2 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/25 01:56 ID:iupviKyp
2
3 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/25 02:02 ID:dYUjVrlX
また馴れ合いが始まるのか
ウッセーハゲ
5 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/25 02:24 ID:m5AvRbqo
今さら、キャラメルのおまけなんか、いらなかったんだ。
6 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/25 02:34 ID:m5AvRbqo
バニ山バニ夫
(゚ω゚≡(゚ω゚≡゚ω゚)≡゚ω゚) ふわふわ
いつの間にやら新スレが。
まあ、もう寝るけど。
9 :
◆MytskeE.Vg :03/01/25 03:00 ID:ShoaG5pW
糞の海で溺れて死ね。
もうウンザリだ。
さよならだ。
>>8 / ̄ \
0⌒> ヽ
. ⊂ニニニ⊃
( ミ ゚ω゚ミ)
( つฺ☃ฺO
と_)_)
12 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/25 03:05 ID:m5AvRbqo
永遠の盟約。
永遠の盟約だ。
今さら、キャラメルのおまけなんか、いらなかったんだ。
いらなかったんだ、そんなもの。
(どうして?)
おとなになるってことは、そういうことなんだよ。
\ 立 /
\ て ∧_∧ 糞 /
.\ る γ(⌒)・∀・ )..ス / ぅぉぇっぷ
スレ潰し↓ \ な .(YYて)ノ ) レ./ 〃⌒ ヽフ
∧_∧スレ潰し
>>11\ っ | | | / / rノ
( ´∀`) .\! (__)_) / Ο Ο_)***
( /,⌒l \ ∧∧∧/ 『引き籠り精神病者・
>>11』
| /`(_)∧_0. \ < ま > 糞スレを乱立させる基地外。
(__)(゚∀゚; )⊃⌒⊃←
>>11 \ <
>>11 >毎日相手にされず、ウザい荒らしを続ける。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ < た >
―――――――――――――――< >―――――――――――――――――――――
___ オラッ! <か > ハハハ
ドッカン | | 出て来い悲惨な>11∨∨∨\ ∧_∧
∩∩ | | | ∩∩ /\ │ /\ ( ^∀^)<あほか
| | | | | | | | | | | / / ̄\ \ ( つ ⊂ )
..( ,,) .| | | (・x・ ) / ─( ゚ ∀ ゚ )─ \ .) ) )
/ .つ━━ロ|ロ ドカン l |U / .\_/ \ (__)_) (^∀^)ゲラゲラ
〜( / | | |⊂_ |〜./ / │ \ \ 『糞スレの総合商社・
>>11』
し'∪ | | | ∪ / 電波〜 電波〜 \毎日何処かの板で良スレを荒らす
>>11は
 ̄ ̄ ̄ ̄ / .∧__∧ ∧__∧ \良スレを荒らす事しかできない白痴。
ガッキーン / ( ゚∀゚ ) ( ゚∀゚ )
寝れない。
\ 立 /
\ て ∧_∧ 糞 /
.\ る γ(⌒)・∀・ )..ス / ぅぉぇっぷ
スレ潰し↓ \ な .(YYて)ノ ) レ./ 〃⌒ ヽフ
∧_∧スレ潰し
>>11\ っ | | | / / rノ
( ´∀`) .\! (__)_) / Ο Ο_)***
( /,⌒l \ ∧∧∧/ 『引き籠り精神病者・
>>11』
| /`(_)∧_0. \ < ま > 糞スレを乱立させる基地外。
(__)(゚∀゚; )⊃⌒⊃←
>>11 \ <
>>11 >毎日相手にされず、ウザい荒らしを続ける。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ < た >
