このお題でFFDQ創作小説を書いてみよう【第二章】
1 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:
2 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/12/17 12:42:57 ID:ViwLZApb
<SS投稿期間>
水曜日0時〜翌週の月曜日0時(日曜24時)
投票期間で決定した「お題」をテーマにしたSSを投稿する期間です。自由参加で人数等は一切問いません。
短編中編長編、ギャグほのぼのシリアスらぶらぶダーク、「お題」に沿っていればなんでもこいです。
一人一作といわず、二作三作、十作二十作、どんどん投稿してください!
日曜日中に間に合わなかった場合でも、次のお題の決定すなわち水曜日0時(火曜24時)までならOKです。
初心者歓迎。遠慮せず投稿を! ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
-SS投稿の注意事項-
・投稿する際にはトリップ推奨。(荒らし対策や投稿がかぶったときのため)
(トリップって何?という人は2ちゃんねるガイドなどを参照してください)
・投稿中はsageてください。
・SSの題名(「お題」とは別のものが望ましいです)を、名前欄もしくは前書きあるいは後書きで明記してください。
・元ネタのゲームタイトルを、前書きあるいは後書きのかたちでできれば明記してください。
・21禁以上(自己判断)のエロ・グロ作品は、エロパロ板等のFF・DQSSスレに投稿し、ここには報告だけをするようにしてください。
・ラトームさんによりSSを保管していただけるようになりました。保管してほしくない場合はその旨を明記してください。
・SSの表記ルールは、保管サイト管理人ラトームさんによる千一夜サイト記述ガイドラインを参考にしてください。
<お題投票期間>
毎週月曜日0時〜水曜日0時(火曜24時)
SSのテーマを提案・投票により決定する時間です。この期間で投票数の最も多かったものを「お題」とします。
上位が同数の場合は、早く提案されたものを優先します。
-お題投票時の注意事項-
・「お題」を提案ならびに投票するときはage推奨です。
(sageでも構いませんが、投票の意志がはっきりわかるようにしてください。
カギカッコで「お題」でも構いませんが、ギュメの二重<<お題>>にしていただけると、集計側が助かります)
・あまりにもエログロ・下品・誹謗中傷の程度が大きいお題は無効とします。
・なお、このスレは、特定のシリーズやキャラクターのSSをリクエストするスレではありません。
過去のお題一覧
04.10.13:ラスボス戦
04.10.20:はじめてのたたかい
04.10.27:生命の価値
04.11.03:インフレーション
04.11.10:故郷
04.11.17:親子
04.11.24:お祭り
04.12.01:矛盾、抱えたまま
今週のお題は <<風>>。
風にまつわる想い出でも、風属性のアレを召喚!でも、はたまた風属性魔法の話でも。
うわ、2の改行めちゃくちゃですね。
すみません。
>5 GJ!
ひとまず保守
>>1 お疲れチャー
即死判定できたんだよね?
保守
リレー小説はまとめサイトに上げてもらって過去分はそこを見る・・・でいいんじゃないか。
続き書きたい人が居れば書けば言いし、一ヶ月ほど待って続かないようなら削除と。
ベホイミスライムの下克上は展開としては面白そうだが、続き書くのが大変そうだな。
新スレ乙です。
サイトには 親子 まで保管しました。
>>9 > リレー小説はまとめサイトに上げてもらって過去分はそこを見る・・・でいいんじゃないか。
これでよいのであれば準備しますが、どうしましょうか?
保守?
今回はだれかネタを思いつかれたかな……。
自分の言い出したお題に決まると楽しみなような
怖いような。
ラトームさん向こうはもう書けなくなってました(w
512kbおめです。そして保管オツカレ様です。
我侭を言うとこっちのスレの保管庫にも置いていただきたいですし、自分のサイト(を持つことがあれば)自分の書いた創作物として置いておきたいです。
その際にはこのスレに限らず「以前とある板の○○という場所で発表させて頂いた物+トリップ」とぼかして記すということでは駄目でしょうか。
ぼかすのは発表元と自分のサイト両方を見た方のみ分かるようにするためです。
このスレへのリンクがあると当然迷惑になるのでリンクはしません。
2ch系のサイトを持っている方は多いと思われますのでせっかく書いたのならネタの一つとして置きたいと思うものじゃないかと思います。
逆に言うと読んでもらうためにサイトの方からここに飛ばすのはもっと問題な気もします。
もちろんラトームさんが苦労なさることになるので無理と言うことならば諦めますが、出切ればお願いしたいところです。
既に発表した物を再度ここで発表するのは辞めた方がいい気がしますね。
このスレに書いたものを自己保管するのと違って流用するとサイトの方での説明に困る気がします。
というより創作スレの意義に合ってない気がします。
どうしようもない話をひとつ、いきます
「さあ、バトルロードにまた新たな風が吹き荒れるます。前回、彗星のようにあらわれて対戦相手を
紙芝居に仕立て上げた鉄拳チームの入場です」
実況レフェリーが声を高めると、マペットマン×2を引き連れた旅芸人、鉄拳が姿をあらわした。
今日の対戦相手は、ククール率いるチーム・ドラクエアスリートだ。
――戦闘開始――
鉄拳はマペットマンに姿を変え闘技場に立った。もちろん両手には腹話術人形でなくスケッチブックが
にぎられている。
「こんなDQ8は……プレイする気にならない」
紙芝居@
「DQ8買ってきてケースを開けたら、DVDの代わりにイカリングが挟まっていた」
応援席のゼシカ、多少はウケる。
紙芝居A
「作曲が堀井雄二氏のDQ8だ」
客席のヤンガス、ポップコーンをかじる。
紙芝居B
「ゲームを起動すると、パペットマペットの肖像権侵害入門コーナーから始まる」
ゼシカの隣でエイトはそわそわしている。
紙芝居C
「インテリ眼鏡装備のククールが笑うと、ヨン様になる」
リングコーナー脇のククール、ありえねぇと呟く。
だんきちの攻撃!痛恨の一撃!
鉄拳は209のダメージをうけた!
ハルクの攻撃!
鉄拳は139のダメージをうけた!
ハルクの攻撃!
鉄拳は128のダメージをうけた!
アポロンは大きな足でふみつけようとした!
鉄拳は141のダメージをうけた!
鉄拳はやられてしまった!
マペットマンAは逃げ出した!マペットマンBも逃げ出した!
戦闘終了。
「勝利したのはドラクエアスリートです。皆さん、盛大な拍手を!」
ククールは勝利インタビューを受けた。
「まあ、それでも結構おもしろかったんだけどさ。今度はもっとたくさんのネタをたのむ」
ククールは去っていき、バトルコロシアムはため息と次の対戦の始まる気配が流れていた。
おわり。
出典・DQ8
お題「風」
タイトル・若手芸人の風
お題と絡めるのが強引系?です。
くすっと来た
面白いネタだったらククールは負け宣言をしたのだろうか(w
8はやってないけど鉄拳てキャラが出るの?
17 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/12/19 23:10:00 ID:YvtSFiBq
(´_>`)(´_>`)(´_>`)(´_>`)(´_>`)(´_>`)(´_>`)
(´_>`)(´_>`)(´_>`)(´_>`)(´_>`)(´_>`)(´_>`)
オ ナ ニ ー ス レ は こ こ で す か ?
(´_>`)(´_>`)(´_>`)(´_>`)(´_>`)(´_>`)(´_>`)
(´_>`)(´_>`)(´_>`)(´_>`)(´_>`)(´_>`)(´_>`)
>>13 すみません、誤解させてしまったようですね。
気になったのは「既に他のサイトで発表された作品をまとめサイトに載せること」であって
「このスレに書いた作品を後日作者さんが自らのサイトに載せること」を制限したい 等という
ことでは ありません。
実際問題になるのは前者の作品であり、後者の場合には、作者さんご自身が掲載の際に対策(?)を
考えられていると思うのです(13さんも「前に他で書いた」と書いておこうかとお考えですよね)。
であれば、私の方へ問い合せが来ようはずもありません。
おそらく『もともとの掲載サイトで「この作品は2ちゃんにも書いてみて〜」等と解説を
入れていただくのもどうかと思いますし』という部分が気になられたのではないかと思うのですが、
これは「すでに掲載されていたものに更にそういう説明を加えて欲しいと主張する気はないし、
そうした解説を見たちゃねらではない人がやってきて何かあっても困るだろう」という考えを
下敷きにして書いていました(2ちゃんのスレをその作者さんの別サイトと勘違いしてうんぬんと
いったことも、ちゃねらで無ければやってしまいかねないかな、と)。
言葉足らずですみませんでした。
19 :
13:04/12/20 22:25:35 ID:AcaryNz7
なるほど。了解です。勘違いしてすみません。
それならば全面的に同意です。
初めてなので心許ないですが。
月曜日0時を過ぎましたので、
前回のお題【風】の作品募集はいったんしゅーりょー!!!!!!!
(ルールは
>>2を参照してください)
今回の投稿作品:
◆QWzUF/wj3.さん DQ「若手芸人の風」
>>14-15 …以上、DQより1作でした!
次のお題を提案・投票される方は、上記の投稿された作品への感想なども、できれば同時に添えてください。
では、今週も「お題」の募集のお時間です。
(ルールは
>>3を参照してください)
年末でお忙しいかもしれませんがSS投稿時間終了にはまだ時間が有ります。
お題も随時募集。張り切っていきましょう。
>>14-15 堀井氏作曲のDQ8は確かに嫌だ。(w
関係ないけど初船出の時戦ったタコといい、アスカンタ国領周辺に出るパペットこぞう
といい、なんか製作陣はお笑い好きな人が多いのかと思った…。
ところでこのスレ、お題作品投下が期間に間に合わなかった場合は別スレで投下って事に
なるんです…よね? ちょっと気になったもので。
お題age
年末という季節柄<<カウントダウン>>とか。
これは来週のお題の方がタイムリーかも知れませんが…。
22 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/12/21 12:57:08 ID:1sJvF6RM
<<聖夜>>
季節柄なお題ってことでひとつ。
一週間ぐらい遅れてもいいんじゃない?
年末で時間も取れないだろうから。
<<聖夜>>に一票
今は作品自体も少ないから読むには苦労しないけど
休みに入ったらどうなるんだろう?
たくさん作品が投下される様になった時は期日をあいまいにしとくのは危険な気もする。
それぐらい賑わうのは嬉しいけど。
クリスマスといえば<<プレゼント>>
25 :
23:04/12/21 23:48:25 ID:po9SZFES
プレゼントいいな。投票変えていい?
聖夜はネタにしづらそうだし。
つ<<プレゼント>>
<<プレゼント>>の方が書きやすそうかも
お題投票時間終了ー。
今回は <<プレゼント>> に決定!
あなたが私にくれたものー キリンの食べ残したピラフ♪
ってことで、れっつごー!
ネタが古すぎてわからない予感バリバリでお送りしますた。
ここは聖霊ルビスの祭られた聖なるほこら。
アレフはここにローラ姫を置いて、竜王に立ち向かおうとしていました。
本来なら一刻も早くローラをラダトームに届けてあげたい――しかしそれは竜王に支配された今のこの世界では
不可能なこと。だから――アレフは――。
「アレフさま――!」
「ローラ姫――!」
お互いを見つめあい、不安と希望と、そして愛のこもった目でローラは問いました。
「アレフさま――きっと、きっとお戻りくださいますよね?」
アレフは答えました。
「もちろんだとも。君に最高の誕生日プレゼントを贈るつもりだ。」
アレフは目を輝かせて言いました。ローラの誕生日が迫っていたからです。
「うれしゅうございます――!ローラはずっと、お待ちしております。」
「ありがとう――!」
アレフは少し赤くなりつつも、ローラを抱きしめました。
やがてローラは、淋しそうな表情でこう言いました。
「さあ、雨があがりました。どうぞ、今のうちに――」
今にも泣き出しそうな不安のこもった表情を見てアレフは答えました。
「大丈夫、大丈夫――きっと、戻ってくるよ。」
そういうとアレフは静かに手を離し、装備を整えると、雲の割れ目から覗いた陽光の下、しっかりと地面を踏み締めて
ほこらを出て行きました。
輝く草花の上を、一人の若者が一歩、また一歩と、決戦へ、そして平和に向けて歩みつづけるのです――。
「結局、あのプレゼントとは何だったのですか?」
紅茶を飲みながらふと思い出したローラは、隣で本を呼んでいるアレフに尋ねました。
アレフが竜王を倒してから1年が経とうとしていました。外にはまだ、粉雪が降っています。
雪に音は消され、大通りを歩く人も少なく、街はひっそりと聖夜の雰囲気に包まれています。
そう、今日は聖夜。偉大な神様がお生まれになった日。そして、アレフが竜王を倒した日――。
「ん? ああ――」
ちょっとだけ恥ずかしがりながらも、アレフは言いました。
「平和だよ、平和。今君とこうしていられることが、何よりの平和じゃないか。」
「素敵ですね、アレフさま――」
「今年の、プレゼントは――?」
「聞きたいかい?」
「君のおなかの赤ちゃん、元気に育つと良いね。」
「まぁ――!アレフさまの――!うれしゅうございます」
「そうか――。今日はもう遅いし、そろそろ寝たほうがいいよ。」
「そうですね――。」
(アレフさま、ずっと忘れません。あなたのプレゼントは、どれも偉大です――。)
外はいつしか粉雪が止み、星々がきらきらと輝いています――。
以上です。
聖夜もプレゼントも、両方行ける作品です。少々強引なところはありますが・・・。
パパス「トンヌラよ、今日はなんとクリスマスプレゼントを用意しておいた、そこのポリバケツを見よ!!」
トンヌラ「うひょー楽しみだなぁ」
喜び勇んだトンヌラはバケツの中を見た途端青白くなってしまった。
トンヌラ「親父、これはサンチョの生首じゃないか。一体なぜこんなことに?」
パパス「うふっふははあ!!!それがサンチョの最終形態。サンチョはお前に見られて笑ってるではないか!!」
そう言われて覗き込むトンヌラに反応した生首サンチョは大量のゲロを嘔吐したのである。
サンチョ「ゲロロロロロ!!オゲェーーー!!!!」
ビチャビチャとトンヌらの顔をゲロで染めていく生首サンチョ。
一体どうしてこんなことになってしまったのだろうか。
今日はクリスマスなのに。
トンヌラ「なんてこった」
31 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/12/25 05:11:46 ID:AMuOZIs0
サンチョの生首はその後ふらりと繁華街のほうへ飛んでいき、
世間を大いに賑わせた。
生首サンチョ「この俺こそ、今の世に求められている神秘の生首!!」
その台詞はゲマの耳にも届いていた。
ゲマは怒っていた
ゲマ「コラー!!貴様、調子に乗るんじゃない。サンチョの分際で世間を脅かすとは
お前は噂どおりアホな奴だ!!」
サンチョ「影の支配者と言われる貴方だが俺と対峙してみればただのチンコとかウンコに例えたくなる。」
32 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/12/25 05:28:59 ID:AMuOZIs0
ゲマ「まぁ、そういきりたたなくてもいいじゃん。まずこれをみてくれないか」
そう言って取り出したのはフリスビーだった。
サンチョ「なんという事か、それ、とても良い品質のフリスビーだな・・・」
サンチョの口からは涎が流れ落ちていた。
ゲマ「これが欲しいのならくれてやる!とってくるといい」
サンチョ「うひょー」
投げられたフリスビーを追いかけるサンチョは最高にうれしそうだった。
しかしフリスビーにはイオナズンの効果が掛けられてあった
ドーン!!!!!
サンチョ「ギャオオオオオオ!!!!」
ゲマ「うひゃひゃyはやはy」
脳髄やら目ん玉やらが飛び散りサンチョの栄光はこうして幕を閉じられた
>>30-32 不覚ながらも笑いまくってしまった。
もしかして作者さん、
随分前に「俺だけのDQ3」だかなんかで小説書いた人?
違ったらすいません。
ある日のこと…
エアリス「クラウド〜、ちょっと来て。」
クラウド「ん〜、何か用か?…!?…ウワー!!」
クラウドは急にエアリスとティファとユフィに押さえつけられた。
クラウド「なにすんだよ!!」
ユフィ「今日はクリスマスだから〜。私達でクラウドにクリスマスプレゼントをあげようってなったワケ。」
エアリス「はい、クラウド。」そういって大きな箱を差し出した
ティファ「はやく開けてよ。」
クラウドは早速その箱を開けてみた…。なんとその箱の中には、ワンピースやドレス、口紅やその他の化粧品が大量に入っていた…。
クラウド「…は!?何これ?」
ティファ「何って、クリスマスプレゼントじゃない」
クラウド「いや、おかしいだろ!?」
エアリス「実はそれ私達がいろんな人達から貰ったプレゼントなんだけど、クラウドに似合うんじゃないかなぁ〜って思って……。」
ユフィ「まぁようするに…、クラウドの女装した姿を見たいんだよ〜。ホラ、私達へのプレゼントだと思って、早く!!」
クラウド「いや、…俺は着ないぞ…」 クラウドがそういうとエアリス達は再び強引にクラウドを押さえつけた
エアリス「私達のために女の子になりなさい!!」
はたしてどうなるのか…?
ティファ「クラウドちゃん準備はよろしい?」
エアリス「(クラウドには身も心も女になってもらうわ)」
クラウド「や…やめろ…やめてくれ」
ユフィ「あ〜らクラウドちゃん、そんな男みたいな言葉使っちゃダメよ。」
エアリス「じゃあまず初めは化粧からいくわよ」 そういうとエアリスはクラウドに塗る口紅を選びはじめた。 その間 ティファはアクセサリーを、ユフィはドレスを選びはじめた。
エアリス「よし、これにしよう!!」 エアリスは濃いピンク色の口紅をクラウドに丁寧に塗り、マスカラ等も使いクラウドを女にしていった。
エアリス「はい、出来た!!」 鏡をみたクラウドは言葉をなくした。そこには綺麗に化粧を施した女性がいたのだ。潤いたっぷりのピンク色の唇からはもはやか弱い声しかでなかった。
クラウド「……これが私?」
37 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/12/26 02:31:14 ID:BtDv3va5
キター
age
もっぺんage
二学期終了、御用納めも終えてそろそろSS職人さんが集まって来る頃かなと期待するいっぽうで
帰省でいない人も増えるのかな?
紅白見るのに忙しいかな?
それとも純粋にドラクエ8とかやってるのかな?
年末年始も忙しいのかな?
いろんな批判や言いたいこというだけの厨もいると思うけど、おいらはここ読むのが好きなんですよ。
…って、誰もいない予感。
いなかったら意味ないけど、保守がてら提案。
お題の期間1週間じゃなくて10日にしたらどうだろう?
学生さんや定休が決まっている人には今の水曜お題決定〜日曜締切の流れはいいかもしれないけど
そうでない人って少なからずいると思うんだ。
このスレは制作者がいなければ成り立たないスレだから、
少しでも制作者側に有利な条件、参加しやすい条件を提示してあげた方がいいと思うんですが。
あと、お題作品の投下に関しても。基本は
>>2>>3で進めていって、
おいらみたいに途中から見だしたやつや、ネタが思い浮かんだ人も参加できるように
特例期間を設けてはどうだろう?
たとえば月末の1週間とかは、お題を決めずに既出分
>>5みたいなリストから選んで作ったりとか。
そういう猶予期間みたいなものも必要なんじゃないかな?
本音としては仕切る人が不在のとき誰もいないとまとめようにも気が引けるからできないでいるのがおいらなんですが。
何かまとまり悪いけどここがどうなっても、一応ROMってる人間はいますよーってことでひとつ。
41 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/12/30 04:16:57 ID:/H3I7nDW
蓑輪町ニ
白いモルタル塗りの家の前で、青い帽子がはためいている。
彼は胞子の飛ぶ風の谷間の店先を駆けずりまわってとうとう疲れ果て、落ち着くところをさがしていた。
緊張感あふれるゲーム中は喉がかわいて仕方がない。
水をもとめてふらふらとさまよっているうちにある古びた一軒の民家を見つけ、勝手に敷居を
またいで立ちどまると、そこがいま居る一軒家の玄関の前であった。
小さな体は力なく揺られている。
普段やっていることと全然違う勝負の行方は、幼い少年にとっていかんともしがたい。
たとえば体にしみついた油を懸命に拭おうとして荒んだシャツをやぶり捨てる、そんなヤケぎみな
行動をとってみようかとも思うけれども、かすかな理性がそれを止めてしまう。
負けそうなときどんなことをすればいいのかがわからない。
今さら子どもだからよくわかりません、なんて言えない。
負けるのは嫌。でももう勝利に手がとどかないことはわかっている。
なんとなくだけど、でも確かに対戦相手のうちふたりが笑ってたから。
交差する道で目の前を横切ったときうれしそうに、――次のステージはどう進もうか、
なんて話しているのをみたから。
もう僕の負けは決まっているんだな、と。
だから自棄ぎみな心境で頭の中が破裂しそうになるけれど、自分を蔑ろにするようなまねは
したくないと子どもなりに固く誓っていたから――
彼は口をむすんでじっと耐える。
幼い少年なのに、なかなか立派に立ち振る舞おうとしている。
彼の名はテリー。まだ6歳。
正午をすぎ、時刻を告げるチャイムが鳴った。
地面をはらうような低い風が吹くころ、裏側の柵を乗りあげてテリーがもどって来た。
水がいっこうに出ない井戸のバケツをからから引き上げても無駄だと知って、テリーは
裏庭からまた玄関前にやってきた。
テリーは腰をおろして、家のとなりのあぜ道をぼんやり見つめた。
膝の上につんと尖ったあごを乗せて心の中で遠くの空のできごとを思いうかべていた。
胸のあたりが苦しくなる。背中を丸めていたせいで懐の銅貨がつかえていた。
ねじ回しのギザギザが体に食い込んでいたかのよう。
「リタイヤするのくやしい……」
ポケットをまさぐって出てきたのは4ゴールド。買い物なんてできやしない。
自分の店、なんて夢のまた夢。
テリーはため息が止まらない。
「テリーくーん」
ユウナは対戦相手のテリーを探していた。
ゲーム中何かと気になって、サイコロの目が大きく出るたびに走っていって
彼の姿を見つけようとした。
たぶん子どもがこのトーナメントに参加するのはわけありなんだろう……とユウナは自分も
わけありで参加したのを思い出して苦笑する。
それからしばらく歩くと、商店通りから少し離れたところに空き家とわかる
くすんだ感じの家をみつけた。
「あ、いたね」
テリーが膝をかかえて座り込んでいるのが見えた。おいてけぼりを食ってふくれている子、
という気がしないでもない。
「探したよ。ここ本線からはずれてるから戻らないとダメだよ。失格になるから」
テリーはぶつくさ言っていた。傍によって聴いてみると現実ばなれの言葉が耳についた。
――ここでしばらくゲームのゆくえを見物する、勝者の余裕とでもいおうか――なんて
ユウナはテリーを正面からのぞきこんだ。
「なに強がってるの?」
テリーはその言葉に反応して、かわいた喉を震わせた。
「俺はモンスターマスターのテリーさ。こんなゲームなんか簡単に勝ってみせるから……」
「でもお金ないよね、ルールもよくわかってないよね?」
ユウナはテリーを激しくゆさぶった。
テリーはびくりとして頬を赤く染めた。
高くから照らす太陽がしばらく二人を沈黙の世界におとしていた。風がいつのまにか止んでいて
どうにも二人を急かすものがない。時間は静かに過ぎていく。
テリーは声が枯れて出てこないんじゃないかと思いながら小さく言った。
「うん、そう……なにも買えないんだ……株とかもよくわからない」
気落ちしたテリーはうつむいてしまい、それ以上なにも言おうとしなかった。
ユウナは用意してきたものを取り出した。
落ち込んでるテリーに声を優しく響かせる。
「ルールはひとつずつ覚えよう」
手書きのメモ用紙をはさみこんだルールブックと、まとまったお金。
ユウナはそれを渡すためにテリーの手を握った。
「はい、クリフト君とアリーナさんには内緒」
ユウナが書いたわかりやすい解説メモと、チャンスカードでみんなから百ゴールドずつ
いただいたお金だ。
テリーはぼうぜんとユウナを見上げる。戸惑いと、不安げ、かすかな反発、優しさに触れて潤んだ
瞳が色んな思いを含んでいる。
「これ……」
「必要でしょ、あげる」
テリーは信じられない気持ちでいっぱいだった。
「……いいの?」
「うん、だから内緒でね。本当は私が受け取るルールだから。あ、それ君のぶんが入ってるから
実質200ゴールドあげることになるのかな」
ユウナは開けっぴろげに言っていた。
テリーはやっぱり不安だった。
「でも、いいのかな……」
「特別プレゼント……ということに、しておいて」
ユウナは自分を納得させていた。別に罪悪感のようなものも感じはしなかった。
これで自分の気が済んでしまえばどうってことはない、軽い気持ちでいればいい、
誰かに咎められても、あの子にあげちゃったと言えば許してくれるんじゃないか、
そんな感じ。
それでもテリーはどうしても複雑なものを感じる。三百ゴールドに重みを感じてしまう。
「どうしてこんなことしてくれるのさ」
「君がとても気になるから。いけないかな」
ユウナは片目を閉じた。
テリーはどきどきしてしまう。
「このお金でぼくが優勝しちゃうかもしれないよ?」
せっかくもらったプレゼントはもう腕のなかに包みこんで、絶対放そうとしないテリー。
「うん、優勝できるのは二人までだから、私も一緒に優勝しちゃえばいいってこと」
その軽い一声。テリーの頑なな心が和らいでいく。
「うーん、いっしょに、できればいいね、ということにしよう。やっぱり」
舌を出してユウナはほほ笑んだ。テリーもいっしょになって笑っていた。
午後の鐘がなっている。そろそろ本コースに復帰しないといけないだろう。
「さて、できるだけ急いで戻らないとね。あんまり遅いと怪しまれるし」
テリーは申し訳無さそうにユウナの袖のあたりをつかんだ。
「ん?今からでも逆転のチャンスはあるから、で……」
そうじゃなくて喉がかわいたと言うテリーに、無料で飲み物をくれる店があることをユウナは教える。
その店までしばらく歩かなければならない。
テリーはまたため息を吐く。
「じゃあ、とにかくそこに行くまでの元気をだそう。気合いれて」
テリーはうなずいてゆっくりと立った。
ユウナはその動作を見ながら肩を張って両手とひざに力をこめる。
息を整えてテリーと正面から向きあった。お互いの目と目、
「元気があればなんでもできる!がんばろうテリー君」
ユウナは手をふってから走っていった。
午後一時の鐘は鳴り終っていた。
元気のもとになる人が去っていって急にテリーはさびしくなった。
――はやく来なよ、一緒に次のステージへ行こう
本当はそう言っている風の音が聞こえる。
この先どんな波乱が待ち受けているか知らないけれど、あの声で元気になったことは確かだ。
テリーはかすんだ目を手でこすった。
チャンスをくれた人にまず感謝、それから走ろう。
テリーはまだ枯れ切っていない喉の震えをおもいっきり風のなかに伝えようとした。
「ありがとう、ユウナ……お姉さん」
出典・いただきストリートFFDQ
お題「プレゼント」
タイトル・君を助けよう
>>16 鉄拳は実在する芸人さん……こういう場で実在の固有名詞出すのはまずいとかだったらやヴぁい
>>20 というか、お笑い好きであってほしいという願望みたいのがあります。ああいうタイプの敵を
もっと出してほしい。
投稿期限は、色々意見がでてるけど自分としてはケースバイケースでいいかと。
投稿がまったくない週は、だれも何も言わなくてもとりあえずもう一周待ってみるとか、そんな感じで
いいんじゃないかと思います。
>>42-46 純粋なテリーが世間の荒波に揉まれている中で、ほのぼのユウナがいい味出してますね。
なんかホッとします。新年から読後感の良い物読ませていただいて感謝。
いたストやりたいんだけどドルマゲスが倒せないから無理そうだな保守。
49 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/05 12:12:30 ID:vPArjwI4
保守してみるか?
