877 :
4/14:2007/01/21(日) 02:43:33 ID:56Yvo5eN0
クジャ「何でって………お前の顔なんて見たくないんだよ、じじい!
お前のせいで僕らがどれだけ迷惑したと思ってるんだい、ねえビビ?」
ビビ「う、うん(クジャも人のこと言えないと思うけど…)」
クジャ「何の目的で僕らを呼んだのさ!それにここはどこだい?」
ガーランド「ここは記憶の場所……全ての人、全ての物の記憶の集まる場所……
他の世界ではライフストリームとも呼ばれている………」
ビビ「記憶の場所……じゃあ僕らは死んだの…?」
ガーランド「死んではいない………夢を見ているようなものか………」
クジャ「話が見えてこないな〜、いったい何の目的で僕らをこんな場所に呼んだのさ?」
ガーランド「一から説明せねばなるまいな………。…お前達との戦いに敗れたあと……私は……
イーファの樹の中へと落ちていった…………ガイアの…星の中心部へと……。崩壊しつつあった私の体を
ガイアは暖かく迎えてくれた……グツグツとしていたな………」
クジャ「(それは地下の溶岩じゃないのかい?)」
ガーランド「体が溶け……死への近づきを感じた………このまま無になろうというとき…………この星は…
私を…記憶の場所へといざなった………他の星の生物である私をだ………」
ビビ「(話が長くてよくわからないな〜)」
ガーランド「記憶の場所……そこで私は…いろいろな人に出会った…………若くして死んだ者……
命をまっとうした者…………友人と呼べる者もできた……そして私は思った、それが私の目的だ…」
クジャ「何さ?早く言いなよ!」
878 :
5/14:2007/01/21(日) 02:44:52 ID:56Yvo5eN0
ガーランド「ビビ…おじいちゃんと呼んでくれないか!!」
ビビ「えっ…」
クジャ「はぁ?何を言っているんだい、このモーロクじじいは」
ガーランド「タバコ屋を営んでいたトメさんも……大工の棟梁だったゲンさんも皆、孫の話をする……微笑ましく、楽しそうに…
そのときふと思ったのだ……私の作ったジェノムが作った黒魔道士たちは私の孫ではないのかと…」
クジャ「駄目だこいつ、もうボケてる。行こうビビ、出口を探そう」
ビビ「え……うん」
ガーランド「私も孫の成長を見たい……そう思い……私は黒魔道士たちの寿命を伸ばす方法を探した……
そして見つけたのだ………ここ記憶の場所で……」
ビビ「本当!?」
ガーランド「ああ……そしてそれこそが……ビビ、お前をここに呼んだ理由だ……」
クジャ「どうやって?僕があれだけ探してもわからなかったのに……」
ガーランド「……星の会話……その中に答えがあった………心して聞くが良い……」
879 :
6/14:2007/01/21(日) 02:50:07 ID:56Yvo5eN0
ヴィン「……星の会話?……いったいそれは………」
ルクレ「……ラブ・ロックのガイア説というものを聞いたことがある?」
ヴィン「少しだが…」
ルクレ「この説は星も一つの生命体であるという考えなの。例えばルビー、サファイアなどの各ウェポン…
これは私たちの体の中にある抗体のようなもの……星が傷つけられたときに発動する。
そして…私はここに来て感じた。この説が正しく……星々の間に会話が存在することを…」
ヴィン「……しかし……ルクレツィア、君はジェノバ細胞によって私と同じ死ねない体のはずでは……何故、ライフストリ-ムに…」
ルクレ「ジェノバ細胞には不死以外の特徴があった…リユニオンともう一つ………覚えてる?」
ヴィン「……ジェノバ細胞の…擬態能力……他者の記憶と感情を読み取り、それに合わせ外見を変える力…」
ルクレ「そう……私のいた祠……あの場所は……カオスの生まれし…星の意識に近い場所………
クリスタルに包まれていた私の意識は……少しずつ星の記憶を集め……そして同化していった…」
ヴィン「そんな…ことが………。しかし…ルクレツィア……君の目的はいったい……?」
ルクレ「それについては星の会話を聞いてもらうわ……あなたの友達にも関係があることよ」
ヴィン「……ビビビに…?」
ルクレ「ええ……。星の会話は本来、言葉で表すものではないけど……私なりに訳してみたわ……準備は良い?」
ヴィン「……あぁ……聞かせてくれ………ルクレツィア…」
880 :
7/14:2007/01/21(日) 02:50:49 ID:56Yvo5eN0
以下、星子(7の星)、ガイア(9の星)とします。
星子「ねぇ、ちょっと聞いてよガイア〜ン」
ガイア「何?今、ちょー忙しいんだけど〜」
星子「あたしんところに、マジで変なやつがいるのw」
ガイア「変ていったいどんなやつよ?」
星子「怪我するたびに何か化け物になって、あたしのライフストリームをパカパカ使うの。おかげで肌荒れが酷いって感じ〜」
ガイア「まじきも〜い。でも人間なんてすぐに死ぬんだし、ほっとけば〜」
星子「あたしも最初はそう思ったんだけど〜、こいつ何の間違いか死なないらしいのよ…ツミツミツミツミ…うるさいし…」
ガイア「それマジやばいんじゃね?そうだうちのほうも変なことがあったのよ」
星子「どんな?」
ガイア「この間、テラとかいうじじいがいきなり抱きついてきやがんの。それで、ジェノムとかクロマドウシとか
なんか変なのが増えちゃって困ってんのよ」
星子「あ〜いるよね、そういうの。うちもこないだジェノバとかいうのが暴れたから、ウェポン使っちゃった」
ガイア「それやりすぎw。でもね〜クロマドウシの子たちかわいそうなのよ、
寿命が一年っていくらなんでも短いでしょ?どうにかして助けたいみたいな〜」
星子「あ〜、あんたそういう優しいところあるよね。あ、そうだ、うちの馬鹿の寿命を分ければ良いんじゃん?」
ガイア「星子、マジあったま良いね。そうしよっか」
881 :
8/14:2007/01/21(日) 02:51:21 ID:56Yvo5eN0
クジャ「………………………………………何じゃこりゃー!僕らは、じじいの妄想を聞くほど暇じゃないんだよ」
ガーランド「いや……これは私が訳したわけでは……」
クジャ「いいから早く寿命を延ばす方法を言えよ!嘘だったら殺すぞ」
ガーランド「私はもう死んでいるが………………まあいい、ではビビ……このカプセルを飲んでくれ……
