79 :
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4主「……ほら、ここの計算が間違ってたんだよ。だから答が違うんだ」
2主「なるほど!やっぱり4主はすごいな!」
2月「2人ともお茶が入ったわよ〜。休憩しましょ♪」
2主「おお。ありがとうムーン。おっ、これは……」
4主「桜餅じゃないか!美味しそうだね」
2月「お花見にも行けんし……」
2主「むしゃむしゃ。うまい!もう一個くれ!もぐもぐ」
2月「ちょっと!4主さんの分も残しておくのよ!」
4主「桜かぁ……。もうそんな季節か……」
2主「4主食べないのか?いらないならもらうぞ?」
2月「コラ!そんなにがっつかないの!」
4主(そういえば、あれも春のことだったな……)
(あれからどれだけの時がたったのだろう……)
(そう、エビルプリーストを倒した後のことだったな……)
4姫「……これで、ホントに終わったのね」
4爺「そうですじゃ。これも姫様のおかげですじゃ!」
4踊「何すっ呆けたこと言ってんのよ!アタシのおかげよ!」
4姫「はぁ?バカじゃないの?私がいなければ倒せなかったわよ!バカ女!」
4踊「ナニよ!ワガママ筋肉姫!」
4商「あっはっは。いやぁ勇者クン。私は感動しました。全て君のおかげです。ありがとう」
4主「いやぁ…。みんなのおかげですよ。皆、本当にお疲れ様……」
4魔「……フン。茶番だな。人間はくだらん……」
4戦「ピサロ……。認めたくはないが貴様の力が役に立ったぞ。礼は言わんがな」
4魔「はっ!貴様らは何か勘違いしてないか?私を誰だと思ってる?最高の魔族の王、ピサロだ!
勇者よ。貴様の故郷を燃やし、貴様の家族を根絶やしにしたのは誰だと思っている?……そう。この私だ!」
4官「こ、こいつめ!許せん!」
80 :
2/4:2005/04/03(日) 01:14:03 ID:FsE+6c0d
4魔「ククク……この私を殺す気か?…そうだ!殺せ!もう私は用済みだろう?」
4主「……」
4占「勇者様……」
4魔「ここで私を殺さなければどうなると思う?待っているのは世界の破滅だ!」
4爺「命を助けたと言うのに……何て輩じゃ!許せんぞい!」
4魔「貴様の村だけではない。人間の世界、全てを消してやる。貴様らと私は所詮相容れぬ運命なのだ!」
4姫「こんなヤツ!勇者!やっちまいな!」
4官「姫様そんな言葉遣いは……いや、その通りです!勇者殿!助太刀しますよ!」
4魔「さぁ来い!殺してみろ!この私を!そして仇を取ってみるがいい!貴様の幼馴染を殺した時のこと、
今でも覚えているぞ……ククク……奇跡の花でも蘇らせんほどに燃やしてやったからな……ハッハッハッ!」
4妖「やめて下さい勇者様!ピサロ様を、ピサロ様をお許し下さい!」
4魔「離れろロザリー!邪魔をするなら……貴様も殺すぞ!」
4踊「コイツ……マジムカツク。勇者ちゃん!行くわよ!」
4魔「そうだ……その目だ勇者よ……さぁ、この私を殺してみろ!」
4主「…………」
4魔「ククク……今更怖気づいたか!」
4妖「ピサロ様!やめて!」
4戦「勇者殿!皆でかかれば倒せる相手ですぞ!どうしたと言うのですか!?」
4魔「さぁ来い!勇者よ!」
4主「……………………ピサロ……お前は、殺さない」
4魔「な、なに!?…貴様ァァ!!どういうつもりだァァァッ!!」
4主「お前は生きるんだ。そして、今度こそ、今度こそ大切な人を守るんだ。永遠にな」
4妖「勇者様!あ、ありがとうございます!うっうっうっ……」
4主「みんな、帰ろう」
4踊「ちょっと!そんなの納得できないわよ!どうすんのよ!コイツは!」
4占「行きましょう姉さん……。勇者様の決断ですもの。これが正しい運命なのよ……」
4魔「待て勇者!……クソッ!クソォォッッ!!」
81 :
3/4:2005/04/03(日) 01:17:32 ID:FsE+6c0d
