FFDQバトルロワイアル 番外編

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1名前が無い@ただの名無しのようだ
このスレは、FFDQの世界でバトルロワイヤルが開催されたら?という主旨のスレから派生したものです。
内容は本家とは異なり戦闘を本分とはしません。
ある場所に到達するのが目的というテーマの参加型リレー小説です。
マラソンで一位を目指すようなもの。
まだ大枠しか決まってないので、主催者や開催地、最終的な決着方法等はスレ住人で勝手に決めやがれ。
書いていくうちに段々大会の目的が定まってくる、というのもいいかもです。

※戦闘自体はNGでも何でもありません。他の参加者を妨害、攻撃するのもアリ。
 使用武器、禁止魔法などについては、後々。


参加キャラはFFDQからならば自由ですが、あまりに無謀なキャラはNGかも。
投票するときは、キャラ名を< >で囲って書き込んでください。
例・ <FF2 フリオニール> <DQ4 トルネコ>
なお、一回の投票につき二人まで。
2名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/10 12:37 ID:+dgdzWW2
  大  10  I     i            l ',      __ ヽ
  失  秒.  Q ,'i  l  /i ,' l  | l   l l  i   ,-''´    ``‐、
  敗.  も 179 | |l / |l  |  l  l |  l  l | l  /        \
  だ.  与  の l | l  l  | l l ノ l l /  l l / い  2  10  し `、
  よ   え.  こ l | |   l  |l i l  イ  l |  l |  く  な  秒 め. ',
   `  て.  の ナメ、|  l  |l l   /l  イl   |l,.|  ら   ど . も  た  i
  キ   し  .ボ  l_ |\l  l l |l  /l  / |l _,、-'´l  で.    あ !! |
  ミ   ま  ク', /「`i`''‐、 メ、l  / l /_,|-'_,、-ナ|  も      れ      |
   |   っ  に ', | 、」 °ノヽノl / 十/,-'"l ・ ノ l  取.     ば      |
   |   た ', ',',ヽl   ̄二  レ  レ  ニ-‐''"´ | れ              |
   |    の  ヽ ',ヾ         i          | る            |
!!!  は   ヽ ', し     l             |!!!        l
           ヾ         !          l            l
             ',   、_______ノ  l           l
             iヽ                   /',          /
           _,、イ:::ヽ            /  ヽ        /
      _,、-‐''"´i  l:::::::`、         /     l`‐、.___/
_,、-‐ー'7´     l   l::::::::::`‐、____,、-'´      ノ      ``‐-、._
    /      l   ``‐-、._________, 、- '´           7‐-、._
   /       l       ,'  |  |                     /
3名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/10 13:29 ID:VruFSitM
人類が増えすぎた人口を宇宙に移民させて半世紀…
4名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/10 13:41 ID:zAEEMBXY
太陽系を侵略しにM78星雲からやってきた光の巨人達との戦いから一年が過ぎ、ようやく人類は復興の兆しを見せ始めていた

・・・だが、しかし
5名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/10 15:31 ID:vjJmfZfu
<FF4 ルビカンテ>
<FF5 ギルガメッシュ>

格好いい敵キャラ萌えw
6さてさて:04/06/10 18:16 ID:NIq54Kti
<FF7 セフィロス>
<DQ5 主人公>
7名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/10 18:31 ID:kNA81yJP
<DQ6 マサール><DQ6 トンヌラ>
8名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/10 21:11 ID:zKcU7PSC
<DQ4 ロザリー><DQ6 ブラスト>
9名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/10 21:24 ID:GRkanhl8
<FF5 エクスデス><FF7 シエラ>
<DQ5 ピエール><DQ5 バトラー>
なんのあれだよ
<FF2 ミンウ><FF7 神羅上等兵>
<FF3 忍者><DQ4 ピサロ>
14名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/10 22:40 ID:l8xSW9+6
<DQ5 勇者><FF9 ベアトリクス>
<DQ5 パパス><FF6 レオ将軍 >
<FF3 ドーガ><FF7 パルマー>
<FF4 リディア><DQ3 女勇者>
<FF6 シド><FF8 シド>
<FF8 アーヴァイン><FF6 エドガー>
20ついでに考えてみた:04/06/11 14:56 ID:0oC4zQ/E
主催者:DQ7の神様とオルゴデミーラ辺り。観客として他のFFDQのボス。
開催目的:お約束で賭け事
優勝商品:お約束で、好きな願いを(ry

主要17作品に出てくるダンジョン、あるいはフィールドを走破。
どのコースでも、スタートは全員同時。
各コースの終了地点には旅の扉があり、扉を潜った時点でゴールと見なされる。
また、コースを最短タイムでクリアした者にはボーナスが出る。
(禁止魔法の一時解除、タイムボーナスなど)
一言で言うとジャンプのSBR方式。

ただし、コース間のゴールが一箇所とは限らないし
ゴールがどこにあるかも参加者には知らされない。(せいぜいゴールが何個あるのか、程度)
そのくせ、コース走破までのタイム制限がある。
また、時間内にクリアしていても、コース間のタイムが一番遅かった奴は自動的に失格になる。
どんなに早くゴールしても、ラナルータを使われて一瞬で次ステージがスタートしてしまうので
休息はコース走破中に取るしかない。
(HP・MP全回復に必要な休息時間は9〜12時間程度?)

妨害は自由、戦闘も自由。もちろん、プレイヤー同士の協力もあり。
初期禁止魔法はラナルータ(昼夜逆転。味方や自分にも掛かるので自爆を招くだけ)、
リターン(戦闘開始時に戻る) あたりで。
21諸葛亮スラリソ ◆5VrxCs/8kA :04/06/11 18:19 ID:WOPv/DYq
<DQ7イルマ><FFTアルマ>

紛らわしくてスマン。 
<DQ4 ミネア><DQ4マーニャ>
参加人数の上限は何人だ?
>>20
それもいいし、あるいはH×Hのハンター試験みたいなのもいいかと思った。

<DQ5 ヘンリー><DQ4ドン・ガアデ>
<FF9 マーカス><FF9 ガーネット>
<FF7 ウエッジ><FF7 キャシー>
<DQ6 バーバラ><FF10 ワッカ>
<DQ1 勇者><FF6 マッシュ>
一回につき二人まで投票可というだけで、何回投票してもいいわけね。

<FF9クジャ><FF9フライヤ>
<FFTイズルード><FF5ゼザ>
微妙キャラでスマソ
<FF10 ブラスカ><FF10 ジェクト>
<DQ2 アトラス><FF4 ルゲイエ>
<DQ2 ローレシア王子 ><FF7 クラウド >
<DQ7ネリス><DQ3オルテガ>
<FF10 ティーダ><DQ2 ムーン王女>
>>25
><FF7 キャシー>
ジェシーの間違いでは?

<DQ6 主人公 ><FF10 ユウナ >
<DQ6 バーバラ><DQ5 トンヌラ>
>>28
書き手が責任もって参加しないといけないと思うんだが。
<DQ7 エルマ><DQ7 チェリ>
38名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/12 02:31 ID:K7B4+XI2
<トルネコの大冒険3 ミリア><トルネコの大冒険3スコール>
39名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/12 02:35 ID:MG1j2HHV
<FF8 スコール><FF5 バッツ>
<ここまでの集計>

DQ1:勇者
DQ2:アトラス ローレシア王子 ムーン王女
DQ3:女勇者 オルテガ
DQ4:トルネコ ロザリー ピサロ ミネア マーニャ ドン・ガアデ
DQ5:主人公×2 ピエール バトラー 息子 パパス ヘンリー
DQ6:マサール トンヌラ ブラスト バーバラ×2 主人公
DQ7:イルマ ネリス エルマ チェリ
猫3:ミリア スコール

FF1:
FF2:フリオニール ミンウ
FF3:忍者 ドーガ
FF4:ルビカンテ リディア ルゲイエ
FF5:ギルガメッシュ エクスデス ゼザ バッツ
FF6:レオ将軍 シド エドガー マッシュ
FF7:セフィロス シエラ 神羅上等兵 パルマー ウエッジ クラウド ジェシー
FF8:シド アーヴァイン スコール
FF9:ベアトリクス マーカス ガーネット クジャ フライヤ
FF10:ワッカ ブラスカ ジェクト ティーダ ユウナ
FFT:アルマ イズルード

注:エルマ…過去でのパミラの助手 イルマ…現代でのパミラの助手
  チェリ…グリンフレークでカサドールとその妻に仕えているメイド
  スコール…キラースコップ(♂) ミリア…使い魔(多分♀)

DQ7キャラの微妙さにワロタ
エクスデスは…まあセフィロスと同等か?神羅上等兵はあやしいぞ…
41名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/12 03:34 ID:a6tvUw4p
<FFTアグリアス><FFTダイスダーグ郷>
42名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/12 13:49 ID:pzbWEy0r
<DQ3男賢者><DQ3男勇者>
御免名前忘れたから誰か教えて
      ↓
<DQX フローラの父>< DQ[ ククール>

44名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/12 15:31 ID:pzbWEy0r
>43

「ルドマン」だ。
因みにご先祖様は「ルドルフ」だ。

因みに、俺は>42なわけだが、名前をどうしようか。
DQ3の名前候補で決めたほうが良いのは明白だろうが、
どんなのがあったのか忘れた。さっぱりわからんw
誰もリレーで書かなそうなキャラをエントリーさせてる奴は
自分でそのキャラを書こうと思ってるのか?

非戦闘キャラでもセーラみたいに化けたり、雑魚でもヘンリーみたいに活躍する可能性は十分あるが
それでもやはり微妙なのがチラホラと……
参加したいがこのシリーズは知らないや、という人への配慮だと思う。 ある程度の情報があれば書き易いし。
<FFT シド><DQ7 メルビン>

俺は決して爺好きではない
<FF4 セシル ><FF5 レナ>
<DQM サンチ><DQM2 ワルぼう>
<DQ4 リック王子><FF10 キマリ>

そろそろ始めませんか?
そういえば本家との繋がりはアリなのか?
個人的に、本家で最後まで生き残ってた参加者(と同一のキャラ)は
ゲーム開始時に盛大に騒いでほしいんだが

開始時:こんなシチュエーション前にもあったような?
 ていうかおまいらあの時バトロワにいましたよね?

主催者登場一秒前:まさかとは思いつつ、とてつもなく嫌な悪寒((゚Д゚;)))

主催者登場後:キターキタキタキター!……って(´д`;)あれ?

出発寸前まで:…(゚Д゚)ポカーン…

ついでに本家↓
DQFFバトルロワイアル PART7
http://game6.2ch.net/test/read.cgi/ff/1077672146/l50
あ〜、その、なんだ、野暮かもしれんが。

2ndを始めるとき、あれほど盛り上がったのにこのスレではこんなに閑散としていて。
そして始めこそ盛り上がっていた2ndも結局完結せずにdat落ち。
誰も立て直そうとしない。

多くの人は2ndで懲りたと思うけど、それでもおまいらほんとに番外編始めますか?
完結させるまで付き合う覚悟ありますか?
やめろと言ってるわけじゃないけどね、この板でロワするのは
無理なんじゃないかと思うわけですよ。
うーん。あくまでも自分の私見なんだが。
2ndの場合、1stと書き手が分散していたことや
主要マーダーがさくさく死んでしまったことが痛かったのではないかな。
首輪の外し方やゲーム脱出方法も完全に決まらないまま始まっていたし……
(↑個人的に、これが一番問題だった気がする。
 脱出フラグを持ってそうなキャラは展開上殺しにくいが、
 マーダーなら脱出フラグを持つことはまずありえないから安心して殺せる。
 それに脱出組の書き手も、皆が納得できそうな方法や理由を一々考えなくちゃいけない
 =書き手の負担が大きくなる=どうしてもペースが下がる)
2NDが立て直されなかったのも、
完結する可能性がより高い1STの方を終わらせたいとほとんどの人が考えたからだろう。

しかしこの外伝の場合、脱出フラグやら首輪の外し方やらは考えなくて良さそうだし
キャラを殺すわけでもないから、一般的なバトロワに抵抗のある人でも参加できる。
1STも9割がた終了し、あとはエピローグを残すのみなので書き手さんが分散することもない。
なので、試しにやってみるぐらいはいいんじゃないかと思う。
少なくとも俺は最後まで付き合うつもり。
とりあえずやりましょ
>>20の案でいいと思う。
マップは探すの面倒だから最初は1stのを流用。アリアハン→帝国領・・・で。
それともマップなんていらないのか・・・?

<DQ5 サンチョ> <DQM2 カメハ>


自分の投票するの忘れてた
<DQ2 サマルトリア王子><FF9ジタン>

ところでククールと神羅兵はどうするよ。
神羅上等兵でぐぐってもヒットしないから、どんなキャラなのかザコ敵なのかもわからんし
ククールに至っては作品自体がまだ発売されてないぞ
>>56
「神羅兵」ということでエントリーしておけばいいんでは。
ククールはさすがに無しだと思う。性格設定とかわからないのに出すのはマズイでしょ
<DQ5 ピピン> <DQ5 クラウド>
<DQ7 ダーマで昇天した勇者><DQ5カボチ村村長>
<FF5ファリス><DQ5 イブール>
<FF4 エッジ><FF6 ティナ>
百人で締め切りということで

<DQ5 プサン><DQ7 マリベル>
<DQ5 王女> <DQ4 勇者 >
<DQ2 シドー><FF6 エドガー>
<FF7 ティファ><FF6 ロック>
<DQ4 アリーナ><DQ4 クリフト>
「神羅上等兵」なる敵は存在しない。
「神羅隊長」や「神羅警備兵」というキャラクターは存在する。
(クラウドのジュノン潜入時のクラウドのスペシャルポーズにほれ込んだ奴が警備兵。
 そのときの上官が隊長。赤い服着て「トライアングル!」とか言ってた奴)
<FF6 カイン><FF4 バルバリシア>
再起動していて書くことができなかった。これだけは…
<FF5 リヴァイアサンに頃された奴> <トルネコ3 あやか>
<FF6 セリス><FF4 ギルバート >
7143:04/06/13 00:12 ID:jQVLu6WJ
じゃあククールの代わりにハッサンで。
ってかもう百人いってそう
72名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/13 00:12 ID:1qP2htny
<DQ7メモリアリーフ主人><トルネコ3マリーナ>
100人超えてるぞ。
<ここまでの集計>
抜けてるのあったり間違ってるかもしれません。

DQ1(1):勇者
DQ2(5):アトラス、ローレシア王子、ムーン王女、サマルトリア王子、シドー
DQ3(4):女勇者、オルテガ、男賢者、男勇者
DQ4(10):トルネコ、ロザリー、ピサロ、ミネア、マーニャ、ドン・ガアデ、リック王子、勇者、アリーナ、クリフト
DQ5(13):主人公×2、ピエール、バトラー、息子、パパス、ヘンリー、ルドマン、サンチョ、ピピン、クラウド、カボチ村村長、イブール、娘
DQ6(6):マサール、トンヌラ、ブラスト、バーバラ×2、主人公、ハッサン
DQ7(7):イルマ、ネリス、エルマ、チェリ、メルビン、ダーマで昇天した勇者、メモリアリーフ主人
DQM(1):サンチ
DQM2(2):ワルぼう、カメハ
猫3(4):ミリア、スコール、あやか、マリーナ

FF1(0):
FF2(2):フリオニール、ミンウ
FF3(2):忍者、ドーガ
FF4(8):ルビカンテ、リディア、ルゲイエ、セシル、エッジ、カイン、バルバリシア、ギルバート
FF5(7):ギルガメッシュ、エクスデス、ゼザ、バッツ、レナ、ファリス、リヴァイアサンに頃された奴
FF6(7):レオ将軍、シド、エドガー×2、マッシュ、ティナ、ロック、セリス
FF7(8):セフィロス、シエラ、神羅上等兵、パルマー、ウエッジ、クラウド、ジェシー、ティファ
FF8(3):シド、アーヴァイン、スコール
FF9(6):ベアトリクス、マーカス、ガーネット、クジャ、フライヤ、ジタン
FF10(6):ワッカ、ブラスカ、ジェクト、ティーダ、ユウナ、キマリ
FFT(5):アルマ、イズルード、アグリアス、ダイスダーグ郷、シド

合計:DQ 53人 FF 62人
100人ということはレース形式ならば1REGごとに20人ずつ足きり
って感じだろうか?

追加ルール案としては妨害はOKだが殺人は禁止
殺人行為を犯した者は即失格、というのはどう?

あと4人以上のグループを組むのも禁止とか
わからないキャラクターなどがあっては困るだろうからある程度のキャラクタの紹介はできる。
…DQ側の方は全員わかる。
FF側もある程度はこなせると思う。

まさに神々のレースゲームってとこか?
あやかって他のキャラに見えないよな?
見えると見えないでは強さがかなり違うからな。
移動するのに音無いし…

わるぼうとかボス達の空間を越える能力は当然無しだよな?

そして神羅上等兵は隊長?警備兵?どっちでFA?

あとこれはどうでもいいけど>>75の案なら
シドーは参加者殺していの一番に失格になりそうだ…
ここに説明入れた。
http://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/game/2736/1057165790/64
追加説明
トルネコ3 ミリア
使い魔。 成長パターンは防御早熟。アイテムを探して歩き回り、また、アイテムを強奪する。
セリフ全8種
HP全快「私はご主人様の忠実な僕。何なりとご命令をどうぞ。」「ご主人様。何なりとご命令をどうぞ。」 
HPが半減「ご主人様のためならばこんな傷は何の苦にもなりません」「お伝えします。私の体力は後半分ほどになりました」
瀕死時「この命 最後までご主人様のために。」「お伝えします。私の体力は残っておりません。申し訳ありません。」
レベルアップ時「レベルが上がりましたのでお伝えします。」「ご主人様 レベルアップいたしました。」

トルネコ3 あやか
怪しい影。成長傾向守備特殊。ふらふら歩き回り、不可視のモンスター。同じ不可視のモンスター以外に看破されない。
見えるようにするには「目薬草」「シャドーの指輪」が必要。
体力は極僅か。また、HP、攻撃力は一切成長しない。
セリフは…ちょっと待って、たった今クロウアンドレアなくした…確かおしとやかなお嬢様系だった気が…

あやかの特徴に一つ追加。
杖反射。
>>78
仲間にして瀕死にするのめんどいだろ?HP5で固定だし。
あやかのセリフどうぞ。
レベルアップ時の下側のセリフを受け身と取るか目的と取るかで性格が変わってきそう。

HP全快「えっと……。仲間にしてくれてありがとう。わたし がんばります」
     .「あやしいかげなんてひどいと思いません?わたしあやしくないです」
HPが半減「いたいです。わたしだいぶやられました。でもまだ平気だと思います」
      ...「あの……わたしの体力半分になってしまいました……」
瀕死時「すみません。わたしそろそろダメです。お役に立てずごめんなさい。」
     「すみません。わたしもう体力ないです。さよならを言っておきます……」
レベルアップ時「ありがとうございます。あなたのおかげでわたしレベルアップしました!」
          「聞いてください。あなたのためにわたしレベルアップしたんです!」
スミマセン、プサンとマリベルが抜けてました。
これで多分全部だと思う。
<集計>

DQ1:勇者
DQ2:アトラス、ローレシア王子、ムーン王女、サマルトリア王子、シドー
DQ3:女勇者、オルテガ、男賢者、男勇者
DQ4:トルネコ、ロザリー、ピサロ、ミネア、マーニャ、ドン・ガアデ、リック王子、勇者、アリーナ、クリフト
DQ5:主人公、ピエール、バトラー、息子、パパス、ヘンリー、ルドマン、サンチョ、ピピン、クラウド、カボチ村村長、イブール、プサン、娘
DQ6:マサール、トンヌラ、ブラスト、バーバラ、主人公、ハッサン
DQ7:イルマ、ネリス、エルマ、チェリ、メルビン、ダーマで昇天した勇者、マリベル、メモリアリーフ主人
DQM:サンチ
DQM2:ワルぼう、カメハ
猫3:ミリア、スコール、あやか、マリーナ

FF1:
FF2:フリオニール、ミンウ
FF3:忍者、ドーガ
FF4:ルビカンテ、リディア、ルゲイエ、セシル、エッジ、カイン、バルバリシア、ギルバート
FF5:ギルガメッシュ、エクスデス、ゼザ、バッツ、レナ、ファリス、リヴァイアサンに頃された奴
FF6:レオ将軍、シド、エドガー×2、マッシュ、ティナ、ロック、セリス
FF7:セフィロス、シエラ、神羅上等兵、パルマー、ウエッジ、クラウド、ジェシー、ティファ
FF8:シド、アーヴァイン、スコール
FF9:ベアトリクス、マーカス、ガーネット、クジャ、フライヤ、ジタン
FF10:ワッカ、ブラスカ、ジェクト、ティーダ、ユウナ、キマリ
FFT:アルマ、イズルード、アグリアス、ダイスダーグ郷、シド

DQ 55人
FF 54人
全員参加でOK?
エントリー選手を見るかぎり……
俺のリレー参加は難しそうだ_| ̄|○

知らんキャラが山ほどいるぜ!
リメイクの事もあって人気だな、DQ5。

ところで、ピオリムやボミオスとかの補助呪文は禁止に入れるのか?
なんかピオラ使いまくって優勝、とかは……ねぇw
ルール案。基本は>>20

1:旅の扉を出現させるためには、特定のアイテムを所持しなければならない。
 このキーアイテムは原作と同じ場所に存在し、
 一個もそのアイテムを入手していない時に限り手に入れることができる。
 (全員が必ず一個ずつ持てるようになっている)

2:基本的に1スレ=1コース。
 そのスレ終了時に旅の扉を潜っていないキャラは、タイムアウトになり失格する。

3:旅の扉が出る位置は最初から判明しているが、キーアイテムは(書き手も、キャラにも)知らされない。

4:キーアイテムはレス番200を過ぎてから登場&主催者に発表させる。
 実際は200ゲットした書き手さんが自由に決めるか、感想スレでみんなで相談して決める。
 レス番が250過ぎても決まっていない時は、誰でも勝手に決めて良し。
 ただし、絶対条件として、コースの舞台となる場所で、実際に入手できるアイテムでなくてはならない。
 また、レスが200に到達する前に感想スレなどで話し合って決めておいたりするのも禁止。
 (↑先に判明していると、最初から全員がキーアイテムを入手する方向に話が進んでしまう可能性が高いから)

5:コースごとに禁止魔法・特技が存在する。破ったら失格。
 それ以外なら、どんな手段を使っても構わない。
 殺人もOKで、(禁止魔法でなければ)蘇生させてもOK。
 (死体はタイムアウト時に主催者側が回収&蘇生させる)

6:コース間優勝キャラには、レースを有利にするボーナスに加えて
 「優勝した時にかなえてもらう願い事を一つ増やせる」権利が手に入る。
 (↑コース間優勝を狙うキャラを増やすため。
 普通に考えると、無理にボーナスを狙うよりも休息を多めに取って
 ラストステージで全力を出した方が効率が良くなる)
85名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/13 11:06 ID:WBVVMjsH
>84

ナイスかも。
だけど、やっぱ殺人は拙いんじゃない?
やっぱ「レース」だからそこのところ軽くした方が良いんじゃないかと思うんだが。

……すまん、主観だ。
sage忘れた…鬱 orz
それなら
首輪か腕輪かにテレポ(デジョン)とザオリク(リターン)つけて
死んだら二つが強制発動ってのはどう?
メガザルの腕輪みたいにさ。
脱落者は…
観客席行きかサークルで記憶を消されて元の世界へ戻るとか

ただこれだと命の尊さとかいうものは無くなってしまいそうだけどな。
殺す殺さないで揉めるよりマシ。
女勇者とか神羅上等兵などの名前がないキャラはそのキャラを書く書き手が決めていーの?
>>89

恐らく。
命名については、他のスクエニのゲームから名前を取ってみるとかいいんじゃないか?

面倒だがな…w
それならスターオーシャンは?俺が知ってるのは2だが、
例えばクロードとかアシュトンとかボーマンとか
>>91

クロードか……その名前、予約したいんだがw
ところで、言いだしっぺは俺なんだし、一応URL乗せとく。

使うか使わないかは知らないけども。

ttp://www.square-enix.co.jp/games/list.html
番外編はギャグでいいんです。だから誰も死にません。

例えばヘンリーがメガフレアの直撃を食らう。
「ぐわあ、やられた。あとはたのむぞリュカ、がくっ」
その後、ヘンリーのことは一切触れられない。倒されたら退場するのみ。
できればドラクエ小説とかの名前を使うべきだろ。
そろそろ始めようか
誰か開幕のシーン書いて。
>>94

俺はDQ3の男賢者を出したものだが…。
残念DQ3の小説には賢者の仲間がいないんだよ……;

あと、女勇者も。

そういう例もあるから、こういう軽いノリの奴は良いんでない?
>>96
orz
スマソ、ちゃんと「できれば」と書いてあるな。吊ってくる。
DQ7やってないから開幕シーンなんて書けん_| ̄|○
オルゴデミーラ?誰それ
書いてみた。
デミーラはともかく、神様の口調をど忘れしたんで適当にジジイ言葉にしてしまったが…
それ以外にも色々間違っていそうなので、保管庫に上げておく。
1STと繋げるのはどうか、というなら『』の部分を削ってくれ。

ttp://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/game/2736/1057165790/65-67
>>99
いいね。これなら無理なく始められそうじゃない?

ただ>>84の2のルールはやめたほうがいいんじゃ。
極端な話、一人の書き手が連投して他の人がろくに書けないまま一スレ終了という
可能性もあるから。全く書かれずに自動的に脱落させられてしまうキャラも出てくるかもしれないし。
ほとんどありえないと思うけど、可能性の問題として
失格した場合のデメリットは?
それも決めておかないと、キャラによってはやってらんねーとばかりに
サポタージュを決め込む可能性もあるし
殺人を犯してまでTOPになりたい、ならなきゃいけない理由も希薄になると思う

アイデアとしては
1 処刑(勝利者を除く99名の魂の力で賞品である願い事が叶う仕組み)
2 強制的に1レベルにされる
3 スライム等の弱小モンスターとして1年間過ごさねばならない

今思いついたのはこれだけ
102諸葛亮スラリソ ◆5VrxCs/8kA :04/06/15 01:43 ID:jntFVbFD
俺的には保管庫は規制などで書き込めない人の為のうp場であって欲しい。
他の人に添削をしてもらう場ではなく。
規制で書けないからとりあえず置いておこう。
削除されるやも知れないけど、このネタは消すに惜しい…
大事な文章になるだろうものはもちろん考えないといけないけど。

ま、ここまではクソコテの戯言だと思ってくれ。

とりあえずここからは普通の意見。
>>101
少なくとも1はアウト。と、考える。
…普通の失格のデメリットはなくてもいいんじゃない?
どのような意図かは知らんがある意味。神と魔王の駒みたいなものから。
あ、ルール違反は別だと思うが。

後、バトロワスレでも言ったことだけどどこかに外部にでも議論用スレを立ててはどう?
>>102
大丈夫かな?
「俺は降りる、やりたいやつだけ参加しろよ」
みたいなノリにならないかな?
SBRみたく最初から賞品めあてで参加したというのならペナルティなしでもいいけど

強制的に集められてレースやれ!といわれても
はいそうですかなんて、普通誰も言わないんじゃ?

「今なら間に合う!戦う意志無き者は去るがよい」と神様にでも言わせて
ますは意志確認でもさせるべきかも
つまり、決められた参加者は目的があってその場に残った者なんだ、ということにすればいいのか?
ただそれだと全員に参加目的が必要だな。
1stの続きとするなら何人かは簡単に目的が作れるけどね。
5主人公一家とかヘンリーとかセシルとか。
ただそれだと5主人公の名前がとんぬらに決定してかぶるんだよなあ…
1STからの参加者は生き残り組だけにしておこうぜ。
他の連中はあぼーんしてるんだし、
いくらギャグとはいえ、とんぬらやデスピサロやセシルやフリオニールに復活されても正直萎える。
似たような平行世界から来た、似ているだけの別人物でいいと思うよ。
参加理由? そりゃ、もっと出番が欲しいとか主役級に成り上がりたいとか、
片思い中の相手とラブラブになりたいとか神になりたいとか
平和な生活がほしいとか、一人前の○○になりたいとか
死んだ人を蘇らせて一緒に暮らしたいとか、とにかく強くなりたいとか
むしろ賞品はどうでもいいけど腕試しがしたいとか、そういうのでいいじゃん。

ていうか、特にペナルティもなしで、
優勝すればどんな願いでも叶うってなら、誰でもちょっとは心動かされると思うが。
死んだら罰があるとか、参加料取られたりするなら、それこそ絶対参加しないけど。
>>105
確かに全員1stの続きだとフリオニールや4勇者は扱いに困るしここで復活して萎えるキャラも多いな。


1つずっと気になってたことがあるんで聞かせてくれ。
シドー書ける人っている?ものすごく書きにくそうな気がするんで。
いや、書けるんならいいんだけど。
>シドー書ける人っている?ものすごく書きにくそうな気がするんで。
出した香具師が書けるんだろ?この辺が名簿式の欠点だ罠。
モンスターは通常通り出現するという設定でいいかな。
緊迫感を与えるためにね
参加者の中で飛びぬけて強い(パラメータ的、あるいは設定上で)キャラは

シドー、ピサロ、プサン、マサール、ワルぼう、ルビカンテ、バルバリシア、エクスデス、セフィロス、クジャ、Tシド
の11人かな
>>109
プサンはパラメータ的には人間と同じらしいが…

打撃バカのアトラス、ドーガもかなり強いだろう。
他はメモリアリーフ主人とオルテガ、リヴァイアサンに頃された奴が有力か。

それからあやかの特徴追加。
攻撃を異常にかわしやすい。
>>108
ロンダルキアがものすごく悲惨なことになるので却下。
いくら緊迫感を出すためとはいえ、メガンテやザラキや痛恨の一撃に勝てるか(゚Д゚;)!
しかも、魔物を出すってことは、その地域に出現する魔物の能力を一々チェックしなきゃいけないし
書き手の負担を増やす割には、それほど大した効果にはならないと見た。

それよりはキーアイテム探しの時、誰かしらに某ロマサガのアイスソードのごとく強盗やらせたり
ライバルを消そうとPKするやつや、PKKするやつを出せばいいだけだろ。
バトロワというよりはスティールボールランみたいですね。
つーか、殺し合い自体が目的じゃないなら雰囲気重くする必要は無いと思う。

主催者マスドラにして、
「おまいらレースやろうぜ」みたいなノリの方がいいんじゃない?
で、本人はプサンで参戦してると。
113諸葛亮スラリソ ◆5VrxCs/8kA :04/06/16 18:23 ID:Vxr4BDDq
1、殺人はルール違反?(定めたとしても戦闘はあるかもしれないし、破る奴はいるかもな。)
2、禁止呪文、特技について。(>>20,84)
3、キーアイテムの有無。あったとしたらその発表時期。そして旅の扉について。(>>84
4、コース間優勝者の商品について。(>>84
5、参加者の初期所有品。バトロワの如く普段着とかそういうもののみなのか。
6、最初に配られるバトロワのデイバックのようなものは支給されるのか。
7、道中に雑魚の怪物は出現するのか?(>>108 >>111
8、失格ペナルティあり?(>>111-115
9、本家バトロワとのつながりは?

この辺りをはっきりさせたいけど。
あと、はっきりさせるとこってあった?

スティールボールランを知らない奴もいるだろうから誰か説明よろ。
…俺?俺はつい最近ジャンプ読み始めたんで無理。
スティールボールラン
1890年9月25日。人類史上初の乗馬による北米大陸横断レース。
総距離約6000km。優勝賞金50000000(五千万)ドル。
1st.STAGEは15000mのスプリントレース。

ちなみに1st.STAGEの優勝者はジャイロ・ツェペリの反則によりサンドマン。
セカンドステージは1200km以上の砂漠越え。

誰か補足よろ。
>>113
1、違反とする。殺人を犯したら地獄行き。当然レースは失格
2、バトロワ1stと同じ(蘇生系は意味ないけど)
3、キーアイテムはあっていいけど、発表が開始後200レスというのは長すぎ。100以下で。
4、任意の参加者を一人二日酔い状態にすることができる、とかアホらしいものがいい。
5、1stと同じく、一つアイテム支給。それ以外は公式イラストに描かれてる用品(服など)のみ。
  ただし、支給アイテムに武器は不可。
6、される。同じ物。別になくてもいいけど
7、基本的に出現しないという方針で。途中で書き手が望むようなら、特定のマップ以降出せばよい。
8、なしで
9、なしの方がいい。

どのような状態に陥ると失格となるかは
@リタイヤ宣言(大声で叫ぶ)
A気絶、または神様ストップがかかる大怪我
Bルールに違反する
Cコース内に仕掛けられたトラップに引っかかる
Dコース走破が最も遅かった者

これらに該当したら即座に強制バシルーラ。
外にもレースが進むごとに追加されればいいと思う。
>>113
1:殺人禁止だと中級以上+広範囲の魔法が殆ど撃てなくなりそうなので、ルール上OKにする。
(空気の読めない一般人が、戦闘や広範囲魔法に巻き込まれてあぼーん→失格で地獄行き、なんてつまんねーし)
 戦闘自体を完全に禁止するなら魔法もいらない→殺人禁止でいいだろうけど、それじゃあ面白みがないでしょ。
 キーアイテムの強奪とか、ライバルを減らすためのPKやPKKがあった方が話的に面白いしさ。
 死んだ(戦闘不能になった)キャラは、失格扱いで観客席に移動ってことにすればいいし。
2:ラナルータ・リターン・デジョン・テレポ・ルーラ。後は状況に応じて増やす
3:1スレ=1コースなら100〜150ぐらい。そうでないならレース開始から200〜250レス目で。
4:願い一個増やす+アイテム支給。支給品はキメラの翼とかヘイストの書とか、移動系のもの。
5:普段着のみ。
6:デイバッグとアイテム(武器・防具・アイテム・アクセサリ)を一つ。
7:出現しない
8:なしで
9:書き手の任意で、1stの最終生き残りメンバーに限り、あり。
117諸葛亮スラリソ ◆5VrxCs/8kA :04/06/20 00:22 ID:NTl5vBPX
人、いねーのな。
1、違反。ただ、殺さなきゃよい。
2、時間操作系。リターンとかテレポ、ラナルータ。
3、あったほうがいいな。150レス位が目安か。
4、貴重品。最後の鍵とかFF5の封印城クーザーで使える石版とか。ゴミかもしれないし、役立つかもしれない。
5、バトロワのと同じ。普段着のみ。
6、デイバック一個。FF,DQに出てくるアイテムに限るべきか?
7、基本的に出ない。だって書き手の負担やん。
8、なし。
9、なし。
1:主催側が故意の殺人と判断すればNG。事故だったりばれなきゃOK。
2:今までに出てきた時空・移動系とか。
3:キーアイテムはあってもなくてもどっちでもいい。ゴール地点は一箇所の方がいいような。
4:タイムボーナスやアイテムプレゼントでいいんじゃないかな。
5:本家と同じで。
6:本家と同じで。
7:基本的に無し。出したくなれば出してもいい。
8:なし。
9:無い方がいいと思う。(前作書いてない人、見てない人も入りやすいだろうし)

ちなみに各ステージでの到着タイムや順位は、その後に影響しないの?
(ゴールさえすれば2着だろうがブービーだろうが同等の扱い?)
1.推奨はしないがペナルティは無し。
 死んだキャラはその時点で失格、場外に転送されて復活。
2.なし。ただし、場外に転送されたキャラをレースに戻すことは出来ない。
3.いらん。扱いに困るだけなのが目に見えてるから。
 旅の扉は開始と同時に。
4.優勝したときの願いごとの数が増える。
 また、一つだけ好きなアイテムがもらえる。(これは上位三人まででもいいかも)
5.支給アイテム以外は無し。
6.タイムリミットまで困らない程度の食糧と水がコースごとに支給される。
 つまり食糧を気にすることはないってこと。
7.エンカウントは無し。爆弾岩がたくさん転がってるとか、そういうトラップはOK。
 ただしトラップの有無をコース開始時に明言すること。
 何の前触れも無くトラップにはまってあぼーんってのはナシってこった。
8.なし。
9.なし。

なんかちっとも始まりそうにないんだが……
とにかく、もっとシンプルにしようぜ。
ルールが増えれば増えるほど停滞は早くなるよ。
NGが嫌だからガチガチに固めようって意見もわかるが、
ガチガチに固めると高確率で途中で止まって完成しないぞ。
■参加者(>>81
■主催者(DQ7:神様・オルゴデミーラ)

■1stステージの舞台(DQ3:アリアハン大陸)
■スタート地点(アリアハン城門)
■ゴール地点(いざないの洞窟)

■開始時点での禁止魔法(ラナルータ・ルーラ・リレミト・テレポ・デジョン・リターン)
 (素早さ上昇・減少系の魔法は数秒しか効果が無い)
 (ステータス変化系は他人には掛けられない)

■スタート時の支給品
 <デイバッグ><地図・方位磁針><食料・水><着火器具・携帯ランタン><何かアイテム1つ>
 普段着以外の全装備は没収された状態


ここらへん決まればとりあえず始められるよね。
さっさと決めちゃいましょう。
適当に埋めたので、変更した方が良いと思われる所は修正・追加して下さい。
121諸葛亮スラリソ ◆5VrxCs/8kA :04/06/21 01:09 ID:iOHn+8+9
とりあえず、プロローグをあげてみるか。
保管庫にあったものを勝手ながら手直しして、
…本家バトロワのつながりとか云々はなくても追々つけることができらーな。
122諸葛亮スラリソ ◆5VrxCs/8kA :04/06/21 01:38 ID:iOHn+8+9
強制終了喰らった…
OTL

自分は、依存無しね。
123諸葛亮スラリソ ◆5VrxCs/8kA :04/06/21 01:53 ID:iOHn+8+9
FFDQスティールボールラン(仮)

プロローグ

頭が重い。床が凍るように冷たい。
体の自由が利いてきた。靄のかかった頭を抱えて起き上がる。
そこには見知ったもの、知らない人、はたまたモンスターまでまさに区分なく集められていた。
「参加者」たちはここは何処だ、とか、どうしてここにとか話し合い始めた。
中には我関せずと、周囲を警戒していたものもいた。

「オーッホホホ!」
突然、場違いとも言える高笑いが響き渡った。
皆緊張の糸を張り詰めさせ、声の元を凝視する。
ホールに満ちていた闇が中央に凝縮し、見る間に色彩を取り戻し、恐ろしい魔人の姿を取る。
いや、魔人などと言う言葉では片付けられない。
文字通り「凍りつくような」邪気を放ち、淀んだ瘴気をまとい、絶望と恐怖をばら撒く存在。
「魔王」という呼び名こそが、彼には相応しい。誰もがそう思った。
……しかしそんな感想は、約二秒後に見事に裏切られることとなる。
恐怖と不安に震える参加者の姿を一通り見回してから、そいつは再び高笑いを上げた。

「オーッホホホホホホ! ようこそ、デク人形のぼうやたち!
 私の名は大魔王オルゴ・デミーラ。美しい私の姿とともに、記憶に刻みこんでね」

124華龍光臨:04/06/21 01:54 ID:iOHn+8+9
皆唖然とした。…おそらく、違う意味で。
おそらく大魔王というイメージが音を立てて崩れ去った瞬間だろう。
思わず自分の顔を鏡で見てみてみやがれバカヤローと叫んでしまったものがいた。
また、ある者は笑いをこらえていた。

呆気に取られている参加者たちをどう思ったのかは知らないが、
デミーラは一人満足そうにうなずいて、言葉を続けた。
「今日はね、ぼうやたちに素敵なゲームをしてもらおうと思うの」
「ゲーム、だと」
口を挟んだのは、デミーラの一番近くにいた銀髪の男……セフィロスだ。
「そう。優勝できるのはたった一人の、究極のサバイバルレースよ」
「究極のサバイバルか。殺し合いでもするのか?」
「やぁねぇ、違うわよ。だいいち殺し合いなんて美しくないじゃない」
問題はそこかよ。デミーラ以外の全員が心の中で突っ込んだが、それはおいておく。
「要するに、レースよ。ラストステージのゴールに一番早く辿り付いた人が勝ち。
 もちろん、それまでには色々なコースを回って、キーアイテムを捜して、
 次のコースへの扉を開いてもらわないといけないけどね」
「……下らないゲームだな」
「もちろん、優勝者には見返りがあるわよ。願い事を何でも一つ叶えてあげるわ」
「願い事を叶える、だと?」
詰め寄るセフィロス。しかし答えたのは、デミーラではなかった。
「そうじゃよ、お若いの。望むなら、どんなことでも叶えてやろう」
いつのまにか部屋の片隅に立っていた老人が答えた。
彼は名乗りこそしなかったが、名前など聞かずとも、誰もが彼の正体を悟ることができた。
一見みすぼらしいこの老人こそが、大魔王の対極に位置する存在……「神様」なのだと。
「不老不死でも、世界平和でも、世界征服でも、死者の完全な蘇生でも、何なら神の座でも構わんよ。
 ただし、先着一名でお一人様一つに限るがの」
125諸葛亮スラリソ ◆5VrxCs/8kA :04/06/21 01:55 ID:iOHn+8+9
その言葉に、ほとんどの参加者が色めきたった。
目を輝かせる人々を前に、神様は再び言葉を続けた。
「ま、詳しいルールはおいおい話すとして……
 とりあえず、全員アイウエオ順に並んでくれんかの?
 出発用の名簿を忘れてしまったんでのぉ」

全くもって、神の考えることはわからん。
それゆえ神と呼ばれるのやも知れない。
もしかしたら自分たちはもっと違う何かのために動かされているのではないか?
そう思う者もいた。
しかし、目の前に何でも願いをかなえる──世界征服だろうが不老不死、もしくはここで魔王がいなくなる可能性。はたまた、自分が神になれる──という至高のご馳走を目の前に心を動かされない者はなかった。
かのセフィロスでさえ黙って並んだのを見た彼を知る者は大いに驚かせた。
中には、自分には名前ないと言い出す参加者もいた。
珍しい奴もいるものだと思ったが適当に名づけられたらしい。
命名神マリナンの導きによってとりあえずの名前をつけられたようだ。
さらに驚いたことに中には「神」自身も参加しているらしいとのことだ。
「……」
破壊神シドー。紛れもない神。
ますますパニックになる参加者をよそに神様が口を開く。
「まずは全員に渡さねばならないものがあるな。」
ごくりとそれを待つ参加者。

To Be Continued...


おお、開幕か。
乙。

感想(つーか議論だが)スレどうする?少なくとも最初はガンガン伸びると思うんだけど、本家7スレ利用?
それとも新しく立てる?
参加者の顔ぶれは妙だ。皆どこか得体の知れない風貌をしている。
それもそのはず、彼らは本来遭えるはずのない道をくぐって、はるかな遠い時間を超えてきた者や、
全く違う宇宙、空想、次元の彼方から呼び寄せられた者たちだから。
しかし、そんな思いは彼らの意中にはない。
今の彼らは、ただ目の前の餌に群れを成して飛びつく従順な飼い犬のようになってしまっていた。
皆、程度の差はあれ、それぞれの世界、ある一時においては、自分が主役であることを疑わずに自己を貫いた
勇者であったにも関わらず。

「全員行き渡ったかの」

参加者は一人一つのアイテムを渡された。
それは全員同じ皮袋……中身はまるで別物。

「なお、細かいルールについては次のとおり」

使用できない魔法、スタートからゴールまでの道のり、失格者の烙印を押される行為、云々。

「で、出走については」
「俺一番乗り!」
突然、冴えた声が響きわたった。

「ん?」
「ちょっとボウヤ」

神様と魔王を愚弄するいたずら好きの王子様が人々の群れからにょっきり顔を出しスポットライトを浴びて
こう言った。
「俺が優勝して100億年分のお菓子をもらうからな。というわけでおまえらついてくるな、ワルぼう
 ……行くぞ!!」
「まてワル、絶対壊れないへその代わりをもらうんじゃなかったのか!?」
カメハとワルぼうは、いつの間にかあらわれていた旅の扉に飛び込み、そのまま出てこなくなった。
参加者全員、無言、神様ぼう然。
「やれやれ、ああいうのも予想範囲内じゃったかの」
「そうねえ、私のどす黒い欲望を掻き立てるいけない行為、ああいうのは罪よね」
「じゃ失格か?」
「いえ、合格よ、オーーーーホホホホホホホホ!」
「……わからん、お主の考えることはわからん」

「あのー」
談義する神と魔王の背にティーダが恐る恐る伺いをたてる。
「俺たちはどうなるッスか」

神様は振りかえってこう言った。
「もう始まったことになりおった」
「へ?」
オルゴ・デミーラは、翼を展開させ高い声で宣言した。
「バトル・ロワイアル番外編、(さっきから)始まったわよ!!!」

唖然とするティーダをよそに、黒い影が舞い上がった。
セフィロスがティーダの頭上を越え急降下、青と白の入り混じる光の扉へ突入した。

それを見ては他の参加者もたまらない。
我も我もと走り出し、皆旅の扉に殺到するのであった。
「セフィロス、待て!」
「私が先よ、どきなさい」
「イオ……いかん、ここでは失格か!」
「アレクサンドリアの名にかけて……この私が!」
「ひぃぃぃいい、優勝しないと隊長に叱られるぅ〜」
「キマリよくわからない、が、とりあえず行くしかないようだ」
顔色の変わったそれぞれ自分本位な勇者たちが波涛の勢いで突撃し、欲にくらんだ熱い潮のなかに
ティーダをのみ込んだ。
129どうですかね:04/06/21 14:53 ID:0bbuiCwZ
ティーダは肩をぶつけられ踏みつけられボロボロになって、やっとのことで立ち上がったときには
リタイア寸前の有り様だった。
「ちく、しょう、なんだよ、ユウナ、まで…/・」
「ティーダちゃん、早く行ってね」
オルゴ・デミーラはティーダにベホマを唱えると、彼の背中をつまみあげて扉の中に放り投げた。
ルールを守って、かつつちづまがあっていればやりたいようにやっていいんだろ。
131名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/22 20:03 ID:ofB/ltI7
マップはアリアハンでFAなのか?はっきりしないと書けないんじゃない?
FAでいいと思うよ。
あとキーアイテムなんだけど、最初から発表でいいんじゃない。
数百レス待つことになると、発表までの間参加者たちは目的無く大陸をうろつくことになるし。
それか廃止するか。
とにかくシンプルな方がいいと思うけどな
キーアイテムなしだと、全員が旅の扉目指して走りぬけるという展開に固定される。
つまりピオリムヘイストスロウガボミオスのスピード調整魔法や
元々素早さが高い盗賊・忍者・舞闘家系のキャラが有利すぎるのよ。
それを防ぎ、かつ駆け引きを作るための措置がキーアイテム。

さりとて、最初から発表だとホームグラウンドのキャラに有利になりすぎるわけで、
それを防ぐためにも最初は伏せて置いたほうがいいと思うわけよ。
キーアイテムがありそうな位置に見当をつけて移動していたら、
全然大はずれの方向に進んでいました〜とか
適当に拾ったアイテムが、そのステージのキーアイテムでしたYO!超ラッキーとか
首輪外しや脱出展開がない分、キャラ同士の駆け引きの場を増やした方が面白いと思うのよ。
ではそれで行くか。
別に異論はないので
他は特に決めることはないかな
小さなメダルでいいじゃない?
>>120にキーアイテムの件を追加してすべて完了?
もう書いていいかな。というか書いてるけどね

死ぬ、というか戦闘不能orレース続行不能のほうが暗くなくていいんじゃないかと
レース続行不可能になった場合、治療のあと観客席とか
あと1stとの繋がりは無しの方向で、参加しづらい。
139諸葛亮スラリソ ◆5VrxCs/8kA :04/06/23 01:05 ID:F4NG4dVV
知っている人もいるだろうけどマップ案内。
ttp://xb_lim.at.infoseek.co.jp/dq/
ただ、アリアハンだけを拡大したマップってなかったっけ?
確か初代バトロワで出ていた気がするが。
残念ながら俺はもってない。

あと、これどういうアイテム?というものは保管庫とかで他の人に聞けばいいさね。
まずはどっかりと大地に腰を落ち着ける。
これはレース。殺し合いではない。
「落ち着け、俺。落ち着かなければ自分の望みをかなえることはできん。」
まずはキーアイテムの存在。
それは後々発表される。
勝負はキーアイテムが何かということが発表されてからだ。
地図を見る限りここの島はさほど大きな島ではない。
キーアイテムが発表されるまでにやるべきことはいくつかある。全部はできないがいくつかはできるだろう。
1、地形を熟知し、いざというときに迷わないようにする。
2、待ち伏。罠の作成。もちろん、殺さない罠、だ。捕縛が妥当か?…いや、他にもあるはずだ。
3、キーアイテム候補をとりあえず何でもいいからもって行く。
4、無駄な体力消費を避け、一つ所で休む。
ぱっと考えてこれだけ考えた。
1、歩き回って自分なりの最短経路の作成だ。地図も見る間もないときだって確実にある。
2、奪うのはOKであろう。相手を選ぶことにはなろうが。
3、ある程度は1との並行作業もできるだろう。キーアイテムだったらラッキー、そうでなければ有効利用するまで。
4、今は関係ないが、長い戦いになるだろうと容易に想像できる。ならば時にはじっと体を休めることも策、だ。
さて、自分の支給品は…壷?簡単な説明の書いてあるメモも同封されていた。
「盗賊の壷」。「押せ」ば離れたアイテムを強烈な吸引力で吸い込める。ただし、吸い込んだら最後。割るか「吸出しの巻物」でしか取り出せない…とある。
また、壷は吸い込めない…ともある。
このレースにはおあつらえ向き…である。ただし、吸い込んだら最後。まず割らないと取り出せないと考えるべきだ。
壷の容量は…4とあるが4回吸い込めるということか。
腰を上げる。
自分は勝たないといけない。自分のために。
「何で、俺はこんな情けない名前なんだ…?」
名札に「リヴァイアサンに頃された奴」とある。
仮にもあのエクスデスの直属の配下である。腕も自信がある。
しかし、いざ、バッツたちに戦いを挑もうとした矢先にリヴァイアサンが現れ…
後は名札が物語る。
何もせずに殺されたのである。
「それも何だよ「頃」されたって。」
ほんとに命名する気があったのか?命名神マリナンとやらは。
先ほどの部屋でのこらえきれない笑いが聞こえてくるようだ。
適当にそこらの紙で作ったような名札に適当な字で書かれたどう考えても適当な名前。
悲しくて、涙が出る。
「…絶対に、俺の本物の名前を取り戻す!」
腕を掲げて天に誓う。
「リヴァイアサンに頃された奴」は行動を始めた。
ここは島南東の「岬の洞窟」の入り口だ。
ゴールの島東部の「いざないの洞窟」へは島を横断する必要がある。
そして、ここから陸地で行くと等距離くらいに「アリアハン城下町」と「レーベの村」。
そしてここから見える小島に「ナジミの塔」。
まずはどのようにナジミの塔に行くかを知らなければならない。船着場などはある様子もない。
「…人の手が加えられている洞窟だな。もしかしたら塔に通じているのかもしれない。」
まずは洞窟へと身を躍らせた。

(リヴァイアサンに頃された奴 現在位置:岬の洞窟 所持品:盗賊の壷 回数(容量)4 行動方針:洞窟へ移動)

1431/4:04/06/23 03:51 ID:Ypv1SRxa
ここはアリアハン王城の東側にある裏庭。
堀と城の間のせまい道を通るか、鍵のかかった扉を開ける必要があるため
滅多に人は来ず、目立つこともないであろう場所である。
その割には花も木々もよく手入れされているのだが。
とにかく、そこに紫のターバンを頭に巻いた男がいた。


彼は初め、自分の名前に疑問を抱いたことは無かった。
初めて出来た女友達…つまりビアンカに名前を告げたとき、彼女はこう言ってくれた。
「わぁ、いい名前ね!」と。
彼の父パパスも、召使いサンチョも、その名をまるで誇りにしているようであった。
パパスはとんぬらと名付けたかったようだが。

自分の名に疑いを持ち始めたのは…アルカパの町に薬を届けに行ったときだった。
池の真ん中でいつも遊んでいた子供達は、彼の名前を聞くと…
「うわ、変な名前!俺なら絶対にそんな名前ヤダよ!」
と、こう言ったのだ。

その時は向こうにはこちらの名前の良さが分からないのだと思っていた。
ビアンカがベビーパンサーに付けるために出した候補の名前…ゲレゲレもギコギコも、
ちょっとユニークだけど、いい名前だなあと考えていた。
1442/4:04/06/23 03:53 ID:Ypv1SRxa
しかし、彼は徐々に疑うようになった。本当に自分はまともな名前なんだろうか、と。

妖精のベラに自分の名前を言ったとき、彼女は特に気に留めていなかったようだった。
妖精の村の長、ポワンも、初め、かわいい名前だと言ってくれた。
しかし、別れ際にベラはこう言ったのだ。
「ねえ、長いこと会えないかもしれないし、教えて欲しいの。
 あなたの名前…ニックネームじゃなくて、本名をね。何ていうの?」

彼はこう答えた。
「あれ?最初に言ったでしょ。さっきからずっと呼んでたじゃない。やだなあ、ド忘れしちゃったの?」

そのとき、春風のフルートによって終わりを告げたはずの冬が、再び到来するのを感じた。


ドレイとして連れてこられた大神殿では、自分の名前を聞いて呆然とする者ばかりだった。
「い、いい名前だね」
とは言ってくれたが、おせじにしか聞こえなかった。
彼は理解した。名付けてくれた両親には悪いが…自分は変な名前なんだと。

彼の名はサトチー。現グランバニア国王、サトチーである。
1453/4:04/06/23 03:56 ID:Ypv1SRxa
サトチーは世界を放浪し、人並みのセンスを身につけていた。
サラボナではビアンカとの結婚が決まり、幸せのまっただ中にいた。
だが、そこでも…神父が結婚式で名前を呼ぶのを躊躇していた。

そしてグランバニア。
ここでビアンカが子供を産んだ。
双子であるのは予想外だったし、名前もなかなか決められなかったので
彼の叔父にあたるオジロンに名付け親になってもらおうと考えたのだが…

「お子様はグランバニアの正式な後継者。ならばこれをおいて他にありますまい。
 ムスコス、ムスメス。どうです、いい名前でしょう?」

彼は苦笑した。冗談じゃないのか、さすがにそれは無いだろう、と。
しかし、次に耳を疑うような言葉を聞いた。

「おお、素晴らしい。なんと高貴な名前、まさにグランバニア王家にふさわしい!」
「さすがはオジロン殿。センスがいいですな」

大臣、サンチョは真顔でこう答えたのである。
1464/4:04/06/23 04:02 ID:Ypv1SRxa
結局、ビアンカがサトチー自身につけてほしいと言ったことで難を逃れることはできた。
(彼女もあの名前を結構気に入っていたようだ)
しかし、もしあそこで彼女が賛成していたらと思うと…恐ろしい。
名を発表したとき、国民や兵士の間に安堵のため息が漏れたのは
はっきりと彼の記憶に残っている。
しかし、ここでまたもや信じられない言葉がオジロンより発せられた。

「いつかお子様が即位した暁にはムスコスと名乗って欲しいものですなぁ」


このゲームで優勝すれば願いをかなえてもらえる。
どうやら命名神マリナンという神がいるようだから(センスは無いが)
自分の名前はなんとかすることもできるだろう。
しかし、王家のネーミングセンスの無さは致命的だ。
このままではマゴスとかヒマゴスとかオバロンいう名を付けられかねない。
外交問題にも発展してくるかもしれない。
王家のため、子孫のためにも優勝せねばならない。


だが子供達を見ていると優勝させたくなるだろうし、
おそらく神の気まぐれで復活したのであろうが、パパス、またサンチョに会えば
自分のしようとしていることへの罪悪感に悩ませられるかもしれない。
だから身内には見つからないように行動することにした。

幼少のころ修得した鍵の技法を使って扉を開くと、
サトチーはこっそりと王城に潜入した。

【サトチー(DQ5主人公) 現在位置:アリアハン王城東側の廊下 所持品:?】
 行動方針:身内に見つからないように移動
 願い:グランバニア王家のネーミングセンスを一般人並にする
1481/2:04/06/23 08:40 ID:+r3mdCEo
「ひぇえぇぇっ?!」
奇妙な悲鳴を上げながら、グランバニア王女タバサが地面すれすれの低空を吹っ飛んでいく。
切りそろえた蜂蜜色の髪が風で暴れ、今にも外れて飛んでいきそうなマントやらリボンやらを慌てて押さえて元に戻す。
「お兄ちゃん、ちょっ!とまっ、止まってぇぇぇっ!」
タバサは右手の先、自分の手をがっちりつかんだ自分の双子の兄に向かって叫んだ。
つんつんにとんがった髪の、あどけない顔をした少年がタバサの腕をつかんで疾走している。
家と家の間を全速力で駆け抜けて、カーブするときも全く減速せず、障害物がなければもちろんフルスピードだ。
彼の名はグランバニア王子レックス。現在進行形で引きずり回しているタバサの双子の兄。サトチーの子供達である。

「あははははははっ!はははははっ!」
底抜けに…なんだかちょっと腹が立ってくるほど無邪気に笑いながら、レックスは縦横無尽にレーベの村を駆け回る。
オルゴデミーラのところで腕を捕まれて、旅の扉から出てきてからずっとこの調子。タバサは引きずられっぱなしだった。
「お兄ちゃん!ねぇ!どうするの?これから、ねぇ!」
比較的冷静になったタバサがレックスに問いかける。
頬を林檎みたいに真っ赤にしたレックスは、心底楽しそうに返事を返した。
「凄いよ!ねぇ!レース!レースだよ!すっごくおもしろそうじゃん!」
この状況に興奮しきったレックスを見て、タバサはふぅとため息をついた。

「ぃよぉっし!ぜぇったい勝つぞぉっ!」
タバサを掴んでいない方の腕を突き上げて、レックスが叫ぶ。
ふとある事が気になって、タバサはレックスに訪ねた。やっぱり引きずられたまま。
「ねぇ!お兄ちゃん、願い事なに?優勝したときのお願い!」
半ば悲鳴に近い問いかけ。レックスはハイに笑ったまま、答えた。
「ん〜別に良いよ!レースする方がおもしろそうだしさぁ!タバサにあげる!あはははははっ!」
1492/2:04/06/23 08:41 ID:+r3mdCEo
双子の兄の発言に、タバサは引きずられて姿勢のままあきれかえる。
男の子というのはみんなこうなのだろうか?
何というか、欲がなさすぎだ。そんなにこの状況が楽しいのだろうか?

そんな事を考えながらも、タバサの頭の片隅で、『かなえて欲しい願い』が膨らみ出す。
(ひょっとして…)
全力疾走を続けるレックスと同じくらいに頬を赤くして、タバサは願い事をつぶやいた。
レックスには、聞こえぬように。
「お兄ちゃんと結婚したいって言ったら、できるかな…?」

【レックス(DQ5王子) 現在位置:レーベの村 所持品:?
 行動方針:とにかく走る。願い:興味ない。レースに優勝する】
【タバサ(DQ5王女) 現在位置:レーベの村 所持品:?
 行動方針:レックスと行く 願い:レックスと結婚する】
150ある男賢者1/2:04/06/23 18:03 ID:ctpVHwln
蒼く染まった長い髪が、風で揺れていた。
彼の名はセージ。スペルはSage。思いっきり誤解されそうなその名前を冠しているのが彼である。
そしてその彼が立っているのは、城門近くの整備された道である。

「願い事か…素敵なもんだね。魔王の癖にやってることが凄くファンシーだ」

そう言いながら、セージは走り出した。
一直線に森の入り口へと向かう。

「とりあえず、身体能力のスペックに自信が無いからねぇ…走るしかないよねぇ」

不敵な笑みを浮かべながら、そのまま走っていく。
一つの願いを叶える為に、その足は走りを止めなかった。

「この世界と…どこかにある異世界に存在する全ての呪文を刻み込ませてもらう為にも、さ」
151ある男賢者2/2:04/06/23 18:15 ID:ctpVHwln
「あれ?」

急に足を止めた。
本当に急に足を止めた。さっきの意思を込めた走りが嘘のように、足を止めた。

「アイテム収集を行うのは良いけどさ……もし他の人がゲットしまくったら…」

僕はとても不利だよねぇ、と彼は考えた。
確かにそうである。武器の扱いに長けているわけでもない彼が、
偶然出会った相手に生身で勝てるはずも無い。
しかも相手が襲ってこない保証も無い。
だからといって森の中で、出会い頭に本能のまま呪文を放つのも愚の骨頂である。
ならばどうすればいいか。セージの頭にはある一つの答えが思い浮かんだ。

「森の中で  う  か  つ  に呪文を使うのは危険。だったら、その危険だという事実を使って…」

そこまで言うと、また不敵な笑みを彼は浮かべた。
そしてまた、同じように走り出す。

そうだ、何も直接で会って戦うことも無い。
氷の壁を作って行く手を阻んだり、焔で火事を起こして混乱に陥れるのも、
彼にとっては造作も無いことなのだ。その事実は、一部を除いても殆どの人は知らない。

どうやら彼はその実力故に、かなりの数の参加者を敵に回してしまいそうだ。


【セージ(DQ3男賢者) 現在位置:森へと繋がる道 所持品:?】
 行動方針:森に行き、キーアイテムの入手を図る&呪文で敵の邪魔
 願い:この世界(DQ)と異世界(FF)に存在する全ての呪文を習得する
152ある男勇者1/2:04/06/24 18:27 ID:Ftugsacu
彼は走っていた。ごく普通に走っていた。
走ることによって、黒い髪が揺れる。

彼の名はアルス。
今必死に走っているその姿を見るものは誰もいない。褒めるものもいない。
だが、彼は必死に走っている。

「この……ッ!俺を置いてくなんて…思いもしなかった……ッ!くそ……ッ!」

息を切らしながら叫んでいるので、若干カイジ調になってはいるが、そんな事は気にする所ではない。
彼は今必死に入っているところだけ見ていればいいのだ。
だが、やはり彼も人間。疲労にまけ、立ち止まってしまう。

彼は蒼い空を見上げて思った。
ゲームがスタートした瞬間を”ふかくおもいだした”。

自分と共に戦った仲間の一人。彼は賢者だった。
魔王の元へ単身向かい、死んでいたはずの父。彼は勇敢な男だった。

そして、身なりが自分に似ていた少女。
彼女は、とても可愛く、とても美しかった。

彼は、思い出すことをやめた。
153ある男勇者2/2:04/06/24 18:39 ID:Ftugsacu
「やっぱり…参加者と組むなんてのは無理な話なのかねぇ?」

アルスは思う。
やはり無理な話なのか、一人で延々と(?)こなしていくしかないのか。

「いや、絶対あの3人だけは…あの3人だけは!」

彼の負けず嫌いの血が騒いだ瞬間だった。
そして彼はまた走り出す。

4人で力をあわせるために…。
否、まずは男3人で行動して、スムーズに彼女をパーティに組み込むために。
そして、これもまたスムーズに駒を進めていくために。

「目指せ4人PT!そしてあの女の子!」

勇者ロトは、伝承での人物像よりも不純だったらしい。


【アルス(DQ3男勇者) 現在位置:森へと繋がる道(賢者の通った道) 所持品:?】
 行動方針:自らの野望のため、まずはセージを掴まえる。その後女勇者を探す
 願い:不明。その不純さwからすると女関係か?とにかく不明
(我ト組マヌカ?)
「はぁ?」
目の前に現れたトカゲの化け物の提案に私は呆れていた。
「あんたの方が強そうだけど?」
それも、圧倒的にだ。
(我ノ体ハ汝ラ儚キ者ノ建造物ノ探索二向カヌ)
頭の中に声が響く。
「それで報酬は?」
生きる為ならどんな事でもして来た、化け物と話すのは初めてだが。
(我ガ汝ノ望ミヲ適エテヤロウ)
「話にならないね、あんたにあの二人以上の力があるの?」
(1対1ナラ負ケハセヌ、故二我ハ奴等二願ウ事適ワヌ。)
「プライドの問題?じゃあ何で参加したのさ?」
(ロトノ血二連ナルモノヲ介シ、奴等ノ干渉ヲ受ケル訳ニハ行カヌ、
 我ノ利二適ウ事ヲ他ノ者ガ望ムナラ、我ガ奴等二頭ヲ垂レタ事ニハナラヌ。)
「それで、何故私なの?」
(オ前ハ面白イ。)
「はぁ?」
(ロトノ血二連ナルモノトハ思エヌ程、オ前ノ心ハ我二近イ。)
「………」
私はアリアハンの孤児院で育った、捨てられた理由は……わからない、
時々双子を忌む風習が残っている家があるからそのせいかもしれない。
(オ前ハ過去ヲ嫌ッテイル。)
バラモスという魔王のせいで、アリアハンどころか世界中が軍備に力を入れていた、
孤児院では常に飢えていた、食える物なら木の皮まで食べていた、だから、生きる為に傭兵になった。
(オ前ハ現在ヲ嫌ッテイル)
「五月蠅い!」
偽勇者はいいよなぁ、顔で仕事が取れるからよ。
昔の仲間の声がする。
別に似たくて似たんじゃない、腕だってそこらの奴には負けない。
(過去ヲ壊シ、現在ヲ壊シ、新タナ未来ヲ創ル事ガ我ガ望ミ。)
「その未来が今より悪かったら?」
(我ハ破壊者ダ、創ル事ハ儚キ者ガヤレバ良イ。)
「無責任だね。」
(ソノ通リ、ナレド過去ト現在二絶望シ破壊ヲ望ム者ガ我ヲ神ト崇メル、
 我ト組ムカ?ロトノ血二連ナルモノヨ。)
「何で私にロトの血が流れてるとわかるの?」
何となく聞いてみる、まだ会った時に如何するかは決まっていないけれど。
(汝ノ剣ハルビスノ加護無キ血筋ノモノニハ扱エヌ、
 汝ハソノ呪文の才ヲ無駄二シテイルガ。)
「そんなもの私にはいらないねw」
本当は、習う事が出来なかっただけ。
「OK、それじゃ最初に何処を調べるの?」
(汝二任セヨウ。)
「ならナジミの塔の最上階から、行ける?」
(我二乗ルガ良イ、ロトノ血二連ナルモノヨ、
 ツイデニコレモ渡シテオク、儚キ者ノ道具ハ我二アワヌ)
トカゲの背中によじ登り、クロスボウを受け取り、最後に思いっきりその頭を叩いた。
「私はヒルダ、た だ の 傭 兵、あんたは?」
(グハハハハハ……我ハ“シドー”タダノ神ダ。)
そして二人は舞い上がる……

【ヒルダ(DQ3女勇者)現在位置:アリアハン南方、岬の洞窟対岸 所持品:ロトの剣、
 リピーティング・クロスボウ】
【シドー:アイテム無し】
【目的:ロト一族?の妨害】
※女勇者は魔法を使えません、シドーは飛行可能ですが狭い所での移動にハンデがある模様。
157家政婦は見た!:04/06/25 02:06 ID:9P34zmd3
アリアハン城王の間。
なんでも願いを叶えてくれると聞いてピピンは色々思っていた。
「やっぱり、こうなったら自分が神になるしかないでしょう!」
ふとそう思って一寸後。
「いや、やっぱり世界中のかわいい子を侍らせて酒池肉林…」
そしてまた一寸。
「いや、それだったら神になったほうが…」
既に主君であるサトチーやレックス達のことなどout of 眼中。
「ここに出場している子もなかなかかわいい子も多い!ああ!なんて幸運なんだ!」
一人で悶えてニヤニヤしている。
「メイド!メイドはいいなぁ。」
よくわからない踊りを踊り始めた。…単に悶えているだけだが。
「あの、奇抜な踊り子もなかなかのグラマー…!」
クネクネ踊りだす。
「凛々しい女性も(・∀・)イイ!」
もはや何かの邪教の儀式にしか見えない。
「よーし、決めたぞー!絶対にぜーったいに優勝してやる!」
いきなり吠え出した。もはやただの奇人である。

「…キモッ。」
家政婦(メイド)は王の寝室から見ていた。
色々と。
チェリは寝室から出るに出れなくなった。

【ピピン 現在位置:アリアハン王の間 所持品:? 目的:?】
【チェリ 現在位置:アリアハン王の寝室 所持品:? 目的:ピピンを避ける】
158将軍:04/06/25 02:15 ID:FdxHsBx5
キン!カキィィン!!
二つの人影が鋭く剣を打ち合っている。
更に数度打ち合ってからお互い間合いを取るべく弾かれたように跳びすさる。
「・・・なかなかやるな」
剣を交えていた男の方が思わず感嘆のつぶやきを漏らす。
男の名はレオ・クリストフ。ガストラ帝国にこの人有りと謳われた猛将である。
レオはレーべの村へと続くアリアハンから北上する道を一人歩いていると、この眼帯をした女剣士に戦いを挑まれた。
最初は相手を殺さない程度に切り抜けるつもりだったが、女剣士の実力もハンパじゃなかった。
本気で打ち倒すつもりで闘わなければこの場を切り抜けれそうにない。
(殺してしまっては失格になってしまうし、それにそれは私の望むところではない。
・・・しかし私は優勝せねばならん。帝国の民のためにも!)

