【みんな】ドラクエ4キャラ萌えスレッド【大好き】

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830歩兵:04/02/10 18:08 ID:/5GKEWny
転生 1

中学3年生だった利奈のところに、家庭教師として大学1年生だった太が
やってきた日から、もう2年以上が経過している。
その時から、利奈は太に特別な感情をもっていた。
利奈は自分でそれが不思議でならなかった。
利奈の友達は利奈からそれを聞くと、みな一笑に伏した。
「それは恋に決まってるじゃない。あんなにカッコいいんだから」
そう、太は確かにカッコ良かった。名前と裏腹に長身でスリム、そして
理知的で端正な顔立ち。穏やかな中にも意志を感じさせ、一見優男にも
見えるが研ぎ澄まされた筋肉を持っていた。
恋だろうか。利奈は何度となく自問自答する。結論は出なかった。
太の方も最初から利奈に恋心を抱いたらしい。太は懸命な努力で利奈を
志望校に送り込んだ。そしてその発表の直後、利奈に交際を申し込んだ。
利奈はそれを受け、こうして恋人としての交際が始まる。
「初めて見たときから、君を好きだったんだよ。人目ぼれなんて信じて
なかったんだけどね」
太は照れながら言う。
利奈はただ微笑んでいる。
利奈はもともと、男というものにさほど関心がなかった。と言って女を
愛していたわけでもない。彼女は幼い頃から水泳にのめりこみ、ひたすら
青春をそれに捧げていた。
好みのタイプをあえて聞くとなると、おそらく利奈は迷いながら「私よりも
強い男かなあ」とでも答えただろう。その利奈にとって、太のような華奢では
ないがもの静かで理知的な男というのは全くの対象外だった。
しかし、こうして1年半も付き合っている。その間、2人は体を重ねていない。
キスすら交わしてなかった。自分でも奇妙だと利奈も思うが、そうしたいと
いう欲求もなくその状態が続いていた。
831歩兵:04/02/10 18:09 ID:/5GKEWny
転生 2

太は大学3年生。両親は太が幼い頃に事故で亡くなり、それから太は
ほとんど1人で生きてきた。地元の高校をアルバイトしながら優秀な成績で
卒業し、国立の医大に奨学金付で通っている。成績も優秀らしい。
学業とアルバイトで多忙な毎日を送りながら、それでも太は時間を作って
利奈と会った。利奈が出場する水泳大会には必ず訪れ、1人で客席から
静かに見守っていた。その後は利奈に食事をご馳走し、部屋でマッサージ
してやるのがいつものデートのパターンだった。
それでも、利奈には消えない疑問があった。
「私は、太を愛しているのだろうか」
利奈はいつも太の心遣いに感謝し、その優しさに好意を持っていた。
太といると癒されるし、何の不安もなく穏やかな気持ちになれる。だけど、
本当に太を愛しているんだろうか。
太は利奈に「初めて会った時から好きだった」と言った。利奈も太に初めて
会った時、強力な思いにとらわれた。ただ、それは太のそれとは微妙に
違っていた。
「私はこの人とつきあわなくてはならない」
利奈が感じたことを言葉にするとそうなる。不思議な思いだった。利奈は
強迫観念とすら言っていい不思議な気持ちに従い、太とこうして交際を
続けている。
もちろん、男として太には十分な好意をもっている。客観的にみても、
太以上の男を利奈は知らない。ただ、不思議な気持ちだけは引きずっていた。
832歩兵:04/02/10 18:10 ID:/5GKEWny
転生 3

