エッジ×リディアを応援するスレpart4.5

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若様とリディアたんの恋をみんなで応援するスレです。
エッジ×リディアな小説、イラスト等を若様&リディアたんに献上しましょう。

            ∧∧∧∧
            (*゚ー゚)゚Д゚,) 俺たちを応援しろ
sageでマターリとね |  つと |
             〜、__つ   |〜
               .U^U

前スレ
エッジ×リディアを応援するスレ 3
http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1029046004

過去ログ、関連サイトは >>2 あたりに。
過去ログ
その1 http://game.2ch.net/ff/kako/1013/10134/1013418909.html
その2 http://game.2ch.net/ff/kako/1017/10177/1017750120.html

関連サイト
若様と召喚士
ttp://isweb46.infoseek.co.jp/play/sakimayu/


おや?
結局新スレ立てたんだ
31:02/11/08 01:54 ID:???
すまそ、コピペ失敗。
火焔流食らいに逝ってきます。
41:02/11/08 01:57 ID:???
んでもって一応dat落ちしたその4。
復旧キボン申請中。

その4 http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1036071320


>>1
乙です!!
久し振りにこのスレ見たらサイトができあがってる……
お絵かき掲示板に何か描いてみようかな
7999 ◆999get6Oxw :02/11/08 03:27 ID:???
なんだよこれ・・・
http://akasaka.cool.ne.jp/kickback/
初っぱなから保守せねばならんのか…
何が起きたんですか?
FFDQ板全域に渡るsage荒らしの直後に圧縮がかかって、
最終書き込みがたまたま他より(数分)古かった「その4」が
dat落ちするという事態が発生。
寂れてるな…保守age
dat落ちした「その4」にアプされていたSSはどうなるんだ?
復活するのを待つしかないのだろうか・・・
…でも、もし「その4」が復活したとして、
今いるここ「その4.5」はどう扱えばいいんだ?
それに、スレの建て直しをした以上、
「その4」を復活してくれる可能性はかなり低いだろう。
いっその事、「その4」のhtml化を依頼したほうが早いし、
後腐れも無い気がするが、どう思う?意見キボン
1413:02/11/08 16:12 ID:???
…と思ったけど、スレ単独のhtml化依頼は受け付けないらしい。
板全体でdat落ち、未html化の過去ログが溜まるまで待つか…?
2ちゃんビューア持ってる神はいないもんかな。
神がここに4のSSうpってするっていう。
漏れはマン喫からみてるクチだから無理なんだけど。
16( ‐D‐)旦~~◇只者:02/11/08 17:18 ID:???
http://ton.2ch.net/test/read.cgi/gline/1035624093/

ここにて、その4のミラーを作ってもらうように
お願いしますた。
明日かあさってにはコピペできるようになるかもね。
とか思ったら、神様降臨!!!ヤッターー
1917=18:02/11/08 17:21 ID:???
17=18でつ。スマソ
20Saki:02/11/08 17:25 ID:???
よかったーーー!!!
神ー!!!
22あにめ:02/11/08 19:46 ID:???
ありがとうございます!!
23Michael:02/11/08 20:31 ID:???
。・゚・(ノД`)ノ・゚・。バンザーイ
24ボコボコ:02/11/08 21:50 ID:???
バンザーイバンザーイ!!!
これで続きをうp出来まつ。
神様マンセーーー!!!
25ボコボコ:02/11/09 00:08 ID:???
出来たとたんに寂れてきてる?
切ないけどうpしようかな。
誰か見てくれることを祈る…
26ボコボコ:02/11/09 00:12 ID:???
「あ、あれなにかな!」
「ねえ、あの串焼きおいしそう!食べようよ!」
散々屋台を冷やかし、踊りに踊って少しくたびれた頃、エッジとリディアは
祭り用に開放された酒場に入って軽い飲み物を頼んだ。
「それにしても、セシルって人気高いな」
外から時折聞こえる、「セシル様万歳!」の声と、それに合わせた乾杯の声。
祭に入る前から何度も聞こえてきた声だ。
「そりゃあそうだよ。セシルお兄ちゃんはバロンを、世界を救った英雄なんだから」
リディアが誇らしげに言う。エッジに勧められて少し飲んだ酒のせいで顔が火照っている。
27ボコボコ:02/11/09 00:14 ID:???
その時だ。エッジに、この場にそぐわぬ不穏な一言が耳に入ってきたのは。
「…明日の戴冠式を…」
襲う。エッジには確かにそう聞こえた。
「エッジ?どうしたの?」
エッジは人差し指を口に当てると、その発言の方向に更に聞き耳を立てた。
小声で喋ってはいるが,集中すればある程度は聞こえる。
忍者としての訓練の賜物だ。
「襲撃の準備は整っているか?」神経質そうな男の声。
「もちろんでさ。金はたんまり頂けるんで?」
「無論。必ず成功させろ」
エッジはそこまで聞くと、何気ない顔になって店内を見渡した。発言の主を探す。
(あいつらだ)
ごろつきとしか思えない二、三人の男と、ボロを纏っているが妙に気品のある
男が奥のテーブルに座っている。彼らは話が済んだのか店から出ようとしていた。
「リディア、出るぞ。訳は歩きながら話す」
厳しい表情のエッジ。戦いに臨んでいたときのような彼の様子に何かを察したのか
リディアは素直に頷くと彼について店を出た。
28ボコボコ:02/11/09 00:15 ID:???
エッジは彼らから目を逸らさず、リディアに状況を説明する。
「片方が雇い主で、片方が明日戴冠式を襲う奴らだ。放っておけば大変なことになる」
「お兄ちゃんに知らせる?」
エッジは首を振った。
「今知らせてあんまり大事にしてしまったら、それこそセシルの面目は丸潰れだ。
とにかく、あいつらの正体を知っておかなきゃな。数とか、細かい面も」
その時、彼らは二手に分かれた。ボロを纏った男だけ雑踏に消えていったのだ。
(あっ、ちくしょう、俺としたことが…)
だが、ごろつきどもの方を追いかけていけば、必ず彼らのアジトに着くはずだ。
気を取り直して、エッジは彼らの追跡を続けた。リディアも遅れずについてくる。
ごろつきは、祭をすり抜けると街外れの一軒の倉庫のような建物に入っていった。
この周辺はなぜか、祭の空気を拒んでいるような雰囲気がする。
「やな感じの空気だね」声を潜めてリディアが言った。
「なんだかな。おかしな感じだ…」
29ボコボコ:02/11/09 00:17 ID:???
建物に忍び寄ると、そっと窓から中の様子を伺う。
(…けっこう、いるな。この部屋だけで…3,40…)
「これくらいの数だったら、俺一人でもどうにかはなるが…」小声で呟いた。
「危ないよ…それに今は殆ど丸腰じゃないの」リディアが眉を顰めて反論する。
エッジはそれに答えず、リディアを連れて近くの茂みに身を潜めた。
こちらに向かってくる足音が聞こえたからだ。物音がしなくなると、懐から
ミザリスから受け取った苦無を取り出した。
(俺の武器はこれと、煙玉が三つ、後は、こいつか…)
エッジは額のバンドを外した。内側に小さな玉が付いているのをそっと引っ張ると、
中から細い鎖が出てくる。かなりの長さだ。
「そんなのが入ってたんだ」
「ミスリル製の、特殊な製法で繋ぎ目が無い鎖だ。普段はきちんとおつむを守って、
 何かあったら武器としても使えるって代物さ」
「でも…それでどうするの?」不安げにリディアが訊いた。
彼はリディアを安心させるようにリディアの頭をくしゃくしゃと撫でる。
「いくら俺でも、いきなり突っ込んだりしないさ。もうちょっと調べねーと、
 あそこにいるのが全部とは限らねーしさ」
(だが…結構難しいよな。なんていったってここはバロンだ…)
エブラーナの人間である彼が、バロンの国民をどんな形であれ殺してしまっては、
外交的にエブラーナは不利に立たされる危険性がある。
(殺さず、しかも密やかに…っくぁー、難題だなこりゃ)
30ボコボコ:02/11/09 00:18 ID:???
その時、リディアが思いつめたような目でエッジを見つめているのに気付いて、
エッジは顔を上げた。
「エッジ、戦うつもりなのね。あたしも戦うよ!」
「リディア…どう考えても危ねーこんな事に、おめーを巻き込むわけには…」
止めるエッジに、小声だが必死な様子でリディアは訴えた。
「エッジ、忘れたの?あたし達、みんなで頑張ったからルビカンテだってゼロムスだって
 倒せたんだよ」
「…」
「それに…それに、エッジと今こんな風に離れるの嫌だよ」
この様な時なのに、リディアのその言葉にエッジは胸を打たれて、不覚にも目頭を
熱くさせていた。
(もうちっと、違うシチュエーションで聞きたかったがな)
だが、その言葉でエッジの心は勇気付けられた。
「よし、じゃあ俺はとにかくこの建物の様子とか、詳しい人数とか調べてこよう。
 …なにそんな顔してるんだ。俺は忍者だろ?そういう隠密行動なんて、今までの
 冒険じゃ出番は無かったが、俺の腕は錆び付いたりなんかしてねえよ。安心して、
 待っていればいい」
エッジは、リディアを祭の場の端あたりにある食堂まで送り届け、笑顔を残して
祭の火の届かない闇の中に消えていった。


31ボコボコ:02/11/09 00:21 ID:???
とにかくこんなもんでつ…
話がどんどん大きくなっていくので、
なかなか大変だけどがんばって書くので待っててくらはい…
スレがなくなって戸惑っている人もいるだろうが
いずれもどってくることだろう。
ボコボコ氏、乙でした。
33ボコボコ:02/11/09 00:25 ID:???
もしやageてた??
ギャァァァァァァスマソ!!!
ゴルベーザ様に会いに月にイテキマース…
おおお、意外な展開!ドキドキ
忍者な若をタプ-リ堪能できそうで楽しみ〜。

ボコボコさんがんばってー気長に待ってます。
35あぼーん:あぼーん
あぼーん
36ボコボコ:02/11/09 02:27 ID:4gtpO1vl
前スレがあがってるのであげます。
37あぼーん:あぼーん
あぼーん
38あぼーん:あぼーん
あぼーん
39ボコボコ:02/11/09 03:08 ID:4gtpO1vl
もいちどあげ
ボコボコたんさんくす
41あぼーん:あぼーん
あぼーん
42あぼーん:あぼーん
あぼーん
43あにめ:02/11/09 09:57 ID:???
続きだぁ〜。
一事はどうなる事かと思っていたけど、嬉しいよぅ(゚¬゚)
44Michael:02/11/09 21:15 ID:???
人が少ない…でも、続きうp。
45Michael:02/11/09 21:15 ID:???
私は風。そんな気分。
エッジがこの船を気に入るのも分かる気がする。
でもやっぱりドリルはちょっと違うと思うけど。
「リディア、そろそろ操縦代われ。」
「ええー?もう少し私に操縦させてよ。」
「穴に飛び込むんだ。不慣れなお前じゃあぶねーだろ?」
「…しょうがないなあ。」私はしぶしぶエッジと代わった。

アガルト村上空。いつ見てもこの大穴はものすごいな。
オレは穴の真上に滞空し、そこから徐々に高度を下げた。
…程なくして、地底世界が俺たちの眼下に広がる。
溶岩のせいで、かなり暑い。船体は耐熱改造されているので大丈夫だが、
俺たちが参ってしまいそうだ。
「リディア、暑くないか?」 「暑いけど…こういう時は。」
46Michael:02/11/09 21:16 ID:???
私はシヴァを召喚した。途端に気温が下がる。
「ごめんね。こんな使い方しちゃって。」 シヴァに謝った。
「やれやれ・・・便利なもんだな。」 エッジはあきれている。
「さ、幻獣界へ向かいましょう。エッジ、お願いね。」
「…ふう、さっきまで『私に操縦させて』とか言ってたのにな。」
私にはその呟きが聞こえていたが、わざと聞こえない振りをしてあげた。
「なぁに?」 … 「いや、なんでもない。」
エッジは針路を幻獣の洞窟に向けた。

「で、どうやってここを抜けるよ。ただ歩くだけでも辛いんだぜ?」
オレは洞窟の入り口でリディアに問うた。
「へへへ…来て!」 ミストドラゴンが召喚された。
「セシルを助けに行くときにも手伝ってもらったんだ。」
ホントに便利なもんだな。「…でも後で怒られたりしないのか?」
「大丈夫だよ。みんな友達だもん。」 リディアは笑う。
オレは、ちょっと遠慮はあったが、リディアと共にドラゴンの背中に乗った。
幸い、さほど厄介な魔物にも遭遇せずに洞窟を抜けることが出来た。
47Michael:02/11/09 21:17 ID:???
私たちは幻獣界へやってきた。
「久しぶりだな…変わってないや。」
私は懐かしさにそう呟く。
だけど、エッジはなんとなく落ち着かない。
なんだか妙に緊張している。この世界の空気が合わないのかな?
まあ、しょうがないか。そのうちに慣れると思うし。
「エッジ、幻獣王様たちに会いに行きましょう?」
私はエッジにそう言った。

幻獣王リヴァイアサンとその妻アスラ。
オレたちはその前に通された。
リディアはそうでもなさそうだが、オレはひどく緊張している。
なんというか…彼女の両親に、彼女との結婚を申し込むときのような気分だ。
(もう結婚しているが)
「リディア、お帰りなさい。」
アスラの声だ。俺は、緊張のためにその後の3人の会話を聞くので精一杯だった。
48Michael:02/11/09 21:18 ID:???
「幻獣王様、女王様、お久しぶりです。今日は時間が取れたので、久しぶりに戻って参りました。」
隣にいるエッジはひどく緊張してるみたい。初めて来たという訳でもないのに、変なの。
「うむ、わしらはずっと見守っていたからな。ここに来る事も分かっておった。」
「ここで1日ゆっくりとしていきなさい。すでに宿も手配してあります。」
ここで1日か…。地上では大した時間は経たないはずよね。うん、大丈夫。
「はい、そうさせていただきます。ありがとうございます。」

「さて、そこの…エッジというたか。」俺は突然呼ばれた。
「は、はい、なんでありましょう。」
あまりの緊張のため、つい敬語になってしまう。
「今のリディアは幸せそうじゃ。ここで暮らしていた頃とは比べ物にならない程な。
これからもリディアのことを、よろしく頼む。」
「は、はい。」オレはほっとした。
「今日はもう遅い。そろそろ宿で休むがよかろう。」
オレたちは、その言葉に促されて部屋を出た。
49Michael:02/11/09 21:19 ID:???
「エッジ、ずいぶん緊張してたね?」
私はエッジに、緊張していたわけを聞いてみた。
「あ?…いや、なんとなくな。」
エッジの答えは要領を得ない。
それに、エッジの顔が少し赤い気がする。ま、いっか。
私たちは、幻獣王様たちが用意してくれた宿へと向かうことにした。
歩いている間、私は、今日のエッジの勇姿を思い出していた…。

リディアはなんだか悦に入っている。
「どうしたんだ、ボーっとして。置いてっちまうぞ?」
「…あ、ご、ごめん。なんでもないから。」
…そうでもなさそうだが、まあいいか。
程なくして、宿に着いた。
久しぶりにゆっくり休める…。


…しかし、結局、休むどころか却って体力を消耗してしまうことになるのを、
この時点のエッジは知る由もなかった。
50Michael:02/11/09 21:21 ID:???
とりあえず今回はこれまで。
うーん…我ながら盛り上がりに欠ける…
…次に期待してくだせえ。
51あにめ:02/11/09 22:09 ID:???
〉Michaelさん
もちろん期待しています!!
最後の文章気になる〜。(>_<)
ボコボコさん、Michaelさんチャンと見てます。
それにしてもあんまし人いないっすね。
続き楽しみにしてます〜。
ROMしてますヨ!他スレの住人ですが。
ここは独特の活気があっていいですね〜
54ボコボコ:02/11/10 01:30 ID:???
よかった、人が戻りつつある(ナキ

>Michaelタソ
続きが気になるよーーー!!!
エロ!?それとも事件!?待ってるよ〜
ロムカートリッジの容量が足りない!
みなさん、展開がドキドキですね。
楽しみ〜!
57ボコボコ:02/11/10 02:53 ID:???
その3の方が上がっているので保守。
4のようになったら嫌だしね。

とりあえず、Michael神のSS終わったら
続きうpしますよん

58Saki:02/11/10 03:38 ID:???
えー、お知らせです。
レンタル鯖の統合化につき若リディサイトのURLが変更になりました。
NEWURL↓
ttp://sakimayu.hp.infoseek.co.jp/
半年は前のURLでも転送します。

新しいコンテンツとかも増やしましたので、ご利用お待ちしてます。
59Michael:02/11/10 12:28 ID:???
>ボコボコ神
続きは、こんな時間にうpするのは気が引ける内容なので。
そちらからお先にどうぞ。
60ボコボコ:02/11/10 12:50 ID:???
>Michaelタソ
いえいえ、実はまだキリのいいとこまで
書きあがっていないという罠。
早くても明日うpになりそうなんで
是非!!!
61Michael:02/11/10 16:13 ID:???
それでは今夜の11時頃にでも。
…エロです。念のため。
62おくだけ:02/11/10 16:52 ID:???
エロ(・∀・)イエァ!
63あにめ:02/11/10 17:39 ID:???
わ〜い!!(゚¬゚)/
神のエロ投下まで
もうちょっと…
65Michael:02/11/10 22:40 ID:???
ちょっと早いですが、ご期待に応えてうpします。
66Michael:02/11/10 22:40 ID:???
「で、これからどうするよ?」
宿の部屋でエッジが尋ねてきた。
私は…昼間のエッジの姿がいまだに頭に残ってる。
何度思い返しても、あの時のエッジはかっこよかったと思う。
私は、自分の気持ちを抑えられなくなってきた。
「エッジ…しよ?」 思わずそう言ってしまった。

「え!?」 オレはリディアの顔を見た。
リディアの目が潤んでいる。
泣いている訳ではない。…欲しがっている時の目だ。
「今日のエッジ…凄くかっこよかったから…私…」
リディアは艶っぽい声でそう言った。
「お前…。」
67Michael:02/11/10 22:41 ID:???
「私、エッジにされたときに凄く気持ちよくなっちゃったときがあって…。
それ、エッジにも教えてあげたいな…。」
エッジは少し戸惑っているみたい。
私はひそかに魔法を詠唱し始めた。
「あ、ああ…何を、するんだ?」
「こうするの…。」
私は詠唱していた魔法を発動させた。

「!?」 オレは不意に睡魔に襲われた。
「リ、リディア?」 …これは…スリプルか…?
「眠い時にされたのが凄くよかったから…。
だから、エッジにも、それ、教えてあげる…。」
オレは、そのまま睡魔に身を預けそうになったが、リディアがこう言う。
「眠っちゃわないで。眠りに落ちるが落ちないかの、
夢見心地のときが一番いいんだよ…。」
68Michael:02/11/10 22:41 ID:???
(何でなんだろう、ひどく興奮する。
私にするときのエッジも、こんなに興奮しているのかな?)
私は自分の服を脱ぎ捨て、エッジの服を脱がし始めた。
エッジのそれは既に天を衝いていた。
(…エッジも興奮してるんだ。)
「こんなにしちゃって…辛いでしょう?今楽にしてあげるからね…。」
私はそれを口に含んだ。

!…オレは凄まじい快感を覚えた。
だが今のオレにはほとんど思考能力がない。
色夢をみているのか、現実なのかも区別がつかない。
だが、どちらであれ、その相手はリディアであることに違いはない。
…オレはどんどん高まっていく。抵抗することはもはや出来ない。
ただ、その快感に酔いしれるしかないようだ。
オレの意識が、徐々に快感に侵食されていく…。
(まさか、このまま目が覚めない、なんてことは…。
でも、それでもいいかもな…あいつに愛されて死ねるなら…。)
69Michael:02/11/10 22:42 ID:???
エッジのものはますます硬度を増していく。
「ううっ…ああっ!!」 エッジがうめく。エッジの全身が震える。
そして、エッジの精が私の口の中に迸った。
(凄い量・・・エッジ、私でこんなに感じてくれたんだ。うれしい…。)
…私は、それを飲み下した。…普段はこんなこと出来ないのに。
自分の中の何かが壊れているのではないか、そう思った。
エッジは寝息を立てている。寝ちゃったみたい。
(もう…、この火照った体をどうしてくれるの?)
私は、自らを慰めようとした。でもその時。

オレは、目を覚ました。何とか生きていられたようだ。
「…どう?よかったでしょう?」
「あぁ…最高だったぜ。このまま死んでもいいって思ったよ。」
そして、オレは気がついてしまった。
リディアの座っている部分が、ぐっしょりと濡れているのに。
(…リディアも、興奮しているのか。…このままにしておくのは、かわいそうだ。)
「今度は、オレがする番だな。横になってくれ。」
70Michael:02/11/10 22:43 ID:???
「うん…。」 私は横になった。
(エッジが久しぶりに私を抱いてくれる…。)期待感に胸が躍る。
エッジは、脱ぎ捨てられている自分の服から手裏剣を取り出し、
壁に映る私の影めがけて投げつけた。
「!?」 突然私の体は動かなくなった。「な…何?」
「忍法・影縛り。指一本動かせないだろ?」

「な…何をする気なの?」 リディアは恐る恐るオレに尋ねた。
「全く抵抗できない状態でされるのもいいって聞いた事あるからな。」
「…エッジ、私は抵抗なんてしないよ。」
リディアはそんなことを言う。かわいい奴。
だけど、その言葉は正確ではないはずだ。
「果たしてそうかな?無意識のうちに抵抗してるもんだぜ?」
オレは、リディアの胸のふくらみに舌を這わせた。
71Michael:02/11/10 22:44 ID:???
「あぁっ!!」強い快感が私を襲う。
だが、体が動かない以上、その快感から逃げられない…。
「全く抵抗できない」というエッジの言葉の意味が分かった。
いつもは強すぎる快感を避けて、身を引いたりできる。
でも、今はそれが出来ない。その、強すぎる、耐え難い快感を受け入れるしかない。
「あぁっ!ああぁっ!!」 私の声はどんどん大きくなっていく。
(…もう、止められない、止まりそうにない…。)

リディアの声はどんどん大きくなる。
(…今からこの調子じゃ、長くは持たないんじゃないか?)
そんなことを思いつつもオレは愛撫を続けた。
指先でふくらみの頂を刺激する。
そして、舌を徐々に下ろしていく。
臍の脇を通り、さらにその下へ…
そして、ついに「そこ」に到達する…。
72Michael:02/11/10 22:44 ID:???
「……!!!!」
私は声にならない叫びを上げた。
覚悟していたのに。予想を遥かに超える感覚。
しかも、その感覚から逃れられない。
今、何をされているのかも、だんだん分からなくなってきた。
私は、ものすごい勢いで上り詰めていく。
「…! もう…だめっ! だめぇぇぇーーっ!! あぁぁぁーーー!!!!」
何かがはじけるような感覚と共に、私の気は遠くなっていく…。
私は、死を覚悟した。そして、(最愛の人に愛されながら死ぬなら本望かも…。)
そう思ったのを最後に、私の意識は途切れた。
73Michael:02/11/10 22:46 ID:???
リディアは、激しく全身を震わせると、そのまま失神してしまった。
「やれやれ、ちょっとやりすぎたか?ま、お互い様だしな。」
時計に目をやった。オレたちが部屋に入ってから15分しか経っていない。
…お互い、あっという間だった、ってことらしい。
(まあいい、夜は長いんだ。また明日からは忙しい。
リディアを可愛がる暇もあまり無いだろうから、せめて今夜は目一杯…。)
…その前に、リディアにかけた術を解いてやる事にした。

私は目を覚ました。(何とか生きていられたみたい…。)
エッジはそんな私を見て、笑って言った。
「よっぽど凄かったんだな。失神しちまうなんて。」
「うん…。死ぬかと思ったよ。…死んでもいい、って思ったよ。」
見ると、エッジのそれは、さっき出したばかりにもかかわらず100%。
(私も…)まだまだ、したい。やっぱり私、おかしくなってるかも。
「さて、これからが本番だ。今夜は眠らせないぞ。覚悟しておけよ。」
「ふふ…お互いにね。」


二人の夜はまだまだこれから…。
…しかし、二人とも最初から飛ばしすぎな気がするのは私(誰?)だけだろうか…?
74Michael:02/11/10 22:51 ID:???
前戯で失神…我ながらやりすぎたかと後悔。
この後の展開、どうすればいいんだろう…
>>74
失神イイ!!
エッジの「かわいい奴」に萌え死にますた
77.:02/11/11 00:27 ID:???
.
(*´д`)かわいい奴
79孫悟空 ◆yGAhoNiShI :02/11/11 17:31 ID:???
ドラゴンボールZ
フジ(関東)で毎週月曜16:30〜放送中!!

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  :;;;:::;::;: :::;:;;:::::::..::::::::::::::::;::::::::::::::::::::::::::::::::::::.  :; ..;::::::;::;: :::;:;;:;:::::;: :::;:;::
と〜けたこおりのな〜かに〜♪恐竜がい〜たら〜たまのりし〜こ〜みたいね〜♪
80あにめ:02/11/11 20:17 ID:???
余談ですが、PS版のエンディングムービーでエッジが手裏剣投げてるのは
個人的にお気に入りです。
見ると、リディアの気持ちがチョットはわかるかも。(゚∀゚)
二人にモエモエ(*゚Д゚*)
81ボコボコ:02/11/11 23:13 ID:???
>Michaelタソ
身動きできない二人にハアハア
どんどんエロくいっちゃってくらはい!!
一段落したっぽいのでうpしますねー
82ボコボコ:02/11/11 23:19 ID:???
「大体の人数は分かったぜ。あと、今の奴らの装備とか状態とかもな」
食堂に戻ったエッジはテーブルに着いたなり、口火を切って喋りだした。
「今あそこにいるだけで50人強。油断しきって装備も今はろくにしていない。
 速攻であそこの敵を黙らせて、あそこにいる頭を締め上げて他の潜伏場所を
 聞き出そう」
「他の潜伏場所…」
「どうした?」
「お兄ちゃんが王様になるの嫌がってる人、そんなに沢山いるのかな。なんだか、
 嫌だなって。こんな事、言ってても仕方ないって分かってるけど」
エッジは諭すように言った。
「どこにだって反対派ってのははいるもんさ。セシルみたいなのが王になったら
 自分の立場が悪くなる、それはまずいって奴。
 今まで悪どいやり方で旨い汁を吸ってたやつが、今度はそう出来なくなるだろうからな。 
 それに、元々のセシルの反対派。バロンの貴族連中なんかそうなんじゃないか?
 あいつ、亡くなったバロンの王に拾われた孤児だったらしいじゃないか。
 元々権威を振るってた連中からしてみたら、成り上がり者って思われても仕方が
 ねえ出自ではある。あいつの戦いはまだまだ続くのさ」
リディアは神妙な面持ちでエッジの話を聞いていた。
83ボコボコ:02/11/11 23:20 ID:???
「多分、あそこの奴らは、そういった反対派に雇われた盗賊だのごろつきだの、
 そういうのを集めただけの組織なんだろうがな。利害が一致したんだろう。
 ああいうはみ出しちまったもん達にとっても、今回の戴冠によって、自分たちの
 仕事がやり難くなったり、下手したらあの潔癖症みたいなセシルの事だから、
 奴らを一気にお縄にするかもしれねえ。だからってこともあるんだろうな」
「…国を治めるっていうのも難しいものなのね」
「まあな」
「あんまりその事について考えても、今は仕方ないよね」リディアが切り出した。
「作戦立てて、行ってみよう?時間、あんまり無いよ」


84ボコボコ:02/11/11 23:22 ID:???
エッジとリディアは、先ほど潜んでいた茂みまで戻ってきた。
「まずは、見張りをのしてやろう」
エッジはそろそろと茂みの中を移動すると、わざと物音を立てた。
「ん?何だ?」武装した男が三人、エッジのいる茂みのほうに近づいていく。
リディアは思わず息を呑んだ。
「こりゃ何だ?」一人の男が何を見つけたのか、身を屈めた。そして、そのまま
微かな音を立てて茂みの中に姿を消す。
「おい、何かあったのか?」仲間の様子に気付いた一人が茂みに駆け寄り、「うっ」と
唸って姿を消したのをリディアは見た。
(へえ…忍者って、こういうものなんだ。今までの戦いって、確かにモンスターが
 相手ってのばっかりだったし…こういう戦い方も、あるんだなあ…)
85ボコボコ:02/11/11 23:26 ID:???
それまでは、リディアは『忍者』というものを実はきちんと理解していなかった。
モンスターを相手に素早い動きで敵を翻弄し、両手の刀を縦横無尽に振るったり、
忍術で倒してゆく彼の戦い方は、相手の弱点を正確につく慎重なセシルや、
超人的なジャンプで持ち前の力を倍増し、確実に敵を倒すカインの戦い方を見てきたリディアの目からはかなり危なげな戦い方であったからだ。
そして、理解した。忍者の本分はあくまで人間を相手にするというものなのだと。
(あたし、分かってなかったなあ、エッジのこと。何だか頼りない戦い方してるって
 ずっと思ってたけど…)
そして、自分達に起こっていることをよく把握できていないもう一人の男に背後から
気配を消して近づき、首筋に当身を食らわせて気絶させたエッジを見て、リディアは
その思いを強くした。
三人目の男を先ほどまで潜んでいた茂みに隠し、作戦のために用意した縄で三人を
縛り上げると、エッジはリディアに声をかけた。
「これで外は済んだ。だが、時間はねーぞ。中の奴らに気付かれない今のうちに
 俺は突入する。リディアは扉の外から援護してくれ。いいな?」
「わかったわ」
(ここからが本番だわ)リディアの心中には不安も渦巻いていたが、一つ頷いて
覚悟を決めた。
「行くぜ」
86ボコボコ:02/11/11 23:31 ID:???
エッジは煙玉を取り出し、扉を叩いた。中から誰かが近づく足音がする。
「おう、何かあったのかよ」ひげが伸び放題に伸びた男の顔が開いた扉の中から
出てきた瞬間、エッジはその男に当身を食らわせ、持っていた煙玉を扉の中に投げ込んだ。
ドンッ…!!
「うわあああっ!!」
「げほっ、ガハッ、なんだ、何が起こった…」
中では、いきなり現れた猛烈な煙によって狂乱が起きている。
右手に鎖を巻き、左手に苦無を逆刃に構えたエッジはすかさず中に飛び込み、
混乱に乗じて無防備な急所を狙って次々に男たちを倒してゆく。
煙が薄まってきたときには床に転がった男の数は十を軽く超えていた。
「なんだ、何事だ!!」
「侵入者だ!!」
さすがに男達も状況を察したのか、手近にあった武器を取って応戦の構えを見せ始めた。
だがエッジは、持ち前の素早さを発揮して体勢が整っていないものから順に敵を打ちのめしてゆく。
(残りはざっと数えて三十弱)
今までの冒険によって、エッジの力はルビカンテと対峙したあの時より格段にあがっていた。
87ボコボコ:02/11/11 23:32 ID:???
(俺も強くなったもんだよ)そんなことを考える余裕もあったほどだ。
その時、リディアから魔法の援護が飛んだ。
部屋の真ん中にチョコボが現れ、エッジに襲いかかろうとした敵の集団の中に
飛び込んでいったのだ。
「ぐわあっ!!」
「何でいきなりチョコボなんかが…!!」
「いてえ!!何なんだこれはよぉっ!!」
新たに巻き起こる混乱。エッジは、それを無視してかかって来るものをやはり
次々と倒していった。
混乱に混乱を重ね、その隙を突いて確実に襲撃者を倒す。
それが、エッジの立てた作戦だった。攪乱戦法は、忍者の得意とするところであった。
男たちは弱かった。いや、旅の間に磨かれたエッジが強すぎたのか。
残るは、おそらく彼らの首領と思われる、先ほど祭のときに見かけたあのごろつき
だけになっていた。
「舐めんじゃねえぞてめえ!ふざけた真似しやがって!」
両刃の斧を構え突進してきた男の目をめがけて、右手に巻いた鎖を鞭のように振るう。
男が怯んだ隙に男の背後に回り、両腕でしっかりと男の首を捕らえ、羽交い絞めにした。
88ボコボコ:02/11/11 23:35 ID:???
「ぐぅっ…て、てめえ…」
「聞きてえ事があるんだけどよ」エッジが初めて口を開いた。
「お前、明日の戴冠式、狙ってるんだろ。首謀者はどこのどいつだ」
「ぐふっ…言えるか、そんなこと…」
「これでもか?」
男がもがきながらも口を割らずにいると、エッジは両腕に更に力を込めた。
「ぐあぅっ…」
「言わねえと、てめーがどうなんのか分かってんのか?」
「…」それでも男は口を割らない。異変に気付いたエッジは腕を緩めた。
男の体が崩れ落ちる。
「ありゃ?落ちちまったのか。そんな力込めてねーんだがな…」
若カコイー!!(゚∀゚)
若が・・・忍者ぽい描写がカコヨすぎ!!
91アンチゴッキー456:02/11/12 00:59 ID:???
前スレで振りだけ書いたのをせっかくだからうぷさせて頂きますね
書く書く言っておいてしないのはどうも良くないと思うし・・・

題は引き続き「麒麟」でお願いします
間違っても某発泡酒のことではない・・・
92麒麟:02/11/12 01:00 ID:???

…目を開けて、まず飛び込んできたのはさして高くもない天井だった。
一瞬、どこかの漁師の家にでも寝かされているのかと思ったが、どうも違うらしい
「あー…」
「気がついた?エッジ」
「おめーは………てことは…」
「ここは幻界よ。どうやってきたのかわからないけど、気を失って倒れてたの」
そう言ってリディアは持ってきた水差しをサイドテーブルに置く。
「…はいどーぞ」
「あぁ、悪いな…」
リディアの手から水の入ったコップを受け取ると、それを飲み干す。
「で…エッジ、どうしてここに?」
「…さあな…俺も何が何だかさっぱりだ」
「…そうなんだ…」
少しだけ、目を伏せたリディアの仕草を見て、エッジは膝の上で組まれていた細い指に手を伸ばす
「いずれ来るつもりではいたんだがな…」
「…うん…。でも、何があったの…?」
「あ?…ああ…それが……」
エッジはそこで、気を失う前の記憶を手繰ろうとした……
が、そこでふと視界が霞んで再びベッドに横になった
93麒麟:02/11/12 01:03 ID:???
「エッジ、大丈夫なの?」
「ああ…もう少し寝た方が良さそうなだけだ……あぁそうだ…リディア、麒麟を知ってるか…?」
「キリン……?」
「わかんねーならいいんだ……もう少し、寝かせてくれ…」
そう言って、エッジは間もなく静かに寝息を立て始めた。
「…変なエッジ…いつもと違う…」
それは、体調が良くないということの他にも原因があるように思われたが、
それが何なのか、そのときのリディアにはわからなかった


浅い眠りの中、エッジはそれまでのことを夢うつつで組み立てていた。
その日は、海中での演習がある日だった。エッジが指導に当たるわけでもないのにそこにいたのは、
いい加減室内にこもって政務ばかりこなす生活に煮詰まりつつあったからで、
しかし、それはそれで新進の忍者たちにはよい刺激になっていたようだった。
「俺も入るわ」
その一言に、上官たちは若様にそこまでしていただくことはありませんと止めたのだが、
エッジは日頃のストレスのせいもあってか、彼らの話を皆まで聞かずに海に入ってしまった。
ゼロムスが滅んでから、海にも平穏が戻っていて、安全が保障されるようになった今では、
かつてあまり盛んでなかった水中での訓練があちこちで見られるようになっていた。
…そうは言っても、海の脅威はモンスターだけではない。何があるかわからないから、万が一に備えて…
そう伝え損ねた上官たちは、エッジの潜った後を眺めながら、「まあいいか…」と、部下の指導に戻ったのだった。
94アンチゴッキー456:02/11/12 01:10 ID:???
とりあえずこんなん・・・
基本的にエッジは(体力面では)強さを発揮できない予定です・・・
エロを入れたかったけどちょっと難しそうだし。
しかもワード3〜5枚くらい書いたの書き直しのために消したし・・・
とりあえず、次はまた書き直しをして・・・



その前に卒論の中間発表があるのですが、何してんですか自分
続きが楽しみです。
どっちも頑張ってクダサイ。
ひいぃ!すごい、どれもドキドキもんですよ!
あぁ〜こんなに良作に恵まれて幸せ……。

職人さんs、マンセ-!
97ボコボコ:02/11/12 18:40 ID:???
うpしますねー
98ボコボコ『星の誓い』:02/11/12 18:42 ID:???
「エッジ?もうそっち行って大丈夫?」リディアが声をかけた。切羽詰った様子だ。
「おう、転がってんの踏まねーように気をつけろよ」
男たちを避けるように、だが足早にリディアが近寄ってくる。
「エッジ、鎧を着た一団がこっちに向かってきてるの、まっすぐに」
「マジか!?…ともかくここでは戦えねー。外で迎え撃つぞ」
「お祭に影響でないかな…街の人に知られたら…」
「結構離れてるし、祭自体の物音がすげえから大丈夫だろう。それに、ただの巡回兵
 かもしれねえ。なんにしろ、外に出よう」
二人は表に出て扉をしっかりと閉めた。もし一団が敵ならば、中に踏み込まれたなら
男たちを起こし、結果敵が増えることになる。
そして、建物から少し離れたところで一団の様子を伺った。
「なんだか、巡回兵とかじゃないみたいだよ」
「その様だな」
一団は、他の建物などには見向きもせずまっすぐにこのアジトに向かってきている。
99ボコボコ『星の誓い』:02/11/12 18:46 ID:???
「あれだけ頑丈そうな鎧着てる奴らだもん、チョコボの一撃ぐらいじゃ死んだり
 しないよね?やってみようか」
「ああ。もうちょっと近づいたら頼むわ」
そう言うと、エッジは一団の様子に目を配った。十五人。
(槍、持ってんな。竜騎士団の奴も混じってるようだな。チッ、厄介なこった)
「エッジ…」
「ああ、今だ!」
リディアは小声で詠唱を始めた。
「強き双脚を持つものよ、その力を以てかのものを蹴散らせ!」
先ほどと同じように、一団の真ん中に大きなチョコボが現れ、重い鎧を着た兵たちを
なぎ倒してゆく。全身を覆う鎧を着込んだものは自分の力では起き上がれない。
だが、それを軽々と避けた者たちがいた。
「くそっ、やっぱり竜騎士だったか!」エッジは舌打ちした。彼らは常識を超えた
ジャンプ力で、チョコボの襲撃を食らう前に空中に避けたのだ。三人。
「あっ、だめっ!」リディアは慌ててチョコボを幻獣界に送還した。
一瞬後彼らは、チョコボのいた空間に槍を突き出しながら落下した。
召喚士は、召喚獣と感覚を共有している。召喚したチョコボが傷つけばリディアも
同じだけのダメージを受けてしまう。
「あそこだ!」
竜騎士の一人が、リディア達が潜んでいる茂みを槍で指し示し、走って向かって
来るのが見えた。
「リディア、下がってろ!!」
エッジは叫ぶと、竜騎士たちに向かって飛び出した。
100ボコボコ『星の誓い』:02/11/12 18:48 ID:???
「でやあっ!!」
「くっ、こいつ!やれ!」
竜騎士は続けざまに空中に飛び上がった。そしてエッジを目掛けて槍を繰り出してくる。
「くっ…こ、こいつらっ…」
紙一重で一人目の竜騎士の攻撃をかわすが、その途端にもう一人、もう一人と
地面に槍を突き立てる。
ジャンプの波状攻撃。着地した者はまたすぐさまジャンプし、エッジを追っていく。
しかも彼らは頑丈な鎧に身を包んでいるため、エッジの今の装備では
傷ひとつ与えることが出来ない。
一対一ならそれでもエッジに分があるだろうが、今の状況では防戦一方になるばかりで
反撃が出来ないでいる。刀も届かない上空に逃げたところを飛び道具で
狙えばいいのだろうが、狙いを定める間も与えることのない彼らの攻撃に
エッジは防戦を強いられていた。
リディアもどうにかしてエッジを助けようと魔法を考えてはいたが、下手に召喚魔法を
使うと竜騎士たちを殺してしまいかねないし、何より魔法を使うには詠唱に時間が
かかり、その間に自分が見つかってしまえば、力で適わない自分はあっさり
捕まってしまうだろう。そうしたらエッジの不利を招くだけだ。
101ボコボコ『星の誓い』:02/11/12 18:48 ID:???
「どうしたらいいの…」
その時だった。竜騎士の一撃が遂にエッジを捉えた。浅くだが、エッジの右の太ももを
掠めたのだ。
「ちいっ!!」
勢いに乗ったその竜騎士は今度はジャンプをせず、槍を鋭く突いてくる。エッジは
左手の苦無でそれを払うが、そのエッジを目掛けて二人の竜騎士が落下してきた。
(エッジ!!)
リディアは思わず目を閉じた。この現実から逃れようとするかのように。
だがその時だった。
ギィィィィィィィィン!!!!
鋭い金属音が辺りに響き渡った。
102ボコボコ『星の誓い』:02/11/12 18:49 ID:???
自分に襲ってくるであろう衝撃に耐えるべく身構えていたエッジは、ハッとして
自分の目の前を見た。
槍を突いてきた竜騎士がうずくまっている。そして、自分を庇うような位置に
一人の騎士が構えていた。
見覚えのある傷だらけの、だがよく手入れされた鎧。その背に流れる金髪。
そして手には、凝った竜の意匠の槍。
「カイン!?」
はたして、この人物は、この星に帰還した際に姿を消した仲間の竜騎士カインであった。
カインはエッジに振り向くと、左手に持っていた何かをエッジに投げて渡す。
エッジは呆気に取られつつそれを受け取った。それは、以前彼が使っていた菊一文字
だった。エッジの顔が綻ぶ。
「カイン、サンキュー!」
「喜んでいる場合じゃないぞ、周りを見てみるんだな」
その言葉に周りを見渡すと、先ほどリディアのチョコボに倒された騎士たちが
体勢を立て直し、こちらを囲んでいる。
「心配すんな、こいつがあれば百人力だ!!」
エッジは右手に持っていた鎖を懐にしまうと、刀を抜いた。
「だが、殺しちゃなんねーぞ」
「ああ、分かっているさ。もっとも、殺すにも値しないがな」
一つ頷くと、二人は騎士たちにかかって行った。
103ボコボコ:02/11/12 18:51 ID:???
名前をつけてみました。
この後はまだ書き途中でつ。
頑張ります。
カインキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
105あにめ:02/11/12 20:27 ID:???
うわぁお。カイン登場じゃん!
続き頑張って下さい!(゚∀゚)
カインだ!
カインが来たぁぁぁぁ!
107ボコボコ『星の誓い』:02/11/12 21:28 ID:???
騎士たちも数は多かったし、それなりに訓練を積んでいるようであったが、
歴戦の勇者であるエッジとカインの力には遠く及ばなかった。
「ふう、片付いたな。出てきていいぞ、リディア!」
エッジが茂みのほうに声をかけた。辺りには、倒れた騎士たちが転がっている。
「エッジ!カイン!」
茂みからリディアが飛び出してきた。本当は、先ほどから出て行きたくて
たまらなかったのだ。
「エッジ、大丈夫?」
「ああ、こんくらいどってことねえよ」
「いや、一応止血をしておいた方がいいぞ」
倒れた敵の武装をできる範囲で解き、縄で縛っているカインが言った。
リディアは頷くと、腰に幾重にも巻いていたきれいな布をはずし、
エッジの足に巻く。その間にも、エッジとカインは話をしていた。リディアも耳を傾ける。
「カイン、無事に生きてたんだな。さっきは本当に助かったぜ。
 まあ相変わらず、おいしい所をもってくけどな」
カインはふっと微笑むと、相変わらずの口調でエッジに返事をした。
108ボコボコ『星の誓い』:02/11/12 21:29 ID:???
「礼には及ばん。俺にも都合があってな」
「都合?そうだ、何でこんなところにいるんだ?ってか、どこに行ってたんだ?
セシルには会ったのか?」
カインは少し目を伏せた。口元には自嘲的な笑みが浮かんでいる。
「そういっぺんに色々聞くな。…セシルの所には行っていない。…行けるはずがない」
エッジは、カインの言葉に含まれた感情に気づき、口を閉ざした。
「あれから俺は、自分の未熟さを恥じて修行の旅に出ていた。心の整理も
 つけなきゃならなかったしな。ある日、セシルがバロン王に即位するという
 話を耳にした」
「祝いに来たんじゃねーのかよ」
「祝いたい気持ちもあるさ。だが、まだ…どうもな」
「…」エッジの応急処置を終えたリディアは立ち上がったが、やはり静かに
カインの話を聞いている。
「おっと、時間が無い。歩きながら話そう。俺について来てくれ」
三人は、止むことの無い賑わいを見せる街を避けるように街の外周を大回り
するように歩いた。時間に余裕が無いので、自然に早歩きになる。
109ボコボコ『星の誓い』:02/11/12 21:30 ID:???
「話を戻すぞ。その即位の話を聞いたとき、思い出したことがあった。近衛兵団の
 中にかなりの大貴族がいるんだが、こいつがセシルを毛嫌いしていてな。
 しかも王家に連なる家系で、御子の無かったバロン王、やはり継承権を持つ
 ベイガン近衛将軍などの亡き今、彼の元に王位が来るはずだったのだ。
 …セシルがいなければ。そして、セシルにここまでの人気が無ければ」
「明日の戴冠式を襲おうとしていたのは、その人たちなの?」
リディアが訊ねた。カインはリディアの顔を見て頷く。
「恐らく間違いは無いだろう。先ほど、彼の屋敷の辺りに偵察を兼ねて行ってみたが
 不気味なほどに静まり返って、時折伝令のような者達が出入りしていた。
 どこと繋ぎをつけているのかと思って追いかけようとしたが、祭りの中には
 この格好では入れないだろう。だからどうしたものかと思っていたら…」
「さっきの一団が出て来たってこったろ」エッジが後を継いだ。
「そうだ。それで、追いかけたらあの騒ぎだったのさ」
「でも、カインが来てくれてよかったよ。あたし、カインがいなくなったって聞いて
 心配だった。だから、カインが元気にしていたって分かって嬉しかったよ!それにね、
 エッジのこと助けてくれた。ありがとう」
カインは、リディアを驚いたように見つめていたが、優しく微笑むと言った。
「だから、礼には及ばんよ。俺は、お前たちにも迷惑をかけてきた。少しでも
 償えるなら、これくらいお安い御用というものだ」
110ボコボコ『星の誓い』:02/11/12 21:31 ID:???
そして、カインはエッジの方を見た。エッジは実は、先ほどのリディアとカインの会話に
微妙に舞い上がっていたのだ。
(俺のこと、何だかんだいって心配してくれてたんだな…)
そんなエッジの様子に、カインはやれやれといったように一つ息をついた。
エッジは、そのような視線など気づいたふうも無い。その視線が、手元に落ちる。
手の中の刀。
「あっ!そうだ、カイン!!」
エッジは勢い込んでカインに向きかえった。「な、なんだいきなり」
「こいつ、何でお前が持ってんだ!?」
エッジは刀を指し示しながら言った。
「こいつは、戦いの後エブラーナの俺の城で保管されてるはずなんだぜ?」
「まあまってよエッジ。似たような、同じ形の刀なんじゃないの?」
リディアが取り成すようにエッジとカインの間に割って入った。
「いや、これは絶対に俺のだ」エッジは刀を見つめながら言う。
「俺は、刀を変えるたびに柄の部分を使いやすいように変えてるんだ。戦いの時に、
 握りやすいように。これは確実に俺のだ」
カインは、首を傾げながら言った。
「それは妙な話だな。実は、俺が例の屋敷からあの一団を追いかけている時に、
 突然俺の目の前に女が現れて、俺にこれを渡したのだ」
「女ぁ!?」
「『あなたの行くところに星の危機が及ぶ。これを持て』そんなことを言いながらな」
リディアは手を叩いた。
「さっきの占いの女の人!」
「だが、なんであの女が…?」
エッジは首を傾げていたが、今がどのような時かを思い出していった。
「おっと、こんなことをしてたら夜が明けちまうぜ。こいつのことは後回しだな」
釈然としない表情ながらも、エッジは刀を腰に下げると二人を促して歩き出した。


111ボコボコ:02/11/12 21:34 ID:???
うーん、なかなか展開が進まない…
自分の文才の無さに禿しく鬱。
なかなか面白いので初カキコ
113ボコボコ:02/11/13 00:53 ID:???
その3828-830 897-903
その439-42 71-74 88-94
このスレ>>26-30 >>82-88 >>98-102 >>107-110

話がえらく長くなってしまってるので
纏めてみました。
とりあえず今日はここまで…
スレを私物化しているようで気が引けますが、
きちんと終わらせたいですし、もうちょっとご辛抱ください。
114名前が無い@ただの名無しのようだ:02/11/13 01:40 ID:vURT88+A
前スレまたあがってるな。
よってageておこう。
115あにめ:02/11/14 00:05 ID:???
ご辛抱って事は無いですよ。
いつも楽しませて貰ってます(゚¬゚)
116アンチゴッキー456:02/11/14 02:35 ID:???
あうう〜、今日は誰もいないのかぁ
とりあずちょことうぷしましょ
117麒麟:02/11/14 02:39 ID:???
後から振り返ればこれが間違いの元であったのだが…
エッジは訓練の集団から少し離れた海中でその様子を見守っていた。
エブラーナの島の沿岸の海は透明度がとても高い。岩場に行けば、白い砂や、魚たちを
水中眼鏡を使うことなく見下ろすことが出来るほどだ。
そんな環境も手伝って、先に見える演習の様子を伺うにもさして苦労はしなかった。
そして、やはりもう少し近づこうかと考えていたとき、ふと、妙な気配を身近に感じたのだった。
(何だ…?)
海中とはいえ、遠くにある気配を察するのは彼にとって難しいことではなかった。
そして、常に辺りに気を配っていたはずだったが…
(今までそんな気配無かったぞ!…突然現れたのかよ!)
振り返れば、玉の様につややかな鱗を持った獣がそこにいた
(何だこいつ…!?)
蹄のある四つ足、鱗に覆われた身体、龍のような頭、不思議な輝きを持つ枝分かれした角…
そして、どこか覚えのある雰囲気…
(…この感じは…そうだ…リディアの使っていた…)
幻獣…!!!
…彼女が使役していたものの中にはこのような姿のものは無かった。だが、まだこの世には
姿が確認されていない幻獣が存在しているらしい、ということは聞いている
(つうことは、リディアでさえ出会ったことのない奴か…)
その幻獣は、水中にもかかわらず、全く呼吸をする気配がない。そういったものを必要としない種族なのか。
…ともかくも、神秘的な光を発しながら、幻獣はじっとこちらを見ている。エッジも負けずに睨み返し…たいところだが、
そろそろ呼吸が危なくなってきた
(やべ、とりあえずあがらねーと)
今動けばどうなるかわからないが、その前に窒息してしまう。そう考えて海面に出ようとした、そのとき
118麒麟:02/11/14 02:41 ID:???
(――――――――――――――!!!!!!!)
声にならない声と共に、大量の空気が泡になって口から吐き出される
エッジが注意を逸らした僅かな隙をついて、幻獣が突っ込んできたのだ
(こ…いつ…!)
息苦しさに視界が霞むのを感じて、何とか水面に顔を出す。見渡せば、異変に気づいたらしい忍者たちが、
こっちに気づいた様子で、なにやら叫びつつこちらに向かおうとしているのが見えた
「来るんじゃねー!!死にたいのか!!!!」
早く逃げろ、そう言おうとしたところで、足元に気配を感じる
(まずいな)
短刀を抜き払って再び水中に潜る。遠巻きに、数人の忍者の気配を感じる。近寄るかどうかはエッジの状況次第だろう
幻獣は正気を失っているようで、眼光鋭いが、焦点が合っていないように感じる。…だが、そんなときほど恐ろしいのだと、
エッジは先の戦いで嫌と言うほど感じさせられてきた。…自然、短刀を握る手に力が入る
 幻獣の両眼が鈍く光る。と、ふっとその姿が消えたのと同時に
「…くっ!?」
エッジの腹に正面から角を突き立てていた
ゴボッと音を立てて、再び大量の空気を失う。
(まずいな…)
下手に動きを封じようとせずに、いっそ殺した方がいいのかと思っていたが、
相手の動きはどうも尋常ではないようだ。
(こんなとき、アイツが居たら…)
119麒麟:02/11/14 02:45 ID:???
状況はちょっとでも違ったのだろうかと、そう考えたとき、目の前の幻獣が、
今までとはまた違う光を纏い始めた。
(何だアレは…?)
光を纏いながら、幻獣はゆっくりとこちらへ向かってくる。敵意による者なのか
判別しがたい動きに、エッジはただその様子を見守ることしかできなかった。
…そして、気がついたときには、身動きがとれなくなっていた
(何だ…食われるのか…?)
不思議と冷静に、そう考えていたが、幻獣のとった行動はむしろ逆と言ってよかった。
纏う光を一瞬強くしたかと思うと、エッジの口めがけて飛び込んできたのだ
(!!!?????)
身体の奥が焼けるように熱い。体内の幻獣を吐き出そうとして、さらに空気を失っていく。
視界の端に、部下たちが必死に駆け付けてくるのが見えるが、多分どうにもならないだろう。
どうにか出来そうな存在といえば…
(リディア……!!!!)
俺にこいつをどうしろって言うんだ。そう、心の中で叫ぼうとしたところで、意識が遠のいていった。


「エッジ…エッジ!!」
「……っっ!?」
「よかった、ずいぶんうなされてたから」
安心したように胸をなで下ろすリディアを見て、自分の置かれた状況を再確認する。
120アンチゴッキー456:02/11/14 02:49 ID:???
むむう、負ける戦はどうも萌えぬの。
他の方々のエッジが勝ち戦続けてるところに弱いエッジ投入してる私って・・・
ところで、場面転換の空白は2行分使ってるです
多分、2,3行空いている方が読みやすいかとおもって・・・
収録の際にはよろしくお願いしたいです
わがままばっかですんません
愛の戦(藁)さえ勝てればオケー。
いやいやいや、負けてても毅然としてる若に萌え萌えですよ>アンチゴッキ-様

すげー先が楽しみです。弱った若もすこぶるイイ!ハァハァ
123Michael:02/11/14 21:33 ID:???
もうそろそろいい時間でふね。
というわけで、「二人の休日」続きうpしまつ。
124Michael:02/11/14 21:35 ID:???
「ねぇ、さっきの、もう一回、して?」
リディアが切なそうに言う。
「何だよ、癖になっちまったか?」
「…お願い…してよぅ…」
「なら、してやるよ。」
オレは、リディアの影に手裏剣を打ちつけた。

「!」 私は動けなくなる。
「エ、エッジィ、早く…早く来て…」
思わずそんな声が出てしまった。
エッジが、私の入り口にそれをあてがう。
「あぁぁぁーーー!」 エッジは一気に私を貫いた。
…しかも、私は、それだけで、達してしまった。
125Michael:02/11/14 21:36 ID:???
「お、おい、リディア?…まさかお前…?」
「うん…もうイッちゃった…。」
…今日のこいつは…なんというか、すごいな。
「オレはまだ全然なんだが…」
「いいよ…そのまま続けて…わたし、もっともっとよくなれる気がするから…」
…オレは腰を激しく律動させた。
「あ、あ、あぁぁぁぁーーーーー!!!!」
リディアが絶叫する。…まさか…また?

