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名前が無い@ただの名無しのようだ:
ロザリーの魂を鎧に定着させたのがピサロナイト
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俺is 3Get
【 ドラゴンクエストW 〜錬成されしものたち 】
人は相応の代価なしに、何かを得ることは出来ない。
何かを得るためには、同等の代価が必要となる。
それが、錬金術における等価交換の原則だ。そのとき彼らはそれが世界の真実だと(漠然と)信じていた・・・
第一章 「鷲鼻の錬金術師」
「何たる事だ・・・・・・」
ライアンは嘆息した。自分が薬草をケチった所為で、ホイミンが死んでしまったのだ。
まさか見習い悪魔と切り株お化けが同時に三体もでてくるとは思わなかったのが不覚だとしきりに後悔する。
(ちなみにこの世界に生き返らせる呪文というものは一切ない。死んだら終わりだ)
「どうして自分にホイミをかけなかったのだ・・・」とライアンはホイミンの行動をとがめたが、それが自分のためだということはわかっていた。
彼がかけてくれていなかったなら、今ごろ自分は草葉の蔭で「へんじがない・・ただのちゅうねんのようだ・・」になっていたことだろう。
さて、ひとしきり嘆きかなしんだところで、ライアンは自分が錬金術師ということをおもいだした。
「そうか!ホイミンをつくりゃーいいんじゃね?」
いきなり現代風の言葉つかいになるライアン。若い頃は結構ナウい男であったのだ。
「それじゃあさっそく」地面に破邪の剣でこりこりと魔方陣を書いたライアンはそこではたと困った。
ホイミスライムの肉体は残っているから魂の定着場所はいいとして、その魂を錬成するための等価交換はなにがいいだろうか。
暫く熟慮した結果、ライアンはホイミンの遺体の傍に430G入ったままの皮袋をそっと置いた。
世の中は所詮金だ、という考えが骨の髄まで染み込んでいるライアンであった。バトランドは資本主義なのである。
なんだかんだいってもたかがホイミスライムの魂一つ。このくらいの金があればお釣りが出るだろう。
ライアンは一人そう考えた。これは差別ともいえるが、人間である以上、どうしてもモンスターをかろく見るのは仕方がないことである。
300Gでも大丈夫かな、と頭の隅でちらりと考えたライアンは皮袋から少し金貨を取り出して、懐に直した。ご利用は計画的に。
「さて。それではそろそろ錬成の儀式でもいたすとするかな」
ライアンはマイクを取り出すと、「きっみのてっでー!きっりさいってー!」と辺りの草木が揺れるくらいの大音量で歌いだした。
これがライアン流練成術の方法なのである。「とっおいっひのー!きおーくーをー!」
錬成陣を前にひとしきりメリッサを唄いつづけるライアン。その重低音の効いたバリトンの喉声はバトランド一との評判だ。
歌詞が二番に差しかかった所で、錬成陣に反応が現れ出した。「おお!」期待するライアン。
が、どうも様子がおかしい。錬成陣は光っているが、いつまでたってもホイミンが蘇る気配がない。
首をひねるライアン。そのライアンに錬成の光が襲いかかった。術の逆流である。失敗するとこうなるのだ。
ライアンは錬成陣のなかに引きずり込まれていった。
「ひぃぃーーーー!持っていかれるゥゥゥゥゥ!!!!」
・・・・・
数週間後、平穏きわまりないバトランド城にこんな噂が流れていた。
戦士A 「どうも我が城の戦士が一人、食べ物を盗んでイムルの牢屋に閉じ込められているらしいぞ・・」
戦士B 「ほんとか・・?」
戦士C 「情けない話だな。どうしてそんなことをしたんだろうか?」
戦士A 「どうやらあまりの恐怖に記憶をなくして、子供に戻ってしまったらしい・・・」
戦士C 「だれだいったい・・・?」
戦士A 「我がバトランド城にそんな馬鹿がいるとは思えないが・・・」
戦士C 「お前の聞き間違いじゃないのか?」
戦士B 「・・・そういえばライアンの姿を最近みないんだが・・・・」
戦士A 「・・・・・・」
戦士B 「・・・・・・」
戦士C 「・・・・・・」
戦士A 「お前・・パフパフしにいけよ・・・」
戦士B 「いやだよ・・・」 第一章 完
第二章 「神官の錬金術師」
「だから忠告したんじゃいわんこっちゃない!あぁ、王様になんと申し開きをすればいいんじゃ!」
しゃわがれた神経質な老人の声が、ここ、エンドール城の地下にある霊安室の一室に響き渡ったのは、
武道大会が終わった直後のことである。老人は顔を真っ赤に硬直させ、杖を持った手は小刻みに震え、目は瞬きを繰り返し
唇からは小さな泡を飛ばしながら叫んだ。
過度の興奮状態に陥っていることが容易に見受け取れた。「こんな・・・こんなこと、サイトハイム王家始まって以来の屈辱じゃわい!」
「落ち着いてくださいませんか。ブライ様」隣に座ったいたが老人が椅子から零れ落ちそうになるのを支えてそう答えた。
「これが、落ち着いていられるか!事態がわかっとるのか貴様!いいか、クリフトよ!」
ブライと呼ばれた老人は、腕に伸ばされた青年の手を振り払うと、目の前の壇に横たわっている人物を指差した。
栗色の長い髪の毛に、陶磁器のようにつややかな白い肌と、熟れた林檎の如く真っ赤な唇を持った女性が横たわっていた。
「アリーナ様が殺されたんじゃぞ!我が歴史あるサントハイム王家の第一王女が何処の馬の骨ともわからん男に!」
発狂ばかりの大音量で叫ぶブライに、クリフトは何もいえず俯いた。
そうなのだ。クリフトは先程の光景、武道大会決勝戦の模様を脳裏に思い出し吐き気がしてきた。
あんな凄まじい、痛ましい光景をみたのは初めてだった。自分はM気があるとおもうがそれでもあれはないと思う。
アリーナ姫様がうごかなくなった瞬間、自分の心臓も止まったような気がした。世界が灰色に変わったのだ。
あのとき、とめなかったのは私の責任だ。だから、生き返らせなければいけない。禁忌の錬成術でも使ってでも。
そう。錬金術は禁忌なのだ。とくに神官である私にとっては。
神に仕える私が、神の存在を認めていない、物事を物理的法則で解釈する錬金術をつかっていいものか?
それは神に対する背徳に他ならないだろうか?
だが、クリフトは思う。姫様の命が救われるのならば神を裏切る事も私は厭わない。
クリフトはチョークを取り出して、床一面に錬成陣を書いた。その姿を黙ってみていたブライも、すぐにそれに加わった。
錬成陣を書き終え、その中心点にアリーナの遺体を壊れ物を扱うようにそっと、いとおしそうに横たえたクリフトはそこで困った事に気がついた。
錬金術の基本は等価交換である。姫様の肉体はここにこうして実存しているからいいが、魂はもう天空に散っていることであろう。
となると、その魂を錬成するために何を等価として差し出すべきか?
サントハイムに、いや、エンドールにそんなものがあるのか?
いや、そもそもアリーナ姫とつりあうだけのものがこの世の中にあるか?答えは否だ、とクリフトは断言できる。
姫様と、あの天真爛漫で無垢で少しごむたいなところはあるけれど家臣思いで、サントハイム城下あわせて一番の美人であらせられる
彼女につりあうだけのものなんてない。ありえない。
クリフトはがっくりとうなだれた。これではやはり姫様を現世に復活させる事などできない。
そんなクリフトの心情を察したのであろう。ブライはそっとクリフトの傍にしゃがみ込むと彼の肩をそっと叩いた。
「あんずるな。姫様の魂と、等価交換の材料は、ここにある」
「え??」
クリフトはまさしく仰天した。こんなにびっくりしたのは本棚に隠していた姫様のプロマイドを神父様にみつかったとき以来かもしれなかった。
「その材料とは?」
言葉を発するのももどかしかった。そんなものがるというのなら伝説の天空城とやらでも登って見せる。
ブライはにっこりと笑い、「わしじゃ」といった。
数時間後、どこか悟りきった顔をしたクリフトとやたら年寄り臭い台詞を吐くアリーナ姫が出て行くのをエンドール兵は怪訝そうに見送った。
「うーん、若い女子の体はええもんじゃの。姫様も結構発育しておったんじゃのう!」と、一人はしゃぐブライを他所に、
クリフトはクリフト×ブライの可能性を考え恐怖していた。
第二章 完
第三章 「拝金の錬金術師」
トルネコは弁当箱をあけて、なかの質素なおかずを確認してためいきをつく。なんだこれは。
所詮世の中金だと言う事は重々わかっている。そして金が我が家にないのもわかっている。金。金だ。
そもそも金というものは人間が経済活動を円滑に行うために生み出されたものだと聞いている。
大根を買うのに人参をわざわざもっていたらわずらわしくてしょうがないからだ。
これは納得できる。トルネコは弁当をむさぼり食いながら考えている。金についてだ。金は便利だ。
しかし、人は金を行使する立場にあるわけであって、決して金によって行使されるべきじゃないだろう。
それは本末転倒だ。人と金との相関関係は、人→金であるべきで逆転するべきではない。
トルネコは卵焼きを齧る。少し甘さが足りない。ネネのやつ砂糖をけちってやがる。主人が朝から夜まで武器屋の店員として
働いているのにこんなケチなもの出しやがって。帰ったら文句いってやる。
大体なんだ。この肉の薄さは。もうすこしで向こう側がみえるじゃねえか。これがローストビーフか。味なんて何もないじゃねえか。
ええと、なんの話だったッけな。あぁ、そうだ。金について考えていたんだ。トルネコは誰もいない、しんとした、カウンターに
頬杖をついて一人考える。天井近くにある明り取りの窓から差しこんでくる光をみながら、彼はまた一人言を呟く。
世の中、金だ。マネーだ。円だ。ドルだ。ユーロだ。ポンドやマルクも捨てがたい。
つまり金があれば俺だってこんな程度の店は持てる。いや、もっともっと大きな店だって持てる筈だ。
トルネコはパンを齧る。少し酸味がある。トルネコはまじまじとパンを眺める。ところどころカビが生えている。
ネネの野郎、薄味の弁当の次は、腐ったパンをくれやがった。ふざけやがって。ひっぱたいてやる。
いまいましげに齧りついて、あっというまに半分平らげたトルネコは、残りの半分を元の紙袋に直した。三時のおやつにするのだ。
トルネコは考える。頭があっても金がないと仕方がない。ここの店主くらいの品揃えがあれば俺だって店を起こすんだが。
くそ。くそ。
トルネコはいつもそんなことを考えている。
金を錬成したらいいじゃないか。と、トルネコが思いついたのはその日の夕方、破邪の剣を売りにきた男を追い返した後のことだった。
暫くこのことについて考えたが、悪くないように思えた。金なんてものは、錬成すればたやすい。
早速その日の夜、給料でもらった100Gを資金に必要な道具を調達した。
錬成陣を書くためのチョーク。錬成陣について詳しく書かれた太古の書物。それに夜食用の弁当だ。
帰るとネネが泣いて馬鹿なマネはやめて、とすがってきたが、蹴飛ばす。亭主のやることに逆らうな。この能無し女が。
ププルの給食費など滞納しておけばいいんだ。そんなくだらないことでこの俺をわずらわすな。
トルネコはボブじいさんの家の庭を借りて錬成陣を描いた。勿論、もの凄くアバウトだ。商人は細かいことを気にしたらいけない。
どうのつるぎが欠けてようと、いたんでいようと、新品ですよ。、とにこやかにいえるくらいでなくちゃできないのだ。
さて、錬成陣を書いたトルネコはそこではたと困った。錬金術の基本は等価交換である。金を錬成するには、元素でいうとptが必要だ。
この辺にはあまりそれがない。よしんば売っていたとしても買うかねがない。トルネコ家のエンゲル係数はかぎりなく100に近い。
仕方がないので、ネネとププルを人柱にすることにした。鬼ということなかれ。金というものはそれほどまでに商人には魅力なのだ。
トルネコは狂っているのか?いや、彼がくるっているのではない。この資本主義社会が狂っているのだ、とどこぞの共産主義者はいうだろう。
革命をおこして王権を打破し、市民による共同議会をつくれ!と。
「おとうさん、ここに立てばいいの?」「あなた・・いったい何をなさるおつもりです?」
二人の疑問の声をよそにトルネコは一人、昼間食べ残していた腐ったパンを無言でほうばるのであった。
そして、食べ終えた後、満足げに見事に突っ張った腹をさすり、人差し指を舐めながら、彼らにこう言い残す。
「安心しろ。金ができたら、お前らを買い戻してやるからな」
第三章 完
10 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/05/12 18:04 ID:3D0CYY+G
小説、面白いよ。
ププルはイムルの子供だぞ
第四章 「姉妹の錬金術師」
父を錬成しようといいだしたのは姉のマーニャである。彼女は父の死体を前に泣き崩れているミネアにそういった。
そして、二人でバルザックの仇を討とう。三人でまた家族仲良く暮らそうね。姉としての責任からでた言葉であった。
ミネアが泣き止んでくれたのは嬉しいが、それがとんでもないことになったと気がついた。
ミネアは本気で父を錬成する気になってしまったのだ。今更嘘ともいえなかった。本当に父を錬成しなければいけなくなってしまった。
マーニャは観客でびっしり埋まった劇場の舞台でそのしなやかな身体を妖艶にくねらせながら考える。
ーそのためにはとりあえず父と同じくらいの背丈の男の身体が必要だわ
