何て暖かいんだろう。
ユウナの身体。
ユウナの中。
たっぷりと口付けを味わい、唇から離れても、額も、頬も、瞼も、愛しい部分全てにキスする。
「まだ…痛い?」
「ちょっとね…でも、だいぶ楽になったよ」
「ごめんな、痛い思いさせて」
「平気だよ。だって……痛い以上に、幸せだもん…」
内から輝くような笑顔。スピラの奇跡を一身に集めたような、信じられないほど綺麗なユウナ。
初めて男を受け入れた身体に、きつく締め付けられていながら、同時に深く広く包み込まれている。
「俺も……今まで、こんなに、暖かかったこと、ない」
こんな華奢な身体の中に、果てしない海が続いている。
男女が身体を交える行為の、本当の意味を、ティーダは理解できたような気がした。
決して傷つけず損なわず、俺たちは何も奪わず失わず、ただ側に居る。
ただそれだけで、もう他に欲しいものなんて、無い。
理解ってしまえば、こんなに簡単なこと。
身体を起こし、肘をついて支える。
「ユウナの中……すごい…気持ちいいっス…」
「あ……」
軽く腰を使った。
激しくはせず、ゆっくりとこねるように動かす。
「痛くない……?」
「大丈夫……んっ…」
浅く突いた。ユウナは鼻にかかったような甘い声を洩らす。
少しずつ、ほぐれていく。
深部からとろとろと流れ出す潤いに、痛みを伴う摩擦も和らいでいった。
繋がった部分から溢れた蜜は、破瓜の血と混じり合い白い内股に薄赤の筋を描く。
動きが滑らかになるにつれ、ティーダの動きも次第に大胆になっていった。
いったん入り口まで引き抜くと、一気に奥まで挿し込む。
「あぁぁ…っ!」
ユウナの首がのけぞるのと同時に、ティーダを包む柔らかな肉壁がきゅんっ…と締まった。
白い閃光が、脳裏に弾ける。
「うっ……いい……ユウナ、すごい……」
「や……ティ…ダぁ……」
脳髄が蕩けていきそうな甘い快感が、下半身からびりびりと突き抜ける。
動きを速めれば、途端に果ててしまうだろう。それほどまでに、ユウナは甘美だ。
ゆっくりと焦らすように引き抜いては、打ち付けるように根元まで挿す。それを繰り返した。
「あぁんっ……はぁ……はうっ……ふぁ…・…んぅっ……」
突き入れられるごとに、ユウナは高い声をあげ、びくびくと身体を震わせる。
白い乳房はつんと上を向き、動きに合わせてふるふると揺れた。
眉を寄せ、頬を歪め、半開きの唇は絶え間なく喘ぎ、常の彼女からは想像もできない、艶めいた女の姿。
頭の中が真っ白になり、思考はすでに停止している。痛みはまだ消えはしなかったが、もう気にならなかった。
ただ、どこかに昇りつめていく感覚が、あった。
それが、奥を突かれるごとに、弾け、一瞬の空白の後に、身体の奥に熱を生ずる。
熱く掠れた囁きが、聞こえた。
「ユウナ……もっと、奥まで、いくよ…」
ぐいっと両足を大きく開かれ、ティーダの腕に抱え込まれる。そのまま身体を二つに折るように、押し付けられた。
そして、ティーダが思い切り腰を打ち付ける。
より深く、埋まった。
「ああぁぁんっ…ぅ」
背が反り返る。
何かにすがろうと掴んだ手が、下草をむしりとった。
ティーダは激しさを増し、強く、速く、ユウナを貪る。
いつしか、額からはぽたぽたと汗が垂れ落ちた。
ぱしっ、ぱしっ、と身体のぶつかり合う湿った音。
「あっ、あっ、あぁ、あうぁっ…」
ユウナは、獣じみた声をあげ、泣き叫ぶ。
それが自分のあげた声なのかも、よく分かってはいなかった。
ただ、身体中にティーダが充つる。それだけだった。
それではまたお盆明けにでも…御免。
にゃんまげさん…やっぱそラヴはイイすね。自分も明日から盆休みなんで、
福島までサーフィンの旅に出て参ります。そして、次の〜定期報告〜をうpしたら、
ROMにもどります。
私信>勝手に名乗り出たくせに新刊読み逃げして
ごめんなさい(;´Д`)
魂からのお詫びと明日のお天気への祈りを込めて
続き……
//////////
キスされている場所を教えるように、シーモアの耳に触れた。
内側へ丸くなっているべきところが、なだらかな三角を描き外に向かって
張り出している。その少し上から、枝髪が左右に伸びていた。
「ひぁっ!」
つぼまった舌先が、耳の穴に入り込んだ。
息遣いと、流動する唾液の音が、ユウナの聴覚を埋め尽くした。
「だっ、い、いけません!」
這い上がってきた何かを振り払おうとして、その勢いでシーモアを突き放し
ていた。
「どうしたのです?」
ユウナは、愛撫を受けていた側の耳を手で隠していた。
「ここは、駄目です。……汚いですから」
「私は、そうは思いませんが?」
「でも――」
子供の頃、好奇心で体験してしまった味覚の記憶が蘇ってきた。
「――ちょっと……苦かったりしません?」
そろそろと口に出した言葉に、仄かな笑みを見せるシーモア。
「いいえ。貴方の身体は、とてもきれいですよ」
そう言い、耳を塞ぐユウナの手を引き寄せて、指の先を唇に挟んだ。
//////////
ウエーン(´Д`;)トロイヨー
91 :
定期報告:02/08/14 01:01 ID:???