また私は達してしまった。
でも私の欲望はおさまる気配が無い。
…しかし、今の私は自ら求めて動く事はできない。
「もっと、もっと!! もっと激しくしてよー!!」 そう叫ぶ事が出来るだけ。
エッジはさらに動きを早める。
「あ、あ、あぁぁぁーーー!!!!」
私は三度昇りつめていく… 絶頂と絶頂の間隔が無くなってきていた。
126Michael:02/11/14 21:40 ID:k1wBDuvW
…どうしたってんだ。今日のリディアは。
まあいい、ここまで乱れてくれれば、男冥利に尽きるってもんだ。
オレはさらに動きを早めた。
「あぁぁぁーーーー!!!!」 …4度目だ。
…リディアはもう、意識が薄れてきているみたいだ。
…オレも、そろそろやばくなってきたかな…。

私は絶頂から降りてこられない。
少し落ちたと思ったら、すぐにまた一気に押し上げられる。
周りで起こっている事、もう何もわからない。
ただ…その快感のみが延々と続いている。
自分が何なのかも分からなくなってきた…。
「リディア・・・いくぞ!!!!」 その声だけが耳に入る。
次の瞬間、私の中で熱いものが迸るのを感じた。
その感覚を最後に、私は自分の意識を手放した。
127Michael:02/11/14 21:41 ID:???
「…」
やっぱり落ちちまったか。そりゃそうだろうな。
オレが数えただけで4回。その後はもう数え切れなかったからな。
…あいつが目を覚ましたら、きっと、
『次はエッジの番よ。』 って言い出すだろうな。
まぁそれもいいか。…オレも、あれが癖になっちまいそうだ。
その前に術を解いておこう。

私は気がついた。でもまだ目は開けないままでいる。
「しかし・・・いつまで失神してんだこいつは?」
エッジは、私が目覚めている事に気付いてない。
私は目は開かず、そのままエッジに気付かれないように詠唱を始めた。
体は…動く。 術は解かれている。(…次はエッジの番よ。)
少し手加減して、スリプルの魔法を発動させた。

…なんだか眠くなってきたな?まあいいか。
リディアが目覚めるまで、オレは横になって目を閉じて待つ事にした。
…それにしても。
リディアの嬌態を思い出すと、またオレの分身が力を取り戻してくる。
オレは今すぐにでも続きをしたいが、リディアが目を覚ますまでは…
…オレは突然さらなる睡魔に襲われ、眠りに落ちた。
128Michael:02/11/14 21:43 ID:???
私は再度かけたスリプルが効いたのを確認して、
エッジの上にまたがり、いきり立つそれを自分の中に導く。
「うぅ…」 エッジがうめく。 どんな夢を見ているのかしら?
後で聞いてみよう。その時のエッジの反応が楽しみ。
…私は、少しずつ体を上下させ始める。

オレは、さっきのリディアの嬌態を夢で見ていた。
…違うのは、この夢の中で、オレはリディアになっていたと言う事。
体が動かないまま攻められ続けるオレ。
何度となく絶頂を極めてしまう。
しかも、その間隔は次第に短くなっていく…。
129Michael:02/11/14 21:44 ID:???
エッジのものが、私の中で何度も痙攣している。
多分、達しているのは間違いないと思う。
実際、エッジの全身は何度も震えて、時々叫び声さえ上げる。
…でも、エッジの精は私の中になかなか注がれてこない。
私の体の芯が熱くなる。…そろそろ私も…
私は、上下動を早めた。徐々に私は高まっていく…。
「エッジ、私、もう…イクよ!あ、あぁぁぁぁーーーーっ!!!!」
その時、エッジから噴出するものを感じた。
そして、私は、そのまま眠りに落ちてしまった。

オレは、永遠に続くかと思われるほどの絶頂感を味わい続け、
気が狂うのではないか、そんな覚悟さえしていた。
その時、声が聞こえた。 
「エッジ、私、もう…イクよ!あ、あぁぁぁぁーーーーっ!!!!」
次の瞬間、オレはオレに戻っていた。
そして、これで3度目であるにもかかわらず、
大量の精をオレにまたがるリディアの中に注ぎ込んでいた。
そしてオレは、さらに深い眠りに落ちた。夢を見ない程の深い眠り…。
130Michael:02/11/14 21:46 ID:???
私が目を覚ますともう朝になっていた。
気がつくと、私の隣に裸のままのエッジがいる。
「…もしかして、朝まであのまま二人とも目が覚めなかったの…?」
いろいろな液体で汚れたシーツは乾いてしまっている。
二人の体も、汚れたままだ。
…そうだ。エッジにどんな夢見てたか聞こう。
「ねぇエッジ、起きてよ。朝だよ。」

オレはリディアに起こされて目を覚ました。もう朝になっている。
体が重い。結局、休むつもりが、体力を使い切っちまったみたいだ。
「おはよ、エッジ。どんな夢見てた?気持ちいい夢だったでしょ?」
いたずらっぽい表情でリディアが尋ねる。
…オレは悟った。眠ってる間にリディアにされたんだ。
あの時の眠気さえもリディアの仕業かもしれない…。
「…夢の中で、夕べのお前の乱れる様を見てたよ…お前の立場でな。」
131Michael:02/11/14 21:49 ID:???
私は顔が火照るのを感じた。
昨日の私…そんなに凄かったんだ…エッジが夢に見るくらい。
それに…エッジも私と同じくらい感じてくれた、って事なのかな?
…私は、心配事を口にした。
「二人ともこんなに体力つかっちゃって、国に帰ったら明日は何も出来ないね。」
「ま、それも仕方ないんじゃねーの?」
(…お気楽なんだから。)
私はあきれた。

国に帰ったオレたちは、体力の消耗と時差ボケに苦しみ、
次の日どころかその後2〜3日はまともに働けなかった。
んで、二人そろって大臣にどやされてしまった。
…まぁ、当然だな。


「お二人とも…それでは休んでいただいた意味が無いではありませんか!」

                       「ふたりの休日」  了
132Michael:02/11/14 21:58 ID:???
「ふたりの休日」まとめ

前スレ(part4)
5-11 60-64
現スレ(part4.5)
>>45-49

以下エロ
>>66-73 >>124-131

>Sakiさん
途中からエロがあるので、そこのところよろしく。
133Michael:02/11/14 22:01 ID:???
…途中でsage忘れますた。
若の手裏剣と居合抜きで(ry
(*´Д`)ええのう。淫乱リディア。
135あにめ:02/11/14 22:20 ID:???
休日じゃない休日。ステキ(゜◇゜)
逝きまくリディア
137Saki:02/11/14 22:49 ID:???
>>Michaelさん
すでに>>66の時点で18禁に変更済み。
心配めさるな。(藁
エ、エロイ!エロすぎる〜〜ハァハァ
マウスを持つ手が震えたよママン
悶えますた(*´Д`)アハ-ン
139Michael:02/11/15 00:08 ID:???
>>Sakiさん
出来れば、前半の非エロと後半のエロ、別々に収録していただけるとありがたいです。
エロ作品として見た場合、濡れ場に突入するまでが長すぎるので…(汗
もうそういう方向で動いているというなら、余計なこと言いました。忘れてください。
140アンチゴッキー456:02/11/15 00:34 ID:???
前半部分の最後に18禁の後半部分であることを明記した上でリンクを付けるとか。
141Saki:02/11/15 00:33 ID:???
>>Michaelさん
らじゃー。
次の更新の際にはそのようにしておきまーす。
142アンチゴッキー456:02/11/15 01:42 ID:???
うわ、よく見たらあたしの名前消えてねーし
はずかしー。名無しになろうと思ったのに・゚・(ノД`)・゚・
こんなところで油売らずに続き書いてきまつ
143age:02/11/15 10:42 ID:???
age
144age:02/11/15 11:04 ID:???
age
145age:02/11/15 11:10 ID:???
age
職人さんいつも乙です。このスレ来るの毎日楽しみです。

ふと思ったんだけど影しばり中は体位変えられるのだろうか?
どーでもいいんだけどねー>(´∀`)
真実の萌えがここにはある!!!!
最高だー!!
149アンチゴッキー456:02/11/16 01:18 ID:???
某サイトにクリスマスリディアの企画が出てました
今回はテキストも募集するらしい。


・・・いっちょ書くか。
でも、この名前ではやめとこうかな(2ちゃんくさくないのを・・・)
NARUTOに出てくるカカシがエッジに見える…
リディアがエッジのしらねー間に犯されて、心に傷を負ってるところを
エッジが優しくその傷を癒す…ってテーマで書いたら
みんなひきますかい?
その3の方が上にあるのでhage
153アンチゴッキー456:02/11/17 02:27 ID:???
>151
エッジ×リディア以外のカプは・・・うーん

さて、お待たせしてすんまそ
ボコボコ氏の降臨を待ちたいところですが・・・
154麒麟:02/11/17 02:30 ID:???
「ここに来る直前のことを夢でみてた…」
「…え?」
「リディア、俺の中に、何か居るらしい…わかるか?」
「え…えと……」
「何かを飲み込んで、気がついたらここにいた…。あの時、おめーならわかると思った。
…だからかどうかはわかんねぇけど…」
「そう……」
ふと、リディアは先ほどエッジが口にした『麒麟』のことを思い出した。どんなものかという記憶は
はっきり残っては居ないが、そう言えば昔そんな幻獣が居ると聞いたような。
しかし、そんな幻獣の存在を何故エッジが口にするのか…
「エッジ…さっき言ってた麒麟て…」
「ああ…。あれな。エブラーナに古くから言い伝えられてる聖獣なんだけどよ、
善政を施く者の世に現れる二匹の……」
「あ、…無理しないでよ」
言いかけて大きく息をついたエッジに、リディアは慌てて水を差し出す
「ああ…心配いらねーから。…それに…似てるんだよ」
それは正確に言えば、麒麟の絵の、ではあるのだが。
「あれは…一対で麒麟と呼ばれるんだ…いつも一緒に現れるのだとも…だから違うかもしれねーけど…」
眠ることで少しは持ち直したらしいが、依然熱に浮かされるような状態が続いているようだった。
身体の中に異質なものを取り込んでしまったためだろう。
「…リディア…」
「…何…?」
「…少し、一緒にいてくれ」
「うん…」
155アンチゴッキー456:02/11/17 02:32 ID:???
しかし、151へのレスについてはあくまで個人的意見だからな
明日辺りにもっと意見があがってるといいな・・・

御免ね。レイープとかどうも駄目で。
156麒麟:02/11/17 02:35 ID:???
リディアが頷くのを見て、安堵したような表情で再びベッドに横になるエッジ。
その手を取って握っていると、僅だが、幻獣の気配がした。
(…なんだろう…ひどく興奮しているような、…違う。正気を失ってる?
とても強い力を持ってるようにも感じるし…何か足りない気もする。…なんてアンバランスなんだろう…)
ただ、リディアがそうして手を握っていると、少しずつ気配が落ち着いていくようで、それとともに、
エッジの容態も落ち着いていくのがわかる。詳しいことはリディアにもよくわからなかったが、
幻獣の精神状態が、エッジの身体に影響を与えているらしいことだけは理解できた。
「あたしにできることは…これだけ…か」
幻獣を使役する力を持ちながら…目の前で衰弱している男と幻獣をどうにも出来ないとは…。
かつて巨大な力に立ち向かい得ただけに、リディアは苦しかった。
「ごめんねエッジ…」
「…ああ……、気にすんな。何ともならねぇと決まった訳じゃねーし…それに…」
そういってリディアの手を握り返す
「おめーがいてくれる…」
「…エッジ…でもやっぱり、あたしがエブラーナに行って、エッジの側に付いていたらこんなことに…」
「バカ…何言って……」
ともすれば涙さえこぼしそうな気配のリディアの手を握りながら、エッジは思い半身を起こす
「昔のことを悔やんでどうすんだ。仮におめーが付いてきてくれたところで、現場に居合わせてなかったら
どうしようもねーだろ。…むしろおめーがここにいて良かった。何せ、幻獣に関してなら下手な人間より希望のある場所じゃねーか」
そういってリディアを抱きしめる腕には、いつものような力がない。エッジの体重がかかる肩が重い。
(こんなに重い人だったっけ…)
意識が半ば混濁している状態であることを差し引いても、かつて感じたことのない重み。
何度もこの人の下で夜を過ごしてきたのに…。
そして改めて思い知らされる。理性が飛びそうなその時でさえ、自分を気遣うことの出来る男であったことを。
(ああ……)
エッジの顔をまともに見ることが出来ず、もたれかかったままのエッジを抱きしめる。
「リディア…」
「………」
黙ってただ涙をこらえるリディアには、エッジの呼びかけに答えることは出来なかった。
157アンチゴッキー456:02/11/17 02:37 ID:???
とりあえず今日はここまで。
ホントにボコボコ氏は何処へ行ったのか
え、私が書けって?・・・はい、頑張ります
>151
ごめん、正直引く。
FF小説官能スレとかの方向きかと。

実際そんな事あったら、エッジは地の果てまで犯人追い詰めて
八つ裂きにした後、激しく自分を責めそうだな…。
>>151
漏れもダメ。151のレス見ただけで鬱。
その着眼点自体をやめろとまでは言わないが、ここでは書かないでほしい。
上の人と同じく、漏れも官能小説スレ行きをおすすめする。
>151
自分は平気だけど、ここが荒れちゃう可能性があり。
官能スレにうぷしてもらったら見に行きますよ。
内容や描写によっては泣くかもだけど。

>158
エッジならそうするでしょう。そんなエッジを見てリディアも苦しむ、と >151
自分は平気だけど、ここが荒れちゃう可能性があり。
官能スレにうぷしてもらったら見に行きますよ。
内容や描写によっては泣くかもだけど。

>158
エッジならそうするでしょう。そんなエッジを見てリディアも苦しむ、と ・゚・(ノД`)・゚・
うお、崩れてしまった…逝ってきま。
でも、リディアのピンチにエッジが駆け付けて救出、
敵を蹴散らしたあと、いい雰囲気に…っていうのは萌えだなぁ(*´Д`)
>162
それは萌えだぁ(*´Д`)
164あにめ:02/11/17 20:35 ID:???
〉162
それもいいかも・・・。
>151
それ読みたい
官能小説スレで待つ
>151
自分も読んでみたいと思った・・・
167151:02/11/18 00:12 ID:???
みんなごめんよ。というわけで止めとくばい。
>167
。・゚・(ノД`)・゚・。
169アンチゴッキー456:02/11/18 01:03 ID:???
>151
あやまんないでおくれよう・・・
もしその気があるなら官能小説スレにあげて下さいな
てかあそこ、復活したばかりでチョト淋しげなので、喜んでくれると思います

見たいという人が居るんだし・・・気が向いたら書いてみて下さい
>151
書いてくださいぃ。謝んないでぇ 。・゚・(ノД`)・゚・。
171158:02/11/18 01:29 ID:???
>151
あの、補足ですが、書かれる分には全然かまわないんですよ!むしろ推奨。
ただ、このスレとは残念ながら相性が合わないだろうってだけで。
官能小説スレであPされたら自分も激しく読んでみたいです。
172おまぬけ160as170:02/11/18 01:45 ID:???
>151
上では見苦しい書き込みすみませぬ。
出来たら、慰めるだけじゃなくて、傷を乗り越える関係を築いてほすぃ!
前スレ3がとうとう落ちた
174孫悟空 ◆yGAhoNiShI :02/11/18 11:24 ID:???
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175孫悟空 ◆yGAhoNiShI :02/11/18 11:45 ID:???
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と〜けたこおりのな〜かに〜♪恐竜がい〜たら〜たまのりし〜こ〜みたいね〜♪
179孫悟空 ◆yGAhoNiShI :02/11/18 12:54 ID:???
ドラゴンボールZ
フジ(関東)で毎週月曜16:30〜放送中!!

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と〜けたこおりのな〜かに〜♪恐竜がい〜たら〜たまのりし〜こ〜みたいね〜♪         
スレ3乙。
181Saki:02/11/18 19:42 ID:???
久々に〜、SSうpに着来ました〜。
>>174->>179の荒らしかと思っていたら本当に再放送していた。
ボコボコさんが龍玉風の若リディSS読んでいたので笑いが止まりませんでした。

今回エロ無しの方向でよろしく。
182Saki:02/11/18 19:43 ID:???
 晴天の青空の日、リディアはエブラーナ城の中をふらふら歩いていた。
中庭で暖かい日差しを楽しむかの様にも見える。
リディアがエブラーナ城に入城したのが2ヶ月前、エッジとの正式な婚約発表があったのが1ヶ月前、城内は婚儀に向けて慌ただしくなっている。
エブラーナ城下は王の婚儀までに復興を終らせようと活気付いてる。
リディアはあれやこれやと婚儀に付いての準備で疲れていた。
王族の元へ、ましてや国王の元へ嫁ぐのである、覚悟をしていなかったと言ったら嘘になる。しかし王家の婚礼はこんなに疲れるものか・・・。
リディアがぼーっと中庭を歩いていると、
「姫様―――っっ!リディア姫様―――っっ!!」
と呼ばれる、声のした方を見ると家老が走ってリディアの方へ来る。
「あっ・・・、ご家老様・・・・。」
「ぜぇ・・・ぜぇ・・・。」
老体に鞭を打って走ってきたせいで息切れは激しい。
「あの・・・大丈夫ですか?」
「だ・・・大丈夫ですじゃ・・・それよりも・・・ぜぇ・・・ぜぇ・・・。」
「何ですか?」
「若・・・陛下を見ませんでしたか?」
「・・・いえ、見てませんけど。」
「姫様も見てませんか・・・。」
「あのう・・・、その“姫様”って辞めて貰えませんでしょうか?」
「?はて??なんででしょうか?」
「・・・えっ?だって私は辺境の村出身の・・・。」
「何を申されます!リディア様はわ・・・陛下の花嫁、お妃様になられるお方ですぞ!」
「・・・はぁ。」
「それよりも陛下じゃ!では失礼いたします!!」
そう言い残すと走り去ってしまった。
「陛下―――!陛下―――!」
何だっただろうと呆然と立ち尽くしていると、
「行ったか?」
と、突然後ろから聞きなれた声がする、
「きゃっ!ビックリしたぁ!!」
エッジがリディアの背後に立っていた。
183Saki:02/11/18 19:44 ID:???
「じぃは行ったか?」
「・・・またお仕事さぼったの?」
「うん、まぁな。それよりもお前、今ヒマか?」
「え?うん、ヒマだけど。」
「じゃぁ、ちょっと付き合えや。」
エッジはリディアの手を取り、付いてくる様に促す。
「何処にいくの?」
「いいから。」
そう言われて、黙ってエッジに付いていく。
城内の隠し通路の幾つかを抜けて、城の外に出る。
そして城下町の方に歩いていった。
城下は復興工事中で街の人たちが慌ただしく行き来している。
「城下に何か用があるの?」
「うん?いやね、最近忙しくって街の復興状況の視察出来なかったんでな。」
「そうなんだ。」
そこに子供達の声が聞こえてきた。
「あっ!!若様だ―――!」
「若様―――!!」
あっという間に子供達が二人の周りに集まってくる。
「お―――。おめェら元気だったか!」
「若様―――、どうして来てくれなかったの―――?」
「若様遊びに来てくれるって言ったのに――。」
「ワリィワリィ、俺もいろいろあってな。」
エッジは子供達の目線を合わせるためにしゃがみ、集まってきた子供達の頭を撫でてやる。
その内、「若様――。」「若様――。」と集まってきた子供達にもみくちゃにされる。
「ね――、若様――。このお姉ちゃん誰―?」
「おまえばかだな―。若様のお嫁さんになる人だろ――。」
と口々にリディアを指差してしゃべりだす。
184Saki:02/11/18 19:46 ID:???
「ね――、ね――、本当に若様のお嫁さんなの――?」
「え?うんそうよ。」
リディアもエッジにならって子供達に目線を合わせるためにしゃがみ込む。
「すご――い、姫様だ――!!」
リディアも子供達にもみくちゃにされる。
「ね――、姫様はなんで若様のお嫁さんになるの――?」
「姫様は今若様と一緒に住んでるの――?」
など質問攻めに合う、
「ええっ?ちょっと、待って!」
色んな質問に答え様と必死になってるリディアにエッジが助け船をだす。
「はいはい、オメェら俺とお姉ちゃんはちょっと用があるんだ、そろそろオメェらはお父さんお母さんのところに戻って、しっかりお手伝いするんだぞ――。」
「は―――い。」
「若様―――、姫様―――。また遊びに来てね―――。」
「ばいば―――い。」
子供達が元気よく去っていく。
やっとのことで子供達から開放されたリディアはあまりの凄さだったので尻餅を付いていた。
「大丈夫か?」
呆然としていたリディアはエッジに声を掛けられて我に返る。
「・・・うん。」
エッジが手を出してリディアはその助けを借りて立ち上がる。
「エブラーナの子って元気がいいのね。」
「子供達が元気いいのは良い国の証拠ってね。」
「はぁ・・・。」
乱れた髪と服を整える。
「ははは、姫様大変な目にあったね。」
後ろから声をかけれると、がタイのいい不精ヒゲを生やした中年の男が立っている。
「おっ!おっちゃん!!元気!?」
「おうよ!若!!じゃねぇな、陛下って呼ばなきゃだめだったな。」
「よせやい、そんなガラじゃねぇよ。」
そんな会話をかわして、わっはっはっはとお互い笑い出す。
185Saki:02/11/18 19:47 ID:???
「どうよ?景気の方は?」
「相変わらずでさぁ、もうすぐ街も元通りになりまさぁーね。」
「皆がんばってくれてるみたいだな。」
「当たり前でさぁ、若の結婚式までには終らせようと意気込んでますぜ。」
「ねぇ・・・、このおじさん誰?」
リディアがエッジとおじさんの会話に入ってくる。
「おう、このおっちゃんはこの当たりの現場監督のゼンさんだよ。」
「はじめまして、姫様。」
「こちらこそ始めまして、リディアです。」
「はっはっは、若―、何処でこんなべっぴんさんナンパしたんだい。」
「ちげーよ!!ナンパじゃねェって。」
「はっはっはっは!そんじゃ若またな。」
「おう!そっちの街の工事任せたぞー!」
ゼンは「わーはっはっはっは」と笑いながらその場から離れていった。
「なんだかスゴイおじさんだね。」
「口は悪いけど、いい仕事してくれるおっちゃんだよ。」
「エッジは街の人達とも仲がいいんだね。」
「ったりめーよ!俺はここで育ったんだぜ。付いて来いよ、街中案内してやるよ。」
とエッジはリディアを連れてエブラーナの城下町を案内し始めた。
186Saki:02/11/18 19:55 ID:???
続き・・・冬祭りの準備をしなきゃならないので、
がんばって早めにうpできるようにします。

・・・また長くなりそうなヨカーン(鬱
187あにめ:02/11/18 22:36 ID:???
こう言う話はどうかなって考えて見ました。
ヘボかったら、御免なさい。(>_<;)
最終決戦前のお話です。

「この世界で生きていく為には力が必要だ。大切なものを守るためにも。
自分だけでなく大切なものを守れるように、強くなれ・・・。」
初めての忍者としての実践訓練で、親父を相手にしてしたたかにやられてしまい、悔しさのあまりに大泣きした俺。
そんな俺の頭を撫でながら呟いた親父の言葉。
それが忘れられない、親父との思い出・・・。
エッジは眼下を見下ろすかのように、城の塔の屋根に立っている。
人の・・・生きている獣の気配すらない、攻撃されたままの状態で放置された城。
過去に、この場所に登って観た風景はもっと・・・。
ぐっと胸に込み上げる思い。エッジは思わず唇を噛み締める。
なんとも言いがたい感情を必死に飲み込み、エッジは空に浮かぶ満月を見上げた。

それは、月に向かう前のこと。
5人は各自、もう戻る事の無いかもしれない世界に別れを告げて回った。
カイン・セシル・ローザの3人はバロンに。
その後にリディアの故郷ミストと幻獣界に。
最後に、エッジの故郷エブラーナ。
洞窟に避難している人々に応援された後、そこから出るともう空は薄暗くなっていた。
「今日はここまでにしようか。」
とのセシルの一言で、今日の行動はここまで・・・との事になった。
魔導船では小回りが利かない為、飛空挺で世界を回っている。
各自割り当てられた部屋から出て、明日の打ち合わせを始める時だった。

・・・ってな感じに続きます。
下手ですがお付き合い下さいませ。
今日は大漁じゃ〜ワショーイ。

>150
自分はアイシ-ルド21のヒル魔がエッジに見えて仕方がありませんハァハァ
三白眼、逆毛、口悪い、俺様…共通点ありすぎ。
特に今週号のアップのカッコ良さったら…もうだめぽ。
189アンチゴッキー456:02/11/19 02:41 ID:???
夜中にコソーリ登場してみまつ
大漁っていいなあぁ↑

昼に、WSC版をクリアしてきました。
エンディングで、照れてリディアに背を向けるエッジが可愛い・・・
190麒麟:02/11/19 02:44 ID:???
旅の空で、王子と名乗る男と出会った。全身火傷にもかかわらず、
這ってまで仇を追いかけようとする男だった。執念に満ちたその双眸が、
破滅に捕らわれているのを見て、考えるより先に声を上げていた。何故皆死に急ぐのかと。
回復魔法で元気を取り戻すとなかなか調子の良い男だと知って呆れ返ったものだが、
その日以来、少しずつ心のうちで彼の存在は大きくなった。
そんなある時、自分への想いを打ち明けられ、言いようのない気恥ずかしさと、
甘酸っぱい思いが胸を満たしていくのを覚えた。そして、彼の手で男を知った。
形のない思いはそのままに、相手が求めるように自分もまた相手を求め…。
そして皆の前ではどうにも素直になれず、つっかかって…。そんな日々だった。
想いの形はわからなくても、自分の気持ちには偽りはなく、してきたことにも後悔はなかった。
それでも、あの時。
「エブラーナに来てくれ」
その言葉を聞いたとき、自分の想いがあまりに抽象的であることを恐れてしまった。
こんな気持ちでいいのだろうかと…
彼はそれでも構わなかったのに違いない。だがしかし、そんな気持ちでいる自分が
ついていっていいのかと逡巡した。眠れずに迎えた朝、淋しそうな笑顔を見せ、
それでも自分を責めることなく去っていった男の乗る飛空挺を見送りながら
…いつの間にか泣いていた。
彼の言う「好き」は難しい理屈など何もなく、その言葉こそが、
形のない自分の想いそのものであったと理解したのはそれから間もなく。
それでも、彼の言葉に戸惑い、受け入れられなかったというのに今更…。
そんな思いから、彼女は幻界を出ることが出来なかった。
(でも…)


191麒麟:02/11/19 02:45 ID:???
「リディア」
呼びかける声にはっと顔を上げると、アスラが心配そうに覗き込んでいた。
「大丈夫ですか?リディア…」
「あ…はい、ついぼーっとして…」
「ここに帰ってきてから、時折我を忘れたようになりますね…。
悩みを聞いてあげたいのですが、生憎幻獣王がお呼びです」
「リヴァイアサンが…」
何か解ったのだろうかと、立ち上がろうとしたとき、エッジがもたれかかったままであることに気づいた。
(…こんなに重いのに忘れてたなんて)
既に意識のないエッジを、アスラの手を借りてベッドに横たえる。
「エッジ、少しだけ頑張って」
こんな時に言えた台詞だろうかと胸が少し痛んだが、ここに居続けるのもまた辛いような気がして、
アスラについて部屋を出ていった

192アンチゴッキー456:02/11/19 02:47 ID:???
こだしでごめんなさい・・・
でもこの次の部分が書きかけ。ギリギリじゃん・・・
明日もまた出てるかなー?
クリスマス祭りは何を書こう・・・
(卒論書け?え?聞こえないなぁ)
大漁大漁。どのSSもイイ!このスレは盛り上がり続けていますなー
国民にあいされる若、最終決戦前に、悩むリディア

アンチゴッキーさん某サイトの企画に参加するのでしか!これまた楽しみ
エッジ×リディア以外も多いけどあのサイトさんの企画は毎回楽しみ
>188
!!こんな所で同士を見つけるとは思わなかった
自分もヒル魔にエッジ萌えを重ねてしまた
マモリ姉ちゃんとの絡みも自分の中でエジリディを彷彿としました
>>194
更なる同士でつ。
自分もマモリ姉ちゃんとヒル魔の痴話喧嘩に
エジリディを重ねてます(゜∀゜*)かなり萌え〜
>195
まさかエッジリディアスレでアイシールド萌えに遭遇出来るとは思わなかった
ヒル魔に限らず10年近く若様とリディアたんを追っかけてると
似たようなキャラを発見するとつい反応して重ねてしまうよ(*´Д`)
197あにめ:02/11/19 18:58 ID:???
つづきです〜。

「あれ・・・。エッジはどこに?」
テーブルに椅子は人数分あるのだが、「ここだと全体の様子が見えていい。」とエッジは出窓の所にいつも腰掛けている。
そのエッジが腰掛けているはずの出窓の所に、姿がないのだ。
リディアの言葉に、ローザはやや困ったような笑みを浮かべた。
「多分、一人になってお別れしたかったのよ。」
「どうして?」
(一人になる時ほど寂しい事はないのに・・・。)
「あいつはああ見えて、感情を表に出さないからな・・・。」
カインが呟く。「そうだね。」とセシルも頷く。
エッジは、よほどの事が無い限り何事も無かったかのように、明るく振舞う。
ここでは、悲しみを背負っていない者などいない事を彼自身よく知っているからだろう。
「でも、仲間なんだから・・・。一人じゃないんだから・・・。」
リディアはうつむき小さい声で言う。
198あにめ:02/11/19 19:00 ID:???
「誰にだって、そんな時はあるのよ・・・。リディア。」
そっとしておいた方が良い事もある。ローザは言い聞かせるように言った。
言われている事もリディア自身よく理解できる。
でも、違うと思うのだ。
そう思うのだが、何だか上手く思っていることが言葉に出来ない。
じわっと、涙目になっていくのが自分でもわかる。
「でも、でもね・・・。」
「そんなに気になるなら、行ってやるならどうだ?」
ギョッとローザが声の主を見る。
「何、言ってるの!ここは魔物が出るのよ!」
「なぁに。リディアは魔法が使えるし、召喚獣を召喚すれば大丈夫・・・だろ?」
カインが笑いかける。思わず大きく頷いてしまった。
「行ってきても・・・いい?」
ふぅ、とため息を吐く。ローザは乗り気では無いが仕方なくOKする。
小走りで部屋を出て行くリディアの背中は、どこか嬉しそうだった。
「珍しいね。カインがあんな事を言うのは。」
セシルがむっとしているローザをちらりと見る。
「もう!止めないんだから!」
思わず睨まれる。セシルは肩を竦ませた。
「まるで、お母さんだな・・・。」
「・・・!!!」
くすくすと笑うカインをローザはもの凄い顔で睨んだ。
もっとも、セシルが頷いたのまでは気が付かなかったらしいが・・・。

今日はここまで!
続きはまた明日です。
>>198
あにめタン イイ!
つづきがんばって!!
>193
> 似たようなキャラを発見するとつい反応して重ねてしまう
禿堂。
夕刊クラブのミロクがエッジに見える罠。
南海の秘宝編をエジリディに重ね(ry
ノリコの初恋編をエジリディに置きか(r

ついでにセイシロ-をカインに置き換えてみたり(死
↑のカキコは>193じゃなくて>196の間違い。
>200
少女漫画だとバサラって漫画の朱理ってキャラ(初期の)にエッジを重ねたな、
外見全然似てないけど。ナツカスィ
若様とリディアたん似を探せ( ´∀`)ですか
自分はサムスピのガルフォードっていうエセアメリカン忍者に
エッジを重ねた(特に何作目かのシリーズは2Pだと髪もグレーでマスクしてて
非常にいい感じだった)
ナコルルとの関係もエジリディ的だったから萌え
ガルフォードは私も萌えたっツ!
>>203
禿同!正義爆発忍者万歳!!(w
しかし、エジリディはエンディング後も補完しだいでどうにでもハッピーエンドに持っていけるからいいが、
ガルナコは他ならぬ製作社の手で補完の望みさえもばっさり絶たれた上に
アナザーストーリーでナコルルに元カレまでできてしまった罠。
漏れはエジリディは激しく支持だが、ガルナコは今や考えるだけで鬱。

エッジとリディアって、やっぱいいよね。うん。
ヽ(`Д´)ノ
>エッジとリディアって、やっぱいいよね

自分の原点ですよ>エッジとリディア
しみじみ( ´∀`)
今になってステキ小説がこんなに読めるとは思わなかった
小説書きさんみんなスバラシかー
小6の頃、26歳で両利きの口の悪い彼氏が欲しくてしょうがなかった。
>208
私は23の今でも欲しいですが何か
(さらに言えば今現在彼氏もいる)
>209
今、両利きの口の悪い忍者が口説いてきたら、乗り換えますか?
エッジ似>アンジェリークのゼフェル。ちょっとお子様だけどさ。
212208:02/11/20 00:47 ID:???
>210
(一方的にですが)真剣に別れを検討中なので、その可能性は否定できない(w




むしろ、生活力があって、人望も厚くて、基本的にネアカで、惚れた女に一途で優しい
さらに、ガタイもいい感じでかっこいいなんてこれ以上ない条件ではある・・・
ごめんよ彼氏・・・。
そんな奴は(あまり)居ない
居たとしても彼氏になるはずが(たぶん)無い
214ハマチ:02/11/20 01:32 ID:???
やっと書き上がった…ゼイゼイ
SS投下行きます。
仮タイトル『つげの櫛』


*************
「あ、ねぇエッジ、ローザ見かけなかった?」
「…お前、何?その頭」

宿屋のロビーのソファで、武器の手入れをしていたエッジは、リディアの姿に唖然とした。
すこしくせのある翠の髪があっちこっちに跳ね返り、ぼうぼうといつもよりかさが増えたように乱れている。
確か、朝食の席ではきちんと整えられていたはずだが。
いつも付けている愛用の髪飾りも、その役割を失い今にも、髪先から滑り落ちそうだ。
えへへ、と恥ずかしそうにリディアは笑った。
「ご飯食べた後ね、部屋に戻ったんだけど…あ、街に行こうと思って、準備する為。
 でも、つい…ほら今日はとってもポカポカしてるじゃない?」
窓の外を見ると、雲一つない青空。日一日と肌寒くなっていく中で
確かに、今日は風もなく格別に暖かい日だ。
「満腹感も手伝ってうたた寝してたってわけか」
「そうそう、そのとおり」
御名答〜とパチパチ拍手するリディアに、エッジは軽く噴き出した。
「呑気だな〜おめーは。人前に出る時は最低、髪をといてからにしろや。
 いくらなんでもその格好はあんまりだぞ。別嬪が台無し」

昨晩遅くに宿屋に着いた一行は、探索の疲れもあって連泊する事にしていた。
既にチェックアウトの慌ただしい時間も過ぎ、ロビーには他の客の姿は見当たらない。
時折、午後からの客を迎える為に走り回る従業員を、ホールの向こうに見かけるぐらいだ。
215『つげの櫛(仮)』:02/11/20 01:33 ID:???

「あたしも髪をときたいんだけどさ…使ってた櫛が使い物にならなくなったの」
言いながら、リディアは手ぐしで荒く自分の髪を鋤いた。途中で髪が絡まり、痛そうな表情を浮かべる。
強引に指をほどいたそのはずみで、髪飾りがかしゃりと音を立てて、エッジの足下まで転がっていった。
「あ…ごめん。ありがと。でね、ローザに櫛を借りようと思って。
 黙って借りるのは嫌じゃない?だから探してたんだけど、知らない?」
それ以前に櫛自体が見つからなかったけどね、と
エッジが拾い上げた髪飾りを受け取りながら、リディアは付け加えた。
確かに、気心の知れた仲間とはいえ、自分がいない間に荷物を探られるのは、いい気がしないものだ。
「ローザなら、矢とポーションの補充をしてくるって買い出しに行ったぜ。
 セシルは荷物持ち。その後、飛空艇に荷物置いてくるって言ってたから
 帰りは夕方くらいになるんじゃねーの?」
あの二人の事だから、ついでに細々とした荷物の整理もしてくる事だろう。
「えー?そんなの困るよー」
「俺に言われてもな。それに、ローザのような女だったら、
 櫛なんていつも持ち歩いてるだろうから、家捜ししたってないぜ…きっと」
実際、ローザは街に出かける時、いつもポーチを手にしていた。
「まいったな〜…。あたしも買いたいものあるのに、出かけられないじゃない」
ガックリと肩を落としたリディアを見ながら、こいつどんな買い物すんのかな、とエッジは思った。

たぶん。
露店のアクセサリー屋で(エッジから見れば)安物のピアスを買ったり、
色とりどりのキラキラした飴を眺めつつ、屋台のくし焼きなんぞを頬張ってる姿なんか
容易に想像できて、エッジはのどの奥でクツクツと笑った。
「…何笑ってるのよ。人が困ってるのに、エッジっていじわる!」
「え?ああ、違う違う。…単なる思い出し笑い」
リディアとしゃべってる間、ほとんどもてあそぶようにしていた苦無をテーブルに置いて
むくれながらも、乱れた髪と格闘してるリディアに声をかけた。
216『つげの櫛(仮)』:02/11/20 01:34 ID:???

「俺の貸してやろうか?」
思ってもみなかった申し出に、リディアは目を丸くしてエッジを振り返った。
「えぇ?エッジ櫛持ってるの?うっそだ〜〜」
「なんだよ、失礼なお子ちゃまだな。身だしなみはイイ男の基本だろーが」
言いながら、エッジは懐から濃い藍色の布包みを取り出した。
丁寧に折り畳まれた藍染めの布の中から、薄い一枚の木片が姿を見せた。
なんだろう、と知らずのうちに身を乗り出したリディアの目の前で、
その一枚の木片に見えたものを、エッジはそっと二つに分けた。
まるで、鞘に納められていた剣のように、長方形の櫛がその中から現われた。
「変わった櫛ね…。木でできてるの?」
こういった形の櫛を見かけた事はあるが、たいていは金属製であったし
リディアが今まで使ってた櫛は、動物の毛が使われていた。
「俺ンとこじゃ、櫛っつたらこのつげの櫛のこった」
ほら、と手渡された櫛を両手で受け取り、リディアは持ち手と思われる、歯のない箇所に目を止めた。
「ねぇ、これ何?」
「ん?ああ、そりゃ俺ン家の家紋。その横のンは俺自身の紋章」
俺ン家、と事もなげに言うが、それはすなわち、ジェラルダイン王家の紋章という事だろう。
先端がとがった二つの十字の横に、逆Sの字の形をした不思議な模様が彫り込んである。
エッジ曰く、刃を意味する意匠だと。
217『つげの櫛(仮)』:02/11/20 01:36 ID:???

ソファに腰掛けたリディアは、持ち慣れない櫛に、そっと髪を通した。
途端、髪の毛が絡まって、櫛が進まなくなる。
「うわっ!バカ!!お前そんな力まかせにしたら、歯が折れちまうじゃねーか!」
思わず怒鳴りながら、エッジは無理にとこうとするリディアの腕をガッシと掴んだ。
「ちょ、ちょっと痛いってば。離してよ〜」
エッジの必死の形相に驚きつつ、リディアは抗議の声をあげる。
「そんなに怒らなくったっていいじゃない…」
自分に文字どおり飛びかかってきたエッジの慌てふためいた様子に
釈然としないものを感じながら、リディアは櫛を髪の毛からはずした。
「借りといてなんだけど、この櫛使いづらいよ」
「そもそも使い方が間違ってんだよ、おめーは!」
ビシッ、とリディアの鼻先に人さし指を突き付けて、エッジはフン、と鼻息荒く見下した。
その態度に、ムっとして睨み付ける。そんなまなざしで怯む相手ではないけれど。
「もう、貸せ。危なっかしくて見てらンねーよ。俺様がやってやるからありがたく思え」
エッジはパッと、リディアの手に納まっていた自分の櫛を、鮮やかに奪い取った。
「な、何それ。エッラそー。ムカツク〜〜!」

218『つげの櫛(仮)』:02/11/20 01:37 ID:???

顔を真っ赤にさせて怒るリディアにお構い無しに、エッジは脇にあった丸い腰かけを
ソファーの前に持ってきて、リディアを座らせた。
腰に下げていた袋から、小さな茶色いガラス瓶を取り出し、中の液体を手にとって
両手に擦り込むように広げてから、リディアの髪を手で鋤きはじめた。
「なに、それ」
「椿っていう木の種から取った油。髪にいい。
 おめーさ、いつもあんな荒っぽいとき方してんのかよ?」
絡まった毛先を丁寧にほぐしながら、エッジは背後から尋ねた。
「いつもの櫛は、あんなに歯が細かくないもん…」
エッジの櫛の歯は、一本一本が細く、歯同士の隙間が狭い。
「あんな風にといてちゃ、髪が痛むし地肌にもよくねぇ。こうやって…
 毛先をほぐして、すべりをよくしてからの方が、痛くもないし、かえって時間がかからない」
あらかたほどき終わったとこでようやく、エッジはリディアの髪に櫛を通した。
「櫛でブラッシングする時もまず、毛先からとく。それから全体に。
 こう、後ろに流すように…」

普段の彼からはとても想像できないほど、丁寧に櫛を通していく。
その優しい手に、リディアは完全に身を任せていた。
さっきまで憤っていたのが嘘のように、心が落ち着いている。
櫛が髪を行き来する度に、シャラシャラと心地よい音が耳に響いた。
ブラッシングってこんなに気持ちのいい事だったのかと、陶然とした気持ちで
しかし、それ故に、胸が小さく疼いた。
219『つげの櫛(仮)』:02/11/20 01:38 ID:???

「…ごめんなさい、エッジ」
「っんあ?!」
突然声をかけられたエッジは、間の抜けた声を出した。
エッジはエッジで、指に流れる愛おしい娘の髪の毛の感触に酔いしれ、惚けていたのだ。
こんな事で気を緩めるなんて、俺らしくもねぇ…と平静を装いながら、エッジは居住まいを正した。
「なんだよ、薮から棒に」
「エッジ、その櫛、とても大事にしてるのね…それなのにあたし、乱暴に扱っちゃって」
エッジの様子に気付かず、リディアはただうなだれた。
その動きに合わせてサラリと流れる、丁寧に鋤かれ、艶を増した髪は
柔らかくリディアの頬をくすぐった。その心地よさ。
「ほんとにごめんなさい…」
その声は弱々しくて、今にも泣き出しそうに震えていた。
髪に触れるあんなにも優しい手。それだけで、どんなに思い入れのある物なのかがわかる。
きちんと布にくるまれ、取り出す時も、まるで壊れ物に触れるかのように。
エッジがあんなに怒ったのも当たり前だ。
「謝るこたーねぇよ。…俺も言い過ぎた。スマン」
頼むから泣くな、と言いながらリディアの頭をくしゃくしゃっとかきまぜた。

正面に回って、エッジはリディアの前髪を後ろに流す。
サイドの髪を櫛で集め、そこに髪飾りを止めた。
「はい、別嬪さんの一丁あがり!」
フンっと自慢げに鼻を鳴らして、満足そうにうなづいた。
「ありがとう」
「どーいたしまして」
220『つげの櫛(仮)』:02/11/20 01:42 ID:???

櫛に絡み付いた抜け毛を取り除いてるエッジの横で、リディアは髪に指を通した。
少しも引っ掛かる事もなく、なめらかに滑るその手触りに、自然と笑みがこぼれる。
もう一度お礼を言おうと、エッジの方を向く。と、椿油を塗りこんでいる櫛に、思わず指をのばした。
「きれいだね」
「だろ。もう随分長い事使ってるからな。使えば使う程、味が出るんだ」
余分な油を布で拭き取り、テーブルに置いていた鞘状の入れ物を手に取って、指し示した。
「使い初めはな、こんな感じだったんだ。全然別もんだろ?」
なんの飾り気もないその入れ物は、切り出された時そのままの、渇いた色。
対して、つげの櫛は艶やかな光沢を放ち、深みのある色合いをしている。
「ほんとだ…。すごいね」
二つの品を見比べて、リディアはため息を漏らした。
こんな風合いが作り出されるまで、一体どれほどの時間が流れたんだろう。

「14、5年前、だったかな。これを作ってもらったのは」
「嘘っ、そんなに?!…あたしが生まれる前だよ、それって」
こっちの時間としてだけど、と一応付け加える。
「うわ、なんか俺すっげー、ショック」
自分が急に年寄りになったみたいだと、エッジはソファーにがっくりともたれかかった。
その動きにリディアは思わず噴き出した。
221『つげの櫛(仮)』:02/11/20 01:43 ID:???

「幸せだね、その櫛は」
リディアの言葉に、エッジは顔を上げた。少し見開きがちな目をリディアに向ける。
その目を受けて、ニコリと笑って言葉を続ける。
「だって、こんなに大事にされてるんだもん。ね?」
しばらくしてから、エッジは軽く、口元に笑みを浮かべた。
「まーな。この櫛に限らず、俺様に気に入られたものはみーんな幸せ者なんだぜ」
それはちょっと自惚れすぎじゃないかと、やや呆れぎみにリディアは苦笑した。
「じゃあさ、セシル達は?気に入ってる?」
「あったり前だろ。だから奴らも、うーんと幸せになるぜ」
ニヤっといつもの笑いを見せ、つられてリディアも声を上げて笑った。

そして。

ポツリと、誰に聞かれるともなく小さく…本当に小さな声で。

(一番のお気に入りはお前なんだけど、な)

222『つげの櫛(仮)』:02/11/20 01:45 ID:???

入れ物に納めた櫛を布にくるみ、懐へと戻す、その様子をリディアはじっと見つめていた。
「いいなぁ…」
ポソっと漏れたその言葉と、その佇まいが、余りに物欲しそうだったので。
「欲しい?」
懐に手をやりながら、エッジは思わず、そう尋ね。
「うん」
リディアはためらいもなく答えた。
「ダメ」
「ケチ」
それは本心ではなかったし、断られるのもわかっていたので、それ以上、何も言わない。
彼がその櫛を手放すはずがないのを、知っているから。
それでもリディアは、そこから目線をはずせなかった。
エッジの懐で大事に抱かれるつげの櫛が、少し。ほんの少し…羨ましかった。
「ま、手に取りたかったら遠慮せず言えや。いつでも貸してやるからよ」
「ほんと?うれしい。ありがとう。ちゃんと、大事に扱うからね」
ぽんぽん、とエッジは軽くリディアの頭を撫でた。

テーブルに広げていた武器や手入れの道具を片付け、エッジは立ち上がった。
「そう言えば、なんでここで、店を広げてたの?」
普段なら、こういった事は部屋でやっているはずだ。
「いやなに、部屋でやってたらさ、掃除するからって追い出されたんだわ」
部屋に向いながら、エッジは説明した。リディアはその後をついていく。
223『つげの櫛(仮)』:02/11/20 01:48 ID:???
「お前、出掛けないの?」
扉を開けて、部屋に入ったエッジはサイドテーブルに荷物を置きながら
部屋の中までついてきたリディアに声をかけた。
「エッジは出掛けないの?」
窓辺に近付いたリディアは、両手を広げて振り返った。
「こーんなにいい天気なのに、もったいないよ」
外からは通りを行き交う人々のざわめきが聞こえてくる。
食堂や屋台からのいい匂いが、部屋の中にも流れてきた。
太陽は既に真上近くまで昇っていて、昼食時だという事を知らせている。
「ね、せっかくだから一緒に行こう」
満面の笑み。
「それって、デートのお誘い?」
「な、なんですぐそ〜ゆ〜…」
言い方するの、と続く言葉を打ち消すように
「よしよし、照れなくってもい〜んだぜ?イイ女の誘いを断るほど、俺は不粋じゃないからな♪」
違うってば、とエッジの背中をポカポカと叩きつける。その腕をつかみ、半ば強引に手をつないで
エッジはリディアを引っ張るように部屋を出た。
224『つげの櫛(仮)』:02/11/20 01:49 ID:???
「…もう、しょうがないなぁ。仕方ない。つきあってあげるわよ」
「言うね、お前も。全く、素直じゃねーなぁ」
「エッジが連れ出したんだから、今日はエッジのおごりだよね」
宿屋を出て、開口一番、リディアは宣言した。
「そう来たか。けっこう抜け目ないな、お前も」
言いながらも、エッジの口調はどこか嬉しそうだ。
実際、嬉しくてたまらない。その気持ちをグッと押し込めて、リディアに向き直った。
「では、お姫様のお望みの所へ。なんなりとお申し付け下さい」
従者のように、うやうやしく頭を下げたエッジにリディアはクスクスと笑った。
「調子いいの!じゃ、あそこのくし焼きの店に行って、まずは腹ごしらえ〜」
ブフッとエッジは口の中で笑いをかみ殺した。
リディアは既に、目的の屋台に向かって走り出していく。
「エッジ、ほら早く早く!」
無邪気な笑顔を浮かべる少女に、エッジは駆け寄っていった。



                                終

225ハマチ:02/11/20 01:57 ID:???
お粗末さまでした。途中で連続投稿規制&改行多すぎ!って怒られて
ビクビクしますた。全部投下できてやれやれ。
しかし、なんでこう長くなるんだろう…(;´д`)

途中にあった、エッジから見れば安物のピアスについて。
若は一万円台のピアスは安いって感じますが
リディアは二千円でも高いって思うタイプです。
金銭感覚の違いというよりも、若はいいものは
それに見合った値段であるべきだと考えているからです。
どうでもいい話ですが。
226208:02/11/20 02:40 ID:???
>213
それは言わないでくれ。大体いい男なんてみんな彼女持ちだよなぁ
でも・・・こんな男いてくれたらなぁと、エッジ見ながらおもっちまうのでつ・゚・(ノД`)・゚・

>ハマチ氏
SSおつかれさまでつ。
てか、一万円のピアスは普通に高い気がする私は、一度ピアス着けた方がいいのでしょうか・・・
この分だと、エッジはリディアと付き合うことになればそれこそ頭のてっぺんから
爪先までコーディネートしそうな・・・。
そして着替えまで手伝ってくれるに違いない。
>ハマチ氏
エッズの「失礼なお子ちゃま」発言にかなり萌え〜を
感じますた(´д`*)乙ですた
228208:02/11/20 15:19 ID:???
>209氏
208は私なのでつが・・・。いらんつっこみをスマソ
>ハマチタソ
神 降 臨!!
萌えーでした!!
髪触ってもらうのは気持ちいいよね(*´д`)
230あにめ:02/11/20 22:50 ID:???
〉ハマチさん。
 上手いなぁ・・・。
 何だかその後で載せるのがチョッと嫌かも。(’〜’)
 載せるけどね(゚∀゚)
231あにめ:02/11/20 23:00 ID:???
飛空挺の外に出ると、早速、誰かを呼んでみる事にした。
しかし、誰が適任か・・・。リディアは考えた。
「攻撃をするわけじゃないよね。なら・・・。」はたと思いつき、呪文を詠唱する。
―草原を駆け抜ける、愛らしき我が友よ。我が声に答え、来たれ。その姿を、現せ・・・。
リディアの手から放たれた緑の光が、彼女を中心にして輪を描いて地面に吸い込まれる。
するとそこからぽんっと音を立てて、一匹のチョコボが出現した。
「コボ。久しぶり!ありがとう来てくれて!」
彼はリディアにとって、兄弟のように過ごした幼なじみである。
久しぶりの再会に、思わず抱きつく。
黄色い羽毛がふわふわして、ものすごく気持ちがいい。
首の下をこちょこちょすると、嬉しそうに鳴き声を上げた。
『いいって事さ。どこかに行くの?』首をかしげる。
見慣れているとはいえ、首をかしげる仕草が可愛い。思わず顔がほころぶ。
「人を探してるんだけど・・・。手伝ってくれるかな?」
『リディアの頼みなら何なりと。友達じゃ〜ん!』にっこり笑う。
リディアは再びぎゅっとコボに抱きつく。
『でも、場所を特定した方がいいんじゃない?』コボは辺りを見回した。
「じゃあ、シルフに聞いてみるね」呪文を詠唱する。
4人のシルフが、現れる。そして、風のざわめきのような声で囁く。
『お城。』『塔の所』『あの元気な人』『いたよ』
と、シルフはエッジの居場所を教えてくれた。
思わず『あの元気な人』にはコボも笑ってしまったけれど。
お礼を言った後、コボの背に乗せてもらう。乗り心地は最高だ。
リディアを乗せると、ゆっくりコボは走り出した。
232あにめ:02/11/20 23:05 ID:???
―数分後。
『城はどこなんだよぅ!行った事があるんだろう?』
「こっちだったと・・・。」リディアは、あははと笑いながら答える。
そう言って、今さっきから何度も同じ所をうろうろしている。
『だった?覚えてないんだよ、それはっ!駄目じゃん!』
はっ!とコボが何かを思い出す。
このパターンは過去何回かあったなぁ・・・。
そう言えば、リディアって方向音痴だって忘れてたぁ・・・。
『シルフ〜。道案内よろしく〜。』忘れていた自分が、恨めしい。
深くため息をつくコボに思わずシルフがクスクスと笑った。
233あにめ:02/11/20 23:11 ID:???
―そのまた数分後・・・。
『何なんだよぅう!色々出て来たよ!!』
叫びながら軽やかな足取りで、魔物の間をぬって逃げる。
まるで障害物をしているようだと、不謹慎だがリディアは思った。
しかし、これではらちが明かない。魔物にはすまないけれど・・・。
「出て来たね。ちょっと魔法で・・・。」
リディアが素早く詠唱に入る。すると、コボが慌てて叫んだ。
『やめてよっ!ボクを焼き鳥にするつもり!?』
黄色い尻尾の先端がちょっぴり焦げていた。
「ならどうするのよ!」リディアは思わずムッとした。
『知らないよ!こっちが聞きたい!考えろよ!こっちはこっちで大変なんだからっ!』
コボは走る速度を早めたり、遅くしたりして鮮やかな動きで攻撃を避けて行く。
リディアも、捕まっているだけで精一杯になってきた。
どうしょうと考えながら、チラリと周りを見る。何てことだ・・・。
魔物は先ほどより、ぞろぞろとその数を増している。
「シルフ!」
『お城』『まっすぐ!』『そのまま!』『前にっ!!』
シルフの言葉に、コボの足が止まる。
『やばいよ。囲まれたかも・・・。』その声は震えていた。
ざわざわと風音でない音がする。気配がする。姿は見えないけれど。
『絶体絶命。あ〜あ、ボクが飛んで逃げれたらいいのに・・・。』
青ざめてリディアを見る。
「・・・あっ。ちょっとコボ」
それまで考えていたリディアが何かを考えたらしく、コボに耳打ちした。
「久しぶりだけど・・・出来る?」少し不安げに、リディアは呟く。
それは昔よくやった事の応用。チョッと難しいだけで、出来ない事はない。
『オッケ〜。』コボの表情は、自分は出来るという自信が見て取れた。
それを理解し、リディアは微笑む。
コボは不敵な笑顔を浮かべた。
城はすぐそばである.

234test ◆yGAhoNiShI :02/11/20 23:13 ID:???
あげてやるか
鈍行発展
236鈍行発展:02/11/20 23:21 ID:???
鈍行発展
僕たちの好きなファイナルファンタジーって本が
コンビニにあったんだけど、その本のエッジの絵に萌えてしまった・・・
リディアもセットだったらもっと良かったんだけどナ〜
エッジは腋毛剃ってる?
剃り放題
いや、抜いてる
むしろ脱色してたりして
243名前が無い@ただの名無しのようだ:02/11/22 02:46 ID:hwSB9Ka9
>>238
僕もその本買いました〜。
けどその本に『2組のカップルに見る光と闇』との題でエッジとリディアはアンハッピーな結末に終わると書いてあるが...そんなアンハッピーだったか?
244名前が無い@ただの名無しのようだ:02/11/22 02:48 ID:8WGex7bP
http://global.whitesnow.jp/casino.partner.toppage.txt
自分のHPで紹介するだけで月3万いくよー!!
245Saki:02/11/22 03:04 ID:???
こんばんわ、続きうpしに来ました。
チョー中途ハンパですでごめんなさい(執筆に行き詰まった・・・鬱)

>>238
あっしもその本買いましたよ。
>>243の意見に禿同
アンハッピーには見えなかったYO
246Saki:02/11/22 03:06 ID:???
工事中の街中をリディアに案内しながら歩いている最中も、エッジは色んな人から声をかけられた。
雑貨屋のおばさん、日向ぼっこ中の老夫婦、魚屋の兄ちゃん、若い親子連れ等老若男女問わず、色んな人達から声をかけられ、中には一国の王様にかけるとは思えない様な街の人達の言葉使いと接し方もあった。
「若―――!いいねぇ、真昼間から見せ付けちゃってぇ―――!!」
建て直し中の建物の足場から作業員がピーピー口笛を鳴らしながら冷やかされる事も多々あった。
「うるせーっっ!仕事終らせてカミさんとベットで仲良くしていやがれ――!!」
と言った風なやりとりが続く。
後ろからリディアが顔を真っ赤にして恥かしそうにしながら付いて来る。

「ねぇ、もうお城戻らないとマズくない?」
日もだいぶ傾いた頃、リディアがエッジの袖を引っ張って帰ろうと促す。
「うーん、でもなぁ・・・。」
「どうしたの?」
「いやぁ、めんどくせェなと思って。たまには街でメシ食いてェなと思って・・・。」
「でもお城でもご飯食べれるよ。」
「あぁ、でももう俺が街中うろついてるの城に伝わってるだろうしなぁ。」
「・・・・?」
247Saki:02/11/22 03:07 ID:???
リディアが不思議そうな顔をして悩んでいるエッジの顔を覗き込む。
暫くして、エッジが何かを決めたように手を叩くと、リディアを腕を引っ張る。
「リディア、街でメシ食ってこう!」
「えぇ!?でもお城でもうご飯用意されてるんじゃないの!?」
「大丈夫、大丈夫、あっちはあっちでもう対処されてるよ。それよりもこっちだ!うまいメシ屋があるんだ!!」
強引にリディアの腕を引っ張り、街の外れの方の商店街に連れていく。
その中の一軒の店に入る。
「おばちゃーん、席2人分空いてるー?」
店の主らしい福与かなおばさんに声をかける。
「あれまぁ!若様じゃないですかぁ!!」
その声に店の中にいた客達も反応する。
「若!」
「若様!久しぶりじゃないですか!」
「若様ここの席が空いていますよ。」
店の女主人が空いている席に案内する。
エッジは店の客に挨拶しながらズカズカと店の中に入って行く、その後ろを隠れる様にリディアが付いていく。
「若様、後ろの方がもしかして噂の花嫁さんですか?」
「うん?あぁ、そう。」
エッジが後ろに隠れる様に寄り添っていたリディアを前に引っ張り出す。
いきなり前に出されたリディアはびっくりして頭の中が真っ白になる。
248Saki:02/11/22 03:08 ID:???
「あれまぁ!キレイな方じゃないですかぁ!」
「若、何処でこんなべっぴんさん捕まえてきたんですか?」
「若様も隅に置けないですねェ――。」
口々に客が騒ぎ始める。
「あっ・・・あのぅ・・・。」
エッジの後ろに隠れていたので、イキナリ女主人とお客に顔を出されたリディアは緊張のあまり固まっている。
「おう!あったりめェだろ!俺のカミさんになるヤツだぞ!!」
とエッジが挨拶しろと言わんばかりにリディアの頭をぽんぽん叩く。
はっとなったリディアは、
「あっ・・・あの・・・、リディアです。よろしくお願いします。」
と女主人とお客に向けて、深々と頭を下げた。
「わははは!姫様!!よろしくされるのはこっちの方だってばよ!!」
「姫様!若の事よろしくたのみますぜェ!!」
「おう!皆!!若と姫様のために乾杯しようぜェ!!」
その騒ぎを聞きつけた店の周りの人達も集まり始めた。
「ありゃま、大騒ぎになっちまったな。」
まいったなぁとエッジが頭を掻く。
「何言ってるんですか、若様がいらっしゃるといつも大騒ぎになるじゃありませんか!」
「そうだっけ?」
と、とぼけるエッジに女主人はエッジに注文を聞く。
249Saki:02/11/22 03:10 ID:???
「そんじゃ、適当に軽い食べ物と俺にはいつもの酒頂戴。」
「はい、姫様はいかがなさいます?」
「えっ!?・・・はい!?」
大騒ぎになっている店の中を目を丸めて見ていたリディアは、素っ頓狂な声を上げて女主人の方を振り返る。
「ほら、注文だよ。何か飲むか?」
「えっ・・・えっとぉ、じゃぁお酒以外の物って何かありますか?」
「何、お前飲まないの?」
「だめかな?」
「若様、無理して飲ませちゃダメですよぉ。それとも酔わせた後でなにか企んでるんですかぁ?」
「ばっ・・・!違うよぉ!!ヒドイなぁ、おばちゃん。」
「じゃぁ、姫様。何か冷たいお茶みたいのをお持ちしましょうか?」
「それじゃぁ、それでお願いします。」
「解りました。ハイハイ!!みんな!!若様と姫様の飲み物が来るまでバカ騒ぎは待っておくれよ!!」
女主人が厨房に消えた後、エッジはリディアに視線を戻すとまだ緊張しているようで固まっていた。エッジの家臣に紹介された時もガチガチに固まっていたが、今も肩に力が入りどうしたらいいか解らないようである。
「何緊張してるんだ?」
「えっ?だってどうしたらイイか解らなくって。」
「大丈夫だよ、力抜きなって。」
「う・・・うん。」
エッジがリディアの肩に手を置く。

250Saki:02/11/22 03:15 ID:???
ここまで。ホントウニチュウトハンパダナ
冬祭りの準備にも詰まってマース。
こんなことしててイイのかな〜( ̄□ ̄;
朝からいいものをありがとうSakiタン

庶民的な若と街の人達との掛け合い、イイ!
252あにめ:02/11/22 20:41 ID:???
国民に、若は好かれてますなぁ。
庶民的は偉い人は慕われるなぁと思う今日この頃。
続きです〜。
253ボコボコ:02/11/23 00:13 ID:???
こんばんは。
しばらく来てない間に職人神祭りが!!
うpしようかとも思ったのですが、
途中の方々のが多いし…
もはや遅すぎたのか!?イテキマース…
ぅpして下さいお二方〜!待ってるんですから!ハァハァ
255ボコボコ:02/11/23 01:14 ID:???
あにめタソがまだみたいなので、
次からうpしまつ。
256ボコボコ『星の誓い』:02/11/23 01:18 ID:???
「ここだ」
三人は、屋敷を見渡せる高台の上にいた。
屋敷はかなり大きい。近衛兵団の中でもかなりの実力者でもあるだけに、練兵場もあり、
兵舎や馬場もある。それに見合うだけの敷地があるわけだ。
「大きいねぇ」
「こいつの部下の全てがセシル反対派なんだよな?」
カインは頷いた。
「今夜は反対派の連中は全てここに集まっているだろう。明日のために…だが、ここで
 奴らを放っておくわけにはいかないのだ」
既に段取りはついていた。強力な召喚獣で見張りや兵士たちの気を惹きつけ、その隙に
屋敷に忍び込んで首謀者たる屋敷の主を捕らえる。
「なんだか、さっきの作戦と変わんないような気がする…」
「しっ、仕方ねえじゃんか」
「こちらは人数が少ないのだ。無用な戦いは避けなければならないだろう」
先ほどの会話だ。もちろん、今になってもリディアの中での、この作戦に対する
漠然とした不安は何一つ消えてはいなかったが、無理やり自分を納得させ、召喚を
するために長い呪文を唱えている。
257ボコボコ『星の誓い』:02/11/23 01:22 ID:???
「んで、例の貴族、名前はなんていうんだ?」
「アルフォリス・ネズィル。近衛騎士団の隊長格だ」
「性格の悪そうな名前だな」
「実際悪いだろうな。裏工作がうまいタイプだ」
「ほーう」
と、リディアの詠唱が高まってきた。呪文を唱えながら小さく頷く。
「行くか」
「ああ」
短いやり取り。エッジはリディアを横抱きに抱きかかえた。三人で突入するためには
こうするしかない。リディアはほんのり染まった頬を隠すように俯き、最後のスペルを
唱えた。
「地を揺るがすものよ、強き肉体を持つものよ、出でよ!」
その瞬間、ネズィル邸の門前の地面を割り、生命力に満ち溢れた巨人タイタンが
姿を現した。守衛たちの間に動揺が走る。
「今のうちだ!」
エッジはリディアを抱きかかえたまま高台から一気に滑り降りた。一瞬遅れてカインも
飛び出す。エッジはそのままの勢いで、かなりの高さの塀を飛び越えた。
「…っ、つぅっ…」
着地した瞬間、エッジが呻いて膝をつく。先ほど受けた右足の傷から新たに血が
流れ出したのだ。
「エッジ、大丈夫?」
リディアは慌ててエッジの腕から降りようとした。だが、エッジは彼女の体をその腕から
離そうとはしなかった。
「いいから。俺の傍から離れるんじゃねーぞ」
258ボコボコ『星の誓い』:02/11/23 01:24 ID:???
痛みを堪えて皮肉っぽく微笑むエッジの目に、リディアは逆らえるはずも無い。
それに、危機は彼女自身にも迫っているのだ。
屋敷の正門の方角では、謎の巨人を相手に兵士たちの反撃が始まった。
タイタンと意識を共有しているリディアにとって、タイタンの傷は彼女の傷と
同様なのだ。こちらは悠々と得意のジャンプで塀を越えてきたカインが、
二人の状態を見て「早く行こう」と促した。
「屋敷の中に入ればこっちのものだからな」
エッジはリディアを抱いたまま足早に壁に近づき、聞き耳を立ててその壁の向こうから
物音がしないのを確かめる。
「よし、誰も居ない。カイン、俺につかまれ!」
カインは何も言わず、エッジの肩に手を置いた。彼が何をするか分かっていたのだ。
「壁抜けの術!」
三人の体は屋敷の壁をすり抜け、次の瞬間ふかふかの絨毯を踏んでいた。
「いつ見ても不思議なものだな」
カインが賛嘆の声を漏らす。
259ボコボコ『星の誓い』:02/11/23 01:27 ID:???
「リディア、大丈夫か?もう、タイタン引っ込めていいぜ」
エッジが心配そうに彼女に目をやった。リディアの様子がおかしいので目をやってみると、
彼女は目を閉じ、時折苦しげに身を震わせている。見るに見かねたのだ。
だが、彼女は目を開けるとエッジを苦しげに見つめつつ言った。
「駄目だよ。今タイタンを返しちゃったら、絶対あたし達の侵入に気づかれちゃう。
 もうちょっと頑張る。頑張れるから」
リディアの言うことももっともなのだ。幻獣神たるバハムートまでも召喚できる
彼女が敢えてタイタンを召喚したのは、人間を殺さない程度に足止めが出来ること、
強靭な体を持つために人間の攻撃に耐えうるであろうということであった。
もともと、召喚した幻獣をリディアはすぐに送還するようにしていた。
留めておくと、リディアの意識は自らと幻獣とに分散されてしまうし、幻獣が
死んでしまえばリディアは彼女の母と同じ運命を辿ることになる。
そのため、今まではこの様な幻獣の使い方をしてはこなかった。
(それに、幻獣たちが可哀相だもの…。でも、ごめんね。今だけ、頑張って…)
「リディア、ごめんな。もうちっと頑張れ!すぐ終わらせてやっからな!」
抱きかかえたまま、エッジはリディアの頭を撫でた。
260ボコボコ『星の誓い』:02/11/23 01:29 ID:???
カインは、部屋から外の様子を伺っていた。
「今のうちだ。みんな外に気を取られているぞ」
「よし、行くか」
エッジは部屋の扉の方に近づき、聞き耳を立てると、そっと扉を開いた。廊下には人の気配は無い。
「そいつが居そうなのってどの辺だ?」
「上の階だ。一度だけ来たことがある」
「道案内たのまあ!」
カインを前に、エッジはリディアを抱いたまま走り出した。



261ボコボコ:02/11/23 01:31 ID:???
ごめんなさい、今日もここまででつ…
実は煮詰まってたりなんかしちゃったりなんかしちゃったりして。
今度こそイテキマース
262ボコボコ:02/11/23 01:55 ID:???
とかいいつつ、何となく
キリのいいとこまでいったんでうpします。
ムダレスすまそ…
263アンチゴッキー456:02/11/23 01:56 ID:???
さらに便乗してもいいかな・・・?
>ボコボコ氏
大丈夫。私も煮詰まり気味なので、一緒にマターリと頑張りましょう

・・・暗い話で御免よ、ってかんじなんですが・・・
264ボコボコ『星の誓い』:02/11/23 01:58 ID:???
「ここか」
「ああ」
残っていた見張りをもやりすごし、三人は一つの部屋の前に来ていた。
「リディア、今度こそいいぜ」
「うん…」
リディアの顔は蒼白だった。外での戦いはかなり大変なものだったのであろう。
一言二言唱えると、彼女の表情が楽になった。
エッジは、リディアの様子を気遣いながらそっと床の上に立たせた。
「行くぞ」
他の二人に呼びかけると、エッジは扉の取っ手をつかみ、一気に開け…
そして、立ち尽くしてしまった。
広いその部屋の中には、武装した騎士が少なくとも10人は控えており、こちらに向かって
構えていたのだ。
「こんなことだろうと思ったのだよ」
部屋の奥にいる、一際煌びやかな鎧に身を包んだ青い髪の男がにやにや笑いながら
騎士たちの間を歩いてきた。十分間合いを取り、立ち止まる。
この男が、近衛騎士アルフォリス・ネズィルなのだろう。
265ボコボコ『星の誓い』:02/11/23 02:00 ID:???
「これから革命を起こそうという我々が、この様な大事な日にのんびり寝ているとでも
 思ったのかな?外で騒ぎが起こった時にはすでに、きちんと君たちを待ち構える
 準備は整っていたのだよ」
エッジとカインは、リディアを隠すようにして、武器を構えた。そして敵を見据える。
(んん?こいつ、見覚えが…)
バロンに、大して知り合いなどいないはずなのだが、何故かそんな気がした。
「さて…ん?」
ネズィルの方も、エッジを暫く見つめていた。そして驚愕の表情を浮かべる。
「きっ…貴様、もしや、エブラーナ王エドワードか!?」
「あっ!てめぇは…っ!」エッジの方も、思い立ってしまった。
(リディアに馴れ馴れしくダンスを申し込んでいたヤローじゃねえか!
 そうか…こいつが…!)
ネズィルはにやりと口元に笑みを浮かべると、挑発的にいった。
「ふん…ふふふ…エブラーナの人間が、バロンの民を手にかけるか。そうなると、
 後々が大変であろうな。エブラーナの王は、他国にて人を平然と切る。善良な民を。
 エブラーナの誠意は地に落ちる」
リディアはその言葉に激しい怒りを覚えた。だが、当のエッジはむしろ静かな表情で
その言葉を聞いている。
266麒麟:02/11/23 02:00 ID:???
「麒麟…ですか」
まじまじとリヴァイアサンの顔を見て、リディアは問い返した。
「あんまり驚いてないようじゃな。何処かで勉強してきたかの?」
「いえ…エッジ…あの男が言っていたんです。国の伝説の聖獣に似ていたと」
そう告げると、目の前の幻獣王は目を細めながら片手で髭を扱いた。ちょっとした驚きを
感じたときにする、彼の癖である。
「なるほど…。それでな…。リディアも感じたと思うがどうにも様子が変なのじゃ」
「それは…どういったふうにですか?」
「そうじゃのう…、麒麟は元々2人の人間の魂を器としているのじゃよ。2人の精神が解けあい
一つになったのが麒麟の人格であり能力であるわけじゃ。ただし、一度一つになってしまうと、
元のような二つの存在にはなれん…」
「溶き卵を二つに分けるような感覚でしょうか…」
すこし、頭が混乱するのを覚えながら、リディアは一生懸命身近な例えを拾い上げる。
リヴァイアサンは少し笑って、
「ちと違うがわかりやすく言えばそうじゃ。無理無理に二つになった…そういう雰囲気じゃな」
「……それで、エッジとその麒麟は…」
「召喚すればあの男の体に傷を付けずに出すこともできるが…、なにせ契約をしておらんじゃろう。
それにそもそも、麒麟自体幻獣としては異端でな…。争いごとのためにその力を使おうとせず、
契約の条件も戦いを経て、ではなかった…。そのうえ、滅多にその姿を見せんのでな…」
一通り聞いて、軽い眩暈を感じる。リヴァイアサンの知識でさえ不完全な幻獣だったとは。
267ボコボコ『星の誓い』:02/11/23 02:02 ID:???
「そのようなことは、一国の王であるなら避けねばなるまいよな。どうだ?
 私と手を組まぬか?」
とんでもない発言に、リディアの怒りは頂点に達しようとしていた。その時、
エッジが静かに口を開いた。
「そうだな。俺は、一国の王だ。本来なら、この様なことにこんなにまで介入しては
 いけないんだろうな。この国の偉いさんに頼まれたわけでもねえし、やっちゃいけねー
 ことなんだろうさ」
そして、刀を鞘に戻した。ネズィルの目がギラリと輝く。だがエッジは、
眼光を鋭くし、言葉を続けた。
268アンチゴッキー456:02/11/23 02:03 ID:???
うーむ、我がパソコン不調なり。てか、回線が重いよ。
明日またうpしにきます・゚・(ノД`)・゚・
269ボコボコ:02/11/23 02:05 ID:???
おっと、ちょっと待とうかな。
270ボコボコ『星の誓い』:02/11/23 02:06 ID:???
「だがな。忘れてもらっちゃ困るぜ。
俺はセシルとはずっと一緒に戦ってきた仲間だってことをな。
あいつの性格は、俺たちがよく知ってる。自分に厳しく、他人に優しいあいつなら、
このバロンを平和に治めることが出来るだろう。
それにな。
俺たちの今までの戦い…それはこの地上を守り、争いに死ぬ人々を無くすためのものだったんだぜ。
そいつを、てめー一人のエゴによって邪魔されたくはねえんだよ!!」
エッジはその言葉とともに腰を低く落とし、鞘から抜かない居合いの構えを取った。
271ボコボコ『星の誓い』:02/11/23 02:07 ID:???
「同感だな」
エッジの横から声がかかった。
「なっ…お前は、まさか竜騎士団長カイン!?しかし、貴様は行方不明だと…」
「生憎だったな。セシルが戴冠式の準備で動けず、俺がいないっていう今を
 利用してことを起こそうとしていたのだろうが」
カインは皮肉っぽく笑った。
「元々、ベイガンの影に隠れてこそこそ悪巧みをするようなおまえが、勝ち目の無い
 状況で反乱なぞ起こすはずも無い。虎の意を駆る狐のお前がな」
その言葉に、ネズィルの形相が変わった。
「生きて帰れると思うな…」
その手が胸元に伸びた。次の瞬間、鋭い音が響いた。
「まずい、仲間を呼ぶぜ!」
「一気にいくぞ!!」
 カインとエッジの二人は、一気に部屋に飛び込んだ。

272ボコボコ:02/11/23 02:11 ID:???
>反ゴキタソ
スマソ、回線重かったのって自分が一生懸命うpしようと
してたからかもしれない…
漏れも回線重かったYO!!
うpの邪魔してしまいほんとにスマソ。
回線切って首つっ(ry
273アンチゴッキー456:02/11/23 02:16 ID:???
気にしないでおくれやす。首吊らないで〜続き楽しみにしてるのに
何にしてももう寝ないといけんのですわ。
明日はさっさと起きて出かけないとなぁ
274ハマチ:02/11/23 02:32 ID:???
わーい大漁〜〜ホクホク

ところでですね、今チョットサイト巡りをしていたら
昔Vジャンプに、若は子供の頃は随分苦労したという話の
インタビュー形式の記事が載ってたそうです!
(しかも対談相手はリディア!)
め、めちゃくちゃ読みてぇ〜〜〜!!
若、どんな風に自分の過去を語ってるの?!ハァハァハァハァ!
誰か知ってる人、詳細激キボンヌ!