レオの願い事は帝国の皇位に就くことだった。
しかしそれは彼が権力の欲望に取り憑かれたわけでも、出世に目がくらんだわけでもない。
まだレオが帝国兵になったばかりのころ、ガストラ帝国は小さな国だった。
彼が実力を発揮してどんどん階級を上げていくと同時に、帝国は魔導の力を使い国を広げていった。
そして将軍になると同時に、その過程で彼は知ったのだ、
殺戮と暴力で支配するということはどういうことなのか・・・。
恐怖と力で国を治めるということはどういうことなのか・・・。
だからこのゲームが始まった時、彼は決意した。
自らが皇位に就き、帝国を民のための国へと立て直すことを。
もう二度と無意味な圧政やドマ城の悲劇を繰り返しはさせないと。
だから・・・

(・・・こんなところで道を阻まれるわけにはいかない!
道をあけてもらうためにも切り札を使うしかないか)
159将軍:04/06/25 02:16 ID:FdxHsBx5
レオは目の前に草薙の剣を構えると下に半回転させ、頭上に勢いよく振り上げる!
「ショック!!」
彼が編み出した必殺の絶技である。むろん死なない程度に威力を抑えているがこれを喰らえば
いかな強者でもひとたまりもない。

しかしレオは次の瞬間、信じられない光景の目撃する。
相手の女剣士も頭上に剣をかざすとこう叫んだ。
「・・・ならば、ショック!!」
女剣士が放ったショックがレオのショックを相殺し、2人の間に軽いクレーターをつくったのだ。
顔には出さないが唖然とするレオに女剣士が口を開く。

「貴様、なかなかやるじゃないか。名を聞こうか」

どうやら彼女は武人としてレオに興味をもったらしい。しかしそれはレオも一緒だった。

「私はガストラ帝国将軍レオだ」

レオが名乗ると、女剣士は一呼吸置いてから自らを名乗った。

「私の名はアレクサンドリア王国将軍ベアトリクスだ。覚えておくがいい」



【レオ 現在位置:レーベの村へ北上する道 所持品:草薙の剣
 行動方針:この場を切り抜ける 願い:ガストラ帝国の皇位に就き、国を立て直す】
【ベアトリクス 現在位置:レーベの村へ北上する道 所持品:なにかの剣
 行動方針:レオを行動不能にする 願い:?】
早くも寂れたな、予想より面白くなかったのが敗因か?
>160
せっかちですね。
最初の勢いを議論で使っちまったてのはあるかも。
まさに2ndの二の舞・・・
しかし2ndに続いてDQ3勇者、またろくでもない性格だな。
女勇者の方はまだマシな方かもしれないが。
不運以外の何物でも…
該当者は自分以外にもいた。
支給されたものがおしゃれな靴だったから
散歩してみようかな…と思ったのが運のつき。

           ‐=≡ |\_/ ̄ ̄\_/|   ←メモリアリーフ主人
           ‐=≡ \_|  ▼ ▼ |_/ 
           ‐=≡    \  皿 / メイドさんハァハァ ウガーーーー
           ‐=≡_____/ /_
         ‐=≡  / .__   ゛ \   .∩
        ‐=≡  / /  /    /\ \//
       ‐=≡  ⊂_/  /    /  .\_/
         ‐=≡    /    /
          ‐=≡   |  _|__                      ,ィ^i^!1 、
           ‐=≡  \__ \                    ,'{レ'´  ヽ} . ←マリーナ
             ‐=≡ / / /                    ! ノリノ ))〉
``)          ‐=≡  // /                      l| |l;´Д`リ    キモイヨー
`)⌒`)       ‐=≡ / | /                       /つ{卯}つ
 ;;;⌒`)      ‐=≡ / /レ                        く〈_i〉人i〉 
   ;;⌒`)⌒`)‐=≡ (   ̄)                         し'@__)
                                           ↑この辺が幸せの靴

レーベの村に悲鳴が響き渡った。

【メモリアリーフ主人 現在位置:レーベの村屋外 所持品:? 行動方針:メイドをとにかく追いかける。(メイドなら誰でもいい)】
【マリーナ 現在位置:レーベの村屋外 所持品:幸せの靴 行動方針:逃げる。】
>>165
ワロタw
>164
とりあえず軽く勢いのあるキャラにしようと思ったからな…。
イメージとしては「女の子は好きだが変態ではない。断じて」って感じで。



orz
全キャラ世間一般のイメージでやって欲しいと思ったのは俺だけですか、そうですか。
こんなとこで雑談するのも参加者を遠ざけていると思うがな
少なくともメジャーキャラは世間一般のイメージでいてほしいし
バックグラウンドを持っているキャラはそれに沿わせてほしい。
まぁ、ギャグ方向にはっちゃけさせてもいいけど
本編と違うアビリティをつけるなら、それなりに理由か説得力を持たせてほしい。

ていうか魔法が使えない勇者って、勇者じゃなくて戦士じゃん。
そもそも魔法を使えなくする意味がわからないし、オリジナル設定入れすぎ。
雑談スレたてろよ。
じゃあ、こっちを雑談スレにしてもう一個スレたてすれば?
男女勇者とか仕切り直し!
173名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/26 23:36 ID:8TRbkQAF
>>172 無責任だな。 ていうか、ここで愚痴るな。書き手の邪魔だろ。
勇者はぶんぶん物体を振り回した。

全国の子ども達に朗報です
ACアダプターは振り回すと武器になります

そう、彼こそ世界で二番目、ACアダプターを武器にすることはできないのか?を素で実行した男だった。
ダーマ神殿で見知らぬ他人を命を捨ててかばったのも、まぎれもなく彼だった。
この二つの現象の落差こそすさまじい。






これは一体なんだろう。
相手の強さが数値化されるアイテム、これでライブラも用なしというわけか。
何を無駄なと言ってやりたい。
敵の強さは、俺自身の強さ。
俺が強くなれば相手も強くなる。
どんなに鍛えても溝の深さは変わらない。こちらの水位が増せば、相手も蛇口をひねってくる。
果てしない青天井路線、そんな世界で生きている俺にとって、敵の強さを逐一把握できるアイテムに
何の意味があるというんだ。
なにしろ、自分が相手より強くなって俺も成長したもんだな、と感慨にふけることもできないんだ。
俺が成長していい気になって、ちょっとこの機械で相手の様子をうかがってみたら、何故貴様そんなに数値が
アップしているんだと落胆してしまうって話だ。
はっきり言って敵の強さなど知りたくないわけだ。
何故こんなものが出てきたんだろう。
少なくとも、俺が望んだから出てきたものではない。
俺がほしいのは、リノアの愛であって、こんなものは、空き地のゴミの山から壊れて溶けかかった戦車の模型を
掘り出して、宝を手に入れたぞーと独りで喜んでいるような子どもにでもくれてやればいいことだ。
俺にとってはただのがらくたにすぎない。
俺だったら、どんな強引な詐欺師が相手でも、こんなものは絶対に掴ませられない自信がある。

ただ、もしかしたらこんなものを欲しがる奇特な奴も少しはいるかもしれない。
例えば目の前にいるわけのわからん男は、そんな人間のような気がする。
はっきり言ってそんな奴とは同じく空気を吸いたくない。
すっきり排除してやりたい。

「……はぁぁぁぁああっ」
スコールは照りつける太陽の下で心眼を見開いた。
「戦闘力たったの5か、ゴミめ……」

【スコール 現在位置:アリアハン南の平原   所持品:スカウター
 行動方針:情報収集  願い:リノアへ送る誕生日プレゼント】
【ダーマ神殿で昇天した勇者 現在位置:同上  所持品:スーパーファミコン用ACアダプター
 行動方針:ピサロと同行  願い:?】
失礼ー。訂正。
【ダーマ神殿で昇天した勇者 現在位置:同上  所持品:スーパーファミコン用ACアダプター
 行動方針:まずスコールに一撃を  願い:?】

でした。
コピペしてそのまま残ってた部分があったわけね
彼の名はもょもと。ローレシアの王子である。
彼はアリアハンの優雅な図書館で優雅に本を読んでいる。
その本は、彼に配給された袋の中に入っていたものだった。

彼は読んでいる。
ずっと読んでいる。
かなり読んでいる。
無駄に読んでいる。
その本を読んでいる。

何が彼をそこまで読書の道に突き動かすのか。
因みに、その本の表紙には、「鋼の錬○術師」と書かれていた。

誰か奴を止めてくれ。

もょもと(ローレシア王子) 現在位置:図書館 所持品:鋼の○金術師 7巻まで
 行動方針:そろそろ2巻に突入(理性が読書を止める可能性有り) 願い:?】
1781/2:04/06/28 20:05 ID:jfkfaPrl
男は悩んでいた。
男の名はオルテガ。その名をアリアハンで知らぬ者はいない。
そしてここは彼の家である。もっとも、彼が帰ってきたのは久々のことであったが。
勇者と呼ばれ、魔王の軍勢とたった一人で戦ってきた男の強さには秘密があった。
彼が今悩んでいるのもそれに由来するものだった。

「まさか、再び「これ」を手にすることになるとはな…。」
彼の手の中にあるのは、支給されたアイテムであり、彼がかつて愛用していた
アイテムでもある。それこそ彼の強さの源であった。
だが綺麗な薔薇にはトゲがある。「それ」にも大きなリスクがあった。

自分は勇者と呼ばれた男だ。「これ」に頼らなくても十分勝負できるはずだっ…!
…だが。「これ」と再び巡り会えたのも何かの縁ではないか?

自問自答の末、オルテガは決意した。「それ」を手ににぎりしめ外に出る。
できればこの姿、息子には見られたくないとの思いを残しつつ、彼は叫んだ。

 マ ス ク ド
「覆 面 化 !」
1792/2:04/06/28 20:07 ID:jfkfaPrl
空に雷鳴が響きわたり、オルテガを激しい雷が包み込む。
あたりが静けさを取り戻したとき、そこに立っていたのは以前の彼ではなかった。

そこに仁王立ちしているのは、鍛え抜かれた鋼の肉体を隠すのは覆面とビキニパンツのみ、マントを風になびかせた荒くれ。

そう、オルテガの支給品とは彼愛用の覆面だった。
かぶることによって、脳内物質がなんたらかんたら以下略で超人的な力を得るという伝説の品である。
副作用によりちょっぴり気分がハイになってしまうのが多少の欠点だが。

「愛と正義の戦士、マスクドオルテガここに見☆参! 今行くぞ、迷える子羊たちよ!」

そして男は風のように走り出す。その先に何があるのかは誰も知らない。

【オルテガ(荒くれモード) 現在位置:アリアハン城下町から外へ 所持品:覆面
 行動方針:レースに全力で参加  願い:?】
「うが?」
これは何なのだろう?
そもそもこんな物を何に使えと言うのだろう?
「うがが?」
武器として使うには軽すぎるし、小さ過ぎるし、切れ味も悪い。
シドー様に相談したいが近くにはいない様だ。
何となく、口の中に入れて上げ下げしてみる、やはりこれは……
「つ……爪楊枝?」
『激しく違うッ!』
そうかッ!
「し…喋る爪楊枝!」
『誰が爪楊枝かッ!』

【アトラス 現在位置:アリアハン西の山岳地帯周辺 所持品:天空の剣】
【行動方針:不明 願い:不明】
もょもとの背後に忍び寄る影。
当の本人は気づいていない。
その手が振り上げられて──

ぽん。
もょもとの肩が叩かれる。
「あ?ああ。わりぃわりぃ夢中になって気づかなかったよ。」
「すまないがそれを私にも見せてくれないか?」
「いいぜ、一巻は読破したからな。」
魔族の王、ピサロであった。

鋼の錬○術師→錬金術→黄金の腕輪→進化の秘法(秘宝)→究極の生物を作り上げる研究に役立つ?

とピサロの中での結果であった。
進化の秘法(秘宝)に関する分権は数あれど有益なものは少なく
それでいて、すべての文献に目を通していた彼にとっては見逃せないものだった。
…奪い取るという選択肢もあったが、今後のことを考えてもそれは得策ではない。
なぜなら、彼に支給されたものは。

コンドーム(50個)だったからだ。

男二人、静かに本を読み始めた。

【もょもと(ローレシア王子) 現在位置:図書館 所持品:鋼の○金術師 7巻まで
 行動方針:2巻に突入(理性が読書を止める可能性有り) 願い:?】
【ピサロ 現在位置:図書館 所持品:コンドーム(50個) 行動方針:鋼の○金術師1巻読み始め
 (理性が読書を止める可能性有り) 願い:?】
「すごい魔力がこもってるのはわかるんだけど…。」
緑の髪の少女は目の前のビキニを摘み上げてつぶやいた。
彼女の名前はリディア。召喚士とともに黒魔法のエキスパートでもある。
「着て…みようかな。」
レオタードを着慣れていたせいか、普通の女子に比べると抵抗は薄かった。
「どう…かな?」
戦いが終ってから、体付きは更に女らしく成長していた。
目の前のチョコボに話しかけると、クエッと言う返事が聞けた。
このチョコボは召喚獣。力の制御があるのか、バハムートやリヴァイアは呼び出せなかった。
「少し恥ずかしいけど、散歩でもしてコースを覚えようか?」
チョコボはクエッと鳴き、主を背中に乗せた。

【リディア 現在位置:図書館 所持品:魔法のビキニ 行動方針:キーアイテムがわかるまではチョコボに乗って散歩 願い:母の蘇生】
ライトな本にくびったけなピサロともょもとの背後に忍び寄る影。
当の本人たちは気づいていない。
その手が振り上げられて――

ぐさり。
ピサロの肩が発光する。
「……がはっ」
青白い一条の炎がピサロの身体を焚き付け、焼き焦がす。
ピサロは呻き声をあげ、机の上に突っ伏して全身を震わせた。
部屋内は沈んだ空気と押し殺した息づかいで満たされた。

ピサロたちの背後から近づき、腕を振り上げたのは
「おまえを……殺す」
孤独な勇者、ソロであった。

もょもとは血を吐くピサロの隣りで本を読んでいた。
彼は両手を力ませ指先に念を込め想像をふくらませ、自分の世界を築きあげていた。
彼を止めるには、このくらいの刺激ではまだ足らないらしい。

【ソロ(4勇者) 現在位置:図書館 所持品:アルテマウェポン
 行動方針:ピサロを殺す  願い:ピサロの完全抹殺
【もょもと(ローレシア王子) 現在位置:図書館 所持品:鋼の○金術師 7巻まで
 行動方針:2巻に突入(理性が読書を止める可能性有り) 願い:?】
【ピサロ 現在位置:図書館 所持品:コンドーム(50個) 行動方針:鋼の○金術師1巻読み始め
 (理性が読書を止める可能性有り) 願い:?】
青年が地図を見ながらレーべの村目指して一人歩く。
彼の名はアレフ。竜王を倒し世界に平和をもたらした勇者である。
どうやら優勝賞品である願い事について考え込んでいるようである。

「やはり世界の平和。これしかない!」

だがしかし、彼の本来の世界はすでに平和がもたらされていた。
平和をこよなく愛する勇者アレフはさらに考える。

「・・・そうだ!みんなで一緒にゴールすれば良い。全員が幸せになる願い事をみんなで考えればいいんだ!」

そうと決まれば善は急げだ。さっそくレーべの村目指しながら誰か人を探すことにする。
それから歩くこと数分、アレフの耳にかすかな剣戟の音が飛び込んできた。
どうやら誰かと誰かがこの先で争いをしているらしい。

「これは・・・諍いがおきているのか?この勇者である僕が止めねば!!」

アレフは自ら信じる平和という名の正義のため、剣戟の音のほうへと突っ走っていった。



【アレフ(DQ1勇者) 現在位置:レーベの村へ北上する道  所持品:?
 行動方針:この先で起きている争いを止める  願い:ラブアンドピース!皆が幸せに】
アリアハン城下街の一角に佇んでいる彼の名はセシル。手にはアイスソードが光を放っている。
「僕の願いが叶うなら…か。何でこんなレースに参加しちゃったんだろう。」
しばらく辺りをうろつき回ってみた。
「願いかぁ…。僕の願いは…。」
世界を救いローザと一緒になり、今さらかなえたい願いなど彼にはほとんど無かった。
しかし彼の心には一つだけ気にかかっていたものがあった。

罪。暗黒騎士の罪。無抵抗なミシディアの人を虐殺してしまった罪。ミストの村での罪。
例え僕の意志でなくても多くの人を殺してしまった。
生き返らせることができるなら、自分の犯した罪を無くしてしまうことができるなら、
そう思ったことは少なくはなかった。

「僕はパラディンになった。ゼムスを倒した。でも僕の罪は消えることがないんだ。だから…」

彼は決意を胸にこのレースの本当の出発をした。


「でもこの支給品、いわくがありそうだよなぁ。アイスブランドでも無いし…」

【セシル 現在位置:アリアハン城下街 所持品:アイスソード
 行動方針:街でキーアイテムを探す 願い:暗黒騎士の時に殺めてしまった人達を生き返らせる】
「むう…」
ここはアリアハンの武器屋。店の商品をあさって…否、鑑定している男、トルネコがいた。
「…大きな町の割には、あまりいい武器はありませんね」
比較的平和な場所だったのだろうか?
店頭に並んでいるのは棍棒、銅の剣、革シリーズといった冒険初心者用の武具ばかり。
これなら最初に全員に支給された革袋の入れ物の方がまだ貴重だろう。

彼の支給品は『世界宿屋ランキング(DQ5仕様)』。一通り目を通したが知らない町ばかりだった。
それに値段の安さとサービスと大きさなら世界一とうたわれるミントスの宿屋が載っていなかった。
大体、こんな町は見たこともない。
つまり自分達の世界とはまた別世界なのだろう。よってここも異世界だと容易に想像できた。

このゲームに参加するまで、彼に願いは無かった。
地位も、財産も、妻子も、すべて手に入れたし、世界一の武器商人になるという夢もかなえた。
だが、異世界があるとなると話は別。そこには自分のまだ見たことのない武器があるかもしれない。
しかし、結果は上の通り。期待外れの結果に、トルネコは少し落胆していた。
と、そのとき武器屋の扉が開く音が聞こえた。
砂漠の民でもないのに、砂漠に住む人間の格好をした男。
彼の名はドン・ガアデ。世界一の建築家と言われる男である。
彼に支給されたのは力強くもあり、神秘的な輝きを放ってもいる長剣。
だが、彼は武器についてはあまり知らない。
だから売ってこれからの資金にしようとしていた。…どうやらあまりルールを聞いていなかったようだ。
最初の広間の構造、つまりはクリスタルパレスに夢中になっていたのだから仕方ないといえば仕方ない。
彼もまた、ティーダの様にデミーラによって旅の扉に放り込まれた人間である。
レースに勝ったものは願いを叶えてもらえるというのは聞こえていたようだが。
とにかく、彼は武器屋にやってきたのだ。後ろの王城にも西の塔にも気付かぬまま。

武器屋の中にはトルネコがいた。お互いに何度か遭ったことのある人間である。
本来の彼なら挨拶を交わすところだが、彼の目はその近くに放り出されている本に釘付けになった。
世界宿屋ランキング。開いていたページは、秘境部門第一位、エルへブンとあった。
岩山を丸ごと使ったような町である。
「こんな町があったとは!急いで行かねば!」
彼はここが異世界であり、本の中の町はさらに異世界だと気付いていないようだ。
まるで何かに取り憑かれたように、南門町の外へ駆けていった。
…本を持ったまま。

途中で西に見たことのない古い塔が建っているのに気付いたようだ。
「オオオオ!建築家の血が騒ぐ!」
訳の分からないことを叫びながら90度方向回転して塔の方へ向かって行き、そして湖に飛び込んだ。
トルネコはドン・ガアデの一連の行動を唖然としながら見ていた。
一体彼は何がしたかったんだろう?と。
しかし、抜け目のないトルネコがドン・ガアデが袋から取り出し、
カウンターに置こうとしていた剣を見逃すはずもなかった。
「ふむ、どうやらこのゲームもまだまだ捨てたもんじゃありませんね」

トルネコはとりあえず皮の盾と棍棒を袋に放り込む(鎧、兜はサイズがなかった)と、ドン・ガアデを追い…?
南門から出て行ったはずの彼の姿は何故か見えなかった。
「まあ、いつか会えるかな?」
ドン・ガアデを追うのは諦め、レーベの村を目指して町の西の入り口からゆっくりと出ていった。

「おや?」
参加者が遠くにちらほら見える中、ハイになったドン・ガアデが水しぶきをたて、叫びながら泳いでいくのが見えた。
向こうに見える邪神や変態にも劣らないインパクトがあった。

【トルネコ 現在位置:アリアハン城下町西門 所持品:棍棒、皮の盾(武器屋にあったもの)
 行動方針:珍しい武器を手に入れながらキーアイテム探し 願い:すべての武器を手に入れる】
【ドン・ガアデ 現在位置:アリアハン西の湖 所持品:世界宿屋ランキング(DQ5仕様)、ガイアの剣
 行動方針:まずはナジミの塔の調査 願い:すべての建物を調べ、造りを知る】
世界宿屋ランキング:部門別に世界の宿屋を分類した本。PS版のみ。
ああ、名前欄忘れてた。
上の3つは連続してます。
手の中には大きな機械がある。
取っ手があり、エンジンがあり、刃がある。
銀髪の男、英雄セフィロスは手元の説明書を見やった。説明書とよぶには、ちょっとアレだが。

『神様でも真っ二つ!スゲェイカした最終兵器。ガンバ!(耐久回数50回)』

それだけが書かれた説明書から目を離し、セフィロスは再びそれを、チェーンソーを見た。
どう使えというのだ?このゲームは人殺し禁止だぞ?木を切り倒す道具がなんの役に…。

セフィロスはそこで、はっと思い直した。
(人殺しは禁止…ならば殺さない程度にすればいい)
どうせ、腕の一本や二本で人は死ぬまい。そう考えれば最高の武器だ。コレは。

「クククク…」

セフィロスは笑う。
彼の望みは星と一つに…神のごとき存在となる事。
その後は…。

(まずはエアリスとティファとか言うあばずれ共を星から追い出し、ザックスとクラウドをはべらせ、それから…)

「クックックックックックックックッ…!ムフックックックックック…!」

顔を不気味に引きつらせながら、セフィロスは歩き出す。
いや、別に笑っているだけなのだが、どうにも引きつっているようにしか見えない。その面は。

銀髪で右手にチェーンソーを持ち、神様がおまけでつけた(コレがないと画竜点睛を欠くらしい)ホッケーマスクを被って動き出した。その男。
間違いなくその男はこのゲームで一番危険な男だった。

【セフィロス 現在位置:アリアハン砂漠 所持品:チェーンソー(残り50回) ホッケーマスク
 行動方針:とりあえずライバルを減らす 願い:星と一つになり神のごとき存在になる】
ハッサンの腹は決まっていた。
たとえ、かつての友と争うともこればかりは譲れない。彼の望みは唯一つ。
         before                  after
          //  ,ィ             | /  |  /    l@ 
     ト、 ./ /-‐'´ .|            @l ヾ  l  l   /@
     | V   .⊥,.ィ /'7            ヾ|  '/i |   /,r'゙     
     | / // / ./ /          ,,r″ ̄`Vヽ、,-、,-、/ ' ヽ、  
     | // | / //  /         /                ヽ
      _>-‐|/l/‐-く/ヽ、       /               ..○._ヽ.
    /        `<⌒       i                  \\ヽ  
  /  u        、        l.                   | | |
  (        u  . ゝ       l-:.                  | | | 
  );;; ヾ、;;;;...__,,      ヾ      .l. ヽ、.     .r───-.      ̄ .|    
  i:::) ` ;;ー--、`     i  →    |;ニ-、ヽ   /..ニニニ''.       /
i i::/   ^:::::::.. i  ,ll/ニi l    ..  |ヽ(oヽ  ー'" /  (o/    /~'':/    
i l ヾヽ''    ゚   ))ノ/         |  ̄|..   ` ` ̄ ̄``    .l|゙,,! |.. 
|  | iにニ`i,     (_/ |         |  /               6 |.    
|  ! `ー‐'" u  /   l        ヽ../               、,,,,ノ   
l|  ! " ̄  ,,,. /,;    i        | ゙ヽ、             イ.. 
|i  ヾ二--;‐' ,;; ,;     ||i      |       .._     ,,,/l |..  
ll  _|彡"  ,' ; /' ̄^ ̄''''\    | 丶--=-'...     /.|    | 
                       \. ==     /./...    | 
                         \___/ //.     |
これだけである。彼の脳内ではキモイかもしれないが、なんとなく意図はわかる。
「絶対にテリーよりかっこよくなってみせるっ!!」
アリアハンの南西の岬で独り吼えた。
【ハッサン 現在位置:アリアハン南西の岬 所持品:? 行動方針:叫ぶ 願い:カッコよくなりたい】


運命のいたずら…いやここでは神様のいたずらと言った方がいいかもしれない、
鬼に金棒とでも言うべきか、何と言うべきか、世の中には素晴らしいコンボと言えるものがある。
今回のもまさしくそのコンボと言えるものであった。
それは

ギ ル バ ー ト に チ キ ン ナ イ フ

本人に戦う意志がないから意味がないかもしれないが、攻撃力なら今回の参加者一であろう。
実際彼の持っているチキンナイフからは神々しいまでの力がみなぎっている。
だが、そのような力を持っていても今起こっている争いには何一つすることができない。
彼は図書館の本棚の裏にレース開始からかれこれ一時間は身を隠していたのだ。

「…アンナ、もう一度会いたいけど僕にはレースに勝つなんて無理だよ…。」
彼は出来るだけ聞こえないようにそう呟いた。

【ギルバート 現在位置:図書館 所持品:チキンナイフ
 行動方針:できるだけ隠れる 願い:アンナにもう一度会う】
194182:04/07/02 23:46 ID:g1b9Y/uE
訂正 >>182
現在位置:図書館

現在位置:レーベ南東の森林
でした。
混乱させてもうしわけない。
島南東部の人里はなれた小屋。
「…!辛いな、これ。」
「大丈夫?」
壁の中からロックが出てきた。
もちろん何も使わずに壁の中に解けるように入り込むなんて無理だ。
ものすごい体力を消耗したようである。
「使いどころが難しいな。だが、こんなアイテム見たことも聞いたこともない。」
ロックはその指にはめていたアイテム──「しにがみの指輪」をはずした。
なんとも不気味な指輪ではあったが別段呪われたアイテムという感じもない。
「どんな感じなのかしら?」
水の入ったコップを手渡した女性…セリスは聞く。
「そうだな、やっぱり長くいると窒息してしまうな。」
説明書には水上を自由に行き来でき、人には通れそうもない挟路も通れ、はたまた壁の中も通れる──とあった。
特に三つ目。半信半疑であったが実際にやってみた…ということだ。
「ところでセリスの支給品は何だ?」
「この杖よ。」
セリスは杖を取り出した。これも見たこともない。
「回復の魔力が込められているみたい。攻撃するため…とかそういうことには使えなさそうだけど。」
ひょいと説明書を読む。世界樹の枝から作られた回復効果のある杖──この杖自体に魔力が込められているため、たとえ本人が呪文、魔法が使えなくとも回復を施すことができる。
「世界樹って何だ?」
「ロックが知らないなら私も知らないわ。」
帝国の文献にも載ってなかった…ということだ。
「まだまだ知らない世界がたくさんある…ということだな。」
高鳴る胸を押さえて地図を開く。まるで子供のように地図を眺める。
セリスはその光景を微笑んで眺めていた。
…私の願いは、ない。しいて言えば、このままの時が流れることを…。

【ロック 現在位置:南東の祠 所持品:しにがみの指輪(水上通過、挟路移動、壁の中の通過可能(ただし、半分以上の体力を消費))
 行動方針:作戦会議? 願い:ありとあらゆる世界の冒険】
【セリス 現在位置:同上 所持品:祝福の杖(体力中程度回復) 行動方針:同上 願い:ある意味、現状で叶っているため今現在はない。】
「むん!……はあっ!」
ナジミの塔にパパスの気合いが響き渡る。彼の手には一本の剣が握られている。
「ふむ…。ただのはやぶさの剣かと思ったが、何か特別な力がかかっているようだな…」
殺人は御法度とはいえ、何でも願いが叶うとあっては我を失うものもいるだろう。
歴戦の勇士パパスといえども、身を守るものはあるに越したことは無い。

剣を鞘にしまい、彼は先ほどの大広間の光景を思い出す。
見知らぬ面々のなか、彼の知る人物は二人いた。
忠実な臣下であるサンチョと、かつてサンタローズの彼の元を訪ねてきた青年。
彼の言った通り、パパスはラインハットへ出向き、そしてそこで命を落とした。
自分の息子だと名乗ったあの青年ならば、自分がこうして生き返った理由も知っているかも知れない。

それに何より。あの青年には、魔界に連れ去られた妻・マーサの面影があった。
パパスの頭を一つの考えがよぎる。彼は成長した最愛の息子ではなかったのか、と。

【パパス 現在位置:ナジミの塔1F 所持品:破壊の気をまといし、はやぶさの剣
 行動方針:サトチーorサンチョと合流 願い:?】
何故俺はここにいるのか?
気付いた時には妙な2人がレースらしき物の説明をしていた。
夢かとも思ったが、どうもそうではないらしい。
何故俺が参加者に選ばれたのかはわからないが、とにかく俺はそのレースの参加者らしい。
そして優勝者は好きな願いを叶えることが出来るらしい。
本当なのだろうか?

だけど、もし本当に願いを叶えることが出来るなら…。
彼女を生き返らせることも出来るのだろうか。
俺達を庇って亡くなった彼女を、水の巫女エリアを。
彼女を救える可能性が少しでもあるのなら、得体の知れ得ないレースだろうと全力で参加しようじゃないか。

ちなみに俺の名はニセコくん。
…と言うらしい。

正直よくわからないんだけど、マリナンって人に勝手に決められちまった。
「説明書に載ってるからこれでいいや」とか言ってたけどさ、あの人。
もう少しいい名前は無かったのかよ…。
忍者A「おっ!怪しい忍者発見!」

忍者A「よお!あんたも参加者か?」
忍者B「まあ、一応な」
忍者A「おめー、忍者だろ?腕は立つのか?」
忍者B「打撃戦なら俺に適う奴はそうそういないさ。なんせ最強のジョブだしな。
     というかあんたも忍者だろ…。
     一体俺に何の用だ?」
忍者A「優勝するにもライバルが多くて大変そうだからな、仲間を探してんだよ。
     ココは一発俺とあんたで、忍者同士手を組まねーか?」

忍者B「レースの素性が見えない以上、手を組むのも悪くは無いな。
     よし、一緒に行こう!」
忍者A「おっしゃ!俺様はエッジ。エブラーナのエッジ様よ!」
忍者B「俺はニセコくん…」
忍者A「変な名前だな。まあ、いっか。とりあえずこの洞窟の方へ行こーぜ!」
忍者B「ああ」

全然忍んでない忍者二人が堂々と森を歩む。

【ニセコくん(FF3忍者) 現在位置:岬の洞窟より北の森 所持品:? 
 行動方針:エッジと一緒に行動、岬の洞窟へ 願い:エリアを生き返らせる】
【エッジ 現在位置:同上 所持品:?
 行動方針:ニセコくんと一緒に行動、岬の洞窟へ 願い:?】
レーべの村から東の山岳地帯。
ここに一組の男女の姿があった。
男の名はウェッジ。女の名はジェシー。ともに神羅カンパニーから指名手配を受けるテロリストである。
「ジェシー、これからどうするッスかあ?」
「ちょっと待ってウェッジ。もう少しで動かし方が分かりそうだから!」
ウェッジの問いかけを流しながらジェシーは目の前の機械のレバーやらボタンをいじりつづけている。
もうかれこれ一時間はこの調子である。
ウェッジは肩をすくめながら自分に支給された魔晄銃の点検を始めた。

ゲームが開始してこの地に降り立ったウェッジは割と近くにいたジェシーと合流することができた。
それからお互いに支給されたアイテムの確認を始めた。
ウェッジに支給されていた物は彼自身扱ったこともある魔晄銃だったのだが、
ジェシーの支給品は小さなカプセル・・・ホイポイカプセルというもの唯一つだったのである。
とりあえず付属していた説明書を読み、ボタンをおしてカプセルを地面に投げると
一台の無骨な機械が出現したのだった。
大きな卵状のボディに、同じく機械の手足が取り付けてあり、人が一人乗り込める操縦席があった。
機械フェチであるジェシーはなんとかそれを動かそうと先ほどから躍起になっていたのである。
さらにそれから半刻ほど経過し、ようやくひと段落したのかジェシーが話しかけてきた。
「ねえ、バレットとビックスはあの大広間にはいなかったわよね?」
「・・・ざっと見た感じではいなかったッス。でもクラウドとティファならいたッスよ」
その二人に関してはジェシーも確認していた。あとセフィロスという神羅のソルジャーの姿も。
「ところで結局ソレは使えるんスか?」
ウェッジは例の機械を指差してジェシーに尋ねる。
「え?ああなんとか操縦の仕方はわかったわよ。すごいわよコレ、ミサイルやレーザーも装備している様だし」
そういいながらジェシーは操縦席に乗り込み機械を起動させた。
「さて、この山をくだって西に行くと村があるみたいだからそこにいってみない?
クラウドとティファもいるかもしれないし」
機械のエンジンを更にふかすジェシー。
「別にいいスけど、・・・ソレでいくんスか?」
「ならし運転もしてみたいしね。というわけでちゃっちゃと荷物まとめて」
そういうと機械を動かし山を下り始める。
「え、あ・・・ちょっと、オレは歩きッスかあ〜!?」

ガションガション足音を立てて遠ざかっていく機械の背中を二人分の荷物を持って追いかけるウェッジであった。 


【ジェシー 現在位置:レーべ東の山岳地帯 所持品:魔導アーマー 
 行動方針:レーべの村へ向かう クラウドとティファとの合流 願い:今のところ無し】
【ウェッジ 現在位置:同上 所持品:魔晄銃
 行動方針:同上 願い:?】

(魔導アーマーはカプセルに戻して持ち運び可能。稼働時間限界あり)
2011/2:04/07/05 03:44 ID:1TZYvUU8
「立派なお城ですねぇ〜」
まるで観光にでも来ているような、場違いに陽気な声を出すバーテン風の男、プサン。
「やっぱりたまには休憩も必要ですよね。追っ手も来ないし、今日はゆっくりとしましょうかね」
彼は世界が平和になったとたん、彼は神としての仕事をまたもや放棄して、気ままに暮らしていた。
当然、追われる身になったが、いつもうまくはぐらかしたりごまかしたりして、かわしてきた。
彼自身、追っ手をまくのを楽しんでいた。が、たまには休息も必要のようだ。
今日はひさびさにのんびりできるのである。

「宿屋、宿屋、と。あったあった。ふ〜む、小さいなあ。もっと豪華な宿がよかったんですけどね。おや、こんにちは」
いろいろと独り言を呟きながら宿屋に向かう。途中で出会った銀髪の騎士に挨拶をして、そのまま宿に入る。
騎士は考え事をしていたのか、ふと顔を上げたが、ほほえんで挨拶を返すと、再び歩いて行く。
「誰か居ませんか〜?誰も居ないんですか〜?勝手に入っちゃいますよ〜?」
もちろん誰もいるはずがない。扉を開けっ放しのまま、とりあえず一階にあったテーブルにつく。
「さて、と。まずはどこから見て回りましょうかね。地図、地図、と。おや、これは?」
地図を探していると、トラとベルの絵が描かれた巻物を見つけた。なにやら魔法もかかれているようだ。
何となくその巻物を読むと…
バタッ!バタッ!
すぐ外で一人の人間が倒れた。どうも熟睡しているらしいが。

「あれ、どうしたんですか?お〜い。そんなところで寝ていると、風邪引きますよ〜」
しかし、いくら叩いても揺さぶっても起きる気配がない。
「全く、仕方ないですねぇ。よっこいしょっと。」
ひとまず、宿のベッドに運ぶことにした。

数分後、その人を運び終えたプサンは、疲れてしまったのか、そのまま別の部屋のベッドに入って眠ってしまった。

【セシル 現在位置:アリアハン城下街 所持品:アイスソード
 行動方針:街でキーアイテムを探す 願い:暗黒騎士の時に殺めてしまった人達を生き返らせる】
【プサン 現在位置:アリアハン宿屋 所持品:バクスイの巻物(祝福状態)
 行動方針:観光、ただしなるべく多くの世界を見たい。今眠ってます 願い:特になし】
2022/2:04/07/05 03:50 ID:1TZYvUU8
「さあ われらに忠誠をちかえ!」
「こ こ ことわる」
「まだその気にならんか? なかなか強情なヤツだな。
 しかしそのチカラ! なんとしても大魔王さまにささげてもらうぞ!
 さあ今いちどおまえの弟の死にゆくさまを 見るがいい!」

「あれがだれかわかるな? そうお前の弟のクリムトだ。
 かわいそうにな。お前が強情をはるばっかりに弟はあのようなことに……」
「む……」
「どうする大賢者……? 今ならまだまにあうぞ」
「うう……」
「やれっ!」
そして、ギロチンが落とされた。


はぁ、はぁ。息を荒げながら男が目を覚ます。窓から光が差し込んでいるようだ。
またこの夢か。大魔王はもういないというのに、どうしてこの夢ばかり見るのだろう。
もうこの身に染みついてしまったのか、それとも魔王の呪いなのか。
ん?そういえば、ここはどこじゃ?
記憶をたどってみる。確か宿の前を通った時、煙のようなものが吹き出して…気がついたらここにいるのか。
ベッドから起き上がると、部屋のテーブルに書き置きを見つけた。

「風邪をひくから、もう道路なんかで寝てはいけませんよ、か」
自分でやっておいて何を言う、と言いたいが、何となく憎めない感じもした。
相手は悪者では無さそうだ。自分の荷物もベッドの隣に置かれていた。
とりあえず会ってみようと思ったが、いると思われる部屋に鍵がかけてある。何より、大きなイビキも聞こえる。
仕方がないので、書き置きの紙の裏に一言書いて、マサールは宿を後にした。

【マサール 現在位置:アリアハン宿屋 所持品:?
 行動方針:町でキーアイテム探し 願い:悪夢からの解放】
書き置きの内容はまかせます。
「レースですかー…」
レースというものに全く合わないマイペース男一人。サマルトリア王子「すけさん」。
「いやー、なんでも願いが叶うというけど…僕にはそんな願いないや、あははは…」
村中では約二名によって大騒ぎになっていたのだが
喧騒の正体が
                      ,ィ^i^!1 、
|\_/ ̄ ̄\_/|          ,'{マリーナヽ}
\_|  ▼ ▼ |_/          ! ノリノ ))〉 キモイヨー
    \  皿 /ハァハァ   と    l| |l;´Д`リ 

であったため
平和だなぁ。と思ってレーベの巨石の上で空を眺めていた。
そういえば、何か貰ったはず。そう思ってデイバックを漁ってみた。
そこには小さい何か…
「あるくんです?」
説明書を見る。
「万歩計方ゲーム機?とにかく歩けばいいのかな?」
戦闘?呼びかけ?睡眠?寿命は9〜13日?とにかく覚えることが多い…のかもしれない。
「それじゃあ、散歩しながら取扱説明書を読もう。とにかく歩けばいいんだからね。」
とりあえず、賑やかそうなアリアハン方向に歩いていくことにした。
【すけさん(サマルトリア王子) 現在位置:レーベの村入口 所持品:あるくんです(ドラクエ万歩計方ゲーム機 現在ベビースライム 10歩)
 行動方針:アリアハン方面に歩く(歩数を稼ぐことを優先) 願い:なし(レースに参加する気がない)】
2041/2:04/07/06 00:24 ID:9d6+q2dE
アリアハン教会で(゚Д゚)ポカーンとしている人が一人。ミネア。
その原因は支給された物にある。
なんか異常に大きい。
なんか動いている。                      
                  E===≠==ヨ
              ミミ  ミ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ミ *
       デカッ      ミ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ミ 
     , -,、 、   ミミ  ミ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ミ         
    (ーノ+ヽ!      ミ;;::::::::::::::::::::;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ミ  そ     
    ノ'ノ;゚Д゚)      ミ:::::::::::ふくろ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ミ
    ん)ヽノ~lヽ     ミ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ミ もさもさ
    Ul=ノ 〈リ     ミ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ミ
     ノ  '丶    ヾ '';;;;:;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ミ
    〜、 ノ_ 〉        '''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄    
中のものが起きたのかふくろはもさもさと変形しながら
「生物もありなの?」
と思わず声に出してしまった。
姉を更正させるという目的もあるからいつまでもポカーンとしているわけにもいかず袋を開けることを試みる。
何度か跳ね飛ばされて痛い思いしながら何とか開ける。




    
2052/2:04/07/06 00:26 ID:9d6+q2dE
袋の中には──

    ナニコレ?
     , -,、 、   _,、ノノヽ、
    (ーノ+ヽ!  /ヽ 〈_゚l 〉     /)
    ノ'ノ;゚Д゚)  〈_'ノ>  ノ'     ノハ´ クエッ!
    ん)ヽノ~lヽ   ゙ハヾ⌒``ー'⌒ヾ,シノソ
    Ul=ノ 〈リ     ヽ、 赤´⌒``ー、ヽ
     ノ  '丶      `ー,`、_,_ハソ`
    〜、 ノ_ 〉      、,_ノノ,_`>〉
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

神様の考えることはワケワカランと思った瞬間だった。

【ミネア 現在位置:アリアハン教会 支給品:赤チョコボ(ミネア以外にはなつかないようにされている) 行動方針:(゚Д゚)ポカーン
 願い:姉、マーニャの更正】
206名前が無い@ただの名無しのようだ:04/07/07 21:31 ID:XQiyB5gN
千載一遇のチャンス!
一度はあきらめたことではあるがルドマンの体に力がみなぎってきた!
ルドマンは今、華麗に飛翔する…!
「サトチー殿をフローラの婿に!」
ルドマン主催の結婚式からかなりの時間がたってサトチーにも子供ができたていうのにまだ諦めてはいなかった。
「サトチー殿をフローラの婿に!!」
サトチーの臣下が聞いているも知れないというのにさらに声を張り上げる。
「もし渋るようなら重婚Okでということをお願いすればよし!」
よかねーよ。ていうか、アンディは?
「なんとしてもフローラをサトチー殿と結婚させるぞ!」
さらに声のボリュームを上げる。
「まずはこのステージを…くくぁwせdrftgyふじこlp;」
後頭部に激しい衝撃。
踊るようにくるりと回って幸せそうな顔で倒れこんだ。
「えっと、重婚は…いけないと思います!たぶん。きっと。」
そこには顔を真っ赤にして少し恥らいながら立つ少女。
タイクーン王国王女。レナ。
その手には支給品である鋼のはりせん。これでどついたということである。
加減したけど流石に一般市民を攻撃するのは抵抗はあった。
だけど、あれ以上大声で結婚だ、何だといわれると頭が沸騰してしまうと思ってしまった。
思い当たる節が多々。
「ムシャクシャしてやってしまいました」
「参加者なら誰でも良かった(?)」
「今は反省しています…」
なんか違う。
とりあえず、ルドマンは気を失っているだけ。
エスナは…やめておいて、ケアルをかけてとりあえずその辺の岩場にも背を預けさせた。
願いを叶えてまでというわけじゃないけどささやかながらレナに野望が生まれた瞬間だった。

【ルドマン(気絶) 現在位置:レーベ北の海岸(平地と森との間) 所持品:? 行動方針:気絶中 願い:サトチーとフローラのケコーン(重婚上等)】
【レナ 現在位置:同上 所持品:鋼のはりせん 行動方針:レーベ村へ(ファリスorバッツとの合流) 願い:?】
聖騎士アグリアス。
突如世界にあらわれて、地面に着地する瞬間、嫌な感覚が脳髄を駆けめぐったのを憶えている。
「なんという災難……」
アグリアスは脚を捻挫してしまった。
立とうとすると激痛がはしる。
「参ったな」

まいったな、か。
ここで降参、か?
たしかに歩くこともロクにできないようではそれしかないだろうな。
アグリアスは自分で自分を言いくるめようとし、油汗を流しながら時が経つのを待った。



バトラーとピエール。
二人は腕をならし、肩をいからせてアグリアスに近づいてくる。
彼らは欲望たぎるマラソン大会に出場したことで、本来の魔性を取り戻してしまったようだ。
「人間がいたな。他に誰もいないようなので……スクラップにしてやるか」
「サトチー様がこれを知ったらなんと言われるだろうか。私は悲しい」



アグリアスは邪悪な予感に鳥肌が立つ。
……悲しいのはこちらのほうだ。何故こんなときに脚が動かない。
油汗が冷や汗に変わる。手持ちの武器は無い。
良い様になぶられて足蹴にされて心の無い人形になって最期は瓦礫のなかに埋もれていく自分。
それがもうすぐ現実のものとなる。
受け入れなければならない運命である。だがせめて。
アグリアスは亀のように身を閉じ固め、せめてもの抵抗の形として、模様の無いマントを翻してみせた。
バトラーは至近距離でイオナズンを唱えた。ぱっと明るい太陽が視界のなかで燃え上がった。
「オヴェリア様……」
アグリアスはどうしてもそれが口から出てきてしまう。
やはり、オヴェリア様か……その名を出すことでしか、私はもう存在意義を見い出せない。

爆発は跳ね返り、バトラーたちを襲った。
「ぐふっ」
「なんですと!?」
バトラーとピエールは空高く弾き飛ばされた。

遠い星になっていく打ち上げられた二つの花火を見てアグリアスは頭を痛めた。
今の光景をどうにか現実性帯びたものと見る努力をしようと思ってはみたが、それは無意味なことに
感じられた。
「……そうだ、これは夢か」
アグリアスは目を閉じた。

【アグリアス 現在位置:アリアハン北、橋の近辺 所持品:ヒラリマント 行動方針:動けるまで待機 願い:?】
【バトラー・ピエール 現在位置:空中 所持品:? 行動方針:参加者の数を減らす  願い:?】
2091/2:04/07/09 21:02 ID:/S6n2UMm
レーベの村、民家一階。
何かの実験をしていたのだろう。その部屋に人影が一人。
メルビンである。
一体、我が神は何を目的としている?
だが、神の配下である──英雄、メルビンの腹は決まっていた。
「しかしそれにしては引っかかるでござるな。」
そう、本来は敵であるオルゴ・デミーラの存在だ。
神と手を組んだとして、何をやるつもりだろうか。
「なんにしよ邪なる者たちに優勝を許させてはならないでござるな。」
最上は自分が優勝。
そうでなくとも味方──マリベルとか─他の勇者たちが優勝すればいい。
もちろん、無害そうな人が優勝してもいい。
…メルビンの頭の中にセフィロスの姿がよぎった。
明らかに危険だ。
「まずは、ここを上位で通過して様子を見るでござるか。」
足腰は弱くはなってはいるがまだまだ若い者たちには負けられない。
支給されたデイバッグを開ける!その刹那──!
2102/2:04/07/09 21:03 ID:/S6n2UMm
ちゃっちゃかちゃっかちゃっちゃかちゃっか

突如メルビンにスポットライトが照らされた!
「な、な、何でござる〜!」
それと同時にメルビンが踊りだした!踊りたくって踊っているわけではない!
「体が勝手に踊ってしまうでござる〜!」
いつの間にかメルビンはステテコパンツ一丁になってステテコダンスを踊り始めた!
──支給されたのは「踊りの石像」。部屋内に置くと誰であろうと強制的に踊りを踊らせる恐るべき石像である。

取説
「部屋に限ってのみ効果を発揮します。」

この家の一階は一つの部屋だけである。
踊りから逃れるにはこの部屋から出ればいいわけだがクルクル踊りながら階段を上ったりドアを開けることはできない。
その上外に出たとしてもステテコパンツ一丁だ。
変態だ、変態だ。ただの変態だ。
今現在外に変態の一人であるメモリアリーフの主人がメイドを追い掛け回している。
今出たらおめでとう、変態が増えました。

…メルビンは一人孤独にステテコ姿で踊り続けていた。
メルビンはある意味、史上最大の危機に晒されていた。

【メルビン(踊り状態) 支給品:踊りの石像 行動方針:服を着て踊りの石像の効果が届かない場所へ 願い:邪悪なものの優勝の阻止】
(踊り状態は短時間で回復するが食事と移動以外の一切の行動はできない。また一切の防衛手段もない。)
アリアハンの町にある荘厳な教会。そこにたたずむ一人の青年、神殿騎士イズルード。
「オレは…死んだはず…。どうして…生きているんだ」
魔の者から世界を救うために戦えという、聖アジョラからの導きなのだろうか?
それとも、聖石の力でここに飛ばされたのだろうか?
それとも、あの神と魔王の気まぐれなのか?

彼は、この状況下において、混乱し、落ち着くのに時間がかかった。しかし、願いはすでに決まっていた。
ルカヴィ化した父は倒されたようだが、聖石を持つ者がルカヴィと化してしまうのなら、姉も他の神殿騎士達も危ない。
いや、もう皆すでにルカヴィとなっているのかもしれない。
父を復活させたいという気持ちもあったが、優先すべきはルカヴィの殲滅。そして、とらわれてしまった人達の救出。
必ず優勝せねばならないのだ。

ルールを聞いたところによると、ここ以外にもコースはあるらしい。そして、コース間優勝をすれば、
願い事が増えたり、アイテムがもらえるなど特典があるとか。ならば、目指すのはそれだ。
ゴールは一ヶ所。ならば、その手前で待っていれば、キーアイテムを持った相手が何人もやってくるのは目に見えている。
初めに来た参加者からキーアイテムを奪えば、このコースでの一位は確実。少なくとも、失格になる可能性は低いはず。
頭上から襲いかかれば、奪うことも難しくはないだろう。
肝心の支給品は…鋭くとがった不思議な剣。試しに振ってみると、衝撃波が走り、目の前の扉に傷ができた。
「なるほど。こいつは、なかなかいいものじゃないか」
説明書によると、ストレイトソードというらしい。これなら、有利に戦いをすすめられるだろう。
少し時間を使ってしまったが、敵が本格的に動くのはキーアイテム発表からだ。
それまでにいざないの洞窟とやらにたどり着けばいい。
教会で祈り、そして計画をまとめ、彼は動き出した。

【イズルード 現在位置:アリアハン教会 所持品:ストレイトソード 行動方針:いざないの洞窟で待ち伏せ
 願い1:ルカヴィの殲滅 願い2:父を蘇らせる】
モンバーバラの踊り子マーニャ。彼女の願い事は至って単純であった。

「えーっと…、まずお金でしょ、宝石にいいお酒でしょ、それに周りにはいい男どもを侍らせて…
(*´Д`)ハァハァ━━━ハァハァハァ(´Д`*≡(´Д`*≡*´Д`)≡*´Д`)ハァハァハァ━━━━!!!」

彼女の頭の中には、既に彼女の彼女による彼女のための王国の未来予想図が描かれている。
欲望のためには、人間努力を惜しまない物、彼女もそういったタイプの人間であった。
そんな彼女の支給品は、どうやら爆弾のようなものであった。
「なになに…。『憎いアイツを死なない程度に半殺し!3個パックでさらにお得!』ねぇ…。
 まあこのレースにはちょうどいいわね。」
ハーフデッドボム。相手の体力をちょうど半分ほど削り取るという爆弾らしい。
殺人禁止のルールでは有効に使えるだろう。

「とはいえ一人じゃ心細いわね…。全くミネアったら、姉である私を置いてどこほっつき歩いてるのかしら?」
野望達成のためには僕が必要だ。ミネアがいないならそのへんの男を捕まえればいいじゃない。
色仕掛けなど、踊り子である彼女にとっては朝飯前である。

「うふふ…まあこの私の美貌にかかれば、男どもなんてイ・チ・コ・ロよねぇ〜キャハハッ」
高笑いのマーニャは獲物を待ちかまえるハンターのように木陰へと身を隠した。

綺麗なお姉さんには棘がある。間違いない、気を付けろ!

【マーニャ 現在位置:いざないの洞窟北西の森 所持品:ハーフデッドボム×3 
行動方針:ミネアorしもべを見つける 願い:マーニャ王国の建設】
「とりあえず、こんなところか」

振り返るセージの目の前には、氷の地面が広がっていた。
森へと進む道が氷と化し、とてもじゃないが一筋縄では進めない状態になっている。

「素晴らしいよね、マヒャドって」

誰に行っているわけでもなくそう呟くと、彼はあることを思い出した。
そして急いでふくろを開いた。

そう、そのふくろは支給品袋である。
彼はついつい開けることを忘れていたのであった。

「あたりかはずれか…いざ!」

そして袋の中のものをしっかりと掴み、手を振り上げるように取り出した。
彼の手には、 た  だ  の  扇  子  が 握られていた………。

「ま…まぁ、最近暑いし……ね。うん、大丈夫大丈夫。それにコレを振りながらバギクロス使ったら雅っぽくていいし、うん。」

無理矢理支給品の存在意義を作った彼は、急いで森へと姿を消していった。
支給品のショボさを確認し、流石に余裕がなくなったらしい。

【セージ(DQ3男賢者) 現在位置:アリアハン近くの森の中 所持品:雅な(?)扇子】
 行動方針:森の中で、キーアイテムの入手を図る&呪文で敵の邪魔
 願い:この世界(DQ)と異世界(FF)に存在する全ての呪文を習得する
>>211
アリアハンの町にある荘厳な教会。
→レーベの村にある、小さいながらも神聖で、落ち着いた雰囲気のある教会
イズルード 現在位置:アリアハン教会→レーベの村の教会

に変更をお願いします。
アリアハン教会にはミネアがいるのをすっかり忘れていました。
ご迷惑をおかけしました。
「ファファファ…」
「何でも願いを叶えるか…、面白い!
 ならば私に完全な無の力を与えて貰おうではないか」

一人笑う白いカブトムシ。否、暗黒魔道士エクスデス。
参加者の中でも最強クラスの実力を誇る、優勝候補の一角である。

袋の中に入っていた支給品は「イブールの本」
はっきり言ってハズレアイテム。表紙を3秒眺めた後、袋の中に入れたまま。
おそらく今後読むことは無いであろう。
かわりに地図を片手に、いざないの洞窟に向かって歩き続けていた。
キーアイテム探しは行わず、他の参加者から奪う考えなのだろう。

洞窟のある湖まで近づいたところで足を止める。
「ファファファ…。丁度いい、ここで待たせてもらうとするか」
いざないの洞窟の手前には祠があり、ゴールへ向かう者は必ずココを通過する。
祠へ入り、エクスデスは布団に腰掛けて参加者を待つことにした。

【エクスデス 現在位置:いざないの洞窟手前の祠 所持品:イブールの本
 行動方針:祠に立ち寄った参加者からキーアイテムを奪う  願い:「無」の力を得る】
2161/3:04/07/11 04:40 ID:2h8YCC7w
明らかに中にやばい奴がいる。
しにがみの指輪の力で壁に顔を突っ込んで様子を伺う。
「どうする?ロック?」
「どうするもこうするもここを離れるしかないだろう?」
セリスがちょっと祠を離れてロックが寛ごうかなと思った矢先の来訪者。
エクスデス。
明らかに異質な気を感じ、思わずそのまま体力の浪費をいとわず壁をすり抜けて脱出。
先にセリスが外に出ていたから幸いだった。
殺人は禁止されていても動けなくなるくらい怪我すればこのレースで勝つことは無理だ。
「…」
「…」
他の気配を感じる。
「気付いているよな?」
「ええ。」
ゆっくりと近づく。
そして。
「誰だ?」
誰かがいるだろう草を分ける。…そこには。
「く、来るな…!」
今にも泣きだしそうな女の子がいた。
ロックたち少しばかり困惑。
少しばかりなんとなく気まずい空気。
そして、堰を切ったように…
「わあああ、ここで泣かれると困るっ!セリス!手伝えっ!」
「え、ど、どうすれば!」
中にはやばいエクスデスがいる。
泣かれたら絶対にバレる。下手したらもうバレている。
「一旦ここから離れるぞ!」

2172/3:04/07/11 04:41 ID:2h8YCC7w
「落ち着いたか?」
女の子はこくんと首を縦に振る。
あれから女の子は泣くだけ泣いた。
女の子を抱えて一気に南へ。海岸までやってきた。ここなら万一誰かがきてもこっちも気付くだろう。
「そう、サンチって言うのね。」
「俺はロック、こっちはセリス。」
とりあえずここはセリスに少し任せる。
下手に自分がでて余計泣かれるのもなんか罪悪感。
それよりかは同じ女性であるセリスに任せるほうがいいだろう。
まずは一手ってとこか?
サンチは本来気は強い性格ではあるのだけど、いきなり家族と離れ離れにされて、その上知り合いも全くいない。とどめに全く知らない土地。
小さな子供にとっては酷な物だ。
ふと彼女のデイバックに目をやった。手をつけた後はあるが再びしまったものだろう。
小さな子供には扱えない代物と判断する。
「中、見ていいか?」
またこくりと首を振る。
「げっ…まさか。これ。」
「何?」
2183/3:04/07/11 04:42 ID:2h8YCC7w
ロックが取り出したそれを見てセリスもぎょっとする。
サンチのデイバックから出てきたのは伝説の聖剣、ライトブリンガーだ。
威力だけなら恐らく無二の聖剣だ。
だが、威力がありすぎるのも問題だ、強力すぎる威力は人を容易に殺めてしまう。
さらにこれは使用者の意思とは関係無しに時折「ホーリー」を発動させてしまう。
一般人が巻き込まれたら即死は免れない。
「過ぎたるは及ばざるが如し、ね。」
「第一子供に支給されるもんじゃないだろう…」
はぁ、と溜息をつく、何考えてるんだ?神様は。
「それ、お兄ちゃんにあげるよ…重すぎるし…」
とりあえず、おじさんと呼ばれてはいないということに少し安堵。見た目が若いからか?
「そうか、もう少しここにいようか?」
サンチがこくりと頷く。
──まあ、こういうのも悪くはないよな。

【ロック 現在位置:南東の祠から南に行った海岸 所持品:しにがみの指輪 ライトブリンガー 行動方針:海を眺める】
【セリス 現在位置:同上 所持品:祝福の杖 行動方針:同上】
【サンチ 現在位置:同上 所持品:なし 行動方針:同上 願い:とにかく帰りたい】

2191/3:04/07/11 06:00 ID:8GGZv/CD
ダイスダーグは静かに野望に燃えていた。自分が生きていることに疑問は抱いたが、そういうものだと割り切った。
何でも願いをかなえるということはつまり、優勝すれば
イヴァリース全土、いや、ロマンダもオルダリーアも、世界中をベオルブ家の支配下におくことができるということ。
愚弟のせいで一度は挫折してしまったが、ここで優勝すれば何ら問題ない。
問題は、どうすれば優勝できるか、である。

コース間優勝なら、支給品の引き寄せの矢20本を持って、ゴール前で待ち伏せれば良い。
だが、同じようなことを考える人間は必ずいる。衝突は避けられまい。また、それでは長期戦には向かないのだ。
長期戦では、初めの準備が肝心だ。ピンチを切り抜けられるように様々な選択肢を作らねばならない。

仮に待ち伏せ作戦をとったとしよう。
初めのうちは子供や、気の弱そうな者も来るので脱落はしまい。
だが、参加者の中には屈強な戦士、いかにも賢者といった男、山のような巨人、しまいには破壊神までいる。
それらはかなりの確率でラストステージまで残るだろう。ガチンコ勝負で勝つのは厳しい。
それに、一般人でも群れたら厄介である。
また、ゴール地点を常に監視しておかねばならないから、アイテム調達も駒作りもできない。
途中で方針を変えても手遅れになってしまうだろう。
一人で十分強いなら良いが、自分では待ち伏せには限界があるのだ。

まずは単純そうな者、または正義感の強そうな者を探し出し、信用を勝ち取らねばならない。
そして、強敵やアルマ、弟の仲間といった面々は早い内に始末しておく。
そんなわけで、下準備のため人のいそうなアリアハンへやってきたダイスダーグであった。
目についたのは大きな酒場。あそこなら人が集まっているとふんで、そこに向かった。
2202/3:04/07/11 06:04 ID:8GGZv/CD
「ヘルジャスティス様ははお亡くなりになるし、ポポロ様からは解雇されてしまうし、
 ああ、私は一体どうすれば良いのでしょうか…」

彼女はミリア。種族は使い魔。上級魔族が雑用を担当させるために作り出した悪魔の一種である。
故に、どんなに能力があっても一人では生きることには耐えられず、その内存在自体が消えてしまうのだ。
これまで存在が消えなかったのは、「不思議のダンジョン」にいたからである。
元々はヘルジャスティスに呼び出されたのだが、復活したとたんに倒されてしまった。
その後、雇い主を探していたが、ポポロという少年にひかれて、そのまま召使いとなった。
彼は、初めのうちは使ってくれたのだが、そのうちサンドラや、ガイルや、あやかといった面々が
仲間に加わってくると、出番が全く無くなってしまった。毎日暇だった。

メイドとして仕事をしようにも、母親のネネがほとんど一人で家事はするし、
おまけにマリーナという王宮仕えのメイドまで派遣される始末。
彼女自身は決して無能ではないが、はっきり言って、仕事自体が無いのである。

そして、解雇通告までされてしまった。仲間の整理兼解放らしい。彼女にとって死亡通告以外の何者でもなかった。
そんな時にこのレース。目的はすでに決定していた。新たな主人を見つけ、尽くすことである。
自立という言葉は彼女の辞書に無いらしい。

ここはルイーダの酒場。冒険者達の出会いと別れの酒場である。
といっても人はいない。ここを出て、主君を探しに外へ行こうとした矢先のことだ。
一人の男が入ってきた。ヒゲや髪は曲がっているが、高貴な身なりをしており、いかにも貴族といった感じの男。
ここに来て初めて出会った人間。思い切って声をかけてみる。

「私を雇っていただけませんか?」
2213/3:04/07/11 06:18 ID:8GGZv/CD
「私を雇っていただけませんか?」
酒場に入ったとたんに青い小さなモンスターにこう言われた。
自身が異形になった経験が記憶に残っているからか、姿に驚きはしなかったが、一人しか優勝できないレースで何を…と思う。
この状況下で初対面の相手に突然雇って下さいは無いだろう。こういう輩には必ず裏があるはずである。
「一体どういうことかね?」
「私は使い魔でございます。故に常に誰かに仕えなければ、その内私自身が消えてしまいます」
「主人はいないのかね?」
「このレースには参加しておりませんし、解雇されてしまいました」
「では、その解雇されるような者を雇って、私にどんなメリットがあるのだね?」
「…少なくとも、あなた様の捨て駒程度にはなれましょう」

さすがにこの発言には驚いたが、質問を続ける。知り合いの数、願い、特技などを聞いてみる。
知り合いも結構いるらしい。また、願いは主人を探すことだという。そして、何より盗みが得意だという。
もしこのモンスターが本心から仕えたいと考えているのであれば、かなり有能な駒となるだろう。
すでに誰かに仕えているのだとしても、当分は有効活用ができるのではないか?

