノが一緒にいこうな!っていったんじゃない!」
ほ、ほら!早くいかないと日が暮れちゃうよ」
ニノ「やっぱり城から見える小島にある塔にいかないといけないらしいな」
アクエ「あの塔かぁ、ずっと前から気にはなってたんだよね」
ニノ「よし、南の洞窟からつながってるらしいから行ってみるか」
アクエ「うん」
【画像】
ttp://hp.jpdo.com/cgi35/251/img/12.png 二人だけだと装備に金があまりかからないからいいね
レーベの村で防具だけは最高装備買った
くさりがま高い
>>40 お、プレイ記来てたか。幼馴染設定とはまた甘酸っぺぇw
とりあえず2人の性格と、あと名前の由来とかあったら教えてくれ。
会話から察すると「おっちょこちょい」と「なきむし」?
47 :
40:2006/06/15(木) 00:38:41 ID:JufoU7kO0
アクエ「洞窟って薄暗くて嫌いだなー、魔物もいそうだし・・・
待ってよー、はやいよー」
ニノ「そんなに近づかなくたって大丈夫だろ?歩きにくいって」
アクエ「え、いや、あのさ魔物とか出てきたら危ないよ、
ほ、ほら二人とも近いほうがなんていうか安全だよ」
ニノ「ははーん、怖いのかぁしかたないなー」
アクエ「ち、違うよ!こんな洞窟くらい平気だもん!
あ・・・ほ、ほらここってあの塔じゃない?やっぱりつながってたんだ。
ほら、早くいこう!」
【画像】
ttp://hp.jpdo.com/cgi35/251/joyful.cgi 防具が強いのでここの洞窟〜塔までなら楽勝でした
モンスター処理に時間かかる
>>46 まさかゲーム中では能力重視の性格だなんて口が裂けてもいえません
アクエ・・設定だとなきむし+がんばりや+ひっこみじあんを3で割ったような感じ
ニノ・・・表しづらいかもしれぬ
由来はニノ・・とくになし
アクエ・・・・飲料水のアクエリアスから
48 :
40:2006/06/15(木) 00:54:24 ID:JufoU7kO0
アクエ「これが盗賊の鍵かぁ・・・あんまり名前が良くないなぁ」
ニノ「よし、さっそくレーベの鍵がかかった家にいこう」
アクエ「勝手に入っていいのかな・・・・」
ニノ「中におじいさんが、え、魔法の玉?」
アクエ「それ何につかうのかな?」
ニノ「うーん、とりあえず貰っちゃったけど・・・まぁおじいさんも後に役立つ
っていってたし、この島で行ってないのはあと東だけだし
一度もいったことないし何かあるかもしれないし行こう」
アクエ「うん」
酉つけたらどうだ?
50 :
46:2006/06/15(木) 01:16:59 ID:57mfN0Xb0
>>40 >ゲーム中では能力重視の性格
たいした脳内補完能力だなw
あと俺もトリ使用を薦める。
みんな恥ずかしがって過疎ってるなか先陣切った
>>40こそ まことの ゆうしゃ じゃ!
本スレ
>>303、俺も星系。アリエス、トーラス、ジェミニ…とかV環境あったらやってみたい(今は無い)
水瓶は…入りきらないからアクエかなあ、40はどんな謂れでアクエなのだろう。
本スレ271です
3人の職業どうしようかな・・・
>>52 僧侶、魔法使い、商人のか弱い女性三人連れプレイでどうだ!
遊び人と僧侶を入れ替えればさらに難易度上昇。
もち賢者、盗賊などへの転職禁止で。
>か弱い女性三人連れ
の一文を見事に無視したうほっPTじゃないか
まぁ本人がそれで愉しいのならよし。
さぁ、男汁溢れる戦いの幕開けにレッツプレイング!
暇つぶしにDQ3をやることにした。
まず勇者。名前はえにくす。性格診断は全部はい。いい加減とか言うな。
出来た勇者の性格は「ごうけつ」いいじゃん!
えにくすの16歳の誕生日、俺は16の頃は何にもしてなかったな。NEETになった今みたいに。
こいつ16で世界を救おうとは感心だなぁとか思いながら王様に会いに行く。
相変わらずケチだ。貧乏なんだろうし俺様も優しいからあんまり贅沢は言わないけど、
せめて200円と銅の剣2本と旅人の服4着は欲しいよなぁ。
布の服じゃ守備弱すぎでスライムにも殺される。
さっそくルイーダの酒場に行く。決定したのは以下の3名
商=俺様の本名(ずのうめいせき)
僧=ぎんさま(セクシーギャル)
魔=しんく(おじょうさま)
商人に俺様の名前をつけたのは俺様の名を冠する街を作るからなのだ!
性格は、当然頭脳明晰だ。異論はないな!
戦士系でよさそうなのがいなかったので俺様も勇者えにくすに
同行してやることにした。もちろん俺様の人形も一緒に。頼りになるぜ。
これで4人そろった、冒険の旅へレッツラゴー!
スライム、大硝子をブチのめしながらレベル上げ…
と思ったらさっそく俺殺されたよ!しかもスライムに!ふざけんな!
すぐに協会に行って組成。こんな早くから協会のお世話になるとは。
これも王様が旅人の服くれないからだ。布の服じゃショボイって、さっきも言ったか。
とにかく!俺は王様に殺されたようなもんだから。
これからデッカイ街を作ってその次に世界を救おうって勇気のある若者は
もっと大切にすべきじゃないのか。え。
やっぱボロ装備じゃしんどいわ。スライムの攻撃が身にしみるぜ。
いてぇよぉ。あっ隣のえにくす死にかけてら、やべえ、うわっスライム襲ってきた
えにくすは志半ばで天に召されていった…。協会へGO。
神父「まぁた来たのかよ。今日2度目だぜ。勇者様がなさけねぇなぁ」
俺様「うっせぇなー、文句なら王様に言ってくれや」
レベルを見たら5に上がってた。ちょうどいいし、しばらく休憩。また来ます。
4人居てそんなに死ぬか?
あれからレベル上げして、だいぶ強くなった。今のレベルは8。
えにくすの攻撃つえーし、真紅がヒャドとギラを覚えてくれたおかげで大抵の敵は一掃できる。
ただ守備力が弱いな。まあいいか。死を覚悟で特攻だ!!
塔に行って「鍵を渡す夢を見た」というヤバげなジジイから鍵をもらう。盗賊の鍵って、アンタ元盗賊ですか。
あとはルーベの村でダイナマイトを盗んでくるだけだ。
>>63 盗賊の鍵はアリアハンの牢屋に捕まってる盗賊バコタからジジイが騙し取ったもの。
ダイナマイトを手に入れ、小さなメダルも5枚集めてトゲの鞭をもらった。
魔法使い真紅に装備。真紅様(;´Д`)ハァハァ
ついでに金がたまってたので銀行に預ける。
しっかし、「愛と信頼のゴールド銀行」とはずいぶんとうさんくさいよな。
リアルじゃ絶対預けたくないぞ。
じゃあ、今からいざないの洞窟へカチコミをかけるぜ!
>>64 あっ、ほんとだ。
あのジジイもひどいことするよなぁ
まあ、そのおかげで俺が鍵を手に入れることができたんだけどw
67 :
40:2006/06/16(金) 19:28:15 ID:zPtUneeU0
続きを書くかどうか迷ってたけど
見てくれる人がいるならカキコ
いざないの洞窟進入
ここの割と二人でもいける、二人だと装備が充実するから
ダメージが痛くない
ニノ「壁を壊すのか・・・ここで魔法の玉の出番!えっと、ここに置いてと・・・」
(チッチッチッチッチ・・・・ドガシャーン、ガラガラガラガラ)
アクエ「!!」
ニノ「?」
アクエ「ぅ・・・つ、使うなら何か言ってよぉ!!!びっくりしたぁ・・・・」
ニノ「いや、こんな大きな音だとは思わなかった・・・」
アクエ「もう!、あ、宝箱がある〜、紙・・・地図みたい」
ニノ「世界・・・地図・・?まぁいいや貰っておこう」
いざないの洞窟の壁にダイナマイトを仕掛け、点火。
俺様「ファイヤーーー!!!」
ずごごごごご!!どががががーん!!!
さらば、アリアハン…。
ジジイ「もはや封印はほどかれた!!!」
俺様「行くぜ野郎共!!」
「「「おう!!!」」」
69 :
俺様商人:2006/06/16(金) 19:29:32 ID:+svsG+sP0
>>40 うおっ、同じところですね。
続き楽しみにしてます。
70 :
40:2006/06/16(金) 19:40:30 ID:zPtUneeU0
アクエ「なんか前の洞窟より長いね・・・」
(ガタ)
アクエ「え?・・キャアアァァァァー!
いたた・・落とし穴まであるなんて、え・・・ニノ?
ど、どうしようはぐれちゃった・・・
ニーノー!ねぇー!」
こんなところではぐれちゃうなんて、魔物とかでてきたらどうしよう・・・
(ガサガサガサ)
え・・・い・・芋虫!!!!!!!!!
む、虫・・・キャアァアァァァッァッァァァーーー!!
に、逃げなきゃ・・あ、あんな大きい芋虫、一人で相手になんかできるわけないよ・・・
ニノ早くきてよぉー・・・寒いしお腹減ったよぉ・・グズ・・ゥ・・
ニノ「アクエ、アクエか!?やっと見つけた!」
アクエ「!!・・・良かった・・・ゥ・・グズ・・」
ニノ「な、泣くなって!いきなりアクエが落ちて俺も心配したんだぞ。」
アクエ「グズ・・・泣いて・・ないもん・・・」
ニノ「わかったわかった、ほらはやく立って一緒にいこう」
アクエ「うん・・・あ・・痛っ・・」
ニノ「足がケガしてるじゃないか・・・薬草もすぐには効きそうもないし
ほら、俺の背中のっていいよ」
アクエ「え、でも・・」
ニノ「気にするなって、ほら」
アクエ「うん・・・・ねぇニノ・・」
ニノ「ん?」
アクエ「・・・・ありがと」
【画像】
ttp://hp.jpdo.com/cgi35/251/img/14.png
71 :
40:2006/06/16(金) 19:42:29 ID:zPtUneeU0
>>69 こちらも見させていただいています
お互いクリア(?)までがんばりましょう
72 :
40:2006/06/16(金) 19:46:22 ID:zPtUneeU0
アクエ「もう大丈夫」
ニノ「ん、そうか?わかった」
アクエ「ごめんね、迷惑かけて」
ニノ「い、いいっていいって、それくらいお互い様だ」
アクエ「あ・・・あれって旅の扉だよね、やった出口だー。これって中に飛び込めばいいんだよね?
やっと洞窟からでられるよー」
ニノ「急に元気になったな」
アクエ「べ、別にいいでしょ!・・・ホラ・・一緒に入ろう!あ・・・あのさ。」
ニノ「?」
アクエ「手・・・つないでいい・・・?」
ニノ「え、いいけど」
(ギュ・・)
アクエ「それ!」
73 :
40:2006/06/16(金) 19:55:31 ID:zPtUneeU0
ん・・・ここは、あ、そうか旅の扉使ったんだっけ。森の・・・中?
ニノ「ここは・・・?」
アクエ「やったー、やっと外に出られた!あ、もう夜になっちゃってるね。
とりあえず町か村か休めるところ探そうよ」
ニノ「そうだな、魔物がでるかもしれないしな」
アクエ「あ、あれ!お城が見えるよ!町かな?よかったー」
ノニ「お、本当だ、助かった〜」
【画像】
ttp://hp.jpdo.com/cgi35/251/img/15.png
74 :
俺様商人:2006/06/16(金) 19:59:09 ID:+svsG+sP0
お化けアリクイの集中攻撃で真紅が殺されたが構わずに進む。
俺様「許せ、真紅…」
しばらくやってなかったから洞窟の中は少し迷ったけど、何とか旅の扉へ。
俺様「行けーッ!サソリ蜂!!」
ロマリアに着いたら、まずモンスター闘技場で遊ぶのはお約束だよなっ。
俺様「よっしゃあ!!」
そこそこ儲かったので3人分の装備を整えた。しばらくはロマリア〜カザーブの辺でレベル上げるべ。
75 :
俺様商人:2006/06/16(金) 20:19:19 ID:+svsG+sP0
カザーブに着いたころには夜になっていた。
あれ?あの墓の近くには…ガイコツが動いてる!
俺様「うぎゃーーー!!!」
このガイコツ、偉大な舞踏家で鉄の爪でクマを倒したとか言ってる。
そんなことどうでもいい。怖い。なんかすぐ下であんちゃんが気絶してるし。
武器屋が開いてたから忍び込んでステテコパンツを手に入れた。
さっそく装備。かっこいいだろ。守備力は落ちたけど。
76 :
俺様商人:2006/06/16(金) 20:45:48 ID:+svsG+sP0
アニマルゾンビが あらわれた!
俺様「おー、アニマルゾンビやんけ。懐かしいのー」
えに「これってニフラムが効くだよな」
俺様「ああ、頼んだぜ、えにくす!」
えに「おうよ!ニフラム!」
俺様「死にさらせー!!」
えにくすは ニフラムを となえた!
かーーーっ!!!
アニマルゾンビAは ひかりのなかに きえさった!
アニマルゾンビBは ひかりのなかに きえさった!
アニマルゾンビCは ひかりのなかに きえさった!
アニマルゾンビDは ひかりのなかに きえさった!
アニマルゾンビたちは さっていった。
俺様「やったな、えにくす!」
えに「おうよ!」
78 :
40:2006/06/17(土) 00:29:15 ID:QZlTzEKG0
アクエ「ふ〜ん、ロマリアっていうんだぁ。アリアハンと同じくらいかな?
こんな夜なのににぎわってるところがあるよ、何かな?」
ニノ「いろいろ見たいところはあるかも知れないけど今は休もう、アクエ足をケガしてるんだぞ?
町の詮索は明日な」
アクエ「足なんて平気平気!じゃあ明日一緒に見ようね!」
アクエ「今日は疲れたねー、レーベの村にいって盗賊の鍵貰って洞窟行って・・・
こんなに歩いたの生まれて初めてかも、今まで知らなかったところとかアリアハンにもたくさん
あったんだね。」
ニノ「・・・・Zzz」
アクエ「あ!人が話してるのに寝てる!・・・寝てる・・よね?
洞窟のとき必死になって探してくれて、心配してくれてありがとう・・
私ね、あのときニノのこと見てすっごく安心した、強がってたけど実はすっごく不安で怖かった
地面に座り込んで結局泣いちゃったし、こんなことじゃだめだよね?
足手まといにならないように頑張る・・・頑張るから・・・
ニノ・・・迷惑かけてごめんね、そしてありがとう、おやすみなさい」
79 :
40:2006/06/17(土) 00:32:50 ID:QZlTzEKG0
アクエ「ほんっとニノって寝起き悪いよね、まぁ昨日は相当大変だったし分かる気がするけどね」
ニノ「はは、あ、あれって昨日の夜もにぎわってなかったか?行って見よう」
アクエ「あ、・・まったくもう、待ってよー」
ニノ「闘技場・・・魔物同士が戦ってるなぁ、これってギャンブルってやつ?」
アクエ「なんか魔物といえどちょっぴりかわいそう・・」
ニノ「それにしてもすごい人の数、アリアハンじゃこんなににぎわってる所なんてないよなぁ
一回だけやってみない?」
アクエ「お金賭けるんでしょ?・・・それって悪いことなんじゃ?、それにお金無くなっちゃったら・・」
ニノ「平気平気、一回だけだって」
ニノ「あ、当たった」
アクエ「え?勝ったの・・?」
ニノ「おぉ、人が多いのも納得できたかも、もう一回やらない?」
アクエ「ダ、ダメだよ、ギャンブルなんて!ほら、もう行くよ!」
ニノ「でもこんな簡単にお金が手に入るんだぞ?・・・って、わかったわかったから先いくなって」
80 :
40:2006/06/17(土) 00:34:38 ID:QZlTzEKG0
ニノ「王様が王冠を盗まれるなんてねぇ、案外ベットの下とかに
落ちてるんじゃないの?」
アクエ「シーッ!、それで、王冠取り戻すの?」
ニノ「王様に直々に頼まれちゃったしね、とりあえず北の村になにかあるらしいから行くか」
81 :
40:2006/06/17(土) 00:44:38 ID:QZlTzEKG0
アクエ「あ、あれカザーブの村じゃない?、やっと見つけた〜」
ニノ「お、やっと休める、この山道キツイもんな」
(ブーンブーン、ブブブーン)
アクエ「・・・変な音しない?」
ニノ「・・・・気付かなかった・・・囲まれてる・・」
アクエ「え?」
ニノ「さそり蜂、いや・・キラービーだ」
アクエ「魔、魔物!?」
ニノ「く、さすがに早いな、あっちの大きいほうから倒そう、魔法頼んだ」
アクエ「え!?あ、うん、わかった」
アクエ「ラリホー」
(ポワポワポワーン)
ニノ「!」
(ズババ!)
ニノ「よし、あと一匹・・・・・アクエ!!」
アクエ「え!?」
(ブス!)
アクエ「キャア!・・・・っ」
ニノ「おい!アクエ!!!
くそ!」
(ズババ!)
ニノ「おい!大丈夫か!アクエ!」
アクエ「・・ぅ・・体が・・動かない・・・」
ニノ「傷口が・・・ホイミ!」
アクエ「・・・はぁ・・はぁ・・」
ニノ「傷が深くてホイミじゃ治らない・・・それに毒、じゃないこれは麻痺・・・
くそ!!村にいけばなにか・・・あと少しでつくのに・・アクエー!!」
82 :
40:2006/06/17(土) 00:46:15 ID:QZlTzEKG0
二人仲良く麻痺とは…エロスww
少人数プレイだと麻痺させてくる敵は脅威だな。一人旅だと即全滅か…
84 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/17(土) 11:39:17 ID:NFESWIj+O
あげますね
負けず嫌いだが船を手に入れるまでに101回全滅した男勇者「ドライ」の一人旅
86 :
40:2006/06/17(土) 17:27:21 ID:QZlTzEKG0
アクエ「ぅ・・・ん・・・」
ニノ「!!」
アクエ「ん・・・・こ、ここは・・?」
ニノ「カザーブの村だ、あ、まだ動かないほうがいい」
アクエ「そうか・・あのとき攻撃されて・・・気絶しちゃったの?・・・私」
ニノ「あぁ、でも村の近くでよかったよ、心配したんだぞ・・・」
アクエ「・・・グズ・・・ゥ・・グズゥ・・・
また迷惑かけちゃった・・ヴ・・足手まといにならないように頑張るって決めてたのに・・
ごめんね・・・ごめんね、グズ・・・」
ニノ「な、泣くなって!?それにアクエのせいじゃない、あの山道のなかで
魔物に出くわしたんだ、しょうがないって」
アクエ「でも・・・グズ・・私、迷惑ばっかりかけて、足手まといで・・グズ・・
役立ってないよね・・・ゥ・・グズ」
ニノ「・・・なにいってんだよ、お、お前のおかげで頑張れることだってあるしな・・
と、とにかく今はゆっくり休んだほうがいい」
アクエ「ぇ・・・・・うん・・・」
87 :
40:2006/06/17(土) 17:33:00 ID:QZlTzEKG0
朝・・・・?
そっか、あのまままた寝ちゃったんだ・・・
体・・動く、傷口もふさがってる・・・
また、迷惑かけちゃった、ロマリアで頑張るって言っておいてまた・・・
魔物も強くなってきて・・・私って本当に役立ってるのかな・・?
・・・・・・起きよう・・・
ニノ「あ、もう動いて平気なのか?」
アクエ「・・・うん、もう大丈夫みたい」
ニノ「そうか、よかった」
アクエ「あのさ・・」
ニノ「その前にちょっといいか?」
アクエ「?」
ニノ「アクエのことだから また迷惑かけちゃった とか思ってるんだろ?
俺達一緒に旅してるんだしいちいちそんなこと考えてたら疲れるって
俺さ、これでも勇者じゃん、たった一人守れなくて、俺のほうが情けないって・・」
アクエ「そ、そんなことないよ・・・」
ニノ「それに役立つか役立たないかでアクエと旅してるんじゃないしな・・・」
アクエ「ぇ・・・」
ニノ「ま、まぁそんなに気にしないでさ、もっと気楽にいこう」
アクエ「う・・・・うん・・・・グズ・・」
ニノ「ぁ〜泣くなって〜、な!気を取り直して王様の冠取り戻そう!」
ニノ「うん・・・」
そこで襲え!
89 :
俺様商人:2006/06/18(日) 00:26:12 ID:G3F+W2yQ0
えに「あー、レベル上げも退屈だなぁ」
俺様「元はといえばお前のレベルが上がらねーからじゃねーかよ!俺様が13なのにお前はまだ10なのかよ、ありえねー!」
えに「うるせーな、勇者は大器晩成なんだよ。お前らと違ってな。
だいたい、ギャンブルばっかしてるような奴が商人と呼べるのか?」
俺様「んだとコラッ!」
真紅「ちょっと、静かにしなさいよ!」
俺様「はーい」
90 :
俺様商人:2006/06/18(日) 01:19:36 ID:G3F+W2yQ0
レベルもそれなりに上がったので、俺様はシャンパンなんたらの塔に攻め込んでいた。
そこにはロマリアの王様の金の冠を奪ったカンダタとかいう盗賊がいるらしい。
目的は当然、金の冠を奪うことだ。金の冠が似合うのはロマリア王でもカンダタでもなく俺様ただ一人だ。
町を作りそこの統治者となった暁にはその冠を被るのだ。かっこいいだろ。
なんだかんだでカンダタのところに到着。わりと楽に行けた。
俺様「金の冠をよこさんかーい!!」
「しつこいやつらめ!やっつけてやる!」
俺様「死にさらせやぁー!!」
どがっ!ばきっ!ぼきっ!ぐしゃっ!げちょ!
俺様「とどめじゃー!!!」
カンダタ「まいった!金の冠を返すから許してくれよ!な!な!」
俺様「この期に及んで命乞いか、きさまには男としての誇りはねぇんか!?」
カンダタ「そんなこと言わずにさ、許してくれよ!な!な!な!」
俺様「じゃかましい!最後ぐらい男らしく死ね!」
カンダタ「そんなこと言わずにさ、許してくれよ!な!な!な!」
俺様「いい加減にしろ、殺すぞ!!」
カンダタ「そんなこと言わずにさ、許してくれよ!な!な!な!な!」
えにくす「はい」
俺様「おっ、おい!」
カンダタ「ありがてえ!あんたのことは忘れないよ。じゃあな!」
俺様「えにくす!何許してんだよ!お前それでも勇者か!」
えにくす「金の冠も手に入ったんだし、いいじゃないか。許してやれよ」
俺様「くっそぉ…」
91 :
俺様商人:2006/06/18(日) 01:46:37 ID:G3F+W2yQ0
ぱふぱふで有名なアッサラームに行くことにした。道中の怪物が強い強い。
特にキャットフライ。異常に固い上にマホトーンなんざ使われたら太刀打ちできねーよ。
殺されはしなかったが死にかけた。やっべえ。
でも俺様は行くんだ。ぱふぱふのために。
92 :
俺様商人:2006/06/18(日) 01:57:47 ID:G3F+W2yQ0
ぱふぱふぱふぱふ
俺様「うぷぷぷぷ」
ぱふぱふぱふぱふ
俺様「こ、これは…」
ぱふぱふぱふぱふ
俺様「き、気持ちいい…」
オヤジ「どうだ、ぼうず。わしのぱふぱふはいいだろう」
俺様「うわあああぁぁぁ!!!!!!」
俺様「なんだったんだよぉ、今のは…ガクッ」
93 :
俺様商人:2006/06/18(日) 03:05:10 ID:G3F+W2yQ0
怪物たちの猛攻でボロボロになりながらもなんとかイシスに到着。
あんちゃん「うたはどうです?旅の人」
俺様「ああ」
あんちゃん「ラララ ほしふるうでわをつけたなら すばやさ上がってうれしいな ラララ…」
俺様「ダメだ、こいつラリってる」
えにくす「城のほうに行ってみよう」
94 :
俺様商人:2006/06/18(日) 03:05:56 ID:G3F+W2yQ0
街で装備を整え、城に行ってみる。
俺様「おい、なんか入り口を見つけたぞ」
えにくす「大丈夫かよ。なんか怪しいな」
俺様「薄気味悪い場所だな」
えにくす「おっ、宝箱だ」
俺様「これは干し古腕輪じゃないか!でかした、えにくす!」
ガイコツ「わたしの眠りをさましたのはお前たちか?」
俺様「ぎゃあああああーー!!出たーーー!!!」
俺様は気絶してしまった!
95 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/18(日) 16:04:16 ID:EgXaUN1FO
なんだこれ
96 :
俺様商人:2006/06/18(日) 18:18:26 ID:nA8xJ8oD0
なんだかんだで罵原田まで進んだ。だって他にすることねぇもん。
それにしてもピラミッドは怖かったな。人食い箱に殺されたし。
俺様「さてレベル上げすんべ。死にたい奴は出てこいやー!!」
えにくすに鋼の鞭を持たせてからは異常に強くなりやがって、ほとんどの敵は瞬殺できる。
俺様もイカリのイレズミ彫ってからはなんか乱暴になって、強くなってきた。
俺様はもともと頭脳明晰だし、乱暴者なんてガラじゃないけどな。
調子の乗った俺様と下僕たちはダーマ方面に向かっていった。
さつじんきが あらわれた!
俺様「殺人鬼ぃー?オメーら本当に人殺したことあんのかよ!!あーー!!??」
ばきっ!ぼきっ!ぐしゃ!
俺様「弱い…」
てれれれってってー♪
俺様のレベルが17に上がった!俺様はおおごえを覚えた!
えにくす「前から声デカかったじゃん…」
俺様「うっせーよ!!!」
えにくす「うわっツバが飛んだ」
DQ3で妄想てことでもしかして、と思ったけどやっぱりいるワケないか…。
いっくんの妄想プレイ好きだったなぁ…。
ここの人達も頑張ってくださいな
イックソはビチグソ
99 :
俺様商人:2006/06/19(月) 14:13:10 ID:4XULPgQW0
なんとか船を手に入れた。罵原田の黒胡椒屋がふざけたヤローで最初売ってくれなかったんだけど
仕方なくゲプタとタニヤとかいうクソアベックを救出してやっと黒胡椒を売ってもらった。
カンダタがまた出てきたよ。黒胡椒屋の件でイラついてたしボッコボコにしてやったけど。
今回もしつこくて結局根負けして前と同じように勘弁する羽目になった。クソ。
しっかしポルトガの王様もアホだよな。胡椒ごときで大喜びしてやんの。
まあ船くれたからいいけど。船に乗って、さっそく上のほうに向かう。
ちっぽけな島があって、そこにはしけた城があった。
城下町もなくて寂れてる。いかにも田舎といった感じだ。せっかくだし城に入るぜ。
俺様「おい兵士、そこどけよ。俺様のお通りだぞ。なに通せんぼしてんだよ!さっさと通さんかーい!」
兵士「ここは由緒正しきエジンベアのお城。田舎者は帰れ帰れ!!」
俺様「今なんつったぁ〜〜〜!!?」
兵士「ここは由緒正しきエジンベアのお城。田舎者は帰れ帰れ!!」
俺様「エジンベアだかオジンベアだかしらねーけどこんなとこ、どう見たって田舎じゃねーかよ!しばくぞ!!」
兵士「ここは由緒正しきエジンベアのお城。田舎者は帰れ帰れ!!」
俺様「これでも食らえやー!!」
どごっ!!
兵士「ここは由緒正しきエジンベアのお城。田舎者は帰れ帰れ!!」
俺様「き、効かねぇ〜!なんて頑丈なんだ、この野郎!エジンベアの兵士は化け物か!!」
何度やっても無理だったので仕方なく退散した。
俺様「くっそぉーー!!!」
100 :
俺様商人:2006/06/19(月) 15:54:15 ID:4XULPgQW0
エジンベアから左に行くと、なんか不自然な空き地があった。
そこにはプレハブ小屋と、変な格好したジジイが一人いるだけだった。
ジジイ「わしここに町つくろう思う。町あればきっとみんなよろこぶ」
俺様「待ってました!」
ジジイ「商人いないと町できない」
俺様「俺行きます行きます行かせてください!!」
ジジイ「(俺様の名前)ここ置いていく。お願い、聞いてほしい」
俺様「おい、えにくす!」
えにくす「はい」
ジジイ「それほんと?(俺様の名前)旅あきらめる。骨ここに埋めるかも」
俺様「おうよ!覚悟はできてら!」
ジジイ「おお、それ、ありがたい!わし、(俺様の名前)ふたり町づくりはじめる!すぐ!」
俺様「というわけだ、えにくす。俺様はここに残る。装備は袋に入れておくぜ」
えにくす「頑張れよ」
こうして、俺様の旅は終わった…。今までありがとうございました。
完
101 :
40:2006/06/19(月) 21:12:19 ID:fj/TrcyV0
ニノ「ここが塔・・・頂上まで長そう・・・だな」
アクエ「だね、ここに盗賊がいるんでしょ?気をつけないと」
ニノ「・・・・人がいるぞ」
アクエ「え・・?」
ニノ「ちょっと様子を見よう」
アクエ「あの人たちが盗賊だよね?」
ニノ「そうだな、どうする?このままいく?」
アクエ「え・・・えと、ちょっと隠れてたほうが・・・って・・あっ・・」
ニノ「あんたたちだな?王冠を盗んだカンダタっていう盗賊は。
ん、なんの音?」
(ゴゴゴ)
(カパ)
ニノ アクエ「!!」
(ヒューー、ポト ポト)
アクエ「痛ぁ、また落とし穴・・」
ニノ「あの・・・どいてもらえます?」
アクエ「キャ!あ・・・ご、ごめん」
ニノ「いたたたた、・・しまった、追いかけないと!」
ニノ「よし!追い詰めたぞ!王冠を返してもらおうか、っていっても返してくれないんだろうな
武器かまえてるし・・・やっぱり実力行使か、アクエ、くるぞ!」
アクエ「う、うん」
102 :
40:2006/06/19(月) 21:15:19 ID:fj/TrcyV0
103 :
40:2006/06/19(月) 21:17:17 ID:fj/TrcyV0
ニノ「金の冠か、やっぱり豪華だな、このまま貰っちゃおっか?」
アクエ「ダ、ダメだよ!ちゃんと王様に返さないと、それにそのまま貰っちゃったら盗賊とかわらないよ!」
ニノ「でもこれ売ったら結構な値段に・・・・」
アクエ「・・・・」
ニノ「わ、わかったって、だからそんな怒ったような顔するなって」
アクエ「じゃあほら、ロマリアにもどろうよ、王様が待ちくたびれてるよ」
104 :
40:2006/06/19(月) 21:35:35 ID:fj/TrcyV0
アクエ「ニノと王様なんの話ししてるのかな、私にちょっと待っててって言って・・・
戻ってくるの遅いなぁ、王様のほうから話しかけてるみたいだったけど
あ・・・え・・あれ!?」
ニノ「あ、アクエ」
アクエ「え・・・なんでそんな格好・・・王様みたい」
ニノ「いや、なんか王様にならないか?って言われて成り行きで・・・」
アクエ「ニノが王様・・?ぇ・・じゃ、じゃあこれからどうするの・・・?」
ニノ「ははは、冗談冗談、ちょっと入れ替わってみただけだって」
アクエ「ぇ・・・な、なんだ、お、驚かさないでよぉ!
・・・それにニノなんかに任せちゃったら大変なことになっちゃうもんね」
ニノ「ニノなんかにとはどういう意味?」
アクエ「あはは、ほら!じゃあ早くもとの姿にもどって次の場所いこ!」
アクエ「何か・・・この村おかしい・・・みんな眠ってるみたい・・」
ニノ「・・・なにか怪しいな、いろいろ調べてみよう」
アクエ「あ、あの家に人がいる、だって動いてたもん。何かわかるかも知れないし行ってみようよ」
アクエ「エルフ・・・それでこんなこと、ね、ねぇ、エルフの里とかいうところ
いってみない?、もっと事情がわかるかもしれないし」
ニノ「ん、あんまり旅と関係なさそうだけど、俺がヤダっていってもいくんだろ?
昔からそうだったもんなぁ、ま、とりあえずいってみるか」
アクエ「そ、そんなことないもん、それにこれだって勇者の仕事だよ!ほら!」
ニノ「俺エルフなんて見たことないんだ、どんな姿してるのかな・・・
それにしてもこんな森の中に住んでるのか」
アクエ「私も絵本とかでしかみたことないな〜
あ、ここじゃない?きっとここだよエルフの里って」
ニノ「エルフって女の子しかいないのかな?お、道具屋だ・・・」
アクエ「・・・人間には売ってくれないだって・・わ、私たち嫌われてるのかな・・?」
ニノ「そんなことは・・・エルフの女王様ってのがいるらしいからちょっと話してみよう」
ニノ「やっぱりノアニールの人たちを眠らせたのは女王様らしいな・・・
話しても直してくれる気配ないな」
アクエ「・・・自分の娘が人間と一緒にどこかに・・・ってそれであんなことしたんだ・・
女王様はきっと誤解してるよ!どうにかならないかなぁ」
ニノ「そうはいっても、その二人の行方もしらないし」
アクエ「そう!洞窟!ここから南に洞窟があるよね?
そこにいけば何かわかるかも!」
ニノ「でも、アクエの嫌いな洞窟だぞ?それに危ないって」
アクエ「ぅ・・だ、大丈夫!洞窟くらい平気だよ。それに・・ニ、ニノがいるもん・・」
ニノ「え?」
アクエ「ぇと・・・と、とにかくいこ!ね!」
アクエ「この泉・・・きれい・・」
ニノ「これってもしかしてさっきの人がいった泉かな、だとすると体力や傷が治るらしいけど・・
疲れが取れていく・・・すごいな」
アクエ「ねぇ、ここでちょっと休憩しない?」
ニノ「ここなら魔物もいなさそうだし、そうするか」
アクエ「洞窟の中でこんなきれいなところがあるなんて驚きだな〜
洞窟ってなんか暗くてじめじめしてるけどこの泉の近くは明るいね」
ニノ「この泉ってなんなんだろうな、こんなところに水がわくなんて」
アクエ「あ!そうだ」
ニノ「うん?ビンなんか取り出してどうするんだ?」
アクエ「この泉の水とっておこうかなーと思って、ほら、この先役立つかもしれないし!」
ニノ「よくそんなこと気がついたな・・・」
アクエ「えへへ、あ、水がキラキラ光ってる・・・」
ニノ・アクエ「・・・・・」
アクエ「ね、ねぇ、あのさ・・・」
ニノ「うん?」
アクエ「あ、その・・・な、なんでもない・・・そ、そろそろ行こっか、ほら」
>>40 乙
毎度見てまっせ〜
なんだかこのふたりは頼りない、だがそれがいい!
勇者×僧侶の2人旅というとふじいたかしを思い出す。
あったねえ〜
実際あのパーティでプレイしてたりとかしたのかな
ニノ「宝箱・・・開けてみるか」
アクエ「宝石・・?きれい・・・あれ、紙もはいってるよ、何か書いてある」
お母さま。さきだつ不幸を
おゆるしください。
わたしたちはエルフと人間。
この世でゆるされぬ愛なら・・・
せめて天国で
いっしょになります・・・・・・。
アン
アクエ「・・・アンってエルフの女王様の・・・
ね、ねぇ、天国で一緒になります・・・って・・・そんな」
ニノ「・・・なるほど」
アクエ「これ女王様に報告するの・・・・?
なんか・・・その」
ニノ「報告するしかないだろ・・・ノアニールの村も眠ったままだし
真実を伝えるべきじゃないか?」
アクエ「でも・・・」
アクエ「なんか、女王様悲しそうだったね・・・」
ニノ「そうだな、でもこれで村の人たちが起きるな」
アクエ「ちょっとは人間にも心を開いてくれたのかな・・」
ニノ「めざめの粉をまいて・・・と」
アクエ「あ、みて!人が起き出したよ!やったぁ」
ニノ「はは、まだ寝ぼけてる人もいるみたいだな、とりあえず村を見て回るか」
アクエ「ねぇ・・・さっきの人言ってたよね、ニノのお父さん・・オルテガおじさんの話」
ニノ「そうだな、父さんもこの村にきたのか・・・
そして父さんが村を出た次の日にエルフに眠らされた・・・」
アクエ「すごい偶然・・・だよね
それでこれからどうするの?」
ニノ「そうだな、ロマリアの東のほうにはまだ行ってないからそっちに行くか」
アクエ「アッサラームの町かぁ、わぁ、みんな砂でできてる・・」
ニノ「すごい活気・・とりあえずいろんなとこ行ってみるか」
アクエ「うん、行こ」
ニノ「・・・友達・・?・・値段高い・・」
アクエ「ね、ねぇ、なんか変じゃない?友達友達っていってしかもすごく高い・・・買えないよ」
ニノ「・・・これは・・この町で買わないほうがいいかな?他の店も同じようなものだし」
ニノ「ベリーダンスだってさ、もう夜だからすごくにぎわってるな。
すこし見ていかない?」
アクエ「え・・・あ、うん」
アクエ「ダンス・・すごいなぁ、みんなきれいだし・・
ね、ねぇそろそろ宿屋にいかないの?、もうこんな時間だよ」
ニノ「え、あとちょっとだけ・・」
アクエ「ダ、ダメ!ほ、ほら・・明日も歩くんだし・・ぇと・・
と、とにかくもう行こうよ」
ニノ「わ、わかったって」
ニノ「え?ぱふぱふしていかないかだって?何のことだかわからないけど別に・・・」
アクエ「ダ、ダメです!」
ニノ「え?」
アクエ「私たちは宿屋いきますので・・・」
ニノ「お、おい・・」
ニノ「な、なぁ」
アクエ「?」
ニノ「なんかアクエへんじゃない?怒ってる・・?」
アクエ「べ、別に怒ってないないもん・・・おやすみ」
ニノ「え?・・あ・・あぁ、おやすみ・・・」
アクエ「ね、ねぇ・・」
ニノ「ん?」
アクエ「砂漠歩きはじめてから何時間たったの・・?朝から歩いてるよね・・・」
ニノ「た、確かに・・・それにしても砂ってこんなに歩きにくいなんて・・」
アクエ「あ・・・あれ!!町とお城!すごーい、砂漠にこんな町が・・・」
ニノ「やっと・・ついた・・ここがイシスの国か、やっと休めるな。でもなんでわざわざ砂漠になんか町が・・・
ところで、何で昨日怒ってたの?」
アクエ「ぜ、全然怒ってないもん、あれはその・・・・ぁの・・ほら、夜遅くまで起きてると
体によくないから・・・じゃなくて・・ぇと・・そ、そう!次の日が砂漠歩くって知ってたから
早く寝ようと思って・・・
そ、そんなことよりあっちのほうにお城があるよ、行ってみようよ」
ニノ「そんなに急がなくても平気だって!あ、この町にも闘技場が」
アクエ「もう!闘技場は禁止〜、お金なくなったら大変だよ」
ニノ「わ、わかってるって、ちょっと言ってみただけだって!こういうところ厳しいなぁ・・」
アクエ「ふ、普通だよ!、ほらー!お城いってみようよ〜」
ニノ「わかったわかった、そんなに急がなくたって城は逃げないってば!」
僧侶の
「何も聞きたくないわ!さあ行きましょう!」は
俺の青春そのものだった・・・。
いや何でもない続けてくれ。
アクエは耳年増か。
>>119 「耳年増」・・・実際にあってもいい性格のひとつだが
「頭でっかち」がほぼそれに相当するな。
ステ的には頼りないが「むっつりスケベ」の女版といえるだろうか。
>118
よりにもよって最悪の組み合わせかよw
俺様商人とアクエの組み合わせが見たいw
バトルになる悪寒
アクエさんまだかしらwktk
ニノ「なぁ・・」
アクエ「な、なに?」
ニノ「なんでピラミッド入ってから俺の服ずっとつかんでるの?」
アクエ「え!?・・ぁ・・その・・だ・・だって・・・・」
ニノ「やっぱりこういうところ苦手だろ?無理するなって」
アクエ「べ、べべべ別に無理なんかしてない・・・もん・・多分・・」
ニノ「多分って・・」
アクエ「きゃぁ!!あ、あそこに・・骸骨が・・・・ぅ・・」
ニノ「うわ、昔にピラミッド入った冒険者か・・?・・ってあれ?アクエ・・どこに・・
って俺の後ろに隠れてたのか!」
アクエ「ぅ・・・ニノが先進んで・・・ぁ、やっぱり一緒に・・・で、でも・・」
ニノ「ほらほら、置いてくぞ」
アクエ「・・・ぁ・・ま、待ってよ〜・・置いてかないでよ〜・・」
ニノ「へぇ、これが魔法の鍵か、本当にピラミッドにあったな」
アクエ「やったぁ・・・も、もうここにいてもしょうがないよね!早く出ようよ・・」
ニノ「たしか鍵がかかった扉あったよな、魔法の鍵で開くかもしれないしいってみよう」
アクエ「えぇ・・・こ、これ以上ピラミッドにいたら呪われちゃうよ・・・
それに魔法の鍵見つけたんだし・・・あ、一人で行かないでってばぁ・・
行く、行くから待ってぇ・・一人にしないでよぉ・・・」
ニノ「わ、悪かったって、ごめん、だって宝箱あけたらミイラが出てくるなんて思わなかったんだよ」
アクエ「私がやめようよ・・・っていったのにニノが勝手に開けちゃうから・・グズ・・」
ニノ「さすがにあれは驚いたな、でもあのときのお前の魔法すごかったぞ?
いつもよりすごい勢いだったし一瞬にして魔物倒してたからな・・・
それにここまでアクエが苦手だなんて知らなくてさ・・・ごめんってば・・
って、た、頼むから泣きやんでくれって何でも言うこときくからさ、な?」
アクエ「・ゥ・・グズ・・ほ、ほんと・・?」
ニノ「あ、あぁ、本当」
アクエ「・・・じゃぁ・・・とりあえずここから出たい・・・」
ニノ「と、とりあえずって何度も言う気か!」
アクエ「一回だけなんてニノ言ってないもん・・・」
ニノ「わかったわかった、魔法の鍵もとったしな・・・でもどうせならもうちょっと奥いこう!
だってここまできたのにもったいないだろ?なにもなかったらすぐここから出るかさ」
アクエ「ぇ・・・うん・・」
ニノ「ほら!こんな眺めのいい場所が!・・・・ここなら明るいし平気だろ?」
アクエ「空がきれい・・・あ、あれってイシスの国かな・・」
ニノ「さて、お帰りになられますか?お姫様」
アクエ「お姫様って・・・ぇ・・ぁ・・うん」
ニノ「それでは私におつかまりください」
アクエ「ふ、普通のしゃべり方でいいよぉ・・・」
ニノ「はは、それじゃあいくぞ・・・リレミト!
亜駆ちゃんキタ━━━(・∀・)━━━!!
魔法使いとの2人旅
勇者の最大MPがなかなか上がらず、
回復がたちいかない状況になりつつある。
ベホイミを覚えるのも遥か先だし、
やまたのおろちやボストロールが不安だ。
>>130 おろちもトロルも、ホイミと薬草だけで倒せないこともない(運もからんでくるけど)
スクルトで守備力上げまくって、勇者にバイキルト
トロル倒す→変化の杖ゲット→エルフの村で「眠りの杖」買う→おろち倒す
という順番で攻略した
保守
age
定期保守
DQサーチが閉鎖しちゃったね
アレで妄想マイパーティを見て回るのが好きだった
魔法使いと2人旅、バラモスでかなり詰まっている。
何がまずいって、
フバーハがないこと
最大HPが200そこそこの魔法使いは炎耐性の防具を装備できないのに、
はげしいほのおが辛すぎる。
メラゾーマ覚えたけどあんまり効かないしなぁ。
待てよ、そうか・・・
2人で勝とうとするからいけないのか。
魔法使いは勇者にひたすらスカラとバイキルトをかけて、
「後は任せたからね。勝ってね」みたいな感じになれば。。
・眠りの杖でひたすら眠らせる要員
・ローテーションが激しい炎のときは防御
・理力の杖+バイキルトで攻撃参加
で、なんとかならんかな
1ターン目……勇者マホトーン失敗、魔法使い勇者にスカラ
2ターン目……勇者マホトーン成功、魔法使い勇者にスカラ
3ターン目……勇者自分にベホマ、魔法使い勇者にバイキルト、魔法使い死亡
4ターン目……勇者くさなぎのけん成功
その後殴り合いをしばらく続けたら、ギリギリで勝った。
とにかく問題は魔法使いの脆さだった。
戦闘参加させようにもとにかくすぐ瀕死。そして魔法使いにかまっていると勇者が死ぬ。
2ターン目までにマホトーンが成功しないと確実に全滅。
FC版だから眠りの杖はないのだが、勇者の体制が整うまでラリホーかける余裕は無かった。
後ろにいる方に防御をさせると延命にはなるが、結局攻撃に回れない。
FC版だったか。それはスマン。
ゾーマをやっつけてしまった。
ツンデレ女魔法使いとの2人旅も、もうおしまいか・・・
次は武道家と2人旅かな・・・
保守
146 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/05(水) 16:30:01 ID:hiiT9bx70
保守
ダレモイナイ…愚痴ヲカキコムナライマノウチ…
本スレは能力重視パーティばかりだから困る。
使用するキャラは盗賊、武闘家の両方のみ。
勇盗盗盗(しかも全員女)とかもうね。
もっとこう、冒険には日常の風景が必要なんだよ。
例えば、喧嘩友達の女武闘家さんと女魔法使いさんがいつものように口喧嘩をしている。
恐々見守ってた男勇者が意を決して仲裁に入るも、「邪魔しないでよ!」と
二人から回し蹴りとメラミを叩き込まれる。
で、黙って見守っていた、パーティのお兄さん的存在であり
人生の酸いも甘いもかみしめた男盗賊さんが、
「お嬢さん方、そろそろ飯にしないかい?腹が減ってるから怒りっぽくなるんだぜ」
と二人を引き剥がす。
…そんな何気ないんだけどほのぼのとした日常が人生には必要なわけよ。
このスレを覗いている君なら分かるだろう?m9(・∀・)ビシッ!!
>例えば、喧嘩友達の女武闘家さんと女魔法使いさんがいつものように口喧嘩をしている。
>恐々見守ってた男勇者が意を決して仲裁に入るも、「邪魔しないでよ!」と
>二人から回し蹴りとメラミを叩き込まれる。
石田和明先生でいらっしゃいますか?
さておき、職業性別両方被りは確かに避けたいねえ。自然と装備も同じになっちまうしねえ
だが上級者になると、同時に存在する同じ「僧侶・おんな」でも複数の別キャラを脳内で確立してたりするから奥が深い
>>148 わかるぞ!
俺も最終パーティ≠最強パーティなんで
女僧侶や女商人がパーティに入ってたりする
(神竜15ターンは厳しいが、闇ゾーマなら倒せる)
弱い弱いと言われ続けた商人に、力の種や素早さの種を与えまくるのも愛だし
ちから255の僧侶たんなんて僧侶たんじゃないと、あえて種を与えないのも愛だw
>>150 俺は僧侶には種を与えるどころか、すごろくで体力や力をパワーダウンさせる派だ。
変態と言われてもかまわない、彼女にはどこまでもか弱くあって欲しいから。
僧侶のレベルアップごとに、体力や力が上がらないようにリセットを繰り返したあの日々、
冒険そっちのけで、ただ僧侶のステータスダウンを狙ってすごろくでリセットを繰り返したあの日々…。
だから、最終的なHPが魔法使い>僧侶になるってデータを見たときは何となく嬉しかったな。
>>151 なんとなくわかる気がする
でもゲームやってるときってなんか無意識なんだけど・・・
戦闘中とか妄想してるのか?
勇者が「くらえ!」とか女僧侶が「回復してあげるね」とか
まったくそういうの考えたことがないんだが。
ゲーム終わったあとになら考えるけど。
153 :
148:2006/07/06(木) 22:30:52 ID:koyCZ5vf0
>石田和明先生
ググってみたら、4コマ劇場で描いてた漫画家の一人みたいね。
>>148と似たようなシチュエーションがあったの?詳細キボンヌ。
154 :
151:2006/07/06(木) 23:03:19 ID:wnZBmNV60
>>152 確かに、後々で具体的なシチュエーションを考えることはあっても
プレイ中にリアルタイムに妄想するなんて器用な真似は俺にも出来ない。
むしろ、実際のプレイ時には「誰が何を言うか」ってよりも、
たとえば僧侶が通常攻撃で1ダメージしか与えられないとか、
寝ちゃったり毒に侵されちゃったり麻痺しちゃったりとか、
もっと直接的に数値とか状態の変化に萌えるって感じだ。
155 :
150:2006/07/06(木) 23:49:56 ID:d9n0Gg6f0
>>154 女武闘家が、ふだんはバシバシと会心の一撃を出してくれるのに
はぐれメタルを前にすると緊張してミス連発…とかも考える
>>153 気の強い女武と女魔がVネタのレギュラーで
148のような状況を、2人がバテるまでアストロンで耐える勇者という話があった
他にもありそうだけど手元に資料なし。
あとリアルタイム脚本妄想といえば、これも4コマの浅野りん氏が楽屋裏のコーナーでそんな話をしてた事がある
「僧)しっかりして○○(失念)、ベホイミッ!」「失念」「魔)勇者いくわよっ、バイキルト!」「勇)やられるもんかこんな所で…でや――」
とか、心の声フキダシで考えつつDQやる氏の図というもの。
157 :
148:2006/07/07(金) 00:45:50 ID:KbZohaWh0
>>156 情報ありがと。
やはり皆考える事は一緒だね。
40氏と同じく勇者と僧侶の二人旅始めますた。
僧侶はゆくゆくは賢者になる予定。
ここに投下してもいいですか?
OK。
来るものは拒まず去るものは追わず。
これがこのスレのポリシー。
おっと荒らしは御法度だぜ?
160 :
名無しさん@ご利用は計画的に:2006/07/09(日) 06:51:51 ID:DyX5Vbfj0
162 :
名無しさん@ご利用は計画的に:2006/07/09(日) 06:55:54 ID:DyX5Vbfj0
俺も勇賢やってる
FC版で賢者まだ遊び人Lv17 勇者はLv15
なかなか厳しいのでノアニールの洞窟の回復床でちまちま戦ってる
妄想ルイーダの酒場はなぜか居酒屋
アビル伝説の新作が凄く面白かったw
あそこの四コマ漫画、絵も分かりやすいし、やたらと萌えに走るわけでもないし、ホント面白いw
いつだったか教えてくれたドラクエスレの人にお礼を言いたい。
166 :
158:2006/07/09(日) 16:18:38 ID:J+gChAi40
■第1話
〜勇者の日記〜
俺、ルーク。 食堂でウェイターのバイトをしている16歳。
母親の謀略で、どうやら死んだらしい親父の跡を継いで魔王退治に行かなきゃいけなくなったらしい。
さっそく王から50Gと棍棒二本、桧の棒、旅人の服をもらった。
こんなんでどうやって魔王を倒せって言うんだ。
ルイーダの酒場で仲間探せって言われたけど、昔あそこで……その、いろいろあってだな、
あの酒場はトラウマになってるんだよなあ……。
それに、初対面の人間に背中を預けて戦うなんてできるのか?
とりあえずその日は家に帰って休んで、翌日旅立つことになった。
いつも夕飯を御馳走になってる俺のバイト先の大衆食堂(ウチの隣だ)で、
俺の身に起きたことを幼馴染のセリアに話してみた。
すると、俺のことが心配だからついてくると言い出した。 おじさんもおばさんも驚いて固まっている。
いやいや、セリアお前、食堂の看板娘だろう。 魔王退治なんてその辺の戦士様に任せときゃいいんだ。
そう言ってやったがまるで話を聞いていない。 責任持てねぇよ、俺。
何でも、昔教会で僧侶の修行をしたことがあるらしい。 そういやそんなこともあったな。
ともかく、セリアの爆弾発言のおかげで食堂は早々と店仕舞いになった。
おじさんもおばさんも普段から俺によくしてくれているけど、さすがに今回は堪忍ならんらしい。
俺のせいじゃねぇよ。
167 :
158:2006/07/09(日) 16:20:42 ID:J+gChAi40
翌朝。
ギリギリまでごねてみたものの、母親のイオナズンを食らって結局旅立つ羽目になってしまった。
仕方なく自前の銅の剣と旅人の服を装備して家を出ると、
ウチに入る路地の前で僧侶姿のセリアが待っていた。
どうやら昨晩の家族会議でおじさんとおばさんを捻じ……説き伏せたらしい。
家に帰るよう説得したいところだが、俺まで捻じ……説き伏せられそうで怖い。
すみません、おじさん、おばさん。 セリアは俺が守ります。
だからどうか、俺の無事を祈っていてもらえませんか。
魔王も母親も怖いけど、怒ったセリアはもっと怖いんです。
そんなわけで、ちょっと過剰にレベル上げをして装備を整え、
これからセリアを伴って岬の洞窟に入るところだ。
どうするよ、俺。 どうなるよ、これから。
ルーク セリア
性格 くろうにん ずのうめいせき
職業 勇者 僧侶
レベル 6 7
.MHP 52 45
MMP 14 42
装備 くさりがま どうのつるぎ
たびびとのふく たびびとのふく
かわのたて おなべのフタ
かわのぼうし かわのぼうし
ttp://hp.jpdo.com/cgi36/195/img/10.png
168 :
158:2006/07/09(日) 16:23:11 ID:J+gChAi40
SS仕立てにしているせいか長いです。
この板って1レスの最長何行でしたっけ?
>>158 おつ!
制限行数は知らないが、今程度の分量で区切ってくれると読みやすいです。
170 :
158:2006/07/09(日) 19:16:12 ID:J+gChAi40
うはwwwシャンパーニの塔〜カンダタ戦決着だけで10レスとかありえねぇwww
171 :
158:2006/07/10(月) 02:46:00 ID:S6P8kPz/0
■第2話
洞窟を抜けてナジミの塔に入った俺たちは、二階へ上がる階段を探しているうちに地下一階の宿屋へとたどり着いた。
何でこんなところに宿屋が……む、どうしたセリア。 休憩したいのか?
ここまで来るのに、俺もセリアも少し消耗してしまっている。
万全を期すのに、宿屋の世話になっておくのも悪くないだろう。
「はいこれ、食べて。 レーベを出るときに作ってきたの」
セリア謹製おにぎり(しゃけ・おかか)だ。
うん、見た目も味も申し分ない。 さすが飲食店経営者の娘だけあって、料理はかなり上手い。
まぁ、うちの母親がダメすぎるってのもあるんだが……。
ちなみにセリアは俺のお古の銅の剣を装備しているものの、剣の扱いに関しては初心者もいいところだ。
おにぎりの礼ってわけでもないが、身を守るために武器の扱いを教えておくことは必要だろう。
そういうわけで、休憩する間、剣の基本的な扱い方や間合いの取り方を身振り手振りで教えてみた。
セリアはそれを見てしきりに頷きメモを取っていたけど、ちゃんと伝わったんだろうか……?
〜2階〜
「いやーっ、カエル嫌いーっ!!」
セリアの絶叫がフロアに響き渡った。
ほら、大声出すから、また魔物の群れが……あぁまたフロッガーが混じってるよ。
「キャー! キャー! もういやーっ!!」
先ほどからセリアは半狂乱になりつつ剣を振り回している。
たまに手を休めて観察してみると、地下の宿で教えた基本を忠実に守っているのがわかる。
器用なんだか、才能があるんだか……。
172 :
158:2006/07/10(月) 02:47:16 ID:S6P8kPz/0
その時、セリアの背後から一匹のフロッガーが圧し掛かった!
セリアはもう声にならない叫びを上げてジタバタとしている。
あの体勢じゃ剣は届かないな……仕方ない。
俺は鎖鎌を構えると、分銅の近くを握って弧を描くように力任せに振り下ろした。
ズカッ! と、刃がフロッガーの頭部に食い込んで止まる。
動かなくなったフロッガーの下から這い出たセリアは、もう剣を振り回す気力もないようだった。
ひとまず俺は、鎖鎌を振るって周りの敵を片付けた。
「うえぇ〜……気持ち悪かったよう……」
だからやめとけって最初から言ってるのに。
とか言ったら、今度こそ捻じ伏せられるか大声で泣き出すかのどっちかになるだろう。
現にもう泣き始めているぞ。
「ほら、もうカエルはいないって。
大丈夫か?」
頭を撫でようかと思ったが、セリアは帽子をかぶっているので、
つん、と頬を突っついてやった。
セリアは完全に油断していたのか、途端に顔を真っ赤にして、袖で涙を拭い始めた。
そうして無理にニッコリと笑って見せると、
「か、カエル嫌い……直さなくちゃね……。
カエルが出てくるたびにアレじゃ、足手まといだもんね……」
と、ホイミを唱えてキズを回復してくれた。
俺は、気にするな、というニュアンスでもう一度セリアの頬を突っついてみた。
顔を真っ赤にしたまでは同じだったが、今度はポカスカと殴られた。
こちらはちゃんと伝わらなかったみたいだ……。
173 :
158:2006/07/10(月) 02:48:29 ID:S6P8kPz/0
〜3階〜
俺は虫が嫌いだ。嫌いと言うより苦手だ。
別にムカデに刺されたことがあるわけでもなければ、蜂に追い掛けられたことがあるわけでもない。
昔から、とにかく苦手だった。魔物だろうと普通の虫だろうと、とにかくダメだった。
その虫が、目の前に大挙して現れた。
「せ、セリア……知ってるだろ?」
「知ってるよ。虫、ダメなんだよね?」
「お前のカエル嫌いと一緒だよ。 何とかしてくれ」
「私、僧侶なんだけどなあ……」
敵は人面蝶の群れだった。
もう虫酸が走るなんてもんじゃない。 このままでは死んでしまうくらいに俺の心臓はハイペースを刻んでいた。
見開かれた目は血走り、荒い呼吸は病院に搬送された急患を思わせる。
「仕方ないなあ。
私もカエル嫌い直すから、ルークも虫嫌い直すんだよ?」
「善処します……」
「それでは、いざっ」
セリアは剣を走らせ、一匹ずつ確実に人面蝶を叩き落していく。
俺はその間、セリアの背を守るようにして大アリクイや大ガラスをあしらっていた。
「ふう〜、終わったよー」
「こっちも一通り片付けた。 大丈夫か?」
「平気平気、寄ってきたら真っ二つにすればいいだけだもんね」
つくづく僧侶の台詞とは思えない。
が、この場においてはこの上なく頼もしいので同意しておこう。
174 :
158:2006/07/10(月) 02:50:52 ID:S6P8kPz/0
「悪い、助かったよ」
「ね? 頼れる幼馴染がいて、助かったでしょ?」
セリアは屈託なく笑いながら言う。
確かにそうではある。 が。
「そうだなあ。
カエルに手も足も出ないことを差し引くと微妙だけど」
「むっ、虫に手も足も出なかった人に言われたくないよ……」
一瞬の緊張が走った後、俺たちは一気に噴き出して笑いあった。
4階で電波な爺さんから盗賊の鍵を受け取った俺たちは、
さらなる情報収集と休息のため、アリアハンへと針路を取ることにした。
ルーク セリア
性格 くろうにん ずのうめいせき
職業 勇者 僧侶
レベル 7 8
.MHP 58 49
MMP 15 43
装備 くさりがま どうのつるぎ
たびびとのふく たびびとのふく
かわのたて おなべのフタ
かわのぼうし きのぼうし
http://hp.jpdo.com/cgi36/195/img/11.png
>>158 乙〜です
今度の僧侶たんは(一部を除いて)なかなか女傑ですね
でも転職しちゃうのか・・・(´・ω・`)
177 :
158:2006/07/10(月) 07:14:24 ID:S6P8kPz/0
■第3話
レーベの村で魔法の玉を譲り受けたた俺たちは、一路東へ、旅人の扉を目指し行軍中だ。
アリアハンで、おじさん――セリアの親父さん――から、
魔法の玉があれば旅人の扉の封印を解いてロマリアへ行けることを教えてもらったのだ。
おじさんもおばさんも、もう半ば諦めているようで、俺を見つけるや否や
「うちのバカ娘を頼むよ……」
「二人で無事に帰ってきてね……」
と涙ながらに凄んできた。
セリア……親不孝な娘だな。 親孝行させるためにも、何としても守らなきゃならん。
それはさておき、魔法の玉だ。
魔法使いだった俺の母親に訊いてみたが、まったく知らないと言う。
仕方ない。 セリアを食堂の手伝いに行かせ、俺は単身アリアハン城で聞き込みに徹することにした。
すると幸い、城の人から魔法の玉はレーベにあることを教えてもらえたというわけさ。
「ねえルーク」
「ん?」
「その鞭はどこで拾ったの?
