FFX-2&ラストミッション【インター版】総合スレPart103
IGN:読者のためにFFX-2やそれ以前の経歴を教えてください
北瀬:FFXではプロデューサーです。過去にはFF5・6のプランニング、FF7・8のディレクターを。
IGN:なぜFFシリーズ初の続編としてFFXが与えられたのか?
北瀬:2002年1月に日本で発売されたFFXインターで永遠のナギ節という短編を作りました。
ファンの反応は我々の想像以上のもので、ユウナたちの物語を続編として続けようと決めました。
当時我々のチームは新しい挑戦(続編ではない新作)の準備をしていました。
しかしFFXの続編を作ることもまた別の意味で挑戦であると考え続編製作を決断しました。
鳥山:FFXは私たちがそれでサヨナラしてしまうには惜しいくらい「完璧」な製品でした。
キャラクターたちはとても人の胸を打ち多くのファンは彼らをもっと見たがっていました。しかし私たちを
本当に続編製作へと導いたきっかけは、FFXのエンディングから2年後のスピラの物語を描いた「永遠のナギ節」でした。
IGN:続編は2部作あるいは3部作として既に計画されていたものですか?それともゲーム発売後に立ち上がったものですか?
北瀬:いいえ計画されてません。先ほども話したように「永遠のナギ節」へのファンの反応がきっかけです。
鳥山:FFXを作ってるときは続編についての計画はありませんでした。しかしFFX完成後、私たちはいつか同じ世界で
新しい物語を作れたらいいなと考えてました。個人的に私は世界やキャラクターに再び訪れるゲームを作りたかった。
2、3年ごとに。だからFFX-2という続編製作を行うことができたことにはとても意味がありました。
IGN:なぜリュックとユウナのデザインは前作と比べこんなに変わったんですか?
塚本:企画の立場としては、私はその違いはFFXとFFX-2のスピラの変化に基づいていると思います。
FFXはよりダークな宗教観などがありましたが、FFX-2には大きな文化的変更があります。
私はそれらの違いがキャラクターデザインに反映されてると思います。
北瀬:たとえFFX-2が続編であるとしても、すべてが前作からの延長だと新鮮味はありません。彼らのスタイルや外観を
完全に変更するために、私たちはより活発にするためにキャラの服装を変更しました。続編の物語が出来る前に
ユウナの見た目を作り直すことに取り組み、それからそのイメージにあうようにストーリーを決めました。
ある意味新しいデザインは我々開発チームに「変更する」ことを絶えず命じるメッセージが含まれています。
鳥山:この年頃の女性はたくさん通る道でしょう(笑)
FFX-2の中ではシンを倒して2年でスピラや住民は変化しています。シンのいないより活発な世界の中で、ユウナや人々は
ポジティブに生きようと努力しています。心の変化がファッションにも現れています。そういった女の子の変化から
「ドレスアップ」のアイディアを提案しました。その結果がドレスアップシステムです。
IGN:どのコスチュームが一番デザインするのに時間がかかりましたか?そしてどれが一番好きですか?
塚本:もっとも困難でもっとも挑戦的だったのが「かわいさ」です。過去にモンスターデザインをやっていた私には
今までやったことのないスタイルでした。とくに歌姫がそうだと思います。いろんな種類の素材を集めデザインに
することが困難だったのを覚えています。一番好きなコスチュームはダークナイトです。兜や鎧が好きなんです。
IGN:FFX-2以外にキャラクターデザインをやったことは?
塚本:ないです。これが初めて。他のタイトルではモンスターデザインをやってました。このプロジェクトは、とくに衣装
など今までとは完全に異なる視点から「デザイン」を見るのに役立ちました。そのことは明確に私の分野を広げて、
私は新しいものを発見し続けなければならないことに気づかされました。
IGN:元々FFX-2はユリパの設定が心にあったのですか?それとも他のキャラクターやアプローチが議論されていたのですか?