観客席に視線をめぐらせて、父と同じような人間がいないか確認するのはマーニャにとって日課になっていた。
だが、いつもいるのはスケベそうな赤ら顔の中年親父や、頭のてっぺんまで禿げかかった初老の爺さんばかりなのだ。
楽屋まで花束を持ってきてくれる連中もいるが、そいつらも軽薄でチャラチャラしてる軟派男ばかりでてんで話にならない。
こんなやつらでは父を錬成する材料になりゃしない。酔っ払って舞台にあがろうとする連中など問題外だ。
知性と品位と、鍛えられた肉体を持つ男でなければ、偉大なる父の魂の苗床にすることはできない。あの偉大な父の・・・
それにしても今日はあつい。舞台の上はいつも独特の熱気があるものだが、今日は普段にもまして熱かった。
まるで砂漠かどこかに放り出されたような、例外的熱さだ。マーニャの全身は火照り、玉のような汗が身体から滴りおちる。
荒く呼吸をして、熱さから逃れようとする彼女の仕草は、普段にもまして色っぽく扇情的で、見る者の興奮を掻き立てた。
「いいよー!マーニャちゃん最高!」
「今晩予定なかったら俺と遊ばないー?」
そんななか、ミネアは一人、舞台の袖で姉の姿をみていた。姉さん萌え。妹のあたしからみても萌え。二人はプリキュア。
自分はシスコンかもしれないわ、と思いながら、ハァハァしていると、ふと観客席に見知った顔がいるのを発見した。
「あれは・・オーリン?」
そう、そこには自分の父親がバルザックに殺されるとき、無力だったあの助手のオーリンがいたのだ。
彼はビールを飲みながら、「マーニャちゃん最高!」と歓声をあげていた。いったいなにやってるんだ。
だが、ふとミネアは思った。
オーリンなら・・・ひょっとして代用品になるかも。偉大なる父の魂の苗床に。
そこでミネアは舞台の袖から離れて、客席にいるオーリンのところにいくと、彼にそっと声をかけた。
ミネア 「おい!」
オーリン「なんだ!」
ミネア 「お前、 錬成していいか!」
オーリン「駄目だ!」
ミネア 「わかった!」
第四章 完
第五章 「復讐の錬金術師」
殺してやる。
殺してやる。
殺してやる。
自分は何度この言葉を唱えたかわからない。殺してやる。殺してやる。
始終口にだしていなければ、身体からこみ上げてくる激情を抑える事が出来ないのだ。
さもなくば自分の負の感情は、身体中のあらゆる毛細血管を食い破って、爆発してしまいそうになる。殺してやる。
故郷の村を離れて、どれだけのときがたったのかはわからない。数えたくないからだ。
時間が経過したことで自分の怒りが風化するのが怖い。だから、どれだけ時が流れたかは自分にはわからない。
ただ、唯一わかることは、自分の殺すべき相手が、魔族の王であるということだ。
仲間はいる。頼もしい仲間だ。だが、彼らには悪いが、自分には崇高な理想などというものはなにもない。
勇者だから闇を払うべきだ、というようなことを主張してくるやつらは、あいつのまえに滅ぼしたいくらいだ。
人に頼るな。依存するな。期待するな、待ち焦がれるな。自分にできることをしろ。
勇者なんてわけのわからない偶像に他人を奉りあげるな。あろうことか、その結果自分たちが死んでしまうなんて、馬鹿だ。
だから父さんも母さんも、馬鹿だ。シンシアは、・・・大馬鹿だ。自分を生かすために影武者として殺されるなんて、やっちゃいけないことだ。
そんなのを誰も望んでいない。自分は、人類のためなんて抽象的な大義のために戦うことなんてできない。
そんなことのために戦うことなんて・・・
「大丈夫ですか?」
その声で自分は正気に戻る。こちらを心配そうに覗きこんでいる妖精がいる。ロザリーである。生き返った妖精。
自分は心配させないようにロザリーに軽く頷いた。彼女はホッとしたように表情を緩めると、自分の隣に座り、薪を火にくべた。
火は一瞬だけ異物が混入された事に戸惑うかのように揺らぐが、すぐにあたらしい薪を自身の存在のよりどころに決めたようだ。
薪は炎につつまれ、その姿を灰へとゆっくりとかえていく。
自分は顔をしかめる。火は嫌いなのだ。一面残骸だらけになった故郷を思い出す。煙が、自分の家から、宿屋から、長老の屋敷から、
花壇からたちこもっている光景を思い出す。それは、自分にとって、忘れることができない原風景の記憶である。
「それにしても本当に静かですね」
ロザリーがいった。自分はまた頷くと、周りに意識をめぐらせた。皆気持良さそうに寝ている。
明日はいよいよ魔族の王との終局戦である。体力を回復させるために、大事をとって、ここで一晩休息をとることにしたのだ。
長い迷宮を抜けたあと、すぐに決戦しても負けるのは目に見えていたからだ。この戦いは、絶対に負けるわけにはいかないのである。
「勇者様・・・ピサロ様のこと・・・許していただけませんか?」
と、彼女がいったが、自分はその言葉が聞こえないふりをした。
シンシアにあまりにも似すぎている。まるで、鏡か何かに彼女が映し出されて、それが何かのはずみで実体化したみたいだ。
「勇者さま・・・駄目、ですか?」ロザリーが問いかけてくる。自分はうんざりする。どうして、こんなことを彼女はいってくるんだろう。
「今更、許す許さないに意味があるとは思わない。・・・ただ、自分は彼に言いたいことがあるんだけだ」と、ロザリーにいった。
「言いたいこと・・・ですか?」
不思議そうに聞き返すロザリーに自分は頷くと、また目を閉じた。そうだ。言いたいことがあるんだ。彼に。あの一言をいいたいんだ。
自分と彼を運命付けた言葉をいいたいんだ。そうおもいながら、自分は夢の世界へと沈み込んでいった。
つぎに目が覚めたとき、自分の視界に最初に入ったのは、トルネコが焚き火で兎の燻製肉を炙っているところだった。
隣にはクリフトとライアンもいた。どうやら、予定より早く目が覚めてしまい、腹もすいたので、食事をするところのようであった。
そういえば少し空腹だったので、ついでにご相伴にあずかることにした。男4人のむさくるしい食事がこうしてはじまった。
いつもならくだらない話、やれどこの町娘がかわいかったとか、どこの酒が旨かったとかを話すのであるが、
明日が最終決戦ということもあって、自分たちの話題は、普段は決して話さない身の内話になっていった。
「私はね、神に仕える身でありながら、姫様を錬金術で蘇らせようとしたんですよ」
クリフトが野兎の腿肉を齧りながら、ボソボソと喋りだした。
「成功してよかったじゃないか」と、ライアンが何の考えもなしに言った。たしかにアリーナ姫は今、馬車の中で寝ている筈である。
「けれど、姫様の肉体のなかにいるのはブライ様なんですよ!」
と、クリフトは突然激昂した。自分は彼のあまりの変貌を異様におもった。
「私が馬鹿だったんです。姫様の容姿に心が惹かれていたわけじゃなかったんです。いや、そりゃ、多少は姫様の
愛らしい姿をお慕いしてなかったといえばうそになりますよ。けど、私は、姫様の高貴な魂が好きだったんですよ!
あのあらゆるものに分け隔てなくお優しい姫様の心が好きだったんです」
「けど、貴殿は、姫の外見だけ蘇らせたではないか?」と、そこでライアンが疑問を口にした。
「それは・・・・・・」クリフトは言いよどむ。
「ようするにあれでしょ、四の五のいったって外見が大事なんでしょ。神官様は」
といったのはいままで黙って兎肉を食べ続けていたトルネコである。「外見が大事だから、中身がブライとかいう人でも蘇らせたんでしょ?」
自分に嘘ついちゃいけませんよ。神に仕えるお人が。といってにやにやと腹をゆらして笑った。
「・・・・・ザラ」
キまでいう前にクリフトの口をライアンが塞いだのは自分にとっても幸いである。戦いの前にメンバーが減るのは好ましくない。
「まぁまぁ、落ち着いて」と、トルネコがクリフトを宥めた。
「私なんて妻子を金に錬成した糞商人ですよ」
トルネコはいった。そして、
「それで10000G手にしたんです。その金を元手に自分の店を開きました」と、続けた。
「いったいどうしてそんなことを」と、聞いたのはライアンだ。彼は案外聞き上手なようだった。
「私の生まれた町は小さな、ほんと小さな村でね。そこのこれまた小さな武器屋で働いてました。弁当もらって、店番ですよ。
それが嫌でしてね。どうしておなじ人間なのにこんなに貧富の格差があるのかと、うんざりしてたんですよ」
「だから、妻と子を金に?」
「ええ。そのおかげでいまやボンモール、エンドールどちらにたいしても顔の利く大商人になることができました」
胸を張るトルネコの姿に、商人とはこんなやつらばかりなのか、とぼんやりと考えた。トルネコは続ける。
「そして、いざ、大商人になったあと、お金を錬成して妻子に戻そうとしたんですが、失敗しました。あのときは愕然としましたよ。
10000Gきっちり錬成陣に置いたのに何もおこらなかったんですからね。ネネとポポロは戻らなかったんです。
あのときは、三日間くらいなにもしないで呆然としてしましたね。その後、腐ったパンをみながら、ふと思ったんですよ。
人→金にはなるが、金→人はならないんだなぁ、と。金なんて、所詮、経済を円滑にする道具でしかなかったんです」
そんなこと、質素な弁当を食べていたころでさえわかってた筈なんですがね、とトルネコは自嘲気味にわらった。
自分はただ、黙って聞いていた。
「それで、せめてもの償いに妻と子の銅像を立てたりもしましたが、そんなものは只の自己満足です。
いくら金をためても妻と子の命と等価交換できるものなどない。絶望でしたよ。三日三晩泣きはらしました。自殺寸前です。
そんなおり、武器屋を訪れた客から黄金の腕輪と進化の話を聞きましてね。これだ、と思ったんですよ。
私は、デスピサロを倒して、彼の手に入れた進化の秘法を手に入れたい。そして、古代の秘術で、妻と子を錬成したいんです。
たとえそれが、神の怒りをかうことになって、裁きの雷が私の身に振ってきてもね」
トルネコはそこで、そっと目を拭った。
「私もです。たとえ自分が死ぬことになろうとも姫様だけは再びサントハイム城に帰らせてさしあげたい」
姫様の魂を錬成するには進化の秘法に頼るしかないんです、とクリフトはトルネコに賛同して続けた。
「拙者もだ。あのとき、ホイミンを救うために金をけちった。あれをいまでは死ぬほど悔やんでいる。
やっぱり430G置いてといてやればよかった。後悔しきりだ」
「・・・あなた私の話聞いてました?」
トルネコが呆れたようにいった。
自分は彼らの話を聞いて思った。進化の秘法。それがあれば。
妖精を錬成することは可能なのだろうか。可能だとすれば、絶対につくる。そのためにはデスピサロだ。とにかくあいつだ。
※ ※ ※ ※ ※
大きな巨岩にも匹敵する体躯を持ち、蛙にも似た醜い生き物が、上下に体を揺らして呼吸をしているところは、純粋な嫌悪感を呼び覚ました。
これはあのエスタークより酷い。あの地獄の帝王より、さらにおぞましく、見苦しい。
デスピサロの変わり果てた姿をみても取り立てて可哀想だとは思わなかった。ただ、魔族にはこんな最後が相応しい、と思っただけだ。
どう考えてもデスピサロはどうしようもないゴミ屑。よく考えるまでもなくデスピサロは同情の余地の無い悪党。
醜い、腐乱した卵の如く悪臭を撒き散らす、そこにいるだけで吐き気を催すような怪物の姿で死ぬことが相応しい、とは思う。
だが、自分は思う。
ーーーこの形態のあいつを殺しても、なんの意味もない
それでは彼には寧ろ、救済に近い。そんなことを自分がしてやるわけがない。
彼女の出番だ。自分の後ろで変わり果てたピサロの姿に衝撃をうけ、口元を両手で押さえ、
美しい琥珀色の瞳から止め処なくルビィの涙を零している妖精、ロザリーの背中をそっと押した。
彼女はこちらをみて、少しした後に、唇を噛み締めるようにして、僅かに頷くと、デスピサロの前にしずしずと立った。説得が始まる。
説得の光景を自分は、なんの感傷も持たずにみていた。ただ、ふと、モシャスを唱えたときのシンシアの姿を何故か思い出した。
あぁ、みててくれ。シンシア。もうすぐ敵が討てるよ。
デスピサロが人間の姿に戻った。あんな醜い姿の怪物が銀髪の美青年に変わるのはどうも納得がいかないが、
これが愛ゆえの奇跡というやつなのだろう。奇跡というのは常に理不尽なものだ。だが、そんなことはどうでもいい。
足元には進化の秘法の源である黄金の腕輪がぽつねんと落ちている。
あれだ。あれがいるんだ。だが、そのまえに。
音を立てないように注意しながら、自分はそっと怪しく光を放っている天空の剣を鞘から抜いた。
そして、愛しそうに存在を確かめ合っている二人のもとに歩み寄ると、すばやく刀をロザリーの背中に突き刺した。
まるで、新しい武器を手に入れた戦士がそのへんの枯れ木を試し切りするかのように、ごく自然に。
ずぶりずぶりと柔らかな肉を裂く感触が手に伝わってくる。天空の剣は確実に、ロザリーの心臓を貫いていた。
無言のまま崩れ落ちるロザリー。愕然とするピサロ。そのピサロの顔をみて、自分は歓喜した!そうだ、その姿がみたかったんだ!
目の前で、自分の最愛の女性が、再び殺されるときの貴様の驚愕の、絶望の顔をだ!
貴様を地獄の底から、一旦かりそめの希望を持たせ、そして、その後、また取り返しのつかない絶望を味あわせたかったのだ。
そう、地獄でくもの糸をつかんだカンダタのようにぬか喜びをさせてやりたかったのだ。ははは、ざまあみろ。ロザリーは死んだ。
お前の最愛の、心の底から求めていた、やさしい美しい妖精は、死んだ。お前の所為でだ!