私の中で若は努力型天才にケテ-イしますた。
苦労重ねた末プッツンきてあの性格になったんだとしたら
これはもうあなた…ハァハァ…もうだめぽ
275ハマチ:02/11/23 02:43 ID:???
えー、興奮しすぎて遅れましたが
私のSSに感想を述べて頂いてありがとうございました!


保管サイトに早速ぁpされててビク-リしますた。
あいかわらずお仕事早いですね。乙です。
276ボコボコ:02/11/23 02:58 ID:???
>ハマチタソ
うpにきをとられて感想書いたのが
消えてしまったYO…なので今更ながら

(・∀・)イイ!!
平和なワンシーンに萌えますたハアハア
277あにめ:02/11/23 21:01 ID:???
あれっ!
書き込んだはずなのに!Σ( ̄∇ ̄;) 
いかんなぁ。素人丸出しですがな。恥ずかし〜(゚A゚;)
続きです〜。

「父上の大切なものってなに?」優しく頭を撫でている父親にエッジは尋ねた。
「それは、お前と母さん。この国の総ての人達だよ。」
「よくばってない?」
そう言いながら、エッジは手の甲で擦るようにして涙を拭う。
全く敵わなかった自分が悔しくて唇を噛み締めている。
「それは、お前に大切なものが出来たら分かるはずさ。」
「ふぅん。」納得がいかない様子だが、エッジは追求しなかった。
父の手を跳ね除けて、睨む。
飛び上がるように立ち上がり、飛ばされた刀を拾い上げる。
「次は負けない!ぜ〜ったい、勝ってやる!!」
「お〜う、また泣かせてやるからな。小僧。」
豪快に、父親は笑った。


278あにめ:02/11/23 21:09 ID:???
あの父はもういない。
ふと、髪をかきあげようとして自分が泣いていた事に気付いた。
涙を拭いながらエッジは呟く。
「もっと自分が強ければ良かったのに・・・。」
いくら後悔しても、過去は過去でしかない。
それは分かっているが、願わずにはいられない。「もし・・・」と。
森が騒がしい事にふと気がつく。
まぁ、関係無いことだとエッジはぼんやり城下を見ていた。
279あにめ:02/11/23 21:17 ID:???
突然、気温が急激に下がった気がした。思わず、鳥肌が立つ。
「風が冷たいからなのかな?ちょっと肌寒くなってきたかぁ?」
ぶるっとエッジは身震いした。
そして、先ほどから物音のしている方角にふと目を向ける。
「黄色?黄色の・・・なんだ?飛んで・・・る?」
目を細めて凝視する。
ばさばさと羽をばたつかせ、チョコボが飛んで城壁の上に停った。
「黄色のチョコボって空飛んだっけ?!」慌てて起き上がる。
自分の見ているモノが信じられなかった。
だが、チョコボの背に乗っている人物を見て状況を理解し、思わずエッジは吹き出した。

>ボコボコさん
 折角待っていてもらったのに、書き込み失敗してました。
 すみませんでした。(T_T)
今度はちゃんと書き込めてるかな?
280ボコボコ:02/11/23 21:24 ID:???
>あにめタソ
昨日はやたら重たかったし、
そういうこともありますよ!
それにお話も(・∀・)イイ!!から問題ナスってことで。
>>277
>「お〜う、また泣かせてやるからな。小僧。」

エッジパパにも萌えてしまった(*´Д`)

>281
禿堂。
さすがエッジパパ。やんちゃっぽくてイイ!
スレ違いなのは承知済なのですが、
エジパパにジェ区とを重ねちゃってつい悲しくなっちゃいますた・゚・(ノд`)・゚・
284アンチゴッキー456:02/11/24 01:32 ID:???
ではうpしてみまつ。
飛ぶチョコボ・・・鶏を思い出したよ(w
昔住んでたとこの神社の森に居たな・・・木の上に止まる鶏
ご苦労さまっす>コボ
285麒麟:02/11/24 01:35 ID:???
「…それじゃ、どうすれば…」
額に手をやって、俯いたままで問う。
「無理に別れたのであれば、片割れがどこかにさまよっているはず。
そちらと話が付けばあるいは…」
埒があかない…唇を噛んでリディアは口の中で呟く。
それでは片割れを探すことから始めなくてはならない。エッジと麒麟は落ち着きを見せたとはいえ、
いつまた状況が悪化してもおかしくない。
「片割れは…片割れはどうやって探せば…」
「今探している最中じゃ。しかし、今までのあれと同じではなかろうから、もう少し辛抱してはくれぬか」
すまなさそうにリディアの顔をそっと覗き込むリヴァイアサンに、自分はそんなに思い詰めた顔を
していたのかと気づく
「おねがいね…あたし…」
それでも少しは笑顔を見せようとしたが、その言葉の後が続けられず、
笑うこともできなかった。
「リディア…あまり思い詰めるでない。少し休まねば体に障るぞ」
リヴァイアサンの言葉に首を振ると、
「でも、ちゃんと看てなくちゃ」
「そうか…そうじゃのう…」
頭をくるりと撫でられると、リディアはふと今まで感じたことのない気恥ずかしさに
捕らわれるのだった

286麒麟:02/11/24 01:39 ID:???
部屋を出ると、アスラがシルフたちに何かを渡しているようだった。
近づいている間にシルフは消えてしまったので、アスラの方に尋ねてみる
「ねえ…今何をしていたの?」
「あの人間が、どうしても地上に届けて欲しいと頼んできたのでシルフたちに託したところですよ」
「エッジが…なんだろう」
「なんでも…自分の国の者が心配してるに違いないとの事でしたよ」
「ああ……」
そうだった。エッジとしても突然自分の意志とは関係無しに連れてこられたわけで、
国家の元首たる者がそういうことでは、きっと普通の人とは事情も異なるのだろう。
「早く、助けてあげたいけど…」
「そうですね…あの幻獣の気配はしばらくここにとどまっていますから、
尋ね人も案外早く来るかもしれませんよ」
「…そうだといいな…。あぁ、エッジのことちゃんと看てないといけないんだった」
アスラに手を振ると、自分の部屋へと駆けていく。その後ろ姿を、ほんの少しの寂しさを込めた微笑みで、
女王アスラは見守るのだった。
287アンチゴッキー456:02/11/24 01:44 ID:???
今日はこんなモンで・・・遅筆でごめんなさい
ああ・・・クリスマスリディアもやらないと・・・
てか、誰か代わりに卒論書いて下さい(嘘)

そういえば、麒麟なんですが、某キ@ンビールのあの動物を想像して下さい・・・
漢和辞典にも多分イラスト付きで載ってると思いますが・・・
>274 ハマチ神
そんな萌えなモノが載ってたのですか!見てえ〜!!求ム情報!!

自分はFF5が出る直前に買った、FF4あらすじマンガが載っているVジャンプを
しつこく持ってます
(何年前だオイ・・・(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル)
残念ながらリディアとのからみは無いのですがパロムとポロムにつっこまれて
るのが萌えですた
パロ「リディアのことが少し好きなんだよね」
ポロ「感情の出し方がヘタなのね・・・」
エッジ「うるせーガキには関係ねーよ!」
みたいな・・・(実家に置いてあるのでうろ覚え)

関係なくてスマソ





289アンチゴッキー456:02/11/24 01:58 ID:???
>288
そらまー、26にもなって5歳のガキンチョに図星突かれたら・・・



エッジってば・・・
でもいい話を聞いたわ
リアルでやってた当時はそういうもの知らなかったからな・・・
290ハマチ:02/11/24 03:03 ID:???
途中だけどうpしてしまえ〜と。
この前の『つげの櫛』の続き(つーか翌日)の話です。

『彼と彼女のお楽しみ』


************
冬の朝のひんやりした空気が、暖炉の火が消えた部屋に少しずつ染み込んでくる。
エッジは一人、身支度を整えていた。
すでに同室のセシルは朝食を取りに、一足先に部屋を後にしていた。
そうとは見えないが、エッジは体のあちこちに武器を忍ばせているので
着替えには少しばかり時間がかかる。
愛刀を腰に携えマントを手に取った所で、扉の向こうから近付いて来る気配に目を向けた。

エッジが扉を開いたのと、扉の向こうの気配の主が扉に手を掛けたのは、ほぼ同時だった。
「きゃっ!」
「おっと。…何だ、リディアだったのか。どした、何か用か」
バランスを崩した訪問者を片手で支える。
「あー、びっくりした。おはよーエッジ」
あいよ、おはようと答えながらエッジはリディアの出で立ちを見つめた。
服装こそはいつもの服に着替えてはいるが、その頭。
軽く束ねたその髪は、昨日ほどではないが明らかにまだ、櫛を通していない事が伺えた。
乱れた髪に手を添えながら、リディアは小首を傾げてエッジを見上げる。
「あの…櫛、貸して欲しいんだけど…ダメ?」
291『彼と彼女のお楽しみ』:02/11/24 03:05 ID:???
「あの…櫛、貸して欲しいんだけど…ダメ?」
早速かよ、と笑いながらエッジは部屋の中へ入るように促した。
すでに冷たくなったベッドに勢い良く座って、リディアはハァッと息をついた。
「うっかりしてたなぁ〜。肝心の櫛を買い忘れるなんて」
その為に街に出掛けたようなものなのにとブツブツと呟く。
「そんで?起きてから気付いたのかよ。オメーらしいな」
「な、なんでわかるの〜?」
ニィッと不敵に笑う男に、リディアはバツが悪そうに首をすくめた。
「語るに落ちたな。冗談のつもりだったのに、マジかよ」
リディアの顔を覗き込むように体を曲げてエッジはいたずらっぽく笑う。
合わさった目線と、笑われた事にリディアは気恥ずかしさを感じ、プイとそっぽを向いた。
「どーせ私はガキですよーだ」
束ねた髪をほどき、ぷぅっと頬を膨らませる。
ニヤリと口端を上げた笑みを浮かべて、エッジはそのほっぺたをチョンと軽く突いた。
むぅっと口を尖らしてこちらを睨むその様子が可愛らしくて、ついからかいたくなる。
「オメーの事なんざ、こちとらお見通しなンだよ」
「なんで」
「なんでって…そりゃ」

………。
しばし沈黙。
フイ、と明後日の方向をむき、背を向けたのでその表情はリディアには見えなかった。
照れ臭そうに、わずかに顔を赤くしたその男の顔を。
292『彼と彼女のお楽しみ』:02/11/24 03:05 ID:???
「俺は忍者だからな」
「何それ、答えになってないよ」
ベッド脇に置いてあったマントに手をやり(本当は懐にあるのに)櫛を包んだ布包みを
さもそこから取り出したかのようにして、リディアの方を振り返った。
「お前わかりやすいもん。単純だから」
ほら、と言いながら櫛を差し出す。
しかし、リディアは櫛と、その延長線上にあるエッジをじっと見つめたまま動かない。
「…?なんだよ、使わねぇのか?」
訝し気な眼差しを向けるエッジに、リディアはポツリと呟いた。
「私は子供だから」
「あ?」
リディアはむくれた顔もしてなければ、笑ってもいなかった。
ただ静かな表情でエッジを見上げる。
曇りのないその瞳は鋭いと言う程冷たくもなく、穏やかと言う程暖かくもない。
見つめ合う事に、気まずさも息苦しさも感じなかった。
吸い込まれそうなその感触に、なんだか不思議な心地よさをエッジは感じた。

子供の私には。
「その櫛、上手く使えない。…だから…その、あの」
視線をはずして、リディアは口籠った。
さっきまでのあんな大人びた表情は一体どこに行ったのか。
何か言いたげに、そろっとエッジを見上げる。
リディアが何を言いたいのか、エッジはもう気付いていた。
だけど、気付かぬ振りをする。
「んだよ、ハッキリ言えよ」
ぶっきらぼうに、しかし突き放した風でもなくリディアに言葉の先を促す。
彼女自身に言ってほしかった。自分に甘えてくるその事がとてもくすぐったくて、嬉しかったから。
もっと俺に甘えてくれと心の中で願った。
293ハマチ:02/11/24 03:10 ID:???
とりあえずここまで。
続きは明日にー。

>288
あう、萌えっ!
5才児に突っ込まれる若イイ!(笑)
Vジャン、創刊当時は買ってたんだけどすぐ買わなくなったから
全然ノ-チェックでしたわ…。惜しい事したっ!
294ハマチ:02/11/24 03:13 ID:???
あ、コピペミスしてる!
290の最後の一行と291の最初の一行が重なってしもたー!
カコワルイ!
295ボコボコ:02/11/24 03:29 ID:???
>ハマチタソ
ウワァァァァァン漏れが甘えたいYO!! 
ってか、コピペミスなんて漏れはザラでつ。
キニスンナー
296あにめ:02/11/24 13:13 ID:???
>アンチゴッキーさん
鶏って以外と飛ぶんですよね。(笑)
学校の鶏が飛んで逃げた時は、みんなで驚きの声を上げてしまった。
>ハマチさん
コピペミスならいいですよ〜。
乗っていなかった時は、マジで凹んでしまった。
さて、続きです〜。
297あにめ:02/11/24 13:17 ID:???
「久しぶりのチャレンジだったね」リディアが笑顔でコボを見る。
リディアが考えた方法とは、ブリザガで出現したツララの上を走って逃げるという事。
前にコボと洞窟で遊んだ時に、同じような事をした事がある。
ダメージの出る所を、今回のようにして飛び越えて遊んだ。
その時の応用だったのである。
もちろんその後、二人は親のみならず他の召喚獣にも怒られたけれど・・・。
『元気な人も大変だよなぁ・・・。』思ったものの、声には出さず、コボは遠くを見つめる。
塔の屋根に立つ人影が見えた。あっちもこちらに気が付いたようだ。
『彼、いたよ。気が付いたみたい。もう、一人で大丈夫?』
コボはしゃがんで、乗せていたリディアを降ろす。
「うん、大丈夫。ホントありがとう。」
『お礼はいいってばぁ。』少し照れながら、コボは言った。
なんだかんだ言って、召喚獣は皆リディアに弱いのだ。
一緒に育った、仲間だから。
「ごめんねコボ。ありがとう。」少し、リディアは寂しげに言った。
『元気で・・・。必ず帰ってきてね。約束だよ。』コボも寂しげだった。
最後に、その大きな翼でリディアを抱きしめる。
『必要な時は呼んでね。力になるから!頑張って!』
コボの体が淡く光始めた。お別れの時間がきたのだ。リディアは頷いた。
役目を終えたコボの姿がぼやけて消失する。
もう一度だけ頷くと、リディアはコボの視線の先にあった方向を見る。
音も立てずに、彼が立っていた。

298あにめ:02/11/24 13:22 ID:???
「チョコボで乗り付けるとは・・・!おまえって、まぁた、すごい事をやったなぁ。」
エッジが爆笑する。腹を抱えて笑っている。そんな様子に、むっとするリディア。
「なによぉ。いいじゃない!それより何一人でやってたのよ!」
「あん?別になにもしてねぇよ。しかし、その言い方酷くねぇ?」
「え?何で?」思わずキョトンとエッジを見つめる。
「俺が、いつもヘンな事ばっかしてるみたいじゃねぇ?」
「あ、そっか。」思わず納得してしまった。
二人同時に吹き出す。何だか可笑しくて仕方がない。
「あ、そっかはねぇだろう。」エッジが、ぐしゃぐしゃとリディアの頭を撫でる。
「あん、もう!だぁって・・・。」
そんな風にしないでと、言うつもりでふとエッジの目を見つめた。
違和感・・・。
「エッジ・・・泣いてた?」
ビクッとエッジが、リディアを見つめ返す。
その様子に、自分が気付いてはいけなかったのではないかと感じリディアは慌てた。
「あ、あの、その。そっ、そうよね。泣きたい事くらいあるもんね。ごめんねっ。」
自分だって知られたくない時はある・・・。気が付かれたく無い時だって・・・。
それにここは・・・エッジの育った所なのだ。そんな思い出の場所がこんな風になって・・・。
その感情は、自分がミストに帰って思った感情と似ているだろう。
悪い事をしてしまった罪悪感がリディアの心に満ちていく。
きっと傷付けた・・・。
そんなつもりは無かったのに・・・。私って、駄目だ。
「来なきゃよかった・・・。」リディアはうつむいて、消え入りそうな声で言った。
「・・・ごめんなさい・・・。」
299あにめ:02/11/24 13:26 ID:???
その言葉にエッジは、リディアが自分の為にここまで来てくれたのだと理解した。
嬉しかった。そして彼女がものすごく愛しいと感じた。
「泣くなよ・・・。お前に泣かれると、俺は弱いんだからさぁ・・・。」
他にそこまで思う女は今まで存在しなかった。
と言うより、そんな事すら気にした事など無かったと言った方が正しいだろう。
エッジは、優しくリディアを抱きしめた。
「エッジ?」突然の行動に驚いたらしく、見上げたリディア。
今にも涙が零れんばかりに、潤んだ瞳で自分を見つめている。
そんな仕草に、エッジの心臓が高鳴る。(うぁ・・・。)
「わざわざ来てくれたんだろ?」エッジは心の動揺を隠しつつ言う。
「え?ううん?違うよ散歩だよ。」目を泳がせる。(バレバレだっちゅうのに。)
「嘘。お前は嘘つくと鼻が膨れる。」ニヤニヤして言い放つ。
もちろんそれは嘘。それに騙されリディアは慌てて鼻を押さえた。
「ほ〜ら、嘘だろ。」引っかかったとばかりに、大笑いする。
リディアはそれに気が付き、エッジの胸を叩く。
「ばかぁっ!!もう知らないっ!!」
ぷいっと顔を背ける。(その仕草が、とても可愛い。)
「いやぁ、嬉しいよ。」
気が付いてはいたが、やはり嬉しい。エッジは正直に言った。
「え・・・。」以外な返事に、リディアがエッジを凝視した。
300あにめ:02/11/24 13:31 ID:???
ここまで来たら、最後まで書きこもうかな。

エッジが動いた。上を見上げたリディアの動きが止まる。
一瞬、リディアは何をされたか分からなかった。
戸惑う暇すら無かったと言った方がいいだろう。
その隙にエッジは、ちょっぴり図に乗ってもうチョッとやってみる。
「んッ・・・。」リディアの口から声が漏れた。
(・・・いかん。ドキドキしてきた。)
離れる瞬間、「ありがとう」とエッジはリディアの耳元に囁いた。
エッジの腕から開放されると、リディアは真っ赤な顔をしてその場に座り込んでしまった。
(まぁだ、リディアには刺激が強すぎたかなぁ・・・。)
呆然としているリディアに何事も無かったかのように笑いかける。
正直、そうしていないと自分の理性を抑えきれない気がして・・・。
「さぁて、戻るか。行くぞ、リディア。」
「・・・ね。今の・・・。」リディアは唇を押さえながら尋ねる。
エッジは聞こえない、気が付かない振りをして、リディアに手を差し出す。
「ホラ、行くぞ。」

301あにめ:02/11/24 13:45 ID:???
初めて出会った時に、自分の為に泣いてくれたリディア。
その事から自分の中で、リディアの存在が他の仲間とは違う事は分かっていた。
分かっていたが、何故そう思うのかが分からなかった。
他人に持った初めての感情。
言葉に上手く出来ないこの感情。
きっとこれが『愛してる』って事だろう。
「守ってやるから」
エッジは自分に取って、リディアが自分の『守りたい者』だと、実感した。
(親父にとって俺はこんな存在だったのか。)
あの時は理解できなかった父の気持ちが、初めて理解出来た気がする。
自分を大切にしてくれていたのだと、心の中で感謝した。
(ありがとう・・・親父。)

明日から自分達はどうなるのか、正直誰にも答えられない。
ただ、自分はリディアを守っているであろう。
それだけは確かな事。
「・・・うん。帰ろ。」
心なしか頬を染めて、リディアがエッジの手を握る。
柔らかい手を握り、エッジは思った。
握り返したその手を、放さないと。
302あにめ:02/11/24 13:48 ID:???
やぁっと終了しました〜。
自分の文章表現力のなさに脱力(>_<)
皆さん、お気に召して頂けたでしょうか?
あにめタソ>
漏れも「・・・いかん。ドキドキしてきた。」な気分でつ。
あにめタン素敵。
自分もドキドキしますた( *´Д`) キュ-ン
305ボコボコ:02/11/24 18:47 ID:???
あにめタソにハアハアしつつ、全然ハアハアできぬ話を
うpしる漏れを許してくだされ…次からね。
306ボコボコ:02/11/24 18:49 ID:???
激戦が始まった。
カインもエッジも、敵を殺さないことを前提に戦っているため、本来の力を出せずにいる。
しかし、ネズィルの側はそのようなことを知るよしもないし、知っていたところで攻撃の手を緩めるはずも無い。
十何人もの騎士に相対して、二人は確実に押されていた。
「アルフォリス様!」
廊下の方から大勢の足音が響いてきた。先ほどの合図の笛によって、見張りの兵が戻ってきたのだ。
「いけない…!」
リディアは慌ててシヴァを召還した。そして、廊下の床を氷漬けにする。
と、リディアの元にカインが戻ってきた。
「ここは俺が引き受けた。リディア、俺の後ろにいろ。そしてそこからエッジを援護してくれ」
「わ、分かったわ」
二人が位置を入れ替えたと同時に、廊下の端に兵士たちの姿が現れた。
リディアは改めて部屋の中の様子に目をやった。
カインが後方に下がる前に何人かを倒したらしく、エッジが何とか一人で凌いではいる。
だが苦しそうな様子だった。
307ボコボコ『星の誓い』:02/11/24 18:51 ID:???
(!!足の傷…!)
身軽な彼をどうにかしようと、ネズィルは頻りに「足を狙え!」と叫んでいたのはリディアにも聞こえていた。
みると、彼の右足は血止めの布など何の意味も持たないほど、真っ赤に染まっていた。見た目には軽い傷ではあったが、
十分な手当てが出来なかった状態でこれほど動いているのだから、傷口が開いたとて不思議ではない。
(エッジ…エッジ…!!)
それでも…彼は戦っていた。襲い掛かる騎士たちを、決してリディアの方に近づけていない。
(あたしを守ってるの?)
エッジの体には、細かいかすり傷がつき始めていた。足からは容赦なく血が流れ、彼の体力を奪ってゆく。
戦いが始まってからずっと、リディアは援護を考えてはいたのだ。
だが、エッジもカインも敵の真ん中に飛び込み、乱戦となってしまったために、下手に召喚魔法を使うわけにもいかない。
それに、敵を無力化するトードやポーキーの魔法は命中率が低く、失敗すればリディアは狙い撃ちにされてしまう。
それだけは絶対に避けなければならなかった。乗り込む前に、エッジに固く禁じられたのだ。
(でも、このままじゃエッジが…)


戦況は一秒ごとに不利になってきていた。エッジもカインもじりじりと下がりつつある。
このままでは挟み撃ちになってしまうだろう。そうしたら、カインは…そして、エッジは…!
308ボコボコ『星の誓い』:02/11/24 18:52 ID:???
想像に耐えかねて苦しくなった胸を、自然と右手が押さえた。
(あ…れ?)
ひんやりと冷たい、固い感触。知らず、握り締めた手の中には、小さな銀色の笛。
(本当に本当の緊急事態が起こりましたならこちらの笛を吹いてください)
ミザリスの言葉。
(本当に本当の緊急事態…!!)
リディアは笛を口に含み、思い切りそれを吹いた。しかし。
(…!?鳴らない!!)
いくら吹いても、一瞬詰まるような感覚があるだけで音が鳴らないのだ。
(嫌!どうしてよおっ!!)
悔しさに涙がにじむ。その時、エッジが「うっ!」と唸ってリディアの傍まで下がってきた。
「エッジ!!」
リディアは駆け寄って膝を着いたエッジを支えるようにする。
そこに、ネズィルがゆっくりとした足取りで近づいてきた。冷酷な表情を浮かべて…。
「フン、終わりだな。まあもっとも貴様を殺してしまったら、これから私が治めるバロンの情勢も悪くなってしまう。
 命は取らん。だがこのまま帰すわけにもいかん。貴様らにはおとなしく、この屋敷に居てもらおう」
リディアが背後を見ると、カインの方も止めどなく押し寄せる兵士の猛攻を必死に防いでいる状況で、
とてもじゃないが逃げ道を作るどころではない。
「エッジ、ごめんね。あたし、約束守れない!」
「お、おいリディア!」
リディアは小声で呪文を詠唱し始めた。だがネズィルはそれを見逃さない。
「その娘を抑えろ!!」
その言葉に、数人の騎士が彼女たちに向かってきた。
「くっ!」
エッジはリディアを庇う様に彼女の前で刀を構えた。
309ボコボコ『星の誓い』:02/11/24 18:53 ID:???
その時であった。

ガシャァァァン!!!

激戦をしていたこの部屋を含めたこの階の窓が派手な音を立てて割れ、そこから
何かが侵入してきた。と同時に部屋の灯りが全て消される。
「なッ!!伏兵か!?」
侵入した影は騎士たちの間をすり抜けるようにして、音も無く近づいては騎士たちを
確実に倒していった。
勿論エッジも灯りが消えた瞬間を見逃すはずも無く、彼らに向かって来ていた三人の騎士たちの
首もとの鎧の隙間目掛けて峰の部分を叩き込んでいた。それで彼らはその場に崩れ落ちる。
闇の中での戦いは忍者の基本だ。それで、進入してきたもの達が誰なのか理解できた。
「ミザル!おめーだろ!」
その声に、影がひとつこちらに近づいてきた。そしてするっと被っていた頭巾を外す。
外から入る微かな月明かりに浮かび上がって見えたのは、確かに数時間前、城の一室で彼らを見送ったあの少年だった。
310ボコボコ『星の誓い』:02/11/24 18:55 ID:???
エッジと同じブルーの髪。優しげな灰色の瞳。透き通るような白い肌は仄かな月明かりのせいで
人ならざる妖精の如き美しさを湛えている。
こんな優しげな少年も忍者なのだということに今更気がついて、リディアは内心かなりびっくりしていた。
「若、あらかた済んだようですし、傷の手当てをしましょう。リディア様、お怪我はございませんか?」
リディアはふるふるふるっと首を振る。ミザリスはにっこり微笑むと、
エッジの足の傷から一つずつ応急処置をしていった。リディアが先ほどした治療よりも的確だ。
「ミザル、こっちは終わったぜ」
仲間の忍者だろう。エッジよりも少し背の高い影が近づいて、ミザリスに話しかけた。
リディアは辺りを見渡した。暗くてよく分からないが、物音からしてネズィルを含めた彼の部下たちの
武装を解いて、縄で縛り上げているようだ。
「ああ、お疲れさん」
311ボコボコ『星の誓い』:02/11/24 18:58 ID:???
「それより、よくここが分かったな。それに、こんな完全武装で…」エッジが不思議そうに言った。
「ああ、その事ですか」
にこりと微笑むミザリス。と、懐からリディアが持っている笛と似た形の笛を取り出し、
唇に当てた。粉々になった窓をすり抜け、鳥のようなものが飛び込んできた。
「ファルコン!」
「ここが分かったのはこいつのお蔭です」
「えっ?ファルコンって…」
飛び込んできた鳥は、エッジの伸ばした腕に止まり、羽根を繕い始めた。
「かなり前の話だが城の連中と訓練に出た時に、傷ついたこいつを拾ってさ。
 飛ぶことも出来そうに無い重体だったんだが、この俺様がつきっきりで看病してよ。
 治った頃には懐いてたから、それ以来ずっと飼ってたのさ」
それで、赤い翼の飛空挺にも同じ名前をつけたのさ、何となく似てたからなとエッジは言った。
「で、若があなた方について旅に出られた後、私が世話をしていたのです。ただ世話をするだけでは
 つまらないですし、いざという時のために訓練を施してみたのです。
 リディア様にお持ちになっていただきましたその笛に反応して、音の元に向かうように」
エッジの言葉を引き継いだミザリスが、リディアの胸元に光る銀の笛を示した。
「えっ?これ?でっ、でもこれ、鳴らなかったよ!?」
「それでいいのです。鳥やその他の動物は、人には聞こえない音が聞こえます。
 この笛は、エブラーナの職人が改良に改良を重ねてようやく出来上がった特製なのです。
 鳥たちにのみ聴こえる音を出すように作られているのです」
なるほど、とリディアは頷いた。忍者の国には不思議な技術があるものだと妙に感心する。
312ボコボコ『星の誓い』:02/11/24 19:00 ID:???
その時、微かな鎧の金属音を響かせてカインが部屋の中に入ってきた。
「エッジも人が悪いな。部下がいたならもっと早く呼んでくれればいいものを」
疲れたように首を傾げる。カインの説明では、廊下にやってくる敵の数は相当なものだったようで、
忍者たちの援護がありながらもかなり手こずっていたらしい。おまけに、灯りが消えたおかげで
彼自身は成す術も無く防戦を強いられていたそうだ。
「わりいわりい!でも、俺がこいつらの事内緒にしてたとかじゃないぜ?こいつらが、
 俺の危機を察して助けに来てくれたんだからよ」
ミザリスの肩を叩きながら、エッジは得意げな様子であった。
「いい部下を持ったものだな」
カインも笑みを漏らす。
「ここは、うちのやつらに任せて、ともかくここを出ましょう。うちの連中が見張ってますから
 問題ありませんよ、もう」
ミザリスの提案で、彼らはネズィル邸を後にすることにした。
部屋を出る前、エッジはチラッとネズィルの方を振り返る。彼は完全に失神し、忍者たちが武装を解くのに、
完全にされるがままになっている。
(あの間抜け面!ざま〜みろッ!リディアに馴れ馴れしくしやがった報いだぜ!)
313ボコボコ:02/11/24 19:02 ID:???
今日はここまででつ。
ハアハアポイントがなかなかこないでつが、
ようやく終わりが見えてきたということで、
そろそろラヴに持っていけると思いまつので
まっててくらはい。
314ハマチ:02/11/24 21:59 ID:???
ボコボコさん、乙かれー。
燃えに萌えましたが何か?ハァハァ
次はラブですか。 超 期 待  ( ゚д゚)クァッ

では、私も昨日の続きをば。
今回の話は、前回『つげの櫛』にうまく繋げられなくて
入れられなかった話です。
そしてまた長くなった罠。
ちなみにカインは裏切り中でいません。

************

「昨日みたいにして、髪。お願い」
意を決してリディアは口にした。
フっと緩めた彼の表情にリディアも緊張を解き、笑顔を浮かべた。
「そーゆー事か。しょーがねーな」
リディアの隣に腰をおろし、髪に触れる。
「迷惑?」
両足をプラプラと動かしながら、背中越しのエッジを伺う。
「いンや。別に」
むしろ大歓迎。
「お安いご用さ」
エッジはリディアの髪に櫛を通し始めた。

二人とも無言で、お互いの感触を楽しむ。髪が流れる音だけが静かな部屋に響く。
昨日ほどもつれあっていないので、さほど手間取る事もなく櫛は通っていく。
それが何だか惜しくてエッジはゆっくりと手を動かした。
いい気持ち。
気を許すとその言葉が口から滑り落ちそうで、しかしそれを相手に言うのは何だか憚られて。
そんな事をぼんやりと考えていたら、エッジが手の中の髪飾りをさらっていってパチンと止めた。
「はい、出来上がり」 
315『彼と彼女のお楽しみ』:02/11/24 22:00 ID:???
離れていく指が名残惜しい。そう思った自分にリディアは内心驚いた。
「ありがとう」
なんとか動揺を抑えてそれだけ言った。
「どーって事ないさ、これぐらい」
「すっかり遅くなっちゃったね。早くご飯食べに行こっ」
エッジに顔を見られないように、パッと身を翻してリディアは食堂へと早足で歩いていった。

「お前さー、まだ櫛買ってないわけ?」
リディアの髪を整えながら、エッジは苦笑した。
あれから、リディアがエッジに髪を解いてもらうのはもはや当たり前のようになっていた。
「なんかいっつもバタバタしてて、つい忘れちゃうんだよね〜」
えへへと呑気に笑いながらリディアは身を任せている。
「ローザに借りろよ」
「だって、ローザってばすっごい支度に時間かけるんだもん」
「あー…。確かにあの髪型は見かけより手間ぁ掛かるからなぁ…」
「その間ずーっと櫛手放さないんだもん。せっつくのも悪いし、待ってられないもん」
「今日こそ買えよ」
「覚えてたらね」
やれやれと軽いため息を漏らしたエッジだが、彼だって実は楽しんでいる。
このところわざと身支度に時間を掛け、扉に気配が訪れるのを心待ちにしていた。
彼女が訪れなかった朝は、なんだかつまらないと言うか、寂しいと言うか。
316『彼と彼女のお楽しみ』:02/11/24 22:02 ID:???
リディアの顎に手をやり顔を上げさせる。
この後髪飾りを止めればそれでこのささやかな楽しみもお終い。
「…どうしたの?」
エッジの手は頬に触れたまま動かない。
ほんのわずか、リディアはその手にもたれかかる。添えられた彼の手は暖かい。
「お前化粧っけないのな。せめて…」
手は頬に置いたまま、親指で柔らかな唇をなぞった。
「口紅くらい、いっぺん差してみたら?」
かぁっと一気に赤くなったのは、彼の言葉のせいなのか、それとも。
「…ま、今のお前にゃ化粧は似合わねーか」
ようやく頬から手を離し、髪飾りを止めた。
「な、何よ〜すぐ子供扱いして」
「そーじゃなくて。必要ねーんだよ、お前は。今が一番いい時期なんだから」
「え?」
意味がわからない。どういう事だとリディアは目でエッジに問う。
「化粧で覆っちゃ勿体ねーって言ってんだよ。気付いてないだろ?
 街を歩いてる時お前を振り返って見てるヤロー、結構多いんだぜ?」
更に赤くなった頬を思わず両手で覆っておずおずとエッジを見る。
「ねぇ…それって、その…私、が、…キレイ…って事?」
言って、あまりに照れ臭くて恥ずかしさに身が縮こまる思いがした。
自分の頭から湯気が出てるんじゃないかと、そんな錯覚すらする。
「何言ってんだ、このバカ」
ガーン。またからかわれた。なんだか泣きたくなるのをグっとこらえるあまり
口がへの字になっているのにリディアは気付いていない。
「初めて会った時からそう言ってンだろが。何聞ーてんだよ、オメーは」
目を見開いて見上げたエッジはマントを羽織って部屋を出る準備をしていた。
「ほら、もう行くぞ。忘れもんすんなよ」
317『彼と彼女のお楽しみ』:02/11/24 22:04 ID:???
ぼうっと突っ立ってるリディアの前を横切って、エッジは部屋の入り口に向かった。
「あっあ、待ってよ…あの、ありがと。髪。…明日もよろしく」
エッジの後に続きながら部屋を出たリディアのその言葉に、エッジは苦笑いを浮かべた。
「だから、買えって。櫛」
ぺろっと舌を出してリディアはそうだねーと笑う。
このちいさな朝のお楽しみを手放す気はさらさらなかった。

その後、ローザが見かねて櫛を買ってきてくれたが、二人の朝の光景は変わらなった。



以上です。お粗末さまですた。
ついでにオマケ。自分で自分のパロカコワルイ!

エッジ:(´,_ゝ`)<プッ 図星かよ、おめでてーな
リディア:ガ━━Σ(*゚Д゚*)━━ソ!
     ウワァァンヽ(`Д´)ノモウコネエヨ!プンプン
ハマチさん、かなり萌えますた(*´Д`*) キュウウン
毎朝の2人の楽しみ、イイですね〜
最近SS職人さん増えて嬉しい限りでつ。
319アンチゴッキー456:02/11/25 01:18 ID:???
夜中にコソーリ現れるアンチゴッキーでございまふ
(反ゴキでありながらゴキーの如しです・・・はい)
なんか、みんな萌え萌えの所に投下するのはちょっとまずいのだろうか・・・
うう・・・絶対零度を極めそうな気がしますが・・・行きます
320麒麟:02/11/25 01:30 ID:???
エッジは少しは調子がいいのか、ベッドに胡座をかいて何事か考えているようだった。
「寝てないと駄目だよ…」
部屋に戻るなり説教を始めそうな勢いのリディアに、エッジは口の端だけで
笑って見せ、尋ねる。
「ああ…つか、なんかわかったのか?」
「うーん…微妙なところ…」
「そうか…」
仕方ねーよな、と力無く笑うエッジの側に膝をつくと、リディアはそっと
その腹に触れた
「…ぅをっっ!…何すんだおめーは」
「う…うん、何かちょっと気になって」
「気にって…何がさ」
「なんとなく…こう…上手く言えないけど…」
エッジの体の中から、今まで感じたことのないものを感じた気がする。
気のせいかもしれないくらい、微かなものであったが…
「少し…また気持ちが高ぶっているような…」
「………」
「でも、大丈夫みたいよ…」
リディアがそういって手を握ると、エッジの表情にもいつもの笑みが戻る。
その表情に、ほっとしたリディアが握った手を離そうとするのを見たエッジが口を開く
「…リディア…ちょっと」
「なぁに…あ、ちょっ……」
手招きするエッジの側に近づきざま手をとられて、気づけば
エッジの腕に抱かれて口付けられている…
321麒麟:02/11/25 01:35 ID:???
相変わらず、いつものような力はなかったが、リディアはその腕から逃れることが
出来なかった。…それは、リディア自身の意志によるものなのかもしれないが、
唇を重ねる時間が長くなるにつれ、そんなことはどうでも良くなってしまっていた。
わかっていたのは、あの頃と同じように、いや、それ以上に、
エッジという男を自分が欲しているということ…
「…エッジ…」
引き締まった胸にすがりついたまま共にベッドに倒れ込んで、なおも唇を離せない。
(こんな時に…でも……)
今止めてしまえば、この距離が縮まることは無いような気がして…。ふわり、と胸を包む
大きな手の感触を、目を閉じたまま受け止めていた。大きな手にもおさまりきらない
その膨らみを、力の籠もらないままに握っては揺すり………………
……………身体の芯が疼くような心地よさに我を忘れそうになったそのとき、
…………エッジの手が、止まっていることに気づく。
「……エッジ」
目を開けると、自分の下で同じように見つめる瞳と視線がぶつかった。
「…来る」
その一言に、はっと我に返る。
「…来る、のね」
リディアには感じることが出来なかったが、エッジの体の中にいる麒麟の感情が
ざわつき始めたことははっきりと感じることが出来た。
そしてそれは、先ほど微かに感じていたものであったことに思い至る。
322麒麟:02/11/25 01:44 ID:???
「また…暴れそうだぜ…」
「…う、うん…」
少しずつ、リディアにも感じられるようになってきた。高ぶる感情に
引き寄せられるように近づく、何とも形容しがたい気配がある。
「…麒麟は…一対の魂が融合した存在って…。無理に別れたから元のようにはならないって
…なら、今近づいているのは、どんな麒麟なのかしら…」
「…どんなだろうな…とにかく、話の分かるヤツであることを祈るばかりだけどよ」
「そう…ね…」
話している間も、動くことが出来ない。それほど強烈な気配を感じているわけではないのに、
何故か動くことが出来なかった。
そのままの格好で、気配が近づくと共に高ぶっていく感情と、苦悶の表情を
浮かべまいとしてか、目を見開いたまま額に汗を滲ませるエッジを見続け
……………そして、ふと枷が外れたような心地がして、リディアはエッジの上に
倒れ込んだ
「…あ…あ、エッジ大丈夫!?」
「ああ…問題ね…。そんなことより…」
体を起こし、ドアを見遣る。エッジの体内の麒麟と同じ様な気配が、その向こうにある。
先ほど感じた体が動かなくなるような『何か』は既に無くなっており、
警戒心を感じさせるものは何もなかった。むしろ、エッジの体内から感じる感情とは対照的に、
柔らかく落ち着いた存在であるように思えた。
「エッジ…あたし、見てくる」
そのまま、エッジを残してドアの向こうに出た。
「あ………」
「はじめまして……」
323アンチゴッキー456:02/11/25 01:50 ID:???
ボコボコ氏のエッジに萌えた(むしろ燃えた)後なので、ちょっと燃えカス気味ですが・・・
ところでエッジって何着てるんだろうね・・・。
最初、全裸の設定があったんだけど・・・。
流石に 全  裸 はまずいと思って没りました。
でもエッジの裸体は見たいです。適度にマッチョなエッジに(;´Д`)ハァハァ・・・
すんません、首吊ってきます
324孫悟空 ◆yGAhoNiShI :02/11/25 13:37 ID:???
ドラゴンボールZ
フジ(関東)で毎週月曜16:30〜放送中!!

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325孫悟空 ◆yGAhoNiShI :02/11/25 13:54 ID:???
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326孫悟空 ◆yGAhoNiShI :02/11/25 14:12 ID:???
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327MAMO:02/11/25 15:06 ID:WPweum+w
ここは、エッジ×リディアSS書きさんが、いっぱいいて最高ですね〜。
エジリディ熱再熱ですわ〜。
話題に上がってる、Vジャンプあらすじ漫画も、エジリディ対談のやつ2つとも
持ってたんですけど、捨てちゃった自分が恨めしい・・・
あらすじ漫画ってたしか野口 賢さんが書いた記憶があるんですけど、
その、エッジの衣装が忍者っぽくてすげーカッコ良くって萌えた記憶が・・・
あ〜、なんで捨てたんだぁ、自分!!
あと、対談のやつは、忍術はどう言う仕組みで発動するのか説明してた気がします。
なんか、5は巻物投げるだけでばいいけど、
自分は(4の頃)は、高速で、例えば火遁だったら、火薬を調合してそれを
簡単な魔法を唱えて大爆発させているような事を言っていた気がします。
なんか、すげー忍術って大変な事やってんだ・・・って子供心に感じました(笑)
うろ覚えで、間違ってたらごめんなさい!

あ、あと、自分もSS書いてみたんで、乗っけちゃいます。
328MAMO:02/11/25 15:12 ID:WPweum+w
太陽の女神

「わあ、海だぁ!!泳いでる人たくさんいる!」
久しぶりの休日。晴れて恋人同士になったエッジとリディアはエブラーナ海岸へやってきていた。
お互いの思いが通じ合ってから、リディアはたまに幻界から出てきては、
エッジの所へ来るという習慣になっていた。
今日は以前からリディアが行きたがっていた海水浴にやってきたのだ。

海が見えた瞬間、リディアは我慢しきれず一気に浜辺を駆け下りた。
「ったく、ガキだな〜。」
エッジはそんなリディアに飽きれつつ、はしゃぐ彼女をうれしそうに眺めながら
自分もゆっくりと浜辺を下った。


329太陽の女神:02/11/25 15:20 ID:WPweum+w
「よっと。エッジ、浮き輪パス!」
適当な場所を見つけ、そこにパラソルを立てていたエッジは、リディアの声で彼女の方に振り向き、声を失った。
「…!」
そこには、海に反射した太陽の光を浴びキラキラと光輝く、真っ白なビキニ姿のリディアが立っていた。
(…太陽の女神がいる…!)
ガラにも無い考えが彼の頭の中をよぎった。でも、本気でそう思った。
「ちょっと、なにボケてるのよ!?エッジ、浮き輪だってば!」
リディアの声で我に返ったエッジはあわてて浮き輪を手渡した。
「ありがと!ねえ、早く入ろうよ!」
「お、おい!準備体操ぐらいしてけよ!…ったく。」
 リディアは浮き輪を自分の体に通してさっさと、海の方へ行ってしまう。
「…しかし、まいったな。予想以上だわ、こりゃ。」
城でリディアに水着を見せられた時、これを着た彼女の姿をある程度想像していたが
実物は彼の想像をはるかに超えていた。
「まったく、どうしてあいつは、体だけあんなに大人びていやがるんだ…」
330太陽の女神:02/11/25 15:23 ID:WPweum+w
顔や彼女の性格はどちらかと言うと、年相応の女性より幼いと思う。
特に性格の方は。まあ、彼女の育った環境などを考えると納得できるのだが。
しかし、しかしだ!体つきの方は、初めて会った時から思っていたが、(何しろ彼女の格好は露出度が高いので)
細い割にしっかりと育った胸。
細くくびれた腰。
重力に負けない突き出た尻。
あの頃でさえ、「リディアさん、完璧です!」と思っていたが、今の彼女は更にグラマーになったと思う。
「エッジ、早く早く!」
リディアが水際で、大きく手を振りエッジを呼ぶ。
それなのに、まったく気取らない真っ直ぐな性格、純粋な心。よく笑い、よく泣き、よく怒る。
それらを全てひっくるめて、彼女が愛しいと思う。
彼女の側にいるだけで、やさしい気持ちになれる。
彼女の笑顔を一生、守りたい。ずっと一緒に居たい…。
こんな気持ち、今まで誰に対しても沸かなかった。そして、この先彼女以外、誰にも感じる事はないだろう。
「見て、貝殻拾っちゃた。きれいねー。」
「ああ…。きれいだな。」
エッジは貝殻を自分に見せてくれたリディアの手をそっと掴み、自分の方に引き寄せた。
「エッジ?…!!!」
331太陽の女神:02/11/25 15:24 ID:WPweum+w
瞬間、リディアは自分の唇が何か暖かいもので覆われたのを感じた。
しかし、それはすぐに離れてしまい、名残惜しさで胸が閉めつけられる。
リディアは、少しの間、自分の身に何が起こったのが理解できなかった。
しかし、はっと我に返り、何が起こったのか理解したのか、
「…な、ななななな何するのよ!?いきなり!しかも、こんな人前で!!!」」
顔から火が噴き出しそうなくらい真っ赤になって叫んだ。
「ん?お前があんまり悩ましげな格好してるから、つい、な?」
と、エッジは、ニヤリと笑って答えた。
リディアはエッジの視線が、自分の体を見ている事に気付き
「もう!この、スケベ!変態!!バカバカバカ〜〜〜〜〜!!!!!」
持っていた浮き輪でエッジに殴りかかった。
「わ、痛てぇ!おい、そんな、本気で殴るなよ!そんな殴ったら浮き輪が…」
「プシュ〜〜〜。」
エッジ言いかけた途端、浮き輪が情けない音を立ててみるみる萎んでいく。
「きゃあ!浮き輪が!!」
「…言わんこっちゃない。」
「信じられない〜!私泳げないんだからね!これじゃあ、海に入れないじゃない〜。
 もう、全部エッジのせいなんだから!!」
332太陽の女神:02/11/25 15:25 ID:WPweum+w
すっかり空気が抜けてしまった浮き輪を見つめ、泣き喚くリディア。
「オレのせいかよ!?お前が思いっきり殴るから、悪いんだろうが!」
「何よ!エッジがあんな事するからじゃない!」
つい、言い合いになってしまう。
「あんな事って、キスぐらい付き合ってんなら当たり前だろうが!」
「!…キ、キスって…そんな…。」
今まで喚いていたリディアは、エッジの「キス」と言う言葉を聞いた途端、
急に真っ赤になって黙りこんでしまった。
さっき彼にされた事を思いだしたのだ。
暖かくて全身の力が抜けてしまうほど甘いそれは、すぐに終わってしまい、
名残惜しいと思ってしまった事がとても恥ずかしくて、口元を手で覆った。
「…っ。」
エッジも、リディアの反応を見てかわいいな…と思いつつ、つられて自分も恥ずかしくなって、
頬を赤らめて顔を背けた。
端から見れば、なんだかんだケンカしながらも、見ているこっちが恥ずかしくなってしまうほどの
ラヴラヴバカップルなのである。あ〜やだやだ、勝手にやってくれってんだ。
「…んじゃ、ほらオレが浮き輪の代わりになってやっから、文句言うな。
 ほら、あそこに小っさい島が見えるだろ?あそこまで連れてってやっからよ。」
「…うん!」
二人はお互い手を取り合い、キラキラ光る海へ駆け出していった。
今年の夏は近年稀に見る暑さだが、この二人の夏はまだまだ熱くなりそうだ。


                                     ―終―
333MAMO:02/11/25 15:27 ID:WPweum+w
真冬に、真夏の話書いてるよ、自分。
こんなんで、すみません〜。
おお、新たな小説神が降臨されとる。
ナイスバデーのリディアタソに萌えー。

>MAMOさん
sageでおながいします。
メール欄に半角でsageと入力するのでし。
335あにめ:02/11/25 22:13 ID:???
>MAMOさん
「リディアさん、完璧です」が個人的にお気に入り。
 いいですねぇ(゚¬゚)
 
では、私は次の話を頑張るです。
336あにめ:02/11/25 22:16 ID:???
「嫌になるよなぁ。訳の分からない敵はわんさか出てくるわ、色っぽいお姉ちゃんが出てきたと思えばいきなり切りつけてくるし。すごいねぇ。月は!」
体制を整えるべく魔導船に戻ってくるなり、エッジは早口で捲し立てた。
地上よりも敵が手強い。そのことに皆苛立っていた。
言葉に出す事は無いがセシルやカインもそう思っていた。
リディアの召喚魔法や連続攻撃などで大きなダメージを受けることなく敵を倒しているが、それにも限界がある。
リディアは、そんな風に苛立つ男達にかける言葉がない。
荷物のチェックをしていたローザが切り出した。
「セシル。一度、ネミングウェイの所に買い物に行きましょう。予定していた分よりもかなり、回復薬の類の消費が激しいわ。」
「どの位消費してるんだ?」
思わず口調が荒くなったセシルに、ローザは微笑む。
「この位で動揺してどうするの。戦闘の事は、機転を利かせればどうにかなるわ。」
ずいっとにじり寄って言い切る。思わずセシルは後ずさる。
「もっと他の所に目を向ければいいのよ。取り合えず、気分転換しましょう!」
「・・・わかった。ごめん。行こう。」
セシルは、すまなそうにローザに微笑んだ。
「手馴れてる・・・。」
3人は、ローザの方が一枚上手だと実感した。

337あにめ:02/11/25 22:18 ID:???
ネミングウェイの所は騒がしい。月には、他に活気のある所は他に無い。
気分転換もいいかもと、思い思いに必要な物を買い揃える。
その中でも、エッジとローザの買い物の量はハンパじゃなかった。
「そんなにいるのぉ?」
リディアはエッジに問いかける。ローザは分かるが・・・。
(彼女が主に治療薬を持ち合わせているのである。でも、持って歩くのはセシル。)
「俺の国の言葉に、こう言うのがある。『備え有れば憂いなし』ってな。」
「どう言う意味?」意味が分からない。リディアは首を傾げる。
「簡単に言うと、必要かもしれない物は用意しとけって事だよ。必要な時に無いと困るのに比べりゃ、少しくらい重くってもどうって事ないって事さ。」
「ふぅん。」荷物は軽い方がいいに決まってる。チョッと納得がいかない様子だ。
「たまには、いい事を言うのね。」ローザは苦笑した。
「たまにしか言わないの間違いだろう。」カインは突っ込む。
その言葉に、ローザとリディアは爆笑した。
声の主に、エッジはじろりと目を向ける。まぁ、確かにそうなんだけど。
先ほどまでピリピリしていた雰囲気が、和らいでいる。
ローザの手から荷物を持ちながら、セシルは彼女に微笑んだ。
338あにめ:02/11/25 22:21 ID:???
今日はここまで。
仕事中に考えてましたよ(笑)
しかし、何考えながら仕事してんだ私。
こんな社会人に皆さんなっちゃダメですよ♪〜(-。-)
339uni:02/11/25 23:05 ID:???
ここの住人の方々はリアルで4やってた時、どんな雑誌読んでたのかな?
さっきVジャンの話がでたけど、私はリアルでそれ見たよ。
あとヒッポンスーパーっての読んでた。
FFナイツ知ってる人いるかな〜。
340Saki:02/11/26 00:45 ID:???
>uniさん
懐かしい名前だな・・・>ヒッポンスーパー
FFナイツ2冊とも持ってるよまだ・・・っつーか俺イラスト投稿していたっつーの・・・。
そーいえば、FF4が発売されていた頃、近所の看板にダチョウの頭が映ったFF4のポスターが貼ってあったな・・・。
当時のCMも酷かった・・・(ダチョウの頭だけ・・・)
あの頃FF好きだったヤシらにはナイツは常識
わにのたまご・・・だっけ?にわの?
わにのでOK
今もPN変えてサイト運営してる模様
カイソ←セシル漫画があったはず
エッジもちょろっと登場してるよ
FFナイツなつかしー
CMも覚えてるよ。
345MAMO:02/11/26 11:08 ID:???
>334さん、sageですねー、承知しました!
>あにめさん、感想ありがとうございます、小説の続き楽しみにしてます。
 がんばってください!