またFFX-2のためのもう1つの物語として他に出された案のうちのいくつかは何でしたか。
北瀬:まずはじめに女性3人のアクションアドベンチャーの方向でいくと決めていました。すでにユウナとリュックは
決まっていたので私たちは三人目の新たな女性キャラクターを設定しました。
鳥山:3人の女性、ユリパが主役なのは早いうちに決まりました。たとえ続編だとしても出来るだけ
新しい挑戦をしたかったのです。女性を主役に持ってきたのもその一つです。
別のアプローチとしてジェクトやアーロン世代の話を描こうという議論もありました。しかしそれだと結局従来の
ゲームになっていたでしょう。だから私たちは女の子達ユリパを囲むストーリーに仕上げました。
IGN:FFXを楽しんだファンがFFX-2に期待するもっとも大きなことは何だと思いますか?
北瀬:恐らく前作で離れ離れになった「彼」の復活でしょう
鳥山:私はファンがユウナが今スピラでどうしてるとか、彼女と再び旅が出来るかどうかに興味があると思ってます。
IGN:ブリッツボールとスフィアブレイクはどちらのミニゲームが好きですか
北瀬:スフィアブレイク!
鳥山:スフィアブレイクです。FF史上最多のミニゲームがFFX-2にはあるからぜひ楽しんで欲しい。コンセプトの1つに
あったのはFFX-2があれば他のゲームはいらないと思えるくらい豊富な種類のミニゲームをそろえることでした。
IGN:すでに証明された国内でのFFX-2の成功、または期待されたアメリカでの成功が、将来、過去のFFシリーズの
「真の続編」に繋がると思いますか?
北瀬:確かにFFX-2はそういう機会やキッカケを作ったと思います。しかしながら他の続編が作られるかどうかはそれぞれの
FFのディレクターの判断によるものなので、続編が将来出るか出ないかについて言うことは出来ません。
鳥山:一連の状況の下で、続編制作に最良の環境がFFX-2のために用意されました。
FFシリーズは才能あるスタッフから技術といったものまで最良の資源でこれからも発展していくでしょう。
ただ今回の成功は必ずしも将来続編が出るだろうと言うことを意味しているわけではありません。
IGN:なるほど。それではもし既存のFFシリーズの中から続編を作るとしたら何が一番やってみたいですか。
私自信はFF4やFF6の続編を見てみたいという思いがあります
北瀬:最近TGSで発表したFF7の続編FF7アドベントチルドレンが映像作品として準備中で来夏発売を予定してます。
オリジナルのキャラクターデザイナーである野村哲也がディレクターとして動いてます。言及したFF4やFF6については
今のところ予定にはありません。時田貴司がFF4のディレクターなのですが、もし彼がそうしたければ続編が
出来るかもしれません。私はFF6のディレクターでしたが、今はFF7ACで手一杯なので難しいですね。
鳥山:今、私は新しい物語を作りたいと思ってるので(続編には)あまり興味はありませんがFF6とFF7の世界観は大好きです。
IGN:日本版FFX-2と比較してアメリカ版FFX-2の相違点は?
北瀬:基本的には同じですがテーマソングを歌うアーティストが異なります。したがって歌を使ったシーンのムービーは
(日本版とアメリカ版の)2バージョンではわずかに違います。
鳥山:ゲーム部分での日本版とアメリカ版での違いはありませんが、物語が明るくとても愉快なので北米では
広く受け入れてもらえると思ってます。私たちは開発初期の段階からの北米バージョンのことをとても想定していました。
IGN:FFX-2に組み入れられる必要のあったFFXの最も重要な要素は何だったと感じますか?
北瀬:もちろん「彼」についてでしょう
鳥山:当然FFXで達成したスピラの平和は組み込みました。またキャラクターの心理(ユウナや集団の変化
は見た目だけではない)の統一はとても重要でした。ゲームプレイにおいてはバトルの迅速性と自由度がもっとも重要でした。
IGN:FFXとFFX-2の間でなぜ大きな変化があったんですか?
北瀬:FFXのテーマは法と慣例の結束からの「独立」でしたが、FFX-2ではその独立後の混乱から生じた「変化」がテーマです。
鳥山:FFXでの彼らの達成から2年間の成長はFFX-2の「変化」というテーマの下に描かれています。FFXではそれぞれの
キャラクターが直面した巨大なものを持っていましたがFFX-2では自分を探すための旅を描いています。
FFXの旅の中では悲しいことがいくつかあった。だから私は彼らに楽しい旅をしてほしかった。そのことが私が最初に思った
ことでした。ゲームの最初の部分がとても「ポップ」でアップビートな雰囲気を持ってる理由はそういうことです。
IGN:FFXインターナショナルの最後で見せたスフィア映像がFFX-2では変わっていたのはなぜ?
