やわらかな唇に噛みついては吸い付き、ちゅくちゅくと音を立てて一心にむさぼり続け。
やがて呼吸が続かなくなり解放すると、フリオニールはとろけるような目つきではぁはぁと浅い呼吸をする。
そんな、お世辞にも上手いとはいえない行為をだけを何度も繰り返しつづけた。
――フリオニールは既に、その誘惑に溺れているのだ。
「ヒルダ…王女……」
だが、心身ともにすっかり興奮しきっているフリオニールに対して
ヒルダは変わらずにっこりと微笑んでいるだけだ。
ただ、フリオニールの首に巻き付いていた細い腕を頭の位置までずらすと
髪をなでつけるようにしながら、バンダナと髪留めを取り払った。
フリオニールの長い銀髪が、ヒルダの頬の辺りまで降りてきた。
「フリオニール、早く」
フリオニールは小さくうなずくと、ヒルダの服に手をかけた。
胸の飾りを外すと、ぱちんという乾いた音がした。
「あ…」
露わになった、形のいい胸のふくらみにフリオニールは先程と同じように唇を落とす。
「あ…っ、フリオニール…」
突起した赤いそれに吸い付くと、ヒルダから甘く高い声が漏れた。
「あ――あん…あぁ…っ」
フリオニールはその声に反応するように、唇と左の手で一心にふくらみを愛撫しながら
右手は――これは、ほとんど無意識のうちに――下方へと下りていき
片手でスカートの結び目を解くことを試みようとしていた。