デスピサロの曲を聴きながら会話するスレ

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401296 ◆kYB5EDmqco
参加ありがとうございますヽ(´∀`)ノ ルールはナナシクラゲさんの>>75を。
2番2票、3番1票で2番に決定しました。

 「やつを捕らえて城の中のことを吐かせるとするか」
僕の言葉を聞いたライアンとアリーナとミネアの三人が前へ出た。
「私がラリホーで!」
「いや、拙者にお任せあれ」
「あたしがやるわ。あんなとろいやつ一撃よ!」
さて、どうしよう。

1.ここ一番で頼りになるライアン。
2.不安だがアリーナに任せてみる。
3.ミネアのラリホーより僕のラリホーマだ。
4.ミネアを信頼する。
アリーナだと殴り殺しそうなので1のライアンで
2。
殴り殺しちゃっても結果オーライということで
1かな。ライアン好きだ。
405296 ◆kYB5EDmqco :03/04/22 00:10 ID:ROsggRaT
DQ5のゲームブックを読んでいたら、こんな時間に……やばいやばい。
参加ありがとうございます。ルールはナナシクラゲさんの>>75を。
1番2票、2番1票で1番に決定しました。

 音もなく魔物の背後にまわったライアンが、急所に剣の柄を叩き込んだ。
うめき声すら発せず魔物がゆっくりと倒れる。手早くアリーナが魔物を縛り上げ、喝をいれた。
「ほう、これはなかなかの逸品ですな」
後ろで、トルネコがサイ男の落としたバトルアックスを値踏みしている。
僕は、意識を取り戻した魔物の胸を締め上げて聞いた。
「答えてもらう。この城にはどれだけの魔物がいる?そして、おまえらの親玉バルザックはどこだ!!」
「……へへへへへ、馬鹿め。この城にどれだけ魔物がいようが人間どもに関係なんてあるものか。
おまえら全員バルザック様に一捻りでおしまいさ。あーっはははははは!」
アリーナが高笑いする魔物の腹に強烈な一撃をお見舞いした。『ボスッ!』 
鈍い音が走り、魔物がぐったりと目を閉じる。声すら立てずに魔物は絶命した。
406296 ◆kYB5EDmqco :03/04/22 00:11 ID:ROsggRaT

「とりあえず、これでこの城に奴がいることだけは、はっきりしたわね」
マーニャがミネアと目線を交わして頷く。
「ふん、とっとと玉座から引きずりおろしてやるわ」
アリーナが鉄の爪の革ひもを縛り直しながら高らかに宣言する。
「ああ、ソロくん。せっかくだから、このバトルアックスを持っていこうじゃないか」
差し出されたバトルアックスを手に取り軽く素振りをする。空気を割る音がした。
「へぇ、気に入ったよ」
僕は使っていた破邪の剣をライアンに渡し、バトルアックスを装備することにした。
これで、ライアンが今装備している破邪の剣に限界が来ても問題はない。
僕らはあたりの気配を探りながら、さらに城の奥へと進んでいった。

 アリーナを先頭に僕らは風のように突き進んでいく。
「アリーナ、あの階段は?」
廊下の突き当たりに僕は階段を見つけた。
「あの階段は、お父様の謁見の間へ続くものよ。そうね、バルザックが
城の主になった気でいるなら、あそこにいるんじゃないかしら」
「奴ならありえるわ」「私もそう思います」
アリーナの言葉に姉妹が頷く。

1.謁見の間へ
2.他の場所へ
407296 ◆kYB5EDmqco :03/04/22 00:18 ID:ROsggRaT
もうバルザック戦か……。おお、たかが一戦なのに結構チャート表が長い……。

▼勇者一行の現状
(SS内に登場した装備のみ記載。他の装備は、各章終了時にもっともいい武具を
入手していると考えてください。数値はおおよそのものです。SS内に数値計算は
出てきません。HP/MPともに全員満タンです)
勇者:武器はバトルアックス、防具は初期装備 左腕に青銅の盾を装備。
ミネア:武器は鎖がま、タロットも所持
ブライ:安らぎのローブ装備
クリフト:ホーリーランス装備
ライアン:破邪の剣を装備。さらに、もう一本破邪の剣を所持。
マーニャ:防具は身かわしの服。「踊り子の服」の上に着込んでいる。
1で行きましょう!
寄り道はDQの基本てことで2
もうちょっと長く遊んでいたいので寄り道の2で〜
411世界にひとつだけの花:03/04/22 22:02 ID:UAHP5M5D
<血液型A型の一般的な特徴>(見せかけのもっともらしさ(偽善)に騙されるな!!)
●とにかく神経質で気が小さい、了見が狭い(臆病、二言目には「世間」(「世間」と言っても、一部のA型を中心とした一部の人間の動向に過ぎない))
●他人に異常に干渉して自分たちの古いシキタリを押し付け、それから少しでも外れる奴に対しては好戦的でファイト満々な態度をとり、かなりキモイ(自己中心、硬直的でデリカシーがない)
●妙に気位が高く、自分が馬鹿にされるとカッと怒るくせに平気で他人を馬鹿にしようとする(ただし、相手を表面的・形式的にしか判断できず(早合点・誤解の名人)、実際にはたいてい、内面的・実質的に負けていることが多い)
●権力・強者には平身低頭だが、弱者に対しては八つ当たり等していじめる(強い者にはへつらい、弱い者に対してはいじめる(特に人が見ていない場合))
●あら探しだけは名人級でウザく、とにかく否定的(例え10の長所があっても褒めることをせず、たった1つの短所を見つけては貶す)
●基本的に悲観主義でマイナス思考に支配されているため性格が鬱陶しい(根暗)
●何でも「右へ習え」で、単独では何もできない(群れでしか行動できないヘタレ)
●少数派の異質・異文化を理解しようとせず、あるいは理解を示さず、排斥する(差別主義者、狭量、視野が狭い、多数派=正しい と信じて疑わない)
●集団によるいじめのリーダーとなり皆を先導する(陰湿かつ陰険で狡猾)
●他人の悪口・陰口を好むと同時に、自分は他人からどう見られているか、人の目を異常に気にする(自分がそうだから容易に他人を信用できない、ポーズだけで中身を伴っていない、世間体命)
●たとえ友達が多くても、いずれも浅い付き合いでしかなく、心の友達はおらず孤独(心の感度が低く、包容力がなく、冷酷だから)
●頭が硬く融通が利かないためストレスを溜め込みやすく、また短気で、地雷持ちが多い(不合理な馬鹿)
●たとえ後で自分の誤りに気づいても、素直に謝れず強引に筋を通し、こじつけの言い訳ばかりする(もう腹を切るしかない!)
●男は、女々しいあるいは女の腐ったみたいな考えのやつが多い(例:「俺のほうが男前やのに、なんでや!(あの野郎の足を引っ張ってやる!!)」)
412296 ◆kYB5EDmqco :03/04/22 23:19 ID:ROsggRaT
参加ありがとうございますヽ(´∀`)ノ ルールはナナシクラゲさんの>>75を。
1番1票、2番2票で、しばしバルザック放置プレイと決定しました。

 「もう少し城内の様子を探りたい」
多少無謀な僕の意見だが、姉妹もアリーナ達も異論はないようだ。
僕達は謁見の間を後回しにしてさらに先へ進む。
「この先に宝物殿があるわ。役に立つ物が残ってるといいんだけど……」
アリーナが僕らを城の奥の宝物殿へ案内した。さすがに無人というわけにはいかず、
門の前に二匹のサイ男が戦斧を構えて警護についている。
「警護についてるってことは、まだ何か残っているのかもしれないね」
小声で呟いた僕の言葉にアリーナ達が頷いて賛同する。
今度は前と違って気付かれずに倒すのは難しい。

1.押しとおる
2.様子をみる
3.あきらめて謁見の間へ
1で。
インパスで赤く光っても宝箱を開ける俺ですので。
こないだミミックってわかってる箱わざわざあけて酷いめにあった漏れなので1で
415296 ◆kYB5EDmqco :03/04/23 22:45 ID:FBN6oN7A
今日はちょっとはやめに更新。
参加ありがとうございますm(_ _)m ルールはナナシクラゲさんの>>75を。
1番2票で1番に決定しました。しかし、思えばインパスなんて全然使わなかったなぁ。

