「4時間か。 結構長いよな」
壁にもたれながら独りごちるジタン。
神殿内はしんと静まりかえっており、小声でも遠くまで響き渡った。
一分、二分、三分…
途中でバカらしくなって時間を数えるのはやめた。
(見張りなんてあまりいいもんじゃないな)
退屈しのぎになるかもと思って口ずさんだ。 ガーネットがよく唄っていたあの歌。
もう思い出の中に閉じ込めようとしていたのに、自然と外に出てきてしまうのだ。
どうせならばと、ジタンは過去を思い出し懐かしい気分に浸り始めた。
眠たくなってきたよ、ガーネット……
「騎士様!?」
「へ?」
女の呼ぶ声がしたのでジタンは起きた。
柱の陰になるようにして一人の女性が立っていた。
「あらやだ、とんだハズレですわね」
ジタンを見るやいなや、ため息まじりでそう言った。
「ハズレ……なんだって?」
ああ、と声を上げながら女性は大袈裟な足取りで駆けつけてきた。手に武器らしきものは持っていない。
「ごめんなさい。何でもありませんわ」
セーラは軽やかにお辞儀すると、
「セーラと申します」
にこやかな笑みを浮かべて自己紹介を始めた。
「……そうか。お姫様がこんなところに一人でいちゃ危険だ。
オレが一緒にいてやるよ。」
ジタンはセーラの顔をじっと見つめた。セーラは笑みを絶やさぬながらも首をかしげる。
ガーネットとは似ていなかった。
「オレにとってのお姫様はただ一人だけどな……」
それを聞いてセーラが不愉快そうな顔をした。
「悪い、独り言だ」
【セーラ 所持武器:ブレイズガン(柱の陰に隠してある) 現在位置:神殿
行動方針:騎士様を探す&皆殺し】
【ジタン:所持アイテム:仕込み杖、グロック17、ギザールの笛 現在位置:神殿
第1行動方針:とりあえず部屋の番
第2行動方針:サマンサとピサロの殺害
第3行動方針:仲間と合流、ゲームから脱出】
【ハーゴン(あと二日で呪文使用不能、左手喪失)
武器:グレネード複数、裁きの杖、ムーンの首、グレーテの首、首輪×2現在位置:神殿
第1行動方針:睡眠中
第2行動方針:授業 、マゴットの治療
第3行動方針:ゲームの破壊】
【マゴット(MP残り僅か、左目負傷) 武器:死神の鎌 現在位置:神殿
第1行動方針: 睡眠中
第2行動方針:ハーゴンに呪法について習う
第3行動方針:ゲームから脱出、仲間と合流】