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「今はわからないだろうけど〜」ってヤツ、ゲーム中でルールーが
しゃべったセリフと同じでは?
官能小説スレ復活したんですね
でも、もう書く気力ないな…(´Д`;;
|_∧
|Д゚) ダレモイナイ・・・・
|⊂ マイナーカプカクナライマノウチ・・・・
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FFT、オルランドゥ×ラファです。マイナーというか前代未聞の気もしますが
スレが停滞気味の隙をねらって投稿。
“ああ、ラムザはアグリアスのことが好きなんだ”
そうわかった時も、ラファ・ガルテナーハは悲しくなどなかった。
初めて二人が並んで戦っている姿を見たときから予感はあったし、その後も戦いを経る
たび、
(似合いの二人だな……)
という印象は強まっていった。ことこの方面にかけては二人ともまるきり子供で、不器用な
好意が毎度すれ違う様は見ていて微笑ましく、仲間達からもなかば公認されていた。何より、
元々教会の手先で、暗殺者で、おまけに黒い肌の南方人である自分にラムザが振り向いて
くれるなどとはまったく期待していなかったから、当然失望だってすることもなかったから、
ラファは少しも悲しくなどなかった。
それでもある日、妙にぎごちない二人の態度から、とうとう彼らが一線を越えたのだと
察した時、ラファはアグリアスの顔を見られなくなった。
不調を理由にアタックチームの選定から外してもらい、数日間水汲み、掃除、食材狩り
などの雑用に没頭した。それはバリンテン大公に飼われていた頃からの生き方の知恵の
ようなもので、雑事に追われているうちに辛いことなど忘れてしまえるのだった。
意外な人物の訪問を受けたのは、そうしているうちに一行がドーターに入ったその夜の
ことだった。
「やあ。お邪魔でなければいいが」
オルランドゥ伯シドルファスは常と変わらぬ鷹揚であたたかな眼差しで、部屋のとば口に
立ったラファを見下ろした。
「お邪魔だなんて、そんな」
「ベスラ産の濁り酒が手に入ったんだが、好物だと聞いてね」
手に提げた瓶をかかげてみせる。それは確かにラファの数少ない好物の一つで、そもそも
趣味や嗜好というものの乏しい彼女にとってはしたがって、数少ない人生の彩りでもあった。
瞳が、少しだけ明るくなる。
「実は、私も目がなくてね。もしよければ、ご相伴に預かってもよろしいかな」
「もちろんです。どうぞ、伯」
同室の兄はどこへ行ったのか、夕刻から姿を見せない。空いたベッドの上に板を敷いて
テーブル代わりにし、即席の酒宴が始まった。
同じパーティにいながら、ラファがオルランドゥと言葉を交わしたことは数えるほどもない。
単に必要がなかったせいでもあるが、南天騎士団をたばねる名門中の名門にしてイヴァ
リース中に名をとどろかす雷神シドその人に、自分のような者が気安く口をきくものではない、
という引け目が常にあった。オルランドゥが気さくな人柄の持ち主であることはわかったし、
ラムザも、
「ここでは身分や生まれの違いなど気にしないでいい」
と言ってくれはしたが、体に染みついた日陰者の性根は簡単に消えはしない。
だから彼が平然と自分と同じベッドに腰をかけ、同じ瓶から酒を注ぐ光景に、ラファは
少なからず驚きを覚えた。のみならず、ほとんど畏れ多い心持ちさえ抱いたものだが。