これを飲めば……通常の…人並みの寿命を得られるだろう………」
ビビ「それだけで良いの?」
ガーランド「ああ、ここには全てが入っている……。ただ最後に一つだけ質問をさせてもらう…後悔はせぬか?」
ビビ「え?」
ガーランド「生きるということはつらいことだ……人との別れ、争い、大切な人が死ぬところを見るかもしれない。
人よりも先に死ぬことこそが幸せかもしれん…。後戻りはできぬぞ………もう一度聞く………後悔はせぬか?」
ビビ「………………しないよ。僕はまだ知りたいことも、やりたいこともたくさんある。
これから先、つらいこともあるかもしれないけど絶対に後悔なんてしない。さあ、それを頂戴」
ガーランド「そうか…ではこのカプセルを飲むが良い……」ガーランドはビビに小さく青いカプセルを渡した。
ビビ「うん…」
882 :
9/14:2007/01/21(日) 02:54:39 ID:56Yvo5eN0
ガーランド「水なしでも飲めるが………水はいるか?オレンジジュースもあるぞ」
ビビ「いらない……このままで飲めるよ……………ゴクン………」
クジャ「……見た目は何も変わってないけど………何か変わった感じする?」
ビビ「ううん……特には………」
ガーランド「大丈夫だ、効果はある…………それでは私は黒魔道士の村の者へもこのカプセルを渡すのでな……さらb」
クジャ「ちょっ!待てよ。僕の分は?僕にもよこせよ!」
ガーランド「何故、お前にやらねばいかんのだ。別に息子はいらん、私の命令を聞かなかった分際で…」
クジャ「それはお前が僕にまともな命をくれなかったからだろ、いいからよこせ!少しぐらい余ってるんだろ」
ガーランド「あ〜五月蝿い奴じゃ……テクマクマヤコンテクマクマヤコンジュミョウヨノビロ………ほれ、これで良いじゃろ」
クジャ「良いわけあるかー!!」
ガーランド「おぬしを作ったのは私だ………だからおぬしの寿命など自由自在…今ので十分だ…」
クジャ「本当だな……もし早死にしたら、ここでボコボコにしてやる」
ガーランド「では……ビビ、今度こそお別れだ…………………おじいちゃんはいつでも空から見守っているぞ、さらばだ」
クジャ「逃げやがった。で、ビビはガーランドのことをおじいちゃんって呼ぶ気なのかい?」
ビビ「えっと…………呼ばないと思う……」
クジャ「まあ当然そうだよね。じゃあ帰ろっか……たく、出口まで連れてけっつうの……」
883 :
10/14:2007/01/21(日) 02:55:13 ID:56Yvo5eN0
ヴィン「………話はわかったが………私が普通の体を持って許されるのか…ルクレツィア…」
ルクレ「何で?」
ヴィン「この体は君を見ていることしかできなかった、私の罪に対する罰のはずでは…」
ルクレ「たまたまよ。あのときはあなたの命を救うためには、ああするしかなかった」
ヴィン「悪夢にうなされる永き眠りこそ私に与えられた償いの時間のはずではなかったのか…?」
ルクレ「誰がそんなこと言ったの?そもそも悪夢、悪夢って言ってるけど…そんなに悪夢ばかり見ているの?昨日の夢は…?」
ヴィン「………昨日か………昨日はビビビに誕生日プレゼントを渡している夢だったな………とてもうれしそうにしていた」
ルクレ「一昨日は?」
ヴィン「……私の考えた新メニューがとても売れている夢だったな………正夢になると良いがな……」
ルクレ「それって悪夢なのかしら?私にはとても幸せそうに聞こえるんですけど…」
ヴィン「……これは……たまたま…………」
ルクレ「それに不老不死で、怪我をしてもリミットブレイクで変身すれば回復、空も飛べる…
これって世界中のお金持ちがいくら出してでも成りたいと望むような体じゃない」
ヴィン「…いや……それは………その………」
ルクレ「結局どうするの?今のままでいたいのなら、無理には進めないわ」
ヴィン「…ルクレツィア……君が…許してくれるのならば………」
ルクレ「だから私は別に怒っていないのに……じゃあ始めるわね」
ヴィン「……あぁ………」
884 :
11/14:2007/01/21(日) 02:57:53 ID:56Yvo5eN0
ルクレ「そうだ、最後に、一応聞いておくわ。あなたは永遠の命を持っている……これはさっきも言ったけど、
多くの人が求めるもの………誰よりも長い命を持つ……それはとても至福のことかもしれない。
本当に人並みの体に戻りたい?あなたは世界の誰よりも秀でた体を持っているのよ」
ヴィン「…………ここ何年かの旅で……私は気付いた………人には永遠の命は長すぎるよ……ルクレツィア…
私は、人として生き、人として死にたい………それだけだ…」
ルクレ「そうよね、変なことを聞いたわ。それじゃあ、まずは後ろを向いて、マントと服をまくってくれる?」
ヴィン「…あぁ……少し恥ずかしいな……注射でもうつのか?」
ルクレ「よいしょっと」ガシャッ!!
ヴィン「……い、今のは…何の音だ…?やけに重たい感じが………」
ルクレ「工具よ。いろいろと必要なの」
ヴィン「…こ、工具?……その…医療器具ではないのか?」
ルクレ「工具よ。いいから静かにしてもらえる、集中できないわ」
ヴィン「ス、スマン…」
ルクレ「え〜と…まずは……電動ドライバーで後ろのハッチを………ギュイ〜ン………外して……」
ヴィン「(…ドライバー?…ハッチ?何だそれは…?)」
ルクレ「ふ〜……次は中のコードを……ブチッ……あっ……………………………ヴィンセント君……そこのセロハンテープとってもらえる?」
ヴィン「……これか……(今のは……大丈夫なのか……?)」
ルクレ「……ありがとう…ペタペタ……きっとこれで大丈夫ね…多分…………………
あとは………アルカリとマンガンどっちが良い?マンガンの方が軽いけど、アルカリの方がパワーがあるわね」
ヴィン「………ア、アルカリで頼む………」
ルクレ「そう、やっぱりパワーよね。よし…これでハッチを閉めてネジで止めれば……ギュイーン、ガチ……終了よ」
885 :
12/14:2007/01/21(日) 02:58:32 ID:56Yvo5eN0
ヴィン「……これで私は普通の人間に……もう変身することもない………」
ルクレ「あ、変身機能は残ってるわよ、今回は寿命を人並みにしただけだから」
ヴィン「な、何故…?」
ルクレ「だってあなたのチャームポイントでしょ?私の好きな映画をモデルにしたけど嫌だった?