***************
〜ジュノン海兵隊第三部隊〜
隊長!(敬礼)
新社長就任パレード後の警備報告するであります!
ジュノン海兵隊第三部隊二等兵、識別コード弐C−464!!(そして休めの姿勢へ)
クラウドらアバランチ一味が侵入したとの報告を受け、総務部調査課(タークス)から警備の強化命令が
下り、自分は担当のジュノン港に向かっている最中の事であります!
自分は新社長の乗る大型船が停泊する付近の通路を任されたのであります。
見ると、通路わきから神羅の制服を抱えた怪しい巨乳の女が一人、コソコソと出てくるではありませんか!
基地外か?何事か?と思った自分がふと手配書の顔写真を思い出すと、彼女はアバランチの魔乳女でありました!
手配書で見た時、凄い巨乳女だとは思っていましたが、実際は爆乳でありました!!
三コスりK.Oとまで恐れられる巨乳をぶら下げ、キョロキョロと様子を伺いながら小走りで出てきました!見るとノーブラで乳が思いっ切りぷるんぷるん揺れてるであります!(鼻血ブー)
それにあの白いタンクトップから乳首がくっきりと透けて判るではありませんか!
どうやら目撃者による常にノーブラという情報も本当のようであります!
そして巨乳女は、デカイ乳をタプンタプン揺らしながら自分の目の前を小走りで走り去ったであります!
乳だけで100人斬りという武勇伝があるだけに、あの巨乳、並の男なら乳だけで四〜五発絞り抜かれて即KOであります!
証拠に自分のムスコは噴火寸前であります!
きっといつでも何処でも犯されていいようにノーブラなのに違いありません!
も〜これは捕まったら即犯されて当然であります!犯されたいに決まってるであります!
あの大きな乳をこれでもっかてほど揉みまくって、パイズリフェラ直行で顔シャです。
てゆうか実際自分が犯されてしまうかもしれないので、怖いであります!ガクガクブルブル
うわっ!ど、どうしよう…R様と仲良くダブってしまった!ドキドキ
つか、このシリーズ(?)ほんとに楽しみにしてるんです!
なんて綺麗なソだ…これから鬼畜をうpする自分逝きたいです。
93 :
定期報告:02/08/14 01:19 ID:???
そんな妄想をしながらも、自分は神羅安式防具を整え、ポケットティッシュを鼻に詰め、乳女の後を尾けたであります!
奴は階段を駆け上がり、自分も階段の下の闇に回り込んだのであります!…パンツは白でした。
その瞬間、銃の引き金を引く音と「動くな!」との声とが!「これはこれは、ティファ嬢ではありませんか」
「ル…ルーファウス?」「クックック…今度は脱走か」「どうしてここに?!」「つれないな、ティファ。
就任おめでとうございますぐらい言えないのか?」なんつぉ!?アバランチと新社長が顔見知りだったとわ!
この二人の関係は一体…?自分は階段の死角に潜んでコソーリその様子を伺う事にしたであります。
「おっ!と…動くなよ」そう言って社長は護身用の銃を向けたまま、カツカツと足音を響かせて乳女に近づいて行きました。
社長は乳女の腕を背中にひねると、銃を乳と乳の間に突きつけます。(あわわ…)
「何だその反抗的な目は?」「…お願い、見逃して!」「フン…見逃してやるものか」
社長は女に背を向かせ、女が持っていた神羅制服のベルトで手首を階段の隙間に固定しました。
女はさして抵抗する様子もなく、なぜか従順にそれを受け入れているようにも見えたであります!
