ターニアたんに萌える会3

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597続・SS
「眠ったっきり、意識を取り戻さなくなったの」
「ど、どうして!?」
「ここにいるからよ」
 ミレーユは王子の方へ向き直った。
「現実のターニアちゃんは、今、夢の世界にいるの」
「それは……どういうことだ?」
「……私たちは現実と夢を行き来できるから、『現実』『夢』という区別を
つける。そしてその『現実』と『夢』には様々な違いが見えてしまうから
別のものと判断してしまう」
「……」
「でもね、違って見えてもそれは同じものなの。だって、夢は人が作り出す
希望のあらわれなんだから」
「俺が……俺が、夢に逃げたから……ターニアも夢に逃げてしまったのか?」
「そういうこと。……少しは目が醒めたからしら?」
「……すまん、ミレーユ」
「悪いと思うなら、ちゃんと態度で示してあげなさい。ターニアちゃんに」
「……ああ」