ガリアンビーストとかヘルマスカーとか、とってもかわいいのに…」
ヴィン「(ルクレツィアが私をかわいいと……)いや、私もとても気に入っている、そうだなかわいいな」
ルクレ「よかった気に入ってもらえて。じゃあそろそろお別れね……あなたがいつか死んだとき…またここで会いましょう」
ヴィン「……そうだな………何十年か……しばらくは一人で寂しいかもしれん……だが私はきっとここに来る…
それまで待っていてくれ………ルクレツィア…」
ルクレ「一人?だれが…?私はみんなと楽しく暮らしてるけど…」
ヴィン「へっ?」
ルクレ「そうだ、うちの子がとったビデオがあるの見てから帰って」つハンディーカム
ヴィン「(う、うちの子?……それにライフストリームに何故こんな物が……)」
ルクレ「つけるわね」ポチッ
886 :
13/14:2007/01/21(日) 02:59:11 ID:56Yvo5eN0
〜ハンディーカムの映像とヴィンセントの反応〜
ロッズ「母さんはどこだ?このカメラで母さんを撮るんだ」
ヤズー「母さんなら台所で夕飯を作ってるよ」
カダージュ「今日はカレーだってさ」
ロッズ「母さん!」
ルクレ「あらロッズ、恥ずかしいから撮らないで。今はお化粧してないわ」
ロッズ「母さんはそのままでもきれいだから大丈夫だよ」
(ヴィン「(そのとおりだ。ルクレツィアはそのままでも十分美しい……それにしてもこの三兄弟と一緒なのか…)」)
(ルクレ「なかなか楽しそうでしょ?ほら続きよ」)
セフィロス「母さん、今日の夕飯は何?」
(ヴィン「(セフィロスまでいるのか……)」)
ルクレ「今日はカレーよ、もうすぐできるから待っててね」
セフィロス「母さん、僕、カレーは甘口が良いな。辛いのは嫌いなんだ」
ルクレ「ふふ、大丈夫あなたの好きな甘口よ」
ヤズー「あ、セフィロス兄さん、僕のモー娘のCD返してよう…」
セフィロス「まだ聞いてるんだよ」
ロッズ「ジー……………(セフィロスを撮影中)……………」
セフィロス「ロッズ!何を撮っているんだ!母さん、次からは辛口で良いぞ。ヤズー、俺はモー娘など聞かん。
部屋で洋楽を聞いている、夕飯ができたら呼んでくれ。やはりレッチリは最高だ…ハハ」
(ヴィン「セフィロス……。しかし私も、いきなり4児の父か……受け入れてもらえるだろうか……お養父さんと呼んでくれ…いや、変か…」)
宝条「……今、帰ったぞ………今日の検体はいまいちだったな………ブツブツ…」
(ルクレ「あ、駄目。ここで止めて恥ずかしいわ)」)
(ヴィン「宝条!何故ここに……まさか…」)
ルクレ「お疲れ様です、あなた。お帰りのチュッ(はぁと」
(ヴィン「そ、そんな……馬鹿な……………こんなことは…………プルプル)」)
(ルクレ「だから止めてって言ったのに、恥ずかしい。あれ、ヴィンセント?どうしたの?)
(ヴィン「……プルプル……………プチッ…いやああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」)
887 :
14/14:2007/01/21(日) 03:00:00 ID:56Yvo5eN0
〜くるま in ミディール〜
ヴィン「いやああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………ハァハァ……ん、ここは…?」
ビビ「車の中だよ」
ケット「どうやら僕ら、魔晄にあてられて夢を見とったようや」
ヴィン「……夢…?………そうだケット・シー、私の背中を見てくれハッチはあるか?ネジは?」
ケット「ネジ?ありまへんで。いったいどんな夢を見とったん?僕はガハハとキャハハに囲まれる夢や、頭が痛いで」
ヴィン「……夢か……そうだな……あれは夢だ……ルクレツィアがあのようなことをするはずが……」
ケット「もう大丈夫そうやね、お店を開ける準備しましょか。せっかくここに来たんやし」
ヴィン「…あぁ…急ぐとしよう………(やはり悪夢を見続けることが罰なのだな……ルクレツィア)」
ビビ「(…本当に夢だったのかな、あれ……………でも、どっちでも変わらないや。
僕は命の続く限り毎日、精一杯がんばるだけだ!)」
ヴィン「…ビビビ……店を開けるぞ……準備は良いか…」
ビビ「うん!」
作業へと向かうビビの腕には、小さく赤い宝石の付いた腕輪がはまっていた。
ビビの寿命が人並みになった……かもしれない。
ヴィンセントの寿命が人並みになった……かもしれない。 おわり
若干…が多すぎた感がしなくもないけどGJ!
889 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/22(月) 03:31:50 ID:LnswzcjM0
星の会話ウケルwww
890 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/22(月) 16:34:40 ID:B1Ww6FS80
ブハァーーーッ!!「部屋で洋楽を聞いている。」(>3<)プ…ププ!!!