だいぶ上機嫌に振り回してるみたいだけど」
「これか?
これはな、ええっと……」
言い忘れていたが、俺は今とげの鞭を装備している。
親父の血筋のせいか、大抵の武器なら一人前以上に扱うことができるんだ。
ナジミの塔攻略の間お世話になった鎖鎌は、セリアが使っている。
「まさか、悪いことしたんじゃないでしょうね?」
178 :
158:2006/07/10(月) 07:16:35 ID:S6P8kPz/0
アリアハンの外れにある井戸の底にはなぜか家が建っていて、
そこに住んでるおじさんから小さなメダル5枚と交換でもらいました。
なーんていかにもアレな話、セリアは信じないだろう。
とはいえ、このままでは悪人にされてしまう。
世界を救うのは面倒で嫌だが、悪人にされるのはもっと嫌だ。
「心配するな、一応真っ当な経路で入手した。
今度アリアハンに戻ったら教えてやるよ」
「『一応』ってのが引っ掛かるわ……」
「もういいだろ。 それより俺、腹減ったよ」
はいはい、と笑いながらセリアはお手製弁当を取り出した。
今回はサンドイッチと切ったリンゴ。 シンプルながら味わい深い。
その日はそのままキャンプを張って休むことにした。とは言っても、
いつ魔物に襲われるかわからないから全然休んだ気がしないけど。
翌日、魔法の玉を使った先にあった方向感覚が狂いそうになる洞窟を通って、俺たちは旅の扉へとたどり着いた。
目の前のドアを潜り抜ければ、ロマリアは目前だ。
ルーク セリア
性格 くろうにん ずのうめいせき
職業 勇者 僧侶
レベル 8 9
.MHP 62 54
MMP 16 51
装備 とげのむち くさりがま
かわのよろい たびびとのふく
かわのたて おなべのフタ
かわのぼうし きのぼうし
ttp://hp.jpdo.com/cgi36/195/img/13.png
179 :
158:2006/07/10(月) 07:28:25 ID:S6P8kPz/0
実際のプレイはノアニールまで来ました。カンダタ強かった……。
>>175 これからおいおい、過去のことなんかも語っていくことになるでしょう。
転職のことも含めてきちんと既にストーリーに織り込み済みです。
それにしても、女傑と言われるとは想定してませんでしたw
>>176 感想をいただけると励みになります。ウェーイ
180 :
158:2006/07/10(月) 07:36:54 ID:S6P8kPz/0
何か日本語ヘンだ……寝よ。
読んでくれてありがと(・ω・)ノシ
181 :
175:2006/07/10(月) 16:29:13 ID:TfGefAJf0
>>158 乙
女傑と言ったのは、my僧侶と比較してのことです
(自分のはアクエみたいな、おどおどした感じなので)
食べ物の描写とかいい感じですね
182 :
158:2006/07/10(月) 18:26:54 ID:S6P8kPz/0
■第4話
〜セリアの日記〜
ようやくロマリアに着いたけど、今日はルークがちょっと怖かった。
街に着いて別れるまでは普通だったのに、お城から戻ってきたら難しい顔をしてるの。
何かあったの、って聞いたら、王様から会って早々金の冠を取り戻して来いって命令されたんだって。
何それ、ぶしつけにも程があるんじゃない?(50Gと棍棒と桧の棒と旅人の服で魔王退治を命じるウチの王様もヒドイけど)
それからすぐ装備を整えて、北にあるっていうカザーブを目指して出発。
もうちょっと街を見ていたかったのにな。
でも、ルークの気持ちもわかるから、何も言わないでついて行こうと思う。
※カザーブに行く途中でヘンな建物があったから、休憩ついでに寄ることになった。
すごろく場っていう遊び場みたい。
ルークがロマリアを出てからずっとカリカリしてるから、息抜きしたらって薦めてみた。
そしたら凄く熱中しちゃって、3時間も帰ってこなかったの!
でも、帰ってきたルークはゴールの景品で鋼の剣やゴールドをもらってきて、すっかり機嫌もよくなったみたい。
よかったね、ルーク。
ルーク セリア
性格 くろうにん ずのうめいせき
職業 勇者 僧侶
レベル 8 9
.MHP 62 54
MMP 16 51
装備 はがねのつるぎ てつのやり
くさりかたびら かわのよろい
せいどうのたて かわのたて
かわのぼうし きのぼうし
ttp://hp.jpdo.com/cgi36/195/img/16.png
ここで、いつの間にかセリア嬢の背後に立ち
ニヤニヤしながら日記を盗み読んでいたルークが平手打ちを喰らう展開キボン
おおっ またこれはよい二人旅記が始まりましたね
これからも楽しみにしてますぜ
>>158氏
186 :
158:2006/07/11(火) 22:40:06 ID:RaGob4rm0
■第5話
カザーブで装備を整えた俺たちは、西にあるシャンパーニの塔へ向かった。
そこに金の冠を盗んだカンダタとかいう盗賊が住み着いているらしい。
あれからカエルの魔物には出会っていないが、虫の魔物なら新型が何体か出てきた。
まだ少し手が震えたり足がすくんだりすることがあるけど、だんだん慣れてきているようだ。
しかし、このあたりの敵は強いな……。 セリアもいっぱいいっぱいみたいだ。
日が傾きかける頃に、俺たちはシャンパーニの塔に到着した。
中にいるガス?の魔物の使うメラがちょっと痛い。
カンダタがどれほどの使い手かは知らないが、このままでは塔の踏破も難しいんじゃないか?
「そうよねぇ。 それにカンダタって徒党を組んでるんでしょ?
二人一組の私たちじゃ絶対不利だわ。
この辺りでしばらく経験を積むべきじゃないかしら」
さすがずのうめいせき、俺が言わんとしていることを1から10まで言ってくれたよ。
というわけで、さっそく塔からカザーブへ戻って、とにかく戦闘を繰り返した。
俺は槍の扱い方をセリアに教え、セリアは俺に呪文を手解きする日々をかれこれ一週間ほど。
すっかりカザーブの宿屋の常連客になってしまったが、主人は全然割り引いてくれない。
気が付けば俺もセリアも15000近い経験値を溜め込んでいた。
さすがにここまで強くなればカンダタ一味とも渡り合えるだろう。
「どうかしら。
でも、私もそろそろ挑戦してもいい頃合いだと思うわ。
カンダタに逃げられちゃったら意味ないし、
ルークも呪文、たくさん覚えたし。 ね?」
187 :
158:2006/07/11(火) 22:42:46 ID:RaGob4rm0
ふふ、よくがんばりました、と笑いながらセリアも同意した。
相変わらず人をドキっとさせる笑い方をする女だ。
……いかんいかん、どこのラブコメだこれは。
実はこの間に、キメラの翼を使って一度アリアハンに戻っている。
小さなメダルが5枚集まったので、セリアを連れて井戸のおじさんに預けに行ったのだ。
……セリアの親父さん=おじさんと井戸のおじさん……かぶるな。
井戸のおじさんは以降、「井戸の君」と呼ぶことにしよう。決定。
初めて井戸の中に入ったセリアは目をぱちくりとさせながらあちこちを見回して、
メモを取っては感慨深げに何度も何度も頷いていた。
おまけに、井戸の君からメダル10枚の景品として賞与されたガーターベルトを見るや否や、
亜高速の槍捌きで俺と井戸の君を血の海に沈めて見せた。
セリアの成長具合は素晴らしいようだが、俺は悪くないぞ……。
ベルトを寄越したのは井戸の君だ。冤罪だ。
ルーク セリア
性格 くろうにん ずのうめいせき
職業 勇者 僧侶
レベル 15 16
.MHP 113 93
MMP 28 86
装備 はがねのつるぎ てつのやり
てつのよろい くさりかたびら
うろこのたて うろこのたて
きのぼうし けがわのフード
ttp://hp.jpdo.com/cgi36/195/img/17.png おまけ:幼馴染が片桐姫子になりました。 誰か助けて下さい。
ttp://hp.jpdo.com/cgi36/195/img/18.png
188 :
158:2006/07/11(火) 22:54:33 ID:y70LCveB0
しまった!
亜高速→亜光速
こんな単純なミスをするとはorz
>>183 ナズェザキノデンガイヲバラスンディスカー!?
オンドゥルルラギッタンディスカー!! アゥア!!
はよベルト着けさせれ
190 :
158:2006/07/13(木) 01:23:58 ID:dc+X7QJG0
う゛ぁー、ロマリア編の文章化が終わらない=ゲームを進められない……(´・ω・`)
ちなみに第9話までロマリア編が続きます。
>>189 性格変わっちゃうんで勘弁して下さいorz
いや待てよ、装備してやばいことになる展開もあり……か?
>>189 それなら終盤で本を読ませた方がいいんじゃないか?w
192 :
158:2006/07/13(木) 07:20:40 ID:dc+X7QJG0
■第6話
さて、充分に経験を積んだ(と思われる)俺たちは、
ふくろに薬草を詰め込むと、改めてシャンパーニの塔へ向かった。
さすがにレベルが上がっただけあって、塔内の魔物はそれほど苦にならない。
俺もセリアもMPを温存できてる。 いつにない楽勝ムードだ。
あっさりと最上階でカンダタを追い詰めたが、何と落とし穴に落とされてしまった。
装備が重たい分、俺の方がセリアより早く落着する。 ……痛ぇ。
当然、セリアはその上に落ちてくる。 ……早くどいてくれ。 重くはないけど痛いんだ。
「あ、ごご、ごめんなさい……!
大丈夫? 骨折ったりしてない?」
「あー、うー。
どこも折れてないな。 大丈夫だ。
セリアこそ大丈夫か?
にしても、4メートル近く落ちたよな……奇跡だ。
とりあえずホイミ頼むよ」
こんなところで起きていいのか奇跡。
セリアのホイミを浴びつつ天井を見上げると、落とし穴は姿を消していた。
カンダタに逃げられたか……!? 俺たちは急いで階段を上った。
「……いないね」
「いないな」
「でも、どこに行ったんだろ?
宝箱は空いてるし、私たちのいたフロアを通らないと……」
193 :
158:2006/07/13(木) 07:21:33 ID:dc+X7QJG0
「飛び降りたな。
今から階段を下りても間に合わない。
きちんと着地すれば何とか……いけるか。
セリア、行くぞ」
「え、え、行くってどこに?」
「決まってるだろ、追うんだよ!」
言い終わらないうちに、俺はセリアを抱きかかえて壁の切れ目から階下へと飛び降りた。
お姫様抱っこされたセリアは、赤面しつつもしっかりとしがみついている。
見えた。 カンダタとその手下どもだ……逃がすものか。
ズダンッ!!
巨大な音が響くと同時に下半身に凄まじい衝撃が走った。
……く、く……足の裏がビリビリする。 一応、着地成功だ。
とりあえずセリアを降ろして、と……。
「そこまでだ、コソドロ。
盗んだものを置いていけ」
ここは強気に行こう。 足が痛くてしょうがないけど我慢、我慢。
一方のカンダタたちは、突然目の前に降ってわいた乱入者に驚いてグゥの音も出ない模様。
すると、カンダタらしきマスクマンがボソリと一言。
「お前ら……バカだろ?」
「な、何を……っ」
「いや、上見な、上。
それかそこの壁」
194 :
158:2006/07/13(木) 07:22:48 ID:dc+X7QJG0
俺たちが他所を向いた隙に逃げようって腹だろうが、その手には乗らないぜ。
……セリアはしっかり向いているようだが。
「……あ」
「何だ、何か見つけたか?」
「うん……そこの壁を見れば一目瞭然なんだけどね……」
何だ、一体……あ。
「縄……ばしご?」
「そういうこった。
わざわざ上の階から飛び降りるバカがいるとは思わなかったぜ」
「………」
天井から縄ばしごが垂れ下がっていた。 普段は最上階に巻き上げてあるのだろう。
俺の中の何かがプッツンと切れちまったような気がするが気にしないでおく。
「……もう一回だけ言う。
盗んだものを置いていけ。
さもなくば……」
「どうするってか?
一応聞いといてやるよ」
「叩き潰す。
選べ。 命の選択をするチャンスをくれてやる」
カンダタは手下たちと顔を見合わせて頷くと、各々の得物を持ち出した。
どの道タダで済むとは思ってなかったんだ。 そのためにレベルを上げた。
「行くぞ、野郎ども。
やっつけちまえ!」
195 :
158:2006/07/13(木) 07:49:16 ID:dc+X7QJG0
ここでカンダタに負けてセリアが捕まる展開をリク
僧侶に集中攻撃+痛恨でも来ない限り負けないレベルじゃね?
>僧侶に集中攻撃+痛恨
(*´Д`)ハァハァ
199 :
158:2006/07/13(木) 21:40:05 ID:+v0DqYb20
■第7話
俺もセリアも武器を構える。
目当てはカンダタだが、取り巻きが鬱陶しい。
「セリア、手下を黙らせてくれ!」
「りょーかい。 ラリホー!」
「ぐわーっ、ね、眠……い……」
隙あり。 眠った手下の急所に強烈なブロウを叩き込む。
ラリホーの効果で目が覚めない手下を戦闘不能に追い込むと、
カンダタの重たい一撃を受け止めつつ、同じようにして二人目を潰す。
あと一人……、どこだ、どこに行った?
「こ、このっ、離れてよ……っ!」
「ヒャハッ、後衛から潰すのは常套手段だろうが!」
あの野郎、セリアを!
カンダタの斧をステップで避けると、俺は剣を構えて疾走した。
間に合うか……!?
「セリア、離れろ!」
「む、無理よぉ……あんっ!」
「オラァッ!!」
手下の一撃が鎖帷子を打ち据え、セリアは吹き飛ばされた。
鈍い音。 どうやら壁にぶつかったようだが、俺にはそれを確認する余裕はなかった。
塔から落とされなかっただけでも幸いだ。
200 :
158:2006/07/13(木) 21:40:48 ID:+v0DqYb20
「この野郎ぉぉーッ!!」
跳躍。 そして落下。 もちろん剣を構えて。
ずぶり。
嫌な音がして、手下が崩れ落ちる。
俺の突き立てた剣は手下の延髄を深々と刺し貫いていた。
俺は無表情に無感動に剣を引き抜くと、一振りして血糊を払う。
そしてカンダタを睨み付けた。
「……まだやるか?」
「あ、あったりまえよ!」
振り下ろされる斧を剣で受け止める。 くそっ、相変わらず重い……!
セリアは……いた。 よろよろと起き上がったところだ。
すまん、回復してやりたいが、構っていられる余裕はなさそうだ。
その一瞬の隙を突かれてしまった。
カンダタは斧をひるがえすと、横殴りに叩き付けてきた。
俺は咄嗟に剣で防御したが、威力を殺し切れずに壁に叩き付けられてしまった。
動きの鈍る俺に、斧を構えたカンダタが迫る……!
「ベホイミ! ピオリム!
間に合って……!」
セリアの声が響くと同時に、急に身体が軽くなった。
俺はトドメと言わんばかりの力で打ち込まれた斧を間一髪で掻い潜ると、
振り下ろされたままの腕を足掛かりに肩まで跳び、さらに肩を足場に真上へと跳ぶ。
ジャンプの頂点で剣を振り上げたと同時に、セリアが連続して呪文を唱えた。
201 :
158:2006/07/13(木) 21:42:22 ID:+v0DqYb20
「ルカニ! バギッ!!」
カンダタの鎧がみるみるうちに腐食して崩れ落ち、
さらに真空の刃が俺に対応しようとする動作を妨害する。
ここまでお膳立てをしてもらえば充分だ。
「うおおおおおおっ!!」
俺は着地の直前、力任せに剣を振り回した。
一瞬のうちに何回斬り付けたか……自分でも覚えていない。
気が付くとカンダタは降参し、助けを乞うていた。
「いいえ」「そう言わずに……」「いいえ」「そう言わずに……」「いいえ」「そう言わずに……」
何だ、この無限ループは。
いい加減にセリアも落ち着かせてやりたいし、もうこの辺でいいだろう。
「もういい、さっさと消えろ。冠は置いていけよ」
「ありがてえ!」
そう言うや否や、カンダタは冠を放り出して塔から飛び降りてしまった。
ここ、4階くらいの高さじゃなかったっけ……? まあいいか。
セリアは冠を手に取ると、申し訳なさそうに俺を見た。
「ごめんね、ごめんね……。
私が頼りなかったせいで、ルーク、人殺しに……」
「いいんだ。
親父もお袋も清廉潔白な身の上だったわけじゃない。
旅に出た時から、いつかはこうなるって覚悟してたからな。
誰も傷付けずに、誰の命も奪わずに、何かを成し遂げられるなんて思ってないよ」
202 :
158:2006/07/13(木) 21:43:55 ID:+v0DqYb20
親父だって、名を上げるまでに誰の命も奪わなかったわけじゃない。
お袋だって、その呪文で一体どれほどの命を屠ってきたことか。
血に濡れていない戦士なんていない。 それは戦士の宿命だ、仕方のないことだ。
そう自分を納得させなければ、冒険の旅などできはしない――。
小さい頃、まだよちよち歩きの俺に、親父はそう語り掛けたことがある。
「……必要な犠牲、誰かの死は必然、ってこと……?」
「もちろん、誰も傷付かなきゃいいと思ってるさ。
もう気にするなよ。 セリアが気に病むことじゃない。
それよりセリア、お前、頭打っただろ。
ほら、血が出て……」
「平気よ、すぐ治すから……」
「ホイミ!」
俺は間髪入れずにホイミを唱え、セリアのキズを癒してやった。
セリアは目をぱちくりとさせている。
「セリアは充分俺を助けてくれたよ。
呪文のタイミングもバッチリだった。
セリアがいなけりゃ、俺はとっくに真っ二つにされてるよ。
お前は頼りなくなんかない。 そんなことは絶対にない」
「そ、そうかな……?」
「ああ。 アリアハンの勇者・ルークが保障するぜ」
「んもう、こんな時だけ都合よく勇者を名乗るんだから……。
……でも、ありがとね」
ようやく笑ってくれた。 やっぱりセリアには笑っていて欲しい。
ホッとしてリレミトを唱えようとする俺を、そのセリアが引き止めた。
203 :
158:2006/07/13(木) 21:46:49 ID:+v0DqYb20
「ルーク、あのね。
えっと……私、強くなる。
ルークがもうこんな思いをしなくて済むように。
もっとちゃんと支えてあげられるように」
「え……何だよ急に。
こんな思いって……?」
「私が怪我したこと、気にしてるでしょ。
気付いてないとでも思ってるの?」
「……参ったね、どうも」
しっかり見抜かれていた。
セリアをちゃんと守れなかった。 下手をすれば死なせていた。
こんな体たらくじゃ、死んだらしい親父やアリアハンで待ってるお袋、
それにおじさんおばさんにも合わせる顔がない。
そう思っていた。
そうだ。 俺も、もっと強くならないといけない。
もうセリアを痛い目に遭わせないように。
俺は照れ隠しに、いつかそうしたようにセリアの頬を突っついてやった。
またポカスカと殴られるかと思ったが、今度のリアクションは違っていた。
セリアは俺の頬を突っつき返すと、ニッコリと笑って言った。
「ふふっ。 幼馴染は伊達じゃないのよ」
ttp://hp.jpdo.com/cgi36/195/img/20.png ttp://hp.jpdo.com/cgi36/195/img/21.png
>「ルーク、あのね。
> えっと……私、強くなる。
> ルークがもうこんな思いをしなくて済むように。
> もっとちゃんと支えてあげられるように」
くっ、これが転職への伏線か・・・ッ!
このスレ見て、自分もはじめちゃったよ。
SFC版で、武闘家(女)との二人旅。
会話とか思い浮かべながらやるのも意外と楽しいかも。
206 :
158:2006/07/14(金) 01:10:38 ID:TnD0BIaT0
ノアニール編が何だか凄惨です……うひ。
>>204 クックック……追い討ちを掛けてやるぜ!
>>205 武闘家は装備にお金が掛からなくていいですよね。
やたら会心の一撃出すし。
でも勇者と二人旅だと勇者が回復役に……?
207 :
158:2006/07/14(金) 01:19:12 ID:TnD0BIaT0
■第8話
〜セリアの日記〜
ルークは気にするなって言ってくれたけど、やっぱり気になっちゃう。
おじさま、ごめんなさい。 おばさま、ごめんなさい。
もっと強くなりたい。 ルークは普段ぶっきらぼうだけど、ちゃんと私のことを気に掛けてくれてる。
私は自分のことだけで精一杯。 今も自分が強くなることを考えてる。
これじゃ何のためについてきたのかわからなくなっちゃうなあ……。
ただサポートするだけじゃダメね。 攻撃の呪文が欲しい。 バギだけじゃなくて、もっと強力な呪文。
昔、神学校にいた頃、魔法使いの適性はないねって言われた。
確かに、あの頃の私はいくらやってもメラすら使えなかった。
周りの子は簡単にやってのけて、凄い子なんてベギラマすら使って見せた。
私はそれが悔しくて、でも全然ダメで、おばさまに特訓してもらっても全くできるようにはならなかった。
だから諦めて僧侶の修行をしたんだけど……今はそれが少し恨めしい。
ダメダメ。 こんな後ろ向きでいたんじゃ、またルークに突っつかれちゃうよ。
私でも立派に戦える方法を考えよう。 それが明日からの課題。 私だけの課題。
あっ、また私、自分のことばかり……ダメだなあ、ホントに。
でも、そんなダメな自分とは、もうお別れします。
見ててね、ルーク。
※金の冠を取り返したのはいいんだけど、ルークはまだ王様のことが気に入らないみたい。
しまいには、このままバックレちゃおう、なんて言い出しちゃった。
それはダメだよ、私たちはドロボウするためにカンダタと戦ったんじゃないんだから。
そういう内容で小一時間ほどお説教をしたら、さすがにルークもぐったりしてルーラを唱えてくれた。
今日は宿に泊まって、明日の朝一番で冠を返しに行くことになった。
明日はロマリア観光できるといいな。
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208 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/14(金) 06:38:40 ID:Va5BTcbPO
>>207 いつも楽しく読ませてもらってます。3やりたくなるなぁ
私もこんなんをやってましたが…
>>158さんの方が私より数千倍すげぇぇぇぇ!!!!!!!!
続きwktkっす
FC版遊び人と2人旅やってた者です
賢者に転職したら一気に楽になった
Lv21になってバイキルト覚えたらオロチもボストロルも余裕だった
211 :
205:2006/07/14(金) 23:42:31 ID:h0bR1XmT0
このスレ見てて、勇と武とで始めたものです。
自分のも投稿させてもらいたく思います。
158さんが連作されてる時ではありますが、どうかご容赦を。
少々似ている部分があったりするかもですが、それもご容赦を。
パートナーの名前が似てたりするのもご容赦を。(由来は乗ってる車の車種です)
212 :
205:2006/07/14(金) 23:49:40 ID:h0bR1XmT0
*** 1 ***
僕の名前はジャック。今日で16歳になった。
今日から僕は、父オルテガの後を継いで旅に出る。
これから始まる長く険しいものであろう冒険の一端をここに記録していこうと思う。
朝、母親に起こされ、王様の元へ挨拶に行った。
王様からは激励の言葉と幾つかの武具、わずかばかりの金貨を贈られた。
勇者オルテガの息子として大切に育てられた僕は、やや世間知らずのきらいがあるが、
魔王討伐を託す者への、一国の王様からの激励品がこの程度のものだとは始めて知った。
酒場で仲間を集める様に言われたが、まずは一人で町の中を歩き回ってみた。
ここでも新たな発見があった。
まずは、町の人々は僕が勝手に家に入ってタンスやらから物をとっても見逃してくれること。
町をあげて僕の旅をサポートしてくれているのかと思うと、なんだかやる気が湧いてきた。
そして、もう一つは井戸の中にも人が住んでいることだ。まさか人がいるとは思わなかったので驚いた。
やはり、ぼくは世間知らずなのだと少し恥ずかしくなった。
一通り町を見てまわった後、酒場へ行ってみた。
そこには、ロマンチストの男戦士と、さびしがり屋の男僧侶、お嬢様育ちの女魔法使いがいた。
しかし、みんな役に立たなそうなので誰も仲間にはしなかった。
酒場を出て町を歩いていると武器屋を営むドグルさんが店先から声をかけてきた。
事情を話すと励ましの言葉をかけてくれたが、餞別として皮の盾なんぞをくれることは無かった。
213 :
205:2006/07/14(金) 23:50:50 ID:h0bR1XmT0
ちょっとがっかりしながら町の出口へ向かっていると、後ろから僕を呼びとめる声がした。
「ジャックちょっと・・・、ちょっと待って!」
振り返ると、ドグルさんの一人娘が走ってきた。
「どうした? なにかあったのか?」
「はあ、はあ。さっきお父さんと話してるのが聞こえたの。一人で旅に出るつもりなの?」
「ああ、そのつもりだけど」
「あなたって人は、本当に世間知らずも甚だしいわね。たった一人で魔王を倒せるわけ無いじゃない!
・・・私も一緒に行くわ。私の力がきっと役にたつと思うし!」
「お前の力が? 冗談もほどほどにしろよ。じゃあな、もういくからな」
僕は町の外に出た。
目の前に広がる大草原は、これから始まる果てしなき旅を象徴している様でもあった。
彼女はまだついてこようとしていた。
「なあ、本当について来るつもりなのか?」
「うん、ついて行くよ」
「きっと色んな危険が待ち構えてるぞ。無事ではすまないかもしれないし」
「うん、わかってる」
「だったら、なんで・・・」
彼女を連れて行く気は僕にはさらさら無かった。
214 :
205:2006/07/14(金) 23:51:38 ID:h0bR1XmT0
「危険な旅だから、私もついていくの」
「え?」
「だって、もしジャック一人でいったら、きっとオルテガさんみたいに途中で・・・」
「・・・」
「あ、ごめん。オルテガさんはきっとまだどこかで生きてるよね。」
ふと、視線を遠くへやると空中を大きな影がこっちへ向かってくる。
影はぐんぐん大きくなってくる。魔物だ! 背中には何かを乗せている。
「魔物だ! 気をつけろ!」
「ジャックこそ!」
僕が声をかけるまでもなく彼女は魔物の気配を敏感に感じ取り、既に身構えていた。
魔物は、おおがらす3匹とスライム3匹だった。
「こんな奴らどうってことないさ」
少しとはいえ剣術の稽古をしていた僕は、楽観的に考えていた。
スライムは容易に片付けたが、空中を舞う魔物は素早く、なかなか致命傷を与えられない。
かたや、彼女はその跳躍力と鍛えられた武術で、一匹づつ確実に仕留めていった。
数分後・・・。初めての魔物に思わぬ苦戦を強いられたが、なんとか全ての魔物を始末した。
215 :
205:2006/07/14(金) 23:52:17 ID:h0bR1XmT0
「おい、大丈夫か?」
「それはこっちのセリフよ、ジャック。早くその傷の手当てをしないとね」
「ああ、そうだな。一旦町に戻ろう」
「そんなんじゃ薬草いっぱい買ってかないとだねー」
「それとさ、私をつれていって損はなさそうでしょ?」
彼女は微笑みながら言った。
「ああ、悔しいけどそうみたいだな」
僕らは町へ向かって歩き出した。
彼女のことを紹介しておこう。
彼女の名前はセリカ、僕と同い年の16歳。
昔から何かとお節介を焼いてきて、まるで年上の姉貴分きどりだ。
武器屋の娘なのに6歳から空手を習い始め、頑張り屋の彼女はずっと道場に通いつづけていた。
一緒に始めた僕は、稽古がつらくてすぐにやめてしまったのだが。
正直なところ、一人旅に不安を感じていた僕にとって非常に心強い仲間が出来た。
こうして僕とセリカの冒険の旅が始まったのだった。
216 :
158:2006/07/15(土) 00:29:03 ID:xtQixbmP0
おおっ、同志が!
連載一人でちょっと寂しかったんですよね(ぉ
展開が似るのはしょうがないです。似通った名前の人間なんてちょっと探せばごまんと出てきます。
別に気にしてませんし、殴り合い宇宙きぼんとか言いませんから頑張ってください。
そんな205さんに送るネタ。
セリカ「ジャックゥゥウウーーッ! 君がッ! ベホイミするまでッ! 殴るのをやめないッ!」
217 :
158:2006/07/15(土) 01:08:25 ID:xtQixbmP0
■第9話
「ルーク王、よく似合っておりますぞ!」
「御立派ですわ、ルーク様!」
「新しい王様に敬礼!」
……頼むからやめてくれ。 俺は乗り気なんかじゃないんだ。
俺は今、なぜかロマリアの王位に就いている。
そう、あれは金の冠を返しに行った時のことだ……。
「王位を代わってみぬか?」
何気ない一言だった。 ちょっと待て、何だって? 王位を交代……?
いや、俺はそういうの柄じゃないから、勘弁して下さい。
金の冠を取り返してきたんだからそれでいいでしょう。
「いいえ」「まあそう言うな」「いいえ」「まあそう言うな」「いいえ」「まあそう言うな」
カンダタと同じパターンだった。 きっと同意するまで諦めないんだ。
ならばこちらも切り返し方を変えるまでだ。
「いいえ」
「もういいじゃろ、滅多にできぬ経験ぞよ?」
「だが断る。 このルーク・フェブールが最も好きな事のひとつは、
自分で偉いと思ってるやつに『いいえ』と断ってやる事だ……」
「ぬ……」
よしよし、返答に窮しているぞ。 もう一押しってところか?
その時、全く予想もしていなかった刺客が現れてしまった。
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218 :
158:2006/07/15(土) 01:14:07 ID:xtQixbmP0
「いいじゃない、ちょっとくらい。
何事も経験、でしょ?」
何とセリアがロマリア王の肩を持ち始めた。 王はいそいそと着替える準備を始めてやがる。
もうダメだ。 綺麗にひっくり返された。 くそっ、しょうがねぇな。
……とまあ、そういうわけで、俺は今ロマリア王をやっている。
これでいいのかロマリア。 ロマリア王位ってのはそんなに軽いもんなのか。
街を歩いてみれば、みんなが俺を王様王様と持てはやす(お前らそれでいいのか)。
城に戻れば兵士に剣の稽古を頼まれる(せっかくだから付き合った)。
そして元王が残した山積みの書類仕事に明け暮れるだけだ(仕事しろよ)。
豪華な部屋。 食事。 一見、退屈ではあるがもう将来の心配は要らないように思えてしまう。
でも……俺の隣にも後ろにもセリアはいない。
今日で王位体験三日目だ。 多分、教会の手伝いでもやっているんだろう。
気になるけど、会いに行くのもはばかられる立場にあるのでこればっかりはしょうがない。
「やっぱりこんなの、俺には合わないよなぁ……」
ここの料理は確かに美味いが、俺にとってはセリアの料理の方が何倍も美味しく感じられる。
正直に言おう。 何をするにしたって、隣にセリアがいた頃は新鮮で楽しくて、今は灰色でつまらなかった。
幼馴染補正なのか他の何なのかは置いといて、やっぱりセリアと一緒じゃないと「つまらない」。
これじゃだめだ。 このままここにいたんじゃ、俺は死んでないだけの生きていない人間になってしまう。
その日の夜、俺は王位を降りることを決意した。
まずは姫さんか大臣に相談しないと……あーでも、言い出したら何か余計に面倒なことになりそうだ。
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219 :
158:2006/07/15(土) 01:16:54 ID:xtQixbmP0
結局誰にも言い出せないまま、俺はベッドに寝転がっていた。
思えば、俺は生まれた時からずっとセリアと一緒だった。
学校のクラスも卒業までずっと一緒だった。 俺の虫嫌いを笑わなかったクラスメイトはセリアだけだ。
小さい頃は一緒に風呂に入れられたことだってある。 何をするにも一緒だった。
……ああ、だから今もセリアのことを考えてるのか。 一緒にいないと不安なんだ。
そういう関係なんだ。 友達とか恋人とかそういう枠に括れる関係じゃないんだ。
「やれやれ、俺もいよいよおかしくなってきたか?」
急にこんなことを考え始めた自分に、俺は苦笑するしかなかった。
それしかリアクションの選択肢がなかったんだ。 いいだろ、別に。
『誰も傷付けずに、誰の命も奪わずに、何かを成し遂げられるなんて思ってないよ』
つい三日前に、シャンパーニの塔でセリアに言った台詞だ。
俺は何を成し遂げる気でいたのだろう。 セリアを守る? 魔王を倒す?
結局、俺はまだ何一つ成し遂げちゃいない。
カンダタ退治だって王位体験だって、大きな何かを成し遂げるための過程でしかない。
俺は何を成し遂げたいんだろう。 ……それは少なくとも、ここにいても見つからない。
セリアと一緒なら見つかるだろうか? 一緒に旅を続けていれば……。
俺が本当に何を成し遂げたいことは何なのか、俺は本当に何かになれるのか、
いっそのことその答えを探す旅でもいいんじゃないか……なんてね。
そこまで考えて、俺は傍らに立て掛けてある剣を取った。
「……そこにいるのは誰だ、出て来い」
一瞬だが、バルコニーの方で人影が動いた。
王の寝室は城の3階にある。 バルコニーに立つには部屋の中から入るか外壁を上るしかない。
バルコニーに通じるドアには鍵を掛けてあるから、バルコニーの人影は侵入者で間違いない。
220 :
158:2006/07/15(土) 01:18:05 ID:xtQixbmP0
俺は剣の柄に手を掛けつつ、静かに窓へ近付いていく。
床を見ると、カーテンの隙間から月明かりと侵入者の影が部屋に入り込んでいた。
こちらは既に鞘走る一太刀で窓ごと侵入者を斬り捨てられる距離まで来ている。
さて、鬼が出るか蛇が出るか?
その時、どうやら外では風が吹いたようだった。
侵入者の長い髪が風に揺れる。 それは俺の目にもはっきりと映った。
その途端、俺は思わず剣から手を離し、バルコニーへと走り出ていた。
「こんばんは、ロマリア王。 いい月夜ね」
「セリア……ど、どうして……」
そこには、柔らかな微笑みをたたえたセリアが立っていた。
「どうしてって、あなたが退屈してると思って会いに来たのよ?」
「そうじゃない。 どうやってここまで来たんだ。
これじゃ不法侵入じゃないか!」
「まあ……そうなんだけどね。
アポイント取ろうと思ってお城に行ったら一ヶ月待ちだって言われたし、
普通に行っても会えそうになかったから。
この人に手伝ってもらったの」
セリアが一歩横に動くと、バルコニーの柵を乗り越えマスクマンが現れた。
「……カンダタ……!」
「驚いたでしょ?
私、昨日から教会のお手伝いをしてるんだけどね。
貧民街で炊き出しのボランティアをしてたら偶然会っちゃって」
「俺もビックリしたぜ。
ここまで追ってきやがったかと肝を冷やしたもんだ」
221 :
158:2006/07/15(土) 01:19:15 ID:xtQixbmP0
「おおっと構えんなよ。
俺は借りっぱなしってのが大嫌いでな、だから返しただけだ。
じゃあな、姉ちゃん。 帰りは自力で何とかしな」
「ありがとう。
もう悪いコトしちゃだめよ?」
カンダタはあっさり引き下がっていった。 俺たちに借りを……?
借りって……シャンパーニの塔での出来事じゃないのか?
その辺の事情を、セリアはかいつまんで説明してくれた。
曰く、炊き出し中に出会ったカンダタは、セリアの表情が優れないのを見抜いて声を掛けてきたらしい。
――どうした姉ちゃん、浮かねぇ顔してるな。――
セリアも最初は驚いたが、どうも襲ってくる気配はないようだった。
そしてつい、俺が王になったこと、会いたいけれど会いに行けないことなどを話してしまった。
するとカンダタは胸を叩いてこう言ったのだそうな。
――それなら俺に任せとけ。 美味い飯の礼と見逃してもらった借りを返すいいチャンスだ。――
そして今夜、カンダタが以前やって見せたのと同じ方法で侵入し、ここまで来た、と。
俺はセリアが話すのを聞きながら着替えを済ませ、
明朝俺を起こしに来るであろうメイド宛に王位を返還する旨の手紙を書いた。
ベッドの上にでも乗せておけば、ほぼ確実に気付くだろう。
こうして俺は元通り、セリアとの二人旅に戻ったのだった。
真夜中の草原を北上しながら、俺たちはこの三日間について語り合っていた。
「本当によかったの? 王様だよ?」
「お前こそ本当によかったのか。 不法侵入は反逆罪だぞ」
俺たちは笑いあう。 こういうのがいいんだ。 お互い口には出さないけれど。
222 :
158:2006/07/15(土) 01:20:30 ID:xtQixbmP0
「私は、ルークを連れ出せたんだからこれでいいわ」
「俺だって、あの生活から解放されたんだからこれでいいさ」
「たった三日でそこまで言うなんて、一体どんな生活よ……」
「そりゃもう、体験した人間にしかわからんね、あれは」
セリアは教会の手伝いだけではなく情報収集もしていてくれたらしい。
カザーブの北西にあるノアニールという村で異変が発生しており、教会にも相談が何件も寄せられているとか。
そう言えばそういう嘆願が来ていたような気もするが、書類のあまりの多さによく思い出せない。
「じゃあ、王様は騎士団を動かしてはくれないかもしれないね」
「動かさないさ、あの王ならな。 賭けたっていい」
「それじゃ賭けが成立しませーん。
だいたいね、聖職者の前で賭けとか言わないの」
「誰が聖職者だ。 食堂の看板娘の間違いじゃないのか?」
「あっ、ひっどーい。 ……まぁ、それはそれとして。
一応北に向かってるわけだけど、ノアニールに行くんだよね?」
「ああ。 とりあえず何の指針もなくなっちまったからな。
ノアニールの様子を見てからいろいろ考えようと思う」
「……助けるわけじゃないの?」
「自分たちじゃどうにもならなかったから助けてくれと言われれば、助けるさ。
何の努力も抵抗もしないで赤の他人に全部押し付けるような連中ならわからん。
とにかく、ノアニールには行く。 カザーブで一泊だな。 それでいいか?」
「うん。 ルークがそれでいいなら、私はついて行くよ」
赤面モノの台詞をさらっと口にする奴だな。
俺は一言、そうかい、とだけ答えると、カザーブに向けて歩調を速めた。
大丈夫。 セリアと一緒なら、きっと何かが見つかる。
だから今は立ち止まらずに前へ進もう。
ttp://hp.jpdo.com/cgi36/195/img/30.png
乙。リアルタイムで読んだ
イシスの女王とのやりとり&嫉妬プレイが今から楽しみw
224 :
158:2006/07/15(土) 05:13:13 ID:xtQixbmP0
■ 第10話 ■
予定通りカザーブで一泊した俺たちは、翌日ノアニールに入った。
が、そこで俺たちを待っていたのは予想以上の惨状だった。
「眠ってる、のか……?」
「そうみたいね……全然目を覚まさないわ」
「これは酷いな……あ、そうだ。
セリア、眠りを覚ます呪文ってないのか?」
「え、あるけど……効かないみたいよ。
さっきから何度も試してるもの」
呪文でも覚めない眠り?
そんなもの、どうやって覚ませばいいんだ……?
「そうか……、この人を見てくれ」
「何? ……え……、これって……!」
「死んでる。 かなり痩せこけてるだろ。
餓死か、病気か、他の理由かはわからないけど……
多分、眠りが覚めないとみんなこうなるんだ」
「……ッ!!」
「手分けして眠っていない人がいないか調べよう。
セリアは屋内を。 俺は屋外を回る」
「わかったわ。 眠っている人を見つけたらとりあえずホイミを掛けましょう」
それがどれ程の足しになるかはわからない。
が、しないよりもマシだと信じるより他にはなかった。
「ああ。 ……気をつけてな」
「ルークもね。 じゃ、また後で!」
225 :
158:2006/07/15(土) 05:15:28 ID:xtQixbmP0
一時間後。
俺は屋外で眠っている人を近くの建物の中に引き込み終え、一息ついていた。
途中で肉片のこびり付いた白骨をいくつか見つけた。 眠った人の中でも、特に運のなかった人の成れの果てだろう。
本来ならきちんと墓を建ててやるべきなんだろうが、生憎俺は死者の顔も名前を知らない。
骨をセリアに見られて卒倒でもされようもんなら、なおさら厄介だ。
セリアと合流するまでの間、俺は先程の死人も一緒に、大きく掘った穴の中にまとめて弔うことにした。
適当な太さの枝を切り出してきて、道具屋の店先から失敬した細い麻紐で簡素な十字架を作る。
それを埋め立てた土の上に突き刺すと、その辺の名前も知らない花を摘んできて供えてやった。
生き残った村人には、後でちゃんと説明しないといけないな……。
「ルーク! どこ〜!?
ちょっと来てー!!」
セリアの叫び声が静寂を突き破って響いた。
魔物に出会ったというわけではなさそうだけど、もしかして?
「早く来てー!
起きてる人がいたのよー!!」
その一言を聞くと、俺は声の方へ向かって全力で走り出した。
「夢見るルビー?」
「はい。 エルフの里からそれが持ち出されたのです。
その報復に、この村が呪いを……」
俺たちは、村で唯一眠っていなかった老人から事態の説明を受けていた。
どこのバカだ、エルフの怒りを買うようなことをしたのは。
後に撤回することになる台詞だが、今の俺はそんなこと知りようもない。
226 :
158:2006/07/15(土) 05:16:26 ID:xtQixbmP0
「呪い……ザメハで起きないわけだわ。
呪いならシャナクだけど、私には使えない……」
「誰なら使える?」
「魔法使い。 おばさまなら……」
「シャナクを唱えられる程の使い手がいるのですか?」
「ああ。 俺のお袋がそうだ。
よし、ルーラで連れてくるよ」
俺のお袋は、かつて親父……オルテガと共に冒険を繰り広げた魔法使いだ。
今でこそアリアハンに落ち着いているが、その呪文のキレは凄まじく、今でも腕は衰えていないらしい。
俺はセリアを老人の家に残すと、ルーラでアリアハンへ向かった。
お袋は突然一人で帰ってきた俺にかなり驚いていたが、俺の説明を聞いてすぐ事情を理解してくれた。
ルーラでノアニールに戻ると、老人にお袋を紹介して早速村を回ってもらった。
そして、また一時間後。
「結論から言うとね、私でも無理」
「そんな……シャナクも効かないのか?
……それとも、覚えてないなんてオチじゃないだろうな?」
「アンタね、誰に向かってモノ言ってんの。
モシャスやイオナズンまで使いこなすアタシがシャナクくらい使えないわけないでしょ」
「いや、お袋だし……何かこう、どっか抜けてる気がして」
「……もういい、見てなさい」
お袋は俺たちを眠った村人の前まで連れて行くと、
目の前で呪文を唱えて見せた。
「シャナク!」
淡い光が村人の身体を包み込む。 修得はしていたようだ。
しかしそれ以上は何も起こらなかった。 そんな……いよいよもってどうすりゃいいんだか。
227 :
158:2006/07/15(土) 05:19:04 ID:xtQixbmP0
「おばさまにもどうにもできないなんて……」
「アタシにだってできることとできないことがあるわ。
セリアちゃんにできてアタシにできないこともあるでしょ。
エルフの呪いだって言ったわね? 呪いが続いてるってことは、術者は生きているわ。
そのエルフを探し出して呪いを解かせるしかなさそうね」
「どうやって探せばいい?」
「さぁ……ただ、夢見るルビーが持ち出された報復でこの村ってことなら、
ノアニールの近くに住んでいるエルフの仕業じゃないかしら?
夢見るルビーも特殊なもののようだし、そっちからも足がつくかもね」
それを聞いて、老人があっと声を上げた。
「なるほど、それなら、この村の西の洞窟の傍にエルフの隠れ里がありますぞ!」
「そこね。ルーク、まずはその集落の代表者に会いなさい。
排他的な種族だから、決して腹を立てるんじゃありませんよ」
「わかった。 どのくらい離れてる?」
「ここから約半日程ですじゃ。 どうか呪いを解いて下され!」
「任せて下さい。 その間、村をしっかり守って下さいね。
それじゃ、おばさま……」
下手すりゃアリアハンがノアニールの二の舞だが、お袋までこの戦いに巻き込むつもりはない。
俺もセリアも同意の上で、お袋にはアリアハンに帰ってもらうことにした。
「そう……。 じゃ、アタシはアタシで帰るから。
ルーク、しっかりやりなさい。
セリアちゃん、うちのバカ息子をお願いね。
何なら食べちゃってもいいから」
「は、はいっ、おばさま! って、ええっ!?」
「さっさと帰れ! ったく……」
228 :
158:2006/07/15(土) 05:20:16 ID:xtQixbmP0
229 :
205:2006/07/15(土) 11:19:33 ID:dQO1c1ri0
*** 2 ***
翌朝、僕は薬草を買いに道具屋へ行った。幸か不幸かお金は充分足りた。
なぜなら、王様からもらったガラクタはどれも僕の装備より貧弱だったし、
かといってセリカが装備出来るものは何も無かったので全て売り払ったからだ。
買い物をすませるとちょうどセリカがやってきた。
昨日、僕が両親の了解を得てくる様に言ったので、自宅に帰っていたのだ。
「ドグルさん、なんて?」
「行ってこいってさ。私が一度言い出したらきかない性格だってのは良く分かってるみたい」
「そうか、じゃあこれからがんばっていこうな。改めてよろしくな。」
「うん! こちらこそ。」
「そうそう、これ、セリカの為に買っといたから使えよ」
「ありがと! ・・・え? これ? これを持てって? どうしても?」
「ああ、少しは役に立つだろ。きっと」
「でも、いいよー、ほら何か持ってたリするとなんだか動きづらいしさ」
「そう言うなよ。せっかく買ったんだから、ほら」
「うん・・・。じゃあ、町の外に出たらね」
なぜすぐに装備してみないのか、僕には不思議だった。
安物とはいえ盾を持てば少しは守備力が上がって良いはずなのだが。
しばらくの間、町の周辺で経験を積むことにした僕らは再び町の外へ出た。
するとまた昨日と同じ組み合わせの魔物に出くわした。
今度は油断をせず確実に魔物を倒した。するとなんだか随分と強くなった気がした。
セリカなんて格段に打たれ強くなった。これで幾分か楽に戦えるだろう。
その後、戦闘を重ね、僕はレベル3に、セリカはレベル4になった。
戦いにも慣れてきたし明日は少し離れたところにあるレーベの村に行ってみようと思う。
230 :
205:2006/07/15(土) 11:26:19 ID:dQO1c1ri0
*** 3 ***
予定通り、レーベ村までやってきた。
村内を一通り見てまわった後、武器屋に行った。
「稽古着買おうか。冒険するのにそんな普段着じゃかっこつかないしな」
「買ってくれるの? お金足りる? いいんだよ、無理しないで」
武器屋の主人に早速装備してみるか、と尋ねられたセリカは、
周りを気にすることなく店先で着替えを始めた。
「おいっ!? セリカ!?」
「へーき、へーき。すぐ終るから」
こんなところで、と思ったが心配は無用だったようだ。
二枚を重ねて着て、中の布の服だけを脱ぐ・・・。素早い。さすが女子、手馴れている・・・。
「ほら、着替え完了!」
「す、すごいなその着替え方・・・」
それはそうと、レベル4になってやっと回復の呪文を覚えた。
けれど、3回唱えるMPしかない。どうやら僕は魔法が得意なタイプではないらしい。
セリカが打撃タイプなので、僕が魔法タイプならバランスが良いと思うのだが・・・。
どうやら、この旅では薬草が手放せなさそうだ。
231 :
205:2006/07/15(土) 11:29:05 ID:dQO1c1ri0
レーベの村周辺で戦うこと3日、僕はレベル6に、セリカは7になった。
戦う内にお金も貯まり、新しい武具を買おうと再び武器屋に行った。
しかし、セリカが装備できる物が全然売っていない。
この間は、どうせ買えないから、と見なかった高価な武具の方も見てみたが、やはり売っていない。
「ごめんな、セリカのもの何も買ってあげられなくて」
「いいの、いいの。売ってないんだからしょうがないことじゃない」
「でもなあ」
「鎧も盾もみんな似合ってるよ、ジャック。けど、鎌の部分で自分の手を切ったりしないようにね」
そういうとセリカは、僕が身につけた鎧の胸の辺りに軽くパンチをしてきた。
「うん、丈夫丈夫。これで怪我が減るね」
結局、僕の装備ばかりが充実することとなってしまった。
それでも、文句一つ言わずに素手で頑張ってくれるセリカ。ありがとう、セリカ。
その後、鍵があるというナジミの塔へと行ってみることにした。
初のダンジョンということで、薬草を多めに持って、少々緊張しつつ塔へと向かった。
しかし、充実した装備のおかげで無事に最上階へとたどり着くことができた。
一つ誤算だったのは、毒を持つスライムがいたことだ。
なぜなら、毒消し草を持っていくのを忘れてしまったからだ。
無事に鍵を手に入れ、レーベで魔法の玉も手に入れた。
明日はいよいよアリアハンから外の世界へと向かうことになる。一層気を引き締めて行かないと。
そういえば、塔にいた老人が「性格を変える本がある」といっていたなあ。
魔法が得意になるような本もあるのだろうか。あるなら是非手に入れたいものだ。
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/07/15(土) 14:02:56.53 ID:iKUKHcIy0
DQ3まとめ
ゆうしゃ:主人公
せんし:姉貴キャラだけどHには億手、おっぱいばい〜ん、ゆうしゃを呼ぶときは「お前」
そうりょ:優しいお姉さんだが実はどエロ、ゆうしゃを呼ぶときは「キミ」
まほうつかい:ドジなロリっ子、つるぺた、ゆうしゃを呼ぶ時は「おにいちゃん」
ぶとうか:元気いっぱいな年下、スレンダー、ゆうしゃを呼ぶ時は「先輩っ」
しょうにん:お人よしで天然、意外とナイスバディー、ゆうしゃを呼ぶ時は「変なあだ名」
あそびにん:何も考えてない楽天家、エロにも興味深々、ゆうしゃを呼ぶときは「呼び捨て」
けんじゃ:ゆうしゃの幼馴染で同い年、ゆうしゃを呼ぶ時は「○○くん」
お久ぶりです
数週間PCができない環境にいました。
いつの間にかかなりにぎやかになってますね〜!
全部読みましたよ、二つともすごく内容が深くて面白いです、期待してますよ〜
さて自分なんですが中途半端なとこできれてますな。
ほぼ全ての内容が会話と効果音だけなんでわかりやすい?(単純なだけ)ので
二人のレスの合間によんでやってくだしあ。
あと「くそ、俺もそのネタ考えてたのに!先こされたぁ〜」とかでちゃかも
しれないですが全然気にしない方向で。
それじゃドラクエやってきますノシ
>>232 主人公
おとこまさり
(エロ)やさしいひと
あまえんぼう
すばしっこい
おっちょこちょい
セクシーギャル
がんばりや
これでハーレムパーティ作ってくる
235 :
205:2006/07/15(土) 22:20:03 ID:Ek+N1Bnt0
*** 4 ***
僕らは無事にロマリアにやってきた。
アリアハンからの洞窟は特に問題無く抜けられた。僕がしょっちゅう眠らされていた以外は・・・。
ロマリアも結構大きな城下町だ。けれどここにもセリカの為の武具は売っていなかった。
まだ我慢してもらわないといけないのかと思うと申し訳無くて仕方が無い。
王様に挨拶しに行くと、金の冠とやらを取り返して欲しい、と無理やり頼まれた。
王様というのはどこの国でも自己中らしい。また少し世間のことがわかった気がする。
「くぅ〜、手がジーンってする〜。この魔物の鎧すごい堅いわ。ジャックなんとかならない?」
「くそっ、なかなかやるなぁ。おまけにホイミスライムまで呼ぶし」
そう言いながらも僕は魔物の剣をかわし懐に潜り込むと、鎧の隙間に鎌を突き刺した。
城の周辺で魔物と戦ってみたが、アリアハンよりも随分と強いと感じた。
特にさまよう鎧と呼ばれる魔物は守備が堅くて、ホイミスライムまで呼ぶので非常に苦労した。
セリカ本人にはとても言えないが、ここにきて彼女の攻撃力が不足してきているように感じる。
僕のほうが攻撃力が上になってしまったぐらいだし。さすがに素手では無理が生じ始めたのだろう。
早く何かしら武器を買ってあげたいものだ。
教会の本棚で「頭がさえる本」というのを見つけた。
ぱらぱらと見た感じ合理的な頭の使い方について書いてあるみたいだ。
もしかしたら魔法が得意になれるかもしれない。早速今夜にでも読んでみよう。
夜中、ふっと目が覚めた。枕元には本が開きっぱなしで置いてある。
「ああ、本を読んでいる内に何時の間にか、寝ちゃってたのか」
隣のベッドに目をやると、そこに寝ているはずのセリカの姿が見当たらない。
「トイレにでもいったのかな・・・」
僕はそれ以上気にかけることも無く再び眠りに落ちた。
236 :
205:2006/07/15(土) 22:28:26 ID:CYm0hoe50
*** 5 ***
「くあー、もうだめだ。くたくたってのはこういうことをいうんだな」
「寝るんなら、ちゃんとお風呂に入ってから寝なさいよ、ジャック!」
僕らはロマリアの宿を定宿にして、ここ1週間レベル上げをしていた。
風呂から出ると僕はあっという間に眠りに落ちた。
夜中、物音がして目が覚めた。僕はとっさに武器を構え室内を見回す。
特に異常は無いように見えたが、ベッドにセリカの姿が見当たらない。
「また、トイレか・・・」
再び寝ようと思ったが、何やら外に人の気配を感じた。
そっと窓から外を見てみると、そこにいたのはセリカだった。
月明かりの下で一心不乱に体を動かしている。
「なんでこんな時間に・・・?」
「もしかして、自分の攻撃力不足を感じて・・・」
そう、ロマリアに到着したその日にさまよう鎧に苦戦したことで、
自分の力の不足を感じたセリカは夜中に密かにトレーニングをしていたのだった。
「あいつ・・・僕に内緒で」
セリカの頑張りに刺激された僕は、窓から差し込む月明かりの下で読みかけの本を読み始めた。
しばらくしてセリカが戻ってくる気配がしたので、僕はベッドに戻り眠っているふりをした。
そして、セリカが眠りについたのを確認すると、再び本を読みつづけた。
237 :
205:2006/07/15(土) 22:33:05 ID:CYm0hoe50
*** 6 ***
「ジャック、朝だよ。起きなってば。おはよ。」
セリカの声で目が覚めた。
「なんで、窓の下なんかで寝てるのよ。早く準備して行くよっ」
今日はロマリアの北方にあるというカザーブの村へ行ってみることになっていた。
出掛けに宿屋の主人に声をかけると、
「お客さん、なんだか昨日までより精悍な感じがするよ。知的な感じっていうかさ」
なんてことを言っていた。
どうやら、昨日最後まで読み終わったあの本の効果が早くもでているらしい。
「なあ、セリカ」
「なあに?」
「俺って昨日までとどこか違う雰囲気っていうかなんていうか、する?」
「えー、なによそれ。うーん、別にしないけどなあ・・・。「俺」って言ったぐらいかな」
「本当に? ほら、世間知らずじゃなくなったっていうか、そんな感じしない?」
「なんなのよ、いったい。ジャックはジャックで変わりないと思うけど」
「そうか? それならそれでいいんだ。ほらいくぞ」
セリカからは、宿屋の主人のような反応は返ってこなかった。
ちょっとがっかりしたような気もしたが、今までに作られてきた二人の関係は
そう易々と変わらないものであるってことだろう。
セリカにとっては、今日の僕も昨日までの僕も同じ僕に変わりないってことか。
勇者・ジャック・Lv11・きれもの(←せけんしらず)
武闘家・セリカ・Lv12・がんばりや
238 :
158:2006/07/15(土) 22:37:56 ID:xtQixbmP0
おお、一気に三話更新とは……進みましたね。
こりゃ負けていられないな!
239 :
158:2006/07/15(土) 22:38:44 ID:xtQixbmP0
■ 第11話 ■
ノアニールを出た俺たちは一路西へ。
日が傾く頃にはエルフの隠れ里へと到着できた。
「……私、エルフって初めてよ」
「俺だって初めてだよ。
ほら、そんなに緊張してんな」
「だってぇ……」
里の中を進む俺たちを、周りの木陰からエルフたちが覗き見ているのだ。
気配でバレバレなんだが、気にしたら負けだと思っている。
しばらく歩くと、切り株で囲まれた玉座らしき台が見えてきた。
一際美しいエルフの女性が座っている。 あの人が代表者……女王様か。
俺は事情を説明することにした。
「なんですって? ノアニールの村の……。
そう、そんなこともありましたね」
「なっ……。
とにかく、呪いを解いて下さい。
あの村の人たちには関係のないことです」
「……関係なくはありません。 お話ししましょう。
私にはアンという名の娘がいます。
アンは、ノアニールに住むひとりの人間の男を愛してしまいました。
そして、エルフの宝・夢見るルビーを持って男の下へ行ったまま帰らないのです……」
エルフの怒りを買うようなことをしたバカは、よりにもよって同じエルフ……
しかも女王の娘、王女様だった。 世も末だな。
……この台詞も後に撤回することになる。 今はまだそれを知らずにいるだけだ。
240 :
158:2006/07/15(土) 22:39:28 ID:xtQixbmP0
「お気持ちはお察しします。
けど、なら罰せられるべきは宝を持ち出したアン王女やその男ではありませんか?
あなたはノアニールそのものに呪いを掛けた。 筋違いです」
「いいえ!
所詮エルフと人間、アンは騙されたに決まっています。
ルビーを男に奪われ、里へも帰れずに辛い思いをしたのでしょう」
「いや、ですから、村じゃなくてですね……」
「人間など見たくもありません。 立ち去りなさい」
下手に食い下がってアリアハンに呪いを掛けられちゃたまらない。
ここは一旦引き下がって、策を練らないと。
「思いっきり公私混同してるわね」
「ああ。 母親としては普通なんだろうが、為政者としてはいただけないな。
とにかく、何とか突破口を作らなきゃ。
周りのエルフには……話を聞けそうもないか」
「うん、遠巻きに見ているだけ……って、ちょっと。
あの人、人間じゃない?」
セリアが指し示す方向を見ると、確かに普通の人間らしき老人がこちらを見ている。
老人は俺たちの視線に気付くと、ゆっくりとこちらへ歩いてきた。
「ノアニールのことでここへ来られたようじゃが……。
どうじゃった。 ダメだったろう」
「ええ、まあ。
あなたは?」
「わしもノアニールから来たんじゃよ。
……村のみんなが眠らされたのは、
わしの息子のせいなんじゃ」
「……それは一体……?
