FFDQバトルロワイアル PART3

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309保管庫
「行き止まり...か」
人が2人収まるかどうかの、先細りになった通路の先端で、クラウドはぽつりと呟く。
クラウドとエッジは地底の中、トンネルをひたすらさ迷い歩いていたのだ。
つい数時間前、自分たちの行く手で大規模な戦いの気配を感じ、そちらに向かう途中地面が陥没し
この地下通路に閉じ込められてしまってからずっと。

「おい出口はこの上じゃねぇのか、見ろよあれ」
先ほどから周囲の様子を色々と調べていたエッジが天井付近の壁を指差す。
そこには天井へと伸びる梯子がかかっていた。
2人は梯子を上り、さらに天井を調べていたが、梯子の中途になにやら文字が書かれているのを発見する。
その文字はエッジにもクラウドにも見覚えが無い、異世界のものであったが、なぜかその文字の発音だけは
理解することが出来た、どうやらその類の魔法がかかっているらしい。
「合言葉かな?」
「だろうな.....よしいっちよ唱えて見るか」

アリーナのお腹がきゅ〜っと音を立てる。
そういえばアニーと別れてから何も食べていなかった。
南に行くのをやめてそのまま西の山脈へと向かったのは判断ミスだったかもしれない。
手近な岩に腰掛けて、昼食を摂るアリーナだが、その表情は暗い。
「ソロを....止めないと、でも私1人でどうやって」

雨の中対峙したときのソロの瞳はもうすでに常軌を逸しているように思えた。
言葉が届かない以上、実力行使しかない、だが
自分とソロが正面から戦えば、まず勝機はないだろう。
自分の拳はスピードはあってもティファのそれとは違い一撃必殺の力に欠ける、
だがソロには魔法もあるし一撃を決めるだけの剣術の腕もある。

それにティファから聞いた爆弾の件もある。どうしてこう色々と降りかかってくるだろうか?
思わず頭を抱えてしまったその時、いきなり自分の座っていた岩が地面へと口を開く、
アリーナはとっさに飛びのこうとしたが、あぐらをかいた状態での跳躍は容易なことではない。
成す統べもなくアリーナは奈落へと落ちていった。
310保管庫:03/02/04 00:06 ID:R/5UkFE+
「おっ、開いたなんか降って...おわわわっ」
アリーナが座っていた真下にいたエッジとクラウド、出口を開いたのは良かったが
その出口の上に人が立っていたとは予測もつかなかったようだ、クラウドとエッジ、そしてアリーナ
3人はもみくちゃになって、なんとか脱出しようともがいていた。

しかしエッジはアリーナの薄いのレオタードの胸の谷間に挟まれ身動きが取れない
もともと2人入るのがやっとの行き止まりに、さらにもう一人降ってきたのだ。
さらにクラウドは完全にアリーナの下敷きになり、その顔はアリーナの股間にうずまってしまっている。
「ちょっと....だ、だめ、下の人..うごいちゃ」
「ひひひゃひひひゃい」(息が出来ない)
「ああん....そこだめぇ!」
「変な声だすんじゃねぇ!俺まで妙な気分になるじゃねぇか!」
「だからぁ...ああもう!動かないでよう」
「動かなきゃ出れないだろうが」
「ひひ...ひひひゃ」(息が...息が...)
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「なぁ.....いいかげん気分直してくれよ」
エッジの声にアリーナはそっぽを向く。
「参ったなぁ、おいクラウドお前もなんか言えよ、お前もいいおも、いや迷惑かけたんだしよ」
「クラウド?」
アリーナはエッジの視線の先に居る金髪の青年の姿を見る、
そういえば特徴的なとんがりヘアをしているって聞いたっけ?確かに青年の頭はツンツンと鋭角に尖っている。
「ふ〜ん、あなたがクラウドなんだぁ」
アリーナはクラウドの顔と体をじろじろと値踏みするように見ていたが、やがてその瞳がきら〜ん☆と輝く。
「合格、ティファさんの彼氏として申し分無いわね」

