FFDQバトルロワイアル PART3

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「まだ早いけど、食事にしよっ」
「待ってましたっ」
ロンダルキア洞窟にて、ティーダたち3人は輪になって座り、休憩している。

異変を確かめるべく、エアリスは1人6Fに上がったのだが、そこは落とし穴よりもまだ性の悪い無限回廊だった。
ある程度のパターンは掴めたのだが、先行し過ぎるわけにも行かない。
そのためエアリスは一旦5Fに降りて、2人の合流を待っていたのだ、幸いすぐに合流こそ出来たのだが、
ティーダもギルガメッシュもかなり疲労しているようだ、事実、エアリスにしても不毛な行ったり来たりで、
かなり汗だくになっている、ここはひとまず気分を変えるべきだろう。

てなわけで、エアリスがバックの口を逆さにするとそこからごろごろと缶詰が幾つも転がり出て来る。
「おおっ、豪勢だな」
コンビーフに、カレー、魚のクリーム煮、etc、さらに桃缶にパイン缶もある。
すべて缶詰とはいえ、支給品のパンと栄養ドリンクにいささか食傷気味のギルガメッシュにとっては
充分なご馳走だった。

「そういえば、食料問題もあったな」
支給された食料と水は節約すれば5日は持つ、しかし思慮の足りない者ならそろそろ底を尽いていても、
おかしくない。
もしかして、これも奴らの狙い・・・・いや、だったら現地補給の道も絶っているはずだ。
ならば、そもそも俺たちが3日も持つとは思って無かったのか?
まぁ、いずれにせよ武器が無くてもまだ戦いようがあるが、食べ物が無くては話にならない。
少しだけマジメな表情で考え込むギルガメッシュ、その隣では待ちきれないといった表情で
桃缶をしっかり確保したティーダが、缶を指先でつんつんと叩いている。

「で、缶キリは何処ッスか?」
缶キリ・・・・その言葉を聞いて、エアリスの顔が一瞬真っ青になる。
「おい・・・もしかして缶キリを持ってくるの忘れたとか?」
不気味な沈黙が3人を包む。