「姫様、ここは私が防ぎます。お逃げ下さい」
クリフトが悲壮な決意を浮かべて叫んだ。
「無駄よ、クリフト。逃げ道なんてすっかりふさがれてる」
アリーナの表情は、すでに覚悟を決めた人間の不思議な落ち着きがあった。
ここはエンドール近くの王家の墓近く。アリーナはクリフト他少数の伴を連れ、
墓参りに来ていた。そこを、魔物の軍団に襲われたのだった。
すでに伴の者は皆やられ、アリーナとクリフトだけになっていた。
「デスピサロを倒して、魔物はいなくなったと思っていたけど、こんなに
残党がいたとはね」
「それを知らずにこんな少数だけで来てしまいました。申し訳ありません。
このクリフトの責任です」
「やめなよ、謝るのは。クリフトのせいじゃないよ」
「でも…」
岩陰に2人で隠れていたが、魔物の群はゆっくりと歩を詰めてくる。発見
されるのは時間の問題だ。
「さっき、伝書鳩で手紙を城に送りましたので、しばらくしのげさえすれば、
きっと助けがくるはずです」
「城から船で兵士を呼ぶのよ。あと半日はかかるわ。間に合わないよ」
「姫様、そんなやけにならずに」
「別にやけになってないよ」
アリーナは澄んだ瞳でクリフトを見る。
833歩兵:04/02/10 18:12 ID:/5GKEWny
転生 4

「私は敵とは言え、数多くの魔物の命を奪った。それが悪いことだとは
思ってない。でも、魔物の方が強ければ私が負けるのも当然のことだわ。
私はその気持ちで、勇者たちと旅をしていた」
「姫様…」
「でも、あいつら私たちをどうやっても殺すつもりみたいね」
「は…」
「本当、馬鹿なんだから。私を殺したりしたら、サントハイムは国を挙げて
復讐戦に入るわよ。もう魔物を一匹残らずせん滅するまでやめないわよ。
それに勇者だって黙っていない。バトランド、エンドール、ガーデンブルクの
軍隊を組織して一気に戦争に入るわ。魔物は思ったより多く残っている
ようだけど、そうなったらやつらが助かる可能性は毛ほどもない」
「その通りですね」
「私を生け捕りにして交渉に入ったほうがよほど効果があるのに、
そんなことも考え付かないなんて、やはりデスピサロがいないと烏合の衆ね」
「しかし、そのおかげで我々は窮地に立ってます」
「生きて人質になりたくはないわ」
「それは、私も同感です」
「じゃあ決まりね。生命ある限り、ここで戦い抜くわよ」
「はい、姫様」
834歩兵:04/02/10 18:15 ID:/5GKEWny
転生 5

利奈の競泳での全国大会出場が決まった夜、利奈と太は初めてキスした。
こんなものか。利奈はそれだけを思った。いずれ私は太と体を重ね、そして
結婚して家庭を築くだろう。それはすでに既成事実に利奈には思われた。
それが嫌だというわけでもない。太は生涯変わらぬ愛を捧げてくれるだろう。
利奈の水泳への情熱を止めないばかりか、全面的にサポートすらして
くれるだろう。太といれば幸せな人生が送れる、それは間違い無い。
それでいいか。利奈はそれ以上考えるのをやめた。
傍らの太を見やる。そこにはいつもの、利奈を心から癒してくれる笑顔があった。
835歩兵:04/02/10 18:16 ID:/5GKEWny
転生 6

クリフトは切ない表情でしばし沈黙していた。しかし、意を決した様子で
口を開く。
「姫様。ご迷惑とは思いますが、聞いて下さい。ずっと私、姫様を…」
「知ってたよ」
「え…」
「クリフトの気持ちは知ってた。クリフトが私をどれだけ助けてくれてたか、
私はずっと感謝していた。ただ私は男よりも、冒険したり敵と戦ったりする
方が好きだったから、その気持ちには応えられなかった」
「姫様…」
「今度生まれ変わったら、王族なんかじゃなく普通の庶民に生まれてきたら、
その時はクリフトの恋人になってあげてもいいよ」
「姫様、うれしいです」
クリフトの瞳から涙がこぼれた。この一言で人生が報われた、そんな思いに
包まれていた。もうクリフトは何の思い残すこともなかった。
「今度は平和な世の中で、穏やかに暮らしたいですね」
「それも退屈しそうだけどな」
すでに魔物の群れは目前にせまっていた。かなりの大軍だ。いかな2人でも
とても逃げ切れそうにない。それはわかっていたことだった。
「行こうか、クリフト」
「はい、姫様。地獄の果てまでもお供します」
2人は立ち上がった。そして魔物の群れに突進していった。
空は遠く、どこまでも青かった。