「いいだろう。お前を雇うことにしよう。ただし、少しでも命令に背いたらすぐに私のもとから離れてもらう。いいな?」
「ありがとうございます。ご主人様。この命、ご主人様のために」
「挨拶はよい。盗みが得意だといったな。ならば…窓の外に銀髪の剣士が見えよう?腰に提げてある剣を奪ってきてもらおうか」
「了解致しました。必ずご主人様の期待におこたえ致します。」
ミリアは支給品の入った袋をダイスダーグに渡し、銀髪の剣士、セシルの方へ向かっていった。
ダイスダーグはその剣が欲しいのではない。むしろミリアの忠誠心と能力をためすための、いわばテストなのだ。
「さて、お手並み拝見と行こうか…」
ワインを持ち、ダイスダーグは窓辺に立った。
【ダイスダーグ 現在位置:アリアハン、ルイーダの酒場 所持品:引き寄せの矢20本、?
 行動方針:手駒とアイテムを集める 願い:世界の支配】
【ミリア 現在位置:ルイーダの酒場入り口 所持品:無し 行動方針:ダイスダーグに尽くす
 行動:セシルからアイスソードを     奪い取る】
2221/2:04/07/12 03:53 ID:XzGOtSc5
「俺は絶対に世界一の魔導師になってやるんだ!」
それが、彼の口癖だった。
汚れを知らない、若者特有の純真さを以て彼は魔法の研究に打ち込んだ。
その熱意は並々ならぬものであり、また留まることを知らなかった。
同じ志を持って、師匠の元で魔法の研究をしていた者は皆、お互いを家族のように考えていた。
それぞれが義兄弟の契りを結び、もはや本当の家族といっても過言では無かった。あの日までは…

「師匠、しっかりして下さい!」
「まだ死なないで!」
ベッドに横たわる年老いた男。そのそばに男と女が一人ずつ。
「お前達、何をそれほど悲しんでおるのだ…?死は終わりでは無い。魂は不滅なのだ。
 転生することだってできる。またいつか会えるわ。…ところで、ザンデはどこにおる?」
年老いた男は落ち着いた口調で問う。
「あいつは…数週間前から自分の部屋に閉じこもったまま、呼びに行っても出てこないのです。
 師匠の容態が危ないというのに、魔法の研究をしているとは、何という不孝者か!」
弟子の男は半ばあきれたように答える。
「よいよい、その方があいつらしいわ。
 っ…そろそろか。よいか、私はこれから大きな魂と一つになる…行かなくてはならないのだ。
 ドーガ、ウネよ、ザンデと共に、後はよろしく頼むぞ…」

扉が開く。若い男が飛び込んでくる。
「師匠!遂に完成しました!相手の能力を解析できる白まほ…師匠?師匠!」
その日、ダルグ大陸は大雨に見舞われていた。
2232/2:04/07/12 04:02 ID:XzGOtSc5
白くて羽の生えた小さな生物、モーグリが言う。
「ノア様の遺言によりますと
 ドーガ様にはノア様の魔力が遺産として与えられます。魔法陣の洞窟までお越し下さい。
 ウネ様には夢の世界が与えられます。サロニアの南のフィヨルド地帯の祠までお越し下さい。
 ザンデ様には人としての命が与えられます。よってノア様の洞窟までお越し下さい。
遺産分配は以上です。そして、ノア様より皆様に…」
「おい!それだけか!?師匠が俺に残した物は本当にそれだけなのか!?」
「はい、遺産に関してはこれだけです」
「…人間としての命だと…?師匠が俺をどう思っていたのかよく分かったよ…。こんなゴミを掴まされるなんてな!」
「ザンデ!!言い過ぎだぞ!そもそも師匠は…」
「ごちゃごちゃうるさいんだよ!あんただって本当は俺のこと蔑んでたんだろ…?今日限りであんたらとは絶交だ!
 俺をバカにしたことを後悔させてやる!絶対にあんたらを超える魔導師になってみせる!」
「ザンデ!待て!ザンデ!ザン…」

その後、彼は道を誤り、魔王ザンデとして世界を恐怖に陥れることになるも、光の戦士達に敗れる。
その死に際に召喚した暗闇の雲。本来なら何人もの術者と触媒が必要だ。
光の戦士を触媒に、クリスタルの力を使って計画を実行するつもりだったが、
結局、彼はそれをすべて一人でやってのけてしまった。
結果、彼の魂は雲に食われ、無の空間を永遠に彷徨うことになってしまったのだ。

このレースが終わったら、自分も、ウネも師匠のように大きな魂の一部となるのだろう。
しかし、このままではザンデだけは永遠に苦しみ続ける。
ザンデの魂を無から救い出し、師匠の真意を話し、そして3人でもう一度別の新しい命として暮らしたい。
それが、自分の願い。

【ドーガ 現在位置:ナジミの塔最上階の小部屋 所持品:?行動方針:?願い:ザンデの魂を無から救い出し、和解】
2241/2:04/07/12 20:15 ID:qro9uaur
あたしはアイリン。今は亡きムーンブルクの王女。
早速だけど、あたしは今凄くピンチだ。助けも来ないのかもしれない。
そう思うと、また流れるはずの無い涙が溢れてきた。


数時間前、あたしはお城の近くの森にいた。
キーアイテムを見つけるという状況ではバッチリな場所だった。
だってここは森の中。この中ならいろいろなものが見つけられるはずだもの。
そしてあたしには呪文も配給品もある。しかも配給品はいいものだった。
その配給品の名前は裁きの杖。
これを振れば魔力を消費せずにバギに似た真空魔法が打てる。
それだけじゃない。杖での戦いはあたしの十八番だ。
だから、絶対このレースはあたしが有利だと思った。

だから少し驕りがあったのかもしれない。

あたしはその配給品をテストを兼ねて使っていた。
森の小さな木々がスパスパと簡単に切れる。道も進みやすくなる。
そしてあたしはそれに陶酔していると、近くの草むらからガサガサと音がした気がした。
だけどあたしは気にも留めずに、ひたすら木を切っていた。

あたしはまだ気付いていなかった。
後ろに人がいたなんて。
そしてその人が、あたしを狙っていたなんて。
2252/3(延長スマソ):04/07/12 20:31 ID:qro9uaur
数時間後…だけど今より少し前の時間、あたしは目が覚めた。
どうやらラリホーで眠らされたらしい。強制的な睡眠だから、あたまがちょっとだけどガンガンする。
ガンガンの頭で立ち上がろうとしたとき、違和感に気付いた。

瞼が上がらない。睡魔によるものじゃない。
何か目も痛い。どこか怪我したのだろうかと思った。
さらに、腕が動かせない。金縛りにでも遭ったんだろうか、腕が全く動かせなかった。違和感もある。
足もだった。なんだか2箇所ともべとべとした物が巻かれている。粘着質が気持ち悪い。

そして気付いた。あたしは何かで縛られているのだと。
そして恐らく……森のどこかで置き去りに……

そこまで考えると、あたしは怖くなった。
瞼が上がらない、腕や足が動かない。そして助けを呼ぼうと声を張り上げた。
「んッ!んん―――!!」
張り上げたはずだった。筈だったけれど、こんどは口まで開かない。
どうやら、同じようなもので口まで塞がれているみたいだった。声が出せない。

私はもっと怖くなった。
このまま置き去りにされるのかもしれない、このまま餓死してしまうのかもしれない。
もしかしたら、変な趣味を持った気持ち悪い男に襲われるのかもしれない。
「んぐっ…ん…ん―っ……うんうぅ〜〜ッ!!」
あたしは、くぐもった声で泣き続けた。情けないとは思わなかった。思う余裕が無かった。
何かに邪魔されて、涙も思うように流れなかった。

そしてそれから時間の経った今。あたしはまだ置き去りにされていた。
呪文も使えないこの状況が怖い。もうこのレース自体が怖い。
「んむぅ……ん…んん……」
叫ぶ気力も無かった…。

【アイリン(DQ2王女) 現在位置:アリアハン近郊の森の中(草むらの見つかりづらいところに放置される)
所持品:何故か無し(盗まれた?) 行動方針:気配を感じたらくぐもった声で叫んで助けを呼ぶ】
2263/4(また延長orz):04/07/12 20:42 ID:qro9uaur
数時間前。
彼は森の中でキーアイテムを探していた。
彼の名はエニクス。このレースの参加者であるハッサンやミレーユの仲間である。

彼が自力で走ってたどり着いたのは森の中。
疲れた体を休め、もう一度走り出そうとしたときのことだった。
何かが高速で迫っている。何か実体の無いものが襲い掛かってきた。
「うわぁッ!」
必死で彼が避けた後、後ろを見ると木々が真っ二つになっていた。
どうやら真空波が襲い掛かってきたらしい。
そして飛んできた元を見ると、一人の少女が杖を持っている。
「あれは裁きの杖……まさか僕に気付いて僕を消そうと!?」
そう思った彼は、気配を殺して少女の元へと向かっていった。

「かといって…こんな支給品じゃなぁ」
彼の支給品はガムテープ。説明書には「まぁダンボールでも纏めときゃいいだろ」と投槍に書かれていた。
「消して武器にはならないけど……僕にはコレがあるさ!」
そういった彼は既に少女に近づいていた。そして背後に陣取り、叫んだ。

「ラリホー!!」
2274/4:04/07/12 20:43 ID:qro9uaur
「あまり手荒な事はしたくなかったけど…命を狙うのであれば……ごめん」
彼は倒れている少女を、草むらの中に寝かしながらそういった。
彼は、支給品のガムテープを使って少女を縛っていた。
さらに呪文対策のため、姿を見られないために目隠しと猿轡のように目と口の位置に貼っている。

そして彼は杖を静かに拝借し、この場を去っていったのだった。

【エニクス(DQ6主人公) 現在位置:アリアハン近郊の森の中
所持品:ガムテープ、裁きの杖 行動方針:命を奪おうとするものには制裁を加える。女子供には手加減】
「いよっしゃああああああ!!!」
手に取った剣を掲げて大声でギルガメッシュは叫ぶ。
いざないの洞窟内部に木霊し、かなりうるさい。
「ねんがんのエクスカリバーをてにいれたぞー!」

   :そう かんけいないね
   
にア :気絶させてでも うばいとる
   
   :ゆずってくれ たのむ!!

「何だ?この選択肢は?」
その刹那。背後から迫る恐怖!
「な なにをする きさまらー!」
がすっ。
気配のある方向に振り向いた刹那、腹に突き刺さる衝撃。
ギルガメッシュは倒れこんだ。
「…それはNGだ。」
襲撃者…それは人の姿をしていなかった。
キラースコップ、スコールだ。
スコールの手には愛用のスコップではなく鶴嘴。それも、「決して壊れない」とされる黄金製だ。
振り返るのを待ち、腹部を尖っていないほうで強烈な一撃。
晩成の器の戦闘力は決して侮れない。
ギルガメッシュの体を踏みつけて「エクスカリバー」を手に取る。
「ちっ、それもただの鈍らじゃないか。無駄な時間だったな…。」
人目で見てわかる鈍ら。案の定ギルガメッシュが掴まされたのは偽者のエクスカリパーだった。
エクスカリパーをその辺に放置し立ち去る。
結局ギルガメッシュは気絶させられただけということになった。哀れ。

【ギルガメッシュ(気絶) 所持品:なし 現在位置:いざないの洞窟最深部  行動方針:? 願い:?】
【スコール 所持品:黄金の鶴嘴(絶対に壊れない) 現在位置:いざないの洞窟最深部 行動方針:出口へ移動 願い:?】
(エクスカリパーはその辺に放置)
「と……所で喋る爪楊枝。」
アトラスはひとしきり歯の掃除を終えてから天空の剣に問いかける。
『だからワシは爪楊枝では無い!』
「お前はキーアイテムか?」
『知るかッ!』
「じ……じゃあキーアイテム、どれ?」
『普通はそれなりに量がある物か或いは複数あるものではないかの?
 少なくともワシの様な貴重品では無いだろう。』
「うが?それ、何処で手に入る?」
『普通にあるアイテムだろうから……街にでも行ってみてはどうじゃ?』
「私もそれが良いと思います。」
『?』
「よし!俺、街行く!」
漸く単眼の巨人は行動を開始した、彼は自分の背中の荷物が増えた事にまだ気付いていなかった……


【アトラス 現在位置:アリアハン西の山岳地帯周辺 所持品:天空の剣】
【行動方針:不明 願い:不明】
【あやか 現在位置:アリアハン西の山岳地帯周辺 所持品:不明】
【行動方針:不明 願い:不明】
※アリアハンに向かって移動開始、あやかはこっそりアトラスの背に乗っています。
「えーと…これはどうするべきなんだ?」

ヘンリーはアリアハンの城の中で恐ろしく悩んでいた。

「これの使い方は…貼るのでいいのか?って、説明書があるじゃないか」

ヘンリーは必死で説明書を呼んだ。
"この札は、念じることにより「敵の攻撃を全て防ぐ」ことが出来ます。ただし効果は1枚につき一回です"
と書かれていた。

「……守りの天蓋…ねぇ……当たりといえば当たりか」

そういうと、そのまま城の外に歩き出した。

【ヘンリー 所持品:守りの天蓋(残り3枚) 現在位置:アリアハン城玉座付近  行動方針:出来るだけアイテムを使わないよう慎重に進む 願い:?】
「うわぁっ」
「!?」
ファリスの動きはそこで止まった。
前を走っていたマーカスが悲鳴をあげて腕を押さえたからだ。
ファリスはマーカスの背中を追う形でしばらく辺りを彷徨っていた。何が目的だったかは、忘れていた。
とりあえず願い事を走りながらでも考えて、それから後のことを決めようと思っていた。
それが突然、森の奥から電光がとんできてマーカスの近くで弾けたとき、ファリスの思考は止まった。

森の中から美しい音色のような甘美な声が聞こえてくる。
「あんまりにも参加者が多いものだから、早いうちに数を減らそうと思ってね」
木の陰から人が姿を現した。
裸体に布をかぶせただけのような格好をしたクジャだった。
「な、なんッスか。ちょっとあぶねえッス」
マーカスは電光に驚いたのかクジャの身なりに驚いたのかどちらともいえない声を出した。

クジャは視線の先にマーカスを固定した。相手が何を言っているかなどいちいち聞いてはいない。
「この杖、たぶんこうするんだろうね?」
クジャが突如取り出した杖の先端をマーカスに向けて魔力を高めると、彼は自由を失った。
「ぐええっ」
それだけ言い残して、彼はモノと化し、鎧となった。

クジャは残された鎧を着込んでみた。鎧を頭から被せ、腕を通し感触を確める。
攻撃するにしろ逃げるにしろ絶好の機会なのだが、ファリスは目の前で起こった今しがたの光景が信じられ
なくて、何をするでもなく、ただ立ち尽くしていた。


「さてと、あとは君だけど」
クジャがファリスへと視線をうつす。
ファリスは一瞬だけ戦う構えを見せて……逃げ出した。あまりに格が違うと悟ったので。
「まあ、逃げる人を追う趣味はないね」
クジャはそう言い捨て、失格者の荷物を拾い上げ中身を確認した。

【クジャ 現在位置:アリアハン北の橋付近の森 所持品:モノカの杖(残り9回)、神秘の鎧(マーカス変化)
     魔法のランプ(マーカスからルート)
 行動方針:参加者の数を減らす  願い:?
【ファリス 現在位置:アリアハン北の橋へ  所持品:? 願い?

※アイテムに変化したキャラは大会終了まで解除されません

【マーカス  失格】
「…でね、その時パミラ様ったらね…。」
「まあ、私の代のパミラ様も同じようなこと言ってるの聞いたわよ。」

レーベの村の宿屋で和やかに談笑する二人の女性。メイド服の色こそ黒と白と違うが、
その容姿はまるで鏡に映したかのようにそっくりである。

イルマとエルマ。時代は違えど、ともに炎の村エンゴウで占い師パミラに使える助手である。
似たもの同士意気投合した二人は、外の騒ぎなど気にせずすっかり話し込んでいた。

「さてと…。いつまでもこうしていたいけど、そろそろ出発しない?出遅れちゃったみたいだし…。」
「そうね、まずは支給品を確認しましょうか。私のから見てみるわね」
そう言ってエルマが取り出したのは、なにやら古びた一冊の本である。
説明書によると、どうやらとある勇者が記した武芸百般の指南書のようだ。
一方、イルマの支給品は、何の変哲もないロッド。相談の結果、そのままイルマが持つこととなった。

「確認も終わったし、そろそろ…ところで、さっきから外が騒がしくない?」
その時ふたりが窓の外に見たのは、一人の女性とそれを追い回す荒くれだった。

「大変!急いで助けなきゃ!」
ロッドを握りしめイルマが叫ぶ。
「わかったわ、行きましょう、先輩!」
「ふふっ、よろしくね、後輩!」

一人では弱くても二人ならプリキュア。かくして勇敢なメイドコンビは外へ飛び出していく。
しかし彼女たちは知らなかった。荒くれがメイドフェチであることを。

【イルマ 所持品:ロッド 現在位置:レーベの村宿屋入り口  行動方針:メモリアリーフ主人を止める 願い:?】
【エルマ 所持品:アバンの書 現在位置:同上  行動方針:同上 願い:?】
2341/4:04/07/17 00:16 ID:ENJ3RbEi
「姫様、見ましたか。今の杖は。」
「ええ。厄介な杖ね。あれを喰らったら最後。即失格ね。」
アリーナの姿を見つけて、幸運にもめぐり合えた。
二人であーでもない、こーでもないと話し合って時間を潰していた。
何とか飛び出そうとしていたアリーナを制して草地に紛れる。
どうやら危険性を理解できたようだ。
「いい案はないの?クリフト?」
「…杖を振るためには一呼吸いる、というところですか。」
クリフトの手には杖が握られている。それをアリーナに渡す。入れ替わりに何かの指輪を受け取る。
「そこに付け込むのね。」
「あまり好きではございませんが一回だけなら。相手の切り札であるあの杖を振らせる算段はあります。」
ふうと溜息をつく。

クジャは周囲を見回す…
周囲の風景に明らかに異物が混じっている。
帽子である。
見覚えがある。まだ若い、生真面目そうな青年が被っていたものだ。あまりの大きさに脳裏に焼きついていたのだ。
「…まだ、青いね。」
ゆっくりと帽子の元に近づく。静かに歩を進める。
振りかぶって…!
その刹那。ぐらりと帽子が揺れる。
「…!」
2352/4:04/07/17 00:19 ID:ENJ3RbEi
そして、それが倒れこんでくる。
地面に突き刺した枝とそれにかけてある神官帽子。
…囮か!そう気付くのに半呼吸もかからなかった。
しかし、勢いよく振られた杖は既に戻すことあたわず魔法弾は発射される。
帽子に魔法弾は命中し、杖へと変える。
そして半呼吸遅れてクリフトが別場所から飛び掛ってきた。
「…遅いね。」
別のところで身を伏せているアリーナもそう思ったことだろう。
一呼吸あれば体勢を立て直して──
クジャは冷静だった。
すぐに向き直って、再び杖を構える。
「考えたようだけど…これで、ジ・エンド、だね。」
再び杖に魔力が篭る。もう半呼吸あれば君はモノに変わる。
クリフトは丸腰だ。こちらに飛び込むにはもう一呼吸はかかる。
──魔法弾が発射される。
やった、そう思った瞬間。
まさにクリフトに魔法弾が当たるかという瞬間に魔法弾は霧消した。
「!!」
既にクリフトが間合いを詰めていた。
相手を掴み身動きを止める。
──もはや勝負はついた。
2363/4:04/07/17 00:20 ID:ENJ3RbEi
「大丈夫?クリフト?」
クジャは地に付していた。呪文を叩き込んだ後、魔法も呪文も打つ間もない格闘戦となった。
クジャには驕りがあった。まだ、勝てる、と。クリフトを引き剥がせば何とかなる、と。
しかし、それはクリフト一人であったらだ。すぐにアリーナも駆けつけ杖を振りかぶった。
動きが封じられたクジャには避ける術はなかった。
「はい、姫様。神が姫様に配給されたこの指輪のおかげで助かりました。」
クリフトの指には指輪が光っていた。「魔封じの指輪」だ。
素早さを代償にしてすべての魔法を防ぐ。これでモノカの杖を無効化したのだ。
「で、クリフト。この杖はどうしよう?」
地に伏したクジャからモノカの杖を拾い上げる。まだ、7回ほど使える。クジャは起き上がらない。
「誰かに拾われて悪用されないよう、ここで使い切ってしまいましょう。」
「草や木に使えばいいわけね。」
アリーナが適当な草木に対して杖を振る。
クリフトはクジャの荷物を確認して丁寧に地に付しているクジャの横へと置く。
(…この屈辱、晴らして見せますよ…)
クジャは意識はあった。が、金縛りで指先一つも動かせなかった。
アリーナの放った「金縛りの杖(残り回数3)」が命中、まさか自分がこのような醜態を晒すとは露にも思わなかっただろう。自分が金縛りになんてあわないとは思っていたが、麻痺とは違うということを痛感されただけだ。
「終わったわ。もう使えないこの杖はどうしたらいい?」
とりあえず杖をあらかた振り終わったアリーナがアイテムを抱え込んでやってきた。
「…折ってしまいましょう。その上で川に捨てたほうがいいと思われます。」
それを聞くや否や自慢の怪力でモノカの杖をへし折り思いっきり川の中央に向かって放り投げた。南へ、南へと流されていくのを確認する。
そしてすべてが終わって二人はアリアハン方向へと足を動かした。
2374/4:04/07/17 00:22 ID:ENJ3RbEi
【アリーナ 所持品:金縛りの杖(残り回数3) 『うみどりの爪 弟切草 パワーアップの巻物 力の指輪』 現在位置:アリアハン北の橋付近の森 行動方針:アリアハン城下町へ 願い:?】
【クリフト(帽子なくなった) 所持品:魔封じの指輪(鈍足になるが魔法を完全シャットアウト)『万能の杖 不発の巻物 如意棒 ラウンドシールド』 現在位置:同上 行動方針:同上 願い:?】
『』内部がモノカの杖によって得たアイテム

【クジャ(金縛り 打撃を喰らうなど体力が減ったり、もしくは話しかけられたり、時間はかかるが時間経過でも回復する マホトーン) 
所持品:神秘の鎧 現在位置:同上 行動方針:回復を待ち、クリフトを追う 願い:?】

モノカの杖は回数が0になり湖のそこに沈みました。
2381/2:04/07/17 03:31 ID:auUCdjNN
ジージョ様を捜してもう何年になることだろう…。
似た人がいると聞いてはあっちへ行ったりこっちへ来たり。旅した距離は世界数周分に当たるだろう。
でも未だにジージョ様は見つからない。だから何年もだんな様のお屋敷には戻っていない。戻れるはずがない。
ああ、だんな様はお怒りだろうか、それとも未だに床に伏しておられるだろうか…。
とにかく、ご主人様をこれ以上の間心配させるわけにはいかない、そもそもわたしは…
「…んた!聞こえてるか?ちょっと手伝ってくんろ!」

考え事をしながら歩いていて気付かなかったが、どうやら誰かが呼んでいるらしい。
そちらを見ると、みすぼらしい格好をした男がおり、その近くに誰か一人倒れているのが分かった。
立っていた方の男は、この人を近くの村の宿屋に運ぶつもりらしい。
近づいてみて、私は驚いた。
「ル、ルドマン氏じゃないか!」
倒れていたのは紛れもなく、世界一の大富豪ルドマンだった。
「ええ!この人があのルドマンさんだか!」
男の方も驚いていた。まあ何度かだんな様と共にサラボナへ行った自分は知っていても
一般には顔は知られていないということか。
とにかく、レーベとかいう村に彼を運ぶことにした。重かった。

途中で少し休憩し、色々と聞いてみることにした。
2392/2:04/07/17 03:38 ID:auUCdjNN
「何で優勝者は一人しかできないのに、ルドマン氏を運ぼうとしたんです?」
「そりゃあ、オラんとこの村掟にはよそ者にも親切に、っていうのがあるからな。
 村長であるオラが率先して行動せんといかんだろ?
 ああ、紹介がまだだったな。オラはカボチ村ってとこの村長やってるサーフってもんだ。
 オラの村は貧しいんで、今改革してるところなんだが、資金が足りなくてな。
 まあでも、いいもんが支給されたもんで未来は明るいだよ」
そういって、彼は何冊か本を取り出す。政治には役立つかもしれないが、このゲームに関しては、ハズレアイテム。
『よい 村長となるには』『よくわかる 村長学入門』『村人の心をつかむ10の方法』『村長ポエム集』などなど。

「私はクラウドというものです。ある富豪の召使いをしています」
「ああ、だからこの人を知ってたのか。オラんとこもぐろ〜ばる化を目指してるんだがなあ…」
グローバルという明らかに不似合いな言葉に苦笑したが、一番聞きたかったことを聞いてみる。
「ところで、このゲームで優勝する自信はありますかな?」
「あんまりないが、頑張るつもりだよ」
「そこでどうですか、協力しませんか?私とあなたとルドマン氏とで」
「そんなことしても、結局最後は奪い合いになるんじゃないか?」
「確かにもっともなことです。 ただ、ルドマン氏は非常に気前が良い人物だと聞いています。きっと謝礼をしてくれるでしょう」
「なるほどな、よし、分かった。3人で協力しよう」
「それにしても、…彼、重いですなぁ」
「いや、まったくだよ…」

【ルドマン(気絶) 現在位置:レーベ北の平地 所持品:? 行動方針:気絶中 願い:サトチーとフローラのケコーン(重婚上等)】
【クラウド 現在位置:同上 所持品:? 行動方針:ルドマンをレーベ村へ、また、3人で協力してキーアイテム探し
 願い:ジージョを屋敷に連れ戻す(もう戻っているのは知らない)】
【サーフ(カボチ村村長) 現在位置:同上 所持品:現代レブレサック村長の本 行動方針:同上 願い:カボチ村改革資金を手に入れる】
ルドマンに対する目的は、サーフは資金援助、クラウドはルドマンの情報網利用です。
魔法のランプが抜けていたので訂正します。

【クジャ(金縛り 打撃を喰らうなど体力が減ったり、もしくは話しかけられたり、時間はかかるが時間経過でも回復する マホトーン) 
所持品:神秘の鎧 魔法のランプ 現在位置:同上 行動方針:回復を待ち、クリフトを追う 願い:?】
「何だ、はいれるじゃない。」
漸くナジミの塔最上階に辿り着いたヒルダとシドーは塔の周囲をゆっくりと旋回していた。
(無茶ヲ言ウナ、横ハ兎モ角縦二狭スギル。)
「入れない事は無いと思うけど?」
ナジミの塔の最上階は、何故か一切の外壁が存在しない。
(這イ進ムノガ精一杯ダ、之デハ思ワヌ不覚ヲ取ル事モアロウ)
「壊せば?」
(塔ヲ壊シテ中二誰カ居レバ失格トナロウ、
 ソレニオイソレト壊セルナラゴール前ノ洞窟ヲ埋メレバ我ノ後ニゴール可能ナ者ハ居ルマイ。)
「OK、3時間したらここに戻ってきて。」
それだけ言ってヒルダは邪神の背から飛び降りた。そして
「だれじゃ?」
最上階唯一の扉が開いた。

ヒルダ(DQ3女勇者)現在位置:ナジミの塔最上階 所持品:ロトの剣、リピーティング・クロスボウ 願い:?】
【シドー:アイテム無し 願い:自身のパワーアップ】
【行動方針:ロト一族?の妨害】

【ドーガ 現在位置:ナジミの塔最上階の小部屋 所持品:?、盗賊の鍵 行動方針:?
 願い:ザンデの魂を無から救い出し、和解】
エドガーは興味深そうにそれを眺める。
考えてみればオートボウガンだの、ブラストボイスだの、サンビームだの戦いのための機械が大量に作られていたフィガロにとって目の前の支給品、からくり掃除機は興味深い一品であった。
とんでもなく重いのは改善すべき点ではあるが屋外にての清掃もこなせ、なによりこの説明書には特殊な装置で半永久的に働き続ける。とある。
もちろん酷使していけばいつかは壊れるときが来るのだろうけど整備をしっかり行うことができれば永久的に働くことができるということだろう。
外見で見る限りは自分たちのよく知る機械に比べれば単純な部類に入る。
だが、半永久的に動くという動力というものがある。それが何なのか。
是非とも知りたい。
…が、エドガーには問題があった。
運悪く外へ出る唯一の扉がうんともすんとも言わない鉄格子が自分のスタート地点じゃあ、どう考えても望み薄だろう。
わかっているのはここが地下であろうということ。
「…ロックかマッシュがいれば大丈夫なんじゃないかとは思うが、運良くここへ来るとは限らんだろうしな。」
せめて何か掘るものがあれば脱出を試みるんだが。
解体をする時間を稼ぐためこのステージを突破しないといけない。
「仕方ない。まずは床板をはがすほかあるまい。」
──気が遠くなりそうだがやるしかない。

【エドガー 支給品:からくり掃除機 現在位置:アリアハン牢屋内部 行動方針:床をはがし穴を掘って脱出 願い:「からくり掃除機」の原動力を知りたい。】
   ┃∀゚ ) アヒャ
   ┃⊂←パルマー
   ┃  ヽ
     ♪  誰か止めてくれでござるー  
   ♪   / ヽ   ランタ タン
      ヽ(´Д`;)ノ   ランタ タン
         (  へ)    ランタ ランタ  ←メルビン
          く       タン

 止めてくれるんじゃないのでござるかー        ☆
   ♪   / ヽ        /
      ヽ(´Д`;)ノ  (゚∀゚´)_ オケツフリフリ!
         (  へ)  ヽ(  )) 彡 −☆
          く      / ヽ

   ♪   / ヽ       
      ヽ(´Д`;)ノヽ(゚∀゚´)ノ ランタ タン
         (  へ)  ( へ)   ランタ タン
          く     く      ランタ ランタ タン
   ♪  
     ♪ / \          ランタ ランタ
      ヽ(;´Д`)ノヽ(..゚∀゚)ノ   ランタ タン
         (へ  )   (へ )    ランタ タンタ
             >      >    タン

【メルビン(踊り状態) 支給品:踊りの石像 行動方針:服を着て踊りの石像の効果が届かない場所へ 願い:邪悪なものの優勝の阻止】
【パルマー(踊り状態) 支給品:? 行動方針:? 願い:?】
2441/3:04/07/26 01:47 ID:xxz1UDec
「…バトラー、大丈夫か?」
「…ああ、お前のベホマのお陰で何とかな」
バトラーとピエール。空高く打ち上げられた二人は、湖に見事に着水していた。
どうにかこうにか岸にたどりついた二人は、ピエールの回復呪文で傷を治すと
性懲りもなく今後の計画について話し合っていた。

「まさかあの至近距離でイオナズンを返されるとはな…。呪文返しには注意せねば」
「ああ、俺様にしては迂闊だったな、今度は確実に……おっと、次の獲物が来たようだぜ?相棒よ」
ピエールが振り向くと、砂煙を立てて走ってくる人間が一人。どうやら丸腰どころか半裸のようだ。

「俺が正面で引きつけるから、ピエール、お前が裏から回り込んで仕留めてくれ」
「…承知した、では頼んだぞ!」

2452/3:04/07/26 01:50 ID:xxz1UDec

「はあっ!」
ピエールのアイスブランドがむなしく空を斬る。魔物コンビは丸腰の人間、オルテガに苦戦を強いられていた。
バトラーが気を引いている間に、背後からピエールが攻撃する。その作戦自体は間違いでは無かった。
ただ一つ、喧嘩を売る相手を間違えたこと以外は。
「くっ、この変態野郎、何で俺達の攻撃が当たらないんだ?」
バトラーとピエールの繰り出す連続攻撃の雨を、オルテガは涼しい顔で回避する。
「変態とは心外だな…。貴様達にはまだ本物の美というものが分かっていないようだな…」
しかしその姿は誰がどう見ても変態仮面である。
「一ついいことを教えてやろう。誰しも、強力な鎧を身につけることによって、無意識のうちに
その防御力に頼り回避行動がおろそかになってしまうのだよ…。だが」
「だが…?」
「……だが鎧を脱ぎ捨て、覚悟を決めたとき、全ての攻撃を紙一重で回避する極意に目覚めたのだよ!」

「ちっ、しかしこいつはかわせまい!」
バトラーはイオナズンを唱えた。最高威力の爆発がオルテガを襲う。
「はあああぁぁ……むん!」
オルテガの放った気合いによって爆発は相殺される。だが。
「この勝負、もらったあ!」
爆風の中からピエールが飛び出した。彼の剣は、確かに無防備な男の右胸を捉えた──

2463/3:04/07/26 01:56 ID:xxz1UDec
ガッ!

冷たく光る刀身は、オルテガの胸板に傷一つつけることなく止められていた。
すかさず攻撃を受け吹っ飛ばされるピエール。

「ぐはあっ」
「何故だ!何故今のピエールの攻撃が効かない!」

「ふっ…。我が極限まで鍛えられた漢の闘気によって強化された肉体は、オリハルコンにも匹敵する強度を得るのだよ!
よって、貴様達の曇った剣では傷つけることも不可能!」

オルテガがゆっくりと近づいてくる。だが二人はその気合いに圧倒され動くこともできない。
「愛を忘れた獣たちよ…。ゆっくりと頭を冷やすがよい…はあっ!」

気合い一閃。バトラーたちは再びお空の星となった。
「ぐはあああああ」
「またかー!またなのか!」

「さらばだ、哀れな子羊たちよ…。これは頂いておくぞ」
近くに落ちていたアイスブランドを腰に下げ、変態仮面は再び走り出した。世界中を愛で埋め尽くすために。

【オルテガ(荒くれモード) 現在位置:アリアハン北西、橋の手前 所持品:覆面 アイスブランド
 行動方針:レーベ経由でゴールへ向かう  願い:世界中を愛で埋め尽くす】

【バトラー/ピエール 現在位置:空中 所持品:?/無し 行動方針:参加者の数を減らす  願い:?】
2471/2:04/07/26 12:02 ID:yEIdP4qL
アイリンは走っていた。
さっきまで「らちかんきん」スタイルだったのに、走っていた。

どうやら、爆発の熱で拘束が解けたらしい。

「とにかく…助かった……」

そう呟きながら、アイリンは片っ端から物を拾っていく。
袋の中には沢山の物が詰まっていた。

「これだけあれば……キーアイテムもあるはず!」

【アイリン(DQ2王女) 現在位置:森内部 所持品:無し】
 行動方針:遅れによる差を縮めるため、かたっぱしからアイテムを拾う
2482/2:04/07/26 12:06 ID:yEIdP4qL
その数分前。。。
 「くっそ!」
セージは非常に困っていた。
正直森を選んだ自分が馬鹿馬鹿しく思えてくる程だ。

「こんな木が密集してる場所で動けるかっていう話だよね…」

やけに説明くさい科白に便乗して解説しよう。セージは先程木の上で辺りを見回していた。
"まぁ、高いところから怪しいものが見つかるかもしれないし"という理由からだった。

だが、一向に怪しいものは見つからず、そろそろ移動しようと思ったときだった。
何を思ったか、木から木に飛び移ろうとジャンプした時……落ちてしまったのだ。
木の枝やなんやらが密集している場に、何故か、偶然(魔女の宅急便のあのシーンの状態)。
 「しょうがない、いっそやってしまおうか」
そう言うと、彼は扇子を短い魔法の杖のようにくるくると回す。こうでもしないと割に合わないらしい。
そして、彼の唱えた呪文とは…。

 「イ  オ  ナ  ズ  ン  」

今日、森の一部分に拙宅な出来のミステリーサークルが出来上がった。
「もういい…やめた。村に行こう、村に。あっちの方が絶対平和だ。
 それに誰か人がいないと寂しいしね…心強い人を探そう」
彼はそう言うとレーベの村の方角に走り出した。よっぽど森が嫌いになったらしい。
因みに、諸君も知るようにレーベ村では恐ろしい珍事が起こっている。
彼はまた、見余った。

【セージ(DQ3男賢者) 現在位置:森へと繋がる道 所持品:?】
 行動方針:レーベ村に行き、キーアイテム入手&一緒に同行してくれそうな人を探す
アイスブランドを携え走るオルテガ。レーベはもうすぐだ。
「ぬわっ!」
オルテガは足元に仕掛けられたワイヤートラップに引っかかり、無残にも転んでしまった。
「全く…。誰だ、こんな罠をしか…」
途中まで言って気付いた。自分の腹に深々と刺さったアイスブランドに。
蒼い刀身は真紅に染められ、惜しみなく血液が流れ出す。
傷口は凍傷になっているせいもあり、回復呪文は用を成さなかった。
やがてオルテガの意識は遠のき、その場に倒れ臥す。
その様子を木影から見つめる一人の影・ワル坊はただ笑っていた。

【オルテガ(気絶。危険状態。) 現在位置:レーベ南西 所持品:覆面 
 行動方針:?  願い:世界中を愛で埋め尽くす】
【ワル坊 現在位置:レーベ南西 所持品:ワイヤートラップ(残り4本)
 行動方針:どんな手段を使っても生き残る。  願い:?】
追記・アイスブランドはオルテガに刺さってます。
「どうなっているんだ?この洞窟は?」
スコール(キラースコップ)はいざないの洞窟の一階にいた。
しかし出口が無い。モグラとしての本能で、向こう側に部屋があるのは分かる。しかし壁がある。
明らかに人工の洞窟なのだが、ここで外と完全に遮断されている。

何かを封印しているのだろうか?まあ今はどうでもいいことなのだが。
「仕方がない、久しぶりだが、掘るとするか」
自分には壁を掘るのに最適な黄金のつるはしがある。つるはしを振るうのは初めてだが、すぐに掘り終わるだろう。

カーン カーン カーン カーン ガキッ…
壁は思いの外固かった。モグラとはいえ、こういうことには慣れていないため、かなりしんどい。
が、何故か安心する。興奮する。戦いを求めるキラースコップといえども、やはりいたずらもぐらの一種なのである。
「チッ、これではイズモンのヤツを笑えないな…」
そんなことを考えながら、スコールは壁を掘る。その姿はとてもよく似合っていた。

【スコール 所持品:黄金の鶴嘴(絶対に壊れない) 現在位置:いざないの洞窟地下一階 行動方針:石壁を掘る 願い:?】
「もう一度だけ聞こう…。儂と手を組まぬか?
ミルドラース様がこの世界を支配した暁には、貴様にも魔王軍の幹部としての立場を与えようではないか」
レーベの西、海に面した森の橋で二人の男が対峙していた。
イブールとルビカンテ。ともに今回の参加者の中では、抜け出た実力の持ち主である。

「何度聞かれても答えは同じだ、お前と組む気は無い」
そう答えるルビカンテに対し、イブールは嘆くように呟く。
「そうか、それは残念だ。…ならば、邪魔になりそうな貴様には、ここで退場してもらおうか!」
イブールはそう言い終わると同時に、冷たく輝く息を放った。強烈な冷気が辺り一面を白銀の世界へと変える。
だが吹雪はルビカンテの手前で彼の支給品、炎のマントによって阻まれた。
「どうした?私を倒すのでは無かったのか?」
「くくくっ……、そうでなくては面白くない。本気で行かせてもらうぞ……」


両雄の激しい戦いを近くの樹上から見下ろしながら、ボンモール王子リックは呟く。
「…モニカ、僕は君の所へ無事に帰りたいよ…。」

【イブール 所持品:? 現在位置:レーベの西の森海岸線 行動方針:ルビカンテを倒す 願い:ミルドラースの世界征服】
【ルビカンテ 所持品:炎のマント 現在位置:レーベの西の森海岸線 行動方針:イブールを倒す 願い:?】

【リック王子 所持品:? 現在位置:レーベの西の森海岸線、樹上 行動方針:無事に帰りたい 願い:?】
いざないの洞窟の湖付近。
マッシュは上機嫌だった。
デイバッグの中に妙に細かいモノがたくさん入っていると思ったがどうやら木の実の類であった。100や200の数ではない。
デイバック丸々一つに詰め込んだ節のあるそれは一体いくつあるというのか
それも大好物の胡桃に似たものである。
何日もかかるレースの中では食料は普通にありがたいが自分の好物というとなるとやはり自然と笑みがこぼれてくる。
殻を握りつぶし実を食べる。
うまい、胡桃に似ているが違う。
体の中から力がわいてくるようなこの感覚。病み付きになりそうだ。
「よしっ!それじゃあ、まずは兄貴を探そうか。」
気力十分、やる気十分。
…そりゃそうだ。彼の食べている胡桃と思しき物。
実は「命の木の実」なのだから。

【マッシュ 現在位置:いざないの洞窟付近の湖 所持品:命の木の実996個(説明書埋没 4個食べた) 行動方針:エドガー捜索 レーベの村へ 願い:?】
「ちぇっ、ワルぼうのやつ、どこ行ったんだ?
 せっかく色々とやってもらおうと思ったのにさ」

健康的に焼けた肌をした少年。
いの一番に出発した少年。
いたずら王子として国中で評判になっている少年。
カメハ王子である。

彼はいま、いざないの洞窟にいる。
複雑な造りをしていて、なおかつ暗いため、なかなか進めないのだ。
それだけに、罠をしかけるのには最高の場所ではないかとも思う。でも、道具が無い。
支給品は重い壷だ。といっても、デイパックに入れると何故かそれほどの重さは感じないのだが。
閉じこめの壷といって、この中にはどんな敵でも閉じこめることができるらしい。大当たりだ。
ただ、一度しかつかえない。
「あ〜あ、どうせなら、ロープか何かあったら良かったのになぁ」
とりあえず、洞窟にあったたいまつは手に入れたのだが、それでも暗いし、道も覚えきれない。
と、そこへ、何やら音が聞こえてきた。
カーン カーン カーン カーン…

何の音かは分からないが、その方向に誰かいるだろうし、もしかしたら出られるかもしれない。
音を頼りに、カメハはその方向へ駆けていった。

【カメハ 所持品:閉じこめの壷、たいまつ(洞窟の壁から) 現在位置:いざないの洞窟地下二階 
 行動方針:洞窟を抜け、いたずら用の道具を探す 願い:優勝して100億年分のお菓子をもらう】
2551/3:04/08/02 02:13 ID:aUK0OV5z
ガタガタ震えていたギルバートだがふと目に入った光景がある。
そう、ソロともょもと、そして血の海に沈んでいるピサロだ。
ピサロの失血量がすごい。そして今まさにもょもとに剣を振り下ろさんとしているソロがいる。
怖い、怖い、怖い。
たとえ、殺しがルール違反であるとは言ってもルールを破ろうとする人はいることは明白だ。
怖い、怖い、怖い。
ここでもし死んだら、どうなるのだろう。
夢を持ってここに挑んできた人々が無慈悲な狂気の刃によって殺されていくということはどういうことか。
怖い、怖い、怖い。
怖いのは何か?
死ぬことが怖い?それもそうだが。
…神の元に監視されていたとしても人を殺めることができる、その狂気。
手に持つ、チキンナイフに力が宿った。

「う、うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
思わずソロもその手を、没頭していたもょもとも手を止める。
「わ、な、なんだ!」
もょもとが思わず叫ぶ。そのとき異変に気づく。
ギルバートの視線はこちらにない。
そしてあるはずの気配が薄い。ピサロは…?
2562/3:04/08/02 02:14 ID:aUK0OV5z
「!」
ソロのアルテマウェポンが鼻の頭を掠める。
「手元が狂ったか…」
「て、てめぇ!」
机の下を潜る。ソロは机を真っ二つにした。
距離をとるだろうとソロは思った。
が、実際は違った。
机の近くにやってきたのを見計らってソロの足元のほうへ再び突っ込んでいった。
足を払い体勢を崩す。
そしてソロと視線が合う。
──こいつ、狂ってやがる。
ぞっとして渾身の蹴りを見舞う。
間合いを取ることができた。普通のやつならしばらくは起き上がれられないだろう…が。
そこにギルバートが覆いかぶさる。
「に、逃げてください!」
「お、おい!」
「時間稼ぎにはなると思います!早く!」
勝ち残ることは万に一つも無理だ。
…なら。
勇気を出す、逃げてきたばかりの人生に決別する。
「すまん!」
もょもとはピサロを担ぎ上げて最短距離、窓から外へと出る。
「イオラ!」
ソロはギルバートを呪文で引き剥がし舌打ちをした。
ピサロを確実に殺せた。それだけに惜しい。
もはやルール違反など知ったことかという殺気。
ギリリとギルバートを睨めつける。
ううと呻きギルバートが立ち上がる。まだ、チキンナイフは光を失っていない。
明らかにこの状況に恐怖している。しかし、勇気を持って今この状況に挑んでいる。
血がぽたぽたと落ちる。死ななかったのが奇跡というべきか。

2573/3:04/08/02 02:15 ID:aUK0OV5z
ちょうどそこに図書館に入る影が。
「…!助太刀するぞ!」
シドルファス・オルランドゥ伯。剣聖と呼ばれた男。
状況を一瞬で理解し、銅の剣を抜く。
ソロ、ギルバート、シド。それぞれが三角形を描くように陣取った。

【ソロ(4勇者) 現在位置:図書館 所持品:アルテマウェポン
 行動方針:ピサロを殺す  願い:ピサロの完全抹殺 】
                   VS
【ギルバート 現在位置:図書館 所持品:チキンナイフ
 行動方針:時間稼ぎ 願い:アンナにもう一度会う】
【シド(FFT) 現在位置:図書館 所持品:銅の剣 行動方針:ギルバートの手助け 願い:特になし】 

【もょもと(ローレシア王子) 現在位置:図書館→城下町 所持品:鋼の○金術師 7巻まで コンドーム50個(移動の邪魔になるためピサロのデイバックは放棄)
 行動方針:ピサロの治療 願い:?】
【ピサロ(怪我により危険状態) 現在位置:図書館→城下町 所持品:なし 行動方針:気絶中 願い:?】
最初の場所にあいつら、いたな。
ゴツい体格をしたモヒカン男、たまねぎマンのような髪型をした少女、そして、青いツンツンした髪の男。
覚えている外見的特徴はほとんど髪型だな…まあいい。確か、ハッサン、バーバラ、エニクスといったか。
あの青い服を着た男がいないのは残念だが、あいつはまた今度だ。

1体1で戦ってオレに打ち勝ったのはテリー、エニクス、この二人だけだ。
あれからかなりの月日が流れ、あいつらが魔王を倒したとかいうウワサも流れている。
だが、オレだって何もしないで毎日を過ごしていたわけじゃねえ。
来る日も来る日も鍛錬に明け暮れた。あの時よりもずっと強くなっているはずだ。
オレの願いはあいつらともう一度戦って勝つことだ。

このチャンスを逃したら、もう二度とあいつとは戦えないだろうな。
大国レイドックの王子ともなるとそう簡単に会えるものじゃねえ。
今こそが、約束を果たすときだ。


ムスコよ、父さんは、絶対勝つからな。



…もしレースに優勝したらあいつが欲しがってた冒険譚でももらうとするか。確か全130巻だったかな。
【ブラスト 現在位置:ナジミの塔 地下一階の宿屋 所持品:?
 行動方針:二人分の武器(同じ武器)の調達→エニクスを探す 願い:エニクスと戦い、勝つ(息子へのプレゼント)】
なんで、私が選ばれたんだろ。
アリアハンの井戸のそこでぜーぜーと胸を押さえつける美女がいた。ネリスである。
心臓に病──すぐに息が上がってしまい、多くの休養を必要とする──があるため井戸から出るだけだというのになかなか出られない。。
剣や、呪文には常人より自信はあるのだけれども…
持久力がなければ勝ち抜くことは絶対に無理。井戸から出られないとなると既に絶望的。
すぐにレースを降りようかと思った。
神も参加しているというのに。どうして、私のような病気持ちが勝とうと思えるのだろうか。

願いはないわけではないのだけど──

とりあえず井戸のそこにある家にあった火打石で家の中のものを適当に燃やして狼煙を上げてみることにした。
そして火が消えないよう適度に何かを燃やし続けた。

【ネリス(心臓の病はデフォルト 体力の消耗が激しい)
 現在位置:アリアハン井戸内部 所持品:青龍偃月刀(FF7) 行動方針:救助待ち 願い:心臓の病気を治す】
保守
2611/5:04/08/13 00:02 ID:UYAe7aNn
                     ,ィ^i^!1 、
                     ,'{レ'´  ヽ} . ←チェリ
                     ! ノリノ ))〉
                     l| |l;´Д`リ    妄想シテイルウチニ逃ゲナキャ
                      /つ{卯}つ
                      く〈〉⌒ヽi〉 
                       ,)ノ `J

               ‐=≡  ____
               ‐=≡  |    |
               ‐=≡  | 十 |     ←ピピン
              ‐=≡   |_______|
             ‐=≡   ( ´Д`)     メイドさんハァハァ 
           ‐=≡_____/ /_
         ‐=≡  / .__   ゛ \   .∩
        ‐=≡  / /  /    /\ \//
       ‐=≡  ⊂_/  /    /  .\_/
         ‐=≡    /    /
          ‐=≡   |  _|__                      ,ィ^i^!1 、
           ‐=≡  \__ \                    ,'{レ'´  ヽ} . 
             ‐=≡ / / /                    ! ノリノ ))〉    キヅカレタヨー
``)          ‐=≡  // /                      l| |l;´Д`リ    キモイヨー
`)⌒`)       ‐=≡ / | /                       /つ{卯}つ
 ;;;⌒`)      ‐=≡ / /レ                        く〈_i〉人i〉 
   ;;⌒`)⌒`)‐=≡ (   ̄)                         し'___)
2622/5:04/08/13 00:05 ID:UYAe7aNn

                ↓アーヴァイン
       /    / )))).                    |
      /    /_ ⊂ノ                | ヽヽ |\
     /   / /             i 、、 | ヽヽ |\   |  \
    / / \ \  Λ_Λ  ド  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   / /    \ \( ´Д`)   .<  女の子をいじめるやつは僕が許さないぞー!
   / /     ヽ      ⌒\   \____________
   /       ノ      /> >
           /     / 6三ノ        ____
          /  / \ \ ` ̄         |    |
   ―    /  ん、  \ \          | 十 |
   ――  (__ (   >  )          |_______|
   ⌒ヽ   ' ・`し' / /..          ( ´Д`) そ
     人, ' ', ( ̄ /    .      ____/ /_       何奴!
   Y⌒ヽ)⌒ヽ、 )  |         / .__   ゛ \   ∩         
            \_つ       / /  /    /\ \//
2633/5:04/08/13 00:06 ID:UYAe7aNn
     ナンカ言ッタカコラ
    |           ∧          ∧
    |   ピピソ   / ヽ_       / .∧
    |______/   `、⌒ヾ⌒ヽ/  ∧
  /        /    (.....ノ(....ノ   / ヽ  言ッテマセン
 .l::::ノ(        |   ι      ι::(....ノノ    ゴメンナサイ
 |:::::⌒ -=・=-  / ̄ ̄ヽ  アーバイン::::::::::/`ヽ
 .|:::::::::::::::::  \_(___..ノ     :::::::::::::::::::(....ノノ
  ヽ:::::::::::::::::::  \/ヽ   ι ::::::::::::::::::::::::::ノ
2644/5:04/08/13 00:07 ID:UYAe7aNn
  <           逝ってよし!            >
   ∨∨∨∨∨∨\ /∨∨∨ ∨∨∨∨∨∨∨∨
         | 十 |    ∨            _,-''  )  。゚・   。 。
         |_______|           , -' (.__,-''   ,   , , 。゜
       , -#´Д`)_         .,-'~ ,- '    /  /  i〜i /, 。
      /   )ヽ(w i      .,-'~  ,-'~    // , /// 〜 //,
     .,/  /   ヽヽヽ   ,-/'~  ,ノ      / ////@ @// '/
     / ^)'    _ l ゝ _)-'~   ,-'~     //, ' ⌒/∨ ̄∨ ⌒ヽ   
    / /'  ヽ ピピソ^ ̄   ,-'~       / /          ヽ ゚ ・
   (iiiiリ∫ ヽ      ./    (⌒`〜〜'  /i  ノ    ノ\ ヽ
       ヽ─|〜' ノ/      ゙〜〜〜〜  | アーバイン./  `- '
        || ||l、_  /          ,,,     |     /  ゚ 。
  |.|  _|.|_,,,|   |        __-'',,-~   /    /
  .|.| ニ─、─''''|   |       =-'''     /   、 ヽ
  .|.|    |.|  .|  |              |    l  l
  |.|    |.|  .|  '、      _     _.|   /  ノ
  .|.|  ,,== ==.|   l      .|.|  ,_,,-'',,,-|  / |  /
   |.| ||_ノノ   |  |      i、`''',,-''''  |  /  .| .|
   .|.レ `-- '    |  |        ̄   | .ノ   | )
         ,- |  |     .....     | .|    ||
         `ヽ   );;;::::::::'''''      | |     | .|
           ゙ - '''''''       ,- 、| | ,,,,,;;;;;;;;と__)''
                      \__);;;;;;;''''''
2655/5:04/08/13 00:08 ID:UYAe7aNn

             待ってよメイドさーんハァハァ          ,ィ^i^!1 、
                      __            ,'{レ'´  ヽ}
                       |   |            ! ノリノ ))〉 ・゚。
             (  , -─-、   |   |         ⊂  l| |l⊂´ロ)
             `メ、 .,   `ヽ-、|_____|            /M{卯}つ コノヤクタタズー
              l   l     ヽ`、 ,,)            く〈_i〉人i〉'
             |   |  丿, -、_  ヽ、__          (_)-(_)
             .( //⌒/~  ヽヽ`ヽ、_づ          ''''''
             / / (m)'     ~
           /⌒/      .......:::::..
           (m)'   ,,,,,,;;;;;;;'''''''
              ''''''''
   ( ,;;);;)
    `( ;(   /⌒ヽ     ,、  ,、
プス    ))  / ∧ ヽ  /丿/丿
     ((  ./  ヽ\\. | l.  |(.
 プス  r-─<    丿 ( .( .)) __)) ←アーバイソ
  ..,,<_< (_──〜─⌒)--',,...
     '''''''''''''''''''''  ̄ ̄ ̄ ̄''''''

【ピピン 現在位置:アリアハン城→城下町へ 所持品:? 目的:チェリを追う】
【チェリ(混乱) 現在位置:アリアハン城→城下町へ 所持品:? 目的:ピピンから逃げる】
【アーヴァイン(気絶) 現在位置:アリアハン城門前 所持品:? 目的:?】
保守
保守
ほしゅ
道具屋の奥でこれといった願いのない青年、バッツが安眠枕で一人眠りを決め込んでいた。。
うとうととしかけたところに耳に入る喧騒。
寝ぼけた眼に飛び込んできたのはメイドと…兵士だろうか?
あれがメイドかーと、うんうん頷きながらカウンターを乗り越え外に出る。
そして周りを見回すと城の方角に誰かが倒れているのが見え、そっちへ向かってみた。
尻を空に突き出す形で無防備に倒れている男、アーヴァイン。
もちろんバッツとは面識はない。
彼のものと思しきデイバックが隣に転がっていてそれから細身の剣が顔をのぞかせている。妖精の剣というらしい。

バッツのいたずら心に火がついた。
何せ、いい年こいてカメをつっついて遊ぶ男だ。
抑止力がないと暴走することもあっただろう。そして今、その抑止力はない。
まずはその鞘がついたままの妖精の剣でつんつんと突っついて本当に気絶しているか確かめる。
──うん、反応はない。
意志を決めて。剣は抜かず、鞘に収めたままで構える。
鞘も剣と同じく細い。
狙いを過たないように集中する。
そして、
「かんちょー」
プス。
アーヴァインの尻の穴にぷっすり。
ズボンに穴が開いただろうか?
思ったより力んでしまった。

………

何か、やってて寒くなってきた。
急ぎ周囲を見回す。誰もいないだろうか。
アーヴァインを放置してバッツは逃げ出した。
妖精の剣が悲しそうに風に、揺れた。

【バッツ 現在位置:アリアハン城門前→アリアハン城内 所持品:安眠枕 目的:レナ、ファリスに合流】
【アーヴァイン(気絶) 現在位置:アリアハン城門前 所持品:妖精の剣(ケツの穴に刺さっている) 目的:?】
「あ、あなたは正気じゃない。早く自分をとりもどしてほしい!」
ギルバードが叫ぶがソロはまったく聞いてなかった。
ギルバードよりなによりもう一人の男の発する気が凄まじい。

ソロは椅子を蹴っ飛ばし、オルランドゥに奇襲攻撃をかけた。
飛んだ椅子でオルランドゥの視界は塞がった。
「ギガデイン!」
引きしぼった稲妻が空気を引き裂く!
しかし、剣聖シドは銅の剣で椅子とギガデインを叩き割った。
「まだ甘い……」
周囲に電撃が弾き乱れ、机や本棚は焼却された。
さすがは剣聖シドといったところか。

「今度は此方からいくぞ」
剣聖シドが剣を上段に構える。ソロはじりじりと後退し、ギルバードは半分気絶しかけている。
「ぬんっ」
シドが剣を振り下ろす。
爆音とともに圧迫された空気が前方に跳ね飛んだ。地面が引き裂かれ、マグマが噴出し、疾る亀裂の勢いに
ソロは呑まれそうになる。そして、なぜか知らないが大爆発が起こった。
図書館は音をたてて崩壊した。あとには剣聖シドだけが残された。

「すまぬ、これでもまだ全力の10%しか出していないのだ」
ソロとギルバードは瓦礫のなかで気絶した。

【ソロ(4勇者) 現在位置:崩壊した図書館跡 所持品:アルテマウェポン
 行動方針:ピサロを殺す  願い:ピサロの完全抹殺 】 ※気絶中

【ギルバート 現在位置:崩壊した図書館跡 所持品:チキンナイフ
 行動方針:時間稼ぎ 願い:アンナにもう一度会う】 気絶中
【シド(FFT) 現在位置:崩壊した図書館跡 所持品:銅の剣 行動方針:目的を探す 願い:特になし】 
 
死の宣告
5
275名前が無い@ただの名無しのようだ:04/08/22 03:52 ID:fldKRDnf
保守age
2761/2:04/08/22 11:03 ID:aAFYWW2k
「…」
腹の辺りがジンジンする。
痛い。出血もひどい。
これでは動けない。
ここまでか。と観念する。
…はずだが、回りの風景は自分の意思とは裏腹にゆっくりと動いている。
視界がぼやけてよくわからない。
「くっ。」
「お、目覚めたのか?」
ピサロの疑問が氷解した。

もょもとはピサロを担いで町外れまでやってきた。
自分に呪文の才がないことをこのときは呪った。
だがいまさら呪っても遅い。
ならば応急処置を施し、回復呪文の使い手を探すのみ…
なぜ、彼はピサロを助けようとしたのか。
レースに勝つためなら動けなくなった人は見捨てるが上策だが。彼はしなかった。
彼は世辞にも賢くない。単純だ。
極、単純だ。

2772/2:04/08/22 11:08 ID:aAFYWW2k
─何故、助けた?
「何故って、あのまま放って逃げろって言うのか?」
─それがお前のためではないか?
「困ってたり、苦しんでいたりするものを助けないで何が自分のためだ?」
─馬鹿か、貴様は。
「馬鹿だよ。確かに馬鹿だ。呪文もまったく使えない馬鹿だ。だが、体が勝手に動いたんだ、いまさら放り出すなんてできるか。」
─底抜けの馬鹿だな。
「ははっ、最高の褒め言葉だ。…なぜなら、友達だろ?俺たち?」
─まだ、出会ったばっかりに何を言う?
「おいおい。さっきまでああやってああでもないこうでもないと話しただろ、少なくともあれは本音の言葉だっただろ?」
ピサロの頭によぎる先程の光景。
─好きにしろ。
「ああ、好きにさせてもらうぜ。…ところで、誰か知り合いいないか?回復呪文の使い手…今はあんたの治療が優先だ。
 俺はもょもと。あんたは?」
──ピサロだ。俺の知り合いが一人だけここに出場されている。守らないといけない。
「そうか。OK。そいつも守る方向でいいんだな。」
─ああ。俺を見かけたら恐らくやってくるだろうから名前はあえて言わん。
「よし、任せとけ。…まだ、寝てろ。かなり出血している。」
─すまん。
もょもとは単純な正確だ。
だが、そのあまりに単純な性格は謀略と裏切り、そして死の世界を生きていたピサロが感じたことはなかった。
利用してやろうという気も起こらなかった。
ピサロは再び目を閉じた。

【もょもと(ローレシア王子) 現在位置:アリアハン城下町→町の外へ 所持品:鋼の○金術師 7巻まで コンドーム50個 行動方針:ピサロの治療、ロザリー(名前は知らない)の捜索 願い:?】
【ピサロ(危険状態は脱したが重傷) 現在位置:同上 所持品:なし 行動方針:睡眠中 願い:?】
278あぼーん:あぼーん
あぼーん
研究は行き詰まり──
降って沸いたように魔物にさらわれて──
不本意ながら魔物に手を貸すことになり──
そして、開放される。
魔王は倒されて平和になる。

それで研究は進むかというとそうでもないわけで。
農夫兼研究家のトンヌラが空を見上げた。
村に戻って研究を続けてもサンプルとなる種も少なく、はっきり言って研究設備も足りない。
はっきり言って魔物にさらわれていたときの方がいい環境で研究させてくれていた。
「いや、エニクス殿には研究資金やサンプルをたくさん提供してくれているんだべ。文句は言っちゃあいけないだべ。」
とはいえ、研究は行き詰っている。
この特殊な種の生産に成功したならば命の恩人でもあるし、一国の王子であるエニクスにどれだけ恩返しとなるだろうか。
それだけではない。世界に革命を起こす。間違いない。
そんな彼を祝福するかのように彼は見たことのない種を見つけた。
「ラックの種」である。
これはどのような種だろうか。長い間研究を重ねてきた彼でさえわからない。(DQ6にはラックの種はない)

…トンヌラには知る由もないがアリアハン北東部の森林にはでは「さそりばち」というモンスターが出没した。
このモンスターにはこの種を集める傾向にある。
もちろんここだけではなくナジミの塔、いざないの洞窟にも出没する…

じっと見つめてもわかるはずはない。
トンヌラは動き始めた。
商人ならわかるはずだ。

【トンヌラ 所持品:ダイアのティアラ(クラウドが女装潜入の時に使ったもの) 現在位置:アリアハン東北の森 行動方針:商人を探す
 願い:ステータスアップの種の生産技術、量産技術の確立】
馬鹿をやったバッツは城内に侵入してとりあえずまた横になることにした。
「どうせ誰もいないだろ、さっきのも見られなくてよかったよかった」
門を蹴破ろうとしたそのとき、突然天から降ってきた何かがバッツの頭に取り付いた。
「いてっ」
猛禽を思わせる鋭い足爪がバッツの頭をがっしりと捉える。
バッツの上で直立したそれは、ロンギヌスを携えたネズミ族の竜騎士フライヤだった。
「お、おい、なにしてんだこら」
「すまぬ、丁度いい茂みがあったと思ってな。着地してみたら人の頭だった。しかしなんだかとても居心地が
 良い、しばらくここに居させてくれ」

十分後。
「大分足の疲れがとれた気がするの。ではさらばじゃ」
フライヤは足の先におもいっきり力を込めた。
「いで、いでででで!」
フライヤはバッツの頭を蹴り飛び去った。
「いてえなちくしょう、二度と来るなよ!」

【バッツ 現在位置:アリアハン城内へ 所持品:安眠枕 目的:レナ、ファリスに合流】
【フライヤ 現在位置:遠くへジャンプ中 所持品:ロンギヌス(七曜第三段階) 行動方針:アイテム探し】
2811/3:04/08/26 05:21 ID:7SQymn+j
もし、自分の願いがかなったらどうなるのだろう。セシルはふとそんなことを考えてみる。
確かに人々が蘇れば喜ぶ人は沢山いるだろう。
しかし、本当に自分の罪は消えるのか。ただの偽善、自己満足ではないのか。
それ以前に自分はこの苦しみから解放されるのだろうか。答えは…

「こんにちは」
目の前のバーテン風の男に挨拶をされ、思考がとぎれる。
セシルも笑顔を作って挨拶を返す。

ちょっと上を向く。
(ダメだ、こんなことを考えていては。僕は優勝して、殺してしまった人達を蘇らせる。
それでいいじゃないか。今は優勝を目指すのみ、だ)
思考を中断し、キーアイテムを探そうとしたとき、セシルは初めて後ろから近づいてくる妙な気配に気付く。
振り向き、間合いをとるようにバックステップしようとする。
しかし、気配の主はすでにセシルの真ん前まで突っ込んで来ていた。
そして慣れた手つきで、腰に提げていた大剣を鞘ごと引き抜き
「ねんがんのアイ…」
何か叫んでそのまま消えた。

油断していた。殺しが禁止でも、これはサバイバル。油断が失格につながることは少なくないだろう。
現に、一瞬で貴重な支給品を失った。
「今度から気を付けないと… 武器を無くしてしまったし、まずは武器屋からまわってみようかな」

【セシル 現在位置:アリアハン城下街 所持品:無
 行動方針:街でキーアイテムと武器を探す 願い:暗黒騎士の時に殺めてしまった人達を生き返らせる】
2822/3:04/08/26 05:27 ID:7SQymn+j
現ご主人様チェック
1,貫禄…十分
2,顔…良
3,知…秀
4,体…良
5,部下遣い…多分大丈夫
6,働きがい…ありそう
総合評価…A++  新しいご主人様として、申し分無し

こんなことを考えながらミリアはターゲットのセシルに近づいていく。
警戒している様子は感じられない。まあ警戒されていても強引に盗めるだろうが。
ターゲットが少し空を見上げる。何か考えているようだ。大きな隙ができた。
ミリアはその体型からは信じられないほどのスピードでターゲットに向かっていく。
相手も気付いたようだが、もう遅い。一気に回り込み、腰に提げていた大剣を鞘ごと引き抜いた。
そのとたん、何か呪いの力のようなものがミリアを襲う!
何故か分からないが声を張り上げたくて仕方がない。出る!我慢できない!

「ねんがんのアイ  スソードをてにいれたぞ!」

言っている途中にワープしてしまった。多分最後まで聞かれてはいないだろう。
物を盗んだらワープ。これは自分たち使い魔のプログラムのようなもの。
主従関係を契約していれば、その者が近くにいればそこにワープできるように作られている。
多分今のは誰にも聞かれなかっただろう。一安心。
2833/3:04/08/26 05:30 ID:7SQymn+j
「ご主人様。仰せの通り、銀髪の男の武器を盗んで参りました。どう…ぞ…?」
何故か武器屋にワープしてしまった。そして運悪く目の前にいた人物。
「あら、アンタ、このマリベル様に向かってご主人様だなんて。それにいい剣持ってるじゃない。
 あたしにくれるのよね?装備できないけど、せっかくだからもらってあげるわ。
 それじゃあアンタは、世界で一番名誉なあたしの下僕の弟3号に任命してあげる。
 幸せに思いなさい。ほほほ!」

現ご主人様チェック
1,貫禄…ダメ
2,顔…頭巾
3,知…?
4,体…弱
5,部下遣い…荒、首切りの可能性アリ
6,働きがい…過労になる危険性アリ
総合評価…C  知力未知数、危険

アイスソードは奪われてしまった。
さすがに手ぶらで帰るわけにはいかない、下に落ちていた鞘にはまった銅の剣を拾う。
目の前の人物から逃げるには…問題無さそうだ。
だって…

「ちょっ、アンタ、これ何よ、何なのよこの感じは!」
目の前の人物は急いで袋にアイスソードを入れたようだ。
あの衝動はおさまったらしい。精神の強さにでも比例するのだろうか?
「このマリベル様に呪いの武器を渡すなんて!覚えてなさい!」
呪いの武器は装備しないと呪われないのだけど…
とにかくその隙にワープ、今度は間違うことはない。戻ったらどういいわけをしようか…

【ミリア 現在位置:ルイーダの酒場内部に出現 所持品:銅の剣 現行動方針:ダイスダーグに尽くす】
【マリベル 現在位置:アリアハン武器屋 所持品:アイスソード、? 行動方針、願い:?】
284あぼーん:あぼーん
あぼーん
2851/2:04/08/26 22:34 ID:6E0e/EIE
すけさんは困っていた。

―――僕は<あるくんです(ドラクエ万歩計方ゲーム機)>の歩数を稼ぐためちょこちょこ歩きでアリアハンへ向かっていた。
途中、近くで誰かの叫び声を耳にしたような気もするけど<あるくんです>の説明書が気になるから素通りした。
それがいけなかったのかもしれない。
説明書に没頭しながら歩いていたら、いきなりの爆発音と衝撃。
よくわからないけど、どうやら僕は何かの争いに巻き込まれてしまったらしい。
(―――実は争いではなく、賢者セージのイオナズンだった訳だが。)
手にしていた説明書はどこかに吹っ飛んでしまったし。
自分は動けないし。どうしよう。
多分、致命傷ではないと思うんだけど、このままだと出血多量で死ぬかもしれなかった。
「うう・・・もょもと、アイリン・・・」
仲間の名前を呼んでみても、大声が出せる訳でもなく。
もょもともアイリンも来なかった。
2862/2:04/08/26 22:51 ID:6E0e/EIE
伏せで倒れている金髪の少年。
その少年の血に濡れたマントを見て、アレフは愕然とした。
ああ、争いを止めに来たのに間に合わなかったのか!僕はこれでも勇者か!?
こんなことじゃ世界平和なんて…くそっ!
僕のバカアホドジマヌケ!お前なんか竜王に食われちまえ!
――っと、そんなこと言ってる場合ではない!本当にバカか僕は!
少年(といっても自分と同い年くらいだ)に駆け寄り、上半身を抱き起こす。
「お、おい!君!しっかりしたまえ!」
「ん・・・?誰?君」
「よかった、意識があるのか!ちょっと待ってくれ、…ベホイミ!」
みるみるうちにすけさんのキズが塞がっていく。
「あ、ありがとう。助かったよ。しんじゃうかと思った」
座ったままぺこりと頭を下げるすけさん。
「いや、それより何が・・・」
「ん、ごめん。ちょっと待って・・・なんか眠くなっちゃった」
「・・・は!?ちょ、ちょっと、君!」
「ごめん、3分したら起こしてね。・・・ぐ〜」
「お、おい!」

あまりにものんきで唐突な少年に呆れるアレフであった。

【すけさん(サマルトリア王子) 現在位置:レーベ南南東付近 所持品:あるくんです(ドラクエ万歩計方ゲーム機 現在ベビースライム 壊れかけてしまい歩数が分からなく)
 行動方針:眠いのでとりあえず3分仮眠 願い:なし(レースに参加する気がない)】

【アレフ(DQ1勇者) 現在位置:レーベ南南東付近  所持品:?
 行動方針:すけさんを起こす  願い:ラブアンドピース!皆が幸せに】
「ただいま戻りました」
ルイーダの酒場のカウンターにミリアの姿が現れる。
「ずっと見ていたが、戻るのに妙に時間がかかったな。どこかに行っていたのかね?
 …まあいい、で、盗んできたものはそれか」
ダイスダーグは机にワインを置いて、ミリアの持ってきた銅の剣をしげしげと見つめる。
「あの男が持っていた剣とは少し違うようだが、どういうことだ?」
ダイスダーグはミリアに疑いの眼を向ける。この人には嘘はすぐにばれてしまうだろう。
「も、申し訳ありません。ちょっとした手違いがございまして、奪われてしまいました。
 し、しかし、あの剣は怨念が宿っているようで、持つのは危険でございますので…」
「言い訳はよい、次に同じことをしなければ構わん。少なくともお前の能力は分かったのでな。
 さて、我々もそろそろ動くことにしよう。あの銀髪の男に姿は見られたか?」
「いえ、はっきりとは見られてはいないかと…
 ただ、武器屋にて頭巾をかぶった女性に恨みを買ってしまいました」
「…そうか、ならばあまり長居はすべきではないな。道具屋が隣にある。必要な物を取ったらこの街を出る。
 先ほどから外が何やら騒がしいな…急ぐぞ」

【ミリア 現在位置:ルイーダの酒場 所持品:無 現行動方針:ダイスダーグに従う】
【ダイスダーグ 現在位置:アリアハン、ルイーダの酒場 所持品:引き寄せの矢20本、?、銅の剣(ミリアより)
 行動方針:道具屋でアイテム調達後、アリアハン外へ 願い:世界の支配】
2881/2:04/08/27 14:55 ID:ROHeogMh
開かない、ドアが開かない。
必死で叩いていた手はボロボロ。爪が剥れかけて、血が流れている。
でも、そんなことに構っていられない。出せ、出せ、出せ!