そしてその姿は、階段の下に潜んでいた自分からは、すごくおいしい構図に見えているのであります!
社長は女の身体をまさぐり、武器を所持していないか身体検査をしているようでした。
しかしそれは違ったのであります!社長の手は明らかにずっしりとしたオパーイを下から持ち上げていますた!
「…よし。ちゃんとブラはつけていないな」(゚Д゚)ハァ?!「は…はぃ。あぁ…」女も感じている様子で、内太腿がブルブルと震えています!…はッ゛もしやこの乳女は、社長のハーレムの一人では?ああ何と羨ましい!
「クックック…もう感じているのか?やらしい女め」そう言うと社長は乳女のタンクトップをガバっと上にずらしてしまったのであります!「っあん!」(おお!!)
メロンほどもある爆乳ですが、それは重力に逆らうように垂れておらず、発射台に乗ったロケットのように前に突き出しまくっていたであります!アレはまさに武器、いや兵器としか思えない。
一体あの中に何が入っているのでありましょうか?!きっと、毎日胸揉んでオナニーしてたからあんなに大きくなったに違いありません!
94 :
定期報告:02/08/14 01:24 ID:???
それはそれは柔らかい乳らしく、女がが軽く体を動かすたびにぷるぷるといやらしく弾みます。
「あっあぁん…はぁはぁ」社長はニヤニヤしながら両手で爆乳の付け根を持つと、激しく揺すりはじめたのです。
プルルンプルルンと、それはいやらしく弾んでいたであります!なんと淫らな光景なのでありましょうか!
乳首もオッパイ同様にHなので、社長が軽く爪弾いただけでパンツの中央に大きなシミを作ってあっはんうっふん喜んでいるであります!
どうやら既に乳首は社長の手によって調教済みなようであります。
あの爆乳をこれでもっかてほど揉みまくって、これでもかってほど乳首を立たせた頃でありましょうか、社長の手は乳女の股間にまで伸びていました!その時、社長の顔色があからさまに変わったのであります。
「…なぜパンツをはいているのだ?」「だって…キックする時…丸見えになるんです…」「普段から、はくなと言っておいたろうが!」なぜか怒った社長は、女のパンツをその場で剥ぎ取ってしまいました。
「あっあっ!イヤ、ダメです」しかし単に紐で結ばれていただけなので、それは簡単に取れてしまいました。
はああ凄い眺めです!絶景であります!
毛は社長の命令でか、剃っているようなので、ツルツルでありました!なので、全部見えています!奥のヒダまで丸見えであります〜!
そしてなんでしょうか、この激すぃ濡れ方は!今にも自分の顔にポタポタと滴り落ちてきそうであります!
「はぅん、はぅん、ルーファウス…様…」
首だけを振り返らせてバックでオシリを社長に突き出し、もう我慢できなくなった女は挿入して欲しいと懇願しているであります!
「クックック…もうお前の身体は俺から逃れられまい」そんな怖い事を言うと、社長は自分の大砲をいきなりズボっとぶち込んだであります!
「あっはあぁぁあん!」そのあまりの気持ち良さに女は爆乳をブルンブルン振り回して発狂し、丸見えの割れ目はしっかりと社長のモノを咥え込み、
奥まで貫かれる度に結合部からは淫猥な音がひっきりなしに聞こえているであります!
「あっああ〜〜!…奥まで突いてるゥーッ!!」更に社長は腰を激しく動かしたまま、両手を爆乳に伸ばすと鷲づかみにしたであります!
「あぁ、あぁ…イッちゃう…イッちゃう!はぁんイクーッ!」
95 :
定期報告:02/08/14 01:29 ID:???
そしてついに自分から腰を振って、爆乳をぷるぷるさせながらぷしゃぷしゃ潮を噴いていたであります!
その熱いしぶきが自分の顔目がけてシャワー攻撃を加えてきますた!はああなんて淫乱な女でありましょうか!ガクガクうッ
社長は当然のように中出しした様子で、抜いた後ドロリとした液体が女の内股を伝って流れでてきますた!
しかしその後社長のザーメンが自分に降ってかかりそうになったので、激しく鬱でありました!
「クックック…良かったぞ。さァ俺の気が変わらぬうちに行くんだな。」
社長は自分のモノを乳女にキレイに舐めさせると、神羅の制服を羽織って逃げるようにその場を後にする乳女の後姿を見送っていました。
そして社長は手に握られた女の紐パンツを、ポイと投げ捨てて行かれたのであります!