思いは、時として奇跡を起こす。時空をも超えて。

次回予告
ラス前につき番外編的な、言語道断支離滅裂なミネア編(罵倒覚悟)
どこが801なの?婦女子ネタではあるけど
いい話には違いないものの、歩兵さんにしては陳腐ですた
次回に期待
837歩兵:04/02/11 10:06 ID:8Mt64adE
(異例の前書き)
小説はかくあるべしというポリシーをお持ちの方、及びDQの世界に住みたい、
というほどの熱狂的なDQファンは決して読まないで下さい。



?の呪い 1

「勇者、大変なの」
マーニャが部屋に駆け込んできた。目が血走っている。
「どうしたの、月のものがないとか」
「そんなんじゃないのよ。あのねそのねこのね、ミネアがおかしいの」
「おかしいのはあなた、いや、何でもない。どうおかしいの?」
「帰ってきてからミネアが頭痛が痛くて、眠ったけど危険が危なかったのよ」
「年がバレるから、その言い回しはやめなさいって」
「何よ、私が年増みたいな言い方ね」
「実際その通り、いや、何でもない。それで?」
「それでやっと目が覚めたんだけど、こんどはうわごとをつぶやいてるの」
「ふうん。まあちょうど退屈してたし見に行こうか」
という訳で、俺とマーニャはミネアが寝ている部屋を訪れた。
うむ、確かにミネアの様子が変だ。顔つきがやけにふっくらして、笑みを
浮かべっぱなしだ。何事かぶつぶつとつぶやいている。
目は見開いているので、眠っているのではないようだが。
他のメンバーも部屋に入ってきた。皆ミネアの様子に首をひねった。
俺は年長者のブライに声をかける。
「ブライ、こんな病気は見たことあるかな」
「ううむ、これはもしかするとひょっとすると」
ブライは振り返り、トルネコに声をかけた。
「トルネコ、ラーの鏡を持ってきてくれるかい」
「あのブライさん、ラーの鏡はDQ4では出て来ないんじゃ…」
838歩兵:04/02/11 10:10 ID:8Mt64adE
?の呪い 2

「つべこべ言わずに持って来てくれ」
「は、はい」
そんな意味不明のやり取りがあった後、トルネコは馬車から何かを
持ってきた。それは美しい鏡だった。
「持ってきました」
「うむ」
俺は思わず尋ねる。
「ブライ、それは?」
「これはラーの鏡といって、この鏡には真実の姿が映し出されるのです」
「そうなんだ。じゃあ例えばブライを見てみようか」
俺が冗談でブライに鏡を向け、覗き込もうとしたら、ブライは血相を変え
「そんなことより、今はミネア殿が心配です」
と言って鏡を奪い取った。一瞬ブライを映した筈の鏡には怪しい魔物が
映っていたような気がしたが錯覚だろう。
ブライはミネアにラーの鏡を向け、覗きこんだ。
全員から驚愕の声があがる。そこに映っていたのは…。

   ∧_∧  
  ( ´∀`)
  (    )
  | | |
  (__)_)

「これは一体…」
全員がミネアを見た。ミネアは相変わらずうわごとをつぶやいている。
何やら「いってよし」とか「もなー」とか言っているようだ。
全員がブライに目を向ける。ブライは落ち着き払っている。
839歩兵:04/02/11 10:12 ID:8Mt64adE
?の呪い 3