数分後にあっさりとドアは開いた。
見るも無残な姿になった故郷には、誰一人の死体すらなかった。

『勇者をしとめました、ピサロ様!』
ピサロ。全ての元凶…ピサロ。許さない…憎い。
何故殺さなくてはいけなかった?勇者は俺だ。村の皆じゃない。シンシアじゃない。
ピサロ・・・憎い。たまらない気持ちになった。殺す!殺してやる!


「ああああああああああ!」
勇者ソロは絶叫と共に悪夢から目覚めた。
2892/2:04/08/27 15:10 ID:ROHeogMh
「はぁっはぁっはぁっ・・・は、あ」
ソロは冷や汗を拭いながら辺りを見渡した。瓦礫で埋まっている。
その光景を見て状況を理解した。自分は、あの男に敗れた。圧倒的な力で。
「痛・・・ッ」
瓦礫が直撃したのだろう、身体の節々が痛んだ。
それから、青い服の少年に蹴りを入れられた腰の辺りが酷く痛む。かなりの力だったようだ。

ふと後ろを振り返ると、ギルバートが瓦礫に埋もれて伏せに倒れていた。
「・・・。」
――邪魔をしやがって…。
殺そうかとも思ったが、殺しはこのゲームでは違反なのだ。
他の人間を殺したら恐らくはその瞬間にゲームに参加できなくなるだろう。
最初に殺すのは・・・ピサロでなくてはならない。

『あ、あなたは正気じゃない。早く自分をとりもどしてほしい!』
先程、叫んでいたと思う。
「・・・違う、これが自分だ」
そう、ピサロを殺さなくてはならない。どんな手段を使ってでも。
ピサロは、恐らく青い服の奴と一緒だ。追わなくては。そして殺す。2人とも殺してやる。
ソロは立ち上がった。

【ソロ(4勇者) 現在位置:アリアハン図書館跡 所持品:アルテマウェポン
 行動方針:ピサロともょもとを追い、見つけ次第殺す  願い:ピサロの完全抹殺 】
「ではそろそろお祈りの時間だな」
ここは砂漠の真ん中。辺りには黄色い砂が見えるだけ、どきどきするほど人気がなくてわくわくするほど
だだっ広い。
レックスとタバサはいつの間にか砂漠まで走って来ていた。
そしてふたりの目の前には正真正銘のセフィロスが手にチェーンソーを握って立っている。
「子どもと言えども容赦するつもりはない、覚悟しろ」
セフィロスはチェーンソーを起動させた。
「なに、ホンの手足をバラバラにするくらいだから」
セフィロスは独りの時とはうって変わってにこやかに笑っていた。仮面の下で。
レックスとタバサはいかにもな感じのホッケーマスクを見て背筋が寒くなった。

「ギガデイン!」
「イオナズン!」
セフィロスは十メートルふきとばされた。
「くっ、油断した、子どもといえどもこの大会に呼ばれるほどの奴、強くておかしくはない」
セフィロスは血を吐きながら立ち上がった。
「だがどうする……強いのはわかったが攻略法が思いつかん」
その間、レックスとタバサは色々議論していた。
「ねえ、いま見たらこれ入ってたんだけど、この人に使ってみようよ」
「いいけど、僕の剣の切れ味も試してみたい」
色々議論した結果、タバサのアイテムをまず試すことになった。
タバサは恐る恐るセフィロス近づいていって、手をさしのべた。
「おじさん、これあげる」

【セフィロス 現在位置:アリアハン砂漠 所持品:チェーンソー(残り50回) ホッケーマスク
 行動方針:とりあえずライバルを減らす 願い:星と一つになり神のごとき存在になる】
【レックス(DQ5王子) 現在位置:レーベの村 所持品:マサムネ(SaGa2仕様)
 行動方針:セフィロスが邪魔。願い:興味ない。レースに優勝する】
【タバサ(DQ5王女) 現在位置:レーベの村 所持品:悪運ダイヤ 
 行動方針:セフィロスが邪魔 願い:レックスと結婚する】
――――――入れない。
アルスは森の近くで立ち往生していた。

とりあえず森の近くまでアルスは来た。
来たのだが、どうにも樹が入り組んで入ることが出来なかった。
ネコ○スでもあれば"樹が避けてる〜!"って事になるのだが、ジ○リに思いを馳せていても仕方が無い。

「仕方が無い。ここはいっちょ、この袋さんの助けを借りるか〜っと」

そう決心するや否や、どこぞの賢者のように一気に袋に手を突っ込んだ。
ごそごそと漁ると、剣の柄のようなものを握った。


しめた!!剣があれば勝ち戦などいくらでもできる!!!

   勇者ロトの名を襲名した俺に剣を与えてしまったのは大失敗だよ神―――!!!


そう心の中で叫び、一気に袋から取り出した!
そして出てきたものは…………ッ!!

"麺棒"

「……餃子作るわけじゃないんだからよ………」

アルスは思いっきり突っ伏した。

【アルス(DQ3男勇者) 現在位置:森へと繋がる道(賢者の通った道) 所持品:麺棒】
 行動方針:突っ伏したまま
2921/2:04/08/28 02:09 ID:Jlz/Zaxk
「ん…ふあ…ああ」
「…目が覚めた?」
突然眠るといい、30分。実際に眠るといった時間よりも10倍長く睡眠を取ってすけさんは目覚めた。
「ん…?ああ、こんにちは。不機嫌そうですね」
「当っ…たり前だ!何でいきなり寝る!?しかも外で!君はいったいどういう人なんだ!?」
息を荒げて怒鳴るアレフ。すけさんはそれには構わず辺りを見まわした。
「…宿屋?」
どうやらここは宿屋で、自分はベットに寝かされていたらしい。
お城でぬくぬく暮らしてきた王子様から見れば、お世辞にも綺麗とは言い難い部屋だったが、とにかく。
「アリアハンの宿屋だよ。あんなところで眠りこけていたら狙われても文句は言えないからね」
アレフが溜息混じりに言う。その言葉にすけさんは眉根を寄せた。
「…狙われるって?これはレースでしょ?何で」
「このレースは妨害アリのルールだろう。実際、君は誰かと戦ったのだろう?」
「え?違うよ、僕は…」
ただ歩いていたら、爆発の衝撃に吹っ飛ばされたのであった。
「争いに巻き込まれたんだと、思う」
「そうか。それでも、争いが起こっていることは間違いない。図書館は破壊されていたしなぁ…」
「…。」
すけさんはその事実を知って、何よりもまずかつての仲間――もょもととアイリンのことが心配になった。
2人とも、僕よりもしっかりしてるし平気だと思うけど…でも…。
「?どうしたのだ?」
底抜けにのんきなすけさんが表情を曇らせたので疑問に思ったのだろう。
「うん…僕の仲間、大丈夫かなって」
「仲間?」
「えっと、もょもととアイリンっていうんだけど」
(…? 何だ?)
アレフはその名前が異常に気になった。なんだか、とても他人とは思えないような。そしてふと気がつく。
(…似てる、ローラ姫に)
2932/2:04/08/28 02:11 ID:Jlz/Zaxk
目の前の少年は、どこか自分の愛する姫に似ていた。それは外見だけではなく、具体的なものではない何かが。
「…君の名前は?」
「僕?僕はすけさん。」
またしても同じ、他人とは思えない感覚。
(ただの変な名前なのに…何でだ?)
「俺は勇者アレフ。1位になって世界平和を願おうと思ってる。ラブアンドピースだ」
「世界平和?面白いね。…僕は、願いないんだよね。レースに参加したくないし」
「そうなのか?これからどうするつもりだ?」
「うん…育てようと思ってた<あるくんです>は壊れかけちゃったし…もょもと達を探すよ。
…といいたいところだけど」
そこまで言うとすけさんは顔を上げた。
「アレフについていくよ」
「…は、はぁぁぁ!?俺に?」
「うん、アレフには助けてもらったし、お礼がしたいし、僕1人じゃ危ないかもしれないし」
「…。」
とてつもなく一方的な発言だ。だが、アレフはこの少年と、仲間――もょもととアイリンが気になった。溜息をつく。
「…わかった!お前の仲間とキーアイテムを探そう」


アレフとすけさんは、先祖・祖先として互いに引かれ合ってしまった様だ。


【アレフ(DQ1勇者) 現在位置:アリアハン城下町  所持品:?
 行動方針:もょもと・アイリンの捜索、キーアイテム探し  願い:ラブアンドピース!皆が幸せに】

【すけさん(サマルトリア王子) 現在位置:同上 所持品:あるくんです(ドラクエ万歩計方ゲーム機・壊れかけ)
 行動方針:もょもと・アイリンの捜索、アレフの手伝い 願い:なし(レースに参加する気がない)】
294292-293:04/08/28 02:34 ID:Jlz/Zaxk
訂正。アレフの一人称は「僕」でした。(「…は、はぁぁぁ!?俺に?」→「…は、はぁぁぁ!?僕に?」)
さらに>>184でアレフはレーベに向かっていたはずなのですが…。すけさんを助けたとき、アリアハンのほうが近かったのかと。
今のレーベの宿屋じゃ無理がありすぎる。>>184、申し訳ない。
295あぼーん:あぼーん
あぼーん
クラウドはアリアハン城下町にいた。
このレースが始まり真っ先に(正確にはカメハとわるぼうの後だが)旅の扉に飛び込んだセフィロス。
そのセフィロスを見ていてもたってもいられなくなり、隣にいたティファにも構わずに自分も飛び込んでしまった。
…正直、後悔している。
自分がここに来たとき既にセフィロスの姿はどこにもなかったし、捜索しようにも支給された武器が

マイナスイオンドライヤー

だったからである。武器ですらない。
これで俺の自慢のヘアースタイルを整えられ…ゴホッゴホッ…ではなく。
いくら殺人禁止といっても、セフィロスを初めとして破る気のあるやつは間違いなく居るだろうし。
最低自衛はできたほうがいい。普段剣を使っているので素手では不安だ。
クラウドはまず武器屋へ向かうことした。他のことは二の次だ。

【クラウド(FF7) 現在位置:アリアハン城下町  所持品:マイナスイオンドライヤー
 行動方針:武器入手、ティファと合流、セフィロスを追う  願い:?】

※クラウドはウエッジとジェシーの参加には気がつかなかったようです。
「さっきの爆発……なんでしょうか」
「さあ……でも、ヤバそうな気がするよな」
ロザリーとジタンは砂浜で海岸線に見入っていた。海面はキラキラ輝いてる。
のどかな潮風が身体にあたり、ジタンは気分がよかった。
「しばらくここで様子みるか」
ジタンは砂の上に寝転がった。どこまでも突き抜ける濃い青い空がみえる。
「そういえば、あなたは何故ここに来たの」
ジタンは横になったままロザリーの顔を見た。思ったよりもすぐ近くにロザリーがいたというような感じで
驚いた顔を傾けた。
「なんだよ唐突に」
「急に訊きたくなったんです、いけませんか」
ロザリーは言うなり黙ってしまった。
しばらく沈黙が続いた。それに耐え切れなくなってジタンは言った。
「ああ……なんだっけ、忘れちまった。俺の愛する女の子に会いに来たんだっけか」
「それが願いなんですね。私も毎日愛する人に会えるようになるために、この大会に参加を希望したんです」
ロザリーはぱっと顔を明るくした。ジタンは頭を掻きむしった。
「いや、違うよ……俺の場合、会おうと思えばいつでも会えるし一応……」
「では、何ですか」
ジタンはロザリーと視線が合って苦笑いを浮かべた。
「ああ、思い出した。世界に一人だけの貴女に出会うため、ここに来たんだった」
ジタンはそう言ってロザリーに手を伸ばした。
晴れ晴れとした天気がずっと続いていた。

「笑えないギャグですね。こっちが恥ずかしくて嫌になるような」
ロザリーは全然笑わない。むしろ怒っているぐらいかもしれない。
要するに、ジタンは外したらしい。ロザリーは顔をそむけてしまった。
「ああ、そうですか」
ジタンは手をひっこめて口笛を鳴らした。

【ジタン 現在位置:アリアハン南東の海岸 所持品:? 行動方針:ロザリーについていく】
【ロザリー 現在位置:アリアハン南東の海岸 所持品:? 行動方針:なんとなくジタンとついていく】
298あぼーん:あぼーん
あぼーん
天が轟き、そして裂ける。
誰もが何事かと思った。
何かまずいことでも起こったのか、と。
そしてそこには見知った顔と、中には見知らぬ顔が並んでいた。
「皆、如何過ごしているかな。」
たとえ、空が見えない場所としてもその声は地獄の底まで届くだろう。
「おほほほほ、皆頑張っているようね。各地から「神」と「魔王」が続々と集結しているわよ。」
神龍、デスタムーア、ダークドレアム、三闘神…
世界の秩序を守る神、侵す神、そしてそのどちらにも属さない神。
皆、肩を並べている。
世界を超えた神と魔王の集結に皆、口を閉ざした。
「皆待ち惚けしているからキーアイテムの発表を行う。」
神龍が口を開ける。
沈黙を破ってどこからか「早くしろこのエロドラゴン!」と声がした。
「此度はこれらのアイテムとする。」
無視して言葉を続ける。
「これら」?複数形ということか。
女神がプレートを掲げる。
「知らないというものも少なくないだろうから図解で示す。
 
 「力の種」「素早さの種」「賢さの種」「ラックの種」「スタミナの種」

 以上の五種である。これらのうちどれか一つを手に入れればよい。
 覚えきらないというものには各自持ち歩いている地図に図で示しておく。」

「知っているだろうが、それらのキーアイテムを手に入れたら「いざないの洞窟地下3F」の旅の扉までたどり着くように。旅の扉前でそのアイテムを持っているかチェックする。」
「それじゃあ、皆の健闘を祈るぞ。」

(※ 「力の種」「素早さの種」「賢さの種」「ラックの種」「スタミナの種」がキーアイテムとして設定されました。
アイテムを見たこともない人にも親切設計。地図にこれらの図が示されてあって忘れても問題ないようにしている。)
「い、今のは…」
「…何だか、凄い人達に観戦されてるみたいね。」
たった今、天が裂けて見えた光景。…異常だ。というか、あれを人と呼んで良いのか。
ロックは何だか頭が痛くなってきた。神や魔王というのは娯楽が好きなのか?
「え、えっと…キーアイテムを探さないとね?」
セリスが思い出したように言う。まだ半分放心状態のようだった。サンチは少しだけ泣きそうな顔をしている。…怖かったのか。
ロックは地図を広げた。地図の下の方に、先程まではなかった図が記されていた。五つの種の絵が書いてある。
「そうだな…。誘いの洞窟はすぐそこらしいし、この辺りで探してみるか?」
「でも、種といっても普通の植物のものなのかわからないし…」
サンチはロックの地図を覗きこんだ。図を指で示して、
「…これ、知ってる。」
「「え!?」」
ロックとセリスの声がハモった。
地図を覗きこむ。示された絵は『ラックの種』。自分には見覚えがない。
「本当?どこで見たの?」
サンチはセリスの質問に、黙って先程までいた祠の方向を示した。

…硬直。

「…まだ奴はいると思うか、セリス」
「さっきの今よ?絶対にいると思う」

【ロック 現在位置:南東の祠から南に行った海岸 所持品:しにがみの指輪
 行動方針:ラックの種探し(祠にはエクスデスがいるので近寄りたくない) 願い:ありとあらゆる世界の冒険】
【セリス 現在位置:南東の祠から南に行った海岸 所持品:祝福の杖
 行動方針:ラックの種探し(同じく祠には近寄りたくない) 願い:今現在はない】
【サンチ 現在位置:南東の祠から南に行った海岸 所持品:なし
 行動方針:ロック、セリスの手伝い 願い:とにかく帰りたい】
キーアイテムが種だとは思わなかった。幸いにもオレは少し前に森に入ったばかり。
森の入り口も近くに見えるしアリアハンの町もすぐそこだ。
さすがは神だ。そうか、ロトの名を持つこのオレが優勝できるように段階を踏んでくれているんだな。
神龍様、さっきエロドラゴンと言ったのは撤回。御協力ありがとうございます。


勇者アルス。彼はあまりにもラッキーな展開に、ガラにもなく神に感謝した。
初めはセージを見つけようと思っていたが、キーアイテムの位置が分かった以上は、そちらが先だ。
いざないの洞窟までの最短距離も分かっている自分ならコース間優勝も十分狙える。
彼の負けず嫌いの血が騒ぐ。何としても一位で通過したい。
彼は足場の悪さにもかかわらず、アリアハンに向かって全力で走り出した。

――それが彼のミスだった。

ずぼっ

くぼみに足を突っ込んでしまい、足を捻挫してしまった。
それだけなら回復呪文で何とかなるのだが、足首が引っかかって、くぼみから足が抜けなくなってしまった。
運が悪いとこのまま失格になってしまうかもしれない。非常にマズイ。
「だ、誰か!誰かいないか!?助けてくれ!」
彼は大声をあげ、必死で助けを求めた。

【アルス(DQ3男勇者){足を捻挫} 現在位置:森の入り口付近 所持品:麺棒 行動方針:助けを求める】
 ※くぼみから足が抜けません。
3021/2:04/08/29 12:29 ID:0NuKb4XK
放送より遡ること30分前。

森の中の、ナジミの塔が見える岸辺に放りだされたティーダは
とにかく支給品だけでも確かめようと、袋を開けて中身を出した。
「……なんだこりゃ? マントッスか?」
食料と一緒に出てきたのは、透き通ったマントだ。
羽のような軽さと、水でできているかのような輝きからして普通のマントではなさそうだが……
ティーダはしばらく、この不思議なマントの美しさに見入っていた。
――思えば、この時さっさと装備していればよかったのだ。

「うおぁあああああッ!?」
突然のことだった。上空からの絶叫が、森の静寂を破ったのは。
「え?」
ティーダが声に気づき、顔を上げた時にはもう遅い。
空から降ってきた男の足が、ティーダの頭にヒットした。
ちょうど湖に向かって蹴り飛ばす形で。
3032/2:04/08/29 12:33 ID:0NuKb4XK
「すまない。まさか着地点に人がいるとは思わなかったのだ」
奇妙な兜を被った男――カインは頭を下げた。
文句の一つも言ってやろうと思ったが、素直に謝られてしまうと毒気も抜けてしまう。
「いいっスよ。ボーっと立ってた俺も悪かったんだし」
ただ、支給品がどっかへ行っちゃったけど。そう言ってティーダは揺れる湖面に顔を向ける。
もともと透明なマントは、水に紛れて沈んでしまっていた。
いかに目がいい人間であろうと、見つけることは不可能だろう。
「俺の支給品でよければ譲るところなのだが……
 この兜もなにやら魔法が掛かっているらしく、なかなか外せないのだ」
「いやいや、そんな。気ぃ使わなくてもいいって」
「だが、ゴルベーザ配下の妖魔も参加しているレースで、素手で行動するのは危険だ。
 どうだろう。せめてもの詫びに
 支給品の代わりが見つかるまで、援護をさせてはもらえないだろうか」
もちろん、断る理由などない。ティーダはカインの申し出を受け入れた。
だが、二人は気づいていない。
水面からふわりと空に浮き上がったマントの姿に。
そして、この先もついて回る不幸の呪いに……

【ティーダ/カイン 現在位置:岬の洞窟近くの湖岸 所持品:なし/不幸の兜
 行動方針:支給品の代わりの道具を探す/ティーダの援護  願い:不明/ 不明】
(ティーダの支給品は飛び水のマント(FFU・空中浮遊&移動可))
セージは静かに憤りと焦りを感じながらアリアハンへと走っていた。


報告直後。
実は既に彼はレーべへと到着する手前だった。
しかも森を抜けてやっとたどり着いたら「種だ」と言われたものだから、非常に困ってしまう。
それにこのどこかにアルスがいる。彼が余分に種を手に入れて他の参加者を陥れる可能性もある。

「森に焦土作戦でもしてショートカットを…いや、流石にこれ以上の自然破壊は……」

危険思考へとトリップしそうな彼だが、もうイオナズンの前科がある。
更に森の中に人がいたとしたら完璧に殺人事件が発生だ。
リスクも高すぎるし、そこまで悪事を働く理由も無かった。


そして今に至り……、
セージは森を避けるルートで走っている。
長年の交通で踏み固まれた道は、先ほどの森よりも無駄なく走ることが出来る。
だが、楽に移動ができるということは、

「敵意を持つ参加者が現れても可笑しくは無い…か」

本当に"敵意"を持っている参加者がいるのかは知らないが、
凶暴か否かわからない魔物や、明らかにやり手の人間達もいた。

――――まぁいい、まずは酒場で種を手に入れよう――――
そして彼は直走る。地に落ちる汗は、彼には似合わなかった。


【セージ 現在位置:アリアハンへの森沿いの道 所持品:扇子】
 行動方針:村での仲間探しは諦め、アリアハンを目指す(少々肉体的疲労を感じています)
「どうすっかなあ」
もょもとはあまり使わない脳味噌を使い、状況を整理していた。
キーアイテムが発表されてしまった。恐らく、大抵の参加者は必死になってくるだろう。
1つの場所に留まっていた奴等も動き出す可能性がある。つまり、鉢合せの可能性が高くなる。
鉢合せしたときに相手が襲い掛かってこない保証はない。しかし、こちらはピサロが重症である上に武器も持っていない。
まずピサロの回復をしたい。このままではキーアイテム探しはもちろん、自衛も出来ない。
「ピサロの言ってた奴もみつかんないしなあ…」

もょもとは先程の出来事を思い出した。城下町を離れようとしたときに入れ違いで入っていった少年。
その少年の背中にはもょもとがよく見知った人物が担がれていた。
「すけさん…!」
だがそれに気づき振り返った時は、少年は角を曲がり城下町の中に消えていったところだった。
すけさんは回復魔法が使える。一瞬迷ったが、追わなかった。
状況から見てすけさんも怪我を負っているよう(に見えた)だったし、何よりも城下町は危険だ。
さっきの緑髪のやつと会うかもしれない。すけさんの事も気になるが、ピサロの回復優先だ。

「レーベって村に行けば薬草があるかな?」
薬草には回復呪文ほどの効果はない。でも、立ちあがれる程度には回復すると思う。…多分。
もょもとはピサロを担いだままレーベに向かって走り出した。

【もょもと(ローレシア王子) 現在位置:アリアハン北の橋付近 所持品:鋼の○金術師 7巻まで コンドーム50個
 行動方針:ピサロの治療(ロザリー(名前は知らない)の捜索、レーベに向かう) 願い:?】
【ピサロ{重症} 現在位置:同上 所持品:なし 行動方針:睡眠中 願い:?】
アリアハン南西の岬。放送が流れる少し前のお話。

「世界一カッコいい漢に…俺はなるっ!」
ひとしきり海に向かって吼えたハッサンは、決意も新たに支給アイテムをまさぐっていた。
「これは…力の種か。一粒だけとは神様もしけてんなあ」
その時、空を覆う神と魔王達の放送が始まった。種をほおばりながら聞き入るハッサン。


「すげぇ奴らだ、この俺が圧倒されちまったぜ…。キーアイテム……って力の種かよ!
うおおおぉ今すぐ吐き出せ俺!」
じたばたとのどを抑えのたうち回るハッサン。もちろん後の祭りにしか過ぎなかった。

ハッサンの ちからが 3 あがった!

【ハッサン 現在位置:アリアハン南西の岬 所持品:なし 行動方針:キーアイテム入手 
願い:カッコよくなりたい】
307( ’ ⊇’) ◆Et9DC.e1eg :04/08/29 15:03 ID:UaAlLIZu
 
308( ’ ⊇’) ◆Et9DC.e1eg :04/08/29 15:07 ID:UaAlLIZu
 
3091/2:04/08/29 20:26 ID:dgBEZ87Z
キーアイテムは5種類の種。そのうちのいくつかは自分の世界でも見覚えがあった。
そして経験上、城や民家の壷や樽に入っていることが多いことも知っていた。誰が、何故そんなところにしまうのかは知らないが。
そして今、自分の居場所は王城。

「…。しょうがないんだ。王家のため、子孫のため。王家のため、子孫のため…」
サトチーは腹を決めた。


「ここにはないのかな…?」
一階の壷や樽、タンスをまでもを覗いて回ったが種は見つからない。薬草や小さなメダルはいくつかみつかったのけれど。
あ、ちなみにそれは気が引けるのでそのままにしておきましたよ。ええ、断じてコソドロではないので。
まだ二階は見ていない。サトチーは何となく複雑な気持ちで階段を上がっていった。
そして、
3102/2:04/08/29 20:27 ID:dgBEZ87Z
「!!」
階段を上がりきった瞬間目に入ったのは何か手にしているものを眺めながらこちらへ向かってくるヘンリーの姿だった。
反射的に四画へと身を隠した。ヘンリーはまだこちらに気がついていないようだ。
(…って、何で隠れる?身内に見つからないようにとは思ってたけど…)
ヘンリーなら問題ない。しかし、今さら物陰からひょこひょこ出ていくのも何だか変な気がした。
「…。」
ヘンリーは四角にいるサトチーの真横を通り過ぎた。
しかしサトチーが気配を消していたことと、何やら自分が手にしているものに集中していたことで全く気がつかなかったようだ。
ヘンリーはそのまま階段を降りていった。

しかし、サトチーは気がついていた。
ヘンリーが手にしていたものは地図と、ラックの種だったということに。
つまり、ラックの種はこの部屋にあって…

「先を越された…。」

サトチーは階段の上からヘンリーの背中を見送り、自分の運の無さを呪うのだった。

【サトチー(DQ5主人公) 現在位置:アリアハン城玉座付近 所持品:?
 行動方針:身内に見つからないように移動・種を探す  願い:グランバニア王家のネーミングセンスを一般人並にする】

【ヘンリー 所持品:守りの天蓋(残り3枚)・ラックの種 現在位置:アリアハン城→城下町へ
 行動方針:出来るだけアイテムを使わないよう進む・? 願い:?】
すげえ!!
すげえ剣ゲットした!!マジで!!
その名もエクスカリバー4っていう!!
どれくらいすごいかってゆうと、まず3を飛ばしていきなり4!!
全部の敵がイチコロ!!あと特技の垂直ジャンプはこれでしか覚えれない。
攻撃力は10000もあるし、与えるダメージは全部9999で、しかも説明書に「これは最強の剣です」と
書いてある、強い!!
セフィロスも見ただけで即死!!マジで!!敵と戦闘した瞬間に全部の敵が即死する。マジ。
ゲットのしかた知りたい?読者だけに特別に教えてやる、特別に。
まずは、今飛んでいるヘルバトラーを見つける。見つけたら、奴を城の狭い部屋に閉じこめる!!これはマジ。
すると、ヘルバトラーが怒って炎をはく!いまがチャンス!!
いっしょにいたスライムナイトに5回会心の一撃を出す!!するとヘルバトラーが今度はザオリクを唱える!!
今がチャンス!!すぐにヘルバトラーを窓から投げ捨てろ!!これはすぐにやれ!!
するとヘルバトラーが地面にめりこんで動かなくなる。そうなったらもうこれはしめたもの。
すぐに下に降りてヘルバトラーが生きているか確認しろ!!嘘じゃない!!
死んでると、なぜか死なないで生きかえる!!まじ!!そうすると
めの前にはエクスカリバー4が落ちてる!!
これが取り方だ。
これは極秘情報なので、特別におまえらだけに教える。
他の参加者には内緒だ!!それと運営側にもいわないでくれ。
この方法が嘘でないことは100パーテント保障できる!!
しかし運営側はこの方法は封印してあるので知られたくないらしい。
だから、みんなこの約束を守ってくれ!!
成功した場合でも「すげえ!!マジだ!!」とか「ありがとう!!」とかいうな!
「嘘吐きバーか」とか「嘘じゃん」とか「できなかったよ」とか言え。
それが成功のしるしだ!!その言葉がいっぱいついたら成功だという暗号にしよう!!
ではまた!!

【神羅上等兵 現在位置:アリアハン城中庭 所持品:エクスカリバー4・もうひとつ不明 行動方針:優勝する】
【バトラー/ピエール(気絶) 現在位置:アリアハン中庭 所持品:?/? 行動方針:参加者の数を減らす  
レナはレーベの村にやってきた。
「種って言うとやっぱり植えるのかな?花の種かしら。」
花の種とは違うのだろう。
「それとも大きな木になるのかしら。」
種、なんだからもしかしたら家に保管しているってこともある。
そして何気なくドアを開ける。

          メルビン パルマー
      ♪   / ヽ       
         ヽ(´Д`;)ノヽ(゚∀゚´)ノ ランタ タン
            (  へ)  ( へ)   ランタ タン
             く     く      ランタ ランタ タン
ステテコパンツ一丁↑   ↑素っ裸

レナのファイラが炸裂した。ファイガでない、そして直撃させないのはせめてのも優しさか。
二人は衝撃で吹き飛び仲良く部屋の中央の巨大なツボに顔を突っ込んで気絶した。
レナは顔を真っ赤にして息を荒立てる。
「な、何なの一体?」
これはレースよね…と再確認する。決して奇人変人大会ではない。
そして冷静になってまたやってしまったと嘆く。
焦げ付いた部屋の片隅のツボがひっくり返って、中から賢さの種が転がり出た。
部屋の中央でツボに顔を突っ込んでいる二人をなんとなく避けて回収した。
バッツやファリスとも会いたい。だけど、今は先に行かせてもらう。
「ごめんね、姉さん。バッツ。」
でも気絶している二人は放置。

【レナ 現在位置:魔法の玉があった家の一階 所持品:鋼のはりせん 賢さの種

【メルビン(気絶軽傷ステテコパンツ一丁) 現在位置:同上 所持品:なし 行動方針:気絶中 願い:邪悪なものの優勝の阻止】
【パルマー(気絶軽傷素っ裸) 現在位置:同上 所持品:? 行動方針:気絶中 願い:?

踊りの石像はファイラで消し飛びました。
3131/3:04/08/30 00:54 ID:SwZ+shPd
アイリンは難しい顔で地図を眺めていた。拾った見つかったアイテムでマトモなものは薬草と毒消し草だけだった。
(アイテムを…あんなに探したのに、キーアイテムはなかった。どうしよう…)
それもそのはず、ああいった種は結構貴重な物であるとアイリンは知っていた。
「問題はそれがどこにあるかなのよね…」
もうそんなに時間は無いだろう。早めに行動しなくてはならない。
「杖さえあれば誰かから奪うことも出来たかもしれないのに…!」

アイリンはなんとしてでも優勝したかった。願いは、滅んだ故郷を何もかも元に戻すこと。
(お父様、お母様…あたし、頑張りますから。どうか応援して下さい…)
もう一度、みんなでやり直したい。父、母、城の親しかった者のことを思うと少し落ち着いてきた。
「とにかく情報収集…運が良ければ、教えてくれる人がいるかもしれない。城下町へ行こう」
そして立ちあがる。その時だった。

「だ、誰か!誰かいないか!?助けてくれ!」

男の人の叫び声。近い、すぐそこだ。
アイリンは迷うことなく向かっていった。今は誰かに頼らなくては先に進めないのだ、情けないことだが。
3142/3:04/08/30 00:56 ID:SwZ+shPd
「誰か、たーすーけーてーくーれー!」
アルスはとにかく焦っていた。助けを呼びながら、くぼみに嵌ってしまった足をなんとか引っ張るのだが全く効果が無い。
というか、むしろ痛くてたまらなかった。
「うう…これが勇者の姿か?情けない…」
「本当にね」
背後から、突然の同意の声。アルスは驚いて上半身だけで振り向く。そして、
(かっ…かわいい…)
赤面した。その少女のカールしたつやつやの紫髪、大きな瞳、白い肌。アルスが探していた女の子とはまた違う美しさがあった。
少女は無言でアルスに近づくとアルスの足を丁寧に引っ張る。そしてあっさりと抜けた足にホイミを唱えた。

「はい、これで大丈夫よね。」
アルスはその声にはっとする。アイリンの顔が近い。綺麗だ…。
…この時点で女の子大好き勇者・アルスの腹は決まっていた。もち勧誘!これっきゃない!
「ありがとう!本当に助かったよ。ところで、お礼に」
「キーアイテムのことを知っている?なにか知っていたら教えて。お礼はそれでいいわ」
「えっええ…」
アルスはお礼に君の護衛をするよ、君は美しいから1人では危ない…(略)と続けようとしていた言葉を塞がれて戸惑った。
「と、アリアハンの酒場に大量にあるよ、ルイーダって人がたくさん持っててさあおかしいよな、アハハ」
…何故か、とてつもなくカッコ悪い続け方をしてしまった。最後のほうのアハハが痛々しい。
アルスは心の中で落胆した。オ、オレって奴は…
「そう、ありがとう」
少女は笑顔でそれだけ言うと立ちあがり、早足で歩き出した。
「あっ、待って!」
3153/3:04/08/30 00:57 ID:SwZ+shPd
アルスも慌てて後を追う。アイリンは立ち止まらない。アルスは速歩きしながら声をかける。
「ねえ、お礼に君の援護をしたいと思うんだけど…」
「いいわよ、貴重な情報をもらえたんだから貸し借りなしでしょ。援護してもらう理由は無いわ」
アイリンは歩調を緩めることも無く、振り返ることも無く背中で答える。
「そんなこと言わないでくれよ。ねえ、俺も酒場に行くんだ!君の名前は?」

何も答えないアイリンを諦めることなく必死で追いかけるアルス。2人はそのまま城下町へと向かうことになった。

【アイリン 現在位置:アリアハン北→城下町へ 所持品:薬草3個、毒消し草1個 行動方針:キーアイテム入手 願い:ムーンブルクの完全復活】
【アルス 現在位置:アリアハン北→城下町へ 所持品:麺棒 行動方針:アイリンを仲間にする、キーアイテム入手 願い:?】
(な、何だ、この変態は…?)
種を探してアリアハン城へやってきたバルバリシアが最初に遭遇した参加者は、
尻に刺さった剣を天に掲げたまま気絶した男だった。
(勝つ為には早くキーアイテムを見つけなくては。だが…)
だが、目の前の変態が気になってしょうがない。
剣を抜いたらどうなるのだろうか…
抜きたい…

「ええい、抜いてしまえ!」
ズボッ!
「ハゥァッ!!!」


………僕は、いったい…
そうだ、兵士風の変態にやられて、その後尻に凄い衝撃がきて…気絶していたのか……
目の前には剣を持った金髪のお姉様。しかもセクシーな格好…
まさか、この御方が僕の尻に!
いや、そうに違いない!
「お姉様!愛の僕、アーヴァイン・キニアス、何処までも貴方様に着いて行きます!!」
(な、何なんだ、この変態は…?)
剣を抜いたら目が覚め、「何処までも着いて行きます」とは…
何か勘違いをしているのだろうか?
!?
「勝手に私に触れるでない!」
いきなり手を握ってきたアーヴァインに対し、驚くと同時に条件反射で袋に入っていた杖を手に取り、
思いっきり尻に叩き付けた。

バルバリシアの攻撃!
アーヴァインに62のダメージを与えた!!
アーヴァインはにっこり微笑んだ。

杖で叩かれ痛そうな仕草をしつつ、にっこりと微笑むアーヴァインを見て
(杖の特殊効果とは知らず)バルバリシアの中ではアーヴァインの変態度が30%アップした。
この変態はまずい、早くこの場を去らなければ…!
「お姉様!待って〜」
「変態、こっちへ来るな!」
城の中の捜索は止め、城下町の方まで一目散に逃げるバルバリシア。
バルバリシアを追い、尻を抑えながら必死で追いかけるアーヴァイン。
ズボンのお尻の部分に穴が開いていることに気付かずに…

【バルバリシア  現在位置:アリアハン城門前→城下町の方へ  所持品:微笑みの杖、妖精の剣
 行動方針:アーヴァインから逃げる  願い:?】

【アーヴァイン  現在位置:アリアハン城門前→城下町の方へ  所持品:なし
 行動方針:バルバリシアを追いかける  願い:?】
318訂正:04/08/30 01:09 ID:KzrbiW56
すみません。
317の下から2行目、
× 尻を抑えながら
○ 尻の痛みを堪えながら
の間違いでした。どうでもいい事だけど。
319訂正です。:04/08/30 01:15 ID:SwZ+shPd
>>313一行目
×拾った見つかったアイテムでマトモなものは薬草と毒消し草だけだった。
○拾ったアイテムでマトモなものは薬草と毒消し草だけだった。
です。ついでに>>309も訂正。1行目に
サトチーは放送を王城の窓から見ていた。
という文が入ります。なくても平気ですが。誤植王で申し訳無いです…。
ネリスは開いた時間を使ってメダルおじさんの家の中を調べていた。
アイテム確保。キーアイテム探し。この2つが理由である。
キーアイテムは見つからないものの、4つの宝箱とそれの鍵を見つけることができた。
一つの宝箱に三つの鍵という厳重な宝箱まである。
どんな貴重品が入っているのだろう。おそるおそる宝箱を開けた。
すると、中にはまばゆいばかりの黄金…かと見間違えるほどよく輝くメダルが大量に入っていた。
…そういえば浴槽にメダルが何枚も入っていたっけ…

ばたん。宝箱の蓋を閉めた。二度と開けることもないだろう。
もう一つも同じだった。鍵穴が三つ付いているものはメダル用だったようだ。

他の宝箱も開けてみる。
ガーターベルトにビキニにとげの付いた鞭。…このビキニ、紐が無いし、何より誰かが着た形跡がないのだけど…
ここの家主の趣味なのか。高い魔力があるみたいだから、一応もらっておくことにしたけれど。
最後の宝箱。どうせ変なものしか出ないと思っていたが、中身は案外まともだった。
装備できない、または使い方が分からないものがほとんどだったが。
装備できるものは装備した。あとは助けを待つのみ。

結局状況は変わっていないようだ…
ただ、何故か体調が少しよくなったような気はするのだが。

【ネリス 現在位置:アリアハン井戸内部 行動方針:救助待ち 願い:心臓の病気を治す
 所持品:青龍偃月刀(E)、とげの鞭、力の指輪(E)、疾風のバンダナ、神秘のビキニ(E)】

当然神秘のビキニは服の下に着てます。少しだけ体への負担が軽くなります。
ブーメラン、ガーター、めがね、しのびの服、ソロバン、爪、杖、ゴールドパスは今のところ放置。
3211/2:04/08/30 16:38 ID:SwZ+shPd
「う〜ん…ないわねえ」

アリアハン王城、東側の兵士達の部屋。ティファはキーアイテムを探していた。
彼女が旅の扉に飛び込み、始めにたどり着いた場所はレーベの村。
1位になれば願いが叶うと言う。が、ティファにはそこまでして叶えたい願い事は無かった。
一瞬エアリスやアバランチの中間達を生き返らせる…という考えが浮かんだが、すぐに首を横に振った。
他人の一度終えた人生を、自分の希望で勝手に再開させることは…あまりいいことではないような気がしたから。
ティファは優勝を狙うつもりは無かった。しかし。

「クラウド…」

そう、クラウド。
クラウドはゲームの説明がされている時、ずっとセフィロスを睨んでいた。セフィロスを追いかけてこのゲームに飛び込んだ。
そしておそらく今も追いかけている。ならば自分は出きる限りそれを手伝いたい。
レーベからアリアハンまでクラウドとキーアイテムを探しながら歩いてきたが、一向にそれらしい物もクラウドも見つからない。
知らない人は避けてきたので誰とも出会わなかった。そして現在に至る。

「あ…」
暗い部屋の奥に、地下へと続く階段。
「地下室があったのね。」
ティファは早足で階段を降りていった。
3222/2:04/08/30 16:40 ID:SwZ+shPd
「くっ…無理だ…!」
エドガーは牢屋の中で仰向けに倒れこんだ。脱出を試みて何時間経っただろう?なんとか床板を剥がすことはできた。
しかし素手で穴を掘り、掘り、掘りつづけ…先はまだまだまだまだ長く。追い討ちのように先程のキーアイテム発表の放送。
正直、これ異常は無駄だと思えた。
「諦めるしかないのか…」
しかしその時、コツ、コツ、コツ…と階段を降りてくる足音がはっきりとエドガーの耳に届いた。
「!誰かいるのか!?」
立ち上がり鉄格子を掴む。そして目の前に現れたのは、やたら乳の目立つ女性。
「…どうしたんですか?出られないの?」
エドガーはほっと息をついた。しかしこのチャンスを逃したら脱落確定だろう。
「ああ、俺のスタート地点がここだったのだ。今まで床を掘っていたのだが…出来れば何とかして頂きたい。」
「ゆ、床を…?ちょっと待って下さいね」
と言うと、ティファは袋を取り出し中身を探る。確か自分の支給品は…
(それにしても床を掘るなんてすごいわね…でも、他に道が無ければ私もそうするかな?)


数分後。二人はアリアハン城門前にいた。
ティファの支給品は手榴弾。爆発で脆くなった鉄格子は、二人の力でもあっさりと曲がったのである。
「礼を言う、本当に助かった。悪いが急ぐので、次に会えたら何か礼をしようと思う」
「いえ、構いませんよ。エドガーさんも頑張って下さいね」
「うむ…それでは。すまなかった」
別れを告げると、エドガーはいそいそと城下町に消えていった。
「さて、私も急がないと…」

【ティファ 現在位置:アリアハン城門前 所持品:手榴弾(残り二個)
 行動方針:クラウドを探す、キーアイテム入手 願い:今は無い】

【エドガー 現在位置:アリアハン城下町 所持品:からくり掃除機
 行動方針:キーアイテム入手 願い:「からくり掃除機」の原動力を知りたい】
単眼の巨人アトラス、アリアハンに到着。しかし彼には問題があった。
体が大きく、並の大きさの建物には入れないのだ。
「な……なあ、爪楊枝。代わりに調べでくれ。」
『そんなことができるか!』
天空の剣はもう爪楊枝と呼ばれることにも慣れたらしい。
「えっと、じゃあわたしが調べて来ます。ずっと乗せてもらいましたし…」
またも誰かの声がする。そして、袋がひとりでに浮いて移動し始めた。
『ゆ、幽霊も参加していたのか…?』
「し……喋る袋…」
それぞれの反応は別のものだった。
「どちらも違います!ただみんなから見えなくなっているだけなんです。でも、いつか見えるようになるんです。」
『そうか、いや、失礼した。』
「俺は袋見えるぞ。」
アトラスは見当違いの解釈をしているらしい。
『…』
「え…えっと、とにかくこの町の中を探して来ますから、そこで待っていて下さいね。」
そう言い残してあやかは勇者の家に入っていった。
「分かった。俺、袋を待つ!」
単純なアトラスは何も疑うことなくアリアハンの西門の前に座って待ち始めた。
まるでメルキドの守護神、ゴーレムのように。

【アトラス 現在位置:アリアハン西門前 所持品:天空の剣 行動方針:待つ 願い:?】
【あやか 現在位置:勇者アルスの自宅 所持品:? 行動方針:キーアイテム探し 願い:姿が見えるようになる】

アトラスが西門を塞ぎました。
僕は今、今まで生きてきた人生の中で一番必死になっているかもしれない。
モニカと結婚するため、戦争を止めるため手紙を書いたときも必死だったけど。
とにかく今は走る。走る走る走る。
え?何故走るかって?そりゃ無事に帰りたいからさ。
実は僕、先程うっかり樹から落ちてしまいました。情けないことに。
そしたらあの…何だっけ、イブールとかいう奴が邪魔するなとか言って襲い掛かってきた。
もちろん、悲鳴を上げて逃げたさ。そしたら、奴は追い掛けて来た。構わないでくれよ…。
ああ、何でこんな危険なレースに参加してしまったんだろう。僕はこの上なく幸せで望みなんて無いのに。
もっとも、今の状況は…不幸せだけどね。心の中が冷静なのは一種の諦めなのか?ああ、ほら追いつかれる。
モニカ…僕は君の所へ無事に帰りたいよ…。

「ぎゃあっ!」
頭に物凄い衝撃が走り、浮遊感の中でリックの意識は暗転した。


「くくく…邪魔が入ったな、さあ続きだ」
リック王子はあっさりと追いついたイブールに頭を殴られ、10m程吹っ飛ばされた。そのまま砂浜に落下。
一応手加減はしたようだったが。そうでなければリック王子の頭部は既に原型を留めていないだろう。
イブールを追いかけ、背後からそれを見ていたルビカンテは怒りの表情を浮かべる。
「貴様…無抵抗の人間に…」
「ん?まさか、怒っているのか?…ほう、驚きだな」
「…私は正々堂々とした勝負が好きなのだ。お前のようなやり方は好かない」
「ならばさっさとかかって来るがいい…始末してやる!」

【イブール 所持品:? 現在位置:レーベ西の海岸 行動方針:ルビカンテを倒す 願い:ミルドラースの世界征服】
【ルビカンテ 所持品:炎のマント 現在位置:レーベ西の海岸 行動方針:イブールを倒す 願い:?】
【リック王子{気絶・重症。危険状態} 所持品:? 現在位置:レーベ西の海岸 行動方針:気絶 願い:?】
どれも見たことがあり食べたこともあるもの
だけど探すとなるとこれまた大変で…
「これ。これを探してくれる?」
「クェッ!」
チョコボの知能は低くはない。
それもメテオも操れる赤チョコボならなおのこと。
どうやら理解したらしい。
木の実はいつもは数十匹ターゲットを狩ってやっと手に入れられるかどうか。
占いもできないから自分の足で稼がないといけない。
その面ではミネアはかなり恵まれていた。
赤チョコボは乗り物としても、武器としても一級品。
流石に空は飛べないが水も怖がらずレースでは強力な武器だ。
チョコボが匂いを嗅いで辺りを見回す。
途中、使い魔と騎士らしき男が道具屋を漁っていた。
こちらを睨み付けたが赤チョコボの姿を見て再び道具屋の捜索を始めた。
だが、赤チョコボは道具屋を見向きもしなかった。
そして、道具屋を過ぎたころ、進路を酒場にとった。
…どうやら、赤チョコボは在り処をかぎつけたようだ。
【ミネア 現在位置:ルイーダの酒場一階→酒場二階 支給品:赤チョコボ(ミネア以外にはなつかないようにされている) 行動方針:チョコボに種捜索を任せる
 願い:姉、マーニャの更正】

【ミリア 現在位置:道具屋 所持品:無 現行動方針:ダイスダーグに従う】
【ダイスダーグ 現在位置:アリアハン、ルイーダの酒場 所持品:引き寄せの矢20本、?、銅の剣
 行動方針:道具屋でアイテム調達後、アリアハン外へ 願い:世界の支配】
326名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/01 11:50 ID:Kg9BNJHM
アーバイン「お姉様〜どうかお待ちになって!ハァハァ」
バルバリジア「ええい、しつこいぞ!」
バルバジリアは妖精の剣でアーバインを切った
アーバイン「ああ〜お姉様vv」
アーバインは倒れた
バリバリバリバリ
バルバジリア「きゃああああ」
偉い人「殺されたほうも殺したほうも失格」
とうとう死んでしまった
(アーバイン死亡)
(バルバジリア死亡)
327名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/01 12:54 ID:Kg9BNJHM
妖精の剣はけしとびましたほかのは放置
アレフ「それにしても外をあるくのか」
アーサー「なんで?」
クラウド「ホモに見えるからだろ?」
アレフ「だれだお前?」
クラウド「おれはティハァを探している」
アーサ「アレフ!ティハァってなあに??」
アレ「しるか!」
クラウド「仲間にして」
アーサー「いいよv」

「クラウドアリアハン何も持ってない」
「アーサーアーサー何も持ってない」
「アレフ!ロトの剣LOTO
「もうこんなレースつまんね」
シドーがちからをはっきした
シドー以外の全員が死亡した
ヒルダ「ぐふっ信じてたのに」










番外編 完
>>326-329は無効です。
3311/2:04/09/01 23:28 ID:/mkyl5lb
放送の数時間前。アイリンを眠らせたエニクスは、のんびりとレーベに足を動かしていた。目的はキーアイテム候補を探すこと。
エニクスは最初はあまりレースに乗り気ではなかったのだが、先程少女に襲われたことで考えが変わった。

(レースに参加しながら命を奪おうとする奴等は倒す…まあ、倒すといっても先程のような要領でなら。)
エニクスは根っからの善人だった。自分の欲の為に他人の命を奪う行為が許せなかったのである。
(今はこれといった願い事はないけど、レースに参加してみて運良く1位になれたらそのとき願い事を考えれば良いし。)
そして楽天的だった。

「…おや?」
橋を渡った辺りで、ふいに視界の端に木に身を預け座っている人間の姿が移った。殺気は感じられない。
(…金髪の、女騎士?)
アグリアスだった。

「おーい、こんなところで眠ってるとあぶな」
「眠っていない」


私が目を開けると、目の前の男は心底驚いたというように目を見開いていた。…そんなに熟睡しているように見えたのだろうか?
「あの、怪我でもしたのですか?」
「…悪いが、放っておいてくれないか」
労りの言葉に対し、自然と返事が出てきた。助けを求めることも出来たのに、何故だろう。
他人の手を借りたくなかった。これも騎士としてのプライドというものなのだろうか?

そんなことを考えながらまた目を閉じる。暫くすると男が去っていく気配がした。
3322/2:04/09/01 23:30 ID:/mkyl5lb



突然、天から降ってきた声に目を覚ました。そして一瞬後に驚きでその目を大きく見開く…その理由は三つあった。
自分が何時の間にか本当に眠ってしまっていたこと。
足の痛みが消えていたこと。
そして…目の前に先程の男が座っていたこと。
「お前…」
「しーっ…放送が聞こえないですよ」
口元に人差し指を当て、空を見上げる男。
何なんだ、この男は?何故ここに居る?わざわざ戻ってきたのか?私の足はお前が治したのか?疑問は尽きない。

神と魔王とやらによる『放送』が終わった。私は男に疑問をぶつけてみた。
「だって、あんなに油汗を流してる人をほっとけないですよ」
「…。」
…そんなに痛そうな表情をしていたのか?私は…
「でも、少しは眠れたみたいだし、もう大丈夫ですよね?」
「…あ、ああ。」
その言葉を聞くと男は笑って立ち上がり、お大事に、とだけ言うと去っていった。

「…。」
私が眠っている間、ずっとここにいたというのか、あの男は…。
あいつは、自分の夢を叶えるためにここにいるのではないのか?それなのに。
…それとも、レースに参加する気が無いのか。どちらにしても、お人好しにほどが有る。
「人の夢と書いて、儚いと読む…なのに」
足の痛みはもうないのに、暫く立ち上がることが出来なかった。

【エニクス 現在位置:アリアハン近郊の森の中 所持品:ガムテープ、裁きの杖
 行動方針:PKK(女子供にはあくまでも優しく)、キーアイテム捜索 願い:?】
【アグリアス 現在位置:アリアハン北の橋付近 所持品:ヒラリマント 行動方針:? 願い:?】
3331/3:04/09/02 03:16 ID:A1ossKCU
信仰心の厚いイズルードは空に現れた神々の姿に感動していた。
口では言い表せ得ぬほどの神々しさ、美しさ。禍々しさ、おぞましさ。
おそらくあの中に自分の信仰している神もいるのだろう。
神の姿を見ることができた。自分は何と幸福なのであろうか!

彼がいざないの洞窟にたどり着いたのは放送のすぐ後であった。
いざないの洞窟。想像していたよりも広い。
明らかに人工のものと思われる洞窟は、入り口がかなり大きく、見つけるのにあまり苦労はしなかった。
内部は広い空洞になっており、人間500人は軽く入れるであろう。
かつて、この洞窟はアリアハン軍の前線基地であったのだから当然ではあるが。
見回してみると石像が2体ある。他には特に何もない。何気なくそれに近づいたとき、
何かカタイものを砕いているような音が聞こえた。

カーン カーン カーン カーン

どうやら石像の間の壁の向こうから聞こえてくるようだ。かなり近い。何やら話し声もする。
イズルードはひとまず石像の裏に身を隠した。そして…

       ガギン! ガラガラガラ…

壁が崩れ、二つの小さな影が現れた。
3342/3:04/09/02 03:20 ID:A1ossKCU
カーン カーン カーン カーン
「はぁ、はぁ、まだつながらないのか」
思った以上に分厚く固い壁。いっこうにつなげられない。スコールの気力は尽きて、座り込んだ。
「おいおい、もうへばったのか?だらしねえなぁ」
後ろから子供の声。カメハ王子であった。
「…何だと?」
「大体もぐらのくせにこんな壁も掘れないのかよ。俺の仲間のキラースコップならこんな壁一瞬で掘れるぜ。
 でもまあできないんじゃしょうがねぇなぁ。俺が手伝ってやるよ。
「ふん、断る。少し休んでいただけだ。この程度の壁、俺だけで十分だ」
スコールはつるはしを思いっきり振りかぶる。

ガギン! ガラガラガラ…

壁がついに崩れた。
「やるじゃん。根性あるよ」
「言ったはずだ。俺だけで十分だと。わざわざ他にたよる必要などない」
「へぇ、リッパなモンだな。でもな、一人でいるとその内足をすくわれるぜ」
「何が言いたいんだ?」
「へん、せっかくこの世界一のモンスターマスター、カメハ様が仲間に加えてやろうって言ってんのに、鈍いヤツだな」
スコールはカメハを見つめる。マスターであるポポロにも似ている感じがした。
それに、一人孤独にいるよりも力が沸いてくるような気もした。何となく惹かれる。だが、言葉では素直には言えない。
「はじめから素直に言え。仲間にしてくれ、とな」
「なにぃ…マスターは俺だぞ。」
「フン、ついてきてもいいが、足手まといにはなるなよ」
とにかく、またここに一つのパーティーが出来上がった。

【カメハ 所持品:閉じこめの壷、たいまつ 現在位置:いざないの洞窟地下一階 
 行動方針:キーアイテムと道具を探す 願い:優勝して100億年分のお菓子をもらう】
【スコール 所持品:黄金の鶴嘴 現在位置:同上 行動方針:カメハに付いていく 願い:?】
イズルードは一人と一匹の会話をずっと聞いていた。
未だに互いに悪口を言っているようだが、実際は理解し合っているのだろう。
彼らが持っているのは鶴嘴に松明に壷。奪う必要はないだろう。

ここは今開通したばかり。
つまり、自分が一番乗りなわけだ。
旅の扉の直前で待ち、キーアイテムを奪えば確実にコース一位である。
地下2階は常人には複雑な構造だ。しかし、彼は床の亀裂をジャンプで飛び越え
やすやすと3階にたどり着いた。
3つの扉の一つが壊されている。おそらくあのつるはしの一撃によるものだろう。
その向こうには青い渦が見える。おそらくあれが旅の扉だろう。
奇襲しやすそうなのが、旅の扉を見つけて注意がおろそかになると思われる、扉をくぐる瞬間だと彼は判断する。
ここは洞窟。音も響く。イズルードは扉の裏で待ち伏せることにした。
柱の影で気絶したままのギルガメッシュに気付かぬまま。

【イズルード 現在位置:いざないの洞窟3F、盗賊の鍵の扉の裏 所持品:ストレイトソード 
 行動方針:奇襲してキーアイテムを奪う  願い1:ルカヴィの殲滅 願い2:父を蘇らせる】
【ギルガメッシュ(気絶) 所持品:なし 現在位置:いざないの洞窟最深部  行動方針:? 願い:?】
「種だと!?植物採集をするのか?」
リヴァイアサンに頃された奴は地下道を抜け、今まさにナジミの塔に入ろうとしたときに放送が入った。
岬の洞窟で使えるものがないかと思って見つけたものが
旅人の服と薬草、この世界の者と思われる通貨である。
旅人の服は服としては丈夫な作りだし、薬草は怪我もするだろうし…
通貨は…まあ、使い道はあるだろう。額はまあ、置いといて。


                 OTL


なんか虚しくなってきた。
岬の洞窟の入り口付近にも森が広がっていたが今から戻るのは相当のタイムロスだ。
それだったら一か八か先に進んだほうがいい。
まず、塔方面は外から見る限り木は生えていないからNG。
じゃあ、東か北か。
1ゴールド硬貨をはじいて表か裏かで決める。
…裏。
北だ。北に足を向けた。
願わくば、キーアイテムがあるようなところに出るよう願わずにはいられない。

【リヴァイアサンに頃された奴 所持品:旅人の服 薬草 17ゴールド(岬の洞窟の全宝箱) 盗賊の壷回数(容量)4 
現在位置:ナジミの塔地下1F ナジミの塔方面への移動 行動方針:キーアイテムの捜索
願い:名前を取り戻す】


3371/2:04/09/04 04:21 ID:NWIQ7Q0F
アリアハン城下町、宿屋前。2人の少年が地図を覗きこんで雑談していた。
勇者アレフとサマルトリア王子すけさん。勇者ロト(アルス)の血を引くもの達だ。
「…確かキーアイテムは人数分は用意してあるって言ってたな。だとするとどこかに大量に保存してあるんじゃないか?」
「あ、なるほど!アレフ、頭いいね」
「君が何も考えていないだけだよ。とにかく、僕の推測が正しいとすれば街中か、塔や洞窟内だろうな」
「…。えーと、じゃあ道具屋とか城とか、いかにも保存してそうなところを探してみましょうか?」
「そうだな。でも急がないといけないね、早速行こう」

アレフは丁寧に地図を畳み、袋にしまおうとした…その袋をすけさんに取り上げられる。
「ちょっ、何だよ!急ごうって言ってるのにふざけないでくれ!」
「ううん。…アレフの支給品って何なのかな〜と思って、僕は武器持ってないし」
「あ…」
支給品のことなんてすっかり忘れていた、というような間の抜けた声。
すけさんは勇者アレフは意外とうっかり者なのかもしれないな、と思った。まあ、僕も人のこと言えないけど。
そんなことを考えながら袋に手を入れ、取り出す。見覚えのある剣だった。
「稲妻の剣だ…」
この剣は仲間であるもょもとが使っていた。高い攻撃力と特殊能力を持っている。
「稲妻の剣?立派な剣だな」
「うん、特殊効果もあるし、攻撃力も高いよ。僕には重くて上手く扱えないけど」
「特殊効果?」
アレフがオウム返しに尋ねる。すけさんは剣を鞘から抜き、握る。
「えっと、確かこうやって念じながら振ると…」
大きく振りかぶった。その瞬間、強い風が吹く。真空が先程まで世話になった宿屋の看板を引き裂く。
「…。」
「…。」
ついうっかり公共物損害。二人は顔を見合わせると逃走した。
3382/2:04/09/04 04:22 ID:NWIQ7Q0F


「君は!本当に!後先考えないんだね、よ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜くわかったよ」
「そんなに伸ばさないで下さいよ…誰もいなかったんだし大丈夫だよ」
「そういう問題か!勇者である僕が街を破壊するなんて」
「あ、ほらあそこ!道具屋ですよ、道具屋。探しましょうよ、種」
「おい、待て!誤魔化す…な?」
驚きで立ち止まったアレフ。それは少し前を歩くすけさんも同じだった。視線の先には…
「…鳥?」
赤チョコボ。二人にとっては未知の生物である。
(…モンスターか?あ、背中に人を乗せてるのか…多分、狂暴ではないんだろうな。)
「変わってるなあ。でもかわいいね」
「…う〜ん…そうか?」
鳥は道具屋の前の道を通過していった。城下町を出るか、酒場に行くんだろうな…多分。
「いいな〜、あれ…」
すけさんは鳥が気に入ってしまったようだ、去っていった方をぼんやりと眺めている。
「そんなこと言ってたってしょうがないだろ、ほら、道具屋行くぞ」

アレフ達はダイスダークとミリアという先客がいる道具屋へと足を動かしていった。


【アレフ 現在位置:道具屋前 所持品:稲妻の剣 行動方針:キーアイテム探し 願い:ラブアンドピース!皆が幸せに】
【すけさん 現在位置:道具屋前 所持品:あるくんです 行動方針:アレフの手伝い、もょもと・アイリンの捜索 願い:なし】

【ダイスダーグ 現在位置:アリアハン道具屋 所持品:引き寄せの矢20本、銅の剣、? 行動方針:道具屋でアイテム調達後、アリアハン外へ 願い:世界の支配】
【ミリア 現在位置:アリアハン道具屋 所持品:無 現行動方針:ダイスダーグに従う 願い:?】
「力の種」「素早さの種」「賢さの種」「ラックの種」「スタミナの種」
その内前者3つはよく知っている種であり、さらに少し前にラックの種を、今しがた南の茂みの中で力の種を拾った。

ラックの種。ラックというからには、運に関係しているのだろうが、一体どういうメカニズムなのだろう?
そもそも、種を飲んだくらいで運がよくなるというのも不思議な話だ。あり得るのだろうか。
もしこれを持ち帰れたとしても、解析は難しいだろう。

さて、もう一つ、自分の世界には無い種である、「スタミナの種」
おそらく体力を付ける種であろう。こちらもラックの種同様、この世界に来て初めて知ったものだ。

この二つはもしかしたらここを離れると二度とお目にかかれないかもしれない。
ここはいざないの洞窟に続く道。海岸から少し北に行った場所だ。
ゴールしようと思えばゴールできるだろうが、今は未知の種を集めたい。
ここで待って誰かからスタミナの種を譲ってもらおう。

【トンヌラ 所持品:ダイアのティアラ、ラックの種、力の種 現在位置:いざないの洞窟へ続く道 
 行動方針:スタミナの種と力の種を交換後、旅の扉へ 願い:ステータスアップの種の生産技術、量産技術の確立】
切り裂かれた宿屋の看板は地面に落ち、

 ゴ ト ン ! ギイン! カラン コトン カラカラカラ…

この世界において、宿屋は最重要施設。旅人にとっても必須である。
だから当然看板もでかい。大きな音を立て、地面に突き刺さった。
「うわっと!」

ゴトン!

音がするやいなや、他にも何かが落ちた。ベッドからプサンが落ちたのである。
「あいたたたた…おや、ここは・・・?」
確か観光をしようとして地図を見て出てきた巻物を読んで…
「あ、そういえばあの男性はどうしたんでしょうかね?」
すぐにマサールの眠っていた部屋に向かう。部屋はもぬけの殻だった。
代わりに書き置きが残されていた。
『倒れていた私を介抱してくれたことに感謝している。
 できれば直接礼を言いたかったが、私には願いがあるので、もう行かねばならない。
 願わくば、また巡り遭わんことを』
「あらら、もう行ってしまいましたか。でもいいことをしたあとは気持ちいいですねぇ」

書き置きの内容はほとんど建前だけで書かれたもののようだ。
お気楽なプサンはそこに気付かず昼の爽やかな目覚めを堪能中だった。
「さて、そろそろ出発しましょうか。最初はお城から見て回っていきましょうかね」
地図を片手に、観光気分で歩き出したプサン。キーアイテムが発表されたことにはまだ気付いていなかった。

【プサン 現在位置:アリアハン城門前 所持品:バクスイの巻物(祝福状態)
 行動方針:観光、ただしなるべく多くの世界を見たい。 願い:特になし】
レーべの村周辺。ウェッジとジェシーはキーアイテム発表の放送を聞いていた。
「種っスか。西の村にあるっスかねぇ。」
「そうね、あるといいわね。それにクラウドかティファに会えるといいわね。」
「あ、なんか誰か前にいるっス。なんかしゃべってるスよ。」
前にいたのは狂気の科学者ルゲイエだった。
「バルナバ…バルナバぁ…なぜいないんじゃ」
「なんかあの人おかしいわね。」
「そうっスね。近寄らないほうがいいっスね。」
そういった瞬間、ルゲイエは二人の存在とジェシーの乗っている魔導アーマーに気づいた。
「そ、それをよこすんじゃ!!」
「え、なにするのよ。」
ルゲイエはジェシーの思いもよらないスピードで魔道アーマーに近づいていった。
ジェシーは気づくと魔道アーマーから振り落とされていた。
「合体メカじゃ〜(゚∀゚)アヒャ!我が愛するバルナバではないが、いい乗り心地じゃ。」
「な、なんなのよあんた。人のもの奪っておいて。ウェッジ、やっつけて!」
「よ〜し、いくっス。」
ウェッジは持っている魔晄銃を放った。
「なんじゃ?ぐわぁぁくぁwせdrftgyふじこlp;@。ひ、卑怯じゃ!いきなり攻撃など。」
「卑怯はどっちよ!」
「なんじゃと、こっちも攻撃してやる。およ・・・・・・?何じゃ、このボタンは・・・ポチッ。」

「自爆」
ドガァァァァアアア!!!!