GJ!GJ!あ〜面白い癒される
hosyu
保守
ほしゅ
ほしゅ
☆
896 :
1/7:2007/01/28(日) 06:17:13 ID:xEtVXxf40
〜移動中〜
ケット「今日は、お二人にWROの仕事をやってもらいたいんやけどええでっか?」
ヴィン「…私は構わないが……ビビビには危険ではないのか?」
ケット「言葉足らずやったわ、今日のは危険な仕事やないんや。この近くの孤児院で
サンドイッチをあげたり、子供と遊んだりするボランティアのような仕事やな」
ビビ「それなら大丈夫だよ、ねっヴィンセントさん?」
ヴィン「…あぁ…そうだな。ところで、ケット・シー……その後ろの大きな箱は何だ?」
ケット「これでっか?これは今日のために持ってきた……………デブモーグリや!!どや、懐かしいやろ?」
ヴィン「……あったな…こんな物も………」
ビビ「おっきいね〜」
ケット「子供はこゆうのすきやろ?このデブモーグリなら、ビビはんも軽々持ち上げられるで」ひょいっ…
ビビ「うわっ!すごいやケットさん。……あれ、箱の中にまだ何か………」
ケット「これはまだ見ちゃだめや。本日の秘密兵器やさかい、ビビはんもヴィンセントはも驚くで〜」
ヴィン「…そう言われると…気になるな……チラ…」
ケット「あかんゆうてるやん」
ケット・シーは急いでふたを閉めた。
ケット「もうすぐ着きまっせ、準備や、準備」
ビビ「は〜い」
897 :
2/7:2007/01/28(日) 06:17:50 ID:xEtVXxf40
〜孤児院〜
先生「ようこそいらっしゃいました。ここはメテオによる被害で両親を……あ、こら」
少年「ねえ、サッカーやろうよ」
ビビ「え、僕?………その……」
ヴィン「行ってきても良いぞ、ビビビ」
ビビ「ホント!?うん、行ってくる」
少年「ビビビっていうの?」
ビビ「えっと…本当は違うんだけど………」少年とビビはグラウンドの方へと駆けていった。
先生「いきなり、すいません」
ケット「元気そうでええやんか。それじゃあデブモーグリと遊びたい人はこっちや」
女の子「これ…おそってこない?」
ケット「悪い子は………食べちゃうぞーーーってのは冗談や。さあ遊ぶで〜!
あ、サンドイッチは三時のおやつやから、それまでヴィンセントはんも子供と遊ぶんやで。ほな行くで〜あそこの砂場や〜」
子供たち「わ〜い」
ヴィン「ビビビはサッカー…ケット・シーは砂場でプロレスごっこか……さて私は何をすれば良いだろうか……銃の撃ち方講座でも……」
子供「あの…ごほんよんで……」
ヴィン「…本か……それなら私にもできそうだな………では中で読むとしよう……読みたい本を持ってきてくれ」
子供「うん…」
898 :
3/7:2007/01/28(日) 06:19:04 ID:xEtVXxf40
ヴィン「……少女がマッチの火でおばあさんに会い、天国へのぼったことなど、だれも知りませんでした……おしまい。
(…エアリス……死んでしまったのだな………)」
パチパチパチッ(拍手)
子供「…グスン……つぎはこれよんで……」
ヴィン「…あぁ、わかった……(子供が増えてきたか……少し緊張するな……)」
子供たち「ジーーー(凝視)」
ヴィン「…では読むぞ……泣いた赤おに……山のがけのところの一軒家に、赤おにがたったひとりで住んでいました」
……………………
ヴィン「………青おにがわざと人里であばれて赤おにがそれをやめさせようと青おにをなぐります。(青おに……)」
……………………
ヴィン「……ボクハ コレカラ タビニ デル コトニ シマシタ… ドコマデモ キミノ トモダチ アオオニ
赤おには、何度も何度もそれを読み戸に手をかけて顔をおしつけ、しくしくとなみだを流して泣きました…おしまい。
パチパチパチパチパチパチパチパチッ!(盛大な拍手)
ケット「なかなかうまいやん。みんな真剣に聞いてたで〜」
ヴィン「ケット・シー…聞いていたのか…それに、ビビビも……」
ビビ「ヴィンセントさんの読みかたがうまくて、悲しくなちゃった」
ヴィン「…そうか……そう言ってもらえるとうれしいな…」
ケット「さあそろそろ三時や。おいしいサンドイッチを作るさかい、手を洗ってきてくなはれ〜」
子供たち「は〜い」
899 :
4/7:2007/01/28(日) 06:19:37 ID:xEtVXxf40
少年「おいしいよ、ビビ」
ビビ「そう?どんどん作るよ」
少年「ビビたち、WROの人なんでしょ。局長ってかっこいい?」
ビビ「え〜と…(局長ってリーブさんだよね……)」
ケット「かっこいいで。頭もよくて気さくでな、ひげもダンディーやし、全隊員の憧れの的やな」
ヴィン「(よくもまあ…自分のことをここまで……)ひとことで言えば…へんたいだな。
仕事をさぼって人形遊びばかりだ……」
少年「そ、そうなの?」
ケット「うそや、うそ。何で、そんな子供の夢を壊すようなことゆうんや、まったく」
ヴィン「(真実だがな…)ところで、何故そんなことを聞くんだ?」
少年「俺、大きくなったらWROに入りたいんだ。前にWROの人が助けてくれたから」
ケット「歓迎するで。そや占ったる、……当たるも当たらぬもケット・シー…そやっ!
お、将来はWROで活躍するって出てるで〜」
少年「やった!」
ビビ「よかったね」
ケット「せっかくやから、ビビはんの未来も…当たるも当たらぬもケット・シー…そやっ!
結果は…三年後も僕らと一緒にサンドイッチを売ってるみたいや」
ビビ「本当?よかったね、ヴィンセントさん!」
ヴィン「……あぁ……しかし…ケット・シーに言われると……はずれそうな気が…」
ケット「だから何でそう、夢を壊すようなことを…。ほら、どんどんサンドイッチ作らへんと無くなるで〜」
900 :
5/7:2007/01/28(日) 06:20:10 ID:xEtVXxf40
そして…
先生「今日はありがとうございました」
少年「ビビ、またね〜」
ビビ「うん」
子供「おじさん、またごほんよんでね」
ヴィン「……あぁ………………」
ケット「ヴィンセントはん、かわいいからって連れてっちゃあかんで」
ヴィン「…そんなことをするわけがないだろう…ん、デブモーグリは…?」
ケット「もう車の中に仕舞っといたわ。車の中じゃあ狭くて動きづらいやろ?