自分は、天空の剣を鞘に収めながら、こう囁く。彼女に再会できてうれしかっただろ?感動しただろ?だが、錬金術とおなじく全ての事象は、
「等価交換、だろ?なぁ、魔界の皇子」
そういったときの彼の、ピサロの本当に愕然とした顔は忘れることができない。あんな滑稽なことはなかった。
ああ愉快だ。ようやく、ようやく、ほんの少しだけ、彼に自分が味わった痛みを返せたのだ。
怪物の姿になって、ピサロとしての記憶を持たないままの貴様を殺すなんて、なまやさしいことはしない。
自分が味わったのと同じ耐え難い絶望と苦痛を味あわせてやらなければ本当の意味で、こいつに復讐したとはいえなかった。
「よくやった!勇者どの!」
「お見事です!」
「お主こそまさに天下に名高き英雄よ!」
「さぁ、黄金の腕輪を!」と、仲間たちも祝福してくれた。
呆然としているデスピサロを置き去りにして黄金の腕輪を拾い上げた。さて、もうここに用はない。ピサロはあえて殺さない。
去っていく直前、自分はロザリーを胸に抱いたピサロの目の前に立った。ピサロのヤツはぴくりとも動かない。
彼の目はもうなにものも映し出していなかった。彼にはもう精神崩壊さえもできなかった。ただ、死んだ恋人を見続けていた。
もはや、彼は何も考えられない。何も言葉も発することはない。彼は、いける屍と化したのだ。ざまあみろ。
自分は、ちらりと、眠っているような美しい顔で死んでいるロザリーをみる。そして、彼女につぶやく。これがいいたかったんだよ。ロザリー。
ただ、これをいうためだけに、自分はこんな長い冒険をしてきたんだ。いまからいう、この一言をいうために。
自分は、嬉しそうにこちらをみている仲間たちに向き直り、黄金の腕輪を高々と持ち上げたあと、こう命令した。
「よし、ひきあげじゃあ!」
第五章 完
22 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/05/14 01:03 ID:t4RUgksP
六章キボンヌ
こういうのは、反応をみながら小出ししていったほうがいい気がする。
で、ピサロナイトはどこへ行ったんだ
良スレあげ
思ったんだけど
>>3の俺isって不思議な感じがする……。
第六章 「妖精の錬金術師」
上弦の月が全てが死に絶えてしまったかのようにひっそりと静まりかえったロザリーヒルの中空に、ぽっかりと口をあけて浮かんでいた。
それは仄かに白く、柔らかな銀色の光沢を携えて、地上に生きるいけとしいけるものに公平に救いを与えていた。天は平等である。
ゆえに、たとえそれが、忌まわしき魔族の皇子であろうとも、例外なく月はその恩寵を与えている。
ここロザリーヒルで、そのおぼろな、仮初の、ひとときの救済を彼は受けているところであった。
彼は、旧時代的であるが、それゆえにどこか幻想的なレンガ造りの塔の最上階の窓から月を眺めているのである。
彼は月のまどろみのなかに、ロザリーの面影をみることができた。月は古来より女性を意味している。
彼女の美しい横顔、血がすきとおってみえるかとおもうほどに白い肌、憂いを帯びたその深い瞳。月の白さはそれを連想させた。
彼は微笑んだ。とはいっても、ほんの少しだけ唇をゆがませるだけであるので、彼をよく知るものにしかそれが笑顔だとわからないだろう。
彼は、その瞳をそっと閉じる。長い睫が彼の顔に蔭を落とす。すると、意識が再び闇の深淵のなかへとするすると落ち込んでいく。
彼女の遺骸を再び墓に埋葬した彼ーーその精神はほとんど崩壊しかけていたけれどもーーは、ここで密に時を過ごしている。
ロザリーが報復として殺されてから、既に一年が経過しようとしていた。
青々としていたロザリーヒルの木々は、その間に、黄色く色づき、紅く実をつけ、枯葉を落とし、現在、また新芽を付けようとしていた。
だが、一年たった今でも彼の精神は、新芽をつけることはなく、再生の兆しすらなかった。
皇子は一日のほとんどを塔の中で過ごしていた。彼女の吐息がまだ残っている彼女の塔だけが、彼の心を休ませた。
とりたてて何をするということもないので、ほぼ一日中の間、彼は窓際に座り、そこから外の風景をただ漠然と眺めていた。
朝は、海岸線の向こうから太陽の昇る姿をみつめ、昼は生活している人間や動物やホビットの姿をみつめ、夜は輝く星と月をみつめた。
時折、思い出したように笛を吹いた。笛の音は以前より高く掠れて聞こえた。
彼は、眠ることはなかった。眠ることを彼は恐れた・・・
彼の話し相手は、彼女が生前飼っていた小さなスライムが一匹だけであった。スライムは何かにつけてこの哀れな皇子を慰めようと試みた。
自分が昔、経験した愉快な話を彼はした。バブルスライムとの一騎打ちの話や、人間に捕まりカジノレースに出場させられたこと、
月のない晩に、そこをこっそりと脱出したときのあの緊張と、見事に成功して草原に寝転がった時のあの幸福について。
スライムは彼の小さな身体全身を用いて場面を再現し、会話を面白くしようと努力した。皇子が笑ってくれることを願った。
だが、魔界の皇子はつねに、瞳の底に深い虚無を抱えたままで、笑うことはなかった。
どんな話をしてみようとも、彼を圧倒的に包み込んでいる灰色の闇を払うことはできなかった。言葉は中空に漂い、どこにも届かなかった。
自分では駄目だ、と秋が近づき、木々の葉が落ちていくにつれて、ますます暗くなっていく皇子の姿にスライムは嘆息した。
彼は自分の存在に疑問を抱き始めた。
過去には自分を心から愛してくれたロザリーを人間から救うことが出来ず、現在においては、
そのロザリーの愛しき想い人である皇子をどうすることも出来ずにただ下らない話を繰り返すだけの自分。
スライムはやがてひとつの小さな決心をした。これしか、彼と彼女のいままでの温情に報いることはできない、と考えたのだ。
自分はただの愛玩動物としてここにいるのではない、と。
ロザリーヒルには一人だけ人間がいる。武器屋と防具屋と道具屋を経営し、本職は神父という多彩な職歴を持つ老人だ。
スライムは彼に以前預けていた鎧を返してもらった。そして、チョークをひとつだけもらった。スライムは老人に感謝した。
彼はロザリーヒルの丘から数キロはなれたところにある海岸までかなりの努力をして進むと、そこで大きな錬成陣を描いた。
鎧をその中心におき、自分もその円陣のなかに入った。やがて、彼と鎧を強烈な閃光が包み込んだ。・・・
それから二週間ほどが経った。月は上弦から、既に下弦に変わろうとしていた。
飽きることなく月を眺めていたピサロは自室の部屋の扉がノックされる音を聞いて、怪訝そうに眉を顰めた。無理もなかった。
彼を訪ねてくるものなど、いまでは誰もいなかった。魔族の玉座には現在ではエビルプリースがいつのまにか君臨している。
魔族の皇子であったピサロは最早、魔族界に数多くいた有力者の一人に過ぎない。魔族の世界ほど、栄枯盛衰が激しい世界はほかにない。
力なきものはただ消えるだけである。その後には何も残らない。
「入れ」
いぶかしりながらも彼は許可を出した。自動的に扉がゆっくりと内側に開かれて、その後ろから一つの鎧が現れた。見知った鎧。
ピサロは驚いた。それは間違いなくピサロナイトであった。勇者達に殺された筈の、自分の信頼にたる側近であった彼。
「馬鹿な・・・」
彼はおもわず動揺の言葉を漏らした。その間に、彼の傍にきたピサロナイトはその場に片膝をつき、胸に手を当てて頭を下げた。
それはロザリーがいるころから、いや、彼とピサロが初めて出会ったときから変わらぬ挨拶であった。
ピサロはやや平静をとりもどし、窓際に備え付けてあるオーク製の椅子に深く腰掛けた。
「ピサロナイト。貴様は確かに勇者に、殺されたはずではないか?」
ピサロは問うが、無論返事はかえってこない。・・・ピサロナイトは喋れないのだ。彼らは鎧に魂が定着しただけの不安的な存在である。
それゆえ、彼らは単純な行動しか出来ない。人を殺すか、人を守るか、というようなことしか。
まぬこ
スライムたん・゚・(つД`)・゚・
ピサロナイトはあれから、再び扉の前に立ち、侵入者を排除するという彼に与えられていた元来の使命に戻った。
これはピサロにとっても大きな助けとなった。何故ならば、ちょうどこのころから、ピサロを討って名を挙げんとする魔物が
増加し始めたからだ。それはおそらく堕ちたとはいえ魔界の皇子であるピサロを恐れるエビルプリーストの策略であろうと思われた。
ピサロナイトの振るう長剣は、デスピサロを倒してエビルプリーストの歓心を得ようとする魔族たちを確実に屠った。
大魔道が、アンクルホーンが、デビルプリンスがレッドドラゴンが度々塔を襲って来たのだが、彼らはピサロナイトの前に沈黙を
余儀なくされた。彼は以前に比べて強くなっているようにピサロには思えた。また戦いの度に成長しているようにみえた。
魔族には明確な経験地という概念は存在しないのだが、ピサロナイトは敵を屠る度に着実に経験を積んでいった。
彼はマホトーンを覚えた。彼はベホイミを覚えた。彼はイオラを覚えた。彼はスカラを覚えた・・・
それはまるで今までに損なわれた何かを取り戻そうとするかのように極めて貪欲であった。
扉の外のそのような喧騒とはうって変わり、室内は物音一つしないほど静謐としていた。
まるで死せる者を生き返らせるとの伝説を持っていた世界樹の大木にいるかのように、大気すらも薄かった。
ピサロは食事を取ることをしなかった。彼は食事を拒んだ。
ピサロナイトはそれでも朝と晩に食事を持ってきた。それはいつも手の込んだものだった。
何処かから取り寄せているのであろう。おそらく塔の近くにある宿屋から調達しているのかもしれなかった。
彼はそれをピサロの前に恭しく置き、また半刻ほど後に、全く手のついてないそれを恭しくさげた。
ピサロはこの頃になると、何も食べず、何も飲まなかったが、それでも彼の身体は死ぬことはなかった。
魔族において死とは極めて縁の薄いものであった。寿命という概念が存在しない彼らにとっては、死はまるで路傍の石の様に
無関心な対象物であった。死とは脆弱な人間らに訪れるもので、生態系ピラミッドの頂点に君臨する魔族には、それは何の関係もなかった。
死というものは魔族にとって一つの選択肢に過ぎなかった。
魔界で暮らすのも、人里はなれた山奥で暮らすのも、冬眠するのも死ぬのも全ては絶対的な個人意思に委ねられていた。・・・
ただ食事をしないということは彼の生に対する執着が限りなく失われていることを意味していた。
彼の精神はゆっくりと死に向かって進んでいた。それは魔族にとって唯一実行できる緩慢な自殺といえた。
そんな生活が更に半年続いた。
ピサロは時折、スライムのことを思い出した。あれは以前、金儲けで襲ってくる浅ましい人間どもの手からロザリーを守るために
塔に閉じ込めたころのことだ。ロザリーは一日中部屋に隔離されて、一人きりであった。彼女は日がな沈んだ表情をしていた。
そんな彼女を哀れに思ったピサロはデスパレスの台所の片隅でうつらうつらとしていたスライムをひょいっと持ち上げて持ってきたのだった。
ロザリーは喜んだ。彼女が喜ぶ姿をみて、ピサロは嬉しく思ったことを覚えている。
スライムは最初は当惑していたようだが、ロザリーの優しさに触れる内に、ひどく懐いて彼女から片時もはなれなくなった。
それをほんの少しだけ妬ましく思ったこともあったが、ロザリーも一人ぼっちじゃなくなり嬉しそうに微笑んでいたので、ほっとしたものだった。
ただ、そのおかげでロザリーとの関係はプラトニックの域をこえることはできなかったのだが。
---そういえばアレは何処にいったのだろうか
ピサロは不思議に思ったが、あのスライムが何処にいったのかは想像の範疇を超えていた。というよりも、ピサロには最早、他者のことを
深く考えるだけの感情の余裕はなかった。彼はただ椅子に座り、月を眺め、時折笛を吹くだけであった。
おそらく腑抜けになってしまった自分に愛想が尽きたのだろう。他の多くの部下と同じように自分の元を去り、
エビルプリーストの傘下に下ったに違いなかった。仕方のないことだ。そうピサロは結論付けた。
しかし、ロザリーとの想い出がまたひとつ消えたことを彼は悲しんだ。
ピサロナイトは確かに素晴しいが、彼はけしてピサロの心を癒してはくれない。ピサロは笛を手に取った。
ピサロナイトはその間も扉の前で、主人と今は亡き妖精の空間を守るためにただ立ち尽くしていた。
扉の隙間から漏れてくる叙情的な笛の音を聴いたとき、彼は僅かに身体を慄わせた。・・
37 :
ER:04/05/16 11:48 ID:X4MxGFDu
良スレあげ
抜けるような青空。そよぐ夏風。綿菓子のようにふわふわとした真っ白な雲。
絵に描いたような快晴の一日である。こんな日は誰も彼も外についふらふらと出てしまいたくなる。
リリザの街の石畳を歩く二人も、そんな陽気につられてご多分にもれず、かなりの上機嫌であった。
(あぁ・・・やっぱり旅っていいなぁ・・ずっとこんな風に旅行していたい・・・)
鎖帷子をまとい、銅の剣を手にしたもょもよ王子は、先ほど市場で買った焼きたてのパンを食べながら、そんなことを思っていた。
その後ろをのほほんとして温厚そのものといった感のある大人しそうなかわいい少年がついて歩いている。
「王子、今日も頑張りましょうね」と、声をかけてきたその少年・・・サマルトリアの王子すけさんに、もょもとは頷いた。
「あぁ、鍵も手に入れたことだし、今日はムーンペタの方にいくぞ!」
「ええ、がんばりましょうね・・・・って、そんなに強く背中叩かないでくださいよ。うわぁぁぁ!」
「あ」
サマルトリアの王子は死んでしまった。
「マジかよ・・・・これで何回目だと思ってるんだ・・・」もょもとはしゃがみ込んで、ハァァァ、と深いため息をついた。
彼が仲間になってから、数日が経過したがその間に、彼はもう93回ほど死んでいた。
「つかえねぇ・・ほんとに使えねぇ・・・ロトのご先祖様の血ぃひいてんのかよ・・こいつ」
「もう・・いいや・・・こいつ。錬金術で新しい仲間つくろう」
もょもとはサマルトリアの王子があまりに死にすぎるので、どうでもよくなってきていた。
それで、彼はもっと強いサマルトリアの王子をつくることにした。
幸い、ローレシア城にいたとき、帝王学を学ぶ合間に、城付きの錬金術師に基礎を教わっていた。
彼は錬成陣を描いて、サマルトリアを新しく錬成しようとした。
「えーと、ここでこう紋章をかいて、ここをこういう風に物理法則を応用して・・よし完璧だ!」
すけさんの遺体を中心点に置くと、もょもとは錬成を始めた。錬成陣の描き方や、等価交換の原則も完璧だった。
が、しってのとうりローレシア王子もょもとにはMPがない。
その所為であろうか、錬成は中途半端なところで突然止まってしまった。まるで時計の針が止まるように突然に。
「あれ?やっべ。どうしたんだろ・・・・・」
焦るもょもと。
どれほどそのあと、錬成陣を書き直しても錬成は再開されなかった。
「やばいなぁ・・・父上にしかられるぞ・・・こりゃ・・」
が、どうしてもうんともすんともいわない。そうこうしているうちに、太陽はいつのまにか山の背に沈もうとしていた。
「もう、こんな時間か・・・もういいや!おいていこ!」
めんどくさくなったもょもとは、錬成途中の彼を放置したままムーンペタへと旅立った。
それから数日後。なんとかムーンペタにつき、宿屋に入った彼に店主は宿帳の名前を確認すると
「あぁ、あなたがもょもと様ですね?すけさんとおっしゃる方が貴方を部屋で待ってますよ」とにこやかにいった。
もょもとは疑問に思いながらも、ひょっとしてあのあと錬成が成功したのかもしれないと淡い期待を持って部屋に入った。
「お待たせー!あのときはごめん!あはははは」と、明るく挨拶をしながら入った彼の目に、ある光景がひろがっていた。
l- ..ト‐
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《《llゞゞlllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll(、 ]llレ彡lllll》
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《,,,≪,,,゛゛゛゛゛ヾllllllllllllllllllllll~ ←すけさん
''''゛゛ .,,,ll) .゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛″
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| や あ さ が し ま し た よ
|
もょもとは逃げ出した。だが、回り込まれてしまった。 GAME OVER
41 :
黒の夢:04/05/17 18:05 ID:iJex8OJW
age
ガクガク
43 :
ロトの錬金術師2(1/5):04/05/18 15:55 ID:xaUwll4v
私は犬になっている。
私はそこらへんにころがっているような薄汚れた犬になっている。
父と母とさらに自分にかしづかえていた数多の礼儀正しい兵士達をことごとく殺されて、私は犬になっている。
あれほどの怪物の群れを私はみたことがなかった。
あれほどの残虐な光景を私はこれまでにみたことはなかった。それは今思うと、幸福だったのだろう。
あんなものを知らないほうが、きっとずっと幸せに違いない。
父は私を助けるために犬に変えてくれた。おかげで私は恐ろしい怪物達にみとめがれることなく、ムーンブルクの城を
脱出することができた。それから、ここ、城から数キロ北西にあるムーンペタの街に逃げ込んでいる。
残飯をあさり、雨露に打たれながらも、私はみじめにも生き残っている。子供には追いかけられ、大人には蹴られたりもした。
それでも私は生きている。復讐するために。闇の大神官ハーゴンを滅ぼすために。
それにしても、今日は、とてもいい天気。こんな日は私の鬱屈した心も少しは晴れわたるよう。
私のお気に入りは、道具屋の軒先にある隙間。ここは日も差し込むし、苛める子供も滅多に入ってこないから。
それにここのおじいさんはとてもいい人で、私にごはんをくれる。寝床も用意してくれるから、本当に助かっている。
あぁ、とてもいい天気。雲がぽっかりと空に浮かんでる。私は前足で耳の裏をかく。こんなことももう平気でできるの。
そのまま暫くうとうとしていた私だけれど、なにやら話し声が近づいてきたので、ハッと身構える。
いたずらずきの子供にみつかったら大変。かれらは私をさんざん玩具にするから。尻尾をひっぱたり、耳をひっぱたり。
私はこっそりと動いて、声のするほうに様子をみにいった。もしもいつも私を追っかけるガキだったら、すぐにここを離れないと。
「だから僕はやめようっていったんですよ!あーあ、どうするんですか」
「なんだよー、お前だって、祈りの指輪がほしいっていってたじゃんか!」
「それはあくまで希望ですよ。有り金全部使ってまで商品券をもらうなんて頭がどうかしてるんじゃないですか!」
「い、いったな?この虚弱体質!俺は、お前のためをおもってだなー!」
けれど、私のよそうに反して、道具屋の前の狭い路地で、この辺りではみたことのない二人の少年が喧嘩しているだけだった。
なんて騒がしい人たちなんでしょう。いやだいやだ。犬の視点でみると人間の浅ましさがよくわかるわ。
あの顔を真っ赤にして怒っている方。みるからに知能が足りなさそう。きっと魔法は使えないわね。物質を構成する元素のことなんて
何もわかってないに違いないわ。みて、あのみるからに馬鹿そうなヘルメット。時代遅れもいいとこだわ。
おそらく旅人ね。こんなご時世にのん気でよろしいこと。ふん。
「まぁ、もう終わったことはいいです。今更いっても仕方ないし。それよりも問題なのは食べるものがなにもないってことです」
「え?この前、リリザの街で買っておいたマントヒヒの燻製肉は?其れに乾パンも結構ストックしていただろ?」
「貴方が全部食べたじゃないですか・・・だから少しは残しておこうっていったんですよ」
「う・・・・・だって、腹が減ってはいくさができぬっていうし・・」
「王子の場合は、食べすぎで戦闘ができないんじゃないですか!」
ふぅむ。あのもう一人のガキの方はまだマシね。品の良さそうな顔をしているし、髪の分け方もナウくて斬新だわ。
まぁ、ちょっと時代を先取りしている感は否めないけど、それでも頭も良さそうね。魔法もきっとこっちは使えそう。
身体の線も細いし、色も白い。将来、なかなかイケメンになりそう。うーん、けど、なんか若死にしそうな顔だわね。
けど、それを差し引いてもさっきのうるさいだけのノータリンよりましだわね。きているものも高そ・・・って、
あの胸のとこにある鳥の紋章ってひょっとしてサマルトリア王家の紋章じゃない?やだ、きっとそうよ!