その爆発はレーベの町までも飲み込んだ。そして爆発の中心にはルゲイエボーグが一人立っていた。

【ジェシー(生死不明) 現在位置:レーべの東の平原 所持品:なし 
 行動方針:レーべの村へ向かう クラウドとティファとの合流 願い:今のところ無し】
【ウェッジ(生死不明) 現在位置:同上 所持品:魔晄銃 行動方針:同上 願い:?】
【ルゲイエ(ルゲイエボーグ化) 現在位置:同上 所持品:? 行動方針:殺戮 願い:?】

(レーベの村付近一帯が爆発に飲み込まれました)
クラウドはアリアハン城下町をしばらく歩いた。
通りを大分行くと、手入れのいい加減な庭木があるかと思ったら、そのすぐそばに武器屋があった。
「ここだな」
中に入ろうとすると、扉にカギがかかっていた。
無理やりこじあけようと取っ手に指先を伸ばす、が、一瞬で手をひいた。
(誰かいるのか……?)
かすかに中から物音が聞こえてきたのだ。
ネズミか何かかもしれないが、他の参加者が息をひそめて待ち伏せしている可能性も充分考えられる。
クラウドは、ひとまず周りに内部を覗ける窓がないか探すことにした。もちろん外回りにも誰か潜んでいないか
用心しながら。
家屋の裏側にいくと、ガラス窓があった。
中をそっと覗いてみる。
特に誰もいないようだ、ただ商品棚の陰やカウンターの裏側が見えないが……。

少々危険かもしれないが、突入する、クラウドは決心した。
たぶん誰もいないだろう……いたら戦いになっても仕方がない。
クラウドは入口にまわり、ドアを蹴破った。
突然目の前を人影が横切った。
「プロテスブリンクシェルバリアウォールヘイストバーサク16!」

それはミンウ。最上級の魔法を使いこなすフィン王国の白魔導師。
「待て、俺は敵じゃない」
クラウドはそう言うしかなかった。もしこれが敵にまわったらかなり危険な相手になるはずだから。
何しろ1ターンで7つも魔法を連続で唱えられるんだし。

「そうか、敵ではないか。すまない、早とちりしてしまったようだ」
ほとんど無敵になったミンウがクラウドに手を差しのべた。
【【クラウド(FF7) 現在位置:アリアハン武器屋  所持品:マイナスイオンドライヤー
 行動方針:武器入手、ティファと合流、セフィロスを追う  願い:?】
【ミンウ 現在位置:同上 所持品:スリースターズ 行動方針:これから行動を起こそうとしてたところ
 願い ?】
「……」
「……」
爆発から少し離れたところに真っ黒焦げの人間一人。
「よく生きてたわね。私。」
黒い。髪の毛アフロ。
体中黒コゲで死んでてもおかしくなかったが何故か生きていた。
ありがとう神様。
普通に歩けるし全く問題はない。
さて、ビックスは…
         _
    ___/;;;;;冫 ←この辺足 
    (;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ 
      |;;;;;;;;;;;;|  
      |;;;;;;;;;;;;\←この辺腹
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      地面

やはりビックス。期待を裏切らない男である。
今の爆発で村らしきところにも爆風は及んだはずだがそれほど被害はでていなさそうだ。
ウェッジを引っこ抜いて引き摺ってとりあえずルゲイエから離れることにした。

【ジェシー(アフロ髪) 現在位置:レーべの東の平原→レーベの村 所持品:なし 
 行動方針:レーべの村内部へ移動 クラウドとティファとの合流 願い:今のところ無し】
【ウェッジ(気絶) 現在位置:同上 所持品:魔晄銃 行動方針:同上 願い:?】

※レーベの村の武器屋が半壊しました。

すいません。
文中のビックス→ウェッジの訂正です。
「う…うう…ん、痛い…」
ソロが図書館跡を去って30分、ギルバートはやっと目を覚ました。
「僕、は…そうか、あの人に助けてもらって、そのまま気絶してたのか…」
起き上がるとガラガラ…と音を立てて周りの瓦礫が少し崩れた。
痛い。けど、動ける。魔法の直撃を受けた傷口は応急処置が施されていた。多分…あの人だろう。
ふぅ、と息をついて顔を上げる。そして初めて自分の周囲の状況に気がついた。呆然とする。
「凄い…あの人、どれだけ強いんだ」

こんな力を持った人が、もし邪悪な敵だったら―――

背筋をぞわっとしたものが走った。恐ろしくてたまらない。でも…このレースは実際強い人がたくさん出場させらているんだろう。
さっき戦った緑の髪の人も、襲われていた二人も、助けてくれたあの人もみんな間違いなく強い。
僕みたいな、弱虫なんかきっと他にいない。僕が一番弱い…。

「アンナ…僕は、どうしたらいいんだろう…君に会いたいよ、でも」
それにはレースに優勝しなくてはならない。しかしそれはギルバートにとって途方も無いことに思えた。
「やっぱり怖いんだ…でも、僕は…」
どうしたら、いい?

ギルバートはふらふらと城下町へ向かって行く。右手で握り締めているチキンナイフからは依然として神々しい力が溢れていた。

【ギルバート(中程度のダメージ) 現在位置:城下町 所持品:チキンナイフ 行動方針:半分放心状態 願い:アンナにもう一度会う】

※キーアイテム発表にはまだ気がついていません。
3461/2:04/09/07 03:33 ID:NarVs5eU
何やら熱い。さっきまで確か踊っていて、ご婦人にその姿を見られて、吹っ飛ばされて…それでどうなったのか?
目を開けてみる。目の前にはまるで溶岩のように煮えたぎる怪しい薬品が…
「!!!!!!!!!!!!!」
寿命が一気に縮んでしまった。
しかし、そこはさすがに伝説の英雄と呼ばれた男。薬品ギリギリのところで体が止まっているのが分かると、
何とか落ち着きを取り戻した。
何故落ちないのか。答えは簡単、メルビンとパルマーの体が壷の口に引っかかっているから。
だが、これでは身動きも取れない。まずはこの状況をどうにかせねばならない。
「お隣の方、起きるでござるよ」
「……うひょ?」
メルビンの呼びかけにパルマーが目を覚ました。
「……うひょっ!ひ〜〜〜!死ぬ〜〜〜〜」
パルマーが暴れ出した。壷が激しく揺れた。
「お、落ち着くでござる!大丈夫、落ちはしないでござる!だから落ち着くでござる」

何とかパルマーを落ち着かせ、名前を聞き、状況を説明する。

「……とまあ、こういうわけでござる。何かいい脱出案はないでござるか?」
「うひょ、うひょ」
さっきから「うひょ」と言うばかりだ。自分にもいい案は浮かばない。もしかして、ここでこのまま失格になるのだろうか?その時、


ドガァァァァアアア!!!!


その時、轟音と共に、壷が大きく揺れた。
3472/2:04/09/07 03:34 ID:NarVs5eU
「うひょ〜!うひょ〜!」
パルマーが激しく暴れる。
「パルマー殿、落ちつくでござる!パルマー殿!」
しかし、パルマーは相変わらず暴れるばかり。しかも体がだんだんずり落ちている。
(く…万事休すでござるか…)

その頃壷の外では…
爆発によって起こった衝撃で、2階にあった魔法の玉がころころと転がり、一階まで落ちてきていた。
それは、レナのファイラによって起こった炎に熱せられ、そして…


ドガァァァァァァァアアアアアア!!!!!!!


第二弾。範囲は狭いものの、そのエネルギー量は凄まじく、民家は消し飛んでしまった。
二人が体を突っ込んだ壷は、何とか原型をとどめたものの、空高く飛ばされていった。

【パルマー(軽傷.下半身軽い火傷.素っ裸) 現在位置:上空 所持品:なし 行動方針:壷から出る 願い:?
【メルビン(軽傷.下半身軽い火傷.ステテコ一丁) 現在位置:同上 所持品:なし 行動方針:同上 願い:邪悪なものの優勝の阻止】
 レーベの村の民家が一つ全壊。パルマーの所持品はどこかに吹き飛ばされました。
「きゃぁぁっ!」
不意に爆風を喰らい、碧の髪の少女は思わず悲鳴を上げた。
不運にもメルビンたちのいた家の前を歩いていたその少女の名は、ティナといった。

爆風で向かいの家の壁に叩きつけられたティナは、
ギクシャクする体をどうにか動かし、立ち上がった。
目の前の瓦礫の山を呆然と眺めてから、彼女は生存者がいないか目を凝らした。
(そのころメルビンたちは、はるか上空を飛んでいた)

動く影がないのを確かめると、ティナは、少し哀しそうな瞳をして、再び歩き出した。

愛を知った今、私が願うことは、子供たちが幸せであること…それだけ。
でも、そのための犠牲なんて…絶対に払いたくない。

ティナは、ここに来た時から、そう心に決めていた。

その想いに反発するかのように、彼女に渡された袋の中で、かつて彼女を苦しめた『操りの輪』が静かに光を帯び始めた。

【ティナ 現在位置:レーベ 所持品:操りの輪(本人は気づいていない) 行動方針:平和 願い:(子供たちの幸せ)】
349ルゲイエボーグ:04/09/08 00:50 ID:+gPYCKBt
「爆発とかそんな事より、ちょいと聞いてくれよ。流れとあんま関係ないけどさ。
このあいだ、近くの魔道アーマー乗ったんです。魔道アーマー。
そしたらなんかボタンがめちゃくちゃいっぱいで押すの決めれないんです。
で、押したボタンよく見たらなんか、自爆ボタン、とか書いてあるんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前らな、自爆ボタン如きでレーべの村に吹っ飛んでんじゃねーよ、ボケが。
自爆ボタンだよ、自爆ボタン。
なんかルゲイエボーグとかになってるし。一人で殺戮か。おめでてーな。
「よく生きてたわね。私。」、とか隣で言ってるの。もう見てらんない。
お前らな、ビームで攻撃してやるからこっちに来いよ。
勝者一人のレースってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
キーアイテムの向かいに立っている奴といつ喧嘩が始まってもおかしくない、
刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。女子供は、すっこんでろ。
で、失格処分と思ったら、誰も死んでない、とかなってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、ベタな展開なんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、生き残った、だ。
お前らは本当にレースに勝ちたいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前ら、俺のビームって受けたいだけちゃうんかと。
ビーム通の俺から言わせてもらえば今、ビーム通の間での最新流行はやっぱり、
おはようビームっ!!(@益@ .:;)ノシ 、これだね。
ふざけてるの?なんだと。これが通のやり方。
おはようビームっ!!(@益@ .:;)ノシ ってのはパワーが多めになってる。そのかわり真面目さが少なめ。これ。
で、それに相手への治療。これ最強。
しかしこれをすると次から四天王にマークされるという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあお前らは、逃げ惑ってなさいってこった。」

ルゲイエは正常ではなくなっていた。

【ルゲイエ(ルゲイエボーグ化) 現在位置:同上 所持品:? 行動方針:殺戮(おはようビームと相手への治療) 願い:?】
3501/2:04/09/08 02:51 ID:cRDvmN8A
アリアハン北の橋付近。森沿いに広い道を全力疾走している影が二つ。
1つはキーアイテム入手を目的にアリアハンへ向かっている、賢者セージ。
もう1つはピサロの治療を目的にレーベへ向かっている、ローレシア王子もょもとだった。

二つの影はどんどん近づいて行く…双方共お互いの存在に気がついてはいる。しかしどちらも身を隠すことはしない。走り続ける。

(大丈夫だ、相手は怪我人連れ。戦いを仕掛けられてもまず負けない…構わずに行こう)
(戦闘になったらヤバイ。でもあいつは…どうみても魔法に長けてる奴だろーな。う〜ん、イチかバチか)

相手はすぐそこまで来ている。もょもとは『間合いをとりつつ、交渉出来る程度の距離』を意識して立ち止まった。
10m前後の距離、セージも間合いを取って立ち止まる。

警戒の目で睨み合う。少しの間の後、

「悪いけど、急ぐので相手は出来ませんよ」
「あの、回復魔法が使えたら助けてほしいんだけど。頼めねえかな」

お互いの声がハモった。
3512/2:04/09/08 02:52 ID:cRDvmN8A
セージはその頼みに少しびっくりた様子でもょもとを見る。もょもとは警戒を緩め、申し訳なさそうに苦笑した。
「あー…お礼らしいお礼はできないけど…やっぱ、無理か?ヤバイんだこいつ、重症で」
(純粋、だな。)
こちらから見れば、相手は怪我人を背負ってレースするぐらいの人間。害意があるかどうかなんてだいたい予想できる。
しかし、こちらに害意があるかどうかはあちらからは解らないだろう。
(―でも、こういった過酷な状況ではその純粋さが命取りになるんだよ、少年。僕は急いでるから邪魔はしないけどね。)
邪魔はしない。しかし助ける気にもならなかった。正直、自分はかなり疲れている。その上急がなくてはならない。

セージはもょもとを見据え、小さな声で「悪いね」とだけ言うと再び駆け出した。

「…やっぱ、ダメっすか。」
取り残されたもょもとは苦笑する。ふぅ、と息をついて汗を拭う―気を取り直すとセージとは反対の方向、北へ再び走り出した。



数分後、夢中で走りつづけたもょもとはピサロを背負っているにも関わらず常人では考えられないような早さでレーベに辿り着いた。
ただ、へとへとになって入り口で座り込んでしまったのだが。

【もょもと{重度の疲労} 現在位置:レーベ村入り口 所持品:鋼の○金術師 7巻まで コンドーム50個
 行動方針:小休止の後、道具屋へ行き薬草入手。 願い:?】
【ピサロ{重症} 現在位置:同上 所持品:なし 行動方針:睡眠中 願い:?】

【セージ{軽い疲労感} 現在位置:アリアハン北 所持品:扇子
 行動方針:城下町へ行きキーアイテム入手 願い:この世界(DQ)と異世界(FF)に存在する全ての呪文を習得する】
バッツは眠い頭を掻きむしった。
――また眠い、どうも最近睡眠不足だよな。
また枕の世話になるか……
そのとき、バッツは周囲から殺気を感じた。
――なに……?
すぐ近くからだ。
――なんだ……?あからさまに誰かに殺意を抱いている奴……
バッツは後ろに振り返った。
アルテマウェポンの勇者ソロが虚ろな表情で立ちつくしていた。

「おまえは……」
バッツは本能的に拳を握りしめる。
ソロの気配はより異様なものに変質した。
「ピサロ……はいるか」
「なに?」
バッツはそれが参加者の名前だということしかわからない。
「いるんなら出してもらうぞ、城の中なのか」
「いや、誰なのかわからん。ピサロってのが」
バッツはそう答えながら、内側に入り城門を即座に自力で閉めてこいつをやりすごすのは無理だ、と判断した。
「嘘をついているなら殺す……」
ソロはアルテマウェポンを振り上げた。
「おい、そりゃ失格になるだろ……」
だがソロは聞いていなかった。

――くっ、こいつはまずいぜ
明らかにまともじゃない相手、どうするべきか、バッツはいりじりと後退しながら思案する。
【バッツ 現在位置:アリアハン城門前 所持品:安眠枕 目的:レナ、ファリスに合流】
【ソロ(4勇者) 現在位置:アリアハン図書館跡 所持品:アルテマウェポン
 行動方針:ピサロともょもとを追い、見つけ次第殺す  願い:ピサロの完全抹殺 】
353訂正:04/09/08 19:35 ID:cRDvmN8A
>>350の最後の行

×お互いの声がハモった。→○全く同時に、意見を述べる。

何考えてたんだ…自分OTL
354訂正:04/09/09 01:04 ID:jjq6YR8W
>>341
>>349
×魔道アーマー→○魔導アーマー
3551/2:04/09/09 01:43 ID:YUOR5K83
うじうじうじうじ悩み続け。
ふらふらふらふら無防備に歩き続け。
それでも右手にはぎらぎら輝くチキンナイフがしっかりと握られているのだから何というかギルバートである。

ギルバートは悩んでいる。彼の人生において、今までこれほど悩んだことは無かっただろう。
(アンナ…僕はどうすればいい?)
心の中で問い掛けてみても当然返事が返ってくる訳も無く。
その度、自分が、音も無く消えてしまいそうな程に小さくて弱い生き物なのだと思い知らされる。
(僕は…本当は、どうすればいいかわかってる…でも怖いんだ)
アンナに会いたい。それには優勝しなくてはならない。でも自分は小さくて弱い生き物。ならば、自分が変わればいい。
今よりも強く。そう、さっき僕はなけなしの勇気をふりしぼったじゃないか。せめていつもあのぐらいの勇気を持てれば…煙い。

…。煙い?

思考と足が、同時に止まった。…何時の間にか町外れまで来ていたらしい。
(気がつかなければ良かった…)
煙い。そう、井戸から煙が上がってる。煙が上がってるってことは、この中には…
「誰か、いるん…だよね」
結論を口にした瞬間チキンナイフがまたぎらりと光った。自分でも情けなくなる程、井戸の底へと恐怖という感情が向けられる。
ギルバートはおそるおそる井戸を覗いてみた。…暗くて底が見えない。
(ああ!だ、ダメだ、怖がってちゃ。誰かが狼煙で助けを呼んでいるのかもしれない!行かなくちゃ!)
でも、もしも何かの罠だったら?いいや、そんなことを考えちゃいけないんだ!アンナ!
行かなくちゃ!そう、勇気を持てれば!ああでも…

水で濡れている井戸の端に力をこめて身を乗り出し、頭をぶんぶんと振りながら悩んだ末の結果は本人の意志とは無関係であった。

つるり。
手が滑り、まっさかさま。
あまりの恐怖にあっさりと気絶したギルバート。右手に恐ろしいほどの力が漲っているナイフをしっかりと握り締めたまま。
3562/2:04/09/09 01:44 ID:YUOR5K83



ドサッ!
家の外から何かが落下してきた音。ネリスは勢い良くドアノブを回し、ドアを開けた。
やっと、誰かが助けに来てくれたのかとの期待を込めて。しかし、
「…大丈夫ですか?」
期待外れ。むしろ、大外れ。外ではいかにも頼りなさげな男が気絶していた。
井戸の上から落ちてきたのだろう。…出られない私が言うのもなんだけど、そこまで高い井戸でもないのだけれど。
ネリスはとりあえず男を介抱することにした。目が覚めたら…上手く行けば助けてもらえるかもしれないし。

【ギルバート 現在位置:城下町 所持品:チキンナイフ
 行動方針:頑張って優勝したい 願い:アンナにもう一度会う ※気絶中】
【ネリス 現在位置:アリアハン井戸内部 行動方針:ギルバートが目覚めるのを待つ 願い:心臓の病気を治す
 所持品:青龍偃月刀(E)力の指輪(E)神秘のビキニ(E・服の下)とげの鞭、疾風のバンダナ】
3571/5:04/09/10 02:11 ID:cv+qjtvJ


           ‐=≡ |\_/ ̄ ̄\_/|   ←メモリアリーフ主人
           ‐=≡ \_|  ▼ ▼ |_/ 
           ‐=≡    \  皿 / メイドさんハァハァ ウガーーーー
           ‐=≡_____/ /_
         ‐=≡  / .__   ゛ \   .∩
        ‐=≡  / /  /    /\ \//
       ‐=≡  ⊂_/  /    /  .\_/
         ‐=≡    /    /
          ‐=≡   |  _|__                      ,ィ^i^!1 、
           ‐=≡  \__ \                    ,'{レ'´  ヽ} . ←マリーナ
             ‐=≡ / / /                    ! ノリノ ))〉
``)          ‐=≡  // /                      l| |l;´Д`リ    キモイヨー
`)⌒`)       ‐=≡ / | /                       /つ{卯}つ
 ;;;⌒`)      ‐=≡ / /レ                        く〈_i〉人i〉 
   ;;⌒`)⌒`)‐=≡ (   ̄)                         し'@__)
                                           
3582/5:04/09/10 02:12 ID:cv+qjtvJ


           ‐=≡ |\_/ ̄ ̄\_/|   
           ‐=≡ \_|; ▼ ▼ |_/ 
           ‐=≡    \  皿 / メイドさんハァハァ ウガーーーー
           ‐=≡_____/ /_
         ‐=≡  / .__   ゛ \   .∩
        ‐=≡  / /  /    /\ \//   
       ‐=≡  ⊂_/  /  ; /  .\_/                     LVUP!
         ‐=≡    /    /                           LVUP!
          ‐=≡   |  _|__                          ,ィ^i^!1 、
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``)          ‐=≡  // /                          l| |l;´Д`リ    キモイヨー
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   ;;⌒`)⌒`)‐=≡ (   ̄)                             し'@__)
                                         
3593/5:04/09/10 02:13 ID:cv+qjtvJ


           ‐=≡ |\_/ ̄ ̄\_/|   
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   ;;⌒`)⌒`)‐=≡ (   ̄)                               し'@__)
                                        
3604/5:04/09/10 02:15 ID:cv+qjtvJ
     | / ̄ ̄ ̄ ̄
     |<よーし!キーアイテムも発表されたことだしこの宙域(?)から離脱するわよ!
     | \__  目標は逃げた同業者が向かったアリアハンよ!おくれないで!
     |      \(イルマ)
     |i^!1 、      ̄ ̄ ̄
     |'´  ヽ}
     |リノ ))〉← エルマ
      |l ;゚Д゚リ  先輩!
     |卯}つ  目標は沈黙!激しく項垂れてます!
     |〈_i〉
     | 
    |\_/ ̄ ̄\_/| . . . .: : : ::: : :: ::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::
    \_|/:彡ミ゛ヽ;|_/、 . . .: : : :::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::
      / :::/:: ヽ、ヽ、 ::i . .:: :.: ::: . :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
      / :::/;;:   ヽ ヽ ::l . :. :. .:: : :: :: :::::::: : ::::::::::::::::::
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄

メイド追いかけ人生
初の敗北だった。


     |
     |サッ
     |=3 
     |わかりました先輩! 
     |
    |\_/ ̄ ̄\_/|
    \_|/:彡ミ゛ヽ;|_/、 そ
      / :::/:: ヽ、ヽ、 ::i .
      / :::/;;:   ヽ ヽ ::l 
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄
3615/5:04/09/10 02:17 ID:cv+qjtvJ

           ‐=≡ |\_/ ̄ ̄\_/|  
           ‐=≡ \_|  ▼ ▼ |_/  心も新たに
           ‐=≡    \  皿 /  メイドさんハァハァ ウガーーーー
           ‐=≡_____/ /_
         ‐=≡  / .__   ゛ \   .∩
        ‐=≡  / /  /    /\ \//
       ‐=≡  ⊂_/  /    /  .\_/
         ‐=≡    /    /
          ‐=≡   |  _|__         
           ‐=≡  \__ \     
             ‐=≡ / / /      
``)          ‐=≡  // /       
`)⌒`)       ‐=≡ / | /        
 ;;;⌒`)      ‐=≡ / /レ         
   ;;⌒`)⌒`)‐=≡ (   ̄)   

立ち直りも早かった。

【メモリアリーフ主人 現在位置:レーベの村→アリアハンへ移動 所持品:? 行動方針:メイドをとにかく追いかける。(メイドなら誰でもいい) 願い:メイド天国】
【マリーナ(パニック) 現在位置:レーベの村→アリアハンへ移動 所持品:幸せの靴 行動方針:逃げる。 願い:?】
【イルマ 所持品:ロッド 現在位置:レーベの村→アリアハンへ移動  行動方針:マリーナを追いかける 願い:?】
【エルマ 所持品:アバンの書 現在位置:同上  行動方針:同上 願い:?】

3621/2:04/09/10 20:27:06 ID:unbPxKJO
「きゃあぁっ!」
ティナは、再び悲鳴を上げる羽目になった。
というのも、いきなり自分の目の前に人が降ってきて着地したからである。
いや、正確には人ではなかったが。

「驚かせたか、すまぬ」
竜騎士フライヤは、大分の距離を跳んできたにもかかわらず、息を切らしている様子もなく謝った。
「そなたを襲うつもりはない」

「ええ…あなたには、殺気を感じないから…」
ティナは、小さく頷いて言った。
「あなたも…レースの参加者なの…?」

「いかにも、そうじゃ」
フライヤは冷静に言った。
「滅ぼされた祖国の再建を夢見ておる」

「では、これを…使ってください。私には…必要ないですから」
ティナはそう言い、自分の持っている(中身はまだ知らなかった)小さな袋を差し出した。

人を傷つけることは、もう嫌だった。
人の血を見るたびに思い出す、自分の過去。
自分が血祭りに上げた、名前も知らぬ者たちの顔が、自分に襲って来るようで…
3632/3:04/09/10 20:29:20 ID:unbPxKJO

フライヤは一瞬嬉しそうな表情をしたが、それを抑えるようにこう言った。
「それはならぬ。そなたの持ち物じゃ」
「でも…」
「そなたが戦いを嫌い武器を持ちたくなくとも、そなたは自分の身を守る義務を持っているのじゃ」
「…」
「そなた、家族はおるか?」
フライヤに唐突に聞かれ、ティナは戸惑った。
「え、ええ…」
ティナは、子供たちを思い出していた。
「それは、そなたが傷つくことで同じように傷つく者がいる、ということなのじゃ」
「…はい」
「そなた一人の体ではない。そなたは、まずその身を守ることを考えるのじゃ」

フライヤの言葉が、ティナの心に響く。
勿論、もう人の血など見たくはない。
そして、子供たちが悲しむ姿を…

3643/3:04/09/10 20:30:25 ID:unbPxKJO
「私は行くが、しっかりと生きるのじゃ」
考え込んでいたティナに、フライヤが言った。
「あ、はい、あの…ありがとうございました…!」
ティナが言うと、フライヤは少し微笑んだような素振りを見せ、再び空高く跳躍した。

ティナは、袋を差し出す形でとまっていた自分の右手を戻し、
少し安心したように息を吐くと、また、さっきと同じように歩き出した。

袋の中身が何か、自分も知らないということさえも、ティナは忘れていた。
袋の中で、操りの輪がまた鈍く光ったことにも、彼女は気づかなかった。



【ティナ 現在位置:レーベ 所持品:操りの輪(本人は気づいていない) 行動方針:自己防衛 願い:子供たちの幸せ】
【フライヤ 現在位置:遠くへジャンプ中 所持品:ロンギヌス(七曜第三段階) 行動方針:アイテム探し 願い:ブルメシアの再建】


page数変更スマソorz
3651/2:04/09/12 20:54:14 ID:gAyklPPK

(何だろう…この力の気配は)
武器屋に向かっていたセシル。すぐにそれらしき建物が見つかり、曲がり角を折れた…そこでただならぬ気配を感じて立ち止まった。
溢れ出すような力の気配、すぐ近くなのはわかるが場所が特定できない。
「誰かいるのか?」
少し大きな声で尋ねてみたが何処からも返事はない。セシルはひとつ溜息をつくとまた歩き出した。
殺気は微塵も感じられないし、嫌な気配でもない。放っておいても問題ないだろうという結論だった。
(それよりも急がないと。キーアイテムも探さなければならないし)
セシルは小さな武器屋のドアノブを回した。


「…!」
セシルの額に冷汗が浮ぶ。一歩店の中に入ったその瞬間、首筋にひやりと冷たい感触。
四角に潜んでいた人物がセシルの首筋に銅の剣を突きつけてきたのだ。セシルは心の中で舌打ちする。
(あっちの力に気を回してたから全然気がつかなかった…!)
セシルは動かないまま視線だけを横に向ける。…ターバンに覆面の男。こちらの目を凝視している。
「…私はできれば戦いたくはないが、もしあなたが戦うつもりなら容赦しない」
「僕も戦う気なんてありませんよ…」
相手の目を見つめながら答える、それは心の底からの言葉だった。だが信じてもらえるかどうか…
「……」
相手はこちらの目をずっと凝視している。ごくりと、セシルの喉が鳴った。そして。

「…ミンウさん、もういいんじゃないか?」
カウンターの影から現れた男の声が、沈黙を破った。
3662/2:04/09/12 20:55:35 ID:gAyklPPK

「すまない、早とちりしてしまったようだ」
ミンウがセシルに頭を下げる。そこに先程までの警戒や緊張感は無くなっていた。
「いえ、いいんですよミンウさん。警戒するのは当然ですし」
――ちょっと警戒しすぎな気もするけど。心配性なのかな、とセシルは思った。
「おい、アンタ」
クラウドがカウンター越しにセシルに声をかけ――ひょい、と鞘に収まった剣を投げてきた。
セシルはぱし、とそれを受けとる。…銅製の剣。先程首筋に突きつけられたものと同じだ。
「アンタも武器を探していたんだろ?たいした武器はなかったけどな…」
「いや、ありがとう。…それじゃあ、ミンウさんもクラウドさんも頑張って下さい。負けませんけど」
「…フン、興味ないね」
クラウドはそう言うとしゃがみこみ、再びカウンターを漁り始めた。
「もう行くのか?」
「僕には願いがありますから」
武器を手に入れるという目的を果たした。次はキーアイテムを探さなくてはならない。
「…そうか、まあ頑張るといい」
セシルはありがとう、と軽く頭を下げると2人の残る武器屋を去っていった。


「さっきの気配はなくなったみたいだな」
巨大な力…どんな参加者なんだろう。どんどん先を越されてしまうかもしれない。
「急がないと…とにかく、この街でキーアイテムを探してみよう」

セシルはあの巨大な力が少し先の井戸にいた臆病な友人、ギルバートの持つチキンナイフから溢れていたことと
気絶したことによりそれがなくなったことなど知るよしもなかった。

【セシル 現在位置:アリアハン武器屋前 所持品:銅の剣
 行動方針:キーアイテム探し 願い:暗黒騎士の時に殺めてしまった人達を生き返らせる】

【クラウド(FF7) 現在位置:アリアハン武器屋  所持品:マイナスイオンドライヤー
 行動方針:武器屋探索中、ティファと合流、セフィロスを追う  願い:?】
【ミンウ 現在位置:アリアハン武器屋 所持品:銅の剣、スリースターズ 行動方針:武器屋探索中 願い:?】
367名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/13 13:45:21 ID:UhejUJrl
「種…ですか。」
トルネコはアリアハンの酒場二階で一階酒場から持ってきた酒をたしなんでいた。
見たこともない酒だったので持ってきたのだ。
そう、大層な価値というものではないが、一般市民にも気軽に手が届く…そんなものだった。
─話を戻して。
一般的にそういった種は各地の家の秘蔵の宝ともいえなくもない。
聞く話だと神々が力を込めたとも言われている代物だ。
だが…自分には。
トルネコは宝の匂いをかぎ始めた。
自分には「たからのにおい」がある。とかくこういったものには冴えている…
「ぬおっ!」
思わず声を上げた。鼻が詰まりそうになるほどの「におい」がトルネコの鼻を襲った。思わず鼻炎になりそうになった。
とにかく数が多い。鼻を頼りにそこまでいくと。
そこにはルイーダ秘蔵の種がこんもりとあった。
これだけあれば腹も満たされるに違いない。
何があるかわからない。余裕を持ってもって行くことにした。

【トルネコ 現在位置:アリアハン城下町西門 所持品:棍棒、皮の盾 力の種×3 賢さの種×3 素早さの種×3 スタミナの種×3 ラックの種×3
 行動方針:珍しい武器を手に入れながらキーアイテム探し 願い:すべての武器を手に入れる】
368名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/15 01:32:49 ID:nkQBw8n4
保守
369名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/16 18:36:34 ID:mc4D6LCT
「ふっふっふー、ラックの種〜ラックの種〜」

ニヤニヤと笑みを浮かべながら城下町を歩いているのはヘンリー。
彼は既にラックの種を一つ手に入れていた。

「落とさないようにしないとな〜、袋袋…っと」

ヘンリーは支給品袋に種を入れる。
持っていては落とすかもしれないし、狙われる可能性もある。
そう考えながら歩いていると、街の真ん中に位置する十字路に辿り着いた。
すると、何故かヘンリーは脈絡無く迷いだした。

「さぁて、どっちにしようか…」

実は彼には彼なりに考えがあった。
この状況では焦らずとも時間はあると思われる。
その場合、また種を手に入れるチャンスがつかめる可能性がある。
急ぐことも無い、と彼が考えたとき…視線の先にはあるものがあった。

「………井戸?怪しいな、あからさまに」

井戸があった。
古そうな井戸だ、水を溜めるためには使われていないのだろう。

「ちょっくら調べてみるか。よし、そうしよう」

調べるといっても、覗くくらいだけどな〜…っと付け足すように言いながら、彼は井戸へと歩いていった。
当然その中に人間が2人もいる事なんて、ヘンリーには知る由もなかったわけだが。


【ヘンリー 所持品:守りの天蓋(残り3枚)・ラックの種 現在位置:城下町→井戸へ
 行動方針:井戸を覗くために接近 願い:?】
370名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/16 20:31:42 ID:UCzstjye
「う、うぅ〜ん…?」

気づいたら、どこか森の中。
地面に、寝かされていた。
ティナは、どうしてここに来たのか、全く思い出せなかった。

急に恐ろしい考えが頭の中によぎり、自分の体を見る。
……大丈夫。服が乱れていることは、ない。

立ち上がろうと手を動かそうとしたが、全く動かない。
足も同じだった。
よく見ると、手足がロープのようなもので縛られている。
ティナは、必死で手足を動かそうとするが、できなかった。


「なんだ、あんまり効果は長くねぇじゃねぇか」
そう言いながら、立ち上がることのできないティナの方へ、歩いてくる影が一つ。
――男だ。
ティナは、更なる恐怖感に襲われた。

「あ…あなたは…」
ティナは、かすれた声で聞いた。

「俺か?俺は…まぁ知らなくてもいいだろうよ」
赤い髪の、軽い調子のその男は、ティナの近くに置いていた彼女の袋を持ち上げた。
その時、ティナは彼の名札をちらりと見た。…ワッカ、と書いてある。

「ちょっと、アイテムを失敬しようとしただけだぜ?そんなに震えるなよ」
ワッカは、袋の中に手を突っ込んだ。
371名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/16 20:32:42 ID:UCzstjye
「……なんだ、こりゃ?」
ワッカは、取り出した輪のようなものを見て、呆気にとられたような表情をした。
だが、ティナにはそれが何か、十分すぎるくらいに判った。


忘れるはずがあろうか。
私から感情を消し去った。
多くの人の命を私に奪わせた。
今でも、私に悪夢を見せる、その操りの輪が。
もう見たくもないと思っていた、その操りの輪が。
……今まで、自分の袋の中に、あったなんて。


「おっ、説明書が入ってるじゃねぇかよ…」
ワッカは、ティナの苦痛に満ちた表情に気づいていないのか、袋の中の説明書を読み上げた。
  〜この輪を頭にはめられた者は、はめた者に絶対服従する〜


操りの輪の存在にショックを隠しきれないティナでさえ、
その時のワッカの表情の変化に気づかないわけにはいかなかった。

彼は、にやりと笑って見せた。
その笑いが、顔中に、広がっていく。


「こりゃぁ…いいもの手に入れたぜ」
ワッカの目が、ティナを見据えた。
「ちょうどいいじゃねぇか…実験台としてな!」

「嫌…やめて…」
ティナはほとんど泣くように懇願した。
…あの日の自分も、こんな風に泣いていたのかもしれない。
372名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/16 20:34:10 ID:UCzstjye
「まぁもっと強いやつを見つけたら、外してやるかもしれないけどよ」
ワッカはそう言い、クックッと笑うと、操りの輪をティナの頭に乗せようとした。


…目の前にいる男の、残忍な笑みが、似てもいないのに、あの日のケフカと重なった。
何処からか、あの甲高い笑い声が聞こえたような、気がした。


――ティナの意識は、完全に途絶えた。




「クックッ……お前はまず、キーアイテムを見つけて来い。
この杖を貸すから、邪魔する奴等は眠らせておけ。ただし、殺すなよ。」


命令するワッカの顔から、あの人懐っこさが完全に消えていた。
応えて頷いたティナの顔からは、感情の類は全て消されていた。


【ティナ(無意識) 現在位置:レーベ近くの森 所持品:E操りの輪・ラリホーの杖
 行動方針:ワッカに服従(キーアイテム探索) 願い:(子供たちの幸せ)】
【ワッカ 現在位置:レーベ近くの森 所持品:なし(ティナにラリホーの杖を貸している)
 行動方針:待機(ティナを待つ) 願い:?】
373名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/17 00:47:04 ID:FC59nETO
「ぐおおおおおおおーーっ!何故上手くいかないーーーーっっ!!」
アリアハン城中庭にバトラーのありったけの声が響く。その叫びに先程バトラーよりも痛い思いをしたピエールは溜息をついた。
「…やはり、サトチー様のことも」
「何を言うかーーーーーっ!」
バトラーが勢い任せにピエールをはたいた。
「へほぶっ!」
ばっしゃーん…。
ピエール、池ボチャ。
「こんなチャンスはもうないぞ!確かにサトチーも大切だ…が!俺達はそれ以前に誇り高きモンスターなんじゃぁぁぁぁ!!」
「げほっ…ム、ムチャをするな…」
「とにかく!俺様は戦いたくて仕方ねえー!お前もそうだろピエール!」
「……。」
「よし、決まりだ!さっきの奴等もスクラップだ!!」
「ちょ、引っ張るな…いででででででで!」
ピエールの沈黙を同意と取ったバトラーはピエールの手を引いて高速で城を後にした。

…が、早速難関にぶち当たる。その難関とは。

「…何だ、あの巨人のようなモンスターは…!」
西門を塞ぐ、悪霊の神アトラス。バトラーもピエールも心の底でアレには勝てない、と思った…が。
「そんなこと構ってられるか!突撃するぞピエール!」
バトラーは勇敢で命知らずで負けず嫌い。素直に引き下がろうとはせずそれに突っ込んでいった。
「お、おい!」


数秒後、やはり遥か上空を飛ばされている二人の姿があった…。
374名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/17 00:48:29 ID:FC59nETO

「爪楊枝、い、今のは何だ?」
『…ワシが知るか!』
アトラスとしては、突進してきたモノを軽く振り払っただけのつもりだったようだ。

【バトラー 現在位置:上空 所持品:? 行動方針:PK 願い:?】
【ピエール 現在位置:上空 所持品:なし 行動方針:PK 願い:?】

【アトラス 現在位置:アリアハン西門前 所持品:天空の剣 行動方針:あやかを待つ 願い:?】
3751/2:04/09/17 04:04:45 ID:HoovUt3m
イヤなものを見てしまった。
種を15個も手に入れて、気が緩んでしまったようだ。思わず口笛を吹いてしまった。
しまったと思ったときにはすでにモンスターの雄叫びが聞こえてきた。
当然そこから離れた。幸いにも2体のモンスター、ヘルバトラーとスライムナイトは自分には気付かず、走り去っていった。
だが、次の瞬間、ぼけ〜っと座っていたように思えたアトラスに吹っ飛ばされていたのである。

どのモンスターも知っている。アトラスとは不思議のダンジョン内で戦ったことがあるが、
相当強い盾がなければ一撃でやられてしまうほどの攻撃力を持つ者もいた。
アトラスには、レベルが高い個体ほど巨大になる、という特徴がある。目の前にいるやつはでかい。
そして、ヘルバトラーは自分が知っている限りでは、地下世界で結界を守っていて、四天王と呼ばれていた。
当然だが、自分一人で勝てる相手ではない。それがいとも簡単に吹っ飛ばされたわけで…

トルネコはくるりと向きを変えて、もう一つの出口に向かって駆け出そうとしたが、
こういうときに慌てると、ロクなことは無い。
トルネコは、でっぱりにつまづいて転んでしまい、持っていた種をぶちまけてしまった。

立ち上がって種を集めようとしていたトルネコだが、イヤな予感がして振り向いてみた。
アトラスとバッチリ目が合った。
3762/2:04/09/17 04:12:16 ID:HoovUt3m
思い切って声をかけてみた。ポポロの仲間なら何とかなるだろう。
「き、君はポポロのところのアトム、なのかな?」
「…誰?それ」
『…』
どうやら違うようだ。隙を見て逃げるしかないのだろうが、向こうはじっとこっちを見つめている。

…おや、もしかして見ているのは地面に散らばった種なのだろうか。
「あ、もしかして、これが欲しいのかな?」
「く、くれるのか?」
「もちろんですよ」
「じ、じゃあ、…え〜と、俺と、爪楊枝と、袋と、シドー様のもいるかな…?」
『…』
「それでは、4つでいいのかな?」
「そ、それ!4つ!」
「では、全部で4…いやいやいやいや、ただでいいですよ」
危ない危ない、反射的に商売をしようとしてしまった。とにかく、話が通じてよかった。
「よ、よかったな。爪楊枝」
『…』
どうもさっきから爪楊枝だの袋だの訳の分からないことを言っているが、何のことなのか…
とにかく、この場は切り抜けられたが、今さっき大量に種をバラまいた以上、うかうかしていては危険だ。
どうもこの町には血気盛んな人間が集まっているようだし。急いで離れよう。
「それでは、私はこれで…」
「じ、じゃあな。」

「な、なあ、爪楊枝、何で喋らない?」
『あの男に話すところを見られたくなかっただけじゃよ』

【アトラス 現在位置:アリアハン城下町西門 所持品:天空の剣 力の種×3 賢さの種 行動方針:あやかを待つ 願い:?】
【トルネコ 現在位置:アリアハン北 所持品:棍棒、皮の盾 賢さの種×2 素早さの種×3 スタミナの種×3 ラックの種×3
 行動方針:珍しい武器を手に入れながらキーアイテム探し 願い:すべての武器を手に入れる】
377名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/17 13:56:16 ID:r982CaNc
ティーダとカインは、地図に浮き出たイラストを見ながら歩いていた。
「『種』ねー。こんなもん、そこらへんの草に実ってるんじゃないの?」
「キーアイテムになるぐらいだから希少価値の高い植物なのだろう。
 道具屋でなら売っているのではないか?」
もちろんそう簡単に手に入る代物ではないのだが、
DQ世界の住人ではない二人には知るよしもない。
「道具屋っつーと。この近くで店がありそうなところって、二箇所だけッスよ」
ティーダが地図上のポイントを示す。
「ふむ。普通に考えれば、城下町の方が品数は揃いそうなものだが」
「じゃあ、とりあえずアリアハンに行ってみるッスか」

正しい判断ではある。
だが(自覚していないが)不幸の呪いを受けているカインと、素の状態で不幸街道まっしぐらなティーダが、
そうそう簡単に種を手に入れられるはずがなかった。

「…あれ? なんか悲鳴みたいな音が聞こえないッスか?」
「そういえば……どこからだ?」
カインとティーダはきょろきょろと辺りを見回し、空を見上げる。そして、思わず目を剥いた。
何せプルプルした緑色の物体と、鎧と、ムサい髭面のオッサン顔が空から降ってきたのだから。
もちろん、二人には避ける余裕も身をかわす時間もない。

二分後。なぜか人型にぽっかりあいた穴から、二組の手が這い出た。
奇跡的に一命を取りとめていたカインとティーダである。
『何なんだ(何なんッスか)、一体……』
ボロボロの二人は、思わず一緒にため息をついた。

【バトラー(気絶)/ピエール(気絶) 現在位置:アリアハン北西の平原(橋と砂漠の中間辺り)
 所持品:?/なし 行動方針:PK 願い:?/?】
【ティーダ/カイン 現在位置:アリアハン北西の平原(橋と砂漠の中間辺り) 所持品:なし/不幸の兜(装備中)
 行動方針:支給品の代わりの道具を探す/ティーダの援護 願い:不明/ 不明】
378名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/19 21:13:49 ID:QP4EPaR9

「ふふっ…ラッキー」
トルネコとアトラスのやり取り、その一部始終をすぐ近くの物陰で見ていた人物がいた。
赤毛に赤い頭巾の少女――マリベルだ。
彼女の瞼には一つ目巨人(アトラス)に気前良くキーアイテムである種を渡すももんじゃ男(トルネコ)の姿がはっきりと残されていた。
(そりゃあ、あんなにたくさん持っているんだものね。マリベル様にも譲ってもらわないと不公平よ。)
――あたしも上手く交渉して譲ってもらお。ふふっ。
一つ目巨人は何か良くわからないものと会話している。ここを通るなら今がチャンス。
マリベルはトルネコを追いかけて城下町を後にした。

【マリベル 現在位置:アリアハン西門を出たところ 所持品:アイスソード、? 行動方針:トルネコを追いかけて交渉 願い:?】
379名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/20 00:14:25 ID:1u/6dbon
あげー
380名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/21 01:51:33 ID:Gfyrs+i9
「・・・スコール君はどこですかねえ」

アリアハンの周辺をきょろきょろ見回しながら歩いている中年の男が一人。
彼の名前はシド・クレイマー。特殊傭兵SeeDの育成機関であるバラムガーデンの学園長である。

そんな大層な肩書きをもつ彼は、ゲーム開始直後から自分の教え子であるスコールを探していた。
その理由の一つは彼の支給品にあった。

支給品は・・・ガンブレード。

スコール愛用の武器がシドの支給品であったため、彼は「これが無くてはスコールも不便だろう」と
わざわざ本来の持ち主に返すためにスコールを探していたのだった。

ちなみにもう一つ理由がある。
それはシド自身に願いが無いこと。

既に魔女の脅威は去り、夫婦で忙しくも充実した学園経営を営んでいた彼にとって、
他人と凌ぎを削ってまで叶えたい願いは無かった。

(・・・仮に願いがあったとしても、40歳を超え最近運動もろくにしてない自分では優勝は無理だろう)

などと思ってもいたため、ゲームに参加する気は全く無く、スコールを探しながらのんびり散歩をしていたのだった。
381名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/21 01:53:57 ID:Gfyrs+i9
・・・そんな彼がさらに数分ほど歩いていたときの事だった。
300mほど先に二つの人影が見えてきたのだ。

「おや?誰かいるようですね」

ここからじゃ良く分からないが、どうやらその二つの人影は現在交戦中のようだ。
多少不安はありつつもシドは、その二人に歩を進めることにした。


・・・近眼であるシドはまだ気づいていなかった。
その二つの人影の内、ぶんぶん振り回される黒い物体をかわしながら間合いをとっている男こそ
自分の教え子、スコール・レオンハートであることに・・・。


【シド(FF8) 現在位置:アリアハン南の平原 所持品:ガンブレード
 行動方針:スコールにガンブレードを渡す 願い:なし 】
3821/2:04/09/21 19:04:22 ID:sd1tO2or

「はぁぁぁ〜…」
どこまでも高く青く、さわやかな空。希望と勇気を与えてくれるような、そんな青色…
その空の下、城下町にて一人の男――サトチーがそれにはとても不似合いな溜息をついた。

「どうして僕はこう…昔から運がないんだろう…はぁ…」
ヘンリーにほんの数分の差で先を越された…ホントに運が無いなあ。
とか思ってたらいつのまにか昔の薄幸なことまで色々と…鮮明に思い出してしまった。テンション最・悪。
普段妻や子供達、家臣や友人達と過ごしているときは幸せだなあ、と思ってるんだけど。昔のことを一度思い出すと…きりがなかった。
「はぁぁぁ〜…」
また、溜息が出た。何だかさっきからずっとこんな調子のような…。
(いけないいけない…僕は優勝しないと。あんまりこんな考え事してちゃ…)
と、顔を上げたその時。

「きゃぁぁぁー!!」
「!?…女の子の悲鳴!襲われてるのか!?」
助けなくちゃ、と声のした方に駆け出したサトチー。そこの曲り角を曲がったところか!
サトチーは勢い良く道を折れ…
3832/2:04/09/21 19:05:34 ID:sd1tO2or

「…待ってよメイドさ〜ん!!あははははぁハァハァ…」
「い、いやぁぁぁ〜!キモイ、キモイよー!こないでぇー!」

硬直した。
「…ピピン……」
視界に入ってきたものは、メイド姿の女性を追い掛け回すピピンの姿。とても、楽しそうだ。これ以上ないほどに、楽しそうだ。
…一緒に旅してたときも、あれほど楽しそうな表情は見たこと無いなあ。ふふふ、微笑ましいね。ああ、微笑ましいとも。

2人の姿はまたすぐに消えた。止める気力は、無かった。
ああ、そこまで面倒見きれないっていうか他人だと思いたい…今は。他人。僕とピピンは他人。あんな人見たこと無いなあ!
(少し…休憩したい…精神的に………ああ、ここでいいか)
サトチーはぐったりしたような…少し笑っているような表情で、その「ルイーダの酒場」に入っていった。

災い転じて福と成す…か?

【サトチー 現在位置:ルイーダの酒場 所持品:?
 行動方針:とりあえず休憩・身内に見つからないように移動  願い:グランバニア王家のネーミングセンスを一般人並にする】

【ピピン 現在位置:アリアハン城下町 所持品:? 目的:チェリを追う】
【チェリ(混乱) 現在位置:アリアハン城下町 所持品:? 目的:ピピンから逃げる】
384名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/21 21:48:34 ID:bmVWKYON
ファリスはクジャから逃げられたものの、随分心身を消耗してした。
対峙しているだけで身から力が削げ落ちていく、そんな感じがクジャにはあった。
「あいつを叩ける相手なんているのか……」
実はもういたのだが、それはファリスの知るところではない。

ファリスは街道を北へ向かう。
平穏そのものといった平原がつづいているが、どこまでそれが続くかはわからない。
「……」
急に立ち止まる。
そういえばファリスはこのゲームで叶えてもらう願いというものが漠然としていた。

タイクーン国の繁栄を願う、というのはあるかもしれない。
「レナがきっちりとした王女になってくれればなぁ」
あるいは海賊の頭であったことを考えると、航海が少しでも面白おかしいものになるために、大荒れの嵐
というものを好きなときに呼べるようにする、というのも悪くはないことであった。
「俺の行くところ、常に荒れ模様ってわけか」

それにしても、あのクジャとの一幕からうって変わってのん気のものだった。
タイクーンも海賊も、なんだか他人事のようにファリスは思えてきた。
ふんわかした雲が空を流れている。風がとても心地良くて眠りを誘われそうだ。
変わらない風景、まだのんびり街道は続いていた。

「……なんだ」
ファリスは急に足もとがおぼつかなくなった。
とてもまぶたが重く、目の前は暗くなり、肩から腰にかけて力が抜けていく。
途方もなく眠い。
ファリスは地面に横倒れになった。
なぜこんなだだっ広い平野で、見晴らしが良すぎてすぐ誰かに見つかってしまう、無防備な極まりない状態で、
いったい何故突然――。
ファリスの意識は途切れた。
385名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/21 21:49:44 ID:bmVWKYON
ファリスの背後から杖を振った者、それは操られたティナ。
ティナは何らかの植物の匂いがこもる標的を狙って杖を振ったのであった。
ラリホーの杖は確実にその効力を発揮し、ファリスを深い眠りにつけたのである。
はっきりと対象が行動不能になったのを確認したガラス玉のようなティナの瞳がかすかに震えていた。

歩き詰めたティナは、ファリスの身体を隅々まで調べ上げた。
仰向けになっていた彼女を今度はうつ伏せにして、衣服も剥いで、何の感情も示さずに。
所持品である剣が出てきたが、それには目もくれなかった。

一通り調べて種らしきものを持ってないこと――植物の匂いが体についていたのは以前彼女が森の中を歩いて
いたから――がわかると、剥いだ服をファリスの身体の上に落とした。
そして向きを変え、前をキッと見据えて歩き出していった。
ファリスはほとんど草の上に捨てられたような形のままで。


【ティナ(無意識) 現在位置:レーベ南の平原 所持品:E操りの輪・ラリホーの杖
 行動方針:ワッカに服従(キーアイテム探索) 願い:(子供たちの幸せ)】

【ファリス 現在位置:レーベ南の平原  所持品:たまねぎバスター 願い?
386名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/22 00:39:56 ID:+8V4Eo5M
え?
3871/2:04/09/24 04:45:56 ID:eNXL4QPC
ドガァァァァァァァアアアアアア!!!!!!!

「また爆発…ねえ、もっと速く走れないかな。早くここから離れたいの。」
「クェッ」
レーベ付近をのんびりとチョコボに乗って散歩していたリディア。
しかし、どうもあたりが騒がしい。村の方角で大爆発が2度も起こり、
メイドが何人か村から走って出ていくのが見える。
おそらく危険な参加者がいるのだろう。
前には茂みが広がっている。ここならやり過ごせるだろう。


「ファイ『マホカンタ!』」
強烈な炎がイブールを襲うが、一瞬で結界を張り、跳ね返す。
しかし、ルビカンテには吸収されるだけである。
「今度はこちらから行くぞ!」
イブールの口から、冷たく輝く息が放たれる。あたりが凍りつくほどの威力だが、炎のマントがそれを遮断する。
「何度繰り返せば分かる?私には冷気も炎も通用しないぞ!」
「なら、これならどうだ?イオナズン!」


「きゃっ」
近くで爆発が起こる、よくみると海岸の方で誰かが戦っているようだ。
ハデな衣装を付けた爬虫類型モンスターと、…あれはルビカンテ。
しかも、少し離れたところに誰かが倒れている。
「大変。助けなきゃ」
「クェ!」
両者は戦いに夢中で気付いてはいない。
リディアは意を決して海岸に降りていった。
3882/2:04/09/24 04:52:28 ID:eNXL4QPC
「イオナズン!」
広範囲に大きな爆発が起こる。熱に平気であっても、爆風に飛ばされるのを防ぐため、ルビカンテは防御の姿勢をとる。
そこに、イブールが殴りかかる。強烈な閃光、さらにマントで顔を隠したことにより、ルビカンテにイブールの姿は見えない。
もらった。
痛恨の一撃…ミス!

「な…」
「お前の行動は、もはや見切った。先ほどから同じ攻撃パターンの繰り返しばかりではないか。
 ようやく攻撃方法を変えてきたようだが、すでに予測済みだ。火燕流!」
「ぎょえー!」
至近距離で放たれた火燕流がイブールを直撃する。滑稽な悲鳴をあげながら、そのまま数十メートル吹き飛ばされる。
支給品はそのまま吹き飛ばされてしまった。
「グ…何とか耐えられたが…マズイな。このままでは…ん?」
先ほど殴りつけた男を助けようとしている、いかにも無防備そうな女。
こちらにはまだ気付いていないようだ。
イブールがニヤリと笑う。

茂みの方にイオナズンを放った。大きな爆発が起こる。
リディアもチョコボも、そちらに気をとられてしまった。そこへイブールが素早く近づく。
「!!!」
彼女らが気付いたときにはもう遅い。
イブールはリディアの首を掴んだ。
驚いたのはルビカンテである。
「お前は… 貴様ァ!どこまでも卑怯な手を使いおって!」
「ククク…知り合いか?初めからこうすればよかったわ。人間の盾だ。もちろん攻撃してきても構わんぞ。
 これが防いでくれるからな。一つ言っておくが、お前の攻撃でこの女が死ねば失格するのはお前になるぞ」

【イブール 所持品:? 現在位置:レーベ西の海岸 行動方針:ルビカンテを倒す 願い:ミルドラースの世界征服】
【ルビカンテ 所持品:炎のマント 現在位置:同上 行動方針:イブールを倒す 願い:?】
【リック王子{気絶・重症。危険状態} 所持品:? 現在位置:同上 行動方針:気絶 願い:?】
【リディア{人質状態} 所持品:魔法のビキニ 現在位置:同上 願い:母の蘇生】
389名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/24 20:03:54 ID:q8TGMPQd
参考までに、出場予定者でまだ出てきていない人

DQ5:サンチョ
DQ6:バーバラ
FF2:フリオニール
FF5:ゼザ
FF6:シド
FF7:シエラ
FF9:ガーネット
FF10:ブラスカ、ジェクト、ユウナ、キマリ
FFT:アルマ

なお、オープニングでそれらしき描写があったけどその後一度も出てきていない人も含みます

間違いがあったら訂正よろ
3901/3:04/09/25 22:23:54 ID:rOqSX38h
ネリスは途方にくれていた。
目の前で倒れている男性は一向に目を覚まさない…それどころか嫌な夢でも見ているのかうんうん魘されている。
こんな状況だし叩き起こしちゃえばいいのかもしれない…が、何となく抵抗があった。
いかにも頼りなさ気な表情に長い金髪、最初見たときは女性かと思った…何というか…綺麗な顔立ちの…王族とか、貴族的。
着てる服は吟遊詩人風だけど、多分実際に…。叩き起こしても良いものなのかな…。
「うう…ん、アンナ…ア、ンナ…」
ずっとこんな調子で魘されている。油汗を浮かべた苦しそうな表情。今だけ手を握ってあげてるんだけど効果は無いみたい。
アンナ…恋人の名前なのかな?

ふと、ネリスの心に彼女のいわゆる恋人――カシムの顔が浮かんだ。
カシム…今何をしてるんだろう。私の病気が治ったら、きっとカシムも喜んでくれるよね。
いつも病気のことで心配ばかりかけてるもの。
鮮明に思い出せる恋人の笑顔。ネリスは物思いにふけっていた。しかし、

「…おーい、どうしました?」
「!」
唐突に振ってきた男の声に驚きで一瞬心臓がきり、と痛む。反射的に腰にくくりつけてある刀――青龍偃月刀に触れ…
直ぐにその手を降ろした。井戸の上から除きこんでいる男性には警戒する必要がなさそうだった。
「ちょっと事情があって出られないんです…助けて下さい!」
「……。わかった、ちょっと待ってて下さい」
男性は少し考えたようだったが、すぐにロープを伝って降りてきてくれた。
緑髪の、これまた王族風の服装の男性。ネリスの顔と仰向けに寝かされている男性の顔とを交互に見る。
3912/3:04/09/25 22:27:02 ID:rOqSX38h

ネリスはおおまかに事情を説明した。
ここが自分の出発点だったこと。
自分が病持ちで、ロープを伝って井戸から脱出することが出来そうに無く、狼煙を上げて助けを呼んでいたこと。
つい先程、唐突にこの男性が落ちてきたこと。

ネリスの話を聞いた青年――ヘンリーは少し考えた後頷く。
「なるほど…俺なら…あなたを抱えて井戸を出るくらいなら、多分出来ますけど」
「本当に!?」
ヘンリーの言葉にネリスが少し勢い込んで聞き返す。と、興奮したせいでまたげほげほ…と咳込んでしまった。
ヘンリーが大丈夫?と覗きこんできた。大丈夫ですと苦笑する。
「…ただ、自分で言うのもなんだけど俺はそこまでお人好しな類じゃないもんで。何かお礼が欲しいですね」
「お礼…ですか。それなら…これでどう?」
ネリスはそう答えながら、袋の中から棘の鞭とバンダナ――先程メダルおじさんの家から確保したそれをヘンリーに差し出した。
「ああ、ありがとう。それでいいよ」
ヘンリーはあっさりと頷き、それを受け取った。
「武器ならあの家に、杖とかブーメランもあったみたいだけど…」
「いや、いい。俺にはこれがしっくりくるんだ」
そう言いながら棘の鞭を一度地面に向かってピシィ!と振るうと何やら満足そうな表情でベルトにくくりつけた。

「…ところで、そっちの人は?何か魘されてるみたいだけど」
「ああ。この人、少し前からずっとこんな調子なの…」
「ふ〜ん…こいつも見たところ王族とか、そんな感じだけど…」
ヘンリーはギルバートに近づくと上半身を起こさせ、
3923/3:04/09/25 22:28:30 ID:rOqSX38h

「こら、起きろ!」

パシッ!
軽く頬を叩いた。

「…ん…うう…」
ギルバートの目がゆっくりと開き…直後、大きく目を見開いた。
「…ッ!う、うわあああ!!な、な、何!!!」
恐怖で顔を引きつらせ暴れるギルバート。頬っぺたを叩かれて目を覚ましたとたん、目の前に見知らぬ男がいる訳だ。
驚くのは当然だけど…ここまで青ざめて暴れることもない…よね。
「あ、ちょっとこら落ち着け…うわっ」
ヘンリーが必死でギルバートを抑えこむ。

ネリスは思った。
失礼だけど…頼りなさ気な男は、本当に頼りにならなかったのだと。

【ギルバート 現在位置:アリアハン井戸内部 所持品:チキンナイフ
 行動方針:井戸から脱出 願い:アンナにもう一度会う】
【ネリス 現在位置:アリアハン井戸内部  所持品:青龍偃月刀、力の指輪、神秘のビキニ(服の下)
 行動方針:井戸から脱出 願い:心臓の病気を治す】
【ヘンリー 所持品:とげの鞭、守りの天蓋(×3)、疾風のバンダナ(未装備)、ラックの種
 現在位置:アリアハン井戸内部 行動方針:ネリスとギルバートを井戸から脱出させる 願い:?】
393名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/26 02:55:43 ID:s+iZBauu
定期age
3941/3:04/09/26 23:21:18 ID:B776z3Ws
アリアハン城門前の小さな橋に異質な空気が流れていた。

アルテマウェポンを握り締めゆっくりと歩くソロ――バッツに冷たい視線を向けて。
バッツがそれに合わせて、冷汗を浮かべながらゆっくりと後退する。
一歩。

戦うか。
いや、無理だ。自分は丸腰、相手は剣。加えてこの殺気と気配――こいつは強い。死にたいのか、バッツ?

一歩。
逃げるか。
いや、無理だ。目の前は塞がれ、後退して城中へ逃げ込むしかないが…隙が無い。死にたいのか、バッツ?