FFナイツ、私も本2冊とも持ってますよー!
346アンチゴッキー456:02/11/26 15:07 ID:???
いいなぁ、私全くわからないけど、なんか羨ましいなぁ・゚・(ノД`)・゚・

こんな時間帯ですが、バイト行く直前に投下していきます
それにしても、やっぱり萌え要素がないと駄目かなぁと思う今日この頃・・・
347麒麟:02/11/26 15:12 ID:???
そこにいたのは、すらりとした背、足元まである雪のように白い髪の美しい女性だった。
今にも宙にふわりと浮き上がりそうに、服の裾がゆらゆらと揺れている。
やや伏せられた瞳を縁取る長い睫毛の下には、ピジョンブラッド・ルビーをはめ込んだような、
赤いものが見える。…にわかには信じられない、現実離れした目の色であった。
そしてそこだけが、透明感のある立ち姿の中にあって、妙に浮いて見える。
気配の正体を目の当たりにして、とっさに声が出ない。
挨拶をされても、返す言葉が見つからないまま、気配と同じ柔らかい微笑を
見上げるばかりのリディアに、女は語りかける。
「あなたは召喚士ですね。私は…お気づきかと思いますが、
切り離された麒麟の片割れ…と言えばいいのでしょうか。まぁ…そんなところです」
「…あの…リディアです…それで…」
「はい…。人間の体に入ったまま出られない様子だということを知ることが
出来ましたので、ここへやって来ました」
話す声に、時折雑音のように低い声が混ざる。そして、ふと気づいた。
彼女の気配自体も時折何か混ざったように違った雰囲気を見せている。
リディアは、思わずまっすぐ顔を見て言った
「あの、…やっぱり、分離に失敗したの…?」
「……と、いうよりは…」
笑顔を崩さず、ドアの方をちらりと見て、麒麟は答えた
「あれが無理矢理離れていったのです」
348アンチゴッキー456:02/11/26 15:14 ID:???
では続きは夜にでも
・・・労働に逝って参ります

          l≡l   .l≡l
          |:::└┬┘:::|
          |:::┌┴┐:::|
/ ̄ ̄\   ノ::::::丶 /:::::::\.   / ̄ ̄\
| 保全 .> (::(,,゚Д゚)(゚ー゚*)::) < パピコ .|
\__/   |:∪::::| |::::∪::|.   \__/
       〜((((:::::))(((:::::)))〜
         ∪ ̄U U ̄∪
350ハマチ:02/11/26 21:24 ID:???
>349
可愛すぎるぞゴルァ。

>アンチゴッキーさん
毎回心待ちにしてますよ!
このドキドキは後の萌えの肥やしとなることかと。

>MAMOさん
Vジャン情報キタ━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━!!!!!
SSも非常に萌えますた。
351あにめ:02/11/26 21:30 ID:???
あの当時お金があれば色々買ってたのに・・・。
って小学生じゃねぇ。
でも、お金があればお菓子ばっかり買ってた気が・・・。
あの頃に戻って買いに行きたいね。( ̄□ ̄)

つづきです〜。
タイトルつけ忘れてたので、付けるです。
352あにめ:02/11/26 21:33 ID:???
月の地下渓谷。冷え冷えとした哀しい場所だとそう思った。
まるで巨大な墓地のようで・・・眠った人は、どんな夢を見ているのだろう。
聞こえる音は、魔物や獣の唸り声や叫び声だけ。ただ、それだけ。

5人は、一定の距離を離れて歩いている。
前にカイン。そのすぐ後ろからセシル・ローザ。列の最後にリディア・エッジが続く。
「ああ言う風になりたいなぁ・・・。」リディアはため息交じりに小さく呟く。
「何が?」エッジはまたかよと思い、きっぱり言い切る。
「無理っしょ。」この言葉を何度聞いた事か。
余りにもすぐに言い切られたため、リディアはエッジの足を思い切り蹴った。
「まだ何も言ってない!」リディアは不満そうに囁く。
「それ、何度聞いてんだと思ってんだよ。」
その言葉で始まる時の話は決まって『ローザみたいになりたい』なのだ。
「ローザはローザ。お前はお前だよ。」そう言いながらリディアの額を小突く。
「何だか、はぐらかしてない?」それは分かっているのだが・・・。
チョッとくらい言ってくれてもいいじゃない。
むくれたリディアに、ニヤニヤ笑う。
「その笑いが不快なの!」
叩こうとしたリディアの腕をエッジは素早く掴んだ。
びくっとリディアはエッジを凝視する。
353あにめ:02/11/26 21:38 ID:???
びくっとリディアはエッジを凝視する。
すっと目を細め、前方を見つめるエッジ。雰囲気が、がらりと変化している。
そんな風に豹変するエッジを、鞘から出した刃のようだとリディアは感じる。
触れたら、切られてしまいそうで・・・。でも、その姿に魅せられて・・・。
いつもながら、急激な変化には戸惑う。言葉を無くしてしまう。
エッジの声が聞こえなくなった事で、セシル達は敵が近くにいる事を把握している。
(何でだろう。ドキドキする。きっと、戦闘が始まるからだよね。)
目にも止まらない動きで、出現したベヒーモスに一番に切り込んでいくエッジ。
その後ろ姿を見ながら、リディアは静かに詠唱を始めた。
(でも、エッジだけなの。こんなにドキドキするの・・・。どうしてだろう?)
詠唱が完了し、魔法が発動する。雷鳴が爆音を立て落下した。
咆哮したベヒーモスがぎろりと、その目にリディアを見止めた。
「あっ・・・。」ひゅっと自分が息を飲んだのが分かった。
こんな時は目を合わせてはいけないよと、言われた事を思い出すがもう遅い。
狙われた・・・!!
唸り声を上げ、ベヒーモスが最後の力を振り絞り突進して来る。
「逃げなさい!!リディア!」ローザが叫んだのが分かった。
分かったのに、動けない。でも、目は離せない。
354あにめ:02/11/26 21:42 ID:???
魔法を唱えたら良いのに、そこまで考えが及ばない。
セシルの攻撃は遠すぎて届かない!!
カインの槍が背中をえぐった。まだ、動きは止まらない!
「リディア!!」
恐怖のあまりリディアはもう見ることが出来なくなった。
襲い来る恐怖にうずくまる。(死ぬんだ、私)
覚悟したその時、再び光が炸裂し、爆音が大気を揺らす。
リディアの耳に、ベヒーモスは断末魔の叫びが聞こえた。
「え・・・っ?」瞑った目を恐る恐る開ける。
その時目に飛び込んできたのは、印を組み自分に背を向け立つエッジの姿だった。
「エ・・・ッジ?」その凛々しい横顔に、目を奪われていた。
「無事か?何とも無いか?」印を解きながらぶっきらぼうに聞く。リディアは我に返る。
「何とも・・・無いよ・・・。」ぶるぶると体が震えてきた。
「も、大丈夫だからな。安心しろ。」振り返りリディアの頭を優しく撫でる。
助かった安堵感に、リディアの瞳が潤んでいく。
「ほらぁ、泣くなぁ。」困った表情をしてエッジは頭をかく。
「泣くなよ・・・。もう大丈夫だからな。」
座り込んだ状態のまま泣き出したリディアを、エッジは軽々と抱えあげる。
抱きかかえた状態で、ほっとした表情の仲間の元に歩いていく
355あにめ:02/11/26 21:45 ID:???
今日はここまで。
ああっ!またタイトル付け忘れてる・・・!!
ダメじゃん私。Σ( ̄∇ ̄;) 
ちなみにタイトルは「私のキモチ」です。
イイ!あにめタンいいよぅ!ハァハァ
続きが待ち遠しいッス!
あにめタソ
すげーイイでし
>そんな風に豹変するエッジを、鞘から出した刃のようだと
萌え(*´Д`)
■とエニクスが、ガペーイ!!
>も、大丈夫だからな。安心しろ。
激しく安心しますた!!!!
エッジ萌え〜(´∀`)
360アンチゴッキー456:02/11/27 00:02 ID:???
ああ・・・みんな萌えではなく燃えな若が・・・(;´Д`)ハァハァ

ところで、リア消の頃の私は、もらった金をほぼ全部蓄えるガキでした>あにめ氏
(その金も、厨房の頃某バンドにつぎ込んで消えましたが・・・)
361次元 ◆yGAhoNiShI :02/11/27 00:12 ID:???
【ルパンごっこ】

1. コンビニにいく。
2. 普通に買い物をする
3. なにくわぬ顔で店を出る
4. 数分後、息を切らしてコンビニのレジにかけよる
5. 「お、おい!さっきこんな顔をした奴がこなかったか!」と叫ぶ
6. 「あなたがさっき買い物していったんですよ?」と店員に言われる
7. 「ば、ばかもぉ〜ん!それがルパンだ!追えぇ〜!」と、叫びながら店を出る
362アンチゴッキー456:02/11/27 02:08 ID:???
さて、続きをうpします。
私の中で悪魔が囁きましたので、平和に終わらせる事が出来なくなりました
いや、ハッピーエンドにしますけど。

ところで、361はマルチポストのようだけど、
何かの罰ゲームに使えそうではあるね
363麒麟:02/11/27 02:12 ID:???
「え……」
何と言っていいかわからない様子のリディアを目で促して、ドアに向かいながら続ける
「一つの生き物になってしまった以上、元のように別れて生きることなど
出来ようもないということを、知っていたはずなのに…」
ドアノブに伸びる手が白い。心なしか、透けているようにも見えるが…。
「何にしても…あの人間に負担をかけることはこれ以上出来ません。早くしましょう」
そう言ってドアを開ける。次の瞬間見た光景に、リディアはさっと青ざめた。
「エッジ…何を…」
「リディア…こいつを…」
ベッドからずり落ちたらしいエッジが部屋の隅でうずくまっている。先ほどとは
較べものにならない量の汗がしたたり落ちており、真っ赤に充血した目をこちらに向けている。
小太刀を握りしめた手が遠目にもわかるほど震えている姿を見るに、
意識を保つのに精一杯といった感じである。
「なぁ…お前…」
リディアの隣に立つ麒麟の片割れに、ゆらりと視線を向ける。
「お前の気配を感じてまた暴れ出したぜ…今度は俺の精神を食いたいらしい…」
「待って…今行…く……!?」
リディアの脇をすり抜けて部屋に入ろうとした麒麟が、パントマイムのように
空に手をつく。
「!!…これは…」
364麒麟:02/11/27 02:22 ID:???
彼女の手が触れた部分が光っている。この部屋に結界が張られていたことは知っていたが、
ここまで来てこんな弊害があったとは。
「…あぁ…こんなものを張らなければならない様なことを、あれはしていたのですか…?」
見えない壁に手をついたまま、リディアの方を振り返る。
「彼が気を失っていたとき…暴れようとしただけです…でも、きっと危ない、
リヴァイアサンはそう感じたらしくて…」
「そうですか。どちらにせよ、このままではどうしようもないですね。
術者を呼びに行かないと」
「あたし…あたしが呼んでくるわ。すぐに術を解いてもらうから待ってて」
そう言ってリディアが踵を返して走り出すのと同時に、小さな悲鳴のような声がした。
嫌な予感がした。足を止めて、恐る恐る振り返る。
……その目に飛び込んだのは、スローモーションで中空に広がる赤だった
「……い……嫌……」
歯がガチガチ音を立てる。悲しげな表情で自分の血を見つめながら仰向けに倒れていく麒麟と、
既に正気を無くした目で、結界の向こうで小太刀を力無く手にしたまま立ちつくすエッジがいる。
助けなきゃ。そう自分自身が急き立てるのに、体が動かない。
漂ってくる血の匂いに、自分の正気までも失ってしまいそうだった。
「あ……ぁ……っ」
「リディア………リ…ディア…!!」
自分を呼ぶ声にはっと我に返ると、ルビー色の双眸をこちらに向けた麒麟が、
何かを訴えようと手を延べていた。
365アンチゴッキー456:02/11/27 02:26 ID:???
一瞬頭に浮かんだのは「クリムゾンリバー」という単語・・・
こんなエッジは・・・自分でもちょっと泣けてきますが・・・。
ごめんよエッジ。ちゃんと見せ場作るから許してたも。

ええ・・・作らないとエッジ×リディアスレに書いている意味がないもん・・・
>反ゴキタソ
いつも乙ですー。
読んでて、ちょっとばかし状況がつかめないので教えてください。

麒麟(片割れ)に斬りつけたのはエッジ???
・麒麟を飲み込んだエッジは暴れるという理由でリバイアサンに
 結界張られた。
・結界のおかげで、麒麟の片割れは部屋に入れない。
・エッジは結界の中にいるのに外の麒麟の片割れを
 斬りつけた?????

ごめん、わかんなくなったった。
367アンチゴッキー456:02/11/27 11:38 ID:???
あ、わかりにくくてごめんね。
一つ目は、そう言えばそうだけどチョト違う(続きで説明するよ)
二つ目は、暴れる「恐れがある」から。
三つ目は、そういうことになります。入れるのはリディアと術者のみ。
四つ目は、これもまた続きの中で書きます
変なところできっちまったからな・・・

・・・うう、風邪ひいてもた
368366:02/11/27 21:59 ID:???
>反ゴキタソ
わざわざありがとうございますです。すみません。
続き楽しみにしてます〜(*^ー^*)。

風邪気をつけてくださいねー。無理しないで。
む、珍しくカキコが少ないですな…保全。
370名前が無い@ただの名無しのようだ:02/11/29 03:15 ID:auH8n8f5
保守ぴたる
371Saki:02/11/29 06:28 ID:???
ちょろっとだけ続きをうp。


それでもまだ肩に力が入ったままだ。
(しゃーねェ、このまま自然にここの空気に慣れてもらうしかないか)
そんな事を考えていると、女主人が飲み物を持って戻ってきた。
「はい、お待ちどうさま!」
エッジに酒を、リディアにお茶を渡す。
二人が飲み物を受け取ったのを見届けた客の一人が机の上に上って、
「さーて!皆様!!若と姫様の婚約を祝って――!!乾杯――!!」
「乾杯――!!」
その叫び声と共に客達が二人の元に殺到しグラスを合わせにやってくる。
「おめでとうございます!」
口々に言い始める。
かくして大宴会がスタートしたのである。

 宴会が始まったのが日が大分沈んだ頃だった、噂の花嫁を一目みようと騒ぎを聞き付けた者たちが集まり城下の外れの商店街はその居酒屋を中心にちょっとしたお祭り騒ぎになっていた。
次々に二人の下に人がやってきて祝福の言葉を浴び、色んな質問攻めに合う。
その質問攻めに答えるのは、固まっているリディアに代わりにエッジが答える。
「へぇ!こんなキレイな娘さんが若とバロンの王様と同じ5勇士ですか!!」
5勇士とは月に赴き邪悪なる者を滅ぼした者達の事である。
「おうよ、見かけによらず黒魔法とかで俺等を援護してくれたんよ!!」
「じゃあ、その時に若とお知り合いになったんですかい?」
「は・・・はい。エブラーナの洞窟からバブイルの塔に抜ける途中で・・・。」
大分その場の空気になれてきたものの、まだリディアは緊張ぎみだった。


372Saki:02/11/29 06:28 ID:???
「若にホレた一番の所は何ですか?」
「若にプロポーズだれた時のコロシ文句はなんですか?」
なんて質問も飛び交う。
その辺の質問が出てくると、リディアは真っ赤になって俯いてしまう。
「おやめなさいよ、姫様が恥かしがってるじゃないか!」
おそらくこの場にリディアと二人しかいないだろう女性の居酒屋の女主人が助け舟を出してくれる。
「なぁに言ってんだよ!!俺様の全てにホレ込んでるに決まってるじゃんか!!なぁ!」
エッジはエッジですでに出来上がってしまって他の客と肩を組んで酒を飲んでいる。
「ささ、姫様。食べ物が冷めてしまわないうちに召し上がってくださいな。」
「あっ・・・はい。あのう、いつもこんな感じなんですか?」
酔っ払って大騒ぎしているエッジ達を指して聞く。
「えぇ、若様が来るといつもあぁやってお祭り騒ぎにしてしまうんですよ。」
困ったものだと言わんばかりに女主人がため息を付く。
「まぁ、ウチとしては売上が上がってくれるからいいのですがねェ。」
と苦笑している。
昼間にエブラーナの城下町を歩いている時と、今のこの光景を見ているとよっぽどエッジが街の人たちに慕われている事が解る。
リディアはエッジと自分との間に見えない壁がある様に感じた。

次の日、案の定エッジは二日酔いになっていた。
真夜中まで飲んでいたエッジは普段の執務の疲れからか、酔いが回るのが早く酔いつぶれて寝てしまい、リディアがチョコボを召喚して店にいた客に手伝ってもらいエッジをチョコボの背中に乗せてもらい城まで連れて帰ったのである。
当然、家老の叱りを受けた。
「若!あれほど街に行かれる時はご自重なされよと申したではありませんか!!もう王子の時とは違うのですぞ!!」
「わーった、わーった、そう叫ぶな、頭に響く。」
「もう少し姫様の事も考えになってくだされ、いきなりあのような場所に連れていくなど。」
「エブラーナの空気に慣れてもらうにゃ、あそこが一番なんだよ。」
やれやれと、家老がため息をつく。
「ところでリディアは?」
「今日は花嫁衣裳の仮縫いがあるはずですが。」
「そうか・・・。」
「楽しみですな、あの様な美しい方がどんな花嫁姿になるのか。」
「んぁ?・・・そうだな。」
373Saki:02/11/29 06:32 ID:???
ヨッパライダーの若をもうちょっと書きたかった気分ですが長くなりそうなのでカット。

ところでちょっとギモンに思った事がひとつ。
リディアは幻界にいた時なに食っていたのかと想像してみる。
ヨッパライダー(・∀・)イイ!!

ナニ食ってたってそりゃあチョ(割愛)w
375アンチゴッキー456:02/11/29 09:55 ID:???
ヨッパライダー・・・
やっぱ、登場一番に
「ワシの酒が飲めんのくわぁぁ!!」
ってなるんだろうか、若・・・
>374
ちょ…ちょこ…れーとデスカ?(藁
377374:02/11/29 19:07 ID:???
>>376
テバサキは重要なエイヨウゲンデツYO(藁
378名前が無い@ただの名無しのようだ:02/11/29 20:23 ID:OzeRifiR
チョコボ(゚д゚)ウマー!
チョコボ(゚д゚)ウマー!
チョコボ(゚д゚)ウマー!
チョコボ(゚д゚)ウマー!
チョコボ(゚д゚)ウマー!
「かくして大宴会がスタート」→「かくし芸大会がスタート」
と読んでしまい微妙に鬱
381アンチゴッキー456:02/11/29 23:09 ID:???
>374
わたすはてっきり朝鮮人参かと(w
精力つくし・・・ってアホかよ・゚・(ノД`)・゚・

風邪のため寝かされておりました。もうそろそろ復活できそうなのでもう少し・・・
つか、個人的な事情のためチョト泣き入ってますが、頑張ります
>381
風邪大変ですね。ゆっくり治してね。マタ-リ待ってます。
383ボコボコ『星の誓い』:02/11/30 15:10 ID:???
SS祭りの中、盛り下がりますが続きをうP。
ほんと、終わんなくて正直、スマン。

///////////////////////////////////////////////////

「ともかく、ご無事で何よりでした」
口火を切ったのはミザリスだった。
「ミザル、どういうことか説明しろよ」エッジが促した。
ミザリスはにっこりと笑うと言った。
「セシル様の戴冠について、反対派がいることは分かってたんです。ただ、奴等が何を企んでいたか、
 また首謀者は誰なのか特定できずにいました。僕も出仕がありますし、今日あそこに集った仲間たちだって
 バロンでの日々の生活がありますから、おいそれと隠密行動をさせるわけにもいきません。
 もちろん、非常事態に備えていつでも戦闘準備が出来るようにはさせてはおきましたけどね」
ミザリスは一息ついた。何から説明しようか考えているようだ。
「俺は、街の女から今エッジが持っている刀を持たされた。何でもエッジが言うには、
 エブラーナの城にあるはずの物らしいんだが」
カインが問う。
384ボコボコ『星の誓い』:02/11/30 15:11 ID:???
「はい、それは僕が、エッジ様がこちらにおいでになる際に、僕の仲間に頼んで持ち出してもらったもので僕が預かってたんです。
若が街に出ようなんて考えるの目に見えてましたし、
何かあってもうちの爺さんに預けてる宝刀なんて持ち出せませんでしょう?爺さん、何でも大事にしたがるから。
 そうなった時に、若が城に戻ってこれる保証も無いですし、僕の方が動けますからね。
 バロンに来た留学生の管理は僕担当ですから。
 そうそう、あなたが仰る街の女って言うのは、ヴェールを被った女性ではないですか?」
カインは頷いた。ミザリスはそれを受けて言葉を継ぐ。
「彼女もエブラーナからの留学生です。もっとも、忍者としての訓練はほとんど受けていませんけど」
「おいっ!!じゃあ、俺らのことも知ってたって訳か!?」
エッジがあわてて問いただした。内心穏やかではない。
(あの占いの内容、ヤラセだったのか!?)
エッジの狼狽の理由が分からないミザリスは、きょとんとした顔で言った。
「え?いいえ。彼女は間近で若を見たことありませんし。エブラーナの下町出身で、下々からの募集に合格した、
 元々占いを生業にしていた一家の方です。
それで話が戻るんですけど、彼女、若とリディア様のこと占ったそうですね?
お二人が行かれた後、ようやく若だったことに気がついて。で、若の星に大分危ない兆候が現れているってことで、
 これはまずいと、慌てて僕のところに知らせに来たんです。
 僕が伝令を飛ばしてたら、彼女が、菊一文字を若に届けるって言ったんで、彼女に渡したんです。
 彼女は占いで食べてるだけあって、目に見えないものが見えるんでしょうね。
 多分途中であなたに遭遇して」
ここでミザリスはカインの方を向いた。
「あなたに託したんでしょう」
385ボコボコ『星の誓い』:02/11/30 15:11 ID:???
ミザリスの話に、リディアはただ圧倒されるばかりだった。
何も言えないでいたが、辺りの空の色が明るくなってきていることに気づいて
「夜明けが近いよ。そろそろお城に戻らないと…」と言って三人を促した。
「そうか、そうだな。じゃあこのまま寝ずに戴冠式か?…絶対式の最中に寝ちまうぜ、俺は」
エッジが、空の色に急に眠気を覚えたのか腕を伸ばして思いっきり伸びをした。ミザリスもやれやれといった表情だ。
だが、歩みを止めた人物がいた。
「俺はここで失礼する」
それはカインだった。
「どうして、カイン…」言いかけたリディアをエッジがそっと止めた。
「カイン、今日のところはありがとうよ。ここからどこに行ったっていいだろう。
 だが忘れるんじゃねーぞ。
 俺もリディアも、セシルやローザだってお前が帰ってくるのを待ってるんだからな。
 変なところでくたばるんじゃねーぞ」
カインはいつものようなニヒルな笑顔を残すと、白んできた空の方向に向かって、彼らに背を向けて去っていった。
386ボコボコ『星の誓い』:02/11/30 15:18 ID:???
「さて、僕も戴冠式の準備がありますから、一足お先に戻らせていただきましょう」
気楽な調子で宣言すると、ミザリスはエッジの耳に囁いた。
「占いの内容、聞きましたよ。二つの厄介事があるんですってね。一つはこれで済んだみたいっすけど、
 もう一つは若とリディアさんの問題ですって?邪魔者は消えるんで、しっかりやってくださいよ」
それだけ言うと、ミザリスはリディアに向かって優雅に一礼をし、身を翻して城の方へと走り去っていった。
387ボコボコ『星の誓い』:02/11/30 18:33 ID:???

後には、エッジとリディアの二人だけが残された。
激闘の後のめまぐるしい展開のせいか、二人とも半ば呆然とした様子で城へ向かう並木道を無言で歩いていた。
祭りに賑っていた街も眠りについているのか、辺りは静かで、二人の靴音だけが響く。
(ああ、何か言わなきゃ…)
そうは思うが、言葉がなかなか出てこない。

ピィィー…  

朝一番を告げる鳥の声。
ふと空を見上げると、朝焼けに染まって青から紫、ほんのり明るいピンクへと美しいグラデーションを見せる空があった。
そして、その中にチカチカと瞬く色とりどりの星。
ぽっかりと眠たげに浮かぶ、一つだけになった月。
宝物を包む様な繊細なヴェールの雲は、光を反射して空に最後の仕上げを施している。
(なんて、綺麗なの…)
幻界にいては決して見ることの出来ないそれは、何かの啓示のように思えた。
「綺麗だな、空」
エッジも、同じ空を見上げていた。そして、自分と同じことを思ってくれている。
その事が何故か嬉しくて、きゅんと痛んだ胸のせいで涙が溢れそうになったから、
リディアは空に目を向けたまま頷いた。
388ボコボコ『星の誓い』:02/11/30 18:36 ID:???
「あたしね、こんな綺麗な空見たの、生まれて初めて。夕焼けとはまた違うんだね」
「空気が澄んで冷たいから、空が正しい色になってるのさ」
「…」
リディアは素直に感動していた。
(こんな綺麗な世界を、あたし達は守りぬいたんだなあ)
「そう。そして、俺たちは守っていかなきゃいけないんだ。ずっと」
リディアはびっくりしてエッジの方を見つめた。
(あたしの考えてること、分かっちゃったの?)
その視線を受けて、エッジが振り向いて微笑む。長い前髪がさらさら揺れ、その視線を見え隠れさせる。
「俺は、お前の事ならなんだって分かるんだぜ」
エッジはリディアの方にそっと近づいてきた。先ほどまで、何か気まずくて二人の間にはかなり間隔があったのだ。
「何でも…?」
自分を覗き込むエッジの瞳の色に魅せられた様に、リディアは囁く。
「そう。俺に、隠し事をしてるって事も」
「!」
その言葉にリディアは身を強張らせエッジの前から逃げ出そうとした。
だがエッジは、リディアの腕を引き寄せると、彼女を逃さない様に後ろからそっと抱きしめて囁いた
「怖がることなんてねえよ。
 俺はさ、お前がどんな事を隠してるかなんてわからねーけど」
それはエッジの方便だ。リディアの『隠し事』がなんなのか、彼はセシルから聞いていたのだから…。
「例えそれがなんであろうと、俺は逃げない。お前のことも傷つけない。約束する。
 俺の、俺としての誇りにかけて」
389ボコボコ『星の誓い』:02/11/30 18:37 ID:???
リディアは、体を強張らせたままエッジの言葉を聞いていた。
エッジの体温が、自分を抱きしめる腕から、背後の胸から、そして彼の吐息から伝わってくる。
自分の心臓の音と、エッジの鼓動が重なる。
そのままの姿勢でいたリディアだったが、不意にエッジの方を振り向くと、その胸に顔を埋めた。
(泣いてるのか、リディア…)
その体を抱きしめ、柔らかい髪を撫でながら、エッジは少し後悔した。
「言いにくいことなら、無理にとはいわねーよ…」
その言葉に、リディアは顔を埋めたまま首を振った。
(立ち向かわなきゃ、未来は無い…)
占い師の言葉が、リディアの心に響いた。
(傷ついたっていい。本当のあたしの事を、きちんと言わなきゃ)
リディアは顔を上げると、エッジの瞳を見据えた。
黒曜石のような、それでいて光源で色を変える瞳を、エッジは真正面から受け止める。
「あたしね。セシルお兄ちゃんと初めて出会ったとき、こんなに大きくなかったの。
 子供だったの」
リディアはエッジの腕に抱かれながら、告白を始めた。
390ボコボコ『星の誓い』:02/11/30 18:38 ID:???
「お兄ちゃんがミストの村を焼き尽くして、村にいた人の中であたしだけが生き残った。
 あたしは、お兄ちゃんを憎んだわ。でもお兄ちゃんは、あたしをバロン兵から守ってくれた。
 だから、お兄ちゃんについていったの。ミストには、道が塞がって帰れなくなっていたし、
 お兄ちゃんを追いかけてきたローザが、高熱病で倒れて、お薬を取りにいくのに、
 危険なところを行かなきゃならなかった。お兄ちゃん一人じゃ危ないでしょ?
 だから、ついていったの。それからずっと」
リディアの告白を妨げぬよう、エッジは無言で頷いた。
「ファブールからミシディアに行く途中の船の上で、エッジも会った幻獣王様が突然現れたの。
 そして、あたしを幻界に連れて行ってくださった。
 あたしは未熟で、このままではただ命を落とすだけ…それが不憫だから、と、幻獣王様は仰ったわ。
 このままここで、幻獣たちと暮らしなさいって。
 でも、あたしは出来なかった。
 あたしを守ってくれたお兄ちゃん、仲良くしてくれたローザ達が戦っているのに、あたしだけ平和に暮らすなんて出来ない。
 だから、幻獣王様にお願いして修行させてもらったの。でも…」
391ボコボコ『星の誓い』:02/11/30 18:41 ID:???
言い難い部分に来てしまった。リディアは口に出すのを一瞬躊躇い、だが心を奮い立たせると言った。
「子供のままの体では、強い幻獣を呼び出すことは出来ないって言われたの。
でも、だからって戦いは、大人になるまで待ってはくれないわ。
そんな時、王妃様が、時間を早回しする魔法があるって教えてくださったの。
それを出来るのは、幻獣王様だけ。
何回も何回もお願いして、あたしは…」
「その魔法を、かけてもらったんだな」
言葉を詰まらせたリディアの後を継いでかけられたエッジの言葉に、リディアはこくんと頷いた。
「だからあたし、こんなに大きくなったのに、あたしの中は子供のまんま…。
 エッジに、ガキだガキだって言われるの、仕方無いんだわ。
 エッジに知られるの怖かったの。本当に子供だって思われたら…」
(あたしの事、嫌になっちゃうかもしれないよ…)
言い切ったリディアは、再びエッジの胸に顔を埋めて涙を流した。
392ボコボコ『星の誓い』:02/11/30 18:43 ID:???
「バカだな」
その言葉と同時に、リディアを抱きしめるエッジの腕の力が強くなった。
リディアは驚いて顔を上げる。
エッジは、見たことも無いような優しい眼差しを、彼女に向けていた。
優しく包み込むような、グレーの瞳。
彼の片手が、涙に濡れるリディアの頬を包んだ。
「確かに、お前の体と心は同じような時を刻んできたわけじゃないんだろうな。
 でもな。俺にはそんな事、少しも気になんかならねーよ。
 それは、他の奴らだってそうだっただろ?
 リディアの体が大人になったからって、リディアを変だ、なんて、思ったりしてなかっただろ?」
リディアは頷いた。
「俺だって同じさ。不思議なことがあるもんだなあって程度で、お前のこと嫌がったりしねーし、
 大体俺は、今のリディアしか知らねーんだ。
 格好いいじゃねーか、仲間のためにそこまで出来るやついねーよ。
 …今の、このままのリディアが、俺にとってのリディアなんだ」
393ボコボコ『星の誓い』:02/11/30 18:45 ID:???
エッジは改めてリディアを抱きしめた。
そっと、愛しげに。
「愛してるぜ、リディア。その綺麗な顔も、頑張って大人になったっていうこの体も、子供のまま穢れてない魂も、
くるくる変わる表情も、怒ったりすねたりしてる顔だってなんだって、全部、愛しいよ。こういうリディアだから、愛しいんだ。俺の…」
そこまで言うと、エッジは腕の力を緩め、リディアの瞳を見つめた。
「俺の、宝物だ」
リディアの瞳からは、止めどなく涙が溢れてくる。エッジはその頬に口付けて、涙を受け止め、囁いた。
394ボコボコ『星の誓い』:02/11/30 18:45 ID:???
「エブラーナに一緒に来て欲しい。俺は、絶対幸せにする。一人になんて絶対しねーし、
 何かに辛くなって泣きたくなったら、俺が笑わせてやる。
 一緒にいたいんだ、ずっと。
 リディアは、この朝焼けを見るのは初めてだって言ってたよな。
 俺だって、こんな綺麗な空を見るのは初めてだった。感動したぜ。お前と見れて、嬉しかった。
 そんな風に、感動できることをさ。一緒に探していこうぜ。二人で」
リディアは、相変わらず涙を流していた。エッジが顔を離す。
涙に濡れた顔。
目に涙をいっぱいに湛えながら、リディアの顔は徐々に綻んでいった。
花が、日の光を受けてその蕾を開くように。
朝の光の最初の一筋が、リディアの顔を照らした。
大きな目に湛えた涙がキラキラと瞬き、喜びに満ちた彼女の微笑を宝石のように飾る。
綺麗だ…。エッジの胸も熱く高鳴る。
さっき見た朝焼けの中の星よりも。きっと一生忘れられない、輝き。
「あたしも、あなたの事、大好きよ。ずっと傍にいてね。ずっとずうっと傍にいてね」
にこっと微笑んだ拍子に、涙がまた一筋、リディアの頬を流れ落ちた。
(流れ星みてーな、そいつに誓うぜ)
その涙を指で掬い上げると、そのままエッジは彼女の顎をそっと持ち上げた。
リディアもそっと目を閉じる。

重なる二人の、遥かな空の上では、最後の星が瞬いていた。
395ボコボコ:02/11/30 18:51 ID:???
ウボァァァァァァァ!!!!
やっと、やっと終わりますたあぁあぁ・゚・(ノД`)・゚・
スレを私物化したみたいで恐縮です。
書き逃げはしないと誓ったものの、なかなか進まなくて、
住人&神の皆様にはご迷惑をおかけしました。
なんとかラブに持っていけてほっとしてまつ。
396ハマチ:02/11/30 21:25 ID:???
ボコボコさん、お疲れさまでした!
すごー感動しました…わーん、ほんとによかったよーー!,∵・(ノД`)・∵,
最後でタイトルの意味が 効いてて(゚д゚)ウママママー
若もかっこよくて最高です。男前やー若ー!








中身子供で外見大人のリディアたん…ハァハァ
中身子供で外見大人のリディアたん…(;´д`)゛ハァハァ
398_ ◆yGAhoNiShI :02/11/30 23:20 ID:???
幕府を開きたいのですが
何処に申請すれば良いのでしょうか?
399アンチゴッキー456:02/12/01 00:49 ID:???
>398
京都にでもいってくらはい

(;´Д`)ハァハァ・・・若に萌え・・・(;´Д`)ハァハァ
ところで、カインのニヒルな笑みに思わずワロタのは私だけ?
400ボコボコ『星の誓い』:02/12/01 00:52 ID:???
総まとめでつ。
その3828-830 897-903
その439-42 71-74 88-94
このスレ>>26-30 >>82-88 >>98-102 >>107-110 >>256-260 >>264-265
>>267 >>270-271 >>306-312 >>383-394

よくもまあ、ここまで書けたもんだと勝手に感無量。
長いお話にお付き合いいただき、アリガd皆さん…
スレを長々と使ってしまい、正直すまんかった。

401ボコボコ:02/12/01 00:57 ID:???
>反ゴキタソ
好きなだけ藁ってやっとくれおまえさま…(白目
漏れは若はリディアとのカポーでハァハァだが、
ニヒリストカインタソは単体でハァハァなのでつ(w
なかなか面白かったのでage
403366:02/12/01 09:05 ID:???
>ボコボコタソ
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
忍者な若のアクションかっこよかったし、最後すげぇ感動した!!!
思わず泣いてしもた。
おつかれさま!!
>403
あ、クッキー残ってた。すみません。
>>404
 〃⌒⌒ヽ 
  ノ☆ノノ ))〉)
  彡*゚ ヮ゚ノ   気にしない
   (つ=つ    気にしない〜
   l,ヾ__/i 
   し' l_ノ    
>>405

和む〜。AA職人サン、お帰りなさい(゚∀゚)
>>406
スマソ。ただのコピペ、なんか久しぶりだなとオモテ
408あにめ:02/12/01 22:19 ID:???
ボコボコさん〉お疲れ様でした〜。(゜∀゜)
       最後はラブラブで終わってよかった。
       ニヒルな笑顔のカインにかなり受けましたよ。
さて、私も頑張ろう!
409「私のキモチ」あにめ:02/12/01 22:23 ID:???
「大丈夫なの?」血の気が引いている表情でローザは駆け寄って来た。
「ん。安心して泣いてるだけだよ。」
そう言いながらエッジはリディアの髪を優しく撫でる。
抱きしめているので、甘い果実のような彼女の香りが近くでする。
(成り行きだけど・・・。結構おいしいなぁ。)
エッジはしばし彼女を抱きしめる幸せに浸った。
落ち着いてきたリディアは、エッジに抱きしめられているという状況をだんだん意識し始めてきた。
(ホッとするけど・・・もっとして欲しいけど・・・。)
心臓が別の意味でドキドキしてきた。
「エッジ。もう大丈夫だよ。」リディアは囁いた。
(まだまだ抱き締め足り無いのだが・・・。)
しぶしぶリディアを立たせながら、エッジは心の中で呟いた。
エッジの心の中が読めている3人は苦笑する。
その視線に気が付いたエッジが頭をかきながら
「結果オーライだけどよ。この手の敵でこんなようじゃ先が思いやられるぜ。」と言う。
「分かってる。」セシルは頷く。カインも呟く。
「敵の行動パターンを把握しなければな。攻撃がかみ合っていない。」
(敵の行動・・・何処かで・・・)
「・・・んんっ?ちょっと待ってくれ。」
何かを思い出したエッジが、大きな荷物をごそごそとあさる。
厚みのある事典のようなものを取り出し、セシルに手渡す。
「これって・・・。」セシルの開いた辞典を見て、ローザが呟く。
「何処で手に入れてたんだ?」カインは苦笑した。
「ああん?これは確か・・・幻獣の国があっただろ?そこでちょっと拝借してきた。」
410「私のキモチ」あにめ:02/12/01 22:28 ID:???
「幻獣・・・?拝借?何を?」
リディアも、その辞典をチラリと見る。その辞典には見覚えがあった。
世界に存在するすべての魔物の事を事細かく記録してある辞典。
いつ誰がそれを書いたのかは分からないと、管理していたラムウが言った。
確かそれは、図書館の奥に大切に保管されていたはずである。
「エッジ。これ持ち出し禁止の本だよ・・・。」
リディアの言葉にセシルは複雑そうな顔をする。
「そうなのか?でもさ、こう言う物は使わねぇと役には立たないんだぜ。」
「確かにそうだけど・・・。」明らかに不審そうな目でエッジを見る。
「・・・一応、持ち出し確認は取ってきたんだからな。」
バツが悪くなったエッジはリディアに言った。

その辞典のおかげで、格段に戦闘が楽になった。
アイテムの消費も減ってきた。みんなの負担も減って来た。
しかし、そればかりかエッジが色んなアイテムを盗んでくるので、増える一方だと言った方が正しいかもしれない。
迷路の様なこの渓谷も、エッジに取っていとも簡単に覚えられてしまう。
あちらこちらに張り巡らせてある罠を把握し、解除する。
戦闘では彼の力は他の仲間に及ばない時もあるが、そういった面では彼は陰の功労者だった。
そういったエッジの行動を、知らないうちに自分が目で追っていることにリディアは気が付き始めた。
(どうしてだろう。何で、気になっちゃうの?)
かまっていてくれる時は、すごく嬉しい。でも、イジワルな事を言ってしまう。
エッジだけ。何でエッジだけなのか分からない。
「私、変になっちゃったのかなぁ・・・。」
リディアはエッジに聞こえないように呟いた。
411「私のキモチ」あにめ:02/12/01 22:29 ID:???
就寝の時は2個のコテージを建て、男女別々でと言う事になっている。
その日もいつものように別々に就寝した時の事。
簡易シャワーで今日の汚れを落とした後、ベットに転がっているリディアはふと思い立ったように髪を梳かしているローザに声をかけた。
「ローザ。ちょっと相談があるんだけど・・・。」
リディアの真剣な表情に、ローザはなんだろうと思いながら振り返る。
自分の思っている事を、上手くは言えないものの一生懸命説明するリディア。
話を聞き終わった時に、ローザは微笑んだ。
「う〜ん。私が答えを言うのは簡単だけど、自分で分かるようになるのも勉強のうちよ。」
「ええっ。教えてよ〜。」分からないから相談しているのだと、リディアは懇願した。
「自分で答えは見つけなきゃ。」
と言われれば、リディアはむくれるしかない。
意地悪っぽく微笑むとローザは言った。
「悪い事じゃないから、安心してね。」
412「私のキモチ」あにめ:02/12/01 22:35 ID:???
罠が仕掛けられていないのかを確認し、古ぼけた宝物箱の中を覗いたエッジが呟く。
「おおっと、リボン発見〜。」セシルに投げてよこす。
これはとても貴重なアイテムで、あらゆるステータス異常を防止してくれる代物。
次に手に入れた時は誰に与えるか考えていたらしく、セシルはすぐに名前を呼んだ。
「リディア。これはリディアが付けていてくれ。」
セシルはリディアを手招きした。
「でも、セシルとかが付けた方がいいんじゃないの?」
混乱した男達からはいつも命からがら逃げるのだ。
「リディアが魔法を使ってしまう方が、ダメージは大きいからね。」にこやかに答える。
が、何度かリディアが混乱し、とんでもない魔法を発動させた時みんな死ぬかと思う目にあったと言う事は、彼女には秘密である。
その事があったので、他のメンバーともよく話し合い、決めていたのだ。
「そりゃそうだよな。お前が混乱して召喚獣なんざ呼び出したときは、手がつけられねぇ。
ってか、戦えないからな。ありがたく貰っとけよ。」
気にするなとエッジが笑う。
「うん。分かった。」セシルからリボンを受け取り、少し照れながら、髪に結ぼうとする。
・・・が、上手く結べない。
413「私のキモチ」あにめ:02/12/01 22:40 ID:???
「へったくそだなぁ。」見ていられないとエッジがリディアの手からリボンを奪い取る。
「ちょっと、後ろ髪上げてみ。」エッジはちょっとしわの寄ったリボンを真っ直ぐにする。
「え?何で?」(リボンって髪に結ぶ物じゃないの?)
「いいから」首を傾げ、リディアは言われた通りに髪を上げてみる。
しゅるっと首にリボンが巻かれる。
きつくないように隙間を開けて、エッジは上手に結ぶ。
(俺の物・・・っと。)
「あら、可愛いわね。」ローザがエッジに言う。
ふふんとエッジは腕を組んで言う。
「チョーカーっぽくなるだろ?こいつは髪飾り付けてるし、頭に付けるのはちょっとな。これって以外といいだろ?」
「そうね。よく似合って可愛いわよ。リディア。」ローザにそう言われちょっぴり赤くなる。
「ありがと、エッジ。」照れて顔が見れない。気が付いたローザは微笑した。
「可愛いぞ。リディア。」
414「私のキモチ」あにめ:02/12/01 22:42 ID:???
エッジにそう言われ、リデイアの顔がますます赤くなった。
その事に、エッジは気が付いていない。
ぽんぽんとリディアの頭を叩くと、エッジは歩みを進めた。
「さあて、次のポイントまで頑張るかぁ」
「ポイントまでじゃなく、頑張れよ。」冷たくカインにあしらわれる。
(すごくドキドキする。エッジから『可愛い』って言われると。どうして?)
ちょっぴり不器用な二人を、ローザを見てローザはクスクス笑う。
「なに笑ってるの?」セシルは、ローザに聞いてみた。
「内緒。」ローザは笑ってセシルの腕に腕を絡めた。

先に歩き出したエッジに追い付くように、リディアは小走りに駆け寄る。
(ただ、一緒にいるだけ。でも、嬉しいの。)
駆け寄ったリディアに、優しくエッジは笑いかける。
リディアは、ただそれだけで嬉しかった。
その事を隠しつつエッジに声をかける。
「馬鹿な事ばっかり言ってなくって、頑張ってよ。」
「バカとは失礼な。」エッジが言い返す。
また、いつものように二人のやりとりが始まった。
415あにめ:02/12/01 22:48 ID:???
「私のキモチ」これにて終了です。(゚¬゚)
エッチな話に到るまでは、まだかな〜リかかるみたい・・・。
次回もこういう話ですが、お付き合いくださいませ。m(。_。)m
416ハマチ:02/12/01 22:57 ID:???
ギャーーーーー!!
あにめたんは私を悶え死にさせる気ですか!

     も う 最 高 で す 。

若の(俺の物…)発言がにとどめさされました…ハァァァァ,。・:*:・゚'☆
いやもうほんとに良すぎ…(*´Д`)アハァv
次回も楽しみにしています。
417アンチゴッキー456:02/12/02 03:37 ID:???
チョーカーかぁ・・・いいなぁ。
なんつか、エッジに(;´Д`)ハァハァ(またかよ)

てゆーかなんつか、初々しくてかわゆいというか痒いというか・・・アフゥ
ああ・・・もうこんな可愛いことリアルじゃできねーよなぁ・・・(遠い目

で、ほんとはもっと先が書けてから出そうかと思ったけど
やっぱり少し出します・・・麒麟のイメージ、描きたいけどヘタだし描き方わからん・・・
(いままでSSオンリーだったし)
418麒麟:02/12/02 03:49 ID:???
自分を呼ぶ声にはっと我に返ると、ルビー色の双眸をこちらに向けた麒麟が、
何かを訴えようと手を延べていた。
目があった瞬間、金縛りが解けたようにリディアは走り出していた。
「しっかりして!…ああ…どうしよう」
「落ち着いて…大丈夫。深い傷ではありませんから…。…ただ少し油断しました。
あの武器は人間の男…エッジといいましたか、彼のものですね…?」
「え、ええ…確かにエッジたち忍者が持っている武器の一つだったわ」
「…だから…結界をすり抜けて私を…攻撃出来たのでしょうね…」
そして、それが致命傷に至らずに済んだ理由でもあると、彼女は言う。
「致命傷を与えたければ…、やはり…私の懐に…飛び込まなくてはなりませんからね…。
どうしても…結界から出る必要がありました…でも、出来なかった…」
話すうちに、異変を察知したアスラが来ていた。
「お久しぶりですね、アスラ…最後にあったのはいつだったか…」
「ええそうね…でも、今はそんな話をしているときではないのでしょう?」
リディアに代わって側に座ると、呪文の詠唱を始めた。麒麟に触れる手が白く光り始める。
上位回復魔法、ケアルダだ。
「ありがとう…。死ぬつもりはありませんが…楽になれば頭も回るというものです」
少しばかり、強がっているらしい。旧知の相手の前だからだろうか。
「すぐに体力や血が戻るわけではないですからね。…それに、二つに分かれてから
力を失っていますね?あまり無理をすれば、本当に命を失いますよ」
「…わかってます…だからここへ来たのですから…」
そう言って身を起こすと、開け放たれた部屋の入口を見つめる。
419麒麟:02/12/02 03:52 ID:???
「エッジ…」
一騒動あった間に、エッジの姿はそこから消えていて、奥の方で何か気配がするばかりだった。
ただ、依然として静かなところを見ると、結界を壊してまで暴れるつもりはないらしい。
…ただ、それが意図してのものなのか、判別は出来ないが…。
「どうすればいいんだろう…」
「結界に触れたとき、私を拒む明確な意志がありました。…もともとあった結界に、
さらにあれの意志が働いたのですね…。殆ど理性を持っていないのに…
私を拒む気持ちだけはのこっていたなんて…」
自嘲気味に笑って、目を伏せる。少しの間、そのまま何か考えていたようだったが、
やがて顔を上げた。
「もう少し様子を見て…それからでもいいですか?出来ることならあなたの力を
借りたいのですが、それでもなるべく自分の力で何とかしたいのです」
「わかりました…。それではすこし、休んで下さい」
壁に寄りかからせてやると、小さな声で礼を言った。そして、
側に付くリディアに語り始めた
420麒麟:02/12/02 04:00 ID:???
「あの片割れは…元々あった二つの人格のうち、
片方−私の弟の人格を、離れていくときに持っていきました。
理性を大分こちらに残してしまったので…完璧に、というわけでもないようですがね。
遠い昔に…我々が麒麟としての器を継ぐとき、一切の迷いを絶てと言われました。
迷えば己の未来を滅ぼすことになると…。
暴走してしまったあちらに弟の心が行ってしまったのなら…あれに迷いがあったのかもしれません…。
弟がかつて迷いを抱いたこと…思い当たることが無いわけでもありませんが…
しかし何故、捨てきれないまま器を頂いたのか…そして何故今になって……。
あれを、引き戻す鍵は、このことなのかと…探しながらずっと考えてきました。
でも…哀しいですね…あれを救う言葉は…ただ一度も出てきませんでした…」
それでも、と言葉を継ぐ。
「私たち自らが引き起こしたことだから…自らの手で蹴りをつけたいのです……
それに……どんなことになっても、あそこにいるのは、たった1人の弟………」
心なしか、赤い瞳が潤んで見える。
そんな麒麟を、いいから休みなさい、といった表情でアスラが見下ろしている。
リディアはというと、かける言葉もなく、優しい顔も出来ず、ただ同じように潤んだ瞳を伏せて、
冷たい麒麟の手をそっと握りしめていた。
421アンチゴッキー456:02/12/02 04:03 ID:???
ふう・・・風邪ようやくなおりましたよ。
なんかエッジがいませんね・・・・゚・(ノД`)・゚・
でも次はエッジサイドなので、石とか座布団とか投げずにお待ち下さいませ

あ、風呂入り損ねた・・・(゚Д゚)・・・
422アンチゴッキー456:02/12/02 04:08 ID:???
ところで小太刀って、普通の刀より短いものです。
リーチが足らないのが幸いしたと考えていただければ・・・

ちなみに、分離の正確な状況ってのも自分でもはっきり設定してなくて・・・
でも、ほんとにはっきりしてない方が良さそうだと思ったので、そのまま・・・
斬られた方と、エッジの中にいる方とは、基本人格みたいなのがそれぞれあるんだと思って下されば



ややこしい話でほんとごめんなさい・・・
423MAMO:02/12/02 12:36 ID:???
>ボコボコさん、「星の誓い」完結、若がこれでもか!ってくらい
カッコ良かったです〜!!前髪降りた若に(;´Д`)ハァハァ
>あにめさん、(俺の物・・・っと)ですか〜〜〜!?
萌え死ぬかと思いました〜!!次回も楽しみだ!
>アンチゴッキー456さん
続きがとっても気になります!
次のエッジサイドの話が気になる〜!
苦しむ若に、(;´Д`)ハァハァ
424:02/12/02 22:30 ID:ls63UEhM
みなさんはじめまして
このスレッドのpart1を立てた1です。
3ヶ月ぶりくらいに覗いてみたらまだあったんですね。驚きました
しかもこんなにも小説が・・・感動しました。
今後ともよろしく
>424
うおう!

 神 降 臨 !

あなた様には感謝してもしきれないぐらい感謝しております!
こちらこそよろしくです。
1さんの登場で久しぶりに初代スレ
読み返したらすんげーエッジの嫌われっぷリにワロタ
若、良かったネ(藁
427Saki:02/12/03 19:06 ID:???
遅レスですが。
1様本当にすばらしいレスをありがとうございました。感謝です。
これからもこのレスの存続にを住民一同がんばりたいと思います。ハイ。

祝・脱稿。
って事で今書いてるSSとは別な超短めのSSをサクっと書いてみました。
・・・SSと呼べるものであれば良いのだが・・・。
428[:02/12/03 19:07 ID:???
証言1:ご家老様・69歳(推定)
     若とリディア様ですか?そうじゃな・・・たしかにお似合いの夫婦だと思いますじゃ。
    最初は、「俺のカミさんにする。」と言ってイキナリお連れになられた時はビックリしましたが普段の若が他の娘達に対する接し方と、リディア様に対する接し方を見ていると本気なのが一目で解りましたのでなぁ・・・。
    ワシは若のオシメをなさっていた頃がつい昨日の様に思われたのが、今じゃ立派にエブラーナの国王におなりになられてしかも、あの様なお美しい方が若の花嫁になられて・・・。
    これで安心して隠居できるというものですじゃ。

証言2:城内警備兵匿名希望・24歳
     いや〜、陛下と妃殿下のラブラブっぷりにはまいりました。
    一応人目につかない様に気を使われているのは解りますがねェ、一応我々も警備兵も忍びとしての訓練を受けてますからねェ〜。
お二人がご成婚なされる前なんですけどね、昼間城内を巡回中に隠し通路で仲むつまじく抱き締めあわれてるのを偶然目撃してしまいましてね、邪魔してはいけないと思って一応気配を消して通り過ぎようとしたんですけど、気になっちゃてそのまま出歯亀しちゃいました。
    あの様にキレイな方ですからねェ、陛下がお熱を上げるのも解りますが・・・。
    いやはや参りました、あんなにラブラブっぷりを当て付けられちゃぁ。
429お題「証言」:02/12/03 19:08 ID:???
題名失敗。禿しく鬱。

証言3:城内警備兵匿名希望・34歳
     自分も妻がいますので経験があるのですが、お二人がご成婚なされてから夜見回りでお二人の自室の前を通ると時々、って言うか必ず部屋の中から妃殿下の物と思われる喘ぎ声が聞こえてくるんですよ。
    しかし、他の同僚も聞いたと言う証言がありますので・・・。ほぼ毎晩の事だと思われます・・・、ハイ。
    いやね、私もお恥ずかしい話ですが新婚の頃はよく・・・・。
    まあ、あんなにお美しい方ですから、お気持ちは解らないでもないですがね。

証言4:妃殿下付き侍女匿名希望:19歳
     よくお二人のお部屋の掃除や、ベットメイキングをやるのですが、ほぼ毎日ベットのシーツや布団カバーを取り替えています。
・・・あの、その・・・朝になるとシーツとかが汚れているんです・・・。
     だいたい何をされたか予想が付くので・・・。
     朝になるとお二人ともお部屋備え付けのシャワールームでお体を洗われているので・・・。多分間違いがないと思います・・・。
     でも羨ましいです、お二方ともあんなに愛し合われているんですもの。

430お題「証言」:02/12/03 19:09 ID:???
証言5:エブラーナ軍某小隊所属三等兵匿名希望・21歳
     いやぁ、ビックリしましたよ。警備兵に俺の友達もいるんで、お噂は聞いていたんですけどね。
    この前の建国祭の時にメインイベントの打ち上げ花火を見様と思って木に登って見ていたら、お二人のお部屋にあるバルコニーに妃殿下がおられていたんですよ。
    本当にキレイな方だなーと見と照れいたら、陛下がお戻りになられてお二人とも暫く打ち上げ花火を見ておられたのですが、自分も打ち上げ花火を見ていてふとお二人に視線を戻したら・・・。
    なんと、バルコニーでHし始めたんですよ・・・。
    すみません、思わず花火よりもお二人の激しいHを見入ってしました・・・。

証言6:居酒屋経営・54歳
     若様と姫様はご結婚なさる前、よくウチの店に来られましたよ。
    若様はよく女性連れで来られてましたけど、姫様と来られてあの方との接し方を見ていると「あぁ、若様本気なんだなぁ」と思いましたよ。
    あなんな事があったばっかりでしょ、若様もまだあんなにお元気だった先王様とお妃様を亡くされて・・・。
    たぶんあの姫様は立派に若様の支えになってくれると思いますよ。
431Saki:02/12/03 19:14 ID:???
なんかWordで書いた改行とここに書き込みの改行が思う様にいかなくて禿しく鬱。

たぶんこの「証言」シリーズはネタが思いついたらちょこちょこ書きそうなのでよろ。
そしてゲンコのためにSTOPしていたHPの更新(SS収集)も再開します。
遅くなって申し訳ないっす。
>>Sakiたん
    _、_ 
  ( ,_ノ` )  n グッジョブ!
  /    \/∃ 
バルコニーH 見 ら れ て た ん か !

>Sakiタソ
ワロタです
 バ レ バ レ か YO ! (禿藁)

しかも若気 付 い て 無 い の か !! >見られてるの

あ〜あ〜あ〜…。…ップ

>スレ1
最初はリディアたんハァハァだったのに
いつの間にか若ハァハァになってきてまつね(笑)
男女比逆転したんかな。
しかし皆口が軽いな(笑)
久々にハァハァ(エロ)なSSが読みたいっす
437アンチゴッキー456:02/12/03 23:40 ID:???
おつかれっす>Sakiタン

いや、若はね、気づいててやってたね。絶対。
リディアにいうと殺されるから黙ってるんだよ・・・
いやなんか、そんな気がするんですが(w

初代1さんどうもでつ。
初めて見つけた頃は若がさんざんな言われっぷりでしたね・・・(遠い目
最初くらいにSS書いて、それから他にも出てきて・・・今や立派なSS披露スレだよ
ありがとうです。このスレ無かったらモノ書いたりする事もなかっただろうなぁ・・・

ハァハァものは、クリスマス祭りと今のブツを書いたらまたやります。
来週は卒論が佳境なのでまとめてうpは無理かもしれないけど・・・
438ボコボコ:02/12/04 00:10 ID:???
皆さん期待してまっす!!
439あぼーん:あぼーん
あぼーん
440あぼーん:あぼーん
あぼーん
441あぼーん:あぼーん
あぼーん
442あぼーん:あぼーん
あぼーん
443あぼーん:あぼーん
あぼーん
444あぼーん:あぼーん
あぼーん
445あぼーん:あぼーん
あぼーん
446あぼーん:あぼーん
あぼーん
447あぼーん:あぼーん
あぼーん
448あぼーん:あぼーん
あぼーん
449あぼーん:あぼーん
あぼーん
漏れの公式
リディアたん+エッジ×SS=(´Д`;)ハァハァ
>450
ナイス公式(´Д`*)ハァハァ
そして
A=(エッジ以外)
リディアたん+A×SS=(´・ω・`)ショボーン
453名前が無い@ただの名無しのようだ:02/12/05 21:58 ID:zIvoKz6O
その公式だと
エッジやその他のやつ×SSにリディアたんが加えられるという罠。
( )つけなよ
俺×セリスたん=最強
(リディアたん+エッジ)×SS= (゚д゚)ウマー
って事ですね
456Saki:02/12/05 23:04 ID:???
うむむ。
今書いている非エロSSより、さっき思いついたエロSSの方が執筆のスピードが速いのだろう・・・。
(それは非エロのSSの執筆が難しくって行き詰まっているため〜)
457アンチゴッキー456:02/12/05 23:54 ID:???
エロは一度乗ると一気にいけますね〜
むしろ、止まっちゃ駄目ってな勢いですね。
エロ無しはストーリーをきちんとしないといけないのがくるしひ
ってゆーかさ、クリスマスリディアタンもなんかやばげ・・・
ダレカタスケテ・゚・(ノД`)・゚・

(リディアタソソ+エッジ)×画像=(゚д゚)ウマー
という公式もアリですよね・・・
458あにめ:02/12/06 00:28 ID:???
はにゃ〜。
行き詰まると中々出て来れなくなりますよね。
ノリノリの時はかなり進むのに・・・。何故( ̄□ ̄)
エロネタの方が進んでるかも。
書きたいことはまとまってるのに繋がらないって感じです(>_<)
月曜までにはまとめておきたい・・・。
459Saki:02/12/06 00:32 ID:???
途中までここにうpしている非エロより先にエロの方が完結しそうだから、うpしてしまおうか。
それとも非エロを先に終らせてからにするか・・・。
悩む。
 う p し て く だ さ い お な が い し ま す 
461Saki:02/12/06 04:25 ID:???
うpして良いとの事なのでエロ先にうpします。
この調子だと明日には完結するなこのSS。
っつーか、今うpしてる最中のSSの都合を考えると明日までに終らせにゃ。
お題は「一生懸命」でヤンス。
462「一生懸命」:02/12/06 04:26 ID:???
ぎしっ・・・ぎしっ・・・

ベットの軋む音。
「ああっ・・・あんっ・・・はぁああっ!!」
リディアの喘ぎ声。
いつものようにエッジに抱かれて淫らな舞を見せながら喘いでみせる。
エッジはリディアと繋がったまま彼女の中で激しく動く。
「エ・・・エッジ・・・エッジ・・・イイよぉ・・・熱いよぉ・・・。」
結婚してからほぼ毎日、リディアが月の障りの時とエッジの執務が忙しい日以外はこうやって繋がっている。
リディアがエッジの頭に両腕を回す。
「も・・・もうダメぇ!!・・・イっちゃうよぉっ!!」
エッジは無言のままリディアの背中に腕を回して絶頂に備える。
「あああああぁぁぁっ!!」
びくんっとリディアが痙攣するように体を浮かして反応すると同時にリディアの中も痙攣する。
「・・・っつ・・・!」
それに刺激されてエッジは自分の熱いモノをリディアの中に注ぎ込む。
いつもと変わらぬ風景だった。

事を終えてエッジは自分のモノをリディアの中から引き抜いて彼女の横に寝そべる。
「はぁ・・・はぁ・・・。」
リディアは恍惚とした表情で肩から息をしている。
その様子を見ながらエッジがリディアの額に口付ける。
最初の頃は恥かしがっていたリディアだったが、今は微笑んで全てを受け入れる。
リディアがころんと寝返りを打ってエッジと視線を合わせる。
「?、どうした?」
エッジがリディアの頬に手を当てながら優しく問い掛ける。
「ねェ・・・エッジ、私を抱いてる時って気持ちイイ?」
463「一生懸命」:02/12/06 04:28 ID:???
にっこりと微笑みながら、とんでもない事を聞いてきた。
「は?・・・気持ちイイに決まってんじゃねぇーか。」
「そうかな?」
「そうかな?じゃねぇよ、当たり前だろ、ホレた女抱いて気持ち良くないワケねぇだろ。」
そう言われてもリディアは納得いかない顔をしている。
「なんだよ、その顔は。」
「え〜、だってぇ・・・。」
「だって、何だよ。」
「・・・・。」
「だから、何?」
「その・・・だから・・・。」
何かごにょごにょしてはっきり言わない。
「はっきり言えよ。」
「・・・だから、いつも私はこんなに気持ち良くしてくれているのにエッジは気持ち良さそうな顔してないから・・・、その・・・なんだか悪いなぁって。不公平みたいで・・・。」
その言葉を聞いてエッジは思わず吹き出した。
「わははははは!」
「なっ!何よぉ!!」
ひーひー言いながらエッジは笑い続ける。
「何!?お前、今日そんな事考えながら抱かれていたワケ!?」
「・・・だってぇ、エッジに悪いなぁと思って・・・。」
「何で悪いと思うの?」
その時、エッジはリディアを抱き寄せてる。
「大丈夫だよ、十分気持ち良くさせてもらってるよ。」
汗がにじむエッジの胸に顔を埋めながらリディアはまだ納得できない、といった感じの顔をしていた。
「本当?」
「本当だってば。」
ふ、とリディアが顔を上げてエッジの唇にキスをする。
「納得したか?」
「してない。」
「おいおい、じゃぁ、お前さんはどうしたいんだよ。」
464「一生懸命」:02/12/06 04:30 ID:???
リディアは暫く考え込んだ後、出てきた言葉は、
「今度は私がエッジを気持ち良くさせてあげたい!」
これにはエッジも少々驚いた。
「はい!?だって俺はいっつも・・・。」
と、言いかけたエッジの口を人差し指で押さえる。
「違うの、いつもは“エッジは私を気持ち良くしてくれる”んであって、今度は“私がエッジを気持ち良くさせてあげる”の!」
「立場を逆転させるって事?」
「うん!そう!!」
リディアが嬉しそうに頷く。
「でも、お前、何したらイイか解るの?」
「えっ・・・、それは・・・。」
と、考え始めた。
エッジは一旦、うつ伏せになって天井を見る。
(リディアが俺の・・・)
そう考えるだけで興奮してくる。
視線をリディアに戻す。
リディアはまだ考え込んでいる。
(おいおい・・・、そんなに真剣に考えるなよ・・・)
思わず苦笑してしまう。
エッジはリディアに声を掛けようとした時、
「解った!!」
リディアが何か思いついたように手を叩く。
「?何が解ったんだよ。」
「エッジが私にしてくれるのと同じ事すればイイんだ!」
嬉々としてエッジに言い放つ。
それを見たエッジは、ニヤニヤしながら
「同じ事って、どうするんだよ。」
リディアもニヤ〜と笑いながら、エッジのその問いに答える。
「こうするのよ。」
と、エッジのモノをむずっと掴んだ。
「!!リディア!?」
465「一生懸命」:02/12/06 04:32 ID:???
予測していた事とはいえ、やはり行動に移されるとビックリする。
そんなエッジをよそに、リディアはにっこりと笑うと顔を彼のモノに近づけると、その先端をぺロっと舐める。
「!!」
ビクっとエッジの体が反応する。
それを見たリディアは、
「あったり〜ぃ!」
「おい!!何が“あったり〜ぃ”だ!!」
「だってエッジがいつも私のアソコ舐めると気持ち良くなるから、多分エッジの同じアソコ舐めればエッジも気持ち良くなると思ったんだもん。」
「だからって!こら!!」
慌てるエッジをよそにリディアはエッジのモノを舐め始める。
「っ・・・あっ・・・」
リディアは一生懸命に今までエッジに抱かれた時を思い出しながら彼のモノを舐める。
エッジは自分を抱いてる時は気持ちイイと言っていた、ならば・・・。
リディアは握っている手を上下に動かし始めた。
「うっ・・・あぁ・・・リディアっ・・・」
だんだんエッジのモノがまた固くなり始める。
リディアは乏しい知識をフルに回転させ、自分にしか出来ない事を必死で考える。
ふ、と男の人は女の人の胸が好きだという事を思いだす。
リディアは一旦エッジのモノから手を離す。
「・・・うぁ・・・・はぁ・・・。」
エッジが一息付く。
が、また自分のモノに何かが触れてるのに気付く。
「!!!リディア!そこまでしなくていいって!!」
見てみると、エッジのモノを豊かな胸に挟んでいるリディアの姿があった。
466Saki:02/12/06 04:34 ID:???
うはー。
やっちまったよ。
ってカンジです(藁
明日の夕方までには完結させてうpさせていただきます。
>>453
(゜д゜)<あらやだ!
すっかり忘れていたw脳味噌使ってない証拠だギャフン!