「マーニャ殿、もしかしてミネア殿は今日、怪しい魔物を倒しませんでしたか」
「そう言えば。数字の2を体に書いた一見キモオタ風の魔物が、私たちに
ハアハア、ケコーンとか言いながら向かってきたから、ミネアが刺し殺したの。
モナーとか叫んで絶命したわ」
「うむ、やはり私の仮説は正しかった。それは、2ちゃんねらーです」
「2ちゃんねらー? それは何?」
「サントハイム王から聞いたことがあります。王は時空を超えた世界を
見るという不思議な力をお持ちでした。王によれば、今我々の住んでいる
世界とは異なる世界があり、その世界では2ちゃんねらーと呼ばれる
種族が住んでいたとか。彼らは世間から白眼視され、仲間内でも無意味に
攻撃しあい、絶滅したと聞いています」
驚くべき話がブライから語られた。
信じがたい話ではあるが、このミネアの状況を見ると信じざるをえない。
「その2ちゃんねらーが時空を超えてこの世界に現れ、それを殺した
ミネアに2ちゃんねらーの呪いがかかったというわけだな。放っておけば
ミネアは2ちゃんねらーになってしまうんだね。ミネアを救うための超レア
アイテムがどこかにあるのか?」
「少々お待ちを」
ブライは金属の箱のようなものを取り出し、ずらりと並んだボタンのような
ものを凄まじい勢いで打ち始めた。その度に画面らしきものが現れる。
ブライはぷろばいだがどうとかかいせんそくどがどうとか、意味不明なことを
言いながら一心不乱に押し続けている。いろいろ聞きたかったが黙って
いることにした。
「わかりました。勇者殿の育った村の近くに木こりの家があります。その
家の隠し階段から洞窟に降りられます。その一番下にモナーの木があり、
その根っこをすりつぶせて飲ませれば回復します」
840歩兵:04/02/11 10:13 ID:8Mt64adE
?の呪い 4

「わかった。必ず俺がモナーの木の根っことやらをとってくる」
「お願いします、勇者殿」
「ただ、ひとつだけ聞きたいことがある」
「何でしょうか」
「ブライ、あんた、2ちゃんねらーか」
ブライが突然顔面蒼白になった。震えながら
「い、いや、私は、そのような、いやはや」
などと言いながら去っていった。

かくて俺は育った名もない村付近までやってきた。
感傷にひたる暇もない。ミネアを助けなくてはならない。
俺は木こりの家に入る。
「なんだ、お前は。ここは木こりの家だぞ」
「洞窟への入口はどこかにあるはずだ」
「俺は、お前みたいなガキが大嫌いなんだ」
「あった! これが入口に違いない」
「お前みたいなガキはよ、一晩泊まっていきやがれ」
「さあ、急いで洞窟にいかねば」
木こりの家には誰か人がいたようだが、今の俺はそれどころじゃない。
こうして俺は洞窟に乗り込んだ。そして苦労の甲斐あって、最深部へと
たどり着いた。そこには洞窟だというのに1本の木が生えていた。

「ブライさん、ミネアが顔がふくらんできたわ」
「悪化しておるようですな」
「禿同」
「禿同? 今ミネアが禿同って言ったわ。ブライさん、禿同って何?」
「激しく同意が激同になり、さらに禿同になったのです。よくある言い回しです」
841歩兵:04/02/11 10:22 ID:8Mt64adE
?の呪い 5

俺は、その木に向かって問い掛けた。
「お前が、モナーの木か」
「そうだよ」
木に質問する俺も俺だが、答えるほうも答えるほうだ。
「あなたが何しにきたのか知ってるよ。根っこが必要なんでしょ」
モナーの木は言葉を続ける。
「僕を切り倒したりしなくても根っこはあるから大丈夫だよ。そこの壁の…」
かったるくなり、俺はモナーの木を一刀両断した。
「ひ、ひどい。どうしてこんな…。せっかく、僕を切り倒さなくても根っこが
取れる方法を教えようとしていたのに…」
「だまれ、勇者は何をしてもいいんだ。民家に押し入って宝箱を失敬しても、
勝手にツボを叩き割ってもいいんだ」
俺はそう言ってモナーの木を引き抜き、根っこを切り取った。
これでミネアを救えるはずだ。

「ブライさん、ミネアの耳が頭から生えてきたわ」
「いかん、勇者はまだか」
「根っこキボンヌ」
「キボンヌ? ブライさん、ミネアはキボンヌって言ったわ。キボンヌって何?」
「希望する、がキボンヌに転用されたのです」
「何でそんなに詳しいの?」
「いやあ、それは、その」
842歩兵:04/02/11 10:23 ID:8Mt64adE
?の呪い 6

俺は地上に戻った。さあ、急がねば…。
と思ったが、ここまで来て育った村を訪れないわけにもいくまい。俺は
名もない村に入った。
そこは当然、廃墟と化していた。
「うーん、これはひどい。魔王を倒したら再建しなくては。ここに俺の家を
建てよう。ここにシンシアの墓を建てて。客を呼ぶためにカジノと飲み屋と
風俗店を作ろう」
再建プランに熱中し、我に返ったときは日が暮れていた。まあこれは
不可抗力というものだろう。