遅れましたが、あけましておめでとうございます。
前スレから始まったリレー小説の続きを書いてみます。
話が別の方向に行き過ぎだと思われたら叩いてください。
前回のレス
>>548 その手を押さえつけた者がいた。
「ははは、まったく最近のベホイミスライムときたら」
バトランドの戦士ライアンだ。
「も、もっといい地位に就いて行く末は……もごもご」
ベホイミスライムの口を強引にふさいでしまうライアン。
「そんなことをいうとあの魔王からどんな酷い目に合わされるかわかったものではない。
気持ちはわかるが今は耐えるのだ」
べホイミスライムはライアンの腕の中でもがいた。
「今下克上がどうとか言ったものがいたようだが?」
先おり挙手した大魔王ゾーマが尊大な顔つきでライアンたちを睨む。
「いやいや、なんでもござらんよ。彼は試しに言ってみただけのこと。発声練習と捉えてくだされば
結構」
そう言いながらライアンはベホイミスライムをなだめかせ、何とか隣の席に座らせた。
ライアンは笑顔をつくり、何ごともないことを周囲にアピールする。
ゾーマは軽く鼻を鳴らす。
「今度血迷いごとを吐いた輩は氷河の絶壁に立たせて足をすくませてやるわ」
魔王の声が会場全体を揺るがした。
「それって大したことないじゃん」
ユフィは机の上に足を投げだして魔王の脅しを聞いていた。
両手を頭の後ろで組んでつまらなそうにため息を吐く。
「なんでこんなところに来ちゃったんだろ」
ああでもないこうでもないと議論が進むなか、ユフィはぼんやりと喧騒の中に身をゆだねていた。
人と物と魔物の波がうごめく会場は、嵐の前に森林がざわめく感じに似ている。
本当に嵐でも起こってくれればおもしろいんだけどね……と思いながらユフィは沈黙する。
なにしろ参考資料を軽くながめた後は、もうすることがなくて退屈だった。
「この会場で信じられないことが起こる!」
……なんて言ってみてもエアリスは知らんぷり。
真面目くさって議論を聞いて、さらにはメモまでとってる。
何やってんのエアリス!クラウドが隣にいるからってそれはいつものエアリスじゃないよ!?
とは言え、周りの雰囲気につられて真剣なふりをしているだけかもしれない。
……そう、なんかみんな真剣に聞いてるね。
ティファにケット・シーにバレット、ヴィンセントまで、この議論に付き合おうとしているらしい。
なにがそんなに面白いんだか。
ぶつくさ言ってる人がいるのに気づいてユフィは後段席にふり向いた。
「あ、セフィロス? 気づかなかったよ」
後ろにいたセフィロスは携帯電話をいじっていた。画面を見つめたりボタンを押したり、ときどき
耳にあてて喋ったりしていた。
ユフィがじっと見つめているのに気がついていない。
「さっきから何やってるの。携帯でイタ電?」
セフィロスは急に携帯から目をそらした。ユフィと目が合う。
「違う。メロディが鳴ったので出てみたが電話相手と繋がらん……」
「それメールじゃないの。電話と違うよ?」
セフィロスは舌打ちしてあわてて携帯電話を操作した。まだ最近使い出したばかりで
よくわかってないらしい。その様子は見ていて結構おもしろい。
しかも携帯電話の形が変わってる。正宗の形なんだから余計に笑えてしまう。
セフィロスは眉間にしわを寄せていた。
「誰から来たの?」
セフィロスは怪奇なものを見つめるような顔で肩を乗り上げてくる。
「これはなんの暗号だ」
ユフィは携帯を借りてメール文を読んだ。
『おハロー』
と打たれたメールだった。
「おハロー?」
「おハローとはなんだ?」
セフィロスは首を伸ばしユフィの瞳を覗きこむ。
「わかりません」
ユフィはセフィロスに携帯電話を返した。
つづく
↓
>>47 ありがとう!嬉しいです。
>>48 世間擦れしすぎて後年あんな性格になってしまうのか……。
できれば子どもの頃の性格の断片ぐらいは残していてほしかったw
どなたかヤンガス×エイト(真性女)のほのぼのを書いてください。
他スレでこのカプに萌えてしまった。
55 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/08 07:00:26 ID:VBc6uuCp
保守
フリーのドラクエ小説はここに貼ったらいいですか?
それとも別な場所でもっと良いところがあればそちらに貼らせていただきますが・・・。
↑誤爆です
58 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/09 07:01:37 ID:HEPOwdN1
保守
保守
この廃墟ぶり……原因はやはり常連さんの相次ぐ失踪かなあ。
このスレ好きだったなあ。また前みたいに賑わうといいな…
そんな<<願い>>を込めてひっそりと保守
保守。
こっちも千桁age
Σ(゚д゚;)
お題投票時間終了ー。
今回は <<願い>> に決定!
いろんな願いこめてGO! 今は合格祈願が一番か?
という仕切りがないと人も来ないかと思ってやってみた。
願いといえば願いの丘(DQ8)
…しか浮かばないし話も思いつかないよorz
そんなわけで作品読んでみたいな。といってみるsage
このスレ人が集まればおもしろそうだね
二月になったら上のお題で一つ書いて見ます。
ハッサン「お願いがありますねん」
アモス「なんだい、マッスルボーイ」
世界最強といわれる二つの肉体が対峙していた
ハッサン「やらないか」
アモス「君は正直者だね、でも私の筋肉と君の筋肉がぶつかりあうと言う事がどういう事か、
君は理解しているのかな?」
ハッサン「理屈などどうでもいい。この場で貴様と絡む」
アモス「うおおおおおおお!!!!!!」
この瞬間、世界が崩壊した
星に愛されし二つの肉体が関係を持つ事で
星が筋肉に挑発されクラッシュしてしまうというマッスルクラッシュが発動したのだ。
「やれやれ、クリスタルの戦士バッツさんともあろう人が野菜だけの朝食か」
「なんだよ、ここ俺ん家だから文句あるなら出てけよ」
ファリスは客間の椅子を持ってきてバッツの正面に座った。
「いや、俺も朝ご飯食べるの」
赤いひざ掛けの上に汚れた皮手袋をのせてテーブル上の生野菜をじっと見る。
「……それは裏の畑から取ってきたやつ」
バッツがむっつりしながら言い野菜をもらっていいか訊いたファリスはそれに返事がなかったので
さっさと手を伸ばして食べてしまった。
口の奥に押しこんだ青菜が渇いた喉をうるおしていく。
「ごめん、美味しい」
開け放された窓でカーテンが風にゆれて明るい陽が入ってくる。
充血した目をこすりながら野菜をむさぼり食うファリスの顔をバッツはくどくど見つめた。
夕べは二人とも飛空挺のエンジンの修理で徹夜だった。レナとガラフも手伝って
作業は日の出まで続いた。ひと段落ついて船上に行き、ようやくオイルや錆びの
臭いから解放されたと思ったら今度は洗濯だ。
バッツがひいひい言いながらカゴから出した洗濯物を洗っているとファリスが
ついでに洗っといてくれと埃まみれの作業着を投げてきた。
それからファリスはさっさと船室にもどってしまった。
バッツは今洗っていた服を放り出して操縦桿に駆け寄り、ちょうど近くまで来ていた
故郷リックスの村へと降下していった。
ファリスは疲れと眠気をどこかに追いやろうと懸命にしゃべる。
「それにしてもこうやってテーブルについて朝飯食うの久しぶりだな。最近は野宿とか船の
甲板の上でとかばっかりじゃないか。落ち着くよな、こういうところ。バッツの家って」
ああ、と気のない返事をするバッツ。
「これがモーニングサービスでさ、なんだか普通に客でも入ってきそうな感じ」
ファリスは家中を見渡した。とくに装飾していない部屋作りがかえって風情があるとでも
言いたげに。
バッツは頬杖をつく。片手でトマトの切れはしをつかんで呟く。
「俺の家、昼は喫茶店やってるんだよ」
「へえ、本当にやってるのか。そういう雰囲気っぽいよな」
「ああ、嘘なんだけどさ」
ファリスはバッツを見返した。皿の上に視線を落としているバッツがいて思わず笑いかける。
「何か俺に不満ある?」
「別に。疲れてるだけ」
「そうか、徹夜明けだから無理ないよな」
ファリスが安心したようにテーブルに手をおくとバッツが顔を上げた。ファリスと目が合う。
「本当言うともう少し女っぽくしてほしい」
「……へ?」
「今も女と食事してる気が全くしないしな」
そう言うバッツは普段と変わらない顔をしている。目が赤いことを除いては。
「何だよいきなり」
「自分のこと俺っていうのもやめてくれると嬉しい」
「おい……」
「それで洗濯ぐらいできるようになってくれたら最高だな」
ファリスは仰け反るように椅子から立った。それでもバッツの口が止まらない。
堰を切ったように次々ファリスに対する要望希望をうち出してくる。
「それが俺の願いなんだ。さっき親父とおふくろの墓に祈ってきた」
ファリスは急に胃が痛み出した。
いったいバッツがおかしいのかそれとも自分がおかしいのかがわからなかった。
「なあ、疲れすぎてるんじゃない……のか」
そのとき突然ドアが開いてレナが入ってきた。テーブルをはさんで向かい合う二人の間に
妙な雰囲気を感じ取ったが、気にせずに言った。
「二人ともすぐ来て、また船の調子が悪いみたい」
どうもシリンダーの空気圧がおかしいようだという報告をうけたバッツは、わかった
と言って食事の後片付をした。疲れているけど仕方ないといった顔をして。
「じゃ行くぞ俺」
バッツはさっさと外に出ていった。
ファリスはぼうっとしてバッツが出て行ったドアを見つめた。
話も途中で行ってしまったらどうすることもできようがない。
「……ファリス?」
レナが問い掛けるとファリスは思いつめた顔でふり向いた。
「……今さら女らしくなれって、どう思う?レナ」
「え、なに?」
レナはファリスの声のトーンがとても低くて反応し辛かった。
「徹夜明けだからっておかしくなりすぎだよな……バッツ」
お題<<願い>>
以上でした。
5って機械のイメージが薄いのはプレイしたのが昔だからかな?
「シリンダー」に少し引っ掛かる感じがしました。
あ。でもそういやロンカは機械文明だったっけ。
喫茶店の会話で二人の温度差にワロタ。乙です
保守
75 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:05/02/10 16:29:44 ID:2RVsfesY
人間になりたい。
私はそう思った、駆けていた、薄暗い洞窟の中を、光の匂いのする方へ、光のテントの中へ、
生命の受胎、出自の隠蔽、全てをこの非情なまでに科学的なな体に閉じ込め、触手がうごめく、
私の体がうごめく、化け物、魔物、ホイミスライム、それが私の真の形態。
人間になりたい。
心優しき人間に、昼と夜の世界に生き、労働と子を産む楽しみを知った、安らかな子午線の祭り、彼等になりたい。
この腐った陰気な巣窟から抜け出し、詠いたい、世界の神秘を、私自身の神秘を、生命を、小鳥のさえずりを、
森のささやきを、風のうなりを、川の流れに煌く星の結晶を、ちょっぴり苦い生活を。
人間になりたい。
吃音しかでないこの不器用な声帯、半透明に濁った暗緑色のこの体、気味の悪いと蔑まされたこの触手、
くらげのようにふわふわただよう、光はささない、決して私にはささない、死臭漂う私の住処、燐のともし火ほどの光もありはしない!
突如あたりの気配が変わった。あの匂いが洞窟に漂う。人間だ!
76 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:05/02/10 16:31:13 ID:2RVsfesY
来る、洞窟の砂利を踏みしめ、確かな老練な足取りで、細やかな気配を読み取り、
私のいる洞窟の最奥まで、血の匂いを滴らせ、戦士の汗、鞘の影、神秘の匂い、人間。
こっちへおいで、
こっちだよ。
おーい おーい
人間になりたい
そっちじゃないよ
人間に
こっちへおいで
おーい
人間になりたい。
保守
>>74 シリンダーっていうのひっかかりますか……。
FF5の火力船はかなり近代的な構造だったと思うので大丈夫かなと思ってた。
ともかく読んでくれてありがとう。
某アニメのEDを聞いていたら、物語が浮かびました。
DQ5で魔界に行く理由が家族でピクニック気分か、
と感じるところがあったので書いてみました。
【Life Goes On】
伝説の勇者が腕を掲げると、眩いばかりの稲妻が、目の前の祠を自然へと還していく。
これで完全に、いや少なくとも新たな英雄が産声を上げるまでには、
青球界と魔界を遮断することができる。
たとえ王族といえども、家族を巻き込んでまで、
平和のために戦わなければならないのだろうか。
――僕一人が犠牲になる。
それがわずか十歳の少年に過ぎない、勇者の出した答えだった。
大地があり、草が生え、木が茂り、山が連なり、空が広がる。
魔界とは、人の手が掛かっていない、原始の青球界であった。
金髪と細い首を包みこむ、青地のマントを引き摺りながら、
勇者レックスは殺伐とした荒野を見た。
これから自らが命を懸けて剣を振るうであろう戦場を、
レックスは一刻もしない間に目を背けた。そこが余りにも強者の世界だったからだ。
力があり、大きい者が勝つ。もしこれを自然の淘汰と呼ぶのならば、
いずれ青球界も魔界と何ら変わらない世界になることだろう。
「まさか、あなた達が来てしまうなんて……」
突然レックスの頭に女性の声が響いた。まるで優しく懐かしい子守唄のように思える。
後ろを振り返ると、レックスに同調した二体の魔物、スライムに跨った騎士ピエールと
緑のローブに身を包んだ老魔術師マーリンが頷いた。彼らにもこの声は届いているようだ。
かつて魔王を封じるとまで言われた伝説の聖女、マーサ。そしてレックスの祖母でもある。
「あぁ、神よ。不甲斐ない私をお許しください。このような幼子を巻き込んで……」
「違います、おばあさん。僕は勇者としての運命を受け入れます」
レックスの凛とした決意にマーサの声は嗚咽混じりになった。
「あぁ……レックス……レックス……」
たとえ声だけでもレックスの瞳には、手を広げ幼き勇者を抱き締める聖女の姿が
はっきりと映し出されていた。
その様子をもどかしく見ていたピエールは、今にも声を張り上げそうになるのを、
ぐっと堪えている。マーサが何処にでもいる少女だった頃から知る彼にとっては、
彼女の救出、いやただ一度彼女と話せるだけで全てが救われる気がしていた。
しかし、彼女への思いが募れば募るほど、水入らずの時を汚すわけにはいかなかった。
感動の再会を一人マーリンだけが素直に喜べなかった。邪悪な気配がしだいに強まっている。
しかもこの禍禍しく厭らしい気は奴に相違なかった。――来た。
「ほぉぉーほほほほほ」不気味な悪声を上げ、空中に暗黒の球体が現れたかと思うと、
中から紫のローブを着込んだ魔術師が姿をひけらかした。
レックスにとっては青球界を陥れ、祖父の命を奪った、宿敵であるゲマだ。
ゲマの笑い声と共にマーサの声も消えてしまった。レックスは勇者の証である、
天空の剣を背中の鞘から引き抜いた。ピエールも倣い、隼の剣を構える。
ゲマが空中で奇声を上げながら、指のそれぞれを細かく上下に動かすと、
荒野に罅が入り、青光りする金属の身体を持ち赤い一つ目の魔物が、続々と這い出て来た。
キラーマシンと恐れられる、心を持たない究極の殺戮者達だ。
魔界に躊躇など存在しない。レックスとピエールは前方に敵に対して突撃していた。
剣を振り回し、自らが知り得る最強の呪文を放った。が、効果があるとは思えない。
しかもこの無機質の敵は、羽根のように軽いと言われる隼の剣とほぼ同じ速度で
剣と弓を操るのだ。青球界の魔物とは次元の異なる強さだった。
一方、暗黒雲に覆われた上空ではマーリンとゲマによる一騎打ちが始まっていた。
十本の指一つひとつから放たれた閃光呪文が、光輝く龍となってゲマを襲う。
返すは、二つの巨大な火球が防御と攻撃の役目を果たし、マーリンを苦しめた。
「ほぉぉーほほほほほ。私に興味があるのは勇者の命……いえ、血筋の断絶です。
これほどの力が持つあなたを、魔界は歓迎致しますよ」
「……ふふっ、褒めてくれるのか、このワシを。他の魔物と違って、お前に対する嫉妬と
復讐心でここまで来たワシを……」
「……貴様……そうか、研究所で」
「ふんっ、道を誤った同僚の一人くらい道連れにしてやろうと思ってな。
元々同じ落ちこぼれにすぎなかったお前だ。難しいことではあるまい?」
「……きっ、貴様! こっ、こっ、殺してやる!」
暗黒雲が稲光を発するがごとく、幾度も幾度も轟音と爆発を繰り返す。
その様子を一瞬見上げ、マーリンの生存を確かめたレックスとピエール。
しかし状況は刻々と悪化していた。レックスの服で傷を負っていない場所はない。
何度か腹部に直撃を受けたために、口の中には血と胃酸が広がっている。
ピエールに至っては、左腕が使い物にならなくなっていた。
それでも敵は次々と這い出してくる。もはや作戦などなく、ただ闇雲に突っ走るしかなかった。
傷が深いピエールの分までと焦るレックスは、さらに敵中深くに進んでいく。
「レックス!」ピエールが叫ぶのに気付いたが時既に遅く、後方から一つ目が迫り、
斬撃が振り下ろされた。
死を覚悟し、レックスが身を屈めた瞬間、閃光龍がキラーマシンを次々と食い千切った。
マーリンが上級閃光呪文を放ったのだ。しかし安堵も束の間、隙を見逃すゲマではない。
緑のローブは火球に包まれ、地面へと叩きつけられた。
マーリンを助けるため、レックスが駆けようとすると、目前に巨大な火球が迫っていた。
その身をピエールが跳ね飛ばし、代わりに直撃を受け止める。
薄れいく意識の中で、ピエールはマーサの忘れ形見に目を向け、
彼女への忠誠が最期まで果たせられないことを悔やんだ。
――もし生まれ変われたのなら、今度はあなたと一緒に……。
レックスは剣を杖代わりによろよろと立ち上がった。
もう頼れる仲間はいない。敵は整然と堵列している。その中央を紫のローブが歩んできた。
「よく頑張りましたね。私の光の教団計画が潰えた今、あなた方の世界には手を出すつもりは
ありませんでした。つまり無駄死にですよ、坊や。しかも魔界の魔物と戦って分かったでしょう?
これだけの強さがあれば、人間の抹殺など容易いことなのです」
言いながらゲマは血の色に染められた死神の鎌を異空間から取り出した。
「何故しないかって? それはミルドラ―ス様が人間だからです、あなた達と同じね。
この世界は神、竜の二種が支配してきました。魔とは神や竜がお互いを倒すために作り出した、
戦いの玩具でしかないのです。それをミルドラ―ス様は人の世に戻そうとしていたのですよ」
ゲマが一歩一歩近づいてくる。
「それを勇者と勘違いした愚かな一族が、神や竜の手先となってきた。これは忌々しき事態です。
人が作り出した最初の魔、機械によって引き裂かれるのも一興ですが……」
ゲマが鎌を構える。「恨むならマスタードラゴンとやらを恨みなさい。ほぉぉーほほほほほ」
レックスは目を閉じている。そして幼いなりに戦いの意義について考えていた。
もし、ゲマが言っていることが事実ならば、人は一体何のために戦ってきたのか。
もし、勇者として選ばれなければ、レックスは戦いを続けただろうか。
そしてプツンと糸が切れたかのように、レックスの瞳から涙がぽろぽろと溢れてきた。
もはや脳裏に浮かべるまでもなく、それは口から声にならずに零れた。
――帰りたい。
その時、俄かに信じられない光景が広がった。レックスの足元を中心に花畑が萌し始めたのである。
さらに背中からレックスを包み込む女性の姿があった。やがて彼女はレックスの金色の後頭部から
自らの額、緑髪へと重なるように一つになっていく。そして彼と彼女は黄金の花弁と
深緑のうてなを持つ一輪の花へと変わった。
レックスの記憶の泉に別の支流が流れ込み、映像となって蘇る。彼女は名をソフィアと言った。
親友の死から始まった勇者としての日々。心強い仲間に支えられながらも、
何か満たされない中で、一人の男性を愛してしまう。それが仇であり魔族の王であるとも知らずに。
訪れるべくして訪れた、お互いの真実。魔族の王は彼を支えた女性の死によって狂っていく。
ソフィアは、それでも剣を握り続けた。そして数々の激闘の末、ついに魔族の王は倒された。
全てを終えた後、勇者が流した涙、その本当の意味を知る者は少ない。
「どんなに世界を守りたいという気持ちがあっても、私の根底には親友を奪われ、
それでも愛そうとした恩讐があった。でも君は違う。本当に守りたい人々と、
帰る場所があるのだから」
――そうだ。僕には帰りたい場所がある。
「強がらないで、弱さを受け入れて。運命ではなくて、君自身の意志で」
レックスに父と母、そして双子の妹が、瞳いっぱいに思い起こされた。
――僕は帰りたい。でも僕の力が必要とされているのならば、できるところまでやってみよう。
だから、今は生きなければならないんだ。
目を開いたレックスに迷いはなかった。その穏やかな表情に、ゲマは恐怖し飛び退いた。
そして手を掲げ、キラーマシンを差し向ける。しかし、先程とは打って変わって
金属の殺戮者達は累々たる残骸を晒さなければならなかった。
ゲマは見た。レックスに背後に重なる、かつての伝説の勇者の姿を。
そして天空の剣が光に包まれていくのを。
危機感は極大の火球となって現れた。周りの機械も危機を最大の攻撃目標と転換し、
赤い一つ目に呪文とも息とも違う、細かな粒子を増幅し始める。
剣を握るレックスは、後は漲る力を解き放つだけだと分かっていた。
しかし、敵はすでに準備を終え、凄まじい熱量を発し、火球とそれを押し出す光線の帯が
目と鼻の先まで迫っている。不意に火球を前へ押し返すと小さな光球と帯が示現し、
レックスはその帯の先を追った。
それはピエールとマーリンだった。片腕を辛うじて掲げ、残された魔力を振り絞る。
レックスは何も言わずに敵を振り返ると、自らの魔力を刀身に込め、
身体を一度回旋させ、祈りを飛翔させた。
「ギガスラッシュッ!」
紫のローブが裂け、命からがら異空間に消えるゲマ。意思を持たない機械達にとって、
大破は他の者の戦闘を阻害することになる。そこで自らによる機能の停止、
それが彼らにとっての死だった。
極光の帯がその神威を失った時、魔界の辺境に深い爪痕を残した。
重い身体を引き摺り、荒野を行く三人。そんな中、レックスは岩陰に半開する一輪の花を見る。
名も知らないその小さな花は、影に身を潜めながらも、瀟洒な美を誇っていた。
以上です。長文失礼しました。それにしてもDQはいつまで竜族の支配が続くのでしょう。
かと言ってDQ7の神様もアレだし……。
ルビス「えっ、なに、呼んだ? ……ちょっとやめて! カラオケで歌っている時に
みんな選曲してて、時々チラチラ見る時と同じ目は、いやぁぁぁ」
久しぶりに投稿です。
他の作品にレスをつけたいところですが、夜遅くまだ読んでなかったりもするので後日に(汗)。
この作品は本当は「風」というお題の時に考えた物です。
他の事に忙しくて書くまでに時間が掛かってしまいました。
「願い」というお題にも関わってます。もしかしたらこっちの方が合っているかも知れません。
ちなみに
>>68は自分です。
それでは。
昔々あるところにスライムがおっとたとさ。おったとさ。
小さな家に住んでたとさ。大きな木の根元だったとさ。
スライムは家族に囲まれて幸せに暮らしておったとさ。
家族はみんな羽スライムだったとさ。
お父さんは力強く空を飛んだとさ。
お母さんは優しく羽ばたいたとさ。
弟は小さな羽で少し舞ったとさ。
スライムには羽がなかったとさ。
いつかは飛べると信じてたとさ。
あるときスライムはお父さんに尋ねたんだとさ。
───いつになったら羽が生えるかな?
