★ファリス超萌えスレッド PART16★

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4228 ◆OcT7dY/v6Q
プロローグみたいなの書いてみた。
この後の話も一応考えておくけど、専用スレのがいいかここのがいいかみんなで考えてみて。
もともとファリス萌えスレなスレだし。

とりあえずプロローグ貼り付ける。
4328 ◆OcT7dY/v6Q :2005/07/26(火) 14:58:11 ID:ob30/mWE
プロローグ

歯車と機械の音がひしめくロンカの遺跡の飛空挺カタパルトで、シドは望遠鏡を覗いていた。
「ふむ・・・また北の山が隆起しておるな・・・」
そう、今や北の山は肉眼でも分かるほど高くなっていた。
北の山だけでなく、世界各地で植物が以上に育ったり、山が隆起したりしている。
「ミド、そっちはどうじゃ?」
「こっちもだよ、おじいちゃん。海の水位が著しく変化してる。風の流れもおかしいし、異常な突風の発生も確認できた」
「やはりクリスタルになにかあったのか・・・」
今世界中で様々な異変が起こっている。気温、風、大地にいたるまで、各地で突然変異や異常気象が確認されているのだ。
海や川は水位が上昇し、波も流れも激しくなっている。大地も異常な速度で隆起し、火山活動を行っている山は活動をさらに活発なものにしている。
自然だけではない。
各地で、新たな魔物の出現が発表されていた。今までいなかった魔物が突如として出現し、人々の脅威となっている。
先日ここにも新種の魔物が入り込んできて騒然となった。
(あの時はミドが訓練をしていたからな・・・)
「どうするおじいちゃん?クリスタルの様子を見に行ってみようか」
「フム・・・」
シドは望遠鏡から体を離し、古ぼけた本を手に取った。
(先日古代図書館で見つけた本・・・この中に書かれていることが気になる・・・)
その本の中には、次元の狭間や1000年前のエヌオーとの戦いを記した、一人の戦士が書き残した本だった。
「ミド、ワシらだけでどうにかなる問題ではない。彼女のところに行ってくれ」
「彼女って、もしかして・・・」
シドは頷くと、ペンを取った。
「タイクーンの”元”王妃の彼女じゃよ」
4428 ◆OcT7dY/v6Q :2005/07/26(火) 14:59:05 ID:ob30/mWE
次元の狭間の奥深く。
四人の戦士が戦ったあの場所で、一人の男が立っていた。
その体から発生する邪気は尋常ではなく、あのエクスデスと同等かそれ以上のものだ。
閉ざされた空間の中、彼がどうやってこの場に立っているのか。それは彼しか分からなかった。
眼を閉じ、静かに佇む彼は、まるで何かを待つかのように微動だにしない。
そんな彼の背中に、声を投げかける者がいた。
「へぇ、もうオレ以外にはだれもいないと思ってたけどな」
声の主は、少し不機嫌そうな表情を浮かべている。
「世界中で起こっている異常気象、変種の魔物の出現・・・まさかとは思うが貴様の仕業か?」
なおも言葉を投げかける声の主に、彼は反応を示した。
「・・・なかなかいい勘をしているなギルガメッシュ」
彼はその邪気とは裏腹に、澄んだ、若々しい声で言った。
「へぇ・・・オレを知ってるのかい」
「厳密には知らない。僕の中に渦巻いている情報の一つを引き出しただけだ」
「十分だよ。ならオレの強さもある程度知ってるんじゃねえか?」
ギルガメッシュは槍を取った。万能な戦闘が出来る彼は、これという得意武器を決めてはいなかったが、竜騎士と同じ力を持つ彼は槍の扱いに特に秀でていた。
「ちょうど退屈してたところだ。ちょっと一緒に遊んでくれよ」
言うが早いか、ギルガメッシュは彼に飛び掛った。
彼は振り向きもせず、ただ眼を閉じているだけだったが
「な───っ」
何の動作も行うもせず、ギルガメッシュを空中で静止させていた。
「くっ!なんだこれは・・・っ」
「僕もこう見えて暇じゃないんでね」
彼はようやくギルガメッシュに振り返った。
「ここにおいて君の存在は邪魔だ、消えてくれ」
手をかざす。するとギルガメッシュの後ろに空間のひずみが発生して、ギルガメッシュを飲み込み始めた。
「これはデジョン・・・ちっ、せっかく生き残ったってのにな。今度は何処に飛ばされるのやら」
言い終わる頃には、ギルガメッシュはこの場から消えていた。
彼は再び眼を閉じ、静かに佇み始めた。
「全ては・・・本能のままに・・・」