 ピオリムでスピードをあげたアリーナとライアンの二人が疾風のようにサイ男に迫る。
アリーナの閃光のような一撃に抵抗することもできず、魔物は崩れ落ちる。その巨体をライアンが
しっかりと受け止める。間髪入れず、残ったサイ男をミネアのラリホーと僕のラリホーマが襲う。
二つの眠りの呪文で意識を朦朧とさせられたサイ男は、ブライのヒャダルコの冷気を
かわすこともできず一瞬で氷づけにされた。
「ふふん、魔物なんてちょろいちょろい」
「姫様、あまり大きな声を出すと気付かれます」
僕は、宝物殿の扉を魔法の鍵で難無く開けて、奥へと向かった。
内部はすでに荒らされていたが、二つだけ閉じたままの宝箱があった。
ブライがそっと近づき宝箱をあける。
「これは、間違いなく王家に伝わる秘宝。このみすぼらしい杖が
マグマの杖で、この面妖な形をしたものが『あやかしの笛』ですじゃ」
「ほぅ、吹くと目に見えない物が見えるというあの……」
「その通りぢゃ、クリフト。二つとも無事だったとは……魔物どもに目の確かな
ものがおらんかったこともないじゃろうが、まぁ、無事で良かったわい」
手に入れたばかりの笛をじっと眺めていたトルネコがポツリと呟く。
「そういえば、この笛、告げ所で見たピサロという男が吹いていたものにそっくり
ですねぇ」
「言われてみれば……」
ピサロという名前に食いつくように反応したアリーナとマーニャの二人が
トルネコと同じ感想をもらす。
416296 ◆kYB5EDmqco :03/04/23 23:01 ID:FBN6oN7A
しかし、僕らにそのことでじっくりと相談する時間はなかった。
「おい、誰か倒れてるぞ!」「何!侵入者か」
「宝物殿の方でも二人ほどやられてるぞ!」
どうやら、最初に倒したサイ男の死体が見つかってしまったらしい。
「こっちよ!こっちからなら逃げられるわ」
先頭に立ってアリーナが走る。先程までの静寂を打って破るように魔物どもが大挙
して宝物殿に押し寄せてくるのが見えた。どこにこれほどまで潜んでいたのか……
とても相手できる数ではない。戦闘をひた走るアリーナの姿を頼りに僕らは宝物殿
から一足先に抜け出した。

 「魔物達は?」
しばらく城内を彷徨わされた末に、結局僕らは謁見の間へ続く階段へと逃げ込む羽目になった。
「どうも、我々が謁見の間へ駆け込んだとみるや追跡を断念したようですな。
バルザックとか申す者は相当強いのでしょう」
殿を務めていたライアンが冷静に分析する。
「ふ〜ん、奴らのボスは、弱者をいたぶるのが楽しみで仕方ないという印象を禁じ得ないよ」
「ずいぶん、察しがいいじゃない、ソロ。その通りよ。でも、わたし達は別に弱者じゃないわよ」
「ところで、ソロ殿。このマグマの杖は誰がお持ちになるのですかな?
武器としてもかなり使えますぞ」
軽口を叩きながら薄暗い階段を注意深く上っていくと、ブライが声をかけてきた。
「いいのかい?」
「もちろんですじゃ。なにせ今はこのような時代でしてな。使わなければ、まさに
宝の持ち腐れ」

誰に装備させる?

1.マーニャ
2.ミネア
3.ブライ
4.クリフト 
417296 ◆kYB5EDmqco :03/04/23 23:05 ID:FBN6oN7A
というわけで、次からバルザック戦本番です。
うーん、予定だと一昨日にはもう戦ってるはずだったんだけど……まぁ、いいか。
戦闘の選択肢次第では6日で終わるかもしれないしな……
ミントス以降スタメンにミネアとマーニャいれてなかった俺なので4番で。
クリフトの大根に愛を感じる漏れなので、3で
420296 ◆kYB5EDmqco :03/04/24 21:02 ID:LVMUYkkd
参加ありがとうございます。 ルールはナナシクラゲさんの>>75を。
4番1票、3番1票、先着順で4番に決定しました。

 クリフトがマグマの杖を持ち、彼のホーリーランスをミネアが持つことになった。
二人ともかちゃかちゃと手にしたばかりの武器の手入れをしている。
階段をあがりきると、謁見の間の大きな扉が開けっ放しになっていて、中の様子を見ることができた。
「……誰もいないのか?」
「いいえ、ソロ。近くに邪悪な気配を感じます」
僕を先頭に仲間達が謁見の間に踏み込む。妖気を含んだようななま暖かい風が吹き抜けていく。八人が一様に立ちすくむ
「これは、相手は途方もなさそうじゃ……」
ブライが僕に話しかけようとしたとき、
「バルザック!お前がここにいるということはもうわかってるのよっ! 早く出てきなさい。
あたしはこのサントハイム王国の王女、アリーナ。この城の本当の主人です。この国の平和を返してもらいに来たわ。」
アリーナの凛とした声が謁見の間に響き渡った。
「クックックッ……その城を放っぽりだして出ていかれたのはどちら様でしたかな。このままうち捨てられるのもあまりに不憫ゆえ、
我々が使ってやっているのです。感謝されこそすれ、非難される道理などないですな……クックックッ」
その声は謁見の間の天井そのものから響いてくるように聞こえた。聞いているだけで寒気が走るようなおぞましい声だ。
しかし、姿は見えない。
421296 ◆kYB5EDmqco :03/04/24 21:08 ID:LVMUYkkd
「黙りな、バルザック!エドガンの娘、マーニャとミネアが決着を付けに来たわよ!!」
マーニャの担架が魔物の薄ら笑いをかき消した。
「この城は我々の物。お前のような魔物に勝手なマネは許しません」
「その通りじゃ。魔物ごときに伝統あるサントハイムの城をわたしてなるものか!」
クリフトとブライがアリーナを守るようにスッと前に出る。
「ハハハハッ!嬉しいぞ、マーニャ、お前まで来てくれるとはな。しかも、こんな生きの良い仲間まで
連れてきてくれるとはな……」
バルザックの声が部屋の中にこだまする。部屋に奴の声が響き渡る。
「くっ、まるで部屋中全て奴の口のようだ。頭が痛くなってきた」
「ソロ、惑わされては駄目。精神を集中するのよ」
ミネアはそう言うが、気が散って仕方がない。
「元気なおもちゃ達よ。楽しませてもらうぞ…」
空気にとけ込むかのように笑い声がやんだ。声のする方向、
天井を見上げた僕の目に、笑い声に合わせて揺れている豪奢なシャンデリアが映る。
巨大な腕が空中に現れ、前線に立つ仲間に向けて振り下ろされたのはその時だった。どこから
出てきたものか……ただ空中に巨大な腕だけが現れたように見えた。腕の直撃を受けた謁見の間の床に穴が開いた。
見る見る崩れていく石の床。腕から身をかわしたものの、足場を無くしたクリフトとブライが、そして、
それを助けようとしたライアンまでがその穴に巻き込まれて落ちようとしている。
「ブライーッ!クリフトォー!!」
助けようとアリーナが後を追う。

1.アリーナを止める
2.まだ間に合う、ライアンを助けるんだ
3.思い切って穴に飛び込む。
422296 ◆kYB5EDmqco :03/04/24 21:13 ID:LVMUYkkd
そういや、PS版だと『あやかしの笛』はどう説明されてるんだろう。
目に見えないものが見えるようになるって感じじゃなかったよな。
吹くと作動するエレベーターだと……

▼勇者一行の現状
(SS内に登場した装備のみ記載。他の装備は、各章終了時にもっともいい武具を
入手していると考えてください。数値はおおよそのものです。SS内に数値計算は
出てきません。HP/MPともに全員満タンです)
勇者:武器はバトルアックス、防具は初期装備 左腕に青銅の盾を装備。
ミネア:武器はホーリーランスを装備、タロットも所持。鎖鎌を所持。
ブライ:安らぎのローブ装備
クリフト:マグマの杖を装備。
ライアン:破邪の剣を装備。さらに、もう一本破邪の剣を所持。
マーニャ:防具は身かわしの服。「踊り子の服」の上に着込んでいる。