詳しく聞かせていただけますか?」
241 :
158:2006/07/15(土) 22:40:32 ID:xtQixbmP0
聞けば、彼の息子さんはエルフのお姫様と駆け落ちをしたらしい。
老人の話し振りを聞くに、どうやらこの件は女王様の誤解のようだった。
だが、あの女王様はそんな結論を受け入れはしないだろう。 それこそ命懸けでも。
老人も困り果てていた。
「とにかく、あの女王様に信じさせなきゃいけないな。
けど、一体どうすればいいのか……」
「うむ。 時間を掛けて説得するというわけにもいかんしのう……」
「何か気を引くようなものが欲しいわね。
ふたりが愛し合っていた証拠、またはアン王女の痕跡……
夢見るルビーそのものがあれば話が早そうだけどなあ」
こういう時に頭の回転が速いパートナーがいてくれると助かるな。
しかし、愛し合ってた証拠やら駆け落ちした奴らの痕跡って……どこをどう探せばいいんだ?
「そうねぇ……。
おじいさん、ふたりが駆け落ちするまでどこで会っていたか、
なんてわかりませんか?」
「密会場所、ということかの?
だったら結構あるぞ。
村外れの古井戸とか、村の外の森とか、木こりの休憩所とか、ここから南にある地底湖の洞窟の時もあったのう。
ロマリアまでデートに行ったこともあったぞい」
「……何でそんなに詳しいんだよ……」
この老人がふたりの密会をタ……ストーキングしていたことは今追求するべきことじゃないので放っておく。
おかげで貴重な情報が得られたのだからそれでよしとしておこうか。
「なら、その地底湖の洞窟から調べましょう。
洞窟の中なら適度に魔物がいるし、結界を張れば魔物の危険は大きく減るしね。
ふたりがひとまずどこかに身を隠すとしたら、ここが一番怪しいわ」
なるほど、実に理路整然とした答えだ。 灯台下暗しってやつか。
242 :
158:2006/07/15(土) 22:41:47 ID:xtQixbmP0
「わかった。 善は急げだ、早速出掛けよう」
「ま、待ってくれ。
わしも連れて行ってはもらえんだろうか……?
息子の痕跡を探すと言うのならきっと役に立つぞ」
何を言い出すんだこの老人は。
村を救いたいと思い、身の危険を顧みずに息子の代わりに頭を下げに来たその意気は買うんだが、
実際問題道中で死なれたりするとさすがに困る。
「お気持ちはわかりますけど、ここで待っていて下さい。
危険ですからね?」
「むう……わかった。 わしはここでお前さんたちを待っとるよ。
気をつけて行くんじゃぞ」
あっさり引き下がってくれて助かった。
前二回のようにはい・いいえダイアログが開いたらどうしようかと思っていた。
今度こそ剣で斬り伏せていたかもしれん。
俺たちは老人に手を振って別れを告げると、すぐ傍にある洞窟へと向かって歩き始めた。
既に日が沈み始めているが、ノアニールの現状を鑑みればどうこう言っていられる状況じゃない。
俺たちがやらないといけないんだ。
「……ねぇ、ルーク」
「何だ?」
「んっと、もしルークがね、あのおじいさんの息子さんの立場だったら……どうする?」
「何だよ、急に……」
セリアなりの乙女心というものだろうか。
見れば、赤面しつつ俺から視線を逸らしている。 実に乙女らしい。
俺は答えを思案しつつ、セリアに聞いてみることにした。
243 :
158:2006/07/15(土) 22:42:48 ID:xtQixbmP0
「……セリアならどうする?
お前がもし、アン王女の立場だったら……」
「えっ、えっ? 私?
ええ〜っ、何で聞き返すのよう」
「聞いておきたいな。
お前が答えたら、俺も答える」
「ううう……ええっとぉ……」
夕日に照らされた顔がますます赤くなる。
可愛い奴だ、全く。 からかい甲斐がありすぎる。
「……わかんない。
どうしていいかわからないよね。
自分たちの幸せを取れば大切な人の大切な人たちがみんな不幸になる。
その人たちの日常を守れば私たちは……。
難しいね……」
セリアは黙り込んでしまった。 いろいろと思うところがあるようだ。
無論、俺にも思うところはある。 が、今はセリアの質問に答えないとな。
「俺も、正直どうしていいかわからないからな……。
だから……考える。
自分たちが幸せになって、かつ誰も不幸にならない方法を。
50%の勝利じゃなく、100%の勝利を導くために。
道が見えなくたって見つけ出す。 なければ、作り出す。
そのためにも考える。 時間と環境の許す限り考えるよ。
俺にはそれが精一杯だ」
そう言って俺は笑った。 本心だろうとこんな台詞、笑いでもしなけりゃ言ってられない。
セリアは満足してくれただろうか?
244 :
158:2006/07/15(土) 22:44:07 ID:xtQixbmP0
245 :
158:2006/07/15(土) 23:21:03 ID:xtQixbmP0
ぎゃーっ、しまった!
最後のルークとセリアの会話のくだり、後で入れるつもりだったのに……orz
後で自分の投下分は全文自分のブログにバックアップを取るつもりでいたから、
その時に改訂します……っつーか、改訂しちゃっていいのかな。かな。
男性勇者な人が多いので、女性勇者プレイを始めてみました。
メンバーは女勇、女商、男盗、男魔で、日記形式で進んでいくと思われます。よろしく。
248 :
247:2006/07/16(日) 00:53:06 ID:Gd+V2g6e0
――勇者アリエスの日記――
今日は自分の誕生日と、大事な旅立ちの日が重なる特別な日。
母さんに連れられて王様に謁見した後、準備金と装備品とかいう物を貰った。
その後一日中城の中を見学して回ってると、日が暮れてしまった。一旦お家に帰って就寝。
…王様が一度口にしかけたアレル、ってなんことだろ?まぁいいか。
次の日、大臣さんが言っていた酒場に行って、これからの旅を共にしてくれる人を募った。
商人のターナさん、盗賊のリャノン君、そして魔法使いのじいさん。
じいさんは、何故かじいさんと呼んで欲しいらしい。でも、それって…
ttp://www.uploda.org/uporg446819.png.html そろそろお祈りの時間だ。
これから、あたし達の旅が始まるんだよね。
魔王バラモスなんて他の国の人は知らない位なんだから、のんびりやっていこう。
アリエス ターナ リャノン じいさん
職業 勇者 商人 盗賊 魔法使い
性格 のんきもの おちょうしもの ぬけめがない きれもの
ttp://www.uploda.org/uporg446817.png.html
249 :
158:2006/07/16(日) 06:01:14 ID:vLcg9iCb0
ノアニール編は総じて1話分の分量が長いです……原作に肉付けしまくってるせいか。
アッサラーム編からはもっと短く行きたいもんです。 ホントに。
ところで誰か、商人の名前を考えてくれませんか。 決まらなくて……orz
>>233 お帰りなさい━━(゚∀゚)━━!!
>>247 増えた━━(゚∀゚)━━!!
ターナたんとはオーブ集めの中でお別れになっちゃうのでしょうか……。
250 :
158:2006/07/16(日) 06:10:46 ID:vLcg9iCb0
■ 第12話 ■
「はぁ、はぁ、はぁ……くそっ。
死ぬかと思ったぜ……。
セリア、大丈夫か?」
「う、うん……まだちょっと眠いけど」
何が苦しいかって、マタンゴだよマタンゴ。
あいつの攻撃を食らうなどして胞子を浴びてしまうと、どういう原理か凄まじく眠くなる。
しかもバリイドドッグ(ルカナン係)まで一緒に現れるもんだからたまらない。
さっきも奴らの攻撃で俺が眠っちまって袋叩き、文字通り危うく殺されるところだった。
セリアも撒き散らされた胞子を浴びて一回眠ってしまったし。
おかげで眠気は吹き飛んだけど、体力はレッドゾーンだ。
「なあ……ホントにここなのかな?
こんなに凶悪な魔物がいるところに逃げ込むか?」
「さあ……。
最深部まで調べないと、何とも言えないわね」
「そうですか……」
慎重に地下二階に進んだ俺たちは、泉の中央に光る床を見つけた。
泉の水は真水のようだ。 地下水が湧き出して……近くに水源があるのか?
「この水……飲めそうだな」
「大丈夫なの? お腹壊したりとかは嫌よ?」
「ま、飲んでみるよ。
……ん、ん……ふう、うまい。 よく冷えてる。
それに何だか疲れが取れたような……すっきりするよ」
「もしかして、入り口で神父さんが言ってた回復の泉なのかしら?」
「かもしれないな。 ちょうどいい、少し休憩しよう。
このまま進むのは正直しんどい」
251 :
158:2006/07/16(日) 06:12:42 ID:vLcg9iCb0
セリアも手袋を外し、両手で水をすくって飲んでいる。
おっ、回復したみたいだ。 清々しい顔をしている。
「休憩がてら、ご飯にしましょう。
ノアニールのおじいさんの家で台所を使わせてもらったの」
「それは助かるね。
よくよく考えたら、今日は俺たち昼飯食ってないぞ」
「うふふ。
そう言うだろうと思って多めに作ったから、いっぱい食べてね」
それからしばらく、俺はセリアの手料理に舌鼓を打った。
今回は鶏肉の唐揚げ弁当だが、鶏肉自体に下味がつけてあって衣と見事に調和している。
これがまた冷めていてもおいしい。 工夫されていてなおグーだ。
脂質の少ない肉を選んだり、植物性の油を使ったりしたのだそうだ。
セリアはこういう細かいところによく気が付く。 あぁ、セリアが相方でよかった……。
適度に腹ごなしの時間を置いてから、俺たちは出発した。
この洞窟はそれほど広くなく、地下4階には大きな地底湖が広がっていた。
地下だというのに、湖には厚い霧が立ち込めている……。
「ううう、鼻にツーンとくるぅ……」
「我慢だ。 ほら、あの島を調べるだけだから。
……この湖の水、上の泉と比べるとあまり綺麗じゃないなあ。
あの泉が特別だってことか……」
湖の上には島があり、橋が架かっていた。
明らかに人工的な橋だ。 やはりここにふたりが……?
島にはストーンサークルがあり、その中央に宝箱が一個あるだけだ。
俺は背筋に嫌な感触を覚えつつ宝箱を開けた。
252 :
158:2006/07/16(日) 06:14:42 ID:vLcg9iCb0
「綺麗……宝石ね。
もしかしてこれが夢見るルビーかしら?」
「かもな。 戻ったら女王に見せてみよう。
……と、何だこりゃ。 手紙……書き置きか?」
そして、俺はその書き置きらしきものを読んでしまった。
背筋に感じた嫌な感触は、この時現実のものとなったんだ……。
『お母さま。 先立つ不孝をお許し下さい。
私たちはエルフと人間。 この世で許されぬ愛なら……
せめて天国で一緒になります……。 アン』
どれくらい立ち尽くしていただろうか。
霧の立ち込める静かな湖には、ただセリアの嗚咽が響くのみ、だ。
「かわいそう……あんまりよ。
どうして……? 許されないなんて誰が決めたの……?」
「……知らないよ。 同情はするけどな。
でも……、本当に愛し合ったなら、結ばれたいと願ったなら、
辛くたって死ぬべきじゃなかったんだ。 死んだらそれでおしまいだろ……」
セリアは知り合いでもない、顔も知らない死体すら見つからない恋人たちのために泣いている。
優しいんだ。 だからこそ、俺が邪険に扱ったって怒らずについてきてくれている。
俺はどうだ? 俺はこのふたりに何をしてやれる?
俺はただ、ふたりに詫びた。 バカにして済まない。 撤回する。 あんたたちも苦しんだんだな。
そして次の瞬間、俺の中にあった感情は憐憫でも悲哀でもなく……怒りだった。
俺はその怒りを、然るべき人物にぶつけてやらなきゃならない。
無念に散ったふたりの代わりに。 巻き添えを食って死んだノアニールの人たちの代わりに。
その糾弾だけは、何を差し置いても絶対に忘れてはいけないように思えた。
253 :
158:2006/07/16(日) 06:16:48 ID:vLcg9iCb0
「ほら、もう泣くな。 ここを出るぞ」
「うん、うん……っく。 うっく。
う、ん……はい。 もう大丈夫」
「大丈夫ってツラじゃねぇよ。
泉に寄って顔洗っていくか?」
「平気だよ。 早く戻ろう。
ノアニールの呪いを解かせなきゃ」
セリアの目の周りは真っ赤だ。 今まで泣いていたのだから当然だけれど。
そのセリアが「解かせる」と言い切った。 「解いてもらう」ではなく。
そうだ、全部誤解だったんだ。 今回の件で悪事らしい悪事があったとすれば、
それはアン王女がルビーを持ち出したことと、女王が誤解の末に呪いを掛けたことだけだ。
前者は既に罰が下されたと言ってもいいだろう。 これから俺たちが埋め合わせをする。
問題は後者だ。 バカらしい、本当にバカらしい誤解のために一体何が対価として失われたのか。
それをこのまま見過ごすわけにはいかない。 剣を交えてでも責任は取ってもらう。
俺はそう自分に強く言い聞かせると、セリアの手を取ってリレミトを唱えた……。
ルーク セリア
性格 くろうにん ずのうめいせき
職業 勇者 僧侶
レベル 15 16
.MHP 113 93
MMP 28 86
装備 はがねのつるぎ てつのやり
てつのよろい くさりかたびら
うろこのたて うろこのたて
きのぼうし けがわのフード
ttp://hp.jpdo.com/cgi36/195/img/37.png ttp://hp.jpdo.com/cgi36/195/img/38.png
254 :
158:2006/07/16(日) 09:05:11 ID:vLcg9iCb0
■ 第13話 ■
洞窟から出ると、辺りは既に白み始めていた。
マタンゴに眠らされたせいで眠気はそれほどでもない。
俺はセリアの手を引いて歩き出した。 俺もセリアも、一言も喋らない。
俺は進行方向を睨み付けたまま、セリアは俯いたままだ。
ちょうど朝焼けが眩しくなってきた頃、俺たちはエルフの隠れ里に到着した。
里の入り口では恋人の片割れの父……あの老人が俺たちを待っていてくれた。
俺たちの姿を見つけた老人は、最初こそ俺たちの無事を喜んでいたものの、
近くで俺を見るなりそんな態度も引っ込んでしまった。 ……そんなに怖い顔してるか、俺。
少し躊躇われたが、俺は老人に洞窟での出来事を説明した。
彼は目頭を押さえ、必死に泣くまいとしているようだった。
ついでにノアニールで見た白骨のことも説明した。 こちらはセリアの方がショックを受けていたようだ。
……じいさん、息子が死んだんだぞ。 泣いたっていいのに……。
そう言うと、
「お主たちがしようとしていることを見届けるまでは、泣いたりはせん。
これから何かやらかすつもりでおるのじゃろ?」
と返された。
年の功ってやつか。 侮れないな。
俺は、ああ、とだけ答えると、老人と相変わらず黙りっぱなしのセリアを引き連れて女王のもとへと向かった。
「こんなに朝早くから……一体何の用です。
人間とは本当に非常識な生き物ですね」
「何とでも言え。
話が全部終わった時、それでもまだそんな口を利けたのなら……
あんた、最高の独裁者になれるよ」
忘れちゃいけない。 俺は皮肉を言いに来たんじゃないんだ。
255 :
158:2006/07/16(日) 09:05:56 ID:vLcg9iCb0
「……まず、これを見て欲しい。
これが何なのかわかるか?」
「それは……夢見るルビー……ですね。
一体どこで……?」
「地底湖で見つけた。
それと、これが入っていた箱に、この手紙が一緒に入ってた。
あんた宛だ」
「……拝見しましょう」
女王はしばらく遺書に目を落としていたが、
読み終えると神妙な面持ちで俺に向き直った。
「それ、間違いなくアン王女の筆跡か?」
「……はい。 何てこと……。
私がふたりを許さなかったばかりに……。
わかりました。 この目覚めの粉を持ってノアニールへ戻りなさい。
そして呪いを解きなさい。 アンもきっと、それを願っていることでしょう……」
ノアニールの呪いを解くという当初の目標は達せられた。
だが、これで終わりじゃない。
「待てよ。
あんた、本当にこれだけで済むと思ってんのか?」
「……どういうことです?」
「アン王女もあのじいさんの息子も自分が原因で死んだ。
あんたはそれを受け止めた。 呪いもこの粉で何とかなるんだろう。
ここまではいいさ。
だけどな、まだあんたは責任を取り切ってないだろう」
「ノアニールの呪いのことなら、たった今手を打ちました。
それでは不満ですか? 一体何が望みです?」
256 :
158:2006/07/16(日) 09:07:09 ID:vLcg9iCb0
「誰が望みを叶えろと言った。
忘れたとは言わせないぞ。
ノアニールはあんたの呪いのおかげでみんな眠っちまったんだ。
家の中だろうと外だろうとお構いなく、無防備にな。
そのせいで、一体何人の村人が魔物に食われたか!
あんた、その犠牲に何も報いずに済むと思ってんのか!!」
場が凍りついたようだった。
セリアは薄々感付いていたようで、黙って話の展開を見守っている。
老人も同様に、目を閉じて話に聞き入っていた。
周りにいたエルフたちはお喋りを止め、こちらを注視している。
ただひとり、女王だけが突然の事態に状況を飲み込めずにいたようだ。
「ぎ、犠牲……? 何のことで……」
「とぼけるな!
あんたのバカげた勘違いのせいで死んだ人間がまだまだいるって言ってんだ!!
眠ったまま食われたんだぞ! 自分が死ぬってわからないまま殺されたんだぞ!
あんたの呪いが原因でだ! それを自分には関係ないって言うつもりか!?
逃げるなッ!!」
言葉が止まらない。 考えるよりも早く沸き上がってくる。
女王だって娘の死によって傷付いた。 それはある意味当然の罰だったが、それでも傷付いた。
みんなが傷付いたんだ。 その上でなお俺は女王を傷付けようとしている。
『これが勇者のやることか?』 ……知るかよ。
品行方正な勇者を御所望だってんなら、他の人間を祭り上げてくれ。
「そう……ですか。 そんなことが……。
……情けない話ですが、正直そこまで考えが至りませんでした。
確かに私の落ち度ですね。
詫びても詫び切れるものではありませんが……」
257 :
158:2006/07/16(日) 09:07:47 ID:vLcg9iCb0
「だから何もしなくていいって言うのか?
死んでしまったものはしょうがないから、諦めて終わりにしろって!?
あんたはそれでいいかもしれないけど、遺された人間はそれじゃ済まない!
自分のしたことを少しでも罪だと思ったなら、
あんたにはまだやらなきゃならないことが残ってるはずだろう!!」
「……ならば、私にどうしろと言うのです?
私はどうすれば罪を償えるのですか?
ごく限られた例外を除いて、死者は蘇らない。
死者を悼むことはできても、死者にしてあげられることなど……」
「じゃあ、そうすりゃいいんだ!
エルフのあんたが人間の犠牲者を悼むことだって、立派な償いだ!
それを……!」
……ぐ。 言いたいことは山ほどあるのに、言葉が絡まって上手く出てこない……!
そんな俺を察したのか、セリアが俺の肩に手を置いて言った。
「……あなたが、あなたの望むように償えばいいと思います。
そのために私たちの力が必要だと言うなら、お手伝いもできるでしょう。
人間を好きになれと言っているわけではありません。
あなたのやり方でやればいいんです」
「私の……やり方で?」
「はい。 エルフ流にやってもいいし、人間に倣ってもいい。
死者を悼む気持ちに、人間もエルフも関係ないでしょう?
やればできるはずです。
ね、ルーク」
「え、俺に振るのか……」
セリアは、助け舟を出してあげたでしょ、とでも言わんばかりのウィンクを見せる。
何だかおいしいところだけ持って行かれた気がするぞ……。
258 :
158:2006/07/16(日) 09:08:36 ID:vLcg9iCb0
「私のやり方で……そうですね。
少しだけ、わかったような気がします。
まだ人間を好きになることはできそうもありませんが……
今は今、できることをすればいいのですね」
女王は憑き物が落ちたように落ち着いた顔をしている。
俺はその表情に何だか毒気を抜かれてしまった。
これ以上この人を責めても、それこそどうにもならない。
俺たちの役目は……終わったかな。
「ルークと言いましたか。
あなたが私を怒鳴りつけてくれなければ、
私はとても褒められない女王として玉座についていたことでしょう。
夢見るルビーを持ち帰ってくれたこと共々、感謝します。
言葉遣いが悪いことはこの際、不問に付しましょう」
「……いや、俺もあんなに怒鳴るつもりじゃなかったんだけど。
あんたが思ったよりマトモな人でよかったよ」
「? どういうことでしょう?」
「もしあんたがロマリア王みたいな奴だったら……
あんたはとっくに首を刎ねられてたかもね、ってこと」
「あら、まぁ……それは怖い」
我ながら恐ろしいことを言っていると思う。
敵地のド真ん中で敵将の首を刎ねると宣言するのと同じなのだから。
「ロマリア王とはそれほど酷い方なのですか?」
「アレを標準だと思ってもらっちゃ困るな。
なあ、セリア」
「そこで私に振るの……?
まぁ、えっと、その、……酷い、かな」
259 :
158:2006/07/16(日) 09:13:03 ID:Edp9w8VH0
女王はそれは愉快と笑って見せた。
……よかった。 本当に怒っていないみたいだ。
もし女王を怒らせていたらタダでは済まなかっただろう。 俺は心中で胸を撫で下ろした。
その女王が急に表情を引き締めた。
「お喋りはこのくらいにいたしましょう。
目覚めの粉を風に乗せるのです。
本来ならば私も共にノアニールへ向かうべきなのでしょうが、
もう少し気持ちの整理がつくまでは……」
俺もセリアも、もう何も言う必要はないだろう。
静かに頷くと、俺たちは女王の前を辞した。
女王が老人を呼ぶ声が聞こえ、老人は俺たちと入れ違いに部屋に入っていく。
彼も、今度こそ息子とその恋人のために涙を流せるだろう。
改めて周囲を見回してみると、エルフは相変わらず俺たちを観察している。
その視線を浴びて、何となく憂鬱になる理由は一体何だろう?
「ふふっ、怖いお兄さんだと思われてるのよ、きっと」
「怒鳴ったから、か……。
こういう時っていつも男が貧乏くじを引くんだよな」
その俺の台詞に、セリアは声を出して笑い始めた。
何か笑うようなことか?
「だって、面白いんだもの……うふふっ」
勝手にやってろ。
俺はセリアの手を取ると、ノアニールに向けてルーラを唱えた。
* * *
260 :
158:2006/07/16(日) 09:15:01 ID:Edp9w8VH0
勇者も僧侶も老人も去ったエルフの隠れ里。
その玉座にて、女王は思案を巡らせていた。
「リリム、そこにいますね」
「はい、女王様」
「今から三日ほどノアニールの様子を見に行って下さい。
後ほど私自身が出向きますが、やはり少し情報が必要でしょう」
「かしこまりました」
リリムと呼ばれたエルフは、素早い身のこなしで退室した。
これでノアニールのことが少しはわかるだろう。
「……不思議な若者でしたね……」
女王は、ルークの企みに気付いた上で挑発的な言葉を選んで投げかけたのだ。
彼は自分に態度に激昂し、首を刎ねる覚悟まで固めておきながら、暴走せず理性を保った。
それどころか、見ず知らずの人間の死の責任を私に訴えるために、自分の命すら懸けた。
愚かしいほどに真っ直ぐで、強い意志を秘めた少年。 その分苦労もしているだろう。
傍らの少女も最初は内心怯えていたようだが、知性を感じさせる瞳で私を諌めて見せた。
彼女から感じる魔力の胎動が他の人間のそれとは明らかに違ったが……気にすることでもあるまい。
誰かの誇りのために命を懸けて戦える少年と、誰かを支えるために命を懸けて強くなれる少女。
今はまだまだ未熟で荒削りだが、その資質は本物であろう。
彼らなら……勇者とそのパートナーとして、この世界を覆う暗雲を振り払ってくれるかもしれない。
「……これでは、この私でさえ期待したくなってしまいますね。
ルーク、セリア。 ……ふふっ、いい名前ではありませんか」
女王は笑みをこぼしつつ天を仰いだ。
彼らの頭上に、幸運の星が輝き続けますように。
ttp://hp.jpdo.com/cgi36/195/img/39.png ttp://hp.jpdo.com/cgi36/195/img/40.png
とりあえず
>>1に従って鳥を付けます。
――アリエスの日記――
お城の人から聞いた通り、まずは扉の鍵を探す事になった。
どうやらナジミの塔って所が怪しいので、早速行こうとしたらリャノンに止められた。
まずは準備から始めろって言うんだ。その後リャノンはアリアハンの行ける所を、隅から隅まで調べていた。
さっすが、抜け目が無いな〜
アリアハンから出発して、半日経たずにレーべの村に着いた。
なんか魔法の玉とかいう物の事を色々聞いたけど、良くわかんないな。鍵の事に集中しよう。
――ターナの日記――
オルテガの娘とかいうのが来て、旅の仲間を探していた。
天に選ばれし勇者様って割には、随分とのんびりした女の子だった。
でも、勇者様って肩書きは結構お金になりそうだったし、案外儲かるかも。
駆け出しの私にとっては、多分これ以上無い大きなチャンス。二つ返事でOKしちゃった。
レーベの村に、馬鹿みたいにひ弱な男がいた。
じーさんでも動かせる岩すら動かせないなんて、情けない奴。ある種のカモだね。
村の本棚からリャノンが持ってきた「力の秘密」を、道具屋経由で売りつけてやった。
仲間の目もあるし、直接売りつける事ができなかったのが残念。
ttp://www.uploda.org/uporg447349.png
――リャノンの日記――
ナジミの塔最上階にて、ナルコレプシーっぽい老人から盗賊の鍵を譲り受けた。
中々良く出来た鍵で、あのバコタとかいう奴は只のフカシでは無い事が証明された。
勇者ご一行に加わって、早くも珍しい物を手に入れる事が出来た。
これは正解だったかもな。これから世界を巡ることになるだろうし、幸先の良いスタートだ。
……肝心の勇者様はマイペースが過ぎる気がしないでもないが、ああいうタイプは急かすと逆効果なんだよな。
あの子が口癖のように連呼するように、のんびりやるしかないだろうな。
――じいさん旅の足跡――
アリアハン→レーベ→岬の洞窟を経由してナジミの塔→明日いざないの洞窟へ
*メモ ギラの魔法が完成間近で頓挫……困った。
ttp://www.uploda.org/uporg447372.png
263 :
205:2006/07/16(日) 18:56:01 ID:pPrRc7Rq0
*** 7 ***
カザーブの村についた。
村人の話ではこの村には、偉大なる武闘家の言い伝えがあるらしい。
それを聞くとセリカは、武闘家の墓参りがしたいと言った。
まだ陽は高かったので、宿屋で待ち合わせることにして別行動をとった。
「ここに、武闘家さんが眠ってるのか・・・。
素手で熊を倒しちゃうなんて私にはとてもじゃないけどできないなあ。
それに、なんだか最近はジャックの方が強くなってきちゃったみたいだし・・・」
「名前も知らない武闘家さんにこんなお願いするのは図々しいこととは思いますが、
どうか私に少しばかりの力をお与え下さい。お願いします・・・。」
セリカの頬をひとすじの涙が流れた。
僕が用を済ませて宿屋に行くともうセリカが来ていた。
「あ、ジャック。ジャックは何をしてたの?」
「ん? 何ってほどのことはしてないけど。ぶらぶらしてただけだよ」
夜中、なんだか寝付けないので外を散歩してみることにした。
セリカは今日もまた外でトレーニングをしている。彼女は本当に努力家で頭が下がる。
彼女に見つからない様にそっと宿屋を出た。
264 :
205:2006/07/16(日) 18:57:32 ID:pPrRc7Rq0
翌朝・・・
「昨日聞いた話の武闘家さんはね、素手で熊を倒しちゃったんだって」
「ホントか? 素手でとはすごいな」
「でしょ、私なんかにはとてもじゃないけど真似できないよ」
朝食を摂りながらそんな会話をした後、出発の準備の為に部屋に戻った。
「あれ? この服は・・・? それにこれは鉄の爪。なんで・・・?」
「実は、昨日武器屋で買っといたんだ」
「え? けど、ジャック、ただぶらぶらしてただけだって」
「お前を驚かせたくてさ、黙ってたんだ。これからもバシバシっと敵を倒しちゃってくれな」
「・・・ジャック、・・・ありがと。
私、本当は最近自信が無くなっちゃてたんだ。ジャックはどんどん強くなるのに私は全然ダメだなって」
「そんなことないって。あの武闘家だって本当は鉄の爪装備してたんだってさ」
「そうなの?」
「ああ、だからセリカならそれ装備したら、竜だって倒せちゃうんじゃないか?」
「励ましてくれてありがと。けど・・・私は一応女の子なんだからね!」
「そう言えばそうだったな、悪い悪い」
どうやらセリカが自信を取り戻してくれたようだ。全財産をはたいてでも買った甲斐があったってもんだ。
準備を終えると、僕らは村を出て北にある町へと向かった。
>>158 一時間もあれば終わるノアニールのイベントをここまで膨らませるとは・・・こだわってるなw
>>259のMUSASHIネタにバロスw
266 :
158:2006/07/17(月) 01:28:06 ID:p2T4btc80
■ 第14話 ■
ノアニールに戻った俺たちは、女王の言った通りに目覚めの粉を風に乗せて村中に撒いた。
たった一瓶でよく村全体をカバーできたものだ……。
しばらく待っていると、ひとり、またひとりと息を吹き返すように眠りから覚め始めた。
「よかった……。
これで元通りね」
「全く眠りにつく前の通り、ってわけでもないけどな。
一応、最悪の結末にだけはならずに済んだな」
「おーい!」
声の方向を振り返ると、ひとりだけ眠っていなかった老人が見知らぬ男性と歩いてくるのが見えた。
「上手く行ったようじゃの。
こちらはノアニールの村長じゃ」
「事情は彼に全て聞きました。
何とお礼を申し上げてよいか……」
「うふふ、気にしないで下さい。
ただのお節介ですから。ねぇ?」
「ええ。 対価を求めてやったわけじゃありません。
関わっちまった以上、最後まで関わっただけです。
それより……」
「犠牲者のことでしょう。
ご丁寧に、墓まで作って下さったそうですな。
今夜、合同葬儀を執り行うことが決まりました。
どうか参列して行ってもらえませんか?」
勝手に埋葬して責められるんじゃないかと思っていたが、それは取り越し苦労だったようだ。
俺たちはもともと身体を休める気でいたので、二つ返事で参加を承諾した。
267 :
158:2006/07/17(月) 01:29:36 ID:p2T4btc80
とは言っても今は朝、夜までは時間が空きすぎている。
俺たちは村の様子を見て回ることになった。
あれは……よろず屋か?
「みかわしの服かぁ……私でも着られるわね」
「でも高いなあ。 2900Gもするぞ」
購入の意思はないことを暗に伝えようとしたのがまずかった。
もっとはっきりダメだと言えばよかったのだ。
望みありと判断したらしいセリアは俺を凝視し始めた。
「(じーっ)」
「………」
「(じーっ)」
「……何だよ」
「(じーっ)」
「……そ、そんなに見つめたって、無駄……だぞ」
「(じーっ)」
「だから、そんなに覗き込むなってば……」
「(じーっ)」
「……いい加減、首が苦しくなってきたんだけど」
「(じーっ)」
「だーっ、わかったよ! 買えばいいんだろ買えば!」
「(にっこり)」
これっきりだぞ、と念を押してから購入の旨を店員に告げる。
その際の店員が見せた憐れみの目が忘れられない。
くそっ、ほっといてくれ。
俺はもうクタクタなので宿屋で休むことにした。
もう少し村を見て回ると言うセリアとは別行動だ。
ホント、バイタリティあふれる女だな……。
268 :
158:2006/07/17(月) 01:30:35 ID:p2T4btc80
チェックインした俺は二階の部屋をあてがわれた。
気だるさ全開で階段を上り、とある部屋の前を通り過ぎようとして――俺は固まった。
部屋の中から話し声が聞こえたのだ。
何だって? 今、何つった? 「そいつ」はどこへ向かったって?
俺はノックも遠慮もせず、ドアを開け放った。
「おい、今の話、もう一度聞かせてくれ!」
「キャッ!」
部屋の中には鎧姿の男と踊り子風の女がいた。
女は怯え、男は反射的に剣の柄に手を伸ばしている。
「な、何だ君は! 失礼じゃ……」
「今、あんたオルテガって言ったよな!
オルテガは生きてるのか!?」
俺の強い口調に男はやや狼狽しながら、まじまじと俺を観察すると口を開いた。
「あ、ああ……生きている。
つい昨日……と言うのもおかしいか。
ノアニールに呪いが掛かる前日までこの宿に泊まっていたんだよ」
「森の中で魔物に襲われていた私を助けて、ここまで連れてきて下さったのよ」
生きてる……、親父が生きてる……!
あんのバカ親父、家にも帰らず何やってやがる……!
「そ、それで……おや、オルテガはどこへ……?」
「ああ。 魔法の鍵を求めてアッサラームへ行くと言っていた。
アッサラームへはロマリアの東にある橋を渡ってから南に行けばいい」
「まあ、オルテガ様を追うの?」
269 :
158:2006/07/17(月) 01:32:38 ID:p2T4btc80
アッサラーム……噂に聞く夜の街か。
どうやら次の目的地が決まったようだ。
俺は一礼して部屋を出ようとしたが、鎧姿の男が俺を引き止めた。
「君、もしかしてオルテガの息子さんなんじゃないか?」
「え……まぁ、そうだけど」
「やっぱり! どこか似た雰囲気があったからさ。
簡単には会えないかもしれないけど、へこたれずにな!」
ありがとう、と俺は力強く頷いた。
親父、待ってろよ……必ず追いついてやる。
日が高く昇った頃にはセリアも宿に戻ってきたので、俺は今しがた聞いた話を伝えてやった。
セリアはまるで自分のことのように目を潤ませている。
「おじさまが……よかったね、ルーク」
「ああ。 後は首根っこ掴んででもお袋のところに連れ帰るだけだ。
どうやら一人旅をしているみたいだし……無謀なことは止めさせなきゃな」
「一緒に戦ってくれたら心強いわよね……」
「そしたら、お袋までくっついてくるに決まってるさ」
俺は地図でアッサラームの位置を確認すると、ベッドに入って身体を休めることにした。
その夜。
村の広場で、例の老人の息子も含めた合同葬儀が行われた。
俺たちも参列し、葬儀はつつがなく、滞りなく進んだ。
じきに式は終わり、手持ち無沙汰な俺とセリアは長椅子に並んで座って篝火を見つめていた。
俺たちは長いこと無言だったが、セリアがその沈黙をゆっくりと破った。
270 :
158:2006/07/17(月) 01:33:29 ID:p2T4btc80
「ねぇ、ルーク」
「何だ?」
「……久し振りよね、ルークがあんなに怒ったの」
「ああ……俺、滅多に怒らないからな。
シャンパーニの塔をカウントしなけりゃ、これで二回目か?
もう何年前になるのかな……」
「私が9歳の時だったから、もう7年になるんだね、あれから……」
「……あの話はナシだ。 思い出したくない」
「……そうよね。 ごめんなさい……」
再び沈黙。 少し気まずい静寂が辺りを支配する。
「……俺、今回は言い過ぎだったかな」
「ん、どうしたの?」
「俺、もうひとり殺してるだろ。
俺はそいつにどんな責任を持ってるんだろう、って思って。
数の問題じゃないんだよな。 行為の問題なんだ。
そしたら、俺も女王のことは言えないな、って……」
「ヘコんだ?」
「少しな。 あれだけ偉そうなこと言っといてこのザマだよ。
……情けない勇者様もいたもんだ」
俺は空を見上げた。 今日は少し雲が出ていて、星がよく見えない。
「……いいじゃない、情けなくても」
「え?」
「それが今のルークなんでしょ?
嫌だったら変えればいいのよ。
だいたい、情けなくない人なんていやしないわよ?」
「……それじゃダメな時が、いつか来るんだ。
この旅の中で、いつか必ず……」
271 :
158:2006/07/17(月) 01:35:18 ID:p2T4btc80
272 :
158:2006/07/17(月) 01:41:08 ID:p2T4btc80
セリアのレベルは17でした。 コピペを書き換え忘れるなんて(´・ω・`)
MUSASHIの無修正DVDを買ってしまいました。
ど……どうしよう……((((lll゚Д゚))))
勇者と僧侶の二人旅 by 158 ◆VJNuZFKBjM
<アリアハン編>
第1話 >166-167
第2話 >171-174
第3話 >177-178
<ロマリア編>
第4話 >182
第5話 >186-187
第6話 >192-195
第7話 >199-203
第8話 >207
第9話 >217-222
<ノアニール編>
第10話 >224-228
第11話 >239-244
第12話 >250-253
第13話 >254-260
第14話 >266-271,272
第1クールはこんなところでしょう。
今後はこのトリップで行きます。
……アンカー多すぎるって怒られたよ(´・ω・`)
ERROR!
>>が多すぎます!
って奴かw
>>267 逆バージョン@アッサラームを考えてみた
「あぶない水着かぁ……お前着られるよな」
「でも高いよ…。 78000Gもするのよ?」
着る意思はないことを暗に伝えようとしたのがまずかった。
もっとはっきりダメだと言えばよかったのだ。
望みありと判断したらしいルークは私(セリア)を凝視し始めた。
「(じーっ)」
「………」
「(じーっ)」
「……何よ」
「(じーっ)」
「……そ、そんなに見つめたって、ダメ……だからねっ!」
「(じーっ)」
「だから、そんなに覗き込まないでよ……」
「(じーっ)」
「……いい加減、首が苦しくなってきたんだけど」
「(じーっ)」
「もーっ、わかったわよ! 着ればいいんでしょ着れば!」
「(ニヤリ)」
これっきりだからね、と念を押してから購入の旨を店員に告げる。
その際の店員が見せた憐れみの目が忘れられない。
ああもぅ、ほっといてよ。
>>158乙
それにしても各地でのオルテガの人気がやたら高いよな。
記憶を失った後も、人々、さらにはエルフからさえ人望を得ている辺りは凄い。
どんな良い奴だったんだいったい。
277 :
273:2006/07/17(月) 23:20:00 ID:VCYXDDy9O
■ 第15話 ■
〜セリアの日記〜
あんなに怒ったルークは本当に久し振り。
私が知る限りではこれで二回目……かな。
私もルークも傷付いた、9歳のとある日の午後……忘れられるはずもない。
ルークが初めて本気で怒ったあの日のことは、当事者同士では既に決着がついた問題だったりする。
しかし、それでも私とルークの間では話題にしないことが暗黙の了解になっていた。
私はタブーを犯したんだ。 それなのにルークは諌める以上のことをしなかった。
赦されたのか、嫌われたのか……前者であって欲しい。
アッサラームに着いたらちゃんと謝ろう。 そしてちゃんとやり直そう。
ふたりっきりで旅をしてるんだもの、締めるところはきちんと締めておかないとね。
※で、アッサラームに着いたまではよかったんだけど、
ルークが客引きのバニーさんに拉致されてしまった……と言うべきなのかな。
ちゃんと断ってるのにしつこく勧誘されていたら、
覆面姿の筋肉男が現れてルークを担いでっちゃった。
あれって、アレよね。 噂の、……ぱふぱふ。 ……じゃあ、今頃ルークは……!
なーんて私が不純な妄想を繰り広げている間に、何故かルークの絶叫(悲鳴?)が聞こえてきた。
バニーさんの肩を借りて建物から出てきたルークは、文字通り死んだ目をしていた。
……中で何があったのかしら。 何かこう、魂抜けましたーっ、って顔してるんですけど……。
話し掛けても聞いてるのか聞いてないのかよくわからない返事しか返ってこないし……仕方ない。
私は抜け殻状態のルークを引きずって宿屋へと向かうことにした……んだけど。
んもうっ、剣とか鎧とか重すぎっ!
よくこんな重いもの付けて動き回れるなあ。
ttp://hp.jpdo.com/cgi36/195/img/50.png ttp://hp.jpdo.com/cgi36/195/img/51.png ttp://hp.jpdo.com/cgi36/195/img/52.png
ぱふぱふ知ってんのかw
この子も耳年増だなw
ルークとセリアの子供たちが繰り広げる天空物語的なストーリーを妄想する毎日。
>>275 や、やられた……!
「ドラゴンクエストV そして伝説へ… EPISODE X The Brave Strikes Back」
「ドラゴンクエストV そして伝説へ… EPISODE Y Revenge of the Sage」
と題してネタストックしてたのに!
くそう……!
いや、別にいいんですけどねw
>>276 その割には家庭を顧みない人ですけどねぇ。
全開の続きから〜
ニノ「魔法の鍵でここの扉をあけて・・・と」
アクエ「よくこんな祠みつけられたね。階段があるよ」
ニノ「祠同士が地下でつながっるのか、よし!これで先に進める」
アクエ「わぁ船がいっぱいある〜」
ニノ「ポルトガっていう国らしいな、船かぁ〜・・船があればどこだっていけるようになるのにな」
アクエ「ねぇ、ピラミッドのときなんでもいうこときくって言ったよね?」
ニノ「ぅ、まだ覚えてたか・・」
アクエ「今日はゆっくりここを・・ぇと・・その・・ニノと一緒に見てまわりたいなぁ・・って」
ニノ「ん、でもそれっていつも新しい町にとかについたらしてるんじゃ?」
アクエ「そういうことじゃなくて・・旅に関係するようなことじゃなくて・・・あの・・」
ニノ「まぁ最近はずっと大変だったからな、それくらいなら・・」
アクエ「やったぁ、じゃあまずはあそこの大きな建物いきたいな、はやくはやく!」
ニノ「はやく・・ってゆっくり見まわるんじゃないのか!待てってば」
アクエ「すごなぁ、一つの建物にお店がたくさん。あ、見て見て!この服かわいいなぁ・・
このペンダントもきれいだなぁ〜、あっちには武器屋とか道具屋とかもあるね
ほら!ニノならこの剣とか鎧とかつかえそうだよ?」
ニノ「す、すこしは落ち着けって」
アクエ「あ、あっちの建物に船がたくさん・・つくってるのかな?いってみようよ!」
ニノ「いきなり元気になったな、洞窟とかピラミッドのときときとは全然違う・・」
アクエ「だ・・・だってそういうところは・・その・・暗いし・・魔物も・・
と、とにかく今日は一緒にいろんなところ行く約束・・だよ!」
ニノ「ふぅ・・・やっと落ち着いたか・・・」
アクエ「・・・」
ニノ「昔と全然かわらないなぁ、アクエは・・・」
アクエ「・・すぅ・・すぅ・・」
ニノ「疲れて寝ちゃったか・・散々俺のことふりまわしてかってに寝るなってば・・・
って俺に寄りかかってるし・・・これじゃあ動けないな・・」
アクエ「・・ぁ・・あれ・・」
ニノ「あ、起こしちゃったか?ごめん」
アクエ「私・・寝ちゃった?」
ニノ「あぁ、疲れてたみたいだしな」
アクエ「ご、ごめんね、勝手に寝ちゃって」
ニノ「いいっていいって、それに何でも言うこときくっていったしな」
アクエ「うん・・ありがと・・」
ニノ「・・・もう暗いしどうする?そろそろ・・」
アクエ「あ・・・その・・」
ニノ「うん?」
アクエ「ぇと・・も、もうちょっとこうして・・一緒に海見ていたいなぁって」
ニノ「え・・ぁ・・あぁ、わかった・・・」
アクエ「あの・・昨日はごめんね、わがままいっちゃって」
ニノ「気にするなって、俺からなんでもいってっていったんだし」
アクエ「それで、王様から手紙貰ったけどどこ行けばいいかわかるの?」
ニノ「まぁ、大体は。くろこしょうっていうものを持ってくれば船がもらえるかもしれないし
ロマリアの王様とはえらい違いだよな」
アクエ「シーッ!・・でも船はすごいなぁ、がんばらないとね!」
ニノ「うん、船があれば行動範囲がぐっと広くなるし、
・・・こ、これ」
アクエ「え・・・これ・・ペンダント?」
ニノ「欲しがってたみたいだし・・」
アクエ「でも・・・なんか悪いよ」
ニノ「これでピラミッドのことなしな、あとから何か言うなよ〜?さーて、そろそろ行くか」
アクエ「い、言わないよ、そんなに執念深くないもん。でも・・あ、ありがと。
・・・・・昨日一緒に見回ってるだけでも十分だったんだけどなぁ・・」
ニノ「ん?」
アクエ「ううん、な、なんでもない、行こっか
ニノ「・・・・困った」
アクエ「・・・うん」
ニノ「こんな森の中で迷うなんてな・・・うぅ、あのホビットに道聞けばよかった・・」
アクエ「もう暗いし、これ以上進んだらもっと迷っちゃうよ・・」
ニノ「・・・しょうがない、今日はここまでにして休むか。大体あのホビットがいた洞窟・・
バーンの抜け道だっけ?そこでたらすぐ森だし・・・って愚痴いってもしかたないか」
アクエ「あ、この大きな木の下・・ここなら休めそうだよ」
ニノ「木の下か・・・昔もこんなような場所に一緒にいたよな」
アクエ「・・・・思い出した。
たしかお母さんに連れられてニノのお家いって、大人たちだけでなんか話してたからつまんなくて
みんなに内緒で二人で町から抜け出しっちゃったんだっけ」
ニノ「そうそう、それから森の中入って遊んでたんだよな、暗くなって帰ろうと思ったら迷っちゃったんだっけ」
アクエ「うん、それですっごく大きい木の下で二人とも座り込んじゃったんだよね」
ニノ「あのときもアクエ泣いてたっけなぁ・・はは」
アクエ「・・!?そ、そんなことばっかり覚えて・・・だって小さかったから
それに暗くて寒くて・・不安だったから・・・このまま帰れたなっかたどうしよう・・・
って考えたら・・・ね」
ニノ「俺も人のこといえなかったけどね、父さんたちが探しにきてくれてうれしかったし
泣いたこと覚えてる」
アクエ「私も安心したなぁ・・泣きながら『ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・』って言ったっけ
あはは、なつかしいな」
ニノ「アクエは今でもなりかねないけどな〜」
アクエ「さ、さすがに大丈夫・・・だよ!・・独りだったら・・わからないけど」
ニノ「って話しこんじゃったな」
アクエ「あの、ここ・・魔物とか・・・でてこないよね・・?」
ニノ「一応回りに聖水をまいとくから大丈夫だとは思うけど何があるかわからないし
こんな森だ、いきなり出てきたりしてな〜」
アクエ「お、驚かせないでよぉ」
ニノ「なんてな、話はここまでにして寝よう、明日もまた歩かなきゃならないからな」
アクエ「うん、その・・・ニノのそば・・いっていい?」
ニノ「ん?・・・べ、別にいいけど」
(ピタッ)
アクエ「えへへ、・・・お、おやすみ」
そろそろLvの貯金も減ってきたようだが勝てないことはないかと
カンダタ戦でより楽をしたいならガルナの塔〜ムオルまで逝ってしまった方がいいが
ストーリー進行上それを許容できるかどうかが問題
またLv貯金する手も直行する手もあるが、さてどうする
>>40 ガンガレー
亜駆ちゃん意外と積極的(*´д`)
まずい、投下した文の勇者の名前がデータと違う。正確にはアリエ「ル」でしたorz
とりあえず今回から修正。あと、日記形式だと淡白になりがちなのでSSも混ぜることにします。
――レーベの村――
盗賊の鍵を手に入れて、次の目標の魔法の玉を探しにレーベの村へ。
じいさんの話では、その魔法の玉があればいざないの洞窟に入れるらしい。
物知りだなぁ〜って言ったら、「伊達に歳を食ってはおらん」って言われた。
……だて、ってどういう意味なんだろう?
レーベの村に着いた頃には、もう日が沈んでいた。
洞窟から塔までの道のりでもうヘトヘト。しばらく階段は見たくないなぁ。
四人仲良く疲れた表情で宿屋に向かうと、女将さんにまで「お疲れ様」って言われてしまう。
よっぽど酷い顔してたんだろうな……疲労のせいか、寝付くのに時間は掛からなかった。
「ふぁ……ぅ」
いっつも寝坊してお母さんを怒らせていたあたしが、自分でも驚いてしまう程、その日は早起きだった。
隣のベッドで寝ているターナを起さないように部屋を出て、まだ冷たい風が吹く外へと向かう。
アリアハンとレーベ。たったそれだけだった自分の世界が、今日から広がっていく……
良く分からないけど、そんな予感がしていた。
『お父さんも、最初はこんな気持ちだったのかな……?』
魔王バラモス……今回の旅は、その魔王を退治する為の旅。
けれど、本当は帰ってこない父親に、勇者オルテガに会いたい。王様も、城の人も、お母さんも。
皆が口に出す訳じゃないけど、思いは伝わって来る。皆が、心配してくれている。
「ねぇ」
「うわっ!」
心臓が止まりそうになった。目の前の泉に落ちでもしたら、本当に止まってたかもしれない。
急に声をかけられてあたふたしながら振り向くと、小さな男の子がいた。
「アリエルさま……でしょ? ボク知ってるよ。魔物をやっつける旅をしてる勇者様だって」
「え、あ、うん」
レーベはアリアハン領だし、知っていても変じゃないけど、こんな小さな子にまで知られているとは思わなかった。
有名になった気がして、ちょっと心が躍ったけど、その気持ちは長くは続かなかった。
「いっぱい、いっぱい魔物をやっつけてね。魔物が、ボクのパパとママを……」
最後まで言えずに、途中で言葉が途切れてしまっていた。
でも、この子が何を望んでいるのか。それは口にせずとも伝わってきた。
俯いてしまった男の子に、しゃがんで視線を合わせ、手を握ってあげる。
「約束するよ。魔物なんてぜ〜んぶ追い出してあげる」
「……約束だよ」
約束の指切りを交わすと、男の子は笑顔を見せて帰っていった。
……あの子との約束、絶対に守らないとね。
自分の中で何かが変わったのを、何となく感じながら宿に戻った。
■ 第16話 ■
〜Celia's View〜
朝。
ルークは昨晩から魂が抜け切ったままだ。
ちゃんと眠っていたかどうかも怪しい。
……実は、私も昨晩ルークに何が起きたのか気になってよく眠れなかった。
今日は一日アッサラームに足止めね。
例によってルークがあんな調子なので、私が街を回って買い物と情報収集をすることにした。
けど……、買い物はともかく、情報収集は普段ルークがやってくれてるから、
どうやったらいいのかさっぱり見当もつかない。
……こういう時は……教会よっ!
迷える子羊に救いの手を差し伸べるのが教会の役目だわっ!
と気合いを入れて教会へ……小さいなあ、教会。
中には神父さんがひとりしかいない。
「おや、可愛らしい同業者ですね。
巡礼ですかな?」
「あ……いえ、ちょっとお尋ねしたいことが……」
「はい、私にわかることでしたら。
それで、どのような質問ですか?」
あ……何を訊こうか。 全然考えてなかったよ……。
ええっと、ええっと……。
「えっとですねぇ……。
あ、そうだ。 私、ロマリアから来たんですけど、このあたりのこと全然詳しくないんです。
アッサラームの周りに何があるのか教えてもらえませんか?」
……我ながらバカ丸出しな質問だとセルフツッコミしちゃいたいよ、もう。
「なるほど。 まずは……西の砂漠のオアシスにあるイシスですね。
とても美しい女王様が統治していらっしゃる国ですよ。
アッサラームで売っている武具はロマリアやイシスから輸入したものが主です。
それから……」
講義は小一時間続き、さすがに私も頭がぐるぐるとこんがらがりそうになってしまった。
えっと、話をまとめると……。
西の砂漠にはイシス、ピラミッド、砂漠のほこら。
イシスはオアシスにある女王様の国、ピラミッドはイシス王家代々の墓、砂漠のほこらには老人がひとり。
アッサラームの北東にはノルドの洞窟、南西には最近できたらしいすごろく場。
ノルドとはホビットの名前で、山を越える洞窟を通せんぼしているみたい。
「うーん、どうしよう……」
周辺の地理についてはわかったけど、次の目的地は……
イシスかノルドの洞窟ということになるのだろうか。
それはルークが元に戻ったら相談してみることにして、私は買い物に行くことにした。
「おお! わたしのともだち!」
「……はい?」
武器屋さんは何故かお店が閉まっているのでスルーして、
次にやってきたお店でのやりとりがこれ。
ここでも武器を売ってるんだけど……とんでもなく高いのね。
これってアレ? もしかしてぼったくりって言うのかな? ……とにかく買わないでおこう。
日も沈み、宿に戻ると、ルークはまだ自分のベッドに腰掛けてぐったりぼんやりとしたままだった。
どう話し掛けても同じ反応しか返ってこない。
……このまま元に戻らない……なんてことはないよね……?
私は、一か八か危険領域に踏み込むことにした。
「ねぇ、ルーク……。
昨日の晩、何があったの?」
「……! う……うう……」
あ、反応が今までと違う。
……何だか頭を抱えて唸り出しちゃった。 お母さん、早速地雷を踏んだ気分です。
「ちょ、ちょっと、ルーク……?」
「あ、ああ……あああ……!」
近寄ろうとした私に反応して、ルークはビクリと身を震わせた。
……ちょっとショック。 ルークがこんな風に私を拒んだことなんて、一度もなかったのに……。
ルークはガタガタと震えて、今にも卒倒しそうになっている。 ……ちょっとマズイかも。
私は精一杯の微笑みを作ると、静かに手を差し出した。
「ほら、私。 セリアだよ。
何にも怖いことなんてないから……」
「うう……うあ……あ……ああ……!」
ルークはまるでライフストリームに落っこちて狂った廃人のように声を絞り出している。
私はそんなルークの頭を両手で包むと、そっと自分の胸に抱き寄せた。
ううう、ドキドキするよう。 伝わっちゃってるかなあ……。
「大丈夫。 怖くない、怖くない……」
「うあ、ああ……あ……、うう……。
せ、セリ……ア……、セリ、ア……」
ルークの頭を優しく撫でてみる。
何だか懐かしい感覚、既視感……そういえば、小さい頃にもこんなことがあったっけ……。
ルークがおばさまに怒られて叩かれて、泣きながら家を飛び出して私のところに来て……
私は、痛くない痛くない、もう大丈夫だよ、って頭を撫でてあげてたんだよね。
ルークも私も、もう16歳。 この歳になって同じことを繰り返すなんて思ってもみなかった。
あの頃の私は、きっとルークの拠り所だったんだろう。 ずっと一緒にいたんだしね。
今の私はどうなのかな……? ルークは私を頼ってくれてるのかな?
「大丈夫よ。 私はここ。 すぐ傍にいるわ」
「セリア……俺、俺……こっ、怖くて……。
あいつ、俺をベッドに放り出して、バニーの人が明かりを消して……俺は身動きできなかった。
何が何だかわからないけど、急に身体中あちこち叩かれたり揉まれたりしてさ……。
そしたらバニーの人が言ったんだ。 パパはぱふぱふが上手だろうって。
明かりが点いた。 そしたら、そしたら……あの筋肉ダルマが俺の上に覆い被さってたんだ……っ!!
俺は何をされたんだ? ただのマッサージだったのか? でも、あれは、あれはもっと……!」
それはそれは……絶叫しても余りある恐怖だったことだろう。
「ルーク……怖かったね。
でも、もう怖くないよ。 バニーさんも筋肉の人もここにはいないよ。
ここには私とあなただけ。 だから怖いことなんてもう何にもないの」
「うん、うん……、そう……だな。
もう怖くなんてないんだよな」
……何だか可愛い。 私はきゅっとルークを抱き締めてみた。
ルークは大人しく私のするがままにされていたが、やがて私の身体を引き離して顔を上げた。
何か言うのかと思いきや、手で口元を覆って私から目を逸らしている。
「ふふ……もう大丈夫?」
「あ、ああ……落ち着いた、かな。
セリア……その、何だ、えっと……」
ルークは躊躇うように視線を彷徨わせている。 顔も少し赤くなっているみたい。
お礼ならいいわよ、別に。 昔もこんなことあったし、ね?
「あー、そうじゃなくてだな。
んと……育ったな、お前」
マッハ5のスピードで私は赤面し、お湯沸きたてのやかんのように湯気を上げた。
私は震える手で握り拳を作ると、ポカスカとルークを殴り始めた。
「ななな、何を言い出すのよこの……ルークめっ!
人がせっかく慰めてあげてたのにっ!」
「いやほら……小さい頃は板同然だったけど、
やっぱり10年も経つと育つんだなぁ……と。
わ、痛いよ、セリア」
「うるさいっ! このこのこの、この……っ!」
一段と大きく振り上げた私の腕を、ルークは難なく掴んで止める。
途端に目が合った。 ルークは困ったような微笑を浮かべているが、私の方はもう泣きたくてしょうがない。
振り上げた腕を引き離すと、私は自分のベッドに乱暴に腰掛けた。
「……すまん。 世話を掛けちまったな」
「……いいわよ、別に」
さっきまでの騒がしさはどこへやら、一転して沈黙が訪れた。
お互いに赤面した顔を合わせないよう、思い思いの方を向いて黙りこくっている。
やがて、ルークが重々しく口を開いた。
「……寝るか。 今日一日のことは明日聞かせてくれ」
「……うん、わかった。 お休みなさい……」
ルークが明かりを消すと、部屋は月明かりで青白く照らされるのみとなった。
……寝よう。 眠れないかもしれないけど。
心拍が治まらずに結局ほとんど一睡もできなかった私は、
朝になって神父さんから教えてもらったことをルークに伝えると、
そのままベッドへリターン&ダイブしてしまった。
今日は私がベッドから動けそうもない……不覚。
ルークも普段より余計に身体を休めてしまっていたせいか、よく眠れていないようだった。
買い物を済ませてお昼過ぎに宿に戻ってきたルークは、食事を取るなりベッドに入って寝息を立て始めた。
揃って夕方に活動を再開した私たちは、このままチェックアウトしてアッサラームを発つことにした。
目指すは西の砂漠のオアシス、イシスだ。
「……なあ、セリア」
街の出入り口でルークが私を呼び止めた。
……うう、何だか気まずいなあ。 なるべく気にしないように……
「な、何?」
「えっと……昨日さ」
……してるのに、ルークはズバリ核心を突いてきた。
何だろう……あんまり触れて欲しくないんだけどな。
「お前にはいろいろ気を使わせちまったみたいだし、
その……失礼なことも言っちゃったから。
もろもろ込みで、これ……」
見れば、ルークはまさに照れてますといった表情で小さな箱を差し出している。
私は恐る恐る箱を受け取った。 何だろう……ビックリ箱じゃないよね?
「そんなわけあるか。
……日焼け止め、顔用の。 植物性うるおい成分配合らしいがよくわからん。
このまま砂漠に入ったら、お前、全身フル装備だから顔だけ焼けちゃうだろ」
部分焼け防止には危ない水着が一番ですよ。
299 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/19(水) 19:13:35 ID:EsQTRGGe0
バラモスに挑むにはレベルいくつぐらいいる?
30で突っ込んだら全滅しちゃった。
>>158 ちょ、ルークめ・・・羨ましい奴www
セリアタンのオパーイに顔うずめやがって('A`)
>>299 多めに見積もっても35〜40ってとこじゃないか?