お父さんは笑って答えたとさ。
───飛べなくったってクヨクヨするな。
それでもお父さんは本当のことを言えなかったとさ。
───頑張れば飛べるようになる!
スライムは空を見上げては飛びたいと思ったとさ。
空を見上げては飛んでる仲間たちをうらやましく思ったとさ。
───なんて楽しそうなんだろう。
そして土を蹴って飛び上がったが頭から落ちたとさ。
何度か宙には舞ったとさ。
お父さんの背に乗って風を感じたとさ。
お母さんに優しく連れてもらったとさ。
弟と空飛ぶ練習を繰り返したんだとさ。
でも一人では飛べなかったとさ。
いつかは一人で飛びたいと思ったとさ。
スライムは何度も土を蹴ったとさ。
スライムは何度も土を舐めたとさ。
スライムは翼が欲しかったとさ。
泣いて両親に聞いたとさ。
両親は翼の作り方は教えて上げれなかったとさ。
教えて上げないんじゃなくて教えて上げれなかったんだとさ。
スライムは翼の作り方を知ってる者を探したとさ。
いくつも山を越え河を渡ったとさ。
両親が止めるのも聞かなかったとさ。
エンジェルスライムの噂を聞いたとさ。
家族のように飛ぶのだとさ。
スライムは必死で探したとさ。
秋を過ぎ冬を越え春に報い夏になったとさ。
スライムはとうとうエンジェルスライムに会ったとさ。
天使のスライムは優しくスライムを迎えてくれたとさ。
しかし天使でも翼の作り方は知らなかったとさ。
そして優しく残酷にスライムに羽が生えないことを宣告してしまったとさ。
スライムは打ちひしがれたとさ。
絶望に明け暮れたとさ。
力なく野山を歩いたとさ。
飛びたくて飛びたくて悲しかったとさ。
飛べるなら何を捨ててもよかったとさ。
全てを捨てようと思ったとさ。
でもそのとき家族を思い出したとさ。
力強い父親を思い出したとさ。
優しい母親を思い出したとさ。
懐っこい弟を思い出したとさ。
スライムは歩いて歩いて家に帰ったとさ。
随分久しぶりに帰ったとさ。
両親は暖かく迎えてくれたとさ。
弟は泣きながら抱きついてきたとさ。
スライムは家族の存在を噛み締めたとさ。
スライムは弟と遊んだとさ。
いっぱいいっぱい遊んだとさ。
たまに土を蹴ったとさ。
そして土を舐めたとさ。
でもやっぱり羽は生えなかったとさ。
スライムはどこか悔しかったとさ。
諦めようと思ったとさ。
でも心の底では飛びたかったとさ。
練習をすれば羽が生えると信じてたとさ。
家族の見てないところで猛特訓したとさ。
何度も土に倒れこんだとさ。
不甲斐なさに泣いたとさ。
声を上げて泣いたとさ。
翼が欲しかったとさ。
大空を自由に飛びたかったとさ。
ふと空を見上げたとさ。
スライムは見てはならないものを見てしまったとさ。
翼のない人間達が自由に空を飛んでいたとさ。
手をつないで楽しそうに舞っていたとさ。
笑い声が耳に響いたとさ。
───翼がなくても飛べるんだ。
スライムはその光景を目に焼き付けたとさ。
スライムは夜も眠れなかったとさ。
次の日スライムは決心したとさ。
スライムは弟に空を飛ぶと宣言したとさ。
───高さが足りなかったんだ。
スライムはそう思ったとさ。
スライムと弟は高い木を探したとさ。
それは家の近くにあったとさ。
スライムは弟の羽で今一度飛んだとさ。
家が見えなくなるくらい高い木だったとさ。
高くて高くて足がすくんでしまう木だったとさ。
でもスライムは知ってたとさ。
この高さは味方だと知ってたとさ。
そう信じていたんだとさ。
弟が心配そうに眺めていたとさ。
でもスライムの決心は変わらなかったとさ。
───僕は飛べる。飛べるんだ。
スライムはそう言い聞かせたとさ。
震える自分に言い聞かせたとさ。
大きく飛び上がったとさ。
大空に飛び込んだとさ。
スライムは風を感じたとさ。
みんな歓迎してくれてたとさ。
弟が必死に叫んだとさ。
でもスライムは飛ぶのに夢中だったとさ。
スライムは嫌な音を立てて地面に散ったとさ。
もう動かなかったとさ。
弟は泣いて駆けつけたとさ。
泣きながら苦しみながらお兄さんを集めたとさ。
そして後悔しながら墓を立てたとさ。
夢に挑んだお兄さんの墓を立てたとさ。
お父さんは笑ったとさ。
嘘だろうと笑ったとさ。
弟の涙を見て言葉もなく泣いたとさ。
飛べないことを言うべきだったと罪に病んだとさ。
お母さんは真っ青になって倒れこんだとさ。
何日も寝込んだとさ。
何もする気がしなかったとさ。
血の繋がりのない息子のために何も見なくなったとさ。
弟はその日から毎日墓に行ったとさ。
一日の報告を欠かさなかったとさ。
両親は元気だけどどこかおかしかったとさ。
心に穴が空いていたとさ。
ある日弟が墓を見ると地面から芽が出てたとさ。
水色の芽だったとさ。
弟はお兄さんが生まれ変わったと思って水を上げたとさ。
毎日毎日水を上げたとさ。
芽はすくすくと育ったとさ。
代わった植物が出来たとさ。
ゼリーで出来た半分透けた植物だったとさ。
青色で幾つもの葉とつぼみがあったとさ。
弟は嬉しくなって大切に育てたとさ。
植物はどんどん大きくなったとさ。
ある日の朝つぼみが開きかけていたとさ。
弟は見せたかったとさ。
心のない両親にお兄さんの花を見せたかったとさ。
弟は急いで家に帰ったとさ。
両親を引っ張って墓に戻っていったとさ。
青い青い花が咲いていたとさ。
美しく悲しい花が咲いていたとさ。
家族が来ると風が吹いたとさ。
来るのを待っていたかのように大きな風が吹いたとさ。
葉が取れたとさ。
花びらが散ったとさ。
花粉も残らず舞ったとさ。
茎も残さず塵になったとさ。
そのまま風に乗って浮かんだとさ。
最後の別れを言うかのように家族を包んだとさ。
暖かく暖かく包んだとさ。
何度も何度も周りを舞ったとさ。
別れを告げると静かに上空に飛んだとさ。
空高くへ飛んだとさ。
遠くへ遠くへ飛んだとさ。
おしまい。
今回はいつもと違った書き方をしました。
内容もちょっと変わってます。
久しぶりに投稿したのでageて起きます。
千桁間近ですし。
ではまた。
…切なくて悲しくて涙がこぼれたとさ。
いやごめんマジで。
すごい切ない……。
スライムに泣かされるとは思わなかったよ…。
>書き手さん
こんなことを書くと怒られるかもしれませんが、
物語におけるテーマが似ている感じがしました。
でもスライムの純粋さには、とてもかないません。
(こんな良い物語に投稿が重なるなんてついてない……
こうなったら藁人形に書き手さんの髪の毛を組み込んで、五寸釘で打……
うわっ、このスレを楽しみにしている方々、何をするやめr)
某スレの物語も楽しみにしております。
【空のソナタ】
大魔王が倒され、遥か天空にそびえるゼニス城では宴が催されていた。
しかし、種族の壁は大きいものらしく、天空人達は本来主賓であるはずの
地上の戦士達に対してさえ、心から讃することはなかった。
少し酔いを醒まそうと青髪を逆立てた青年がバルコニーに背中を預けていると、
桃色の髪を左右に揺らしながら、天空人の少女が駆けて来る。
薄手の白いローブに編み上げのミュールを履き、背に翼を生やした姿は天使そのもので、
何より人間に話し掛けてくること自体が珍しい。
「ねぇ、下の世界ってどんなところ? 楽しい?」
青年は回答に迷った。顎に手を当て、自らの存在意義まで考え、
且つ分かりやすい答えを――と思っていたのだが、
「あっ、待って! 自分で行って確かめてくるから」
と彼女は翼を広げ、手摺を越えて飛び立ってしまったのだ。
青年は唖然としていたが、彼女の好奇心に昔の自分を重ね合わせ、
幸あれ、と一言祝うのだった。
雲を抜け、大地が迫ってくる。天空人にとって地上とは未知の世界であり、
本の知識に依るところがほとんどだった。
さらに天空人ソナタにとってまずかったのは、絵本の中での知識だったことだ。
翼が今にも折れそうになり、手足をバタバタとさせる。
「こんなことなら、もっと勉強しておけばよかったー」
そんな様子をバカにするかごとく近くのカラスが一鳴きすると、
「こうするんだよ!」とばかりに滑空して進路を変えていった。
ソナタは見様見まねで辛うじて体勢を持ち直す。そして何とか森近くの平野に降り立った。
地上の空気や風景にも感動はあったが、ソナタにはまず始めに試してみたいことがある。
精神を集中させ、両手の人差し指と中指をそれぞれ合わせ、顔の前で菱形を作り、叫んだ。
「エンジェル・アーイ☆」
声を上げると同時に菱形の中央に魔力の眼が現れ、ソナタの視力を究極まで高めていく。
そして、発見した。森の中で斧を持ち、きこり家業に精を出す、緑髪の青年を。
ソナタの中であらゆる出会いのパターンが生み出された。ついに地上人と天空人の恋が――。
「ぎゃ!」飛び立とうとするソナタの翼を何者かが、むんずと掴んでいる。
見ると、黒いコートにブーツにサングラスの女二人組。
掴んでいるのが、パーマがかった赤髪。後ろに控えるのが長い紫髪で、
二人からは強力な魔力を感じた。
「誰なの!? ……あっ、もしかして時空警察の方ですか?」
「えぇ、実は最近このあたりで殺人事件が……ってちがーう!」
「分かりやすいノリツッコミ、ありがとうございます」ソナタが頭を下げる。
「いえいえ、こちらこそ」反射的にお辞儀を返した赤髪だったが、はっとなって飛び退いた。
「……コホン。我が名は聖霊ルビス。神族階位第一位にして天界の調停者……だったんだけど、
左遷されてさ、まぁリストラされなかっただけマシ……」
「ルビス様、お話がずれて……」
ソナタは納得がいった。どうりで魔力が桁違いなわけだ。そして何故人が善いだけの
ゼニス王が天空を見守らなければならなかったのか。こいつがバカだからだ。
もちろん、人のことを言える身分ではないのだが。
「とにかく、あんたはあの青年と会ってはダメ!」
「なんでですか? 外国の方との恋愛に憧れる気持ちってありません?」
「まぁ、気持ちは分かるけどね」
そこまで言ってルビスは、後ろを振り返り、紫髪とヒソヒソ話を始めた。
「どうしよう? このままいくと子供が苦労して、子孫もボロボロになるまで戦う破目になる
って教えてあげた方がいいかなぁ」
「……何とも言えませんが、心的外傷後ストレス障害を引き起こす可能性が」
「うーん、やっぱりやめとく」
意を決したルビスはソナタに近づいていき、人差し指を向けてポーズをとった。
「あんた、全然分かってない。お付き合いってのは本人同士の意思なんて微塵の価値もないの。
特に異文化コミュニケ―ションにおいてはね」
「そんな……わたし、頑張ります!」
「ダメダメ、口先だけなら、何とも言えるんだから。そうだ、ここは苦労人のラーミアに
一言いただきましょう」
ルビスが親指で紫髪を指した。しかし、当のラーミアは両手と首を左右に振り、
「何もありません」と遠慮気味だった。が、ここから彼女の言動がおかしくなっていく。
「……それよりルビス様、今日は菓子パンが半額の日なので、買いに行きたいのですが。
息子が好きなので、おやつ用に買い溜めしておきたいんです」
「……えっ、いや、あんたの子供は……死んじゃったでしょ……」
「もう、ルビス様ったら。目の前にいるじゃないですか、ねぇレティ?」
「目を覚ませ、ラーミア! あと息子の名前なんて初耳だよ、こんちきしょう!」
ソナタは見てはならない光景を見てしまった恐怖から、一刻も早く当初の計画を
実行に移さねば、という気持ち強くなった。
翼を広げ、森の木々をくぐり、まだ声も名前も知らぬ彼の元へ――
不時着、するつもりだったのだが、目の前の枝に気付くのに遅れ、額を打ち付け、
墜落に近い形となった。本当に痛いので、涙目になってしまう。
「あの、大丈夫……驚いた、天使に逢えるなんて」
ソナタの前には青年が立っていた。土埃に塗れた天使は、今がチャンス! と用意していた
『もう泣かないで、僕が付いているから』作戦を遂行する。
「うっ、うっ、どうしよう。もう帰れないかも」
「僕が力になれることはない? 君の力になりたいんだ」
作戦は成功だった。両手で瞼を押さえながら、ソナタはペロッと舌を出す。
その様子をルビスとラーミアは、全部一切極限極地隈なく根こそぎ満遍なく、
お見通しだった。しかし、ルビスはクルッと踵を返す。
「あれっ、よろしいのですか?」
「うん、いいや。なんだか、あたしにもああいう時期があったなーって。
……結局うまくいかなかったけど」
言いながら軽く溜め息を吐くルビス。
「あたしが奢るからさ、今日は飲みにいこうよ」
「ケチなルビス様が……これは裏がありそ、ぐえっ、首を絞めないでくださ……」
こうして物語はDQ4に続いていくのであった――
以上です。お題も何もあったものではなくて、すみません。
じゃあ俺も久しぶりになんか書くかなー
シリアスでいくか・・・
A.I.さんのギャグ(?)をみるのは久しぶりな気がします。
上の【Life Goes On】を批評したいのは山々なのですが、
批評する力がないため、感想でお許しください。
以前わたくし、A.I.さんに「文章は映画のように情景を思い浮べながら書く」
と言う事を教わったことがあります。
なるほどこの文章からは情景が手にとるように伝わり、映画のように目の前に広がります。
そうそう「"ソフィア"が愛した"魔族の王"」の文章は、思わずにやりとしてしまいました。
ギャグで書くのと、シリアスで書くの……。
あたりまえだけど、あまりに違いすぎるのです。
ところで、やはりルビスというのはそんなキャラになってしまうのですねw
作者の皆さんいつも面白い話をありがとうございます。
ちょうど一週間後?
第2回 2ch全板人気トーナメント@FFDQ板
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1108709369/ 気の利いたお題が浮かばないんだけど、このスレの人達で文章的な支援とか
そういう感じでお祭りに参加してみたら面白そうだなーとか。
もともとお題投票から1週間であんだけの作品を書き上げる人達がいるスレだし
おいらDQもFFも好きで、このスレがはじまった頃から読んでるけど
いろんな話があって面白かった。その力をこのお祭りで発揮してもらったら
楽しそうだなと思って書き込んでみました。
気に入らなかったらスルーでおながいします。
>>103さん
もしかして……もしかして……。・゚・(ノД`)・゚・。
お久しぶりです。感想を頂けただけでも嬉しいのですが、
再会の感動?のあまり、何度も何度も103さんの文章を読み返して
涙がはらはらと流れてしまいました。
あれから、dat落ちしてしまってから、
ベホイミンと旅に出たり、ブーメラン部を作る物語を書いたりと……
今とあまり変わっていないのですが、マターリと活動しておりました。
ただ心残りなのは、103さんに何も言えずに
スレがなくなってしまったことです。
こんな形で申し訳ないのですが、お礼を言わせて下さい。
ありがとうございました。そして、これからもよろし……
いえ、103さんにSSを強要しているわけではないのですが、
機会がありましたら、また楽しませて下さい。
>>104さん
こんな感じでしょうか……違いますよね……えぇ、分かってます。
【最後にアクア勝つ〜】
眠らない街――モンバーバラ。占い稼業を終えたミネアが自室に戻ると、
珍しくマーニャの姿があった。普段は月を我が物とし、太陽とは目も合わさない姉が、である。
お帰りの一言もなく、脇目も振らず何かに集中しているのを不審に思って近付くと、
ミネアは姉の前に置かれた水槽に、眼が飛び出しそうになった。
Y Y Y Y Y Y
彡(゚▽゚)ミ Y Y 彡(゚▽゚)ミ Y Y 彡(゚▽゚)ミ
彡(゚▽゚)ミ Y Y 彡(゚▽゚)ミ Y Y
Y Y 彡(゚▽゚)ミ Y Y 彡(゚▽゚)ミ
彡(゚▽゚)ミ Y Y Y Y 彡(゚▽゚)ミ Y Y
Y Y 彡(゚▽゚)ミ 彡(゚▽゚)ミ Y Y彡(゚▽゚)ミ
彡(゚▽゚)ミ 彡(゚▽゚)ミ
「姉さん! それは!?」
「あぁ、お帰りミネア。これどう? すごいでしょ。軍隊ガニ飼育セットっていうんだけど、
これが成長すれば……カニ鍋、カニしゃぶ、カニ味噌焼き……あぁ、うっとり」
「……」
「ちょっと、ツッコミ入れてよ!」
ミネアは無言のまま、商売道具である水晶玉を取り出し、じっと凝視していた。
「見えます……姉さんがアクアリストの方々にボッコボコにされるのが……」
「はぁ? これでも大魔法使いなんだから、そう簡単に……うわっ、旦那の帰りが遅く、
かと言って犬や猫を飼う環境にはなくて、アクアリウムが人生の楽しみになりつつある主婦達!
何をするやめr」
107 :
21:05/02/26 09:36:07 ID:B4L5yPpF
完全にスレ違いですが、思い切って書いちまいます!
A.I.さん、お久しぶりです。そして申しわけありませんでした。
dat落ちしたあの日の朝、文章が出来ていたので投下してしまおうと思っていたのですが、
その日出かける用事があり、かなり急いでおりましたので、帰宅後にしようと……。
このスレでA.I.さんが時々お書きになっているのは知っていたのですが、
いまいちこのスレの空気をつかみ損ねていたので、レス出来ないでいたのです。
いつかA.I.さんが新スレを立てた時にお邪魔させていただこう、と。
キャッシュに残っていたのをすべて保存してありますので、いつでも7のリレー小説の続きが……w
A.I.さん、今後ともどうぞよろしくお願いします!
お題の「願い」(でよいんですよね?)に果して沿っているのかどうか……。
不明ですが、ひとつ書かせていただきました。
ひょっとするとトリップつけないといけないのかもしれませんが、今回はお許しください。
わたくし、以前こういう感じの話を別のシリーズで書いていたことがあります↓
【退屈の扉を開けると】
もょもとが握り締めてぐしゃぐしゃになってしまった最後の一枚の福引券を店主に差出すすけさん。
ロンダルキアの洞窟に挑戦するも、幾度となく失敗。いつしか福引に嵌りこんでしまうようになっていたロトの子孫の3人。
ローレシアの王子もょもとが熱心だったのだ。彼はロンダルキア失敗する度に「こいつらのせいだ……」と、考えるようになっていた。
屈強なもょもとだが、一緒に旅をしているサマルトリアの王子すけさんもムーンブルクの王女あきなもとにかく貧弱すぎた。
本人たちも自覚があり、そんなもょもとに何も言えないでいたのだ。
108 :
21:05/02/26 09:37:42 ID:B4L5yPpF
すっかり当初の目的を忘れ、福引券を手に入れるためにモンスターを狩り、薬草を無駄に買いこむ。
そんなことを数年も続け、3人はすっかり強くなっていた。
いつもの通り、福引に精を出しているもょもとの脳内に突然女の声が響いた。
『あんた、そんな調子だから親に見放されるんじゃないの?』
どうやら、すけさんやあきなにも聞えているようだ。
頭の中でふわりふわりと、女の声がなんだか心地よい。3人の意識はしばらく朦朧としていたが、
ふと我に返る。
「だれ!! 頭の中に直接語りかけてくるのは!」
『誰だじゃないわよ。はやくわたしを活躍させてよ』
「それにねあなた。いくらなんでも失礼ですよ。どうしてこの僕が父上に見放されてるなんて……」
『はっきり言う? 言わない? オブラートに包む?』
「言わないでいいです。わかってますから! どうせ旅立ちの時のこと言ってるんでしょ?
それに中途半端な流行を追うのはやめてくださいよ……。中の人が後ではずかしくなるじゃないですか」
109 :
21:05/02/26 09:40:48 ID:B4L5yPpF
すけさんがいつもののんびりした調子で問う。
「それはそうとお姉さん。僕たちに何か用事があって来たんじゃないですかぁ?」
『お姉さん……ま、いいや。そうそう、そうでした。これよ』
脳内の女がそういうともょもとの頭上に一枚の紙とペンが降って来た。
「なんですこれは?」
『紙とペン』
「それはわかってるんですよ。これ、どうしろって言うんです?」
『鈍い子達ね。マッピングよ。昔のこどもたちはみんなこれでマッピングしながらロンダルキアを進んだの。
○ボタンでマップがみられるようになるのはまだまだ後の時代よ』
もょもとの手にある紙とペンが、すーっとあきなの手に移動した。
『これはあんたの役目ね。しっかりメモしてちょうだい』
もょもとはなるほどと思った。
こういう作業は頭のきれるあきなじゃないと出来ないし、
すけさんはつらい旅を和ませてくれるムードメーカー的存在だった。
励ましあって助け合ってこんなところまで来られたというのに……。
もょもとは仲間甲斐のない自分を恥じた。
『さて、と。もょもとももうわかったと思うし、そろそろ行くわ』
「!! お姉さんは脳内も読めるんですね」
『みんな仲良く力を合わせてね。ハーゴンの城付近で待ってるからねー』
もょもとたちはは福引の必勝祈願として首から下げて使っていた「ルビスのまもり」を握り締めて、
決意を新たにしたのだった。
110 :
21:05/02/26 09:43:13 ID:B4L5yPpF
名前「21」と申しますが、このスレの21さんとはまったく関係ありません。
最初にお断りもなく、申しわけありませんでした。
A・Iさん色々お久しぶりです。書き手さんもいらっしゃる。
21さんこのスレでははじめまして(たぶん)
また活気がでてきた・・・・・・かも
FF5ネタ……6連発
「ファリスお姉ちゃーん、向こうでバッツが呼んでるよ。なにかいいものくれるって」」
ファリスはクルルの呼び声にふりむいた。
「なんだろ、いいものって」
「さあー、バレンタインのお返しとか?」
ファリスは軽く笑った。
別に期待もしてなかったが、呼んでるなら行ってみようということで
軽く駆け足でバッツのいる丘へと向かった。
「どうせ出来が悪いとか文句くれるんだろうな、バッツ」
天気がいいから一人ファリスは声も明るく元気だった。
あの木の近くにバッツがいる。
目線が上へ上へと進んでいって丘の一本杉のあたりで目をとめた。
陽光洩れ降る木陰からバッツが顔をのぞかせて、ゆるやか空気をそのままに
自然な笑みを投げてきた。
「来たけど、何くれるんだ」
ファリスは足を止めた。
バッツとばっちり目が合った。空気がかすかに震えている。
「なにをって」
バッツのしぐさが不可解だった。
明るい笑顔もそのままに、ファリスに素早く歩み寄る。
「キスをさ」
そして一瞬、目がくらみそうな早業で、許しを得ぬままファリスの唇にキスをする。
ファリスの頬が泣きだしそうに赤くなる。
「夜待ってる」
バッツは丘を駆け下りていった。
―1―
「姉さん大変よ、バッツが次元のはざまでネクロフォビアにばったり出会ったらしいの」
「それで?」
「うん、それで『この四つのバリアがある限り私は無敵。たおせるかな?』って言われたって」
「そうしたら?」
「バッツが、『その四つのバリアがある限りお前なんかとは戦わん』と言って素通りしたんだって」
―2―
「姉さん大変よ、バッツがムーアの町外れの森で怪しいおじいさんに出会ったんだって」
「今度はムーアの町か。それで?」
「うん、それでおじいさんに『自分が困難に立ち向かう勇敢な者だと思うなら左の箱を、
すぐ逃げる臆病者だと思うなら右の箱を開けるがよい』って言われたって。どちらか
片方だけもらえるらしいの」
「そうしたら?」
「バッツが機転をきかせて『俺は勇気ある逃亡者だ』って言ったのよ」
「で、どうなった?」
「両方とももらえなくて損したの。たいしたオチはなかったわ」
―3―
「姉さん大変よ、バッツが次元のはざまでアポカリョープスに声をかけられたんだって」
「また次元のはざまか。それで?」
「うん、それで『お前なのか?クリスタルの戦士というのは』って言われたって」
「そうしたら?」
「バッツが『そんな気もするし、そうでないような気もする』っていいかげんに返事したのよ」
「で、どうなった?」
「しばらくそんな押し問答を続けてたら突然しびれを切らしたカタストロフィーが突っ込んできたの。
アポカリョープスは死んだわ」
「かわいそうに……」
―4―
「姉さん大変よ、バッツが海底のすみかで物知りじいさんに会ったんだって」
「またバッツか……、それで?」
「うん、それで『わしは世界一の物知りだから色々聞いてみい』って言われたって」
「そうしたら?」
「バッツが『あんたと、すべてを知るものはどっちが物知りなのか教えてもらおうか』
って訊いたらしいの」
「で、どうなった?」
「『わしはお主に負けたが、向こうは自分の名前に負けている、どっちもどっちじゃ』って
開き直ったらしいの。バッツは宝箱回収率だけ聞いて帰ったわ」
「また微妙なオチだな」
「ここが地元の神様が奉ってあるっていう」
「ああ、あの時でてきた水神リヴァイアサン様ね」
「久しぶりに来たんだしお参りしてこう」
「じゃあお賽銭、と……」
クルルは皮袋をまさぐって金貨を取り出すと、みんなにそれを分けた。
「ずっとみんな仲良くできますよーーに!」
四人そろって勢いよく滝つぼに向かってお賽銭を投げた。
すると突然滝のそばにおぼろな影があらわれた。
「私はかつてお前たちに名乗る前に倒されたエクスデス様直属戦士の亡霊……」
クルルたちの投げ銭が亡霊にヒット。合計20000以上のダメージ。
「あの恨みを晴ら……がっ、何故に、ぐふっ、ウボァー!」
白い霧のなかで、再び彼は名乗る前に倒されてしまった。
皆さんにならい、お題の意味が薄れた投稿を……いえ、なんでもありません。
一応『願い』に合わせたつもり。
>>104 文章で効果的な支援はかなり難しそうで・・・。でも、もし出来れば応援したいです。
お、なんか沢山作品が来てますね。
>>104 文章で効果的な支援…
やってみたいですね。
FFDQのSSで、その魅力を表現するというのは一番書き甲斐がありそうですよね。
うん、やってみたい。やってみたいけど難しい、月末月初は時間的に厳しい…。
書くなら1レスの超短編でやってみます。自分はゲーム内容というより全滅とかの
テーマでギャグかシリアスを(w。できなかったらゴメンナサイウソツキマシタってことで。
>21さん
例の脳内シリーズですね。いい話のはずなのに、いい話のはずなのに……
妙に優しい女の心境=オブラートに包む
認めたくはないけれど、現実に一番多い……((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
21さんがこんなに優しいのは、あとであざけ笑うためでは……
と勘ぐってしまったり。そんなわけないですよね……えっ、そんな……。
(スレ違いで恐縮なのですが)
新スレ、いずれ立てたいです。早く立てるべきでした。
とりあえず【SS】【小説】の二文字は入れようと思います。
すぐにdat落ちしないようにネタをちょっと貯める予定です。
まだ書きたいのですが、今回はこのへんで。
>剣士さん(ですよね、間違っていたらごめんなさい)
とんちの利いた小気味のいい文章で、羨ましくもあります。
個人的には4が好きです。どこかの神話にでも出てきそうなイメージです。
ただ……バッツに物申します。易々とファリスに触れるなぁ!