■重要アイテム
ホイミンからもらった『魔法の鍵』。海辺の村で手に入れた『渇きの石』
サントハイムで手に入れた『あやかしの笛』
これは選択じゃないけど。
穴に乾きの石を落としたら、石が発動してさらに謎の穴が広がるっていうわけのわからない
展開を考えてしまいますた。石が発動するのは水のある場合でつね。

ここで勇気を出して3!
424296 ◆kYB5EDmqco :03/04/25 23:51 ID:Rhkyr3pW
参加ありがとうございますー。 ルールはナナシクラゲさんの>>75を。
3番、大穴に飛び込むで決定しました。

 とっさに床を蹴って僕は穴へ飛び込む。
「えっ! ちょっと、ソローッ!!」「ソロッ!」
アリーナとマーニャがあげる驚愕の声を背に僕は落ちていく。
仲間達の目には暗黒の暗闇に落ちていくソロの姿が映った。
「ククク、一人助からんと見て自ら死を選んだようだな。小賢しい虫にしては
いい判断だ」
バルザックの声が間近になった。振り向いたマーニャは、部屋からあふれ出さんばかり
のバルザックの巨体を見た。
「なに言ってんのよ! あの子は小賢しいなんてもんじゃないんだから。
お前並に生意気でずる賢くてスケベで口八丁で自信家で……とにかくゴキブリ並にしぶといんだから。
穴に落ちたのだって何か考えがあってのことよ!!」
「いいところがないようにしか聞こえぬし、どんな考えがあって底の見えぬ穴に飛び込むというのだ……?」
「姉さん、やっぱり、それって誉めてないと思うわ……」
「え、そ……そう? でもまぁ、お前より素直ないい子よ」
やれやれと言ったようにバルザックが首を左右に振る。
425296 ◆kYB5EDmqco :03/04/25 23:51 ID:Rhkyr3pW

「……まぁ、いい。年寄りや男どもには早々に退散していただいて、
これから先は美しいお嬢さんがたとゆっくり楽しむとしよう……フハハハハッ!」
腐臭の漂う醜い肌の色、ぬめりとした真っ赤な口を開けて笑うバルザック。
体のあちこちは異様に盛り上がり、人間だったころの面影など欠片もない。
「フンッ、魔物なんかに美しいと言われても全然嬉しくないわ。そのみっともない
姿をこれ以上さらさなくて済むように、あたしが引導をわたしてあげるわ」
アリーナがバルザックの前に立ちふさがる。気合いとともに、謁見の間の床を蹴って
バルザックの腰に鉄の爪を食い込ませる。
「これが、攻撃かぁ……? くすぐったいだけだぞ、ほらぁっ!」
腕を一振り。アリーナが簡単に壁へと向けてはじき飛ばされる。
「くっ」
空中で一回転をして着地するアリーナ。その顔に屈辱の色が浮かぶ。
「ミネア、いくわよ」
凛とした姉の声に、おびえていたミネアの表情が変わった。

1.マーニャが呪文でアリーナの援護をする
2.ミネアのバギマで攻撃する
3.トルネコの意外性に期待

トルネコラブ
リセット可能なら間違いなく3だけど、
この状況でパルプンテは怖いので、堅実に1
トルネコタンハァハァなので3(*´д`)
429296 ◆kYB5EDmqco :03/04/26 23:23 ID:NHetI4rx
参加ありがとうございます。 ルールはナナシクラゲさんの>>75を。
3番2票、1番1票で3番に決定します。

「皆さん、この私が魔物を引きつけます。その隙に……」
部屋の隅で小さくなっていたトルネコが前に進み出てきた。
手をひらひらとさぜ、腰をなまめかしく回し始める。
ひらひらとして手つき、悩ましげな腰の動き……これぞトルネコの不思議な踊り。
見ている女性達は恥ずかしそうだ……目の前をちらつく腹の出た中年親爺の奇怪な
動きを見たバルザックの目が怒りに染まる。
全身を震わせたバルザックがその巨大な腕を袈裟懸けに振り下ろす。
「ぬひょおぉぉぉっ」
大げさなかけ声とともに身を竦めてそれをかわす。
トルネコの間近を熱風が通り過ぎていく。
返す腕で振るわれるバルザックの爪が真一文字に軌跡を描く。
「ほえーっ」
今度は怪しげな屈伸運動でそれをかわすトルネコ。
バルザックが左右連続で交互に突きを放ってくる。
「ぬひょぉっ、ぬひょっ、ほえっ、ほえっ、ほえっ……!」
奇声をあげながら、踊り子のようにくるくる回りながら突きをかわす。
一瞬の遅滞も許されない神業だ。女性達も思わず固唾を飲んで見守ってしまう。
「こ、この狸親父がっ!!これでも食らえ!」
バルザックがその裂けた口から炎を吐いた。灼熱の炎がトルネコの身をこがす。
炎の直撃を受けたトルネコが、女のような甲高い声で絶叫をあげて部屋中を転げ回る。
さらにバルザックが炎を吐きまくる。そのたびに身を翻して直撃を避けねばならず、アリーナも
マーニャも、ミネアも、まるで手が出せない。
「誰か、あいつの動きを止めて」
アリーナが悲痛な声で叫ぶ。

1.銀のタロットを使う
2.マーニャが呪文でバルザックを牽制。ミネアとアリーナがトルネコの援護に向かう。
1 銀のタロットでがんがれ〜。
431296 ◆kYB5EDmqco :03/04/26 23:32 ID:NHetI4rx
うあ、誤字が……。 ×ひらひらとして ○ひらひらとした
それと、すみませんが、選択肢追加させてください。

1.銀のタロットを使う
2.マーニャが呪文でバルザックを牽制。ミネアとアリーナがトルネコの援護に向かう。
3.ガンガンいこうぜ(いま持つ最強の手段でバルザックを攻撃)


●現在戦闘中のメンバー。
トルネコ、アリーナ、マーニャ、ミネア。
炎の直撃を受けたトルネコの現在のHPは60%ほど。
それにしても、素面ではできない編成……。

●今のところ戦闘参加不能なメンバー
ソロ、ライアン、ブライ、クリフトの四人。
大穴に落ちて生死不明。  

432430:03/04/26 23:45 ID:ocHy9z/w
おぉ、ガンガンいこうぜが追加された!

じゃあ、選択変更しまつ。

「みんな頑張れ」でw
433296 ◆kYB5EDmqco :03/04/27 23:52 ID:p8bvZMqM
うわ、なんか凄く辛い選択肢。
参加ありがとうございますm(_ _)m ルールはナナシクラゲさんの>>75を。
432さんの作戦名「みんな頑張れ」に決定しました。どう書こう……
 
