FFカップルのエロ小説が読みたい

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|・ω・`)誰も居ない…ネタを貼るなら今の内…。
シドシエラ持って来ますたー。
61天風 (1) 白 ◆KEY/rAMfMQ :03/04/04 23:16 ID:y5w2/7AF
紙吹雪と、霙が、ビルの谷間に混じり合う。
勇壮な軍楽が、石英質の窓を震わせ、行進して行く。
「ったく、礼装なんざぁやってらんねえ。」
オープンカーに乗った武官の1人が、葉巻を取り出した。
「俺も貰おう。悪く無い匂いがするな。」
「ん?おお、特殊部隊の元帥さんの頼みなら、喜んで。」
帽子にゴーグルを付け、コートを肩に乗せたシドが、ライターに手を翳し
セフィロスの葉巻に火を付ける。
「…戦争は疾うに終わった。愚かしい記念式典だ。」
ゆっくりと白い息を吐きながら、シドが頷く。
「もう空軍には戻らないのか。お前も地望ある将官だろうに。」
「宇宙に行くんでぃ。
 手前で命令して高みの見物だの、作戦失敗で味方を死なせる。
 なんてなぁ、性に合わねぇよ。」
街灯の合間を、白金の氷が乱舞する。
吹き抜ける風が、地下スラムへと吸い込まれて行った。

柔らかな日溜まりの廊下を、少女が走る。
ぶかぶかの白衣と大き過ぎる眼鏡。其の手から書類が滑り落ちる。
風に煽られ、廊下中に書類が散った。
「んぁ?なーにやってんでぃ、お前。ほれ。」
「…あ!シドさんすいません!うちゅ、う、宇宙飛行士さん、ですよね?」
手際良く艇長が集めた書類を抱え、少女は脱兎の如く逃げて行った。
「妙に可愛らしい、ちんまいのが居んなぁ。誰だ?」
「飛び級で入った、シエラって博士ですよ。」
「は、博士?!見学かと思ったぜ!」
シエラの、艇長に触れた手が──仄かに暖まってゆく。
62天風 (2) 白 ◆KEY/rAMfMQ :03/04/04 23:17 ID:y5w2/7AF
山積した煙草が燻る。
疲れきって机に突っ伏したシドの脇に、夜食とメモが置かれた。
博士が毛布を懸けようとした其の時、不意に腕を掴まれる。
「…何だァ?…このメモは────あっ!」
「た、多分、この改良案でロケットが飛べる…と思います…。」
「やった!シエラ、御前天才だ!!宇宙に行けっぞ!」
そうして、草原でのロケット建造が始まった。

点検作業を終えた、懐中電燈の灯がロケットから離れる。
ふと。
毛布に包まり、草上に座る人陰に艇長が気づく。
「あら?シドさん。」
「おう。」
星を見ていたのか?とシドが問いかける。
シエラはゆっくりと、天に手を伸ばし
「こうして、星空だけを見ていると…
 自分が星の中にいる気分がするんです。」
「俺も見てぇな。どれ…」
ttp://www.cnn.com/2002/TECH/space/10/25/galactic.crash/galaxy.arc.jpg
ttp://www.homestead.com/wysinger/files/galaxy.jpg
シドの腕が、シエラの背中を抱えた。
「…ぁ!」
「何もしねえって。…こうしてっと、あったけえだろ?」
博士の指が、艇長の懐中電燈の灯を消す。
天球の恒星は、ざわめき、混じり合い、光を放つ。
63天風 (3) 白 ◆KEY/rAMfMQ :03/04/04 23:18 ID:y5w2/7AF
途轍もない時間、途方も無い予算を懸けたロケットが、発射中止となった。
「クソッタレ!」
「幾ら本社の命令でも…点検時間が短過ぎですよ、艇長。」
「んな事ァ分ってんだよ!おう!主任さんよう、シエラぁどこでぃ!」

荷物をスーツケースに押し込んだシエラが、タクシー会社に電話する。
その受話器を乱暴に切り、シドの手がシエラの手を掴む。
「痛…っ!」
「おい。村から出て行くつもりか?」
「わ、私の点検が遅過ぎて…発射中止だなんて…
 とても、此処には居られまッ…!」
シエラの涙声が、シドの舌に塞がれる。
「────!」
粗暴な舌が、博士の歯列を滑り、唇をなぞる間
艇長の爪が、背筋を逆しまに嘗め上げる。
「馬鹿野郎!逃がさねぇぞ!」
艇長が吠え、唇が離れた隙に。シエラの手が、シドの頬を打った。
「………。酷いです…艇長。もう、此処には居られません…!」
シエラの足が、震えながらドアを目指す。
しかし──
再び博士は捉えられ、一気に指を銜えられた。
そして軽く吸い上げられ、甘く噛まれ、舌が絡み付く。
「………ッ!」
唾液と共に引き抜かれた、その白い指に。明るい金の指輪が煌めく。
「え…?」
「責任取りやがれ。シエラ。
 俺と一緒に暮らそうって云ってんだよ!」
多分、否、間違い無く村中に響く声で、艇長は叫んだ。
シエラは小さく頷き、優しく微笑む。
…そうして村は、勇者の到着を待つ事となる。END