自分はそのパンツを拾いに行き、ブツの確認をしますた。大切な所が触れる部分が、す、すごい激しく濡れているのであります!
そっと臭いを嗅いだり、口に含んでみたりもしますたが、矢張りこのパンツは提出するべきものかどうか最後まで悩んでおりました。
しかし結局の所、社長とアバランチのつながりを示した報告書を提出してしまえば、情報は報告書ともども極秘扱いされるとの自己判断により、この一件は裏に流させていただきました。
──以上であります。
***************** THANK YOU!
ヴィンセント×ティファ
ルーファウス×ティファ
私の作文は以上です。
厨房がわかないように、これからもマターリとスレが続きますように。
アーメソ
>>96 乙。
微妙に2ch風味が効いててオモシロカターヨ
マイナーカプマンセーの自分としてはかなり楽しめた
定期報告乙。ワラタ
にゃんまげ様ティユウ キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
密かにかなり大好きです。
R@no-name様も頑張れ!
>>96 乙。こういうのも(・∀・)イイ!
定期報告……
最初ネタかと思ったがワラタ!
最高(・∀・)
定期報告ワロタ。
第三者からの視点はこんな感じなのだろうかw
>しかしその後社長のザーメンが自分に降ってかかりそうになったので、激しく鬱でありました!
ワラタ
103 :
あんぶ:02/08/15 12:57 ID:???
にゃんまげ様&R様の小説で萌えてたら、イキナリ「定期報告」!激しくワロタ。
こういうメリハリが2ちゃんのいい所。
官能小説スレマンセー!!
誰かロクセリとか書いてくれませんかな。。。
6オタなんで
アーリュマンセー!色んなサイト見てきたけど
かなり萌え!
夏コミで探しました・・アーリュー本。
行く日間違ってるんだか、収穫なしでした。
くすん。
今更ながら1さんありがとう。
寄せては返す波のように、快楽がリュックを襲う。
もうだめ、でも、このままじゃやだ・・・
愛されてなくたっていい。慰めでもいい。それでも、今あたしを抱いてる男の顔を
確かめたい。あたしが、初めて愛した人だから。あたしを、初めて受け止めてくれた
人だから…
リュックは白く飛びそうな意識を必死で集中させ、呼びかけた。
「あっ、ああ、アー、ロン…」
「…んっ…何だ?」
「抱き合って、したいの…お願い…顔、見せて…」
アーロンの手が止まる。
これほどまでに貶められながら、俺を求め、縋る女。
いとおしさが、胸の奥底から沸き上がってくる。
アーロンは体を離し、立ち上がるとリュックを抱き起こした。反射的にリュックの体は
びくんと震えた。頼む、もう怖がらないでくれ。大きな手でリュックの肩に軽く触れると、
自分の背からベッドに倒れ込んだ。髪を、首筋を、背中を優しく撫でながら、
胸の上に感じるリュックの僅かな体重と暖かさに、アーロンは溜め息をつく。
「アーロン…?」
先程までとは違うアーロンに、リュックは戸惑う。また、何かたくらんでる?
その意図を確かめようと彼女が顔を上げると、アーロンはリュックの脚を柔らかく掴み、
彼の腹の上に跨らせる。
「自分で、奪い取れ…」
その言葉には、もう意地悪な響きはなかった。幻光虫でできた偽りの肉体。命あるうちに
守れなかった約束を果たすために、死してなおスピラを徘徊する無様な存在。お前に
やれるものはそれしかない。それでも良ければ呉れてやる。お前にすべて、呉れてやる。
「……」
リュックは黙ってアーロンの頬を両手で包み込んだ。
見上げる隻眼は優しい光を湛え、彼女をまっすぐに見つめていた。片方しかない
その眼はしかし、雄弁に物語っていた。
目の前にいる女を、ただ純粋に求める想い。
そして、その刻の終焉を惜しむ瞳。
>前スレ107さん
実はずっと心待ちにしてました
>>107様、復活されたのですね!
待ち切れずに自分でも書いてみたら、ハマッてしまって。
現在自分、暗いの執筆中なんでホッとします。アーリュ♪頑張って下さい
いよ!! 待ってましたぜ旦那?
あ、ああ・・・ご帰還感激でございます! >107様!!
ミンナガムバレ
リュックになりたいと思わせる文章だ・・・・・・。
116 :
あんぶ:02/08/19 20:28 ID:???