とすると、もう一人のあれはローレシアの王子ってこと?あ、よくよくみれば、ほんと面影があるわ。あいつ、元々悪がきだったし。
どうしてこんなところにいるのかしら?ひょっとして・・・
「あー、腹減った。死にそう。もう駄目だ。俺、うごけねぇ」
「わがままいわないでくださいよ。ほら、この飴あげますから」
「飴なんていらねえ。俺は肉が食いたいんだよ。それも、肉汁たっぷりあるやつがいい。柔らかくて」
「お金がありません。それに、ぼくらはサマルトリアの皇女探さないといけないんですよ。さぁ、たってください」
「いやだ。俺は肉を食うまでここをうごかん。にくー、にくー!肉ならなんでもいいー!肉ー!」
「・・・・ギラかましますよ」
やっぱりそうだ!彼らは私を探しにきたんだわ!ロトの王子として。
私は嬉しくなって、彼らにまとわりついた。ようやくみつけた。うふふ。これで父様と母様の仇討ちができるわ。
彼らは喧嘩をやめて、突然やってきた私に驚いた様子。ふふふ、彼らならきっとわかってくれるわ。この犬が私だって。
ムーンブルクの皇女だってすぐに気がつくはずだわ。だって、彼らと私はロトの血縁なんですもの。さぁ、早く私を元に戻して!
「うわ・・・・なんだこの犬」
「えらく人懐っこい犬ですねぇ」
「けど。えらく汚れているぜ。こりゃ野良犬だな」
「首輪もしてませんからねぇ・・・」
ええぇい!鈍感な連中ね!そんなことはどうでもいいの!ほら、わからないの?
わたしよ!わたし!ムーンブルクの皇女マリアよ!あなたたちがいま探している本人よ!
「犬・・・か・・・なんかひっかかるな・・・そう思わないか?」
「この犬がですか?・・・うーん・・いわれてみればそうですねぇ・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「なぁ・・・すけさん」
「なんです?」
十_ヽ | −、、 肉・・ ____
く| _) | \ 、 /
十 | 肉・・・ ,.−ヽV´ ̄`ヽ、 /
二) | / /`ニ´\ニニニ`=、、 | 犬
ー‐、 | / /ニニニニニニヽニニニニl 、 | 食 っ
‐ ' | r‐ 、 '´| lニ_ニニニニ_ニ|ニニニlコニト | え て
| 十 | \ \ ,., { | |((_,))ニ((_,))|ニニト!‐l、 | る
レ .ノ | \ \` ,. j | l | ニニニニニニニ|ニニ|fヽ ! < の
|‐ / _、−ヽ‐、_, \ \`'、 !,| ト| ニ_,ニ,ニ,ニ,_ニ|ニニ|ソ/ | か
Cト ( ,> ‐zニヽ、_\ \ i | ! ,ィく∧∧∧∧>|∧|< | な
/ ̄ フ _,,ノニニフ====くー \ \'',, } | i、´|「三三三三|「//ニニ\ \
 ̄ ̄ ̄ ̄ Z.ィ'__, ===ヽ_,ニ,=/- - \ \ |∧| `lj'−ァ三三 'lj /ニニニニ\ \____
ふ + l ≡ ニニニキノコ=- \ \ /`'ー一 ''´ニニニ/ニニヽ
ふ く __, ===∨==- - \ \ _ / ニニニニニニニニ/ニニニニニl
ヽ、 ニニノニコニニ Y´_,r`ヽ ニニニニニニニニlニニニニニニ| 肉・・・
 ̄くfK /l-\=- { l -'´_`Lニニニニニニニ|ニニニニニニ| {、
/|l7 ゙´==l===l=- j} l ´ rくニニニニニニニ|ニニニニニニ| }! ←もょもと
G A M E O V E R
49 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/05/19 02:05 ID:rPNEhSk2
犬は隣の国の人の大好物w
良スレだ(w
良スレ。おもしろい。
(このお話には最後の方に、不適切な表現が含まれているので、健全な青少年はよまないでくださいね)
ーー錬金術は偉大である。あらゆるものを錬成することができる。人でさえ、多少難解ではあるけれど不可能ではない。
リュカは過去を錬成したいと常々考えていたが、それは無理だと諦めていた。
過去というのはどんな権力を持っていたとしても、どんな能力、どんな想いを持っていても決して変えることのできないものだと考えていた。
たとえ自分が、世界の強国であるグランバニア王国の王だとしても、それだけはけして変えることが出来ないものだと。
可愛い息子や娘、美しい妻を得た自分は、傍目には幸福に移るのだろう、とリュカは思う。それ以上なにをお前は望むのか、と。
だが、リュカはいまでもおもっていた。あの優しく、この世のどんなものよりも強く逞しい、最愛の父のことをリュカは考えていた。
ーー錬金術でも過去を変えることはできない。だって、過去を何と等価交換すればいい?
父との旅、それは五歳の子供にとってあまりにも過酷なものであったことは否定しない。
長い旅のおかげで、足の豆は潰れてぐじゅぐじゅと膿み、膝はがくがくになり、激しい呼吸を繰り返す喉はこれ以上ないほど乾き、
夜の闇は自分を飲み込んでしまうように感じて、幼い自分はその貪欲な暗闇に恐怖したものだった。
サンチョはいつも自分をサンタローズに置いていくべきだと父に進言していた。だが、いつも父は認めなかった。
けれど、自分はサンチョがいうほど、あの旅を辛いとは思っていなかった。
何故ならば、仮に豆がつぶれたとしても父が自分の足にすり潰した薬草を丁寧に塗ってくれるのとへっちゃらになったし、
またどうしても歩けなくなると父はおんぶをしてくれたし(それはとても高く、世の中がガラリとかわって見えたものだった)、
父が木の実を取って飲ませてくれるジュースは甘く喉を潤してくれたし、夜の闇が怖くても、焚き火をして父にもたれかかりながら
うとうとと寝るとちっとも怖くなかったからだ。朝起きると、父はいつも静かに微笑んで町で買い置きしたミルクを渡してくれた・・・
いま思うと自分は父にとって、本当に足手まといに違いない。彼一人ならば世界を廻るのもとても簡単だったはずだ。
天空の武器や防具も全て集め終わっていたかもしれない。(それでも勇者はみつからなかっただろうけれども)
なのに、父はそうせずに、自分を連れて世界を回った。母を捜した。それはどうしてなのか、自分はわからなかった。
けれど、あれから、もう18年ほどが経ち、自分は父の気持ちがわかるようになった。子供の愛しさが。一時も手放したくないと思う気持ちが。
そして、父がどれだけ自分を愛してくれていたか。
(過去を錬成することが、正しいことなのかわからない・・・けれど僕は・・・)
リュカは唇を強く噛み締めると、カッと目を見開いた。目前には見慣れたサンタローズの町並みが広がっている。
視界に移るいくつかの家の煙突からは、夕食の用意と思われる煙がゆっくりと、たちのぼっていた。
現在、リュカは、かつて幼い自分がプックルと日暮れまで散々遊んだ教会の前の広場にいる。
ありえないことだが、妖精の城の絵から、いいようのない不思議な力で過去にタイムスリップしていたのだ。
彼が諦めていた過去に。取り戻せない過去に・・・
彼はパパスの家に向かうべきか、それともここにいる自分と会話をすべきか悩んでいるところであった。
リュカは悩んだ。早く父に会いたい。たとえ自分がむすこだと打ち明けられなくても。けれど。
父に会う前にやはり、自分は課せられた義務を先にするべきだろう。長い葛藤の後に、リュカはそう決断した。
教会の広場には誰も居なかった。沈み落ち込んでいく夕日が、赤く辺りを染めているのがリュカの目には眩しかった。
それは彼にとって、あらゆる全ての存在を包括した光であった。あの夕日の赤さ!リュカはうっとりと見つめた。
(あぁ・・そうだ。ぼくはいつも夕焼けに辺りが染まるまで遊んでいて・・・サンチョが迎えに来て・・
お父さんとサンチョと三人で・・・ミルクがたっぷり入ったあったかいシチューを食べてたんだ・・)
リュカは無性に泣き出したくなった。幸福だったあの頃を思い出すと、うれしいのだけど、ひどくつらい。
それはその後にあった父の死を同時に呼び覚ますからである。幸福と不幸、その落差のひどさといったら!
だからこそ、リュカはこの当時のことを勤めて思い出さないようにしていたのだ。
だが、駄目だった。ここにこうしているだけであの頃の思い出が、濁流のようにリュカを飲み込み、沈み込んでいた記憶を呼び覚ますのだ。
リュカは目を閉じて、感情の大波が引くのを静かに待った。感情の渦は激しく渦巻いていたが、やがてゆっくりと消えていった・・・
それから暫くして、リュカはようやく行動を開始した。自分がこの頃どこで遊んでいたかはよく思い出せなかったが、おそらく
教会の近くか、酒場の辺りか、洞窟に通じる川辺のところであろうと見当をつけて探し始めた。
(困ったな・・・急いでみつけないと・・・変に思われてしまう・・)
サンタローズは余所者には警戒心の強い村であった。あまり旅人がこないからであるが、アルパカに比べるとそれは
天と地ほどの差があった。けれど、それは決してわるいものではない。それは土地の人のつながりがそれだけ強いということだ。
が、そんな心配をよそに、たずね人はすぐに見つかった。
リュカは幼い頃の自分が大きな猫と遊んでいるのをみつけたのだ。大きな猫というのは無論、プックルである。
彼は川から教会へと上がる階段の縁にしゃがんで、プックルに何やら綺麗な玉を見せているところであった。
琥珀色の澄んだ瞳、健康的に日焼けした頬に林檎のような紅がさしている。唇は赤く、そこから白い息が漏れていた。
それでリュカはいまはまだ、妖精の国から春風のフルートがなくなっているのだ、ということを思い出して、すこし可笑しくなった。
わざと大きな足音を立てながらゆっくりと近づくと、こちらに気がついたらしいリュカ坊は慌てて玉を袋に隠した。
リュカはそのしぐさをほほえましく思いながら「こんにちわ」と声をかけた。
「こんにちわ。お兄さん」と、リュカ坊はにこにこと答えた。その声は一際高いソプラノで、柔らかい素直な印象をうけた。
「ぼうや面白いものを持っているね、ちょっとお兄さんに見せてくれるかい?」と、リュカは言った。
「え?」
かつての自分・・リュカ坊は世界の全てを肯定しているかのように澄んでいる琥珀色の瞳を大きく開いて、突然の申し出に驚いた様子だった。
「駄目かい?」と、とりわけ残念そうな口調でリュカは続けた。
「うーん・・・」
形の良い眉を僅かにひそめて口ごもる坊やに、内心微笑みながらも、リュカは彼がOKしてくれるのを知っていた。
なぜなら自分はあのときこのかっこいいお兄さんを信用して確かに渡していたからだ。まさかそれが自分とは思わなかったけれど。
「やっぱ駄目」と、そんなことを考えている彼を尻目に、リュカ坊はあっさりといった。
リュカは愕然とした。ちょ、ちょっと待て。それは話が違うじゃないか?そんなことあのときの自分はいわなかっただろ?
「ちょ、ちょっと、ぼうや・・・えっと・・・その・・・駄目なのかい?」
「うん。駄目。だって、これはとっても大事なものなんだよ」
だから、誰にもみせちゃいけないんだ。あ、ビアンカは別なんだけどね。といって、にこにこと笑う自分にリュカは呆れた。
こいつ、いっちょまえにのろけてやがる。まだ五歳くらいの癖に。
「ねぇ、御願いだからみせてくれないかな?その金の玉。僕、それにとても興味があるんだ」
我慢強く説得を続けるリュカ。ここであれをすりかえないと、世界は終わってしまう。
「そんなに興味があるの?これに?」
「ああ、とってもみたいんだ。少しだけ触らせてくれたら、あま〜い飴あげるから」
リュカは必死だった。過去を錬成するどころのさわぎではなかった。この坊やを説得しないと、世界は終わる。母も、死ぬ。
と、先ほどから、そんな二人の様子を怪しげにみていた教会のシスターがいた。
(なにかしら・・・あの男・・・結構いいおとこね・・・だけど、怪しげなターバン巻いてるし。それにあそこにいるのリュカくんじゃない?)