ビビ「じゃあね、みんな」
子供たち「ばいば〜い」
901 :
6/7:2007/01/28(日) 06:44:45 ID:xEtVXxf40
〜次元の狭間〜
ビビ「楽しかったね」
ヴィン「…あぁ…」
女の子「おじさん、もっと本、読んで…」
ケット「ヴィンセントはん、まさか本当に連れてきたんでっか!?」
ヴィン「…そんな馬鹿な……」
女の子「本…」
ケット「今頃、あそこは大騒ぎやで。ビビはんなんて目を丸くして固まってるで!」
ビビ「えっ…(これは生まれつきなんだけど…)」
ケット「どうするんや、ヴィンセントはん!これじゃあは誘拐やで」
女の子「わ、わたし…ゆうかいされたの?」
ヴィン「い、いや…そんなことは……ケット・シー、今すぐ戻れば…」
ケット「この車がそんなに自由にいかへんこと知ってるやろ、戻れないで」
ヴィン「…そんな……では……」
女の子「やっぱり…ゆうかいされたんだ……グスン…」
902 :
7/7:2007/01/28(日) 06:45:21 ID:xEtVXxf40
ケット「どうするんや警察沙汰やで、ヴィンセントはん逮捕や!」
ヴィン「…私だけか…ケット・シー…お前も…」
ケット「ボクは人形やで、ビビはんは子供やし。この状況をよく考えてみい。
住所不定無職が孤児院から女児を誘拐…犯人はぬいぐるみがしゃべる等とおかしなことを言い、犯行を否認。
さらに別の男児も連れており、過去にも犯行がないか、現在取調べ中です……やで」
ヴィン「………ま、まずいぞ……いったい…どうすれば…」
ケット「土下座や、その女の子に土下座するんや。謝れば、ちゃんと証言してくれるかもしれへん」
ヴィン「…土下座…?…………こ、こうか………その…すまないが証言を……」
女の子「………………ぷっ……ぎゃははははw、土下座や。ヴィンセントはんが女の子に土下座やw」
ヴィン「……………………はっ…( ゚д゚ )?」
女の子(ケット)「ボクや、ボク、ケット・シーや。これ人形やで、デブモーグリの代わりに動かしてたんやw」
ビビ「やっぱり…」←途中で気付いていた。
ケット「ボクの能力やと2体ぐらいは動かせるんや。デブモーグリと一緒に持ってきた、本日の秘密兵器やでw」
女の子(ケット)「ま、まずいぞ……やって、うけるわw」
ヴィン「……………………貴様………殺す!」バンバンバン!!
女の子(ケット)とケット「ちょ、ぎゃあああああああああぁぁぁぁぁーーーー」
ビビ「アハハ」 おわり
保守
>896-902
遅ればせながらGJ!!!!!
あはは!ビビビが悲しくなっちゃうくらいうまいっていう朗読聞きたい〜!ヴィン…ww
〜移動中〜
ビビ「寒くなってきたね」
ヴィン「…そうだな……もう2月か……今日の夕飯は久しぶりに鍋にでもするとしよう…」
ケット「クク…待ってたで、その言葉を……去年の暮れからずっと準備してたんや」
ヴィン「…何だを…?」
ケット「鍋はボクに任してもらえまっか?お二人はテーブルで待っててくださいな」
ビビ「うん…(何だろ…?)」
そして夕飯…
ケット「本日のメインディッシュは………闇鍋や〜!!電気を消して、いろいろな物をぶち込む、楽しそうやろ」
ヴィン「…しかし、闇鍋というのは……各自が持ち寄った食材を使うのではないのか?」
ケット「心配はいりまへん。テーブルの下に今までの旅で手に入れた食材をタッパーに小分けにしてあるんや」
ビビ「いつのまに…」
ケット「匂いも形もわからんようになってまっせ、どんな味やか食べてみるまでわかりまへんわ」
ヴィン「…ケット・シー…貴様は食べないのか…?」
ケット「ボクも参加したいのはやまやまなんやけど、ボクは人形やからね、ホンマ残念やわw」
ビビ「(ケットさん、うれしそう…)…………………あれ?車が目的地に着いたみたい。ここは……」
ケット「なんで今頃?まぁ、この時間じゃ商売開始は明日やろ。はよ、闇鍋しましょか」
ビビ「ここは………神羅カンパニー!」
ケット「なんやって!?」
ヴィン「…良かったな…リーブ…闇鍋に参加可能だ……早く降りてきてもらえるか……(死なばもろとも…)」
ケット「い、いや…待たせるのは悪いんで…始めてて、ええよ…(こりゃ、まずいで…)」
ビビ「遠慮しなくても良いよ、ケットさん…フフ」
ケット「ビ、ビビはん…ええ性格になってきたね……(どないしよ…逃げられへん…)」
ヴィン「貴様と一緒にいたからかもしれんな……さぁ、降りて来いリーブ!!」
そして…
リーブ「それでは電気を消させていただきます………パチ…各自、テーブルの下の食材を投入してください」
明かりの消えた部屋に何か、もわ〜んとした気味の悪い臭いが充満した
リーブ「(何やこの臭い……食ったら死ぬで…)二人ともよそいましたか………それでは…一斉に…」
一同「いただきます……」
………………………………………………………シーン
リーブ「お、おいしいですか…?」
ビビ「二人とも先に食べていいよ……ボクは最後に……」
ヴィン「……わ、私も二人の感想を…………」
リーブ「誰も食べていないようですね………次は皆一斉に食べましょう………ずるは無しです」
ヴィン「…あぁ……そうしよう…」
ビビ「うん……」
リーブ「では……いただきます…」
ビビとヴィン「いただきます…」
908 :
3/3:2007/01/31(水) 05:19:24 ID:xxm2g2Sj0
ウボァー!!(゚Д゚)バタッ 3人は地にひれ伏した。そのとき!
「アレイズ」「おまじない」まばゆい光とともにヴィンセントとビビが生き返った。
ヴィン「…ビビビ……無事か……」
ビビ「うん……おまじない(リレイズ)のアビリティーがあったから…ヴィンセントさんは…?」
ヴィン「私はファイナルアタック+そせいのマテリアだ………戦闘経験の差だな……惜しい奴を亡くした……」
リーブ「………ピクピク……ブクブク……」
ビビ「(白目むいてる)……ヴィンセントさん、リーブさんの蘇生はしないの…?」
ヴィン「………私たちを苦しめようとした罰だ………それより夕飯だ……まともな鍋のな」
ビビ「う、うん……(良いのかな…)」
ヴィン「…今度はまともな鍋だ……いただきます…」
ビビ「いただきます……おいしい、鍋を食べると六畳間を思い出すね。はじめはほとんど味付けもなかったっけ」
ヴィン「…そうだな……半裸父がポン酢やおたまを持ってきてくれた…………今頃どこにいるのか?」
リーブ「わかりませんね………あ、お豆腐貰っていいですか。ハフハフ…おいしいですね」
ビビ「リーブさん!!もう治ったの?」
リーブ「あれは私そっくりの実物大の人形ですよ。私は今、降りて来たところです」
ヴィン「…くっ…油断していた………また騙されるとは………」
リーブ「人生経験の差ですかね…………しかし、闇鍋はあまり楽しくなかったようですね」
ビビ「うん。もう二度とやりたくないよ…………あ、僕、大根」
ヴィン「…そうだな…このようなふざけた計画はやめて欲しいものだ………私は鰤を…」
リーブ「ははっ、すいません。ではお詫びの印として、鍋の残りで美味しいおじやでも作りましょう」
ビビ「ほんと?やった!」 こうして鍋パーティーは夜遅くまで続いたとさ おわり
GJ!!!!!