「勇者キター」
モナーの木の根っこを抱えて戻って来た俺を迎えたのは、その声だった。
「勇者殿、遅かった…」
ブライが沈痛な表情で言う。その視線の先には、完全な2ちゃんねらーと
変わり果てたミネアの姿があった。
「根っこキター。遅いぞゴルァ。謝罪しる! 逝ってよし。根っこキボンヌ」
にやけ顔で意味不明の言葉をささやき続けるその姿は、もはやミネアの
面影はどこにもなかった。
「さよなら、ミネア。その姿で生き長らえるよりも、俺が引導を渡す」
俺はそう言って剣でミネア、いやミネアだった2ちゃんねらーを貫いた。
2ちゃんねらーは「モナー」と叫んで絶命した。
マーニャは泣き崩れる。俺はその死体を片づけさせ、部屋に戻った。
843歩兵:04/02/11 10:25 ID:8Mt64adE
?の呪い 7

ミネアの死は残念だが、これからこれを貴重な教訓として生きていこう。
さあ、明日からの冒険に備えて寝るか。そう思った矢先だった。
「逝ってよし」
いきなり俺の口をついてそんな言葉が出てきた。
な、何だ今のは。何が起こったんだ。
「基盤のセクースしたい。詳細キボンヌ。ケコーン。ガイシュツだな」
止まらない。俺はどうしたんだろう。
その時俺は思い当たった。ミネアは2ちゃんねらーを殺してその呪いを
受けた。俺はそれを殺した。当然、呪いはかかるはずだ。
では、俺は2ちゃんねらーとなるのか。世界を救うという使命をもった
勇者であるこの俺が、2ちゃんねらーになるのか。
そうなって、何が悪いのか。
そう、2ちゃんねらーになってもいいじゃないか。俺は考えを変えた。
俺はメンバーから離れ、そして1人でひっそりと生きていこう。寂しくはない。
多分どこかにぱそこんとかいう箱があり、それで他の2ちゃんねらーと
通信ができるはずだ。世間に背を向け、それだけを生き甲斐に暮らす。
煽ったり自作自演したりしながら。結構楽しそうだ。それでいいじゃないか。
俺は静かに部屋を出、闇の中へと消えた。


次回予告(次回はいつもの路線)
最終話につきマターリとしたブライ編
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
何もこのシリーズでこんなネタ書かなくても
ていうか4にもラーの鏡はあるぞ。
マネマネのモシャスを解除できるんだが使ったことはない。
>再生
べったべただけれど、OKです!
萌え萌えな話が続いた後にこんなのを持ってくるなんて、歩兵さんうまいねぇ。
次回で最終話とは言わずに、またネタ思いついたら書いてください。
848剣士 ◆QWzUF/wj3. :04/02/11 22:24 ID:1LMKGU/h
おもしろかったん。
やはりライアンの話がいい・・・
849歩兵:04/02/12 17:34 ID:qfmEq9H0
老師の休日 1

私は今、不審に思っている。
どうも最近、他のメンバーの様子がおかしい。
7人だけで何かの打ちあわせをしている時がある。そこに私が入って
いくと、みな急に口を閉ざし、その場を離れていくのだ。
一体、どうしたのだろう。
特に自分が嫌われている様子もない。戦闘とかでも以前と何ら変わる
こともない。思い当たることもない。
しかし、私は気にせずにはおれなかった。
もともとこのパーティでは1人だけ年齢が飛びぬけている。意志の疎通と
いう面で不利があるのだろうか。
もしかすると。私はある事に思い当たって寒気がした。
私を、パーティから外そうとしているのではないだろうか。
私は皆に煙たがられているのか? 確かに時折礼儀作法とか口うるさく
注意することはある。しかし戦闘では皆と同じように攻撃呪文で貢献
しているつもりだし、その知識で皆を正しく導いたことも何度もあるはずだ。
いや、悪意ではなく善意で私を外そうとしているのかも知れない。
確かに私はいい年だ。旅も長く続くと疲れを覚えることもある。
しかし普段はいたって元気だし、戦闘にも支障無いと思う。それでも、
皆が私を案じ、引退させようと思っているのかもしれない。
それは困る、と思う。
サントハイムが健在なら、隠居してのんびり暮らすのも悪くない。
しかし、今サントハイムの民は消えている。助け出すためには私の力が
必要なはずだ。仮に他のメンバーがそれをしてくれるとしても、私が一人
なすこともなくただ待ってるだけなんて、それは耐えれそうにない。
家族がいればな。そんな思いがよぎった。好きでずっと一人身を貫いて
きたわけだが、時には寂しく思うこともある。こんな時には…。
ともかく今の私にとっては、アリーナ姫を助けてサントハイムを復興させる、
それだけが生き甲斐だ。それを取り上げられたら私は…。
850歩兵:04/02/12 17:34 ID:qfmEq9H0
老師の休日 2