シスターはなにやら虫の知らせ、いや、神の知らせによって、胡散臭いものを感じて木陰に隠れて二人を観察していたのだ。
だが、少し距離がある上に、耳もそれほどよくない彼女には会話が断片的にしか入ってこなかった。つまり。
金の玉 興味がある みせろ 触らせて いいおとこ
金の玉が、男のアレだろうと、考えたシスターは、ウホッ!と思った。リュカくんが変質者に襲われているのだと考えたのだ。
彼女はここでもう少し観察していたかったが、もしリュカくんがヤられたら、愛しのパパス様が黙ってないだろうと思い、
あわててすぐ傍にある、パパス家へと急いだ。口元に少しだけ腐った女子らしい笑みを残して。
「御願い!」
「だめだったら。ぼく、そろそろ帰りたいんだけど。お腹すいたし・・・ね、プックル」
「そこをなんとか」
「だめ」
それから5分ほど経ち、限りのない押し問答を続けていたリュカ(大人)の我慢はもう限界にきていた。
「あーーもう!おとなしくしてやればつけやがりやがって!いいからその金の玉みせろ!必要なんだ!」
「えーーー、な、なにするの??ちょ、ちょっとやめてよーーーー!」
リュカは力技に出た。少年を地面に押し倒すと、腰にぶら下げてある袋を探った。ここだ。さっきここに入れたのをみた。
だが、思ったより敏捷なので、リュカが手を伸ばしても、腰をひねらせてうまくかわす。大人しくしていたプックルもかみついてくる。
しかし、そんな攻撃は全くといっていいほど効かなかった。レベルに差がありすぎるのだ。リュカはふふん、と笑いプックルを蹴飛ばした。
邪魔者はいなくなった。なかなかうまく袋に手が届かない。リュカ坊やはうまく身体を捻って、こちらの手を逃れるのだ。
「くそ!いいからさっさと袋に触らせろ!」
リュカはいらいらして叫んだ。こうなったらズボンを脱がして丸ごと持っていくか、と考えた。
リュカ坊は恐怖していた。いったいなんでこうなっているんだろうか、と混乱する頭の中で必死に考えた。
このおにいちゃん、見た目はとても優しそうだったのに、あれは嘘だったのかな。泥棒さんだったのかな。
ビアンカと大事にしていたゴールドオーブがとられちゃう。そしたら、ビアンカはもう自分と遊んでくれないかもしれない。
そんなことを考えると、こわくて涙がこぼれそうになった。サンチョがいうように、世の中には悪い人がいっぱいいるんだ。
リュカはそんなことを考えながら、必死に身体をずらそうとした。が、上にしっかりと乗られているので動けなかった。
そのうちに、男の手が自分の下腹部を探っていることに気がついた。それがなにを意味するのか、リュカにはわからなかったが、
身の毛もよだつような寒気を覚えていた。ズボンが脱がされる!その事実は、なんだか取り返しのつかないことになりそうな気がした。
だが、抵抗しようにも恐怖のあまり身体が動かなかった。
「よーし、じっとしてろ。すぐ済むからな」と、男がいうのをリュカは呆然と聞いていた。同時にズボンに手がかけられた。
もうだめだ。ビアンカ、ごめん。
諦めたように、瞳を閉じたリュカ少年の耳に鋭い声が入ってきたのはそのときのことだった。
「待て!この変質者!わしの息子に何をするつもりだ!」
あぁ、これほど、この世の中に、待ち焦がれた、何よりも嬉しい声、力強い声があるだろうか。
おとうさんだ、おとうさんがやってきてくれた。リュカ坊は歓喜した。
パパスは彼女の知らせを聞いて激怒していた。
シスターが突然飛び込んできた時は何事かと思ったが、息子が変質者に襲われていると聞いて慌てて飛び出した。
サンタローズの村にはそんな奴はいないと思っていたが、自分の見当違いだったのか?いや、シスターの話によると、
どうも旅人らしい。ええい。うちの息子が目の中に入れても痛くないほど可愛いから悪いのか。
父親一人で育ててきたからであろうか、パパスは極度の親ばかであった。息子最高!二人はプリキュア!と常々思っていた。
「リュカー!」
パパスは全速力で教会の前の広場までいくと、階段のところで息子が変質者に押し倒されている場面を目撃した。
血管が切れそうだった。わしの可愛い息子になにしやがる。こちらからでは顔がみえないが、男は、リュカの下半身に手をやって
「さぁ、袋をみせろ!玉がいるんだ!」
と叫んでいた。「い、いやだっ!」リュカは必死に抵抗している。
「やめてよ!やめて!!」
「いいからさっさと玉を寄越せ!」
袋のなかの玉をとるだと!こ、こいつ!かなりの変態だ!パパスは憤怒にかられた。血圧がまたあがる。
彼はよく手入れされた愛用の剣を手に取ると、額に青筋を立てて、息子にのっかかっている青年に怒鳴った。
「待て!この変質者!わしの息子に何をするつもりだ!」
その言葉を聴いて、冷静さを取り戻したリュカ(大人)は辺りを見渡すなり愕然とした。やばい。なにやらやばい。
金の玉・・ゴールドオーブをとることに夢中になっていたせいで、周りを気にしていなかったが、いつのまにか父や
サンチョやその他大勢の村の皆が自分を囲んでいるじゃないか。なんでだ?わけがわからない。
しかも各々その手には武器を持っているし、顔は怒りに満ちて赤くなっている。彼らは口々にののしっている。
「この変質者!ぼっちゃまを渡せ!」
「ショタコン野郎が!ぶっころしてやる!」
「変態よー!変態がいるわー!」
「リュカくん!もう少しの辛抱だからな!すぐにおじさんたちがこの変態をぶっころしてやるから!」
、 ヽ
|ヽ ト、 ト、 ト、 、.`、
/|l. l. | |l l | | l |l.| |l. l
/' j/ ノ|ル'/レ〃j/l |
-‐7" ヾー---┐|_.j
 ̄ ./゛ニ,ニF、'' l _ヽ
:: ,.,. |ヽ 」9L.` K }.|
l' """ l ) /
h、,.ヘ. レ'/
レ′
r.二二.) / . . .
≡≡ ,イ
. / !
\ / ├、
::::::` ̄´ / !ハ. ←リュカ(大人)
リュカは状況を理解した。なるほど。そういうことか。確かにすこし誤解される行動だったかもしれない。
「いますぐ、このサンチョが変質者を斧で打ち殺してスライムの餌にしてあげますからね!」と、サンチョがいった。
いや、それはやりすぎだろ。と、突っ込みたかったが、そんな余裕はなさそうだった。
いまにも襲ってきそうだ。やばい。やばすぎる。でぶなだけのサンチョとか口うるさいだけの村人連中は問題じゃないが、
「貴様!このパパスの息子をキズモノにしようなどとフザケタことを!」
と、右手に愛用のパパスの剣を持って、いまにもとびかからんとする父がやばい。
身の危険を感じたリュカは反射的に、リュカ坊の身体を引き起こすと、喉元にさっと短刀をあてた。
「動くな。動くとお宅の可愛い息子さんの命がないぞ!」
「お父さぁぁぁん!」
「リュカ!!・・・・・ッく・・卑怯な・・」
ふー、これでなんとか一安心。って、おい。なにか違わないか?なんかこのシチュエーションどこかでみたような・・
リュカは混乱した頭でふとそんなことを考えたが、もうなんかそんなことはどうでもよくなった。
いまはとりあえずこの場を逃れることが先決だ。そのためにはこのガキをうまくつかわなければ。
「さぁ、パパス。武器を捨てろ。それともこのまま息子が死んでもいいのか?」
「く・・・・・」
「お父さん!駄目だよ!ぼくなんかどうなってもいいから剣を捨てないで!」
「ふふふ。どうしたパパス。貴様の可愛いむすこが死んでもいいのか?」と、調子にのってナイフを近づけながら続けると、
「ま、待て。わかった!」とパパスが叫んだ。リュカ坊が「父さん!言うこときいちゃだめだ!」と泣きながらいった。
パパスはそんな息子をこれ以上愛しいものはない、というような慈愛に満ちた顔でみつめた。美しい光景だ、と周りにいる誰もが思った。
「心配するな、リュカ」とパパスは息子にいって、こちらをぎゅっと見据えると、確認するようにゆっくりと言った。
ヽ, ヽ
.<'',,, ,-, /', , , |
ゝ / / (( /-''/ ./ , , ;: ,, | い リ 全
ヽ; : ( (''--'''''\,''-' ''''''''~'''~ ヽ ;; .| ュ
.\ ,...,--'二二二二> .丶ヽ二二二二-;:/''ヽ| う カ 裸
..|| |, 'ァ'イo;;-ヽ丶 ,~~-''''{;o';> |' |:..''| |/
|| (';ヽ -,,.....- ァノ::| .|ヽ ---...-'. .|:::::| .| ん を に
.l:.| l::| ,.-'''''''' ,/::| ~ ~''-z |::l/ /
ヽヽ::|; |;:::| .l::/ / だ 解 な
.ヽ;:::| ,l;:'''' , l /./|
\:| (:::, ρ) l// ノ .な 放 れ
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;:::::ト、 ==ニニニニ== /.| .| ? す ば
.lシ',;::::|\ / .| .l,,.)
ゞ) .| ヽ ''='''''' / | ,,,/ .る
) .| ;;\ アl .| ,<
,,...-( ( | 'l;;;l.\ / / ./ l )=-,,_ と
,,..-'''’ '\l .;; ’''---'''~ ; ; l;ノ,;;/ ’''- ,_
| ;; ; ; ’'-
別にそんなことしろとはリュカは一言もいってなかったのだが、パパスがいそいそと脱ぎ始めたので、とめるタイミングがなかった。
元々、半裸みたいな鎧だから脱ぐのは簡単そうだった。パパスの鍛えられた肉体があらわになる。リュカはそれを唖然とみつめていた。
(父は露出狂だったのだろうか・・・)
そんなことを漠然と思うだけだった。そうこうするうちに、父は全裸になった。ギャランドゥがすごかった。
だが、リュカは久しぶりにみる父の裸に何やらドキドキした。それが父への思慕か、また別の類のものか彼には判断つかなかった。
もしかして、自分は父さんのことを・・・・リュカはひどく動揺した。父への思慕は、家族愛だと思っていたが、もしかしたら・・・
一方、パパスは服を脱ぎながら、青年の顔が自分好みなのに驚いていた。この男・・・どことなくマーサに似ている・・・・
それはパパスにとって、もうあえないと思っていた、愛しの女性であった。マーサ!パパスは激しく困惑した。
この二人がお互い惹かれていくことを誰が止めることができただろうか?少なくとも筆者にはそれは不可能だと断言できる。
男同士であることなど、最早問題ではなかった。それは寧ろ、二人の前にある愛の障害にすぎなかった。
愛は障害があるほど燃え上がるものだ。かつてマーサと駆け落ちしたパパスはそのことをよくしっていた。
愛は困難の後に成就するものだ。愛は人が錬成できる最上のものである。
いま、この二人は運命の出会いを果たした。それだけで理屈は充分でないだろうか?やがて、パパスが静かにいった。
「 や ら な い か ?」
リュカはこたえた。
「そんなこといっていいのかい?俺はダンカンにだってほいほいついていくんだぜ?」
「嬉しいこといってくれるじゃないの」
交渉成立だった。
軽妙な会話のあと、二人は教会の脇にあるトイレへとはいっていこうとした。愛の錬成が始まろうとしていた。
もう金の玉などどうでもよかった。リュカは未来を捨てて、過去を選んだ。
過去と等価交換できるものは、未来だったんだな、と考えながら、リュカはほいほいパパスについていこうとした。
一方、残されたリュカ坊は、目の前で父がホモだということを知り、わけのわからない感情にとらわれるのであった。
(お、おとうさんが、変態だったなんて・・・!う、嘘だ、嘘だ嘘だ!ああああSだだあSSだふぁSふぁSふぁ)
完全に錯乱しかけたリュカ坊の肩をその青年はそっと、いたわるように叩いて、力強くこういった。
,, - ―- 、
,. '" _,,. -…; ヽ
(i'"((´ __ 〈 }
|__ r=_ニニ`ヽfハ } ぼうや
ヾ|! ┴’ }|トi } どんなに辛いことがあっても
|! ,,_ {' } くじけちゃ駄目だ 頑張れよ
「´r__ァ ./ 彡ハ、
ヽ ‐' / "'ヽ
ヽ__,.. ' / ヽ
/⌒`  ̄ ` ヽ\_
/ i ヽ \
,' } i ヽ
{ j l }
i ヽ j ノ | } l
ト、 } / / l | .|
! ヽ | ノ j ' |
{ | } | l |
ヽ | i | \ l /|
G A M E O V E R
ワラタ
夜中に大笑いさせんなや!!!
66 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/05/25 02:14 ID:4rr60XJT
やばい このスレおもろいw
67 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/05/25 03:08 ID:1rBXT2kX
すばらしい・・・まさか父子相姦だなんて・・・
あげ。
68 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/05/25 04:13 ID:OzfRl5rF
むちゃくちゃおもろいw
同じく夜中に大笑いしちまったよ・・・
ドラクエ4の小説もいいね。
ライアンおもろい。トルネコ最高。
>>20-21の勇者の心理描写がとてもイイ。
あと六章も良かった。スライムが美味しい役だなあ。
良スレage
69 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/05/25 05:10 ID:3F865sAA
めっっちゃくちゃ面白いです。
真面目で淡々とした書き口と、シリアスな時の胸に響くような描写と、ギャグの奇抜さのコントラストがたまらなく上質です。
これ書いてる人、本当上手いなあ…。
応援してます。頑張って! 良スレだ…!