セリアとアクエのスリーサイズ教えれ
>>301 何となく、アクエ嬢は(イメージに反して)巨乳、
セリア嬢は思ったより貧乳と予想。
スーパーファミコンのリメイク版。そろそろカセットの電池がヤバめ。
(実際、突発的な冒険の書消失にあった事数知れず。今回はなかなかもってる)
女三人よればかしましい…と昔の人は言ったそうな。
そんな女勇者と仲間たちがいつかやがて伝説になるまでの、大昔からのおとぎ話。
女勇者シアー(さみしがりや)16歳身長148B86W60H84
元ネタ:「永遠のアセリア〜この大地の果てで〜」のサブキャラ「シアー」から
女武闘家モニカ(おじょうさま)16歳身長172B77W54H83
元ネタ:「ロマンシング サ・ガ3」の主人公の一人「モニカ」から
女商人ルージュ(おてんば)18歳身長155B72W58H79
元ネタ:「暴れん坊プリンセス」の主人公「ルージュ」から
女盗賊プリシラ(きれもの)21歳身長136B54W43H59
元ネタ:「この晴れた空の下で」のヒロイン「プリシラ」から
ちょい前からSFC版のをはじめて、現在バラモス戦前夜。平均LVは32くらい。
このスレをはじめて見て、自分もちょい参加してみようと思ったり。
なんだかスリーサイズ聞かせれと流れにあるので、イメージにあわせて設定してみたり。
かなりてきとーなんで、ちと人体の構造からしてあり得ない数値だけど大目に見てくだされ。
妄想大爆発なんで、キモかったら言ってくれればすぐ去ります。
序章の1・魔王からの悪夢、魔王への現実。
熱気が甲冑ごと肌をじりじりと焼き、火の粉が容赦なく顔にふりかかる。
見渡せば部屋の各所にわざわざ溶岩の流れる水路を配している。
また、壁には魔族の紋章らしき模様や禍々しい形相の彫刻もある。
更には…間を空けて並ぶ、命無きはずの魔族をかたどった彫像が一斉に私を睨んでいる。
その魔城の最奥部、かの魔王バラモスが座す玉座の前に私はついにたどり着いた。
ずんぐりとした巨大な体躯の魔王バラモスは、玉座から私をみとめるとニヤリと笑った。
私は、全身で息を荒げながらも左手に携えた剣を今一度力をこめて握りなおす。
私の意志を感じ取ったのか、力をこめた稲妻の剣から魔力のほとばしりを感じる。
稲妻の剣。
一般によく見る真っ直ぐな両刃の鋼の剣では無く、魔術的な意匠の施された魔法の曲刀。
複雑な形状の反身の片刃はまばゆく黄金色に輝き、握りと柄は曇りなき真紅。
刃に施された意匠に、神話の時代のものらしき古代文字があるがそれが銘なのかは私にはわからない。
ネクロゴンドへと至る地下迷宮を彷徨った時に、小さな部屋で眠っていたのを入手したもの。
萎える寸前の気力を強引に奮い立たせて剣を大上段に構える。
未だ玉座に座したままの魔王バラモスめがけて剣よりほとばしる稲妻をそのままぶつける。
直後に轟音と閃光に視覚と聴覚を数秒ほど奪われ、とっさに右手に構えた盾で身を隠す。
やがて感覚が戻ってきて、眼前を見据えると「奴」は無傷のままニヤニヤ笑っていただけだった。
あまりにも緩慢な動作で玉座から立ち上がる魔王の巨躯とプレッシャーの前に、私はあまりに小さすぎた。
そしていつものように…慣れきった当たり前に、ここで悪夢から覚めた。
目に映るのは見慣れた自分の部屋の壁と天井、耳に聞こえるのはアリアハン城下町の喧騒。
今は溶岩の熱気も魔王のプレッシャーも感じない、呼吸は荒いし全身は汗ばんで気持ち悪いけれど。
片手で掛け布団を自分の身からどけて、もう片手で額と顔に首筋の汗をぬぐう。
そういえば、このいつも毎朝見る魔王との戦いの悪夢の他にもまた別の夢をも見たような気がする。
光あふれるあの場所で、光の彼方から聞こえる女性に心を問われた気がする。
あの声は誰の声なんだろう…誰の声だったんだろう。
すると、頬にそっと適度に塗らした手ぬぐいがあてられた。
あの夢の影響なのか、まだジンジン重い頭を無理やり動かすと見慣れた優しい顔が目に入った。
「お母さん…おはよう、それからありがとう」
お母さんは柔らかく微笑みながら、そのまま私の身体を拭いていってくれる。
吹いてもらいながら上半身を起してベッドに座る形になって、その姿勢で寝巻きを脱ぐ。
ふと、姿見に映った下着姿の自分を見る。
いつもながら傷だらけだなと思う、とても女の子の肌じゃないよねともまた思う。
この傷はある日を境に子供の頃から剣術を含めたあらゆる武術と魔術の鍛錬を続けていた証だ。
はっきり、いつからなのかはわからないけれど…今となってはもう慣れた悪夢を毎晩見るようになってから。
最初はおぼろげで短かった魔王との戦いの悪夢…それは日がたつ毎に少しずつはっきりして長くなって。
夢じゃなくて現実なんだと、もう幾度目かわからない悪夢のあとの朝に泣きながらそう確信した覚えがある。
「おはようシアー、今日は王様に旅立ちの許しをもらう大切な日だったでしょう。
下に水浴び用の水桶を用意しておいてあるから、まず身体を綺麗にしてきなさいな」
母の声で我にかえり、いつのまにか垂れていた頭を持ち上げて気がつく。
また今日も、泣いてしまっていたことに。
未だ涙を止められない私を、母は力強くけれども優しく抱きしめる。
「16歳の誕生日、おめでとう…せめて、せめて母さんが城の前まで見送りに一緒に行くわね」
来ないでと何度願ったか知れない運命の日の朝に、「勇者」となる少女は泣きながら母を抱きしめ返した。
>>307 身長136って書いてあるし、子供キャラ設定なんじゃないか
それはそうと
>>304乙
続き楽しみにしてるよ
身長136はヤバイなwwwwww
アクエ「・・・すぅすぅ・・むにゃ・・・ん・・あ、あれ・・ニノの声・・起きてるのかな?」
ニノ「今日中に町につけるか・・・とりあえずこの森でないと・・・ブツブツ・・」
アクエ「ね、ねぇ」
ニノ「!?・・お、起きてたのか」
アクエ「ニノの方こそ・・・もう起きてたんだぁ・・」
ニノ「ん、まぁね、ふあぁ・・・」
アクエ「眠そうだよ・・・もう一回休んだら?」
ニノ「いや、こんな森だしだれか一人が見張ってないと・・・」
アクエ「え・・・!?も、もしかして・・・私が寝てる間・・ずっと起きててくれたの?」
ニノ「ぁ・・・そういうわけじゃないけど・・いつでも起きられるようにはしてた・・かな。
いくら聖水まいたっていっても魔物が出ないとは限らないし
無防備に二人とも寝るわけにいかないと思ったから」
アクエ「もしかして・・・今まで何回かこういうことあったけど起きててくれたの・・?」
ニノ「まぁ一応、でも途中で寝ちゃったりとかあったけどなぁ」
アクエ「ぁ・・・ぅ・・ごめん・・なさい」
ニノ「・・・はい?」
アクエ「だって・・・そ、そんなこと知らずに何回も寝起き悪いなぁって言っちゃって、ほんとは寝てなかった
んだよね・・・眠いの当たり前だよね、それにニノにずっとまかせちゃって・・・
だから・・ごめんなさい・・」
ニノ「あ、いや、寝起き悪いのって昔からって知ってるだろ?だからこんなの関係ないって
たぶんちゃんと寝ても寝起き悪いからなぁ」
アクエ「わ、私起きてるから、ニノはもう寝て、・・ね?」
ニノ「俺なら平気だからそっちこそ寝てていいぞ、まだ夜明け前だからさ」
アクエ「・・・や、やだ!私が起きてる・・・ニ、ニノが寝ないなら私も寝ない!
ニノが起きてるなら私も一緒に起きてる!」
ニノ「お、おい・・」
アクエ「だって・・私ばっかりじゃずるいもん。だからニノは寝ててよ、大丈夫、何かあったら知らせるから」
ニノ「・・・やれやれ、一度言い出したらきかないからなぁ。
わかった、寝る・・けど・・無理するなよ?」
アクエ「う、うん、でもこれくらい平気!」
ニノ「ここがバハラタ・・・?いやぁ着くまで大変だったなぁ〜」
アクエ「あれからまた迷っちゃったもんね」
ニノ「くろこしょうを取りに行くのが大変ってこのことだったのか・・・?」
アクエ「ん〜わかんないけど、でも二人とも無事につけてよかったね。
あ!町の中に川が通ってるよ!わぁ、近くで見ると大きいなぁ・・・それになんかきれい」
ニノ「聖なる川・・・?だからこんなに人が集まってるのか。へぇこの川の水飲めるんだ・・・」
アクエ「そうなの?じゃあちょっと・・・うん、冷たくておいしいよ」
ニノ「ふぅ、疲れてるからより一層おいしく感じるのかもな」
アクエ「ねぇ、この町にくろこしょうがあるんだよね?」
ニノ「たぶん、でも船と交換してくれるくらいだからもしかして結構高いものなんじゃないか・・・?」
アクエ「だ、だよね・・・」
ニノ「ふわぁ・・・朝・・?ん〜よく寝た!」
アクエ「・・・すぅ・・すぅ」
ニノ「あれ、まだ寝てるのか・・ってアクエ夜中起きてたんだっけ」
アクエ「・・・ん・・ニ・・ノ・・?おは・・よう・・ふわぁ」
ニノ「おはよう・・ははっ」
アクエ「え、な、なに?」
ニノ「い、いや、いつもはアクエのほうが早く起きるだろ?アクエの寝起きの顔見るなんて珍しいなってな」
アクエ「ぇ・・ぁ・・・だって・・」
ニノ「いや〜、やっぱり宿屋のベッド気持ちいいよな、森の中とは全然違う」
アクエ「え・・うん、ふわふわしてて気持ちいいもんね。
・・・ニ、ニノのほうが早く起きるなんてそっちこそ珍しいよ、今日は雨かなぁ」
ニノ「・・・どういう意味だよ!」
アクエ「だってほんとだもん」
ニノ「ひ、否定できないところが悔しい・・。」
アクエ「あはは、雨が降る前にくろこしょう探さないとね!」
ニノ「うぐ、こんなにいい天気だから平気だって!」
ニノ「あれ?ここがこしょう屋のはずだけど・・・人いないな」
アクエ「今日はお店やってないのかな?」
ニノ「ん、そんなことは・・・川のほうが騒がしくない?人がなんか話してるぞ」
アクエ「ねぇ、今の話聞いたよね?女の人がさらわれてるって」
ニノ「おまけにこしょう屋の娘か、あの様子じゃ店なんてやってくれそうにない・・・
まてよ・・・ってことは・・買えないじゃないか!・・・どうするか」
アクエ「た、助けてあげないと!・・・どっちにしたってこのままじゃ買えないもん
雨は降らなかったけど悪いことおきちゃったね・・・」
ニノ「・・・お、俺が早く起きたってのと関係ないって!」
(ダダダダダダッ)
ニノ「な、なんだあの人、すごい勢いで走って」
アクエ「あ、さっき話してた人だよ、東のほうに洞窟があってそこにさらわれたって言ってたよね・・・
もしかして一人で助けにいったのかな!?だとしたら・・・一人じゃ危ないよ、私たちも行こうよ」
ニノ「やっぱりこうなるか・・・急ごう、あの人の追いつかないと」
ニノ「こんな洞窟に人さらいが隠れてるのか・・・俺だったらこんな場所に居たくないけど」
アクエ「やっぱり薄暗いなぁ・・・でもがんばらないと・・」
ニノ「なんか同じ場所いったりきたりしてる気がする・・いけどもいけども同じ風景。
いったい何のためにこんな洞窟あるんだよ・・・
そいえば先に走ってた男の人はどうしたんだろうな、結局見失っちゃったし」
アクエ「案外もう一人で助けちゃってたりしてね、だってすごい勢いだったもんね」
ニノ「そしたら俺たちここにきた意味ないなぁ・・・」
(ガタ! ガガガガガガ!!)
ニノ「うわっ!!」
アクエ「え?・・ニノ・・?」
ニノ「いだだだだっ!痛ったあぁ!
何なんだいったい・・・えと、ここどこ?
・・・階段から落ちたのか・・って階段なんてあったのか!」
アクエ「ニーノー!?あ・・いた!だ、大丈夫?」
ニノ「なんとか・・な、ん・・ここって・・・もしかして人さらいのアジトか!?」
アクエ「そういえばここだけちょっと明るいしさっきまでと洞窟のつくりも違うかも・・
ニノが転んで階段から落ちたおかげでみつかったね!」
ニノ「素直によろこべないけどな・・・」
ニノ「人・・・いない?、よし!いまのうちだ」
アクエ「すごいお酒のにおい」
ニノ「まずいな・・・部屋のたいまつの灯りが消えてないし・・・
テーブルの酒がポタポタ滴れ落ちてる、さっきまで誰かいたんだ、急がないと」
アクエ「わぁ、一瞬でそこまでわかるなんてすごいなぁ・・」
ニノ「関心してる場合か!ほら、探すぞ」
アクエ「あ・・・牢屋みたいのがある・・・」
ニノ「いた!牢屋の中!まだ助けられてないってことは・・・って助けにいった男の人も捕まってるのかよ!
え、レバーがある?」
アクエ「このレバーだよね?えと・・お、重い・・えい・・」
(ガチャン!ガガガガガ)
ニノ「よし!これで扉が開いた、人さらいの悪党が帰ってくるまえにここを抜け出さないと」
アクエ「・・・よかったぁ、あの二人すっごくうれしそう」
ニノ「俺たちのことなんか忘れてあんなはしゃいでるしな・・・」
(キャァァ!)
ニノ「!!」
アクエ「え?悲鳴!?」
ニノ「・・・!!あ、あいつたしか王冠を盗んだカンダタじゃないか!?
人さらいの悪党ってのは・・・カンダタのことだったのか
・・・・アクエ!二人をできるだけ遠ざけてくれ、その間こいつの相手は俺がする!」
アクエ「え・・・でも私も一緒に・・」
ニノ「はやく!」
アクエ「は、はい!」
(タッタッタッタッタッ!)
ニノ「・・・よし。ふぅ・・またアクエに俺たちと同じ『人間』と戦わせるわけにいかないだろ・・。
俺もこのまま帰・・・らせてもらえないよな。話し合いなんてするような奴じゃないし。
ちょ、ちょっとこの人数・・・一人じゃ無理だったかな〜、い、いや
あんなこといったんだ、無理にでもやらなきゃな・・・とりあえずあの三人が無事なら。
・・・こ、こい!」
ニノ「・・・はぁ、あいつあれからあんまり進歩してなくて助かった、・・痛ッ・・」
アクエ「あ・・!」
ニノ「あ・・って!なんで戻ってきたんだ!?」
アクエ「心配・・だったから・・・」
ニノ「だ、だからって」
アクエ「カンダタって人は・・・?」
ニノ「あ・・・あぁ、とりあえずなんとかなったよ、まぁ逃がしちゃったけど」
アクエ「一人で戦ってたんだよね?そんな危ないこと・・あ、左腕ケガしてるの?み、みせて!
こんなひどいケガして・・・す、すぐ回復してあげるから・・・」
ニノ「これくらいのケガで事が収まってよかったと思うべきかな・・
そういえばあの二人!どこにいるんだ?」
アクエ「んと、三人で洞窟の途中までいってたんだけど
『私たちは大丈夫ですからあの人のところにいってあげてください』っていわれて・・
それから心配だったから・・・ニノのところに戻って・・」
ニノ「じゃあまだ町についてないかもな、また何かあったら困るし追いかけよう」
アクエ「でもケガ・・・」
ニノ「大丈夫だってこれくらい、アクエのおかげでだいぶ痛みもなくなったよ、ありがとな」
アクエ「あ・・うん、ニ、ニノ・・あのね・・・さっき『こいつの相手は俺がする!』 っていったときにね
なんか弱い者を守る勇者って感じがして、その・・か、かっこよかったなぁ・・って」
ニノ「おーい、はやく〜!」
アクエ「ぁ・・聞いてない・・。も、もう・・・」
ニノ「へぇ、これがくろこしょう・・手に入れるまで苦労したなぁ」
アクエ「うん、あんなことがおきるなんて思わなかったもんね」
ニノ「なぁ、ちょっとだけ食べてみない?どんな味なのか気になる」
アクエ「え、だめだよ!やめといたほうがいいよ、だって王様に渡すものだよ?」
ニノ「俺たちが頑張ったから手に入れられたんだし、ちょっとだけだって」
(パク)
ニノ「・・・・・!!!!!!!!!??ぐっ・・ちょ・・・か・・・辛っ!ゴホゴホゴホ!!・・・ゴホ!」
アクエ「だ、だからやめといたほうがって・・・」
ニノ「ッゴホ!こ・・・こんなもののどこがいいんだ!?王様ってこんなもの好きなのか?・・ゴホッ!
うぅ・・なんか最近・・運わるいなぁ・・。くろこしょう買おうと思ったら人がさらわれるし
洞窟の階段ですべり落ちるし、これといい・・」
アクエ「た、たまたまだよ、ね、元気だして」
ニノ「・・・そういえばさっきずっとあの二人みてたよな・・なんで?」
アクエ「え・・・えと・・ちょっとうらやましいなぁって・・」
ニノ「?」
アクエ「ほら、女の人がさらわれたとき男の人がすごい勢いで助けにいったよね。結局捕まっちゃったけど
女の人のことすっごく大事なんだなぁって・・・さっきもあんなに仲良くて
だからちょっとうらやましいなって思ったの・・」
ニノ「はは、まぁ一人で助けに行くなんて相当大切な人・・だったのかな」
アクエ「・・・ねぇ、もし、もしもだよ、私が危ない目にあったら・・・・その・・・た、助けに来てくれる?
・・ぁ・・その・・や、やっぱり、な、なんでもなぃ・・」
ニノ「・・・当たり前・・だろ?」
アクエ「ぇ・・ほ、ほんと!?」
ニノ「ウ、ウソついてどうなるっていうんだよ」
アクエ「ぁ・・・うん、えへへ、う、うれしいなぁ。や、約束・・・だよ?」
ニノ「あ・・あぁ、約束だ・・」
アクエ「そ、そのかわりニノに何かあったときは私が助けてあげるからね!」
アクエのスリーサイズですか・・・
そういうことに疎いんでどれくらいが平均とかどれくらいがこれくらいの大きさとかわかんないです
胸とかは平らってほどでもないですが豊かじゃないです、どちらかというと子供っぽい体格
いつもROMらせてもらってるものです。
このスレの職人諸氏の色んな作品を読んでいるうちに触発されて
自分も久々に何か書いてみようかなと前々から思ってました。
とりあえず抱えていたゲームが一段落したので、参加させてくださいまし。
正直者な♂勇者リョウトと、どこか訳有りな3人+αとの冒険話です。
******************************************
ここはアリアハンの国。
かつてこの国には、偉大な勇者がいた。その勇者は世界を救うとして旅に出たが
志し半ばで力尽きたといわれている。そして、それから年月は流れ
その遺志を継ぐ若き勇者が、旅立とうとしていた。
アリアハンの国を治める王の居城、アリアハン城。
今ここに1人の若者が、玉座の前に跪いて旅立ちの報告を王に報告しようとしている。
「よくぞ来た。勇者オルデガの息子、リョウトよ。
すでに母から聞いておろう。そなたの父、オルデガは魔物との戦いの末、火山の火口に落ちて
亡くなってしまった。しかし、その父の遺志を継ぎ魔王討伐の旅に出たいと言うそなたの願い、
しかと聞き届けたぞ。」
『ありがとうございます。アリアハン王』
「うむ。そなたの噂は、このワシも聞いておる。正直者で心優しいが、芯は強く
最近は武術の修練の相手に、わが軍の兵士長ロフィスを選んだとな。どうじゃ、ロフィスの修練はつらかったかの?」
『はい。ロフィス殿の稽古は非常に厳しいものでした。しかし、弱音を吐いていては
我が父の遺志を継ぐ事はできません。だからこそ、ロフィス殿には感謝しています。』
「うむ。それでこそ、勇者オルデガの息子である。ロフィスよ、そなたはどう思う?」
王の玉座の傍には、この国の内政を担う大臣と、国を守る軍の幹部が並んでいる。
その中で、ひときわ大きな勲章をつけた軍人がいた。
「はい。リョウトはこの数年で大きく成長しました。私の所に初めて来た頃は、優しさはあるものの
どこか頼りない、そんな感じの若者でしたが、今の彼は強さと優しさ、そして正直な心を持つ
まさに世界を救う勇者として、うってつけの人物だと、私は思います。」
大きな勲章をつけた軍人が、自信を持って王に進言する。
王もその言葉に納得したように、大きく一つうなずいた。
「うむ。そうか。リョウトよ、そなたならきっと父の遺志を受け継ぎ、世界を平和に導いてくれるであろう。
ワシも期待しておるぞ。」
『はい。必ずや父の遺志を継ぎ、王様の期待に添えるよう、全力をつくします。』
跪きながらも、真っ直ぐに王を見るその目には、確かな意思が宿っていた。
「リョウトよ。敵は魔王バラモスじゃ。しかし世界中の人々は今だ、バラモスの名すら知らぬ。
このままでは世界はバラモスの手に…。それだけは何としても食いとめねばならぬのだ。」
『はい!』
「じゃが、1人ではそなたの父、オルデガの不運を再び辿るやも知れぬ。
そなたはこの世界の希望。それだけはあってはならぬ。」
『・・・・。』
勇者はギュッと唇を噛む。己に課せられた運命。その責任の重さをも勇者は背負い、戦わねばならない。
必ず、魔王を倒して生きて帰ってくる。父もなしえなかった事を受け継ぐ重み。逃げる訳には行かない。
だけど、それを覚悟で決めた事だ。後戻りはしない。勇者が無言のまま、王は再び話し出す。
「それで、こちらの方で前々から、そなたと共に魔王討伐の旅を仲間を、集めておったのだ。」
『え?僕の・・・、私の仲間ですか?』
「そうじゃ。以前から集めておったのじゃが、今日までに6人ほど集まった。城下町にあるルイーダの酒場へと行くがいい。
確かに、初対面の者と会うのは多少の抵抗もあろう。しかし、みな魔王討伐との目的で集まった者。
それに、そなたのような正直者であれば、すぐに打ち解けて行くであろう。それと、これはワシからの餞別じゃ。」
王が手に持っている鈴を鳴らす。綺麗な鈴の音が響いた後、侍女の数人が箱を持ってきた。
「これを持っていきなさい。そなたと、そなたの仲間の持ち物じゃ。」
『ありがとうございます』
箱の中身は軽い。あまり中身は期待できそうになさそうだ。だけど、何も無いよりは良い。
父さんは勇者だって言ってたけど、家には武器も防具も何も残していってくれなかったし。
「では行け。勇者リョウトよ。」
『はっ!』
深く礼をして、後ろに下がる。
「必ず、帰ってくるのじゃぞ」
『はい。必ず。』
勇者は王の間を後にした。
-------------------リョウトの家----------------
『ただいまー』
「おかえりなさい。リョウト。王様にちゃんと挨拶出来た?」
『うん。ちょっと緊張したけど、でも大丈夫だったよ。』
「そう、良かった。母さん、心配してたのよ。リョウトが緊張して何か失敗するんじゃないかって。
でも、余計な心配だったみたいね。」
勇者の母親は嬉しそうに微笑んで見せる。
「リョウト、今日はもう疲れたでしょ。ゴハンも作ってあるから、ゆっくり休んでちょうだい。」
『うん。ありがとう。母さん。』
その後、しばらくの沈黙が続く。母親は黙って台所仕事を続けていた。
勇者は椅子に座って、その様子をずっと見ていた。なかなか話のきっかけが掴めずに
ずっと黙ったきりだった。だけど、言わない訳にはいかない。
『母さん。僕、明日旅立つよ。王様が僕の仲間を探してくれて、酒場で待ってるって。
旅立ちの為の道具も王様から受け取ったし。ウチには武器も何もなかったから、ちょうど良かったなって。
だから………、母さん…、聞いてる?』
「…・・・・・・、聞いてるわよ。…明日でしょ。……、リョウト、今日は、もう、休んだら?
明日の朝、早いんでしょ?だから……。今日は…、早めに休んで。」
『早めにって、まだ夕方だし。それに、どうしたの、母さん。こっち向いてよ。』
「…い…、今、手が離せないから、そっち向けないの。リョウト、今日はもう部屋で休んで。ね?」
『う…、うん。』
勇者はそっと、その場から立ち去ろうとする。
『母さん。僕、必ず帰ってくるから。約束するよ!』
「………、うん。約束よ。………リョウト。」
『じゃぁ…』
勇者の母は、一度も振りかえらなかった。振りかえれば、どうしても引き止めてしまう。
自分の息子が死地に赴くなど、どう堪えられるものか。だけど、堪えなければならない。
そして勇者の母として…。
>>324 あなたは 相当
がんこ者のようですね。
>>325 あえて、そこを ごうけつ と称えてみないか。
>>301 セリアのスリーサイズ……うーん。
自分もスリーサイズには疎いので歳相応の平均はわかりませんが、
ルークが顔埋めてw育ったって感心するくらいでしょうから……
だいたい84/62/85の±2cmあたりで妄想しておいていただければよろしいかと。
食堂の看板娘は伊達じゃない!ってことでどうかひとつ。
ちなみに、セリアには着やせする……と言うより
ボディラインが表に出にくい服を好むタイプという設定があります。
賢者になって露出アップしたらどうなることやら。
■ 第17話 ■
「……あぢぃぃぃ……」
「それは言わない約束でしょ?」
俺たちは砂漠を西へ西へと向かって突き進んでいた。
南のほこらで老人から魔法の鍵について教えてもらったため、
イシスへ向けては少々遠回りしてしまったことになる。
「いやでもほら、鎧とか着てるとね……
蒸すどころじゃないよ、もう。
脱いだら魔物の攻撃防げないし……」
「もう。 はい、お水」
「すまん」
セリアから水筒を受け取って一口含む。 ……温いを通り越してホットだ。
大きく息を吐き出すと、ちょうどそれに呼応するかのように砂煙が巻き上がった。
「くそっ、またあのカニかよ。
セリア、頼む」
「わかったわ。 ルカニ!
……シャレじゃないからね」
カニとは、じごくのハサミという緑色のカニ型モンスターだ。
異常に高い防御力の甲羅と、高い攻撃力の大きなハサミを持つ厄介な敵だった。
こうしてセリアにルカニを掛けてもらわないと、まともにダメージを与えることもできない。
ボロボロに腐食した甲羅に剣を突き立てて黙らせ、俺は額の汗を拭った。
「はぁ、はぁ……ふぅ、これでおしまいか?」
「そうみたいね……んんっ」
セリアが大きく伸びをする。 口には出さないが、やはり疲れが溜まっているのだろう。
俺はルーラ(リレミト)一回分のMPを常に残しておくため、あまり呪文は使えない。
必然的に呪文はほとんどセリア任せということになってしまう。
攻撃呪文がもっと使えたらラクかもしれないけど……それはセリアのコンプレックスそのものだ。
いくら幼馴染でも踏み込んではいけない領域がある。
一転して、夜。
周囲の気温は急速に下がり、冷たい夜風が吹き付けてくる。
「……うぅぅ……寒い……」
「私だって寒いんだから、我慢しなさい。
私なんて全身ベトベトのオマケつきなんだからね……」
汗が冷えて寒いことこの上ない。
セリアも時折肩を抱いて身震いしている。
ようやくオアシスが見えてきた頃には、東の空が白み始めていた。
「とりあえず一泊するか……」
「異議なし。 早くお風呂入りたいわ……」
イシスの街に着くなり宿屋に直行した俺たちは、
翌日の朝までベッドから起き上がることはなかった……。
翌朝。
気だるさフルパワーで宿を出た俺たちは、街で装備を整えると城へ向かった。
美人と噂の女王様……一体どれほどのものなんだろうか。
「にゃ〜ん」
「? 猫……?
傍に猫なんていないのに……まぁいいか」
突然訪れた俺たちを女王様は歓迎してくれた。
なるほど、確かに……アラビアンなたたずまいが際立った絶世の美女だ。
セリアは複雑な面持ちで女王様から目を逸らしているが……何でだ?
「ルーク……どうかしましたか?」
「あ、いえ、それで……魔法の鍵のことなんですが」
「魔法の鍵……ですか。
確かにそれはピラミッドの中にありますね」
「親父……アリアハンのオルテガが鍵を求めてここに来たはずです。
何かご存知ありませんか?」
「オルテガ殿……ああ、あの。
確かに、ここイシスを訪ねられました。
ピラミッドへ向かったはずですが……」
やっぱりここに来ていたのか……追いつけるといいんだけど。
「では、ピラミッドに入る許可をいただけますか?」
「ピラミッドの門は常に開かれています。
魔法の鍵が必要なら、持ち出していただいて構いません」
「ありがとうございます。
では、俺たちはこれで……行くぞ、セリア」
「お待ちなさい、ルーク」
女王が俺を呼び止めた……何だろう?
「(夜、もう一度私のところへいらして下さい……)
どうしてもピラミッドに入るのですね?」
「? ……ええ。 魔法の鍵がないと他の地方に進めませんから」
何だって夜中に城に呼び出すんだ? ……まぁいいか、今晩行ってみよう。
「……それなら、この城の地下に『星降る腕輪』というアイテムがあります。
身に着けると身が軽くなります。 ぜひお持ちなさい。
ピラミッドの魔物は素早い。 きっと助けになるでしょう。
また、ピラミッドの地下は呪文がかき消されます。 ゆめゆめ侮られぬよう」
「わかりました。 お心遣いを感謝します」
女王様って、姿が綺麗なだけじゃなく、心も綺麗な人だな……。
これから墓荒らしをしようっていう俺たちをここまで気に掛けてくれるなんて。
俺たちは女王の前を辞すと、その足で城の地下へと向かった。
その道中。
「なあ、セリア……。
何でずっと黙ったままなんだ?
どうしたんだよ?」
「別に。 ルークが全部状況説明してくれてるんだから、
私が喋る必要ないじゃない」
「そうじゃなくてさ。
お前、女王様から目を逸らしてただろ。
それって失礼じゃないか?」
「本人を目の前にして見惚れてた人に言われたくありませーん」
「ぐ……それは。
とにかく、ああいうのはもうナシにしてくれよ。
いつ突っ込まれるかと冷や冷やしてたんだから」
俺はぶつぶつ言いながら階段を降りていく。
セリアが立ち止まったことに気付かないまま。
「……ルークのバカ。 私だって女なのよ。
あんなに綺麗な人に見惚れてるの見せ付けられて、
妬かないなんて無理に決まってるでしょ。
……私もバカね。 自分でちゃんと気付いてる……」
地下に入った俺たちは、霊廟と思われる場所で星降る腕輪を発見した。
……これ、供物か遺品じゃないのか? 本当に持ってっちゃっていいのかな……。
とりあえず退散しようとした俺のマントを、セリアが掴んで引き止めた。
「ぐえ。 こら、セリア。
首が絞まるじゃねぇか」
「る、ルーク……うう、後ろ……」
セリアの怯え切った声に従って振り返ると、空の宝箱の向こうに何やら人影……
っておい、これって、もしかして、……おばけ?
「あああ……」
セリアは完全に俺の後ろで縮こまっている。
おばけもダメだったんだっけ?
「めっ、目の前にいるんだから怖いに決まってるでしょ!
呪われるわよ……腕輪、返そうよう……」
俺たちはこれからおばけがうようよしているであろうピラミッドに、
よりにもよって墓荒らしに行くんだが……それはまあどうでもよろしい。
『私の眠りを覚ましたのはお前たちか?』
「……ああ、多分」
おそらくそうだろうと思われたので、ここは肯定しておいた。
セリアの震えが一段と大きくなり、こちらにまで伝わってくる。
……また殴られるかな、こりゃ。
『では、その宝箱の中身を取ったのも、お前か?』
「ああ。 女王様の許可はもらってるんだけど……まずかったか?」
おばけは少し考える素振りを見せてから、やがて口を開いた。
『お前は正直者だな。
よろしい。 どうせもう私には用のないもの。
お前たちにくれてやろう。 では……』
そういい残しておばけは消えた。
背後でセリアが大きく安堵の溜め息をつき……お説教タイムが始まった。
「……もうっ、絶対呪われると思ったわ!
何だってそうバカ正直なの!」
「霊廟(こんなとこ)で騒ぐな。
いいだろ、もし咎められたら返せばいいんだし。
嘘をつくのはいい気がしないし、この状況で騙し通せるわけないだろう。
……俺が嘘つくの大嫌いだって、お前、知ってるよな?」
「……ッ」
今回は殴られずに済んだが、その分無言の睨みが怖い。
何かと刺々しいな……やれやれ。
「これ、お前が持っとけ。
ピラミッドの魔物は素早いらしいし、
お前の呪文で先手を取れれば心強いからな」
「……呪われないかなあ」
「大丈夫だって。 くれるって言ったんだから」
「………」
「……わかったよ、まず俺がつけて見せる。
それでいいか?」
「(こくり)」
今日のセリアはどうもおかしい。 どうしちまったんだ?
毎回のレスが長いせいで
毎度毎度連投規制に引っ掛かってるなあ……orz
>>327 84か…ぱふぱふができるな。
>ボディラインが表に出にくい服
いや、モロに出てるだろ、あれは。
己の遅筆を恥じつつも、続きを投下する事をお許しください。
女勇者ってGBのは見た事無いんですけど、首から上以外は殆ど男性と変わりませんよね。
まぁ、それがいいんですけどね。
――いざないの洞窟――
レーベの村の老人から魔法の玉を譲り受け、そのままいざないの洞窟へ。
木々に囲まれた泉のほとりにあった、地下へと続く階段を下りる。
「ここに、“旅の扉”があるはずなんだけど……」
地下への階段を下りてすぐに、大きな壁が行く手を阻んでいる。
周りに怪しい所は無く、威圧感のある石像が両脇に立っているだけだった。
「勇者殿、これの出番ですぞ」
壁を見上げたまま動かないアリエルに、じいさんが魔法の玉を手渡す。
しかし、情けない事に彼女は扱い方を覚えていなかった。
「あはは……ゴメン。これ、どうやって使えばいいのかな?」
「おいおい……頼むよホント。しっかりしてくれよ」
笑って誤魔化すアリエルに、思わずリャノンは溜め息をもらす。
マイペースも度が過ぎる。本当に彼女には勇者の自覚が有るのだろうか……?
「しょうがない子ねぇ……ほら、貸して」
差し出されたターナの手に、魔法の玉を渡す。
商人であるターナにとって、物の鑑定などは朝飯前だった。
「アリエル、ここにメラで火を点けてくれる?」
球体から伸びる導火線を指し、火をともさせる。
火の点いた魔法の玉を壁に仕掛けると、光と共に轟音が響く。
再び洞窟に静寂が訪れると、先程まで行く手を阻んでいた壁が跡形も無く消え去っていた。
「まるで爆弾岩だな」
「何それ?」
「そう呼ばれる魔物がいるのさ」
壁の奥にあった階段を下りると、そこには迷路のように入り組んだ通路が広がっていた。
行き止まりや大きな穴で遮られた狭い通路に加えて、アリアハン大陸では最も凶暴な魔物達の集団。
ようやく連携のぎこちなさも抜け、一行は順調に洞窟を進んでいるかのように思えた。
「ふう……今のアリクイ、地上の奴とは別物だな」
「魔王の影響じゃろう。人の目の届かぬ所で、着実に勢力を増やしているという噂じゃ」
「ふ〜ん……あれ、アリエルは?」
先程まで、前衛で戦っていた筈のアリエルの姿が見えない。
「あいたたた……」
戦闘の最中、アリエルは通路に開いた穴に落ちてしまった。
幸い、それ程高さは無かったため、怪我はしていない。
「やっちゃった……どうやって皆と合流しよう」
地下深くだというのに、洞窟にはいたる所に燭台があり、その殆どが火を灯している。
その為、視界に困る事は無いのだが……
『どうしよう……』
近くに上りの階段はあった。しかし、上ったところで仲間と合流出来ると決まった訳では無い。
ただでさえ迷い易い作りの洞窟だ。下手をすればそのまま孤立の危険さえある。
「おーい! アリエル、無事かー?」
頭上から仲間の声がした。思わず見上げると、自分が落ちたと思われる穴からリャノンが顔を覗かせていた。
「あ、うん。あたしは大丈夫だよ」
「今からロープを降ろすから、そこから動くんじゃないぞ!」
降ろされたロープを登り、アリエルは無事仲間と合流した。
三人で引き上げていたのか、じいさんが酷く疲れた顔をしていた。
迷路を抜け、三枚の扉全てを調べて、ようやく目的の“旅の扉”を見つけた。
「これが、旅の扉……」
「飛び込めば、アリアハン大陸としばしのお別れじゃ。勇者殿、覚悟は出来ておりますな?」
もちろん、覚悟は出来ている。
それより、自分にとっての新しい世界への好奇心にかられていた。
「うん! みんな、行こう!」
そう言ってアリエルは真っ先に旅の扉へと飛び込んだ。
――アリエルの日記――
レーベの村からいざないの洞窟へ向かい、旅の扉を通ってロマリアに着いた。
アリアハンと広さはそう変わらないのに、何故か都会に見えた。
でも、そんな賑やかなロマリアに、魔王バラモスを知っている人は殆どいなかった。
経験の豊富そうな旅の人に聞いてみても、ウワサ扱いされたしなぁ。
なんでだろう?まさか、アリアハンの王様の狂言……な〜んてそれは流石に無いよね。
そんなロマリアの町で、特に驚いたのが格闘場。
町の地下にあるってだけでも仰天モノなのに、捕まえてきた魔物を戦わせて、その勝敗にお金を賭けてる。
魔物同士が本当に戦ってるとは思わなかった。生け捕りにしてるって事なんだろうけど、すごいなぁ。
面白そうであたしも賭け札を買おうとしたんだけど、ターナに止められちゃった。
商人だし、こういうの好きそうなんだけどなぁ。案外真面目なのかな?
――ターナの日記――
アリアハンから離れて、ようやくロマリアに。
途中で見つけた地図はかなりの値打ち物なんだけど、便利なのが問題ね。
あれじゃ売る事なんか出来やしない。魔法の玉は用途が狭くて商品としては売れなさそう。
ロマリアの格闘場、噂通りの低レートに失望。あれじゃ賭博というより遊びね。
国王の道楽と政策を兼ねた場所じゃ、庶民の遊び場の枠から出れない訳だ。
しかもアリエルがやろうとするから困る。足しにもならんっつーのに。
あの子、本当に勇者なのかな?ちょっとのんびりしすぎね。
まぁ、大器晩成って言葉もあるし、長い目で見てあげましょうか。
ttp://www.uploda.org/uporg454474.png ttp://www.uploda.org/uporg454475.png
>>247 大層申し訳無いんだが・・・
できればもう少し生き残れるうpろだを探してはくれまいか
毎回流れた後で 一度も画像を拝見できねんだorz
ご心配なく、全部バックアップしてありますから。
>>247さんさえよければ固めてうpるか画像掲示板に貼るかしますよ。
>>341 やっぱり早杉ですかね。
とりあえず、流れの遅いうpろだ探してきます。(オヌヌメとかここにしてくれな所があったら教えて下さい)
>>342 大変ありがたいです。私は全然構いません。
続き期待保守
ではふだんROM専の俺も保守
V環境あったら俺も書いてみたいなあ
序章の2・旅立ちのための、インテルメッツォ。
城の大門を見上げると陽射しが鋭く目をついて、思わず手をかざしてしまう。
かざした手の指のすきまから、威圧的に天を突く城の尖塔と陽射しがとぎれとぎれに見える。
私はこれからアリアハン王に謁見し、国外へ旅をする許可をもらう。
そばに立つのは私の母。
やたらご大層な見送りなどもなく、母一人だけが城の門前までついてきてくれた。
普通なら、大勢の友人知人やらが応援だかなんだかで駆けつけるのだろう。
でも、私に限ってそれは無い。
勇者オルテガの娘。
それは私にとって、あまりにも重すぎた。
周りの無責任な期待と裏腹に、私は寂しがりやで泣き虫で甘えん坊だった。
いつも寂しくて、いつも泣いていて、いつも甘ったれるしか出来なかった。
それがいつも必ず誰かの失望と怒りを買い、そして誰もが無責任な軽蔑の表情で去っていった。
決して父さんを恨むわけじゃないけど…いつも父さんの娘というだけで理不尽にあうのが納得できなかった。
だから私は「勇者」という存在を憎んだし、今日まで「勇者」と呼ばれるのを頑なに拒み続けてきた。
本当なら剣術も魔法も「勇者」としての鍛錬は決してしないで普通の女の子として生涯を終えたかった。
だけど「運命」って奴はどうしても私を選びたかったらしい。まるで少年少女向けの娯楽小説のように。
私は子供の頃から魔王と戦う現実を、悪夢としてずっと見せ付けられ続けてきた。
いっそ気が狂ってしまえれば…いっそ自殺をはかれたなら、楽にその運命から逃げられたのかもしれない。
だけど、それは出来なかった。
その顔と同じく老齢に心が枯れてしまい戻らぬ息子を思い続ける祖父の姿。
父オルテガの残した功績により国より僅かばかりの給金が月に一度あるとは言え、暮らしは楽じゃなかった。
そんな暮らしで、私と祖父を養うために女の細腕で内職や酒場の手伝いで家計を支え続けてきた母の姿。
そんな姿を何度も見てしまうたびに、子供の私は自分一人だけ逃げることを諦めるしか出来なくて。
だから、少しでも父の強さに近づこうとただ一心不乱に強く…ただ強くなり続けた。
そう、私は別の逃げ方を選んだ。
正義感も理想も大儀も何も私には無かった、ただ魔王という現実から逃げるために強くなり続けた。
ふと視線に気づくと、母が物憂げにじっと私を見つめていた。
子供の頃、あんなに憧れた母の美しかった黒髪に白髪が今日もまた増えている。
今でも美人に違いないけれど、母の表情は暮らしに疲れきってしまっている。
だからこそ…そんな母に私は精一杯に無理やり微笑んでみせて、こう言った。
「行って来ます、お母さん…シアーは今日から勇者を名乗ります」
そして私は自分の手で、自分の決して見えない未来への扉を開いた。
アリアハン城の衛兵の方々も誰も、城内の地理構造に疎い私に親切にしてくれた。
父にお世話になった方々ばかりだし、もともとアリアハン城は広く民にも開かれた王室だからだろう。
謁見室にて、私はうやうやしく玉座から離れた位置に跪く。
王や大臣の台詞も、耳に聞こえてはいるけれどもどうしてもどうでもいいと聞き流してしまう。
ついと、目の前に侍従が何かの詰まった幾つかの袋をお盆にのせて差し出す。
このアリアハン城から「勇者」の認可を受けて旅立つのは私だけじゃない。
昔も今も様々な者がこの城から旅立ち、誰かは何かを成しえて誰かは二度と帰らなかった。
そう、私の父オルテガのように。
普段から話に聞いている通りに「勇者の旅立ちの試練」にて与えられる…餞別、はささやかなものだった。
謁見室をうやうやしく退場し、そのまま王城を出た私は大臣からぼんやりと聞いた場所に向かって歩く。
ルイーダの酒場。
酒場としては店内はかなり明るくて広く、思いのほかダーティーな雰囲気は無い。
旅の商人も傭兵も冒険者も、必ずその国営の…冒険者ギルド、で名前を登録しておくのがルール。
ここに来るのは初めてじゃない、母が家計を支えるために働いていた酒場とはここだった。
だから、子供の頃から何事かあるたびに母への用事のために何度も訪れたことがある。
私は、ここにはあまりいい思い出がない…聞こえるのはいつも失望、見せられるのもいつも失望。
-これが、あの勇者オルテガの娘だってェのかあ?
でも、主人のルイーダさんは好きだった。
詳しくは知らないけど、母と境遇が似ているらしく母と意気投合して以来親友同士だそう。
酒場で私に勇者オルテガの娘だからという事で何かあるたび、いつもかばったり怒ったりしてくれた。
血のつながりもないのに、母のように私が間違った道に行こうとすればひっぱたいてでも正してくれた。
いつだって本気で私に人間としてぶつかってくれた、人の道というものをいつも真剣に本気で説いてくれた。
いわば、ルイーダさんは私にとってもう一人の実の母だった。
ルイーダさんに言わせれば、こういう事は慣れてるし私みたいのも他にも何人もいるとの事だったが。
「待ってたよ、シアー」
カウンターでグラスを磨いていたルイーダさんは私に気づくと、いつもの底抜けに明るい笑顔を見せる。
私がカウンターにつくと、私の好物のルイーダさん特製フルーツミックスジュースを出してくれた。
「こんにちはルイーダさん、今日もありがとうございます」
ぺこりと丁寧にお辞儀をしてから、私はそのジュースを一口飲む。
いつからかルイーダさんが私や私と似た子のために作ったというジュースはとても美味しかった。
代金を支払おうとするけども、ルイーダさんはサービスだからと決して代金を受け取ってはくれない。
それでは悪いからカウンターにお金を置いて行ったら、後で家にその代金を返しに来た事まであった。
「はい、これがアタシの選んだあんたの仲間たちのリスト!
あんたと同じく癖が強いけど…どの子たちもあんたと何処か似ている子ばかりさ」
そう言って差し出されたのは冒険者帳簿の写し3枚だった。
本日はここまでに。大体3レスぶんだけ投稿していくつもりです。
もともと、ある意味で濃ゆいメンツでやってたので、身長とかもそういうふうになりました。
まぁ、元ネタが本当に子供サイズのキャラとはいえ身長140以下てのは確かに強烈ですわな。
他の方々が明るいムードでやってるなか、湿っぽくて暗いですがこういうのもアリかなと許してもらえれば幸いです。
あと、画像とか出せなくて申し訳ないです。
現在ゲーム本編のほうはゾーマ城に殴りこみかけて全滅くらったところです。
酒はダメなんでオレンジジュースがいいねェ
戸愚呂が紛れ込んできてるなw
>>344 おお感謝ですぢゃ!
ありがとうありがとう!
自分でキャラ作るとやっぱり能力吟味しがちだね
酒場の初期メンバー3人が全員♀になった記念にこいつら連れてやるのもありかな?
戦士:ちからじまん、僧侶:まけずぎらい、魔法使い:あたまでっかち
なかなか個性的でイイ。でも勇者も女でセクシーギャルな件(;´A`)
僧侶ちゃんが他の3人に対抗して行く姿が想像できるなぁw
>355
おもしろそうなのでやってみるよろし
リーダーがセクシーギャルで、しかし男不在のパーティとゆーのもなかなか興味深い
激しい僧侶タソも特徴的でよい
冒険中に計3つ手に入るガーターベルトを有効に使おうとセクシーギャル勇者+女3人の
パーティを作ったことがある
まあ漏れはそんな理由がなくたっていつも女を優先的に使ってしまうわけだが
とりあえず女勇者の話もっとキボンということでひとつよろしく
357 :
355:2006/07/27(木) 21:54:55 ID:6HzQflzT0
勇者は戦士をミザリーさん、僧侶をマゴットと呼び捨て、魔法使いをベティちゃんと
呼ぶイメージなのはハッキリしている
GB版だから酒場の基本キャラ3人の性格がランダムなのは良かった
勇者は基本は無邪気を絵に描いたキャラで本人に色気があるとは思ってないけど
周りはそうは見てなくて、事あるごとに僧侶が突っ掛かる
問題は勇者はボクッ娘かどうかだけだw
>>357 >問題は勇者はボクッ娘かどうかだけだw
極めて重大な問題だな、それこそレオナ姫が全世界のトップ集めて緊急会議開くくらいの。
あえて個人的な意見をずうずうしくも言わせてもらうが。
ひとつ、一人称が「うち」or「ウチ」すなわちエセ関西弁娘も悪くないのではないか!?
ともあれ、投下を楽しみにしている。
くれぐれも、魔王軍の襲撃は気をつけてな。
あと、悪ノリしすぎなのも勘弁してな。
359 :
355:2006/07/28(金) 00:32:00 ID:p37HGKc00
>ひとつ、一人称が「うち」or「ウチ」すなわちエセ関西弁娘も悪くないのではないか!?
それはたとえベタと言われようが商人さんの役目だと思うんだな、ゲームの進行上絶対入るしね
あたまでっかち魔女…本人は理論家のつもりでもハタ目にはどこか抜けてたり
計算通りにいかないと逆ギレしちゃったり、もしくは反対に弱気になっちゃったり
…いいじゃないいいじゃない(´Д`)
そしてここの吟遊詩人氏たちはイエローオーブのくだりをどう詠ってみせるのだろうか、期待。
>>360 もう展開は決まっていて、商人キャラも決まっていて。
あとはそこまでたどりつくだけなんだ……ぐふっ。
忙しいっす。
362 :
355:2006/07/28(金) 18:18:10 ID:p37HGKc00
下書きをちょっと書いてみた…なんで出発編だけでこんなに長くなるんだorz
これは相当削らないとマズイ、4人PTで仲間に入るくだりが多くなってるからなぁ
後衛キャラはポップよろしく、いくじなしの方が萌える。女なら尚更。
あと絶対武道家を入れたくなるんだけど、これはマァムのトラウマか…。
僧侶から武道家に転職させるかなぁ。
>>364 ×武道家
○武闘家
こんな基本的な間違いを犯しているようじゃ武闘家スキーとは言えないぞ。
俺は武闘家マァムは萎えた。なんだよあの露出狂ファッションは。
本家DQIIIの武闘家が良かっただけに激しく落胆したよ当時。
ま、好き好きだけどね。
ストIIの春麗が人気だったからその影響だろうな。
女戦士並に高い露出度だから3の武闘家のイメージに相応しくないのは確か。
思い出したけど藤原カムイの漫画のドラクエにも女武闘家が出てきていたよな。
あれもよかった。
女武闘家の話ですが。
わかる人にしかわからないネタなんで恐縮ですが、テンテンと名づけてました。
ええ、キョンシーブームのリアルタイム直撃世代なんですハイ。中学に上がる前の話です。
>>363〜366
ポップ大好きなので、いつかメドローアを本当に使えたらなあと無駄な夢を見ています。
モンスターズなら条件次第でメドローア撃てるシリーズもあるんですけどね。
あと、そろそろアバン流刀殺法もマジでゲームで使わせてもらえんもんでしょうか。
あれ、設定上は色々な職業の戦法や武器に対応してるみたいだし。
マァムもヤオもどっちも好きなんだけど、やっぱり女武闘家も女戦士に女僧侶や女賢者と同じで一種のドラクエ的ロマンな部分があるみたいですね。
春麗はまだOK。っていうかギリギリのラインかな。
チャイナ服の下にレオタード、濃い茶色?のストッキング。
でもマァムはなぁ…生足だぜ?
あれで蹴りとか繰り出すんだぜ。その度に黒のアンスコ(と信じたい)モロ見え。
アンスコが食い込んだ尻も股間も丸出し。正気の沙汰とは思えない。
…好きな人ゴメン。
>>320です。
ようやく旅立ち編が完成しましたが…、もう長い長い。
レスをいくつ消費するか分からないくらいに。4人もいると大変です。
先が思いやられますが、まぁ、頑張ります。では…。
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>>323より続き
次の日の朝。
『母さん、おはよう。』
勇者が台所にやってくる。が、家の台所はいつもの風景とは違っていた。
『あれ?母さん?どこ行ったの?』
家の中を捜しても、母の姿は無い。テーブルの上には、朝食と置き手紙が置いてあった。
「リョウト、おはよう。母さん、用事でちょっと出かけてくるから。朝ごはんは1人で食べてね。
リョウトの大事な日に、一緒にいられなくてごめんね。
母さん、リョウトの事、必ず帰ってくるって信じて待ってるから。だから心配しないで。
行ってらっしゃい。〜母より〜」
勇者は黙って、手紙を見つめていた。
ふとテーブルの上を見ると、一人分の朝食がならんでいる。まだほのかに湯気が上がっていた。
『母さん、ありがとう。僕、絶対に帰ってくる。ここに。』
母からの朝食を食べて、王様からの餞別品を持つ。
『そう言えば、中身まだ見てないや。なんだろう……。旅人の服に、棍棒が2本、あとは檜の棒か。
ん?これは、道具をしまう袋かな?あとはお金が50ゴールド。それで全部かな。』
少々、いや、かなり心もとない武器ばかりだ。ただ、元々アリアハンには海に囲まれた国。
他国との交流もあまり盛んではないから、自国で手に入るものというのも限られる。
そう思えばこれも仕方無いかな。
『でも、もうちょっとお金は欲しかったな。』
そう思いながら出発の準備をする。
『いってきます。』
誰もいない台所に向かって一言。当然の如く、返事は返ってこない。
そして勇者は今、旅立っていった。
----------------------------ルイーダの酒場-------------------
旅人の出会いと別れの場所。ルイーダの酒場。
父はよく、この場所に来ていたようだ。ここで仲間を見付けて、旅を共にする。
父もそうやって、色々な場所へ旅をしては魔物退治などを行っていたらしい。
ただ酒場と言う場所がら、あまり自分には縁の無い場所だと思い、近づく事は無かった。
勇者は酒場に来るのは、これが初めてである。
『僕はまだ、お酒は飲めないし。飲めたとしても、あんまり飲みたくはないかな。』
騒がしい店。なれない酒の臭い。ゴツくて強面な男。中には混じって女の人もいるようだけど。
さすがに声はかけづらい。そう思いながら店の中をウロウロと歩いていると、ふと声を掛けられる。
「あら?あなた、オルデガさんの息子さんの、リョウト君じゃない?」
『え?』
振りかえると、まさに「色っぽい」という表現が似合いそうな、綺麗な女の人がカウンター越しに立っている。
「ふふん。大きくなったわねぇ。私が知ってるリョウト君は、まだちっちゃい頃のリョウト君だったから。」
『え?あ、ああの…。どど、どちらさまで…?』
女性は勇者のあわてふためく様をクスクスと笑いながら見ている。
「噂通りの正直者ね。ちょっとビックリさせようと思ったら、ちょっとどころじゃないくらいにビックリして。私はルイーダよ。」
『え?ルイーダって事は…、ここのマスターですか?』
マスターと呼ばれた女性は、なぜか少しムッとした顔になる。
「ちょっとぉ…、失礼ね。マスターだなんて。アタシのどこをどう見たらが男に見えるの?
