ミーティ 「あの、ムーンさん。ちょっとよろしいでしょうか……」
ムーン 「あらミーティアさん。何か用かしら?」
ミーティ 「あなたに謝っておきたい事があります。」
ムーン 「どんなこと?」
ミーティ 「歴代主人公が雑談するスレのことです。」
ムーン 「ああ、あれね。」
ミーティ 「8主が2主さんにご迷惑をかけてしまって申し訳ありません。」
ムーン 「あなたが謝ることじゃないわよ。」
ミーティ 「そうかもしれません。でも……」
ムーン 「大丈夫よ。もょもとは全然気にしてないから。」
ミーティ 「いいのでしょうか……」
ムーン 「むしろもょもとのせいで8主が腹黒に見えるのが困るわね。」
ミーティ 「いえ、あれは8主の態度が変です。私の前ではあんなそぶり見せませんのに……」
ムーン 「よっぽどもょもとがからかいやすいのね。」
ミーティ 「8主はなんであんなことを続けるのでしょうか……」
ククール 「まったくあなたは罪な方だ。」
ムーン 「またずいぶん唐突に出てきたわね、仲間スレの主。」
ククール 「そ、その言葉は心外ですね。ムーン王女。」
ムーン 「少なくとも私はそういう認識でいるわ。」
ククール 「私たちはもっとお互いのことを知るべきだと思いますよ。」
ミーティ 「あの、ミーティアのどこが罪なのでしょうか。」
ムーン 「そうそう。いきなり出てきて妙なこと言わないでよ。」
ククール 「いえいえ、8主のあの態度はあなたのためなんですよ。」
ミーティ 「どういうことなのでしょうか?」
ククール 「実はずいぶん前に8主に相談されたことがあるのですよ。」
ムーン 「なにを?」
ククール 「主人公スレで馬姫ネタを止めさせる方法をです。ムーン王女。」
ミーティ 「あの、それってもしかして……」
ククール 「そうです。以前あなたが止めて欲しいと言ったそうですね。」
ミーティ 「……はい。」
ククール 「だから新しいキャラを身に着ければ馬姫ネタがなくなるとアドバイスしたのです。」
ムーン 「それで8主は腹黒キャラになったって言うの?」
ククール 「いえいえ、もともと8主は腹黒キャラのつもりではなかったようです。」
ムーン 「どういうこと?」
ククール 「8主は始め天然キャラを狙っていたようです。」
ムーン 「なるほど。もょもとの天然の天然のせいで8主の養殖の天然が腹黒に見えたわけね。」
ククール 「馬姫ネタがなくなるならそれでもいいと、腹黒キャラを定着させたようです。」
ミーティ 「そうだったのですか。8主の腹黒はミーティアのせいだったんですね……」
ククール 「それともうひとつアドバイスしたことがあります。」
ミーティ 「なんでしょうか?」
ククール 「馬姫ネタは8主と姫のカップリングが前提だから、それを否定しろってね。」
ムーン 「なんだか嫌な予感がするわね。」
ククール 「そのアドバイスを受けて8主はビアンカ王妃に気があるようなことを言い出したのです。」
ムーン 「つまり一連の8主とビアンカさんのネタの元凶は、アンタの助言ってことね。」
ククール 「ふっ。どうやら俺も罪な男だったようですね。」
ムーン 「……確かあなた私にお互いのことを知りたいって言っていたわね。」
ククール 「それはもう。」
ムーン 「これあげるわ。私のプロフィール。」
ククール 「拝見させていただきます。……ええと、特技はイオナズンとありますが……」
ムーン 「はい。イオナズンです。」
ククール 「イオナズンとはなんでくぁwせdrftgyふじこlp;@:!!」
ミーティ 「ああ、ククールさんが吹っ飛んでいってしまいました。大丈夫でしょうか。」
ムーン 「心配しなくても僧侶仲間が見つけて蘇生するでしょ。多分。」
ミーティ 「8主がビアンカさんに言い寄っていたのもミーティアのためだったのですね。」
ムーン 「そのようね。」
ミーティ 「それにしても何故8主はビアンカさんを選んだのでしょうか。」
ムーン 「きっとなるべくミーティアさんと違うタイプの人を選んだ結果でしょうね。」
ミーティ 「もしかして8主はビアンカさんのような方が好みなのでしょうか……」
ムーン 「私ね、8主がビアンカさんを選んだ理由はもうひとつあると思うわ。」
ミーティ 「どんな理由でしょうか?」
ムーン 「ビアンカさんと5主さんの仲を信じていたってことよ。」
ミーティ 「あの、どういうことなのでしょうか?」
ムーン 「つまり、8主はあえて自分とカップリングが成立しえない相手を選んだのよ。」
ミーティ 「ビアンカさんが自分になびく事はないと分かってやっていたのですか。」
ムーン 「他人に迷惑をかけないよう8主なりに考えてやったことだったのね。」
ミーティ 「8主には他人の結婚を邪魔する趣味があるのではないかと不安になっていました。」
ムーン 「ちょっと手段が目的化してるようだけどね。」
ミーティ 「8主はそういうところがありますわ。」
ムーン 「きっと根が真面目なんでしょうね。」
ミーティ 「そんなものなのでしょうか。」
ムーン 「彼は見た目の通り誠実な人なのだと思うわ。」
ミーティ 「でもみなさんには腹黒呼ばわりされてます。」
ムーン 「そもそも見た目がいい人そうじゃなきゃ腹黒なんて言われないのよ。」
ミーティ 「それにしれも、ミーティアが馬姫ネタはイヤだと言ったばっかりに8主は腹黒に……」
ムーン 「大丈夫。腹黒って言ってても、みんなイタズラっこの弟ができたぐらいにしか思ってないわよ。」
ミーティ 「8主は自分が腹黒と言われることをどう思っているのでしょうか。」
ムーン 「案外受け入れてるんじゃない? 今の8主は楽しそうにしてるじゃないの。」
ミーティ 「あれが8主の本性なのでしょうか。」
ムーン 「ねえ、8主って小さい頃からお城で働いていたんでしょ。」
ミーティ 「はい。」
ムーン 「きっと子供らしいイタズラなんかできなかったでしょうね。」
ミーティ 「そうですね。」
ムーン 「そういう鬱憤が溜まっていたんじゃないかしら?」
ミーティ 「鬱憤を晴らしているとすると、やはり2主さんに申し訳ないです。」
ムーン 「もょもとはあれで勘はいいからね。8主に悪意があったらあそこまで言うこと聞かないわよ。」
ミーティ 「いいのでしょうか……」
ムーン 「いいのよ。2主は自分がからかわれたからって怒るような小さな男じゃないわ。」
ミーティ 「それは、きっとムーンさんが言うなら間違いないでしょうね。」
ムーン 「とにかく、ミーティアさんは8主を信じて見守ってあげるのよ。」
ミーティ 「はい。ありがとうございます……」
サマル 「べホイミ。」
ククール 「おい、もっと優しくやれよ。」
サマル 「なんだか僕とムーンとじゃ全然態度が違うね。」
ククール 「当然だ。女性は女性であると言うだけで敬う対象だからな。」
サマル 「ふーん。女の子って得だね。」
ククール 「それにしても、お前のところの姫さん容赦ねーな。」
サマル 「『人の恋路を邪魔するヤツは犬に噛まれて……』ってやつじゃない?」
ククール 「それを言うなら『馬に蹴られて』だろ。」
サマル 「あー、駄目だよ。馬ネタはミーティアさんが嫌がるよ。」
ククール 「お前の場合何を言っても天然で済むんだよな。役得ってヤツか……」