パイズーリリディアたん(´Д`;)ハァハァ
468460:02/12/06 17:54 ID:???
キタキタキタ━━━━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)≡━━━━━━ッッ!!!
うはー!言ってよかった…ハァハァ
Sakiたん最高v

新しい漏れ公式ができますた。
(リディアたん+エッジ)×SS=x
x+エロ= ,∵・(゚д゚)・∵,(鼻血)

昔パイズリの事を紅葉あわせって言ったそうで。
ティクビを紅葉に見立ててるわけだーね。
469Saki:02/12/06 18:18 ID:???
途中までうp。
「一生懸命」どぞ。↓


「えっ?でも気持ち良くない?」
「いやっ、良いけいどさぁっっ!」
明らかに慌てているエッジが見てとれる。
まさかここまでするとはエッジ自身思っていなかったのである。
(リディアが・・・リディアが・・・俺のモノをムネの谷間に・・・)
そう考えただけでも興奮してくるのに、しっとりと汗ばむ胸の谷間に自分のモノを挟まれているその光景を目の前で見せられると頭がおかしくなりそうである。
「よかったぁ。」
「・・・ほっとすんなよ!」
「続けてもいい?」
とにっこりと微笑まれるとNOとは言えない。
「お・・・おう・・・。」
そう言ってエッジはベットに身を預ける。
エッジのモノを挟み、逃がさない様に胸でしごき上げ、時々顔を出す先端部を舌で舐める。
「あ・・・くっ・・・あぁ・・・」
エッジの声が聞こえてくる。
(よかった、気持ち良くなってるみたい・・・、喜んでくれてるかな?)
エッジは自分以外の女性も知ってるはずである。
それ以上の事をしてエッジを喜ばせたい。
リディアは懸命に胸と舌でエッジに尽くす。
470「一生懸命」:02/12/06 18:20 ID:???
「・・・イイ・・・イイぜ・・・リディア・・・」
エッジの息遣いが荒くなってくる。
リディアの柔らかい胸の感触と、しっとりと汗ばんだ肌の感触がたまらなく気持ち良い。
それにプラスされてリディアの暖かい舌が先端部に触れてくる。
自分の最愛の妻の行動が一気に高みに昇らす。
さらにエッジのモノが固くなっていき、熱を帯びてくる。
「くっ・・・あぁ・・・」
喘ぎ声を出すまいと、必死に耐える。
気が付くとエッジは己の腰を動かしている。
(私も気持ち良くなると腰を動かしているからきっとエッジも気持ち良くなっているんだ)
と嬉しさがこみ上げてくる。
「くぁっ・・・出るっ!・・・」
えっ?と言わんばかりにリディアが顔を上げる。
「リディアッ!顔を離せっ!!」
「えっ?なんで?」
「いいからっ!・・・」
ぐいっと自分の体からリディアの頭を離そうと押し退けたが、すでに時遅し。
「きゃぁっ!」
勢い良くエッジのモノから精液が飛び出してきて、リディアの顔や体に精液が掛かってしまった。
「あ〜あ〜あ〜。だから言ったのに・・・。」
エッジがリディアの顔に掛かってしまった精液をふき取ろうとしてリディアに視線を戻す。
リディアはもの珍しそうに精液を出すエッジのモノに見入っている。
「何見てんだよっ!見るなっ!!」
「へー・・・すごーい。いっつも私の中でこんなに勢い良く出てるんだぁ・・・。」
「あ〜の〜な〜。」
「何?」
と顔を上げたリディアの顎を掴むと、近くにあったタオルで汚れた顔を拭いてやる。
471「一生懸命」:02/12/06 18:21 ID:???
「・・・お前、こんな事どこで覚えた?」
「え?今思いついたんだけど・・・。」
「今思いついた?」
「うん。」
(こいつ・・・)
その答えにエッジは思わずあんぐりして、手を止める。
ふ、とリディアは自分の体に掛かってしまった精液を手で掬って舐めてみる。
「うぇっ!苦っ!!」
「ばかたれ、舐めるヤツがあるか。」
慌ててエッジが汚れたリディアの体を拭く事を再開し始めた。
「ありがとう。」
「いやぁ、俺こそ汚しちまってワリィな・・・。」
優しくリディアの体を拭いてやる。
「ねぇ。」
「うん?何だ?」
「気持ち良かった?」
「あぁ、凄く気持ち良かったよ。」
エッジが笑ってリディアの頭を撫でる。
「よかったぁ!」
リディアが嬉しそうにエッジに抱きついてきた。
「おい、体拭けねェだろ。」
「いいの、このままで。」
「困ったヤツだな。」
と言いつつエッジも嬉しそうに抱き返す。

472「一生懸命」:02/12/06 18:23 ID:???
続きは・・・本日23時頃かと・・・。
夕方までに終らなかったや、あははは。
473あにめ:02/12/06 18:41 ID:???
〉Sakiさん
 いいっ!リディア最高!
 続き、楽しみにまってま〜す(゚¬゚)
464>
と、言いかけたエッジの口を人差し指で押さえる。

リディアのしぐさに激烈萌・・・ハァハァ(;´Д`)(;´Д`)(´Д`;)(´Д`;)ハァハァハァハァハァハァ

これだけ禿Hし放題なのにまだ御懐妊のきざしはないのかと、ためしに野暮なことを言ってみる
475職人さんへ:02/12/06 20:25 ID:+sSSf+hR
俺はただ読むだけだけど毎回新作楽しみにしてるのでこれからもがんがってください
若の「ばかたれ」に萌えてしまった…
ああ〜随所にお互いの愛を感じる…サイコウ。
477Saki:02/12/06 22:54 ID:???
たーいへーんでーす。
続き書いていたら、コレでもかっ!!
ってぐらいにエロくなっちゃた。
恐らくいままで書いた中で一番エロいのでは・・・(((゚д゚;)))
いっその事PINKちゃんねるのエロパロ板に新しくスレッド建てて、
そっちに続きうpした方がイイんじゃねぇかと・・・。
削除されん事を祈るばかりです。

続きもちっと待ってください。
うっかりピーターパンを見入ってしまって執筆が大幅に遅れています。

そして、HPのアンケートの投票者数が50人になりました。ありがとうございます。
94%の確立でエッジがスケベ認定を受けました(藁
50人中47人がエッジはスケベだと・・・
わ〜い!エロ忍者〜!!
478ハマチ:02/12/06 23:15 ID:???
>エロ忍者
エッジはすけべじゃないと思ってた自分はどうすればいいのでしょうか。・゚・(ノД`)・゚・ウエエン

でも若は忍者だから床上手。(基本)
きっと王族に伝わる一子相伝の忍術には
裏の忍術もあって(閨房関係の)
若はそっちはさっさとマスターしたけど
肝心の戦闘用の忍術はなかなか…って
やっぱりエロかあぁぁぁ!ギャァァ-ンヽ(`Д´)ノ

 ボ ム の 魂 で 逝 っ て き ま す 。
479アンチゴッキー456:02/12/07 00:13 ID:???
いやーさ、若は器用なんですよ。
だから指使いなんてのがもー絶妙なんですよ。














盗みの方はさっぱりのようですが・・・
480Saki:02/12/07 00:15 ID:???
お待たせしました。完結でヤンス。

>ハマチさん
・・・もしかするとここのSSが”エッジはスケベ”という、刷り込みをさせてしまったのかもね。
職業柄上もうスケベの異名はついて回るさだめか・・・・゚・(ノД`)・゚・
481Saki:02/12/07 00:17 ID:???
そのままベットにエッジが下になる様に倒れ込む。
リディアがエッジの脚に自分の脚を絡めてくる。
そのリディアの意図を知ってか否はエッジは彼女の首筋に唇を吸わせる。
「うん・・・あぁ・・・エッジ・・・。」
「俺を気持ち良くしてくれたお礼だよ・・・。」
エッジが耳元で優しく囁く。
「まだ・・・私・・・もっとエッジを気持ち良くさせてあげたいよ・・・。」
「もう十分に気持ち良くさせてもらったよ。」
リディアは顔を上げてエッジと目線を合わせる、その表情は少し拗ねている。
その表情を見たエッジは笑うと、
「拗ねんなよ・・・。」
リディアの唇に自分の唇を重ねると、そのまま口を割って舌を侵入させる。
「ふぅ・・・んっ・・・。」
エッジの舌がリディアの歯の裏をなぞり、舌を絡める。
その気持ち良さにお互いうっとりと身を任せた。
口から唾液が零れるほどお互いの舌を絡め合い、エッジはリディアの口の中を犯し続ける。
リディアが頭を離そうとしてもエッジが頭を押さえつけて離さない。
リディアが火照り始める。
「んんんっ・・・。」
リディアが身を捩ると、エッジは名残惜しそうに彼女の頭を解放して口を離す。
目を合わせると、リディアの目が潤んでいる。
「まだ俺を気持ち良くさせたいか?」
「・・・うん。」
「そうか、でもな、これ以上やられると俺も理性がふっ飛びそうになるんだ。そうなったら・・・」
482Saki:02/12/07 00:18 ID:???
リディアがエッジの唇に自分の唇を重ねて話を遮る。
「それでもイイ・・・、一緒に理性飛ばそうよ・・・。」
「お前・・・。」
たまに出てくるこういう言葉がたまらなく可愛く感じる。
エッジがリディアを力一杯抱き締める。
そして、リディアに囁き掛ける。
「一緒に・・・気持ち良くなるか?」
「・・・一緒に?」
「そう、一緒にだ。俺もリディアを気持ち良くさせたい。」
リディアは顔を上げて困惑した表情で見詰める。
「どうやって?」
エッジはにっこりと笑うと、
「俺にまかせなって。」
そしてリディアに反対方向に頭を向けるように指示して69の体勢に組み敷く。
「ねぇ・・・エッジ・・・。」
自分の秘所をエッジの顔の方に向けて、リディア自身はエッジのモノがある方に顔を向けている。
「この格好・・・恥かしいよ・・・。」
どうやらこの69の体勢に抵抗があるようだ。
「一緒に理性飛ばしたいんだろ?」
「・・・うん」
「俺・・・またリディアに気持ち良くしてほしいな。」
「ホント?」
「あぁ、本当だとも。」
リディアが後ろを振り向くとエッジが微笑んでいる。
「うん・・・じゃぁ・・・。」
おそるおそるリディアがエッジのモノを掴むとそれに舌を這わす。
「うっ・・・!」
エッジがビクっと体を振るわせる。
>479
いや、若はとんでもないものを盗んで行きました。

リ デ ィ ア タ ソ の 心 で す !
484Saki:02/12/07 00:19 ID:???
暫くエッジのモノに舌を這わせていたリディアが口の中にそれを含み始める。
「リ・・・リディアッ!!」
下半身からくる快感にエッジの理性が崩れる。
エッジはリディアの形の良い尻を掴むと秘所に舌を這わせる。
「ひゃぁっ!」
思わずリディアが口を離す。
「エ・・・エッジ!?」
驚いた様にリディアが振り向くと、エッジは彼の方に向けられた自分の秘所に舌を這わせている。
「エ・・・エッジ・・・ダメ・・・。」
「一緒に理性飛ばそうって言ったじゃないか。」
「そ・・・そうだけど・・・ああぁん。」
「ほら、お口がお留守になってるぞ。」
エッジに言われてリディアは彼のモノに口を戻す。
リディアはエッジのモノを口に含み上下にしごきだす。
時折、歯が当たって痛い思いをするが、ぎこちない動きでもエッジに快感を与えていた。
一組の男女がお互いの性器に舌を這わせ合う光景は、はたから見て大変淫らな光景である。
そんな事も考えられないぐらいに二人の理性は崩れ落ちている。
リディアの秘所は泉から溢れ出た蜜ですでにぐしょぐしょに濡れている。
エッジのモノは固さをまた取り戻し、熱を帯びている。
しかし、先に崩れ落ちたのはリディアの方だった。
「ああぁぁっ!!もっ・・・もうダメェェッッ!!」
エッジのモノから口を離して彼の腹の上に崩れ落ちる。
「どうした?もうギブアップか?」
リディアの体の下敷きになっている自分の体を抜き出しながらエッジが話し掛ける。
485Saki:02/12/07 00:21 ID:???
「ご・・・ごめんなさい・・・わ・・・私・・・もう・・・。」
エッジがそろりと蜜で濡れる秘所を撫で上げる。
「ああぁん!!エ・・・エッジ・・・お願い・・・。」
「うん?どうした?」
「な・・・中にきて・・・・。」
「ほしいの?」
頭から崩れ落ちて四つん這いになって己の尻を突き出すカタチになっているリディアの秘所を指で弄ぶ。
「じ・・・焦らさないで・・・早く・・・。」
「どーすっかな〜。」
と余裕を見せているエッジだったが、彼もそんなに余裕があるワケではなかった。
先ほどのリディアの愛撫でエッジのモノは痛いほど反り返り、先走りの液が出始めている。
「い・・・いじわる!!」
「わかったよ。」
エッジがリディアの腰を掴み、一気に後ろから貫いた。
「あああぁぁっ!」
エッジは中に入れただけで達しそうになる自分と戦いながらリディアを後ろから攻め立てる。
「あんっ!あんっ!ああん!エッジ!!もっと!!もっと!!」
リディアはもっとエッジを求める。
それに答えるかのように、後ろから小刻みに腰を動かし、さっき自分のモノを挟んだ豊かな胸を鷲掴みにする。
「ああぁぁっ!エッジ!もっと!!もっと強く!!」
リディアの理性も相当崩れていた。
エッジは片手を結合部に伸ばす。
「ひゃぁああん!」
ビクンっとリディアが反応する。
「ダメ!そんなトコ触らないで!!」
「わがままなヤツだな。」
「そ・・・そんなこと・・・ああぁぁん!!も・・・もう・・・!!」
「しっ・・・締まる!!」
「ごめっ・・・もうダメェェェ!!」
リディアが絶頂に達して、体を痙攣させるとエッジも達してしまい、彼女の中に先ほど見せた精液を注ぎ込んだ。
486Saki:02/12/07 00:22 ID:???
二人はまだ繋がったまま、エッジは枕をクッション代わりにして座り、その脚の上にリディアがエッジに身を任せるように座っている。
「ねぇ・・・。」
リディアがエッジの顔を見ようと振り返った時、エッジがそれを征した。
「こっち向くな。」
「やだよぉ、この体勢だとエッジの顔見れないよぉ。」
「だから、俺の顔を見るなと言っている。」
「どうして?エッジの顔見たい。」
暫くエッジは沈黙していたが、観念したかのように口を開く。
「・・・理性が切れた俺が獣の様にリディアを抱いているかと思うと・・・。」
そこで言葉が詰まる。
「俺がどんな顔してお前を獣のように犯してるか・・・、それを考えるえと合わせる顔が無くって・・・。」
後ろからリディアの肩を抱くようにして腕を回し、彼女の肩にエッジは顔を埋めた。
リディアはエッジの腕に手を添えると、
「大丈夫。エッジは獣なんかじゃないよ。」
「・・・・。」
「エッジが怖い顔して私を抱いていたら、私は拒むはずだもん。だから大丈夫だよ。」
「リディア・・・。」
「だからこっち向いて、私に顔を見せて。」
二人は離れると、顔を合わせて見詰め合う。
「ほらね、大丈夫。エッジは怖い顔なんかしてないよ。」
リディアはエッジの両頬に両手を添えると、エッジはリディアの手に自分の手を重ねて、
「・・・ありがとう。」
と一言告げたあと、リディアを抱き締めた。
「エッジ・・・、私疲れちゃった。」
「うん?じゃぁ、もう寝るか?」
「うん、寝よう。」
エッジは枕を元の位置に戻すと、リディアを横たえさせ、布団を被って自分も寝そべった。
リディアはエッジの側に寄ってくると、エッジは無言のまま腕の中にリディアを向かえた。
数分後、二人の寝息が部屋の中に静かに響き始めた。
487Saki:02/12/07 00:25 ID:???
書き逃げします。
そして今、テコハンを題名に変えるの忘れて禿しく鬱。

>>483
禿しくワロタ。
イイこといったよ、君。
488483:02/12/07 00:29 ID:???
>Sakiタソ
降臨中にアホネタで割り込んでしまってすみませんでした。
ごめんなさい。

69に(;´Д`)ハァハァ萌えっす。お疲れ様でした。
>483
元ネタは某怪盗3世に登場する警部の台詞ですか?
あのシーンは(・∀・)イイ!!

スレ違いなレススマソ
490アンチゴッキー456:02/12/07 00:57 ID:???
ルパン=エッジ
クラリス=リディア

と置き換えると、なかなかに萌えますね・・・
ところで、とっつぁんは誰にやってもらおうかな

>Sakiタソ
乙です〜
ひさびさにハァハァさせていただきました。
ああ・・・なんか卒論もすすまねーし話もうかばねーし
なんだかなぁもう・゚・(ノД`)・゚・
491ボコボコ:02/12/07 20:04 ID:???
久々に濃ゆ〜いSS…ハァハァ
保全
493Saki:02/12/09 00:16 ID:???
当サイトに避難所を作りました。もし荒らしで書き込みにくい状況になったら避難所をご利用してください。

>アンチゴッキーさん
とっつぁんはシドあたりでどうでしょ。
カインスレが落ちてる…鬱だ・゚・(ノД`)・゚・
いい加減しつこいっすよ
496ボコボコ:02/12/09 00:52 ID:???
>494
難民スレにカインスレの避難所が載ってるよ。
明日まで様子見してスレ立てする模様。
漏れもカインスレ好きだったから残念ダターヨ。
497494:02/12/09 01:18 ID:???
わーん、ボコボコタンありがとう!
早速行ってくるよ。
498uni:02/12/09 02:08 ID:???
雪が降って冷えますな〜。

>>493
シドがそんなキザなセリフをいうなんて…想像力がついていきません(´∀`)
499ガイシュツ:02/12/09 03:20 ID:???
500ボコボコ:02/12/09 03:27 ID:???
500ゲトしつつ。
499はブラクラだから踏まないように。
501あにめ:02/12/09 22:54 ID:???
こんばんにゃ。
今日はものすごく寒い〜。
エッチな話ではないですが、読んで下さいませ。
タイトルは「嫌いにならないで」です。
502あにめ[:02/12/09 22:57 ID:???
休憩地点に着いてすぐエッジが言う。
「俺が解除してない所は、だれも触るなよ。責任は持てないからな。」
彼にしては珍しく、怒っているようだ。
「特にリディア!」と、エッジは言葉の最後に付け加えるようにして言った。
いつもなら言い返すリディアだが、今回は反論できない。
たった今罠に引っかかり、地底奥深くへと延びる穴に落ちそうになったばかりなのである。
「くれぐれも壁とかに寄り掛かろうって思わないように。」セシルが注意する。
リディアは泣きそうな顔で頷いた。
それと言うのも連続で魔法を使用し、リディアは疲れていたのだ。
それを言えばいいのに、言わない。
(馬鹿が・・・無理してるのは分かってるんだよ。)
簡単には彼女は弱音を吐かない。良くも悪くも、強がってしまう。
先ほどの罠に掛かったのも、ふらついて手を置いてしまったから。
そこまでエッジはリディアの性格を把握している。
(一人で全てを背負う必要はない・・・。頼むから、チョッとくらい頼ってくれよ。)
リディアの頑張りが酷く痛々しく、エッジには感じてならない。
(・・・それとも、俺はあいつに取って頼る価値すらないのか・・・?)
分かっているからこそ、自分を頼ってくれないのがエッジには哀しかった。
だから、つい強い口調で言ってしまった。
(まるで子供だな・・・。)
泣きそうになっていた彼女の事が気になって仕方がない。
リディアに対しては不器用になってしまう自分に唇を噛み締めた。
503「嫌いにならないで」:02/12/09 22:59 ID:???
多くの種類が存在するが、魔法は精神力を消耗するという点は共通している。
特に、別世界から召喚中を召喚する召喚魔法の場合、精神力の消耗は他の魔法よりも桁外れに消耗すると言っても過言ではない。
アイテムにて回復はしているものの、疲労はリディアの体に確実に蓄積されていった。
「リディア。今さっきはごめん・・・。大丈夫か?」
覗き込むようにしてエッジが見つめてきた。
先ほど強く言ってしまったのを気にしていたらしく、心配そうである。
リディアは何でも無いとばかりに笑顔を返す。
「心配してるの?」からかうようにエッジに言ってみる。
「してる。無理するな。」リディアの頬を軽くつまむ。
エッジから返って来た意外な返事に、思わずリディアは頬を染める。
(チョッと嬉しいかも・・・。)
「おっ。」とエッジはリディアの反応に顔を緩ませる。
(可愛いんだよなぁ。ちょっと恥ずかしげにしてる顔とか・・・。)
視線に気付いたリディアは慌てる。
「ちょっとなに見てるのよっ。あっち行って。」
エッジを突き飛ばそうとした。笑いながらエッジは、軽々と避ける。
504「嫌いにならないで」:02/12/09 23:01 ID:???
その時、リディアは軽く眩暈に襲われた。地面に思わず座り込む。
「おい?どうした?」エッジが駆け寄る。さっとその表情が曇る。
「顔色悪いぞ、リディア。回復薬いるか?」
「だい・・・だいじょうぶ・・・。眩暈がしただけだよぉ」
何でもないと、笑顔でそう言っている彼女。しかし、顔色は蒼白だ。
「何処が大丈夫なんだよ。」エッジは表情を曇らせる。
(こんなになるまで頑張るなよ・・・。甘えるくらいしてくれよ・・・。)
そんなに自分は頼りないのか、エッジは覆面に隠れた唇を噛む。
「心配しすぎだよ。大丈夫。」リディアは笑い返した。
(・・・ッ、馬鹿がっ。)
エッジは素早く荷物からエリクサーを取り出し、リディアに渡す。
「いいから飲め!」
「いらないよ。ホント大丈夫だってばぁ。」
そう言って、リディアは渡されたエリクサーを返そうとする。
「大丈夫じゃないから言っているんだ!」
「―っ。わ、分かったよぉ。」
エッジのあまりの剣幕に、リディアは渋々エリクサーを口にする。
何ともいえない妙な匂い。何とも微妙な味が口に広がる。
(この味嫌い・・・。どろどろしてて・・・。)
しかし、効き目は抜群だ。飲んですぐに体が軽くなってきた。
リディアの顔に赤みが差して来たのを確認する。
(こんなに細い体してるのに。・・・無理しやがって・・・。)
「楽になったか?」コクンとリディアが頷いた。
「よし、いい子だ。」頭をなでなでしてエッジは笑った。
(私はいつまで経っても、エッジにとって子供なのかな・・・。)
笑い返したリディアの心境は複雑だった。
505あにめ:02/12/09 23:05 ID:???
タイトル失敗するとマジへこむ…。
今日はここまで。
チョッとこの話は長くなりそうです。
不器用な二人の話にお付き合い下さい。m(。_。)m
ああん、あにめタン最高v
∧_∧   マターリv
( ´・ω・)
( つ旦O 
と_)_)
508あぼーん:あぼーん
あぼーん
509あぼーん:あぼーん
あぼーん
510あぼーん:あぼーん
あぼーん
511あぼーん:あぼーん
あぼーん
512あぼーん:あぼーん
あぼーん
513あぼーん:あぼーん
あぼーん
514あぼーん:あぼーん
あぼーん
515あぼーん:あぼーん
あぼーん
516age:02/12/11 23:50 ID:ms6GQFQa
ゴメソ。誰か>>508->>515の削除依頼だしてくれませんか?
何度削除依頼のガイダンス呼んでも、依頼の仕方が解りませーん。
アタマワルスギヤ、オレ・・・
517Saki:02/12/11 23:53 ID:ms6GQFQa
>>516
ギャースッッ!!
ageちまったよ!!
>>516は俺の書き込みです。
若に斬られて今度こそ逝ってきマス。
>>516-517
>>508-515に関しては、もう削除依頼出てましたよ。
519アンチゴッキー456:02/12/12 00:12 ID:F6vhxAef
昨日あにめ氏の話の続きが載ってたけど、
一緒に削除されてしまったみたいやね・・・

卒論16000字以上。半分は・・・いったかな。
520Saki:02/12/12 00:15 ID:aR04jtUO
マジっすか!?
ありがとうござます!!
これで>>371からのSSの続きをうpできます!!
削除されてからうpします

>あにめさん
昨日うpしたSSもう一回うpしてください。
お願いします。

しかし、3回で連続投稿規制に引っかかった。
SSのうpは暫くつらいかもね・・・。
アラシメッ!!(゚д゚*)


漏れは9では、
ジタソにエッジ、ダガーにリディアと名付けますた。
これならエンディングでちゃんとくっ付く…(;´Д`)ハァハァ
他には、
ビビにセシル
エーコにローザ
サラマンダーにヤン
フライヤにカイン
スタイナーにゴルベーザ
クイナにフースーヤ
と名付けますた。スレ違いスマソ。
523アンチゴッキー456:02/12/12 13:55 ID:IqXd9wQo
さいきんふと封神演義を思い出した。
そういやぁ、姫発(武王)と邑姜は、なんとなくエジリディっぽいと
いや、武王がエッジっぽいのか・・・
>521
同じFFでも8でそれをやろうとは思えない私は変だろうか・・・
524Saki:02/12/12 15:57 ID:6KhsA61V
>>371の続きです。


「それよりも、若。」
「ん?どうした?」
「・・・それが、若のお耳にお入れしたい事が・・・。」

とある城の一室でリディアは花嫁衣裳の仮縫いをしていた。
鏡に映る白いウェディングドレスに身を包んだ自分がまだ信じられない。
しかもかなり豪華な装飾になる予定である。
「・・・様、姫様、終わりましたよ。」
「えっ!?はい!!」
昨日の騒ぎの疲れと寝不足が手伝ってぼーっとしていて、侍女に話し掛けられても気が付かなかった。
「大丈夫ですか?大分お疲れの様ですが?」
「あ・・・、大丈夫です。」
「昨夜は陛下が城下の居酒屋で大騒ぎされたそうですね、それに付き合わされてさぞお疲れでしょう。今日の予定は全てキャンセルして部屋でお休みになられては如何でしょうか?」
「そうですね、その様にお願いできますか?」
「はい、畏まりました。」
「ではお願いします。」
そう言ってリディアはその部屋から退室して自室へと戻っていった。

城の廊下をフラフラと歩いていく。
リディアは今にも倒れて眠ってしまいそうな自分と戦いながら自室へと急いだ。
「・・・い・・・おいっ!!」
「あっ!はい!!」
突然声を掛けられて、慌てて振り向く。
そこには高価そうな衣服を見に纏い、歳はエッジとたいして変わらない感じの男が、いかにも偉そうな態度でリディアを見ている。
525Saki:02/12/12 15:57 ID:6KhsA61V
「ふんっ!王妃になるからっていい気になってるようだな。」
リディアは、「あの、どちら様でしょう?」と言いかけたその言葉を飲み込んだ。
(そういえば、この人たしかエッジの親戚の方だったような・・・)
とにかく眠気の方が勝っていて、おぼろげにしか憶えていない。
「あの男も、よくこんなどこぞの土臭い女を妃に迎え様なぞ考えたものだ。これではエブラーナ王家の格式が疑われるな。」
エッジを「あの男」呼ばわりされて、リディアはカチンときたが、眠気のせいで反論の言葉が出てこなかった。ただ睨み付ける事しかできない。
「なんだ、その目は?」
その男がリディアに近づいて、顎を強引に掴み自分の目線に合わせる様に顔を上げさせる。
「“姫様”等と呼ばれているようだが、まだ婚約者である以上お前の身分は平民と同じなんだ、我々に対する態度を弁えるんだな。」
いかにも見下している態度が気に入らない。さっきよりも鋭い眼つきで睨む。
「しかし、田舎娘にしては上玉だな。どんな色仕掛けであの男を落とした?その体でも使ったか?うん??」
流石にその発言にリディアがキレた。
「いいかげんにして下さい!!だいたいエッジを・・・国王陛下を“あの男”呼ばわりしてもいいのですか!!」
「下民の分際で私に口答えするな!!」
その男はリディアの両手首を乱暴に掴むと、壁にリディアを叩き付けた。
「痛っっ!」
男の力で両手首を掴まれ逃れる事の出来ないリディアにその男はいやらしい表情で顔を近づける。
「イヤッッ!!離して!!」
リディアが抵抗するが、それも敵わず、顔を背ける事しか出来ない。
526Saki:02/12/12 15:59 ID:6KhsA61V
が、ふいに男がリディアを手首を掴む手が弱くなっている。
何事かと顔を前に向けると、エッジか男の首筋に苦無の刃を当てている。
「おい、おんどれ人の女に何しとんじゃ?コラ。」
殺気を帯びた鋭い目つきで男を睨んでいる。
“動脈切るぞ〜”と目で語ってる様である。
「・・・なぁに、ほんの冗談ですよ、陛下。」
と言ってリディアの手を離す。
「それでは、陛下、姫様。」
チッと舌打ちをして、男は立ち去って行った。
「大丈夫か?」
「うん・・・、でもあの人誰?」
「あぁ?もう忘れちまったのか、一ヶ月前に紹介しただろう、ウチの親族。」
「うん、でも眠たくって頭ぼーっとしっちゃて思い出せないんだ。」
「あいつは俺の又従兄弟のチャールズだよ。」
「あ〜、そんな人、いたねぇ・・・。」
「アイツ、自分が王家の血筋の者だからって、その身分を鼻に掛けて城で働く者達や、城下街の連中を見下すんだ。まったく誰のお陰で自分の今の暮らしが出来るんだか・・・。」
エッジが吐き捨てる様に言い放つ。
「ヤな奴なんだ。」
「あぁ、すっごくヤな奴なんだ、お前も気をつけろよ。」
「うん。」
「じゃな。」
「あっ!待って!!」
「?どうした??」
「ごめん・・・、部屋まで連れってて・・・。」
「お前・・・、また迷っていたのか・・・?」
えへへ、と笑ってエッジに自室まで連れて行ってもらった。
527Saki:02/12/12 16:04 ID:WBhwPLrf
ここまで。

>>521>>522
昨日の夜やっと9クリアした自分。オセーヨ
名前変えるのイイなぁ、次プレイする時名前変えてやってみよう。
528ブレイサー:02/12/12 16:29 ID:vqACjNLh
俺の中ではFF4の主人公はエッジでヒロインはリディアだ。ローザ氏ね
>>528
主人公をエッジに、ヒロインをリディアにしたいなら、
9のジタンにエッジ、ダガーにリディアと名付けてプレイしる。
どっちもキャラ的に似てるのでそれほど違和感は無いと思われ。
sakiタンの河内(大阪のはっちゃけた地方)弁で凄む若を見て、
やっぱり「エッジ萌えは関西に多い」という自説を思い出した。
関西在住、もしくは関西出身はここの住人の何%を占めるのだろうか?
531ハマチ:02/12/12 17:48 ID:FNJW6hyL
消えてしまったあにめさんのSS、代わりにうpしましょうか?
もし今日続きをうpするつもりだったら規制に引っ掛かるだろうし…。
>>530
(´ー`)/関西人でつ。
>530
自分は関西人じゃないが自分も何となくそう思ってた>エジリディ好きは関西に多い
534Saki:02/12/12 18:58 ID:bIrXtDI/
>>530
ゴメン。
俺関東人だ。
>531
ハマチさん うpキボンヌー

生まれたところは違えどエジリディ萌えはいっしょさー。
536ハマチ:02/12/12 20:33 ID:FNJW6hyL
じゃ、うpしますねー
「嫌いにならないで」

誰の負担にもなりたくない。
それは体力が他の4人と比べて低い事もある。
防御力だって低く、受けたダメージによっては瀕死になりそうになる事もしばしばである。
リディアは、ローザからの回復を一番使用しているのは自分だと分かっている。
自分には召喚・黒魔法を使う事しか出来ない。
だから、戦闘では自分の持てる力を出すのだとリディアは心に決めている。
しかしながら、良くも悪くもリディアは一度決めた事は曲げない。
その意志の強さが強靭な精神力に結びついているからこそ、召喚獣と言う意識のあるものを自分の支配下におき、
いとも簡単にガ系の魔法を唱え、天変地異を自在に操り、宇宙に存在する星をすら落下させる事が出来るのだ。
もっとも、そんな事を意識していないからこそリディアは連続で高位魔法を詠唱するのであって・・・。
これが他の者にとって、不可能に近い事であることすら分かっていない。
同じく魔法を使うローザ・セシル、術式は違えどエッジにとっては彼女の無理は時折、酷く痛々しいものに感じてしまう。
「無理しないで任せる所は任せていいのよ?」
困ったような笑顔でローザはリディアに言う。
「うん・・・。分かってる。」寂しげに笑う。
「役に立ってないって訳じゃないから。ただ、みんながいるって事を忘れないでね。」
「・・・うん。」
優しく諭してくれるローザの気遣いが嬉しい反面、哀しかった。
537「嫌いにならないで」:02/12/12 20:35 ID:FNJW6hyL
(でかい目玉が羽を生やして浮いている。)
エッジは思わず見て吹き出した。
「・・・っと、これは死の宣告を使ってくるね。ちょっと名前の所が読めない。」
セシルは声に出して読むと辞典を閉じた。
それでこの戦闘の攻撃パターンが仲間に伝わる。
(速攻って事か・・・。しかし、こいつ動き早いぞ。)
一度深く屈み込むとカインは空高くジャンプした。
エッジの手から手裏剣が放たれる。
セシルが長剣を振りかざし、敵に突進していく。
矢筒から与一の矢を一本取り出し、ローザは弓につがえて引く。
魔法を詠唱するリディア。
5人の行動は素早かった。
ものの5分もしないうちに敵は撃たれた。
「なぁんだ。簡単じゃん。」エッジは刀を鞘に納めつつ笑う。
「死の宣告・・・アレを思い出して冷や汗でたな。」カインの呟きにセシルは苦笑した。
『混乱したリディアが使用して恐怖を与えた魔法その1』が「デス」だったのである。
リディアの詠唱している言葉を、エッジが記憶していてくれていたので発動前に何の魔法なのかが分かったものの・・・。
そのときばかりはカインも慌てていた。
538「嫌いにならないで」:02/12/12 20:36 ID:FNJW6hyL
「変だなぁ・・・。目玉だろ?もう1種類いるのかな?」
どうも腑に落ちないらしいセシルは嫌な事を呟いた。
「ちょっとセシル。変な事を言わないでよ。」ローザが不安げに言った。
「デス」・「死の宣告」は防御しようがないのである。
「デス」の時は欠けられる前に倒す事。
「死の宣告」の時は制限時間内に倒す事しか簡単な解決策はない。
他にも解決策はあるものの…。したくないのが本音である。
「そうだぜ。なってほしくない事は言わない方がいいんだ。」
真面目な顔をしてエッジが言う。リディアが首を傾げたのでエッジは説明する。
「言葉には『言霊』って言って不思議な力があるんだよ。」
「不思議な力?」興味をもったらしくリディアが横にやって来た。
「そう。それを俺らは利用して、色々な術を発動させる事が出来るってわけだ。」
「魔法もそうだね。」嬉しそうにリディアが笑う。
「おっしゃる通り。」エッジも笑い返す。
「でも、どうしてなって欲しくない事は言わない方がいいの?」
「言葉には力がある。普通の人が言ってもある力だ。それを『力を持つ者』が言うならなおさら・・・。分かるか?」エッジが問う。
腕組みしてリディアは考える。閃いたらしく満面の笑みでエッジに答える。
「魔法みたく現実になるって事?」
「正解。こうやって会話してる時の言葉だってそうだよ。喜怒哀楽を相手に与える事が出来るんだからな。」
「そうだね。言葉ってすごい物だったんだぁ。」
「・・・以外だわ。」ローザが呟く。
ローザもその事は知っていた。魔法を教わる前に忘れないようにと習った事。
「『言霊』って言うのねぇ・・・。」名前までは記憶してなかった。
「以外って言うか、エッジは物知りだよ。ああ見えて色んな事を知ってる。」
セシルは苦笑した。
(みんな彼が一国の王族の人間だって忘れてないかなぁ?王になる者は色々な知識や作法、他にも色々と叩き込まれる。
本人のキャラで分かりづらいだけであって、知識やマナーだってたいしたもんだよ。)
「馬鹿じゃなかったんだな。」
ぽつりと言ったカインの言葉が聞こえたらしく、エッジはじろりと睨み返した。
539ハマチ:02/12/12 20:43 ID:yRLke2yf
以上です。
微妙なすれ違いの二人萌え。
博識な若萌え。
あにめタン最高。

今日バイクで来たお客さんが、マフラーをマスクみたいに巻いていて
リアルエッジってこんな感じかと思わずニタニタしてしまった…
客にハァハァしてどうする;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン
忍者の国のチャールズ・・・・。プ。
エドワードの時点で「プ」な感じだから、またいとこもしゃーないんだけど。
>541
むしろ、そんな細かいところまでゲーム内の世界観を忠実に再現する職人さんマンセー
542アンチゴッキー456:02/12/12 23:28 ID:Z0uAJ42O
>450-451
エドワードとチャールズで、イギリス王室を思い出した私って・・・
なんか、ジョージとかウィリアムとかいるんかと・・・
んで、ジョンってやつがやっぱりしょーもないヤツなんだろうなと・・・
うんやっぱ、エッジの第一子(「月の素顔」参照)はアレでいくか・・・

すすす、すんません、小説おっぽりだして・・・y=ー( ゚д゚)・∵. ターン
543あにめ:02/12/12 23:47 ID:pWaUEdSP
〉ハマチさん
ありゃ、昨日のは消されてしまっていたのですね。
代わりにうpして頂いてありがとうございます(゚¬゚)
〉アンチゴッキーさん
私もイギリス王室を連想してしまいました…。
しょーもない王族って一人や二人いますもんね。
〉530
私は関西(西日本)の人です〜。
544MAMO:02/12/13 00:40 ID:ezBNqq7Q
久しぶりに来てみたら、SS新作うpされてますね!うれし〜(^^)

〉530
私は東海ですよ〜。ほんと、関西の方多いですねぇ。
>みんな彼が一国の王族の人間だって忘れてないかなぁ?
若様王族なんだよね、ちょっと忘れてたよ。

>530
やっぱり関西のねーちゃんはおもろい(明るい)兄ちゃんが好きなのか・・・
そんな自分もやっぱり関西人だ。
546530:02/12/13 16:57 ID:L3dZNkdb
>>535
いいこと言った!
とか言いつつ自分も関西出身でつ。4人は住んでるって事か。
おもろい兄ちゃんマンセー(・∀・)
エブラーナ王室マンセー(・∀・)
547ハマチ:02/12/13 21:19 ID:QJFDEpg5
は〜い、関西でーす…
ほんと多いね。
>523のアンチゴッキーさん
実はそっちの二人書いてて詰まったんで
ちょうど息抜きにココのぞいてたんでつ…
脳内透視されてるかと思ってチョトビクーリ。

>530
東日本の住人ですが何か?(ry
壁抜けのときの「あらよっと」でどちらかというと
江戸っ子イメージが自分の中にあったんですが
SSの関西弁カコヨクて萌え。
>548
同意。「あいよー」とか「あらよっと」のあたり
エッジは江戸っ子っぽいですね
550uni:02/12/14 00:44 ID:QcHpWlwK
私は関東だよ〜☆
やっぱり関西の人が多いね。
お掃除終了!
よかったよかった>お掃除

いてまえな若も江戸っ子の若もどっちもイイ!
つか選べねぇ!(笑)
FFX-2の新キャラが若に見えてしまった(苦藁
 や つ は 女 だ っ て い う の に 
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Rook/5220/jap.jpg

アクセのジャラジャラ具合がさぁ…イイ感じなんだよぅ…
554アンチゴッキー456:02/12/16 02:36 ID:yc6YfLTY
ああっ、もうすぐ卒論が終わる!!
そうしたらクリスマス祭りの小説を挙げなくては。
今年は年末まで気合いが入りそうだわ・・・。

最近荒らしが多いけど、がんがろう・・・。
555sage:02/12/16 03:39 ID:YAcKQfzC
保守
556sage:02/12/16 03:39 ID:Ido4+FnO
保守
557sage:02/12/16 03:42 ID:y8T7i2cU
保守
558sage:02/12/16 03:43 ID:cMkMt6fz
保守
559sage:02/12/16 03:43 ID:+6qjy+Jz
保守
560sage:02/12/16 03:43 ID:cItkjU43
保守
561sage:02/12/16 03:45 ID:fjbVmuLR
保守
562sage:02/12/16 03:48 ID:YAcKQfzC
保守
563sage:02/12/16 03:48 ID:Ido4+FnO
保守
564sage:02/12/16 03:52 ID:y8T7i2cU
保守
565sage:02/12/16 03:52 ID:cMkMt6fz
保守
566sage:02/12/16 03:52 ID:+6qjy+Jz
保守
567sage:02/12/16 03:52 ID:cItkjU43
保守
568sage:02/12/16 03:54 ID:fjbVmuLR
保守
569sage:02/12/16 03:56 ID:rvc/vjXK
保守
570sage:02/12/16 03:56 ID:YAcKQfzC
保守
571sage:02/12/16 03:56 ID:Ido4+FnO
保守
572sage:02/12/16 04:00 ID:y8T7i2cU
保守
573sage:02/12/16 04:00 ID:cMkMt6fz
保守
574sage:02/12/16 04:01 ID:+6qjy+Jz
保守
575sage:02/12/16 04:01 ID:cItkjU43
保守
576sage:02/12/16 04:02 ID:rvc/vjXK
保守
577sage:02/12/16 04:03 ID:YAcKQfzC
保守
578sage:02/12/16 04:03 ID:Ido4+FnO
保守
579sage:02/12/16 04:07 ID:y8T7i2cU
保守
580sage:02/12/16 04:07 ID:cMkMt6fz
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581sage:02/12/16 04:07 ID:+6qjy+Jz
保守
582sage:02/12/16 04:07 ID:cItkjU43
保守
583sage:02/12/16 04:09 ID:fjbVmuLR
保守
584sage:02/12/16 04:11 ID:rvc/vjXK
保守
585sage:02/12/16 04:11 ID:YAcKQfzC
保守
586sage:02/12/16 04:11 ID:Ido4+FnO
保守
587孫悟空 ◆yGAhoNiShI :02/12/16 05:39 ID:1J9gpeRP
ドラゴンボールZ フジ(関東)で毎週月曜16:30〜放送中!!
           | ]下ミ─-。、_|_, 。-―テ「 [ l
           ゝ_,. lミミi=´<_,.`=i=ヲ 、__ノ
                 ヽlミ| 「‐、=ラ7 |ヲ'´
と〜けたこおりのな〜かに〜♪恐竜がい〜たら〜たまのりし〜こ〜みたいね〜
588あにめ:02/12/16 23:27 ID:fH1IE7X1
こんばんわ。続きが出来たのでうPします。
…また消されたりしないよね?
589「嫌いにならないで」:02/12/16 23:29 ID:fH1IE7X1
「・・・本当だったか。」カインがため息をつく。
「ごめん。」申し訳なさそうにセシルが言った。
5人の目の前に浮かんでいるのは宝箱の中から出てきた『空飛ぶ目玉・第2弾』。
微かに聞こえた目玉の呟きに、リディアは嫌な予感がした。
(言葉の羅列から言ってこれはデス系…。)
「死の宣告だと思う…。」
しかし、普通のデス系の詠唱とは何かが違う。奇妙な違和感。
魔物が使う言葉は、古に使われた古代言語がほとんどである場合が多い。
古代文字は発音・発声の仕方が、現代の言葉より困難で難解である。
その為、一般の者には魔物の唸り声にしか聞こえない場合が多いのだ。
普通は、魔術に長ける者ではないとその言葉は理解出来ない。
幻獣界で主として使われる言葉が古代言語である為に、リディアは理解出来るのである。
「もしかして、全体魔法かも!」
リディアの叫びに全員が身構えた。
590「嫌いにならないで」:02/12/16 23:31 ID:fH1IE7X1
ニタリと目玉が笑う。死の宣告が発動した。
全身に激しい衝撃が走る。息が詰まるような圧迫感。死の宣告だ。
「目玉の分際で全体魔法か…。」
おそらく、上位に位置する部類にこの魔物は入るのだろう。
(長期戦は避けなきゃな。)
エッジは素早く手裏剣を手に取ると、敵に向かって投じた。
敵が横にゆらりと揺れて避けた。ケケケと笑い声を出す。
が、その位エッジの計算のうちに入ってる。
放物線描き、手裏剣は元の起動を描いて戻る。
そして、敵の避けた方向に向かって飛んでいく。
鈍い音を立てて、投じたすべての手裏剣がその体に突き刺さる。
何とも言えない奇声を目玉は発した。
(では、バハムートにお願いしてみようかな。)
「リディアちょっと待って。」
呪文を唱えようとしたリディアをローザが止めた。
それを見て頷いたセシルが何かを取り出した。
(それは・・・金の砂時計・・・?)
「いい?これで二人の時間を早める。すぐに戻すから。」
「え。時間が早くなったら・・・。」
リディアが言い終わらないうちに時が動いた。
「エッジ。リディアを・・・。」
セシルの声が遠くなる。目の前が…全てが暗くなっていく・・・。
何かの、笑い声が聴こえた…。
がくんとリディアの体から力が抜ける。
死の宣告が発動し、ローザとリディアの命が奪われたのだ。
591「嫌いにならないで」:02/12/16 23:33 ID:fH1IE7X1
力無く弛緩したリディアの体を抱きかかえ、エッジは思った。
(この細い体の一体どこに、無理する力があるんだよ…。)
ぐったりした体を支え、セシルとエッジは素早くフェニックスの尾を使用する。
オレンジの光が優しく包むと、二人は目を開けた。
「え・・・?」リディアは、意識が戻った自分のすぐ目の前にエッジの顔があったので驚く。
エッジがエクスポーションを使用した。そこでやっと何をされたのかが理解できた。
(ビックリしたぁ。死の宣告を解除したのか・・・。)
「リディア!無理するんじゃね〜よ!」
目を覚まし、ぼんやりしていたリディアの背中を叩くとエッジは叫んだ。
エッジの声で、我に返ったリディアは詠唱を開始した。
「リディア!待機していてくれ。」
セシルが詠唱を止めるように指示を出した。
ローザは蘇生のための魔法を詠唱し始めていた。
(今度はセシルとエッジのを解除するのね…。)
チームワークを乱すことは禁止である。
それは良くリディアも分かっている。
「でもっ・・・。」
(エッジが死んじゃう・・・。どうして、これしか方法はないの。)
攻撃をしている、エッジの後ろ姿を見ている事しか出来ない。
エッジの背後に黒い装束を来たものが出現し、エッジから魂を抜く。
エッジがゆっくりヒザを付いて倒れた。
その瞬間、一瞬にして死神はその姿を消す。
592「嫌いにならないで」:02/12/16 23:34 ID:fH1IE7X1
リディアは走り寄って、フェニックスの尾を使った。
淡い光がエッジを包んだ瞬間、彼はがばっと飛び起きる。
リディアは、あまりの動きの素早さにあっけに取られた。
「復活!ありがとよ。」
リディアに礼を言うと、エッジはすぐさま敵に向かって走り出す。
(…なんだ、心配して損した・・・。)
そう思ってエッジの後ろ姿を見送って詠唱し始めた時に、敵が全体攻撃を仕掛けてきた。
敵の起こした風が体を激しく叩く。
「エッジ!大丈夫?!」
「おう!」
リディアの呼びかけに返事はしたものの、このままでは攻撃どころではない。
エッジはヒザを付き、苦しそうに腰に結わえてある小袋からアイテムを取り出す。
(ちっ、ハイポーションしかないってか。文句は言ってらんねぇな。)
すぐさま使用した所に、カインが敵にジャンプ攻撃して帰ってきた。
593あにめ:02/12/16 23:40 ID:fH1IE7X1
今日はここまでです。
まだ話の折り返し地点って感じです…。
ながっ!(>_<)
〉アンチゴッキーさん
 卒論頑張って下さい。(゚∀゚)
寒いです。
皆さん風邪には気を付けてくださいね。
594uni:02/12/17 00:02 ID:JZVDyN10
あにめたん、新作ありがとうです☆

嵐に負けないでくださいね(・∀・)
>あにめさん
新作イイ!
ゲームやっててエッジ⇔リディアでポーションとかフェニックスの尾
とか使いっこしてたのでニタニタしてしまったです。
>595
私もソレやってました。
やっぱ考える事って皆同じなんだろうか(w
戦闘中に萌え。

あにめさんがんがって!続き楽しみに待ってます。
597MAMO:02/12/17 12:54 ID:1g7d7MYL
>あにめさん
新作ありがとうございます!
お互いで、アイテムの使いっこいいですぅ〜。
私も萌えました〜。

久しぶりにSS書いたので、うpします。
お題は「シークレット・フェイス」です。
598「シークレット・フェイス」:02/12/17 12:55 ID:1g7d7MYL
ゼロムスとの戦いは終わった___。

今までの本当に色々な事があった。
ミストで母を殺され、セシルと共に旅立ち、リヴァイアサンに幻界へ連れてこられた。
そこで、長い年月が過ぎ、再び戦う道を選んだ。自分との戦いでもあったのだ。
そして、やっとの事で諸悪の根源であるゼロムスを倒した。
すべては、終わったのだ___。

リディアは帰りの魔導船の中で、すべてが終わった達成感の為か、
一人ぼぅっと、地べたに座り、窓の外の宇宙を眺めていた。
真っ黒な空一面に広がる星達。
(終りが無いんじゃないのかしら?この宇宙は。)
あまりにも壮大な宇宙を目の前にして、自分の今まで進んできた道、自分自身の存在が、とてもちっぽけな物のように感じた。
何だか急に寂しくなって、堪らない気持ちになった。

「何、浮かない顔してんだ?
 はは〜ん、さては、オレ様と別れるのが寂しいんだろ?」
ふいに声をかけられた。
こんな事言い出す奴は一人しかいない。
本当は声をかけられてうれしかったのに。
ついぶっきぼうに答えながら声の主の方に振り返った。
「な〜にバカな事いってんのよ。ほんとアンタって…!?」
しかし、次の瞬間リディアは声を失った。
「エ、エッジ…!?」
そこには、シャワーでも浴びたのだろう、
半乾きの髪はいつものように後ろに流しておらず、
少し長めの前髪が無造作に額に掛かり、肩にタオルを掛けたラフな格好のエッジが立っていた。
599「シークレット・フェイス」:02/12/17 12:58 ID:1g7d7MYL
前髪が下りている為か、いつもの彼とは雰囲気が違う。
しかし、リディアが思わず声を失った理由はそんな事ではない。
口元を隠すマスクが付けられていないではないか!
「あ、あの…マスクが…」
「ん?まあ、ゼロムス倒したって事で、今日は出血大サービスってことよ♪」
エッジは大して気にする様子も無く、リディアの隣りにドカッと腰を下ろした。
リディアが驚くのも無理はない。
エッジは、今まで人前では絶対にマスクを外さなかったのである。
食事なんかも、いつも気が付けば既に食べ終わっていたし、
セシルやカインに聞いた所、寝る時も決してマスクを外さなかったと言う。
「あ、そっか!目標達成したんだもんね…。」
しばらく動揺していたリディアだが、ふとある事を思い出し、手を叩いた。

「ねえ、エッジはどうしていつもマスクをしているの?」
リディアは彼と出会って間も無いある日、パーティーの皆が不思議がっている事を、思いきって彼に聞いてみた。
「あ?なんでいきなり、んな事聞くんだよ?」
「だって、みんなエッジがマスクを外した所見た事が無いって、うわさになってるのよ。」
「ははっ。くっだらねぇ事で盛り上がってんなぁ。」
エッジは鼻で笑って、リディアの頭をポンポンと軽く叩いた。
「んもう、質問に答えてよ!」
リディアはバカにされたような気がして、むきになってエッジの手を払いのけた。
MAMOタン、マスクの秘密を早く教えてクダサイ。
じゃないと今夜眠れないヨ(´д`;)
601「シークレット・フェイス」:02/12/17 18:57 ID:1g7d7MYL
「これさー、一応、忍の掟なんだよ。」
「掟!?」
「ああ。忍者の本来の役目ってのわな、諜報活動つまりスパイ行為な訳よ。
 ひそかに敵の内情を探るのに、正体知られるわけにはいかないだろ?」
エッジはさも当たり前と言う風に答えた。
しかし、100%仲間を信用しているリディアにとって、
彼の言葉はとても残酷なものだった。
自分達の前で、マスクを外さないと言う事は、信用されていないという事ではないか。
「そうだけど…。じゃあ、エッジは私達の事仲間だと思ってないの?」
とても悲しい気持ちになって、泣きそうな声で彼に尋ねる。
「わ、泣くなよ!別に、お前らの事信用してないって訳じゃないって!」
エッジはリディアの潤んだ瞳に見つめられて、慌てて弁解した。
エッジはリディアの涙にとても弱かった。
(初めて会った時もそうだったかな?)
ルビカンテに敗れ、ボロボロになりながらも瞳の中の怒りは消えなかった。
それがリディアに泣かれた途端、急に慌てて彼女のフォローに回ったのだ。
今のエッジはあの時の慌てまくる彼とまったく一緒なので、
リディアはおかしくてしょーがない。
「じゃあ、なんでマスク外さないの?」
心の中でくすくすと笑ってから、ちょっと拗ねたように彼を見上げた。
エッジはそんな顔で見つめられ、「参ったな。」と小さくため息をつく。
「ん…、だからさぁ、その、これはオレなりの決意な訳よ。」
エッジは、少し言いにくそうだ。
「決意?」
602「シークレット・フェイス」:02/12/17 18:58 ID:1g7d7MYL
「ああ…。オレは、エブラーナも親父もお袋も守れなかったから、
 今度こそ、大切なものは守りぬこうってな。
 大切なもん守る為には、悪の親玉倒さなきゃなんねーだろ?
 その悪の親玉倒す日まで、このマスクは外さねーって誓ったんだよ!」
そう言って、エッジはリディアの頭をくしゃくしゃと撫で回しさっと立ちあがった。
「きゃあ!もう、何するのよ!!」
ただでさえ、広がりやすい髪をぐしゃぐしゃにされたリディアは怒ってエッジを見上げた。
「うっさい!お前が変な事言わせるからだよ!」
そう言いながら、エッジはその場から立ち去ってしまう。
しかし、リディアは見逃さなかった。
マスクに半分隠れた彼の顔が赤くなっているのを。
(案外、ちゃんと考えてるんだなぁ…。)
リディアの中で、エッジに対する見方が変わった出来事だった。

603MAMO:02/12/17 19:04 ID:1g7d7MYL
今日はここまで、ってことで・・・
>600
若のマスク、引っ張ったわりに、
大した理由でなくて申し訳ないっす(^^;)
精進せねば・・・
MAMOさんごちそうさま(*´Д`)

リディアたんスレが直らないんだけどどうしたもんか。
605600:02/12/17 22:31 ID:E2JjX7jH
>>603
こんやはイイ夢が見れそうでつ(・∀・)

>>604
今は直ってますよね?
606あにめ:02/12/18 01:01 ID:XFiAzEem
こんばんにゃ。
ここから先は急展開。続きです〜。(゚∀゚)
607「嫌いにならないで」:02/12/18 01:03 ID:XFiAzEem
しかし、着地と同時にそのまま息絶える。
エッジは後ろを振り返った。セシルはまだ生き返ってはいない。
アレイズは高位魔法であるが故に、長い詠唱を必要とするのだ。
「もしかしなくても、ヤバイ…。」
目玉が、ローザをじっと見つめている事にエッジは気が付いた。
その口はもごもごと動いていて…。
(何かを言っている?)
その事にローザは気が付いていない。
その言葉を理解したリディアが叫んだ。
「エッジ!!攻撃して!発動させないで!」
エッジがリディアの言葉の意味を理解して攻撃しようとした時、下卑た笑い声を上げ目玉が魔法を発動させた。
「は…っ…。」
苦しげに胸を押さえたローザの背後に、その命を刈りに来た死神が現れる。
(私が死んだら…セシルは…。みんなは…。)
暗黒の深淵に、意識が飲み込まれる。抗えない。
死神をとらえたローザの瞳。瞳孔が大きく、拡大した。
「ローザッ!」リディアは絶叫する。
ローザはその場に崩れ落ちた。
608「嫌いにならないで」:02/12/18 01:09 ID:XFiAzEem
(…っ!マジ、ヤバイ!)
エッジは小袋からエリクサーを取り出し、リディアに向かって投じる。
「お前だけでも、生き残れ。」そう言い残し、エッジは走り去る。
「エッジ?!」リディアはうろたえた。
(お前は死なせない!こいつは俺が仕留める!)
(まさか…ダメ、エッジ。もう、死なないでぇ…。)瞳に涙が潤んだ。
(でも、どうしたらいいの?)このままでは全滅。
リディアは白魔法を使えないため、アイテムを使用して生き返らせるしか方法はない。
しかし、そうしている間に攻撃されれば、生き返らせた者は元より本人さえダメージを受けて危険である。同じ事の繰り返し。
(あの時だって、泣いてるだけだった。)
動かなくなり、徐々に体温を失う母の体を起こそうと揺り動かす事しか出来なかった。
(違う、泣くしか出来なかった。)
だから、強くなりたいと思った。その為に色んな事を勉強した。
(今の私はあの時出来なかった事も出来る。今、出来る事をしなきゃ…意味なんてない!)
でも、たった1つだけこの状況を打開出来る方法はある。
しかし、それは…。
(でも、それをすれば…助かる。いえ、助けてみせる!!)
そう思った瞬間、リディアは詠唱を開始した。
609あにめ:02/12/18 01:13 ID:XFiAzEem
なんでぇ!
これ以上書きこめない・・・。
続きは今日の夜にでもうPします(>_<)
610アンチゴッキー456:02/12/18 01:36 ID:m91d73QI
卒論提出!!!!
さて、かつてない勢いでクリスマスリディアタンを書き上げ
・・・脱稿・・・そして脱力。
公開されたら私のつかっとるハンドルをここで晒そうと思います・・・

>あにめタン
もう書けるんではないのかい?
アウアウ・・・続きが早く読みたいよう
611MAMO:02/12/18 12:37 ID:U3tSZpH/
SS続きアップしまーす。
ここ、3回までしか連続投稿できなくなっちゃったんですねエ・・・
612「シークレット・フェイス」:02/12/18 12:39 ID:U3tSZpH/
それから、リディアはいつかエッジの素顔を見てみたいと密かに思っていた。
今、リディアの願望は達成されたわけで、
つい隣りに座ったエッジの横顔をチラチラと見てしまう。
(結構、綺麗な顔してるんだな…肌も綺麗だし。
 なんか高貴な感じがちゃんと王子様に見えるな…
 ってゆーか、セシル達より年上って言ってたけど、全然そう見えない…)
彼と接するたびに、リディアの中でエッジと言う人の印象はどんどん変わっていった。
最初は、ただ口が悪くて無茶苦茶な人だと思ったのに。
「何、人の顔じろじろ見てんだよ。あんまりいい男だったから惚れちゃった?」
リディアの視線に気が付いて、エッジはニヤッと笑ってみせる。
(あっ、八重歯がある…)
「な、何自惚れてるのよ!!調子に乗るんじゃないわよ!!」
リディアは、慌てて悪態をついた。
「そんなに、照れんなよ〜。最後ぐらい素直になれよ。」
「そんなことないもん!それに最後って…」
笑っていたエッジの顔が急に真面目になって真っ直ぐにリディアを見た。
リディアの心臓が高鳴る。
「お前さ…」
「な、何!?」
あまりの動揺に声が裏返ってしまった。
613「シークレット・フェイス」:02/12/18 12:43 ID:U3tSZpH/
「…この船が地球に着いたら、どうするんだよ?」
それはつまりこの旅が終わったらどうするのか?と言うことだ。
「そっか…。そうだね、この旅はもう終りなんだよね。」
リディアは頷いて、寂しげに笑った。
そして、それっきり二人は黙り込んでしまう。
いつもは、まるで夫婦漫才でもやっているのではないか?
と思うくらいよくしゃべる二人なのに。
今はただ、お互い黙ったまま窓の外の宇宙を見つめている。

「…オレ、前に悪の親玉倒す日まで、マスクは外さないって言ったよな。」
ふいにエッジが呟いた。
「えっ!?…あ、うん。そう言ったね。」
リディアは急に話題を変えられて、一瞬戸惑った。
しかし、重い空気を打ち破ってくれた事に、内心ホッとした。
「大切なもの守る為に、悪の親玉倒す日までマスクは外さないってね。
 エッジにしては、真面目な事言ったよね〜。」
いつもの調子で軽い嫌味を言ったつもりだった。
そうすれば、彼もいつもの調子で切り返してくるだろうから。なのに…
「オレ、お前の事ちゃんと守れたかな?」
「えっ…?」
彼は、リディアの期待には答えてくれなかった。
「オレにとっての大切なものって、お前なんだぜ…。」
照れくさそうに、だけどとても優しい瞳でリディアを見つめる。
リディアはその視線から逃れる事ができない。
(何、それ?なんで…、突然そんな事言い出すの?
 だって、それって…。
 やめてよ、そんな顔で見ないで…
 私、死んじゃいそうよ…)
MAMOたんイイ!!(゚∀゚)
若の乱れ髪&素顔ってどんなんだろう
と想像して萌え(;´Д`)
615あにめ:02/12/18 18:40 ID:jVm4/TQm
>MAMOさん
 いいですねぇ(゜∀゜)
 萌えます。
では、続きです〜。
616あにめ:02/12/18 18:41 ID:jVm4/TQm
『蒼き星、大地奥深くに存在する幻の国の統治者を支えし貴婦人よ。我が呼びかけに答えよ。』
攻撃を交しながらエッジは感じた。
(呪文が…違う?それに、この言語は?聞き覚えが・・・。)
『答え、我に力を与えよ。』
リディアの衣服が風も無いのに揺らめく。
『その姿を現し出でよ、アスラ!!』
その瞬間、彼女を中心に緑色の光が炸裂した。その光が集まり形を成す。
空中に浮かび、3つの顔を持つ幻獣アスラが出現した。
エッジは、攻撃を避けながらちらりと召喚された者を見る。
(アスラを呼んだのか?しかし、発動までの時間が早い。)
エッジはリディアの唱える呪文は殆ど覚えている。
だから、アスラを召喚する呪文も当然記憶している筈なのだが・・・。
先程の詠唱は聞いたことも無い。他にその言語を使ったと言う記憶すらない。
(何をした、リディア。)嫌な、胸騒ぎがする。
617[:02/12/18 18:42 ID:jVm4/TQm
アスラの首が動く。それによってランダムに魔法がかけられる。
この召喚獣を呼び出した時、必要な物は運。
そう言う筈だった。
『アスラ。我が名に従え。慈悲深き再生を与えよ。』
死んでいた3人を光が包む。一瞬にして3人が生き返る。
「えっ…!」(今、命令したのか?!)
そんな事が可能だったのかと、エッジは違和感を覚える。
(可能であれば、何故今まで・・・。)
生き返った事を確かめ、リディアは再びアスラを見つめる。
(これじゃまだダメ。御免なさい。お願いっ。)
リディアの全身から汗が噴出す。
『我らに…暖かき癒しを!!』
首が動き、全体にケアルダがかけられた。
(連続?!呼び出したまま?!)
「女王様、感謝いたします…。」
深々と頭を下げる。
アスラは辛そうな顔で微笑した。
『リディア、無理をしてはいけません。これがどれ程貴女の…』
「はい。お気遣い・・・ありがとうございました。」
リディアは気丈に、何事も無いかのような笑顔を返した。
アスラの輪郭が淡くなり、消失する。
618あにめ:02/12/18 18:51 ID:jVm4/TQm
あわわわ!Σ( ̄∇ ̄;) 
おでかけする時間がきてしまいました。
しかも、慌ててうpしたからタイトル入れてないし・・・。
また後程うpします〜。
くりすます企画ってなんですか??
620アンチゴッキー456:02/12/18 22:33 ID:qPoFhZey
某サイトでやってるクリスマスリディア企画・・・

ttp://www.tousuilovers.com/kikaku12.htm

こちらをご参照下さいまし。
621あにめ:02/12/18 23:36 ID:XFiAzEem
帰宅したので続きです〜。
「ありがとう!」復活したセシルやカインは礼を述べ、敵への攻撃を再開した。
その事を確かめると、リディアは座り込み口を手で押さえた。
「リディア!」走り寄ろうとしたエッジを、リディアは手で拒否した。
(何で…。)それよりも攻撃を、とリディアはエッジを促す。
(お前、何やったんだよ!!)エッジは手が白くなるほど、柄を強く握り締めた。
強がって笑うその顔色は、蒼白と言うより蝋燭のように白い。
痛々しくて見つめられない。
(馬鹿がっ…。)心の中で絶叫し、リディアに背を向け、エッジは敵に向かって走り出した。
目玉は最早、虫の息だった。
が、自分を屠ろうとしている者達が許せなかった。
このままでは、と目玉は思った。
再び目玉の呟きがリディアの元に聴こえた。
(また…。もう…させないから…。)
朦朧としている意識の中、リディアは無意識に呪文を詠唱し始めていた。