それを言うなら、マスターじゃなくて、ママ、もしくはマダムでしょ。」
『え…?あ、そ、そその…。失礼な事言っちゃってゴメンナサイ!』
きをつけの姿勢から、思いっきり頭を下げる。その様子を見て、ルイーダという女性はまたクスクスと笑い出す。
店の中の何人かは何事かと思い、勇者の方を見ていた。
「アナタってホント、正直を通り越して、バカ正直ね。でも、それって、凄く良いことだと思うわ。
謝るのはもう良いから、そこに座って。」
『え?あ、はい・・』
カウンターの前の席に座るように促される。ちょっとなれない椅子だが、勇者はそれに腰掛ける。
ルイーダはタバコに火をつけてフゥと一息ついた後、こう、切り出した。
「王様から聞いてるわよ。アナタ、魔王討伐の旅に出るんですってね。」
『あ、そう…、です。』
「それで、仲間を探しにここへ来たってワケね。」
『はい。』
再び、ルイーダはタバコを吸い、煙を吐く。何か、名簿のような物を読んでいるようだ。
「王様が全国に出した魔王討伐の仲間集めの募集で、何人かがここに来てるんだけど、つい2、3日ほど前にここに来た人が、
リョウト君と同じぐらいの歳で、是非一緒に魔王討伐に行きたいって言ってる人がいるの。その人、呼んでくる?」
『え?僕と同じぐらいの歳で?』
少し意外だった。でも、同じ志を持って歳も近いなら、一緒に旅もしやすいのかもしれない。
初対面と言う不安はあるが、やっぱり会ってみたい気持ちもある。
『ルイーダさん。その人呼んで来てもらっても良いですか?』
「そう。分かったわ。じゃ、呼んでくるからちょっと待っててね。」
そう言い残して、ルイーダはカウンターから出て店の方へ歩いていった。
どんな人が来るのかは分からないけど自分と歳が近いということは、店の中のアチコチにいるようなゴツイ感じの人間では無い。
でも魔王討伐って言うくらいだから、やっぱりそれなりに強い人だと思う。
『僕よりも、強いかな。』
そんなことを思いながら、カウンターに肘をついて待っていた。するとしばらくして、誰かが声をかけてくる。
「ねぇねぇ。魔王を退治する勇者って、君の事?」
『え?』
声のした方を振りかえると、そこにいたのは女の子。予想もしなかった展開にしばし言葉を失う。
「あれ?人違い?ルイーダさんから、キミがそうだって聞いてきたんだけど。」
『あ、それは確かに僕だけど…。ルイーダさんからって事は、キミが一緒に魔王討伐に行きたいって言う・・・?』
「そうだよ。じゃ、やっぱりキミが魔王退治の勇者様なんだね!私は旅の武闘家で、名前はハル。よろしくね。キミは?」
『あ、僕はリョウト。リョウトだよ。』
ハルという少女の勢いに完全に押されてしまった。確かに、彼女も魔王討伐が旅の目的のようだ。
だけど、見た目は本当に自分とあまり変わらないような感じがする。旅の武闘家と言うけど…、
『あの…、えっと、ハルさん?』
「あ、私の事はハルって呼んでくれて良いよ。何?」
『あ、じゃ、えっと、ハルは歳いくつなの?』
「ん?私は16歳。リョウト君は?」
『16歳!?僕も16歳になったばっかりだよ。同じなんだね。』
まさじゃ自分と同じ歳の人間が、一緒に魔王討伐とは想像もつかなかった。
「へ〜。リョウト君も16歳なんだ。確かに、同じような歳っぽいカンジしたしね。改めてよろしくね。」
『うん、こちらこそ。あ、あと僕のこともリョウトって呼び捨てにしても言いから。』
「うん。わかった。じゃ、よろしくね、リョウト」
ハルがサッと右手を差し出してきた。握手を求めているのだろう。自分も右手を出すと
満面の笑顔で力強くギュッと手を握った。笑顔は可愛いけど、手がちょっと痛い…。武闘家というだけあって結構力は強いみたいだ。
というか、もしかしたら自分よりも力あるかも。自分と歳が同じで女の子がこんなに強いなんて。
心強いけど、ちょっと負い目みたいなものを感じる。やはり魔王討伐と言う目的を成し得るには、自分ももっと頑張らないと。
そういえば、この子はどうして危険な魔王討伐の旅に…。
『ねぇ。ハルはどうして魔王討伐の旅に行こうって思ったの?』
「え?」
どうしてそんな事を?と口では語らずとも、ハルの表情が語っていた。
「決まってるじゃない。今まさに世界が魔王に支配される、あるいは滅ぼされようとしてるんだから、私はそれを阻止する為に戦う。
元々私は、魔物からみんなを守るために武闘家になったの。そして今こそ、その力を思いきって使う時なの。だから戦う。
キミもそうじゃないの?』
まさかここまで熱い答えが返ってくるとは思わなかった。どうやらハルは相当な熱血漢のようだ。
だけど、ハルの思いは自分にも分かる。世界が魔王の脅威に曝されているからこそ、戦う。それは自分も同じだ。
『僕も、そうだよ。それに、僕の父さんもこの国を代表する勇者だったんだ。だけど、魔王討伐に向かってそのまま帰ってこなかった。
だから、父さんが果たせなかった魔王討伐を今度は僕が果たしたい。もちろん、それは自分の意思だ。それが僕の戦う理由だよ。』
「さすがは勇者様だね。やっぱりそうこなくっちゃ。お互いに頑張ろう!」
再びハルとの握手。しかも今度は両手だ。さっきよりもさらに彼女の力が伝わってくる。
「ねぇねぇ。そういえばさっき、リョウトはお父さんが国を代表する勇者だったって言ってたけど、本当なの?」
『え?知らないの?オルデガって言うんだけど…。』
「う〜ん…。聞いた事あるような…。無いような……。」
自分の父はアリアハンを代表する勇者だと言うのは、母からも毎日のように聞かされていたし、王様からも言われていた。
アリアハンの城下町でも、父は相当な有名人だったから、この国で父の事を知らない人間はいないと思っていたが
ハルは、オルデガという人物を知らない様子だった。
『あれ?じゃぁ、ハルはこの国の人じゃないの?』
「そうだよ。私はジパングっていう国から来たの。」
ジパング…。聞いた事がある。確か、アリアハンからずっとずっと遥か北の方にある島国。その国の別名は…
『ジパングって言ったら、黄金の国ジパングの事?』
それを聞いてハルの表情が少し曇る。黄金の国という国の呼び名はあまり好きでは無いらしい。
「なんか私の故郷って、色んな所で黄金の国って言われるけど、別にそんな家が金で出来てたりとか、金がたくさん取れるとかそう言うのじゃないから。
強いて言うなら、黄金みたいに綺麗な朝日が見れる国、かな。」
『綺麗な朝日?』
「そう。世界の朝はジパングから始まる。世界で最初にさし込む光は、穢れの無い光。その光が国中を照らす。それが黄金の国って言われる所以かな。」
朝日はどこの国で見ても綺麗な物じゃないかなと思う。けど、でもその朝日こそが彼女の持ってる故郷の誇りなのだろう。
自分の父がアリアハンでは名を知らぬものはいない勇者である、と言うのも自分が持つ誇りなのだから。
と、そこで一つの疑問がうかぶ。
『ねぇハル。ジパングって、ここから相当遠い所にある国だよね。最近は海の魔物も増えてるから船の定期便も数が減ってて
海を渡るのも難しいのに、どうやってこの国に渡ってきたの?』
「あぁ、ここに来る前にいた街で、大型の商船に乗せてもらったの。アリアハンに行きたいって言ったら、じゃぁ近くを通るからついでにって事で。」
『へぇ〜。よく乗せてもらえたね。普通はなかなか乗せてもらえないのに。』
『うん。商船の人も言ってた。本当はお金払えば乗せてもらえたんだけど、私はお金持ってなくて。それで、船長さんにかけあってもらって
今回だけだぞって事で乗せてもらったの。その代わりに、船の荷運びとか手伝ったけどね。」
いくら荷運びを手伝うとは言え、よくお金も無しに船に乗せてもらえたものだ。まぁ、彼女も武闘家というから
それなりに力はあるのだろうが…。
『疲れなかった?大丈夫?』
「うん。ここに来てから1日ぐらいは疲れてたけど、今は十分休んだからもう大丈夫。すぐにでも旅に出れるよ。」
ハルが両手でぐっと力こぶを作るポーズを取る。それほど太い腕ではないが、その腕で船の荷運びをこなしていたのだから
力はかなりのものだろう。
『じゃ、僕と一緒に魔王討伐に…。』
「もちろんだよ!魔王の手から世界を救う。それが私達の旅の目的だからね。改めてよろしくね。リョウト。」
『うん、こちらこそよろしく。ハル。』
こうして、危険な旅を共にする仲間が1人決まった。女の子だけど、熱血漢な武闘家ハル。
やっぱり、旅の仲間は多い方が良い。1人でいるよりも誰か仲間がいる方がよっぽど心強い。
だけど、なぜ父オルデガは最後の旅を1人で行くと決めたのだろうか。今の自分には分からなかった。
「あ、そうだ、実は他にも一緒に行く人がいるんだ。」
『え?一緒に行くって?他に誰かいるの?』
急に思い出したように、ハルが言う。実際、今思い出したのだろう。その時、ハルの後ろから誰かが歩いてくるのが見えた。
どうやら長い三角帽子を被った女性だ。
「ハル、ここにいたのね。」
「あ、グレース。」
「ここのお店、結構広いから、探すの苦労したわ。」
「ごめんね、グレース。それよりも、ほらほら。ようやく会えたよ。この人。」
三角帽子の女性がこっちをチラッと見て、カウンターの椅子に腰掛ける。
「この人が?」
「そう。この人が魔王退治の勇者様で、名前はリョウト。」
ハルが代わりに自分の紹介をしてくれた。が、やはりここは自己紹介もするべきだろう。
この人も一緒に旅をする仲間になるというなら尚更。
『はじめまして。リョウトです。』
「こちらこそ、はじめまして。私はグレース。魔法使いのグレースよ。私の事はグレース呼んでくれても構わないわ。
あなたの事はリョウトって呼び捨てでいいのかしら?」
『あ、はい。それで…、いいです。』
明かに、ハルよりも大人の雰囲気が漂う女性だ。どちらかと言うとルイーダに近い雰囲気。ハルみたいな子ならすぐに慣れたけど
こう言う人は少し苦手。緊張してしまう。
「フフフッ。緊張してるのね。顔に出てるわよ。正直者で可愛らしい勇者さんね。」
『え?』
そう言われて、あわてて自分の顔を手でさするが、当然何もついていないし何も出ていない。
その様子を見ながら、グレースという魔法使いはクスクスと笑っている。
その照れくささから逃れる為に、こっちから話を振ってみる。
『グレースさ…、グレースも魔王討伐の旅に行く為に、ここに?』
「ええ。そうね。アリアハンで魔王討伐の為の仲間を集めてるって聞いて、ここにきたの。やっぱりこう言う旅は、1人よりも2人、
さらに3人4人っている方がしやすいから。1人じゃ、どうしても限界はあるし。」
『ここに来たって事は、グレースもどこか違う国から?』
「ええ。私はエンジンベアから来たわ。」
エジンベアと言うと、ここからならジパングよりもさらに遠い。大陸の反対側にある島国だ。
国は小さいが非常に歴史のある国で、特に魔法の研究が盛んな国だ。世界一の魔法学校がある。
『エジンベアの魔法使い…。』
「そう。そして私は世界一と言われている魔法学校の卒業生よ。」
普通なら嫌味のようにも取られそうな言葉だが、グレースが言うと全くそうには聞こえない。
平静を装う中にも、グレースの言葉と雰囲気には自信が満ち溢れている。これが、彼女の持つ誇りなのだろう。
ジパングの武闘家。エンジベアの魔法使い。また旅の駆け出しな自分にはもったいないほどの仲間だ。
『でも、どうして魔王討伐に?』
その質問をした時、ついさっきまで柔らかだったグレースの表情が一瞬、鋭い表情に変わった様に見えた。
その表情でこっちが身を引く思いをした直後には、それまでと同じ柔らかい表情に戻っていた。
「世界を救うという目的の為。その他に理由が何か必要かしら?それとも、私を試すつもり?」
『い、いいぇ。そんな変な思いは無いんです。ただ、ちょっと気になったから・・・・。』
グレースは黙って何かを考え込んでいる様子だが、その目はリョウトをずっと見つめていた。
「そうね、もう少し理由らしい理由を言うなら、私が個人的に、魔王に恨みがある。そんなところかしら。」
喋りはいたって普通だが、今のグレースからはさっきとは違う雰囲気が漂っている。
これ以上は、何も聞いてはいけない。グレースは何も語らなくても、彼女のまわりにはそんな空気が漂っていた。が、
「あら?何をそんなに怖がってるの?私はあなたの仲間なんだから、そんなに怖がらなくても良くってよ。」
『え?』
その雰囲気も気がついたら何事も無かったように引いていた。
『じゃぁ、グレースも僕と?』
「ええ。よろしくね。リョウト。」
また1人、魔王討伐の仲間が決まった。そういえば、ハルとグレースは出身地が違うのに、もうすでに打ち解けた仲間のような感じだ。
ここに来る以前からの知り合いなんだろうか。
『なんか、ハルとグレースは以前からの知り合い見たいだけど、どこで知り合ったの?』
質問に答えてくれたのはグレースだった。
「私達、ここに来る時に同じ船に乗ってて、その時に知り合ったの。だけど私は、お金を出して船に乗せてもらったわ。
荷運びを手伝わされたのは彼女だけみたいね。」
ハルが少し照れ笑いをするしぐさをみせる。
「あと、船の上で知り合った仲間がもう1人い……。」「話はまだ終らないのか。」
グレースが最後まで話しきらないうちに誰かが後ろから声をかけてくる。今度は男の人のようだ。
「あら、早かったわね。レン。街の方に出かけたって聞いてたから、しばらくは来ないと思ってたわ。」
「この街には、特に手がかりになるような物はなかった。すぐに戻ってきたんだが、
お前達が誰かと話しているから話が終るのを待っていた。だが、いつまでたっても終らないんでな。」
かなりとっつきにくそうな男の人だ。どうやらこの人もハルやグレースの知り合いらしい。
「ねぇねぇレン、それよりも、私達の方は見つかったんだよ。ほらほら、この人。」
ハルが男をこっちに呼ぶ。近くで見ると結構背が高い。男が上からじっと見下ろす。ちょっと怖い。
「コイツが?」
「そう。魔王退治の勇者様で、名前はリョウト。」
ハルが今度はこっちを向く。
「リョウト、この人はレン。この人も私達と同じ船でここに来たの。この人も私達と一緒に魔王退治する仲間だよ。」
そうやって紹介した後に、ハルが自分の耳元でこうささやく。
「この人、本当は盗賊なんだけど、盗賊って言うと怒るから、トレジャーハンターって呼んであげて。」
その様子を、レンと言う名の男はじろっと見ていた。恐らく、彼はハルが自分に何を耳打ちしたのかは
大体見当はついているのだろう。とりあえず、この人も一緒に魔王討伐の旅に同行してくれるなら、直接自己紹介はしないと。
『えっと、よろしくお願いします。トレジャーハンターのレンさん。』
握手の為に右手を出すが、レンは右手を出さずになぜか自分を睨んでいた。周囲にまずい空気が流れ出す。
ハルは、あちゃーと言う感じで頭を抱え、グレースは腕を組んだまま大きくため息をついて、
「バカ正直にも程があるわ。ま、それが彼の良いところかも知れないけど。」
呆れた感じで呟いた。
「俺の事はレンでいい。」
そう言い残して、右手を差し出したままのリョウトを置いて歩き出す。
「先に表で待ってる。魔王討伐に同行する勇者に会えたなら、もうこの街に用はない。なるべく早く来てくれ。」
ハルとグレースの座るカウンター席の前をそのまま素通りして、出口へ向かって歩いていく。
「ちょっと、レン。リョウトは今日が旅立ちの日なんだから、せめてもうちょっと気つかいなさいよ。」
『あ、ハル。それはいいんだ。決心は、もうついてるから。』
ハルの声にも全く振り向くことなく、レンは店を出た。
「ごめんねリョウト。レンっていっつもあんな感じだから。気を悪くしないでね。」
『いいってハル。気にしてないよ。それに、彼も僕の事を仲間だって認めてくれたみたいだから。』
「そうみたいね。じゃ、あまり彼を待たせるとまた機嫌悪くなりそうだし。私達もそろそろ出発しようかしらね。」
グレースが席を立ち、出口に向かって歩き出す。
「あ、待ってグレース。ほら、リョウトも早く早く。」
『あ、ああ。』
ハルがグレースの後を追って店を出ていく。
『じゃ、僕も行こうかな。』
歩き出そうとして顔を上げた先に、ルイーダの姿があった。
「仲間、決まったみたいね。どうだったかしら?」
『ええ。3人とも、僕にはもったいないくらいの素晴らしい仲間達です。本当にありがとうございました。』
「そう、それは良かったわ。そう言ってくれると紹介した私も嬉しいわ。」
『じゃ、僕はこれで…。』
「待って!」
やや強めの口調でリョウトを呼び止める。ルイーダは手にしていたタバコを灰皿に擦って火を消し
真寧な面持ちでリョウトに話しかける。
「リョウト君。必ず、帰ってくるのよ。いい?」
ルイーダの表情に一時言葉を失ったが、リョウトは強く答えた。
『はい。必ず、帰ってきます。この国に。』
そして、彼も店を後にした。
店の外では、レンが1人で店の壁によしかかって待っていた。
『あれ?ハルとグレースは?』
「宿に荷物を取りに行った。もうしばらくかかる。」
『そう…、ですか…。』
それっきり会話も出ず、重苦しい沈黙が続く。いや、実際に重苦しいと感じているのはリョウト自信だけで
レンの方はまるで気にせずに黙って壁によしかかり、うつむき加減で立っている。
『あの…、レンさん』
「レンでいい。」
この人を敬称抜きで呼ぶのはどうしても抵抗がある。でも、慣れなきゃ。
「えっと、レンはどうして魔王討伐に行こうって思った・・・の?」
うつむき加減だったレンが顔を上げてこっちを見た。が、それほど睨むような感覚はなく
すぐにレンも顔を正面に戻して、遠くを見るよな視線になった。
だが、彼は何も語らない。
『あ、いいです。答えたくないなら別にムリして…」
「探している。」
『え?』
「俺には、ずっと探しているものがある。それはまだ見つかっていない。だが、魔王を討伐する頃には見つかっているだろうと思う。
だから、お前達と旅をする事を決めた。」
遠くを見たまま、レンは語った。
『その、探しているものって言うのは…。』
「そこまでお前に話す必要はない。答えたくないなら答えなくても良いんだろ。」
『え、ええ。はい…。』
再び、リョウトにとって重苦しい沈黙が流れ出す。そう思ったが、その沈黙は長くは続かなかった。
「おい。」
意外な事に沈黙を破ったのはレンの方だった。
『え?』
「リョウト、だったな。俺もそうだが、あの2人にしても、そしてお前にしても魔王討伐に向かう何か強い理由があるのだろう。
だが、俺はそんな他人の事情には興味は無い。しかし、目的は全員同じだ。俺も出来る限り力になってやる。」
力になってくれると行ってくれた事も嬉しかったが、レンが初めて自分と顔を合わせて、そして目を合わせて話してくれた。
その事の方がもっと嬉しかった。また1人、魔王討伐への仲間が加わった。
『ありがとう。レン。』
そう言うと、レンの唇の端が、少し上を向いたように見えた。
「今のお前は少し頼りない。もっと強くなれよ。」
そう言ってまた、レンはうつむき加減の姿勢に戻った。またしばらくの沈黙が訪れたが
今の沈黙は、さっきまで重苦しい雰囲気は全くなかった。
その後、それほど長い時間を待たずに、ハルとグレースが宿から戻ってきた。
「さて、みんな揃った事だし、いよいよ運命の冒険へ出発だね。」
「フフッ、そうね。リョウトはいいの?旅立ちの決意は?」
『大丈夫だよ。もう決意はついてるから。』
「大人数の旅は、ガラじゃないんだがな。たまには良いだろう。」
こうして未熟な勇者と、どこか訳ありな3人は、魔王討伐への長い旅へと旅立っていった。
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旅立ち編、終わり
改行規制と長文規制でなかなか上手く投稿できませんが、まぁ仕方ないですね。
あと、参考なまでに、4人のキャラのプロフなんかを…。
ハル:熱血漢な女武闘家。ジパング出身。
彼女が使う武術は『カラテ』と呼ばれるジパングの武術で、その中でも特に実戦志向な流派の技。
身長:155cm/B:79/W:59/H:82
グレース:頭脳明晰な女魔法使い。エンジンベア出身。
エジンベアにある世界一と呼ばれる魔法学校の卒業生。卒業後も学校で研究を続けていたが
ある出来事がきっかけで学校を去ることに。
身長:161cm/B:84/W:58/H:84
レン:一匹狼な男盗賊。出身地は不明。
自分の一切の過去を語ろうとせず、普段は他人との関わりを持たない。
魔王討伐という共通の目的から、リョウト達と行動を共にするようになる。
何かを探しているが、何を探しているかも不明。
身長:182cm
ちなみに、ハルとグレースについては特に由来はありませんが
レンは、『仮面ライダー龍騎』に出てきた秋山蓮というキャラが元になってます。
今にして思うとルイーダの酒場って派遣のようなもんだよな
383 :
355:2006/07/29(土) 23:04:36 ID:xo8PfPrU0
3人連続旅立ち編という訳にもいかんなぁ
まあ、キャラの骨格作りと話数の確保の猶予と前向きにね
GB版なので、携帯で写真とる形かな?
■ 第18話 ■
「きゃーっ! カエル! カエルきらいーっ!!」
「だーっ、もう! 走るなってばー!!」
俺たちはピラミッドの一階を迷走していた。
そう、ピラミッドには大王ガマというカエル型の魔物……セリアの天敵が出現するのだ。
何かこう、旅立ってすぐ入ったナジミの塔のことを思い出すなあ……としみじみする余裕はない。
「いやーっ! もうイヤーッ!!」
「セリア、止まれ!
そこはさっきの……!」
ズボッ。
間一髪間に合わず、セリアは悲鳴と共に十字路の中央に仕掛けられた落とし穴に姿を消す。
取り残されてしまった俺は背後に迫る大王ガマを蹴散らすと、落とし穴を覗き込んだ。
「おーい、セリア!
生きてるかー!?」
「ルーク、早くー! 早く来てぇー!!」
暗闇から泣き声が響く。 今度はミイラ男にでも囲まれたかな。
俺は剣を構えると落とし穴へ飛び込んだ……4体か。
着地と同時に一体を斬り伏せ、次の一体へと斬り掛かる。
とは言えさすがに一対複数では分が悪く、ミイラ男の一撃が俺の頬を掠めた。
三体倒したところでセリアの方を振り返ると、向こうも向こうでミイラ男に槍を突き立てていた。
「はぁ、はぁ、うっく、ひっく……」
「ふぅ……やれやれ。 怪我はないか?」
「うん……っく、ひっく……」
「もうカエルはいないよ。 ほら、いい加減泣き止め」
「うん……ぐすっ」
とりあえずホイミを……っと、ここ地下だっけ。
女王情報の通り呪文がかき消されちまうんだったな。
俺はふくろから薬草を取り出して頬の傷に押し当てると、涙を拭っているセリアを見た。
「セリア、今朝からどうしちまったんだよ?
いくらカエル絡みだからって同じ落とし穴に三回も引っ掛かるなんて、お前らしくもない」
「ううん……ごめんなさい」
「カエル嫌い、直すんだろ? 俺は虫嫌いを着々と克服してるぜ」
「………」
まただ。 セリアは口をつぐんでしまった。
このままじゃよくない。 俺にとっても、セリアにとっても。
俺たちはたったふたり、背を預けて戦っていかなきゃいけないんだから。
「……なぁ、俺のせいか?」
「えっ?」
「お前がこんなになっちまったのは、俺のせいなのかな。
俺、また何か無神経なことでもしちゃったのかな、って……」
セリアはどうやら答えようとして頭の中のボキャブラリーを引っ掻き回しているようだ。
俺は薬草で傷を癒しながらセリアの回答を待つことにした。
「んっとね、ルークは何もしてないと思うの。
どっちかって言うと、私の気持ちの問題かな。
だから……ルークは悪くないよ」
「そうなのか……それって、俺にも言えないことか?
俺には何もできないのか?」
「うん。……まだ言えないし、
きっとルークもどうしていいかわかんないと思うよ」
「……そっか」
今度はお互いに黙り込んだ。 ……言葉が見つからない。
何か言わなきゃ、何か……思ってることをそのままでもいいから……。
「わかんなくても……何かしてやりたいんだ。
お前がそんな風にささくれ立ってんの、見てらんねぇよ」
「ありがと……その気持ちだけで充分よ。
自分のことだもの、自分で解決するわ」
「違うだろ」
その一言で空気が凍ったようだった。
どうすりゃいいかわかってない割には言い切ったな、俺。
「お前の気持ちの問題なんだろ。
だったら何で態度に出すんだ。
気にして欲しいんじゃねぇのか。 構って欲しいんじゃねぇのか。
俺はお前じゃないから、お前のことを何から何まで100%理解するなんてできねぇよ。
けどな、俺にだってお前がおかしくなってることくらいわかるんだ!」
「な……っ」
セリアは呆気に取られている。 俺だってもう頭の中がグチャグチャだ。
王家の墓の地下室で、砂と土と石と骨に囲まれて、俺は一体何をやってるんだ?
「どうして何も言ってくれない?
何かしてやりたいのに、どうしていいかわかんなくて……
結局何もできないままうやむやになってさ。
そのままオシマイなんて、俺、もう嫌だよ。
お互い辛いだけだろ、そんなの……」
幼い頃の記憶がフラッシュバックする。
あれは気候の温暖なアリアハンには珍しい、激しい雷雨の日の出来事だった。
セリアにコンプレックスがあるように、俺にはトラウマがあるのだ。
「……悪い。
怒鳴るつもりはなかったんだ。
けど……」
言い掛けて言葉に詰まる俺の唇にセリアが人差し指を当てて止めた。
困ったなぁ、とでも言いたげな微笑みを浮かべて。
「いいの。 何も言わないで。
態度に出しちゃってたのは事実だし……私もバカよね。
ごめんね、ルーク。 大事な時に気を使わせちゃって」
「バカ言え。 背中預けて戦ってるパートナーのことだろ。
今まで俺が気を遣わなすぎただけなんだ。
お前はずっと俺のこと気にしてくれてたのにな」
「そんなこと……ないよ。
私は私のことで精一杯だし……」
セリアは俯いてしまった。 何やら思うところがあるようだ。
埒が明かないのでこの話はこれで切り上げよう。
ケンカして気まずい雰囲気になるのは嫌だし、場所が場所だしな。
「骨の仲間入りは御免だもんね。
そうしましょう」
俺たちは暗い地下室を進む。 これで三度目になるので、さすがに道は覚えてしまった。
それでもセリアは俺の手……じゃなくてマントを離さない。
おばけ嫌いもあるのだろうが、何だか俺がどこにも行ってしまわないように繋ぎ止めているように思えた。
……セリアを連れてどこまで行くんだろうな、俺は。 それも親父次第……か?
まったく、どこにいるんだかな、クソ親父め。
「さて、入り口まで戻ってきたわけだが?」
「……わかってますよう。
壁沿いに歩いていけばいいのよね」
セリアはぶつぶつ言いながら歩き出した。 これでいいんだ、今は。
しかし、ホッとしたのも束の間。
二階に到達した俺たちの前に、カエルの大群が立ちはだかった。
「か、かかっ、かえ、カエル……っ!!」
「落ち着けセリア!
目を背けるな! よく見ろ! 怖くない!
大丈夫だ! 怯えんな! 平常心だ!
えーとほら、ギョロっとした目とか膨れた腹とか、意外とカワイイじゃないか!」
最後に心にもない台詞を加えつつ、俺はセリアを叱咤激励した。
大王ガマの群れは、突然の事態に驚き何事かと互いを見遣っている。
当のセリアは俺の声援に応えるかのように頑張って立ち向かおうとして……
「カエル……かっ、カエ……ル…………あぁぁ……」
「あ」
……気を失ってしまった。
俺は咄嗟に崩れ落ちるセリアの身体を抱えると、頬をぷにぷにと突っついてやった。
……起きない。 ぺしぺし叩いてもダメだ。
俺は焦りも露に声を張り上げた。
「おいコラ、セリア! こんなところで寝てんじゃねぇって!
つーかヤバイって! 起きろ! 起きてくれ頼むから!」
僧侶が倒れて自分たちに有利になったと判断したらしい大王ガマの群れが、俺たちを包囲しつつあったのだ。
1対4だ。 倒れたセリアをかばいながら捌き切れる数じゃない。
かと言って、囲まれたら逃げられるものも逃げられない。
そもそもセリアを抱えて逃げ切れるのか……?
……いや、やるっきゃない! 母親仕込みの呪文を見せる時が来たようだな!
ニフラムはアンデッド以外には効果が薄い。
ならば、怯ませた隙に走り抜けるしかない!
「ギラ!!」
『ゲコゲコッ(うおっまぶしっ)』
閃光の呪文には、こういう使い方もあるんだ!
俺は剣を納めると両手でセリアを抱え、動きの鈍った大王ガマの間を縫って駆け出した。
とにかく、階段を昇るなり降りるなりして姿を隠さないと……。
二階は細長い通路が入り組んだ構造になっているようで、あちこちに行き止まりが……あ、階段見っけ!
昇り階段を見つけた俺は、昇った先の安全を確かめもせずに駆け上った。
「……静かになったな。
はぁぁ……助かった……」
俺は三階の大扉の前で座り込んでいた。
セリアは目を覚ます気配がないし、俺の息も上がったままだ。
このまま動くことはできないため、俺はしばらく様子を見ることにした。
「んん……カエル……きら……い……」
セリアはどうやらカエルに追い回されている夢でも見ているらしい。
俺はセリアの頬をつねってやることにした。
「うにゅにゅ……やぁ……いたいってぇ……もぉ……、……ハッ」
「こ、ここは……? いたた」
「お目覚めか?
ピラミッドの三階だ」
「わ、私、どうなって……あ。
か、カエルは!?」
「振り切ってきた。
下の階に降りればまだいるんじゃないか?」
それはイヤだと、セリアは激しく頭を横に振った。
どうやら正気のようだ。 それは何より。
「これは……扉? 開かないの?」
「ああ。 これだけ大掛かりなんだから大事な封印だと思うんだけど。
周りには鍵穴もスイッチのひとつも見当たらない」
「ふぅん……あ、そうだ。
そう言えば、イシスのお城で子供たちが歌ってたの、覚えてる?」
歌? そう言えば、玉座の横の部屋から子供の声が聞こえていたような。
「東の西から西の東へ、西の西から東の東、だったかな」
「よく覚えてるなあ……」
「お客のオーダー取るより簡単よ? 語呂いいしね」
「はいはい、どうせ俺はしがないバイト君ですよ。
東の西から西の東、ね。 このフロアから調べてみるか。
……歩けそうか?」
「ん、平気。 もう大丈夫。
カエルが出ないうちに行きましょう」
頭脳労働はずのうめいせきな人に任せよう。
俺はセリアの露払いをしつつ、三階の東側へと向かった。
「……行き止まりだぞ」
「よく見て。 壁に小さなスイッチがついてる。
スイッチは両方の行き止まりにあったから、多分最初は右側ね」
「『東の西』……なるほど、そういうことか」
「ほらルーク、ボサっとしてないで押す押す」
「やれやれ、こういうのは俺の役目かよ?」
「頭脳労働は私に任せるんでしょ?」
検証も頭脳労働の一翼だと思うんだがなぁ。
俺は渋々スイッチを押した。 ……何も起こらない。
「次は『西の東』ね。
さぁ張り切って行きましょう? うふふっ」
こんな調子で俺はフロアを行き来し、残りの三つのスイッチを押していった。
その間にカエルが一匹現れたが、その際の騒動は割愛しておこうと思う。
ようやく三つ目を押したその瞬間、轟音と振動が三階に響き渡った。
「石が擦れる音ね。 扉が開いたのかも」
「ふう……行きますか」
大扉が開いた先に、お目当ての魔法の鍵は眠っていた。
……って、ちょっと待てよ。
「どうしたの?」
「これがここにあるってことは、
親父の奴、魔法の鍵なしでイシスを去ったってことだ」
「……そうなる、わね」
「じゃあ、親父はこの先どこへ行けるっていうんだ?
ロマリアの関所は魔法の鍵で閉ざされてるし、
ノルドの洞窟はホビットが道を塞いでるんだろ?」
長い……ピラミッド内部の描写がちと細かすぎたかしらん。
ドロドロバージョンは収集がつかなくなったので結局リセットorz
問題は先送りになってしまった!
>>223 ごめんなさい! 自分に昼メロの世界は無理でした……(´・ω・`)
>>336 私服の好みは、ってことです。
僧侶の法衣姿はボディラインがモロに出てしまうので、
セリアは常々だいぶ恥ずかしい思いをしているみたいですよ。
>>358 わ、悪ノリって……どこらへんまでOKなんでしょう(((( ;゚Д゚))))
>>381 仮面ライダーナイトキタ━━(゚∀゚)━━!!
なーにーをぎーせーいにーしーてもー かまーわーなーいーとちーかうー
あーいーするーもーのすーべーてをー まもーるーたーめーならー
394 :
223:2006/07/30(日) 21:20:30 ID:HpUJAtXy0
>>158 久々に乙
なんか遠回りさせちまったみたいでこちらこそ申し訳ない
>>158乙。
いっそモンスターとの攻防中に敵共々落とし穴にはまって
『ゲコゲコッ(すげぇ、あの人間…おry)』
そういえばルーク一行はポイズントードには遭遇しなかったのだろうか
カエルに追っかけられて落とし穴に落ちるセリアたん(;´Д`)ハァハァ
カエルに立ち向かって気絶するセリアたん(;´Д`)ハァハァ
ほっぺたつねられるセリアたん(;´Д`)ハァハァ
しかも、僧侶服で常時羞恥プレイのセリアたん(;´Д`)ハァハァハァハァハァハァ
た、たまらん・・・もっ、萌えるっ!
セリアちゃんのカエル嫌いがはやく治りますように(-人-)
あ、もうカエルモンスターって出てこないのか。
今回のMVP:大王ガマ
>>398 おろちの洞窟にて再び大王ガマ
ついでに400ゲッツ
やべえ、ジパング編にwktkだぜw
セリアたん公開羞恥スレはここですか?
カエルをさて置いてもジパングはVにおいて一つの山場だよな
どうしよう、カエルネタばかり思いついてゲームも本文も進まない……。
大王ガマのせいだ、そうに違いない。
落ちつくんだ…… 『素数』を数えて落ちつくんだ……
『素数』は1と自分の数でしか割ることのできない孤独な数字……、わたしに勇気を与えてくれる
>>394 いえいえ、自分の力量をしっかりと自覚できるいい機会でしたw
何であれイシス女王と夜の密会に繋げるために前置きが必要だと思っていたので無問題です。
>>396 しませんでした。 ロマリア〜カザーブあたりでエンカウントするんですよね。
幸運か不運か……さてどちらでしょう?w
不運なり!
406 :
355:2006/08/01(火) 20:51:55 ID:ZV68AttF0
>>158 1つのネタ決めて、走ろうとするとあれもこれもになりがちだよね
ようやく、旅立ち編が纏まるんだ。力量ないな俺orz
でも、せめて1回目ぐらいは2話同時とかしたいのは欲張りすぎなのか
>>404 lつレベル素数ヘイスト
いつも楽しく読ませてもらっているよ
ちょっと間が空いたときは心配した
勝手な予想
賢者になったセリアがジパングで再び大王ガマとあいまみえる
悟りを開いたのでもしかしたら克服してるんじゃないかと思う。
あとガルナの塔の痺れアゲハ戦が少し見もの<ルークの苦手なもの
素数数えて落ち着くのって元ネタ何?
プッチ神父@ジョジョ6部
保守ついでにage
存在を忘れられないように投下しようと思うんだ
【出発編】
ボクの名前はジャンヌ、16歳の誕生日の朝、変な夢を見た。
うろおぼえだけど、覚えてる事は「あなたはエッチですね」と言われてた事だ。失礼な夢だ。
おかあさんの声で起こされたけど、いったいあの夢はなんだったんだろう。
アリアハンの国では16歳になったその日、一人で王様に謁見し
将来の目標を宣言するという決まりがある。
ボクの目標は「父の名に恥じない勇者になる」事だった。
アリアハンでは知らない人はいない勇者オルテガの子供として
そう育てられてきたと思っているし、勇者になる事についても疑問には思っていなかった。
用意した旅人の服を身に付け、王様に謁見し宣言も滞りなく終わった。
そして魔王バラモスの存在を知らされ、旅立ちの許可も頂いた。
大臣さんが仲間はここで探すといいと冒険者の酒場を紹介してくれた。
しかし王様は男と女の区別も付かないのかな?一応女の意識はあるんだけど
衛兵には「皆の期待を背負う勇者なんだから(ry」とかみんな失礼だ。
ルイーダの酒場。ここは冒険者の身分を登録、証明すると共に
冒険者が仲間を集う為の集会所であり、仕事の依頼を斡旋してもらう場所でもある。
昔は勇者オルテガの名のおかげで、訪れる冒険者も多く良く賑わっていたものの
最近は普通の酒場とあまり変わらない。
「こんにちはルイーダさん、今日から旅立ちの許可が出ました」
「そっか、ジャンヌちゃんも16か、月日が立つのも早いわね。
でも今登録されている冒険者は3人しかいないのよ。
一応、お城から援助は出ているんだけど、最近は商売あがったりで…
あ、ごめんなさい。どうも言葉が多くなって駄目ね」
「それでそのうちの1人ってのがあそこにいる娘よ」
テーブルの先に座っている一人の少女を紹介された。
ジャンヌも年齢の割りには幼さが残っているいでたちではあるが、ジャンヌに比べればその子はまさに子供だ。
「こんにちは、ベティといいます。私はとある賢者様の下で魔法使いの勉強をしていました。
その賢者様に修行の一つとしてこれを渡されたんです」
1冊の本と紙切れを見せられた、本の題名には(モンスターメダルのしょ)とあるが中身は真っ白だ。
もうひとつの紙切れは…手紙のようだ。こちらはなにか書いてある。
『集める役目はまかせた』とだけある。
(…結構いいかげんな人?)
「他の人の助けを借りてもいいからという事で、まずはここを紹介されました
「それじゃあ、ボクと行こうベティちゃん、大丈夫、一人より2人なのはボクも一緒だもん」
「こうして会ったのも何かの縁ですね。
お師匠様も『人との出会いは大切にしなさい』と言っていました。よろしくお願いします」
「こちらこそよろしくねベティちゃん」
「お城で聞いたよ、ついに旅立ちの許可をもらったってね」
声と共に、一人の女性が酒場に入ってくる、年上の美人という表現が良く似合う女性だ
「こんにちは、ミザリーさん」
彼女は城では王女の警護役の仕事をしながら、見習い騎士として日々鍛錬に励んでいる戦士だ
ジャンヌも時間さえあれば彼女と一緒に鍛錬をしていた。もちろん旅に出るこの日のために
「そうそう私もアンタの旅に同行するからね、もう王様と王女様の許可は頂いているわ」
「え、そりゃミザリーさんが一緒なら心強いですけど、でも女性初の王宮騎士になる目標はどうするんですか?
「これは私自身の為だからアンタはそういう事を思う必要はないわ、わかったら返事」
「あ、はい。ありがとうございますミザリーさん」
「うん、元気でよろしい。それがアンタの取り柄なんだから、そっちのコもよろしくね」
「ベティです、よろしくお願いします」
「そうと決まったら、さっそく仲間同士での祝杯ね」
「ボクもそうですがベティちゃんがいますからお酒はダメですよ」
「そうですよ、介抱する身にもなって下さいな」
2階から、透き通った声と共に、1人のシスターと見受けられる女の子が降りてくた
ジャンヌに近い年代の子に見えるが、雰囲気はジャンヌより落ち着いた感じだ
「マゴット。なんでこんな所にいるのよ。シスターが酒場なんて来ていいの?」
「なんでとはご挨拶ですこと、私は教会のお勤めとしてこちらにはよく足を運ぶの」
今日も魔法のタネを届けて帰るところよ、貴方みたいに用もなく来る方とは違うわ」
「用も無くなんかないよ。ボクは今日から旅に出ることになったんだから」
「貴方が冒険の旅に?…へぇ〜」
そう言うとマゴットは少し間を置いてこう言った。
「そうね…私もご一緒させてもらうかしら」
「えー!なんで?」
「私が今決めました。それに見たところ、回復呪文の使い手が見受けられないようよ」
連れて行く、行かないで言い争いになったものの
結局言いくるめられてしまったので渋々同意することとなった。
「でもマゴット、あなた旅立ちするって教会のお勤めはどうするつもりなのよ?」
「神父様はもちろん説得して許しを得るつもりですわ」
「まあこの4人で決まりね。マゴットは神父様に帰って説明しなさい。
ジャンヌは謁見の事、お母さんに報告するんでしょう?」
「あ、そうでした」
「なら、実際の出発は明日ね。」
「それじゃあ、明日またここに集合でいいですか?、そういえばベティちゃんは?」
「私は宿屋に泊まる事になっています」
4人は一時解散することになった。
<次の日の朝>
「みんな集まった?」
「初日から遅刻なんて真似はしませんから、貴方と一緒にしないで」
「お待たせしました」
「あー、昨日飲み過ぎたー。ちょっと待って〜」
「ミザリーさん、しっかりして下さい」
「ゴメンゴメン。そうそう、これから旅立つにあたっての注意として「さん」はやめなさい。
ベティに対しての「ちゃん」もそうよ」
「私もベティと呼び捨てでいいです。
それに冒険の旅ですから、他人に対して遠慮する態度は危険に繋がる事もあります」
「そうよ、貴方が一番勇者としての自覚が足りないのではなくて?」
「なにそれ、ひどーい」
ちょっと頼りなさそうな4人組の冒険の旅の一歩が今始まった。
未熟なところもあるけど、長い目で見てやって下さい
4人組のプロフィール
ジャンヌ:勇者(セクシーギャル)16歳
名前は説明は不要だとは思うけどジャンヌ・ダルクより
ミザリー:戦士(ちからじまん)21歳
初期の酒場のメンバーにたまたまいた1人
みんなのお姉さん役、勇者の旅立ちに伴い同行の許可をもらう
マゴット:僧侶(まけずぎらい)17歳
初期の酒場のメンバーに(ry
勇者と年齢が近い幼馴染、というより腐れ縁。強引に一緒に付いてきた
ベティ:魔法使い(あたまでっかち)12〜14歳?
初期の(ry
ある大賢者の下で修行をしていた。たまたま知り合って意気投合
つ い に き た か ボ ク っ 娘
しかも無自覚セクシーギャル…業ぶかい(´Д`)
マゴットタンは負けず嫌いと言うよりも、何となくツンデレのヨカーン(・∀・)
<岬の洞窟にて>
マゴット「薄暗いところは好きじゃないわ」
ジャンヌ「いきなり何よ、でも結構音が響くわね。やっほーって山彦じゃないけどさ」
ミザリー「アンタ達、ピクニックと違うんだから、無駄口は叩かない。
この洞窟はそこまで強くはないけど地上より魔物は出るわよ
それにナジミの塔に通じる所なんだから」
ジャンヌ「ミザリーさ…ミザリー?そもそもなにがあるんですか、その塔に?」
ベティ「そこには魔法使いが居て盗賊のカギってものを持っているそうですよ
お師匠様も変わり者でしたが、塔を根城にするなんて変わった魔法使いですね」
ナジミの塔、昔はアリアハンからの船に対して灯台の役割を果たしていたのだが最近はただの魔物の巣だ
ミザリー「魔物が随分増えてるわね。これはレーべが先の方がよかったかしら?」
ベティ「こっちに階段があります。さっきの地下通路は別として下り階段ですが」
ミザリー「そんな階段あったかしら」
ジャンヌ「いってみよう」
マゴット「「ちょっと置いていかないでよ」
こんばんは、旅の宿屋にようこそ。ひさしぶりのお客さんだあ
あれ?宿屋、っていうかもう夜なんだ。
どうやら洞窟を通って、ここに来るまでに日が暮れたらしい。
元々ナジミの塔がまだ灯台としての役割を果たしていた時の兵士の休息場らしく、
人はあまり来なくなったが施設は生きているので宿屋として使っているとのこと。
私たちはここで一時休息を取ることにした。
盗賊のカギを持っている魔法使いは最上階にいるらしい。
次の日、本格的に塔の探索をする事になった。
<ナジミの塔>
ここの魔物は岬の洞窟よりも数も多く、手強い相手が多い。
魔物が出るたびにマゴットはいちいち大袈裟なリアクションをとる。
そのクセ主に戦うのはボクとミザリー、ベティだから始末が悪い。
マゴットは僧侶だから戦いには不向きなのは分かってはいるけど、
回復の呪文の順番がミザリー、ベティ>ボクなのはわざとか?
彼女は昔からボクに対して変な対抗心がある。いろいろささいな事で揉めたりしたっけ。
やっとの思いで塔の最上階に到着し、魔法使いの老人から盗賊のカギを託された。
譲ってくださいとお願いするつもりだったから正直ちょっと拍子抜けだった。
まあ無理難題を押し付けられるよりはずっといいんだけどね
おじいさんは夢の続きを見ると言っていた、あの日に見た夢と何か関係あるんだろうか?
性格を変えるほどの本が存在するから見つけた時は気をつけて読むようにという忠告も
ベティ「そういえば、性格を変えるという本はお師匠様も欲しがっていました」
ミザリー「魔法使いってそういうの好きなのね、性格を変える本ってこれかしら」
と一冊の本をだす、題名には『おてんばじてん』とある。
ベティ「これも、その性格を変える本ですね。いろいろな種類があるそうですけど」
ミザリー「ベティの師匠ってどんな種類の本が欲しいって言ってた?」
ベティ「『エッチな本』が欲しいってよく言っていました」
ミザリー(…本当に賢者なのか?ただの馬鹿じゃないのか?)
帰り道の地下通路ではさきほどの話を聞いたからか、マゴットは俯きながら歩いている
ジャンヌ「マゴット、顔真っ赤よ」
マゴット「あ、貴方の方が顔赤いじゃない」
ミザリー「2人とも、ちゃんと前見て歩かないと危ないぞ」
ミザリーの言葉と同時にマゴットがなにかにぶつかる。大アリクイだ。完全に不意をつかれる。
しまったとボクが剣に手を伸ばしたとき、その大アリクイは舌でマゴットの顔を舐めまわした。
一瞬、何をされたか理解できないでいたが次の瞬間マゴットは叫び声と共に走り出す。
はぐれるとそれこそ大変なのでボクたちも戦闘どころではない。
必至に走るマゴットを追いかけた末についた場所は岬の洞窟とは違う出口のようだ。
ジャンヌ「ちょっといきなり逃げないでよ」
マゴット「早く、洞窟出られたんだからいいじゃない」
ミザリー「…ここはレーべの村の近くのようね、一旦落ち着いた方がいいわ」
4人は肩で息をしながらレーべの村へ到着する頃には既に夕方になっていた。
正直どういうまとめ方で行くか自分自身が試行錯誤しています
本編自体はすでにイシスまで到達
ボク勇者については一人称の私が「わたし」「アタシ」「ワタクシ」で区別できても
4人全員女である以上、それ以外を当てはめる必要性があるからと言ってみる
商人さんという「5人目」も存在しますので
マゴットさんについては…マゴット絡みの描写が一番多くなりそうとだけ
wktk
マゴット(笑
大アリクイGJ
大王ガマといい大アリクイといい、ここはモンスターがネ申になれるスレだなw
■ 第19話 ■
深夜、イシスの城を出た俺は、憂鬱な足取りで宿への帰路を歩いていた。
……無性にイライラする。 いろんな気持ちが混ざり合って、自分でもよくわからない。
もしかして、今朝からのセリアもこんな気持ちだったんだろうか……?
俺って奴は、そこにとんでもなく無神経な台詞をぶつけてしまったんじゃないだろうか?
でも、あの話はピラミッドの中で既に切り上げたわけであって、
それを蒸し返すことは今の俺には躊躇われた。
セリアだってカエルを相手に奮闘して疲れているはずだ。
今はなるべく波を立てたくない。
……と考えていたのに、宿に着いた俺を出迎えたのは、
凄惨ささえ感じさせる笑顔を浮かべたセリアだった。
「お帰りなさい、ルーク」
「あ、ああ……」
「どこ行ってたの? こんな遅くに」
「んー……」
「決まってるわよね、お城よね。
女王様にお呼ばれしてたもんね」
「……聞こえてたのか?」
「看板娘の耳は地獄耳なの」
女王様は俺にしかわからないよう、極力声を細めて囁いてくれたはずだ。
まさか読唇……いやバカな。 セリアはそんなこと学んじゃいない。
「さて、嘘をつくのが大嫌いなルークさん?
何をしてきたのかお話ししていただきましょうか」
「それは……構わないけど。
あんまり楽しい話じゃないぞ。
俺自身、ちょっと混乱しててさ……」
「え? ……あら、そう……。
……とりあえず、中入りましょ?」
「ああ」
セリアは少し呆気に取られているようだった。
想定していない切り返し方だったのだろう。
俺は部屋の椅子に腰掛けると大きく息を吐き出した。
「……親父がさ、女王様に伝言を託して行ったんだと」
「伝言?」
「ああ……」
* * *
「……よくよく考えてみりゃ、夜の城って閉め切ってるんじゃないのか?
特にイシスなんて夜這いを掛ける輩とかいるだろうし……
………
それって、俺のことか?」
断じて夜這いなどではない。 時間指定で呼ばれているからこそ出向いているのだ。
……と自分に言い聞かせてみるが、何となく後ろめたさは拭い切れない。
軽く憂鬱に浸りつつ、俺は城門前に到着した。
「開いてるよ……無用心もいいとこだなあ」
門番に身分と用件を名乗ると、あっさり通された。
女王様から既に話が通されていたようだ。
城内はシンと静まり返っていた。 いかにもセリアが苦手そうな雰囲気だ。
玉座には誰もいない。 ……寝室まで入ってこいってか。
俺はますますブルーになりつつ、玉座の傍にあった魔法の鍵の扉を開けて女王様の寝室へと向かった。
……甘く見ていた。 女王様の寝室なんだから女王様しかいないだろうと考えていた。
寝室への階段を昇ると、目の前には女官(と言うのだろうか)が立っていたのだ。
鬼の形相……と形容するのは彼女に失礼だが、その類ではある機嫌の悪そうな表情だ。
「あ、あの……俺……」
「話は全て聞いております。
女王様がお待ちです、どうぞこちらへ」
どうやら階段を昇った先は前室兼女官たちの寝室となっているらしかった。
部屋のあちこちから寝息と寝言が聞こえてくる……彼女たちの名誉のためには聞かない方がいいのだろう。
ま、現実こんなもんだよな……と自分を落ち着かせつつ、
俺は女官に案内されて女王様の部屋の前までやってきた。
「武器を御持参されたようですね。 こちらでお預かりしておきます。
それから、寝室には私も同席します。
万が一にもあり得ないとは思いますが……
女王様に何かあった場合は、御覚悟を……よろしいですね?」
逃げ帰っていいですか。
確か寝室に通じる魔法の鍵の扉の近くに非常口があったはず……
「よ・ろ・し・い・で・す・ね・!?」
「はっ、はい……よろしいです……」
ダメか……覚悟を決めるしかなくなりました。
セリア、お袋、おじさんおばさん、ついでに親父とアリアハン王、帰れなかったらごめんなさい。
「待っていましたよ、ルーク。
幾分遅かったので、何かあったのかと心配しました。
……何をそんなに緊張しているのです?
さあ、もっと近くへ……」
いや、つい今しがた釘を刺されたばかりなんですが。
もともと鋭い女官の眼光が、さらに鋭く光っている……何もしてねぇよ、俺。
「女官長、貴女は席を外して下さい。
この者とふたりきりでするべき話があります」
「は、しかし陛下。
風紀の乱れは城内に悪影響を及ぼします。
女官を束ねる者としてそれは看過できません」
「決してこの者と関係を持とうなどと考えているわけではありませんし、
この者もそのような考えでここまで来たわけではありません。
伝えねばならないことがあるのです。
重ねて命じます。 席を外しなさい」
「……心得ました。
扉の外におりますので、いつでもお呼び下さい」
女官長は一際鋭く俺を睨むと、一礼して部屋を辞した。
俺はようやく安堵の息を吐き出すことができたわけだ。
「ふふっ、心配性なのですよ。
仮にも一国を治める立場にある私が
異性と時を過ごそうと言うのですから」
「はぁ……そんなもんですか」
ともかく、これで話ができそうだ。
まずはピラミッドの中で判明したことから突っ込んでいくことにした。
「あの……女王様にいくつかお聞きしたいことがあります」
「何でしょう? 何でも聞いて下さい」
「ここに魔法の鍵があります。 俺とセリアがピラミッドから持ち出したものです。
ピラミッド内部の仕掛けは解かれた形跡がなく、鍵も宝箱に納められていました」
「……どういうことです? 何を聞こうとしているのですか?」
俺は、はやる気持ちを抑えつつ質問を繰り出した。
「単刀直入にお聞きします。
魔法の鍵は量産されていますか?」
「いいえ、それ一本だけです。
このフロアへ通じる部屋の鍵は専用のものがあり、それで施錠をしていますから」
やっぱり……。
玉座の横の扉を開ける時、魔法の鍵の鍵先が変化して扉に対応したんだ。
『魔法の鍵で施錠された扉』ではなく、あくまで『魔法の鍵が対応している扉』ってことだな。
「……では、なぜこれがここにあるんでしょう?
親父は……オルテガは、魔法の鍵を求めてピラミッドへ入ったはずなんですよね?」
「そのはずです。
と言うことは、オルテガ殿は鍵を取らずにピラミッドを出た……?」
「多分、ピラミッドには入っていません。 仕掛けが手付かずになっていましたから。
イシスを出てどこかへ向かったんだと思います」
「では、ポルトガへは行っていない可能性が高いですね。
ノルドを説得したか、自力で山脈を越えたか……ともかく、
バハラタ、ダーマ、ムオル……もしかすると川を越えてネクロゴンド地方ということも……」
女王様は、親父が死んだらしいということを知らないようだった。
話の腰を折ることもないだろう。 俺はそのことを告げなかった。
「一番可能性が高いのはどこですか?」
「ううん……あ、思い出しました。
ダーマ南東のほこらにある旅の扉からサマンオサ地方へと抜けることができます。
サマンオサには英雄の誉れ高き戦士サイモンがいたはず。
彼を訪ね、旅の助力を仰ぐのではないでしょうか?」
「サマンオサですか……あそこはあまりいい噂を聞きませんね」
「ええ、充分にレベルアップして装備を整えてから向かった方がいいでしょう。
まずはその鍵でポルトガへ向かい、船を調達してはいかがです?」
この辺りはセリアとも相談して決めた方がいいだろう。
サマンオサ、英雄サイモン……いずれ訪ねてみたいところだ。
「わかりました。
それで、女王様の方からのお話とは……?」
「はい、ふたつあります。
ひとつは魔王バラモスのこと、
もうひとつはオルテガ殿からあなたへ宛てた伝言です」
「え、親父……から!?」
* * *
「強くなれ、乗り越えろ……だってさ」
「おじさま……」
「家族を養う責任放棄した大人が、強くなれ、だって?
何を乗り越えろって言うんだ。
思わせぶりな台詞だけ残して、後は放り出すのかよ」
俺がイラついていた原因はこれだった。
昔は親父を尊敬していた。 だが、齢を重ねた今、尊敬は卑下へと変わりつつあった。
「お袋がどれだけ苦労してると思ってるんだよ。
あんなんでも内職とかやってるんだぞ。
それを、親父は……顔を見せにも来ないで……!」
「ルーク、おじさまは……」
「世界平和のため、だろ?
わかってるよ。 わかってるけど……。
そのためなら、家族をどれだけ苦しめてもいいって、そんなわけないだろ?
俺だって、親父のことは言えないけどさ。
けど、それでも俺もお袋も、親父に家にいて欲しくて……
ちゃんと父親をやって欲しかったんだよ……!」
「ルーク、もうやめよう?
おじさまを悪く言っても、ルークが自分で自分を悪く言っても、何にもならないよ。
それより、これからのことを考えましょう。
ね?」
「……そうだな。 すまん」
親父のことになると、どうも冷静さを欠いてしまっていけない。
俺は自分の頬をパンと叩くと、表情を引き締めた。
「それで、魔王バラモスのことって?」
「えっとだな、バラモス城はイシスの南東、ネクロゴンド地方にあるらしいんだが、
周囲を切り立った崖と湖、さらに岩山に囲まれているらしいんだ」
「ええっ!? それじゃ、どうやって城に入るの?
あ、もしかして旅の扉があったりするの?」
「いや、空から侵入するしか手はないそうだ。
何とか空路を確保するしかないな」
「空路、ねえ……」
「あちこち回って調べることになるな。
そのためには船がいる」
「じゃあ、次の目的地はポルトガね。
……ルーク、どうしたの?」
どうやら俺は、まだ難しい顔をしていたようだ。
これじゃいけない。 このままじゃ、また今朝の繰り返しになる。
「何でもない。
悪いな、気を使わせてばっかで。
俺、宿に帰ってくるまで、すごくもやもやしてたんだ。
頭でわかっていても、どうにもならないことって……あるんだよな」
「ふふふ……、少しは私の気持ちがわかりましたか?」
「身を切るほどに」
セリアは微笑みをたたえ、俺も苦笑いする。
些細なすれ違いから開いた距離が、少しだけ縮まったような気がした。
「ごめんな。 俺、お前のことないがしろにしていたわけじゃないんだ。
ただ……」
「いいの。 何も言わなくてもわかってるわ。
……日焼け止め、嬉しかったんだからね?
ふふっ、しおらしいルークなんて、何だかルークらしくないなあ……えいっ」
すっかり傷の癒えた頬をセリアにぷにっと突っつかれた。
だから、俺もぷにっとセリアの頬を突っつき返してやった。
「……もう寝よう。
明日……今日か、日が昇ったら砂漠越えに歩き通しだからな」
「ええ。 お休み、ルーク……」
やがて夜が明け、太陽が昇り始めた頃、俺たちはイシスを出発した。
目指すはロマリアの西、ポルトガだ。
ttp://hp.jpdo.com/cgi36/195/img/66.png ttp://hp.jpdo.com/cgi36/195/img/67.png
うう、えらく難産だった……orz
地図や攻略チャートと睨めっこしながら、オーブ集めに至る背景をちょろっと説明してみたのですが……。
ゲームだと唐突にオーブ集めが始まっていた記憶があるので、
これからの展開も通してその辺に説得力を持たせられればグッドですね。
オルテガの生死のくだりがやや矛盾しているのがちょっと悔しい。
>>407 (・∀・)ニヤニヤ
>>422 マゴットカワユス(*´ω`)
ベティたんのお師匠さんは果たしてただの変態なのか?w
そのうちルークたちのキャラ紹介も載せてみようかなあ。
毎回楽しく拝見させてもらってます。
皆さんに触発されて私も書いてみようかと思ったのですが……
一応ホムペを持っているので、
そこにドラクエ3部屋を作ってそこだけのURLを貼り付けるという形式でも宜しいでしょうか?
既に結構な数の方々が連載されてますし、これからも増える可能性を考えて
できるだけレスを省略したいと思ったからなのですが。
ここまで連載陣が増えてくると、さすがにまとめサイトが必要な気がしてならない。
しかし一部でウィキに不具合出ているようだし、さてどうしたものだろうか?
自分もマイサイト(事実上休止中)を持っているのでまとめを作ることはできますが
如何せんこのスレ以外のログを持っていないと来ていますのでどうにもこうにも。
こっちも自分のサイトを放置しながらもっていて
wikiでまとめがあればそちらに直接書けたりも出来るんだけど
ログを持っていないのは
>>158氏と同様
…自分には似非関西弁な商人キャラは書けん。名前と性格すら決まらんorz
442 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/11(金) 23:44:44 ID:pdB9Uogg0
現在300KB
■ 第20話 ■
〜セリアの日記〜
乗り越えろ。 おじさまはそう伝言を残していったんだって。
その五文字に込められた真意がわかる。 私にはわかってしまう。
ルークもその真意を理解しているからこそ、余計に腹を立てちゃったんだよね。
余計なお世話だ、って……。
私の知る限り、おじさまはいいお父さんだったと思う。
私ともよく遊んでくれたし、私がいじめられた時は私の両親よりも憤慨していたくらい。
真っ直ぐで、曲がったことが大嫌いで、とても逞しくて、優しくて……
とっても頼りになる人。 憧れる女性も結構いたみたい。
ルークはおじさまとそっくりなのよね。 ぶっきらぼうだけど、真っ直ぐだし。
似たもの同士、同族嫌悪って言うのかな、これ。
※アッサラームに戻る途中、ルークの提案ですごろく場に寄ることになった。
ルークは黙ってすごろく券を私に押し付けると、親指で背後に見える係員を指したの。
どうも私にすごろくをやれと言いたいらしいのね。 一言口で言えばいいのに。
……と言うわけで、今回は私がチャレンジすることになったんだけど……
いけないわ、これ。 中毒性ありすぎ。
一回落とし穴に落とされちゃったけど、ちょっとルークを見つめてみたら、
何も言うな、俺は全部わかってる、って顔で頷いてすごろく券を渡してくれた。
戦利品のモーニングスターは僧侶でも扱える頼もしい武器だし……、すごろくって奥が深いのね。
旅は順調に進んで、今はロマリアの関所を抜けたところ。
遠くに見える山沿いに南下していけばポルトガ城に辿り着くはず。
世界中の造船所が魔物に襲われてるご時世ですもの、船って簡単にもらえるものじゃないわよね。
ポルトガ王が、私たちのことを応援してくれればいいんだけど……。
ttp://hp.jpdo.com/cgi36/195/img/69.png ttp://hp.jpdo.com/cgi36/195/img/70.png
女子の日記を晒してはいかんよwドキドキ
445 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/12(土) 16:41:13 ID:9LZypen70
ゾマゾマゾーマー、ゾーマー
すごろくにハマるセリアタン(;´Д`)ハァハァ
保全
まおうーがくるこわいーよ
お盆休みはどのスレも人が少ないねェ
職人のみなさんも里帰り中なのかねェ
マゴッタソまだー?
まとめができるのかどうなのかって状況なので様子見中とか
でも実際お盆はどこも人減るね
<レーべの村>
次の目標は旅の扉があるという東
封印をとく事が出来る魔法の玉についてもこの村で研究をしている老人から譲り受ける事ができ
装備や道具を整える事も含め宿をとり、次の日レーべを出発する事に決まった。
ジャンヌとマゴットは部屋に入るなり、ぐっすり眠ってしまった。
ミザリー「魔法の玉って…手に入れたのはいいけどどう使うのよ?」
ベティ「正確には火薬の塊ですね、魔法は殆ど使われていないです」
ミザリー「やっぱりわかるんだ、そういうの」
ベティ「魔法の道具についてならお師匠様がいろいろ作っていましたから」
なんでもベティの師匠は禁止されている呪法に手を出しすぎたので
本来なら魔法使いの集まりの偉い方に消されてもおかしくなかったけれど
あらゆる魔法を編み出しただけでなく
魔法の道具の研究においても凄い人だった為に温情が出たらしい。
ミザリー「どうしようもない人だな」
ベティ「お師匠様は「性格が災いした」と言っていました。
私を弟子を取ったのも、それが理由みたいです」
ミザリー「あそこにいる2人よりずっとしっかりしてるのも分かるわ」
ベティ「そういえば、仲悪いんですか?あの2人?」
ミザリー「本当に嫌いなら、一緒に行動はしないでしょ」
ただ、マゴットはジャンヌの事が羨ましいんじゃないのかな?」
ベティ「それってジャンヌさんの方が体の発育がいいからですか?」
ミザリー「…ジャンヌはそう思ってそうな所あるし、マゴットに聞いてもそう答えそうね。
でも多分、家族についてだと思う。色々訳ありで
あとは個人の事情だからそれ以上はアタシからは何も」
ベティ「私は物心ついた時からお師匠様と2人で旅していました。
ミザリーさんには家族っているんですか?」
ミザリー「いるよ、両親と兄貴が、両親はもう結構な歳で
兄貴はアタシが小さい時に家を飛び出しちゃったけど今は何やってるんだか
明日も早いしもう寝ましょう」
次の日の早朝ボク達はいざないの洞窟に向けて出発した。
レーべの村から出発して半日以上たったころ、いざないの洞窟に辿り着いた。
ほどなく泉のほとりに階段を発見し、おりるボク達
地下には空間が広がってはいるものの、見た目としてそれ以上のものはない気がした。
幸いこの階層には魔物の気配は感じられず、部屋隅々を余裕を持って探索が出来る。
ミザリーが普通の壁と違う場所を見つける。
「ここで魔法の玉を使うんじゃない?」
全員その意見で一致し魔法の玉をくぼみにとり付け、起動させると大きな音と共に壁が崩れた。
この奥にきっと旅の扉があるんだ、ボク達は洞窟のさらに先へ進む事になった。
ミザリー「しかし、こんな洞窟があったとはね、城の人も滅多に来ない場所だったし」
ベティ「長く使われてないためか所どころに裂け目がありますから気をつけて下さい」
出てくる魔物も地上よりも強いものが多い、洞窟の奥深くに進むと道が3つに分かれている。
ミザリー「どれが当りだと思う?」
何処から調べるかと話し合いをしていたその時、魔物があわられた。
マゴット「ま、またアリクイ?しかも4匹いるじゃない!」
マゴットが少し取り乱す。
ベティ「大アリクイではなくてお化けアリクイですね」
マゴット「どっちでもいいわよ、…って、うっわあぁぁぁ!!!」
4体いるお化けアリクイがマゴットに一斉に襲い掛かかってきた。
『ギラッ!』同時にベティが呪文を唱えてお化けアリクイを一掃する、いつの間にそんな呪文を
当のマゴットはまだ落ち着かない様子、もしかして顔舐められてからアリクイ苦手?
