FFDQバトルロワイアル PART3

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おっさん!頼む、起きてくれおっさん!仲間が死にそうなんだ、開けてくれおっさん!」
「やかましいわ馬鹿者ッ!」
ったく貴様は何を考えているのだ?この状況が判ってるのか?大体仲間、うん?仲間?
わしは急いで扉を開けた。
「状況を説明しろ。」
「外の建物が潰れてフライヤが死にそうなんだよ!」
死にそう、か。それは不味いな、不味いが事実を告げねばなるまい。
わしは半泣きのジタンに対してなるべく早口で話し始めた
「通常、眼球の治療は早ければ早いほど良い、」
「目は関係ねーよっ!」
話の腰を折るな。
「その成功率は3時間を過ぎると極端に悪化する。」
「だから関係、えっ」
やっと事態が飲み込めたジタンにわしも水晶球を使いながら沈痛な表情で頷いてみせる。
「マゴットは呪文を唱えられん、わしも可能ならとっくにやってる」
だからこそ、わしは魔法の眠りなどという嘘まで付いてマゴットが眠り続けられる環境を作ったのだがな。
「なんだよ、なんだよそれはっ!おっさんは仲間は助けるって言ったじゃねーかよ!なんかいい知恵は無いのかよっ!」
喚くジタンを無視して水晶球を弄りまわす、スカ、スカ、スカスカスカスカ。
「聞いてるのかよ!」
いきなり胸倉を捕まれる、その時になってやっとわしは当りらしきものを引き当てた。
「その水晶を見ろ」
「ピエール?」
そこに写っていたのはキラーマシーンと戦う魔物の騎士だった。
「『汝にシドーの祝福を』キラーマシーンの自爆コードだ、場所は判るか?」
我ながら分の悪い賭けだ、あの魔物が魔法を使えると誰が決めた?あの魔物をどうやって説得する?
それに主催者側が自爆コードを変更した可能性もゼロではない。
止めにわしのあて=キラーマシーンに殺された者の魂も得られなくなる。
「ありがとよっ!」
だが次の瞬間、ジタンはわしの視界から消え失せていた。

「やれやれ」
改めて現状を確認する、日の傾き具合からして寝ていたのは1時間位か?
ジタンを追って走り回ったせいか足が少し痛むがまぁ何とかなるだろう。
わしは水晶球の視界を部屋の側に合わせた。
【ジタン:所持アイテム:仕込み杖、グロック17、ギザールの笛 現在位置:神殿
 第1行動方針:ピエールと合流、フライヤの治療
 第2行動方針:サマンサとピサロの殺害
 最終行動方針:仲間と合流、ゲームから脱出】

【ハーゴン(あと二日で呪文使用不能、左手喪失) 
 武器:グレネード複数、裁きの杖、ムーンの首、グレーテの首、首輪×2 現在位置:ハーゴンの執務室
 第1行動方針:見張り
 第2行動方針:授業 、マゴットの治療
 最終行動方針:ゲームの破壊】
【マゴット(MP残り僅か、左目負傷、気絶) 武器:死神の鎌 現在位置:ハーゴンの執務室
 第1行動方針:ハーゴンから儀式について習う
 第2行動方針:不明
 最終行動方針:ゲームから脱出、仲間と合流】