70 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/05/25 07:44 ID:GzPWyE9k
何このスレwちょとワラタ
続きはまだかと期待してみたが、
よく考えると俺はドラクエ6は黒歴史として考えてるし、
ドラクエ7はやった事がない。
12345のどれかでまた小説作ってくれたら・・・
嬉しいなあなんて贅沢を言ってみるテスト
>>47の続き
ト、 __,
_| \ / ∠_,
____〉 .∧ / / ∠._
\ \ . :::|__/.:/ /:.:. ` ̄7
_\ . ::|l |:. : ∠:::--――ァ´
\  ̄ ̄ ̄.\ . :::|l |::./:.: /
/ ̄\: : .へ、 \::|l |'´::.:.. _,..-‐く:: ̄>
/ ...:.:::>'´ ,.:-'''´ ̄ ̄ ̄`'ー-、_:.:. \ ̄\
/ _/ :/,r'⌒ヽヽ ,r'⌒ヽヽ:.\ ̄ ̄_ \
 ̄ ̄ ./ :, :|: {ヽ∠ノノi :{ヽ∠ノノi :l:.:. \``ヽ.|
/ .イ / \_/ ̄\_./ : : :|: .\ |
'´ |/|_:_:_;-:==:_====:_==:-、:_:_|\| V <王子、そろそろいきますよ。
,.‐' | l.|`゙`,:=ヽ、 ,ィ'=:、'゙´|.l |`‐、 なにやってるんです?
| | l.ト, 〈__l:゚| |゚:l__〉./!l: :|: |
\_:| :l|ヘ '""´ 〈! `゙゙゙' /゙|l: :|:_/
ヽ. ∨\. `ニ´ ./∨ :/
_ヽ」__./.` ‐-‐.'´ト、__Lノ_
r‐-(⌒)'´'./: : ̄ ̄ ̄´: : :\ヽ:`(⌒)、_
/ヘ、_二r、<: : : : : : : : : : : : : : : 〉ト、.二:‐、_}
, ‐'´ _ ヽ | ー十
∠ -‐,'´‐' ´ i レ ⊂ト
, ‐'´ _ , l
∠ -‐'/,.ィ /|. 、 |
| ー十 /// /|/::::l !ヽ. ト、 、 | / !!
レ ⊂ト /" / ./ , /| /、!_::u:ヽ|_,,ゝ!-ヤヽ. | \
! /l ./l /`l/ 、..」 l|_,,. -‐' ´\l、 |
l/ i./ l/ ====、 __ :====:::::| |⌒i ヽ ・
/ !! / lヽ、.__。,/;: ゙゙ 、。_ ,ノ::::::| .|ニ!.!. ヽ
\ l ::/;:::::::v / j:::| ト_l | `ゝ ・
l /;::::::::::__::) _, ‐'´ ::::|.L_ノ `‐、
・ i`ニ---──── '7:::::|| ト、._ ヽ、
,.へ〈~ ; ヽ______,.ノ:::/:! |. T  ̄``''‐ 、.
・ , -‐- 、.._ ヾ、ミヽ〜′___ ::::/:: !. 、! |``''‐ 、. ``''‐ 、
,.‐'⌒'''‐- 、 )/ヾど! ヽv ̄ ̄::::::::/::: | | ! ``''‐ 、
/ ̄`''‐、.._,ノi"⌒i. |. ヽ:::::::::::/::: l 、!. |
{,.'⌒'''‐- 、 ノ .l: ! |. l ヽ/ |::: U l ,! .|. |
/ ,、._,.イ__,ノ:: / ! | .| ト、. | ,ィ / |. |
. / ,ノ::::::::::::/::::: i. / レ'W | |,','`,ー-‐,レ' W,| | |
{ ,}::::::::::::i::::: } ./ ,. ‐'^ヽ |,',',',',',',',',',',',',','| /`''‐ 、 |
. l { !./ ‐'' ´ ヽ!,',',',',',',',',',',',',','|" `‐、!
ヽ / ())|,',',',',',',',',',',',',',',| == ←もょもと
| | /,. -─-、.`ーゝ.゙、_
. | |. // j ト#、`ー-ゝヽ二_ヽ.
! ! ,.-i.{ uv | } `ー-'´,ゝ_ヽ.゙! !
| |/r;‐!} <⌒ヽ. !ノ v/'´u \ヽ}
│|!{ ツ' >゚‐ ´ /⌒! , /ヽ\
|. !y' v 〃 v' Y゚_,ノ //⌒ゝ.`'‐、
ゞv:-=、八 u u' } u !,' 'ヲ ! \ \ <お、王子ぃぃぃーーーーーーーーーー!
,.ィー- 、._ /∧ヽi`ヽ.ニ゙_ー-‐==≦(__j ||[_フ/ ヽ. \
│ `'''ー- 、..」 | {.゙、ヽ┴-L._匚匚匚[_.」コ }|ト-' ヽ ヽ
、ヽ. ∧ヽヽl\ヽ┬┬┬┬┬┬ノノ ! ゙、 ヽ
.|ヽ.\ ./ ヽ.`ー`ニゝ.\ニニニ二シ' ./|`ー- 、.._
|. \ヽ、/`ゝ「ノ/フ 1~7r‐ー-\\二「'7__,/ ! 「'7  ̄~~7ヽ.
! >'´/ / ´ ´ ヽニ フ-- 、:::ヽ.ヽニ フ-- 、 | ヽニ フ-- 、/ ヽ
く. <\ヽ、 /| r'、⌒ヽ.ヽ'´\| r''⌒ヽヽ | r''⌒ヽヽ 〃
\\`ヾニ.ー/ィ L_ヽ/) } ./ィ ト`ー/ /_/ィ │ / ノ /'
\,゙ゝ `'´レ'‐-ニ∠ノ‐-`'´レ'-∠ノ‐-`'´レ'、.._∠ノ
G A M E O V E R
75 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/05/26 23:58 ID:PxvhzqmZ
期待age
76 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/05/27 22:58 ID:eXBC5TMi
俺も6,7はあんまり知らないから、それ以外がいいな・・・
イシスの砂漠から北東に三日ほど歩いていくと右手に海が見える。その海に隣接するようにランシールという商人の町がある。
それほど大きくはない町であるが、他の都市では手に入らない珍しいものが多いゆえに、
多くの旅人がここに立ち寄ってさまざまなものを仕入れていく。だが、その商品の値段は法外であり、まずぼったくりといってもよい。
商品が通常の市価の5倍で売られることも珍しくない。薬草が40Gや毒消し草が50Gとかで店頭にならんでいるのはざらである。
彼らが「おお!貴方友達!」などといってきたら要注意することである。彼らは決してそんなことを思っていないから。
だからここを訪れる旅人というのはたいていの場合、以下の二種類に分かれる。
一つは、初めてここを訪れる冒険者である。彼らは予備知識がないため、喜んでここを訪れて何も知らずに金を落としていく。
ゆえに商人にとっては一番ありがたいお客である。彼らは戦闘以外はまるで知恵が足りないからだ。
もう一つは、何度もここを訪れる熟練の冒険家達である。彼らは商人達が売っている商品の相場を知りつくしているので
道具屋などを訪れても必ず彼らの言い値では買わない。彼らは値切るだけ値切って買う。こうなればもう一人前の旅人だといっていい。
さてさて、このように生き馬の目を抜くようなここ、ランシールの町には他にも様々な楽しいものがある。
夜にしかあかない武器屋、かなり過激な水着を売る道具屋、町の出入り口にある比較的安く食事も美味しい宿屋、
さらに、それとは反対方向にある酒場では、色っぽいバニーガールたちがうっふん、あっはんとばかりに君を迎えてくれるだろう。
その妖艶な色香に、女性に慣れていないうぶな冒険家達はメダパニにかかった如く、めろめろに酔わされてしまうこと間違いなし。
ただ一つ忠告しておくが、彼女達相手に本気で入れ込まないことだ。彼女達は貴方の財布の中身を全て奪うまではまるで
スライムのように簡単に貴方の腕に収まっているが、貴方が無一文になったと知るとメタルスライムより早くかなたに去っていくだろう。
マドハンドのように貪欲で、地獄ザリガニのように守りが堅く、暴れざるより性質が悪いのが酒場のウェイトレスなのだ。
さて、この誘惑溢れるランシールの町であるが、このなかでもとりわけ男達を虜にする有名な一角があるので紹介したい。
酒場を出て大通りを右に少しいくと、一見ただの民家と思われるちっぽけな家の前に、一人の女性が立っているのが見えるだろう。
勇気をだして彼女に話しかけてみるといい。君が、片手をあげて彼女に話しかけると、彼女はにっこりと笑って
n
|/ _,.‐v‐v、_
. (゙*=ニ三ィ" __,,__. ゙i
/i///ミ,,レ''" ゙ヽ,}-、
/iii///==ヲ// ,,i、、 ゙i、ミ:、
/;;;;リ//ヾ==/,/ ,/,; ,/L_ヾ i,i ゙lヽ
i゙ii;l ゙i/゙i、゙/ミリ,i ,//;/,rt;;;;、 ヾリヾl
i゙ ll゙i lミミ|〈/i,i,ノ''" ゙ー' rテノノ
ヾll l从ミミヽi i,' . 〉l''´ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
゙i, |リリヾi i,i r:::フ / < ねぇ、パフパフしない?
. i lリリi,丿.i,i └'/ \________
. ノ_リノ'" ̄|l`''-、┌--;;'
r‐v'"゙v‐=二. ~''i.,, ゙i、 Y''i、 ll
. _) ,,r'" ̄''ーjヾ 、 `''i.,, ,n、゙Vっ
,〉./ ヽ ゙て ゙l ゙l. ゞ-''" ゙ll,‐''ら
ゝl ゙l 〉.゙l ゙l ゙ll ヾら
. i ゙l `!,// ヾ(^Y^) ヽ
. l | ゙Y/ ヽ/ ゙!i
ヽ ヽ ,,..レ'--く | リ
゙ーゝ '"_,,r'ー'くヾ i / / / ,人
ん'vブ ヽ.゙┴--─''‐-く//んヽ
といってくれるからである。
信じられない話だと思うだろうが、これは紛れもない真実である。私は嘘は言わない。
みてもらえばわかるが、男ならまよわず「はい」といってしまいたくなるほどセクシーダイナマイトな女性である。
ギュ、ボン、ギュの身体を持ち、目は大きく濡れたような瞳で実に色っぽく、しなやかな肢体にはついつい食い入るような
視線をやってしまう。独特の甘ったるい話し方には男を惹きつける効果がある。三国一の美女といっても過言ではない。
一説にはイシスの女王より美人だという説もあるが、これは不敬罪なのでいわないように。
さて、この女性からの誘惑、君ならこれを断れるだろうか?普通の男なら、まず無理だろう。
ここで、「はい」と返事をすると、君は彼女と共に二階にあがることになる。
そこは蝋燭が数本立てられただけの薄暗い3メートル四方の部屋になっている。真ん中にはベッドがあり、いやがおうでも
男の期待をそそってくれるのは間違いない。もう心臓はばくばく、鼻息はハァハァ、目はぎらぎらしてしまう。
ここで彼女は、ベッドに寝てちょっと待っててね、とウインクすると明かりを消して、出て行く。男はベッドに横たわり期待しながら待つ。
そして、少しするとベッドに誰かがのっかかってくる気配がする。興奮はもう最高潮だ。夜のジゴスパークはもうすぐである。
背中を突然揉まれて大胆だな、と期待したのもつかのま突然部屋のランプが付いたと思うと
「どうだい!俺のパフパフは気持ちよかったろう!な!」と髭もじゃの親父がいうのだ。まるでグレズリーのような男が。
そうなのだ。賢明なる読者の諸君はもうごさっしと思うが、実は娘は単なる客引きで、実際は親父がパフパフと称する
只のマッサージをするだけのぼったくる店なのである。
これがランシールの名物店「パフパフ娘と、マッサージ親父」である。旅人はいつもこれに騙されるのだ。哀れなことに・・・
だから、ここランシールには素人はくれぐれもこないようにしてもらいたい。お金は計画的に使うように。
さてさて、少々前置きが長くなったが、筆者が今回紹介したいのはこうなった後のことなのだ。
このパフパフの大どんでん返しの事実を知った後、男達は実に様々な反応をする。怒る者、嘆く者、殴る者、泣き出すもの・・・実に様々だ。
筆者は長年の経験の末に、この反応は職業によって奇妙な共通点があることを発見した。戦士には戦士の、
魔法使いには魔法使い共通の反応があるのである。これは興味深い研究になったので、筆者は二ヶ月という時間をかけて
一つの論文を書き上げた。それを今日は、読者諸君に公開したい。
以下の8つのタイプは、パフパフが単なるマッサージとしった後の男達のそれぞれの反応である。
職業と、その反応のタイプを統計的に分けて発表してあるので、それをふまえたうえで読んでいただきたい。
研究対象は、勇者、戦士、魔法使い、僧侶、賢者、武道家、遊び人、商人の八タイプについてである。
リアルタイムお疲れ様!
だが間違い発見。ランシール→アッサラームな。
傾向=「うじうじ」型
/ ̄⌒⌒ヽ
| / ̄ ̄ ̄ヽ
| | / \| 金損した
.| | ´ ` |
(6 つ / ちくしょう・・・
.| / /⌒⌒ヽ
| \  ̄ ノ
| / ̄
【解説】
世界にはこのタイプの男が一番多いかもしれない。つまり、「騙された」と素直に認めてちくしょう、ちくしょう、とつぶやくタイプ。
かといって金を返せ!といって怒鳴るほどの勇気もないのでおとなしく店を後にして、宿屋までの暗い夜道をとぼとぼと歩きながら、
深いため息を尽き、夜空に浮かぶ星を眺めてもういちど、ちくしょう、とつぶやくタイプのことである。戦士には比較的地味な性格が多いようだ。
傾向=「絶望」型
// , -─;┬:─‐- 、 )
. // / ヽ i r' \ ( ………
/ .,' , -─- 、 ヽ ) きさまらっ……
/ / ヽ .ヽ (
|{: l l }| ) ………
E''ー-|{ { ,ィノl人トヽ、 トi }l-‐'''ヨ { それでも……
. E..三l| { l. (l'≧ ll ≦゙l) :| | n;|三..ヨ ) 人間かっ…!?