一歩。
(くそ…どうする、どうする…?)
この状況を打破するような策が無い…見つからない。話し合いの通用する相手じゃない。

一歩…バッツの背中が城壁に触れた。
――頬を冷汗が伝った。逃げられない。

ソロの狂気に満ちた目が吊り上がった。アルテマウェポンを勢い良く振り上げる!
一瞬の判断で勢い良く右に飛び、直撃を避けるがソロはそれを許さない。避けきれないバッツの左肩から鮮血が飛び散る。
「―――ッ!」
バッツが声にならない声を上げる。と、この時だった。彼の中での『名案』が浮かんだのは。
バッツはもう一度アルテマウェポンを振り上げるソロの後ろに視線をやり――目を見開くとこう叫んだ。
3952/3:04/09/26 23:22:55 ID:B776z3Ws

「―――ピサロ!?」
「ッ!!何だって!!?」
ソロがアルテマウェポンを降ろし勢い良くバッツの視線の方角――背後を振り返った。
今だ!バッツは走った。

「どこだ、ピサロ!ピサロ!」
城門前の小さな橋を渡り、憎い仇名前の叫びながら辺りを見渡す。誰もいない…!?
「ピサロ!どこだ…殺してやる!」
怒りに任せて大声でもう一度叫ぶソロ。と同時に
ガアアァァン!!
城門の閉まる音が辺りに響き渡った。


「はぁっはぁっはぁっ…くっ…あんな子供騙しに、引っかかるなんて…へへ…」
バッツは城門の内側にもたれて呼吸を整えていた。怪我をした左肩を抑えている。
この状態では城門を閉めるのも一苦労である。
ピサロって奴に相当執着してたみたいだったからな…多分、もう大丈夫だろう。
「とりあえず、肩の治療だな…」
3963/3:04/09/26 23:24:13 ID:B776z3Ws


背後からのよく響く音に慌てて振りかえったソロ。城門が絞まっていた。そして――バッツがいない。
ソロの目がすぅ…っと細められた。理解したのだ…騙されたのだと。
「…嘘をついたな。嘘をついたら、殺すって言ったのに…」
見てろ。
城門を閉めたっていくらでも入る方法はあるんだ。例えば…窓を割るとか、魔法で城壁を破壊するとかね。


【バッツ 現在位置:アリアハン城一階 所持品:安眠枕 行動方針:怪我の治療 願い:今の所無し 】
【ソロ 現在位置:アリアハン城門前 所持品:アルテマウェポン 行動方針:バッツを殺す? 願い:ピサロの完全抹殺 】
397名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/27 22:09:12 ID:lsk94HWb
チョコボに種探索を任せたミネアは酒場の二階、カウンター裏にあった宝箱へと行きついた。
これがお目当ての品なのか。
「それなの?」
チョコボが宝箱を軽くつつきながらクェッ!と鳴いた。
どうやら当たりらしい。

「ありがとう、ちょっと降りるね」
チョコボから降りてカウンターへと入るミネア。
…それにしても大きな宝箱。大量に入ってるのかな…
「よい、しょっ…」
その巨大で…蓋も重い宝箱を開ける。

「やったわ…当たりね!」
溢れんばかりの種。
何かあったときのため〜っと思いながら袋に賢さの種を余分に入れ、ついでに一つ頬ばった。
「ふふ、これ、結構美味しいのよね」

最初はこんな鳥、どうしろっていうの?…と思っていた。
でも乗ってみると意外と快適。さらにキーアイテムまで見つけてくれた。
今はとてもついてる。これなら優勝も無理ではないと思う。
(待ってなさい、姉さん)
ミネアは満足そうな表情で再びチョコボに乗り、階段を降りて行こうとした…が、
その階段から人が上がってくる足音。
「! 誰っ!?」
398名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/27 22:10:30 ID:lsk94HWb


そして。
紫のターバンとマントを着用した、ミネアと同い年ぐらいの青年が現れた。
特にミネアの声に驚いた様子もなく、ぼんやりとした視線を向けてくる。
「…。ああ、こんにちは…」

…暗ッ。

「…ど、どうも…」
ミネアは適当に挨拶を返すと階段を降りていった。
(なんだか…話でもしたら暗いのが伝染しそう)
どうやらあまり関わりたくなかったようだ。


青年――サトチーが種の入った宝箱を見つけたのはその30分後だった。
律儀で薄幸な彼。
また複雑な気持ちになりながらも、ラックの種を頬ばったのは言うまでもないであろう。

【ミネア 現在位置:アリアハン城下町 所持品:賢さの種×3
 行動方針:? 願い:姉、マーニャの更正】

【サトチー 現在位置:ルイーダの酒場二階 所持品:?
 行動方針:? 願い:グランパニア王家のネーミングセンスを一般人並にする】
399名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/27 22:17:13 ID:7HfwWFDx
バッツの逃げ込んだ先にソロは侵入を試みる。
いちいち別のルートを探そうとするのも勺にさわるソロは、
「いいさ、派手にやってやる」
ギガデインと発音しようとして大きく息を吸った。
雷によって城門が粉々になるのをイメージしながら。
前を睨み、すっと指を点に指し示して、ソロは今、天空を駆ける呪文をはなつ!
「ギガ!」
突然城門とソロの間に赤いドアがあらわれた。
「ユウナ、いるか?」
ガチャリとドアが開かれ出てきたのはキマリ。ロンゾ族の一員。

ソロは絶句し、たかく掲げた指をそのままに立ち尽くした。
あたりを見回しながら、キマリは相手がソロだということも知らずに訊く。
「お前、ユウナ知らないか」
棒立ちのソロ。自分の前にいるのは彼の眼からすれば、どう見ても魔物。
アルテマウェポンのオーラが弾け飛ぶ
ソロの眼に毒気がまじり出したのは、それからだ。

「目標確認……おまえのような存在は必要とされていない」
ソロは低い声でうなり、右腕を中段までもっていく。
「はあっ」
鋭い突き、キマリを串刺しにしようと構えられたウェポンの突っ先。
蒼い閃光がキマリの横を通り過ぎた。
「……」
ソロは荒い息をつく。
キマリは寸前のところで、身を振ってかわした。

ドアまで駆けていきおいよく扉を開くキマリ。
「……失格しても、いいのか?」
それだけ言い残し、ドアと彼はすっと消えた。
400名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/27 22:18:06 ID:7HfwWFDx
予想より速い動きにソロは舌打ちをした。ドアが消えたあたりを睨んでアルテマウェポンを一刀、振った。
とりあえず今度あったときは倒す……そう心に決めたソロであった。

【ソロ 現在位置:アリアハン城門前 所持品:アルテマウェポン 行動方針:バッツ、キマリを殺す 願い:
 ピサロの完全抹殺
【キマリ 現在位置:ワープ中 所持品:どこだかドア 行動方針:ユウナを探す 願い:?】

※どこだかドアは、必ず目的地『以外』の場所に出現するドア
401名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/28 01:24:31 ID:FlyHGz2V

「・・・さて、これからどうする?」
「さあな」

レオとベアトリクス。
お互いに放ったショックで穴だらけになった平原にたたずむ二人の将軍。

つい先程まで激しい戦闘を繰り広げていた両者だったが、実力が全くの互角であったため、
勝負がつかないままキーアイテム発表の放送を聞くことになり
二人は、このまま闘っていても体力、時間の無駄と感じ、このアリアハンステージに限り休戦を結んだのだった。

「私はアリアハンという街に引き返そう。キーアイテムを探すには大きな街の方が都合がいい」

レオはそう言うと、お前は?と問いかけるようにベアトリクスを見た。

「・・・私は北にある村へ行く。先程から幾度か爆発あった。ガーネット様が心配だ」
「ガーネットとは?」
「私の主君だ。このレースに参加しているのも全てはガーネット様のため」
「・・・フッ、なるほど」

レオは肩を震わせてクックッと笑った。
それを見てベアトリクスは怪訝な顔をする。
402名前が無い@ただの名無しのようだ:04/09/28 01:26:41 ID:FlyHGz2V
「何がおかしい?」
「・・・いや、お互い形は違えど国のためにこのレースに参加しているのだな、と思ったのでな。
どおりでお前の剣からは邪念は感じられなかった訳だ。気に入ったぞ」
「フン、人のことは言えないだろう?お前の剣からも強い信念のような物を感じたからな」

二人はニヤリと顔を見合わせた。
どうやらこの二人は武人として、強さと志に感嘆し好敵手と認め合ったようだった。

そしてレオは草薙の剣を、ベアトリクスはメタルキングの剣をそれぞれ交換した。
これが武人として最高級の礼を尽くす証だった。

「・・・しかし、次のステージで出会った時は我らの決着をつける時。我が剣がお前を倒す」
「それはこちらのセリフだ。たとえお前の主君がいようと容赦はしないぞ?」



互いに高々と上げた手を、パァン!と勢いよく鳴らし、
レオは南へ。ベアトリクスは北へと歩いていった。


・・・誇り高い信念をその胸に抱いて。



【レオ 現在位置:レーベの村へ北上する道 所持品:メタルキングの剣
 行動方針:アリアハンへ、キーアイテム捜索 願い:ガストラ帝国の皇位に就き、国を立て直す】
【ベアトリクス 現在位置:レーベの村へ北上する道 所持品:草薙の剣
 行動方針:レーべの村へ、ガーネットを探す 願い:?】
4031/2:04/09/28 05:31:41 ID:0iO9KrxS
いざないの洞窟から出てくる小さな二人。カメハとスコールである。
「で、お前のマスターはどんなヤツなんだ?強いのか?」
「ポポロさんのことか?少なくとも、お前よりはずっと強くて品があって有能だ」
「ちぇ、つまんねえの。もっと俺を立ててくれてもいいんじゃないの?」
たんたんと答えるスコール。ふてくされたように答えるカメハ。
「俺は一度は魔…」
「静かにしろ。誰かいる」
「ちぇっ」
せっかくの武勇伝を中断されてしまい、カメハはつまらなさそうな反応を示す。
スコールが指さした先には、熊のような大男と農夫らしき男。マッシュとトンヌラである。

「トンヌラさん、これはどうだ?」
「いいや、これも命の木の実だよ」
マッシュがレーベの村に行こうとした矢先、キーアイテムの発表が行われた。
キーアイテムは5種類の種だという。もしかして、支給品に混じっているのではないかと袋を探っていた。
そのとき、種研究家であるトンヌラに出会ったので、手伝ってもらっているというわけだ。
もちろん、トンヌラ自身が種を持っていることは明かしていないが。

「全部命の木の実なんじゃねえの?」
カメハがそういいながら出てくる。
「お前、まだどんな相手かも分かってないのに…」
「大丈夫だって。この人達はそんなに危ない人じゃねぇよ。雰囲気で分かるんだ。で、お二人さんはどう思うんだ?」
「どう思うって…こんだけあるんだから一つくらいはあるだろ」
「いや、オラもここに種は混じってない気がするだよ…」
マッシュは楽観的な答えだが、トンヌラは否定的に答える。

そしてスコール。彼はある紙切れが木の実に埋もれているのに気付いた。
「おい、これ説明書じゃないのか?」
『内容:命の木の実1000個』
4042/2:04/09/28 05:38:27 ID:0iO9KrxS
「で、これからどうするんだ?俺はこの大きな町に行くつもりなんだが」
アリアハンを指さしながら、マッシュが全員に尋ねる。
「オラはこのあたりを中心に行動するだよ」
トンヌラはこう答えた。種はすでに持っているので当然であるが。

「お前達はどうするんだ?」
「とりあえず、俺たちも町か村に行こうと思う。種はそこにあることが多いからな」
「おい、スコール、マスターである俺を無視して勝手に話を進めるな!」
スコールの答えに対し、カメハが文句を言う。
「じゃあどこに行きたいんだ?」
単に自分が無視されたのに文句を言っただけで、スコールと考えていたことは同じ。
だが、あとに引けなくなってしまった。
「…え、と、あ、そうだ、ここ!ここだよ!」
カメハが指さしたのはアリアハン東の祠。
「まあいいだろう。その後、順に町をまわるぞ」
カメハとスコールもまとまった。

「そうだ、お前達、途中まで一緒に行かないか?」
「俺は構わないが。お前はどうだ?」
「リーダーはこのカメハ様だぞ。それさえ構わないなら仲間に入れてやる」
マッシュの提案にカメハは思いっきり強がって答える。
「ハハハ、じゃあ決まったな。そうそう、俺はマッシュだ。よろしくな」

3人は祠に向かって進んだ。そこに何がいるのかは知る由もなく。

【マッシュ 現在位置:いざないの洞窟へ続く道 所持品:命の木の実400個ほど(いくつかは放置) 行動方針:エドガー捜索 アリアハン東の祠へ 願い:?】
【カメハ 所持品:閉じこめの壷、たいまつ 現在位置:同上 
 行動方針:同上 願い:優勝して100億年分のお菓子をもらう】
【スコール 所持品:黄金の鶴嘴 現在位置:同上 行動方針:同上、カメハに付いていく 願い:?】
【トンヌラ 所持品:ダイアのティアラ、ラックの種、力の種 命の木の実数個 現在位置:いざないの洞窟付近の泉周辺
 行動方針:スタミナの種と力の種を交換後、旅の扉へ 願い:ステータスアップの種の生産技術、量産技術の確立】
4051/2:04/09/28 21:29:05 ID:Z//m2S97
ニヤリ。
自然と笑みがこぼれてくる。
自分の命令に服従する少女が、一人出来たのだから。
(…これはいい「武器」を手に入れたもんだぜ。
自分の手を煩わせることなく、レースで優勝できる、最高の「武器」をな!)
ワッカは、森の中、一人突っ立って妙な優越感を感じていた。


森の中で一人、突っ立って不気味に笑っている姿は、どこか見たことのある姿だった。
最初は、あまりにキモ過ぎて本人だとはわからなかったけれど…
「ワッカさん!!」
ユウナは、ワッカの元へと駆け寄った。


「おっ、ユウナ!」
ワッカは、ニヤニヤをやめて、ユウナを自分の腕の中に迎え入れようとした。
だが、ユウナはその3歩分手前で足を止め、ワッカと距離を置いた状態で話し始めた。


「何をしてるんですか?」
「何をって…まぁ…そうだな…」
ワッカは、ティナのことを言うのをためらった。
「レースに参加する気がないんですか?」
「いや…あるぜ」
「じゃぁ何を?」
ユウナに迫られて、ワッカは返答に窮した。
「今は、キーアイテムを探してるんだぜ」
ワッカは、ほかにいい答えが見つからないので、そう言った。
4062/2:04/09/28 21:30:57 ID:Z//m2S97

「じゃぁ、一緒に探しませんか?一人より、二人のほうが便利ですから」
ユウナにそういわれて、ワッカは断れなくなった。断ったら、理由を聞かれそうだし。
「よし、そうすっか…」
「はい!じゃぁ、まずはあっちに行ってみましょう!」
嬉々としてユウナが指差した方向は、先ほどティナを遣った方向に違いなかった。


己の不幸をわずかに呪いながら、ワッカはユウナの後について行くことにした。
頼むから、あの少女に会わないようにしてくれ。
もし俺があんな事をしたのがばれたら…
ユウナはまだしも、ルールーに知れたら……
悪寒で、背中が震えた。
それだけは、勘弁してくれ。
ワッカは、ユウナにばれないように、スピラ流の祈りを、見物している神々に捧げた。


【ワッカ 現在位置:レーベ近くの森 所持品:なし 行動方針:ティナに会わないようにしつつユウナについていく 願い:?】
【ユウナ 現在位置:レーベ近くの森 所持品:? 行動方針:森を抜けレーベ方面へ&キーアイテム探索 願い:?】
4071/3:04/09/29 20:18:29 ID:PaXvX17a
紅いタマネギ頭を揺らしながら、バーバラは緑の平原を歩いていた。

このイベントはバーバラにとってうれしいかぎりだった。
卵を孵したり、魔法の勉強や、たまに下界を見下ろすなどして時間をつぶしていたが
なにぶん、大冒険を繰り広げた身としては、お城に閉じこもりきりなのは少し退屈なところもあり。
だからこれだけ大規模な娯楽に参加できるとあっては断るべくもなく。
ルールにしたって何の不都合もない。むしろ歓迎するところ。どんな願い事でもかなえてくれるなんて、
神様達も太っ腹。
「とりあえず思い浮かぶ願いとしては、みんなと暮らせる肉体ってところなんだけど。
お別れするときにもう会えないって覚悟もできてたし、絶対叶えて欲しい願い事ってわけでもないんだよねぇ」
願い事については、もし一番になるようなことがあったら考えることにして。
とりあえず久しぶりの大きな娯楽を楽しむことにする。
大広間では、いくつか知ってる顔を見つけた。
「エニクスもハッさんも相変わらずみたいだね」
今生の別れと思っていたのに、ひょんなことで会えてしまい多少複雑な気持ちだけど、
でもせっかく会えたのだから色々語り合おうと思ってた。レースが始まったらすぐに探しに行こうと。
支給されたものを見るまではそう考えていた。

袋の中に入っていたのは、本。題名は…
「え、えっちな本って。なんて直球ど真ん中なタイトル……」
しかもムダに10冊も。

それからずいぶん時間をとってしまった。
何せ人には会いたいけれど、いくら支給品とはいえ、こんなものを持っているとあっては
変な誤解を受けかねない。見せなきゃいいが、いつまでも見せないのは不自然だ。
知り合いは納得させられるにしても、初見の人の第一印象がコレになっては悲しい。
「燃やす」
そう思ったが、もしかしたら、見たままの物体ではないかもしれない。
念のため説明書を読んでみる。
「誰でも知りたいアレやコレ。読めばたちまちエロい人」
……逆に気になりすぎて燃やせなくなってしまった。
4082/3:04/09/29 20:24:03 ID:PaXvX17a
結局キーアイテムの発表があるまで、近くの森に隠れ、悩んでいた。
放送中、神と魔王の中には知った顔を見つけたけれど、誰も彼も暇なのかしら?
「ここでずっと迷っていても、時間のムダよね」
キーアイテムも発表されてしまったことで、もう決断する。
とりあえず説明書を燃やし、本の表紙などをを焦がす。
これでパッと見たところ、題名の分からない普通の本。読まれないかぎり、バレはしない。
たとえ読まれたとしても、すでに読んだ人ならなんだかんだ言える立場ではなくなるはずだ。
そうしてやっと、少しでも長くこのお祭りを楽しまなくてはと、歩き出したのだ。

ずいぶん時間をロスしてしまったが、他の人はもうすでにキーアイテムを見つけているだろうか。
誰かいるだろうと村を目指して歩いていると、その途中で人影を見つけた。
前方に広がる平野の少し遠くに、横になってる人と、その傍らに寄り添う人。
近付いてみると、自分よりちょっと年上ぐらいの2人の女性。
とりあえず声をかけてみようとした、が。
「…って、ええぇぇぇぇぇ!?」
ちょいと何をしてるんですか、おじょうさん??
なんで裸にするんですか!?
しかもこんな見通しのいい場所で!!
アッチョンブリケなバーバラをよそに、少女はテキパキと服を脱がせていく。
「もしかして…。これ、……そういうレースなの…?」
自分の持ってる袋の中身を意識し、ジト汗をたらす。
こうもその手の話題ばかり続くと、まさかと思うことでもありえそうで怖い。
4093/3:04/09/29 20:39:28 ID:PaXvX17a
と、悶々している間に、服を剥いでいた少女が立ち上がり、こちらに向かって歩き始めた。
バーバラがそれに気付いたときには、向こうも人がいることに気付いたようだ。
「え、えーと。こんにちは」
放って置かれた人は気になるが、ひとまずその気持ちを押し隠し、明るく挨拶をする。
だが少女は何も答えない。っていうか、いきなり持ってる杖を振りかぶる。
「ええ!?」
金属の輪を頭につけた少女は、気にしてみると様子が変だ。
「って、ラ、ラ、ラリホーーーーー!!」
慌ててこちらも眠りの呪文を叫ぶが、杖はすでに振りぬかれている。
すかさず襲ってくる睡魔。
「う……。…これって……、ラリホー…?」
穏やかな日差し、暖かな平原でのお昼寝はさぞや気持ちよく。
だが、そこで何が行われるかを想像すると素直に眠れない。
「うう、あたしもひん剥かれちゃうのかなぁ…」
眠気をこらえながらあちらを見ると、地面に突っ伏している。どうやらこちらのラリホーが届いた様子。
問題もなくなったので、安心して眠りに就くことにする。
しかし、眠りかけのぼんやりした頭の片隅を不安がよぎる。眠っていては、何をされるか分かったもんじゃない。
常識人ならともかく、変わった人間が来たらどうしよう。
バーバラの眠い頭の中に、なぜかモヒカン頭が浮かぶ。
バタリ

こうして、ほぼスッポンポンのファリスを含めた少女3人が、平野の真ん中でお昼寝タイムとあいなった。

【バーバラ(眠り) 現在位置:レーベ南の平原 所持品:エッチなほん(10冊) 願い:一応肉体が欲しい】
【ティナ(無意識)(眠り) 現在位置:レーベ南の平原 所持品:E操りの輪・ラリホーの杖
 願い:(子供たちの幸せ)】
【ファリス(眠り) 現在位置:レーベ南の平原  所持品:たまねぎバスター 願い?】
4102/1:04/10/01 03:07:59 ID:WytzM1Z3
このレースが始まってからずっと続いていたイブールとルビカンテの対決。
一時はルビカンテ優勢だったが、リディアが人質となってしまってから、形勢は逆転した。
現在人質をとっているイブールがルビカンテを一方的に攻撃している。

「ククク…どうした?逃げてもいいのだぞ?もっとも、儂は貴様を見逃す気など無いが…」
「…人質を見捨て、貴様のような外道に背を向けるなど、私にはできないことだ」
「では望み通りここで始末してやろう」

ルビカンテには逃げるという選択肢はなかった。
隙をうかがい、リディアをイブールから引き離そうとしたが、それを知ってか遠距離から攻撃してくるので、無理。
リディアはすでに意識を失ってしまい、そのためチョコボも幻界に戻ってしまった。
「さて、そろそろ終わりにしようか。貴様は実に惜しい人材だったが、ここで時間を食うわけにもいかんのでな」
イブールが近づいてくる。殺しはしないだろうが、次の一撃をくらえば復帰不能は確実。

ルビカンテの目的は強い相手と戦うこと。神にかなえてほしい願いというものはなかった。
だが、少なくとも、このような退場は納得いくものではない。恨めしい。
ふと空を見上げてしまう。青々とした空。雲一つ無い空。澄んだ空気。そこに一つの黒い点。
殴りかかろうとしたイブール目がけて落ちてくるそれ。イブールも不審に思ったらしい。上を見上げた。

ドゴォォォォオオオ!!!!

イブールの顔面に直撃したのは大きな壷。思わずイブールはリディアを手放してしまった。
さらに、壷が割れ、中に入っていた液体がイブールにかかった。
「ギョエエエエ!!!!」
そして、壷の中から出てきた二人とごっつんこ。
最後に、ルビカンテの火燕流がイブールに直撃した。
4112/2:04/10/01 03:09:55 ID:WytzM1Z3
イブールはあれだけのダメージを受けて気を確かに持てるはずもなく。
一方で、ルビカンテも魔力と体力を使いすぎて、意識を失ってしまう。
リックとリディアはすでに気絶済み。
そして、壷から出てきた二人…メルビンとパルマーもまた、落下時の衝撃に加え、
イブールとのごっつんこで目を回して倒れた。


数十秒後に、もう一つ上空から落ちてきたもの。パルマーの支給品。
その中には…ラックの種。


【パルマー{気絶。軽傷.下半身軽い火傷.素っ裸} 現在位置:レーベ西の海岸 所持品:無し 願い:?】
【メルビン{気絶。軽傷.下半身軽い火傷.ステテコ一丁} 現在位置:同上 所持品:無し 願い:邪悪なものの優勝の阻止】
【イブール{気絶。重症} 所持品:無し 現在位置:同上 願い:ミルドラースの世界征服】
【ルビカンテ{気絶。魔力・体力かなり減少} 所持品:炎のマント 現在位置:同上 行動方針:強い者と戦う 願い:特になし】
【リック王子{気絶・重症。危険状態} 所持品:? 現在位置:同上 願い:?】
【リディア{気絶} 所持品:魔法のビキニ 現在位置:同上 願い:母の蘇生】

リックの支給品はリックのそばにあります。
パルマーとイブールの支給品は全員の気付く場所にあります。
4121/2:04/10/01 23:31:27 ID:ec3Vnc4m
ジタンが歩いている。
その数メートル後ろ、ジタンを追う形でロザリーが歩いている。
ただ"なんとなく"いっしょに行動するおかしな二人は一言も言葉を交わさない。
だが二人はその沈黙を苦痛とは感じなかった。

二人は城下町へ向かっていた。
どちらかが行こうと言った訳ではない。
ただ、放送が終わった後しばらくして、二人同時に立ち上がった。
目的は同じだ。キーアイテム入手。
暗黙の了解とでも言うべきか。

しかし数十分後。
突然ロザリーがジタンの隣に並んだ。
ジタンが少し驚いた顔で――しかし歩みは止めず、何?と、ロザリーに尋ねる。
4132/2:04/10/01 23:33:10 ID:ec3Vnc4m
「…訊きたいのですけれど」
「え?」
「結局、ジタンさんの願い事は何なのですか?」
「…そんなこと訊いてどうするのさ?」
「…言えないような内容なの?」
「いや、そんなことないけど…」

…というか、まだきちんと決まっていない。
願い事なんて…まあ、あるけど。

「じゃあ教えてくれたっていいじゃないですか…」
「そっちが教えてくれたら教えるよ」
「私は愛する人に毎日会えるための願いを叶えたいと思ってます」
「さっきも聞いたよそれ。ていうか、何なのそれ?」
「それこそ、何でもいいじゃないですか?ジタンさんにとっては」

隣に視線をやると、ロザリーがにっこりと微笑んでいた。


二人はまた黙って、黙々と城下町を目指し歩く。
…これって、一緒に行動してる意味あるのかなあ。
ふと、ジタンは思った。

【ジタン 現在位置:アリアハン南 所持品:? 行動方針:城下町に行き、キーアイテム入手 願い:?】
【ロザリー 現在位置:アリアハン南 所持品:? 行動方針:城下町に行き、キーアイテム入手 願い:?(ピサロ関連?)】
414名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/03 00:15:32 ID:lL/kG28u
保守
415名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/03 04:58:59 ID:49F4QCHn
モンスターは基本的に種族によって差別されるということはない。
でも私は他種族からは見えない。だから、どうしても忘れ去られてしまう。
私がいると分かっているときには何かと声をかけてくれる同僚もいたけれど、
どうしても疎外感を感じてしまう。
見えないということで、非常に有利な面はある。不意打ち、泥棒、敵の誘導、偵察などなど…
でも、マスターは最近異世界の迷宮とかいうところに入り浸りで、それ以外のダンジョンに潜る際も
ハリーやサンドラ達のようなメンバーで固定だから、見えない必要はないだろう。
むしろ、みんなに自分がいることを認識して欲しい。

現在、私は城下町の南に位置する民家の中にいる。先客がいるらしい。
2階に上がると、一人の男性がタンスの引き出しを開けているのが見えた。
見ていて気分がいいことでは無いし、やっている側も不本意そうである。仕方ないことだが。
何か見つけたらしい。力の種のようだ。
支給品の袋は目立つから隠しておいた。どうせ見えないから、正面から向かっていっても大丈夫だろう。
あれ?男が詠唱をし始めた。もしかして、後ろに誰かいるのだろうか?振り向いてみたが誰もいない。
じゃあ対象は…
「ラリホー」
どうして自分がいるのが分かったのだろう?目薬草?シャドーの指輪?もしかして初めから見え…‥‥・・・


「微弱な魔力を感じたのでもしやと思ったが、やはり誰かいたようだな」
何かが床に落ちる音がしたのを聞いて、マサールは確信する。
「済まないが、わしにもかなえたい願いがあるのでな。しばらくすれば目が覚めよう。荷物は奪わないので安心せい」
何を思ったか、窓から空を見上げるマサールであった。

【マサール 現在位置:勇者アルスの自宅2F 所持品:? 行動方針:いざないの洞窟へ 願い:悪夢からの解放】
【あやか{睡眠中} 現在位置:勇者アルスの自宅2F 所持品:? 行動方針:キーアイテム探し 願い:姿が見えるようになる】
416名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/05 00:26:37 ID:rtDq3zAc
海岸からさほど変わらずの光景。
が、そうではない現実もあった。
砂という砂、細かい粒子がジタンとロザリーの全身を打ちつけていた。
海から吹く風がここまで勢いをおとろえずにうなり続けていた。
眼や耳に砂がはいりこんで、ジタンたちはたまったものではなかった。
「ちくしょう、なんでこんな砂漠を歩かなきゃならないんだよ」
ジタンは目を細めて、隣を歩いているロザリーを見た。
両手で握りこぶしをつくって胸のあたりに当てているロザリーは、痛みに耐えているような印象だが、
実際のところはそうではなかった。
ロザリーは、この砂嵐のなかで一種の快感のようなものを感じていた。
いままでの穏やかな生活からは考えられない風景、ちっぽけで無力な自分が自然の猛威をもろにうけて、
世界の果てのような枯れた土地をさまよい歩いている、そんな今の現実をどこか楽しいと思っている。
まるで旅行に行く前日の心躍るうきうきした感情、子どもっぽくおおはしゃぎで、とでもいうような。
だから、ロザリーの言うことは、少しずれていた。
「なんだか幸せです」
「はぁ、幸せ?」
喋ったせいで砂が口に入ってしまった。ぺっと唾をはきながらむずがるジタン。
「こういう旅もいいものだと思ったんです。私は森に住む種族ですから、砂漠というのが初めてで」
ジタンは顔じゅうがむずむずし始めた。鼻の下がゆるみだす。
「危機的状況を楽しんでるのかよ、いいよなあ、そういう性格は」
そしておもいっきりくしゃみをした。
「オレははやく砂漠から出たいよ、ちょっと走るぞ」
ジタンは身をかがめて疾走前のポーズを決める。
「行くぞ」
「え、待ってくださいよ」
ジタンが走りだすのをみて、ロザリーもあわててスカートをおさえ走り始めた。

二人はなんとか砂漠を抜け、薄く緑草の生える地帯までやってきた。
頭からつま先まで、とにかく体全体を手で払って砂を取りのぞく。ジタンはやれやれといった様子で、ロザリーは
どこかしら嬉しそうな顔で。
417名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/05 00:28:35 ID:rtDq3zAc
もう風はやんで落ち着いていた。ジタンは大きくのびをして一息ついた。
遠くまで景色が見渡せる。そして……近くに祠がある。
ジタンは口元をぬぐい、目線を使ってロザリーに祠の存在を教えた。
「あそこにキーアイテムなんかあったりしてな」
口の中の砂交じりの唾液が気持ち悪かったジタンはしぶい顔だった。
「あの放送、やっぱりそのことを言ってたのですね。私はちょっと聞き取れなくて」
ロザリーは髪をはたきながら笑顔で答えた。
ジタンはそれをじっと見つめる。
「本当に楽しそうだよなあ。……あれ、なんだっけ、ロザリーさんの願いは。……えーと、『愛する人と毎日会える
 ようになりたい』? それってなんかもっとしとやかっぽい性格の人の願い事のように聞こえるけどなぁ」
そう意地悪そうに言うジタンに対して、
「あ、実はそうなんです。私はいつもはそうなんですけど、今はなんだか気分がすごく良くって、普段の私と
 ちょっと違うんですよ。全然、違うんです!」
ロザリーは汗をかいていた。全力で否定しにかかったのだろう。
ジタンは頭を掻いた。
「うーん、どっちが本当のロザリーさんの性格なのか……ま、いいや、とにかく面白い人ってことだな」
さらっと流してしまったジタン。
「お、面白い人……」
ロザリーは言葉につまってしまった。
「じゃ、とりあえずあの祠のなか探ってみようか、本当に種があるかもしれないし」
そう言って歩き出すジタンの表情は、さっきとは変わって晴れやかなものだった。
ロザリーはそんなジタンのあとをついていった。複雑なものを抱えながら。

二人は祠のなかへ入った。しばらく進むと扉があった。
ジタンは引き戸を開けた。
「おじゃましまーす、なんてな」
声が反響した。
「邪魔するなら帰れ、ファファファ……」
黒い影が二人の視界を覆い尽くした。
「なにっ、誰だ」
418名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/05 00:29:53 ID:rtDq3zAc
声の持ち主、暗黒魔道士エクスデスがベッドの上にその姿をあらわした。
「ひとり、ふたりか。飛んで火にいる夏の虫は」
エクスデスは仮面をつけたままで笑った。奇怪でするどい気配がジタンとロザリーを襲う。
「私はエクスデス。キーアイテムを渡してもらおうか」
ジタンは後ろ手で慌てふためくロザリーを制する。
「そうか、待ち伏せかよ。確かにそれが一番いい方法だろうな……」
こいつは間違いなく強い、とジタンは確信した。エクスデスの体から発するオーラが尋常なものではないのだ。
キーアイテムを持っていないとわかれば見逃してくれるような相手ではないことも、確信した。
「おとなしくしていれば、痛い目に会わずに済むぞ」
「へっ、やだね」
ジタンはロザリーにそっとささやいた。
「オレが飛びかかったらそのスキに遠くへ逃げろ、いいな」
ロザリーは瞳を震わせた。
「あ、あなたは?」
「いいから、とにかく遠くだ」
ジタンがそう言葉を覆い被せたとき、エクスデスが動いた。
「わかったなっ」
その瞬間、ジタンも突進した。

空中でジタンとエクスデスが取っ組み合う。
「小僧、死ぬ気か」
「殺せるわけないくせに!」
エクスデスは着地する瞬間、蹴りを食らった。
「くっ小僧」
両者は離れて対峙しあう。だがそれも一瞬。
「ファイアッ」
指輪を嵌めたエクスデスの小指から火の玉が飛ぶ。ジタンは炎に包まれたが、かすり傷程度だった。
「効かねえよ!」
ジタンは俊敏に左右に動いた。相手をかく乱しようとする。
「くう、力の加減が難しい」
419名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/05 00:31:24 ID:rtDq3zAc
エクスデスは下手に強力な魔法をつかってジタンを殺してしまうことを恐れたのだ。
しかもジタンは動きが速いため魔法の威力が拡散されてしまう。どの程度魔力を絞っていいのか見当が
つけ辛かった。

「ジタンさん、やはり一緒に逃げましょう」
そのときロザリーの声が祠内に響いた。彼女はまだ引き戸のあたりで留まっていた。
エクスデスは舌なめずりをした。仮面の下で。
「バカっ、まだいたのかよ」
ジタンが振り返ったとき、ロザリーは紋章のようなものを肩に身につけていた。これから遠征に出かける騎士の
ように。
「私も闘う勇気はほしいんです。待ってばかりではいられません。願い事は……かなえられそうにないですから、
 今までの私みたいな弱い者では」
エクスデスはロザリーに向かって突撃した。
「ファファファ、なら弱そうな貴様を」
くそっ、とジタンが床を蹴ってロザリーのもとへ向かうが、スピードはエクスデスの方が上。
「だから逃げろっていったのに!」
このままではロザリーが人質に取られる、ジタンは全力で走るが、間に合いそうに無い。
「ちくしょう!」
エクスデスが笑う、やはり仮面の下で。

ロザリーは敢然と扉の前に立ちふさがった。強い意志をみせるように肩をつきだして。
その刹那、エクスデスは凍りつく。
「な、なんだと、貴様、オメガを倒しているのか!?」
ロザリーの肩についていたのは、まぎれもなくオメガの勲章だった。
「ば、ばかな、あんな小娘が……」
次元の狭間、滝の流れる暗い通路をこそこそと横切った過去の自分を思い出す。
「し、しんじられんが、間違いなくあれはオメガの勲章。くっ、実は強いのか小娘! ……出直しだ」
エクスデスはものすごい勢いで祠の外へ瞬間移動した。
そして、南の方向へ逃げ出した。
420名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/05 00:32:24 ID:rtDq3zAc
【エクスデス 現在位置:祠から南へ逃走 所持品:イブールの本
 行動方針:祠に立ち寄った参加者からキーアイテムを奪う  願い:「無」の力を得る】
【ジタン 現在位置:祠の中 所持品:? 行動方針:城下町に行き、キーアイテム入手 願い:?】
【ロザリー 現在位置:祠の中 所持品:オメガの勲章 行動方針:城下町に行き、キーアイテム入手 
 願い:?(ピサロ関連?)】
421名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/05 02:24:27 ID:Y97Sh2yw
スコールとダーマ神殿で昇天した勇者(以下、ダーマ勇者)の戦いは続く。

「フン!」

気合とともにダーマ勇者はアダプターをスコールに叩き込もうとする。
スコールはそれを、わずかに上体を傾げて、悠々とかわした。そして間髪いれずに拳を繰り出した。
ダーマ勇者は半歩前進し、スコールの右拳を左腕で防ぐ。そして残り半歩を踏み出しつつ、
左の抜き手で腹部を狙った。それと交差するように突き上がってきたのは、重いつま先だった。
ダーマ勇者は左の抜き手を瞬時に引き戻し、その肘でスコールの左足大腿部を強打する。
さすがにスコールの身体がぐらりと揺れた。しかし姿勢を崩しつつも、ほぼ地面と水平の状態から蹴りを放った。
ダーマ勇者は、地を這うようにして身体を旋廻させる。頭上を蹴りが通過し、髪の毛がその風圧に靡く。
次の瞬間、ダーマ勇者はするりとスコールのふところにもぐりこみ、不安定なその身体に拳を叩き込んだ。
腹、脇、そして下顎。とめどないラッシュにさすがのスコールも大きな隙を作る。

「もらったぁ!」

そしてここぞとばかりにACアダプターを握りなおし、全力でスコールの顔面に振り下ろす・・・が!

・・・スポーン!!

なんと振り下ろした瞬間、コードからアダプターの部分が外れてどこかへすっ飛んでしまったのだ。
唖然とするダーマ勇者。
422名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/05 02:25:46 ID:Y97Sh2yw
ACアダプターの弱点・・・それはコードとアダプターの接続部分にあった。
家庭で御使用の際にも、この部分が最も傷みやすく接続不良を起こしやすい。
ましてやこの場合、長時間にわたって振り回し続けたので当然の現象であった。

そしてスコールがこの好機を逃すはずも無く、一瞬にしてダーマ勇者へ肉薄する。
肩で胸板を突き上げ、膝をダーマ勇者の腹部へめり込ませると、両手で首筋を掴み、
そのまま地面へ叩き付けた。
ダーマ勇者は地面を何度か転がって倒れこみ、そして動かなくなった。

「・・・ハァ、ハァ、・・・やったか」

全身で荒い息をしながらスコールは、気絶しているダーマ勇者を見やった。
自身もかなりのダメージを負ってしまったのでその場へ座り込もうとしたが、
その時スコールのスカウターに反応があった。

ピピピピピピピ・・・

・・・近い。後方30メートルほどに接近する反応有り。
スコールはすぐさまファイティングポーズを取りながら後方に振り返る。
そしてその視線の先には・・・?


スコール 現在位置:アリアハン南の平原   所持品:スカウター
 行動方針:自己防衛  願い:リノアへ送る誕生日プレゼント】
【ダーマ神殿で昇天した勇者 現在位置:同上  所持品:スーパーファミコン用ACアダプター
 行動方針:気絶中  願い:?】
4231/2:04/10/06 01:31:01 ID:T/AaceaG
ベーシックな形状の、鉄製の槍。
新品状態の鉄は、うっすらと…鏡としては全く使えない程度に、その持ち主の姿を映しだす。
少し癖のある長い銀髪を邪魔そうにまとめており、その頭には変わった飾りがついていた。

コツ、コツ、コツ…

地下ではよく響く足音が彼の耳に届いた。近くに誰かが来ている。しかも、気配が近づいて来る。
彼の全神経は、その視線の先…やや大きめの赤い扉へと向けられた。
本来鍵がかかっているはずの扉は開いていた。先程、彼によって蹴り破られていたのだ。
「折角キーアイテム見つけたのに…ついてないなあ…」
青年は心底面白くなさそうに呟くと、ゆっくりと槍を構えた。


その青年がいる小部屋よりもやや西に位置する、小部屋。
リヴァイアサンに頃された奴がからっぽの宝箱を前に脱力していた。
「くそっ…また通貨か!」
えーと、10ゴールド硬化3枚と、1ゴールド硬化2枚。…ってまたこんな額かよ!
「…こんな調子で、俺は名前を取り戻せるのか…?」
…神、何か狙ってないか?俺はこの――適当な名前からしてお笑い系か。そうかそうか。
溜息をつきながらも、とりあえず32ゴールドを袋に放りこみ、通路を進んで行く。
右側にも部屋があるようだ。今度こそ当たりが出ますように…。
4242/2:04/10/06 01:33:00 ID:T/AaceaG

(…これは、入って来るな…どうする?)
自分には願いがある。とても重要な、譲れない願いが。
自分の目的はレースに優勝すること。なるべくなら戦いは避け無駄な体力の消費は控えたい。
もちろん、キーアイテムを持っていることを隠し、適当にやりすごすのが得策だ。
しかし…相手がどんな人物かわからない。その上ここには空っぽの宝箱がみっつ。
中身を見せろと言われたら…誤魔化せるかどうか。めんどくさい事になりそうだ。
(いきなり襲いかかって来たりしないだろうな…)
結局、打開策がある訳でもない彼は、さりげなく鉄の槍を構え、待ち構える。
そして、彼――フリオニールの前にリヴァイアサンに頃された奴が姿を表した。

【フリオニール 現在位置:ナジミの塔地下一階宝箱の部屋 所持品:てつのやり、すばやさの種、薬草
 行動方針:戦いは避けたい 願い:マリアの両親と死んだ仲間達を生き返らせる】
【リヴァイアサンに頃された奴 所持品:旅人の服、薬草、49ゴールド、盗賊の壷(容量4) 現在位置:ナジミの塔地下一階宝箱の部屋
 行動方針:キーアイテム入手 願い:名前を取り戻す】
425名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/07 20:16:25 ID:HQTRfoIo
「さて、どうしたものか」
キーアイテムは既に発表されたというのに、シド(FF6)は平原と森との境目辺りで立ちすくんでいた。
だが、遠くに村が見えるというこの状態で迷っているのには意味がある。
先刻、レーベという村から爆音が聞こえた。
恐らく、戦闘が行われているのだろう。
「ワシは魔導師ではないからの…」
彼は多くの者に魔導の力を注入してきたが、シド自身は魔導力を持っていない。
ただの科学者である彼には、あまり戦闘は出来ないのだ。

「しかし…」
空を見上げる。浮かぶのは最期に見たセリスの顔。
世界が崩壊し、眠ったままのセリスを介抱してきたシドの体は、もう限界だった。
そして、目が覚めたセリスの介抱も空しく、彼は…
「…そういえば…ワシの支給品は?」
思考を振り払い、シドは袋をあさりはじめた。彼の願いのため、優勝するために。

レーベの村の方向から二人の人影が近づいて来ている事に、彼はまだ気付かなかった。

【シド(FF6) 現在位置:レーべ東の平原 所持品:?
 行動方針:支給品を確かめる 願い:セリスに最期の言葉を伝える】
426名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/07 20:20:47 ID:HQTRfoIo
やっべ、間違えた。

>レーベの村の方向から二人の人影が近づいて来ている事に、彼はまだ気付かなかった。
ここ脳内あぼーんして下さい。スマソ。
4271/3:04/10/08 05:02:42 ID:VZ4kTiaD
私の中で天使と悪魔がずっと戦っている…
『どうした?アルマ。このレースで優勝して、兄を完全に手中に収めるのではないのか?』
〈だめよ、いけない。血のつながった兄妹なのよ。許されるわけがないじゃない〉
だから、そんなこと、分かってるわよ。私が兄さんを取っちゃったら、アグリアスさんにも、メリアドールさんにも悪いし…
『お前は兄の愛を欲しているのだろう?そして、お前の兄もお前の愛を欲している…』
そ、そんなことないって…
『倫理、道徳など所詮人が決めたことにすぎない。それにお前はすでに異端者に等しい。いまさら何を迷う必要がある…?』
〈だめよ、本当に兄さんのことを思っているのなら、離れなさい。あなたがいつまでも兄さんに頼るからお互いに離れられないの〉
分かってる、分かってるって。大丈夫よ。でも…
『近親相姦など古の世界では一般的なことだったぞ…さぁ、世俗の呪縛から己を解き放て…』
〈いけない!悪魔の言うことなんかに耳を貸しちゃダメ!〉
『己の欲望に忠実に生きよ…神もそれを望んでいる。だからこのようなレースが開催されているのだろう?』
禁断の恋、なんていうのも、認めてくれるのかな…?
『それを認めさせるのだ。レースで優勝してな…先ほどから喚いている邪魔者は私が消してやる。』
〈あ…、あ……〉
『これでお前を束縛するものはなくなった。存分に暴れてくるがいい』
4282/3:04/10/08 05:08:54 ID:VZ4kTiaD
ここはナジミの塔。スタート地点は3階だったが、禍々しい存在が近づいてくるのを感じたため下へ向かった。
何故か誰にも会わない。塔から見る限り、それほど広い島でもないようだが、
やはりみな城下町に集まっているのだろう。

塔内を探索して入手したのはこの国の通貨と皮製の帽子、それと何かの翼だ。
だが、キーアイテムの種は見当たらなかった。
1階。ここで、初めて人に会った。どこぞの民族衣装を着た、全身ずぶぬれのおじさん。
こちらには気付いていない。何やらぶつぶつとつぶやいている。
「ふむ、それほど古い建物ではないようだな。それにしても頑丈な造りだ。大灯台の構造に似ているな」
? この人は何を言っているのだろう。
「あの、すみません」
「地下室や休憩所もあったし、城との位置関係、地形からして、ここは見張り台、いや、要塞か?」
「あの…」
「外から見る限り、ここには外壁がない。やはり敵艦の迎撃か」
全然聞いていない。こんなに近くにいるのに気付いてもいないようだ。
こんな人はほっといて地下通路とやらを探そう。
『このまま放っておくのか?もったいないぞ。それよりも、あいつで支給品の威力を試してみないか?
 実際に使えなければ、当たりアイテムもただの宝の持ち腐れだぞ』
またも悪魔が囁く。でもよく考えればそのとおり。殺すわけじゃないんだし、ちょっとだけ。
「えい!」
支給品の杖でおじさんを軽く叩く。2ヒット。叩かれた場所から、徐々に石化が広がっていく。
「そして緊急時には地下通路から岬か、北の森に脱出…」
すごい。軽く叩いただけなのに、完全に石になってしまった。自分が石になったことに気付いていないこのおじさんもある意味凄いけど。
4293/3:04/10/08 05:15:54 ID:VZ4kTiaD
殺すと失格、でも石化はそうではない。
戦いになっても相手は手加減してくるだろうがこちらは本気で戦える。これは大きい。
まずは、邪魔なアグリアスさんを排除してしまおう。
ダイスダーグ兄さんがいたっけ…今頃はもう何人も仲間を作ってるんだろうな。
どうやって出し抜けばいいかな…
考えていても仕方ないか、まずはキーアイテムを探してこのステージを抜けてしまおう。

〜アリアハン道具屋〜
「よいかね?アレフ殿。民の支持が無くては、国はいつか崩壊してしまう。
 だが民衆を治めるには厳しすぎず、優しすぎず、だ。過度に弾圧すれば反乱が起こる。
 かといって、妥協しすぎると今度はつけあがる。バランスが大切なのだ」
「なるほど…こら、すけさんも寝てないでちゃんと聞かないか!」
「ん〜…起きてるよ、起きてるってば…すぅすぅ」
「ご主人様、いつまで講義しているのでしょうか…もう弓も完成しましたのに…」
「為政者は綺麗事だけではやっていくことはできない。ときには鬼になれ。自らの手を汚すことも必要だ。
 大商人などに賄賂を渡すなどして、彼らの支持を得ることで…」
「1時間…」

【アルマ 現在位置:ナジミの塔1階 所持品:すべての棒、ガイアの剣、40G、キメラのつばさ、皮の帽子
 行動方針:参加者を石にしながらキーアイテム探し(アグリアスの排除優先) 願い:ラムザとの禁断の恋】
【ドン・ガアデ{石化} 現在位置:同上 所持品:世界宿屋ランキング 願い:すべての建物を調べ、造りを知る】

【アレフ 現在位置:アリアハン道具屋内 所持品:稲妻の剣 行動方針:キーアイテム探し 願い:ラブアンドピース!皆が幸せに】
【すけさん{睡眠} 現在位置:同上 所持品:あるくんです 行動方針:アレフの手伝い、もょもと・アイリンの捜索 願い:なし】
【ミリア 現在位置:同上 所持品:長弓(道具屋で製作) 現行動方針:ダイスダーグに従う 願い:?】
【ダイスダーグ{講義中} 現在位置:同上 所持品:20本の引き寄せの矢、銅の剣、? 
 行動方針:アレフの心を掴み、仲間に引き入れる(すけさんはどっちでもいい) 願い:世界の支配】
430名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/10 04:05:34 ID:JPLcQGEs
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431名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/10 21:59:34 ID:Qa5wiRBt
サンチョは壁に背をもたれてうなだれていた。愛用の革靴はこの数時間ほどですりきれてきて、
年月を感じさせるほどのくたびれ方をしているようにみえる。
ゲームが始まってから、誰とも出会ってない。できれば他の参加者との遭遇は避けたいところだったが、
全く人っ子一人みかけないというのはさすがに不安を感じた。
「せめて坊っちゃんたちと会えればいいのですが」
そう都合よく、身内とだけ出会うことはまずないでしょうね……とサンチョはため息まじりにつぶやいた。

洞窟のなかはたいまつの明りがあったため多少は見通しが利くが、やはり日の光がとどかないだけあって、
遠くのほうは得体の知れない生き物のような闇がひっそりと横たわっているだけ。
サンチョはグランバニア王家のムードメーカーみたいなものだから、こんなときは誰よりも元気よく、つまらない
シャレでも言って場を盛り上げるのが習わしだったはずである。
しかし一人きりというのは、まったく出る言葉出る言葉が暗くてトーンが低くてもうすぐご臨終のご老人と
いった風のものしかなくて、サンチョはまず自分が真っ先に元気づけてもらわねばならない人間であることを
深く痛く悟っていた。
このまま足もとから闇にのみこまれて、よどんだ空気の洞窟で一生をすごさねばならない、そんな気もしてこない
ではないのが今のサンチョである。
「い、いけません。こんなことでは! もっと明るくいきましょう、そうだ、歌でも歌ってはいかがか!」
力任せにひらいた口から白い歯をのぞかせて一人で朗々と歌い上げるサンチョ、誰もいない洞窟のなかも、、これで少しは活気が出てきたようだ。
「おお、そうだ、まだ支給品を確認していないではないですか、どれ、中身はなんでしょうなぁ」
やけくそ気味で閉じ紐をほどいた袋から出てきたのは、美しい盾だった。
「こ、これはイージスの盾。その名のとおり無敵の盾!」
これで多少勇気をもったサンチョは覚悟を決めて、いざ行かんと気を張り詰めた。
そして一歩をふみ出したとたん、天井から落ちてきた水滴が背中を伝って、おもいっきり悲鳴をあげたのだった


【サンチョ  現在位置:岬の洞窟内部 所持品:イージスの盾 行動方針、願い?】
432名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/10 22:28:51 ID:Q055F52+
スコールは目を細めて、視線の先の相手を識別しようと努めた。
はたと相手が自分を認めたことに気づくシド。
それに応じるスコール。彼のスカウターが電子音をやかましく響きたてる。
「第二波……敵は一人……の戦闘力……10か。雑魚だな」
機械は相手の肉体的特長も瞬時にのべてくれる。その強さもいとも簡単に。スコールは機械に頼って安心
しきっている。
だが、そのスカウターが決定的な一行レスを残した。
『ターゲットの詳細情報・SEED……学園長……魔女イデアの夫……』
「学園長!?」
シドはゆっくり手を上げた。
「そうです、スコール君。君に届け物をと思って」
スコールは首をぶんぶん振った。
「そんなはずはない、学園長がこんな大会に参加するわけない」
スコールは拳をさらに強く握りしめ、構えをくずさずにシドに接近する。
「な、なぜそう言いきれるのです」
シドが驚きの声を上げる。
「どうせ偽物だ。本物なら給料もう少し上げてくれ……でもどうせ偽物だ」
スコールは瞬く間に間合いを詰めた。
驚きの表情で固まったシドに鉄拳を見舞う。
「暴力はいけません!」
シドの口から出たのは悲鳴に近い声だった。

【スコール 現在位置:アリアハン南の平原   所持品:スカウター
 行動方針:自己防衛  願い:リノアへ送る誕生日プレゼント】
【シド(FF8) 現在位置:アリアハン南の平原 所持品:ガンブレード
 行動方針:スコールにガンブレードを渡す 願い:なし 】
433名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/11 18:19:42 ID:BswTJp86
保守。
434名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/12 00:25:47 ID:+1peErpr
保守
4351/2:04/10/12 04:14:02 ID:rkk00y4W
雷によって城門が破壊されるのをイメージしながら、ソロは魔法の詠唱を行う。
ソロの指から魔力が放たれ、天に昇った魔力は雷雲となり…
「ギガデイン!」
最後の『締め』の言葉と共に、凄まじい電撃が城門を直撃し、城全体が揺れさえする。

ドドオオオオォォォォン!!

辺りに轟音が響き渡った。そして、城門があったことすら分からないほど、城の入り口には大きな風穴が開いていた。


「…おいおい、うそだろ?」
肩の治療をしようと、医務室を探していたバッツ。
彼は城門が破壊された様子を直接見ていたわけではないが、何が起こったのかは大体分かる。
音が聞こえた方向、このタイミング、この震動。おそらく、あいつだ。
自分は手負いの身、しかも持ち物は安眠枕。一方向こうは健全な上、剣らしきものまで持ち、しかもかなりの実力者。
勝負になるはずがない。

「とんでもない音がしたであります!一体何でありますか!」
あの音を聞きつけたのだろう。やけに賑やかな男、神羅兵の男が目の前を横切り、城門の方へ走っていこうとしていた。
「おい!あんた!そっちに行くんじゃない!!殺されるぞ!」
ソロがこの男を殺して、失格となれば自分は助かるのだが、バッツにそんな考えはない。男を呼び止めた。
「そ、その怪我… 一体どうしたでありますか!?」
「緑色の髪をした男にやられた。向こうにいるのも多分そいつだ。行かない方がいい」
「一般市民を守るのが我々軍隊の仕事であります!、(と隊長が言っていたであります)」
敬礼ポーズをしながら、大声で宣言する神羅兵。後の一言はぼそっと呟くように言ったのだが。
「その男を引っ捕らえてくるであります!」
4362/2:04/10/12 04:17:00 ID:rkk00y4W
「うりゃぁ〜〜〜!!!」
バッツは呼び戻そうと声をかけるが、それにも応じず
エクスカリバー4を持って神羅兵は勇猛に廊下の角を曲がっていった。


十数秒後


「うひゃぁ〜〜〜!!!」
エクスカリバー4は弾かれたのだろう、回転しながら飛んできて、壁に深く突き刺さった。
見ただけで即死というのはさすがに大げさな表現だったようだ。
角から現れた神羅兵は情けない声を出しながらも、すごい速さで逃げてくるのだった。

【バッツ{肩を負傷} 現在位置:アリアハン城一階廊下  所持品:安眠枕 行動方針:ソロから逃げる 願い:今の所無し】
【神羅上等兵 現在位置:同上 所持品:? 行動方針:ソロから逃げる 願い:スペシャルポーズを決める】
【ソロ 現在位置:同上 所持品:アルテマウェポン 行動方針:バッツ、キマリ、神羅上等兵を殺す 願い:ピサロの完全抹殺】
※エクスカリバー4は宝物庫横の廊下の壁に突き刺さっています。
4371/3:04/10/13 20:24:24 ID:HlzWP6G5
「……」
フリオニール。
「……」
リヴァイアサンに頃された奴。
数メートル離れた状態でばっちりと目が合った二人の間には、気まずい沈黙と、お互いを警戒するピリピリした空気が流れた。
「…こんにちは。レースの参加者ですよね?」
フリオニールが先に口を開いた。槍を握っていない左手を軽く上げて、にっこりと挨拶――営業スマイルで。
「…あ?あ、ああ、そうだ…こんにちは」
つられてリヴァイアサンに頃された奴もにっこり…とは言い難いがとにかく、笑って返事をした。
「俺もそうなんですよ。こんなところで参加者に会うとは思わなかったけど」
「それは俺もだ。お前の気配は全然感じなかった」
リヴァイアサンに頃された奴は、今度は苦笑いで答え、一言付け足した。
「――お前、強いな?」
「はは…そういうアンタも相当強いだろ。…それじゃ俺はこれで」
フリオニールは笑って返事をすると、この場から立ち去ろうと歩く。
リヴァイアサンに頃された奴がいる隣を横切って…
「待て」
すぐ隣からの静止の声に立ち止まった。

「…そこにある宝箱、蓋が開いてるようだが…中身は?」
リヴァイアサンに頃された奴が、隣のフリオニールを見下ろして問う。フリオニールもリヴァイアサンに頃された奴を見上げた。
「ああ、これですよこれ」
そう言って彼が袋から取り出したのは、何の変哲も無い一つの薬草だった。
だが、部屋の奥にある宝箱は、二つだ。
「…もう一つは?」
「……」
この質問に対してフリオニールの身体がほんの少しだけ強張ったのが、リヴァイアサンに頃された奴には解った。
「…この槍だよ」
「どう贔屓目に見ても宝箱よりその槍のほうが大きいみたいなんだが?」
「そうか…アンタの目が曲がってるんじゃないか?」
フリオニールが笑った。それは、先程までの人の良さそうな笑顔ではなかった。
4382/3:04/10/13 20:26:38 ID:HlzWP6G5

ナジミの塔地下一階、リヴァイアサンに頃された奴が通った、岬の洞窟から繋がる階段。
そこから、二つの影が上がって来た。何やら雑談しているようだ。
「…ふん、それでお前はそのエリアっていうねーちゃんを生き返らせたいってのか」
ニセコくんの話を聞いたエッジが、少しだけ悲しそうな目で言う。
「ああ…俺は、彼女に何もしてやれなかった…」

あのとき、呪いの矢を受けそうになったのは…俺だった。俺は同じ部屋にいたにも関わらず、邪悪な存在に全く気がつかなかった。
彼女はそんな不甲斐無い俺の代わりに…矢を受けて…
…世界に光が戻っても、彼女は生き返らない。
水の巫女。間違い無く、彼女は死ぬべき人間じゃなかった。死なせるべきじゃなかった。

「…そうか、そんでニセコくんは今でもエリアを愛してるんだな…くっ…悲しい話だぜ…」
「そう…って、待て!?何でそうなるんだ!」
「無理すんな。お前の気持ちは解る…!解るぜ!」
「違うって言ってんだろ!お前…人が真剣な話してんのに…!」
「ム、何だと。俺様だって至って真剣に返答してるんだが!」
ニセコくんは何か言い返そうとして、黙った。…本当に真剣な顔で言われたら何も言い返せない…

(何か、エッジってデッシュと似てるかも)
似てる。何ていうかノリが似てる。こういうとナンだけど…俺、デッシュ苦手だったんだよなあ…
何か、からかわれてるっていうか振りまわされてるっていうか、一枚上手っていうか…そんな感じが…ってまさに今の状況じゃん。
「ん?どうした?あんまりアホな話してないで、早くキーアイテム探さないとダメだろ〜」
ああ、そうでしたね。…でも、話をあらぬ方向に持ってったのは お 前 だ ろ 。…口では言わないが。
4393/3:04/10/13 20:28:36 ID:HlzWP6G5

俺達は今中々に焦ってる。放送が流れて、30分位…は経ったと思うけど、キーアイテムが見つからない。
(ちなみに岬の洞窟にあった宝箱は全て空だった。エッジ曰く「な〜に、どうせたいしたもんは入ってなかっただろ」。
 なんでわかるんだよって言ったら「忍者のカン」だとさ。…俺も一応ジョブは忍者なんだけど?)
早いところキーアイテムを見つけないといけない訳だ。しかも、二人分の。二人で行動してる以上は一つだけじゃダメだ。
いそいそと地下通路を進んで行くと、道が北と東へ分かれていた。
…どっちへ行こうか?と、尋ねようと口を開いた瞬間

ダァー…ン...

「な、何だ?」
北の方向から、何かが勢い良く壁にぶつかったような音がした。
「…これって…誰か、戦ってるのか?」
戸惑うニセコくん…
「誰だかしらねーけど、戦ってるんだったらついでだ、参加していこうぜ!」
を引っ張り、エッジは走り出した。北に続く通路を、音がした方へと。
「え、えええええ!?ってお前、キーアイテムは!?おい!」

…デッシュよりエッジが苦手かもしれない。嫌いじゃないんだけど。

【フリオニール 現在位置:ナジミの塔地下一階宝箱の部屋 所持品:てつのやり、すばやさの種、薬草
 行動方針:戦いは避けたい 願い:マリアの両親と死んだ仲間達を生き返らせる】
【リヴァイアサンに頃された奴  現在位置:同上 所持品:旅人の服、薬草、49ゴールド、盗賊の壷(容量4)
 行動方針:キーアイテム入手 願い:名前を取り戻す】

【エッジ 現在位置::ナジミの塔地下一階 所持品:? 行動方針:戦いに参戦 願い:?】
【ニセコくん 現在位置:同上 所持品:? 行動方針:エッジと行動する 願い:エリアを生き返らせる】
440名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/14 20:28:40 ID:dHwYbEao
保守
441名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/16 06:53:10 ID:nnyPuAi1
ほしゅ
4421/2:04/10/16 18:50:38 ID:4LW0/Whp
ん?…俺は?
気を失っていたギルガメッシュは目が醒めるまでに…色々な「映像(ヴィジョン)」を見た。
バッツ達と戦う自分。
バッツの敵を未を呈して倒す自分。
その遠く違う次元で額に傷を追った男達の手助けをしている自分。

その「映像」のあとにもう一つの映像が流れた。
たくさんの人々が、血を流し、そして死んでいく。
自分も銀髪の戦士と一緒に骨破微塵に砕けたこと。
自分が死んだことを金髪の青年と亜麻色の三つ編みの女性が泣いていること。
そして数人の顔。

「これは一体……?」
すると、自分の目の前に何かと縁のある偽者「エクスカリパー」が現れた。
「これは…君が体験した「全て」だよ。」
「「全て」……??」
剣が喋るのをそっちのけで、「全て」という言葉に妙に引っかかる。
「そして、何時も君は僕を握ってくれた…だから恩返しがしたいんだ。」
剣は笑った、表情こそは見えないが笑っている。
そして、剣がまばゆい光を放った。
「本当に、こんな僕を何時も使ってくれて有難う…僕の力を振り絞って…君の力になるよ…そして…君の願いをかなえるんだ!!」
「おいッ!待てッ!」
4432/2:04/10/16 18:51:40 ID:4LW0/Whp
と、ギルガメッシュが手を伸ばした瞬間……、彼は目覚めた。
「………ぅ…俺は……そう、モグラに殴られて…それで…。」
とあたりを見回す、すると自分の周りに、四つの剣が。
それらは、かの勇者たちが使っていた、歴戦の武器だった。
「虹」
「エクスカリバー2」
「はかぶさの剣」
「ラミアスの剣」
ギルガメッシュは…その四つの武器を手に取った。
そして…。
「……ありがとよ…俺は…バッツに会う、そして正々堂々と一対一で戦う、それが出来ればあとは何も望まない。それと…」
すこし、考える、何かを、あの「映像」で見た人々の顔を思い浮かべ、そして決める。
「そして…、あの六人と会う、それが俺がこのレースでやるべき事だ!」

ギルガメッシュは強く決心した。

【ギルガメッシュ 現在位置:いざないの洞窟最深部
所持品:虹、エクスカリバー2、はかぶさの剣、ラミアスの剣
第一行動方針:「映像」で見た人物(ロック、ティーダ、マリベル)に会う。
最終行動方針:バッツと正々堂々戦う。
願い:バッツと戦えれば何も願うことはない】
444名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/16 18:52:27 ID:4LW0/Whp
×「そして…、あの六人と会う、それが俺がこのレースでやるべき事だ!」
○「そして…、あの「映像」で会った人物と会う、それが俺がこのレースでやるべき事だ!」
445名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/16 23:20:28 ID:4LW0/Whp
×【ギルガメッシュ 現在位置:いざないの洞窟最深部
所持品:虹、エクスカリバー2、はかぶさの剣、ラミアスの剣
第一行動方針:「映像」で見た人物(ロック、ティーダ、マリベル)に会う。
最終行動方針:バッツと正々堂々戦う。
願い:バッツと戦えれば何も願うことはない】

○【ギルガメッシュ 現在位置:いざないの洞窟最深部
所持品:虹、エクスカリバー2、はかぶさの剣、斬鉄剣
第一行動方針:「映像」で見た人物(ロック、ティーダ、マリベル)に会う。
願い:バッツと正々堂々戦う。(ゲーム中で叶わなければこれが願い。) 】
修正です。
446名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/17 01:19:52 ID:woab7yfK
神羅兵が涙と鼻水まじりの情けない顔してバッツに飛びつこうとする。
バッツは服を汚されるのが嫌だったので避けようと思ったが、できなかった。
安眠枕には多少の魔力がこもっていて、バッツの眠気を誘い、一瞬の判断を遅らせたのだ。
「ひいい〜、申し訳ありません。思わぬ不覚を取りまして、私としたことが〜」
弁明を続ける神羅兵はバッツのジャケットにとりついて、あろうことか鼻までかんで放そうとしない。
「お、おい、そんなことよりあいつが追ってきてるんじゃ……(汚ねえな!)」
バッツはしかめ面をして、視線を廊下の角の方に向けた。
と、その瞬間。
「あぶないっ」
バッツは神羅兵の体を横に押した。自分は後方に飛んだ。
廊下ですさまじい閃光が満ちあふれた。
轟音と衝撃、天井が崩れ落ちる。
塗装を施された壁がはがれてどろどろとした城の構造があらわとなる。
立ち込める煙がバッツたちの視界を奪う。
城内は戦場となった。

神羅兵はどたどた慌てて武器を探しはじめた。
徐々に煙は晴れてゆく。しかしまだ敵はどこにひそんでいるかわからない。
バッツは、いつでも飛び出せるよう体をかがめて、相手が出てくるのを待った。
このまま逃げることは難しい。
いったん仕掛けて、ある程度戦闘力を奪ってからのほうが逃亡もやりやすいだろう。
バッツは焦れる心を落ち着けようと胸に手を当てた。
一瞬、静寂。
薄れた煙の中に、ほっそりとした手と、柳のようにゆれる直立したものが浮かび上がる。
正面、敵は真っ正面にいた。
アルテマウェポンの切っ先が間違いなく自分を差している。バッツはつま先の小指に力を込め、
横に飛んだ。
ソロが空を引き裂いてバッツの隣を駆け抜けた。
キマリに続いてまたも外れた勇者の突き。
ソロは悪態をついた。首をありえない角度で曲げて、急ターンする。
「死ねよやー!!」
悪鬼の形相でソロが再度狂気の剣を振るう。
447名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/17 01:21:14 ID:woab7yfK
【バッツ{肩を負傷} 現在位置:アリアハン城一階廊下  所持品:安眠枕 行動方針:ソロから逃げる 願い:今の所無し】
【神羅上等兵 現在位置:同上 所持品:? 行動方針:ソロから逃げる 願い:スペシャルポーズを決める】
【ソロ 現在位置:同上 所持品:アルテマウェポン 行動方針:バッツ、キマリ、神羅上等兵を殺す 願い:ピサロの完全抹殺】
※エクスカリバー4は宝物庫横の廊下の壁に突き刺さっています。
448名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/17 01:23:23 ID:lusKSOmz
age
449名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/17 04:26:40 ID:1TlJ7K80
ゼザが初めの会場で見つけた顔見知りは5人。
3人の光の戦士、エクスデスの親衛隊長であるギルガメッシュ、そして、エクスデス本人。
強大な力を持つエクスデス。自分たちが封印することに成功したが、
自らの力で蘇り、異世界のバランスまでも壊れてしまった。
ヤツは自分たちの世代の敵。次世代にエクスデスの封印という重荷を残したくはない。
だから、ヤツを封印するためにゲームに優勝しようと決心した。
そして、早速支給品を確認してみた。

美しく輝くルビー。細工がされており、妖精の裸像が浮き出ている。
気持ちが吸い込まれそうになる。魅力的な品だ。何故か筒状になっている。何か分からないが中が気になる。
覗いてみた。
中には外の細工と同じような妖精の裸像があり、全体が万華鏡のようになっている。
そして、その妖精の赤い目が、万華鏡の反射によって無数にも見える目すべてがこちらを向いており…
背中に寒気がした。早く目を離そうと思ったが、体が動かない。
まるで無数の視線に射抜かれているような感覚。そして妖精の目が妖しく光ったように見えた。

ゼザはしびれて動けなくなった。


袋の中に入っている説明書にはこう記されていた。
    『覗くな。キケン』
【ゼザ{マヒ} 所持品:夢見るルビー 現在位置:いざないの洞窟西の山岳地帯 願い:エクスデスの封印】
夢見るルビーの中を覗いている限り、マヒは治りません。
450名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/17 10:21:43 ID:lusKSOmz
「うう…っ」
フリオニールが、背中に走る痛みに呻いた。
もの凄い力で弾き飛ばされ叩きつけられた。壁にもたれた状態で、動けない。
「お前は確かに強い…!だが!」
リヴァイアサンに頃された奴が、乱暴に、フリオニールの銀色の尻尾を鷲掴みにして持ち上げる。
「く…っ」
フリオニールが痛みを堪え、リヴァイアサンに頃された奴を睨みつけるが、それは意味をなさない。
「ミスがあったな!俺が(一応)エクスデス様直属の配下だと知っていれば良かったものを!」
そのまま地面に叩きつけ、動けないフリオニールの右足を踏みつける。

みしみしみし…

「あああああ!!!」
「…ファファファ!どうだ…キーアイテムを渡す気になったかな?」

…。こ、これはエクスデス様の真似じゃないぞ。そう、やっと実力と本性を発揮できた!

…リヴァイアサンに頃された奴は完全にいい気になっていた。
動けない相手を踏みつけながら何処か違う所を見て悦に入る姿は…不気味だ。
しかし、人間悦に入ると周りが見えなくなるもの。
「…サンダー16ッ!」
「!?ぐええええっ!」
その隙に詠唱を終えたフリオニールの呪文が、彼を襲った。
451名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/17 10:23:02 ID:lusKSOmz

「叫び声も聞こえるな!どっちが悪いかは知らんが、今行くぞー!」
「エッジ!ああもう、時間がないってのに!!」

【フリオニール{負傷} 現在位置:ナジミの塔地下一階宝箱の部屋 所持品:鉄の槍・薬草・素早さの種
 行動方針:この場を切り抜ける 願い:マリアの両親と死んだ仲間達を生き返らせる】
【リヴァイアサンに頃された奴{負傷} 現在位置:同上 所持品:旅人の服・薬草・49G・盗賊の壷(容量4)
 行動方針:フリオニールからキーアイテムを奪う 願い:名前を取り戻す】

【エッジ 現在位置:宝箱の部屋の前 所持品:? 行動方針:戦いに参戦 願い:?】
【ニセコくん 現在位置:同上 所持品:? 行動方針:エッジと行動 願い:エリアを生き返らせる】
452名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/17 11:24:17 ID:rGC9FK0+
×【ギルガメッシュ 現在位置:いざないの洞窟最深部
所持品:虹、エクスカリバー2、はかぶさの剣、斬鉄剣
第一行動方針:「映像」で見た人物(ロック、ティーダ、マリベル)に会う。
願い:バッツと正々堂々戦う。(ゲーム中で叶わなければこれが願い。) 】
修正です。

○【ギルガメッシュ 現在位置:いざないの洞窟最深部
所持品:虹、エクスカリバー2、雷神の剣(DQ2仕様)、陸奥守
第一行動方針:「映像」で見た人物(ロック、ティーダ、マリベル)に会う。
願い:バッツと正々堂々戦う。(ゲーム中で叶わなければこれが願い。) 】
修正です。
4531/3:04/10/17 12:03:25 ID:rGC9FK0+
映像で見た人物に会う、それとバッツと正々堂々戦う、それを目指してギルガメッシュは少し早めに走り始めた。

高い山を越えるのはあまり好きではないので回り道をすることにした。
「…手にして見たは良いが、切れ味が気になるな。」
と言い、まずはそこらへんの木を相手に試し切りをすることにした。
背後にマッシュ達がいるのにも気づかず。
「まずは…この綺麗に光る刀だ!」
そして、その刀「虹」を掴んだ。
そのとき、赤いチョコボ頭の少年が映った気がしたが、ギルガメッシュにも、このゲームの参加者には誰一人として分からないだろう。
そして、横に一閃…薙いだ。

「………軽い、異様なほどに軽いぞ!これならすぐに次の攻撃に移れる!」
何回か何回か斬って見た所を次の剣に映る。
その剣は「雷神の剣」
そして、手に取り、先ずは翳して見る。
すると周りにファイガのようなものが出来たが、少し違う。
斬る力もありそうなのでとりあえず火を消して次の刀に移ることにした。

「陸奥守」と呼ばれる、何時何所で作られたかは分からない、ただあの「正宗」を上回っていることは確かだ。
「正宗」…………?どこかで見たような…いや、それは今は関係ない。
そして、陸奥守を持ち、一振りしてみた。
ズゴォンと音がし、なんと、木が痕も残っていない程の破壊力だ。
「こいつぁ、ちと扱いに困るなぁ…。」
4542/3:04/10/17 12:04:38 ID:rGC9FK0+
頭をぽりぽりと掻き、最後に眩く赤と青に光る聖剣「エクスカリバーU」を手に取った
すると、その剣から一枚のメモが落ちた。

ギルのあにきへ

 あにきの言っとった通り、剣を見つけたんやて
 ところがよ、二本もあったもんやで、
 片方のナントカUっていうのは何かパッとせんし
 名前からしてアカンやろねぇと思って、
 あにきの好きそうなド派手な飾りのついとる
 エクスカリパーの方にしたわ
 あと、ブリキの鎧見つけたら戻るでね

                      エンキドゥより

「あの野郎ォ……」
少し怒りと笑いが篭った声で言う。
そして、この剣を振るった。
ズシャッ音がし木の後ろの巨岩まで切り裂いた。
陸奥守に勝らずとも劣らず、凄い刀である。
「ありがとよ…」
あの剣「エクスカリパー」に対し感謝を気持ちを込め、彼は走り出した。


ドテッ、っと音を立て、威勢良く転んだ。
「イテテテテ…ん?アレは?」
と、前方に人影が二つ見える。
一つはムキムキマッスルボディの男と子供と………先ほど奇襲をかけられた土竜だ。
もう一つは…何か風格を保つ男。
彼の心は…決まった。
4553/3:04/10/17 12:05:41 ID:rGC9FK0+
「やいそこの土竜ァ!さっきは良くも不意を突いてくれたな!」
と怒鳴り散らし、戦うのも良いが相手は三人、武器を取られてはレースにも勝てないしバッツとも血統もできない。
それに仮に殺してしまっては話にならない。
が、情報は三人のほうが多いだろうと思い、一か罰かで話し掛けてみた。
武器を取られるかもしれない、でもバッツのことは聞きたい。

「なぁ、ちょっといいか?………実は人を探しているんだけどよ…。」

【ギルガメッシュ 現在位置:いざないの洞窟へ続く道
所持品:虹、エクスカリバー2、雷神の剣(DQ2仕様)、陸奥守
第一行動方針:「映像」で見た人物(ロック、ティーダ、マリベル)に会う。
願い:バッツと正々堂々戦う。(ゲーム中で叶わなければこれが願い。) 】

【マッシュ 現在位置:いざないの洞窟へ続く道 所持品:命の木の実400個ほど(いくつかは放置) 行動方針:エドガー捜索 アリアハン東の祠へ 願い:?】
【カメハ 所持品:閉じこめの壷、たいまつ 現在位置:同上 
 行動方針:同上 願い:優勝して100億年分のお菓子をもらう】
【スコール 所持品:黄金の鶴嘴 現在位置:同上 行動方針:同上、カメハに付いていく 願い:?】
456名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/17 14:24:38 ID:rGC9FK0+
【ギルガメッシュ 現在位置:いざないの洞窟へ続く道
所持品:虹、エクスカリバー2、雷神の剣(DQ2仕様)、陸奥守
第一行動方針:バッツを探すための情報収集
第二行動方針:「映像」について知るため映像で見た人物(ロック、ティーダ、マリベル)に会う。
最終行動方針:バッツと正々堂々戦う。
願い:バッツと正々堂々戦いたい(出来ればゲーム中) 】

修正ですorz
457名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/18 00:54:46 ID:2NlXrgCz
な、なんだ、この展開は」
将軍レオと別れ、意気新たに悠然と北へ北へと進んだベアトリクス。
あれより強い男がまだ他にいる……胸の内で昂ぶり弾ける感情が、手に収めたうっとりとするほど美しい
古代の剣によって静かに統合されるのを感じたとき、まるで目の前の景色が神秘と夢に色どられる奇跡の
草原のように思えてきたものだった。
強い相手と戦うことで自分はさらに将軍として磨きがかかる。
大陸の覇者ではなく、世界に敵なしといわれる程の腕を得られれば、アレクサンドリアの名もいよいよ高まろう
というもの。それが己の理想。
信念を曲げずに一心不乱に剣を振り往けば、この大会が終わる頃には、自分はその理想に限りなく近づいて
いるだろう。
そう思わずにはいられない、春風の吹く平野の一時である。


それがなんだ。突然草原のキャンバスに全裸(申し訳程度に衣服を被せてはあったが)の女とそれになかよく
添い寝をする二人の少女の絵画などと。
状況が理解できん。唐突すぎる。
この三人はゲームの参加者だったはずだが、なぜこのような真似をしているのだ。
途中放棄?……であるならさっさと場外に放逐してほしいものだが、見苦しいし。
魔法の作用か何かで眠らされているのならば願っても無い話だが、服を脱いでいるのがどうも勘にさわる。
女が戦場に出てくるとどうなるかという……あまり口に出したくはない話だ。

ベアトリクスは裸体を晒す女の体をぐるっと見渡した。
とりあえず怪我の跡はないので、心配したようなことは起こってはいないようだ。
「まったく……状況が状況だけに放っておけないではないか」
そっと近づきうつぶせの女の肩に手をかける。すると女は寝返りをうってうるさそうに手を払いのけた。
その拍子に被せてあったインナーの陰に隠れていた剣が転がりでた。刀身が短く、短剣のようにも思われる
その剣をベアトリクスは拾いあげた。
柄に説明書まで貼りついていた。
それには、この剣は伝説の武器オニオンソードを超える剣であり、たまねぎをみじん切りにするが如く
敵を粉々にすると書かれていた。
458名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/18 00:56:28 ID:2NlXrgCz
「易々と伝説を謳うものは、大抵まがい物だと聞くが……」
ベアトリクスには草薙の剣がある、それで充分だった。
女の手のひらを開き剣を握らせてぐっと押さえつけた。
「これで身を守るのです。唯一の武器だと思って大事に使いなさい」
ベアトリクスが強く言葉をかぶせると女は言うことを聞いたかのように顎をひいた。
それから、体のラインがわからなくなるように服を重ねて乗せその上に自分のマントを被せた。

なぜ敵になるかもしれない他の参加者にここまでする必要があるかは、ベアトリクス自身もわからなかったが
とにかく任は果たしたという気分にはなり、悪い心地はしなかった。
ひとまず女から視線をはずし、他の少女たちに目をむける。
「さて、残り二人は」
とても幸せそうな寝顔をしている少女たち。こちらはまだ放っておいてもよさそうだが……

【ベアトリクス 現在位置:レーベの村へ北上する道 所持品:草薙の剣
 行動方針:レーべの村へ、ガーネットを探す 願い:世界一の剣の使い手になる】
【バーバラ(眠り) 現在位置:レーベ南の平原 所持品:エッチなほん(10冊) 願い:一応肉体が欲しい】
【ティナ(無意識)(眠り) 現在位置:レーベ南の平原 所持品:E操りの輪・ラリホーの杖
 願い:(子供たちの幸せ)】
【ファリス(眠り) 現在位置:レーベ南の平原  所持品:たまねぎバスター 願い?】
459名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/18 13:41:28 ID:ir5shV5t
平原を歩く、黄色い服を着た男が一人。シド(FF6)である。
時折手に持つ支給品を見るのは、残念ながらキーアイテムではなかった支給品をどうしようか、
まだ迷っているのだろうか?