「明日は久々の休みだし、ちょっと余興しようか」
夜の宿屋の食堂で、勇者が切り出した。さりげなさを装っているが、
計算されたものに私には思われた。
「いいね」「どんな余興?」「やってみようよ」
不自然なまでに他のメンバーが一斉に同意する。
「うん。これは今ホフマンタウンで流行っている遊びなんだ。ルールは
簡単。ここにあるくじを全員で引く」
勇者は木の棒のような籤をみせた。全部で7本あるようだ。そのうち
先の方に「旦那」「丁稚」の文字が刻まれたものが一つずつある。
「全員が籤を引く。で、旦那を引いた者は丁稚の者ににひとつ命令していい、
という遊びなんだ。ただし裸になれとかキスさせろとか、そんな無茶な
命令はなしだからね」
そんな遊びのどこが面白いんだ、と思ったが、メンバー全員が
「いいじゃん」「面白そう」「早速やろうよ」
と間髪入れずに同意した。そしてその遊びは始まった。

最初に旦那を引いたのはライアン、丁稚はマーニャだった。ライアンはマーニャに
その場で即興で「カジノで有り金スッた女の舞」を舞わせた。
次の旦那はミネア、丁稚はクリフトだった。ミネアはクリフトに帽子を取らせ
その髪型をさらけさせた。
次の旦那はトルネコ、丁稚はミネアだった。トルネコはミネアに、窓の外を
飛んでいたハエの未来を占わせた。
そして、次の旦那は私だった。丁稚はアリーナ姫。
迷ったが、私は姫に聖書の一節を朗読してもらうことにした。姫はかなり
嫌な顔をしていたが、つっかえながらも何とか朗読した。
この辺で私は気がついた。旦那と丁稚が明らかになった瞬間、皆が失望の
ため息をついていることに。そして、皆自分の籤よりも私の籤に注目
していることに(さりげなさを装ってはいるが)。
どうやら、私を丁稚にさせたいらしい。しかし何故だ?
851歩兵:04/02/12 17:36 ID:qfmEq9H0
老師の休日 3

何とも言えぬ不安の中、ついに私は丁稚籤を引いた。皆が一様に安心
した様子になった。旦那は勇者。
勇者は重々しく命じる。
「ではブライさんに命令です。明日朝から夜まで、ブライさんのことを
皆はブライさんと呼びません」
え、と私は勇者を見る。
「私、アリーナ、クリフト、ミネアはおじいちゃんと呼びます。ライアンさん、
トルネコさん、マーニャさんはおとうさんと呼びます。ちゃんと応じること」
マーニャが傷ついた顔で何事かを言おうとしたが、私の方が早かった。
「命令って、これはこの場で終わるようなものだけじゃなかったのか?」
「いや、そんな決まりはない」
勇者はそう言いきると、皆に声をかけた。
「さて、夜も更けたしお開きとしますか。では皆、おやすみ」
いかにも目的は果たした、という風に勇者は立ち上がった。皆も立ち上がり
引き上げていった。
「ちょっと勇者、私はおじいちゃん、でしょうよ」
マーニャの声を聞きながら、一人残された私はまだ戸惑っていた。
何なのだ、一体。
852歩兵:04/02/12 17:39 ID:qfmEq9H0
老師の休日 4