このスレは本当に癒されます。
職人さん方ありがとう。
910 :
0/10:2007/02/02(金) 03:04:28 ID:LmO9pYMi0
容量と日にちの関係から最終回を投下します。
911 :
1/10:2007/02/02(金) 03:05:03 ID:LmO9pYMi0
〜次元の狭間〜
ビビ「今日もたくさんサンドイッチ売れたね」
ケット「せやね、明日もこの調子でがんばるで〜」
ヴィン「……そうだな………明日はどのような町だろうか……」
ビビ「そういえば、僕とヴィンセントさんが会ってから今日で丁度一年だよ」
ヴィン「……もう…そんなにたつのか………色々あったな……」
ビビ「うん。たくさんの人に会ったり、ハチャメチャなこともあったけど楽しかったね」
ケット「そうやな…、僕は途中からやけど……マッシュールストレミングやヴィンセントはんのサンドイッチを食べて気絶した日々…」
ビビ「(そこは思い出すべきところなの…?)これからもずっと続けて行きたいね」
ケット「そうやな。せや、せっかくやからパーティーやりまへんか?」
ヴィン「……良いと思うが……誕生日やクリスマス……毎月のようにやっていないか?」
ケット「ええやん!楽しい日は多い方がええやろ?」
ビビ「そうだね。僕、冷蔵庫を見てくる。何かあまった食材があるかも」
ヴィン「……フッ…仕方がないな……ビビビ……何か良さそうな物を見つけてくれ……」
ケット「ホンマは自分もやりたかったんやろ」
ヴィン「……そ、そんなことは…………」
ビビ「フフ…行ってくるね」
912 :
2/10:2007/02/02(金) 03:05:36 ID:LmO9pYMi0
車内後方:四次元冷蔵庫前
ビビ「いっぱいあるな〜。あ、これなんてどうだろ」
ビビは冷蔵庫からチョコボの卵を取り出した。
ビビ「一個しかないからお店には出さなかったけど使っても良いかな、あれ?」
ビビの持つ卵がピクッと震えた。
ビビ「いま…動いた…?気のせいかな……みんなに聞いてみよ…………うわあぁ!!」
突然、車体が大きく揺れビビはしりもちをついた。
ビビ「イタタ…よかった卵は無事みたい……何だったんだろ?」
前の二人
ケット「あかん、また何や轢いてしまったようや!!」
ヴィン「……ビビビは大丈夫だろうか……見に行ってみるか……」
913 :
3/10:2007/02/02(金) 03:06:07 ID:LmO9pYMi0
〜次元の狭間〜
クジャ「痛いな〜。何だよあの車!僕を轢くのは二度目じゃないか!!」
銀竜「ぎゃ〜す(クジャがいきなり飛び出すから…)」
クジャ「しょうがないだろー、向こうに宝箱が見えたんだから!」
銀竜「ぎゃす(もう…)」
クジャ「あ〜むかつく!!そうだ!この前貰ったこの黒い石(黒マテリア)で新しい魔法が使えるんだっけ、ぶっ壊してやる!!」
銀竜「ぎゃーす?(え〜危なくない、それ?)」
クジャ「良いから付けるよ、ほら銀竜、首輪だして」
銀竜「ぎゃ〜す(しょうがないな〜やさしく付けてよ)」
クジャ「……カチッ……よしできた!これで新しい魔法が……あれ思いつかないぞ……おかしいな〜」
ぺかー(まばゆい光)
クジャ「ぎ、銀竜…?どうしたのさ…そんなに輝いて…自己主張が激しいよ……」
トランス銀竜「ギャ、ギャ、ギャ、ギャース!!(クックックッ黒マテリア…)」
クジャ「銀竜、どうしたんだよ!返事してよ!!この石が悪いのかい?今、取るよ、待ってて!!」
トランス銀竜「ギャ…ア…ス!!(メ…テ…オ…!!)」
クジャ「そ、それは…僕の役じゃないのかい……銀竜!!…………うわあぁぁぁぁぁ…………」
914 :
4/10:2007/02/02(金) 03:07:31 ID:LmO9pYMi0
ケット「何やこれ!、後ろからありえんくらいのエネルギーや!あかん、逃げるで!!」
ヴィン「ビビビの様子を…」
ケット「駄目や!危ないで、座っとき!!一旦ここから出るで!あそこに丁度、次元の裂け目や!