お邪魔致します、処女切りアーロン(笑)の作者です。
>>107様とダブってしまいますが、今回はアーリュではないので、うpしちゃいます。
今回はアーリュ根底のアー×???(ナンだそれわ)。長編予定。
注:暗いです。 再注:痛いです。 アーロン壊れます。
今までの話をブチ壊す恐れ有り・・・。各キャラファンの方、お許しを・・・!!
愛情たっぷりのエッチに萌えて下さっていた方々・・・・心底スマソ。
満月が震える夜。
ここ旅行公司で割り当てられた小さな一室で、
窓から夜を見上げながら男は小さく溜息をついた。
体が重い。
昼間の戦闘が崇り、今夜は流石に疲れを感じずにはいられなかった。
なのに何故かなかなか寝付けない。
勿論この時間は皆、寝ている。
ふと思い立ち、男は置いてあった徳利に手を掛けた。
(月を愛でながらの一人酒も・・・いいかもしれんな)
テーブルに徳利をとん、と置く。
と、ほぼ同時に
トン、トン―――。
扉を叩く音が聞こえた気がした。
「・・・・・・・・誰だ?」
返事が無い。時計を見れば、もう真夜中を回っている。
(空耳、か)
するとまた。
トン、トン―――。
今度ははっきりと聞き取れた。
「誰だと聞いている。」
どう考えてもこの時間の訪問は不自然だ。
不審な思いに、男は立て掛けておいた刀に手をやった。その時。
「私です・・・アーロンさん。」
「・・・・・・・・・・・・・・?」
考えてもみなかった人物の声に、一瞬返答が遅れた。
「・・・・・ルールーか?」
その問いに返事は返って来なかったが、聞き慣れた声だ。間違い無い。
扉を開けると、やはりルールーがそこに。
「どうしたんだ。」
ルールーは俯いたまま答えない。
明らかに様子がおかしい。泣いた後の様にも見える。
「・・・・・・・・・眠れなくて。」
お前もか、と口を開きかけ、ふと思う。
何故ここに来る必要がある―――?
するとルールーはいきなりくすくすと笑い出した。
「・・・・何がおかしい?」
「貴方に会いたくて。」
いきなり“あなた”だ。やはり普通じゃない。
「――お部屋に入ってもよろしいですか?」
今度は自分の腕をアーロンの腕に絡ませ、そんな事を。
「・・・・・・酔っているな。」
「・・・・・否定は、しません。でも・・・こんな時でないと言えませんから・・・。」
(・・・・・・まずいな)
アーーロンは気付いていた。
『アーロンさん』
この所、やけに耳に付くこの声。好意以上の韻を含むその響き。
いつからか必要以上に纏わりついて来る気さえもしていた。
それも常にアーロンが一人で居るのを見計らった様に。
鈍感な筈の自分にも判り易い最近のルールーに、アーロンは敢えて距離を取る様にしていた。
応える事は出来ない。自分には想う女がいる。
「どれだけ飲んだか知らんが、俺はもう寝る所だ。明日にしろ。」
「・・・・・・お話があるんですっ・・・!!」
酒が入っているせいか、少々興奮気味のルールー。
おかしな展開だけは避けねばならない。
アーロンは言葉を選ぶのに苦労したが、落ち着かせる為にゆっくりと。
「お前・・・酒が少々過ぎた様だぞ。部屋に戻った方がいい。」
しかしその言葉は逆効果だったらしい。
「そんなんじゃありません・・・・・っ!」
叫ぶ様に言うと肩を震わし、その瞳から大粒の涙を零した。
「貴方が・・・・・・好きです。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・。」
とうとう聞く事になってしまったその言葉。
諦めと困惑が交錯するが、この娘に罪は無い。
真面目に聞いてやるのが誠意だろう。黙って耳を傾ける。
「お付き合い、して・・・・頂けませんか?」
それは無理な相談だった。
「気持ちは嬉しいが・・・。知っている筈だろう?」
「リュックとの事は・・・・・分かっています。でも・・・」
ルールーはギュッと唇を噛み締めた。
「思い出した時だけ、でいいんです。私だって・・・アーロンさんに愛されてみたい・・・。」
「・・・・俺はそんな器用な人間ではない。悪いが・・・・」
「アーロンさん!!」
アーロンが言い終える前に、ルールーはアーロンにどん、と抱き付いた。
「・・・・放すんだ、ルールー。」
「・・・好きなんです・・・・!もう、どうしようもない位!!」
大声を出すルールーに皆が起き出しはしないかと、流石のアーロンもたじろいだ。
「どうしても・・・・どうしても、駄目ですか・・・・?」
「ルールー・・・頼む。無理を言わんでくれ。」
ルールーも、馬鹿ではない。
愛する相手を・・・よりによって自分が困らせている。
分かっていた。それは十分に。
それでも・・・・。どうしても・・・・・!