マゴット「まとめて来るとは思っていなかったから、びっくりしただけよ!」
そういいながら進むのを催促される
(…強がってるよなあ…あ、いい事思いついた)
ぶつぶつ言いながら先頭を進むマゴット、旅の扉を間に到着したその時!
こっそり後ろから近づいてマゴットの首筋をちょっと舐めてみた。
…
今までにない大きな叫び声が洞窟中にこだまする。
マゴット「な、なんのつもりよ!!!」
ジャンヌ「アリクイごっこ。やっぱり怖かったんだ」
次の瞬間、彼女からの平手が飛ぶ。そんなに怒る事ないじゃん。
マゴット「次、変なことしたら、絶っ対に許しませんからね!!!」
そういいながら、マゴットが旅の扉をくぐる。
ミザリー「今のはアンタが悪い」
ミザリーとベティも続いて旅の扉へと進み、ボクもその後に続く。
ジャンヌ「旅の扉に入る余韻、台無しになっちゃったな」
その先にボク達を待ち受ける新しい世界を想像しつつ、旅の扉の間は再び静寂に包まれた。
アリアハン編はここで終了です。なんか間隔があいてすんません。
実はレーべの村が一番苦労しました。いろんなネタが浮かんではボツの繰り返しorz
>>453-456 乙
ボディーコミュニケーション頻度は女同士が最も高いと言うからな・・・
次はキラービーの求愛ごっこを頼むw
セクシーギャルの片鱗をあじわったぜ
次は甘い息のマネがくるな。
女僧侶=(隠れ)巨乳 女勇者=貧乳 が一般的だが
逆にしたっていいんだねェ
余地が有るって素晴らしいなァ
■ 第21話 ■
「わぁ〜、潮風が気持ちいいね!」
「鎧と楯が錆びる……」
ポルトガは海沿いにある街だ。
魔物(実際には魔王バラモス)が現れて以来、造船所を持つ国や街の中で唯一その機能を失っていない。
それゆえ船を求めて多くの旅人や商人が訪れる……と、学校で習ったはずなんだが。
「……何か、聞いていたのと違うね。
旅人も商人もいるけど、何だか困ってるような……」
「いちいち関わってたらキリがない。
まだ城が開いてるうちにさっさと謁見を済ませてしまおう」
ボーっとしていたら、どんな面倒が舞い込むかわからない。
俺たちは足早に城へと向かうことにした。
ポルトガ城は思っていたより小さかったが、むしろ質実剛健な造りと評されるべきだろう。
虚飾をまとって威厳を保つよりはずっと好感が持てた。
……が。
「胡椒……、ですか?」
「うむ、アッサラームより西側では高級品でな。
胡椒の一粒が黄金一粒に相当するくらいじゃ。
東方で見聞きしたことを報告し、胡椒を持ち帰ったならば、
そなたを勇者として認め、望み通りの船を授けようと言っておるわけだ」
「いや、それなら騎士団を派遣した方が早いんじゃ……」
「って言うか、ノルドが通せんぼしてるせいで
貿易が成立していないんじゃないかなあ……?」
「(∩゚д゚) 今日は宿に泊まると言っていたな。
ならば、ノルド宛の手紙は宿に届けさせよう。 よいな?」
「……人の話を聞けよ……」
「忙しいって……謁見はもうなさそうだったし、
書類仕事も溜まっているようには見えなかったがなぁ。
胡椒一粒が黄金一粒に匹敵するっていう経済事情もアレだけどさ」
「取り付く島もなかったわね。
……ノルドの洞窟はアッサラームの傍だから、また逆戻りかあ」
「それはルーラでひょいだからいいんだけどな。
何つーかな……」
「自分で動こうとしないのが気に食わない?」
「ああ。 ロマリア王と同じタイプだな。
……けど、四の五の言ってもどうにもならない。
やれやれ、行くしかないか」
「船は必要だもんね。 ………」
謁見を終え、ひとしきり話し終えたところで、急にセリアが口篭った。
何だ、何か躊躇うようなことでもあったか?
「そ、そうじゃなくてね。
その……あっちにね、海水浴場があるみたいだから、
……泳がない? ……なーんちゃって……」
「んー、まあ……別にいいけど。
お前、水着持ってきたのか?」
「え、あ、う、うん、一応……」
「……わかった、先に行っててくれ。
俺は宿に荷物を置いてくるから……」
わかった、とセリアはにっこり笑い、海の方へと走って行った。
……実は俺、水着なんて持ってきてないんだよな。
今のうちにルーラで取りに行くとしよう……。
俺はルーラでアリアハンに帰ると、お袋に呆れられつつ水着を回収してポルトガに戻ってきた。
急がないと。 セリアを待たせて機嫌を損ねるのは御免こうむるからな。
暑くもなく、寒くもない。 ちょうどいい気温だが、海水はやや冷たい。
シーズンオフなんだからこんなもんだ。
俺は水着を取りに行くついでに持ち出したパラソルの下で、
水際で波と戯れるセリアを眺めていた。
水着姿のセリアを見ているうちに、俺はアッサラームでの出来事を思い出した。
いつの間にあれほどスタイル良くなったんだか……女の子の成長は早いですね。
……って、俺は何を考えてるんだか。
「……まあ、その、なんだ。
たまにはこういうのもいいのかな……」
「ふぅん、どういうのがいいのかな?」
「ん、だから……って、うわっ!」
気がつけば、俺はセリアに覗き込まれているではないか。
どうやら俺が惚けている間に波打ち際からパラソルまで戻ってきていたらしい。
くっ、完全に不意を突かれてしまった。
「ね、ね、どういうのがいいのかな?」
「……気にしたら負けだと思っている」
「ふーむ、そう来ますか……。
ま、いいわ。 ねぇルーク、私の水着、似合ってる?」
「え? えーと、そうだなあ……」
「……似合わない?
それともやっぱり、男の子としてはビキニの方がいいのかな……?」
「い、いやいや、似合ってる……と、思うよ?
それに俺はビキニよりワンピースの方が……」
「ホント?」
うう、そんなに覗き込まないでくれ……。
いつぞやのみかわしの服じゃあるまいし。
「うふふっ、ありがと。 お世辞でも嬉しいよ。
さ、いつまでも寝転がってないで、泳ぎましょ?」
「わ、こら、引っ張るなって……ったく」
その後、俺は日が沈むまでセリアに付き合って海水浴を楽しんだ……のだが。
「痛っ、いててて……」
「何で筋肉痛になるのよ……」
「そりゃ、アッサラームからずーっと歩いてここまで来て、
道中魔物と戦って散々肉体労働しておいて、
休みなしで泳げば筋肉痛にもなるよ……あいたっ。
何でお前はピンピンしてるんだ?」
「あぁもう動かないで、ホイミがずれるわ。
ルークの鍛え方が足りないのよ。 はい、次は右足出して」
「ん。 ……いや、そういう問題じゃないって。 論点をずらすな……いてて」
本当にタフな女だ……。
一方の俺は、約二時間にわたってじわじわとホイミを掛けてもらい、ようやく歩けるようになった。
「あっ、どこ行くの?
まだ休んでないと……」
「ちょっと涼みに行くだけだよ。
夕飯を頼んでおいた時間には戻る」
俺が今の今まであんな状態だったので、夕食はルームサービスにしてもらったのだ。
その時間まで小一時間ほどある。 俺は夜風に当たりに外に出た。
「ふぅ……」
潮風が髪を揺らして通り過ぎていく。
昼間の鬱陶しさとは打って変わって、心地よく感じられた。
何だかよくわからないがいろいろ押し付けられてアリアハンを出て。
ロマリアで金の冠の奪還を要求され、シャンパーニの塔で死にそうになったり殺したり。
ノアニールでは……自発的に動いたからこれはノーカウントか。
アッサラームではぱふぱふの真実を知り(今でも背筋が寒くなる)。
イシスではセリアとケンカしたり仲直りしたりの繰り返しで。
今度は山を越えて東の国へ。 船と引き換えになるであろう胡椒を取りに。
俺は何をやってるんだろう。 一体何のために戦っているんだ?
魔王バラモスを倒す……ということになっているのだろう。 世間的には。
しかし、俺自身そのことにはあまり乗り気じゃない。
面倒だし危険だし、英雄願望があるわけでもない。
なのに今、俺はここにいる……。
『……ふふっ、急に勇者としての自覚を持ったみたいね』
「勇者としての自覚、か……」
ノアニールでのセリアの言葉を思い出した。
アリアハンのみんなは俺に期待しているのだろう。 特に王はそうなんだろうな。
俺はオルテガの息子だから。 その期待に応えるために、俺は戦っているのだろうか?
……多分、違う。 追い出されて帰るに帰れないから前に進んでいるだけなんだと思う。
ハッキリ言うと、俺は親父が嫌いだ。 親父の後釜なんてまっぴら御免だと思っている。
でも、小さい頃から剣術を始めとした様々な戦闘技術を磨いて、お袋に呪文や雑学なんかを教え込まれて、
気がつけば俺は、次期勇者としての鍛錬に明け暮れる日常に何の疑問も抱かなくなっていた。
もっとも、学校を卒業する頃には自分の過ごしてきた時間がいかに異常だったか気付いていたけれど。
俺は勇者になるために生まれてきたわけじゃないとか何とか、今さら言うつもりはない。
ただ、勇者になりたいわけでもなければ、それ以外の何になりたいのかもハッキリしてないだけ。
そうやって2年か3年くらい、おじさんとおばさんの店でバイトしてたら、
いつの間にか『お前は勇者だから旅立つんだ』ってことになったんだっけ。
……迷惑な話だ。
「はぁ……」
「なーに、憂鬱な溜息なんてついてるの?」
声に驚いて振り返ると、そこには部屋着姿のセリアが立っていた。
いつの間に背後を取ったんだ……今日はつくづく不覚の多い日だな。
「別に、そんなんじゃない」
「嘘。 王様と謁見してからずっとそんな感じだったわよ」
「……そうか」
「そうよ」
しばしの沈黙と潮騒が辺りを支配する。
「勇者とは全世界の希望。 人類に光と未来をもたらすもの。
神より賜りし唯一無二の称号にして絶対の存在」
「懐かしいな。 先生にはそう習ったんだっけ」
「……ねえ、勇者でいるのは辛い?」
「え? いや……別に。
さすがにあの装備で放り出された時は愕然としたけどな」
「でも、そんな顔してるじゃない。
辛かったら……辞めてもいいんだよ?
勇者の称号は重たいんでしょ?」
勇者を……辞める?
でも、それは……。
「無理をしないで。
そうやって身も心もすり減らしていくルークを見るの、
私も……辛いから」
何て甘美な囁き。 何て魅力的な誘い。
旅立つ前のバイト生活がどれほど平穏で幸せだったか、今ならよくわかる。
戻りたい。 赦されるなら、戻れるのなら。 ここまでの旅路で何度そう願ったか。
「誰もルークを責めないよ。
勝手に押し付けて、勝手に期待して、全部ルーク任せにしてる人が責められるわけない。
おじさまのことだってそうよ。 ルークが選んだのなら、おばさまだって……」
「確かにな。 ……でも、それはダメだ。
俺じゃなきゃできないことなんて、多分この世界にはないんだろう。
けど、俺がやらなきゃいけないことは、間違いなくあるんだよ」
「ルーク……」
「ここで旅を止めたら、俺は多分、何にもなれないと思うんだ。
俺には何ができるのか、何をしたいのか、俺は本当に何かになれるのか……
少なくともその答えに辿り着くまでは、この旅を続けようと思ってる。
それに……」
「それに?」
「確かに勇者の称号は重いけど、一緒に背負ってくれる奴がいるからな。
そいつの信頼を裏切りたくない」
その一言が余程気に入ったのか、セリアは満面の笑みを浮かべた。
そこまで喜ばれると、かえって照れるな……。
「ふふ……そう。 ルークがそれでいいなら、私もそれでいいわ」
「そうか」
「ええ、そうよ」
翌朝。
海水浴で疲労したせいか、やたらとよく寝付いた俺は気分よく目覚めることができた。
セリアは隣のベッドですやすやと寝息を立てている。 ……頬をつまんでも起きないな。
俺がちょうど着替えを済ませたところに、ノックの音が響いた。
どうやら城からの使いが来たらしい。
「これが王の手紙です。 アッサラーム北西の洞窟にいる、ノルドというホビットに渡して下さい」
「わかりました。 ……何か?」
「あ、いえ。 謁見の時から気になっていたのですが、お二人で旅を?」
「ええ、そうですが」
「ノルドのいる洞窟を越え、さらに西へと進んだところにダーマと呼ばれる神殿があります。
何でも、そこでは職業を変えられるとか。 何か旅の助けになるかもしれません」
「職業を……変える?」
お寝坊したセリアが目をこすりつつ顔を出した。
ダーマの神殿とやらにそれほど心惹かれるものがあるのか?
「え、ええ。 旅の商人から聞いた話なので、詳しいことはわかりませんが……」
「職業を、変える……」
「……わかりました、ありがとうございます」
「いえ、こちらこそ大したお力添えもできずに……。
東方の魔物はこちら側の魔物よりも凶暴だと聞いております。 御武運を!」
敬礼してから城へ戻る兵士を見送った俺はドアを閉めると、
何やらぶつぶつと呟きながら考え込んでいるセリアに向き直った。
「で、どうしたんだ、急に。
転職願望でもあるのか?」
「え、う、ううん……ちょっと興味があるだけ。
どんなのかなーって」
「ふぅん……ま、いいか。
俺は食堂に行ってるから、さっさと顔洗って着替えてきな」
俺は部屋を出ると、食堂のテーブルにつくなりさっさと食事を始めた。
セリアは自分が来るのを待たずに朝食を食べた俺を非難したが、そんなのは寝坊したセリアが悪い。
食事を終えた俺たちは宿をチェックアウトすると、ルーラでアッサラームへと向かった。
情報量は少ないのに長くなるのは、ひとえに自分の文章力がないからです。
ポルトガ編改め、勇者憂鬱編(ポロリはありそうでないよ)になってしまったw
勇者憂鬱編
や、俺は面白かったぞ。読んでてルークに凄く共感も出来た。
イキナリ生まれつき善意100%の塊な奴なんかより、そういう人間くさい奴が少しずつ勇者としての選択肢を自分で選んでく方が凄く好感持てるよ。
ごめんな、一文が無駄に長くなってしまって。マジで次回を期待してる。
ワンピース水着(*´д`)ハアハア
アーアーキコエナーイワロスw
>女の子の成長は早いですね。
どこ見てんだぁぁぁぁぁ(*´д`)ハァハァ
そして筋肉痛になるルーク(*´д`)モエス
>>158 転職は必定か、いらん事言った使者が野垂れ氏ねば良かったのに
まぁ例の「転職→素っ裸」に期待するか・・・
賢者セリアもいいんだけど、僧侶セリアに愛着を覚えてきている自分ガイル。
ガルナの塔クリアしたらデータ分けるかな……。
中立派(同一人物派・リメイク公式絵赤目ロングストレート青髪派)
|
|──僧侶信者(転職絶対厳禁派)
| ↑ |──萌え僧侶派 ← 虐
| │ |──クールビューティー僧侶派──素直クール派. ← 待
|. |. └──エロ尼派 ← 厨
| │ ├──全身タイツ派
| │ └──裸エプロン派
| ↓
|──賢者信者(FC版原理主義派・紫巻髪派) ←昆布
|. |──遊び人から転職派 │
| └──その他から転職派 └ミニスカ派←→布一枚派
| └─公式ガイドの水着姿で抜いた派
| ↑
└その他(男僧侶・男賢者・妹・ショタ派等) └→あの人物は戦士派
>俺じゃなきゃできないことなんて、多分この世界にはないんだろう
等身大の主人公って感じで(・∀・)イイ!
悩む勇者も良いですね
479 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/21(月) 13:51:43 ID:ymM6OdKD0
ドラクエ3を小学生以来久々にネオファミコン買ってプレイしてみた。
画面がこんなに荒かったっけ?ととまどったがやっぱりいつやっても嵌る。
音楽は今聴いても全くひけをとらない。どころかやはり超キレイで鳥肌が立った。
戦闘も味方がもうすでに他の仲間が倒した敵にまた攻撃するという容赦のない
システム。(戦士がこれやると痛い)それと2ちゃんで知った布の服、追いはぎを50Gまで
やってみた。イシスまできた、イシスの敵は強くてピラミッドでは3回も全滅してしまった。
でも仲間がどんどん魔法を覚えて楽しくなってきた。
・・・あたりで冒険の書3つとも全部消えてしまった。
今やる気を失ってファミコン触ってない。
だから今度プレイするときはもうセーブせずに一気にクリアしようと思う。
寝るときはテレビつけっぱなしで寝る。3日あればクリアできるかな。
ファミコン版は新品当時でもデータが消えやすかったからな〜。
腰を据えてプレイするならスーファミ版がおすすめ。
音楽もファミコン版に比べると、当然ながら豪華になっているし。
ファミコン版の音源に愛着があるならゲームボーイ版とか…。
今動いてる妄想記(身もフタもないw)は七つか。
あと
>>437が待機状態?
確かにまとめサイトが必要かもしれんが、その前にちょっとまとめてみよう。
<40 ◆7gdICpjnug>
勇者ニノ(おっちょこちょい?)
僧侶アクエ(なきむし?)
※実際は能力重視らしい。
※アクエは年の割に子供っぽい体格らしい。
<158 ◆VJNuZFKBjM>
勇者ルーク(くろうにん)
僧侶セリア(ずのうめいせき)
※悩みつつも頑張る一般人。
※セリアは上から84/62/85±2cmらしい。
<205>
勇者ジャック(せけんしらず→きれもの)
武闘家セリカ(がんばりや)
※「ジャックゥゥウウーーッ! 君がッ! ベホイミするまでッ! 殴るのをやめないッ!」
<247 ◆dMKiJ3ffjc>
勇者アリエル(のんきもの)
商人ターナ(おちょうしもの)
盗賊リャノン(ぬけめがない)
魔法使いじいさん(きれもの)
※じいさんが隠れた萌えキャラだと思う。
<某いなかもの ◆ncKvmqq0Bs>
勇者シアー(さみしがりや)
武闘家モニカ(おじょうさま)
商人ルージュ(おてんば)
盗賊プリシラ(きれもの)
※湿っぽくて暗い話になるらしい。
※だがそれがいい。
<320 ◆A5303HnToQ>
勇者リョウト(しょうじきもの)
武闘家ハル(ねっけつかん)
魔法使いグレース(ずのうめいせき)
盗賊もといトレジャーハンターレン(いっぴきおおかみ)
※レンは仮面ライダーナイト。
<355 ◆lL7b5TGhOY>
勇者ジャンヌ(セクシーギャル)
戦士ミザリー(ちからじまん)
僧侶マゴット(まけずぎらい)
魔法使いベティ(あたまでっかち)
※ボクッ娘! ボクッ娘! ボクッ娘! しかもエッチ!
※しかし、萌えの真髄はマゴットにあるようだ。
現在もコンスタントに更新しているのは勇者ルークと勇者ジャンヌか。
最近は大規模な規制が発生しているが、みんな大丈夫なんだろうか。
みんながんがれ、超がんがれ。
>>461 >「わぁ〜、潮風が気持ちいいね!」
>「鎧と楯が錆びる……」
この温度差がたまらねえw
ここ見てるとドラクエやりたくなるな
職人7面待ち保守
解除まだー?
ドラクエのためにスーファミ買ってしまった。
つかスーファミ版の進化具合にびっくりした。オルテガのシーンはドラクエでは
なくて他のゲームに見えた。
あと最初の心理テストみたいな奴では勇者は優しすぎるけど優柔不断だといわれた。
部屋が散らかってるとかモノが捨てられないとかっていわれた。
大当たりです、本当にありがとうございました。
旅の扉を出るとそこは見知らぬ場所。
んー、いよいよ新しい旅立ちが始まるなんてガラでもない事を言ってみるボク。
といいながら何処へ行くというアテもないから、近くに城が見えたのはラッキーだった。
ここで色々と情報を収集して後の方針を決めるという事になった。
規模としてはアリアハンにも負けないくらいにぎやかな城下町だ。ロマリアというらしい。
洞窟で見つけたどうやら世界地図らしきものにベティは指差している。
ベティは来た事あるんだ?お師匠様に連れられたのかな?
長旅で疲れてもいたので今日は宿屋で休息し、城へ行くのは次の日にする事にした。
<その日の宿屋>
マゴット「ジャンヌ、ちょっといい?」
ジャンヌ「なにー?…えっと…洞窟の件まだ怒ってる?」
マゴット「…それはそれで…ミザリー見なかった?」
ジャンヌ「なんか格闘場へ行くとか言ってた、ベティも一緒みたい」
マゴット「…そう、それならいいわ、貴方に用がある訳じゃないから」
ジャンヌ「あーそーですか。もしかしてホームシックの相談?お家に帰りたくなったとか?」
マゴット「一緒にしないでくださる?貴方こそアリアハンが恋しいのではなくて?」
それからは決まったように言い争いがしばし続く
ジャンヌ「マゴットって決まった時間のお祈り、ちゃんとしているよね」
マゴット「もう習慣よ、特別な事ではないわ」
ジャンヌ「でもロマリアにもちゃんと教会あるんだね、なかったらどうしようと思った」
マゴット「世界各地に教会はあるわ、そういうのをまとめる所があるのよ」
他愛の無い話をしながら夜はふけていく、一方…
ミザリー「なんであんな事するのよ、追い出されちゃったじゃない」
ベティ「お師匠様はいつもそうやっていましたよ!別に変な事じゃないです!」
(モンスターに横からスカラの呪文を使って試合を妨害したらしい)
次の日、ロマリアの城にて王様と謁見を済ます。
他の国の王様だから緊張したけど、割りと気さくな王様で安心した。
そこで金の冠を取り戻して欲しいと頼まれる。
期限も指定されていないのでアリアハンの勇者として人助けと思えばいいか。
ロマリアからどう行動するか迷ったけど北にカザーブという村があるらしい。
東は魔物が強く危険だというのでまずはカザーブへ向かう事に決まった。
カザーブへ向かい出発したものはいいけど、道のりがかなり険しい。
見知らぬ土地である事も、心理的に負担がかかる。
そうなるとボクやミザリーに比べて体力面で劣るマゴットが遅れがちになる。
マゴット「それ楽でいいわね、私にも乗せなさいよ」
そういってマゴットの視線の先には…杖に乗って浮いてるベティがいる。
ベティ「これも魔法の訓練です。杖自体に魔法力を通して浮かせているんです。
絶対必要になる呪文の訓練にもなるからサボるなと
お師匠様に厳しく言われてるんですよ」
ジャンヌ「ボクもやってみていい?」
そう言って杖を借りて、試すとちょっとだけ浮いた。才能ある?
ベティ「…なんか悔しいです、予備知識なしでいきなり出来る人って滅多にいないんですよ」
マゴット「私にもやらせなさいよ」
マゴットはマゴットで試すも上手くいかない。
ボクがいきなり出来たからなおムキになってやっている。
マゴット「もう、こんなことやってると余計疲れる」
どうやら、ひとまず諦めたようだ。そうこうしている内にボク達はカザーブに到着した。
カザーブの村はレーベの村より小さいかな。周りが山に囲まれている独特な地形だ
マゴット「疲れたわね、途中のほこらで休憩しておけばよかったわ」
ジャンヌ「寄り道は駄目だって言ったのはマゴットじゃない」
マゴット「あの時はあの時の都合よ」
ミザリー「後でよらせてよね、格闘場ではあそび足りないんだから」
カザーブのさらに北にノアニールの村があるというが
金の冠を奪ったというカンダタが根城にしているというシャンパーニの塔の情報も手に入れた
<カザーブの酒場にて>
マゴット「ミザリーさん、こちらにいたんですね」
ミザリー「珍しいわね、アタシに用って、あとワタシにさん付けは駄目よ」
マゴット「すみません。えっと、旅立つきっかけってなんだったんですか?
よかったら教えて欲しいんです」
「…いいわ、教えてあげる。小さい頃、私と兄貴はオルテガ様に助けられてね」
「それをきっかけに兄貴はオルテガ様に憧れるようになって戦士の道を選んだわ」
「オルテガ様が旅立つ時には、帰ってくるまで私がジャンヌを守ります」
「私は私でオルテガ様に意味もなくジャンヌのお姉ちゃんぶって言ったりしてね」
「オルテガ様が死んだという知らせを受けてしばらくして、兄貴は家を飛び出しちゃった」
「私が戦士になると決めたのはその後よ」
「戦士として有名になれば、兄貴にいつか会えるんじゃないかって勝手に思い込んでるの」
「平凡な話よ。でもね生き方を決めるには十分だったと思う。これジャンヌには内緒よ」
マゴット「ミザリーさんはもうはっきりと自分の道を決めているんですね」
ミザリー「アナタは、アリアハンを出た事後悔しているの?」
マゴット「…私は…その…」
(マゴットはミザリーの問いに答えることができなかった)
今回は個人の内面描写が多くなったです、少しずつ引き出していけたらイイナ♪
>>次はキラービーの求愛ごっこを頼むw
特徴ある敵だから、面白いなあ。でもどんな形で求愛するんだろうw
>>甘い息のマネ
こう息を耳に吹きかけて、という2人が見えます。え?違う
次回はシャンパーニの塔…ではありません。
>>491 >キラービーの求愛ごっこ
四コマ一巻だかのネタでキラービーの夫婦が針で突っつき合うやつ
カザーブに着いたら毒針でやってみるといいw
あと闘技場でモンスターにバイキルトかけるネタ思い出した
志村ー、もうカザーブカザーブ!
勇者にだけツンな僧侶がかわいい
うわーいバックアップの操作ミスってデータ消えたよー(´;ω;`)
エミュのクイックセーブが生きてたから最新の状態で復活できたけど、
データ分けといた分まで消えたのは痛かったです……。
哀れ神はエミュ厨だった
エミュか…そっか…エミュだったか…
エミュは別に違法じゃないだろ
海外サイトからROM落とすのが問題なだけで
>>498 誰も「違法」とは言ってないけどね。
ただエミュの話題は100%荒れる。だから口には出さないのが暗黙の了解。
実際、今までキャプチャ画像をうpしてる時点で誰もが「エミュだな」と気づいてた。
でも誰も突っ込んでなかっただろ?
しかし作者自らエミュである事を告白してしまった。
今後、どんなにルーク君とセリアタンが頑張ろうが、「エミュ厨乙w」で終わってしまう。
>海外サイトからROM落とすのが問題なだけで
てか実際問題自力で吸い出してる奴がどれくらいいる?
エミュでプレイしてる奴の9割は違法ダウンしてプレイしてるだろ。
断言するが
>>158も違法ダウンしてプレイしてる。賭けても良い。
もっとも、うpが違法であってダウン自体は違法じゃない説もあるがな。
500 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/27(日) 09:35:14 ID:GM8dlPBf0
女勇者は一部のするどい人しか本当の性別は見抜けないという脳内設定でプレイして
いたがロマリアであっさりその妄想は打ち砕かれた。
「女王さまバンバーイ」
「女王さまは美しい方です」
・・・アリアハンでの子供との会話が。
なんでロマリア人には女だってすぐばれたんだろう。
ロマリア人:男は女好き、女は男好きなのでするどい
エジンベア人:女と明かしても信じてくれない
スー人:カンがいい。ニオイでわかるとか言う
ポルトガ人:ひとたび魅かれてしまったなら性別にはこだわらない
エミュにやたら過剰反応してる人達がいるが、別にエミュでも問題ないんじゃないか?
法律の話はスレ違いだからあまりしたかないが、
正規ロムカセットを持ってれば違法にはならないとか、解釈も様々だし。
ロムカセット+実機プレイではバッテリーバックアップである以上限界がある。
データ消えたら復帰できない、とかな。
158が良質の物語を提供してくれていることは事実だし、
俺はルークもセリアも158も好きだから応援してるよ。
>>499 断言する以上、立証責任が付きまとうことをお忘れなく。
504 :
499:2006/08/27(日) 18:48:23 ID:fGvvjWmC0
>>503 >断言する以上、立証責任が付きまとうことをお忘れなく。
何を阿呆な事言ってるんだ?
立証責任って言葉をどういう時に使うか知ってて使ってるのか?
>>504 うお。すまん、言葉をちょっと間違えてるな・・・。
言いがかりかもしれないのに言い切っちゃうのはどうよ?ってこと。
>>501 アリアハンでは勇者の母が「町の人には息子と偽って育ててた」とかいうのはどうだろう?
(理由はオルテガを失った人々に先の希望をもたせるためとかそんな感じで)
でアリアハンの人たちは勇者が既に立派な女性に成長してても
その植えつけられた先入観で気づけなかったとか
王様も「オルテガの息子…いや、娘じゃったか」てなこと言ってるのは
実は直前まで王様にも秘密にされてたから。みたいな
ん、なんかレスが飛び飛びだな
>>495 そうか、消えたか…それも運命だ
僧侶セリアは途中で死んだと思うことにするよ…
>>503 違法かそうじゃないかは関係ないのよ・・
エミュっていかようにもできる(つーか、しやすい)から
正攻法と認めない人が居るから荒れがちだってだけ。
俺はエミュでも別にいいと思うけど、わざわざ荒れる種を
口にすることもなかろうって意見だよ。
エミュの話題・批判はスレ違い
他所でやってください
エミュ厨呼ばわり荒らしは放置を貫きましょう
>>500のブラウザは結構快適ですよ
勇者パーティーは女にしとくと本当に楽だな。
滅ぼされた村テドンは夜に行ったから最初滅ぼされてるって気付かなくて
宿屋に泊まって驚いた。まぁなんかボロイ村だなとは思ったけどその前に未開の地
のような村にも立ち寄ったし。今思えば村人の女のセリフが怖かったな。
>>511 変なのにレスつけてるから、あんたも一緒にあぼーんされてて気づかなかったよw
俺的には転職前に打ち切りでおk・・・いやさっさと続けろこの野郎!
まだいたのかエミュ厨
と>499の期待に応えてみるw
>>511 =158氏
続きwktkで激しく待っとるよ
賢者セリアたん期待(*´д`)ハァハァ
ちょwwwおまwwwww
IN 2006 SUMMERてw
■ 第22話 ■
地図の距離上では一日半〜二日ほどで到着するかと思われたが、
山道と森の連続や兵士情報通りの強力な魔物たちに道を阻まれ、
俺たちがバハラタに到着したのは、バーンの抜け道を出て約三日後のことだった。
「やっと着いたな……。 とりあえず宿で休むか」
「そうね……。 もうクタクタだし、お風呂入りたいし」
セリアも普段より口数が減っている。 だいぶ疲れが溜まっているのだろう。
俺たちは街の見物もそこそこに宿へと直行した。
とにかく疲れた。 胡椒探しは明日からだな……。
「そっちへ行ったぞ! 街から出すな!」
「女子供は避難させろ! どこでもいい!」
「キャーッ! 放してぇ!!」
「タニアーーーッ!!」
怒号と悲鳴。
突然の喧騒に俺はベッドから跳ね起きた。
セリアも寝惚け眼をこすりつつ、上半身を起こしている。
「何だ、一体……外が騒がしいな。
時間と近所迷惑を考えろってんだ」
「ん……そんな雰囲気じゃないと思うけど……」
「待てっ、この……! タニアを返せーッ!!」
「グプタァーーー!!」
「おい、そいつを黙らせたら適当に二、三人見繕って連れて来い」
「へい、お頭!」
「くそおっ、そこをどけ、人さらいめ!」
「ね、ねぇ、ルーク。
今、人さらいって……」
人さらい。
男の声が放ったその一言で、俺たちは外で何が起きているのかを察することになった。
「……様子を見てくる。
セリアは外が静かになったら教会へ行くんだ。
怪我人が出てるかもしれないからな」
「わかったわ。 あ、ちょっと待って」
鋼の剣と鞭を手に取った俺を、セリアが呼び止めた。
「ピオリム! ……気をつけてね」
「ああ、お前もな」
外へ走り出てみると、真夜中だというのにあちこちに明かりが灯され、非常事態であることを窺わせていた。
とりあえず、誰かを捕まえて状況を聞き出さないと……。
「キャアアアーッ!!」
「おとなしくしろ! 来るんだッ!!」
絹を裂くような悲鳴と男の怒鳴り声があたりに響き渡った。
俺は剣を抜くと、悲鳴が聞こえた方角を目指して走り出した。
どうやら、とある一軒家に男が押し入ったようだ。
近くの立ち木の影に身を潜めて様子を見ていると、二人の男が少女をひとりずつ小脇に抱えて走り出てきた。
なるほど……俺とセリアが寝入っている間に小規模な人さらいの一団が街に押し寄せたというわけか。
とにかく、このまま黙って見過ごしたら夢見が悪くなること間違いなしだ。
俺は人さらいたちの退路を遮るように躍り出た。
「そこまでだ! その二人を放せ!!」
人さらいたちは驚いたようだが、そのまま走り抜けようとした。
人質も同然の少女まで巻き込んで斬るわけにはいかない。
慎重に、デリケートな一撃を加えなければ……。
俺は鞭で片方の人さらいを牽制すると、もうひとりの人さらいを袈裟懸けに斬り付けた。
「ぐおっ! ちっ、畜生!」
「きゃっ!」
肩口を斬り裂かれた人さらいは、人質の少女を放り出すと、肩を押さえて走り去っていった。
俺は慌てて剣を放し、放り出された少女を何とかキャッチした。
「おっと。 怪我はないか?」
「あっ、ありがとう……でも、おねえちゃんが……」
「リコット!!」
ややヒステリックな声と共に、少女の母親らしき女性が走り寄って来る。
母親はリコットと呼ばれた少女をやや乱暴に俺の腕から抱き寄せると、涙ながらに声を張り上げた。
「お願いします、剣士様!
プラムも……もうひとりの子も助けて下さい!」
「おねえちゃんを、たすけて……」
「わかってる、任せとけ。
家に入ってドアには鍵を。 決して外には出ないで下さい」
俺はリコットの頭を撫でると、二人を元気付けるように笑って見せ、駆け出した。
セリアがピオリムを掛けてくれていたおかげで、もうひとりの人さらいには街外れで追いつくことができた。
プラムというらしい少女が暴れていて、上手く走ることができないようだ。
このまま街の外に出てしまっては魔物に妨害されるかもしれない。
さて、どうやって捕まえるか……と思案していたその時。
「うおゎっ!」
えーと……コケた? ……じゃない、何かにつまづいたみたいだ。
その衝撃でプラムは人さらいの手から逃れていた。 チェックメイトだな。
俺は立ち上がろうとする人さらいの首に鞭を巻いて引きずり倒すと、
剣を突きつけて降伏を迫った。
「へ、へ……命なんて惜しかねぇよ。 首を刎ねたいなら刎ねやがれ」
「……首は刎ねない。 お前には聞かなきゃならないことがあるからな」
「俺が素直に言うこと聞くとでも思ってやがんのか?」
「………」
「聞かせればいいんでしょう?」
「んあ?」
「ラリホー!」
「うお……な、何……しや……が……る…………」
人さらいはあっさりと眠ってしまった。
今のは……
「セリアか。 教会の方には行ったのか?」
「ええ。 手当てが一段落ついたから外を見回っていたの。
そしたらルークがもの凄い勢いで走っていったから、追い掛けてきたのよ。
人さらいと戦ったんでしょ? 怪我とかしてない?」
「してないしてない。 俺よりもその子を診てやってくれ」
「……お姉ちゃん、誰? お兄ちゃんの友達?」
「そうよ。 一緒に旅をしてるの」
幸い、セリアとプラムはすぐに打ち解けたようだった。
問診をする二人を尻目に鞭を解いて人さらいを縛り直すと、俺はふと辺りを見回した。
「……ルーク? どうしたの?」
「ん、ああ。 こいつさっき、何かにつまづいてコケたみたいだったから……」
「お兄ちゃん、アレじゃない?」
プラムが指差した方向を見ると、なるほど何かがうずくまっていた……うずくまる?
「おいアレ、人……じゃないのか?」
「わ、だ、大丈夫ですかー!?」
慌ててセリアが駆け寄っていく。 俺とプラムもそれに従った。
どうやら、うずくまっていた人影は人さらいたちに伸されてくたばっていたらしい。
さらにプラムを抱えた人さらいがつまづいた時に怪我をしたらしく、セリアのホイミの世話になっていた。
「ありがとう。 僕の名前はグプタ。
あなたたちは……旅の人? この街の人じゃないよね」
「ああ。 北西の山脈を越えて来たんだ。
それよりあんた、何だってこんなところで……」
「そう言えば……宿を出る前、グプターって叫び声を聞いたような気がしますけど……」
「それ、タニアだよ。
僕の婚約者で、もうすぐ結婚することになってたんだ。
それなのに……」
人さらいの手に落ちて、勇んで追い掛けてみたはいいが伸された、と。
「もう、ルーク! そんな言い方ないでしょう?」
「いや、彼の言う通りさ。 僕は恋人ひとり守れなかった……」
「ヘタレ……」
「ルーク!!」
「今のは俺じゃねぇ、プラムだ!」
俺はプラムに軽くげんこつをくれてやると、人さらいを担ぎ上げた。
「いたた……お兄ちゃん、それ、どうするの?」
「グプタ、この街に牢か空き部屋はあるか?」
「いや……でも、神父さんに言えば部屋を貸してくれると思う」
「わかった。 セリア、俺は教会に行って部屋を借りる。
プラムを送ったら来てくれ」
セリアは頷くと、プラムの手を引いて歩き出した。
俺も教会に向かおうとして……街の外を睨んでいるグプタに声を掛けた。
「あんたもそんなところに突っ立ってないで、さっさと家に帰りな」
「でも……僕は……」
「助けに行くにしたって、そんなんじゃまた伸されるだけだぞ」
「……君に何がわかる! 僕は……!」
「わからないさ」
グプタは虚を衝かれたのか、黙り込んだ。
ついでだ、言えるうちに言っとこう。
「俺には婚約者なんて居やしないからな。
……でも、大事な人を守れなかったことはある。
だからこそ同じ轍を踏まないように、客観的に見てものを言ってんだ」
「………」
そうだ、俺は守れなかったんだ。
シャンパーニの塔でも、あの激しい雷雨の日も、あいつがカエルを嫌いになった時も。
十年経っても、俺は大して進歩しちゃいない。 ……人のこと、言えた義理でもない、か。
俺は溜め息をつくと、教会に向かって歩き出した。
セリアが何を考えているかはともかく、この人さらいを閉じ込めておける場所が必要だ。
事情の説明を聞いた神父は、快く教会の地下室とロープを貸し与えてくれた。
「で、このバカをどうするんだ?」
「その前に、後ろのギャラリーは何?」
「知るか」
地下室には、俺、セリア、神父、プラム、リコット、二人の母親(サリシアさんとおっしゃるらしい)という、
場に似つかわしくないメンバーが勢揃いしていた。
「何であなた方がいるんですか!
いい子は寝ている時間でしょう!」
「すみません、この子たちがどうしても見てみたいと言って聞かないものですから……」
「いいでしょ、お姉ちゃん。 減るもんじゃなし」
「おれい……まだしてない……」
「ううう……」
「埒が明かん。 さっさと始めよう」
俺の言葉に渋々納得したセリアは、眠りこける人さらいの前に立って呪文を唱え始めた。
「ザメハ!」
「う……ん……、あ。 テメ」
「すぐさまラリホー!」
「う……」
ザメハで起こしてラリホーで眠らせて?
一体何を始めるつもりだ?
「まぁ見てて。 私の言うことが聞こえますね?
聞こえているなら、あなたは左を向きます……」
……向いた。 なるほど、ラリホーの出力を下げて催眠状態に……。
「よろしい。 では、私が指を鳴らすと、あなたは嘘をつけなくなります……」
「……ふう。 戦力と見張り交代の時間、パターン、拠点の位置、地形、構造……
グルメスポットはどうでもいいか。 聞き出せる情報はこんなところね」
「お疲れさん。 そいつも楽にしてやってくれ」
「はいはい。 私が指を鳴らすと、あなたはとても眠くなって、ぐっすりと眠ってしまいます……」
眠ったか。 これだけ情報が揃えば救出作戦も立てやすくなるだろう。
「こんなことが……お見事ですわ」
「お姉ちゃん、すごーい!」
「ぽっ……すごい」
「ぽっ、て何だ。
それにしても、ラリホーを催眠術に使うなんてな」
「先生が教えてくれたのよ。 危険だから絶対使うなって言われたけど」
「先生か……。 あの人なら、そういうことたくさん知ってそうだなあ……、ッ!?」
ガタリ。
扉の外で物音がした。 俺とセリアは反射的にそれぞれの得物に手を掛ける。
すぐに扉の外を確認したが、誰もいなかった。 けれど、階段の上から足音が聞こえる……。
俺は階段を駆け上った。 礼拝堂を飛び出していった侵入者の後姿は……
「あれは……グプタ!?」
「え、え? 何? 待ってよルーク、どうしたのー?」
「待てっ!」
礼拝堂と中庭を駆け抜け、俺はようやく侵入者……グプタを捕まえた。
「放せよ! 僕は!」
「待てったら! いいから落ち着け!」
「お義父さんは君たちに救出を頼む気でいる……。
だけど、タニアは僕の恋人だ! 見ず知らずの君たちに頼むなんて……!」
「ルーク! はぁ、はぁ、もう、やっと追いついたよ……」
セリアが息を切らせて走ってきた。 別に走ってこなくてもいいのに……。
と、俺が意識をセリアに逸らしたその瞬間、グプタは俺の手を振り解いた。
「うわっ!」
「ごめん! でも、僕は行く!」
「あ、ちょ、ちょっと! せめて作戦くらい……」
「時間がないんだ! こうしてる間にも、タニアは……!」
正直なところ、無事でいる可能性はかなり低い。
それでもグプタは信じているのだろう、無事でいると。
だからこそ、一刻も早く助けなければ。 そんなことくらい、俺たちにだってわかっている。
「グプタ……」
そこに、禿頭の老人が歩いてきた。
どうやらこの人がお義父さん、なのかな?
「待ってて下さい。 きっとタニアを助け出してきます!」
「グプタ!」
グプタは走って行ってしまった。 あのペースじゃ、人さらいたちの根城まで持たないぞ。
「おお! この上グプタまで捕まったら、わしは、わしは……。
た、旅の方、どうか二人を……」
「わかっています。 このまま放っておくわけにもいきませんよ」
俺は、きょとんとしているセリアを宿まで引きずって行くと、置きっぱなしだった装備と荷物を回収した。
鎧を身に着け、篭手の具合を確かめていると、プラムとリコット、サリシアさんがやってきた。
「あの……剣士様。 行かれるのですね?」
「ええ。 このままじゃグプタは確実に殺されるか、奴隷商人の手に渡りますからね。
タニアさんとやらも相当酷い目に遭うでしょうし」
〜今回のゲストキャラたち〜
プラム(おてんば) ………………活発な姉。11さい。年相応なおませさん。
アプリコット(ひっこみじあん)……気の小さい妹。8さい。ドラクエ世界の四文字規制により、リコットと呼ばれる。
サリシア(のんきもの)……………二人の母。旦那は道具屋。手作りのアクセサリーを旦那の店で売り出している。
〜お詫び〜
1:
今回は(多分)今まで書いてきた中で最長です。ごめんなさい。
2:
第21話で、東と書くべきところを何箇所か西と表記していました。
どうして西と東を間違えたんだか……。各々、脳内補完をお願いします。
3:
第22話にて、タニアの「祖父」をなぜか「お義父さん」と呼ぶグプタが登場します……。
こちらも2番と同様にお願いします。
528 :
499:2006/08/30(水) 02:16:28 ID:Blt3Ec8b0
>>158 はい残念。
今さら吸出しツールの画像を見せられても意味無いんだよ。
あれから慌てて吸出しツールを買ってきて画像を撮ったという可能性だってあるだろ?
っていうか実際にこれが吸出しツールとして機能してるのか。
お前さんが使用しているエミュROMがこれで吸い出したモノなのかという証拠もないしな。
残念ながら証拠としては不十分だよ。
女戦士アテネー タフガイ
女勇者アルス やさしい人
男僧侶ミカエル ロマンチスト
女魔法使いラウリン きれもの
ルイーダではじめて出会ったときの彼らの性格だけど自分の脳内妄想とほぼ同じ
タイプでよかった。
でも今は戦略の都合上ほぼ全員セクシーギャルになってしまったが。
男はしあわせもの。
でもうちの勇者は魔法使いや僧侶など力の無い仲間が攻撃ダメージ与えられないと
チッって内心舌打ちしてるんだよ。
>>528 はいはい粘着荒らし乙。
顔も見えないからって、よく人を平気で犯罪者扱いできるな。
>>529 その勇者、あんまりやさしくないなw
>>158氏キテタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
イベントの膨らませ方とかもう、これぞ妄想乙って感じですね!
続きwktkして待ってます〜
532 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/30(水) 06:25:04 ID:IqmvX/Hb0
>>158 乙
続きを楽しみにしているよ
荒らし・粘着等は徹底放置の方向で
NG推奨 499
533 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/30(水) 06:26:56 ID:IqmvX/Hb0
おませな11歳(;´Д`)ハァハァ
オールひらがなの8歳(;´Д`)ハァハァ
そして人妻しかも二児の母(*´Д`)ハァハァハァハァハァハァハァハァ
このスレが荒れてきて
>>528みたいなのがでてきたのはすべて
>>158のせいだろ?
これは絶対に否定できないよな?
エミュの話題が荒れるなんてことは他のスレみてれば誰でもわかる
それに
>>528は正論を述べているだろう?それをはいはい荒らし乙で終わりかよ
すべての原因をつくったのは
>>158だ、これはくつがえせない。
どうでもいいんだ
俺は 皆の冒険話が 聞きたいだけなんだ
むしろ158◆VJNuZFKBjMをNG登録だよな
>>535 いいがかりをつけてんのは528の方だろ。
違法だなんだって言い出しておいて、158が違法ダウンロードしてるって証明しなけりゃいけないのに、
面白くもねえ御託ならべていつまでたっても自分の主張を立証しないじゃん。
しかも158に証拠不十分とか言ってるし。不十分なのは528の方じゃねえか。
他人を犯罪者呼ばわりしてるんだから、名誉毀損もはなはだしいよ。
(事実の指摘がないのだから、侮辱罪と言った方が適切かもな)
158は求められてて、528は求められてない。それだけのことだ。
あ、本人ですか?w
>>538 ?なんか前半と後半で逆のこと言ってないか?
どっち派でもいいから議論厨はすっこんでろ
どこをどう読めば逆になるんだ?
>158は求められてて、528は求められてない。それだけのことだ。
これで一貫されてるだろ
まあ、他のスレにまで荒らし依頼しに行くような馬鹿が不要なのは確かだな。
泉の精霊と戦いたい。
543 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/30(水) 20:00:26 ID:OyWrrCDe0
荒らし・粘着は徹底放置
後でまとめて削除依頼
今こそ他の職人さんが投下するべき時だ!
流れを変えてくれ!
545 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/30(水) 22:48:16 ID:pjUNVrl+O
>>158 何か違うんだよなぁ
レスつけたり、画像出すんじゃなくて
黙って投下して批判も肯定も甘んじて受けて欲しかった
俺? 俺は面白い妄想が読めれば何でも良いよ
>>545 ま、あんなレスつけられたらスルーできなくてもおかしくないよ。
公共の場で違法扱いを受けるなんて、誰だって嫌だろう。
職人さんにただ耐えることだけを要求するのもむごい気がする。
ちゃんと詫びて了承求めてるし、自分で自分の潔白を示そうとしたのだって納得できる。
ついでにsageような。
とりあえず「人気が出ればエミュでも許される」って事カナ?
このスレの大勢を見る限りそうなるな
>>548 不覚にもそのしゃべりかたでくそみそテクニック思い出した
今、GB板を買ってきてぼうけんのしょを創る所だぜ。
とりあえず、やる前になんか気をつけることはあるかい?
ちなみに、仲間は商人1人の予定なんだぜ。
しまった、ここはほんすれではなかったっ!
めのまえがまっくらに・・・・
555 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/31(木) 14:58:58 ID:KG1jXdHj0
女海賊と女勇者達一行で今日は飲み明かした。
なんかいいなぁこういうの。
>>553-554 その商人で物語をつくって、ここに投下すればOK
ただ商人1人旅は回復の手段が薬草しかないから途中で詰まる。
賢者に転職すれば1人でもラストまで行けるが
商人一人旅ではなく、「仲間が商人一人」ならば
正義のソロバン+パワー系性格でアタッカーとしてはゾーマまでやっていける
そこで勇者はかしこさ系かバランス系の性格にして援護要員に。
たとえば「力自慢商♀+頭脳明晰勇♂」「男勝り商♀+優しいひと勇♂」「おてんば商♀+一匹狼勇♂」…
…おぅ!?なんかいい感じだぞ、開拓村で一旦お別れなんておいしいエピソードもあるし。
革命起こされてレイープされるけどな
ちょっとまて
>553は商人が女だとは一言も言ってないぞ
>>558 ツンデレ勇者がまさにその展開だったな。
オルテガが殺された!ヒドラに殺された!しかもなぜか連続攻撃されている。
ドラクエの世界はHP1でもふつうに動ける世界なのに最後は炎にやられっぱなしだった
オルテガに納得がいかない。でもやる気が出たよ。
勇者はレベル47 僧侶レベル35 賢者レベル30 賢者レベル27
このメンツでゾーマに挑むつもりだ。でも何か転職のさせ方を間違えた気が
しないでも無い。直接攻撃がはっきりいって勇者以外糞なのは致命的だが
僧侶と賢者二人でザラキはなかなか良い。
攻撃力は致命的でもないような
続き待ち保守。
討ち取ったよ。レベルはあと10づつ上だったけど。
でもその後裏ダンであっさり通常の敵に全滅させられた。
バラモスが2匹いるけどバラモスはバラモス族という種族でもいるんだろうか。
ブロスってぐらいだし兄弟っしょ?
567 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/05(火) 00:24:11 ID:bBchuoJHO
ほすあげ
SS待ち保守。
…またホイミ?
うん、わかった、動かないでね。…はい、おしまい!
え、お礼?そんなものいらないよ、これが私の役目だもん。
でも・・・もう少し考えて戦うべきだよ・・・。
いつも考えなしに突っ込んでいって・・・冷や冷やしながら見てるこっちが大変だよ。
え、べ、別にそんな心配とかそんなんじゃないもん!でもケガしたり死んじゃったら・・・困るのこっちだもん・・。
大体、回復まほーっていうのはね、それがあるからケガしてもいいなんて考えじゃなくて、不意でケガしちゃったときとかに使うものなんだよ?
え?説教はいい?
せ、説教なんかじゃないもん!わたしは○○のことを思って……、あ、逃げないでよぉー!
もうっ!……
こっちは本当に・・・・
心配してあげてるのに・・・・・。
その日は僕の16才の誕生日。
*「ねぇ起きてぇ。私のかわいいジュンくーん起きてぇー」
僕「ん…」
*「おはよう(私のかわいい)ジュンくん。もう朝ですよぅ」
僕「…んだようるさいなぁブス。僕の部屋に勝手に入って来るなよな!」
姉「で、でもでもぅ。今日はとても大切な日なのよぅ。
ジュンくんが王様に旅立ちの許しをいただく日だったでしょぅ?」
僕「知らないよそんなの。僕は旅立つつもりはないし
よほどの理由が無いかぎり、この部屋から出るつもりもないね」
姉「そんなぁー…
…この日のためにお姉ちゃん、ジュンくんを勇敢な男の子に育て上げたつもりだったんだけどなぁ」
僕「…知らないって言ってるだろ!僕は眠いんだ。出てけよブス」
姉「んもぅ…(ダメよのり!今日は頑張らなきゃ!)
…よ、よーし!さ、さあお姉ちゃんについてらっしゃい!」
僕「ふざけんなよ!イテテ!腕ひっぱんじゃねーよ!(なんだこいつの力!振りほどけねー!?)」
571 :
570:2006/09/06(水) 11:30:13 ID:NTzdhp3JO
僕「何すんだよブス!僕は行かないって言ってるだろ。いいかげん腕離せよ!」
バッ!
姉「ご、ごめんね…。でもほらここよ。ここから真っすぐ行くとアリアハンのお城があるのよぅ」
僕「そのくらい分かってるよ!!何年この国で暮らしてると思ってんだよ!」
姉「ジュンくんは今日で16年ですぅ」
僕「うるせーよ」
姉「さぁお姉ちゃんがいなくても王様にちゃんとあいさつ出来るわよねぇ?」
僕「だから知らねって」
姉「ち、ちょっとジュンくん!
どこへ行くつもりなのぅ?王様に会わなくてもいいのぅ?」
僕「別に。僕は王様なんかに会いたくなんかない」
姉「そうなのぅ?今日会わないともう王様はジュンくんに会ってくれないかも」
僕「かまうもんか」
姉「そう…そこまで言うならお姉ちゃんはもう何も言わないわ」
僕「…ふん」
姉「…じゃあお姉ちゃん本当にお家に戻るけど最後に、もう一度だけぇ…。(うるうる)
ジュンくん…王さまに本当に会わな…」
僕「あーもう分かったよ!行けばいいんだろ行けば!」
572 :
570:2006/09/06(水) 12:52:16 ID:NTzdhp3JO
姉「ジュンくーん!そうでしょうぅ!だったら王様にちゃーんと挨拶してくるのですよぅ!」
僕「(むかつく言い方しやがって)どうした?家帰らないのかよ?」
姉「ちゃんとジュンくんがお城の中に入るか見守ってるわぁ」
僕「…。(プチッ)帰る!」
姉「あぁ〜ジュンく〜ん…。お願いよ〜ぅ」
僕「僕の勝手だろ!いいがげんにしろ!」
姉「わかったわ…。ジュンくんももう自分の事は自分で考えたい年ごろですものねぇ」
僕「そうだよ!僕には僕なりの考えがあるんだ!」
姉「…うん。お姉ちゃんのバカね。もうバカバカ!
ジュンくんの好きなようにしていいよぉ。でもでも無茶だけはしないでねぇ」
僕「…わかったよ」
姉「ありがとう!それを聞いてお姉ちゃんあんしーん!じゃあ気を付けてね」
ブスは家へと帰っていった。
僕「ったく……。」
とりあえず家帰ろっと…
573 :
570:2006/09/06(水) 13:01:02 ID:NTzdhp3JO
カチャッ…バタン。
僕「…」
姉「おかえりジュンくん!やっぱり王さまには会ってこなかったのぅ?」
僕「(うるさいなぁ…)」
姉「そう…そんなに王さまには会いたくないの?」
僕「…。ただ王様とか関係ないだけ。僕の知ったことじゃないね」
姉「ジュンくん…」
トットットッ…
僕は2階にある自分の部屋に戻っていった。
バタンッ
僕「ふぅー。まったく。何で僕があんなことしなくちゃならないんだ。
すっかり気分が害されたじゃないか。通販でもして気分をはらそっと」
カチッカチッ…カチカチッ
「……おっ…これ買いだな……あっ…これも買い……フフフ…」
カチッカチッ…
「ん?なんだこれ?」
「 まきますか まきませんか 」
574 :
570:2006/09/06(水) 14:49:52 ID:NTzdhp3JO
・機種
SFC
・妄想ネタ
ローゼンメイデン
・冒険メンバー
ジュン(勇者)
真紅(魔法使い)頭脳明晰かお嬢様
雛苺(遊び人)泣き虫か甘えん坊
翠星石(僧侶)引っ込みじあん??
あと他未定
こんな感じでやっていこうかと思います。
>>570 水銀燈仲間にいれて欲しい(*´д`)ハァハァ
楽しみにしてます
勇者:ニケ(おちょうしもの)
魔法使い:ククリ(ロマンチスト)
僧侶:ジュジュ(しあわせもの)
盗賊:トマ(ふつう)
遊び人→賢者:キタキタ(タフガイ)
ふくろの名前はもちろんギップル
同ネタ多数っぽいなw
577 :
>>570:2006/09/08(金) 12:13:58 ID:YDsmsjfHO
>>574の続き
僕「………何を巻くんだよ…。まぁいいや。巻いとこ…」
カチカチッ
バタバタバタッ!ゴン!ガタガタガタガタッ!!(階段から落ちた音)
姉「…ぃたぁぃー」
……バタバタバタバタ!
姉「ジュンくん!ジュンくーん!入るわよー!お届けものよー。大きなケースが届いたのよぉ!」
僕「うるさいなー!入るなって言ってるだろ!それ置いてでてけ!」
ドガッ!バタン!
姉「あぁーん…」
578 :
570:2006/09/08(金) 12:23:53 ID:YDsmsjfHO
僕「何だこれ?でかい箱だな」
カチャ。
その箱を開けてみた。
僕「……。」
僕「人形……だよな。こんなの買ったっけ…。」
箱に入っている人形を持ち上げてみた
僕「うわぁ…やわらかいや…。…しかしよくできてるなぁ。」
……。
僕「……履いてるんだやっぱり…。って、な、何してるんだ人形相手に僕は…ん?…ゼンマイ?
いいよな。ちょっとぐらいなら動かしてみても…」
背中にゼンマイを差し込みネジを巻いてみる
キリキリキリキリ……
「え!?…な?う、動いた…」
トコトコトコ…
*「おまえ、名は?」
僕「な!?しゃ、喋っ、しゃべ…に、人形が…」
*「いいから名前を言いなさい」
僕「ジ…ジュン…桜田ジュン…」
*「そう…。美しくない名前ね。
私の名は真紅。そしてお前は、これより真紅の下僕となる」
579 :
570:2006/09/08(金) 12:53:15 ID:YDsmsjfHO
僕 「し、しもべだぁ!?こいつー!どういう会話を入力されてんだ!ふざけるなぁ!」
真紅「不本意なのは私も同じだわ。でもネジを巻かれてしまったんだもの」
僕 「…なんだ、なんなんだ…そうかきっと呪いだ…。これはバラモスの呪いなんだ!」
真紅「薔薇燃す?冗談じゃないわ。私は誇り高き薔薇乙女(ローゼンメイデン)の第5ドール。
バラモス(薔薇燃す)なんて愚劣な生きものなんかと一緒にしないで欲しいわ」
僕 「そ、そうか…て、敵じゃないんだな…。て言うかローゼン?何だよそれ」
真紅「ローゼンメイデンよ。私の下僕なら一回で覚えなさい。」
僕 「か、勝手に下僕とか決めんな!そのローゼンメイデンてのが何だか分かんないんだよ!」
真紅「まったく、うるさい下僕ね。」
僕 「な!うる、うるさいって…」
真紅「とりあえず紅茶を入れてきなさい」
僕 「なっ何!?何で!?」
真紅「あら?レディーをもてなすことも出来ないの?使えない下僕だこと」
僕 「…(人形のくせに紅茶飲むのかよ…)分かったよ。今持ってくるからちょっと待ってろよ…」
真紅「10分以内に持ってきなさい。95℃以上で抽出してミルクも付けて」
僕「(こいつ…)」
580 :
570:2006/09/08(金) 13:14:47 ID:YDsmsjfHO
カチャッ…
僕 「ほら…これでいいんだろ?」
真紅「…」
トコトコ…パカッ…カチャカチャ…
僕 「(…マイカップ?)」
コポコポコポ…
真紅「ねぇ人間…」
僕 「な、なんだよ…。」
真紅「お前は今日旅立つのではなかったの?」
僕 「え?な、なんでそんなこと知ってるんだ?」
真紅「私達ローゼンメイデンは憎きバラモスを倒すために有能な人間の力を探していたのだわ。
そんなところにお前がいたってわけね」
僕 「何だよそれ…。て言うか私"達"?」
真紅「ええそうよ。私の姉妹の人形(ドール)達ももうすぐ来ると思うわ」
僕 「なんだが訳わかんねーよ。何で人間の力なんて探してたんだ?