年頃の少女のご多分に漏れず、アリーナもこういう話が大好きだった
事実、1時期はミネアとクリフトをなんとかしてくっつけようと色々と画策していたこともあるくらいだ。
もちろんクリフトの本当の想い人が誰なのか全く知らぬままに。
それにソロのことを忘れていたいと思うある種の逃避的な気分も手伝い、
アリーナは普段よりもテンションが高くなっていった。
311保管庫:03/02/04 00:08 ID:R/5UkFE+
「とーぜん、ティファさんが好きなのよね、クラウドさんは」
「おいおい何言ってやがる、クラウドが好きなのはエアリスなんだぜ、なっ!クラウド」
2人は困った表情のクラウドそっちのけで口論を始める。

「エアリスだかなんだか知らないけど、絶対ティファさんの方がいいって!おっぱいも大きいし」
「全ての男がそうじゃねぇ!俺なんか.....」
そこまで言いかけてエッジは、はっ!と口を塞ぐ、なんとなく続きを言ってはならないような気がしたのだ。
「ま...まぁとにかくだ、女の価値は胸じゃねぇ」

「よし!じゃあクラウド、こんな女放っといてエアリスを探しに行くか」
エッジはクラウドの同意をえないままその右手を掴み、その場から立ち去ろうとする。
「違うわ、ティファさんを探すのよね、クラウド」
今度はアリーナがクラウドの左手をもってエッジとは逆方向に引っ張る。
「そっちこそ離しやがれっ!」
2人はさらに力をこめてクラウドを引っ張る。

「いいかげんにしろっ!人が誰を好きになろうといいじゃないか!」
ついに堪忍袋の緒が切れた、クラウドの一喝に2人は慌てて手を離す。
が、そのまま立ち去るのかと思いきやクラウドもその場に座りこんだまま動こうとはしなかった。
なんだかんだ言っても、クラウドも1人に戻るのが心細かったのだ。
それからしばらく妙な空気がまた場を支配していく。
「ご不浄だ.....すぐ戻る」
そんな空気に耐えられなかったのかそう言い残し、エッジは茂みの奥へと消えていった。

ちょうどその時、彼らの姿を醒めた瞳で遠くから発見した者がいる。
たとえ茂みに身を隠していたとしても、銀世界の中でピンクのレオタードは目立って仕方が無い。

湖に厚い氷が張ってたので大分距離を稼ぐ事ができた、このまま接近し斬り込むか....
いや、この距離で察知されずに接近することは難しい....ならば。
セシルはギガスマッシャーに付属のスコープを装着し、狙撃の準備を始めていた。
312保管庫:03/02/04 00:09 ID:R/5UkFE+
どこまでいったのかエッジはなかなか戻ってこない。
アリーナが再び口を開こうとしたとき、わずかだが周囲の大気が乱れるのを感じる。
10時の方向から弾丸!
だが、ここで何事も無く回避しては面白くない。
アリーナはギリギリまで引きつけ、格好よく見得を切って回避しよう、そうすれば少しは場の空気も変わるだろう
そう思っただけだ、悪気があったわけじゃないのだ......しかし。

「危ないっ!」
アリーナが満を持して回避に入ろうとした瞬間、機先を制しクラウドがアリーナを突き飛ばす。
むろんクラウドもこのタイミングならアリーナを助けて自分も充分避けられる、そう考えての事だった。
しかし、その時クラウドの足が氷に乗り上げわずかだが滑る。
そしてバランスを崩したクラウドの腹へと弾丸は命中したのだ。
着弾の衝撃でその身体を錐揉みさせながら、地面へと叩きつけられるクラウド
その様子をアリーナはただ呆然と見ていることしか出来なかった。