―――――――――――――――< >―――――――――――――――――――――
___ オラッ! <か > ハハハ
ドッカン | | 出て来い悲惨な>11∨∨∨\ ∧_∧
∩∩ | | | ∩∩ /\ │ /\ ( ^∀^)<あほか
| | | | | | | | | | | / / ̄\ \ ( つ ⊂ )
..( ,,) .| | | (・x・ ) / ─( ゚ ∀ ゚ )─ \ .) ) )
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>>11』
し'∪ | | | ∪ / 電波〜 電波〜 \毎日何処かの板で良スレを荒らす
>>11は
 ̄ ̄ ̄ ̄ / .∧__∧ ∧__∧ \良スレを荒らす事しかできない白痴。
ガッキーン / ( ゚∀゚ ) ( ゚∀゚ )
16 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/25 03:08 ID:cmUvbVoi
流石にそれは気まずいので知人でも誘って・・・
以前一人で逝った時は俺以外全員家族連れorょぅι゛ょ同士で(以下略
\ 立 /
\ て ∧_∧ 糞 /
.\ る γ(⌒)・∀・ )..ス / ぅぉぇっぷ
スレ潰し↓ \ な .(YYて)ノ ) レ./ 〃⌒ ヽフ
∧_∧スレ潰し
>>11\ っ | | | / / rノ
( ´∀`) .\! (__)_) / Ο Ο_)***
( /,⌒l \ ∧∧∧/ 『引き籠り精神病者・
>>11』
| /`(_)∧_0. \ < ま > 糞スレを乱立させる基地外。
(__)(゚∀゚; )⊃⌒⊃←
>>11 \ <
>>11 >毎日相手にされず、ウザい荒らしを続ける。
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___ オラッ! <か > ハハハ
ドッカン | | 出て来い悲惨な>11∨∨∨\ ∧_∧
∩∩ | | | ∩∩ /\ │ /\ ( ^∀^)<あほか
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/ .つ━━ロ|ロ ドカン l |U / .\_/ \ (__)_) (^∀^)ゲラゲラ
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>>11』
し'∪ | | | ∪ / 電波〜 電波〜 \毎日何処かの板で良スレを荒らす
>>11は
 ̄ ̄ ̄ ̄ / .∧__∧ ∧__∧ \良スレを荒らす事しかできない白痴。
ガッキーン / ( ゚∀゚ ) ( ゚∀゚ )
18 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/25 03:08 ID:m5AvRbqo
ぼくはひとりになってしまったことを、痛みとしてひしひしと感じていた。
そして、ひとりになって、みさおがいつも手のひらでころころと転がしていたカメレオンのおもちゃを見たとき、
せきを切ったようにして、ぼくの目から涙がこぼれだした。
こんな悲しいことが待っていることを、ぼくは知らずに生きていた。
ずっと、みさおと一緒にいられると思っていた。
ずっと、みさおはぼくのことを、お兄ちゃんと呼んで、
そしてずっと、このカメレオンのおもちゃで遊んでいてくれると思っていた。
もうみさおの笑顔をみて、幸せな気持ちになれることなんてなくなってしまったんだ。
すべては、失われてゆくものなんだ。
そして失ったとき、こんなにも悲しい思いをする。
それはまるで、悲しみに向かって生きているみたいだ。
悲しみに向かって生きているのなら、この場所に留まっていたい。
ずっと、みさおと一緒にいた場所にいたい。
うあーーーん…
うあーーーーーーーんっ!
泣き声が聞こえる。
誰のだ…?