「おはよう、おじいちゃん」
翌朝。ミネアが照れながら発した一言に私は鳥肌がたった。
「ミネアさん、その呼び方は…」
「駄目ですよ、昨日の遊びでそう決まったんだから」
ううむ、本当に今日はそれでいくのか。と思っていると他のメンバーも
次々と寄ってきた。
「おじいちゃん」「お父さん」と口々に呼びかけながら。
マーニャは「お父さん」と呼ぶことに相当ためらいがあったようだが。
耐えられなくなり、私は外へ逃げ出した。しかし彼らは追ってくる。
「おじいちゃん、お茶いれたから一緒に飲もうよ」
「お父さん、サントハイムの言い伝えについて教えてください」
「おじいちゃん、聖書のこの一節の意味がわからない。教えて」
「さあお父さん、昼食の準備ができたようですよ。食べに行こうよ」
最初は皆も恥ずかしそうだったが、結構慣れてきたのか普通に呼びかける
ようになってきた。私の方もいつしか馴染んできていた。
そう、こんな年の子供や孫がいてもおかしくないんだよな。
こんな家庭に囲まれて暮らすような幸せもあってもよかったかもな。
ふと私は、あったかもしれない家族とのふれあいに思いをはせる。

そうこうしているうちに夜になり、1日が終わろうとしていた。
なかなか新鮮の一日だった、とは認めざるをえない。明日以降もこんな
日が続くのもいいかもな。
そんなことを思いながら、私は喉の渇きを覚えた。何か飲もう。
私は食堂へと向かった。入ろうとした矢先、勇者の声が聞こえた。
「どうだろう、ブライさんは喜んでくれてたかな」
何のことだ? 私は足を止めた。
「そうとう照れてたね。私たちもだけど」
どうやら、メンバー全員が集まって何かを話している。私は聞き耳を立てる。
853歩兵:04/02/12 17:41 ID:qfmEq9H0
老師の休日 5

「うーん、そうだよなあ」
少し勇者は寂しそうな声になった。
「僕らの村では、今日この日は敬老の日と言って、年配の人をうやまう
日だった。だから今日1日はブライさんに楽しく過ごしてもらおうと思った。
家族気分を味わうことができれば、ブライさんも喜んでくれるかなって
思って皆にも協力してもらったんだけど、無駄だったかな」
「そんなことはないよ」
「照れてたけど、ブライ殿だって楽しんでいたはずです」
「そうよ。いいプレゼントだわ」
周りのメンバーが勇者を慰める。
「そう、かな…」
勇者は信じていない様子だった。
私は咳払いし、食堂へと入っていった。皆が驚いた顔で私を見る。
「全て聞いたよ」
私の一言に皆がバツの悪そうな顔になる。
「まったく、余計な気をつかいよって。私がそんなに寂しそうに見えるか?
家族の愛に飢えているように見えたか?」
全員がうつむく。私はここで表情をやわらげて言った。
「とはいうものの、気持ちはうれしかった。ありがとう。それに実に新鮮な
気持ちで1日を過ごせたよ。皆のおかげだ」
勇者はほっとした表情で顔を上げる。さらに私は小声で続けた。
「もし皆の中で、明日以降もこの呼び方を続けたい者がいれば、私は
構わないからな」
そう言い捨て、そそくさと食堂から離れた。
後ろでは一瞬の沈黙の後、楽しそうな笑い声が湧き起こった。
敬老の日、か。サントハイムが復興したら制定すべきだな。

乙。ら抜きがあったのが気になったかな……
855名前が無い@ただの名無しのようだ:04/02/12 23:30 ID:4vWzXh0x
ドラクエ4のラストは
ロードオブザリングの原作のパクり
>>855
はいはい。指輪物語読んで得意げになるのはわかるけど、マルチはやめようね
歩兵さんGJ!
次も楽しみに萌え萌えしております〜
いやあ〜いい話がたくさん続いててすごく感激しました。
歩兵さんこれからも頑張ってください。
私的には「転生」に一番萌えました。
(クリフト・・・栗太だから太だと気づくのに数秒かかりましたが。w)
859歩兵:04/02/15 13:20 ID:3OiGa2Xj
まとめてレス。

>813 814 815 823 848
ありがとん。励みになりました。

>812
まあ崩すときは思い切り崩すわけですが。

>829
確かに推敲に十分な時間が取れてません。反省点ですね。

>830
実は801の意味をよく知らずに使った。

>844
本当は7部作とは別に番外編として書きたかったけどね。

>845
ラーの鏡ってあったのか。これは失敗。

>846
転生、ですかね。

>854
うむ、ら抜きはたしかにあまり気にしていなかった。

>857
GJって何ですか?