何故、決まった相手がいる男にこれ程焦がれてしまったのか。
この男の優しい眼差しが自分を見つめる事は、絶対に無いのか。
考えれば考える程に募る、やり場の無い熱い想い。
苦しかった日々が、ルールーをこんな一方的な行動に駆り立てていた。
もう止めたくても、止められない。
「キスして下さい・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「私、誰にも言いません。約束・・・します。」
「そういう問題ではない。」
アーロンの脳裏に、一人の少女の顔が浮かぶ。
「あれの事だけは・・・・・・絶対に裏切れん。」
頑なな言葉。アーロンらしかった。
彼がそういう男なのは分かっていた。だからこそ愛した。
でも!
「お願いします・・・・・・秘密にしますから・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「一度だけ・・・一度だけでいいんです!」
「ルールー!!」
胸に縋るルールーを、強引に引き剥がす。
「いい加減にしろ!俺にはあいつだけだ!!」
・・・・・・・頭を割られた気がした。
理解しているつもりではあった。
が、実際にそれを口にされると信じられない程の衝撃で。
“あいつだけ”・・・“あいつだけ”・・・
たった今はっきりと告げられた真実が、
暗く、重い塊になってルールーに襲い掛かる。
いけない事だと知りつつも、リュックへの嫉妬と怒りが黒く渦巻く。
でも、それだけは悟られたくなかった。
やっとの思いで濁流を飲み込むと、
「・・・・わかりました・・・・ごめんなさい。」
ルールーは、アーロンに力無く微笑みを向けた。
「・・・・・・・部屋に戻れ。」
そうして背中を向けたアーロンは、
微笑んだルールーの口元が、醜く歪んだ事には気付かなかった。
その後暫くのルールーは、見ていられた物では無かった。
アーロンは気付かぬ素振りを通したが、
幽鬼の様に漂う、魂の抜けたルールーを確認する度に深い自責の念に駆られた。
それでもあれで良かったんだ、と思う。
受け取れない心。俺の事など忘れさせてやった方がいい。
最近は大分落ち着いて来た様子だ。
楽しそうに仲間と話す姿も見られる様になり、
アーロンの方もようやく肩の荷が下りたといった所だった。
「ね〜おっちゃん!」
自分の遥か前方を、跳ねる様に歩く少女。
振り返り、ぱたぱたと足踏みしながら、後ろ向きで自分を呼ぶ。
「・・・・・何だ。また転ぶぞ?」
「“また”って何〜?転ばないモ・・・・・・・・・・・・ぎゃっ!」
言った途端にお約束をカマす。
「・・・・見事なものだな」
「ニシシシ・・・・・・・・・」
全く、こいつは。
もう慣れはしたが、自分には到底理解出来ぬ動きの数々。
やれやれ・・・である。
しかし、そんなリュックが可愛くて仕方が無いのも事実だった。
(フッ・・・この俺が、な)
思わず自嘲的な笑みが零れてしまう。
そんなアーロンの本音を知ってか知らずか、リュックはきゃっきゃと楽しげに笑っている。
「ね、おっちゃん!今日ゴハンの後、部屋、遊び行っていい?」
「何だそれは。誘っているのか?」
「っ・・・・違うってば!!」
こんな馬鹿みたいなやり取りが、
厳しく生きて来たアーロンの心を、いとも簡単に癒してしまう。
思えばジェクトともこんな風だった。
ルールーキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!