展開が変更されていただけでなく場所や会話内容も変わっていたように思いました。
鳥山:もちろん私たちはそれを変えたくはなかった。しかしFFXインターナショナルを作っているときは続編製作が決まって
いなかった。だから私たちは新しいキャラクターモデルやマップを使わなかった。
新しい背景やキャラクターモデルはFFX-2のために作ったのでスフィア映像もストーリーに完全に合うように作り直しました。
しかし基本となるストーリー、世界、キャラクターは同じものです。会話はプロットが変わらないように洗練しました。FFX-2の
ストーリーの一部分として見なすことが出来るように、不適切に感じてはなりません。
IGN:ゲームの様々な場所に大衆文化を参考にしたものがたくさん散在してあるように感じます。FFX-2全体の表現の
形成に手助けとする直接の影響になったもののいくつかは何でしたか。またそれの1つがチャーリーズエンジェル
であったと考えても良いですか?
北瀬:単にチャーリーズエンジェルだけでなく最近の傾向として強い女性のキャラクターが主役でアクションをするような映画
がますます増えています。それは私が目にとめたり私達に影響になるかもしれないと感じたものです。
またドレスアップシステムは長い間日本にあるヒーローものや変身能力を持った魔法っ子モノを取り上げたアニメシリーズ
から派生したものに基づいています。
(上からの続き)
鳥山:女性のキャラクターが主役をするのはハリウッド映画では珍しいことではありません。
ゲームでそういったものをあまり見ないのは奇妙なことです。私たちは「チャーリーズエンジェル」
スタイルをコンセプトとして心にとめてありました。サブキャラクターのルブラン一味は日本の
アニメシリーズでよく見られる典型的なコミカルな役割として位置しています。
塚本:私はこの質問はアート・ディレクターに対してより多くであるものだと思います。しかし、
私の見地から、私はそれがゲームの全体にわたって見ることができる要素であると信じています。
IGN:バウンサーのサウンドトラックを作曲した二人(松枝賀子と江口貴勅)がFFX-2の音楽の責任者でした。
作曲に関してこの二人を起用した明確な理由はあるのですか?植松さんが既にいくつかの種類を含む
プロジェクトに関与していたからなのですか?
鳥山:オープニングのユウナのライブに象徴されるように、典型的なFFワールドとはとても異なっている今回は
音楽にポップ観を取り入れたかった。松枝氏と江口氏は我々が達成しようとした変化にもっとも合っていた。
だからFFX-2の音楽を作ってくれるよう二人に依頼しました。実際、音楽の変化はFFX-2の新しい方向を与えた
大きな違いのうちの1つです。植松氏に参加して欲しかったのですが、他のプロジェクトによりFFX-2に
彼を参加させることができませんでした。
IGN:FFXはこれがすべてですか?それともFFX-3はありますか?また、FFX-2が初めて話題に上った頃に
ユウナの物語に加えてリュックの物語という噂がありましたが。
北瀬:2004年初頭に日本で発売されるFFX-2インターナショナル+ラストミッションに「ラストミッション」と呼ばれる
続編エピソードがあります。私たちは今のところそれをもってFFXの物語は完璧にする予定です。残念ながら
ラストミッションの北米でのリリースは未定です。
鳥山:リュックバージョンについては開発者の間でのただの噂です。そういった準備はしていません。
今は完全新作を作りたいので「FFX-3」はないが、私はFFXの世界やキャラクターにとても愛着を持っている。いつか私が
ユウナやその仲間に合いたいと思うかもしれない。ただ彼らが何をしてるかみるだけかもしれない(笑)
IGN:FFX-2インターナショナルの特典がアメリカ発売のものに含まれる予定は?
鳥山:今作ってるFFX-2インターナショナル+ラストミッションはFFXワールドからの卒業に発展しています。
もし機会があれば北米にもそれを届けたい。でもまずはFFX-2を購入してプレイしてね。
IGN:FFX-2が終わったあとのあなたのチームの次回作は?
鳥山:FFX-2インターナショナル+ラストミッションで私は長かったFFXシリーズから「卒業」し来年以降は
新しい何か(秘密)に取り掛かることでしょう。
元ネタは
>>720 【終】