おまえらだけでバラモスをなんとかならないのか?」
真紅「お馬鹿ね。人形(ドール)は人間を媒介することによって力を発揮できるのよ。
人形だけの力じゃどうにもならないわ。」
僕 「何ぃ!?て事は僕の力を吸い取りに!?やっぱり呪い人形だ!冗談じゃない!」
真紅「冗談じゃないわよ。別に命まで取らないわ。そうね、力を借りると言ったとこかしら」
僕 「そ、そんな勝手な事言われたって僕は旅なんかでないんだからな!」
真紅「なぜ?この国の王様や町の人々はお前に期待しているようだけど」
僕 「そっそんなの関係無い!僕は強くなんかない。普通の人間なんだ」
真紅「困った子ね。自分の力に気付いてないなんて…」
コトッ
真紅「ごちそうさま。行くわよ。ついてらっしゃい」
僕 「行くってどこに!?」
真紅「町の外よ。」
581 :
570:2006/09/08(金) 13:21:11 ID:YDsmsjfHO
>>575 水銀燈は俺も仲間に入れてあげたいと思ってますw
しかし前書きが長い…orz
早く真紅達と妄想プレイがしたい…w
そ う い う 時 は は し ょ る ん だ !
// / / ///i||( i r'',. - '''""ブ: : : : : : : : : ;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.゙
/// // / //// ||| ( l / /゙: : : : : : : : : ;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;゙ヽ
/ / //| / / /|//∧||( i/ !i1: : : : : : : ;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.ヽ
/ / | || |// |.l/|//// |'| |( ,ノ ,.ニ、' ゙ ';.: : : : : : ;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;ヽ
/ / |||-|‐|////|/ l// l | |( r'ry',., ヽ: : : : :;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.゙i,
| ,| | |>||k、///|//ー|-||( ii゙:リ0 )- 、..,,_ ヽ: : : :;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.i
| | || { ::::!:}`//| /r=‐t、.| ,/i_;/'''" `''' ー ヽ:;,;: -‐‐、;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.リ
| | || ゞ-'′ ′ | {::::::::}`|( |/ ,.r i;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;/
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/:::::::( ヽ""" ′ """ ( _ ノ/ /;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;ノ
/:::::::( 丶 マ´ ̄! .("゙''┴==ヲ ' /|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;./
/:::::::::ノ ※ \ ヽ .ノ _,, ゙'ーr‐'''~ /ー- ' !;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;/
/:::::::ノ )`‐┌ '、´,-、ノ ヾ) ノ ゙'ヽヽ、、;.;.;.;./、
./:::::::ノ ※ )::::::/~`l、>‐丿 ヾ\! ,/ :: ` `''>'´/
【ストレス】翠星石虐待スレ【解消!】
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/otaku/1135238891/
自称ドール一の策士しかおるまい。
つか、あいつ以外に商人系いねーしw
蒼星石は戦士で、武器は最初から最後までおおばさみ。ガチ。
>>585 ちょ、勘違いしてるぞw
商人はトマでいいんじゃないか?店開いてたし。
アダムスキーさんという選択肢もあるな。
問題は名前の長さだが・・・。
>576
個人的にニケは盗賊にしたいけど、すると勇者が居なくなるんだよなぁ
だんだんここも人が減ってきたな
勇 ライエル むっつりスケベ
戦 トロン わがまま
魔 ハーメル ひねくれもの
僧 フルート くろうにん
>>589 ここで俺が華麗にSSを晒すぜ!
書き途中だから明日か明後日な!orz
■ 第23話 ■
「……暗いね」
「同じような構造が続くとはわかってても、これ程とはな……」
人さらいたちのアジトであるらしい洞窟に乗り込んだ俺たちを出迎えたのは、延々と続く暗黒の回廊だった。
画一的な部屋が続く上に照明は薄暗く、今いる部屋からは隣の部屋の床がうっすらと見える程度だ。
「なあ、セリア……」
「照明の呪文なんて知らないよう」
くそ、先読みされた。
一応マッピングしながら歩いているが、同じ構造の部屋を進み続けるというのは、
どうにも方向感覚がおかしくなりそうでイヤな感じだ……。
これなら一本道だった分、アリアハンの北東にあった旅の扉の洞窟の方がマシだなあ。
「キキィッ!!」「ガァァッ!!」
「きゃっ!」
「っ!」
背中の剣を抜きざまに一閃、身体を翻してさらに一閃、現れた魔物を斬り捨てる。
洞窟に入ってからずっとこれだ。 暗闇に紛れた奇襲を受けている。
「っと、……あれ?」
「どうしたの? あぁ、はい地図」
「あ、ああ……む。
……なあ、俺たち……どっちから来たっけ」
「え? えーっと……、あれ? どっちだっけ……?」
あー、ただ今の俺たちの状況を簡潔にお知らせする。
……迷った。
* * *
ここに連れてこられて、この牢に閉じ込められてから、どれくらいの時間が経ったのだろう。
一時間? 二時間? 三時間? そのくらいだろうか。 ……感覚が薄い。
不幸中の幸いか、人さらいたちは私に手を出すような真似はしなかった。
「お頭」と呼ばれているマスクの男がいなかったせいだろうか。
……近くの部屋で、何かを殴打するような音が聞こえる。
私は、かすかに響いてくる音に耳を傾けるくらいしか、することがなかった。
――ふん、このくらいでいいだろう――
――う、ううう……――
――わかったか? 俺たちに楯突くと痛い目見るんだよ――
――……、え、せ……――
――あん? 何か言ったか、坊主?――
――か、……、……、を……うあっ!――
――弱ェくせにいきがってんじゃねぇぞ、コラ――
――よし、右の牢にブチ込んどけ。 お頭が戻ったら……――
誰かが連れてこられたみたい。
だいぶ酷い目に遭わされたようだけど……大丈夫かしら。
私も……殴られはしないと思うけど……あいつらの餌食になってしまうのかな。
イヤだなあ……。 グプタ……会いたい……。
複数の足音が近付いてきた。
牢屋が開き、一拍の間を置いて閉まる。 そして施錠。
さっきの人が反対側の牢に閉じ込められたのね……。
「けっ、大人しくしてるんだな。 その分寿命が延びるぜ」
「くそっ、ここから出せ……!」
「やかましい。 そんなにバラされてェのか」
今の声……グプタ!?
ああ、グプタ……来てくれたんだ……! でもまさか、ひとりで?
喜びと疑問が次々と浮かんでくる。
私は見張りが交代するわずかな隙を狙って、声を掛けることにした。
「……ぐ、グプタ? グプタなの?」
「タニア!? タニア! 無事かい!?」
「グプタ……! 私は平気よ。 大丈夫? 殴られたんじゃ……」
「どうってことないさ。 よかった、タニア……」
このままでは二人とも殺されるか売り飛ばされるか、そのいずれかの運命を辿ってしまう。
そんなことも忘れて、私は夢中でグプタに語り掛けた。
もう二度と聞くことはできないと思っていた、愛しい人の声が聞こえる。
本当に本当に夢のよう。
そしてそれは、まさしく夢の時間であったのだ。
「なぁにをゴチャゴチャ騒いでやがる!」
夢の終わりを告げ、私たちを現実へと引き戻す声が響き渡った。
足音は複数。 私が閉じ込められた時より多い……出掛けていた人さらいたちが戻ってきた?
これから何が始まるの? 私はこれからどうなるの?
「んで、どうするわけ?」
「ヘッヘッヘ、決まってんだろ。 味見だよ」
人さらいが三人、私の牢に入ってきた。
急速に血の気が引いていくのがわかる。
「大丈夫ですかね。 お頭にぶっ殺されませんか?」
「構やしねェよ。 どうせ輪姦して売り飛ばすんだからな」
「そういうわけだ、お嬢ちゃん。 恨むなら無力な彼氏か神様にするんだな」
「ああ……あ……」
私は尻餅をついてしまった。 前には人さらいたち、後ろは土壁。
逃げられない。 助けて、誰か……!
「タニア! お前ら、やめろーっ!!」
「おい新入り、無力な彼氏を黙らせな」
「へい! ……オラ、せいぜい音声実況を楽しみな!」
また、殴りつける音とグプタの呻き声が聞こえた。
ああ、グプタ……私を助けにきたばっかりに。
「や、やめて……」
「どっちをだ? 味見か? それとも彼氏の方か?」
「どっちも……は、ダメ?」
「あ〜、欲張りはよくねェなあ。 ごうつくばりな嬢ちゃんにはコイツをくれてやるよ」
そう言うと、人さらいのひとりがズ、ズボンを……はわわわ……。
……(///)、……すごく……大きいです……。 ……グプタより……。
うう、そうじゃなくて。
このままじゃ、私も、グプタも……!
「さあ、お楽しみの時間だぜ?」
「嫌ぁーっ! 誰か! 誰か助けてえー!!」
* * *
エミュ厨帰ってキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
うほっ、くそみそな展開
「待って、ルーク。 血が止まってないわよ」
セリアが俺の二の腕に手をかざすと、傷口はみるみるうちに癒えていった。
人食い箱にかぶりつかれた時の傷だ。 普通の宝箱だと思って油断していた。
腕じゃなくて指だったら持っていかれてたかもしれないな……。 それくらい、奴らの顎(……蓋?)は強靭だった。
セリアが言うには、宝箱の中身を大まかに識別する呪文もあるそうだが……例によってそれは魔法使いの分野らしい。
「ごめんね。 私にもっと魔法使いの資質があれば……」
「セリアのせいじゃねぇだろ。 お前がどれだけ頑張ってるか、俺はちゃんと見てきたつもりだよ。
お前の努力にケチつける奴がいたら、俺がぶっ飛ばしてやる」
習っても倣っても、どれほどの努力を積んでも、どうにもならなかったこと。
特訓に励むあまり寝食を忘れ、倒れて一週間も寝込んだことがあったくらいだ。
誰もその努力を責めることはできないし、生まれ持った資質ならそれはなおさら。
アリアハンの人間は誰もセリアを責めない。 それを補って余るほど、セリアは頑張ってきたから。
……それがセリアのコンプレックスに拍車を掛けていることなど、ほとんど誰も気付いていないが。
「それより、だ。 見張りの数、少なくないか?」
「……そうね。 聞いていたより少ない……って言うか、二人しかいないじゃない。
見張りは常に四人いて、時間制で奥の仲間と交代するってことだったわよね。
隠れてるのかなあ……?」
「扉の手前に二人、扉の奥に二人、ってとこか?
とにかく、他の連中に気付かれる前に片付けてしまいたいな」
「じゃあ、こうしましょう。 いい? ………」
俺はうなずくと、魔力を集中させ始めた。 上手くいくといいけど……。
俺たちが飛び出そうとした瞬間、見張りの立つ部屋の奥から叫び声が上がった。
「嫌ぁーっ! 誰か! 誰か助けてえー!!」
「……! 突っ切るぞ! セリア!」
「ええ!」
もう手遅れかもしれないが、例えそうでも一刻の猶予もないことは明白だ。
俺たちは曲がり角から飛び出すと、同時に呪文を唱えた。
『ラリホー!』
効果を確認することなく、俺たちは部屋の奥を目指して走り抜ける。
幸い、二人の見張りは綺麗に眠ってくれたようだ。
「なっ、てめえら、どこから」
「邪魔だッ!」
部屋の中にいた進路を阻む見張りを、俺は強引に踏み倒して黙らせた。
こんなところで時間を食ってる場合じゃない!
「敵襲ーーッ!」
「うわぁーっ!!」
人さらいが私の下着に手を伸ばした瞬間。
男たちの悲鳴と、金属同士がぶつかり合うような音が牢にまで響いてきた。
「ったく、無粋だねェ。 これからがお楽しみだってのに……」
「おい、いつまで遊んでんだ! 加勢に行くぞ!」
「わぁーってるよ。 チッ……嬢ちゃん、お楽しみはしばらくオアズケだ」
バシュ、ガキン、ガキン、ドカッ、ズバッ、ゴォッ……
どうやら戦闘らしき音は、だんだんと近付いてくるようだ。
誰かが助けに来てくれた……? 私は乱れた服を整えると、鉄格子ごしに外の様子を窺った。
「こんのクソガキャア!!」
「……ッ」
あれは……私を汚そうとしていた人さらいだ。
対する少年は、力任せな突きをあっさりかわすと、お返しだと言わんばかりに剣の柄を鳩尾に捻じ込んだ。
体勢の崩れた人さらいはなおも追いすがろうとして……あ、倒れた。
凄い……。 この子、なんて強さなの……?
「ふぅ、これで片付いたかな……?
セリア、大丈夫か?」
「うん、何ともないよ。 モーニングスター様々だね」
「あ、あの……」
少年と少女はこちらを向いた。 まだ若干の幼さを残した表情は、とてもさっきの戦闘とは結びつかない。
たった二人でここまで来たなんて……。 まるで噂に聞く勇者オルテガのよう。
私が次に掛けるべき言葉を考えていると、それを察したのか、少女が鉄格子に近付いてきた。
「ルークは向こうの牢を見てきて。 あなたがタニアさん? 大丈夫ですか?」
「え、ええ……ありがとう」
私が惚けているうちに鉄格子が開かれた。 本当に、本当に助かった……夢じゃないよね。
私が牢を出ると、ルークと呼ばれた少年に支えられてグプタも牢から出てきていた。
「グプタ!!」
「タニア! よかった、本当に……」
「バカ!」
私はグプタを引っぱたいた。
「来てくれたのは嬉しいよ。 でも、何でたったひとりで!
死んじゃったらどうするのよ!」
「……ごめん。 でも……」
「言い訳しない! ……もう、こんな無茶なこと、絶対しないでよ?」
「わかった……約束するよ。 みんな心配してる。 一緒に帰ろう」
「ええ。 ありがとう、勇者さん!」
「喚ばれて飛び出て何とやらだ。 気にすんな」
私は、噂の勇者オルテガと彼の姿を重ねていたせいか、無意識に彼を勇者と呼んでいた。
勇者さんは勇者と呼ばれたことに何か思うところがあるのか、表情を曇らせている。
気を悪くしちゃったのかな……? 私が声を掛けようとした、その瞬間。
「……足音だ。 三人だな。 近いぞ」
「えっ?」
「そう言えば、お頭が出掛けてるとか何とか……」
グプタの言葉に、勇者さんは表情を一気に険しくした。
「行くぞ、セリア。 あんたたちはここにいろ」
「あ、待ってよ! タニアさん、グプタさん、ここに伸びてる人たちを牢に放り込んでおいて!」
勇者さんとセリアと呼ばれた僧衣の少女は、歩いて行ってしまった。
「グプタ……私たちは……」
「足手まといにしかならないよ。 彼らの無事を祈ろう……」
捕まっていた二人と別れた俺たちは、最初の見張りが立っていた部屋まで戻ってきた。
そこに立っていたのは……
『ああ〜〜〜っ!!』
お、
>>158先生きのこってたか乙
ルークとセリ嬢は折角の場面なんだから空気読んどけよw
エミュ厨乙
もう来なくていいよ
NGワード:エミュ厨
つー訳で
>>158乙。でも画像見れないんだが俺だけか?
どうでも良いが
>>603、『先』が要らないから無理矢理『先生きのこ』にする必要なくね?w
>>607 解決した。アドレスクリックしても見られなかったんだが、コピペしたら見れた。
609 :
570:2006/09/10(日) 20:22:00 ID:W4bXC7cvO
>>580の続き
僕 「外!?外には魔物がいるんだぞ!」
真紅「分かってるわ。戦うのよ」
僕 「嫌だって言ってるだろ!行ったって死ぬだけだ。
だいたいお前、そんな小っちゃな体で戦えるのかよ!?」
真紅「…まったく、愚かね」
シュウウウゥ…ボワッ…!
真紅の手の平から赤く炎のようなものがゆらめいた
僕 「…火!?」
真紅「私は魔法が使えるの。でもこの力だけじゃバラモスは倒せないわ。
バラモスを倒すにはお前の力が必要なのよ。そしてお前はそれだけの力を持っているわ」
僕 「……でも…な、なんで僕が…」
真紅「いいこと?人間。このままでは人類は滅び、魔物だけの荒れ果てた世界になってしまうわ。」
僕 「う…うん…(確かにこのままじゃそうかもしれない…)」
真紅「人間と供に生きていけなければ私たち、薔薇乙女の存在価値も無くなってしまう…」
僕 「あ…(そか、コイツらの戦う理由はそれか…)」
真紅「それを救える力を持っているのはお前しかいないのだわ。いい加減運命と思って覚悟を決めなさい」
僕 「……運命…。僕があいつの息子で、あいつが死んだのも運命だってのか…」
真紅「何?どうするの?」
僕 「…僕に、僕に本当にそんな力があるのか?」
真紅「大丈夫よ。お前は必ず強くなるわ。そのために私はお前を選んで来たんだもの」
僕 「………分かった。行く。行くよ!
けど言っとくけどこれは運命とか関係ないんだからな。僕の意志で行くんだ。」
真紅「…そうね。それでいいわ。それじゃ行くわよ。1分以内に支度なさい。」
僕 「なっ何?1分?」
真紅「早くしなさい。間に合わなかったからお仕置きよ。いち…に…さん」
僕「なっ!おい何だお仕置きって!?待てよ!」
610 :
570:2006/09/10(日) 20:33:57 ID:W4bXC7cvO
旅用の服なんて持ち合わせていなかったが、この日のためにブスが前から用意してくれていた
旅人の服があったことを思い出した。
僕 「(…仕方なく着てやるんだ。他に着る服がないだけだからな…)」
それに迷ってる暇なんか無い。さっきから真紅が数を数えている。
一分以内に間に合わなかったら本当に僕にお仕置きするつもりみたいだ。何するの気なんだか…
ガチャガチャ!バサッ!サッサッ…
僕 「…ん?どうした?壁の方、向いて」
真紅「なっ何でも無いわ。いいからさっさと着替えなさいッ。…じゅうさん…じゅうさ…じゅうし」
僕 「?(人形のくせに気使ってくれてんのかな…?)」
カタッ…ガチャ
壁に掛けてあった一本の剣を手に取った
僕 「(…銅の剣…親父に憧れて、買ってくれた……。
僕が大人になる頃には、戦う必要なんてなくなるって親父言ってたのにな…)」
真紅「まだかしら?もう四十秒たったわ…ってお前まだ裸じゃない!何やってるのよッ!
そんな汚わらしい裸見せないで頂戴!
僕 「わ、分かってるよ!ちょっと待て!」
真紅「(あら……割といい体してるわね…)
って違うわ!戦える体かどうか見ただけよ!勘違いしないで頂戴ッ!」
僕 「な、何だよいきなり!?別に僕は何も言ってないだろ」
真紅の顔が少し赤くなったような気がしたが、次の瞬間メラが飛んできた。
ボゥッ!
僕 「熱ッ!!アチチ!なにやってんだよ真紅!」
真紅「ちゃんと服で身を守ってないからそうなるのよ」
僕 「なんだそりゃ!ふざけんなコイツ!」
真紅「よんじゅういち…よんじゅうに…間に合わなかったらこんなものじゃ済まさないわよ」
僕「このッ!」
611 :
570:2006/09/10(日) 21:50:55 ID:W4bXC7cvO
僕 「ハァハァ…。支度できたぞ。間に合っただろ」
真紅「56秒。遅いわ。もっと下僕らしくテキパキしなさい。」
僕 「な、何ぃ!このッ!だいたい1分て短すぎ…」
真紅「うるさいわね。行くわよ人間。ついてきなさい」
僕 「人間て言うな!名前で呼べ!」
真紅「……」
僕 「どうした?ドアの前に立って。行かないのか?」
真紅「……」
真紅はドアノブに手を掛けようとしたが、ドアノブの位置が高くて背伸びしても手が届いてない様子
僕 「…もしかしてお前、ドアノブに手が届かないのか?w」
真紅「早く扉を開けなさい!!まったく使えない下僕ね!」
僕 「そ、それが人に物を頼む態度かぁ!」
612 :
570:2006/09/10(日) 22:11:04 ID:W4bXC7cvO
僕 「ったく、なんでこんな口が悪い人形なんだか」
真紅「それはこっちの台詞だわ。下僕は黙って言うことを聞くものよ」
僕 「はいはいはい」
真紅「ハイは一回よ」
僕 「(うるせー…)」
仕方なく僕が扉を開ける。
カチャッ!ドン!
* 「キャッ」
僕 「うわっ」
扉を開けた瞬間何かがぶつかってきて何かと思ったが、ブスだった。
僕 「僕の部屋の前で何やってんだ!」
姉 「だ、だってぇジュンくん部屋で怒鳴ったり騒いで一人言言ってると思ったから、
ジュンくんおかしくなっちゃったのかと思ってぇ…」
真紅「心配してたのね」
姉 「ジュンくん!?…こんな可愛い子どうしたの…って人形!?」
僕 「え!?あ、いや、こいつは…」
真紅「お前、名前は?」
姉 「す…すっ…っごくよく出来てるのねぇ!まるで本物の女の子ちゃんよぅ!」
真紅「触れるな」
ビシッ!
姉 「いたた…」
真紅「名前を言いなさい」
姉 「の…のり、桜田のり…です」
613 :
570:2006/09/10(日) 22:26:29 ID:W4bXC7cvO
真紅「のり、お前はこの人間の兄妹ね?悪いけどこの人間は貰っていくわ」
のり「え?え?どういうこと?」
真紅「バラモスを倒して世界が平和になったら返してあげるわ。それまでの我慢よ」
のり「え!?ジュンくん!?…それにその服!!それじゃあ!ついに旅に出るのね!?」
僕 「…勘違いするなよ!こんなの誰のためでもないからな!
ちょっと退屈だったから行ってくるだけなんだからな」
のり「ジュンくーん!(キラキラ)ファイトよー!!お姉ちゃん毎日祈るからね!
ジュンくんが無事でいますようにって毎日祈ってるんだからねぇ!!」
こうして僕は16年間過ごしてきた家を後にして、この変な人形と共に
バラモスを倒す旅にでることになった。
614 :
570:2006/09/10(日) 22:35:04 ID:W4bXC7cvO
やっと家出れた(´A')
>>582 一応これでもはしょりましたorz
>>585 勘違いでもレスd。
商人はもちろんアイツしかいないかしら、て感じw
全員使ってやりたいけど交替する機会が無いよなぁ…
乙。一応アドバイスしとくと、SS投下する時はテキストに予め書いて置いてから、
一気にコピペで投下すれば…………
って携帯かよ。良くこれだけの文書けるなぁ……
616 :
570:2006/09/10(日) 23:07:18 ID:W4bXC7cvO
>>615 ありがとうございます。
一応妄想したことをささっと書き終えてから貼ってるんですが
手直ししてたりするとまた妄想してしまったりやらで、時間がかかってしまいました…。
改行てこんな感じでいいのかな
〉〉40のがみたくなってきた、続きかいてくれないかな
水銀燈まだー?
>>570 携帯でよくそんな長文打てるなぁ。続き期待してるよ。金糸雀待ってますw
620 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/12(火) 09:25:36 ID:VLmLa195O
ふー
ふむ。
こねー
保守でも喰らえ
書きあがらねー。
_,,...,_
/_~,,..::: ~"'ヽ
(,,"ヾ ii /^',)
:i i"
|(,,゚Д゚)
|(ノ |)
| 158 |
ヽ _ノ
U"U
(
>>603に捧ぐAA)
戦闘シーンが長すぎてどうにもならないきのこる先生が華麗に626ゲット!
何でみんな男×女の絡みでウホッとか言うんだろうw
>>616 これはいいドゥエルヴァルツァですね。
改行の具合もちょうどいいと思います。
超期待してますよ。
>>625 心のままに、思うままにキーを叩くこと。
自分が書くときは、大まかなメモとプロットに従いつつ、そうやって書き上げています。
〃∩ ∧_∧
⊂⌒( ・ω・) はいはいエミュ厨エミュ厨
`ヽ_っ⌒/⌒c
⌒ ⌒
>>626 グプタがTDN状態になると思ったんじゃねえの?
カンダタ一味倒したら一転攻勢、グプタタチでヨロ
629 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/17(日) 13:52:39 ID:JpTxxIOT0
495 158 ◆VJNuZFKBjM [sage] 2006/08/27(日) 02:12:02 ID:ztrsNzpb0
うわーいバックアップの操作ミスってデータ消えたよー(´;ω;`)
エミュのクイックセーブが生きてたから最新の状態で復活できたけど、
データ分けといた分まで消えたのは痛かったです……。
おい、スレ違いな粘着荒らしの皆さんよ。
お前(ら)のせいで顔出し辛くなってる連載陣がいるってこと、忘れてるだろ。
158だけスケープゴートにして楽しいかい?
いい加減に削除依頼出しに行くかねえ・・・。
まった、この流れはまずいな。
とりあえず放置でよくね?
ちょっとしたやりとりその1。
で:女勇者ディーン(いのちしらず)
ゆ:女僧侶ユーニス(おちょうしもの)
ってことで。できがいいかどうかはシラネ、妄想したもん勝ち。
ドルイドをやっつけた!
<回復>
ゆ「ふぅ〜、危なかった……攻撃呪文を受けるのってイヤね。後ろにいても関係ないし」
で「おや? 今日はいちだんとせくしーですな〜(・∀・)ニヤニヤ」
ゆ「なっ!?」
バギで切り裂かれた法衣の下からは素肌やらガーターベルトやらが見え隠れ……
で「ポルトガだったっけ、街は近そうだけどどうする?」
ゆ「……マント貸してよ。着いてからどうにかする」
で「お、分かってきたね。前進あるのみとゆーことが(・∀・)ニヤニヤ」
ゆ「どうせ戻るって言ったってきかないくせに……そういえばどうしてあなたは傷が
少ないの?」
で「大ケガしない当たり方ってやつ。身につけてないとつらいよ」
ゆ「そりゃ、あなたほどの身のこなしは無理だけど……」
で「工エエェェ(´д`)ェェエエ工 そんなんでどうしてあたしのパートナーやってるの? よく
生きのびてこれたね」
ゆ「あ────もう! 逃げられるならとっくに逃げてるわよ!」
で「うんうん、逃げ道なんてないこともよく分かってるようだね(・∀・)ニヤニヤ」
ゆ「もーいーわ……早く街に行きましょ」
で「ひとつ言っておくとさ、マントをぎゅっと閉じてると、街で逆に目をひいてヒソヒソ
されるかもね(・∀・)ニヤニヤ」
ゆ「うるさい! 宿に着くまで我慢するわよ! ていうかいちいちそっちの方向にもって
いかないでちょうだい!」
その2。
で「これで東に抜けられるね。ノルドサンアリガトウ」
ゆ「なんで棒読みっぽく言うのよ……。
うっ、なにこの景色。冒険は冒険だけど、どっちかっていうと探検?」
いきなり山奥。そばに街があった西側とはまるで違うのだ。
で「見るのはともかく、聞くことがどれくらいあるかが問題かな」
ゆ「見聞って……なんか文字通りな言い方ね、あなたは」
で「それをして来いと言われたわけだし」
ゆ「まず街がどこにあるかも分からないって、けっこう不安よね。……街っていうか、
集落?」
で「けっこうひどいこと言うよね、ユーニスも。まあ場所が分かんなくてもそれはそれで」
ゆ「工エエェェ(´д`)ェェエエ工」
とりあえず人里を求めて歩き始めるディーンとユーニスであった。
その3。
ゆ「ここが転職の神殿なのね」
で「あたしは常に一直線だからどうでもいい場所だけどね」
ゆ「いいかげん戦闘がつらいです。神よ、わたしが聖職を捨ててもお見捨てなきよう…」
で「無理。これ以上弱くなられたら死ぬよ。巻き添え食ってあたしまでね」
ゆ「工エエェェ(´д`)ェェエエ工 っていうか、あなたが自分の命のことを考えてるのが驚き
なんだけど」
で「ユーニスが簡単にやられちゃこっちも商売あがったりってこと」
ゆ「わたしの命はっ!?」
で「あたしは妥協できる線をギリギリまで下げてるだけなのになぁ……」
ゆ「……泣くわよ」
で「どうぞ。事実だから」
ゆ「工エエェェ(´д`)ェェエエ工」
その4。
ゆ「航海というと船酔いがお約束らしいけど、なんとかなったわね」
で「そりゃあもう、今までさんざん鍛えられてきたおかげでしょ」
ゆ「工エエェェ(´д`)ェェエエ工 それは理由にはならないと思うけど」
で「そうかな? 初め見たときははかなげなお嬢さんとゆー風情もほんの少しはあった
はずなのに、今じゃすっかり図太くなってるし……」
ゆ「心じゃなくて体調の話でしょーがっ! てか図太いってどういうことよ!」
で「ああ、体の話ね。んーと…鎧はずすとさ、スタイル変わった感じがするよね」
ゆ「だから太くなんてなってないってば!」
で「いや。少し細くなった分、胸が目立ってきた感じがしてねぇ」
ゆ「え? 分かる? 案外見る目があるのね♪」
で「お、照れちゃってかわいいねえ。あたしより何歳上だったっけ?」
ゆ「よけいなことは言わないの。そういやあなたはどうなのよ? あなただって女の子
でしょう?」
で「別になんとも。一目で男扱いされたりするし、気にしても仕方ないでしょ。
そういうことを考えるのは旅が終わってからで充分かなー、って」
ゆ「ふ〜ん……それでいちいちわたしに絡んでくるのね。オヤジくさいのはアレだけど、
まあ、勘弁してあげるとしますか」
で「さて、本人の承諾も得られたことだし、今後はこの路線を強化する方k
かいしんのいちげき!
ゆ「あ────もう! どうしてこう……!」
で「うんうん、強くなった強くなった」
何か赤いのをよだれっぽくたらしつつ、ディーンは重々しくうなずくのだった。
路線とかゆーのに期待しないように。続く予定ないし。
連載まで考えなくてもいいから、おまいらもっと妄想しる!
工エエェェ(´д`)ェェエエ工
>>591からすでに10日。やっと書き上がったSS投下ー。
機種はSFC。今回は初回なので長めだけど、基本的には印象に残ったシーンを切り出して
短めに書く予定。
子供の頃から、父さんみたいになりたかった。強くて、格好良くて、みんなから尊敬される勇者になりたかった。だから、
男として育てられる事に何の疑問も抱かなかった。父さんみたいな立派な男になるんだ! そう、思っていた。
けれど、13歳を過ぎた頃から胸やお尻が大きくなって、みんなから「綺麗になったね」とか、「女らしくなったね」とか、
そんな事を言われるようになった。ボクは、(俺、って言うのは流石にちょっと気恥ずかしかった)綺麗な女の人よりも、
強い男になりたかったのに。だから、身体も鍛えたし、なるべく男っぽく振る舞うように気をつけた。
でも、そんな事をしても身体の成長は止められず、15歳にもなれば口説かれた回数は両手の指じゃ足りなくなった。
ボクが普通の女の子だったら、自慢したって良い事かもしれない。口説かれた中から素敵な彼氏を見つけて、お嫁さんになって、
平和に暮らすのも良かったかもしれない。けど、ボクは父さんの娘……いや、息子だ。だから、お嫁さんになる訳にはいかない。
ボクがなりたいのは、父さんみたいな勇者なんだ。魔王バラモスを倒す、それがボクの夢なんだ。
……待ちに待った16歳の誕生日の日。ボクは、母さんに連れられて王様に会いに行った。
*ユリィ 勇者 性格:セクシーギャル
初期ステータス
HP:17 MP:17 ちから:11 すばやさ:15 たいりょく:9 かしこさ:9 うんのよさ:8
アリアハンの勇者、オルテガの遺児。男として育てられていたが、女性としての成長が止められず、今では立派なセクシーギャル。
本人はわりとそれをコンプレックスに思っている。ボクっ娘。
640 :
638:2006/09/19(火) 02:39:17 ID:PMOJIBrE0
王様に会いに行き、武器と防具、それからお金をもらう。それにしても、「エッチなのはほどほどに」なんて、兵士の人も
随分失礼だと思った。……そんなにエッチに見えるのかな、ボク。でもまあ、貰った武器と50Gを手に(随分ケチだよね、王様も)
仲間が集まるって言うルイーダさんの酒場に来た、んだけど……
ボク、酒場初めてなんだよね……お酒とか飲んだ事ないし。中に入って平気かな。スライムかなんかと闘うよりよっぽど怖い
気がする……
「そんな所で何してるの?」
むに。
「きゃあっ!?」
後ろから声がかけられたかと思うと、突然胸を掴まれた。顔を真っ赤にして、慌てて振り払う。後ろを振り向くと、そこには
何故かバニーさんの格好をした女の人がいた。
「な、な、な、な」
「あら……結構力強いのね? 可愛い女の子だと思ったのに……」
「と、当然だよ! ボクは勇者オルテガの息子なんだ!」
その言葉に、バニーさんはこくん、と首を傾げ……
「胸、あるのに? あたしも胸には自信が有るけど、貴女、あたしより大きいじゃない」
「そ、それは……」
そういえば、ルイーダさんの酒場には、仲間を求めて他所の街から来た人も結構いるって聞いた事が有る。アリアハンの人たちは
ボクが男として育てられている事を知っているけど、他所の街の人は知らなくても無理は無い。
「そ、その……それは、ボクが勇者を目指してるから、で……」
「勇者?」
ボクの言い訳になっていない言い訳に、バニーさんはキランと目を輝かせた……ように見えた。その迫力に、少し気圧される。
641 :
638:2006/09/19(火) 02:39:54 ID:PMOJIBrE0
「つまり、これからバラモスを倒す旅に出るのね?」
「うん、そうだけど……」
「それで、仲間を捜してるのね?」
「うん」
「でも、酒場に入り難い、と」
「うん、まあ……」
「じゃあ、1人目の仲間はあたしね?」
「う、うん……ってええ!?」
「ふふ、決まり♪ それじゃ、酒場に入りましょ♪ 大丈夫、私がついててあげるから♪」
「ちょ、ちょっと、待っ……えええ!?」
こうして、1人目の仲間が無理矢理決まってしまった。良いのかなぁ……
「あ、そうそう……私の名前はレアナ。よろしくね?」
*レアナ 遊び人 性格:きれもの
初期ステータス
HP:12 MP:10 ちから:4 すばやさ:7 たいりょく:6 かしこさ:14 うんのよさ:12
人生を楽しむ為に生きている、遊び人。押しの強い性格で、男女問わず可愛い子が大好き。ユリィを毒牙にかけようと狙っているとか
いないとか。だが、旅慣れているせいもあって意外なくらい賢く、実はパーティで一番の物知りである。
642 :
638:2006/09/19(火) 02:40:31 ID:PMOJIBrE0
「ふぁぁ……ここが酒場かぁ……」
「そうよ、初めてかしら? あ、ルイーダさん、いつものお酒ね〜♪」
初めて来た酒場は、思ったよりも雰囲気が良かった。まあ、雰囲気の悪い酒場じゃ仲間も集まらないだろうけど。
「おぅ、オルテガさん所のガキじゃねぇか。そうか、ついに旅に出るんだな」
「頑張りなさいよ、応援してるからね」
そこにいる人たちの中でも、アリアハン出身の人たちが声をかけてくれた。それを見て、初めて見る人たちも興味を示してくれた
みたいだ。
「ほう、って事はあんたが勇者様って事か?」
「ふぅん、こんな子がねぇ……」
「こんな女の子が勇者なんて、つとまるのかよ……」
でも、ボクを見る目はどちらかと言えば、物珍しさが混じる。16の女の子が勇者志望なんて、到底信じられないんだろう。
そういう目には慣れている。けれど、やっぱり少し苦くも思う。もしボクが男だったら、こんな風に言われる事は無かったんだろうか……
「……気に入らんな」
と。ビールのジョッキを置いて、女僧侶の1人が言った。……僧侶、と言うのはその服装から判断したんだけど、正直戦士とか
武闘家に見えるくらいの体格の良さで、肌も日に焼けているのか小麦色だ。その女僧侶さんは立ち上がり、言葉を続ける。
「女だから、男だから、見た目がこうだから、ああだから、などくだらん事だ。本人がなりたいと望む以外、他に何の不足がある?」
その言葉は、ボクが常日頃から自分に言い聞かせている事だ。けれど、他の人の口から聞けるとは思わなかった。少し嬉しくなって
そっちを見ていると、その女僧侶さんは、ボクの方に向き直って言った。
643 :
638:2006/09/19(火) 02:41:09 ID:PMOJIBrE0
「お前。名は何と言う?」
「ユリィ……キミは?」
「ヴィオレット。ヴィオで良い」
言って、ヴィオはボクの顔を覗き込んで来る。
「……良い眼だ。お前なら良い勇者になるだろう」
「そ、そうかな」
そう言われるのはあまり慣れていないので、少し嬉しい。
「どうだ? 私を連れて行かんか? 腕には自信が有るし、回復魔法も使える。連れて行って損は無いと思うが」
「良いの? もちろんボクは大歓迎だよ! レアナも良いよね?」
満面の笑みを浮かべて振り向くと……
「……え〜、なに〜? なにかあったのぉ〜」
レアナは、ボトルを数本机の周りに転がして、もう酔っぱらっていた。
「……ええっと、良いみたいです」
「……そうか」
どちらからともなく、はぁ、ため息をついて。それから顔を見合わせて、2人で笑った。
*ヴィオ 僧侶 性格:おとこまさり
初期ステータス
HP:7 MP:11 ちから:16 すばやさ:5 たいりょく:4 かしこさ:6 うんのよさ:7
とある部族で神に仕える巫女。男に対する強い反発が有り、「女だから」と言われる事を何よりも嫌う。何事にも全力投球が身上だが、
加減を知らず、わりと無鉄砲でもある。ヴィオは愛称で、本名はヴィオレット。
644 :
638:2006/09/19(火) 02:41:49 ID:PMOJIBrE0
「あら……ユリィさん?」
2人で笑い合っていると、おっとりとした声がボクにかけられた。
「あ……サラさん」
「サラで良い、といつも申しておりますのに……」
なんだか話しているとほんわかとした雰囲気になるこの人は、サラさん。このアリアハンの大臣の娘さんだ。昔からよく遊んで
もらう、ボクにとってみればお姉さんみたいな存在の人、だけど……
「サラさん、その格好……」
「ふふ、似合いますかしら?」
普段の服と違って、今サラさんが着てるのは実用重視の旅人の服で、髪を2つに束ねた動きやすそうな姿になっている。
「……失礼を承知で言うが、正直あまり似合わん気がする」
ヴィオの呟きに、思わず頷くボク。どっちかと言うと、サラさんはその黒く長い髪をストレートに垂らして、ドレスなんかを
着てる方が似合うと思うし。
「そうですかしら……これでも、割と頑張った方なのですけれど……」
小首を傾げて悩むような表情を見せるサラさん。正直可愛い。
「で、サラさんがなんでこんな所に?」
「あら、この酒場に用事と言ったら1つでしょう?」
「えーと……」
真剣に悩むボク。いや、頭では分かっている。分かっているんだけど……
「もしかして……旅に出る仲間を探してる、とか?」
はっきり言って、サラさんと冒険とか想像つかない。
「ちょっと近いですわね。……ユリィさん、わたくしも旅に連れて行ってくださいません?」
「ええっ!?」
繰り返すようだが、サラさんと冒険とか想像つかない。ましてや、ボク達の旅は、多分人より厳しい物になる。大臣の娘なんていう
何一つ不自由の無い暮らしをして来たサラさんが旅をする理由なんて、思いつかない。
645 :
638:2006/09/19(火) 02:42:32 ID:PMOJIBrE0
「……自分より年下のユリィさんが頑張っているのに、貴族の娘であるわたくしが何もせずに城でのうのうと待っているなんて、
嫌ですの……貴族と言うのは、いざと言う時に責任を果たしてこそですわ」
「サラさん……」
そう言ったサラさんの表情はとても真剣で、けれど優しい目をしていて……ボクはなんだか、不覚にも胸が熱くなってしまった。
「それに、この日の為に武道家の修練も積みましたのよ?」
そう言われてみれば、確かに武道家にも見えなくもない。……やっぱり、どんな格好をしてもサラさんは旅人に見えないなぁ、と
思っちゃうけど。でも、それを言うならボクも勇者に見えないって言われるしなぁ……あ、ちょっと今自分の胸にグサッと来た。
「ですから……連れて行って頂けませんか?」
「もちろん、ボクは構わないよ。ヴィオとレアナは?」
「私は構わん」
「あたしももんだいないよ〜」
すでにボトルを10本ぐらい開けてるレアナは、酔っぱらったままふらふらとこっちに歩いて来た。
「じゃあ、パーティ結成を祝して宴会だー、おー!」
「え、ちょっと、宴会って言ってもあんまりお金無いし、ボクお酒飲めないよ!?」
ボクの抗議は、さらりとレアナに無視された。そのままずるずるとテーブルへと引きずられて行く。
そんなボクが最後に見たのは……サラさんが、にっこりと微笑んで呟く姿だった。
「バラモスを倒す旅は、きっと険しく厳しい物でしょうけど、このパーティなら、楽しい旅になりそうですね」
*サラ 武道家 性格:おじょうさま
初期ステータス
HP:16 MP:0 ちから:14 すばやさ:13 たいりょく:8 かしこさ:4 うんのよさ:17
アリアハン大臣の一人娘。ユリィにとっては姉代わりとして幼い頃からよく遊んでもらった長馴染みのお姉さん。何をしていても
上品に見える、お嬢様な雰囲気を身に纏っているが、その実意外と芯の強い性格。
646 :
638:2006/09/19(火) 02:43:51 ID:PMOJIBrE0
と言う訳で初回はここまで。感想とかもらえると泣いて喜びます。
でも「よろこびます」の一発変換が「悦びます」ってどうよ、うちのパソ。
>>636 乙、良かった。
ていうか前のレスにもあったが、雰囲気がなんかおかしくて投稿できんかった一人です。
ようやく、投稿できそうです…ありがとう。
序章の3・この道、我が旅…果てしなく続く。
♪このーみちーわがーたびぃーはてしなくつづくぅー♪
私は深く、それは深くため息をついた…これで、今日は何度目のため息だろうか。
♪であーいとおぉぉーわかーれをぉぉー、くりかえしながらあぁぁー♪
能天気な歌声が響くここは間違いなく我が家、しかも私の部屋。
♪いーまあぁぁーはてしなぁーきぃゆーめーをーおいかけえぇぇ♪
歌っているのは、来るんじゃねえつったのに強引におしかけた酔っ払いども。
♪あしーたへー、あしたーへー…あるーきーだーすうぅぅ♪
地獄へ歩いて逝きやがれ、コンチクショウ。
「コンチクショウで悪かったわね、コンチクショウ」
酒臭い息で背後から片手にビールのジョッキを持ちながら肩に顔をのっけてきたのは幼馴染。
ルージュ、通称ルー。あのルイーダさんの娘さんで子供の頃からの腐れ縁。
あの時、名簿を確かめた直後にダッシュで逃げようとしたけど…それは叶わなかった。
逃げようとした瞬間に、真横からコイツにがっちり腕を掴まれたから。
そしてそのままなし崩し的に、その場に待ち構えていやがったコイツらに一方的に仲間宣言された。
私ゃ、あんたも含めて誰も仲間にした覚えはないわい、のんだくれ不良娘ども。
「ルー…酒が飲みたいなら酒場っていうか、ルーの家があるのに…何で私の部屋なの〜?」
私のその声に、そこにいた全員が一斉に振り向いて全員で見事にハモって答えた。
「シアーの誕生日だから、シアーのバースデーパーティー!」
ありがた迷惑だバカヤロウっていうか、貴様らは人ん家で酒盛りしたいだけだろうがッ!!
「全く、誕生日にまでしけた顔しとるのう、おぬしは…ほれ、わらわは今日も無意味なまでに元気いっぱい」
そうのたまってLサイズのジョッキになみなみ注がれたビールを一気飲みするのはイングリッド。
「これこれ…わらわはモニカじゃ、モ・ニ・カ。イングリッドというのはアリアハンの姫君の名前じゃろうが」
偽名使って、庶民の家で男らしく腰に手を当てて一気飲みしてる自称モニカ様は幼馴染2号。
間違いなくアリアハンのお姫様…なのに怪しげな光を放つ武術を覚えるわストリートファイトに明け暮れるわ。
地位や、その身体が目当ての邪な欲望で近づく貴族の坊ちゃんどもをことごとく拳と蹴りで粉砕する日々。
「プリシラは思いました」
いつ片時もムチを手放さない、色々な意味で危険なチビサイズの年増がのたまいはじめる。
「シアーは昔から自分一人だけ良い子ちゃんでいようとしていたのです。今も酒を飲んでいないのです。
プリシラは、それは良くない事だと思いました…飲めるのだから、酒の席ではきちんと飲むべきなのです」
一人称が自分の名前てのは、ほんとに子供ならともかく20代前半の大人が使うのは痛いにも程がある。
昔から何度も、口を酸っぱくしてそう教えてるのに一向にやめる気配がないコレは幼馴染V3.