自分が消えることなどに恐れなどない。護るべき召喚士を失い、共に戦った仲間を失った
時から、覚悟はできていた。二人の遺児たちも、逞しく成長した。失うものなど
何もなかった。その筈だった。幻光河のほとりで、この娘に会うまでは。
一時の思い出でもいい、与えてやるつもりだった。
昨日までの優しさは、彼女を遺して逝くことへの後ろめたさの裏返し。そのことを
気づかせたのもまた、目の前の、今だあどけなさの残る女。
抱き合うときは、嵐の合間に覗く安らかな陽だまりの刻。
それを与えられていたのは…俺の方だったのかも知れない。
「いいのか」
お前に何も遺してやれず、消えゆくのみの男だ。
何も言わず、リュックはアーロンの頬に置いた手を静かに首筋から肩、腹へと
這わせた。そして、こくんと唾を飲み込むと言った。
「うん、あたし…アーロンが欲しい…」
アーロンは黙って眼を閉じた。リュックはその左瞼に口づけると、なお熱を放つ
彼の分身をそっと握った。
「…入れるね、アーロン…」
彼を自分の入り口へ沿わせ、身体を沈める。アーロンのそれは蠢く内襞に
締め付けられながら、まるでもともとあるべき場所に戻るように、リュックの
身体の中に収まっていく。
内股がアーロンの身体にすっかりくっついたのを感じると、リュックは
満足したように、引き締まった腹筋の上に横たわる。
「…初めて、だね…ホントの気持ち、見せてくれたの…」
涙ぐみながら、彼女は言った。
「やっと、わかったよ…あたしの、欲しかったもの…」
>「思い出した時だけ、でいいんです。私だって・・・アーロンさんに愛されてみたい・・・。」
た、たまらん。
アタクシもこんなセリフ吐いてみたいもんだ。
アーロソ祭りにコソーリ乱入しますが何か?
//////////
触覚に優れた部分同士が擦れ合う。
爪の間から、手の甲、手首、肘の裏側へと、シーモアは動いていった。
普段なら、自分で触れようが人に触られようが、どうということのない箇所ばかり
だったが、夜の魔法をかけられた唇に撫でられると、たちまち薄くて敏感な皮膚に
変化し、悦楽の痺れが神経に弾けた。
鎖骨をなぞって顎の裏に辿り着くと、舌先を唇に割り込ませ、長い口付けを一つ。
温かい粘膜と、動き回る舌の感触に驚きながらも、息継ぎと密着を繰り返し、十分
すぎるほど味わった。
「これは、もういりませんね」
シーモアは寝間着の襟元に手をかけ、袖から両腕を抜き取った。
元から胸を覆う下着を身に着けていなかったユウナは、上半身を隠すものを全て
失い、腰に巻きついた布を、簡単な帯で押さえているだけの状態になった。
途端に、双丘の先端とその周りが、絞られるように固くなっていくのを感じた。
尖った肉の蕾に、シーモアは浅く噛み付いた。もう一方は指の腹で転がし、ゆっくり
と強張りを解してゆく。
熱心で細やかな動きが繰り返された。
微かな痛みもあったが、徐々に皮膚の緊張が解けていくと、それは別の心地良い
ものに変わっていった。
「はぅん……ふぁ、あぁ……」
ユウナは、寄せてくる喜びの波に導かれ、未知なる深みへ浸り始めていた。
//////////
VnT殿>
惜しい人をROMにしたものだ……(南無)
126 :
推力:02/08/20 21:24 ID:???
おじゃまします…。
********************************
匂い。
…汗の匂い。
彼の、匂い。
荒れ狂う海の波間で風と雨に翻弄され、くるくるとまわりながら何度も転覆しそうになる。
そんな、嵐の中へ無謀にも漕ぎ出した小船のような感覚が薄れ、ゆっくりと感覚が戻ってくる。
最初は、彼の肌の感じ。
しっとりと濡れている。
吹き出した汗が背中を伝う。
ぎゅっと抱きしめる。
胸に、彼を感じたい。
でも彼は、私を気遣って重みを任せてくれない…。
重くても、いいのに。
重いのが、いいのに。
その次は、音。
彼の息吹き。
少し、荒い。
熱い吐息。
私の左の耳に吹きかけられる、吐息。
127 :
126:02/08/20 21:25 ID:???
喉を鳴らす音。
布擦れの音。
どきんどきんどきん…とした、心臓の鼓動の音。
これは、私の鼓動。
そして、匂い。
汗の匂い。
彼の匂い。
逞しくて乱暴でワガママな、彼の匂い…。
蜂蜜を光に溶かしたような金色の髪から立ち昇る、優しい整髪料の匂い。
彼が、頬にキスをする。
私の頬にキスをする。
おでこにも。
そして、たっぷりじらして、唇に。
私は、ぼおっとして、くたっとして、彼に、全てを任せる。
不意に、彼の存在が遠のく。
ぬるっ…と、彼が出ていく…。
喪失感。
今まで自分の体の一部だったものを無くしてしまうような、哀しみと切なさが胸に満ちる。
繋がっている時は、確かに感じられたのに。
一つに溶け合ったような、どこまでも混じりあっていくような、そんなとろけるような感覚にひたれたのに。
128 :
127:02/08/20 21:26 ID:???