622あにめ:02/12/18 23:38 ID:XFiAzEem
エッジにも、呟きが何であるのかが理解できた。
「また来るぜ!」
言い切ったその時に死の宣告が全体にかけられる。
「またか!」カインがそう言い、上空に飛び上がる。
セシルはふいに気が付いた。カウントダウンが前回よりも早いという事に。
攻撃の手は緩めてはいない。しかし、敵も手強い。
「相撃ちを狙ってる!!」セシルは叫んだ。
おそらく、このままではカウントダウンの終了と敵の最後が同時。
しかし、魔法を詠唱できる時間など無い。
『時空を。空間を歪め、悠久の時より彷徨える旅人よ…我が声に呼ばれて来たれ…。』
エッジは目玉と同時にリディアが何かを呼んでいた事に気付く。
座り込み詠唱するリディアが、後ろにそのまま倒れそうになったのを走り寄ったエッジが支える。
意識は朦朧としているらしく、支える為に抱き締めたエッジに全く気が付いていない。
うつろな瞳は視点が定まっておらず、その事が一層エッジの不安を煽った。
『永き旅の終焉を…此処で迎えよ…』
リディアの唇から紡ぎ出されるそれは、先程と同じく聞き覚えの無い言語。
『その最後を我の為に…。力を貸せ…。』
洞窟の天井がぐにゃりと歪み、煌めく星空が見えた。
そして、リディアの呼んだ物が声に招かれやって来る。
623「嫌いにならないで」:02/12/18 23:42 ID:XFiAzEem
エッジは悲痛な表情でリディアを見つめている。
(何で…。こんなに無理するんだよ…。)
彼女の体は小刻みに震え、汗で衣服は湿り気を帯びている。
苦しげに最後の言葉を紡ぎだす。
『我の敵を…滅ぼせ…。』
詠唱の最後の言葉を、ゆっくりと呟いた。
リディアの最後に呟いた言葉を聴き、エッジは目を見開いた。
詠唱時の言語は早口なので理解できなかったが、最後の呟きのみゆっくりだった為、彼女が何の言語を使っていたのかが判明した。
(まさか…。いや、そんな馬鹿な…。)
しかし、そう理解すると彼女がこれほど消耗しているのかが説明出来る。
(それが何を意味するのか、知ってるんだろうな…。リディア!)
624「嫌いにならないで」:02/12/18 23:43 ID:XFiAzEem
大気がびりびりと震える。
黒魔法において最高位の魔法が発動した。
爆音を立て、火の塊と化した無数の隕石は、寸分違わず目玉の頭上に落下する。
ゲェェェッ・・・
爆音の中で微かに、目玉の叫びが聞こえた。
エッジは咄嗟にマントを広げ、リディアを庇った。
一瞬にして、灼熱地獄の如き熱風が辺りを襲う。
ローザが、隕石落下の直前に補助魔法をかけていたため直接影響は無いものの…。
防御していてもその熱風と、爆音は凄まじい。
皮膚が熱で乾燥し、ひりひりする。
徐々に大気を震わせていた音が止んでいく。
洞窟の天井に覗かれた星空が歪み、岩石の天井の姿へと元に戻る。
絶えられない程の熱風と音が消えた時、目玉は跡形も無く消失していた。
「勝ったのか?」カインがセシルに問い掛ける。
死の宣告が解除された事を確認し、セシルが頷いた。
「良かった…。一事はどうなるかと思ったわ…。」
ローザは胸を撫で下ろし、エッジに抱き締められているリディアに目をやった。
625「嫌いにならないで」:02/12/19 00:02 ID:WJPHk0ot
リディアは、エッジに渡されたエリクサーを飲んでいる所である。
全て飲み終えると、リディアは支えられていた体を起こした。
「ごめんね。支えていてくれてたんだね。ありがと。」
立ち上がり座っているエッジの顔を見た時、その瞳が冷たく光っている事に気が付く。
「エッジ?」(…もしかしなくても、怒ってる?)
頭を掻くとエッジは無言で立ち上がり、リディアを見た。
「私、何かした?」いつもの怒っている様子とはまた別の…そう、それは。
(初めて会った時の、目だ・・・)
『お前こそ何をした。』
「!」リディアの翠の瞳が大きく開かれた。
エッジの言った言葉で気が付いた。彼が何故、これほど怒っているのかその理由が。
『この言語を魔法と言う形で使用した場合、どうなるか知ってやったのか?』
「・・・。」リディアはエッジから目をそらす。
それがエッジの問いに、答えたも同然だとも知らずに。
「そうか。知っていてやったんだな。」
626「嫌いにならないで」:02/12/19 00:07 ID:WJPHk0ot
呟いたエッジの言葉にはっとし、リディアが振り返ろうとした時辺りに乾いた音が響いた。
(え・・・。)
かあっと、頬が熱くなる。じんじんと痛みが広がる。
叩かれ熱を帯びてきた自分の頬を手で押さえた。
リディアは、自分が何をされたのか理解出来なかった。
彼が、自分に対しそんな事をするとは思ってもいなかったから。
ローザは、エッジがリディアを叩いた事に目を丸くしている。
何をリディアが仕出かしたのか分からないが、女性に手を上げると言う事に対してローザは反対である。
「エッジ!何して・・・」
刃のように鋭い目で睨み返したエッジに、思わずローザは口篭った。
殴られたのだとリディアはやっと理解する。
「何で・・・何で打つのよ・・・。」
猛然と抗議する。エッジを睨みつける潤んだ瞳から、涙がこぼれ落ちた。
「理由もわからねぇのか!この馬鹿がっ!!」
エッジの剣幕に、びくんとリディアが竦み上がる。
「な、何よぉ馬鹿って。エッジに、この事は関係無いでしょう!!」
(これは、私にだけ影響がある事なんだから・・・!!)
殴られる理由がないとリディアは言い切った。
「・・・っ。」エッジは唇を噛み締めた。その言葉だけは聞きたくなかったのに・・・。
(お前にとって、俺は関係無いのか・・・?必要とされてないのか?)
627「嫌いにならないで」:02/12/19 00:13 ID:WJPHk0ot
「ああ!関係無かったな!お前なんか、もう知らねぇ!好きにしろ!」
「好きにするわよ!エッジなんて大嫌い!!」
もう、『売り言葉に買い言葉』状態である。
「お前なんて大嫌いだ!!」
そう言い切って、エッジはリディアに背を向けた。
「どうしたの?」心配そうにローザがエッジに聞く。
「しっらねぇよ。関係無いんだとさ。」
自嘲気味にエッジは笑った。
セシルとカインは顔を見合わせる。
(どうして、打たれなきゃいけないの・・・。悪い事何もしてないじゃない。)
リディアは必死に唇を噛み締め、涙を堪えた。
でも、とめどなく溢れてこぼれ出す。
(エッジの馬鹿・・・。大嫌い・・・。)
「ひいっっ・・・くッ。」ぼろぼろ涙が頬をつたう。
嗚咽し、苦しくなってきたためリディアはうずくまる。
いつもはエッジが介抱してくれる・・・その事が脳裏をよぎった。
(大嫌い・・・。)
リディアは心臓が締め付けられるかのように痛むのを感じた。
胸の痛みは、打たれた頬よりも痛い。
そして、その胸の痛みの理由はまだ彼女には分からなかった。
あにめたん、イイ!!
629あにめ:02/12/19 00:23 ID:WJPHk0ot
「嫌いにならないで」これにて終了です。
両想いなのにそれに気がつかない二人の切ない感じが出したいんだけど・・・。
難しい。( ̄_ ̄)
次回「I miss you」エッジが怒った理由がわかります。
また長くなるかも・・・お付き合いくださいませ。m(__)m
のぉぉぉ!!ここで終了ですか!
つづきが気になりまふ・・・
あにめタン、気長に待つので急いで仕上げて下さい!!(エ?)
631ハマチ:02/12/19 00:59 ID:usR7jMHM
ぬおおおお!あにめタンさいこおおおおお!!
イイ!イイ!すごくイイ!
本気で怒って怒鳴り付ける若といい、
若の仕打ちに大ショックを受けるレディアといい、もう上手すぎ!

続きが楽しみでつ!
ああ、私も早く宿題終わらせなきゃ!!
632アンチゴッキー456:02/12/19 02:18 ID:Gm3Gn1Wg
小説ご無沙汰でした。
でも、エッジサイドの割にエッジが活躍してません。
最近のスランプはエッジの呪いでしょうか・・・
633麒麟:02/12/19 02:26 ID:Gm3Gn1Wg
一方、部屋の中に残されたエッジは、自分の体を奪おうとする力に抵抗しきれず
麒麟を斬ったことを、壁一枚向こうにいるような心地で認識していた。
そして、必死の思いで刀を放り出すと、そこで一瞬油断が生じたのか、
今度こそ体の自由が利かなくなってしまった。
…だが、不思議なことに、結界の向こうで血を流して倒れる女を見てから、
体内の麒麟の方も興奮に代わって錯乱状態になったようだった。
…だが、相当ショックだったのか、パニックのあまり動けなくなったようだ。
(今なら動けるか…?)
残された意識で、体の自由を取り戻そうとすると、何かが不意に
頭の中をよぎったような気がして、目の前が真っ暗になった
(やべ…今度こそ駄目か…?)
そう思ったとき、再び視界が戻った。
(…やれやれ…)
ため息をついて顔を上げると…今まで見ていた光景とは全く違うものが、そこにはあった
(…っておい、この状況で夢でも見てんのか俺?!)
季節は麗らかな春の日らしい。自分のいた世界は夏だったが…。
そして、石塀の下で、今の刀よりももっと作りの粗く、大きな刀を振るう男がいる。
少年の面影を残しているところを見ると、年は15,6といったところか…。
声を掛けようとしたが、発する声は届かないようで、手を伸ばしても
触れるものに現実感がない。ああ、夢なんだな。そう思うと妙に納得できて、
しばし男を眺める。
「若君、そこにおられましたか」
人の声がして、そちらに視線を向けると、侍従とおぼしき初老の男が立っていた。
「ああ…本を読むには心地よすぎる天気なので、こうして刀を振ることにしたんだ」
鼻筋の通った凛々しい顔立ちであった。瞳と髪の色は、
エッジよりも濃いブルーグレーで、長い髪は後ろで高く纏められていた。
髪と目の色から推察するに、どうも古代エブラーナのようであった。
634麒麟:02/12/19 02:33 ID:Gm3Gn1Wg
「最近の若君は本を読まなくなったと公がお嘆きですぞ。憂いごとがあるのは皆同じ事。
もう少し世を知る努力をして下さいまし」
「わかっているよ。でも……これ以上世を知って何が変わるんだ?…少なくとも、
姉上ひとりの犠牲の上に生いきるのだと知っても…」
「しかし、そうしなければ最早生き延びる術はないのです…代々の君主はそうして、
民と土地を守っていらっしゃったではありませんか」
「だが父の代になって諸国の勢力争いが激化して、そのあおりを受けて守っていた
土地まで失っていっているじゃないか。今更政略結婚なんて言ったって、
どう考えれば和平協定につながるんだ……」
「私の心配ならしなくて結構よ」
振り向くと、いつの間にかそこに女性が立っていた。若者より若干大人びた風貌であるが、
まだ娘の面影もやはりある。面差しが似ているので、2人は姉弟なのだろう。
髪や目の色も、弟と同じブルーグレーだった。
娘の方、意識を失う前に見た、麒麟の片割れによく似ている…。
「姉上…」
もどかしそうに自分の姉に向き直る
「あなたも知っているように、私は昔から体が弱かった…。何の力もなく、
時代に飲まれるのがたまらなく辛かった。私に出来る事なんて、こんな事だけれど…。
それでも、何もできないよりはいいと思うの。…それに、もしかしたら
色々言うことを聞いてくれるようになるかもしれないわ」
いたずらっぽく笑う姉に、弟は眉間にしわを寄せたまま、何も言い返せない。
「私の幸せを願ってくれるのは嬉しいわ。でも、私1人のわがままで
たくさんの人を不幸には出来ない。…領主の娘としての運命だものね」
「でも…でも姉上には、きっと他に生き方もあったはず…」
「そうね…でも…あなたが理想とする世を導くために…あなたは何が出来るの?」
635麒麟:02/12/19 02:52 ID:Gm3Gn1Wg
(厳しい姉ちゃんだなぁ…こりゃあ)
時は乱世だろうか。自分に降りかかった運命に向き合うことを決めた
彼女の決意は固い。ただ、ほんの少しだけ、瞳に悲しみの色を湛えてはいたが…。
「……でも…間違ってる。女は全ての不幸を背負って生きるだなんて…」
乱暴に刀を鞘に収めると、早足で館に戻っていってしまう。それを、
申し訳ないような、悲しいような表情で、姉は見つめるのだった。
おそらく、弟は弟なりの、理想とすべき世の姿を持っているのだろう。
しかし…現実を直視していないようにも見える。姉にはそれが心配なのだろう。
…お互いに、お互いの気持ちは分かっているのかもしれない。
でも…それでも納得できない思いが、そこにはあるようだった。
…そこまで思い至ると、ふと視界が暗くなるのに気がついた。
(また落ちるか…)
案の定、再び闇の中に漂うような気分に陥る。
(…そういや…古代エブラーナといや…)
ゆらゆらと闇に揺られながら、エッジはふと昔習ったエブラーナ島史を思い出していた。
636麒麟:02/12/19 02:54 ID:Gm3Gn1Wg
かつて、今のジェラルダイン朝に統一される遙か昔、いわゆる分裂王朝時代があった。
いや、個々の両主はそれぞれ王とは自称せず、公と称するのが通例であったから、
その言い方は正しくないのかもしれないが。
ともかく、この時代はエブラーナ島に様々な国が乱立し、君主が自領を獲得すべく抗争を繰り返していた。
その中にあって、バブイルの塔を囲むようにしてそびえる山岳地帯を統べる一族があった。
どこの国にも味方することのない変わりに、代々娘を差し出して自治を守ってきた。
どんなに強大な国家が立ち上がろうとも、その立場を崩すことは決してしなかった。
ただ、その頃は、山岳地帯を支配するメリットを考えつくものはいなかったようで、
どの国家も娘を迎えると、それ以上の干渉はしなかった。
…しかし。次第に山岳地帯を領土欲のみで欲するものだけでなく、
地理的な条件に目を付けて来るものが出てくる。それでも、何とか守ってきた土地だったが、
最後の領主のとき、抗争が一気に激化した。戦う術があまりなかった自治領は、
有無を言わさぬ暴挙に抗うことは叶わず、次第にその領地を失っていった。
 そして、ある年、ついに領主の住む地域にまで周辺国家の手は伸び、
あえなく居城は陥落してしまったのである……。
(まさか…)
この歴史の通りであるならば、あと何年後かはわからないが、
2人は落城の憂き目に遭うのではないか……

637アンチゴッキー456:02/12/19 03:06 ID:Gm3Gn1Wg
しもた、変なところで切っちゃったよ。
いいや・・・またのお楽しみって事で・・・。
最近萌え萌え小説が多い中、ひとりで雰囲気暗いですが、
まぁ・・・大目に見てやって下さい・・・(泣

ところで、エブラーナ島史をみて、どっかの歴史っぽいとか思った方、
いらっしゃいましたら、どうか殴るときは抱き枕のような素材のものでお願いします。
638MAMO:02/12/19 12:51 ID:7/bNPkbT
>あにめさん
ああ!もう、良すぎですよ〜!!
怒った若も素敵!!ってか、リディアの体は平気なんですかぁ!!!?
そして、すれ違いLOVE!!んも〜!
「I miss you」めちゃめちゃ、楽しみですよ!!
>アンチゴッキー456 さん
「麒麟」の続編待ちにまってました!!
エブラーナ島史が出てくるなんて、奥が深い!
続き楽しみです(^^)

自分のSSショボくて申し訳ないですが、
もうちょっとお付き合いくださいませ〜。ははっ・・・
639「シークレット・フェイス」:02/12/19 12:55 ID:7/bNPkbT
リディアはマスクを外した素顔のエッジにそんな顔で見つめられ、
耐えられなくなって、真っ赤に染まった顔を手で覆い顔を反らした。
「わ、私、幻界に帰るから!帰るって約束したんだから!」
彼の次のセリフが怖くて、思わず叫んでぎゅっと目を瞑った。

「…そう言うと思ったよ。」
しばらくの沈黙の後、ポンと頭を撫でられる。
「えっ…?」
リディアは意外な言葉に驚いてエッジを見上げた。
そんなリディアの様子にエッジは困った様に笑う。
「ホントは、このままお前をエブラーナに連れて帰りたいけど…
 国の方がメチャクチャになっちまったからな。
 まずは国の再建しなきゃなんねーし。
 …お前も、困るだろうしな。」
「…エッジ…、私、ごめんなさい…。」
「いいよ、謝るなよ。」
リディアの大きな瞳から涙が溢れて頬を伝う。
「エッジが、いつも…私の事守ってくれてるの、わかってたの…。
 すごくね…、うれしかったの。でも…私、どうしていいかわからなくて…。」
泣きながら、一生懸命自分の気持ちを言葉にする。
エッジは優しくリディアの頭を撫でながら、彼女の言葉を聞いてやる。

640「シークレット・フェイス」:02/12/19 13:00 ID:7/bNPkbT
「わかってたよ、オレの方こそごめんな…。
 お前を困らせる事わかってたのに。」
「…ううん、違うの。私が悪いの…。私、エッジの言う通りガキなんだわ…。」
「そうだな…。」
エッジに肯定されて、リディアは一瞬ムッと彼を睨んだがまたすぐに顔を伏せる。
「だからさぁ、幻界に帰ったら、少しは考えておいてくれよ。
 幻界は時間の流れがこっちの世界より速いんだろ?
 それなら、時間はたっぷりあるだろうから。」
「…うん。」
「そんでもって、とびっきりいい女になれよ。オレにガキだなんて言われない様に。」
「…うん。」
「オレもがんばって国を建て直すから。そしたらその時は…。」
「その時は…?」
リディアは小首を傾げてエッジを見上げる。
「幻界へ、お前をさらいに行くよ。」
「…!!」
リディアはエッジのセリフに驚いて大きな瞳を更に大きく見開いた。
「覚悟しとけよ〜。」
と、エッジはいつもの様におちゃらけて、からかうようにリディアの額を突っついた。
そんな彼の仕草にリディアにも笑みがこぼれる。
「さらうって…、リヴァイアサンから、私を『ぬすむ』の?」
「そうそう。」
「ん〜、でもすぐに『おおつなみ』で流されちゃいそうね。」
リディアはくすくす笑いながら、少し意地悪い顔をしてみせる。
「あ〜、それはキツいわなぁ…。」
「エッジ、もうちょっと修行しないとね〜。私は手に入らないわよ。」
「にゃろう、言ってくれるぜ。」
エッジはそう言って、リディアの首に自分の腕を巻きつけて、軽く絞める。
「きゃ〜、助けて!。」

このところ神の方々が光臨しっぱなしでうれしや〜(´∀`)

MAMOタン
リディアの首絞めてる若、接近戦で萌え〜
エチが無くとも萌え所満載ですな。
ステキ。>SS職人の皆さん
>MAMOタソ
「幻界へ、お前をさらいに行くよ」

も、も、萌えーーーーーー!!
さ、さ、さ、さらってくれーーーーーーー!!
再び萌え死にした奴が、ここにひとり…
645アンチゴッキー456:02/12/20 03:20 ID:NkOXpHsM
ええなぁええなぁ。
しかし、リディアタンと若に萌えるスレではあるが
生死を共にした仲間に「関係ないでしょ」といわれたら傷つくよなぁ。
エッジでなくても。
リディアタンは背負い込みすぎだな。うん・・・

>リディアの首絞めてる若、接近戦で萌え〜
一瞬、若のワキの匂いが気になりました。・・・小説うpして逝ってこよう

646麒麟:02/12/20 03:22 ID:NkOXpHsM
そこまで思考が進んだとき、ふと、哀しい微笑みが脳裏をよぎる。
(そうか…その通りだったんだな)
心の何処かに感じる吸い込まれそうな悲しみの持ち主の笑みだろうか…。
(おめーは…俺に何を見せようとしてるんだ…?)
しかし、それに対する答えはなく、エッジは再び意識が深みに沈んでいくのをまるで
他人事のように感じただけであった……。


「…あ…」
「どうしたの?」
「…そうですか…」
ふっとため息をついてリディアを見上げた。
「…今、意識の一部が同調しました。…人間だった頃の夢を見ているようです」
「夢…」
「…哀しい運命を迎える前のことを…。自分ひとりで抱えてきた悲しみは、
時が流れれば流れるほどどうしようもないものになっていったのでしょうか…」
人に自分の夢を見せることはしたことはなかったのに…そう言って、またため息をついた。
「…私には、もう何もできないというのですか…?…もう、…耐えられないと……?」
ふと気がつくと、透けているように見えた手が、透明度を増したように見える。
(…まさか……)
この幻獣は、放っておけば滅びてしまうのではないか…。
647麒麟:02/12/20 03:26 ID:NkOXpHsM
「ねぇやっぱり、見に行ってくる」
自分に出来ることは、まだ判然としないけれど…それでも、目の前で命の灯を
細めていっているのを、黙って見過ごすことは出来ない。
それに…もしかしたら、巻き添えを食ってエッジまで……。
(ううん!そうなる前に)
思いっきり首を横に振ると、仕方ないという表情のアスラに笑顔で答え、結界に向かう。
ふと、麒麟を振り返ると、悲しげだが、とても閑かな表情で頷いた。それに対し小さく笑って、部屋に入っていった。
ズン…と重いものを感じる。麒麟の緊迫した意志の名残だろうか。しかし、
リディアが侵入することを完全に拒んだ訳ではないらしい。
…さて、とリディアは部屋の中を見渡す。エッジは、部屋の隅にうずくまるようにして
倒れていた。足元に、乾いた血に覆われた小太刀が落ちている。
「…エッジ…エッジ…?」
エッジの腕に手を載せて揺すってみる。だが意識は戻らず、再び揺すろうとしたところで、
エッジの口から声が漏れた。
『……なければ…………もっと……った……』
「え…?」
明らかにエッジとは違う男の声で、エッジはうわごとを言っていた。
『…のに……もっと……』
「エッジ……」
揺すっても名を呼んでも意識が戻る気配はないようだ。
仕方なく、そのまま様子を窺っていると、うわごとがおさまり、それから間もなく、
うっすらと目を開けた。
648麒麟:02/12/20 03:30 ID:NkOXpHsM
「エッジ…!」
「………リディアか………」
「…よかった、意識はあるのね」
「ああ…迷惑かけちまったらしいな…」
むっくりと起きあがると、リディアを向き直る。
「おめー、俺に何かされなかったか?」
「ううん。大丈夫よ。」
「あっちの片割れは…」
「ケアルダをかけてもらったわ。それよりエッジの方が…」
「それなんだがな…」
そう言って姿勢を正すと、自分が意識の底で見てきた光景をリディアに語った。
麒麟の言う、『哀しい運命を迎える前』の事だと理解できたが、何故そんなものを見せたのかまではわからなかった。
「どうしてかしらね…」
「あんまし深読みしないで考えれば…、ただ、思い出しただけかもしれねーし…けど…」
あの泣き笑いのような心の表情が気になる。ただ思い出しただけなら、あんな表情で自分に答えるだろうか…。
そう考えたとき、不意に眠気が襲ってくる。
649麒麟:02/12/20 03:32 ID:NkOXpHsM
「……リディア…もう一度、麒麟に意識を預けてみようと思うんだけど…」
「……何を…するの…?」
「もう一度、心の景色を見せて貰えないかと思ってな。…はっきり言って、
今まで見た景色だけじゃ中途半端で何が言いたいのかさっぱりだからな…」
「…エッジ…あれ……?」
背後の壁にもたれかかってぐったりしてきたエッジに驚いて側に寄ると、
重い手を上げてリディアを制して言った。
「…また…何か見せたいみてーなんだ…けど…何かあったら、遠慮はするなよ……」
そこまで言うと、リディアに触れていた手がぱたりと床に落ち、エッジの頭ががくりと前に垂れた。
「………エッジ………」
ああ、弟の方の麒麟よ…もし私の言葉がわかるなら…どうか、私の大切な人を無事に帰してください…
眠るエッジの傍らで、リディアは固く手を組んで祈るのだった。

650アンチゴッキー456:02/12/20 03:40 ID:NkOXpHsM
あふう・・・
これ加筆修正が必要だな・・・
設定は書きながらまとめ上げてるけど・・・
最終的に矛盾を作らないようにするのがこんなに大変だとは。
・・・Wordも20余枚に達し・・・
でもなんとか終わらせるからね・・・。

・・・クリスマス祭りも何か自信なくなってきた・・・ヘタレだよあれは・゚・(ノД`)・゚・
651MAMO:02/12/20 12:37 ID:lySBfFD3
昨日は変な所で、SS切れちゃって申し訳ないです。
そして、みなさんたくさんのご感想ありがとうございます!!

続き、うpしまーす。
652「シークレット・フェイス」:02/12/20 12:39 ID:lySBfFD3
(ああ…、こんな風にじゃれあう事も、しばらくできないんだなぁ。)
反抗しながらも、そんな考えがリディアの頭の中をよぎった。
自分とは全く違う、鍛え上げられた逞しい腕。
何時の間にか、心地よく感じる様になったエッジの腕の中。
(あったかい…)
リディアは無意識の内にエッジに寄りかかっていた。
エッジはそれに答えるように、リディアを抱きしめてやる。
窓の外の宇宙を見ても、もう怖くはなかった____。

「…ぷっ。」
しばらく無言でリディアを抱きしめていたエッジは、ふとリディアの様子を見て
思わず吹いてしまった。
「ったく、のんきに寝てんじゃねーぞ、こいつは。」
何時の間にか、リディアはエッジの腕の中で、規則正しい寝息を立てて、眠っていたのだ。
(そんなに、安心されても困るんだけどな…。)
「早く、大人になれよ…。」
エッジは軽くため息をついて、そっと本当に軽く、彼女の額に自分の唇を押し付けた。
そして、唇に人差し指を置いて一人呟いたのであった。
「マスク付けてると、キスできねーからな。」
                             __END__

653MAMO:02/12/20 12:46 ID:lySBfFD3
以上で、終りでーす(短)

若が、リディアをかっさらいに行く話も、
いつか(笑)書きたいと思っております。
でわ、今日はこの辺で・・・
654ハマチ:02/12/20 12:54 ID:rIZ8V7Xg
MAMOさんごちそーさまでした。
昼休み抜け出して来てよかった(*゚∀゚)=3ハァハァ

八重歯の若にすごく萌えました。。。
655アンチゴッキー456:02/12/20 15:28 ID:+jyzQuik
あ〜〜〜あたくしも若の腕の中で寝たいわ・・・
愛犬よ、代わりにこの腕の中で寝れ!!(アホですんません)

リディアタンの心をゲットするのみならず、体まで(略)
若・・・抜け目ないわ。
656あにめ:02/12/20 18:20 ID:uuUzE3dp
〉MAMOさん
リディアらしいと言えばらしいですね。
「安心されても困るんだよな・・・。」って、裏を返したらそこまで信頼してるって事だなぁ。
何だか資料を探している最中なので、次のうpには時間がかかりそうです。(;‐;)
気長に待っていてくださいね。(゚¬゚)

657ハマチ:02/12/20 20:47 ID:rIZ8V7Xg
サボリのバチがあたったのか、寒空での残業が舞い込みました(;´Д`)
宿題終わってないのにSS書いた漏れを許してたも…c⌒っ*゚∀゚)っφ

仮タイトル『愛惜』
いいタイトル思い付かない…

****************

寝台に一組の男女が向かい合った形で眠っている。

わずかに身じろいだかと思うと、男は半身を起こし、窓に目をやった。
夜明けにはいまだ遠く、漆黒の闇は全く見通せない。
月はとうに沈み、ちらちらと瞬く申し訳程度の星明かりが、唯一の明かりだった。
それも部屋を照らすまでにはいたらない。明かりとは言えない明かり。
夜目の利く身ではそれで十分なのか、男は完全に身を起こし寝台の縁に座り
脇の椅子に荒く脱ぎ捨てられていた上着を手に取る。
頭からかぶるその服を袖に通そうとした時、背中に柔らかく、暖かなものがすり寄ってきた。
「…離せよ、リディア」
傍らで静かに眠っていると思っていた少女は、男の背中に抱きついてきたのだ。
男の言葉が聞こえているのか、いないのか、抱き締める手に力がこもる。
「あと5分…」
なかなか起きない子供の言い訳みたいな言葉に、思わず苦笑いを浮かべる。
「5分でいいから、側にいて」
手にしていた服を再び脇に置き、回された腕に手を添え握りしめる。離れがたいのはお互い様で。
「もうすぐ、ローザが戻ってくる…な」
そう言われたら、もう何も言えない。十分すぎるほどわかっていても。
やっと絞り出した声を無下にされた事もあって、半ば八つ当たり気味に連れない男の背中を睨んだ。
隣の空いた寝台すら疎ましく感じてしまう。
658『愛惜』:02/12/20 20:50 ID:rIZ8V7Xg
少女の腕を身体からはがして向き直り、頬を両手ですっぽりと包む。
(やだな…恥ずかしい)
いくら暗闇に目が慣れてきたとは言え、彼の表情ははっきりと見えない。
(エッジは私の顔、見えてるんだろうな。…そんなの、ずるい)
こんなに間近にいるのに。見えない彼の視線に胸がつまる。
(不公平だわ。私はわからないのに、ジロジロ見て)
ゆらりと空気が揺れたように感じた。
(あ、エッジ今笑った?)
男の右手が頬から滑り落ち、首筋、肩、腕…と身体の輪郭をなぞっていき、少女の手を包み込んだ。
(私、今どんな顔してるんだろう…)
そんな事をぼんやり考えながらゆっくりと近付く唇を迎え入れた。

触れるだけの、ごく短い軽いキス。
「夜明けまでまだだいぶ間がある。寝とけ」
毛布を引き寄せてかぶせ、眠りを促しながら素早く上着を着込んだ。
横たわった少女の前髪を指でかき分け、額にささやかな口づけを落とす。
そのまま静かに寝台を離れ音も無く扉を開き振り返る事なく部屋を後にした。

***********

それでは残業行ってきます。
続きは明日…かと。
ハマチタン!萌え〜!ウマ〜!
660uni:02/12/21 01:00 ID:1sMKX+BT
きゃっ☆おとなっぽーい(*´∀`*)
ハマチさん、イイ!
ハマチさん
ぜひ続きを〜〜!!!
すごい描写がきれいですね。
662ハマチ:02/12/21 23:50 ID:RBFj2CxE
いきなり職場の大掃除を言い渡されて、今やっと帰ってきました…。
別にいいけど終業30分前に言い出さないで下さい社長!ウワァァン

そんなわけで続きは明日以降に…すんません(つДT)
sakiさんのSSの続きも気になっておりますので、
忙しいとは思いますががんばってください。
話のりおくれましたがあたしも関西の人間です(W
ハマチタソはやっぱり刺身はハマチ派なのだろうか?
いや、案外カンパチ派かもしれんぞ。
666ハマチ:02/12/23 01:48 ID:7OjllqNX
ハマチもカンパチも大好物ですだ。(そっからHNつけました)

悪い事は重なるもんですね…。
今回で終わりのはずでしたが、こんだけしか書けませんでした。
あと一回続きます。
短いですが『愛惜(仮)』続きをば。

***************
少女は片方の肘をつき、わずかに上半身を持ち上げた姿勢で、去っていく男の背中を黙って見送った。
飲み込んだ言葉を、投げかけるわけにはいかない。
自然に込み上げてくる感情に押されて、今にも零れ落ちそうだけれども
言ってもしょうがない。言ったところで事態が変わるわけでなし、何より、口に出して
彼に否定されるのが---願いがかなわない事をはっきりと思い知らされる現実を具現させる事が、恐かった…。

ぱたりと寝台に身を沈めて縮こまる。さっきより毛布の中が冷たく感じるのは
寝台が夜気に晒されただけでは、たぶん、ない。
二人で寝るには少しばかり窮屈な寝台。
今や広々と快適に感じる空間を、居心地悪気に持て余している。

胸の内で思うだけなら。
誰に聞かれるわけでもなく、願うだけなら。
それなら、許されてもいいと思う。

(行かないで)


ウトウトとまどろみかけた時、カチリと小さく扉が鳴った。
明かりを小さく絞ったランプを手に、ローザが戻ってきたのだ。
静まり返った部屋で衣擦れの音が予想以上に大きく聞こえて、冷や汗をかきながら慎重に自分にあてがわれた寝台に近付く。
同室の少女をわずかに覗き込み寝息を確認すると、ランプを備え付けのわき机に置いて寝台に滑り込んだ。
うぉー!!
ローザもセシルと何してたんですかね・・・
つづき、激しく気になります
イイ!!
668あにめ:02/12/23 21:54 ID:MucM8w3H
〉ハマチさん
 「あと5分・・・」ってのがいい!!(>_<)
 大人だなぁ・・・。ステキ!
それに比べるとまだまだな2人ですが、ちょっと出来たのでうpします。
669I miss you:02/12/23 21:57 ID:MucM8w3H
セシルと旅に出た時に最初に仲間になったのは、自らの力を存分に奮い、白・黒魔法全てをかって使う事を出来た『賢者』と呼ばれる老人だった。
一緒に旅をする期間がとても短かったけれど、可愛がってくれたのは覚えている・・・。
自分の娘の幼い時を思い出すと、色んな話をしてくれた。
他愛の無い自分の昔話や、他の国の簡単な歴史。彼の話してくれた事はいつも面白かった事を覚えている。
そして・・・

セシルがテントを張っているのを邪魔しないように、リディアはテラとその作業を丸太に腰掛け見ていた。不意に、リディアがテラに尋ねた。
「おじいちゃんはどうやってメテオを覚えたの?」
リディアを相手に話す時は、テラはいつも嬉しそうだった。
「それはな。魔道書を読んだりして覚えたのだよ。」
「まどうしょ?」なんだろうとリディアは考え込む。
「魔法の事を書いてある本の事じゃ。」
理解したらしいリディアが笑顔を浮かべ、テラに聞く。
「私が読んでも覚えられるかな?」
「大きくなったらね。今は読めないじゃろ?」
「?読めない言葉で書いてあるの?」リディアが首を傾げた。
「・・・なかなか嬢ちゃんは賢いのお・・・。」テラは鬚を撫でながら唸った。
670I miss you:02/12/23 21:58 ID:MucM8w3H
普通に使用する魔法はあらゆる国の言語に訳されている。
魔道書と言ういわゆる教科書のような物を読んで、魔道士は魔法を始めに覚えていくのだ。
過去に魔道書を訳したりした。そんな事をテラは呟いた。
「原本の文は・・・おっと、元々あった本と言う意味じゃよ。もう、今では使われていない言葉で書いてあるのじゃよ。」
「使われていない・・・言葉?」何だかわくわくした顔をしてリディアは見上げている。
「すっごいね!難しいのが読めるんだぁ!」
感嘆しているリディアの思いっきりの笑顔で見つめられ、テラも笑顔になる。
「何って言うの?何って言うの?」
聞きたくてたまらないとばかりにテラのローブの袖を握る。
そんなリディアの可愛い仕草にテラは口を滑らした。
「それはじゃな・・・」

地下渓谷では、灯りらしき物はいくらエッジが捜しても存在していなかった。
だんだん進んで行くうちに分かってきたのだが、満月の月光のような光を洞窟全体が淡く放っていたのである。
月の民が、地上より高度な文明を持っていた事をそれらは証明してる。
「渓谷の底は近いのね。」ローザは辺りを見回しそう呟いた。
壁にぽっかりと開いた穴。人がやっと一人通れるであろう横穴の奥は、今までとは異なった造りをしてあるフロアだった。
明らかに人の手で精巧に作られたのであろうクリスタルのタイルを壁や廊下に敷き詰めてある回廊。
タイル自体が眩いばかりに光を放っているため、回廊の中はひどく明るい。
外は地熱で赤く熱せられている岩壁だというのに、反対に内部の空気は吐く息が白くなるほどにひんやりと冷たい。
それが一層、眠りにつく月の民の哀しさを煽るような気がする。
強大な力と高度な文明故に、彼らは眠りについている。
いつか覚める夢を見ながら。
671I miss you:02/12/23 22:00 ID:MucM8w3H
セシルは、エッジとリディアの事で頭を抱えていた。
喧嘩した二人に原因をいくら尋ねても、返ってくる言葉は。
「あいつに聞けよ。」と。
「(泣きながら)私は悪くないもん。」だった。
埒があかない。セシルは深くため息をつき自問自答する。
ここの奥にゼムスがいる事は間違いないだろう。
だが、こんな状態で最終決戦に望めるのか。
答えは否だ。
全滅するだろう事が目に見えている。
「一旦、先程のポイントに戻ろう。」
「同感だ」カインが意見に賛同する。ローザもそれに頷く。
一方・・・。
「えぇ?ここまで来たんだ。ちゃちゃっとやっちまおうぜ。」と、エッジ。
「どうして?」とばかりに首を傾げたリディア。
「では、多数決を。」セシルがみんなに問う。
もちろん3:2で戻る事になった。
672あにめ:02/12/23 22:05 ID:MucM8w3H
喧嘩していても意見は同じの2人なのです(笑)
今日はここまで!
もうちょっと、さくさく進みたい・・・。(;A;)
673アンチゴッキー456:02/12/23 22:39 ID:lQqPc3s0
クリスマス企画、23時公開予定らしいのですが・・・
とりあえず。
私、HN変えてるんですが、「暇乞い」ってヤシの駄文があったら
それが私なんで・・・
しかしあれだ。HN同様、中身もしょーもないな・・・
あんまり期待しないで下さいね。
>669 セシルがテントをはっているのを邪魔しないように

あにめたん、すまん。変な事を真っ先に想像してしまった。
(゚д゚)こんな漏れ、逝ってよし!
675名前が無い@ただの名無しのようだ:02/12/24 00:45 ID:ypxmFSqd
>>673
宣伝厨イタイ
676アンチゴッキー456:02/12/24 00:51 ID:CeXODvRF
>675
イタイとか思うんならあげないで下さいね。

何かイタイとか言われちまったね。
そう言われればそうなんで反論はしないけど、
他の方の作品はみんな(・∀・)イイ!!ので。そっちは是非・・・ね。

大人しく書きかけを書いてます・・・
677名前が無い@ただの名無しのようだ:02/12/24 01:08 ID:k6zvVOil
ほんとに他の方の作品は( ・∀・)イイ!


673のはレベル低いね〜。
>677
そういう言い方しなくともさあ
漏れ個人としては673のレベルが低いんじゃなくて他の人のレベル
が高いだけだと思うが
残りの小説かいてる人どっちも小説サイト持ってる人間なんだしさあ

673のはいいと思うよ。なんで現代ものなのかわかんないけど・・・
なんで?
679676:02/12/24 01:29 ID:CeXODvRF
別に・・・理由なんて・・・。ただパラレル書いてみたかっただけなんだ。>678
そもそも、クリスマス祭り参加するとここで言った以上、何も言わないのもどうかと思ったし。

なんか恥晒してもーた。
卒論書いたあとに急いで書いたのもあるけどさ。
和やかなスレ荒らして御免ね。しばらく消えとく。
連載途中のみなさんホントごめんなさい。
259 :名前が無い@ただの名無しのようだ :02/12/23 23:45 ID:lQqPc3s0
ところで、リディア企画が解禁になったわけですが。

↑673とID一緒w
自分が書いたものよんで欲しいのは分かるが、神のサイトや他の企画参加者が
迷惑ではないのか?

>678
小説サイト持ってるからとかレベル他界とか低いは関係ないと思われ。
サイトあっても酷いのもあれば、持ってなくてもオフで書いてる人も多いしな。
そしてなんで現代ものなのか漏れもわからん(´Д`;)
自分のサイトなら好きにして良いと思うが、他人のサイトにパラレル送りつける神経が分からんな。
>ゴッキーさん
気にすることないって!
やっぱあのサイトの影響力すごいからあんまここでひとつのサイトの
こと繰り返して書くのはいくなかったかも。
あんまり気にせずSS書いてー!

あにめさんのテラとリディアの組み合わせがほのぼのしてイイ!
どんなカップリング、パラレルでもいいと企画参加のページに書いてあったからいいのでは?
実際に現代物で企画に参加しようと思ったし。結局参加はやめたけど。
あそこまで長文ではなかったせいもあるが。
個人的に川から見る風景っていうものを見てみたいと思った。
とりあえずゴッキーはヘタレという方向で。
>681
そういう事ばっかり言って擁護しあってばかりいるからレベル上らないのじゃないか?
ここや、サイトに小説ウプするって事は、褒められるだけじゃなく
叩かれたり批判されたりすることが有るって事を知っておいた方がいいよ。
酷評されてウワーン・゚・(ノД`)ってなるくらいなら最初っから書くな。と漏れは思うのだが。
ここは2ちゃんてことをお忘れなく!

はっきり言ってこのスレの小説、仲間うちだけで誉めあって盛り上がってる感じがして
いっぱいいっぱいなのだが…。ヘタレサークル並

685名前が無い@ただの名無しのようだ:02/12/24 02:45 ID:RdY0PLh8
261 :名前が無い@ただの名無しのようだ :02/12/24 00:52 ID:CeXODvRF
神の小説、出ましたよ。

>ゴッキー@676=リディア萌スレ261
リディア萌擦れで反応無いからって神の作品出汁にして宣伝でつか?ププッ
なんかこのスレは臭いが違うので一応言っておくが
スルーな
叩きはスレ違い。言ってる事は分かるし、当ってる部分もあると思うけど。
何か急に妙な乗り込み煽り厨がきましたが
例えば>684の言ってる事も正しいと思う。
だけど自分の場合、上手い小説よりもエッジ×リディアが好きだという人
が書いたエッジ×リディアの小説が見たい。
物を作る上で批評を受け入れたりレベルアップしていくのは大事なことだけど
本来こういう萌えスレはそれが第一ではないはず。
自分は今になってこれだけエッジとリディアの小説が読めるとは
思わなかったし、こんなに他にもエッジ×リディア萌えな人がいるとは
思わなかったのでそれだけで嬉しい限り。

あと馴れ合いムードが強いのは2ちゃんの中じゃアレだけど
こういった萌えスレだと馴れ合いムードになりやすいし
他にもそういうスレは多数ある。そのへん馴染めない人は目を潰れ
ちなみに萌える小説=上手い小説というのはイコールにはならない
萌える上に上手いなら言う事無いけど。
皆さん頑張って下さい
だから正しいとか正しくないとかはどうでもいい
スルーしておけ
上手い小説が読みたいなら本屋にでも行くよ。
萌える、愛のあるエジリディ小説が読みたいからこのスレを見てるし、このスレが好きだ
もちろんSSを書く人はあくまでもここが2ちゃんであるので
転んでも泣かないつもりでいるのは大事
自分も反論しちゃったけど、餌撒いた事になってる気がする。
やっぱスルーが一番だな。
こういう機会だけカキコするのも悪いとは思うんですが気になったことがあるん
で書かせてもらいます。荒しはスルーってのもわかってるのだが、すまんす。マ
ジレスがかっこわるいとか、ゆわれてもいい。
萌えればいいとゆうのはわかるが実際今回はこのスレじゃなく人様のサイトに出
したわけでしかもそれを見てくれって宣伝してるんだから、萌えればいいという
擁護は意味がない。しかし煽ってる人もここの話とそっちのサイトの話をごちゃ
まぜにしてるからおかしいと思う。ここはここのやり方があるんだし、見たくな
きゃ見なきゃいい。
自分が気になってんのはどっちの行為もあのサイトさんの立場を悪くするんじゃ
ないかってこと。
やっぱここは2ちゃんだから何度も何度もひとつのサイトの宣伝みたいなことを
するのは、たとえゴッキーちゃんが自分の作品を見て欲しいと思ってのことでも
他人からはそのサイトの人が宣伝してんじゃねえのかとかんぐることもある。
煽りもおなじで、そんなことしたらせっかくあのサイトの人が色んな人の作品を
公開してくれてる企画だってのに今後参加しずらくなるだろうと思う。
自分はリディア萌えスレであのサイトが晒される前からずっと見にいっててあの
人の小説大好きだからそれをつまんないことでケチつくのは嫌だ。ただそれだけ。
ゴッキーちゃんは今後もSS書きつつ、ちょっとだけやりすぎ反省してればいいし
煽りはここを見なけりゃいいだけだ。
長文すまんす。この状態をいっそうしてくれるSS求む!
だーかーらー自滅ですか?
はい、もいっちょスルー
696名前が無い@ただの名無しのようだ:02/12/25 19:02 ID:SphmWRE3
職人さん、めげずにがんばれあげ
697ボコボコ:02/12/25 19:21 ID:qmPyj/B1
荒れてますねぇ。
書かなくなって久しいけど、このスレ大好きなので
職人さんもマターリがんがってくださいおながいします。
698名前が無い@ただの名無しのようだ:02/12/25 22:18 ID:NKWC6fuW
話しずれるのだが、又そろそろ職人さんが活動始めそうなので、ずっと気になってたんで言わせてもらいますが、
ここでエロSS書かれるのはどうかと思うのだが。
FF4好きな人達平均して大人の人が多いと思うけど、いろんな機種に移植されてるから
18未満でエジリディスキーでここ覗いてるって人もゼロでは無いはず。
それ以外でもエロ話苦手な人だっていると思う。

どうしてもエロ書きたい&読みたいならエロパロ板でやればいい。
もしくはスレタイトルや1のとこにでも一言書いておいた方がいいのではないか?
ここ最近特にエロ多過ぎ。私はエロ話も好きだが、それは話自体が面白いって言う前提がある。
エロ=必ずしも萌では無いし、別にエジリディで無くっても良いのでは?って設定も多くて、
そういうのは個人的に萎える。
まぁ見たく無いなら見るな!って言われればそれで終わりなのでつが(藁


699698:02/12/25 22:20 ID:NKWC6fuW
すまんsage忘れ(´Д`;)逝ってきまつ
>698
エロSSってのは他の萌えスレや他の板でも沢山あるよ。
いまさらヘンに厳しく取り締まるのはどーかと思う
後半3行は同意
はっきり言えば2ちゃんやネットで18歳未満がどーのこーの
言ってもイミナイのが現実。
ただエロSSの場合作者さんが最初に断っておくのは大事かもしれないですね
そして見たくない人はスルーすればよし。
702名前が無い@ただの名無しのようだ:02/12/25 23:47 ID:pBX1mAxA
でも漏れは18禁苦手でし
職人さんが書きたいって思ったものを他の人が見たいって思うから、
SSスレとして成り立ってるんじゃないのかなぁ。
18禁はダメとかパラレルはダメとか言ってたら規制が多くて職人さんが萎えちゃうよ。
たくさんあるSSの中から好きなのがいっこでもあったら漏れは幸せだな。
704名前が無い@ただの名無しのようだ:02/12/26 00:03 ID:qOKmxKrA
2ちゃんねるは自己責任でやってくれ
705山咲トオル ◆yGAhoNiShI :02/12/26 02:49 ID:uFIr3PZ8
  __
../⌒   ヽ
(      ヽ アーヒャヒャ
 ヽ   ノ ヽ
   ゞ、   丶  アーヒャヒャ
     ヽ ノ  \           _ _, ─' ─ ─ ,、  _
    |\_ ノ\       , '´  ( )     ( ) `‐、
  /⌒\        丶    / /   ヽ-、___ ,-r'     ヽ.
 │  \  人  |/⌒ヽ  | !     ヽ      |     ..|
 /    \    /    |  | !      !      . !      |
(  \   ヽ  /    /  | !      !      . !      ..|
(       |  /   )   |      !      !      ...|
 ヽ \  ヾ 丿(( ̄)/    'i     `'ー--‐‐'´     ノ
  \  ヾ丿  ヽソ       `''ヽ         ヽ. ─''
    ヽ ノ _ __/ ヽ    __ノ::          人__   
       |::::     丶ー ̄    ::           ::::::::::::::::: ̄ノ ̄ー-- ,,.__
       \::::::::   :::::::::          ヾ   ソ           丶  ヽ
         ヽ::::                ヽ/                 :|
          \_| :::::::::                           :   |
             | ::              ミ:              :: ::...........:::::|
             . .|::::::       .       ミ::::           ::::::::i  :::::::::::::::|
               .|::::::              ヾ::::           ::::::::::::|  :::::::::::|
                | :::::::              ミ:           :::::::::::|   :::::::::::|
                |::::::          ノ ヾ         :::::::::|  :::::::::::|
エッジ×リディアを応援するスレなんだから応援を続けよう

エロについてはもともと1スレ目はエッジを叩くかなり下ネタ系から
入ってきたし、エロを読みてーといって職人さんが書いてくれたん
だから、ほのぼのからエロまで網羅したこの流れは止めたくないと
個人的には思う。

エッジ×リディアを応援しる。
×がはいっている。だから二人はカップルか、仲がいい。
これまでもエロだって鬼畜はさけられ、二人が不幸になるような
書き方はなかったと思われ。
俺はエッジはエッチをガンガンやるバイタリティあふれた奴だと
思ってるし(笑)、エッチするほど仲がいい二人をみるのは好きだが。

しかしエロはいやだという人も実際はいるようだから、701さんが
いうように、うp前に一言書いておけばスルーしやすいんじゃない
かな。

長文と仕切ウザイと思ったらスマン。
このスレが大好きだし(つД`)職人さんを応援してるよ。
707あにめ:02/12/26 19:04 ID:TexXPCXN
書きこむ文章とかにはやっぱり自己責任は持っておかないといけないなって実感。
書いたからにはどんな感想とかもちゃんと読んでるし、自分の参考になってますよ。
でも、書きこむ側だけでなく読む側にも責任って在るのではないでしょうか?
私は、読みたくなければ読まなければいいと思うけれど・・・。
そう言う訳にもいかないか。
上手く言葉に出来ないけれど、ここのスレは好きだって事は分かって下さい。
708ママ先生:02/12/26 19:39 ID:uFIr3PZ8
http://game2.2ch.net|test|read.cgi|ff%40195.126.71.77/%63%72%61%73%68%6D%65
↑■社員降臨中!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
>>708
ブラクラ。
URLが2ちゃんのどこかっぽいけどブラクラ。
踏んじゃったよちくそう
710名前が無い@ただの名無しのようだ:02/12/26 22:32 ID:Pwre+/hp
あたいはエジリディ大好きでこのスレ大好きでほのぼのもエロもらぶらぶで好きでしたので、ただ今の論争(論争?)にびっくりしているわけですが、なんだかSSうpしにくそうな雰囲気になってしもたのが悲しいです・・
そろそろ職人さんの作品に対する禁断症状が・・・(T_T)萌えて江!
エジリディ盛り上げていくぞー!
ああ、なんか話題振りたいなあ。

明日から某どでかいイベントに出発だわ。
FF4本あるかな。ウヒヒ
>710
某イベントから帰ってきたら報告キボンヌ。自分は3月オンリー待ち・・。

エロSSはタイトルんとこに(18↑)とか書いて欲しい。
ここのSS職人さん達は細かく数日にかけて連載するのが複数人でダブるんで
見落とし見間違い勘違いとか読むほうもしちゃうことがあるから、都度書いて
くれると嬉しいな。わがまま言ってスマソ。
エロは決して嫌いじゃないけど自分も>698後半3行は同意
続き見たいよ。
職人サンがんばれ〜
713あにめ:02/12/27 19:46 ID:0SVxMRIo
そうだね。711さんの言う事も最もです。
エロはSSのタイトルの所に18なりHなり書いて分かるようにしたほうが良いかも。
・・・ホント何となくうpしずらいなぁ。(゚A゚;)
私もいろんなSSの続きをかなり楽しみにしてます・・・
職人さん達がんがってくれー
ある程度読まないとエロかどーかも内容もわかんないんで、読む側に責任がある
といわれてもおろおろ。なんで面倒ですがエロのときだけは記述願いします。
おねがいよ。若様、たまにはじいのわがままをかなえてくだされ。
715のじい(藁)に激しく同意!!
エロや萎え小説をどうやったら最初2、3行で見分けれるのか教えてくれYO!!
毎日ロムってるならともかく、たまに覗くと長い小説がいっぱい上がってるが
特にここのスレは職人さん達が連続して長文であげるからスルーするのもめんどくさい。

エジリディ好きだから萌小説がたまにはあるかと時々ロムってたんだが、
エロを書いてるって事に盛り上がって、上のカキコでは無いが肝心のエジリディと関係ないような話が本当に多い
パラレルが悪いとかそういうのでは無く、キャラの性格自体がずれてきている話もある。
そのうえコテハン達が内輪で誉めあってるのを見るとよけいにウザくてナエー( ゚Д゚)

ずっとスルーして来たが、例のサイト漏れも好きでよくロムってるのだが、
そこを無駄に企画参加!と何度も書き立て荒らしを呼ぶような行為をしたり
(下手すればそのサイトに影響もでてきかねないような事)しているのに
読む側に責任が有るとか、嵐と意見をごちゃ混ぜにして全部スルーだとか、
もっと考えた方がいいのじゃ無いか?!
見たく無いなら見るなと言う事なのでw多分ここはもう利用しないと思うので書かせてもらったが、
カキコしてる人間だけがここ活用しているわけでは無い事覚えておいて欲しい

マジカキコカコワルイー






>715
あいよー! by若様
>>716
キャラの性格がずれている事があったなら、
なぜ読んだ時にそれを指摘しなかったの?
おかしいと思った場所と、その理由を書き込んでやれば
職人さんもそれを参考にしてくれると思う。
こんな時に出てきて文句ばかり言うのは、ちょっとどうかとオモタ。


オレモマジレスカコワルイ…っと
>718
レスを読めばわかるはずなのに、、、、
せっかく717が穏便にこのスレらしく戻してくれてるのに。
普段このスレなあなあムードが強くて書き込みしにくいんじゃないの。
だからこんな時しかかけないんだろ。
はっきりいってこのスレのSSは萌え要素だけだと思うしそれも人によって
萌え要素違うから、同じエジリディ派でも万人受けするわけない。
それに職人さん達は確かに今はまだ色々未熟(失礼。でも自分もこういった意見
普段書き込みにくいんだ、ここ)だと思うけど、書きながらうまくなってくと
思う。だから今はこれでいいんじゃないかな。需要と供給なんだから、ここで
満たされない人間は去ればいいし、職人さんたちは仕事じゃないんだから
誰に対してでも満たすなんてこと意識しなくていい。

大事なのは(エッジ×リディアを応援する)心・・・
そうよね、●●●!←ここに若の名がないことがショックだった・・・

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
           O 。
                 , ─ヽ
________    /,/\ヾ\   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|__|__|__| ママ・・・((´∀`\ )< というお話だったのサ
|_|__|__|__ ☆ノへゝ/'''  )ヽ  \_________
||__|        | | \*´-`)/ 丿/
|_|_| 从.从从  | \__ ̄ ̄⊂|丿/
|__|| 从人人从. | /\__/::::::|||
|_|_|///ヽヾ\  /   ::::::::::::ゝ/||
────────(~〜ヽ::::::::::::|/        【 おしまい 】
おしまい☆




  糸冬  了
723あにめ:02/12/28 16:08 ID:s7YvcWvp
他の人の意見って参考になります。反省・・・。
エッジ×リディアを応援するスレなので、素人の書く文ですがマターリして
くれる人が居てくれるだけでいいと思うんですが・・・。
ダメ?かな?
724名前が無い@ただの名無しのようだ:02/12/28 18:11 ID:pUL0fimG
>>20に賛成。
他の萌えスレにも云える事で無いかい?
FF官能小説スレなんて文としてもかなりレベル高かったからそれだけで勿体無かった。
エロパロだと否定的な意見もきちんと書く奴も多かったしな。
そんなにきちんとした意見が言えるんならその時言っても喧嘩にもならかったかと。





I MISS YOUの再開漏れはいつまでも松。
725名前が無い@ただの名無しのようだ:02/12/28 18:13 ID:Jb6KtWjW
訂正。>>720ですね。
726ハマチ:02/12/28 22:42 ID:BYAXjNnu
自分はここのスレで他の方々のSSに触発されてSSを書くようになった
ほんとうに初心者なので、レベル低いと言われるのはもっともです。
毎回アップする度に、いいんだろうかと不安に思ってました。
今まで出た色々な意見、とてもありがたく感じています。

自分でも、もっとうまく表現したいと苛立つ事も多いけれど
今の自分にできる精一杯のレベルはこれが限界です。
本当に自分でも満足に納得できるSSを書ける時なんて
来るのかどうかわからないけど、一歩でもそこへ近付く努力を忘れずにしたい。
今私にできる努力は、言葉の使い方を間違えない様こまめに辞書を引くぐらいですが。


727ハマチ:02/12/28 22:49 ID:BYAXjNnu
スレも年の瀬も押し迫っている事ですし、
今後の為にもSSをアップする際の一定のルールを
ある程度決めてはどうかと思うのですが。
今まで色々意見が出ましたし。

エロありなら事前に申告する、タイトルに「18↑」などの記述を入れる、など…

あと他にこうして欲しいとか、気をつけるべき点などは
どんな事があるでしょうか?



仕切りっぽくてスマソ
つーか成功したようだな、いろいろと(w
729ボコボコ:02/12/29 02:05 ID:QeLwkibX
書いてない漏れが言うのもなんですが。

1・まず(エロ有りの場合)事前に申告。
2・エロ入ったレス部分から(18↑)記述

に一票とか言ってみるテスト。
729に一票。
おお、IDがVIP!!自分で自分を褒めてやろうと思いまつ。
732名前が無い@ただの名無しのようだ:02/12/29 23:15 ID:lt3I2Cmh
>>729
それが一番だろうな。同意。
733MAMO:02/12/30 00:47 ID:kkmH0Z8F
自分もSSアップしてきて、他の職人さんのSSと比べて自分のレベルの低さに
うpしなきゃ良かったなー、と後悔したこともあります。
でも、書かなきゃ上手くならないわけだし。
SS書いてる人は皆、一生懸命書いていると思うし。
あくまで、素人が書いてると言うことを頭に入れておくべきでは?
読む方としてはエッジ×リディアのSSは読み続けたいので、
たくさんの職人さんにうpして頂きたいです。

エロには(18禁)と、書くのには、同意。
自分が書くときにはそうします。

書込み案は729に同意!