ぼくじゃない…。
そう、いつものとおり、みさおの奴だ。
「うあーーーーん、うあーーーんっ!」
「うー…ごめんな、みさお」
「うぐっ…うん、わかった…」
よしよし、と頭を撫でる。
「いい子だな、みさおは」
「うんっ」
ぼくは、そんな幸せだった時にずっといたい。
それだけだ…。
\ 荒 /
\ ら ∧_∧ 糞 /
.\ す γ(⌒)・∀・ )..コ / ぅぉぇっぷ
スレ潰し↓ \ な .(YYて)ノ ) テ./ 〃⌒ ヽフ
∧_∧スレ潰し
>>11\ っ | | | / / rノ
( ´∀`) .\! (__)_) / Ο Ο_)***
( /,⌒l \ ∧∧∧/ 『引き籠り精神病者・
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| /`(_)∧_0. \ < ま > 糞スレを乱立させる基地外。
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>>11 >毎日相手にされず、ウザい荒らしを続ける。
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___ オラッ! <か > ハハハ
ドッカン | | 出て来い悲惨な>11∨∨∨\ ∧_∧
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>>11は
 ̄ ̄ ̄ ̄ / .∧__∧ ∧__∧ \良スレを荒らす事しかできない白痴。
ガッキーン / ( ゚∀゚ ) ( ゚∀゚ )
いい加減馴れ合い嫌いなのはわかったって。
もう解決も出来ないのか・・・・
\ 荒 /
\ ら ∧_∧ 糞 /
.\ す γ(⌒)・∀・ )..コ / ぅぉぇっぷ
スレ潰し↓ \ な .(YYて)ノ ) テ./ 〃⌒ ヽフ
∧_∧スレ潰し
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>>11 >毎日相手にされず、ウザい荒らしを続ける。
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>>11は
 ̄ ̄ ̄ ̄ / .∧__∧ ∧__∧ \良スレを荒らす事しかできない白痴。
ガッキーン / ( ゚∀゚ ) ( ゚∀゚ )
22 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/25 03:09 ID:cmUvbVoi
いや、俺もわかってるって
でも突っ込みどころが無いんでヒマだから(w
\ 荒 /
\ ら ∧_∧ 糞 /
.\ す γ(⌒)・∀・ )..コ / ぅぉぇっぷ
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24 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/25 03:09 ID:m5AvRbqo
「うー…はぅっ…」
苦しげな息が断続的にもれる。
ぼくはみさおのそんな苦しむ姿を、ただ壁を背にして立って見ているだけだった。
「はっ…あぅぅっ…」
なんてこっけいなんだろう。
こんなに妹が苦しんでるときに、ぼくがしていることとは、一番離れた場所で、ただ立って見ていることだなんて。
………。
「はーっ…あぅっ……」
………。
カメレオンの舌が動きをとめた。
そして、ついにみさおの口からその言葉が漏れた。
「はぁぅっ…くるしいっ…くるしいよ、おにいちゃんっ…」
おまえもそうとう極度の引篭りだね。リアルもネットも一人で寂しいから荒らしか
そうとうひねくれてるなまあそのままじゃ一生一人で死んでいくだけだから
俺はかまわんけどね。ふわふわ
\ 荒 /
\ ら ∧_∧ 糞 /
.\ す γ(⌒)・∀・ )..コ / ぅぉぇっぷ
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∧_∧スレ潰し
>>11\ っ | | | / / rノ
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ガッキーン / ( ゚∀゚ ) ( ゚∀゚ )
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>>11』
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(__)(゚∀゚; )⊃⌒⊃←
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>>11 >毎日相手にされず、ウザい荒らしを続ける。
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___ オラッ! <か > ハハハ
ドッカン | | 出て来い悲惨な>11∨∨∨\ ∧_∧
∩∩ | | | ∩∩ /\ │ /\ ( ^∀^)<あほか
| | | | | | | | | | | / / ̄\ \ ( つ ⊂ )
..( ,,) .| | | (・x・ ) / ─( ゚ ∀ ゚ )─ \ .) ) )
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し'∪ | | | ∪ / 電波〜 電波〜 \毎日何処かの板で良スレを荒らす
>>11は
 ̄ ̄ ̄ ̄ / .∧__∧ ∧__∧ \良スレを荒らす事しかできない白痴。
ガッキーン / ( ゚∀゚ ) ( ゚∀゚ )
そろそろ死んでくれ。ふわふわ
確かに今の馴れ合いは度が過ぎてると思うし、排他的だとは思う。
でも、なんで暴力紛いで解決しようとするのさ?
もう寝る!!