 「なんで私が前線に出て苦労しなくちゃいけないんだか。ソロのやつぅ……」
愚痴をこぼしながら、マーニャが謁見の間を前へと詰める。
身につけた「身かわしの服」の作用か、彼女にはバルザックの吐き出す炎が描く軌跡が
手に取るように感じられる。そのまま、左右にステップして炎をかわしながら突進する。
パシッ! 鮮やかな音ともに開かれる鉄の扇。接近したマーニャが、扇の鋭い刃先をバルザックの体に食い込ませる。
「馬鹿めが。貴様の非力な腕で私をどうにかできるとでも思っているのか」
炎を吐くのを止めたバルザックが、その手に光る爪でマーニャに斬りかかる。
「くうっ!」
どの攻撃も予想以上にタイミングが早かった。飛び散った鮮血が謁見の間を赤く染める。
マーニャの右肩、左腕、頬、腿をバルザックの爪が捉えた。
肩を押さえ、たまらず地面に膝をついたマーニャが、呆れたようにバルザックの巨体を見上げる。
(くっ、以前戦ったときとは比べ物にならないくらい早い。反応するので精一杯だった)
「どうしたマーニャ、よけないのか? もっと血を見ることになるぞ」
えぐり取った肩口の肉を食みながら、バルザックがうっすらと笑う。
以前とは比べ物にならないバルザックの力、邪悪な性に、思わず戦慄を感じて彼女は後ずさる。
獲物の表情に満足げに笑ったバルザックが右腕を振りかぶる。
「上手いな、お前の肉は。もっと……もっと食らわせろ!」
足をやられた彼女には到底かわせない攻撃。迫り来る死神の魔の手。
「血を見るのはあんたの方よ!」
マーニャが笑った。その瞬間、猛烈な空気の流れが部屋の中を駆け抜けた。
434296 ◆kYB5EDmqco :03/04/28 00:09 ID:+4eXd+Mm
 トルネコの回復を終えたミネアがバギマの呪文を放ったのだ。 
バルザックの無防備だった顔面を空気の渦が覆いつくし、真空の刃が切り刻む。
「ウッ!クッ!グググオォォォォーッ!」
両手で目をおおってバルザックがもがく
「残念ね、バルザック。妹があたしの相手にあんたはふわしくないってさ!」
ミネアがつくった間隙をさらに広げるべく、マーニャが猛然とメラミの呪文を唱える。
吹き出す巨大な炎弾がバルザックの全身を包み、巨大な火柱をつくりあげる。
怒号とともに視界を失ったバルザックがマーニャを捕らえようと腕を伸ばすも、ミネアが新たに放った真空波に阻まれ虚しく空を振る。
「いまよ、(   )!」
マーニャが仲間に呼びかける。空欄に入る名前は?

1.トルネコさん
2.アリーナ
「ソロ!」
いつのまにか穴から皆をルーラで助け出してるってのは?
毎度乙です。
あまり無理はなさらないように(´ー`)

アリーナは黙ってても攻撃しそうなので、1
>435にイピョーウ!!
438296 ◆kYB5EDmqco :03/04/28 21:38 ID:+4eXd+Mm
参加ありがとうございますヽ(´∀`)ノ ルールはナナシクラゲさんの>>75を。
1番1票、3番二票で3番ソロを呼ぶに決定しました。さて、どうしましょう。

「いまよ、ソロ!」
マーニャは仲間を呼んだ。しかし、誰も現れなかった……。
「ウソーォ!!」
マーニャの合図に何を期待していたのか、トルネコが落胆のあまりずっこける。
ズッテ〜ン! ズサササーッ……
そのとき、なんと転んだ拍子に身につけていた鉄のまえかけが外れ、バルザックの
急所を直撃! 会心の一撃。衝撃のあまりバルザックがうずくまる。
「ヤーーーーーーーーッ!」
間髪入れず、長い助走をつけてアリーナがバルザックに突っ込む。
バルザックが息を大きく吸う。アリーナが甲高いかけ声とともに跳躍した。
シュッ………バキャァ!
「決まった……」
一瞬の隙をついたアリーナの跳躍の方が速かった。スラリとのびた長い足がバルザックの胸部に突き刺さる。
「ウッ、ガッ……」
炎のかわりにうめき声をあげてバルザックが胸を押さえて後退する。
自分で開けた穴に片足を落とすと、そのまま、もろくなった床もろとも階下へ落ちていった。

439296 ◆kYB5EDmqco :03/04/28 22:49 ID:+4eXd+Mm
「姉さん……」
回復呪文をかけながら、ミネアが困ったような目で姉をにらむ。
「あはははは、いやぁ、トルネコさん、凄い! さすが武器屋! さすが年の功!」
照れたように頭をかくマーニャ。一方、当のトルネコはすっ飛んでいった鉄のまえかけ
を拾いに行っている。こちらもさすがに恥ずかしそうだ。
「とってつけたように誉めないでもらいたいですね」
改めて鉄のまえかけを装着したトルネコがボソッと呟く。
「それにしても、勢い余ってあいつを突き落としちゃったけど、どうしよう?
ソロ達、大丈夫なのかしら?」
床の大穴に落ちていったバルザック……その生死は先に階下に落とされたソロ達
同様不明だ。謁見の間を静けさが包んでいった。

 「メラ!」
かけ声とともに掌に生まれた炎が暗闇を照らす。上を見上げて僕はため息をついた。
「参ったな……ずいぶん深くまで落とされてしまったみたいだ」
「どうもそのようですな」
突然横合いから声をかけられ、おもわず僕は飛び退いた。いつのまに近づいてきた
ものか……僕の隣には松明を掲げたライアンが静かに佇んでいた。ひとしきり再会を喜び合う。
「ライアン!無事だったか」
「おかげさまで。しかし、呪文が解けるまでずいぶん時間がかかってしまったようですな」
重々しくライアンが頷く。そう、あのとき穴に飛び込んだ僕は、アストロンの呪文を唱えたのだ。
アストロンの力で僕とライアンは無傷ですんだが、この呪文は解けるまでの間全く身動きが効かないという欠点を持っている。
今、上はどうなっているのだろう。女性陣だけならともかく、トルネコが残っている
いという事実に一抹の不安を感じずにはいられない。そして、僕らと同じ下に落ちたクリフト達の行方も気になる。
ドグォォォォォン………ズズズズズズン。
轟音とともに飛来した何かが暗闇を激しく揺さぶったのは、そのときだった。
「今のは何だ?」

1.地響きの方へ
2.様子を見る。
440296 ◆kYB5EDmqco :03/04/29 23:02 ID:BNRCCLB3
んー、今日は更新無理かなぁ。とりあえず、もう少しねばりますか。
435さん、今ルーラを唱えても天井にぶつかるだけなので無理と判定しました。すみません。
1。
442296 ◆kYB5EDmqco :03/04/30 01:08 ID:/TZzrKPg
参加ありがとうございますヽ(´∀`)ノ ルールはナナシクラゲさんの>>75を。
1番1票で1番に決定しました。

 歩き出していくらかもしないうちに、僕達は落下物に見当がついてしまった。
地響きの先から伝わってくるなま暖かい妖気を乗せた風は、謁見の間から吹き出していた
ものと同質のものだった。やがて、松明の明かりが床に開いた巨大な窪みを照らし出す。
風はここから吹き出している。
「これは……さすがに、死んだか?」
僕の希望的観測にライアンが首を振って剣の柄を握り直す。
「わかってるよ、言ってみた……」
言いかけた言葉を飲み込み、窪みの側から飛んで離れる。
ズズッ……ズズッ……ズズッ……ズズッ……
穴の中から何か這いずるような音が聞こえてくる。
身構えた僕らの目の前で、床が地響きを立てて盛り上がった。
ドグォォォグォォォーン!!
轟音とともに床を突き破って現れたのはバルザック。全身の至る所に無数の切り傷が残り、
そこから血が噴き出している。
「グォォォ、グォォォォォォォォーッ!!おのれ、ミネア。おのれ、マーニャ。
今度は容赦などせん。千々に引き裂いてからひと思いに食らってくれるわッ!!」
怒号とともにバルザックの背中が盛り上がり、こぶを破って翼が飛び出してきた。
バルザックがそのコウモリ状の翼を羽音を立ててはためかせる。飛び上がるつもりだ。
前に立つ僕とライアンのことなど目に入っていないらしい。

1.無視するんじゃない!
2.飛び上がる前に翼をねらって呪文で迎撃。
3.様子を見る。
2
444296 ◆kYB5EDmqco :03/04/30 22:03 ID:/TZzrKPg
時間的に押してきているので、そろそろ更新します。
参加ありがとうございますヽ(´∀`)ノ ルールはナナシクラゲさんの>>75を。
2番に決定しました。

 「つれいなじゃないか。バルザック!しばらくここにいろよ」
あっというまに部屋の中に闇よりも色濃い暗雲が立ち込め、バルザックの頭上で
稲妻が炸裂する。
「うっ、ググググ……死に損ないが…小癪な真似を……」
飛び上がろうとしたバルザックがズズンと床を揺らして足を踏みならした。
「いいだろう。まずは貴様らから血祭りだ!」
すっと闇に溶けるようにバルザックの姿が消えていく。
「いかん!」
慌ててライアンが斬りかかるも、その刃は空気を斬るだけだった。
状況は圧倒的に不利……どうする?