4主「ふぅ……。みんなは故郷に帰って、一人ぼっちか……。ここはあの時と何も変わらないな」
4主「そうだ。みんなのお墓を作ってあげないと」
(お墓を作っていく4主)
4主「父さん、母さん、シンシア……。ごめんね。お墓、もっと早く作るべきだったんだけど……」
4主「世界は平和になったよ。シンシア、ロザリーが生き返ってさ。ピサロは変わったよ」
4主「だからアイツを許してやったんだ。仇を取れなくて、みんなごめんね。父さん達怒らなきゃいいな」
4主「でもシンシアが教えてくれたこと、思い出したんだ。だから、ちっとも後悔してないよ」
4主「僕も、君を守りたかったよ……。ずっと……いつまでも……」
4主「……いつも、君が側にいたのにな……」
4主「……たくさん、思うことはあるけど、僕はただ……」
4主「……シンシア……君が恋しいよ……」
(ひらひら……)
4主「あっ、桜だ……。山の上から、落ちてきたんだ……もう春なんだね……」
4主「シンシア、2人でよくお花見に行ったね。君のお弁当を持って、山道をよく歩いたね」
4主「桜の下で、よく君はこんなことを言ったね……」
**『お花見なんだからもっと笑って。そんな怖い顔しちゃって。貴方はとても優しい人なのに、素顔で損してるわね。ふふっ。
ねぇ……もし、貴方が世界を救うことがあるとしたら、きっと貴方の優しい気持ちじゃないかな、って思うの。
憎しみじゃなくて、傷つけあうことでもなくて。それはとても素敵なことじゃないのかな……。
貴方はきっとそうして世界を救うわ。私はそう思うの。変なこと言っちゃったね。さぁ、お弁当にしましょ♪』
4主「シンシア……。君も、この村も、形あるものは全て消えてしまったけど」
4主「君がくれた沢山の温もりは、いつまでも消えないよ……」
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4/4:2005/04/03(日) 01:19:04 ID:FsE+6c0d
2月「ヒソヒソ……(ねぇ、4主さんがポケーっとしてるけど、一体どうしたの?)」
2主「ボソボソ……(4主は時々ああなるんだ。8主達は病気だって言ってたぞ)」
2月「ヒソヒソ……(4主さんも若いのに……大変ねぇ……)」
7主「あれ?どうしたの?2人でコソコソして」
2主「おう7主!見てくれ、4主がポケーっとしてるんだ」
2月「7主さん……。4主さんを助けてあげてくれませんか?」
7主「えぇ?僕がぁ?……ヤダなぁ……。え、えっと、4主さん!4主さん大丈夫ですか?」
4主「…………………あ?あ、あぁ7主か。来てたのか」
7主「は、はい。すいません、いきなり、その声かけちゃって……」
4主「あはは……いや、いいよ」
7主「(4主さんが笑った!?)どどどどどうしたんですか?な、な、何か気に障ることでも??」
4主「え?いや、ただ……。ふふふ、やっぱり俺の素顔は怖いか?」
7主「いあ、いや!そんなそんなことも思ったことはも無いは無いはでもう、その、あの、うわぁぁ!ごめんなさぁーーい!」
2主「行っちゃったぞ。7主は何しに来たんだ?」
2月「せっかく7主さんのお茶も用意したのに。4主さん、お茶を煎れ直しました。桜餅もどうぞ〜」
4主「ありがとう。頂くよ。もぐもぐ」
2主「あっ!ムーン!俺にもくれ!俺にもくれよ〜」
2月「あなたは食べすぎ!もうないの!」
2主「そんなひどい……」
4主「あっはっは。2人とも仲が良いな。夫婦みたいだ」
2主「おう!俺とムーンは仲がいいぞ!」
2月「もう!……からかわないでください!4主さんったら!」
2主「ん?何怒ってるんだ?ムーン。顔真っ赤だぞ」
2月「うるさい!」
4主「あははは………」
(シンシア、明日はお花見に行こう。お弁当を持って、手をつないで。きっとあの頃のように綺麗だろうね……)