あとは、自分のSS関連の書込み以外はコテハンはなるべく無名に
もどして書くようにしたほうがいいと思うのは漏れだけかな?
クッキーに残るからちょいと面倒だと思うけどね。
この流れだとすでにSSうpなんて当分無さそうだけどな(w
>735
んー、悲しいけどそうかもね

では初心にもどって
エッジ「ガキはいいこでおるすばんだ」
リディア「バカっ!」

(;´Д`)ハァハァ
>735
そーでもない
>736
エジリディで一番好きなシーンだよ(*´Д`)
738736:02/12/30 22:08 ID:3ZH9p17E
>737
同志がいてうれしいよ(;´Д`)ハァハァ
ついでにもういっちょ

リディア「おじちゃんはケガしてるんだから、あんまり怒らせないの!」
シド「なんじゃ? リディアのシリにしかれとんのか?」
エッジ「る るせー!」

(*´Д`)アハァ
>736
漏れもそのシーン好きだ

「シド」って言わずに「おじちゃん」って言うリディアたんに(;´Д`) ハァハァ
740ハマチ:02/12/31 02:15 ID:g+FS6vAu
今年の連載今年の内に…というわけで『愛惜(仮)』の完結編を
うpさせて頂きます。

************
背後に感じるローザの気配にいたたまれない思いがして、リディアはいっそう目をギュッと瞑った。
早打ちする心臓の音が聞こえてるんじゃないだろうか。
起きている事も、ついさっきまでエッジがいた事も本当は全部知っているのでは。
そんな考えが頭の中でぐるぐる回って、なんだか身体ごとめまいがするみたいだ。

布の擦れあう音が微かに聞こえたかと思うと、フッと明かりが消えた気配がして室内に静寂が訪れた。
一つ間を置いて、そこでようやく安堵の息を小さく吐き出す。
ローザやセシルに対して秘密を持った事に、照れ臭いような気が気でないような心苦しさ。
罪悪感とは違う、後ろめたさにも似た気持ちに胸がモヤモヤする。
例えば不意の大音響に驚いて反射的に耳を塞ぐみたいに。
隣に感じるローザの存在と胸に疼く感情を遮るように、リディアは毛布を頭からかぶって身を丸めた。
(あ…)
ふわり、と温もりが全身を包む。
暖かい空気の中に、かすかに漂う男の残り香に気付いて
少しでもこぼれ落とすまいと、毛布を身体に巻き付けるようにしてかき寄せた。
(エッジに包まれてるみたい)
細く暖かい彼の腕を身近に感じて自らを強く抱き締める。
741『愛惜(仮)』:02/12/31 02:20 ID:g+FS6vAu
残された彼の体温に胸が熱くなる一方で、短い逢瀬を思い出し締め付けられるような切なさが広がる。
(馬鹿みたい。どうしてこんな寂しいって思うの)
思って、寂しいと感じている自分に驚くと同時に恥ずかしさを覚えた。
(馬鹿馬鹿しい。子供じゃあるまいし下らないわ)
自分に言い聞かせるかのように、心の中で言葉を重ねる。

もう会えないわけじゃない。
このまま眠って、目が覚めたら朝が来て。
おはようって言って、みんなでご飯を食べて。
いつもと変わらない一日がまたやってくる。
笑って、軽口を叩いて、すねてふざけて、戦って。
そう、いつもと変わらない。
だから、不安に思う事などあろうはずもない。

目を閉じて
次に目を開けた時にはまたあの笑顔に会えるのだから。
それまでのほんの少しの間

  おやすみなさい。

                    終
>ハマチさん
乙ですー(よくぞうpしてくれました!!アリガトン)あだるちーでカコイイです。

大人の世界を知っちゃったリディアタソ
むろんそれを教えちゃったのが若(*´Д`) ムハァ

漏れもおやすみなさい。
743ハマチ:02/12/31 08:24 ID:t+il9zzM
連投規制また厳しくなったんでしょうか?
なかなかうまくうpできなくて焦りました。
『愛惜(仮)』これにて終了です。今年中に書き上げられてよかった。
タイトル、あとで変えるかもです。

それでは皆様よいお年を。
744710:02/12/31 23:27 ID:h+3JsFqL
わーい!ハマチさんの小説読めてしあわせっす!やったっす!
来年もマターリと楽しませていただきたいっすvvv

某巨大イベント行きました〜!
FF4あったですvvvもちろんエジリディもゲットしたっす!(ゲットッテ氏ゴヤン・・・・)
新刊出されてる方も多かったことが嬉しかったです。
三月オンリーのチラシももらったし、創作意欲ムキムキっす!
まだまだエジリディで萌えて行きたいです・・・
745 ◆yGAhoNiShI :02/12/31 23:32 ID:Mq5ez3Pa
浜崎が舞台から落ちて大怪我!!
http://news2.2ch.net|test|read.cgi|newsplus%40195.126.71.77/%63%72%61%73%68%6D%65
↑祭りだ!!!           
746世界@名無史さん:03/01/01 00:08 ID:VByWS4ve
FF4の本ってやっぱエッジとリディアばっかりなの?
>746
コミケカタログ見たら、ルビカンテ×エッジってのが
あったよ
748名無しの車窓から:03/01/01 23:27 ID:c+NDUaYa
〉746
カイエジとかもありまっせ・・・・(笑)

婦女子発言はおいといて、先日「世にもに奇○な物語」の
各話あらすじデータののってるサイトを見てたのですが、そん中の一つに

ある男が公園で小さな女の子と出会う。
次行ったらその子は少女と呼べるくらいになっていて、
会ってくうちに女の成長がむちゃくちゃ早いということがわかる。
次第に二人は恋に落ちるが(フォーリンラブすね・・・)
ある日を境に女は現れなくなる。
それでも男はずっとその公園に通って、女を待ち続けた。
男の願いが叶って、あくる日女は現れる。
しかし女はすでに老女の姿になっっていた・・・・
それでも男は女を抱きしめて、終幕・・・

というシナリオです・・・!!(伝わったのか?)
私はコレでエジリディトリップしてしまって涙腺がゆるみました。
リディアタソが幻界にいすぎておばあちゃんになってしまっても
それでも若ならきっとリディアのことダイスキーだと思うと涙が・・・

ちなみにFF10でユウナをリディ、ティーダを若に置き換えて
「召喚士が恋しても相手を傷つけるだけ」というのにもドバーっと・・・
本当は大召喚士が死ぬ運命にあるからなのだけど、リディアタンが「短命」
ということにトリップさせてしまい、涙がちょちょぎれます・・・・

わたいは阿呆です・・・逝ってきます・・・
>それでも男は女を抱きしめて
。・゚・(ノД`)・゚・。
あああ、確かに若ならリディアがどんな姿になっても受け止めそう…。
切ないけどイイ
750あにめ:03/01/03 14:29 ID:0PoBsSOZ
>ハマチさん
 マタ〜リ楽しませて頂きました(゚¬゚)
 次回作も頑張って!!
>748さん
 もの凄く切ないけどいい話です・・・。
 こう言う話にむっちゃ弱い・・・。・゚・(ノД`)・゚・。

ここも寂れたもんだね。
       ♪   〃⌒⌒ヽ   ♪
         ☆ 《(((ハ ☆リ
         \从゚ ヮ ゚*ミ      マターリ進行で逝こうよ☆
        彡  ⊂ = ⊃  ミ    
      ((       |,___/i⊃    ))
        ミ      じ    彡
      ♪        ≡        ♪
>752
かわいい(*´Д`)
エッジAAもあったらなあ
激しくエッジAAもあれはあれで大好きなんだが
激しく忍者だもんなあ
今日大阪のイベントに行ってきたとですよ。
FF4サク-ルは3,4つしかなかったですが(もちろんエジリディ本はねぇよウワァァン)
若とリディアたんが同じコマにいるというだけでハァハァしてしまいましたよ!
末期だ…もうだめぽ。

3月のオンリ-ますます期待がつのるが、いかんせん平日開催だからなぁ…アンマリダ
www.rpgamer.com/games/ff/ff4/fanart/edgerydia_ron.jpg
756の絵、なんだありゃ
ガイジンさんの絵だよ
疲れきった夫婦のようだw
760小説戦隊:03/01/07 00:18 ID:MKVmGEZk
∬読みたいんジャー!
遅ればせながらあけおめです。
アンチゴッキーです。昨年末はお騒がせしました。

さて、年末年始のうちに連載中のものを全て書き上げるつもりでしたが
旅行準備とアルバイトでそれどころではなくなってしまい・・・
それでも何とか一部書きましたので、上げておきます。
ここに出てくるのも恥ずかしいですが、やりかけのものを投げ出すのも
よろしくないと思いますので・・・
762麒麟:03/01/07 00:28 ID:G9TPDwQX
再び意識が戻ったとき、今度は建物の一室らしき場所にいた。簡素な内装だが、
漂う品の良さが主の人柄を思わせる。
一室の窓辺で、先ほど見た姉弟の姉の方と、中年の男が何事か言い争っている。
弟がその傍らに座っていたが、姉が怒ったときには何を言っても無駄だとばかりに、
白湯の入った碗を片手にその様子を眺めるだけだった。
「父様、何故です!約束を取り消すだなんて、何故そんなことを突然…」
「突然ではないのだよ…姫や、よく聞きなさい。私はね…お前を嫁がせるという話をまとめて
からというもの、一日だって後悔しない日はなかった」
「…私が行かなければどうなるかくらいわかるではありませんか!…こんな時にこそ、
私は…」
2人は親子らしい。
(そうか、この男が領主か)
食い下がる娘に、父親は厳しいが、情の溢れる表情で諭していく。
「今はもう…我ら山岳自治領の存在は歴史から消えようとしているのだよ。
たとえ今お前が嫁いで、隣国の公が大人しくなったとしても、果たしていつまで黙っていてくれるだろう。
…それに、周辺諸国で色々ときなくさい噂も立っている。大国の庇護下に入ったとしても、
その横からこの領地をかすめ取って、うまく取り入る国もあるやもしれんのだ。
…この最後の所領はな、明日の朝には灰になっていてもおかしくない、そんな危うい所に今立っているのだ…。
私は目先の安全に捕らわれて約束を交わしたがな…。臣下に諫められてしまったよ。
…そう、よくかんがえてみずとも、お前があちらで無事に生き延びる保障など何処にもない。
…それなのに、昔のように人身御供を出すなど、愚かなこと…」
763麒麟:03/01/07 00:35 ID:G9TPDwQX
「…でも…それを知ったら、あちらは明日にでも…」
そう言う娘に、父は笑顔を見せて続けた。
「大公にはな、病に罹ったために延期をしたいと申し入れてあるよ。
…いつまで信じてくれるかはわからないが…その間に民を逃がすこともできる」
「…そうですか…私は何の役にも立てませんが…かといって皆に迷惑をかけたくもありませんから…」
その表情は、心なしか明るい。
「姉上…。皆、よく姉上を慕っております。何もできないなどと言わないでください」
ようやく興奮のおさまった姉に、弟は傍らから口を挟む。
「ありがとう。あなたはいつもそう言ってくれるわね。…でも、そろそろ他の話も聞かせてね…」
「…聞かせてる筈なんだけど…姉上が覚えていないだけでしょう」
そう言う弟に、父は後ろで笑いをこらえて肩をふるわせている。
「もう…それより、明日から早速避難命令を出さなくてはなりませんね」
「そうだな。今ならまだ、関も緩いだろう。…さぁ、2人とも部屋に戻りなさい」
「はい。父様」
一礼して、姉弟は去っていく。父はそれを見送って、窓の外に目をやる。
2階なのか、3階なのか、窓辺からは外の景色がよく見える。
風になびく山の木々を眺める父公の瞳は、憂いの色に染まっていた。

764麒麟:03/01/07 00:41 ID:G9TPDwQX
次の日から、避難令が領内に回った。しかし、それに従って逃げたのは、
幼い子を連れた母や、娘たちだけだった。
「何故行かないのだ。ここはもう安全なところではないのだぞ!」
集まってきた民にそう声を上げる公に、人々は言った
「我々はあなたが領主だからこそ、ここで暮らしてきました。
いまさら領主が代わったところで何になりましょう。このまま滅びるというのなら、
最後まであなたのために戦わせて下さい」
「そうです、何故自分のために死んでくれとおっしゃらないのですか」
「しかし…」
口ごもる公に対し、民は自分たちの姿勢を曲げるつもりはないと、口々に叫ぶ。
「…わかった…。仕方あるまい。しかし、年老いたものたちは逃げてくれ」
「いいえ…我々の足腰は若い者のようにはいきませんよ。…どうせ老い先短いのですから、
旅先で野垂れ死ぬより、この土地の肥やしとなりとうございます」
杖を持った老人にそう言われては、公も返す言葉がない。ため息を深くついて、老人の手を取った。
「出来ればあなた達にはよい生涯を全うして欲しかったのですが…
ここに残るのがいちばんとおっしゃるなら…そのようになさってください…」
そのやりとりを聞いていた姉弟は、決して判然とした様子ではなかったが、
彼らの父への思いを聞いて、嬉しく思っているようだった。
「…あとどれだけ、生き延びることが出来るかわからないが…この地に生きるものに
相応しい最期を迎えようではないか」
公の言葉に、民の間から喝采の声が挙がる。
(…滅びの美学…いや、ちがうか?)
麒麟の微苦笑の気配がする。悪いな、そう心で呟くと、
辺りの空気が柔らかくなったような気がした。
そして、再び辺りは闇になった。

765麒麟:03/01/07 00:49 ID:G9TPDwQX
意識が戻ったとき、そこは闇の中だった。一瞬、まだ意識の底にいるのかと思ったが、
目が慣れて来るに連れ、そうでないことを実感し始める。
ガサガサと草の触れる音と、苦しげに忙しなく繰り返される呼吸と、一人分の足音だけが、
そこにある音の全てだったが。
「はぁ…はぁ…」
ようやくぼんやりと浮かび上がってきた姿は、姉弟の弟の方だった。
改めてよく見れば、あちこちに傷を受け、肩や腕には布が巻かれている。
その布から生々しい血の匂いがする。
目の前にあるのは獣道のような山の斜面。そこを、這い上がるようにして登る彼の目はやや虚ろで、
半ば無意識に頂上を目指しているように、エッジには思われた。
…そうして、山の上の方の、見晴らしのよい場所へたどり着くと、
ふらつく足取りで眼下がよく見渡せる場所まで歩く。
その、視界の先は、朱色であった。
その不気味なほど美しい色を目にした瞬間、彼の表情が絶望に凍った。
…凍った表情は、やがて、襲いかかってくる感情の渦に激しく歪められる。
「…………!!!」
息が上がっていた少年は、そのやり場のない感情を吐き出すこともままならず、
その場にくずおれた。
その姿の先にある朱色は、夜目に鮮やかな炎だった。
炎の上がる場所には、彼やその姉、父らが住んでいた居城があった。
766アンチゴッキー:03/01/07 01:02 ID:G9TPDwQX
長い・・・明日出かける前に時間があったらまた上げることにしましょう。

レスを読んで、思うこと、言いたいこと色々思い浮かぶんですが、
分をわきまえない長文になりそうだし、重複箇所も多々あるので、略します。
ただ・・・、SSが好きで沢山読みたいけれど、一般のサイトの方の更新は
あまり早くないだけに・・・ここで職人さんたちのSSを沢山読めるのを嬉しく思ってます。

それでは、明日の朝来れたら続きを上げて、(リアルに)旅に出て参ります。
あの程度のことは2ちゃんではよくあることなんだし、
今後わきまえればいいんだから>ゴッキー
あんな中傷吹き飛ばすくらい良いSSこれからも持ってきてくれよ。
ここで負けたら本当にへたれだぞ。
他の職人もどんどんSSもってきてくらはい。
768アンチゴッキー:03/01/07 09:42 ID:ACvZSKwm
>767
ありがとうです。
叩かれたことより、結果的に荒らしてしまったことが
申し訳なかったんですよ・・・

では、行く前に少し貼っておきますね
769麒麟:03/01/07 09:45 ID:ACvZSKwm
女子供を避難させたその夕刻、国境付近でその避難者の一団が襲われ、
全滅したとの報を受けたとき、親子三人は夕餉を取っていた。
「なんだと!?」
膳をひっくり返して立ち上がった父の手が、少し離れた場所からでもわかるほどに震えているのを見た。
「…読まれていたのか…いや、間者…?」
呆然とした表情で小さく呟く声は、静まり返った部屋に妙に響いた。
「…父様…」
戸惑いがちに声を掛ける姉弟を向き直って父は言った
「…ここも危ない。お前たちは逃げなさい」
「嫌です!父様をひとりで残すなんて」
「私も戦います!何のために毎日鍛錬を…」
しかし父は、そんな二人を制して語りかけた
「我々は、最早時代に必要とされない存在だ。しかし…親の、ひとりの親の我が儘を、
お前たちは聞き分けて欲しい。……ただの人として生き延びてはもらえまいかと…」
それは、所詮理想なのだと、その時はわかっていたのかそうでないのか。
ただ、父の言葉に子供は頷こうとしなかった。
「…お前たち、さぁ」
…その言葉が指していたのは子等ではなく、周囲の衛兵だった。
その場に集まっていた数名で姉弟の周りを固めると、恨みとも悲しみともつかない
目を向ける二人を無理矢理連れだしていったのだった。
770麒麟:03/01/07 09:46 ID:ACvZSKwm
「…あ…姉上」
ようやく整ってきた呼吸の下で、絞り出すように呼びかける。…姉はそこにはいない。
自分の側にもいない。それはわかっていても、呼ばずにいられなかった。
「死なないで…ください…」
そんな言葉を口にするのにさえ大きな呼吸を必要としているうちに、彼は一つのことに気づいていた。
もう、走ったときの胸の苦しさはないことに。
「わ…私はもう…」
臭いに慣れてしまってわからないが、傷口から血が噴き出しているのは自分でもよくわかっていた。
もう、止めようがないことも、目に映る朱色が少しずつ霞みだしたことで、確信を得た。
せめて、部下に連れられて山越えをする途中、別れた姉だけでも生きて欲しい。
…望みは薄くとも…。

「私、やっぱり行くわ」
敵陣に。悲壮な表情で、彼女は言った。
「この身を滅ぼしてでも、止めるのよ」
そう言って、周囲が止めるのも聞かずにチョコボに鞭をくれた。
「待ってください!」
そう叫んで手を伸ばしたが、掴んだのは姉の袖。そんなものを掴まれた程度で
とどまる彼女ではなく、引きちぎられた布の切れ端を残して、ひとり森の中に消えていったのだった。

おお!
職人さん達ガンガレー!
772あにめ:03/01/09 19:34 ID:TEJy6p/f
お久しぶりです〜♪
ちょびっと出来ましたのでうpします。
ってか、今年の風邪はなかなか辛い!
皆さん気を付けて〜。
773I miss you:03/01/09 19:37 ID:TEJy6p/f
「エッジ。ちょっといいかい?」
コテージを建て終わった後、見張りの為の焚き火を用意し始めていたエッジをセシルが手招きして呼ぶ。
訝しげにセシルをちらりと見た。
「っとに、こっちは忙しいってのに。」火打石を片付けながら、エッジは立ち上がる。
実は、他の仲間には上手に点火出来ない。点火出来たとしても変な煙が立ち込めてしまう。そんな事があったので、これはエッジの役目となっているのだ。
「何だよ。みんな揃って。」
コテージの中にはセシル・カイン・ローザの姿があった。
「まぁ、座って。」セシルが促すがエッジは座らない。
「ここでいい。」入り口の柱に寄りかかり頭を掻く。
「あいつは?」ぶっきらぼうに呟く。
「リディアは寝てるわ。」
ローザが答える。喧嘩して入るものの、気にはなっているらしい。
「ふぅん・・・。」
それきり黙ってしまった。
何だか、嫌な緊張感のある沈黙がコテージ内を支配する。
沈黙を破ったのはセシルだった。
「実は、エッジに尋ねたい事があるんだ。」
またかとエッジは目を閉じる。
「何度も言ってるだろ。それはあいつに聞けって!」
「あの娘も言わないから聞いてるのよ。」
ローザが俯いて言った。
「聞いても泣くばっかり。」
(だから目が腫れてたのか・・・。)
「お互い強情だな。」カインがエッジを見て言った。
エッジは横目で睨みつけた。
774I miss you:03/01/09 19:39 ID:TEJy6p/f
「じゃあ、質問を変えるよ。」
セシルはエッジに再び尋ねた。
「あの時・・・リディアが詠唱に使用した言葉は、古代言語だね?」
気が付かれはしなかったが、微かにエッジは動揺した。
「前に聞き覚えがあったんだ。その時は賢者テラが詠唱に使用していた。」
「どうして今、賢者テラの事を・・・?」ローザが、話が分からないとセシルを見た。
「何故、君が怒ったのか・・・考えたよ。憶測で物を言うのは好きじゃないし、この考えは合っていないかもしれない。けれど、エッジ。聞いていいかい?」
無言でエッジはセシルを見つめている。
「古代言語を詠唱に使用した場合、術者は何かを代償に魔法を発動させるのではないのか?」
ローザとカインはセシルを凝視した。
(言いたい事が分からない。でも・・・。)
ローザの胸を不安がよぎる。
「自分の精神許容量を、あの時テラは超える魔法を使っていた。」
「率直に言ってくれ。セシル。」カインが言う。
セシルは自分を真っ直ぐ見据えるエッジの目を見て、言った。
「結果、彼は死んだ。」
弾かれたようにローザはエッジを振り返り見る。
「術者は古代言語での詠唱の場合、生命力を・・・・いや命を削るんだろう?」
775I miss you:03/01/09 19:56 ID:TEJy6p/f
その言葉を聞き、エッジは瞼を閉じる。否定しなかった。
エッジは深く息を吐くと、重い口を開いた。
「その通りだ。」セシルの背に冷たい汗が流れ落ちる。
「何てこと・・・。」ローザは蒼白になり、エッジを凝視して問う。
「どうして・・・それならそうと教えてくれれば・・・。」
「俺自身、あいつが古代言語を詠唱に使うと思わなかったんだよ。」
「確かに・・・知っていても使うかどうかわからない事は言わないものだ。」カインが呟く。
「それもそうだけど。あの時、何故言わなかったの?!」
寄りかかっていた体勢を起こし、みんなに向き合うような形でエッジは言った。
「実際、その事で全滅は免れた。」
セシルはエッジを凝視する。確かにそうだが・・・。
「随分・・・辛辣な言葉だな。」カインは冷ややかに言い放つ。
「あいつは・・・みんなに心配をかける事を望まない。」
吐き捨てるように言ったエッジに、セシルが失笑する。
「確かにそうだね。あの娘は・・・。そう言う娘だっての忘れていたよ。」
(その事を一番分かっていたのはエッジなんだね。)
776I miss you:03/01/09 19:58 ID:TEJy6p/f
「あいつには言うのか?」エッジは尋ねた。
「もちろん言うわよ。」ローザは口を抑え言った。
「止めておけよ。」言い捨てたエッジに、ローザが激昂した。
「エッジ!貴方ねぇ!!」
立ち上がり、今にもエッジに掴みかかろうとしたローザをセシルが止める。
「セシル!止めないでよ!ったく、この男はっ!!」
やれやれとセシルは腕を掴んだローザに囁く。
「ローザ。リディアのような無理を、君がした事が無いのであったらこの手を放すよ。」
ぎくっとローザが動きを止め、セシルを凝視した。
「君には、リディアの気持ちは分かるだろう?」
優しく諭したセシルに、ローザは口を尖らせる。
「・・・意地悪・・・言わないでよ。」
一人でバロンの町を隠れ出た。
セシルが向かったであろう方向に歩いて行った。
何度も死にそうになった。貯金を使い果たし購入した矢も尽きてしまった。
最後の方は記憶に無い。きっと無我夢中だったのだろう。
村人に発見された時は、意識を失い、死にかけていたらしい。
再び目を覚ました時、見たのは心配そうに見つめたセシルの顔だった。
もちろんその後、こっぴどく怒られてしまったけれど。
ローザは自分も無茶をしていたなと、苦笑する。
「そうね。多分、リディアも同じでしょう。力に・・・なりたかったの。」
ローザの呟きを、エッジはただ黙って聞いていた。
777あにめ:03/01/09 20:02 ID:TEJy6p/f
まだまだだなぁ・・・。( ̄_ ̄;)
文章の表現力売ってあったら欲しいっす。
778uni:03/01/10 00:23 ID:1M2dc9T0
いやいや、充分すごいですよ(´∀`)
個人的にこういう若様好きなんです☆
あにめさん、頑張って下さいね。

もちろん他の職人さんたちも。マイスターがんがれ〜
続きキタ-----!
あにめタン、グッジョブ!Σb
あにめタソのセシロザ微妙に可愛い…
何かますますカインが気の毒になって来まつた(wでもこの位がベストかも。
テラ爺様の話が出て来るのもかなり(・∀・)イイ!

そして件の二人はどう動くか。マジで楽しみでつ。
781あにめ:03/01/10 19:10 ID:I3vEwqiR
感想ありがとうございます!うれしいです(゚¬゚)
では、続きを・・・。
782I miss you:03/01/10 19:11 ID:I3vEwqiR
本当の所、エッジが怒っていた理由はもう1つあった。
それはリディアが何もかも自分で背負う考えをしてしまう事。
(ただ一言でも、話してくれればそれでいいのに・・・。)
実際、そうでなくても戦闘で彼女の活躍が無ければ苦戦を強いられるので、召喚魔法や黒魔法に頼る事になりがちになる場合が多い。
強力な魔法は著しくリディアの精神力を奪う。
彼女が無理をして詠唱している姿を見るのは、エッジにとって耐えがたい事である。
かといってエッジに、リディアの召喚魔法と同等の威力を与えられるのかと問えば・・・。
答えは否である。
結果、リディアは体に負担を強いる召喚魔法を詠唱する。
それだけでも自分の不甲斐無さを痛感しているのに、リディアはそんなエッジの気持ちは知らず、さらに無茶をする。
つい、我慢の限界を超えてしまい出すつもりは無かったが手が出てしまった。
自分を呆然と見つめているリディアの表情が忘れられない。
(泣かせたくないのに、泣かせてしまう・・・。)
彼女を相手にすると、とたんに不器用になってしまう。
リディアだけ特別だと分かっているのに、上手く出来ない。
そんな自分がエッジは嫌いだった。

783I miss you:03/01/10 19:13 ID:I3vEwqiR
おじいちゃんと幼い私が喋っている。
セシルが旅に出始めた頃だ・・・。
それは私にとっては過去。しかし、みんなにとってはちょっと前の事。
ああ、これは夢なんだ・・・。だって、おじいちゃんはもう・・・。
「それはじゃな、古代言語と呼ばれている言葉じゃ。」
リディアに優しく話しかけるテラ。
そして、テラの言った言葉をリディアは繰り返した。
「こだい・・・げんご?」
「左様。今は使う者もいない古い言葉。使うのは、召喚獣や魔物くらいなもんだ。
お嬢ちゃんもいつかは大きくなってその言葉を使えるようになるだろう。」
「おじいちゃんは使うの?」
テラは優しく微笑んだ。
「だが、使ってはいけないよ。」
「どうして?」ぷうっと顔をふくらしたリディアを見て、テラは笑った。
よしよしと、頭を撫でながら年老いた賢者は呟いた。
「老い先短い、ワシはいい。」
784I miss you:03/01/10 19:37 ID:I3vEwqiR
一瞬見せたもの哀しい表情が、自分をも哀しい気分にさせたのを覚えている。
どうして駄目なのかその理由も気になったけれど、最後の一言がずっと引っかかっていた。
訳もなく、不安が込み上げてきたのを覚えている。
理由が分かったのは・・・そう、幻獣界に行ってからだ・・・。
背景がガラリと変化する。
(ここは色々教えて貰った図書室だ・・・。)
人の声がする方へ歩いて行くと、黒板を背にしたラムウの姿が見えた。
そして、その前にちょこんと座っている自分の姿も。
『古代言語は存在するモノに直接働きかけることが出来る。
簡単に言えば、名前を呼んだだけで召喚獣が現れると考えていい。』
朗々とラムウは語る。リディアは頷いた。
『この・・・コトバ。ダメ?』
たどたどしくリディアは古代言語を使って質問する。
『使わないほうが良いであろう。話しかける時は地上の言語で話すが良いな。』
「うん。わかった!」にっこり笑いかけたリディアに、思わずラムウの表情がほころぶ。
『説明を続けるぞ。』ラムウは、それを隠すように一度咳払いした。
『それも、いつもの2〜3倍の威力・発動時間の短縮と言うメリットがある。
しかし、デメリットとしては2〜3倍の精神力・疲労感を与え、時と場合によっては術者の生命力・・・命を削る両刃の剣なのですよ。だから、呼ぶ時は古代言語で無い言葉で。』
「・・・もろは?」首を傾げたリディアにラムウは言った。
『自分の知らない事は聞くのもいいが・・・自分で調べるのも勉強のうちだよ。』
「それでも分からなかったら、聞いてもいい?」
優しくラムウは笑った。
それが始めて教えて貰ったこの世界のルール。
幻獣界では直接幻獣の名前を呼ぶ事はタブーで、悪戯してふざけて呼んで凄く怒られた。
その時、あの表情を思い出し祈った。どうか彼が古代言語を使用していない事を。
そう・・・祈らずにはいられなかった・・・。
あの哀しい顔が、忘れられなくて・・・。
使わないでいて。どうか幸せであって・・・と。
785あにめ:03/01/10 19:42 ID:I3vEwqiR
今日はココまでです(゚∀゚)
他のSS職人さんも戻ってきて〜!!
(↑ココロの叫び)
>あにめタソ
すげーイイ!
だれかも書いてたけど、セシルとローザがかわええ
そして幼少の頃のリディアタソ(;´Д`)ハァハァ
787名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/13 02:02 ID:fOi2sAXK
昨日からW始めました
まだまだアントリオンの巣です

早く若と大人リディアに会いたい!
絶対買う罠
789うんこ:03/01/14 20:21 ID:25vmeTu7
定期あげ
790あにめ:03/01/14 20:28 ID:dflYPgyT
懐かしい・・・ド〇ゴン〇−ル。久しぶりに読んでみよっかな。
では、続きです。
791I miss you:03/01/14 20:30 ID:dflYPgyT
ローザがいない為、コテージの中にはリディアの姿しかない。
毛布を頭からすっぽりとかぶり、泣きつかれて眠っていたらしい事にリディアは気が付く。
寝ながら泣いていたらしい。枕が涙で濡れていた。
(随分前の事を夢見ていた気がする・・・。)
毛布から頭を出し、ぼんやりと天井を見上げる。
(そうだ、おじいちゃんは・・・。)
賢者の最後をセシルから聞いたとき、不安が的中した事をリディアは嘆いた。
自分は使うまい。そう心に決めていた。でも、あの時・・・。
(これしか方法が無かったの・・・。)
再び涙が頬を伝う。とめどなく流れる涙。
(エッジ、本気で怒ってた・・・。)
刃物の様に冷たい視線。
見つめられたリディアの心は、まるで斬られたみたいに痛む。

「そうか。知っていてやったんだな。」

ひどく寂しい声だった。
(知ってたよ。でも・・・。でもね・・・。)
使えば命を短めると十分するほど、分かっていた。
でも・・・。
(エッジが・・・死んじゃうのは嫌だったの・・・。)
死なせない、その為だったら自分がどうなろうと構わなかった。
「お前なんて大嫌いだ!!」
吐き捨てるように言い切ったエッジ。
思い出すたび胸が潰されるように、切り裂かれるように痛む。
その事が苦しくて、苦しくて。ただ、ひたすら涙が溢れてくる。
リディアの嗚咽だけがコテージの中に響いていた。

792I miss you:03/01/14 20:33 ID:dflYPgyT
ムードメーカ的存在の二人の喧嘩である為、ひどく静かである。
理由は分かったものの、仲直りするのは本人達次第なので3人に口を出す事は出来ない。
とは言え、エッジとリディアはお互いにきっかけが掴めず状況は以前変わらない。
お互いに声を掛けようとして目が合うと、そっぽを向いてしまう。
その度にセシルは深くため息をついた。
「エッジ。お前が折れろよ。」カインがエッジに囁く。
「何で俺が・・・。」不服だとエッジがカインを睨みつける。
「大人気無いぞ・・・。」誰しもが忘れてはいたけど、エッジが一番年上である。
バツが悪そうにエッジは舌打ちした。
793I miss you:03/01/14 20:41 ID:dflYPgyT
そう!エッジが一番年上。
しかも、王子様だと忘れてしまいそうになりません?
さて、次で「I miss you」完結予定だけど二人は仲直りは出来るでしょうか。
お楽しみに(゚∀゚)
プレイして萌えてたのを思い出したでつ…イイ…(;´Д`)
この間当時のエジリディ本ゲトしてハァハァ。
その中の若のプロポーズがすごくヨカタヨ
796Saki:03/01/19 23:55 ID:uOfkVnsn
皆様、ご無沙汰しております。Sakiでございます。
色々とありまして、SSの続きをうpしにまいりました。
このまま、SSをうpしてしまうと900いく前に容量オーバーになっちゃいそうですね。このレス。
SSの前の書き込みは、>>182-185>>246-249>>371-372>>524-526です。
797Saki:03/01/19 23:56 ID:uOfkVnsn
 その日の夜外はこの時期には珍しい大嵐になっていた。
リディアは床に着きながら色々今回の事について考えていた。
昨日の事、今日の事。今回の婚儀に考えていた。
はたして自分は本当にエッジのプロポーズに答えて一緒に着いて来て良かったのか?
一緒に旅をしてる時は王子だという事が意識していなかったが、ここに来て初めてエッジが王子だという事をはっきりと認識させられた。
自分は不思議な境遇な中で生きてきた。
はっきりとした自分の年齢は解らない。
幼い日を過ごした世界はここではない、別の世界、しかも時間の流れの違う世界。
生まれもエブラーナではなく、バロンの辺境で隠れるように住んでいたド田舎な村である。
(たしかにエッジとは不釣合いかもしれない・・・)
そんな答えが頭の中に過ぎる。
たしかにエッジの家臣に反対派がいた。
全員がこの婚姻を祝福してくれてる訳ではない。
(コワイ・・・コワイ・・・)
大きな不安がリディアを襲う。
気が付くと涙を流している。
起き上がると、自分にあてがわれた大きな部屋を見渡す。
不安な時、本当に危険な時、怖くてたまらない時いつも側にいてくれた一人の男の姿を探す。
798Saki:03/01/19 23:57 ID:uOfkVnsn
「エッジ・・・エッジ・・・どこぉ・・・?」
泣きながらエッジの姿を探す。
「エッジ・・・どこにいるのぉ・・・・」
無意識のうちにベットから降りて夜着のまま部屋を出で、雨の降りしきる外へエッジの姿を求めて外に出ていた。

 エッジはその日の執務を終えて、自室で酒を煽っていた。
普段の執務に加え、婚儀の準備もプラスされ疲れきっていた。
ふと、酒を飲みながら窓に視線を移す。
「この時期に嵐たぁ・・・珍しいな。」
椅子から立ち上がって窓の側まで来る。
目を庭に落とすと、その視界にとんでもない物が入ってきた。
最初は、庭を見回る警備兵か?と思ったがそうではなかった。
窓に大粒の雨がぶつかって視界を遮ってよくは見えないが、白い服を着ている。
「リディア!?」
よく目を凝らして見ると、リディアが夜着のままこの嵐の中ずぶ濡れになって庭をうろついていた。
それを見つけたエッジは慌てて窓を開け、2階の自室の窓から飛び降りて庭にでてリディアの側に駆け寄った。
799Saki:03/01/20 00:01 ID:weLuUWm4
やばっ!ちょっとしかうpできなかった!!
でも筆がノってきたので明日明後日中には完結できそうです。

HPの更新も再開しました、そっちもよろしくお願いしまつ。
800Saki@SS続き:03/01/21 00:03 ID:WehYUYn4
「おい!リディア!!どうした!?」
腕を掴んでリディアを捕まえる、任せに引き寄せて彼女と向き合った。
「エッジ・・・エッジはどこぉ・・・?」
虚ろな目で繰り返しエッジを求める言葉を発している。
「・・・?・・・リディア?」
怪訝そうな顔をしてリディアを見詰める。
顔を見ると、目が赤く腫れていて、おそらく涙は雨で流されてしまったのであろう。
雨で濡れて髪は顔や体に張り付き、薄手の夜着も体に張り付いて体のラインがはっきりと出ている上に、透けて肌の色が見えてしまっていた。
「エッジ・・・どこにいるのぉ・・・?」
リディアは掴まれてる腕を振り解いて目の前にいるエッジをまだ探そうとしている。
エッジはリディアの両頬を両手で押さえるように掴み、リディアの目線を無理矢理自分の目線に合わせさせると、
「リディア!しっかりしろ!!俺はココにいるぞ!!」
必死になってエッジを探し続けるリディアに話かける。
「エッジ・・・エッジ・・・。」
「リディア!!俺は目の前にいるぞ!!」
エッジも必死でリディアに呼びかける。
「リディア!!リディア!!」
次第にリディアの目に生気が戻ってきて、目の前にいる人物を確認する。
「・・・エッジ?」
「リディア?正気に戻ったか?」
頬を触るエッジの手に冷たい雨の雫に混ざって、暖かい雫も流れ落ちてくる。
「ふぇぇぇぇん、エッジぃ・・・。」
泣きながらエッジに抱き付いてくる。
801Saki@SS続き:03/01/21 00:04 ID:WehYUYn4
抱きつかれた当人は訳など解らず、今自分達が置かれている状況を冷静に考え様としていた。
早く部屋に戻らないとお互い風邪を引く、自分と彼女の部屋は2階にある。
ずぶ濡れのまま城内を通って部屋にいくのも・・・。
そこまで考えると、改めてリディアの姿を見ると薄手の夜着は体に張り付いている上に肌まで透けて見えてしまっていて、丸裸も同然の姿である。独占欲も働いて、
(コイツのこんな姿、誰にも見せたくない・・・)
そんな考え事をしていると、開けっ放しになっているエッジの自室の窓が視界に飛び込む。
「リディア、ちょっと待ってろ。」
と言って、抱きついているリディアを一旦離すと、エッジは城を抜け出した時用に庭の茂みに隠していた縄付きかぎ爪を取り出し、開いている自分の部屋の窓に向けてかぎ爪を投げた。
かぎ爪がうまく引っかかった事を確認し、リディアを手招きして呼び寄せた。
「リディア、俺の背中におぶされ。」
「・・・いいの?」
「お前一人なら十分おぶって登れる。早くしろ、お前も俺も風邪引いちまう。」
リディアはエッジにおぶさるとエッジは馴れた手つきで縄をスルスルと登っていき部屋に入ると窓を閉めた。
部屋の中に入ってもリディアはしゃくり上げながら泣き続けていた。
エッジは二人分のタオルを持ってくると、
「ほら、体拭けよ。風邪引くぞ。」
と、リディアに渡したが、彼女は泣き続けるだけで一向にタオルで雨で濡れて冷え切った体を拭こうとしない。
「子供じゃあるまいし、自分でちゃんと拭けってば。」
それに見かねたエッジはリディアの頭を拭いてやった。
802Saki@SS続き:03/01/21 00:07 ID:WehYUYn4
「ふぇぇぇぇ、エッジぃ・・・。」
泣き続けるばかりで、流石のエッジも困りはてた。
「・・・だから、何なんだよ・・・。」
思わずため息交じりの言葉が出てくる。
エッジはリディアの腕を取ると、自室に取り付けている自分専用のシャワールームに連れて行くと、
「シャワーでも浴びて、体を暖めろ。」
泣き続けるリディアをバスタオルと共にシャワールームに押し込めた。
このまま泣き続けれられても埒があかない。それよりも自分も早く体を拭かねば風邪を引いてしまう。それがエッジの本音だった。
暫くしてからシャワールームからシャワーの音が響き始めたのを確認すると、エッジは雨でずぶ濡れになった夜着と下着を取り替えた。

     ―◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇―
今日はここまで。
ここからエロ・・・くならないよ(藁)
今回は寸止めで行くと決めてますので・・・。
803名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/21 03:02 ID:zHgE9022
イイッスイイッスvvv
Saki様素敵です・・・続き期待してます。

おこちゃまリディアタンと、嫁さんおぶって忍ぶ(?)若にめっちゃ萌え!
二階から軽々と飛び降りるニンニン王子にもハァハァ・・
804Saki@SS続き:03/01/21 23:24 ID:goENRlVy
続きです。
なんかこの前、”エロかったら「18禁」とか書く”とか決まったみたいなので、あえてこう書かさせて頂きます。

 1 5 歳 未 満 禁 止 推 奨

理由は性的表現は無いけどなんとなくエロいから。です。
今回、合体寸止めですので、エロハァハァを期待している方。ごめんなさい。
目指せ!明日の朝までに完結。
805Saki@SS続き:03/01/21 23:26 ID:goENRlVy
その後、暖炉に火を付け、火の側で濡れた服を乾かした。
全ての作業が終ると、エッジは頭を拭きながら暖炉の前に座った。
程なくしてリディアがシャワールームから出てきた。
「わーっっ!!待て待て!!まだ出てくるな!!」
バスタオル一枚巻いた姿で現れようとしたリディアを慌てて止めたエッジは、自分のバスローブを投げてリディアに渡した。
(あっぶねぇ・・・。)
明らかにサイズの大きいバスローブを着たリディアを手招きして。
「ここに座って暖まってろ。俺もシャワー浴びてくるから。」
「・・・うん。」
そう言ってエッジもシャワールームに消えていった。

「あの・・・馬鹿・・・。」
シャワーを浴びながらエッジが呟く。
(自分のスタイルとか自覚しろってんだ・・・、危なかったじゃないか・・・。)
エッジは初めてリディアを抱いた時の事を思い出していた。
あの時もいきなり泣き付いてきて、シャワーを浴びた後にバスタオル一枚を体に巻いた姿でいたリディアに性欲を掻き立てられ、本人了承の元でリディアの処女を貰っていた。
(落ち着け・・・落ち着け・・・落ち着け、自分・・・・・。)
806Saki@SS続き:03/01/21 23:27 ID:goENRlVy
さっき、シャワーから出てきたリディアを見て慌てたのは、さっきのずぶ濡れになって夜着が張り付いて体のラインがしっかりと出ていた姿の彼女と、バスタオル一枚巻いた姿の彼女を見て、あのまま押し倒してしまいそうになったので、自分のバスローブを着せたのである。
エッジはシャワーを浴びつつ、必死に落ち着こうと努力をした。
(落ち着け、落ち着け、何があったか知らんが、あの状態でアイツを押し倒したりしたら、アイツを傷付けるだけだ、落ち着け、落ち着け、落ち着け、自分。)
呪文の様に頭の中で必死に唱えて、自分の高ぶった感情を押さえようと勤めた。
どのぐらいの時間が経ったか、ようやく落ち着く事の出来たエッジは、シャワールームから出て体を拭くとバスローブを纏って部屋に戻った。

 部屋に戻ると暖炉の前で体を丸める様にして座ってるリディアが目に入ってきた。
「どうした?」
心配そうにエッジが後ろから声をかける。
「・・・寒いの・・・。」
「ばかやろう、しっかりシャワーで暖めてこなかったな。」
「・・・だって、早くエッジのトコロに行きたかったんだもん。」

んで、んで!?
早く続きぼんぬる〜
808Saki@SS続き:03/01/22 02:03 ID:jOlPZEAH
震える足を抱える様にして両手でしっかり掴んで丸くなって座るリディアを見て、エッジは深くため息を付いた。
エッジは暖炉の前にソファーとベットから布団と毛布を運んで来ると、バスローブを脱ぎ捨てた。そして、リディアの着ていたバスローブも脱がせた。
「!?エッジ?」
いきなり全裸にさせられて、困惑した表情をしたリディアの顔をエッジは自分の胸に埋めさせると、彼女を包み込む様に抱いて持ってきた布団と毛布に包まってソファーに座った。
「暖かいだろ。冷えた体を暖めるのにゃ、人肌が一番なんだヨ。」
そう言って笑うエッジの顔を見て、リディアがまた泣き出した。
「ふぇぇぇぇ、エッジぃ・・・。」
「一体どうしたんだよ、今日は泣いてばっかりで。」
まるで子供をあやす様にエッジが問い掛ける。
「こんなに冷えるまであの嵐の中外にいて、泣いてばかりじゃ解んないぞ。」
冷え切ったリディアの細い指先を握り締めて、開いた手で彼女の肩をしっかりと抱く。
声こそ上げてないが小刻みに肩が震えてる所を見ると、まだ泣いている様である。
(情緒不安定ってやつかな?)
仕方が無いので、エッジはリディアの気が済むまで泣かせてやる事にした。
随分長い時間が経った気がする。
リディアも大分落ち着いたみたいでいた。
長い沈黙を最初に破ったのはリディアであった。
「・・・私、本当にここにいてもいいのかな?」
809Saki@SS続き:03/01/22 02:04 ID:jOlPZEAH
「んぁ?もしかして、昼間あのクソバカに言われた事を気にしてるのか?」
「だって、やっぱり私じゃエッジに釣り合わないよぉ・・・。」
リディアはエッジの胸に顔を埋めると絞り出したような声で言った。
「釣り合うって、何だよ?」
「・・・私、生まれはエブラーナじゃなくってバロンの辺境の田舎生まれだし、幻獣界で育ったから本当の年齢はまだ7・8歳だよ・・・、子供っぽいし・・・。これじゃエッジと全然釣り合わないよ・・・。」
今にも泣き出しそうな声でリディアが言う。
「・・・城にいるのが辛いか?」
リディアがゆっくりと頷く。
「・・・私、ここから出て行く・・・。」
「・・・そんなくだらない理由で出て行くなよ。」
リディアの肩を抱くエッジの手に力が篭もる。
「もう・・・、俺にはお前しかいないんだから、お前しか目に入らないんだから・・・。」
エッジが囁くように呟く。
「絶対、俺を置いて出て行くなよ。お前が出て行くなら俺も付いて行くからな。」
エッジが小声で、でも力強い声でリディアに言った。
810Saki@SS続き:03/01/22 02:04 ID:jOlPZEAH
「・・・だめだよ、エッジこの国の王様じゃん。」
リディアが顔を上げると、一瞬だけ目が合ってからすぐにエッジは視線を暖炉の火の方に向けた。
「・・・俺は、俺は二つ後悔した事がある。」
「・・・?」
「一つは、月から帰ってきてからすぐにお前にエブラーナに一緒に来てほしいと言えなかった事だ。」
「・・・二つ目は?」
「セシルの戴冠式の後、またお前に一緒に来てくれって言いそびれた事だ。」
「・・・・。」
「実はな、セシルの戴冠式があった頃に俺にも縁組の話が持ち上がっていたんだ。」
「えぇっ!?」
「相手はあのクソバカチャールズの妹だ。」
「だからあの人、私に・・・。」
「俺は、あの家族が大っ嫌いだったし、なによりも頭の中はお前の事しかなかった。お前以外の女と一生一緒にいるのも嫌だったし、抱くのも嫌になっていた。ずっとカミさんにするのはお前だって決めてたからな。」
「・・・エッジ。」
「戴冠式の直後、お前はさっさと姿が消えちまうし、エブラーナに帰ってきたら縁組の話が本格化しそうだったから、たまらなくなって城を抜け出して地底に行くつもりだった。」
「・・・私を迎えに?」
「そうだ。でもラッキーだったぜ、お前にバブイルの塔近くの森で会わなかったら行き違いになっていたからな。」
リディアはエッジの体にその身を委ねるように寄りかかる。
811Saki@SS続き:03/01/22 02:06 ID:iD4ZlbQQ
これが最後のチャンスだと思ってあの宿屋でやっとの思いでプロポーズしたんだからな。」
「そうだったんだ・・・。」
「もう、絶対にお前を手放さないからな。出て行っても追いかけて行くからな。」
「・・・うん。ごめんね、エッジ。」
「俺も忙しくって随分とお前一人にさせちまったからな、すまねぇ。」
「・・・うん。」
「何か不安な事や悩み事があったら夜遅くてもいいから、寝てたら叩き起こしていいから俺の所へ来いよ。」
「・・・うん。そうする。」
(・・・暖かい)
リディアはエッジの胸に顔を埋めて、エッジの暖かさに触れる。
「どうだ?もう寒くないか?」
「うん、でも・・・。」
812Saki@SS続き:03/01/22 02:07 ID:iD4ZlbQQ
「もうちょっとこのままでいたい。」
「そうか。お前の気の済むまでこの状態でいてやるよ。」
数分後、エッジがリディアの顔を覗き込むと寝息を立てて彼女は寝ていた。

 次の日の朝、リディアは自分の部屋のベットで目が醒めた。
(昨日の事・・・、夢だったのかな?)
と、思いながら起き上がると、自分がサイズの大きいバスローブ姿である事に気付いた。
(夢・・・じゃない!?)
昨夜の出来事を一瞬の内に思い出したリディアは、耳まで真っ赤になった。
エッジは、あのまま寝てしまったリディアに脱がせたバスローブを着せて彼女の部屋まで運んでくれたのである。
(きゃ――――っっ!!)
恥かしさと嬉しさが入り混じって、リディアはまたベットに潜り込んだ。
(エッジのニオイがする・・・)
自分の着ているバスローブの匂いを嗅いでリディアはそう思った。
(私を選んでくれてありがとう、エッジ・・・)
813Saki@SS続き:03/01/22 02:12 ID:iD4ZlbQQ
終・・・らない。
もうちょっとだけお付き合いくだせぇ・・・。m(_ _)m

そして、すみません。
睡眠薬には勝てません。(実は肺炎寸前の風邪ヒキーなもんで・・・)
もう寝ます。続きはまた明日夕方までには・・・。
814名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/22 04:46 ID:Crl4Fa7f
若臭のバスローブ・・・ハァハァ
今回も素敵でした!
Sakiさんどうかお体に気を付けて!
でも続き激しくキタイ・・・(^^;)
ハアハアはいいけどageるなってw
816Saki@SS続き:03/01/22 15:22 ID:+bi1lMQC
 数日後の夜、エッジと一緒に彼の部屋にいるリディアの姿があった。
エッジはいつもの様にソファーに座って酒を煽っていた、そんなエッジの膝を枕代わりにリディアが素足でソファーに寝そべっていた。
あの嵐の夜の後リディアは、夜は必ずエッジの部屋で過ごしていた。
「エッジはどうして私を好きになったの?」
リディアの直球の質問が飛んでくる。
「じゃぁ、お前はどうして俺がよかったんだよ?」
「えっ?それは・・・。」
ごにょごにょして答えをはぐらかそうとしてるリディアにエッジが言った。
「お前が先に答えてくれたら、答えるよ。」
「・・・いじわる。」
リディアは顔を真っ赤にして寝返りを打ってエッジの視線から逃れた。
そんなリディアにエッジは、ははっと笑って頭を撫でる。
「そーゆー事は、聞くモンじゃないぜ、あまり答えにくい事なんだよ。」
「私が先に言ったら答えてくれる?」
「・・・うっ、お・・・おう、そーゆー約束だからな、答えてやるさ。」
リディアはエッジのズボンをぎゅっと掴むと、耳まで真っ赤にしながら小声でボソボソと答え始めた。
「・・・その、あの旅の時、危ない時とか落ち込んだ時とかいつも側にいてくれたから・・・。エッジが側にいると安心するから・・・エッジ、優しいから・・・。」
エッジは黙って聞いている。
「だから・・・その・・・気が付いたら好きになってて・・・。あの・・・ありがとう・・・。」
エッジはリディアの頭をぽんぽんと軽く叩く。
817Saki@SS続き:03/01/22 15:23 ID:+bi1lMQC
リディアは起き上がって、エッジと視線を合わせた。
「エッジの番だよ・・・。」
リディアの顔はまだ赤い。
今度はエッジが視線を外すと、「まいったな・・・」と言いたげに頭を掻くと、
「その・・・、殆ど一目惚れだったな、俺の場合は・・・。」
「えっ・・・!?」
リディアはさらに顔を真っ赤にして座り直して、エッジの話に耳を傾ける。
「初めて会った時、ビルガンテにボロ雑巾みたいにボロカスにやられた時に、お前泣いて俺の事止めただろ。あの時に・・・な・・・。」
気が付くとエッジも顔がほんのり赤くなっている。
それが酒のせいか、それとも照れているのかリディアには解らなかった。
「あの時な・・・、不謹慎にも泣いてるお前見て、綺麗だなって・・・。そんで一目惚れ。」
エッジが微笑みながらリディアを見ると、彼女は茹で蛸同然に耳まで真っ赤にしてエッジを見ていた。
「どうしたよ、そんな茹で蛸みたいになって。」
と、手を伸ばすエッジに対して、リディアは思わず身を引いてしまう。
「・・・?どうした??」
「えっ?えっ?」
リディアは無意識で身を引いていた。
心臓がばくばく音を立てている。
リディアは、恥かしさのあまりさっきまで枕代わりにしていたエッジの脚に顔を埋める様にして倒れ込んだ。
そんな彼女の頭にエッジは手を置いて。
「だから、そんな事聞くモンじゃないって言っただろ。」
それ見た事かとエッジが言う。
「・・・うん。」
暫く沈黙が続いたが、その沈黙を最初に破ったのはエッジだった。
「恥かしついでに言うけどな、この前の嵐の夜な・・・。」
エッジが話かけてきたのでリディアは寝返りを打って、下から見上げるようにエッジの顔を見る。
「ずぶ濡れになったお前えと、シャワーから出てきたお前を見てな、初めてお前さんを抱いた時の事思い出してな・・・。まぁ、あの時よくお前を押し倒さなかったもんだと思ってな・・・。」
酒を飲みながらエッジは呟く様に話かける。
「なっ・・・!」
リディアはまた顔を真っ赤にして、絶句した。
818Saki@SS続き:03/01/22 15:23 ID:+bi1lMQC
起き上がろうとしたが、エッジが酒の入ったグラスを持ってない方の腕でリディアの肩を掴んで押し付けられてるので起き上がれなかった。
エッジが、自分の膝の上で寝ているリディアを見下ろして、
「だってそうだろ、あんな色っぽい姿見せられたら男だったら興奮するっての。お前もうちょっと自分のスタイルの良さとか自覚しろっての。今だって・・・。」
エッジは視線を、リディアのミニスカートから出ているスラリと伸びた白い脚に移した。
「やっ・・・!馬鹿っ!!」
押さえ付けてるエッジの腕をするりと抜け出して、慌てて座り直す。
「だから、自覚しろって言ってんだよ。」
エッジは意図的に脚を前で組んで、前かがみになってふて腐れている。
「だめ・・・だからね、ご家老様にも言われてるでしょ。」
「解ってるよ・・・。」
「私・・・もう寝る・・・。」
「あぁ・・・そうしてくれ。」
(持ちそうにねぇしな・・・。)
リディアが履物を履いて部屋から出て行こうとした時、エッジはまだふて腐れて酒を飲んでいた。
そんなエッジにリディアはいきなり唇を重ねると、
「これぐらいならかまわないでしょ、それじゃお休み!」
リディアは小走りでエッジの部屋を去った。
(やれやれ・・・)
リディアが去って一人になった部屋でエッジは深くため息を付くと、グラスに残った酒を一気に飲んで、自分もベットに入った。
ベットに入っても暫くエッジは眠れなかった。
寝返りを打って数ヶ月後自分の横に来るだろう最愛の人の姿を思い浮かべて手を伸ばす。
(早く・・・ここに来い)
そう思いながらエッジは次の日のために深い眠りについた。
819Saki:03/01/22 15:30 ID:Yb2QDj00
終った―――!!ナガカッタヨママン
次スレに移行する前に終った―――!!
よかった。容量オーバースレスレだYO。セーフセーフ
この4.5のスレは長編物が多いから900前に本当に容量オーバーで書き込めなくなりそうだな。

P・S
もし次レスを立てる方がいたら当HPのアドレスが変わっているのでご注意おば。
関連サイト
若様と召喚士
ttp://sakimayu.hp.infoseek.co.jp/
Sakiタン、えがった〜!
リディアを抱けなくてもんもんとしてる若の代わりに
私が一人(´д`;)ハァハァしてあげまつ。
そろそろ新スレのことも考えなきゃですね。

しっかしこの4.5はいろいろありましたな・・・(´д`)
822ハマチ:03/01/23 23:21 ID:lnJiQqvI
過去ログ倉庫を作りますた。
ttp://members.tripod.co.jp/ERhamachi/index.html

いやもうほんと置いてあるだけですけどね。。。
Sakiタソにはレスとスレのの違いが分かっているのかと
かなり昔から問いつめたかったのでつが。
いや、ハァハァはさせてもらったけどさw
824Saki:03/01/24 16:57 ID:IYi9xJ6/
>>823
ご指摘ありがとうございます。
打ち間違えしてますた、(鬱)大丈夫です。ちゃんと違いは解ります。
最近無意識でキーボード打ってる事が多いんだよな、恥かしい間違えだわ。
豆腐の角で逝ってきます。
825名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/25 00:47 ID:Cudl0Vf+
そういや他の神達はどこにいったの?

神はシェンと読むこと
板のトップ見たら、800で引っ越しだそうで。>all

いつも専用ブラウザで見てるから気がつかんかった。
827名前が無い@ただの名無しのようだ:03/01/27 15:45 ID:Mv45hy/d
あげろ!あげろ!
皆で皆をもりあげろ!
828uni:03/01/27 22:53 ID:fD/ld9u0
SS投下準備のために、新スレ立てたよ!
心機一転でこっちもよろしくなのだ。

エッジ×リディアを応援するスレ Part5
http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1043675368/l50
最近このスレには香ばしい香具師が多い気がする…
新スレ立ったのか・・・
でもSS投下する雰囲気じゃないな・・・明日にしよう。

以上、旅から戻ったゴキでした。(・・・旅先はあんまり寒くなくて良かったよ)
831アンチゴッキー:03/02/02 00:55 ID:MXMX3m8x
・・・新スレ、誰も書き込まないね・・・
私、マズイことしたんだろうか・・・
新スレ落ちた模様です
part5は関連リンクとかも完全じゃなかったから、
今度はちゃんとテンプレをこっちに貼って、確認してからスレ立てに入った方がいいと思う。
834テンプレ?:03/02/02 22:33 ID:yo4OzpBn
若様とリディアたんの恋をみんなで応援するスレです。
エッジ×リディアな小説、イラスト等を若様&リディアたんに献上しましょう。

            ∧∧∧∧
            (*゚ー゚)゚Д゚,) 俺たちを応援しろ
sageでマターリとね |  つと |
             〜、__つ   |〜
               .U^U

前スレ
エッジ×リディアを応援するスレ 5
http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1043675368/l50

過去ログ
その1 http://game.2ch.net/ff/kako/1013/10134/1013418909.html
その2 http://game.2ch.net/ff/kako/1017/10177/1017750120.html
その3 http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1029046004
その4 http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1036071320
その4.5 http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1036687675/



関連サイト
若様と召喚士
ttp://sakimayu.hp.infoseek.co.jp/
ハマチタソの保管庫
ttp://members.tripod.co.jp/ERhamachi/index.html



修正する部分があったらおながいします。
835Saki:03/02/02 23:09 ID:h6JLt4yi
大丈夫だと思われ。
ちょっくら自分レス立ていってきまーす。
836Saki:03/02/02 23:20 ID:h6JLt4yi
レス立て→×
スレ立て→○

また間違えてるよ・・・・(鬱)

スレ立て失敗しました。
もう一度挑戦してきます。
837Saki:03/02/02 23:26 ID:h6JLt4yi
失敗しました・・・。
もうチョット時間が経ってからまた挑戦してみます。
838アンチゴッキー:03/02/02 23:43 ID:GOGVexhP
落ちたか・・・・゜・(ノД`)・゜・
仕方ない。また新しく張り直しますね・・・
839Saki:03/02/03 00:21 ID:mccoPCNp
10回やって10回ともスレが立ちませんでした・・・・゜・(ノД`)・゜・
スマソ。誰か自分の代わりにスレ立ててくだい。
どうやらウチのホストからじゃ無理っぽ・・・
840アンチゴッキー:03/02/03 00:59 ID:pKr3ilS2
うちもホスト固定なので無理・・・

で、提案なのですが、
エロありのSSを書くに当たっての諸注意なんかを
スレの1か2に貼っておくというのはどうでしょう?
1には前スレだけ貼って
2以降に過去ログと関連サイト、注意書きを置いてはどうだろう?

>2
過去ログ
その1 http://game.2ch.net/ff/kako/1013/10134/1013418909.html
その2 http://game.2ch.net/ff/kako/1017/10177/1017750120.html
その3 http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1029046004
その4 http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1036071320
その4.5 http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1036687675/



関連サイト
若様と召喚士
ttp://sakimayu.hp.infoseek.co.jp/
ハマチタソの保管庫
ttp://members.tripod.co.jp/ERhamachi/index.html

★SSをうpする際の注意点★
・エロ描写ありの場合、事前に申請する事
・名前欄に「18↑」などと入力する事

もっとくだけた口調の方がいいかな〜。
ご意見よろ。

あ、それとスレタイは「応援スレ5 R」ってどう?
RはリバースのR。
よく考えたら注意書きはいつも見えるように
1に貼っておくべきかも。
843Saki:03/02/03 18:40 ID:4DdYL1Pn
ダメだ・・・。
近所の漫喫からもスレ立てに行ったが、ここもホスト規制に引っかかって立てられねえ・・・。

次のSS職人さんのためにも誰か立ててーーっっ!!
ええと、ではテンプレのまとめを。
>1に
前スレのリンクと注意書き
>2に
過去ログと関連サイト

でよろしいですか?
(いや、私もたてられないので・・・)
自分今から挑戦してみます!>スレ立て
立てられました!
次スレはこちら↓

エッジ×リディアを応援するスレ5 R
http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1044283504/
847名前が無い@ただの名無しのようだ:03/02/17 00:13 ID:zK3uBcG7
新スレまた落ちてしまったようです。
ここが残って向こうが落ちた原因はよく分からんです。
また即死判定ですか?
う〜ん、どういう基準なんだろう………。
今は復活してるモヨウ?
で、結局新スレはどないするんですか?
立てたいけど立てられない・・・
なんでいつも消されるんだ…
どうもです。普段このスレはROMの人間ですが…参考までに。
自治スレッド@FFDQ3
http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1043241053/

今回の即死は判定がきつくなったという見方が有力です。
12月に立った、レス100以上、最終書き込み1日前というスレも落ちてしまいました。
判定の基準は秘密だそうです。

また、板トップのローカルルールを見ていただくと分かると思いますが、
次スレ立ての目安を900に変えました。
800というのは、スレ立て規制のゆるい頃の名残なので
今無理に次スレを立てなくても、
あまり気にしないで通常どおり950で引越しでもいいかと思います。
ここもなんだか大変なことになったね・・・
とりあえず、移動は900すぎてからまた考えるとして。

エジリディについて語るスレなのに、
即死の心配ばっかりする昨今の状況が悲しすぎる・・・
「I miss you」つづき読みたいな〜
んだね〜。
こんな状態ではSS投下できんのかもしれないが・・・
857アンチゴキ(実は856):03/02/20 01:38 ID:eysVSwoV
お、荒らしが透明あぼ〜んされている。
SS、即死判定対策に残しておこうかな〜とおもっとるのですが、
(落ちた新スレに途中まで貼った「きっかけ」と、もう一つ書きかけ)
それとも今ここに貼るのがいいですかね・・・?
麒麟が超弩級のスランプなのですが、それを貼る方がいいのか・・・
(そもそもこれは、新スレに上げた分も貼らないと話がぶっ飛んでしまう・・・)

なんにしても、元の活気に戻したい・・・
スレ立てても落ちてばっかだなんて・・・
858アンチゴキ:03/02/21 02:45 ID:gRy0+eIW
春休みになったらまた盛り上がってくれるかしら。
(春めいた人たちも一緒に増えそうだけど)

せっかくだし、落ちたスレに貼った分も貼りつつ、
続きを書いていこう・・・
5Rに上げた分は、新スレ立ったら貼りますね。
859麒麟:03/02/21 03:31 ID:gRy0+eIW
「…姉上、父上、ずるうございます」
大地に突いた両腕にも感覚がなくなってきて、草むらの中にその身を投げ出すと、
吐息だけでそう呟いた。
姉は一つだけしか違わないのに、自分ばかり大人の顔をして、
戦場に消えてしまった。父も、戦場へ残った。
「私は、何もできないのですか…?」
そうして、ここで息絶えていくだけの存在なのですか…?
頬に、温かいものを感じる。いつの間にか、泣いていた。
まだ、泣けたのか…心の隅で感慨にふけりながらも、
胸にわき出してくる無力感を止めることができずにいた。

…私を必要とはしてくれないのですか…?