普段はレナにべったりなくせに、ファリスとは絶対絶命の時に初めて心を通わせて――
なんだ、この妄想は……_| ̄|○ (気になさらないでください)
116 :
21:05/02/28 19:26:16 ID:o5DIWBrW
>>115 (スレに沿っている雑談↓)
A.I.さん、レスから察するに「〜オブラートに包む?」のセリフの元ネタ(?)
ご存じないようですね。
下世話な番組をご覧にはなられないのでしょう。
「あんた、地獄に落ちるよ」で有名な「あのお方」のことばだったのでした。
いつか「脳内ルビス」にこのセリフを言わせたいなあ、とw
A.I.さんの解釈の方がある意味もっと怖い感じになるかもしれませんね。
これ、削りたおしてこの長さに収めたので、言うべきところが抜けてしまい、
かなり意味不明に……すみません。
(スレ違いな雑談↓)
新スレ楽しみに待っています!
わたくしも少しですが、書き溜めています。
そちらで投下させていただければ……え? おまえのは期待してない、ですって?
そ、そんなぁ……orz
>剣士さん
はじめまして。でも一方的に存じ上げてます。
「思わずにやり系」の話が好きなもんで、楽しみにしておりました。
保守ー
age
仕切ってる人はどこいったんだい?
誰かが仕切らないと盛り上がりようもない。
保守ー。
他スレ内輪の雑談か作者の馴れ合いで盛り上がってるからいいんじゃね?
お題スレとしちゃ廃れたねー
今更ながらの感想です〜。
前スレでレスしてなかった作品や私へのレスに対して返事をしてなかったものもありましたが、あまりにも古過ぎるのでご了承下さい。
前スレで感想を少ししか書けなかったのでその分書きます。
>>14-15 観客の反応が程よくて面白かったです。
こういうネタの場合観客の反応をどうするかで作品の評価が変わりますね〜。上手かったと思います。
>>28-29 すらっと読めました。読みやすい文章ですね。
しかし赤ちゃんがプレゼントってなんかエロ(ry
あえて平和だけに絞っても面白かったかもです(今が悪いという意味ではないです)。
>>30-32 ブラックですね。
グロ描写でせめるのではなく、雰囲気をほのぼのとさせればもっと良かったかもしれません。
サンチョは炎に包まれてお星様になりましたとか。
蛇足かな。
>>35-36 ワラタ
面白かったです。最後がアメリカンジョークっぽいですね。
>>42-46 しみじみほのぼのとしてイイですね。いただきストリートという場面をうまく使ってると思います。
いつか自分もテリー少年の話を書いてみたいと思っていたのですが、書き辛くなりそうです。
テリーとユウナの心理描写が神レベルです。非常に良い作品だと思います。
>>69 (∩゜д゜)∩アーアー聞こえない
>>70-72 女の子のファリスよりボーイッシュなファリスの方が好きです。
え?聞いてない?
素朴な雰囲気が良かったです。
>>75-76 最後の表現の仕方が凄い好きです。
迷路であることとホイミンのちょっと必死でちょっと期待してる雰囲気が(勝手に)感じられました。
>>79-86 オリジナル要素が強いなあと思ったのですが、ピエールのマーサ→レックスの心理描写は良かったです。
オリジナル要素が強いってのは個人の感性なので悪く取られないで下さい。オリジナル要素が強いと(本当に個人的に)駄目なんです。
あと例のルビス様は面白いですね。またルビス様の出る話を書いて欲しいです。
神様といえばマスタードラゴン(4)の話を書こうとして止めちゃいました。お茶目な奴にしたんですが殺意が湧いてこれでいいのかと・・・。
>>95 読んでくださってありがとうございます。
そう言って下さるとスライムも報われるかも知れません。
大空を飛びたいと皆思うのですが飛べないんですよね。
>>96-101 レスが遅れてすみません。
そうか。以前風邪を引いたのはAIさんが(ry
作品を見せ合って何か共通の物が見つかるということは素晴らしいことですね。そう言って頂けるだけで書いた甲斐がありました。
見る前に上を書いたのですがルビス様来ましたね。
結果としては正反対になりましたが、夢や希望を追う点と生が繋がっていく点(うまく表現できない)が重なってるかもしれませんね。
最初はシリアスかと思ったので宇宙警察とかに難色を示しちゃいましたが、ギャグだと気づいて問題なしに変わりました。
>>106 ギャグ良いですね〜。特に壊れた女キャラを書くのがうまい?
>>107-110 シリアスとギャグの中間ですね。
現代的な言葉や中の人、マッピングが喉に引っかかってしまいましたが、個人差だと思いますのでお気になさらないで下さい。
昔のゲームはマッピングしないと駄目でしたねー。でも小学生の頃にはマッピングなんて方法は思いも付かなかった気がします。
>>111-114 ショートショートですね。こういうの好きです。
特に最後のは面白かった。あの敵さんは可哀想ですね。でもああいう敵さんは好きですね。
洩らしはない・・・ですかね。
多少の雑談はいいんじゃないでしょうか。個人的な意見ですが。
ズルズルしすぎるとマズイですが今のところはそうでもないですし。
仕切り屋さんお久しぶりです。
提案です。
四月の第二週から再開するというのはいかがでしょうか?
実は仕切り屋さんが出てこられなくても書くつもりでした。
今は人も少ないのでage進行にして、書けそうな方には挙手して頂いて、再開の準備期間を設けるといいんじゃないかなと。
いきなり明日から再開しましょうといっても人は集りませんが、準備期間を置けば集るんじゃないかという足掻きです。
それではまた。
ageてないじゃあないか〜
126 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/03/28(月) 23:36:58 ID:fFaVTxBU
書けないからせめてお題のネタふりぐらい参加したいので
4/1にちなんで<<ウソ>>とかどう?
age忘れてましたね。
再開は時間をとって二週目からなんていっちゃいましたが先送りした方がいいですかね?
でも書く人がまだ現れていないか。
ウソは面白いけど二週目からだと魅力半減させちゃいそうですよね。
しかし投票開始は四月二週目の月曜からですが、今の内に有力候補を用意しとくというのは面白いかもです。
ただ保守するのもテンション下がりますし。
明日から再開予定な訳ですが人が居ないorz
とにかく夜また来ます。
・・・自分もちょ〜とだけ忘れてました。
129 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/04/03(日) 09:41:10 ID:bCVt9HOj
>>129 このスレの発起人(まとめ役?)がその板(か、どうかは記憶に定かでない)の
お題スレを参考にここを立ち上げたんじゃなかったっけ? どこかでそんなログを
読んだような読まないような。
> 投票開始は四月二週目の月曜から
てっきり第二月曜(11日)の事かと思ってた。(w
面白そうなお題があれば参加させて頂きたいなと。
>>129 自分は少年漫画板には漫画を見た直後に行くくらいで被ってないですけど、中には被っている人もいるかも知れませんね。
>>130 あー。そうですか。
確かに自分すらも忘れてましたし、その表記だと混乱させてる気もします。
変な表記ですみません。
良し。決めました。
第二月曜からにしましょう。
昨日はランキングに熱が入ってた人も多かったですから余計忘れられてそうですし、無理して今週から始めるメリットもありませんから。
11日〜13日に投票。そこから20日まで作品募集ということで。
>>129 追記。
さっと覗いて見たんですけどお題スレよりも千一夜スレに近いかもしれませんね。
age
ネタもないのにage
再開に向けて。
まずやはり「上からの批評」は禁止しましょう。
でないと、ちょっと書いてみようかな…という初心者さんが集まりません。
批評は専用スレがありますからそこで行うことにしましょう。
他人を育てるよりもまず自分を育てるスレ、であってほしいです。
再開するのか?
じゃああれだ、一応読みたい話をリクエスト。再開記念でテーマ
<<再会>>←誤変換じゃない
136 :
書き手 ◆F/WveZadCU :2005/04/11(月) 16:53:46 ID:+JcJDjIR
色々あって遅れてしまいました。
>>135 お待たせしてすみません。もちろんその票も有効扱いとさせて頂きます。
このお題でFFDQ創作小説を書いてみよう【第二章】
──────再開──────
では、今週も「お題」の募集のお時間です。
(ルールは
>>3を参照してください)
過去のお題一覧は
>>5です。
ふと覗いたそこの貴方。再開を待っていてくださった皆さん。
頭に浮かんだお題を書きなぐってください!
そしてそのお題がどのような作品になるのかワクワクテカテカしながらお待ちください。
↓ワクワクテカテカ
+ +
∧_∧ +
(0゚・∀・) ワクワク テカテカ
(0゚∪ ∪ +
と__)__) +
137 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/04/12(火) 00:03:53 ID:ONdyqeGr
<<再開>>で。
<<最下位>>
139 :
書き手 ◆F/WveZadCU :2005/04/12(火) 20:24:54 ID:M07ehZuF
あと四時間age
まとめ明日の夜になりそうなので何方様かまとめられそうだったらお願いします。
一応まとめるまでは有効の方向で。
<<寂しい夜>>で。
なんか切ないのが読みたい
昨晩はすみませんでした。
ここまでを有効とさせていただきます。
水曜0時を過ぎたのでお題投票期間は終了!
再会
>>135 再開
>>137 最下位
>>138 寂しい夜
>>141 同票となりましたので最初に投票された「再会」を今回のお題にしたいと思います。
。
投稿時のルールと注意は
>>2を御覧下さい。
誰がどんな再会を果たすのか。
多くの投稿をお待ちしています。
143 :
書き手 ◆F/WveZadCU :2005/04/13(水) 18:29:08 ID:J8aTChRc
ついでにage
一年にあるかないかのスライム大移動。
アリアハン大陸からどっかの大陸に
移住すると言い出した身勝手なスライムリーダーのゲルマンに
とあるスライムが食らいついた。
スライム小僧「いや、まずいだろ。時期的にエミリねーターの大移動の時期と重なるし
彼らに見つかったら俺らはぐちゃぐちゃになっちゃうよ。
ゲルマン「それなら大丈夫だ!!エリミネーターに襲われても多少臭くなって開放されるだけだ、無事だという報告例もたくさんある!!
その程度の事で躊躇するならてめー一人で巣立ちの勇者に狩られてろ!!」
こうしてスライム達は大陸を去り、
スライムの巣穴にはひ弱な巣ライム小僧が一匹取り残されてしまった。
続く
145 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/04/13(水) 21:06:17 ID:yVoYCM/N
大陸からスライムが消失・・・
なにかを悟った神父が狂ったように街中を駆け巡りそしてこう叫んだ
神父「スライムがいなくなったという事は、本来あるべき食物連鎖が崩壊し
飢えたおおガラスの軍勢が人間を食らいにくるぞー!!!」
国民「うわああああああああ!!」
城へ向かって逃げ出す国民達、既にその背後には大量のおおがらすが控えていた。
おおがらす「そういえば、勇者の姿が見えないな。勇者の肉を食うと魔王になれるんじゃなかったっけ?」
おおがらす「そのとおり。勇者を食らった奴がこの世を仕切る魔王となるわけだ」
おおがらす「魔王・・・か」
おおがらす「うおおおお!!俺は魔王になるぞーーー!!」
こうして勇者は狙われることになってしまった。
一年に1回あるかないかということは、まあ三年に1回ぐらいはだいたいあるわけだ。
本来あるべき食物連鎖というからには、少なくとも何千年か経過した結果、定着した
様態であるわけだ。
つーことは、たかが三年のスパンで行われる大移動なんてのは、何千年かの時間の経過
で存立した食物連鎖の鎖の一部に当然組み込まれているわけだ。
それなのに、時期的に今回も去り行くであろうスライムたちを見て「食物連鎖が崩壊した!」
と大声でガがなりたてる神父というのは、狂ったようにというか本当に狂っているわけさ。
よくわかる話だったよ
おおがらすの軍勢はまさに実力で成り上がったエリート揃いだった
王は苦肉の策を取らざるを得なかった
王「もうお前ら土下座しろ!」
いっせいに土下座をする国民だったが
勇者だけ土下座するのを忘れていたためおおがらすに見つかってしまった。
おおがらす「死ねやーーー」
おおがらすは勇者の頭を鷲づかみしてそのまま首を引っこ抜いてしまった
勇者「ギャオオオオオオ!!!!」
完
もう無理ぽかな……。
土日期待
平原に吹く心地よい風に、血の匂いが混じる。
匂いは私の剣から、目の前の男の右腕から香っていた。
マントの男は痛みに眉を歪めながらも、果敢に剣を振るう。
踏み込み、気迫は見事。だが未熟、剣術と呼ぶにはお粗末だ。
私は剣を受け流してマントの男の懐に飛び込み、盾で思い切り弾き飛ばす。
尻餅をついた男に向かって剣を振り上げた瞬間、
「メラっ!」
小さな火球が私の腕を焼く。くぐもった悲鳴を上げながら視界の端で煌く刃をとらえ、私は思い切り後ろへ飛びのいた。
刹那、私の首があった場所を鋼鉄の剣が薙ぐ。右腕にホイミをかけながら視線を向けると、緑髪の男が私を睨みつけていた。
この男と戦っていた仲間はもうやられてしまったのか!?
慌てて首を回せば、アウルベアーが誰もいない空間に向かって爪を振り回しながら、獲物を追うように走っていた。
しだいに遠くなるアウルベアーの背中は、近くの森へと消えていく。
それが何を意味するのかを悟り、私は手のひらに魔法力を溜めた。アウルベアーは決して逃げ出した訳ではない! 恐らく――。
「マヌーサ!」
「イオ!」
緑髪と同時に叫ぶ。緑髪の男から放たれた紫色の煙は、地面で起きた爆発による粉塵にかき消される。
土煙の中に飛び込んだ私は剣を大きく横薙ぎにし、剣の切っ先で薄皮一枚を斬る感触がきた刹那、その方向に向かってさらに刃を振るう。
「ぐあっ!」
視界が悪く互いの位置は解らないが、私はイオを放つ前からすでに狙いを定めていた。
そして剣を大きく振る事で相手の居場所を確かめ、攻撃。向こうは驚き戸惑っておりろくな反応も出来ないはずだ。
緑髪の男もマントの男も、見たところだいぶ鍛えられていた。長年に渡って鍛錬を積んだと思われるたくましい肉体をしていた。
が、戦い方は素人に毛が生えた程度。マントの男はやや戦い慣れた感じもしたが、剣術は基礎を少し学んだ程度の腕前。
例え二対一でも彼等に負ける要因は無い。
彼等の馬車の中も覗いたが、そこにいたのはとても戦えそうにない娘が一人。
油断する事無く、一人一人確実に始末をつけよう。
そう考えながら、私は後ろに向かって思い切り剣を斜め上から振り下ろした。
緑髪の男を救おうと迫っていたマントの男の剣と鍔競り合いながら私は立ち位置を変え、緑髪の男を横目でとらえられる場所に立つ。
しかし、突然私の後頭部を重い衝撃が襲う。前のめりにつんのめり、マントの男の足元に倒れ込んでしまった。
「スラリン!」
マントの男が、誰かの名を呼ぶ。もうろうとする頭を振りながら首をかたむけると、私の眼前に青いスライムがいた。
「ピキー!」
スライムは怒りをあらわに『ご主人様をいじめるな!』と叫んだ。ご主人様? まさか、このマントの若者の事か!?
「おいっ、大丈夫か?」
緑髪の男が心配げにマントの男に近づいてくる。剣を力強く握り締めたまま、いつでも私を刺し殺せるように。
「ヘンリーこそ大丈夫かい? 血が出てるじゃないか」
「これくらい唾つけときゃ治る」
どうやら緑髪の男はヘンリーという名らしい。左腕の傷口をペロリと舐めながら、彼はスライムに向かって微笑んだ。
「スラリン、よくやった」
「ぴきー!」
スライム――スラリンとやらは、ヘンリーに褒められて喜んでいるようだ。ピョンピョンと二人の周りを跳ね回っている。
「お二人とも、大丈夫ですか!?」
今度は馬車から若い娘が薬草を持って出てきた。その後ろから、何とドラキーとドラゴンキッズがついてくる。
どうやらその二匹も馬車内にいたようだが、小さいため荷物の陰に隠れて見えなかったようだ。
しかし、なぜ――。
「なぜ、モンスターが人間と……?」
意図せず疑問の言葉がこぼれると、周囲の視線が一斉に私に向けられた。
それからマントの若者が、太陽のようなあたたかい微笑みを浮かべて応えた。
「仲間だからさ」
仲間? 私は信じられなかった。
モンスターと人間が手を組む事はある。だがそれは利害の一致や、無理強いで従えさせているだけであり、決して仲間ではない。
この若者はいったい何者なのだ?
彼は笑顔のまま剣を鞘に収めた。倒れているとはいえ、私はまだ剣を握っているというのに!
「おいっ、お前まさかまた――」
「もう決着はついた、命まで奪う必要は無いさ」
ヘンリーは呆れながらも、どこか嬉しそうに剣を収めた。それから彼等は私を置いて馬車に戻っていく。
「ま……待て」
私はズキズキと痛む頭にホイミをかけながらゆっくりと起き上がり、いぶかしげに彼等を見た。
「あなた方は……生命を奪おうと刃を向けた私を、見逃すというのか?」
「ああ」
「なぜ?」
「無闇に命を奪うような真似はしたくない」
「私達は敵同士だろう」
「君が襲ってきたから自衛のために戦っただけさ、僕達は君に敵意を持ってないよ」
「……そのモンスター達が仲間だというのは、本当か?」
「もちろんさ。僕の大切な仲間だよ」
仲間……モンスターが……人間の……。
マントの若者は、モンスターを仲間だと、本気で思っている?
どうして自分の命を狙った私にトドメを刺さない? どうしてあんな笑顔を私に向ける?
「質問はもうすんだかい? 僕達、出来るだけ早くラインハットに戻りたいんだけど……」
「もう一つ、訊ねたい事が」
嫌な顔一つせず「何だい?」と微笑み返す彼に向かって、私は言った。
「あなたに興味が沸いた。そして、命を奪おうと襲い掛かった私を許してくれたあなたに、騎士として恩返しをしたい」
深々と頭を下げて、私は続ける。
「もしよろしければ、私をお供に加えてはいただけませんか?」
草を踏む音が、こちらへ近づいてくる。
埃で汚れた靴が視界に入り、私は顔を上げた。
彼は、黒曜石のように輝く深い瞳で私を見つめ、右手を開いて差し出していた。
「君がそれを望むのなら拒む理由は無いさ。今日から君も僕達の仲間だ」
不思議な気品を漂わせる彼の手を取った瞬間、私は魂が震えるような感動に身を包まれた。
まだ彼が何者なのかすら知らないのに、今すぐにでも彼のために己の生命を懸けられるような気がする。
「私はスライムナイトのピエールと申します。あなたのお名前をぜひお聞かせください」
「僕の名前は――」
「――様だぁ!」
それは誰の声だっただろうか? 私にとってもっとも重要な名前が叫ばれ、私を眠りの世界から引き戻した。
……眠りの世界? 何か懐かしい夢を見ていた気がするが思い出せない、それ以前にいつの間に眠ってしまったのか?
確か、グランバニア城のベランダでゲレゲレ殿と日向ぼっこをしていたのだったな。心地よい日差しに夢の世界へ誘われてたのか。
起き上がろうとした瞬間、私の枕になってくれていたゲレゲレ殿も勢いよく起き上がったため、
バランスを崩し転びそうになってしまった。
「ゲレゲレ殿、いったいいかがなされた?」
私の質問が聞こえていないのか、ゲレゲレ殿はベランダから身を乗り出して城門の方を見つめている。
何事かと思いながら、私もベランダから城門を見下ろした。
お城の中はすでに大騒ぎで、あちこちで声が上がり、人々が窓へ集まり、もしくは城門へ向かっている。
ゲレゲレが見つめる先には、八年に渡り我々が守り、育て、
そしてしばらく旅に出ていた双子の兄妹がとびっきりの笑顔を浮かべている姿。
やや太り気味で忠義者の家臣は、そんな双子の様子を見ながら大粒の涙をこぼしている。
それから、
ゲレゲレはベランダから飛び降りると、空中で一回転して見事な着地をした。
大喜びでゲレゲレが駆けていく先には、八年前に離れ離れとなってしまったあの方が、
八歳になる子供達と一緒に歩いていた。
私の視界は涙で溢れ返り、彼の姿を見失ってしまった。
慌てて涙を拭っている最中、これは夢の続きかという不安に押し潰されそうになり、ブルブルと震える。
けれど、もう一度目をこらして見ると、そこではゲレゲレの頭を撫でているあの方が、私に気づいて小さく手を振ってくれていた。
「――殿!」
夢じゃない。そう確信した直後、再び私の視界は涙で閉ざされてしまう。
王の帰還に沸き返るグランバニア城。
そのベランダで、私は枯れてしまうかと思うほど喜びの涙をこぼし続けていた。
そして、再び冒険の旅へ。
このスレはたま〜に見る程度だけど、何となく思いついたままに書いてみました。
タイトルはいいのが浮かばなかったので適当に『剣の夢』とかつけてみた。
DQ5のスライムナイト・ピエールが主役です。
彼ってDQ5の仲間の中じゃ特別扱いされる事が多い気がしますね、小説でも大活躍してたしw
ピエールとゲレゲレとスミスは仲間内でもひいきしがちな自分――。
このSS、お題が『再会』のくせに4分の3が『出会い』だったりする。それでいいのか!?
む……ちょっとスレを読み直したが、出典・お題・タイトルは下記の書き方にした方がいいのか。
分かりやすくするため一応やっとく。
出典・DQ5
お題「再会」
タイトル・剣の夢
>>150-153 出会いあればこその再会、テーマへのアプローチの仕方は合ってると思います。
DQ5はまだ未プレイですが、あの仲間モンスターは面白そうです。
起きあがってこちらを見ている時のモンスターの心情はこんなんだろうか?