1.松明の火を消して散らばる。
2.様子を見る。
3.またアストロンの出番だな。
445296 ◆kYB5EDmqco :03/04/30 22:05 ID:/TZzrKPg
御免。選択肢一個入れ忘れた。

1.松明の火を消して散らばる
2.様子を見る
3.またアストロンの出番だ。
4.ところかまわずギラを連発する。
4
447296 ◆kYB5EDmqco :03/05/02 00:20 ID:5icLB60s
参加ありがとうございますヽ(´∀`)ノ ルールはナナシクラゲさんの>>75を。
4番に決定しました。

 消えたバルザックの姿をあぶり出すためにギラを連発する。
空間を舐めるように炎がひろがり、あたりの闇を払う。だが、バルザックの姿は見えない。
「馬鹿め!いつまでも地べたをはいずり回っていると思ったか?」
炎が生み出した光を消すように大きな影が僕とライアンを覆った。
あざけりとともにバルザックの巨体が上空から落ちてくる。ライアンが左、僕が右に跳ぶ。
 紙一重で横っ飛びにかわしたものの、
着地とともに轟音をあげて揺れる床に足を取られて、それ以上動くことができない。
裂けた口の中から牙をのぞかせた奴が、僕に豪腕を振るってきた。

1.武器を捨てて盾で受け止める。
2.斧で迎え撃つ
2
450名前が無い@ただの名無しのようだ:03/05/02 23:05 ID://rfBGUs
受け止められそうにないので2。
451296 ◆kYB5EDmqco :03/05/02 23:40 ID:5icLB60s
お待たせしました。今東京から帰ってきました。嗚呼、間に合って良かったぜ。
では、満場一致で2に可決しました。
参加ありがとうございますヽ(´∀`)ノ ルールはナナシクラゲさんの>>75を。

 バルザックの丸太のような太い腕が、受け止めた斧ごと僕を跳ね飛ばした。
「ぐあっ!」
壁に叩き付けられた僕はその反動で、奴の方へとヨロヨロとよろめいてしまう。
完全に無防備になった僕に止めを刺すべくバルザックが左腕を振るう。
ブーン! ……バキャッ!
「ウヌ!小癪な……」
「見たか!」
バルザックのパンチが僕を打ち砕く前に、身を挺したライアンが両手で盾を構え
受け止めたのだ。
一歩も引かず、バルザックを押し返すライアン。バルザックは全身に力瘤を
作って盾ごとライアンを粉砕しようとしている。
「グォォォォォ!」
バルザックの表情が変わってきた。大きく開いた目と口。血管という血管が浮き上がり、
全身に刻まれた無数の切り傷から絶えず血が噴き出している。
腕の筋肉を盛り上げて対抗するライアンの息づかいも次第に荒くなってきている。
ピシリと音を立ててライアンの盾がきしむ。

1.バトルアックスを取りに走る
2.呪文で援護
3.ライデインでバルザックを攻撃。ライアンには耐えてもらう。

おお、一ヶ月で終わるつもりだったのに、予定オーバーしちゃったよ。
とりあえず、これがバルザック戦最終フラグの予定です。
3!
勇者といえばライデイン! というイメージがあるので。
453296 ◆kYB5EDmqco :03/05/03 22:58 ID:IOfYEGCt
はやいもので、もう一ヶ月ですか……。いままでレスしてくださった方、どうもありがとう。
もうじき終わりです。参加ありがとうございますヽ(´∀`)ノ 
ルールはナナシクラゲさんの>>75をご覧ください。先着の3番に決定しました。

ライアンがバルザックの動きを押さえ込んでいる今が勝機!
「バルザック、これがとどめだ。受けてみろっ!」 
ライデインが発動する。またも闇の中に暗雲が生じ、闇を裂いて稲妻が立ちこめる。
立ちこめた稲妻を、何度も何度もバルザックの頭上に叩き付ける。
決死の形相でバルザックが左腕の筋肉を盛り上げる。そのまま振り抜いてライアンごと
僕を壁に叩きつぶそうという魂胆だ。しかし、ライアンも負けていない。ライデインの
余波を浴びながら、その体は微塵も動かない。
「まだまだぁっ!」
頼もしい仲間に後押しされるように、ひときわ巨大な電光が落下。バルザックに炸裂した。
「ぐぎゃぁぁぁぁぁっ!」
耳をつんざくような絶叫をあげてバルザックが悶える。
間髪入れず、ライアンが横に盾を払った。
「ぐぉぉぉっ!」
左腕をはねのけられたバルザックの体が宙に泳ぎ、無防備なまま全身をさらけだす。
僕の真横を、閃光の塊が走り抜けていったのはそのときだった。
バルザックの胸に吸い寄せられるように閃光が突き刺さる。
「伏せるんじゃっ!」
横合いからしわがれたブライの声。
次の瞬間、バルザックの胸に食い込んだ閃光が大爆発を起こした。
バルザックの断末魔の叫びすら飲み込んで、轟音が空間を支配する……
454296 ◆kYB5EDmqco :03/05/03 23:19 ID:IOfYEGCt

 最後にバルザックを襲った閃光。それはクリフトの持つマグマの杖から放たれた物だった。
さすが一国に伝わるだけのことはる。あれだけ堅牢を誇ったバルザックの肉体をボロボロに裂いてしまった。
「ぐふふ、人間ごときにわしがやられるとは……」
バルザックは虫の息だ。そんな状態でありながら、僕達を見る奴の目は憎しみの光に満ちている。
「し、進化の秘法は、未完成だったのかも………しれん。あれが、完成して……いれば……
「……未完成で良かったと僕は思うけどね。完成した秘法を使っていれば、あんたは
あんたでなくなっていたと思うよ」
「わ、若造が……減らず口を……」
「あんたほどじゃないよ。でも、あんたの言うとおりだ。僕らが勝てたのはお前が
人間だったからだ。同じ人のよしみで苦しまないようにしてあげるよ。進化の秘法の
副作用……キングレオで見たけど、あれはすごく苦しそうだったからね」
僕がベギラマの呪文を唱え、ライアンが破邪の剣を掲げてくるりとまわした。
二重の帯状の炎がバルザックの頭を消し炭にした。
455296 ◆kYB5EDmqco :03/05/03 23:33 ID:IOfYEGCt

「揺れがやんだわ。それに、チラチラと点滅していた光も納まったみたい」
「それだと、どっちが勝ったかわからないじゃない」
穴を覗き込んでいたアリーナに、後ろでやきもきしていたマーニャがそう言う。
「そんなの、ソロ達に決まってるじゃない。マーニャって、本当、ソロのことになると
ずいぶんと心配性ね」
「しょうがないでしょ。あいつ、本当に無茶ばかりするんだから」
「同感だわ、姉さん」
クスリとミネアが笑う。トルネコがぷっと吹き出し、アリーナも鈴を転がすよう
に笑った。渋面を作っていたマーニャも仕方ないといった感じで苦笑する。
しばし、謁見の間を笑い声が占拠する。玉座の裏の床を引き抜いて、
僕が謁見の間に顔を出したのは、そんな風に仲間達が僕を引き合いにしている最中の
ことだったらしい。煤で真っ黒になった僕の顔を見たマーニャ達四人が、今度は遠慮なし
に思いっきり笑う。後から顔を出したクリフトとブライ、そしてライアンが怪訝
そうな面持ちで彼女たちを見まわした。
456296 ◆kYB5EDmqco :03/05/04 00:35 ID:iRkULU2f
「へー、こんなところに階段がねぇ」
僕が顔を出した玉座の裏の床板を、アリーナが興味津々に眺めている。
「もしもの時にしか使われぬ隠し部屋でしてな。これを知っておるのは、
この城では、わしとゴン爺くらいですじゃ」
ブライが誇らしげに解説している。
「いや、ブライ殿がご存じで助かりましたぞ。どうやってここに戻ればいいのか
途方にくれてましたからな」
「まさか、ルーラをするわけにもいけませんしね」
天井を眺めてクリフトが述懐する。きっと天井に頭をぶつけたことでもあるのだろう。
「それにしても残念。私がバルザックにとどめを刺したかったんだけどなぁ」
マーニャが意地の悪い顔をして僕をじろじろ見てくる。
「悪かったよ。でも、あんな所に向こうが落ちてきたんだから仕方ないだろう」
「わかってるってば。言ってみただけよ」
そう言ってマーニャが思い切り僕の頭をくしゃくしゃにする。
「フッフッフ、バルザックは敗れたか……哀れな奴よ」
不意に背後から聞き慣れない声がした。そこには全身を見事な甲冑で包んだ
男が立っていた。
「あ、あなたはピサロナイト!」
ミネアが驚愕したように目を大きく見開いた。
457296 ◆kYB5EDmqco :03/05/04 00:48 ID:iRkULU2f
「我々魔族の十倦怠になっているとも知らず、かなえられぬ野望に命を落とすか……
やはり、人間とは愚かだな。だが、おかげで進化の秘法の完成には黄金の腕輪が不可欠
だということがはっきりとわかった」
「なにをブツブツ言ってるのよ」
マーニャがつかつかと歩み寄る
「くくく、久しぶりだな、エドガンの娘達よ。率爾ながら、お前達の敵討ちが
見事成就したことを祈らせてはくれまいか」
あざけるような口調で男が拍手をうつ。
「やめな!あんたになんか祝ってもらいたくないよ」
「ふふ、そうか。それはすまなかったな。ところで、お前達の持っていた静寂の玉
だが、いまはこの私が預かっているぞ。ほしければ、取り返しに来るがよい。」
そう言い捨てると、ピサロナイトと呼ばれた男がマントをなびかせ、謁見の間を
出ていこうとした。
その後ろ姿にアリーナがくってかかる。
「待て!」