間に合わすで〜アクセル全開やー!!」
ヴィン「ビビビッ!!」
プシュー……
ケット「ここはカーム……どうやら無事やったようやな…ヴィンセントはん…もう歩いてもええで」
ヴィン「………………………………………………」
ケット「どうしたんや?後ろを向いたまま固まって……ビビはんの所に…………」
二人の目に映るものは、車体の後方部分が消え…視界いっぱいに広がる草原だけだった…。
ケット「何でや……間に合わへんかったのか……」
ヴィン「……ビビビ……………」
ケット「大丈夫や!この車はうちの会社で造ったものやし、このマテリアさえあれば………」
ケット・シーの手の上にのせられたマテリアは音もなく崩れさった……
ケット「そんな……」
ヴィン「他のじげんのマテリアでは駄目なのか…?じげんのマテリアならクラウドが……」
ケット「駄目や…これは他の物より少し大きいんや……ヒュージとは言わへんけど……」
ヴィン「……それでは…ビビビに会うには………」
ケット「何年かに一度…潰れた魔晄炉から採れる……特殊なマテリアやないと……それもじげんの……」
ヴィン「……ビビビは無事なのか……?」
ケット「それも……僕らがカームに着いたんやから……ビビはんも自分に関係のある土地に着いてると思うんやけど」
ヴィン「………………………ビビビーーーーー!!」
915 :
5/10:2007/02/02(金) 03:10:13 ID:LmO9pYMi0
クジャ「ここは……デザートエンプレス…」
銀竜「ぎゃ、ぎゃ…(あれ、ぼく…)」
クジャ「銀竜!大丈夫かい?」
銀竜「ギャ…ス(う、うん…首のあたりが痛いや…)」
クジャ「この石が悪いんだ。捨ててやる!」
クジャは黒マテリアを放り捨てた。
クジャ「こっちの石は……あっ!」
銀竜の首輪に着いていたじげんのマテリアは光を発しながら消滅した…。
銀竜「ぎゃーす…(これじゃあもういろんなところに行けないね…)」
クジャ「もう良いさ…うちに帰ろう」
銀竜「ぎゃ〜す!(うん!)」
916 :
6/10:2007/02/02(金) 03:10:46 ID:LmO9pYMi0
ビビ「…う、う〜ん……ここは……ダリの村…?」
ビビは周りを見渡し、壊れた車に寄りかかりへたり込んだ。
ビビ「ヴィンセントさん…、ケットさん……二人ともどこにいったの……グスン…
もう会えないのかな……ヴィンセントさーん!!」
そのときビビの抱えるチョコボの卵が震えヒビが入った。
ビビ「え…卵が……震えてる…」
パリッ…
子チョコボ「クェ〜」
ビビ「生まれた…」
917 :
7/10:2007/02/02(金) 03:11:34 ID:LmO9pYMi0
〜三年後、エアリスの教会にて〜
ケット(電話)「ええかげんに忘れたほうが良いで。ビビはんも向こうで元気やと思いまっせ」
ヴィン「……あぁ……」
ケット(電話)「たまに各地の魔晄炉を見て回ってるみたいやけど…。やってもらいたい仕事もあるんや」
そのとき教会に子供たちがやってきた。
子供「神父のおじさ〜ん。本の続き読んでー!!」
ヴィン「…ケット・シー……すまんな…子供たちが来た……またにしてくれ……プツッ」
ケット(電話)「あ、ちょ………ツーツーツー」
子供「神父のおじさ〜ん」
ヴィン「……私は神父ではないと何度言ったら……」
子供「でも教会にいるんだから神父さんでしょ。いいから本を読んでよ」
ヴィン「…あぁ……この前はどこまで読んだか……」
子供「ハロウィンのところまでだよ。もうすぐ終わりそう?」
ヴィン「……そうだな……後、少しと言ったところか………」
子供「もっと続けば良いのに…」
子供「ねえ、この中に出てくる人はおじちゃん?名前がいっしょだよね?」
ヴィン「…フッ…そうかもしれんな………私も怒らせたら怪物に変身してしまうかもしれん……」
子供「ほ、ほんと…?」
ヴィン「……冗談だ……さぁ続きを読むぞ……どうやら着いたようだ…ここはク族の里……………」
918 :
8/10:2007/02/02(金) 03:12:25 ID:LmO9pYMi0
ヴィン「そのとき現れた、顔の白い……(この頃は…何もわかっていなかった……この旅にいつか終わりがくることも…)」
子供「それで、どうなるの?」
ヴィン「その男はヴィンセントの顔を……(……ビビビ………今も元気にしているだろうか……)」
ビビ「ヴィンセントさん!久しぶり、やっと会えたよ!」
ヴィン「やっぱりここのカエルは最高アル…そういうと……(空耳か私も歳をとったものだな……)」
ビビ「ヴィンセントさん!」
ヴィン「……いかん幻が……風邪でもひいたか………」
子供「神父のおじちゃん、呼んでるよ!」
ビビ「ヴィンセントさん!ぼくのこと忘れちゃったの…?」
ヴィン「……ビビビ………本当にビビビなのか…?またケット・シーの悪戯では……もう騙されんぞ……」
ビビ「本当だよ、やっと会えたね(ケットさん…そんなことを……してたの?)」
ヴィン「……ビビビ…本物なのか………あまり変わっていないな………あの頃のままだ……」
ビビ「そお?これでも身長は少しは伸びてるんだけど……、5cmぐらい。これからもっと成長して、
ヴィンセントさんよりも大きくなるよ!」
ヴィン「……そうだな………ビビビはまだこれからだ………」
ビビ「ヴィンセントさんは何か変わった?」
ヴィン「…少し、しわが出てきたか…………成長だな…」
ビビ「しわが成長?」
ヴィン「……あぁ………昔とは違う………日々変化していく体…これは成長だな………」
ビビ「そっか…そうだよね。みんな変わっていくもん」
ヴィン「……それより…ビビビ……どうやってここに来たんだ…?」
ビビ「外に出てみて、ほら」
ヴィンセントはビビに手を引っ張られ教会の外へと進んだ。
919 :
9/10:2007/02/02(金) 03:14:15 ID:LmO9pYMi0
ヴィン「これは……紫色のチョコボ………それに羽車(バシャ)も……」
ビビ「前にチョコボファームでチョコボの卵をもらったでしょ。それが孵ったんだ」
ヴィン「………しかし、このような色のチョコボは……」
ビビ「トット先生によると次元チョコボだって。卵のときに長い間、異次元にいたから突然変異したみたい」
ヴィン「……次元チョコボ………」
ビビ「前より設備は悪いけど、好きな場所に行けるんだ。それにクジャもいっしょだよ」
ヴィン「…は、半裸父!」