「ひっ!」
自分の目の前での出来事に怯えたまま何も出来ないアリーナへと凶弾は次々と迫る。
しかし狙いが甘いのかその全てはアリーナに当たる事は無かった、しかしこのまま立ち尽くしていたら
いずれは時間の問題だろう。

そしてアリーナが我に帰り、セシルが狙撃の要領を掴んだ時、いきなりその周囲を黒い煙が包みこんだ。
「何ぼさっとしてやがる!逃げるぞ」
煙が晴れたときセシルの視界から標的の姿は消えていた。
しかしセシルは煙が上がる瞬間、見覚えのある派手な忍者装束をしっかりとその目に捉えていた。

「流石だね...エッジ、でも逃がしはしない、僕は決めたんだ」
セシルは銃を構えたまま、小走りに煙の下へと向かっていった
313保管庫:03/02/04 00:11 ID:R/5UkFE+
その頃、何とかトンネルの中へと逃げ込めたエッジ達だったが、クラウドの傷の状態を確認し、
エッジが渋い声で呟く。

「だめだ...手持ちの薬草じゃこの傷はどうしようもねぇ、それ以前に腹の中の弾を抜かないと
 お前、魔法は使えるか?」
アリーナが力無く首を振ると、エッジは少し考えていたようだがすぐに立ちあがり地上へと向かう。

「俺が囮になる、こういう事は忍者の専門だぜ、任せろ」
エッジはアリ−ナに書きとめていたトンネルの地図を渡す。
「30分しても戻らなければ、その時は....クラウドを頼んだぜ、それからもしリディアって娘に会えたら
 今から言う言葉を伝えてくれねぇか」
エッジはすこしうつむき加減で、小声でアリーナへと何言かを伝え、アリーナが頷くのも待たず。
エッジは外へと飛び出していった。

そして残されたアリーナは、
(どうしよう....リディアちゃんのこと、まだ話して無かったわ、それにしてもどうして
 こんなに色々と振りかかってくるのよ!)
トンネルの中で膝枕にクラウドを載せて、心の中で泣き言をいうアリーナだった。

そして地上では
「エッジ、悪いけど君の手はすべてお見通しさ」
茂みから派手な音を立てて飛び出したエッジの姿を見てもセシルは動じることはなかった。
「とりあえず君から倒す事にしたよ、君自身はともかく君の術は色々厄介だし」

自分の姿はまだ発見されてないようだ、エッジの性格は知っている、もし発見されていれば目の前に飛び出してくるはず。
正面から戦えば厄介な相手だが、その単純な性格を衝きさえすれば......
ともかくセシルは慎重に先に進みながら、策を実行に移すタイミングを計っていた。
314保管庫:03/02/04 00:13 ID:R/5UkFE+
【アリーナ 所持武器:イオの書×4 リフレクトリング ピンクのレオタード
 現在位置:地下通路(大陸北部山脈、西の湖側) 】
第一行動方針:エッジの帰りを待つ
第二行動方針:ソロを止める(倒してでも)
最終行動方針:ゲームを抜ける

【セシル 所持武器:暗黒騎士の鎧 ブラッドソード 源氏の兜 リフレクトリング 弓矢(手製) 
 ギガスマッシャー  現在位置:大陸北部山脈、西の湖側 】
第一行動方針:エッジを殺す
第二行動方針:その他の参加者を殺す(エドガーorハ−ゴンを優先)
最終行動方針:勝利する

【クラウド(瀕死):所持武器:ガンブレード 現在位置:地下トンネル】
第一行動方針:エアリスorティファを探す。
第二行動方針:不明
最終行動方針:不明

【エッジ:所持武器:忍者ロング現在位置:大陸北部山脈、西の湖側】
第一行動方針:追っ手を捲く。
第二行動方針:クラウドをエアリスに会わせる
最終行動方針:リディアを見つけだし、このゲームから脱出する

(日没(放送直前)までに処置しなければクラウドは死亡)