1.アリーナを止める。
2.アリーナを止めない。
458296 ◆kYB5EDmqco :03/05/04 00:51 ID:iRkULU2f
うわぁお、十倦怠ってなんでしょね? 御免なさい。実験体です。
なんでまたこんなごつい誤変換を……。それと、更新に時間がかかってすみません。
とりあえず、この選択肢か、この次の選択肢で最終回の予定です。
459296 ◆kYB5EDmqco :03/05/04 09:23 ID:iRkULU2f
うは、今読み返すと、ミスがいっぱい。「祈らせて」じゃなくて「祝らせて」なのに……
スマソ。
人間はなぜ送信してから読み返すんだろうね。

>>457
2で。
461296 ◆kYB5EDmqco :03/05/04 22:25 ID:iRkULU2f
>460 いや全く。リカバリーしたら辞書が馬鹿になってしまって……
参加ありがとうございますヽ(´∀`)ノ 
ルールはナナシクラゲさんの>>75をご覧ください。2番に決定しました。

「待ちなさいって言ったのよ。ピサロナイトといったわね。あなた、デスピサロと名乗っている
 ピサロという男とはどういう関係? まさか、無関係とは言わせないわよ」
こちらに見向きもせず謁見の間から去ろうとするピサロナイト。だが、アリーナが口にした“ピサロ”
という名前を聞いた途端、奴がぴたりと足を止めた。
「ほう。そんなことも知っているのか!?どこで聞いたか知らぬが……
 小娘、いらぬ詮索は身を滅ぼすだけだぞ」
兜の奥の瞳を怪しく輝かせたピサロナイトがこちらに向き直った。
「何を!私の国を滅茶苦茶にしておいて、言うことがそれだけ? 教えなさい、あの男のことをっ!」
ザッと殺気が謁見の間を貫く。前傾姿勢を取ったアリーナがピサロナイトに突進する。
「やれやれ、小娘の出る幕などないというに」
滑るように身を躍らせたアリーナの高速の一撃を、ピサロナイトは手にした盾で彼女の
体ごと壁まで吹き飛ばした。
「ギャッ!」 「姫様!」
クリフトがあわてて駆けつける。
槍を音高くしごいたバルザックが、その切っ先をアリーナに定める。
「このまま見逃してやろうと思ったが、気が変わった。ピサロ様の名前を知っている
 以上、看過するわけにはいかん」

1.アリーナをかばうようにピサロナイトの前に立つ
2.ライデインでやつを攻撃

というわけで、いままでありがとうございました。次回こそ最終回です。
男らしく1で。
お疲れさまでした。楽しく遊ばせてもらいました。

最後の選択も迷うけど……2で。
2で〜
参加ありがとうございますヽ(´∀`)ノ 
ルールはナナシクラゲさんの>>75をご覧ください。
1番1票、2番1票で先着の1番に決定です。それにしても、皆、上手い具合に
ゲームオーバーを避けてくれたなぁ。感謝してます。

 僕がアリーナとピサロナイトの間に割って入る。
「邪魔をするな。小僧、死にたいのか」
「あいにくと、デスピサロという男には僕の方も用があるんだ」
「ちっ、貴様もか。つくづく命がいらんと見える。人間ごときにあの御方の名を
呼び捨てにされる謂われなど無いッ!」
ガッキィィーン!
火花が飛び散り、戦斧と騎槍のぶつかり合う音が謁見の間に響き渡った。
「ピサロナイト。ピサロとは一体何なんだ。本当に彼がデスピサロなのか?」
「貴様がそれを知って何になる……」 「お前に関係はなくても僕には関係があるんだ!」
僕の渾身の一撃を一歩も引かずに受け止めたピサロナイト。先に攻撃をしかけた僕の方が
じわじわと後退させられていた。負けじと押し返そうとしたとき、不意にピサロナイト
が身を沈ませたかと思うと、僕に体当たりを食らわせた。
「うあっ!」
部屋の中程まで吹っ飛ばされた。うめき声をあげて立ち上がろうとする僕の前に、
あっという間に間合いを詰めて立ちふさがるピサロナイトがいた。
「最後に一つ聞いておこう。何故そんなことが気になる? 小僧」
「デスピサロは、僕の父さんの……村の人々の仇だっ!それをかばうというなら、
お前に容赦なんてしない」
怒りに燃えた目で僕はピサロナイトをにらみ返す。右手を掲げ、呪文を唱える。
「くらえ、ライデイン!」
しかし、魔物に下るはずの聖なる雷はいっこうに現れない。
ガ━━━(;゚Д゚)━━━ン!!!
2番に投票されてる。そ、そんな、1番で最後まで投稿できない。
スマソ……リロードしてませんでした。
というわけで、やり直しです。御免m(_ _)m 参加ありがとうございますヽ(´∀`)ノ 
ルールはナナシクラゲさんの>>75をご覧ください。1番1票、2番2票で2番に決定しました。

「ライデイン!」
魔物の突進を止めるべく僕はライデインの呪文を放った……しかし、魔物を降す聖なる
雷がいっこうに姿を現さない。
「そ、そんな馬鹿な……」
「フハハハハッ! 何をしている。何のお呪いだ」
「ちっ、ならばこれはどうだ!」
クリフトの手の中で不気味に鳴動したマグマの杖が先端部より閃光を放つ。
炸裂するエネルギーの塊を軽々と避けたピサロナイトが、高笑いをあげて接近する。
手にした騎槍がうなりをあげてクリフトとアリーナの体にかかろうとした瞬間、
音もなく間合いを詰めたライアンの破邪の剣が魔物の攻撃を遮った。
激しい鍔迫り合いの後、先に身を退いたのはピサロナイトの方だった。
後ろに飛びのき、危なげなく着地する。ライアンも盾を投げ捨てると、静かに両手で
剣を構え直す。
「ほう、少しは使える奴がいたようだな。私はデスピサロ親衛隊長ピサロナイト」
名乗りをあげてピサロナイトが前に進み出る。
「拙者、バトランドの王宮戦士ライアン。一対一の勝負を所望する」
「その勝負、受けた!」

 騎槍を投げ捨てたピサロナイトがスラリと腰の剣を引き抜き、ライアンに飛びかかる。
謁見の間に剣と剣が激しくぶつかり合う音が響き渡る。技は互角。しかし、力で相手に
勝るライアンよりも、わずかに速さで相手をしのぐピサロナイトの方が有利に勝負を進めていく。
「しまった!」
ピサロナイトの疾風のような連続攻撃をかわし損ねたライアン。大きく後ろに
跳んで相手の間合いから逃れたものの、がっくりと膝をついてしまった。
ピサロナイトがとどめの剣を振り下ろそうと疾駆する。
薄く笑ったライアンが手にした破邪の剣をピサロナイトに向けて投げつけた。
「なっ」
ピサロナイトが驚愕する。とっさのことに方向転換もままならず、手にした剣で破邪の剣をたたき落とす。
その一瞬の隙をついてライアンが相手の懐にもぐりこんだ。
鈍い音をたてて左拳がピサロナイトの脇腹にえぐり込む。たまらずピサロナイトが膝をついた。
「終わりだ」
冷たく言い捨て、ライアンが新たに抜きはなった破邪の剣を振り下ろした。