ざわり、と音を立てたような気がした。その呟きに、エッジはなぜか総毛立っていた。
恨めしさのようなものさえ感じられるその声音は、本当に聖獣の記憶なのかと思わずにいられなかった。
何か、声をかけなければ。喉の奥がひりついたように苦しい。それでも、何でもいいから言わなければ。
…しかし、まるで壁一枚隔てているかのように、伸ばす手は少年に触れることができない。
…そして、少年はまた、自嘲気味に唇を引きつらせる。
「…もっと、力があれば…」
860麒麟:03/02/21 03:33 ID:gRy0+eIW
エッジの記憶のなかにある想いが、ふと同調した。
「私も、必要としてもらえたでしょうか…こんな日を…
迎えずに済んだでしょうか…何より…」
…あとからいくら悔やんでも…、何かを欲しても…詮無いことだと、
戦いを終えたエッジには思うことが出来る。しかし…。
「…私は…」
いまその命の灯火を失おうとしている少年にそんな言葉は届きはしない、
それも、やはりわかっていた。
「………」
そしてなお、何か喋ろうとする彼の側に、ふと今まで感じられなかった気配が立つのを感じた。
「…この…気配は」
いくらかの違いはあるが、覚えのあるものだ。…そう、海中で自分の前に立ち、
幻界でリディアと自分の前に現れた…。
(…麒麟)
うっすらと目を開けた少年もまた、その姿を捉えたらしい。
そして、うつろな目は驚きに見開かれた。
「……あ…ね…うえ……」
麒麟がその口にくわえていたのは、弟と同じく深手を負った姉であった
861麒麟:03/02/21 03:35 ID:gRy0+eIW
そこから、急に視界が閉ざされる。気がつくと、自分がその足で立っていた。
足下は、無限の闇。そして、天井もまた。
「…何だ…?」
ふと、視線を戻すと、ぼんやりと青白い光に包まれた人影があった。
(こいつだな…)
雰囲気でわかる。今までずっと体の中にいた幻獣だったから…。
白く長い髪を後ろで束ねた青年の姿をとっているのは、
主人格が麒麟の弟の方だからだろう。
「…まだ、続きがあるんだろう」
青年は、寂しそうに微笑んだまま泣いていた。足下に落ちた涙が、
闇の深淵に吸い込まれて消えていく。
言葉を発することはなかった。が、思いは形をなさずにエッジに直接届く。
「…迷っている時間、ねぇんだろ。何となくわかるよ。
…あんたがあの時なにを思っていようと、誰も責められやしねーんだ…」
止めどなく流れる涙を拭うこともせず、青年はそっと右手を挙げ、エッジにかざした。
…そしてゆっくりと、その手を戻した。
「…そうか…」
その一瞬、脳裏をよぎった光景にエッジはすべてを理解した。
「…あんたは…優しい弟だよ…。でもな……もう少し……」
その言葉を遮るように、特徴のある言葉が耳に届く。
「…これは…」
繰り返されるその長い言葉を聞くうちに、それが呪文の詠唱であることに気づく。
862麒麟:03/02/21 03:44 ID:gRy0+eIW
『……………』
これは…まさか…。そう考えて目の前の青年に向き直る。
依然として寂しそうな微笑みを浮かべてはいるが、視線はしっかりこちらを向いている。
そのまっすぐに、もの言いたげに自分を見つめる目に、
エッジはそれが何であるかを確信したのだった。
「…ありがとよ…そうか…この言葉と、真実……」
そして、エッジは聞こえる言葉を復唱し始める。どうか、リディアに届くようにと祈りながら…。


「え…何?」
意識のないままのエッジの唇が、かすかに動いた。
それは、リディアが見守る中やむことはなく、次第に声を発するようになっていった。
「エッジ…お願い、聞こえるのならもう一度聞かせて…何を伝えようとしているのか…」
リディアの言葉に応えるように、エッジの唇が再び動く。
聞き漏らすまいと聴覚を研ぎ澄まして、無意識にエッジが紡ぐ言葉を必死に記憶していく。
伝え終わると、安堵したかのようにエッジの唇が閉じられる。
(……これは…まさか……)
反芻するうちに、その言葉が何物かは理解できた…しかし、伝えられた理由までは
判じかね、口元に笑みすら浮かべて眠るエッジの顔を覗き込んでため息をつく。
863麒麟:03/02/21 04:02 ID:gRy0+eIW
「まだ…目覚めない…」
手を握ると、なにかざわめきの中にいるような錯覚に陥る。
二人にしかわからない、やりとりなのだろうか。
「エッジ…」
その手をそっと下ろすと、開きっぱなしの扉を振り返る。
…そこにいたものをみて、リディアは我が目を疑った。
「…麒…麟…?」
磨かれた玉のような鱗を持つ幻獣が、そこにいた。
自らの力を抑えていたために、リディアに気づかれなかったのだろう。
急いで外に出てあたりを見回すと、先ほどまで様子を見に来ていた幻獣たちは
何処へか姿を消し、アスラのみが、どこか寂しげな表情で、
ことの成り行きを見守っていたのだった。
「…何を、…ね、何をするの!?」
結界をでると同時に一気に覆いかかってくる威圧感に言い得ぬ危機感を
感じ取り、リディアは本来の姿を現した麒麟の首にすがって問い質した。
『リディア…止めないでくださいね』
「何を…?何をなの…?」
『もう…あまり時間がないようなのです。弟が私を拒んだ以上、
お互いに命を削りあい…死を待つ道しかもう…』
「…そんな…」
『大丈夫、あなたの大事な人は傷つけはしない。…私…いえ、私たちは、
幻獣としての誇りを持って自らを葬りたいのです…』
語り終えた麒麟の体内にかつてない力が宿るのを感じる。
864麒麟:03/02/21 04:04 ID:gRy0+eIW
死を決めた者にかける言葉が浮かばないリディアは、
麒麟の後方のアスラに駆け寄ろうとするが、見えない力に阻まれてしまう。
「アスラ様…!」
「…誰にも手出しさせないつもりのようです…。もともと幻獣王の支配下に
ない者の生き死にに口を出すことなどできないのに…」
『それでも…あなたは止めるかもしれない。…そうでしょう?』
その言葉から、アスラが足止めされていることをリディアは理解した。
泣きそうな顔の彼女を目で制し、アスラは静かに麒麟の言葉にうなずく。
「…そうですね…。それで、結界は正面だけ開きますよ。町に被害が出ては困りますから」
その言葉にゆっくりうなずくと、体内の力がいっそう強く感じられるようになる。
(……どうして…?二人の言ってることは…本当に、正しいの?)
二人のやりとりを聴いていたリディアは混乱していた。今まさに、
自らの命を絶とうとする者と、それをあえて止めることをしない者と。
(…違うよ…絶対に、違う…)
かつて同じように自ら命を投げ出していった者たちが胸をよぎる。
…その一番最後に、同じように命を捨てようとした男の笑顔が浮かんで消えた。
(…エッジ…)
ふと顔を上げれば、目の前に白い光の球体が浮かんでいた。
かつて、ローザが使っていた白魔法唯一の攻撃魔法ホーリーの光と
酷似しているそれは、リディアが戸惑う間にも肥大化を続けている
865麒麟:03/02/21 04:13 ID:gRy0+eIW
「………だめよ!」
やっと出てきた声は、半ば掠れていた。しかし、麒麟はその声にゆっくりと振り向いた。
『…なにがですか』
あからさまに不機嫌な声だ。今にも押しつぶされそうなプレッシャーを感じながら、
それでもリディアはもう一度言った。
「ダメなのよ」
その瞳の真摯であるのを見て、麒麟は再び穏やかな口調に戻り、リディアに問う。
『なぜ、そう思うのですか?』
「…あなたの弟は、あなたと同じように消えたいと思っているの?」
『…思っていなくても同じこと。私を拒んだ以上、辿る道は一つなのですよ』
「…それでもだめ!…あたし、理屈とかそういうの苦手だから
上手く言えないけど…だめ。…エッジが助かってもあなた達が
助からないなんて、そんなの絶対にだめよ!」
『なぜあなたはそんなに、私たちの命にこだわるのです…。
召喚士だから、ですか?』
涙さえ浮かべながら、必死の表情で自分に縋るリディアを
瞳だけで見遣って、麒麟は問う。
866麒麟:03/02/21 04:15 ID:gRy0+eIW
「…それも、あるかもしれないわ。でも違う…。あたしもう…
大切な人たちを見殺しになんてしたくない…」
『………』
「あたしに出来ることがないって、まだ決まった訳じゃない。
…エッジだって、答えは無理でも、道標くらいは見つけてきてくれるわ。
…だから、…だから……」
『あなたはいい子…。皆があなたに惹かれるのも無理からぬこと…。
でもね……』
「でも、何だってーんだ?」
その声に、三人が一斉に振り返る。
部屋の入り口に、声の主が立っていた。結界越しに見据える双眸には
先ほどまでの熱に浮かされた色は無くなっていた。
「エッジ…気がついたのね!」
その姿に最初に声を上げたのは、リディア。結界を気にしなくて良い彼女は
まっすぐエッジの元に駆け寄ってその胸に縋った。
目を潤ませながら抱きついて離れないリディアの髪をなでながら、
エッジはまずアスラに声をかけた
「…すまねーけど、結界はずしてくれよ。もう必要なさそうだ」
どういうことでしょう?そう言いたげなアスラに、エッジは黙って促す。
しばし、その目を見つめ返していたが、やがて『仕方がない』という風に
微苦笑して結界を解いた。
ブゥゥン…という音とともに、ほぼ透明だった壁が光を発して姿を消す。
867アンチゴキ:03/02/21 04:26 ID:gRy0+eIW
試みに上げてみたら、さがんねーよ(泣
まー、こんな時間だからな・・・
もう寝ますが、なるべくがんがってこれ、終わらせたいです。
あんまり長引くと、ほっといてる夏休みの宿題を見る気分に・・・

・・・みんな、戻ってきてくれないかなぁ。
いつもにこのスレ楽しんで見させて頂いてます。なにやら新スレが削除されたり色々大変なようですが、リディア&エッジのファンとして陰ながら応援してますのでSSやってる方達、エッジ×リディファンの方達、頑張って下さいっ(^。^)V
SSの投下をただ待つより、ネタふって盛り上がろうyo!
でないと職人さんばっかりに負担をかけさせちゃうし。

>アンチゴキさん
続きキタァ--!
乙です。

今日フラフラサイト巡りしてたら
エブラーナと幻界間でデビルロードを作って解決っていう一文見て
ソレダ!(・∀・)と目ウロコ。
870名前が無い@ただの名無しのようだ:03/02/23 20:36 ID:otX4i31v
このスレのパート1の頃って
エッジはひどい扱いだね…(^^;
それに比べリャ、マターリしてていいじゃないの。
今日ひさびさにWやってみたんだけど、リディアのテーマがイイ!!(・∀・)ね
872名前が無い@ただの名無しのようだ:03/02/25 13:18 ID:ozt8wvTv
>>871 同じく久々にWやりました。
リディアのテーマ良いですね。あとゼロムス戦の曲が好きです。
   久しぶりっだったのでエンディング感動して泣きますた。
エンディング
491 名前: [sage] 投稿日:02/03/10 23:06 ID:aPTKOe69
               _| |_
              l_  _l
                | |
          ____|_|____
         / ________  \
        | /     _ | |       \  |
        | | _/   \)       | |  ミё彡
        | | ヽヽヽ    l        | |        ミё彡
ミё彡    | |  \。\ /      | |      ミё彡
      ミё彡    ヽl                    ミё彡
      ミё彡                ミё彡  ミё彡
    ミё彡             ミё彡_
         ミё彡      ミё彡 |、 ・)
     ∧_∧              ∩ ̄ ∧∧
    ( ;∀;)   ゜。           \\(゚Д゚ )_
    / 二]つづ  ∫∧_∧∧_∧    ヽ~ У / 〉
   /__/|_|  ∫ノ ( ´∀`)ノ ハヘX〜 ∠(・>⊂V
    /∧_∧ `ノノヽ,~〈∞〉ヽ゚ノ ^∀^)〜' / / ∧\\
  (_(  ´ー`∠ ー 、〜V ⊂〔二⌒)ヽ  ⊂⊃  ⊂⊃
   /二]つ´゚ノ   |_∧__| ノ ノ~ ⌒ノ⌒ノ
   |__/|_|   _ l // ,| | | ノ ノ ノ ノ   /§∧
    〉_〉_〉   _l_ | | | | | |ノノ ノ  ノθ  (ー゚* )
   (__)_)  |  ( ̄ )( ̄ ) ノ ノθ    ⊂⊂~〉∩∩
  ∩_∩    | ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~~~l ̄l      /~~(∇` )
  ( ´ー`)  | ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l ̄l    l_____゚ヽ~~~)
  /ニ]つづ| ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄|    UUノ___\
  |_/|_| | ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄|       (__))
  | | | | ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄|
874名前が無い@ただの名無しのようだ:03/02/26 00:57 ID:TDFp+ZGY
このスレもすっかりさびれたね…。

一部の人によるスレの私物化が人を遠ざけた気がするね
>>873
(・∀・)イイ!!
6やらオウガやらに浮気してたので
こういった図に弱くなってる…( ´Д⊂
エッジはスポーツ刈り?
877アンチゴキ:03/02/27 02:51 ID:DOhk78vK
激励のレス、ありがとうです。
ようやく山を越えた感じですので、またいくらか貼ります。
最近人を見ないのは、職人さんがイベント対策中だからなんでしょうか・・・
878麒麟:03/02/27 02:54 ID:DOhk78vK
「よし…じゃ、話の続きだ」
そういいながら部屋を出てきたエッジは、歩くことが辛くなっていることを
周囲に気取らせないよう、敢えてすたすたと早足で麒麟に近づいた。
彼がまだ弟を抱え込んでいるからなのか、麒麟のまとう空気はどこか緊張感を帯びていた。
それを気にもとめぬような表情で、エッジは立ち止まって手を伸ばす。
「…俺は正直、本当に消えたいならそうすればいいと思う」
「エッジ…」
咎めるようなリディアの声には振り向かず、訝しげに目を光らせる
麒麟の目を見たままで続ける。
「…ただ、今それを許したら、弟はあんたをまた恨むだろうな」
『…恨む…何のことでしょう』
「やっぱり…気づかなかったのか。まぁ、仕方ねーけどよ」
すっと目をそらしたエッジは、何か言葉を探すように俯いたまま視線を彷徨わせ
…そして、きつく目を閉じた。
「…………なぁ」
『はい』
「あんたはどう考えるのかな。弟があんたを拒んだ理由について」
『………』
麒麟が、沈黙する。そこでエッジはようやく顔を上げる。
「あんたたちの過去を、見てきた…。乱世とはいえ、キツいもんがあったな…」
『…そうですね…遠い昔のことなのに、思い出すときはとても鮮明な光景なのです…』
「あんときあんたはたった一人で消えちまった。そして、
それぞれに麒麟の器を受け取っていた」
『……そう、敵を説得しに行く途中、脇道に潜んでいた者に斬られ、
もうこれまでかと思ったときに…』
879麒麟:03/02/27 02:56 ID:DOhk78vK
「…あんたの弟も、傷を負って虫の息だった。そして、あんたが
事切れかかって意識がないのを知った弟は、目の前に現れた麒麟に条件を出した」
『…条件…ですって?』
眉間に皺が寄るのがはっきりわかる。返答次第ではただではおかないと、
言外に言っているのがエッジにも伝わってくる。しかし、その威圧には
眉一つ動かさずに言葉を継いだ。
「『自分の中にある、とある感情を封印してくれ。姉には決して気づかれないように』
…あんたの弟は、そうしてくれれば何も拒まない。むしろ喜んで器を頂こうと、
そう言ったんだ」
『そんなことを…しかも私には隠すと…』
再び、麒麟の双眸が悲しみの彩を宿す。そんな彼女に、エッジは小さくため息をついた。
「何故だ、と先代の麒麟は訊いたんだよ。そりゃ、理由もなしにホイホイ
力は使えねーだろうからな。あんたの弟はな、なんて答えたと思うよ」
『……………』
「知ればあんたが苦しむからと…共にあるにはあまりに暗い感情を持ってしまったことで、
あんたを苦しめたくはないからと…そう言ったんだぜ」
『…!』
「結局、封印された記憶と感情は、時の流れによって薄らいでいくどころか、
逆に取り残されて、修復しようのない状態にまでなっていていた。…それが、
今回の暴走の原因だ…。自分でも支配できないほどに膨れ上がっていた感情に
理性を奪われていったんだ…けど、な」
880麒麟:03/02/27 03:03 ID:DOhk78vK
エッジの語りに麒麟は黙って相槌を打っていた。リディアの視点からも、
彼の言葉に嘘があるとは思えない。
見たものについての説明以外は推測の域を出ないのかもしれないが、少々の苛立ちを
麒麟の瞳に見ることが出来る以外は、そのことについては何も反応も見られなかった。
『…すべて、理性を失った弟の行為だとすれば、私にしたことも納得できます。
しかし…』
「…理性は完全にあんたに残してきたわけじゃぁねぇ。それはあんたに
感情があるのを見れば何となく理解できた」
『ええ…』
「…残された理性があんたからの分離を選んだのは…戻った記憶をあんたに
知られたくないからだろーな。姉弟一心同体では、封印が解け次第その中身
が知れてしまう、そうだろ」
『あなたはいったい、何を言いたいのですか…』
鬣がざわざわと音を立てて立ち上がっている。苛立ちをいっそう募らせているのが
一目でわかる。しかし、それでもエッジは、何か確信めいた表情で、
麒麟の問いに答えるのだった。
「………なぁ。あんたの弟は、あの夜たった一人で死にかけながら…
何て言ったと思うよ」
『……』
「『ずるうございます』…そりゃあ恨めしそうに、そう言ったんだ」
『………あれが……?』
「あんた達の願いを理解できない訳じゃない。それでも、自分を残していくことに
恨みを抱かずにいられなかったんだろう。何も出来ないと言われている、
そんな風に感じたんだろうな。麒麟に頼んだのはそんな自身の気持ちと、
そういうことがあった事実についての記憶を封印することだった」
881麒麟:03/02/27 03:17 ID:DOhk78vK
伏し目がちに語ってきたエッジは、言い終えて面を上げる。まっすぐに見据えた麒麟は、
その視線に溶かされるように形を失い…、小さく光を放って人形になった。
「…私を…恨めしく…そう…、恨めしかったの…?」
エッジの腹に手を伸ばしたまま、座り込む。
「麒麟に連れられてきたあんたを見て、弟は我に返った。自分の心を一時でも
支配した暗い感情にも気づいた…そして、畏れた」
「…それは、何故にでしょう」
「あいつにとって、あんたが大事な存在だからだよ」
「えっ…」
そんなこと一度も言わなかったのに…。そう言って瞳を背ける。
それを引き戻すことなく、エッジは懇々と説いた。幻獣にお説教か…、
そんな自嘲めいたことを思いながら。
「俺には兄弟がいねーから、あんたらの仲についてはわかんねーこともある。
けどよ、家族って何となく…本音を言いづらいもののよーな気がするんだよな。
一番近くにいて、よく知ってる存在のはずなのに、時々
他人の方が理解してることもあったりな。そんな、関係だと思ってる。
だから、弟の気持ちを知らなかったあんたを責めるつもりはない。けどな…」
一息おいて、エッジは麒麟の前に座る。口調に淀みはないが、話の継ぎ目ごとに、
少しだけ焦点の合わない目で、苦しげに息を吐くようになっていた。
882麒麟:03/02/27 03:20 ID:DOhk78vK
「恨んでも嫌っても、一番近い存在なんだよな、親兄弟ってのは」
「…ええ…いつも側にいる、そんなものでしたね」
「…あんたの弟にとって、ちょっとばかしあんたの存在は大きかったがよ、
それにしても、姉思いの弟だぜ。さっきも言ったろ。あいつが抱いた感情を…
あんたが知れば苦しむから封印させたってな。…ギリギリの状況で、
そこまで思える奴ぁそうそういねーぞ」
「そうでしたね…いつも私のことばかり気にするのでしたね…」
「…あんたが、弟をなおざりにしているわけじゃねー。家族ってのはよ、
そんな本音を語り合うには、慣れすぎて小っ恥ずかしかったりするだろ。
だから余計わかりづらいのかも知れねぇ。けど、俺が見る限り、
ホントよく似た姉弟だよ。お互いに、一人で抱え込もうとする…人の分までな」
「………あなたというひとは……」
麒麟は瞳を落としたまま微苦笑する。
「…言いたかったのは、そんだけだ。さ、あんたの好きなようにしな。
言っとくけど―――」
言いかけて、エッジの上体が前に傾く
「エッジ…!」
慌てて駆け寄るリディアが、彼女よりもずっと重い体を寄りかからせると、
情けねーな、と息だけで呟いた。口調とは裏腹に、顔からは血の気が失せている。
883アンチゴキ:03/02/27 03:27 ID:DOhk78vK
まだまーだ、続くんだろーな・・・。
とりあえず、エッジ、死ぬなよw

たぶん、また明日には続きを書けるかと思います。
がんがるさ・・・。みんな戻ってくれるまで。
>>874
>一部の人によるスレの私物化が人を遠ざけた気がするね
激しく同意
反ゴキ氏>
やっと核心まで…
でも筆がのっていらしたようで何よりでつ。
どんな結末になろうと、取り敢えず
最後まで読むつもりな香具師が一人ここにおりまっせ。
がんがれ
886アンチゴキ:03/02/28 04:42 ID:89Z4xHuD
>885
長くてごめんよ(泣
でもありがとう。

続き行きますね。
やっと一段落ついて、次の段階に進めますよ・・・
3月22日過ぎたら、また人も戻ってくる・・・筈?
887麒麟:03/02/28 04:46 ID:89Z4xHuD
「馬鹿…」
「話に夢中になりすぎましたね…さぁ、麒麟」
「…ええ」
「…アスラ様、麒麟、…ちょっとだけ待って」
目配せする二人を制し、リディアはすでに起きあがる力もないエッジを抱えたまま、
片手を麒麟にかざした。
「エッジがね、教えてくれたの。あたしにしか出来ないことがあるって。
麒麟とは契約してないし、本当に出来るかわからない。でも…あたしは
あなた達を助けたいの。だから…ね」
「リディア…あなた…」
「…人間とは面白いものですね…。私たちもそんな存在だったのですが、今まで
すっかり忘れていましたよ。……どうしたのです?やるなら、いまのうちですよ…」
あなたは…。そう言いかけて、口をつぐむ。そして、残った手をエッジの腹に当てた。
そして、目を閉じると、先程聞かされた言葉をゆっくりと紡ぎ始めた
「聖なる光を纏いて天空を駆ける聖獣よ、汝の抱けるその慈愛と正義の心は
闇夜に輝き、正しき道を示すものなり」
麒麟の目が、驚きに見開かれる。
『そう…どうしても、思い出せない何かが…ずっと気になっていたのですが』
このことだったのですね…。リディアの声を聞きながら呟く。器を頂くときに
聞かされたはずだった記憶まで、もぎ取られていたとは…
「我が血潮の赤きを、魂の潔白の証となさん…」
エッジの体温が上昇し始める。息絶えかけていた弟の意識が覚醒するのを、
リディアはその肌越しに感じる。
「…今こそ我は願うなり。…我が声に応え、その完全なる姿をここにあらわし、
我らを導き給え。……出でよ、麒麟」
その瞬間、目の前にいた麒麟が真っ白な光に包まれる。
あっ、と小さく声を上げて、詠唱を終えたリディアは支えていたエッジごと
後方にはじき飛ばされた。
888麒麟:03/02/28 04:51 ID:89Z4xHuD
「うう…」
「リディア…大丈夫ですか?」
いつの間にか側に来ていたアスラに助け起こされて見ると、白い光は
既におさまった後だった。その代わりに、目の前にいたのは、先程まで
見ていたものより一回りも大きく、鱗の輝きは比較にならないほど美しくまぶしい
…麒麟だった。
「…これは…」
『…あなたという子は…まさか呼ばれる日が来ようとは思いませんでしたよ』
その声は、男女の声がだぶっている。この姿と声で、ようやくリディアは自分の
召喚が成功したことを理解したのだった。
「…あたしの声、聞こえたのね…」
立ち上がって近づこうとしたが、腰が抜けてしまったらしく、立ち上がることが
出来ない。
『…何はともあれ、あなた達にはお礼を言わなくてはなりません。
…その男には特に…』
そう言って、足音も立てずにエッジに近寄ると、うつぶせに倒れている
その耳元に口を近づけた。…しばらくして、顔を上げると、リディアに向き直った。
『我々のために命を削らせてしまったのですからね…それに、
あなたの涙を見るのは、何故だか胸が痛みます』
「………」
何も言えずにいるリディアを見て、麒麟は微笑んでいるようだったが、
すぐにアスラを振り返った
『アスラ、あなたの夫は相変わらずの出不精ですね』
「…リディアなら大丈夫だと申すものですからね」
その言葉に答える代わりにふっと小さく息を吐く。そして首を上げると、
再びその体が光に包まれた。
『…私の命を救った二人の人間の歩む道に、光があるように…』
そう言い残して、麒麟は光の中に融けていった。
889アンチゴキ:03/02/28 04:54 ID:89Z4xHuD
また少し、間が開くかも知れません。
ちょっとやりたいことがあるので、そっちをやってから、
また書きたいと思います。

それにしても、なんだかんだ言って読んでくれる人がいるのは嬉しいですね。
なんかちっともエジリディになってなかった分、
この続きで・・・ええ。
∬途中にして放置してる作家いっぱいいるよな
あいつとか会い津と化
蜜柑にしてるやつが一番タチ悪い気がするね
あにめ氏は、現在パソ使えない状況にあるらしいですよ。
まぁまぁ職人さん達もボランティアみたいな感じで書いてくれてる訳で、義務ではない訳だし。
マターリ待とうよ。
>890
つまりお前さんは続きが楽しみで楽しみでしょうがないと。
わかるぞ、その気持ち。マターリ待とうな( ´∀`)σ)Д`)プニョプニョ
894名前が無い@ただの名無しのようだ:03/03/04 14:32 ID:X+HtBiv5
保守あげ
895アンチゴキ:03/03/05 01:17 ID:OIc9Hr/I
進んでなくてすみませぬ・・・
で、ふと考えたのですが、
次スレたった暁には、エロを書きたいと思いまつ。
ひさしぶりですものね。
書きかけのものは、保留にさせてください・・・
(いずれなんらかの形で持ってくるつもりではいます)
FFW−2ができたら、エッジとリディアの子供が出てきてほすぃ。
もしくは主人公がリディアでもイイ(・∀・)ね〜
もーあれかね。
SSとか需要ないってことなのかね。
15 :名前が無い@ただの名無しのようだ :03/03/05 20:26 ID:B5p79s0B
どうでもいい事だけど、新ポケモンのサーナイトが
リディアたんに似てるような気がしないでもない。。

非公式イラスト
ttp://www.geocities.co.jp/Playtown-Darts/5439/sirknightop.html
900ハマチ:03/03/07 00:50 ID:0Gf812lu
相変わらずタイトルに四苦八苦…思い浮かびませぬ。

*******************
 目ぬき通りは活気溢れるものだと決まっている。決まっているが目の前の人混みの多さに
さすがのエッジも気圧されるぐらいだから、俗世に疎い(田舎者とも言う)リディアに至っては
ただ呆然とするばかり。どこにこんなに人がいたのかと首を傾げる有り様だった。
「なんか……ちょっと気持ち悪いね」
 その大通りはかなり広くて、両脇だけでなく中央筋にも露店や屋台が軒を列ねている。
昼時とあってか客の多くが食べ物を出す店に立ち寄るものだから、あちらこちらで渋滞を生みだす始末。
地元民らしき通行人を捕まえて、人出の多さの理由を聞いてみたら今日は月に一度の市が立つ日なんだとか。
それも、戦乱の影響で実に三月振りの事だというのでこの盛況ぶりらしい。
「……どうしよう」
「どうしようっつったってお前、ここで買い物するしかねーわいなぁ。こんな調子じゃそこらの店も
 商売にならねぇだろーから閉まってるだろうし」
「やっぱり〜〜?」
 うぇー、とうんざりした表情でガックリと肩を落とす。これからこの人波を渡って行かなければならないのかと思うと、
どうにも気後れして回れ右して引き返したくなる。暗澹たる気持ちで手許のメモにため息をこぼした。
その様子に釣られたのか、エッジが軽く息をつく。気持ちはわからなくもない。
901ハマチ:03/03/07 00:54 ID:0Gf812lu
「んじゃぁ、俺が買い物済ましてくっから、お前は先に待ち合わせの場所に行っとけや」
「えっいや、そんな、ダメだよ!私が頼まれたんだから、私が買い物するのっ!」
 幼さが残る立ち居振る舞いとは裏腹に、妙な所で責任感が強いとエッジは思う。
さっきまであんなに渋っていたのにその切り替えの早さがおかしくてつい、片方の口脇を上げる
独特の笑みを浮かべてしまう。
 
 街に着いてまずする事は宿の確保、ついで各種の買い出し。
各自それぞれに役目が割り当てられ、リディアの担当は調味料と香草類、いくらかの乾物諸々。
お願いね、とローザから渡された買い物メモ。頼んだよと言ったセシルの言葉が
浮かび上がって、よりいっそう使命感がめらめらと燃え上がり、リディアを突き動かす。
そう、これぐらいのお使いはできて当たり前。二人の信頼を裏切るわけにはいかない。
(おーおー、張り切っちゃってまぁ)
 えいやっ、と果敢にひしめき合う渦に飛び込んだリディアの背中を見守り……案の定、押し合いへし合い、物色するどころか
思うように進めずに、人の流れに翻弄されてしまっている。やれやれとため息まじりの笑いをこらえつつ器用に人混みをすり抜け
エッジはリディア肩を掴んで一旦、人気が途切れているところまで避難した。
「はぁっ……、助かった〜〜」
 息苦しかったのか大きく息をついて、何度か深呼吸をくり返す。
902ハマチ:03/03/07 00:57 ID:0Gf812lu
「ありがと。もう大丈夫」
「おう、待て待て待て」
 気を取り直して再び人混みへ歩き出したリディアはその声に振り返ると、目の前にずいっと右手が差し出された。
「何?」
「何じゃねーだろ。ほら」
 促すようにもう一度差し伸ばされた手。その意味がわかりかねて、エッジと右手を見比べた。財布は各自持ってるはずだし、第一貸せるほどの手持ちはない。
「手ー」
 手、と言われても。一体エッジが何を言いたいのかわからないが、なんとなく自分の左手をおずおずと持ち上げた、その瞬間、パッと手を取られた。
「え?何何何?!ちょっと」
「ほら、行くぞ」
 いきなりエッジに手を引かれ体勢を崩したリディアは勢い、小走りになった。気恥ずかしさも手伝って慌てて手を離そうとしたが
市場の熱気と人出に呑まれて逆にエッジの手にしがみついた。ちょっとでも気を許すとあっと言う間にエッジの背中を見失ってしまうだろう。
「はぐれたら困ンだろ?しっかり持っとけ」
 見すかされたように言われて、リディアはちょっとバツが悪い思いだった。ニッと笑ったその顔に言葉がつまって
反論できない。そう、確かにはぐれると困る。さっき、エッジが自分の分まで買い物をしてくるという申し出を断ったのもその為だ。

****************
とりあえず今日はここまで…
読み物キター!!
ハマチタソ、イイ(・∀・)!
頑張って下さい、期待してます(・ω・)
904ハマチ:03/03/07 23:26 ID:6VIqqM1n
うわ、改行に失敗してえらい事に…!
読みにくくしてすいません。
続きです。

**************
 待ち合わせの噴水広場は、この大通りの先にある。元々そこへの道すがら
買い物をするつもりだった。しかしまさか、今日に限ってこんなに露店が立ち並ぶとは。
 この場を縦断していくのも骨だが、迂回するのはもっと困難だ。
大通りから外れた細かい路地は、リディアにとっては迷路でしかない。
忍者であるが故、方向感覚に優れているエッジには造作もないだろうが、自分一人では
目的地に無事たどり着ける自信がまるでなかった。
「……わかったわょぅ」
 小さくこぼれた言葉は喧噪にかき消されて、エッジの耳には届かない。
「財布、しっかり気ぃつけとけよ。こういった所はスリが多いかんな」
「大丈夫!エッジこそしっかりね」
 気遣いの言葉をなんだか素直に聞けなくてつい、憎まれ口を叩いてしまう。
「ハッ、俺から盗める奴なんざ、そうそういねぇよ」

「エッジは何買うの?」
 香草の束を品定めしながら、背後のエッジに話し掛ける。買い出しの邪魔にならないよう
さりげなく身体の向きを動かして人の流れを逸らしている彼に、当の本人は気付いていない。
905ハマチ:03/03/07 23:29 ID:6VIqqM1n
「塩と酒。あと、こないだ上着が一着ダメになったから買い足さねーと。…あっと、すまねぇ」
 身体をずらした反動で、背中に背負っていた剣の柄がすれ違いざま、男の外套をひっかけた。
「ったく、男をナンパしてんじゃねぇっつーの。持ち主に似て堅物なんかねぇ」
 全くの言い掛かりでしかない理屈を、重い剣に愚痴る。
「なんでエッジがセシルの剣を持ってるの」
 精算を済ませ品物を受け取ったリディアは、なおもいわれのない言葉を投げ付けられる剣を見上げた。
「研ぎに出してたんだよ。ついでだからって頼まれた。しっかしまぁ、よーこんな
重い剣振り回して戦えるよなぁ、あいつ」
 よいせっと背負いなおしながら、はーぁ、と大げさにため息をつく。実際、持ち慣れない剣の重さに
辟易しているらしい。普段愛用している刀2本分くらい重い。その上、盾と鎧まで装備するのだから
尊敬の念すら抱いてしまう。騎士と忍者では役割も戦法もまるで違うとわかっていても。
906ハマチ:03/03/07 23:33 ID:6VIqqM1n
今日はここまで。
レスも900を超えたので、そろそろ次のスレタイとか話あわないと、ですね。
即死判定もどうやら基準が緩和されたようなので
前みたいにそうそう落ちる事もないと思われ。
>ハマチタソ
イイ!!
エッジとリディアの日常っぽい話が漏れは好きなのさ(*´Д`)
908名前が無い@ただの名無しのようだ:03/03/09 23:58 ID:3K4SL/pE
続き ぼんぬ
909アンチゴキ:03/03/10 03:13 ID:9Oi8Vn+Z
すみません、三@無双その他のためにすっかり遅れてしまいました・・・

では、麒麟参りましょう。
あと二晩程で終われますので。

スレタイなんですが、

エッジ×リディアを応援するスレpart5

これに何かしら前のような「R」とか、あと「新生」みたいなものを
くっつける感じになりますかね。
スレ立ては、テンプレを作ってからってことでよろしいでしょうか?
910麒麟:03/03/10 03:20 ID:9Oi8Vn+Z
意識の底で誰かに話しかけられた気がしていた。降り注ぐ言葉と共に、
温かいものが体を巡るのを感じ…、そして、目が覚めた。
「エッジ、気がついたね!」
「……あー…」
零れるような笑顔で、リディアが駆け寄ってくる。
「よかったぁ。体は大丈夫?」
「ああ…。そういやずいぶん体が軽いわ」
「ホント?」
「ホントだって。麒麟が…うん、体力返してくれたみてーだ」
「麒麟が……」
リディアはエッジの手を握ったまま、数刻前の光景を反芻する。
視線を落としたまま、ふと言葉を途切れさせた彼女を見て、ふと今し方
かけられた言葉を思い出した。
「…あの時我々が取った選択を、誰が否定できましょう。しかし…
あなたなら、これからのために向き合えと、そう言うのでしょうね…」
そして、ありがとう、という言葉と。
買いかぶりすぎたよな…。天井を見上げてひとりごちるエッジに、
リディアは無言で寄り添う。
その肩を抱きながら、はっとした表情になったエッジは名残惜しそうに
一つ付け足した
「…すっかり忘れてたんだけどな、帰らねーとまずいんじゃねーか?」
「あ…」
さっと顔を上げてエッジの顔を覗き込んだその瞳が、両の腕のかわりに
縋りついている。
どう言葉を返したものか、迷っているのがわかるのだろう。
すぐにその瞳は伏せられ、重ねられた指はもどかしそうにその先にある
シーツをたぐり寄せているのだった。
「…来る…か?」
「……!」
911麒麟:03/03/10 03:24 ID:9Oi8Vn+Z
再び振り仰がれた瞳は、驚きに見開かれ…そして、次第に潤っていった。
「…あたし…でも…」
たぐり寄せたシーツごと、エッジの手を握る。
この期に及んでも、自分は最後の一歩を踏み出せない。もうこの手を離して
生きることなど考えられないと言うのに。
…そんなリディアの逡巡を知ってか知らずか、エッジはリディアの手に
空いていた右手を重ねて話し始めた。
「…あの麒麟の姉弟は、長いことお互いの間に溝を抱えてきた。完全なはずなのに、
そんな矛盾がずっとあった。弟が持っていた暗い気持ちを知らせなきゃいけない
訳じゃねーんだ。でも、知られてしまうことを、あの不安定な年でなくても、
いいとは思えねーだろうな。だから、麒麟が他に器を渡さない限り、
起こるべくして起こったことだった。…ま、なんでそんな姉弟に?って思うけどよ、
そこは麒麟なりの流儀があって器を渡すんだろうよ」
「……」
「そうしてお互いが己なり相手なりを恥じてだな、死を選んだんけどな…。
二人とも何より相手を大切に思ってる。…確証はもってやれねーけど、
それでも死を選ぶ必要なんてなかった。お互いが望んでいるなら、今からだって
…遅くはねーんだ」
あんときゃー偉く興奮してて減らず口が止まらなかったけどな。
そう言って笑いをかみ殺すエッジ。しかし、目が笑っていない。
少なくともリディアにはそう見えた。
「…………リディア、…俺等はどうなんだろうな?」
「……」
912麒麟:03/03/10 03:27 ID:9Oi8Vn+Z
少しばかりの沈黙の後、自問するように呟いたエッジの視線の先は、
斜め上の天井にある。しかしそこを凝視しているわけではなく、
その瞳の色は落ち着きがなかった。
「…あたし、わかってるの。…エッジの言いたいことも、あたしの気持ちも
はっきり。でも…」
言いかけたところで、エッジの手が頬に触れて言葉が止まった。
身をかがめて覗き込むエッジの双眸は、ちゃかした雰囲気などどこにもなく、
生命を削られながら麒麟と対峙したときより比べものにならない程の緊張感を、
その中に見いだしたのだった。
「…エッジ」
「…俺は…たとえ手遅れでも、おめーを連れて行きたい」
「……」
「…おめーが隣にいない人生に、光なんてねーんだ」
別れ際の、麒麟の言葉は彼に届いていたのだろうか。そう思わずにいられない
言葉が、リディアを捕らえた。
「…エブラーナに来てくれ」
これを拒否されたら、もう二度と言うまい。そう誓って、最後の言葉を口にする。
「………」
返事は、なかった。その代わりに両の瞳から大粒の涙が溢れ出し、続いて狼狽える
エッジの視界に、たっぷり水分を含んだ長い睫毛が飛び込んできた。
「……………」
正直、慣れている行為の筈だった。…にもかかわらず、状況を把握できるまでに
数秒を要した。
…そしてまた、それがリディアなりに精一杯の勇気を振り絞った結果なのだ
ということにも、気づくのにあと数秒かかったのだった。
913麒麟:03/03/10 03:31 ID:9Oi8Vn+Z
冷静さを取り戻して目を閉じると、その柔らかさが一層はっきりと感じられる。
薄く目を開くと、睫毛に涙を溜めたままきつく目を閉じた顔がそこにある。
思わず、目の奥が熱くなるのを覚え、もう一度瞼を閉じた。
幾度も重ねた唇が、これほど愛おしく思えたことがかつてあっただろうか…。
「……リディア…おめー」
「…麒麟が言ったわ。あたしたちの人生に光があるようにって。
…あなたたち…って、そう言ったのよ」
「……」
涙に声が震えるのを、両手で頬を包んでやりながらエッジは黙って耳を傾けている。
「…きっと知っていたんだわ。…それでも怖かったの。だけどね、だけどね……」
時折声を詰まらせて、リディアは必死に言葉を継いだ。
「…だけど、ね。…このままエッジが居なくなったら…
やっぱり光なんて無くしてしまうの。エッジがいるからなの…」
子供のように泣きじゃくるリディアをベッドに抱き上げて、エッジはそっと睫毛に残った涙を吸った。
「…ずっといっしょに、いてくれるか?」
「…うん。エッジの側に…いさせて」
ずっとずっと、喉の奥に引っかかっていたその言葉は、このときになって
ようやく滑り出したのだった。
このときのエッジの反応は、それまでとはまた違った意味で初めて見るものだった。
喜怒哀楽がわりにはっきりしているエッジではあったが、それにもかかわらず、
今までにない程の歓びを、体中がもてあましていると言った風なのであった。
声にならない声が喉から漏れ、両手をきつく握りしめながら、
世界中探してもこんな嬉しそうな顔の出来る男はいるまいと
思わされる笑顔を見せているのだった。
…そして、ひとしきり持て余したあと、エッジはこう言って口吻を返したのだった。
「ありがとうな」
914アンチゴキ:03/03/10 03:45 ID:9Oi8Vn+Z
水曜日以降になるかと思いますが、
あと一夜で終わりますです。

次スレではみんなが戻ってきてくれるように、
頑張っておかないと・・・。



・・・甘寧って、エッジっぽいです。なんとなく・・・。
スレッドタイトルは

エッジ×リディアを応援するスレpart5

だけでいいと思う。
>915 同意
普通のでいいよね。

ただ立てた所で22日まではコアな方々は忙しいから
その後とかの方が熱が再燃してスムーズにレスつくかもよ。
最近の人気のなさはすさまずぃものがある…。
>915-916
part5は以前にdat落ちしたから、区別のためにも
5の後に何かつけるか、もしくはもういっその事6にするとか。
918ハマチ:03/03/13 00:16 ID:j2lll3Tk
>905の続き
***************
「そんな馬鹿力みたいに言わなくても」
「いやいや、あいつはある意味化けもんだ」
「ひっど〜〜〜い」
 言いながらも、笑いを禁じ得ない。再び歩き始めた二人は他愛のない話をしながら
物色していく途中、何度か人波に押されてあらぬ方向へ流されそうになった。
しかしそんな時は決まってエッジがしっかりと手を繋ぎ止めてくれ、その度にリディアは
一緒に買い出しに来てよかったと心の中で感謝した。この調子ではきっと、ろくに買い物が
できなかっただろう。不安が消えていったせいなのか、エッジの大きな手を知らずに強く握りしめていた。

 無事、任務を終えて市場を後にしたリディアはふうっと一息ついて
紙袋の中身を確認し満足げにうなずいた。
「うん、買い忘れはなしっと。完璧!あ〜〜くたびれたぁ……あれ?」
 フと横に目を向けると、さっきまで傍らにいた男の姿がない。ぐるっと見回してみるが、やっぱりいない。
「エッジ?」
……おかしい。急に黙って消えるなんて──自分を置いて行くなんて──らしくない
あり得ないとわかっていても、胸に沸き上がってくる不安を抑えられない。

────はぐれた。
いやでもまさかそんな!

──でも、見失ってしまった今の状態は紛うかたなく…迷 子 決 定 ? !
………嘘!

「ど、どうしよう」
919名前が無い@ただの名無しのようだ:03/03/13 00:19 ID:EAnfW6BE
X-2に負けるなage
920ハマチ:03/03/13 00:21 ID:j2lll3Tk
 お互い子供じゃないんだし、買い物を済ませたのだからエッジを
置いて行っても何も問題ないのだが、はぐれてしまったという事実が
思考を停止させ、リディアから正常な判断力を奪っていた。
 混雑してた市場を抜けて、待ち合わせの噴水広場はもう目の前。ここから迷う心配などないのに
それでもリディアは動けなかった。エッジがいない──不安で心臓が脈打つ。それがどうにも気持ち悪い。
 買い物疲れの客を狙ってか、市場の出口付近には軽くつまめるものや飲み物、それにアルコール類を出す
小さな屋台がまばらに立ち並んでいて、ちょっとした人垣が出来ている。どの店も結構繁盛しているようで
何かを手にして人心地ついている家族連れがそこかしこで見られた。それらを横目に見て、くつ、と胸が
切なく滲む。大通りを渡ってきた人々はみな、一様に疲れた顔をしている。しかし流れている空気は
穏やかで、時折笑い声が聞こえる。くたびれて寝てしまった子供を膝にもたれさせかけて
寝顔に零れ落ちた髪の毛を愛し気に撫で上げる、母親のやさしい手。
みんな嬉しそう。楽しそう。幸せそう。

なのに、一人心細さに震えながら立ち尽くしてる自分はなんて場違いなんだろう。
 知らずに俯いてた頭を上げて屋台を行き交う人の流れをぼんやりと目で追っていると
その隙間から、この場に全くそぐわない大振りな大剣を持て余している背中を見つけた時は
────不覚にも、泣きそうになった。
 踏み出した足は一歩づつ早足になり、わずかに潤んだ瞳は、あっという間に渇いてつりあがっていく。
ふるふると肩が震え、引き結んだ口はそのまま、勢いのついた体勢からくり出された脚は──
「うごっ!」
……見事、屋台の軒先で呑気に酒を飲んでいる男の脛に命中した。
921ハマチ:03/03/13 00:25 ID:j2lll3Tk
「…何やってんのよ!」

「〜〜〜〜っつう…!おま…いきなり何しやがる!」
 ちょっぴり涙目になりながら蹴られた脛を撫でさすりつつも、手にした酒はきっちり離さない。
それが余計癪にさわった。更にきつくエッジを睨み上げ、その迫力に押されてエッジは少し身を引いた。
──ちっとも恐くないけど。でもなんかこう、茶化したら悪いような、そんな気がした。
「勝手に動いちゃだめでしょ!」
「俺は子供か!」
 何よ、もしかして何かあったんじゃないかって心配したのに。
置いていかれたかと思って、悲しいなんて、寂しいなんて、思ってなんかいないんだから!
あんなに不安になってオロオロしてたあたしって、まるっきり馬鹿みたいじゃないの。
「のどが渇いたから一杯ひっかけてただけだ。お前がさきさき一人で行ったんじゃねーか」
ムッ。確かに後ろの事なんて気にしないで歩いてたけど、それにしたって一声かけてくれてもいいじゃない。
なんなのよ、その言い草は。…なんか無性に腹が立つ。
「…あのさ、なんでそんなに怒ってんの?こんな眉間にしわよせちゃって」
 かわいい顔が台無し、といつもの軽口をたたきながらトン、と人さし指で額を軽く弾く。
「ううう、うるさいわね。そもそもあんたがフラフラしてるからじゃないの」
 なんで怒ってる理由がわかんないのよぅ!すぐそーやって子供扱いして、そっちの方が子供のくせに!
お母さんごめんなさい。年上の人に手を上げちゃいけませんって散々言われてたけれど
あたしそれ守れそーにないです。というより、今すぐ思いっきり目の前のバカを殴りたいんですけど!
(既にさっき蹴り上げている事はどうやら問題無しのようだ──忘れてるだけかも知れないが──)
**************
今日はここまでっす。
>>921
続き楽しみにしてます!
923名前が無い@ただの名無しのようだ:03/03/14 05:10 ID:au+o0sTi
今だからこそW
保守Sage
みなさんがんがれ
       ,.ィ , - 、._     、
.      ,イ/ l/      ̄ ̄`ヽ!__
     ト/ |' {              `ヽ.            ,ヘ
    N│ ヽ. `                 ヽ         /ヽ /  ∨
   N.ヽ.ヽ、            ,        }    l\/  `′
.  ヽヽ.\         ,.ィイハ       |   _|
   ヾニー __ _ -=_彡ソノ u_\ヽ、   |  \   >>1
.      ゙̄r=<‐モミ、ニr;==ェ;ュ<_ゞ-=7´ヽ   >
.       l    ̄リーh ` ー‐‐' l‐''´冫)'./ ∠__ 逝ってくれよ! 
       ゙iー- イ'__ ヽ、..___ノ   トr‐'    /
       l   `___,.、     u ./│    /_  
.        ヽ.  }z‐r--|     /  ト,        |  ,、
           >、`ー-- '  ./  / |ヽ     l/ ヽ   ,ヘ
      _,./| ヽ`ー--‐ _´.. ‐''´   ./  \、       \/ ヽ/
-‐ '''"  ̄ /  :|   ,ゝ=<      /    | `'''‐- 、.._
     /   !./l;';';';';';';\    ./    │   _
      _,> '´|l. ミ:ゝ、;';';_/,´\  ./|._ , --、 | i´!⌒!l  r:,=i
.     |     |:.l. /';';';';';|=  ヽ/:.| .|l⌒l lニ._ | ゙ー=':| |. L._
      l.    |:.:.l./';';';';';';'!    /:.:.| i´|.ー‐' | / |    |. !   l
.     l.   |:.:.:.!';';';';';';';'|  /:.:.:.:!.|"'|.   l'  │-==:|. ! ==l   ,. -‐;
     l   |:.:.:.:l;';';';';';';';| /:.:.:.:.:| i=!ー=;: l   |    l. |   | /   //
4はやったことないのですが
ネットで小説を読んでエッジ×リディアにはまりました。
早速4買おうかなと思ってます。
小説書いてる方期待してるので頑張って下さい!
エッジかっこいい・・・
927名前が無い@ただの名無しのようだ:03/03/20 03:57 ID:x/VBiFew
保守age
やったことないのに小説読んではまるなんてすごいな。
ぜひとも4やってみてください。おもしろいよぉ〜
エッジ×リディアバンザーイ
ここの話から入った人はゲームの方はやらない方が・・・
保全ついでにギルバート
ttp://voyageur.hp.infoseek.co.jp/andreamonaco2.jpg
931名前が無い@ただの名無しのようだ:03/03/21 04:06 ID:A3pxJU/1
>>929
えっ・・・
>>931
不幸な結果って訳じゃ無いけどね。
勇気があれば、自分の目で確かめるのも良いでつ。

つか、早朝ageはなんなのでsage
不幸な結果どころか過程も無い気がするんだが
934926&931:03/03/21 15:28 ID:q2cu2LeN
FFコレクションもう買っちゃったよ・・・
>>934 大丈夫!面白いからやってみて!
936名前が無い@ただの名無しのようだ:03/03/21 18:36 ID:jHPDAOgO
おもしろいよ☆でも若でてくるの終盤なんだよね(´∀`;)
937926&931:03/03/22 01:11 ID:z+t8ZZaT
ありがとうございます
若様に会うまでは頑張ってみます。
938Saki:03/03/24 04:31 ID:Av5gxX2G
そろそろ容量が限界のようなので新しいスレッド建てようとしたら、ウチからのホストじゃ無理のご様子。
だれかよろしくお願いします。多分これであってるハズ・・・。

939Saki@テンプレ作った:03/03/24 04:32 ID:Av5gxX2G
若様とリディアたんの恋をみんなで応援するスレです。
エッジ×リディアな小説、イラスト等を若様&リディアたんに献上しましょう。

            ∧∧∧∧
            (*゚ー゚)゚Д゚,) 俺たちを応援しろ
sageでマターリとね |  つと |
             〜、__つ   |〜
               .U^U

前スレ
エッジ×リディアを応援するスレ5 R
http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1044283504/

過去ログ
その1 http://game.2ch.net/ff/kako/1013/10134/1013418909.html
その2 http://game.2ch.net/ff/kako/1017/10177/1017750120.html
その3 http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1029046004
その4 http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1036071320
その4.5 http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1036687675/
その5 http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1043675368/l50

関連サイト
若様と召喚士
ttp://sakimayu.hp.infoseek.co.jp/
ハマチタソの保管庫
ttp://members.tripod.co.jp/ERhamachi/index.html

★SSをうpする際の注意点★
・エロ描写ありの場合、事前に申請する事
・名前欄に「18↑」などと入力する事

このスレの影響で数年ぶりにFF4をプレイ。
五日かけてクリアしますた…感動。
そしてエッジ×リディア万歳。
思わず押入から昔のVジャン出してきて読みふけっちまったい。
5日でクリアできるなんてすごいなぁ・・・
942アンチゴキ:03/03/25 01:54 ID:3M9phqMY
すっげー間が空いてしまって申し訳ないです。
レベル10武器が(以下言い訳略)

このスレで終わらせるので一つよろしくです。
943麒麟:03/03/25 01:55 ID:3M9phqMY
エブラーナに戻ったエッジの傍らに、リディアは寄り添うようにして立っていた。
こいつと結婚する、そう言ったエッジに、家老は敢えて咎め立てすることはなかった。
いつも口やかましいじいが…。そう言って唖然としたエッジだったが、
すぐに少し前の光景が脳裏をよぎった。

「あたし、この人と一緒に行きたいの」
幻獣王の間にエッジの手を引いて飛び込んだリディアは、開口一番に
そう言ったのだった。
幻獣王夫妻は、しばらくその勢いに面食らっていたが、やがて正気に戻ると言った。
「その男の妻になるのか?」
「はい!…もう、決めました。ずっとずっと迷ってたけど、もう迷いません!」
リディアの表情に凛とした晴れやかさを見た幻獣王は、小さくため息をついて言った。
「…あいわかった。リディアなら大丈夫じゃろうて」
「…あなた…」
「しかしの、相手の男…エッジと言ったな。おぬしに一つ聞こう」
「何なりと」
「…リディアを決して不幸にしないと誓えるか?」
向けられた視線は、戦いを挑む攻撃的なものではなく、大切なものを守ろうとする
意志の強さがあった。油断すればそれだけで腰が抜けそうになるその直視を
まっすぐ見返して、エッジは答えた。
944麒麟:03/03/25 01:57 ID:3M9phqMY
「ああ、誓う。『誓える』んじゃなくて『誓う』んだ」
それを聞いた幻獣王はニヤリと唇の端を上げ、
「よい男ぶりよの。その言葉、違えるでないぞ」
そう言って、二人を送り出したのだった。

あの時言葉少なに送り出したことを不思議がるリディアに、エッジは言ったのだった
「それだけ信頼されてるし、反対したって無駄だって事も知ってるからだろーな…」
何となく、今起こったことと被るような気がするのは、
彼の気のせいなのかどうなのか。
いずれにせよ、エッジとしては何があろうともリディアをかばって
歩んでゆくつもりなのだし、これが決して終わりではないこともよく解っていた。
だから、留守の間に溜まった政務をこなす間にも、必ずリディアの様子を見、
話をする時間を作っていった。
お互いにとって、お互いが慰めであり、憩いであることが出来るようにと。
945麒麟:03/03/25 02:02 ID:3M9phqMY
そして、数が月の後、エブラーナ新国王夫妻の結婚の儀が迫った日。
この日は、婚礼に先立って、城の北にある山間の王家の廟に
結婚の報告に訪れることになっていた。
婚礼は、格式に則った荘厳なものであるのだが、報告の参内だけは、
その日廟に入れるのが今上の国王夫妻となる二人のみとあって、
代々ひっそりと行われてきた。
そして今回も、同じようにわずかな供回りだけで、正装した二人が参道の階段を
登りきったときだった。
「おひさしゅうございますね」
「この度は大変お世話になりました」
そこに立っていたのは、古代エブラーナ式の正装に身を包んだ男女であった。
「あなたたちは…」
「おめでとう、リディア、エッジ。目を見ればあなたが幸せだとわかる…」
女の方がそう言った。夫婦が照れ笑いを返すと、
男女は、交互に口を開いて祝福を与えた。
「…あの時かけた祝福の言葉が永遠であるように」
「今度こそきちんと二人へのお礼が出来るように」
「…私たちが現れる時こそ、喜びの時」
「あなたたちのために、喜びを」
「我らは人の心より生まれ」
「人の心をはぐくむもの」
「エブラーナの若き王と王妃よ」
「お二人と、その統べる国とに」
「「末永く幸福がありますように」」
946麒麟:03/03/25 02:22 ID:3M9phqMY
付き従っていた数名の従者は、皆失神したように呆けてしまっているらしい。
皆、驚きの表情を浮かべたまま、微動だに出来ず成り行きを見守るばかりであった。
「聖獣の姉弟よ、祝福の言葉を受ける喜び、決して忘れはしません」
夫に続いて妻も言った
「どうもありがとう。あなたたちにこそ、幸せがありますように」
それぞれの言葉に、静かな笑顔で姉弟は応えた。そして、互いに手を取り合うと
ゆっくりとその影は重なり…そしてあの威厳に溢れた幻獣へと姿を変えていた。
「…き、麒麟だ!」
「…は?…あ、ああ、そうだ…麒麟だ!」
「伝説じゃなかったのか?!」
我に返って騒ぎ出した従者達を一瞥すると、
光を受けてまぶしく照り返る鱗に覆われた体を揺らして、夫婦に背を向けた。
そして、あの時と同じように光に包まれて消えていったのだった。


エブラーナ新国王誕生に際して、瑞獣が祝福をしに現れたという事件は
あっという間に国中に広まり、この話は、復興の苦境にある国民の心を
大いに励ますこととなった。
王の手腕も手伝い、この国はめざましい勢いで復興していくこととなり、
立役者となった若い夫婦は、後の歴史書に、瑞獣の祝福を受けるに相応しい
名君であったと綴られることとなる。

947アンチゴキ@無双乱舞:03/03/25 02:24 ID:3M9phqMY
これで完了です。
いったいどんだけの間これ書いてたのだか。

水曜日から研修に行ってしまうので、
その前に少し新スレ祝いを書ければいいけど、
何せ夜が明ければ卒業式です。
はよ寝ろってかんじですね・・・。やっぱ10武器のせいだ・・・
それではおやすみなさいでつ。
>>938
立てられなかった

他の人よろしく
1000とりやればぁ?
まもなくここは 乂1000取り合戦場乂 となります。

      \∧_ヘ     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ,,、,、,,, / \〇ノゝ∩ < 1000取り合戦、いくぞゴルァ!!       ,,、,、,,,
    /三√ ゚Д゚) /   \____________  ,,、,、,,,
     /三/| ゚U゚|\      ,,、,、,,,                       ,,、,、,,,
 ,,、,、,,, U (:::::::::::)  ,,、,、,,,         \オーーーーーーーッ!!/
      //三/|三|\     ∧_∧∧_∧ ∧_∧∧_∧∧_∧∧_∧
      ∪  ∪       (    )    (     )   (    )    )
 ,,、,、,,,       ,,、,、,,,  ∧_∧∧_∧∧_∧ ∧_∧∧_∧∧_∧∧_∧
      ,,、,、,,,       (    )    (    )    (    )    (    )

952名前が無い@ただの名無しのようだ:03/04/09 18:21 ID:gY6wTh3U
なんで誰もいないのーー
しまった!!
禿げしくすまそ!!!
そんじゃあ954.
なんつってなぁ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!
エドワード・ジェラルダインsage
956アンチゴキ:03/04/17 00:35 ID:GRzk1fe+
ここでコソーリ叫ぼう。

明日も仕事だぁぁぁぁ!!!!

でも、次の休みにはエロを書くぞ!!!!!
957緋村剣心 ◇rURokeNhI:03/04/19 17:39 ID:udvBpDIy
るろうに剣心
フジ(関東)で毎週月曜16:30〜放送中!!

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チクッっとささるトゲがイタイ♪ 星占いも あてにならないわ〜♪
せめてAAくらいるろ剣に合わせたものを使えばいいのに・・・
959虚空ウォーカー ◆DUEKpwMGqw :03/04/23 00:14 ID:Tg3F0jAd

  
     モットトオクマデ〜♪
     ∧∧    ∧∧
    (*゚ー゚)   (,,゚Д゚) イッショニイケタラ〜ネエエ♪
     ∪  |    (|  |)
   〜|  |   〜ヽ_つ                  (○)
 (((  (/"ヽ)  ((( (/                   ヾ|〃
"' ""'""'' "'""''"""" "'" " "'' """ ' """ ' "'' "" ' """ ' ""' "" ' ""

               ソレダケ〜デ♪
          ∧∧    ∧∧
    、     (*^ー^)   (^Д^)
 ウレシクテ♪ |つと     (|  |)
          〜|  |   〜|  |             (○)
          U"U    U^U             ヾ|〃
"' ""'""'' "'""''"""" "'" " "'' """ ' """ ' "'' "" ' """ ' ""' "" ' ""

若様とリディアたんの恋をみんなで応援するスレです。
エッジ×リディアな小説、イラスト等を若様&リディアたんに献上しましょう。

            ∧∧∧∧
            (*゚ー゚)゚Д゚,) 俺たちを応援しろ
sageでマターリとね |  つと |
             〜、__つ   |〜
               .U^U

前スレ
エッジ×リディアを応援するスレ 3
http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1029046004

過去ログ、関連サイトは >>2 あたりに。
過去ログ
その1 http://game.2ch.net/ff/kako/1013/10134/1013418909.html
その2 http://game.2ch.net/ff/kako/1017/10177/1017750120.html

関連サイト
若様と召喚士
http://isweb46.infoseek.co.jp/play/sakimayu/

EDWARD GERALDINE
だっけ。スペル
>961
そのようです。
…わざわざしまってあった設定資料集出してきちゃったよ。(藁)
はぁ?
964 ◆mPJXd8sgu2 :03/05/14 01:51 ID:+/vHEnbf
はぁ?
965 ◆rl6y02nDS6 :03/05/14 01:52 ID:+/vHEnbf
fafa
傅士仁 范彊 張達 
糜芳は?
保守しましょうよ
969T.sakura:03/05/20 17:17 ID:1hcrB6W3
                         .  ) (  、
                       ; (    )  '
               o___, . (、. ' ⌒   `  )
               /      ~ヽ (. : ) ,  ( '  
              /    / ̄ ̄; ) ( . ⌒ )
              /    / FFDQ`‘| ' ` ”, ) 
             /    |   板  /    /  
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970名無しさん@LV2001:03/05/20 17:38 ID:9D2MayAS
うにうに><
971T.sakura:03/05/20 17:48 ID:vQzpPdSF
                         .  ) (  、
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972名無しさん@LV2001:03/05/20 17:50 ID:9D2MayAS
うにうに><
973T.sakura:03/05/21 15:09 ID:gbwQObBs
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974孫悟空 ◆yGAhoNiShI :03/05/21 17:47 ID:gbwQObBs
ドラゴンボールZ
フジ(関東)で毎週月曜16:30〜放送中!!

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と〜けたこおりのな〜かに〜♪恐竜がい〜たら〜たまのりし〜こ〜みたいね〜♪
このまま落とすのか、ここは?
976名前が無い@ただの名無しのようだ:03/06/05 08:59 ID:ZWZr1kvC
のんりお夏コミ受かってたよ
977ブリッツボール ドラフト1位:03/06/08 21:19 ID:A9ueZQ+t
そろそろ1000取り合戦、逝きますか〜?
988
ooo.............
..............
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......
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990ブリッツボール ドラフト1位
990ですな。