>858
有川利奈と栗山太という設定だったが、何となく名前を出すのをやめてしまった。
860歩兵:04/02/15 13:25 ID:3OiGa2Xj
どうもです。
エネルギーを使い果たしました。充電には時間がかかります。
2chが3月に閉鎖になるなら、今回が最後の投下になるでしょう。
これまでのご愛顧に感謝します。
なお、本日某別スレにひとつ投下したので、暇と興味があれば
探してみて下さい。
それでは皆様、当分の、あるいは永遠のお別れを。
GJってのはグッジョブ(Good Job)の略だ
>>860
乙彼。
863保守:04/02/25 21:00 ID:tiJ2hpil
    ,. -−、
    | |田||
     |__,|_||     __△__  )ヽ.〃二 、ノ!  _ _
     L..、_,i    ヽ___/  )ノ;>O<ミ ,'´==、ヽ
 . 。ぐ/|.゚.ー゚ノゝ .   / ,ノノハ))  彡ン(,.゚ヮ゚ノ' 〈リノハヾi.l
   `K~キチス  . (9ノノ(,゚.ヮ゚ノi   ."K丶-"フ 从^ー^,iフハ
    ∪i÷-|j  @〃とヾ二)つ ..〈仁∪=0=iJ ⊂(二イiづ
    Li_,_/」   ん'vく/___iゝ .   Lヽ_ゞ.   l_i_ゝ
     し'`J   .    じ'i_ノ      し'`J    じ`J
保守
マーニャと二人旅してーよ。そんでBARで毎晩深酒。
866名前が無い@ただの名無しのようだ:04/03/03 18:13 ID:/mGAvlx1
浮上
>>865
酒呑むだけでいいのかい? 
俺はミネアタンと一緒に寝たい。
マーニャとの二人旅。

18:00 宿に到着。風呂は各々入浴。
19:00 夕食を食いながらひたすら飲みまくる。
23:00 お互い飲みすぎて撃沈。這ってベッドに入る。
05:30 のどが渇いて目が覚める。早朝で誰もいないようなので2人でお風呂に入る。
06:00 お風呂でいちゃつたもんだから収拾がつかなくなり戦闘開始。
06:30 ベッドの上では秘儀ドラゴラム炸裂。そのままお互い2度寝。
09:15 ゆっくりと起きて朝食を食べに行く。
10:00 次の町へ出発
>>863
一番右だれ?

ああ、ピサロか
レベル1の女勇者の柔らかい肉を切り刻んで
シンシアと混ぜて一緒に埋めてあげたい。天国で仲良くね
なんかデスピサロ関連のスレって多いな
>>870
一番右はシンシアじゃないのか?
アリーナ 好きだーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!1
城のみんなに会えるとイイナーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!11
クリフト!アリーナをぜぇええええったい幸せにしろよーーーーーーー!!!!!1
!!!!!!!!!!111

>874
気持ちわかるよ
>874
同志よ。しかし、!の最後の方が勢い余って1になってるぞ。
877874:04/03/19 18:39 ID:dHSoGnMd
アリーナは本当にかわいいよ、何でこんなに惹きつけられるンだろうなー。
王族なのに高飛車じゃなく、自分の感じるがままに生きているのがイイし、
外見もイイ!
アリーナもいいけどシンシアだろ

あと指をハンマーで叩いてアリーナの血しぶきが天井まで飛び散ったり、

灰皿代わりに煙草の火をアリーナの体に押し付けて傷跡をつけて鳴かせたりとか

アリーナの尿道に線香を突っ込んで中で折って取れなくしたり。

最期はアリーナを生きたままドラム缶にコンクリ詰めにして窒息死させてみたい。