ガッ!ギィィィィィ
「なっ」
今度はライアンが驚愕する番だった。上段から振り下ろされたライアンの剛剣を、
ピサロナイトは、素手で受け止めて見せたのだ。異音をたてて剣がきしむ。
「戦士よ、お前の腕は素晴らしい。だが、その武器では……届かぬ!」
パキンと音を立てて破邪の剣が折れた。ピサロナイトが手元に残った折れた刃先を
ライアンの足の甲に突き立てる。ライアンの顔が激痛でゆがんだ。
「次は……私の番だ」
ゆっくりとピサロナイトが立ち上がる。そのとき、部屋の中央から黒煙が吹き出し、
ローブ姿の魔物が突如姿を現した。
「ピサロナイト様、一大事です。丘の塔に人間どもが大挙して押し掛けて
 参りました。どうかお戻りください」
「何!」
ピサロナイトが名残惜しげにライアンを見る。
「ちっ、欲深い人間どもめ。戦士よ。すまぬがこの勝負、預からせてもらうぞ。
 久しぶりに楽しめたというに……私は運が悪い」
一陣のつむじ風が、謁見の間を駆け抜けた。ピサロナイトはその風とともに消えた。
469296 ◆kYB5EDmqco :03/05/06 01:17 ID:hs5AeYJB

 足に突き刺さった折れた剣を引き抜いて、ライアンが戻ってきた。
「恐ろしく腕の立つ魔族でしたな、しかしなんでまた退いたんじゃろうか」
ブライが労いの言葉をライアンにかけるが、ライアンは黙り込んだまま目を閉じて壁にもたれかかる。
「静寂の玉に進化の秘法……これ以上お父様の遺産を悪用させるわけにはいきません」
「そうね、ミネア……わたしたちの戦いはまだ終わらない」
姉妹が僕をじっと見つめる。バルザックは利用されただけだった。魔族の王を
倒さなければ、全てが終わったとは到底言えない。
「お父様やお城の皆も消えたまま……ブライ、クリフト、あたしたちの旅もまだまだ続くようね」
「ソロ殿、わしもご一緒しますぞ。ソロ殿や姫様だけに任せておっては危なくて
 見ておられんからのぉ」
「よく言うわね、ブライ。以前、ヒャダルコとルーラを間違えたのは誰かしら?」
「そんな前のことは忘れてしもうた」
肩をすくめてアリーナが僕を見る。その目は、僕に対する友情と信頼で一杯だ。
「我々の敵は魔族、これは決して負けられない戦いです」
「ふふ、私も商人の誇りにかけて、こうなれば世界の果てまでお供しますよ」
クリフトとトルネコも僕をじっと見つめてくる。目を開けたライアンが、僕を見て力強く頷く。
仲間達の心が一つに結びついていくの感じる。例え、この先何が待ち受けていようと
八人一緒なら……
渦巻く謎と未知の戦いへ向けて、僕達は歩き出した。
                            (終)
>>465-469
おつかれさま〜
471296 ◆kYB5EDmqco :03/05/06 01:35 ID:hs5AeYJB
 >465-468までトリップ入れ忘れてますが、私です。
というわけで、これで勇者ソロのゲームブック『バルザック戦』は終わりです。
最後にピサロナイトを出したり、いろいろ無茶やってすみません。
でも、こいつが静寂の玉を持ってる以上、こういう使い方をやりたくて仕方なかったのです。
456で、「不気味な声がした」「四体の魔物が現れた」と二つ選択肢をいれて出現フラグを
立てておくべきだったかもしれませんが、気付いたのが投稿した後だったので後の祭りでした(;´Д`)

 私が犯したポカにもめげず、レスをくれた住人の皆様。
どうもありがとうございました。とても感謝してます。
とりあえず、あとに続いてくれる人がいることを願って、私は名無しさんに戻ろうと思います。
一ヶ月間お世話になりました。それでは。

(懺悔)
もうちょっと、黒勇者っぽい選択肢を出したかったなぁ……
一ヶ月間お疲れさまでした!
とても楽しかったですよー。ライアンカコ(・∀・)イイ!
ライアンがカコヨカッタでつ! 乙!!
戦いの描写がうまいなあと思って読んでました。
楽しかったー。ほんとにおつかれさま!
474296 ◆kYB5EDmqco :03/05/08 21:41 ID:5ZR7xjpT
 スタンシアラに旅立つところで終わろうかとも思いましたが、
基本的にスタンシアラ行く前にガーデンブルグへ行けたりするので、ここで
止めました。元々引き継いだ当初の予定は、延びても一ヶ月ぐらいで終わらせるだったので……
というわけで、引き継いでマスターをされる方はどうぞご自由になさってください。

>470
ありがトン。次は、自分の代わりにマスターをしてくれる人がくるか、ナナシクラゲさん
が復活してくれることを祈っててくださいませ。てーか、誰か続きやって〜!!

>472-473
どもです。楽しんでいただけたようでこちらとしても嬉しいです。ライアンとピサロナイトですが、
自分がロザリーヒルを受け持ったらどう書くかと考えて絞り出したやつなので、
誉めて頂けて何よりです。
475296 ◆kYB5EDmqco :03/05/10 01:05 ID:VW5j2zMO
なんか、このままだと寂れて沈んでいってしまいそうだなぁ。
保守がてら4章でやってみる? ソロはもういいや。別の人が書いたソロが読みたいし。
476296 ◆kYB5EDmqco :03/05/10 10:55 ID:VW5j2zMO
ロムしてる人はいないかもしれないけど、決を取ってみよう。

1.スタンシアラへ
2.4章『モンバーバラの姉妹』
まあ、来週まで待ってみましょう。
>476
2でお願いしまつ
2に一票。
480もうちょっと様子見 ◆kYB5EDmqco :03/05/12 22:48 ID:F8nIh45k
なんか悲しいけど、誰もスタンシアラをあげないんだね。
私が続投してもいいんですか?
1に一票でございます。
>480 続きを書ける状況の人がいれば1もあがるだろうけど、そうでないから2なのかなと
思っていたけど。
俺も1がいいかな
でも職人さんが4章やりたいのならそれはそれで
484296 ◆kYB5EDmqco :03/05/14 20:06 ID:RhI1KV+k
>483
木曜の晩までに1が多かったら、責任とって自分が続行します。
ガーデンブルグ編は、他の方に是非とも任せたい。

>482
まぁ、自分も夏場あたりきな臭くなりそうなんですが。
4章くらいなら、なんとかなるかぁと楽観してます。
1だと短く済みそうなのが、私のメリットかな。とりあえず、住人の方は好きな
方を選んでくださいませ。
485あぼーん:あぼーん
あぼーん
486296 ◆kYB5EDmqco :03/05/15 22:32 ID:FWh7WxD/
とりあえず、24時まで待ちます。
487296 ◆kYB5EDmqco :03/05/16 23:35 ID:87BWiBz8
もう一声ないかなと思ってたのだが……。
とりあえず、明日の晩からはじめようと思います。今の段階だと先着で4章決定
ですね……。明日の晩8時まで受け付けてますよ!
参加ありがとうございますヽ(´∀`)ノ ルールはナナシクラゲさんの>>75をご覧ください。
2番2票、1番2票。同数ですが、先着順で2番『モンバーバラの姉妹』に決定します。
なお、祖父の入院の準備などで終われ、土曜に更新できなかったことをお詫びしますm(_ _)m

■第4章 モンバーバラの姉妹■
「マーニャだ!マーニャがもうすぐ来るぞ、急げ!」
威勢のいい若者の声が街角の路地裏に響き渡った。ほろ酔い気分の旅人や戦士たちに、
未来を語って聞かせていた占い師や預言者が、何事かと目を丸くする。その横を、
いかさま商人の怪しげな売り物を踏み散らかして、大勢の若い男達が駆け抜けていった。

