セリスは、村雨を地面――いざという時はすぐに抜き取れる距離――に突き立て、両手を挙げた。
「私に敵意はないわ。そちらはどう?」
なるべく穏やかな声で告げる。
女性と青年は顔を見合わせてから、両手を挙げた。
「私たちも戦うつもりはありません」
「そう。それならいいのよ」
どうやら、セリスは和解に成功したようだ。
フリオニールは、セリスの顔を眺めながら出ていくタイミングを考えていた。
すると、
『セリスに近づくな…』
という、男の声が脳裏に直接響いた。
驚いて振り返るが、誰もいない。
フリオニールは、菊一文字を手に殺気を強くする。
「誰だ!?出てこい!」
『俺の名前はロック……セリスに近づくな!!』
「!!」
次の瞬間、フリオニールは菊一文字で自分の心臓を貫いていた。
自殺にも見えだろう…しかし、実際はロックに誘導されて起こした事だ。
「う……」
死体になったはずの、フリオニ ールが起き上がる。ロックの亡霊に取り付かれたのだ。
「セリス……」
フリオニール……いや、ロックは恋人の名前を口にした。
「お前は俺が必ず守る」
何が起こったのか、わからなかった。
気が付いたら、視覚から現れた男にガフガリオンさんが倒され、そして私も……。
菊一文字の柄で殴られ、ユウナの意識は途切れた。
「一体どういうつもり?」
気絶したユウナとガフガリオンを、冷ややかに見下ろしながらセリスは言った。
しかし、その冷ややかな目は共学に見開かれる。
フリオニールの後ろに、ロックの姿が、ぼんやりと写し出されたからだ。
「セリス…」
口を開いたのは、胸から血を流したまま真っ青な顔をしたフリオニールだった。
しかし、セリスには、それがロックの声だとわかった。
「セリス。俺だ。ロックだ。
いいか、よく聞け。俺の体は死んだ。でも、俺はお前を守る」
セリスは混乱した。ロックが死んだ…?
「セリス、俺はお前を愛している! 俺は必ずお前を守る!守ってみせる!」
その台詞を聞いて、セリスは切なくて胸が張り避けそうになった。
ロックは、死してなお私を守ってくれようとしている!
「ああ、ロック!」
セリスは、ロックに抱きついた。ロックも、セリスの華奢な体を抱き締しめた。
外見はフリオニールの死体だったが、セリスにはどうでも良かった。
「セリス…愛してる」
「私もよ、ロック」
ロックとセリスは深く抱き合った。
そして、セリスの胸には一つの決心があった。
それは、全員を殺してロックの元に逝こうと言う決心だった。
【C-2/湿地帯/昼】
【セリス@FF6】
[状態]:軽度の疲労
[装備]:村雨、勲章
[道具]:無し
[第一行動方針]:町へ向かう
[最終行動方針]:最後の一人になり、ロックの元に逝く
【フリオニール@FF2】
[状態]:ゾンビ状態(ロック憑居中)
[装備]:菊一文字
[道具]:与一の弓
[基本行動方針]:セリスを守る
[備考]:精神をロックに則られています。魂が離れた時点で死亡。
【ガフガリオン@FFT】
[状態]:気絶
[装備]:キセル@FFT財宝
[道具]:2万ギル
[第一行動方針]:塔へ向かう
[基本行動方針]:ティーダとラムザを探す
【ユウナ@FF10-2】
[状態]:気絶
[装備]:ソウルオブサマサ、賢者の指輪@FF12、G.F.トンベリ
[道具]:3万ギル、ドーガの魔導器
[第一行動方針]:塔へ向かう
[基本行動方針]:ティーダとの再会を目指す
[リザルトプレート]黒き紋章
[ドレスフィア]<ダークナイト>、歌姫、きぐるみ士、?×3
[備考]:ユウナはG.Fトンベリに気が付いてません