. |.! { |! ト∈ゞ'∋イ | :! 4!!: (
| | ' || |:::::`ー'´::::| |:::|. !:!: `フ'⌒`ー-‐
|. } { W::::::::::::::::::::W:::::} { |::
ヽ|. |/:::::::::::::::::::::::::\|. |ノ::://
. | |::::::::::::::::::::::::::::::::::l |//
! |::::::::::::::::::::::::::::::::::::!. //
| |:::::::::::::::::::::::::::::::::://!、 /
/, r- ヽ::::: ::::::::::::::::// 、、\ //
!L{」_厂ゝ): ::::::://:(.{⌒)_},},リ://
【解説】
生真面目な武道家に多いのがこのタイプ。期待していた分、どんぞこに落とされたショックはかなりのものである。
まさに痛恨の一撃、黄金の爪を持ち帰るときの苦労もかくや、とおもわれるほどの絶望を全身で表現するのが武道家たちである。
気の毒だが、こんな風に悔しがってくれる男をみるのは、店側としては、実に愉悦を感じる瞬間である。
傾向= 「容認型」
( _,, -''" ', __.__ ____
ハ ( l ',____,、 (:::} l l l ,} / \
ハ ( .', ト───‐' l::l ̄ ̄l l │
ハ ( .', | l::|二二l | ハ こ .|
( /ィ h , '´ ̄ ̄ ̄`ヽ | ハ や │
⌒⌒⌒ヽ(⌒ヽ/ ', l.l ,' r──―‐tl. | ハ つ │
 ̄ ', fllJ. { r' ー-、ノ ,r‐l | ! め │
ヾ ル'ノ |ll ,-l l ´~~ ‐ l~`ト,. l |
〉vw'レハノ l.lll ヽl l ', ,_ ! ,'ノ ヽ ____/
l_,,, =====、_ !'lll .ハ. l r'"__゙,,`l| )ノ
_,,ノ※※※※※`ー,,, / lヽノ ´'ー'´ハ
-‐'"´ ヽ※※※※※_,, -''"`''ー-、 _,へ,_', ヽ,,二,,/ .l
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `''ー-、 l ト、へ
【解説】
いわゆる「ここは一つ、器量の大きいところをみせておいてやるか」タイプ。
店側としてはもっとも有難いタイプの男達。
特徴としても騙されても憤慨することはない。何故ならば彼らは何よりも体裁を重んじる性格であるからだ。
だから彼らは期待に胸と下半身を膨らまして大枚を払ってやってきたのだが、それが単なるマッサージとわかったあとも、
これは一本とられてしまったなぁ、いやぁ、しっぱいしっぱい、商人もやるではないか、というような態度で場を誤魔化すのである。
はたからみると、これほど惨めな姿はないのだが、当の本人達は聖人君子的な態度だと思っているらしい。
そもそも聖人君子ならこんなところにはこないと筆者は彼らにいっておきたい。
タイプ4「否認知型」
____
,: 三ニ三ミミ;、-、 \/  ̄ | --十 i 、.__/__ \ , ____|__l l ー十
xX'' `YY"゙ミ、 ∠=ー  ̄ヽ | __|. | | / ヽ / __| ,二i ̄
彡" ..______. ミ. (___ ノ. | (__i゙'' し ノ /^ヽ_ノ (__ (__
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,=ミ______=三ミ ji,=三ミi
i 、'ーーー|,-・ー |=|,ー・- | ,-v-、
i; ':: ::: ーー" ゙i ,ーー'j / _ノ_ノ:^)
ーi:: ::i: /`^ー゙`、_ ..i / _ノ_ノ_ノ /)
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〉::.:.. 丶 " ゙̄ .'.ノ ____ / ______ ノ
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ー'/ 'i. ヽ、 ,二ニ/ \ ``ー-、 ゙ ノ
/ 'i、 /\ / > ( `ー''"ー'"
\ 'i," (__) / / \ /ノ
【解説】
このタイプは実に厄介である。
彼らは認めない。これがパフパフという名のついた只のマッサージであることに気がついても、それを決して認めない。
そうはいかん、さっさとパフパフしろ、そのために金を払ったんだ、とごね続けるタイプである。まるで宗教家のように頑固に。
年配の魔法使いの老人に多いのがこのタイプであるが、彼らの性欲はMPと同じく増加の一方のようである。
傾向=「とりあえずここじゃなんだから」型
三|三
イ `< ,..-──- 、 _|_
 ̄ /. : : : : : : : : : \ |_ ヽ
∧ /.: : : : : : : : : : : : : : ヽ (j )
/ \ ,!::: : : :,-…-…-ミ: : : : :',
{:: : : : :i '⌒' '⌒' i: : : : :} _ヽ_∠
└┼┘ {:: : : : | ェェ ェェ |: : : : :} lニl l |
. |_|_| , 、 { : : : :| ,.、 |:: : : :;! l─| l 亅
__ ヽ ヽ. _ .ヾ: :: :i r‐-ニ-┐ | : : :ノ _
/ } >'´.-!、 ゞイ! ヽ 二゙ノ イゞ‐′ l `ヽ
´⌒) | −! \` ー一'´丿 \ l/⌒ヽ
-' ノ ,二!\ \___/ /`丶、 _ノ
/\ / \ /~ト、 / l \
/ 、 `ソ! \/l::::|ハ/ l-7 _ヽ
/\ ,へi ⊂ニ''ー-ゝ_`ヽ、 |_厂 _゙:、
∧  ̄ ,ト| >‐- ̄` \. | .r'´ ヽ、
,ヘ \_,. ' | | 丁二_ 7\、|イ _/ ̄ \
i \ ハ |::::|`''ー-、,_/ /\_ _/⌒ヽ
【解説】
一番恐ろしいお客・・・・それは遊び人である。
彼らは日ごろからスカートをめくったりすることを生きがいにしている男である。エロ一筋である。ゆえに、こんなドッキリを到底許せないのだ。
彼らの顔からスーっといつもの作り笑いが消えたときの無表情さといったら!あの恐怖は筆舌に尽くしがたいものがある。
なお、彼らがこういってきても決して外にでてはいけない。あなたが、まだ生きていたいと思うなら。
傾向= 「むしろ男でよかった」型
な そ |,、_,.、_ _rvヘ-''"´..:::::::::::.. ̄`ヽjヽ ,'
い り l::::::::::::`〜-、 >...:.:.:.::::::::::::::::::::::::::::.:.:... ノ | パフパフとみせかけて
だ ゃ 〈::::::::::::::::::::::::ヾ、 (rソ:::::::::::::::::::::::,ィ:::,、:::::::::.ヽ. |
ろ あ L_:::::::::::::
>>1}} (/::(:r'ハ::f(/ノィノイ(::::::::::! | マッサージだけをして
. う 厂ト、:::::::;;::::;;:rシ ゝ(.ン=≧-、`lニニ二r |r-、! |
? /::::}} `'´_,、! ハ!'´li゙}゙f| '´lリ` |l}、l| .〉 そのままかえるのかい
\ /.:::ノ′r'フ'⌒´ト l l;  ̄.ソ  ̄ j「ノノ! |. .
::::::.`ー一 <、::::) ´,fリ \、 ヾ! Lャ- ,!r':::リ|
::::::::::::::::::l fヘ〉l::} ''"" _´丿 ', ーニ-''" ハ::::f′\
::::::::::::::::::\ ゞ'′, ´ ( i、 ー' /! ぐリ \ /
ヾ:::::::::::::::::::ゝr-、 i, ∠´「 _」 \_/ ,! `ヽ、  ̄ ̄)厂 ̄ ̄
`(::::::::::::::;;F′ヽ ャ′ __,,、-‐''"´ |i , ′ `ー- 、..__
L;;::::::广′ `ー- 、._ ) / `‐- _ ′! / ! _,..、 ''"´ ``丶、
ツ ::::::i ̄__/ _ ヾ  ̄`` r┴'''"´ ̄ -''゙ ヽ.
_、-''| / >'´, ,`´  ̄\へ ,i i′ ゙;
=ニ´_ j i / i′/ / / ィ‐-L.._\ ,! :l i
`ー 、_' _,,⊥-ヽl'' { j= r′ `ヽ、 l ' 、 .::|
【解説】
このタイプには解説はいらないだろう。
こうなったらもう、彼を止めるすべはない。やるか、やられるかである。健闘をいのる。
傾向=「自己崩壊型」
トv'Z -‐z__ノ!_
. ,.'ニ.V _,-─ ,==、、く`
,. /ァ'┴' ゞ !,.-`ニヽ、トl、:. ,
rュ. .:{_ '' ヾ 、_カ-‐'¨ ̄フヽ`'|::: ,.、
、 ,ェr<`iァ'^´ 〃 lヽ ミ ∧!::: .´
ゞ'-''ス. ゛=、、、、 " _/ノf:::: ~
r_;. ::Y ''/_, ゝァナ=ニ、 メノ::: ` ;.
_ ::\,!ィ'TV =ー-、_メ:::: r、
゙ ::,ィl l. レト,ミ _/L `ヽ::: ._´
;. :ゞLレ':: \ `ー’,ィァト.:: ,.
~ ,. ,:ュ. `ヽニj/l |/::
_ .. ,、 :l !レ'::: ,. "
【解説】 `’ `´
自分も同じ商人なのに、こんなベタな手にひっかかってしまい金を無駄にしたことにプライドが耐え切れず自爆するタイプ。
勿論、こんな死骸を放置していたら商売の邪魔になるので、階下で待っている仲間に
「おい!さっさと片付けておけよ、そこのゴミクズを」と店員にいわれる悲しい末路が待っている。実に悲惨である。
89 :
あとがき:04/05/28 19:24 ID:NMkUXXI3
さてさて、この論文は以上で終わりである。
彼らのそれぞれの反応をご納得いただけただろうか?職業と行動の間にはやはり密接な関係があるようである。
パフパフというHの錬成のために支払う代償は高くついたということである。
なお勇者のタイプの研究もあるのだが、発表したら殺す、ととある確かな筋からの脅迫があったのでやむなく破棄することにする。
ロトの威光を汚したくないということなのだろう。私もまだ死にたくないので、公表は中止するが、読者には納得していただきたい。
まとめにはなるが、私がいいたかったことはつまり、ドラクエにエッチなことを期待するのは無意味であるということだ。
スケベ心と等価交換できるものはあくまで18禁パソコンゲームであることをここに明記して、この論文を終えることにしたい。
なお余談ではあるが、「ゆうべはおたのしみでしたね」もこの類であることを追記しておく。
G A M E O V E R
いやいや面白かったし笑えました。
ベタだけど「男で良かった型」「自己崩壊型」で吹いた。
でもそれ以前の傾向解説も充分面白い思いかと。
とにかくこれだけの量、お疲れ様〜!
(あと天空の錬金術師、オチの部分の話を仕事中思い出して吹きそうになった。)
92 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/05/29 00:45 ID:R1uFqVzB
遊び人にワラタw あと魔法使いは神崎代表かよ!
94 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/02 02:05 ID:8KZi2EG2
こういう良好なスレは、上げてみんなに見てもらわないと。
(ところで>86にドナルド・マクドナルドみたいな人がいるのは気のせいだろうか)
>研究対象は、勇者、戦士、魔法使い、僧侶、賢者、武道家、遊び人、商人の八タイプについてである。
……おい、「タイプ8 勇者」についての考察はどこですか?
いや、むちゃくちゃ笑かしてもらいましたが(w
>96
スマソ、「オチは勇者か〜わくわく」→「あれ?」と思ったところで
脊髄反射で書き込んじまいました。
すげえわらかしてもらいやした。
98 :
1:04/06/04 17:11 ID:jE15QX8M
皆さん、色々感想ありがとうございます。ひっそりと書いていこうと思ったんですが、意外に反応があってビックリです。
くだらない作品だらけですが、暇なときにでもよんでくれれば幸いです。
>「オチは勇者か〜わくわく」→「あれ?」と思ったところで
勇者のAAのサイズがでかくて入らなかったんです。だから、カットしました。
この板って一回に書き込める容量は結構少ないですよね。
>>98 1・降・臨!1・降・臨!
これからも頑張って下さい。
応援age
age
101 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/08 00:09 ID:OeJt69tm
_| ̄|○
強 欲 発 見
104 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/14 03:11 ID:fXyrHC4V
SSを錬成しる
105 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/14 04:52 ID:x7+RkQ94
今度こそ3億当たれ!
106 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/16 01:08 ID:DqOPv//A
>>63に疑問。
なんでトイレなんだよ・・・せっかくの父子対面なんだから、自宅とか宿屋で事に及べばいいのに。
107 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/16 02:09 ID:gnADtA3a
>>106 いいことを思いついた。
お前 俺のケツの中でションベンしろ
暗い暗い古井戸の底。暗黒。静寂。そんな中、ただひたすら勇者を待ち、現れたら殺す。
そんな役目を与えられた魔物がいた。時折来る知らせ。勇者に倒された幹部たち。
彼らの配下についていたかつての友人達は立派に戦っただろうか。次の勇者達の動きは。
そんな知らせさえももはや勇者達によって情報網がずたずたにされたため届かなくなって
長い時間がたつ。勇者はそれでも現れない。ある日、ふと彼は思った。
.,Å、
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o| o! .o i o !o
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.|::::::::::::::::::::: \___/ .| どうして自分のところには勇者が来ないんだろう?
|:::::::::::::::::::::::::. \/ .|
'i:::::::::::::::::::. _ ノ'
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勇者の立場からすればそれは当然であった。彼の任地は古井戸の底。モンスター図鑑を埋める以外の目的では
勇者がここに来る理由はないし、キングスライムは大概ミネアとマーニャが戦った経験があるのでわざわざ
ここまで来て戦う必要はないからだ。よしんば来たとしても移民集めのためであり、勇者が古井戸の底に来て
戦う必要はなかった。しかし、あまりにも長い時間は彼に一つの考えを与えた。
ピコーン!
ヽ i /
( m )
l≡l
`´
.,Å、
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|:::::::::::::::::::::::::. \/ .| そうだ!勇者達をおびきよせよう!
'i:::::::::::::::::::. _ ノ' (僕って頭イイネ!)
`''─ _ _ ─''
することといえば朝(そんな概念が古井戸の底にあるのか分からないが)、目覚めた時に
「今日は負けないよ」「勇者来ねえだろ・・・」というやりとりをするだけだった彼にとって、
この考えがいかに刺激に満ちたものであったかは想像に難くない。
どうすれば?勇者達をおびきよせるには?勇者達にくれてやる格好の餌は?彼は考えた。長く長く、
気が遠くなるほど考えた。そして、彼は人間を襲うことを決めた。しかし、ここは古井戸の底。
人間さえもめったに来ない場所だ。さらに彼は任地を離れることを魔王によって禁じられている。
そこで、彼は人間の欲望を刺激し、そこで人間を襲うことによって勇者達をおびき寄せようと
考えたのだ。彼の目の前には最後の報告書が、金鉱を掘っていた人間を殺していたら勇者達が
やってきたという報告書があった。人間は金に弱い。人間は金を見ると目つきが変わり、欲望をたぎらせ、
そしていくらかは自分達に近くなる。彼はそこに目をつけた。
.,Å、
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o| o! .o i o !o
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.|::::::::::::::::::::: \___/ .| デスピサロだって僕の知恵には及ばないよ
|:::::::::::::::::::::::::. \/ .| (言ってやった言ってやった)
'i:::::::::::::::::::. _ ノ'
`''─ _ _ ─''
111 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/16 04:26 ID:m6jej97d
彼は手始めに自分の部下の魔物が持っているゴールドを集めてみた。一定のゴールドが集まったものの、
それではまだまだ少ないのではないかと彼は感じた。長い間放置されていた報告書。どこかにあるはずの
金を増やす方法。サントハイム城の資金をミステリードールに入れて保管しておいたところ、勇者達に
根こそぎ持っていかれた話。ブロンズの十字架を勇者達がある人間から奪っていった話。宝を守っていた
土着のモンスターが勇者達の分断工作に成功したが、勇者1人に皆殺しにされた話。報告書は改めて人間の、
そして勇者の金、そして宝への執着を示していた。勇者というのは自分よりもはるかに魔物らしい、残忍で
強欲な奴ではないかと思いながら、彼は金を手に入れる方法を探した。そこで見つけた一つの報告書。
その目次には「錬金術と進化の秘法について」と書かれていた。もはやかすれて読みにくくなっているその
報告書を彼はむさぼり読んだ。等価交換。魔方陣。秘術の方法。これだ!ついに見つけた!彼は狂喜した。
さっそく彼は秘術を行なうことにした。対価は自分の配下。彼は巨大な魔方陣を書き、配下を呼び集め、
強くなる秘術を見つけたと言って立たせた。報告書の中身から推測すると勇者達はこの時点ですでにエスタークを
倒しているわけで、キングスライムごときがかなう相手ではなかったが、それは彼の知るところではない。
宝の山。それを守る魔物。吸い寄せられる勇者。大手柄。昇進。全てがうまくいくはずだった・・・
魔方陣を光が包んだ。彼はゆっくりと呪文を唱え続ける。その時だった。突然大きな地響きがした。
そして古井戸が崩壊していくではないか!彼は何が起きたのか分からなかった。持ち上げられる大地に
翻弄されるまま、彼もまた配下の魔物たちと同様、光の中に消えていった。
.,Å、
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.|::::::::::::::::::::: \___/ .| あれ?なんで僕まで?