…時は数分ほどさかのぼる。

袋の中にあったものはスーパーボール。
決して夜店辺りで売っている良く跳ねる小さいボールではない。
決してポ○モ○を捕まえるちょっと性能がいいボールでもない。
帝国で開発された、敵に向かって当たるそれなりに強い(ハズの)攻撃アイテムである。
手に持てる程の小ささ、それでいて強力な攻撃力…が目標だった。

「しかし、まだ試作品で売り物ではなかったはずだが…」
誰かが見つけて完成させたりしたのだろうか?
そもそも、『ツェンショップ 10000ギル』などという値札がついているわけだし…
「…考えていても仕方ないの」
彼は平原の方に歩き出した。
とりあえず、レーベの村に行ってみるとしよう、と考えながら。

…そして現在。

「まあ、持っていても損はないしの…」
ようやく結論を付けたのであろう、手に持ったスーパーボールを袋の中に入れた。

彼はまだ誰にも会っていない。
初めて会った人が好戦的か、それとも非好戦的か…
そのどちらかで、袋の中身を使う事になるかも知れん、と彼は思った。

【シド(FF6) 現在位置:レーべ東の平原 所持品:スーパーボール
 行動方針:レーベの村に行く 願い:セリスに最期の言葉を伝える】
460名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/18 21:36:59 ID:Jcp3M1Ys
ジェクトは食事のため一時休憩をとっていた。
ここは木々の生い茂る深い森の奥のため、他の参加者に狙われる心配はさほどなかった。
「こいつは美味い肉じゃねえか」
口を大きく開けて骨付き肉にがっつくジェクト。
お歳暮の包みをあけて出てきたのは、中身がぎっしり詰まったお肉セットだった。
なかなか手頃な価格で、肉が嫌いでない限り子どもから大人まで喜んでもらえるため、ヘタな高級品を送る
よりよほど良い品であるといえた。
ジェクトは肉を噛みながら、支給品には毎度おなじみの説明書を読む。
『これはかの魔王オルゴ・デミーラがイトーヨーカドー本店でお買い求めになった品です』
と書かれていた。
「へえ、魔王のくせに律儀な奴だな。神様にでも送るつもりだったのか?」
説明書は次のページもあった。一枚紙をめくると、そこにはこんな文章が。
『種々のモンスターの肉を取り揃えております。食べると変身できます。どれも強力』
ジェクトは目をしばたかせた。
「なんだと?」
そう、それは魔物のお肉セットで食べると変身するのだ。
「なんだこりゃ、体が」
ジェクトは自分の腕を見た。いや、見ようとした。
腕はなくなって、足もない……代わりにグロテスクな細い神経の管が何本も重なって、それが足代わりとなって
いた。
そして頭は巨大な目玉……。まあおおめだまとかその辺の種族と似たようなものだ。
いや、随分違うか。とにかく胴体がない。完全に目玉と視神経だけの生き物だ。
「おいおい、これじゃ動きづらいな」
ところがこのウオッチャー、意外と素早さが高いので、さほど戦闘に不向きとも言えない。
ホバーの要領で地面の上をはしることができるのだ。
「これ元にもどるんだろうな、おい」
考えても仕方がないのでジェクトはとりあえず森を出ることにした。
そして森をホバー走行している途中、頭のなかにこの魔物の得意技が突然思い浮かんだ。
「破壊光線かよ」
ジェクトは熱量のこもったビームを瞳から発射した。
461名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/18 21:38:18 ID:Jcp3M1Ys
一直線にのびるビームは大木を焼け焦がし灰になってしまった。かなりの威力である。
「でも強かろうがなんだろうがこの姿じゃ息子たちには会えねえ。まいったな」
と言いながらも強力な魔物の得意技に結構感動しているジェクトであった。


【ジェクト(魔物に変身)} 現在位置:大陸西の砂漠の南の森近辺→東へ  所持品:魔物お肉セット 
 行動方針:息子に会う 願い:家族の団らん】
※お肉セットは数百種類の肉がぎっしりつまってます。
4621/2:04/10/18 23:16:06 ID:byWpZv+5

「はあ…はあ…も、もういやあ…」
城下町、人目につかないひんやりとした路地裏で、一人のメイドが座り込んでいた。
相当疲れているようで、肩で息をして、かわいらしい髪は汗で額に貼りついてしまっている。
普段、全力で走ったりなどしない彼女をここまで走らせる…その原因は。
「あ、いたー!!」
「! きゃあああああっっまた出たー!イヤーー!!!」
兵士風の青年がきらきらと顔を輝かせ、数メートル先、こちらを指差している。
それを確認するなりメイドは一目散に逃げ出した。

チェリがピピンをまいて休憩 → 数分後ピピンが発見 → 追いかけっこ再開 → ループ
ピピンとチェリの追いかけっこはこのような図式でかれこれ一時間ほど続いていた。



「ふう…」
チェリが隠れていた所とはまた違う路地裏で、金髪の女性が座り込んでいた。
その美しい瞳には『もう嫌だ…』といった色が浮かんでいる。
普段は誇り高い四天王、強気な彼女をそうさせる…その原因は。
「あっ!お姉様ー探しましたよ!!」
「! くそっ…変態か!上手くまいたと思ったのに!」
帽子を被った青年(ちなみに、ズボンのお尻の部分には穴が開いている…)が本当に嬉しそうに、路地裏を走ってくる。
金髪の女性は「うう…変態め!」と言うと逃げ出した。

アーヴァインとバルバリシアの追いかけっこも、既に20分近く続いていた。
4632/2:04/10/18 23:17:02 ID:byWpZv+5
人一人通るのがやっとな細い路地裏を、西からチェリ、東からバルバリシアが走ってくる。そしてその後ろを男共が追いかけてくる。
チェリとバルバリシアは十メートル先にいるお互いの姿と状況を確認し合った。…このままではお互いがぶつかってしまう。

が。二人は目だけで頷き合った。
チェリとバルバリシアの走るスピードが落ちた。相変わらず遠慮無く、全速力で追いかける男達。
「あ、やっと止まってくれる!?よかった〜!」
「お姉さまあ〜!」
…あと数メートルで、追いかけてきた女性が!
しかし、ピピンとアーヴァインの伸ばした手が届くギリギリの所で、二人は素早く逃げ込んだ。さらに細い、家の裏道へと。

「ッ!?うわあああ!!」
「!?ぎゃあッ!!」
――――――ドシン!

ピピンは目の前に突如現れた見知らぬ男に勢い良くぶつかり
アーヴァインも目の前に現れた見知らぬ男に勢い良くぶつかった。
派手な音をたてて倒れた二人は、ピヨピヨと目を回していた。

ほっと息をつく、全く面識の無い、全く違う人種の女性二人。見事な連携プレイだった。
彼女達は思った。人間、極限状態に陥れば驚くような力が出るものだと。

【チェリ 現在位置:アリアハン城下町 所持品:? 目的:? 願い:?】
【バルバリシア 現在位置:アリアハン城下町 所持品:微笑みの杖・妖精の剣 行動方針:? 願い:?】
【ピピン(気絶) 現在位置:アリアハン城下町 所持品:? 目的:気絶中 願い:?】
【アーヴァイン(気絶) 現在位置:アリアハン城下町 所持品:なし 行動方針:気絶中 願い:?】
4641/2:04/10/19 01:22:50 ID:8Ph+bx5k
キーアイテムを探すべくアリアハンへ向かっていたレオは不意に奇妙な気配を感じた。

「!?…くっ!」

何かが鋭く空を切り裂く気配。
本能的にそれが危険なものだと察知したレオは、その気配を頼りに前方に飛び込んで地面の上を転がる。
そしてまさにその瞬間、一瞬前までレオの身体が存在していた空間を一筋のビームが貫き、
すぐ横手に存在していた森の一部を焦土へと変えた。
もし一秒でも反応が遅れていたら、レオの身体は消し炭へと変わっていただろう。

「──敵襲!!」

レオは起き上がりざまにメタルキングの剣を引き抜きつつ、ビームが飛来してきた方向へ振り返った。
…が、振り返った方角に顔を向けたレオの顔が鼻白む。

「…なんだあれは?」

ビームの凶悪な威力も驚嘆すべきものだったが、
レオを驚かせたのはビームを発射した存在そのものだった。
4652/2:04/10/19 01:24:15 ID:8Ph+bx5k
細い神経のような触手のような塊がすごいスピードでレオの方へと向かってきていた。
そしてなによりその頭部。巨大な瞳孔が開いた眼球が一つ、ぎょろりと見据えていたのだ。
レオはその異形に、思わず口走る。

「モンスター……!」
「おいおいちげーよ。俺様はれっきとした人間だぜ」

その単語に反応したのは、瞬く間に距離を詰めていたウオッチャー・・・ジェクトであった。
レオはいつでも最大威力のショックを放てるよう、全身の筋肉を撓めた。
当然のことながら警戒を強めるレオにジェクトは慌てて弁解するように応じる

「…ああ、今のビームはこの魔物の技のためし打ちをしていたんだ。悪かったな」


【レオ 現在位置:アリアハン北の橋付近 所持品:メタルキングの剣
 行動方針:アリアハンへ、キーアイテム捜索 願い:ガストラ帝国の皇位に就き、国を立て直す】
【ジェクト(魔物に変身)} 現在位置:アリアハン北の橋付近  所持品:魔物お肉セット 
 行動方針:息子に会う 願い:家族の団らん】
466名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/19 03:22:31 ID:xR+CoDH2
下僕を見つけようと、森で待ちかまえていたマーニャ。
しかし、いっこうに誰も来る気配がないため、自分から探し回ることにした。
そして、やっと見つけた参加者。こちらに背中を向け、立ち止まっている初老の男。
早速、声をかけてみることにした。
「ねぇ…そこの オ・ジ・さ・ま」
できる限り艶やかな声で。彼がエロジジイなら鼻の下を伸ばしながらこちらを向くだろう。
が、残念ながら反応は全く無い。
「ねぇ…こっちくらい向いてくれたって、いいでしょう?」
やはり反応は全く無い。
不審に思ったため、さらに近づいてみると、男:ゼザが宝石を見つめたまま固まっているのが分かった。
「ああ、なんだ、痺れてんのね。大方、誰かに変な薬でもかけられたってとこかしら。
 それにしても…」
マーニャはゼザの手から宝石を盗り、うっとりとした表情で見つめる。
「なんて綺麗な宝石かしら。まさに私のためにあるようなものよねぇ〜 あら?この穴は…」

ゼザに続いて、二人目。宝石に映し出されたエルフは、何事も無かったかのように穏やかな表情をたたえていた。

【ゼザ{マヒ} 所持品:夢見るルビー 現在位置:いざないの洞窟西の山岳地帯 願い:エクスデスの封印】
【マーニャ{マヒ} 現在位置:同上 所持品:ハーフデッドボム×3、夢見るルビー 行動方針:ミネアorしもべを見つける 願い:マーニャ王国の建設】
夢見るルビーの中を覗いている限り、マヒは治りません。
4671/3:04/10/19 13:30:53 ID:eZzgARbh
「ぉ、おぉっ?」
突然にギルガメッシュに声をかけられ、少し戸惑うマッシュ。
「げ、あいつはさっきの」と声に出しかけたスコール。
だが彼は気づいていた、先ほどの剣ではない、四本の強力な力を秘めた剣がギルガメッシュの背中にあることを。
(これはまずいな…手を出しても一本も掠め取れないだろうな。)
と思案し、武器を奪うことを辞退する。
一方、カメハは魔物のような、でも人間のような、彼について、すこし考えていた。
「仲間にしたら強そうだな」と。

「こんなボサボサ頭で赤いマントを羽織った旅人っぽい格好で「バッツ」って奴なんだが、知らないか?」
と、質問するギルガメッシュ。
しかし、その三人は顔を見合わせた後、首を横に振った。
「そうか…、悪いな時間取らせて。」
そして、彼は走り出した。

「なんだったんだろうな、アイツ。」
と、カメハが呟いた。
その答えは、マッシュが答えた。
「さぁ、よく分からないが、輝く瞳だった………知らない機械を目の当たりにした、兄貴と同じような。
  何かを求める瞳だった。」
そう答え、マッシュ、カメハ、スコールは祠へ向かった。
4683/3ナンバリングミスorz:04/10/19 13:32:02 ID:eZzgARbh

そして、ギルガメッシュは「映像」について少し考えた。
エクスデス様に仕える前に、たしかこういう話を聞いたっけ。
誰に聞いたんだったかな、ル、ル?思い出せねぇな。
「多重世界」次元は違えど誰もがいろんな次元にその体と違う意志を持つと言う事。
だから俺もいろんな次元にいて………がぁ!頭が痛くなってきたぜ!!
……まぁ、あの「映像」については忘れよう、今はバッツを探す、バッツと戦うために、それが大前提だ。

そして西の山岳地帯に着いた時ギルガメッシュが目の当たりにしたのは。
動かない二人の人だった、そして、片方は………暁の四戦士の一人、ゼザだった。

【マッシュ 現在位置:いざないの洞窟へ続く道 所持品:命の木の実400個ほど(いくつかは放置) 行動方針:エドガー捜索 アリアハン東の祠へ 願い:?】
【カメハ 所持品:閉じこめの壷、たいまつ 現在位置:同上 
 行動方針:同上 願い:優勝して100億年分のお菓子をもらう】
【スコール 所持品:黄金の鶴嘴 現在位置:同上 行動方針:同上、カメハに付いていく 願い:?】

【ギルガメッシュ 現在位置:いざないの洞窟西の山岳地帯
所持品:虹、エクスカリバー2、雷神の剣(DQ2仕様)、陸奥守
第一行動方針:バッツを探すための情報収集
第二行動方針:ゼザを助けるかどうか思案中
最終行動方針:バッツと正々堂々戦う。
願い:バッツと正々堂々戦いたい(出来ればゲーム中)
全てが終わった後のおまけ:「映像」について知るため映像で見た人物(ロック、ティーダ、マリベル)に会う。 】
469名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/19 16:07:09 ID:/CsmNDhA

僕はやっと種を見つけた。



やはり推理通り。
ルイーダの酒場には種が沢山補充されていた。
僕はその中の一つ…ラックの種を選んだ。
そして僕はすぐに街を出た。余計な事は考えない方が良いと思ったからだ。

そして今、僕は祠に向かって走っている。

順調だ。
とても順調だ。
途轍もなく順調だ。

だけどやはり疲労感が僕を襲う。
足が重い。息が切れる。

「………戦士でも経験するべきだったかなぁ」

自嘲気味に僕がそう呟くと同時に、半崩壊したレーベの村が見えた。
………なんで半崩壊?
まぁいいや、座ろう。そして休もう。

時間はあるはずだ、うん。


【セージ{かなりの疲労感} 現在位置:レーベの村入り口 所持品:扇子
行動方針:休憩 願い:この世界(DQ)と異世界(FF)に存在する全ての呪文を習得する】
470名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/19 21:18:14 ID:YbPG1YHx
「うおおおおおーーーーー!!」
ハッサンが泳ぐ、泳ぐ、泳ぐ。
島の中央にある塔に向かってひたすら泳ぐ。

種を吐き出すことをあきらめたハッサンは塔を見て考えた。
「ああいう塔には何かある」
それはお約束というものだ。存在する以上、物体は何かしらの意味を持つ。
宝箱のないダンジョンなどあるはずがない、あってはならない。
つまりあそこに行けば何か手に入るということ。この論理には隙がない。
なぜかみんな知らないが、ハッサンは実は賢いのだ。
そして賢いハッサンはまた、次のことを考えた。
陸地に沿って移動したのでは大回りになる。それよりかは海を泳いで渡った方がはるかに近道ではないか。
この結論から、ハッサンは海へ体を投げ出したのだ。
「どうだ、俺の素晴らしい頭脳プレーは!」
誰にともなく叫びながら、ハッサンは泳ぎ続けた。




「足つったーーーーーーーーーっっ!!!!」

【ハッサン 現在位置:ナジミの塔南の海上 所持品:なし 行動方針:足をつって溺れている 
願い:カッコよくなりたい】
4711/6:04/10/21 00:07:40 ID:BrolYmaW
INアリアハン酒場裏手

先輩まだ見つからないんですか?
__ __________
   V
   ↓エルマ              LVUP!  
   ,ィ1^i^!、                ,ィ^i^!           
 ,'{レ  ヽヽ}               ,'{レ'´  ヽ} . ←マリーナ
 〈((ハリヽ|l| |l              ! ノリノ ))〉
  ヽ゚Д゚ l| |l              l| |l;´Д`リ 早く行こうよー   
  ⊂{卯}ヽ               |つ{卯}つ  また変なのが来るよー
   〈_i〉〉リ               く〈_i〉人i〉 
    しソ                  し'@__)
4722/6:04/10/21 00:08:51 ID:BrolYmaW
  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
<  見つけたわよ!(イルマ
  \____________

  それでは後はいざないの洞窟に向かうだけですね
__ ___________________________
   V                   LVUP!
   ,ィ1^i^!、                ,ィ^i^!1 、
  ,'{'´  ヽヽ}              ,'{レ'´  ヽ} . 
 〈((ハリヽ|l| |l              ! ノリノ ))〉
  ヽ゚Д゚ l| |l              l| |l;´Д`リ なんか嫌な予感…  
  ⊂{卯}ヽ               |つ{卯}つ  
   〈_i〉〉リ               く〈_i〉人i〉 
    しソ                  し'@__)
4733/6:04/10/21 00:12:14 ID:BrolYmaW
          ___                             |  \ \
    /    / ))))                             |
   /    /                             | ヽヽ |\
  /   / // ̄ ̄\_/|              i 、、 | ヽヽ |\   |  \
 / / \ \|  ▼ ▼ |_/         ド ド |ヽ   |\  |    |
/ /    \ \  皿 /
/ /     ヽ      ⌒\ 
/       ノ     /> >
        /     / 三ノ   
       /  / \ \ ` ̄
―    /  ん、  \ \
――  (__ (   >  )
⌒ヽ   ' ・`し' / /
  人, ' ', ( ̄ /
Y⌒ヽ)⌒ヽ、 )  |
         \_つ
                   先輩!あのあらくれが急速接近します! 
                    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄          LVUP!
          ,ィ^i^!1 、              ,ィ1^i^!、                ,ィ^i^!1 、
         ,'{レ'´  ヽ}              ,'{'´  ヽヽ}              ,'{レ'´  ヽ} . 
          ! ノリリル)〉            〈((ハリヽ|l| |l              ! ノリノ ))〉
         l| |l;゚Д゚リ              ヽ゚Д゚;l| |l              l| |l;´Д`リ キモイヨー  
          ⊂{卯つ             ⊂{卯}ヽ               |つ{卯}つ  
           〈_i〉〉               〈_i〉〉リ               く〈_i〉人i〉 
  イルマ→    (/リ                 しソ                 し'@__)
 ______________________Λ_________________________________________________________
  急速に戦域から離脱して!このままいざないの洞窟へ行くわよ!
4744/6:04/10/21 00:13:58 ID:BrolYmaW


    /    / ))))                             |
   /    /                             | ヽヽ |\
  /   / // ̄ ̄\_/|              i 、、 | ヽヽ |\   |  \
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/ /    \ \  皿 /
/ /     ヽ      ⌒\ 
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        /     / 三ノ   
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―    /  ん、  \ \
――  (__ (   >  )
⌒ヽ   ' ・`し' / /
  人, ' ', ( ̄ /
Y⌒ヽ)⌒ヽ、 )  |
         \_つ

                             ̄ ̄ ̄\
                            了解! >
                            ___/
 

                                   ピュー
                                  ε___
4755/6:04/10/21 00:15:01 ID:BrolYmaW

ピュー(主人)

─── 3


←ルイーダの酒場入り口
4766/6:04/10/21 00:18:11 ID:BrolYmaW

           ‐=≡ |\_/ ̄ ̄\_/|   
           ‐=≡ \_|  ▼ ▼ |_/ 
           ‐=≡    \  皿 / メイドさんハァハァ ウガーーーー
           ‐=≡_____/ /_     ○←ラックの種
         ‐=≡  / .__   ゛ \   .∩
        ‐=≡  / /  /    /\ \//
   賢さの種→○⊂_/  /    /  .\_/
         ‐=≡    /    /
          ‐=≡   |  _|__        
           ‐=≡  \__ \       
             ‐=≡ / / /       
``)          ‐=≡  // /        
`)⌒`)       ‐=≡ / | /          
 ;;;⌒`)      ‐=≡ / /レ         
   ;;⌒`)⌒`)‐=≡ (   ̄)                      
                           
【メモリアリーフ主人 所持品:デイバッグ未開封 ラックの種 賢さの種 現在位置:アリアハン ルイーダの酒場裏手 行動方針:メイドをとにかく追いかける。(メイドなら誰でもいい) 願い:メイド天国】
【マリーナ 所持品:幸せの靴 力の種二つ 現在位置:アリアハン ルイーダの酒場裏手 行動方針:いざないの洞窟へ逃げる 願い:?】
【イルマ 所持品:ロッド 素早さの種二つ 現在位置:アリアハン ルイーダの酒場裏手 行動方針:同上 願い:?】
【エルマ 所持品:アバンの書 賢さの種二つ 現在位置:アリアハン ルイーダの酒場裏手 行動方針:同上 願い:?】
4771/2:04/10/21 00:42:36 ID:tm1o2Cgp

「うう〜ん…」
ルゲイエによって半崩壊状態…というか、真っ黒なススだらけになったレーベの村。
イズルードがレース開始直後から暫くの時を過ごした小さな教会で、作業服に身を包んだ女性、シエラが目を覚ました。
「はっ…」
彼女は目を開けるなり、すぐに起き上がり辺りを見渡した。
教会内も、ところどころに黒いススがついていた。窓も割れていないし壁も壊れていないのに、何故か。
シエラは目をしぱしぱさせた。

「…何が起こったのかしら?」
私は確か、そう、気がついたら何かのレースに参加することになっていて…それで、村に来て、教会で休憩してて…
ああ、それでこんな所にいたんですね、私。…でも何で気絶していたんでしたっけ?
必死で記憶の糸を手繰り寄せる。そのうちに、何かの爆発音がつい先程聞こえた(ような気がする…)事を思い出した。
「ああ、何か爆発があったのね…」
その衝撃で気絶していたのか、と、この問題についてはひとまず納得する。
彼女は、本来は真っ白な白衣である作業服のところどころについてしまっているススを払いながら立ち上がった。
4782/2:04/10/21 00:44:03 ID:tm1o2Cgp

「……」
彼女はそのまま、考え事をしていた。これからの事について。
このレースの主催者によると、レースに優勝すれば何でも願いが叶うと言う。
だとすれば…夢を叶えることも出来るはずだ。自分の夢ではなく、最愛の人の夢を。

「シド…」
シド=ハイウインド。シエラが生涯尽くす、大きな夢を持った男。
しかし、そんな彼の大きな夢――宇宙へと飛び立つこと――は叶わなかった。
自分の小さな命を無視していれば、叶ったことなのに…優しいあの人は、それを出来なかった。原因は自分のドジ。
それだけでなく自分は、二人で生活するようになってからもずっとシドの足を引っ張っているけど。ノロマだと言われ続けているけど。
それでも。
「…行こう…シドの夢を…叶えなきゃ」
彼女は、決意を胸に教会を後にした。

神や魔王といった存在とは全くの無縁な彼女は、本来なら優勝の商品について疑っても良かったかもしれない。
しかし彼女は純粋で、一途だった。こと自分の尽くしている人の事となれば、ほんの些細なことから重大なことまで真剣だった。
今の彼女は真剣そのもの。

――シドの夢は、私の夢でもある。今までも、これからも。

【シエラ 現在位置:レーベの村 所持品:? 行動方針:キーアイテム探索 願い:シドの夢を叶える】
4791/2:04/10/21 03:53:58 ID:jVC5hxRo
アレフ様達が私たちのいる道具屋に入ったのは一時間ほど前。
争う気も無く、キーアイテムもここには無いのでアレフ様は道具屋を後にしようとしましたが、
何気なくすけさん様がこう言いました。
「ねえ、二人の願い事って何なの?」

ご主人様はこうお答えになりました。
「私の願いか?そうだな、私のいる世界に平和をもたらすことだ」
100%本当というわけではないですが、嘘というわけでもありません。
イヴァリースが完全に統一されれば、あちこちで起きている争いに終止符が打たれるのですから。
しかし、アレフ様は【ラブアンドピース!皆が幸せに】と解釈したのでしょう。話を詳しく聞きはじめました。
自分たちの世界の平和は取り戻したのだから、異世界を平和にしようと考えたのでしょう。
ご主人様はイヴァリースで起こっていることを話されました。
外国や魔物との戦い、野党達の略奪、そして欲に駆られた王達の起こした戦争等々。
自らのしたことはある程度改変して話しておられるのでしょうね。

その話の途中に、アレフ様がぽつりと呟きました。
「自分がこれから創る国は、そのようにしたくないな」
彼もまた、自分の世界で起こったことを話しました。
りゅうおうと名乗る者が姫をさらい、光の玉を奪ったこと。自分がそれを討伐したこと。
そして、これから新天地を開拓しようとしていること。
しかし、政治の心得は無いとのことで、ご主人様が講義をすることになったのです。
ご主人様がおっしゃるには、仲間に引き入れるのと、自分を「いい人」と思わせて、
敵の言うことに惑わされないようにするのが目的、だそうですが、演説もお好きなのではないでしょうか。
ちなみに、アレフ様は使えるがすけさん様は難しいそうです。

私は講義の間、矢だけあっても役には立たないので、弓を作ることにしました。
そして、今できたところです。
4802/2:04/10/21 03:59:46 ID:jVC5hxRo
今、雷が落ちたような音がしました。隣の酒場に何人もの人が頻繁に出入りしているのも気になります。
ご主人様に申し上げると、様子を見てきていいとの許可を得られました。
赤頭巾が町の外へ出て行ったのは確認済みなので、危険は少ないでしょう。
すけさん様も同行したいとのことです。講義が退屈だそうです。

王城の方はすごいことになっています。
扉が原型をとどめてない、いや、扉自体ありません。
すけさんが言うには、イオナズンよりもすごい魔法だとのことです。

とてつもない寒気が背中にはしりました。
うしろから数人のメイドが走ってきたのですが、その後ろからやってくる荒くれ。
私には、彼が魔王に思えました。気付かなかったようなので安心ですが、二度と遭いたくはないものです。

【アレフ 現在位置:アリアハン道具屋内 所持品:稲妻の剣 行動方針:講義中 願い:ラブアンドピース!皆が幸せに】
【ダイスダーグ{講義中} 現在位置:同上 所持品:20本の引き寄せの矢、銅の剣、?
 行動方針:アレフの心を掴み、仲間に引き入れる(すけさんはどっちでもいい) 願い:世界の支配】

【ミリア{メモリアリーフ主人に恐怖感あり} 現在位置:アリアハン王城前 所持品:長弓 現行動方針:様子をみる 願い:今のところ無し】
【すけさん 現在位置:同上 所持品:あるくんです 行動方針:ミリアに同行、もょもと・アイリンの捜索 願い:なし】
481名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/22 00:03:13 ID:Nsnr3Ki1
age
482Aパート/3:04/10/22 05:07:17 ID:SH7M/Qni
アイリンちゃんが、アリアハンの手前で止まって進もうとしない。
多分町の前で座っている巨人が怖いんだろう。やっぱ女の子なんだなぁ。
「なぁ、アイリンちゃん、大丈夫だって。俺が付いてるじゃないか。あんなデカブツ、ちょちょ〜いとやっつけてあげるから、行こうよ」
「…」
アイリンちゃんはこっち向いて黙った。もしかして、俺の強さを信用してないのか?
まあ戦うところは見せてないし、さっき穴にはまってたからへタレに思われても仕方ないっちゃあ仕方ないが…
やっぱちょっとショックだよなぁ。

さっきから見ていると、商人やマントを羽織った男、賢者風の老人、戦闘力の無さそうな小柄な女性やメイド達も
普通にアリアハンを出入りしている。セージもいた。
あいつ、ピオリムかけてたんじゃないか?相当速かったぞ。声かけておけばよかった。
とにかく、そんな危険な相手ではないはずだが。
「大丈夫だって。あいつは何もしないよ。みんなあそこを通ってるじゃないか」
「うん、でも…」
「このままここで止まってても何も変わらないって。それじゃあさ、こうしよう。
 俺があいつを引きつけておくから、その間に急いで酒場に行って種を取ってきてくれる?
 俺のも忘れないでくれよ」
「あ…アルスさん、お願いします。」
やった、初めて名前を呼んでもらったぞ!やっぱ男はカッコイイとこ見せておくべきだよなあ。
それに、一瞬名前を呼ぶのを躊躇したぞ。そうか、
さっきのつれない態度は名前を呼ぶのが恥ずかしかったから、なのかな。
いや〜、やっぱりカワイイよなぁ。
「任せとけって。俺が合図したら、走っていってくれ」
483Bパート/3:04/10/22 05:08:51 ID:SH7M/Qni
アリアハンの町はもうすぐ、なのに、町の前にあの忌まわしき邪神の一人、アトラスがいる。
一度は倒したが、できれば二度と戦いたくない相手。でも、対面すれば戦うことになるだろう。
私達はあいつを殺した。いや、死にはしないのかもしれない。でも、倒したのは間違いない。
しかも、あいつは私の国を滅ぼしたハーゴン軍の一員。戦う理由は十分だろう。
しかも、あいつは…頭があまりよくなさそうだから、万が一ルールを理解していなかったら大変だ。
ここで殺されて、リタイアなんてことにはなりたくない。

「なぁ、アイリンちゃん、大丈夫だって。俺が付いてるじゃないか。あんなデカブツ、ちょちょ〜いとやっつけてあげるから、行こうよ」
森で助けた男の人。最初は無視していたが、あまりにもしつこい。名前だけは教えた。
見る限りでは、戦闘力はかなりのものなのだろう。
でも、あいつはものすごく強いし、何か、彼、ドジを踏みそうな気がしてならない。
軽薄な言動のせいでそう思うのかもしれない、けど…やっぱり心配。

「大丈夫だって。あいつは何もしないよ。みんなあそこを通ってるじゃないか」
「うん、でも…」
もし、私達ロトの子孫を待ちかまえているのなら他は無視しても当然だ。
悪い方向に考えすぎかもしれない。でも、優勝しないといけない、慎重にならざるを得ない。
「このままここで止まってても何も変わらないって。それじゃあさ、こうしよう。
 俺があいつを引きつけておくから、その間に急いで酒場に行って種を取ってきてくれる?
 俺のも忘れないでくれよ」
あ、確かに、何かの方法で誘い出せば、気付かれることなく種を取れるかもしれない。
戦う、逃げるばかりに固執していた。どうして気付かなかったんだろう。
「アルスさん、お願いします」
「任せとけって。俺が合図したら、走っていってくれ」
4842/3:04/10/22 05:11:12 ID:SH7M/Qni
アルスが、綿棒を持ち、酒場の裏の方へ回り込む。

やっぱここで、一丁、カッコイイとこ見せておかないとな。
「おい!そこのデカブツ!」
「?」
おや?あいつ、いい剣持ってるじゃないか。まさに俺にぴったりだ。ついでにいただくとするか。
「アリアハン最強最大最後のイケメン勇者、アルス様がお前を討伐してくれる!」

合図だ。アトラスはぽか〜んとしてるみたい。まあ、あんな恥ずかしいセリフ吐かれたら当然かな。
彼が引きつけていても、見つかるかもしれない、城壁にそって歩こう。
でも、どうやって引きつけるんだろう?ちょっと気になる。

「うおおおおおお!!」
華麗なジャンプ。アイリンちゃんに見せられないのが残念だ。見てたらラッキーだけどな。
「りゃあああ!」
向こうは俺の気迫にビビッて動けない。頭部を狙う。気絶すればラッキーだ。

な、まさか、戦いを挑むなんて。無謀すぎる。てっきり別の方法を使うのかと…
「マヌーサ!」
効けばいいんだけど…とにかく、彼がコテンパンにやられる前に、種を見つけて逃げないと。

よし、今日は足の調子がいいぞ。このまま高いところまで、そして一気に振り下ろ…あれ、なんだ?
足を誰かに引っ張られているような…バランスが…やばい、落ちる!
そうだ、アイリンちゃんは…?げ、こっち見てる!カッコわりぃ…
4853/3:04/10/22 05:15:05 ID:SH7M/Qni
酒場に入る前に、彼をもう一度見ておくことに。やられていませんように。
「…」
ジャンプが届かずに、しかも頭から落ちるなんて…
アトラスも何が起こったのか分かっていないみたい。
彼、頭大丈夫かな…

「アトラスさん、大丈夫ですか?外に出たら討伐が何とかって聞こえたので。一応足を引っ張っておいたんですが…
 この人は?」
『さあ、何者じゃろうな?』
「い…イケメンだって」
『そんなことより、今し方トルネコという商人に種をもらったんじゃ』
「トルネコさんにですか。何か請求されませんでした?」
『いや、珍しくただじゃったが、何じゃ、お主も知っておるのか』
「向こうは知らないでしょうけど。」
「わ…分からない、爪楊枝2つ…」
「?」
『さて、ワシらもそろそろ行くか?この男は放っておいても大丈夫じゃろ。丈夫そうじゃし』

【アトラス{マヌーサ} 現在位置:アリアハン西門前 所持品:天空の剣、力の種×3 行動方針:いざないの洞窟へ 願い:?】
【あやか 現在位置:同上 所持品:?、賢さの種 行動方針:同上 願い:姿が見えるようになる】

【アイリン 現在位置:ルイーダの酒場 所持品:薬草3個、毒消し草1個 行動方針:種2つ入手 願い:ムーンブルクの完全復活】
【アルス{地面に頭から埋まってます} 現在位置:アリアハン西門前 所持品:麺棒 行動方針: 願い:目指せ女の子!】
486名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/23 22:28:26 ID:5o4i+pCX
先程から変わらない、綺麗な青空。
その空の下――位置的にはアリアハン城下町から西、丘に座って景色を眺めている男がいた。
田舎の国アリアハンの大地はほどよい緑色で、青空と、お互いの美しさを引き立たせていた。
青空よりも少し濃い青色の海はキラキラと輝いて、その向こうに見えるナジミの塔は古代の塔としての威厳を感じさせる。
――ふいに、爽やかな風が吹き、彼の紫のマントを揺らした。
「気持ちいい風だなあ…本当に癒されるよ」
サトチーが笑いながら、身体を延ばした。
長いこと落ち込みモードだった彼だが、酒場でラックの種を三つほど食べ、田舎国の自然を堪能し、元気を取り戻していた。
今の彼の表情はいつもの、双子の父親としての穏やかな笑顔だった。

それから十分後。

「……あ、あれ?眠っちゃってたのかな?」
景色を眺めていたはずなのに、いつのまにか視界は空色一色。仰向けに寝ていたのだ。
本当にいつの間に…と思いながら、先程と変わらない場所で彼は起き上がった。
そして、直ぐに気がついた。
「…ない」
重要なものがなくなっていた。すぐ隣に置いておいたはずなのに。
「……う、嘘…何で…?」
もしかして、気付かないうちに誰か…僕の荷物を狙った人物に、睡眠呪文をかけられてた?
それとも、熟睡してるうちに参加者か…動物にでも、持って行かれてしまった?
……とにかく、無くしてしまった。キーアイテム入りの袋を。

彼はまた落ち込みモードになった。

【サトチー 現在位置:アリアハン西 所持品:無 行動方針:? 願い:グランパニア王家のネーミングセンスを一般人並にする】
※支給品とラックの種三つの入った袋が行方不明になりました。
487名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/24 05:12:49 ID:ISnzA0OJ
ナジミの塔の最上階の扉が開き、ドーガが出てきた。ヒルダがクロスボウを構える。
「お嬢さん一人か。おっと、儂には争う気は無い。武器をしまってくれんか?」
ヒルダは武器を構えたまま尋ねる。
「キーアイテムを探してるんだ、まだ何なのかは分からないけど、相当しそうなものはない?」
「…自由に調べればよかろう。儂はそなたに干渉するつもりはない」
そういうと、ドーガは机に向かい、瞑想を始めた。
「じゃあ好きに調べさせてもらうよ」
本棚やベッドの下などを探したが、これといったものは見つからなかった。
その間もドーガは目を閉じて、といってもローブに隠れて見えないのだが、静かに瞑想にふけっている。
「ここに鍵が無かった?」
いったん瞑想を止め、ドーガが無言で鍵を手渡す。
「じいさん、レースに参加する気は無いの?」
ドーガの妙な態度を不思議に思い、ヒルダが尋ねる。
「そなたにはそなたの、儂には儂のやり方がある。これでも参加はしているつもりじゃ」
「そんなものなのかな…」
ヒルダは理解できないような顔をしながら階段を下りていく。
488名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/24 05:16:16 ID:ISnzA0OJ
数時間後

キーアイテムが発表され、ヒルダがまた最上階に戻ってきた。
塔の宝箱はすでに空、キーアイテムも種と発表されたからだ。
だが、数時間経つというのに、やはりドーガは最上階にいた。
「じいさん、何をやってるか気になるんだけど、教えてくれない?」
どうみても何もしていないように見えるドーガに尋ねてみた。

「ここで参加者の様子を見ておるのじゃ」
「? ここ、部屋の中だけど?」
「神の目の魔法を使っておるのじゃよ。」
「神の目の魔法ねぇ。それで?収穫はあったの?」
「明らかに放送後に態度が急変した者が数名おる。おや?なにやら強大な闇の存在が近づいておるな」
「私の仲間が来たみたいね。じゃ、せいぜい頑張ってね」
ヒルダはシドーに乗り、塔の外に出て行った。


おそらくキーアイテムはまとめておいてあるだろう。
サイトロを応用して、草原や山など、開けたところは見渡してみたが、キーアイテムらしきものは無かった。
だが、放送直後に明らかに挙動不審となった3人の人物。青い髪の青年、ヒルダとよく似た身なりをした青年、そしてヒルダ。
彼らが集まる場所にキーアイテムはあるはずなのである。

【ヒルダ(DQ3女勇者)現在位置:アリアハン南方、岬の洞窟対岸 所持品:ロトの剣、リピーティング・クロスボウ、盗賊の鍵、おてんば辞典】
【ドーガ 現在位置:ナジミの塔最上階の小部屋 所持品:? 行動方針:参加者の動きを観察する、基本的に干渉せず
 願い:ザンデの魂を無から救い出し、和解】
489名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/26 03:48:04 ID:HwFJN3Gi
保守
490名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/27 01:02:33 ID:NHx2Cuk0
hosyu
491名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/27 19:24:35 ID:SAHbBE16


ワッカは、悩んでいた。
何故、罪も無い少女をこの手で操ろうと思ったか。
何故、あの時の俺は、そう思った…?
それが、操りの輪の持つ魔力の為せる技だとは、彼は知る由も無かった。

操りの輪は、元々ティナを操るためだけに創られた物だ。
ケフカに魔力を注入されたその『道具』は、ティナを失うことではっきりと気付いたのだ。
――彼女の元でのみ、自分の居場所は存在するのだ、と。
それ故、輪はこのゲームに『アイテム』として参加する資格を得、自分の主ティナの元に戻ることを願った。
そして、自分を見つけた一人の男を、魔力を以って誘惑した、いや、錯乱させたのだ。
――彼女の元に帰るために。

ワッカは、それを知らない。
彼は、罪悪感に押しつぶされそうになりながら、また、悪寒に苦しみながら、ユウナの後を歩いていた。


【ワッカ 現在位置:レーベ近くの森→レーベ方面へ 所持品:なし 行動方針:ティナに会わないように。但し会ったときにどうするかは不明 願い:?】
【ユウナ 現在位置:同上 所持品:? 行動方針:森を抜けレーベ方面へ&キーアイテム探索 願い:?】

※このまま進めばティナ達の眠る平原に着きます。

492名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/27 19:56:52 ID:NHx2Cuk0

エドガーが、アリアハンの町外れで一人バシャバシャと水音を立てていた。
使い古された牢屋の床板を剥がし、埃と土で汚れてしまった手を洗い…ついでにそのまま顔も洗った。冷たくて気持ちいい。
「ふぅ…ここの水は綺麗だな」
まあ田舎の国のようだしな、と呟きながら、何処からか取り出したタオルで水滴を拭取る。
「それにしてもさっきの娘は可愛かったな…急いでいるとはいえ、誘っておくべきだったか」
先ほど助けてくれた女性のことを思い出し、ニヤニヤと笑みを浮かべるエドガー。
何だかとても暢気に見える…が、彼は胸中、焦っていた。

キーアイテムは人数分用意されているらしいので、おそらくは何処かにまとめて置いてあると思われる。
大量に保存されている、ということを考えれば、この城下町にある可能性は高い。
この街は、城下町にしては小さい…田舎なんだろう。しかし、小さくても城下町。狭くは無い。
(一人でこの街を隅から隅まで調べるというのも…時間がかかりそうだしな…)
やっぱりさっきの娘を誘っておくべきだったか…と溜息をつく。
…いや、仲間を探すのは今からでも遅くない。マッシュ達と合流出来れば理想的だが、そう上手い具合にこの街にいるとは限らない。
ここ…城下町には自分と同じような考えの奴がきっと他にもいる。
そいつと一時的にでも――キーアイテムが見つかるまで、手を組めればいいのだが。一人で探すよりもはるかに効率的なのは間違いない。
「とにかく、動かなくては始まらないか、行こう」

【エドガー 現在位置:アリアハン城下町 所持品:からくり掃除機
 行動方針:キーアイテム探しつつ、仲間になってくれそうな人物を探して勧誘。 願い:「からくり掃除機」の原動力を知りたい】
4931/4:04/10/27 22:44:02 ID:40thvTgl
レナは、二人の変人の魔の手から抜け出した後、東の洞窟に向かい歩き始めた。
途中発表されたキーアイテムが「種」と聞き、自分のふくろに手を突っ込んだ。
「種…これがキーアイテム…?」
そして、その種をまじまじと見つめていた、前方に迫り来る赤い影に気がつかず。

〜 数時間前 〜

ギルガメッシュは、二人の硬直している人間、片方はかつて敵であった、暁の四戦士、セザ・マティアス・サーゲイトであった。
彼は敵だ、助ければ襲ってくるかもしれない、でも助ければ何か情報が聞けるかもしれない。
何故ゼザは動けないのか、そしてもう一人の踊り子の目線を見るにも目線は怪しい妖精の裸像。
ギルガメッシュの答えは簡単だった。

ドサッ

と音がし、その裸像が落ちた、しかし、ゼザは動けない、重度の麻痺であるようだ。
「…まぁ、この冷静なオッサンのことだからな、そのうちなんとかできるな。」
かつて敵であったときに、彼の冷静さはギルガメッシュ自身が一番良く知っていた。
そして、彼はキーアイテムの発表を聞き「種」を捜し求めた。
ゼザが動けるようになったのは、ギルガメッシュが立ち去ってから数分後であった。

として今だが、ギルガメッシュも足元を見ているばかりで前方に気がつかなかった。
さらにヘイストを掛けた早さだ、足の速さは凄い。
そして…
ドカッ。
4942/4:04/10/27 22:45:03 ID:40thvTgl

「きゃっ」「うぉっ?」という二つの声が重なりレナとギルガメッシュが後方にこける。

「ったく…誰だよこんな所に突っ立ってるのは…」
と呟き、体を起こし、そして驚愕する。
「…いたたた…誰よいきなり体当たりしてくるなんて…」
そして咄嗟にジョブチェンジ「ナイト」になる、そして…こちらも同様、驚愕している。
「あ、あなたは…ギルガメッシュ?」
「ん?…ああっ!!レナじゃねぇか!」
と再び声を揃える二人。

ギルガメッシュはまたクリスタルの戦士に逢えた嬉しさで一杯だった。
レナはあの時を思い出していた。
かつてギルガメッシュと敵対していたときを。
自分と姉とクルルとバッツと、エクスデスを倒しに次元の狭間へと向かった時のことを。
エクスデス前の敵で、体を張って助けてくれたこと。
敵なのか味方なのかレナには判断しづらかったが、彼の態度から、それは一切消えた。
「戦う気はまったく無いぜ、只一つ、質問をしたい。」
と四本の両手を上げ、戦意無しを表明する。
それを見て、レナも警戒を解く。
「バッツを探してるんだ、知らないか?」
と、ギルガメッシュの質問は簡単なものだったが、彼女は首を横に振った。
それを見て、ギルガメッシュは落胆した表情で。
「そうか…、ならしょうがないな。」
と、行って去りそうになった。
「じゃあな、時間取らせたな、これはお詫びだぜ!」
といって彼は凄い速さで去っていった。
495名前が無い@ただの名無しのようだ:04/10/27 22:45:54 ID:40thvTgl
「何だったんだろう…でも本当に不思議な人……あれ?体が軽い、これは………ヘイスト?」
彼女の体が何時もより軽い、今はナイトだというのに驚くほど早く動ける
そう、ギルガメッシュが去り際にレナにヘイストをかけていったのだ。
レナを思っての事なのだろうか、それはわからないが、ギルガメッシュに感謝しつつ、彼女は旅の扉を探した。

「はぁっ、はぁっ、やっと……ついた…………」
流石にヘイストを掛けた状況と言っても、ほぼノンストップでこのレーベの村に着くのは相当な速さと体力が要る。
超人的な体力を持つギルガメッシュでもこれはキツい。
しかし、それは一つの収穫があった。
町で疲れたようにぐったりとしている一人の賢者………その手には「種」と思われるものが…。
(襲って奪える確立は五分五分、でも聞いても……教えてくれるかな………)

  :ここは しかとしてバッツをさがす

  ,龍
  :衣ってでも うばいとる

    日
  :土勿戸斤をおしえてくれ! たのむ!!

  :一糸者にてをくまないか?

 ど う す る ? 

しかし彼は気がついていない、丁度陰になって見えていなかった、二人の人影。
そう、もょもととピサロの二人に。
496ナンバリング忘れた4/4:04/10/27 22:47:57 ID:40thvTgl
【ギルガメッシュ(疲労&ヘイスト) 現在位置:レーベの村入り口 所持品:虹、エクスカリバー2、雷神の剣(DQ2仕様)、陸奥守
第一行動方針:入り口に倒れている賢者をどうするか
第二行動方針:バッツを探すための情報収集
最終行動方針:バッツと正々堂々戦う。
願い:バッツと正々堂々戦いたい(出来ればゲーム中) 】

【セージ{かなりの疲労感} 現在位置:同上 所持品:扇子 行動方針:休憩
願い:この世界(DQ)と異世界(FF)に存在する全ての呪文を習得する】

【もょもと{重度の疲労} 現在位置:同上 所持品:鋼の○金術師 7巻まで コンドーム50個  行動方針:小休止の後、道具屋へ行き薬草入手。
願い:?】

【ピサロ{重症} 現在位置:同上 所持品:なし 行動方針:睡眠中
願い:?】

【レナ(ヘイスト) ジョブナイト !まもり !????(次の方にお任せします) 現在位置:レーベの村北西の森林
所持品:鋼のはりせん 賢さの種 行動方針:旅の扉を探す
願い:??????】

【ゼザ 現在位置:いざないの洞窟西の山岳地帯 所持品:夢見るルビー 行動方針:?????
願い:エクスデスの封印】

【マーニャ 現在位置:同上 所持品:ハーフデッドボム×3、夢見るルビー 行動方針:ミネアorしもべを見つける
願い:マーニャ王国の建設】

麻痺が解除されました。
ギルガメッシュがどうするかは次の方にお任せいたします
4971/2:04/10/28 00:42:08 ID:NTtmT1kZ
「凄い。この人に比べたら僕なんてまだまだだ」
エニクスはまだ言葉すら交わしたことのない目の前の男、オルテガに、ある種の尊敬の念を抱いていた。
それは勇敢な戦士として何かを感じたというわけでも、一人の人間としての何かを感じたというわけでもない。
オルテガがまともに起きていればそれもあったのかもしれないが、ぶっちゃけ目を見張ったのはその見た目だ。
オルテガの今の格好は、一般の感覚で言えばきっと「変」「奇怪」「異常」なんて言う意見がほとんどだろう。
上半身が裸で覆面被った筋骨隆々のおっさんなんて、普通あまりお目にかかりたいものではない。
しかし、ベストドレッサーコンテストに優勝し、特別審査員も務めたことのあるエニクスは、
この男の風貌にそれで終ることのできない「何か」を見た。
見事なまでにピタリとハマる着こなし。この人のためにあるかのような武骨な装飾品。
ただ単に見てくれのいい衣装を見繕っただけでは、決して到達できない品格を漂わせている。
ただの覆面一つ、パンツ一丁だというのに、この戦士にとってはこれ以上ないほどのコーディネート。
ある意味、美の女神たちにも匹敵するような、完成された美がそこにはあった。



なんて思いに耽っているうちにオルテガの傷口はふさがっていた。まだ動けないだろうが、危険は脱した。
エニクスは次に自らの怪我を癒しながら、上を見上げる。そこにある穴からは、緑の木々と青い空が覗けた。
エニクスとオルテガは深い落とし穴の中にいた。
4982/2:04/10/28 00:52:34 ID:NTtmT1kZ
先程まで森の中を進んでいたエニクスは、腹に剣を刺したまま放置されているオルテガを発見、
すぐさま回復を試みた。もちろん、悪意のある気配がないか周囲に気は配っていた。
しかし、罠はオルテガ自身に仕掛けられていた。治療のために腹部を貫いていた剣を抜くと、
プツンと何かが切れる音がして、その刹那、2人は暗闇の中へと落とされていたのだ。
落とし穴の中にはご丁寧に小枝のスパイクまで仕掛けられており、エニクスはオルテガを庇い
手足を傷つけた。常人ならば下手に顔などから落ちていれば、命を落とす危険もあったかもしれない。

危険な状態のオルテガを、放置するどころか利用して罠まで張る。
さらにはその罠は命を奪いかねない危険な罠だ。
自分のしでかした行為に対して何の処置も取らず、放置している。
ひょっとしたらこの罠を仕掛けた犯人は、ルールを忘れたのだろうか。
そんな得体の知れない相手に対し、しかしエニクスは臆することなく
「けが人に鞭打つようなことをするなんて」
と、死にかけのオルテガを利用した相手の非道さに義憤を覚えていた。

【エニクス(魔力消耗) 現在位置:レーベ近くの森 所持品:ガムテープ、裁きの杖 行動方針:落とし穴から脱出 願い:?】
【オルテガ(気絶、体力消耗) 現在位置:レーベ近くの森 所持品:覆面 行動方針:?  願い:世界中を愛で埋め尽くす】
【ワル坊 現在位置:? 所持品:ワイヤートラップ(残り4本)行動方針:どんな手段を使っても生き残る 願い:?】
4991/2:04/10/28 05:21:29 ID:aIoIO/mq
アリアハンの北の湖を赤チョコボに乗って駆け抜けるミネア。
乗り心地は快適。速い。しかも、水の上も歩ける。
これなら旅の扉まで一気に行けるし、次のステージでも断然有利。
怖いのは轢き逃げだけだ。
と、こんなことを考えていると、早速前方に二つの人影。
初老の男と、踊り子風の…あれってまさか…

「姉さん!」
思わず叫んでしまった。
ゼザが反応する。
「こちらの女性は、あなたの?申し訳ない、私に支給されたアイテムの効果に巻き込まれてしまったようで…
 もうすぐ回復すると思う。それまではそばで護衛しようと思うのだが」
「お気になさらず。ここは私にまかせて、あなたは先へお進み下さい」
丁寧な口調で反応するゼザ。同じく口調は丁寧だが、何か逆らえないような威圧感を以て答えるミネア。
ゼザは引き下がらざるを得なかった。
「私は邪魔者のようですな。では失礼」
一礼して、ゼザは去っていく。それを確認すると、マーニャを目立たない場所に移動させて、
落ちていたルビーを再びマーニャに握らせ、覗かせる。多分これでまたマヒするだろう。
「姉さん、ごめん。ここで失格になってもらうわ」
「あら、そう?でも、ここで失格になるのは、私じゃなくって、あんたよ!」
「!!」
5002/2:04/10/28 05:26:45 ID:aIoIO/mq
マーニャのマヒが、今ちょうど解除されたのである。それで彼女はとっさに目を閉じ、
ルビーの覗き穴をミネアの方に向けた。
「あんたにも手伝ってもらおうと思ってたけど、そんなふうに考えてるんじゃ仕方ないわよねぇ」
ミネアもとっさに目を閉じてかわし、赤チョコボに駆け乗る。
「全力で走って!このまま逃げるわよ!」
「逃がしゃしないわよ…」
マーニャは、赤チョコボに向かって、ハーフデッドボムを投げつけた。

ドガァァァァァァァアアアアアア!!!!!!!

魔力の大爆発が起こった。赤チョコボはボロボロになり、倒れ、ミネアも投げ出された。
「あんた、キーアイテムを持ってるんでしょ?渡しなさい」

【ゼザ 現在位置:いざないの洞窟北西の山岳地帯 所持品:夢見るルビー 行動方針:? 願い:エクスデスの封印】
【マーニャ 現在位置:いざないの洞窟西の山岳地帯 所持品:ハーフデッドボム×2、夢見るルビー 
 行動方針:ミネアを倒してキーアイテム入手 願い:マーニャ王国の建設】
【ミネア{軽傷} 現在位置:同上 所持品:賢さの種×3 行動方針:この場を切り抜ける 願い:姉、マーニャの更正】
 ※赤チョコボは割と重傷です。死にはしません。
501訂正:04/10/28 06:50:23 ID:aIoIO/mq
【ゼザ 現在位置:いざないの洞窟北西の山岳地帯 所持品:無し 行動方針:? 願い:エクスデスの封印】
5021/2:04/10/28 22:33:16 ID:AgzdcDE/

「「はぁ…」」
平原を、とぼとぼと歩く人影がふたつ。ティーダとカイン。
二人は心も身体もボロボロだった。いや、二人とも決して怪我を負っている訳ではない。
しかしその見た目は、ボロボロという言葉が一番しっくりくる状態になっていた。

「「はぁ…」」

……。
(やばい、また溜息がかぶった…気まずいッス…。何か、このままだと…どんどん悪いことが起こりそうッス…)
何か話さないと。そう思ったティーダは、隣を歩くカインに声を掛けることにした。
「はは、本当に何なんだったんスかね。あいつらも出場者なんスかね?」
空笑いするティーダ。カインが、歩みは止めずに首だけをこちらに向けた。
「…ああ、そうだな。最初の大広間では…奴等以外にも、人型をしていない参加者を数名見かけたな」
「え、そうなんスか?…俺、あんとき何が何だかわかんなくて、そんなん全然見れなかったッス。カインさんは冷静ッスね」
「そういえば君が…ええと…オルゴ・デミーラとか言ったか?あいつに声を掛けたんだったな」
「はは、そうなんスけどね、それでみんな俺を踏みつけて行くんですから…」
「俺はジャンプで飛びこんだから…君を踏んではいないな、間違い無く」
「イヤイヤイヤ、そういうことを言ってる訳じゃないッスよ」
的外れな返答をするカインに、ティーダが苦笑いしながら裏手でツッコミを入れた。
「ああ…はは…そうだな、悪かった」

(あ、笑った)
ティーダは、カインが笑ったのを初めて見た。笑った、といっても半ば苦笑のようなものだったが、とにかく。
奇妙な兜に表情が半分隠れてしまっているせいもあり、無愛想に見えていたけど…思ったよりは話しやすいのかもしれない。
「あの、カインさんの願いって何なんスか?」
ティーダはふと気になったことを、素直に訊ねてみた。何となくわくわくしながら。
カインはその問いに、少しばかり驚いたような表情を見せ、その後、考えるようなそぶりを見せる。
「………そうだな……俺の願いは」

と、そこでカインは言葉を止め…歩みも止めた。
数歩送れて、ティーダも歩みを止めた。
5032/2:04/10/28 22:36:24 ID:AgzdcDE/
アリアハン北の橋のすぐ傍、クジャがつい先程まで金縛りで身動きひとつ出来なかった状態の身体を延ばしていた。
「………」
クジャは唇を噛んだ。彼の周囲を明らかな殺気が取り巻いている。
(…時間はかかりましたが…もう動けますよ…このお礼をしなくてはね)
そうして、自分をこのような屈辱を味あわせた男――クリフトを追おう、と動き出した矢先の事だった。
―――近く、開けた平原に二つの人影を確認した。距離にして約100mといったところか。
「そういえば、次のステージに行くには種とやらが必要、だとか…」
クジャの行動方針はすぐに決まった。あの男を追うのは、種を奪ってからでも遅くは無いだろう。


「な、何か…すっごく危なさそうな人がいるッス…よね?」
ティーダは自分の声を聞き、自分でも焦っていると感じた。もしかしなくても、これってやばそうな展開。
「……あいつ…こっちへ来るな…」
「みたいッスね…」
…やっぱり、こんな展開ッスか。大丈夫ッスかね…あいつ、色んな意味でヤバそうッス…。

「ティーダ…もし奴が襲ってきたら、俺が相手をする。君は逃げろ」
「え!?」
カインの唐突な発言に、ティーダが目を見開いて振り向いた。カインの表情はティーダの角度からは兜に隠れて見えなかった。
「何を驚いてる?そもそも、俺は君の支給品変わりだろう。そもそも、俺の不注意が原因で共に行動しているんじゃないか」
「で、でも、そりゃないッスよ!」
「つべこべ言うな。…来るぞ」

【ティーダ 現在位置:アリアハン北の橋付近 所持品:なし 行動方針:どうするべきか迷ってます 願い:?】
【カイン 現在位置:同上 所持品:不幸の兜(装備中) 行動方針:ティーダの援護 願い:?】
【クジャ 現在位置:同上 所持品:神秘の鎧・魔法のランプ 行動方針:ティーダとカインから(持っていれば)種を奪う 願い:?】
504訂正:04/10/28 22:38:24 ID:AgzdcDE/
×「何を驚いてる?そもそも、俺は君の支給品変わりだろう。そもそも、俺の不注意が原因で共に行動しているんじゃないか」
○「何を驚いてる?俺は君の支給品変わりだろう。そもそも、俺の不注意が原因で共に行動しているんじゃないか」

どうでもいい事ですが、カインがえらい間抜けなので。申し訳ありません。
5051/2:04/10/29 08:41:22 ID:OK9at5pr
ミンウは警戒しながらも考えていた。


自分は一度死んだ身だし、生前からの願いの「反乱軍の勝利」もあの若者たちが叶えてくれている。

参加者にはあの若者 ―――フリオニールがいたはずだ。あいつらには返しようのない感謝を受けている。ならここではその恩を返そうじゃないか。

幸いにも力はラキアやアラボトで培ってきた力がある。それに、そこで習得できた封印されたあの魔法も―――
そして、支給品。
これは魔法を使う際の精神的負担を大きく軽減させてくれる。魔道士たちにこれほど有用な道具はないだろう。



彼の考えはまとまった。
5062/2:04/10/29 08:42:59 ID:OK9at5pr
「とんでもない集中力だな…」
クラウドは冷や汗をかきながらそう呟いた。
銀髪の男が出ていってからずっとこの状態である。外が騒がしいので当然の選択なのかもしれないが。
それにしてもこの緊張感は凄まじい。自分が動いたらその手に持っている銅の剣が飛んできそうだ。

ふいに、緊張感が緩んだ。みると、ミンウは構えを解いている。
「…いくのか?」
「ああ。私は一足先にいくよ。」
そういってミンウはドアに手を掛け、
「つぎも味方で会いたいものだな」
と残して去って行った。

【クラウド(FF7) 現在位置:アリアハン武器屋  所持品:マイナスイオンドライヤー  行動方針:武器屋探索中、ティファと合流、セフィロスを追う  願い:?】
【ミンウ 現在位置:アリアハン武器屋〜アリアハン城下町へ 所持品:銅の剣、スリースターズ 第一行動方針:フリオニールを探す 
 第二行動方針:フリオニールに最大限にサポート 願い:フリオニールの願いを叶える】
※ミンウはアルテマを習得しています。
5071/2:04/10/31 17:43:29 ID:OeoFNGnK
「さあ!はやく!」
ミネアに迫るマーニャ。
今にもメラゾーマぶちかまさん悪鬼の表情で迫る。
しかし、彼女にはミスがあった。
それは彼女の支給品のハーフデッドボム。
どう足掻いても敵を殺せるはずもないそれ。
そして
彼女には知るよしもないが、チョコボの生命力も並外れたものではない。
マーニャは参加者ではない赤チョコボを早くに殺してしまうべきだった。
「出さないって言うなら、力ずくよ!」
メラゾーマの火球が放たれる瞬間!
「クエエーーーーーー!!!!」
マーニャが背を向けていた赤チョコボが立ち上がりばさりばさりと羽を振る。
何かを呼び寄せているかのごとく。
「まずはあんたから焼き鳥にしてやるわよ!」
チョコボに向き直った瞬間、それは来た。

5082/2:04/10/31 17:44:20 ID:OeoFNGnK
チョコメテオ。
マーニャを完全な敵とみなした赤チョコボの渾身の一撃が襲う。
「くぁwsでrftgyふじこ!!!!!」
ほぼ百発百中のそれは狙いを過たずマーニャに直撃。マーニャはのびてしまった。
( ゜Д゜)ポカーンとしていたミネアだが、直に行動に移した。
大ダメージの赤チョコボにまずベホマ。
次にチョコボに命じて一緒に穴を掘った。
「よし!埋めて!」
ああ。海水浴の風景。
マーニャは顔だけ地面に出されて後は埋められた。
勿論、支給品その他は奪われて、ついでに服も毟り取られた。
姉妹だからできる容赦のない行動をやるだけやってさっさとその場を立ち去った。

【マーニャ(気絶 すっ裸) 現在位置:いざないの洞窟西の山岳地帯 所持品:なし 
 行動方針:ミネアを倒してキーアイテム入手 願い:マーニャ王国の建設】
【ミネア 現在位置:同上 所持品:賢さの種×3 ハーフデッドボム×2 夢見るルビー マーニャの衣服 行動方針:さっさと立ち去る 願い:姉、マーニャの更正】
赤チョコボの傷はベホマで回復しました。

509名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/02 03:55:41 ID:mkBXJJJS
ソロと対峙したまま、じりじりと後ずさるバッツと神羅兵。
「なあ、お前、まだ戦えるよな」
バッツが小声で尋ねる。
「大丈夫でありますが…まさか、自分にあれと戦えというのでありますか?いやであります!まだ死にたくないであります!」
「頼む、一瞬でいい、ヤツの注意を引きつけてほしいんだ。成功すれば、この場を切り抜けることはできる」
「…分かったであります。なんとかやってみるであります」
神羅兵が支給武器を取り出し、構える。その姿はぎこちない。支給武器はとてつもなくぶっとい剣だった。

ソロの武器はアルテマウェポン。自分の生命力を攻撃力に換えてしまう武器。
天空の剣をもしのぐ威力を持つ武器。現に、エクスカリバー4でさえ簡単にはじき飛ばした。
一方、神羅兵の武器はただの鉄のかたまりのような武器だ。武器ごと相手を切り裂くことさえ造作もないことだろう。
ソロが神羅兵に斬りかかる。アルテマウェポンを受け止める神羅兵。
異様な手応えを感じた。
攻撃したのはこっちだ。向こうはただ受け止めただけ。なのに何だ?まるでこちらがはじきとばされてしまいそうな衝撃。
全く想定していなかった展開に、一瞬うろたえるソロ。
そこへ何かが飛んでくる。両手はふさがっている。体をそらすしかない。そう考えたソロだったが、
何やら甘い香りが漂う。これはまるで…山奥の村にいたときによく嗅いだぶどうの香り。
「シンシア…」
回避は完全に遅れ、ソロの顔面に安眠枕が直撃した。
「今だ!逃げるぞ!」
「はいぃぃぃぃ!」
バッツも神羅兵も戦線離脱。
ソロが起きあがり、追いかけようとするが、またしてもぶどうの香り。意識がぼんやりとしてしまう。
「クソッ!」
安眠枕を切り裂き、中庭の池にけり込んで、バッツ達が逃げた方向へと足を進めるソロであった。

【バッツ{肩を負傷} 現在位置:アリアハン城一階廊下  所持品:無し 行動方針:ソロから逃げる 願い:今の所無し】
【神羅上等兵 現在位置:同上 所持品:さきぼそりの剣 行動方針:ソロから逃げる 願い:スペシャルポーズを決める】
【ソロ 現在位置:同上 所持品:アルテマウェポン 行動方針:バッツ、キマリ、神羅上等兵を殺す 願い:ピサロの完全抹殺】
5101/3:04/11/03 03:43:46 ID:G3wuQEQ5
陽気な風が草原を波立たせ、ただひたすらに青い空が流れるなか、
緑髪の少女の頬を芝草が撫でる。
その柔らかな優しい目覚ましに、少女はそっと目を開けた。
「………」
その瞳はまだ眠っているかのような、弱弱しく、虚ろな瞳。どことなく悲しげにも見える。
それでもティナは、ゆっくりと、静かに、まるで夢見たままかのように、
だがしっかりと立ち上がる。

「う……ん……」
そばで聞こえた呻き声に、すぐに視線を送り、杖を向け―――

スッコーンッ

―――ようとして予想外の音が鳴り響く。
自分の膝から前方へ向かって杖の先端を振り上げようとして、しかし妙な手ごたえがあった。
見れば足元に少女。その頭にたんこぶがある。どうやらすぐ真下で眠っていた少女の脳天に、
先端の宝玉が直撃して、眠っていたところからそのまま気絶してしまったらしい。
当たり所が良かったのか、衝撃に目を覚ますこともなかったようだ。

「ん……、なんだ? 何で服が……グー」

これまたすぐそばの目を覚ましかけていた長身の女性の方も、もう一度眠らせておく。
こちらはいつの間にか手に剣を握り、服の上に布がかかっているところが気にかかったが、
先にまだ何も見ていない目の前の少女の持ち物を調べるとする。

周囲に人がいないのを確認し、少女の荷物を調べようとまず袋の中を覗く。
中身はいくつかの焼け焦げた本。何らかの魔力はあるようだが、キーアイテムではないので放っておく。
つづいて衣服の中を…

だが上着に手をかけようとしたとき、声が聞こえた。
とっさに身を低くし、向かってくる相手に注意を傾ける。
声音は一人、どうやら疾走してくるようだ。
5112/3:04/11/03 03:47:25 ID:G3wuQEQ5



           ‐=≡ |\_/ ̄ ̄\_/|  
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   ;;⌒`)⌒`)‐=≡ (   ̄)   

5123/3:04/11/03 04:09:11 ID:G3wuQEQ5

…………

ティナが見たもの。

それはメイドたちを追っていたメモリアリーフ主人。

彼の姿を見たものは皆、何らかの恐怖を覚える。

いわく、キ モ イ ヨー

いわく、……魔王……

だが

だがしかし

なんとティナはノーリアクション。

まるで何もなかったかのように少女の服に手をかける。


恐るべしティナ!