 キングレオ城からはるか南にあるモンバーバラの町に夜が来た。
ここは旅人達にとって娯楽のオアシスだ。かん高い歌声と踊り、人々のにぎわい、酒と音楽、
今宵も旅人達が強い酒を飲み、幻惑感に酔いしれている。若者達の向かう先は、この町のにぎわいの中心、
美しい踊り娘が続々登場する大劇場。客席を埋め尽くす観客達の歓声と、激しいリズム
のなか、舞台の中央で一人の踊り娘がしなやかに踊っている。
小麦色の肌をした長い髪の少女。
「さあさあ!歌と踊りの楽しい夜を。今夜はマーニャだよ。マーニャが踊るよ」
けたたましい呼び込みの切符売りが少女の名を連呼する。「おいおい、これじゃよく見れないぜ」
先刻劇場に入った若者が嘆いている。
「なんせ一番人気の踊り娘だからな。この数を見ろよ、皆彼女が目当てなのさ」
「ああ、あの金色の瞳、あの紫の髪、あの小麦色の肌、あの長い足……マーニャ〜!
こっちを向いて!」

489296 ◆kYB5EDmqco :03/05/19 00:29 ID:79LthGK+
マーニャ! マーニャ! 歓声にこたえてマーニャが投げキッスを観客にプレゼントする。
陽気な彼女にとって踊り娘は天職。何もかも忘れて踊っている時が一番嬉しいのだ。
この歓声も、この汗も、陽気な一座の仲間たちも、皆彼女のお気に入り。
けれども、ここで踊るのは今日でおしまい。最後の出番を終えて、大歓声の中、彼女は名残惜しそうに楽屋へと消えていった。

「お疲れさま、姉さん。相変わらず凄い人気ね」
汗びっしょりになってかえってきたマーニャを待っていたのは、隅の椅子に腰をかけていた妹のミネアだった。マーニャとおなじ色の肌、同じ色の瞳。
ただ、太陽のようにきらめくマーニャのそれではなく、月のように神秘的な輝きを秘めている。ミネアは占い師だ。
「ミネアがこうやって待っているのも今日が最後……明日からいよいよお父さんの敵討ちの旅立ちか」
懐かしむように話しかけてくる姉を見て、手許の水晶を磨いていたミネアは困ったように笑った。
「また姉さんったら……。まだ敵討ちの旅と決まった訳じゃないのよ。お父さんの弟子だったバルザックとオーリンの二人を捜し出して、
お父さんが死んだそのときのことを聞くのが目的なんだから」
「死んだ? 殺されたのよ。お父さんが死んで、そこにいたはずのオーリンとバルザックが消えた。殺したのはバルザックで、
オーリンは怖くなって逃げ出した。他に何があるというの? それとも二人して共犯だったとでも!?」
パシッとマーニャがテーブルを叩く。姉妹の間で何度となくかわされてきた議論。
ふたりだけでなく、誰も姉妹の父エドガンの死に際を見ていない。
何故殺されたのか……誰が殺したのか……。姉妹が互いを見つめ合う。
そのとき、楽屋のドアがあいた。
490296 ◆kYB5EDmqco :03/05/19 00:32 ID:79LthGK+
「よう、邪魔したかい?」
ドアの先から姿を現したのは派手な服を着た小柄の髭面の男だった。この一座の座長だ。
「いいえ、またくだらない舌戦を繰り広げる所だったから……感謝してるわ」
「またかい……よく飽きないねぇ。ま、それはそうと今日はお疲れさん、これギャラね」
座長は、マーニャに今日の給金を投げた。
「ありがと!」
「はぁ、それにしても一年前を思い出すねぇ。あのときの鼻垂れ娘がよくもここまで立派に……
 おいちゃん、嬉しいよ」
「やめてよ、もう」
ハンカチを取り出して座長が涙ぐむ真似をする。でもしない鼻まで咬んでみせるのだから嫌がらせにも手がこんでいる。
顔を見られまいとマーニャはそっぽをむいている。ほとんど泣き顔でこの町に二人でやってきたときのことを思い出すと、
さすがの彼女も恥ずかしさと情けなさのあまり赤面してしまうのだった。無言でにらみ付けてくる
ミネアにヒラヒラと手を振って、座長が椅子に座った。
「それにしても、モンバーバラの美人姉妹が町から消えるってんで、皆凄い大騒ぎだったぜ。
 ミネアがここでマーニャを待つ姿も今日で見納めかと思うと、寂しいねぇ」
「まぁ、わたし達のような美人姉妹なんてそうはいるもんじゃないでしょうけど、父さんの敵討ちが
 すんだらここに帰ってくるわよ。ほら、泣かない! 泣かない!」
「泣いてなんかいねーよ。それで、方針はちゃんと決まってるのかい?」
「まずは父の墓参りにコーミズ村に帰ります。ちょうど父が死んで一年になりますから」
ミネアの言葉に、座長がそれがいい、それがいいと頷いた。
491296 ◆kYB5EDmqco :03/05/19 00:34 ID:79LthGK+
「しかし、エドガンさん、偉大な錬金術師だったんだろう? なんでまた弟子に殺されるなんて酷いことに……
 弟子はバルザックとかいうやつだけだったのかい?」
「もう一人、オーリンという男がいたわ。仕事はいまいちだったけど、素直でいい奴だった。バルザックは……最低な奴よ」
思い出したくもないとばかり、マーニャが一言でバルザックを切り捨てる。
「……わたしは、確信してる。父さんを殺したのはバルザックだって」
「でも、あの事件以来、オーリンさんも姿を消したんです。私達、オーリンさんも探してみようと思ってます。
 彼ならなにか知っているはずだし……とにかく心配で」
そこへ一座の副座長が割って入ってきた。
「申し訳ありません。座長、すこし来てもらえませんか?」
「なんだ、せっかく別れを惜しんでるっていうのに……すまねぇな、二人とも」
座長は彼に連れられて楽屋の隅へと去っていった。
さて、これからどうしよう?

1.座長のところへいく
2.すみっこにいるマーニャのファンの男に会いに行く
3.仲の良い踊り娘仲間のところへ別れの挨拶を
4.このまま楽屋を出る。
492296 ◆kYB5EDmqco :03/05/19 00:46 ID:79LthGK+
というわけで、今日はここまで。遅れに遅れて申し訳ない。

ところで、スタンシアラ編をやるという人がきたら、
私は途中でストップしてもいいですか?

▼姉妹の現状
初期装備。HP/MPともに満タン。
493296 ◆kYB5EDmqco :03/05/19 08:47 ID:79LthGK+
 とりあえず、あげておこう。
494空回り俺無視していいよ:03/05/19 11:12 ID:C6VvXlhP
とりあえず曲には不覚にも感動してしまっている、とカキコしておこう。
3!
496T.sakura:03/05/20 17:49 ID:vQzpPdSF
                         .  ) (  、
                       ; (    )  '
               o___, . (、. ' ⌒   `  )
               /      ~ヽ (. : ) ,  ( '  
              /    / ̄ ̄; ) ( . ⌒ )
              /    / FFDQ`‘| ' ` ”, ) 
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497パイナップル Ver 1.1 ◆yGAhoNiShI :03/05/20 18:42 ID:TftPLHED
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 ( ・∀・)   ( `ー´)  ( ´∀`)  ( ゚ ∀゚ )    ( ^∀^)
 (    つ┳∪━━∪━∪━━∪━∪━∪━┳⊂     つ
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498:名前が無い@ただの名無しのようだ :03:03/05/20 21:44 ID:ipTUhFIH
デスピサロの元ネタはデルピエロだったのか?
499名前が無い@ただの名無しのようだ:03/05/20 22:00 ID:9qWSgTfZ
すでに何名かの2CHネラーにより2CH化しています。http://www.i-friends.st/?in=masamune皆さんもぜひ一度お越し下さい。最低一回カキコよろ
500名無しさん@LV2001:03/05/20 22:43 ID:T5AVxOyp

お前つまんね
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