こんなのが、アリアハン王宮公認の盗賊…情報部だか諜報部だかのエリートだったりする。
イングリッド姫が自分で選んだ護衛…プリンセスガードである縁で知り合った。
「プリシラたちと一緒に一気飲みなのです!女だからこそ、男らしく一気飲みなのですッ!!」
…女とかそれ以前に、アナタをのぞけばここにいる全員が未成年なんですけど。
まぁ、いつからかは知らないけど子供の頃から私たち4人はあらゆる酒をたしなんできてるわけだけれど。
私だって、幸いなのか不幸なのか子供の頃から妙に酒が強いわ酒の味がわかるわ、だし。
といっても、自分から飲む事は全くなくて今みたいに何かと強引な理由をつけて酒盛りにつきあわされるだけ。
ルーも母親のルイーダさんに本気で怒られるわ、そこのロクデナシ姫君も衛兵にしょっぴかれるわ。
酒盛りのあとで目を覚ますのは大抵、お城の牢獄の冷たい床の上なんだけれど。
いいかげん懲りない3人+私に、ルイーダさんと王様は胃が痛そうだわ、お母さんは複雑な苦笑いしてるわ。
「そーりゃ、きりきり立てーいッ♪…あッそおーれぃ、一気♪一気♪」
ルーに強引にジョッキを持たされ、プリシラに問答無用でビールを注がれる。
ベッドの上の隅に逃げ込んでたというか追い詰められてたのを、モニカに無理やり立たされる。
部屋中に、一気の合唱が響き渡ってる…もう、どうにでもなれ。
「しょうがないなぁ〜、飲めばいいんでしょ、飲めば〜」
イングリッド姫もといモニカにならって、男らしい(?)ポーズで私もビールをあおる。
「一気♪ 一気♪ 一気♪ 一気♪ あっそぉーれぃ、一気♪ 一気♪ 一気♪ 一気♪」
ほんっとーに無責任に能天気な一気の大合唱に押されるままに、いつものようにビールをあおる。
飲みながらふと、わざわざ私の部屋に全員集合している幼馴染三人の顔を一人一人見やる。
イングリッド、じゃなくてモニカ…偽名使ってまで私の旅に同行するのは単に城から出たいだけじゃないよね。
どうしてあんなにひたむきに武術に打ち込むのか、ストリートファイトで戦闘経験を積んできたのか。
何度聞いても、ただ私を見つめて優しく微笑むだけだったね。
ルー…小さい頃から病弱な癖に正義感ばっかり迷惑なくらいに強くて。
何が何でも私が勇者として旅立つ時にはついてくんだって頑固に言い続けてきてたよね。
魔力も無い、身体も弱い…だからそれら以外で私を助ける方法をいつも探して努力して覚えてきてたね。
プリシラ…私が落ち込んでたり沈んでたりすると、こういう風に強引に元気づけようとしてくれて。
お母さんもルイーダさんも私の周囲の貴重な大人だったけど、お姉さんは間違いなくプリシラだった。
暴走しがちなルーとモニカ、とことん後ろ向きな私…3人をバランス良く舵をとってくれた。
女の子らしい青春も、初恋さえも、今日に至るまで私にはついぞなかったけれど。
親友たちの友情だけは、いつも変わらずにそこにあった。
だから、いつものように心の中でこっそり言わせてね。
ありがとう。
…序章、ひとまず終わる。
うほっ、久々にちゃんと続きが来てたりすると嬉しさひとしお
武闘家姫はWよりX漫画よりなんとなくZを思い出してしまうのさ
|ω・`)保守
マゴットちゃんまだー!?保守
しかし、このスレの為に久しぶりにやったが、やっぱ面白いなぁDQ3。
でもキツい……きれもの遊び人マジキツい……おとこまさり僧侶マジキツい……
泣いて良いですか。
久々です…。前回の投稿から2ヶ月が経とうとしてますが
ようやく第2章、『誘いの洞窟編』が完成しました。
前回に続き、とんでもなく長いですが、よろしくです。では投下します。
第2章
--------誘いの洞窟編-------
アリアハン城より旅立ったリョウト達は、無事に盗賊のカギを手に入れ、レーベの魔法使いから魔法の玉を受け取り
今まさに、アリアハン大陸から旅立とうとしていた。彼らは今、アリアハン大陸の玄関口である誘いの洞窟へ向かっていた。
「これが魔法の玉ね。」
歩きながらグレースが両掌に乗せて観察する。
「特殊な金属に、強力な爆発系の魔法を封じ込めたものだわ。普通の爆弾よりも、もっと破壊力のある物よ。」
『グレース、これ、見た事あるの?』
「ええ。学校にいた頃、錬金術の研究の時に見た事があるわ。もっとも、こんなに立派なものじゃなかったけど。」
グレースが魔法の玉をリョウトに渡す。それを受け取ったリョウトは、無造作に袋に入れた。
「リョウト。それ、もっと丁寧に扱った方が良いわよ。もしそれが暴発したら、私達みんな吹き飛んじゃうから。」
『えぇっ!?そ、そうなの?もっと早く言ってよ!!』
リョウトがあわてふためく様子を見て、グレースがクスクスと笑う。
「大丈夫よ。それはすごく上手に作ってあるから、そう簡単に暴発はしないわ。でも、丁寧に扱わなきゃだめよ。一応、爆発物なんだから。」
『は、はい。』
リョウトは魔法の玉が入った袋をそっと持ち上げる。
『でも、そんなに威力のあるモノなら、あの魔法使いのおじいさんにもう1個作ってもらえば、いざと言う時の魔物退治の武器になるんじゃないかな。』
「それはムリね。」
リョウトの質問に、殆ど間を置かずにグレースが答える。
「確かに役には立つかも知れないけど、その魔法の玉を作る為の金属は、特殊な物。そういくつも作れるものじゃないわ。」
『そっか…。』
リョウトは残念そうにため息をつく。その少しうなだれた感じの肩を、ハルがポンと叩く。
「リョウト。魔法の玉が無くても大丈夫。私達がついてるから。それにリョウトだって、そんなに弱くないよ。最初に会った時、ちょっと頼り無い感じしたけど、
岬の洞窟でもナジミの塔でも、全然魔物を怖がる様子は無かったし。それに剣の扱いも思ったより上手だし。」
何気に失礼な事を言われているような印象を受けたが、ハルには全く悪気は無いのだろう。むしろ、ハルはリョウトを誉めているようだ。
『ナジミの塔は、元々は灯台だったんだ。だから、お城の地下からも繋がってるんだよ。だけど魔物が住み付くようになってから灯台の役割は無くなって
代わりに今は、アリアハンの兵士達の実戦訓練所になってるんだ。だから僕もロフィス兵士長と一緒に何度も修行で行ったこともあるんだ。』
「訓練所、ね。それで地下に宿屋があったのね。」
グレースには、なぜナジミの塔の地下に宿屋があったのか不可解だったらしい。
『うん。あそこは休憩所だったんだ。でも、今は殆どの兵士達はナジミ塔で訓練はしなくなって、全然使われてなかったんだ。』
「あの宿屋のご主人、久方ぶりのお客さんだって言って喜んでたもんね。もう一晩ぐらい泊まってあげれば良かったかな?」
『あそこは、もういいよ。』
ハルの少しおちゃらけた言葉に苦笑いで答える。別に泊まっても良かったけど、ロフィス兵士長と何度も足を運んで泊まりこみの修行までした塔に
今更また泊まる気にはなれなかった。
「お前達、おしゃべりはそこまでだ。」
いままで黙って歩いていたレンが口を開く。レンの方を見ると、顔の動きで『前を見ろ』のジェスチャーをしている。
レンの見る前には、魔物が待ち受けていた。おおありくいが2匹とフロッガーが2匹だ。
リョウトはすかさず銅の剣を抜く。他の3人も戦闘体制になった。
「行くぞ!」
レンが走りだして、その後をハルが続く。2人はそれぞれにフロッガーを狙いにかかる。
フロッガーも狙いにかけられたことを察知して、反撃を試みようとしているが、この2人の素早さにはかなわない。
レンがフロッガーの攻撃を受ける前に、頭部に聖なるナイフを思いっきり突き刺す。即死だ。
それに続いてハルが気合のこもった掛け声と共に、もう一匹のフロッガーの頭部めがけて強烈な回し蹴りを放つ。
ハルの回し蹴りは一撃で頚部に当る部分の骨をまともに損傷させた。2匹のフロッガーはもはや動く事はない。
『すごい。さすがレンとハル・・。』
「リョウト、よそ見しないの!」
二人の鮮やかな戦いぶりに見とれていたリョウトは、グレースの呼び声でようやく目の前に迫っていたおおありくいに気が付く。
完全に先手を取られてしまい、守勢に回ってしまった。もう一匹のおおありくいもリョウトに襲いかかる。
「ホント、世話の焼ける勇者ね。」
グレースが右手の掌を広げで詠唱を唱え始めた。彼女の右手には水滴が集まり、水滴は彼女の魔力で氷の粒と化す。
そしてその氷の粒は次々と結集して、1本の刃物を形成した。氷の刃物は彼女の掌の上で浮いている。
グレースは右手を振りかざして、呪文を唱える。
「ヒャドッ!!」
グレースが呪文を唱えると同時に、氷で形成された刃物はおおありくいめがけて高スピードで飛んで行く。呪文は決して攻撃を外すことはない。
氷で形成された刃物は、おおありくいの胸部を正確に撃ち抜いた。一匹のおおありくいが倒れる。胸部を撃ち抜かれて、立ち上がる事は出来ない。
その様に驚いたもう一匹のおおありくいが一瞬、気を取られたようだ。リョウトはそれを見逃さない。
『スキありッ!』
皮の盾を構えて体当たりをかます。ダメージは無いようだがおおありくいの姿勢を崩すには十分だった。
そして、銅の剣を両手で持ち掛け声と共に上から力を込めて、おおありくいの頭部めがけて振り下ろす。
直撃の鈍い音が響いて、もう一匹もそのまま倒れた。どうやら、死んだようだ。
『ふぅ…。』
一つ息をついて剣を鞘に収める。
「さすがだね、リョウト。もしあのまま反撃できないようなら私がトドメ刺そうかなって思ってたけど、大丈夫だったみたいね。」
ハルが服のホコリを払いながら冗談混じりに言う。
『うん。グレースが呪文で援護してくれたおかけでなんとか助かったよ。』
「何言ってるの。油断とよそ見は禁物よ。それさえなければ、あなただってそんなに弱くは無いんだから。」
グレースがやや強めの口調でリョウトを諭す。その様子を少し離れた所から見ていたレンがリョウトの方を見て、聖なるナイフを抜いた。
「油断は禁物か…。その通りだな。」
『え?』
一言呟いて、レンはナイフを構えてリョウトに向かって全速力で猛進してくる。そのスピードたるや凄まじいものだ。その様子を見て、他の二人もレンに追いつこうとするが、
間に合わない。レン一番距離が遠い位置にいたにも関わらず一瞬でリョウトとの間合いを詰めて、聖なるナイフを大きく振りかざす。
『レ、レン。な、何を…』
「動くなぁぁああ!!」
レンの叫びにリョウトはただ硬直するだけ。何も出来ない。そしてレンの聖なるナイフは勢いよく振り下ろされる。
強い手応えのある音が辺りに響く。リョウトは何が起こったのか理解できていない。レンの叫び声と振り下ろされる聖なるナイフで硬直したままだ。
そしてレンの聖なるナイフの切っ先は、リョウトの足元を深く刺していた。リョウトの体は、どこも傷ついてはいない。
「おい。」
硬直したままのリョウトの頬を、レンが手首の動きで軽く平手打ちする。軽いパチンという音と共にリョウトは正気を取り戻したようだ。
『あ…。レ、レン。い、今一体何を…』
「油断とよそ見は禁物だ。」
そう言って、リョウトの足元に刺さっていたナイフを引き抜く。レンのナイフが刺さっていた先には、何か緑色のドロドロしたものがあった。
何かの生物だったらしいが、レンがナイフを思いっきり刺したせいで、命を奪われ消滅しかかっている。
レンがリョウトの前から離れるのと入れ替わりに、グレースがやってきて、緑色の何かを見る。
「これ、きっとバブルスライムね。」
『え?バブルスライム?』
「毒を持ったスライムよ。ヘタに噛まれたりでもしたら、少し歩く毎に、毒に苦しむ事になるわね。」
今のパーティの中には、僧侶がいない。だからケガの治療や解毒は、全て薬草や毒消し草で賄わなければならない。
それもあって、薬草や毒消し草は多めに買い込んで来たが、あまりムダ使いはしたくない。
「あやうく、毒消し草を一つムダ使いする所だったな。気をつけろ。」
レンが後ろを振り返って一言クギを刺す。しかし、
『あ、ありがとう。レン』
というリョウトの礼の言葉には、全く振り向く事は無かった。その後をハルが追いかける。
「ちょっとレン!いくら何でも今のはやりすぎでしょ。せめて『動くな』じゃなくて『そこから離れろ』って言えばいいじゃない!」
「ヘタに動かれると狙いがずれる。動かない方が良い。」
ハルの物言いにも全く相手にする事も無く、振り向く事も無い。ハルがその後に、レンの後ろで声を出さずに『ベロベロベーだ!!』
とした事にも全く意に介さなかった。と言うか、さすがのレンもそれには気付いてはいないようだ。
「そろそろ日も傾いてきたわね。夜になる前に、洞窟に向かいましょう。」
先を歩くレンをハルとグレースが追う。その後をまだフラフラな状態のリョウトが続く。その後も洞窟に辿りつくまでに何度か魔物と遭遇はしたが
難なく退けて、一行はなんとか夜になる前に、誘いの洞窟に辿りついた。
「ここが、誘いの洞窟…。こんな所から、本当に海の向こうに行けるの?」
ハルが洞窟の中をキョロキョロと見渡しながら言う。洞窟の中は石造りで、明かに人工のものだ。自然に出来た洞窟では無い。
「この洞窟の先に、旅の扉があるはずよ。そこをくぐれば、一気に海の向こうに行けるわ。」
「旅の扉?」
「遠い距離を一気に飛び越える扉の事よ。扉って言っても、形は私達が普段目にするような扉とはかけ離れた形をしているわ。」
「ふぅ〜ん…。」
ハルとグレースのやりとりが続く。しかしそう長く歩かないうちに、先を行くレンが歩みを止めた。
それを、まださっきのショックから抜けきれないリョウトが、レンの動きの変化を敏感に感じ取った。
『レン、どうしたの?』
「誰かがいる…。」
聖なるナイフの柄をを手に掛けて身構える。他の3人も同様に身構える。しばらくその状態が続いたが
やがて、向こうの方から声がした。明らかに人間の声。それもかなり年老いた男の声だった。
「誰じゃ?」
4人がゆっくりと近づくと、そこにはやはり一人の老人がいた。
「ここは誘いの洞窟じゃ…。おぬし等もアリアハンから旅立つ者か?」
姿が完全に見えたところで、4人は構えを解いた。間違い無く、普通の老人のようだ。
『え、ええ。僕等はアリアハンから旅立つ為に、ここに来ました。』
リョウトが応えるが、老人はリョウトと顔を合わせない。
「そうか…。じゃが、見ろ。扉は石壁で封じられておる。これより先に進む事は出来ん…。」
老人が見る先には、2体の石像がある。その石像の間は頑丈そうな壁が道を塞いでいた。いつの間にか、グレースが壁の所まで歩いて
何かを調べている。
「この2つの石像の間の部分だけ、壁の色が違うわ。この壁は、周りの壁よりもずっと後から作られたものね。仕掛けるなら、ここよ。」
グレースが壁をコツコツと叩く。それを見てリョウト達3人は互いに顔を見合わせて、一つうなずく。
「お主ら、もしかして魔法の玉をもっておるのか?」
リョウト達の様子をみて、老人が放しかけて来た。
『これの事、ですか?』
リョウトが袋から魔法の玉を取り出して、老人に見せる。老人は魔法の玉をじっとみていた。
「そうか…。再び、この封印が解かれる日が来るのか。いや、ワシは止めはせぬ。ゆくがよい。勇者達よ…。」
そう言って、老人はリョウト達から離れていった。魔法の玉の爆発に備える為だろう。リョウトは魔法の玉を持ってグレースの元へ行く。
「じゃ、これをここに仕掛けて。」
リョウトは魔法の玉を壁に仕掛ける。
「使い方は簡単よ。壁に仕掛けたら、その玉に繋がっている鎖を思いっきり引き抜けばいいわ。それから数秒ほどで大爆発が起こるから。
素早く避難しないと、あなたも壁と一緒に木っ端微塵になるから、気をつけなさい。」
『は、はい…。』
足元をナイフで勢い良く刺されたり、大爆発を起こす爆発物の扱いを任されたりと散々な旅立ちだ。
が、とにかく今はこの壁を壊さなければならない。余計な事は考えない事にしよう。
グレースが安全な場所まで避難したのを確認して、もう一度合図をする。
『じゃ、みんな。いくよ!』
リョウトの掛け声にハルが手を上げる。それを確認して、リョウトは思いっきり鎖を引っ張る。が、なかなか抜けない。
渾身の力で勢い良く引っ張る。次の瞬間、リョウトは強く尻もちをついた。
『あれ?』
一瞬、何が起こったか分からなかったが、手に持ったぶらりと下がった鎖を見た時にリョウトは状況を理解した。
壁の方を見ると、魔法の玉が赤く点滅している。
『やばい!』
「何してるの!早く!!」
グレースが声を上げると同時にリョウトは立ち上がり、仲間達の所まで全力疾走。やがて、安全な場所まで離れたその瞬間
後ろから強烈な光と激しい大爆音が洞窟内に響き渡った。強い爆風に吹き飛ばされそうになりながらも、なんとか地面に伏せながら
爆発と共に飛んでくる壁の破片を盾で防いで爆発が収まるのを待った。
やがて、洞窟内は元の静けさを取り戻した。しかし、爆発で巻き上げられたリチや煙りがモヤになって前がよく見えない。
どうやら仲間全員は無事らしい。そして、もともとこの洞窟にいた老人の無事も確認できた。
「ケホッ…。すごい、威力…。」
ハルが咳ばらいをしながら片手を口に当てて、もう片方の手はパタパタとホコリを払うように扇ぐ。周りのみんなも似たような格好をしていた。
「あのご老人、なかなかの腕前ね。ケホッ…。これほど威力のある魔法の玉を作るなんて。」
ゆっくりとグレースが立ち上がる。ようやく立ちこめていた煙りが収まってきて、魔法の玉が爆発した場所を確認する事が出来るようになった。
最初に壁の存在を確認したのはリョウトだった。
『すごい!壁が跡形も無く吹き飛んでる。』
2つの石像の間を塞いでいた壁は、魔法の玉の爆発で完全に崩壊した。封印が解かれた瞬間である。
だが、あれほどの爆発だったにも関わらず至近距離にあったはずの2つの石造は殆ど無傷で残っていた。しかし、その事は誰も気には留めなかった。
リョウトに続いて、ハルがかつて壁のあった場所に歩いてきた。
「あれ?ねぇグレース。旅の扉って言うの、どこにも無いみたいだけど?」
壁の向こうにあったのは、地下に続く階段と宝箱が一つ。
「そう簡単には、海の向こうには行かせてはもらないって事だな。」
ハルの問いかけに応えたのは、グレースではなくていつの間にかハルの後ろに立っていたレンだった。
グレースは壁のあった場所ではなく、みんなが爆発から避難した場所の近くにいた。この洞窟に始めからいた老人と話をしている。
「おじいさん。一つ教えてもらえないかしら?」
「なんじゃ?若いの。」
「爆発で壊れた壁、私が見たところ壁の他の部分よりも新しいものだった。でも、アリアハンの旅の扉が封印されたのはもうずっと前だと聞いていたけど
それにしてはあの壁は新しすぎたわ。あの壁が作られたのはそんなに昔じゃない。ここ十数年前に作られた感じの壁だったわ。」
グレースの指摘に対して、老人が一瞬、ジロリとグレースを睨んだような素振りをみせた。しばらくの沈黙のあと、老人がゆっくりと口を開く。
「……。何が聞きたい?」
その質問を待っていたかのように、グレースは口元にすこしだけ笑みを浮かべた。
「私達の前に、誰かがここを通ってるわね。恐らく、その人も私達と同じようにこの壁を壊してここを通りぬけたはず。
どうしてわざわざ、壊した壁を元に戻したのかしら?」
4人は老人の答えをずっと待った。長い長い沈黙だった。魔法の玉で巻き上げられたチリやホコリ、そして煙りはすっかり消え
洞窟内の視界は、魔法の玉を使う前の状態に戻っていた。それからもどれくらい待っただろうか、老人が後ろを向いてようやく語りだした。
「あの扉を抜けた者は、誰も帰っては来ない。例え一度は帰ってくる事はあっても、再びここから旅立って行く。
そして、ここから旅立った者は、必ず遠い異郷の地で朽ち果てる。あの勇者オルデガもそうだった。」
『父さん?父さんもここから?』
思わずリョウトが声を上げた。その声に反応して老人がリョウトの方を向き、リョウトをじっと見る。
距離は離れているが、老人にはリョウトの顔は見えたらしい。
「そうか…。お前はあのオルデガの息子なのか……。これもまた、宿命か…。」
老人は壁の方へ振りむき、天井を見上げるようなしぐさをする。
『僕は、必ず帰ってきます!』
後ろを向く老人にリョウトは力強く言う。
『確かに父さんは、遠い地で命を落としました。でも、僕は必ず戻ってきます。』
「なぜそう言えるのだ?オルデガの息子よ。」
老人は再びリョウトの方に振りかえり、リョウトに負けないぐらいの力強い声で応える。しかし、リョウトもそれに押されてはいない。
『僕には、仲間がいます。僕を助けてくれる仲間がいます。一人で戦った父さんは立派でした。僕はとても父さんのようにはなれない。
もしかしたら、勇者として不適格なのかもしれない。でも、そんな僕にも仲間がいる。みんなの為にも、僕一人で果てる訳にはいきません!』
リョウトの応えにも老人は驚く様子もなく、ただジッとリョウトを見つめていた。しばらくにらみ合いが続いた後
再び老人は回れ右をして、壁のほうを向いた。
「・・・・。行くがよい。オルデガの息子よ。」
『え?』
「その宝箱には、この世界の地図が入っておる。お主らの旅の役に立つじゃろう…。もはやこの洞窟の封印は解かれた。二度と壁が道を塞ぐことはあるまい…。」
老人は後ろを向いたままだった。
『ありがとう、ございます。』
リョウトのお礼の言葉にも全く振り返る事は無かった。ハルが宝箱の前にすわって、何やらうずうずした様子だ。
「これ、開けて良いんだよね?」
早く宝箱を空けたかったらしい。リョウトが頷くと、ハルは迷い無く宝箱を空けた。中には老人の言った通り、世界地図が入っている。
そして宝箱の蓋の裏には、何やらメッセージが書かれていた。
〜アリアハンより旅立つ者に、この地図を与えん〜
「ねぇ。宝箱の蓋の裏のメッセージを書いたのも、階段の前に壁を作ったのも、あのお爺さんなのかな?」
4人は階段を降りて洞窟内を歩いていた。終点が近づいてきた頃にハルが恐らくずっと疑問として抱いていた事を聞いてきた。
「ええ。恐らく、ね。きっとリョウトのお父様も同じ事を言ったのかも知れない。必ず帰ってくると。だけど…。」
一瞬グレースが言葉に詰まり、リョウトの方を向く。リョウトは『気にしなくて良い』というジェスチャーを返した。グレースもそれに頷いて
続きを話し始める。
「リョウトのお父様の報せを聞いて、再び壁を作ったんだと思うわ。同じ事は繰り返させないという願いも込めて、ね。」
「そっか。じゃぁ、同じ事を繰り返させない為にも、私達は頑張らなきゃね!」
ハルが笑顔で両手をグッと握る。
「だが今のままでは、またあの場所に壁が作られるのも、時間の問題だな。」
先頭を歩くレンが歩きながら後ろを振り返らずに言う。もちろん、それはリョウトの事を指しているのだろう。
階段を降りてからここに辿りつくまでにも何度か魔物と遭遇して、戦いはこなして来た。決してリョウトは他の3人の足手まといにはなってはいなかったが
レンからすれば、まだまだ頼り無い部分も見えるのだろう。
「レン、あんまりイジワルは言わないの。頼り無いのは分かるけど、リョウトはあなたが思うほど、弱くはなくてよ。」
グレースがフォローを入れるが、頼り無いとはっきり言い切ってしまってはフォローにはならない。
「別に弱いとは思っていない。ただ、この先が心配なだけだ。」
相変わらずレンは後ろを振り返らずに歩きながら離し続けている。
「何言ってるのレン。別に一人で旅してるワケじゃないんだから。それにリョウトと一緒に戦ってリョウトが強くなるって言うのは
私達も一緒にもっと強くなれるって事なんだよ。」
ハルの熱血節にも、レンは振り向く事は無く、軽くあしらう。
「フッ…。強くなる、か…。魔王が気の長い性格ならいいんだがな。」
「……、レン、ホンっっトにあんたって人は……。(`皿´#)」
『い、いいよ。ハル。そんなに怒らなくても。』
思いっきり膨れっ面のハルをリョウトがなだめる。
「リョウト!あんたもあんなに言われて黙ってないで、何か言ったらどう!?」
ハルの怒りは収まらず、矛先はリョウトに向く。
『レンの言うのも、もっともだよ。確かに、ここに来るまで薬草もだいぶ使っちゃったし。レンやハル、それにグレースにも何度も助けられたから。」
「だからって!あんな…。」
『それに、レンは本気で僕の事を心配してくれているから。だから、怒るよりもレンの信頼にも応えなきゃって思うし。』
この会話は、リョウトとハルの内緒話ではない。当然、レンにも内容はハッキリ聞こえている。
リョウトの言ったセリフに対して、レンは何のリアクションも示さなかった。ただ一つ、鼻で笑ったような息づかいがわずかに聞こえただけ。
レンはそのまま歩き続けていた。
「まだまだ未熟だけど、器はホンモノかも知れないわね、この子。」
グレースの独り言は、誰の耳にも入らなかったようだ。やがて4人は目的の旅の扉に辿りついた。
「これが、旅の扉…。初めて見た。」
ハルが不思議そうに色々な角度から、旅の扉を眺める。それは扉というよりも石の床からこんこんと湧き出す泉のような姿だ。
ハルがその泉の水をすくい上げてみようと、手を入れる。
「あれ?手が濡れない。さわってる感触はあるけど。水とは全然違う…。なんか、不思議。」
「ハル、そんな事してる場合じゃ無いでしょ。」
グレースに言われて、ハルは少し不満そうな顔をしながらも、旅の扉の観察その他を中断する。それを見てグレースは旅の扉の前に立つ。
「ここに飛び込めば、海の向こうに渡れるわ。行き先は、この地図からだとロマリア王国ね。」
ロマリア王国は、美術や芸術などが盛んな、世界一美しいといわれる国だ。また1年中暖かい気候で農業なども盛んな国でもある。
「ここに飛び込めば、アリアハンからロマリアにひとっ飛びなんだね。ところで、誰から入るの?」
誰から入るのか。ハルの疑問に対して無言の答えが出る。何故か全員が一斉にレンの方を向いた。
「ふざけるな!」
当然、レンは反論する。いや、この場合は誰も何も言っていないので反論とは言えないが。
「あら、別にふざけてないわよ。たまたま3人の意見が一致しただけじゃない。」
確かにグレースの言う通り、別にリョウト達が前々から打ち合わせをして、レンを先に行かせるように仕向けていた訳では無い。
たまたま、3人の意見が一致しただけなのだ。しかしそれでもレンは納得行く様子では無い。
「そう言う問題じゃない。大体なんで、誰から入るとかそういう話が出て来るんだ?」
「だってこれ、どう見ても一人ずつじゃないと通れないよ。だから順番に行くしか無いと思ったし。」
レンの意義申し立てと、グレースとハルの却下論が続く。
『いいよ。それなら僕が先に行くから。』
様子を見兼ねたリョウトが名乗り出た。論戦を繰り広げていた3人が、今度は一斉にリョウトの方を向く。
「リョウト、いいの?」
『うん。いいよ、ハル。せっかくここまで来たのに、いつまでも足止めになってるのもどうかなって思うし…。』
「じゃ、リョウト。先に行ってもらえるかしら?後から私達もすぐに追いかけるから。」
ようやく先に進めるようで、グレースも少し安心した様子だ。
『わかった。それじゃ。僕が先に…』
「待て!」
リョウトに待ったをかけたのは、レンだった。今から旅の扉に飛びこもうとしているリョウトの側に歩いてきて、リョウトの肩を押さえて一言。
「俺から行く。」
そう言った。あまりに唐突な事で3人とも完全に固まってしまったが、一番近くにいたリョウトが
『じ、じゃぁ…、どうぞ。』
と言うと、レンはそのまま旅の扉に飛びこむ。レンの姿は泉の中にスルッと吸い込まれて、消えていった。
「どのみち自分が最初に行くんだったら、始めからそうすればいいじゃないの。ホントにもう…。」
ハルがブチブチと不満を口にする。
「彼、どうやら少し、ほんの少しだけど、リョウトを意識してるみたいね。」
グレースが口元に笑みを浮かべながら言った。
『レンが僕を?どうして?』
「さぁ、それは本人にしか分からないんじゃなくて?そんな事より、もう彼はとっくに向こうに着いてるわよ。急いで。」
『あ、う、うん。』
グレースに促されて、リョウトが泉の中に飛びこむことになった。
『じゃ、お先に。』
リョウトがハルとグレースに右手を挙げて合図をする。ハルもそれに応えて手を挙げる。そしてリョウトも泉の中に吸い込まれていった。
「それじゃハル、私達も行きましょう。」
「うん。」
最後にハルとグレースが続けて泉の中に飛び込んでいった。
泉から抜けると、急に景色が変わった。何かぐるぐる回っていたような、揺れていたような、そんな感覚があったような気がしたが
ほんの一瞬だったのかも知れない。すこし目が回っている感じもする。
「遅かったな。」
急に何か人の声のようなものが聞こえて、驚いてその方向をバッと見ると、すこし待ちくたびれた様子でレンが立っていた。
まだハッキリとしない意識をむりやり奮い立たせながらレンの方へ歩く。
『そんなに、長いこと待った?』
旅の扉を通る間、不思議な感触に包まれていた。もしかしたら、大幅に時間が掛かっていたのかも知れないとリョウトは思ったが
「ほんの1分だ。」
というレンの返事に少し安心した。だけど、1分ぐらいなら別に遅かったなんて言わなくても良いじゃないかと思っていたら
泉の方からまた人が出てくるようだ。恐らく、ハルとグレースだろう。
「うわ〜〜…。目がまわるぅぅ〜〜。」
フラフラになりながらハルが旅の扉から出てくる。その後から続いて出てきたグレースはそれほど目を回した様子は無い。慣れてるのだろうか。
4人が揃ったところで、グレースが辺りを見まわす。
「どうやら、とうとう海を渡ったみたいね。」
辺りの様子は洞窟と全然違ってる。明らかに違う場所に来た感じだ。だけど、まだここは建物の中。海を渡ったという実感は無い。
その建物も、もう何年、何十年と放置されたままになっているようなボロボロの建物だ。
『じゃぁ、とりあえず、外に出ようか。』
リョウトの言葉に応じる3人。扉を開けて4人は建物の外に出た。
「うわ!何これ?ものすごい草。」
最初に建物から出たハルが、驚いた様子で声を上げる。周りはゆうに人の身長を超える長さの雑草に覆われていた。
4人が出てきた場所は、かつては旅の祠だったようだ。だが、アリアハン側で扉が封印された為に人の手が入らず
そのまま放置され、今では朽ち果てた姿の祠と、それを隠すように背の高い雑草が覆い尽くしていた。
4人がその雑草の森を抜けると、辺りの景色が一望出来るようになった。
「あ〜、いつのまにか夜になってたんだ。星が綺麗…。」
ハルは夜空を見上げている。
「どう?リョウト。初めて海を渡った感想は?」
グレースが後ろから雑草の森を抜けてきたリョウトに話しかける。
「え?どうって…。急に言われても、まだ実感が全然……。」
「フフッ、それも、そうよね。今は夜だし、着いたばっかりだから実感は沸かないのも無理は無いわね。ここから少し歩けばロマリアの城下町があるわ。
一晩泊まって朝になれば、少しずつ実感が沸いてくるわよ。きっと。」
『そ、そうかな…。』
すっかり夜になって、周りはよく見えないがリョウトは辺りを見まわした。どうやらここは海の近くらしく、波の音が聞こえる。
海のほうに歩こうと思った矢先に、レンが口を開いた。
「少し歩けば街に着くなら、さっさと行った方がいいだろう。夜は魔物も活発になる。ヘタに出会うと厄介だ。」
「……、そうね。じゃ、行きましょう。」
レンとグレースが街の方へ歩き出す。
「あ、二人とも、ちょっと待ってよー。」
ハルがその後を走って追いかけていった。リョウトもその後に続く。その後、魔物に出会う事も無くロマリアの城下町に入った4人は、そのまま宿屋へ向かい
旅の疲れを癒すこととなった。こうしてリョウト達は無事にアリアハンから海を越える事に成功した。
アリアハンから出たことのないリョウトにとっては、全てが初めて触れる、感じるものだが、とりあえず、明日はロマリア王との謁見があるために
早々に休む事になった。他の3人も同様、それぞれに休む事となった。
---------------------------誘いの洞窟編・終り----------------
次回は、2ヶ月も間を開けずにもうちょっと速いペースで投稿できれば良いなと思ったり思わなかったり・・・・。
頑張ります。
あと、前回
>>381で4人のプロフとか書いてましたが、肝心のリョウトのプロフを書き忘れてましたorz
なので、ここでリョウトのプロフ書いときます。
リョウト:正直者な勇者:アリアハン出身
アリアハンを代表する勇者、オルデガの忘れ形見。
ポーカーフェイスが利かず、ウソを吐いてもすぐ顔に出てしまう事から
いつしか正直者として名を知られるようになった。
元々戦いは得意ではなかったが、アリアハンの兵士長ロフィスに徹底的に武術を仕込まれて
勇者としての力を備えるようになった。また、父譲りの才能を受け継いでいるようで
オルデガも備えていた、5万人に一人と言われる雷撃魔法の素質を持つ。が、まだその能力は開花していない。
身長:178cm
乙です>320
できれば書き始める時に前回までのリンクを貼っていただけると
うれしいのですが…
「320」とかトリでctrl+Fすると吉。
情景の肉付けがいい感じだ、色んな町での話が楽しみ。
あと勇者、僕系なのに(偏見)けっこう長身なのな…
何かここ読んでると俺も投下したくなるわけだが…
ダメカナ?
よーしおじさん頑張っちゃうぞー
でも携帯厨なんでネカフェ行くまで待ってくれ
トリミスった!?
桁が足りないのかorz?
今度はどうだ?
#
@→#
ごめんなさいホントごめんなさい
基本的でごめんなさい
ていうかもう産まれてきちゃってごめんなさい
エビルマージにマヒャドでレイ○されてきますorz
○=凍
でよろしいか
一晩で6レスものびてるから
新ネタか続きが投下されてたのかと思っちゃったぜ。
現在453KB・・・まとめ待ち保守
くだらねースレだなおい
もうここも寂れてるよな
荒らしが沸いちゃったからなぁ……
もしかして俺も荒し?orz
しかしいざ書こうとするとゾーマ様への決め技くらいしか思いつかんorz
>>676 いや、上の方でエミュ厨とか言ってる香具師だから>荒らし
職人さんは大歓迎。まあ、とりあえず書き出してみる良いよ。
難癖つけてる奴をまとめて厨だの荒らし扱いするのもいいが、
当の本人にもエミュでやってた事自体およびそれをうっかり漏らした責任があるという事を分からんようではな
>>689 いきなりラストバトルじゃさすがになんだけど、
いっそ下世界からスタート、上世界でのあらすじの中でキャラ紹介なんて手法はアリと思う
ゲームの始まりからひとつひとつ書いたらかなりの長編になるし
mushokuage.
保守
なんか最寄りのネカフェがBBQされてるらしくて書き込めないorz
>695
とりあえずネカフェ等の不特定多数が書き込める環境は、ほぼ焼かれていると考えた方がいいぞ。
て事はまとめサイト+掲示板待ちなのか俺orz
一方そのころ…
ベ「あの…ちょっといいですか?」
ジ「なに?」
ベ「なんで私たちはアリアハンにいるんですか?」
ジ「ベティに杖を借りて魔法で浮く練習しようと思ったらいつの間にかアリアハンに来てたのよね?」
ベ「ありのまま起こった事を淡々と話さないで下さい」
ジ「でも、呪文は成功したんだよね、うまく戻れるかな」
ベ「キメラの翼でカザーブに戻るまえに少しよりたい所があるのでちょっといいですか?」
そう言われてついていった先には…井戸の中?
<メダルおじさん>
「おおベティ久しぶり。そうそう、君の師匠から手紙を預かっておる」
「あと、これはご褒美の品物じゃ、それじゃあ、ワシの方も頼んだぞ」
ジ「…こんな空間があったんだね」
ベ「さあ、カザーブに戻りましょう」
ミ「あれ?アンタ達何処いってたの?それは何?」
ジ「お酒はほどほどにお願いします
ミ「今日はね、そんなにガバガバ飲む気分じゃあなかったわ、美味しかったけどね、で何処へ」
ベ「2人で呪文の特訓でアリアハンに行っていました」
ジ「ベティの師匠から手紙と包みも預かって来ました。ベティ、手紙読んでみたら?」
『アリアハンから仲間と旅立ったという報告は聞いているよ。
性格を変える本の存在と、それを探している事は知っているだろう
最近は気分を変える魔法のアクセサリーの研究に凝っている
一つ出来たのでベティの手に渡るように知り合いのメダルおじさんに預けておくから
受け取っとたらちゃんと使うように』
ミ「…ま、まともな内容?肝心の中身は…」
ベ「空けてみますね」
…
…
…
ミ「ベティの師匠やっぱりアホだ、これを付けろって頭の中身何か沸いてるんじゃないのか」
ベ「ガーターベルトっていうんですよね?これ」
ジ「これ誰が身に付けるんですか?ベティにはサイズが合いませんよ」
マ「今戻りました。あれジャンヌ?貴方何処行っていたの?村にいなかったでしょう?」
ジ「(☆_・)いいところに来た。実はベティのお師匠様から贈り物を貰ったんだけどどうするか困ってたのよ」
マ「どうして困る必要があるの?そういうものは大切に使わないと駄目よ」
ジ「じゃあ、マゴットが使うの決定ね」
マ「使うのは構わないけど、一体何を?」
3人「これ」
そういって例の品物を見せる
マ「嫌」
ジ「ずるい」
マ「あ、貴方が使えばいいじゃない。よく似合いそうよ?」
ミ「たしかにこういったのはジャンヌの方が似合うんだけど」
ベ「でも正直な話、これを付ける似合う勇者ってのはちょっとどうなんですか」
ジ「そこ、何気に酷いこと言ってません?でも物は大切に。って言ったのはマゴットじゃん」
ミ「言ったわね」
ベ「言いましたね」
マ「う…それは確かに、ってちょっと、なんで3人でこっち来ないでくださる?」
ジ「言ったことはちゃんと守らないと、神父様に言いつけるよ」
ミ「気分転換にいいじゃない、アンタ真面目すぎるし」
ベ「お師匠様にもちゃんと使ってる事言わないといけないので、大丈夫です。きっと合いますよ」
マ「ちょっと服引っ張るのはやめて、破れるから…きゃああぁぁ
4人の一日はこうやって終わっていく
今回は番外編だったので場面としては全然進んでません
実際のゲームでも急ぎで進んでもカザーブで一息つくのでこういったノリもありかな?
いじられるのは毎回マゴットの役目なんですけどw
そうだな、下破かないと装備できないもんな>ガーターベルト。
>>355 孫兎ちゃんキタ(ノ∀`)
ベティちゃんのお師匠さんも御登場願います
>>698-702乙
かけあいは気楽に読めていいね
ベジミマってのはどれが誰なんだかちょっと混乱するが・・・
>355氏
女の子だけのノリって楽しそうですね。続き期待してます。
ほしゅ
保守
>>1 >機種
エミュレータ
>職業>名前>性別>性格>元ネタ
勇者 ハルヒ 女 いのちしらず 涼宮ハルヒの憂鬱
戦士 レナ 女 しあわせもの ひぐらしのなく頃に
武闘家 あごん 男 らんぼうもの アイシールド21
魔法使い ルイズ 女 まけずぎらい ゼロの使い魔
盗賊 ざいぜん 男 ぬけめがない 内閣権力犯罪強制取締官 財前丈太郎
遊び人 ぎんとき 男 なまけもの 銀魂
僧侶(賢者) りん 女 ずのうめいせき Fate/stay night
勇者 + 0〜3人のその時の気分に合わせた編成で、今からやってみようと思う。
もう多分、40回前後プレイしているが、大抵普通に4人、
もしくは勇者一人パーティーだったから、結構新鮮かもしれない。
>>709 名前の選択がいろんな意味で素敵だ。ガンガレ。
ルイズ(魔法使い)が心なしか呪文の習得が遅い感じがする。
まぁ元ネタみたいにまったく覚えないよりはいいけど…
715 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/10(火) 09:31:43 ID:PGi3Idf90
また新たにエミュ厨が現れたか
>>715 そんな奥ゆかしい態度ばかりとってないで、是非ともキミ自身のネタでもSSでも投稿してくれ。
そう、四の五の言うよりもまずはキミ自身が投稿してみせてくれ。
期待して待っているよ?
717 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/10(火) 22:48:39 ID:wyUXZc4X0
荒らし・粘着等は徹底放置の方向で
コテハン叩き、エミュ厨呼ばわりはスレ違いです。
最悪板でお願いします。
それが出来ない方は荒らしです
イエローオーブの入手のため、以下のメンバーを追加。
>職業>名前>性別>性格>元ネタ
商人 ハクオロ 男 きれもの うたわれるもの
元ネタ同様、すくすくと集落を発展させてくれる事を願う。
ハクオロさんがヒゲ親父……何かイヤだorz
でも集落発展は進みそうだね。
>>718 て事は後継者の青年の名前はオボロと言う脳内設定でパウパウパパウ?
ぎんときの呟き
今更の事だが、今日も我らが団長ことハルヒの徴発というのも生ぬるい民家に対する略奪行為と、
今やそれにおいて右腕どころか双璧ともいえるレナのお持ち帰りぃ〜♥が容赦なく繰り広げられている。
また、俺以外の傍観者であるいまいち呪文の成功率と胸が足りない魔法使いのルイズも、
公爵家の三女という生まれのせいか、任務のために平民から搾取する事に特に罪悪感を感じていないようである。
まったくとんだ勇者様御一行である。
本来、一番ろくでなしであるはずの遊び人である俺が一番まともなのだから…
ルイズ「ぎんさん、びみょ〜にキャラが違うあるね」
…お前に言われたくはない!
とりあえずその俺の知っている怪力チャイナっ娘みたいな物腰はやめろ。
…本当に気苦労の耐えない面々である。
もうここもオワタ
次スレまだ?
保守
ほす
もう人がいなくなったのか、元々こんなもんなのか
一応執筆中ではあるけどね
>>703 セクシーギャル勇者で始めた以上、ガーターベルトの話は避けられない宿命です
>>704 お師匠は最初から登場する事を前提で書いてますので、お師匠の話が結構絡みます
>>705 自分の力量のなさだね。4人の差別化が出来てるようでまだ出来てないのが少し悔しい
>>706 全員女PTは結構大変、必然性あるか言われたら実は微妙
俺はきっといつか戻ってくると信じて保守
730 :
オアシス:2006/10/17(火) 04:44:12 ID:2U/jNLYh0
あ、過疎化してますか。
偶然にもイエローオーブの短編を書いていたので、載せちゃいます。
女商人オアシス物語です。
731 :
オアシス:2006/10/17(火) 04:46:38 ID:2U/jNLYh0
女勇者とオアシスとジジイ
ある日、東の大陸の海岸沿いを船で回遊していると、森の中に小さな草原がありました。
ぽつんと佇むその草原は、まるで私を呼んでいるかの様です。
船を降り、草原へ向かうと、そこにはひとりのおじいさんがいました。
「商人がいれば 街できる」
新しい街…。私は常に旅すがら、世界中の街に危機感が足りないと思っていました。
きっと私と旅をした仲間なら、世界を救う旅人を癒してくれる様な街を造ってくれる。
そう思い、急いでルイーダの酒場に戻り、女性の商人を探してもらいました。
旅人にとってオアシスの様な街になって欲しいと思い、オアシスと名付けました。
そして、共に船に乗り、共に闘い、おじいさんの元へと戻ったのです。
732 :
オアシス:2006/10/17(火) 04:47:28 ID:2U/jNLYh0
オアシスはスー出身のおじいさんと仲良くやっているようです。
おじいさんがとてもよろこんでいました。
「立派な街を建てたいの!」と、オアシスもやる気満々でなによりです。
新しい土地で辛い事もあると思いますが、ぜひよい街を造って下さい。
さようなら、オアシス…。
733 :
オアシス:2006/10/17(火) 04:48:12 ID:2U/jNLYh0
オアシスと別れて幾日経ったでしょうか。
私は気になり、少し寄り道になりますが、オアシスのもとを訪ねました。
オアシスはついに道具屋を始めていました。
壁が崩れており、とても建物とは言えない様な風体ですが、さすが商人と言うべきか、やる気満々です。
久しぶり、と声をかけると、目を輝かせて私たちを歓迎してくれました。
おじいさんもオアシスの事を褒めています。
ふと思ったのですが、おじいさんは具体的に何をしているのでしょうか?
まさかオアシスの性欲処…いやいや、もうあの歳じゃ勃起しないでしょw
そんな妄想をしてしまった自分が恥ずかしくなり、急いで街を後にしました。
そこで私は気付きました。
せっかく歓迎してくれたのに、オアシスの道具屋で何も買っていない事に。
734 :
オアシス:2006/10/17(火) 04:49:05 ID:2U/jNLYh0
オアシスの為に薬草でも買って行こうと思い街に戻ると、何故か一瞬にして街が発展していました。
…驚きを隠せませんでした。
肝心のオアシスはもう道具屋にはいません。
廃屋をうろうろしており、「ここに立派な劇場を建てたい!」と叫んでいました。
相変わらずおじいさんはオアシスの事を褒めちぎっています。
そんなにオアシスのオアシスは美味しいのでしょうか…。
しかし、一体何が起きたのでしょう。
私は商人の考える事がわからなくなってきました
735 :
オアシス:2006/10/17(火) 05:02:17 ID:2U/jNLYh0
オーブ探しの旅が続いています。
ある所で「別れた友人があなたの助けになる」と神託めいた言葉を聞きました。
思い当たる友人といえば、オアシスしかいません。
先にあったあの暴走ぶりも心配だったので、オアシスの街へと急ぎました。
するとどうでしょう。あの廃屋は立派な建物になっているではありませんか。
武具屋もあります。宿の宿泊料も値上がりしています。
ですが、肝心のオアシスの姿が見えません。
まずは、オアシスが叫び狂っていた劇場とやらに入ってみる事にしました。
何やら受付らしき女性の笑顔がいやらしい感じがします。
ホールに入ると、お酒の臭いと、これは加齢臭というのでしょうか、そんな空気で充満しています。
ステージでは、よく解らない男が2人、下手な歌を唄っています。
「ファンなのかい?ステージに上がっちゃダメダメ」ですって。
私はあなたの事を知りません。馴れ馴れしいにも程があります。
バーテンダーに話しかけてみると、お酒は沢山あるそうですが、まだ私は16歳。
同じ年頃だったはずなのに、どこで道を間違えたの、オアシス…。
736 :
オアシス:2006/10/17(火) 05:03:57 ID:2U/jNLYh0
こんな光景から目を逸らしたくなり劇場から出ようとすると、受付の女性がピオリムがかかっているのではないかと疑う程の素早さで出口を塞ぎました。
呆然としていると、女性は私に向かって言いました。
「5万Gになります」
少々メダパニがかかっていた私は財布の中身を確認しようとしましたが、
「オアシス様のご友人ですか、これはこれは…」
と、道を開けてくれました。
これは、噂に聞く『ぼったくりバー』そのものです。
こうやって旅人のなけなしの財布を逆さまにして、あまつさえジャンプさせたり靴下をぬがせたりしているのでしょうか。
私はフラつきながら劇場を後にしました…。
あまりにショッキングだったので、おぼつかない足取りで街を彷徨いました。
すると、街の奥に、非常に豪華な邸宅が建っています。
門番の様な覆面の男性に話を聞くと、ここがオアシスの家だそうです。
初めて出来た道具屋とは似ても似つかぬ豪邸で、中では玉座を模したソファーにオアシスが座っていました。
「どう?私の街は?こんなもんじゃないわ。これからもっと…」
富を得るとさらに渇きが襲ってくる。お金というモノは恐ろしい塩水の様です。
私がオアシスの横に置いてある宝箱を開けても見向きもしません。
貧乏旅の私を哀れんでいるのでしょうか。
確かに先程ゾンビキラーを買って、財布は空です。
しかし、ここまで人は変わるものなのでしょうか。
変わり果てた友の姿に別れを告げようとすると、
「どう?私の街は?」
自分の事ばかりです。一抹の淋しさを胸に、屋敷を出ました。
737 :
オアシス:2006/10/17(火) 05:06:55 ID:2U/jNLYh0
とぼとぼと町を歩いていると、懐かしい顔に出会いました。
そう、あのおじいさんです。しかし、心なしか以前より元気がない様です。
どうしたの?と声をかけると、
「オアシスやりすぎ」
…。
私は声を失いました。やはりこのおじいさんはオアシスの舐め舐め係だったのです。
ところが、街は発展し、お金も貯まり、若い男が集まる…。
きっとオアシスは
「勃たねえジジイはただのジジイだ」
「貧弱!貧弱ゥ!」
とかなんとか言って、おじいさんを屋敷へ入れない様にしたのでしょう。
そして夜ごと違う男を買い、あのソファーでパンパンズポズポしているのだわ…。
あの門番はズッポシの最中に邪魔な者を入れない役目をしつつ、こっそり覗いたりしているのかもしれない。
新しい街、旅人にとってオアシスの様な存在の街。それを夢見ていた私があさはかでした。
今やこの街は、お酒とお金にまみれ、オアシスのハァハァパラダイスと成り果てています。
でも、まだ推測に過ぎません。夜になればきっと真相がわかる。私は闇のランプに火を灯しました。
738 :
オアシス:2006/10/17(火) 05:07:49 ID:2U/jNLYh0
夜になり、私はオアシスの屋敷に急ぎました。
近づくにつれ、誰かが何やら口論をしているのが聞こえて来ます。
宵闇の中、目を凝らすと、あの覆面門番とおじいさんです。
おじいさんはオアシスに会って説得を試みようとしていました。
しかし、門番はオアシスは休んでいると頑におじいさんをはねのけます。
オアシスは屋敷の中にいるのです。休んでいるのではなくグチュグチュしているのでしょうか。
それだけでも確かめようと、私は屋敷の裏に回り込み、中の音が聞けまいかと聞き耳を立てました。
「ズギュゥゥン!!」
これはキスをしている音です。私にはわかります。
「カモオ〜ン、チェリーくう〜ん」
「この味は!・・・。」
「あなた、チェリーなのね?ガッつくようだけど私の好物なの…くれない?レロレロレロ」
「ふるえるぞハート!燃え尽きるほどヒート!!おおおおおっ、刻むぞピストンのビート!白濁色(ザーメンホワイト)の液体疾走(セイエキドライブ)!!」」
「どうして『30分』しかもたないのよォォオ〜〜〜〜〜〜〜ッ!」
…。
吸血鬼が出てくる漫画を読んでる錯覚にとらわれましたが、まさしくこれはくんずほぐれつです。
しかもオアシスは相当なスキモノの様で、まだまだモノ足りないといった意味の言葉を叫んでいます。
もう真相ははっきりしました。
私は「きさま!聞いているなッ!」とシュゴオオーッされる前に屋敷を離れました。
739 :
オアシス:2006/10/17(火) 05:09:19 ID:2U/jNLYh0
どうすれば乱心したオアシスの心を、あのキラキラした目の頃にもどせるのでしょうか。
一度街から出ようと思い、牢屋の横を通ると、男性が3人、ひそひそと話をしています。
ここでも何か悪い事を企んでいる!?聞こえてくるのは
「革命だ…」「奴隷じゃねえ…」「オアシスに性病うつされた…」
これは一体…?私は男性達に話しかけました。すると、
「俺たちはオアシスの奴隷じゃねえ!あの病気持ちのヤリマンにこの街を支配させてたまるか!」
「お陰でこの街の男は全員穴兄弟だよッ!喰った男の数なんて覚えちゃいねえんだ!」
「革命を起こす!早漏なんてもう言わせねえ!」
もう私にはこの街の崩壊を止める事はできない、と心で理解しました。
そして、そのまま街を去りました。黒い風が泣いている様な悲しい夜でした…。
明くる朝、街を再び訪れると、やはり反乱が起きていました。
オアシスを探すと、なんと昨晩の牢屋に囚われていたのです。
オアシス自身が引き起こした事とは言え、オアシスは私の仲間だった事には変わりません。
この結果を見て、何も言えず牢屋の前に立っていると、オアシスが駆け寄って来ました。
「やっぱりヤリすぎたわ…。こうなったのも仕方のない事ね。私の椅子の後を調べてみて」
と語るオアシスの目に光るものが溢れていました。
私はオアシスの願いを聞き入れ、あの屋敷の椅子の裏側を調べました。
なんと!ピンクローターを手に入れた!
違う。これではない。更に探すと、不思議に輝く球がありました。
イエローオーブ!!私が求めてやまなかったあのオーブです。
一応臭いをかいでみました。汁っぽい臭いはしません。確かに、これを使ったら裂けそうです。
オアシスが私を助けてくれた…。あの神託が蘇ってきます。
そして、私はそのイエローオーブを携え、旅立ったのです…。
740 :
オアシス:2006/10/17(火) 05:26:07 ID:2U/jNLYh0
後日談
ルイーダの酒場にオアシスがいました。かなり酔っぱらっている様です。
「おう!あたしを釣りの餌にしたアマじゃねえか!どうだ?バコバコやってっか?」
知らないふりをしてルイーダの酒場から出ました。
勇者たる者のすべき事は、酔っぱらった商人にはわからんのです!
私からの手向けは、オアシスをこのまま放っておく事でしょう。
では、鳥に乗って父を探しに、勇者、行きます!
ーオアシスのローター・完ー
後半からやたらジョジョしてます。
せいかくは、セクシーギャルかな?
勇者は、おじょうさまという感じで書いてみました。
>>740 音を立てて、壊れてゆく。
がらがらがらがらがらがらがらがらがら
そして伝説へ。
らがらがらがらがらがらがらがらがらが
742 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/18(水) 11:46:33 ID:Cr15ANdEO
あげ
743 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/18(水) 18:11:20 ID:hhAlci2A0
俺のパーティ
男勇者&女僧侶(→賢者)
宿屋の主人は毎回昨夜はお楽しみでしたね
も
る
す
ぁ
|Д゚)
だんだん書き込みが少なくなってきて過疎ってるが
いったんまとめて見ようじゃないか
<40 ◆7gdICpjnug>
勇者ニノ(おっちょこちょい?)
僧侶アクエ(なきむし?)
※実際は能力重視らしい。
※アクエは年の割に子供っぽい体格らしい。
<158 ◆VJNuZFKBjM>
勇者ルーク(くろうにん)
僧侶セリア(ずのうめいせき)
※悩みつつも頑張る一般人。
※セリアは上から84/62/85±2cmらしい。
<205>
勇者ジャック(せけんしらず→きれもの)
武闘家セリカ(がんばりや)
※「ジャックゥゥウウーーッ! 君がッ! ベホイミするまでッ! 殴るのをやめないッ!」
<247 ◆dMKiJ3ffjc>
勇者アリエル(のんきもの)
商人ターナ(おちょうしもの)
盗賊リャノン(ぬけめがない)
魔法使いじいさん(きれもの)
※じいさんが隠れた萌えキャラだと思う。
<某いなかもの ◆ncKvmqq0Bs>
勇者シアー(さみしがりや)
武闘家モニカ(おじょうさま)
商人ルージュ(おてんば)
盗賊プリシラ(きれもの)
※湿っぽくて暗い話になるらしい。
※だがそれがいい。
<320 ◆A5303HnToQ>
勇者リョウト(しょうじきもの)
武闘家ハル(ねっけつかん)
魔法使いグレース(ずのうめいせき)
盗賊もといトレジャーハンターレン(いっぴきおおかみ)
※レンは仮面ライダーナイト。
<355 ◆lL7b5TGhOY>
勇者ジャンヌ(セクシーギャル)
戦士ミザリー(ちからじまん)
僧侶マゴット(まけずぎらい)
魔法使いベティ(あたまでっかち)
※ボクッ娘! ボクッ娘! ボクッ娘! しかもエッチ!
※しかし、萌えの真髄はマゴットにあるようだ。
<570>
勇者ジュン
魔法使い 真紅 頭脳明晰かお嬢様
遊び人 雛苺 泣き虫か甘えん坊
僧侶翠 星石 引っ込みじあん??
※いままでにない発想で物語がスタート
だがそれがいい
<638>
勇者ユリィ(セクシーギャル)
遊び人レアナ(きれもの)
僧侶ヴィオ(おとこまさり)
武道家サラ(おじょうさま)
※全員女の子ハァハァ
<オアシス>
女勇者
商人オアシス(おじょうさま)
ジジイ
以前にくらべかなりの量になってまいりました
他にも短編SSがあったりします
だが現在はほとんどの人が不在中かどうか知らないが
最近は書き込みが無い様子
<40 ◆7gdICpjnug>
勇者ニノと僧侶アクエのお話でこのスレで最初に書きだした人
すべてはここからはじまった
最初は更新ペースが早かったが徐々に更新しなくなり
2006/07/21(金)を最後に消息が途絶える
<158 ◆VJNuZFKBjM>
勇者ルークと僧侶セリアの物語
かなりの大反響をよび待ってる人をwktkさせた
2006/09/17(日)をさかいに書き込みがなくなる
<205>
勇者ジャックと武闘家セリカの話
2006/07/16(日)をさかいに書き込みがなくなる
こっから先めんどくなったから誰か頼む
やなこった
そんな…ひどい…。
どの勇者でもいいから
大魔王を討ち取ってほしいものだ
いっくんはアレフガルドまでは降りたんだがなぁ
>>755 地味にゾーマまで倒した私が通りますよw
保守
保守
保守
>職業>名前>性別>性格>元ネタ
戦士 セイバー 女 おおぐらい Fate
ho
158応答セヨ
158応答セヨ
*『へんじがない ただの(ry
いますよ。ちょっとリアルで死ぬほど忙しいだけですorz
11月初頭には投下できるように頑張ります。
オカエリー(ノ∀`)ノシ
他の職人さん達は無事なのかしらん(´・ω・`)
>>765 返事してもらって、ある程度の職人さんの存在を確認したら
そのまま次スレに移行、でもいいんじゃない?
そろそろ、スレの容量も残り少なくなってきたし。
DQ3本スレから派生したこのスレだが
こんなに長く続くとは思わなかったなあ
>>764 生きてたか・・・なんか複雑な気分だな・・・
誰もいねー
保守
せっかくだから保守るぜ!
保守
>>767 ネタの一つも投下しないのにそういうこと言うんじゃねえよ、と。
772 :
767:2006/11/05(日) 02:09:44 ID:eG7uxVIE0
>>771 言葉足らずだったか
158たんの生存は素直に嬉しいし、続きを熱望するものである!
しかしこのまま話が進んでダーマに着いたら・・・そういう意味だ
まだエミュ厨生きてたのか…。
まだ煽り厨生きていたのか……
>>774 煽り厨は不滅だよ。
たとえ一匹の煽り厨が死んでも、第2第3の煽り厨が誕生する。
要するに煽り厨を一匹見たら、そのスレには100匹いると思え。
保守
アッー!
778 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/07(火) 17:56:03 ID:Y9IymF7l0
いつも、男勇者+女僧侶(後、賢者)パーティ
ラブラブカップル。お互いにホイミ
毎晩宿屋でハァハァ
779 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/09(木) 21:19:09 ID:gCDi6UQr0
俺の場合は、♂勇者(年下)+♀戦士(年上)のパーティ。
勇者の方は戦士に惚れているのだが、気持ちに気づいて貰えず毎回(´・ω・`)ショボーン。
戦士の方は色恋沙汰に疎く、勇者を異性と見ていない。
だが、旅を続けていくうちに二人の関係に変化が…?
♀戦「世話の焼ける弟のように思っていたのに…。やだ、私ったら」
書こうとは思ってるんだが
いかんせん3持ってない・・
あと1週間以内には手に入れるつもりだから
期待せずに待っててもらえると嬉しい
どんなパーティかも決めてないけど
ほす
保守
女武闘家・女商人・女魔法使いが好きなら、この3人の萌えスレ145くらいからの流れで流行っている
プレイスタイルでやってみてはいかがかな
ほす
保守
788 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/03(日) 20:02:16 ID:bE6DMBI5O
保守
789 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/09(土) 20:05:37 ID:FyaHuci6O
保守
790 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/10(日) 07:40:08 ID:XhFJ5wpyO
保守
気が向いたら書いてみるか
ちょっと
>>355とかぶってしまいそうだが
アルス 勇者 男 頭脳明晰
ミザリー 戦士 女 命知らず
マゴット 僧侶 女 セクシーギャル
ローザ 魔法使い 女 普通
792 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/10(日) 11:19:54 ID:wPgBxH46O
過疎ってるな
スレの残り容量も少ないし
物語を投下しようか迷っている職人さんもいるんじゃないか<過疎
果たして次スレは要るのか
794 :
790:2006/12/10(日) 20:43:06 ID:CZGmUSR70
埋めついでに書こうと思う
オルテガの子アルス
アルスと幼馴染のマゴット
アリアハン武器屋の娘で戦士のミザリー
アリアハン王宮魔道士のローザ
の4人
僧侶は賢者になる予定
795 :
791:2006/12/10(日) 20:44:25 ID:CZGmUSR70
間違えた791だった
商人の町は絶対に初期からつれて歩いてる仲間で作るようにしてる
こっちのほうが話的に盛り上がる気がするしFC以外なら後半帰ってくるし
>>796 商人に転職させて町づくり、その間は3人パーティで、
回収してからバラモス〜って感じかな。
盗>商>魔>盗がお気に入りコースなんだけど、
他のオススメってあるかい?
(盗>)商>遊>賢(>盗)もいいけどな。
魔を幾つで商にするかという悩み
バーク建設って大体Lv20-30位だからさ
普通に商人→ラストまでじゃ駄目なの?わざわざ商人連れまわすなら劣化戦士として使ってやれや
>>798 ちょっと回り道だが「魔>商>武>魔」で力の強い魔法使いってのもある。
>>800 魔>商ならスカラスカラバイキルトが出来るからな。
一番早い発展のしかた
イエローオーブ以外すべてあつめて町を建設
そうすると短時間で町は完成するし同時に預けた仲間も戻るのが早い
804 :
791:2006/12/12(火) 22:01:32 ID:X4vC5yV/0
アルス旅立ち1
それは俺が16歳になる前の夜
俺はある城にいた。
王女が隣の国の宝石を狙っているらしい。
下に行くと王が隣の国を攻め込みに行くという。
隣に大臣らしき者がいたので話しかけたら
「もし王の命令が間違ってるとしても王の命令は絶対だと思うか?」と聞かれたので
はいと言おうとしたら「喝!!暴力反対!!」と訳の分からない声が飛んできたので
「仕方なくいいえと答え、自分の判断で行動すると答えた。」
その後訳のわからん精霊からあなたは頭のいい人ですといわれたあと目がさめた
我が勇×女僧の妄想パーティでの商人(女)の立ち位置は旅の行商
容姿ロリだが実年齢はちょっとお姉さんなお調子者で
行く先々で度々会う、何かと危なっかしい若年コンビを気にかけてくれている
そして儲け話とあらば冒険に同行までする臨時メンバー
実際のゲームでも要所要所、気の向いた時に隊列に加え育てていた
口癖は「お姉さんに任せなさい!」
今現在、力不足を痛感する二人に請われて
神龍という大きな山越えに力を貸しているところだが、さすがに戦力にならない
ふむ。
ほほう
よしもうすぐ500になるから次スレを立てよう
次スレイラネ
814 :
.:2006/12/17(日) 01:22:47 ID:yrf1MtfkO
.
ホシュ
816 :
名無しさん@ご利用は計画的に:2006/12/22(金) 03:39:11 ID:b+0xTjt90
落ちたか?
板が変ホシュ
819 :
791:2006/12/23(土) 17:15:09 ID:edmMEZK00
朝母親が起こしにきた
「おはようアルス。今日はとても大事な日、王様に挨拶に言ってらっしゃい」
と言われ支度をして家を出る
外に出るとそこには幼馴染の姿があった。
「おはようアルス」
「おはようマゴットこれからお城に行くところなんだってどうしたの?その格好」
「私もアルスについていくことにしたの。ねっいいでしょう?」
「でも外は魔物がいて危険だぞそれにおじさんやおばさんには?」
「私はアルスと一緒に旅がしたいの。お父様とお母様にはちゃんと言ってきたわ!
アルス早く王様に会いに行きましょう」
と言われてしまった。
俺たちは急いで王宮に向かった
続きは?
ho
823 :
791:2006/12/27(水) 20:07:42 ID:laej9ll40
王「おお待ちわびたぞ!オルテガの息子アルスよ!
父オルテガの跡を継ぎ旅に出たいとのそなたの願いを聞き届けたぞ!
敵は魔王バラモスじゃ!世界中の人々は魔王バラモスの事はしらぬ
しかしこのままでは世界は魔王バラモスの手に・・・
それだけはなんとしても食い止めねばならぬ。
アルスよ魔王バラモスを倒してまいれ!
ただ一人ではオルテガのようなことになるかも知れぬ・・・」
マゴット「王様!私もアルスと一緒に行きます。」
王「ほうティベリウス枢機卿の娘も同行するのか。よし王宮からも二人ほど供を出そう。
町のはずれにルイーダーの酒場と言うところがある。そこに行ってみるとよかろう。」
アルス「王様ありがとうございます。」
王「では行くがよいアルス、マゴット」
h
保守
ガーターベルトと水着系を装備させた3人と自分の名前をつけた
男キャラのパーティーをつくって喜んでる俺マジ変態
正常
もちろんガーターベルトをはずしたときの性格は泣き虫や寂しがりややお嬢様や甘えん坊だよな?
829 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/04(木) 11:54:20 ID:sN4G7WdaO
間違えて新スレにかいてしまった
830 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/05(金) 17:33:47 ID:yVmG96ChO
妄想ではなく実話
GB
勇者 ロト
♂セクシーギャル
勇者 ルビス
♀セクシーギャル
勇者ロト オルテガ
♂セクシーギャル
うっかりもの カンダタ
♂セクシーギャル
どっからツッコんだらいいんだこれは(;´Д`)
妄想が暴走しちゃったんだろう
833 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/06(土) 18:25:23 ID:yuUVFD4kO
>>831-832 おまいら信じてないな…。マジで実話だと言う事に…。
うpしてやりたいがやり方が分からないからクヤピイ。
835 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/06(土) 19:38:51 ID:yuUVFD4kO
836 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/08(月) 10:41:32 ID:9n9xkZwoO
上げ
837 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/08(月) 15:18:31 ID:olzdwPW/O
上げ
838 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/09(火) 14:42:23 ID:31kMJJKjO
839 :
791:2007/01/12(金) 20:31:11 ID:R+Oo3JKu0
俺たちは王様に言われたルイーダーの酒場に行ってみた
途中マゴットが寄り添ってきた
マゴット「本当はアルスと二人だけで旅立ちたかったんだけどなぁ」
アルス「しょうがないよ俺たちはまだまだ未熟者だからね」
俺は理性を保って返事を返した。
マゴットの胸が大きく俺の視界に入ってくる
ここが俺の部屋だったら俺の理性は保てなかっただろう
酒場の中には女主人がいた
ルイーダ「いらっしゃいここはルイーダーの酒場よ・・・あら?マゴットちゃん今日はどうしたの?」
マゴット「王様から言われてアルスと一緒に仲間を探しにきたの」
ルイーダ「ああそれなら聞いているわ!ちょっと呼んでくるわね」
・・・・・
ルイーダ「紹介するわ!こちらが戦士のミザリーさんであちらが王宮魔道士のローザさんよ!」
ローザ「私は魔道士のローザです。宜しくお願いします・・・ってマゴット」
マゴット「ローザとうとう王宮魔道士になったのね!」
ローザ「ええ魔法の勉強をして王宮に入ったわ。まだ王宮魔道士見習いって所だけどね」
ミザリー「私は戦士ミザリーです・・・・ってマゴットじゃない!久しぶりね」
マゴット「ミザリーは武器屋の手伝いをやってるのかと思ったわ!」
ミザリー「いい武器を見るには自分で使いこなしてみないとね、それで戦士の修行をしてるのよ」
ローザ「でもマゴット・・・よくティベリウスのおじ様が旅立ちを許可したわね」
マゴット「アルスと一緒なら行ってこいって言われた」
アルス「なんだみんなマゴットの友達だったのか」
ローザ・ミザリー「宜しく。アルスさん」
アルス「今日はこれで解散にして明日の朝家の前に集合にしよう」
ローザとミザリーは家に帰っていった。
マゴットはというと・・・・・
二人が見えなくなると、急に体を摺り寄せてきた
続く
840 :
791:2007/01/12(金) 21:13:46 ID:R+Oo3JKu0
マゴット「ねぇアルス今晩一緒にいよう!」
マゴットは俺に顔を近づずけてきた。
アルス「帰らないとティベリウス様に怒られるんじゃないのか?」
やばいこれ以上迫ってきたら俺の理性が・・・・・
マゴット「お父様もアルスと一緒ならいいといってるし・・・」
と言って俺に口付けをしてきた。
もうこれで俺の理性は限界に来ていた。
アルス「わかった。今日は俺の部屋で一緒にいよう」
マゴット「わ〜い!うれしいな!アルスの部屋に行くの久しぶりだもの」
家に帰った
ママン「お帰りアルス。あらマゴットちゃんいらっしゃい!」
マゴット「お邪魔します。おばさま」
アルス「今日はマゴットが泊まるってさ」
ママン「じゃあ夕飯の支度をするからお風呂でも入ってらっしゃい」
・・・団欒
ママン「マゴットちゃん。うちのアルスを宜しくお願いしますね」
マゴット「はい。おばさま」
じじい「アルス!マゴットちゃんをしっかり守ってあげるんじゃぞ!」
アルス「わかったよ。じいちゃん」
ママン「でもよくティベリウス様がお許しになられたわね」
マゴット「アルスが旅に出るために修行をしていると聞いたとき私も一緒に行きたいと思いお父様に頼んでみました。」
アルス「ティベリウス様はなんて言ったの?」
マゴット「今のままじゃ駄目って言われた。冒険に行くなら何らかの基本職の修行をしなさいと言われたの。
それで私はお父様から僧侶の手ほどきを受けて勉強したの。」
じじい「マゴットちゃんはいい娘じゃのう。アルスにはもったいないわい!」
アルス「じいちゃん!」
こうして夜は更けていった
842 :
791:2007/01/13(土) 03:41:19 ID:4mio9Efz0
夜もふけてきたアルスの部屋
マゴット「実はお父様から一つ頂いた物があるの」
アルス「なんだい?マゴット」
マゴット「これよ」
見てみると袋だった。
マゴット「この袋には装備品や旅で集めた道具がたくさん入るらしいわ
だから私の道具もここに入れてあったりするの」
アルスは袋の中を覗き込んだ。やくそうやどくけしそう、キメラの翼が入っているのが見える。
アルス「へえこれは便利そうだな・・・・・?!」
アルスはあぶないみずぎを発見した。見る見るうちに顔が赤くなっていく。
マゴット「真っ赤になったアルスかわいい」
といって二人はベッドに入った。
843 :
791:
そして夜が明けた
マゴット「おはようアルス!朝よ」
アルス「おはようマゴット」
朝食をとり一通りの身支度をして家を出る。
ママン「アルス気をつけていってらっしゃい!マゴットちゃん。アルスのこと宜しくね」
じじい「アルスもマゴットちゃんも絶対に生きて帰ってくるのじゃぞ!」
アルス&マゴット「いってきま〜す」
家を出た
ミザリー&ローザ「おはようございます」
アルス「ミザリーさんローザさんおはようございます。それでは出発しましょう」
ローザ「まず最初の行き先は?」
マゴット「ナジミの塔に行って鍵をもらってこようと思うの」
ミザリー「じゃあナジミの塔に向けて出発ね」
町を出た。
しばらく歩いているとモンスターと遭遇した。
マゴット「スライム2匹と一角ウサギ2匹ね。どうする?」
アルス「ローザさんとミザリーさんは一角ウサギをお願いします。僕とマゴットでスライムを倒しますので」
ローザはメラをとなえた! 一角ウサギを倒した。
ミザリーの攻撃! 一角ウサギを倒した。
マゴットの攻撃! スライムを倒した。
アルスの攻撃! スライムを倒した。
ミザリー「みんな倒したようね!?なんだろうこのメダル?」
よく見るとスライムの肖像が書かれていた
マゴット「とりあえず袋の中に入れておきましょう」
アルスたちはモンスターメダルをゲットした。
続く