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彼が再び目覚めたのは井戸の底ではなく、岩の隙間だった。安定が悪く、なんだか落ち着かなかったが、
とりあえず彼はいつもの台詞を言った。「今日は負けないよ」 しかし、なぜか今日は返事がない。
そうだ、部下は生贄にしたんだ。思い出した彼は起き上がろうとした。やはり安定が悪い。ようやく
体勢を安定させた彼は、自分の姿が変わっていることに気がついた。その体は、彼が求めていたものの色
であり、それはかつてあった自分の姿とは似て非なるものであった。呆然。疑問。疑念。しかし報告書は
どこかにいってしまったらしく、見つけることはできなかった。彼はその時にやっと自分の周りを見渡す
余裕が出来た。そこには巨大な木がそびえており、その根元にどうみても勇者とは思えない人々が集まって
騒いでいた。「なんだこの木は。明け方大きな音がしたと思ったら」「しかしでっかいなあ」
「神々しい木じゃないか。ご神木として祀ろう」「そうだ、クレージュ村のご神木だ」
クレージュ?このあたりはイムルと呼ばれていたはずでは?彼はまたしても混乱した。その時、誰かが叫んだ。
「おい!あんなところに見慣れないモンスターがいるぞ!」
「金色に輝くスライムだ!倒して売ったら金になりそうだな」
「いや待て。あれもきっと神様のお使いだ。倒してはならん」
自分は魔物の部隊長から神の使いになったらしい。とにかくここにいては頭が煮えくり返りそうだ。ここを離れよう。
神の使いが去っていくぞとの声を聞きながら彼は思った。神の使いなどまっぴらだ。必ず勇者を倒してやるんだ。
その後彼は他のモンスターと出会い、ここがクレージュという地であるということ、イムルなどという地名は
聞いたことがないということ、魔王の名はデスピサロではないということを知った。彼は新しい魔王に会い、
新しくゴールデンスライムという名をもらった。昔のことは忘れよう。新しい生活の始まりだ。
こうして魔王軍クレージュ部隊に新顔が加わった。なかなか評判の戦士であるが、寝ているときに突如
.。 。 。 。
| ヽ / ヽ ./ヽ / |
|: V V V .|
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| \_/ ヽ \___/ | ピッチャーデニー!
| __( ̄ | \/ ノ
ヽ___) ノ
と叫ぶ時があるのが欠点だとか。
G A M E O V E R
>>108-114 改行も少なくて読みにくいけれど、
内容の面白さに引かれ一気に読めた。
なんだか、本当に小説を読んでるような気分になった。
上のドラクエ4、5ネタにも言えるけどさ。
言い回しっていうのかな?・・・とにかく上手いと思う。
ただ、最後のクレージュ村、ゴールデンスライムの元ネタがなんなのか解らなかった。
ドラクエ7なんやね。調べて解った。
ピッチャーデニーもその顔文字から来てる元ネタとは知らず笑い損ないました。
読ませる力は全然ある・・・これからも期待してます。
>>108-114 乙です!自分も7のことすっかり忘れてるから最後笑いそこなったけど
面白かった。ほんと良スレ。また期待してマターリ待ちます
まずは下記のコピペを読んでもらいます。
もういいもういい、もうそんなに盛らなくていいよ。
味噌汁もうないんだろ。つまっちゃうからいいよ。
だからそんなに食えないって。
おい、もういいっていってんのに。食うからくれよ。ほら。
なんで盛るんだよ。盛らなくていいって。盛るなよ。
食えねえよ、盛り過ぎだって。盛るなって。よこせよほら。
おい、おい、なんでまだ盛るんだよ。すごいことなってるって。
何盛りだそれ。やめろって。食えるかって。
聞いてんのかよ盛るなって。なんで盛るの。やめろよ、やめろって。
誰が食うんだよその盛りを。もういいから。いいからさ。
おい、ほんとに食えないって。つーか聞いてんの。ねえ。
もうやめて、盛らないで。やめてって。盛らなくていいって。
やめろって。おいやめろよ。やめろ、盛るのやめろ。盛るな。盛るな。
おまえ何してんだよ。盛るとか盛らないとかの話じゃなくて何やってんだって。
おい、ほんとなにしてんだよ、盛り切れてないって。汚いって。
もうやめろよ。やめろよ。やーめーろーよーー。
読みましたか?いまからこれをドラクエに合うように錬成しなおしてみましょう。そうですね・・・
とりあえずWでやってみることにしましょう。それでは錬成後のコピペをどうぞご覧ください。
もういいもういい、もうそんなにホイミしなくていいよ。
MPもうないんだろ。後で困るからいいよ。
だからそんなにホイミしなくていいって。
おい、もういいっていってんのに。薬草使うからやめろよ。ほら。
なんで唱えるんだよ。唱えなくていいって。ホイミするなよ。
意味ねえよ、体力全快だって。もういいって。やめろよほら。
おい、おい、なんでまだ唱えるだよ。すごいことなってるって。
それ。やめろって。もう戦えるって。
聞いてんのかよもう戦闘終わってるんだって。なんで唱えるの。やめろよ、やめろって。
どこを癒してるんだよそのホイミで。もういいから。いいからさ。
おい、ほんとにもう直ってるって。つーか聞いてんの。ねえ。
もうやめて、唱えないで。やめてって。俺はもういいって。
やめろって。おいやめろよ。やめろ、ホイミするのやめろ。叩き斬るぞこのやろう。
おまえ何してんだよ。ホイミとか薬草とかの話じゃなくて何やってんだって。
おい、ほんとなにしてんだよ、誰がお前に心の傷までホイミで直せっていったよ。フレアのことはもういいんだって。
もうやめろよ。やめろよ。やーめーろーよーー。
もういいですよもういいんですよ、もうそんなに蹴らなくていいんですよ。
外出禁止命令もうなくなったんですから。堂々と正門からでていいんですよ。
だからそんなに蹴ってはいけませんって。
姫様、もういいっていってんのに。無意味ですからやめましょう。ほら。
なんで蹴るんです。蹴らなくていいですって。壊さないでって。
笑えませんよ、蹴り過ぎだって。蹴りすぎですって。キラーピアスよこしてくださいほら。
ちょ、ちょっと、なんでまだ蹴るんです。すごいことなってるって。
王様に怒られちゃいますって。やめてくださいって。この辺でって。
聞いてるんですか蹴るなって。なんで蹴るの。やめてください、やめてくださいって。
誰がなおすんです。もういいから。いいですからさ。
おい、ほんとにこれ以上したらなおせませんって。つーか聞いてるんですか。ねえ。
もうやめて、蹴らないで。やめてって。そんな思いっきり蹴らないでって。
やめろって。おいやめろよ。やめろ、コブシでやるのやめろ。コブシは駄目です。駄目です。
姫様何してんだよ。殴るとか蹴らないとかの話じゃなくて何やってんだって。
おい、ほんとなにしてんだよ、ブライ様はもう死んでるって。汚いって。
もうやめてください。やめろよ。やーめーろよ。
もういいもういい、もうそんなに腐らせなくていいよ。
お弁当作り忘れたんだろ。なんか買うからいいよ。
だからそんなに腐ったパン要らないって。
おい、もういいっていってんのに。外で食べるからやめろよ。ほら。
なんでパン腐らすんだよ。腐らさなくていいって。腐らすなよ。
食えねえよ、熟成させ過ぎだって。腐らせすぎだって。カビの生えてないのよこせよほら。
おい、おい、なんでまだ腐らすんだよ。すごいことなってるって。
青カビ以外みえないって。やめろって。食えるかって。
聞いてんのかよ腐らすなって。なんで腐らすの。やめろよ、やめろって。
誰が食うんだよ。もういいから。いいからさ。
おい、ほんとに食えないって。つーか聞いてんの。ねえ。
もうやめて、腐らせないで。やめてって。バターつけなくていいって。
やめろって。おいやめろよ。やめろ、腐ったパンにジャムつけるのやめろ。そういうことじゃないって。
おまえ何してんだよ。ジャムとかマーガリンとかの問題じゃなくて腐ってるんだって。
おい、ほんとなにしてんだよ、ポポロが吐いてるって。息子殺す気かって。
もうやめろよ。やめろよ。やーめーろーよ。
もういいもういい、もうそんなにもったいぶらなくていいよ。
もう結果はわかってるんだろ。別に悪い占い結果でもいいから言えよ。
だからそんなに眉寄せるなって。
おい、もういいっていってんのに。帰るんだからはやく言えよ。ほら。
なんで黙るんだよ。黙らなくていいって。いえよ。
怒らねえよ、じらし過ぎだって。焦らすなって。結果言えよほら。
おい、おい、なんでまた黙るんだよ。すごい気になってるって。
心配で毛が抜けちゃうって。やめろって。焦らすなって。
聞いてんのかよ黙るなって。なんでそんな目でみるの。やめろよ、やめろって。
そんなに悪い結果なのかって。もういいから。いいからさ。
おい、ほんとに気になるって。つーか聞いてんの。ねえ。
もうやめて、焦らさないで。やめてって。そんな考え込まなくていいって。
やめろって。おいやめろよ。やめろ、姉にこっそり耳打ちするのやめろ。焦らすな。秘密にするな。
おまえら何してんだよ。教える教えないの話じゃなくて何やってんだって。
おい、ほんとなにしてんだよ、なんでそんな目でみるんだって。手を合わすなって。俺まだ生きてるって。
もうやめろよ。やめろよ。やーめーろーよ。
もういいもういい、もうそんなに集まらなくていいよ。
皆忙しいんだろ。俺はシンシアと一緒にいるから気にしなくていいよ。
だからそんなに集まるなって。
おい、もういいっていってんのに。俺たちのことは気にしないでいいからやめろよ。ほら。
なんで集まるんだよ。集まらなくていいって。大円団のつもりかよ。
嬉しくねえよ、集まり過ぎだって。くっつくなって。シンシアに触るなよほら。
おい、おい、なんでシンシアが見えないとかいってんだよ。お前の目の前にいるって。
くだらない冗談やめろって。集まるなって。嬉しくないって。
聞いてんのかよ集まってくるなって。なんでわざわざ戻ってくるの。やめろよ、やめろって。
誰がこんなこと頼んだよ。もういいから。いいからさ。
おい、ほんとに来なくていいって。つーか聞いてんの。ねえ。
もうやめて、集まってこないで。やめてって。そんな俺のことなんて気にしてくれなくていいって。
やめろって。おいやめろよ。やめろ、シンシアがいるんだから寂しくなんかないって。
おまえら何変な顔してんだよ。病気とか発狂とかの話じゃなくて俺は正常だって。
おい、ほんとなにいってんだよ、何処連れてく気だよ。シンシアはここにいるって、俺は狂ってないって。病院なんていかないって。
もうやめろよ。やめろよ。やーめーろーよ!
おまけ
もういいもういい、もうそんなに失望するならしなくていいよ。
五章で終わるのがいいんだろ。だったら六章しなくていいよ。
だからそんなに怒るなって。
おい、もういいっていってんのに。俺は怪物のまま死ぬからしなくていいよ。ほら。
なんでプレイすんだよ。べつにしなくていいって。むかつくならやるなよ。
意味わかんねえよ、んじゃするなって。六章するなって。コントローラーよこせよほら。
おい、おい、なんでまだするんだよ。もう五章終わったんだろって。
俺が仲間になっちゃうって。やめろって。嫌なんだろって。ファミコン版の落ちが好きなんだろって。
聞いてんのかよ戻すなって。なんで仲間にするの。やめろよ、やめろって。
ピサロとして仲間になっちゃうって。もういいから。いいからさ。
おい、ほんとに六章になっちゃうって。つーか聞いてんの。ねえ。
もうやめて、そっとしておいて。やめてって。俺が仲間になったらライアンの存在が無意味になるって。
やめろって。おいやめろよ。やめろ、さもないとパーティの人間関係が最悪になるって。
おまえ何してんだよ。仲間にするとかライアン捨てるとかの話じゃなくて何やってんだって。
おい、ほんとなにしてんだよ、卵と鶏でもめてるやつなんかほっとけって。あいつら強いって。全滅するって。
もうやめろよ。やめろよ。やーめーろーよ。
G A M E O V E R
ワラタ(w
これからもがんばってください
126 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/19 22:33 ID:AzDAWxLs
ピサロワロタw
W
グッジョブ メビウス1!
やべぇ、面白すぎるw
あげとけあげとけ
130 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/28 03:03 ID:KbPgbb4f
良スレにつき浮上。
131 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/28 03:59 ID:N2/LuH7X
おもしろいね。このスレ。特にドラクエ3ネタは藁太w
132 :
小品:04/06/29 16:53 ID:ej7duMIV
アッサラームチャット
[勇者] が入店しました
[店主] が応対しました
[勇者] 薬草ビームっ!!(★_★)ノシ
[店主] 一個80Gビームっ!!(@u@ .:;)ノシ
[勇者] なによその値段は。ふざけてるの?
[店主] なんだと
サンタローズチャット
[パパス ] が帰宅しました
[サンチョ] が応対しました
[パパス ] ただいまビームっ!!(★_★)ノシ
[サンチョ] おかえりビームっ!!(@u@ .:;)ノシ
[パパス ] なによその変な挨拶は。ふざけてるの?
[サンチョ] なんだと
リリザチャット
[もょもと ] が入室しました
[すけさん] が反応しました
[もょもと ] やっとみつけたビームっ!!(★_★)ノシ
[すけさん]いやぁ探しましたよビームっ!!(@u@ .:;)ノシ
[もょもと ] なによその自分の方が大変だったみたいな台詞は。ふざけてるの?
[すけさん]なんだと
--------------------------------------------
133 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/06/30 01:28 ID:7QDyz9k0
>>132 いいねw
笑わせてもらいますた
ついでにage
このスレの元ネタが『鋼の錬金術師』だと最近になって気づいた鈍感な俺。
鈍感っていうか無知
136 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/07/09 19:59 ID:ZLcYqz/t
137 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/07/15 18:27 ID:xfcbFOBk
お前等ウホるなよ〜
ウホッシュ
>>142ってウホっとスカッシュのかけだと思ってたけど
ウホッとほしゅのかけだったのかな
ウホッシュ
帆
146 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/08/05 02:42 ID:Ud/czbto
趣
147 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/08/06 13:29 ID:ndb5g2z9
ま、まて。逝くまえに保守させてくれぇ
darekatudukiwo
149 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/08/14 12:23 ID:c0tKlhT0
かかないか?
シ…職人さん・・
151 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:04/08/26 12:01 ID:QVvlC98d
_
152 :
名無しさん@非公式ガイド:
おもしろいな