クジャ「なに鳩が豆鉄砲を撃ったのを目撃した人みたいな顔をしてるのさ。あと半裸父はやめろって言っただろ」
銀竜「ぎゃ〜す(間違ってるよ。かっこ悪いよ、クジャ)」
クジャ「銀竜が次元移動のアビリティをマスターしてたのさ、すごいだろ。気付いたのは昨日だけどね」
銀竜「ぎゃーす(別に、クジャはすごくないけどね)」
ビビ「行こうよ、ヴィンセントさん。ナナやケットさんも迎えに行くんだ」
ヴィン「あぁ!」
子供「行っちゃうの?本の続きは?」
ヴィン「……すまない本の続きはしばらく読めそうもない……続きを書かねばならないからな」
子供「もどってくる?」
ヴィン「……あぁ……必ずな…」
子供「約束だよ」
ヴィン「………あぁ…約束する…」
ビビ「よし行くよ!」
次元チョコボ「クエェーー!!」
920 :
10/10:2007/02/02(金) 03:16:18 ID:LmO9pYMi0
永遠に続く旅は無い。いつか帰るところを持った者たちによるこの旅は、
いずれ終わる。だからこそ、私は記すことにした。それぞれの約束の地へと帰る
旅の最後、そのときまでの数々の思い出を幻想として終わらせない為に……
ナナ「おじちゃ〜ん。何を書いてるの?もうすぐお店、開けるよー!!」
ヴィン「……あぁ…すまん……今、行く……」パタッ
ビビ「ヴィンセントさん、早く〜」
ケット「何してたんや、もうお客さん集まってまっせ。クジャはんと銀竜はんが空からビラ撒いたんや」
ヴィン「……よしでは開けるとしよう……準備は良いか…?」
ビビ「うん!」
ナナ「だいじょうぶ」
ケット「あんさんを待ってたんやで!」
ヴィン「……うっ……………ではいくぞ…………開店だ!」
ビビ「いらっしゃいませ〜」 おしまい。
職人の皆さま方本当にお疲れさまでした。
が…まだセンレス行ってないわけだが
923 :
1/2:2007/02/02(金) 14:28:54 ID:b4isI0FH0
このスレに登場したメニュー・飲料・食材
メニュー
ハムチーズサンド、カツサンド、ヤキソバパン、コロッケサンド、フルーツサンド、ヘルシーサンド、モンブランサント゛、
これも私の罪なのカレー (セットメニュー・半裸福神漬けにナン)
ダメニュー
激辛バレットサンド、これも私の罪なのカクテル、グラシャラボラスク、メガフレアチーズケーキ、サボテンダージリンティー、ガリサンド アレイズサンド、頭スッキリサンド
ピクルスの臭いを取るためにソルジャージー牛乳に漬け込み…さらに…夏なのでレッドサーティワンアイスを載せ…その冷たさによりバレットウガラシの
辛さを押さえ…オイヨいよかんの果汁をかけたサンドイッチ(名前は不明)
ニワトリスの肉のボイルを味付けした物と、はぐれトマトをフランスパンでサンドイッチ(副作用・ウサ耳が生える)
料理対決勝負の再現サンドイッチ
モッツァレラグナチーズをアルシドメーヌド・ロマネコンティで煮てやわらかくしてギザールの野菜のピクルスを細かくしたものを包んだチーズフォンデュのサンドイッチ
チョコレイントを溶かしてギザールの野菜のピクルスを細かくしたものを包んだチョコレートフォンデュのサンドイッチ
※フォンデュにはピクルスの他にも、リュックルミやもー栗を砕いたものや、稲穂ルンから採ったお米も使用
飲料
(ノンアルコール系)
嗚呼龍茶(アーロン茶)、エアリ水、ガウォーター、カダー汁、クラウドリンクコスタ・デ・ココナッツミルク、、ザック水、シャドウォーター(クライドリンク)ストラゴ水、セフィロ水、
セリ水、ソルジャージー牛乳、ターク水、炭酸ソーダラン、トラン水、 パロ麦茶、ビッグ水、ビビ微炭酸水 、ベアトリク水、宝条ォーター、マーカ水、ルーファウ水、
(アルコール系)
アーシェリー酒、アルシドメーヌド・ロマネコンティ、ジェノバーボン、神羅ビール、ラスラム酒、ルクレツィアルコール、
924 :
2/2:2007/02/02(金) 14:29:38 ID:b4isI0FH0
食材
(野菜系)
稲穂ルン、ヴェインゲン豆、ガーネットウモロコシ ギザールの野菜、クジャカイモ、げんこつイモ、小麦ース、、シーモアスパラガス、
ダガーリック、ティー大根、バクダンカボチャ、はぐれトマト(ミニ)、もー栗、ヤズマットマト、ユウナスビ、ラグナスビ、リュックルミ、ワッカイワレダイコン、
(果物系)
ウォードリアン、エルオーネーブルオレンジ、オイヨいよかん、キスティストロベリー、キマリンゴ、キロスイカ、 シークワーサイファー、ゼルビーグレープフルーツ、ソルベリー、
ネズ美かん、マーマセンセイレード、ラフランスコール、リノアップル、リノアプリコット、
(肉・魚等)
ヴェーネすじこ、カイツミレ、かつおンドール、ケット・シーチキン 、チョコボの卵、さわらーサー、ニワトリスの肉、ハーディ・H・A(鮪の目玉)、ファム卵白、
(シュールストレミング)
バッシュールストレミング、保守ールストレミング、マッシュールストレミング、
(その他)
ケフカスピ海ヨーグルト、ガストラーメン、こっぺパンネロ、テらっきょ、半裸福神漬け、フランスパン、モッツァレラグナチーズ、
(調味料・薬味・ハーブ系)
ウォースラー油、カイ塩、辛シドルファス、ガリ(1年分)、キスティ酢、グラ味噌、ココアーヴァインパウダー、ジタン塩、生姜ガブラス、
セルフィーユ(ハーブ)、ソルトマジ、ノノリ(海苔)、バッガナもんじゃ焼きの素、バルフレ味の素、バレットウガラシ、本ミュリン(みりん)、
ミゲローレル、ミョウガーディ、ヨーてんぷら粉、ラードレイス、ラムザラメ、 レック酢、
(お菓子系)
アグリアスルメ、アルマシュマロ、オヴェリアルフォート、オルランドゥーナツ、シナモンブラン、チョコレイント、ディリータコス、
ふたりがケーキ、ベルガトーショコラ、ポロムース、ムスタディオトット、レダスルメイカ、
(アイス系)
レッドサーティーワンアイス、ブーゲンハーゲンダッツ、
※存在が確認されたもの(入手したかは不明)
ギルガメッシュールストレミング、デッシュールストレミング、クイ納豆、にんにくラウド、ふな寿司ド、くさヤン、ポーションZ(ジェノバ細胞1000mg配合)
>923の上に書いたつもりが消えてたので…
皆さん本当に乙&楽しい時間をありがとう
最後にここに出てきた食べ物をまとめさせていただきました
皆さん本当に乙でした。
やたら長生きしそうな連中ならではの
時の流れを感じるラストだったとオモ。
よいスレを楽しめたなー。