>>203 社交性がないただの引篭りだからだろ。
荒らすことでした表現できない精神異常者なんだよ。ふわふわ
33 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/25 03:14 ID:m5AvRbqo
ねむい
34 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/25 04:04 ID:dpwmW2xX
復活age
35 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/25 04:04 ID:m5AvRbqo
てst
36 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/25 04:06 ID:m5AvRbqo
教室に入ると、まだ数えるほどの人数しかきていない。七瀬も住井の姿もない。
少しだけ優越感を感じる。奴らが遅刻寸前で息を切らせて飛び込んでくる姿を、オレはひとり澄ました顔で拝んでやるのだ。
でもそれよりも先に長森の奴がきそうだな…。
そしてまた保護者面で、『どうしてひとりでいくの』とオレに文句をたれるのだろうか…?
サイレントラインやりながら監視します。ええ。
夜 が 明 け る ま で 。
38 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/25 04:16 ID:m5AvRbqo
「知得留先生の授業」を受けますか?
荒らされている最中はレスアンカーを使わないように、とのことです。
40 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/25 18:59 ID:NW+M5DMA
あげ
あれ?なんで復活してんの?ふわふわ
53 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/25 19:05 ID:lp/dCVgD
ころころ…。
微かな音がした。
それは確かにこちら側の音だ。
(あそこには帰れないんだろうか、ぼくは)
訊いてみた。
(わかってるんだね、あそこから来たってことが)
(ああ、わかる。でも、ほんとうにあの街のどこかに住んでいたわけじゃない)
(そう。すごいね)
(つまり、あっち側の一部だったってことがわかるんだ)
(でもね、旅立ったんだよ、遠い昔に)
(そうだね。そんな気がするよ)
(でも遠い昔はさっきなんだよ)
(それも、そんな気がしてた)
(つまり、言いたいこと…わかる?)
(わかるよ。よくわかる)
ずっと、動いている世界を止まっている世界から見ていた。
一分一秒がこれほど長く感じられることなんてなかった。
もどかしいくらいに、空は赤いままだったし、耳から入ってくる音は、変わり映えしなかった。
違うな…。変わるはずがないんだ。
進んでいるようで、進んでいない。メビウスの輪だ。
あるいは回転木馬。リフレインを続ける世界。
(世界はここまでなんだね…)
ぼくは彼女に言った。
(飽きたら、次の場所へ旅立てばいいんだよ)
(……そうだね)
ヘッドライトがヘッドライトを追ってゆく。
何度も見ている一定の距離感を置いて。
(いや…もう少しここにいるよ)
(そう? そうだね…)
ぼくは体を慣らすように、その光景に身を浸していた。
急ぐ旅でもない。
ずっと、眺めていた。
お前そうとうやることなく暇なんだね。
こんなことしてる暇あったらはやく社会復帰しろよ
でなきゃくたばれよ。ふわふわ
83 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/25 19:07 ID:lp/dCVgD
また…悲しい風景だ。
(どうしてぼくは、こんなにも、もの悲しい風景を旅してゆくのだろう)
(あたしにはキレイに見えるだけだけど…でも、それが悲しく見えるのなら、やっぱり悲しい風景なんだろうね)
(ひとが存在しない場所だ)
(そうだね)
(ひとが存在しない場所にどうしてぼくは存在しようとするのだろう。もっと、ひとの賑わう町中や、暖かい家の中に存在すればいいのに)
(さあ…よくわかんないけど。でも、あなたの中の風景ってことは確かなんだよ)
(つまりそれは…ぼくの心を風景に置きかえてみたときの姿なんだろうか)
(だったら、少し悲しすぎる…?)