などと想像すると更に面白そうです。加えて文面から主人公の優しさがよく出てて良かったです。
>> トラペッタ
私にはルーラが使えない。必死になって鍛錬に励んでいるのだけれど、どうしても
ルーラの呪文が使えなかった。師と仰ぐ魔術師は、そんな私にこう仰った。
「旅立つ勇気。あなたにはそれが足りない」
その呪文の取得には、必要不可欠な要素だと師は話して下さった。裏返せば、
私にはその“勇気”が足りないと言うことなのだろうか。
分からなかった。私に足りないモノ……「勇気」とはなんだ? 問いかけても
師は答えて下さらなかった。
「いずれ、この町を出てたくさんの経験を積めば分かることです」
ただその一言を残して。
袂を分かつその日まで、強大な力を手に入れた今でもなお、私にはその言葉の
意味が分からなかった。
私は今でも、ルーラが使えない。
>> ドニ
小さな町の酒場の片隅、彼女は椅子に座っている。酒を飲むわけでも、語らいを
楽しむわけでも、賭事に熱中するわけでもなく、何も置かれていない目の前のテーブルを
ぼんやりと見つめていた。
「……たいくつ」
ため息以外に吐き出される言葉と言えばそれだけで、女性らしさを強調した艶やかな
衣装に似合わず、彼女の表情は曇っていた。
彼女の心にどんよりと立ちこめる雲間に射す光――太陽のように眩しい紅衣を身に
纏った騎士が現れたのは、そんな時だった。教会に所属する聖堂騎士団の一員である
はずの彼は、しかし酒も呑めば賭事もする、おまけに売られたケンカは買うと好き勝手
し放題の振る舞いで、およそ「聖堂騎士団」の名前とはかけ離れた男だった。だからこそ
彼女の目には眩しい存在として映ったのだった。
一目惚れというには少し時間がかかったが、彼に抱いた興味はやがてはっきりとした
好意に変わっていた。
どうやら男の方も彼女を気に入った様で、ふたりはすぐにうち解けた。
修道院を抜け出し、彼はよくこの町へ遊びに来る。朝方まで酒場に入り浸った後は、
彼女がひと時の逢瀬を惜しむ暇もなく、朝日と共に淡い光に包まれ一瞬にして大空へと
舞い上がり、姿を消してしまう。
それが『ルーラ』という呪文だと知るのは、それから少し後のことだった。
>> トロデーン城
正直言って、魔法にはあまり強くない。
近衛兵としてこの城に仕えるようになったのは、もっぱら武術の腕を買われてのこと
だと自身では認識していた。
その呪文の話を聞いたのは、何の変哲もないある日の午後のことで。
「なんでも、一度行ったことのある町や村へ一瞬にして移動できるらしいぞ」
同じ近衛兵仲間の一人が目を輝かせて話をするものだから、思わず耳を傾けていた。
「そんな呪文が使えるなら、馬車なんか必要なくなるんじゃないか?」
「でも、『一度行ったことがある場所』じゃないと行けないんだぞ?」
そんなやり取りをする仲間達の表情はなにやらいつも以上に真剣だ。
「キメラの翼を使えばいいじゃないか」
「お金がかかるだろ?」
この言葉に、先程までの目の輝きが失われ場は一気に静まり返ってしまった。
支給されるやくそう類はさておき、自費でキメラの翼を買い込むにはいま少し
ばかり生活に余裕ができなければ不可能だ。
「ま、俺らはどうせこの大陸……領土から出ることなんてほとんどないからな。
必要ないよ」
平和なトロデーンで兵士達が語り合った夢。という風に落ち着いたところで、
持ち場に戻ることにした。
自分には必要ないものだ――当時も僕は、そう思っていた。
>> 大陸某所
国宝を持ち出し、我が君主と姫君を呪い、城をイバラで覆い崩壊させて姿を消した
道化師を追うことになった。
あの日、夢を語り合った仲間達は皆イバラに姿を変えられてしまった。
――なんということだろう。
使えるのなら使いたい。一瞬で町へ移動できる呪文……。
トラペッタを目前にして、夕暮れ迫る街道に伸びた自分の影を見つめながら頭を
過ぎった思いを、けれど口に出すことはしなかった。
>> ドニ
「どうして しばらく会いに来てくれなかったの? もー寂しかったわよ!」
いつもの酒場の、いつもの席。入り口に彼の姿を認めると彼女はそう詰め寄った。
だけど、いつもと違う。それは彼の周囲に見慣れない3名の姿を見出した事と、彼自身の
表情が物語っている。
なにがあった? なんて聞けなかった。動揺を悟られまいと笑顔で本音を覆い隠す。
「また、来てよね」
彼は変わらない笑顔で言ってのけた。
「一瞬で戻ってこれる。安心しな」
私はもう一度、笑顔を返した。それから町を出る彼らの背中を見えなくなるまで見送った。
>> アスカンタ国境付近
「ねえククール」
街道を歩きながら、ゼシカが何気なく聞いてくる。
「ルーラの呪文ってどうやったら使えるの?」
「ん?」
そんなことを今さら聞かれても答えようがない、テキトーに場を繕っておけばいいか。
そんな軽い気持ちで答えてやる。
「ルーラはな、恋と同じさ。理屈じゃない、感覚で唱えるもんさ」
言い終えてから、そう言えばゼシカだって呪文使えるだろう? とは思ったが……
唱え方には個人差があるのか?
「恋?」
「そう。……この呪文は会いたい人に会いに行く呪文なのさ」
「え?」
「アンタにも会いたい人はいるんだろ? 恋人とか。愛する人ならその気持ちはより
強くなる。それがルーラの原動力になるってわけ」
根拠もないデタラメだけどな。……答えようがないから仕方ないだろ?
「……会いたい人の事を念じれば、そこへたどり着ける。そういうこと?」
「そ。言うなれば再会の呪文ってわけ」
「再会……」
ゼシカが神妙な面もちでその言葉を呟いている。ああ、いくら気が強いと言っても
その辺は普通の女の子だな。
っていうか、ゼシカは分かるとして。
「なんでお前まで神妙な面もちになるんだよ?」
馬姫様の隣を歩いていた男の足が止まり、真っ直ぐに俺の方へ視線を向けている。
おいおい、しっかりしてくれよリーダー。今からこの調子じゃ先が思いやられるってモンだ。
王様と馬姫様、ヤンガスは俺らに構わず先に行ってしまった。街道に取り残されたのは
俺達3人。とにかく今はこんな場所でぼんやりしている場合じゃないだろう? 早々に話を
切り上げようとして、試しに聞いてみた。
「もしかしてお前ら、会いたい人とかいるの?」
その問いに答えようと、同時にふたりが零した小さな声は一人の男の名を告げた。
「ドルマゲス」
……あーあ、聞かなきゃよかった。
旅立つ勇気を身につけし時、人は再会の喜びを知る。
呪文の名を『ルーラ』という。
−ルーラの手引き<終>−
----------
※出典:DQ8
舞台:ゲーム開始前(恐らくドルマゲスがマスター・ライラスに師事していた頃。)
〜マイエラ修道院(ドニ)出発後
お題:再会
備考:勇気スキル8でルーラ習得。ククールは既得(Lv12で自動習得?)
追伸:キメラの翼の前に脆くも崩れ去った構想。
そしてルーラに対する憧憬と限りない妄想。
未クリアの為、本編との相違点があるかも知れないのでご容赦下さい。
文章上手いなあ・・・。
剣の夢氏は殺陣が臨場感あるし、ルーラの手引き氏のは場面転換が
すごく自然で良く読めるよ。
月曜日0時を過ぎましたので、
前回のお題【再会】の作品募集はいったんしゅーりょー!!!!!!!
(ルールは
>>2を参照してください)
今回の投稿作品:
◆yDU/dR5FV. さん DQ5「剣の夢」
>>150-154 ◆Lv.1/MrrYw さん DQ8「ルーラの手引き」
>>157-162 …以上、DQより2作でした!
次のお題を提案・投票される方は、上記の投稿された作品への感想なども、できれば同時に添えてください。
では、今週も「お題」の募集のお時間です。
(ルールは
>>3を参照してください)
再会してすぐに二作品もありがとうございます。SS投稿時間終了にはまだ時間が有ります。
お題も随時募集中。楽しく続けて行きましょう。
そしてごめんなさい。
投稿期間に遅れました。
水曜までには書き上げますのでお見逃しください。
言いだしっぺなのにすみません(;´Д`)
お題あげ
<<挑戦>>
またはじまったんですね。楽しみにしてます。
<<ブラコン>>もしくは<<シスコン>>
<<本>>
<<本>>っておもしろそう
<<炎>>
水曜0時を過ぎたのでお題投票期間は終了!
挑戦
>>166 ブラコン・シスコン
>>167 本
>>168>>169 炎
>>701 最多票を取った「本」を今回のお題にしたいと思います。
投稿時のルールと注意は
>>2を御覧下さい。
本。様々な物語を届けてくれる不思議な存在。
果たしてどのような物語が届けられるのでしょうか。
楽しみに待ちたいと思います。
そして偉そうに大口叩いたのに間に合いませんでした。すみません。
最近自分の言ったことを守れなさ過ぎです。
できる限り出来ないことは言わないように勤めたいと思います。
後日完成してわがままを聞いて頂けるようでしたら投稿いたします。
それと前回は開始直後だったので有効としましたが、水曜0時を過ぎた投票はどうするか決めたいと思います。
0時で締め切るのが一番無難だと思いますがいかがでしょうか。
二作品投稿します。
片方は今回のお題に合った超短編でもう一つは前回のお題です。
しかしこの前回のお題・・・長くなりすぎたので前編のみですorz
続きはまた後日になります。
すみません。
これは不思議な物体だ。
様々な世界が広がっていて果てがない。
正確には果てに辿り着いても新たな広がりを見せていくのだ。
受け取った物語が頭の中で新たな物語を作っていく。
時にはこれは貴方に嘘や秘密を見破る冷静沈着な心を与えるかもしれない。
その視界があれば全てを見透かすことも出来るだろう。
あるいは敵の力を推し量る程の抜け目ない心を授けるかもしれない。
それほど調べることに長けていれば要領よく世を渡れるだろう。
いやいやまてよ。物によっては熱く滾る正義の心を注ぐかもしれない。
その真摯な強さには敵も身を翻すしかないだろう。
しかしその逆もありうる。持っていた熱を奪い氷の様に冷たい心を知ることになるかもしれない。
そうなればしめたものだ。相手が凍える様な恐怖を与えてしまえ。
先ほど熱く滾るといったがこれはもしかしたら別の熱い言葉で埋められているかもしれない。
まだ子供には見せられないような貴方の好きなその言葉だ。
おっとこれを言ったからにはその反対も示しておかねばなるまい。
長く生きた老人ですら目を覆うような一線越えた残酷さもあるかもしれない。
もちろん暖かい光の様に優しい物語か、その優しい言葉自体を並べたものもあるかもしれない。
それを得ればあの乱暴な男の子も人のために詩を詠い出すだろう。
逆に人を悪い方に変えてしまうものもあるかもしれない。
突然怒り狂い持っていたこれで殴り掛かってしまうのだ。
さあ貴方も本を読もう。
出典FF3「学者の本」
昔々ある村にあらくれの一家がおりました。
仮面は角が大きい特性品。あらくれのお父さん。
仮面の上でも化粧は忘れない。あらくれのお母さん。
仮面をカッコよくしようと試行錯誤。あらくれのお兄ちゃん。
仮面に真っ赤なリボン。あらくれの妹さん。
お父さんは上半身裸ですが風邪は引きません。
お母さんは洋服の上にエプロンを忘れません。
お兄ちゃんはお父さんの真似をして風邪を引いたことがあるので布の服を着ています。
いつか一人前になったらお父さんの様な格好になりたいと思っています。
妹さんはお母さんが誕生日に買ってくれた綺麗なドレスがお気に入りです。
家族は貧乏ながらも幸せに暮らしていました。
お父さんは無骨な人でしたが武器作りに精を出していました。
お母さんは父親の作った武器を温かい笑顔で売っていました。
十歳のお兄ちゃんはやんちゃでしたがよく父親の手伝っていました。
八歳の妹さんはそんなおにいちゃんを心配しつつ母親と一緒に店のお留守番をしていました。
二人はまだ幼かったのです。
少しずつお父さんの武器作りが人々に認められてきました。
大きな国の王様も買いに来たほどでした。
しかしある日不幸が家族を襲いました。
モンスターの大群が村を襲ったのです。
家は見るも無残に壊されあらくれのお父さんは両腕に怪我をしてしまいました。
あらくれのお父さんはもう仕事が出来ません。
雨水を凌ぐ家すらありません。
家族揃って暮らすことはもう不可能でした。
お父さんとお母さんは二人を村長に預けて旅立っていきました。
高名な僧侶を探して傷を癒してもらうためでした。
しかしそのためには長い長い時間が掛かるのでした。
「お母さんが居なくなっちゃイヤ!」と泣き続ける妹をお兄ちゃんは一生懸命なだめました。
お兄ちゃんは使えなくなった武器防具を貰い受けては作り直していました。
お父さんが居なくても武器を作り続けたかったのです。
七年が経ちました──。
あらくれのお兄ちゃんはとても逞しい若者になりました。
若者らしい熱いハートとお父さんの様に鍛え抜かれた肉体を併せ持ったのでした。
武器作りも続けており、ワイシャツを着ていましたが、一人前のあらくれに負けない技術を持っていました。
あらくれの妹さんは大変美しい娘になりました。仮面の上からもそれが伝わってきました。
内気な彼女は人と話すのが苦手でしたが村長の家の家事を手伝っていたのでした。
またその優しさから近所の人々に好かれていました。
村長の家の娘さんに化粧道具を貰って、お礼の言葉以上に喜んでいたのは秘密です。
しかし二人はどこか寂しいのでした。
もう七年も両親に会って居ないからです。
妹さんが我慢できなくなって泣いてしまうとお兄ちゃんは必ずこう言いました。
「俺が有名な武器屋になったらきっと迎いに来るぜ。」
そんなある日武器作りに勤しんでいるお兄ちゃんに妹さんが駆けつけて来ました。
「お兄ちゃん。聞いた!?今度大きなあらくれの祭典があるらしいの!参加者を募ってるんですって!」
妹さんには珍しく息を切らし大声で話している。
よっぽど早く伝えたかったのだろう。
お兄ちゃんの目の色が変わる。
「詳細は?」
「あらくれが世の中に現われて八回目の大きな祭典で、なんでも新しいあらくれの仮面を作るらしいわ!
仮面の製作者を決める祭典で、様々な勝負をして優勝した人が名誉ある製作者に選ばれるそうよ!
でも・・・世界中のあらくれが集るらしいから・・・いくらお兄ちゃんでも・・・。」
妹さんはそこまで言うと黙ってしまった。
お兄ちゃんは首を振り言った。
「いやいやよく教えてくれた。参加するよ。有名になるチャンスだ!」
その大会では様々な製作技術が試されるらしい。
材料の見極めから武器作り・・・美術的なセンスまで。
祭典の詳細を知ったお兄ちゃんは今までにまして武器作りに没頭した。
眠らない日まで出てきたくらいだ。
そして大会一週間前。
あらくれの兄妹はその大会に参加したいと村長に願い出た。
村長は頭を下げる二人に言葉を掛けた。
「祭典のことは知っておった。一生懸命武器作りをする姿を見て参加すると思っとったよ。
いってらっしゃい。いつでも戻ってくるんじゃぞ。頑張ってな。」
あらくれの兄妹は村長の家族に暖かく送られて村を出た。
祭典が行われる国は遠い。
二人は村長から貰った旅費と武器防具を修理して稼いだ小銭で旅を続けた。
そして祭典一日前。
二人はとうとう祭典が開催される国に辿り着いた。
自分の村とは賑やかな国に二人は驚きを隠せない。
キョロキョロと通りを見渡しながら城へと向かう。
城の前の門番に引き止められる。
「見たところあらくれのようだが・・・?」
お兄ちゃんが答える。
「その通りあらくれです。あらくれの祭典に参加したくてやってきました。」
門番はいかがわしそうな顔をした後あらくれに言い放った。
「申し訳ないが登録は二日前に締め切ってしまったんだよ。」
「そっそんな!」
妹さんが悲鳴の様な声を出す。
「まあ諦めることだ。元々君たちの様に汚い格好の者が勝ち抜けるほど甘くはないんだよ。」
兵士の言葉にお兄ちゃんが突っかかる。
「俺の技術は本物だ!」
ヒヒーン!
その声をさえぎるかのように馬の鳴き声がする。
ドッカドッカドッカ!
門の前に馬車が止まる。
降りてきたのは高価な貴金属を身につけたあらくれだった。
髪の色は金色。長髪で美形。
仮面には銀の模造。まるで貴族の様。
二人を見て口を開く。
「この者たちは?」
「お帰りなさいませ!登録に遅れてきた愚か者達ですよ!」
妹さんが口を挟むる
「私たち遠くに住んでいて細かいことが分からなかったんです!お兄ちゃんを登録させてあげてください!お願いします!」
貴族の様なあらくれがお辞儀をして答えた。
「これはこれは美しいお嬢さん。
君。登録させて良いではないか。余程遠くから来たのだろう。服もボロボロだ。
何百年に一度の祭典。参加者は一人でも多い方が王様も私たちの先祖も喜ぶというもの。」
門番が仕方ないという顔で呟く。
「分かりました。貴方様がそう言われるのならば。」
貴族の様なあらくれは頷いて立ち去って行った。
妹さんは立ち去るあらくれを眺めながら尋ねる。
「あの方は?」
門番は田舎者とでも言いたそうに答える。
「王様専属のあらくれだ。王様専属ということはこの国で一番腕のあることを指すんだよ。優勝候補の一人だ。」
あらくれの兄妹は登録を終えて宿屋を探した。
一番安そうな宿屋だ。
宿屋で一泊を決めるとちょうど一人のあらくれが階段を降りてきた。
片方の角が折れた、これまた貧乏そうなあらくれである。
宿の管理が行き届いていないとかどうとか喚いている。
二人は話に巻き込まれないようにさっさと部屋に向かった。
「きゃっ!」
ベットに座った妹さんが悲鳴を上げる。
お兄ちゃんが確かめたところベットがどうもぬるぬるしていたようだ。
シートを取り払って妹さんとベットを交換した。
明日は決戦である。
万全の体調で挑まなくてはならない。
二人は食事を取ると早々に眠りについた。
朝だ。会場へと向かう。
街行く道には様々なあらくれが歩いている。
メガネを掛けたあらくれ。小さいが元気に腕を振って歩くあらくれ。
シュールな格好をしたあらくれ。フードを被ったあらくれ。女のあらくれまで居る。
会場に着けばあたり一面にあらくれが広がる。
圧巻だ。
世界中のあらくれがここに集っているのかもしれない。
「もしかしたらこの中に親父が居るかもな。」
あらくれのお兄ちゃんは自然とそんな言葉を呟いていた。
お兄ちゃんの手に一枚の番号札が手渡される。
番号は8732番だ。
一人のあらくれが兄妹に声を掛ける。
宿屋で主人に文句を言っていたあらくれだ。
「よう。おまえたち。たしか同じ宿に居ただろう。昨日はみっともない姿を見せてすまなかったな。」
「・・・おはようございます。」
妹さんが挨拶をして、続いてお兄ちゃんも言葉を返す。
片方の角が折れているあらくれは手振りをしながら説明する。
「へへへ。あの宿にはもう泊まらない方がいいぜ。なんせ俺のベットにこんな大きな大ナメクジが眠っていやがったんだからな。」
その説明を聞いて妹さんが倒れかける。
「おい。大丈夫か。」
お兄ちゃんがそっと支える。
「だ・・・大丈夫。ちょっとめまいがしただけ。」
片角のあらくれは意味が分からず首をかしげた。
妹さんが昨日のことを忘れようと努力する必要が出来たとは彼には分からないだろう。
「みなさん!おはようございます!」
会場の中央から大きな声が聞こえてきた。
遠くて誰が話しているのかは分からない。
「進行運営のあらくれです。司会あらくれとでも読んでください。本日は何千何万もの参加ありがとうございます。
こちらでは王様や組合の会長など多くの著名人が観覧なさっています。
遠い昔から続いてきた祭典です。古き良き時代から新しき夢ある時代にまで恥じることのない祭典にしましょう。」
司会あらくれの付近で一人のあらくれが片手を上げた。
はっきり誰かは分からない。
「宣誓!
我々はあらくれシップに乗っ取り正々堂々あらくれることを誓います!」
選手宣誓が行われたようだ。
各地から拍手と歓声が上がる。
「それではあらくれの皆さんはこの場に残ってください。一次予選を行います。
観客や付き添いの皆さんは右手の方に観客席を用意しておりますので移動お願いいたします。」
「お兄ちゃん頑張って・・・。」
妹さんが声を掛ける。
「大丈夫。きっと優勝してみせるよ。」
お兄ちゃんの返事を聞いて妹さんは観客席に移動する。
「仲のいい兄弟だな。あんたとは本選で勝負したいもんだぜ。」
片角のあらくれはそう言うと腕を組んで司会の方へ目をやった。
「みなさん。それでは一次予選を開始いたします。
一次予選は基本的な知識を質問させて頂きます。
地面に書かれた○か×。どちらかに移動してください。」
「ひのきのぼうの原材料名は?」
「鉄の爪を最も活かす職業は?」
「破壊の剣は二回攻撃できる。○か×か?」
最初は振るい落としの問題形式だ。
十問ほど問題が出されるが落ちたものは誰も居ない。
半数に割れないのだから当然である。
「みなさん。素晴らしい。合格です。まさか一人も落ちないとは思いませんでした。レベルの高さを物語っています。
次の予選に移りましょう。二次予選はみなさんの基本的な技術力を見させて頂きます。
木材から棍棒を作ってください。審査員は大会には参加していないあらくれの職人たちです。
出来た方から中央の審査席にいらして下さい。」
183 :
書き手 ◆F/WveZadCU :2005/04/24(日) 05:13:02 ID:BOaYUxJw
すみません。
予想以上に投稿規制が厳しいので前半の残りは明日か明後日の時間が取れた時ということで勘弁してください。
我侭ばっかりで申し訳ないです。
ここまでで前半三分の一くらいです。
最後に上げときます。
>>174のように短い作品も歓迎なのでどしどし参加お待ちしています。
age
つづき、楽しみにしています
185 :
おいしい仮面をつくろう! ◆F/WveZadCU :2005/04/25(月) 01:10:07 ID:H3NLlI9F
>>175-182の続きです。
一人一人に中程度の木材が手渡される。
この木材を削ればちょうど良い大きさの棍棒が作れるだろう。
釘をはじめ他に必要な物があれば言ってくれとのことらしい。
お兄ちゃんは座り込み木材をじっと見渡した。
どのように、またどこから削るのかを考える。
大切なのは頑丈さとバランスだ。
持ちやすく実践向きでなくてはならない。
お兄ちゃんは鉄がないときには枯れ木を削っていた。
鉄がなくても鍛冶をしたかったからである。
その経験が役に立った。
経験に合わせて木材を削る。
分からないことがあれば経験に尋ねる。
答える前に腕が動く。
釘を貰いトッピングする。
より殺傷力の出るようにだ。
使用者自身が傷つかないように気をつける。
完璧だ。自信を持って提出できる作品が出来た。
お兄ちゃんは審査席に並ぶ。
既に多くのあらくれが審査を受けているようだ。
お兄ちゃんの番だ。
額に汗が流れる。こんなところで落ちるわけには行かない。
審査員はにっこり笑って頷いた。
「合格ですよ。素晴らしい棍棒です。」
お兄ちゃんはホッとしてお礼を述べた。
開いている場所に座りこみ、二次予選が終わるのを待つ。
遠くで心配している妹さんに丸印を作って報告する。
しばらく経ってアナウンスが流れた。
「みなさん。お疲れ様でした。合格おめでとうございます。
二次予選では約四分の一の方が脱落いたしました。
三次予選では皆さんの応用力を試させて頂きます。
数ある道具の中から鉄の槍に使える素材を選んでください。」
次は中央のテントの中で一人ずつ素材を選ぶらしい。
あらくれのお兄ちゃんは長い列を並ぶ。
お兄ちゃんがテントの中に入ると数々の素材が並んでいる。
ひのきのぼう、石のオノ、果物ナイフ、ゴールドカード、銅のつるぎ、いばらの鞭、皮の盾、竹、布の服、盗賊の鍵、薬草・・・その他諸々だ。
しかしオーソドックスな素材は置いてない。
この中から二つ鉄の槍の素材となりえる物を選べという。
制限時間は砂時計の砂が落ちるまでだという。
・・・ひのきのぼうは確定だろう。これで持ち手を作る。
問題は穂先にする素材だ。
槍になりそうな素材は幾つもある。しかし今回はその中の一つしか選べない。
ならば今求められている素材とは何だろう。
鉄の代わりになる物でなくてはならないのだ。
石や銅を使うわけには行かない。
これらは脆くて代理が効かないのだ。
そういえば、ダガーナイフというもので鉄の槍を作ったあらくれの話を聞いたことがある。
お兄ちゃんの目がくだものナイフへ移る。
・・・いやまてよ。ふと考える。
武器であるダガーナイフと果物ナイフを一緒にしていいのだろうか。
果物ナイフの切れ味は鉄の物にしては悪い。
果物を切るための物でしかないから質の悪い鉄が使われているのかもしれない。
素材を再び見直す。
!
盗賊の鍵。
たしかこの鍵には鉄のクギが使われていたはずだ。
そのクギを溶かせば質の良い鉄が得られるのではなかろうか。
どちらだろう。
もし・・・自分が注文を受けたとしたら・・・果物ナイフで出来た槍なんて渡したくない!