恐るべし操りの輪!!


【バーバラ(眠り) 現在位置:レーベ南の平原 所持品:エッチなほん(10冊) 願い:一応肉体が欲しい】
【ティナ(無意識) 現在位置:レーベ南の平原 所持品:E操りの輪・ラリホーの杖 願い:(子供たちの幸せ)】
【ファリス(眠り) 現在位置:レーベ南の平原  所持品:たまねぎバスター 願い?】
【メモリアリーフ主人 現在位置:>>476 】
513名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/04 20:48:08 ID:G/yBC3N4
塔に最上階に、一人残された、ガーネット。
彼女は、今あるものに夢中になっていた。
それは……………
「ソニックブー!ソニックブー!ビシッバシィッ!…ゥーァゥーァゥーァ…ュールーズ!」
そう、支給品のすぐに遊べる「ス○リートファイターUCPSセット」だった
「ああ!また負けた!でももう一回……」
そう、彼女はゲームをほっぽりだし、ジタンを探すのをほっぽりだし、ス○2に明け暮れているのであった。

そんなんでいいのか、一国の王女よ。

【ガーネット 現在位置:ナジミの塔最上階の一室 所持品:ス○2一式 行動方針:ガ○ルに勝つ】
514名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/07 03:53:27 ID:rWdQ5EeP
こっちどうするの?
3rdが始まっちゃったみたいだけど…。
515名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/07 10:55:10 ID:VenKdqfu
1stの劣化コピーのために番外編は放棄することに決まりました。
詳しくは本スレにて。
516名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/07 13:06:59 ID:aEtezvoM
おいおい、そんなこと書いてあったか?
みんな3rdがやりたくて仕方ないから向こう行ったんじゃないの?
517名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/07 13:22:43 ID:gWFtuEJP
少なくとも自分は、時々ならこっちも書くつもりですよ。
…DQ8祭りのときにでもdat落ちする予感はたっぷりだが。
518名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/07 19:32:03 ID:unZrUeln
それより>>513のガーネットは正直いかがなものかと思う。
俺だけか?
519名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/09 19:08:18 ID:96IxAlFg
保守
520名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/10 22:00:33 ID:rrc3fJ+J
保守
521名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/13 00:00:27 ID:nzc9PMYw
保守
522名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/13 22:36:51 ID:FmymDUeT
「こういうのは大抵民家にあるものと決まっているわ。」
「むむ…確かにそうですが。」
アリアハンの橋から城下町へと向かうアリーナとクリフトの二人。
クリフトにとって民家に押し入ってあれこれするのは気が引けるもの。
というか、したくない。
だけどアリーナに向かってそのことを云々するのもできるわけがない。
「で、アレは一体何かしら?」
「あれ?」
城下町付近から何かがやってくる。
「参加者ではありませんか?」
間違ってはいない。
「人にしては大きすぎないかしら。」
それも是なり。
近づくにつれて地を揺らす巨体がやってきた。
アトラスである。
ポカーンとしている二人に見向きをせずにアトラスはいってしまった。
「な、なんと「すごいわ!あんな体を持つなんてとっても強そうね!」
クリフトの言葉を遮って目を輝かせながらアリーナは叫んだ。
「クリフト!決めたわ。私の願いはこの世界、別世界のすべてのつわものと拳をあわせることよ!」
拳を天に突き出す。
「クリフト。勿論手伝ってくれるよね?」
断れないクリフトであった。

【アリーナ 所持品:金縛りの杖(残り回数3) うみどりの爪 弟切草 パワーアップの巻物 力の指輪 現在位置:アリアハン城下町前 行動方針:種の捜索 願い:世界中の武闘家と手合わせしたい!】
【クリフト(帽子なくなった) 所持品:魔封じの指輪(鈍足になるが魔法を完全シャットアウト)万能の杖 不発の巻物 如意棒 ラウンドシールド 現在位置:同上 行動方針:同上 願い:?】

【アトラス{マヌーサ} 現在位置:アリアハン西門前 所持品:天空の剣、力の種×3 行動方針:いざないの洞窟へ 願い:?】
【あやか 現在位置:同上 所持品:?、賢さの種 行動方針:同上 願い:姿が見えるようになる】



5231/2:04/11/17 01:03:30 ID:0mb3hjtd
さて、如何しようかと思案する草むらの中の三人。
ロック、セリス、サンチ。
切り札はあるが、相手も相当きつい。
いつまでもこうしてじっとするわけにもいかない。
だが…
不気味すぎるのは全く民家内で動きがないことだ。
先の放送を聴いてないわけではない。
というか、聞こえていてあえてそんな行動をとるのか。
全く予想できない。
「指輪の力で一気に突っ込むのはどう?」
「無理だ。接近に気づかないわけがないだろう。」
いくら偵察や隠密行動が得意のロックをもってしても難しいことだ。
「結界やそういうものの類を張り巡らしているだろう。もしかしたら俺たちもかかっている恐れがある。」
ぐいぐい。
「でもこのままいるわけにはいかないわ。もしかしたらもう、幾人かゴールしているかもしれないわ…」
ぐいぐい。
「だな。ある程度は切った張ったも覚悟しないと…」
ぐいぐい。
「サンチちゃんは私が守るわ。」
ぐいぐい。
「ああ。俺が二人を守る。」
ぐいぐい。
「…?」
「…?」
そこでやっと気付いた。
「どうした?」
「どうしたの?」
とりあえず、怖いのだろう。
声は上げずにサンチが意思表示をする。
サンチの指差す方向…
5242/2:04/11/17 01:04:39 ID:0mb3hjtd
ロックたちの幸運はここがアリアハン南東部であると言うこと。
ここには絶対数は明らかに少ないがホイミスライムという魔物が生息していた。
もう一つ幸運をあげるならば、サンチの存在だ。
サンチは「種」の存在する世界圏に属した人間であると同時に「種」を知っていた。
それは一般に種子植物から作られる種子のそれではなく、
一説には神が力を込めたとさえ言われているものであるということ。
じゃあ、その種は一体何処で手に入るか?
普通の民家に一つは隠し持っているものもいるが大抵は魔物が隠し持っている…
要するに植える種みたいに民家に大量に保管しているということはなく、フィールドへ出て自分の脚と実力で得るものということである。
サンチが民家の方向で見たということで二人は民家の中にしか目がいかなかった。
民家の方向で見たが、その中で見たというわけではない。
…というか。サンチは民家には入っていない。
十分離れたところでそれが発見される可能性を二人は見落としていた。

「これは?」
「力の種…」
セリスが地図を眺めて照らし合わせる。
ラックの種ではなかったけど、結果オーライだ。
サンチの話を聞いて近辺を捜索する。
だいぶ時間がかかったが何とか三人分の力の種を発見した。
まだ、時間はあるはず。
警戒しながらその場を離れた。
知る限りの魔法の範囲外に完全に出るまで、安心は出来ないのだから。


【ロック 現在位置:南東の祠近辺 所持品:しにがみの指輪 ライトブリンガー
 行動方針:ゴールへ 願い:ありとあらゆる世界の冒険】
【セリス 現在位置:南東の祠から南に行った海岸 所持品:祝福の杖
 行動方針:同上 願い:今現在はない】
【サンチ 現在位置:南東の祠から南に行った海岸 所持品:なし
 行動方針:同上 願い:とにかく帰りたい】
525名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/19 19:22:46 ID:lunPZh5G
保守
526名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/22 00:00:24 ID:DrdnFUO/
保守
527名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/25 18:14:17 ID:UIiZTr6q
保守
5281/3:04/11/25 18:44:50 ID:QXODDItl


       ,ィ^i^!1 、
       ,'{レ'´  ヽ} .
       ! ノリノ ))〉
       l| |l;´Д`リ         キモイヨー
        /つ{卯}つ
        く〈_i〉人i〉
        し'@__)

       マリーナ
5292/3:04/11/25 18:54:46 ID:QXODDItl

            イルマエルマ
                                             LV
          ,ィ^i^!1 、    ,ィ^i^!1 、                      ,ィ^i^!  
         ,'{レ'´  ヽ}    ,'{レ'´  ヽ}                      ,'{レ'´    
          ! ノリリル)〉    ! ノリリル)〉                    ! ノリノ      
         l| |l;゚Д゚リ    l| |l;゚Д゚リ                     l| |l;´     
           ノ{卯}つ     ノ{卯}つ                     /つ{卯   
          U〈__i〉〉     U〈__i〉〉                     く〈_i〉人
          し'__)       し'__)                      し'@__)
イルマ:   前早すぎ! 道わかっているのかしら?
エルマ:   駄弁っている状況ではないと思います!先輩!

   
5303/3:04/11/25 19:04:20 ID:QXODDItl

           ‐=≡ |\_/ ̄ ̄\_/|   
           ‐=≡ \_|  ▼ ▼ |_/ 
           ‐=≡    \  皿 / メイドさんハァハァ ウガーーーー
           ‐=≡_____/ /_     ○←ラックの種
         ‐=≡  / .__   ゛ \   .∩
        ‐=≡  / /  /    /\ \//
   賢さの種→○⊂_/  /    /  .\_/
         ‐=≡    /    /
          ‐=≡   |  _|__        
           ‐=≡  \__ \       
             ‐=≡ / / /       
``)          ‐=≡  // /        
`)⌒`)       ‐=≡ / | /          
 ;;;⌒`)      ‐=≡ / /レ         
   ;;⌒`)⌒`)‐=≡ (   ̄)      

【メモリアリーフ主人 所持品:デイバッグ未開封 ラックの種 賢さの種 現在位置:レーベの村手前 行動方針:メイドをとにかく追いかける。(メイドなら誰でもいい) 願い:メイド天国】
【マリーナ 所持品:幸せの靴 力の種二つ 現在位置:レーベの村手前 行動方針:いざないの洞窟へ逃げる 願い:?】
【イルマ 所持品:ロッド 素早さの種二つ 現在位置:レーベの村手前 行動方針:同上 願い:?】
【エルマ 所持品:アバンの書 賢さの種二つ 現在位置:レーベの村手前 行動方針:同上 願い:?】

               
531名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/27 02:46:38 ID:rKqiiMSz
保守
532名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/27 14:45:05 ID:rKqiiMSz
保守
533名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/28 08:12:52 ID:4Xh10XlV
hoshu
534名前が無い@ただの名無しのようだ:04/11/30 16:58:20 ID:sjxIouMj
保守
535名前が無い@ただの名無しのようだ:04/12/01 18:19:11 ID:RdZ8mOW9
age
536名前が無い@ただの名無しのようだ:04/12/03 18:46:10 ID:U/NdEtlT
sage
537名前が無い@ただの名無しのようだ:04/12/05 18:24:15 ID:ac/uUc3H
マーニャが気がついたとき、まるで自分が小動物かなんかになったのではと思った。
が、現実は違う。
「ミネア〜〜〜〜!覚えてなさい〜〜〜〜〜!」
叫んでみてももはや遅し。
必死でもがく。
そうだ!私は大魔法使いじゃん!
呪文を唱えてしまえばこんな穴を脱出するなんてたやすいはず!
イオナズンだとこっちが火傷ではすまない。
だけどイオなら穴を開けるくらいの爆発力はあるし、こっちもちょっと火傷くらいだろう。
「ミネア!待ってなさい!いますぐぶっ飛ばすわよ!イオ!」
爆発音。
そしてまい散る埃の中マーニャは勝ち誇ったように高笑い。
「ホーホッホッホッ!詰めが甘かったわねミネア!」
なんかスースーする。
埃がおさまって自分の状態を確認。

素っ裸。

マーニャはすごすごとさっき自分がはまっていた穴に戻っていった。

【マーニャ(すっ裸) 現在位置:いざないの洞窟西の山岳地帯 所持品:なし 
 行動方針:とりあえず穴にもぐる 願い:マーニャ王国の建設】

538名前が無い@ただの名無しのようだ:04/12/09 01:24:28 ID:f14w0YXA
ほしゅ
539名前が無い@ただの名無しのようだ:04/12/12 10:41:04 ID:eQgAjRQI
ほしゅ
540名前が無い@ただの名無しのようだ:04/12/15 01:10:52 ID:M/b4oBm4
ほしゅ
541名前が無い@ただの名無しのようだ:04/12/19 01:10:06 ID:+tw/+Xak
ほしゅ
542名前が無い@ただの名無しのようだ:04/12/19 03:25:46 ID:i+xy6VxW
ソウカ、先ヲ越サレタカ。)
「塔の中からスタートした参加者が何人かいた様ね、
 私が会ったのは妙な爺さんと、よく分からない物に熱中している奴が一人。」
(ロトノ血二連ナル者カ?)
「爺さんは多分違う、もう一人はよく分からない物に熱中してるからほっとけば勝手に脱落するんじゃない?」
ヒルダを乗せたシドーはゆっくりと塔を旋回していた。
「これからどうしようか?」
(汝二任セヨウ。)
「そうね、結構時間も過ぎてしまっているから、殆どの種は回収されていると思うけど。」
(ソレデ?)
「強奪って事になるんじゃない?」
(ナレバ戦力ヲ増ヤシテオクベキデアロウナ、アトラスト合流シヨウ。)
「どんな奴?」
(単眼ノ男ダ、我ト同程度ノ大キサ故今回ハ別行動ヲ取ラセテイル。)
「場所は?」
(汝ガ塔ヲ探ッテイル間二探シテオイタ、城ノ側二イタ筈ダ。)
緑色の翼が力強く羽ばたく、ヒルダの周囲で風がひょうひょうと鳴った。

【ヒルダ(DQ3女勇者)現在位置:ナジミの塔近辺上空 所持品:ロトの剣、リピーティング・クロスボウ、盗賊の鍵、おてんば辞典】
【シドー:アイテム無し】
【目的:ロト一族?の妨害】
※アリアハンに向かって移動開始。
543名前が無い@ただの名無しのようだ:04/12/23 05:02:18 ID:FLhDEPxi
ほしゅ
544名前が無い@ただの名無しのようだ:04/12/27 02:17:31 ID:49TBHa+b
ほしゅ
545名前が無い@ただの名無しのようだ:04/12/28 06:47:27 ID:szgwxRmv
ほしゅ
546名前が無い@ただの名無しのようだ:04/12/30 01:00:24 ID:baF1pTwa
ガボゴボ
ゴボガボ
ゴボゴボ…

ハッサンは沈んでしまった!

数分後ドザエモンとなったハッサンがドンブラコと外海へと流れていった。

【ハッサン 溺死による失格】
※ サンマリーノに復活して送還されます。
547名前が無い@ただの名無しのようだ:04/12/30 17:39:06 ID:Fv7d0iMY
>>546は無効です。
548名前が無い@ただの名無しのようだ:04/12/30 21:06:49 ID:L73QrPHx
ほしゅ
549名前が無い@ただの名無しのようだ:04/12/31 00:28:57 ID:gqRfLfpJ
>>547
本スレで何の議論もされないまま勝手に無効にしてしまっていいのか?
550名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/01 13:23:30 ID:kgXfW6+w
あっちじゃ黒歴史にしたい香具師もいるようだしこっちで議論って手もあるな。

>>546は通しでいいんじゃねーの?
あの辺にハッサンを助けそうな香具師いねーし、一応自然な展開だし。
551名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/04 20:04:30 ID:US9+WIC/
ほしゅ
5521/5:05/01/07 13:05:44 ID:B21Yh+nj
             / ) / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
            ./ / |  このままでは逃げられてしまう!
           / /  \          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
           / /     ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄|  ここはいっそ手を組むか!
         ./ /__∧     , -つ   \
         / / ´Д`)  ./__ノ        ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        /    \ / /   ⊂_ヽ、   | 十..| ピピン
        .|    へ/ /      .\\ |   |
        |アーバインレ'  /、二つ       \ ( ´Д`)
        |     /.          . >  ⌒ヽ
       /   /             /    へ \
       /  /               /    /   \\
      /  /               レ  ノ     ヽ_つ
     / ノ               /  /
   _/ /                /  /|
  ノ /                 ( ( 、
⊂ -'                    |  |、 \
                     .  | / \ ⌒l
                       | |   ) /
                      ノ  )   し'
                     (_/
5532/5:05/01/07 13:07:37 ID:B21Yh+nj

                      _____
                    /
                    /  よし!こうなれば探しにいくぞ
                  ∠  探しに逝ってこい!
            ∧_∧    \_____/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
           (  ´Д`)  ,-っ      | わかった!
          /⌒ヽ/   / _)       \       
          /   \\//           ̄ ̄| ̄ ̄| ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
          /バイソ /.\/         ‐=≡   |   |
         /   ∧_二つ        ‐=≡   ( ´Д`) ハァハァ 待ってろよ〜
         /   /           ‐=≡_____/ /_
        /    \        ‐=≡  / .__   ゛ \   .∩
       /  /~\ \      ‐=≡  / /  /ピピソ /\ \//
       /  /   >  )    ‐=≡  ⊂_/  /    /  .\_/
     / ノ    / /       ‐=≡    /    /
    / /   .  / ./          ‐=≡   |  _|__
    / ./     ( ヽ、          ‐=≡  \__ \
   (  _)      \__つ           ‐=≡ / / /
   . ̄         ``)         ‐=≡  // /
5543/5:05/01/07 13:08:14 ID:B21Yh+nj
      って俺が逝くのかよ
    |           ∧          ∧
    |   ピピソ   / ヽ_       / .∧
    |______/   `、⌒ヾ⌒ヽ/  ∧
  /        /    (.....ノ(....ノ   / ヽ  
 .l::::ノ(        |   ι      ι::(....ノノ    ゴメンナサイ
 |:::::⌒ -=・=-  / ̄ ̄ヽ  アーバイン::::::::::/`ヽ     ボクガイキマス
 .|:::::::::::::::::  \_(___..ノ     :::::::::::::::::::(....ノノ
  ヽ:::::::::::::::::::  \/ヽ   ι ::::::::::::::::::::::::::ノ

5554/5:05/01/07 13:09:03 ID:B21Yh+nj
  <          テメェが逝け!!           >
   ∨∨∨∨∨∨\ /∨∨∨ ∨∨∨∨∨∨∨∨
         | 十 | ∨            _,-''  )  。゚・   。 。
         |_______|           , -' (.__,-''   ,   , , 。゜
       , -#´Д`)_         .,-'~ ,- '    /  /  i〜i /, 。
      /   )ヽ(w i      .,-'~  ,-'~    // , /// 〜 //,
     .,/  /   ヽヽヽ   ,-/'~  ,ノ      / ////@ @// '/
     / ^)'    _ l ゝ _)-'~   ,-'~     //, ' ⌒/∨ ̄∨ ⌒ヽ   
    / /'  ヽ ピピソ^ ̄   ,-'~       / /          ヽ ゚ ・
   (iiiiリ∫ ヽ      ./    (⌒`〜〜'  /i  ノ    ノ\ ヽ
       ヽ─|〜' ノ/      ゙〜〜〜〜  | アーバイン./  `- '
        || ||l、_  /          ,,,     |     /  ゚ 。
  |.|  _|.|_,,,|   |        __-'',,-~   /    /
  .|.| ニ─、─''''|   |       =-'''     /   、 ヽ
  .|.|    |.|  .|  |              |    l  l
  |.|    |.|  .|  '、      _     _.|   /  ノ
  .|.|  ,,== ==.|   l      .|.|  ,_,,-'',,,-|  / |  /
   |.| ||_ノノ   |  |      i、`''',,-''''  |  /  .| .|
   .|.レ `-- '    |  |        ̄   | .ノ   | )
         ,- |  |     .....     | .|    ||
         `ヽ   );;;::::::::'''''      | |     | .|
           ゙ - '''''''       ,- 、| | ,,,,,;;;;;;;;と__)''
                      \__);;;;;;;''''''
5565/5:05/01/07 13:09:39 ID:B21Yh+nj
             こうなりゃ自力で探しに逝くぞ
                      __    待っててよメイドさーんハァハァ
                       |   |   
             (  , -─-、   |   |     
             `メ、 .,   `ヽ-、|_____|    
              l   l     ヽ`、 ,,)        
             |   |  丿, -、_  ヽ、__     
             .( //⌒/~  ヽヽ`ヽ、_づ          
             / / (m)'     ~
           /⌒/      .......:::::..
           (m)'   ,,,,,,;;;;;;;'''''''
              ''''''''
   ( ,;;);;)
    `( ;(   /⌒ヽ     ,、  ,、
プス    ))  / ∧ ヽ  /丿/丿
     ((  ./  ヽ\\. | l.  |(.
 プス  r-─<    丿 ( .( .)) __)) ←アーバイソ
  ..,,<_< (_──〜─⌒)--',,...

【ピピン(気絶) 現在位置:アリアハン城下町 所持品:? 目的:チェリ追いかけ 願い:?】
【アーヴァイン 現在位置:アリアハン城下町 所持品:なし 行動方針:気絶中 願い:?】

     '''''''''''''''''''''  ̄ ̄ ̄ ̄''''''
557名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/07 15:48:29 ID:ueN4BJbq
気絶してるの逆だろ?
558名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/07 17:40:38 ID:Fne3uCPB
手を組んだんじゃなかったのか・・・・・
559名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/07 23:39:02 ID:B21Yh+nj
【ピピン 現在位置:アリアハン城下町 所持品:? 目的:チェリ追いかけ 願い:?】
【アーヴァイン(気絶) 現在位置:アリアハン城下町 所持品:なし 行動方針:気絶中 願い:?】

間違いに気づかせてくれてありがとさん
560名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/08 21:47:47 ID:a3fNWJqQ
【ピピン 現在位置:アリアハン城下町 所持品:? 目的:チェリ追いかけ 願い:?】
【アーヴァイン(気絶) 現在位置:アリアハン城下町 所持品:なし 行動方針:気絶中 願い:?】

 ↑ この二人はなんだったんだろう・・・?
5611/3:05/01/09 04:39:23 ID:Bi8fY5x2
「おいおい、お前なんでこっちに逃げてくるんだよ!こういうときは、二人バラバラの方向に逃げるのが当然だろうが!」
「私は…あれから一人で逃げるのはコワイであります!」
堂々と白状する神羅上等兵。
バッツは、どうもトラブルメーカーっぽいこの男と別れたかったのだが、この男はそうはしてくれないらしい。
「と、とにかく、そこの地下室に隠れるであります!」
「地下室?そんなところに行ったら、追いつめられたとき逃げ場がなくなるじゃ…」
そこまで言ったところで気付いた。今進んでいるこの廊下、窓に鉄格子がハメられている。
まるで逃げ道を遮断するかのごとく。そして、後ろの壁にはあの緑の髪の男の影が映っている。
そして、進行方向にあるのは地下室のみ。
「おい…やばいんじゃないか…?」
とにかく、地下室に入ってみる。

案の定、牢獄だ。
一部、爆発か何かで鉄格子が吹き飛んでいるものの、それだけだ。
牢獄からどこかにつながっているようで、これは予想外のことだが、カギがかかって開かないなら行き止まりと同じこと。
ほぼ入り口から奥までほぼ一本道で、身を隠せそうな物陰すらない。
「追いついたぞ…」
しかも、考えをまとめる暇もなく、このイカれた男が追いついてきた。
だが、戦おうにも、自分は利き腕の方の肩をやられ、剣など振れない。動きも遅くなっている。しかもアイテムもない。
その上、治療をしようとしたため、ジョブが薬師のままだ。一方、付いてきたこの男は明らかに素人。
どうする、バッツ?
5622/3:05/01/09 04:41:26 ID:Bi8fY5x2
「おい、もう一度頼む、時間を稼いでくれないか。三十秒、いや、二十秒でいい」
「私が、で、ありますか!?無理であります!」
「無理を言ってるのは分かってる、でももう他に方法は思いつかないんだ、時間を稼ぐだけでいい、頼む!」
「…分かったでありますぅ」
意を決した表情で、だが泣きそうな顔をしながら神羅上等兵は剣を構える。
バッツは集中、ジョブチェンジの段階に入った。
時魔法のへイストとスロウ、ストップ、グラビデ、とにかくこれらが成功すれば相手を死に至らしめることなく、
確実に逃げるだけの時間が稼げるはず。
「今度こそ、覚悟しろ…」
ソロが剣を大きく振りかぶって飛びかかってきた。
「もう、ヤケであります!」
最初の一撃を何とか防いだ神羅上等兵。火事場の馬鹿力といったところか、次から次へと放たれる斬撃をすべて受け止めている。
しかし、一撃ごとに剣にヒビが入っているのには気付かなかった。

キン、キン、カン、ガギン、がちゃん。

まるでガラスが割れた音のように、さきぼそりの剣は音を立てて消失した。
ジョブチェンジにはまだ時間がかかる。神羅上等兵とバッツを斬る方が早く済むことだろう。
(万事…休す、か…)
バッツは観念し、静かに目を閉じた。
5633/3:05/01/09 04:44:28 ID:Bi8fY5x2
「ぬおおおおおお!!!」
ある意味、勇ましい、ちょっと雰囲気から外れたかけ声が聞こえる。

バキッ!ゴン!
そして、破壊音。…?どうも剣の音とはかけ離れている?
おそるおそる目を開けるバッツ。
そこには、無惨に破壊された、というかそのまま投げ出された後ろの扉と、その下敷きになったソロの姿が映っていた。
そして、かつて扉があった場所には、二人の屈強な男が立っていた。

【バッツ(薬師){肩を負傷} 現在位置:アリアハン城地下 所持品:無し 行動方針:ソロから逃げる 願い:今の所無し】
【神羅上等兵 現在位置:同上 所持品:無し 行動方針:ソロから逃げる 願い:スペシャルポーズを決める】
【ソロ 現在位置:同上 所持品:アルテマウェポン 行動方針:バッツ、キマリ、神羅上等兵を殺す 願い:ピサロの完全抹殺】
【パパス 現在位置:同上 所持品:はかぶさの剣 行動方針:目の前の事態に対処、サトチー、サンチョに会う 願い:?】
【ブラスト 現在位置:同上 所持品:? 行動方針:目の前の事態に対処、二人分の武器(同じ武器)の調達→エニクスを探す
 願い:エニクスと戦い、勝つ(息子へのプレゼント)】
564FOX:05/01/09 11:05:41 ID:QzBofR/P
一応こっちも進んでるんだ。まあ、いいけど。
とりあえずこの後の展開が楽しみ、とにかく楽しみ。
そして本当は俺が言える事じゃないけどお疲れ様です。
565名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/09 17:32:16 ID:P5HvKvqw
話変わってゴール寸前の三人の行方。
エクスデスは南に逃げたが、彼らのいる座標とはわずかに違う方向だったため、何とか難を逃れる
ことができた。

「危なかったな。今南に下っていったのは間違いなく奴だ」
茂みに隠れて様子をうかがうロックたち。
「ええ、もしかして私たちに真っ直ぐ向かってくるのかと思ったけど……本当に危なかった」
二人の間でサンチはまだ怯えている。
「あんなやつ……戦いたくもないし仲間にもしたくない」
サンチは独り言を言った。
彼女はモンスターマスターを多数抱えるタイジュの国の住人である。


さてさて、あれから強敵に出会うこともなく、彼らは無事アリアハン最終地点に到達した。
いざないの洞窟で待ち伏せしている者がいないのは幸いだった。

「お主ら、よう来れたな。合格じゃ」
旅の扉の前に突然神様が現れて三人を祝福した。
「まさか神様自らが出てきてくれるとはね」
神様は満足そうにうなずいた。
「うむ。ただ物見の場で見物しているだけというのもアレじゃからのう。さて、見事トップ通過と
 いうことで賞品が出るわけじゃが、受け取ってもらおうかの」
「俺たちがトップ?それ意外だな……」
「うん、かなり遅い方じゃないかと思ってた」

神様は三人にそれぞれアイテムを手渡した。
「これってどういうものなの?」
セリスが受け取ったのはタンバリンだった。
「それは使うとテンションが上がる不思議なタンバリンじゃよ」
「じいさん、俺のもよくわからないんだけど……」
566名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/09 17:33:13 ID:P5HvKvqw
ロックは手にしたいくつものガラス玉を見て不思議そうな顔をする。
「そいつは使うと罠が出来上がるトラップボールじゃ、そして……」
神様はサンチの方を見る。
「そしてそちらのお嬢ちゃんにやったのはデスノートじゃ。そのノートに名前を書かれたものは
 約一時間不幸に見舞われる素晴らしいアイテムじゃよ」
神様は訝しげに賞品を見る三人の顔を見渡した。
「まあ、ようやった。この調子で次ステージもトップを狙うといいぞい。では、さらば…
 ん、ああそうだった、おまえさんたちが優勝した場合、叶えられる願いが一つ増えたことも
 報告しとくぞ。これもコース間トップ賞品の一つじゃ。……ではまたな」
「あ、ちょっと!」
セリスが呼び止めたが神様は煙のように消えてしまった。
しんと静まり返った洞窟内で三人は顔を見合わせた。

「なんか説明が曖昧だったよな」
「使うと、ってどう使うのかを教えてくれないことにはね……」
タンバリンとガラス玉、一見すると役に立ちそうも無いアイテムたち。効果を教えてくれはしたが。
「サンチちゃんのノートは比較的わかりやすいけどね」
サンチは口を噤んでいた。
神に渡されたいわくありげなボーナス品。
デスノートは静かにサンチの腕のなかで出番を待っている。

【ロック・セリス・サンチ    アリアハンステージクリア】
567名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/09 17:34:00 ID:P5HvKvqw

いったいイズルードはなにをしていたのか。

最初にやってくるキーアイテム所持者から種を奪う待ち伏せ戦法はどうなったのか。

みんなが知りたいのはたぶんそれです。

私も知りたい。

・・・・・・・で、神殿騎士イズルードですが



彼は旅の扉のある部屋の物陰で泣いていました。

今こそセリスたちに襲い掛からんとしたその鼻っ面を押さえられるかのように現れた
神様の存在。

その真近で見た神のあまりのみすぼらしさ故に、神を信仰する彼の心は砕け散ったのです。

ああ。こんなただの爺さんだったとは……これでも神か。

遠くから見ると絶景でも、近くでみるとゴミが浮いていて汚れが目立つ富士山のようなものでした。

イズルードは膝をつき、頭を垂れて、黒い床一面にひろがる無情の波紋を見たのでした。

彼はしばらく立ち直れないでしょう。

【イズルード(茫然自失) 現在位置:いざないの洞窟最深部 所持品:ストレイトソード 
 行動方針:いざないの洞窟で待ち伏せ 願い1:ルカヴィの殲滅 願い2:父を蘇らせる】
(しばらくすれば立ち直ります)
568名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/09 17:34:50 ID:P5HvKvqw
あまりに難しいゲームだったので、途中で諦めがついたガーネット。
「ああ、私なにやってたんだろ」
自分のバカさ加減が嫌になる。
待ち合わせのときの暇つぶしならともなく、なんで今こんなことしてたんだろう・・・
一国の王女ともあろう自分が。

とにかく急いでジタンを見つけよう。
そう心に誓い、塔を降りていく。
ゲームのことは完全に忘れたガーネットだった。

【ガーネット 現在位置:ナジミの塔 所持品:ス○2一式 行動方針:ジタンを探す】
569名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/09 17:41:01 ID:6MyDv/D8
「俺は生粋の戦士だぜ、奪い取るしかねえ、そうだろギルガメッシュ!!」
ギルガメッシュは自らを鼓舞し、構えをつくり体内に巡る気を高める。
疲れた体のことなど今は関係ない。
誰が相手であろうと関係ない、襲って奪い取る、これしか頭にない。

「チェンジ!」
ギルガメッシュは構えを解き完全戦闘モードとなった。
四本の腕に筋骨隆々たる武の体。それぞれの手に武器を持つ。
金色の兜の下には感情のすべてを怒りに変えた化身の面貌が。
それは修羅を思わす姿だった。
ギルガメッシュは跳躍した。
「うおおおおおおお!種を寄越せえええええええ!!!」



セージは自分の胸の高まる鼓動に疲れていた。
脈が早いと、熟考するなんてまず無理だ。
襲い掛かってくるギルガメッシュを認めて息が上がりそうになるセージ。

「超ヤバイ……」

どうするかな、あいつが飛びかかってきたら僕死ぬよ

セージはちらと横をうかがう。

民家の桶の陰にもょもととピサロがいた。
あれから別れて反対の方へ行ったはずが、結局同じ場所にたどり着いていたわけだ。
「君たち、いたんだ、はは……」
もょもとは軽く目線で応えた。
彼も走ってくるギルガメッシュには気づいている。
570名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/09 17:41:58 ID:6MyDv/D8
「…………」
ピサロは目覚めていた。
もょもとの脇で自分の体のことだけを考えていた。
回復魔法を唱えれば済むことなのだが、声が上手く出ない。
舌がもつれて言うことをきかないのだ。
それさえなければすぐにでも動けるというのに……。


疲労しているもょもととセージ。ピサロは重傷で動けない。
果たしてこの三人が一体となったところで、修羅となったギルガメッシュに抗すること
などできるのであろうか……。


【セージ{かなりの疲労感} 現在位置:レーベの村入り口 所持品:扇子   ラックの種
行動方針:休憩 願い:この世界(DQ)と異世界(FF)に存在する全ての呪文を習得する】

【ギルガメッシュ(疲労&ヘイスト) 現在位置:レーベの村入り口 所持品:虹、エクスカリバー2、
  雷神の剣(DQ2仕様)、陸奥守
第一行動方針:セージから種を奪う
第二行動方針:バッツを探すための情報収集
最終行動方針:バッツと正々堂々戦う。
願い:バッツと正々堂々戦いたい(出来ればゲーム中) 】

【もょもと{疲労} 現在位置:同上 所持品:鋼の○金術師 7巻まで コンドーム50個  
  行動方針:小休止の後、 道具屋へ行き薬草入手。 願い:?】
571名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/09 20:18:29 ID:WfqbCusg
タバサは震えがとまらない。
セフィロスの仮面が長身に似合いすぎで恐ろしい。
「くっくっく、先ほどの勢いはどうした。なにをそんなに怯える……?」

そのチェーンソーが、そのマスクが、その銀髪が、その低い声が、
悪漢としか言いようがないので、タバサは怯えている。

ダイヤモンドの輝きは永遠の輝き。
忘れてはならない、誓いの言葉。
数十の年月をともにしなければならない、この世の別れ、あの世のはじまり、
結婚は、本来出会ってはならない二人にとって、墓場となる。

「少女にしては上出来だ、その度胸」
一歩も退かないタバサにセフィロスは強いものを見た。
少女に宿る魂というべきものを、その切れ長の目の内で見た。
「もらおうか、その愛の証を」
セフィロスは仮面を外した。
氷の眼差しに美しい旋律を奏でる微笑。
夕に赤く輝く太陽のそばで広がる雲は赤く燃え上がった。

タバサの顔がにやける。
「ぁあ、かっこいいお兄さん」
「タバサ!?」
レックスが怒鳴る。タバサには通じない。
「私の兄は子どもっぽいんです。もう10歳なのに、わたしと一緒に寝ようとか夜トイレ行けないとか
 うるさいんです」
「それはいけないな」
セフィロスはタバサからダイヤを奪った。
「これは頂くぞ」
「ええ、そのつもりでしたから」
タバサは艶やかに笑った。
572名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/09 20:19:30 ID:WfqbCusg

セフィロスが声を大にする。
「行くか、少女。私とともに」
タバサは頷き、自らを肯定する。
「そう、これは私とあなたの歩み」
「タバ……」
レックスが追いすがる、しかし二人の錯綜についていけない。
「私が大きくなってからでいい、結婚してね」
「ああ、今はまだダメということだ」

セフィロスとタバサがレックスの前から遠くに消えていく。
複雑な感情のもつれが砂漠の劇をつくりあげた。
おびただしい砂粒のざわめきに邪魔されて、演出もろくに無くまったく不慣れな場であったろう。
だから演劇は二人で行われ二人で観た。
そこに他の誰も入り込む余地はない。

レックスは夜が来ても朝になっても、今日明日と、眠れない。


【セフィロス 現在位置:アリアハン砂漠 所持品:チェーンソー(残り50回) ホッケーマスク  悪運ダイヤ
 行動方針:とりあえずライバルを減らす 願い:星と一つになり神のごとき存在になる】
【レックス(DQ5王子) 現在位置:レーベの村 所持品:マサムネ(SaGa2仕様)
 行動方針:セフィロスが邪魔。願い:興味ない。レースに優勝する】
【タバサ(DQ5王女) 現在位置:レーベの村 所持品:なし
 行動方針:セフィロスと行動を共に 願い:セフィロスと結婚する】

5731/3:05/01/10 04:30:58 ID:dZhUjOkw
バッツ達のところへ現れた二人の屈強な男。パパスとブラストだ。
「さすがですな、パパス殿。が、いささかやりすぎですぞ…」
「うむ、参ったな…。君たち、大丈夫かな?特にそこの扉の下敷きになっている君、立てるか?」
ソロはのびてしまっているのか、答えない。バッツ達も突然の出来事に呆然としている。
ブラストがバッツの怪我に気付いたようだ。
「その怪我…斬撃の跡のようだが、どうした?」
バッツ達も、ようやく落ち着きを取り戻したようだ。状況を説明する。

「そうか、この男が…」
未だ扉の下でのびているソロを見つめるパパス。
「悪いことは言わない、あんたたちも早くここから離れた方がいい。こいつは本気で殺しにかかってくるぞ」
ブラストと目配せをするパパス。
「…お前たち、ここから離れておけ。地下からは村にも塔にも行ける」
「我々はこの男が二度と悪さをできぬよう、懲らしめておこう。さあ、この男が目覚めて、厄介なことになる前に、行け」
「か、感謝であります!!」「礼を言うよ…」
ビシッと敬礼をする神羅上等兵。

その時、ゆらりとソロが立ち上がる。
「お前らも、俺の邪魔をするのか…」
その目には、狂気の色がありありと浮かんでいた。
「む、意外と立ち上がるのが早かったな。もう少しのびているものと思っていたが」
「まあよいではないか、パパス殿。私も貴公の実力が気になっていたところだ。
 なに、相手もかなりの実力者のようだが、恐れることはありますまい、二人で存分に懲らしめてやりましょうぞ」
5742/3:05/01/10 04:32:46 ID:dZhUjOkw
「強そうな人達だったよな。もうあいつも追ってこられないだろ。
 …安心したらなんかこの怪我が痛んできたな」
「自分も安心したらトイレに行きたくなったであります!」
「…どっちだ?」
「…大、で、あります」
「ここでやるな。我慢しろ」
「でも、もう我慢できそうにないであります!」
「参ったな…。お」

すぐ前の階段から女性が降りてきた。
「なあ、あんた、こいつがトイレ行きたいそうだ。どこかで見てないか?」
「さあ、見てないけど、この先の塔の中に宿屋があったから、行ってみたら?」
神羅上等兵はそれを聞くや、一目散に駆けていった。

「ひどい怪我ね。どうしたの?」
「この先で男にやられた。そうとう危険なやつだ。行かない方がいい」
「ねえ、その怪我の痛み、とってあげましょうか?これでも私、クレリックなの」
「クレリック?聞き慣れないジョブだが…できるのか?じゃあ、せっかくだから、頼むわ」
「そう?いいわ。ちょっと目をつぶっててね。空の下なる我が手に…」
5753/3:05/01/10 04:35:05 ID:dZhUjOkw
あっという間に用を足した神羅上等兵。
キレはいいらしい。手を洗う水を探している。
「それにしても、古い塔であります…」
壁は様々な汚れがしみこみ、柱は古代の形状だと一目で分かる。
床には竜の紋様、そして目の前にはまるで生きているかのような石像。何故か壁の方を向いているが。
思わずさわってみる。暖かい。まるで本当に今まで生きていたかのような…

「呪われそうであります…。早く相方のところへ戻るであります」


「こんなにもうまくいくなんて思わなかった」
薄ら笑いを浮かべるアルマ。目の前には、何も知らぬまま、石となったバッツがたたずんでいる。
「でも、痛みを取るっていう約束を破ったわけじゃないんだし、いいわよね。どうせ石になっちゃったら痛くもかゆくもないんだし。
 さて、次はあの汚らしい男の番ね。どんな石像にしてあげようかな」

【ソロ 現在位置:アリアハン地下牢 所持品:アルテマウェポン 行動方針:邪魔するやつを殺す 願い:ピサロの完全抹殺】
【パパス 現在位置:同上 所持品:はかぶさの剣 行動方針:目の前の事態に対処、サトチー、サンチョに会う 願い:?】
【ブラスト 現在位置:同上 所持品:? 行動方針:目の前の事態に対処、二人分の武器(同じ武器)の調達→エニクスを探す
 願い:エニクスと戦い、勝つ(息子へのプレゼント)】

【バッツ(石化) 現在位置:ナジミの塔地下 所持品:無し 行動方針:石 願い:今の所無し】
【神羅上等兵 現在位置:ナジミの塔1F 所持品:無し 行動方針:手を洗ってバッツのところへ 願い:スペシャルポーズを決める】
【アルマ 現在位置:ナジミの塔地下 所持品:すべての棒、ガイアの剣、40G、キメラのつばさ、皮の帽子
 行動方針:参加者を石にしながらキーアイテム探し(アグリアスの排除優先) 願い:ラムザとの禁断の恋】
576名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/12 11:59:56 ID:aOqGStzn
保守?
577名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/12 22:06:03 ID:qaSxli9t
階段の踊り場でアルマと神羅上等兵はばったり出会った。
「あら、もう来たの。トイレはあった?」
「はい、すっきりしたであります。」
「手は洗った?」
「はい、天然水で綺麗にさっぱりと。トイレの場所教えてくださってどうもありがとうござい……」
からんからん。
アルマの手から杖がころがり落ちて階段を下っていく。
「あー、滑っちゃって」
アルマは舌を出しながら階段を降りようとする。

「あ、いいであります。自分が拾ってくるであります」
わざとらしい振りのアルマに疑問を全く抱かない神羅上等兵は、まっすぐ杖に駆け寄った。
拾った杖を笑顔でさしだし一人で照れながらヘルメットのずれを直した。
「さあどうぞ」
アルマは杖を受け取った。
「ありがとう」
神羅上等兵は嬉しそうなアルマの顔をみて心底幸せになった。
「か、感謝していただき光栄であります」
アルマはくすっと笑う。
「じゃあ……もっと感謝しようか?」
「へっ?であります……」

ぽこぽこ。2ヒット。

神羅上等兵のヘルメットが石になった。

「な、なんと素晴らしい!このメットはずいぶん古びてもうすぐ処分品だったであります。
 ところどころ亀裂が入っていて防具としてももうダメだったのですが、石にすることで
 それを塞いで直してしまうとは!まるで魔法のよう、映画のようであります。
 いやー、映画って本当にすばらしいものですね、ではまたお会いしましょう。であります」
彼はそのままバッツのもとへ向かう。
578名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/12 22:07:36 ID:qaSxli9t


神羅上等兵上機嫌、アルマはぽかーん。



【神羅上等兵 現在位置:ナジミの塔地下 所持品:無し 行動方針:バッツのところへ 
 願い:スペシャルポーズを決める】
【アルマ 現在位置:ナジミの塔地下 所持品:すべての棒、ガイアの剣、40G、キメラのつばさ、皮の帽子
 行動方針:参加者を石にしながらキーアイテム探し(アグリアスの排除優先) 願い:ラムザとの禁断の恋】
579名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/17 04:00:56 ID:HnxN4c7s
ほしゅ
580名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/19 14:28:21 ID:+xq7vcIS
「うおおおお!」
ギルガメッシュのハンマーパンチが振り下ろされた。
迫り来る死の拳圧に冷めた顔で迎えるセージ。
――僕はどうする?

何も考えずにイオを放った。
ギルガメッシュと自分の間の空間に。

ばんっ!
爆発が二人を遠くにはじき飛ばした。
ギルガメッシュは後方数十mに、セージはピサロともょもとの間に。

この場では仲間になるかもしれない二人にあらためて顔合わせするセージ。
「……どう?これを計算して呪文を唱えたんだ」
爆発の衝撃で君たちのもとへ飛ぶ、これを計算して唱えたんだと言うせージ。
露骨に嘘だった。


「で、仲間になるのかよ、そうなんだな」
もょもとはセージの計算云々はどうでもよかったのですぐにでもギルガメッシュに対抗するための
同盟を持ち出した。

「ああ、前にすれ違ったときはごめん。余裕がなかったから残念だったけど、今はさ」
呼吸が苦しいのを懸命にこらえるセージ。軽度の呪文を唱えるのも楽じゃない。
軽く余裕を見せてやるつもりだがなかなかそうもいかない。
もょもとはイライラした、
「仲間になるのかならねえのかどっちだよ!」
もょもとが怒鳴るのも無理はない。ギルガメッシュが起き上がり再び動こうとするのを見たからだ。
5812/3:05/01/19 14:37:07 ID:+xq7vcIS
セージは黙った。黙って、今の自分でもこれなら唱えられるだろうと判断した。
「これが、返事さ」
セージは荒い息をしながらベホイミを唱えた。
これが限界だった。

ピサロの傷口が塞がっていく。
完治とはいかないが、充分動けるだけの処置だった。
「こ……れで、いいだろ。あとは何とかして……くれ」
セージは気絶した。


ピサロは立ち上がった。
「どうやら世話になったようだ」
前方をしっかり見据え、声も確かなものが出せるようだ。
「よかったな、でもどうせなら俺にも呪文をかけてほしかったけど」
もょもとは倒れたセージを横目に小さく笑う。
そして膝を叩き、気力を振りしぼった。
「よし、俺たちのために力になってくれた仲間のためだ、あいつには負けられないぜ」

もょもとの横でピサロは口早に呪文を唱えた。
ベホマラーの輝きが三人を包み込む。
「これで万全だな、ではやるか」
5823/3:05/01/19 14:38:25 ID:+xq7vcIS
【セージ(気絶) 現在位置:レーベの村入り口 所持品:扇子   ラックの種
行動方針:気絶中 願い:この世界(DQ)と異世界(FF)に存在する全ての呪文を習得する】

【ギルガメッシュ(疲労&ヘイスト) 現在位置:レーベの村入り口 所持品:虹、エクスカリバー2、
  雷神の剣(DQ2仕様)、陸奥守
第一行動方針:セージから種を奪う
第二行動方針:バッツを探すための情報収集
最終行動方針:バッツと正々堂々戦う。
願い:バッツと正々堂々戦いたい(出来ればゲーム中) 】

【もょもと  現在位置:同上 所持品:鋼の○金術師 7巻まで コンドーム50個  
  行動方針:ギルガメッシュを退ける  願い:?】
【ピサロ 現在位置:同上 所持品:なし 行動方針:ギルガメッシュを退ける
 願い:?】
583名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/22 22:24:11 ID:YBbNcMdf
まだブラスカが一度も登場していないのに気づき、とうとうアリアハンを舞台に活躍することとなった。
その手には力の種、すなわちキーアイテムがにぎられている。
彼の支給品がそれだったのだ。
そして彼はさらに運が良かった。

初期地点がいざないの洞窟だったのだ。
旅の扉の傍で茫然と地に見入っているイズルードを横目に、彼は旅の扉に悠々と入っていく。
ステージクリアです。

【ブラスカ 所持品:力の種 アリアハンステージクリア 第四位】
584名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/22 22:25:17 ID:YBbNcMdf
全身に打ち身の痕、特に顔がひどい。そんな囚人の名をソロという。
「くそっ、こんなことして只で済むと思うなーーっ」
ソロは声を張り上げるがパパスとブラストには聞こえない。
今の彼は牢の中で虚しい叫び声を出し続ける哀れな囚人だ。
両腕両足には鎖を巻きつけられ、重量のある重りで繋がれている。
自力で脱出することは困難だ。

パパスとブラストはアリアハン城内を歩いていた。
「ああしておけば少しは自分の行いを反省するであろうな」
「いや、そうであれば良いがまず無理……といった感じの少年かと、あれは。全身から放つ気が
 邪悪すぎる。いったいどこで道を誤ったのか……」
「ふむ、ではまだ懲らしめ方が甘かったか」
そんな会話をしながら城を出た。
今後は種を探すことが目的となる。

しばらく行くとやや不思議な光景に出会い、二人は目を細めた。
「また不恰好な……」
体が半分地面にめり込んでいるアーヴァインを発見したのだ。


【ソロ 現在位置:アリアハン地下牢 所持品:なし 行動方針:邪魔するやつを殺す 願い:ピサロの完全抹殺】

【パパス 現在位置:アリアハン城下町 所持品:はかぶさの剣 行動方針:サトチー、サンチョに会う願い:?】
【ブラスト 現在位置:同上 所持品:アルテマウェポン(ソロからルート)、もうひとつは不明 
     行動方針:種探し、二人分の武器(同じ武器)の調達→エニクスを探す
      願い:エニクスと戦い、勝つ(息子へのプレゼント)】

【アーヴァイン 現在位置:アリアハン城下町 所持品:なし 行動方針:気絶中 願い:?】

※現在、ソロの殺害リストに載っている人物は、ピサロ・Tシド・キマリ・ギルバート・もょもと
 バッツ・神羅上等兵・パパス・ブラストの9人
5851/3:05/01/23 02:00:37 ID:+H8trAYc
「くぁwせdrftgyふじこlp;@:」
『ふじこ』しか聞き取れない悲鳴を上げ、リヴァイアサンに頃された奴はふらふらと床に突っ伏する。
フリオニールの懇親のサンダーが直撃し、それでも気を失わないのは流石といったところだろうか。
この隙にフリオニールは立ち上がり、逃げ出す――
…はずだったのだが。
「…い、痛…い……」
フリオニールも同じように全身に痺れを感じ、倒れたまま呻き声を上げた。
先ほどのサンダーを至近距離に遠慮なく放ったため、術者である彼自身までダメージを受けてしまったのだ。
いやはや、実に彼らしい。…というのも、彼のステータスを紹介するのが一番手っ取り早いであろう。

フリオニール HP???? MP89
ちから90 せいしん62 ちせい1 たいりょく80 すばやさ49 まりょく22
熟練度 すで16 ナイフ1 剣16 杖1 斧16 槍16 弓1 盾1
魔法 ケアル16 サンダー16 アルテマ16 (他熟練度1のゴミ魔法数種類)

見ればわかるように、知性が1である。物理攻撃ばかりしているとこうなる。
勝手に上がっていく精神に合わせてホーリーでも覚えればいいだろうに、なぜかサンダーの熟練度が16だ。
ちなみにアルテマの熟練度が16になっているが、これはFC版仕様なので全くもって意味がない。
HP????はパーティーアタックのしすぎでバグになっていて読み取れない。ここは未知数である。

…まあそれは置いておいて、
要するに彼は、あまり知能が高くなかったのだ。(ちなみに、そこに付け込まれて少なくとも2度は騙されている模様)
しかしそれはリヴァイアサンに頃された奴も大して変わらない。
何しろ、敵を踏みつけて悦に浸っている隙をつかれて魔法を喰らうような人間(?)で、
そのためこのような相打ち状態になってしまっているのだから。
これは余談だが、この2人は本気で戦ったとしても互角かもしれない。少なくとも知能の点では。
5862/3:05/01/23 02:04:13 ID:+H8trAYc
「…で、どうすんのさ?」
どうやら動けない様子の2人を見下ろしながら、やれやれといった表情のニセコくん。
真っ赤な忍者服はやや個性的、悪く言えばダs(最強ジョブなんだから仕方ないだろ。:ニセコくん)
「くっ…遅かったぜ…!」
「いや、遅かったとか…どっちにしても、これじゃ何があったかもよくわからないな」
「うーーん。…やっぱ、どっちも助けるか?」
「いや、そういうことじゃなくて…」
なんだか的外れなやりとりを続けるエッジとニセコくんを見上げてから、
フリオニールとリヴァイアサンに頃された奴はなんとなく顔を見合わせた、が。
「これじゃ、どっちが悪いかわかんねぇな?」
「いや、そっちが悪い!」
リヴァイアサンに頃された奴に向かって指を差しながら、フリオニールはエッジの言葉に反応する。
叫んだだけで身体が痛むようで、少し咳き込んだ。
「…いきなり襲ってきたんだ。俺は友好的に挨拶したんだけど」
そうなのか? と、エッジはリヴァイアサンに頃された奴を見やる。
それを見たリヴァイアサンに頃された奴は少々焦ったように返答した。
「いや、待て! 最初に攻撃を仕掛けてきたのは貴様だろうが!
 そもそもこれはレースだ。キーアイテムを持ってるんだったら奪い取るのは普通…だッ!(多分)」
「何だって!? お前、キーアイテム持ってんのか?」
「……いえ、持っておりません」
「何でそこでいきなり敬語になる!」
「持ってないって言ってるじゃないか」
「だったらその袋を見せてみろ!」
「いやいや……ちょっと落ち着くといいぜ!」
5873/4:05/01/23 02:05:33 ID:+H8trAYc
(子供の喧嘩かよ…)
幼稚なやりとりを見ながら、ニセコくんは目眩をこらえていた。
(…もうそんなに時間もないってのに…はあ)
そうだ、もしかしたらもう、ゴールしている奴もいるかもしれない。
(…俺…こんなことしてる場合か…? 俺が勝たないとエリアが…)
――そうなんだ。 俺はそんなにお気楽な気持ちでこのレースに参加したんじゃないはずだ。
俺が勝てば、エリアは本当に生き返るかもしれないんだ。もっと早く、本気になるべきだった。
…もう時間が無い。 無理にエッジに付き合うことないさ。今すぐにでもキーアイテムを探しに――
「あーーっ!! やっぱ持ってんじゃねえか!!!」
怒鳴り声に反応して顔を上げて、ニセコくんは目を見開いた。
5884/4:05/01/23 02:07:03 ID:+H8trAYc
「ふざけるな!渡せる訳ないだろう!」
フリオニールはエッジから自分の袋を奪い返すと、ふらふらと立ち上がる。
リヴァイアサンに頃された奴も舌打ちするとよろめきながら立ち上がり、
向き直りながら最後の手段である盗賊の壺を取り出そうとする。
けれども、それよりも早くフリオニールの目がすっと細まった。
「…悪いが、俺には優勝して叶えなてはならないこともあるから――」
そうして、彼はまたその手から素早く魔法を放つ――はずだったのだが。
「ごめん、実は俺もそうなんだ!」
「!? な…」
あまりにも突然だった。
フリオニールは鞘に収められたままのラグナロクで、後頭部を強く殴られ気絶した。
エッジもリヴァイアサンに頃された奴も、驚きで目を見張った。
「…エッジ、ごめんな!」
ニセコくんはそれだけ言い残すと、忍者の速さで部屋を出て行った。
フリオニールの袋をしっかりと手に握って。
行き先はもう決まっていた。
このまま外に出て、場所を確認したらゴールまで走る。それで俺はステージクリアだ。
(――待っててくれ、エリア!)


【ニセコくん 現在位置:ナジミの塔地下一階から逃走中 所持品:ラグナロク、素早さの種、薬草
 行動方針:ゴールへ 願い:エリアを生き返らせる】

【エッジ 現在位置:ナジミの塔地下一階宝箱の部屋 所持品:? 行動方針:? 願い:?】
【フリオニール(負傷、気絶) 現在位置:ナジミの塔地下一階宝箱の部屋 所持品:鉄の槍
 行動方針:気絶中 願い:両親と仲間を生き返らせる】
【リヴァイアサンに頃された奴(負傷) 現在位置:ナジミの塔地下一階宝箱の部屋
 所持品:旅人の服・薬草・49G・盗賊の壷(容量4)  行動方針:? 願い:名前を取り戻す】
589名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/23 02:08:32 ID:+H8trAYc
ギャグとシリアスがめちゃくちゃになってんのもありかなーとか思ってやってみたけど、ダメだね。
つーかもうすぐ容量いっぱいになるけど、やっぱ次スレ立てんのかい?
590名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/23 06:22:41 ID:8vduSJr3
これだけやったんだし、立てた方が良かろうと言ってみる。
591名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/23 12:32:01 ID:HAdFA3hQ
エクスデスを退けたジタンとロザリー。
果敢にも暗黒魔道士相手に勇気をふりしぼったロザリーは、力を使い果たして線が切れたように
その場にへたりこんだ。
「おい、ロザリーさん!」
ジタンが駆け寄りロザリーの額に手をあてる。
微熱がじわりと冷たい掌に伝わってくる。
「大丈夫かよ」
ロザリーはうなずいた。
「平気です。ちょっと心臓が早うちしすぎて……それで発生した一過性の熱です」
「そういうもんなのか」
「人間種と比べると体力がないものですから……」
ジタンはここに来る前のおしゃべりでロザリーがエルフであることを聞いていた。

「すぐ良くなりますよ」
ロザリーは突き放すように言った。自分の体に触れているジタンから離れたがっているように。
「ま、大丈夫ならいいけどさ」
ジタンはロザリーから手を放す。

さて、と一息ついたジタンはよくよく考えてみる。
エクスデスのあの動揺ぶりを。
「あいつ何で急に逃げ出したのかねぇ」

それがわかるはずもないジタンであった。

【ジタン 現在位置:祠の中 所持品:? 行動方針:城下町に行き、キーアイテム入手 願い:?】
【ロザリー 現在位置:祠の中 所持品:オメガの勲章 行動方針:城下町に行き、キーアイテム入手 
 願い:?(ピサロ関連?)】
592名前が無い@ただの名無しのようだ:05/01/23 17:58:13 ID:UYUfNJo0
ピサロがもょもとを制して前に出る。
身体が確かなものに戻ったか確認するために。
それには丁度いい相手であるとうかがえた。

「おまえら三人が力をあわせてももう遅いぜっ」
ギルガメッシュが迫る。
「まずはこいつで勝負ッ」
四本腕の一本が伸びる。右フック、一閃。
空を斬りさく剛拳がピサロの顔面をかすめる。
わずかに身をそらせてかわすピサロ、そこへ、第二波。
「おりゃあ!」
一度通り過ぎた拳が裏拳で再度襲いかかる。
ギルガメッシュの二段構え、それを避けるにはピサロの体勢が悪い――

ガッ。
ピサロがギルガメッシュの手を掴む。
「なにっ」
驚愕、ありえない力。
ピサロの繊細な細顔に冷酷な笑みが浮かぶ。
「力比べしてみるか?」
軋む音、ギルガメッシュの右拳が悲鳴をあげる。
思わず第二の右手を振るう、しかし届かない。
「むんっ」
ピサロの気合とともに、ギルガメッシュの第一右手は砕けた。
「ぐぎゃぁぁぁあ」
ピサロが手を放すとギルガメッシュは青白い顔で後退していった。

5932/3:05/01/23 17:59:22 ID:UYUfNJo0
「ふむ、確かに体は癒えたようだな」
もょもとは目を見張っていた。
「おいおいすげえな、とてもさっきまで重傷患者だった男には見えないぜ」
もょもとは倒れているセージに目をやる。
「それもこいつのお陰だな」
ピサロはフンと鼻を鳴らす。前方でギルガメッシュが燻っているのをじっと見つめながら。


「く、くそっ、あいつ人間じゃねぇ……」
ギルガメッシュは砕けた右手に視線を注ぎこんだ。
壊れた手には力のかけらも残っていない。
あと三つの腕が残っているが、どれも利き腕ではない。
激しい痛みとあやふやな思考に戸惑い、頭を振って身悶えた。
あんな相手だとわかっていれば、もっと早く剣を使えばよかった、
相手を殺しちゃまずいから、だから素手で……

しかしあのままでは、、殺されるのはギルガメッシュの方だったのだ。

自分自身に怒りが湧いた。
これは慎重になりすぎた故の失敗であり、いわば臆病なのだ。
「ちくしょーーーー!今さら遅いが、使わせてもらうぜ、俺の剣!」
涙で目が霞むが、それを気にしてはいられない。
あの「映像」はこんな所で朽ち果てる自分なんぞを望みはしない、
そう信じてギルガメッシュは立ちあがった。
「気合だああぁぁぁっ!行くぞこのヤローーーッ」
ギルガメッシュのテンションがみるみる高まっていく。
カン、カン、ズシャン!
左の地に聖剣、天に雷神の剣。右に構える太刀は光輝く虹の剣。
遠い時代、姉が弟に残した陸奥守が、静かに背中で見守っている。
5943/3:05/01/23 18:00:28 ID:UYUfNJo0
「うおおおおおおお!」
気力全開、ギルガメッシュのテンションが100、あがった!
スーパーハイテンション・ギルガメッシュの怒号が全方位に響きわたった。

【セージ(気絶) 現在位置:レーベの村入り口 所持品:扇子   ラックの種
行動方針:気絶中 願い:この世界(DQ)と異世界(FF)に存在する全ての呪文を習得する】

【ギルガメッシュ(疲労&ヘイスト) 現在位置:レーベの村入り口 所持品:虹、エクスカリバー2、
  雷神の剣(DQ2仕様)、陸奥守
第一行動方針:セージから種を奪う
第二行動方針:バッツを探すための情報収集
最終行動方針:バッツと正々堂々戦う。
願い:バッツと正々堂々戦いたい(出来ればゲーム中) 】

【もょもと  現在位置:同上 所持品:鋼の○金術師 7巻まで コンドーム50個  
  行動方針:ギルガメッシュを退ける  願い:?】
【ピサロ 現在位置:同上 所持品:なし 行動方針:ギルガメッシュを退ける
 願い:?】

>>589>>590
よろしければ立てますよ
595:05/01/23 21:30:11 ID:hf4UzQ7q
合流地点に戻った神羅上等兵のうろたえぶりは相当なものだった。
何しろさっきまで元気に歩いていたはずのバッツがもの言わぬ石像になっているから当然だ。
「な、何故でありますか。なぜバッツ殿が石に……」
考えてみた。

先ほどここにバッツ似の石像なんてものはなかった。
触ってみると温かい、あの中年の石像と同じく。
そうあの時も感じたこと……まるで生きているよう。

相手を石化させる魔法というのは聞いたことがあった。
では、それを使った参加者がいるのでありますな、というところに落ち着きそうだ。
「……で、誰が」
真っ先に思い浮かんだのはソロの顔だったが、どうも違うような気がする。
こういう殺しもせずに相手を無力化するというスマートなやり方ができる人間ではないと思うからだ。
「では、考えられるのは……あの少女殿?」

考えるまでもなかった。
自分のヘルメットは石になったのだ。

「他にはありえないであります!」
なんという大ボケぶり。
自分のメットが石になったことを忘れているとは……
「す、すぐ元に戻さないと。金の針、金の針は……」
そういうものがすぐ出てくればこの大会は苦労しないものだ。

「金の針はないであります。どうするであります〜」
神羅上等兵は頭を抱えた。
このレースには強敵が多すぎて、最終的には競うことになるにしても、
途中までは絶対誰かの助けがいる。
バッツはとても気のいい男でかなりの腕前、こんな参加者はまずめったにいそうもないから
是非とも助けたい。
596:05/01/23 21:31:37 ID:hf4UzQ7q
何とかして石化を解きたいのだが……。

どうしようか困っているときに救いの手がさしのべられるのは、彼の運がいいからか。
「あ、あの」
そこに現れたのは、白魔法を習得しているガーネットだった。

神羅上等兵はガーネットにわけを説明した。
「かくかくしかじか、どうかお願いします」
「わかりました。じゃあエスナ……」
ガーネットも一人では心細かった。
それにレース優勝よりジタンを探す方が本命に近いので、他の参加者を助けることも
特に厭う理由がなかった。
彼女はバッツの石化を解いた瞬間、彼らと行動をともにしようと決めたのである。

【ガーネット 現在位置:ナジミの塔地下1階 所持品:ス○2一式 行動方針:ジタンを探す】
【神羅上等兵 現在位置:同上 所持品:無し 行動方針:バッツと考える
 願い:スペシャルポーズを決める】
【バッツ 現在位置:同上 所持品:無し 行動方針:これから考える 願い:今の所無し】
597名前が無い@ただの名無しのようだ