(わからない)
(でも、こんな世界だからこそ、ぼくは求めたんだろうけどね)
帰れない場所。
もう、そこからはどこにもいけない場所。
すべてを断ち切った、孤立した場所にぼくは、ずっと居続けていたいんだ。
そして、そんななにもない、どこにも繋がらない場所で、ぼくはぼくを好きでいてくれるひとだけの存在を、もっと切実に大切に思うのだ。
きみと一緒にいられること。
それはこの世界との引き替えの試練のようであり、また、それこそがこの世界が存在する理由なのだと思う。
おまえみたいなやつこそ病気で死ぬべきだよな。
悪人と糞コテはしぶといとはよくいったもんだ。ふわふわ
人間としての品性を疑う、マジで
192 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/25 19:13 ID:lp/dCVgD
「みさおー」
「お兄ちゃん、また、こんな時間に…」
「また手術するって聞いて、きたんだよ。また、どこか取るのか?」
「ううん…。その手術はしないことになったよ」
「そうか。よかった。どんどんみさおのお腹が取られてゆくようで恐かったんだよ」
「うん。もうしんぱいないよ」
「ほんと、よかったよ」
「うん…」
229 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/25 19:15 ID:lp/dCVgD
キッチンまで、ぼりぼりと頭を掻きながら歩いてゆく。
朝食がなかった。
一度だけならまだしも、二日続きで。
流しを見ると、ひとり分の食器だけが、浸け置きしてあった。
それは間違いなく由起子さんのものだった。
彼女は、自分の分の朝食を食べ、そして出かけていったのだ。
もしかしたら、何かの話しの行き違いがあったのかもしれない。
だがここ最近、由起子さんには会っていないし、その日常の繰り返しに変化が起きるほうがおかしい。
浩平(………)
一度、会って話せばいい。
会って話して、どうして朝食を作っておいてくれなくなったのか、聞けばいい。
案外簡単な理由かもしれない。
そろそろ自立しなさい。
由起子さんなら、ありそうな話しだ。
彼女自身が自立した女性であるし、オレにもそろそろ自分のことは自分でしろと。
なら、書き置きのひとつぐらいあってよさそうなものだ…。
………。
250 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/25 19:16 ID:lp/dCVgD
自分が急速に消えゆく感覚。
それはまるで、遠い昔に描いた夢のようだった。
ずっと昔。
それは幼い日の戯れだ。
浩平「望んだ世界が生まれていたとして、そうしたら、どうなると思う?」
オレは唐突に話しを切り出した。
長森「望んだ世界…?」
浩平「そう。例えばこうだ」
浩平「小さなときに、お菓子の国のお姫様になりたいと強く思っていた女の子がいたんだ」
長森「あ、わたしがそう。そんなこと思ってたよ」
浩平「時が経って、ほんとうにお菓子の国は、その子の強い願望によって生まれていたんだ」
長森「そんなことあるわけないよ」
浩平「あったとしたら、だよ。想像力を働かせろ」
長森「あ、うん…」
浩平「すると、どうなると思う」
長森「女の子は選ぶんだろうね。その国に移り住むのか、あるいはここに残るのか」
255 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/25 19:17 ID:lp/dCVgD
選択肢なんてあるのだろうか…?
違う…。この物語には第三者が居たはずだ。
浩平「王子様がいるんだ、その国には」
長森「うん」
浩平「盟約を交わしていたんだよ。一緒に暮らすっていう」
長森「うん」
浩平「条件が変わった。すると、どうなると思う」
長森「うーん…そうなると、その国に強制的に連れていかれるんじゃないかな」
浩平「するとオレは…いや、女の子は、この世界ではどうなると思う」
長森「いなくなるんだよ」
オレは刹那、薄ら寒さを覚えた。
すると、なんだ。
オレは今からこの世界から消えてなくなろうとしているのか…?
そんな子供の戯れ言のようなおぼつかない口約束が、現実にオレの存在を危うくしているというのか…?
まさか…。
しかしオレは実際、その過程上にいるじゃないか。
由起子さんに忘れ去られて…長森にだって、オレは記憶を曖昧にされている。
本当に、あの遠い空の向こうへとオレは旅だってしまうのだろうか…。