あらくれはひのきのぼうと鉄の鍵を持って審査員の前に立った。
「合格です。」
審査員は唯一言そう言った。
あらくれがテントを出ると入れ替わりにメガネのあらくれが中に入ってく。
あらくれはホッとして胸をなでおろした。
こんな場所で消えるわけには行かないのだ。
あらくれが深呼吸するとテントの入り口が開いてメガネのあらくれが出て来た。
なんて早さだろうか。
よっぽど知識のあるあらくれか、果物ナイフを選んでしまったあらくれに違いない。
しかし顔を見れば前者であることが明らかに分かる。
あらくれが妹さんのところへ行って昼ごはんを食べていると、再度放送が流れた。
「みなさん。お疲れ様でした。合格おめでとうございます。
三次予選では約半分の方が脱落いたしました。
四次予選では皆さんの本格的な技術を試させて頂きます。
百人一組になり十人だけが勝ち抜ける真剣勝負です。
作って頂くのは剣です。最も切れ味のある剣を作ってください。」
今度は剣を作るらしい。
あちこちに分かれて百人ごとに勝負するそうだ。
ここで多くのあらくれが落選することになるだろう。
しばらくは名前が呼ばれない。
「・・・654番、8701番、8732番・・・。Fブロック鍛冶場へいらして下さい。
中央の広場にて抽選が決まった組が張り出されているのでご確認ください。
繰り返します。」
とうとう名前が呼ばれた。
鍛冶場の中に入る。
「おう。ここまで来ていたか。」
どこかで聞いた声だ。
振り返ると片角のあらくれが立っている。
更に口を開く。
「はっはっは。まあお手柔らかにな。」
お兄ちゃんはコクリと頷いた。
しばらく経つと鉄と柄の素材が配られる。
百ある炉のどこを使ってもいいらしい。
お兄ちゃんは一心不乱に鉄を叩いた。
目指すは基本的な形で不純物を除いた剣だ。
何度も溶かし強く叩く。
グカーーーン!!!
あたり一面に大きな音が鳴り響く。
片角のあらくれが勢いに任せて鉄を打っている。
なんて力強い打ち込みだろうか。
地面に揺れさえ感じる。
やはり実力のあるあらくれが揃っているのだ。
しかしお兄ちゃんはお兄ちゃんのやり方で精一杯鉄を打った。
・・・審査員の前に百人が立つ。
その間に番号札のついた剣が並ぶ。
審査員はおじいちゃんだ。
「だれか説明をしておきたい者が居たら前へ。」
審査員が口を開く。
片角のあらくれが手を上げる。
「へい。8701番です。俺はあれだけ強く打ちましたし外見がドデカイんですが、提出した剣は小さめです。
それは鉄をできるだけ凝縮したからです。硬さは本物なはずです。見た目で判断しないで頂きたい。」
審査員が頷く。
「うむ。安心したまえ。実際に使う。」
審査員はそう言って巨大なカカシを用意した。
一刀ずつ力を入れずに斬っていく。
審査員がいくつかの剣を前に置いていく。
「ふむ。わしの目も狂っておらんな。予想通りじゃった。」
前に置かれた剣の中にはお兄ちゃんの剣がある。片角のあらくれの剣もだ。
「以下の者を合格とする。他の者は何かしら問題ありじゃ。」
654番の札を持ったものが怒鳴りつけた!
「待て!本当にそれで終了か!俺の剣はでかい剣だ!じじい!よろけてうまく切れなかったんじゃないか!」
審査員は682番をチラリと見て彼の剣を持つ。
確かに大きい。
なんと審査員はそのまま682番の剣を片角のあらくれの剣へ振り下ろした!
ガキィーーーン!
大きな音共に大きい方の剣が砕け散る!
「これで満足じゃろう。切れ味も硬度もこの剣にはるかに劣るのじゃ。」
上機嫌の片角のあらくれに肩を組まれながらテントを後にする。
「はっはっは。共に予選を勝ち抜いた俺たちはもう友達だぜ!」
お兄ちゃんはちょっと暑苦しいと思いながらも嬉しそうに笑うのだった。
「みなさん。お疲れ様でした。合格おめでとうございます。
次で複数人が通過する予選は最後となります。
最終予選では皆さんのあらくれとしての判断力を試させて頂きます。
十人一組になり三人だけが勝ち抜ける実力勝負です。
作って頂くのは盾ですがただの盾ではありません。
数ある素材の中から貧乏人の注文に答えるために適切な盾を作ってください。」
先ほど同じように待つ。今度は片角のあらくれと談笑だ。
「・・・3番、8732番、13026番・・・。Bブロック鍛冶場へいらして下さい。
中央の広場にて抽選が決まった組が張り出されているのでご確認ください。
繰り返します。」
立ち上がるお兄ちゃんに片角のあらくれが声を掛ける。
「ここから先に半端者はいねぇ。本選で会おう。お前の実力は本物だった。」
「分かってるさ。」
お兄ちゃんはそう言って立ち去った。
鍛冶場では既に他のあらくれが待っていた。
しかしどうも見学客が多い。王族まで居るのではないか。
その理由はすぐに分かった。
一人のあらくれが僕を見て微笑んだからだ。
昨日城で登録を押し込んでくれた例の貴族の様なあらくれでいるのである。
みな優勝候補の鍛冶を見に来たのだ。
黄色い声援さえ聞こえる。
しかしこの組はそれだけではないようだ。
まったく平凡なあらくれから、メガネのあらくれ、女のあらくれまで居る。
どうも癖の強そうなあらくれが揃ったようだ。
いくつもの素材が提示される。
そして素材の前には値段が書かれている。
今回は貧乏人のための鍛冶。出来る限り安くかつ性能を高めなくてはならないのだ。
木の素材20G、皮の素材50G、銅の素材100G、うろこの素材150G、青銅の素材250G、鉄の素材500G、銀の素材1000G、金の素材3000G。
これらの素材のうちどれを、あるいはどれらを使うべきであろうか。
貧乏人でも頑張れば買える範囲というものがある。
いくら安くても使い物にならないものは選ぶべきではない。
あらくれのお兄ちゃんは「うろこ」を選んだ。
他の者達も次々と素材を選んでいく。
貴族の様なあらくれが素材を選んだ時、観客からざわめきが聞こえた。
しかしお兄ちゃんには既に耳に入っていなかった。
仕事に熱中していたのだ。
丁寧にうろこを紡いでいく。
うろこの盾には毒を防ぐ効用が作り方によっては付けられる。
お兄ちゃんはそれを知っていた。
うろこが毒を払う。そんな配置の仕方をするのだ。
観客以外は一つも声が聞こえなくなる。
十人中三人。
その言葉が嫌が追うにでもあらくれを集中させたのだ。
時間が来る。
お兄ちゃんは出来る限り「うろこ」の性能を高める作り方をした。
出来る限り持つように丁寧に作り、貧乏人には辛いものの、一生の買い物と呼べるレベルの作品に仕上げたのだ。
今度は若い審査員だった。
観客が騒ぎ立てる。
遠くから聞こえた声によると、この審査員は優勝候補と呼ばれながら祭典に参加しなかった変わり者らしい。
一人一人呼ばれる。
どうやら盾について説明する機会が得られるらしい。
あらくれのお兄ちゃんも真剣に説明する。
なぜうろこを選んだのか。
毒を払うこと、貧乏人でも頑張れば届く範囲の作品であること、一生使える耐性と強度を持ち合わせていること。
全員の説明を聞き終わった後審査員は合格者を発表した。
「最も素晴らしかったのは3番。君だ。流石だよ。こんな盾は他に作れる者はいまい。」
そう言って前に出されたのはなんと金の盾である。
貴族の様なあらくれは丁寧にお辞儀をした。
客席からざわざわした声がする。審査員が説明する。
「これはただの金の盾ではない。
本来の十分の一以下の量で適量に負けない強度に作り上げられた金の盾なのだ。
ベースに木が用いられている。
その発想も当然のことながら素晴らしいのは技術力。他の者ではこの量でここまでの性能は引き出せまい。
原価で言えば300Gを切るだろう。」
この説明を聞いて観客席から声援と拍手が沸き起こった。
あらくれのお兄ちゃんはうつむいてしまう。
──まさかここまで実力に差があるものだとは。あの盾は悔しいが俺では作れない。
ここに来て本当の実力を見せ付けられるとは厳しい出来事だ。
審査員が観客を沈めて続きを喋る。
「続いて14000番。君が合格だ。今からは女性の時代になるのかも知れんな。
私は木や金をそのまま使った者は全て落とすつもりだった。
しかし君は木の素材それだけを用いてこの素晴らしい盾を作った。
細かく複雑な細工で脆くない盾になっている。
20G。この原価ならばたとえ壊れてもまた買うことは出来るだろうな。
だが一つ言わせて貰う。アピールする場所が間違っていたと伝えたい。
私への説明に可愛い模様の説明は必要なかった。」
大きな拍手が送られる。
今度は男の声が多い。
・・・この実力も本物だ。
あらくれのお兄ちゃんは溜息をついてしまう。
──いや。だめだ。俺は諦めない。勝ち進むのだ。
あらくれのお兄ちゃんは審査員の目を見た。
審査員が口を開く。
「最後は二人のうちどちらを合格にするか迷った。8732番か13026番かだ。しかし私は8732番を選んだ。
もっとも基本に忠実で、かつ貧乏人のことを考えている。
毒にかからなければ、その分金がかからないよな。
そしてこの性能が決めてだった。よくここまで作り上げたものだ。」
お兄ちゃんに向かって盛大な拍手が送られる。
「やったあーーー!!!」
お兄ちゃんは嬉しさの余りガッツポーズを取ってしまった。
メガネのあらくれが前に出る。
「説明を願いたい。抗議するかどうかはそれで決めましょう。」
審査員が応える。
「君の皮の盾は良い作品だった。
皮の盾の効用である錆びない能力をちゃんと引き出していた。
それだけではなく三人に劣らない技術もあった。
しかし君の作品は他の作品に劣ってしまったのだ。
木の盾は買い換えることを前提としていた。
金の盾とうろこの盾は一生使うことに重きを置いていた。
君の作品も皮の盾にもかかわらず長く使うことに重きを置いた。
実際君の盾は長く使うことが出来るだろう。
しかし金の盾もうろこの盾も錆びた上で君の盾に劣らない。
それは技術の問題ではなく素材の問題だ。
そこで私はうろこの盾と比べた。うろこの盾は毒を防ぐ。
この能力の差で勝っていたのだ。
それに皮の盾では強力な攻撃の前に大破する危険もある。
また錆びは丁寧に手入れをすることで防ぐことも出来る。
だが君の名誉のために言っておこう。この組でなければ君は一着で抜けていただろう。」
メガネのあらくれは言葉を返した。
「私の知識と実力は本物です。本来皮以外に正解はありえません。
しかし三つが三つとも工夫でその正解を超えてしまった。」
メガネのあらくれが正確な角度でお辞儀をして立ち去って行った。
お兄ちゃんたちも解散する。
貴族の様な荒くれは合格者二人に微笑んだ後に馬車に乗って行った。
女のあらくれがポンと肩を叩く。
「あんたやるじゃないか。盾を見て分かった。今回の合格者でもっとも技術が足りなかったのは私だ。
しかし次に対戦する時にはあんたを完敗させてやるんだからね!」
そう言ったかと思うと早々に立ち去っていく。
放送が流れる。
「みなさん。本日はお疲れ様でした。
予選が終わり400人のあらくれが残りました。
明日からは一人だけが勝ち残れる本選です。
東西南北四つのブロックに別れ決着を付けて頂きます。
厳格な抽選の元ブロックを決め明日には発表致します。
明日の本選に備えて今日はゆっくりと休息を取ってください。」
「お母さん達はどこかで見てくれてるのかな?」
妹さんの声だ。
「心配するな。俺が会わせてやる。」
お兄ちゃんが返す。
お兄ちゃんはベットにもぐりこんだ。
今日の勝負を思い出しやがて眠ったのだった。
明日勝ち抜くために・・・。
つづく。
以上で前半終了です。
再会発起人のくせにルール無視で申し訳ない限りです。
後半は大筋は決まってますが次のお題に搦めて見ますかね。
月曜日0時を過ぎましたので、
前回のお題【本】の作品募集はいったんしゅーりょー!!!!!!!
(ルールは
>>2を参照してください)
今回の投稿作品:
◆F/WveZadCU さん FF3「学者の本」
>>174 …以上、FFより1作でした!
次のお題を提案・投票される方は、上記の投稿された作品への感想なども、できれば同時に添えてください。
では、今週も「お題」の募集のお時間です。
(ルールは
>>3を参照してください)
次はどのようなお題が待っているのでしょうか。
わくわく?あるいはガクガク?もしかしたらちょっとエッチな言葉かも?
思いつくままに上げてください。
198 :
書き手 ◆F/WveZadCU :2005/04/25(月) 01:52:25 ID:H3NLlI9F
age
ノシ
>>197 まとめ乙です。
ちょっと思うところを。
書き手としてのレスとまとめ人としてのレスは分割しておいた方が良いかもしれない。
参加型のスレという性質を考えるとあんまり好ましくないかなっていうか。一個人の印象だから
気にすることでもないけど参考までに。とにかく乙。
> 水曜0時を過ぎた投票はどうするか
出された懸案について、これは今現在のスレ人口を考えて、臨機応変に対応って
ことで良いんじゃないかな。ここそんなに人多いとは思えないし。
ひとつの作品を作るのが簡単なことじゃないから、まとめ役は私がやってもいいです。
でも期日にはいないことの方が多いので、この辺は有志でやってくれる人が随時いれば
理想的と言えば理想的。
お題投票。
<<色>>にまつわる話が読んでみたい。テーマとしては大雑把すぎ?
投票
<<最後の日>>
202 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/04/26(火) 23:42:09 ID:yzjboP3d
そういえばFF7のラスダンの曲が「最期の日」だったな〜とふと思い出した。
お題age
<<おおぞらをとぶ>>
水曜日0時を過ぎましたが、まとめる方いない様なので
僭越ながら当方がまとめさせて頂きますです。
お題投票は<<決戦>>に一票。…一応。
それから…まとめる前に…投下させて下さいまし。
教会を訪れた旅人達。彼らにとってここは通過点でしかない。先を急ぐ旅路の途中
ふらりと立ち寄ったこの場所に、彼らの旅の終着地点を示す手がかりが眠っている、
かも知れない。故郷からも遠く離れたこの土地は、旅人達にとってその程度の存在
だった。
所狭しと並んだ本棚には、びっしりと本が収められている。様々な厚さや色の背表紙が
旅人を出迎える。多くは長い間手に取られることもなく置かれている物がほとんどで、
埃をかぶった本の扉をもしかしたら彼らが開いてくれるのではないだろうか? めくられる
事のなかったページをめくってくれる人間に、ようやく出会えたのかも知れない――
もしも並べられた本達に意思があるとしたら、本棚の前に立つ旅人を見てそんな期待を
抱いたことだろう。
旅人は本棚に並んだ本を見渡した。
部屋に立ちこめる空気には、心なしか本達の緊張が混じっている様な気がした。
そんな沈黙の後。
――とくに かわった本は なさそうだ。
何事もなかったように旅人達は本棚の前を離れた。恐らくは彼らが求めている本は
なかったのだろう。隣の棚に置かれていた、この地方に伝わる「おとぎ話」について
記された本を手にとって読んでいる。この伝説を目当てに訪れる旅人は珍しくない。
結局、この棚に並んでいる埃をかぶった本が手に取られ、ページをめくられる事は
なかったのだ。
また別の誰かがここを訪れ、この本棚の前で立ち止まってくれるまで、本達は待ち
続けることになってしまった。
いつか本の表紙を開いてくれる人と出会う、その日まで。
***
この世に生まれ出た命は、祝福と共に名を授かる。その後、周囲の人々に見守られ
ながらやがては一人で歩き出す。道中、様々な人々に出会い多くの出来事に触れ
成長していく過程は、まるで一編の小説のよう。
その背表紙に書かれているのは、最初に与えられた「名前」。誰しもが一冊は持っている
それは、人々からこう呼ばれ親しまれている。
『冒険の書』と。
あたしは長い間、数多くの人々の書を扱ってきた。教会へ立ち寄る者達はもちろん、
時には外で出会った人々とも接してきた。正確に言えば教会にいた頃よりも、離れた
今の方が熱心と言えるかも知れない。遠い昔の事だから、あまり覚えていないけれど。
人里離れたこんな荒野にもときどき旅人が訪れる。彼らが望むのであれば――そうね、
昔取った杵柄と言えば良いのかしら――共に祈りを捧げることもあるわ。
いつだったか、美しい毛並みの白馬が引く馬車に乗った可愛らしい魔物を連れてここを
訪れた4人の旅人達がいたけれど、彼らは元気かしら?
どうも空には不穏な影があるようだけれど、少なくともこの小屋には今までと変わらない
穏やかな時間が流れている。
彼に出会ったのは、そんなある日の事だった。
風の音……にしては不自然な物音がしたと思って窓から外を眺めてみたら、彼の姿が
目に入ったわ。ずいぶん立派な風貌で、身につけている鮮やかな青色の衣装に見覚えが
ある様な気がしたけれど……きっと気のせいね。
彼は深く傷付いていたわ。鞘に収めた剣を支えにしてようやく歩いている姿は痛々しくて。
「あなた大丈夫? ふらふらじゃない」
見ていられなくて小屋から出て駆け寄った。だけど差し伸べた手を払われて、それで
初めて気が付いた。傷付いている――身体もだけど、心の方が深くね。
宿を貸すと言っても聞かないし、じゃあどこへ行くのと聞いても満足な答えが返ってこない
から心配だったわ。だけどね、彼の瞳にはかつて強い意志が宿っていた、その痕跡が
見えた様な気がしたの。だから言ったわ。
「それじゃあせめて、おいのりでもして行ったらいかが? 少しは気が楽になるわよ」
その言葉に、男の顔が強張ったのが分かった。でもそれには気付かぬふりをした。
なぜかは分からないけれど――年寄りの勘、というべきかしら?
「もしかしてあなた……祈り方、忘れているのかしら?」
私の言葉を聞いて、彼は笑ったわ。とても寂しそうにね。
「祈り……か」
彼はため息をついて顔を上げる。自分の身体を支えていたのは立派な剣だった。そんな
物を、ただのならず者が持っているとは考えにくかったのだけれど、重要なのはそんな
ことじゃなかった。
「神に祈ったところで……彼らは何もしないだろう? ……私は、今でも……」
ああ、確信したよ。あんた、ここで祈っていきな。
強引に彼の腕を掴むと、小屋の前へと連れて来て。
「こう見えて、あたしゃ若い頃は美人シスターとして世界に名をとどろかせたもんさ。
さあさあ、旅の人。あたしにご用じゃないのかい?」
「……ばあさん?」
困ったように笑ったあなたの顔、忘れられそうにないね。深い愁いをたたえたその表情は
――いいえ、よしておきましょう。年寄りの昔話になんて興味ないものね。
――神にみちびかれし 迷える子羊よ。ようこそ 我が教会へ。
「祈るってのはね、なにも神に祈るんじゃないんだよ。自分に祈るの。分かるかい?」
あたしがそれを知ったのは、シスターを辞めた後だったんだけどね。沢山の人々と
出会って、助けられた。お陰で歳も取ったけどね。
皮肉な話だと笑うかい?
――では 神の前に これまでのことを告白なさい。
「自分の心に祈るの。そして、自分の足で歩き出す事を確かめるの。あなたには
それができる……いいや、やって来たんじゃないのかい?」
ここへ来るまでも。そうじゃないかしら?
あなたは痛みを知っている。だから強いのね。それに気付いているかしら?
「…………」
――そして 冒険の書に 記録しても よろしいですか?
「あなたがこれまで歩んで来た道よ。それがどんな道であったとしても」
「私は……」
さあ、迷わずに祈りなさい。
――どちらの スロットのメモリーカード(PS2)に 記録いたしましょう?
「これはあなたの記憶と、心に刻み込む記録よ。過去のあなたを振り返る時、道
に迷いそうになった時のためにね」
「記憶と……心?」
彼はとても不思議そうな顔であたしを見ていたわね。でもね、今のあたしには
答える事ができないのよ。ごめんなさいね。
――なんばんの 冒険の書に 記録なさいますか?
「……マルチェロ。そう、それがあなたの……」
――1:マルチェロ 271560:00 に上書きしてしまいますが よろしいですか?
「ずいぶん長い道を歩んできたのね。それじゃあ、目を閉じて」
あなたの記憶と心に……そう、あたしはそれを手助けしてあげるだけ。
――たしかに 記録いたしました。まだ 冒険をお続けになりますか?
ひと時の沈黙を置いて、彼は目を開けたわ。それで開口一番こう告げたの。
「私は行く」
「行く宛てなんてあるのかい?」
彼は表情ひとつ変えずに頷いたわ。深く頷くその姿を見て、改めて彼がとても
強い人だと思った。あたしにできる事は。
「そう。それじゃあ……」
――ああ われらが神よ!
この迷える子羊に ひとときの
休息を おあたえ下さい!
あれ以来。彼の姿を見てないわ。
こんな荒野の山小屋なんかに、立ち寄る用事はないかしら……ねえ。
だけど元気なら、一度ぐらいは寄っていってほしいわよ。
今日みたいに晴れ渡った空を見るたびに、同じ色の衣を纏った彼の姿を思い出すからね。
***
数え切れぬ人々の書は、至る所に保管されていた。
多くの場合、旅人にとってそれらの書は「かわった本」として目に留まることもなければ、
手にとって読まれる事もないだろう。
しかし時には立ち止まって書を開いてみて欲しい。過去の人々の軌跡は、今を生きる
我々への警鐘であることも少なくない。
「ようこそ、わが教会へ。なにかお困りですか?」
教会を訪れる人々。こうしてまた、繰り返される日々が始まる。
冒険の書に 記録しても よろしいですか?
−祈りを捧げる人々の記録〜セーブ画面の裏側で<終>−
----------
※出典:DQ8
題名:祈りを捧げる人々の記録〜セーブ画面の裏側で
(文字数規制のため正式名称がこれになります)
舞台:アスカンタ教会・荒野の山小屋(セーブ画面)
暗黒魔城都市浮上後
お題:本
言い訳:
1.システムメッセージ画面の裏側でこんなやりとりがあったらいいな。というのが当初の構想。
2.それからついでに、パルミドにも流れ着いてなかったあの“大罪人”がここに……なんて妄想。
大陸の位置関係を考慮に入れられなかった事を除けば、妄想してて楽しかった。
3.書きたいことを短い文に詰め込むと破綻することを思い知りました。
4.セーブ=本という発想は、FF9の方が適切だったと反省。
…遅刻してすんませんでした。
210 :
今週のお題:2005/04/27(水) 01:13:31 ID:C5HEsTBz
水曜日0時を過ぎましたので、
お題募集期間ならびに前回のお題【本】の作品募集はしゅーりょー!! します。
(ルールは
>>3を参照してください)
>>200 色
>>201 最後の日
>>202 おおぞらをとぶ
>>203 決戦
…と、言うわけで今回のお題は
獲得票同数、先着順で
【色】
に決定いたしました。
それでは日曜24時まで<投稿期間>となります(ルールは
>>2を参照してください)。
人生色々、十人十色、色んな色がありますが、どんな色模様が展開されるのでしょうか?
皆様のご参加、心よりお待ち申し上げております。
211 :
書き手 ◆F/WveZadCU :2005/04/27(水) 03:30:44 ID:O5khcIHL
前回までの作品へのレスはまた後日。申し訳ない。
>>199 そうですね。ちと配慮不足でした。
以後気をつけます。
よろしければまとめ役をやっていただけると助かります。
仰って下さる様にその時その時に居る人がまとめるのが理想的ですね。
私も人が居なければまとめるようにしますので。
>>203 まとめお疲れ様です。
遅刻ということはないですよー。
何より締め切ってませんでしたから(;´▽`)アハハハ
DQ8はプレイしてないのが辛いですが、それでも楽しめました。
本は本でも教会の記録とは素晴らしい着眼点だと思います。
これは私もぜんぜん思いつきませんでした。
FF9の方が適切かですが、DQも冒険の書というから記録ととらえて全然問題ないと思います。
最初の読まれない本の話でも面白いものが作れそうですね。
今日がみどりの日だと気が付いたから保守
お題募集です。
今日は余裕がないので明日今回のお題の投稿と正式なまとめやります。
お題はまとめの前でもカウントしますのでどうぞ。
ぐだぐだですみません。
私は大釜の前に立っている。
至高の装備を作りたい。
何よりも強く何よりも美しい本物の装備だ。
時には仲間の命を救い時には邪悪を打ち破ってくれる誇り高き装備だ。
この大釜は何でも作ってくれる。
至高の装備を入れればより素晴らしい装備を吐き出すだろう。
私の願いを成就する大切な大釜だ。
では至高の装備に必要なものとは何だろうか。
まず実力が伴っていなければいけないだろう。
また見た目も選ばなくてはならない。
至高の実力。
至高の芸術。
至高の実力はよく分かる。
しかし至高の芸術は分かりづらい。
人によって感覚が違う。
何か決定的な基準を設けた方が良さそうだ。
そうだ。色がいい。
色には王様がある。
その上で多くの者が認める物を選べばいい。
私は金の塊を机の上に置いた。
金は色の王様だ。
好きな色に選ばれることは少なくとも特別な色であることは誰でも分かる。
この塊は今まで役に立ってくれた。
実力も伴っている。
続けて一つの装飾品を机の上に置いた。
とある王族が付けている冠だ。
由緒正しい歴史がある。
青と緑のコラボレーションも美しい。
この美しさは金色でも作れない。
私はこの二つを大釜に放り投げた。
どちらのアイテムも手に入れるのに苦労した。
おそらく今まで手にしたことのない伝説の装備になってくれるだろう。
さて出来るまで狩りにでも出かけるか。
何が出来るか楽しみだ。
出展『DQ8の金のオノ+スライムのかんむり=キングアックス』
216 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/05/01(日) 19:50:03 ID:XL4DBAZK
月曜日0時を過ぎましたので、
前回のお題【色】の作品募集はいったんしゅーりょー!!!!!!!
(ルールは
>>2を参照してください)
今回の投稿作品:
◆F/WveZadCU さん DQ8「至高の色」
>>214-215 …以上、DQより1作でした!
