ヒョイ , ,,,,.,.,,,.
(_&ミ・д・ミ ミ ___
⊂|___,.つつ て/ ) クルリ
彡 ⊂ .ノ
ミ ミ ,,,,.,.,,,. / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
. ゙``゙`゙ 彡 ミ・д・ミ < 保守まりむ。
&/ ,つ \_______
〜、 ノつ スタッ !
.(/
何処までも空は蒼く──
何処までも海は藍い。
遠い昔の脅威は払われた。
今を生きることが許された民たちは台地にしっかりと立って今を過ごしている。
あれからきこりと別れ、グランエスタードで傷ついた体を休ませた。
その後、アルスの船で新大陸へと向かった。
行き先は西。
復活した町と魔を封じ込めた地。
あれから残った狼たちは無事にこの地を守ってくれたようだ。
「兄者。一体我々は何をしているんでしょうな。」
「まあ、いいんじゃねぇの?」
と熊二匹が言う。
「翼徳の目的はもっぱら食事のことだろうがたまにはいいではないか。」
と猿が言う。
「楽しければそれでいいわ。こういう息抜きは必要でしょ。」
と、猫が言う。
「さすがにびっくりしたけどまあ平和ならいいですね。」
「ま、長生きしそうね。この村は。」
と、豚二匹が言う。
もう二匹豚がいるはずだが一匹は片方の熊に引っ付いている。
そしてもう一匹は猫に熱心に話しかけている。
「しかし、一瞬びっくりしたが。」
「ホント。また、誰かがこの町に呪いをかけているかと思ったじゃない。」
今は祭の最中。
動物に対する感謝の気持ちを忘れることがないように、動物のきぐるみを着て一日を過ごすということだ。
人々は動物になっていたときの記憶はなかったと言うが断片的に残っていたのかもしれない。
かつて、ここは白い狼に助けられて、また、この地は再び白い狼によって救われた。
劉備は入り口付近に置かれているベンチに腰掛けて町を眺める。
人々の喜びと笑いが満ち満ちている。
ああ。やはりいいものだ。
「…ちょっと劉備、目の前の二人、止めなさいよ。」
近くでものすごい勢いで食事を平らげている二つの影。
一つは熊、もう一つは豚。
顔が見えなくともわかる。
見る見るうちに空になった皿が積み上げられていく。
「いいではないか。」
「私はあの子があいつに感化されるのが心配なのよ…」
はぁ、と溜息を盛大につく。
溜息が増えたかしら。
ふと、そんなことを考えてみる。
感謝祭を適度に楽しみ一段落着いたところで抜け出してきた。
町の入り口にて村長にきぐるみを返してゆくは北西。あの山へ。
伸びきった雑草。
うっそうと広がるく暗い森。
どれほどの時間がたったのだろうか。
広がる自然は人の侵入を拒んでいた。
そしてあの山の入り口には風雨に晒された石畳、石版、そして…
「石扉が開かれてますな。」
人一人が通れるほど扉は開かれていた。
あの魔物を封印したとき、扉には幾重もの巨大な岩で封じ、石版にはその旨を記した。
「つい最近に人がここに立ち入った形跡はないようだが。」
「まさか、あの魔物が復活して力を蓄えているのではないでしょうか…」
「ありうるな。」
辺りに緊張の糸が張り詰める。
「それにしては妙だぜ。」
「何だ?翼徳。」
「狼たちが全然そんな素振りが見えねぇぞ。」
ガボと彼が連れている狼の様子を見た。
ガボは大あくびをしているし、狼たちもリラックスしきった様子だ。
「…ふむ。」
「もしかしたらこの時代より前に誰かが立ち入ったのかもしれませぬな。」
空を見上げる。まだ、日は頂点に昇ったばかりだ。
「そうだな。」
エンゴウの火山では長い時を経ても怪物がうろついていた。
そのため他の場所からやってきているらしい武者修行の戦士がやってきていた。
火口付近ではそのような旅人たちを狙った商人もいた。
今はそのような旅人はいないようだが以前はいたのかも知れない。
「とにかく調査してみましょう。」
「それがいいだろうな。」
とりあえず、巨漢の二人が入れるほどに扉を開けて中へと入っていった。
597 :
華龍光臨:03/09/16 07:36 ID:UXopuZx2
山頂付近の封印の扉の前にやってきた。
扉はやはり人一人通る分だけ開かれていた。
「ここも開かれているな。」
「うむ。冒険者が開けたのやも知れませぬが用心はするに越したことはないでしょう。」
山は過去より生き抜いた魔物たちの住処だった。
扉をさらに開けて中へと入っていく。
「魔封じの効力はずっと残っているようですね。」
中には人の手は加えられていないようで少しほっとした。
ちらりと狼たちの様子を見る。
やはり緊張した様子はない。
「大丈夫だろうな。よし。奥へと進んでいこう。」
奥にある階段をゆっくりと上っていく。
「どうした?兄者?」
突如足を止めた劉備にしたから声がかかる。
「何かございましたか?」
「…棺が。」
ごくりとつばを飲む音が聞こえた。
「棺が開けられている。」
一瞬空気が凍りつく。
劉備の目に飛び込んできたのは石棺の蓋が乱暴に
「まさか!すでに復活してしまっているのですか?」
劉備が急いで駆け寄り石棺を覗き込む。
そしてまた劉備が凍りつく。
「兄者、今度は何が?」
「…いや、これを見てくれ。」
「なんと。」
関羽が駆け寄って一緒に石棺を見る。
石棺の中にはなんと。
浮浪者風の男が高いびきをかきながら寝ていた。