「ク…クラ…ド…」
名前を呼びたい。
あなたの名を呼びたい。
でも、うまく喋れない。
必死に、離れていこうとする彼を抱きしめる…。
太くて逞しい首を引き寄せて、ほっぺたを彼のにすりすりする。
やだ。
行っちゃやだ。
「どうしたの?」
優しい声。
戸惑ってる。
どうして?
どうしてわかってくれないの?
そう思うと、憎らしくなる。
こんなにもあなたが好きなのに、それをわかってくれないあなたが憎らしくて、悲しくなる。
言葉に出来ない。
伝えたい。
でも、出来ない。
「ティ?」
耳元で囁くあなたの声は、私をいつでも幸せにしてくれる。
満ち足りた気持ちにしてくれる。
129 :
128:02/08/20 21:27 ID:???
でも、涙は止まらない。
止められない。
「ティファ…」
名前。
私の名前。
私は、あなたが口にする私の名前が、いちばん好き。
戸惑ったような、困ったような、ちょっと拗ねたような、そんなあなたの声で囁かれる私の名前が、この世でいちばん好き。
130 :
129:02/08/20 21:27 ID:???
だから。
ね?
あのね?
もう一度、優しくキスして。
そして囁いて。
『好きだよ』
その一言で、いいの。
その一言で、私は闘える。
あなたのために闘える。
たとえこの命を失うとしても。
だから。
ね?
クラウド。
だから…。
■■■ 終 ■■■
頼むから推敲して投稿してくれ。
食事を済ませ、リュックを連れて自室に戻る。
ノブに手を掛けると、はらりと小さな紙切れが足元に落ちた。
(・・・・・・・?)
どうやら伝言の様だ。
内容を確認し、俺は頭が痛くなった。
リュックは俺から奪い取ったサングラスで遊んでいる。
気付かれていない事が幸いだった。
「中で待っていろ。」
「どしたの?どっか行くの??」
大きな瞳が、下から俺を不思議そうに覗き込む。
「・・・・・すぐに戻る。」
そう言って俺はリュックを部屋に押し込んだ。
カタをつけたつもりだったのだが。
いや・・・そのつもりでいたのは俺だけか?
ハッキリさせねばならん。
あいつが納得するまで、俺は何度でも言うつもりだった。
そうして俺は、差出人の部屋の扉を叩いた。
「・・・・・・・・アーロンさん。」
どんな思い詰めた表情で出迎えるかと身構えていたが、
普通に、穏やかな気負いの無い笑顔が返って来た。
「すみません・・・お呼び立てして。」
「・・・・話とは何だ。」
「あ・・・とにかく中へどうぞ。」
「その必要は無い。ここで済ませろ。」
冷たく言い放つ。が。
「お時間は取らせませんから・・・。さ、どうぞ。」
半ば強引にアーロンの手を引っ張り、部屋へと招き入れる。
抵抗する事も出来たのだが、それでルールーの気が済むのなら。
アーロンは諦めて、言われるがまま奥に進んだ。
「何かお飲みになります!?」
こちらの機嫌の悪さを他所に、ルールーは嬉しそうだ。
「いや、いい。それより用件を・・・」
「この間の事は」
アーロンの台詞に被せる。
「・・・・申し訳無かったと思っています・・・・。」
「・・・・・・・・その話はもういい。」
眉を寄せ、視線を逸らす。
「いいえ。」
ルールーは酒の注がれたグラスを目の前に差し出した。
「お詫びがしたいんです・・。このままじゃ心苦しくて・・・」
「・・・・・・・・・・・。」
「嫌われる事だけは・・・したくなかった・・・・・。」
この娘も、先日の件で相当自分を責めたに違いない。
今日はうって変わってしおらしい姿を見せている。
一見強そうには見えるが、本当は危うげでこんなにも弱い女。
だが、それが本来の彼女の姿だという事も、アーロンは知っていた。
「分かっている。」
アーロンは出された酒を、グイッと煽った。
「私・・・・・駄目な女ね。」
ふふ、と目を伏せ笑うルールー。
「そんな事はない。いつか・・・・」
「え・・・?」
「いつかお前だけを愛する男が現れる。」
空にしたグラスを手にしたまま、微笑み掛けた。
「ええ・・・・そう、ですね・・・いつか・・・・・。」
「・・・俺は、帰ってもいいな?」
椅子に手を掛けた。 瞬間。
ゆらり、と視界が歪んだ。
>>130 頼むから粗製濫造は自サイト作ってやってくれ。
ルールー(・∀・)イイ!
期待してるんで続きがんばって〜!