次のお題を提案・投票される方は、上記の投稿された作品への感想なども、できれば同時に添えてください。
では、今週も「お題」の募集のお時間です。
(ルールは
>>3を参照してください)
次はどのようなお題が待っているのでしょうか。
迷った時は周りを見渡して見ましょう。何か目に付きませんか?
思いつくままに上げてください。
書き手さんみなさんガンガレー!
5月病の季節なので<<憂鬱>>で。
↑
「元」かよw
5月か。
5月と言えば皐月賞しか思いつかないな…。orz
なんかほのぼの系とか読んでみたいから<<母への贈り物>>とか。
水曜日0時はとっくに過ぎましたので、
お題募集期間ならびに前回のお題【色】の作品募集はしゅーりょー!!
(ルールは
>>3を参照してください)
今回のお題
>>218 「憂鬱」
>>219さん「母への贈り物」
集計の結果、先着順で
【憂鬱(ユーウツ)】
に決定いたしました。
それでは日曜24時まで<投稿期間>となります(ルールは
>>2を参照してください)。
冷静で頼りがいのあるリーダーの彼が、遠くを眺めてため息ついていたり、
爽快な挨拶を欠かさない彼女が、ある朝押し黙ったまま仲間の前を通り過ぎたり……。
そんな憂鬱そうなキャラクターたちを想像してみたとき、どんな物語が思い浮かびますか?
……物語が考えつかないほど貴方自身が憂鬱状態ならば、そのこと自体をネタにしSSに仕立て上げてみましょう。
それでは、職人さん素人さん処女作家さん、作品お待ちしております!
すみません。
色々あってこれませんでした。
まとめ乙です。
念のため保守。
スレッド数激減してないか?
月曜日0時はとっくに過ぎましたので、
前回のお題【憂鬱】の作品募集はいったんしゅーりょー!!!!!!!
(ルールは
>>2を参照してください)
今回の投稿作品:ゼロ(´・ω・`)
お題が外しすぎましたか……。
では、今週も「お題」の募集のお時間です。
(ルールは
>>3を参照してください)
新生活の緊張感が薄れて怠惰になりがちな時期。暇を見つけて気分転換に読書してみてはいかがでしょうか。
そして気に入った本の内容や言葉をお題として書き込んで……でもあと16時間半しかなかったりする。
とにかく、まとめる人が来るまでは募集期間ということで。いいお題お待ちしておりまーす!
つ<<恥じらい>>
<<抵抗>>
憂鬱というテーマもよかったんだけど…時間が…。
fss
<<梅雨入り>>
これからの季節にあってるかなー、と・・・
お題はいつ決まるんだ。
時間的に
>>224で決定なのだろうか
まとめる人が出るまで…って事では?
ぶっちゃけ、この人口で1週間に1題は厳しいのでマターリやっていけば良いんじゃないかな?
誰かが気が向いたらまとめて、気が向いたら書くという流れで。
<<うた>>
そいじゃ投票だけ<<心に残った言葉>>
ちょうど今、ドラクエ5を初プレイ中で古代の遺跡終わったんだよね。
ドラクエ5だけじゃないんだけど、心に残った言葉っていうか支えになった言葉ってあるな〜って思って。
プレイヤーの心、主人公、登場人物の心に残った言葉、それに支えられたとかそいういうのいいなって。
投票だけってのもあれだけど、まあ。
<<ビートに乗せて>>
FF2のボス曲Aがかなりいい曲なので
作品期待保守
<<天気>>でどうよ
<<血>>とかは?
<<クロスオーバー>>
もう投票で決めるんじゃなくて、今まで出たお題からすきなの選んで
書くようにしたら?
>>237 それでいいと思う、ていうかSS職人が最近激減してるからなー。
ぶっちゃけ自分も前にSSみたいなのを書いてた駄コテでした。
今は書いてません。
久しぶりにこのスレ覗いたら、お馴染みの顔ぶれもあったのですが
やはり閑散としてるな、と。
保守
千一夜スレもDQ小説スレも落ちた今、ここを臨時で自由投稿の場に……。
と思ったけど、あの伝統の2スレを誰も立て直す人いないってことは、もはや役目を終えてしまったのかなあ?
そういうことです。
合掌。
再会しようといった張本人なのに顔を出してなくて申し訳ないです。
千一夜落ちてしまいましたか。
ラトームさん忙しそうだったからなあ。
書き手減りましたね。
むしろ最近FFDQ板自体が人稲な予感。
DQ8でDQ派燃え尽きて、FF12出ないからFF派はいなくなってるのだろうか。
ネタスレや小説スレ、議論スレで最近流行ってるのはどのスレなんだろう・・・。
今後の方新案
・週一だと時間が取れない人が多いので週ニ制にする。
・まったりと書かれたお題に対して書く体制にする
・自由投稿に使う
※どれも暫定で戻せそうなら戻す
>>239 気が向いたら書いてくださいな。
>>241-242 千一夜はいずれ復活すると思いますが、
ラトームさんが復活してからの方がいいかもしれませんね。
補完人の負担がとても大きそうでした。
もっと適当にやっても良かったかもしれませんね。
保守しとく
<<幼馴染>>
これってありがち?
つ<<兄弟>>
・恥じらい
・抵抗
・梅雨入り
・うた
・心に残った言葉
・ビートに乗せて
・天気
・血
・クロスオーバー
・幼馴染
・兄弟
( 各1票 )
抜けがあったらすみません。
保守のついでに個人的な意見を書かせてください。
>>243でまとめられていた案ですが、自分はこのスレの共通の「お題」に作品が集まるって
いうのが楽しくて参加させてもらってました。
ただ、現状書き手がいないのは事実で…。
だとしたら、こういうのはどうだろう?
書き手が集まるまでの間、「書きたくなるような」あるいは「(再)プレイさせたくなるような」
場面を書いていく、というのは。
前スレで発案者自身が最終的に「萌え」というテーマで書いてもらえればなと言っていた
けれど、今ここでやれば良いんじゃないかな?
すごく広義なお題になるけど<<SSで○○の魅力を語る>>
千一夜やDQ小説スレ立て直しのテンプレとかの議論に使う分には良いんじゃないかなと思います。
(SS関係の総合スレ不在ってことなんですよね、現状)
<<なんでもあり>>で。
>>248-249 まとめありです。
立場的には自分で言うところの
・まったりと書かれたお題に対して書く体制にする
に近いですかね。
もう少し余裕が作れれば
とりあえず前回書いてた話を完結させます。
あとお題が多くて選べない方は上から順に消化していってもいいかもしれませんね。
目標は全部書く・・・かな。
252 :
お知らせ:2005/05/30(月) 23:06:43 ID:tc/S/KsC
保守
254 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/06/03(金) 06:51:58 ID:1o0qIEmi
捕手
久しくこの板見てなかった者です。
コテハン変えて気分一新してなんか書きます。
期待はできません。自分の書くものってどうにも微妙なものばかりだし。
まあ、でもよろしく
おお!頑張れ〜!
結局、今はどういう体制なんでしょう。
お題は今あがっていればなんでもOKですか?
お題<<なんでもあり>>
魔界の奥底、デスキャッスルの地下実験場に邪悪な気配が漂う。
進化の秘法を用いた禍々しい実験により、新たな魔物が日々開発されていた。
実験を行うのは魔王の臣下にして最高の魔術の使い手、大魔道。
そして実験の立会人は、魔王デスピサロその人であった。
「今宵は今晩は……私が秘法の管理者にして実験オペレーター兼プロデューサーの
大魔道でございます」
「そして私がそれを見守る魔王デスピサロ……さて、今日の実験の内容についてだが」
「はい、既に計画は立てられております」
大魔道はメモ調に書かれた流暢な字を読み上げる。
「なんといっても今日びは吉日。ミニデーモン系魔物の新種を生み出すに絶好の日和なのです」
「ほう、それは何故」
大魔道は得意満面の笑みをうかべる。
「何故といってそれは今日○月○日が、あの高名な料理人グレート・ザ・チキンの命日だから
でございます」
「うむ」
「かの料理人はこう言いました。『食に人間、魔物の区別はない。あるのはうまい食べ物と
不味くて食えない食べ物の二種類だけ。魔物とか人間とか料理とまったく関係ない。
ただそう言ってみたかっただけ』」
「そうだな」
さっそく腕まくりを始めてまな板包丁を握るデスピサロ。
大魔道はあわてて押さえて首を振る。
「魔王はじっと見守るだけでよいのです。手間暇かけて料理するのはしもべに任せて、
あなたは腹の具合を見越して食うに任せればよいのです」
「それはすまなかったな」
「では、実験を始めたいと想います!」
大魔道の目にキラリと光る何かがあった。
実験がはじまった。
「今日誕生するのは、新種ミニデーモン。名はなんと言う」
「はっ、コンセプトは料理関連ミニデーモンであり、生まれてくるのはそれに準じます。
既存のミニデーモンはフォーク持ちだらけですので、バリエーションを作ります。
テーブルの上に並べば色とりどり見事な配列、右手に握れば肉を裂き、左手に握れば
肉を運んで口に入れ、はたまた代わりを持ち替えれば熱いスープをすくいあげる、
世にも不思議な三段活用!」
「名はなんという!」
「命名神マリナンにでも訊け!おりゃーー」
そして実験は完了した。
秘法をつかい、釜の中から生まれてきたのはスプーンとナイフをもったミニデーモンだった。
「成功しました。これでフォーク持ちと並べればまさにフルコース。どんな料理が来ても
この魔物たちなら必ずやたらふく食べてくれるでありましょう!」
「決まったな、今日からおまえたちはミニデーモン改め完食デーモンと名乗るがいい」
「さあ夜も更けてまいりました。名残りおしいのですが今宵はこれでお別れです。
次回は明日、同じ時間。テーマはミステリー貯金箱でお会いしましょう。さようなら」
「料理バンザイ!」
そして仕事を終えて汗をかいた彼らは、自室に戻り静かな眠りについていった。
このようにして、魔界では魔王とその側近による世にも恐ろしい実験が
日々くり返されるのであった。
めでたし、めでたし。
以上です。なんかテキトーだな
◆HHOM0Pr/qI 04/12/30 03:55:49 ID:i8LQbhJ1
FINAL FANTASY IV #0034 1章 2節 砂塵(1)
「出やがった!」
足元がぐらついた、と思った瞬間、鋭い二つの切先が砂の下から現れる。高々と吹き上がった砂煙が、陽光を受けて金色に染まった。
不意打ちを食らった交易商たちは、経験を積んだ者から順に、荷車を捨ててその場を離れようとする。
輝く靄の中に浮かび上がる、大蛇とよく似た長い影。巨大な甲虫ハンドレッグが、獲物の気配を察し巣から這い出てきたのだ。
遥か頭上に鎌首をもたげた捕食者が、足をもつれさせながら逃げ惑う、若い商人に踊りかかる。
湾曲した顎が、若者の背を捉える寸前。セシルは虫の真下にもぐりこみ、その腹に深々と刃を差し込んだ。
大きくのけぞるハンドレッグ。予想を越える力に、危うく剣を持っていかれそうになる。
力任せに引き抜くと、体節の継ぎ目を狙って再び剣を突き入れた。同時に、刀身に込めた暗黒の力を解き放つ。
勝負はついた。
でたらめに宙をかく無数の足を避け、セシルはハンドレッグの側を離れた。ほどなくして倒れた虫が、盛大な砂埃を巻き起こす。
「……すげえ、やったぜ!」
ビッグスの声を契機に、一目散に逃げた商人たちが、おそるおそる背後を振り返った。
なおも激しく身をよじり、虚しく地面に尾を打ち付ける大百足の姿を見て、皆の間に歓声が広がる。
犠牲者が出なかったことを喜ぶのはもちろんだが、戻った商人たちが、痙攣を続けるハンドレッグに取り付いたため、セシルは呆気に取られた。
思わず、横のビッグスを振り返る。20年以上キャラバンを率いてきたという男は、満面の笑みを浮かべ、セシルの労をねぎらった。
彼曰く、これも砂漠の恵みの一部──市に持ち込めば、いい値がつくのだそうだ。
「気ぃつけろ! まだ動いてるぞ!
こらそこ! しっかりラクダ見てろ!」
ベテランの商人たちから、活気に満ちた指示が飛ぶ。
甲皮や腱は天幕に、毒は薬の材料に。巨体は見る間に解体され、荷車に収まってしまった。
誤爆です、すいません。ほんとすいません。
263 :
お題一覧:2005/06/10(金) 00:04:43 ID:gGQn7/ON
04.10.13:ラスボス戦
04.10.20:はじめてのたたかい
04.10.27:生命の価値
04.11.03:インフレーション
04.11.10:故郷
04.11.17:親子
04.11.24:お祭り
04.12.01:矛盾、抱えたまま
04.12.15:風
04.12.22:プレゼント
05.01.26:願い
05.04.13:再会
05.04.20:本
05.04.27:色
05.05.04:憂鬱
05.05.10:(お題候補一覧より)
恥じらい
抵抗
梅雨入り
うた
心に残った言葉
ビートに乗せて
天気
血
クロスオーバー
幼馴染
兄弟
SSで○○の魅力を語る
なんでもあり
--------------------
たぶんそうだと思われます
>>257
>>257 挙がってるお題から好きなものを書いてく方針でお願いします〜。
>>258-260 謎生物誕生ですねw
オリジナル設定が少し出すぎてる気がしましたが、
テンポの良い実験のやり取りは面白かったと思います。
デスピサロの趣味が料理なら生き地獄ですね。
>>261-262 お構いなく。
気が向いたら是非こちらにも投稿どうぞ。
>>263 まとめお疲れ様です。
えーと、21さんにはなんと申し上げればいいのか……。
何を書いても弁解になってしまうので謝罪はしませ……お、お許しください←オイ!
とりあえずネタを投下させてください。
お題はいくつか入っていると思います。
でもミックスジュースとかアレだし。あと題名もパクリだし:.` ;:.・∵ ゚ д:.`
【ワルツ】
マリアさんに言ってしまった。
「ここにいてほしい」
彼女にどう伝わったのかは分からない。でも……。
「……考えさせてください」
その言葉を聞いたとき、少し怖かった。
自分の中で何かを壊してしまった気がした。
ぼろを纏っていたのが嘘のような仕立て服。
あれほど軽めでいいと言ったのに。
あいつは今でも同じ服なのだろうか。
ひんやり冷たい窓枠に手を掛けて、遥か彼方の青色を探してみる。
「一緒に行こう」
あいつが声を掛けてくれていれば、俺は一人で庭園を歩きはしない。
気負い城を抜け出して、大通りで立ち尽くすこともない。
三人でいるのが楽しかった。
でもマリアさんはアベルを気にしてた。
あいつだって気付いていたはずなのに。
いつの間にか辺りの景色が淀んでしまっている。
こんなときくらい、明るく過ごしたい。
いや、むしろ神様に気を使わせているのかな。
あぁ、俺は何をやっているのだろう。
*** *** ***
おじいさんには出会えなかった。
いつも橋から河を眺めては、昔の話を聞かせてくれたり、私の話に頷いてくれるのに。
もう修道院に戻らなくてはいけなくて……。
でもすぐに帰ってくるかもしれません。
私は嫌な女なのかもしれない。
一人に少し話し掛けては、もう一人にも話を振る。
そうやって波風が立たないようにしてきた。
だって私が恨まれるよりも何よりも、
二人の仲が途切れてしまうのが怖かったから。
耳に響く音が激しくなって河辺の砂利は飲み込まれてしまいそうだった。
染みが増えていくにつれて、修道服が重く冷たく感じられる。
そう、すべてが流れてしまえばいい。
見上げていると、瞳から溢れ出たものも混じっているのに気付いた。
ふと手を高く伸ばしてみる。誰かが引き寄せてくれる期待を込めて。
と、そこに枝垂れた膨らみのある緑色が目に入る。
茸の魔物マッシュが傘代わりに持ってきてくれたのだ。
心配ばかりかけているマッシュにお礼を言うつもりでいたのに、
なぜか「ごめんなさい」と言ってしまった。
あれ? 私は誰に謝ろうとしたのかな。
*** *** ***
波に揺られていると、父さんを思い出す。
そして、樽の中に三人で収まっていたことも。
いま思うと僕の人生は逃げてばかりだ。
じゃあ僕は二人からも……。
残った花弁の一枚が答えを示してくれた。
「花占いですか?」
鎧の魔物サイモンが冷やかすように割り込んできた。
「うん。探し物は見つかりますか? って占ったんだけれど……
まだみたいだね」
僕の少女趣味に呆れてしまったのか、
サイモンは手の平を上に向けて甲板を降りてしまう。
僕は嘘を吐いた。本当はヘンリーとマリアさんと一緒にいたい、と占っていた。
神様の仕業なのか、それとも父さんが怒っているのかもしれない。
いつでも逢えるじゃないか、と言い聞かせてきたけれど……
次に逢えたとき、もう前の三人には戻れない。
そんな気がした。
大陸は雲がかっていた。
純白の帆はこの上ないくらいに太陽に晒されている。
きっとこの空が二人のところにも届いていくのだろう。
あともう少し、僕に勇気があれば……。
以上です。『DQ5』より。
質問です。
お題にある「クロスオーバー」ってのはパラレル設定で別ゲームの登場人物が同一世界にいるって事?
いたストみたいな感じですか?
見たことがないのでどんなものかと。
まあそういうの。
よくネタスレでジョジョの奇妙なDQとか立つけど
>>268さん
>>269さん
( ・∀・) つ 〃∩ヘェーヘェーヘェーヘェー
そういう意味だったのですね。しかも偶然にも作っていたネタが
クロスオーバーっぽいものでした。
【そして伝説へ?】
魔法を封じられ、下界に追放され、不慮の事故によって利き腕を骨折したルビス。
そんな彼女を待ち受けていたものは内職の日々であった。
「あぁーもうっ!」赤髪を乱しながらルビスが紙箱を投げつける。
これでもか! というくらい中に詰まった布の服が壁に四散し、
色とりどりに落ちていくさまは美しくもあった。
「だいたい、膨大な数の服にペンでチェック入れて、
貰える金額がこれだけってのが信じられない。
布の服を作らされてる人達がデモを起こす気持ちも分かるわ」
怒るルビスの横で淡々と服を畳んでいくラーミアは、
元々神鳥でありながら変身魔法によって人間の姿を成している。
わざわざチェック入れのためだけに、である。
普段はあまり反論をしない彼女だったが、今回ばかりは口が滑ってしまった。
「でもデモをしている方々が始めからしっかりと作っていれば、
わたしたちがこんなに苦労することもないんですけれど……」
「あっ、そうか! ドちきしょう! デモしてる暇があったらちゃんと作れよ!」
威勢がいいのはここまでだった。叫んでも何も変わらない。そのくらいは分かっている。
二人は深い溜め息を吐くと、黙々と作業に戻っていった。
その時ルビスの携帯が鳴った。
世界観めちゃくちゃですね、とラーミアは言わない。何も言わない。
「……あっ、ボスキャラサービスの方ですか? いつもお世話になっております、ルビスです。
えっ? あっ、はい。ゼロムスさんが脳腫瘍?
ゼロムスさんって脳からヒヨコの足が生えた感じの方でしたっけ……代役?
一応ビッグバンは使えますけど……はいっ、分かりました。ありがとうございます!」
ルビスは携帯を切った。嫌な予感を感じて、ラーミアは出口の方向を確認する。
「これからFF4の世界に行くから。ラーミアも手伝って」
――レティ。お母さん、がんばるね……。
銀髪の聖騎士セシル。博愛の白魔術師ローザ。孤独の竜騎士カイン。
幻獣を操る少女リディア。忍者馬鹿エッジ。
彼らの前に立ち塞がるは、暗黒の元凶ゼロ……
ではなくスリット入りの軽鎧を着込んだルビスだった。
太ももの内側に少しシミが出来てますよ、とラーミアは言えない。死んでも言えない。
「はっはっはっ、よくきたな。貴様らのはらわたを食らい尽くしてやろう! ……あれっ?」
ルビスがボスキャラサービスから渡された紙をめくっていく。
『……などといった生々しいセリフではなく、暗闇や混沌といった社会悪に対して
鼓舞されるようなセリフをお願い致します』
ルビスは「ははっ」と照れ笑いをすると、後ろで紙を握りつぶした。
ふと見ると、四人が緊張の面持ちの中、ローザという女だけが
セシルに半身隠れるようにして微笑を浮かべている。許せなかった。
「ビッグバーン!」
掛け声とともに、空間が板を割るかのように区切られ、
戦士達を次元から現れた光が襲った。
――すごい! でもフライングです!
ラーミアが慌てて音響のスイッチを入れる。
戦いは凄まじいものだった。ルビス自体のHPは7000ほどだが、
後ろからラーミアが回復呪文を唱え、自身はフレアと称してメラゾーマを放つ。
また唯一ダメージを9999与えられるメテオに関しては、
ラーミアが凍てつく波動を用いて無力化していった。
そんな中、次々と倒れていく戦士達。ローザを最後まで残して
いたぶってやろうとする計画が功を奏し、男達は彼女をかばって最期を迎えるのだった。
ローザは地に伏せたセシルとカインの前で立ち尽くしていた。
そこへ一歩、また一歩とルビスが近付いてくる。
その手にはDQ史上最強の攻撃力を持つルビスの剣が握られていた。
柄しかなく、魔力を込めると赤い光の刀身が出来上がる。
「今日からあたしのことは、ダース・ルビスって呼んで」
と言っていたのが記憶に新しい。
ルビスが金髪を射程に捉え、ニヤリと笑った瞬間。彼女の思念がルビスの中を駆け巡った。
それはセシルとローザ、二人きりの世界。
「あれ? ローザ、白髪が生えてるよ」
「えっ? じゃあ、そのまま毛抜いちゃって」
「分かった」
「痛っ!」
「ごめん、大丈夫?」
「うん、ありがとう」
このくそ忌々しい映像に、何か引っ掛かる部分があった。
……そのまま毛抜い……ままけぬい……まけぬい……まけいぬ……負け犬!?
「グ……ズ……ギャァァァム」
ルビスの身体は光に包まれた。死への崩壊が始まったのである。
このままでは本当に逝ってしまう、と考えたラーミアは神鳥の姿に戻り、
ルビスを背中に乗せると、DQの世界へと飛び立った。
その時、倒れてしまった戦士達も蘇らせて。
ローザは不死鳥が世界を救ってくました、と神に祈ったという。
以後、FFの世界ではフェニックスが敬われるようになったとさ。
〜おしまい〜
274 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/06/16(木) 23:54:49 ID:/dwvM6OX
保守
保守
保守‥
277 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/06/25(土) 00:50:43 ID:pUPcoS3W
少しざらりとした舌が少女の青白い肌を這う。
「……ン」
後ろから回した手のひらがマリベルの胸を包み込んだ。
「ッ!」
「やわらかくて気持ちいいね、マリベルの胸」
「やだ、や…」
やんわりともみしだく動きに少女は首を横に振る。赤く染まった耳にふふ、と少しだけ笑い、
アルスは親指をのばして朱鷺色の果実を軽く引っかいた。
「ひゃっ!」
「いやって言うワリには、気持ちよさそうな声だね?」
「ダメ……ッ! あ、たし…胸、そんなにおっきくないし……っ!」
後ろから聞こえてくる声に、少女はイヤイヤと首をふり続ける。少し涙の滲むような声音に
アルスはそうかな、と肩越しに少女の胸元を覗き込んだ。
「そんなことないよ。綺麗だし形がいいし―――揉みがいだって十分に、ある」
「やあ…」
アルスの言葉にマリベルは両手で顔を覆って小さく声を上げた。
恥ずかしい。
「だってだって、アルスの手の中にすっぽり、入っちゃうし…ッ!」
「うん、ちょうどぴったり」
「ち、小さいわよね?」
「だからそんなことはないってば。ぴったりだよ」
くすくすと笑いながらちゅっと耳たぶにキスをされて、恥ずかしさが頂点に来る。身をよじる少女
を相変わらず笑いながらアルスはやんわりと抱きとめた。
278 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/06/25(土) 00:51:22 ID:pUPcoS3W
「…いいよね?」マリベルを後ろから抱きしめたままアルスはマリベルの耳元で囁いた。
「えっ!…何?…はぁぁっっ…!」
マリベルが返事をする前に、アルスはマリベルの柔らかな耳をそっと噛んだ。
「いやぁぁ…。耳は、耳は…。だめぇ…。」
普段はその長い髪で隠しているマリベルの小さな耳。しかしそこは誰にも打ち明けた事が無い
マリベルの一番の性感帯だった。
何故耳が一番感じるのをアルスは知っているんだろう?そんな事を考える間も無く
マリベルの身体に電流が走る。
くちゅ…くちゅ……いつしかアルスの舌先がマリベルの小さな耳の中に侵入してきた。
「はぁぁぁ…あっ、あっ…。」
身体の奥底から熱いものがこみ上げてくる。さっきアルスに触れられた朱鷺色の果実は
硬くなり、また触れられることを待ちわびている。
「可愛いよ、マリベル。」アルスはそう言うとマリベルの唇を自らの唇でそっと
ふさいだ。
(ッ!…ん…んん……。)
マリベルにとって初めてのキスだった。すこしおませなマリベルだが性的には
奥手だった。アルスがグレーテ姫とキスしたとき腹を立てたが本当はうらやましかったのだ。
(ん…ううん…。)
ふさがれた唇。キスがこんなに気持ちがいいなんてマリベルは知らなかった。
大好きなアルスとキスをしているという事実がマリベルの思考をマヒさせ、
心も身体も溶けるように熱く疼いている。
その時、不意にぬるっとした感触がマリベルの口の中を襲う。
アルスが舌を入れてきた。それはマリベルのキスに対する予想をはるかに越えていた。
くちゅ…くちゅ…。
「!!…ああぁ…」もうマリベルは何も考えることが出来ない。
そっと目を閉じ、何もかもアルスのされるがままだった。
279 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/06/25(土) 00:52:06 ID:pUPcoS3W
長い長い口づけのあと、アルスの少しざらりとした舌が再び少女の青白い肌を這う。
マリベルの可愛らしい唇から放れたアルスの舌は、マリベルの首筋に幾重もの
ぬめった道筋を這わせていった。
「はぁっ…はぁっ。」 マリベルの口からかすかな喘ぎ声が漏れ始める。
いつもは勝ち気でアルスを叱り付けていたマリベルの口から恥ずかしい声が漏れている。
アルスはマリベルのかすかな喘ぎ声を聞いて、更に舌をうごめかせる。
ぴちゃ…ぴちゃ…ぴちゃ…。
アルスはマリベルの柔らかな身体を、そっと草むらに横たえた。
そしてアルスは服の上から少女の小さくしかし柔らかな胸をそっと触った。
「ああぁぁぁ!!!!」マリベルの身体が大きくビクンと跳ねた。
服の上からなのになんて気持ちがいいんだろう?小さな胸の先端の朱鷺色の果実は
これ以上にないくらい硬くなり癒されるのを待ちわびている。
「いや・・・いや・・・ああぁっ!」マリベルはイヤイヤと首を振る。
「何がいやなの?」
「だって…ホントに自信ないんだもん…。」
マリベルは顔を横に向けて泣きそうな声でアルスに訴える。
「大丈夫だよ。じっとしてて。」
アルスはそう言うとマリベルの服の前のボタンを外し始めた。
(見られる…。)マリベルは観念した。しかしその心と裏腹に全てをアルスに
ゆだねて、さらなる未知の世界へ連れて行ってもらいたい気持ちも芽生えていた。
その時マリベルにとって初めての、しかし温かな不思議な感触がマリベルの小さな
胸を包んだ。
「っ!はぁあああっ!あうっ!あうっ!」
アルスの唇がマリベルの胸の先端の朱鷺色の果実をやさしく含んでいる。
そして開いた左手で、左の乳房をやさしく包んでいる。
マリベルはその時、股間から何か温かい湿った何かが噴出したのを確実に感じた。
(やだ…あたし…感じてる…。)
しかし再びマリベルの思考はマヒし、温かい高みへと昇りつめていくのであった
280 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/06/25(土) 00:52:39 ID:pUPcoS3W
「あっ、あぁっ、あっ…。」アルスの舌先がマリベルの小さな果実を転がし続ける。
時に優しく舐めまわし、時に軽くくわえ、空いた左手で柔らかな乳房をもみしだく。
くちゅ、くちゅ、ちゅぽ…。
「いやぁ…アルス…アルス…。ああぁぁ。」
マリベルは行き場を失った両手で胸元にうずまったアルスの頭を抱きしめた。
「マリベル…感じる?気持ち良いの?マリベルの乳首硬くなってとってもいやらしいよ。」
「あぁぁん…そんな事言っちゃいや…。恥ずかしい…。」
硬いグミのようなマリベルの朱鷺色の乳首を、アルスは一心不乱に舐めまわした。
アルスの舌先とマリベルの胸元が奏でる淫猥な響きが、すっかり陽(ひ)の
落ちたフィッシュベルの村はずれの草むらに響き渡った。
(はぁっ…もうダメ…。これ以上気持ち良くなったら…あたし…あたし…。)
怒涛のようなアルスの欲望に刺激され、マリベルの股間はすっかり濡れそぼって
いた。いつの間にかアルスはマリベルの上にのしかかっている。
舌と唇と手でマリベルの小さな、しかし飛び切り感じやすい胸を責めながら
アルスは密着させた下半身を細かく振動させていた。
(いやぁ…何か…硬いのが当たってる…。)
その時だった。マリベルの身体が陸に上げられた魚の様にピクン!と跳ねた。
「っ!ダメ、アルス、ダメ!」
アルスの指がいよいよマリベルの股間の一番敏感なところに触れたのだった。
(今触られたら…恥ずかしいぉ…)マリベルの秘密の部分はもう服の上からでも
わかるように、ぐっしょりと濡れていた。
アルスは再びマリベルの小さな耳を柔らかく噛んだ。
「あぁぁ。アルスぅ、アルスぅ…。」身体中の力が抜けていく。
一番感じる耳に触れられては、もうマリベルに抵抗する余裕は無い。
アルスはそっと服の上からマリベルの股間をそっと触った。
「あう、あぁ、あぁ…いやぁ…。」
マリベルは心地よさと恥ずかしさで顔をのけぞらせる。アルスは巧みにマリベルが
着ているワンピースのボタンを全て外し、そのすそから直に右手を滑り込ませた。
281 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/06/25(土) 00:53:36 ID:pUPcoS3W
くちゅ、くちゅ…。下着の上からアルスはマリベルの陰部を柔らかくなではじめた。
「いやぁ…ああぁ…。」股間から湿った音がする。マリベルにもはっきりと音が
聞こえるくらいに濡れている。
「たくさん濡れてるね。、マリベル。」
「いやぁ…もう恥ずかしいよぉ…。」
アルスはふっと笑い、右手をマリベルの下着の中に滑り込ませた。
「ああぁぁぁ!!いやぁぁ…。」
自分でもビックリするような大きな声が出る。マリベルは今までで一番大きな
声をあげてしまった。
マリベルの一番大切な秘密の場所に、ついにアルスの指が侵入してきたのだ。
「しっ。誰か来るよ、マリベル。」アルスはマリベルをなだめる。
「だって…だって…。あん、あっあっ…。」
マリベルは知らないうちに涙がこぼれていた。悲しいわけではない。痛いわけでもない。
今マリベルの身体を支配するのは、アルスの優しさと身体の芯から疼いてくる心地よさだけだった。
しゃり…しゃり…くちゅ…くちゅ…。
マリベルのはかなげな淫裂に沿ってアルスの指が往復している。
股間だけではない。アルスは巧みにマリベルの唇や首、胸元にぬめった舌を這わせてくる。
どれくらいの時間アルスの愛撫を受け続けたのだろう。しかしマリベルにとって
今この時は紛れも無く幸せなひとときだった。
「はぁっ!はぁッ!!ううぅう…ん。」
身体中が感じている。大好きなアルスに包まれている。
マリベルはあまりの心地よさに途絶えつつある意識を必死につないでいた。
「アルス…好きよ…、アルスぅ…。」
282 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/06/25(土) 00:56:32 ID:pUPcoS3W
くちゅ、くちゅ…。アルスの指先がマリベルの淫裂をかき回し、唇はそっとはさむように
マリベルの乳首をくわえた。
唇に強弱を加え舌先を小刻みに動かして乳首にバイブレーションを送り込むと、
たまらなくなったのかマリベルは腰をくねらせ身悶える。
「あうっ、あうっ…。」
さらにマルスは左手でマリベルの左の乳房をゆるゆると撫でた。マリベルが言うとおり、
決して大きくはない胸だ。しかし失望はしない。マリベルにはその方が似合っている
気がするからだ。これからずっと愛し合う機会を増やしていけば、あるいは大きくなって
行くかもしれない。
気が付くと、マリベルが着ていたワンピースはボタンが全て外され、下着もとられて
マリベルは全裸に近い姿にされていた。
「綺麗だよ、マリベル。」
「えっ…あ、いや…恥ずかしい…。」
マリベルは正気に戻った。生まれたままの姿をアルスに見られている。
アルスの目の下には真っ白いマリベルの裸身があった。控えめだが張りのある
若々しい両方の乳房。その両方の頂きの頂上には硬くなった朱鷺色の乳首が、
鮮やかな色をして再び癒されるのを待ちわびている。
さらに真っ白な裸身の中で一箇所だけ漆黒の部分。マリベルの股間には、
けぶるように萌えた黒いヘアの群れがあった。胸と同様ヘアは薄めだが、若さゆえか
漆黒の中にツヤを秘めている。
こんもりと盛り上がった白い丘がその下に見えている。そして盛り上がった肉の丘の
中央にははかなげな淫裂が、たおやかに一筋刻み込まれている。
「…マリベルって髪は茶色なのに下は黒っぽいんだね。」
「っ!!」マリベルは真っ赤になる。
「バ、バカ、そんなこと言わないの!」
少しだけいつものマリベルが戻ってきた。
283 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/06/25(土) 00:58:19 ID:pUPcoS3W
「可愛いよ…本当に可愛いよマリベル。」
アルスはマリベルの耳元で囁いた。マリベルは目を閉じて身も心も全てアルスに
ゆだねている。アルスは再びさっき以上の濃厚さでマリベルの唇を奪った。
キスしながらもマリベルの裸の胸を、腰を、わき腹を情熱的に撫でるのを忘れない。
「はぁ…ん、あっ、あっ。」
マリベルはもうためらうことをやめた。アルスに女としての本当の幸せに導いてもらおうと
決心した。その時だった。
「ひっ!ふぁわぁぁ、あうっ、あっっ。」
ついにアルスの舌先がマリベルの淫裂を捕らえたのだ。淫裂にそってアルスの舌先が上に下に
往復している。ぴちゃぴちゃといやらしい音がマリベルの股間から聞こえてくる。
(ああ、アルス…どうして?どうしてこんなに上手なの…?)
マリベルは真っ白な頭の中でアルスに問うた。今マリベルを癒しているアルスはマリベルに
とって初めて見るアルスの姿だった。幼い頃から自分のそばにいた弟みたいなアルス。
キーファと3人で冒険をしながら、一日一日成長していく可愛いアルス。
世界を救い、今では誰からも尊敬され愛される素敵なアルス。
マリベルはそんなアルスの傍にずっといられたのが誇りだった。アルスの成長をずっと
見守り続けることが出来たのが嬉しかった。
しかし今見せるアルスの情熱的な愛撫。それはマリベルが初めて見るアルスの姿だった。
にちゃ…にちゃ…。アルスの舌がマリベルの淫裂をいやらしく舐めまわす。
そしてついにアルスの舌が、マリベルの淫裂の小さな真珠を捕らえた。
284 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/06/25(土) 00:59:36 ID:pUPcoS3W
「っっ!!ああああ、あぅああん!」
信じられない程の快感の大波がマリベルを襲った。思わず白いのどを晒しのけぞってしまう。
「ひゃっ、ああぁっ、ああっ、あっ、あっ、!」
アルスの舌先がマリベルの秘密の真珠をこねくり回す。時にやさしく時に荒々しく、時に
ジュルジュルと淫らな音を響かせる。マリベルはこらえきれず腰を波打たせた。
ぴちゃ、ぴちゃ、じゅっ、じゅる…。
(ダメ、ダメ、あたし、あたし…もうダメェェっっ!!)
ついにマリベルの心と身体に大きな光が差し込んだ。
「あぁぁあぁぁ、アルス、イクよ、だめぇ…ダメェ、はあぁぁぁぁ!!」
マリベルの身体が大きく跳ねた。「あんっ、あうっ!ああっ!」
その時マリベルのたおやかな淫裂から大量の温かい蜜が溢れ出した。
アルスはそれを逃さない。さらにいやらしい音をたてながらそれを余さず飲み干した。
「アルス…アルス……」うわ言のようにつぶやきながらマリベルはついに意識を失った。
「…マリベル…マリベル…。」
どこか遠くからアルスの声がする。ぼぉっとした意識がだんだんと覚醒してくる。
マリベルはようやく正気に戻った。
「あ、アルス…。」
マリベルはアルスの顔を見つめてほっとした気持ちになった。初めての絶頂。未知の世界。
そこへいざなってくれた大好きなアルスの顔がそこにある。
「ずいぶん気持ち良さそうだったね?」と意地悪くアルスが聞く。
思わずマリベルはアルスの目を見つめながらコクンとうなずいた。
しかし思わずうなずいてしまった自分がだんだん恥ずかしくなり、頬が桃色に染まってくる
のが自分でもわかった。
「バ、バカ。調子に乗らないでよ!ホント、あたしにこんな恥ずかしいカッコさせて…。」
マリベルは自分のペースに戻そうとする。しかしアルスの淫らな指が再びマリベルの
朱鷺色の乳首を少し乱暴に引っ掻いた。
「ひゃぅっ!!」ビクンとマリベルの身体が跳ね上がる。
たったそれだけで再び淫裂が潤ってしまった。快楽の宴(うたげ)はまだ続いているのだ。
285 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/06/25(土) 01:01:05 ID:pUPcoS3W
「気持ちいいんだろ?マリベル?」
「え…あ…、あん、あっ…。」
再びアルスの攻撃が始まった。一度絶頂を迎えたマルベルの身体は、もう何処に触れられても
感じてしまう。再びマリベルの蜜壺にアルスの指が侵入してきた。
「はぁっ、あうっ…あっ、あっ…ダメェ…アルスぅ…。」
すっかり潤いきったマリベルの淫裂から再び淫らな音が響く。
ぴちゃ…ぴちゃ…くちゅ…。
そしてついにアルスがマリベルの耳元で囁いた。
「マリベル…いいよね?」
(えっ…!それって…。)マリベルはアルスの胸の中に抱かれながら思考を巡らせた。
いくら奥手のマリベルでもアルスの言葉が何を意味しているのかはわかる。
「マリベル…僕も苦しいんだ…。」アルスはマリベルの柔らかい身体に自らの固い異物を
押し付ける。マリベルはそんなアルスがとても可愛く感じた。
そしてありったけの勇気を振り絞って、マリベルはアルスに向ってつぶやく。
「いいよ…あたし…大丈夫だから…。」
286 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/06/25(土) 01:02:29 ID:pUPcoS3W
「大丈夫って?」
意味はわかったがアルスはあえて聞き返す。マリベルは瞳を潤ませアルスの首に
しがみつきながら耳元に唇を寄せた。そして吐息に溶け込んだようなかろうじて
聞き取れるような声で小さく小さく囁いた。
「あたしも…アルスと一つになりたい…。」
恥ずかしさのあまりマリベルはぎゅっと目をつぶった。身体が小刻みに震えている。
アルスはマリベルの小さな柔らかい身体を、しっかり抱きしめた。
「ありがとう、嬉しいよマリベル…。」
そういい終わるとアルスはそっとマリベルの唇に自らの唇を優しく重ねた。
優しいキスだった。先ほどの愛撫の時とは打って変わって不安に震えるマリベルを
そっと包み込むような優しいキスだった。しかしそれでもマリベルは感じてしまう。
マリベルは身体以上に心が感じていた。
長いキスが終わった。そしてアルスがマリベルの両足を割ろうとする。しかしマリベル
にはどうしても言っておかなければならない事があった。
「アルス…あのね…。」
「何?」
「あたし……初めてだから。」
287 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/06/25(土) 01:04:26 ID:pUPcoS3W
マリベルの告白にアルスは優しく笑って、マリベルの頬に優しくキスをした。
「緊張しないでね。」
「…。」
もうマリベルは言葉を発することが出来ない。
アルスは胸に熱いものを覚えながらマリベルの両足を割って身体を中に入れた。
マリベルもおずおずとした動きながら自分の方から足を開いてくれる。
そのすべすべとした足の間に下半身を沈め、アルスはマリベルの蜜壺を再びまさぐった。
くちゅ…くちゅ…。
(凄い濡れ方だ…。)
アルスは驚いた。アルスが初めての時グレーテ姫はここまで濡れていたのだろうか?
余裕を見せているようでもアルス自身、自分がリードするセックスは初めてだ。
ここまでは無事に来れた。後は…マリベルを無事に最後まで導いてやりたい。
「マリベル、好きだよ…マリベル…。」
「ああっ…アルス…あたしも…。」
アルスは右手にペニスをあてがうと無言のままマリベルの淫裂にそっとあてがう。
すぐには挿入しない。先端をマリベルの十分に潤った浅瀬でしばらく遊ばせる。
上に下に、こすりつけながらマリベルの反応を見る。
「あぁぁ…アルス…ダメ…気持ちよくなっちゃう…。」
初めて味わう快感にどうしていいのかわからないのだろう。マリベルはイヤイヤを
するように首を左右にふった。
「いいよ…いっぱい気持ちよくなってマリベル…。一緒に気持ちよくなろう…。」
「あっ、あっ、いいの?アルス、あぅっ、あっ…。」
準備はいよいよ整った。アルスはゆっくりした動きでマリベルの両足の中心にゆっくり
自分の腰を鎮めていった。
288 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/06/25(土) 01:05:50 ID:pUPcoS3W
ああ…来る…。)
マリベルは目をつぶった。目を閉じていても股間にアルスの熱い肉体がこすりつけられて
いるのが手にとるようにわかる。身体の奥底からとめどなく歓喜の蜜が流れ出す。
その時アルスのペニスの先端がついにマリベルの小さな淫裂を押し割って入ってきた。
「あぁぁぁ…あぁっ、あぁっ…アルス…」
思わずマリベルはアルスに必死にしがみつく。生まれて初めての侵入者の訪問に
マリベルの狭い淫裂が反応している。
「痛い?マリベル?」
アルスが優しく気遣う。その一言だけでマリベルは再び感じてしまう。
「いいよ…痛くない…アルス、来て…。」
十分に潤っているせいか幸いそれほど強烈な痛みは感じない。
「マリベル…マリベル!」
ついにアルスは腰を深く深く沈めた。とたんにマリベルとアルスの秘所が深く
ずるりと音をたてて重なり合う。
「っ!!はぁぁっ!あっ!あっ!ああああぁっっ!」
「あぁぁ…マリベル…。」
アルスのペニスがついにマリベルの淫裂に深々と沈み込んだ。アルスもマリベルも
お互いにしがみつきあい動かない。マリベルは小刻みに震えている。
アルスにとってグレーテ姫の秘所と違い、マリベルの媚肉は青くて硬い印象だ。
しかし中の熱さはマリベルの方がはるかに上だ。
289 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/06/25(土) 01:07:16 ID:pUPcoS3W
「痛くない?本当に痛くない?」
幾度となくアルスはマリベルに問うた。
「痛くない…痛くないよ。あたし…幸せだよ…。」
そう言いながらもマリベルは眉をかすかに寄せている。やはり少し痛みを伴う
ようだ。それなのにアルスのために懸命に耐えている。
そんなマリベルを見てアルスはさっきマリベルが言った「一つになりたい。」
の意味がはっきりわかった。
「好きだ…マリベル!マリベル!」
「あたしも…アルス…好きよ…!」
自分への愛情を懸命にあふれるように伝えてくるマリベルを見つめるうちに、
アルスは我慢が出来なくなってきた。マリベルを気遣い腰を動かさないように
していたが、初めてのマリベルの媚肉の熱い締め付けに射精感が急速にこみ上げて
きた。
「ああっ、マリベル、マリベル…。」
今度はアルスが悶える番だ。ペニスの奥底が熱くむずがゆなってくる。
じっとしていてもマリベルの媚肉が、生き物のように熱く蠢いて強く締め付けてくる。
しかし初めてのマリベルの中に出すわけにもいかない。
いつまでもこうしていたい。アルスは目を閉じ、懸命に射精をこらえた。
290 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/06/25(土) 01:11:14 ID:pUPcoS3W
「はあっ、マリベル…マリベル…。」
アルスの異変にマリベルが気づいた。
「アルス…いいよ…我慢しないで…。」
「ご、ごめん…もう…。」
「あぁぁっ…いいよ…ねえ、いって。あたしのことは気にしないで。アルスとこうしてるだけで
気持ちいいよ…。あっ、ああぁぁ…。」
マリベルは自分の方から腰を動かそうとした。そのけなげな動きがアルスの最後の
防衛線を突破した。
「ああ、あ、あ、マリベル…駄目だ…マリベル…あああっ!!」
「っ!!!あああっ!!アルス!アルス!」
最後の我慢の力を振り絞って、アルスは自らのペニスをマリベルの淫裂から引き抜いた。
「ああああっ!!」
どくん。アルスの肉棒が大きくしなった。その瞬間マリベルの白い胸やお腹、
黒く淡い草むらにアルスの白い命のしずくが大量に降り注いだ。
どくっ、どくっ…どくっ…。
「あうっ、あっ、あっ、マリベル…。」
「……。」
アルスは大量の歓喜のしずくをマリベルに降らせた。
「はぁ、はぁ、…はぁ…。」
大きな息のアルス。気を失ったかのように微動だにしないマリベル。
やがて沈黙が訪れた。
291 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/06/25(土) 01:13:03 ID:pUPcoS3W
どれだけ時間が過ぎたのだろう。
長い沈黙の後アルスはゆっくり身体を起こした。マリベルはまだ目を閉じたまま
余韻に浸っているように微動だにしない。
月明かりがマリベルの白い裸身を優しく包む。フィッシュベルは今宵は満月だった事を
アルスは思い出した。アルスはもう一度マリベルに視線を戻す。
月明かりに照らされたマリベルの身体は本当に美しかった。
「ん……ん…。」マリベルが気がついたようだ。
「マリベル?気が付いた?」
「え…?うん…。」マリベルはゆっくり身体を起こした。しかしすぐに自分が
裸である事を思い出したようで一気に顔が赤くなる。
「ちょっと!アルス!何見てんのよ!ちょっ…とにかくあっち向いてて!」
急にいつものマリベルが戻ってきたようだ。クスっと笑ってアルスは
「はい、はい。あっち向いてます。」と言って海を眺めた。
マリベルはアルスの背後で服を直しているようだ。
「んも〜、ベトベトじゃない。よくもあたしにこんなひどいこと…。ちょっと、アルス!」
「何?」
「言っとくけどねー、今日は特別だからね。いつもいつもこんな事できると思ったら
大間違いだからね!あたしは安いオンナじゃないー…ひゃぁっ!」
振り向きざまにアルスはマリベルの小さな耳に息をふっと吹きかけた。
マリベルはたまらずへなへなと腰を落としてしまった。
「耳が感じるんだよねー?マリベルは?」
アルスが含み笑いをしつつマリベルに囁いた。
「もー!!!アルス!」マリベルはアルスの胸を叩こうとした。
その右手をアルスはそっと優しく握り締める。
292 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/06/25(土) 01:15:01 ID:pUPcoS3W
「またひとつになれるよね?」
アルスはマリベルの瞳を見つめてそっとつぶやいた。マリベルも拳(こぶし)の
力を抜く。アルスに握られた右手が温かい。
「バカ…。」
マリベルはアルスの胸の中にもたれかかった。アルスは両手でそっとマリベルの
身体を抱きしめた。
そして二人は再び唇を重ねあった。長い長いキスだった。
「好きだよ…マリベル。」
「あたしも…アルス…大好き。」
「ねぇ見てアルス。月がとっても綺麗よ。」
「そうだね、明日も晴れるなぁ。漁、頑張るかぁ。」
繋ぎあった手と手が温かい。家路に着く二人は幸せに包まれていた。
フィッシュベルはもうすぐアミット漁の季節を迎える。
そんな静かな夜のアルスとマリベル、二人だけの秘密の夜の出来事だった。
(fin)
エロSS禁止のスレに他スレの他人の作品をageで投稿するとはいい度胸してるな。
こういうアフォが今後出てこないよう、削除依頼出してくるべきだろうか……。
もはやこのスレも終わりか。
これがこのスレの最後の投稿になってしまったら……((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
【シーンで覚えるロマリア語】
Lezione1 “ポルカ ミゼーリア!”
ピザにパスタにブランドに……さらにママン(ロマリア語ではマンマ)
を大切にする文化があるロマリア。
アリアハン領内において雷撃呪文を覚えてしまうほど、
家から離れない(マザコンな)勇者アルスに、
ついに旅立ちの時が訪れる。
「ロマリアに行けば、国家公認で母さんとイチャイチャしていても
問題ないぜv( ̄Д ̄)v イエーイ」
しかし、そこには悲劇が待ち受けていた。あまりにもあまりにも
スライムとおおがらすを倒すのに専念しすぎたのだ。
「(;゚Д゚)ナ、ナンダッテー!!」
アルスの叫び声も虚しく、魔法の珠職人である老人は
安らかな表情で棺に納まっていた。
「そんな顔しないの、アルス> プニュ( ´∀`)σ)Д`)」
「パシッ( ´Д`)/ヽ(゚Д゚ )ヤメロッツッテンダロ」
突然声をかけてきたのは、赤髪をなびかせた聖霊――ルビスだった。
アルスは嫌な予感がしたが、この女ならば何か知っているはず、
と話を聞いてみることにする。
「……ちょっと耳かして……ゴニョゴニョ…(ノ゚д゚(; ̄Д ̄)ナヌッ?」
「アリアハンからジパング行きの船が出てる〜!?」
「そう。少し距離があるけど、頑張ればロマリアに行けると思うよ。
本当はアルスが一人旅しなくてもいいように、他の世界の勇者達にも声をかけたんだけど、
みんな雑談ばっかりでね。そんな楽しいネタを作れるのなら、
少しはこのスレにも顔を出せ、と。だってその文才をもっと色々……」
「ニフラム!」
「ポ、ポルカミゼーリアァァ!」
ルビスは光の中へと消えていった。
☆今回のおさらい
「ポ、ポルカミゼーリアァァ!」
訳
「ち、ちきしょおぉぉ!」
「さて、ジパングに行くとするか」
アルスの旅は続く?
最近顔出してなくってすみません。
読んで感想を書きたいのですが、やることが重なって某スレだけで手一杯になっちゃってます。
久しぶりなのに言い訳文章でごめんなさい。
手が空いたら読ませていただきます。
一レス、二レスでいいから作品も投下したいですね。
頑張って最後の作品の座は譲らな(ry